JP5590365B1 - 熱伝導率が向上した垂直型地中熱利用熱交換器の施工方法 - Google Patents

熱伝導率が向上した垂直型地中熱利用熱交換器の施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】垂直型地中熱ヒートポンプ用の垂直型地中熱利用熱交換器の熱伝導効率を上げることによって、設置孔の合計掘削深さ及びU字管の長さを削減し、設置費用とランニングコスト下げ、一般家庭でも設置可能な地中熱交換器を提供する。
【解決手段】本発明の垂直型地中熱利用熱交換器は、掘削機で地面に垂直に設置孔を掘削する段階と、設置孔の底部まで1対以上のU字管、凝固前のコンクリートを脱気する脱気装置、及び脱気装置を地表まで引揚げる引揚装置を挿入する段階と、設置孔に凝固前のコンクリートを充填する段階と、コンクリートが充填された設置孔から前記脱気装置を引揚げながら凝固前のコンクリートを脱気する段階と、コンクリートを硬化させる段階と、を含んで設置されたことを特徴とする。

【選択図】 図3

Description

本発明は、熱伝導率が向上した垂直型地中熱利用熱交換器の施工方法に関する。
一般的な冷暖房機のヒートポンプは、空気を1次側熱媒体とし、空気が保有する熱エネルギーを、ヒートポンプが内蔵する2次側熱媒体の凝縮/蒸発によって、例えばエアコンのような熱利用装置(以下に「負荷機」と記すこともある)に移動させる装置である。しかし、空気の比熱が小さいために大量の空気を必要とし、大型の熱交換機(室外機)が必要であり、熱効率が低く、また熱交換機の空気ファンが騒音を発するという問題がある。
また、夏期は冷房装置の冷却用として高温の空気に熱を放出し、冬季は暖房装置の加熱用熱源として低温の空気を用いなければならないために熱効率が低下すると共に、夏期はヒートアイランド現象を惹起し、冬季は暖房装置が凍結することがあるという問題もある。
この問題に対処するため、地中に埋設したパイプ内に、水、ブライン、エタノール等の1次側熱媒体を循環させて大地から熱エネルギーを吸収又は排出する地中熱利用熱交換器を備え、大地の保有する地中熱エネルギーを2次側熱媒体に移動させて負荷機に供給する、クローズドライン型の地中熱利用ヒートポンプシステム(例えば特許文献1、2を参照)が注目されている。
クローズドライン型の地中熱利用ヒートポンプシステムは、システムが消費する電力より多くの熱エネルギーを大地から負荷機に供給する(移動させる)ことができ、消費した地中熱エネルギーは大地から補給されるので、再生可能エネルギー利用であり、自然環境への汚染は起こらないという特徴を有する。
また、再生可能エネルギーである太陽光発電及び風力発電が、天候、季節、及び日照時間等に大きく影響されるのに比べて、地中熱は天候に左右されず年間を通じて温度がほぼ一定であるため、地中熱利用ヒートポンプシステムは、年間を通じて安定した運転が可能であるという特徴を有する。
更に、ヒートポンプの1次熱伝達媒体に液体を用いることができるため、1次熱伝達媒体と2次熱伝達媒体との間の熱交換機に小型で効率が良く騒音が少ない液−液式の熱交換機を用いて消費電力を大幅に削減することが可能であるという特徴も有する。
クローズドライン型の地中熱利用ヒートポンプシステムは、この様な特徴を有するために欧米では設置数が増加している。
地中熱利用熱交換器には水平型と垂直型とがあり、アメリカでは、地下数メートルの所に水平に熱交換器のパイプを設ける水平型地中熱利用ヒートポンプシステムが一般住宅用としても普及してきた。しかし、土地の狭い日本では、水平型地中熱利用ヒートポンプシステムを設けるような土地は得にくいという問題点がある。一方、垂直型地中熱利用ヒートポンプシステムは、設置するのに広い土地は必要ではないものの、地中に深い垂直孔を掘る必要があるという問題点がある。
国土交通省の「官庁施設における地中熱利用システム導入ガイドライン案、P12、4.4.1、実績値による場合」によれば、地中熱利用熱交換器の単位深さ当たりの熱放出量の計算基準は、1メートル当たり30〜40Wである。一方、一般家庭に空調機を設置するために必要とされる熱交換量は5KWと言われている。従って一般家庭に垂直型地中熱利用ヒートポンプシステムを設ける場合には、深さ125〜170メートルの地中熱利用熱交換器が必要である。即ち、垂直型地中熱利用熱交換器を設置するために大掛かりな工事と多額の設置費用が必要である。
図1は一般的な垂直型地中熱利用ヒートポンプシステムの一例を示す概略垂直断面図である。
図1に示すように、垂直型地中熱利用ヒートポンプシステム1は、垂直型地中熱利用熱交換器4と、ヒートポンプ3と、熱利用装置2と、で構成される。
