JP5512817B2 - 情報処理装置、情報処理方法、プログラム、および媒体 - Google Patents
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Description
図1は、第1の実施形態(実施例1ともいう)に係る情報処理装置100の構成を例示すブロック図である。同図に示すように、第1の実施形態に係る情報処理装置100は、対象情報を入力するキーボード、ポインティングデバイス等の入力手段11と、入力された対象情報を格納するメモリ12(本発明の記憶部に相当)と、対象情報を所定のプログラムに基づいて処理するCPU13と、入力された対象情報や処理後の対象情報を出力するディスプレイ等の出力手段14と、CPU13と入力手段11との間を接続するインターフェース15と、CPU13と出力手段14との間を接続するインターフェース16とを備える。
次に、第1の実施形態に係る情報処理装置100のメモリ12に格納される対象情報の構造、すなわちデータ構造について説明する。なお、本実施形態の情報処理装置100は、以下のデータ構造によって、処理対象のデータを記述し、記憶し、演算処理を行う。
情報処理装置100は、対象情報を式の形式で表現する。式は、和演算子“+”、積演算子“×”、第1の括弧“(”“)”、および第2の括弧“{”“}”によって記述される。第1の括弧が本発明の集合因子構成演算子に相当する。また、第2の括弧が本発明の順序構成演算子に相当する。このような対象情報の表現形式を式表現とも呼ぶ。
(a)識別子、単位元、および零元はいずれも式表現、すなわち、対象情報を記述する表現である。
(b)rとsとがともに、式表現である場合、r+sも式表現である。
(c)rとsとがともに、式表現である場合、r×sも式表現である。この場合、演算の結合の強さは、通常の代数と同様に、r×sの方が、r+sよりも強い。
(d)rが式表現である場合、(r)、{s}も式表現である。
本実施形態において、式表現r、s、t、yは、次の代数の性質を有する。
(a)結合律
r+(s+t)=(r+s)+t;r×(s×t)=(r×s)×t;
(b)可換律
r+s=s+r;
なお、本実施形態の式表現では、積演算子の可換律は成立しない。したがって、積演算子で複数の因子が結合されている場合に、個々の因子位置が情報(あるいは意味)を持つ。すなわち、因子は、いわゆる位置を指定してされた位置パラメータとしての機能を有する。「積演算子の可換律は成立しない」ことは、本発明の積演算子が「順序を持つ因子の列として複数の識別子を結合する」ことに相当する。
(c)積演算の単位元
r×ε=ε×r=r;
(d)積演算、和演算の零元
r×Φ=Φ×r=Φ;r+Φ=r;
(e)分配率
r×(s+t)=r×s+r×t;(r+s)×t=r×t+s×t;
(f)
{r+s}×{t+u}={r×t+s×u};
集合情報は、項の組み合わせ、あるいは、項の和として、定義される。ここで、それぞれの項は集合ID(本発明の第1の識別因子に相当)となる識別子と値となる識別子の積、すなわち、集合ID×値として定義される。ただし、値は、複数の識別子の積であってもよい。集合の情報の式表現は、典型的には、集合ID×値1+集合ID×値2+・・・である。
A×a1+A×a2+A×a3、b1×B+b2×B×B、果物×リンゴ+果物×バナナ+果物×ミカン、野菜×キャベツ+野菜×キュウリ+野菜×ゴボウ、社員×A+社員×B+社員×C
すなわち、集合情報は、集合IDで識別される集合に所属する項の組み合わせを記述し、メモリ12に記憶される。この場合、社員Cが退職し、社員Dと社員Eが入社した場合には、社員×A+社員×B+社員×Cのようにメモリ12に格納される。
トポロジー空間情報は、トポロジーIDとなる識別子と部分集合の和との積によって以下のように記述される。すなわち、トポロジーID×(部分集合の和)である。ここで、部分集合は、部分集合を識別する部分集合IDと、その部分集合に含まれる項の和との積で表現される。すなわち、部分集合ID×(項の和)である。ただし、項には、さらに項の和を第1の括弧“()”または第2の括弧”{}”で組み合わせたもの、およびそれらの積が含まれてもよい。
T×(ABC×(ab1+ac2+bc3)+A×(ab1+ac2)+B×(ab1+bc3)+C(ac2+bc3))、
