JP5649756B1 - 情報処理システム、及び、プログラム。 - Google Patents

情報処理システム、及び、プログラム。 Download PDF

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Abstract

【課題】プライバシー保護を実現しつつ、各種の顧客に関するデータを有効活用可能な技術を提供する。【解決手段】情報処理システム1は、顧客の特徴を表す特徴データを有する顧客関連データベースを加工し、加工後データベースを生成する複数のデータ加工装置10と、複数のデータ加工装置10により生成された加工後データベースを結合するデータ結合装置50とを備える。データ加工装置10は、加工前の顧客関連データベースが有する特徴データの一群に基づき、顧客の特徴が類似する複数顧客の特徴データを統計処理することにより、顧客の特徴が類似する複数顧客に対応する仮想顧客毎の特徴データを生成し、上記加工後データベースとして、仮想顧客毎の特徴データを備えるデータベースを生成する。データ結合装置50は、加工後データベース間で、顧客の特徴が類似する特徴データ同士を結合するように、加工後データベース間を結合する。【選択図】図1

Description

本発明は、顧客に関するデータベースを取り扱う情報処理システムに関する。
従来、商品の販売データに基づき顧客の購買行動を解析することが行われている。商業活動に役立てるために、顧客によるマスメディアやネットワークコンテンツへの接触行動を解析することも行われている。
この他、アンケート形式や対面での質問形式により、顧客の購買行動や、マスメディア/ネットワークコンテンツへの接触行動、ライフスタイル等の多様な情報を収集することが行われている。この収集方法によれば、同一人物から多様な情報を収集することができる。同一人物から得られる多様な情報は、シングルソースデータと呼ばれている。
近年では、こうした顧客に関するデータを備える巨大なデータベースを、各企業が有している。しかしながら、各企業は、プライバシー保護の観点から、これらの顧客に関するデータを外部に提供することに消極的である。これらのデータは、それを保有する企業から外部に提供される場合、プライバシー保護の観点から、暗号化されて提供されたり、顧客の特定に繋がる情報が大幅に削除されて提供されたり、意図的に誤り(ノイズ)を含むように変更された状態で提供されたりする(特許文献1参照)。
特開2014−109647号公報
上述したように、データ保有企業からの顧客に関するデータの提供は、プライバシー保護の観点から限られている。このため、社会に分散する各種の顧客に関するデータを有効に活用することが難しい。
本発明は、プライバシー保護を実現しつつ、各種の顧客に関するデータを有効に活用可能な技術を提供することを目的とする。
本発明の第一態様に従う情報処理システムは、顧客に関するデータベースを生成する複数の生成手段と、これら複数の生成手段により生成された複数のデータベースを結合する結合手段と、を備える。
生成手段の夫々は、顧客の特徴を表す特徴データの一群に基づき、顧客の特徴が類似する複数顧客の特徴データを統計処理する。これにより、顧客の特徴が類似する複数顧客に対応する仮想顧客毎の特徴データを生成し、上記データベースとして、仮想顧客毎の特徴データを備えるデータベースを生成する。
特徴データの夫々は、データベースの結合時に参照される参照データを含む。参照データは、顧客の特徴として、結合対象のデータベースと共通する種類の特徴を表す。結合手段は、複数のデータベース間で参照データが表す顧客の特徴が類似する特徴データ同士を結合するようにして、複数のデータベースを結合する。
この情報処理システムによれば、生成手段が、顧客の特徴データを統計処理して、仮想顧客毎の特徴データを備えるデータベースを生成する。例えば、統計処理前の特徴データが一人の顧客の特徴を表す単一顧客のデータである場合、特徴データは、単一顧客のデータから複数顧客の特徴が混合された仮想顧客のデータに変換される。
従って、特徴データの保有者は、生成手段を用いて、顧客のプライバシーを保護しながら、結合手段に顧客に関するデータを提供することができる。これにより、結合手段は、データ提供元の異なる各種の顧客に関するデータを結合したデータベースを生成することができる。よって、本発明によれば、ユーザは、このデータベースに基づいて、各種の顧客に関するデータを有効活用することができる。
ところで、顧客の特徴が類似する複数顧客の特徴データを統計処理する際には、周知のクラスタリング技術(分類技術)を用いることができる。クラスタリング技術としては、言語処理、パターン認識、及び、人工知能等の分野で様々なものが知られている。良く知られるクラスタリング技術としては、LSA(潜在意味解析)、pLSA(確率的潜在意味解析)、及び、LDA(線形判別分析)が知られている。
生成手段の夫々は、上述した周知のクラスタリング技術、又は、その他のクラスタリング技術を用いて、特徴データの集合を、顧客の特徴が類似する複数の特徴データ毎にクラスタ化し、各クラスタに対応する複数の特徴データを統計処理する構成にされ得る。
生成手段の夫々は、クラスタ毎に、クラスタに対応する複数の特徴データが有する各パラメータについての統計量を算出する構成にされ得る。統計量の一例には、統計処理前の特徴データの集合が表すパラメータ値の平均、最大値、最小値、及び、分布を表す値(割合等)を挙げることができる。特徴データが有するパラメータ値、及び、その統計量は、スカラー量であってもよいしベクトル量であってもよい。仮想顧客毎の特徴データは、これらの統計量を顧客の特徴を表すパラメータ値として含むように生成され得る。
また、本発明の第二態様としての情報処理システムは、顧客に関する複数のデータベースを記憶する記憶手段と、記憶手段が記憶する複数のデータベースを結合する結合手段とを備える。
記憶手段が記憶するデータベースの夫々は、データベースの提供元が、顧客の特徴が類似する複数顧客の特徴データを統計処理し、これにより、顧客の特徴が類似する複数顧客に対応する仮想顧客毎の特徴データを生成して構成され得る。データベースの夫々は、仮想顧客毎の特徴データを備えた構成にされ得る。データベースは、例えば、上述の生成手段によって生成され得る。
