JP5592246B2 - コンテクスト適応エントロピー符号化方法,コンテクスト適応エントロピー復号方法,コンテクスト適応エントロピー符号化装置,コンテクスト適応エントロピー復号装置およびそれらのプログラム - Google Patents

コンテクスト適応エントロピー符号化方法,コンテクスト適応エントロピー復号方法,コンテクスト適応エントロピー符号化装置,コンテクスト適応エントロピー復号装置およびそれらのプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP5592246B2
JP5592246B2 JP2010284883A JP2010284883A JP5592246B2 JP 5592246 B2 JP5592246 B2 JP 5592246B2 JP 2010284883 A JP2010284883 A JP 2010284883A JP 2010284883 A JP2010284883 A JP 2010284883A JP 5592246 B2 JP5592246 B2 JP 5592246B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
probability distribution
encoding
frame
initial
adaptive entropy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010284883A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012134757A (ja
Inventor
幸浩 坂東
誠之 高村
裕尚 如澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2010284883A priority Critical patent/JP5592246B2/ja
Publication of JP2012134757A publication Critical patent/JP2012134757A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5592246B2 publication Critical patent/JP5592246B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は,高能率動画像信号符号化・復号技術,特に各コンテクストごとに符号化対象シンボルの条件付き発生確率をモデル化した確率分布を用いて,符号化対象シンボルの符号語を決定するコンテクスト適応エントロピー符号化およびその復号技術に関する。
近年,ソフトウェアベースの動画像符号化・復号処理の高速化技術として,並列化が注目されている。これは,CPUの処理能力向上の速度が鈍化し,それを補うための対策としてマルチコア化が図られてきたことが大きな要因である。また,HDTVから4K映像,さらにSHVに代表される8K映像へと映像の高解像度化が進められている。こうした高解像度映像の処理を行うためにも,並列化は不可欠な技術となっている。
このような符号化方式では,フレーム間・フレーム内の予測処理,コンテクスト適応 型のエントロピー符号化が並列化との親和性が低い。これらの技術は近傍情報を参照する必要があり,処理の独立性を必要とする並列化処理と相容れないためである。
こうした動画像符号化のフレームワークにおいて,並列化を実現する際,これまでフレーム内を分割する手法が検討されてきた。スライス(slice )とエントロピースライス(entropy slice ;非特許文献1参照)である。両者の違いは,スライスは,全ての符号化・復号処理をスライスごとに独立に行うのに対し,エントロピースライスは,符号化・復号処理におけるエントロピー符号化・復号処理のみをエントロピースライスごとに独立に行うことである。つまり,エントロピースライスの場合,予測処理に関しては,複数のエントロピースライスを跨いで予測・参照を行うことを許容している。
H.264/AVC等の代表的な動画像符号化方式に対応した動画像符号化装置を,図18に示す。
この動画像符号化装置100は,例えばY,Cb,Crが各10ビット/チャネルのYCbCrフォーマットの画像信号を入力する。符号化対象の画像信号が入力されると,減算器101では,入力画像信号(被予測信号)と,予測信号との差分が算出される。変換・量子化処理部104では,算出された差分信号に対して,DCT変換等の直交変換と,その変換係数に対する量子化が行われる。量子化された変換係数は,コンテクスト適応エントロピー符号化処理部200へ出力され,また逆変換・逆量子化処理部105へ送られる。
逆変換・逆量子化処理部105では,量子化された変換係数に対する逆量子化および逆変換が行われ,その出力と予測信号とが加算器106により加算されて復号信号が求められる。復号信号に対し,インループフィルタ処理部107によりデブロックフィルタ等のブロックノイズを低減するフィルタ処理が施され,結果の信号が,後のイントラ予測(フレーム間予測)やインター予測(フレーム間予測)における参照信号としてフレームメモリ108に格納される。
イントラ予測処理部102では,他の符号化済みフレームを参照しないフレーム内予測により,予測信号が生成される。その予測方法を示す予測モード情報は,イントラ予測情報符号化部110によって符号化され,コンテクスト適応エントロピー符号化処理部200へ出力される。
一方,インター予測処理部103では,動き検出によって検出された動きベクトルに従って,フレームメモリ108に格納されている他の符号化・復号済みの信号を用いて,予測信号が生成される。その予測方法を示す予測モード情報は,インター予測情報符号化部109によって符号化され,コンテクスト適応エントロピー符号化処理部200へ出力される。
コンテクスト適応エントロピー符号化処理部200は,量子化された変換係数,動きベクトルその他の符号化情報をエントロピー符号化し,符号化ストリームを出力する。
図19は,従来の代表的な動画像復号装置の構成例を示す。この動画像復号装置は,前述した動画像符号化装置100によって符号化された符号化ストリームを入力し,入力信号をコンテクスト適応エントロピー復号処理部400によって復号する。復号された量子化変換係数は,逆変換・逆量子化処理部301によって逆量子化と逆DCT変換等の逆変換処理が行われ,変換結果の予測残差信号が加算器306に出力される。
また,コンテクスト適応エントロピー復号処理部400で復号されたイントラ予測の予測モード情報は,イントラ予測情報格納部302に格納され,インター予測の予測モード情報は,インター予測情報格納部303に格納される。イントラ予測の場合には,イントラ予測処理部304により,フレーム内予測による予測信号が生成され,インター予測の場合には,インター予測処理部305により,フレームメモリ308に格納されている既に復号された復号画像を参照してフレーム間予測の予測信号が生成される。
イントラ予測処理部304またはインター予測処理部305が出力する予測信号は,加算器306に出力され,加算器306にて逆変換・逆量子化処理部301の出力である予測残差信号に加算される。加算器306の出力信号は,インループフィルタ処理部307によりデブロックフィルタ等のブロックノイズを低減するフィルタ処理が施され,結果の復号画像が出力画像信号として出力される。また,復号画像は,後のフレーム内予測復号/フレーム間予測復号における参照画像としてフレームメモリ308に格納される。
図18に示すような動画像符号化装置100では,量子化されたDCT係数や動きベクトルなどの各種の符号化シンボル(これをシンタックス・エレメントという)を,コンテクスト適応エントロピー符号化処理部200によりエントロピー符号化する処理が行われる。
また,図19に示すような動画像復号装置300では,動画像符号化装置100のコンテクスト適応エントロピー符号化処理部200によって符号化された符号化データを,コンテクスト適応エントロピー復号処理部400によってシンタックス・エレメントに復号する。
