JP5501545B2 - 集束イオンビーム系に関するレンズを通じた試料を中和する電子ビーム - Google Patents

集束イオンビーム系に関するレンズを通じた試料を中和する電子ビーム Download PDF

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Description

[発明の技術分野]
本発明は、荷電粒子ビーム系における試料上の電荷の蓄積を制御することに関し、特に集束イオンビーム(FIB)系における試料上の正電荷の蓄積を中和することに関する。
[発明の背景]
荷電粒子ビーム系における絶縁試料は、荷電粒子ビームが、電荷を試料に運び試料から帯電した二次粒子を駆出するので、電荷を蓄積する傾向がある。絶縁試料上に蓄積する電荷は、荷電粒子ビームの集束及び位置決めに悪影響を与え得、試料の画像を形成するか又はその構成を解析する為に使用される二次粒子の放出を阻害し得る。典型的な集束イオンビーム系において、正に帯電したガリウムイオンが試料に衝突し、二次電子並びに正及び負の両方の二次イオンを叩き出す。典型的には、電荷の正味の流れは、試料を正に帯電したままにする。
不要な電荷の蓄積を除去する様々な方法が使用されてきた。一つの方法は、別の絶縁試料からの電荷を取り除く為の導電性層を提供することである。例えば、金のような導体の薄膜を堆積させることによって、又はイオンを注入することによって、試料中に導電性層を形成することができる。
蓄積された電荷を除去する別の方法は、試料へ反対の電荷を供給することによって、電荷を中和することである。例えば、試料に向って電子銃からの低エネルギー電子ビームを方向付けることによって、正電荷の蓄積を中和することができる。このような集束イオンビーム(FIB)系と共に使用される中和系は、例えば、本出願の譲受人に譲渡されている、Doherty等への“集束イオンビーム処理”に関する米国特許第4,639,301号に記載されいる。FIB系における電荷中和銃は、典型的に、銃から試料への遮蔽の無い視野方向を必要とし、従来から試料の側面又は上に載置される。電子銃から試料への遮蔽の無い視野方向を提供する為に、FIBカラムの最終レンズを、試料から離して間隔を空ける。“作動距離”と呼ばれる試料と最終レンズとの間の距離を増加させることは、イオン光学カラムのイオンを集束させる能力を減少させ、それによって系の分解能を減少させる。
代わりに電子銃を、最終レンズより下に一次イオンビームに対して実質的に垂直に載置することができる。中和電子を試料に向って偏向させる為に、レンズより下に負の電位を必要とする。このスキームもまた、レンズと試料の分解能との間に実質的な間隔を必要とする。二次粒子検出器もまた、集束イオンビーム系と共に通常使用し、大部分の二次電子を収集する為に試料の近くにあることを必要とし、試料からイオンビームレンズまでの間隔を空けることを必要とし、それによって作動距離を増加させる。
Parket等への米国特許第4,818,872号は、中和電子を、電子銃から最終レンズより下に位置決めされた偏向器を通じて、試料へ方向付ける系を記載している。偏向器は、最終レンズを試料から離して位置決めすることを必要とし、それによって作動距離を増加させ分解能を減少させる。
Doherty等の特許に記載されている電子銃に伴う別の問題は、電子銃の動作が、撮像に関する二次電子の使用を妨害することである。Doherty等の特許は、中和電子を試料に方向付けるときには、二次電子撮像が明らかに実用的でないので、中和電子銃の使用と二次電子撮像との交換を記載する。中和用の銃からの電子を使用するとき、試料の画像を形成する為に、二次電子の代わりに二次イオンを使用することは、既知である。しかしながら、二次イオンから形成される画像に対する信号対雑音比は、二次イオンが二次電子よりも少ないので、典型的には、二次電子から形成される画像に対する比よりも低い。今日のナノ製造の環境において、技術者及び科学者は、極端に小さい形態の高い分解能の画像を形成する為に、良好な信号対雑音比を必要とする。
電荷中和の別の方法は、“イオン分析の間に絶縁材料の試料を放電する方法及びデバイス”に関するSlodzianへの米国特許第4,748,325号に記載されている。Slodzianによって記載された方法において、イオンの一次ビームは、加速電極によって検出器に向って加速される二次イオンを跳ね飛ばす。二次イオンのいくつかは、加速電極に当たり、電子を駆出することを引き起こす。次にイオンビームの衝突領域を囲む帯電した導電性膜によって、その電子を試料のイオンビームの衝突領域へ逆に方向付ける。帯電する導電性膜及び導体の堆積は、余分な処理段階を必要とし、試料を破壊し得る。
このように、時間がかかり試料を交換する堆積の段階を伴わず、イオンレンズの作動距離の増加を必要とせず、二次電子撮像を許容する、電荷中和技術に関する要求が残っている。
[発明の要約]
本発明の目的は、荷電粒子ビームが方向付けられる試料上の電荷を中和することである。
本発明は、試料上に蓄積された電荷の少なくとも一部分を中和する為に、イオン光学カラムの最終レンズを通じて方向付けられる電子を提供する電子源を含む。本発明は、最終イオンレンズを通じた二次電子の収集と任意に組み合わせられ得る。
