JP5562259B2 - 無線通信ネットワークにおける通信装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、無線通信ネットワーク内の使用のための、特にそうしたネットワーク内のルート選択の最適化のためのノード及び方法に関する。
無線/セルラ通信ネットワーク及びシステムの開発においては、良好なカバレージ及び高いデータレートのサポートが望まれる。同時に、システムを構築し維持するコストの観点が非常に重要であり、将来においてはそのような傾向が一層強まるものと予想される。既存の無線通信システムのトポロジーは、固定的な無線基地局と、典型的にネットワーク内で通信セッションに関わる、送受信のみを行うエンティティとしての移動局と、を伴うセルラアーキテクチャにより特徴付けられてきた。
受信信号にダイバーシティを導入する1つの手法は、送信機において複数のアンテナが使用されると共に、受信機において1つ以上のアンテナを使用する可能性がある場合に提供される、空間的ダイバーシティを利用することである。複数のアンテナの使用は、単一アンテナシステムと比較して、大幅なダイバーシティ及び多重化利得を提供する。そのため、複数入力複数出力(MIMO:Multiple-Input Multiple-Output)無線システムは、単一入力単一出力(SISO:Single-Input Single-Output)システムと比較して、リンクの信頼性及びスペクトラム効率を改善することができる。無線システムにおいて、一般的に、移動局は可能な限り小規模かつ軽量であるべきことから、移動局に1つより多くのアンテナを含めることは望まれない。
マクロダイバーシティを提供する他の1つの方法は、中継である。中継システムは、中継ノードにより補完される従来型の無線ネットワークである。中継ノードは、例えば、基地局、他の中継ノード及び/又はユーザ端末などの他のネットワーク要素との間で無線により通信する。このようにして、中継ノードは、通信装置の一方又は双方が1つのアンテナのみを有する状況においてダイバーシティを導入するために使用され得る。協調中継システムは、意図される宛て先へ送信される情報が様々なルートを通じて伝搬され当該宛て先において合成される中継システムである。各ルートは、中継ノードを利用する1つ以上のホップから構成され得る。加えて、宛て先は、送信元からの直接の信号を受信し得る。所望のパラメータに基づいて、協調中継システムを多数のカテゴリに分けることが可能である。
“Multi-User Space-Time Coding in Cooperative Networks”(P.A.Anghel, G.Leus, M.Kaveh, Proc. of IEEE ICASSP, Hong-Kong, April 6-10, 2003)及び“Distributed Space-Time Coding in Cooperative Networks”(P.A.Anghel, G.Leus, M.Kaveh, Proc. of the Nordic Signal Processing Symposium, Norway, October 4‐7, 2002)は、送信ダイバーシティに基づく中継スキームについて論じている。
“Coherent Cooperative Transmission from Multiple Adjacent Antennas To a Distant Stationary Antenna Through AWGN Channels”(Yung-Szu Tu and Gregory Pottie, Proc. of IEEE VTC 2002, Birmingham, Alabama, USA, May 6‐9, 2002)において、協調送信機のためのコヒーレント送信が、再生式の(regenerative)ケースについて及び一致する送信電力と共に検討された。
かかる文献において、多数の中継スキームが、マルチホップシステムの配備のための適切なシナリオに関する一般的な推奨を与えるために、シングルホップシステムと比較されてきた。
“On the Outage Capacity of MIMO Multihop Net-works”(Y.Fan and J.S.Thompson, IEEE Globecom 2005,St.Louis, USA, Nov. 2005)は、瞬間的なチャネル状態情報(CSI:channel state information)に基づいて決定がなされるルーティングアルゴリズムを開示している。この方法は、実用に際し、瞬間的なCSIの取得がFDDシステム方式において現実的でないという制約を有する。
