JP5601665B2 - オーディオ電子透かし埋め込み装置、検出装置および該プログラム - Google Patents

オーディオ電子透かし埋め込み装置、検出装置および該プログラム Download PDF

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本発明は、オーディオ信号に電子透かしを埋め込む電子透かし埋め込み装置、電子透かしが埋め込まれたオーディオ信号から電子透かしを検出する電子透かし検出装置、およびこれらを実行するプログラムに関するものである。
近年、ディジタルオーディオコンテンツに対する需要は非常に高く、それをセキュアに配信するための技術が求められている。それを実現するための1技術として電子透かしがよく用いられる。
ディジタルオーディオ信号に電子透かし情報を埋め込む、および検出する技術として種々の手法が提案されているが、そのための代表的な手法として、特許文献1に掲げるように、拡散用のPN信号(疑似ランダム系列)を鍵情報とし、オリジナルのオーディオ信号のエコー成分を前記PN信号を利用して拡散して、電子透かしを埋め込み、さらに検出側では、電子透かしが埋め込まれた信号を適宜変換した上で、前記PN信号との相関を見ることにより電子透かしの埋め込み有無を判断する装置が提案されている。
また、特許文献2として、疑似ランダム系列を用いて原信号を拡散する方法に対し、そのロバスト性を高めるための手法を提案している。
特許3554825号公報 特開2009−175737号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明は、特定のスペクトル成分のみを持つ個所では電子透かしを正しく検出できないという問題がある。電子透かしを強く埋めることで正しく検出できるようになるが、その場合音質に影響を及ぼすことになる。
また、特許文献2に記載の発明では、透かしを特定する為の相関値のピークを取得する必要があるが、このピークは透かしを埋めた個所にぴったりと一致しない限り現れないはずである。よって、透かし情報の有無の判定のために音声信号サンプルの塊を1サンプルずつスライドさせながら取得する必要があるため、処理が重くなるという問題が生ずる。この問題は特許文献1に記載の発明についても同様のことが言える。
したがって、本発明は、特定のスペクトル成分のみを持つ箇所でも電子透かしを検出できるようにロバスト性を高め、さらに電子すかしを埋めた位置を高速に検出可能な電子透かし埋め込み装置、検出装置およびこれらを実行可能なプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を実現するため本発明による電子透かし埋め込み装置は、入力されたオーディオ信号に対し、電子透かし情報を埋め込む電子透かし埋め込み装置において、前記オーディオ信号を所定の遅延量の時間だけ遅延させる時間遅延手段と、前記遅延された信号を所定の拡散用系列を用いて拡散する時間拡散手段と、前記拡散された信号を埋め込む畳み込み手段とを備え、記時間遅延手段、前記時間拡散手段および前記畳み込み手段による埋め込み処理を同一フレームに対して複数回行うことで、前記電子透かし情報を同一フレームに複数回重ねて埋め込み、その際、埋め込み処理1回ごとに前記遅延量および前記拡散用系列を異ならせる
また、さらに、前記時間遅延手段、前記時間拡散手段および前記畳み込み手段による埋め込み処理を複数のフレームに対して行うことで、前記電子透かし情報を複数のフレームにまたがって埋め込み、その際、フレーム間では、前記遅延量および前記拡散用系列の一方または両方を異ならせることも好ましい。
また、前記拡散用系列を生成する疑似ランダム系列発生器をさらに備え、前記疑似ランダム系列発生器は、前記拡散用系列を生成する際にフレーム単位で窓を適用することも好ましい。
また、前記窓はハニング窓であることも好ましい。
また、前記電子透かし情報は、同期用マーカ情報と透かしID情報とから構成されることも好ましい。
また、前記透かしID情報の検出は前記同期用マーカ情報の位置に基づきその検出開始位置を判断することも好ましい。
