JP5648002B2 - セントラル給湯システム - Google Patents

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Description

本発明は老人などの要介護者に日帰りでの介護サービスを提供する通所介護施設(デイサービスセンター)や不特定多数人の入浴施設、温水プール、その他の昼間に給湯を多く利用する各種施設におけるセントラル給湯を、再生可能な熱エネルギーである太陽熱と地中熱並びに給湯排水の回収熱(排熱)によって行うシステムに関する。
二酸化炭素(CO2)の排出量を削減するために、太陽熱と地中熱との再生可能なハイブリッド熱エネルギーを利用して、住宅の給湯や暖房を行うシステムが特許文献1、2に記載されている。
又、生活排水を熱源とし、地中熱を補助熱源として、住宅の空調・給湯を行う方法と装置が、特許文献3に記載されている。
更に、太陽熱と地中熱のほか、生活排水の有する排水熱をも利用して、集合住宅における鉄筋コンクリート躯体内の温調を行うものが特許文献4に記載されており、これが太陽熱と地中熱と生活排水熱との3熱源を利用している意味において、本発明に最も近似する公知技術であると考えられる。
特開2002−81763号公報 特許第4224409号公報 特開2003−214722号公報 特許第4733549号公報
ところが、上記特許文献4に開示された「集合住宅」の構成では、たとえ太陽熱と地中熱と排水熱との3熱源を利用するとしても、その対応する集熱部循環路(14)と地中循環路(4)と排水循環路(11)とは各々別個独立しており、しかも躯体側熱交換器(18)によって集合住宅における躯体(2)内の暖房と冷房を行うに過ぎず、給湯を行うようになっていない。
又、地中循環路(4)の途中に具備された地中熱用ヒートポンプ(5)と、排水循環路(11)の途中に具備された排水熱用ヒートポンプ(12)とは、互いに同じ構造であるとしても、別個独立に必要な装置として据え付けられており、その排水熱用ヒートポンプ(12)の働きによって加温された冷媒(M)の熱は、躯体側熱交換器(18)を経て、躯体(2)内の暖房(又は反対の冷房)に利用されるようになっている。
そのために、排水(W2)は循環ポンプ(P2)の運転により、排水循環路(11)を経て排水貯溜槽(10)に循環・流動し、地中熱用ヒートポンプ(5)の採熱効率やその昇温性能の向上、負荷側の出力性能(冷暖房性能)の向上などに全然利用されていない。
この点、特許文献3に記載の空調・給湯装置では、井戸の掘削作業に必要な経費をなくすために、住宅排水をヒートポンプの主熱源として利用しているが、その住宅排水には浴槽のみならず、台所や洗面所、トイレなどの排水も含まれている意味において、その温度や貯水量などが変動しやすく、不安定であるばかりでなく、その一定な温度や貯水量などを確保するために、排水昇温用の熱交換器(2a)(2b)が特別に内蔵設置された大型の生活排水槽(1)と、その熱交換器(2a)(2b)に接続された複数のヒートポンプ(A)(B)とが不可欠となり、依然高額の経費を要することに変りはない。
特許文献3には1年中安定な温度(平均15℃)を保つ地中熱を、ヒートポンプの補助熱源として利用することも開示されているが、その段落〔0020〕に「ヒートポンプ(3a)(3b)の効率は、このシステムの稼働に伴い生活排水槽(1)内の温度が低下することによって、徐々に低下する。そこで、その効率がある設定値以下となった場合には、ヒートポンプ(3b)の熱源側に接続された地中熱熱源採取装置(8)内の循環ポンプを自動で始動させ、地中熱の集熱を開始する。」とある記載から明白なように、住宅排水を主熱源としたヒートポンプ(3a)(3b)の効率が、予じめの設定値以下まで低下した場合に限って、地中熱を補助熱源として用いる所謂バッチ式のシステムであり、ヒートポンプの運転中常に地中熱を採取して、これとの熱交換を行う連続式のシステムではないため、そのヒートポンプにおける負荷側の出力性能を向上させることができない。
何れにしても、特許文献1〜4にはヒートポンプを運転して、これにより給湯や冷暖房を行う時間が特定記載されておらず、まして一般住宅以外の昼間に多量の湯を使う通所介護施設や公衆浴場、温水プール、その他の特殊な各種施設を適用対象とするそれは、全く不明である。
本発明はこのような課題の改良を目的としており、その目的を達成するために、請求項1では通所介護施設(デイサービスセンター)や不特定多数人の入浴施設、温水プール、温水リハビリ施設、その他の昼間に給湯を多く利用する各種施設のセントラル給湯システムとして、太陽熱を熱源とする熱媒体により、ストレージタンク内の貯水を昇温させる第1給湯回路と、
地中熱を熱源とする熱媒体によって、同じくストレージタンク内の貯水を昇温させる第2給湯回路と、
そのストレージタンクと給湯循環ポンプとを共有した並列状態にある上記第1、2給湯回路の接続部に介在する太陽熱/地中熱切替え用三方弁と、
上記第2給湯回路の途中に介在する地中熱ヒートポンプユニットと、
その第2給湯回路における地中熱ヒートポンプユニットの負荷側をなす給湯循環路と、上記太陽熱/地中熱切替え用三方弁との相互間に介在する給湯用熱交換ユニットと、
上記第2給湯回路における地中熱ヒートポンプユニットの採熱回路と、給湯利用施設から導出された排水路との接続部に介在する排熱回収用熱交換ユニットとを備え
