以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.構成
図1(A)に、本実施形態の画像表示システムの一例であるデジタルフォトフレーム300(デジタルフォトプレーヤ、画像再生装置)の例を示す。
図1(A)は、いわゆるフォトスタンドタイプのデジタルフォトフレームの例である。このデジタルフォトフレーム300は、家の中などの任意の場所にユーザにより設置される。そして、デジタルの画像データや音データなどのコンテンツ情報の再生処理(例えば、静止画像の表示、音楽や録音された音声等の再生など)を実行する。デジタルフォトフレーム300は、例えば、写真(静止画像データ)のスライドショーを実行してもよく、例えば、映像(動画像データ)の自動再生を行ってもよい。静止画像や映像画像等の画像は表示部340に表示される。また、デジタルフォトフレーム300は、音声を再生する図示しないスピーカを有することができる。
なお図1(A)はフォトスタンドタイプのデジタルフォトフレームの例であるが、例えば図1(B)に示すように、壁掛けタイプのものであってもよい。この壁掛けタイプのデジタルフォトフレームとしては、例えば電気泳動型ディスプレイ等により実現される電子ペーパなどを用いることができる。また、デジタルフォトフレームに、コンテンツ情報の再生指示等を含む各種操作を実現できる操作ボタン360などを設けたり、リモコンを用いて再生指示等の各種操作ができるようにリモコン信号受信部(図示せず)を設けてもよい。
デジタルフォトフレーム300は、例えばSDカード等のメモリカードのインターフェースを備えることができる。或いは、無線LAN、ブルートゥースなどの無線通信のインターフェースや、USB等の有線の通信インターフェースを備えることができる。即ち、デジタルフォトフレーム300は、メモリカードに保存されるコンテンツ情報や外部から受診されるコンテンツ情報の再生処理を実行することができる。例えば、デジタルフォトフレーム300は、ユーザが所持するSDカード等のメモリカードを装着できるカードスロットを有してメモリカード内に記録されている画像データを再生処理することができる。デジタルカメラや携帯電話機などの携帯型電子機器がブルートゥース等の無線機能を有する場合には、この無線機能を利用して、携帯型電子機器からデジタルフォトフレーム300にコンテンツ情報を転送する。すると、デジタルフォトフレーム300は、転送されたコンテンツ情報の再生処理を実行する。デジタルカメラがUSBケーブルを接続できる構成であれば、デジタルフォトフレーム300は、このUSBケーブルを経由して同様の機能を実行できる。なお、再生処理だけではなく、データ自体を一旦装置内に記憶した後に再生処理を行うようにしても良い。
図2に、本実施形態の画像表示システムの構成例を示す。この画像表示システムは、処理部102、記憶部120、通信部138、表示部140、及び操作部160を含む。なおこれらの一部の構成要素(例えば通信部)を省略したり、他の構成要素(例えばスピーカ)を追加するなどの種々の変形実施が可能である。図1(A)又は図1(B)のデジタルフォトフレーム300は、これらの構成のすべてを組み込んで構成することもできるし、一部の構成をデジタルフォトフレームとは別体のユニット内に組み込んで構成することもできる。
処理部102は、各種の制御処理や演算処理を行う。例えば記憶部120や表示部140などの上述の各部の制御を行ったり全体的な制御を行う。この処理部102の機能は、各種プロセッサ(CPU等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、当該処理部102に接続された情報記憶媒体130に記憶されたプログラムなどにより実現できる。
記憶部120は、処理部102、通信部138などのワーク領域となるものであり、その機能はRAMなどのメモリやHDD(ハードディスクドライブ)などにより実現できる。この記憶部120は、少なくとも複数の画像データを記憶する画像データ記憶部122、複数のフィルタを記憶するフィルタ記憶部124、及び処理部102によって作成されたタイトルを記憶するタイトル記憶部126を含む。記憶部120は、過去に作成されたタイトルの選択履歴を記憶する選択履歴記憶部128を含むことができる。記憶部120の詳細については、後述する。
