JP5597790B2 - スターリング機関 - Google Patents

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本発明は、スターリング機関に関する。より詳しくは、外部との熱交換量を増加し、小さな温度差でも作動するスターリング機関に関する。
従来から広く知られているスターリング機関の基本的な動作は、密閉容器内の高温空間と低温空間を仕切る1つのディスプレーサピストンまたは位相差をもって往復動作する2つのパワーピストンによって、容器内の作動流体が高温・低温の両空間を往復する事で容器内流体の圧力が変動し、この圧力変動をパワーピストンにより動力として外部に取出す、または入力する事で成立する。ここで、作動流体は、熱と機械仕事を変換する圧縮性媒体である。
従来のスターリング機関は、例えば、特許文献1に示されている。 スターリング機関の典型であるディスプレーサ型スターリング機関について、図9に基づいて説明する。
このスターリング機関70は、膨張シリンダ20と、出力シリンダ30と、を備えている。前記膨張シリンダ20と前記出力シリンダ30は、作動流体11を封入している。膨張シリンダ20は、そのシリンダ内を、膨張空間21と圧縮空間22とに仕切るディスプレーサピストン23を備えている。 一方、出力シリンダ30は、前記膨張シリンダ20に連通する出力空間31を形成するパワーピストン32を備えている。図9では、前記出力空間31が、前記膨張シリンダ20の圧縮空間22に連通している。
前記ディスプレーサピストン23は、それに連結したディスプレーサピストンロッド24(以下、「D・ロッド」という)で往復駆動される。
前記パワーピストン32は、それに連結したパワーピストンロッド33(以下、「P・ロッド」という)で往復駆動される。なお、パワーピストン32は、作動流体11の膨張から仕事を取り出す機能と、作動流体11を圧縮するために仕事を与える機能を有する。
また、前記ディスプレーサピストン23と前記パワーピストン32は、ピストン・回転機構部40によって、互いに位相差をもって動作する構成である。例えば、ディスプレーサピストン23は、パワーピストン32より、およそ90度の位相角で先行して動作するように、機械的に連結されている。
前記ピストン・回転機構部40としては、いわゆる、スコッチ・ヨーク機構が用いられている。D・ロッド24の先端が、ディスプレーサドライブヨーク42(以下、「D・ヨーク」という)に連結されており、そのD・ヨーク42に、ディスプレーサドライブスコッチスライダ43(以下、「D・スライダ」という)をスライド自在に装着している。D・スライダ43は、ディスプレーサドライブギヤ44(以下、「D・ギヤ」という)によって回転運動する。
つまり、D・スライダ43が回転運動しながら、D・ヨーク42内をスライドするので、D・ヨーク42が図9において上下方向に往復運動する。したがって、ディスプレーサピストン23は、前記D・ヨーク42に連結したD・ロッド24を介して、図9において上下方向に往復運動することになる。
一方、P・ロッド33の先端が、パワーピストンドライブヨーク52(以下、「P・ヨーク」という)に連結されており、そのP・ヨーク52に、パワーピストンドライブスコッチスライダ53(以下、「P・スライダ」という)をスライド自在に装着している。P・スライダ53は、パワーピストンドライブギヤ54(以下、「P・ギヤ」という)によって回転運動する。
つまり、P・スライダ53が回転運動しながら、P・ヨーク52内をスライドするので、P・ヨーク52が図9において上下方向に往復運動する。したがって、パワーピストン32は、前記P・ヨーク52に連結したP・ロッド33を介して、図9において上下方向に往復運動することになる。
さらに、前記D・ギヤ44と前記P・ギヤ54は、ディスプレーサピストン23が、パワーピストン32より、およそ90度の位相角で先行して動作するように噛み合っている。また、P・ギヤ54の回転出力軸55には、フライホイール56(はずみ車)が設けられている。
膨張シリンダ20においては、膨張空間21が、加熱器61へ連通している。一方、圧縮空間22が、冷却器64に連通している。さらに、加熱器61と冷却器64とは、再生器63を介して連通する。
加熱器61は、外部の高温熱源62の熱を作動流体11に伝える流路である。一方、冷却器64は、外部の低温熱源65の熱を作動流体11に伝える流路である。
再生器63は、前記加熱器61から再生器63へ出入りする作動流体11と、前記冷却器64から再生器63へ出入りする作動流体11と、を熱交換する。このとき、加熱器61と冷却器64の間を、温度的には絶縁しつつ、作動流体11のみを通過させるものである。例えば、構造的には、多数の金属細管束等でなる対向流蓄熱式熱交換器が該当する。
なお、上記の加熱器61、冷却器64および再生器63は、密閉容器の構造である。
作動流体11は、密閉容器とピストンで囲まれた空間に満たされている。密閉容器とは、膨張空間21、圧縮空間22、加熱器61、再生器63、冷却器64、およびそれらを連結する流路からなる。密閉容器は、その容器壁面を通じて外部と熱交換することができる。
ディスプレーサピストン23が移動しても、前記密閉容器の全体の容積は、変化しない。そのため、密閉容器内の各部における作動流体11の圧力差は、僅かである。密閉容器内の圧力は、膨張空間21、圧縮空間22、加熱器61、再生器63、冷却器64、およびそれらを連結する流路の各部とも、ほぼ同時に上昇および降下に向けて変化する。一方、作動流体11の温度は、前記各部で大きく変化する。
上記のスターリング機関70の動作を説明する。
まず、D・ギヤ44の回転駆動によって、ディスプレーサピストン23が、図9において降下すると、圧縮空間22の低温作動流体11が押出される。その低温作動流体11は、冷却器64、再生器63、加熱器61へ順に通過し、高温になって膨張空間21へ入る。同時に、ボイル・シャルルの法則に従って、密閉容器の全体圧力が上昇する。
すなわち、圧縮空間22から流出する作動流体11は、最初に冷却器64を通過する際に、低温熱源65で冷却される。次の再生器63では、逆に予熱される。最後の加熱器61では、高温熱源62から、さらなる加熱を受けて高温になって膨張空間21へ流入する。
