JP5666717B2 - 少なくとも1つのキャリブレーションパラメータを取得するための方法、及び、アンテナアレイ - Google Patents

少なくとも1つのキャリブレーションパラメータを取得するための方法、及び、アンテナアレイ Download PDF

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Description

ここに記載する実施例はアンテナアレイに関し、特に、アンテナアレイに関する少なくとも1つのキャリブレーションパラメータを取得することに関する。
セルラシステムにおける容量に対する増大する要求は3GPP(第3世代パートナーシッププロジェクト)移動体システム標準をLTE(ロングタームエボルーション)やLTE−advancedとよばれるものへと進化させるものとなった。これは、より進歩したアンテナ技術の利用へと道を開くものとなった。特に、MIMO(多入力多出力)やビームフォーミングのようなアンテナアレイ技術がしばしば適用されている。
アンテナアレイは以前にはレーダや衛星通信へ応用されていた。ビームを形成するために、アンテナアレイは位相合わせがなされたり、複数のアンテナポートにおけるキャリブレーションがなされなければならない。これはしばしば、展開前のアンテナ測定レンジにおいて一度は実行される時間を要し、また、費用の要する測定プロセスである。しかしながら、移動体無線産業における商用のアンテナは、定期的にオンラインで、即ち、運用中にも実行可能な自己完結的な素早いキャリブレーション方法に対する要求を推進するものとなっている。
その産業分野では今日、キャリブレーション方法に対するいくつかの提案が存在する。キャリブレーション信号をTX無線チェインへ注入する仕方や、例えば、指向性のカップラを用いてアンテナポートに近接する無線信号のわずかな部分をサンプルする仕方は、この技術分野では知られている。サンプルされた出力信号と(注入されたキャリブレーション信号を含む)TX無線チェインの入力信号とを信号相関器にフィードすることにより、位相、利得、遅延修正が計算され、無線チェイン、好ましくは、デジタルベースバンド部に挿入される。この種のアンテナキャリブレーションに対する一般的な方法は特許文献1に説明されている。しかしながら、この種の方法は、いくつかのキャリブレーション受信器に対する複数の抵抗を切り替えたり、或いは、合計をとることにより接続されるキャリブレーションカップラのネットワークを組み込んでいる。これらのキャリブレーションチェインは、もし設計により正しく位相合わせができていなかったり、或いは、そのために正しく特性合わせや修正がなされていないなら、エラーを導き入れてしまうことになる。この種の方法は、重要な要求であるキャリブレーションネットワーク特性が知られていることを前提としている。
この技術分野で知られている別の方法は、TDD(時分割多重)システムだけに適用可能である。この思想は、アンテナアレイの相互結合を用い、キャリブレーション信号を相関をとるためと、RX無線チェインとTX無線チェインの両方のために要求される修正を計算するためにシステムにフィードバックすることにある。RXとTXの無線チェインはTDDにおいて交互に用いられるが、この種のキャリブレーションはいくつかのTXとRXチェインが交互にではなく同時に用いられることを必要とし、通常の無線トラフィックを欠いた専用キャリブレーション時間の挿入を強いている。また、この種のキャリブレーションは、アンテナ要素間の相互結合における均一性を前提としている。これらの線に沿った方法は特許文献2で説明されている。しかしながら、その説明された方法はTDDへの適用に限定されたものであり、FDD(周波数分割多重)の大部分を未解決のまま残している。さらにその上、説明された方法はアンテナの相互結合における均一性を前提としている。
別の欠点は、キャリブレーション専用の時間を正規の無線トラフィックに挿入する必要がある点である。
米国特許第6,870,878号は、少なくとも3つのアンテナ要素と信号処理回路とを有したアダプティブアレイ無線基地局を開示している。キャリブレーションにおいて、各送信システムにおいて送信回路と受信回路との間での振幅変動量の差分と位相回転量の差分とが、各送信システムから送信された知られた信号と各送信システムで測定された受信信号とに基づいて、推定される。位相シフタの位相回転量とアテニュエータの振幅変動量とが、その推定結果に基づいてセットされる。従って、特定の測定回路を備えることなく、簡単な構成で、送信回路と受信回路の送信特性をキャリブレーションすることが可能な無線装置とキャリブレーション方法とが備えられる。
米国特許第5,864,317号は、4象限に分割されたアレイアーキテクチュアと相互結合をベースにしたキャリブレーションをサポートする測定シーケンスを開示している。そのアーキテクチュアは、4象限給電ネットワークと、送受信器と輻射要素との間に接続された象限内給電ネットワークとを備えた4象限へとグループ化された輻射要素のアレイを含んでいる。そのアーキテクチュアは、4象限テスト機能に対するアクセスを備えるテスト信号スイッチを含み、テスト信号が1つの象限に注入される一方、近接する象限において受信信号の測定を行うのを可能にしている。相互結合をベースにしたモジュール間のRF測定が実行され、そのアレイを段階的に構成する。
米国特許第6,339,399号明細書 米国特許第5,657,023号明細書
本願の実施例の目的は、アンテナアレイについてのキャリブレーションの改善を提供することにある。
この第1の側面は、アンテナアレイに対する少なくとも1つのキャリブレーションパラメータを取得する方法である。そのアンテナアレイは、第1と第2の無線モジュールと、前記第1と第2の無線モジュールにそれぞれ接続された第1のアンテナと第2のアンテナとを有し、前記第1と第2の無線モジュールはそれぞれ、メイン送信器と選択的に接続可能なキャリブレーション受信器とを有するか、又は、前記第1と第2の無線モジュールはそれぞれ、メイン受信器と選択的に接続可能なキャリブレーション送信器とを有する。その方法は、前記第1の無線モジュールにおいて第1のキャリブレーション信号を注入し、前記第1の無線モジュールにおいて前記第1のキャリブレーション信号に対する第1の応答を測定する工程と、前記第1の無線モジュールにおいて第2のキャリブレーション信号を注入し、該第2のキャリブレーション信号が、前記第1と第2のアンテナの相互結合を通過して前記第2の無線モジュールに達するようにし、前記第2の無線モジュールにおいて前記第2のキャリブレーション信号に対する第2の応答を測定する工程と、前記第2の無線モジュールにおいて第3のキャリブレーション信号を注入し、前記第2の無線モジュールにおいて前記第3のキャリブレーション信号に対する第3の応答を測定する工程と、前記第2の無線モジュールにおいて第4のキャリブレーション信号を注入し、該第4のキャリブレーション信号が、前記第1と第2のアンテナの相互結合を通過して前記第1の無線モジュールに達するようにし、前記第1の無線モジュールにおいて前記第4のキャリブレーション信号に対する第4の応答を測定する工程と、前記第1の応答と前記第2の応答と前記第3の応答と前記第4の応答とを用いて少なくとも1つの数値を計算する工程と、前記計算された数値に基づいて少なくとも1つのキャリブレーションパラメータを計算する工程と、有限インパルス応答(FIR)フィルタを用いて前記第1の無線モジュールと前記第2の無線モジュールとの内の1つに前記少なくとも1つのキャリブレーションパラメータを適用する(40)工程とを有する。
この方法は、FDDとTDDの両方に適用可能であり、オンラインで、即ち、トラフィックの間に実行可能である。さらにその上、この方法は自己完結的、即ち、何らかの外部機器や装備に依存することはなく、運用者の関与なく自律的に実行される。
前記第1の応答と前記第2の応答と前記第3の応答と前記第4の応答をそれぞれ測定する工程は、各応答とそれぞれ対応するキャリブレーション信号との相関を計算する工程を含むと良い。