H.264/AVCでは,動画像符号化装置100のコンテクスト適応エントロピー符号化処理部200におけるエントロピー符号化処理として,CABAC(非特許文献2参照)と呼ばれる方式が採用されている。CABACは,コンテクスト適応型の算術符号に分類される方式であり,以下の3つの処理から構成される。
(1)binarization:多値のシンタックス・エレメント(syntax element)を二値信号(syntax element/bin)へ変換する処理である。
(2)context modeling:符号化済みの二値信号に応じて,あらかじめ用意された符号化対象シンボルの確率分布を選択する処理である。この確率分布を格納したテーブルをコンテクストテーブルと呼ぶ。コンテクストテーブルは,符号化済みの二値信号を用いて,更新される。
(3)binary arithmetic coding:選択されたコンテクストテーブルを用いて,二値信号の値を二値算術符号化する処理である。
コンテクストテーブルには,符号化対象シンボルに対して,周辺シンボルとの条件付き発生確率が格納されている。周辺シンボルによって決定される状態をコンテクストと呼び,さらにコンテクストを細分化(コンテクスト分類と呼ぶ)し,各コンテクストに応じて,適切な確率分布を付与することで,符号化効率の向上が図られる。
動画像符号化装置100における従来のコンテクスト適応エントロピー符号化処理部の構成例を,図20および図21に示す。
図20のコンテクスト適応エントロピー符号化処理部500−1は,多値シンボルに対応したエントロピー符号化処理を用いる場合の例を示している。固定確率分布記憶部511は,予め定められた確率分布(コンテクストテーブル)を記憶する。確率分布初期化処理部512は,固定確率分布記憶部511に記憶された確率分布を読み出し,それを初期確率分布として確率分布記憶部513に格納する。エントロピー符号化処理部514は,確率分布記憶部513に格納された確率分布に従って,多値の符号化対象シンボルをエントロピー符号化し,結果の符号化データを出力する。確率分布更新処理部515は,エントロピー符号化の結果をもとに,確率分布記憶部513に記憶されている確率分布を更新する。
図21のコンテクスト適応エントロピー符号化処理部500−2は,二値シンボルに対応したエントロピー符号化処理を用いる場合の例を示している。図20のコンテクスト適応エントロピー符号化処理部500−1との違いは,入力された多値シンボルを二値シンボルへ変換する二値化処理部520が加わっている点である。前述のCABACがこれに該当する。
図22は,図20に示す確率分布初期化処理部512(図21の確率分布初期化処理部522も同様)の処理の流れを示している。ステップS100では,まずフレーム内のエントロピースライス(以下,エントロピースライスをESと略記する)の個数Sを符号化データとして書き出す。次に,ステップS101では,固定確率分布記憶部511に記憶された固定確率分布を指定するインデックスJを符号化データとして書き出す。次に,ステップS102では,インデックスJで指定された固定確率分布を固定確率分布記憶部511から読み込む。ステップS103では,読み込んだ固定確率分布を初期確率分布として,確率分布記憶部513に出力する。
図19に示す動画像復号装置300における従来のコンテクスト適応エントロピー復号処理部の構成例を,図23および図24に示す。
図23のコンテクスト適応エントロピー復号処理部600−1は,多値シンボルに対応したエントロピー復号処理を用いる場合の例を示している。固定確率分布記憶部611は,予め定められた確率分布(コンテクストテーブル)を記憶する。確率分布初期化処理部612は,固定確率分布記憶部611に記憶された確率分布を読み出し,それを初期確率分布として確率分布記憶部613に格納する。エントロピー復号処理部614は,確率分布記憶部613に格納された確率分布に従って,多値の符号化対象シンボルを符号化した符号化データをエントロピー復号し,復号結果の符号化対象シンボルを出力する。確率分布更新処理部615は,エントロピー復号の結果をもとに,確率分布記憶部613に記憶されている確率分布を更新する。
図24のコンテクスト適応エントロピー復号処理部600−2は,二値シンボルに対応したエントロピー復号処理を用いる場合の例を示している。図23のコンテクスト適応エントロピー復号処理部600−1との違いは,二値シンボルに対する復号処理の後,出力された二値シンボルを多値シンボルへ変換する多値化処理部626が加わっている点である。前述のCABACがこれに該当する。
図25は,図23に示す確率分布初期化処理部612(図24の確率分布初期化処理部622も同様)の処理の流れを示している。ステップS200では,まず復号された情報からフレーム内のESの個数Sを読み込む。次に,ステップS201では,固定確率分布記憶部611に記憶された固定確率分布を指定するインデックスJの符号化データを復号する。次に,ステップS202では,インデックスJで指定された固定確率分布を固定確率分布記憶部611から読み込む。ステップS203では,読み込んだ固定確率分布を初期確率分布として,確率分布記憶部613に出力する。
K. Misra, J. Zhao and A. Segall,"Entropy slices for parallel entropy coding", Joint Collaborative Team on Video Coding (JCT-VC) of ITU-T SG16 WP3 and ISO/IEC JTC1/SC29/WG11 3rd Meeting: Guangzhou, JCTVC-C256, Oct. 2010 D. Marpe, H. Schwarz, and T. Wiegand,"Context-Based Adaptive Binary Arithmetic Coding in the H.264 / AVC Video Compression Standard ", IEEE trans. CSVT, Vol. 13, No. 7, pp. 620-636, July 2003
エントロピースライス(ES)に基づく,フレーム内の分割を行う場合,エントロピースライス内の符号化・復号処理の開始時点で,コンテクスト適応型のエントロピー符号化は,符号化対象信号の発生確率の推定値を表す確率分布の初期化を実施する。スライスに基づく分割の場合も同様である。つまり,エントロピースライスの符号化の開始時点での確率分布の初期値は,入力画像によらず,固定されたものを用いる。処理の独立性と符号化効率はトレードオフの関係にある。このため,エントロピー符号化の独立性を許容したことで,エントロピースライス分割のない場合に比べて,符号化効率は低下する。
コンテクスト適応型のエントロピー符号化では,符号化処理の結果に基づき,確率分布が更新される。この更新処理により,符号化対象信号に適応していく。また,この更新処理は与えられた初期モデルを用いて開始される。符号化対象信号に適した確率分布に収束するまでの速度は,初期モデルに依存している。このため,確率分布の初期化は,符号化効率向上の観点から重要となる。
本発明では,エントロピースライスの符号化の開始時点での確率分布の初期値(初期確率分布)を入力画像の特性に応じて適応的に変更させる。こうした適応処理により,コンテクスト適応型のエントロピー符号化が生成する符号長を短くすることができ,符号化効率が向上するという効果が期待できる。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって,エントロピースライスの符号化の開始時点での初期確率分布を入力画像の特性に応じて適応的に変更させ,エントロピースライスにおける処理の独立性を保持しつつ,符号化効率の向上を実現する適応エントロピー符号化方法を確立することを目的とする。