前述のものは、以下に続く本発明の詳細な説明をより良く理解する為に、むしろ広く本発明の特徴及び利点の概要を説明してきた。本発明のさらなる特徴及び利点は、以後に詳細に記述されると思われる。本発明の同じ目的を成し遂げる為に、他の構造を変更するか又は設計する為の基礎として、開示される概念及び具体的な実施例を、容易に利用する場合もあることは当業者によって認識されるはずである。このような等価な構成は、添付される請求項に示されるような本発明の主旨及び範囲から逸脱しない分野の当業者によっても、実現されるはずである。
本発明及びその利点のより完全な理解の為に、ここで添付の図面と共に理解される以下に続く記載を参照する。
[好適な実施例の詳細な説明]
好適な実施例において、荷電粒子ビーム系内で、中和粒子を、系の一次ビームを集束する最終レンズを通じて試料に方向付ける。中和粒子源は、好ましくは、荷電粒子ビーム系の光軸から離して位置決めされ、それら中和粒子源を離れた後、それら中和粒子が、原則として試料へ到達する前に、最終一次ビームレンズを通じて光軸に沿って走るように再び方向付けされる。中和粒子は、最終レンズの他に、荷電粒子ビーム系の他の光学素子を通じて走ってもよい。
好適な実施例は、撮像又は解析の為に、レンズを通じた中和を、レンズを通じた二次電子の収集と組み合わせる。走査電子顕微鏡において使用される技術のような公知技術を使用して試料の画像を形成する為に、一次ビームの衝突によって発生する二次粒子を使用することができる。画像を形成する為に、一次ビームは、試料を走査し、ディスプレイ上の各点の強度を、走査される各点からの一次ビームによって駆出される二次電子の数に対応するように制御する。一次ビームを、非常に小さなスポットに集束させることができるので、画像の分解能は、かなり高くすることができる。
試料を照射する中和粒子は、二次粒子の駆出もまた引き起こすことができる。典型的には中和粒子を、一次ビームと同じ位強くは集束させないので、中和粒子によって駆出される二次粒子は、一次ビームによって駆出される二次粒子よりも非常に広い領域から来る。このように、イオンビームによって駆出される二次電子と一緒に中和粒子によって駆出される二次粒子を検出することは、二次粒子の画像の分解能を低下させる。
本発明は、任意に二次粒子の撮像を同時に行うことができる正確な電荷の制御又は中和を許容する。本発明は、中和粒子ビームによって発生する二次粒子と一次ビームによって発生する二次粒子とを区別する方法を提供する。最終一次ビームレンズを通じて中和電子を透過させ二次粒子を収集することによって短い作動距離及びそれに応じてより高い分解能を提供する為に、最終一次ビームレンズを試料に対してより近くに位置決めすることができる。
一次カラムの光軸上に中和粒子を方向付け、検出の為に二次粒子を一次カラムの光軸から離して方向付ける偏向器は、レンズを通じた二次粒子の収集と、試料の中和の為にレンズを通じて一次カラムの下に中和電荷を注入することと、を組み合わせることを容易にする。高域通過エネルギーフィルターのような弁別器は、その系が試料上における一次ビームの衝突の結果として放出される二次粒子と、試料上における中和電荷の衝突の結果として放出される二次粒子とを識別することを許容する。二次粒子の検出及び電荷の中和は、いくつかの実施において共に起こり得る。
好適な実施例において、一次ビームは、イオンを含み、中和粒子は、電子を含み、収集される二次粒子は、電子を含む。電荷の中和の間に二次電子の撮像の使用を許容することによって、本発明は、中和の間に撮像する為に二次イオンを使用する先行技術と比較して、撮像における改善された信号対雑音比を提供することが期待される。
本発明のいくつかの実施例において、試料が閾値電位、例えば−100Vよりも高く帯電された状態になる場合のみ、中和粒子は、試料に到達できる。このように、試料を、指定された電位に維持することができ、試料の電荷は、中和粒子の超過により無意図的に変えられないと思われる。
電子ビームカラムにおけるレンズを通じた電子の検出は、既知であり、例えば、Krans等の米国特許第6,218,664号に記載されている。Krans等の設計において、下側のレンズにおける中央の素子及び上側の素子(及び任意に下側の素子)に、試料からレンズの上へ及びレンズを越えて電子を引き出す為に、正の電位までバイアスをかける。次に、イオンカラムの軸に対しておおよそ垂直に向き、一次電子ビームを通過させる為にその中央に穴を有するチャンネルプレート電子増倍管によって、電子を検出する。
FIBカラムにおける荷電粒子の光学は、Krans等による低電圧の走査電子顕微鏡のカラムと著しく異なる。典型的なFIBカラムは、約30kVのビーム電圧で動作し、最終レンズは、アインツェルレンズである。即ち、中央の素子は、高い電位にあり、上側及び下側の素子は、典型的に接地電位に維持される。このように、電子ビーム系に関するKrans等によって記載される技術は、イオンビーム系において実施する為には、広範囲にわたる変化を必要とする。