情報記憶媒体130(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、メモリカードや光ディスクなどにより実現できる。処理部102は、情報記憶媒体130に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体130には、本実施形態の各部としてコンピュータ(処理部、記憶部、通信部、表示部、操作部を備える装置)を機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。なお情報記憶媒体130が複数の画像データを記憶する場合には、情報記憶媒体130が画像データ記憶部122の機能を兼ねることになる。
通信部138(通信インターフェース)は、無線や有線の通信などにより外部デバイス(例えばサーバ、携帯型電子機器)との間で情報のやり取りを行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。図1(A)又は図1(B)のデジタルフォトフレームは、通信部138としてメモリカードスロットを有することができ、この場合、この通信部138にメモリカードが接続される。
表示部140は、コンテンツ情報である画像を表示するためのものであり、例えば液晶ディスプレイや、有機ELなどの発光素子を用いたディスプレイや、電気泳動型ディスプレイなどにより実現できる。なお表示部140をタッチパネルディスプレイ(タッチスクリーン)により構成してもよい。図1(A)又は図1(B)のデジタルフォトフレーム300は、表示部140として表示部340を有することができる。
操作部160は、ユーザが各種情報を入力するためのものであり、例えば操作ボタンやリモコン装置などのデバイスにより実現できる。ユーザは、この操作部160を用いて、画像データの表示開始を指示したり、タイトルの選択などを行うことができる。なお表示部140がタッチパネルディスプレイにより構成される場合には、表示部140が操作部160の機能を兼ねることになる。図1(A)又は図1(B)のデジタルフォトフレーム300は、操作部160として操作ボタン360を有することができる。
処理部102は、フィルタ処理部104、タイトル作成部106、表示制御部108、及びタイトル登録部110を含む。なお、これらの一部の構成要素(例えばタイトル登録部110)を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
フィルタ処理部104は、複数のフィルタの中から選択フィルタを選択し、選択フィルタに基づいて、複数の画像データの中から抽出画像データを抽出する。即ち、フィルタ処理部104は、ある選択フィルタによって抽出される結果である特定の1つのグループを構成する抽出画像群を自動的に決定するものである。タイトル作成部106は、選択フィルタに基づいて自動的に選択された抽出画像データに対応するタイトルを自動的に作成する。即ち、タイトル作成部106は、1つのグループのタイトル(グループタイトル)を自動的に決定するものである。表示制御部108(広義には、表示処理部)は、選択フィルタにより抽出された抽出画像データを表示部140に表示する制御を行う。即ち、表示制御部108は、自動的に決定されたタイトルに属する抽出画像を表示部140に表示する制御を行う。タイトル登録部110は、ユーザの嗜好に基づき、自動的に決定されたタイトルをお気に入りタイトルとして登録するものである。処理部102のさらなる詳細については、後述する。
特許文献4に開示される電子アルバム装置では、1つのグループ又は1つのグループタイトルを形成するには、ユーザが複数の画像データの各画像データに共有のタイトル(画像タイトル)を設定する作業が必要であり、従って、ユーザの負担が大きい。特許文献5に開示される電子アルバム装置では、1つのグループを形成するには、例えば同一撮影日等の1つのフィルタが固定される。言い換えれば、フィルタはこの1種類のみしか存在しないため、過去に見た画像データと同じものが常に固定的にグループ化され、スライドショーを行う場合であっても常に同じ画像しか表示されず、従って、ユーザは、画像データの表示内容に何らの新たな変化もなく見飽きてしまうことになり、これを楽しく見ることができない。
図2の表示制御部108は、自動的に決定されたタイトルに属する抽出画像を表示部140に表示する制御を行う。従って、ユーザは特段の操作を行う必要がなくユーザの負担が軽減される。また、複数のフィルタから特定のフィルタが自動的に選択されることにより表示内容には常に新たな変化が与えられることになる。従って、予想外の画像が突然表示されるという事態も起こり得ることから、抽出画像データを介してユーザに新たな気づきを与えることができ、ユーザはこの新たな気づきに基づいた次の連想への連鎖をさらにふくらませることが出来、ユーザは楽しく抽出画像データを見ることができる。