パワーピストン32は、上記の密閉容器内の圧力によって、図9において降下しながら、下死点付近まで機械仕事を出力する。
すなわち、作動流体11の熱膨張は、主に、加熱器61と再生器63の中で発生し、密閉容器の全体圧力が上昇する。すなわち、その上昇した圧力は、冷却器64、圧縮空間22、および出力シリンダ30の出力空間31へ伝播し、パワーピストン32を押し下げて機械仕事を出力する。
このとき、作動流体11は、加熱器61を通過しながら、高温熱源62から熱をもらいつつ膨張仕事をするため、膨張空間21と加熱器61にある作動流体11は、温度低下が少なく、高温に保たれる。
次に、D・ギヤ44の回転駆動によって、ディスプレーサピストン23が、図9において上昇すると、膨張空間21の高温作動流体11が押出される。その高温作動流体11は、加熱器61、再生器63、冷却器64へ順に通過し、低温になって圧縮空間22へ入る。同時に、ボイル・シャルルの法則に従って、密閉容器の全体の圧力が降下する。
すなわち、膨張空間21から流出する作動流体11は、最初に加熱器61を通過する際に、高温熱源62から過熱される。次の再生器63では、逆に予冷される。最後の冷却器64では、冷熱源から、さらなる冷却を受けて低温になって圧縮空間22へ流入する。
その直後、パワーピストン32は、P・ギヤ54の回転駆動によって、およそ90度の位相差で、下死点から上昇してくる。そのパワーピストン32は、圧力低下した密閉容器内の作動流体11を圧縮する。
すなわち、パワーピストン32は、圧縮空間22の作動流体11を冷却器64へ押出しながら圧縮する。放熱しながら圧縮するので、圧縮に伴う温度上昇は、断熱圧縮に比べると極めて少ない。
なお、パワーピストン32は、その圧縮仕事を作動流体11へ与えるために仕事をする。この圧縮仕事に必要なエネルギは、フライホイール56に蓄積された回転運動エネルギの一部を利用する。あるいは、多気筒のエンジンである場合のように、他の気筒で発生している仕事エネルギを利用する。
以上のように、スターリング機関は、上記の一連の動作を繰り返すことによって、出力回転軸へ連続した機械仕事を出力することができる。
特開平9−68104号公報
従来のスターリング機関70では、加熱器61および冷却器64のいずれにおいても、作動流体11が往復流である。そのために、加熱器61においては、作動流体11と高温熱源62流体が、対向流と並行流を繰り返しながら熱交換していた。また、冷却器64においても、作動流体11と低温熱源65の流体が、対向流と並行流を繰り返しながら熱交換していた。
その結果、加熱器61および冷却器64のいずれにおいても、交換熱量を大きくすることができない。 また、再生器63にも、交換熱量による熱負荷がかかるために、損失が発生する。しかし、加熱器61および冷却器64のいずれにおいても、その損失を小さくすることができない。
その理由は、以下の通りである。 すなわち、圧縮空間22から流出する作動流体11は、冷却器64、再生器63、加熱器61を通過して高温になって膨張空間21へ流入する。つまり、作動流体11は、再生器63で予熱され、加熱器61で加熱すべきところ、最初に冷却器64を通過するために、冷却されることを余儀なくされていたからである。
一方、膨張空間21から流出する作動流体11は、加熱器61、再生器63、冷却器64を通過して低温になって圧縮空間22へ流入する。つまり、作動流体11は、再生器63で余冷され、冷却器64で冷却すべきところ、最初に加熱器61を通過するために、加熱されることを余儀なくされていたからである。
以上の理由で、低温の熱源を活用してスターリング機関70を作動することが難しいものであった。
本発明が解決しようとする課題は、外部との熱交換量を増加させることで、これまで排熱としていたような例えば100℃以下の低い温度の熱量による小さな温度差でも作動するスターリング機関を提供することにある。
(第一の発明)
本願における第一の発明は、以下のようなスターリング機関(10)に係る。
すなわち、作動流体(11)を封入したシリンダ内を、膨張空間(21)と圧縮空間(22)とに仕切るディスプレーサピストン(23)を備えた膨張シリンダ(20)と、 膨張シリンダ(20)に連通する出力空間(31)を形成するパワーピストン(32)を備えた出力シリンダ(30)と、 ディスプレーサピストン(23)とパワーピストン(32)を、互いに位相差をもって作動するピストン・回転機構部(40)と、 外部の高温熱源の熱を前記作動流体(11)へ伝えるべく熱交換し、且つ膨張空間(21)と連通する加熱器(61)と、 作動流体(11)の熱を外部の低温熱源へ伝えるべく熱交換し、且つ圧縮空間(22)と連通する冷却器(64)と、 加熱器(61)と冷却器(64)の間を連通し、且つ温度的には絶縁しつつ作動流体(11)のみを通過可能な再生器(63)と、 その再生器(63)と加熱器(61)と膨張空間(21)との間を連通する三分岐流路を形成する加熱器側パルスコンバータ(66)と、 再生器(63)と冷却器(64)と圧縮空間(22)との間を連通する三分岐流路を形成する冷却器側パルスコンバータ(67)と、を備える。
前記の三分岐流路は、加熱器側パルスコンバータまたは冷却器側パルスコンバータの動圧によってその流路が選択されるように形成したものである。
前記の加熱器側パルスコンバータ(66)は、再生器(63)から流れる作動流体(11)を主として加熱器(61)へ流入させるとともに、膨張空間(21)から流れる作動流体(11)を主として再生器(63)へ流入させる。
冷却器側パルスコンバータ(67)は、再生器(63)から流れる作動流体(11)を主として冷却器(64)へ流入させるとともに、圧縮空間(22)から流れる作動流体(11)を主として再生器(63)へ流入させることとしたスターリング機関(10)である。

(用語説明)
「作動流体」とは、熱交換をするための媒体となる流体である。空気、ヘリウム、水素などの気体でもよいし、水、その他の液体でもよい。
(作用)
膨張行程では、ディスプレーサピストン(23)が作動して圧縮空間(22)の作動流体(11)を押出す。その作動流体(11)の大部分は、冷却器側パルスコンバータ(67)によって、冷却器(64)を通過せず、再生器(63)、加熱器(61)を経て高温になって膨張空間(21)へ流入する。密閉容器の全体圧力が上昇する。その密閉容器内の圧力によって、パワーピストン(32)は下死点付近まで機械仕事を出力する。