前記第1の応答と前記第2の応答と前記第3の応答と前記第4の応答をそれぞれ測定する工程は、位相、遅延、又は、対数利得を測定する工程を含むと良く、
前記少なくとも1つのキャリブレーションパラメータは該測定された量が所望の値に近づくように前記測定された量を調整することに向けられていると良い。
前記第1と第2の無線モジュールがそれぞれメイン送信器を有するとき、前記第1のキャリブレーション信号と前記第2のキャリブレーション信号と前記第3のキャリブレーション信号と前記第4のキャリブレーション信号を注入する工程は、キャリブレーション信号として、送信用の正規の入力信号を注入する工程を含むと良い。
前記第1と第2の無線モジュールがそれぞれメイン受信器を有するとき、
前記方法はさらに、前記数値を用いて少なくとも1つのキャンセレーションパラメータを計算する工程と、前記少なくとも1つのキャンセレーションパラメータを適用する工程と、前記メイン受信器により受信した前記応答から前記注入されたキャリブレーション信号を減算する工程とを有すると良い。
前記少なくとも1つの数値を計算する工程は、前記第1の応答と前記第2の応答と前記第3の応答と前記第4の応答の平均値と差分値との数値結合を実行する工程を含むと良い。
前記方法は、計算されるべき少なくとも1つのキャリブレーションパラメータが残っている無線モジュールがある場合には繰り返し実行されると良く、
前記繰り返しの実行において、前記第1の無線モジュールと前記第2の無線モジュールとの内の少なくとも1つは、前記方法の以前の実行において用いられた無線モジュールである。
前記繰り返しの実行の間に、以前に利用されたキャリブレーション受信器又はキャリブレーション送信器は前記繰り返しの実行において用いられる無線モジュールの一部を形成するように再利用されると良い。
前記第1の無線モジュールと前記第2の無線モジュールとは、別々のキャリブレーションネットワークに接続されても良い。例えば、複数のアンテナモジュールが協働して所望の無線特性を達成するように構成されると良い。各アンテナアレイモジュールは複数のアンテナと対応するキャリブレーションネットワークとを有する。そのような構成において、第1と第2の無線モジュールは別々のアンテナアレイモジュールの一部であっても良く、これにより、複数のアンテナアレイモジュールにまたがるキャリブレーションが可能となる。
前記方法はアイドル期間の後に繰り返されると良い。
第2の側面は、コントローラと、第1と第2の無線モジュールと、前記第1と第2の無線モジュールにそれぞれ接続された第1のアンテナと第2のアンテナとを有し、前記第1と第2の無線モジュールはそれぞれ、メイン送信器と選択的に接続可能なキャリブレーション受信器とを有するか、又は、前記第1と第2の無線モジュールはそれぞれ、メイン受信器と選択的に接続可能なキャリブレーション送信器とを有するアンテナアレイである。そのアンテナアレイは、前記第1の無線モジュールにおいて第1のキャリブレーション信号を注入し、前記第1の無線モジュールにおいて前記第1のキャリブレーション信号に対する第1の応答を測定し、前記第1の無線モジュールにおいて第2のキャリブレーション信号を注入し、該第2のキャリブレーション信号が、前記第1と第2のアンテナの相互結合を通過して前記第2の無線モジュールに達するようにし、前記第2の無線モジュールにおいて前記第2のキャリブレーション信号に対する第2の応答を測定し、前記第2の無線モジュールにおいて第3のキャリブレーション信号を注入し、前記第2の無線モジュールにおいて前記第3のキャリブレーション信号に対する第3の応答を測定し、前記第2の無線モジュールにおいて第4のキャリブレーション信号を注入し、該第4のキャリブレーション信号が、前記第1と第2のアンテナの相互結合を通過して前記第1の無線モジュールに達するようにし、前記第1の無線モジュールにおいて前記第4のキャリブレーション信号に対する第4の応答を測定するように構成されると良い。前記コントローラは、前記第1の応答と前記第2の応答と前記第3の応答と前記第4の応答とを用いて少なくとも1つの数値を計算し、前記計算された数値に基づいて少なくとも1つのキャリブレーションパラメータを計算するように構成され、少なくとも1つの無線モジュールはさらに、前記少なくとも1つのキャリブレーションパラメータを適用するように構成された調整器を有し、前記調整器は、有限インパルス応答(FIR)フィルタを有する。
前記アンテナアレイはさらに、無線モジュール内で、キャリブレーション受信器、又は、キャリブレーション送信器を選択的に接続するキャリブレーションネットワークを有すると良い。
前記アンテナアレイはさらに、無線モジュール内で、キャリブレーション受信器、又は、キャリブレーション送信器を選択的に接続する複数のキャリブレーションネットワークを有すると良い。
各無線モジュールはさらに、制御可能な多指向性のカップラを有すると良く、
前記キャリブレーション受信器、又は、キャリブレーション送信器は、前記制御可能な多指向性のカップラを介して各無線モジュール内で接続されると良い。
前記第1と第2の無線モジュールがそれぞれメイン受信器を有するとき、
前記コントローラは、前記第1の応答、前記第2の応答、前記第3の応答、又は、前記第4の応答から計算された少なくとも1つの数値に基づいて少なくとも1つのキャンセレーションパラメータを計算し、メイン受信器により受信した前記応答から前記キャリブレーション信号を減算するように構成されていると良い。
前記アンテナアレイはさらに、前記少なくとも1つのキャンセレーションパラメータを適用し、調整された信号を取得するよう構成された調整器と、前記メイン受信器により受信した前記応答から前記調整された信号を減算するように構成された減算器とを有すると良い。
前記調整器は有限インパルス応答(FIR)フィルタを有すると良い。
第3の側面は、アンテナアレイに対する少なくとも1つのキャリブレーションパラメータを取得するコンピュータプログラムである。前記アンテナアレイは少なくとも、第1と第2の無線モジュールと、前記第1と第2の無線モジュールにそれぞれ接続された第1のアンテナと第2のアンテナとを有し、前記第1と第2の無線モジュールはそれぞれ、メイン送信器と選択的に接続可能なキャリブレーション受信器とを有するか、又は、前記第1と第2の無線モジュールはそれぞれ、メイン受信器と選択的に接続可能なキャリブレーション送信器とを有する。そのコンピュータプログラムはコンピュータプログラムコードを有し、前記アンテナアレイのコントローラで実行されるとき、前記コンピュータプログラムコードは前記コントローラに、前記第1の無線モジュールにおいて第1のキャリブレーション信号を注入し、前記第1の無線モジュールにおいて前記第1のキャリブレーション信号に対する第1の応答を測定し、前記第1の無線モジュールにおいて第2のキャリブレーション信号を注入し、該第2のキャリブレーション信号が、前記第1と第2のアンテナの相互結合を通過して前記第2の無線モジュールに達するようにし、前記第2の無線モジュールにおいて前記第2のキャリブレーション信号に対する第2の応答を測定し、前記第2の無線モジュールにおいて第3のキャリブレーション信号を注入し、前記第2の無線モジュールにおいて前記第3のキャリブレーション信号に対する第3の応答を測定し、前記第2の無線モジュールにおいて第4のキャリブレーション信号を注入し、該第4のキャリブレーション信号が、前記第1と第2のアンテナの相互結合を通過して前記第1の無線モジュールに達するようにし、前記第1の無線モジュールにおいて前記第4のキャリブレーション信号に対する第4の応答を測定し、前記第1の応答と前記第2の応答と前記第3の応答と前記第4の応答とを用いて少なくとも1つの数値を計算し、前記計算された数値に基づいて少なくとも1つのキャリブレーションパラメータを計算し、有限インパルス応答(FIR)フィルタを用いて前記第1の無線モジュールと前記第2の無線モジュールとの内の1つに前記少なくとも1つのキャリブレーションパラメータを適用することを実行させる。