太陽熱の日射がある昼間には、第1給湯回路の給湯循環ポンプを運転することにより、そのストレージタンク内の貯水を昇温させて、上記給湯利用施設へ給湯する一方、
夜間には、上記太陽熱/地中熱切替え用三方弁により第1給湯回路から第2給湯回路へ切り替えて、その第2給湯回路の地中熱ヒートポンプユニットを給湯運転することにより、上記ストレージタンク内の貯水を昇温させると共に、
上記昼間での給湯利用後給湯利用施設に滞溜した湯水を、上記地中熱ヒートポンプユニットの給湯運転中に運転する排水ポンプにより、その給湯利用施設から排水路へ排出した排水熱を、上記排熱回収用熱交換ユニットにより、その地中熱ヒートポンプユニットにおける採熱回路の熱媒体と熱交換することを特徴とする。
又、請求項2では第2給湯回路における地中熱ヒートポンプユニットの負荷側をなす給湯循環路へ、給湯/冷暖房切替え用三方弁を介して冷/暖房回路を並列状態に接続すると共に、
その給湯循環路を給湯/冷暖房切替え用三方弁により日中だけ冷/暖房回路へ切り替えて、その地中熱ヒートポンプユニットを季節ごとに冷/暖房運転することを特徴とする。
請求項3では第1、2給湯回路が共有するストレージタンクを、熱交換器が内蔵された密閉式の複数として並列設置すると共に、その各ストレージタンクの入口部に熱媒体の流路切替え用三方弁を設置する一方、第1給湯回路にソーラーコレクターも設置し、
そのソーラーコレクターの出口部における熱媒体の温度と、給水路が接続されている低温度側ストレージタンク内にある給湯用貯水の温度との比較差に基いて、その熱媒体の温度が貯水の温度よりも高いと検知された場合に、給湯循環ポンプを運転開始すべく制御し、
その給湯循環ポンプの運転中、各ストレージタンク内にある貯水の温度と、その各ストレージタンクの入口部における熱媒体の温度との比較差に基いて、その貯水の温度が熱媒体の温度よりも低いと検知された場合には、上記熱媒体の各流路切替え用三方弁をその貯水が昇温される方向へ切り替え制御し、
上記低温度側ストレージタンク内にある貯水の温度がソーラーコレクターの出口部における熱媒体の温度と同じか又は高くなったと検知された場合に、上記給湯用循環ポンプの運転を停止させることを特徴とする。
更に、請求項4では第1、2給湯回路が共有するストレージタンクを、熱交換器が内蔵された密閉式の複数として並列設置し、その各ストレージタンクの入口部に熱媒体の流路切替え用三方弁を設置すると共に、
第2給湯回路に介在する給湯用熱交換ユニットの入口部における熱媒体の温度と、給水路が接続されている低温度側ストレージタンク内にある給湯用貯水の温度との比較差に基いて、その熱媒体の温度が貯水の温度よりも高いと検知された場合に、給湯循環ポンプを運転開始すべく制御し、
その給湯循環ポンプの運転中、各ストレージタンク内にある貯水の温度と、その各ストレージタンクの入口部における熱媒体の温度との比較差に基いて、その貯水の温度が熱媒体の温度よりも低いと検知された場合には、上記熱媒体の各流路切替え用三方弁をその貯水が昇温される方向へ切り替え制御し、
上記低温度側ストレージタンク内にある貯水の温度が給湯用熱交換ユニットの入口部における熱媒体の温度と同じか又は高くなったと検知された場合に、上記給湯循環ポンプの運転を停止させることを特徴とする。
請求項1の上記構成によれば、通所介護施設(デイサービスセンター)の要介護者や入浴施設の不特定多数人などが昼間に給湯を多く利用する時間に応じて、その昼間の一定時間は太陽熱を熱源として加熱される熱媒体により、ストレージタンク内の貯水を昇温させて、給湯を行うことができる一方、その利用者が帰宅した夜間の一定時間中には、安定な温度(平均17℃)の地中熱を熱源として、その地中熱ヒートポンプユニットの給湯運転により、上記ストレージタンク内の貯水を昇温させることができるのであり、主として通所介護施設や不特定多数人(大衆)の入浴施設、温水プール、その他の昼間に給湯を多く利用する各種施設にふさわしく合理的なセントラル給湯システムを得られる。
その場合、昼間での給湯利用後、上記施設に滞溜した排湯を、夜間にその施設から排水ポンプにより排出する過程において、地中熱ヒートポンプユニットにおける採熱回路の熱媒体と常に熱交換するようになっているため、そのヒートポンプユニットの採熱側に起る地中熱の温度降下やその他の変動を、上記排湯の回収熱により予防することができ、地中熱ヒートポンプにおける負荷側の出力性能が著しく向上する。
又、請求項2の構成を採用するならば、地中熱ヒートポンプユニットの負荷側をなす給湯循環路を、給湯/冷暖房切替え用三方弁の制御により、冷/暖房回路へ切り替えて、季節ごとの日中だけ地中熱ヒートポンプユニットを冷/暖房運転させることもでき、やはり通所介護施設や不特定多数人(大衆)の入浴施設、温水プール、その他の昼間に給湯を多く利用する各種施設にふさわしく合理的な冷/暖房システムを得られるのである。
更に、請求項3や請求項4の構成を採用するならば、各種給湯利用施設の規模に応じた複数のストレージタンク内にある貯水の温度を、その再生可能な熱エネルギーである太陽熱と地中熱のロスがない利用や、給湯循環ポンプの合理的な運転制御によって、極めて効率良く昇温させ得る効果がある。
本発明の全体構成を示すシステムフロー図である。 太陽熱を熱源とする給湯作用の説明図である。 地中熱ヒートポンプユニットによる給湯作用の説明図である。 同じくヒートポンプユニットによる冷/暖房作用の説明図である。 地中熱ヒートポンプユニットの給湯/暖房運転時における作用説明図である。 同じくヒートポンプユニットの冷房運転時における作用説明図である。 ストレージタンクの集熱フローチャートである。