2.動作
以下、画像表示システムの動作例について、図3、図4及び図5を用いて説明する。図3は、タイトルが表示されている状態の表示部140(340)の表示例を示す。図3に示されるように、画像表示システムの表示部140は、例えば、9個のタイトル名(グループタイトル)A1−A9を表示画面内の第1の表示エリアC1に表示する。これらの9つのタイトルA1−A9は、タイトル作成部106によって自動的に作成され、所定のタイミングで、例えば1日毎に、変化(更新)可能である。表示部140は、タイトルとともに、そのタイトルに属する抽出画像データ群のうちの代表画像データを表示することができる。例えば、表示部140は、「2007 京都」という名称を有するタイトルA1を代表画像データB1の上に重畳して表示する。なお、表示部140は、タイトルA1の表示位置を重畳ではなく代表画像データB1の横(上下左右のいずれでも良い)に置いてもよい。
また、タイトルと同様に、そのタイトルの付された画像群の画像枚数を代表画像データに重畳して、そのタイトルの付された画像群の画像枚数をタイトル及び代表画像とともに同時に表示するようにしても良い。あるいは代表画像データの上下左右のいずれかの位置に、そのタイトルの付された画像群の画像枚数をタイトル及び代表画像とともに同時に表示するようにしても良い。この構成によりユーザは画像枚数を事前に把握した上で、スライドショーを開始させるか否かの判断が行えるようになる。
タイトル作成部106によって一度に自動作成されるタイトルの数は、図3に示される9に限定されず、1でもよく、10以上でもよい。タイトル作成部106によって一度に作成されるタイトルの数が、表示部140の第1の表示エリアC1に表示可能な数を超える場合、表示部140は、第1の表示エリアC1に実際に表示されるタイトルの数を制限してもよい。例えば、30個のタイトルが、所定のタイミングでタイトル作成部106によって作成される場合、表示部140は、30個のタイトルの中から9個のタイトルA1−A9のみを表示し、その後、9個のタイトルA1−A9を他の9個のタイトルに切り替えて表示する。このように、表示部140は、9個のタイトルを切り替え続けて表示することによって、30個のタイトルすべてを順次表示することができる。
図3に示されるように、表示部140は、タイトル登録部110に現時点において過去に登録されている複数のタイトル(グループタイトル)A1’、A2’、・・・を表示画面内の第2の表示エリアC2に表示することができる。第2の表示エリアC2に表示されるタイトルは、ユーザによって過去に「お気に入り」として選択操作されたお気に入りタイトルであり、このタイトルはタイトル登録部110に記憶されている。表示部140は、お気に入りタイトルとともに、そのお気に入りタイトルに属する抽出画像データの代表画像データを表示することができる。例えば、表示部140は、「2009 大阪」という名称を有するタイトルA1’を代表画像データB1’の横に置く位置に表示する。なお、表示部140は、タイトルA1’を代表画像データB1’の上や下あるいは左右のいずれかに置く位置に表示してもよい。
本明細書において、現在の年月日が2009年2月17日であると仮定すると、図3に示されるように、表示部140は、現在の年月日を表示画面内の第3の表示エリアC3に表示することができる。例えば、表示部140は、現在の年を省略し、現在の月日を第3の表示エリアC3に表示してもよい。
第1の表示エリアC1に表示されるタイトルや第2の表示エリアC2に表示されるタイトルから特定のタイトルがユーザによって選択された場合、最終的に、表示部140は、ユーザによって選択されたタイトルに属する抽出画像データを表示画面全体を使って1画像ずつ表示する。例えば、表示部140は、抽出画像データを構成する複数の画像データの中から1つの画像データを表示させると共に、表示させる画像データを順次連続的に切り替えて、スライドショーを実行する。なお、選択操作において、第1の表示エリアC1に表示される代表画像データや第2の表示エリアC2に表示される代表画像データがユーザによって選択されても、第1の表示エリアC1に表示されるタイトルや第2の表示エリアC2に表示されるタイトルがユーザによって選択されるものとみなすことができる。