果物×(全種×(リンゴ+バナナ+ミカン)+赤×リンゴ+黄×(バナナ+ミカン))、果物×(全種×(リンゴ+バナナ+ミカン)+丸×(リンゴ+ミカン)+細長×バナナ)、
野菜×(全種×(大根+キュウリ+ゴボウ)+太×大根+細×(キュウリ+ゴボウ))、会社×(社員×(社員1+社員2+社員3+社員4)+営業×(社員1+社員2)+経理×(社員3+社員4))、等である(この例で、読点“、”は、式の構成要素ではなく、例の区切りである)。この場合に、最後の例について、例えば、総務が新設され、社員5が採用され、総務に配属された場合には、情報処理装置100は、会社×(社員×(社員1+社員2+社員3+社員4+社員5)+営業×(社員1+社員2)+経理×(社員3+社員4)+総務×社員5)のように記述し、メモリ12に格納することができる。
接着空間情報は、トポロジー空間情報に含まれる2つの部分集合Xと部分集合Yに対して、それぞれの部分に含まれる部分集合を関係付けることで構成される。本実施形態では、この関係付けによって発生する関係を同値関係という。
空間情報Tid×(部分集合T−T0)+トポロジー空間情報Uid×(部分集合U−U0)、である。ここで、部分集合T0におけるpの左因子および部分集合T0におけるpの右因子が、ともに、本発明の第1の被接着因子に相当する。また、部分集合U0におけるqの左因子および部分集合U0におけるqの右因子が、ともに、本発明の第2の被接着因子に相当する。
今、以下のような果物のトポロジー空間情報と、野菜のトポロジー空間情報の和、すなわち、果物×(全種×(リンゴ+バナナ+ミカン)+丸×(リンゴ+ミカン)+細長×バナナ)+野菜×(全種×(大根+キュウリ+ゴボウ)+太×大根+細×(キュウリ+ゴボウ))がメモリ12に記憶されているとする。
果物×細長×バナナ
+果物×(全種×(リンゴ+バナナ+ミカン)+丸×(リンゴ+ミカン))
+野菜×細×(キュウリ+ゴボウ)
+野菜×(全種×(大根+キュウリ+ゴボウ)+太×大根)
となる。
{果物+野菜}×{細長+細}{バナナ+(キュウリ+ゴボウ)}
+果物×(全種×(リンゴ+バナナ+ミカン)+丸×(リンゴ+ミカン))
+野菜×(全種×(大根+キュウリ+ゴボウ)+太×大根)、のように構成される。
+伝票ID2枚目(A{ε+B+C{C1+C2}+D+E{E1+E2}}(a{ε+b+c{c1+c2}+d+e{e1+e2}}))
+MEMO(1(あいう)+2(ABC))
+・・・という伝票の束、およびメモMEMOを記述する情報がメモリ12に格納されていた場合を考える。ここで、MEMOを1枚目の伝票の右上に、位置を指定して張り付ける例を示す。
伝票ID1枚目(A{ε+B+C{C1+C2}+D+E{E1+E2}}(a{ε+b+c{c1+c2}+d+e{e1+e2}}+位置(右下)))+伝票ID1枚目×位置(右上)
+伝票ID2枚目(A{ε+B+C{C1+C2}+D+E{E1+E2}}(a{ε+b+c{c1+c2}+d+e{e1+e2}}))
+MEMO(2(ABC))+MEMO(1(あいう))
+・・・
ここで、”1”と”右上”の関係付けを指定し接着すると、接着情報は、
{伝票ID1枚目×位置+MEMO}{右上+1}{ε+(あいう)}+剰余の部分集合を含む情報、として構成される。このように、接着情報は、相互に構造上の共通性がない2つの対象情報について、それぞれの接着前の構造を維持した状態で、2つの対象情報結合し、メモリ12に格納することができる。
セル空間情報は、事物、組織、人などに関する現実世界の属性、あるいは人が取り扱う概念の属性と、その属性に対応する属性値とを有する情報である。属性は、キー属性とその他の属性とに分かれる。キー属性は属性値によって情報が識別できる属性であり、データベースの検索においてキーとして使用できる値に対応する。セル空間情報で、属性値(またはその並び)は、インスタンスと呼ばれ、従来のデータベースのレコードに相当する。それぞれのインスタンスは、インスタンスIDと呼ぶ識別情報を有する。また、キー属性、あるいは、その他の属性が複数個ある場合には、キー属性、あるいは、その他の属性は、第2の括弧“{”と“}”とによって順序が維持された因子の形式で記述される。すなわち、いわゆるベクトル形式にて属性とその対応する属性値が記述される。
セル空間ID×(キー属性×{ε+(その他の属性の和)}
×((インスタンスID×{ε+(値の和)})の和))
で構成される。
セル空間情報の例は、
果物id×(名前{ε+形+色}(リンゴ{ε+丸+赤}+ミカン{ε+丸+黄}+バナナ{ε+細長+黄}))