以下、図面に基いて本発明の好適な実施形態を具体的に詳述する。図1はその本発明の全体構成を示すシステムフロー図、図2は太陽熱を熱源とする給湯作用の説明図、図3は地中熱ヒートポンプユニットによる給湯作用の説明図、図4は同じくヒートポンプユニットによる冷/暖房作用の説明図である。
本発明は主に通所介護施設(デイサービスセンター)や不特定多数人の入浴施設、温水プール、温水リハビリ施設、その他の昼間に給湯を多く利用する各種施設にふさわしいセントラル給湯システムとして、再生可能な熱エネルギーの太陽熱と地中熱のみならず、給湯排水の回収熱(排熱)も利用した省エネ型である。つまり、通所介護施設(デイサービスセンター)を上記給湯利用施設の代表例に挙げて説明すると、その通所介護施設では要介護者に日帰りでの介護サービス(デイサービス)を提供する関係上、その浴場(大浴場と機械浴場を含む)から給湯利用後の湯水が毎夜必らず排出されると共に、その排水の回収熱は約30℃〜35℃の安定な温度範囲にあるため、これを地中熱ヒートポンプユニットの採熱側における熱媒体と熱交換することにより、その負荷側の出力性能を向上させるようになっている。
その主要な構成としては図1から明白なように、太陽熱を熱源とする熱媒体によって、屋外にあるストレージタンク(1a)(1b)(1c)内の貯水(W)を昇温させる第1給湯回路(2)と、地中熱を熱源とする熱媒体によって、同じくストレージタンク(1a)(1b)(1c)内の貯水(W)を昇温させる第2給湯回路(3)と、そのストレージタンク(1a)(1b)(1c)と給湯循環ポンプ(4)とを共有した並列状態にある第1、2給湯回路(2)(3)の接続部に介在する太陽熱/地中熱切替え用三方弁(5)と、上記第2給湯回路(3)の途中に介在する地中熱ヒートポンプユニット(6)と、その第2給湯回路(3)における地中熱ヒートポンプユニット(6)の負荷側と上記太陽熱/地中熱切替え用三方弁(5)との相互間に介在する給湯用熱交換ユニット(7)と、上記第2給湯回路(3)における地中熱ヒートポンプユニット(6)の採熱側と通所介護施設(給湯利用施設)における浴場(大浴場と機械浴場を含む)(8)の排湯槽(9)から導出された排水路(10)との接続部に介在する排熱回収用熱交換ユニット(11)と、同じく第2給湯回路(3)における地中熱ヒートポンプユニット(6)の負荷側へ、給湯/冷暖房切替え用三方弁(12)を介して並列状態に接続された冷/暖房回路(13)(14)などを備えている。
上記主要な構成のうち、先ず第1給湯回路(2)について言えば、これには並列する複数(図例では合計6基あるうちの3基だけを示している。)の密閉式ストレージタンク(1a)(1b)(1c)のほか、複数(同じく合計6基あるうちの3基)のソーラーコレクター(15a)(15b)(15c)も設置されており、その太陽熱によってソーラーコレクター(15a)(15b)(15c)内での加熱された熱媒体を、各ストレージタンク(1a)(1b)(1c)内の加熱コイル部(内蔵型熱交換器)(16a)(16b)(16c)へ給湯循環ポンプ(4)により、図2の矢印方向(F1)へ流動循環させて、その給湯用の貯水(W)を昇温させるようになっている。
しかも、上記第1給湯回路(2)におけるソーラーコレクター(15a)(15b)(15c)の出口部にはそこでの熱媒体の温度(T1)を検知する温度センサー(コレクター出口温度センサー)(17)が、又各ストレージタンク(1a)(1b)(1c)における加熱コイル部(16a)(16b)(16c)の周辺にはその給湯用貯水(W)の温度(T2a)(T2b)(T2c)を検知する温度センサー(タンク貯水温度センサー)(18a)(18b)(18c)が、更に各ストレージタンク(1a)(1b)(1c)の入口部にはそこでの熱媒体の温度(T3a)(T3b)(T3c)を検知する温度センサー(タンク入口温度センサー)(19a)(19b)(19c)が各々設置されている。
そして、これらの温度センサー(17)(18a)(18b)(18c)(19a)(19b)(19c)により検知された現在温度は、図外のコントローラーに入力され、その現在温度を比較した結果の出力電気信号に基いて、後述する給湯循環ポンプ(4)の運転と各ストレージタンク(1a)(1b)(1c)に対する熱媒体の流路切替えとを自動制御するようになっている。
(20a)(20b)(20c)はその各ストレージタンク(1a)(1b)(1c)の入口部に設置された流路切替え用三方弁、(21)は上記ストレージタンク(1a)(1b)(1c)の隣り合う同士を接続する連通接続路、(22)は通所介護施設(給湯利用施設)の浴場(8)や洗面所などに設置された給湯栓(蛇口)、(23)は高温度側ストレージタンク(1a)から各給湯栓(22)まで延長された給湯路、(24)は低温度側ストレージタンク(1c)の底部や給湯路(23)の途中に向かって分岐配管された給水路、(25)はその給水路(24)と給湯路(23)との接続部に介在する湯水混合栓又は湯/水切替え用三方弁である。
