以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の四角形の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における下部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が通過したことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。また、この実施の形態では、第1始動入賞口13への入賞および第2始動入賞口14への入賞に関わりなく、始動入賞が生じた順に可変表示の開始条件を成立させるが、第1始動入賞口13への入賞と第2始動入賞口14への入賞のうちのいずれかを優先させて可変表示の開始条件を成立させるようにしてもよい。例えば第1始動入賞口13への入賞を優先させる場合には、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態であれば、第2保留記憶数が0でない場合でも、第1保留記憶数が0になるまで、第1特別図柄の可変表示を続けて実行する。
第1特別図柄表示器8aの近傍には、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第1飾り図柄の可変表示を行う第1飾り図柄表示器9aが設けられている。この実施の形態では、第1飾り図柄表示器9aは、2つのLEDで構成されている。第1飾り図柄表示器9aは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。また、第2特別図柄表示器8bの近傍には、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第2飾り図柄の可変表示を行う第2飾り図柄表示器9bが設けられている。第2飾り図柄表示器9bは、2つのLEDで構成されている。第2飾り図柄表示器9bは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。
なお、第1飾り図柄と第2飾り図柄とを、飾り図柄と総称することがあり、第1飾り図柄表示器9aと第2飾り図柄表示器9bを、飾り図柄表示器と総称することがある。
飾り図柄の変動(可変表示)は、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1飾り図柄表示器9aにおける第1飾り図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2飾り図柄表示器9bにおける第2飾り図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1飾り図柄表示器9aにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2飾り図柄表示器9bにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。なお、第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bの機能を、演出表示装置9で実現するようにしてもよい。すなわち、第1飾り図柄および第2飾り図柄が、演出表示装置9の表示画面において画像として可変表示されるように制御してもよい。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1飾り図柄表示器9aの側方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2飾り図柄表示器9bの側方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面下方には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(以下、合算保留記憶表示部18cという。)が設けられている。合計数を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられているので、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられているので、合算保留記憶表示部18cは、必ずしも設けられていなくてもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
演出表示装置9に設けられた「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアでは、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の可変表示が開始される。そして、演出図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、演出表示装置9の表示領域にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の演出図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける一部(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリアなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの演出図柄表示エリア(例えば「中」の演出図柄表示エリアなど)では演出図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部又は一部で演出図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動速度を低下させたり、演出表示装置9の表示画面に演出図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、演出図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、演出図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、演出図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、演出表示装置9における表示動作のみならず、スピーカ27による音声出力動作や、LED25や枠LED28などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。一例として、この実施の形態では、「ノーマル」のリーチ演出を実行するノーマルリーチ、「リーチ演出α」を実行するスーパーリーチα、「リーチ演出β」を実行するスーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)が高くなる。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、左右の下方には、モータ87の回転軸に取り付けられ、モータ87が回転すると移動する羽根形状の可動部材(以下、演出羽根役物ともいう。)34が設けられている。この実施の形態では、可動部材34は、特別予告演出が実行されるときに動作する。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
打球供給皿3を構成する部材においては、遊技者により操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。操作ボタン120には、遊技者が押圧操作をすることが可能な押しボタンスイッチが設けられている。なお、操作ボタン120は、遊技者による押圧操作が可能な押しボタンスイッチが設けられているだけでなく、遊技者による回転操作が可能なダイヤルも設けられ、遊技者が、ダイヤルを回転操作することによって所定の選択(例えば演出の選択)を行うことができるように構成されていてもよい。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第1飾り図柄表示器9aにおいて第1飾り図柄の可変表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄、第1飾り図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第2飾り図柄表示器9bにおいて第2飾り図柄の可変表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄、第2飾り図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りであることを報知した場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当りとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、結果として、始動入賞しやすくなり大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板(図2において図示せず)において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bと、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25、および枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、可動部材34を動作させるためのモータ87を駆動する。
また、演出制御用CPU101は、入力ポート107を介して、遊技者による操作ボタン120の押圧操作に応じて操作ボタン120からの信号を入力する。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
この実施の形態におけるリーチ演出とは異なる可変表示中(変動中)の演出について説明する。
この実施の形態では、演出図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、演出図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「連続演出」や「滑り」といった可変表示演出が実行可能であり、主基板31の側で変動パターンが決定されることなどに対応して、各々の演出動作を実行するか否かが決定される。
「連続演出」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、演出図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでに、所定の演出動作が所定回数(例えば2回〜4回)繰り返し実行される。この実施の形態では、演出態様の異なる3種類(「擬似連」、「予告連」、「すべり擬似連」)の連続演出が実行可能になっている。この実施の形態では、連続演出が繰り返される前に、連続演出が繰り返されることを示唆する所定の示唆演出が実行される。示唆演出が実行された後に連続演出が実行されるときと、示唆演出が実行された後に連続演出を繰り返さずにリーチ演出等の所定の演出が実行されるときとがある。
「擬似連」の連続演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、演出図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の演出図柄表示エリアにて演出図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示が行われる。一例として、「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにて、図4(A)に示すような特殊組合せの擬似連チャンス目GC1〜GC8として予め定められた複数種類のハズレ組合せのいずれかとなる演出図柄が仮停止表示される。このように「擬似連」の連続演出では、擬似連チャンス目GC1〜GC8が仮停止表示されることが示唆演出となる。ここで、図4(A)などに示す「左図柄」は「左」の演出図柄表示エリアに仮停止表示される演出図柄であり、「中図柄」は「中」の演出図柄表示エリアに表示される演出図柄であり、「右図柄」は「右」の演出図柄表示エリアに表示される演出図柄である。なお、仮停止表示では、演出図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに演出図柄を再変動させることなどによって、遊技者に停止表示された演出図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、停止表示された演出図柄が確定したと遊技者が認識する程度に演出図柄を停留させてから、演出図柄を再変動させるようにしてもよい。「擬似連」の連続演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、演出図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。
「予告連」の連続演出では、後述するような予告演出(例えばステップアップ動作やキャラクタ表示など)を開始させた後に、演出表示装置9をブラックアウト(暗転)させるなどして、予告演出を一旦中断させる。そして、その後、演出表示装置9のブラックアウトを終えて、再度予告演出を最初から実行させる。このような演出動作を所定回数繰り返す。このように「予告連」の連続演出では、演出表示装置9をブラックアウト(暗転)させること(図42等参照)が示唆演出となる。なお、「予告連」の連続演出されている間は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアの演出図柄の変動は継続して行われる。「予告連」の連続演出では、予告演出を1回〜3回最初から開始し直されることで、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、あたかも予告演出が2回〜4回開始されたかのように見せることができる。なお、本実施の形態では、特定予告演出においても「予告連」の連続演出が実行される。
「すべり擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、「左」及び「右」の演出図柄表示エリアなどにて演出図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した演出図柄表示エリアのうち1つの演出図柄表示エリア(例えば「右」の演出図柄表示エリア)にて演出図柄を再び変動させる演出動作を所定回数繰り返す演出表示が行われる。すなわち、「右」の演出図柄表示エリアが、「仮停止表示→滑り→再変動」という演出動作を所定回数繰り返す。このように「すべり擬似連」の連続演出では、「右」の演出図柄表示エリアの演出図柄が滑って再変動することが示唆演出となる。「右」の演出図柄表示エリアに仮停止表示させる演出図柄は、通常使用される「1」〜「8」の数字を示す演出図柄ではなく、「A」、「B」、「C」などの英文字を示す特殊な図柄や「あ」、「い」、「う」などのひらがなを示す特殊な図柄等としてもよい。そして、「すべり擬似連」を繰り返すごとに、「A」→「B」→「C」となるようにして、繰り返しの回数を図柄により把握できるようにしてもよい。「すべり擬似連」の連続演出において、「仮停止表示→滑り→再変動」という演出動作が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、演出図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。
「連続演出」の可変表示演出では、繰り返し回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなるように設定されていればよい。示唆演出が実行されることにより、遊技者は、「連続演出」であることや繰り返し回数を把握できるようになり、繰り返し回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められる。なお、繰り返し回数に応じて、示唆演出の演出態様(例えば「擬似連」や「すべり擬似連」おいて表示される図柄、「予告連」における予告演出の中断のさせ方)を変化させて、繰り返し回数を遊技者が認識できるようにしてもよい。さらに、次回が最後の繰り返しである場合には、特定の演出態様の示唆演出を実行するようにして、次回が最後の繰り返しであることを遊技者が認識できるようにしてもよい。
「連続演出」の可変表示演出が実行される際には、初回を含む演出の繰り返しに伴って、関連する表示演出などによる演出が実行されるようにしてもよい。一例として、「擬似連」の連続演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されてもよい。また、各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、装飾用LEDの表示色が変化するように制御されてもよいし、複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが変化するように制御されてもよい。他の一例として、「擬似連」の連続演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、演出表示装置9において特定のキャラクタ画像といった所定の演出画像を表示するように制御されてもよい。これらの再変動演出の一部又は全部に加えて、あるいは、これらの再変動演出の一部又は全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、可動部材34の動作、演出画像の表示のうち、一部又は全部を組み合わせた再変動演出を実行するように制御されてもよい。このとき、1種類の演出態様のみで再変動演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた再変動演出が実行される期間を含んでいる場合や、複数回の再変動演出における演出態様が変化する場合に、可変表示結果が「大当り」となる可能性や、「15R確変大当り」となる可能性が高まるようにしてもよい。このような演出を実行することで、遊技者に繰り返し回数を認識させることができるようになり、遊技者の期待感を高めることができる。
このような演出として実行される演出動作は、例えばスピーカ27からの音声出力や、遊技効果ランプ9といった他の発光体の点灯動作といった、任意の演出動作を含んだものであってもよい。また、例えばスピーカ27による音声や効果音の出力の違い、演出対象物(例えば可動部材34など)の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)によって再変動演出の演出態様を相違させたり、演出表示装置9においてキャラクタ画像ではなく文字表示を変化させたり背景画像の表示を変化させたりして、再変動演出における演出態様を相違させてもよい。さらに、演出図柄の変動中に実行される演出とは別に、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる演出図柄の仮停止時など示唆演出を実行時に、例えばスピーカ27からの音声出力や、遊技効果ランプ9などの発光体の点灯動作といった、任意の演出動作によりチャンス目が仮停止表示されたことなどを遊技者が認識できるようにしてもよい。
「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、2つ以上の演出図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリアなど)にて演出図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した演出図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」又は「2」)の演出図柄表示エリア(例えば「左」の演出図柄表示エリアと「右」の演出図柄表示エリアのいずれか一方又は双方)にて演出図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。
演出図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「連続演出」や「滑り」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定のキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示することなどのように、演出図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、遊技者に報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアの全部にて演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の演出図柄表示エリアにて演出図柄が停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。この実施の形態では、「キャラクタ予告」といった予告演出が実行可能に設定されている。予告演出となる演出動作は、それが実行されるか否かによっては特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)に変化が生じないものであればよい。
「キャラクタ予告」の予告演出では、演出図柄の可変表示中に、例えば演出表示装置9の表示画面にて、所定位置に予め用意されたキャラクタ画像を表示させる演出表示が行われる。ここで、キャラクタ画像の表示としては、演出図柄とは別個のキャラクタ画像を静止表示あるいは動作表示(アニメーション表示)させるものであってもよいし、演出図柄と一体的に可変表示されるキャラクタ画像を、演出図柄の可変表示とは異なる表示形態で動作表示(アニメーション表示)させるものであってもよい。
こうした演出図柄の可変表示動作とは異なる演出動作による予告演出としては、「キャラクタ予告」の他にも、例えば「ステップアップ動作」といった、各種の演出動作が実行される。ここで、「ステップアップ動作」の予告演出では、一例として、演出図柄の可変表示中に演出表示装置9の表示画面にて、予め用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って切り替えて表示させる演出表示により、演出態様が複数段階に変化(ステップアップ)するような演出動作が行われることがある。なお、「ステップアップ動作」の予告演出では、予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれか1つ(例えば所定の順番において最初に表示される演出画像など)が表示された後、演出画像が切り替えられることなく、予告演出における演出表示を終了させることがあるようにしてもよい。また、「ステップアップ動作」の予告演出となる他の一例として、演出図柄の可変表示中に遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用役物が備える可動部材34を所定の順番に従って複数種類の動作態様で動作させる演出動作により、演出態様が複数段階に変化(ステップアップ)するような演出動作が行われることがある。なお、「ステップアップ動作」の予告演出では、可動部材34が1種類の動作態様で演出動作を行った後、2段階目の演出動作に切り替えられることなく、予告演出における演出動作を終了させることがあるようにしてもよい。このように、「ステップアップ動作」の予告演出は、1回の始動入賞(第1始動入賞口又は第2始動入賞口に1個の遊技球が進入したこと)に対応して実行される特別図柄や演出図柄の可変表示中に実行される予告演出の一種であり、特に予告の態様(表示、音、ランプ、可動物等)が複数段階に変化(ステップアップ)するステップアップ予告演出である。一般的には変化する回数(ステップ数)が多い程信頼度(可変表示結果が「大当り」となる可能性)が高くなる。また、ステップアップ予告演出におけるステップ数、あるいは、各ステップにおける演出態様に応じて、「15R確変大当り」や「2R確変大当り」となること、特定のリーチ演出が実行されることのうち、少なくともいずれか1つを予告するものであってもよい。さらに変化する回数(ステップ数)によって予告する対象も変化するものでもよい。例えば第2ステップまで行くと「リーチ確定」、第3ステップまで行くと「スーパーリーチ確定」、第4ステップまで行くと「大当り確定」となるようなものでもよい。予告の態様の変化(ステップアップ)としては、異なるキャラクタ画像が順番に表示されるものであってもよいし、1つのキャラクタにおける形状や色等が変化することでステップアップするようなものであってもよい。すなわち、遊技者からみて予告する手段(表示、音、ランプ、可動物等)の状態が段階的に変化したと認識可能なものであればよい。
また、この実施の形態では、上述のような予告演出とは別に、保留記憶を先読みして、保留記憶内に可変表示結果が「大当り」となる保留データがあることを予告する先読予告演出が実行される場合がある。先読予告演出となる演出動作は、演出図柄の可変表示中の所定のタイミングに実行(開始)されるものであればよい。例えば、先読予告演出は、例えば演出表示装置9の表示画面にて、所定位置に予め用意されたキャラクタ画像を表示させることによって、保留記憶内に可変表示結果が「大当り」となる保留データがあることを予告する演出表示が行われる。ここで、キャラクタ画像の表示としては、キャラクタ画像を静止表示あるいは動作表示(アニメーション表示)させるものであってもよい。また、先読予告演出は、演出表示装置9に演出画像を表示させるものに限定されず、スピーカ27から所定の音声を出力させるもの、遊技効果ランプや装飾用LEDを所定の点灯パターンで点灯あるいは点滅させるもの、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用役物が備える可動部材34を所定の動作態様で動作させるもの、あるいは、これらのいずれかを組み合わせたものであってもよい。
また、特図表示結果が「大当り」となるときの可変表示中において、特図表示結果が「大当り」となる前に、特図表示結果が「大当り」となることを事前に報知する大当り確定報知演出が実行される場合がある。大当り確定報知演出は、例えば、特別図柄及び演出図柄の表示結果が導出されるよりも前のタイミングで遊技効果ランプを所定の点灯態様で点灯させることにより、「大当り」となることを報知する演出である。なお、大当り確定報知演出は、演出表示装置9の表示画面に演出図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、演出図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、演出図柄の変動態様を変化させたりするものであってもよい。また、遊技効果ランプや演出表示装置9における表示動作のみならず、スピーカ27による音声出力動作などが含まれてもよい。なお、大当り確定報知演出が実行されると「大当り」となることが確定するため、派手な演出とすることが望ましい。例えば、遊技効果ランプを最も明るい(照度の)光で点灯させ、スピーカ27により通常音量の音声を出力させる。大当り確定報知演出は、保留記憶内に「大当り」となる権利があるときに、特図表示結果が「大当り」となることを事前に報知するものであってもよい。
この実施の形態では、「擬似連」、「予告連」、「すべり擬似連」といった連続演出が実行されるときには、「キャラクタ予告」、または「ステップアップ動作」の予告演出が繰り返し実行される。一方、先読予告演出、大当り確定報知演出および可動部材34が動作する特別予告演出は、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに1回のみ実行される。先読予告演出、大当り確定報知演出および特別予告演出のように、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに1回のみ実行される演出を特殊予告演出ともいう。
特殊予告演出は、「キャラクタ予告」や「ステップアップ動作」の予告演出とは異なる処理で、その実行の有無や演出態様が決定される予告演出である。例えば、「キャラクタ予告」や「ステップアップ動作」の予告演出とは異なる乱数値を用いてその実行の有無や演出態様が決定される。「キャラクタ予告」や「ステップアップ動作」の予告演出が繰り返し実行される中で、所定の繰り返し回数に達したときにのみ出現する演出態様(例えば、「ステップアップ動作」における所定の段階など)は、特殊予告演出に含まれない。
演出が実行された時点で「大当り」となることが確定し、遊技効果ランプを最も明るい(照度の)光で点灯させ、スピーカ27により通常音量の音声を出力させる派手な演出を実行する大当り確定報知演出を1回のみ実行するようにしたことで、演出が煩わしくなることを防止し、興趣の低下を防止できる。
保留記憶内に可変表示結果が「大当り」となる保留データがあることを予告する先読予告演出を1回のみ実行するようにしたことで、演出が煩わしくなることを防止し、興趣の低下を防止できる。
また可動部材34を動作させる特別予告演出を1回のみ実行するようにしたことで、演出が煩わしくなることを防止し、興趣の低下を防止できる。
また、これらの特殊予告演出は、連続演出が実行される場合には、連続演出の最後の繰り返し中または最後の繰り返しの後に実行させる。このようにすることで、特殊予告演出がわかりやすくなり、遊技の興趣が向上する。なお、特殊予告演出は、連続演出の最後の繰り返し中または最後の繰り返しの後において実行するものに限定されず、例えば、連続演出が所定回数繰り返されるうちの特定回数目の繰り返しにおいて(例えば3回繰り返されるうちの2回目の繰り返しにおいて)、特殊予告演出が1回のみ実行されるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「リーチ無しハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチ組合せ(リーチハズレ組合せともいう)となる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。なお、非リーチ組合せとなる確定演出図柄と、リーチ組合せとなる確定演出図柄は、まとめてハズレ組合せ(非特定の組合せ)の確定演出図柄ともいう。