第4の側面は、第3の側面に従うコンピュータプログラムと、前記コンピュータプログラムが格納されるコンピュータ可読手段と有することを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体である。
なお、第1と、第2と、第3と、第4の側面のいずれの特徴も、適切であれば、これらの側面の別のものに適用されても良い。
一般に言って、本願で用いられる全ての用語は、ここで特別に明示的に定義されるものでなければ、この技術分野における通常の意味に従って解釈されるべきものである。“要素/前記要素、装置、構成要素、手段、ステップなど”は、明示的に説明されるものでなければ、前記要素、装置、構成要素、手段、ステップなどの少なくとも1つのインスタンスに言及するものとして広く解釈されるべきものである。ここで開示される方法の工程は、明示的に説明されるものでなければ、開示されたその順序で正確に実行されるものではない。
次に、添付図面を参照して、本発明について例示的に説明する。
メイン送信器とキャリブレーション受信器とを用いた実施例を示すブロック図である。 メイン受信器とキャリブレーション送信器とを用いた実施例を示すブロック図である。 キャリブレーションパラメータを適用する調整器を含むアンテナアレイを示すブロック図である。 実施例に従う方法を示すフローチャートである。 キャンセレーション回路を含むアンテナアレイの実施例を示すブロック図である。 実施例に従うカップラを示すブロック図である。 コンピュータ可読手段を含むコンピュータプログラム製品の一例を示す図である。 アンテナアレイモジュールを例示するブロック図である。
次に本発明を添付図面を参照してより完全に説明する。その添付図面では、本発明のある実施例が示されている。しかしながら、本発明は多くの異なる形で実施されるものであり、ここで説明した実施例によって限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施例はこの開示が完璧、完全なものであるために例として備えられているものであり、当業者に本発明の範囲を十分に伝えるものである。この説明を通して、同じ構成要素には同じ参照番号で言及する。
概要
ここで述べる実施例の目的は、アンテナアレイに対する一般的な自律的なオンラインキャリブレーション、即ち、FDDやTDDのような分散アクセス技術をカバーする通常のトラフィック運用中に運用者の介在なく定期的に実行可能なキャリブレーションを提供することにある。さらに、この技術分野で知られているFDDに対する方法に必要な、補助的なキャリブレーション経路を高精度にする特徴づけや均一な設計の問題を除去している。また、この技術分野で知られているTDDの方法に必要な、アンテナ構成要素の相互結合の均一性における制約を除去している。事実、この相互結合は計算可能であり、クリティカルなビームフォーミングへの適用でもうまく用いられる。
以下に、アンテナアレイに対するキャリブレーションパラメータを取得する方法について説明する。その方法は暗示的に、アンテナアレイ或いは共働する複数のアンテナアレイモジュールにおける複数の無線モジュールのキャリブレーションの一部として複数のアンテナ要素間の相互結合を用いる。そのアンテナアレイ或いはアンテナアレイモジュールは、夫々が付随アンテナを備えた、少なくとも2つの送信無線モジュールと2つの受信無線モジュールとの内の少なくともいずれかを有し、各無線モジュールは送信器或いは受信器を有している。複数のアンテナ要素間の相互結合に加えて、この方法はまた、各アンテナポートに近接したカップリングポイントでキャリブレーション信号をタップオフしたり、注入するためのキャリブレーションネットワークにおける特定の経路に加えて、少なくとも1つのキャリブレーション受信器或いはキャリブレーション送信器を用いる。さらにその上、このカップリングポイントは、無線側とアンテナ側の両方からのタップオフとともに無線側とアンテナ側の両方への注入のための方向が選択可能な、例えば、スイッチを備えると良い。
アンテナ相互結合ともにキャリブレーション要素により無線モジュールのペア、つまり、送信器モジュールのペア、或いは、受信器モジュールのペアを、これら無線モジュールの相対的キャリブレーションのために取り囲む4つの特定な測定経路のセットアップを可能にする。測定経路のセットアップには、送信器無線モジュールにおける、或いは、キャリブレーション送信器を介した受信器無線モジュールへのキャリブレーション信号の注入が関係する。その注入された信号は、送信器無線モジュールに接続されたキャリブレーション受信器において、或いは、受信器無線モジュールにおいて受信される。注入ポイントと受信ポイントとは、関係する無線モジュールのペアにおける同じ無線モジュールに、或いは、異なる無線モジュールに関係する。そのような4つの組み合わせがあり、従って、4つの特定の測定経路と応答とを与えることになる。
例えば、信号相関器において、注入信号と受信信号が比較される基準平面が定義され、その結果、応答が得られ、その応答から測定数値が計算される。その数値は、例えば、各測定経路での周波数に関する利得、位相、遅延のような信号特性を表わしている。4つの測定経路の測定値から、実際のペアにおける2つの無線モジュールのいずれかに適用可能な相対的キャリブレーションパラメータを計算することができる。
注入、測定、計算、そして、キャリブレーションパラメータ適用のステップは、連続的に他の無線モジュールを含め、アンテナアレイの全ての無線モジュールが少なくとも1つの手順に含められ、複数の無線モジュールの複数のペアの間の相対的キャリブレーションの連続するチェインが確立されるまで繰り返される。これにより、キャリブレーション方法の実行を終了するが、その方法は、アイドル期間後に繰り返される。
その方法はまた、別々のアンテナアレイモジュールに置かれた対応するアンテナ要素をもつ複数の無線モジュールを含むことができ、そのアンテナアレイは従って複数のアンテナアレイモジュールの構成を含むものである。この場合、モジュール間の信号伝播時間を示す遅延が基準平面に沿って発生する。この方法は、この遅延が知られており、修正されるものであると想定していない。この基準平面が無線デジタルベースバンドの領域に置かれているので、位相と利得とは通常、測定経路のこの部分については関係がない。
さらにその上、適切なキャリブレーション信号、例えば、低電力スペクトル拡散信号を用いて、キャリブレーション方法全体がオンラインで、即ち、アンテナアレイの通常トラフィック運用中に実行できる。また広帯域キャリブレーション信号により、同じ測定からの使用周波数帯の全体にわたって位相、利得、遅延に対する正しい修正の計算が可能になる。
この方法は、FDD(周波数分割多重)とTDD(時分割多重)の両方に適用可能である。さらにその上、この方法は自己完結的、即ち、何らかの外部機器や設備に依存するものではなく、運用者の関与なく自律的に実行される。
送信器無線モジュールをキャリブレーションするとき、キャリブレーション信号を注入する工程は、その代わりに、送信が意図された正規の入力信号をキャリブレーション信号として使用することを含めても良い。
受信器無線モジュールをキャリブレーションするとき、その方法はまた、測定値からのキャンセレーションパラメータを計算する工程と、そのキャンセレーションパラメータを適用する工程とを含め、これにより、キャリブレーション信号が効果的にメイン受信器により受信した信号から減算され、受信したトラフィック信号において注入されたキャリブレーション信号からの干渉を回避するようにしても良い。
各無線モジュールはキャリブレーションパラメータを適用するよう構成された調整器を含んでいても良い。この調整器はFIR(有限インパルス応答)フィルタを含んでいても良い。
図面を参照した説明
図1a〜図1bはメイン送信器とキャリブレーション受信器とを用いた実施例を示すブロック図であり、図2a〜図2bはメイン受信器とキャリブレーション送信器とを用いた実施例を示すブロック図である。この実施例はまた、アンテナ要素間の相互結合を利用している。図1a〜図1bと図2a〜図2bとを参照してアンテナアレイのキャリブレーションについて提案する方法を検討する。