尚、図示実施形態の場合、上記給湯路(23)と給水路(24)との接続部における給湯温度を、10℃〜60℃の範囲に確保するようになっているが、その万一のためのバックアップ熱源となるガス給湯器(26)を、上記湯水混合栓又は湯/水切替え用三方弁(25)と給湯栓(22)との相互間へ介挿設置しておくことが好ましい。そうすれば、太陽熱の日射がない昼間には、そのガス給湯器(26)を使用して、通所介護施設(給湯利用施設)の浴場(8)や洗面所などへ給湯することもできるのである。
次に、第2給湯回路(3)は太陽熱/地中熱切替え用三方弁(5)を介して、上記第1給湯回路(2)と並列する状態に連通接続されており、これには第1給湯回路(2)と共有する複数のストレージタンク(1a)(1b)(1c)並びに給湯循環ポンプ(4)のほか、地中熱を回収する地中熱ヒートポンプユニット(6)や、その地中熱ヒートポンプユニット(6)の負荷側と上記太陽熱/地中熱切替え用三方弁(5)との相互間に介在する給湯用熱交換ユニット(7)も設置されており、その地中熱ヒートポンプユニット(6)を給湯運転させることができるようになっている。
上記地中熱ヒートポンプユニット(6)はヒートポンプの2基1組から成り、その作動原理を示す図5、6から明白なように、圧縮機(27)と膨張弁(28)、熱交換器(凝縮器・蒸発器)(29)(30)、冷媒循環路(31)並びに冷媒流路切替え用四方弁(32)を備え、その採熱側が採熱回路(33)をなし、負荷側が上記給湯用熱交換ユニット(7)までの部分的な1次側給湯循環路(3a)をなしている。(34)は採熱回路(33)の採熱管(採熱井戸設備)であり、例えば約80m〜100mの深さだけ地中に埋設されている。(35)は同じく採熱回路(33)の途中に介在する採熱循環ポンプである。
上記採熱管(34)からの採熱により加温された冷媒ガスは、地中熱ヒートポンプユニット(6)の給湯運転時、そのヒートポンプユニット(6)の圧縮機(27)により加圧されて、高温・高圧となり、四方弁(32)を経由して、図5の点線矢印で示す方向へ流動し、負荷側の熱交換器(凝縮器)(29)において上記給湯循環路(3a)内の熱媒体と熱交換することにより、その熱媒体を昇温させることになる。
その熱交換により排熱した冷媒ガスは、上記熱交換器(凝縮器)(29)において凝縮・液化され、中温・高圧の冷媒液となって、冷媒循環路(31)の膨張弁(28)へ流入し、これにより減圧された低温・低圧の冷媒が、再び採熱側の熱交換器(蒸発器)(30)において採熱回路(33)内の採熱により加温され、ガス状態のもとに上記四方弁(32)を経て、圧縮機(27)へ戻る作動サイクルを繰り返すのである。
しかも、上記地中熱ヒートポンプユニット(6)の負荷側をなす部分的な給湯循環路(3a)の途中には、給湯/冷暖房循環ポンプ(36)と給湯/冷暖房切替え用三方弁(12)が各々設置されているほか、地中熱ヒートポンプユニット(6)により昇温された熱媒体の温度(T4)を検知する温度センサー(ヒートポンプ温度センサー)(37)が、上記給湯用熱交換ユニット(7)の入口部に設置されてもいる。
そして、地中熱ヒートポンプユニット(6)の給湯運転時には上記太陽熱/地中熱切替え用三方弁(5)を第1給湯回路(2)から第2給湯回路(3)へ切り替えて、そのヒートポンプ温度センサー(37)により検知された現在温度と、上記低温度側ストレージタンク(1c)のタンク貯水温度センサー(18c)により検知された現在温度とを、図外のコントローラーに入力して、その現在温度を比較した結果の出力電気信号により、上記太陽熱の回収サイクルと同じく、やはり後述する給湯循環ポンプ(4)の運転と各ストレージタンク(1a)(1b)(1c)に対する熱媒体の流路切替えとを自動制御するようになっている。図3の符号(F2)は上記給湯循環ポンプ(4)により第2給湯回路(3)に沿って循環する熱媒体の流動方向を示している。
又、通所介護施設(給湯利用施設)の規模に応じた浴場(大浴場と機械浴場を含む)(8)から給湯利用後に排出される湯水は、一旦高断熱仕様の排湯槽(9)に貯溜されて、その内部から排水ポンプ(38)により排水されるようになっている。その場合、排湯槽(9)の容量としては上記通所介護施設(給湯利用施設)での1日当りに利用される給湯量とし、排水ポンプ(38)の排水量としては上記地中熱ヒートポンプユニット(6)の運転時間中(当日の22時から翌日の7時まで)にすべて排出できる水量とする。つまり、給湯利用後の湯水をその排湯槽(9)から短時間での一挙に全部排出せず、上記ヒートポンプユニット(6)の長い運転所要時間(9時間)を使って、ゆっくりと排出するのである。
上記地中熱ヒートポンプユニット(6)はその負荷側を第2給湯回路(3)における給湯用熱交換ユニット(7)までの1次側給湯循環路(3a)として、給湯運転により熱媒体を昇温する場合、採熱側が低温(例えば−5℃〜0℃)の採熱回路(33)になってしまうため、その採熱回路(33)の途中と排水路(10)の途中との相互間へ介挿設置した上記排熱回収用熱交換ユニット(11)により、排湯槽(9)からの排水が未だ保有している高温(例えば30℃〜35℃)を活用して、採熱回路(33)内の熱媒体を効率良く加温(例えば5℃〜10℃)し、延いては地中熱ヒートポンプユニット(6)により更なる昇温を行うようになっている。このことは、後述する暖房運転の場合についても同様に言える。尚、上記排湯槽(9)の設置を省略して、給湯利用後の湯水を排水ポンプ(38)により、排水路(10)へ排水するように定めても良い。