出願人は、FIB系において使用されるイオンに対する電荷対質量比が、電子に対する電荷対質量比よりも桁数が大きく、加えてイオンのエネルギーが電子のエネルギーよりも非常に高いことを実現した。このように、一次ビームカラムの光軸を横断する単純な磁場を、一次イオンビームに対する最小限の外乱で光軸上の又は光軸から離れた中和電子を偏向させる為に使用することができる。例えば、出願人は、30kVのビーム電圧を有するガリウムイオンと、2000Vを使用して最終レンズを通じて試料から上向きに取り出す電子と、を使用してきた。
出願人は、磁石の偏向器が、一次イオンビームの軌跡における衝突が最小限であると同時に、撮像用の中和電子及び二次電子を偏向させることができる方法を以下に示す。磁場は、荷電粒子に円運動をさせる傾向がある。偏向器の磁石における荷電粒子の偏向を変える力は、サイクロトロン半径Rとして既知であり、次の式
R=mv/Be (1)
によって記述される、粒子が運動する円の半径によって特徴付けることができ、ここでmは、質量、vは、荷電粒子の速度であり、Bは、磁場の強さであり、及びeは、電子の電荷である。
電子の運動エネルギーE及び質量で、式1を置き換えて
R=(2Em)1/2/Be (2)
を得る。
電子に対しては、Rを乗じたB(ガウス−cm)=3.37E1/2(ここで、EはeV単位である)であることを示すことができる。従って、発明者等が、最終レンズを越えて上方へ加速される二次電子に対して、R=5mm及びE=2000eVを使用するとすれば、B=301.4ガウスである。
約300ガウスの屈曲磁石は、一次イオンビームの外乱を最小限にする。幸運にも、ガリウムの一次イオンは、電子と同じ大きさの電荷を有するが、各ガリウムイオンは、電子質量の約160,000倍の質量を有する。さらに、電子のエネルギーは、典型的にイオンのエネルギーよりも約15倍少ない。式2を使用して、発明者は、一次イオンに対するサイクロトロン半径が典型的には約7.75メートルであり、電子のサイクロトロン半径よりも約1550倍大きいことを理解する。よって、一次イオンビームの経路に対する外乱は小さい。実際には、経路の逸脱は、約1.2ミリラジアンのみであり、その逸脱は、既知のビームを操縦する技術で非常に容易に補正することができる。磁場によって一次イオンビームに導入される収差は、主として色収差であり、大部分の適用において無視できることも示すことができる。
図1及び3は、イオンカラムの最終レンズを通じて二次粒子を収集することを提供する米国特許出願第09/780,876号に記載されている系を示す。図1は、二個のイオンレンズ、即ち、図1に示される素子より上に位置決めされる(示してない)第一のレンズ及び試料114付近に位置決めされる第二のレンズ112、を使用するイオンカラム110に関するレンズを通じた検出系104を示す。第二のレンズ112は、三個のレンズ素子、即ち試料114の最も近く位置決めされる下側レンズ素子120、中央のレンズ素子122、及び試料114から最も遠くに位置決めされる上側レンズ124を含む。典型的に静電偏向器プレートを含むイオンビーム偏向器130は、一次イオンのビーム132の偏向を制御する。
約5eVのエネルギーを有する低エネルギーの二次電子は、試料から駆出され、第二のレンズ112を通じて以下に記載されるような電位勾配によって加速される。磁気偏向器134は、二次電子136を一次イオンの経路132から離して偏向させ、同時に高い質量対電荷比の一次イオン132がカラム110を通じてほぼ一直線に通過することを許容する。代わりに、ウィーンフィルター又は静電偏向器デバイスを、二次電子136を偏向させる為に使用することができるかもしれない。次に、シンチレーターのような電子偏向器140、連続ダイノード増倍管、又はチャンネルプレートを、電子を収集し、標準的なビデオ電子工学による処理する為に電子信号を増幅する側に置く。
図1の実施例において、試料114及び下側レンズ素子120を、おおよそ接地電位に維持する。レンズ素子122を、おおよそ+20,000Vに維持する。下側レンズ素子122より上の光学素子に、レンズ112を越えて上方へ二次電子の速度を持続する為に、グランドに関して約+500V乃至+5000Vにバイアスをかける。例えば、一つの実施例において、上側レンズ素子124、静電偏向器プレート130、及び偏向器134に、その入力に同様にバイアスをかける電子検出器124に向かう二次電子136のこの上方への速度を持続する為に、好ましくは+2000ボルトまでバイアスをかける。
図2は、図1に示す試料からレンズを通じて逆に走る二次電子のコンピューターシミュレーションを示す。おおよそ5eVのエネルギーを有する二次電子を、レンズ素子122上の高い電位によって急速に加速する。これらの電子を、それら電子がレンズ素子124及び偏向電極130を通過するとき、減速するが、二次電子はまだ、カラムの軸に相対的に近い軌跡を維持する。次に、磁気偏向器134又は別の種類の分離デバイスは、電子を検出器140に向って方向付ける。
図1における装置を、試料から放出される二次イオンを検出する為に使用してもよい。二次陽イオンを収集する為に、中央のレンズ素子122に、負の電位までバイアスをかける。次にレンズ112は、正のイオンに対する加速レンズとして機能する。当業者は、電圧を著しく変化させること、従ってレンズ112の集束する特性は、第一のイオンレンズの特性に対する変化を補償することを必要とする場合もあることを認識すると思われる。加えて、静電偏向器130、偏向器134、及び粒子検出器140の入力に、負のバイアスをかける。四重極又は他の質量分析計もまた、二次イオン質量分析をする為に、検出器140の位置に置くこともできる。カラム及び検出器の適当なバイアスを、正か負かどちらかのイオンを検出する為に使用することができる。当業者は、ここでガイダンスとして提供する例を使用し、検出される粒子数を観測すると同時に、バイアスを変動させることによって、適切なバイアスを容易に決定することができる。