図5(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図5(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図5(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアで可変表示される演出図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
この実施の形態では、第1及び第2変動開始コマンドと、変動パターン指定コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、第1特図及び第2特図のいずれが変動開始となるかの指定内容と、変動パターンの指定内容とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)と変動パターンとの組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを特定できるようにしてもよい。ここで、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)に応じた2種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動開始となる特別図柄を指定する演出制御コマンドと、変動パターンを指定する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動開始となる特別図柄に対応した2種類の演出制御コマンドと、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8CXXHは、特別図柄や演出図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図5(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとなるかの事前決定結果、また、可変表示結果が「大当り」となる場合における演出図柄の可変表示態様(大当り種別)が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれとなるかの大当り種別決定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第4可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を示す第5可変表示結果通知コマンドである。
この実施の形態では、変動パターン指定コマンドと可変表示結果通知コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、変動パターン指定コマンドに示される変動パターンと、可変表示結果通知コマンドに示される可変表示結果とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動パターンと可変表示結果(「ハズレ」、「大当り」及び「小当り」のいずれかと、「大当り」となる場合における大当り種別)との組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果を特定可能な情報が伝送されるようにしてもよい。あるいは、3つ以上の演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果とを特定できるようにしてもよい。ここで、変動パターンと可変表示結果とを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、複数種類の可変表示結果に応じた複数種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動パターンを指定する演出制御コマンドと、可変表示結果を通知する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドと、可変表示結果の種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8F00Hは、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアで演出図柄の可変表示の停止を指定する演出図柄停止コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに対応して、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを遊技状態が通常状態である場合に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを遊技状態が確変状態である場合に対応した第2遊技状態指定コマンドとし、コマンド9502Hを遊技状態が時短状態である場合に対応した第3遊技状態指定コマンドとすればよい。
この実施の形態では、演出図柄の可変表示の停止を指定する演出制御コマンドとして、演出図柄停止コマンドを主基板31から演出制御基板80に対して送信するようにしている。これに対して、演出図柄停止コマンドの送信は行われないようにしてもよい。この場合、演出制御基板80の側では、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに対応する特図変動時間を特定し、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信してからの経過時間が特定された特図変動時間に達したときに、主基板31からの演出制御コマンドを受信しなくても、特図ゲームに対応して実行される演出を終了するための設定が行われるようにすればよい。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。当り開始指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り開始指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドA1XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば15ラウンド大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)や、2ラウンド大当り状態又は可変入賞動作における大入賞口の開放回数(例えば「1」又は「2」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。なお、大当り遊技状態や小当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかにかかわりなく、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始時点から、あるいは、演出図柄の可変表示開始時点から、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時点まで、継続的な演出動作が実行されるようにしてもよい。あるいは、大当り遊技状態や小当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかに応じて、異なる演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドA3XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。なお、2ラウンド大当り状態及び/又は小当り遊技状態に制御されるときには、当り開始指定コマンドや大入賞口開放中指定コマンド、大入賞口開放後指定コマンド、当り終了指定コマンドの一部又は全部が伝送されず、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンにより、2ラウンド大当り状態中及び/又は小当り遊技状態中における演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドB1XXHは、第1始動入賞口に進入(始動入賞)した遊技球が第1始動口スイッチ13aにより検出されたことに基づき、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。この実施の形態では、第1始動口入賞指定コマンドが、第1始動入賞口を通過した遊技球の検出時である第1始動入賞時に、所定の決定用数値を用いた判定結果を通知する演出制御コマンドとしても用いられる。例えば図5(C)に示すように、第1始動口入賞指定コマンドでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、可変表示結果を「大当り」又は「小当り」となる決定値と合致するか否かや、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データが、15ラウンド大当り状態になることに対応した「非確変」、「確変」と合致するか、「突確」か、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データが特 図ゲームの保留記憶数(特図保留記憶数)にかかわらず演出図柄の変動パターンを、非リーチ変動パターン(例えば可変表示結果が「ハズレ」で演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターン)とする非リーチ変動パターン共通範囲内であるか否か、スーパーリーチ変動パターン(例えば可変表示結果が「ハズレ」でスーパーリーチを伴う変動パターン)とするスーパーリーチ変動パターン共通範囲内であるか否かに応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンドB100Hは、非リーチ変動パターン共通範囲内であることを通知する第1入賞時判定結果通知コマンドである。コマンドB101Hは、スーパーリーチ変動パターン共通範囲内であることを通知する第2入賞時判定結果通知コマンドである。コマンドB102Hは、可変表示結果が「大当り」であって、大当り種別が15ラウンド大当り状態になることに対応した「非確変」、「確変」であることを通知する第3入賞時判定結果通知コマンドである。コマンドB103Hは、可変表示結果が「大当り」であって、大当り種別が「突確」であること、または、可変表示結果が「小当り」を通知する第4入賞時判定結果通知コマンドである。コマンドB104Hは、可変表示結果が「当り」でなく、且つ非リーチ変動パターン共通範囲内でも、スーパーリーチ変動パターン共通範囲内でもないことを通知する第5入賞時判定結果通知コマンドである。
コマンドB2XXHは、可変入賞球装置15が形成する第2始動入賞口に進入(始動入賞)した遊技球が第2始動口スイッチ14aにより検出されたことに基づき、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。この実施の形態では、第2始動口入賞指定コマンドが、第2始動入賞口を通過した遊技球の検出時である第2始動入賞時に、所定の決定用数値を用いた判定結果を通知する演出制御コマンドとしても用いられる。例えば、図5(C)に示すように、第2始動口入賞指定コマンドでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、可変表示結果を「大当り」又は「小当り」となる決定値と合致するか否かや、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データが、15ラウンド大当り状態になることに対応した「非確変」、「確変」と合致するか、「突確」か、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データが特図ゲームの保留記憶数(特図保留記憶数)にかかわらず演出図柄の変動パターンを、非リーチ変動パターン(例えば可変表示結果が「ハズレ」で演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターン)とする非リーチ変動パターン共通範囲内であるか否か、スーパーリーチ変動パターン(例えば可変表示結果が「ハズレ」でスーパーリーチを伴う変動パターン)とするスーパーリーチ変動パターン共通範囲内であるか否かに応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンドB200Hは、非リーチ変動パターン共通範囲内であることを通知する第6入賞時判定結果通知コマンドである。コマンドB201Hは、スーパーリーチ変動パターン共通範囲内であることを通知する第7入賞時判定結果通知コマンドである。コマンドB202Hは、可変表示結果が「大当り」であって、大当り種別が15ラウンド大当り状態になることに対応した「非確変」、「確変」であることを通知する第8入賞時判定結果通知コマンドである。コマンドB203Hは、可変表示結果が「大当り」であって、大当り種別が「突確」であること、または、可変表示結果が「小当り」を通知する第9入賞時判定結果通知コマンドである。コマンドB204Hは、可変表示結果が「当り」でなく、且つ非リーチ変動パターン共通範囲内でも、スーパーリーチ変動パターン共通範囲内でもないことを通知する第10入賞時判定結果通知コマンドである。
コマンドC0XXHは、演出表示装置9の表示領域に設けられた始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する保留記憶数通知コマンドである。保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したことに対応して、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板31から演出制御基板80に対して送信される。保留記憶数通知コマンドでは、例えば第1特図保留記憶部における保留データと第2特図保留記憶部における保留データの総記憶数(例えば「1」〜「8」)、あるいは、始動データ記憶部における始動データの総記憶数(例えば「1」〜「8」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板80の側では、第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときに、主基板31から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信して、第1特図保留記憶部と第2特図保留記憶部における保留データの総記憶数を特定することができる。
図6は、主基板31の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、主基板31の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4、普図表示結果決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。
こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。乱数回路503は、これらの乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU56は、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路503とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データは、乱数回路503によりCPU56とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2〜MR5を示す数値データは、CPU56がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。また、乱数回路503により更新された数値データの全部又は一部を用いて、スクランブル処理や演算処理といった所定の処理を実行することにより、乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データが更新されるようにしてもよい。乱数回路503は、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ560とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有していてもよい。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行って得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。このような処理を行うことにより、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における演出図柄の可変表示態様である大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、演出図柄の変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4は、演出図柄の変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普通図柄表示器10による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。すなわち、普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける可変表示結果に基づき可変入賞球装置15が形成する第2始動入賞口を遊技球が進入しがたい状態(通常開放状態)から遊技球が進入しやすい状態(拡大開放状態)へと変化させるか否かなどの決定を行うために用いられる。
図7は、この実施の形態における演出図柄の変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合のうち、大当り種別が「非確変」又は「確変」である場合と「突確」である場合、さらには、可変表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「ハズレ」で演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」や「小当り」である場合に対応した変動パターンは、当り変動パターンと称される。
図7に示すように、この実施の形態では、非リーチ変動パターンとして、変動パターンPA1−1〜変動パターンPA1−5が、予め用意されている。また、リーチ変動パターンとして、変動パターンPA2−1、変動パターンPA2−2、変動パターンPB2−1、変動パターンPB2−2、変動パターンPA3−1、変動パターンPA3−2、変動パターンPB3−1〜変動パターンPB3−10が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」又は「確変」となる場合に対応した当り変動パターンとしては、変動パターンPA4−1、変動パターンPA4−2、変動パターンPB4−1、変動パターンPB4−2、変動パターンPA5−1、変動パターンPA5−2、変動パターンPB5−1〜変動パターンPB5−10が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合や、可変表示結果が「小当り」となる場合に対応した当り変動パターンとしては、変動パターンPC1−1〜変動パターンPC1−3が、予め用意されている。さらに、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合にのみ対応した当り変動パターンとして、変動パターンPC1−4及び変動パターンPC1−5が、予め用意されている。
図8は、この実施の形態における演出図柄の変動パターン種別を示している。図7に示す各変動パターンは、図8に示す複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれている。すなわち、各変動パターン種別は、例えば演出図柄の可変表示中に実行される演出動作などに基づいて分類(グループ化)された1つ又は複数の変動パターンを含むように構成されていればよい。一例として、複数の変動パターンをリーチ演出の種類(演出態様)で分類(グループ化)して、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別と、スーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。他の一例として、複数の変動パターンを「連続演出」の可変表示演出の有無や再変動の実行回数(繰り返し回数)で分類(グループ化)して、「連続演出」の可変表示演出を実行しない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、「連続演出」の可変表示演出にて再変動の実行回数(繰り返し回数)を1回とする変動パターンが含まれる変動パターン種別と、「連続演出」の可変表示演出にて再変動の実行回数(繰り返し回数)を2回以上とする変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。さらに他の一例として、複数の変動パターンを「連続演出」や「滑り」などの可変表示演出の有無、あるいは、演出図柄の可変表示時間などに応じて、分類(グループ化)してもよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。
図8に示す例では、可変表示結果が「ハズレ」で「非リーチ」の可変表示態様となる場合に対応して、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3が、予め用意されている。また、可変表示結果が「ハズレ」で「リーチ」の可変表示態様となる場合に対応して、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−6が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で「非確変」又は「確変」の可変表示態様(大当り種別)に対応して、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−5が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で「突確」の可変表示態様(大当り種別)である場合や可変表示結果が「小当り」である場合に対応して、変動パターン種別CA4−1が、予め用意されている。さらに、可変表示結果が「大当り」で「突確」の可変表示態様(大当り種別)である場合のみに対応して、変動パターン種別CA4−2が、予め用意されている。
変動パターン種別CA1−1は、特別図柄や演出図柄の可変表示時間が短縮されず、また、「連続演出」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「短縮なし」の変動パターン種別であり、「短縮なし」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CA1−2は、例えば合計保留記憶数が「3」以上であることや、確変状態又は時短状態にて時間短縮制御が行われることに対応して、特別図柄や演出図柄の可変表示時間が短縮されて、「連続演出」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「短縮あり」の変動パターン種別であり、「短縮あり」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CA1−3は、可変表示態様が「非リーチ」となる場合に「連続演出」や「滑り」の可変表示演出が実行される「滑り、連続演出」の変動パターン種別であり、「滑り、連続演出」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。
変動パターン種別CA2−1は、「連続演出」の可変表示演出が実行されずに、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に通常のリーチ演出となるノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定演出図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(ハズレ)連続演出なし」の変動パターン種別であり、「ノーマルリーチ(ハズレ)連続演出なし」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CA2−2は、「連続演出」の可変表示演出における再変動の実行回数(繰り返し回数)が2回であり、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定演出図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(ハズレ)連続演出2回」の変動パターン種別であり、「ノーマルリーチ(ハズレ)連続演出2回」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。
変動パターン種別CA2−3は、「連続演出」の可変表示演出における再変動の実行回数(繰り返し回数)が1回であり、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定演出図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(ハズレ)連続演出1回」の変動パターン種別であり、「ノーマルリーチ(ハズレ)連続演出1回」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CA2−4は、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にスーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定演出図柄を導出表示する「スーパーリーチ(ハズレ)」の変動パターン種別であり、「スーパーリーチ(ハズレ)」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。
変動パターン種別CA2−5は、可変表示演出における再変動の実行回数(繰り返し回数)が3回である「連続演出」を実行した後に特定演出を実行し、演出図柄の可変表示状態を非リーチ状態とした後に、可変表示演出における再変動の実行回数(繰り返し回数)が3回目に行う「連続演出」を実行してスーパーリーチとし、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定演出図柄を導出表示する「スーパーリーチ(ハズレ)連続演出3回」の変動パターン種別であり、「スーパーリーチ(ハズレ)連続演出3回」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CA2−6は、可変表示演出における再変動の実行回数(繰り返し回数)が3回である「連続演出」を実行した後に特定演出を実行し、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態としてスーパーリーチを行い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定演出図柄を導出表示する「スーパーリーチ(ハズレ)連続演出3回」の変動パターン種別であり、「スーパーリーチ(ハズレ)連続演出3回」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。
なお、特定演出の終了後に演出図柄の可変表示状態を非リーチ状態としてからリーチ状態とし、特定リーチ演出としてスーパーリーチのリーチ演出の実行を開始する可変表示パターンを第1可変表示パターンという。また、特定演出の終了後に演出図柄の可変表示状態を非リーチ状態とせずにリーチ状態とし、特定リーチ演出としてスーパーリーチのリーチ演出の実行を開始する可変表示パターンを第2可変表示パターンという。
図7に示す変動パターンのうち、変動パターンPB3−3〜PB3−6,変動パターンPB5−3〜PB5−6は、第1可変表示パターンの変動パターンである。そして、変動パターンPB3−3〜PB3−6の変動種別はCA2−5であり、変動パターンPB5−3〜PB5−6の変動種別はCA3−4である(図7および図12参照)。つまり、第1可変表示パターンの変動パターンの変動種別はCA2−5またはCA3−4である。また、変動パターンPB3−7〜PB3−10,変動パターンPB5−7〜PB5−10は、第2可変表示パターンの変動パターンである。そして、変動パターンPB3−7〜PB3−10の変動種別はCA2−6であり、変動パターンPB5−7〜PB5−10の変動種別はCA3−5である(図7および図12参照)。つまり、第2可変表示パターンの変動パターンの変動種別はCA2−6またはCA3−5である。以下、第1可変表示パターンの演出によって行われる大当りの予告および第2可変表示パターンの演出によって行われる大当りの予告を特定演出予告という。つまり、図7に示すPB3−3〜PB3−10,PB5−3〜PB5−10の変動パターンが特定演出予告を実行するための変動パターンである。
変動パターン種別CA3−1は、「連続演出」の可変表示演出が実行されずに、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定演出図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(大当り)連続演出なし」の変動パターン種別であり、「ノーマルリーチ(大当り)連続演出なし」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CA3−2は、「連続演出」の可変表示演出が実行されて、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定演出図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(大当り)連続演出あり」の変動パターン種別であり、「ノーマルリーチ(大当り)連続演出あり」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CA3−3は、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にスーパーリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定演出図柄を導出表示する「スーパーリーチ(大当り)」の変動パターン種別であり、「スーパーリーチ(大当り)」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。