圧縮行程では、ピストン・回転機構部(40)によって、ディスプレーサピストン(23)が作動して膨張空間(21)の作動流体(11)を押出す。その作動流体(11)の大部分は、加熱器側パルスコンバータ(66)によって、加熱器(61)を通過せず、再生器(63)、冷却器(64)を経て低温になって圧縮空間(22)へ流入する。その直後、パワーピストン(32)は、ピストン・回転機構部(40)によって、位相差をもって下死点から上死点に向けて移動し、圧力低下した密閉容器内の作動流体(11)を圧縮する。
以上の膨張行程と圧縮行程を繰り返して、連続した機械仕事を出力する。加熱器(61)および冷却器(64)において作動流体11の逆流(往復流)が発生しないので、加熱器(61)および冷却器(64)における交換熱量が増加する。さらに、再生器(63)の熱負荷が低減する。
(第一の発明のバリエーション1)
第一の発明は、以下のようなバリエーションを提供することもできる。
すなわち、 前記のディスプレーサピストン(23)にディスプレーサピストンロッド(24)を連結し、前記パワーピストン(32)にパワーピストンロッド(33)を連結する。
そして、前記のピストン・回転機構部(40)は、前記ディスプレーサピストンロッド(24)を往復運動するディスプレーサ・スコッチ・ヨーク機構(41)と、 前記のパワーピストンロッド(33)を往復運動するパワーピストン・スコッチ・ヨーク機構(51)と、 前記のディスプレーサ・スコッチ・ヨーク機構(41)に対して回転運動を伝達する楕円形状のディスプレーサ楕円ギヤ(45)と、 前記のディスプレーサ楕円ギヤ(45)に位相差をもって噛み合うとともに、前記パワーピストン・スコッチ・ヨーク機構(51)に対して回転運動を伝達する楕円形状のパワーピストン楕円ギヤ(57)と、を備えて構成される。
(作用)
ディスプレーサピストン(23)に連結したディスプレーサピストンロッド(24)は、楕円形状をなすディスプレーサ楕円ギヤ(45)にて、ディスプレーサ・スコッチ・ヨーク機構(41)に対して回転運動を伝達することによって往復動作する。
一方、パワーピストン(32)に連結したパワーピストンロッド(33)は、前記ディスプレーサ楕円ギヤ(45)に位相差をもって噛み合う、楕円形状をなすパワーピストン楕円ギヤ(57)にて、パワーピストン・スコッチ・ヨーク機構(51)に対して回転運動を伝達することによって往復動作する。
上記のように楕円ギヤを使用したので、指圧線図を理想サイクルに近づけることができる。また、楕円ギヤを使用したので、ディスプレーサピストン(23)が上死点または下死点付近の時に、パワーピストン(32)は高速移動する。一方、パワーピストン(32)が上死点または下死点付近の時に、ディスプレーサピストン(23)は高速移動する。
(第一の発明のバリエーション2)
第一の発明は、以下のようなバリエーションを提供することもできる。
すなわち、 前記のディスプレーサピストン(23)にディスプレーサピストンロッド(24)を連結し、前記パワーピストン(32)にパワーピストンロッド(33)を連結する。
そして、前記のピストン・回転機構部(40)は、 前記のディスプレーサピストンロッド(24)を往復運動するとともに、対向して配置した一対の第一ディスプレーサ・スコッチ・ヨーク機構(41a)および第二ディスプレーサ・スコッチ・ヨーク機構(41b)と、 前記パワーピストンロッド(33)を往復運動するとともに、対向して配置した一対の第一パワーピストン・スコッチ・ヨーク機構(51a)および第二パワーピストン・スコッチ・ヨーク機構(51b)と、 前記第一ディスプレーサ・スコッチ・ヨーク機構(41a)に対して正回転運動を伝達する第一ディスプレーサギヤ(45a)と、 前記第二ディスプレーサ・スコッチ・ヨーク機構(41b)に対して逆回転運動を伝達する第二ディスプレーサギヤ(45b)と、 前記第一ディスプレーサギヤ(45a)に位相差をもって噛み合うとともに、前記第一パワーピストン・スコッチ・ヨーク機構(51a)に対して逆回転運動を伝達する第一パワーピストンギヤ(57a)と、 前記第二ディスプレーサギヤ(45b)に位相差をもって噛み合うとともに、前記第二パワーピストン・スコッチ・ヨーク機構(51b)に対して正回転運動を伝達する第二パワーピストンギヤ(57b)と、を備えて構成される。
(作用)
ディスプレーサピストン(23)に連結したディスプレーサピストンロッド(24)は、一対の第一ディスプレーサ・スコッチ・ヨーク機構(41a)および第二ディスプレーサ・スコッチ・ヨーク機構(41b)で往復動作する。第一ディスプレーサギヤ(45a)は、前記第一ディスプレーサ・スコッチ・ヨーク機構(41a)に対して正回転運動を伝達し、第二ディスプレーサギヤ(45b)は、前記第二ディスプレーサ・スコッチ・ヨーク機構(41b)に対して逆回転運動を伝達する。したがって、互いに反転する2つの第一ディスプレーサギヤ(45a) と第二ディスプレーサギヤ(45b)にて駆動されるので、サイドスラストが発生しない。
一方、パワーピストン(32)に連結したパワーピストンロッド(33)は、一対の第一パワーピストン・スコッチ・ヨーク機構(51a)および第二パワーピストン・スコッチ・ヨーク機構(51b)で往復動作する。第一パワーピストンギヤ(57a)は、前記第一パワーピストン・スコッチ・ヨーク機構(51a)に対して正回転運動を伝達し、第二パワーピストンギヤ(57b)は、前記第二ディスプレーサ・スコッチ・ヨーク機構(51b)に対して逆回転運動を伝達する。したがって、互いに反転する2つの第一パワーピストンギヤ(57a) と第二パワーピストンギヤ(57b)にて駆動されるので、サイドスラストが発生しない。
請求項1から請求項3に記載の発明によれば、外部との熱交換量を増加し、例えば100℃以下の低い温度の流体による小さな温度差を介しても作動するスターリング機関を提供することができた。
