JP5552619B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、所定条件の成立に基づいて遊技者に利益を付与すべきか否かの判定を行う当
落判定手段と、該当落判定手段によって当選判定がなされたことに基づいて遊技者に利益
を付与する利益付与状態に制御する利益付与状態制御手段と、を備えた遊技機に関するも
のである。
従来、一般に、遊技機の一例としてのパチンコ機は、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて当落判定を行い、その判定結果が大当りとなったときに大当り遊技状態(利益付与状態)を発生するようになっていた。このようなパチンコ機には、当落判定に伴って演出を行い、判定結果と対応した演出結果を導出する演出手段を遊技領域内に設けることで、当落判定における興趣の低減を抑制するものが提案されていた。また、このようなパチンコ機としては、遊技盤面に区画形成された遊技領域内にモータ(電気的駆動源)の駆動に基づいて動作する可動役物(可動体)を設けたり、あるいは、遊技領域内にソレノイド(電気的駆動源)の駆動に基づいて動作する可動役物(可動体)を設けることで、遊技者に対する視覚的な興趣の低減を抑制するものが提案されていた。
特開2007−252595号公報(図2)
ところで、従来の技術のような、電気的駆動源の駆動に基づいて動作する可動体を遊技者と対向する部分に設けた構成では、このような可動体を遊技者から隔離して配置していた。即ち、可動体は、遊技盤の前面を覆う透明板の裏面側に配置されていた。このため、遊技者は、モータやソレノイド等の電気的駆動源の駆動に基づく可動体の動きを見るだけであり、その動きを体感することができず、可動体の動きに対する興趣が低下していた。
本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、電気的駆動源の駆動に基づいて動作する可動体を備えた構成において、可動体の動きに対する興趣の低下を抑制することができ、なお且つ、斬新な遊技性を生じさせることができる遊技機を提供することにある。
(解決手段1)
上記目的を達成するために、本発明の遊技機は、所定条件の成立に基づいて遊技者に利益を付与すべきか否かの判定を行う当落判定手段と、該当落判定手段によって当選判定がなされたことに基づいて遊技者に利益を付与する利益付与状態に制御する利益付与状態制御手段と、遊技に伴う演出を行う演出手段と、前記当落判定手段の判定結果に基づいて前記演出手段による演出を制御する演出制御手段と、遊技者が操作可能な操作部を有する操作手段と、前記操作部の動きを検出する操作検出手段と、を備えた遊技機であって、前記演出制御手段は、予め定めた有効期間内で前記操作検出手段により前記操作部の動きが検出されたことに基づいて、前記演出手段の演出内容に影響を与える操作演出を実行制御する操作演出制御手段を含み、前記遊技機は、前記演出手段の演出内容に影響を与え得る前記操作部の動きを実演するように前記操作部を動作させる電気的駆動源と、前記操作演出制御手段によって前記操作演出が実行制御される場合、当該操作演出が実行制御される以前に、前記電気的駆動源を駆動制御して前記演出手段の演出内容に影響を与え得る前記操作部の動きを実演することで、前記操作部の手動操作を遊技者に教示する操作実演制御手段と、を備えることを特徴とする。
この場合、演出手段で操作演出が実行される場合、当該操作演出が実行制御される以前に、電気的駆動源の駆動によって演出手段の演出内容に影響を与え得る操作部の動きを実演することで、操作手段の操作部の手動操作を遊技者に教示するようになっている。これにより、操作演出の実行時に操作部の操作方法を直接理解させることができるので、当該遊技機での遊技に対してまだ不慣れな遊技者に操作手段を設計者の想定通りに操作させることができる。
また、この構成によれば、演出手段の演出内容に影響を与え得る操作部の動きを実際に実演して遊技者に見せることができるので、単に表示装置の説明画面等で遊技者に操作部の手動操作を促すような構成に比べて、分かり易く且つ遊技者にインパクトを与えて操作部の手動操作を遊技者に教えることができる。
請求項2の発明においては、前記演出手段は、遊技に応じた演出表示を行う表示装置から構成されることを特徴とする。
請求項3の発明においては、前記表示装置は、前記当落判定手段の判定結果に基づいて図柄の変動表示を行って所定期間経過後に前記判定結果に応じた前記図柄の表示結果を停止表示することを特徴とする。
(解決手段2)
上記目的を達成するために、本発明の遊技機は、遊技領域が区画形成された遊技盤と、
操作ハンドルの操作に応じて前記遊技領域内に遊技球を発射する球発射手段と、前記遊技
領域内に配置されて遊技球の入賞が可能な入賞口と、該入賞口に入賞した遊技球を検出す
る入賞検出手段と、該入賞検出手段による遊技球の検出に応じて所定数の遊技球を払い出
す球払出手段と、所定条件の成立に基づいて遊技者に利益を付与すべきか否かの判定を行
う当落判定手段と、該当落判定手段によって当選判定がなされたことに基づいて遊技者に
利益を付与する利益付与状態に制御する利益付与状態制御手段と、遊技に伴う演出を行う
演出手段と、前記当落判定手段の判定結果に基づいて前記演出手段による演出を制御する
演出制御手段と、遊技者が操作可能な操作部を有する操作手段と、前記操作部の動きを検
出する操作検出手段と、を備えた遊技機であって、前記演出制御手段は、予め定めた有効
期間内で前記操作検出手段により前記操作部の動きが検出されたことに基づいて、前記演
出手段の演出内容に影響を与える操作演出を実行制御する操作演出制御手段を含み、前記
遊技機は、前記演出手段の演出内容に影響を与え得る前記操作部の動きを実演するように
前記操作部を動作させる電気的駆動源と、前記操作演出制御手段によって前記操作演出が
実行制御される場合、当該操作演出が実行制御される以前に、前記電気的駆動源を駆動制
御して前記演出手段の演出内容に影響を与え得る前記操作部の動きを実演することで、前
記操作部の手動操作を遊技者に教示する操作実演制御手段と、を備えることを特徴とする

この場合、演出手段で操作演出が実行される場合、当該操作演出が実行制御される以前
に、電気的駆動源の駆動によって演出手段の演出内容に影響を与え得る操作部の動きを実
演することで、操作手段の操作部の手動操作を遊技者に教示するようになっている。これ
により、操作演出の実行時に操作部の操作方法を直接理解させることができるので、当該
遊技機での遊技に対してまだ不慣れな遊技者に操作手段を設計者の想定通りに操作させる
ことができる。
また、この構成によれば、演出手段の演出内容に影響を与え得る操作部の動きを実際に
実演して遊技者に見せることができるので、単に表示装置の説明画面等で遊技者に操作部
の手動操作を促すような構成に比べて、分かり易く且つ遊技者にインパクトを与えて操作
部の手動操作を遊技者に教えることができる。
(解決手段3)
解決手段1又は解決手段2において、前記演出手段は、図柄を変動表示して表示結果を
停止表示する図柄表示手段から構成され、前記演出制御手段は、前記当落判定手段の判定
結果に基づいて前記図柄の変動表示を行って所定期間経過後に前記判定結果に応じた前記
図柄の表示結果を停止表示すると共に、前記当落判定手段により遊技者に利益を付与すべ
き判定がなされたときに前記図柄をリーチ態様で表示した後にリーチ演出を実行して表示
結果として特定表示結果を停止表示する図柄表示制御手段から構成される。
この場合、図柄表示手段による図柄の変動表示によって当落判定手段による当落判定を
盛り上げて演出することができ、なお且つ、図柄の表示結果によって判定結果を遊技者に
認識させることができるので、視覚的な興趣の低下を抑制することができる。
(解決手段4)
解決手段1乃至解決手段3において、前記演出制御手段は、前記操作検出手段による前
記操作部の動作検出に基づいて複数の選択肢のうちいずれかを遊技者に選択させる選択演
出を前記演出手段で実行する選択演出制御手段を含み、前記操作実演制御手段は、前記操
作演出として前記選択演出が実行されるときに、前記操作部を動作させることで前記操作
部を手動操作して前記複数の選択肢のうちいずれかを選択することを遊技者に教示する。
この場合、演出手段により複数の選択肢のうちいずれかを遊技者に選択させる選択演出
が実行される場合、当該選択演出に応じて操作部を手動操作して選択肢を選択することを
遊技者に教えるように操作部を動作させる。このため、選択演出に応じて手動操作する操
作部の動きを実際に実演して遊技者に見せることができ、分かり易く且つ遊技者にインパ
クトを与えて操作部の手動操作を遊技者に教えることができる。
(解決手段5)
解決手段4において、前記選択演出の実行時に、予め定めた選択方法で前記複数の選択
肢のうちいずれかの選択肢を遊技者による前記操作部の手動操作を代行して選択すべく、
前記電気的駆動源を駆動制御して前記操作部を動作させる選択代行動作制御手段を備え、
該選択代行動作制御手段は、前記操作部の動作中に遊技者による当該操作部の手動操作が
前記操作検出手段によって検出されると、遊技者による前記操作部の手動操作を優先すべ
く、前記電気的駆動源の駆動を停止する操作優先制御手段を含む。
この場合、演出手段による選択演出の実行時に、遊技者が操作部を手動操作することな
く、予め定めた選択方法で選択肢を代行して選択するようになっている。このため、選択
演出時に操作部を手動操作することが面倒な作業であると思うような遊技者に対して、そ
のような操作を強いることがなく、快適な遊技内容を提供することができる。
(解決手段6)
解決手段5において、前記選択代行動作制御手段による選択代行を実行するか否かを遊
技者の意思に応じて決定する選択代行決定手段を備える。
この場合、選択演出が実行される以前に選択代行決定手段の決定に基づいて、操作部に
よる選択操作を代行するか否かを決定しておくことができるので、操作部を操作する意思
が遊技者にあるか否かを明確にした状態で遊技を進行させることができ、ひいては、操作
部の手動操作を楽しみに思う遊技者、及び操作部の手動操作を楽しみに思わない遊技者、
全ての遊技者に対して快適な遊技内容を提供することができる。
(解決手段7)
解決手段5又は解決手段6において、前記選択代行動作制御手段は、前記選択演出の実
行時における検出有効期間内で前記操作検出手段による動作検出がない場合、前記予め定
めた選択方法で選択代行を行う。
この場合、操作検出手段による動作検出、言い換えれば、遊技者の操作部による選択操
作に対して検出有効期間を設け、該検出有効期間内に選択操作が行われないときは、予め
定めた選択方法で選択代行を行うようになっているので、選択演出をスムーズに進行させ
ることができる。
(解決手段8)
解決手段5又は解決手段6において、前記選択代行動作制御手段は、前記選択演出の実
行時における検出有効期間内で前記操作検出手段による動作検出がない場合、当該選択演
出以前に実行された複数回の選択演出において、前記電気的駆動源の非駆動時での前記操
作検出手段による動作の検出割合が所定割合よりも高いか否かを判定する動作割合判定手
段と、該動作割合判定手段により前記検出割合が前記所定割合よりも高いと判定されると
、前記操作検出手段による操作の検出有効期間を延長する有効期間延長手段と、を含む。
この場合、選択代行決定手段によって選択代行することが決定されているにも拘わらず
選択演出の実行時に遊技者による操作部の選択操作がないときは、当該選択演出以前に実
行された複数回の選択演出での操作検出手段による動作の検出割合、言い換えれば、遊技
者によって操作部が操作された割合が所定割合よりも高いか否かを判定する。そして、操
作検出手段による動作の検出割合が所定割合よりも高い場合は、選択演出において比較的
頻繁に操作部を操作する遊技者であると判断し、遊技者の選択操作に対して猶予を持たせ
るべく検出有効時間を延長する。これにより、操作部の操作を楽しみに思う遊技者に対し
て検出有効時間を長引かせることで、ユーザーニーズに応じた遊技内容とすることができ
る。
(解決手段9)
解決手段5又は解決手段6において、前記選択代行動作制御手段は、前記複数の選択肢
のうち予め決まった特定の選択肢を選択することを前記予め定めた選択方法として選択代
行を行う。
この場合、選択演出の実行時に選択肢を代行して選択する場合、複数の選択肢のうち予
め決まった特定の選択肢を代行して選択する構成にできるので、いずれの遊技者に対して
も平等な態様で選択代行を実行することができる。
(解決手段10)
解決手段5又は解決手段6において、前記選択代行動作制御手段は、前記複数の選択肢
のうち遊技者による選択割合が最も高い選択肢を選択することを前記予め定めた選択方法
として選択代行を行う。
この場合、選択演出の実行時に選択肢を代行して選択する場合、複数の選択肢のうち遊
技者による選択割合が最も高い選択肢を代行して選択する構成にできるので、遊技者の選
択傾向を反映させて選択代行を実行することができる。
(解決手段11)
解決手段1乃至解決手段10において、前記操作部は、前記電気的駆動源としてのモー
タの駆動に基づいて回転動作を行うリング部材から構成される。
この場合、演出手段による操作演出に応じてリング部材を回転動作させることで、演出
手段の演出をより斬新に盛り上げることができる。
(解決手段12)
解決手段11において、前記リング部材は、透光性の材料から形成され、その内部には
前記リング部材を光装飾する発光手段が設けられる。
この場合、回転動作するリング部材の内部を発光手段で光装飾することができるので、
リング部材に対する視覚的な興趣の低下をより一層抑制することができる。
本発明の構成によれば、操作演出の実行時に操作部の操作方法を視覚的且つ直感的に分
かり易く理解させることができるので、遊技者に対して操作手段を設計通りに操作させる
ことができる。
パチンコ機の外枠に対して本体枠を開放し、本体枠に対して扉枠を開放した状態を示す斜視図である。 パチンコ機を前方右上から見た斜視図である。 パチンコ機の正面図である。 パチンコ機の側面図である。 パチンコ機の平面図である。 パチンコ機の背面図である。 パチンコ機を構成する外枠、本体枠、遊技盤、扉枠を後方左上から見た分解斜視図である。 パチンコ機を構成する外枠、本体枠、遊技盤、扉枠を前方右上から見た分解斜視図である。 外枠を前方左上から見た斜視図である。 外枠を前方右上から見た分解斜視図である。 外枠の正面図である。 外枠の背面図である。 (A)は図11のB−B断面図、(B)は図13(A)のC−C断面図、(C)はD−D断面図、(D)はE−E断面図である。 扉枠の正面図である。 扉枠の背面図である。 図14に表示されるA−A断面図である。 図14に表示されるB−B断面図である。 扉枠の前方左上から見た分解斜視図である。 扉枠の後方左上から見た分解斜視図である。 ハンドル装置と本体枠に設けられる打球発射装置との関係を示す斜視図である。 部品を取り付ける前の本体枠主体の正面図である。 部品を取り付ける前の本体枠主体の背面図である。 部品を取り付ける前の本体枠主体の側面図である。 部品を取り付ける前の本体枠主体を後方左上から見た斜視図である。 部品を取り付けた本体枠を前方右上から見た斜視図である。 部品を取り付けた本体枠を外枠に軸支した状態を前方右上から見た斜視図である。 部品を取り付けた本体枠の背面図である。 部品を取り付けた本体枠を後方左上から見た斜視図である。 パチンコ機の中程の水平線で切断したパチンコ機の断面平面図である。 遊技盤を前方右上から見た斜視図である。 遊技盤の正面図である。 遊技盤の背面図である。 遊技盤の平面図である。 遊技盤に形成される取り外し防止機構部分の拡大斜視図である。 遊技盤の取り外し防止機構に対する本体枠側の構造を示す本体枠の部分斜視図である。 (A)は打球発射装置の全体の斜視図、(B)は発射モータ部分を取り外した状態の斜視図である。 打球発射装置の分解斜視図である。 (A)は打球発射装置と発射レールとの関係を示す正面図、(B)は発射モータ部分の斜視図である。 操作ハンドル部を操作していない状態における打球発射装置と発射レールとの関係を示す背面図である。 操作ハンドル部を操作している状態における打球発射装置と発射レールとの関係を示す背面図である。 (A)は打球発射装置に設けられるスライド部材の平面図、(B)は正面図、(C)は前方右上から見た斜視図、(D)は正面図(B)のA−A断面図である。 (A)は賞球タンクの斜視図、(B)は平面図、(C)は側面図である。 従来の賞球タンク(A),(B)と本実施形態に係る賞球タンク(C)との排出口部分における球の圧力状態を示す平面図である。 賞球タンク、タンクレール部材、球通路ユニット、賞球ユニット、及び満タンユニットの関係を示すパチンコ機を、後方右上から見た斜視図である。 賞球タンク、タンクレール部材、球通路ユニット、賞球ユニット、及び満タンユニットの関係を示すパチンコ機を、前方左上から見た斜視図である。 (A)はタンクレール部材の下流部と球通路ユニットの上流部との関係を示す断面図、(B)はその平面図である。 本体枠と球通路ユニット及び賞球ユニットとの関係を示す分解斜視図である。 球通路ユニット及び賞球ユニットとの関係を示す背面図である。 球通路ユニットの背面から見た斜視図である。 球通路ユニットの正面図である。 球通路ユニットと賞球ユニットとの連結構造を説明するための側面図である。 賞球ユニットを後方右上から見た分解斜視図である。 払出モータと払出部材としてのスプロケットとの関係を説明するための背面図である。 賞球ユニットの通路と駆動関係を説明するための背面図である。 図54のA−A断面図である。 賞球ユニットと満タンユニットとの関係を示す斜視図である。 満タンユニットの斜視図である。 満タンユニットを前方右上から見た分解斜視図である。 満タンユニットを後方右上から見た分解斜視図である。 満タンユニットとファール口との関係を示す一部破断斜視図である。 満タンユニットに設けられる底面揺動板部分で切断した横断面図である。 満タンユニットとファール口との関係を示す断面図である。 錠装置と本体枠との関係を示す背面斜視図である。 錠装置の本体枠への掛け止め構造を示す拡大側方断面図である。 パチンコ機の縦方向中央よりやや下方の位置で水平方向に切断した一部断面図である。 錠装置と本体枠の側壁との詳細な関係を示す拡大断面図である。 (A)は錠装置の側面図、(B)は前面側から見た斜視図である。 (A)は錠装置を後方右上から見た斜視図、(B),(C)は錠装置のコ字状基体の内部に摺動自在に設けられる扉枠用摺動杆と本体枠用摺動杆の斜視図である。 錠装置の分解斜視図である。 扉枠用摺動杆と本体枠用摺動杆の作用を説明するための正面図である。 不正防止部材の作用を説明するための正面図である。 基板ユニットを後方左上から見た斜視図である。 基板ユニットを前方右上から見た斜視図である。 遊技領域を有する遊技盤の正面図である。 遊技領域を有する遊技盤を前方右上から見た斜視図である。 遊技領域を有する遊技盤を前方左上から見た斜視図である。 遊技領域を有する遊技盤を分解して斜め前方から見た分解斜視図である。 (a)はセンター役物を前方右上から見た斜視図、(b)はセンター役物を前方左上から見た斜視図である。 入球口ユニットを前方右上から見た斜視図である。 枠状装飾ユニットを有する入賞空間形成カバー体の正面図である。 枠状装飾ユニットを有する入賞空間形成カバー体を前方右上から見た斜視図である。 ステージと振分演出装置との関係を示す斜視図である。 ステージを前方右上から見た斜視図である。 ステージの平面図である。 図84のA−A断面図である。 図84のB−B断面図である。 図84のC−C断面図である。 図84のD−D断面図である。 図84のE−E断面図である。 振分演出装置及び案内通路部材の関係を示す平面図である。 振分演出装置を分解して斜め右上から見た斜視図である。 制御構成を概略的に示すブロック図の一部である。 制御構成を概略的に示すブロック図の他の一部である。 主基板に搭載されるCPUにより実行されるメイン処理、及び電源断発生時処理を示すフローチャートである。 主基板に搭載されるCPUにより実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 主基板に搭載されるCPUにより実行される特別図柄・特別電動役物制御処理を示すフローチャートである。 特別図柄・特別電動役物制御処理における始動口入賞処理を示すフローチャートである。 特別図柄・特別電動役物制御処理における変動開始処理を示すフローチャートである。 特別図柄・特別電動役物制御処理における変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 特別図柄・特別電動役物制御処理における変動中処理を示すフローチャートである。 特別図柄・特別電動役物制御処理における大当り遊技開始処理を示すフローチャートである。 特別図柄・特別電動役物制御処理における小当り遊技開始処理を示すフローチャートである。 特別図柄・特別電動役物制御処理における特別電動役物大当り制御処理を示すフローチャートである。 特別図柄・特別電動役物制御処理における特別電動役物小当り制御処理を示すフローチャートである。 周辺制御基板に搭載される統合CPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 周辺制御基板に搭載される統合CPUにより実行される16ms定常処理を示すフローチャートである。 16ms定常処理におけるコマンド解析処理を示すフローチャートである。 16ms定常処理における演出制御処理を示すフローチャートである。 演出制御処理における装飾図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 主基板における第一抽選に関する機能的な構成を示すブロック図である。 主基板における第二抽選に関する機能的な構成を示すブロック図である。 有利遊技状態に関する機能的な構成を示すブロック図である。 主基板における普通抽選に関する機能的な構成を示すブロック図である。 電飾制御基板における演出表示制御及び装飾図柄変動制御に関する機能的な構成を示すブロック図である。 特別図柄用乱数記憶手段におけるテーブル構成を示す説明図である。 振分演出装置における制御構成を示すブロック図である。 振分演出装置における制御において、テーブルを用いた場合の機能的構成を示すブロック図である。 操作リングユニットを示す斜視図である。 操作リングユニットを示す分解斜視図である。 同図(A)は操作リングユニットを示す上面図であり、同図(B)は同図(A)のA−A線矢視断面図である。 同図(A)は操作リングユニットを示す上面図であり、同図(B)は同図(A)のB−B線矢視断面図である。 リングキャップとリングギアとを示す背面斜視図である。 同図(A)はリングギアとLED・スイッチ基板とを示す左側方からの斜視図であり、同図(B)はリングギアとLED・スイッチ基板とを示す右側方からの斜視図である。 ユニット基体にLED・スイッチ基板が取り付けられた状態を示す斜視図である。 リングキャップの時計方向の回転に伴うリングギアの遮蔽板とフォトスイッチとの位置関係を示す説明図である。 リングキャップの反時計方向の回転に伴うリングギアの遮蔽板とフォトスイッチとの位置関係を示す説明図である。 同図(A)はリングキャップの時計方向の回転に伴うフォトスイッチのON/OFFを示す一覧表図であり、同図(B)はリングキャップの反時計方向の回転に伴うフォトスイッチのON/OFFを示す一覧表図である。 同図(A)〜(F)は操作リングユニットのボタン機構及びリング機構が操作手段として機能するときの液晶表示装置の表示画面の一例を示す説明図である。 同図(A)〜(E)は操作リングユニットのボタン機構及びリング機構が操作手段として機能するときの液晶表示装置の表示画面の一例を示す説明図である。 同図(A)〜(F)はリング機構による選択操作を代行させるか否かを決定するときの液晶表示装置の表示画面を示す説明図である。 演出制御処理における選択操作検出処理を示すフローチャートである。 演出制御処理における選択操作検出処理の変形例1を示すフローチャートである。 演出制御処理における選択操作検出処理の変形例2を示すフローチャートである。 同図(A)〜(D)は可動演出手段として機能するボタン機構及びリング機構と、これに対応する液晶表示装置の表示画面との一例を示す説明図である。 同図(A)〜(C)は可動演出手段として機能するボタン機構及びリング機構と、これに対応する液晶表示装置の表示画面との一例を示す説明図である。 同図(A)〜(C)は可動演出手段として機能するボタン機構及びリング機構と、これに対応する液晶表示装置の表示画面との一例を示す説明図である。 同図(A)〜(D)は可動演出手段として機能するリング機構と、これに対応する液晶表示装置の表示画面との一例を示す説明図である。 演出制御処理における回転予告制御処理を示すフローチャートである。 同図(A)〜(D)は可動演出手段として機能するリング機構と、これに対応する液晶表示装置の表示画面との一例を示す説明図である。 同図(A)〜(D)は可動演出手段として機能するリング機構と、これに対応する液晶表示装置の表示画面との一例を示す説明図である。 同図(A)〜(C)は操作説明手段として機能するリング機構と、これに対応する液晶表示装置の表示画面との一例を示す説明図である。 同図(A)〜(C)は操作説明手段として機能するリング機構と、これに対応する液晶表示装置の表示画面との一例を示す説明図である。
〔パチンコ機の全体構造〕
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について、図面を参照して説明する。ま
ず、図1乃至図8を参照して実施形態に係るパチンコ機の全体について説明する。図1は
、実施形態に係るパチンコ機1の外枠2に対して本体枠3を開放し、本体枠3に対して扉
枠5を開放した状態を示す斜視図であり、図2は、パチンコ機の正面から見た斜視図であ
り、図3は、パチンコ機1の正面図であり、図4は、パチンコ機1の側面図であり、図5
は、パチンコ機1の平面図であり、図6は、パチンコ機1の背面図であり、図7は、パチ
ンコ機1を構成する外枠2、本体枠3、遊技盤4、扉枠5の後方から見た分解斜視図であ
り、図8は、パチンコ機1を構成する外枠2、本体枠3、遊技盤4、扉枠5の前方から見
た分解斜視図である。
図1乃至図8において、本実施形態に係るパチンコ機1は、島(図示しない)に設置さ
れる外枠2と、該外枠2に開閉自在に軸支され且つ遊技盤4を装着し得る本体枠3と、該
本体枠3に開閉自在に軸支され且つ前記遊技盤4に形成されて球が打ち込まれる遊技領域
605を遊技者が視認し得る遊技窓101と該遊技窓101の下方に配置され且つ遊技の
結果によって払出される球を貯留する貯留皿としての皿ユニット300とを備えた扉枠5
と、を備えて構成されている。
外枠2には、その下方前方に表面が装飾カバー板15によって被覆されている下部前面
板14が固着されている。また、本体枠3には、上記したように遊技盤4が着脱自在に装
着し得る他に、その裏面下部に打球発射装置650と、遊技盤4を除く扉枠5や本体枠3
に設けられる電気的部品を制御するための各種の制御基板や電源基板等が一纏めに設けら
れている基板ユニット1100が取り付けられ、本体枠3の後面開口580(図7参照)
を覆うカバー体1250が着脱自在に設けられている。更に、扉枠5には、上記した皿ユ
ニット300の他に、遊技窓101を閉塞するようにガラスユニット250と、ハンドル
装置460とが設けられている。そして、本実施形態の特徴は、扉枠5に設けられる皿ユ
ニット300が1つであり、しかも、従来は本体枠3に設けられていたハンドル装置46
0が扉枠5に設けられ、また、扉枠5と本体枠3とが正面から見てほぼ同じ方形の大きさ
であるため、正面から本体枠3が視認できなくした点である。以下、パチンコ機1を構成
する部材について詳細に説明する。
〔外枠〕
外枠2について、主として図9乃至図13を参照して説明する。図9は、外枠2の正面
斜視図であり、図10は、同外枠2の正面から見た分解斜視図であり、図11は、同外枠
2の正面図であり、図12は、同外枠2の背面図であり、図13は、図11のB−B断面
図(A)と図13(A)のC−C断面図(B)、D−D断面図(C)、E−E断面図(D
)である。
図9及び図10において、本実施形態に係る外枠2は、上下の上枠板10及び下枠板1
1と左右の側枠板12,13とを、それぞれの端部を連結するための連結部材19で連結
することによって方形状に組み付けられるものである。具体的には、連結部材19は、中
央と左右とに段差のある表彰台状に形成され、突出した中央の部分が上枠板10及び下枠
板11の両端部中央に形成された係合切欠部20に嵌合され、一段下がった左右の部分の
平面に上枠板10の裏面と下枠板11の上面とが当接し且つ一段下がった左右の部分の一
側面に側枠板12,13の内側面が当接するようになっている。
そして、その状態で、上枠板10の係合切欠部20の両側方及び下枠板11の係合切欠
部20の両側方にそれぞれ形成される挿通穴21と連結部材19の一段下がった左右の部
分の平面に形成される複数(図示の場合2個)の連結穴22(図10の上枠板10と側枠
板12とを連結する連結部材19に表示するが、他の連結部材19にも存在する)とを一
致させて上方又は下方から複数(図示の場合2本)の連結ビス23で止着し、更に、側枠
板12,13の上下端部分に穿設される複数(図示の場合2個)の取付穴24と連結部材
19の一段下がった左右の部分の側面に形成される複数(図示の場合3個)の連結穴25
とを一致させて側方外側から複数(図示の場合3本)の連結ビス26,27で止着するこ
とにより、上下の上枠板10及び下枠板11と左右の側枠板12,13とが強固に連結固
定される。ただし、3本の連結ビス26,27のうち、1本の連結ビス27は、側枠板1
2,13と連結部材19とを連結するものではなく、上枠板10及び下枠板11と連結部
材19とを側方から直接連結するものである。
外枠2を構成する上枠板10と下枠板11、及び側枠板12,13のうち、上枠板10
と下枠板11とは従来と同じ木製であり、側枠板12,13は、軽量金属、例えば、アル
ミニュウム合金の押出し成型板により構成されている。上枠板10及び下枠板11を従来
と同じ木製で構成した理由は、パチンコ機1を遊技場に列設される島に設置する場合に、
島の垂直面に対し所定の角度をつけて固定する作業を行う必要があるが、そのような作業
は上枠板10及び下枠板11と島とに釘を打ち付けて行われるため、釘を打ち易くするた
めである。一方、側枠板12,13をアルミニュウム合金の押出し成型板により構成した
理由は、従来の木製に比べ強度を維持しつつ肉厚を薄く形成することができるため、側枠
板12,13の内側に隣接する本体枠3の側面壁540〜543(図23参照)の正面か
ら見たときの左右幅を広くすることができる。このため左右方向の寸法の大きな遊技盤4
を本体枠3に装着することができることになり、結果的に遊技盤4の遊技領域605を大
きく形成することができるからである。ただし、側枠板12,13をアルミニュウム合金
の平板で構成すると、充分な剛性が確保できないため、図13(C)に示すように、側枠
板12(側枠板13も全く同じ構造である。)の後方部分内側にリブによって後方が開放
した空間部28(側枠板13の空間部28は図12に表示)を形成して後方部分の肉厚h
1が厚くなるように引き抜き成型されている。もちろん、この肉厚h1は、従来の木製の
肉厚と同等若しくは若干薄い寸法となっている。
また、図13(B),(D)に示すように、側枠板12の空間部28の前方には、連結
部材19の一段下がった左右の部分の一方の部分が嵌め込まれる溝部29(側枠板13の
溝部29は図9に表示)が形成されている。側枠板12の溝部29から前端部までは、図
13(B)〜(D)に示すように、その内側面が連結部材19の一段下がった左右の部分
の他方の部分が当接する平板状をなすものであるが、その平板部に材料軽減のための浅い
凹部が形成されている。更に、前記溝部29が形成される反対側の面(外側面)には、図
9及び図13(B)に示すように、上支持金具45の垂下片部53が挿入される凹部30
(側枠板13の凹部30は図10に表示)が形成されている。
そして、上記のように形成される軸支側の側枠板12には、連結部材19を取り付ける
ための構成以外に、その上部に上支持金具45の垂下片部53を側枠板12の外側に止着
ビス32で止着するための取付穴31が穿設されると共に、その下部に下支持金具66の
垂直当接片72に形成される取付穴69と一致させて止着ビス34で止着するための取付
穴33が穿設されている。また、取付穴33の下部であって側枠板12の前方部分に側枠
板12と下部前面板14とを止着ビス36で止着するための取付穴35が形成されている
一方、開放側の側枠部13には、連結部材19を取り付けるための構成以外に、その上
部に閉鎖用突起38を取付ネジ39で取り付けるための取付穴37が穿設され、その下部
に閉鎖用突起41を取付ネジ42で取り付けるための取付穴40が穿設されると共に、さ
らに最下方に側枠板13と下部前面板14とを止着ビス44で止着するための取付穴43
が形成されている。
なお、この閉鎖用突起38,41は、外枠2に対して本体枠3を閉じる際に、本体枠3
の開放側辺に沿って取り付けられる錠装置1000のフック部1054,1065(図6
7参照)と係合するものであり、後に詳述するように錠装置1000のシリンダー錠10
10に鍵を差し込んで一方に回動することにより、フック部1054,1065と閉鎖用
突起38,41との係合が外れて本体枠3を外枠2に対して開放することができるもので
ある。
また、下枠板11と左右の側枠板12,13の下部前面に固定される下部前面板14は
、閉止時においてその上面に本体枠3が載置されるものであり、下部前面板14の表面及
び側面は、装飾カバー板15によって被覆されているが、装飾カバー板15の裏面に、そ
の後端に弾性爪が形成される止着突起16(図12参照)が突設され、その止着突起16
が下部前面板14に貫通される止着穴17に貫通させられることにより下部前面板14に
取り付けられている。なお、外枠2の装飾カバー板15の開放側の上面には、本体枠3の
閉止時に該本体枠3をスムーズに案内するための案内板18が交換可能に装着されている
ところで、本体枠3を開閉自在に軸支する構造として、上枠板10と側枠板12とを連
結する機能も兼用する上支持金具45と下部前面板14の一側上面に沿って取り付けられ
る下支持金具66とが設けられている。上支持金具45には、前方に突出している支持突
出片46に該支持突出片46の側方から先端中央部に向かって屈曲して形成された支持鉤
穴47が形成されており、この支持鉤穴47に本体枠3の後述する上軸支金具503の軸
支ピン504(図25参照)が着脱自在に係合されるようになっている。
また、下支持金具66も前方に突出した形状に形成されているが、この突出した部分に
上向きに支持突起68が突設され、この支持突起68に本体枠3の後述する枠支持板50
6(図26参照)に形成される支持穴が挿入される。したがって、外枠2に本体枠3を支
持するためには、下支持金具66の支持突起68に本体枠3の枠支持板506に形成され
る支持穴を係合させた後、本体枠3の上軸支金具503の軸支ピン504を支持鉤穴47
に掛け止めることにより簡単に開閉自在に軸支することができる。
また、上支持金具45は、上枠板10の軸支側の上面及び前面に凹状に形成される取付
段部49に装着されるものであるが、その装着に際し、上支持金具45に形成される複数
(図示の場合2個)の取付穴48と取付段部49に穿設される複数(図示の場合2個)の
取付穴50とを一致させて取付ビス51を上方から差し込み、上枠板10の裏面から押し
当てられる挟持板52に止着することにより上支持金具45が上枠板10に堅固に固定さ
れる。
また、上支持金具45の外側側方には、側枠板12の外側に当接する垂下片部53があ
り、その垂下片部53にも取付穴が穿設され、この取付穴と前記取付穴31とを止着ビス
32で止着することにより、上支持金具45と側枠板12とを固定すると共に、上枠板1
0と側枠板12とを上支持金具45を介して連結している。
一方、下支持金具66は、前述したように側枠板12の取付穴33と垂直当接片72の
取付穴69とを一致させた状態で止着ビス34で止着し、さらに、下支持金具66の水平
面の中程に穿設される取付穴70に取付ネジ71を差し込むことにより、前記装飾カバー
板15を介して前記下部前面板14の上面に止着されるものである。
上記のように構成される外枠2において、その構成部材である上枠板10と下枠板11
と側枠板12,13とを連結部材19で連結することにより、連結部材19が側枠板12
,13の内面に密着して止着されると共に連結部材19と上枠板10及び下枠板11が係
合した状態で止着されるので、その組み付け強度が高く頑丈な方形状の枠組みとすること
ができる。上記した連結部材19と上枠板10及び下枠板11との係合状態に加え、連結
部材19の側枠板12,13への取り付けに際し、溝部29に連結部材19の一段下がっ
た左右の部分の一方の部分が嵌め込まれる構造であるため、連結部材19の側枠板12,
13への取り付けが強固となり、これによっても方形状の枠組みの強度を向上することが
できると共にその位置決めを正確に行うことができる。
また、連結部材19によって上枠板10、下枠板11、側枠板12,13を連結した後
、上支持金具45を所定の位置に取り付けたときに、図11及び図12に示すように、各
枠板10,11,12,13の外側面(外周面)から外側に突出する部材は存在しないの
で、パチンコ機1を図示しないパチンコ島台に設置する際に、隣接する装置(例えば、隣
接する玉貸器)と密着して取り付けることができる。また、下支持金具66を取り付けた
ときにも、下部前面板14の上面と下支持金具66の上面とがほぼ同一平面となるように
なっている。
〔扉枠〕
次に、上記した本体枠3の前面側に開閉自在に設けられる扉枠5について、図14乃至
図19を参照して説明する。図14は、扉枠5の正面図であり、図15は、扉枠5の背面
図であり、図16は、図14に表示されるA−A断面図であり、図17は、図14に表示
されるB−B断面図であり、図18は、扉枠5の正面から見た分解斜視図であり、図19
は、扉枠5の背面から見た分解斜視図である。
図14、図15、図18及び図19に示すように、扉枠5は、方形状に形成される扉枠
本体100の上部に縦長六角形状の遊技窓101が形成され、該遊技窓101の前面周囲
に扉レンズユニット120が取り付けられ、また、遊技窓101の下方の板状部の前面に
扉枠本体100に皿ユニット300が設けられ、その皿ユニット300の一側(開放側)
にハンドル装置460の操作ハンドル部461(操作ハンドル)が突設固定されている。
また、扉枠本体100の裏面には、遊技窓101の周囲に補強板金210が固定され、遊
技窓101を閉塞するようにガラスユニット250が取り付けられると共に、前記遊技窓
101の下方の板状部の裏面に、前記操作ハンドル部461に対応するジョイントユニッ
ト480、装着台280、及び枠装飾中継基板290がそれぞれ取り付けられている。な
お、ガラスユニット250の裏面下部には、防犯機能を有する防犯カバー270も装着さ
れている。以下、扉板5を構成する上記の各構成部材のより詳細な構造について説明する
<扉枠本体>
図18及び図19に示すように、扉枠本体100は、合成樹脂によって額縁状に形成さ
れ、前述したように上方部に縦長六角形状の遊技窓101が形成され、その遊技窓101
の下方が板状部となっている。遊技窓101の上部左右には、後述するスピーカ163を
貫通させる円形状のスピーカ用開口102が形成され、そのスピーカ用開口102の下方
に後述するガラスユニット250の止め片254を係止するための止めレバー108(図
15参照)が回動自在に設けられている。なお、本実施形態に係る遊技窓101は、従来
に比べて上下方向及び左右方向の寸法が大きくなった遊技盤4が取り付けられるため、遊
技窓101の上下方向及び左右方向の寸法も大きくなっている。このため、後述する扉枠
レンズユニット120の形状が従来一般的に知られているものと大きく相違する。
一方、遊技窓101の下方の板状部には、軸支側上部に皿ユニット300の賞球連絡樋
451が貫通する賞球通過口103が開設され、その斜め中央寄りに後述する側面開口蓋
406を脱着するための蓋用開口105が開設され、その蓋用開口105の開放側の隣接
する位置に球送りユニット287を装着するための球送り開口104が開設され、さらに
球送り開口104のさらに開放側寄りにシリンダー錠1010が貫通するための錠穴10
6が開設されている。
また、球送り開口104の下方の板状部の裏面側にジョイントユニット480を取り付
けるためのジョイントユニット装着凹部107が形成され、同じく下方の板状部の裏面側
の遊技窓101の下部左右にガラスユニット250の掛止突片255を掛け止めるための
係合受片(図示せず)が形成され、その係合受片の側方に防犯カバー270の後述する装
着弾性片273が装着される装着開口部110が形成されている。また、板状部の前面中
央には、前方に向って後述する皿ユニット300の案内穴456(図16参照)に挿入さ
れる係合突起111が形成されている。更に、扉枠本体100の下辺は、後方に突出した
扉枠突片112となっており、後述するように、この扉枠突片112と本体枠3に形成さ
れる係合溝584,585とが扉枠5と本体枠3との下側辺部における外側の突条及び係
合部を構成するものである。
<扉レンズユニット>
次に、上記した扉枠本体100の前面側の上部に取り付けられる扉レンズユニット12
0の構成について説明する。扉レンズユニット120は、前面側を反射面とするリフレク
タと、リフレクタの前面及び内側に取り付けられる冷陰極管及びLED基板と、リフレク
タの前方を覆う光透過性のあるレンズカバー150と、レンズカバー150に取り付けら
れるスピーカ163と、レンズカバー150のベースとなるレンズベース体121と、か
ら構成されている。
レンズカバー150は、レンズベース体121における上レンズカバー部151と、側
方レンズカバー部156,157とが透過性の樹脂によって形成されている。そして、前
述したように扉枠本体100に形成される遊技窓101の開口寸法が従来よりも大きく形
成されているため、扉枠本体100の外周辺と遊技窓101の内周辺との間の寸法、換言
するならば、レンズカバー150が取り付けられるための寸法(特に、左右両側部の寸法
)が狭くなっているため、本実施形態におけるレンズカバー150は、上レンズカバー部
151と側方レンズカバー部156,157のすべての最大前方突出部において、その基
部寸法(扉枠本体100に当接する部分の幅寸法)に対して前方に向って突出する突出寸
法が大きくなるような断面楔形状となっている。より詳細に説明すると、上レンズカバー
部151及び側方レンズカバー部156,157は、共に白色レンズ部として断面楔状の
前方膨出部が合成樹脂で成形され、その白色レンズ部の下部後端の遊技窓101を縁取る
内側に着色の異なる合成樹脂で成形された赤色レンズ部を連結して構成されるものである
ところで、上レンズカバー部151は、内部が空洞で後方が開放した断面楔状に形成さ
れると共に平面視においてブーメラン形状に構成されるものであり、前述した「く」字状
に形成される上冷陰極管とその楔状の先端部内面との距離が近くなるように形成されてい
る。そして、上レンズカバー部151の楔状先端部外側には、銀色に着色された不透明な
先頭モール部材154が固着されており、上レンズカバー部151のほぼ全体に相当する
断面楔状の前方膨出面を上冷陰極管で照明している。また、側方レンズカバー部156,
157は、内部が空洞で後方が開放して断面楔状に形成される点で上レンズカバー部15
1と同様であるが、側方視において楔状の突出量が上レンズカバー部151に比べて少な
く、また全体としてなだらかな曲線を有するブーメラン形状に構成されるものであり、前
述した直線状に形成される側方冷陰極管とその楔状の先端部内面との距離が近くなるよう
に形成されている。
また、本実施形態において、扉枠5の前面周囲を装飾する照明手段として冷陰極管を使
用している理由は、以下の通りである。扉枠5の前面周囲を装飾する際に、発光源とその
発光源の前面に配置されるレンズカバーの距離をあまり大きく取ることができないという
制約がある。この制約は、扉枠5は常に開閉されるため、あまり突出量を大きくすると、
開放時における作業等に支障を来たすおそれがあるからである。しかして、発光源とレン
ズカバーとの間の距離があまりとれない状況において、従来のように、発光源として、ラ
ンプやLEDを点在させた場合に、レンズカバーを通して視認できる光装飾は、連続した
状態の光装飾が視認できるものではなく光が強い部分と弱い部分との斑模様に視認できる
に過ぎない。これに対し、本実施形態のように、発光源として連続した冷陰極管を使用し
た場合に、冷陰極管とレンズカバー150との距離が短くても、レンズカバー150を通
して視認できる光装飾は、連続した状態の美しい光装飾が視認できるものである。このた
め、正に遊技盤4を囲む領域が連続した美しい光装飾により縁取られた状態となるので、
従来のパチンコ機にはない装飾効果を奏することができる。なお、発光源とレンズカバー
との距離をある程度とることができる場合には、LED等の点在する発光源を使用しても
光が拡散してレンズカバーの全域をあまり強弱がなく照明することができる。
更に、レンズカバー150の側方レンズカバー部156,157の下方に装飾部材取付
領域184が形成され、その装飾部材取付領域184に装飾部材185が取り付けられて
いる。この装飾部材185は、上記したスピーカカバー165と類似した形状にして、レ
ンズカバー150を扉枠本体100の表面に取り付けたときに、レンズカバー150の上
部左右と下部左右とがバランスのとれた印象を与えるために取り付けられるものである。
なお、上記したスピーカカバー165及び装飾部材185は、上記したように単にスピー
カ163の前方を覆ったり、あるいはレンズカバー150の下部を装飾したりするだけで
はなく、その周囲がLEDで光装飾される構造となっている。
以上、詳述したように、本実施形態に係るスピーカカバー165及び装飾部材185は
、扉枠5の遊技窓101を囲む領域において、前述した冷陰極管及びLED基板による光
装飾とは別に四隅を重点的に光装飾するように構成されているので、遊技窓101の下辺
を除く全周が漫然と光によって装飾されるのではなく、強弱のある光装飾とすることがで
きる。特に、扉枠5の左右上部における光装飾は、従来、スピーカだけが配置される傾向
が強く、そのスピーカ周りの光装飾が行われないため遊技窓101の外周周りの光装飾に
斑がある印象を与えていたが、本実施形態のように構成することにより、遊技窓101の
下辺を除く全周を効果的に光装飾を行うことができるものである。
<補強板金>
扉枠本体100の前面側には、上記した扉レンズユニット120が取り付けられると共
にその下方に皿ユニット300が取り付けられる。ここで、皿ユニット300の構造を説
明する前に、扉枠本体100の裏面側に取り付けられる補強板金210、ガラスユニット
250、防犯カバー270、装着台280、枠装飾中継基板290、ハンドル装置460
について順次説明する。まず、補強板金210について主として図18、図19、及び図
15乃至図17を参照して説明する。
補強板金210は、図18及び図19に示すように、扉枠本体100の上辺部裏面に沿
って取り付けられる上側補強板金211と、扉枠本体100の軸支側辺部裏面に沿って取
り付けられる軸支側補強板金212と、扉枠本体100の開放側辺部裏面に沿って取り付
けられる開放側補強板金213と、扉枠本体100の遊技窓101の下辺裏面に沿って取
り付けられる下側補強板金214と、が相互にビス等で締着されて方形状に構成されるも
のである。
図18に示すように、軸支側補強板金212の上下端部には、その上面に上下方向に摺
動自在に設けられる軸ピン219を有する上軸支部218と、その下面に軸ピン221(
図15参照)を有する下軸支部220と、が一体的に形成されている。そして、上下の軸
ピン219,221が本体枠3の軸支側上下に形成される上軸支金具503及び下軸支金
具509に軸支されることにより、扉枠5が本体枠3に対して開閉自在に設けられるもの
である。
下側補強板金214は、所定幅を有して扉枠本体100の横幅寸法とほぼ同じ長さに形
成され、その長辺の両端縁のうち下方長辺端縁が後方に向って折曲した下折曲突片229
となっており、上方長辺端縁の両側部が後方に向って折曲した上折曲突片230となって
いるものの、その両側部の上折曲突片230に挟まれる部分が垂直方向に延設される垂直
折曲突片231となっている。下折曲突片229の突出量はあまり大きくなく、この下折
曲突片229が溝部や凹部と係合して凹凸係合をなすものではなく、強度を高めるために
形成されているのに対し、両側部の上折曲突片230の突出量は下折曲突片229の突出
量よりもやや大きく下方からの不正具の侵入を多少防止するが、むしろ、本実施形態にお
ける下側補強板金214の構成で最も特徴的な構成は、垂直折曲突片231である。
この垂直折曲突片231は、その上端縁形状が後述するガラスユニット250のユニッ
ト枠251の下端形状に合致するように凹状に形成され、ガラスユニット250を扉枠5
の裏面側に固定したときに、垂直折曲突片231の上端片がガラスユニット250のユニ
ット枠251の幅方向のほぼ中央の外周に沿って形成される係合溝261に係合するよう
になっている(図17参照)。なお、下側補強板金214には、扉枠本体100に形成さ
れる賞球通過口103の底面を除く外周を保護する賞球通過口被覆部228が形成されて
いる。
<ガラスユニット(透明板ユニット)>
次に、扉枠5の裏面に取り付けられる透明板ユニットとしてのガラスユニット250に
ついて説明する。ガラスユニット250は、図18及び図19に示すように、遊技窓10
1よりも大きな開口を有する合成樹脂で成型した環状の縦長八角形状のユニット枠251
と、ユニット枠251の開口の外周前後面に2枚の透明板としてのガラス板262(ガラ
ス板でなくても透明な合成樹脂板でもよい。)を(ホットメルト系接着剤で)接着するこ
とにより構成されるものである。なお、図示は省略するが、ユニット枠251には、内部
に乾燥剤を封入する乾燥剤封入空間部が形成されている。
<防犯カバー>
次に、上記したガラスユニット250の下部裏面を被覆して遊技盤4への不正具の侵入
を防ぐ防犯機能が付与された防犯カバー270について、主として図15、図17、図1
8、及び図19を参照して説明する。防犯カバー270は、図示するように、透明な合成
樹脂によって左右の補強板金212,213の間のガラスユニット250の下方部を覆う
ような平板状に形成され、その上辺部が遊技盤4の内レール603の下方円弧面に沿った
円弧状の当接凹部271として形成されていると共に、その当接凹部271に沿って後方
に向って防犯後突片274が突設されている。また、防犯カバー270を取り付けた状態
で軸支側裏面には、防犯後端部突片275が斜め状に突設形成されている。一方、防犯カ
バー270の前面には、防犯カバー270を取り付けた状態で前記ガラスユニット250
のユニット枠251の下方形状に沿った防犯前突片272が突設されると共に、下部両端
にU字状に形成される装着弾性片273が前方に向けて突設形成されている。
上記のように構成される防犯カバー270は、装着弾性片273を扉枠本体100に形
成される装着開口部110に装着することにより、扉枠5の裏面側に着脱自在に取り付け
られる。そして、取り付けた状態では、図17に示すように、防犯前突片272がガラス
ユニット250のユニット枠251の後方下片面と対面するようになっている。また、防
犯前突片272の前端は、垂直折曲突片231と当接している。また、防犯後突片274
及び防犯後端部突片275は、後方へ突出した状態となっているが、扉枠5を閉じたとき
に、防犯後突片274の軸支側の半分は、遊技盤4に固定される内レール603の下側面
に侵入して対面した状態となるが、防犯後突片274の開放側の半分は、遊技領域区画枠
部材601の内レール603に形成されたレール防犯溝607に挿入された状態となり、
また、防犯後端部突片275は、本体枠3の軸支側に形成される前記防犯突起608の上
面に沿って重合状の位置となる(図30参照)。
しかして、防犯カバー270を取り付けて扉枠5を閉じた状態においては、前述した扉
枠突片112と係合溝584,585とによる防犯構造、及び後述する防犯突片285と
防犯空間586とによる防犯構造に加えて、ガラスユニット250の下方から不正具を侵
入させようとしても、防犯前突片272とユニット枠251との重合により、防犯カバー
270の前面下方方向からの不正具の侵入が防止され、防犯後突片274と遊技領域区画
枠部材601を構成する内レール603との重合により、防犯カバー270の後面下方方
向からの不正具の侵入が防止される。特に、扉枠5の軸支側の斜め下方からの不正具の侵
入に対しては、防犯突起608と防犯後端部突片275との重合構造によって外レール6
02への不正具の侵入が阻止され、さらに内レール603と防犯後突片274との重合構
造によって遊技盤4の遊技領域605への不正具の侵入を阻止することができる。同様に
、扉枠5の開放側の斜め下方からの不正具の侵入に対しては、前述した開放側補強板金2
13の二重の折曲突片223,225による防犯構造に加えて、レール防犯溝607と防
犯後突片274との凹凸係合によりさらに遊技盤4の遊技領域605への不正具の侵入を
阻止することができる。なお、防犯カバー270の裏面側の防犯後突片274と防犯後端
部突片275との間の垂直面は、扉枠5を閉じた状態で外レール602と内レール603
とで形成される打球の誘導通路の前面下方部分を覆うものであるため、当該誘導通路部分
を飛送若しくは逆送する打球のガラス板262への衝突を防止する機能も有している。
<装着台>
装着台280は、図15、図18、及び図19に示すように、扉枠本体100の板部裏
面の上半分を覆うように取り付けられるものであり、防犯カバー270と同様に透明な合
成樹脂によって前方が開放した横長直方体状に形成されるものである。この装着台280
は、発射レール515から発射された球をスムーズに遊技盤4に導くために、扉枠5を閉