+野菜id×(名前{ε+形状+色}(大根{ε+太+白}+キュウリ{ε+細+緑}+ゴボウ{ε+細+茶}))
で示すことができる。この例では、従来のリレーショナルモデルで、果物テーブル、野菜テーブルとして記述されていた情報が、式表現で記述される。なお、この例は、2つのセル空間情報(果物と野菜)を含むことから、統合セル空間情報とも呼ばれる。
果物id×バナナ×形×細長
+野菜id×形状×(キュウリ+ゴボウ)細
+果物id×(名前{ε+形+色}(リンゴ{ε+丸+赤}+ミカン{ε+丸+黄}+バナナ{ε+黄}))
+野菜id×(名前{ε+形状+色}(大根{ε+太+白}+キュウリ{ε+緑}+ゴボウ{ε+茶}))
となる。次に、果物のうちの属性“形”が値“細長”を有する部分集合と、野菜のうちの属性“形状”が値“細”を有する部分集合との関係付けを指定し、同値関係を設定する。そして、この同値関係によって接着空間情報を作成すると、
{果物id×形×バナナ+野菜id×形状×(キュウリ+ゴボウ)}{細長+細}{ε+ε}
+果物id×(名前{ε+形+色}(リンゴ{ε+丸+赤}+ミカン{ε+丸+黄}+バナナ{ε+黄}))
+野菜id×(名前{ε+形状+色}(大根{ε+太+白}+キュウリ{ε+緑}+ゴボウ{ε+茶}))
となる。
以下、従来のデータ構造である表およびツリー構造が、本実施形態のデータ構造でどのように記述できるかを示す。
位置表現式は、式表現中での識別子の位置を示す表現形式ということができる。位置表現式は、絶対位置情報ともいう。式表現としては、識別子と、順序を持つ因子の列として複数の識別子を結合する積演算子と、識別子および因子の列として結合された複数の識別子のいずれかまたは両方から項の組み合わせを構成する和演算子と、によって記述される情報を例示できる。したがって、識別子の位置、すなわち、位置表現式は、式表現中でのそれぞれの識別子が含まれる項の位置と、項の中でのそれぞれの識別子が含まれる因子の位置とによって記述できる。なお、情報処理装置100の処理対象という意味で、位置表現式は、対象情報と呼んでもよい。実施例1では、識別子の左側に識別子の位置を示す位置情報を付加した表現形式を例示する。ただし、位置表現式は、識別子の右側に識別子の位置を示す情報を付加した表現形式であってもよい。
例えば、識別子A、B、Cを含む式表現A+B+Cは、位置表現では、<1×1>A+<2×1>B+<3×1>Cである。すなわち、<1×1>Aは、第1の項の第1の因子に相当する識別子がAであることを示す。また、<2×1>Bは、第2の項の第1の因子に相当する識別子がBであることを示す。
式表現A×(B+C×(D+E))+F×(G+H)を位置表現式に変換すると以下のようになる。
例2の式表現で、識別子Bは、第1項中の第2因子中にある。また、第2因子は、第1の括弧”(”と”)”とで囲まれている。そこで、識別子Bの位置表現は、まず、(1×2)を含む。そして、識別子Bは、第2因子中の()内で、第1の項の第1の因子となっている。そこで、識別子Bの位置表現は、(1×2)<1×1>Bとなる。
<1×1>A+(1×2)<1×1>B+(1×2)<2×1>C+(1×2){2×2}<1×1>D+(1×2){2×2}<2×1>E+<2×1>F+{2×2}<1×1>G+{2×2}<2×1>H
このようにして、第1の括弧と第2の括弧とを組み合わせて位置情報を作成することによって、項の因子が第1の括弧と第2の括弧の組み合わせによる階層的な式表現を含む場合も、一意的に、式表現中の識別子の位置を記述できる。
図6に、式表現を位置表現式に変換する変換関数のフローチャートを例示する。情報処理装置100は、メモリ12に実行可能に展開されたコンピュータプログラムを実行し、変換関数の処理を実行する。情報処理装置100のCPU13は、位置情報算出部として、図6の処理を実行する。ここで、変換関数の呼び出しインターフェースは、ret=S(X);と仮定する。ここで、Xは、関数に入力される式表現である。また、retは、変換関数の呼び出し元に引き渡される戻り値である。