また、前記同期用マーカ情報を同一フレームに複数回重ね埋め込む際、埋め込み処理1回ごとに前記拡散用系列を反転させることも好ましい。
また、前記同期用マーカ情報から所定の距離だけ離れた位置に同期マーカチェック用ビットをさらに埋め込むことも好ましい。
また、前記同期マーカチェック用ビットは、前記透かしID情報と同じ方法で埋め込まれることも好ましい。
また、前記透かしID情報の構成要素は、0と1からなるビット列から構成されることも好ましい。
また、前記透かしID情報の構成要素としてのビット0は、1の遅延量で遅延され、かつ第1の拡散用系列を用いて拡散された信号を同一フレームに対して複数回重ねて埋め込むことによって埋め込その際、埋め込み処理1回ごとに前記第1の遅延量および前記第1の拡散用系列を異ならせ、前記透かしID情報の構成要素としてのビット1は、前記第1の遅延量と異なる第2の遅延量で遅延され、前記第1の拡散用系列と異なる第2の拡散用系列を用いて拡散された信号を同一フレームに対して複数回重ねて埋め込むことによって埋め込まれその際、埋め込み処理1回ごとに前記第2の遅延量および前記第2の拡散用系列を異ならせることも好ましい。
また、前記透かしID情報の構成要素としてのビット0は、複数のフレームにまたがって埋め込まれ、その際、フレーム間では、前記第1の遅延量および前記第1の拡散用系列の一方または両方を異ならせ、前記透かしID情報の構成要素としてのビット1は、複数のフレームにまたがって埋め込まれ、その際、フレーム間では、前記第2の遅延量および前記第2の拡散用系列の一方または両方を異ならせることも好ましい。
上記目的を実現するため本発明による電子透かし埋め込みプログラムは、入力されたオーディオ信号に対し、電子透かし情報を埋め込むためのコンピュータを、前記オーディオ信号を所定の遅延量の時間だけ遅延させる時間遅延手段と、前記遅延された信号を所定の拡散用系列を用いて拡散する時間拡散手段と、前記拡散された信号を埋め込む畳み込み手段と、して機能させ、記時間遅延手段、前記時間拡散手段および前記畳み込み手段による埋め込み処理を同一フレームに対して複数回行うことで、前記電子透かし情報を同一フレームに複数回重ねて埋め込み、その際、埋め込み処理1回ごとに前記遅延量および前記拡散用系列を異ならせる
上記目的を実現するため本発明による電子透かし検出装置は、上記のいずれか1つの電子透かし埋め込み装置、あるいは上記のいずれか1つの電子透かし埋め込みプログラムによって電子透かし情報が埋め込まれたオーディオ信号から、電子透かし情報を検出する電子透かし検出装置において、前記オーディオ信号の特徴ベクトルを分析する分析手段と、前記分析結果に対し、所定の遅延量に対する係数と拡散用系列との相関係数を求める相関取得手段と、前記相関係数の総和を用いて、電子透かしの有無を判断するデコード手段とを備え、前記遅延量および前記拡散用系列は、前記電子透かし埋め込み装置あるいは前記電子透かし埋め込みプログラムで電子透かし情報埋め込み時に用いられたものである。
また、前記分析手段は、ケプストラム分析であることも好ましい。
上記目的を実現するため本発明による電子透かし検出プログラムは、上記のいずれか1つの電子透かし埋め込み装置、あるいは上記のいずれか1つの電子透かし埋め込みプログラムによって電子透かし情報が埋め込まれたオーディオ信号から、電子透かし情報を検出するコンピュータを、前記オーディオ信号の特徴ベクトルを分析する分析手段と、前記分析結果に対し、所定の遅延量に対する係数と拡散用系列との相関係数を求める相関取得手段と、前記相関係数の総和を用いて、電子透かしの有無を判断するデコード手段として機能させ、前記遅延量および前記拡散用系列は、前記電子透かし埋め込み装置あるいは前記電子透かし埋め込みプログラムで電子透かし情報埋め込み時に用いられたものである。
本発明によれば、ロバスト性が高く音質にも影響を及ぼさない電子透かし埋め込み装置、検出装置を実現でき、かつ電子透かし検出をより高速に行うことができるようになる。
本発明の実施形態における電子透かし埋め込み装置の構成例を示す。 本発明の実施形態における電子透かし検出装置の構成例を示す。 フレーム全体のスライドと相関演算を示す。 G[X]の分布と閾値演算を示す。 本発明の実施例3でのフレームの全体構成を示す。