本発明は,上記課題を解決するため,符号化対象シンボルに対して,その周辺シンボルによって決定される状態をコンテクストとして分類し,各コンテクストごとに,符号化対象シンボルの条件付き発生確率をモデル化した確率分布を用いて,符号化対象シンボルの符号語を決定するコンテクスト適応エントロピー符号化方法において,符号化対象のフレームを分割した分割領域の符号化開始時に,符号化済みのフレーム内で生成された確率分布の中から,所定の選択方法に基づいて確率分布の初期値である初期確率分布を選択する過程と,選択された初期確率分布を用いて前記分割領域における符号化対象シンボルの符号化を開始し,前記符号化対象シンボルの周辺シンボルの情報に基づき確率分布を更新しながら前記分割領域における最後の符号化対象シンボルまで符号化を行う過程とを有し,前記初期確率分布を選択する過程では,指定されたフレーム数以内の符号化済みフレームの中から初期確率分布の選択対象となる確率分布を含むフレームを選択し,そのフレームの中から前記初期確率分布を選択することを特徴とする。
前記コンテクスト適応エントロピー符号化方法において,初期確率分布を選択する際に,予め与えられた確率分布および符号化済みのフレーム内で生成された確率分布の中から前記初期確率分布を選択する方法を用いることができる。
さらに,前記コンテクスト適応エントロピー符号化方法において,初期確率分布を選択する際に,指定されたフレーム数以内の符号化済みフレームの中から初期確率分布の選択対象となる確率分布を含むフレームを選択し,選択されたフレーム内の分割領域の中から初期確率分布の選択対象となる確率分布を含む分割領域を選択し,選択された分割領域内の確率分布の中から前記初期確率分布を選択する方法を用いることができる。
また,本発明は,前記コンテクスト適応エントロピー符号化方法によって符号化された符号化データを復号するコンテクスト適応エントロピー復号方法において,復号対象のフレームを分割した分割領域の復号開始時に,復号済みのフレーム内で生成された確率分布の中から,所定の選択方法に基づいて確率分布の初期値である初期確率分布を選択し,選択された初期確率分布を用いて前記分割領域における符号化対象シンボルを符号化した符号語の復号を開始し,復号された符号化対象シンボルの周辺シンボルの情報に基づき確率分布を更新しながら前記分割領域における最後の符号化対象シンボルまで復号することを特徴とする。
前記コンテクスト適応エントロピー復号方法において,初期確率分布を選択する際に,予め与えられた確率分布および復号済みのフレーム内で生成された確率分布の中から前記初期確率分布を選択する方法を用いることができる。
また,前記コンテクスト適応エントロピー復号方法において,初期確率分布を選択する際に,指定されたフレーム数以内の復号済みフレームの中から初期確率分布の選択対象となる確率分布を含むフレームを選択し,そのフレームの中から前記初期確率分布を選択する方法を用いることができる。
さらに,前記コンテクスト適応エントロピー復号方法において,初期確率分布を選択する際に,指定されたフレーム数以内の復号済みフレームの中から初期確率分布の選択対象となる確率分布を含むフレームを選択し,選択されたフレーム内の分割領域の中から初期確率分布の選択対象となる確率分布を含む分割領域を選択し,選択された分割領域内の確率分布の中から前記初期確率分布を選択する方法を用いることができる。
本発明により,フレーム間の時間相関を利用して,初期確率分布を設定することが可能となり,符号化対象シンボルに対する適応速度が向上し,符号量削減が可能となる。
参照確率分布の選択方法の例を説明する図である。 参照確率分布の選択方法の例を説明する図である。 参照確率分布の選択方法の例を説明する図である。 コンテクスト適応エントロピー符号化処理部の構成例を示す図である。 コンテクスト適応エントロピー符号化処理部の構成例を示す図である。 符号化時の確率分布初期化処理部の処理フローチャートである。 符号化時の確率分布初期化処理部の処理フローチャートである。 コンテクスト適応エントロピー復号処理部の構成例を示す図である。 コンテクスト適応エントロピー復号処理部の構成例を示す図である。 復号時の確率分布初期化処理部の処理フローチャートである。 復号時の確率分布初期化処理部の処理フローチャートである。 他の確率分布初期化処理部の処理フローチャートである。 他の確率分布初期化処理部の処理フローチャートである。 他の確率分布初期化処理部の処理フローチャートである。 他の確率分布初期化処理部の処理フローチャートである。 他の確率分布初期化処理部の処理フローチャートである。 ソフトウェアプログラムで実現するときのハードウェア構成例を示す図である。 一般的な動画像符号化装置の構成例を示す図である。 一般的な動画像復号装置の構成例を示す図である。 従来のコンテクスト適応エントロピー符号化処理部の構成例を示す図である。 従来のコンテクスト適応エントロピー符号化処理部の構成例を示す図である。 従来のコンテクスト適応エントロピー符号化処理部における確率分布初期化処理部の処理フローチャートである。 従来のコンテクスト適応エントロピー復号処理部の構成例を示す図である。 従来のコンテクスト適応エントロピー復号処理部の構成例を示す図である。 従来のコンテクスト適応エントロピー復号処理部における確率分布初期化処理部の処理フローチャートである。
最初に,本発明の実施形態における基本的な手法について説明する。
[参照確率分布の指定方法]
エントロピースライス(ES)ごとにコンテクスト適応型のエントロピー符号化で用いる初期確率分布として,符号化済みフレーム内のESの確率分布,もしくは,予め与えられた確率分布を参照する。この参照する確率分布を参照確率分布と呼ぶ。なお,予め与える確率分布の個数は,別途,設定されるものとする。複数与えてもよいし,1つに制限してもよい。また,符号化済みフレーム内の参照確率分布の指定は,以下のように階層的に行う。参照の対象となるフレーム(確率分布参照フレームと呼ぶ)を指定し,さらに,確率分布参照フレーム内におけるES(参照ESと呼ぶ)を指定し,最後に,参照ES内における参照確率分布の位置を指定する。上記の指定方法の自由度を制限することも可能である。
<確率分布参照フレームの指定に関する制限>
確率分布参照フレームは,同一のピクチャタイプに限定する。例えば,符号化対象フレームがPピクチャの場合,確率分布参照フレームはPピクチャに限定し,Iピクチャは指定の対象外とする。確率分布参照フレームの選択候補として設定可能なフレーム数は,別途,設定する。例えば,同フレーム数をNフレームとした場合には,符号化順序に基づき,直近のNフレーム(同一のピクチャタイプ)を確率分布参照フレームとする。N=1とした場合には,直近のフレームのみが確率分布参照フレームとなり,確率分布参照フレームを指定する付加情報は不要となる。
<参照確率分布の指定に関する制限>
参照確率分布として格納する確率分布の個数Mは,別途,定められるものとする。M=1の場合には,参照ESと参照確率分布とが1対1に対応しており,参照ESを指定する付加情報があれば,参照ES内の参照確率分布を指定する付加情報は不要となる。
M=2の場合,以下のケースに対して対応可能となる:
(i)符号化対象の各ESが参照ES内の複数の確率分布を参照確率分布の候補とする場合。
(ii)符号化対象フレーム内のESごとに参照ES内の別の確率分布を参照確率分布とする場合。
[参照確率分布の選択方法]
以下では,各ESの先頭ブロックと空間的に同じ位置にある符号化済みフレーム内のブロックを「co-locatedブロック」と呼ぶ。以下の例では,符号化済みフレームとして,現在の符号化対象フレームの直前フレームを例にとり説明しているが,これは,直前フレームに限定されるものではない。また,各ESにおいて符号化順序が最後の符号化単位ブロックを最終符号化ブロックと呼ぶ。
<参照確率分布の選択方法1>
符号化器において,各ESごとに,参照確率分布の選択候補の中から,予め定められたコスト関数を最小化する確率分布を当該ESの参照確率分布として選択する。コスト関数の例としては,例えば以下がある。
・コスト関数の例1:各確率分布を初期確率分布として設定した場合の当該ES符号化終了時の発生符号量。