図3は、二次荷電粒子のレンズを通じた収集を提供する別のイオンカラム308を示す。図1及び3に示すイオンカラムの構造は、同一であるが、図1及び図3のイオンカラムは、カラムの素子に対して異なる印加電圧で動作する。実施において、異なる印加電圧は、適当な電圧の絶縁を提供する為に、異なる構造を必要とする。図1に対するカラム110のように、カラム308は、試料310、及び下側最終レンズ素子312を含み、両方に、レンズを通じて電子を逆に進ませる為に、約−2000Vまでバイアスをかける。電子の代わりに、二次の正のインを収集することが望まれる場合には、試料310及び最終レンズ素子312に、約+2000Vまでバイアスをかけることができる。
中央のレンズ素子314におおよそ+20,000Vまでバイアスをかける。上側レンズ素子316、静電偏向器素子320、及び偏向器314は、電気的にバイアスをかける必要がなく、おおよそ接地電位に維持され、このことは電子回路及び光学素子の構成を簡単にする。しかしながら、イオンビーム系がガス注入器のような他のデバイスを含むとすれば、これらのデバイスにもまた試料と同じ電位にバイアスをかけなければならない。
図4は、図1の系と同様の系400を示すが、図4の系は、中和電子をイオン光学カラム404の高電圧の最終イオンビーム集束レンズ402を通じて方向付けることによって、電荷を中和する。最終イオンレンズ402は、三個の素子、即ち、好ましくはおおよそ接地電位に維持される下側レンズ素子406、好ましくは約+20,000Vに維持される中央のレンズ素子408、及び、好ましくは約+500V乃至約+5,000Vに、最も好ましくは約+2,000Vに、維持される上側のレンズ素子410を含む。静電偏向器412は、好ましくは上側のレンズ素子410と同じ電位に、即ち、最も好ましくは約+2,000Vに、維持される。
電子銃420のような中和電子418の源は、第二の電子検出器428と反対側に位置決めされる。銃は、好ましくは約−2000Vの電位に維持され、偏向器に向って約2020eVの運動エネルギーを有する電子を放出する。銃420からの中和電子418を、おおよそ+2,000Vの電位に維持される磁気偏向器434によって、一次イオンビームの軸438に向って、及び好ましくはおおよそ接地電位に維持される試料442に下に向かって、偏向する。
一次イオンビームにおけるイオン及び中和電子の衝突は、両方とも二次電子の駆出を引き起こす。一次ビームにおけるイオンの試料442上における衝突によって駆出される二次電子を、イオンビームが発生させる二次電子446と呼ぶ。試料442上における中和電子イオンの衝突によって駆出される二次電子を、イオンビームが発生させる二次電子448と呼ぶ。
電子銃420における電子源と試料442との間の電位差は、中和電子418が試料442上に到達すると思われるエネルギーを決定する。例えば、試料442に対して−20Vに維持される銃の源から発生する中和電子に対して、中和電子は、それら中和電子が試料442の接地電位の表面に当たるとき、20eVのエネルギーを有すると思われる。次に、これらの中和電子は、たった20eVの最大エネルギーを有する二次電子を発生させることができる。
中和電子が発生させる二次電子446は、イオンビームが発生させる二次電子448と一緒に光学カラム404まで逆に走ると思われる。中和電子が発生させる二次電子448は、仮にそれら電子を検出の前にイオンビームが発生させる二次電子446から分離しないとすれば、撮像を妨害するかもしれない。光学カラムまで走る二次電子446及び448を、磁気検出器434によって二次電子検出器428に向って曲げる。減速場フィルター450のような高域通過電子エネルギーフィルターを、銃が発生する電子448を除く為に、電子検出器428の前に位置決めする。
図5は、中和電子が発生させる二次電子448のエネルギー分布502及びイオンビームが発生させる二次電子446のエネルギー分布504を示す。高域通過エネルギーフィルター450を、予め決められたカットオフエネルギーよりも大きいエネルギーを有する二次電子のみを通過するように設置する。図5は、イオンビームが発生させる二次電子446のみがフィルターを通過するのに十分大きいエネルギーを有するように選択された、中和電子が発生させる二次電子448の最大エネルギーよりも大きい、カットオフ電圧508を示す。図4の例において、20eVの中和電子を使用して、フィルターによる30eVの制限を使用する。30eVよりも小さいエネルギーを有するイオンビームが発生させる二次電子446は、中和電子が発生させる二次電子448と一緒に信号から失われ、結果として生じる信号は典型的に、銃の中和の働きに関するDohetry等の系において使用されるイオンビーム信号よりも大きい。
