JP5533894B2 - 外れ値検出装置、外れ値検出方法、プログラム及び車両故障診断システム - Google Patents
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Description
・マハラノビス距離
・One−Class Support Vector Machine(以下、「OC−SVM」と省略。)
・Local
Outlier Factor(以下、「LOF」と省略。)
マハラノビス距離では、データセットが多変量正規分布に従うことを仮定しており、データセットが多変量正規分布では記述できない場合、すなわちデータセットが非線形の場合、適切な外れ値を検出することができない。
OC−SVMでは、解が求まり易い凸最適化問題を解くことによって、超平面を求めることができる。また、非線形写像を用いるので、非線形なデータセットに適用できる。
LOFも、非線形なデータセットに適用できる。
前述の通り、マラハノビス距離は、データセットが非線形の場合、適切な外れ値を検出することができないという問題がある。
また、OC−SVMは、データ数が多い場合、最適化問題を解く為に時間がかかる。データ数をNとすると、何ら工夫をしなければ、OC−SVMの計算量のオーダーはО(Nの3乗)である。
また、LOFは、計算負荷も比較的高い。データ数をNとすると、何ら工夫をしなければ、LOFの計算量のオーダーはО(Nの2乗)である。
第1の発明によって、非線形のデータセットに対して、パラメータチューニング作業を行うことなく、実用的な時間内に外れ値の検出を支援又は実行することができる。
これによって、データ数をN、ノード数をDとすると、少なくとも、第1の発明の計算量のオーダーは、О(N×D)であり、OC−SVMやLOFよりも優位である。
これによって、データセットの特性について事前に何も情報を持っていない場合にも、適切な外れ度合を算出することができる。
また、第1の発明は、例えば、前記外れ度合と閾値を比較することによって、外れ値を検出する検出手段、を更に具備しても良い。
本発明の実施形態では、与えられたデータセットの中から、データ密度が低い領域に属するデータを外れ値として見つける外れ値検出問題を解く。
最初に、クレジット取引を例にして、「データセット」について説明する。例えば、クレジット取引のデータセットとして、顧客の性別、顧客の年齢、取引金額の3種類の情報の組み合わせが単一のデータとして与えられる場合を考える。そして、x1=(男性、25歳、1万円)、x2=(女性、30歳、2万円)の2個のデータが、データセットとして与えられる場合を考える。
データの各次元は、カテゴリ属性又は数値属性のいずれかである。上記の例では、顧客の性別がカテゴリ属性、顧客の年齢や取引金額が数値属性である。
Memory)、RAM(Random Access Memory)等によって構成される。
ROMは、不揮発性メモリであり、外れ値検出装置1のブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。
RAMは、揮発性メモリであり、記憶部12、ROM、記録媒体等からロードしたプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、制御部11が各種処理を行う為に使用するワークエリアを備える。
これらの各プログラムコードは、制御部11により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて各種の手段として実行される。
通信制御部14は、通信制御装置、通信ポート等を有し、外れ値検出装置1とネットワーク間の通信を媒介する通信インタフェースであり、ネットワークを介して、他のコンピュータ間との通信制御を行う。ネットワークは、有線、無線を問わない。
入力部15を介して、外れ値検出装置1に対して、操作指示、動作指示、データ入力等を行うことができる。
表示部16は、液晶パネル等のディスプレイ装置、ディスプレイ装置と連携して外れ値検出装置1のビデオ機能を実現するための論理回路等(ビデオアダプタ等)を有する。
バス18は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
以下では、外れ値検出装置1が単一のコンピュータによって実装されるものとして説明する。
生のデータセットに含まれる一部の次元(変量)が数値属性の場合、制御部11は、細かく区切って離散化し、デジタル化する。制御部11は、例えば、実数値を小数点第1位において四捨五入して整数値とし、コンピュータがint型として扱うことが可能な値に変換する。取り得る範囲が極端に狭い、または広い場合、制御部11は、適当な係数をかけて想定する範囲に満遍なく収まるようにする。また、尺度が異なるデータが混ざっている場合、制御部11は、平均0、分散1に標準化する。また、分布が極端に偏っている場合、制御部11は、対数変換なども行う。