めたときに装着台280の後面と本体枠3の板部511とによって発射レール515を挟
持するように形成されるものであり、このため、装着台280の後面に球飛送誘導面28
6が形成されている。ところで、本実施形態に係る装着台280には、その軸支側上部に
下側補強板金214に形成される賞球通過口被覆部228の後方突出部を貫通させる賞球
通過口用開口281が形成され、その開放側下部に球送りユニット287を取り付ける球
送りユニット取付凹部282が形成されている。この球送りユニット取付凹部282から
斜め方向の領域が球飛送誘導面286となっている。また、球送りユニット取付凹部28
2に取り付けられる球送りユニット287は、後述する打球発射装置650(球発射手段
)の打球槌687の往復動差に対応して揺動する球送り部材が設けられ、この球送り部材
の揺動動作によって皿ユニット300の誘導通路部の流下端にある球を発射レール515
の発射位置に1個ずつ供給するものである。また、装着台280の中程下部に後述する側
面開口蓋406を取り外す際に指を入れることができる蓋用開口283が形成されている
。更に、装着台280の上辺の一部に垂直に立設される立壁284が形成されている。こ
の立壁284は、図15に示すように、前記防犯カバー270を取り付けたときに、該防
犯カバー270の前面と当接して防犯カバー270の下部が前方に移動しないように規制
するためのものである。
更に、本実施形態に係る装着台280の特徴は、上述した球飛送誘導面286の下方か
ら賞球通過口用開口281にかけて斜め状に防犯突片285が後方に向って突設される構
造である。この防犯突片285は、前述したように、本体枠3の板部511に形成される
防犯空間586との間で、扉枠5と本体枠3との下側辺部における内側の突条及び係合部
を構成するものである。
<枠装飾中継基板>
上記した装着台280の下部の軸支側には、図15及び図18に示すように、枠装飾中
継基板290が取り付けられ、その枠装飾中継基板290の後面を覆う中継基板カバー2
91が取り付けられている。この枠装飾中継基板290は、扉枠5に設けられる電飾部品
や電気部品(冷陰極管、LED基板、スピーカ163、操作ハンドル部461内に設けら
れるスイッチ、貸球ユニット327、操作リングユニット329等)からの配線が集約し
て接続され、その枠装飾中継基板290からの配線が本体枠3の裏面に取り付けられる基
板ユニット1100に組み込まれる扉中継基板1102等を介しての賞球払出制御基板や
遊技盤4に取り付けられる主基板ボックス624の主基板2810(図92参照)に接続
されている。
<皿ユニット>
次に、主として図14、図18及び図19を参照して皿ユニット300の構成について
説明する。皿ユニット300は、大きく分けて外観を構成するユニット枠301と、ユニ
ット枠301の内部に取り付けられる下部スピーカユニット340と、下部スピーカユニ
ット340の上部に配置され且つ前記ユニット枠301の上面に臨むように設けられる皿
体380と、皿体380に設けられる第二球抜弁の球抜き動作をするための第二球抜きリ
ンクユニット(図示せず)と、ユニット枠301の後面を閉塞する皿蓋板450と、から
構成されている。
ユニット枠301には、貸球ユニット327が備えられている。この貸球ユニット32
7は、パチンコ機1に隣接して球貸し機が設けられている場合に、貸出指令を導出するス
イッチや貸出残表示器等が設けられるものである。また、ユニット枠301には、上面の
前方中央に操作リングユニット329が備えられている。なお、操作リングユニット32
9は、ボタン機能330とリング機能331とを有して構成されるものであり、このボタ
ン機能330及びリング機能331は、遊技盤4に設けられる液晶表示装置640等で行
われる遊技内容に遊技者が参加する際に操作されるものである。
更に、皿ユニット300には、ユニット枠301の上面右側に、第一球抜ボタン316
が配置されていると共に、ユニット枠301の中央下部に、第二球抜リンクユニットの一
部を構成する第二球抜ボタン421が配置されている。なお、本実施形態において、第一
球抜ボタン316と第二球抜ボタン421の2つの球抜ボタン316,421を設けたの
は、第一球抜ボタン316の操作によって、皿体380の貯留部381及び誘導通路部に
貯留されているすべての球を球抜きすることができるものの、その球抜動作は、誘導通路
部382で一列状に整列された球を球抜するために多少時間がかかるのに対し、第二球抜
ボタン421の操作によって、皿体380の貯留部381から上流側の球を径の大きな第
二球抜開口から素早く球抜することができるため、球抜時間を短くすることができる。こ
のため、遊技者が球抜きにかける時間の長短を選択することができるものである。
また、遊技中に大当りとなった場合に皿ユニット300に大量の球が払出されることに
なり、これを放置して遊技を継続すると皿ユニット300の上流側に設けられる満タンス
イッチ916(図57参照)が機能して払出動作が停止されたり弾発動作が停止されて大
当り中であるにもかかわらず遊技が継続できなくなるおそれがあり、このような場合に、
第二球抜ボタン421の操作を行うことにより、皿ユニット300に貯留されつつある球
を球抜すると同時に発射位置への球の供給を維持して大当り中の遊技を継続することがで
きるようになっている。
<ハンドル装置>
次に、扉枠5の開放側下部に取り付けられるハンドル装置460について、主に図18
、図19、及び図20を参照して説明する。図20は、ハンドル装置460と本体枠3に
設けられる打球発射装置650との関係を示す斜視図である。ハンドル装置460は、扉
枠5の開放側下部前面に設けられる操作ハンドル部461と、操作ハンドル部461に対
応する扉枠5の裏面に組み付けられて操作ハンドル部461の回動操作に応じて回転する
回転軸465と連携され且つ回転軸465の回転運動をスライド運動に変化させるジョイ
ントユニット480と、から構成されている。
このハンドル装置460には、図示は省略するが、操作ハンドル部461を回転操作す
るとONとなるマイクロスイッチと、マイクロスイッチがONとなっている状態で押圧操
作するとマイクロスイッチがOFF状態となる単発ボタンと、操作ハンドル部461の外
周表面に施された導電性のメッキを介して遊技者の操作ハンドル部461への接触を検知
するタッチセンサとを備えている。そして、遊技者が操作ハンドル部461を回動してマ
イクロスイッチがONとなり且つタッチセンサが接触を検出しているときに打球発射装置
650の後述する発射モータ695(図37参照)が回転駆動されるようになっている。
また、回転軸465の先端には、勾玉状に形成されたカムが固定されており、このカムが
回転することで、ジョイントユニット480のスライド突片492が左右方向に移動する
ようになっている。
このジョイントユニット480のスライド突片492のスライド移動が、図20に示す
ように、打球発射装置650のスライド部材710に伝達されて打球発射装置650の付
勢バネ684(図37参照)の張力を調節し、もって打球槌687の付勢力の強弱を調整
して遊技者の望む打球の弾発力を得ることができる。なお、ハンドル装置460と打球発
射装置650との関係については、打球発射装置650についての説明の後で詳細に説明
する。
〔本体枠〕
次に、遊技盤4が前面側から着脱自在に装着し得ると共に、打球発射装置650と、賞
球を払い出すための賞球タンク720とタンクレール部材740と球通路ユニット770
と賞球ユニット800と満タンユニット900と、外枠2に対する本体枠3の施錠及び本
体枠3に対する扉枠5の施錠を行う錠装置1000と、遊技盤4を除く扉枠5や本体枠3
に設けられる電気的部品を制御するための各種の制御基板や電源基板等が一纏めに設けら
れている基板ユニット1100と、後面開口580を覆うカバー体1250と、等の各種
の部品が本体枠主体500に装着されることにより構成される本体枠3について、図面を
参照して説明する。
まず、図21〜図29を参照して、上記した各種の部品が装着される本体枠主体500
及び各種の部品が装着された本体枠3について説明する。図21は、部品を取り付ける前
の本体枠主体500の正面図であり、図22は、部品を取り付ける前の本体枠主体500
の背面図であり、図23は、部品を取り付ける前の本体枠主体500の側面図であり、図
24は、部品を取り付ける前の本体枠主体500の背面から見た斜視図であり、図25は
、部品を取り付けた本体枠3の前方から見た斜視図であり、図26は、部品を取り付けた
本体枠3を外枠2に軸支した状態を前方から見た斜視図であり、図27は、部品を取り付
けた本体枠3の背面図であり、図28は、部品を取り付けた本体枠3の背面から見た斜視
図であり、図29は、パチンコ機1の中程(主基板ボックス624部分)の水平線で切断
したパチンコ機の断面平面図である。
図21において、本体枠主体500の一側上下には、本体枠3を外枠2に開閉軸支する
ための上軸支金具503及び下軸支金具509(共に図25参照)を取り付けるための軸
支金具取付段部501,502が形成され、この軸支金具取付段部501,502に上軸
支金具503及び下軸支金具509を取り付けた状態では、本体枠主体500の上辺及び
側辺が上軸支金具503の上辺及び側辺とほぼ同一平面状となり、本体枠主体500の下
辺及び側辺が下軸支金具509の下辺及び側辺とほぼ同一平面状となっている(図27参
照)。ここで、上軸支金具503と下軸支金具509について図25と図27を参照して
説明する。上軸支金具503は、本体枠主体500の裏面に取付部を有すると共にその上
端辺が前方に突出し、その前方に突出した上面に軸支ピン504が立設固定され、その軸
支ピン504の側方に扉軸支穴505が穿設されている。一方、下軸支金具509は、本
体枠主体500の裏面に取付部を有すると共にその下端辺及びやや上部に2つの支持板5
06,507が一体的に突設されている。下方に位置する支持板506は、本体枠3を外
枠2の下支持金具66に支持するための枠支持板506を構成するものであり、上方に位
置する支持板507は、扉枠5の下軸支部220を本体枠3に支持するための扉支持板5
07を構成するものである。このため、枠支持板506に外枠2の下支持金具66の支持
突起68を挿入するための軸支穴(図示しない)が形成され、扉支持板507に扉枠5の
下軸支部220に突設される軸ピン221を挿入するための軸支穴508が穿設されてい
る。
ところで、本体枠主体500は、正面から見た場合に、長方形状に形成され、その上部
の約3/4が遊技盤4を設置するための遊技盤設置凹部510(図25参照)となってお
り、その遊技盤設置凹部510の下方のやや奥まった領域が板部511となっている。ま
た、遊技盤設置凹部510を囲む前面側の前面上辺部及び前面開放側辺部は、扉枠5の裏
面と対面するように所定幅を有して形成されており、前面上辺部には、横方向に平行状に
突設される突起によって上部防犯二重溝581が形成され、正面から見て右側の前面開放
側辺部には、外側に側部防犯溝582が形成されると共に内側に後端が第一側面壁540
に接続される傾斜面となっている内壁によって形成される防犯凹部583が形成され、正
面から見て左側の前面軸支側辺部は、前面上辺部や前面開放側辺部と異なり扉枠5の裏面
と対面する所定幅を有するように形成されていないが、本体枠主体500の前面軸支側辺
部が前面上辺部や前面開放側面部に比べて前方への突出量が多い軸支辺部587となって
いる。
より詳細に説明すると、前面上辺部に形成される上部防犯二重溝581は、扉枠5の上
辺部裏面に取付固定される上側補強板金211の両長辺端を後方に向って折曲される折曲
突片215,216がそれぞれ挿入されるようになっているものである。また、前面開放
側辺部に形成される側部防犯溝582及び防犯凹部583は、扉枠5の開放部裏面に取付
固定される開放側補強板金213の両長辺端を後方に向って折曲される開放側外折曲突片
223及び開放側内折曲突片225がそれぞれ挿入されるようになっているものである。
更に、前面軸支側辺部の軸支辺部587には、扉枠5の軸支側裏面に取付固定される軸支
側補強板金212の軸支側L字状折曲突片217の先端部が当接するようになっている。
そして、上記した構造によって扉枠5と本体枠3との当接面の隙間からピアノ線等の不正
具を挿入する不正行為を防止することができ、特に、最も不正行為が行われやすい開放側
辺部や次いで不正行為が行われやすい上辺部における不正行為の防止をはかることができ
る構造となっている。もちろん、軸支側における軸支側補強板金212と軸支側L字状折
曲突片217との当接による不正行為の防止も充分に機能するが、多くの場合、軸支側は
、頑丈な支持金具45,66と軸支金具503,509とで本体枠3と扉枠5とが連結さ
れているため、上辺部及び開放側辺部に比べて本体枠3と扉枠5との間に隙間が作り難い
。このため、本実施形態においては、二重の防犯構造ではなく、一重の防犯構造としてい
る。これらの点については、後に詳述する。
また、遊技盤設置凹部510を囲む前面側の前面上辺部、前面開放側辺部、及び前面軸
支側辺部には、上記した構成以外に前面開放側辺部の上部、中間部、下部に本体枠3の開
放側裏面に取り付けられる後述する錠装置1000に設けられる扉用フック部1041(
図67参照)を貫通させて前方に飛び出させるための扉用フック穴549が開設されてお
り、また、前面軸支側辺部の内側面に遊技盤4に形成される位置決め凹部611と係合す
るための盤位置決め突起576が設けられている。更に、前面軸支側辺部の盤位置決め突
起576のやや下方位置の内側前方面に、扉枠5を閉じた状態で軸支側補強板金212の
軸支側L字状折曲突片217の先端が挿入される上下2つの規制突起577が突設されて
いる。この規制突起577の作用については前述した通りである。また、図21に示すよ
うに、開放側の平面部分と遊技盤設置凹部510との境目の上下に遊技盤4に設けられる
遊技盤止め具614の端部が係合される盤止め具挿入穴578が形成されている。
次に、板部511の構成について図21乃至図26を参照して説明する。板部511の
上面は、遊技盤4を載置するための遊技盤載置部512となっており、その遊技盤載置部
512のほぼ中央に、当該載置部512に遊技盤4を載置したときに遊技盤4に形成され
るアウト口606(図30参照)の下面を支持する通路支持突起513が突設されている
。また、図21に示すように、板部511の前面の中央部から開放側の端部に向かってレ
ール取付ボス514が所定間隔を置いて突設され、このレール取付ボス514に発射レー
ル515(図25参照)がビス止め固定されている。また、発射レール515の先端位置
に対応する板部511の前面には、レール接続部材516が突設され、遊技盤設置凹部5
10に遊技盤4が設置されたときに、遊技盤4の内レール603の下流端である接続通路
部609(図30参照)と隣接するようになっている。また、レール接続部材516の側
方位置(発射レール515と反対側の位置)には、遊技盤4の下部を固定するための楕円
形状の遊技盤固定具519(図25参照)の上端部を取り付けるための固定具取付ボス5
17が突設され、その斜め下方にストッパー518が突設されている。即ち、遊技盤固定
具519は、固定具取付ボス517を中心にして回転自在に設けられ、前記遊技盤載置部
512に遊技盤4が載置された状態で時計方向に回動して遊技盤固定具519を遊技盤4
の前面に押圧して遊技盤4を固定するものである。また、遊技盤を取り外す場合には、遊
技盤固定具519を反時計方向に回して取り外すことにより、簡単に行うことができる。
この場合、遊技盤固定具519はストッパー518により反時計方向の余分な回転ができ
ないようになっている。
また、板部511の開放側下部は、手前側に膨出状に突設された(裏面から見れば凹状
となっている)直方体状の発射装置取付部520が形成されており、この発射装置取付部
520に本体枠主体500の裏面から打球発射装置650が固定されている。この点につ
いては、後に詳述する。上記した発射装置取付部520の前面壁部分には、前述したジョ
イントユニット480のスライド突片492と連携されるスライド部材710(図41参
照)が収納されるハンドル連結窓522が形成され、該ハンドル連結窓522の隣接する
位置に打球槌687の軸受689(図37参照)の端面が臨む軸用穴523が開設されて
いる。また、発射装置取付部520の上壁部分には、打球発射装置650の打球槌687
が上方に突出するための槌貫通開口521が切欠形成され、その槌貫通開口521の斜め
上方の板部511の前面に錠装置1000のシリンダー錠1010が貫通するシリンダー
錠貫通穴526が開設されている。
一方、板部511の裏面には、図22に示すように、軸支側の上部から板部511の中
央部分に向けて延設された後下方に向かう球抜排出通路524が形成されている。この球
抜排出通路524は、後述する球抜接続通路880(図25参照)から排出される球をパ
チンコ機1の下方から島の内部に排出するためのものである。また、上述した発射装置取
付部520の上方には、円柱状の案内突起525が後方に向かって突設され、この案内突
起525に後述する基板ユニット1100の案内孔1212(図73参照)が差し込まれ
て基板ユニット1100の取付けを容易にしている。また、基板ユニット1100をビス
で取り付けるための取付穴部527が板部511の左右上下に形成され、この取付穴部5
27に基板ユニット1100の取付片1122を対応させてビスで止着する。また、発射
装置取付部520の凹状の内部には、打球発射装置650を取り付けるための発射装置取
付ボス529が後方に向かって突設され、更に、開放側の最下端部には、図24に示すよ
うに、本体枠3を外枠2に対して閉じる際に、装飾カバー板15の上面に当接しながら本
体枠3の閉止動作を案内するために先端が先細状で縦長形状の案内突片528が後方に向
かって突設されている。
板部511には、以上説明した構成以外に、図24に示すように、軸支側の端部上面に
前記球抜排出通路524の上流端の開口である球抜接続開口530が形成されている。こ
の球抜接続開口530に球抜接続通路880の下流端が接続されるようになっている。ま
た、球抜接続開口530に隣接する部分は、後に詳述する満タンユニット900(図25
参照)を載置するための満タンユニット載置部531が板部511と直交するように水平
状に形成され、その満タンユニット載置部531の前方部分に満タンユニット900の係
合片924(図57参照)と係合するユニット係合溝532が形成されている。更に、図
25に示すように、満タンユニット載置部531の前方の板部511の前面には、扉枠5
の開放時に満タンユニット900の出口921から排出される賞球を堰き止める出口開閉
装置579が設けられている。この出口開閉装置579については、詳細に説明しないが
、扉枠5が閉じているときには、扉枠5の裏面に当接するレバーによって開閉板が下降し
た状態となっているが、扉板5が開放されるとレバーへの当接がなくなるため開閉板が上
昇して出口921を閉塞するものである。このため、扉枠5の開放時においても満タンユ
ニット900内に貯留された賞球が出口921から零れ落ちることがない。また、図25
に示すように、板部511の上端辺にそって形成される遊技盤載置部512であって発射
レール515の発射部の上方に対応する位置に上下方向に貫通する締結穴533を形成し
、その締結穴533の前方部分に締結バンド619を掛け止めるための締結連杆534が
差し渡されている。この締結連杆534は、本体枠3からの遊技盤4の取り外しを防止す
るための機構である。
次に、遊技盤設置凹部510の構成について説明する。遊技盤設置凹部510は、軸支
側の内側面及び上記した上辺部及び開放側の鍔面部から後方へ周設される第一側面壁54
0と、該第一側面壁540から後方に周設される第二側面壁541と、該第二側面壁54
1から後方に周設される第三側面壁542と、該第三側面壁542から後方に周設される
第四側面壁543、とにより、本体枠3の左右側辺及び上辺の後方部分が囲まれた凹状に
形成されているものである。なお、第一側面壁540〜第四側面壁543は、背面から見
て上辺及び右辺(軸支側の辺)が段差をもって後方に真っ直ぐに延長されるように形成さ
れるのに対し、左辺(開放側の辺)が第一側面壁540から第四側面壁543に向かうに
したがって内側に傾斜する段差状(図29参照)に形成される。これは、左辺(開放側の
辺)の第一側面壁540から第四側面壁543までを後方に真っ直ぐ形成したときに、本
体枠3を開放する際に、第四側面壁543の最後端部が外枠2の側枠板13の内面と当接
してスムーズに開放できない場合があるため、開放側の第一側壁面540から第四側面壁
543までが内側傾斜状とすることによりスムーズに開放することができるようにしたも
のである。それと同時に開放側の第一側面壁540に沿って錠装置1000が取り付けら
れるが、その取付けを第一側面壁540の後端辺に設けられる錠取付穴547(図63参
照)を利用して行うため、その錠取付穴547を形成するためにも開放側の第一側面壁5
40から第四側面壁543を傾斜段差状に形成したものである。更に、第一側面壁540
〜第四側面壁543の段差の寸法も、第一側面壁540と第二側面壁541との段差は、
後述する遊技盤4の裏面の周辺と当接する必要があるため、ある程度大きな段差をもって
形成されるが、それ以外の段差は、極めて小さな段差となっている。もちろん、第二側面
壁541〜第四側面壁543までは段差を形成することなく連続的に形成してもよい。
そして、上記した側面壁540〜543は、図23に示すように、それぞれ奥行き幅寸
法d1,d2,d3,d4を有するように形成され、本実施形態の場合、d1+d2+d
3+d4=約135mmとなっている。特に、第一側面壁540の幅寸法d1は、遊技盤
4の厚みに相当し、残りの第二側面壁541と第三側面壁542と第四側面壁543とに
よって形成される空間に遊技盤4に設けられる各種の遊技装置の後方突出部分が収納され
るようになっている。つまり、第一側面壁540は、遊技盤4の厚さとほぼ同じ奥行寸法
を有する前側面壁を構成し、第二側面壁541〜第四側面壁543は、遊技盤4の周辺部
裏面と当接する段差部を有して第一側面壁540から後方に向かってほぼ当該第一側面壁
540と平行状に延設され且つ遊技盤4に設けられる遊技装置の後方突出部を収納する後
側面壁を構成するものである。特に、本実施形態の場合には、図5に示すように、第二側
面壁541〜第四側面壁543のすべての部位の後方への突出量が、本体枠3の裏面側上
部に固定される賞球タンク720の球を貯留する貯留部728の後面壁722とほぼ同じ
位置となるように形成されている。これにより、遊技盤4の周辺部に対応する位置まで第
二側面壁541と第三側面壁542と第四側面壁543とによって形成される空間の大き
さが確保されているので、例えば、遊技盤4のほぼ全域を液晶表示画面が占めるような遊
技装置が取り付けられている場合においても、そのような遊技装置の後方突出部分を楽に
収納することができるものである。
また、図22及び図24に示すように、第四側面壁543の後端辺からは背面から見て
その左辺(開放側)、上辺及び右辺(軸支側)に、開放側後面壁544、上後面壁545
及び後面壁としての軸支側後面壁546がそれぞれパチンコ機の正面と平行となるように
内側に向かって突設されている。軸支側後面壁546は、その前面が平板状(図21参照
)となっており、その後面に球払出機構を構成する後述の球通路ユニット770と賞球ユ
ニット800とが着脱自在に取り付けられるようになっている。したがって、軸支側後面
壁546の内側への突出幅寸法は、球通路ユニット770と賞球ユニット800とを取り
付ける幅があれば充分である。また、上後面壁545は、その前面が平板状(図21参照
)となっており、その後面に後述するタンクレール部材740が取り付けられるため、そ
の下端辺が傾斜状に形成されている。したがって、上後面壁545の内側への突出幅は、
傾斜状に取り付けられるタンクレール部材740の高さ幅寸法があれば充分である。更に
、開放側後面壁544には、その前面が平板状(図21参照)となっており、その後面に
後述するカバー体1250を軸支するカバー体支持筒部575が形成されている。したが
って、開放側後面壁544の内側への突出幅寸法は、カバー体支持筒部575を形成する
幅寸法があれば充分である。
上述したように、第四側面壁543の後端辺から内側に向かって突設される開放側後面
壁544、上後面壁545及び軸支側後面壁546の前面が平板状に形成され、この平板
状部分が遊技盤4の周辺部に対応するものであるため、上記したように、遊技盤4の周辺
部に対応する位置まで第二側面壁541と第三側面壁542と第四側面壁543とによっ
て形成される空間の大きさが確保されているので、例えば、遊技盤4のほぼ全域を液晶表
示画面が占めるような遊技装置が取り付けられている場合においても、そのような遊技装
置の後方突出部分を楽に収納することができるものである。なお、開放側後面壁544、
上後面壁545及び軸支側後面壁546の内側は、後面開口580となっており、この後
面開口580が後述するカバー体1250によって開閉自在に閉塞されるようになってい
る。
次に、遊技盤設置凹部510の更に詳細な構成について説明すると、前述したように、
開放側の平面部分には、錠装置1000の扉枠用フック部1041が貫通する扉用フック
穴549が上中下の3箇所開設されているが、その上下の扉用フック穴549のさらに上
中下に錠装置1000の後述する係止突起1004が係合される錠係止穴548(図22
参照)が形成されている。また、開放側の第一側面壁540に沿って錠装置1000が取
り付けられるが、その取付けをビスで行うための錠取付穴547(図22参照)が第一側
面壁540の後端部の上部と中程に形成されている。なお、錠装置1000のビスによる
取付けは、上部と中程だけではなく、後述する錠取付片1008に形成されるビス止め部
1003と前記シリンダー錠貫通穴526の上方近傍に形成される錠取付穴547とを対
応させてビスで止着することにより、錠装置1000の下方も取り付けられるようになっ
ている。
また、図24に示すように、第一側面壁540の上辺前方の左右には、本体枠3を外枠
2に対して閉止する際に、外枠2の上枠板10の内周面と当接する案内円弧突起552が
突設され、第一側面壁540の後端辺中央に後述する賞球タンク720の切欠部729と
連通する逃げ凹部551が形成され、第一側面壁540と第二側面壁541と接続する垂
直面にタンク取付溝550が形成されている。そして、このタンク取付溝550に賞球タ
ンク720の取付鍔部733を取り付けたときには、図28に示すように、賞球タンク7
20の切欠部729が逃げ凹部551と連通して賞球タンク720内に貯留された球の球
圧が増加したときに圧抜きして球詰まりが発生しないように機能する。また、賞球タンク
720を本体枠3に取り付けたときには、平面視で賞球タンク720の正面側から見て奥
側の後面壁722と第四側面壁543の後端辺がほぼ一致(図5参照)するようになって
いる。なお、上記した案内円弧突起552は、本体枠3の上辺を外枠2の上枠板10の内
周面と当接させることにより、本体枠3を持ち上げて本体枠3の下辺と装飾カバー板15
との間に隙間を形成し、その隙間から不正器具を挿入するような不正行為を防止するため
のものである。
また、前述した上後面壁545には、タンクレール部材740を取り付けるためのレー
ル係止溝553が後面開口580の開口縁に沿って形成されており、また、第四側面壁5
43と上後面壁545の屈曲部にレール係止溝554が形成されている。そして、これら
レール係止溝553,554にタンクレール部材740の係止突片749,750(図4
5参照)を係止させることにより、タンクレール部材740を本体枠3に取り付けること
ができる。また、タンクレール部材740を取り付けたときの下流側に対応する上後面壁
545の上部には、レール掛止弾性片555が形成され、レール係止溝553,554に
タンクレール部材740の係止突片749,750を係止させて、タンクレール部材74
0を本体枠3に取り付けたときに、その係止状態が外れないようにレール掛止弾性片55
5がタンクレール部材740の下流側上端の上から当接するようになっている。タンクレ
ール部材740を取り外すときには、レール掛止弾性片555を後方へ押圧しておいてか
らレール係止溝553,554と係止突片749,750との係止状態を解除すべくタン
クレール部材740を上方に持ち上げればよい。また、レール掛止弾性片555の側方に
逃げ穴556が穿設され、レール掛止弾性片555の下方にアース線接続具557形成さ
れている。逃げ穴556は、タンクレール部材740に設けられる整列歯車747の軸ピ
ン748の端部を逃がすために穿設されるものであり、また、アース接続具207は、タ
ンクレール部材740の内部に貼着される金属製の導電板(図示しない)に接触している
と共に、電源基板に設けられるアース用コネクタに接続される配線が接続されるものであ
る。
また、軸支側後面壁546には、図22及び図24に示すように、軸支側後面壁546
の左右両端に垂直状の立壁560を立設し、その立壁560の間に球通路ユニット770
と賞球ユニット800とが取り付けられる。また、左右の立壁560の間の最上流部から
中流部よりやや上方まで賞球案内突起561が屈曲状に突設されている。この賞球案内突
起561は、軸支側後面壁546にその突出高さが下流側に向かって徐々に低くなるよう
に後方に向かって突設され、後述する球通路ユニット770を取り付けたときに、該球通
路ユニット770の球落下通路772(図50参照)に対応するもので、賞球を一列状に
誘導するものである。また、賞球案内突起561の左右には、球通路ユニット770をビ
スで止着するための通路ユニット取付ボス562、及び位置決めするための位置決めピン
574が突設されると共に、後述する球切れスイッチ778(図50参照)に対面するス
イッチ対応突起563が突設されている。通路ユニット取付ボス562及び位置決めピン
574については、後に詳述する。
更に、左右の立壁560の中流部から下流部にかけて賞球ユニット800の係合部とし
ての鉤状係合部824(図52参照)と係合する係止部としての係合突片565と、賞球
ユニット800のボタン挿通係合穴821(図52参照)と係合するロック用弾性爪56
4と、が形成されると共に、賞球ユニット800のスプロケット807の回転軸808(
図52参照)の端部が受け入れられる逃げ穴566が形成されている。また、軸支側後面
壁546の下方には、払出モータ用逃げ開口部572が形成されており、この払出モータ
用逃げ開口部572に賞球ユニット800の駆動モータとしての払出モータ815が臨む
ようになっている(図25参照)。そして、賞球ユニット800は、軸支側後面壁546
の裏面最下端に形成される係止溝573のその下端を係止して前記係合突片565及びロ
ック用弾性爪564によって軸支側後面壁546に着脱自在に取り付けられるようになっ
ている。この着脱自在の構成については、後に詳述する。
また、軸支側後面壁546の開放側の端部には、そのカバー体1250の開放側の端辺
が入り込むカバー体当接溝567が形成されていると共に、該カバー体当接溝567の下
方に施錠壁569が突設されている。カバー体当接溝567には、カバー体1250の止
め穴1253(図28参照)に対応する止め穴568が形成されており、これら止め穴1
253,568とを一致させて図示しないビスで止着することにより、カバー体1250
によって本体枠3の後面開口580を閉塞固定することができるようになっている。また
、施錠壁569には、平面視U字状の施錠用突出鉤片570が突設され、本体枠3に対し
てカバー体1250を閉じた状態で施錠用突出鉤片570をカバー体1250に形成され
る貫通穴1254(図28参照)を貫通させ、例えば、南京錠等の錠を施錠用突出鉤片5
70に掛け止めることにより、南京錠の鍵を有する責任者しかカバー体1250を開放す
ることができないようにすることができる。
以上、遊技盤設置凹部510及び板部511とからなる本体枠主体500の構成につい
て説明してきたが、上記に説明した以外に、板部511の最下端辺部に、扉枠5を閉じた
ときに、扉枠本体100の下辺を後方に向けて折曲した扉枠突片112,113(図19
参照)が挿入される係合溝584,585(図21参照)が形成されている。係合溝58
4は、前述した発射装置取付部520の下方に形成される溝であり、係合溝585は、前
記係合溝584の一端から軸支側に向って形成される溝である。なお、係合溝585に対
応する扉枠突片112は、係合溝584に対応する扉枠突片113の突出量よりも大きく
なるように後方に向って突設されている。ただし、開放端下部には、突出量の多い扉枠突
片112が僅かに形成されている。そして、上記した扉枠突片112,113と係合溝5
84,585とが扉枠5と本体枠3との下側辺部における外側の突条及び係合部を構成す
るものである。
上記のように板部511には、発射レール515や出口開閉装置579が設けられ且つ
レール接続部材516や発射装置取付部520が突設形成されているが、発射装置取付部
520及び発射レール515の板部511における配置位置が開放側に偏り、しかもそれ
らが板部511の表面よりも突出して形成されている。このため、扉枠5を閉じた状態に
おいて、発射装置取付部520及び発射レール515が配置される板部511のほぼ中央
部から開放側にいたる領域は、扉枠5の裏面と発射装置取付部520及び発射レール51
5の前面とが密着した状態となるため、前述した扉枠突片112と係合溝585との隙間
を上手にすり抜けてきたピアノ線等の不正具を扉枠5の裏面と発射装置取付部520及び
発射レール515の前面との間をさらに上手にすり抜けさせて遊技盤4の表面側若しくは
遊技盤4の裏面側に到達させることは極めて困難である。
一方、発射装置取付部520及び発射レール515が配置されない板部511のほぼ中
央部から軸支側にいたる領域は、板部511の表面に突出した部分がないため、扉枠5を
閉じた状態において、扉枠5の裏面と板部511の前面との間に空間586が生じてしま
う。このため、前述した扉枠突片112と係合溝584との隙間を上手にすり抜けてきた
ピアノ線等の不正具が扉枠5の裏面と板部511の前面との間の空間586を簡単にすり
抜けてしまうことができるため、この空間586を不正具が上方に向ってすり抜けないよ
うに、扉枠5の裏面下部に取り付けられる装着台280には、扉枠5を閉じた状態で該空
間586に侵入する防犯突片285が形成されている。この防犯突片285は、板部51
1のほぼ中程から軸支側端部までいたるように装着台280に形成されている。したがっ
て、発射レール515及び遊技盤4に取り付けられる外レール602の下方空間は、装着
台280に突設される防犯突片285を受け入れる防犯空間586を構成している。そし
て、この防犯突片285と防犯空間586とが扉枠5と本体枠3との下側辺部における内
側の突条及び係合部を構成するものである。
本体枠3は、上記したように、遊技盤4、打球発射装置650、賞球タンク720、タ
ンクレール部材740、球通路ユニット770、賞球ユニット800、満タンユニット9
00、錠装置1000、基板ユニット1100及びカバー体1250が取り付けられるが
、以下、これらを順次説明する。
<遊技盤の概略構成>
遊技盤4の概略構成について図30乃至図35を参照して説明する。図30は、遊技盤
4の正面から見た斜視図であり、図31は、遊技盤4の正面図であり、図32は、遊技盤
4の背面図であり、図33は、遊技盤4の平面図であり、図34は、遊技盤4に形成され
る取り外し防止機構部分の拡大斜視図であり、図35は、遊技盤4の取り外し防止機構に
対する本体枠側の構造を示す本体枠3の部分斜視図である。
図30において、遊技盤4は、遊技パネル599を保持したほぼ正方形状のパネルホル
ダ600と、パネルホルダ600の前面に遊技領域605を囲むように取り付けられる遊
技領域区画枠部材601と、から構成されている。遊技パネル599の表面には、遊技領
域605に各種の遊技装置や多数の障害釘(いずれも図示省略)が植立されている。そし
て、それらの遊技装置や障害釘が設けられた後に遊技領域区画枠部材601がパネルホル
ダ600の前面に取り付けられるが、その遊技領域区画枠部材601は、遊技パネル59
9の周囲を囲むように内部が円形の空洞状に形成され且つ外形がパネルホルダ600の外
形に沿った形状に形成されており、その下辺中程から上辺の中心を過ぎた斜め上方までの
円弧面が外レール602として形成され、その外レール602の終端に設けられる衝止部
620の下部位置から上辺の前記衝止部620の対称の逆流防止部材604が設けられる
位置までが内レール603として形成されている。外レール602は、その始端部に前記
発射レール515の延長状に設けられたレール接続部材516に連接する接続通路部60
9が斜め状に形成されており、その接続通路部609に隣接してファール口610が形成
されている。また、ファール口610の上流端から衝止部620までの外レール602に
は、金属製のレールが密着して取り付けられている。なお、衝止部620は、勢いよく外
レール602を滑走してきた打球が衝突したときに、その衝突した打球を遊技領域605
の内側に反発させるようにゴムや合成樹脂の弾性体が設けられるものであり、逆流防止部
材604は、一端発射されて遊技領域605の内側に取り入れられた打球が再度外レール
602に逆流しないように防止するものである。更に、外レール602の下部一側には、
金属製のレールの一部に沿うように防犯突起608が突設されている。この防犯突起60
8は、扉枠5が閉じられた状態で前述したように防犯カバー270に突設される防犯後端
部突片275と上下方向に重複して本体枠3と扉枠5の軸支側の隙間の中程よりやや下方
から挿入されるピアノ線等の不正具の侵入を防止するものである。
また、内レール603の下部中央には、アウト口606が設けられ、そのアウト口60
6から逆流防止部材604までの内レール603と外レール602との間は、発射された
打球が遊技領域605まで誘導される誘導通路を構成するものであるが、遊技領域605
に到達せずに外レール602を逆流した打球はファール口610に取り込まれて後述する
満タンユニット900のファール球入口923に導かれて再度皿ユニット300に排出さ
れるようになっている。なお、遊技領域605は、実質的に内レール603によって囲ま
れる領域である。また、内レール603のアウト口606から衝止部620に向かう途中
の遊技領域区画枠部材601には、レール防犯溝607が形成されている。このレール防
犯溝607は、扉枠5が閉じられた状態で前述したように防犯カバー270に突設される
防犯後突片274の一部が侵入するように溝状に形成されており、このレール防犯溝60
7と防犯後突片274との凹凸係合により、上下方向に重複して本体枠3と扉枠5の開放
側の隙間の中程よりやや下方から挿入されるピアノ線等の不正具の侵入を最終的に防止す
るものである。
ところで、遊技盤4の一側には、本体枠3に形成される前記盤位置決め突起576に嵌
合する位置決め凹部611が形成され、遊技盤4の他側には、本体枠3に形成される前記
盤止め具挿入穴578に挿入される遊技盤止め具614が設けられている。遊技盤止め具
614は、押し込み固定したときにその端部が盤止め具挿入穴578に挿入されるように
なっている。しかして、遊技盤4を本体枠3に固定するためには、本体枠3の前面側から
位置決め凹部611が盤位置決め突起576に嵌合するように斜め方向から差し込んだ後
、遊技盤4の全体を本体枠3の第一側面壁540に押し込み、その状態でフリーな状態と
なっている遊技盤止め具614を押し込み固定してその端部を盤止め具挿入穴578に挿
入して固定する。その後、遊技盤固定具519を回動して遊技盤4の下部前面を固定する
。これによって遊技盤4を本体枠3に簡単に装着することができる。遊技盤4を取り外す
には、上記の手順と逆の手順で取り外せばよい。
ところで、本実施形態における遊技盤4は、遊技盤4の本体枠3からの不正な取り外し
を極めて簡単に防止する構成を有している。即ち、図30及び図34に示すように、遊技
盤4の下方の前記通路用切欠部613と反対側の下端部に遊技盤4の前後に貫通する取付
用切欠部616を形成し(正確には、遊技領域区画枠部材601に取付用切欠部616が
形成されている。)、その取付用切欠部616の下部に水平方向に締結バー617を掛け
渡し固定する。締結バー617には、そのほぼ中央に締結バンド619を掛け止めるため
の帯溝状の締結部618が形成されている。一方、本体枠3に設けられる取り外し防止機
構としては、前述したように、本体枠3下方の板部511の上端辺にそって形成される遊
技盤載置部512であって発射レール515の発射部の上方に対応する位置に上下方向に
貫通する締結穴533を形成し、その締結穴533の前方部分に締結バンド619を掛け
止めるための締結連杆534が差し渡されている(図35参照)。
上記のように構成される遊技盤4を本体枠3の遊技盤設置凹部510に収納配置したと
きには、図34に示すように、締結バー617が遊技盤載置部512に当接して載置した
状態になると共に、締結部618と締結連杆534とが一致した状態となる。そして、そ
の状態で締結部618と締結連杆534との一致している部分に対して、締結バー617
の上方から一般的に市販されている締結バンド619の先端を取付用切欠部616に差し
込んで下方に向けて締結穴533に差し込み前方に導き、その先端を締結バンド619の
締結具部分に係合させる。そして、締結バンド619の締結具より前方に飛び出した不必
要な先端部分を切断しておく。このようにすれば、締結バンド619を切断しない限り、
遊技盤止め具614と遊技盤固定具519等の固定を解除しても、遊技盤4を本体枠3か
ら取り外すことができない。締結バンド619を切断すれば、遊技盤4を本体枠3から取
り外すことはできるものの、例えば、締結バンド619をパチンコ店独特のものを使用す
ることにより、異なる締結バンドが締結されていれば、遊技盤4を取り外して何らかの不
正行為を行われたことが容易に理解することができるものである。このように極めて簡単
な取り外し防止機構により遊技盤4の本体枠3からの不正な取り外しを防止することがで
きる。
また、遊技盤4の外形形状は、その上部左右に前記扉枠5の裏面に設けられるスピーカ
163の後方突出部分を受け入れるようにスピーカ用切欠部612が形成され、また、フ
ァール口610の側方斜め下に後述する満タンユニット900の前方誘導通路920部分
の一部が挿入される通路用切欠部613が形成されている。また、遊技領域区画枠部材6
01の下方左右には、証明確認用の証紙を貼付する証紙貼付部615が設けられている。
一方、遊技盤4の裏面には、遊技領域605に設けられる各種の遊技装置(例えば、大
入賞口装置や一般入賞口等の入賞口)に入賞した球を下流側に整列して誘導する入賞空間
形成カバー体621が取り付けられており、その入賞空間形成カバー体621の裏面に遊
技領域605のほぼ中央に配置される液晶表示装置640(図74参照)の表示を制御す
る表示装置制御基板が収納される表示制御基板ボックスとしての液晶表示制御基板ボック
ス622が取り付けられている。
更に、遊技盤4の裏面には、入賞空間形成カバー体621の下方に盤用基板ホルダ62
3が固定されている。この盤用基板ホルダ623は、その前方に前記入賞空間形成カバー
体621によって整列誘導された入賞球を集めるように空間部(この空間部は、前後方向
の幅が入賞空間形成カバー体621の幅よりも比較的広いものとして形成されている。)
が形成され、その空間部の底面に落下口629(図29参照)が形成されている。この落
下口629は、前記アウト口606の後面部分で合流して後述する基板ユニット1100
に形成されるアウト球通路1119(図73参照)に連通するものである。また、盤用基
板ホルダ623には、その裏面に遊技動作を制御する主基板2810(図92参照)を収
納する主基板ボックス624と、後述する基板ユニット1100に設けられる払出制御基
板1186や電源基板等と接続するための中継端子板625と、が取り付けられている。
中継端子板625には、遊技盤4を本体枠3に装着するだけで自動的に前記基板ユニット
1100に設けられるドロワコネクタ1200,1202と接続されるドロワコネクタ6
26,627が設けられている。また、盤用基板ホルダ623には、ドロワコネクタ62
6,627の間から中継端子板625を貫通するように後方に向かって突出する接合案内
突起628が形成されている。この接合案内突起628は、後に詳述するように遊技盤4
を本体枠3に装着する作業を行ったときに、基板ユニット1100側に設けられるドロワ
コネクタ1200,1202と遊技盤4側に設けられるドロワコネクタ626,627と
が自然に接続されるように基板ユニット1100の枠用基板ホルダ1101に形成される
接合案内孔1213に挿入される(図73参照)ものである。なお、これらドロワコネク
タの接続については、後に詳述する。
<打球発射装置>
打球発射装置650について図36乃至図41を参照して説明する。図36は、打球発
射装置650の全体の斜視図(A),発射モータ部分を取り外した状態の斜視図(B)で
あり、図37は、打球発射装置650の分解斜視図であり、図38は、打球発射装置65
0と発射レール515との関係を示す正面図(A),発射モータ部分の斜視図(B)であ
り、図39は、操作ハンドル部461を操作していない状態における打球発射装置650
と発射レール515との関係を示す背面図であり、図40は、操作ハンドル部461を操
作している状態における打球発射装置650と発射レール515との関係を示す背面図で
あり、図41は、打球発射装置650に設けられるスライド部材710の平面図(A),
正面図(B),正面から見た斜視図(C),正面図(B)のA−A断面図(D)である。
打球発射装置650は、発射ベース枠651に打球槌687を回動自在に軸支すると共
に、その打球槌687に往復回動を付与する発射モータ695を発射ベース枠651に取
り付け、さらに打球槌687に復帰する付勢力を付与する付勢バネ684の付勢力を調節
するスライド杆677及びスライド部材710が発射ベース枠651に設けられることに
より構成される。
より詳細に説明すると、図37に示すように、発射ベース枠651は、合成樹脂によっ
て横長な長方形状に成型されるものであり、そのほぼ中心に打球槌687の軸受689が
嵌合される軸受筒652が形成され、その上部及び側方に打球槌687の発射原点位置を
規制するゴムストッパー部材653,654が取り付け固定されている。即ち、ゴムスト
ッパー部材653,654は、打球槌687が付勢バネ684の付勢力により発射原点位
置に戻ったときに打球槌687の衝撃を受け止めるものである。また、発射ベース枠65
1の後方(発射レール515の下方に対応する部位の反対側)の上方に横長細溝状のスラ
イド案内孔655が形成され、そのスライド案内孔655の下方にスライド部材収納空間
656が形成されている。スライド案内孔655は、後述するスライド杆677の後端上
部に突設される案内係止片678が挿入されてスライド杆677のスライド移動を案内す
るものであり、スライド部材収納空間656には、スライド部材710が左右方向に移動
可能に収納されるものである。なお、スライド杆677の前方部分のスライド案内は、ス
ライド杆677の前方に形成される案内長孔680に止めネジ682によって発射ベース
枠651に形成される止め穴662に止着される案内ブッシュ681を貫通させることに
より行われる。また、スライド部材収納空間656の底面には、図38に示すように、長
方形状の連結開口664が形成されている。
また、発射ベース枠651の上辺の前方部分には、発射ベース枠651の本体に対して
庇部が形成されており、前記軸受筒652の上方の庇部に作動片用開口657が穿設され
ている。この作動片用開口657には、前記扉枠5の皿ユニット300の下流側の打球供
給口288(図15参照)に臨んで設けられている供給揺動片289(図15参照)と当
接する作動片658が作動片用開口657の開口縁の後方上部に突設されている取付部6
60に止めピン659によって揺動自在に設けられるものである。作動片658は、「て
」字状に形成され、その上辺の後端部が止めピン659によって軸支され、その軸支部か
ら下方の円弧部に打球槌687と一体的に回動するベース板690に突設される作動片当
接部693と当接し、打球槌687の往復動作に連動して上辺部が供給揺動片289を揺
動させ、供給揺動片289の揺動動作により打球供給口288から流出する打球を1個ず
つ発射レール515の発射位置に供給するようになっている。
更に、発射ベース枠651には、発射モータ695を内蔵するモータカバー694を止
着するためのモータ取付ボス661が後方下部に2箇所と前方上部に1箇所の合計3箇所
に突設されていると共に、前記スライド部材収納空間656の下部後方にスライド杆67
7をスライドさせるためにスライド部材710と連結される揺動片672の下端の軸穴6
73が挿入される揺動片用ボス663が突設されている。
上記した発射ベース枠651には、打球発射装置650の剛性を高めるために金属プレ
ート665がほぼ密着するように取り付けられている。このため、金属プレート665に
は、軸受筒652、下方のゴムストッパー部材653、スライド案内孔655、案内ブッ
シュ681、及び揺動片用ボス663にそれぞれ対応する貫通孔666,667,668
,669,671が形成されていると共に、スライド部材710の連結凸部712が貫通
する横長楕円状の貫通孔670も貫通されている。上記のように構成される金属プレート
665は、スライド部材710をスライド部材収納空間656に収納した後、それぞれの
貫通孔666〜671がそれに対応する部材652,653,655,681,712,
663を貫通あるいは一致させるように発射ベース枠651に密着させてビス止めするこ
とにより発射ベース枠651に固定されるものである。
金属プレート665が取り付けられた発射ベース枠651の揺動片用ボス663の先端
部分が貫通孔671から頭を出しているが、その頭の部分に揺動片672の軸穴673が
挿通されて、揺動片672が下端を中心にして揺動自在に軸支される。揺動片672は、
図37に示すように、縦長杆状に形成され、その下端に前記軸穴673が形成され、その
中程にスライド部材710の連結凸部712が挿入されるやや縦長穴形状の連結穴674
が形成されている。そして、その連結穴674より上方の前方面がスライド杆677の一
端(後端)と当接する当接部675となっている。しかして、揺動片672を揺動片用ボ
ス663に挿通し、且つ貫通孔670から頭を出しているスライド部材710の連結凸部
712に連結穴674を挿入してワッシャ付きピン676を連結凸部712に止着するこ
とにより、揺動片672が発射ベース枠651に取り付けられる。そして、取り付けられ
た揺動片672は、スライド部材710のスライドに伴って下端を中心にしてその上方部
分が揺動するようになっている。
また、金属プレート665の上部前面には、横長杆状のスライド杆677が左右方向に
スライド可能に取り付けられる。即ち、スライド杆677の後方上部に突設されるL字状
の案内係止片678を金属プレート665の貫通孔668に貫通係合させ、スライド杆6
77の前方に形成される案内長孔680に止めネジ682を有する案内ブッシュ681を
貫通させて止めネジ682を止め穴662に止着する。上記した案内係止片678と貫通
孔668、及び案内長孔680と案内ブッシュ681とにより、スライド杆677が金属
プレート665を介して発射ベース枠651にスライド可能に装着される。また、スライ
ド杆677には、その一端(後端)に上述した揺動片672の当接部675と当接する被
当接部679が形成され、その他端(前端)に付勢バネ684の一端の係止輪685を掛
け止めるためのバネ係止部683が突設されている。
金属プレート665が取り付けられた発射ベース枠651の軸受筒652が貫通孔66
6から突出しているが、その軸受筒652には、打球槌687の軸受689が抜け落ちな
いように嵌合されている。軸受689の軸には、打球槌687の下端部が固着されると共
に同時にベース板690が固着される。ベース板690には、その前方裏面側に前記作動
片658と当接する作動片当接部693が突設され、その前方前面に付勢バネ684の他
端の係止輪686を掛け止めるためのバネ係止部692が突設され、さらにその後方前面
に発射モータ695のモータカム697と係脱するモータ当接突片691が突設されてい
る。打球槌687の上端には、合成樹脂製の槌先688が固着されており、この槌先68
8が発射レール515の下端部とその上方に固着される発射位置ストッパー702とによ
って形成される発射位置に突入するように臨んでいる。
一方、発射ベース枠651の前述したモータ取付ボス661には、モータカバー694
に収納された発射モータ695が取り付けられる。より具体的には、図38(B)に示す
ように、モータカバー694は、内部に発射モータ695を収納するように形成された円
筒部と、該円筒部の前方に拡大して前記モータ取付ボス661に取り付けるための取付固
定穴699が形成される取付部と、が一体的に形成され、円筒部の内部に収納される発射
モータ695のモータ軸696の先端に逆回転防止カム698とモータカム697とが固
定されている。逆回転防止カム698の外周には、多数の逆歯が形成されており、ストッ
パー片取付ボス701に揺動自在に固定されるストッパー片700(図39参照)と係合
して発射モータ695の逆方向の回転を防止している。これは、モータカム697が逆方
向に回転してモータカム697とモータ当接突片691とが噛み合って打球発射装置65
0が駆動できなくなる故障が発生しないように防止するためである。また、モータカム6
97は、勾玉状に形成されており、発射モータ695の回転に伴いモータ当接突片691
と係脱しながら打球槌687を往復動作させる。なお、モータカバー694をモータ取付
ボス661に取り付けたときには、図36(A)に示すように、打球発射装置650の主
たる構成が後面から見て被覆されたような状態となっている。
