JP5659887B2 - Silencer for internal combustion engine - Google Patents
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Description
本発明は、内燃機関の消音器に関する。特に、自動二輪車や自動車に好適な内燃機関の消音器に関する。 The present invention relates to a silencer for an internal combustion engine. In particular, the present invention relates to a silencer for an internal combustion engine suitable for motorcycles and automobiles.
一般的に、自動二輪車や自動車の内燃機関の排気経路には、排気音の消音のために消音器が設けられる。このような消音器は、例えば、複数の膨張室が本体の内部に隔壁によって形成される構成が知られている(特許文献1参照)。このような構成の消音器は、その内部で排気ガスの収縮と膨張を繰り返させるとともに、排気ガスが流通する経路を長くすることによって、消音効果を高めている。そして、一般的には、膨張室の数が多いほど、消音効果が高くなる。 Generally, a silencer is provided in an exhaust path of an internal combustion engine of a motorcycle or an automobile to mute the exhaust sound. As for such a silencer, the structure by which a some expansion chamber is formed in the inside of a main body by the partition is known, for example (refer patent document 1). The silencer having such a configuration enhances the silencing effect by repeating the contraction and expansion of the exhaust gas inside and lengthening the path through which the exhaust gas flows. In general, the greater the number of expansion chambers, the higher the silencing effect.
しかしながら、このような構成では、消音効果を高めるために膨張室の数を増やすと、隔壁の数を増やす必要がある。このため、消音器を構成する部品点数が増加し、消音器の重量が増加する。さらに、消音器の構造が複雑になるという問題が生じる。 However, in such a configuration, if the number of expansion chambers is increased in order to increase the silencing effect, it is necessary to increase the number of partition walls. For this reason, the number of parts which comprise a silencer increases, and the weight of a silencer increases. Furthermore, there arises a problem that the structure of the silencer is complicated.
上記実情に鑑み、本発明は、構造の単純化や軽量化を図ることができるとともに、消音効果の向上を図ることができる内燃機関の消音器を提供することを目的とする。また、本発明は、部材の数を削減することができるとともに、消音効果の向上を図ることができる内燃機関の消音器を提供することを目的とする。 In view of the above circumstances, an object of the present invention is to provide a silencer for an internal combustion engine that can be simplified in structure and reduced in weight, and can improve the silencing effect. It is another object of the present invention to provide a silencer for an internal combustion engine that can reduce the number of members and improve the silencing effect.
前記課題を解決するため、本発明は、略筒状に形成される本体と、前記本体の一端側に設けられ、前記本体の内部に排気ガスが流入する経路となる排気ガス流入部と、前記本体の内部に、前記本体の中心から一側寄りに偏倚して設けられ、前記本体の前記一端側が開放する部屋を形成する第一の仕切り部材と、前記第一の仕切り部材に対して前記本体の前記一端側に、前記第一の仕切り部材と反対側の他の一側寄りに偏倚して設けられ、前記本体の他端側に開放する他の部屋を形成する第二の仕切り部材と、を有し、前記第一の仕切り部材は、前記他の一側寄りに向かって延伸する端壁部と、前記端壁部の前記他の一側寄りの端部から前記一端側に向かって延伸する側壁部とを有し、前記第二の仕切り部材は、前記一側寄りに向かって延伸する端壁部と、前記端壁部の前記一側寄りの端部から前記他端側に向かって延伸する側壁部とを有し、前記第一の仕切り部材の前記側壁部の前記一端側の端部は、前記第二の仕切り部材の前記側壁部の前記他端側の端部に対して前記本体の前記他端側および前記一側寄りに離間し、前記第一の仕切り部材の前記側壁部の前記一端側の端部と、前記第二の仕切り部材の前記側壁部の前記他端側の端部との間に、排気ガスが通過可能な隙間が形成されることを特徴とする。 In order to solve the above problems, the present invention provides a main body that is formed in a substantially cylindrical shape, an exhaust gas inflow portion that is provided on one end side of the main body and serves as a path for exhaust gas to flow into the main body, A first partition member provided inside the main body and deviating toward one side from the center of the main body, and forming a chamber in which the one end side of the main body is opened; and the main body with respect to the first partition member A second partition member formed on the one end side of the first partition member and biased toward the other side opposite to the first partition member, and forming another chamber that opens to the other end side of the main body; And the first partition member extends toward the one end side from an end wall portion extending toward the other one side and an end portion near the other one side of the end wall portion. And the second partition member extends toward the one side. An end wall portion, and a side wall portion that extends toward the other end from an end portion of one side toward the end wall portion, said one end edge of the side wall portion of the first partition member parts, the side wall portion of the second spaced second end side and the one side toward the body to the other end of the end portion of the side wall portion of the partition member, the first partition member A gap through which exhaust gas can pass is formed between the end on the one end side and the end on the other end side of the side wall portion of the second partition member.
前記第一の仕切り部材の前記端壁部は、前記排気ガス流入部に対向することを特徴とする。 The end wall portion of the first partition member faces the exhaust gas inflow portion.
前記第一の仕切り部材の前記端壁部と前記第二の仕切り部材の端壁部とは、前記本体の中心線に対して略直角であり、前記第一の仕切り部材の前記側壁部と前記第二の仕切り部材の前記側壁部とは、互いに略平行でかつ前記本体の中心線に略平行であることを特徴とする。 The end wall portion of the first partition member and the end wall portion of the second partition member are substantially perpendicular to the center line of the main body, and the side wall portion of the first partition member and the The side walls of the second partition member are substantially parallel to each other and substantially parallel to the center line of the main body.