本発明の実施形態のスターリング機関を示す概略的な構成図である。 本発明の実施形態のスターリング機関を示すもので、単気筒同軸ガンマ型の概略的な構成図である。 図2のスターリング機関における動作を示すもので、(A),(B)は膨張行程を示し、(C),(D)は圧縮行程を示す概略図である。 (A)は、膨張行程時の冷却器側パルスコンバータにおける作動流体の流れを示し、(B)は、膨張行程時の加熱器側パルスコンバータにおける作動流体の流れを示す概略説明図である。 (A)は、圧縮行程時の冷却器側パルスコンバータにおける作動流体の流れを示し、(B)は、圧縮行程時の加熱器側パルスコンバータにおける作動流体の流れを示す概略説明図である。 本発明の実施形態のスターリング機関における1サイクル温度履歴(定性的変化)を示す指圧線図である。 本発明における他の実施形態のピストン・回転機構部を示す概略的な側面図である。 本発明における他の実施形態のピストン・回転機構部を正面から視た概略的な動作説明図である。 従来のスターリング機関を示す概略的な構成図である。 従来のスターリング機関における1サイクル温度履歴(定性的変化)を示す指圧線図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
この実施形態に係るスターリング機関10は、ディスプレーサ型である。図1に示すように、膨張シリンダ20と、出力シリンダ30と、を備えている。前記膨張シリンダ20と前記出力シリンダ30は、作動流体11を封入している。膨張シリンダ20は、そのシリンダ内を、膨張空間21と圧縮空間22とに仕切るディスプレーサピストン23を備えている。一方、出力シリンダ30は、前記膨張シリンダ20に連通する出力空間31を形成するパワーピストン32を備えている。図1では、前記出力空間31が、前記膨張シリンダ20の膨張空間21に連通している。
なお、作動流体11は、熱と機械仕事を交換するための媒体であり、空気、ヘリウム、水素などの気体、または水、その他の液体を用いることができる。
前記ディスプレーサピストン23は、それに連結したディスプレーサピストンロッド24(以下、「D・ロッド」という)で往復駆動される。
前記パワーピストン32は、それに連結したパワーピストンロッド33(以下、「P・ロッド」という)で往復駆動される。なお、パワーピストン32は、作動流体11の膨張から仕事を取り出す機能と、作動流体11を圧縮するために仕事を与える機能を有する。
また、前記ディスプレーサピストン23と前記パワーピストン32は、ピストン・回転機構部40によって、互いに位相差をもって動作する構成である。例えば、ディスプレーサピストン23は、パワーピストン32より、およそ90度ほどの位相角で先行して動作するように、機械的に連結されている。
前記ピストン・回転機構部40としては、いわゆる、スコッチ・ヨーク機構が用いられている。
ディスプレーサ・スコッチ・ヨーク機構41としては、D・ロッド24の先端が、ディスプレーサドライブヨーク42(以下、「D・ヨーク」という)に連結されており、そのD・ヨーク42に、ディスプレーサドライブスコッチスライダ43(以下、「D・スライダ」という)をスライド自在に装着している。D・スライダ43は、ディスプレーサドライブギヤ44(以下、「D・ギヤ」という)によって回転運動する。
つまり、D・スライダ43が回転運動しながら、D・ヨーク42内をスライドするので、D・ヨーク42が図1において上下方向に往復運動する。したがって、ディスプレーサピストン23は、前記D・ヨーク42に連結したD・ロッド24を介して、図1において上下方向に往復運動することになる。
一方、パワーピストン・スコッチ・ヨーク機構51としては、P・ロッド33の先端が、パワーピストンドライブヨーク52(以下、「P・ヨーク」という)に連結されており、そのP・ヨーク52に、パワーピストンドライブスコッチスライダ53(以下、「P・スライダ」という)をスライド自在に装着している。P・スライダ53は、パワーピストンドライブギヤ54(以下、「P・ギヤ」という)によって回転運動する。
つまり、P・スライダ53が回転運動しながら、P・ヨーク52内をスライドするので、P・ヨーク52が図1において上下方向に往復運動する。したがって、パワーピストン32は、前記P・ヨーク52に連結したP・ロッド33を介して、図1において上下方向に往復運動することになる。
さらに、前記D・ギヤ44と前記P・ギヤ54は、ディスプレーサピストン23が、パワーピストン32より、およそ90度の位相角で先行して動作するように噛み合っている。また、P・ギヤ54の回転出力軸55には、フライホイール56(はずみ車)が設けられている。
膨張シリンダ20においては、膨張空間21が、加熱器61へ連通している。一方、圧縮空間22が、冷却器64へ連通している。さらに、加熱器61と冷却器64とは、再生器63を介して連通する。これに加えて、前記加熱器61と前記再生器63と前記膨張空間21は、三分岐流路である加熱器側パルスコンバータ66を介して連通している。さらに加えて、前記冷却器64と前記再生器63と前記圧縮空間22は、三分岐流路である冷却器側パルスコンバータ67を介して連通している。
加熱器61は、外部の高温熱源62の熱を作動流体11に伝える流路である。一方、冷却器64は、外部の低温熱源65の熱を作動流体11に伝える流路である。
再生器63は、前記加熱器61から再生器63へ出入りする作動流体11と、前記冷却器64から再生器63へ出入りする作動流体11と、を熱交換する。このとき、加熱器61と冷却器64の間を、温度的には絶縁しつつ、作動流体11のみを通過させるものである。例えば、構造的には、多数の金属細管束等でなる対向流蓄熱式熱交換器が該当する。
加熱器側パルスコンバータ66は、前記再生器63から流れる作動流体11を主として前記加熱器61へ流入するとともに、前記膨張空間21から流れる作動流体11を主として前記再生器63へ流入する構成である。
冷却器側パルスコンバータ67は、前記再生器63から流れる作動流体11を主として前記冷却器64へ流入するとともに、前記圧縮空間22から流れる作動流体11を主として前記再生器63へ流入する構成である。
なお、上記の加熱器61、冷却器64、再生器63、加熱器側パルスコンバータ66および冷却器側パルスコンバータ67は、密閉容器の構造である。
作動流体11は、密閉容器とピストンで囲まれた空間に満たされている。密閉容器とは、膨張空間21、圧縮空間22、加熱器61、再生器63、冷却器64、加熱器側パルスコンバータ66、冷却器側パルスコンバータ67、およびそれらを連結する流路からなる。密閉容器は、その容器壁面を通じて外部と熱交換することができる。