変動パターン種別CA3−4は、可変表示演出における再変動の実行回数(繰り返し回数)が3回である「連続演出」を実行した後に特定演出を実行し、演出図柄の可変表示状態を非リーチ状態とした後に、可変表示演出における再変動の実行回数(繰り返し回数)が3回目に行う「連続演出」を実行してスーパーリーチとし、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定演出図柄を導出表示する「スーパーリーチ(大当り)連続演出3回」の変動パターン種別であり、「スーパーリーチ(大当り)連続演出3回」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CA2−6は、可変表示演出における再変動の実行回数(繰り返し回数)が3回である「連続演出」を実行した後に特定演出を実行し、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態としてスーパーリーチを行い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定演出図柄を導出表示する「スーパーリーチ(大当り)連続演出3回」の変動パターン種別であり、「スーパーリーチ(大当り)連続演出3回」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。
変動パターン種別CA4−1は、2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定演出図柄を導出表示する「2回開放チャンス目停止」の変動パターン種別であり、「2回開放チャンス目停止」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。図7に示す変動パターンの例では、変動パターンPC1−1〜変動パターンPC1−3が、確定演出図柄を2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかとする変動パターンとなっており、変動パターン種別CA4−1に含まれることになる。変動パターン種別CA4−2は、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合に演出図柄の可変表示状態をリーチ状態としてからリーチ組合せの確定演出図柄を導出表示する「2回開放時リーチハズレ」の変動パターン種別であり、「2回開放時リーチハズレ」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。図7に示す変動パターンの例では、変動パターンPC1−4及び変動パターンPC1−5が、確定演出図柄をリーチ組合せとする変動パターンとなっており、変動パターン種別CA4−2に含まれることになる。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるROM54には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM54には、CPU56が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM54には、CPU56が主基板31から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図7に示すような演出図柄の変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図9は、ROM54に記憶される特図表示結果決定テーブル130の構成例を示している。特図表示結果決定テーブル130は、第1特別図柄表示器8aによる特図ゲームや、第2特別図柄表示器8bによる特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
特図表示結果決定テーブル130では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態又は時短状態であるか確変状態であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の特図表示結果のいずれかに割り当てられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、同一の特図表示結果決定テーブル130を参照して特図表示結果が決定される。
これに対して、第1特別図柄表示器8aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示器8bによる特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、特図表示結果に対する決定値の割当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。この場合には、第1特別図柄表示器8aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示器8bによる特図ゲームの場合とでは、「小当り」の特図表示結果に対する決定値の割当てを異ならせてもよい。一例として、第2特別図柄表示器8bによる特図ゲームの場合には、第1特別図柄表示器8aによる特図ゲームの場合に比べて、「小当り」の特図表示結果に決定される割合が低くなるように、各特図表示結果に決定値が割り当てられるようにしてもよい。
このような設定により、第2特図を用いた特図ゲームでは、第1特図を用いた特図ゲームに比べて、可変表示結果が「小当り」となる確率を低下させて、確変状態や時短状態における高開放制御で第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなっているときに、特図表示結果が「小当り」となって賞球がほとんど得られない小当り遊技状態に制御されてしまうことを防止して、確変状態や時短状態での遊技に間延びが生じることによる遊技興趣の減退を抑制することができる。特に、第2特別図柄表示器8bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示器8aにおける特図ゲームよりも優先して実行される場合には、確変状態や時短状態で第2特別図柄表示器8bにおける特図ゲームが実行される頻度が高められることから、このような設定により確変状態や時短状態(特に確変状態)から15ラウンド大当り状態となるまでの時間が短縮されて、遊技興趣の減退を抑制できる効果が大きい。さらに、第2特別図柄表示器8bによる特図ゲームの場合には、「小当り」の特図表示結果に決定されることがないように決定値が割り当てられるようにしてもよい。
図10は、ROM54に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされて大当り遊技状態に制御することが決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、可変表示態様を「非確変」や「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、遊技制御バッファ設定部に設けられた変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)が「1」であるか「2」であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、「非確変」や「確変」、「突確」などの大当り種別に割り当てられている。ここで、変動特図指定バッファ値は、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームが実行されるときに「1」となり、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームが実行されるときに「2」となる。
大当り種別決定テーブル131において、複数種類の大当り種別に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、15ラウンド大当り状態に制御するか2ラウンド大当り状態に制御するかの決定結果や、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御するか否かの決定結果に対応した決定用データとなっている。例えば、「非確変」又は「確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、15ラウンド大当り状態に制御するとの決定結果に対応する一方で、「突確」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、2ラウンド大当り状態に制御するとの決定結果に対応している。また、「非確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御しないとの決定結果に対応する一方で、「確変」又は「突確」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御するとの決定結果を示している。大当り種別決定テーブル131は、遊技制御バッファ155に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、決定された大当り種別に対応する値(例えば「0」〜「2」のいずれか)に設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいてもよい。
図10に示す大当り種別決定テーブル131では、変動特図指定バッファ値が「1」であるか「2」であるかに応じて、各大当り種別に対する決定値の割当てが異なっている。例えば、「確変」の大当り種別に対しては、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に「37」〜「72」の範囲の決定値が割り当てられる一方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に「37」〜「100」の範囲の決定値が割り当てられる。「突確」の大当り種別に対しては、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に「73」〜「100」の範囲の決定値が割り当てられる一方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には決定値が割り当てられていない。
図10に示す設定例では、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定したときには、大当り種別を「突確」として2ラウンド大当り状態に制御すると決定されることがない。このような設定により、確変状態や時短状態における高開放制御で第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなっているときに、大当り種別が「突確」となって賞球がほとんど得られない2ラウンド大当り状態に制御されてしまうことを防止して、確変状態や時短状態での遊技に間延びが生じることによる遊技興趣の減退を抑制することができる。特に、第2特別図柄表示器8bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示器8aにおける特図ゲームよりも優先して実行される場合には、確変状態や時短状態で第2特別図柄表示器8bにおける特図ゲームが実行される頻度が高められることから、このような設定により遊技興趣の減退を抑制できる効果が大きい。さらに、このような設定とともに、第2特別図柄表示器8bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示器8aにおける特図ゲームよりも優先して実行されることで、確変状態や時短状態から15ラウンド大当り状態となる割合を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
なお、変動特図指定バッファ値が「2」である場合でも、例えば変動特図指定バッファ値が「1」であるときよりも少ない決定値が、「突確」の特図表示結果に対して割り当てられるようにしてもよい。また、遊技状態が時短状態であるときには、大当り種別が「突確」となって2ラウンド大当り状態の終了後に確変状態へと移行すれば、遊技者にとっての有利度合いが増大することになる。そこで、遊技状態が時短状態であるときには、変動特図指定バッファ値が「2」である場合でも、「突確」の特図表示結果に対して決定値が割り当てられるように、大当り種別決定テーブル131におけるテーブルデータを構成してもよい。
図11は、ROM54に記憶される変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン種別決定テーブルとして、図11(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブルと、図11(B)に示す小当り変動パターン種別決定テーブルと、図11(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)と、図11(D)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)とが、予め用意されている。
大当り変動パターン種別決定テーブルは、特図表示結果を「大当り」にすると決定(事前決定)されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン種別決定テーブルでは、大当り種別の決定結果が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2のいずれかに割り当てられている。大当り変動パターン種別決定テーブルでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかに応じて、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−5に対する決定値の割当てが異なっている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれにするかの決定結果に応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り変動パターン種別決定テーブルでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」又は「確変」である場合には、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−5に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2に対しては決定値が割り当てられていない。これに対して、大当り種別が「突確」である場合には、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−5に対しては決定値が割り当てられていない。これにより、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」に応じて2ラウンド大当り状態に制御される場合には、15ラウンド大当り状態に制御される場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
なお、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割当てを異ならせるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。また、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
小当り変動パターン種別決定テーブルは、特図表示結果を「小当り」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別を決定するために参照されるテーブルである。小当り変動パターン種別決定テーブルでは、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される全ての数値(決定値)が、変動パターン種別CA4−1に対して割り当てられている。ここで、変動パターン種別CA4−1には、図11(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブルにおいて、大当り種別が「突確」である場合に応じて決定値の一部が割り当てられている。このように、変動パターン種別CA4−1は、大当り種別が「突確」となる場合と、特図表示結果が「小当り」となる場合とで、共通の変動パターン種別となっている。すなわち、大当り変動パターン種別決定テーブルにて大当り種別が「突確」に対応したテーブルデータと、小当り変動パターン種別決定テーブルを構成するテーブルデータとには、共通の変動パターン種別が含まれるように設定されている。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)と、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)とは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ここで、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)は、特別図柄や演出図柄の可変表示時間が短縮されない場合に使用テーブルとして選択される。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dは、例えば遊技状態が確変状態や時短状態であるときといった、特別図柄や演出図柄の可変表示時間が短縮される場合に使用テーブルとして選択される。
なお、遊技状態が通常状態で合計保留記憶数が「3」以上であるときとには、遊技状態が確変状態や時短状態であるときに用いられる決定テーブルを参照して変動パターン種別の決定が行われるようにしてもよい。また、遊技状態が確変状態や時短状態であるときと、遊技状態が通常状態で合計保留記憶数が「3」以上であるときとでは、異なる決定テーブルを参照して変動パターン種別の決定が行われるようにしてもよい。さらに、合計保留記憶数が「3」以外の所定数以上であるか否かに応じて、異なる決定テーブルを参照することで変動パターン種別の決定が行われるようにしてもよい。また、合計保留記憶数が「0」であるときと、合計保留記憶数が「1」であるときと、合計保留記憶数が「2」であるときと、合計保留記憶数が「3」であるときと、合計保留記憶数が「4」であるときとでは、異なる決定テーブルを参照して変動パターン種別の決定が行われるようにしてもよい。合計保留記憶数が「3」未満であるときには、共通の決定テーブルを参照して変動パターン種別の決定が行われるようにする一方で、合計保留記憶数が「3」であるときと、合計保留記憶数が「4」であるときとでは、異なる決定テーブルを参照して変動パターン種別の決定が行われるようにしてもよい。また、合計保留記憶数に代えて、第1保留記憶数や第2保留記憶数が所定数以上であるか否かに応じて、異なる決定テーブルを参照することで変動パターン種別の決定が行われるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数が所定数(例えば「3」など)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて可変表示時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別に決定される割合が高くなるように各変動パターン種別に対して決定値が割り当てられるようにすればよい。遊技状態が確変状態や時短状態であるときにも、合計保留記憶数が所定数(例えば「1」など)以上であるか否かを判定し、その判定結果に応じて異なる決定テーブルを参照して変動パターン種別の決定が行われるようにしてもよい。例えば、確変状態や時短状態であるときに合計保留記憶数が所定数未満であればハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)が使用テーブルとして選択される一方で、確変状態や時短状態であるときに合計保留記憶数が所定数以上であればハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)が使用テーブルとして選択されるようにしてもよい。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)やハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)では、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−6のいずれかに割り当てられている。ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)とハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)とでは、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)とハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)とでは、変動パターン種別CA1−3や変動パターン種別CA2−1に対する決定値の割当てが異なっている。これにより、特別図柄や演出図柄の可変表示時間が短縮されるか否かに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)とハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)とでは、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。例えば、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)では、変動パターン種別CA1−2や変動パターン種別CA2−3に対して決定値が割り当てられていない一方で、変動パターン種別CA1−1や変動パターン種別CA2−2に対して決定値が割り当てられている。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)では、変動パターン種別CA1−1や変動パターン種別CA2−2に対して決定値が割り当てられていない一方で、変動パターン種別CA1−2や変動パターン種別CA2−3に対して決定値が割り当てられている。これにより、特別図柄や演出図柄の可変表示時間が短縮されるか否かに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
なお、特図表示結果が「ハズレ」に決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割当てを異ならせるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。また、特図表示結果が「ハズレ」に決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
この実施の形態では、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)やハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)を参照することにより、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3や変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−6のいずれかに決定することができる。ここで、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3は、図8に示すように、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別である。また、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−6は、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別である。したがって、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づき、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)やハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)を参照して変動パターン種別を決定することにより、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定することができる。
そして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)において変動パターン種別CA1−2や変動パターン種別CA1−3に対して割り当てられる決定値は、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)において変動パターン種別CA1−1や変動パターン種別CA1−3に対して割り当てられる決定値よりも多くなっている。このような設定により、特別図柄や演出図柄の可変表示時間が短縮される場合には、短縮されない場合よりも高い割合で、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態としないことに決定される。そして、非リーチ変動パターンにおける平均的な可変表示時間がリーチ変動パターンにおける平均的な可変表示時間に比べて短くなるように設定されていれば、合計保留記憶数が所定数(具体的には「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な可変表示時間を短縮することができ、また、確変状態や時短状態であるときには、通常状態にて合計保留記憶数が所定数(具体的には「3」)未満であるときに比べて、平均的な可変表示時間を短縮することができる。
なお、この実施の形態では、図11(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブルにおいて、特定リーチ演出としてスーパーリーチのリーチ演出が行われる第1可変表示パターンの変動パターンの変動種別CA3−4に割り当てられている決定値の数(40個)と、特定リーチ演出としてスーパーリーチのリーチ演出が行われる第2可変表示パターンの変動パターンの変動種別CA3−5に割り当てられている決定値の数(22個)とを異ならせている。また、図11(C)に示すハズレ変動パターン決定テーブル(通常用)において、特定リーチ演出としてスーパーリーチのリーチ演出が行われる第1可変表示パターンの変動パターンの変動種別CA2−5に割り当てられている決定値の数(10個)と、特定リーチ演出としてスーパーリーチのリーチ演出が行われる第2可変表示パターンの変動パターンの変動種別CA2−6に割り当てられている決定値の数(22個)とを異ならせている。つまり、特定リーチ演出としてスーパーリーチのリーチ演出が行われる場合であっても、第1可変表示パターンが実行されたのか、または第2可変表示パターンが実行されたのかに応じて大当りとされることへの期待度が異なるように構成されているので、遊技者の遊技興趣を向上させることができる。なお、この実施の形態において、「大当りとされることへの期待度」とは、ある演出(例えば、第1可変表示パターンや第2可変表示パターン)が実行された場合に大当りとされる割合を示している。例えば、ある演出(例えば、第1可変表示パターン)が実行された場合の大当りとされることへの期待度は、(ある演出(例えば、第1可変表示パターン)が実行された場合に大当りとされる割合)/(ある演出(例えば、第1可変表示パターン)が実行された場合に大当りとされる場合およびハズレとされる場合の両方の割合)を計算することによって求められる。
図12は、ROM54に記憶される変動パターン決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン決定テーブルとして、図12(A)に示すハズレ変動パターン決定テーブルと、図12(B)に示す当り変動パターン決定テーブルとが、予め用意されている。
ハズレ変動パターン決定テーブルは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ハズレ変動パターン決定テーブルでは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「ハズレ」とする場合に対応した1つ又は複数の変動パターン(ハズレ変動パターン)に割り当てられている。
ハズレ変動パターン決定テーブルでは、変動パターン種別CA1−3となる場合に対応して、変動パターンPA1−3に決定値が割り当てられている。図7に示すように、変動パターンPA1−3は、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」である場合に「滑り」の可変表示演出を実行する変動パターンである。このような設定により、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる場合でも、変動パターンPA1−3に決定されることにより「滑り」などの可変表示演出を実行することができる。また、ハズレ変動パターン決定テーブルでは、変動パターン種別CA1−3となる場合に対応して、変動パターンPA1−4〜PA1−5にそれぞれ決定値が割り当てられている。図7に示すように、変動パターンPA1−4〜PA1−5は、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」である場合に「連続演出」の可変表示演出にて再変動を1回〜2回実行する(繰り返す)変動パターンである。このような設定により、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる場合でも、変動パターンPA1−4〜PA1−5のいずれかに決定されることにより「連続演出」の可変表示演出を実行することができる。