垂直型地中熱利用熱交換器4は、地面5から鉛直方向に設けられ、地中に埋設されたコンクリート部11、コンクリート部11の内部に設けられたU字管12、及びU字管とヒートポンプ3を連結する1次側配管26を備え、U字管12に1次側熱媒体14を循環させて大地の熱エネルギーを吸収し、あるいは大地に熱エネルギーを排出する。
ヒートポンプ3は、1次側配管26を通じて1次側熱媒体14を垂直型地中熱利用熱交換器4に循環させ、大地の熱エネルギーを吸収/排出する循環ポンプ13と、圧縮装置8及び膨張弁9を備え、2次側熱媒体15の凝縮/蒸発によって1次側熱媒体14の熱エネルギーを2次側熱媒体15に移動させる1次側熱交換機18と、2次側熱媒体の熱エネルギーを負荷機2に移動させる2次側熱交換器19と、図示しない出力手段と、を備え、2次側配管27を通じて熱エネルギーを熱利用装置2へ移動させる。なお、熱利用装置2が2次側熱交換器を兼ねる場合がある。
ここで、「コンクリート」は、世界大百科事典第2版によれば、広義にはセメント類、石灰、セッコウなどの無機物質やアスファルト、プラスチックなどの有機物質を結合材として砂、砂利、砕石などの骨材を練り混ぜた混合物、及びこれが硬化したものを言い、本明細書の「コンクリート」は広義の「コンクリート」を指す。コンクリート」は、狭義には、骨材として砂利又は砕石を含むものを言い、砂を含むものを「モルタル」と言う。本発明においては、狭義の「コンクリート」及び「モルタル」を好ましい材料として用いることができる。しかし、本発明の「コンクリート」は、狭義の「コンクリート」に限定されるものではない。
図2は、垂直型地中熱利用熱交換器の、大地から熱媒体への熱伝導における熱抵抗を推算するための模式水平断面図である。
図2に示すように、1次側熱媒体14として不凍液を用い、大地6からコンクリート部11を通じて1次側熱媒体14へ、矢印7方向の熱伝達が行われる場合の全熱抵抗を推算した。
ここで、U字管12の材質はポリエチレンを用い、コンクリート部11の直径は144mmとし、ポリエチレン製U字管12の外径は34mm、管厚は3.5mmとして全熱抵抗を推算し、計算値を実測値の全熱抵抗と比較した。計算値及び実測値を表1に示す。
Figure 0005590365
表1示すように、地中熱利用熱交換器を構成する部材の材質から計算した全熱抵抗計算値が0.841(m・h・℃/kcal)であるのに対して、実際の地中熱利用熱交換器の全熱抵抗計算値は、3.401(m・h・℃/kcal)であり4倍以上の差があった。
従来の一般的な地中熱交換器は、直径15〜30センチメートル、深さ50〜150メートルの設置孔20を掘削し、設置孔の上部から底部までU字管12を挿入し、生コンクリートを充填して施工される。設置孔20の壁面やU字管12の表面には空気層が残っていると推定され、理想的モデルにおける全熱抵抗計算値と、実際の全熱抵抗計算値の差異は、土壌6とコンクリート部11との境界面16、及びU字管12とコンクリート部11との境界面17の熱抵抗に原因があると推定した。
特開2003−302122号公報 特開2006−313034号公報
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであって、土壌とコンクリート部との境界面、及びコンクリート部とU字管との境界面における熱抵抗を減少させることによって、熱伝導率が向上した垂直型地中熱利用熱交換器の施工方法を提供することを課題とする。
また本発明は、垂直型地中熱利用熱交換器の熱伝導率を上げることによって、ヒートポンプシステムのランニングコスト下げ、経済性及び環境対応性に優れた地中熱利用ヒートポンプシステムを提供することを課題とする。
更に本発明は、垂直型地中熱利用熱交換器の熱伝導率を上げることによって、垂直型地中熱利用熱交換器のコンクリート部及びU字管の長さを削減し、地中熱利用ヒートポンプシステムの設置費用を削減することを課題とする。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであって、本発明の熱伝導率が向上した垂直型地中熱利用熱交換器の施工方法は、掘削機で地面に垂直な設置孔を掘削する段階と、熱媒体を流通させる1以上のU字管を設置孔の底部まで挿入する段階と、設置孔に凝固前のコンクリートを充填する段階と、コンクリートを硬化させる段階と、を含んで施工される垂直型地中熱利用熱交換器の施工方法であって、
更に、掘削された設置孔の底部まで、コンクリートを脱気する脱気装置及び脱気装置を地表まで引き上げる引揚装置を挿入する段階と、
凝固前のコンクリートを充填した後に設置孔の底部から脱気装置を引揚げながら凝固前のコンクリートを脱気する段階と、
を含むことを特徴とする。