図4は、スライドショーの設定条件が表示される表示部の表示例を示す。例えば図3の表示画面内の第1の表示エリアC1に表示されるタイトルA1がユーザによって選択された場合、図4に示されるように、表示部140は、スライドショーの設定条件を表示する画面に切り替わる。この画面では、タイトルA1に属する抽出画像データを構成する複数の画像データの中から選択された9個の画像データを、表示画面内の第1の表示エリアC1’に表示する。第1の表示エリアC1’に表示される画像データの数は、図4に示される9に限定されず、1でもよく、10以上でもよい。表示制御部108は、表示エリアC1’内に表示される画像データの数に応じて、第1の表示エリアC1’に表示される1つの画像データの大きさを調整してもよい。
図4に示されるように、表示部140は、スライドショーを実行するためのスタートボタンを、次の表示画面内の第2の表示エリアC2’に表示することができる。タイトル作成部106は、ユーザが意図しないタイトルを自動的に作成するので、ユーザはそのタイトルの付された画像データにはどのような画像があるかを事前に全く把握できない。従って、どのような画像が自動選択されたかを第1の表示エリアC1’に表示される画像データを見てその画像群が自分にとって好ましかったり興味あるものであるかを確認した上で、ユーザは、スタートボタンを選択してスライドショーを開始させることができる。
また、表示部140は、スライドショーを実行するための設定条件をユーザが選択可能な複数のラジオボタンを、次の表示画面内の第2の表示エリアC2’に表示することができる。具体的には、表示部140は、スライドショーを行うトータル表示時間を選択して設定するための複数のボタンや、画像1枚あたりの表示時間を選択して設定するための複数のボタンや、選択されたタイトル名を有する表示対象の全画像の表示順の設定ルール等の表示方法を選択して設定するための複数のボタンを表示することができる。この他、例えばワイプインアウト等のような画像表示切替え時の表示効果を選択して設定するためのボタンを表示してもよい。
図4に示されるように、表示部140は、ユーザによって選択されたタイトルA1のタイトル名を、表示画面内の第3の表示エリアC3’に表示することができる。なお、図3において、第1の表示エリアC1にタイトルA1のタイトル名の文字表示を省略して代表画像のみを表示し、代表画像データB1の選択をタイトルA1の選択とみなして、図4の第3の表示エリアC3’で、初めてタイトルA1を表示してもよい。また、表示部140は、ユーザによって選択されたタイトルA1をお気に入りタイトルとして登録するためのボタンや、前の表示画面に戻るためのボタンを、表示画面内の第3の表示エリアC3’に表示することができる。
また、画像表示システムは、スタートボタンが押されてスライドショーを開始させた履歴を例えば記憶部120に残しておくようにしても良く、かつ、この履歴をユーザが呼び出して見ることができるようにしても良い。例えば、おととい見たスライドショーの中に重要な画像があったのを思い出したというような場合、この履歴を見ることでユーザは所望の重要画像を容易に探し出すことができるようになる。
一方、ユーザからの新規の操作が全くなされない時間が長く続くと、画像表示システム(狭義には、デジタルフォトフレーム300)は、1つのスライドショー再生後に戻る図3に示すタイトルと代表画像データが表示される画面のままであったり、その時点で行っているスライドショーがそのまま繰り返し長時間継続されていたりと、ユーザに対して連想連鎖を想起させるような新規の画像を提示することができなくなってしまう。従って、例えば1時間のような一定時間が経過してもユーザの何らの操作もなされない場合には、例えば、一定時間が経過した時点でそれまで行っていたスライドショーを終了させ、ユーザが選択しなかった他のスライドショーを自動的に開始させるようにしても良い。一定時間が経過した時点で新規に開始するスライドショーは、ユーザが図3の状態で選択したタイトルの隣に表示されていたタイトルを有する画像群でも良く、スライドショーを開始させた履歴が残っていれば、前回に選択したスライドショーとしても良い。また、例えば記憶部120にデータベースを構築し、同じタイトルのスライドショーが連続しないように、データベースからランダムに異なるタイトルを順次選択して表示しても良い。また、一定時間が経過した後に、ユーザの操作があれば、図3に示すタイトルと代表画像データに戻るようにしても良い。あるいは、トップボタン(図示せず)を設け、ユーザがトップボタンを操作した時点で、図3に示すタイトルと代表画像データに戻るようにしても良い。