データベースの夫々が備える特徴データの夫々は、データベースの結合時に参照される参照データであって、顧客の特徴として、結合対象のデータベースと共通する種類の特徴を表す参照データを含む構成にされ得る。結合手段は、複数のデータベース間で参照データが表す顧客の特徴が類似する特徴データ同士を結合するようにして、複数のデータベースを結合する。第二態様の情報処理システムによれば、第一態様の情報処理システムと同様の効果を奏することができる。
付言すると、結合手段は、特定種のデータベースを基準に、特定種のデータベースと、上述のデータベースの夫々とを結合することにより、複数のデータベース間を、特定種のデータベースを介して結合する構成にされ得る。
特定種のデータベースとしては、顧客の特徴を表す特徴データとしてシングルソースデータを備えるデータベースを一例に挙げることができる。シングルソースデータは、顧客の特徴として結合対象のデータベースと共通する種類の特徴を表す参照データを有した構成にされ得る。
結合手段は、参照データが表す顧客の特徴が類似する特徴データ同士を結合するようにして、特定種のデータベースと、それ以外のデータベースの夫々とを結合することにより、複数のデータベース間を、特定のデータベースを介して結合する構成にされ得る。
シングルソースデータは、統計化及びモデル化されていない顧客の特徴データであり、同一対象者の各種特徴を表す特徴データである。シングルソースデータは、予め顧客からの同意を得て第三者へ提供可能なデータとして生成され得る。この場合、シングルソースデータは、外部から結合手段に提供され得る。又は、シングルソースデータは、結合手段又は結合手段により生成されるデータベースを利用する者が守秘義務を有する情報として保持するデータであり得る。
シングルソースデータは、統計化及びモデル化されていないという点で顧客の特徴を良く表す。従って、シングルソースデータを介して各データベースを結合することにより、データベース間における統計化又はモデル化された仮想顧客毎の特徴データを一層適切に結びつけることができる。従って、結合後のデータベースに基づくデータ解析結果の信頼度が高まる。
また、上述の参照データは、顧客のデモグラフィック属性を表すデータとして構成され得る。例えば、参照データは、結合対象のデータベース間で共通するデモグラフィック属性を表すデータであり得る。例えば、参照データは、デモグラフィック属性として、顧客の性別、年齢、職業、居住地域、所得、学歴、及び、家族構成の少なくとも一つを表すデータであり得る。
性別や年齢などのデモグラフィック属性は、様々な企業な保有する様々なデータに含まれる。このようなデモグラフィック属性を表す参照データに基づき、データベース間を結合すれば、異なるデータベース間の特徴データを適切に結合することができる。勿論、参照データは、デモグラフィック属性以外の顧客の特徴を、デモグラフィック属性に加えて、又は、代えて表すデータであってもよい。
この他、特徴データには、参照データ以外の非参照データとして、顧客の消費行動、マスメディアへの接触行動、ネットワークコンテンツへの接触行動、ライフスタイル、価値観、及び、ブランド意識の少なくとも一つの特徴を表すデータが含まれ得る。こうした顧客に関する多様な情報を含む特徴データ同士を、データベース間で結合すれば、結合後のデータベースから、顧客(消費者)に関する多種の有意義な統計情報を解析により抽出することができる。
付言すると、ここで例として挙げた非参照データは、参照データにもなり得る。参照データは、複数のデータベースの内、直接的に結合されるデータベース間において、共通する種類の顧客の特徴を表すデータであればよい。このため、互いに結合される二つのデータベースが共通して、特徴データ内に顧客のネットワークコンテンツへの接触行動を表す情報を有している場合、これらのネットワークコンテンツへの接触行動を表す情報が、参照データに含まれ得る。この場合、参照データは、デモグラフィック属性以外の顧客の特徴として、顧客のネットワークコンテンツへの接触行動を表すデータであり得る。
上述した生成手段及び結合手段の夫々の機能は、ハードウェアにより実現することができる。これら各手段としての機能は、プログラムにより、コンピュータに実現させることもできる。各手段としての機能は、複数のコンピュータにより分散して実現されてもよい。コンピュータには、これらの手段の少なくとも一つとしての機能をコンピュータに実現させるためのプログラムを提供することができる。プログラムは、半導体製メモリ、磁気ディスク及び光ディスク等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録することができる。
情報処理システムの構成を表すブロック図である。 図2Aは、データ加工装置の構成を表すブロック図であり、図2Bは、演算部で実行される処理を表すブロック図である。 顧客関連データベースが有する特徴データの構成を表す図である。 加工後データベースの生成例を説明した図である。 図5Aは、データ結合装置の構成を表すブロック図であり、図5Bは、演算部で実行される処理を表すブロック図である。 図6Aは、加工後データベースの結合例を説明した図であり、図6Bは、結合データベースの構成を下段に示す図である。 結合データベースの解析例を説明した図である。 図8Aは、変形例における加工後データベースの結合例を説明した図であり、図8Bは、結合データベースの構成を表す図である。
以下に本発明の実施例を図面と共に説明する。
図1に示す本実施例の情報処理システム1は、複数のデータ加工装置10と、データ結合装置50と、を備える。データ加工装置10は、企業が保有する顧客に関するデータベースを加工し、加工後のデータベースをデータ結合装置50に提供する。データ加工装置10は、顧客に関するデータベースを保有する企業側に配置される。
以下では、顧客に関するデータベースのことを顧客関連データベース153と表現し、顧客関連データベース153を加工して提供する企業のことをデータ提供元と表現する。顧客関連データベース153は、顧客の特徴を表すデータの一群を備える。顧客の特徴を表すデータのことを、以下では特徴データと表現する。
特徴データとしては、顧客の消費行動、マスメディアへの接触行動、ネットワークコンテンツへの接触行動、ライフスタイル、価値観、及び、ブランド意識の少なくとも一つの特徴を、顧客の識別ID又はデモグラフィック属性と共に表すデータを一例に挙げることができる。