ところで、前述したスライド部材収納空間656に収納されてスライド移動するスライ
ド部材710は、図41に示すように、後方が開放した直方体状に形成され、その前面に
楕円形状の楕円凸部711が突設され、さらに該楕円凸部711の後方位置に円形状の連
結凸部712が突設されている。また、上面及び下面には、スライド部材収納空間656
内をスライドし易いように断面円弧状のスライド用当接突部713がその両端に突設され
ている。一方、直方体状に形成されるスライド部材710の空間は、前記扉枠5の裏面下
部に設けられるジョイントユニット480のスライド突片492が挿入される挿入空間7
14となっている。しかして、この挿入空間714は、スライド方向前方の側壁手前側に
第一傾斜面715が形成されると共に、その第一傾斜面715のやや後方寄りに上面及び
下面の内側から内部に向かって突設され且つ相互の先端間に所定の間隔が形成される挟持
片716が形成されている。挟持片716の手前側にも奥に向かって側方視でハ字状に傾
斜する第二傾斜面717も形成されている。しかして、スライド突片492が挿入空間7
14に挿入された状態では、図41(B)に示すように、スライド突片492の傾斜辺4
93側の一端辺がスライド方向前方の側壁に当接した状態で且つ上下の挟持片716の間
に挿入された状態となっている。なお、スライド部材710の挿入空間714の側方に空
間部718が形成されているが、この空間部718は、特に機能を奏しているわけではな
い。
しかして、上記のように構成されるスライド部材710は、スライド部材収納空間65
6に収納された状態で、図38(A)に示すように、スライド部材収納空間656の底面
に形成される楕円形状の連結開口664に挿入空間714が臨むように形成されていると
共に、スライド部材710がスライド部材収納空間656の一方の空間内壁に当接した状
態(図38(A)では左の空間内壁に当接しているように図示されているが、通常の状態
では右の空間内壁に当接した状態となっている。)となっている。
そこで、まず、スライド部材710と打球発射装置650の付勢バネ684の強弱を調
整する関係について説明すると、スライド部材710がスライド部材収納空間656の内
部の初期位置(図38(A)において右の空間内壁に当接した位置)にあるときには、図
39に示すように、該スライド部材710の連結凸部712に連結された揺動片672が
ほぼ垂直状態となっている。このため、揺動片672と当接しているスライド杆677も
付勢バネ684の付勢力により一方向(図39において左側方向)に付勢された状態で揺
動片672の当接部675とスライド杆677の被当接部679とが当接した状態となっ
ている。この状態では、付勢バネ684が張力されていないので、打球槌687が発射モ
ータ695の回転に従動して往復回動しても、打球槌687の復帰力も弱く、発射位置に
ある打球が弾発されても遊技盤4の遊技領域605に到達することはない。
一方、スライド部材収納空間656の内部をスライド部材710が初期位置から他方方
向に移動したとき(図38(A)において左の空間内壁方向に向かって移動したとき)、
図40に示すように、揺動片672が下端の軸穴673を軸として揺動して傾動するため
、当接部675と被当接部679との当接によりスライド杆677が他方向(図40にお
いて右側方向)に向かってスライド移動する。すると、スライド杆677のバネ係止部6
83に係止されている付勢バネ684も張力されて伸びた状態となる。この状態では、付
勢バネ684が張力されているので、打球槌687が発射モータ695の回転に従動して
往復回動したときの打球槌687の復帰力が強くなり、発射位置にある打球が強く弾発さ
れて遊技盤4の遊技領域605に到達する。そして、この打球の弾発力の強弱は、スライ
ド部材710のスライド部材収納空間656内でのスライド量に応じて調整することがで
きる。
上記したように、スライド部材710を移動させることにより、打球発射装置650に
よる弾発力を調整することができるが、このスライド部材710の移動は、前述したハン
ドル装置460の操作ハンドル部461の回動操作部材464の回動操作に応じて移動す
るジョイントユニット480のスライド体483の移動と連動するようになっている。こ
の点について図20、を参照して説明する。
前述したように、ハンドル装置460の操作ハンドル部461の回動操作部材464を
回転させることにより、回転軸465の先端に固着される勾玉状のカム466も回転する
ため、ジョイントユニット480のスライド体483が収納体481の内部を一方向に向
かってスライド移動する。このため、スライド体483の前面に突設されるスライド突片
492も同じ方向にスライド移動することになる。スライド体483のスライド突片49
2は、扉枠5を本体枠3に対して閉じた状態では、本体枠5の発射装置取付部520に形
成される連結開口664を貫通してスライド部材710の挿入空間714に挿入されるよ
うになっている。この場合の挿入状態は、前述したようにスライド突片492の傾斜辺4
93側の一端辺がスライド方向前方の側壁に当接した状態で且つ上下の挟持片716の間
に挿入された状態である。したがって、スライド突片492が一方向に向かってスライド
移動すると、スライド部材710も同一方向に向かってスライド移動することになる。こ
のとき、前述したように、スライド部材710のスライド移動に伴ってスライド杆677
もスライド移動するので、付勢バネ684の付勢力を調整することができる。つまり、ハ
ンドル装置460の回動操作部材464を回動操作することにより、打球発射装置650
の打球の弾発力を調整することができるものである。
ところで、本実施形態においては、ハンドル装置460が扉枠5に設けられ、打球発射
装置650が本体枠3に設けられているので、扉枠5を開閉する毎にハンドル装置460
のスライド突片492と打球発射装置650のスライド部材710とが連携したり離れた
りすることになる。しかし、本実施形態においては、上述したように、本体枠3に対して
扉枠5を閉じることにより、スライド突片492がスライド部材710の挿入空間714
に自動的に挿入されてハンドル装置460と打球発射装置650とが連携され、逆に、本
体枠3に対して扉枠5を開放することにより、スライド突片492が挿入空間714から
離れてハンドル装置460と打球発射装置650とを分離することができるので、極めて
簡単に扉枠5の開閉に伴ってハンドル装置460と打球発射装置650との連携・分離を
行うことができる。特に、スライド突片492が挿入空間714に挿入される際には、ス
ライド突片492の位置が上下方向に多少ずれていても、挿入空間714内に突設される
挟持片716の第二傾斜面717によってスライド突片492がスムーズに挟持位置に挿
入されるようになっている。
また、時として、操作ハンドル部461の回動操作部材464に遊技者が詰め物を詰め
てある程度回動した位置で固定している場合があるが、遊技場の店員がその詰め物を知ら
ずに扉枠5を開閉する場合がある。このような場合でも、扉枠5を開放する場合には、単
にスライド突片492が挿入空間714から離れるだけであるので問題はないが、扉枠5
を閉める場合に、スライド突片492の位置が多少一方向にずれた状態となっているもの
の、スライド突片492の傾斜辺493とスライド部材710の第一傾斜面715との協
働作用により、扉枠5の閉止動作に伴ってスライド部材710を一方向に移動させながら
最終的にスライド突片492とスライド部材710とが係合するようになっている。つま
り、本実施形態においては、操作ハンドル部461の回動操作部材464がどのような回
動位置で固定されていても、操作ハンドル装置460と打球発射装置650との連携を行
うことができるものである。
<賞球タンク>
次に、本体枠3の裏面上部に取り付けられる賞球タンク720について、主として図4
2を参照して説明する。図42は、賞球タンク720の斜視図(A)、平面図(B)、側
面図(C)である。賞球タンク720は、前述したように、本体枠3の裏面上部に形成さ
れるタンク取付溝550(図24参照)に着脱自在に取り付けられるものである。しかし
て、賞球タンク720は、長方形状の箱状に形成され、パチンコ機1の正面側から見て、
その前面壁721に切欠部729が形成され、その底面が上流側壁724から下流側壁7
23に向かって傾斜する第一傾斜底面726と前面壁721から次に説明する排出口73
0に向かって傾斜する第二傾斜底面727とによって貯留部728が形成されている。ま
た、その第二傾斜底面727の傾斜下端に排出口730が形成されるが、この排出口73
0は、パチンコ機1の正面側から見て賞球タンク720の後面壁722よりも外側に突出
するように下流側壁723と後面壁722とをコ字状に連結する排出口突出壁725に囲
まれるように形成されている。また、賞球タンク720の前面壁721の両端外側には、
前記タンク取付溝550と係合する取付鍔部733が形成されていると共に、賞球タンク
720の底面の裏面側に本体枠3の前記第四側面壁543に載置当接する載置当接片73
1,732が突設され、さらに、賞球タンク720の上流側の後面壁722の下部に後述
する球ならし部材744を取り付けるための球ならし取付軸735が突設されている。ま
た、排出口730を除く賞球タンク720の後面壁722及び上流側壁724には、球の
跳ね飛びを防止するための溢れ防止部材734が着脱自在に取り付けられるようになって
いる。
上記のように構成される賞球タンク720においては、本体枠3のタンク取付溝550
に対して取付鍔部733を上方から差し込むように取り付け、載置当接片731,732
を本体枠3の第四側面壁543に当接させる。これによって、賞球タンク720が本体枠
3の裏面側上部に載置して取り付けられるが、この取り付けられた状態においては、図2
8に示すように、前面壁721の切欠部729を介して貯留部728と本体枠3の裏面に
形成された逃げ凹部551とが連通し、また、図5に示すように、排出口730が次に説
明するタンクレール部材740の上流端部に臨むようになっている。したがって、賞球タ
ンク720において、球を貯留する貯留部728(第一傾斜底面726及び第二傾斜底面
727に対応する貯留空間部分)の前後方向の幅は、本体枠3の第二側面壁541〜第四
側面壁543までの前後方向の幅とほぼ同じとなるように形成されると共に、それらの側
面壁541〜543までの上部に載置されるようになっている。しかして、前述したよう
に、本体枠3の第一側面壁540〜第四側面壁543は、遊技盤4の周辺部の後方突出空
間を覆うように深く形成されているので、その側面壁541〜543の上部に載置される
賞球タンク720の貯留部の深さは、従来の貯留タンクにくらべて浅く形成されているも
のの、賞球が貯留されて重量が増加しても賞球タンク720の全体を本体枠3の側面壁5
42〜543で支持しているので、傾斜底面726,727が変形することなく貯留され
た球をスムーズに排出口730に導くことができる。また、排出口730が賞球タンク7
20の後面壁722から外側に外れた位置に設けられているため、貯留部728に貯留さ
れた球の流れが第二傾斜底面727から外側に向かって流れるように構成されている。こ
のため、従来のように傾斜底面の一部に開口を設けて排出口としていた賞球タンクに比べ
て、排出口近傍の貯留部に球詰まり解消のための球崩し突部を突出形成することなく球詰
まりが発生し難い構造とすることができる。
そして、本実施形態においては、前述したように、遊技装置の後方突出部を収納する後
側面壁541〜543の上部外側に賞球タンク720の貯留部が載置された状態で、しか
も、賞球タンク720の排出口730が貯留部の後面壁722よりも外側に突出して設け
られているため、タンクレール部材740が賞球タンク720の貯留部の外側(パチンコ
機1の正面から見て奥側)に位置して、タンクレール部材740と賞球タンク720の貯
留部728とが上下方向に重複しない位置となっているので、遊技盤4の裏面に設けられ
る遊技装置の後方突出部を収納する後側面壁541〜543の上辺を本体枠3の上辺に近
い位置で後方に向って突出させることができ、これにより、遊技装置の後方突出部が遊技
盤4の上辺部で突出していても後側面壁541〜543の内部に楽に収納することができ
る。
更に、賞球タンク720の貯留部728が遊技装置の後方突出部を収納する後側面壁5
41〜543の上部外側に載置されているか否かに関係なく、排出口730が賞球タンク
720の後面壁722から外側に外れた位置に設けられているという構成だけで従来の賞
球タンクにはない独特の効果を奏するものである。これについて図43を参考にして説明
する。図43は、従来の賞球タンク(A),(B)と本実施形態に係る賞球タンク(C)
との排出口部分における球の圧力状態を示す平面図である。図において、通常時、賞球タ
ンク720に貯留される球は、賞球タンク720の貯留部に貯留されて滞留した状態とな
っている。この場合、従来の賞球タンクのように貯留部の傾斜底面の一部を開口して排出
口730Aを形成している場合、例えば、図43(A)に示すように、球崩し突部736
Aと反対側に排出口730Aが形成された賞球タンクや、図43(B)に示すように、球
崩し突部736Bに隣接して排出口730Bが形成されている場合には、排出口730A
,730Bの部分では、貯留された球の圧力とその圧力に基づく賞球タンクの側壁からの
反作用により、常に排出口730A,730B部分に四方から球圧がかかった状態となっ
ている。このため、たまたま球の重合具合によって球同士の圧力が釣り合い、下流側の球
が流れ出ても、排出口730A,730B部分で球噛み状態が発生し球詰まりが発生する
ことがあった。これに対し、本実施形態に係る賞球タンク720では、排出口730が賞
球タンク720の後面壁722から外側に外れた位置に設けられているので、図43(C
)に示すように、排出口730部分における貯留された球の圧力は、貯留部から排出口7
30方向に向かう作用力とその反作用だけの二方向からの圧力であり、従来のように四方
から圧力を受けるわけではない。このため、下流側の球が流れ出ても、排出口730部分
における球噛み状態が発生し難く、球詰まりが発生しないという優れた効果を奏すること
ができる。
<タンクレール部材>
上記した賞球タンク720の下方に配置されるタンクレール部材740について主とし
て図44乃至図46を参照して説明する。図44は、賞球タンク720、タンクレール部
材740、球通路ユニット770、賞球ユニット800、及び満タンユニット900の関
係を示すパチンコ機1の背面側から見た斜視図であり、図45は、賞球タンク720、タ
ンクレール部材740、球通路ユニット770、賞球ユニット800、及び満タンユニッ
ト900の関係を示すパチンコ機1の正面側から見た斜視図であり、図46は、タンクレ
ール部材740の下流部と球通路ユニット770の上流部との関係を示す断面図(A)と
平面図(B)である。
タンクレール部材740は、前述したように、本体枠3の上後面壁545のレール係止
溝553,554(図24参照)に着脱自在に取り付けられるものである。そのため、タ
ンクレール部材740には、その後面側の側面の左右辺及び下辺にレール係止溝553に
上から差し込まれる複数の係止突片749が突設されると共に、その後面側側面の上辺中
央にレール係止溝554に上から掛け止められる鉤状の係止突片750が突設されている
。しかして、タンクレール部材740は、上面が開放した傾斜樋状に形成され、その上流
端上面が賞球タンク720の排出口730に臨み、その下流端下面が後に詳述する球通路
ユニット770に臨んでいる。また、タンクレール部材740の内部は、図5に示すよう
に仕切壁741によって球が2列に整列して流下する通路742となっている。なお、通
路742の底面は、細溝が切り欠けられており、通路742を球と一緒に転動する異物が
その細溝から下方に落下するようになっている。また、通路742の側壁には、静電気を
除去するための金属板(図示しない)が貼付されており、この金属板の下流端が前述した
アース線接続具557(図22参照)に接続されている。このため、タンクレール部材7
40を流下する球に帯電していた静電気が金属板からアース線接続具557を介して電源
基板のアース用コネクタを経て外部にアースされるようになっている。
また、タンクレール部材740の中流域のやや下流側に重錘を有する卵形状の球ならし
部材744が揺動自在に設けられている。この球ならし部材744は、前述した賞球タン
ク720の球ならし取付軸735に揺動自在に軸支されるものであり、タンクレール部材
740の2列のそれぞれの通路742内に向かって垂下され、各通路742を流下する球
が上下方向に複数段で流下してきたときに1段となるように整流するものである。また、
球ならし部材744の設置位置より下流側のタンクレール部材740の上面が球押え板7
45によって被覆されている。この球押え板745は、球ならし部材744によって1段
とならなかった球を強制的に1段とするように傾斜円弧状に形成されるものである。更に
、タンクレール部材740の下流端部には、それぞれの通路742に臨んで一対の整列歯
車747が軸ピン748によって回転自在に軸支されている。この整列歯車747は、外
周に複数の歯が形成され、一対の整列歯車747の歯のピッチが半ピッチずつずれるよう
にして軸ピン748に固定されている。このため、タンクレール部材740の各通路74
2を流下してきた球の上部が整列歯車747の歯と噛み合いながら下流側に流下するとき
に2列の通路742の球が交互に1つずつ送られることになる。この場合、図46に示す
ように、各通路742を流れてきた球は、整列歯車747と噛み合いながら2列の通路7
42の下部に形成される傾斜面743に沿って中央方向に誘導され、その誘導中に次に説
明する球通路ユニット770の球落下通路772の上端入口773に2列の通路742か
らの球を交互に一列状にして落下するようになっている。なお、整列歯車747は、その
上面を円弧状の歯車カバー746によって被覆されている。
<球通路ユニット>
上記したタンクレール部材740から一列状に落下される球を賞球ユニット800に導
くための球通路ユニット770について、主として図47乃至図51を参照して説明する
。図47は、本体枠3と球通路ユニット770及び賞球ユニット800との関係を示す分
解斜視図であり、図48は、球通路ユニット770及び賞球ユニット800との関係を示
す背面図であり、図49は、球通路ユニット770の背面から見た斜視図であり、図50
は、球通路ユニット770の正面図であり、図51は、球通路ユニット770と賞球ユニ
ット800との連結構造を説明するための側面図である。なお、図48及び図49におい
て、賞球ユニット800部分は、ギヤカバー866、アルミ放熱板841、ユニットサブ
板825が削除され、ユニットベース体801に形成された球通路部分をわかりやすく描
いたものである。ただし、ギヤ等については、球通路との関係を理解し易くするため、一
点鎖線で示してある。
球通路ユニット770は、ほぼ長方形状の板材の裏面(背面から見える面を表面という
。)に屈曲した一対の屈曲通路壁771によって球落下通路772が形成されている。こ
の球落下通路772は、図46(A)に示すように、その上流が前後方向(背面から見て
奥行方向)に屈曲する前後屈曲通路部772aと、該前後屈曲通路部772aに連通して
左右方向(背面から見て左右方向)に屈曲する左右屈曲通路部772bと、該左右屈曲通
路部772bに連通してほぼ垂直状となっている垂直通路部772cとからなっている。
前後屈曲通路部772aは、図46(A)に示すように、上述したタンクレール部材74
0から落下する上端入口773の位置が前述したように2列の通路742のほぼ中央であ
るため、本体枠3の上後面壁545及び軸支側後面壁546の表面から背面側に離れた位
置となっているので、前後屈曲通路部772aと軸支側後面壁546に突設される前記賞
球案内突起561とによって球落下通路772を軸支側後面壁546の表面に近い位置と
するように前後方向に屈曲するものである。また、左右屈曲通路部772bは、図50に
示すように、タンクレール部材740から前後屈曲通路部772aを落下してきた球の勢
いを弱めるために球通路ユニット770のほぼ横幅一杯にコ字状に屈曲して形成されるも
のである。更に、垂直通路部772cもほぼ垂直状に形成されているものの若干緩やかに
湾曲して形成され、その垂直通路部772cを構成する一方の屈曲通路壁771に切欠部
775が形成され、その切欠部775に上端が支軸777によって軸支される球切れ検出
片776が揺動自在に取り付けられている。この球切れ検出片776の側方には、球切れ
スイッチ778が取り付けられ、球切れスイッチ778のアクチュエータ779が球切れ
検出片776に当接している。球切れ検出片776及び球切れスイッチ778によって垂
直通路部772cでの球切れを検出する球切れ検出機構が構成されている。
しかして、垂直通路部772cに球が存在しているときには、垂直通路部772cに存
在する球によって球切れ検出片776が押圧されてアクチュエータ779を押して球切れ
スイッチ778をONとするが、垂直通路部772cに球詰まりや球欠乏により球が存在
しなくなると球切れ検出片776が垂直通路部772c内に向かって揺動するので、アク
チュエータ779が球切れスイッチ778をOFFとする。球切れスイッチ778がOF
Fになると、後述する賞球ユニット800の払出モータ815の回転が停止して賞球の払
出が停止されるようになっている。なお、切欠部775の下端部には、球切れ検出片77
6の通路部と反対側への過剰な揺動を防止するためにストッパー突起780が形成されて
おり、また、球通路ユニット770の球切れ検出片776に対応する垂直通路部772c
に球詰まり用挿入溝781が形成されている。この球詰まり用挿入溝781は、球詰まり
等で球切れ検出片776の揺動動作が行われ難い場合に、球通路ユニット770の後面側
からピンを差し込んで球切れ検出片776部分の球詰まりの解消を図るために設けられる
ものである。更に、球切れ検出片776に対面する他方の屈曲通路壁771は、若干球切
れ検出片776側に向かって膨出状に形成されている。これは、垂直通路部772cに球
が存在しているときに確実に球切れ検出片776を押圧して球切れスイッチ778をON
にするためである。
また、球通路ユニット770には、上記した球落下通路772を避けた位置に止め穴7
82と位置決めボス783とが形成されている。位置決めボス783は、本体枠3の軸支
側後面壁546に形成される位置決めピン574に係合されるものであり、止め穴782
は同じく軸支側後面壁546に形成される通路ユニット取付ボス562に対応するもので
ある。しかして、球通路ユニット770を本体枠3に取り付けるには、図47に示すよう
に、位置決めボス783を位置決めピン574に係合させながら通路ユニット取付ボス5
62と止め穴782とを一致させ、その状態で止め穴782からビス784を螺着するこ
とにより行うことができる。更に、球通路ユニット770には、その一側中程にカバー体
1250の係合片と係合するカバー体係合溝785が形成されていると共に、下部に賞球
ユニット800と連結するための連結蓋部材786が回動自在に設けられている。
連結蓋部材786は、図49に示すように、長方形状の板材の裏面に円弧状に突設され
る一対の通路壁790を突設することにより構成されており、球通路ユニット770の下
部表面の左右両端部に突設される軸支部としての支持突片787に、連結蓋部材786の
両端部から延びる支持片788の先端に突設される回転軸部としての突起軸789を嵌合
することにより回動自在に軸支されるものである。また、連結蓋部材786は、閉じるこ
とにより球通路ユニット770の下方に延長されて通路壁790によって形成される通路
と球落下通路772の下流端部とが連通した状態(図51(B)に示す状態)と、開放す
ることにより通路壁790によって形成される通路と球落下通路772の下流端部とが連
通しない状態(図51(A)に示す状態)と、に回動し得るが、開放した状態から閉じた
状態に移行する際に、連結蓋部材786の支持片788を案内する案内突起791が球通
路ユニット770の後面下端部に突設されている。
しかして、球通路ユニット770を本体枠3の軸支側後面壁546に固定した状態で、
しかも、後述するように賞球ユニット800を同じく軸支側後面壁546に装着した状態
(図51(A)に示す状態)で、連結蓋部材786を閉じて賞球ユニット800に設けら
れる係止弾性爪820によってその後面を係止することにより、球通路ユニット770の
球落下通路772と賞球ユニット800の屈曲通路803とを通路壁790にて連通して
、球通路ユニット770の球落下通路772を落下する球を賞球ユニット800の屈曲通
路803に導くことができるものである。このように球通路ユニット770に回動自在な
連結蓋部材786を設けた理由は、後述するように賞球ユニット800を本体枠3に対し
て着脱自在に装着し易くすることと、その着脱自在に装着したことに起因して球通路ユニ
ット770と賞球ユニット800との間に形成される空間が球のスムーズな落下を阻害し
ないようにするためである。
また、球通路ユニット770に突設される一対の屈曲通路壁771の間に本体枠3の軸
支側後面壁546にその突出高さが下流側に向かって徐々に低くなるように突設される賞
球案内突起561を挿入することで、球落下通路772の上端入口773がタンクレール
部材740の2列の通路742のほぼ中央下部に位置するように、球落下通路772の上
流部を背面からみて前後方向に屈曲する前後屈曲通路部772aとして形成する。これに
より、一対の整列歯車747によって2列で流下する球を交互に1個ずつ賞球ユニット8
00側に送り出す構成において、球落下通路772を通して球を1個ずつスムーズに賞球
ユニット800に送り出すことができる。また、この構成によれば、複数の部材の組立体
から球落下通路772を構成する必要がないため、球落下通路772を構成する部品点数
を削減することができると共に、球落下通路772の組み付け作業性を向上することがで
きる。
また、タンクレール部材740から前後屈曲通路部772aを落下してきた球は、左右
屈曲通路部772bを通過することでその勢いを弱め、その後、垂直通路部772cを通
って賞球ユニット800に送られる。また、勢いが弱められた状態で球が送り込まれる垂
直通路部772cには、球切れを検出するための球切れ検出機構(球切れ検出片776及
び球切れスイッチ778)が設けられる。これにより、球落下通路772での球切れ、言
い換えれば賞球ユニット800に供給する球が切れたこと(球切れ)を確実に検出するこ
とができる。
<賞球ユニット>
次に、上記した球通路ユニット770の下流側に配置される賞球ユニット800につい
て、主として図52乃至図55を参照して説明する。図52は、賞球ユニット800の背
面側から見た分解斜視図であり、図53は、払出モータ815と払出部材としてのスプロ
ケット807との関係を説明するための背面図であり、図54は、賞球ユニット800の
通路と駆動関係を説明するための背面図であり、図55は、図54のA−A断面図である
図52において、賞球ユニット800(球払出手段)は、一対の屈曲通路壁802によ
って球通路を構成する屈曲通路803、賞球通路810、及び球抜通路811が形成され
るユニットベース体801と、該ユニットベース体801の後面を覆うユニットサブ板8
25と、該ユニットサブ板825の上部表面(後面側)に取り付けられる中継基板830
と、前記ユニットサブ板825のほぼ中央表面領域(後面側領域)に設けられるギヤ群8
43,844,847及び検出円盤850(回転伝達部材)を被覆するギヤカバー866
とから構成されている。以下、これらの構成を順次説明する。
ユニットベース体801は、ほぼ長方形状の板状(この板部分を「底面」という場合が
ある。)に形成され、その板状のユニットサブ板825側に向かって突設される一対の屈
曲通路壁802によって屈曲通路803が形成されている。屈曲通路壁802は、ユニッ
トベース体801の上部中央から下流側のほぼ中程まで球の直径よりもやや大きな間隔で
突設されるが、その中程から下流側に大きく左右に分かれて中程から下流端までユニット
ベース体801の両端辺の側壁を兼ねている。また、中程の屈曲通路壁802が大きく左
右に分かれた部分は、球送り回転体としてのスプロケット807が配置される振分空間8
05を構成し、その振分空間805の下部からユニットベース体801の下流端までに左
右に分かれた前記屈曲通路壁802の対をなすように通路区画壁809が突設形成されて
いる。つまり、中程から下流側の左右の屈曲通路壁802と通路区画壁809とによって
振分空間805から左右に2つの通路が構成されることなり、一方の通路が賞球通路81
0を構成し、他方の通路が球抜通路811を構成している。なお、通路区画壁809も左
右に大きく分かれており、その分かれた通路区画壁809の内側に払出モータ815を収
納するモータ収納空間814が形成されている。即ち、払出モータ815は、球通路(屈
曲通路803、賞球通路810、球抜通路811)を避けた位置であって当該球通路の奥
行き幅寸法内に形成されるモータ収納空間814に収納固定される。なお、屈曲通路80
3は、該通路803内に停留する球のスプロケット807への圧力を弱めるために蛇行状
に形成されて振分空間805に到達しているが、その振分空間805の上流側の底面に楕
円形状の開口804が形成されている。この開口804は、屈曲通路803内に入った小
さなゴミ等を貯留するもので、賞球ユニット800を本体枠3から取り外したときに溜ま
ったゴミ等を取り出すことができるようになっている。
また、上記した振分空間805には、外周に球が嵌り合う複数(図示の場合は、3つ)
の凹部が形成された払出部材としてのスプロケット807が回転自在に配置されるが、こ
のスプロケット807が固定される回転軸808の他端を軸支する軸受筒806が振分空
間805の底面に形成されている。また、振分空間805の底部を構成する通路区画壁8
09の上端部は、スプロケット807の回転円弧に沿った凹円弧状に形成され、その一方
に形成される賞球通路810の上流部には、払出球検出センサ812が着脱自在に装着さ
れている。払出球検出センサ812は、先端部に球が通過する円形状の通過穴が形成され
た直方体状の磁気センサからなり、その後端部の形状と合致するスイッチ嵌合凹部865
を屈曲通路壁802で形成することにより、簡単に着脱自在に取り付けられるものである
。なお、払出球検出センサ812からの配線(図示しない)は、後述する中継基板830
に接続されるようになっている。更に、賞球通路810を構成する屈曲通路壁802の下
流側には、ユニットサブ板825と一体的に形成される通路蓋板部859に形成される係
止部860と係合する係止爪813が複数形成されている。ただし、複数の係止爪813
のうち、通路蓋板部859の下端の一方の係止部860と係合する係止爪813は、通路
区画壁809側に形成されている。
また、ユニットベース体801の下方であって賞球通路810と球抜通路811との間
には、払出モータ815を収納する円形状のモータ収納空間814が形成されるが、この
モータ収納空間814の内部に払出モータ815の円筒状本体が収納されるようになって
いる。ただし、払出モータ815は、その前面に形成される一対の取付片816によって
ユニットサブ板825の下方に取り付けられるアルミ放熱板841の裏面側にビス817
で固着されるようになっている。そして、払出モータ815がユニットサブ板825のア
ルミ放熱板841に取り付けられた状態で、払出モータ815のモータ軸818は、アル
ミ放熱板841に穿設された軸挿通穴842を貫通して第一ギヤ843が固着されるよう
になっている。また、ユニットサブ板825及びアルミ放熱板841でユニットベース体
801の後面側を被覆することにより、上記した屈曲通路803、賞球通路810、及び
球抜通路811が形成される奥行幅方向の空間内に払出モータ815の円筒状本体部分も
収納配置されることになる。そして、払出モータ815を収納するモータ収納空間814
と前述したスプロケット807が配置される振分空間805とが、上下方向の極めて近い
位置関係に形成されているため、ユニットベース体801の上下方向の長さを短くするこ
とができ、結果的に賞球ユニット800のコンパクト化を図ることができる。
更に、ユニットベース体801には、上記した球抜通路811の最下端に球抜きされた
球を賞球ユニット800の裏面側に誘導する誘導突片819が突設され、この誘導突片8
19に誘導された球が後述する球抜接続通路880に誘導されて最終的にパチンコ機1の
外部(島台の下方に設けられる回収樋)に放出されるようになっている。また、ユニット
ベース体801の上部には、前述した球通路ユニット770の連結蓋部材786を係止す
る係止弾性爪820が突設されると共に、賞球ユニット800を本体枠3の軸支側後面壁
546に着脱自在に取り付けるためのボタン挿通係合穴821及び鉤状係合部824と、
ユニットベース体801とユニットサブ板825を挟持した状態でギヤカバー866とを
連結するための取付ボス823が設けられている。ボタン挿通係合穴821には、ユニッ
トベース体801の上部一側に設けられて棒状の着脱ボタン822が奥行幅方向に摺動自
在に取り付けられるものであり、後述するように、その前方先端が本体枠3の軸支側後面
壁546に形成されるロック用弾性爪564に対応している。また、ボタン挿通係合穴8
21の後端面は、図47に示すように、ロック用弾性爪564の先端部が入り込むように
凹状となっている。また、鉤状係合部824は、本体枠3の軸支側後面壁546に形成さ
れる係合突片565と係合するもので、賞球ユニット800を軸支側後面壁546に押し
当てて下方に押下げることにより、鉤状係合部824と係合突片565とが係合するもの
である。そして、その係合状態においてロック用弾性爪564とボタン挿通係合穴821
とが係合するので、賞球ユニット800の上方向の移動ができないようになっている。な
お、鉤状係合部824は、ユニットベース体801の上部左右に形成されている。また、
ユニットサブ板825を挟持した状態でユニットベース体801とギヤカバー866とを
連結するための取付ボス823は、後面側に向かって長く突設され、ユニットサブ板82
5に穿設される貫通穴858を貫通した後、ギヤカバー866の取付穴867に対応させ
、そのギヤカバー866の表面からネジ868を螺着することにより、ユニットサブ板8
25を挟持した状態でユニットベース体801とギヤカバー866とを連結している。
上記したユニットベース体801を被覆するユニットサブ板825の構成について説明
すると、ユニットサブ板825は、ユニットベース体801の屈曲通路803部分と振分
空間805部分と賞球通路810部分とを覆う合成樹脂製の板材に払出モータ815が取
り付けられると共に球抜通路811の下流部分とを覆うアルミ放熱板841を取り付ける
ことにより構成されている。そして、ユニットサブ板825の合成樹脂板部の表側(後面
側)には、中継基板830を取り付けるための中継基板領域826が上部に形成され、そ
の下方に複数のギヤ843,844,847や検出円盤850が取り付けられるギヤ領域
840が形成されている。中継基板領域826は、ほぼ正方形状に形成され、その正方形
状に沿って中継基板830を載置する載置リブ827が突設され、その一側垂直辺の上下
に後述する基板カバー835の係合突起836と係合する係合溝部828が形成され、そ
の他側垂直辺の中央に基板カバー835の係止突部837と係合する係止爪部829が形
成されている。また、中継基板領域826には、着脱ボタン822が挿通されるボタン挿
通穴834と中継基板830をビス(図示しない)で止着するための取付ボス部832が
形成されている。
上記した中継基板領域826に取り付けられる中継基板830は、賞球ユニット800
に設けられる上述した払出球検出センサ812、払出モータ815、及び後述するセンサ
855からの配線と、後述する払出制御基板1186(図25及び図72参照)からの配
線とを中継するもので、そのために複数のコネクタが設けられると共に、着脱ボタン82
2が挿通されるボタン挿通穴833と前記取付ボス部832に対応する取付穴831とが
穿設されている。しかして、中継基板830を中継基板領域826の載置リブ827に載
置した状態で取付穴831と取付ボス部832とを合致させて図示しないビスで止着する
ことにより中継基板830をユニットサブ板825の表面(後面)に止着することができ
る。
また、上記のように取り付けられる中継基板830は、基板カバー835によって被覆
される。基板カバー835は、ほぼ正方形状の前面側が開放したボックス状に形成され、
その一側垂直辺の上下基部に係合突起836と他側垂直辺のほぼ中央側面に係止突部83
7が形成されている。また、基板カバー835の正方形状の垂直面には、ボタン開口83
8と接続開口部839とが形成されている。しかして、基板カバー835の係合突起83
6を中継基板領域826の係合溝部828に差し込んで係合した後、係止突部837と係
止爪部829とを係合させることにより、簡単に基板カバー835で中継基板830を被
覆することができる。逆に、取り外す場合には、係止爪部829を弾性変形させて係止突
部837との係合を解除すると共に基板カバー835を斜め手前側に引いて係合突起83
6と係合溝部828との係合を解除することができる。なお、基板カバー835を被覆し
た状態では、ボタン挿通係合穴821に係合されている着脱ボタン822の頭部がボタン
挿通穴833,834を挿通してボタン開口838から外部に僅かに臨んでいる。また、
中継基板830に接続された配線は、接続開口部839から外部に引き出されるようにな
っている。
次に、ユニットサブ板825に形成されるギヤ領域840に設けられるギヤ843,8
44,847、及び検出円盤850について説明する。前述したように、払出モータ81
5のモータ軸818の先端は、ユニットサブ板825のアルミ放熱板841に穿設される
軸挿通穴842を貫通してユニットサブ板825の表面(後面側)に突出しており、その
突出した部分に第一ギヤ843(駆動ギヤ)が固着されている。第一ギヤ843の上方に
は、該第一ギヤ843と噛合する第二ギヤ844(回転伝達ギヤ)がギヤカバー866の
裏面(前面側)に一端が圧入され且つアルミ放熱板841に穿設される軸穴846に他端
が支持される軸845に回転自在に設けられ、その第二ギヤ844の上方には、該第二ギ
ヤ844と噛合する第三ギヤ847(回転伝達ギヤ)がユニットサブ板825に形成され
る軸穴849に圧入された軸848に回転自在に設けられている。更に、第三ギヤ847
の上方には、該第三ギヤ847と噛合するギヤ部852(従動ギヤ)を有する検出円盤8
50が前記スプロケット807を軸支する回転軸808に回転自在に設けられている。な
お、図55に示すように、モータ軸818の先端部がギヤカバー866に形成される受穴
に遊嵌されている。また、回転軸808は、その一端がユニットベース体801に形成さ
れる軸受筒806に圧入されて支持され、その他端がギヤカバー866に形成される軸受
穴に支持されるものであるが、ギヤ領域840の中央よりやや下方に形成された軸貫通穴
864を貫通して振分空間805においてスプロケット807を回転自在に軸支し、ユニ
ットサブ板825とギヤカバー866とによって形成される空間において検出円盤850
を回転自在に軸支している。ただし、図55に示すように、スプロケット807の後端部
が検出円盤850の中心前面部と係合した状態となっているので、スプロケット807と
検出円盤850とは、回転軸808を中心として一体的に回転するようになっている。し
たがって、払出モータ815が回転駆動すると、その回転が第一ギヤ843、第二ギヤ8
44、第三ギヤ847、検出円盤850のギヤ部852を介してスプロケット807を回
転するように伝達される。
検出円盤850の外周は、ギヤ部852の円よりも一回り大きく形成されており、その
ギヤ部852よりも外側に突出している外周部分には、スプロケット807の凹部と同じ
数(図示の場合には、3個)の検出切欠851が形成されている。この検出切欠851は
、ユニットサブ板825の表面に形成される基板取付部857に挟持支持されるセンサ基
板854に設けられる投受光方式のセンサ855(回転位置検出手段)によって検出され
るものである。そして、センサ855は、払出動作時において所定のインターバル時間内
に検出切欠851の検出個数を検出することにより、スプロケット807が正常に回転し
ているか否かを監視するためのものである。仮に、センサ855により、異常回転が検出
されたとき(多くは、スプロケット807による球噛み状態)には、スプロケット807
を所定回数正逆回転させて異常状態(例えば、球噛み状態)を解消するものである。なお
、実際に払いだされた球の個数は、前述した賞球通路810に設けられる払出球検出セン
サ812によって検出して計数のために使用している。なお、図55に示すように、セン
サ基板854の他端辺もギヤカバー866に形成される基板取付部に挟持されるようにな
っている。
上述したように、ギヤ領域840に設けられる複数のギヤのうち、第二ギヤ844だけ
がギヤカバー866側に圧入される回転軸845に回転自在に設けられているところ、ギ
ヤ領域840を覆うギヤカバー866には、前記ユニットベース体801に突設されてユ
ニットサブ板825の貫通穴858を貫通する取付ボス823の先端部に対応する位置に
穿設される取付穴867が形成されている。そして、ギヤカバー866側に設けられる第
二ギヤ844の歯とユニットサブ板825側に設けられる第一ギヤ843及び第三ギヤ8
47の歯とを噛み合わせながら、取付穴867と取付ボス823とを一致させた状態でギ
ヤカバー866の後面からネジ868で螺着することにより、ユニットサブ板825を挟
持する状態でベースユニット体451とギヤカバー866とが一体的に固定される。また
、ギヤカバー866の一側側面には、前記中継基板830に接続される配線(例えば、中
継基板830と後述する払出制御基板1186とを接続する配線等)を掛け留めて纏める
配線処理片869が突設されている。
以上、賞球ユニット800の構成について説明してきたが、ユニットベース体801と
ユニットサブ板825と中継基板830と基板カバー835とギヤカバー866とを組み
付けた状態においては、図55に示すように、払い出すべき球が導かれる屈曲通路803
の下方位置に払出モータ815の円筒状の本体部分が収納されるように位置する。また、
ユニットベース体801には、球通路(屈曲通路803、賞球通路810、球抜通路81
1)内に配置されたスプロケット807と、球通路を避けた位置であって球通路の奥行き
幅寸法内に形成されるモータ収納空間814に収納された払出モータ815と、を設け、
ユニットサブ板825には、その非閉塞面側に沿って払出モータ815のモータ軸818
の回転をスプロケット807の回転軸808に伝達する回転伝達部材(第一ギヤ843、
第二,3ギヤ844,847、及び検出円盤850のギヤ部852)を設け、しかも、払
出モータ815と屈曲通路803の振分空間805に配置される払出部材としてのスプロ
ケット807とをユニットサブ板825の後面のギヤ領域840に設けられる複数のギヤ
843,844,847,850(852)によって回転駆動するように連結した構造と
なっている。即ち、ユニットベース体801とユニットサブ板825との間に形成される
球通路(屈曲通路803、賞球通路810、球抜通路811)の奥行き幅内にスプロケッ
ト807と払出モータ815とを収納し、しかも、スプロケット807と払出モータ81
5とを連結する回転伝達部材(第一ギヤ843、第二,3ギヤ844,847、及び検出
円盤850のギヤ部852)をユニットサブ板825の非閉塞面側の所定幅内に沿って設
けたので、球通路の外側に払出モータやスプロケットの一部を配置したものに比べて、賞
球ユニット800を薄型化することができる。また、このような賞球ユニット800は、
当該賞球ユニット800内の球通路(屈曲通路803、賞球通路810、球抜通路811
)が一条の通路形状で形成されることにより、より一層の薄型化が図られている。即ち、
従来のように、払出モータ815を賞球ユニットの前面側又は後面側又は側方側に突出さ
せるものと異なり、本体枠3の軸支側後面壁546の後面側に取り付けたときに、賞球ユ
ニット800のいずれの部分もさらに後方に向かって突出することがない構造とすること
ができる。なお、図55において、払出モータ815の前端部分がユニットベース体80
1の後面よりも僅かに突出して構成されているが、この突出部分は、図25に示すように
、軸支側後面壁546の下方の払出モータ用逃げ開口部572から本体枠3の前方部分に
臨むようになっているため、結果的にその突出寸法から軸支側後面壁546の板厚寸法を
差し引いた寸法だけ突出する程度となり、軸支側後面壁546よりも前方に向かう突出量
は僅かなものとなっている。また、このような構成をとることにより、本実施形態では、
賞球ユニット800が取り付けられる本体枠3の軸支側後面壁546と遊技盤4の裏面と
の間に、遊技盤4に設けられる遊技装置の後方突出部分を収納する収納空間を奥行き幅方
向で大きくとることができる。
また、上記のように構成される賞球ユニット800を本体枠3の軸支側後面壁546に
取り付けるためには、図47に示すように、鉤状係合部824と係合突片565とを対応
させて位置合わせした後、賞球ユニット800の下端を係止溝573に掛け止め且つ鉤状
係合部824と係合突片565とを係合させるために賞球ユニット800を軸支側後面壁
546に密着させたまま下方に押下げる。このとき、賞球ユニット800の下端部と係止
溝573とが係合し且つ鉤状係合部824と係合突片565とが係合しているので、取付
自体は完了しているが、賞球ユニット800を上方に移動させることにより簡単に上記の
それぞれの係合状態が解除されてしまうため、これを防止するために、ロック用弾性爪5
64がボタン挿通係合穴821に係合するようになっている。つまり、ロック用弾性爪5
64とボタン挿通係合穴821とが係合することにより、取付状態で賞球ユニット800
の上方への移動を防止している。このように、賞球ユニット800を取り付けた後に、球
通路ユニット770の連結蓋部材786を前述したように回動して係止弾性爪820で係
止することにより、球通路ユニット770の球落下通路772下流端と賞球ユニット80
0の屈曲通路803の上流端とを一対の通路壁790によって構成される通路を介して連
通化することができる。また、賞球ユニット800を取り付けた状態では、賞球通路81
0の下流端と後に詳述する満タンユニット900の賞球入口927とが接続され、球抜通
路811の下流端が球抜接続通路880の上流端と接続される。
一方、賞球ユニット800を取り外すときは、係止弾性爪820による係合を解除して
連結蓋部材786を手前側に回動し、その後、着脱ボタン822を押圧してロック用弾性
爪564を前面側に移動させてロック用弾性爪564とボタン挿通係合穴821との係合
を解除させ、その後着脱ボタン822を押圧したままの状態で賞球ユニット800を上方
に引き上げて賞球ユニット800の下端部と係止溝573との係合及び鉤状係合部824
と係合突片565との係合を解除して賞球ユニット800を手前側に引き出すことにより
、賞球ユニット800を簡単に取り外すことができる。
<満タンユニット>
上記した賞球ユニット800の下流側に配置される満タンユニット900について、主
として図56乃至図62を参照して説明する。図56は、賞球ユニット800と満タンユ
ニット900との関係を示す斜視図であり、図57は、満タンユニット900の斜視図で
あり、図58は、満タンユニット900の正面から見た分解斜視図であり、図59は、満
タンユニット900の背面から見た分解斜視図であり、図60は、満タンユニット900
とファール口610との関係を示す一部破断斜視図であり、図61は、満タンユニット9
00に設けられる底面揺動板907部分で切断した横断面図であり、図62は、満タンユ
ニット900とファール口610との関係を示す断面図である。
満タンユニット900は、前述したように本体枠3の満タンユニット載置部531に載
置固定されるものであり、図58に示すように、上面が開放したボックス状に形成される
ボックス主体901と、該ボックス主体901の上面を覆う蓋体926とから構成されて
いる。ボックス主体901は、賞球通路810の下流端から流入した球が内部をジグザグ
状に誘導されて出口921から排出されるようになっている。このため、その上流部に蓋
体926に形成される賞球入口927から流入した球を一端から他端に向かって側方に誘
導する側方誘導通路902が形成されている。側方誘導通路902の賞球入口927の直
下の一端部には、球を側方に向かって誘導するように凹円弧状に形成される側方誘導受部
903が設けられ、側方誘導通路902の他端内面に側方誘導通路902を流れてきた球
の衝撃を受け止めて該球を下流側に誘導する緩衝部材904が設けられている。
また、側方誘導通路902の他端内面に設けられる緩衝部材904に衝突した球は、向
きを下流側に変えた後、側方誘導通路902の球の流れと逆方向に流れるように誘導され
る逆側方誘導通路905が形成されている。逆側方誘導通路905を流れた球は、その後
、前方に向かって形成される前方誘導通路920に導かれて該前方誘導通路920の流下
端に形成される出口921から前述した皿ユニット300の賞球連絡樋451に導かれる
ところで、前記逆側方誘導通路905の上流側の底面には、その底面の全域に亘って開
口する底面開口906が形成され、その底面開口906を底面揺動板907が揺動自在に
閉塞している。底面開口906は、上面が開放されたほぼ正方形の凹状に形成され、その
内部の正面から見て前後方向の側壁に一対の軸支突起911が突設されている。また、底
面開口906の凹状の底面にバネ913の下端を位置決めするための円形状のバネ載置凹
部912が形成されている。一方、底面開口906を閉塞する底面揺動板907は、ほぼ
正方形状に形成され、その裏面下流側に正面から見て前記軸支突起911に嵌合すること
により軸支される半円形状の軸受部908が突設形成されている。また、底面揺動板90
7の裏面中央には、図61に示すように、バネ913の上端が係止されるバネ係止突起9
10が下方に向かって突設されている。したがって、底面揺動板907は、バネ913の
付勢力によりその上流側が常に上方へ揺動された方向に付勢されている。そして、バネ9
13は、通常の賞球の払出個数(例えば、15個)が一度に底面揺動板907上に載置し
たときでも底面揺動板907が下方に揺動せず、賞球の払出個数以上の所定個数の球が底
面揺動板907上に載置したときに下方に揺動するようなバネ係数を有するバネ部材によ
って形成されている。更に、底面揺動板907の上流側に検出突片909が前方に向かっ
て突出されている。この検出突片909は、底面揺動板907の軸受部908を軸支突起
911に嵌合軸支したときに、連通孔929を貫通して次に説明するスイッチ収納空間9
14に位置するようになっている。
また、逆側方誘導通路905の上流端部の側壁の外側には、満タンスイッチ916を収
納するためのスイッチ収納空間914が一体的に形成されている。スイッチ収納空間91
4に満タンスイッチ916を取り付けるために、スイッチ収納空間914の上部であって
逆側方誘導通路905の上流端部の側壁の外側面にスイッチ取付部918が形成され、そ
のスイッチ取付部918に満タンスイッチ916を保持するスイッチホルダ915の取付
片917がネジ919によって止着されている。満タンスイッチ916は、投光器と受光
器とからなるスイッチとして構成され、その受光器と投光器との間を検出突片909が上
下に揺動することによりON・OFFを検出するものである。
更に、逆側方誘導通路905の下流側の一側方にファール球通路922が形成されてい
る。ファール球通路922は、その上流側のファール球入口923が図60に示すように
、前述したファール口610に連通し、その下流側が前方誘導通路920の上流側に連通
するように屈曲して形成されている。このため、ファール口610に取り入れられたファ
ール球は、ファール球入口923から屈曲したファール球通路922を通って前方誘導通
路920に導かれ、さらに出口921及び賞球連絡樋451を通って皿ユニット300に
戻される。
また、ボックス主体901には、前記出口921の両側方と前記ファール球入口923
の一側方に前記満タンユニット載置部531に形成されるユニット係合溝532に係合さ
れる係合片924が突設されると共に、蓋体926に形成される掛止片928と係合する
掛止突起925が形成されている。この掛止突起925は、ボックス主体901の左右後
方の側壁上部に適宜形成されている。
一方、蓋体926は、ボックス主体901の側方誘導通路902、逆側方誘導通路90
5、前方誘導通路920、及びファール球通路922の上面を覆うような板形状に形成さ
れ、前記側方誘導通路902に上流端に対応する位置に正方形状の賞球入口927が開口
されている。また、蓋体926の周囲には、ボックス主体901の前記掛止突起925と
係合するための掛止片928が下方に向かって突設されている。
上記のように構成される満タンユニット900においては、図56に示すように、賞球
ユニット800の賞球通路810から払出された球が賞球入口927から側方誘導通路9
02の上流側に入って側方誘導受部903によって側方に向かって誘導されて緩衝部材9
04に衝突する。緩衝部材904に衝突した球は、そのまま下流側に向かって逆側方誘導
通路905を前記側方誘導通路902の誘導方向と逆方向に誘導されて前方誘導通路92
0に導かれ、前方誘導通路920の出口921から賞球連絡樋451を通って皿ユニット
300に導かれる。また、ファール球入口923から入ったファール球も屈曲したファー
ル球通路922によって球の勢いを弱められて前方誘導通路920に合流し、前方誘導通
路920の出口921から賞球連絡樋451を通って皿ユニット300に導かれる。
そして、通常時、満タンユニット900内を球が自然に流れているときには、側方誘導