前記脱気装置は、設置孔の内部に設けられ、設置孔の横断面の一部を占有し、U字管が貫通する1以上のU字管貫通部、及び凝固前のコンクリートが通過する1以上の開放部を有し、設置孔の長軸方向に移動自在に設けられた1以上の基板と、引揚装置と、を有することを特徴とする。
また、前記基板は、円形であって、設置孔と中心軸を共有し、設置孔より小さな直径を有し、中心軸に沿って移動自在に設けられ、U字管が貫通する1以上のU字管貫通部と、凝固前のコンクリートが通過する1以上の開放部と、を有する円形基板であることを特徴とする。
また本発明は、掘削機で設置孔を掘削する段階と、U字管、脱気装置、及び引揚装置を設置孔の底部まで挿入する段階と、設置孔に凝固前のコンクリートを充填する段階と、凝固前のコンクリートが充填された設置孔から、引揚装置を用いて、脱気装置を引揚げながら凝固前のコンクリートを脱気する段階と、コンクリートを硬化させる段階と、を含んで施工されたことを特徴とする。
また本発明は、掘削機で設置孔を掘削する段階と、設置孔に凝固前のコンクリートを充填する段階と、U字管、脱気装置、及び引揚装置を設置孔の底部まで挿入する段階と、設置孔から、引揚装置を用いて、脱気装置を引き揚げながら凝固前のコンクリートを脱気する段階と、コンクリートを硬化させる段階と、を含んで施工されたことを特徴とする。
また本発明は、前記U字管が、底面の閉じた鋼管部に挿入され、鋼管部内に液体の充填剤が充填されて、脱気装置及び引揚装置と共に設置孔又は凝固前のコンクリートが充填された設置孔の底部まで挿入されることを特徴とする。
また本発明は、脱気装置に、更に超音波振動装置を連結し、脱気装置を超音波振動させながら引き揚げることを特徴とする。
また本発明は、更に凝固前のコンクリートを加圧する段階を含んで施工されたことを特徴とする。
また本発明は、コンクリートが、土、砂、砂利、及び砕石から選ばれる1以上の骨材と、セメントと、水と、の混合物、及びこれらが硬化したものであることを特徴とする。
本発明の垂直型地中熱利用熱交換器は、脱気装置を、凝固前のコンクリートが充填された設置孔の底部から引き揚げながら凝固前のコンクリートを脱気することによって、土壌とコンクリート、及びU字管とコンクリートを密着させて、境界面における熱抵抗を減少させ、垂直型地中熱利用熱交換器の単位深さ当たりの熱交換量を150W/m以上に増加させることができた。
また本発明の垂直型地中熱利用熱交換器は、単位深さ当たりの熱交換量を増加させたことによって、ヒートポンプシステムの使用電力に対する熱供給量の比を増大させ、ヒートポンプシステムのランニングコストを下げ、経済性及び環境対応性に優れた地中熱利用ヒートポンプシステムを提供することができた。
更に本発明の垂直型地中熱利用熱交換器は、熱伝導率を上げることによって、垂直型地中熱利用熱交換器のコンクリート部及びU字管の長さを削減し、地中熱利用ヒートポンプシステムの設置費用を削減することができた。
特に、一般家庭用の空調機及び給湯機を設置するために最低限必要とされる5KWの熱量を得るための垂直型地中熱利用熱交換器の長さを、従来の125〜170メートルから50メートル以下に削減することができ、大幅な工事期間の短縮及び設置コスト削減が可能になった。
一般的な垂直型地中熱利用ヒートポンプシステムの一例を示す概略垂直断面図である。 垂直型地中熱利用熱交換器の大地から熱媒体への熱伝導における熱抵抗率を推算するための模式水平断面図である。 本発明の一実施例に係る垂直型地中熱利用熱交換器の模式縦断面図である。 本発明の垂直型地中熱利用熱交換器の設置方法を説明する図である。 本発明の脱気装置の構成要素の要部を示す断面図である。 本発明の脱気装置の一実施例の基板の平面図である。 本発明の脱気装置の一実施例の基板の鳥瞰図である。 7のA−A線に沿った断面から見た断面透視鳥瞰図である 本発明の脱気装置の他の実施例の円形基板の平面図である。 本発明の脱気装置の他の実施例の円形基板の鳥瞰図である。 本発明の更に他の実施例に係る垂直型地中熱利用熱交換器の模式縦断面図である。 本発明の脱気装置の更に他の実施例の円形基板の平面図である。 本発明の脱気装置の更に他の実施例の円形基板の鳥瞰図である。 本発明の第1実施形態の垂直型地中熱利用熱交換器の施工方法を示す工程図である。 本発明の第2実施形態の垂直型地中熱利用熱交換器の施工方法を示す工程図である。 本発明の実施例1の垂直型地中熱利用熱交換器の熱応答試験における1次側熱媒体の出口温度、入口温度、及びU字管の単位深さあたりの熱交換量の経時変化を示を示すグラフである。 本発明の実施例2の垂直型地中熱利用熱交換器の熱応答試験における1次側熱媒体の出口温度、入口温度、及びU字管の単位深さあたりの熱交換量の経時変化を示すグラフである。 本発明の実施例3の垂直型地中熱利用熱交換器の熱応答試験における1次側熱媒体の出口温度、入口温度、及びU字管の単位深さあたりの熱交換量の経時変化を示すグラフである。