本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態における電子透かし埋め込み装置の構成例を示す。図2は、本発明の実施形態における電子透かし検出装置の構成例を示す。本発明は、入力されたオーディオ信号を、一定の遅延量で遅延したPN系列信号で拡散することを複数繰り返す。本実施形態は、この繰り返しが2回の場合の形態である。
電子透かし埋め込み装置1は、電子透かし情報をオーディオ信号に埋め込み、電子透かし埋め込み済みオーディオ信号を出力する。電子透かし埋め込み装置1は、時間遅延部11、時間遅延部12、時間拡散部13、時間拡散部14、畳み込み部15、畳み込み部16、疑似ランダム系列発生器17、および反転部18を備えている。
時間遅延部11、時間遅延部12は、遅延情報として遅延量α、βがそれぞれ入力され、入力されたオーディオ信号のフレームをそれぞれ遅延量α、βだけ遅延させ、時間拡散部13、時間拡散部14に送出する。ここで、フレームとは時間拡散をさせる単位である。疑似ランダム系列発生器17は、PN系列信号(拡散信号)を作成して時間拡散部13、反転部18へ送出する。反転部18は、入力されたPN系列信号のビットを反転させ、時間拡散部14へ送出する。時間拡散部13、時間拡散部14は、時間α、βだけ遅延されて入力されたフレームを、PN系列信号、反転されたPN系列信号で時間軸上に拡散し新たなフレームを作成して、畳み込み部15、畳み込み部16へ送出する。畳み込み部15は、外部から入力された原フレームと時間拡散部13から送出されたフレームに畳み込み処理を実施する。畳み込み部16は、畳み込み部15から出力されたフレームと時間拡散部14から送出されたフレームに畳み込み処理を実施し、電子透かし埋め込み済みオーディオ信号を出力する。
また、疑似ランダム系列発生器17が拡散信号を生成する際、フレーム単位でハニング窓を適用することにより音質上の劣化を抑制することができる。
電子透かし検出装置2は、埋め込みに使用した遅延情報および拡散用系列を用いて、電子透かし埋め込み済みオーディオ信号から電子透かし情報を取り出す。電子透かし検出装置2は、ケプストラム分析部21、相関取得部22、相関取得部23、反転部24、およびデコード部25を備えている。
ケプストラム分析部21は、電子透かし埋め込み済みオーディオ信号のフレームに対して、ケプストラム分析を行い、ケプストラム係数を求め、相関取得部22、相関取得部23に送出する。なお、本実施形態では、オーディオ信号のフレームに対して、ケプストラム分析を行っているが、分析の方法は、音楽の信号を表す特徴ベクトルを分析するものであれば良く、ケプストラム分析に限定されるものではない。反転部24は、入力された拡散用系列のビットを反転させ、相関取得部23へ送出する。相関取得部22は、遅延情報に対するケプストラム係数と拡散用系列の相関値を求め、相関取得部23は、遅延情報に対するケプストラム係数と反転された拡散用系列の相関値を求める。デコード部25は、これらの相関値から、元の電子透かし情報に変換して出力する。
なお、本実施形態では、拡散用系列は電子透かし検出装置2に入力されたが、このかわりに、電子透かし検出装置2が疑似ランダム系列発生器を備え、電子透かし埋め込み装置1の疑似ランダム系列発生器17に与えられた乱数のシードと、同じシードを入力する形態とすることもできる。
また、電子透かし埋め込み装置1および電子透かし検出装置2の各機能は、勿論、装置に搭載されたコンピュータによって実行されるプログラムによっても実現できる。
以下に本電子透かし埋め込み装置と電子透かし検出装置を用いた実施例を示す。
(実施例1)
実施例1は、オーディオ信号上での同期等を目的とし、電子透かしの有無を特定するための同期マーカ信号の埋め込み−検出の例を示す。
本実施例では、拡散用系列および遅延量をそれぞれ2個用意して、これらを複数のフレームに埋め込む。また、拡散用系列の逆位相の系列を用いて、同一フレームに同期マーカ信号を2重に埋め込むことにより、ロバスト性を向上、つまり電子透かしの検出耐性を高めることができる。