“Relayer Selection Strategies in Cellular Networks With Peer-to-Peer Relaying”(V.Sreng, H.Yanikomeroglu,and D.D.Falconer, IEEE VTC Fall Oct.2003)は、経路利得に基づくルーティングアルゴリズムを開示している。経路利得に基づくルーティングアルゴリズムは、無線チャネルの高速フェージングが適切な形で考慮されていないために、最適でない。
本発明の目的は、中継ノードが関与する無線ネットワークにおけるルート選択を改善することである。
1つの観点において、本発明は、送信装置が少なくとも1つの受信装置との無線通信のために構成される無線通信システム、における使用のための通信装置であって、上記ネットワークは、さらに、上記送信装置から信号を受信して上記受信装置へ転送するよう構成される少なくとも第1及び第2の中継ノード、を含み、上記ノードは、上記送信装置及び上記受信装置の間の少なくとも第1及び第2の通信経路を識別するステップであって、上記経路の少なくとも一方は上記第1又は上記第2の中継ノードを含む当該ステップと、上記第1及び第2の通信経路内の少なくとも1つのホップのそれぞれ第1及び第2のキャパシティを計算するステップと、上記第1及び第2のキャパシティに関する情報を、上記無線ネットワーク内の少なくとも1つの他の通信ノードへ通信するステップと、を実行するよう構成されるプロセッサを含むことを特徴とする、典型的にはユーザ端末である通信装置に関する。
また、本発明は、送信装置が少なくとも1つの受信装置との無線通信のために構成される無線通信システム、における使用のための通信装置であって、上記ネットワークは、さらに、上記送信装置から信号を受信して上記受信装置へ転送するよう構成される少なくとも第1及び第2の中継ノード、を含み、上記ノードは、上記無線通信システム内の他の通信装置から、上記送信装置及び上記受信装置の間の第1及び第2の通信経路内の少なくとも1つのホップのそれぞれ第1及び第2のキャパシティに関する情報を受信するステップと、計算された上記第1及び第2のキャパシティに基づいて、上記中継スキームを選択するステップと、を実行するよう構成されるプロセッサを含むことを特徴とする、通信装置に関する。
上記通信装置は、典型的には、基地局、又は中継ノードのうちの1つ以上である。
また、本発明は、少なくとも1つの受信装置との無線通信のために構成される少なくとも1つの送信装置を含む無線通信ネットワークにおける、上記送信装置及び上記受信装置の間の通信のための中継スキームの選択の方法であって、上記ネットワークは、さらに、上記送信装置から信号を受信して上記受信装置へ転送するよう構成される少なくとも第1及び第2の中継ノード、を含み、上記方法は、上記送信装置及び上記受信装置の間の少なくとも第1及び第2の通信経路を識別するステップであって、上記経路の少なくとも一方は上記第1又は上記第2の中継ノードを含む当該ステップと、上記第1及び第2の通信経路内の少なくとも1つのホップのそれぞれ第1及び第2のキャパシティを計算するステップと、計算された上記第1及び第2のキャパシティに基づいて、上記中継スキームを選択するステップと、を含む方法に関する。
上記キャパシティは、上記経路又はホップの長期的なキャパシティであるべきである。好適な実施形態において、上記キャパシティは、上記接続についての第2順序統計量(second order statistics)に基づいて計算される。
例えば、上記キャパシティは、次の式に基づいて計算され得る。
Figure 0005562259
ここで、
Rは、STBCの符号レート(code rate)であり、
S/Nは、送信SINR(transmitted SINR)であり、
は、送信アンテナ数であり、
は、受信アンテナ数であり、
μは、上記第2ホップにおけるチャネルの平均値であり、σは、上記第2ホップにおけるチャネルの分散である。
上記分散σが無視されるという、この式のより単純化されたバージョンもまた使用されてよい。