以下に、添付図面を参照しながら、本発明の垂直型地中熱利用熱交換器及びその施工方法を詳細に説明する。
図3は、本発明の一実施例に係る垂直型地中熱利用熱交換器の模式縦断面図である。
図3に示すように、本発明の垂直型地中熱利用熱交換器10は、地面5から鉛直方向に掘削された設置孔20中に設けられ大地6に埋設されたコンクリート部11、コンクリート部11の内部に設けられたU字管12、及びU字管12とヒートポンプとを連結する1次側配管26を備え、U字管12に1次側熱媒体14を循環させて大地のエネルギーを吸収し、あるいは大地にエネルギーを排出する。
本発明は、図1に示す従来の垂直型地中熱利用熱交換器4と同様の形状であって、かつ熱伝導率が向上した垂直型地中熱利用熱交換器10の施工方法に関する。
図4は、本発明の垂直型地中熱利用熱交換器の設置方法を説明する図である。
本発明の垂直型地中熱利用熱交換器10は、掘削機で地面5から鉛直方向に、地中6に設けられた設置孔20を掘削する段階と、1次側の熱媒体14を流通させる1以上のU字管12を設置孔20の底部まで挿入する段階と、設置孔20に凝固前のコンクリートを充填し、固化させてコンクリート部11を形成するする段階と、を含んで施工される。
本発明の垂直型地中熱利用熱交換器10は、更に図4に示すように、コンクリートを脱気する脱気装置21及び脱気装置を地表まで引き上げる引揚装置22を設置孔20の底部まで挿入する段階と、U字管12、脱気装置21、及び引揚装置22が底部まで挿入され、凝固前のコンクリートが充填された設置孔20から脱気装置21を引揚げながら凝固前のコンクリートを脱気する段階と、を含むことを特徴とする。
図5は、本発明の脱気装置の構成要素の要部を示す断面図である。
図5に示すように、脱気装置21は設置孔20の内部に設けられ、設置孔20の横断面の一部を占有し、上下方向に移動自在に設けられた1以上の基板30と、基板30に設けられ、U字管12が貫通する1以上のU字管貫通部34と、凝固前のコンクリートが通過する1以上の開放部31と、基盤30と設置孔20の内面との間隔が狭くなった狭窄部32と、基板30を地表まで引き上げる引揚装置22と、を含んで構成される。基板30は複数個を鉛直方向に重ねて設けることができる。
(本発明の脱気装置の作用)
本発明の垂直型地中熱利用熱交換器は、設置孔20の底部から脱気装置21を引揚げるときに、開放部31、U字管貫通部34、及び狭窄部32を通過するコンクリートの流れ37よって、土壌6とコンクリート24との境界面16、及びU字管とコンクリート17との境界面に存在する空気層36が破壊され、空気層36がコンクリート24に置き換えられる。これによって土壌6とコンクリート24、及びU字管12とコンクリート24が密着し、土壌とコンクリート部との境界面16及びU字管とコンクリート部との境界面17の熱抵抗が減少して垂直型地中熱利用熱交換器の伝熱効率が上昇する。
基板30と設置孔20との間は、基盤30と設置孔20の内面との間隔が狭くなった狭窄部32であることが好ましい。従って、基板30は、設置孔20より小さな形状を有し、設置孔20の内壁と可能な限り多くの近接部分を有するものが好ましい。以下に円形基板33を例示して本発明を説明するが、本発明の基板30の形状は設置孔20の形状に基づいて決められるものであって、円形に限られるものではない。
引揚装置22は、脱気装置21の基板30を設置孔20の横断面と平行な方向に保持したままで地面まで引揚げることができるものであれ何れの形状のものでもよく、例えば基板30に連結され地面まで延引された索状又は柱状の部材を例示することができる。
また、脱気装置21に超音波振動を与えることができる。超音波振動は、引揚装置22又は別途の部材に超音波発生器28を連結し、超音波を基板30に伝達することができる。
図6は、本発明の脱気装置の一実施例の基板の平面図であり、図7はその鳥瞰図であり、図8は、図7のA−A線に沿った断面から見た断面透視鳥瞰図である。
図6〜8に示すように、本発明の一実施例の基板30は、設置孔20と中心軸25を共有し、設置孔20より小さな直径を有し、中心軸25に沿って移動自在に設けられた1以上の円形基板33であることができる。円形基板33は、U字管貫通部34と、凝固前のコンクリートが通過する1以上の開放部31と、設置孔20の内壁又はU字管12の外面と近接した狭窄部32と、を有し、引揚装置22と連結されることが好ましい。円形基板33は、U字管貫通部34を形成するために、U字管貫通部34を連結する切断線35を設けて2個の部材で形成してもよい.