処理例1として、図10に示すデータベースに対する処理を説明する。図10のデータベースは、例えば、社員マスタと呼ばれる。図10の表の各行がレコードに相当する。ただし、図10で1行目は、説明行であり、実際のレコードではない。図10で、社員マスタの各レコードは、コード、氏名、年齢、所属の各フィールドを有する。ここで、コード、氏名、年齢、所属は、各フィールドの属性ということができる。また、各フィールドに格納されるデータは値ということができる。例えば、社員名のフィールドに、”社員A”が格納されているレコードを取得する場合、データベース管理システムに対して、社員名=社員Aという指定を行い、検索を実行する。この指定は、属性=値による指定ということができる。
ただし、”・・・”は、省略を表す。上記式表現を位置表現で記述すると以下のようになる。ただし、数1では、社員A、および社員B以外の位置表現式は、省略されている。
[数1]
<1×1>社員+(1×2)<1×1>社員コード+(1×2)[1×2]<1×1>+ (1×2)[1×2]<2×1>社員名+(1×2)[1×2]<3×1>所属+(1×2)[1×2]<4×1>年齢+(1×2)(1×3)<1×1>K10+(1×2)(1×3)[1×2]<1×1>+ (1×2)(1×3)[1×2]<2×1>社員A+(1×2)(1×3)[1×2]<3×1>土木+ (1×2)(1×3)[1×2]<4×1>30歳+(1×2)(1×3)<2×1>K11+(1×2)(1×3)[2×2]<1×1>+ (1×2)(1×3)[2×2]<2×1>社員B+(1×2)(1×3)[2×2]<3×1>建築+ (1×2)(1×3)[2×2]<4×1>29歳+・・・
図11に、数1で例示される式表現をリレーショナルデータベース(以下、RDBという)に格納したときの表を例示する。図11では、第1行目は、説明行であり、実際のデータベースのレコードではない。図11の第2行以下にデータベースのレコードが例示されている。図11のデータベースで、それぞれのレコードは、第1のフィールドに絶対位置情報、第2列のフィールドに値を格納する。ここで、絶対位置情報は、それぞれの識別子の位置表現式である。また、値は、絶対位置情報のフィールドに格納されたそれぞれの位置表現式で特定される、式表現中の位置での識別子である。したがって、数1ような式表現から、それぞれの識別子の位置表現式を求めることにより、通常のRDB管理システムを利用して、位置表現式と、その位置表現式に対応する識別子との関係を取得できる。
すなわち、RDB機能を利用して、値=“社員名”の絶対位置情報を検索(select 絶対位置情報 where 値=’社員名’) すると、図12のように、”(1×2)[1×2]<2×1>”という位置表現式と、”社員名”という識別子が取得できる。
数1において、所属が土木の社員の情報は、以下のように検索できる。
この処理は、上記処理例1の(1)で”社員名”に代えて、”所属”を指定するものであり、処理の手順は、処理例1と同様である。
この処理では、上記処理例1の代わりに、値=”土木”として、処理例1との(2)と同様の処理を実行すると、図17のようなレコードが取得される。そして、図17で得られたそれぞれの位置表現(1×2)(1×3)[1×2]<3×1>、(1×2)(1×3)[10×2]<3×1>、(1×2)(1×3)[20×2]<3×1>から、関連情報を取得するための位置表現(1×2)(1×3)[1×2]*、(1×2)(1×3)[10×2]*、(1×2)(1×3)[20×2]*を作成し、RDB機能により検索し、該当する{}型因子の位置表現を取得すればよい。また、取得した{}型の因子の上位の値、すなわち、{}型因子に隣接する識別子を取得すればよい。
例えば、社員Bの所属を建築から営業に変更するには、以下の手順となる。すなわち、情報処理装置100は、処理例1の(1)(2)と同様の手順によって、社員Bの情報を取得する。図18に、社員Bの関連情報を例示する。
処理例3を式表現に対する商演算で実現する処理例を説明する。ここでは、まず、商演算について説明する。
商演算処理は、式表現を記述する集合から、指定された因子(識別子を含む)を含む式表現(項、あるいは要素)と、そのような因子を含まない式表現とに分離する処理である。商演算処理のアプリケーションインターフェースは、例えば、戻り値=divide(商演算される式表現、商演算する因子、商の式表現、剰余の式表現);のように定義できる。本実施形態で、商演算は、“商演算する因子”を含む式表現を取り出す処理となる。そのため、商演算する因子のことを、同値関係を指定する因子ともいう。
[数3]
cell(id{ε+A+B+C}(1{ε+a1+b1+c1}+2{ε+a2+b2+c2}));