基本的なアイディアは、マルチホップシステムのスループットを最適化するために、協調中継選択ダイバーシティと中継STBCとの間で切り替えることである。切り替えの閾値は、長期的なエルゴード的キャパシティ(ergodic capacity)(即ち、チャネルの第2順序統計量)に基づいており、瞬間的なチャネル状態情報には基づかない。平均キャパシティの計算は、テイラー級数の方法から導かれることができ、それによりキャパシティを評価するための正確かつ容易な手法が可能となる。
例えば、中継選択ダイバーシティは、あるチャネル条件下での中継アラムーティ(Alamouti)よりも適切であり、よって、上記2つのスキームのいずれも、あらゆるチャネル条件下で最適なシステムキャパシティを生み出すものではないであろう。
ルート選択を最適化することにより、本発明に係るノード及び方法は、マルチホップシステムのシステムキャパシティを増加させる。
提案する方法は、例えば、チャネルの第2順序統計量などの長期的なキャパシティデータに依存しており、瞬間的なチャネル状態情報には依存しない。なぜなら、中継スキームの選択が、長期的なエルゴード的キャパシティ(即ち、チャネルの第2順序統計量)に基づいているためである。結果として、提案する方法は、チャネルの障害に対してよりロバストである。
また、本発明に係る方法は、移動端末が高速すぎる速さで移動しない限りにおいて、移動端末が中継ノードとして使用される構成においても実装され得る。そうした構成は、例えば、“Multi-User Space-Time Coding in Cooperative Networks”(A.Anghel, G.Leus, M.Kaveh, Proc. of IEEE ICASSP, Hong-Kong, April 6‐10, 2003)及び“Space-Time Block Codes for Virtual Antenna Arrays”(M.Dohler, E.Lefranc, H.Aghvami, Proc. of IEEE PIMRC2002, Lisbon, Portugal, September 15‐18, 2002)において議論されている。
以下、次の添付図面を参照しながら、例示的手法で本発明をより詳細に説明する。
基地局、ユーザ端末及び2つの中継ノードを示すシステムモデルである。 本発明に係る方法のフローチャートである。 シミュレーションに基づく図1のシステムにおけるエルゴード的なキャパシティを表している。 提案される方法に基づく図1のシステムにおけるエルゴード的なキャパシティを表している。
図1において、1つの基地局1、1つのユーザ端末3、及び2つの中継ノードRN1、RN2を含むシステムモデルが示されている。システム内のユーザ端末は、中継ノードRN1、RN2の双方から協調的にサービスを受けることも可能であり、それら中継ノードの1つからサービスを受けることも可能である。この例のために、第1ホップは完全であって、エルゴード的キャパシティを最大化するために、第2ホップに基づいて中継ノードを選択することが目的であるものとする。中継を要するユーザ端末は、[RN1]、[RN2]、又は[RN1,RN2]からサービスを受けることができる。また、利用可能な送信電力の合計は、一定であり、又は限定されているものとする。
中継選択の基準は、後に議論するように、中継スキームの各候補についてキャパシティを計算し、計算されたキャパシティを比較することにより決定され得る。典型的には、最大のキャパシティを伴うケースを選択することができ、但し他の要因もまた考慮に入れられてよい。ユーザ端末が第1の中継ノードRN1の近くにいる場合、送信電力の全体を第1の中継ノードにより使用するスキームが、最大のキャパシティを与えるであろう。従って、この中継スキームが選択され得る。ユーザ端末が第2の中継ノードRN2の近くにいる場合、送信電力の全体を第2の中継ノードにより使用するスキームが、最大のキャパシティを与えるであろう。従って、この中継スキームが選択され得る。ユーザ端末が中継ノードRN1、RN2のほぼ真ん中に位置する場合には、典型的には、中継ノードRN1及びRN2に利用可能な電力を共用させることにより、最大のキャパシティは達成されるであろう。
以下の計算において、次の定義が使用される:
Rは、STBCの符号レートであり、
S/Nは、送信SINRであり、
は、送信アンテナ数であり、
は、受信アンテナ数であり、
Hは、送信機と受信機との間のチャネル行列であり、
E{・}は、その引数の期待値である。