顧客の識別IDは、この顧客のデモグラフィック属性を表すデータを、顧客情報を記憶するデータベースから引出可能な識別コードであればよい。顧客の消費行動には、顧客の購買行動が含まれる。
例えば特徴データは、顧客のデモグラフィック属性と共に、顧客の購買データ(購入商品、購入金額等を表すデータ)を有した構成であり得る。この場合、顧客関連データベース153は、顧客毎の特徴データとして、決済毎の特徴データを有した構成にされ得る。
データ加工装置10は、顧客関連データベース153が有する上記特徴データの一群に基づき、特徴が類似する複数の顧客の特徴データを一つの特徴データに統合するように加工し、加工後の特徴データを、仮想顧客の特徴データとして蓄積したデータベースを、上記加工後の顧客関連データベースとして生成する。以下では、加工後の顧客関連データベースのことを加工後データベース155とも表現する。加工後データベース155は、複数の顧客に対応する仮想顧客毎に、この仮想顧客の特徴を表す特徴データを備える。
加工後データベース155は、例えば通信によりデータ結合装置50に提供される。データベースの漏洩を防ぐために、通信には、暗号鍵や専用回線を用いることができる。別例として、加工後データベース155は、持ち運び可能であってコンピュータ読取可能な記録媒体に保存され、当該記録媒体の運搬によりデータ結合装置50側に提供され得る。記録媒体としては、半導体製メモリ、CD−ROM及びDVD等の光ディスク、並びに、ハードディスク等の磁気ディスクを一例に挙げることができる。
データ結合装置50は、データ加工装置10の夫々から提供される複数の加工後データベース155を結合して、結合データベース557を生成する。データ提供元としては、上述したように、特徴データとして顧客の購買データを含む顧客関連データベース153を備える企業を一例に挙げることができる。
購買データを有する企業としては、コンビニエンスストア、スーパーマーケット及び/又は百貨店等を運営する小売(物販)業者、自動販売機を運営する企業、電子マネーによる決済サービスを提供する企業、並びに、クレジットカードによる決済サービスを提供する企業を一例に挙げることができる。
小売業者によれば、POSシステム等を通じて得られる決済毎の購買データが蓄積されたデータベースを有する。POSシステムとしては、顧客を特定可能なID−POSシステムが知られている。
この他、小売業者では、決済時にポイントカードの提示を顧客から受けて、ポイントカードから特定される顧客IDと関連付けて購買データを蓄積することにより、決済毎に顧客を特定可能な購買データを備えるデータベースを構築することが行われている。決済時に、販売員が見た目から判別される顧客の性別及び年齢を入力することで、顧客のデモグラフィック属性と購買データとを関連付けるように、決済毎の購買データを蓄積することも行われている。
データ結合装置50は、このようなデータ提供元の異なる、購買データを含む加工後データベース155の複数を結合することで、一企業では構築することのできない巨大なデータベースを構築することができる。例えば、広範囲の商品についての顧客(消費者)の購買行動を解析可能な結合データベース557を生成することができる。
図2Aに示すように、データ加工装置10の夫々は、演算部11、記憶部15、入力部17、及び、出力部19を備える。演算部11は、各種プログラム151に従う処理を実行するCPU13及びCPU13による処理実行時に作業メモリとして使用されるRAM14を備える。演算部11は、CPU13における上記処理の実行により、図2Bに示すように、クラスタリング処理部110及び加工処理部115として機能する。
記憶部15は、演算部11を、クラスタリング処理部110及び加工処理部115として機能させるためのプログラムを含む各種プログラム151、加工前の顧客関連データベース153、及び、この顧客関連データベース153を加工して生成される加工後データベース155を記憶する。
顧客関連データベース153を構成するデータは、入力部17から入力される。入力部17は、顧客関連データベース153を構成するデータを記録媒体から取込可能なインタフェースであってもよいし、当該データを企業内システムから通信により取込可能なインタフェースであってもよい。
図3A−3Dには、顧客関連データベース153が備える各特徴データ(レコード)の例を示す。図3Aに示す例によれば、顧客関連データベース153を構成する特徴データは、顧客のデモグラフィック属性として、顧客の性別及び年齢を表すパラメータを有し、顧客が購入した商品に関するパラメータとして、商品の購入場所、JANコード、購入数、及び、商品単価を表すパラメータを有する。図3Aに示すような購入商品の詳細情報を含む顧客関連データベース153は、例えばコンビニエンスストアやスーパーマーケット等の小売業者が有する。
図3Bに示す別例の顧客関連データベース153によれば、特徴データは、顧客のデモグラフィック属性として、顧客の性別及び年齢を表すパラメータを有し、顧客が購入した商品に関するパラメータとして、商品の購入場所、購入金額を表すパラメータを有する。図3Bに示すような顧客関連データベース153は、例えばクレジットカード会社が有する。この顧客関連データベース153は、小売業者と比較して莫大な購買データを有する点で、小売業者が有する顧客関連データベース153よりも優れているが、具体的な購入商品までを特定することができない点で、小売業者が有する顧客関連データベース153とは相互に補完関係にある。
図3Cに示す別例の顧客関連データベース153によれば、特徴データは、顧客のデモグラフィック属性として、顧客の性別、年齢及び職業を表すパラメータを有し、顧客のマスメディアとの接触状況に関するパラメータとして、複数のマスメディア(新聞/雑誌/ラジオ/テレビ/映画等)についての利用状況を表すパラメータを有する。例えば、利用状況を表すパラメータは、該当するマスメディアを顧客が利用(購読/視聴等)している場合には値1を示し、利用していない場合には値0を示す。この種の情報は、例えば、アンケート形式又は対話形式により収集されて、特徴データとして顧客関連データベース153に蓄積される。この種の顧客関連データベース153は、通常、マスコミュニケーションに関する企業が有し、小売業者が有さないデータベースである。