本発明によれば、本消音器の内部には、第一の仕切り部材と第二の仕切り部材とによって、複数の膨張室が形成される。このため、排気ガスは、これらの複数の膨張室を通過する際に、膨張や収縮を繰り返して音のエネルギが減衰する。さらに、これら複数の膨張室には、行き止まりの構成を有するものが含まれる。行き止まりの膨張室は共鳴室として機能し、特定の周波数の音を互いに干渉させて打ち消すことができる。このため、消音効果を高めることができる。第一の仕切り部材と第二の仕切り部材とは、構造が単純で安価に製造できるから、本消音器の低廉化を図ることができる。このように、本消音器には、第一の仕切り部材と第二の仕切り部材とによって、排気ガスが膨張や収縮する箇所と、共鳴室として機能する部屋とが形成される。したがって、構造を複雑にすることなく、消音効果を高めることができる。 According to the present invention, a plurality of expansion chambers are formed in the silencer by the first partition member and the second partition member. For this reason, when the exhaust gas passes through the plurality of expansion chambers, sound energy is attenuated by repeating expansion and contraction. Further, these plurality of expansion chambers include those having a dead end configuration. The dead-end expansion chamber functions as a resonance chamber, and can cancel out sounds having specific frequencies that interfere with each other. For this reason, the silencing effect can be enhanced. Since the first partition member and the second partition member have a simple structure and can be manufactured at low cost, the silencer can be made inexpensive. As described above, in the silencer, the first partition member and the second partition member form a portion where the exhaust gas expands and contracts and a chamber that functions as a resonance chamber. Therefore, the silencing effect can be enhanced without complicating the structure.
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。説明の便宜上、本発明の実施形態にかかる内燃機関の消音器10を、「本消音器10」と称し、本消音器10が適用される自動二輪車1を、「本自動二輪車1」と称することがある。また、本消音器10および本自動二輪車1の「上」「下」「右」「左」の各向きは、本自動二輪車1に搭乗する運転者の向きを基準とする。各図においては、本消音器10および本自動二輪車1の前方を矢印「Fr」で示し、後方を矢印「Br」で示す。
Embodiments of the present invention will be described below in detail with reference to the drawings. For convenience of explanation, the
図1は、本自動二輪車1を右側から見た平面図である。図1に示すように、本自動二輪車1は、車体フレーム71と、操舵装置72と、後輪懸架装置73と、エンジンユニット74と、排気装置75と、その他所定の装置や部材とを含む。
FIG. 1 is a plan view of the motorcycle 1 as viewed from the right side. As shown in FIG. 1, the motorcycle 1 includes a
車体フレーム71は、ヘッドパイプ111と、左右一対のメインチューブ112と、ボディフレーム113と、ダウンチューブ114とを含む。ヘッドパイプ111は、後傾する管状の部分を有する。左右一対のメインチューブ112は、ヘッドパイプ111の後部から、それぞれ、後方斜め右下と後方斜め左下に向かって伸びる部分を有する。ボディフレーム113は、左右一対のメインチューブ112の後方に設けられる部分である。ダウンチューブ114は、ヘッドパイプ111の後部から左右一対のメインチューブ112の下方に向かって伸びる部分と、この部分の下端から後方に伸びてボディフレーム113に結合する部分とを有する。ボディフレーム113の上部にはシートレール(図1においては隠れて見えない)が設けられる。そして、ボディフレーム113の上側には、着座シート707が、シートレールを介して取り付けられる。
The
操舵装置72は、ステアリングシャフト121と、ハンドル124と、左右一対のフロントフォーク122と、前輪123とを含む。そして、操舵装置72は、車体フレーム71の前部に、車体フレーム71に対して回転可能に配置される。ステアリングシャフト121は、ヘッドパイプ111に回転可能に支持される。ハンドル124は、ステアリングシャフト121の上端に設けられる。左右一対のフロントフォーク122は、それぞれ、ステアリングシャフト121の左右に配置される。前輪123は、左右一対のフロントフォーク122の下端に、回転自在に配置される。また、ハンドル124は、左右のハンドルグリップを有する。右側のハンドルグリップには、スロットルグリップと、前輪123のブレーキレバーとが設けられる。左側のハンドルグリップには、クラッチを操作するためのクラッチレバーが設けられる。