“Closed-Form Capacity Expres-sion of othogonalized correlated MIMO channels”(Musavian, Mischa Dohler, et al, IEEE communication letters, VOL.8, No.6, June, 2004)によれば、分配されるSTBCのキャパシティは、次の通りである。
Figure 0005562259
送信機と受信機との間のチャネル行列Hは、次のように与えられる:
Figure 0005562259
ここで、hijは、チャネル行列Hの要素である。
エルゴード的キャパシティCergは、次の通りである。
Figure 0005562259
ここで、fλ(λ)はλの確率密度関数であり、λは次のように与えられる:
Figure 0005562259
式(1)によれば、キャパシティCを次のように表すことができる。
Figure 0005562259
キャパシティの式の変数xの近傍におけるテイラー級数を用いて、式(5)は次のように展開される。
Figure 0005562259
ここで、
Figure 0005562259
とし、式(7)及び(9)を式(11)に代入すると、次のようになる。
Figure 0005562259
式(12)から、第2ホップ内のチャネルの平均値μ及び分散σが与えられれば、エルゴード的キャパシティを予測することができるということが容易に理解される。
図2は、所与の状況下で最適な中継スキームを選択するために用いられる、本発明の一実施形態に係る方法のフローチャートである。単に一例として図1に示したシステムを参照しながら、当該方法は、次のステップを含む。
S31:ユーザ端末において、基地局からユーザ端末までの異なるルートの候補を識別する。一例として図1のシステムを使用すれば、4つの異なるルートが識別され得る。即ち、第1の中継ノードRN1を経由、第2の中継ノードRN2を経由、若しくは中継ノードRN1及びRN2の双方を経由、又はいずれの中継ノードも関与せず直接、である。
S32:ユーザ端末において、異なるルートの候補の各々について、長期的なキャパシティを表すパラメータを計算する。これは、例えば式(12)に従ってエルゴード的キャパシティを計算することにより、第2順序統計量を用いて達成され得る。代替的な式が使用されてもよい。例えば、式(12)を単純化した式(13)として示されるバージョンが使用されてもよい。式(13)において、分散σは、SINRが高い場合には正確でない可能性があるため、無視されている。
Figure 0005562259
S33:ユーザ端末は、算出した値を中継ノードRN1、RN2及び/又は基地局へ報告する。
S34:基地局又は中継ノードにおいて、ステップS32にて決定されたような最大のキャパシティを有するルートを選択する。基地局において選択がなされる場合には、基地局は、関係する全ての中継ノードへ決定を通信する。その代わりに、中継ノードによって決定がなされてもよく、その場合には、決定をする中継ノードが、その決定を関係する他の全ての中継ノードへ通信しなければならない。さらに別の代替手段は、各中継ノードにユーザ端末から受信される同じデータに基づいて自らの決定をさせることである。
当業者には明白であるように、上記スキームは、2つよりも多くの中継ノードを含む構成に容易に拡張可能である。最適なルートが選択されることを保証するためには、そのような構成において、全てのルートの候補が識別されるべきである。しかしながら、例えば、所与の状況下で高いキャパシティを与える可能性の高いルートなど、ルートのいくつかのみを識別することがより実用的であり得る。
図3aは、上述した式(1)に基づくシミュレーション結果を示している。シミュレーションにおいて、レイリーチャネルを前提とした。ユーザ端末は、異なる位置に配備され、各々の位置ごとに、それぞれチャネルの実現(channel realization)に対応する10000個のスナップショットが生成された。キャパシティは、式(1)に従って計算された。あるチャネルの実現についてのエルゴード的なキャパシティは、その実現に関するスナップショットの全てにおけるキャパシティの平均値である。x軸は、式(4)に従い、以下のようなγ及びγであるところの、γ/(γ+γ)を表す。
Figure 0005562259