図6は、イオン光学カラム604の最終イオンビームレンズ602を通じて中和電子を方向付けることによって電荷の中和を提供する別の好適な系600を示す。図6に示す構造は、図4に示すものと同一であるが、素子が異なる印可電圧を有する。実施において、異なる印可電圧は、適当な電圧の絶縁を提供する為に、異なる構造を必要とする場合もある。図4及び図6の系において、二次電子を、イオンカラムを通じて検出器まで進ませる為の電位勾配を作る為に必要である。図4の系において、最終レンズの上側のレンズ素子から電子検出器までのカラムの素子に正のバイアスをかけることによって勾配を提供する。図6の系において、試料及び最終レンズの下側の素子に負のバイアスをかけることによって勾配を提供する。図4の系において、試料は、接地電位にあり、一方図6の系においては、上側の素子が接地電位にある。
最終イオンレンズ602は、三個の素子、好ましくは−500Vと−5000Vとの間に、最も好ましくは約−2,000Vに、維持される下側のレンズ素子606、好ましくは約+20,000Vに維持される中央のレンズ素子608、及び好ましくはおおよそ接地電位、即ち0Vに維持される上側のレンズ素子610を含む。試料614もまた、下側のレンズ素子606とおおよそ同じ電位に、即ち最も好ましくは約−2,000Vに、維持される。静電偏向器616は、好ましくは上側のレンズ素子610と同じ電位に、すなわちおおよそ接地電位に、維持される。電子検出器、好ましくは磁気検出器626もまた、おおよそ接地電位に維持され、銃630から放出される中和電子628を一次イオンビームの光軸634に向って偏向し、試料614から駆出される二次電子を検出器640に向って偏向する。銃630は、おおよそ2020eVのエネルギーを有する電子を生成する。高域通過エネルギーフィルター650は、中和電子が発生させる二次電子654からイオンビームが発生させる二次電子652を分離する為に、2030eVより大きいエネルギーを有する二次電子を通過させる。
二次電子を、カラムを通じて逆に進ませる為に試料614及び下側の最終レンズ素子606に負のバイアスを適用することは、図4の系400において必要であったように、検出器素子616、上側のレンズ素子610、磁気検出器626を高い正の電圧に維持する必要性を除去する。従って、系600の実施を、系400のそれと比較して簡単にする。しかしながら、図3の系のように、系600は、試料付近に位置決めされる任意の系のデバイス、例えばガス注入ノズル(示してない)に、試料と同じ電位までバイアスをかけることを必要とするかもしれない。
図7A−7Cは、イオン及び電子が図6の系を横断するときの、イオン及び電子の運動エネルギーを示す。イオン又は電子の位置を水平軸に示し、それらの運動エネルギー(非線型な目盛り)を、垂直軸に示す。図7Aは、源710から放出され、第一のレンズ712を通じて、次に最終レンズ602のレンズ素子610、608、及び606を含む図6の系を通じて、試料614に向って通過する一次イオンビームにおけるイオンの運動エネルギーのグラフ702を示す。
源710は、液体金属イオン源、好ましくはガリウム液体金属イオン源、又はプラズマイオン源のような任意のイオン源を含んでもよい。源710及び第一のレンズ712の詳細は、既知であり、示していない。源710を離れた後、一次イオンは、第一のレンズ712によって、おおよそ30,000eVの運動エネルギーまで加速される。イオンは、それらが、+20,000Vの電位にある第二のレンズ602における中央のレンズ素子608に接近するとき、減速し、次に、それらが−2,000Vの電位にあるレンズ素子606に接近するとき、32,000eVのエネルギーまで再び加速する。イオンは、レンズ素子614と同じ電位にある試料614に向って32,000eVの運動エネルギーを持続する。このようにして、材料を跳ね飛ばし、イオンビームが発生させる二次電子652を試料から駆出することに変換される、かなりの利用可能なエネルギーがある。
図7Bは、試料614と一次イオンビームとの衝突によって駆出される100eVの二次電子の運動エネルギーを示す。これらのイオンビームが発生させる二次電子652は、電子検出器640に向ってレンズ602を通じて逆に加速される。図5に示したように、一次イオンは、ある範囲の運動エネルギーを有する二次電子を発生させる。図7Bにおいて示すような100eVの電子は、イオンビームが発生させる二次電子652の代表である。100eVの電子を、レンズ素子608によって、22,100eVまで加速し、次にレンズ素子610によって2,100eVまで再び減速する。
図7Cは、銃630から放出され試料614に向って動く電子628の運動エネルギーを示し、中和電子628は、2050eVの初期の運動エネルギーを有する。銃からの電子は、レンズ素子608によって22,050eVまで加速され、次にレンズ素子606によって50eVまで減速され、そのエネルギーでそれら電子が試料614に衝突する。銃630からの電子628は、図5の分布502に示すのと同じ範囲のエネルギーを有する銃が発生する二次電子654を生じるが、銃の電子628が、それら電子が有するよりも多くのエネルギーを与えることはできないので、それら電子が標的に到達するときは、中和電子が発生させる二次電子654の最大のエネルギーは、50eVである。銃が発生させる二次電子の50eVの運動エネルギーは、それら二次電子がレンズカラムを通じて戻るとき、2050eVの入射する中和電子のエネルギーと各点で同じであると思われる。このように図7Cは、入射する中和電子628の運動エネルギーと、イオンカラム624まで戻る、活性な中和電子が発生させる大部分の二次電子654の運動エネルギーと、の両方を説明する。