図5は、スライドショーの実行状態での表示部140の表示例を示す。図4の表示画面内の第2の表示エリアC2’に表示されるスタートボタンがユーザによって選択された場合、図5に示されるように、表示部140は、タイトルA1に属する抽出画像データを構成する複数の画像データの中から1つの画像データを、表示画面内の第1の表示エリアC1’’に表示する。表示制御部108は、抽出画像を構成する複数の画像データを連続的に切り替えて、スライドショーを実行する。
図5に示されるように、表示部140は、スライドショーの実行を終了させるためのエンドボタンを、表示画面内の第2の表示エリアC2’’に表示することができる。また、表示部140は、スライドショーの設定条件を変更する複数のボタンを、表示画面内の第2の表示エリアC2’’に表示することができる。
図5に示されるように、表示部140は、スライドショーの対象となっているタイトルA1を、表示画面内の第3の表示エリアC3’’に表示することができる。また、表示部140は、スライドショーの対象となっているA1をお気に入りタイトルとして登録するためのボタンや、前の表示画面に戻るためのボタンを、表示画面内の第3の表示エリアC3’’に表示することができる。
ここで、スライドショーが行われる画像とともに、この画像の付帯情報である撮影年月日を同時に表示しても良い。撮影年月日に加えて、或いは、撮影年月日の代わりに、撮影時刻を表示しても良い。表示態様としては画像上に撮影年月日等を重畳させても良く、その表示場所は画像の上下左右のいずれかの端部や右下寄り端部等の任意の場所に表示できる。あるいはその表示場所は画像外の画像周辺位置でも良い。また、画像にタグ情報が設けられているような場合、このタグ情報を画像と同時に表示するようにしても良く、タグ内容の文字表示やタグ内容に対応したキャラクタ表示と同時に画像表示を行っても良い。タグ情報はユーザがキーボード等を使って直接的に画像表示システム(狭義には、画像の付加情報)に入力しても良く、画像表示システムが画像内容を分析して自動でタグを画像に付与するように構成しても良い。撮影年月日等やタグ情報を表示することにより、ユーザの記憶連想をサポートすることが可能である。タグの具体例としては、例えば、誕生日、北海道旅行、自分のペットの名前であるシロなど、ユーザが連想のためのキーワードとなるものが考えられるが、これに限定されない。
なお、図3の第1の表示エリアC1に表示されるタイトルや第2の表示エリアC2に表示されるタイトルがユーザによって選択される場合、図4に示されるようなスライドショーの設定のための表示画面の表示を省略して、図5に示されるような表示画面に直接移行してスライドショーを開始するように構成してもよい。
一方、スライドショーが行われている途中において、表示されている画像を見てユーザがその画像から連想される事項を思い出すことも十分に考えられることであるが、その場合、その場でユーザはその事項に関連する何らかのメモを残しておきたいという欲求が発生することがある。そこで、その欲求に対応するべく、例えばメモ入力用のスイッチ手段又は呼び出し手段を画像表示システム(狭義には、デジタルフォトフレーム300)に設けるようにしても良い。スライドショーの途中でこのスイッチ等を操作した場合には、スライドショーが一時中断され、その時点で表示されている画像データに対してキーボード等によるメモ情報入力が行えるように構成し、入力されたメモ情報を画像データの付帯データとして記憶するようにするものである。メモ情報を呼び出せるスイッチ等や、スライドショーの場合にメモ情報を自動表示するように構成すれば、そのメモ情報を確実にユーザに再提示できる。あるいはマイクを使用し、音声認識により得られた文字情報を、例えば再生中の画像データの付帯情報として記憶するようにしても良く、もしくは音声情報そのものを画像データの付帯情報として記憶するようにしても良い。
また、スライドショーが行われている途中において、次回のスライドショーにおいて表示させたくない画像を発見した場合には、その該当画像を次回以降のスライドショーにおいて表示させないようにスイッチ操作等できるようにしても良い。と言うのも、フィルタ設計動作及びこの動作で設計されたフィルタを利用しての画像抽出はすべて全自動で行われるため、例えば撮影に失敗しても問題ないよう画像撮影時に同じ場所で同じ構図で複数の画像を撮影することは良く行われることであるが、この場合に、複数の撮影がすべて成功した場合にはほぼ全く同一の画像データが複数連続してスライドショー表示されることになるものの、ユーザとしてはこのような画像の表示は1つのみで十分である。従って、このような場合、ユーザは複数枚存在するほぼ同じ画像データを次回以降1枚のみしか表示させないようにすることができるようになる。
