JP5539246B2 - 連成解析システム - Google Patents
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この解析手法としては、以下の2通りが知られている。
第1に、二層ゾーンモデルにより解析が知られている。これは、対象空間を煙層と空気層に分割して、煙の流動を解析する。
この手法によれば、各層内では温度などの物理量が均一であると仮定して計算を行うため、短い計算時間で解析結果を得ることができる。
一方、CFDモデルでは、解析条件の設定に手間がかかるうえに、解析にかかる時間が非常に長くなる。
具体的には、火災が発生した室など、詳細な煙の流れを把握したい空間についてはCFDモデルを適用し、この空間に連通する室や廊下については二層ゾーンモデルを適用する。
さらに、各解析から得られる物理量を双方向で連成させることで連成解析を実現した。具体的には、二層ゾーンモデル解析から得られる圧力および温度をCFDモデル解析に取り入れるとともに、CFDモデル解析から得られる各セルの圧力、温度、および流速を、質量流量およびエネルギー量の分配を介して二層ゾーンモデル解析に取り入れた。これにより、連成解析を確実に実現できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る連成解析システム1の構成を示すブロック図である。
連成解析システム1は、CFDモデル解析手段10と、連成処理手段20と、二層ゾーンモデル解析手段30と、を備える。
二層ゾーンモデル解析手段30は、対象空間に二層ゾーンモデルを適用して解析する手段であり、対象空間を煙層と空気層とに分割して、煙層および空気層の圧力や温度を計算するものである。
連成処理手段20は、CFDモデル解析手段10で計算されたデータを加工して、二層ゾーンモデル解析手段30に受け渡すデータを生成するものである。
Room2については二層ゾーンモデルを適用し、二層ゾーンモデル解析手段30により、上部の煙層と下部の空気層とに2分割して、層毎に圧力および温度を算定する。
以下、連成解析システム1の1サイクルの処理について、図3のフローチャートを参照しながら説明する。
具体的には、静圧、位置圧、前回のサイクルで求めたRoom1の流速から得られる動圧、およびサブグリッドスケールでの乱流エネルギーをまとめて、Room1における境界面の圧力とする。さらに、前回のサイクルで求めた境界面(図2に示す開口)での流入出の方向に応じて、Room2の温度をRoom1の境界面の温度とする。
ステップS2では、CFDモデル解析手段10により、Room2が与える影響を考慮して、Room1の各セルの圧力を算定する。
ステップS6では、連成処理手段20により、ステップS5で求めたRoom1の層境界高さおよび前回のサイクルで求めたRoom2の層境界高さに基づいて、Room1とRoom2との境界面における質量流量およびエネルギー量を分配する。
ステップS8では、二層ゾーンモデル解析手段30により、Room2の圧力値が収束しているか否かを判定する。この判定がYesである場合には、ステップS9に移り、Noである場合には、ステップS7に戻る。
ステップS9では、二層ゾーンモデル解析手段30により、Room2の層境界高さ、煙層および空気層の温度、ならびに圧力を算定する。
すなわち、Room2の圧力および温度がRoom1の境界面のセルの圧力、温度、および流速に与える影響を、以下のように算定する。
二層ゾーンモデルが適用されたRoom2がCFDモデルが適用されたRoom1の境界面のセルkに与える圧力をP|interface、流速をU|interface、温度をT|interfaceとする。
また、流速U|interfaceについては、以下の式(4)で表される。
すなわち、前回のサイクルで求めたRoom2の空気層温度に基づいて、Room1の上部層と下部層との境界である層境界高さを、以下の手順で算定する。
まず、図5に示すように、CFDモデルが適用されたRoom1の境界面のセルを、高温セルまたは低温セルに分類する。
具体的には、境界面のセルを特定の閾値を基準として分類するのではなく、セルの温度がRoom2の空気層の温度以上である場合、このセルを高温セルとし、セルの温度がRoom2の空気層の温度未満である場合、このセルを低温セルとする。