図9は本発明の脱気装置の他の実施例の基板の平面図であり、図10は、その鳥瞰図である。
図9、10に示すように、本発明の他の実施例の基板130は、4個のU字管貫通部134を有し、一個の設置孔20に2個のU字管を設けた垂直型地中熱利用熱交換器である。一個の設置孔20に2個のU字管12を設けることによって、垂直型地中熱利用熱交換器の伝達効率を更に改善することができる。
基板130の中心線25、円形基板133、開放部131、及び切断線135は、図5、6に記載した一実施例の円形基板33の相当する部材と同じ形状である。
図11は、本発明の更に他の実施例に係る垂直型地中熱利用熱交換器の模式縦断面図である。
図11に示すように、本発明の更に他の実施例に係る垂直型地中熱利用熱交換器210は、底が閉じた鋼管238を使用し、その中にU字管212を設置するものであり、地面5から鉛直方向に大地6の中に埋設されたコンクリート部211、コンクリート部211の内部に挿入された底が閉じた鋼管部238、鋼管部238の内部に設けられたU字管212、鋼管部238の内部に充填された充填剤239、及びU字管212とヒートポンプを連結する1次側配管226を備え、U字管212に1次側熱媒体14を循環させて大地のエネルギーを吸収し、あるいは大地にエネルギーを排出する。
本発明の更に他の実施例に係る垂直型地中熱利用熱交換器の鋼管部238は熱伝達率が高く、液体の充填剤239も対流を生じて熱伝達が促進されるので、U字管212を鋼管部238で覆っても、地中熱伝達装置210の全体の熱伝達率の低下は少ない。しかし、土壌6とコンクリート部211との境界面及びコンクリート部211と鋼管238との界面には空気層が生じて熱伝達が低下するので、施工にあたっては基盤を備える脱気装置を用いて空気層を除去する必要がある。
図12は、本発明の脱気装置の更に他の実施例の基板の平面図であり、図13はその鳥瞰図である。
図12、13に示すように、本発明の更に他の実施例に係る垂直型地中熱利用熱交換器210の基板230は、U字管貫通部234が1個である。
基板230の円形基板233、開放部231、及び切断線235は、図5、6に記載した一実施例の円形基板33の相当する部材と同じ形状である。
図14は、本発明の第1実施形態の垂直型地中熱利用熱交換器の施工方法を示す工程図である。
本発明の第1実施形態の垂直型地中熱利用熱交換器の施工方法の第一段階は、図14(a)に示すように、地面に垂直方向に設置孔20を掘削する段階である。垂直型地中熱利用熱交換器を設けることのみを目的とする場合は、例えば掘削機23(先端部分のみ図示する)によって円形の設置孔を掘削するのが効率的であるが、設置孔の形状は円形に限定されない。
第二段階は、図14(b)に示すように、1次側熱媒体を循環させるU字管12、脱気装置21、及び脱気装置21を地表まで引揚げる引揚装置22を、掘削した設置孔20の底部まで挿入する段階である。U字管12及び脱気装置21を掘削機23の先端部に取り付けて、設置孔20を掘削しながらU字管12と脱気装置21とを設置孔20の底部まで挿入することもできる。
第三段階は、図14(c)に示すように、U字管12、脱気装置21、及び引揚装置22が挿入された設置孔20に凝固前のコンクリート24を充填する段階である。凝固前のコンクリート24は、設置孔20の上部から充填することができる。また、U字管及び脱気装置を取り付ける装置と、設置孔の下部からコンクリートを充填できる装備と、を備える掘削機(図示しない)を用いて、設置孔20を掘削しながらU字管12と脱気装置21と挿入し、設置孔20を掘削した後に凝固前のコンクリートを設置孔20の下部から充填することができる。
第四段階は、図14(d)に示すように、コンクリート24が充填された設置孔20から、引揚装置22を用いて脱気装置21を引き揚げながら、凝固前のコンクリート24を脱気する段階である。脱気装置21でコンクリートを攪拌し、脱気装置21を設置孔20の内壁面とU字管の表面との近傍を移動させることによって、土壌とコンクリート部との境界面16及びU字管とコンクリート部との境界面17に付着する気体を集めて脱気することができる。
本発明は、コンクリートを充填しながら脱気装置を引き上げ、第三段階のコンクリート充填と第四段階の脱気とを同時に行う変形例を含むことができる。
また、脱気装置21に、図5に示すように、超音波発振装置28を連結し、脱気装置21を超音波で振動させながら凝結前のコンクリート24を脱気することができる。
本発明で用いるコンクリートは、上記(a)〜(d)の操作を完了できるよう、流動性が高く凝固時間が長いものが好ましい。また、コンクリートに用いる砂利は、粒径の小さいものが好ましい。
第五段階は、図14(e)に示すように、コンクリートを硬化させ、垂直型地中熱利用熱交換器10の施工を完成させる段階である。
コンクリート24が固化したのち、図1に示すように、1次側配管26および2次側配管27を配管してヒートポンプ3及び負荷機2を連結することができる。
図15は、本発明の第2実施形態の垂直型地中熱利用熱交換器の施工方法を示す工程図である。