最初に、同期マーカ信号の埋め込みを示す。事前に電子透かし埋め込み装置1で用いられる、
・拡散用系列:P(n)=P,P
・各フレームにおける遅延量:Δ=α,β
を決定する。拡散用系列は、例えば疑似ランダム系列発生器17に乱数のシードを与えることによって生成される。また、フレームサイズ:Fr[サンプル]を事前に決定しておく。
本実施例では、以下の表1のように4つのフレームを1つの同期信号として扱う。また、1つのフレームに2重に透かしを埋め込む。2重に埋め込むことでよりロバスト性を高めることが可能となる。フレーム1から4において、拡散用系列および遅延量を異ならせつつ、複数のフレームに埋め込み、さらに、逆位相の系列を用いて、同一フレームに2重に埋め込んでいる。
Figure 0005601665
なお、−Pは、Pの反転(−1倍)を示す。
表1によれば、フレーム1は、時間遅延部11で時間αだけ遅延され、時間拡散部13でPを用いて拡散され、畳み込み部15で1回目の埋め込みが行われる。次に、時間遅延部12で時間βだけ遅延され、時間拡散部14で−Pを用いて拡散され、畳み込み部16で2回目の埋め込みが行われる。フレーム2から4についても同様の処理が行われ、埋め込みが行われる。
さらに、検出のロバスト性を高めるために同期マーカチェック用ビットを前記同期マーカ信号から特定のサンプルだけ離れた位置に付加することが可能となる。なお、同期マーカチェック用ビットは、あらかじめ何を埋め込むかを決めておき、下記実施例2にある方式を用い、チェック用ビットを埋め込む。
次に、同期マーカ信号の検出の例を示す。透かし埋め込みに用いた
・拡散用系列:P(n)=P,P
・各フレームにおける遅延量:Δ=α,β
を電子透かし検出装置2に入力する。また、同期信号を検出する単位:F[サンプル]を事前に決定しておく。Fは1以上の整数であるが、1にすると1サンプルずつ行うことと同じになるため、電子透かし検出に多くの時間を必要とする。そのため、16≦F≦32を満たすFが適切である。
4フレーム分のデータについて以下を行う。
(ア)ケプストラム分析部21は、4フレームすべてに対しケプストラム分析を行い、ケプストラム係数を求める。
(イ)遅延α,βに対する各ケプストラム係数と前述の拡散用系列との相関値を、フレームごとに電子透かし埋め込み時の方法にあわせて求め、それぞれCi[X](i=1,…,4)とおく。具体的には、相関取得部22が、遅延α,βに対する各ケプストラム係数と前述の拡散用系列との相関値Q[l,j]を求め、相関取得部23は、遅延α,βに対する各ケプストラム係数と前述の拡散用系列の反転値との相関値Q[l,j]を求め、表2のようにCi[X]を求める。ただし、Q[l,j]において、lは遅延Δを示しαまたはβであり、jはPN系列Pを示しaまたはbである。
表1の透かし埋め込みの場合、以下の表2のように、Ci[X]が求まる。
Figure 0005601665
(ウ)図3のように4フレームの始点をFだけスライドさせたものに対する上記各フレームのC[(i−1)×Fr+X]の値を求め、その総和をすべて加算する。具体的には以下を求める(m=0,..,3)。
Figure 0005601665
ただし、C[(i−1)×Fr+X]のXは、4フレームの先頭を基準にした相対位置を示しており、C[(i−1)×Fr+X]は、基準の位置からXサンプルの点を始点とし、1フレーム分のケプストラム係数を利用した場合の相関値を指す。
上記で求められたG[X]の分布は、例えば、図4のようになる。すべてのm(m=0,…,3)、およびd[サンプル]に対し、
G[m×F]≧Th1かつG[m×F+d]≧Th2
となり、m(m=0,..,3)に対し、
G[m×F]−G[m×F+d]≧Th3
となる点が全4箇所中3箇所以上となった場合、4フレームの先頭位置を同期ポイント候補とする。ただし、Th1、Th2、Th3は閾値を示す定数であり、dはサンプル数を示す定数である。
前記求められた同期ポイント候補から一定距離(この距離は埋め込み時と共通)離れた点の後から始まるJ[フレーム]に対し、すかしID検出(検出方法は実施例2で示す)を行い、その結果が埋め込んだすかしIDと同じになった場合、当該位置が正しい同期ポイントであると判断する。