図3Dに示す別例の顧客関連データベース153によれば、特徴データは、顧客のデモグラフィック属性として、顧客の性別、年齢及び居住地域を表すパラメータを有し、顧客によるネットワークコンテンツとの接触状況に関するパラメータとして、複数のインターネットサイトについての利用状況を表すパラメータを有する。例えば、利用状況を表すパラメータは、該当するサイトを顧客が利用(訪問)している場合には値1を示し、利用していない場合には値0を示す。この種の情報は、例えば、予め顧客からの同意を得て顧客の情報端末にインストールされたアクセスログ生成プログラムを通じて特定のサーバに蓄積される。この顧客関連データベース153は、通常、IT企業が有し、小売業者が有さないデータベースである。
出力部19は、上述した顧客関連データベース153に基づく加工後データベース155をデータ加工装置10から外部に取り出し可能な構成にされる。例えば、出力部19は、加工後データベース155を通信によりデータ結合装置50に提供する通信インタフェース、又は、加工後データベース155を記録媒体に出力可能なインタフェースを有した構成にされる。
クラスタリング処理部110は、記憶部15が記憶する加工前の顧客関連データベース153から、特徴データの集合を読み出し、顧客関連データベース153が備える当該特徴データの集合を、顧客の特徴が類似する複数の特徴データ毎にクラスタ化する。クラスタリングの手法としては、周知の手法を採用することができる。周知のクラスタリング技術としては、例えばLSA(潜在意味解析)、pLSA(確率的潜在意味解析)、及び、LDA(線形判別分析)が知られている。
簡単なクラスタリング手法としては、特徴データの夫々を、特徴ベクトルとして特徴空間上に配置し、特徴ベクトル間のコサイン類似度に基づいて、顧客の特徴が類似する特徴データを特定し、クラスタ化する手法を一例に挙げることができる。
顧客の特徴が類似する特徴ベクトルの一群が、特徴空間上で他の特徴ベクトルと良く分離するように、次元削減行列を特徴ベクトルの夫々に作用させることも可能である。次元削減行列の調整によって、より適切なクラスタリングが可能である。
クラスタリング技術としては、pLSA(確率的潜在意味解析)のように、一つの特徴データを、確率的に複数のクラスタに分類する技術も知られている。一つの特徴データの80%を第一のクラスタに分類し、残りの20%を第二のクラスタに分類するといった具合である。
どのように顧客の類似性を判断し、特徴データの一群をクラスタ化するかは、結合データベース557に基づくデータ解析の目的を考慮して、データ結合装置50の運営者が決定することができる。データ結合装置50の運営者は、クラスタリング処理部110及び加工処理部115として演算部11を機能させるためのプログラムを、データ提供元に提供して、データ解析目的に良く適合した加工後データベース155をデータ提供元から取得することができる。
留意すべき点は、本実施例の情報処理システム1が、データ提供元が保有する顧客関連データベース153に対する統計処理により、顧客のプライバシーを保護した加工後データベース155を生成するものである点である。即ち、クラスタリングは、クラスタの夫々が統計処理(統合)によりプライバシー保護可能な個数以上の特徴データを含むように、行われるべきである。プライバシー保護可能な個数以上の特徴データを含まないクラスタが生じる場合には、そのクラスタに属する特徴データを、加工処理部115における処理対象とせずに破棄することが考えられる。
加工処理部115は、クラスタリング処理部110によりクラスタ化された顧客の特徴が類似する複数の特徴データ毎に、換言すればクラスタ毎に、これら同一クラスタに属する複数の特徴データを統合するための統計処理を行う。具体的には、クラスタ毎に、同一クラスタに属する複数の特徴データが有する各パラメータについての統計量を算出し、これらの統計量を顧客の特徴を表すパラメータ値として含む特徴データを、クラスタに対応する仮想顧客の特徴データとして生成する処理を行う。加工処理部115は、全てのクラスタに関して、クラスタ毎に仮想顧客の特徴データを一つ生成することにより、これらの特徴データを備える加工後データベース155を生成し、これを記憶部15に書き込む。
図4に示す例によれば、加工処理部115は、性別のパラメータに関する統計量として、クラスタ内の特徴データが表す性別の比を算出し、この比を、クラスタに対応する仮想顧客の特徴データにおいて性別のパラメータ値として記載する。また、年齢のパラメータに関する統計量として、クラスタ内の特徴データが表す年齢の平均を算出し、この平均をクラスタに対応する仮想顧客の特徴データにおいて年齢のパラメータ値として記載する。
図4上段に示すように、加工前の特徴データが、JANコードと購入場所との組合せ毎に、顧客が該当JANコードの商品を該当購入場所で購入した金額の合計を表す購買パラメータを有するものである場合、加工処理部115は、その統計量として、JANコードと購入場所との組合せ毎に、クラスタ内の特徴データが表す金額の平均値を算出して、これをクラスタに対応する仮想顧客の特徴データに記載することができる。
図4下段に示す加工後の特徴データは、仮想顧客のデモグラフィック属性(性別及び年齢)と共に、JANコードと購入場所との組合せ毎に、仮想顧客による商品の購入金額(平均値)を表す。
別例として、加工処理部115は、上記金額の平均値に代えて、上記金額の最大値及び最小値を、購入金額の分布を表す値として算出し、この最大値及び最小値を、JANコードと購入場所との組合せ毎の購買パラメータに関する統計量として、仮想顧客の特徴データに記載することができる。
図4によれば、加工前後の特徴データは、加工後の特徴データが統計量を表すものである点、及び、加工前特徴データの個数(標本数)を表すパラメータが加工後の特徴データに追加されている点を除けば、基本的に同じものである。
但し、加工処理部115は、図3Aに示す特徴データを有する顧客関連データベース153から、図4下段に示すような仮想顧客(クラスタ)毎の特徴データを備える加工後データベース155を生成することも可能である。即ち、特徴データが有するパラメータの種類は、加工前後で一致する必要はなく、加工前のパラメータの一つ又は複数は、加工時に、そこから算出可能な他の種類のパラメータに置き換えられてもよい。