後輪懸架装置73は、スイングアーム131と、ショックアブソーバ(図1においては隠れて見えない)と、後輪132とを含み、ボディフレーム113の後部に設けられる。スイングアーム131の前端は、ボディフレーム113に対して上下方向に搖動可能に連結される。ショックアブソーバは、スイングアーム131とボディフレーム113との間に設けられ、スイングアーム131からボディフレーム113に伝達する振動や衝撃などを緩和する。後輪132は、スイングアーム131の後端に配置され、スイングアーム131により回転自在に支持される。後輪132の左側には、ドリブンチェーンスプロケット133が設けられる。後輪132とドリブンチェーンスプロケット133とは一体に回転する。そして、エンジンユニット74のドライブチェースプロケット(図1においては隠れて見えない)と、後輪132のドリブンチェーンスプロケット133とは、チェーン701により回転動力を伝達可能に連結される。
The rear
車体フレーム71の上方には、燃料タンク709が配置される。さらに、本自動二輪車1の外部には、フロントサイドカバー704やリアサイドカバー705が取り付けられる。
A
エンジンユニット74は、車体フレーム71のメインチューブ112とダウンチューブ114とボディフレーム113とにより形成される空間に配置される。そして、エンジンユニット74には排気装置75が接続される。エンジンユニット74と排気装置75の全体的な構成を、図2を参照して説明する。図2は、エンジンユニット74と排気装置75の構成を示した図である。図2に示すように、エンジンユニット74は、シリンダアセンブリ741(「シリンダブロック」とも称する)とクランクケースアセンブリ742とを有する。クランクケースアセンブリ742は、シリンダアセンブリ741の下方に配設されており、シリンダアセンブリ741に一体に結合される。エンジンユニット74は、複数のエンジンマウントを介して車体フレーム71に懸架されて一体に結合する。そして、エンジンユニット74は、車体フレーム71の剛性部材として機能する。エンジンユニット74には、一般的な内燃機関が適用される。
The
排気装置75は、本消音器10と排気管117と排気チャンバ118とを含む。本消音器10は、エンジンユニット74の後方であって、後輪132の上方に配置される。排気管117の一方の端部は、エンジンユニット74のシリンダアセンブリ741の前端側に接続される。他方の端部は、本消音器10の前端側に接続される。そして、排気管117は、エンジンユニット74のシリンダアセンブリ741の前側から前方に向かい、シリンダアセンブリ741の前方で後方に向かって湾曲し、シリンダアセンブリ741の下方または側方を通過し、本消音器10の前端側に到達する。
The
次に、本消音器10の全体的な構成について、図3を参照して説明する。図3(a)は、本消音器10の外観斜視図であり、図3(b)は、本消音器10を後端側から見た平面図である。本消音器10は、本自動二輪車1のエンジンユニット74(=内燃機関)の排気管117の後端に配置される。本消音器10は、本体11と、前筒12と、尾筒13と、後部カバー14と、取り付けブラケット15とを含む。前筒12は、本体11の前端側に接続される筒状の部材であり、本体11に排気ガスが流入する経路となる部材である。したがって、前筒12が、本発明の「排気ガス流入部」となる。前筒12の後端は、本体11の内部に入り込んでいる。尾筒13は、本体11の後端側に接続される筒状の部材であり、本体11の内部を流通した排気ガスを外部に排出する経路となる。したがって、尾筒13が、本発明の「排気ガス流出部」となる。後部カバー14は、尾筒13の外側を覆うように設けられる部材であり、本消音器10の後端部の外観の意匠を構成する部材である。本体11の上面には、取り付けブラケット15が設けられる。本消音器10は、取り付けブラケット15を介して、本自動二輪車1の車体フレーム71に取り付けられる。
Next, the overall configuration of the
本消音器10の詳細な構成を、図4と図5を参照して説明する。図4は、図3のI−I線断面図であり、本消音器10の構造を示す。図5は、本消音器10の断面斜視図である。なお、本消音器10の「前端」、「後端」、「上側」、「下側」が、それぞれ、本発明の「一端」、「他端」、「一側」、「他の一側」に対応する。図4の一点鎖線Cは、本消音器10の本体11の中心を示す中心線である。
A detailed configuration of the
図4と図5のそれぞれに示すように、本消音器10の本体11は、重筒部16と、前蓋17と、後蓋18と、第一の仕切り部材19aと、第二の仕切り部材19bと、バッフルプレート22をと有する。そして、本体11は、内部を排気ガスが流通可能で、全体として前後方向に延伸する筒状の構成を有する。
As shown in FIGS. 4 and 5, the
重筒部16は、筒略状の構造を有する部分である。重筒部16は、外筒23と、内筒24と、吸音材25とを有する。外筒23は、略前後方向に長い略筒状の部材であり、本消音器10の主要な外観を構成する。内筒24は、略前後方向に長い筒状の部材であり、外筒23の内側に配設される。内筒24には、多数の小径の孔が形成される。内筒24の後端部には、外径が大きい部分が形成される。そして、外径が大きい部分が、外筒23に接合される(たとえば溶接される)。吸音材25は、外筒23と内筒24との間に設けられる。このように、重筒部16は、外筒23と内筒24との二重構造を有する。そして、吸音材25が、外筒23と内筒24とに挟持される。
The
前蓋17は、底の浅いトレイ状の構造を有する部材である。前蓋17は、後端側に向かって開放する態様で、重筒部16の前端部に取り付けられる。前蓋17の後端部17a(すなわち、トレイの縁に相当する部分)が、重筒部16の外筒23と内筒24との間に挿入される。そして、挿入された後端部17aが、外筒23および内筒24に溶接などされる。このように、重筒部16の前端部は、前蓋17によって覆われる。前蓋17の前端側には(トレイの底面に相当する部分には)、前後方向に貫通する開口部が形成される。そして、前筒12が、この開口部に挿入されて固定される。このように、本体11の前端部には、排気ガス流入部となる前筒12が設けられる。前筒12の後端部は、本体11を前端側または後端側から見て、中心から上側に偏倚した位置に設けられる。そして、前筒12の後端部は、第一の仕切り部材19aの端壁部28b(後述)に対向する。
The
後蓋18は、カップ状の構造を有する部材である。後蓋18は、前端側に向かって開放する態様で、重筒部16の後端部に取り付けられる。後蓋18の前端部には、後端側に向かって略180°折り返される折り返し部18aが形成される。そして、この折り返し部18aが、内筒24の後端部の外径が大きい部分の内周面に、溶接などされる。後蓋18の後端部には(=カップの底に対応する部分には)、前後方向に貫通する開口部18bが形成される。この開口部18bには、尾筒13の後端部が挿入されて固定される。尾筒13は、本体11の中心から上側に偏倚した位置に設けられる。
The
重筒部16の後端部には、バッフルプレート22が設けられる。バッフルプレート22は、略平板状の部材であり、重筒部16の後端の蓋となる部材である。バッフルプレート22には、前後方向に貫通する開口部が形成される。この開口部には、尾筒13の前端部が挿入されて固定される。