(39)は上記排水路(10)の途中と排熱回収用熱交換ユニット(11)の入口部との相互間に介在する排水流路切替え用三方弁であるが、その設置を省略して、上記排水路(10)から排熱回収用熱交換ユニット(11)へ、給湯利用後の排水を必らず流入させて、採熱回路(33)内の熱媒体を上記高温排水(排熱)との熱交換により、常に昇温させ得るように定めても良い。
更に、地中熱ヒートポンプユニット(6)の負荷側をなす上記給湯循環路(3a)と、冷/暖房回路(13)(14)とは並列状態にあり、その給湯/冷暖房切替え用三方弁(12)によって切り替え使用されるようになっている。図示実施形態の場合、冷房回路(13)がデイサービスルームのファンコイル型冷房機として、暖房回路(14)がデイサービスルームや脱衣室、洗面所などの床暖房として各々具体化されている。図4の符号(F3)(F4 )は上記地中熱ヒートポンプユニット(6)の冷/暖房運転時、その冷/暖房回路(13)(14)に沿って各々循環する熱媒体の流動方向を示している。
本発明のセントラル給湯システムは上記した構成を備えており、その運転方法について総括的に言えば、太陽熱の日射がある昼間(7時又は8時〜16時)には、太陽熱を熱源とする第1給湯回路(2)の給湯循環ポンプ(4)を自動運転して、ストレージタンク(1a)(1b)(1c)内の貯水(W)を昇温させ、通所介護施設(給湯利用施設)の浴場(8)や洗面所などへ給湯する。
又、夜間(当日の21時又は22時〜翌日の6時又は7時)には、上記第1給湯回路(2)から地中熱を熱源とする第2給湯回路(3)に切り替えると共に、地中熱ヒートポンプユニット(6)を給湯運転して、やはりストレージタンク(1a)(1b)(1c)内の給湯用貯水(W)を昇温させる。
その際、昼間に給湯利用された湯水が浴場(8)に滞溜するため、これを要介護者(給湯利用者)の帰宅した夜間(毎日の営業終了時間)に、排湯槽(9)へ一旦排出・貯溜させて、上記地中熱ヒートポンプユニット(6)の運転中排水ポンプ(38)により排水して、これから回収した排熱をその地中熱ヒートポンプユニット(6)の採熱回路(33)へ供給し、その採熱回路(33)の熱媒体と熱交換する。
他方、上記地中熱ヒートポンプユニット(5)の給湯運転を手動操作するリモコンにより、季節ごとに冷/暖房運転に切り替えて、夏期(5月〜10月)の日中(7時〜22時)には冷房運転を行い、冬期(11月〜4月)の日中(7時〜22時)には暖房運転を行う。
即ち、太陽熱を熱源とする給湯作用について詳述すると、太陽熱/地中熱切替え用三方弁(5)をタイマー制御により、昼間(7時又は8時〜16時)では熱媒体が第1給湯回路(2)に沿って図2の矢印方向(F1)へ流動し、第2給湯回路(3)へ流動しない準備状態に保つ。
ソーラーコレクター(15a)(15b)(15c)内の熱媒体がやがて太陽熱の日射を受けて昇温するので、そのコレクター出口温度センサー(17)によって検知したソーラーコレクター(15a)(15b)(15c)の出口部における熱媒体の温度(T1)と、低温度側ストレージタンク(1c)のタンク貯水温度センサー(18c)によって検知した貯水温度(T2c)とを、図外のコントローラーに入力して比較の結果、熱媒体の温度(T1)が給湯用の貯水温度(T2c)よりも高い(T1>T2c)と判定された場合には、そのコントローラーからの出力電気信号に基き、給湯循環ポンプ(4)を運転開始させて、その熱媒体を第1給湯回路(2)に沿って図2の矢印方向(F1)へ流動循環させるのである。
そして、上記給湯循環ポンプ(4)の運転中、次に上記低温度側ストレージタンク(1c)の貯水温度(T2c)と、その低温度側ストレージタンク(1c)の入口部における温度センサー(19c)によって検知した熱媒体の温度(T3c)とを、やはりコントローラーに入力して比較の結果、その後者が前者よりも高い(T3c>T2c)と判定された場合には、その低温度側ストレージタンク(1c)の入口部に存在する熱媒体流路切替え用三方弁(20c)を差温制御により、その第1ポート(20c−1)と第2ポート(20c−2)とが連通して、熱媒体が低温度側ストレージタンク(1c)の内部を通過する迂回流動方向へ自づと切り替えて、そのストレージタンク(1c)内の貯水(W)を加温し始める。
このような温度差の出力電気信号に基く熱媒体流路切替え用三方弁(20c)の自動制御は、中温度側ストレージタンク(1b)の入口部と高温度側ストレージタンク(1a)の入口部に各々存在する熱媒体流路切替え用三方弁(20b)(20a)についても、これらと対応するタンク貯水温度センサー(18b)(18a)やタンク入口温度センサー(19b)(19a)の検知出力電気信号に基き、図7のストレージタンク集熱フローチャートに示す如く、各々その第1ポート(20b−1)(20a−1)と第2ポート(20b−2)(20a−2)とが連通して、やはり熱媒体がストレージタンク(1b)(1a)の内部を通過する迂回流動方向へ切り替え、高温度側ストレージタンク(1a)から低温度側ストレージタンク(1c)への順次に、その内部の給湯用貯水(W)をすべて昇温させるのである。
但し、上記ストレージタンク(1a)(1b)(1c)の貯水温度(T2a)(T2b)(T2c)と、そのストレージタンク(1a)(1b)(1c)の入口部における熱媒体の温度(T3a)(T3b)(T3c)とを各々比較の結果、逆に後者が前者と同じか又は前者よりも低い(T3a≦T2a)(T3b≦T2b)(T3c≦T2c)と判定された場合には、その各入口部に対応位置する熱媒体流路切替え用三方弁(20a)(20b)(20c)を、各々その第1ポート(20a−1)(20b−1)(20c−1)と第3ポート(20a−3)(20b−3)(20c−3)とが連通して、その熱媒体が各々ストレージタンク(1a)(1b)(1c)の内部を迂回的に通過せず、その貯水(W)を昇温させない流動方向へ切り替える。