また、統計量としては、比(割合)、平均、又は、最大値及び最小値の組が算出される例を上述したが、統計量としては、その他に中央値が算出されてもよいし、平均及び分散の組が算出されてもよい。どのような統計量を算出するかは、データ解析目的に応じて、解析に有意な情報が失われないように定めることができる。
データ加工装置10では、このようにしてクラスタ毎に、このクラスタに属する特徴データの一群が、統計量を表す特徴データに加工(統合)されて、この加工後の特徴データを含む加工後データベース155がデータ結合装置50に向けて出力される。
続いて、データ結合装置50の構成について図5A及び図5Bを用いて説明する。データ結合装置50は、図5Aに示すように、演算部51、記憶部55、入力部57、及び、出力部59を備える。演算部51は、各種プログラム551に従う処理を実行するCPU53及びCPU53による処理実行時に作業メモリとして使用されるRAM54を備える。演算部51は、CPU53における上記処理の実行により、図5Bに示すようにデータフュージョン処理部510として機能する。
記憶部55は、演算部51をデータフュージョン処理部510として機能させるためのプログラムを含む各種プログラム551、各データ加工装置10から提供される加工後データベース155、及び、これらの加工後データベース155を結合して生成される結合データベース557を記憶する。各データ加工装置10から提供される加工後データベース155は、入力部57を通じてデータ結合装置50内に入力される。入力部57は、記録媒体から加工後データベース155を入力可能なインタフェースであってもよいし、データ加工装置10から通信により加工後データベース155を入力可能なインタフェースであってもよい。出力部59は、例えば結合データベース557や結合データベース557に基づくデータ解析結果をデータ結合装置50から外部に取り出すために用いられる。
データフュージョン処理部510は、記憶部55が記憶する複数の加工後データベース155を結合して、結合データベース557を生成する。具体的に、データフュージョン処理部510は、糊代として機能する特徴データ内のパラメータを参照し、結合対象の加工後データベース155間で、参照パラメータが表す顧客(仮想顧客)の特徴が類似する特徴データ同士を結合するようにして、結合対象の加工後データベース155間を結合する。
上述したように、加工後データベース155が備える各特徴データは、データ提供元が異なる加工後データベース155間でも、顧客のデモグラフィック属性を表すパラメータを共通して有する。本実施例によれば、特徴データは、データ提供元が異なる特徴データ間でも、性別を表すパラメータと、年齢を表すパラメータとを共通して有する。
データフュージョン処理部510は、このように結合対象の加工後データベース155が備える特徴データが共通して有するパラメータ(以下、共通パラメータと表現する)を参照して、共通パラメータが表す顧客の特徴が類似する特徴データ同士を結合するように、加工後データベース155間を結合する。
加工後データベース155間の結合は、図6Aに示すように、記憶部55が記憶する第1の加工後データベース155を第2の加工後データベース155と結合し、第2の加工後データベース155を第3の加工後データベース155と結合し、第mの加工後データベース155を第(m+1)の加工後データベース155と結合(mは3以上の整数)するようにして、順に加工後データベース155間を結合することで実現することができる。別例としては、特定の加工後データベース155に対して、残りの加工後データベース155の夫々を結合することにより、記憶部55が記憶する加工後データベース155間を、特定の加工後データベース155を中心にスター状に結合することができる(図8A参照)。
データフュージョン技術としては種々のものが知られており、本実施例のデータフュージョン処理部510においても、周知のデータフュージョン技術を用いて加工後データベース155間を結合することができる。簡単なデータフュージョン方法によれば、二つの加工後データベース155間における類似する特徴データ同士のマッチング(結合)を次のように行うことができる。
例えば、類似度を評価するための共通パラメータ(例えば年齢及び性別)について、これらの共通パラメータを要素とする特徴ベクトルを特徴空間に配置したときの特徴ベクトル間の距離(例えばコサイン距離)を、加工後データベース155間における全ての特徴データの組合せについて算出し、距離が最短の特徴ベクトル同士をマッチングすることにより、共通パラメータが表す顧客の特徴が類似する特徴データ同士を結合するように、加工後データベース155間を結合することができる。
二つの特徴データ間の類似度を特徴空間上において距離で評価するときには、輸送問題の解法を援用し、輸送費が「全体で最小」となるように、加工後データベース155間における特徴データ同士のマッチングを行うことも可能である。
このようなマッチングにより生成される結合データベース557は、二つの加工後データベース155における特徴データ間を紐付けるデータが格納されたものとして構成され得る。
図6Bは、標本数、性別、年齢、購買P1,P2,…,購買Q1,Q2,…のパラメータを有する特徴データを備える加工後データベース155Aと、標本数、性別、年齢、購買R1,R2,…,購買Q1,Q2,…のパラメータを有する特徴データを備える加工後データベース155Bと、を結合した場合における結合データベース557の構成を下段に示す。
これらの加工後データベース155A,155Bによれば、共通パラメータは、性別、年齢、購買Q1,Q2,…である。購買P1,P2,…,購買Q1,Q2,…,購買R1,R2,…は、例えばJANコード及び購入場所の組合せ毎の購買パラメータであって、その組合せにおける顧客の購入金額又は購入の有無を表すパラメータであり得る。
例えば、購買Pi(iは2以上の整数)は、購買P1と同一JANコードの商品に関する異なる購入場所での顧客の購入金額又は購入の有無を表すパラメータであり得る。購買Qj,Rj(jは1以上の整数)は、購買Pjと異なるJANコードの商品に関する各購入場所での顧客の購入金額又は購入の有無を表すパラメータであり得る。