本発明の第2の実施形態の施工方法の第一段階は、図15(a)に示すように、本発明の第2の実施形態と同様に掘削機23(先端部の身図示する)で設置孔20を掘削する段階である。
第二段階は、図15(b)に示すように、掘削した設置孔20に凝固前のコンクリート24を充填する段階である。
第三段階は、図15(c)に示すように、1次側熱媒体を通過させるU字管12と、地表まで設けられた引揚装置22を有する脱気装置21と、を下向きの力を付加しながら凝固前のコンクリート24が充填された設置孔20の底部まで挿入する段階である。また、U字管12を図4に示す鋼管部28で予め覆って、下向きの力を付加しながら凝固前のコンクリートが充填された設置孔20に挿入することもできる。
第四段階と第五段階は、第1の実施例と同様な工程である。
本発明の垂直型地中熱利用熱交換器は、更に凝固前のコンクリートを加圧する段階を更に含んで設置されることが好ましい。凝固前のコンクリートを加圧する装置は、公知であるので、詳細な記述は省略する。
[実施例1]
(垂直型地中熱利用熱交換器の施工)
垂直型地中熱利用熱交換器の設置場所を整地した後、掘削機(型式:THC、製造会社(株)利根、掘削能力:300m)を用いて直径150mm、深さ52メートルの垂直型地中熱利用熱交換器の設置孔20を掘削し、設置孔20の51メートルの深さまで、外径34mm、内径27mmのポリエチレン管を曲げて作成したU字管12、図6〜8に記載した円形基板33を有する脱気装置21、及び脱気装置21から地面5まで延引された引揚装置22を挿入した。ここで、円形基板33は、2個のU字管貫通部34、34を通る切断線35を設けて2個の部材で形成し、U字管貫通部34をU字管12が貫通するよう配置した後、図示しない固定部材で固定した。
次いで、U字管12、引揚装置22、及び脱気装置21が挿入された設置孔20の上部から地面までコンクリートを充填した後、引揚装置22を用いて脱気装置を地表まで引上げて凝固前のコンクリートを脱気し、コンクリートを固化させて垂直型地中熱利用熱交換器10を施工した。
(熱応答試験)
施工した垂直型地中熱利用熱交換器10のU字管12に、初温26.6度の水を、平均36.8L/minの流量で循環させ、垂直型地中熱利用熱交換器10をヒートポンプ[型式:GSHP−1001、製造会社:サンポット株式会社、定格電力3.38KW]に連結し、ヒートポンプから供給される冷却水を冷房装置の室内機に循環させて、夏季に広さ50畳の室温28.8℃の部屋を冷房運転した。
表2は、本発明の実施例1の垂直型地中熱利用熱交換器の、熱応答試験における1次側熱媒体の出口温度、入口温度、及びU字管の単位深さあたりの熱交換量の経時変化を示し、図16はそのグラフである。なお、図16の左側縦軸は温度を、右側縦軸は単位深さ(1m)あたりの熱交換量を、横軸は時間[分]を示す。
表3及び図16に示すように、実施例1の垂直型地中熱利用熱交換器10は、平衡状態に達した運転開始10分後〜測定終了時130分後までの間の、U字管入口水温は28.7〜31.7℃の範囲であり、出口水温は26.0〜28.6℃の範囲であり、熱交換器10の平均出力は6.50KWであり、深さ1mあたり平均熱交換量(地中との熱交換量)は127W/mであった。
また、ヒートポンプから室内機への冷却水の平均流量は16.7L/minであり、往き水温は5.9〜6.2度、戻り水温は10.5〜11.3度の範囲であり,平均冷房出力は5.84KWであり、ヒートポンプ装置全体の消費電力は1.49kwであった。
Figure 0005590365
[実施例2]
(垂直型地中熱利用熱交換器の施工)
深さ39メートルの垂直型地中熱利用熱交換器10の設置用の設置孔20を実施例1と同様の操作で掘削し、U字管12を地表から37メートルまで挿入した垂直型地中熱利用熱交換器10を施工した。
(熱応答試験)
施工した垂直型地中熱利用熱交換器10のU字管12に、初温26.6度の水を、平均33.2L/minの流量で循環させ、垂直型地中熱利用熱交換器10をヒートポンプ[型式:GSHP−1001、製造会社:サンポット株式会社、定格電力3.38KW]に連結し、実施例1と同様の条件で冷房運転した。その結果を表3及び図17に示す。
表3は、本発明の実施例2の垂直型地中熱利用熱交換器の、熱応答試験における1次側熱媒体の出口温度、入口温度、及びU字管の単位深さあたりの熱交換量の経時変化を示し、図17はそのグラフである。なお、図17の左側縦軸は温度を、右側縦軸は単位深さ(1m)あたりの熱交換量を、横軸は時間[分]を示す。
実施例2における、垂直型地中熱利用熱交換器10の、平衡状態に達した運転開始10分後〜測定終了時65分後までの間の、U字管入口水温は28.1〜32.2℃の範囲であり、出口水温は25.5〜29.1℃の範囲であり、熱交換器10の平均出力は5.60KWであり、深さ1mあたり平均熱交換量(地中との熱交換量)は151W/mであった。
また、ヒートポンプから室内機への冷却水の平均流量は16.6L/minであり、往き水温は5.7〜5.9℃、戻り水温は9.7〜10.6℃の範囲であり,平均冷房出力は4.98KWであり、ヒートポンプ装置全体の消費電力は1.25kwであった。
Figure 0005590365
[実施例3]
(垂直型地中熱利用熱交換器の施工)