通路902から逆側方誘導通路905に球が移動する際に、底面揺動板907に落下する
が、通常の賞球の払出個数程度では、バネ913の弾発力が強いので、底面揺動板907
が揺動することがなく、図61の実線で示すように、検出突片909が投受光方式の満タ
ンスイッチ916の投光器と受光器との間に入ってスイッチが導通しない状態(OFF)
となっている。これに対し、皿ユニット300に賞球が貯留されて満タンユニット900
内にも球が充満してきたときには、前方誘導通路920及び逆側方誘導通路905の上流
側の全域に形成される底面揺動板907上に貯留された球の圧力により底面揺動板907
がバネ913の付勢力に抗して下方に揺動し、図61の二点鎖線で示すように、検出突片
909が投受光方式の満タンスイッチ916の投光器と受光器との間から外れてスイッチ
が導通した状態(ON)となる。満タンスイッチ916がONすると、賞球ユニット80
0の払出モータ815の回転駆動が停止(所定個数の賞球を払出している最中にON信号
が導出された場合には、その所定個数の賞球が払出されてから停止)するようになってい
る。
上記したように、満タンユニット900においては、球が流下する通路(図示の場合に
は、逆側方誘導通路905)の通路底面の幅とほぼ同じ幅の底面揺動板907によって満
タンスイッチ916を作動させるようにすると共に、通常時の球の流れによって揺動せず
ある程度の球が載置したときに底面揺動板907揺動するように付勢部材(バネ913)
で付勢したので、従来のように一部の通路の底面等に球が載置したことにより球詰まりを
検出するものに比べて、その一部の通路部分における球の載置が球詰まりによって検出さ
れない事態を確実に防止することができる。このことは、球の満タンを確実に検出するこ
とができるものである。
上記したように、本実施形態に係る満タンユニット900においては、本体枠3の満タ
ンユニット載置部531に着脱自在に取り付けるものであるため、従来のように、満タン
装置を本体枠に形成された払出通路の内部に組み付けるものに比べて、本体枠に満タン構
造のための通路を形成する必要がない。また、満タンユニット900の内部をジグザグ状
の通路とすることにより、賞球ユニット800の賞球通路810から払出された球の勢い
を弱めながら皿ユニット300に誘導することができるので、払い出された賞球が皿ユニ
ット300から外に飛び出すこともない。更に、本実施形態に係る満タンユニット900
は、ファール球を導くファール球通路922が賞球を払い出す前方誘導通路920の途中
に球の勢いを弱めて合流するようになっているので、賞球の流れを阻害することなくファ
ール球を合流させることができる。
<錠装置>
次に、本体枠3の開放側の裏側端辺に沿って垂直方向に取り付けられる錠装置1000
について主として図63乃至図71を参照して説明する。図63は、錠装置1000と本
体枠3との関係を示す背面斜視図であり、図64は、錠装置1000の本体枠3への掛け
止め構造を示す拡大側方断面図であり、図65は、パチンコ機1の縦方向中央よりやや下
方の位置で水平方向に切断した一部断面図であり、図66は、錠装置1000と本体枠3
の側壁540,541との詳細な関係を示す拡大断面図であり、図67は、錠装置100
0の側面図(A)、前面側から見た斜視図(B)であり、図68は、錠装置1000の背
面側から見た斜視図(A)、錠装置1000のコ字状基体1001の内部に摺動自在に設
けられる扉枠用摺動杆1040と本体枠用摺動杆1050の斜視図(B),(C)であり
、図69は、錠装置1000の分解斜視図であり、図70は、扉枠用摺動杆1040と本
体枠用摺動杆1050の作用を説明するための正面図であり、図71は、不正防止部材1
023,1032の作用を説明するための正面図である。
錠装置1000は、本体枠3の開放側の第一側面壁540に沿って本体枠3のほぼ上端
から下端にかけて取り付けられるものであり、図63に示すように、本体枠3の外周側辺
と第一側面壁540の立ち上がり部との間の上下端近い部分及び中程に形成される複数(
図示の場合、3個)の錠係止穴548と、第一側面壁540の垂直面の上部と中程に切り
欠けられて形成される錠取付穴547とシリンダー錠貫通穴526の上部近傍に形成され
る錠取付穴547と、によって次に説明する錠装置1000のコ字状基体1001が支持
固定されるものである。そこで、以下、錠装置1000の構造について詳細に説明する。
図67乃至図69に示すように、錠装置1000は、断面コ字状に形成される錠基体と
してのコ字状基体1001と、該コ字状基体1001内に摺動自在に設けられる扉枠用摺
動杆1040と、前記コ字状基体1001内に摺動自在に設けられる本体枠用摺動杆10
50と、該本体枠用摺動杆1050の摺動を不正に行うことができないようにコ字状基体
1001の下部に取り付けられる不正防止部材1023,1032と、からなる。
コ字状基体1001は、金属を断面コ字状となるように折り曲げ、その内部に扉枠用摺
動杆1040と本体枠用摺動杆1050とを摺動可能に設けるものであるが、その横幅寸
法は従来の断面L字状に成形された基体に集約される錠装置に比べて極めて薄いものとな
っている。これは、前述したように遊技盤4の左右方向及び上下方向の大きさを極めて大
きくすると共に、本体枠3の側面壁540〜543で囲まれる空間を大きくしたため、側
面壁540と本体枠3の外周辺との間の寸法が極めて小さくなっていることにより、本実
施形態に係る錠装置1000の横幅寸法を小さく形成して錠装置1000を本体枠3の裏
側に取り付けることができるような取付構造として改良したためである。そして、コ字状
基体1001の断面コ字状の開放側が本体枠3の裏面に対面するように取り付けられるた
め、錠装置1000が本体枠3に取り付けられた状態では、内部に設けられる扉枠用摺動
杆1040と本体枠用摺動杆1050とが、それぞれのフック部1041、1054,1
065を除いてコ字状基体1001に完全に被覆された状態の不正防止構造となっている
まず、コ字状基体1001の開放側と反対の閉塞側上下に本体枠用摺動杆1050のフ
ック部1054,1065が貫通される長方形状のフック貫通開口1002が開設される
と共に、閉塞側であって第一側面壁540と密着する側面1001b(図69参照)上部
と中程に水平方向にビス止め部1003が突設され、更に、開放側の第一側面壁540と
密着しない側面1001a(図69参照)の上端部及び中間部と、開放側の両側面100
1a,1001bの下端部に係止突起1004が突設形成されている。ビス止め部100
3と係止突起1004は、錠装置1000を本体枠3の裏面に取り付けるためのものであ
り、係止突起1004を本体枠3の錠係止穴548に差し込んで上方に移動させ(図64
参照)、その状態でビス止め部1003と錠取付穴547とが一致するため、その一致し
た穴に図示しないビスを螺着することにより、錠装置1000を本体枠3に強固に固定す
ることができる。なお、錠装置1000のビスによる取付けは、上部と中程のビス止め部
1003だけではなく、後述する錠取付片1008に形成されるビス止め部1003と前
記シリンダー錠貫通穴526の上方近傍に形成される錠取付穴547とを対応させて図示
しないビスで止着することにより、錠装置1000の下方も取り付けられるようになって
いる。
また、その取り付けに際し、コ字状基体1001の開放側(前方部)の上中下の3箇所
に形成される係止突起1004を錠係止穴548に差し込んで位置決め係止し、コ字状基
体1001の閉塞側(後方部)の上中の2箇所に形成されたビス止め部1003及びコ字
状基体1001の開放側(前方部)に形成されたビス止め部1003を錠取付穴547に
ビスで固定する構造であるため、錠装置1000の前方部を係止突起1004と錠係止穴
548で係止し、錠装置1000の後方部をビス止め部1003と錠取付穴547で固定
し且つ錠装置1000の下方部をビス止め部1003と錠取付穴547で固定するので、
極めて簡単な構造で錠装置1000を本体枠3に強固に固定することができるものである
。換言するならば、錠装置1000を極めて横幅寸法の薄いコ字状基体1001に集約し
て構成した場合でも、錠装置1000の前方部と後方部との係止及び固定により、錠装置
1000を本体枠3に強固に固定することができるものである。特に、本実施形態の場合
には、前方部の係止構造(固定構造でもよい)を構成する係止突起1004がコ字状基体
1001の第一側面壁540と密着しない側面1001aに突設形成される一方、後方部
の固定構造を構成するビス止め部1003及びビス止め部1003がコ字状基体1001
の第一側面壁540と密着する側面1001bから水平方向に突設形成される構造である
ため、前方部の係止構造が第一側面壁540と密着する側面1001bに形成される場合
に比べて、ガタ付きが生じないように錠装置1000を本体枠3に固定することができる
ものである。
また、コ字状基体1001の両側面1001a,1001bの上部、中程、下部に挿通
穴1005が形成され、コ字状基体1001に扉枠用摺動杆1040及び本体枠用摺動杆
1050を収納した状態で挿通穴1005にリベット1006を差込んでかしめることに
より、コ字状基体1001の内部に扉枠用摺動杆1040及び本体枠用摺動杆1050を
摺動自在に取り付けることができる。即ち、扉枠用摺動杆1040の上中下の3箇所に形
成されるリベット用長穴1042と本体枠用摺動杆1050の上フック部材1051及び
下フック部材1052にそれぞれ1つずつ形成されるリベット用長穴1055,1061
にリベット1006を貫通させることにより、扉枠用摺動杆1040が上方に移動できる
ようにし、本体枠用摺動杆1050が下方に移動できるようになっている。したがって、
図68(B)に示すように本体枠用摺動杆1050のリベット用長穴1055,1061
の下端部にリベット1006が貫通しており、図68(C)に示すように扉枠用摺動杆1
040のリベット用長穴1042の上端部にリベット1006が貫通している。
更に、コ字状基体1001の下方部には、その閉塞側面に不正防止切欠部1007が形
成されると共に、その開放側の本体枠3の第一側面壁540と密着する側面1001bの
前端部にシリンダー錠1010を取り付けるための錠取付片1008が側方に向かって突
設され、更に、第一側面壁540と密着する側面1001bに挿入縦開口1020、バネ
係止片1021、及び逃げ横穴1022がそれぞれ形成されている。不正防止切欠部10
07は、後に説明する第一不正防止部材1023のストッパー片部1027が進退するよ
うになっている。この点については、後に詳述する。また、錠取付片1008は、錠装置
1000を本体枠3の裏面に取り付けた状態で、遊技盤設置凹部510の下端辺よりも下
方の位置となるようにコ字状基体1001の側面1001bの前端部から側方に向かって
突設されるが、この錠取付片1008には、シリンダー錠1010が貫通する錠挿通穴1
009が形成されると共にシリンダー錠1010の錠取付基板1011に形成される取付
穴1013をビス1012で取り付けるための取付穴1014が上下2箇所に穿設され、
更に、錠装置1000の下部を本体枠3の裏面に取り付けるためのビス止め部1003が
穿設されている。また、挿入縦開口1020は、シリンダー錠1010に固定される係合
カム1016の第一係合突片1017及び第二係合突片1018がシリンダー錠1010
の回動時に侵入するための開口であり、バネ係止片1021は、不正防止部材1023,
1032に設けられるバネ1035が係止されるものであり、逃げ横穴1022は、連結
ピン1034の移動の邪魔をしないように逃げ穴を構成するものである。この点について
は後に詳述する。
上記した錠取付片1008に取り付けられるシリンダー錠1010について説明すると
、シリンダー錠1010は、錠取付基板1011の前方に円筒状のシリンダー錠本体が固
定され、そのシリンダー錠本体の錠軸1015が錠取付基板1011より後面に出ており
、その錠軸1015の後端に係合カム1016がビス1019によって固定されている。
係合カム1016は、ブーメラン形状に形成され、その一端辺が回動時に本体枠用摺動杆
1050の下降係合穴1062に係合する第一係合突片1017となっており、その他端
辺が回動時に扉枠用摺動杆1040の上昇係合穴1045に係合する第二係合突片101
8となっている。そして、上記のように構成されるシリンダー錠1010は、円筒状のシ
リンダー錠本体部分を錠挿通穴1009に挿通して錠取付基板1011の上下2箇所に形
成される取付穴1013と錠取付片1008の取付穴1014とを一致させてビス101
2で螺着することにより、シリンダー錠1010をコ字状基体1001に固定することが
できる。
次に、コ字状基体1001に取り付けられる不正防止部材1023,1032,につい
て図69を参照して説明する。不正防止部材1023,1032は、シリンダー錠101
0を正式な鍵で回動せずに、例えばピアノ線や針金等で不正に本体枠用摺動杆1050を
下降させることを防止するためのものである。しかして、不正防止部材1023,103
2は、第一不正防止部材1023と第二不正防止部材1032とを連結ピン1034で連
結した構造となっている。第一不正防止部材1023は、上端の揺動軸穴1025を中心
にして揺動自在に構成される縦長の板状に形成され、その揺動軸穴1025を前述したコ
字状基体1001の内部に扉枠用摺動杆1040及び本体枠用摺動杆1050を摺動自在
に取り付けるための挿通穴1005及びリベット1006のうち、最下方の挿通穴100
5及びリベット1006によって取り付けられる。
また、第一不正防止部材1023には、その板状面に前記挿入縦開口1020と重複す
る縦長な突片挿入穴1026が開設され、この突片挿入穴1026に第二係合突片101
8が挿入し得るようになっている。つまり、突片挿入穴1026と挿入縦開口1020を
第二係合突片1018が貫通することにより、コ字状基体1001の内部に設けられる扉
枠用摺動杆1040の上昇係合穴1045と第二係合突片1018とが係合するようにな
っている。また、第一不正防止部材1023の突片挿入穴1026の開設位置の斜め上方
の外形線が傾斜部1024となっている。この傾斜部1024は、係合カム1016の回
動時に第一係合突片1017の後面側と当接するもので、係合カム1016の回動時に第
一係合突片1017と傾斜部1024とが当接することにより第一不正防止部材1023
が揺動軸穴1025を中心として揺動(図71(B)において時計回転方向)するように
なっている。
更に、第一不正防止部材1023には、前記突片挿入穴1026の斜め下方の外形線上
にストッパー片部1027が突設され、そのストッパー片部1027の下方に規制突片1
031が突設され、該規制突片1031の前方部にピン穴1029と連結穴1030とが
上下に形成されている。ストッパー片部1027は、本体枠用摺動杆1050の施錠時に
前記不正防止切欠部1007及び本体枠用摺動杆1050の係合切欠部1066に侵入係
合して本体枠用摺動杆1050が不正に摺動しないようにするものである。また、規制突
片1031は、第一不正防止部材1023と第二不正防止部材1032とはバネ1035
によって連結されるが、そのバネ1035で連結されたときに第二不正防止部材1032
の付勢方向への移動を規制するものである。ピン穴1029は、ガイドピン1028が固
定されるものであり、ガイドピン1028が第一不正防止部材1023の裏面側からピン
穴1029に固定された状態で、そのガイドピン1028を前記挿入縦開口1020の最
下端部に形成される横長状開口部に係合させることにより、第一不正防止部材1023を
コ字状基体1001の側面1001bに沿って案内するものである。更に、連結穴103
0は、第一不正防止部材1023と第二不正防止部材1032とを連結ピン1034で連
結するためのものである。
上記した第一不正防止部材1023に連結される第二不正防止部材1032は、逆「て
」字状の板材で形成され、その上部一端に連結穴1033が形成され、その上部他端にバ
ネ係止穴1036が穿設され、下方端部に当接部1037が設けられている。連結穴10
33は、第一不正防止部材1023の連結穴1030と一致させて連結ピン1034で連
結するためのものであり、バネ係止穴1036は、一端がコ字状基体1001のバネ係止
片1021に係止されるバネ1035の他端を係止するものである。また、当接部103
7は、本体枠3の閉鎖時に外枠2の内側下部に固定される閉鎖用突起41と当接するもの
である。なお、上記した第一不正防止部材1023及び第二不正防止部材1032の作用
については、後に詳述する。
次に、コ字状基体1001の内部に摺動自在に設けられる扉枠用摺動杆1040及び本
体枠用摺動杆1050について説明する。まず、扉枠用摺動杆1040は、縦長の金属製
の板状部材から構成され、その一側縦辺の上中下の3箇所に扉枠用フック部1041が前
方に向かって一体的に突設されている。この扉枠用フック部1041は、コ字状基体10
01内に収納したときに、その開放側から前方に突出しているもので、錠装置1000を
本体枠3の裏面に固定したときに、本体枠3に形成される扉用フック穴549(図21及
び図22参照)から前方に突出し、扉枠5の裏面に形成されるフックカバー227(図1
5参照)に係止するものである。なお、扉枠用フック部1041は、下向きの係合爪形状
となっているため、扉枠用摺動杆1040を上昇させることにより扉枠用フック部104
1とフックカバー227との係止状態を解除することができる。
また、扉枠用摺動杆1040の上中下の側面中央に、前記リベット1006が挿通され
る縦長のリベット用長穴1042が形成され、該リベット用長穴1042のうちの最上部
のリベット用長穴1042の下方及び扉枠用摺動杆1040の最下端にガイド突起104
3が突設されている。リベット用長穴1042は、コ字状基体1001の挿通穴1005
に挿通されるリベット1006が貫通されるものであり、しかも、このリベット1006
が扉枠用摺動杆1040の上昇動作を邪魔しないように縦長に形成されている。そして、
通常状態においては、リベット用長穴1042の上端部にリベット1006が貫通当接し
た状態となっている。また、ガイド突起1043は、本体枠用摺動杆1050の上フック
部材1051及び下フック部材1052に形成される突片移動穴1056,1064に挿
通されるものであり、扉枠用摺動杆1040と本体枠用摺動杆1050との相互の摺動動
作を案内するようになっている。
また、扉枠用摺動杆1040の上端部にスプリングフック部1046が形成され、この
スプリングフック部1046にスプリング1048の一端が係止され、そのスプリング1
048の他端が本体枠用摺動杆1050の上フック部材1051に形成されるスプリング
フック部1057に係止される。これにより、扉枠用摺動杆1040が下方向に、本体枠
用摺動杆1050が上方向に、それぞれ相互に付勢されている。扉枠用摺動杆1040の
中程には、当接弾性片1047が凸状に形成されている。この当接弾性片1047は、扉
枠用摺動杆1040の一側側面からプレスで打ち出して凸状に形成したものであり、コ字
状基体1001の内側面に当接して内部で扉枠用摺動杆1040がガタつかないようにす
るものである。更に、扉枠用摺動杆1040の下方部分の側面には、共に縦長な遊び穴1
044と上昇係合穴1045とが形成されている。遊び穴1044は、係合カム1016
の第一係合突片1017が差し込まれて回動するときに、その回動動作の邪魔にならない
ように第一係合突片1017の先端部が移動しえる空間を構成するものである。また、上
昇係合穴1045は、係合カム1016の第二係合突片1018が差し込まれて回動する
ときに、その回動動作によって扉枠用摺動杆1040が上昇するように係合するためのも
のである。なお、扉枠用摺動杆1040の縦辺下部後方には、前記不正防止切欠部100
7よりも上下方向に大きな切欠である逃げ切欠部1049が形成されている。この逃げ切
欠部1049は、第一不正防止部材1023のストッパー片部1027を確実に不正防止
切欠部1007及び係合切欠部1066に係合させるために邪魔しないように形成される
ものである。
一方、本体枠用摺動杆1050は、金属板製の上フック部材1051と、金属板製の下
フック部材1052と、上フック部材1051と下フック部材1052とを連結する連結
線杆1052と、から構成されている。つまり、本体枠用摺動杆1050は、従来のよう
に1つの金属製の縦長板で構成されているわけではなく、フック部1054,1065を
有する上フック部材1051と下フック部材1052とを金属製の板材をプレスで形成し
、その金属製の上フック部材1051と下フック部材1052とを細い金属製の連結線杆
1053で連結したものである。このため、狭いコ字状基体1001の空間に扉枠用摺動
杆1040と本体枠用摺動杆1050とを効率よく収納することができる。
ところで、上フック部材1051には、その上端部に後方に向かってフック部1054
が突設され、その板面部にリベット用長穴1055と突片移動穴1056とが形成され、
また、その前方の縦辺下端部にスプリングフック部1057と連結穴1058とが形成さ
れ、さらに、その上辺及び下辺に当接部1059が形成されている。フック部1054は
、コ字状基体1001の上方のフック貫通開口1002を貫通して外枠2の開放側内側の
上部に設けられる閉鎖用突起38に係合するもので上向きに係止爪部が形成されている。
リベット用長穴1055は、扉枠用摺動杆1040の上部に形成されるリベット用長穴1
042に対応するものであり、このリベット用長穴1055にリベット1006が貫通さ
れた通常の状態では、リベット1006がリベット用長穴1055の最下端部を貫通した
状態となっている。これにより、上フック部材1051が下方に向かって移動することが
できるようになっている。突片移動穴1056は、前述したように扉枠用摺動杆1040
の上方のガイド突片1043が挿入されて、扉枠用摺動杆1040と本体枠用摺動杆10
50との相互の移動を案内するようになっている。スプリングフック部1057は、前述
したようにスプリング1048の他端が係止されるものである。また、連結穴1058は
、連結線杆1053の上端が折り曲げられて挿入されるものである。更に、当接部105
9は、コ字状基体1001に収納されたときに、該コ字状基体1001の内部側壁に当接
して上フック部材1051の摺動動作においてガタつきがなくスムーズに行われるように
するためのものである。
一方、下フック部材1052には、その下端部に後方に向かってフック部1065が突
設され、その板面部の上方から下方にかけてリベット用長穴1061と下降係合穴106
2と遊び穴1063と突片移動穴1064とが順次形成され、また、その前方の縦辺上端
部に連結穴1060が、その後方の縦辺下部に係合切欠部1066がそれぞれ形成され、
さらに、その上辺及び下辺に当接部1067が形成されている。フック部1065は、コ
字状基体1001の下方のフック貫通開口1002を貫通して外枠2の開放側内側の下部
に設けられる閉鎖用突起41に係合するもので上向きに係止爪部が形成されている。リベ
ット用長穴1061は、扉枠用摺動杆1040の下部に形成されるリベット用長穴104
2に対応するものであり、このリベット用長穴1061にリベット1006が貫通された
通常の状態では、リベット1006がリベット用長穴1061の最下端部を貫通した状態
となっている。これにより、下フック部材1052が下方に向かって移動することができ
るようになっている。下降係合穴1062は、係合カム1016の第一係合突片1017
が差し込まれて回動するときに、その回動動作によって本体枠用摺動杆1050が下降す
るように係合するためのものである。また、遊び穴1063は、係合カム1016の第二
係合突片1018が差し込まれて回動するときに、その回動動作の邪魔にならないように
第二係合突片1018の先端部が移動し得る空間を構成するものである。突片移動穴10
64は、前述したように扉枠用摺動杆1040の下方のガイド突片1043が挿入されて
、扉枠用摺動杆1040と本体枠用摺動杆1050との相互の移動を案内するようになっ
ている。また、連結穴1060は、連結線杆1053の下端が折り曲げられて挿入される
ものである。更に当接部1067は、コ字状基体1001に収納されたときに、該コ字状
基体1001の内部側壁に当接して下フック部材1052の摺動動作においてガタつきが
なくスムーズに行われるようにするためのものである。
以上、錠装置1000を構成する各部材について説明してきたが、この錠装置1000
を組み付けるには、本体枠用摺動杆1050の上フック部材1051と下フック部材10
52とを連結線杆1053で連結し、その状態で扉枠用摺動杆1040のガイド突片10
43を上フック部材1051と下フック部材1052の突片移動穴1056,1064に
挿入すると共に、相互のリベット長穴1042とリベット用長穴1055,1061を位
置合わせして重ね合わせ、その重ね合わせた状態で上フック部材1051のフック部10
54と下フック部材1052のフック部1065とをコ字状基体1001のフック貫通開
口1002に貫通させながら扉枠用摺動杆1040及び本体枠用摺動杆1050をコ字状
基体1001のコ字状の空間に挿入する。その後、挿通穴1005からリベット1006
を差し込む。この際、リベット1006がリベット用長穴1055,1061、1042
を貫通するように差し込む。ただし、最下端のリベット1006を差し込むときには、第
一不正防止部材1023の揺動軸穴1025にもリベット1006を差し込んで第一不正
防止部材1023をコ字状基体1001に同時に取り付ける必要がある。なお、第一不正
防止部材1023をコ字状基体1001に取り付ける前に、第一不正防止部材1023と
第二不正防止部材1032とを連結ピン1034で連結し且つガイドピン1028をピン
穴1029に図示しないビスで止着しておき、さらにガイドピン1028を挿入縦開口1
020の最下端の開口部に挿入しておく必要がある。
リベット1006で扉枠用摺動杆1040及び本体枠用摺動杆1050をコ字状基体1
001内に収納固定した状態で、スプリング1048をスプリングフック部1046,1
057相互間に掛け渡し、扉枠用摺動杆1040と本体枠用摺動杆1050とを相互に反
対方向に付勢し、さらに、バネ1035をバネ係止片(穴)1021,1036に掛け渡
して第二不正防止部材1032が規制突片1031に当接した状態とする。その後、錠取
付片1008の錠挿通穴1009にシリンダー錠1010の円筒状本体部分を挿入してシ
リンダー錠1010をビス1012で取付穴1014に固定する。なお、このとき係合カ
ム1016の第一係合突片1017の先端部が傾斜部1024の外側で且つ挿入縦開口1
020に僅かに挿入し、係合カム1016の第二係合突片1018の先端部が第一不正防
止部材1023の突片挿入穴1026及び挿入縦開口1020に僅かに挿入した状態とな
るようにシリンダー錠1010を錠取付片1008に取り付ける。
上記のようにして組み付けた錠装置1000を本体枠3の裏面に取り付けるためには、
前述したように、扉枠用摺動杆1040の扉枠用フック部1041を本体枠3に形成され
る扉用フック穴549に差し込みながら、鉤型に突出する係止突起1004を本体枠3の
錠係止穴548に差し込んで上方に移動させ、その状態で水平方向に突出したビス止め部
1003及びビス止め部1003を錠取付穴547に一致させ、その一致した穴に図示し
ないビスを螺着することにより、図63に示すように、錠装置1000を本体枠3の裏面
に強固に固定することができる。特に、本実施形態の場合には、前方部の係止構造を構成
する係止突起1004がコ字状基体1001の第一側面壁540と密着しない側面100
1aに突設形成される一方、後方部の固定構造を構成するビス止め部1003及びビス止
め部1003がコ字状基体1001の第一側面壁540と密着する側面1001bから水
平方向に突設形成される構造であるため、前方部の係止構造が第一側面壁540と密着す
る側面1001bに形成される場合に比べて、ガタ付きが生じないように錠装置1000
を本体枠3に固定することができるものである。
ところで、本体枠3の裏面に取り付けられた錠装置1000の作用について図70及び
図71を参照して説明する。まず、図70を参照して本体枠3の開閉動作と扉枠5の開閉
動作について説明する。本体枠3が外枠2に対して閉じ且つ扉枠5が本体枠3に対して閉
じている状態においては、図70(A)に示すように、外枠2の閉鎖用突起38,41と
本体枠用摺動杆1050のフック部1054,1065とが係止し且つ扉枠用摺動杆10
40の扉枠用フック部1041と扉枠5のフックカバー227とが係止した状態となって
いる。その状態でシリンダー錠1010に図面示しない鍵を差し込んで係合カム1016
の第一係合突片1017が挿入縦開口1020内に侵入する方向に回動すると、図70(
B)に示すように、第一係合突片1017の先端が本体枠用摺動杆1050の下降係合穴
1062に係合してスプリング1048の付勢力に抗して下フック部材1052を下方に
押下げ、これと連結されている連結線杆1053と上フック部材1051も押下げられて
下降する。このため、外枠2の閉鎖用突起38,41と本体枠用摺動杆1050のフック
部1054,1065とが係止状態が解除されるため、本体枠3を前面側に引くことによ
り本体枠3を外枠2に対して開放することができる。なお、本体枠3を閉じる場合には、
フック部1054,1065がスプリング1048の付勢力により上昇した状態(図70
(A)に示す状態と同じ上昇した位置)となっているが、フック部1054,1065の
上辺が外側に向かって下り傾斜しているため、強制的に本体枠3を外枠2に対して押圧す
ることにより、フック部1054,1065の上辺傾斜部が閉鎖用突起38,41の下端
部と当接するので、本体枠用摺動杆1050が下方に下降し、遂には、フック部1054
,1065の上向き爪部と閉鎖用突起38,41とが再度係止した状態となって本体枠用
摺動杆1050が上昇して係止状態に戻る。
一方、シリンダー錠1010に図示しない鍵を差し込んで係合カム1016の第二係合
突片1018が挿入縦開口1020内に侵入する方向に回動すると、図70(C)に示す
ように、第二係合突片1018の先端が扉枠用摺動杆1040の上昇係合穴1045に係
合してスプリング1048の付勢力に抗して扉枠用摺動杆1040を上方に押し上げ上昇
する。このため、扉枠5のフックカバー227と扉枠用摺動杆1040の扉枠用フック部
1041とが係止状態が解除されるため、扉枠5を前面側に引くことにより扉枠5を本体
枠3に対して開放することができる。なお、扉枠5を閉じる場合には、扉枠用フック部1
041がスプリング1048の付勢力により下降した状態(図70(A)に示す状態と同
じ下降した位置)となっているが、扉枠用フック部1041の下辺が外側に向かって上り
傾斜しているため、強制的に扉枠5を本体枠3に対して押圧することにより、扉枠用フッ
ク部1041の下辺傾斜部がフックカバー227の上端部と当接するので、扉枠用摺動杆
1040が上方に上昇し、遂には、扉枠用フック部1041の下向き爪部とフックカバー
227とが再度係止した状態となって扉枠用摺動杆1040が下降して係止状態に戻る。
なお、本実施形態における扉枠用摺動杆1040は、コ字状基体1001の全長とほぼ同
じ長さに形成されると共に、そのコ字状基体1001が本体枠3の縦方向の側面のほぼ全
長に亘って取り付けられ、しかも、扉枠5との係止部である扉枠用フック部1041が扉
枠用摺動杆1040の上端部、中央部、下端部の3箇所に形成されているため、扉枠5と
本体枠3の縦方向の全長における施錠が確実に行われ、扉枠5と本体枠3との間を無理や
りこじ開けてその間からピアノ線等の不正具を挿入する不正行為を行うことができないと
いう利点もある。
上記したように、本実施形態に係る錠装置1000は、シリンダー錠1010に差し込
んだ鍵を一方向に回動することにより、外枠2に対する本体枠3の施錠を解除し、他方向
に回動することにより、本体枠3に対する扉枠5の施錠を解除することができる。この場
合、シリンダー錠1010に鍵を差し込むことなく本体枠用摺動杆1050のフック部1
054,1065にピアノ線等を引っ掛けてこれを下降させる不正行為が行われることが
あるが、本実施形態においては、このような不正行為を行うことができないようになって
いる。このような不正行為を防止する構造の第一番目が第一不正防止部材1023と第二
不正防止部材1032とから構成されるロック機構であり、第二番目の不正防止構造がコ
字状基体1001の閉鎖空間に扉枠用摺動杆1040及び本体枠用摺動杆1050が収納
される構造である。
まず、第一番目の不正防止構造であるロック機構の作用について図71を参照して説明
する。まず、外枠2と本体枠3とが閉じている状態においては、図71(A)に示すよう
に、外枠2の閉鎖用突起41と第二不正防止部材1032の当接部1037とが当接した
状態となっている。この状態においては、バネ1035の付勢力により第一不正防止部材
1023が反時計方向に回動してストッパー片部1027が不正防止切欠部1007内に
侵入し、ストッパー片部1027が不正防止切欠部1007に対応する位置にある本体枠
用摺動杆1050の下フック部材1052に形成される係合切欠部1066と係合した状
態となっている。このため、本体枠用摺動杆1050にピアノ線等を引っ掛けて引き降ろ
そうとしても、ストッパー片部1027と係合切欠部1066とが係合しているので、本
体枠用摺動杆1050を不正に下方に引き降ろすこと(解錠すること)が不能となり、本
体枠3を開放するという不正行為を行うことができない。
一方、シリンダー錠1010に鍵を差し込んで正規に本体枠3を開錠する場合には、図
71(B)に示すように、鍵を回動させることにより係合カム1016の第一係合突片1
017が挿入縦開口1020内に侵入するように回動される。この第一係合突片1017
の回動時に、第一不正防止部材1023の傾斜部1024と第一係合突片1017の側面
とが当接するため、第一不正防止部材1023が揺動軸穴1025を中心として図示の時
計回転方向に回転を始め、ストッパー片部1027も不正防止切欠部1007から退避す
るように移動する。このため、ストッパー片部1027と係合切欠部1066との係合が
解除された状態となる。このとき、第二不正防止部材1032は、バネ1035を伸ばし
て当接部1037が後退した位置となっている。この状態でさらに係合カム1016を回
動させて第一係合突片1017も回動させると、第一係合突片1017の先端が下フック
部材1052の下降係合穴1062に係合して本体枠用摺動杆1050の全体を下降させ
るので、フック部1054,1065と外枠2の閉鎖用突起38,41との係止状態が解
除されて本体枠3を外枠2に対して開放することができる。
なお、本体枠3を外枠2に対して閉じるときには、第二不正防止部材1032は、規制
突片1031に当接した状態となっているため、第一不正防止部材1023と第二不正防
止部材1032との位置関係は、図71(A)に示す状態とほぼ同じ位置関係になってい
る。この状態で本体枠3を閉めると、外枠2の閉鎖用突起41と第二不正防止部材103
2の当接部1037とが正面から当接し、最終的に図71(A)に示す状態となる。この
ため、第一不正防止部材1023と第二不正防止部材1032とが本体枠3を閉じるとき
に邪魔になることはない。また、本実施形態においては、第一不正防止部材1023と第
二不正防止部材1032とが本体枠用摺動杆1050の下降動作だけが不正に行われない
ように防止しているのは、本体枠用摺動杆1050を不正に開放すれば、解放後に扉枠用
摺動杆1040を手動で簡単に開けることができることと、ピアノ線等で摺動杆を上昇さ
せる不正行為は事実上行い難いという理由により、本体枠用摺動杆1050に対する不正
操作ができないように工夫されている。
また、上記した第一番目の不正防止構造であるロック機構であっても、第一不正防止部
材1023をピアノ線等で揺動させることにより、ロック機構の機能を無力化することも
不可能ではない。そこで、万一ロック機構のロック機能が不正な行為により無力化される
場合を想定すると、本実施形態においては、錠装置1000が本体枠3に取り付けられた
状態では、内部に設けられる扉枠用摺動杆1040と本体枠用摺動杆1050とが、それ
ぞれのフック部1041、1054,1065を除いてコ字状基体1001の閉鎖空間に
収納されて完全に被覆された状態となっているので、ピアノ線等を差し込んでコ字状基体
1001の閉鎖空間の内部に設けられる本体枠用摺動杆1050を引き下げようとしても
、コ字状基体1001の両側面1001a,1001bによって不正具の閉鎖空間への侵
入が阻止されるため、不正行為を簡単に行うことができない構造となっている。
以上、詳述したように、本実施形態に係る錠装置1000は、その横幅寸法が従来のL
字状基体に集約される錠装置に比べて極めて薄いコ字状基体1001の内部に扉枠用摺動
杆1040と本体枠用摺動杆1050とを摺動可能に設け且つ錠装置1000を操作する
ためのシリンダー錠1010のコ字状基体1001への取付位置を遊技盤の下端辺よりも
下方となる位置としたので、遊技盤4の左右方向及び上下方向の大きさを極めて大きくす
ると共に、本体枠3の側面壁540〜543で囲まれる空間を大きくしても、錠装置10
00を本体枠3の裏側に強固に取り付けることができる。そして、断面コ字状の開放側が
本体枠3の裏面に対面するように取り付けられるため、錠装置1000が本体枠3に取り
付けられた状態では、内部に設けられる扉枠用摺動杆1040と本体枠用摺動杆1050
とが、それぞれのフック部1041、1054,1065を除いてコ字状基体1001に
完全に被覆された状態となっているので、ピアノ線等を差し込んで内部に設けられる本体
枠用摺動杆1050を引き下げる等の不正行為を簡単に行うことができない。また、錠装
置1000の取り付けに際し、コ字状基体1001の開放側(前方部)の上中下の3箇所
に形成される係止突起1004を錠係止穴548に差し込んで位置決め係止し、コ字状基
体1001の閉塞側(後方部)の上中下の3箇所に形成されたビス止め部1003及びビ
ス止め部1003を錠取付穴547にビスで固定する構造であるため、錠装置1000の
前方部を係止突起1004と錠係止穴548で係止し、錠装置1000の後方部をビス止
め部1003及びビス止め部1003と錠取付穴547で固定するので、極めて簡単な構
造で錠装置1000を本体枠3に強固に固定することができるものである。
なお、上記した実施形態においては、コ字状基体1001の下方部をビス止めする構造
として錠取付片1008に形成されたビス止め部1003と本体枠3のシリンダー錠貫通
穴526の上部近傍に形成した錠取付穴547とを螺着する構造としたが、これに代えて
、シリンダー錠1010を錠取付片1008に取り付けるビス1012を利用して、該ビ
ス1012の先端が錠取付片1008を貫通して螺着される錠取付穴をシリンダー錠貫通
穴526の上下に形成する構造でも良い。また、コ字状基体1001の下方部をビス止め
しなくても、錠装置1000の後方部のビス止め部1003と錠取付穴547との固定だ
けでも、錠装置1000を本体枠3の裏面に強固に固定されることを確認している。更に
、上記した実施形態においては、扉枠用摺動杆1040及び本体枠用摺動杆1050を左
右の側面1001a,1001bを有するコ字状基体1001で完全に被覆するものとし
たが、例えば、扉枠用摺動杆1040及び本体枠用摺動杆1050を第一側面壁540に
密着しない反対側の側面1001aに摺動自在にリベット等で装着し、第一側面壁540
に密着する側面1001bを省略したL字状基体(錠基体)とし、そのL字状基体(錠基
体)の側面1001aと第一側面壁540とによって形成される閉鎖空間に扉枠用摺動杆
1040及び本体枠用摺動杆1050を収納する構造としてもよい。この場合でも、実施
形態と同じような取付構造及び不正防止構造とすることができる。
<基板ユニット>
次に、本体枠3の裏面下部に取り付けられる基板ユニット1100について、主として
図72及び図73を参照して説明する。図72は、基板ユニット1100を背面側から見
た斜視図であり、図73は、基板ユニット1100を前面側から見た斜視図である。
基板ユニット1100は、本体枠3の裏面下部に複数形成されるホルダ用の取付穴部5
27(図22,図24参照)に取り付けられるものであり、図示すように、合成樹脂成形
された枠用基板ホルダ1101に、扉中継基板、電源基板ボックス1103、端子基板ボ
ックス1104、払出制御基板ボックス1105、主ドロワ中継基板、及び副ドロワ中継
基板の各種基板を取り付けることにより構成されている。上記の基板のうち、扉中継基板
、電源基板ボックス1103、端子基板ボックス1104、及び払出制御基板ボックス1
105は、枠用基板ホルダ1101の後面側に前後方向に重複して取り付けられ、主ドロ
ワ中継基板及び副ドロワ中継基板は、枠用基板ホルダ1101の前面側に取り付けられる
ものである。なお、払出制御基板ボックス1105の裏面には、電源基板等からの電磁波
の影響を防止するためにシールド板が取り付けられ、また、主ドロワ中継基板及び副ドロ
ワ中継基板は、基板カバー1109に被覆されて取り付けられている。
まず、枠用基板ホルダ1101は、横長状に合成樹脂で成形され、図示すように、その
後面側一側部に配線用開口1124が形成され、図示は省略するが、配線用開口1124
の内側に扉中継基板を取り付けるための中継基板用凹部が形成されている。この枠用基板
ホルダ1101の左右両辺及び下辺には、基板ユニット1100を本体枠3に取り付ける
ための取付片1122が外側に向かって突設され、該取付片1122を本体枠3の前記取
付穴部527(図22参照)に対応させて図示しないビスで止着することにより、基板ユ
ニット1100が本体枠3の背面下部に取り付けられる。なお、取付穴部527は、図2
4に示すように、取付片1122の外形形状に合致する外周壁を有して形成されている。
更に、枠用基板ホルダ1101の他端側(図73の右側)側壁の外側に、配線を係止する
ための配線掛止片1123が突設形成されている。
また、枠用基板ホルダ1101の前面側のほぼ中央には、アウト球通路1119が逆さ
L字状に形成されている。このアウト球通路1119は、前述したアウト口606(図3
1参照)、球抜排出通路524(図22参照)の下流側、及び落下口629(図29参照
)と対応するように上方が幅広く形成され、下流側が球を列状に排出するように幅狭く形
成されている。したがって、基板ユニット1100を本体枠3に取り付けたときには、図
25に示すように、アウト球通路1119の幅広上流部がアウト口606の下面を支持す
る通路支持突起513の後方に位置するようになっている。そして、アウト球通路111
9の下流端からアウト球や入賞球、あるいは球抜き球がパチンコ機の外部(一般的に、島
の回収樋)に向かって放出されるものである。
基板カバー1109には、主ドロワ中継基板に設けられる主ドロワ中継コネクタ120
0及び払出制御基板用コネクタ1201と、副ドロワ中継基板に設けられる副ドロワ中継
コネクタ1202及び扉枠用コネクタ1203とが基板カバー1109の外側に突出する
ための長方形状のコネクタ用開口が開設されている。
払出制御基板ボックス1105は、横長の長方形状の払出制御基板が固定されるボック
ス主体と、ボックス主体に取り付けられて払出制御基板の表面を覆うカバー体と、から構
成されている。ボックス主体とカバー体とは、その一側辺を係合させ、その他側辺に分離
切断部1183でカシメ固定している。これによってボックス主体とカバー体とを分離す
るためには、分離切断部1183を切断しないと分離できないようになっている。ただし
、分離切断部1183におけるカシメ固定は、複数箇所(図示の場合は、1〜4の数字で
示す4箇所)のうち、いずれかをカシメ部材でカシメれば良く、例えば、検査等で分離す
る必要がある場合には、3回まで行うことができる。もちろん、不正に分離した場合には
、切断した痕跡が残ることになるので、不正行為があったか否かを直ちに知ることができ
るようになっている。
<カバー体>
次に、カバー体1250について、図6、図24及び図28を参照して説明する。カバ
ー体1250は、本体枠3の後面開口580を覆うものであり、その一側の上中下の3箇
所に本体枠3の背面一側に形成されるカバー体支持筒部575に上方から挿入される軸支
ピン1251が形成され、その他側のほぼ中央に球通路ユニット770に形成されるカバ
ー体係合溝785と係合する係合片1252が形成されている。しかして、カバー体12
50の軸支ピン1251をカバー体支持筒部575に差し込むことにより、カバー体12
50を本体枠3に開閉自在に軸支し、係合片1252をカバー体係合溝785に係止する
ことにより、カバー体1250を本体枠3に閉じた状態とすることができ、遊技盤4に設
けられる各種部品の背面を保護することができる。なお、開放する場合には、係合片12
52とカバー体係合溝785との係合を解除すればよい。
また、図示の場合のカバー体1250においては、開放側の係合片1252の上下に止
め穴1253が形成され、また、本体枠3の施錠壁569に突設される施錠用突出鉤片5
70を貫通させる貫通穴1254が形成され、更に詳細に図示しないが、次に説明する第
二実施形態に係るカバー体1270と同じように、接続操作用開口1255、立壁、当接
突起、補強リブが形成されている。これら接続操作用開口1255、立壁、当接突起、補
強リブは、第二実施形態に係るカバー体1270の接続操作用開口1283、立壁128
4、当接突起1285、補強リブ1286と同じ位置に設けられて同じ機能を奏するもの
である。しかして、カバー体1250を閉じた状態で、カバー体1250の止め穴125
3と本体枠3側の止め穴568とを一致させて図示しないビスで止着することにより、カ
バー体1250によって本体枠3の後面開口580を閉塞固定することができる。そして
、本体枠3に対してカバー体1250を閉じた状態で施錠用突出鉤片570がカバー体1
250の貫通穴1254を貫通しているので、例えば、南京錠等の錠を施錠用突出鉤片5
70に掛け止めることにより、南京錠の鍵を有する責任者しかカバー体1250を開放す
る。
〔遊技装置及び演出装置〕
次に、遊技盤4に配設された遊技装置及び演出装置について、図74乃至図77を参照
して説明する。図74は、遊技領域605を有する遊技盤4の正面図であり、図75は、
遊技領域605を有する遊技盤4を前方右上から見た斜視図であり、図76は、遊技領域
605を有する遊技盤4を前方左上から見た斜視図であり、図77は、遊技領域605を
有する遊技盤4を分解して斜め前方から見た分解斜視図である。
遊技領域605を形成する遊技パネル599には、中央部分に開口部1400(図77
参照)が設けられており、その開口部1400を囲むように額縁状のセンター役物140
1が取付けられている。つまり、センター役物1401によって遊技パネル599の表面
に遊技領域605が区画形成されており、この遊技領域605内には、多数の障害釘(図
示しない)が所定のゲージ配列をなして設けられているほか、遊技領域605を転動する
遊技球が入球可能な入球口ユニット1402が配置されている。また、詳細は後述するが
、遊技領域605に臨むセンター役物1401の外周面(特に右側の側縁部)には、開閉
入賞装置1404及び通過ゲート1405が形成されている。
センター役物1401の具体的な構成について図78に基づき説明する。図78(a)
はセンター役物1401を前方右上から見た斜視図であり、図78(b)はセンター役物
1401を前方左上から見た斜視図である。センター役物1401は、鏡面加工部材から
形成されており、センター役物1401の左側の側縁部には、センター役物1401の外
側に開口したワープ入口1408と、センター役物1401の内側に開口したワープ出口
1409とを有し、ワープ入口1408及びワープ出口1409を連通するワープ通路(
図示しない)が形成されている。
また、センター役物1401における下縁部上面には、後述するステージ1443から
逸脱した遊技球を左右方向に転動させることのできるサブステージ1407が形成されて
いる。サブステージ1407の中央部分には、勢いの弱くなった遊技球を前方に向って流
出させる前下り勾配の流出部1407aが形成され、その下部には、ステージ1443の
流入口1473(後述する)に連通する流出路1416が前後方向に形成されている。ま
た、サブステージ1407の前縁のうち左右両側部分に対して前面壁部1415が形成さ
れており、該部分から遊技球が逸脱することを防止している。つまり、ステージ1443
から排出された遊技球を受け止め、左右方向に転動させるように構成されている。
また、センター役物1401の前面には、色彩豊かな複数の装飾部1412が形成され
ており、センター役物1401の意匠性を高めている。また、装飾部1412には、複数
の発光部1413が埋込まれており、遊技状態に基づいて発光するようになっている。
開閉入賞装置1404は、センター役物1401の右下部側の側縁部に配置されており
、センター役物1401の外側に開口した大入賞口(図示しない:入賞口)と、大入賞口
に入賞した遊技球を検出する大入賞口センサ2370(図92参照:入賞検出手段)と、
大入賞口を閉鎖可能な上下方向に延びる流線形状とされ下部側が軸支されると共に直立状
態から時計回りに回動可能とされた可動片1430と、上下方向に進退可能なプランジャ
を有したアタッカソレノイド1429と、アタッカソレノイド1429におけるプランジ
ャの進退に伴って前後方向に延びる軸周りに回動して可動片1430を回動させる伝達部
材(図示しない)とを備えている。なお、大入賞口から進入し大入賞口センサ2370で
検出された遊技球は、そのまま開閉入賞装置1404の下方へ排出されるようになってい
るが、その内の一つの遊技球が後述する停留手段1515によって停留されるようになっ
ている。
通過ゲート1405は、センター役物1401の外側に開口したゲート入口1432及
びゲート出口1433と、これらを連通するゲート通路(図示しない)と、ゲート通路を
通過する遊技球を検出するゲートセンサ2990(図92参照)とから構成されている。
入球口ユニット1402の具体的な構成について、図74及び図79に基づき説明する
。図79は、入球口ユニット1402を前方右上から見た斜視図である。入球口ユニット
1402は、遊技球が入球可能な複数の一般入賞口1419(入賞口)と、センター役物
1401の流出口1416の下方に配置された第一始動口1420(入賞口)と、第一始
動口1420の右側に配置された第二始動口1421(入賞口)とを備えている。さらに
詳しく説明すると、一般入賞口1419は、遊技領域605の右側、中央側、左側に分か
れて配置されており、左側の一般入賞口1419と中央側の一般入賞口1419との間に
第一始動口1420が配置され、中央側の一般入賞口1419と右側の一般入賞口141
9との間に第二始動口1421が配置されている。なお、センター役物1401に対して
の配置位置は、第一始動口1420が、センター役物1401の真下よりもやや左側とな
り、第二始動口1421が、センター役物1401の右下となる。つまり、第一始動口1
420は、遊技領域605の中央よりも左側に配置され、第二始動口1421と前述した
開閉入賞装置1404及び通過ゲート1405とは、遊技領域605の右側に配置されて
いる。
第一始動口1420は、遊技球が常時入賞可能なポケットタイプの入賞口装置からなり
、入賞した遊技球を検出する第一始動口センサ2416(図92参照:入賞検出手段)を
備えている。
一方、第二始動口1421は、一対の可動片1427によって開閉可能に構成されてい
る。つまり、第二始動口1421は、一対の可動片1427を開閉駆動させる始動口開閉
駆動ユニット(図示しない)を更に備えており、この始動口開閉駆動ユニットは、前後方
向に進退可能なプランジャを有した始動口ソレノイド2352と、始動口ソレノイド23
52におけるプランジャの前後方向の進退に伴って水平方向且つ左右方向に延びる軸周り
に回動し、一対の可動片1427から後側に延在された突出ピンを上下方向に移動可能な
伝達部材(図示しない)とを備えている。また、始動口ソレノイド2352の下側には第
二始動口センサ2358(図92参照:入賞検出手段)が備えられており、第二始動口1
421に入賞した遊技球が、第二始動口センサ2358の貫通孔を通過することで第二始
動口センサ2358に検出されるようになっている。なお、可動片1427は、通過ゲー
ト1405に遊技球が通過したことが検出され、それに基づいて普通抽選が行われ、抽選
結果が当りの場合に所定時間開放されるようになっている。つまり、第二始動口1421
は普通抽選で当りとなった場合にのみ開放され、遊技球を入賞させることが可能となって
いる。
ところで、パチンコ機1では、操作ハンドル部461の操作に対応して打球発射装置6
50から遊技球が発射されると、その遊技球は、内レール603及び外レール604によ
って遊技領域605の左上部分に案内され、当該部分から遊技領域605内に放出される
。そして、第一始動口1420は、遊技領域605における左右方向の中央付近よりもや
や左側の位置に配置されているため、通常時の遊技方法としては、第一始動口1420に
多くの遊技球を入賞させるよう、センター役物1401の左側を狙って、遊技球を発射さ
せることが好ましくなる。なぜなら、遊技領域605におけるセンター役物1401の右
側または右下には、第二始動口1421及び通過ゲート1405が配置されているが、第
二始動口1421は普通抽選で当りとならない限り開放されることがなく、しかも普通抽
選の契機となる通過ゲート1405に遊技球を通過させることができても、通常時は、第
二始動口1421が開放し難いように、すなわち普通抽選において当りとなる確率が極め
て低くなるように設定されているためである。すなわち、センター役物1401の右側を
狙って遊技球を発射させるようにしても(所謂、「右打ち」するようにしても)、大当り
の発生を期待することができないためである。
一方、第一始動口1420への遊技球の入賞に基づいて大当り抽選が行われ、その抽選