よって、x軸は、ユーザ端末の位置を間接的に表す。γ/(γ+γ)が小さい場合には、ユーザ端末は第2の中継ノードRN2に近い。γ/(γ+γ)が大きい場合には、ユーザ端末は第1の中継ノードRN1に近い。丸印を付した曲線は、信号が中継ノードRN1、RN2の双方により協調して送信される状況を表している。矩形の印を付した曲線は、信号が第1の中継ノードRN1のみを経由して送信される状況を表している。三角形の印を付した曲線は、信号が第2の中継ノードRN2のみを経由して送信される状況を表している。
図3bは、チャネルの第2順序統計量、即ちμλ及びσ λのみが要求される式(12)を用いて得られる、対応する曲線を示している。図に表れているように、図3a及び3b内の曲線は、本質的に等しい。よって、式(12)に従った近似の手法は、式(1)に基づくシミュレーションと実質的に同等の結果を生み出している。

Claims (10)

  1. 送信装置が少なくとも1つの受信装置との無線通信のために構成される無線通信ネットワーク、における使用のための通信装置であって、
    前記無線通信ネットワークは、さらに、前記送信装置から信号を受信して前記受信装置へ転送するようそれぞれ構成される、第1のマルチホップ通信経路の第1の中継ノード及び第2のマルチホップ通信経路の第2の中継ノード、を少なくとも含み、
    前記通信装置は、
    それぞれ前記送信装置及び前記受信装置の間にある少なくとも第1及び第2のマルチホップ通信経路を識別するステップと、
    前記第1のマルチホップ通信経路の第1のキャパシティ、および前記第2のマルチホップ通信経路の第2のキャパシティの各々を計算するステップと、ここで、前記第1のキャパシティおよび前記第2のキャパシティは、各々、前記第1のマルチホップ通信経路の第2ホップのチャネルにおけるチャネルの平均値および分散および前記第2のマルチホップ通信経路の第2ホップにおけるチャネルの平均値および分散に基づいて計算される長期的なキャパシティであり、
    前記第1のキャパシティおよび前記第2のキャパシティに関する情報を、キャパシティの比較及び複数の中継スキームからの中継スキームの選択のために提供される前記無線通信ネットワーク内の少なくとも1つの他の通信装置へ通信するステップと、
    を実行するよう構成されるプロセッサを含むことを特徴とし、
    前記中継スキームの少なくとも1つは、少なくとも前記第1及び第2の中継ノードの間の協調的な中継に関する、通信装置。
  2. 前記プロセッサは、次の式に基づいて前記第1のキャパシティおよび前記第2のキャパシティを計算するよう構成され、
    Figure 0005562259
    ここで、
    Rは、STBCの符号レートであり、
    S/Nは、送信SINRであり、
    は、送信アンテナ数であり、
    μは、第2ホップにおけるチャネルの平均値であり、σは、第2ホップにおけるチャネルの分散である、請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記通信装置は、ユーザ端末である、請求項1または2に記載の通信装置。
  4. 送信装置が少なくとも1つの受信装置との無線通信のために構成される無線通信ネットワーク、における使用のための通信装置であって、
    前記無線通信ネットワークは、さらに、前記送信装置から信号を受信して前記受信装置へ転送するようそれぞれ構成される、第1のマルチホップ通信経路の第1の中継ノード及び第2のマルチホップ通信経路の第2の中継ノード、を少なくとも含み、
    前記通信装置は、
    前記無線通信ネットワーク内の他の通信装置から情報を受信するステップであって、前記他の通信装置は、それぞれ前記送信装置及び前記受信装置の間にある少なくとも第1及び第2のマルチホップ通信経路を識別する、当該ステップと、
    前記第1のマルチホップ通信経路の第1のキャパシティ、および前記第2のマルチホップ通信経路の第2のキャパシティの各々を計算するステップと、ここで、前記第1のキャパシティおよび前記第2のキャパシティは、各々、前記第1のマルチホップ通信経路の第2ホップのチャネルにおけるチャネルの平均値および分散および前記第2のマルチホップ通信経路の第2ホップにおけるチャネルの平均値および分散に基づいて計算される長期的なキャパシティであり、
    前記第1のキャパシティおよび前記第2のキャパシティを比較し及び複数の中継スキームから中継スキームを選択するステップと、
    を実行するよう構成されるプロセッサを含むことを特徴とし、
    前記中継スキームの少なくとも1つは、少なくとも前記第1及び第2の中継ノードの間の協調的な中継に関する、通信装置。