TXi10iはi番目の送信器無線モジュール4iの送信器を示し、RXi14iは少なくとも2つの無線モジュールを有するアンテナアレイ1のi番目の受信器無線モジュール3iの受信器を示している。同様に、TXj10jはj番目の送信器無線モジュール4jの送信器を示し、RXj14jはそのアンテナアレイのj番目の受信器無線モジュール3jの受信器を示している。なお、i番目とj番目の無線モジュールは同じアンテナアレイモジュールに、或いは、近接するアンテナアレイモジュールに配置される。
複数の送信器と受信器と同様に、CRi11iはi番目の送信器無線モジュールに接続されたキャリブレーション受信器を示し、CTi15iはi番目の受信器無線モジュールに接続されたキャリブレーション送信器を示している。同様に、CRj11jはj番目の送信器無線モジュールに接続されたキャリブレーション受信器を示し、CTj15jはj番目の受信器無線モジュールに接続されたキャリブレーション送信器を示している。なお、i番目とj番目のキャリブレーション受信器或いは送信器は同じ物理受信器或いは送信器を複数の無線モジュールと複数のアンテナとを同じキャリブレーション受信器或いは送信器に接続するキャリブレーションネットワークにより共用しても良い。ただし、この場合には、これらの無線モジュールとアンテナとが同じアンテナアレイモジュールに配置されることが必要である。例えば、CRi11iのような示されたキャリブレーション受信器、或いは、CTi15iのような示されたキャリブレーション送信器は、それ故に、i番目の送信或いは受信無線モジュールを接続し、こうして、特定のキャリブレーション経路を構成するキャリブレーションネットワークの関連部分を含むものとして解釈されるべきである。
各無線モジュールの主目的は、無線信号を送受信することにある。何らかの適切な数の無線モジュールがアンテナアレイ1の一部となる。なお、図1a〜図1bにはRX無線モジュールが示され、図2a〜図2bにはTX無線モジュールが示されているが、1つのRX無線モジュールと1つのTX無線モジュールとが無線モジュールのデュープレックスフィルタを用いることにより同じ物理アンテナを共用しても良い。またなお、アンテナは1つのアンテナ要素、或いは、アンテナの副アレイにおいて接続された複数のアンテナ要素を含むことができる。
図1a〜図1bには、2つの送信(TX)無線モジュール4i,4jが示されている。第1のTX無線モジュール4iはメイン送信器10iを含む、それに付随するアンテナ10iをもっている。キャリブレーション受信器(CR)11iが制御可能な多指向性のカップラ12iを介してメイン送信器10iとアンテナ19iに接続されている。第2のTX無線モジュール4jも同様な構成であり、付随するアンテナ19jとともにそれ自身のメイン送信器10jを有している。キャリブレーション受信器11jは制御可能な多指向性のカップラ12jを介してメイン送信器10jとアンテナ19jに接続されている。なお、i番目とj番目のキャリブレーション受信器は、キャリブレーションネットワークを介して、つまり特定のキャリブレーション経路を構成する異なる送信無線モジュールに接続された同じ物理受信器を共用できる。アンテナアレイ1の全てのTX無線モジュール4i,4jに共通の基準平面(RP)5が定義される。アンテナ要素19iと19jとの間には、方向に依存して、AijとAjiとしても示される相互接続2がある。ここで示すモデルでは、相互接続は相互交換可能である、即ち、Aij=Ajiであると仮定する。
図2a〜図2bには、2つの受信(RX)無線モジュール3i,3jが示されている。第1のRX無線モジュール3iは付随するアンテナ19iを備えたメイン受信器14を含む。キャリブレーション送信器(CT)15iが制御可能な多指向性のカップラ12iを介してメイン受信器14iとアンテナ19iに接続されている。第2のRX無線モジュール3jも同様な構成であり、付随するアンテナ19jとともにそれ自身のメイン受信器14jを有している。キャリブレーション送信器15jは制御可能な多指向性のカップラ12jを介してメイン受信器14jに接続されている。なお、i番目とj番目のキャリブレーション送信器は、キャリブレーションネットワークを介して、つまり特定のキャリブレーション経路を構成する異なる受信無線モジュールに接続された同じ物理送信器を共用できる。全てのRX無線モジュール3i,3jに、そして、オプション的にはアンテナアレイ1の全てのRX無線モジュール3i,3jと全てのTX無線モジュール4i,4jの両方に共通の基準平面5が定義される。
多指向性のカップラ12i−jについて、カップリングファクタは、全ての実際的な目的のために、無線側及びアンテナ側について等しいと想定する。
アンテナアレイ1のキャリブレーションは、複数のアンテナポートにおける無線信号を合わせるために、1つ以上の無線モジュールにおいて位相と利得と遅延との内の少なくともいずれかに対する修正のために計算を行うことが関係している。TXとRXの両方について、その修正はデジタル領域で適用される。これについては図3を参照してより詳細に後で説明する。
示されている無線モジュール4i−jと3i−jとの内の少なくともいずれかはアンテナアレイ1の一部、或いは、アンテナアレイ1の複数のモジュールの一部を形成する。また、図1a〜図1bに示されているのはTX無線モジュールのキャリブレーションのための手順の4つの測定経路20a〜20dであり、図2a〜図2bに示されているのはRX無線モジュールのキャリブレーションのための手順の4つの測定経路20e〜20hである。
アンテナ要素19iと19jとの間で、方向に依存して、AijとAjiとしても示される相互接続2がある。ここで示すモデルでは、相互接続は相互交換可能である、即ち、Aij=Ajiであると仮定する。
基準平面5は、キャリブレーション信号が注入されるか或いは受信される場所であり、それから、その完了後、特定の測定経路20a〜20hが比較され、元々の注入された信号に対する相関がとられて応答を取得する。この相関処理により、問題としている測定経路20a〜20hに関して、トータルの位相オフセットと振幅変化と遅延との内、少なくともいずれかが与えられる。
i番目の無線モジュールとj番目の無線モジュールとの間の基準平面5に沿った遅延は、例えば、複数のアンテナアレイモジュール間の信号伝播遅延を表わしており、これはRPijにより示される。アンテナキャリブレーションのために、基準平面5に沿って発生するどんな遅延も知られており、修正されるとは想定しない。
しかしながら、もし受信モジュールにおいて受信した信号からのキャリブレーション信号のキャンセレーションについてのキャンセレーションパラメータ、或いは、アンテナ相互結合Aijが更なる目的のために計算されることになるなら、この遅延は知られなければならない。この技術分野では、もしその遅延が相互交換可能性のあるもの、即ち、RPij=RPjiであると仮定するなら、2つの地点間の伝播時間遅延をどのように得るのかについては知られている。例えば、問題としている2つの地点間のトータルメッセージ時間RPij+RPjiを往復して直接測定したり、或いは、共通地点からの経路D1とD2とに沿って送信される2つのメッセージについての到着時刻M1とM2を2つの地点で測定することにより、このことはなされる。これらのメッセージの内の1つはまた、これらの地点の間のリンクを通過する。このことは、M1=(D2+RPji)−D1とM2=(D1+RPij)−D2とを与え、シークタイム遅延はRP=(M1+M2)/2となるであろう。
なお、オプション的には、送信無線モジュール4i,4jのキャリブレーションに関し、各キャリブレーション受信器により受信したキャリブレーション信号として、送信が意図された正規の無線信号を用いることも可能である。
キャリブレーションのための数値の計算