結果が特定の結果となった場合には、特定の利益が付与される。具体的には、開閉入賞装
置1404の開閉動作が複数回繰り返されるとともに、開状態における一回当りの開放時
間が、複数個の遊技球がゆとりを持って入賞できる程度の時間とされる。ここで、開閉入
賞装置1404は遊技領域605におけるセンター役物1401の右側に配置されている
ため、開閉入賞装置1404に多くの遊技球を入賞させるよう、右打ちすることが好まし
くなる。また、特定の利益が付与された後は、普通抽選の抽選結果が当りとなり第二始動
口1421が開放される確率が高くなる。すなわち、第二始動口1421に対し、遊技球
を容易に入賞させることが可能になる。このため、遊技者は、通過ゲート1405及び第
二始動口1421に多くの遊技球を入賞させるよう、右打ちを継続することが好ましくな
る。
このように、通常時と特定の遊技状態の時とでは、操作ハンドル部461を操作して遊
技球の打ち方を替えることが好ましくなり、パチンコ機本来の興趣を向上させることが可
能になる。また、通常時と特定の遊技状態の時とでは、互いに異なる領域でしかも互いに
異なる条件で遊技を行うことから、遊技内容の単調さを抑制することができる。
また、図74に示すように、第一始動口1420と第二始動口1421との間には、第
二始動口1421の上方の遊技領域605から第一始動口1420の上方の遊技領域60
5への遊技球の流動を阻止する障害釘1426が設けられている。したがって、例えば遊
技球を右打ちした場合に、第二始動口1421に入賞しなかった遊技球が第一始動口14
20に向って流下することを防止でき、通常時に用いられる遊技領域605と特定の遊技
状態の際に用いられる遊技領域605とを明確に区別することが可能となる。
また、図79に示すように、第二始動口1421の下部には、第二始動口1421の下
方の領域を通って遊技球が転動することを阻止する通過阻止部材1424が下方に延出し
て形成されており、また、この通過阻止部材1424の左側には、センター役物1401
の右側を通って流下した遊技球を遊技領域605から排出可能とする右アウト口1425
が設けられている。このため、センター役物1401の左側を通って流下した遊技球は、
通過阻止部材1424の左側に配置されたアウト口606(図74参照)から排出され、
一方、センター役物1401の右側を通って流下した遊技球は右アウト口1425から排
出されることとなる。つまり、各始動口1420,1421や開閉入賞装置1404に入
賞することなく流下した遊技球は、遊技領域605から排出されることとなるが、センタ
ー役物1401の左側及び右側に打ち込まれた遊技球は、最後まで合流することなく別々
のアウト口606,1425から排出される。このため、センター役物1401の右側の
領域と左側の領域が区画されているように感じさせることができ、遊技球の打ち方の切替
えが必要なことを容易に認識させることができる。
また、通過阻止部材1424には、大当り抽選の抽選結果に応じた特別図柄を表示する
ための特別図柄表示器1428が取付けられている。このため、第二始動口1421に対
する抽選結果を容易に認識させることが可能となるとともに、第二始動口1421に対す
る注意を一層惹き付けることが可能となる。
<枠状装飾ユニット>
次に、入賞空間形成カバー体621の内部に配置された枠状装飾ユニット1440につ
いて、図80乃至図82に基づき説明する。図80は枠状装飾ユニット1440を有する
入賞空間形成カバー体621の正面図であり、図81は、枠状装飾ユニット1440を有
する入賞空間形成カバー体621を前方右上から見た斜視図であり、図82は、枠状装飾
ユニット1440に設けられたステージ1443及び振分演出装置1444の関係を示す
斜視図である。
前述したように、遊技パネル599の背面側には入賞空間形成カバー体621が取付け
られている(図77参照)。そして、入賞空間形成カバー体621の内部には、枠状に構
成された枠状装飾ユニット1440が収容されており、図74に示すように、センター役
物1401の開口部1401aを通して遊技者側から視認させることが可能になっている
。つまり、図77に示すように、枠状装飾ユニット1440における開口部1440の大
きさは、センター役物1401の開口部1401aよりも小さくなっており、枠状装飾ユ
ニット1440の内周面がセンター役物1401の内周面よりも中心に向って延出した形
態となっている。枠状装飾ユニット1440には、内周面における左右側面及び上面に亘
って一体的に形成された装飾部1441と、装飾部1441上に配置され光を放射可能な
電飾部1442とが備えられている。なお、電飾部1442は、「L」,「O」,「V」
,「E」の文字を夫々個々に象り前面の透明蓋を有する四つの発光ケースと、それら発光
ケースの中に収容され透明蓋に向って光を放射する発光基板2892a〜2892c(図
93参照)と、発光基板2892a〜2892cと透明蓋との間に介装され、発光基板2
892a〜2892cから放射された光を乱反射させる反射部材(図示しない)とから構
成されている。
また、枠状装飾ユニット1440の内周面における底面部分(すなわち下縁部上面)は
、センター役物1401のサブステージ1407から後方に延出するように形成されてお
り、その下縁部上面には、図82に示すように、ステージ1443と振分演出装置144
4とが左右方向に並んで配置され、さらに、振分演出装置1444に遊技球を送込む案内
通路部材1445が配置されている。
<ステージの構成>
まず、ステージ1443について、図83乃至図89に基づき説明する。図83は、ス
テージ1443を前方右上から見た斜視図であり、図84は、ステージ1443の平面図
であり、図85は、図84のA−A断面図であり、図86は、図84のB−B断面図であ
り、図87は、図84のC−C断面図であり、図88は、図84のD−D断面図であり、
図89は、図84のE−E断面図である。
ステージ1443は、枠状装飾ユニット1440の下縁部上面のうち、左側に配置され
ており、センター役物1401に形成されたワープ通路を通って枠状装飾ユニット144
0内に入球した遊技球を左右方向または斜め左右方向に転動させる転動面を備えている。
特に、ステージ1443は、後段側が前段側よりも高くなるように、前後方向に階段状に
並設されたn個(本例では5個)の転動面を有し、ワープ通路を通って枠状装飾ユニット
1440内に入球した遊技球を、最上段の第一転動面1450から最下段の第五転動面1
454に向かって順に転動させながら流下させることを可能にしている。つまり、枠状装
飾ユニット1440内に入球した遊技球は、まず、最上段の第一転動面1450に送られ
、第一転動面1450上で左右方向または斜め左右方向に転動する。その後、遊技球は二
段目の第二転動面1451、さらには三段目の第三転動面1452、というように最下段
の第五転動面1454に向かって順に転動しながら流下する。また、最下段の第五転動面
1454まで転動した遊技球は、ステージ1443から流出され、センター役物1401
の下方に配置された第一始動口1420に向って流下する。このように、階段状に形成さ
れた複数の転動面を備えることにより、ステージ1443における遊技球の挙動を変化に
富んだものとし興趣の低下を抑制することが可能になる。
また、夫々の転動面1450〜1454は、左右方向の長さが下段側の転動面ほど短く
なるように設定されている。このため、各転動面上での遊技球の挙動が必要以上に長くな
り過ぎることを防止できる。また、夫々の転動面1450〜1454は次第に短くなるた
め、遊技球の転動範囲を漸次収束させることができ、所定の目標到達位置(すなわち第一
始動口1420)に近づきつつあることを感じさせることが可能になる。また、第一転動
面1450以外の転動面1451〜1454は、右端側を中央部分(振分演出装置144
4側)に寄せて配置されている。このため、第一始動口1420への入賞の有無を注目す
る遊技者に対して、今までの遊技機(即ち第一始動口1420の真上にステージが配置さ
れた遊技機)とは異なった視線でステージ1443を視認させることが可能になる。換言
すれば、ステージ1443の構成ばかりでなくステージ1443の配置においても独自性
を醸し出し、遊技機のコンセプトとして特徴付けることが可能になっている。
第一転動面1450は、図83及び図85に示すように、枠状装飾ユニット1440内
に入球した遊技球を、左右方向に往復運動させることが可能な略円弧状の第一円弧面14
60を有し、その第一円弧面1460における左右方向の中央部分には、勢いの弱くなっ
た遊技球を、二段目の第三転動面1452に向かって流出させる前下り勾配の第一流出部
1461が形成されている。なお、図84に示すように、第一円弧面1460の左端部分
には、前方に向って延出し、センター役物1401のワープ出口1409と第一円弧面1
460とを繋ぐ案内通路1449がステージ1443と一体的に形成されている。このた
め、ワープ通路及び案内通路1449を通って、勢いのある遊技球を第一転動面1450
の左端部に送り込むことにより、比較的長い間、第一転動面1450上で遊技球を転動さ
せることが可能となり、ひいてはステージ1443に遊技球が入球したことを容易に認識
させることが可能になる。つまり、遊技者の気づかない間に遊技球が下段側の転動面まで
到達し、遊技球の挙動を楽しませることなく遊技球が排出される、という事態を防止する
ことができる。
第二転動面1451には、図83及び図86に示すように、第一転動面1450の第一
流出部1461から流出された遊技球を第二転動面1451の左端部側に向かって転動さ
せる第二傾斜面1462と、その第二傾斜面1462によって左端部側まで転動した遊技
球を三段目の第三転動面1452に向かって流出させる前下り勾配の第二流出部1463
とが形成されている。このため、第二転動面1451に送られた遊技球は、第一転動面1
450のような往復運動は行われず、左方向に向って真直ぐ転がりそのまま流出させられ
る。したがって、第一転動面1450での遊技球の挙動とは全く異なる動きを生じさせる
ことが可能となり、視覚的な面白みを一層高めることが可能になる。
また、第二転動面1451は、第一転動面1450の第一流出部1461から流出され
且つ第二傾斜面1462の上流端側から逸脱した遊技球を、第二傾斜面1462上で転動
させることなく第二流出部1463の反対側に位置する部分から第三転動面1452に向
かって流出させる第二特別経路1464をさらに備えている。つまり、第二転動面145
1では、第一転動面1450の第一流出部1461から送られてきた遊技球を、第二傾斜
面1462の上流端側から逸脱させ得る構成となっており、ここから逸脱した遊技球は、
第二特別経路1464を通過することにより、第二傾斜面1462を迂回し、第二流出部
1463の反対側に位置する部分から第三転動面1452に向かって流出させられる。し
たがって、第二転動面1451において遊技球が振分けられることとなり、遊技球の挙動
を一層注目させることが可能になる。
第三転動面1452は、図83及び図87に示すように、第二転動面1451の第二流
出部1463から流出された遊技球を左右方向に往復運動させることが可能な略円弧状の
第三円弧面1465と、その第三円弧面1465における左右方向の中央部分に形成され
、勢いの弱くなった遊技球を、四段目の第四転動面1453に向かって流出させる前下り
勾配の第三流出部1466と、第二転動面1451の第二特別経路1464を通って流出
された遊技球を、第三円弧面1465で転動させることなく第三流出部1466と異なる
部分から第四転動面1453に向かって流出させる第三特別経路1467とを備えている
。したがって、第二流出部1463から流出され第三転動面1452に送られた遊技球は
、略円弧状の第三円弧面1465によって左右方向に繰返し転動させられ、その後、勢い
が弱くなると、第三流出部1466から四段目の第四転動面1453に向かって流出させ
られる。このため、再び遊技球を往復運動させることが可能となり、遊技球の挙動の変化
を一層変化に富んだものとすることができる。また、第二転動面1451の第二特別経路
1464を通って流出された遊技球は、第三円弧面1465を通ることなく、第二特別経
路1464から第四転動面1453に向かって流出させられる。つまり、第二転動面14
51において第二特別経路1464側に振分けられた遊技球は、通常の経路を通る遊技球
と合流することなく第四転動面1453に送られる。このため、特別通路の有利性を維持
することができ、遊技者に安心感を与えることができる。
また、第三転動面1452は、第三流出部1466と一体的に形成され勢いの弱くなっ
た遊技球をステージ1443から排出させることが可能な第三排出部1468をさらに備
えている。このため、第三転動面1452の出口において遊技球が振分けられるため、遊
技球の行方を最後まで注目させることが可能となる。
第四転動面1453は、図83及び図88に示すように、第三転動面1452の第三流
出部1466から流出された遊技球と、第三転動面1452の第三特別経路1467を通
って流出された遊技球とを合流させるとともに、これらの遊技球を左右方向に往復運動さ
せることが可能な略円弧状の第四円弧面1469と、その第四円弧面1469における左
右方向の中央部分に形成され、勢いの弱くなった遊技球を、五段目の第五転動面1454
に向かって流出させる前下り勾配の第四流出部1470と、第四流出部1470と一体的
に形成され、勢いの弱くなった遊技球をステージ1443から排出させることが可能な第
四排出部1471とを備えている。このため、特別通路を形成することなく、比較的大き
な第四円弧面1469によって遊技球を大きく転動させることが可能になる。また、第二
転動面1451において一旦振り分けられたものを第四転動面1453において合流させ
ることから、第二特別経路1464に振分けられなかった遊技球に対しても、その後の行
方について期待感を生じさせることができる。
ところで、一旦振分けられた遊技球を単純に合流させるものでは、第二特別経路146
4に振分けられた遊技球の有利性がなくなり、振分けること自体が無意味なものになって
しまう。そこで本例では、第四流出部1470及び第四排出部1471は、第三特別経路
1467を通って流出された遊技球が、第三流出部1466から流出された遊技球よりも
第四流出部1470に向う確率が高くなるように配設位置が設定されている。つまり、第
四円弧面1469に対して遊技球が送り込まれる位置を互いに異ならせることにより、共
通の第四円弧面1469を用いながらも、流出される位置を第四流出部1470または第
四排出部1471のいずれか一方に偏らせている。このため、第二特別経路1464に振
分けられた遊技球の有利性を維持し、期待感を維持することができる。また、有利性の異
なる遊技球が、共通の第四転動面1453上で左右方向に転動することから、微妙な勢い
の違いにハラハラさせることが可能になる。
第五転動面1454は、図83及び図89に示すように、最下段の転動面であり、第四
転動面1453の第四流出部1470から流出された遊技球を右側に向って転動させる第
五傾斜面1472と、第五傾斜面1472の右端部分まで転動した遊技球を流入させる流
入口1473とを備えている。この流入口1473は、枠状装飾ユニット1440の下縁
部上面に穿設された通路(図示しない)に連通しており、その通路を介してセンター役物
1401の下端部分に形成された流出路1461に送られるようになっている。つまり、
ステージ1443の第五転動面1454に到達した遊技球は、全て流入口1473に入球
し、流出路1461を通して第一始動口1420の上方の遊技領域605に流出する。す
なわち、第一始動口1420に比較的高い確率で入賞させることが可能となっている。
ところで、図74及び図78を基に前述したセンター役物1401のサブステージ14
07は、ステージ1443の前方に配置され、第三排出部1468または第四排出部14
71を通ってステージ1443から排出された遊技球を受け止めるとともに、その遊技球
を左右方向に転動させるように構成されている。このため、第三転動面1452または第
四転動面1453からステージ1443の外部に排出された場合でも、サブステージ14
07によって左右方向に転動させることが可能になり、ひいては遊技球の挙動を十分に堪
能させることができるとともに、期待感の消失を軽減することができる。なお、サブステ
ージ1407は、第一始動口1420に対する遊技球の入賞のし易さが、ステージ144
3よりも低くなるように形成されている。このため、ステージ1443の第五転動面14
54から流出される場合と、途中の転動面(第三転動面1452や第四転動面1453)
から排出された場合との有利性を明確に差別化することができる。
また、サブステージ1407とステージ1443とは互いに異なる材質で形成されてい
る。このため、互いに異なる質感を醸し出し、機能や有利性が互いに異なることを視覚的
に意識させることができる。特に、サブステージ1407は、センター役物1401の下
縁部上面に直接形成されているのに対し、ステージ1443は、枠状装飾ユニット144
0の下縁部上面に載置されたステージ構成部材1455(図83参照)によって形成され
ている。このため、ステージ1443のみを目立たせることが可能になり、ステージ14
43とサブステージ1407との主従関係を視覚的に把握させることができる。また、ス
テージ1443の第三転動面1452または第四転動面1453から排出された遊技球を
、サブステージ1407に向って流下させることが必要であるが、本例では、ステージ1
443を枠状装飾ユニット1440とは別のステージ構成部材1455によって形成して
いるため、第三転動面1452または第四転動面1453をサブステージ1407よりも
高い位置に形成することが可能になる。
また、ステージ構成部材1455は、光透過性を有する部材からなり、ステージ構成部
材1455の下方には、ステージ構成部材1455に向って下側から光を照射する発光手
段1456が配置されている(図86乃至図88参照)。このため、ステージ1443を
確実に目立たせるともに、光によるイリュージョンを醸し出すことが可能になる。
また、サブステージ1407は、ステージ1443の前方から振分演出装置1444の
前方まで延出して形成されている。つまり、枠状装飾ユニット1440の下縁部上面には
ステージ1443と振分演出装置1444とが左右方向に並んで配置されているのに対し
、サブステージ1407は、ステージ1443の前方だけではなく振分演出装置1444
の前方にまで延出して形成されている。このため、サブステージ1407における左右方
向の長さがステージ1443よりもかなり長くなり、遊技球を左右方向に大きく転動させ
ることが可能になる。したがって、このサブステージ1407によれば、ステージ144
3では困難であった左右方向のダイナミックな転動を容易に実行させることが可能になり
、前後方向に階段状に形成された複数の転動面1450〜1454と、左右方向に広がる
ステージ1443との組合せによって、一層変化に富んだ挙動を実現させることができる
また、第二転動面1451〜第五転動面1454は、平面視における振分演出装置14
44の端部(右端)が反対側の端部(左端)よりも後方に位置するように前後方向に傾い
て配置され、遊技球を斜め左右方向に転動させるように構成されている。このため、ステ
ージ1443が配設される空間、特にその空間における左右方向の幅が比較的狭い場合で
あっても、第二転動面1451〜第五転動面1454を前後方向に傾けて形成することに
より、第二転動面1451等の長さを長くすることが可能になる。また、斜め左右方向に
転動させることにより、遊技球は左右方向だけではなく前後方向にも変位することになり
、遊技球の遠近感も変化させることが可能になる。さらに、振分演出装置1444側の右
端部が左端部よりも後方に位置するように配置されているため、遊技盤4の中央前方で遊
技を行う遊技者の視線、すなわち遊技盤4の中央前方からステージ1443を斜めに見る
遊技者の視線、に対して直交する方向に遊技球を転動させることが可能になる。したがっ
て、ステージ1443が枠状装飾ユニット1440の左側にしか設けられていないにも拘
らず、偏って配置されているという感覚をなくし、遊技球の挙動を自然な形で視認させる
ことが可能になる。なお、第一転動面1450は、前後方向に傾くことなく左右方向にま
っすぐ形成されている。このため、第一転動面1450における遊技球の転動方向と、第
二転動面1451以降の転動面における遊技球の転動方向とが互いに異なることとなり、
遊技球の挙動をさらに変化に富んだものとすることができる。また、第一転動面1450
は、最も奥側で且つ最上段に形成されているため、振分演出装置1444の上方の空間に
配置すること、すなわち振分演出装置1444側まで延出することが容易となる。
<振分演出装置の構成>
次に、振分演出装置1444について、図90及び図91に基づき説明する。図90は
、振分演出装置1444及び案内通路部材1445の関係を示す平面図であり、図91は
、振分演出装置1444を分解して斜め右上から見た斜視図である。
図91に示すように、振分演出装置1444は、平面視が半円形状であるベース部材1
479と、ベース部材1479の上面に組みつけられ遊技球が入球可能な複数(本例では
3個)の流入口1480を有する流入口ユニット1481と、流入口ユニット1481の
流入口1480に対して遊技球を振分ける振分ユニット1482と、流入口ユニット14
81を覆う透明のカバー1483と、ベース部材1479に取付けられ、流入口ユニット
1481に対して光を放射する発光基板1484と、ベース部材1479の下部に取付け
られた下部ケース1485とを具備して構成されている。
流入口ユニット1481における流入口1480は、右流入口1480a、中流入口1
480b、及び左流入口1480cからなり、円弧上に所定の間隔で並んで配置されてい
る。また、各流入口1480の周囲は光を透過可能な透明の部材で形成され、その上面に
は各流入口1480を区画するように三つの貫通孔が穿設された鏡面加工部材1485が
敷設されている。
また、流入口ユニット1481の中央部分には、扇状の開口部1486が設けられてお
り、この開口部1486内に振分ユニット1482の誘導部材1490が挿入されるよう
になっている。また、三つの流入口1480が配置された円弧と同じ円弧上に、下段電飾
部1488及び上段電飾部1487が形成されており、ベース部材1479に組付けられ
た発光基板1484によって照射されるようになっている。
振分ユニット1482は、流入口1480に向って先端側のみが開放され、後端側に送
込まれた遊技球を、いずれかの流入口1480に向って誘導する樋状の誘導部材1490
と、誘導部材1490を、後端側を軸として回動(すなわち水平方向に旋回)可能に支持
する支持部材1491と、誘導部材1490を所定範囲内で回動させる振分モータ149
3と、振分モータ1493の回転軸に連結されるとともに、回転支軸1492を介して誘
導部材1490に接続され、振分モータ1493の回転数を減速して誘導部材1490に
伝達する減速機構1494とを具備して構成されている。なお、減速機構1494には、
誘導部材1490が予め定めた基準点に到達したか否かを検出するための基準位置検出手
段1495が備えられている。
カバー1483は、遊技領域605を転動する遊技球が流入口ユニット1481内に飛
び込まないように、流入口ユニット1481全体を覆っているが、後端中央部分には、誘
導部材1490の回転中心部分に遊技球を落し込むための挿入用切欠1498が形成され
ている。また、カバー1483の周面には、円筒状の締結用孔部1499が複数形成され
ており、流入口ユニット1481に設けられた締結用孔部1489と突き合わせることに
より、ネジ等の締結手段を用いて、カバー1483を流入口ユニット1481に固定させ
ることが可能となっている。
発光基板1484は、流入口ユニット1481における流入口1480の下方に配置さ
れ、流入口1480の周囲を照射する第一発光基板1500と、流入口ユニット1481
における左側の下段電飾部1488及び上段電飾部1487を下方から照射する第二発光
基板1501と、流入口ユニット1481における右側の下段電飾部1488及び上段電
飾部1487を下方から照射する第三発光基板1502とからなる。夫々の発光基板14
84には、発光源たる複数の発光ダイオード1503が搭載されている。特に、第一発光
基板1500には、夫々の流入口1480に対向するように別々に配置されるとともに、
2色(例えば赤色と青色)の光を選択的に切替えて放射させることが可能な2色発光ダイ
オードが搭載されている。このため、複数の流入口1480のうち、いくつかの流入口1
480が特定の流入口として選定された場合、その特定の流入口に対応する光の色と、そ
の他の流入口に対応する光の色とを互いに異ならせることが可能になる。
ベース部材1479には、第一発光基板1500を収容する収容部1505と、流入口
ユニット1481における複数の流入口1480に夫々重なり合う三つの球挿通孔150
6と、第二発光基板1501及び第三発光基板1502から放射される光を通過させる窓
部1507と、回転軸1492を貫通させる貫通孔1508とが形成されている。また、
下部ケース1485には、減速機構1494を収容する収容部1509と、振分モータ1
493の回転支軸を挿通可能な貫通孔1510が形成されている。なお、ベース部材14
79及び下部ケース1485は、樹脂など非電導性の部材で形成されている。
このように、本例の振分演出装置1444では、全ての流入口1480が、誘導部材1
490の回転中心よりも遊技者側に配置され、誘導部材1490は、遊技者側に向って遊
技球を転動させるよう構成されている。このため、誘導部材1490の動作、誘導部材1
490上での遊技球の挙動、及び流入口1480に流入する遊技球の挙動を、はっきりと
視認させることができる。また、流入口1480に遊技球が吸い込まれるように見せるこ
とができ、振分演出装置1444に対する興趣を一層高めることができる。
また、樋状の誘導部材1490が、鉛直方向を軸方向とする回転軸1492によって回
動可能に支持されているため、振分モータ1493の動作によって所定範囲内で回動する
こととなる。一方、複数の流入口1480は、回転軸1492を中心とする略水平面上の
円弧に沿って配置されているため、誘導部材1490の先端を複数の流入口1480に対
し順に対向させることができるとともに、誘導部材1490の先端と夫々の流入口148
0との距離を略一定にすることができる。したがって、どの流入口1480が選択された
場合にも、誘導部材1490に送り込まれた遊技球を略同じタイミングで流入口1480
に到達させることができ、ひいては演出時間のバラツキを極力抑制することが可能になる
一方、図90に示すように、振分演出装置1444に遊技球を案内する案内通路部材1
445は、透明の樹脂から形成されたパイプ状の通路構成部1513と、通路構成部15
13の先端に形成され通路構成部1513によって案内された遊技球を、ステージ144
3の誘導部材1490に落下させる流出口1514とを備えている。なお、流出口151
4は、カバー1483に形成された挿入用切欠1498に連通しており、遊技球を誘導部
材1490の回動中心に向って落下させるように配置されている。このため、誘導部材1
490の位置に拘らず、遊技球を誘導部材1490に送り込むことが可能になる。換言す
れば、誘導部材1490を回動させながら遊技球を送り込むことが可能になり、ひいては
誘導部材1490の動作と遊技球が送り込まれるタイミングとを関連付けながら、遊技球
の行方を予想させることが可能になる。また、通路構成部1513が透明の部材から形成
されているため、振分演出装置1444の誘導部材1490に送られる前の段階から遊技
球の挙動を視認させることができる。したがって、誘導部材1490と通路構成部151
3とが一体的に構成されている印象、すなわち誘導部材1490が延長されている印象を
喚起させることができ、ひいては振分演出装置1444の大きさが比較的小さい場合でも
、転動距離の長いダイナミックな演出を実現させることができる。また、遊技球の転動距
離が長くなることから、比較的長い間、遊技者の注意を惹きつけることが可能になる。
また、通路構成部1513の右端部分には、回転軸1516によって回動可能に支持さ
れた停留手段1515と、回転軸1516を回転させることにより、停留手段1515の
球受面1515aを停留可能位置(二点鎖線で示す)と解除位置(実線で示す)との間で
切り替える停留モータ2560(図93参照)とが備えられており、開閉入賞装置140
4に入賞し、排出路1518に排出された遊技球の一つを停留させるとともに、停留中の
遊技球を所定のタイミングで放出させる(すなわち停留状態を解除する)ことが可能とな
っている。なお、振分演出装置1444の動作については後述する。
〔主基板及び周辺基板の構成〕
主基板及び周辺基板の構成について、図92及び図93に基づき説明する。図92及び
図93は、制御構成を概略的に示すブロック図である。なお、これらの図面において太線
の矢印は電源の接続及び方向を示し、細線の矢印は信号の接続及び方向を示している。本
例のパチンコ機1の制御は、大きく分けて主基板2810のグループ(図92に示す)と
、周辺基板2811のグループ(図93に示す)とで分担されており、このうち主基板2
810のグループが遊技動作(入賞検出や当り判定、特別図柄表示、賞球払出等)を制御
しており、周辺基板2811のグループが演出動作(発光装飾や音響出力、液晶表示、及
び装飾体の動作等)を制御している。
図92に示すように、主基板2810は、主制御基板2094と払出制御基板2133
とから構成されている。主制御基板2094は、中央演算装置としてのCPU2812、
読み出し専用メモリとしてのROM2813、読み書き可能メモリとしてのRAM281
4を備えている。CPU2812は、ROM2813に格納されている制御プログラムを
実行することによりパチンコ機1で行われる各種遊技を制御したり、周辺基板2811や
払出制御基板2133に出力するコマンド信号を作成したりする。RAM2814には、
主制御基板2094で実行される種々の処理において生成される各種データや入力信号等
の情報が一時的に記憶される。なお、主基板2810は、電源中継端子板2860を介し
て電源基板2131に接続されており、電源基板2131から作動用電力が供給されるよ
うになっている。
この主制御基板2094の入力インタフェースには、第一始動口1420への入賞状態
を検出する第一始動口センサ2416、第二始動口1421への入賞状態を検出する第二
始動口センサ2358、全ての入賞口に対する入賞数をカウントするための全入賞口入賞
数計数センサ2870が接続されている。また、パネル中継端子板2866を介して、通
過ゲート1405に対して遊技球の通過したことを検出するゲートセンサ2990と、右
側の一般入賞口1419に遊技球が入賞したことを検出する右一般入賞口センサ2417
aと、左側及び中央側の一般入賞口1419に遊技球が入賞したことを検出する左・中一
般入賞口センサ2417bとが接続され、さらにパネル中継端子板2866に接続された
大入賞口中継端子板2867を介して大入賞口センサ2370が接続されている。そして
、これらのセンサから検出信号が主制御基板2094に入力されるようになっている。ま
た、主制御基板2094の入力インタフェースには、前枠体11の開放状態を検出する内
枠開放スイッチ2862、及び前面枠4の開放状態を検出する扉開放スイッチ2863も
接続されている。
一方、パネル中継端子板2866の出力インタフェースには、図柄制限抵抗基板286
8を介して、普通図柄・特別図柄表示基板2869が接続されており、主制御基板209
4から、普通図柄表示器(図示しない)及び特別図柄表示器1428(図74参照)へ駆
動信号を出力することが可能になっている。また、大入賞口中継端子板2867の出力イ
ンタフェースには、開閉入賞装置1404を駆動するアタッカソレノイド1429、及び
第二始動口1421の可動片1427を駆動する始動口ソレノイド2352が接続されて
おり、主制御基板2094から、これらの駆動信号が出力されるようになっている。
一方、払出制御基板2133は、中央演算装置としてのCPU2815、読み出し専用
メモリとしてのROM2816、及び読み書き可能メモリとしてのRAM2817を備え
ている。そして、払出制御基板2133は、主制御基板2094から入力したコマンド信
号を処理し、賞球ユニット800や、発射制御基板2865に接続された発射モータ69
5に対して、駆動信号を出力する。これにより、賞球ユニット800は、駆動信号に従っ
て遊技球を払い出し、発射モータ695は駆動信号に従って遊技球を発射させることが可
能になる。なお、主制御基板2094と払出制御基板2133との間では、それぞれの入
出力インタフェースを介して双方向通信が実施されており、例えば主制御基板2094が
賞球コマンドを送信すると、これに応えて払出制御基板2133から主制御基板2094
にACK信号が返される。また、払出制御基板2133には、満タンユニット900に貯
えられる遊技球が満タンになったことを検出する満タンスイッチ916も接続されている
また、主制御基板2094及び払出制御基板2133には、外部端子板2861が接続
されており、第一始動口1420、第二始動口1421や開閉入賞装置1404への入賞
状態、普通図柄・特別図柄の変動状態、及び抽選結果に基づく遊技状態等の各種情報が、
遊技施設に設けられたホールコンピュータ等へ出力されるようになっている。
一方、周辺基板2811は、図93に示すように、周辺制御基板2830と液晶制御基
板2832とから構成されている。なお、上記の主制御基板2094と周辺制御基板28
30との間では、それぞれの入出力インタフェースと入力インタフェースとの間で一方向
だけの通信が行われており、主制御基板2094から周辺制御基板2830へのコマンド
の送信はあっても、その逆は行われない。また、周辺基板2811に対しても電源中継端
子板2860を介して電源基板2131から作動用電力が供給されるようになっている。
周辺制御基板2830もまた、CPU2834をはじめROM2835やRAM283
6等の電子部品を有しており、これら電子部品によって所定の演出制御プログラムを実行
することが可能となっている。また、周辺制御基板2830には、音声や音楽の基となる
音源を記憶したROM2883と、ROM2883に記憶された音源を基に、演出内容等
に応じた音声や音楽を出力する音源IC2882とが設けられている。なお、周辺制御基
板2830と液晶制御基板2832との間では、それぞれの入出力インタフェースとの間
で双方向に通信が行われる。
一方、液晶制御基板2832には、演出表示装置として、液晶表示装置640(LCD
)が接続されており、液晶制御基板2832は、周辺制御基板2830から送信されたコ
マンド信号を処理し、液晶表示装置640に対して駆動信号を出力する。詳しく説明する
と、液晶制御基板2832には、CPU2851、RAM2857、ROM2854、V
DP2884、及び画像ROM2885が備えられている。CPU2851は、周辺制御
基板2830から送られてきたコマンド信号を入力インターフェイスを介して受信すると
ともに、そのコマンドを基に演算処理を行って、VDP2884の制御を行う。RAM2
857は、CPU2851の作業領域を提供するとともに、表示コマンドに含まれる情報
を一時的に記憶する。また、ROM2854は、CPU2851用(表示制御用)のプロ
グラムを保持する。
VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)2884は、液晶表示装置640に組み込ま
れたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する描画回路である。VDP2884の
内部には、レジスタが設けられており、VDP2884の動作モードや各種表示機能の設
定情報等を保持しておくことが可能となっている。そして、このレジスタに保持される各
種情報をCPU2851が書き換えることにより、液晶表示装置640における表示態様
を種々変化させることが可能となる。画像ROM2885は、各種の画像データを記憶す
る不揮発性メモリであり、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、及び、背景画
像用のJPEG形式画像データ等が記憶されている。
また、周辺制御基板2830には、枠装飾中継端子板2886を介して、スピーカ16
3と、扉枠5の前面を光装飾する枠装飾ランプ2893と、扉枠5の前面に配置された操
作リングユニット329(図93中には、便宜的に操作ボタン330と記載)とが接続さ
れている。そして、周辺制御基板2830には、操作リングユニット329を構成する後
述のボタン機能330及びリング機能331の操作信号が入力されるようになっている。
一方、周辺制御基板2830から操作リングユニット329へは、操作リングユニット3
29を構成する後述の各種電気部品(例えば、ステッピングモータ344等)へ駆動信号
が出力されるようになっている。
更に、周辺制御基板2830には、電飾制御基板2890及び役物駆動制御基板289
1が接続されており、さらに、電飾制御基板2890には、枠状装飾ユニット1440に
設けられた複数の発光基板、具体的には、上側部分に対応して設けられた上側発光基板2
892a、右側部分に対応して設けられた右側発光基板2892b、左側部分に対応して
設けられた左側発光基板2892cが夫々接続されている。さらに、電飾制御基板289
0には、ステージ1443を照射するステージ発光基板2892dと、振分演出装置14
44に設けられ流入口ユニット1481を照射する三つの振分発光基板1484とが接続
されている。
<主制御基板の処理>
次に、主制御基板2094(特にCPU2812)で実行される制御処理の例について
、図94乃至図104を参照して説明する。図94(a)は主制御基板2094に搭載さ
れるCPU2812が実行するメイン処理の一例を示すフローチャートであり、(b)は
電源断発生時処理の一例を示すフローチャートである。図95は、タイマ割込処理の一例
を示すフローチャートである。図96は、特別図柄・特別電動役物制御処理の一例を示す
フローチャートである。図97は、始動口入賞処理を示すフローチャートである。図98
は、変動開始処理を示すフローチャートである。図99は、変動表示パターン設定処理の
一例を示すフローチャートである。図100は、変動中処理の一例を示すフローチャート
である。図101は、大当り遊技開始処理の一例を示すフローチャートである。図102
は、小当り遊技開始処理の一例を示すフローチャートである。図103は、特別電動役物
大当り制御処理の一例を示すフローチャートである。図104は、特別電動役物小当り制
御処理の一例を示すフローチャートである。なお、タイマ割込処理は、主制御基板209
4に搭載されるCPU2812により所定のタイミング(本実施形態では、4ms毎)で
実行される。
図94(a)に示すように、パチンコ機1へ電力の供給が開始されると、CPU281
2は、電源投入時処理を実行する(ステップS1)。この電源投入時処理では、RAM2
814に記憶されているバックアップデータが正常であるか(停電発生時の設定値となっ
ているか)否か判別し、正常であればRAM2814に記憶されているバックアップデー
タに従って停電発生時の状態に戻す処理(復電時処理)を実行し、バックアップデータが
異常であればRAM2814をクリアしてCPU周辺のデバイス設定(通常の初期設定:
割込タイミングの設定等)を行う。なお、遊技途中でパチンコ機1への電力供給が停止す
ると、RAM2814に現在の遊技状態がバックアップデータとして記憶される。また、
電源投入時処理にてRAM2814に記憶されているバックアップデータのクリアを指示
するRAM消去スイッチがオンであれば、RAM2814をクリアし、通常の初期設定を
行う。また、電源投入時処理にて主制御基板2094に搭載されるRAM2814にバッ
クアップデータが保存されていない場合には、RAM2814をクリアし、通常の初期設
定を行う。また、電源投入時処理では、通常の初期設定を実行したときに周辺制御基板2
830に主制御基板2094が起動したことを示す電源投入コマンドを送信可能な状態に
セットする処理も実行される。電源投入コマンドは、主制御基板2094が起動したこと
を周辺制御基板2830に通知するものである。なお、遊技店の閉店時等にパチンコ機1
への電力供給を停止した場合(電源を落とした場合)にもRAM2814にバックアップ
データが記憶され、再びパチンコ機1への電力供給を開始したときには電源投入時処理が
実行される。
電源投入時処理が終了すると、CPU2812は、遊技用の各処理を繰り返し実行する
ループ処理を開始する。このループ処理の開始時には、CPU2812は、まず、停電予
告信号が検知されているか否かを判定する(ステップS2)。なお、この実施の形態では
、パチンコ機1にて使用する電源電圧は、電源基板(図示しない)によって生成する。す
なわち、パチンコ機1に搭載される複数種類の装置はそれぞれ異なる電源電圧で動作する
ため、外部電源からパチンコ機1に供給される電源電圧を電源基板にて所定の電源電圧に
変換した後、各装置に供給している。しかして、停電が発生し、外部電源から電源基板に
供給される電源電圧が所定の電源電圧以下となると、電源基板から主制御基板2094に
電源電圧の供給が停止することを示す停電予告信号が送信される。そして、ステップS2
で主制御基板2094に搭載されるCPU2812により停電予告信号を検知すると、電
源断発生時処理を実行する(ステップS4)。この電源断発生時処理は、停電後に電源基
板に供給される電源電圧(この実施の形態では、24V)が復旧した場合に(以下、復電
と呼ぶ)、遊技機の動作を停電前の状態から開始するために停電発生時の状態をRAM2
814にバックアップデータとして記憶する処理である。処理内容は後述するが、本実施
例においては、図示する通り、電源断発生時処理は、割込処理ではなく、ループの開始直
後に停電予告信号の検知有無に応じて実行される分岐処理としてメイン処理(主制御処理
)内に組み込まれている。
ステップS2で停電予告信号が検知されていない場合、すなわち外部電源からの電力が
正常に供給されている場合には、遊技にて用いられる各種乱数を更新する乱数更新処理2
を行う(ステップS3)。なお、乱数更新処理2にて更新される乱数については後述する
図94(b)は、電源断発生時処理(ステップS4)の一例を示すフローチャートであ
る。上述したように、電源断発生時処理は、メイン処理において、停電予告信号が検出さ
れた時に実行される処理である。CPU2812は、まず、割込処理が実行されないよう
に割込禁止設定を行う(ステップS4a)。そして、RAM2814のチェックサムを算
出し、RAM2814の所定領域に保存する(ステップS4b)。このチェックサムは、
復電時に停電前のRAM2814の内容が保持されているか否かをチェックするのに使用
される。
次いで、CPU2812は、RAM2814の所定領域に設けられたバックアップフラ
グに、電源断発生時処理が行われたことを示す規定値を設定する(ステップS4c)。以
上の処理を終えると、CPU2812は、RAM2814へのアクセスを禁止し(ステッ
プS4d)、無限ループに入って電力供給の停止に備える。なお、この処理では、ごく短
時間の停電等(以下、「瞬停」と呼ぶ)によって、電源電圧が不安定となることにより、
電源断発生時処理が開始されてしまった場合、実際には電源電圧は停止されないため、上
記処理では、無限ループから復帰することができなくなるおそれがある。かかる弊害を回
避するため、本実施例のCPU2812には、ウォッチドックタイマが設けられており、
所定時間、ウォッチドックタイマが更新されないとリセットがかかるように構成されてい
る。ウォッチドックタイマは、正常に処理が行われている間は定期的に更新されるが、電
源断発生時処理に入り、更新が行われなくなる。この結果、瞬停によって、電源断発生時
処理に入り、図94の無限ループに入った場合でも、所定期間経過後にリセットがかかり
、電源投入時と同じプロセスでCPU2812が起動することになる。
図95は、タイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。上述したように、この
実施の形態では、メイン処理の実行中に主制御基板2094に搭載されるCPU2812
により4ms毎にタイマ割込処理が実行される。タイマ割込処理において、CPU281
2は、レジスタの退避処理を実行した後(ステップS10)、ステップS11からステッ
プS18の処理を実行する。ステップS11のスイッチ入力処理では、上述したスイッチ
(ゲートスイッチ、始動口センサ、カウントセンサ、一般入賞スイッチ等)の検出信号を
監視する処理を実行する。ステップS12の乱数更新処理1では、遊技にて用いられる各
種乱数を更新する処理を実行する。なお、この実施の形態では、乱数更新処理1にて更新
される乱数と、上述した乱数更新処理2にて更新される乱数と、は異なる。乱数について
は後述するが、乱数更新処理2にて更新される乱数を乱数更新処理1でも更新するように
してもよい。ステップS13の払出動作処理では、スイッチ入力処理(ステップS11)
にて検出された信号に基づいて払出制御基板2133に遊技球の払い出しを指示する払出
コマンドを設定する。
また、ステップS14の普通図柄・普通電動役物制御処理では、遊技の進行状態に基づ
いて、普通図柄を変動させるとともに、普通電動役物(すなわち始動口ソレノイド235
2によって開閉される可動片1427)を制御し、第二始動口1421の開閉状態を変化
させる処理を実行する。ステップS15の特別図柄・特別電動役物制御処理では、遊技の
進行状態に基づいて特別図柄表示器1428で第一特別図柄及び第二特別図柄を変動表示
させたり、特別電動役物(すなわちアタッカソレノイド1429によって開閉される可動
片1430を制御し、大入賞口の開閉状態を変化させたりする処理を実行する。ステップ
S16の出力データ設定処理では、パチンコ機1の外部(例えば、管理コンピュータ等)
に遊技状態を示す状態信号を出力する処理、特図始動記憶ランプ(図示しない)に駆動信
号を出力する処理、等を実行する。ステップS17のコマンド送信処理では、演出コマン
ドを周辺制御基板2830に送信する処理を実行する。また、コマンド送信処理では、パ
チンコ機1への電力供給が開始されたときに電源投入時処理(ステップS1)でセットさ
れた電源投入コマンドを周辺制御基板2830に送信する処理も行われる。ステップS1
1からステップS17の処理を実行すると、レジスタの復帰処理(ステップS18)を実
行して、処理を終了する。
ここで、上述した乱数更新処理1(ステップS12)および乱数更新処理2(ステップ
S3)で、主制御基板2094に搭載されるCPU2812により更新される各種乱数に
ついて説明する。この実施の形態では、遊技にて用いられる各種乱数として、大当り遊技
状態(後述する「小当り」を含む)を発生させるか否かの判定(大当り判定)に用いられ
る大当り判定用乱数、大当り判定において大当り遊技状態を発生させると判定されたとき
に確変大当りとするか否かの判定(確変判定)に用いられる大当り図柄用乱数、大当り判
定において大当り遊技状態を発生させると判定されたときに特別図柄の停止図柄を決定す
るために用いられる大当り図柄用乱数、大当り判定にて大当り遊技状態を発生させないと
判定されたときにリーチ態様を伴う外れとするか否かの判定(リーチ判定)に用いられる
リーチ判定乱数、特別図柄表示器1428に表示されている特別図柄の変動表示パターン
(変動時間)を決定するために用いられる変動表示パターン乱数(変動時間用乱数)、可
動片1427を開放状態に制御するか否かの判定(普通抽選当り判定)に用いられる普通
当り判定用乱数、等がある。なお、本例では、大当り判定用乱数を用いて小当り遊技状態
を発生させるか否かの抽選も行われる。また、大当り図柄用乱数を用いて確率変動大当り
(特定の利益が付与される確率を通常時よりも高く設定する)とするか否かの判定も行わ
れる。なお、リーチ判定用乱数を用いて特別図柄の変動表示パターンを決定するとともに
、液晶表示装置640にて表示制御される装飾図柄の変動表示パターンを決定するように
してもよい。
これらの乱数のうち、乱数更新処理1では、大当り遊技状態の発生に関わる大当り判定
用乱数、大当り図柄用乱数、および可動片1427を開放状態に制御するか否かに関わる
普通図柄当り判定用乱数の更新を行う。すなわち、大当り遊技状態の発生および可動片1
427を開放状態に制御するか否かに関わる判定に用いられる乱数は所定のタイミングと
して4ms毎に更新される。このようにすることにより、それぞれの乱数での所定期間に
おける確率(大当り遊技状態を発生させると判定する確率、可動片1427を開放状態に
制御すると判定する確率)を一定にすることができ、遊技者不利な状態となることを防止
できる。一方、乱数更新処理2では、大当り遊技状態の発生および普通抽選に関わらない
リーチ判定乱数および変動表示パターン乱数等の更新を行う。
図96は、特別図柄・特別電動役物制御処理(ステップS15)の一例を示すフローチ
ャートである。特別図柄・特別電動役物制御処理において、CPU2812は、ステップ
S20からステップS90の処理を実行する。ステップS20の始動口入賞処理では、第
一始動口1420または第二始動口1421に遊技球が入賞したか否かを判別し、入賞し
た場合に抽選の保留状態を更新する処理を実行する。ステップS30の変動開始処理では
、夫々の大当り抽選における始動記憶数(保留数)を確認し、始動記憶数(合計始動記憶
数)が0でなければ、それに対応する特別図柄の変動表示を開始するための設定を行う。
詳しくは後述するが具体的には、大当り遊技状態(利益付与状態)を発生させるか否かの
判定を行い(当落判定手段)、大当り遊技状態を発生させる場合には、確変大当りとする
か否かを夫々判定する。ステップS40の変動パターン設定処理では、各特別図柄および
各装飾図柄の変動表示に関わる設定を行う。詳しくは後述するが具体的には、夫々の特別
図柄の変動表示パターンを決定し、当該変動表示パターンに対応して設定される変動時間
(特別図柄表示器1428にて特別図柄の変動表示を開始してから停止するまでの時間)
をタイマにセットする。
ステップS50の変動中処理では、変動表示パターン設定処理(ステップS40)で変
動時間が設定されたタイマを監視し、タイマがタイムアウトしたことに基づいて第一特別
図柄表示器2390aまたは第二特別図柄表示器2390b(特別図柄表示器1428に
相当)における特別図柄の変動表示を停止させる処理を行う。このとき、変動開始処理(
ステップS30)にて何れか一方の大当り抽選で大当り遊技状態とする判定がなされてい
れば、処理選択フラグを「3」に更新し、同抽選で小当り遊技状態とする判定がなされて
いれば、処理選択フラグを「4」に更新し、大当りまたは小当り遊技状態とする判定がな
されていなければ処理選択フラグを「0」に更新する。
ステップS60の大当り遊技開始処理(利益付与状態制御手段)では、大当り遊技状態
を開始するための設定を行う。具体的には後述するが、大当りの種類に応じて可動片14
30の開放回数や開放時間等の設定を行う。また、ステップS70の小当り遊技開始処理
では、小当り遊技状態を開始するための設定を行う。具体的には後述するが、小当りにお
ける可動片1430の開放回数や開放時間等の設定を行う。ステップS80の特別電動役
物大当り制御処理では、大入賞口を開放させるとともに、所定個数の遊技球が大入賞口に
入賞したとき、または、所定期間が経過したとき可動片1430を閉塞状態にするための
処理を行う。また、大当り遊技状態におけるラウンド回数が所定回数に達していなければ
、再び、可動片1430を開放状態にするための処理を行い、大当り遊技状態におけるラ
ウンド回数が所定回数に達したときには、処理選択フラグを「5」に更新する。また、ラ
ウンド回数が所定回数に達した後、確率変動状態及び時短遊技状態を発生させる処理を実
行する(特別遊技状態制御手段)。ステップS90の特別電動役物小当り制御処理では、
大入賞口を開放させるとともに、所定個数の遊技球が大入賞口に入賞したとき、または、
所定期間が経過したとき可動片1430を閉塞状態にするための処理を行う。なお、詳細
は後述するが、特別電動役物小当り制御処理における大入賞口の開放は、特別電動役物大
当り制御処理(ステップS80)に比べて、遊技者への利益が極めて低くなるように設定
されている。次に、ステップS20〜ステップS90における具体的な処理について説明
する。
図97に示すように、始動口入賞処理では、まず、第二始動口センサ2358から検出
信号が出力されたか否かを判別し、第二始動口センサ2358から検出信号が出力された
場合には、第二始動口1421に遊技球が入賞したと判別し(ステップS201にてYE
S)、第二始動口センサ2358からの検出信号が出力されていなければ第二始動口14
21に遊技球が入賞していない(ステップS201にてNO)と判別する。ステップS2
01にて第二始動口1421に遊技球が入賞したと判別したときには、第二大当り抽選用
の各種乱数(大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、等)を取得し、RAM2814に設
けられている第二保留球数カウンタの値が上限値となる4未満であるか否かを判別する(
ステップS202)。そして、ステップS202で第二保留球数カウンタが4未満であれ
ば、第二始動保留記憶処理(ステップS203)、及び保留履歴更新処理(ステップS2
04)を実行する。なお、これらの処理については後述する。なお、ステップS202で
第二保留球数カウンタの値が4である場合には、第二始動保留記憶処理及び保留履歴更新
処理を実行しない。
一方、ステップS201で第二始動口センサ2358から検出信号が出力されていない
場合(ステップS201にてNO)、または第二保留球数カウンタの値が4である場合(