(実施例2)
実施例2は、電子透かしが埋め込まれている場所が特定されている前提で電子透かしにより任意の情報を伝送するための埋め込み−検出(ID検出)の例を示す。
本実施例でも、拡散用系列および遅延量をそれぞれ2個用意して、これらを複数のフレームに埋め込む。また、拡散用系列の逆位相の系列を用いて、同一フレームに電子透かしを2重に埋め込むことにより、ロバスト性を向上させることができる。
最初に、電子透かし埋め込みを示す。事前に電子透かし埋め込み装置1で用いられる、
・拡散用系列:P(n)=P,P
・各フレームにおける遅延量:Δ=α,β
を決定する。拡散用系列は、例えば疑似ランダム系列発生器17に乱数のシードを与えることによって生成される。また、フレームサイズ:Fr[サンプル]を事前に決定しておく。
2フレーム分の信号を読み込み、表3のように1フレームにつき2個の透かしを埋め込む。2回透かしを埋め込むことにより、ロバスト性を高めることができる。フレーム1から2おいて、拡散用系列および遅延量を異ならせつつ、複数のフレームに埋め込む。また、異なる拡散用系列および遅延量を用いることにより、ビット0、1を埋め込む。さらに、逆位相の系列を用いて、同一フレームに2重に埋め込んでいる。
表3の場合、例えば、ビット0を埋め込む場合、フレーム0は、時間遅延部11で時間αだけ遅延され、時間拡散部13でPを用いて拡散され、畳み込み部15で1回目の透かしが埋め込まれ、次に、時間遅延部12で時間βだけ遅延され、時間拡散部14で−Pを用いて拡散され、畳み込み部16で2回目の透かしが埋め込まれる。フレーム1についても同様な処理が行われ、2フレームにビット0が埋め込まれる。ビット1を埋め込む場合も同様に行われる。
Figure 0005601665
なお、−Pは、Pの反転(−1倍)を示す。
次に、電子透かし検出の例を示す。透かし埋め込みに用いた
・拡散用系列:P(n)=P,P
・各フレームにおける遅延量:Δ=α,β
を電子透かし検出装置2に入力する。
2フレーム分の信号を読み込み、ケプストラム分析部21は、2フレームに対してケプストラム分析を行い、ケプストラム係数を求める。その出力をJ[1]、J[2]とする。相関取得部22、相関取得部23は相関値、Q[l,j]を求める。ここで、Q[l,j]=「J[k]をΔ[l]だけ遅延させた信号とP(n)との相関値」とする。前述の表3のように透かしを埋め込みの場合、1フレーム目は、R[0]=Q[α,a]−Q[β,a]、2フレーム目は、R[1]=Q[α,b]−Q[β,b]を求める。
R[0]−R[1]>0ならば、デコーダ部25は、ビット0を出力し、
R[0]−R[1]≦0ならば、デコーダ部25は、ビット1を出力し、埋め込まれた電子透かし情報が検出される。
(実施例3)
実施例3は、実施例1および2の組み合わせであり、オーディオストリーム内に任意の情報を任意の場所に電子透かしとして埋め込み、検出する方式の例を示す。
透かしを入れ込むためのフォーマットは図5の通りとする。同期マーカ信号、同期マーカチェック信号(以上は場所を特定するものに相当する)、透かしID信号(任意の情報に相当する)を1つの単位として埋め込み、検出を行う。
前述のフォーマットに従い、以下の手順で電子透かしを埋め込む。
1.同期マーカの箇所に同期マーカを入れる。
2.その直後に同期マーカチェック信号を入れる。
3.その直後に透かしID信号を必要なフレーム数入れる。
1については、実施例1で説明した埋め込み方法を用い、2、3については、実施例2で説明した埋め込み方法を用いる。
以下の手順で電子透かしを検出する。
1.一定サンプルごとに同期マーカ信号の候補を検出する。
2.検出された同期マーカ信号の候補位置の直後に同期マーカチェック信号が入っているかを確認する。入っていなければ1に戻る。この処理は必要に応じ行う。
3.検出された同期マーカ信号+同期マーカチェック信号に基づき透かしID信号が埋まっている場所を特定し、その分シフトする。
4.透かしID信号の検出を行う。
1については、実施例1で説明した検出方法を用い、2、3、4については、実施例2で説明した検出方法を用いる。