また、数値属性の次元(変量)の場合であっても、取り得る値が少ない場合、例えば0〜3の整数値しか取らない場合、制御部11は、カテゴリ属性の次元(変量)として取り扱っても良い。また、カテゴリ属性の次元(変量)の場合であっても、取り得る値に何らかの距離の概念が導入できる場合、制御部11は、数値属性の次元(変量)として取り扱っても良い。
以下では、d1とe1のように最も左端のビットを「最上位ビット」(MSB:Most Significant Bit)、d3とe3のように最も右端のビットを「最下位ビット」(LSB:Least Significant Bit)とする。
S3における並び替えの処理は、データセットの特性について事前に何も情報を持っていない場合に有効である。
カテゴリ属性と数値属性を分けた理由は、一般にカテゴリ属性の取り得る値に対して距離の概念を導入することができず、数値属性と一緒に取り扱うことが困難だからである。
データセットの特性について事前に何も情報を持っていない場合、カテゴリ属性同士や数値属性同士は、どちらが上位になっても構わない。
図4に示すカルノー図30aは、図3に示すビット列22aの(d1,d2,d3)を縦、図3に示すビット列22bの(e1,e2,e3)を横に配置している。黒の正方形の1個分が、1個のデータに対応する。従って、図4に示すカルノー図30aには、19個の黒の正方形が図示されている。
二分決定グラフは、コンピュータにおいてポインタの配列で表現されるので、必要な記憶容量を減らすことができる。また、既約な順序付き二分決定グラフの場合、論理関数同士の演算がグラフのサイズにほぼ比例する程度の計算時間によって実行できる。グラフのサイズは、ノード数である。
図5に示す例では、楕円形状の32などがノードである。図3に示す並び替え後ビット列23の各ビットは、ブーリアン変数(「真」と「偽」のいずれかを取る変数)とみなすことができる。例えば、1番目のビットd1は、ノード32aに対応している。
順序付き二分決定グラフとは、(1)ノード同士に全順序関係が定義されている、(2)最上位ノードから定数ノードに至る全てのパスについて変数の出現順序が、全順序関係に矛盾しない、二分決定グラフである。ここで、図5に示す例では、33が最上位ノード(ルートノード)、34が定数ノードである。図5に示す例では、定数ノードは、「1」(「真」を意味する。)である。尚、最上位ノード及び定数ノードは特別なノードである為、通常のノードと符号を区別する。
既約な二分決定グラフとは、(1)冗長なノードを全て削除、(2)等価なノードを全て共有、という2つの簡約化規則がこれ以上適用できなくなるまで適用されている二分決定グラフである。
図5に示す二分決定グラフは、既約な順序付き二分決定グラフである。
最小項(Minterm)とは、ブーリアン変数の集合が与えられたとき、全てのブーリアン変数のリテラルを含む積項である。例えば、ブーリアン変数の集合が(a、b、c)のとき、a¬bcは最小項であり、a¬bは最小項ではない。尚、「¬b」は、bの否定を意味する。
最初に、制御部11は、定数ノードの最小項の数を算出する。定数ノードのPは2のn乗(nはブーリアン変数の数、すなわち、並び替え後ビット列23のビット数)であり、Nは0である。図3に示す通り、並び替え後ビット列23のビット数は「6」なので、定数ノードのP=2の6乗=64となる。従って、図7に示す定数ノード34については、P=64、N=0となる。
制御部11は、図6に示すように、(a)Else枝が否定枝ではない場合と、(b)Else枝が否定枝の場合に分けて、各ノードにおける最小項の数を算出する。
まず、図6(a)の場合について説明する。図6(a)では、ノード32dが算出対象のノード、Then枝によって接続された下位のノード32bのPの値がt_p(既知)及びNの値がt_n(既知)、並びに、Else枝によって接続された下位のノード32cのPの値がe_p(既知)及びNの値がe_n(既知)である。このとき、制御部11は、下位のノード32bと32cの算出結果を用いて、P=t_p/2+e_p/2、N=t_n/2+e_n/2の式によって、ノード32dの最小項の数を算出する。
次に、図6(b)の場合について説明する。図6(b)では、ノード32gが算出対象のノード、Then枝によって接続された下位のノード32eのPの値がt_p(既知)及びNの値がt_n(既知)、並びに、否定Else枝によって接続された下位のノード32fのPの値がe_p(既知)及びNの値がe_n(既知)である。このとき、制御部11は、下位のノード32eと32fの算出結果を用いて、P=t_p/2+e_n/2、N=t_n/2+e_p/2の式によって、ノード32gの最小項の数を算出する。