上記ストレージタンク(1a)(1b)(1c)内の給湯用貯水(W)を昇温させる最高限度は、所謂なり行きでの90℃であり、低温度側ストレージタンク(1c)の貯水温度(T2c)とソーラーコレクター(15a)(15b)(15c)の出口部における熱媒体の温度(T1)とを、コントローラーにより比較した結果、その前者が後者と同じか又は後者よりも高く(T2c≧T1)なったと判定された場合には、そのコントローラーからの出力電気信号に基き、給湯循環ポンプ(4)の運転を停止して、その第1給湯回路(2)に沿う熱媒体の流動循環を止めてしまうのである。
又、地中熱を熱源とする給湯作用について詳述すると、タイマー制御によって夜間(当日の21時又は22時〜翌日の6時又は7時)だけ地中熱ヒートポンプユニット(6)が給湯運転に切り替わると、上記太陽熱/地中熱切替え用三方弁(5)並びに給湯/冷暖房切替え用三方弁(12)も切り替わり、熱媒体が第2給湯回路(3)に沿って図3の矢印方向(F2)へ流動し、上記第1給湯回路(2)へ流動しない準備状態となる。
そこで、今度はヒートポンプ温度センサー(37)によって検知された地中熱ヒートポンプユニット(6)における熱媒体の温度(T4)と、上記低温度側ストレージタンク(1c)のタンク貯水温度センサー(18c)によって検知された貯水温度(T2c)とを、図外のコントローラーに入力して比較の結果、その前者が後者よりも高い(T4>T2c)と判断された場合には、そのコントローラーからの出力電気信号に基き、上記給湯循環ポンプ(4)を運転開始させて、その地中熱ヒートポンプユニット(6)により昇温されている熱媒体を、第2給湯回路(3)に沿って図3の矢印方向(F2)へ流動循環させる。
その後の作用は上記太陽熱を熱源とする給湯作用と同じサイクルになり、図7のストレージタンク集熱フローチャートに示す処理を行う。つまり、給湯循環ポンプ(4)の運転中において、上記ストレージタンク(1a)(1b)(1c)のタンク貯水温度センサー(18a)(18b)(18c)によって検知された貯水温度(T2a)(T2b)(T2c)と、そのストレージタンク(1a)(1b)(1c)の入口温度センサー(19a)(19b)(19c)によって検知された入口部における熱媒体の温度(T3a)(T3b)(T3c)とを、コントローラーへ入力して各々比較した結果に基く差温制御により、その各ストレージタンク(1a)(1b)(1c)に対する熱媒体の流路切替え用三方弁(20a)(20b)(20c)を切り替えて、やはり高温度側ストレージタンク(1a)から低温度側ストレージタンク(1c)への順次に、その内部にある給湯用貯水(W)をすべて昇温させるのである。その貯水(W)を昇温させることについて、第2給湯回路(3)に介在する給湯用熱交換ユニット(7)も有効に働くことは勿論である。
その貯水(W)を昇温させる最高限度は、地中熱ヒートポンプユニット(6)に予じめ設定された加熱最高温度と同じ60℃であり、上記低温度側ストレージタンク(1c)の貯水温度(T2c)と地中熱ヒートポンプユニット(6)により昇温された熱媒体の温度(T4)とを、コントローラーにより比較した結果、その前者が後者と同じか又は後者よりも高く(T2c≧T4)なったと判断された場合には、そのコントローラーからの出力電気信号に基き、上記給湯循環ポンプ(4)の運転を停止して、その第2給湯回路(3)に沿う熱媒体の流動循環を止めてしまうのである。尚、地中熱ヒートポンプユニット(6)の運転制御はその回路を流動する熱媒体における行きと帰りとの温度差に基いて、自動的に行われるようになっており、その温度差がなくなれば、自づと停止する。
通所介護施設(給湯利用施設)における給湯利用後の未だ高温(先に例示した30℃〜35℃)状態にある湯水を、従来のように無駄に廃棄せず、これを毎日の終業後(夜間)に、浴場(8)からの排湯槽(9)へ一旦貯溜させておく旨や、その排熱を回収して、地中熱ヒートポンプユニット(6)における採熱交換能率の増強に利用すべく、その夜間に給湯運転されるヒートポンプユニット(6)の採熱回路(33)と、浴場(8)の排湯槽(9)から導出配管された排水路(10)とが、排熱回収用熱交換ユニット(11)を介して接続されている旨を既述した。そこで、地中熱ヒートポンプユニット(6)による排熱の回収作用を具体的に説明すると、次のとおりである。
即ち、その地中熱ヒートポンプユニット(6)がタイマー制御によって、夜間(当日の21時又は22時〜翌日の6時又は7時)に給湯運転に切り替わり、上記太陽熱/地中熱切替え用三方弁(5)と給湯/冷暖房切替え用三方弁(12)も、その熱媒体が図3の第2給湯回路(3)に沿って流動する矢印方向(F2)へ切り替わると、これと同時に、上記排湯槽(9)の内蔵している排水ポンプ(38)が運転し始めて、その排湯槽(9)に予じめ貯溜されている排湯を、その運転中の所要時間(先に例示した9時間)をかけてゆっくり排出する。尚、そのための排湯レベル(水位)センサーは図示省略してある。排水ポンプ(38)と地中熱ヒートポンプユニット(6)との運転所要時間は同じであり、そのヒートポンプユニット(6)が運転停止すれば、排水ポンプ(38)も停止する。