A
尾筒13は、筒状の部材であり、本発明の「排気ガス流出部」となる部材である。尾筒13の前端近傍はバッフルプレート22に支持され、後端近傍は後蓋18に支持される。尾筒13の前端は、本体11の中心から上側に偏倚した位置に設けられる。したがって、前筒12と尾筒13とは、本体11の中心から中心線Cに直角な方向に沿って同じ側に偏倚する。
The
後部カバー14は、後蓋18および尾筒13の外周を覆う部材であり、本消音器10の後端部の外観の意匠を構成する。後部カバー14は、カップ状の構造を有する部材である。後部カバー14は、前端側に向かって開放する態様で、重筒部16の後端部に取り付けられる。後部カバー14の内周面と、18および尾筒13の外周面との間には、所定の隙間が形成される。後部カバー14の後端部(=カップの底部に相当する部分)には、前後方向に貫通する開口部が形成される。そして、尾筒13の後端部が、この開口部から外部に露出する。
The
次に、第一の仕切り部材19aと第二の仕切り部材19bについて、図6と図7を参照して説明する。図6(a)は、第一の仕切り部材19aの外観を示す斜視図であり、図6(b)は、第一の仕切り部材19aの断面構造を示す斜視図である。図7(a)は、第二の仕切り部材19bの外観を示す斜視図であり、図7(b)は、第二の仕切り部材19bの断面構造を示す斜視図である。
Next, the
図6と図7に示すように、第一の仕切り部材19aと第二の仕切り部材19bは、端壁部28a,28bと、側壁部29a,29bと、屈曲部26a,26bとを有する。端壁部28a,28bと側壁部29a,29bとは、略平板状に形成される部分である。屈曲部26a,26bは略直角に屈曲する部分であり、端壁部28a,28bと側壁部29a,29bの境界となる部分である。このため、第一の仕切り部材19aと第二の仕切り部材19bは、側方から見て略「L」字形状に形成される。端壁部28a,28bの周縁部と側壁部29a,29bの両側部には、フランジ部32a,32bが形成される。フランジ部32a,32bは、第一の仕切り部材19aおよび第二の仕切り部材19bを内筒24の内周面に接合するための部分である。フランジ部32a,32bは、たとえば、端壁部28a,28bの周縁部および側壁部29a,29bの両側部に対して略直角な帯板状に形成される。そして、第一の仕切り部材19aおよび第二の仕切り部材19bは、フランジ部32a,32bが内筒24の内周面に溶接されて固定される。第一の仕切り部材19aおよび第二の仕切り部材19bの端壁部28a,28bと側壁部29a,29bとフランジ部32a,32bとは、単一の金属板などをプレス加工や鈑金加工などによって形成される。
As shown in FIGS. 6 and 7, the
なお、端壁部28a,28bの形状および寸法は、内筒24の内周面の寸法および形状に応じて設定される。そして、内筒24の内周面の断面形状が、たとえば略円形や略楕円形や略四角形のように、上下方向に対称である場合には、第一の仕切り部材19aと第二の仕切り部材19bとは、同一の寸法および形状に形成される構成が適用できる。そして、このような構成であれば、本消音器10を構成する部材の種類の削減を図ることができ、低価格化や製造工程などにおける部品の管理の容易化を図ることができる。また、第一の仕切り部材19aの端壁部28aと第二の仕切り部材19bの端壁部28bの上下方向寸法は、それらの合計が、内筒24の内周面の上下方向寸法(すなわち内径)よりも小さくなるように設定される。
The shapes and dimensions of the
第一の仕切り部材19aと第二の仕切り部材19bの端壁部28a,28bの一方の面(=屈曲部26a,26bの屈曲方向の内側の面)には、吸音材34a,34bが、吸音材保持部材33a,33bによって取り付けられる。吸音材34a,34bには、例えばグラスウールなどの各種公知の吸音材が適用される。吸音材保持部材33a,33bは、多数の貫通孔331a,331bが形成された板状の部材であり、たとえば、パンチドメタルが適用される。そして、吸音材保持部材33a,33bの周縁部が、端壁部28a,28bに形成されるフランジ部32a,32bに溶接などされる。このため、吸音材34a,34bは、端壁部28a,28bの一方の面と吸音材保持部材33a,33bとに挟持される態様で、端壁部28a,28bの一方の面に保持される。そして、吸音材34a,34bは、吸音材保持部材33a,33bに形成される貫通孔331a,331bから露出する。
On one surface of the
第一の仕切り部材19aと第二の仕切り部材19bの組み付け構造を、図4と図5を参照して説明する。
The assembly structure of the
第一の仕切り部材19aは、端壁部28aが後端側に位置し、側壁部29aが前端側に位置し、吸音材34aが前端側を向くように配設される。第一の仕切り部材19aは、本体11の内部の上側に偏倚した位置に設けられる。このような構成であれば、端壁部28aは、内筒24の内周面の上側から下側に向かって延伸し、側壁部29aは、端壁部28aの下端から前端側に向かって延伸する。そして、端壁部28aは、本体11の中心線Cに対して略直角となり、側壁部29aは、本体11の中心線Cに対して略平行となる。したがって、本体11の内部には、第一の仕切り部材19aの端壁部28aと側壁部29aとによって、本消音器10の前端側に向かって開放し、後端側が閉塞する部屋が形成される。この部屋が、第三の膨張室53(後述)となる。そして、前蓋17には、その中心から上側に向かって偏倚した位置に前筒12が設けられる。このため、第一の仕切り部材19aによって形成される部屋と、前筒12の後端部(すなわち、「排気ガス流入部」)とが対向する。特に、第一の仕切り部材19aの端壁部28aと、前筒12の後端部とが対向する。
The
第二の仕切り部材19bは、端壁部28bが前端側に位置し、側壁部29bが後端側に位置し、吸音材34bが後端側を向くように配設される。第二の仕切り部材19bは、第一の仕切り部材19aよりも前端側であって、本体11の内部の下側に偏倚した位置に設けられる。換言すると、第一の仕切り部材19aと第二の仕切り部材19bとは、前後方向および上下方向に食い違うようにして設けられる。このような構成によれば、第二の仕切り部材19bの端壁部28bは、内筒24の内周面の下側から上側に向かって延伸し、側壁部29bは、端壁部28bの上端から後端側に向かって延伸する。そして、端壁部28bは、本体11の中心線Cに対して略直角となり、側壁部29bは、本体11の中心線Cに対して略平行となる。さらに、第一の仕切り部材19aの側壁部29aと、第二の仕切り部材19bの側壁部29bは、互いに略平行となる。したがって、本体11の内部には、第二の仕切り部材19bの端壁部28bと側壁部29bとによって、本消音器10の後端側に向かって開放し、前端側が閉塞する部屋が形成される。この部屋が第四の膨張室54(後述)となる。