・コスト関数の例2:各確率分布を初期確率分布として設定した場合の当該ESの指定位置の符号化処理終了時の発生符号量。指定位置としては,符号化の単位となるブロックの個数,もしくは同ブロックに対するラスタ走査時の走査線数で指定することが可能である。
<参照確率分布の選択方法2>
各ESの参照確率として,直前フレームにおいてco-locatedブロックを含むESの符号化終了時に保持される確率テーブルを用いる。なお,本方法は,確率テーブルの参照位置を選択するための付加情報は不要である。
図1に2つの例を示す。同図では,各フレームは24個の符号化単位のブロックを有し,さらに,各フレームが2つのES(ES#1とES#2)に分割された場合の例を示している。Frame t+1が現在の符号化対象フレームであり,Frame tが符号化済みの直前フレームである(以下,同様)。
図1(A)の例では,各ESは,12個の符号化単位のブロックから構成されている。直前フレームのAの位置のブロックが,ES#1の参照に用いる位置であり,直前フレームのBの位置のブロックが,ES#2の参照に用いる位置である。なお,各ESのブロック数が一定である必要はない。図1(B)は,直前フレームのES#1,ES#2が各々,10個,14個の符号化単位のブロックから構成される例を示している。
<参照確率分布の選択方法3>
直前フレームにおいてco-locatedブロックと空間的に最近接の位置にある最終符号化ブロックを含むESに対し,そのESの符号化終了時に保持される確率テーブルを符号化対象フレームの各ESの参照確率として用いる。なお,本方法は,予め定められた位置を選択する方法であり,確率テーブルの参照位置を選択するための付加情報は不要である。
図2に例を示す。ES#2の参照確率としては,Aの位置の符号化単位ブロック(ブロックA)の符号化終了時に保持される確率テーブルを用いる。これは,ブロックAがES#2の先頭ブロックに対して空間的に最近接のブロックであり,エントロピー符号化の対象となる信号の統計的性質が類似しているためである。
なお,こうした統計的性質の類似性を仮定できるのは,ESがエントロピー符号化以外の処理に対しては,制約を課していないためである。一方,スライス(slice )による分割の場合,フレーム間・フレーム内予測処理がスライス内で独立に行われる。このため,ES#2の先頭ブロックを含む先頭ラインでは,予測処理において,直上のブロックの情報が参照できず,参照先を限定した予測処理が行われる。このため,予測処理によって得られる予測誤差は,ブロックAの最終ラインで生成されるものとは,大きく異なる可能性が高い。この結果,ブロックAとES#2の先頭ブロックとの間で,エントロピー符号化の対象となる信号(各種の予測誤差)の統計的性質が類似する状況は発生しにくい。
<参照確率分布の選択方法4>
直前フレームにおいて参照する確率テーブルを1つに制限せずに,複数の確率テーブルを参照し,その加重和をとるアプローチである。
空間的に最近接の位置に位置する最終符号化ブロックを含むESに対し,そのESの符号化終了時に保持される確率テーブルを符号化対象フレームの各ESの参照確率として用いる場合,空間的な距離が等しい最終ブロックが複数存在する場合もある。
その例を図3(A)に示す。この場合,符号化対象フレームのES#2の参照確率としては,Bの位置の最終符号化ブロックの符号化終了時に保持される確率テーブルとCの位置の最終符号化ブロックの符号化終了時に保持される確率テーブルの平均値を用いる。この方法は,各ESの符号化単位ブロック数が一定でない場合も同様に適用可能である。その例を図3(B)に示す。
さらに,上記を一般化すると,参照する確率テーブルの算出方法は以下となる。co-locatedブロックと最終符号化ブロックの距離に基づき重みを設定し,設定した重みを各最終符号化ブロック終了時の確率テーブルに乗じて,重み付けられた確率テーブルの和を用いる。その例を図3(C)に示す。ここで,距離としてcity block distance を用いる場合,co-locatedブロックとAの位置の最終符号化ブロックの距離は3であり,co-locatedブロックとBの位置の最終符号化ブロックの距離は1である。この距離を用いて,符号化対象フレームのES#2の参照確率としては,Aの位置の最終符号化ブロックの符号化終了時に保持される確率テーブルに1/4を乗じ,Bの位置の最終符号化ブロックの符号化終了時に保持される確率テーブルに3/4を乗じて,両者を加算した値を用いる。なお,上記のcity block distance とは,上下または左右に隣り合うブロック間の距離を1としてカウントした距離である。
本方法は,予め定められた位置を選択する方法であり,確率テーブルの参照位置を選択するための付加情報は不要である。
<参照確率分布の選択方法5>
上記の参照確率分布の選択方法は,主に動的参照確率分布の選択方法であるが,以上の処理により選択した動的参照確率分布と予め定められた固定参照確率分布とから最終的に初期確率分布として設定する参照確率分布を選択してもよい。例えば,選択方法2〜4により動的参照確率分布を選択した後,その選択した動的参照確率分布に最も類似した固定参照確率分布を同定し,それを初期確率分布として設定するような方法を用いてもよい。
また,選択方法4と同様の処理によってA個の動的参照確率分布を選択し,それぞれの動的参照確率分布に類似した固定参照確率分布を同定して,それらを動的参照確率分布の選択時に算出した距離により重み付け平均した値を初期確率分布として設定するような方法を用いてもよい。このように固定参照確率分布を利用するのは,初期確率分布の基準とする確率分布の種類数の増加を抑えるためである。
以上の各ESに対する初期確率分布の選択処理は,ESごとに独立に実行可能であり,ESにおけるコンテクスト適応型のエントロピー符号化処理の並列化を阻害するものではない。
[参照確率分布を示す情報の格納方法]
まず,予め定められた単位で,フレーム内のESの個数Sを格納する。予め定められた単位の例としては,シーケンス,フレームである。ついで,別途,予め定められた単位で,予め与えられた確率分布の個数L,確率分布参照フレームの選択候補N,参照ES内に参照確率分布として格納する確率分布の個数Mを格納する。予め定められた単位の例としては,シーケンス,フレーム,ESである。
次に,符号化済みフレーム内のESの動的参照確率分布,予め与えられた固定参照確率分布のいずれを参照するのかを表す情報を格納する。予め与えられた固定参照確率分布を参照する場合には,各確率分布を指定するインデックスを表す情報を格納する。一方,符号化済みフレーム内のESの動的参照確率分布を参照する場合には,確率分布参照フレーム,参照ES,参照確率分布を指定するインデックスを格納する。ただし,確率分布参照フレームの個数が1つの場合(N=1),確率分布参照フレームを指定するインデックスの格納は省略できる。また,参照ES内に参照確率分布として格納する確率分布の個数が1つの場合(M=1)も,参照確率分布を指定するインデックスの格納は省略できる。
[参照確率分布を用いた復号方法]
まず,予め定められた単位で,フレーム内のESの個数Sを復号する。予め定められた単位の例としては,シーケンス,フレームである。ついで,別途,予め定められた単位で,予め与えられた確率分布の個数L,確率分布参照フレームの選択候補N,参照ES内に参照確率分布として格納する確率分布の個数Mを復号する。予め定められた単位の例としては,シーケンス,フレーム,ESである。
次に,復号済みフレーム内のESの動的参照確率分布,予め与えられた固定参照確率分布のいずれを参照するのかを表す情報を復号する。予め与えられた固定参照確率分布を参照する場合には,各確率分布を指定するインデックスを表す情報を復号する。一方,復号済みフレーム内のESの動的参照確率分布を参照する場合には,確率分布参照フレーム,参照ES,参照確率分布を指定するインデックスを復号する。ただし,確率分布参照フレームの個数が1つの場合(N=1),確率分布参照フレームを指定するインデックスの復号は省略できる。また,参照ES内に参照確率分布として格納する確率分布の個数が1つの場合(M=1)も,参照確率分布を指定するインデックスの復号は省略できる。