ここで、最上位ノードから辿って着目しているノードまでに否定枝を偶数回通るパスのことを、「P接続」という。また、最上位ノードから辿って着目しているノードまでに否定枝を奇数回通るパスのことを、「N接続」という。
図7を参照すると分かるように、最上位ノード33からノード32jまでのパスは、枝35a、枝35bを順に通るパスのみである。
枝35aはElse枝であり、ブーリアン変数d1が「0」であることに対応する。同様に、枝35bはElse枝であり、ブーリアン変数e1が「0」であることに対応する。それ以外のブーリアン変数d2、e2、d3、e3については、ドントケア(「ドントケア」とは、値が「0」でも「1」でも良いことを意味する。)となる。図8(a)に示す点線の矩形領域41aは、この領域を示しており、d1が「0」、e1が「0」、それ以外がドントケアの領域である。
更に、図8(a)に示すカルノー図30bは、カルノー図30aにおける矩形領域41aのパターンを4個繰り返したものである。そして、ノード32jのP接続の局所密度は、カルノー図30bの全体密度と一致する。つまり、図9に示すように、ノード32jのP接続の局所密度は、「0.25」である。
図7を参照すると分かるように、最上位ノード33からノード32kまでのパスは、枝35a、枝35b、枝35c、枝35dを順に通る第1のパスと、枝35a、枝35b、枝35e、枝35fを順に通る第2のパスの2つである。
第1のパスについては、ブーリアン変数d1が「0」、e1が「0」、d2が「1」、e2が「0」に対応する。それ以外のブーリアン変数d3、e3については、ドントケアとなる。図8(b)に示す点線の矩形領域41bは、この領域を示している。
また、第2のパスについては、ブーリアン変数d1が「0」、e1が「0」、d2が「0」、e2が「1」に対応する。それ以外のブーリアン変数d3、e3については、ドントケアとなる。図8(b)に示す点線の矩形領域41cは、この領域を示している。
更に、図8(b)に示すカルノー図30cは、カルノー図30aにおける矩形領域41b(又は41c)のパターンを16個繰り返したものである。そして、ノード32kのP接続の局所密度は、カルノー図30cの全体密度と一致する。つまり、図9に示すように、ノード32kのP接続の局所密度は、「0.25」である。
例えば、ノード32jのP接続の局所密度=ノード32jにおける最小項の数÷2のn乗=16/2の6乗=0.25である。また、例えば、ノード32kのP接続の局所密度=ノード32kにおける最小項の数÷2のn乗=16/2の6乗=0.25である。他のノードについても同様である。
尚、各ノードのN接続の局所密度は、「1−各ノードのP接続の局所密度」である。
以下、単一データ除外局所密度を、「LOO(Leave−One−Out)密度」と省略して記載する。LOO密度の算出処理は、図10を参照して説明する。
そして、制御部11は、ノードごとにLOO密度を算出する。
例えば、ノード32jのP接続のLOO密度は、0.25−1/(2の(2×2)乗)=0.25−1/16=3/16≒0.19となる。
また、例えば、ノード32jのN接続のLOO密度は、0.75−1/(2の(2×2)乗)=0.75−1/16=11/16≒0.69となる。
また、例えば、ノード32kのP接続のLOO密度は、0.25−1/(2の(1×2)乗)=0.25−1/4=0となる。
また、例えば、ノード32kのN接続のLOO密度は、0.75−1/(2の(1×2)乗)=0.75−1/4=0.5となる。
尚、定数ノード34については、LOO密度=max{0,局所密度−{2の(L×M)乗}の逆数}の式によって算出している。これは、LOO密度が負の値になることを避ける為である。但し、このことは本質的なことではなく、LOO密度が負の値になっても、本発明では特に問題はない。
制御部11は、データセットの中から1つずつ着目データを決定し、着目データごとに処理を実行する。以下では、着目データxとして、(d1,e1,d2,e2,d3,e3)=(1,0,0,1,1,0)の例を示す。
P接続のLOO密度を抽出するか、それとも、N接続のLOO密度を抽出するかについては、最上位ノードから辿って否定枝を通る回数によって決まる。つまり、制御部11は、最上位ノードから辿って否定枝を偶数回通る場合にはP接続のLOO密度を抽出し、最上位ノードから辿って否定枝を奇数回通る場合にはN接続のLOO密度を抽出する。