ディスプレーサピストン23が移動しても、前記密閉容器の全体の容積は、変化しない。そのため、密閉容器内の各部における作動流体11の圧力差は、僅かである。密閉容器内の圧力は、膨張空間21、圧縮空間22、加熱器61、再生器63、冷却器64、加熱器側パルスコンバータ66、冷却器側パルスコンバータ67、およびそれらを連結する流路の各部とも、ほぼ同時に上昇および降下に向けて変化する。一方、作動流体11の温度は、前記各部で大きく変化する。
次に、本実施形態のスターリング機関10の具体的な実施例について説明する。
図2は、単気筒同軸ガンマ型のスターリング機関10を示している。断面円形のエンジン本体を兼ねている膨張シリンダ20の内部には、円筒形状のディスプレーサピストン23が、図2において上下動自在に収納され、膨張空間21と圧縮空間22とに仕切っている。出力シリンダ30は、前記ディスプレーサピストン23の中央に形成される。ディスプレーサピストン23の下部は、出力シリンダ30の延長となる円筒形状のD・ロッド24が連結されている。
パワーピストン32は、前記出力シリンダ30内へ図2において上下動自在に収納され、出力空間31を形成しており、連結したP・ロッド33で往復駆動される。前記出力空間31は、前記膨張シリンダ20の膨張空間21に連通する。
ディスプレーサピストン23とパワーピストン32は、ピストン・回転機構部40aによって、互いに位相差をもって動作する。
ピストン・回転機構部40aは、D・ギヤ44およびP・ギヤ54が楕円形状をなす楕円ギヤであり、スコッチ・ヨーク機構を用いている。基本的には、前述したピストン・回転機構部40と同様であるので、詳しい説明は省略し、主として異なる点を説明する。
楕円形状をなす、ディスプレーサドライブ楕円ギヤ45(以下、「D・楕円ギヤ」という)は、前述したD・ギヤ44に替わるもので、前記ディスプレーサ・スコッチ・ヨーク機構41に対して回転運動を伝達する。
一方、楕円形状をなす、パワーピストンドライブ楕円ギヤ57(以下、「P・楕円ギヤ」という)は、前述したP・ギヤ54に替わるもので、前記D・楕円ギヤ45に、本実施形態では90度の位相差をもって噛み合うとともに、前記パワーピストン・スコッチ・ヨーク機構51に対して回転運動を伝達する。
上記のように、楕円形状をなすD・楕円ギヤ45と、楕円形状をなすP・楕円ギヤ57を使用したので、図6に示す指圧線図を理想サイクルに近づけることができる。
また、D・楕円ギヤ45と、P・楕円ギヤ57を使用したので、ディスプレーサピストン23が上死点または下死点付近の時に、パワーピストン32は高速移動する。一方、パワーピストン32が上死点または下死点付近の時に、ディスプレーサピストン23は高速移動する。
加熱器61は、複数のU字管61aが、膨張空間21へ連通するように、膨張シリンダ20の図2において上壁部の上方に配置される。外部の高温熱源62の熱が、複数のU字管61aの周囲を通過し、各U字管61a内の作動流体11が加熱される。
冷却器64は、複数のU字管64aが、圧縮空間22へ連通するように、膨張シリンダ20の図2において下壁部の下方に配置される。外部の低温熱源65の熱が、複数のU字管64aの周囲を通過し、各U字管64a内の作動流体11が冷却される。
再生器63は、膨張シリンダ20の円筒形状の側壁部内に設けられ、その両側が膨張空間21と圧縮空間22へ連通する。加熱器61の複数のU字管61aおよび冷却器64の複数のU字管64aと、同じ数を設けている。
加熱器側パルスコンバータ66は、再生器63の加熱器側出口から流出する作動流体11が、膨張空間21を通過して、加熱器61のU字管61aの入口へ流入する方向となるように、前記加熱器61の各U字管61aを配置する。したがって、その構造は、再生器63の加熱器側出口と膨張空間21を連通し、再生器63の加熱器側出口と加熱器61を連通し、加熱器61と膨張空間21を連通する三分岐流路である。
冷却器側パルスコンバータ67は、再生器63の冷却器側出口から流出する作動流体11が、圧縮空間22を通過して、冷却器64のU字管64aの入口へ流入する方向となるように、前記冷却器64の各U字管64aを配置する。したがって、その構造は、再生器63の冷却器側出口と圧縮空間22を連通し、再生器63の冷却器側出口と冷却器64を連通し、冷却器64と圧縮空間22を連通する三分岐流路である。
つまり、加熱器側パルスコンバータ66および冷却器側パルスコンバータ67のいずれにおいても、再生器63の再生器63の両端にて、その流入と流出では異なる分岐流路を選択しながら、作動流体11が流れる。そのため、加熱器61および冷却器64のいずれの作動流体11も、僅かな逆流はあるとしても、その大部分は、断続的な一方通行の流れとなる構造である。
上記の図1と図2の両方のスターリング機関10,10aの動作を説明する。なお、図2のスターリング機関10については、図3(A)〜(D)を併せて参照する。
まず、膨張行程時について説明する。D・ギヤ44の回転駆動によって、ディスプレーサピストン23が、図1、図2および図3(A)において降下すると、圧縮空間22の低温作動流体11が押出される。その低温作動流体11の大部分は、冷却器側パルスコンバータ67の分岐流路特性によって、冷却器64を通過せず、再生器63、加熱器61へ順に通過する。
冷却器側パルスコンバータ67では、図4(A)に示すように、低温作動流体11は、冷却器64のU字管64a〔(1)'→(1)〕を通らず、その大部分が再生器63へ直接入る流路(2)を通る。その理由は、前記流路(2)に比べて、冷却器64のU字管64aを通る流路〔(1)'→(1)〕の方が、圧力損失が高いからである。
再生器63では、作動流体11が予熱される。次の加熱器61では、高温熱源62から、対向流熱交換に近い、さらなる加熱を受けて高温になって膨張空間21へ流入する。同時に、ボイル・シャルルの法則に従って、密閉容器の全体圧力が上昇する。
なお、再生器63から流出する作動流体11は、加熱器側パルスコンバータ66の分岐流路特性によって、その大部分が加熱器61を通過する。再生器63から直接、膨張空間21へ流入する作動流体11は、僅かである。