そうすれば、地中熱ヒートポンプユニット(6)の採熱回路(33)を流動循環する熱媒体が、上記排水路(10)を流動中にある排湯との熱交換によって、常に効率良く昇温されることとなる。そのヒートポンプユニット(6)の採熱回路(33)は上記排熱回収用熱交換ユニット(11)を介して、排湯が流動する排水路(10)と一連の作用回路を形作っており、ヒートポンプユニット(6)における熱効率の低下に拘らず、その運転中常に採熱回路(33)の熱媒体と、上記高温排水(排熱)との熱交換を行っているのである。
その結果、熱エネルギーの大幅な消費(給湯利用された排湯の廃棄)を抑制し得ることは勿論、上記ヒートポンプユニット(6)の使用による地中熱の温度変動(不安定要素)や、殊更採熱回路(33)が冷却回路と化す地中熱ヒートポンプユニット(6)の給湯/暖房運転時における地中熱の温度降下を、自づと確実に予防できる利点があり、通所介護施設(給湯利用施設)などの特性を有効活用し得るシステムであると言える。
季節と関係なく夜間に給湯運転される地中熱ヒートポンプユニット(6)を、手動リモコン操作によって冷/暖房運転に切り替えることができるようになっている旨は既述したが、更にその冬期(11月〜4月)での暖房作用と夏期(5月〜10月)での冷房作用について説明すると、次のとおりである。
つまり、地中熱ヒートポンプユニット(6)を冬期の日中(7時〜22時)に暖房運転する場合には、そのヒートポンプユニット(6)の負荷側をなす第2給湯回路(3)の就中給湯循環路(3a)を、タイマー制御される給湯/冷暖房切替え用三方弁(12)によって、暖房回路(14)へ自動的に切り替え、その熱媒体を地中熱ヒートポンプユニット(6)から図4の暖房回路(14)に沿い矢印方向(F4)へ流動循環させて、デイサービスルームや脱衣室、洗面所などの床暖房を行う。
その場合、地中熱ヒートポンプユニット(6)は既述の給湯運転と同じく、図5の作動原理に示す熱交換を行って、暖房回路(14)の熱媒体を効率良く昇温させることになる。
他方、上記地中熱ヒートポンプユニット(6)を夏期の日中(7時〜22時)に冷房運転する場合には、そのヒートポンプユニット(6)における負荷側の上記給湯循環路(3a)を、やはり給湯/冷暖房切替え用三方弁(12)のタイマー制御によって、冷房回路(13)へ自動的に切り替え、その熱媒体を地中熱ヒートポンプユニット(6)から図4の冷房回路(13)に沿い矢印方向(F3)へ流動循環させて、デイサービスルームの冷房を行うのである。
その地中熱ヒートポンプユニット(6)の冷房運転時には、その熱交換する凝縮器(29)と蒸発器(30)とが上記給湯/暖房運転時と反転作用し、図5と対応する図6から明白なように、上記ヒートポンプユニット(6)の圧縮機(27)により加圧された高温・高圧の冷媒ガスは、四方弁(32)を経由して図6の実線で示す方向へ流動し、採熱側の熱交換器(凝縮器)(29)において採熱回路(33)内の熱媒体と熱交換することにより、その熱媒体を昇温させる。
その際、冷媒ガスは上記熱交換器(凝縮器)(29)において凝縮・液化され、中温・高圧の冷媒液となって、冷媒循環路(31)の膨張弁(28)へ流入し、これにより減圧された低温・低圧の冷媒が、負荷側の熱交換器(蒸発器)(30)において冷房回路(13)を冷却する。その熱交換器(蒸発器)(30)において加熱された冷媒が、ガス状態のもとに上記四方弁(32)を経由して、圧縮機(27)へ戻る作動サイクルを反復するのである。尚、図5、6に記入した温度の数値は、そのヒートポンプユニット(6)により熱交換される目安となるそれを例示している。
このような季節ごとの冷/暖房運転が日中(7時〜22時)だけに行われる理由は、地中熱ヒートポンプユニット(6)による給湯運転が夜間(当日の21時又は22時〜翌日の6時又は7時)だけに行われる理由と同じく、通所介護施設(給湯利用施設)のデイサービスを受ける要介護者が、日帰りするからであり、その夜間の給湯運転と日中の冷/暖房運転とは、上記給湯/冷暖房切替え用三方弁(12)のタイマー制御によって、自動的に切り替えることができる。通季での昼間(7時又は8時〜16時)に、太陽熱を熱源とする給湯も行われることは、既述の通りである。
尚、図示の実施形態に基いて通所介護施設(デイサービスセンター)に適用したセントラル給湯システムを説明したが、その通所介護施設のみに限らず、不特定多数人(大衆)の入浴施設(所謂スーパー銭湯)や温水プール、温水リハビリ施設、その他の給湯を昼間に多く利用し、その利用者が夜間に居なく又は少なくなる各種施設についても、本発明を広く適用実施することができる。
(1a)(1b)(1c)・ストレージタンク
(2)・第1給湯回路
(3)・第2給湯回路
(3a)・1次側給湯循環路
(4)・給湯循環ポンプ
(5)・太陽熱/地中熱切替え用三方弁
(6)・地中熱ヒートポンプユニット
(7)・給湯用熱交換ユニット
(8)・浴場
(9)・排湯槽
(10)・排水路
(11)・排熱回収用熱交換ユニット
(12)・給湯/冷暖房切替え用三方弁
(13)・冷房回路
(14)・暖房回路
(15a)(15b)(15c)・ソーラーコレクター
(16a)(16b)(16c)・加熱コイル部(内蔵型熱交換器)
(17)・コレクター出口温度センサー
(18a)(18b)(18c)・タンク貯水温度センサー
(19a)(19b)(19c)・タンク入口温度センサー
(20a)(20b)(20c)・熱媒体流路切替え用三方弁