さらに、スライドショーが行われている途中において、例えばプリントして他人に配布したい画像を発見した場合に、スイッチ操作等を行ってその該当画像にマーキングを行うようにしても良い。この構成としておけば、スライドショーの終了後等のタイミングでマーキングされた画像データのみを抽出してプリント依頼することができる。マーキングを行うスイッチ操作等は画像表示システム(狭義には、デジタルフォトフレーム300)に設けられたスイッチや、リモコンのスイッチを利用できる他、スイッチではなくマイクを利用して音声認識によってマーキングを行えるようにしても良い。
3.フィルタ設計
以下、フィルタ処理部の動作例について、説明する。図6は、フィルタの説明図を示し、図6(A)は、フィルタの概念図を示し、図6(B)は、フィルタの設計例を示す。図6(A)に示されるように、フィルタの種類は、時間フィルタ、場所フィルタ及びオブジェクトフィルタを含むことができる。図6(A)又は図6(B)に示す例において、時間フィルタは、第1、第2及び第3のサブフィルタT1、T2、T3より構成され、場所フィルタは、第1、第2及び第3のサブフィルタP1、P2、P3より構成され、オブジェクトフィルタは、サブフィルタO1のみで構成される。なお、フィルタの種類は、これらに限定されるものではなく、図6(A)に示されていない、例えば、色フィルタ、印象フィルタ(例えば、特許文献6(特開2006−221607公報))、クラスタリングフィルタなどを含んでもよい。
各サブフィルタはそれぞれ具体的なフィルタリング条件を有している。即ち、図6(A)の例において、時間フィルタに属する第1のサブフィルタT1の種類は、朝、昼及び夜を含み、第2のサブフィルタT2の種類は、季節、月及び月日を含み、第3のサブフィルタT3の種類は、年を含む。場所フィルタに属する第1のサブフィルタP1の種類は、国を含み、第2のサブフィルタP2の種類は、都道府県(州)を含み、第3のサブフィルタP3の種類は、自宅及びランドマークを含む。サブフィルタO1の種類は、人及び風景を含む。
なお、図6(A)に示されるオブジェクトフィルタは、複数のサブフィルタを有してもよい。この場合、オブジェクトフィルタは、例えば、第1、第2及び第3のサブフィルタO1、O2、O3より構成されてもよく、第1のサブフィルタO1の種類は、人及び風景を含み、第2のサブフィルタO2の種類は、例えば、家族及び知人などを含み、第3のサブフィルタO3の種類は、例えば、息子、娘、お母さんなどを含んでもよい。これらのフィルタの種類は予め画像表示システム内にプログラミングされているものである。即ち、図6(A)の例では、フィルタリング条件として、時間、場所、オブジェクトを対象として画像表示システムが自動的に選択や演算を行うような動作プログラムが予め設定されている。以下に述べるフィルタの取捨選択動作自体は画像表示システムが自動的に行うものであるが、選択対象のフィルタとして何を事前に準備しておくかは予め動作プログラムで用意しておくものである。従って、図6(A)に示されていない色フィルタや印象フィルタをも含んでフィルタ設計を行うためにはこれらの要素を含む動作プログラムを予め設定しておく必要がある。
図6(B)に示されるフィルタの設計例のように、フィルタ処理部104は、5つの具体的なフィルタ、即ち、1月フィルタ、2009年フィルタ、日本フィルタ、京都府フィルタ、及び風景フィルタを選択することができる。即ち、この例では、フィルタ処理部104は、T1フィルタを選択せず、T2フィルタからは月のうち1月を選択し、T3フィルタからは年のうち2009年を選択し、P1フィルタの国のうち日本を選択し、P2フィルタの都道府県のうち京都府を選択し、P3フィルタは選択せず、O1フィルタのうち風景を選択している。フィルタ処理部104は、選択されたこれら5つのフィルタに基づいてフィルタリング条件を設定し、記憶部120に記憶される複数の画像データから抽出画像を抽出する。具体的には、フィルタ処理部104は、記憶部120に記憶される複数の画像データの各画像データが、5つのフィルタのすべてのフィルタリング条件に適合するか否かを判定し、5つのフィルタの条件すべてに適合する画像データを抽出画像データとして抽出する。抽出にあたっては、画像データに付帯している情報を利用する。