加熱器側パルスコンバータ66では、図4(B)に示すように、作動流体11は、再生器63から出る時、膨張空間21へ直接流出する流路(2)ではなく、加熱器61のU字管61a〔(1)→(1)'〕を通る。その理由は、再生器63の出口動圧が、加熱器61のU字管61aの圧力損失以上だからである。
パワーピストン32は、上記の密閉容器内の圧力によって、図1、図2および図3(B)において降下しながら、下死点付近まで機械仕事を出力する。
すなわち、作動流体11の熱膨張は、主に、加熱器61と再生器63の中で発生し、密閉容器の全体圧力が上昇する。すなわち、その上昇した圧力は、冷却器64、圧縮空間22、および出力シリンダ30の出力空間31へ伝播し、パワーピストン32を押し下げて機械仕事を出力する。
このとき、作動流体11は、加熱器61を通過しながら、高温熱源62から熱をもらいつつ膨張仕事をするため、膨張空間21と加熱器61にある作動流体11は、温度低下が少なく、高温に保たれる。
次に、圧縮行程について説明する。D・ギヤ44の回転駆動によって、ディスプレーサピストン23が、図1、図2および図3(C)において上昇すると、膨張空間21の高温作動流体11が押出される。その高温作動流体11の大部分は、加熱器側パルスコンバータ66の分岐流路特性によって、加熱器61を通過せず、再生器63、冷却器64へ順に通過する。
加熱器側パルスコンバータ66では、図5(B)に示すように、高温作動流体11は、加熱器61のU字管61a〔(1)'→(1)〕を通らず、その大部分が再生器63へ直接入る流路(2)を通る。その理由は、前記流路(2)に比べて、加熱器61のU字管61aを通る流路〔(1)'→(1)〕の方が、圧力損失が高いからである。
再生器63では、作動流体11が予冷される。次の冷却器64では、低温熱源65から、対向流熱交換に近い、さらなる冷却を受けて低温になって圧縮空間22へ流入する。同時に、ボイル・シャルルの法則に従って、密閉容器の全体圧力が上昇する。
なお、再生器63から流出する作動流体11は、冷却側パルスコンバータの分岐流路特性によって、その大部分が冷却器64を通過する。再生器63から直接、圧縮空間22へ流入する作動流体11は、僅かである。
冷却器側パルスコンバータ67では、図5(A)に示すように、作動流体11は、再生器63から出る時、圧縮空間22へ直接流出する流路(2)ではなく、冷却器64のU字管64a〔(1)→(1)'〕を通る。その理由は、再生器63の出口動圧が、冷却器64のU字管64aの圧力損失以上だからである。
その直後、パワーピストン32は、P・ギヤ54の回転駆動によって、およそ90度の位相差で、下死点から図1、図2および図3(D)において上昇してくる。そのパワーピストン32は、圧力低下した密閉容器内の作動流体11を圧縮する。
すなわち、パワーピストン32は、膨張空間21の高温作動流体11を押出し、加熱器側パルスコンバータ66、再生器63、冷却器64へ順に通過させながら圧縮する。放熱しながら圧縮するので、圧縮に伴う温度上昇は、断熱圧縮に比べると極めて少ない。
なお、パワーピストン32は、その圧縮仕事を作動流体11へ与えるために仕事をする。この圧縮仕事に必要なエネルギは、フライホイール56に蓄積された回転運動エネルギの一部を利用する。あるいは、多気筒のエンジンである場合のように、他の気筒で発生している仕事エネルギを利用する。
スターリング機関10は、上記の一連の膨張行程と圧縮行程の動作を繰り返すことによって、出力回転軸へ連続した機械仕事を出力する。
以上のように、加熱器61および冷却器64において作動流体11の逆流(往復流)が発生しないことで、次に示す効果を奏する。
(1)加熱器61および冷却器64における交換熱量が増加する。
加熱器61においては、作動流体11と高温熱源62流体が、対向流熱交換するために、熱交換量を大きくすることができる。一方、冷却器64においては、作動流体11と低温熱源65の流体が、対向流熱交換するために、熱交換量を大きくすることができる。
また、加熱器61においては、作動流体11と高温熱源62の温度差が大きくなるので、加熱器61の交換熱量が増加する。その理由は、再生器63から加熱器61へ入る作動流体温度が、在来の往復流式に比べて低いからである。
一方、冷却器64においては、作動流体11と低温熱源65の温度差が大きくなるので、冷却器64の交換熱量が増加する。その理由は、再生器63から冷却器64へ入る作動流体温度が、従来の往復流式に比べて高いからである。
(2)再生器63の熱負荷が低減される。
再生器63にも、交換熱量による熱負荷がかかるために、損失が発生する。すなわち、再生器63には効率があり、熱交換効率η、1サイクル当たりの交換熱量QRとすると、1サイクル当たりの損失(1・η)・QRが発生する。もし、交換熱量QRを小さくできれば、損失も低下する。
本実施形態のスターリング機関10では、従来のスターリング機関10の交換熱量QRに対して交換熱量を0.3×QR程度に減らすことができた。したがって、損失も、0.3×(1・η)・QR程度へ低下することができた。
上記の効果は、図6および図10を比較すると、明らかである。
図6は、本実施形態のスターリング機関10の各部の1サイクル温度履歴(定性的変化)を示す指圧線図である。一方、図10は、従来のスターリング機関10の各部の1サイクル温度履歴(定性的変化)を示す指圧線図である。いずれの図においても、同じ符号で表している。
本実施例は、従来に比べて、再生器63の温度差ΔTRが、大幅に縮まるので、再生器63の無負荷軽減に大きく寄与する。
また、本実施例は、熱源と作動流体11の熱交換が、対向流になる。例えば、高温熱源62の側は、9から10の矢印方向であり、作動流体11の側は3の矢印方向である。本実施例は、従来に比べて、前記各矢印方向が、ほぼ平行に対向している。つまり、高温熱源62の温度差ΔTHSを、大きく取れるので、排熱等の低温度利用にも適した特性を示すものである。
次に、前述したピストン・回転機構部に関する他の実施形態について説明する。
他の実施形態のピストン・回転機構部40bとしては、図7および図8に示すように、前記D・ロッド24を往復運動する一対の第一ディスプレーサ・スコッチ・ヨーク機構41a(以下、「第一D・スコッチ・ヨーク機構」という)および第二ディスプレーサ・スコッチ・ヨーク機構41b(以下、「第二D・スコッチ・ヨーク機構」という)と、を設けることができる。基本的な構造は、前述したディスプレーサ・スコッチ・ヨーク機構41と同様である。