このような構成の加工後データベース155A,155Bを結合した結合データベース557では、互いに結合される加工後データベース155Aの特徴データと加工後データベース155Bの特徴データとが、それらの識別番号の関連付けによって表現される。即ち、結合データベース557では、加工後データベース155Aの特徴データの識別番号に関連付けられて、この特徴データに結合される加工後データベース155Bの特徴データの識別番号が記載される。
図6B下段に示すように、加工後データベース155Aにおける一つの特徴データ(A00001)に対して、加工後データベース155Bにおける複数の特徴データ(B20056,B00234,B01123)が関連付けられる場合もあり得る。
加工後データベース155における各特徴データは、加工前の複数の特徴データに対応するものであり、加工前特徴データに対応するクラスタ内の標本数が互いに異なるものであり得る。この場合には、各特徴データが標本数に対応する量存在するものとみなして、顧客の特徴が最も類似する特徴データ同士を、同じ標本数分だけ結合し、残りの標本数分の特徴データを、次に類似する特徴データと同一標本数分だけ結合することができる。
図6B下段において、A00001、B20056、5.3と記載されたレコードは、加工後データベース155Aの識別番号A00001の特徴データと、加工後データベース155Bの識別番号B20056の特徴データとが、互いに標本数5.3だけ結合されていることを示す。同様に次のレコードは、加工後データベース155Aの識別番号A00001の特徴データと、加工後データベース155Bの識別番号B00234の特徴データとが、互いに標本数8.2だけ結合されていることを示し、更に次のレコードは、加工後データベース155Aの識別番号A00001の特徴データと、加工後データベース155Bの識別番号B01123の特徴データとが、互いに標本数6.5だけ結合されていることを示す。加工後データベース155Aの識別番号A00001の特徴データは、標本数20のクラスタに基づき生成される。即ち、加工後データベース155Aの識別番号A00001の特徴データは、加工後データベース155Bの識別番号B20056、識別番号B00234、及び、識別番号B01123の特徴データに割り振られて結合されている。
このように構成される結合データベース557により、加工後データベース155間は互いに結合され、結合データベース557及び加工後データベース155は、一つの巨大なデータベースを構成する。図6Bに示す例によれば、購買R1,R2,…についての情報がない加工後データベース155Aと、購買P1,P2,についての情報がない加工後データベース155Bとが結合されることで、購買P1,P2,…,購買Q1,Q2,…,購買R1,R2,…の情報が連結された巨大なデータベースが構築される。従って、例えば購買P1,P2,…を購入する顧客が、購買R1,R2,…に対してどのような傾向を示すのかを分析することが可能になる。
図7は、JANコードと購入場所との組合せ毎のブロックが横方向に配列され、そのブロックの配列が、縦方向において、仮想顧客毎に配置された図であり、ハッチングされたブロックは、対応する仮想顧客が、該当JANコードに対応する商品を該当する購入場所で購入していることを示し、ハッチングされていないブロックは、対応する仮想顧客が、該当JANコードに対応する商品を該当する購入場所で購入していないことを示す。
図7によれば、破線に示す領域には、ハッチングされたブロックが集中して存在しており、この領域内においてJANコードと購入場所との組合せに対する購買層が存在することを示している。従って、この領域内において、ハッチングされていないブロックに対応する顧客の層に、対応する商品の広告を行うと、広告の効果が有意義に発揮されることが理解できる。例えば、太線で囲む仮想顧客は、破線に示す領域に対応する購買行動をほとんど起こしていないが、統計上では購買層に該当するために、対応する顧客層に、対応する商品の広告を行うと、広告の効果が有意義に発揮されることが期待される。
このようなデータ解析を、統計化又はモデル化されていない従来の顧客に関するデータに基づき行うと、顧客のプライバシーに関する情報が解析過程で詳細に特定される可能性がある。これに対し、本実施例によれば、図6B上段及び図7に示す各行のデータは、統計化された仮想的(擬似的)な顧客に関するデータである。本実施例によれば、統計化されたデータに基づき上記データ解析を行うので、このような従来技術が有する問題の発生を抑えつつも、商業活動に役立つ情報をデータ解析によって得ることができ、大変有益である。
以上、本実施例の情報処理システム1について説明したが、本実施例によれば、データ加工装置10が、顧客関連データベース153を加工して、加工後データベース155をデータ結合装置50に提供する。そして、データ結合装置50が、データ加工装置10により生成された複数の加工後データベース155間を結合する。
データ加工装置10の演算部11は、加工前の顧客関連データベース153が備える顧客の特徴を表す特徴データの一群に基づき、これら特徴データの集合を、顧客の特徴が類似する複数の特徴データ毎にクラスタ化し、各クラスタに対応する複数の特徴データを統計処理(換言すれば統合)する。これにより、顧客の特徴が類似する複数顧客に対応する仮想顧客毎の特徴データを生成する。特に、演算部11(加工処理部115)は、クラスタ毎に、クラスタに属する複数の特徴データが有する各パラメータについての統計量を算出する。仮想顧客毎の特徴データは、これらの統計量を顧客の特徴を表すパラメータ値として含むように生成される。演算部11(加工処理部115)は、このように複数の特徴データが統合された仮想顧客毎の特徴データを備えるデータベースを、加工後データベース155として生成する。
加工後データベース155における特徴データの夫々は、加工後データベース155間の結合時に参照される参照データを含む。参照データは、顧客の特徴として、結合対象の加工後データベース155と共通する種類の特徴を表す。上記実施例における参照データは、顧客のデモグラフィック属性として、顧客の性別及び年齢を表すパラメータである。