以上のように、電子透かしのロバスト性が高く、かつ電子透かしを高速に検出可能な電子透かし埋め込み装置、検出装置が提供される。本装置の用途として、例えば、電子透かしをDRM(Digital Rights Management)として利用することができる。コンテンツ提供者がユーザ情報を電子透かしとして埋め込むことにより、コンテンツの不正流出を防ぐことができる。また、ユーザが電子透かし検出装置で、電子透かしを検出することにより、正規製品であることを確認することができる。また、放送の音声に時間を電子透かしとして埋め込み、テレビの近くに検出装置を置くことによって、その時間に番組を視聴していたことを検出可能になるため、視聴率等の調査にも使用することができる。
また、以上述べた実施形態は全て本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様および変更態様で実施することができる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲およびその均等範囲によってのみ規定されるものである。
1 電子透かし埋め込み装置
11、12 時間遅延部
13、14 時間拡散部
15、16 畳み込み部
17 疑似ランダム系列発生器
18 反転部
2 電子透かし検出装置
21 ケプストラム分析部
22、23 相関取得部
24 反転部
25 デコード部

Claims (17)

  1. 入力されたオーディオ信号に対し、電子透かし情報を埋め込む電子透かし埋め込み装置において、
    前記オーディオ信号を所定の遅延量の時間だけ遅延させる時間遅延手段と、
    前記遅延された信号を所定の拡散用系列を用いて拡散する時間拡散手段と、
    前記拡散された信号を埋め込む畳み込み手段と、を備え、
    前記時間遅延手段、前記時間拡散手段および前記畳み込み手段による埋め込み処理を同一フレームに対して複数回行うことで、前記電子透かし情報を同一フレームに複数回重ねて埋め込み、その際、埋め込み処理1回ごとに前記遅延量および前記拡散用系列を異ならせることを特徴とする電子透かし埋め込み装置。
  2. さらに、前記時間遅延手段、前記時間拡散手段および前記畳み込み手段による埋め込み処理を複数のフレームに対して行うことで、前記電子透かし情報を複数のフレームにまたがって埋め込み、その際、フレーム間では、前記遅延量および前記拡散用系列の一方または両方を異ならせることを特徴とする請求項1に記載の電子透かし埋め込み装置。
  3. 前記拡散用系列を生成する疑似ランダム系列発生器をさらに備え、
    前記疑似ランダム系列発生器は、前記拡散用系列を生成する際にフレーム単位で窓を適用することを特徴とする請求項2に記載の電子透かし埋め込み装置。
  4. 前記窓はハニング窓であることを特徴とする請求項3に記載の電子透かし埋め込み装置。
  5. 前記電子透かし情報は、同期用マーカ情報と透かしID情報とから構成されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の電子透かし埋め込み装置。
  6. 前記透かしID情報の検出は前記同期用マーカ情報の位置に基づきその検出開始位置を判断することを特徴とする請求項5に記載の電子透かし埋め込み装置。
  7. 前記同期用マーカ情報を同一フレームに複数回重ね埋め込む際、埋め込み処理1回ごとに前記拡散用系列を反転させることを特徴とする請求項5または6に記載の電子透かし埋め込み装置。
  8. 前記同期用マーカ情報から所定の距離だけ離れた位置に同期マーカチェック用ビットをさらに埋め込むことを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1つに記載の電子透かし埋め込み装置。
  9. 前記同期マーカチェック用ビットは、前記透かしID情報と同じ方法で埋め込まれることを特徴とする請求項8に記載の電子透かし埋め込み装置。
  10. 前記透かしID情報の構成要素は、0と1からなるビット列から構成されることを特徴とする請求項5ないし9のいずれか1つに記載の電子透かし埋め込み装置。
  11. 前記透かしID情報の構成要素としてのビット0は、