具体的には、画像に自動付帯するExif情報を利用して撮影時刻情報を取得し時間フィルタのフィルタリングデータとすることができる。またカメラにGPSを付帯させ撮影時のGPS情報を画像に付加させて記録させておけば、このデータを利用して場所フィルタのフィルタリングデータとすることができる。画像が人撮影画像であるか風景画像であるかの情報は周知の顔認識機能を応用すれば識別可能であり、例えば顔認識がなされた画像に人撮影画像であるという意味を持つ付帯データを予め付加させておけば良い。あるいは特徴点抽出のような画像認識処理を行って撮影対象物が何であったか等を把握する構成を採用することも出来る。フィルタリングを行うための画像付帯情報の生成は任意に設定可能である。
フィルタ処理部104は、図6(B)に示されていない他の具体的なフィルタとして、例えば、赤系フィルタ、青系フィルタ、緑系フィルタなどを選択してもよく、さわやかフィルタ、活動的フィルタ、おだやかフィルタなどを選択してもよい。どのフィルタを選択して組み合わせるかというフィルタ設計は画像表示システムが自動的に行う。この詳細を以下に述べる。
図7は、1つのフィルタ条件を自動的に設計するフローチャートを示す。図6(B)にはフィルタ条件が示されているが、1つのタイトル名に対応するフィルタリング条件を作成するために複数のフィルタ条件を組み合わせる。タイトル名は組み合わせられたフィルタの内容に基づいて自動的に決定されるが、詳細は後述する。フィルタ設計を行うにあたり、まず、フィルタ処理部104は、時間フィルタに属する第1のサブフィルタT1を選択するか否かを決定する(ステップS1)。フィルタ処理部104は、XT1の確率で第1のサブフィルタT1を選択することを決定し、残りの(1−XT1)の確率で第1のサブフィルタT1を選択しないことを決定する。
第1のサブフィルタT1を選択することが決定された場合、フィルタ処理部104は、第1のサブフィルタT1に属する1つの具体的なフィルタを選択する(ステップS2)。第1のサブフィルタT1に属する具体的なフィルタの数がNT1である場合、フィルタ処理部104は、1/NT1の確率で、NT1個の具体的なフィルタの中から1つの具体的なフィルタを選択する。例えば、第1のサブフィルタT1に属する具体的なフィルタが、朝フィルタ、昼フィルタ及び夜フィルタであり、例えば、朝フィルタは撮影時刻が6:00〜10:00の画像、昼フィルタは11:00〜13:00の画像、夜フィルタは18:00〜23:00の画像をフィルタリング条件とする。NT1=3の場合、朝フィルタは、1/3の確率で、3つの具体的なフィルタの中から選択される。昼フィルタ、夜フィルタも同様の確率で選択される。選択がなされた結果、T1における具体的なフィルタリング条件が設定される。
また、XT1をNT1/(NT1+1)に設定することもできる。NT1=3の場合、フィルタ処理部104は、3/4(=75[%])の確率で第1のサブフィルタT1を選択することを決定し、1/4(=25[%])の確率で第1のサブフィルタT1を選択しないことを決定する(ステップS1)。
ステップS1で第1のサブフィルタT1を選択しないことが決定された場合、又は、ステップS2で第1のサブフィルタT1に属する1つの具体的なフィルタが選択された場合、フィルタ処理部104は、時間フィルタに属する第2のサブフィルタT2を選択するか否かを決定する(ステップS3)。フィルタ処理部104は、XT2の確率で第2のサブフィルタT2を選択することを決定し、残りの(1−XT2)の確率で第2のサブフィルタT2を選択しないことを決定する。
第2のサブフィルタT2を選択することが決定された場合、フィルタ処理部104は、第2のサブフィルタT2に属する1つの具体的なフィルタを選択する(ステップS4)。
第2のサブフィルタT2に属するフィルタの種類の数がNST2であり、i(iは、1以上NST2以下の整数)番目の種類に属するフィルタの数がNT2、iである場合、第2のサブフィルタT2に属する具体的なフィルタの数は、NT2である。NT2は、以下の式(1)によって得られる。
フィルタ処理部104は、1/NST2の確率で、NST2個の種類の中からi番目の種類を選択し、次に、1/NT2、iの確率で、選択されたi番目の種類に属するNT2、i個の具体的なフィルタの中から1つの具体的なフィルタを選択する。