前記の復号されたインデックスで指定される参照確率分布を初期確率分布として読み込む。読み込まれた初期確率分布を用いて,ESのコンテクスト適応型のエントロピー復号処理を開始する。なお,各ESに対する初期確率分布の参照処理は,ESごとに独立に実行可能であり,ESにおけるコンテクスト適応型のエントロピー復号処理の並列化を阻害するものではない。
[実施例]
本実施形態は,動画像符号化装置におけるコンテクスト適応エントロピー符号化処理部(図18のコンテクスト適応エントロピー符号化処理部200),動画像復号装置におけるコンテクスト適応エントロピー復号処理部(図19のコンテクスト適応エントロピー復号処理部400)に関する改善を行う。コンテクスト適応エントロピー符号化処理・コンテクスト適応エントロピー復号処理の例としては,H.264におけるCABACを挙げることができる。ただし,本発明の対象は,CABACに限定したものではなく,コンテクスト適応エントロピー符号化処理・コンテクスト適応エントロピー復号処理であれば,同様に適用可能である。
[コンテクスト適応エントロピー符号化処理]
まず,符号化処理について説明する。本実施例のコンテクスト適応エントロピー符号化処理部の構成例を,図4および図5に示す。
図4のコンテクスト適応エントロピー符号化処理部200−1は,多値シンボルに対応したエントロピー符号化処理を用いる場合の例を示している。固定参照確率分布記憶部211は,予め定められた確率分布(コンテクストテーブル)を記憶する。確率分布初期化処理部212は,参照確率分布記憶部216または固定参照確率分布記憶部211に記憶された確率分布から初期確率分布として用いる確率分布を選択し,選択した初期確率分布を確率分布記憶部213に格納する。エントロピー符号化処理部214は,確率分布記憶部213に格納された確率分布に従って,多値の符号化対象シンボルをエントロピー符号化し,結果の符号化データを出力する。確率分布更新処理部215は,エントロピー符号化の結果をもとに,確率分布記憶部213に記憶されている確率分布を更新する。また,エントロピー符号化処理部214で用いられた確率分布は,以降の符号化対象フレームにおけるESの符号化開始時に参照するために,参照確率分布記憶部216に記憶する。
図5のコンテクスト適応エントロピー符号化処理部200−2は,二値シンボルに対応したエントロピー符号化処理を用いる場合の例を示している。図4のコンテクスト適応エントロピー符号化処理部200−1との違いは,入力された多値シンボルを二値シンボルへ変換する二値化処理部220が加わっている点である。H.264/AVCにて採用されているCABACがこれに該当する。
図6は,図4に示す確率分布初期化処理部212(図5の確率分布初期化処理部222も同様)の処理の流れを示している。ここでは,コスト関数に従ってコストを算出することにより,初期確率分布として用いる参照確率分布を選択する例について説明する。
ステップS10では,まずフレーム内のエントロピースライスESの個数Sを符号化データとして書き出す。次に,ステップS11では,固定参照確率分布記憶部211に記憶された固定参照確率分布の個数L,確率分布参照フレームの選択候補数N,参照ES内の参照確率分布の個数Mを,符号化データとして書き出す。
次に,ステップS12では,固定参照確率分布を含む参照確率分布の全候補の中からコスト関数を最小化するものを見つける。例えば,参照確率分布の全候補のそれぞれを初期確率分布とする確率分布を用いて,符号化対象ES内の所定の個数のブロックについてエントロピー符号化を試み,符号化処理終了時の発生符号量が最も少ないものを初期確率分布として選択する。
ステップS13では,初期確率分布として選択した確率分布が,固定参照確率分布であるか確率分布参照フレームの動的参照確率分布であるかを判定する。固定参照確率分布の場合には,ステップS14へ進み,そうでない場合には,図7のステップS20へ進む。
ステップS14では,固定参照確率分布を指定するインデックスJを符号化データとして書き出す。続いてステップS15では,インデックスJで指定された固定参照確率分布を初期確率分布として設定するため固定参照確率分布記憶部211から読み込む。ステップS16では,読み込んだ初期確率分布を確率分布記憶部213に出力する。
固定参照確率分布ではなく,確率分布参照フレームの動的参照確率分布を用いる場合,ステップS20へ進み,設定された確率分布参照フレームの選択候補数Nが1より大きいかどうかを判定する。Nが2以上の場合,ステップS21へ進み,Nが1の場合,ステップS23へ進む。
ステップS21では,確率分布参照フレームを指定するインデックスnを符号化データとして書き出し,続いてステップS22では,インデックスnで指定されたフレームを確率分布参照フレームとする。その後,ステップS24へ進む。
N=1の場合,ステップS23において,直近の同一ピクチャタイプのフレームを確率分布参照フレームとする。
ステップS24では,確率分布参照フレーム内の参照ESを指定するインデックスkを符号化データとして書き出す。ステップS25では,インデックスkで指定されたESを参照ESとする。
次に,ステップS26では,設定された参照ES内の参照確率分布の個数Mが1より大きいかどうかを判定する。Mが2以上の場合,ステップS27へ進み,Mが1の場合,ステップS29へ進む。
ステップS27では,参照ESの参照確率分布を指定するインデックスmを符号化データとして書き出し,続いてステップS28では,インデックスmで指定された参照確率分布を,初期確率分布として参照確率分布記憶部216から読み込む。その後,ステップS16へ進む。
M=1の場合,ステップS29では,参照ES内の参照確率分布を初期確率分布として参照確率分布記憶部216から読み込む。その後,ステップS16へ進む。
[コンテクスト適応エントロピー復号処理]
次に,復号処理について説明する。本実施例のコンテクスト適応エントロピー復号処理部の構成例を,図8および図9に示す。
図8のコンテクスト適応エントロピー復号処理部400−1は,多値シンボルに対応したエントロピー復号処理を用いる場合の例を示している。固定参照確率分布記憶部411は,予め定められた確率分布(コンテクストテーブル)を記憶する。確率分布初期化処理部412は,参照確率分布記憶部416または固定参照確率分布記憶部411に記憶された確率分布から初期確率分布として用いる確率分布を選択し,選択した初期確率分布を確率分布記憶部413に格納する。
エントロピー復号処理部414は,確率分布記憶部413に格納された確率分布に従って,多値の符号化対象シンボルを符号化した符号化データをエントロピー復号し,復号結果の符号化対象シンボルを出力する。確率分布更新処理部415は,エントロピー復号の結果をもとに,確率分布記憶部413に記憶されている確率分布を更新する。また,エントロピー復号処理部414で用いられた確率分布は,以降の復号対象フレームにおけるESの復号開始時に参照するために,参照確率分布記憶部416に記憶する。
図9のコンテクスト適応エントロピー復号処理部400−2は,二値シンボルに対応したエントロピー復号処理を用いる場合の例を示している。図8のコンテクスト適応エントロピー復号処理部400−1との違いは,二値シンボルに対する復号処理の後,出力された二値シンボルを多値シンボルへ変換する多値化処理部427が加わっている点である。H.264/AVCにて採用されているCABACがこれに該当する。
図10および図11は,図8に示す確率分布初期化処理部412(図9の確率分布初期化処理部422も同様)の処理の流れを示している。ステップS30では,まず復号された情報からフレーム内のESの個数Sを読み込む。次に,ステップS31では,復号された情報から,固定参照確率分布記憶部411に記憶された固定参照確率分布の個数L,確率分布参照フレームの選択候補数N,参照ES内の参照確率分布の個数Mを読み込む。
次に,ステップS32では,エントロピー復号の初期確率分布として固定参照確率分布を用いるかどうかを,復号された情報から判定する。固定参照確率分布を用いる場合,ステップS33へ進み,確率分布参照フレームの動的参照確率分布を用いる場合,図11のステップS40へ進む。