次に、ステップS302では、CPU13は、演算後の商(商項ともいう、ここでは、項2で表す)を初期化する。このとき、項2の値は、Φ(空、または0)である。
[数4]
cell×id{ε+A+B+C}×1{ε+a1+b1+c1};
図21Bおよび図21Cに、数3の式表現に対して、サブルーチン1が実行された場合の式1、項1、項2、項3、因子1、および式2の変化を示す。図21Bおよび図21Cの第1行目は、各列の要素、すなわち、図21A中の該当する処理を示す番号、式1、項1、項、項3、因子1、および式2を示している。第2行以下の各行は、一連の処理ステップであり、図21B上から下へ、さらに、図21Cの上から下へ実行される。
[数5]
cell(id{ε+A+B+C}(Φ+2{ε+a2+b2+c2}));
図22Bおよび図22Cに、数3の式表現に対して、サブルーチン2が実行された場合の式1、項1、項4、因子1、および式3の変化を示す。図22Bおよび図22Cの第1行目は、各列の要素、すなわち、図22A中の該当する処理を示す番号、式1、項1、項、項4、因子1、および式3を示している。第2行以下の各行は、一連の処理ステップであり、図22Bの表の上から下へ、さらに、図22Cの表の上から下へ実行される。
商演算を用いて、社員Bの所属を建築から営業に変更するには、以下の手順となる。すなわち、処理例1の(1)(2)と同様の手順によって、社員Bの情報を取得する。その結果、社員Bの関連情報の式表現として、以下の数6が得られる。
[数6]
社員×(社員コード×{ε+社員名+所属+年齢}×(K10×{ε+社員A+土木+30歳}));
さらに、数6の式表現を識別子”所属”で商演算することにより、以下の数7の式表現を取得する。
[数7]
社員×(社員コード×{++所属+}×(+K11×{++建築+}));
そして、属性=”所属”に対応する値=”建築”を”営業” に修正する。その結果、以下の数8が得られる。
[数8]
社員×(社員コード×{++所属+}×(+K11×{++営業+}));
修正された式表現を絶対位置情報へ変換して、以下の変更部分をRDBに上書きする。RDBには、図20に示したレコードが出力される。
図23に、ツリー構造を例示する。例えば、A=実行予算、B=発注1、C=発注2、D=検収11、E=検収12、F=検収21、G=検収22である。
[数9]A×(B×(D+E)+C×(F+G))
情報処理装置100は、数9の式表現を図6の変換関数で位置表現式に変換し、RDBに格納する。すると、図24のようなデータベースのレコードが得られる。
実施例1で述べた、式表現を示す記号、位置表現式を示す記号は、例である。したがって、例えば、和演算子、積演算子、集合因子構成演算子、順序因子構成演算子に代えて、他の記号を用いてもよい。また、位置表現<i×j>(i×j){i×j}に代えて、他の記号を用いてもよい。
12 メモリ
13 CPU
14 出力部
15、16 インターフェース
100 情報処理装置
Claims (20)
- 識別子と、順序を持つ因子の列として複数の識別子を結合する積演算子と、識別子および因子の列として結合された複数の識別子のいずれかまたは両方から項の組み合わせを構成する和演算子と、によって記述される対象情報を記憶する記憶部と、
前記対象情報中のそれぞれの着目する識別子について、前記それぞれの着目する識別子が含まれている着目項の前記対象情報内での位置と前記それぞれの着目する識別子の前記着目項内での位置とを含む位置表現式を算出する位置情報算出部と、を備え、
前記いずれかの項が因子の列を含み、前記因子の列に含まれるいずれかの因子がさらに項の組み合わせの順序を維持しないで前記項の組み合わせを関係付ける集合因子構成演算子によって形成される集合因子を含む場合に、前記位置情報算出部は、前記着目項中の集合因子の位置に加えて、前記集合因子中の項の組み合わせ中でのそれぞれの着目する識別子が含まれる因子内着目項の位置と前記因子内着目項中での前記それぞれの着目する識別子の位置を算出する情報処理装置。 - 前記いずれかの項が因子の列を含み、前記因子の列に含まれるいずれかの因子がさらに項の組み合わせの順序を維持して前記項の組み合わせを関係付ける順序因子構成演算子によって形成される順序因子を含む場合に、前記位置情報算出部は、前記着目項中の順序因子の位置に加えて、前記順序因子中の項の順序中でのそれぞれの着目する識別子が含まれる因子内着目項の位置と前記因子内着目項中での前記それぞれの着目する識別子の位置をさらに算出する請求項1に記載の情報処理装置。