The
なお、尾筒13の前端部は、内筒24の中心から上側に偏倚して設けられるため、第二の仕切り部材19bにより形成される部屋は、尾筒13の前端部とは対向しない。本体11を後ろ側から見ると、尾筒13の前端部と第二の仕切り部材19bの端壁部28bとが、上下方向に食い違って配設される。このように、前筒12と尾筒13と第一の仕切り部材19aとは、本消音器10の本体11の中心から同じ側に偏倚して設けられる。このため、前筒12と尾筒13の間に第一の仕切り部材19aが介在する。一方、第二の仕切り部材19bが、前筒12と尾筒13と第一の仕切り部材19aと反対側に偏倚して設けられる。
In addition, since the front end part of the
第一の仕切り部材19aの側壁部29aの前端と、第二の仕切り部材19bの側壁部29bの後端とは、前後方向および上下方向に離間する。そして、第一の仕切り部材19aの側壁部29aの先端(=前端)と、第二の仕切り部材19bの側壁部29bの先端(=後端)との間には、排気ガスが流通可能な隙間が形成される。図4においては、第一の仕切り部材19aの前端と、第二の仕切り部材19bの後端とが、前後方向にC1の距離だけ離間し、上下方向にC2の距離だけ離間する構成を示す。この隙間の具体的な構成は、次のとおりである。第一の仕切り部材19aの側壁部29aの先端は、第二の仕切り部材19bの側壁部29bの先端よりも後端側に位置している。このため、第一の仕切り部材19aの側壁部29bと、第二の仕切り部材19bの側壁部29bとは、前後方向にずれており、対向していない。したがって、この隙間は、本体11を上側または下側から見ると、第一の仕切り部材19aの側壁部29aまたは第二の仕切り部材19bの側壁部29bに遮られることなく露出して見える。また、第一の仕切り部材19aの側壁部29aの先端は、第二の仕切り部材19bの側壁部29bの先端よりも上側に位置している。したがって、第一の仕切り部材19aの端壁部28aと、第二の仕切り部材19bの端壁部28bとは、上下方向にずれており、対向していない。このため、この隙間は、本体11を前端側から見ると、第二の仕切り部材19bに遮られることなく露出して見える。この隙間の断面積は、第一の仕切り部材19aにより形成される部屋の断面積および第二の仕切り部材19bにより形成される部屋の断面積よりも小さい。
The front end of the
そして、本体11の内部には、第一の仕切り部材19aと第二の仕切り部材19bとにより、複数の膨張室51,52,53,54,55,56が形成される。具体的には、次のとおりである。第一の膨張室51が、第二の仕切り部材19bの端壁部28bよりも前端側に形成される。第二の膨張室52が、第二の仕切り部材19bの側壁部29bの上側に形成される。第三の膨張室53が、第一の仕切り部材19aの端壁部28aと側壁部29aとに囲まれる領域に形成される。第四の膨張室54が、第一の仕切り部材19aの下側に形成される。第五の膨張室55が、第二の仕切り部材19bの端壁部28bと側壁部29bとに囲繞される領域に形成される。第六の膨張室56が、第一の仕切り部材19aの端壁部28aよりも後端側に形成される。第三の膨張室53の断面積は、第一の膨張室51の断面積よりも小さい。このため、前筒12の後端部と第三の膨張室53との間に、前筒12および第三の膨張室53よりも断面積が大きい第一の膨張室51が形成される。
A plurality of
次に、本消音器10における排気ガスの流通経路および流通態様について、図8と図9を参照して説明する。図8は、本消音器10における排気ガスの流通経路を模式的に示した断面図である。図8中の矢印Gは、排気ガスの流れを模式的に示す。図9は、本消音器10における排気ガスの膨張と収縮の態様を模式的に示した断面図である。
Next, the flow path and flow mode of the exhaust gas in the
エンジンユニット74から排出された排気ガスは、排気管117と排気チャンバ118を通過して本消音器10に到達する。排気ガスは、排気ガス流入部としての前筒12を通過して、本体11の第一の膨張室51に流入する。第一の膨張室51の断面積は、前筒12の断面積よりも大きい。このため、排気ガスは、前筒12から第一の膨張室51に流入すると膨張する。排気ガスは、膨張して減圧すると、音のエネルギが減衰して音が小さくなる。そして、第一の膨張室51を通過した排気ガスは、第二の膨張室52に流入する。第二の膨張室52の断面積は、第一の膨張室51の断面積よりも小さい。このため、排気ガスは、第一の膨張室51から第二の膨張室52に流入すると収縮する。第二の膨張室52を通過した排気ガスは、第三の膨張室53に達する。前筒12の後端部と第一の仕切り部材19aの端壁部28aとは対向しており、これらの間に排気ガスの流通の障碍となる部材などは存在しない。このため、前筒12から本体11の内部に流入した排気ガスは、第一の膨張室51と第二の膨張室52を通過して第三の膨張室53に流入し、第一の仕切り部材19aの端壁部28aに衝突する。第一の仕切り部材19aの端壁部28aには、吸音材34aが設けられているから、排気音が吸収される。このように、第一の仕切り部材19aの端壁部28aに吸音材34aが設けられ、この吸音材34aが前筒12の後端に対向するから、消音効果を高めることができる。
The exhaust gas discharged from the
さらに、第一の仕切り部材19aの端壁部28aに衝突した排気ガスは、第二の膨張室52を逆流して第一の膨張室51に戻る。第一の膨張室51の断面積は、第二の膨張室52の断面積よりも大きい。このため、排気ガスが第二の膨張室52から第一の膨張室51に逆流する際に膨張してエネルギを失う。このため、ここでも消音効果が生じる。
Further, the exhaust gas that has collided with the
第一の膨張室51と第二の膨張室52と第三の膨張室53の内部の排気ガスは、最終的には、第一の仕切り部材19aと第二の仕切り部材19bとの間に形成される隙間に流入する。この隙間の断面積は、第一の膨張室51と第二の膨張室52と第三の膨張室53のいずれの断面積よりも小さい。このため、排気ガスは、この隙間に流入する際に収縮する。そして、この隙間を通過した排気ガスは、一部が第四の膨張室54に流入し、残りが第五の膨張室55に流入する。第四の膨張室54と第五の膨張室55の断面積は、この隙間の断面積よりも大きい。このため、この隙間を通過した排気ガスは、第四の膨張室54または第五の膨張室55に流入する際に、急激に膨張する。したがって、ここでも消音効果が生じる。
The exhaust gas inside the