次に、異なる経路20a〜20hを用いて、相対的キャリブレーションのための数値がどのように計算されるのかを示す。この方法には、測定手順を実行し、無線モジュールとこれに関係するアンテナ要素との各ペアについて複数のキャリブレーション測定経路を設定することが関係している。そのような4つの可能な測定経路があり、その内の2つはアンテナ相互結合を含む。これら4つの測定から、必要な位相、利得、遅延修正が、無線モジュールに対して、また、キャリブレーションモジュールとアンテナ相互結合についての全ての特性に対しても計算される。完全な測定と計算手順とは、全ての無線モジュールが少なくとも1つの手順に含められ、無線モジュールの複数のペア間における相対的キャリブレーションの連続したチェインが確立されるまで繰り返される。
T個のTX無線モジュール4i,4jとNR個のRX無線モジュール3i,3jとを含むアクティブアンテナアレイを考える。ここで、各モジュールは対応するアンテナ要素19i,19jに接続される。なお、TX無線モジュールとRX無線モジュールの数は同じである必要はない。即ち、個数NはTXとRXとに対して異なっていても良い。
TXi、RXi、10i、14iは無線経路を示し、TXとRXに対してi=1,2,……Nであり、
CRi、CTi、11j、14iは、受信器或いは送信器のキャリブレーション経路を示し、
ijはアンテナ経路に対するアンテナの相互結合を示し、i≠jであり、
RPijは基準平面5における経路を示し、i≠jであり、
ii、pijは測定経路20a−hの応答を示している。
複素伝達関数は各経路に対して、
i=gi・exp{j(ωτi+φi)} [1]
として定義され、
iは利得の絶対値を示し、
τiは遅延を示し、
φiは位相オフセットを示し、
ωは角周波数を示す。
計算式を簡単にするために、伝達関数の対数が次の方程式では用いられる。式[1]の対数表現版は、複数のブロックを測定経路へと組み合わせた結果を計算したり、或いは、複数の測定からの結果を組み合わせたりする場合、乗算を加算へと書き換える。利得の一般に用いられる対数値は、dB(gi)=20・log10(gi)によって定義されるdB値である。次に、図1a〜図1bと図2a〜図2bとからの記号表記TXi,RXiなどを用いて、異なる経路20a〜20hにおけるキャリブレーションエンティティであるdB(gi)、τi、或いは、φiを表わす。
次の方程式のいくつかで計算される平均値はまた、dB(gi)に対しても適用するし、この対数平均は、線形利得値を用いる場合には、幾何学的平均である
mean(gi,gj)=√(gi,gj)
へと書き戻される。式[1]の元々の線形表現形式を用いると(幾何学的平均の公式にあるように)加算は乗算に、減算は除算になり、2で割ることは平方根の抽出になる。
TXキャリブレーション
図1aと図1bにおいて、応答を含む測定経路マトリクスPの要素は、
経路20aに対応して、
ii=TXi+CRi [2]
経路20bに対応して、
ij=TXi+Aij+CRj+RPij、i≠j
経路20cに対応して、
jj=TXj+CRj
経路20dに対応して、
ji=TXj+Aji+CRi+RPji、i≠j
である。
TXアンテナ結合マトリクスATXは相互交換可能の特性、
ij=Aji、i≠j [3]
をもつ。
差分pij−piiとpji−pjjとをとると、Aij=Ajiなので、ATXの要素を次のように与えることができる。即ち、
ij=1/2{pij+pji−(pii+pjj)−(RPij+RPji)} [4]
である。
測定差分マトリクスは次に、式[2]の適切な副方程式の差分をとることで、
dCRii=CRi−CRi=0 [5]
dCRij=CRi−CRj=pii+Aij−pij+RPji、i≠j
dCRji=CRj−CRi=pjj+Aji−pji+RPij、i≠j
そして、
dTXii=TXi−TXi=0 [6]
dTXij=TXi−TXj=pii+Aji−pji+RPij、i≠j
dTXji=TXj−TXi=pjj+Aij−pij+RPji、i≠j
を与える。
dCRiiと−dCRjiの平均、dTXijと−dTXjiの平均をとると、Aij=Aji、RPij=RPjiなので、
CRij=1/2{pii−pjj−(pij−pji)} [7]
そして、
TXij=1/2{pii−pjj+(pij−pji)} [8]
を与える。
式[8]から得られる結果は、アンテナポートiとjでの信号を合わせるためにj番目のTX無線モジュールに加算されるべき修正形式でのキャリブレーションパラメータである。なお、アンテナに対する経路Aと基準平面に対するRPは、相互交換性の条件のためにキャンセルされるであろう。用いられる定義によれば、この修正は、加算されるdB利得(或いは乗算される線形利得ファクタ)、遅延、或いは、実際の角周波数において適用されるオフセット位相角であろう。これらの修正は、それ自身で、或いは、組み合わされて、例えば、適切に調整されたFIRフィルタを用いてデジタルベースバンドにおいて適用される。
完全なTX測定と計算手順は、全てのTX無線モジュールが少なくとも1つの手順に含められ、TX無線モジュールの複数のペア間における相対的キャリブレーションの連続したチェインが確立されるまで、他のTX無線モジュールを含めて、繰り返される。
RXキャリブレーション
図2aと図2bにおいて、TXキャリブレーションに対するのと同様の検討をして、測定経路マトリクスPの要素は、
経路20eに対応して、
ii=CTi+RXi [9]
経路20fに対応して、
ij=CTi+Aij+RXj+RPji、i≠j
経路20gに対応して、
jj=CTj+RXj
経路20hに対応して、
ji=CTj+Aji+RXi+RPij、i≠j
である。
RXアンテナ結合マトリクスARXは相互交換可能の特性、
ij=Aji、i≠j [10]
をもつ。
差分pij−piiとpji−pjjとをとると、Aij=Ajiなので、ARXの要素を次のように与えることができる。
即ち、
ij=1/2{pij+pji−(pii+pjj)−(RPij+RPji)} [11]
である。
なお、これは式[4]と同じ表現となる。
測定差分マトリクスは次に、式[9]の適切な副方程式の差分をとることで、
dCTii=CTi−CTi=0 [12]
dCTij=CTi−CTj=pii+Aji−pji+RPij、i≠j
dCTji=CTj−CTi=pjj+Aij−pij+RPji、i≠j
そして、
dRXii=RXi−RXi=0 [13]
dRXij=RXi−RXj=pii+Aij−pij+RPji、i≠j
dRXji=RXj−RXi=pjj+Aji−pji+RPij、i≠j
を与える。
dCTijと−dCTjiの平均、dRXijと−dRXjiの平均をとると、Aij=Aji、RPij=RPjiなので、
CTij=1/2{pii−pjj+(pij−pji)} [14]
そして、
RXij=1/2{pii−pjj−(pij−pji)} [15]
を与える。
式[15]から得られる結果は、アンテナポートiとjでの信号を合わせるためにj番目のRX無線モジュールに加算されるべき修正形式でのキャリブレーションパラメータである。なお、アンテナに対する経路Aと基準平面に対するRPは、相互交換性の条件のためにキャンセルされるであろう。用いられる定義によれば、この修正は、加算されるdB利得(或いは乗算される線形利得ファクタ)、遅延、或いは、実際の角周波数において適用されるオフセット位相角であろう。これらの修正は、それ自身で、或いは、組み合わされて、例えば、適切に調整されたFIRフィルタを用いてデジタルベースバンドにおいて適用される。
完全なRX測定と計算手順は、全てのRX無線モジュールが少なくとも1つの手順に含められ、RX無線モジュールの複数のペア間における相対的キャリブレーションの連続したチェインが確立されるまで、他のRX無線モジュールを含めて、繰り返される。
図3はキャリブレーションパラメータを適用する調整器を含むアンテナアレイを示すブロック図である。ここで、各無線モジュールは、ここで説明するキャリブレーションパラメータを適用する調整器を含んでいる。複数のTX無線モジュール4i−jのそれぞれは各調整器16i−jを含む。同様に、複数のRX無線モジュール3i−jのそれぞれは各調整器17i−jを含む。調整器16i−j、17i−jは、キャリブレーションパラメータが適用可能な何らかの適切な構成、例えば、FIRフィルタなどであると良い。