データ結合装置50の演算部51は、複数の加工後データベース155間で参照データが表す顧客の特徴が類似する特徴データ同士を結合するように、加工後データベース155間を結合する。
この情報処理システム1によれば、データ加工装置10が、複数顧客の特徴データを統計処理して統合し、仮想顧客毎の特徴データを備える加工後データベース155を生成する。例えば、統計処理前の特徴データが一人の顧客の特徴を表す単一顧客のデータである場合、データ加工装置10の動作により、特徴データは、単一顧客のデータから複数顧客の特徴が混合された仮想顧客のデータに変換される。
従って、データ提供元では、データ加工装置10を用いて顧客関連データベース153を顧客のプライバシーを保護した加工後データベース155に変換でき、プライバシーを保護しながらデータ結合装置50に顧客に関するデータを提供することができる。
これにより、データ結合装置50の運営者は、以前はプライバシー保護の観点から顧客関連データベース153の提供に消極的であった企業から、加工後データベース155として、顧客関連データベースを入手することができ、データ結合装置50は、データ提供元の異なる各種の顧客に関するデータを結合したデータベースを生成することができる。
結果として、この情報処理システム1は、結合データベース557として、社会に分散する各種の顧客に関するデータを統合したデータベースを構築することができ、このデータベースに基づいて、各種の顧客に関するデータを有効活用し、有意義なデータ解析を行うことができる。
尚、上記実施例において加工後データベース155間の共通パラメータ(データベース結合時の参照データ)は、顧客の性別及び年齢であった。しかしながら、共通パラメータは、他のパラメータを含んでいてもよい。例えば、共通パラメータは、顧客のデモグラフィック属性として、顧客の性別、年齢、職業、居住地域、所得、学歴、及び、家族構成の少なくとも一つを含むことができる。
[変形例]
続いて、変形例について説明する。変形例の情報処理システム1は、データ結合装置50において、シングルソースデータを備えるデータベースをハブデータベースH(図8A参照)に位置づけ、このハブデータベースHに、データ加工装置10から提供された各加工後データベース155を結合することにより、複数の加工後データベース155間を、ハブデータベースHを介して結合するシステムである。
変形例の情報処理システム1のハードウェア構成は、上述した実施例と同様である。変形例の情報処理システム1は、データ結合装置50の記憶部55が、データ加工装置10から提供される加工後データベース155以外に、ハブデータベースHを有する点を除けば、データフュージョン処理部510の処理動作が上記実施例と異なるだけのものである。従って、以下では、上記実施例と同一構成の説明を適宜省略する。
ハブデータベースHを構成するシングルソースデータは、例えば、本願出願人である博報堂株式会社が行っている生活者調査「HABIT(登録商標)」から得られる。HABITは、訪問面接やアンケート形式により、当該調査の協力者の夫々から、ライフスタイル(生活意識や態度)、価値観及びブランド意識に関する種々の情報を、協力者のデモグラフィック属性の情報と共に収集するものである。HABITにより生成される顧客(協力者)毎のシングルソースデータは、購買データ等には現れない顧客の多種の特徴を表す。
ハブデータベースHに設けることのできる他のシングルソースデータの例としては、ID−POSから得られる顧客の購買データを含むシングルソースデータや、アンケート形式で得られるマスメディアへの接触状況を表すシングルソースデータを挙げることができる。付言すれば、ハブデータベースHには、これらの複数種類のシングルソースデータを、同一顧客のデータ毎に結合したデータを設けてもよい。
ハブデータベースHが備えるシングルソースデータは、顧客の特徴を表す上記特徴データに該当するものであり、加工後データベース155との結合のために、共通する顧客のデモグラフィック属性を表すパラメータを、加工後データベース155との間の共通パラメータとして有する。
変形例のデータフュージョン処理部510は、図8Aに示すように、このようなシングルソースデータを特徴データとして有するハブデータベースHに、データ加工装置10から提供された各加工後データベース155を結合することにより、複数の加工後データベース155間を、ハブデータベースHを介して結合する。結合方法は、上述した通りである。即ち、データフュージョン処理部510は、共通パラメータが表す顧客の特徴が類似する特徴データ同士を結合するようにして、ハブデータベースHと、加工後データベース155の夫々とを結合する。
結合データベース557は、例えば、ハブデータベースHの特徴データと、それに結合される各加工後データベース155の特徴データとの関係を、上記実施例と同様に、それらの識別番号の関連付けによって表現する。図8Bに示す結合データベース557では、ハブデータベースHの特徴データの識別番号(H00001)に関連付けられて、この特徴データに結合される加工後データベース155A,155Bの特徴データの識別番号(A12345,B00044)が記載されている。図8Bに示す標本数は、図6Bで説明した通りである。
シングルソースデータは、統計化及びモデル化されていないという点で顧客の特徴を良く表す。従って、本変形例のように、顧客の特徴を表す特徴データとしてシングルソースデータを備えるデータベースをハブデータベースHとして、このハブデータベースHを基準に、ハブデータベースHと加工後データベース155の夫々とを結合して、複数の加工後データベース155間を、ハブデータベースHを介して結合すれば、加工後データベース155間の特徴データを一層適切に結びつけることができる。
尚、HABIT等のシングルソースデータには、顧客の特徴を表す多様な情報が含まれる。このようなシングルソースデータを備えるハブデータベースHに対して、データ加工装置10から提供された各加工後データベース155を結合する場合には、加工後データベース155が有する顧客の特徴を表すパラメータの種類に応じて、加工後データベース155毎に、参照データとして用いる顧客の特徴を表すパラメータを変更することができる。