第一D・スコッチ・ヨーク機構41aと、第二D・スコッチ・ヨーク機構41bは、D・ロッド24を挟んで対向する位置に設けられている。すなわち、D・ロッド24の先端を連結した、一つのD・ヨーク42には、第一D・スライダ43aと、第二D・スライダ43bが、D・ロッド24を挟んで対向する位置でスライド自在に装着されている。
さらに、前記D・ヨーク42に対しては、前記第一D・スライダ43aを介して回転運動を伝達する第一ディスプレーサ楕円ギヤ45a(以下、「第一D・楕円ギヤ」という)と、前記第二D・スライダ43bを介して回転運動を伝達する第二ディスプレーサ楕円ギヤ45b(以下、「第二D・楕円ギヤ」という)が設けられている。図8において、第一D・楕円ギヤ45aは実線で示し、第二D・楕円ギヤ45bは点線で示している。
第一D・楕円ギヤ45aと第二D・楕円ギヤ45bは、D・ロッド24を挟んで対向する位置に設けられ、互いに反転する方向に回転する構成である。例えば、第一D・楕円ギヤ45aは、図8において時計回り方向(正回転方向)に向けて回転し、第二D・楕円ギヤ45bは、図8において反時計回り方向(逆回転方向)に向けて回転する。その反転する構造の詳細は、後述する。
さらに加えて、ピストン・回転機構部40bとしては、図7および図8に示すように、前記P・ロッド33を往復運動する一対の第一パワーピストン・スコッチ・ヨーク機構51a(以下、「第一P・スコッチ・ヨーク機構」という)および第二パワーピストン・スコッチ・ヨーク機構51b(以下、「第二P・スコッチ・ヨーク機構」という)と、を設けることができる。基本的な構造は、前述したパワーピストン・スコッチ・ヨーク機構51と同様である。
第一P・スコッチ・ヨーク機構51aと、第二P・スコッチ・ヨーク機構51bは、P・ロッド33を挟んで対向する位置に設けられている。すなわち、P・ロッド33の先端を連結した、一つのP・D・ヨーク52には、第一P・スライダ53aと、第二P・スライダ53bが、P・ロッド33を挟んで対向する位置でスライド自在に装着されている。
さらに、前記P・D・ヨーク52に対しては、前記第一P・スライダ53aを介して回転運動を伝達する第一パワーピストン楕円ギヤ57a(以下、「第一P・楕円ギヤ」という)と、前記第二P・スライダ53bを介して回転運動を伝達する第二パワーピストン楕円ギヤ57b(以下、「第二P・楕円ギヤ」という)が設けられている。図8において、第一P・楕円ギヤ57aは実線で示し、第二P・楕円ギヤ57bは点線で示している。
第一P・楕円ギヤ57aと第二P・楕円ギヤ57bは、P・ロッド33を挟んで対向する位置に設けられ、互いに反転する方向に回転する構成である。しかも、第一P・楕円ギヤ57aは、前記第一D・楕円ギヤ45aに位相差、本実施形態では90度の位相差をもって噛み合う。一方、第二P・楕円ギヤ57bは、前記第二D・楕円ギヤ45bに、同じく90度の位相差をもって噛み合う。
さらに、上記の第一D・楕円ギヤ45aと第二D・楕円ギヤ45b、ならびに第一P・楕円ギヤ57aと第二P・楕円ギヤ57bが、互いに反転する構造について説明する。
第一P・楕円ギヤ57aの第一回転出力軸55aは、例えば傘歯車からなる第一回転伝達ギヤ58aを一体的に設けている。一方、第二P・楕円ギヤ57bの第二回転出力軸55bは、例えば傘歯車からなる第二回転伝達ギヤ58aを一体的に設けている。第一回転伝達ギヤ58aと第二回転伝達ギヤ58bは、同じ径で、且つ同じ歯数で構成されており、しかも、第一P・楕円ギヤ57aの長径寸法と第二P・楕円ギヤ57bの長径寸法より、大きい径である。
したがって、第一回転伝達ギヤ58aおよび第二回転伝達ギヤ58bの最下位置は、第一P・楕円ギヤ57aおよび第二P・楕円ギヤ57bより下方に位置する。
さらに、図7および図8に示すように、例えば傘歯車からなる第三回転伝達ギヤ58cが、前記第一回転伝達ギヤ58aの最下位置、および前記第二回転伝達ギヤ58bの最下位置で噛み合うように取り付けられる。
上記構成により、第一回転伝達ギヤ58aと第二回転伝達ギヤ58bと第三回転伝達ギヤ58cの噛み合い動作によって、第一P・楕円ギヤ57aと第二P・楕円ギヤ57bは、互いに反転する方向に回転する。さらに、前記第一P・楕円ギヤ57aと噛み合う第一D・楕円ギヤ45aと、前記第二P・楕円ギヤ57bと噛み合う第二D・楕円ギヤ45bは、互いに反転する方向に回転する。
例えば、第一P・楕円ギヤ57aは、図8において反時計回り方向(逆回転方向)に向けて回転し、第二P・楕円ギヤ57bは、図8において時計回り方向(正回転方向)に向けて回転する。
これに伴って、第一D・楕円ギヤ45aは、図8において時計回り方向(正回転方向)に向けて回転し、第二D・楕円ギヤ45bは、図8において反時計回り方向(逆回転方向)に向けて回転する。
その結果、一つのP・D・ヨーク52は、互いに反転する2つの第一P・スライダ53aと第二P・スライダ53bにて駆動されるので、サイドスラストが発生しない。
また、一つのD・ヨーク42は、互いに反転する2つの第一D・スライダ43aと第二D・スライダ43bにて駆動されるので、サイドスラストが発生しない。
以上のことから、一つのヨークを、反転する2つのスコッチスライダにて駆動することによって、サイドスラストが発生しないスコッチ・ヨーク機構とすることができた。
図2のような、1つのスコッチ・ヨーク機構の場合は、1つのスコッチを使用するため、ヨークに回転モメントが発生する。そのために、ヨークの端面やヨークのガイドには、横方向の力、つまり、サイドスラストが発生する。サイドスラストは、往復動機関の耐久性および寿命に大きく影響する。
しかし、反転する2つのスコッチでヨークを駆動することによって、サイドスラストが剛体のヨーク内で打消し合うために、サイドスラストが極めて少ない機構となる。
なお、前述した実施形態のピストン・回転機構部40bでは、楕円形状をなす、第一D・楕円ギヤ45a、第二D・楕円ギヤ45b、第一P・楕円ギヤ57a、第二P・楕円ギヤ57bを使用しているが、通常の円形状をなす、第一D・ギヤ44、第二D・ギヤ44、P・ギヤ54、第二P・楕円ギヤ54にも、適用される。