なお、特別図柄や演出図柄の可変表示時間が短縮されるか否かに応じて、可変表示演出を実行する変動パターンに決定される割合が異なるようにしてもよい。一例として、図11(D)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)では、図11(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル)に比べて少ない決定値が、変動パターン種別CA1−3に対して割り当てられるようにすればよい。図7に示す変動パターンの設定例では、「連続演出」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない変動パターンPA1−1における特図変動時間(特別図柄の可変表示時間)が12000ミリ秒[ms]に、変動パターンPA1−2における特図変動時間が3000ミリ秒[ms]に、それぞれ定められている。これに対して、「滑り」の可変表示演出を実行する変動パターンPA1−3における特図変動時間は16000ミリ秒[ms]に、「連続演出」の可変表示演出を実行する変動パターンPA1−4における特図変動時間は24000[ms]に、それぞれ定められている。すなわち、可変表示態様が「非リーチ」である場合に、「滑り」の可変表示演出を実行する変動パターンPA1−3における特図変動時間や、「連続演出」の可変表示演出を実行する変動パターンPA1−4における特図変動時間は、これらの可変表示演出を実行しない変動パターンにおける特図変動時間に比べて長くなっている。
そして、例えば合計保留記憶数が所定数(例えば「3」)以上である場合には、所定数未満である場合に比べて「滑り」や「連続演出」の可変表示演出を実行する変動パターンが含まれる変動パターン種別CA1−3に決定される割合が低くなるように、各変動パターン種別に対して決定値を割り当てられていてもよい。これにより、合計保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な可変表示時間を短縮することができる。また、例えば確変状態や時短状態である場合には、通常状態にて合計保留記憶数が所定数(例えば「3」)未満である場合に比べて変動パターン種別CA1−3に決定される割合が低くなるように、各変動パターン種別に対して決定値を割り当てられていてもよい。これにより、確変状態や時短状態であるときには、通常状態にて合計保留記憶数が所定数未満であるときに比べて、平均的な可変表示時間を短縮することができる。
当り変動パターン決定テーブルは、特図表示結果を「大当り」や「小当り」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。当り変動パターン決定テーブルでは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」や「小当り」とする場合に対応した1つ又は複数の変動パターン(当り変動パターン)に割り当てられている。
図7に示す変動パターンPA3−1、PA3−2、PA5−1、およびPA5−2は、連続演出が3回実行される変動パターンである。図7に示すように、変動パターンPA3−1、及び、PA5−1は、変動開始から時刻t1までの期間に連続演出が実行され、時刻t1からt3(65秒)までの期間にスーパーリーチαのリーチ演出が実行される変動パターンである。そして、変動パターンPA3−2、およびPA5−2は、変動開始から時刻t2(>t1)までの期間に連続演出が実行され、時刻t2からt4(85秒)までの期間にスーパーリーチβのリーチ演出が実行される変動パターンである。ハズレ変動パターン決定テーブルの設定では、変動パターンPA3−2よりも変動パターンPA3−1に決定されやすくなっている。当り変動パターン決定テーブルの設定では、変動パターンPA5−2よりも変動パターンPA5−1に決定されやすくなっている。すなわち、連続演出の実行回数が所定回数(ここでは3回)以上である場合には、連続演出の演出時間が短い変動パターンに決定されやすくなっている。連続演出の演出時間が短い変動パターンでは、1回あたりの連続演出の演出時間が短くなる。このようにすることで、連続演出を繰り返す回数が多い場合には、1回当りの連続演出が短くなりやすいので、演出が煩わしくなることを防止し、遊技の興趣の低下を防止できる。
また、図12(B)に示す当り変動パターン決定テーブルにおいて、特定演出Aおよびスーパーリーチαを実行し、第1可変表示パターンを実行するPB5−3の変動パターンに割り当てられている決定値の数(649個)は、特定演出Aおよびスーパーリーチαを実行し、第2可変表示パターンを実行するPB5−7の変動パターンに割り当てられている決定値の数(149個)よりも多く、特定演出Aおよびスーパーリーチβを実行し、第1可変表示パターンを実行するPB5−5の変動パターンに割り当てられている決定値の数(50個)は、特定演出Aおよびスーパーリーチβを実行し、第2可変表示パターンを実行するPB5−7の変動パターンに割り当てられている決定値の数(350個)よりも少ないように割り当てられている。従って、図11(A)に示すCA3−4に割り当てられている決定値の数とCA3−5に割り当てられている決定値の数との差を考慮しても、特定演出を実行した後に第1特定リーチ演出としてのスーパーリーチαが行われる場合に、第1可変表示パターンが実行されたときの方が第2可変表示パターンが実行されたときよりも大当りとされることへの期待度が高いように構成されている。また、特定演出を実行した後に第2特定リーチ演出としてのスーパーリーチβが行われる場合に、第2可変表示パターンが実行されたときの方が第1可変表示パターンが実行されたときよりも大当りとされることへの期待度が高いように構成されている。よって、特定リーチ演出としてのスーパーリーチαが実行されたのかスーパーリーチβが実行されたのかに応じて、大当りが発生することに関して遊技者が実行されることを期待する可変表示パターンが異なるので、遊技興趣を向上させることができる。
図12(B)に示す当り変動パターン決定テーブルにおいて、特定演出Aおよびスーパーリーチαを実行し、第1可変表示パターンを実行するPB5−3の変動パターンに割り当てられている決定値の数(649個)は、特定演出Aおよびスーパーリーチαを実行し、第2可変表示パターンを実行するPB5−7の変動パターンに割り当てられている決定値の数(149個)よりも多く、特定演出Bおよびスーパーリーチαを実行し、第1可変表示パターンを実行するPB5−6の変動パターンに割り当てられている決定値の数(48個)は、特定演出Bおよびスーパーリーチαを実行し、第2可変表示パターンを実行するPB5−10の変動パターンに割り当てられている決定値の数(248個)よりも少ないように割り当てられている。従って、図11(A)に示すCA3−4に割り当てられている決定値の数とCA3−5に割り当てられている決定値の数との差を考慮しても、第1特定演出としての特定演出Aを実行した後に第1特定リーチ演出としてのスーパーリーチαが行われる場合に、第1可変表示パターンが実行されたときの方が第2可変表示パターンが実行されたときよりも大当りとされることへの期待度が高いように構成されている。また、特定演出としての第2特定演出を実行した後に第1特定リーチ演出としてのスーパーリーチαが行われる場合に、第2可変表示パターンが実行されたときの方が第1可変表示パターンが実行されたときよりも大当りとされることへの期待度が高いように構成されている。よって、特定演出として特定演出Aが実行されたのか特定演出Bが実行されたのかに応じて、大当りが発生することに関して遊技者が実行されることを期待する可変表示パターンが異なるので、遊技興趣を向上させることができる。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるRAM55は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
図13は、演出制御基板80の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図13に示すように、この実施の形態では、演出制御基板80の側において、連続演出種別判定用の乱数値SR1、連続演出パターン判定用の乱数値SR2、大当り確定報知演出実行判定用の乱数値SR3、先読予告演出実行判定用の乱数値SR4を示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。例えば、演出図柄の可変表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる最終停止図柄決定用の乱数値を示す数値データなどが、カウント可能に制御されてもよい。
演出制御用CPU101は、例えば演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路503とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値SR1〜SR4を示す数値データをカウントするようにしてもよい。あるいは、乱数回路503により更新された数値データの全部又は一部を用いて、スクランブル処理や演算処理といった所定の処理を実行することにより、演出用乱数の全部又は一部を示す数値データが更新されるようにしてもよい。また、演出制御基板80に乱数回路503が搭載されていない場合には、演出制御用CPU101がランダムカウンタを用いて、演出用乱数の全部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
連続演出種別判定用の乱数値SR1は、連続演出の種別を「擬似連」、「予告連」、「すべり擬似連」のいずれとするかを判定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「99」の範囲の値をとる。
連続演出パターン判定用の乱数値SR2は、連続演出の演出態様(連続演出パターン)をいずれとするかを判定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「100」の範囲の値をとる。
大当り確定報知演出実行判定用の乱数値SR3は、大当り確定報知演出を実行するか否かを判定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「100」の範囲の値をとる。
先読予告演出実行判定用の乱数値SR4は、先読予告演出を実行するか否かを判定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「100」の範囲の値をとる。
図2に示す演出制御基板80に搭載されたROMには、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROMには、演出制御用CPU101が各種の判定や決定、制御を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、制御パターンテーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。
図14は、ROMに記憶される連続演出種別決定テーブルの構成例を示している。連続演出種別決定テーブルは、連続演出を実行する場合(変動パターンが連続演出を実行することに対応したPA1−4、PA1−5、PB2−1、PB2−2、PA3−1、PA3−2、PB3−3〜PB3−10、PB4−1、PB4−2、PA5−1、PA5−2、PB5−3〜PB5−10、またはPC1−3である場合)に、連続演出種別判定用の乱数値SR1に基づいて、連続演出の種別を「擬似連」、「予告連」、「すべり擬似連」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。この実施の形態では、「擬似連」、「予告連」、「すべり擬似連」が均等の割合で決定されるようになっているが、可変表示結果が「大当り」であるか否か、リーチハズレであるか非リーチハズレであるか、連続演出の実行回数が何回であるかなど、変動パターンに応じて「擬似連」、「予告連」、「すべり擬似連」の決定割合を異ならせるようにしてもよい。このようにすることで、連続演出の種別に応じて「大当り」となる信頼度やリーチとなる信頼度を異ならせることができる。「擬似連」、「予告連」、「すべり擬似連」の決定割合を異ならせる場合においては、「大当り」となる信頼度やリーチとなる信頼度を「擬似連」>「すべり擬似連」>「予告連」の順に高くなるようにしてもよい。これは、連続演出を繰り返すときの示唆演出において、停止する演出図柄の数が多い順に対応している。このような順で信頼度を高くすれば、遊技者が信頼度の高さを認識しやすくなる。また、示唆演出のおいては、停止する演出図柄の数が多い程、遊技者に与えるインパクトが大きいので、遊技者に与えるインパクトの大きさと信頼度の高さを対応させることができる。
図15(A)は、連続演出パターンの一覧を示す図である。図15(A)に示すように、連続演出の繰り返し回数などに応じて、複数の連続演出パターンが設けられている。繰り返し回数が1回であることに対応して、連続演出パターンA1−1、A1−2、A1−3が設けられている。
連続演出パターンA1−1は、可変表示を開始してからSTEP2(2段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、1つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行され、連続演出の1回目の繰り返し時にSTEP2(2段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、2つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行される連続演出パターンである。連続演出パターンA1−1では、1回目の予告演出が実行される演出時間と、2回目の予告演出が実行される演出時間とが均等になっている。
連続演出パターンA1−2は、可変表示を開始してからSTEP2(2段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、1つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行され、連続演出の1回目の繰り返し時にSTEP2(2段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、2つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行される連続演出パターンである。連続演出パターンA1−2では、1回目の予告演出が実行される時間は、2回目の予告演出が実行される時間よりも短くなっている。なお、トータルの演出時間は、変動パターンに対応して決定されるので、連続演出パターンA1−1と同じである。
連続演出パターンA1−3は、可変表示を開始してからSTEP3(3段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、2つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行され、連続演出の1回目の繰り返し時にSTEP3(3段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、2つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行される連続演出パターンである。連続演出パターンA1−3では、1回目の予告演出が実行される時間は、2回目の予告演出が実行される時間よりも長くなっている。なお、トータルの演出時間は、変動パターンに対応して決定されるので、連続演出パターンA1−1と同じである。
図16(A)は、ROMに記憶される連続演出パターン決定テーブルの構成例を示している。連続演出パターン決定テーブルは、連続演出を1回繰り返す場合(変動パターンが連続演出を1回繰り返すことに対応したPA1−4、PB2−1、PB4−1、PC1−3である場合)に、連続演出パターン判定用の乱数値SR2に基づいて、連続演出パターンをA1−1、A1−2、A1−3のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。連続演出パターン決定テーブル161Aでは、変動パターン(可変表示結果)がいずれであるかに応じて、各連続演出パターンへの決定値の割り当てが異なっている。具体的には、連続演出パターンA1−3>A1−2>A1−1の順番で、可変表示結果が「大当り」となる信頼度や、リーチとなる信頼度が高くなっている。
また、図15(A)に示すように、連続演出の繰り返し回数が2回であることに対応して、連続演出パターンA2−1、A2−2、A2−3が設けられている。
連続演出パターンA2−1は、可変表示を開始してからSTEP2(2段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、1つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行され、連続演出の1回目の繰り返し時にSTEP2(2段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、2つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行され、連続演出の2回目の繰り返し時にSTEP3(3段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、2つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行される連続演出パターンである。連続演出パターンA2−1では、1回目の予告演出が実行される演出時間と、2回目の予告演出が実行される演出時間と、3回目の予告演出が実行される演出時間と、が均等になっている。
連続演出パターンA2−2は、可変表示を開始してからSTEP2(2段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、1つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行され、連続演出の1回目の繰り返し時にSTEP2(2段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、2つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行され、連続演出の2回目の繰り返し時にSTEP3(3段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、2つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行される連続演出パターンである。連続演出パターンA2−1では、1回目の予告演出が実行される演出時間、及び、2回目の予告演出が実行される演出時間が、3回目の予告演出が実行される演出時間より短くなっている。なお、トータルの演出時間は、変動パターンに対応して決定されるので、連続演出パターンA2−1と同じである。
連続演出パターンA2−3は、可変表示を開始してからSTEP3(3段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、1つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行され、連続演出の1回目の繰り返し時にSTEP3(3段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、2つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行され、連続演出の2回目の繰り返し時にSTEP3(3段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、2つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行される連続演出パターンである。連続演出パターンA2−1では、1回目の予告演出が実行される演出時間が、2回目の予告演出が実行される演出時間、及び、3回目の予告演出が実行される演出時間より長くなっている。なお、トータルの演出時間は、変動パターンに対応して決定されるので、連続演出パターンA2−1と同じである。
図16(B)は、ROMに記憶される連続演出パターン決定テーブル161Bの構成例を示している。連続演出パターン決定テーブル161Bは、連続演出を2回繰り返す場合(変動パターンが連続演出を2回繰り返すことに対応したPA1−5、PB2−2、PB4−2である場合)に、連続演出パターン判定用の乱数値SR2に基づいて、連続演出パターンをA2−1、A2−2、A2−3のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。連続演出パターン決定テーブル161Bでは、変動パターン(可変表示結果)がいずれであるかに応じて、各連続演出パターンへの決定値の割り当てが異なっている。具体的には、連続演出パターンA2−3>A2−2>A2−1の順番で、可変表示結果が「大当り」となる信頼度が高くなっている。
また、図15(A)に示すように、連続演出の繰り返し回数が3回であって、連続演出を実行する演出時間が短い変動パターンであることに対応して、連続演出パターンA3−1、A3−2、A3−3が設けられている。
連続演出パターンA3−1は、可変表示を開始してからSTEP2(2段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、1つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行され、連続演出の1回目の繰り返し時にSTEP2(2段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、2つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行され、連続演出の2回目の繰り返し時にSTEP3(3段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、2つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行され、連続演出の3回目の繰り返し時にSTEP3(3段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、2つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行される連続演出パターンである。連続演出パターンA3−1では、1回目の予告演出が実行される演出時間と、2回目の予告演出が実行される演出時間と、3回目の予告演出が実行される演出時間と、4回目の予告演出が実行される演出時間と、が均等になっている。
連続演出パターンA3−2は、可変表示を開始してからSTEP2(2段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、1つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行され、連続演出の1回目の繰り返し時にSTEP2(2段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、2つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行され、連続演出の2回目の繰り返し時にSTEP3(3段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、2つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行され、連続演出の3回目の繰り返し時にSTEP3(3段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、2つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行される連続演出パターンである。連続演出パターンA3−2では、1回目の予告演出が実行される演出時間、2回目の予告演出が実行される演出時間、及び、3回目の予告演出が実行される演出時間が、4回目の予告演出が実行される演出時間より短くなっている。なお、トータルの演出時間は、変動パターンに対応して決定されるので、連続演出パターンA3−1と同じである。
連続演出パターンA3−3は、可変表示を開始してからSTEP3(3段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、1つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行され、連続演出の1回目の繰り返し時にSTEP3(3段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、1つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行され、連続演出の2回目の繰り返し時にSTEP3(3段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、2つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行され、連続演出の3回目の繰り返し時にSTEP3(3段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、2つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行される連続演出パターンである。連続演出パターンA3−3では、1回目の予告演出が実行される演出時間が、2回目の予告演出が実行される演出時間、3回目の予告演出が実行される演出時間、及び、4回目の予告演出が実行される演出時間より長くなっている。なお、トータルの演出時間は、変動パターンに対応して決定されるので、連続演出パターンA3−1と同じである。
図16(C)は、ROMに記憶される連続演出パターン決定テーブルの構成例を示している。連続演出パターン決定テーブル161Cは、連続演出を3回繰り返す場合であって演出時間が短い場合(変動パターンが連続演出を短い時間で3回繰り返すことに対応したPA3−1、PB3−4、PB3−5、PB3−8、PB3−9、PA5−1、PB5−4、PB5−5、PB5−8、またはPB5−9である場合)に、連続演出パターン判定用の乱数値SR2に基づいて、連続演出パターンをA3−1、A3−2、A3−3のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。連続演出パターン決定テーブル161Cでは、変動パターン(可変表示結果)がいずれであるかに応じて、各連続演出パターンへの決定値の割り当てが異なっている。具体的には、連続演出パターンA3−3>A3−2>A3−1の順番で、可変表示結果が「大当り」となる信頼度が高くなっている。なお、連続演出の繰り返し回数が2回である場合と、連続演出の繰り返し回数が3回であって、連続演出を実行する演出時間が短い変動パターンである場合と、で連続演出を実行するトータルの演出時間を等しくして、連続演出の繰り返し回数を2回にするか3回にするかを演出制御基板80の側で決定するようにしてもよい。この場合は、連続演出の繰り返し回数が2回であることに対応した変動パターン、または、連続演出の繰り返し回数が3回であって、連続演出を実行する演出時間が短い変動パターンである場合には、連続演出パターンをPA2−1、PA2−2、PA2−3、PA3−1、PA3−2、PA3−3のいずれかに決定されるようにすればよい。
なお、図15(A)に示した連続演出パターンにおいて、連続演出パターンがAで始まって最後の番号が同じものは、途中まで同じ演出時間で同じ演出を実行するものであることが好ましい。例えば、PA1−2、PA2−2、PA3−2における連続演出の初回の予告演出は同じ演出時間で同じ演出を実行し、PA2−2、PA3−2における1回目の繰り返し時において、同じ演出時間で同じ演出を実行する。このようにすることで、連続演出の途中で遊技者が繰り返し回数を認識してしまい、遊技の興趣が低下することを防止できる。
また、図15(A)に示すように、連続演出の繰り返し回数が3回であって、連続演出を実行する演出時間が長い変動パターンであることに対応して、連続演出パターンB3−1、B3−2、B3−3が設けられている。連続演出パターンB3−1、B3−2、B3−3は、連続演出パターンA3−1、A3−2、A3−3と演出内容は同じであるが、各予告演出を実行する演出時間が連続演出パターンA3−1、A3−2、A3−3より長くなっている。ここで、演出内容が同じであって、演出時間が異なる場合の具体例としては、(1)同じ画像(動画)が表示(再生)されるが、表示(再生)されるスピードが異なるもの、(2)同じ画像(動画)が表示(再生)されるが、演出時間が短いもの場合、一部の画像(動画のフレーム)が省略されるもの、(3)同じ画像(動画)が表示(再生)されるが、演出時間が短いもの場合、演出が途中で終了するものなどが挙げられる。
図16(D)は、ROMに記憶される連続演出パターン決定テーブル161Dの構成例を示している。連続演出パターン決定テーブル161Dは、連続演出を3回繰り返す場合であって演出時間が短い場合(変動パターンが連続演出を短い時間で3回繰り返すことに対応したPA3−2、PB3−3、PB3−6、PB3−7、PB3−10、PA5−2、PB5−3、PB5−6、PB5−7、またはPB5−10である場合)に、連続演出パターン判定用の乱数値SR2に基づいて、連続演出パターンをB3−1、B3−2、B3−3のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。連続演出パターン決定テーブル161Dでは、変動パターン(可変表示結果)がいずれであるかに応じて、各連続演出パターンへの決定値の割り当てが異なっている。具体的には、連続演出パターンB3−3>B3−2>B3−1の順番で、可変表示結果が「大当り」となる信頼度が高くなっている。