- 識別子と、順序を持つ因子の列として複数の識別子を結合する積演算子と、識別子および因子の列として結合された複数の識別子のいずれかまたは両方から項の組み合わせを構成する和演算子と、によって記述される対象情報を記憶する記憶部と、
前記対象情報中のそれぞれの着目する識別子について、前記それぞれの着目する識別子
が含まれている着目項の前記対象情報内での位置と前記それぞれの着目する識別子の前記着目項内での位置とを含む位置表現式を算出する位置情報算出部と、を備え、
前記いずれかの項が因子の列を含み、前記因子の列に含まれるいずれかの因子がさらに項の組み合わせの順序を維持して前記項の組み合わせを関係付ける順序因子構成演算子によって形成される順序因子を含む場合に、前記位置情報算出部は、前記着目項中の順序因子の位置に加えて、前記順序因子中の項の順序中でのそれぞれの着目する識別子が含まれる因子内着目項の位置と前記因子内着目項中での前記それぞれの着目する識別子の位置をさらに算出する情報処理装置。 - 前記因子の列に含まれるいずれかの因子がさらに項の組み合わせの順序を維持しないで前記項の組み合わせを関係付ける集合因子構成演算子によって形成される集合因子、または、前記因子の列に含まれるいずれかの因子がさらに項の組み合わせの順序を維持して前記項の組み合わせを関係付ける順序因子構成演算子によって形成される順序因子を含み、前記和演算子、積演算子、集合因子構成演算子、および順序因子構成演算子の組み合わせによって前記集合因子中または順序因子中のいずれかの項がさらに集合因子中の項または順序因子中の項を含む、階層構造が複数階層に渡って形成されている場合に、前記位置情報算出部は、前記それぞれの階層において、前記それぞれの着目する識別子が含まれている着目項の位置と、前記着目項中でのそれぞれの着目する識別子の位置とを含む位置表現式を算出する請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
- 前記それぞれの着目する識別子についての位置表現式を基に、前記対象情報を形成する復元部をさらに備える請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
- 前記式表現中の識別子の指定を受け付ける手段と、
前記指定を受け付けた指定識別子の位置表現式を取得する手段と、
前記指定識別子の位置表現式から前記指定識別子に関連する関連識別子を取得する手段と、をさらに備える請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。 - コンピュータが、識別子と、順序を持つ因子の列として複数の識別子を結合する積演算子と、識別子および因子の列として結合された複数の識別子のいずれかまたは両方から項の組み合わせを構成する和演算子と、によって記述される対象情報を記憶する記憶部から前記対象情報を読み出すステップと、
前記対象情報中のそれぞれの着目する識別子について、前記それぞれの着目する識別子が含まれている着目項の前記対象情報内での位置と前記それぞれの着目する識別子の前記着目項内での位置とを含む位置表現式を算出する位置情報算出ステップと、
前記いずれかの項が因子の列を含み、前記因子の列に含まれるいずれかの因子がさらに項の組み合わせの順序を維持しないで前記項の組み合わせを関係付ける集合因子構成演算子によって形成される集合因子を含む場合に、前記着目項中の集合因子の位置に加えて、前記集合因子中の項の組み合わせ中でのそれぞれの着目する識別子が含まれる因子内着目項の位置と前記因子内着目項中での前記それぞれの着目する識別子の位置を算出するステップと、を実行する情報処理方法。 - 前記いずれかの項が因子の列を含み、前記因子の列に含まれるいずれかの因子がさらに項の組み合わせの順序を維持して前記項の組み合わせを関係付ける順序因子構成演算子によって形成される順序因子を含む場合に、
前記コンピュータは、前記着目項中の順序因子の位置に加えて、前記順序因子中の項の順序中でのそれぞれの着目する識別子が含まれる因子内着目項の位置と前記因子内着目項中での前記それぞれの着目する識別子の位置をさらに算出するステップを実行する請求項7に記載の情報処理方法。 - コンピュータが、識別子と、順序を持つ因子の列として複数の識別子を結合する積演算子と、識別子および因子の列として結合された複数の識別子のいずれかまたは両方から項の組み合わせを構成する和演算子と、によって記述される対象情報を記憶する記憶部から前記対象情報を読み出すステップと、