ステップS202にてNO)には、第一始動口1420に遊技球が入賞したか否かを判別
する(ステップS205)。具体的には、第一始動口センサ2416から検出信号が出力
されたか否かを判別する。ステップS205にて第一始動口1420に遊技球が入賞した
と判別したときには(YES)、第一大当り抽選用の各種乱数を取得し、RAM2814
に設けられている第一保留球数カウンタの値が上限値となる4未満であるか否かを判別す
る(ステップS206)。そして、ステップS206で第一保留球数カウンタが4未満で
あれば、第一始動保留記憶処理(ステップS207)、及び保留履歴更新処理(ステップ
S208)を実行する。なお、ステップS206で第一保留球数カウンタの値が4である
場合には、第一始動保留記憶処理及び保留履歴更新処理を実行しない。
図98に示すように、変動開始処理では、まず、処理フラグが「0」か否かを判別し、
「0」である場合(ステップS301にてYES)には、ステップS302以降の処理を
実行し、「0」でない場合(ステップS301にてNO)には、変動開始処理を終了する
。ステップS302では、夫々の特別図柄表示器2390a,2390bに対応する二つ
の保留球数カウンタの値(第一始動記憶数及び第二始動記憶数)がともに「0」であるか
否かを判別する。二つの保留球数カウンタの値の和は、始動記憶の保存領域(特別図柄用
乱数記憶手段2939,2940(図115参照))に格納される乱数値の個数を示すも
のであるため、ステップS302においていずれの保留球数カウンタの値がともに「0」
であれば(YES)、第一大当り抽選及び第二大当り抽選に関する始動条件が成立してい
ないと判別されてステップS317に移行する。
一方、ステップS302で何れかの保留球数カウンタの値が「0」でなければ(NO)
、始動記憶移行処理を実行する(ステップS303〜ステップS311)。図115(a
)に示すように、第一特別図柄用乱数記憶手段2939には、四つの記憶領域(記憶領域
[1]2939a〜記憶領域[4]2939d)が設けられており、第一始動記憶数(「
1」〜「4」)の値にそれぞれ対応付けられている。また、図115(b)に示すように
、第二特別図柄用乱数記憶手段2940にも、四つの記憶領域(記憶領域[1]2940
a〜記憶領域[4]2940d)が設けられており、第二始動記憶数(「1」〜「4」)
の値にそれぞれ対応付けられている。各記憶領域2939a〜2939d,2940a〜
2940dは、大当り判定用乱数が記憶される大当り判定用乱数記憶領域2946と、大
当り図柄用乱数が記憶される大当り図柄用乱数記憶領域2947とを有している。そして
、始動記憶移行処理では、まず、第二特別図柄表示器2390bに対応する保留球数カウ
ンタの値(第二始動記憶数)が「0」であるか否か、すなわち第二特別図柄用乱数記憶手
段2940の記憶領域[1]2940aに乱数が記憶されていないかを判別し(ステップ
S303)、乱数が記憶されていれば(NO)、n番目(nは2以上の自然数)の各記憶
領域(記憶領域[2]2940b〜記憶領域[4]2940d)に記憶される各種乱数を
、n−1番目の記憶領域(記憶領域[1]2940a〜記憶領域[3]2940c)に夫
々シフトする処理(ステップS304)と、記憶領域[1]2940aに記憶されていた
第二特別図柄に関する乱数を取得する処理(ステップS305)とを実行する。また、特
別図柄変動フラグに「1」をセットする(ステップS306)とともに、第二特別図柄に
対応する保留球数カウンタを「1」減算する処理(ステップS307)を実行する。
一方、第二特別図柄用乱数記憶手段939の記憶領域[1]2940aに乱数が記憶さ
れていない場合、すなわち第二特別図柄表示器2390bに対応する保留球数カウンタの
値が「0」の場合には(ステップS303にてYES)、第一特別図柄用乱数記憶手段2
939のn番目(nは2以上の自然数)の各記憶領域(記憶領域[2]2939b〜記憶
領域[4]2939d)に記憶される各種乱数を、n−1番目の記憶領域(記憶領域[1
]2939a〜記憶領域[3]2939c)に夫々シフトする処理(ステップS308)
と、記憶領域[1]2939aに記憶されていた第一特別図柄に関する乱数を取得する処
理(ステップS309)とを実行する。また、第一特別図柄に対応する保留球数カウンタ
を「1」減算する処理(ステップS311)を実行する。つまり、第一特別図柄に関して
言えば、保留する際には、第二特別図柄の場合と同様に、保留球数カウンタの値(第一始
動記憶数)を「1」増やすとともに、抽出した乱数を、第一始動記憶数の値に対応した記
憶領域に格納するが、第一特別図柄の変動を開始する際には第二始動記憶数が「0」であ
る場合のみ、すなわち第一特別図柄による第一処理が待機中であり且つ第二特別図柄によ
る第二処理が待機中でない場合に限り、第一特別図柄用乱数記憶手段2939の1番目の
記憶領域「1」2939aから各乱数を読み出すようにしている。そして、この制御によ
り第二処理を第一処理よりも優先的に行わせることを可能にしている。
その後、確率変動機能作動中か否か、すなわち高確率である確率変動状態か否かを判別
し(ステップS312)、確率変動状態でない場合には(ステップS312にてNO)、
確率変動未作動時の大当り判定テーブル、すなわち大当りとなる確率が低く設定されたテ
ーブルを選択し、一方、確率変動状態の場合には(ステップS312にてYES)、確率
変動作動時のテーブル、すなわち大当りとなる確率が高く設定されたテーブルを選択する
。なお、本例では、確率変動未作動時(すなわち通常時)には、大当りとなる確率が6/
499に設定され、確率変動作動時(すなわち高確率時)には、大当りとなる確率が60
/499に設定されている。
ステップS313またはステップS314においていずれかのテーブルが選択された後
、そのテーブルに基づき、ステップS305またはステップS309にて取得された、い
ずれかの特別図柄に関する乱数が、大当りに相当する乱数(大当り値)であるか否かを判
別する(ステップS315)。そして、大当り値である場合には(ステップS315にて
YES)、大当りフラグを「ON」にし(ステップS316)、ステップS317に移行
する。一方、取得した乱数が大当り値ではない場合には(ステップS315にてNO)、
その乱数が小当りに相当する乱数(小当り値)であるか否かを判別する(ステップS31
8)。そして、小当り値である場合には(ステップS318にてYES)、小当りフラグ
を「ON」にして(ステップS319)、ステップS317に移行し、一方、小当り値で
はない場合には(ステップS318にてNO)、ステップS319を経由することなく、
ステップS317に移行する。ステップS317では、処理フラグを「1」に更新し、変
動開始処理を終了する。なお、大当りフラグおよび小当りフラグのON/OFF状態(セ
ット状態、リセット状態)は、RAM814に記憶される。また、大当りフラグおよび小
当りフラグのOFF状態(リセット状態)とは「0」の値がセットされることであり、大
当りフラグおよび小当りフラグのON状態(セット状態)とは「1」の値がセットされる
ことである。
図99に示す変動パターン設定処理では、まず、処理フラグが「1」か否かを判別し、
ステップS317によって「1」となっている場合(ステップS401にてYES)には
、ステップS402以降の処理を実行し、「1」でない場合(ステップS401にてNO
)には、変動パターン設定処理を終了する。ステップS402では、大当りフラグが「O
N」か否かを判別し、ステップS316によって「ON」となっている場合(ステップS
402にてYES)には、取得された乱数を基に、確率変動大当りまたは通常大当りのい
ずれの大当りであるのかを判別する(ステップS403)。そして、確率変動大当りであ
る場合(ステップS403にてYES)には、特殊当りか否かを判別する(ステップS4
04)。詳しくは後述するが、いずれの確率変動大当りも、「その後の抽選において、特
定の利益が付与される確率を通常時よりも高く設定した確率変動状態し、且ついずれかの
特別図柄表示器1428で変動する特別図柄の変動時間を短縮させる(通常時よりも相対
的に短くする)とともに、第二始動口1421への入賞のしやすさを通常よりも増加させ
るようにした時短遊技状態を発生させる」ことは、共通しているが、特殊当りである確率
変動大当りと、特殊当りでない一般の確率変動大当りとでは、遊技者に与える利益の程度
が大きく異なるように設定されている。つまり、一般の確率変動大当りでは、可動片14
30の一回当りの開放時間が、複数個(例えば10個)の遊技球がゆとりを持って入賞で
きる程度の時間に設定されているとともに、可動片1430の開閉動作を、多くの利益を
付与する回数(例えば7回)行うように制御される。これに対し、特殊当りである確率変
動大当りでは、可動片1430の一回当りの開放時間が、数個(例えば一または二個)の
遊技球が辛うじて入賞できる程度の時間に設定されているとともに、可動片1430の開
閉動作を例えば二回行うように制御される。
ステップS404において、特殊当りでないと判別された場合、すなわち一般の確率変
動大当りであると判別された場合には(NO)、確変大当り時変動表示パターンテーブル
を選択し(ステップS405)、一方、特殊当りであると判別された場合には(ステップ
S404にてYES)、確変特殊当り時変動表示パターンテーブルを選択する(ステップ
S406)。なお、ステップS403において、確率変動大当りでないと判別された場合
、すなわち通常大当りであると判別された場合には(YES)、通常大当り時変動表示パ
ターンテーブルを選択する(ステップS407)。
一方、ステップS402において、大当りフラグが「ON」ではないと判別された場合
には(NO)、小当りフラグが「ON」か否かを判別し(ステップS408)、ステップ
S319によって「ON」となっている場合には(ステップS408にてYES)、小当
り時変動表示パターンテーブルを選択する(ステップS409)。また、小当りフラグが
「ON」となっていない場合には(ステップS408にてNO)、取得されたリーチ判定
用乱数がリーチに相当する乱数(リーチ値)か否かを判別し(ステップS410)、リー
チ値である場合には(ステップS410にてYES)、はずれリーチ時変動表示パターン
テーブルを選択し(ステップ411)、リーチ値でない場合には(ステップS410にて
NO)、はずれ時変動表示パターンテーブルを選択する(ステップS412)。
このように、いずれかのステップにおいて、変動表示パターンテーブルが選択されると
、その変動表示パターンテーブル、及びステップS305またはステップS309のいず
れかにおいて取得された変動表示パターン乱数に基づいて、変動表示パターンを決定する
(ステップS413)。次いで、ステップS413で決定した変動表示パターンを指定す
る演出コマンドとして選択値をセットし(ステップS414)、当該変動表示パターンに
応じた変動時間を主制御基板2094に搭載されるRAM2814に設けられたタイマ(
この実施の形態では、有効期間タイマ)にセットする(ステップS415)。ステップS
415では、ステップS413で決定した変動表示パターンに設定されている変動時間を
有効期間タイマにセットする。なお、ステップS414でセットされた変動表示パターン
コマンドは、コマンド伝送出力処理にて周辺制御基板2830に送信される。また、変動
表示パターンコマンドをコマンド伝送出力処理で周辺制御基板2830に送信するときに
は、第一特別図柄表示器2390a及び第二特別図柄表示器2390bに駆動信号を出力
し、特別図柄の変動表示を開始させる。その後、処理フラグを「2」に更新し(ステップ
S416)、変動パターン設定処理を終了する。
図100に示す変動中処理では、まず、処理フラグが「2」か否かを判別し(ステップ
S501)、ステップS416によって「2」となっている場合には(ステップS501
にてYES)、ステップS502以降の処理を実行し、「2」でない場合(ステップS5
01にてNO)には、変動中処理を終了する。ステップS502では、第一特別図柄表示
器2390aまたは第二特別図柄表示器2390bにて第一特別図柄または第二特別図柄
が変動中か否かを判別し、変動中の場合には、第一特別図柄または第二特別図柄の変動時
間がタイムアップしたか否かを判別する(ステップS503)。そして、変動時間がタイ
ムアップした際、すなわち変動時間が終了した場合には(ステップS503にてYES)
、その変動を停止させる(ステップS504)。なお、いずれの特別図柄も変動していな
い場合(ステップS502にてNO)、または変動時間が終了していない場合(ステップ
S503にてNO)には、特別図柄の変動を停止させることなく変動中処理を終了する。
ステップS504によって特別図柄の変動を停止させた後、大当りフラグが「ON」か
否かを判別し(ステップS505)、大当りフラグが「ON」の場合には、処理フラグを
「3」に更新する(ステップS506)。一方、大当りフラグが「ON」でない場合には
(ステップS505にてNO)、小当りフラグが「ON」か否かを判別し(ステップS5
07)、「ON」の場合には処理フラグを「4」に更新し(ステップS508)、「ON
」でない場合には処理フラグを「0」に更新する(ステップS509)。このように、ス
テップS506、ステップS508、またはステップS509のいずれかにおいて処理フ
ラグを更新した後、変動中処理を終了する。
図101に示す大当り遊技開始処理では、まず、処理フラグが「3」か否かを判別し、
ステップS506によって「3」となっている場合には(ステップS601にてYES)
、ステップS602以降の処理を実行し、「3」でない場合には(ステップS601にて
NO)、大当り遊技開始処理を終了する。ステップS602では、確率変動機能作動中か
否か、すなわち確率変動状態か否かを判別し、確率変動状態である場合には(YES)、
確率変動機能の作動を一端停止し、ステップS604に移行する。なお、確率変動状態で
はない場合、すなわち通常の低確率状態である場合には(ステップS602にてNO)、
ステップS603の処理を実行することなくステップS604に移行する。ステップS6
04では、時短機能作動中か否か、すなわち時短遊技状態か否かを判別し、時短遊技状態
になっている場合には(YES)、時短機能の作動を停止させ(ステップS605)、ス
テップS606に移行する。一方、時短遊技状態でない場合には(ステップS604にて
NO)、ステップS605の処理を実行させることなくステップS606の処理に移行す
る。
ステップS606では、大当りの種類が、一般の大当りであるか特殊当りであるかを判
別し、一般の大当りである場合には(ステップS606にてNO)、可動片1430によ
る大入賞口の開放条件、すなわち大当り用開放回数(例えば最大7回)、一回当りの開放
時間(例えば最大18秒)、及び大入賞口への入賞制限個数(例えば一回当り最大10個
)を設定する(ステップS607)。一方、大当りが特殊当りである場合には(ステップ
S606にてYES)、大入賞口における特殊当り用開放回数(例えば二回)、入賞制限
個数(例えば6個)、及び一回当りの開放時間(例えば1.8秒)を設定する(ステップ
S608)。その後、処理フラグを「5」に更新し(ステップS609)、大当り遊技開
始処理を終了する。
一方、図102に示す小当り遊技開始処理では、まず、処理フラグが「4」か否かを判
別し、ステップS508によって「4」となっている場合には(ステップS701にてY
ES)、ステップS702及びステップS703の処理を実行し、処理フラグが「4」で
ない場合には(ステップS701にてNO)、ステップS702及びステップS703の
処理を実行することなく小当り遊技開始処理を終了する。ステップS702では、小当り
の場合における大入賞口の開放条件、すなわち可動片1430による大入賞口の小当り用
開放回数、及び一回当りの開放時間が夫々設定される。なお、小当りにおける開放回数、
入賞制限個数、及び開放時間は、特殊当りの場合に設定される条件(ステップS608)
と同一になるように設定されている。すなわち、特殊当りと小当りとを、視覚的に判別す
ることができないように設定されている。その後、処理フラグが「6」に更新され(ステ
ップS703)、小当り遊技開始処理を終了する。
図103に示す特別電動役物大当り制御処理では、まず、処理フラグが「5」か否かを
判別し、ステップS609によって「5」となっている場合には(ステップS801にて
YES)、ステップS802以降の処理を実行し、「5」でない場合には(ステップS8
01にてNO)、特別電動役物大当り制御処理を終了する。ステップS802では、大入
賞口が開放中か否かを判別し、開放中の場合には(YES)、大入賞口の開放時間(開放
した後の経過時間)が、予め設定した所定時間に達したか否かを判別し(ステップS80
3)、経過した場合には(ステップS803にてYES)、可動片1430を作動させて
大入賞口を閉鎖する(ステップS805)。なお、設定された開放時間まで経過していな
い場合でも(ステップS803にてNO)、大入賞口が開放された後に大入賞口に入賞し
た遊技球の個数が、ステップS607で設定された制限個数(例えば10個)を超えた場
合には(ステップS804にてYES)、ステップS805に移行して大入賞口を閉鎖す
る。また、大入賞口の開放時間が設定時間に到達しておらず(ステップS803にてNO
)、しかも遊技球の入賞個数が制限個数に達していない場合には(ステップS804にて
NO)、特別電動役物大当り制御処理を終了する。
一方、ステップS802において、大入賞口が開放中でない場合には(NO)、可動片
1430による大入賞口の開放回数が、ステップS607で設定された大当り用開放回数
、またはステップS608で設定された特殊当り用開放回数に、到達したか否かを判別す
る(ステップS806)。そして、到達していない場合には(ステップS806にてNO
)、可動片1430を制御して大入賞口を開放し(ステップS807)、特別電動役物大
当り制御処理を終了する。これにより多量の遊技球を大入賞口に入賞させることが可能に
なる。
ステップS806において大入賞口の開放回数が設定された回数に達した場合(YES
)、すなわち、大当り遊技状態が終了した場合には、ステップS808〜ステップS81
3の処理を実行し、その後の抽選に対しての遊技状態を設定する。具体的には、まず、大
当りフラグを「OFF」とし(ステップS808)、今回の大当りが、確率変動機能を作
動させる当選であるか否かを判別する(ステップS809)。つまり、特殊当りを含む確
率変動大当りであるか、通常大当りであるかを判別する。確率変動大当りで当選した場合
には(ステップS809にてYES)、確率変動機能の作動を開始し、高確率である確率
変動状態とする(ステップS810)。すなわち、その後の抽選において大当りが当選す
る確率を通常時よりも高く設定するとともに、抽選による第一特別図柄または第二特別図
柄の変動回数が所定回数(規定回数)になるまで時短機能を作動させる。なお、その大当
りが特殊当りである場合には(ステップS811にてYES)、確率変動機能または時短
機能の作動中の当りか否かを判別する(ステップS814)。そして、特殊当りでない場
合すなわち一般の確率変動大当りである場合(ステップS810にてNO)、または確率
変動機能または時短機能が既に作動している場合に特殊当りが当選した場合には、時短機
能の作動を開始し(ステップS812)、その後、処理フラグを「0」に更新する(ステ
ップS813)。つまり、第一特別図柄表示器2390aまたは第二特別図柄表示器23
90bで変動する第一特別図柄または第二特別図柄の変動時間を短縮させるとともに、可
動片1427の開放作動によって第二始動口1421への入賞のし易さを通常よりも高く
する。一方、確率変動機能及び時短機能の作動中ではない場合、すなわち確率変動状態も
時短遊技状態も発生していない状態で、特殊当りが当選した場合には(ステップS814
にてNO)、時短機能を作動させることなくステップS813に移行する。
一方、ステップS809において確率変動機能を作動させる当選ではない場合、すなわ
ち通常大当りの場合には(NO)、時短機能の作動を開始するとともに、時短機能におけ
る作動の規定回数を設定し(ステップS815)、その後、ステップS813に移行する
。つまり、抽選による第一特別図柄または第二特別図柄の変動回数が所定回数(規定回数
)になるまで時短機能を作動させる。
図104に示す特別電動役物小当り制御処理では、まず、処理フラグが「6」か否かを
判別し、ステップS703によって「6」となっている場合には(ステップS901にて
YES)、ステップS902以降の処理を実行し、「6」でない場合には(ステップS9
01にてNO)、特別電動役物小当り制御処理を終了する。ステップS902では、大入
賞口に対する遊技球の入賞数が、予め設定された最大入賞数に達したか否かを判別し(ス
テップS902)、まだ最大入賞数に達していない場合には(NO)、大入賞口が開放中
か否かを判別する(ステップS903)。そして、ステップS903において、大入賞口
が開放中であると判別された場合には(YES)、大入賞口の開放時間(開放した後の経
過時間)が、予め設定した所定時間に達したか否かを判別し(ステップS904)、経過
した場合には(ステップS904にてYES)、可動片1430を作動させて大入賞口を
閉鎖する(ステップS905)。その後、大入賞口の開放回数が予め定めた所定回数(例
えば二回)に達したか否かを判別し(ステップS906)、その回数に達した場合には(
YES)、処理フラグを「0」に更新し(ステップS907)、特別電動役物小当り制御
処理を終了する。なお、ステップS904において大入賞口の開放時間が所定時間に達し
ていない場合(NO)、またはステップS906において開放回数が所定回数に達してい
ない場合には(NO)、ステップS907の処理を実行することなく、特別電動役物小当
り制御処理を終了する。また、ステップS903において、大入賞口が開放中でない場合
には(NO)、大入賞口を開放し、遊技球の入賞を可能とする(ステップS908)。ま
た、ステップS902において、大入賞口に対する遊技球の入賞数が、予め設定された最
大入賞数に達した場合には(YES)、大入賞口が開放中か否かを判別し(ステップS9
09)、開放中の場合には(YES)、大入賞口を閉鎖し(ステップS910)、ステッ
プS907に移行する。一方、大入賞口が開放中でない場合には(ステップS909にて
NO)、ステップS910の処理を実行することなく、ステップS907に移行する。ス
テップS907では処理フラグを「0」に更新する。
<周辺制御基板の処理>
次に、周辺制御基板2830に搭載される統合CPU2834によって実行される処理
について説明する。図105はサブメイン処理の一例を示すフローチャートであり、図1
06は16ms定常処理の一例を示すフローチャートである。
図105に示すように、パチンコ機1への電力供給が開始されると、統合CPU283
4は、初期設定処理を行う(ステップS1001)。この初期設定処理では、周辺制御基
板2830に搭載される統合RAM2836をクリアする処理等が行われる。なお、この
初期設定処理中では割込禁止となっており、初期設定処理のあと割込許可となる。初期設
定処理(ステップS1001)が終了すると、16ms経過フラグTがセットされたか否
かを監視するループ処理を開始する(ステップS1002)。
この実施の形態では、統合CPU2834は、2ms経過毎に割込を発生させ、2ms
定常処理を実行する。2ms定常処理では、16ms経過監視カウンタをカウントアップ
する(16ms経過監視カウンタを1加算する)処理が実行され、16ms経過監視カウ
ンタの値が8になったとき、すなわち、16ms経過したときに16ms経過フラグTを
セットするとともに、16ms経過監視カウンタをリセットする(0にする)処理が実行
される。このように、16ms経過フラグTは、2ms定常処理にて16ms毎に「1」
に設定(セット)され、通常は「0」に設定(リセット)されている。ステップS100
2で16ms経過フラグがセットされている(16ms経過フラグTが「1」)ときには
、16ms経過フラグをリセットした後(ステップS1003)、16ms定常処理を行
う(ステップS1004)。
この16ms定常処理では、主制御基板2094から受信した演出コマンドに基づいて
液晶表示装置640、枠ランプ,遊技盤ランプ、スピーカ等を制御する処理が実行される
。16ms定常処理が終了すると、再びステップS1002に戻り、16ms経過フラグ
Tがセットされる毎に、つまり16ms毎に上述したステップS1003〜ステップS1
004を繰り返し行う。一方、ステップS1002で16ms経過フラグTがセットされ
ていない(16ms経過フラグTが「0」)ときには、16ms経過フラグTがセットさ
れるまでループ処理を行う。
図106は、サブメイン処理にて16ms毎に実行される16ms定常処理の一例を示
すフローチャートである。16ms定常処理において、サブ統合CPU2834は、ステ
ップS1100〜ステップS1600の処理を実行する。ステップS1100のコマンド
解析処理では、主制御基板2094から受信した演出コマンドを解析する。ステップS1
200の演出制御処理では、変動表示パターンコマンドに基づいて液晶表示装置640に
関わる制御処理を実行する。具体的には、予告演出の設定、装飾図柄の停止図柄の決定、
等を行う。
また、ステップS1300の音制御処理では、演出効果を促進させる効果音(例えばB
GM)を発生させるための、スピーカに関わる制御処理を実行する。ステップS1400
のランプ制御処理では、遊技盤ランプ、枠ランプに関わる制御処理を実行する。ステップ
S1500の情報出力処理では、電飾制御基板2890及び役物駆動制御基板2891に
ランプ演出コマンドを送信する。ステップS1600の乱数更新処理では、演出制御処理
(ステップS1200)で各種設定に用いられる乱数を更新する処理を実行する。
なお、16ms定常処理におけるステップS1100〜ステップS1600の処理は1
6ms以内に終了する。仮に、16ms定常処理を開始してから当該16ms定常処理の
終了までに16ms以上かかったとしても、16ms定常処理を開始してから16ms経
過したときに直ぐに16ms定常処理を最初から(後述するステップS1100のコマン
ド解析処理から)実行しない。すなわち、16ms定常処理の実行中に16ms経過した
ときには、16ms経過フラグのセットのみを行い、当該16ms定常処理の終了後にス
テップS1002で16ms経過フラグがセットされていると判別されたときに16ms
定常処理を開始する。
また、この実施の形態では、16ms定常処理にて乱数更新処理(ステップS1600
)を実行して各種乱数を更新するように構成しているが、各種乱数を更新する時期(タイ
ミング)はこれに限られるものではない。例えば、サブメイン処理におけるループ処理お
よび16ms定常処理のいずれか一方または両方にて各種乱数を更新するように構成して
もよい。
図107は、コマンド解析処理(ステップS1100)の一例を示すフローチャートで
ある。コマンド解析処理において、統合CPU2834は、まず、主制御基板2094か
ら演出コマンドを受信したか否かを判別する(ステップS1101)。この実施の形態で
は、主制御基板2094から演出コマンドを受信すると、16ms定常処理等の他の処理
を中断してコマンド受信割込処理を発生させ、受信したコマンドを、周辺制御基板283
0に搭載される統合RAM2836における受信コマンド格納領域に保存する。なお、受
信コマンド格納領域は、演出コマンドの受信順に対応して複数の領域が設けられ、コマン
ド受信割込処理では、演出コマンドの受信順に対応して各領域に保存する。ステップS1
101では、受信コマンド格納領域の内容を確認し、演出コマンドが記憶されていれば、
受信コマンド格納領域の受信順が先の演出コマンドを読み出す(ステップS1102)。
そして、読み出した演出コマンドが変動表示パターンコマンドであるか判別し(ステッ
プS1103)、読み出した演出コマンドが変動表示パターンコマンドであれば(ステッ
プS1103にてYES)、変動表示パターン受信フラグをセットするとともに、周辺制
御基板2830に搭載される統合RAM2836における変動表示パターン格納領域に格
納する(ステップS1104)。
一方、読み出した演出コマンドが変動表示パターンコマンドでなければ(ステップS1
103にてNO)、読み出した演出コマンドが確変大当りコマンドであるか判別し(ステ
ップS1105)、読み出した演出コマンドが確変大当りコマンドであれば(ステップS
1105にてYES)、確変大当りフラグをセットする(ステップS1106)。また、
読み出した演出コマンドが確変大当りコマンドでなければ(ステップS1105にてNO
)、受信した演出コマンドに対応したフラグをセットする(ステップS1107)。
図108は、演出制御処理(ステップS1200)の一例を示すフローチャートである
。演出制御処理において、統合CPU2834は、遊技の進行状態を示す処理選択フラグ
の値を参照してステップS1210〜ステップS1230のうちいずれかの処理を行う。
処理選択フラグが「0」のときに実行される装飾図柄変動開始処理(ステップS121
0)では、変動表示パターンコマンドを受信していれば装飾図柄の変動表示を開始させる
ための設定を行う。具体的には、変動表示パターンコマンドおよび確変大当りコマンドに
応じて装飾図柄の停止図柄を決定するとともに、予告演出等の設定を行う。
処理選択フラグが「1」のときに実行される装飾図柄変動処理(ステップS1220)
では、変動停止コマンドを受信したときに電飾制御基板2832に表示コマンドを送信し
て装飾図柄の変動表示を停止させる制御を行う。
処理選択フラグが「2」のときに実行される大当り表示処理(ステップS1230)で
は、主制御基板2094から送信される大当り開始コマンドに応じて液晶表示装置640
に大当り遊技状態の開始を示す表示や大当り遊技状態中の表示(例えば、ラウンド表示等
)をさせる制御を行う。
図109は、装飾図柄変動開始処理(ステップS1210)の一例を示すフローチャー
トである。装飾図柄変動開始処理において、統合CPU2834は、まず、変動表示パタ
ーン受信フラグがセットされているか判別する(ステップS1221)。変動表示パター
ン受信フラグは、上述したコマンド解析処理(ステップS1100)のステップS110
4でセットされ、主制御基板2094から変動表示パターンコマンドを受信したことを示
すフラグである。ステップS1221で変動表示パターン受信フラグがセットされていな
ければ(NO)、変動表示パターンコマンドを受信していないと判別して処理を終了する
一方、変動表示パターン受信フラグがセットされていれば(ステップS1221にてY
ES)、変動表示パターン受信フラグをリセットし(ステップS1222)、受信した変
動表示パターンコマンドに基づく変動表示パターンが大当りを発生させる変動表示パター
ンであるか(当りパターンであるか)判別する(ステップS1223a)。
変動表示パターンが当りパターンでなければ(ステップS1223aにてNO)、外れ
図柄の停止図柄を決定する(ステップS1224)。また、変動表示パターンが当りパタ
ーンであれば(ステップS1223aにてYES)、確変大当りフラグがセットされてい
るか判別し(ステップS1223b)、確変大当りフラグがセットされていれば(YES
)、確変大当り図柄の停止図柄を決定し(ステップS1225)、確変大当りフラグがセ
ットされていなければ(ステップS1223bにてNO)、非確変大当り図柄の停止図柄
を決定する(ステップS1226)。また、確変大当りフラグは、大当り表示処理(ステ
ップS1230)にて大当り遊技状態を開始するときにリセットされる。なお、確変大当
りフラグがリセットされる時期はこれに限らず、例えば、装飾図柄変動処理(ステップS
1220)で装飾図柄の変動表示を停止させるとき、具体的には、変動停止コマンドを受
信したときにリセットするようにしてもよいし、大当り表示処理(ステップS1230)
で大当り遊技状態を終了するときにリセットするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、第一特別図柄と1:1で対応する第一装飾図柄と、第二特
別図柄と1:1で対応する第二装飾図柄と、第一装飾図柄及び第二装飾図柄の両方に関連
付けられ第一特別図柄及び第二特別図柄に対応する共通の装飾図柄列(以下、「共通装飾
図柄列」と称す)とが表示されるようになっている。第一装飾図柄及び第二装飾図柄は、
マル、バツ、サンカク等の図形の組合せで構成されており、確変大当り図柄である組合せ
、非確変大当り(通常大当り)である組合せ、小当りである組合せ、及び外れである組合
せ等が予め設定されている。つまり、変動表示パターンが当りパターンであれば、第一装
飾図柄の確変大当り図柄として設定された複数の組み合わせ、または非確変大当り図柄と
して設定された複数の組み合わせ、のうちいずれかの組み合わせ図柄を停止図柄として決
定する。
次いで、統合CPU2834は、予告判定乱数に基づいて予告演出を実行するか否かの
判別を行う予告選択処理を実行した後(ステップS1227)、変動表示パターンと、予
告種類格納領域に記憶される予告パターンと、ステップS1225,S1226,S12
27で決定した共通装飾図柄列の停止図柄とに応じた表示コマンドをセットする(ステッ
プS1228)。そして、処理選択フラグを「1」に更新して処理を終了する(ステップ
S1229)。なお、ステップS1228でセットされた表示コマンドは、情報出力処理
(ステップS1500)にて電飾制御基板2832に送信され、電飾制御基板2832に
搭載される表示CPU2851により当該表示コマンドを受信したことに基づいて液晶表
示装置640にて装飾図柄の変動表示の実行を開始する。また、ステップS1228で予
告種類格納領域に記憶される予告パターンを読み出したときには、当該予告パターンを読
み出した後、予告種類格納領域の内容をクリアする。これにより、次回の装飾図柄の変動
表示にて誤って以前の装飾図柄の変動表示を開始するときに決定した予告パターンにもと
づく予告演出が実行されることを防止できる。
<演出表示等における機能的構成>
続いて、特別図柄、第一装飾図柄、第二装飾図柄、及び共通装飾図柄列を含む演出表示
に関する機能的な構成を、図110〜図114のブロック図に基づいて説明する。図11
0は主制御基板2094での第一大当り抽選に関する機能的な構成を示し、図111は主
制御基板2094での第二大当り抽選に関する機能的な構成を示し、図112は第一大当
り抽選及び第二大当り抽選における抽選結果に応じて発生する有利遊技状態に関する機能
的構成を示し、図113は主制御基板2094での普通抽選に関する機能的な構成を示し
、図114は周辺基板2811(主に周辺制御基板2830、電飾制御基板2890、及
び役物駆動制御基板2891)での演出に関する機能的な構成を示している。
図110に示すように、主制御基板2094には、第一大当り抽選に関する構成として
、第一当り判定用テーブル2911a、第一当り図柄用テーブル2912a、第一当り時
変動時間設定用テーブル2913a、及び第一外れ時変動時間設定用テーブル2914a
が予め記憶されており、これらのテーブル2911a〜2914aを基に、第一大当り抽
選における抽選の当否、第一特別図柄表示器2390aにおける停止図柄、及び変動時間
が決定される。第一当り判定用テーブル2911aは、大当り判定用乱数値と大当りまた
は小当りの当否との関係を示すものであり、通常時と高確率時とで当選となる割合が異な
っている。また、第一当り図柄用テーブル2912aは、大当り図柄用乱数値と第一特別
図柄表示器2390aにおける停止図柄との関係を示すものであり、大当り図柄用乱数値
を複数のグループに区分した夫々の範囲と二つのLED(第一特別図柄)の点灯状態との
対応付けがなされている。また、第一当り時変動時間設定用テーブル2913aは、第一
大当り抽選における当否の結果が大当りまたは小当りの場合に用いられ、抽出される第一
変動時間用乱数と第一特別図柄表示器2390aにおける第一特別図柄の変動時間との関
係を示すものであり、第一外れ時変動時間設定用テーブル2914aは、第一大当り抽選
における当否の結果が外れの場合に用いられ、抽出される第一変動時間用乱数と第一特別
図柄表示器2390aにおける第一特別図柄の変動時間との関係を示すものである。なお
、通常時のテーブル及び高確率時のテーブルのうち、いずれか一方のテーブルを遊技状態
に基づいて選択する処理が第一抽選用確率選択手段2920aによって行われる。また、
図示してしないが、第一当り図柄用テーブル2912aには、確率変動大当り用のテーブ
ル、特殊当り用のテーブル、通常大当り用のテーブル、及び小当り用のテーブルが夫々備
えられており、後述する第一当否決定手段2930aによって決定された当選の種別に対
応したテーブルが選択されるようになっている。
また、主制御基板2094には、第一始動口センサ2416(本発明の第一入賞状態検
出手段に相当)によって第一始動口1420への入賞が検出されたとき、ランダムカウン
タ(乱数発生手段)から、大当り判定用乱数を抽出する第一当り判定用乱数抽出手段29
16aと、大当り図柄用乱数を抽出する第一当り図柄用乱数抽出手段2917aとが設け
られている。また、判定用乱数及び大当り図柄用乱数を基に変動時間用乱数を抽出する第
一変動時間用乱数抽出手段2918aが設けられている。また、第一当り判定用乱数抽出
手段2916aによって大当り判定用乱数が抽出されると、第一当り判定用テーブル29
11aを用いて大当りの当否を決定する第一当否決定手段2930a、及び第一当り図柄
用乱数抽出手段2917aによって大当り図柄用乱数が抽出されると、第一当り図柄用テ
ーブル2912aを用いて第一特別図柄表示器2390aにおける停止図柄を決定する第
一停止図柄決定手段2931aが設けられている。さらに、第一変動時間用乱数抽出手段
2918aによって変動時間用乱数が抽出され、且つ第一当否決定手段2930aによっ
て大当りであることが決定されると、第一当り時変動時間設定用テーブル2913aを用
いて第一特別図柄の変動時間を決定し、一方、変動時間用乱数が抽出され、且つ第一当否
決定手段2930aによって外れであることが決定されると、第一外れ時変動時間設定用
テーブル2914aを用いて第一特別図柄の変動時間を決定する第一変動時間決定手段2
932aが設けられている。
また、主制御基板2094には、第一特別図柄表示器2390aにおいて第一特別図柄
の変動を開始するとともに、第一変動時間決定手段2932aによって決定された変動時
間の経過後、第一停止図柄決定手段2931aによって決定された停止図柄で変動停止さ
せる特別図柄変動制御手段2934と、第一特別図柄の変動開始前に、第一当否決定手段
2930aによって決定された大当りの有無に関する当否コマンド、及び第一特別図柄の
変動態様(時間)に対応する変動表示コマンドを含む制御コマンドを発信するコマンド発
信手段2935が設けられている。さらに、主制御基板2094には、第一特別図柄また
は第二特別図柄の変動中に、第一始動口センサ2416によって第一始動口1420への
入賞が検出された場合、一定球数(4回)を上限として第一始動記憶数をカウントし記憶
するとともに、第一特別図柄の変動表示を始動記憶数分だけ繰り返し行わせる第一保留消
化手段2922aが設けられている。換言すれば、第一始動口センサ2416による遊技
球の検出に基づく第一処理の実行を待機させる第一保留消化手段2922aが設けられて
いる。第一保留消化手段2922aについてさらに詳細に説明する。第一保留消化手段2
922aには、第一保留制御手段2941a及び第一消化制御手段2942aが設けられ
ており、第一保留制御手段2941aは、第一特別図柄または第二特別図柄の変動中に、
第一始動口センサ2416によって第一始動口1420への入賞が検出された場合、第一
始動記憶数が上限値「4」に到達していなければ、第一始動記憶数の値を「1」増やすと
ともに、第一大当り判定用乱数及び第一大当り図柄用乱数を抽出し、抽出された各乱数を
、第一特別図柄用乱数記憶手段2939の中の、一番上位の記憶領域に格納する。一方、
第一消化制御手段2942aは、第一特別図柄または第二特別図柄の変動が停止し、新た
な第一特別図柄の変動が可能になった場合、第一特別図柄に関する始動記憶数が「0」で
なければ、始動記憶数[1]に対応する記憶領域から第一大当り判定用乱数及び第一大当
り図柄用乱数を読み出すとともに、第一始動記憶数の値を「1」減らし、且つ、各記憶領
域nに記憶されている各乱数値を、n−1の記憶領域にシフトさせる。
また、図111に示すように、主制御基板2094には、第二大当り抽選に関する構成
として、第二当り判定用テーブル2911b、第二当り図柄用テーブル2912b、第二
当り時変動時間設定用テーブル2913b、及び第二外れ時変動時間設定用テーブル29
41bが予め記憶されており、これらのテーブル2911b〜2914bを基に、第二大
当り抽選における抽選の当否、第二特別図柄表示器2390bにおける停止図柄、及び変
動時間が決定される。なお、各テーブルの構成は、第一大当り抽選における各テーブルの
構成と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
また、主制御基板2094には、第二始動口センサ2358によって第二始動口142
1への入賞が検出されたときに第二大当り抽選に関する大当り判定用乱数を抽出する第二
当り判定用乱数抽出手段2916bと、第二大当り抽選に関する大当り図柄用乱数を抽出
する第二当り図柄用乱数抽出手段2917bと、判定用乱数及び大当り図柄用乱数を基に
変動時間用乱数を抽出する第二変動時間用乱数抽出手段2918bとが設けられている。
また、第二当り判定用乱数抽出手段2916bによって大当り判定用乱数が抽出されると
、第二当り判定用テーブル2911bを用いて大当りの当否を決定する第二当否決定手段
2930b、及び第二当り図柄用乱数抽出手段2917bによって大当り図柄用乱数が抽
出されると、第二当り図柄用テーブル2912bを用いて第二特別図柄表示器2390b
における停止図柄を決定する第二停止図柄決定手段2931bが設けられている。さらに
、第二変動時間用乱数抽出手段2918bによって変動時間用乱数が抽出され、且つ第二
当否決定手段2930bによって大当りであることが決定されると、第二当り時変動時間
設定用テーブル2913bを用いて第二特別図柄の変動時間を決定し、一方、変動時間用
乱数が抽出され、且つ第二当否決定手段2930bによって外れであることが決定される
と、第二外れ時変動時間設定用テーブル2914bを用いて第二特別図柄の変動時間を決
定する第二変動時間決定手段2932bが設けられている。なお、第二当否決定手段29
30bは、当選制限手段2921bを備えており、遊技者に特定の利益を付与しない大当
りである「特殊大当り」については、発生しないように制限を加えている。
また、前記の特別図柄変動制御手段2934は、第二特別図柄表示器2390bにおい
て第二特別図柄の変動を開始するとともに、第二変動時間決定手段2932bによって決
定された変動時間の経過後、第二停止図柄決定手段2931bによって決定された停止図
柄で変動停止させる。さらに、主制御基板2094には、第一特別図柄または第二特別図
柄の変動中に、第二始動口センサ2358によって第二始動口1421への入賞が検出さ
れた場合、一定球数(4回)を上限として第二始動記憶数をカウントし記憶するとともに
、第二特別図柄の変動表示を始動記憶数分だけ繰り返し行わせる第二保留消化手段292
2bが設けられている。換言すれば、第二始動口センサ2358による遊技球の検出に基
づく第二処理の実行を待機させる第二保留消化手段2922bが設けられている。第二保
留消化手段2922bについてさらに詳細に説明する。第二保留消化手段2922bには
、第二保留制御手段2941b及び第二消化制御手段2942bが設けられており、第二
保留制御手段2941bは、第一特別図柄または第二特別図柄の変動中に、第二始動口セ
ンサ2358によって第二始動口1421への入賞が検出された場合、第二始動記憶数が
上限値「4」に到達していなければ、第二始動記憶数の値を「1」増やすとともに、第二
大当り判定用乱数及び第二大当り図柄用乱数を抽出し、抽出された各乱数を、第二特別図
柄用乱数記憶手段2940の中の、一番上位の記憶領域に格納する。一方、第二消化制御
手段2942bは、第一特別図柄または第二特別図柄の変動が停止し、新たな第二特別図
柄の変動が可能になった場合、第二特別図柄に関する始動記憶数が「0」でなければ、始
動記憶数[1]に対応する記憶領域から第二大当り判定用乱数及び第二大当り図柄用乱数
を読み出すとともに、第二始動記憶数の値を「1」減らし、且つ、各記憶領域nに記憶さ
れている各乱数値を、n−1の記憶領域にシフトさせる。
また、図112に示すように、主制御基板2094には、第一当否決定手段2930a
または第二当否決定手段2930bによる抽選結果を基に、遊技者に有利な遊技状態を付
与する五つの有利遊技状態制御手段を備えている。ここで、有利な遊技状態には、可動片
1430を開放し、大入賞口に対して遊技球の入賞を可能とすることが含まれており、特
定利益付与手段2981または所定利益付与手段2982のいずれか一方によって開閉入
賞装置1404の可動片1430が開放制御されるようになっている。
さらに詳しく説明すると、所定利益付与手段2982は、可動片1430の一回当りの
開放時間を、数個(例えば1〜2個)の遊技球が辛うじて入賞できる程度の第一所定時間
とするとともに、可動片1430の開閉動作を少なくとも一回以上(本例では二回)行う
ことで、遊技者に所定の利益を付与するものである。これにより、所定数の遊技球を大入
賞口に入賞させることが可能になるが、入賞可能な個数は極めて少ないため、これによっ
て遊技者が受ける利益は比較的少ないものとなる。一方、特定利益付与手段2981は、
可動片1430の一回当りの開放時間を、複数個(例えば10個)の遊技球がゆとりを持
って入賞できる程度の第二所定時間とするとともに、可動片1430の開閉動作を、所定
の利益を付与する場合の開閉動作の回数よりも多い回数(本例では7回)行うことで、遊
技者に特定の利益を付与するものである。これによれば、多数の遊技球を大入賞口に入賞
させることが可能になり、遊技者は大きな利益を得ることができる。
そして、主制御基板2094には、特定利益付与手段2981によって特定の利益を付
与させる手段として、第一有利遊技状態制御手段2933a及び第二有利遊技状態制御手
段2933bが設けられ、所定利益付与手段2982によって所定の利益を付与させる手
段として、第三有利遊技状態制御手段2933c、第四有利遊技状態制御手段2933d
、及び第五有利遊技状態制御手段2933eが設けられている。
第一有利遊技状態制御手段2933aによって発生する第一有利遊技状態は、所謂「確
率変動大当り」であり、第一当否決定手段2930aまたは第二当否決定手段2930b
の抽選結果が第一結果の場合に発生する。この当りになると、特定利益付与手段2981
によって特定の利益を付与するとともに、高確率状態設定手段2983によって、その後
の抽選で特定の利益が付与される確率を通常時よりも高く設定する。つまり、高確率であ
る確率変動状態とする。なお、本例では、高確率時の大当り判定テーブルでは、0〜49
8までの499個の大当り判定用乱数のうち、大当り遊技状態を発生させることが決定さ
れる大当り判定値が、60個設定され、大当りとなる確率である大当り確率が60/49
9となっている。一方、通常時の大当り判定テーブルでは、0〜498までの499個の
大当り判定用乱数のうち大当り判定値が6個設定され、大当り確率が6/499となって
いる。また、第一有利遊技状態では、第一時短状態設定手段2984によって、第一特別
図柄表示器2390aまたは第二特別図柄表示器2390bで変動する第一特別図柄また
は第二特別図柄の変動時間を短くするとともに、第一特別図柄または第二特別図柄の変動
回数が所定回数に達するまで、第二始動口1421の可動片1427が開閉動作される頻
度(すなわち普通抽選において当選となる確率)を高くすることによって第二始動口14
21への入賞のし易さを通常時よりも増加させる。つまり、時短遊技状態とする。
第二有利遊技状態制御手段2933bによって発生する第二有利遊技状態は、所謂「通
常大当り」であり、第一当否決定手段2930aまたは第二当否決定手段2930bの抽
選結果が第二結果の場合に発生する。この当りになると、特定利益付与手段2981によ
って特定の利益が付与される点は第一有利遊技状態と同様であるが、この当りの場合には
、その後の抽選で特定の利益が付与される確率は低確率のままである。つまり、確率変動
状態にはならず、通常時の確率が維持される。なお、この第二有利遊技状態においても、
特定の利益を付与した後、第一特別図柄または第二特別図柄の変動回数が所定回数になる
までの間、第一時短状態設定手段2984によって時短遊技状態になり、第一特別図柄ま
たは第二特別図柄の変動時間を短くするとともに、可動片1427が開閉動作される頻度
(すなわち普通抽選において当選する確率)を高くすることによって遊技球の球持ちを抑
制する。
第三有利遊技状態制御手段2933cによって発生する第三有利遊技状態は、所謂「特
殊大当り」であり、第一当否決定手段2930aの抽選結果が第三結果の場合に発生する
。この当りでは、まず、所定利益付与手段2982によって遊技者に所定の利益(特定の
利益よりも有利性の低い利益)を付与する。そして、その後の抽選に対しては、特定の利
益が付与される確率を高くする。すなわち、第一有利遊技状態と同様、確率変動状態とす
る。ただし、時短遊技状態については、この有利遊技状態を発生させる前の遊技状態が所
定の条件を満足する場合に限って発生させるようにしている。つまり、確率変動状態では
なく、且つ時短遊技状態でもない場合に第三有利遊技状態が発生した場合には、時短遊技
状態を発生させることなく、確率変動状態としている。一方、遊技状態が確率変動状態で
あるか、または時短遊技状態である場合に、第三有利遊技状態が発生すると、第二時短状
態設定手段2985を作動させ、時短遊技状態を発生させるようにしている。
第四有利遊技状態制御手段2933dによって発生する第四有利遊技状態は、第一当否
決定手段2930aの抽選結果が第四結果の場合に発生する。この当りでは、第三有利遊
技状態と同様、所定利益付与手段2982によって遊技者に所定の利益を付与する。ただ
し、その後の抽選に対しては、新たに確率変動状態を発生させない。なお、時短遊技状態
については、遊技状態に基づいて付加されるか否かが決定される。
第五有利遊技状態制御手段2933eによって発生する第五有利遊技状態は、第一当否
決定手段2930aの抽選結果が第五結果の場合に発生する。この当りでは、所定利益付
与手段2982によって遊技者に所定の利益を付与すること、及び高確率状態設定手段2
983によって所定の利益を付与することは、第三有利遊技状態と同様であるが、この有
利遊技状態では、時短遊技状態でない場合に第三有利遊技状態が発生した場合には、時短
遊技状態を発生させることなく、確率変動状態としている。一方、遊技状態が時短遊技状
態である場合に、第三有利遊技状態が発生すると、第二時短状態設定手段2985を作動
させ、時短遊技状態を発生させるようにしている。
なお、本例では、夫々の大当りにおける当選の割合を、第一当否決定手段2930aの
場合と、第二当否決定手段2930bとで、互いに異なるように振り分けている。具体的
には、第一当否決定手段2930aの抽選結果では、第一有利遊技状態制御手段2933
aによって発生する第一大当り、すなわち確率変動状態及び一定回数の時短遊技状態がい
ずれも付与される確率変動大当りを、大当り全体の22%に設定し、第二有利遊技状態制
御手段2933bによって発生する第二大当り、すなわち確率変動状態が付与されること
なく一定回数の時短遊技状態が付与される通常大当りを45%に設定している。また、第
三有利遊技状態制御手段2933cによって発生する第三大当り、すなわち確率変動状態
と、条件付きの時短遊技状態が付与される特殊大当りを11%に設定し、第四有利遊技状
態制御手段2933dによって発生する第四大当り、すなわち確率変動状態が付与される
ことなく条件付きの時短遊技状態が付与される特殊大当りを11%に設定し、第五有利遊
技状態制御手段2933eによって発生する第五大当り、すなわち確率変動状態と、条件
付きの時短遊技状態が付与される特殊大当りを11%に設定している。
一方、第二当否決定手段2930aの抽選結果では、第一有利遊技状態制御手段293
3aによって発生する第一大当りを、大当り全体の44%に設定し、第二有利遊技状態制
御手段2933bによって発生する第二大当りを56%に設定している。そして、第二当
否決定手段2930bでは、特殊大当り、すなわち第三大当り、第四大当り、及び第五大
当りに関しては発生しないように設定されている。このため、特定の利益が付与されるこ
となく確率変動状態が終了してしまうことを確実に防止でき、突然の降格によって遊技意
欲が大幅に低下することを抑制できる。また、第一大当り〜第五大当りのうち、特定の利
益を付与する第一大当りまたは第二大当りとなる割合は、第二当否決定手段2930bの
方が高くなることから、主に通常時に行われる第一当否決定手段2930aによる大当り
抽選では、開閉入賞装置1404の開放を比較的頻繁に行わせながらも、特定の利益が付
与される大当りの発生をある程度制限することが可能となる。一方、時短遊技状態のとき
に実質的に有効となる第二当否決定手段2930bによる大当り抽選では、特定の利益が
付与される可能性が高くなるため、確率変動状態を有さない通常大当りであっても、遊技
意欲の低下を抑制することができる。
ところで、図113に示すように、主制御基板2094には、普通抽選(第二始動口1
421への入賞のし易さを高めるための抽選)に関する構成として、普通当り判定用乱数
抽出手段2924、普通当り判定用テーブル2926、及び普通当否決定手段2925が
設けられている。普通当り判定用乱数抽出手段2924は、入球状態検出手段2990(