図15(B)は、連続演出を実行しない場合に実行される予告演出の演出態様に対応した予告演出パターンの一覧を示す図である。図15(B)に示すように、連続演出パターンA0−1、A0−2、A0−3が設けられている。
連続演出パターンA0−1は、可変表示を開始してからSTEP2(2段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、1つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行される予告演出パターンである。
連続演出パターンA0−2は、可変表示を開始してからSTEP2(2段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、2つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行される予告演出パターンである。
連続演出パターンA0−3は、可変表示を開始してからSTEP3(3段階目)までの「ステップアップ動作」の予告演出と、2つのキャラクタ画像を表示させる「キャラクタ予告」の予告演出が実行される予告演出パターンである。
図16(E)は、ROMに記憶される予告演出パターン決定テーブル162の構成例を示している。予告演出パターン決定テーブル162は、連続演出を実行しない場合(変動パターンが連続演出を実行することに対応しないPA1−1〜PA1−3、PB2−1、PB2−2、PB3−1、PB3−2、PA4−1、PA4−2、PB5−1、PB5−2、PC1−1、PC1−2、PC1−4、PC1−5である場合)に、連続演出パターン判定用の乱数値SR2に基づいて、予告演出パターンをA0−1、A0−2、A0−3のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。予告演出パターン決定テーブル162では、変動パターン(可変表示結果)がいずれであるかに応じて、各予告演出パターンへの決定値の割り当てが異なっている。具体的には、予告演出パターンA0−3>A0−2>A0−1の順番で、可変表示結果が「大当り」となる信頼度や、リーチとなる信頼度が高くなっている。
なお、この実施の形態では、連続演出のおける初回の予告演出や繰り返し時の予告演出を、連続演出パターンを決定することで1度に決定するが、各タイミングでいずれの予告演出を実行するかを個別に決定するようにしてもよい。また、この実施の形態では、「キャラクタ予告」の予告演出と、「ステップアップ動作」の予告演出と、をセットで決定するようにしていたが、それぞれの予告演出の実行の有無や予告演出パターン(演出態様)を個別に決定するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、(1)変動時間、(2)連続演出の実行の有無、(3)連続演出の繰り返し回数、(4)変動時間における連続演出の演出時間を、変動パターンを決定することで主基板31の側で決定し、(5)連続演出の種別(6)連続演出の演出内容(連続演出パターン)を演出制御基板80の側で決定する。これらのうち(1)の決定以外については、主基板31、演出制御基板80のいずれで決定するようにしてもよい。
図17(A)は、各種の演出制御パターンの構成例を示している。図19(A)に示す構成例において、演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データとなるプロセスデータから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。
演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御タイマ設定部に設けられた演出制御プロセスタイマの格納値である演出制御プロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板31から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU101において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば演出図柄の可変表示中における各演出図柄の変動態様を示すデータといった、演出表示装置9の表示画面における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、演出表示装置9の表示画面における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば演出図柄の可変表示中における演出図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ27からの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ27からの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば枠LED28や装飾用LEDといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。操作検出制御データには、例えば操作ボタン120に対する操作を有効に検出する操作有効期間や、有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を指定するデータといった、操作ボタン120を用いた演出動作態様を示すデータが含まれている。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。すなわち、表示制御データや音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。さらに、例えば演出用役物が備える可動部材34における動作態様を示す可動部材制御データといった、その他の各種制御データが含まれることがあってもよい。
図19(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を示している。演出制御用CPU101は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で演出図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を演出表示装置9の表示画面に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ27から音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様で枠LED28等の発光体を点滅させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にて操作ボタン120に対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
演出制御用CPU101は、例えば演出図柄の可変表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて演出制御パターンをセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROMから読み出してRAMの所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROMにおける記憶アドレスを、RAMの所定領域に一時記憶させて、ROMにおける記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。こうして、演出制御用CPU101は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、枠LED28等の発光体など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU101から表示制御部123や音声出力基板70などに対して出力される。演出制御用CPU101からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP109等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU101からの指令を受けた音声出力基板70では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
次に、遊技機の動作について説明する。図18は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAM55をアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜S15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンド(停電復旧1指定コマンド)を演出制御基板80に送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次RAM55における作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)を演出制御基板80に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。なお、初期化処理において、CPU56は、客待ちデモンストレーション指定(デモ指定)コマンドも送信する。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう(ステップS15)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターン等を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄の当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている可変表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、大当り判定用乱数発生カウンタ等のカウント値が1周(乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図19に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路920が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通当り図柄決定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図20は、特別図柄プロセス処理として、図19に示すステップS26にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU56は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図21は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
図21に示す始動入賞判定処理において、CPU56は、まず、図2に示す第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aのうち、第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ13aからの検出信号がオン状態であるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ13aからの検出信号がオン状態であれば(ステップS201;Yes)、遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS202)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ13aからの検出信号がオフ状態である場合には(ステップS201;No)、可変入賞球装置15が形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ14aからの検出信号がオン状態であるか否かを判定する(ステップS203)。このとき、第2始動口スイッチ14aからの検出信号がオフ状態であれば(ステップS203;No)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2始動口スイッチ14aからの検出信号がオン状態である場合には(ステップS203;Yes)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS204)。
ステップS202、S204の処理のいずれかを実行した後、CPU56は、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を読み出す(ステップS205)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、遊技制御カウンタ設定部に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み出し、始動口バッファ値が「2」であるときには、遊技制御カウンタ設定部に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み出す。そして、ステップS205における読出値が、所定の上限値(例えば「4」)に達しているか否かを判定する(ステップS206)。このとき、ステップS205での読出値が上限値に達していなければ、特別図柄や演出図柄の可変表示を開始するための始動条件が有効に成立することになる。例えば、ステップS201にて第1始動口スイッチ13aからの検出信号がオン状態であると判定された後に、ステップS206にて読出値が上限値に達していないと判定されたときには、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームや、演出図柄の可変表示を実行するための第1始動条件が成立する。また、ステップS203にて第2始動口スイッチ14aからの検出信号がオン状態であると判定された後に、ステップS206にて読出値が上限値に達していないと判定されたときには、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームや、演出図柄の可変表示を実行するための第2始動条件が成立する。
このように、ステップS206にて読出値が上限値に達していないときには(ステップS206;No)、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1保留記憶数カウント値を1加算し、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2保留記憶数カウント値を1加算する。そして、CPU56は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を示す合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算する(ステップS208)。
ステップS208の処理に続いて、CPU56は、乱数回路503やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを、抽出する(ステップS209)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データが、保留データとして始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部に乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部に乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる。また、このとき、始動データ記憶部における空きエントリの先頭に、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1始動入賞口への入賞に対応した「第1」の始動データを記憶させ、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2始動入賞口への入賞に対応した「第2」の始動データを記憶させる。
ステップS210にて乱数値を記憶した後には、入賞時特定パターン判定処理を実行する(ステップS211)。続いて、例えばROM54における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板80に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS212)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図19に示すステップS28の演出制御コマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板31から演出制御基板80に対して伝送される。
ステップS206にて読出値が上限値に達している場合や(ステップS206;Yes)、ステップS212の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS213)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS213;Yes)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS214)、図23に示すステップS203の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS213;No)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、始動入賞判定処理を終了する。
図22及び図23は、図21のステップS211にて実行される入賞時特定パターン判定処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や演出図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図20に示すステップS110、図24参照)において、特図表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの決定や、大当り種別の決定が行われ、後述する変動パターン設定処理(図20に示すステップS111、図25参照)において、変動パターン種別の決定や、変動パターンの決定が行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口又は第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU56がステップS211の入賞時特定パターン判定処理を実行することにより、特図表示結果が「大当り」となるか否かや「大当り」となるときの大当り種別、演出図柄の変動パターンが少なくともスーパーリーチを伴う変動パターンとなるか否かを、予め特定する。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく演出図柄の可変表示が開始されるより前の大当り遊技状態中に、可変表示結果が「大当り」となることを特定し、この予測結果に基づいて、演出制御基板80の側で演出制御用CPU101などが大当り中予告演出などを実行するか否かを決定することになる。
図22および図23に示す入賞時特定パターン判定処理において、CPU56は、まず、始動入賞判定処理のステップS209にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1に応じた特図表示結果を特定する(ステップS351)。例えば、ステップS351の処理では、図9に示す特図表示結果決定テーブル130を選択して、使用テーブルにセットする。ここで、使用テーブルにセットする際には、例えばRAM55の所定領域に設けられたテーブルポインタなどに、ROM54におけるテーブルデータの記憶アドレス(先頭アドレス)をセットすればよい。続いて、使用テーブルにセットした特図表示結果決定テーブル130を参照することにより、ステップS209にて抽出された乱数値MR1に応じた特図表示結果が特定される。より具体的には、乱数値MR1を示す数値データと、特図表示結果決定テーブル130に格納された決定値とを比較して、乱数値MR1と合致した決定値が割り当てられている特図表示結果が「大当り」や「小当り」、「ハズレ」のいずれであるかを特定する。ここでは、パチンコ遊技機1における遊技状態にかかわらず、特図表示結果決定テーブル130において遊技状態が通常状態又は時短状態である場合に応じたテーブルデータを参照して、特図表示結果を特定すればよい。
そして、ステップS351にて特定された特図表示結果が「ハズレ」であるか否かを判定する(ステップS352)。このとき、特定された特図表示結果が「ハズレ」であれば(ステップS352;Yes)、始動入賞判定処理のステップS209にて抽出された変動パターン種別決定用の乱数値MR3が非リーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるか否かを判定する(ステップS353)。
ここで、図11(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)や図11(D)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)の設定例では、遊技状態にかかわらず、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が「1」〜「99」の範囲内であれば、少なくともリーチ演出を伴わない変動パターン(非リーチ変動パターン)が含まれる変動パターン種別CA1−1〜CA1−3のいずれかに決定されることになる。したがって、乱数値MR3が「1」〜「99」の範囲内であれば非リーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるとして、ステップS353では、この非リーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるか否かが判定されればよい。
ステップS353にて非リーチ変動パターン共通範囲内であると判定されたときには(ステップS353;Yes)、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS354)。そして、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS354;「1」)、第1始動入賞時に非リーチ変動パターン共通範囲内であることを通知する第1始動口入賞指定コマンドとなる第1入賞時判定結果通知コマンドB100H(図5(C)参照)を主基板31から演出制御基板80に対して送信するための設定を行ってから(ステップS355)、入賞時特定パターン判定処理を終了する。
ステップS354にて始動口バッファ値が「2」であると判定された場合には(ステップS354;「2」)、第2始動入賞時に非リーチ変動パターン共通範囲内であることを通知する第2始動口入賞指定コマンドとなる第6入賞時判定結果通知コマンドB200H(図5(C)参照)を主基板31から演出制御基板80に対して送信するための設定を行ってから(ステップS356)、入賞時特定パターン判定処理を終了する。
ステップS353にて非リーチ変動パターン共通範囲内ではないと判定されたときには(ステップS353;No)、始動入賞判定処理のステップS209にて抽出された変動パターン種別決定用の乱数値MR3がスーパーリーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるか否かを判定する(ステップS357)。
ここで、図11(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)や図11(D)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)の設定例では、遊技状態や合計保留記憶数にかかわらず、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が「230」〜「251」の範囲内であれば、遊技状態にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴う変動パターン(スーパーリーチ変動パターン)が含まれる変動パターン種別CA2−4〜CA2−6のいずれかに決定されることになる。したがって、乱数値MR3が「230」〜「251」の範囲内であればスーパーリーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるとして、ステップS357では、このスーパーリーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるか否かが判定されればよい。
ステップS357にてスーパーリーチ変動パターン共通範囲内であると判定されたときには(ステップS357;Yes)、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS358)。そして、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS358;「1」)、第1始動入賞時にスーパーリーチ変動パターン共通範囲内であることを通知する第2始動口入賞指定コマンドとなる第1入賞時判定結果通知コマンドB101H(図5(C)参照)を主基板31から演出制御基板80に対して送信するための設定を行ってから(ステップS359)、入賞時特定パターン判定処理を終了する。ステップS358にて始動口バッファ値が「2」であると判定された場合には(ステップS358;「2」)、第2始動入賞時にスーパーリーチ変動パターン共通範囲内であることを通知する第2始動口入賞指定コマンドとなる第7入賞時判定結果通知コマンドB201H(図5(C)参照)を主基板31から演出制御基板80に対して送信するための設定を行ってから(ステップS360)、入賞時特定パターン判定処理を終了する。
ステップS357にてスーパーリーチ変動パターン共通範囲内ではないと判定されたときには(ステップS357;No)、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS361)。そして、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS361;「1」)、第1始動入賞時に非リーチ変動パターン共通範囲内でもスーパーリーチ変動パターン共通範囲内でもないことを通知する第1始動口入賞指定コマンドとなる第5入賞時判定結果通知コマンドB104H(図5(C)参照)を主基板31から演出制御基板80に対して送信するための設定を行ってから(ステップS362)、入賞時特定パターン判定処理を終了する。
ステップS361にて始動口バッファ値が「2」であると判定された場合には(ステップS361;「2」)、第2始動入賞時に非リーチ変動パターン共通範囲内でもスーパーリーチ変動パターン共通範囲内でもないことを通知する第2始動口入賞指定コマンドとなる第10入賞時判定結果通知コマンドB204H(図5(C)参照)を主基板31から演出制御基板80に対して送信するための設定を行ってから(ステップS363)、入賞時特定パターン判定処理を終了する。
ステップS352にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS352;No)、特図表示結果が「大当り」であって、大当り種別が「確変」または「非確変」であるか、すなわち、特図表示結果が「15R大当り」(「15R確変大当り」、「15R非確変大当り」)であるか否かを判定する(図23に示すステップS364)。ステップS364では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、特図表示結果決定テーブル130に格納された決定値とを比較して、乱数値MR1を示す数値データが「大当り」であることに対応しているか否か、さらに、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データと、図10に示す大当り種別決定テーブルに格納された決定値とを比較して、乱数値MR2を示す数値データが大当り種別が「確変」または「非確変」であることに対応しているか否かを判定する。
ステップS364にて特図表示結果が「15R大当り」であると判定されたときには(ステップS364;No)、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS365)。ここでは、ステップS365にて始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS365;「1」)、第1始動入賞時に可変表示結果が「15R大当り」となることを通知する第1始動口入賞指定コマンドとなる第3入賞時判定結果通知コマンドB102H(図5(C)参照)を主基板31から演出制御基板80に対して送信するための設定を行ってから(ステップS366)、入賞時特定パターン判定処理を終了する。ステップS365にて始動口バッファ値が「2」であると判定された場合には(ステップS365;「2」)、第2始動入賞時に可変表示結果が「15R大当り」となることを通知する第2始動口入賞指定コマンドとなる第8入賞時判定結果通知コマンドB202H(図5(C)参照)を主基板31から演出制御基板80に対して送信するための設定を行ってから(ステップS367)、入賞時特定パターン判定処理を終了する。