コントローラ22は上述したようにキャリブレーションパラメータ抽出の監視を担当し、また、1つ以上の調整器16i−j,17i−jを用いて取得したキャリブレーションパラメータを適用する。
図4は実施例に従う方法を示すフローチャートである。その方法は、図1a〜図1bと図2a〜図2bとを参照して上述した手順を説明する別の例である。その方法は、図3のコントローラ22のように、図1a〜図1bと図2a〜図2bのアンテナアレイ1に含まれるか、或いは、アンテナアレイ1に接続されるコントローラで実行される。
初期のキャリブレーション信号注入ステップ30では、キャリブレーション信号が無線モジュールに注入される。無線モジュールがRX無線モジュールである場合、その信号はキャリブレーション送信器CT15i−jと付随するキャリブレーションネットワークを介してアンテナに近い結合ポイントに注入される。無線モジュールがTX無線モジュールである場合、その信号は無線デジタル領域において注入される。また、その信号は送信が意図されている正規の無線信号でも良い。
測定応答ステップ32では、注入されたキャリブレーション信号に対する第1の応答がそのキャリブレーション信号が注入されたのと同じ第1のRX無線モジュールにおいて測定されるか、或いは、その同じ第1のRX無線モジュールに接続されたキャリブレーション受信器CR11iにおいて測定される。これにより、RXについては第1の経路20eでTXについては経路20aで測定がなされる。
繰り返しステップ34では、その方法はステップ30に戻り、キャリブレーション信号注入ステップ30と応答測定ステップ32とを繰り返すが、このときには、例えば、制御可能な多指向性カップラを用いて異なる経路を選択する。
注入と応答のループが3回繰り返され、順番にそれが注入されたのとは異なる第2のRX無線モジュールにおいて、或いは、それが注入されたのとは異なる第2のTX無線モジュールに接続されたキャリブレーション受信器CR11jにおいて、注入されたキャリブレーション信号に対する応答を測定すると、その結果、経路20fと20bとを測定することになる。
最後の2つのループでは、キャリブレーション信号が第2の無線モジュールに注入され、そのキャリブレーション信号が注入されたのと同じ第2のRX無線モジュールにおいて、或いは、そのキャリブレーション信号が注入されたのと同じ第2のTX無線モジュールに接続されたキャリブレーション受信器CR11jにおいて、第3番目の応答が測定され、その結果、経路20gと20cとを測定することになる。それが注入されたのとは異なる第1のRX無線モジュールにおいて、或いは、そのキャリブレーション信号が注入されたのとは異なる第1のRX無線モジュールに接続されたキャリブレーション受信器CR11iにおいて、注入されたキャリブレーション信号に対する第4番目の応答が測定され、その結果、最後の経路20hと20dとを測定することになる。それから、この方法は数値計算ステップ36に進む。
数値計算ステップ36では、現在のキャリブレーションがTX無線モジュールに関するものである場合、式[8]が計算される。そうでなければ、現在のキャリブレーションがRX無線モジュールに関するものである場合、式[15]が計算される。
一旦、その数値が得られたなら、キャリブレーションパラメータがキャリブレーションパラメータ計算ステップ38で計算される。このステップの一部は前のステップで得られた数値を所望の値、例えば、2つの無線モジュールの間を差を最小にする場合にはゼロ“0”値と比較することでも良い。もし差がある場合、オプション的には閾値より大きい絶対的な差がある場合、例えば、FIRフィルタに対して適切なパラメータが計算される。
キャリブレーション適用ステップ40では、何らかの新しいキャリブレーションパラメータが、例えば、無線モジュールの調整器のFIRフィルタに対する係数として適用される。
条件付き繰り返しステップ42では、まだキャリブレーション計算の一部となっていない無線モジュールがあるかどうかを判断する。そのようなモジュールがある場合には、この方法はキャリブレーション信号注入ステップ30に戻り、処理に新しい、以前に計算されていないモジュールと、以前にキャリブレーション計算の一部となった無線モジュールとを含める。
オプション的には、このキャリブレーション方法はアイドル期間の後には再び実行される。そのアイドル期間は、何らかの適当な長さ、例えば、10秒、1分、10分などであるように選択される。
図5はキャンセレーション回路を含むアンテナアレイの実施例を示すブロック図である。これはRX無線モジュール3i−jも適用され、キャリブレーション送信器CTからの追加されたキャリブレーション信号が干渉体として作用し、これは潜在的には信号雑音比が低下するなどの不利益となる。この注入されたキャリブレーション信号のキャンセレーションがこの問題を解決する。なお、このキャンセレーションは不完全なものであり、従って、キャンセレーションの適用後にも、元々の或いは修正信号のわずかな部分は依然として残留する。
図5は図2aの経路20fの例を図示している。キャリブレーション信号発生器24はCTi15iで注入されるキャリブレーション信号を発生する。その信号はアンテナ19iへと通過していき、空中での複数のアンテナの相互結合により、アンテナ19jに達し、受信器RXj14jにより受信される。その測定された信号はコントローラ22に入力される。また、コントローラはキャリブレーション信号生成器24からの注入信号へのアクセスをもっている。事実、これは前述した手順と方法の一部であり、経路20fについては式[9]を参照し、その経路が減算器25に関するものだけである限りとられるものであることに注意すると、調整器23に適用する正しい修正量は、
ij=CTi+Aij+RXj−RPji [16]
となるであろう。
式[9]に関し、これはまた、
ij=pij−2・RPji [17]
と表現できる。
減算器25において受信信号から調整され生成されたキャリブレーション信号を減算することにより、受信信号において注入したキャリブレーション信号の影響は大きく低減されるか、或いは、実質的には除去されることさえもある。なお、このキャンセレーションは、式[9]の適切な部分を参照することにより、複数の経路20e〜20hのいずれかに対して注入したキャリブレーション信号をキャンセルするために用いられる。なおまた、基準平面に沿った遅延RPはこの場合には知られていなければならない。この遅延を得る方法はこの技術分野では公知であり、この説明で先に示した通りである。
このようにして、CTを用いて注入されたキャリブレーション信号は実質的にRX無線モジュールに対する受信信号から除去される。これによりキャリブレーションがオンラインでRXに対して正規の無線トラフィックに何ら大きな影響を与えることなく実行可能になる。TXに関しても、送信が意図された正規の入力信号のレベルが知られており、それ故に、注入されるキャリブレーション信号が送信される信号に干渉しないように、その注入されるキャリブレーション信号のレベルとスペクトラム分布とが選択されるので、この場合にも同じことが言える。また、オプションとして、送信が意図された正規の入力信号はTXモジュールに対するキャリブレーション信号として用いられる。
図6は実施例に従うカップラのブロック図である。そのカップラはカップラ52とスイッチ54とを有している。スイッチ54はコントローラ22により制御可能であり、キャリブレーションネットワークを介してスイッチ54の下で接続されるキャリブレーション送信器或いは受信器を、カップラ12の右側に接続されたアンテナ19、或いは、カップラ12の左側に接続されたメイン送信器10/受信器14に接続するよう設定される。
結論