次に、Room1の層境界高さZRoom1を、高温セルの面積と低温セルの面積とで按分して決定する。すなわち、低温領域の最高高さをZ1、高温領域の最低高さをZ2とし、層境界高さZRoom1を以下の式(7)に従って求める。
すなわち、ステップS5の処理で求めたRoom1の層境界高さおよび前回のサイクルで求めたRoom2の層境界高さに基づいて、境界面における質量流量、エネルギー量を、以下の手順で分配する。
図6(A)、(B)に示すように、CFDモデルが適用されたRoom1は上部層および下部層に分割され、二層ゾーンモデルが適用されたRoom2は煙層および空気層に分割される。
そして、表1に示すように、Room1の層境界の高さ、Room2の層境界の高さ、および煙の流れ方向の組合せで場合分けを行って、質量流量M、エネルギー量Uの流入出量を設定する。
噴流プルームの質量流量MPlumeを以下の式(15)に従って求める。また、噴流プルームのエネルギー量EPlumeを以下の式(16)に従って求める。
以下、Qfは開口噴流プルームにおける点火源の発熱速度、Z0は点火源からRoom2の煙層下端までの高さ、ZはRoom1の上部層下端からRoom2の煙層下端までの高さである。
(1)Room1にCFDモデルを適用して解析することで、詳細な性状を把握する。一方、Room2に二層ゾーンモデルを適用して解析することで、大まかな性状を把握する。このように解析方法を使い分ける連成解析により、計算時間を短縮しつつ十分に詳細な解析結果を得ることができる。
この連成解析では、各解析から得られる物理量を双方向で連成させた。具体的には、二層ゾーンモデル解析から得られる圧力および温度をCFDモデル解析に取り入れ、CFDモデル解析から得られる各セルの圧力、温度、および流速を質量流量およびエネルギー量の分配を介して二層ゾーンモデル解析に取り入れた。よって、連成解析を確実に実現できる。
よって、ホール42内の煙の複雑な性状を把握できるので、防火シャッタなどの防火設備を適切な位置に配置したり居住者の避難経路を詳細に検討したりして、安全性を向上しつつ、施工コストを低減できる。
例えば、本実施形態では、Room1で火災が発生し、この火災による煙がRoom2に流れ込む現象を解析したが、これに限らず、Room2で火災が発生し、この火災による煙がRoom1に流れ込む現象を解析することも可能である。
また、本実施形態では、Room1、Room2の2室を解析対象としたが、これに限らず、3以上の室を解析対象としてもよい。
10…モデル解析手段
20…連成処理手段
30…二層ゾーンモデル解析手段
40…建物
41…居室
42…ホール
43…廊下
Claims (2)
- 開口で連通する2つの対象空間のうち一方にCFDモデルを適用して解析し、他方に二層ゾーンモデルを適用して解析する連成解析システムであって、
前回求めた前記他方の対象空間の圧力および温度が前記一方の対象空間の境界面における各セルの圧力、温度、および流速に与える影響を算定し、CFDモデル解析により、当該影響を考慮して、前記一方の対象空間の境界面における各セルの圧力、温度、および流速を算定するCFDモデル解析手段と、
当該一方の対象空間の境界面における各セルの温度、および、前記他方の対象空間の前回の解析結果に基づいて、前記一方の対象空間の上部層と下部層との境界である層境界高さを算定し、当該一方の対象空間の層境界高さおよび前回求めた前記他方の対象空間の層境界高さに基づいて前記2つの対象空間の境界面における質量流量およびエネルギー量を分配する連成処理手段と、
当該分配された質量流量およびエネルギー量に基づいて、二層ゾーンモデル解析により前記他方の対象空間の煙層と空気層との境界である層境界高さ、圧力、および温度を算定する二層ゾーンモデル解析手段と、を備えることを特徴とする連成解析システム。 - 前記連成処理手段は、噴流プルームによる周辺空気の巻き込み量も考慮して、前記2つの対象空間の境界面における質量流量およびエネルギー量を分配することを特徴とする請求項1に記載の連成解析システム。
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