例えば、加工後データベース155が、顧客のネットワークコンテンツとの接触行動を表すパラメータを有する特徴データを備える場合、ハブデータベースHと加工後データベース155との間には、共通パラメータとして、顧客のデモグラフィック属性を表すパラメータに加えて、又は、代えて、顧客のネットワークコンテンツとの接触行動を表すパラメータが含まれる。
この場合には、共通パラメータが表す顧客のネットワークコンテンツとの接触行動が類似する特徴データ同士を結合するようにして、ハブデータベースHと、加工後データベース155とを結合することができる。
[その他]
以上、変形例を含む本発明の実施例について説明したが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。
最後に用語間の対応関係について説明する。データ加工装置10が備える演算部11(特にクラスタリング処理部110及び加工処理部115)は、生成手段の一例に対応し、データ結合装置50が備える演算部51(特にデータフュージョン処理部510)は、結合手段の一例に対応する。また、データ結合装置50が備える記憶部55は、記憶手段の一例に対応する。
1…情報処理システム、10…データ加工装置、11…演算部、13…CPU、14…RAM、15…記憶部、17…入力部、19…出力部、110…クラスタリング処理部、115…加工処理部、151…各種プログラム、153…顧客関連データベース、155,155A,155B…加工後データベース、50…データ結合装置、51…演算部、53…CPU、54…RAM、55…記憶部、57…入力部、59…出力部、510…データフュージョン処理部、551…各種プログラム、557…結合データベース、H…ハブデータベース。

Claims (8)

  1. 顧客に関するデータベースを生成する複数の生成手段と、
    前記複数の生成手段により生成された複数の前記データベースを結合する結合手段と、
    を備え、
    前記生成手段の夫々は、顧客の特徴を表す特徴データの一群に基づき、顧客の特徴が類似する複数顧客の特徴データを統計処理することにより、顧客の特徴が類似する前記複数顧客に対応する仮想顧客毎の特徴データを生成し、前記データベースとして、前記仮想顧客毎の特徴データを備えるデータベースを生成し、
    前記複数のデータベースが備える前記特徴データの夫々は、前記データベースの結合時に参照される参照データであって、顧客の特徴として、結合対象の前記データベースと共通する種類の特徴を表す参照データを含み、
    前記結合手段は、前記複数のデータベース間で、前記参照データが表す顧客の特徴が類似する前記特徴データ同士を結合するように、前記複数のデータベースを結合すること
    を特徴とする情報処理システム。
  2. 前記生成手段の夫々は、前記特徴データの集合を、顧客の特徴が類似する複数の特徴データ毎にクラスタ化し、各クラスタに対応する前記複数の特徴データを統計処理して、前記複数の特徴データが有する各パラメータについての統計量を算出することにより、これらの統計量を顧客の特徴を表すパラメータ値として含む前記仮想顧客毎の特徴データを生成すること
    を特徴とする請求項1記載の情報処理システム。
  3. 顧客に関する複数のデータベースを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段が記憶する前記複数のデータベースを結合する結合手段と、
    を備え、
    前記データベースの夫々は、前記データベースの提供元が、顧客の特徴を表す特徴データの一群に基づき、顧客の特徴が類似する複数顧客の特徴データを統計処理することにより、顧客の特徴が類似する前記複数顧客に対応する仮想顧客毎の特徴データを生成して構成されるものであり、前記仮想顧客毎の特徴データを備え、
    前記データベースの夫々が備える前記特徴データの夫々は、前記データベースの結合時に参照される参照データであって、顧客の特徴として、結合対象の前記データベースと共通する種類の特徴を表す参照データを含み、
    前記結合手段は、前記複数のデータベース間で、前記参照データが表す顧客の特徴が類似する前記特徴データ同士を結合するように、前記複数のデータベースを結合すること
    を特徴とする情報処理システム。
  4. 前記結合手段は、前記複数のデータベース間を、顧客の特徴を表す特徴データとしてシングルソースデータを備える特定種のデータベースを介して結合する構成にされ、
    前記シングルソースデータは、前記データベースの結合時に参照される参照データであって、顧客の特徴として結合対象の前記データベースと共通する種類の特徴を表す参照データを有し、
    前記結合手段は、前記参照データが表す顧客の特徴が類似する前記特徴データ同士を結合するように、前記特定種のデータベースと、それ以外の前記データベースの夫々とを結合することにより、前記複数のデータベース間を、前記特定種のデータベースを介して結合すること
    を特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項記載の情報処理システム。
  5. 前記参照データは、前記結合対象のデータベースと共通する顧客の特徴として、顧客のデモグラフィック属性を表すこと
    を特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の情報処理システム。
  6. 前記特徴データの内、前記参照データ以外の非参照データは、顧客の特徴として、顧客の消費行動、マスメディアへの接触行動、ネットワークコンテンツへの接触行動、ライフスタイル、価値観、及び、ブランド意識の少なくとも一つの特徴を表すこと
    を特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項記載の情報処理システム。
  7. 請求項1又は請求項2記載の情報処理システムにおける前記生成手段としての機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
  8. 請求項1〜請求項6のいずれか一項記載の情報処理システムにおける前記結合手段としての機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
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