制御部11は、ノード32aについては、否定枝を1回通ることから、N接続のLOO密度「0.28」を抽出する。また、制御部11は、ノード32lについても、否定枝を1回通ることから、N接続のLOO密度「0.38」を抽出する。また、制御部11は、ノード32mについても、否定枝を1回通ることから、N接続のLOO密度「0.25」を抽出する。また、制御部11は、定数ノード34については、否定枝を2回通ることから、P接続のLOO密度「0」を抽出する。
結局、制御部11は、(0.28、0.38、0.25、0)を抽出する。
図13(a)に示すように、レベル0のLOO密度、すなわち定数ノード34のLOO密度は、1個の単位領域(=着目データx自身が占める領域)である矩形領域41dを全体領域としたときに、着目データx自身を除外したときのデータ密度に相当する。
また、図13(b)に示すように、レベル1のLOO密度、すなわちノード32mのLOO密度は、4個の単位領域である矩形領域41eを全体領域としたときに、着目データx自身を除外したときのデータ密度に相当する。
また、図13(c)に示すように、レベル2のLOO密度、すなわちノード32lのLOO密度は、16個の単位領域である矩形領域41fを全体領域としたときに、着目データx自身を除外したときのデータ密度に相当する。
また、図13(d)に示すように、レベル3のLOO密度、すなわちノード32aのLOO密度は、64個の単位領域である矩形領域41gを全体領域としたときに、着目データx自身を除外したときのデータ密度に相当する。
このように、抽出されたLOO密度は、階層局所密度(HLD:Hierarchical Local Densities)と言える。
また、制御部11は、抽出されたLOO密度の最大値に代えて、抽出されたLOO密度の平均値や中央値などを、着目データの外れ度合としても良い。
例えば、制御部11は、抽出されたLOO密度の中から、高いレベル(階層)のノードに係るLOO密度に基づいて、外れ度合を算出しても良い。図11に示す例であれば、制御部11は、「レベル3」、「レベル2」のノードに係るLOO密度(0.28、0.38)に基づいて外れ度合を算出しても良い。この場合も、制御部11は、最大値、平均値、中央値などを、着目データの外れ度合とすることができる。
制御部11は、データセットに含まれるデータの中から着目データを1つずつ決定し、観測領域から着目データに相当する領域を除去したときの着目データの周辺のデータ密度に基づいて、着目データの外れ度合を算出すれば良い。LOO密度は、観測領域から着目データに相当する領域を除去したときの着目データの周辺のデータ密度の1例である。
ところで、データセットの次元数が小さい場合、ノード数Dはあまり大きくならないことが多い。そこで、与えられたデータセットの次元数が大きい場合、次元縮約の手法を用いて次元数を小さくしても良い。適切な次元縮約を行えば、結果に影響を与えることなく、次元数を小さくすることができる。また、数値属性のデータを丸めて、ビット数を制限することによって、ノード数Dを小さくすることもできる。
従って、S4の二分決定グラフの構築処理を行う前に、適切な前処理を行うことによって、D≪Nとみなすことができる。つまり、計算量のオーダーは、О(Nの1乗)とみなすことができる。
そして、S9の閾値を変更しても、S1〜S8の処理を再度実行する必要はなく、S9の処理の計算負荷は無視できる程度に小さいことから、外れ値検出装置1は、実用的な時間内に外れ値の検出を支援又は実行することができる。
これによって、非線形のデータセットに対して、パラメータチューニング作業を行うことなく、実用的な時間内に外れ値の検出を支援又は実行することができる。
図14は、実施例1及び比較例に用いたデータセットを示す図である。図14に示すデータセットは、2次元空間において、夜空の月(Moon)と星(Star)の光を模式的にプロットしたものである。以下では、図14に示すデータセットを、MoonStarデータセットと呼ぶ。MoonStarデータセットの性質は、以下の通りである。
・人工的に発生させたデータ
・次元数M=2
・データの95%は三日月形状の領域内に分布し、残り5%はランダムに分布
・データ数N=1000、5000
図14(a)は、データ数N=1000のデータセットであり、MoonStar1000と呼ぶ。図14(b)は、データ数N=5000のデータセットであり、MoonStar5000と呼ぶ。いずれも、「○」が各データを示している。
比較例1では、OC−SVM(One−Class Support Vector Machine)において、非線形写像を決めるカーネルパラメータγを「0.5」、外れ値の割合を指定するパラメータvを「0.05」とした。
比較例2では、OC−SVMにおいて、非線形写像を決めるカーネルパラメータγを「2」、外れ値の割合を指定するパラメータvを「0.05」とした。
比較例3では、LOF(Local Outlier Factor)において、パラメータkを「10」とし、値の大きかった5%を外れ値と判定した。