前記対象情報中のそれぞれの着目する識別子について、前記それぞれの着目する識別子が含まれている着目項の前記対象情報内での位置と前記それぞれの着目する識別子の前記着目項内での位置とを含む位置表現式を算出する位置情報算出ステップと、
前記いずれかの項が因子の列を含み、前記因子の列に含まれるいずれかの因子がさらに項の組み合わせの順序を維持して前記項の組み合わせを関係付ける順序因子構成演算子によって形成される順序因子を含む場合に、前記着目項中の順序因子の位置に加えて、前記順序因子中の項の順序中でのそれぞれの着目する識別子が含まれる因子内着目項の位置と前記因子内着目項中での前記それぞれの着目する識別子の位置を算出するステップと、を実行する情報処理方法。 - 前記因子の列に含まれるいずれかの因子がさらに項の組み合わせの順序を維持しないで前記項の組み合わせを関係付ける集合因子構成演算子によって形成される集合因子、または、項の組み合わせの順序を維持して前記項の組み合わせを関係付ける順序因子構成演算子によって形成される順序因子を含み、前記和演算子、積演算子、集合因子構成演算子、および順序因子構成演算子の組み合わせによって前記集合因子中または順序因子中のいずれかの項がさらに集合因子中の項または順序因子中の項を含む、階層構造が複数階層に渡って形成されている場合に、
前記コンピュータは、前記それぞれの階層において、前記それぞれの着目する識別子が含まれている着目項の位置と、前記着目項中でのそれぞれの着目する識別子の位置とを含む位置表現式を算出するステップを実行する請求項7から9のいずれか1項に記載の情報処理方法。 - 前記それぞれの着目する識別子についての位置表現式を基に、前記対象情報を形成するステップをさらに実行する請求項7から10のいずれか1項に記載の情報処理方法。
- 前記式表現中の識別子の指定を受け付けるステップと、
前記指定を受け付けた指定識別子の位置表現式を取得するステップと、
前記指定識別子の位置表現式から前記指定識別子に関連する関連識別子を取得するステップと、をさらに実行する請求項7から11のいずれか1項に記載の情報処理方法。 - コンピュータに、識別子と、順序を持つ因子の列として複数の識別子を結合する積演算子と、識別子および因子の列として結合された複数の識別子のいずれかまたは両方から項の組み合わせを構成する和演算子と、によって記述される対象情報を記憶する記憶部から前記対象情報を読み出すステップと、
前記対象情報中のそれぞれの着目する識別子について、前記それぞれの着目する識別子が含まれている着目項の前記対象情報内での位置と前記それぞれの着目する識別子の前記着目項内での位置とを含む位置表現式を算出する位置情報算出ステップと、
前記いずれかの項が因子の列を含み、前記因子の列に含まれるいずれかの因子がさらに項の組み合わせの順序を維持しないで前記項の組み合わせを関係付ける集合因子構成演算子によって形成される集合因子を含む場合に、前記着目項中の集合因子の位置に加えて、前記集合因子中の項の組み合わせ中でのそれぞれの着目する識別子が含まれる因子内着目項の位置と前記因子内着目項中での前記それぞれの着目する識別子の位置を算出するステップと、を実行させるためのプログラム。 - 前記いずれかの項が因子の列を含み、前記因子の列に含まれるいずれかの因子がさらに項の組み合わせの順序を維持して前記項の組み合わせを関係付ける順序因子構成演算子に
よって形成される順序因子を含む場合に、
前記コンピュータに、前記着目項中の順序因子の位置に加えて、前記順序因子中の項の順序中でのそれぞれの着目する識別子が含まれる因子内着目項の位置と前記因子内着目項中での前記それぞれの着目する識別子の位置を算出するステップを実行する請求項13に記載のプログラム。 - コンピュータに、識別子と、順序を持つ因子の列として複数の識別子を結合する積演算子と、識別子および因子の列として結合された複数の識別子のいずれかまたは両方から項の組み合わせを構成する和演算子と、によって記述される対象情報を記憶する記憶部から前記対象情報を読み出すステップと、
前記対象情報中のそれぞれの着目する識別子について、前記それぞれの着目する識別子が含まれている着目項の前記対象情報内での位置と前記それぞれの着目する識別子の前記着目項内での位置とを含む位置表現式を算出する位置情報算出ステップと、