試料において32,000eVの運動エネルギーを有する一次イオンビームは、100eVの二次電子のような、より活性な二次電子を生じ得、その運動エネルギーを図7Bに図示する。図7B及び7Cから、中和電子が発生させる50eVの二次電子が、イオンビームが発生させる100eVの二次電子より少ない50eVのエネルギーで偏向磁石626を通じて通過すると思われることを理解することができる。この差を、減速フィルター650(図6)によって、イオンビームが発生させる二次電子652と中和電子が発生させる二次電子654とを区別する為に、及び中和電子が発生させる低エネルギーの二次電子654を除く為に、使用することができる。イオンビームが発生させる低エネルギーの二次電子もまた除き、検出に利用可能でなく、それによって撮像信号を減少させるが、残留している信号は撮像に関して十分であり、二次イオンを使用する先行技術の撮像を超えた改善であることが期待される。
中和を改善する為に試料に向って逆に低エネルギー(数十eV)の二次電子を引き付ける為に、図6におけるレンズ602の下側のレンズ素子606に、標的に対していくらか負にバイアスをかけることができる。レンズ602における中央のレンズ素子608の高い正の電圧から試料に向っていくらかの電場の浸透があり得るので、試料に対する下側のレンズ素子606におけるこの負のバイアスは、百ボルト程度である必要があるかもしれない。当業者は、二次電子の画像又は他の手段によって決定されるように、試料614が、所望の電位、例えばグランドになるまで、レンズ上の電位を調節することによって適当なバイアスを容易に決定することができる。
一次イオンビームを試料の表面上の点に集束させるレンズ602は、銃からの電子ビームの大きさにも影響すると思われる。中和電子ビームがほとんど分散しないので、強く集束した一次イオンビームによって帯電される小さな試料の領域を、中和電子ビームが効果的に中和することができないことを保証する為に、中和電子に対するレンズ602の効果を系の設計において考えなければならない。一次ビームのイオンは、典型的には正に帯電され、電子は、負に帯電され、レンズ602の中央のレンズ素子608は、一次イオンに対する減速レンズ及び中和電子に対する加速レンズとして機能する。
与えられた電圧に対して、加速レンズが減速レンズよりもより弱く集束させることは既知である。中和電子を試料の表面上の点に集束させることに関して、中和電子は、一次イオンに対して約四分の一のエネルギーを有する必要がある。中和電子ビームが、最終レンズ、好ましくは中央の素子付近において交差するようにカラムを設計するとすれば、より低い中和電子の電圧を使用することができ、中和電子ビームは、さらに試料上に集束すると思われる。交差は、中和電子のビームにおける収差を増加させる場合もあるが、試料の表面上における電荷の集積を効果的に中和する為に、中和電子を十分に集束させる必要がない。
図8A及び8Bは、Scientific Instrument Services,Ringoes,NJから入手可能なSIMONプログラムを使用して計算されるような、図4の系における中和電子ビームの軌跡のシミュレーションを示す。図8A及び8Bはまた等電位の線802も有する。図8Aは、図8Aの頂上より上における+2000Vの電位の領域が起源であり、レンズ402を通過し、及び試料を照明する、2.3kVの平行にした中和電子ビーム810を示す。図4に関して記載されるように、上側のレンズ素子410は、+2,000Vの電位にある。中央のレンズ素子408は、+22,000ボルトの電位にある。下側のレンズ素子406及び試料442は、接地電位にある。試料における中和電子の最終的なエネルギーは、300eVである。レンズの集束の効果は、一次イオンビームに対するよりもこれら低エネルギーの電子に対して強いので、これら中和電子の軌跡は、試料上に集束する前にレンズ内部で二回交差する。
図8Bは、図の頂上が起源であり、レンズ602を通過し、及び試料に集束する、2.1kVの平行にした中和電子ビーム806を示す。中和電子は、試料において100eVのエネルギーを有する。これらの条件下で、試料に対してほぼ法線である軌跡820を有する中和電子は、容易に試料に到着すると思われ、一方、法線に対して有意な角度をなす軌跡822を有する中和電子は、試料の電位によって上方へ反射される。(全ての中和電子における速度の大きさは、入射角に関係なく、おおよそ同じであるが、ゼロでない角度で到着する電子は、光軸に対して垂直な速度成分を有するので、光軸に沿った速度を減少させる。光軸の方向における減速場は、大きな角度の電子を偏向させ、試料に到達する前に方向を変えることを引き起こす。)