これまで示したように、式[8]と式[15]から得られたペアとなるような差dTXijとdRXijとは、アンテナアレイ、或いは、複数のアンテナアレイモジュールの構成におけるアンテナポートでの位相と、遅延と、そしておそらくは利得(対数利得或いはdB値を与える方程式)を合わせるためにTX無線モジュールのペア或いはRX無線モジュールのペアに適用されるべき相対的な修正を求めることになる。
アンテナポートは、アンテナ要素或いはアンテナの副アレイに対する電気的接続点として解釈されるべきである。しかしながら、そのアライメントは事実、多指向性カップリングポイントにおいて実行され、それ故に、アンテナポートにおけるアライメントはカップリングポイントと各アンテナポートとの間の複数の経路が均一(或いは、知られて修正される)ものであることを想定している。均一性の基準はしばしば、アンテナ近くにカップリングポイントを設置することによる設計により簡単に達成され、これにより電気的経路とその変動を最小にしている。それ故に、ここで提案された方法は、全ての実際的な目的のために、アンテナポートにおける求められる位置合わせを与えている。
N個の無線モジュールと付随するアンテナとを備えたアンテナアレイに関し、式[8]と式[15]とに従って計算することが可能な(N−1)N/2個の平均差分値がある。これは、遠くに離して設置された付随するアンテナを備えた2つの無線モジュール間の差分値を、提案した方法のステップを用いて、隣接するアンテナ要素を接続するいくつかの異なる測定チェインにより、計算することがしばしば可能であることを意味している。さらにその上、要求される最小数(N−1)よりも多い差分値を用いて最小平均二乗の意味において差分値を解くことが可能であり、これにより、キャリブレーション精度を増している。
カップラポイントに接続するキャリブレーションネットワークをも含むキャリブレーション受信器とキャリブレーション送信器の経路とに関する式[7]と式[14]とから得られる結果は、アンテナキャリブレーションに対しては明示的に必要ではない。また、これらの経路における差分は修正される必要はない。しかしながら、これらのキャリブレーション経路は暗示的には提案された方法に含められており、これらの経路における何らかの変動や差分はそれ故に考慮されるものであり、無線モジュールのキャリブレーションが実行される程度の頻度では暗示的に修正されるものであることに留意されたい。提案された方法はそれ故に、キャリブレーションHW(ハードウェア)を特徴づけ、無線送信器と受信器ハードウェアのキャリブレーションにおけるのと同じ精度を達成するという課題を解決している。これはまた、経年変化とキャリブレーション経路とともに正規の無線送信器と受信器の経路に影響を及ぼす温度変化の問題をも解決する。
提案された方法ではアンテナの相互結合を使用するために、必要なキャリブレーションハードウェア(例えば、キャリブレーションカップラネットワーク、キャリブレーション受信器/送信器、信号相関器、キャリブレーション信号生成器)が1つのアンテナモジュールに対して局所的になる一方、キャリブレーションを拡張し、複数のアンテナアレイモジュールを含めることができる。
式[4]と式[11]とから得られる結果は、明示的に必要とされるアンテナ結合マトリクスに対してのものではないが、アンテナビームパターンがより良い精度へと修正される必要がある場合には、要求されるアプリケーションにおいて使用されても良い。このような場合があれば、基準平面に沿って発生する何らかの遅延は知られなければならない。この技術分野では、この説明において前に示したように、この伝播時間遅延をどのように取得するのかは公知である。
図7はコンピュータ可読手段を含むコンピュータプログラム製品70の一例を示している。このコンピュータ可読手段に、コンピュータプログラム71が格納される。そのコンピュータプログラムによりコントローラがここで説明した実施例に従う方法を実行することができる。この例では、コンピュータプログラム製品は、CD(コンパクトディスク)やDVD(デジタル多目的ディスク)やブルーディスクのような光学ディスクである。上述のように、コンピュータプログラム製品はまた、コントローラ22に接続されたメモリとしても実施できる。コンピュータプログラム71がここでは模式的に描かれた光学ディスク上のトラックとして示されているが、コンピュータプログラムはコンピュータプログラム製品に対して適切である如何なる方法で格納されて良い。
図8はアンテナアレイモジュールを例示するブロック図である。ここでは、アンテナアレイ1がどのように2つのアンテナアレイモジュール80a−bに分割されるのかが示されている。各アンテナアレイモジュール80a−bは複数の無線モジュール4i−jを含んでおり、各無線モジュールはメイン送信器10i−jを有している。各キャリブレーションネットワーク82a−bの使用により、キャリブレーション受信器11の選択的接続が可能になる。アンテナアレイモジュールは基準平面5を介して接続される。同様に、アンテナアレイはメイン受信器を含む無線モジュール3i−j、或いは、メイン受信器とメイン送信器の両方を含む無線モジュールとともに構成されても良い。
本発明を主として2〜3の実施例を参照して上記のように説明した。しかしながら、当業者であればすぐに認識することであるが、上記の開示した実施例以外の他の実施例も同様に、添付した請求の範囲で規定されるような発明の範囲内にある。

Claims (20)

  1. アンテナアレイ(1)に対する少なくとも1つのキャリブレーションパラメータを取得する方法であって、
    前記アンテナアレイ(1)は、
    第1と第2の無線モジュール(3i−j,4i−j)と、
    前記第1と第2の無線モジュールにそれぞれ接続された第1のアンテナ(19i)と第2のアンテナ(19j)とを有し、
    前記第1と第2の無線モジュール(3i−j,4i−j)はそれぞれ、メイン送信器(10i−j)と選択的に接続可能なキャリブレーション受信器(11i−j)とを有するか、又は、
    前記第1と第2の無線モジュール(3i−j,4i−j)はそれぞれ、メイン受信器(14i−j)と選択的に接続可能なキャリブレーション送信器(15i−j)とを有するものであって、前記方法は、
    前記第1の無線モジュールにおいて第1のキャリブレーション信号を注入し(30)、前記第1の無線モジュールにおいて前記第1のキャリブレーション信号に対する第1の応答を測定する(32)工程と、
    前記第1の無線モジュールにおいて第2のキャリブレーション信号を注入し、該第2のキャリブレーション信号が、前記第1と第2のアンテナの相互結合(2)を通過して前記第2の無線モジュールに達するようにし、前記第2の無線モジュールにおいて前記第2のキャリブレーション信号に対する第2の応答を測定する工程と、
    前記第2の無線モジュールにおいて第3のキャリブレーション信号を注入し(30)、前記第2の無線モジュールにおいて前記第3のキャリブレーション信号に対する第3の応答を測定する工程と、
    前記第2の無線モジュールにおいて第4のキャリブレーション信号を注入し、該第4のキャリブレーション信号が、前記第1と第2のアンテナの相互結合(2)を通過して前記第1の無線モジュールに達するようにし、前記第1の無線モジュールにおいて前記第4のキャリブレーション信号に対する第4の応答を測定する工程と、
    前記第1の応答と前記第2の応答と前記第3の応答と前記第4の応答とを用いて少なくとも1つの数値を計算する(36)工程と、
    前記計算された数値に基づいて少なくとも1つのキャリブレーションパラメータを計算する(38)工程と有することを特徴とする方法。
  2. 前記第1の応答と前記第2の応答と前記第3の応答と前記第4の応答とをそれぞれ測定する工程は、前記第1の応答と前記第2の応答と前記第3の応答と前記第4の応答と、それぞれ対応するキャリブレーション信号との相関を計算する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1の応答と前記第2の応答と前記第3の応答と前記第4の応答とをそれぞれ測定する工程は、位相、遅延、又は、対数利得を測定する工程を含み、