    第1の遅延量で遅延され、かつ第1の拡散用系列を用いて拡散された信号を同一フレームに対して複数回重ねて埋め込むことによって埋め込み、その際、埋め込み処理1回ごとに前記第1の遅延量および前記第1の拡散用系列を異ならせ、
    前記透かしID情報の構成要素としてのビット1は、
    前記第1の遅延量と異なる第2の遅延量で遅延され、前記第1の拡散用系列と異なる第2の拡散用系列を用いて拡散された信号を同一フレームに対して複数回重ねて埋め込むことによって埋め込まれ、その際、埋め込み処理1回ごとに前記第2の遅延量および前記第2の拡散用系列を異ならせることを特徴とする請求項10に記載の電子透かし埋め込み装置。
  12. 前記透かしID情報の構成要素としてのビット0は、
    複数のフレームにまたがって埋め込まれ、その際、フレーム間では、前記第1の遅延量および前記第1の拡散用系列の一方または両方を異ならせ、
    前記透かしID情報の構成要素としてのビット1は、
    複数のフレームにまたがって埋め込まれ、その際、フレーム間では、前記第2の遅延量および前記第2の拡散用系列の一方または両方を異ならせることを特徴とする請求項11に記載の電子透かし埋め込み装置。
  13. 入力されたオーディオ信号に対し、電子透かし情報を埋め込むためのコンピュータを、
    前記オーディオ信号を所定の遅延量の時間だけ遅延させる時間遅延手段と、
    前記遅延された信号を所定の拡散用系列を用いて拡散する時間拡散手段と、
    前記拡散された信号を埋め込む畳み込み手段と、して機能させ、
    前記時間遅延手段、前記時間拡散手段および前記畳み込み手段による埋め込み処理を同一フレームに対して複数回行うことで、前記電子透かし情報を同一フレームに複数回重ねて埋め込み、その際、埋め込み処理1回ごとに前記遅延量および前記拡散用系列を異ならせることを特徴とする電子透かし埋め込みプログラム。
  14. さらに、前記時間遅延手段、前記時間拡散手段および前記畳み込み手段による埋め込み処理を複数のフレームに対して行うことで、前記電子透かし情報を複数のフレームにまたがって埋め込み、その際、フレーム間では、前記遅延量および前記拡散用系列の一方または両方を異ならせることを特徴とする請求項13に記載の電子透かし埋め込みプログラム。
  15. 請求項1ないし12のいずれか1つに記載の電子透かし埋め込み装置、あるいは請求項13または14に記載の電子透かし埋め込みプログラムによって電子透かし情報が埋め込まれたオーディオ信号から、電子透かし情報を検出する電子透かし検出装置において、
    前記オーディオ信号の特徴ベクトルを分析する分析手段と、
    前記分析結果に対し、所定の遅延量に対する係数と拡散用系列との相関係数を求める相関取得手段と、
    前記相関係数の総和を用いて、電子透かしの有無を判断するデコード手段と、を備え、
    前記遅延量および前記拡散用系列は、前記電子透かし埋め込み装置あるいは前記電子透かし埋め込みプログラムで電子透かし情報埋め込み時に用いられたものであることを特徴とする電子透かし検出装置。
  16. 前記分析手段は、ケプストラム分析であることを特徴とする請求項15に記載の電子透かし検出装置。
  17. 請求項1ないし12のいずれか1つに記載の電子透かし埋め込み装置、あるいは請求項13または14に記載の電子透かし埋め込みプログラムによって電子透かし情報が埋め込まれたオーディオ信号から、電子透かし情報を検出するコンピュータを、
    前記オーディオ信号の特徴ベクトルを分析する分析手段と、
    前記分析結果に対し、所定の遅延量に対する係数と拡散用系列との相関係数を求める相関取得手段と、
    前記相関係数の総和を用いて、電子透かしの有無を判断するデコード手段と、して機能させ、
    前記遅延量および前記拡散用系列は、前記電子透かし埋め込み装置あるいは前記電子透かし埋め込みプログラムで電子透かし情報埋め込み時に用いられたものであることを特徴とする電子透かし検出プログラム。
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