ステップS364にて特図表示結果が「15R大当り」ではないと判定されたときには(ステップS364;No)、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS368)。ここでは、ステップS368にて始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS368;「1」)、第1始動入賞時に可変表示結果が「小当り」または「突確」となることを通知する第1始動口入賞指定コマンドとなる第5入賞時判定結果通知コマンドB104H(図5(C)参照)を主基板31から演出制御基板80に対して送信するための設定を行ってから(ステップS369)、入賞時特定パターン判定処理を終了する。ステップS368にて始動口バッファ値が「2」であると判定された場合には(ステップS368;「2」)、第2始動入賞時に可変表示結果が「小当り」または「突確」となることを通知する第2始動口入賞指定コマンドとなる第10入賞時判定結果通知コマンドB204H(図5(C)参照)を主基板31から演出制御基板80に対して送信するための設定を行ってから(ステップS370)、入賞時特定パターン判定処理を終了する。
こうした入賞時特定パターン判定処理が実行されることにより、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過した遊技球が検出された時点で、可変表示結果や大当り種別、また、パチンコ遊技機1における遊技状態や特図ゲームの保留記憶数としての合計保留記憶数にかかわらず少なくともリーチ演出を伴わない変動パターンとなるか否か、少なくともスーパーリーチを伴うスーパーリーチ変動パターンとなるか否かを特定し、特定結果に応じて異なる第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを、主基板31から演出制御基板80に対して伝送させることができる。
図22に示す特別図柄プロセス処理のステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU56は、遊技制御フラグ設定部に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS110〜S120の各処理を実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に対応して、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかに関わりなく、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動や、第2特別図柄表示器8bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部に設けられた大当りフラグや小当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。また、小当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“8”に更新する。さらに、大当りフラグ及び小当りフラグがいずれもオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大入賞口開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大入賞口開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「非確変」又は「確変」であることに対応して15ラウンド大当り状態に制御される場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンド遊技の実行回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定する。これに対して、大当り種別が「突確」であることに対応して2ラウンド大当り状態に制御される場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定するとともに、ラウンド遊技の実行回数となる大入賞口の開放回数を「2回」に設定する。
ステップS115の大入賞口開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大入賞口開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド21に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS116の大入賞口開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大入賞口開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、演出表示装置9やスピーカ27、枠LED28などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り種別に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、可変表示結果が「小当り」となったことなどに基づき、小当り遊技状態において可変入賞動作の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば可変表示結果が「小当り」であることに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定するとともに、可変入賞動作における大入賞口の開放回数を「2回」に設定すればよい。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド21に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、演出表示装置9やスピーカ27、枠LED28などといった演出装置により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。
図24は、図22に示す特別図柄プロセス処理のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図24に示す特別図柄通常処理において、CPU56は、まず、例えば遊技制御カウンタ設定部に記憶されている合計保留記憶数カウント値が「0」であるか否か、すなわち、第1保留記憶数と第2保留記憶数の合計値である合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。このとき、合計保留記憶数カウント値が「0」以外であれば(ステップS231;No)、始動データ記憶部から始動データを読み出す(ステップS232)。このときには、始動データ記憶部にて保留番号「1」と関連付けて記憶されている始動データを読み出せばよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば合計保留記憶数カウント値を1減算することなどにより、合計保留記憶数を1減算するように更新するとともに、始動データ記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「8」に対応するエントリ)に記憶された始動データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS233A)。そして、ステップS232にて読み出した始動データが「第1」と「第2」のいずれであるかを判定する(ステップS233B)。
ステップS233Bにて始動データが「第1」であると判定された場合には(ステップS233B;第1)、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始する第1開始条件が成立したことに対応して、遊技制御バッファ設定部に記憶される変動特図指定バッファ値を「1」に設定する(ステップS234)。他方、ステップS233Bにて始動データが「第1」であると判定された場合には(ステップS233B;第2)、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始する第2開始条件が成立したことに対応して、変動特図指定バッファ値を「2」に設定する(ステップS235)。
ステップS234、S235の処理のいずれかを実行した後には、変動特図指定バッファ値に応じた特図保留記憶部から、保留データを読み出す(ステップS236)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合には、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データと、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データとを、それぞれ読み出す。これに対して、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データと、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データとを、それぞれ読み出す。こうして読み出された乱数値MR1〜MR3のそれぞれを示す数値データは、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた特図変動用乱数値バッファに格納するなどして、RAM55の所定領域に一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、変動特図指定バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1減算するとともに、変動特図指定バッファ値に応じた特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS237)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合には、第1保留記憶数カウント値を1減算するとともに、第1特図保留記憶部における保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる。これに対して、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には、第2保留記憶数カウント値を1減算するとともに、第2特図保留記憶部における保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる。
ステップS237の処理に続いて、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」、「小当り」、「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、特図表示結果決定テーブル130を選択してセットする(ステップS238)。CPU56は、こうしてセットされた特図表示結果決定テーブル130を参照することにより、ステップS237にて読み出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、特図表示結果を「大当り」や「小当り」、「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS239)。そして、ステップS239にて決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。
ステップS240にて「大当り」であると判定された場合には(ステップS240;Yes)、遊技制御フラグ設定部に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS242)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、ステップS236にて読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づき、「非確変」や「確変」、「突確」といった予め複数用意された大当り種別のいずれかに決定する(ステップS243)。なお、ステップS235の処理で変動特図指定バッファ値を「2」に設定した場合には、大当り種別決定テーブル131にて「突確」の大当り種別に対して決定値が割り当てられていないことから、大当り種別が「突確」に決定されることはない。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を更新することなどにより、決定された大当り種別を記憶させる(ステップS244)。一例として、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「確変」であれば「1」とし、「突確」であれば「2」とすればよい。
ステップS240にて「大当り」ではないと判定された場合には(ステップS240;No)、その特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS245)。そして、「小当り」であると判定されたときには(ステップS245;Yes)、遊技制御フラグ設定部に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS246)。
ステップS245にて「小当り」ではないと判定された場合や(ステップS245;No)、ステップS244、S246の処理のいずれかを実行した後には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS247)。一例として、ステップS245にて特図表示結果が「小当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、スステップS245にて特図表示結果が「小当り」であると判定された場合には、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS243における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「非確変」とする決定結果に応じて、非確変大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変」とする決定結果に応じて、確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「突確」とする決定結果に応じて、突確大当り図柄「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS247にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。また、ステップS231にて合計保留記憶数が「0」である場合には(ステップS231;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS249)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS250におけるデモ表示設定では、例えば演出表示装置9において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する客待ちデモ指定コマンドが、主基板31から演出制御基板80に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、例えばROM54における客待ちデモ指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、客待ちデモ指定コマンドの送信設定を行う。こうして設定された客待ちデモ指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図19に示すステップS28の演出制御コマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板31から演出制御基板80に対して伝送される。
図25は、図20に示す特別図柄プロセス処理のステップS111にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図25に示す変動パターン設定処理において、CPU56は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;Yes)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り変動パターン種別決定テーブルを選択してセットする(ステップS262)。また、例えば遊技制御バッファ設定部に記憶されている大当り種別バッファ値を読み取ることなどにより、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれであるかを特定する(ステップS263)。
ステップS261にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS261;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS264)。そして、小当りフラグがオンであれば(ステップS264;Yes)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、小当り変動パターン種別決定テーブルを選択してセットする(ステップS265)。
ステップS264にて小当りフラグがオフであるときには(ステップS264;No)、確変状態や時短状態における時間短縮制御が実行中であることを示す時短フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS266)。
ステップS266にて時短フラグがオフであるときには(ステップS266;No)、合計保留記憶数カウント値が「3」以上であるか否かを判定する(ステップS267)。そして、合計保留記憶数が「3」未満であれば(ステップS267;No)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)を選択してセットする(ステップS268)。これに対して、ステップS266にて時短フラグがオンであるときや(ステップS266;Yes)、ステップS267にて合計保留記憶数カウント値が「3」以上であるときには(ステップS267;Yes)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)を選択してセットする(ステップS269)。なお、ステップS266にて時短フラグがオンであるときにも、合計保留記憶数が所定数(例えば「1」など)以上であるか否かを判定し、その判定結果に応じて異なる決定テーブルを選択してもよい。例えば、時短フラグがオンである場合に、合計保留記憶数が「0」であればステップS268に進んでハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)を選択してセットする一方、合計保留記憶数が「1」以上であればステップS269に進んでハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)を選択してセットしてもよい。
ステップS263、S265、S268、S269の処理のいずれかを実行した後には、例えば特図変動用乱数値バッファなどに格納されている変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づき、ステップS263、S265、S268、S269のいずれかにてセットした使用テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS270)。ここで、ステップS270の処理では、始動入賞の検出時に乱数回路503などから抽出されて保留データとして第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶された変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づき、変動パターン種別が決定される。したがって、始動入賞の検出時に特定パターン共通範囲の範囲内であるか否かの判定結果と、ステップS270の処理による変動パターン種別の決定結果との整合をとることができ、始動入賞の検出時に特定パターン共通範囲の範囲内であると判定されたにもかかわらず、スーパーリーチを伴う特定の変動パターンが含まれる変動パターン種別とは異なる変動パターン種別に決定されてしまうことを防止できる。また、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示器8aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した演出図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示器8bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した演出図柄の変動パターン種別を決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。
ステップS270にて変動パターン種別を決定した後には、特図表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」又は「小当り」であるかに応じて、ハズレ変動パターン決定テーブルと当り変動パターン決定テーブルのいずれかを選択し、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS271)。続いて、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データに基づき、ステップS271にてセットした変動パターン決定テーブルを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS272)。変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データは、ステップS272の処理が実行されるときに乱数回路503や遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタなどから抽出されてもよいし、第1始動入賞口や第2始動入賞口に進入(始動入賞)した遊技球が検出されたときに抽出されたものを、乱数値MR1〜MR3とともに、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部における保留データとして記憶しておいてもよい。
ステップS272の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示器8aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した演出図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示器8bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した演出図柄の変動パターンを決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。また、ステップS272の処理では、ステップS270における変動パターン種別の決定結果にかかわらず、変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。
ステップS272にて変動パターンを決定した後には、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS273)。その後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS274)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示器8aによる第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。これに対して、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示器8bによる第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS274の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS275)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU56は、主基板31から演出制御基板80に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM54における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU56は、主基板31から演出制御基板80に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM54における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうしたステップS275での設定を行った場合には、変動パターン設定処理が終了してから図19に示すステップS28の演出制御コマンド制御処理が実行されるごとに、主基板31から演出制御基板80に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS276)、変動パターン設定処理を終了する。
図26は、図20に示す特別図柄プロセス処理のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す特別図柄停止処理において、CPU56は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS291)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS291;Yes)、大当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS292)。例えば、ステップS292の処理では、大当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。
ステップS292の処理に続いて、当り開始指定コマンドを主基板31から演出制御基板80に対して送信するための設定を行う(ステップS293)。例えば、ステップS293の処理では、大当り種別バッファ値に応じた当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された当り開始指定コマンドテーブルのROM54における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。これにより、特別図柄停止処理が終了してから図19に示すステップS28の演出制御コマンド制御処理が実行されたときに、主基板31から演出制御基板80に対して、大当り種別に応じた当り開始指定コマンドが送信される。ステップS293での設定を行った後には、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS294)。また、確変状態や時短状態を終了するための設定を行う(ステップS295)。例えば、ステップS295の処理において、CPU56は、確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とする処理や、時短状態における特図ゲームの残存回数をカウントするための時短回数カウンタをクリアする処理などを実行すればよい。続いて、遊技制御フラグ設定部に設けられた大当り中フラグをオン状態にセットする(ステップS304)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS296)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS291にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS291;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS297)。このとき、小当りフラグがオンであれば(ステップS297;Yes)、小当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS298)。例えば、ステップS298の処理では、小当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。続いて、ステップS293の処理と同様に、当り開始指定コマンドを主基板31から演出制御基板80に対して送信するための設定を行う(ステップS299)。その後、小当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS300)。また、特図プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値である“8”に更新する(ステップ301)。
ステップS297にて小当りフラグがオフである場合には(ステップS297;No)、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する(ステップS302)。ステップS301、S302の処理のいずれかを実行した後には、時短状態を終了させるか否かの判定を行ってから(ステップS303)、特別図柄停止処理を終了する。例えば、ステップS303の処理では、時短フラグがオンであるときに、時短回数カウンタの格納値である時短回数カウント値を、例えば1減算するなどして更新する。そして、更新後の時短回数カウント値が所定の時短終了判定値(例えば「0」など)と合致するか否かの判定を行う。このとき、時短終了判定値と合致すれば、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、時短状態における時間短縮制御などを終了すればよい。他方、時短終了判定値と合致しなければ、時短フラグの状態を維持して、ステップS303の処理を終了すればよい。なお、時短フラグがオンであるとともに確変フラグがオンとなっている確変状態については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続して時間短縮制御が行われるようにすればよい。あるいは、確変状態でも時間短縮制御を終了するか否かの判定を行い、終了するとの判定結果に基づき時間短縮制御を終了するようにしてもよい。こうして時間短縮制御を終了するときには、確変制御もあわせて終了することにより通常状態となるようにしてもよいし、確変制御については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで、あるいは、さらに所定回数の特図ゲームが実行されるまで、継続させてもよい。