ステップS33では,固定参照確率分布を指定するインデックスJを復号する。続いてステップS34では,インデックスJで指定された固定参照確率分布を,固定参照確率分布記憶部411から初期確率分布として読み込む。ステップS35では,読み込んだ初期確率分布を確率分布記憶部413に出力する。
確率分布参照フレームの動的参照確率フレームを用いる場合,ステップS40では,復号情報から得た確率分布参照フレームの選択候補数Nが1より大きいかどうかを判定する。Nが2以上の場合,ステップS41へ進み,Nが1の場合,ステップS43へ進む。
ステップS41では,確率分布参照フレームを指定するインデックスnを復号する。続いてステップS42では,インデックスnで指定されたフレームを確率分布参照フレームとして同定する。その後,ステップS44へ進む。
N=1の場合,ステップS43において,直近の同一ピクチャタイプのフレームを確率分布参照フレームとする。なお,N=1の場合に,上述したステップS40の判定処理を省略して,ステップS43の処理をステップS41,S42によって行うようなこともできる。
ステップS44では,確率分布参照フレーム内の参照ESを指定するインデックスkを復号し,そのインデックスkで指定された参照ESを同定する。
次に,ステップS45では,復号情報から得た参照ES内の参照確率分布の個数Mが1より大きいかどうかを判定する。Mが2以上の場合,ステップS46へ進み,Mが1の場合,ステップS48へ進む。
ステップS46では,参照ESの参照確率分布を指定するインデックスmを復号する。続いてステップS47では,インデックスmで指定された参照確率分布を,初期確率分布として参照確率分布記憶部416から読み込む。その後,ステップS35へ進む。
M=1の場合,ステップS48では,参照ES内の参照確率分布を初期確率分布として参照確率分布記憶部416から読み込む。その後,ステップS35へ進む。
以上の例では,参照確率分布の選択方法として,発生符号量のコスト関数を最小化する確率分布を選択する方法(選択方法1の例)について述べたが,次に,他の選択方法2〜5を用いた例について説明する。主に,符号化時における確率分布初期化処理部の処理の例を説明するが,復号時における確率分布初期化処理部の処理もまったく同様な処理となる。
図12は,図4に示す確率分布初期化処理部212(図5の確率分布初期化処理部222も同様)が,参照確率分布の選択方法2を用いる場合の処理の流れを示している。この例では,各ESの参照確率として,直前フレームにおいてco-locatedブロックを含むESの符号化終了時に保持される確率テーブルを用いる。
まず,ステップS50では,直近の同一ピクチャタイプのフレームを確率分布参照フレームとする。次に,ステップS51では,確率分布参照フレーム内の各参照ESの先頭符号化ブロックおよび最終符号化ブロックのフレーム内における空間位置を求める。
該空間位置は,フレーム内における該ブロックの位置を同定するための情報であり,例えば,ブロックの左上角の座標値,および,水平・垂直方向の辺長である。なお,ブロックサイズが固定されている場合には,ブロックの左上角の座標値のみで十分である。以下では,説明を簡単にするため,ブロックサイズが固定されている場合を例にとり,説明を行う。
ステップS52では,現在符号化対象となっている当該フレーム内の当該ESの先頭ブロックに対して,フレーム内の空間位置を読み込む。ステップS53では,ステップS51,S52で得た空間位置から,当該フレーム内の当該ESを含む参照ESを同定する。ステップS54では,参照ES内の最終符号化ブロックの符号化終了時における参照確率分布を,初期確率分布として出力する。
図13は,図4に示す確率分布初期化処理部212(図5の確率分布初期化処理部222も同様)が,参照確率分布の選択方法3を用いる場合の処理の流れを示している。この例では,直前フレームにおいてco-locatedブロックと空間的に最近接の位置にある最終符号化ブロックを含むESに対し,そのESの符号化終了時に保持される確率テーブルを符号化対象フレームの各ESの参照確率として用いる。
まず,ステップS60では,直近の同一ピクチャタイプのフレームを確率分布参照フレームとする。次に,ステップS61では,確率分布参照フレーム内の各参照ESの最終符号化ブロックに対して,フレーム内の空間位置R(i)=(rx(i),ry(i))(i=0,…,A−1)を求める。ここで,R(i)は,ブロックの左上角の座標値であり,rx(i)およびry(i)は,各々,座標値の水平成分,垂直成分を表す。Aは確率分布参照フレーム内の参照ESの個数である。
続いて,ステップS62では,現在符号化対象となっている当該フレーム内の当該ESの先頭ブロックに対して,当該フレーム内の空間位置C=(cx,cy)を読み込む。ステップS63では,当該ESの先頭ブロックの空間位置Cとの距離が最小となるR(i)を求め,そのインデックスiの指すESを参照ESとする。ステップS64では,参照ES内の最終符号化ブロックの符号化終了時における参照確率分布を,初期確率分布として出力する。
図14は,図4に示す確率分布初期化処理部212(図5の確率分布初期化処理部222も同様)が,参照確率分布の選択方法4を用いる場合の処理の流れを示している。この例では,直前フレームにおいて参照する確率テーブルを1つに制限せずに,複数の確率テーブルを参照し,その加重和をとって初期確率分布とする。
まず,ステップS70では,直近の同一ピクチャタイプのフレームを確率分布参照フレームとする。次に,ステップS71では,確率分布参照フレーム内の各参照ESの最終符号化ブロックに対して,フレームの空間位置R(i)=(rx(i),ry(i))(i=0,…,A−1)を求める。Aは確率分布参照フレーム内の参照ESの個数である。続いて,ステップS72では,現在符号化対象となっている当該フレーム内の当該ESの先頭ブロックに対して,当該フレーム内の空間位置C=(cx,cy)を読み込む。ステップS73では,当該ESの先頭ブロックの空間位置Cとの距離が最小となるR(i* )を求め,対応する距離の値を重み係数として,レジスタLに格納し,インデックスi* の指すESを参照ESとする。ステップS74では,Cとの距離が,R(i* )に次いで最小となるR(j* )を求め,対応する距離の値を重み係数として,レジスタL′に格納し,インデックスj* の指すESを参照ESとする。ステップS75では,参照ESとして指定された全てのESにおいて,参照ES内の最終符号化ブロックの符号化終了時における参照確率分布を読み込む。最後に,ステップS76では,確率分布の要素を,前記重み係数に基づき重み付けし,全確率分布の加重和を求め,初期確率分布として出力する。
図15は,図4に示す確率分布初期化処理部212(図5の確率分布初期化処理部222も同様)が,参照確率分布の選択方法5を用いる場合の処理の流れを示している。この例では,選択方法2〜4によって選択した動的参照確率分布に最も類似した固定参照確率分布を,初期確率分布として出力する。
まず,ステップS80では,フレーム内のESの個数Sを符号化データとして書き出す。次に,ステップS81では,参照確率分布の選択方法2〜4(図12,図13または図14の処理)により求まる確率分布を出力する。ステップS82では,予め設定された固定参照確率分布を固定参照確率分布記憶部211から読み込む。最後に,ステップS83では,ステップS81で出力した確率分布と最も類似した固定参照確率分布を同定し,その固定参照確率分布を初期確率分布として出力する。
図16は,図4に示す確率分布初期化処理部212(図5の確率分布初期化処理部222も同様)が,参照確率分布の選択方法5の他の例を用いる場合の処理の流れを示している。この例では,選択方法4によって選択した動的参照確率分布に最も類似した固定参照確率分布の加重和を算出して,初期確率分布として出力する。