前記いずれかの項が因子の列を含み、前記因子の列に含まれるいずれかの因子がさらに項の組み合わせの順序を維持して前記項の組み合わせを関係付ける順序因子構成演算子によって形成される順序因子を含む場合に、前記着目項中の順序因子の位置に加えて、前記順序因子中の項の順序中でのそれぞれの着目する識別子が含まれる因子内着目項の位置と前記因子内着目項中での前記それぞれの着目する識別子の位置を算出するステップと、を実行させるためのプログラム。 - 前記因子の列に含まれるいずれかの因子がさらに項の組み合わせの順序を維持しないで前記項の組み合わせを関係付ける集合因子構成演算子によって形成される集合因子、または、項の組み合わせの順序を維持して前記項の組み合わせを関係付ける順序因子構成演算子によって形成される順序因子を含み、前記和演算子、積演算子、集合因子構成演算子、および順序因子構成演算子の組み合わせによって前記集合因子中または順序因子中のいずれかの項がさらに集合因子中の項または順序因子中の項を含む、階層構造が複数階層に渡って形成されている場合に、
前記コンピュータに、前記それぞれの階層において、前記それぞれの着目する識別子が含まれている着目項の位置と、前記着目項中でのそれぞれの着目する識別子の位置とを含む位置表現式を算出するステップを実行させる請求項13から15のいずれか1項に記載のプログラム。 - 前記それぞれの着目する識別子についての位置表現式を基に、前記対象情報を形成するステップをさらに実行させる請求項13から16のいずれか1項に記載のプログラム。
- 前記式表現中の識別子の指定を受け付けるステップと、
前記指定を受け付けた指定識別子の位置表現式を取得するステップと、
前記指定識別子の位置表現式から前記指定識別子に関連する関連識別子を取得するステップと、をさらに実行する請求項13から17のいずれか1項に記載のプログラム。 - コンピュータに、識別子と、順序を持つ因子の列として複数の識別子を結合する積演算子と、識別子および因子の列として結合された複数の識別子のいずれかまたは両方から項の組み合わせを構成する和演算子と、によって記述される対象情報を記憶する記憶部から前記対象情報を読み出すステップと、
前記対象情報中のそれぞれの着目する識別子について、前記それぞれの着目する識別子が含まれている着目項の前記対象情報内での位置と前記それぞれの着目する識別子の前記着目項内での位置とを含む位置表現式を算出する位置情報算出ステップと、
前記いずれかの項が因子の列を含み、前記因子の列に含まれるいずれかの因子がさらに項の組み合わせの順序を維持しないで前記項の組み合わせを関係付ける集合因子構成演算子によって形成される集合因子を含む場合に、前記着目項中の集合因子の位置に加えて
、前記集合因子中の項の組み合わせ中でのそれぞれの着目する識別子が含まれる因子内着目項の位置と前記因子内着目項中での前記それぞれの着目する識別子の位置を算出するステップと、を実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータが読みとり可能な記憶媒体。 - コンピュータに、識別子と、順序を持つ因子の列として複数の識別子を結合する積演算子と、識別子および因子の列として結合された複数の識別子のいずれかまたは両方から項の組み合わせを構成する和演算子と、によって記述される対象情報を記憶する記憶部から前記対象情報を読み出すステップと、
前記対象情報中のそれぞれの着目する識別子について、前記それぞれの着目する識別子が含まれている着目項の前記対象情報内での位置と前記それぞれの着目する識別子の前記着目項内での位置とを含む位置表現式を算出する位置情報算出ステップと、
前記いずれかの項が因子の列を含み、前記因子の列に含まれるいずれかの因子がさらに項の組み合わせの順序を維持して前記項の組み合わせを関係付ける順序因子構成演算子によって形成される順序因子を含む場合に、前記着目項中の順序因子の位置に加えて、前記順序因子中の項の順序中でのそれぞれの着目する識別子が含まれる因子内着目項の位置と前記因子内着目項中での前記それぞれの着目する識別子の位置を算出するステップと、を実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータが読みとり可能な記憶媒体。
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