また、ステップS303の処理では、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタから、確変制御終了判定用の乱数値を示す数値データを抽出し、予めROM54などに格納された確変制御終了判定テーブルを参照すること、あるいは、確変制御中における特図ゲームの実行回数が所定の確変終了判定値に達したことなどにより、確変制御を終了するか否かの判定を行うようにしてもよい。これに対して、ステップS303の処理では、確変制御を終了するための処理を実行せず、次に可変表示結果が「大当り」となるまで確変制御を継続させるようにしてもよい。あるいは、確変制御終了判定用の乱数値を示す数値データに基づき確変制御を終了するか否かを判定する処理は、例えば図24に示すステップS231にて合計保留記憶数カウント値が「0」以外の値であると判定した後、ステップS240にて特図表示結果を決定(事前決定)するより前に、実行されるようにしてもよい。
図27(A)は、図20に示す特別図柄プロセス処理のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図27(A)に示す大当り終了処理において、CPU56は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS311)。一例として、図20に示すステップS116の大入賞口開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS311の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値(例えば「0」など)と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS311にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS311;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS311にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS311;Yes)、遊技制御バッファ設定部に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出す(ステップS312)。そして、ステップS312での読出値に応じた遊技状態の制御を開始するための設定を行う(ステップS313)。図27(B)は、ステップS313での設定例を示している。図27(B)に示すように、大当り種別バッファ読出値が「0」であるときには、遊技状態を時短状態とする制御を開始するための設定を行う。このとき、例えばCPU56は、時短フラグをオン状態にセットするとともに、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(例えば「100」)を、時短回数カウンタに設定する。大当り種別バッファ読出値が「1」又は「2」であるときには、遊技状態を確変状態とする制御を開始するための設定を行う。このとき、例えばCPU56は、確変フラグ及び時短フラグをともにオン状態にセットする。
ステップS313における設定を行った後には、遊技制御フラグ設定部に設けられ大当り中フラグをオフ状態にクリアし(ステップS315)、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS314)、大当り終了処理を終了する。
次に、演出制御基板80における動作を説明する。演出制御基板80では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU101が起動して、図28に示すフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図28に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU101は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS401)、RAMのクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板80に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS402)、演出制御に用いる演出用乱数のうち、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。続いて、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS403)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。
また、演出制御基板80の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板31から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板31からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU101は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU101は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板31から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU101は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS403にてタイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS403;No)、ステップS402の処理に戻る。他方、ステップS403にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS403;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS404)、コマンド解析処理を実行する(ステップS405)。ステップS405にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS405にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行してから(ステップS406)、ステップS402の処理に戻る。ステップS406の演出制御プロセス処理では、例えば演出表示装置9の表示画面における演出画像の表示動作、スピーカ27からの音声出力動作、枠LED28といった発光体における点灯動作、演出用役物が備える可動部材34における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板31から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS405のコマンド解析処理内では、例えば図29に示すような始動入賞時コマンド処理が実行されればよい。図29に示す始動入賞時コマンド処理において、演出制御用CPU101は、まず、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンド、または、第2始動口入賞指定コマンド)を受信したか否かを判定する(ステップS501)。受信した演出制御コマンドは演出制御コマンド受信用バッファに格納されており、演出制御用CPU101は、この演出制御コマンド受信用バッファに格納されているコマンドを読み出して内容を確認することにより、受信した演出制御コマンドを特定することができる。このとき、始動口入賞指定コマンドを受信していなければ(ステップS501;No)、そのまま始動入賞時コマンド処理を終了する。
ステップS501にて始動口入賞指定コマンドを受信したと判定されたときには(ステップS501;Yes)、例えば始動口入賞指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、入賞時判定結果を特定する(ステップS502)。そして、演出制御用CPU101は、特定した入賞時判定結果を、図30に示す演出制御保留記憶部195における空きエントリの先頭に記憶して(ステップS503)、始動入賞時コマンド処理を終了する。演出制御保留記憶部195は、図33に示すように、保留データが消化される順番である保留番号と関連付けて、いずれの始動口(「第1」または「第2」)に対応する保留データであるかを示すデータと、その保留データに対応する入賞時判定結果と、を記憶する。演出制御基板80では、この演出制御保留記憶部195における入賞時判定結果を参照すうことにより、「15R大当り」となる保留データがあるか否かを特定し、大当り中予告演出を実行することができる。
図31は、図28に示す演出制御メイン処理のステップS406にて実行される演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図31に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU101は、例えば演出制御フラグ設定部に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS160〜S166の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS160の演出図柄変動開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この演出図柄変動開始待ち処理には、主基板31から伝送される変動開始コマンドとして、第1変動開始コマンドと第2変動開始コマンドのいずれかを受信したか否かに応じて、演出表示装置9に設けられた「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにおける演出図柄の可変表示を、開始するか否かの判定を行う処理などが含まれている。このとき、可変表示を開始する旨の判定がなされたことに対応して、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS161の演出図柄変動設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この演出図柄変動設定処理には、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームの開始や第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームの開始に対応して、演出図柄の可変表示を含めた各種の演出動作を行うために、変動パターンや可変表示結果などに応じて、最終停止図柄となる確定演出図柄や、仮停止図柄、予告パターン等を決定する処理などが含まれている。また、演出図柄変動設定処理には、連続演出における演出画像を更新する処理や、可変表示結果が「ハズレ」となる第2特図を用いた特図ゲームに対応して演出図柄の可変表示が開始されることに基づいて、連続演出を中断させるための設定を行う処理、連続演出の中断中に第1特図を用いた特図ゲームに対応して演出図柄の可変表示が開始されることに基づいて、連続演出を再開させるための設定を行う処理、可変表示結果が「大当り」や「小当り」といった「当り」となる第2特図を用いた特図ゲームに対応して演出図柄の可変表示が開始されることに基づいて、連続演出を終了させるための設定を行う処理なども含まれている。そして、演出図柄変動設定処理では、これらの決定結果に基づいて、例えば図柄変動制御パターンや予告演出制御パターンといった、各種の演出制御パターンが設定される。こうした決定や設定などが行われた後には、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS162の演出図柄変動中処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この演出図柄変動中処理には、演出制御タイマ設定部に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)に対応して、図柄変動制御パターンや予告演出制御パターンなどから各種の制御データを読み出して、演出図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。こうした演出制御を行った後、例えば図柄変動制御パターンから演出図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板31から伝送される演出図柄停止コマンドを受信したことなどに対応して、演出図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定演出図柄を完全停止表示させる。図柄変動制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定演出図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板31からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板80の側で自律的に確定演出図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。確定演出図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS163の演出図柄変動終了時処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この演出図柄変動終了時処理には、主基板31から伝送される当り開始指定コマンドを受信したか否かを判定する処理が含まれている。このとき、当り開始指定コマンドを受信した旨の判定がなされれば、その当り開始指定コマンドから特定される特図表示結果が「大当り」であるときに、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、特図表示結果が「小当り」であるときには、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。また、当り開始指定コマンドを受信せずに所定時間が経過したときには、可変表示結果が「ハズレ」であることに対応して、演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS164の大当り制御中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り制御中演出処理には、例えば可変表示結果が「大当り」となったことなどに対応した当り時演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を演出表示装置9の表示画面に表示させることや、音声出力基板70に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ27から音声や効果音を出力させること、ランプドライバ基板35に対する指令(電飾信号)の出力により枠LED28や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出動作を制御する処理が含まれている。そして、例えば主基板31から伝送される当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS165の小当り制御中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り制御中演出処理には、例えば可変表示結果が「小当り」となったことなどに対応した当り時演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を演出表示装置9の表示画面に表示させることや、音声出力基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ27から音声や効果音を出力させること、ランプドライバ基板35に対する指令(電飾信号)の出力により枠LED28や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態における各種の演出動作を制御する処理が含まれている。そして、例えば主基板31から伝送される当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS166のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理には、大当り遊技状態や小当り遊技状態が終了することなどに対応した当り時演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を演出表示装置9の表示画面に表示させることや、音声出力基板70に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ27から音声や効果音を出力させること、ランプドライバ基板35に対する指令(電飾信号)の出力により枠LED28や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了に対応した各種の演出動作を制御する処理が含まれている。そして、こうした演出動作が終了したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図32は、図31のステップS161にて実行される演出図柄変動設定処理の一例を示すフローチャートである。図32に示す演出図柄変動設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、最終停止図柄決定処理を実行する(ステップS552)。
図33は、演出図柄変動設定処理のステップS551にて実行される最終停止図柄決定処理の一例を示すフローチャートである。図33に示す最終停止図柄決定処理において、演出制御用CPU101は、まず、例えば主基板31から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS751)。このとき、特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされれば(ステップS751;Yes)、例えば主基板31から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが演出図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS752)。
ステップS752にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS752;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定してから(ステップS753)、最終停止図柄決定処理を終了する。一例として、ステップS753の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROMなどに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出表示装置9の表示画面における「左」の演出図柄表示エリアに停止表示される左確定演出図柄を決定する。次に、演出制御カウンタ設に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROMなどに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出表示装置9の表示画面における「右」の演出図柄表示エリアに停止表示される右確定演出図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定演出図柄の図柄番号が左確定演出図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROMなどに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出表示装置9の表示画面における「中」の演出図柄表示エリアに停止表示される中確定演出図柄を決定する。
ステップS752にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS752;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定してから(ステップS754)、最終停止図柄決定処理を終了する。一例として、ステップS754の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROMなどに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出表示装置9の表示画面における「左」と「右」との演出図柄表示エリアにて揃って停止表示される図柄番号が同一の演出図柄を決定する。さらに、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROMなどに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出表示装置9の表示画面における「中」の演出図柄表示エリアにて停止表示される中確定演出図柄を決定する。ここで、例えば中確定演出図柄の図柄番号が左確定演出図柄及び右確定演出図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定演出図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定演出図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定演出図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定演出図柄を決定するときには、左確定演出図柄及び右確定演出図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定演出図柄を設定してもよい。
ステップS751にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS751;No)、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合、又は、特図表示結果が「小当り」である場合であるか、これら以外の場合であるかを判定する(ステップS755)。このとき、大当り種別が「突確」又は特図表示結果が「小当り」であると判定されれば(ステップS755;Yes)、2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかといった、大当り種別が「突確」の場合や特図表示結果が「小当り」の場合に対応した演出図柄の可変表示結果となる確定演出図柄の組合せを決定してから(ステップS756)、最終停止図柄決定処理を終了する。一例として、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−1〜変動パターンPC1−3のいずれかが指定された場合に対応して、2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する。この場合には、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROMなどに予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する確定演出図柄の組合せを決定すればよい。また、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−4及び変動パターンPC1−5のいずれかが指定された場合には、例えばステップS754と同様の処理を実行することにより、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定すればよい。
ステップS755にて特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」以外の「非確変」又は「確変」であると判定されたときには(ステップS755;No)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定してから(ステップS757)、最終停止図柄決定処理を終了する。一例として、ステップS757の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROMなどに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、演出表示装置9の表示画面における「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアに揃って停止表示される図柄番号が同一の演出図柄を決定する。
図32に示す演出図柄変動設定処理のステップS551にて以上のような最終停止図柄決定処理を実行した後には、可変表示中演出設定処理を実行する(ステップS552)。図34は、演出図柄変動設定処理のステップS553にて実行される可変表示中演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図34に示す可変表示中演出設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、例えば主基板31から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取って特定された変動パターンなどに応じて、「滑り」の可変表示演出を実行する「滑りあり」であるか否かを判定する(ステップS771)。
ステップS771にて「滑りあり」と判定されたときには(ステップS771;Yes)、「滑り」の可変表示演出において仮停止表示される滑り前仮停止図柄となる演出図柄を決定する(ステップS772)。一例として、ステップS772の処理では、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新される滑り前仮停止図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROMなどに予め記憶された所定の滑り前仮停止図柄決定テーブルを参照することなどにより、滑り前仮停止図柄となる演出図柄を決定すればよい。
ステップS771にて「滑りあり」ではないと判定されたときや(ステップS771;No)、ステップS772の処理を実行した後には、可変表示中演出設定処理を終了する。
図32に示す演出図柄変動設定処理のステップS552にて以上のような可変表示中演出設定処理を実行した後には、予告演出設定処理を実行する(ステップS553)。図35は、演出図柄変動設定処理のステップS554にて実行される予告演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図35に示す予告演出設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、連続演出の種別や連続演出パターンを決定するための処理や、連続演出を実行しない場合に予告演出を実行するか否か、及び、実行する場合の予告演出パターンを決定するための連続演出設定処理を実行する(ステップS701)。連続演出設定処理の詳細については後述する。
ステップS701にて連続演出設定処理を実行した後には、大当り確定報知演出設定を実行するか否かを決定するための大当り確定報知演出設定処理を実行する(ステップS702)。大当り確定報知演出の詳細については後述する。
ステップS702にて大当り確定報知演出設定処理を実行した後には、先読予告演出設定を実行するか否かを決定するための先読演出設定処理を実行する(ステップS703)。先読予告演出設定処理の詳細については後述する。ステップS703にて先読予告演出設定処理を実行した後には、予告演出設定処理を終える。
図36は、予告演出設定処理のステップS701にて実行される連続演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図36に示す連続演出設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、例えば主基板31から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取って特定された変動パターンなどに応じて、「連続演出」の可変表示演出を実行する変動パターンであるか否かを判定する(ステップS841)。
「連続演出」の可変表示演出を実行する変動パターンであると判定された場合(ステップS841;Yes)、図14に示す連続演出種別決定テーブルをセットする(ステップS842)。なお、演出制御用CPU101は、特定演出予告の変動パターンである場合に、ステップS844の処理に移行する。
そして、連続演出種別判定用の乱数値SR1を示す数値データに基づき、ステップS842の処理にてセットした連続演出種別決定テーブルを参照することにより、連続演出の種別を「擬似連」、「予告連」、「すべり擬似連」のいずれかに決定する(ステップS843)。
続いて、連続演出の繰り返し回数(変動パターン)に応じて、図16(A)〜(D)に示す連続演出パターン決定テーブル161A〜161Dを選択してセットする(ステップS844)。
そして、連続演出パターン判定用の乱数値SR2を示す数値データに基づき、ステップS844の処理にてセットした連続演出パターン決定テーブル161A〜161Dを参照することにより、連続演出パターンを決定する(ステップS845)。