(20a−1)(20b−1)(20c−1)・第1ポート
(20a−2)(20b−2)(20c−2)・第2ポート
(20a−3)(20b−3)(20c−3)・第4ポート
(21)・通接続路
(22)・給湯栓(蛇口)
(23)・給湯路
(24)・給水路
(25)・湯/水切替え用三方弁
(26)・ガス給湯器
(27)・圧縮機
(28)・膨張弁
(29)・熱交換器(凝縮器)
(30)・熱交換器(蒸発器)
(31)・冷媒循環路
(32)・冷媒流路切替え用四方弁
(33)・採熱回路
(34)・採熱管
(35)・採熱循環ポンプ
(36)・給湯/冷暖房循環ポンプ
(37)・ヒートポンプ温度センサー
(38)・排水ポンプ
(39)・排水流路切替え用三方弁
(W)・貯水
(F1)(F2)(F3)(F4)・熱媒体の流動方向
(T1)(T3a)(T3b)(T3c)(T4)・熱媒体の温度
(T2a)(T2b)(T2c)・貯水の温度

Claims (4)

  1. 太陽熱を熱源とする熱媒体によって、ストレージタンク内の貯水を昇温させる第1給湯回路と、
    地中熱を熱源とする熱媒体によって、同じくストレージタンク内の貯水を昇温させる第2給湯回路と、
    そのストレージタンクと給湯循環ポンプとを共有した並列状態にある上記第1、2給湯回路の接続部に介在する太陽熱/地中熱切替え用三方弁と、
    上記第2給湯回路の途中に介在する地中熱ヒートポンプユニットと、
    その第2給湯回路における地中熱ヒートポンプユニットの負荷側をなす給湯循環路と、上記太陽熱/地中熱切替え用三方弁との相互間に介在する給湯用熱交換ユニットと、
    上記第2給湯回路における地中熱ヒートポンプユニットの採熱回路と、給湯利用施設から導出された排水路との接続部に介在する排熱回収用熱交換ユニットとを備え、
    太陽熱の日射がある昼間には、第1給湯回路の給湯循環ポンプを運転することにより、そのストレージタンク内の貯水を昇温させて、上記給湯利用施設へ給湯する一方、
    夜間には、上記太陽熱/地中熱切替え用三方弁により第1給湯回路から第2給湯回路へ切り替えて、その第2給湯回路の地中熱ヒートポンプユニットを給湯運転することにより、上記ストレージタンク内の貯水を昇温させると共に、
    上記昼間での給湯利用後給湯利用施設に滞溜した湯水を、上記地中熱ヒートポンプユニットの給湯運転中に運転する排水ポンプにより、その給湯利用施設から排水路へ排出した排水熱を、上記排熱回収用熱交換ユニットにより、その地中熱ヒートポンプユニットにおける採熱回路の熱媒体と熱交換することを特徴とするセントラル給湯システム。
  2. 第2給湯回路における地中熱ヒートポンプユニットの負荷側をなす給湯循環路へ、給湯/冷暖房切替え用三方弁を介して冷/暖房回路を並列状態に接続すると共に、
    その給湯循環路を給湯/冷暖房切替え用三方弁により日中だけ冷/暖房回路へ切り替えて、その地中熱ヒートポンプユニットを季節ごとに冷/暖房運転することを特徴とする請求項1記載のセントラル給湯システム。
  3. 第1、2給湯回路が共有するストレージタンクを、熱交換器が内蔵された密閉式の複数として並列設置すると共に、その各ストレージタンクの入口部に熱媒体の流路切替え用三方弁を設置する一方、第1給湯回路にソーラーコレクターも設置し、
    そのソーラーコレクターの出口部における熱媒体の温度と、給水路が接続されている低温度側ストレージタンク内にある給湯用貯水の温度との比較差に基いて、その熱媒体の温度が貯水の温度よりも高いと検知された場合に、給湯循環ポンプを運転開始すべく制御し、
    その給湯循環ポンプの運転中、各ストレージタンク内にある貯水の温度と、その各ストレージタンクの入口部における熱媒体の温度との比較差に基いて、その貯水の温度が熱媒体の温度よりも低いと検知された場合には、上記熱媒体の各流路切替え用三方弁をその貯水が昇温される方向へ切り替え制御し、
    上記低温度側ストレージタンク内にある貯水の温度がソーラーコレクターの出口部における熱媒体の温度と同じか又は高くなったと検知された場合に、上記給湯用循環ポンプの運転を停止させることを特徴とする請求項1記載のセントラル給湯システム。
  4. 第1、2給湯回路が共有するストレージタンクを、熱交換器が内蔵された密閉式の複数として並列設置し、その各ストレージタンクの入口部に熱媒体の流路切替え用三方弁を設置すると共に、
    第2給湯回路に介在する給湯用熱交換ユニットの入口部における熱媒体の温度と、給水路が接続されている低温度側ストレージタンク内にある給湯用貯水の温度との比較差に基いて、その熱媒体の温度が貯水の温度よりも高いと検知された場合に、給湯循環ポンプを運転開始すべく制御し、
    その給湯循環ポンプの運転中、各ストレージタンク内にある貯水の温度と、その各ストレージタンクの入口部における熱媒体の温度との比較差に基いて、その貯水の温度が熱媒体の温度よりも低いと検知された場合には、上記熱媒体の各流路切替え用三方弁をその貯水が昇温される方向へ切り替え制御し、
    上記低温度側ストレージタンク内にある貯水の温度が給湯用熱交換ユニットの入口部における熱媒体の温度と同じか又は高くなったと検知された場合に、上記給湯循環ポンプの運転を停止させることを特徴とする請求項1記載のセントラル給湯システム。
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