試料が上述のように正の電荷を有するとすれば、その電荷を中和する為に、これら電子の多く試料へ引き寄せられると思われる。中和電子がレンズの軸及び試料の法線に関して小さな角度を有するとすれば、試料の表面は、−100Vに近い電位に維持されると思われる。このように、中和電子の運動エネルギーを制御することによって、試料上の電荷を制御することができる。さらに、試料上に中和電子をより良好に集束させる為に、上側のレンズ素子の電位及びそれに応じて上側のレンズ素子より上の領域における中和電子の運動エネルギーを変化させることによって、試料上への銃の軌跡を最適化することがでさる。
側のレンズ素子における電位及びレンズの配置のさらなる最適化は、二次電子の収集効率を改善するはずである。二次電子のエネルギーが増加すると、角度の検出効率は減少する。
試料を、例えば、試料上に方向付けられた100eVの中和電子によって中和し、電子検出器又はフィルターが120eVのエネルギーより下の二次電子を除くとすれば、120eVの二次電子に関するエネルギー検出は、5eVの電子に関するものよりも低いと思われる。そのエネルギーは、多くの適用に関して適切な信号検出を提供するにはまだ十分高いと思われ、電子ビームの電荷の中和と共に使用される先行技術の二次電子検出よりも良好な信号対絶縁比を達成することが期待される。
二次電子を検出することに関して適切な代替の検出方法は、最終レンズにおける下側の素子の真下にある真空チャンバー内にアニュラーリングのような絶縁プレートを置き、絶縁された検出器プレートの近くに高い周波数、低い雑音の増幅器を置くことである。加えて、銃が発生する電子を除去する為に、減速格子を検出基プレートより下に置く。二次電子の数に対応する出力信号を生成する為に、プレートに到着する二次電子の流れを増幅器によって検出し増幅する。この方法は特に、二次電子の流れが容易に検出するには十分大きい状況に関して適用可能である。
時々、例えば電圧コントラスト撮像に関して、試料が制御された量の電荷を蓄積することを許容することが望まれる。本発明において、制御された量の電荷が試料上に蓄積することを許容する為に、電子源の電流及び電圧を制御することができる。上述のように、入射する中和電子のエネルギーを制御することができるので、その試料が、典型的には必ずしもグランドではない、指定の電位を越えるとすれば、それら中和電子のみが試料に到達し、それによって試料上に指定の電荷を自動的に維持する。ここで使用されるような“中和”という用語は、試料の、必ずしも全てではない、いくらかの電荷を中和することを意味する。いくつかの実施例において、試料の電荷を、それが生成されるときに中和できるので、過剰な電荷が自動的に蓄積しない場合もある。
本発明を、上述のイオンビーム系だけでなく、電子ビーム系で実行することができる。
本発明及びその利点を詳細に記述してきたが、ここで様々な変化、状況、及び代替を、添付した請求項によって定義されるような本発明の主旨及び範囲から逸脱することなく実施例になすことができることが理解されるはずである。さらに、本発明の範囲を、明細書に記載した工程、加工、製造、材料の組成、手段、方法、及び手順の特定の実施例に限定しない。当業者は、ここで記載した対応する実施例と実質的に同じ機能を果たすか又は実質的に同じ結果を達成する、現存するか又は後に開発される工程、加工、製造、材料の組成、手段、方法、又は手順を本発明に従って利用してもよいことを、本発明の開示から容易に認めると思われる。従って、添付した請求項は、その範囲内に、このような工程、加工、製造、材料の組成、手段、方法、又は手順を含む。
最終イオンレンズを通じて二次電子を収集するFIBカラムの概略の断面図である。 図1の系における電子の軌跡のコンピューターシミュレーションを示す図である。 最終イオンレンズを通じて二次電子を収集する別のFIBカラムの概略の断面図である。 最終イオンレンズを通じて中和電子を供給し、また最終レンズを通じて二次電子を収集するFIBカラムの概略の断面図である。 集束イオンビームによって、及び電子銃によって発生する二次電子のエネルギー分布を示す図である。 最終レンズを通じて中和電子を供給し、また最終レンズを通じて二次電子を収集するFIBカラムの概略の断面図である。 一次イオンが、図6の系を通じてイオン源から試料へ走るときの、一次イオンの運動エネルギーを示す図である。 二次電子が、図6の系の磁気偏向器へ走るときの、試料から放出される100電子ボルト(eV)の二次電子の運動エネルギーを示す図である。 中和電子が、図6の系を通じて電子銃から試料へ走るときの、中和電子の運動エネルギーを示す図である。 上側のレンズ素子の上を通過する間に2.3keVの運動エネルギーを、及び試料において300eVの運動エネルギーを、有する中和電子に対して計算された軌跡を示す図である。 上側のレンズ素子の上を通過する間に2.1keVの運動エネルギーを、及び試料において100eVの運動エネルギーを、有する中和電子に対して計算された軌跡を示す図である。

Claims (21)

  1. 集束させられたイオンビームシステムにおいて試料における電荷を中和するための装置であって、
    光軸から離れて位置決めされた中和する電子の源、
    光軸を有すると共に最終の一次のイオンビームを集束させるレンズを含むイオン光学カラム、並びに、
    前記試料における電荷を中和するために前記光軸へと及び前記最終の一次のイオンビームを集束させるレンズを通じて前記中和する電子を偏向させるための偏向器