そして、ステップS843の処理にて決定した連続演出種別が「擬似連」または「すべり擬似連」である場合には、連続演出の繰り返し時に仮停止表示される演出図柄を決定する(ステップS846)。ステップS846の処理では、連続演出種別が「擬似連」である場合は、仮停止表示される擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する演出図柄を決定する。一例として、ステップS774の処理では、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新される擬似連チャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROMなどに予め記憶された所定の擬似連チャンス目決定テーブルを参照することなどにより、擬似連変動(再変動)が実行されるごとに仮停止表示されて擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する演出図柄を決定すればよい。また、連続演出種別が「すべり擬似連」である場合は、仮停止表示される滑り前仮停止図柄となる演出図柄を決定する。一例として、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新される滑り前仮停止図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROMなどに予め記憶された所定の滑り前仮停止図柄決定テーブルを参照することなどにより、滑り前仮停止図柄となる演出図柄を決定すればよい。なお、「特定演出予告」の変動パターンである場合や、連続演出種別が「予告連」である場合には、この処理は省略される。
ステップS841にて「連続演出」の可変表示演出を実行する変動パターンでないと判定された場合(ステップS841;No)、図16(E)に示す予告演出パターン決定テーブル162をセットする(ステップS851)。
そして、連続演出パターン判定用の乱数値SR2を示す数値データに基づき、ステップS847の処理にてセットした予告演出パターン決定テーブル162を参照することにより、予告演出パターンを決定する(ステップS852)。なお、ここでは、連続演出パターン判定用の乱数値SR2に基づいて予告演出パターンを決定しているが、予告演出パターン判定用の乱数値を抽出して、当該予告演出パターン判定用の乱数値に基づいて予告演出パターンを決定するようにしてもよい。ステップS846またはステップS852の処理の後、連続演出設定処理を終了する。
図37(A)は、予告演出設定処理のステップS702にて実行される大当り確定報知演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図37(A)に示す大当り確定報知演出設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、例えば主基板31から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「大当り」となるか否かを判定する(ステップS821)。このとき、特図表示結果が「大当り」とならない旨の判定がなされれば(ステップS821;No)、大当り確定報知演出設定処理を終了する。
特図表示結果が「大当り」となる旨の判定がなされれば(ステップS821;Yes)、図37(B)に示す大当り確定演出決定テーブルをセットする(ステップS822)。図37(B)に示す大当り確定演出決定テーブルは、大当り確定報知演出実行判定用の乱数値SR3に基づいて、大当り確定報知演出を実行するか否かを決定するためのテーブルである。大当り確定演出決定テーブルは、大当り種別に対応して乱数値SR3と比較される数値(決定値)が、大当り確定報知演出を実行する旨、または、大当り確定報知演出を実行しない旨に割り当てられている。
そして、大当り確定報知演出実行判定用の乱数値SR3を示す数値データに基づき、ステップS822の処理にてセットした大当り確定演出決定テーブルを参照することにより、大当り確定演出を実行するか否かを決定する(ステップS823)。なお、この実施の形態では、大当り種別が「2ラウンド」である場合も、大当り確定報知演出が実行されるが、大当り遊技状態の遊技価値が低い「2ラウンド」である場合には大当り確定報知演出が実行されないようにしてもよい。また、先読演出や放出演出の実行の対象となる大当り種別である場合のみ大当り確定報知演出が実行されるようにしてもよい。このように報知対象となる大当り種別を統一することで、各演出の報知対象を分かりやすくすることができる。ステップS823の処理の後には、大当り確定報知演出設定処理を終える。
図38(A)は、予告演出設定処理のステップS703にて実行される先読予告演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図38(A)に示す先読予告演出設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、図30に示す演出制御保留記憶部195に保留データが記憶されているか否かを判定する(ステップS621)。このとき、演出制御保留記憶部195に保留データが記憶されていれば(ステップS621;Yes)、演出制御保留記憶部195に記憶されている保留データの入賞時判定結果を読み出す(ステップS622)。
そして、ステップS622にて読み出された入賞時判定結果に、「15R大当り」となるものが含まれているか否かを判定する(ステップS623)。「15R大当り」となる入賞時判定結果が含まれている場合(ステップS623;Yes)、先読予告演出実行判定用の乱数値SR4を示す数値データを抽出し、図38(B)に示す先読予告演出決定テーブル164を参照することにより、先読予告演出の実行の有無を決定する(ステップS624)。図38(B)に示す先読予告演出決定テーブル164は、先読予告演出実行判定用の乱数値SR4に基づいて、先読予告演出を実行するか否かを決定するためのテーブルである。先読予告演出決定テーブル164は、乱数値SR4と比較される数値(決定値)が、先読予告演出を実行する旨、または、先読予告演出を実行しない旨に割り当てられている。ステップS624の処理の後には、大当り中予告演出設定処理を終了する。
図39は、図31に示す演出制御プロセス処理のステップS162にて実行される演出図柄変動中処理の一例を示すフローチャートである。図39に示す演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、まず、演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)する(ステップS562A)。そして、演出制御用CPU101は、操作ボタン120が操作された場合に(ステップS562BのYes)、報知演出を実行することに決定する。なお、報知演出については後述する。
また、演出制御用CPU101は、更新後の演出制御プロセスタイマ値を演出制御パターンにて示される演出制御プロセスタイマ判定値と比較して、いずれかのタイマ判定値と合致したか否かの判定を行う(ステップS563)。そして、いずれのタイマ判定値とも合致しなければ(ステップS563;No)、演出図柄変動中処理を終了する。
例えば、ステップS566の処理による演出動作制御では、表示制御データが指定する表示制御指令をVDP109等に対して伝送させること、音声制御データが指定する音番号データに応じた指令を音声出力基板70に対して伝送させること、ランプ制御データが指定する信号出力をランプドライバ基板35に対して行うことのうち、一部又は全部が順次に又は並行して(1つの動作のみであれば単独で)行われればよい。
ステップS566の処理によって、演出図柄の可変表示や、可変表示中における様々な演出(連続演出等を含む)が実行される。
ステップS565にて終了コードであると判定された場合には(ステップS565;Yes)、例えば所定のタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定することなどにより、当り開始指定コマンド受信待ち時間の設定を行う(ステップS567)。そして、演出プロセスフラグの値を演出図柄変動終了時処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS568)、演出図柄変動中処理を終了する。
図40は、図31に示す演出制御プロセス処理のステップS163にて実行される演出図柄変動終了処理の一例を示すフローチャートである。図40に示す演出図柄変動終了処理において、演出制御用CPU101は、まず、最終停止図柄となる確定演出図柄を完全停止表示させて導出表示する(ステップS571)。なお、主基板31から演出制御基板80に対して演出図柄停止コマンドが送信される場合には、演出図柄停止コマンドを受信するまで、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにて例えば演出図柄の揺れ変動表示を行うように仮停止表示させればよい。
ステップS571の処理に続いて、例えば当り開始指定コマンドを受信したか否かを判定することや、受信した場合に当り開始指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS578)。このとき、特図表示結果が「大当り」であると判定されれば(ステップS578;Yes)、演出プロセスフラグの値を大当り制御中演出処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS579)、演出図柄変動終了処理を終了する。
ステップS578にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定されたときには(ステップS578;No)、その特図表示結果は「小当り」であるか否かを判定する(ステップS580)。このとき、特図表示結果が「小当り」であると判定されれば(ステップS580;Yes)、演出プロセスフラグの値を小当り制御中演出処理に対応した値である“5”に更新してから(ステップS581)、演出図柄変動終了処理を終了する。ステップS580にて特図表示結果が「小当り」ではないと判定されたときには(ステップS580;No)、演出プロセスフラグの値を“0”に初期化してから(ステップS582)、演出図柄変動終了処理を終了する。
続いて、連続演出の表示動作例について説明する。図41は、擬似連の表示動作例を示す図である。
ここでは、図24に示す特別図柄通常処理のステップS239の処理において、特図表示結果(可変表示結果)が「大当り」に決定され、ステップS243の処理において、大当り種別が「確変」に決定され、図25に示す変動パターン設定処理のステップS272の処理において、連続演出を2回繰り返すことに対応した変動パターンPB4−2(図7参照)に決定されたものとする。そして、図36に示す連続演出設定処理のステップS843の処理において、連続演出種別が「擬似連」に決定され、ステップS845の処理において、連続演出パターンA2−1に決定されたものとする。また、図37のステップS823の処理において、大当り確定報知演出を実行することに決定されたものとする。そして、図32に示す演出図柄変動設定処理のステップS555の処理において、上記決定内容に対応した演出制御パターンが決定されたものとする。
この場合、演出制御用CPU101が上記決定内容に対応した演出制御パターンに基づいて、図31に示す演出制御プロセス処理のステップS162の演出図柄変動中処理を実行することで、図41(A)に示すように演出表示装置9において、演出図柄の変動が開始される。そして、連続演出パターンA2−1に決定されたことに対応して、図41(B)、(C)に示すように、2段階目までのステップアップ動作の予告演出が実行される。また、図41(C)に示すように、1つのキャラクタ画像(太陽の画像)が表示されるキャラクタ表示の予告演出が実行される。
そして、例えば、図41(D)、(E)に示すように、擬似連チャンス目GC7(「7」「8」「8」)が仮停止表示される。その後、仮停止表示された演出図柄が再変動して、図41(F)に示すように、予告演出が再開される。この擬似連の1回目の繰り返し時には、連続演出パターンA2−1に決定されたことに対応して、図41(F)、(G)に示すように、2段階目までのステップアップ動作の予告演出が実行される。また、図41(G)に示すように、2つのキャラクタ画像(太陽の画像と車の画像)が表示されるキャラクタ表示の予告演出が実行される。
そして、例えば、図41(G)、(H)に示すように、再び擬似連チャンス目GC7(「7」「8」「8」)が仮停止表示される。その後、仮停止表示された演出図柄が再変動して、図41(I)に示すように、予告演出が再開される。この擬似連の2回目の繰り返し時には、連続演出パターンA2−1に決定されたことに対応して、図41(J)、(K)に示すように、3段階目までのステップアップ動作の予告演出が実行される。また、図41(J)に示すように、2つのキャラクタ画像(太陽の画像と車の画像)が表示されるキャラクタ表示の予告演出が実行される。
このように「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、2つ以上の演出図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリアなど)にて演出図柄を停止表示させる前(リーチ状態となる前など)に、予告演出が繰り返し実行される。
続いて、図41(L)に示すように、可動部材34を動作させるとともに、枠LED28を所定の点灯態様で点灯させる大当り確定報知演出が実行される。この後は、図41(L)に示すように、「右」の演出図柄表示エリアに「7」の数字を示す演出図柄が停止してリーチ状態となり、変動パターンに対応したノーマルリーチのリーチ演出が実行されて、その後、大当り組合せを構成する演出図柄が停止表示され、大当り遊技状態に移行する。
このように、この実施の形態では、繰り返し実行されるステップアップ動作やキャラクタ表示の予告演出に加え、変動中に1回のみ実行される特別予告演出を実行することができる。このようにすることで、演出が煩わしくなることを防止して、興趣の低下を防止しつつ複数種類の演出を実行できる。
次に、予告連の表示動作例について説明する。図42は、予告連の表示動作例を示す図である。
ここでは、図36に示す連続演出設定処理のステップS843の処理において、連続演出種別が「予告連」に決定され、ステップS845の処理において、連続演出パターンA2−1に決定されたものとする。それ以外の決定内容については、図41に示す例と同様であるものとする。
この場合、演出制御用CPU101が上記決定内容に対応した演出制御パターンに基づいて、図31に示す演出制御プロセス処理のステップS162の演出図柄変動中処理を実行することで、図42(A)に示すように演出表示装置9において、演出図柄の変動が開始される。そして、連続演出パターンA2−1に決定されたことに対応して、図42(B)、(C)に示すように、2段階目までのステップアップ動作の予告演出が実行される。また、図42(C)に示すように、1つのキャラクタ画像(太陽の画像)が表示されるキャラクタ表示の予告演出が実行される。
そして、例えば、図42(D)に示すように、画面の全面に黒い画像が表示され、演出表示装置9がブラックアウトする。その後、図42(E)に示すように、予告演出が再開される。この予告連の1回目の繰り返し時には、連続演出パターンA2−1に決定されたことに対応して、図42(E)、(F)に示すように、2段階目までのステップアップ動作の予告演出が実行される。また、図42(F)に示すように、2つのキャラクタ画像(太陽の画像と車の画像)が表示されるキャラクタ表示の予告演出が実行される。
そして、例えば、図42(G)に示すように、再び演出表示装置9がブラックアウトする。図42(G)に示す演出も、予告演出が繰り返し実行されることを示唆する演出である。その後、図42(H)に示すように、予告演出が再開される。この予告連の2回目の繰り返し時には、連続演出パターンA2−1に決定されたことに対応して、図42(H)、(I)、(J)に示すように、3段階目までのステップアップ動作の予告演出が実行される。また、図42(I)に示すように、2つのキャラクタ画像(太陽の画像と車の画像)が表示されるキャラクタ表示の予告演出が実行される。
続いて、図42(K)に示すように、可動部材34を動作させるとともに、枠LED28を所定の点灯態様で点灯させる大当り確定報知演出が実行される。この後は、図42(L)に示すように、「左」及び「右」の演出図柄表示エリアに「7」の数字を示す演出図柄が停止してリーチ状態となり、変動パターンに対応したノーマルリーチのリーチ演出が実行されて、その後、大当り組合せを構成する演出図柄が停止表示され、大当り遊技状態に移行する。
次に、特定演出予告の表示動作例について説明する。図43,図44は、特定演出予告の表示動作例を示す図である。
ここでは、演出制御用CPU101が「特定演出予告」の変動パターンであるPB5−7の変動パターンを受信して、ステップS845の処理において、1回目の連続演出として連続演出パターンB3−1が決定され、2回目の連続演出(特定演出実行後の連続演出)として連続演出パターンA3−1が決定されたものとする。それ以外の決定内容については、図41に示す例と同様であるものとする。
この場合、演出制御用CPU101が上記決定内容に対応した演出制御パターンに基づいて、図31に示す演出制御プロセス処理のステップS162の演出図柄変動中処理を実行することで、図43(A)に示すように演出表示装置9において、演出図柄の変動が開始される。そして、連続演出パターンB3−1に決定されたことに対応して、図43(B)、(C)に示すように、2段階目までのステップアップ動作の予告演出が実行される。また、図43(C)に示すように、1つのキャラクタ画像(太陽の画像)が表示されるキャラクタ表示の予告演出が実行される。
そして、例えば、図43(D)に示すように、画面の全面に黒い画像が表示され、演出表示装置9がブラックアウトする。その後、図43(E)に示すように、予告演出が再開される。この予告連の1回目の繰り返し時には、連続演出パターンB3−1に決定されたことに対応して、図43(E)、(F)に示すように、2段階目までのステップアップ動作の予告演出が実行される。また、図43(F)に示すように、2つのキャラクタ画像(太陽の画像と車の画像)が表示されるキャラクタ表示の予告演出が実行される。
そして、例えば、図43(G)に示すように、再び演出表示装置9がブラックアウトする。図43(G)に示す演出も、予告演出が繰り返し実行されることを示唆する演出である。その後、図43(H)に示すように、予告演出が再開される。この予告連の2回目の繰り返し時には、連続演出パターンB3−1に決定されたことに対応して、図43(H)、(I)、(J)に示すように、3段階目までのステップアップ動作の予告演出が実行される。また、図43(I)に示すように、2つのキャラクタ画像(太陽の画像と車の画像)が表示されるキャラクタ表示の予告演出が実行される。
続いて、図43(K)に示すように、再び演出表示装置9がブラックアウトする。図43(K)に示す演出も、予告演出が繰り返し実行されることを示唆する演出である。その後、図43(L)に示すように、予告演出が再開される。この予告連の3回目の繰り返し時には、連続演出パターンB3−1に決定されたことに対応して、図43(L)、図44(A)、(B)に示すように、3段階目までのステップアップ動作の予告演出が実行される。また、図44(A)に示すように、2つのキャラクタ画像(太陽の画像と車の画像)が表示されるキャラクタ表示の予告演出が実行される。
そして、例えば、図44(C)に示すように、再び演出表示装置9がブラックアウトして、画面にひびが入るような画像を表示される。このときも、スピーカ27から例えば「バリーン」という効果音が出力される。図44(C)に示す演出も、大当り遊技状態に制御される可能性が高いことを示唆する特定演出である。
続いて、図44(D)に示すように、可動部材34を動作させるとともに、スピーカ27から最大音量で「ピコーン」という音声が出力される特別予告演出が実行される。そして、第1可変表示パターンの変動パターンPB5−3にもとづいて、図44(D)に示すように、「左」及び「右」の演出図柄表示エリアに「7」の数字を示す演出図柄が停止したリーチ状態から演出が再開され、変動パターンPB5−7に対応したスーパーリーチαのリーチ演出が実行されて、その後、大当り組合せを構成する演出図柄が停止表示され、大当り遊技状態に移行する。
図45は、特定演出予告の他の表示動作例を示す図である。ここでは、演出制御用CPU101が「特定演出予告」の変動パターンであるPB5−3の変動パターンを受信して、ステップS845の処理において、1回目の連続演出として連続演出パターンB3−1が決定され、2回目の連続演出(特定演出実行後の連続演出)として連続演出パターンA3−1が決定されたものとする。それ以外の決定内容については、図41に示す例と同様であるものとする。また、図45(C)に示す演出より以前の演出は、前述した図43(A)〜(L),図44(A)〜(C)に示す演出と同様なため、説明を省略する。すなわち、図45(C)に示す演出より以前の演出は、PB5−7の変動パターンを受信した場合と同様である。
図45(D)に示すように、第1可変表示パターンの変動パターンPB5−3にもとづいて、非リーチ状態から演出が再開され、演出図柄の変動が開始されるとともに、図45(D)〜(F)に示すように、連続演出パターンA3−1における3回目の演出に相当する演出が実行される。そして、図45(G)に示すように、可動部材34を動作させるとともに、スピーカ27から最大音量で「ピコーン」という音声が出力される特別予告演出が実行され、変動パターンPB5−3に対応したスーパーリーチαのリーチ演出が実行開始されるとともに、連続演出パターンA3−1に応じた演出が実行される。なお、図15に示すように、連続演出パターンA3−1が決定されたことに対応して実行される特定演出実行後の予告演出は、連続演出パターンB3−1が決定されたことに対応して実行される特定演出実行前の3回目に行われる予告演出とは異なる時間間隔で3回目に行われる予告演出に相当する演出である。その後、大当り組合せを構成する演出図柄が停止表示され、大当り遊技状態に移行する。
図46は、特定演出予告のときの特定演出の態様の表示例を示す説明図である。図46(A)に示す特定演出態様Aでは、演出表示装置9の画面のひびが屈曲している(折れ曲がっている)のに対し、図46(B)に示す特定演出態様Bでは、演出表示装置9の画面のひびが直線的なものとなっている。上述したように、特定演出態様Aよりも特定演出態様Bの方が特定演出の実行後に大当り遊技状態に制御される割合が多くなるように、大当り変動パターン種別決定テーブル(図11(A))、および当り変動パターン決定テーブル(図12(B))において各特定演出を実行する変動パターンに判定値が割り振られている。なお、図46(A),(B)に示す演出は、図39に示す演出図柄変動中処理におけるステップS562Bの処理でYesと判断され、ステップS562Cの処理で報知演出を実行することに決定した場合に実行される演出である。図44(C),図45(C)に示す演出はそのような場合に実行される。なお、図39に示す演出図柄変動中処理におけるステップS562Bの処理でNoと判断された場合には、図44(C),図45(C)に示す演出が実行されるタイミングで、変動パターンコマンドによって、特定演出Aを実行するとされているか、または特定演出Bを実行するとされているかに関わらず、例えば、図42(D),(G),図43(D),(G),(K)に示すように、演出表示装置9がブラックアウトされた演出が実行される。
図47は、示唆演出の態様の例を示す説明図である。示唆演出は、第1可変表示パターンが実行されたのか、または第2可変表示パターンが実行されたのかを示唆する演出である。図47(1)に示す例では、演出表示装置9の画面に「第1可変表示パターン」と表示されている。図47(2)に示す例では、枠LED28が所定の色で点灯している。なお、枠LED28は、第1可変表示パターンが実行された場合にのみ点灯するように構成されていてもよい。また、第1可変表示パターンが実行された場合には緑色に点灯し、第2可変表示パターンが実行された場合には赤色に点灯するように構成され、第1可変表示パターンまたは第2可変表示パターンが実行された場合に所定の確率で黄色に点灯するように構成されていてもよい。なお、示唆演出は、特定演出実行後から特別図柄の変動が停止するまで、遊技者に示唆演出の態様が認識可能なように継続して報知されていることが好ましい。
次に、すべり擬似連(すべ連ともいう)の表示動作例について説明する。図48は、すべり擬似連の表示動作例を示す図である。
ここでは、図36に示す連続演出設定処理のステップS843の処理において、連続演出種別が「すべり擬似連」に決定され、ステップS845の処理において、連続演出パターンA2−1に決定されたものとする。それ以外の決定内容については、図41に示す例と同様であるものとする。
この場合、演出制御用CPU101が上記決定内容に対応した演出制御パターンに基づいて、図31に示す演出制御プロセス処理のステップS162の演出図柄変動中処理を実行することで、図48(A)に示すように演出表示装置9において、演出図柄の変動が開始される。そして、連続演出パターンA2−1に決定されたことに対応して、図48(B)、(C)に示すように、2段階目までのステップアップ動作の予告演出が実行される。また、図48(C)に示すように、1つのキャラクタ画像(太陽の画像)が表示されるキャラクタ表示の予告演出が実行される。
そして、例えば、図48(D)に示すように、「左」の演出図柄表示エリアに「7」の数字を示す演出図柄が停止し、図48(E)に示すように、「右」の演出図柄表示エリアに「A」の英文字を示す演出図柄が停止する。その後、図48(F)に示すように、その「A」の英文字を示す演出図柄がすべって変動が再開され、予告演出が再開される。図48(E)、(F)に示す演出が、予告演出が繰り返し実行されることを示唆する示唆演出である。このすべり擬似連の1回目の繰り返し時には、連続演出パターンA2−1に決定されたことに対応して、図48(F)、(G)に示すように、2段階目までのステップアップ動作の予告演出が実行される。また、図48(G)に示すように、2つのキャラクタ画像(太陽の画像と車の画像)が表示されるキャラクタ表示の予告演出が実行される。
そして、例えば、図48(H)に示すように、「右」の演出図柄表示エリアに「B」の英文字を示す演出図柄が停止する。その後、図48(I)に示すように、その「B」の英文字を示す演出図柄がすべって変動が再開され、予告演出が再開される。図48(H)、(I)に示す演出も、予告演出が繰り返し実行されることを示唆する演出である。このすべり擬似連の2回目の繰り返し時には、連続演出パターンA2−1に決定されたことに対応して、図48(I)、(J)、(K)に示すように、3段階目までのステップアップ動作の予告演出が実行される。また、図48(J)に示すように、2つのキャラクタ画像(太陽の画像と車の画像)が表示されるキャラクタ表示の予告演出が実行される。
続いて、図48(L)に示すように、可動部材34を動作させるとともに、枠LED28を所定の点灯態様で点灯させる大当り確定報知演出が実行される。また、図48(L)に示すように、「右」の演出図柄表示エリアに「7」の数字を示す演出図柄が停止してリーチ状態となり、変動パターンに対応したノーマルリーチのリーチ演出が実行されて、その後、大当り組合せを構成する演出図柄が停止表示され、大当り遊技状態に移行する。
以上に述べたように、本実施の形態によれば、特定リーチ演出としてのスーパーリーチの演出が第1可変表示パターンが実行された後に実行されたのか、または第2可変表示パターンが実行された後に実行されたのかに応じて、スーパーリーチの演出が実行されたことに対する特定遊技状態に制御されることへの期待度を異ならせているので、遊技者に、特定演出が実行された後にリーチ状態にして演出が開始されたか否かに注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、特定リーチ演出としてのスーパーリーチの演出の実行中に、第1可変表示パターンが実行されたのかまたは第2可変表示パターンが実行されたのかを示唆する示唆演出を実行するように構成されているので、スーパーリーチのリーチ演出の実行前に特定遊技状態に制御されることへの期待度が高い可変表示パターンが実行されたか否かを遊技者に認識させることができるので、落ち着いて遊技に集中させ、遊技興趣を向上させることができる。
本実施の形態によれば、実行された特定リーチ演出としてのスーパーリーチの種類と可変表示パターンの種類との組み合わせによって特定遊技状態に制御されることへの期待度が異なるので、遊技者に演出に注目させて遊技興趣を向上させることができる。また、実行された特定演出の種類と可変表示パターンの種類との組み合わせによって特定遊技状態に制御されることへの信頼度が異なるので、遊技者に演出に注目させて遊技興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、遊技者によって操作ボタン120が操作された場合に実行された特定演出の種類を報知して実行された特定演出の種類を認識させ、遊技者に安心感を与えることができる。また、第2可変表示パターンが実行された後に特別予告演出が実行される場合があるように構成されているので、遊技者に、第2可変表示パターンの実行後にも演出に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
本実施の形態によれば、第2可変表示パターンの実行前後で、予告演出としての連続演出を異なる時間間隔で実行可能なように構成されているので、繰り返し実行される連続演出が意外性を有し、遊技者の遊技興趣を向上させることができる。
以上に述べた本実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が変動パターン設定処理で変動パターンをPB3−3〜PB3−10,PB5−3〜PB5−10のいずれかに決定することによって特定演出予告を実行することを決定するように構成されているが、図14に示す連続演出種別決定テーブルにおいて特定演出予告に決定値が割り当てられ、演出制御用CPU101が、予告演出設定処理で当該連続演出種別決定テーブルを用いて特定演出予告を実行するか否かを決定するように構成されていてもよい。
以上に述べた本実施の形態では、特定演出は、連続演出が行われるときのみ実行されているが、連続演出が行われないときにも実行されるように構成されていてもよい。