    前記少なくとも1つのキャリブレーションパラメータは、該測定された量が所望の値に近づくように前記測定された量を調整することに向けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記第1と第2の無線モジュール(4i−j)がそれぞれメイン送信器(10i−j)を有するとき、前記第1のキャリブレーション信号と前記第2のキャリブレーション信号と前記第3のキャリブレーション信号と前記第4のキャリブレーション信号とを注入する工程は、キャリブレーション信号として、送信用の正規の入力信号を注入する工程を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記第1と第2の無線モジュール(3i−j)がそれぞれメイン受信器(14i−j)を有するとき、
    前記数値を用いて少なくとも1つのキャンセレーションパラメータを計算する工程と、
    前記少なくとも1つのキャンセレーションパラメータを適用する工程と、
    前記メイン受信器(14i−j)により受信した前記応答から前記注入されたキャリブレーション信号を減算する工程とをさらに有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記少なくとも1つの数値を計算する(36)工程は、前記第1の応答と前記第2の応答と前記第3の応答と前記第4の応答の平均値と差分値との数値結合を実行する工程を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記第1の無線モジュールと前記第2の無線モジュールとの内の1つに前記少なくとも1つのキャリブレーションパラメータを適用する(40)工程をさらに有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 計算されるべき少なくとも1つのキャリブレーションパラメータが残っている無線モジュールがある場合には前記方法は繰り返し実行され(42)、
    前記繰り返しの実行において、前記第1の無線モジュールと前記第2の無線モジュールとの内の少なくとも1つは、前記方法の以前の実行において用いられた無線モジュールであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記繰り返しの実行の間に、以前に利用されたキャリブレーション受信器又はキャリブレーション送信器は前記繰り返しの実行において用いられる無線モジュールの一部を形成するように再利用されることを特徴とする請求項に記載の方法。
  10. 前記第1の無線モジュールと前記第2の無線モジュールとは、別々のキャリブレーションネットワークに接続されることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記方法はアイドル期間の後に繰り返されることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の方法。
  12. コントローラ(22)と、第1と第2の無線モジュール(3i−j,4i−j)と、前記第1と第2の無線モジュールにそれぞれ接続された第1のアンテナ(19i)と第2のアンテナ(19j)とを有するアンテナアレイ(1)であって、
    前記第1と第2の無線モジュール(3i−j,4i−j)はそれぞれ、メイン送信器(10i−j)と選択的に接続可能なキャリブレーション受信器(11i−j)とを有するか、又は、
    前記第1と第2の無線モジュール(3i−j,4i−j)はそれぞれ、メイン受信器(14i−j)と選択的に接続可能なキャリブレーション送信器(15i−j)とを有するものであって、
    前記アンテナアレイは、
    前記第1の無線モジュールにおいて第1のキャリブレーション信号を注入し(30)、前記第1の無線モジュールにおいて前記第1のキャリブレーション信号に対する第1の応答を測定し、
    前記第1の無線モジュールにおいて第2のキャリブレーション信号を注入し、該第2のキャリブレーション信号が、前記第1と第2のアンテナの相互結合(2)を通過して前記第2の無線モジュールに達するようにし、前記第2の無線モジュールにおいて前記第2のキャリブレーション信号に対する第2の応答を測定し、
    前記第2の無線モジュールにおいて第3のキャリブレーション信号を注入し(30)、前記第2の無線モジュールにおいて前記第3のキャリブレーション信号に対する第3の応答を測定し、
    前記第2の無線モジュールにおいて第4のキャリブレーション信号を注入し、該第4のキャリブレーション信号が、前記第1と第2のアンテナの相互結合(2)を通過して前記第1の無線モジュールに達するようにし、前記第1の無線モジュールにおいて前記第4のキャリブレーション信号に対する第4の応答を測定するように構成され、
    前記コントローラは、
    前記第1の応答と前記第2の応答と前記第3の応答と前記第4の応答とを用いて少なくとも1つの数値を計算し(36)、前記計算された数値に基づいて少なくとも1つのキャリブレーションパラメータを計算する(38)ように構成されていることを特徴とするアンテナアレイ。
  13. 少なくとも1つの無線モジュール(3i−j,4i−j)はさらに、前記少なくとも1つのキャリブレーションパラメータを適用するように構成された調整器(16i−j,17i−j)を有することを特徴とする請求項12に記載のアンテナアレイ。
  14. 前記調整器(16i−j,17i−j)は、有限インパルス応答(FIR)フィルタを有することを特徴とする請求項13に記載のアンテナアレイ。
  15. 無線モジュール内で、キャリブレーション受信器、又は、キャリブレーション送信器を選択的に接続するキャリブレーションネットワーク(82a−b)をさらに有することを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載のアンテナアレイ。
  16. 無線モジュール内で、キャリブレーション受信器、又は、キャリブレーション送信器を選択的に接続する複数のキャリブレーションネットワーク(82a−b)をさらに有することを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載のアンテナアレイ。
  17. 各無線モジュールはさらに、制御可能な多指向性のカップラ(12,12i−j)を有し、
    前記キャリブレーション受信器(11i−j)、又は、キャリブレーション送信器(15i−j)は、前記制御可能な多指向性のカップラ(12,12i−j)を介して各無線モジュール(3i−j,4i−j)内で接続されることを特徴とする請求項12乃至16のいずれか1項に記載のアンテナアレイ。
  18. 前記第1と第2の無線モジュール(3i−j)がそれぞれメイン受信器(14i−j)を有するとき、
    前記コントローラは、
    前記第1の応答、前記第2の応答、前記第3の応答、又は、前記第4の応答から計算された少なくとも1つの数値に基づいて少なくとも1つのキャンセレーションパラメータを計算し、メイン受信器(14i−j)により受信した前記応答から前記キャリブレーション信号を減算するように構成されていることを特徴とする請求項12乃至17のいずれか1項に記載のアンテナアレイ。
  19. 前記少なくとも1つのキャンセレーションパラメータを適用し、調整された信号を取得するように構成された調整器(23)と、
    前記メイン受信器(14i−j)により受信した前記応答から前記調整された信号を減算するように構成された減算器(25)とをさらに有することを特徴とする請求項18に記載のアンテナアレイ。
  20. 前記調整器(23)は有限インパルス応答(FIR)フィルタを有することを特徴とする請求項19に記載のアンテナアレイ。
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