比較例4では、LOFにおいて、パラメータkを「100」とし、値の大きかった5%を外れ値と判定した。
尚、OC−SVMの計算では、いずれも、統計計算言語Rのe1071ライブラリに含まれるsvm関数を使用した。また、LOFの計算では、いずれも、統計計算言語Rのdprepライブラリに含まれるlofactor関数を使用した。
以下では、計算精度についても、本発明の外れ値検出装置1の方が、OC−SVMやLOFよりも優位であることについて説明する。
21………データセット
22a、22b………ビット列
23………並び替え後ビット列
30a〜30c………カルノー図
31………二分決定グラフ
32a〜32m………ノード
33………最上位ノード
34………定数ノード
35a〜35f………枝
41a〜41g………矩形領域
Claims (8)
- データの次元数が1又は複数、かつデータ数が複数のデータセットから外れ値の検出を支援又は実行する外れ値検出装置であって、
前記データセットに含まれる各データを次元ごとにビット列に変換し、前記ビット列に基づいて、前記データセットの観測領域を構築する構築手段と、
前記データセットに含まれるデータの中から着目データを1つずつ決定し、前記観測領域から前記着目データに相当する領域を除去したときの前記着目データの周辺のデータ密度に基づいて、前記着目データの外れ度合を算出する算出手段と、
を具備する外れ値検出装置。 - 前記構築手段は、前記観測領域を二分決定グラフとして構築し、
前記算出手段は、各ノードにおける局所密度から単一データの密度換算値を引いた値を単一データ除外局所密度とし、更に、前記単一データ除外局所密度に基づいて、前記着目データの外れ度合を算出する
請求項1に記載の外れ値検出装置。 - 前記構築手段は、数値属性の次元に係る前記ビット列群を最上位ビットから最下位ビットの順に並び変えて、前記二分決定グラフを階層的に構築し、
前記算出手段は、前記二分決定グラフでの前記着目データを表すパスを探索し、階層が変化するノードに係る前記単一データ除外局所密度に基づいて、前記着目データの外れ度合を算出する
請求項2に記載の外れ値検出装置。 - 前記算出手段は、階層が変化するノードに係る前記単一データ除外局所密度の一部若しくは全部の最大値、中央値又は平均値を、前記着目データの外れ度合とする
請求項3に記載の外れ値検出装置。 - 前記外れ度合と閾値を比較することによって、外れ値を検出する検出手段、
を更に具備する請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の外れ値検出装置。 - データの次元数が1又は複数、かつデータ数が複数のデータセットから外れ値の検出を支援又は実行する外れ値検出方法であって、
前記データセットに含まれる各データを次元ごとにビット列に変換し、前記ビット列に基づいて、前記データセットの観測領域を構築する構築ステップと、
前記データセットに含まれるデータの中から着目データを決定し、前記観測領域において、前記着目データ自身が占める領域を除く前記着目データ周辺のデータ密度である着目データ除去局所密度を算出する算出ステップと、
を含む外れ値検出方法。 - コンピュータを、
データの次元数が1又は複数、かつデータ数が複数のデータセットから外れ値の検出を支援又は実行し、
前記データセットに含まれる各データを次元ごとにビット列に変換し、前記ビット列に基づいて、前記データセットの観測領域を構築する構築手段と、
前記データセットに含まれるデータの中から着目データを決定し、前記観測領域において、前記着目データ自身が占める領域を除く前記着目データ周辺のデータ密度である着目データ除去局所密度を算出する算出手段と、
を具備する外れ値検出装置として機能させる為のプログラム。 - データの次元数が1又は複数、かつデータ数が複数のデータセットから外れ値の検出を支援又は実行する外れ値検出装置と、車両データを収集するデータ収集装置と、を含む車両故障診断システムであって、
前記外れ値検出装置は、
前記データ収集装置によって収集される前記車両データを前記データセットとし、前記データセットに含まれる各データを次元ごとにビット列に変換し、前記ビット列に基づいて、前記データセットの観測領域を構築する構築手段と、
前記データセットに含まれるデータの中から着目データを1つずつ決定し、前記観測領域から前記着目データに相当する領域を除去したときの前記着目データの周辺のデータ密度に基づいて、前記着目データの外れ度合を算出する算出手段と、
前記外れ度合と閾値を比較することによって、外れ値を検出する検出手段と、
を具備する車両故障診断システム。
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