まず,ステップS90では,フレーム内のESの個数Sを符号化データとして書き出す。次に,ステップS91では,参照確率分布の選択方法4(図14のステップS70〜S75の処理)により求まる確率分布の個数B,B個の確率分布,および各確率分布に割り当てられた重み係数を出力する。ステップS92では,予め設定された固定参照確率分布を固定参照確率分布記憶部211から読み込む。
次に,ステップS93〜S96間の処理を,B個の確率分布のそれぞれについて繰り返す。ステップS94では,各確率分布と最も類似した固定参照確率分布を同定する。ステップS95では,各確率分布に対して割り当てられた重み係数に基づき,固定参照確率分布を重み付けする。以上の処理をA個の確率分布について繰り返したならば(ステップS96),最後に,ステップS97により,重み付け後の固定参照確率分布の平均値を求め,それを初期確率分布として出力する。
図8のコンテクスト適応エントロピー復号処理部400−1における確率分布初期化処理部412または図9のコンテクスト適応エントロピー復号処理部400−2における確率分布初期化処理部422においても,同様に初期確率分布を設定することができる。
以上のコンテクスト適応エントロピー符号化および復号の処理は,コンピュータとソフトウェアプログラムとによって実現することができ,そのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録することも,ネットワークを通して提供することも可能である。
図17に,本システムをソフトウェアプログラムを用いて実現する場合のハードウェア構成例を示す。本システムは,プログラムを実行する1または複数のCPU10と,CPU10がアクセスするプログラムやデータが格納されるRAM等のメモリ11と,カメラ等からの符号化対象の画像信号を入力する画像信号入力部12(ディスク装置等による画像信号を記憶する記憶部でもよい)と,CPU10に実行させるソフトウェアプログラムであるH.264に代表されるような動画像符号化プログラム14が格納されたプログラム記憶装置13と,CPU10がメモリ11にロードされた動画像符号化プログラム14を実行することにより生成された符号化ストリームを,例えばネットワークを介して出力する符号化ストリーム出力部16(ディスク装置等による符号化ストリームを記憶する記憶部でもよい)とが,バスで接続された構成になっている。
特に,本実施例に係るコンテクスト適応エントロピー符号化をCPU10に実行させるためのコンテクスト適応エントロピー符号化プログラム15は,動画像符号化プログラム14の一部として,または動画像符号化プログラム14とは別に,プログラム記憶装置13に格納され,符号化時にはメモリ11にロードされて実行される。
本実施例に係るコンテクスト適応エントロピー復号方法をソフトウェアプログラムによって実現する場合にも,同様なハードウェア構成を用いて実現することが可能である。
以上のハードウェア構成は一例であり,図17に示すものに限定されず,本発明を実施することが可能である。
200−1,200−2 コンテクスト適応エントロピー符号化処理部
400−1,400−2 コンテクスト適応エントロピー復号処理部
220 二値化処理部
211,221,411,421 固定参照確率分布記憶部
212,222,412,422 確率分布初期化処理部
213,223,413,423 確率分布記憶部
214,224 エントロピー符号化処理部
215,225,415,425 確率分布更新処理部
216,226,416,426 参照確率分布記憶部
414,424 エントロピー復号処理部
427 多値化処理部

Claims (8)

  1. 符号化対象シンボルに対して,その周辺シンボルによって決定される状態をコンテクストとして分類し,各コンテクストごとに,符号化対象シンボルの条件付き発生確率をモデル化した確率分布を用いて,符号化対象シンボルの符号語を決定するコンテクスト適応エントロピー符号化方法において,
    符号化対象のフレームを分割した分割領域の符号化開始時に,符号化済みのフレーム内で生成された確率分布の中から,所定の選択方法に基づいて確率分布の初期値である初期確率分布を選択する過程と,
    前記選択された初期確率分布を用いて前記分割領域における符号化対象シンボルの符号化を開始し,前記符号化対象シンボルの周辺シンボルの情報に基づき確率分布を更新しながら前記分割領域における最後の符号化対象シンボルまで符号化を行う過程とを有し,
    前記初期確率分布を選択する過程では,
    指定されたフレーム数以内の符号化済みフレームの中から初期確率分布の選択対象となる確率分布を含むフレームを選択し,そのフレームの中から前記初期確率分布を選択する
    ことを特徴とするコンテクスト適応エントロピー符号化方法。
  2. 請求項1記載のコンテクスト適応エントロピー符号化方法において,
    前記初期確率分布を選択する過程では,
    指定されたフレーム数以内の符号化済みフレームの中から初期確率分布の選択対象となる確率分布を含むフレームを選択し,
    選択されたフレーム内の分割領域の中から初期確率分布の選択対象となる確率分布を含む分割領域を選択し,
    選択された分割領域内の確率分布の中から前記初期確率分布を選択する
    ことを特徴とするコンテクスト適応エントロピー符号化方法。
  3. 符号化対象シンボルに対して,その周辺シンボルによって決定される状態をコンテクストとして分類し,各コンテクストごとに,符号化対象シンボルの条件付き発生確率をモデル化した確率分布を用いて,符号化対象シンボルを符号化した符号語を復号するコンテクスト適応エントロピー復号方法において,
    復号対象のフレームを分割した分割領域の復号開始時に,復号済みのフレーム内で生成された確率分布の中から,所定の選択方法に基づいて確率分布の初期値である初期確率分布を選択する過程と,
    前記選択された初期確率分布を用いて前記分割領域における符号化対象シンボルを符号化した符号語の復号を開始し,復号された符号化対象シンボルの周辺シンボルの情報に基づき確率分布を更新しながら前記分割領域における最後の符号化対象シンボルまで復号する過程とを有し,
    前記初期確率分布を選択する過程では,
    指定されたフレーム数以内の復号済みフレームの中から初期確率分布の選択対象となる確率分布を含むフレームを選択し,そのフレームの中から前記初期確率分布を選択する
    ことを特徴とするコンテクスト適応エントロピー復号方法。
  4. 請求項3記載のコンテクスト適応エントロピー復号方法において,
    前記初期確率分布を選択する過程では,
    指定されたフレーム数以内の復号済みフレームの中から初期確率分布の選択対象となる確率分布を含むフレームを選択し,
    選択されたフレーム内の分割領域の中から初期確率分布の選択対象となる確率分布を含む分割領域を選択し,
    選択された分割領域内の確率分布の中から前記初期確率分布を選択する
    ことを特徴とするコンテクスト適応エントロピー復号方法。
  5. 符号化対象シンボルに対して,その周辺シンボルによって決定される状態をコンテクストとして分類し,各コンテクストごとに,符号化対象シンボルの条件付き発生確率をモデル化した確率分布を用いて,符号化対象シンボルの符号語を決定するコンテクスト適応エントロピー符号化装置において,
    符号化対象のフレームを分割した分割領域の符号化開始時に,符号化済みのフレーム内で生成された確率分布の中から,所定の選択方法に基づいて確率分布の初期値である初期確率分布を選択する手段と,
    前記選択された初期確率分布を用いて前記分割領域における符号化対象シンボルの符号化を開始し,前記符号化対象シンボルの周辺シンボルの情報に基づき確率分布を更新しながら前記分割領域における最後の符号化対象シンボルまで符号化を行う手段とを備え,
    前記初期確率分布を選択する手段は,
    指定されたフレーム数以内の符号化済みフレームの中から初期確率分布の選択対象となる確率分布を含むフレームを選択し,そのフレームの中から前記初期確率分布を選択する
    ことを特徴とするコンテクスト適応エントロピー符号化装置。