なお、この隙間は、本体11を前端側から見ると、第二の仕切り部材19bに遮られることなく露出する。さらに、この隙間は、本体11を上側または下側から見ると、第一の仕切り部材19aまたは第二の仕切り部材19bに遮られることなく露出して見える。このため、排気ガスがこの隙間を通過する際の抵抗を小さくすることができる(または、抵抗の増加を防止できる)。このような構成によれば、排気ガスのスムーズな流通を確保しつつ、消音効果の向上を図ることができる。
The gap is exposed without being blocked by the
第五の膨張室55に流入した排気ガスは、第二の仕切り部材19bの端壁部28bに衝突する。第二の仕切り部材19bの端壁部28bには、吸音材34bが設けられているから、排気音が減衰される。そして、第二の仕切り部材19bの端壁部28bに衝突した排気ガスは、向きを変え、第四の膨張室54に流入する。第四の膨張室54を通過した排気ガスは、第六の膨張室56に流入する。第六の膨張室56の断面積は、第四の膨張室54の断面積よりも大きい。このため、排気ガスは、第四の膨張室54から第六の膨張室56に流入する際に、急激に膨張する。したがって、ここでも消音効果が生じる。
The exhaust gas that has flowed into the
第六の膨張室56を通過した排気ガスは、尾筒13に流入する。尾筒13の断面積は、第六の膨張室56の断面積よりも小さい。このため、排気ガスは、第六の膨張室56から尾筒13に流入する際に、急激に収縮する。また、第四の膨張室54は中心から下側に偏倚して形成され、尾筒13の前端部は中心から上側に偏倚して設けられる。このため、第四の膨張室54から第六の膨張室56に流入した排気ガスは、第六の膨張室56を下側から上側に向かって通過し、尾筒13に流入する。したがって、第四の膨張室54と尾筒13の前端部とが同じ側に設けられる構成と比較して、排気ガスの経路の長さが長くなる。このため、消音効果を高めることができる。尾筒13を通過した排気ガスは、本消音器10の外部に排出される。
The exhaust gas that has passed through the
第三の膨張室53と、第四の膨張室54とは、前筒12から尾筒13に至る排気ガスの経路から分岐するように設けられる部屋であり、行き止まりの部屋である。このような構成であると、第三の膨張室53と第四の膨張室54とは、共鳴室(「レゾメータ」と称することがある)として機能する。したがって、特定の周波数の排気音が干渉して打ち消し、排気音が減衰する。なお、この干渉して打ち消し合う「特定の周波数」は、第三の膨張室53や第四の膨張室54の容積や寸法によって決まる。したがって、第一の仕切り部材19aや第二の仕切り部材19bの端壁部28a,28bの上下方向寸法や、側壁部29a,29bの前後方向寸法を適宜設定することにより、干渉させて打ち消す音の周波数を適宜設定することができる。
The
以上のとおり、本消音器10の内部には、排気ガスの流通経路の断面積が急激に変化する複数の箇所が設けられる。具体的には、断面積が急激に大きくなる箇所が、前筒12と第一の膨張室51との境界と、第二の膨張室52と第一の膨張室51の境界と、第一の仕切り部材19aと第二の仕切り部材19bとの間の隙間の下流側と、第四の膨張室54と第六の膨張室56の境界とに形成される。一方、断面積が急激に小さくなる箇所が、第一の膨張室51と第二の膨張室52との境界と、第一の仕切り部材19aと第二の仕切り部材19bとの間に形成される隙間の上流側と、第六の膨張室56と尾筒13との境界とに形成される。そして、これらの箇所において、排気ガスが急激に膨張または収縮する。特に、第三の膨張室53から第一の膨張室51へ排気ガスを逆流させることで、第二の膨張室52と第一の膨張室51の境界において、排気ガスを膨張させることができる。このため、排気ガスを膨張させる個所を増やすことができ、消音効果を高めることができる。
As described above, the
次に、本発明の変形形態について、図10を参照して説明する。図10は、本発明の変形形態にかかる消音器10’の構成を、模式的に示した断面図である。変形形態にかかる消音器10’と、本消音器10とは、第一の仕切り部材19a,19cと第二の仕切り部材19b,19dの構成が相違し、その他は共通の構成を有する。なお、本消音器10と共通の構成については、同じ符号を付して示し、説明は省略する。
Next, a modified embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 10 is a cross-sectional view schematically showing the configuration of a silencer 10 'according to a modification of the present invention. The silencer 10 'according to the modified embodiment and the
図10に示すように、変形形態にかかる消音器10’の第一の仕切り部材19cと第二の仕切り部材19dとは、側方から見て略円弧状に湾曲した形状を有する。第一の仕切り部材19cは、湾曲の向きの内側を本体11の前端側に向けて設けられる。第二の仕切り部材19dは、湾曲の向きの内側を本体11の後端側に向けて設けられる。このような構成であると、第一の仕切り部材19cによって形成される第三の膨張室53は、本体11の前端側に向かって開放する。また、第二の仕切り部材19dによって形成される第四の膨張室54は、本体11の後ろ側に向かって開放する。第一の仕切り部材19cの前端(=下端)は、第二の仕切り部材19dの後端(=上端)よりも前端側の上側に位置する。図10においては、第一の仕切り部材19cの前端と、第二の仕切り部材19dの後端とが、前後方向にC1の距離だけ離間し、上下方向にC2の距離だけ離間する構成を示す。このような構成であると、第一の仕切り部材19cの前端と第二の仕切り部材19dの後端との間に形成される隙間は、本体11を前端側から見ると、第二の仕切り部材19dに遮られることなく露出して見える。同様に、この隙間を上方または下方から見ると、第一の仕切り部材19cまたは第二の仕切り部材19dに遮られることなく露出して見える。したがって、この隙間の構成は、本消音器10の第一の仕切り部材19aと第二の仕切り部材19bとの間に形成される隙間と同じ構成となる。
As shown in FIG. 10, the
このように、第一の仕切り部材19aと第二の仕切り部材19bの構成は、前記実施形態に示す構成に限定されるものではない。たとえば、変形形態にかかる消音器10’の第一の仕切り部材19cと第二の仕切り部材19dのように、端壁部と側壁部と屈曲部とが形成されない構成であってもよい。要は、第一の仕切り部材19a,19cは、前筒12の後端に対向するように前端側に向かって開放する部屋を形成できる構成であればよい。一方、第二の仕切り部材19b,19dは、後端側に向かって開放する部屋を形成できる構成であればよい。そして、第一の仕切り部材19a,19cと第二の仕切り部材19b,19dとの間に形成される隙間は、排気ガスが流通可能であり、前端側に向かって露出する構成であればよい。