10 スターリング機関 11 作動流体
20 膨張シリンダ 21 膨張空間
22 圧縮空間 23 ディスプレーサピストン
24 ディスプレーサピストンロッド(D・ロッド)
30 出力シリンダ 31 出力空間
32 パワーピストン 33 パワーピストンロッド(P・ロッド)
40,40a,42b ピストン・回転機構部
41 ディスプレーサ・スコッチ・ヨーク機構(D・スコッチ・ヨーク機構)
41a 第一ディスプレーサ・スコッチ・ヨーク機構(第一D・スコッチ・ヨーク機構)
41b 第二ディスプレーサ・スコッチ・ヨーク機構(第二D・スコッチ・ヨーク機構)
42 ディスプレーサドライブヨーク(D・ヨーク)
43 ディスプレーサドライブスコッチスライダ(D・スライダ)
43a 第一ディスプレーサドライブスコッチスライダ(第一D・スライダ)
43b 第二ディスプレーサドライブスコッチスライダ(第二D・スライダ)
44 ディスプレーサドライブギヤ(D・ギヤ)
45 ディスプレーサドライブ楕円ギヤ(D・楕円ギヤ)
45a 第一ディスプレーサドライブ楕円ギヤ(第一D・楕円ギヤ)
45b 第二ディスプレーサドライブ楕円ギヤ(第二D・楕円ギヤ)
51 パワーピストン・スコッチ・ヨーク機構(P・スコッチ・ヨーク機構)
51a 第一パワーピストン・スコッチ・ヨーク機構(第一P・スコッチ・ヨーク機構)
51b 第二パワーピストン・スコッチ・ヨーク機構(第二P・スコッチ・ヨーク機構)
52 パワーピストンドライブヨーク(P・ヨーク)
53 パワーピストンドライブスコッチスライダ(P・スライダ)
53a 第一パワーピストンドライブスコッチスライダ(第一P・スライダ)
53b 第二パワーピストンドライブスコッチスライダ(第二P・スライダ)
54 パワーピストンドライブギヤ(P・ギヤ)
55 回転出力軸 55a 第一回転出力軸
55b 第二回転出力軸 56 フライホイール
57 パワーピストンドライブ楕円ギヤ(P・楕円ギヤ)
57a 第一パワーピストンドライブ楕円ギヤ(第一P・楕円ギヤ)
57b 第二パワーピストンドライブ楕円ギヤ(第二P・楕円ギヤ)
58a 第一回転伝達ギヤ 58b 第二回転伝達ギヤ
58c 第三回転伝達ギヤ
61 加熱器 61a U字管
62 高温熱源 63 再生器
64 冷却器 64a U字管
65 低温熱源 66 加熱器側パルスコンバータ
67 冷却器側パルスコンバータ
70 スターリング機関

Claims (3)

  1. 作動流体を封入したシリンダ内を、膨張空間と圧縮空間とに仕切るディスプレーサピストンを備えた膨張シリンダと、
    その膨張シリンダに連通する出力空間を形成するパワーピストンを備えた出力シリンダと、
    前記ディスプレーサピストンと前記パワーピストンを、互いに位相差をもって作動するピストン・回転機構部と、
    外部の高温熱源の熱を作動流体へ伝えるべく熱交換し、且つ前記の膨張空間と連通する加熱器と、
    作動流体の熱を外部の低温熱源へ伝えるべく熱交換し、且つ前記の圧縮空間と連通する冷却器と、
    その冷却器および前記の加熱器の間を連通し、且つ温度的には絶縁しつつ作動流体のみを通過可能な再生器と、
    その再生器と前記の加熱器と前記の膨張空間との間を連通する三分岐流路を形成する加熱器側パルスコンバータと、
    前記の再生器と前記の冷却器と前記の圧縮空間との間を連通する三分岐流路を形成する冷却器側パルスコンバータと、を備え、
    前記の三分岐流路は、加熱器側パルスコンバータまたは冷却器側パルスコンバータの動圧によってその流路が選択されるように形成し、
    前記の加熱器側パルスコンバータは、前記の再生器から流れる作動流体を主として前記の加熱器へ流入させるとともに、前記の膨張空間から流れる作動流体を主として前記再生器へ流入させるものであり、
    前記の冷却器側パルスコンバータは、前記の再生器から流れる作動流体を主として前記冷却器へ流入させるとともに、前記の圧縮空間から流れる作動流体を主として前記再生器へ流入させることとしたスターリング機関。
  2. 前記のディスプレーサピストンにディスプレーサピストンロッドを連結し、前記のパワーピストンにパワーピストンロッドを連結し、
    前記のピストン・回転機構部は、前記のディスプレーサピストンロッドを往復運動するディスプレーサ・スコッチ・ヨーク機構と、
    前記のパワーピストンロッドを往復運動するパワーピストン・スコッチ・ヨーク機構と、
    前記のディスプレーサ・スコッチ・ヨーク機構に対して回転運動を伝達する楕円形状のディスプレーサ楕円ギヤと、
    前記のディスプレーサ楕円ギヤに位相差をもって噛み合うとともに、前記のパワーピストン・スコッチ・ヨーク機構に対して回転運動を伝達する、楕円形状をなすパワーピストン楕円ギヤと、
    を備えて構成される請求項1に記載のスターリング機関。
  3. 前記のディスプレーサピストンにディスプレーサピストンロッドを連結し、前記パワーピストンにパワーピストンロッドを連結し、
    前記のピストン・回転機構部は、前記のディスプレーサピストンロッドを往復運動するとともに、対向して配置した一対の第一ディスプレーサ・スコッチ・ヨーク機構および第二ディスプレーサ・スコッチ・ヨーク機構と、
    前記のパワーピストンロッドを往復運動するとともに、対向して配置した一対の第一パワーピストン・スコッチ・ヨーク機構および第二パワーピストン・スコッチ・ヨーク機構と、
    前記の第一ディスプレーサ・スコッチ・ヨーク機構に対して正回転運動を伝達する第一ディスプレーサギヤと、
    前記の第二ディスプレーサ・スコッチ・ヨーク機構に対して逆回転運動を伝達する第二ディスプレーサギヤと、
    前記の第一ディスプレーサギヤに位相差をもって噛み合うとともに、前記の第一パワーピストン・スコッチ・ヨーク機構に対して逆回転運動を伝達する第一パワーピストンギヤと、
    前記の第二ディスプレーサギヤに位相差をもって噛み合うとともに、前記の第二パワーピストン・スコッチ・ヨーク機構に対して正回転運動を伝達する第二パワーピストンギヤと、を備えて構成される請求項1または請求項2のいずれかに記載のスターリング機関。
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