ゲートセンサ)によって通過ゲート1405への入球が検出されたとき、ランダムカウン
タ(乱数発生手段)から、普通当り判定用乱数を抽出するものである。また、普通当り判
定用テーブル2926は、高確率時のテーブルと通常時のテーブルとに分かれており、高
確率時の普通当り判定テーブルでは、0〜250までの251個の普通当り判定用乱数の
うち、普通当りとなる判定値が250個設定され、普通当りとなる確率が250/251
となっている。一方、通常時の普通当り判定テーブルでは、0〜250までの251個の
普通当り判定用乱数のうち、普通当りとなる判定値が1個設定され、普通当りとなる確率
が1/251となっている。また、高確率時の普通当り抽選では、普通図柄の変動時間が
13.56秒に設定され、始動口ソレノイド2352による可動片1427の開放時間が
1180ms、開放回数が3回、開放間のインターバルが512msに設定されている。
一方、通常時の普通当り抽選では、普通図柄の変動時間が平均13.6秒に設定され、可
動片1427の開放時間が180ms、開放回数1回に設定されている。
また、普通当否決定手段2925は、普通当り判定用乱数抽出手段2924によって普
通当り判定用の乱数が抽出されると、抽出された乱数と普通当り判定用テーブル2926
に記憶された普通当り判定値とを比較して、一致している場合に普通当りであると決定す
る。なお、この際、遊技状態判定手段2923によって、遊技状態が特定の遊技状態、す
なわち時短遊技状態か否かが判別され、時短遊技状態である場合には高確率時のテーブル
が選択され、時短遊技状態でない場合には通常時のテーブルが選択される。このため、第
一有利遊技状態制御手段2933aによって発生する第一大当りの場合であっても、一定
回数の時短遊技状態が終了すると、高確率時のテーブルから通常時のテーブルに切り替え
られる。
また、主制御基板2094には、普通当否決定手段2925によって普通抽選の当否が
決定されると、普通図柄表示器2928に普通図柄を変動表示させるとともに、変動時間
(約14秒または約1秒)の経過後、当否の結果を表示させる普通図柄変動制御手段29
27が設けられている。また、普通当否決定手段2925による判別の結果、普通当りが
確定した場合、普通図柄の変動停止後、可動片1427を開放させ、遊技球を第二始動口
1421に入賞しやすくする開放制御手段2929が設けられている。
図114に示すように、周辺基板2811には、主制御基板2094から送信された制
御情報コマンドがコマンド受信手段2951によって受信されると、これを基に液晶表示
装置640を制御するための各種機能が備えられている。
すなわち、第一大当り抽選に対応する演出用テーブルとして、第一当り時演出態様テー
ブル2952aと、第一外れ時演出態様テーブル2953aとが予め記憶されており、こ
れらのテーブル2952a,2953aを基に、ステップ演出及び発展演出等における演
出態様が決定されるようになっている。
まず、演出態様テーブル2952a,2953aについて詳細に説明する。第一当り時
演出態様テーブル2952aは、大当り(または小当り)の場合に用いられ、演出決定用
乱数(後述する)と、演出態様(ここではステップ演出や発展演出における演出パターン
)との関係を示すものである。また、第一外れ時演出態様テーブル2953aは、外れの
場合に用いられるテーブルであり、演出決定用乱数と演出パターンとの関係を示すもので
ある。
周辺基板2881には、ランダムカウンタ(図示しない)から演出決定用乱数を抽出す
る第一演出用乱数抽出手段2957aと、演出パターンを決定する第一演出態様決定手段
2958aとが設けられている。第一演出態様決定手段2958aは、コマンド受信手段
2951を介して制御コマンドを受信すると、第一演出用乱数抽出手段2957aによっ
て演出用乱数を抽出するとともに、制御コマンドに含まれる当否コマンドが大当り(また
は小当り)を示すものである場合には、第一演出用乱数抽出手段2957aによって抽出
された演出用乱数と、第一当り時演出態様テーブル2952aとから演出パターンを決定
し、一方、当否コマンドが外れを示すものである場合には、第一演出用乱数抽出手段29
57aによって抽出された演出用乱数と、第一外れ時演出態様テーブル2953aとから
演出パターンを決定するものである。
第一演出態様決定手段2958aによって決定された演出パターンは、演出パターン記
憶手段(図示しない)から抽出されるとともに、第一演出表示制御手段2975aに送ら
れる。第一演出表示制御手段2975aは、それらの演出の画像を画像記憶手段(図示し
ない)から読出し液晶表示装置640に導出する。
一方、第一装飾図柄の演出に関する機能的な構成として、第一装飾図柄変動制御手段2
976aが設けられている。第一装飾図柄変動制御手段2976aは、コマンド受信手段
2951によって受信された制御コマンドを基に、停止図柄を第一装飾図柄記憶手段(図
示しない)から読み出し変動させるとともに、その制御コマンドに含まれる変動時間及び
当否コマンド等(すなわち抽選結果)に基づいて装飾図柄を停止させるものである。
なお、上記では、第一大当り抽選に関する演出について説明したが、周辺基板2881
には、第二大当り抽選に関する演出を行うための機能的構成も備えられている。具体的に
は、第二大当り抽選に対応する演出用テーブルとして、第二当り時演出態様テーブル29
52bと、第二外れ時演出態様テーブル2953bとが予め記憶されており、これらのテ
ーブル2952b,2953bを基に、ステップ演出や発展演出における演出態様が決定
されるようになっている。演出態様テーブル2952b,2953bは、第一大当り抽選
に対応する演出態様テーブル2952a,2953aと同様の構成であるため、ここでは
詳細な説明を省略する。
また、周辺基板2881には、第二大当り抽選に対応して、第二演出用乱数抽出手段2
957b、第二演出態様決定手段2958b、第二演出表示制御手段2975b、及び第
二装飾図柄変動制御手段2976bが設けられているが、これらの構成も第一大当り抽選
に対応する機能的構成と同様の機能を有することから、詳細な説明を省略する。
また、周辺基板2881には、装飾図柄列変動表示手段2960及び大当り表示手段2
964が設けられている。装飾図柄列変動表示手段2960は、第一装飾図柄変動制御手
段2976a及び第二装飾図柄変動制御手段2976bの出力を基に、あるいはコマンド
受信手段2951によって受信された制御コマンドを基に、共通装飾図柄列を変動させる
とともに、その制御コマンドに含まれる変動時間及び当否コマンド等(すなわち抽選結果
)に基づいて共通装飾図柄列を順に停止させるものである。特に、複数の共通装飾図柄列
のうち最後に停止される最終停止図柄列が停止する前の段階で、有効ライン上で既に停止
している装飾図柄(停止図柄)の組合せが、特定の装飾図柄の組合せを充足する場合、既
に停止している装飾図柄をリーチ形成図柄として、リーチ状態を成立させる。
また、大当り表示手段2964は、第一大当り抽選または第二大当り抽選の抽選結果が
第一大当りまたは第二大当りの場合、すなわち、「確変大当り」または「通常大当り」の
場合に、その抽選にかかる共通装飾図柄列の変動を停止させた後、「大当り」であること
を表示させるものである。なお、第一大当り抽選または第二大当り抽選の抽選結果が第三
大当り、第四大当り、または第五大当りである場合には、「当り」であることを表示させ
ることなく、共通装飾図柄列の変動停止後、その抽選にかかる演出を終了する。
<振分演出装置の動作>
続いて、振分演出装置1444における動作について、図90と図116及び図117
とに基づいて説明する。図116は、振分演出装置1444における制御構成を示すブロ
ック図であり、図117は、振分演出装置1444における制御において、テーブルを用
いた場合の機能的構成を示すブロック図である。
図90に示すように、振分演出装置1444に三つの流入口1480が備えられている
ことは、前述した通りであるが、これらの流入口1480は潜伏期待大領域及び潜伏期待
小領域として夫々割り当てられるようになっている。ここで、潜伏期待大領域とは、確率
変動状態が潜伏している可能性が高いことを示唆する領域であり、潜伏期待小領域とは、
確率変動状態が潜伏している可能性が低いことを示唆する領域である。図116に示すよ
うに、振分演出装置1444には機能的構成として、抽選結果認識手段3001及び領域
選択手段3010が備えられている。抽選結果認識手段3001は、第一当否決定手段2
930aまたは第二当否決定手段2930bによる抽選結果が、第一結果または第二結果
となり特定の利益が付与されているか否かを判定するとともに、さらに特定の利益が付与
されている場合には、確率変動状態を付与する大当りであるか否か、すなわち第一結果に
よる確率変動大当りか、第二結果による通常大当りかを判別する。領域選択手段3010
は、演出を行う際に、抽選結果認識手段3001の判定結果に基づいて、遊技球が送込ま
れる領域を決定するものである。
具体的に説明すると、領域選択手段3010は、第一当否決定手段2930aまたは第
二当否決定手段2930bによる抽選結果が第一結果の場合には、潜伏期待大領域が選択
される割合を潜伏期待小領域が選択される割合よりも高くし、一方、第一当否決定手段2
930aまたは第二当否決定手段2930bによる抽選結果が第二結果の場合には、潜伏
期待小領域が選択される割合を潜伏期待大領域が選択される割合よりも高くしている。こ
のため、確率変動大当りが発生している場合(確率変動状態が潜伏している場合)には、
遊技球の転動方向が潜伏期待大領域側に切替えられ遊技球が潜伏期待大領域に到達する可
能性が高くなる。一方、通常大当りが発生している場合(確率変動状態が潜伏していない
場合)には、遊技球の転動方向が潜伏期待小領域側に切替えられ遊技球が潜伏期待小領域
に到達する可能性が高くなる。したがって、遊技球が到達した流入口1480が、潜伏期
待大領域に相当する流入口1480または潜伏期待小領域に相当する流入口1480の何
れであるかを認識させることによって、確率変動状態が潜伏している可能性(期待度)を
把握させることが可能になる。これにより、遊技球の挙動を注目させるとともに、遊技球
を用いた演出によって視覚的な興趣を高めることが可能になる。
また、領域選択手段3010は、複数の流入口1480の中から潜伏期待大領域として
割り当てられる流入口を決定する。つまり、演出を開始する前に、夫々の流入口1480
を潜伏期待大領域と潜伏期待小領域とに割振るための抽選を行う。これにより、潜伏期待
大領域の位置を毎回変化させることが可能となり、遊技球の転動方向を変化に富んだもの
とすることができる。つまり、同じ流入口1480ばかりに到達することによる不信感を
解消することが可能となる。
特に、領域選択手段3010には、個数決定手段3011が備えられており、潜伏期待
大領域として割り当てられる流入口1480の数が抽選に基づいて決定される。このため
、潜伏期待大領域として割り当てられる流入口1480の数が多い場合には、潜伏期待大
領域に到達する可能性が高くなったと感じさせ、一方、潜伏期待小領域として割り当てら
れる流入口の数が多い場合には、潜伏期待大領域に到達する可能性が低くなったと感じさ
せることができ、ひいては演出にメリハリをつけることが可能になる。
また、振分演出装置1444には、通知手段3017が備えられており、領域選択手段
3010によって夫々の流入口1480が潜伏期待大領域と潜伏期待小領域とに割り振ら
れた際、決定された割振りに関する情報、すなわちどの流入口1480を潜伏期待大領域
とするかが、遊技者に通知されるようになっている。具体的に通知手段3017は、第一
発光基板1500を制御し、潜伏期待大領域に割り当てられた流入口1480の周囲に配
置された発光ダイオード1503を赤色で点灯させ、一方、潜伏期待小領域に割り当てら
れた流入口1480の周囲に配置された発光ダイオード1503を青色で点灯させる。こ
のため、潜伏期待大領域と潜伏期待小領域とを発光色に基づいて容易に識別することが可
能となる。
また、振分演出装置1444は、誘導部材1490の動作態様として複数の駆動パター
ンを予め記憶した駆動パターン記憶手段3003と、動作開始に先立って、駆動パターン
記憶手段3003の中から一つの駆動パターンを抽選に基づいて決定する駆動パターン決
定手段3002と、駆動パターン決定手段3002によって決定された駆動パターンに従
って振分モータ1493を動作させる動作制御手段3008とをさらに備えている。この
ため、遊技球の挙動だけではなく、誘導部材1490の動きも変化に富んだものとし、視
覚的な面白みを一層高めることができる。
駆動パターンについて詳細に説明する。駆動パターン記憶手段3003には、少なくと
も四つの駆動パターン、すなわち、連続動作パターン3004、コマ送りパターン300
5、可動範囲制限パターン3006、及び固定パターン3007が記憶されている。そし
て、連続動作パターン3004が選択された場合には、誘導部材1490を略一定の速度
で振り子のように回動させ、誘導部材1490の先端を夫々の流入口1480に順次対向
させる動作を行う。一方、コマ送りパターン3005が選択された場合には、誘導部材1
490を断続的に動作させ、誘導部材1490の先端が夫々の流入口1480と対向する
毎に一時的に停止させる動作を行う。このため、遊技球の停留状態が解除されるタイミン
グが同じで、且つ解除された時点の誘導部材1490の位置が同一であっても、互いに異
なる流入口1480に到達する場合があり得ることとなり、ひいては誘導部材1490の
駆動パターンと遊技球が解除されるタイミングとを互いに関連させながら遊技球の行方を
注目させることが可能になる。
また、可動範囲制限パターン3006が選択された場合には、三つの流入口1480の
中から選択された流入口を含む二つの流入口が特定され、誘導部材1490を、特定され
た二つの流入口に対してのみ対向するように回動させる動作を行う。このため、潜伏期待
大領域として割り当てられた流入口の数が、潜伏期待小領域として割り当てられた流入口
の数よりも少ないときであっても、例えば誘導部材1490の可動範囲が、二つの流入口
(潜伏期待大領域及び潜伏期待小領域)の間に制限された場合には、遊技球を潜伏期待大
領域に到達させる可能性が高くなったように感じさせることができ、遊技意欲を高めるこ
とが可能になる。
また、固定パターン3007が選択された場合には、誘導部材1490の先端を、潜伏
期待大領域に対向した状態で固定させる。このため、この固定パターン3007になると
、遊技球を潜伏期待大領域に到達させることが、ほぼ確定された状況となり、確率変動状
態の発生に対する期待感を確実に高めるとともに、遊技者に優越感を与えることができる
なお、個数決定手段3011を含む領域選択手段3010、及び駆動パターン決定手段
3002は、抽選結果認識手段3001によって判定された抽選結果と、一つの乱数とを
基に、全ての振分条件を決定することも可能である。具体的には、図117に示すように
、振分演出装置1444における制御を決定するための振分用乱数を抽出する振分用乱数
抽出手段3020と、第一振分動作可変用テーブル3022と、第二振分動作可変用テー
ブル3023と、振分条件決定手段3021とを備えればよい。第一振分動作可変用テー
ブル3022は、第一当否決定手段2930aまたは第二当否決定手段2930bによる
抽選結果が第一結果の場合に用いられ、複数の流入口1480の中から潜伏期待大領域と
して割り当てられる流入口1480の位置、遊技球を送り込む流入口1480の位置、及
び誘導部材1490の動作態様である駆動パターン、を含む振分条件と、振分用乱数抽出
手段3020によって抽出される振分用乱数との関係を示すものである。また、第二振分
動作可変用テーブル3023は、第一当否決定手段2930aまたは第二当否決定手段2
930bによるの抽選結果が第二結果の場合に用いられ、上記と同様の振分条件と、振分
用乱数抽出手段3020によって抽出される振分用乱数との関係を示すものである。
そして、振分条件決定手段3021は、振分用乱数が抽出され、且つ抽選結果が第一結
果の場合には、振分用乱数と第一振分動作可変用テーブル3022とから振分演出装置1
444における振分条件を決定し、一方、振分用乱数が抽出され、且つ抽選結果が第二結
果の場合には、振分用乱数と第二振分動作可変用テーブル3023とから振分条件を決定
する。
〔操作リングユニット〕
次に、本発明の要部を構成する操作リングユニット329(操作手段)について、図1
18乃至図127を参照して詳細に説明する。図118は、操作リングユニット329を
示す斜視図である。図119は、操作リングユニット329を示す分解斜視図である。図
120(A)は、操作リングユニット329を示す上面図であり、図120(B)は、同
図(A)のA−A線矢視断面図である。図121(A)は、操作リングユニット329を
示す上面図であり、図121(B)は、同図(A)のB−B線矢視断面図である。図12
2は、リングキャップ341とリングギア342とを示す背面斜視図である。図123(
A)は、リングギア342とLED・スイッチ基板353とを示す左側方からの斜視図で
あり、図123(B)は、リングギア342とLED・スイッチ基板353とを示す右側
方からの斜視図である。図124は、ユニット基体354にLED・スイッチ基板353
が取り付けられた状態を示す斜視図である。図125は、リングキャップ341の時計方
向の回転に伴うリングギア342の遮蔽板351とフォトスイッチ360a,360bと
の位置関係を示す説明図である。図126は、リングキャップ341の反時計方向の回転
に伴うリングギア342の遮蔽板351とフォトスイッチ360a,360bとの位置関
係を示す説明図である。図127(A)は、リングキャップ341の時計方向の回転に伴
うフォトスイッチ360a,360bのON/OFFを示す一覧表図であり、図127(
B)は、リングキャップ341の反時計方向の回転に伴うフォトスイッチ360a,36
0bのON/OFFを示す一覧表図である。
操作リングユニット329は、図118に示すように、押圧操作が可能なボタン機構3
30と、回転操作が可能なリング機構331と、を外形筐体をなす上下の各カバー体33
2,333に収容することでユニット化して構成されている。ボタン機構330は、図1
19に示すように、押圧操作部分となる上面壁を有した円筒形状に形成され、且つ透光性
の材料によって形成されたボタンキャップ334と、該ボタンキャップ334内に収容さ
れる円盤形状の光拡散レンズ335と、該光拡散レンズ335とボタンキャップ334と
が上端部分に取り付けられる円筒形状のプランジャー336と、を備えている。
プランジャー336の上端側の外周面には、ボタンキャップ334の円筒下端部分と当
接することにより、光拡散レンズ335を挟持した状態でボタンキャップ334の取り付
け位置を規制する鍔状フランジ部337が全周に亘って突設され、該鍔状フランジ部33
7の上方となるプランジャー336の外周面には、ボタンキャップ334の円筒内壁部分
に突設された係合突起(図示しない)と係合することにより、ボタンキャップ334を取
り付け固定する係合凹部(図示しない)が穿設されている。
また、プランジャー336の内壁部分は、図120及び図121に示すように、下方に
向かって縮径したスリ鉢状の連通口に形成され、外周面の下端には、プランジャー336
を後述するユニット基体354に対して上下方向へスライド自在に取り付ける係合爪33
8が2個所に形成されている。なお、プランジャー336の外周面には、押圧操作された
ボタンキャップ334の上面壁を上方へ押し戻すためのリターンスプリング339が捲回
して設けられている。リターンスプリング339は、その上端部分が鍔状フランジ部33
7の下面と当接して配置されることで上方への移動が規制される一方、下端部分がユニッ
ト基体354に形成される支承凸部369と当接して配置されることで下方への移動が規
制され、プランジャー336を常時上方へ付勢するようになっている。また、プランジャ
ー336の下端部分には、ボタンキャップ334の押圧操作を検出するための検出突起3
36aが突設されている。
リング機構331は、上面壁を有した円筒形状に形成され、且つ透光性の材料によって
形成されたリングキャップ341(操作部、リング部材)と、該リングキャップ341と
一体的に取り付けられるリングギア342と、該リングギア342と歯合して設けられる
伝達ギア343と、該伝達ギア343が一体的にモータ軸344aに取り付けられるステ
ッピングモータ344(電気的駆動源、モータ)と、を備えている。
リングキャップ341の上面壁には、ボタンキャップ334を挿通するための円形状の
挿通穴345が穿設されており、リングキャップ341の側面壁における下端部分には、
リングキャップ341を操作リングユニット329として組み付けた状態で上カバー体3
32の後述する挿通穴371から挿通するリングキャップ341の上方への移動を規制す
る鍔状フランジ部346が全周に亘って突設されている。また、挿通穴345の外周端と
なるリングキャップ341の裏面側には、図122に示すように、円筒形状の取付円筒部
347が立設されており、該取付円筒部347には、リングギア342を外嵌して取り付
けるための係合穴348が穿設されている。リングギア342の外周端部には、伝達ギア
343と歯合するギア部349が形成されており、該ギア部349上方の内壁部分には、
図123に示すように、リングキャップ341に設けられた係合穴348と係合する係合
突起350が設けられている。一方、ギア部349の下方には、所定間隔(以下、これを
スリットともいう)を置いて複数の遮蔽板351が全周に亘って立設されている。
また、操作リングユニット329は、リングキャップ341を光装飾するためのLED
基板352と、ボタンキャップ334を光装飾すると共にボタンキャップ334の押圧操
作の検出及びリングキャップ341の回転方向及び回転速度の検出を行うためのLED・
スイッチ基板353と、操作リングユニット329を構成する各種構成部材の取付基体と
なるユニット基体354と、を備えている。
LED基板352の中央部分には、リングキャップ341の取付円筒部347を挿通す
るための挿通穴355が穿設されており、該挿通穴355の外周端となる上面部分には、
所定間隔を置いて4つのフルカラーLED356(発光手段)が実装されている。また、
LED基板352の四隅部分には、それぞれLED基板352をユニット基体354の上
側部分にビス止め固定するための取付穴357が穿設されている。そして、LED基板3
52は、挿通穴355にリングキャップ341の取付円筒部347が挿通され、この状態
で取付円筒部347にリングギア342が外嵌して取り付けられることで、リングキャッ
プ341とリングギア342との間に介在して設けられる。また、この取り付け状態で、
LED基板352上の4つのフルカラーLED356は、それぞれリングキャップ341
内に収容され、様々な色で発光することによって透光性のリングキャップ341を内側か
ら光装飾するようになっている。また、LED基板352は、取付穴357を介してユニ
ット基体354にビス止めされることで、リングギア342が一体的に取り付けられたリ
ングキャップ341を回動自在にユニット基体354に取り付けるようになっている。
LED・スイッチ基板353の上面部分には、ボタンキャップ334を光装飾するため
のフルカラーLED358と、ボタンキャップ334の押圧操作を検出するためのフォト
スイッチ359と、リングキャップ341の回転方向及び回転速度を検出するための2つ
のフォトスイッチ360a,360b(操作検出手段、)と、が実装されている。また、
LED・スイッチ基板353には、当該LED・スイッチ基板353をユニット基体35
4の下側部分にビス止め固定するための取付穴361が穿設されている。
ユニット基体354は、図124に示すように、有底(以下、これを底壁362aとい
う)の円筒形状に形成された円筒基部362と、該円筒基部362の底壁362aに穿設
された円形状の開口端部から上方に立設された円筒形状の取付円筒部363と、を備えて
いる。円筒基部362の外周壁面には、ユニット基体354と、リングキャップ341及
びリングギア342が回動自在に取り付けられたLED基板352とを共に下カバー体3
33にビス止めするための取付ボス364が4個所に設けられると共に、ユニット基体3
54にステッピングモータ344を取り付けるための取付片部365が設けられている。
なお、LED基板352を介してユニット基体354に取り付けられるリングキャップ
341及びリングギア342は、それぞれ取付円筒部347とギア内周面とが取付円筒部
363を内嵌した状態でユニット基体354に取り付けられることにより、ユニット基体
354に対して回動自在に取り付けられる。また、この取り付け状態で、リングギア34
2は、円筒基部362と取付円筒部363との間の内部空間に配置される。
また、ステッピングモータ344は、取付片部365の下面にビス止めされるものであ
り、取付片部365には、ステッピングモータ344を取り付けた状態でモータ軸344
aを上方へ挿通する挿通穴365aが穿設されている。伝達ギア343は、取付片部36
5の上面側で挿通穴365aを挿通したモータ軸344aに取り付けられ、取付片部36
5の基部となる円筒基部362の壁面部分には、伝達ギア343とリングギア342とを
歯合するための切欠部365bが穿設されている。そして、ステッピングモータ344は
、伝達ギア343を介してリングギア342を回転させることにより、該リングギア34
2と一体的に設けられたリングキャップ341を回転駆動するようになっている。即ち、
リング機構331を構成するリングキャップ341は、ボタン機構330を構成するボタ
ンキャップ334と同様に遊技者の操作が可能な操作手段の機能を有すると共に、ステッ
ピングモータ344の駆動に基づいて回転する可動演出手段としての機能をも有した構成
となっている。
取付円筒部363は、LED・スイッチ基板353をユニット基体354の下側部分に
取り付けた状態でLED・スイッチ基板353上のフルカラーLED358を上方へ露出
する円形状のLED開口366aを有した底壁366を備えている。該底壁366には、
前述したプランジャー336の2つの係合爪338と個々に対応する2つの係合凹部36
7と、LED・スイッチ基板353をユニット基体354の下側部分に取り付けた状態で
LED・スイッチ基板353上のフォトスイッチ359を上方へ露出するスイッチ開口3
68と、リターンスプリング339の下端部分を支承する支承凸部369と、が設けられ
ている。また、取付円筒部363の下端側の側壁から円筒基部362の底壁362aに亘
って2つのスイッチ開口370a,370bが穿設されており、LED・スイッチ基板3
53をユニット基体354の下側部分に取り付けた状態で、スイッチ開口370aには、
LED・スイッチ基板353上のフォトスイッチ360aが臨設される一方、スイッチ開
口370bには、LED・スイッチ基板353上のフォトスイッチ360bが臨設される
ようになっている。
なお、係合爪338が係合凹部367と係合することによってユニット基体354に対
して上下方向へスライド自在に取り付けられるプランジャー336は、その外周壁面が取
付円筒部363に内嵌した状態でユニット基体354に取り付けられることにより、上下
方向のスライド移動が案内されるようになっている。また、LED・スイッチ基板353
上のフルカラーLED358は、ユニット基体354のLED開口366aとプランジャ
ー336のスリ鉢状の連通口とを通してプランジャー336上端に取り付けられた光拡散
レンズ335と連通するように設けられ、様々な色で発光することによって透光性のボタ
ンキャップ334を内側から光装飾するようになっている。
また、スイッチ開口368に臨設されるフォトスイッチ359は、プランジャー336
の下端に設けられた検出突起336aと対応する位置に配置され、ボタンキャップ334
の押圧操作に伴って下降する検出突起336aを検出することにより、ボタンキャップ3
34が押圧操作されたことを検出するようになっている。また、各スイッチ開口370a
,370bに臨設される各フォトスイッチ360a,360bは、リングギア342の下
端に設けられた遮蔽板351と対応する位置に配置され、遮蔽板351の有無を検出する
こによりリングキャップ341の回転方向及び回転速度を検出するようになっている。な
お、フォトスイッチ360a,360bは、このようなリングキャップ341の回転方向
及び回転速度を検出することで、リングキャップ341の回転操作の有無を検出すると共
に、リングキャップ341が可動演出手段として機能する際にリングキャップ341の回
転動作を制御するようになっている。フォトスイッチ360a,360bによるリングキ
ャップ341の回転方向及び回転速度の検出については後で詳述する。
操作リングユニット329の外形筐体をなす上下の各カバー体332,333は、それ
ぞれ角部分が丸みを帯びた菱形形状に形成されている。上カバー体332は、下面開口を
有した筐体からなり、その上面壁には、リングキャップ341を上方へ挿通する円形状の
挿通穴371が穿設されている。また、上カバー体332の長手方向の両端における下側
部分には、下カバー体333をビス372で取り付け固定するための取付ボス373が設
けられている(図120(B)参照)。
一方、下カバー体333は、上面開口を有した筐体からなり、その下面壁には、上下の
各カバー体332,333内に収容される操作リングユニット329の電気部品(ステッ
ピングモータ344、LED基板352、LED・スイッチ基板353)に接続される配
線(図示しない)を挿通するための挿通穴374が穿設されている。また、下カバー体3
33の下面壁には、ユニット基体354の4つの取付ボス364と個々に対応する位置に
設けられてLED基板352とユニット基体354とを共にビス止めする4つの取付穴3
75と、ユニット基体354の取付片部365にビス止めされたステッピングモータ34
4の下端を位置決め固定する位置決め凹部376と、が形成されている。また、下カバー
体333の長手方向の両端には、上カバー体332の2つの取付ボス373と個々に対応
する2つの取付穴377が穿設されている。
しかして、操作リングユニット329の取付基体となるユニット基体354の上側部分
には、ボタンキャップ334と光拡散レンズ335とを取り付けたプランジャー336が
リターンスプリング339の付勢力を受けた状態で上下方向へスライド自在に取り付けら
れると共に、リングギア342を一体的に取り付けたリングキャップ341がLED基板
352を介して回動自在に取り付けられる。一方、ユニット基体354の下側部分には、
リングギア342と歯合する伝達ギア343をモータ軸344aに一体的に取り付けたス
テッピングモータ344と、LED・スイッチ基板353とが取り付けられる。そして、
ボタン機構330の押圧操作部分となるボタンキャップ334と、リング機構331の回
転操作部分となるリングキャップ341とが上カバー体332の挿通穴371から挿通さ
れた状態で、各種構成部材を取り付けたユニット基体354が上下の各カバー体332,
333間に収容されることにより、操作リングユニット329が構成される。
次に、フォトスイッチ360a,360bによるリングキャップ341の回転方向及び
回転速度の検出について、図125乃至図127を参照して説明する。なお、フォトスイ
ッチ360a,360bは、リングキャップ341と一体的に回転するリングギア342
の遮蔽板351を検出することで、リングキャップ341の回転方向及び回転速度を検出
するようになっている。また、図125乃至図127中には、フォトスイッチ360aを
「A」と記載すると共に、フォトスイッチ360bを「B」と記載する。また、以下に示
すステップ1〜4は、それぞれフォトスイッチ360a,360bを基準としたリングキ
ャップ341の4種類の回転位置のことであり、リングキャップ341が回転することで
、ステップ1、ステップ2、ステップ3、ステップ4へと順次、回転位置が移行するもの
であり、ステップ4へ移行した後は、再度ステップ1へ戻る。
先ず、リングキャップ341が時計方向へ回転する場合は、図125に示すように、ス
テップ1として、両方のフォトスイッチ360a,360bがリングギア342の遮蔽板
351を検出し、その後、リングキャップ341の時計方向への回転に伴うステップ2へ
の移行により、フォトスイッチ360aが遮蔽板351を検出する一方、リングギア34
2のスリットがフォトスイッチ360bへ移動してフォトスイッチ360bが遮蔽板35
1を検出しないステップへ移行する。その後、リングキャップ341の時計方向への回転
に伴うステップ3への移行により、リングギア342のスリットが各フォトスイッチ36
0a,360bへ移動してフォトスイッチ360a,360bが共に遮蔽板351を検出
しないステップへ移行する。そして、リングキャップ341の時計方向への回転に伴うス
テップ4への移行により、リングギア342のスリットがフォトスイッチ360aへ移動
してフォトスイッチ360aが遮蔽板351を検出しない一方、フォトスイッチ360b
が遮蔽板351を検出するステップへ移行する。
一方、リングキャップ341が反時計方向へ回転する場合は、図126に示すように、
ステップ1として、両方のフォトスイッチ360a,360bがリングギア342の遮蔽
板351を検出し、その後、リングキャップ341の反時計方向への回転に伴うステップ
2への移行により、リングギア342のスリットがフォトスイッチ360aへ移動してフ
ォトスイッチ360aが遮蔽板351を検出しない一方、フォトスイッチ360bが遮蔽
板351を検出するステップへ移行する。その後、リングキャップ341の反時計方向へ
の回転に伴うステップ3への移行により、リングギア342のスリットが各フォトスイッ
チ360a,360bへ移動してフォトスイッチ360a,360bが共に遮蔽板351
を検出しないステップへ移行する。そして、リングキャップ341の反時計方向への回転
に伴うステップ4への移行により、フォトスイッチ360aが遮蔽板351を検出する一
方、リングギア342のスリットがフォトスイッチ360bへ移動してフォトスイッチ3
60bが遮蔽板351を検出しないステップへ移行する。
即ち、リングキャップ341が時計方向へ回転する場合のフォトスイッチ360a,3
60bのON(遮蔽板351の検出あり)/OFF(遮蔽板351の検出なし)動作は、
図127(A)に示すように、ステップ1でフォトスイッチ360a,360bが共に「
ON」であり、ステップ2でフォトスイッチ360aが「ON」を継続する一方、フォト
スイッチ360bが「OFF」となる。その後、ステップ3でフォトスイッチ360a,
360bが共に「OFF」となった後に、ステップ4でフォトスイッチ360aが「OF
F」を継続する一方、フォトスイッチ360bが「ON」となる。その後は、再度、ステ
ップ1に戻り、フォトスイッチ360a,360bが共に「ON」となる。一方、リング
キャップ341が反時計方向へ回転する場合のフォトスイッチ360a,360bのON
/OFF動作は、図127(B)に示すように、ステップ1でフォトスイッチ360a,
360bが共に「ON」であり、ステップ2でフォトスイッチ360bが「ON」を継続
する一方、フォトスイッチ360aが「OFF」となる。その後、ステップ3でフォトス
イッチ360a,360bが共に「OFF」となった後に、ステップ4でフォトスイッチ
360bが「OFF」を継続する一方、フォトスイッチ360aが「ON」となる。その
後は、再度、ステップ1に戻り、フォトスイッチ360a,360bが共に「ON」とな
る。
しかして、フォトスイッチ360a,360bは、上記したような各ステップ1〜4で
のON/OFFに基づいてリングキャップ341の回転方向及び回転速度を検出するよう
になっている。そして、リング機構331を構成するリングキャップ341が操作手段と
して機能する場合、言い換えれば、遊技者の操作によってリングキャップ341が回転操
作された場合には、フォトスイッチ360a,360bのON/OFF状態の切り替わり
を検出することでリングキャップ341が回転操作されたことを検出する。また、このと
き、回転操作前のフォトスイッチ360a,360bのON/OFF状態と、回転操作中
のフォトスイッチ360a,360bのON/OFF状態とから、リングキャップ341
が時計方向に回転操作されているのか、あるいは反時計方向に回転操作されているのかを
検出するようになっている。なお、実施形態中では、フォトスイッチ360a,360b
によってリングキャップ341の回転方向及び回転速度を検出する構成としているが、フ
ォトスイッチ360a,360bのパルスをカウントすることで、リングキャップ341
の回転位置も検出が可能である。
例えば、ステップ1、即ちフォトスイッチ360a,360bが共に「ON」した状態
を回転操作前の状態とした場合、回転操作中のフォトスイッチ360a,360bのON
/OFF状態としてフォトスイッチ360aが「ON」である一方、フォトスイッチ36
0bが「OFF」であると、時計方向のステップ2と一致することから、リングキャップ
341が時計方向に回転操作されたことを検出する。一方、回転操作中のフォトスイッチ
360a,360bのON/OFF状態としてフォトスイッチ360aが「OFF」であ
る一方、フォトスイッチ360bが「ON」であると、反時計方向のステップ2と一致す
ることから、リングキャップ341が反時計方向に回転操作されたことを検出する。なお
、フォトスイッチ360a,360bによって検出されたリングキャップ341の時計方
向又は反時計方向の操作信号は、周辺制御基板2830に出力される。そして、周辺制御
基板2830(演出制御手段、操作演出制御手段、選択演出制御手段、表示制御手段)は
、入力した操作信号に基づいて遊技者の操作意思を受け、これを液晶表示装置640等で
の演出に反映するようになっている。
また、リングキャップ341がステッピングモータ344の駆動に基づいて回転する可
動演出手段として機能する場合は、ステッピングモータ344の駆動が伝達ギア343を
介してリングギア342の回転動作として伝達され、このリングギア342の回転動作に
よって一体的に設けられたリングキャップ341が時計方向又は反時計方向に回転する。
このとき、フォトスイッチ360a,360bは、リングキャップ341と共に回転する
リングギア342の遮蔽板351の検出の有無(ON/OFF)によってリングキャップ
341の回転方向及び回転速度を検出する。そして、このフォトスイッチ360a,36
0bによる検出信号が周辺制御基板2830に出力され、これを受けた周辺制御基板28
30がリングキャップ341の回転方向及び回転速度を把握した状態でリングキャップ3
41の回転動作を制御するようになっている。
次に、操作リングユニット329のボタン機構330及びリング機構331による操作
手段としての機能、及び可動演出手段としての機能について、図128乃至図136を参
照して説明する。図128(A)〜(F)は、操作リングユニット329のボタン機構3
30及びリング機構331が操作手段として機能するときの液晶表示装置640(演出手
段、図柄表示手段)の表示画面の一例を示す説明図であり、図129(A)〜(E)は、
操作リングユニット329のボタン機構330及びリング機構331が操作手段として機
能するときの液晶表示装置640の表示画面の一例を示す説明図であり、図130(A)
〜(F)は、リング機構331による選択操作を代行させるか否かを決定するときの液晶
表示装置640の表示画面を示す説明図であり、図131は、演出制御処理による選択操
作検出処理を示すフローチャートであり、図132は、演出制御処理における選択操作検
出処理の変形例1を示すフローチャートであり、図133は、演出制御処理における選択
操作検出処理の変形例2を示すフローチャートであり、図134(A)〜(D)は、可動
演出手段として機能するボタン機構330及びリング機構331と、これに対応する液晶
表示装置640の表示画面との一例を示す説明図であり、図135(A)〜(C)は、可
動演出手段として機能するボタン機構330及びリング機構331と、これに対応する液
晶表示装置640の表示画面との一例を示す説明図であり、図136(A)〜(C)は、
可動演出手段として機能するボタン機構330及びリング機構331と、これに対応する
液晶表示装置640の表示画面との一例を示す説明図である。
先ず、ボタン機構330及びリング機構331が操作手段として機能する二例を説明す
る。一例目としては、始動口(第一始動口1420、第二始動口1421)への入賞に伴
う大当り判定に基づいて、液晶表示装置640(演出手段、図柄表示手段)に変動表示さ
れる装飾図柄(図柄)において、図128(A)に示すように、左右の装飾図柄401,
403が同一図柄で揃いリーチ態様が表示され(同図中には、左右の装飾図柄が「7」で
揃った場合を例示)、その後、中装飾図柄402の変動継続に伴い、図128(B)に示
すように、左右の装飾図柄401,403が表示画面の左右上端側へそれぞれ移動して縮
小表示されてノーマルリーチ変動からスーパーリーチ変動に発展する。そして、図128
(C)に示すように、スーパーリーチの変動態様として、左右の装飾図柄401,403
とは異なる図柄でハズレを決定する中装飾図柄402a(同図中には、「6」の中装飾図
柄を例示)と、左右の装飾図柄401,403と同一の図柄で大当りを決定する中装飾図
柄402b(同図中には、「7」の中装飾図柄を例示)とが横並びで表示され、その下方
には、リング機構331(リングキャップ341)が反時計方向へ回転する画像405a
と「操作リングを回して下さい」の文字406aとが表示されることで、リング機構33
1(リングキャップ341)の反時計方向への回転操作を遊技者に促す表示が行われる。
その後、図128(D)に示すように、ハズレを決定する中装飾図柄402aが大当り
を決定する中装飾図柄402bを押し出す演出表示が行われる。そして、遊技者がリング
機構331(リングキャップ341)を反時計方向へ回転操作すると、これをリング機構
331のフォトスイッチ360a,360bが検出する(リングキャップ341の反時計
方向への検出信号を周辺制御基板2830へ出力する)ことで、図128(E)に示すよ
うに、大当りを決定する中装飾図柄402bがハズレを決定する中装飾図柄402aを押
し返す演出表示(操作演出)が行われ、最終的には、図128(F)に示すように、大当
りを決定する中装飾図柄402bとハズレを決定する中装飾図柄402aとのうち、大当
り判定に基づいた表示結果を構成する中装飾図柄が他方の中装飾図柄を完全に押し出して
、装飾図柄の表示結果が液晶表示装置640に導出される。図128(F)中には、大当
りの判定結果に基づいて、「7」の中装飾図柄402bが「6」の中装飾図柄402aを
完全に押し出し、「7・7・7」の大当り図柄(特定表示結果)が導出された場合を例示
する。
二例目としては、始動口(第一始動口1420、第二始動口1421)への入賞に伴う
大当り判定に基づいて、液晶表示装置640に変動表示される装飾図柄において、図12
9(A)に示すように、左右の装飾図柄401,403が同一図柄で揃いリーチ態様が表
示され、その後、中装飾図柄402の変動継続に伴い、図129(B)に示すように、左
右の装飾図柄401,403が表示画面の左右上端側へそれぞれ移動して縮小表示されて
ノーマルリーチ変動からスーパーリーチ変動に発展すると、スーパーリーチの変動態様を
選択する画像が液晶表示装置640に表示される。変動態様の選択画像は、図129(C
)に示すように、変動態様Aの選択肢画像404a(同図中には、「A」の文字を例示)
と変動態様Bの選択肢画像404b(同図中には、「B」の文字を例示)とが横並びで表
示され、その下方には、リング機構331(リングキャップ341)が時計方向と反時計
方向とに交互に回転すると共に選択決定用のボタン機構330(ボタンキャップ334)
が押圧される画像405bと、「操作リングで選択して下さい」の文字406bとが表示
されることで、リング機構331(リングキャップ341)の回転操作で変動態様の選択
を遊技者に促す表示が行われる。
そして、変動態様Aを選択すべく遊技者がリング機構331(リングキャップ341)
を時計方向へ回転操作すると(なお、このとき、選択決定用としてボタン機構330(ボ
タンキャップ334)が遊技者によって押圧操作される)、これをリング機構331のフ
ォトスイッチ360a,360bが検出する(リングキャップ341の時計方向への検出
信号を周辺制御基板2830へ出力する)ことで、図129(D)に示すように、変動態
様Aの選択肢画像404aが点滅表示される一方、変動態様Bの選択肢画像404bが消
灯表示され、その下方には、リング機構331(リングキャップ341)が時計方向へ回
転する画像405aと「決定!!」の文字406cとが表示されることで、リング機構3
31(リングキャップ341)の回転操作によって変動態様Aが選択された旨を遊技者に
報知する表示が行われる。その後は、図129(E)に示すように、遊技者によって選択
された変動態様Aでスーパーリーチ変動の演出画像407(同図中には、便宜的に「A」
と記載)が表示される(操作演出)。
即ち、操作リングユニット329のリング機構331による操作手段としての機能は、
液晶表示装置640の演出表示に合わせて遊技者にリングキャップ341を回転操作させ
、その回転操作を演出内容に反映させて遊技の興趣低下を抑制するものとなっている。
ところで、上記した二例目のようにリング機構331が二者択一となる選択用の操作手
段として機能する場合、遊技者は、リング機構331による選択操作をパチンコ機1側(
具体的には、周辺制御基板2830の制御)で自動的に代行させるか否かを事前に決定で
きるようになっている。選択操作を代行させるか否かの決定は、図130(A)に示すよ
うな液晶表示装置640の操作代行決定用の表示画像で行われる。なお、この操作代行決
定用の表示画像は、液晶表示装置640のデモ表示中等、始動口(第一始動口1420、
第二始動口1421)への入賞検出が所定時間以上ない状態でボタン機構330(ボタン
キャップ334)が押圧操作されることにより、液晶表示装置640に表示されるように
なっている。
図130(A)に示す操作代行決定用の表示画像には、「選択操作を代行しない」の文
字を記した選択肢画像408aと「選択操作を代行する」の文字を記した選択肢画像40
8bとが横並びで表示され、その下方には、リング機構331(リングキャップ341)
が時計方向と反時計方向とに交互に回転すると共に選択決定用のボタン機構330(ボタ
ンキャップ334)が押圧される画像405bと、「操作リングで選択して下さい」の文
字406bとが表示されることで、リング機構331(リングキャップ341)の回転操
作で選択操作を代行させるか否かの決定を遊技者に促す表示が行われる。
そして、選択操作を代行させるべく遊技者がリング機構331(リングキャップ341
)を反時計方向へ回転操作すると(なお、このとき、選択決定用としてボタン機構330
(ボタンキャップ334)が遊技者によって押圧操作される)、これをリング機構331
のフォトスイッチ360a,360bが検出する(リングキャップ341の反時計方向へ
の検出信号を周辺制御基板2830へ出力する)ことで、図130(B)に示すように、
「選択操作を代行する」の選択肢画像408bが点滅表示される一方、「選択操作を代行
しない」の選択肢画像408aが消灯表示され、その下方には、リング機構331(リン
グキャップ341)が反時計方向へ回転する画像405cと「決定!!」の文字406c
とが表示されることで、リング機構331(リングキャップ341)の回転操作によって
選択操作を代行させる決定がなされた旨を遊技者に報知する表示が行われる。
その後、上記した操作代行決定用の表示画像で選択操作を代行することが決定され、図
130(C)に示すように、選択演出の画像が液晶表示装置640に表示されると、周辺
制御基板2830の制御に基づいて自動的に選択が代行されるようになっている。具体的
に、図130(C)に示す選択演出の画像は、キャラクタAの選択肢画像409aとキャ
ラクタBの選択肢画像409bとが横並びで表示され、その下方には、リング機構331
(リングキャップ341)が時計方向と反時計方向とに交互に回転すると共に選択決定用
のボタン機構330(ボタンキャップ334)が押圧される画像405bと、「操作リン
グで選択して下さい」の文字406bとが表示されることで、リング機構331(リング
キャップ341)の回転操作でキャラクタの選択を遊技者に促す表示が行われる。なお、
このとき、選択肢画像409bであるキャラクタBは、選択肢画像409aであるキャラ
クタAに比べて力強いキャラクタとして表示され、あたかもキャラクタB(選択肢画像4
09b)を選択した方が遊技者にとって有利な遊技内容(例えば、大当りになり易い等)
となり得るような印象を与えるものとなっている。
そして、周辺制御基板2830の制御により、図130(D)に示すように、リング機
構331(リングキャップ341)がデフォルト方向へ回転されると(なお、同図中には
、反時計方向がデフォルト方向に設定され、リング機構331が反時計方向へ回転された
場合を例示)、キャラクタBの選択肢画像409bが点滅表示される一方、キャラクタA
の選択肢画像409aが消灯表示され、その下方には、リング機構331(リングキャッ
プ341)が反時計方向へ回転する画像405cと「決定!!」の文字406cとが表示
されることで、リング機構331(リングキャップ341)の回転によってキャラクタB
が選択された旨を遊技者に報知する表示が行われる。
なお、図130(D)に示す構成では、デフォルト方向を反時計方向に設定しているが
、この構成に限定するものではなく、デフォルト方向を時計方向に設定してもよい。この
場合には、周辺制御基板2830の制御により、リング機構331(リングキャップ34
1)が時計方向へ回転されると、図130(E)に示すように、キャラクタAの選択肢画
像409aが点滅表示される一方、キャラクタBの選択肢画像409bが消灯表示され、
その下方には、リング機構331(リングキャップ341)が時計方向へ回転する画像4
05aと「決定!!」の文字406cとが表示されることで、リング機構331(リング
キャップ341)の回転によってキャラクタAが選択された旨を遊技者に報知する表示が
行われる。
また、デフォルト方向は、時計方向又は反時計方向のいずれか一方に限定するものでは
なく、液晶表示装置640に表示される選択肢の種類に応じた方向をデフォルト方向とし
てもよい。具体的には、あたかも遊技者にとって有利な遊技内容となり得るような方向を
デフォルト方向としてもよい。例えば、選択演出の画像として、前記図130(C)と同
様に、キャラクタAの選択肢画像409aが左側に表示され、キャラクタBの選択肢画像
409bが右側に表示されるときには、前記図130(D)と同様に、選択肢画像409
bを選択すべくリング機構331を反時計方向に回転させる。一方、選択演出の画像とし
て、キャラクタBの選択肢画像409bが左側に表示され、キャラクタAの選択肢画像4
09aが右側に表示されるときには、図130(F)に示すように、選択肢画像409b
を選択すべくリング機構331を時計方向に回転させる。また、逆に、あたかも遊技者に
とって不利な遊技内容となり得るような方向をデフォルト方向としてもよい。
ここで、周辺制御基板2830によるリング機構331の選択操作検出処理について、
図131を参照して説明する。この選択操作検出処理は、前記図129(C)のような液
晶表示装置640の選択演出時に行われる制御である。図131において、先ず、操作代
行フラグがセットされているか否かを判別する(ステップS101)。操作代行フラグは
、前記図130(A)の操作代行決定用の表示画像で「選択操作を代行する」の選択肢画
像408bが選択決定されたときにセットされるフラグである。ステップS101で操作
代行フラグがセットされていないときは、次に、リング機構331(リングキャップ34
1)が回転操作されたか否か、言い換えればフォトスイッチ360a,360bによる操
作検出信号に変化があるか否かを判別する(ステップS102)。操作検出信号に変化が
あるときは、該操作検出信号に基づいた回転方向の選択フラグをセットして(ステップS
103)、選択操作検出処理を終了する。
即ち、リング機構331が回転操作されて操作検出信号に変化が生じると、そのリング
機構331が回転操作された方向(時計方向又は反時計方向)の選択フラグをセットする
。選択フラグは、液晶表示装置640の選択演出において、遊技者が二者択一の選択肢の
一方を選択決定した旨の表示(例えば、前記図129(D)の表示等)や、選択決定した
選択肢に基づいた演出表示(例えば、前図129(E)の演出表示等)を表示制御するた
めのフラグである。
一方、ステップS102でリング機構331(リングキャップ341)の回転操作がな
く操作検出信号に変化がないときは、予め定めたリング機構331の検出有効時間が経過
したか否かを判別する(ステップS104)。そして、検出有効時間が経過したにも拘わ
らず操作検出信号がONしていないときは、予め定めた選択方法となるデフォルトの回転
方向の選択フラグをセットすると共に(ステップS105)、デフォルト方向にリング機
構331(リングキャップ341)を回転させて(ステップS106:選択代行動作制御
手段)、選択操作検出処理を終了する。ここで、デフォルトの回転方向(デフォルト方向
)とは、前述した周辺制御基板2830により予め設定されたリング機構331(リング
キャップ341)の回転方向のことであり、時計方向、反時計方向、遊技者にとってあた
かも有利な遊技内容となり得るような方向、あるいは遊技者にとってあたかも不利な遊技
内容となり得るような方向のことである。
また、ステップS101で操作代行フラグがセットされているときは、デフォルト方向
にリング機構331(リングキャップ341)を回転させる(ステップS107:選択代
行動作制御手段)。その後は、フォトスイッチ360a,360bにより操作検出信号の