Thus, the structure of the
本消音器10および変形形態にかかる消音器10’(以下、「本消音器10等」と称する)の作用効果をまとめると、次のとおりである。
The effects of the
本消音器10等の内部には、第一の仕切り部材19a,19cと第二の仕切り部材19b,19dとによって、互いに断面積が異なる複数の膨張室51,52,53,54,55,56や隙間が形成される。このため、排気ガスは、これらの複数の膨張室51,52,53,54,55,56や隙間を通過する際に、膨張や収縮を繰り返して排気音のエネルギが減衰する。さらに、第三の膨張室53と第四の膨張室54とは、行き止まりの部屋であるから、共鳴室として機能する。したがって、特定の周波数の音が互いに干渉して打ち消し合う。このため、消音効果を高めることができる。第一の仕切り部材19a,19cと第二の仕切り部材19b,19dとは、構造が単純で安価に製造できるから、本消音器10等の低廉化を図ることができる。このように、本消音器10等には、第一の仕切り部材19a,19cと第二の仕切り部材19b,19dとによって、排気ガスが膨張や収縮する箇所と、共鳴室として機能する部屋とが形成される。したがって、構造を複雑にすることなく、消音効果を高めることができる。
Inside the
第一の仕切り部材19a,19cが、前筒12の後端部に対向する。そして、第一の仕切り部材19a,19cにより形成される第三の膨張室53と、前筒12の後端との間に、第一の膨張室51が形成される。このような構成であると、前筒12から本体11の内部に流入した排気ガスは、第一の仕切り部材19a,19cに衝突して向きを変え、再び第一の膨張室51に流入する。第一の膨張室51は、第三の膨張室53および第二の膨張室52よりも断面積が大きい。このため、排気ガスは、第一の膨張室51に逆流する際に膨張して音のエネルギが減衰する。このように、本消音器10等によれば、排気ガスの膨張する箇所を増加させることができるから、消音効果を高めることができる。
The
第一の仕切り部材19a,19cと第二の仕切り部材19b,19dとの間に形成される隙間は、本体11を前端側から見ると、第二の仕切り部材19b,19dに遮られることなく露出している。さらに、本体11を上側または下側から見ると、この隙間は、第一の仕切り部材19a,19cまたは第二の仕切り部材19b,19dとに遮られることなく露出して見える。このため、排気ガスの通過の抵抗が小さくなり、排気ガスのスムーズな流通を妨げない。したがって、排気効率の向上を図りつつ、消音効果の向上を図ることができる。
The gap formed between the
なお、前記実施形態および変形形態においては、本体11の「前端」、「後端」、「上側」、「下側」が、それぞれ、本発明の「一端」、「他端」、「一側」、「他の一側」に対応する構成を示したが、この構成は本発明の一例であり、本発明はこのような構成に限定されるものではない。本発明においては、排気ガスの流入部が設けられる側が「一端」となり、排気ガス流出部が設けられる側が「他端」となる。そして、本体11の中心線の一側寄りに第一の仕切り部材19a,19cが設けられ、他の一側寄りに第二の仕切り部材19b,19dが設けられる構成であればよい。たとえば、第一の仕切り部材19a,19cが下側に設けられ、第二の仕切り部材19b,19dが上側に設けられる構成であってもよい。また、第一の仕切り部材19a,19cが左右方向の一方に設けられ、第二の仕切り部材19b,19dが左右方向の他方に設けられる構成であってもよい。
In the embodiment and the modification, the “front end”, “rear end”, “upper side”, and “lower side” of the
以上、本発明の実施形態および変形形態を説明したが、本発明は、前記実施形態および変形形態に限定されるものではない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能である。前記実施形態および変形形態においては、本自動二輪車がオフロードタイプである構成を示したが、自動二輪車のタイプは限定されない。さらに、本消音器の適用対象は、自動二輪車に限定されるものではなく、自動車や船舶などにも適用できる。このように、本発明は、内燃機関の消音器として、分野を問わずに適用できる。 As mentioned above, although embodiment and modification of this invention were described, this invention is not limited to the said embodiment and modification. The present invention can be variously modified without departing from the spirit of the present invention. In the embodiment and the modification, the motorcycle is configured to be an off-road type, but the type of the motorcycle is not limited. Furthermore, the application target of the silencer is not limited to motorcycles, and can be applied to automobiles and ships. Thus, the present invention can be applied as a silencer for an internal combustion engine regardless of the field.
100:本自動二輪車、10:本消音器、11:本体、12:前筒、19a:第一の仕切り部材、19b:第二の仕切り部材、26a,26b:屈曲部、28a,28b:端壁部、29a,29b:側壁部、51:第一の膨張室、52:第二の膨張室、53:第三の膨張室、54:第四の膨張室、55:第五の膨張室、56:第六の膨張室 DESCRIPTION OF SYMBOLS 100: This motorcycle, 10: This silencer, 11: Main body, 12: Front cylinder, 19a: 1st partition member, 19b: 2nd partition member, 26a, 26b: Bending part, 28a, 28b: End wall Part, 29a, 29b: side wall part, 51: first expansion chamber, 52: second expansion chamber, 53: third expansion chamber, 54: fourth expansion chamber, 55: fifth expansion chamber, 56 : Sixth expansion chamber