深さ21メートルの垂直型地中熱利用熱交換器10の設置用の設置孔20を実施例1と同様の操作で掘削し、U字管12を地表から19メートルまで挿入した垂直型地中熱利用熱交換器10を施工した。
(熱応答試験)
施工した垂直型地中熱利用熱交換器10のU字管12に初温31.9度の水を、平均26.8L/minの流量で循環させ、垂直型地中熱利用熱交換器10をヒートポンプ[型式:GSHP−1001、製造会社:サンポット株式会社、定格電力3.38KW]に連結し、実施例1と同様の条件で冷房運転した。その結果を表4及び図18に示す。
表4は、本発明の実施例3の垂直型地中熱利用熱交換器の、熱応答試験における1次側熱媒体の出口温度、入口温度、及びU字管の単位深さあたりの熱交換量の経時変化を示し、図18はそのグラフである。なお、図18の左側縦軸は温度を、右側縦軸は単位深さ(1m)あたりの熱交換量を、横軸は時間[分]を示す。
実施例2における、垂直型地中熱利用熱交換器10の、平衡状態に達した運転開始10分後〜測定終了時50分後までの間の、U字管入口水温は38.8〜48.2℃の範囲であり、出口水温は34.7〜43.6℃の範囲であり、熱交換器の平均出力は6.68KWであり、深さ1mあたり平均熱交換量(地中との熱交換量)は357W/mであった。
また、ヒートポンプから室内機への冷却水の平均流量は16.8L/minであり、往き水温は5.7〜6.2℃、戻り水温は10.8〜11.0℃の範囲であり,平均冷房出力は5.71KWであり、ヒートポンプ装置全体の消費電力は2.30KWであった。
Figure 0005590365
実施例1で施工した垂直型地中熱利用熱交換器は、深さ51メートルのU字管を有する。熱応答試験によれば、表2及び図16に示すように、U字管入口水温は、平衡状態に達した運転開始10分後の28.7℃から測定終了時の130分後は31.7℃まで上昇し、U字管出口水温は、運転開始10分後は26.0度であり、測定終了時は28.6度であった。2時間の運転で地中熱利用熱交換器10の出口水温が2.6度しか上昇せず、余裕のある、安定した運転が実施された。また、単位深さあたりの熱交換量が127W/mであり、これは、計算基準値(40W/m)の3倍以上に相当する。
本実施例におけるヒートポンプシステムは、平均冷房出力5.84KWで2時間運転した場合の全体の平均消費電力が1.49KWであったので、消費電力の3.9倍の冷房出力を得たことになる。
実施例1におけるヒートポンプシステムの5.84KWという熱交換量は、一般家庭の給湯及び空調設備を余裕を持って賄うことができる。また、従来の垂直型地中熱利用熱交換器は125メートルの深さまで掘るのが標準的であったが、本発明の垂直型地中熱利用熱交換器をこの深さまで設けると、従来に比べると、8.5KWの熱交換量の増加となる。この増加分は、560リットルの給湯器と幅5m×長さ5mの道路の融雪装置を更に設置できる容量である
実施例2で施工した垂直型地中熱利用熱交換器は、深さ37メートルのU字管を有する。熱応答試験によれば、表3及び図17に示すように、U字管入口水温は、平衡状態に達した運転開始10分後の28.1℃から測定終了時の65分の32.2℃まで上昇し、出口水温は、運転開始10分後は25.5度であり、測定終了時の65分後は29.1度であり、55分間の運転で地中熱利用熱交換器の出口水温は3.6度しか上昇せず、安定した運転が実施された。また、単位深さあたりの熱交換量が151W/mであった。これは、これは計算基準値の3.8倍に相当する。
実施例2におけるヒートポンプシステムの4.65KWという熱交換量は、一般家庭の給湯及び空調設備を賄うことができる。掘削機の一日の掘削能力は約30メートルと言われているので、掘削機の改良によって実施例2に示す垂直型地中熱利用熱交換器用の設置孔は1日で掘削できる可能性があり、施工費を大幅に節減できる可能性がある。
実施例3で施工した垂直型地中熱利用熱交換器は、深さ19メートルのU字管を有する。熱応答試験によれば、表3及び図18に示すように、U字管入口水温は、平衡状態に達した運転開始10分後の38.8℃から測定終了時の48.2℃まで上昇し、U字管出口水温が34.7℃から43.6℃に上昇し、熱交換器の能力が不足していることが示された。なお、平均357W/mという高い単位深さあたりの熱交換量が得られたのは、本発明の熱交換器の高い熱伝導率を示すと共に、U字管水温が上がり、土壌と1次側熱媒体との温度差が広がったことも影響していると推定される。
本実施例におけるヒートポンプシステムは、平均冷房出力5.71の出力kWが得られたが、電気消費量が2.00kWに増加し、消費電力の2.9倍の冷房出力を得た。
実施例3の熱交換器は、一般家庭用の空調設備用の熱交換器としては能力が不足しているが、設置孔を容易に施工できるので設置費用は大幅に削減され、例えば、560リットルの給湯器用の熱交換器として使用することができる。
以上、本発明に関する好ましい実施形態を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の属する技術範囲を逸脱しない範囲での全ての変更が含まれる。
1 地中熱利用ヒートポンプシステム
2 熱利用装置(負荷機)