  6. 符号化対象シンボルに対して,その周辺シンボルによって決定される状態をコンテクストとして分類し,各コンテクストごとに,符号化対象シンボルの条件付き発生確率をモデル化した確率分布を用いて,符号化対象シンボルを符号化した符号語を復号するコンテクスト適応エントロピー復号装置において,
    復号対象のフレームを分割した分割領域の復号開始時に,復号済みのフレーム内で生成された確率分布の中から,所定の選択方法に基づいて確率分布の初期値である初期確率分布を選択する手段と,
    前記選択された初期確率分布を用いて前記分割領域における符号化対象シンボルを符号化した符号語の復号を開始し,復号された符号化対象シンボルの周辺シンボルの情報に基づき確率分布を更新しながら前記分割領域における最後の符号化対象シンボルまで復号する手段とを備え,
    前記初期確率分布を選択する手段は,
    指定されたフレーム数以内の復号済みフレームの中から初期確率分布の選択対象となる確率分布を含むフレームを選択し,そのフレームの中から前記初期確率分布を選択する
    ことを特徴とするコンテクスト適応エントロピー復号装置。
  7. 請求項1または請求項2記載のコンテクスト適応エントロピー符号化方法を,コンピュータに実行させるためのコンテクスト適応エントロピー符号化プログラム。
  8. 請求項3または請求項4記載のコンテクスト適応エントロピー復号方法を,コンピュータに実行させるためのコンテクスト適応エントロピー復号プログラム。
JP2010284883A 2010-12-21 2010-12-21 コンテクスト適応エントロピー符号化方法,コンテクスト適応エントロピー復号方法,コンテクスト適応エントロピー符号化装置,コンテクスト適応エントロピー復号装置およびそれらのプログラム Active JP5592246B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010284883A JP5592246B2 (ja) 2010-12-21 2010-12-21 コンテクスト適応エントロピー符号化方法,コンテクスト適応エントロピー復号方法,コンテクスト適応エントロピー符号化装置,コンテクスト適応エントロピー復号装置およびそれらのプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010284883A JP5592246B2 (ja) 2010-12-21 2010-12-21 コンテクスト適応エントロピー符号化方法,コンテクスト適応エントロピー復号方法,コンテクスト適応エントロピー符号化装置,コンテクスト適応エントロピー復号装置およびそれらのプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012134757A JP2012134757A (ja) 2012-07-12
JP5592246B2 true JP5592246B2 (ja) 2014-09-17

Family

ID=46649821

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010284883A Active JP5592246B2 (ja) 2010-12-21 2010-12-21 コンテクスト適応エントロピー符号化方法,コンテクスト適応エントロピー復号方法,コンテクスト適応エントロピー符号化装置,コンテクスト適応エントロピー復号装置およびそれらのプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5592246B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6312312B2 (ja) * 2014-04-15 2018-04-18 日本放送協会 コンテキストモデル生成装置、符号化装置、および復号装置
CN117294838A (zh) * 2018-03-29 2023-12-26 弗劳恩霍夫应用研究促进协会 用于增强并行编码能力的构思
WO2020067440A1 (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 シャープ株式会社 動画像符号化装置および動画像復号装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3491001B1 (ja) * 2002-04-26 2004-01-26 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 信号符号化方法、信号復号方法、信号符号化装置、信号復号装置、信号符号化プログラム、及び、信号復号プログラム
KR100873636B1 (ko) * 2005-11-14 2008-12-12 삼성전자주식회사 단일 부호화 모드를 이용하는 영상 부호화/복호화 방법 및장치
JP4660433B2 (ja) * 2006-06-29 2011-03-30 株式会社東芝 符号化回路、復号回路、エンコーダ回路、デコーダ回路、cabac処理方法
JP2010103969A (ja) * 2008-09-25 2010-05-06 Renesas Technology Corp 画像復号方法、画像復号装置、画像符号化方法及び画像符号化装置
JP2010171655A (ja) * 2009-01-21 2010-08-05 Canon Inc 算術符号化装置及び算術符号化方法
JP5851987B2 (ja) * 2009-07-01 2016-02-03 トムソン ライセンシングThomson Licensing 算術符号化及び復号化方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012134757A (ja) 2012-07-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6267373B2 (ja) Amvpモードにおける映像復号化方法
JP6114362B2 (ja) マージモードにおける映像復号化方法
JP6419230B2 (ja) 映像復号化装置
JP6074477B2 (ja) 映像データを復号化する装置
CN107483956B (zh) 视频数据的解码方法
JP7395518B2 (ja) マージモードに基づくインター予測方法及び装置
JP5592246B2 (ja) コンテクスト適応エントロピー符号化方法,コンテクスト適応エントロピー復号方法,コンテクスト適応エントロピー符号化装置,コンテクスト適応エントロピー復号装置およびそれらのプログラム
JP5677576B2 (ja) 動画像復号化方法及び動画像符号化方法
JP2017073602A (ja) 動画像符号化装置、動画像符号化方法及び動画像符号化用コンピュータプログラム
JP5957513B2 (ja) 動画像復号化方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130801

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140407

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140507

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140605

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140729

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140731

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Ref document number: 5592246

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150