  5. 前記通信装置は、基地局であって、選択される前記中継スキームに関する情報を、前記無線通信ネットワーク内の少なくとも1つの中継ノードへ転送するよう構成される、請求項4に記載の通信装置。
  6. 前記通信装置は、前記無線通信ネットワーク内の基地局とユーザ端末との間で構成される中継ノードである、請求項4に記載の通信装置。
  7. 選択される前記中継スキームに関する情報を、前記無線通信ネットワーク内の少なくとも1つの他の中継ノードへ転送するようさらに構成される、請求項6に記載の通信装置。
  8. 少なくとも1つの受信装置との無線通信のために構成される少なくとも1つの送信装置を含む無線通信ネットワークにおける、前記送信装置及び前記受信装置の間の通信のための中継スキームの選択の方法であって、
    前記無線通信ネットワークは、さらに、前記送信装置から信号を受信して前記受信装置へ転送するようそれぞれ構成される、第1のマルチホップ通信経路の第1の中継ノード及び第2のマルチホップ通信経路の第2の中継ノード、を少なくとも含み、
    前記方法は、
    それぞれ前記送信装置及び前記受信装置の間にある少なくとも第1及び第2のマルチホップ通信経路を識別するステップであって、第1及び第2のマルチホップ通信経路の少なくとも一方は前記第1又は前記第2の中継ノードを含む当該ステップと、
    前記第1のマルチホップ通信経路の第1のキャパシティ、および前記第2のマルチホップ通信経路の第2のキャパシティの各々を計算するステップと、ここで、前記第1のキャパシティおよび前記第2のキャパシティは、各々、前記第1のマルチホップ通信経路の第2ホップのチャネルにおけるチャネルの平均値および分散および前記第2のマルチホップ通信経路の第2ホップにおけるチャネルの平均値および分散に基づいて計算される長期的なキャパシティであり、
    前記第1および第2のマルチホップ通信経路の前記第1および第2のキャパシティに関する情報を、キャパシティの比較及び複数の中継スキームからの中継スキームの選択のために提供される前記無線通信ネットワーク内の少なくとも1つの他の通信装置へ通信するステップと、
    を含み、
    前記中継スキームの少なくとも1つは、中継ノード間の協調的な中継に関する、方法。
  9. 少なくとも1つの受信装置との無線通信のために構成される少なくとも1つの送信装置を含む無線通信ネットワークのための、前記送信装置及び前記受信装置の間の通信のための中継スキームの選択の方法であって、
    前記無線通信ネットワークは、さらに、前記送信装置から信号を受信して前記受信装置へ転送するようそれぞれ構成される、第1のマルチホップ通信経路の第1の中継ノード及び第2のマルチホップ通信経路の第2の中継ノード、を少なくとも含み、
    前記方法は、
    前記無線通信ネットワーク内の他の通信装置から情報を受信するステップであって、前記他の通信装置は、それぞれ前記送信装置及び前記受信装置の間にある少なくとも第1及び第2のマルチホップ通信経路を識別する、当該ステップと、
    前記第1のマルチホップ通信経路の第1のキャパシティ、および前記第2のマルチホップ通信経路の第2のキャパシティの各々を計算するステップと、ここで、前記第1のキャパシティおよび前記第2のキャパシティは、各々、前記第1のマルチホップ通信経路の第2ホップのチャネルにおけるチャネルの平均値および分散および前記第2のマルチホップ通信経路の第2ホップにおけるチャネルの平均値および分散に基づいて計算される長期的なキャパシティであり、
    前記第1のキャパシティおよび前記第2のキャパシティを比較し及び複数の中継スキームから中継スキームを選択するステップと、
    を含み、
    前記中継スキームの少なくとも1つは、少なくとも前記第1及び第2の中継ノードの間の協調的な中継に関する、方法。
  10. 前記第1のキャパシティおよび前記第2のキャパシティは、次の式に基づいて計算され、
    Figure 0005562259
    ここで、
    Rは、STBCの符号レートであり、
    S/Nは、送信SINRであり、
    は、送信アンテナ数であり、
    μは、第2ホップにおけるチャネルの平均値であり、σは、第2ホップにおけるチャネルの分散である、請求項9に記載の方法。
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