変化を検出することで、該操作検出信号に基づいた回転方向の選択フラグをセットして(
ステップS108)、選択操作検出処理を終了する。このとき、ステップS108の処理
としては、ステップS107で回転されたデフォルト方向の選択フラグをそのままセット
するのではなく、デフォルト方向への回転直後に遊技者が反デフォルト方向にリング機構
331(リングキャップ341)を回転操作すると、その反デフォルト方向の選択フラグ
をセットするようになっている。即ち、選択演出時の選択操作の代行が決定されている場
合、及び、選択演出時の選択操作の代行が決定されていないにも拘わらずリング機構33
1が回転操作されなかった場合は、一旦、リング機構331(リングキャップ341)を
デフォルト方向へ回転させる。そして、リング機構331(リングキャップ341)がデ
フォルト方向へ回転された時点で、遊技者の操作がないときはそのままデフォルト方向の
選択フラグをセットする。一方、リング機構331(リングキャップ341)がデフォル
ト方向へ回転された時点で、遊技者による反デフォルト方向への操作があるときは、リン
グ機構331(リングキャップ341)を回転させるステッピングモータ344の駆動を
停止して遊技者によるリング機構331(リングキャップ341)の回転操作を優先させ
、反デフォルト方向の選択フラグをセットする。
このように本実施形態では、遊技者がリング機構331(リングキャップ341)を反
デフォルト方向へ回転操作する余地を残した状態、具体的には、遊技者がリングキャップ
341の操作方向(デフォルトの回転方向)を気に入らないときは、その回転動作中に遊
技者が介入して矯正できたり、予想外(遊技者にとって不意)にリングキャップ341が
動いてしまったときにその回転動作を止めたりできるような余地を残した状態で、リング
機構331(リングキャップ341)の回転操作が行えるようになっている。即ち、上記
したステップS107からステップS108に移行する際の処理は、操作部の動作中に遊
技者による当該操作部の指触操作(手動操作)が操作検出手段によって検出されると、遊
技者による操作部の指触操作を優先すべく、電気的駆動源の駆動を停止する本発明の操作
優先制御手段を構成している。
ところで、リング機構331の選択操作検出処理は、図131に示す構成に限定するも
のではなく、以下に示す変形例1,2の構成であってもよい。変形例1の選択操作検出処
理は、図132に示すように、先ず、操作代行フラグがセットされているか否かを判別す
る(ステップS111)。ステップS111で操作代行フラグがセットされていないとき
は、図131の選択操作検出処理と同様に、リング機構331(リングキャップ341)
が回転操作されてフォトスイッチ360a,360bによる操作検出信号に変化があるか
否かを判別する(ステップS112)。操作検出信号に変化があるときは、該操作検出信
号に基づいた回転方向の選択フラグをセットすると共に(ステップS113)、操作検出
信号が変化したことをカウントする操作検出カウンタに「1」を加算して(ステップS1
14)、選択操作検出処理を終了する。即ち、リング機構331が回転操作されて操作検
出信号に変化があると、そのリング機構331が回転操作された方向(時計方向又は反時
計方向)の選択フラグをセットし、さらには、リング機構331が回転操作されたことを
記憶しておく。
一方、ステップS112でリング機構331(リングキャップ341)の回転操作がな
く操作検出信号に変化がないときは、予め定めたリング機構331の検出有効時間が経過
したか否かを判別する(ステップS115)。そして、検出有効時間が経過したにも拘わ
らず操作検出信号に変化がないときは、次に、過去10回の選択演出で前記ステップS1
14でカウントされた操作検出カウンタの値が「5」以上であるか否かを判別する(ステ
ップS116:動作割合判定手段)。ステップS116で操作検出カウンタの値が「5」
以上のとき、言い換えれば、過去10回の選択演出で遊技者が5回以上リング機構331
を回転操作したときは、比較的頻繁にリング機構331を回転操作する遊技者であると判
断して、リング機構331の検出有効時間を延長すべくステップS117へ移行する。な
お、ステップS116の処理は、周辺制御基板2830のRAM2836内に設けられる
操作記憶領域での記憶に基づいて行われるものであり、当該操作記憶領域に最新10回ま
での選択演出におけるリング機構331(リングキャップ341)の操作の有無を記憶し
ておくことで判別処理が行われるようになっている。即ち、選択演出が行われる毎に、過
去10回の記憶データのうち最も古いデータを消去すると共に、当該選択演出での遊技者
によるリング機構331(リングキャップ341)の操作の有無を最も新しいデータとし
て記憶するようになっている。このため、パチンコ機1で遊技を行う遊技者が入れ替わっ
た場合でも、選択演出を実行していく毎に徐々に遊技者に合わせた(リング機構331を
頻繁に回転操作する遊技者であるか否かに合わせた)判断基準でステップS116の処理
を行えるようになっている。
ステップS117では、再度、リング機構331(リングキャップ341)が回転操作
されてフォトスイッチ360a,360bによる操作検出信号に変化があるか否かを判別
する。ステップS117で操作検出信号に変化があるときは、前記ステップS112から
の移行と同様に、操作検出信号に基づいた回転方向の選択フラグをセットすると共に(ス
テップS113)、操作検出信号が変化したことをカウントする操作検出カウンタに「1
」を加算して(ステップS114)、選択操作検出処理を終了する。一方、ステップS1
17でリング機構331(リングキャップ341)の回転操作がなく操作検出信号に変化
がないときは、延長されたリング機構331の検出有効時間(延長有効時間)が経過した
か否かを判別する(ステップS118:有効期間延長手段)。そして、延長有効時間が経
過したにも拘わらず操作検出信号に変化がないときは、予め定めた選択方法となるデフォ
ルトの回転方向の選択フラグをセットすると共に(ステップS119)、デフォルト方向
にリング機構331(リングキャップ341)を回転させて(ステップS120:選択代
行動作制御手段)、選択操作検出処理を終了する。
また、ステップS111で操作代行フラグがセットされているとき、及び、ステップS
116で操作検出カウンタの値が「5」未満のときは、デフォルト方向にリング機構33
1(リングキャップ341)を回転させる(ステップS121:選択代行動作制御手段)
。その後は、フォトスイッチ360a,360bにより操作検出信号の変化を検出するこ
とで、該操作検出信号に基づいた回転方向の選択フラグをセットして(ステップS122
)、選択操作検出処理を終了する。このとき、ステップS122の処理としては、ステッ
プS121で回転されたデフォルト方向の選択フラグをそのままセットするのではなく、
デフォルト方向への回転直後に遊技者が反デフォルト方向にリング機構331(リングキ
ャップ341)を回転操作すると、その反デフォルト方向の選択フラグをセットするよう
になっている。即ち、選択演出時の選択操作の代行が決定されている場合、及び、選択演
出時の選択操作の代行が決定されていないにも拘わらずリング機構331が回転操作され
ず、然も過去10回の選択演出で遊技者がリング機構331を回転操作した回数が5回未
満の場合は、一旦、リング機構331(リングキャップ341)をデフォルト方向へ回転
させる。そして、リング機構331(リングキャップ341)がデフォルト方向へ回転さ
れた時点で、遊技者の操作がないときはそのままデフォルト方向の選択フラグをセットす
る。一方、リング機構331(リングキャップ341)がデフォルト方向へ回転された時
点で、遊技者による反デフォルト方向への操作があるときは、リング機構331(リング
キャップ341)を回転させるステッピングモータ344の駆動を停止して遊技者による
リング機構331(リングキャップ341)の回転操作を優先させ、反デフォルト方向の
選択フラグをセットする。
このように本実施形態では、遊技者がリング機構331(リングキャップ341)を反
デフォルト方向へ回転操作する余地を残した状態、具体的には、遊技者がリングキャップ
341の操作方向(デフォルトの回転方向)を気に入らないときは、その回転動作中に遊
技者が介入して矯正できたり、予想外(遊技者にとって不意)にリングキャップ341が
動いてしまったときにその回転動作を止めたりできるような余地を残した状態で、リング
機構331(リングキャップ341)の回転操作が行えるようになっている。即ち、上記
したステップS121からステップS122に移行する際の処理は、操作部の動作中に遊
技者による当該操作部の指触操作が操作検出手段によって検出されると、遊技者による操
作部の指触操作を優先すべく、電気的駆動源の駆動を停止する本発明の操作優先制御手段
を構成している。
変形例2の選択操作検出処理は、図133に示すように、先ず、操作代行フラグがセッ
トされているか否かを判別する(ステップS131)。ステップS131で操作代行フラ
グがセットされていないときは、図131の選択操作検出処理と同様に、リング機構33
1(リングキャップ341)が回転操作されてフォトスイッチ360a,360bによる
操作検出信号に変化があるか否かを判別する(ステップS132)。操作検出信号に変化
があるときは、該操作検出信号に基づいた回転方向の選択フラグをセットすると共に(ス
テップS133)、操作検出信号に基づいた回転方向のカウンタに「1」を加算して(ス
テップS134)、選択操作検出処理を終了する。
即ち、リング機構331が回転操作されて操作検出信号に変化があると、そのリング機
構331が回転操作された方向(時計方向又は反時計方向)の選択フラグをセットし、さ
らには、回転操作されたリング機構331の回転方向を記憶しておく。なお、回転方向を
カウントするカウンタは、時計方向と反時計方向との2種類が設けられ、操作検出信号に
基づいた回転方向毎にカウンタの種類を異ならせることで、時計方向の回転数と反時計方
向の回転数とが個々に記憶されるようになっている。
一方、ステップS132でリング機構331(リングキャップ341)の回転操作がな
く操作検出信号に変化がないときは、予め定めたリング機構331の検出有効時間が経過
したか否かを判別する(ステップS135)。そして、検出有効時間が経過したにも拘わ
らず操作検出信号に変化がないときは、予め定めた選択方法となる過去10回の選択操作
でカウント値の大きい回転方向の選択フラグをセットすると共に(ステップS136)、
当該カウント値の大きい方向にリング機構331(リングキャップ341)を回転させて
(ステップS137:選択代行動作制御手段)、選択操作検出処理を終了する。ここで、
過去10回の選択操作でカウント値の大きい回転方向とは、前記ステップS134でカウ
ントされる時計方向と反時計方向との各カウンタにおいて、現時点から以前の10回の選
択操作でカウントされた各カウント値を比較した上で、大きい値をとるカウンタの回転方
向のことである。そして、このような比較を行うことで、遊技者がいずれの方向にリング
機構331を回転操作する傾向が高いかを判断して、その方向にリング機構331を回転
させる。即ち、選択演出が行われる毎に、過去10回のカウントデータのうち最も古いデ
ータを消去すると共に、当該選択演出での遊技者によるリング機構331(リングキャッ
プ341)の回転方向を最も新しいカウントデータとして記憶するようになっている。こ
のため、パチンコ機1で遊技を行う遊技者が入れ替わった場合でも、選択演出を実行して
いく毎に徐々に遊技者に合わせた(遊技者がリング機構331をいずれの方向に回転操作
する傾向が高いかに合わせた)判断基準でステップS136の処理を行えるようになって
いる。
また、ステップS131で操作代行フラグがセットされているときは、ステップS13
7と同様に、カウント値の大きい方向にリング機構331(リングキャップ341)を回
転させる(ステップS138:選択代行動作制御手段)。その後は、フォトスイッチ36
0a,360bにより操作検出信号の変化を検出することで、該操作検出信号に基づいた
回転方向の選択フラグをセットし(ステップS139)、次いで、操作検出信号に基づい
た回転方向のカウンタに「1」を加算して(ステップS140)、選択操作検出処理を終
了する。このとき、ステップS139の処理としては、ステップS138で回転されたカ
ウント値の大きい方向の選択フラグをそのままセットするのではなく、カウント値の大き
い方向への回転直後に遊技者が反対方向にリング機構331(リングキャップ341)を
回転操作すると、その反対方向の選択フラグをセットするようになっている。即ち、変形
例2の構成によれば、選択演出時の選択操作の代行が決定されている場合、及び、選択演
出時の選択操作の代行が決定されていないにも拘わらずリング機構331が回転操作され
なかった場合は、現時点から以前の10回の選択操作でいずれの方向にリング機構331
が回転操作されたかを比較判定して、回転操作数の多い回転方向(デフォルト方向)にリ
ング機構331(リングキャップ341)を回転させる。そして、リング機構331(リ
ングキャップ341)がデフォルト方向へ回転された時点で、遊技者の操作がないときは
そのままデフォルト方向の選択フラグをセットする。一方、リング機構331(リングキ
ャップ341)がデフォルト方向へ回転された時点で、遊技者による反デフォルト方向へ
の操作があるときは、リング機構331(リングキャップ341)を回転させるステッピ
ングモータ344の駆動を停止して遊技者によるリング機構331(リングキャップ34
1)の回転操作を優先させ、反デフォルト方向の選択フラグをセットする。
このように本実施形態では、遊技者がリング機構331(リングキャップ341)を反
デフォルト方向へ回転操作する余地を残した状態、具体的には、遊技者がリングキャップ
341の操作方向(デフォルトの回転方向)を気に入らないときは、その回転動作中に遊
技者が介入して矯正できたり、予想外(遊技者にとって不意)にリングキャップ341が
動いてしまったときにその回転動作を止めたりできるような余地を残した状態で、リング
機構331(リングキャップ341)の回転操作が行えるようになっている。即ち、上記
したステップS138からステップS139に移行する際の処理は、操作部の動作中に遊
技者による当該操作部の指触操作が操作検出手段によって検出されると、遊技者による操
作部の指触操作を優先すべく、電気的駆動源の駆動を停止する本発明の操作優先制御手段
を構成している。
次に、ボタン機構330及びリング機構331が可動演出手段として機能する三例を説
明する。一例目としては、始動口(第一始動口1420、第二始動口1421)への入賞
に伴う大当り判定に基づいて、液晶表示装置640に変動表示される装飾図柄において、
図134(A)に示すように、左右の装飾図柄401,403が同一図柄で揃いリーチ態
様が表示されると共に(同図中には、左右の装飾図柄が「7」で揃った場合を例示)、中
装飾図柄402がノーマルリーチの変動態様で表示される。このとき、ボタン機構330
及びリング機構331は、それぞれ停止状態にある。即ち、ボタン機構330のボタンキ
ャップ334を光装飾するフルカラーLED358及びリング機構331のリングキャッ
プ341を光装飾するフルカラーLED356は、それぞれ消灯状態にあり、また、リン
グ機構331のリングキャップ341を回転駆動するステッピングモータ344は、駆動
停止状態にある。
その後、図134(B)に示すように、ハズレを決定する中装飾図柄402(同図中に
は、「6」の中装飾図柄402が一旦停止表示された場合を例示)が一旦停止表示される
。また、この時点でも、ボタン機構330及びリング機構331は、それぞれ停止状態に
ある。そして、図134(C)に示すように、液晶表示装置640の表示はハズレ図柄を
停止表示した状態で、ボタン機構330及びリング機構331が演出駆動される。具体的
には、各フルカラーLED358,356の点灯・点滅駆動によってボタン機構330の
ボタンキャップ334及びリング機構331のリングキャップ341が発光し、これと同
時に、ステッピングモータ344の回転駆動によってリング機構331のリングキャップ
341が回転する。その後は、このようなボタン機構330及びリング機構331の演出
駆動が継続した状態で、液晶表示装置640の表示は、図134(D)に示すように、左
右の装飾図柄401,403が表示画面の左右上端側へそれぞれ移動して縮小表示される
と共に中装飾図柄402の変動が再開されて、スーパーリーチ変動に発展する。即ち、ボ
タン機構330及びリング機構331は、その演出駆動によって、液晶表示装置640で
の装飾図柄のノーマルリーチ変動からスーパーリーチ変動への発展契機となる演出を行う
ようになっている。
二例目としては、始動口(第一始動口1420、第二始動口1421)への入賞に伴う
大当り判定に基づいて、液晶表示装置640に変動表示される装飾図柄において、図13
5(A)に示すように、左右の装飾図柄401,403が同一図柄で揃いリーチ態様が表
示され、中装飾図柄402がリーチ変動を行った後に一旦、ハズレ図柄が停止表示される
(同図中には、「7・6・7」のハズレ図柄が一旦停止表示された場合を例示)。このと
き、ボタン機構330及びリング機構331は、それぞれ停止状態にある。その後、図1
35(B)に示すように、液晶表示装置640の表示はハズレ図柄を停止表示した状態で
、ボタン機構330及びリング機構331が演出駆動される。具体的には、各フルカラー
LED358,356の点灯・点滅駆動によってボタン機構330のボタンキャップ33
4及びリング機構331のリングキャップ341が発光し、これと同時に、ステッピング
モータ344の回転駆動によってリング機構331のリングキャップ341が回転する。
そして、上記したようなボタン機構330及びリング機構331の演出駆動が継続した
状態で、液晶表示装置640の表示は、図135(C)に示すように、ハズレを決定する
中装飾図柄402から大当りを決定する中装飾図柄402に切り替わり、最終的な表示結
果として大当り図柄が液晶表示装置640に導出される(同図中には、「7・7・7」の
大当り図柄が導出された場合を例示)。即ち、ボタン機構330及びリング機構331は
、その演出駆動によって、液晶表示装置640での装飾図柄のハズレ図柄から大当り図柄
への切り替わり契機となる演出を行うようになっている。
三例目としては、始動口(第一始動口1420、第二始動口1421)への入賞に伴う
大当り判定に基づいて、液晶表示装置640に変動表示される装飾図柄において、図13
6(A)に示すように、左右の装飾図柄401,403が同一図柄で揃いリーチ態様が表
示され、中装飾図柄402がリーチ変動を行った後に一旦、非確変大当り図柄が停止表示
される(同図中には、「6・6・6」の非確変大当り図柄が一旦停止表示された場合を例
示)。このとき、ボタン機構330及びリング機構331は、それぞれ停止状態にある。
その後、図136(B)に示すように、液晶表示装置640の表示は非確変大当り図柄を
停止表示した状態で、ボタン機構330及びリング機構331が演出駆動される。具体的
には、各フルカラーLED358,356の点灯・点滅駆動によってボタン機構330の
ボタンキャップ334及びリング機構331のリングキャップ341が発光し、これと同
時に、ステッピングモータ344の回転駆動によってリング機構331のリングキャップ
341が回転する。
そして、上記したようなボタン機構330及びリング機構331の演出駆動が継続した
状態で、液晶表示装置640の表示は、図136(C)に示すように、非確変大当り図柄
から確変大当り図柄に切り替わり、最終的な表示結果として確変大当り図柄(特別表示結
果)が液晶表示装置640に導出される(同図中には、「7・7・7」の確変大当り図柄
が導出された場合を例示)。即ち、ボタン機構330及びリング機構331は、その演出
駆動によって、液晶表示装置640での装飾図柄の非確変大当り図柄から確変大当り図柄
への切り替わり契機となる演出を行うようになっている。
なお、実施形態中に記載したように、選択操作を遊技者の代行で行う場合、操作検出手
段で検出できる程度に必要最小限度、操作部を回転駆動するだけで事足りるが、演出の一
端を担う操作部としては、遊技者が明らかに回転していることを認識できるように、回転
し続けることが望ましい。
また、操作部を動作させる電気的駆動源は、実施形態中に記載したステッピングモータ
に限定するものではないが、操作部を回転駆動する電気的駆動源とした場合には、以下に
示す理由からステッピングモータを電気的駆動源として用いることが望ましい。
例えば、操作部の回転駆動状態において遊技者の指触により停止させられることが頻繁
にあると予想されるが、ステッピングモータであれば、弱めに励磁して回転していれば簡
単に脱調するため、安全性を確保できる。また、操作部の停止後も、回転のための励磁を
続ければ、その感触が遊技者の指に伝わるため遊技者にとっては新鮮な驚きが得られる。
さらには、逆に、操作部が停止状態を維持する程度の弱い励磁をステッピングモータに与
えれば、操作部を回転させる際にクリック感を生じさせることができ、操作性が向上する
また、ディテントトルク(無励磁保持トルク)が大きなモータを選定すれば、励磁さえ
も必要としない。また、例えば、電気的駆動源としてDCモータを使った場合、操作部の
回転駆動状態において強制的に停止させられると電機子電圧(逆起電力)が無くなるため
大電流が流れてしまい、発熱や耐久性の点で好ましくない。それに比べステッピングモー
タではそのような心配が生じない。以上のような理由で電気的駆動源はステッピングモー
タであることが望ましい。
ところで、前述したリング機構331の可動演出手段としての機能において、リング機
構331を構成するリングキャップ341の回転動作は、リーチ変動の発展、ハズレ図柄
から大当り図柄への切り替わり、非確変大当り図柄から確変大当り図柄への切り替わり、
の各演出契機として行われることで、結果として、予告演出として機能するようになって
いる。そこで、このようなリング機構331の予告演出として、リーチ変動の発展時に、
リングキャップ341の回転動作の態様によって発展するリーチ変動の大当り信頼度を遊
技者に認識させるようにしてもよい。以下、このような構成を図137及び図138を参
照して説明する。図137(A)〜(D)は可動演出手段として機能するリング機構33
1と、これに対応する液晶表示装置640の表示画面との一例を示す説明図であり、図1
38は演出制御処理における回転予告制御処理を示すフローチャートである。
先ず、図137(A)に示すように、左右の装飾図柄401,403が同一図柄で揃い
リーチ態様が表示された後(同図中には、左右の装飾図柄が「7」で揃った場合を例示)
、中装飾図柄402がノーマルリーチの変動態様で表示されてハズレを決定する中装飾図
柄402(同図中には、「6」の中装飾図柄402が一旦停止表示された場合を例示)が
一旦停止表示される。その後、図137(B)に示すように、液晶表示装置640の表示
はハズレ図柄を停止表示した状態で、ボタン機構330及びリング機構331が演出駆動
される。具体的には、各フルカラーLED358,356の点灯・点滅駆動によってボタ
ン機構330のボタンキャップ334及びリング機構331のリングキャップ341が発
光し、これと同時に、ステッピングモータ344の回転駆動によってリング機構331の
リングキャップ341が回転する。なお、このようなボタン機構330及びリング機構3
31の演出駆動が開始されると同時に、液晶表示装置640には、「リングの回転を停止
して下さい」の文字410が表示されて、遊技者にリングキャップ341の回転動作を停
止することを促すようになっている。
そして、発展するリーチ変動が大当り信頼度の低いとき、言い換えればノーマルリーチ
変動からロングリーチ変動(第一の演出態様)に発展するときは、図137(C)に示す
ように、回転動作中のリングキャップ341を遊技者が手Hで掴み、強制的にリングキャ
ップ341の回転動作が停止されると、これをリング機構331のフォトスイッチ360
a,360bが検出して、ボタン機構330及びリング機構331の演出駆動を停止する
(第一態様動作制御手段)。具体的には、各フルカラーLED358,356の点灯・点
滅駆動を停止することでボタンキャップ334及びリングキャップ341の発光を停止し
、これと同時に、ステッピングモータ344の回転駆動を停止することでリングキャップ
341の回転を停止する。また、これに伴い、液晶表示装置640の表示は、左右の装飾
図柄401,403が表示画面の左右上端側へ移動することなく、中装飾図柄402の変
動が再開されて、大当り信頼度の低いロングリーチ変動に発展する。
一方、発展するリーチ変動が大当り信頼度の高いとき、言い換えればノーマルリーチ変
動からスーパーリーチ変動(第二の演出態様)に発展するときは、図137(D)に示す
ように、回転動作中のリングキャップ341を遊技者が手Hで掴むと、強制的にリングキ
ャップ341の回転動作が停止される。但し、この場合には、これをリング機構331の
フォトスイッチ360a,360bが検出しても、ボタン機構330及びリング機構33
1の演出駆動を継続する(第二態様動作制御手段)。これにより、ボタンキャップ334
及びリングキャップ341の発光は継続して行われる。また、遊技者は、回転動作中のリ
ングキャップ341を強制的に手Hで押し止めた状態が続くため、リングキャップ341
を駆動するステッピングモータ344から振動を受けることになる。なお、このようなス
テッピングモータ344の振動は、リングキャップ341を指触した当該遊技者だけが実
感できるものである。そして、これに伴い、液晶表示装置640の表示は、左右の装飾図
柄401,403が表示画面の左右上端側へそれぞれ移動して縮小表示されると共に中装
飾図柄402の変動が再開されて、大当り信頼度の高いスーパーリーチ変動に発展する。
即ち、リング機構331は、その演出駆動(回転動作)によって、液晶表示装置640で
の装飾図柄のノーマルリーチ変動からの発展を予告すると共に、遊技者がリングキャップ
341を掴んだ状態で回転動作を継続するか否かによって発展するリーチ変動の大当り信
頼度が高いか否かを予告するようになっている。また、この装飾図柄のノーマルリーチ変
動からの発展予告は、遊技者がリングキャップ341を指触しなければ分からない。この
ため、遊技者は、リングキャップ341を指触するかしないかで、予告を受けるか否かの
選択が可能となり、結果として、遊技の楽しみ方の幅が広がるようになっている。
ここで、周辺制御基板2830によるリング機構331の回転予告制御処理について、
図138を参照して説明する。図138において、周辺制御基板2830は、先ず、主制
御基板2094側から回転予告コマンドを受信したか否かを判別する(ステップS151
)。回転予告コマンドは、液晶表示装置640での装飾図柄のリーチ変動に伴ってリング
機構331(リングキャップ341)を回転動作させる予告演出を実行する際、主制御基
板2094側から周辺制御基板2830側に送られるコマンド信号である。ステップS1
51で回転予告コマンドが受信されないときは、そのまま回転予告制御処理を終了する。
一方、ステップS151で回転予告コマンドが受信されると、周辺制御基板2830は、
ステッピングモータ344を駆動制御してリングキャップ341を回転動作させる(ステ
ップS152)。なお、このとき、リング機構331の回転予告として、フルカラーLE
D356を点灯・点滅駆動してリングキャップ341を光装飾する。
次に、リングキャップ341が回転動作を継続しているか否か、言い換えればフォトス
イッチ360a,360bによる操作検出信号に変化があるか否かを判別する(ステップ
S153)。ステップS153で遊技者がリングキャップ341を掴むことなくリングキ
ャップ341の回転動作が継続しいるとき、即ち、操作検出信号に変化があるときは、リ
ーチ変動に伴う予告演出として行われるリングキャップ341の回転制御時間(例えば、
10秒)が経過したか否かを判別する(ステップS154)。そして、リングキャップ3
41の回転制御時間が経過しても、遊技者によってリングキャップ341の回転動作が停
止されないときは、そのままステップS157へ移行してリングキャップ341の回転動
作と光装飾を停止させて、回転予告制御処理を終了する。
一方、ステップS153で遊技者がリングキャップ341を掴んでリングキャップ34
1の回転動作が停止されたとき、即ち、操作検出信号に変化がなくなったときは、次に、
リング機構331の回転予告を伴うリーチ変動が大当り信頼度の高いスーパーリーチ変動
であるか否かを判別する(ステップS155)。なお、ステップS155の判別は、主制
御基板2094側から周辺制御基板2830側に送られる変動パターンコマンドが、リン
グ機構331の回転予告を伴う大当り信頼度の高いスーパーリーチ変動のコマンドである
か否(リング機構331の回転予告を伴う大当り信頼度の低いロングリーチ変動のコマン
ドである)かによって判別される。ステップS155で変動パターンコマンドがスーパー
リーチ変動のコマンドではなく大当り信頼度の低いロングリーチ変動のコマンドのときは
、そのままステップS157へ移行してリングキャップ341の回転動作と光装飾を停止
させて、回転予告制御処理を終了する。即ち、大当り信頼度の低いロングリーチ変動に伴
う予告演出としてリング機構331の回転予告が行われた場合、遊技者がリングキャップ
341を掴んでリングキャップ341の回転動作を停止させると、リングキャップ341
の回転制御時間(例えば、10秒)を待たずに遊技者がリングキャップ341の回転動作
を停止させた時点で、ステッピングモータ344とフルカラーLED356の駆動を停止
して、リング機構331による回転予告を終了するよになっている。
また、ステップS155で変動パターンコマンドが大当り信頼度の高いスーパーリーチ
変動のコマンドのときは、リングキャップ341の回転制御時間(例えば、10秒)が経
過したか否かを判別する(ステップS156)。そして、リングキャップ341の回転制
御時間が経過すると、ステップS157へ移行してリングキャップ341の回転動作と光
装飾を停止させて、回転予告制御処理を終了する。即ち、大当り信頼度の高いスーパーリ
ーチ変動に伴う予告演出としてリング機構331の回転予告が行われた場合、遊技者がリ
ングキャップ341を掴んでリングキャップ341の回転動作を停止させてもその時点で
はリング機構331の回転予告を継続させて、リングキャップ341の回転制御時間(例
えば、10秒)が経過すると、ステッピングモータ344とフルカラーLED356の駆
動を停止して、リング機構331による回転予告を終了するよになっている。
なお、上記したリング機構331の回転予告では、遊技者がリングキャップ341の回
転動作を停止した後の態様で、発展するリーチ変動の大当り信頼度を遊技者に認識させる
構成となっているが、このような構成を、ハズレ図柄から大当り図柄への切り替わりの有
無、あるいは非確変大当り図柄から確変大当り図柄への切り替わりの有無を遊技者に認識
させるものとしてもよい。以下、このような構成について、図139及び図140を参照
して説明する。図139(A)〜(D)は可動演出手段として機能するリング機構331
と、これに対応する液晶表示装置640の表示画面との一例を示す説明図であり、図14
0(A)〜(D)は可動演出手段として機能するリング機構331と、これに対応する液
晶表示装置640の表示画面との一例を示す説明図である。
先ず、ハズレ図柄から大当り図柄への切り替わりの有無を遊技者に認識させる構成とし
ては、図139(A)に示すように、左右の装飾図柄401,403が同一図柄で揃いリ
ーチ態様が表示された後(同図中には、左右の装飾図柄が「7」で揃った場合を例示)、
中装飾図柄402がノーマルリーチの変動態様で表示されてハズレを決定する中装飾図柄
402(同図中には、「6」の中装飾図柄402が一旦停止表示された場合を例示)が一
旦停止表示される。その後、図139(B)に示すように、液晶表示装置640の表示は
ハズレ図柄を停止表示した状態で、ボタン機構330及びリング機構331が演出駆動さ
れる。具体的には、各フルカラーLED358,356の点灯・点滅駆動によってボタン
機構330のボタンキャップ334及びリング機構331のリングキャップ341が発光
し、これと同時に、ステッピングモータ344の回転駆動によってリング機構331のリ
ングキャップ341が回転する。なお、このようなボタン機構330及びリング機構33
1の演出駆動が開始されると同時に、液晶表示装置640には、「リングの回転を停止し
て下さい」の文字410が表示されて、遊技者にリングキャップ341の回転動作を停止
することを促すようになっている。
そして、ハズレ図柄から大当り図柄への切り替わりがないとき(第一の演出態様)は、
図139(C)に示すように、回転動作中のリングキャップ341を遊技者が手Hで掴み
、強制的にリングキャップ341の回転動作が停止されると、これをリング機構331の
フォトスイッチ360a,360bが検出して、ボタン機構330及びリング機構331
の演出駆動を停止する(第一態様動作制御手段)。具体的には、各フルカラーLED35
8,356の点灯・点滅駆動を停止することでボタンキャップ334及びリングキャップ
341の発光を停止し、これと同時に、ステッピングモータ344の回転駆動を停止する
ことでリングキャップ341の回転を停止する。また、この場合、液晶表示装置640の
表示は、左・中・右の装飾図柄401,402,403の停止結果が替わることなく、そ
のままハズレ図柄が最終的な表示結果として導出される(同図中には、「7・6・7」の
ハズレ図柄が最終的な表示結果として導出された場合を例示)。
一方、ハズレ図柄から大当り図柄への切り替わりがあるとき(第二の演出態様)は、図
139(D)に示すように、回転動作中のリングキャップ341を遊技者が手Hで掴むと
、強制的にリングキャップ341の回転動作が停止される。但し、この場合には、これを
リング機構331のフォトスイッチ360a,360bが検出しても、ボタン機構330
及びリング機構331の演出駆動を継続する(第二態様動作制御手段)。これにより、ボ
タンキャップ334及びリングキャップ341の発光は継続して行われる。また、遊技者
は、回転動作中のリングキャップ341を強制的に手Hで押し止めた状態が続くため、リ
ングキャップ341を駆動するステッピングモータ344から振動を受けることになる。
なお、このようなステッピングモータ344の振動は、リングキャップ341を指触した
当該遊技者だけが実感できるものである。そして、これに伴い、液晶表示装置640の表
示は、中装飾図柄402の停止結果が切り替わり、大当り図柄が最終的な表示結果として
導出される(同図中には、「7・7・7」の大当り図柄が最終的な表示結果として導出さ
れた場合を例示)。また、この大当り図柄への切り替わり予告は、遊技者がリングキャッ
プ341を指触しなければ分からない。このため、遊技者は、リングキャップ341を指
触するかしないかで、予告を受けるか否かの選択が可能となり、結果として、遊技の楽し
み方の幅が広がるようになっている。
次に、非確変大当り図柄から確変大当り図柄への切り替わりの有無を遊技者に認識させ
る構成としては、図140(A)に示すように、左右の装飾図柄401,403が同一図
柄で揃いリーチ態様が表示され、中装飾図柄402がリーチ変動を行った後に一旦、非確
変大当り図柄が停止表示される(同図中には、「6・6・6」の非確変大当り図柄が一旦
停止表示された場合を例示)。このとき、ボタン機構330及びリング機構331は、そ
れぞれ停止状態にある。その後、図140(B)に示すように、液晶表示装置640の表
示は非確変大当り図柄を停止表示した状態で、ボタン機構330及びリング機構331が
演出駆動される。具体的には、各フルカラーLED358,356の点灯・点滅駆動によ
ってボタン機構330のボタンキャップ334及びリング機構331のリングキャップ3
41が発光し、これと同時に、ステッピングモータ344の回転駆動によってリング機構
331のリングキャップ341が回転する。なお、このようなボタン機構330及びリン
グ機構331の演出駆動が開始されると同時に、液晶表示装置640には、「リングの回
転を停止して下さい」の文字410が表示されて、遊技者にリングキャップ341の回転
動作を停止することを促すようになっている。
そして、非確変大当り図柄から確変大当り図柄への切り替わりがないとき(第一の演出
態様)は、図140(C)に示すように、回転動作中のリングキャップ341を遊技者が
手Hで掴み、強制的にリングキャップ341の回転動作が停止されると、これをリング機
構331のフォトスイッチ360a,360bが検出して、ボタン機構330及びリング
機構331の演出駆動を停止する(第一態様動作制御手段)。具体的には、各フルカラー
LED358,356の点灯・点滅駆動を停止することでボタンキャップ334及びリン
グキャップ341の発光を停止し、これと同時に、ステッピングモータ344の回転駆動
を停止することでリングキャップ341の回転を停止する。また、この場合、液晶表示装
置640の表示は、左・中・右の装飾図柄401,402,403の停止結果が替わるこ
となく、そのまま非確変大当り図柄が最終的な表示結果として導出される(同図中には、
「6・6・6」の非確変大当り図柄が最終的な表示結果として導出された場合を例示)。
一方、非確変大当り図柄から確変大当り図柄への切り替わりがあるとき(第二の演出態
様)は、図140(D)に示すように、回転動作中のリングキャップ341を遊技者が手
Hで掴むと、強制的にリングキャップ341の回転動作が停止される。但し、この場合に
は、これをリング機構331のフォトスイッチ360a,360bが検出しても、ボタン
機構330及びリング機構331の演出駆動を継続する(第二態様動作制御手段)。これ
により、ボタンキャップ334及びリングキャップ341の発光は継続して行われる。ま
た、遊技者は、回転動作中のリングキャップ341を強制的に手Hで押し止めた状態が続
くため、リングキャップ341を駆動するステッピングモータ344から振動を受けるこ
とになる。なお、このようなステッピングモータ344の振動は、リングキャップ341
を指触した当該遊技者だけが実感できるものである。そして、これに伴い、液晶表示装置
640の表示は、左・中・右の装飾図柄401,402,403の停止結果が切り替わり
、確変大当り図柄が最終的な表示結果として導出される(同図中には、「7・7・7」の
確変大当り図柄が最終的な表示結果として導出された場合を例示)。また、この確変大当
り図柄への切り替わり予告は、遊技者がリングキャップ341を指触しなければ分からな
い。このため、遊技者は、リングキャップ341を指触するかしないかで、予告を受ける
か否かの選択が可能となり、結果として、遊技の楽しみ方の幅が広がるようになっている
また、リング機構331が選択演出時に二者択一の操作手段として機能する場合、液晶
表示装置640の表示に合わせてリングキャップ341を回転動作させることで、選択演
出時におけるリングキャップ341の操作方法を遊技者に分かり易く説明するようにして
もよい。以下、この構成について図141を参照して説明する。図141(A)〜(C)
は操作説明手段として機能するリング機構331と、これに対応する液晶表示装置640
の表示画面との一例を示す説明図である。
先ず、図141(A)に示すように、選択演出時における液晶表示装置640の表示と
して、スーパーリーチの変動態様を選択する画像が液晶表示装置640に表示される。具
体的には、変動態様Aの選択肢画像404a(同図中には、「A」の文字を例示)と変動
態様Bの選択肢画像404b(同図中には、「B」の文字を例示)とが横並びで表示され
、その下方には、リング機構331(リングキャップ341)が時計方向と反時計方向と
に交互に回転すると共に選択決定用のボタン機構330(ボタンキャップ334)が押圧
される画像405bと、「操作リングで選択して下さい」の文字406bとが表示される
ことで、リング機構331(リングキャップ341)の回転操作で変動態様の選択を遊技
者に促す表示が行われる。
その後、図141(B)に示すように、変動態様A,Bの各選択肢画像404a,40
4bの下方には、リング機構331(リングキャップ341)が時計方向に回転すると共
に選択決定用のボタン機構330(ボタンキャップ334)が押圧される画像405dと
、「「A」を選択するときは」の文字406dとが表示されることで、変動態様Aを選択
するときはリングキャップ341を時計方向に回転操作してボタンキャップ334を押圧
操作する旨が遊技者に説明される。また、このとき、リングキャップ341は、時計方向
に回転するリングキャップ341の画像405dと同様に、ステッピングモータ344の
駆動によって実際に時計方向に回転され、さらには、このステッピングモータ344の回
転動作を遊技者に認識させるべく、フルカラーLED356の点灯・点滅駆動によってリ
ングキャップ341が光装飾される(操作実演制御手段)。
その後は、変動態様A,Bの各選択肢画像404a,404bの下方には、図141(
C)に示すように、リング機構331(リングキャップ341)が反時計方向に回転する
と共に選択決定用のボタン機構330(ボタンキャップ334)が押圧される画像405
eと、「「B」を選択するときは」の文字406eとが表示されることで、変動態様Bを
選択するときはリングキャップ341を反時計方向に回転操作してボタンキャップ334
を押圧操作する旨が遊技者に説明される。また、このとき、リングキャップ341は、反
時計方向に回転するリングキャップ341の画像405dと同様に、ステッピングモータ
344の駆動によって実際に反時計方向に回転され、さらには、このステッピングモータ
344の回転動作を遊技者に認識させるべく、フルカラーLED356の点灯・点滅駆動
によってリングキャップ341が光装飾される(操作実演制御手段)。
即ち、上記した構成によれば、液晶表示装置640によって選択演出が実行されるとき
は、液晶表示装置640の表示によって選択肢の選択方法を遊技者に説明すると共に、そ
の選択方法となるリングキャップ341の回転操作を実際にリングキャップ341を回転
動作させることで視覚的に分かり易く遊技者に説明するようになっている。
また、上記したような操作説明手段として機能するリング機構331の構成としては、
選択演出時にのみ限定するものではなく、例えば、前述した図128のリーチ演出時の操
作説明として機能するようにしてもよい。以下、この構成について図142を参照して説
明する。図142(A)〜(C)は操作説明手段として機能するリング機構331と、こ
れに対応する液晶表示装置640の表示画面との一例を示す説明図である。
先ず、前記図128(B)と同様に図142(A)に示すように、左右の装飾図柄40
1,403が同一図柄で揃いリーチ態様が表示され(同図中には、左右の装飾図柄が「7
」で揃った場合を例示)、その後、中装飾図柄402の変動継続に伴い、左右の装飾図柄
401,403が表示画面の左右上端側へそれぞれ移動して縮小表示されてノーマルリー
チ変動からスーパーリーチ変動に発展する。このとき、リングキャップ341は、ステッ
ピングモータ344の駆動停止によって回転動作が停止され、また、フルカラーLED3
56の駆動停止によってリングキャップ341は消灯状態にある。
そして、図142(B)に示すように、スーパーリーチの変動態様として、左右の装飾
図柄401,403とは異なる図柄でハズレを決定する中装飾図柄402a(同図中には
、「6」の中装飾図柄を例示)と、左右の装飾図柄401,403と同一の図柄で大当り
を決定する中装飾図柄402b(同図中には、「7」の中装飾図柄を例示)とが横並びで
表示され、その下方には、リング機構331(リングキャップ341)が時計方向へ回転
する画像405aと「操作リングを回して下さい」の文字406aとが表示されることで
、リング機構331(リングキャップ341)の時計方向への回転操作を遊技者に促す表
示が行われる。このとき、リングキャップ341は、時計方向に回転するリングキャップ
341の画像405dと同様に、ステッピングモータ344の駆動によって実際に時計方
向に回転され、さらには、このステッピングモータ344の回転動作を遊技者に認識させ
るべく、フルカラーLED356の点灯・点滅駆動によってリングキャップ341が光装
飾される(操作実演制御手段)。その後、図142(C)に示すように、ハズレを決定す
る中装飾図柄402aが大当りを決定する中装飾図柄402bを押し出す演出表示が開始
されると、これに伴って、リングキャップ341の回転動作及び光装飾は停止される。こ
のように図142に示す構成では、液晶表示装置640の表示に合わせてリングキャップ
341を回転動作させることで、リーチ演出時におけるリングキャップ341の操作方法
を遊技者に分かり易く説明するようになっている。
以上のように、本実施形態の構成によれば、演出手段で操作演出が実行される場合、当
該操作演出が実行制御される以前に、電気的駆動源の駆動によって演出手段の演出内容に
影響を与え得る操作部の動きを実演することで、操作手段の操作部の手動操作を遊技者に
教示するようになっている。これにより、操作演出の実行時に操作部の操作方法を直接理
解させることができるので、当該遊技機での遊技に対してまだ不慣れな遊技者に操作手段
を設計者の想定通りに操作させることができる。また、この構成によれば、演出手段の演
出内容に影響を与え得る操作部の動きを実際に実演して遊技者に見せることができるので
、単に表示装置の説明画面等で遊技者に操作部の手動操作を促すような構成に比べて、分
かり易く且つ遊技者にインパクトを与えて操作部の手動操作を遊技者に教えることができ
る。
また、演出手段は、図柄を変動表示して表示結果を停止表示する図柄表示手段から構成
され、演出制御手段は、当落判定手段の判定結果に基づいて図柄の変動表示を行って所定
期間経過後に判定結果に応じた図柄の表示結果を停止表示すると共に、当落判定手段によ
り遊技者に利益を付与すべき判定がなされたときに図柄をリーチ態様で表示した後にリー
チ演出を実行して表示結果として特定表示結果を停止表示する図柄表示制御手段から構成
される。この場合、図柄表示手段による図柄の変動表示によって当落判定手段による当落
判定を盛り上げて演出することができ、なお且つ、図柄の表示結果によって判定結果を遊
技者に認識させることができるので、視覚的な興趣の低下を抑制することができる。
また、演出制御手段は、操作検出手段による操作部の動作検出に基づいて複数の選択肢
のうちいずれかを遊技者に選択させる選択演出を演出手段で実行する選択演出制御手段を
含み、操作実演制御手段は、操作演出として選択演出が実行されるときに、操作部を動作
させることで操作部を手動操作して複数の選択肢のうちいずれかを選択することを遊技者
に教示する。この場合、演出手段により複数の選択肢のうちいずれかを遊技者に選択させ
る選択演出が実行される場合、当該選択演出に応じて操作部を手動操作して選択肢を選択
することを遊技者に教えるように操作部を動作させる。このため、選択演出に応じて手動
操作する操作部の動きを実際に実演して遊技者に見せることができ、分かり易く且つ遊技
者にインパクトを与えて操作部の手動操作を遊技者に教えることができる。
また、選択演出の実行時に、予め定めた選択方法で複数の選択肢のうちいずれかの選択
肢を遊技者による操作部の手動操作を代行して選択すべく、電気的駆動源を駆動制御して
操作部を動作させる選択代行動作制御手段を備え、該選択代行動作制御手段は、操作部の
動作中に遊技者による当該操作部の手動操作が操作検出手段によって検出されると、遊技
者による操作部の手動操作を優先すべく、電気的駆動源の駆動を停止する操作優先制御手
段を含む。この場合、演出手段による選択演出の実行時に、遊技者が操作部を手動操作す
ることなく、予め定めた選択方法で選択肢を代行して選択するようになっている。このた
め、選択演出時に操作部を手動操作することが面倒な作業であると思うような遊技者に対
して、そのような操作を強いることがなく、快適な遊技内容を提供することができる。
また、選択代行動作制御手段による選択代行を実行するか否かを遊技者の意思に応じて
決定する選択代行決定手段を備える。この場合、選択演出が実行される以前に選択代行決
定手段の決定に基づいて、操作部による選択操作を代行するか否かを決定しておくことが
できるので、操作部を操作する意思が遊技者にあるか否かを明確にした状態で遊技を進行
させることができ、ひいては、操作部の手動操作を楽しみに思う遊技者、及び操作部の手
動操作を楽しみに思わない遊技者、全ての遊技者に対して快適な遊技内容を提供すること
ができる。
また、選択代行動作制御手段は、選択演出の実行時における検出有効期間内で操作検出
手段による動作検出がない場合、予め定めた選択方法で選択代行を行う。この場合、操作
検出手段による動作検出、言い換えれば、遊技者の操作部による選択操作に対して検出有
効期間を設け、該検出有効期間内に選択操作が行われないときは、予め定めた選択方法で
選択代行を行うようになっているので、選択演出をスムーズに進行させることができる。
また、選択代行動作制御手段は、選択演出の実行時における検出有効期間内で操作検出
手段による動作検出がない場合、当該選択演出以前に実行された複数回の選択演出におい
て、電気的駆動源の非駆動時での操作検出手段による動作の検出割合が所定割合よりも高
いか否かを判定する動作割合判定手段と、該動作割合判定手段により検出割合が所定割合
よりも高いと判定されると、操作検出手段による操作の検出有効期間を延長する有効期間
延長手段と、を含む。この場合、選択代行決定手段によって選択代行することが決定され
ているにも拘わらず選択演出の実行時に遊技者による操作部の選択操作がないときは、当
該選択演出以前に実行された複数回の選択演出での操作検出手段による動作の検出割合、
言い換えれば、遊技者によって操作部が操作された割合が所定割合よりも高いか否かを判
定する。そして、操作検出手段による動作の検出割合が所定割合よりも高い場合は、選択
演出において比較的頻繁に操作部を操作する遊技者であると判断し、遊技者の選択操作に
対して猶予を持たせるべく検出有効時間を延長する。これにより、操作部の操作を楽しみ
に思う遊技者に対して検出有効時間を長引かせることで、ユーザーニーズに応じた遊技内
容とすることができる。
また、選択代行動作制御手段は、複数の選択肢のうち予め決まった特定の選択肢を選択
することを予め定めた選択方法として選択代行を行う。この場合、選択演出の実行時に選
択肢を代行して選択する場合、複数の選択肢のうち予め決まった特定の選択肢を代行して
選択する構成にできるので、いずれの遊技者に対しても平等な態様で選択代行を実行する
ことができる。
また、選択代行動作制御手段は、複数の選択肢のうち遊技者による選択割合が最も高い
選択肢を選択することを予め定めた選択方法として選択代行を行う。この場合、選択演出
の実行時に選択肢を代行して選択する場合、複数の選択肢のうち遊技者による選択割合が
最も高い選択肢を代行して選択する構成にできるので、遊技者の選択傾向を反映させて選
択代行を実行することができる。
また、操作部は、電気的駆動源としてのモータの駆動に基づいて回転動作を行うリング
部材から構成される。この場合、演出手段による操作演出に応じてリング部材を回転動作
させることで、演出手段の演出をより斬新に盛り上げることができる。
また、リング部材は、透光性の材料から形成され、その内部にはリング部材を光装飾す
る発光手段が設けられる。この場合、回転動作するリング部材の内部を発光手段で光装飾
することができるので、リング部材に対する視覚的な興趣の低下をより一層抑制すること
ができる。
なお、上記実施形態では、遊技機としてパチンコ機1を示したが、パチンコ機以外の遊
技機、例えば、パチスロ機や、パチンコ機とパチスロ機とを融合させてなる遊技機等であ
っても本発明を適用することができる。
1 パチンコ機
3 本体枠
4 遊技盤
5 扉枠
329 操作リングユニット
330 ボタン機構
331 リング機構
334 ボタンキャップ
336 プランジャー
336a 検出突起
341 リングキャップ
342 リングギア
344 ステッピングモータ
351 遮蔽板
352 LED基板
353 LED・スイッチ基板
354 ユニット基体
356 フルカラーLED
358 フルカラーLED
359 フォトスイッチ
360a,360b フォトスイッチ
640 液晶表示装置
1404 開閉入賞装置
1420 第一始動口
1421 第二始動口
2094 主制御基板
2830 周辺制御基板

Claims (1)

  1. 所定条件の成立に基づいて遊技者に利益を付与すべきか否かの判定を行う当落判定手段と、該当落判定手段によって当選判定がなされたことに基づいて遊技者に利益を付与する利益付与状態に制御する利益付与状態制御手段と、遊技に伴う演出を行う演出手段と、前記当落判定手段の判定結果に基づいて前記演出手段による演出を制御する演出制御手段と、前記演出手段による所定の演出態様に応じて、電気的駆動源の駆動に基づき遊技者に視認可能に動作する可動体と、を備えた遊技機であって、
    前記可動体は、前記電気的駆動源の駆動状態においても遊技者が指触可能に構成されると共に、当該可動体の動作を検知するための動作検出手段が設けられ、
    前記演出制御手段は、前記動作検出手段による前記可動体の動作検出に応じて、前記演出手段の演出内容に影響を与える制御を行う動作検出演出制御手段を含み、
    前記遊技機は、前記演出手段により前記所定の演出態様が実行されるときに、前記電気的駆動源を駆動制御して前記可動体を動作させることで、当該所定の演出態様が実行される旨を遊技者に予告する予告動作制御手段を備え、
    前記予告動作制御手段は、前記演出手段により前記所定の演出態様が特定の演出態様となる場合、遊技者が前記可動体の動作を制止すると、前記電気的駆動源の駆動を停止する動作制御手段と、を含むことを特徴とする遊技機。
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