    を具備する、装置。
  2. 請求項1の装置において、
    前記偏向器は、前記試料に向かって前記光軸に対して実質的に平行に走るように前記中和する電子を偏向させる、装置。
  3. 請求項2の装置において、
    前記偏向器は、前記中和する電子を偏向させるために磁場を使用する、装置。
  4. 請求項1の装置であって、
    前記試料から放出された二次電子を検出するための電子検出器をさらに具備する、装置。
  5. 請求項4の装置において、
    前記電子検出器は、前記最終の一次ビームを集束させるレンズ及び前記試料の間に位置決めされたものである、装置。
  6. 請求項5の装置であって、
    シンチレーター、チャネル電子増倍管、マイクロチャネルプレート、又は集電器プレートを具備する、装置。
  7. 請求項4の装置において、
    前記電子検出器は、前記最終の一次のイオンビームを集束させるレンズを通じて収集された電子を検出する、装置。
  8. 請求項7の装置において、
    前記光軸に対して実質的に平行に走るように中和する電子を偏向させるための前記偏向器は、前記最終の一次のイオンビームを集束させるレンズを通じて収集された二次電子を前記光軸から離れて偏向させる、装置。
  9. 請求項7の装置であって、
    前記試料及び前記電子検出器の間に位置決めされたエネルギーフィルターをさらに具備すると共に、
    前記電子検出器が、主として前記試料に衝突するイオンビームによって発生させられた二次電子を検出するように、前記エネルギーフィルターが、前記試料に衝突するイオンビームによって発生させられた二次電子及び前記試料に衝突する中和する電子によって発生させられた二次電子の間で区別をする、装置。
  10. 請求項1の装置において、
    前記イオン光学カラムは、前記試料から放出された二次電子が前記試料から前記最終の一次ビームを集束させるレンズを通じて走ることを引き起こすために、電気的にバイアスがかけられるものである素子を含む、装置。
  11. 請求項10の装置において、
    前記素子は、最終の一次ビームを集束させるレンズの上側の素子及び銃を含むと共に、
    前記最終の一次ビームを集束させるレンズの上側の素子、偏向及び操縦する組み立て品、並びに銃は、500Vと比べてより少ない電位に維持されると共に、
    前記試料は、500V及び5000Vの間までバイアスがかけられる、
    装置。
  12. 請求項10の装置において、
    前記素子は、最終の一次ビームを集束させるレンズの上側の素子を含むと共に、
    前記最終の一次ビームを集束させるレンズの上側のレンズ素子、偏向及び操縦する組み立て品、並びに銃は、500V及び5000Vの間の電までバイアスがかけられると共に、
    前記試料は、500Vと比べてより少ない電位に維持される、
    装置。
  13. 請求項1の装置において、
    前記試料は、前記光軸に対して垂直なもの又は傾けられたもののいずれかである、装置。
  14. 請求項1の装置において、
    前記偏向器は、磁石又はウィーンフィルターである、装置。
  15. 集束させられたイオンビームシステムにおいて試料における電荷を中和するための方法であって、
    前記試料における電荷を中和するために前記イオンビームシステムの最終の一次のイオンビームを集束させるレンズを通じて電子を通過させることを具備する、方法。
  16. 請求項15の方法であって、
    前記イオンビームシステムの前記最終の一次のイオンビームを集束させるレンズを通じて検出のための二次粒子を収集することをさらに具備する、方法。
  17. 請求項15の方法において、
    前記集束させられたイオンビームシステムは、光軸を含むと共に、
    集束させられたイオンビームシステムの前記最終の一次のイオンビームを集束させるレンズを通じて電子を通過させることは、前記光軸から離れた源から前記光軸に対して平行な方向へと前記電子を方向付けることを含む、方法。
  18. 請求項15の方法であって、
    検出のために前記光軸から離れて前記二次電子を偏向させること、及び、前記光軸に対して平行な方向へと中和する電子を偏向させることをさらに具備する、方法。
  19. 請求項16の方法であって、
    前記集束させられたイオンビームによって生じさせられた二次電子を分離するためにフィルターを通じて二次電子を通過させることをさらに具備する、方法。
  20. 請求項15の方法において、
    前記イオンビームシステムは、一次のイオンビームカラムを含むと共に、前記試料から射出された二次電子が前記最終の一次のイオンビームを集束させるレンズを通じて走ることを引き起こすために前記一次のイオンビームカラムの光学カラムにおける素子に電気的にバイアスをかけることをさらに具備する、方法。
  21. 請求項16の方法であって、
    磁気ヘッドを切り取ること、集積回路のヒューズを切断すること、又は前記集束させられたイオンビームを使用する他のナノ製作を行うことをさらに具備する、方法。
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