Claims (3)
前記本体の一端側に設けられ、前記本体の内部に排気ガスが流入する経路となる排気ガス流入部と、
前記本体の内部に、前記本体の中心から一側寄りに偏倚して設けられ、前記本体の前記一端側が開放する部屋を形成する第一の仕切り部材と、
前記第一の仕切り部材に対して前記本体の前記一端側に、前記第一の仕切り部材と反対側の他の一側寄りに偏倚して設けられ、前記本体の他端側に開放する他の部屋を形成する第二の仕切り部材と、
を有し、
前記第一の仕切り部材は、前記他の一側寄りに向かって延伸する端壁部と、前記端壁部の前記他の一側寄りの端部から前記一端側に向かって延伸する側壁部とを有し、
前記第二の仕切り部材は、前記一側寄りに向かって延伸する端壁部と、前記端壁部の前記一側寄りの端部から前記他端側に向かって延伸する側壁部とを有し、
前記第一の仕切り部材の前記側壁部の前記一端側の端部は、前記第二の仕切り部材の前記側壁部の前記他端側の端部に対して前記本体の前記他端側および前記一側寄りに離間し、前記第一の仕切り部材の前記側壁部の前記一端側の端部と、前記第二の仕切り部材の前記側壁部の前記他端側の端部との間に、排気ガスが通過可能な隙間が形成されることを特徴とする内燃機関の消音器。 A main body formed in a substantially cylindrical shape;
An exhaust gas inflow portion provided on one end side of the main body and serving as a path for exhaust gas to flow into the main body;
A first partition member provided inside the main body and biased toward one side from the center of the main body, and forming a chamber in which the one end side of the main body is opened;
Other than the first partition member, the one end side of the main body is biased toward the other side opposite to the first partition member and is open to the other end side of the main body. A second partition member forming a room;
Have
The first partition member includes an end wall portion extending toward the other side, and a side wall portion extending toward the one end side from the end portion near the other side of the end wall portion. Have
The second partition member has an end wall portion extending toward the one side and a side wall portion extending from the end portion near the one side of the end wall portion toward the other end side. ,
The end portion on the one end side of the side wall portion of the first partition member is connected to the other end side of the main body and the one end portion on the other end side of the side wall portion of the second partition member. Exhaust gas that is spaced closer to the side and between the end on the one end side of the side wall portion of the first partition member and the end on the other end side of the side wall portion of the second partition member A silencer for an internal combustion engine, characterized in that a gap through which the gas can pass is formed.
材の前記側壁部とは、互いに略平行でかつ前記本体の中心線に略平行であることを特徴と
する請求項1または2に記載の内燃機関の消音器。 The end wall portion of the first partition member and the end wall portion of the second partition member are substantially perpendicular to the center line of the main body, and the side wall portion of the first partition member and the the side wall portion of the second partition member, muffler for an internal combustion engine according to claim 1 or 2, characterized in that it is substantially parallel to the substantially parallel and central line of the body to each other.
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