3 ヒートポンプ
4、10、210 垂直型地中熱利用熱交換器
5 地面
6 大地(土壌)
7 熱伝達
8 圧縮装置
9 膨張弁
11 コンクリート部
12、212 U字管
13 循環ポンプ
14 1次側熱媒体
15 2次側熱媒体
16 土壌とコンクリート部との境界面
17 U字管とコンクリート部との境界面
18 1次側熱交換器
19 2次側熱交換器
20 設置孔
21 脱気装置
22 引揚装置
23 掘削機
24 コンクリート
25 中心軸
26 1次側配管
27 2次側配管
28 超音波発生器
30 基板
31 開放部
32 狭窄部
33 円形基板
34 U字管貫通部
35 切断線
36 空気層
37 コンクリートの流れ
38 鋼管部
39 充填剤

Claims (9)

  1. 掘削機で地面に垂直な設置孔を掘削する段階と、熱媒体を流通させる1以上のU字管を前記設置孔の底部まで挿入する段階と、前記設置孔に凝固前のコンクリートを充填する段階と、コンクリートを硬化させる段階と、を含んで施工される垂直型地中熱利用熱交換器の施工方法であって、
    更に、コンクリートを脱気する脱気装置及び前記脱気装置を地表まで引き上げる引揚装置を前記設置孔の底部まで挿入する段階と、
    前記U字管、前記脱気装置及び前記引揚装置が底部まで挿入され、更に凝固前のコンクリートが充填された設置孔の底部から前記脱気装置を引揚げながら凝固前のコンクリートを脱気する段階と、
    を含むことを特徴とする熱伝導率が向上した垂直型地中熱利用熱交換器の施工方法。
  2. 前記脱気装置は、設置孔の内部に設けられ、設置孔の横断面の一部を占有し、U字管が貫通する1以上のU字管貫通部、及び凝固前のコンクリートが通過する1以上の開放部を有し、設置孔の長軸方向に移動自在に設けられた1以上の基板と、前記引揚装置と、を有することを特徴とする請求項1に記載の熱伝導率が向上した垂直型地中熱利用熱交換器の施工方法。
  3. 前記基板は、円形であって、前記設置孔と中心軸を共有し、前記設置孔より小さな直径を有し、前記中心軸に沿って移動自在に設けられ、前記U字管が貫通する1以上のU字管貫通部と、凝固前のコンクリートが通過する1以上の開放部と、を有する円形基板であることを特徴とする請求項2に記載の熱伝導率が向上した垂直型地中熱利用熱交換器の施工方法。
  4. 掘削機で前記設置孔を掘削する段階と、
    前記U字管と、前記脱気装置と、前記引揚装置と、を前記設置孔の底部まで挿入する段階と、
    前記設置孔に凝固前のコンクリートを充填する段階と、
    凝固前のコンクリートが充填された設置孔から、前記引揚装置を用いて、前記脱気装置を引揚げながら前記凝固前のコンクリートを脱気する段階と、
    コンクリートを硬化させる段階と、
    を含んで施工されたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の熱伝導率が向上した垂直型地中熱利用熱交換器の施工方法。
  5. 掘削機で前記設置孔を掘削する段階と、
    前記設置孔に凝固前のコンクリートを充填する段階と、
    前記U字管と、前記脱気装置と、前記引揚装置と、を前記設置孔の底部まで挿入する段階と、
    凝固前のコンクリートが充填された設置孔から、前記引揚装置を用いて、前記脱気装置を引き揚げながら前記凝固前のコンクリートを脱気する段階と、
    コンクリートを硬化させる段階と、
    を含んで施工されたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の熱伝導率が向上した垂直型地中熱利用熱交換器の施工方法。
  6. 前記U字管が、底面の閉じた鋼管部に挿入され、前記鋼管部内に液体の充填剤が充填されて、前記脱気装置及び前記引揚装置と共に前記設置孔又は前記凝固前のコンクリートが充填された設置孔の底部まで挿入されることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の熱伝導率が向上した垂直型地中熱利用熱交換器の施工方法。
  7. 前記脱気装置に、更に超音波振動装置を連結し、前記脱気装置を超音波振動させながら引き揚げることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の熱伝導率が向上した垂直型地中熱利用熱交換器の施工方法。
  8. 前記垂直型地中熱利用熱交換器は、更に凝固前のコンクリートを加圧する段階を含んで施工されたことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の熱伝導率が向上した垂直型地中熱利用熱交換器の施工方法。
  9. 前記コンクリートが、土、砂、砂利、及び砕石から選ばれる1以上の骨材と、セメントと、水と、の混合物、及びこれらが硬化したものであることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の熱伝導率が向上した垂直型地中熱利用熱交換器の施工方法。
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