例えば、第2のサブフィルタT2に属するフィルタの種類が、季節、月及び月日であり、NST2=3の場合、月(2番目の種類)は、1/3の確率で、3つの種類の中から選択される。月に属する具体的なフィルタが、1月フィルタ、2月フィルタ、3月フィルタ、4月フィルタ、5月フィルタ、6月フィルタ、7月フィルタ、8月フィルタ、9月フィルタ、10月フィルタ、11月フィルタ及び12月フィルタであり、NT2、i=2=12の場合、1月フィルタは、1/12の確率で、12個の具体的なフィルタの中から選択される。
なお、フィルタ処理部104は、1/NT2の確率で、第2のサブフィルタT2に属するNT2個の具体的なフィルタの中から1つの具体的なフィルタを選択してもよい。
また、XT2をNST2/(NST2+1)に設定することもできる。NST2=3の場合、フィルタ処理部104は、3/4(=75[%])の確率で第2のサブフィルタT2を選択することを決定し、1/4(=25[%])の確率で第2のサブフィルタT2を選択しないことを決定する(ステップS3)。なお、XT2をNT2/(NT2+1)に設定してもよい。
第2のサブフィルタT2に属するフィルタの種類が月日である場合、月日に属する具体的なフィルタは、「1月1日フィルタ」、「1月2日フィルタ」、・・・、「12月31日」のように、1年のうちのある日を表す。
第2のサブフィルタT2に属するフィルタの種類が季節である場合、季節に属する具体的なフィルタは、「春フィルタ」、「夏フィルタ」、「秋フィルタ」、「冬フィルタ」のように、1年のうちのある期間を表す。これらの選択がなされた結果、T2における具体的なフィルタリング条件が設定される。
ステップS3で第2のサブフィルタT2を選択しないことが決定された場合、又は、ステップS4で第2のサブフィルタT2に属する1つの具体的なフィルタが選択された場合、フィルタ処理部104は、時間フィルタに属する第3のサブフィルタT3を選択するか否かを決定する(ステップS5)。フィルタ処理部104は、XT3の確率で第3のサブフィルタT3を選択することを決定し、残りの(1−XT3)の確率で第3のサブフィルタT3を選択しないことを決定する。
第3のサブフィルタT3を選択することが決定される場合、フィルタ処理部104は、第3のサブフィルタT3に属する1つの具体的なフィルタを選択する(ステップS6)。第3のサブフィルタT3に属する具体的なフィルタの数がNT3である場合、フィルタ処理部104は、1/NT3の確率で、NT3個の具体的なフィルタの中から1つの具体的なフィルタを選択する。例えば、第3のサブフィルタT3に属する具体的なフィルタが、2001年フィルタ、2002年フィルタ、2003年フィルタ、2004年フィルタ、2005年フィルタ、2006年フィルタ、2007年フィルタ、2008年フィルタ及び2009年フィルタであり、NT3=9の場合、2009年フィルタは、1/9の確率で、9つの具体的なフィルタの中から選択される。これらの選択がなされた結果、T3における具体的なフィルタリング条件が設定される。
また、XT3をNT3/(NT3+1)に設定することもできる。NT3=9の場合、フィルタ処理部104は、9/10(=90[%])の確率で第3のサブフィルタT3を選択することを決定し、1/10(=10[%])の確率で第3のサブフィルタT3を選択しないことを決定する(ステップS5)。
ステップS5で第3のサブフィルタT3を選択しないことが決定された場合、又は、ステップS6で第3のサブフィルタT3に属する1つの具体的なフィルタが選択された場合、フィルタ処理部104は、場所フィルタに属する第1のサブフィルタP1を選択するか否かを決定する(ステップS7)。フィルタ処理部104は、XP1の確率で第1のサブフィルタP1を選択することを決定し、残りの(1−XP1)の確率で第1のサブフィルタP1を選択しないことを決定する。
第1のサブフィルタP1を選択することが決定される場合、フィルタ処理部104は、第1のサブフィルタP1に属する1つの具体的なフィルタを選択する(ステップS8)。第1のサブフィルタP1に属する具体的なフィルタの数がNP1である場合、フィルタ処理部104は、1/NP1の確率で、NP1個の具体的なフィルタの中から1つの具体的なフィルタを選択する。例えば、第1のサブフィルタP1に属する具体的なフィルタが、日本フィルタ及びアメリカフィルタであり、NP1=2の場合、日本フィルタは、1/2の確率で、2つの具体的なフィルタの中から選択される。XP1をNP1/(NP1+1)に設定することもできる。これらの選択がなされた結果、P1における具体的なフィルタリング条件が設定される。
ステップS7で第1のサブフィルタP1を選択しないことが決定された場合、又は、ステップS8で第1のサブフィルタP1に属する1つの具体的なフィルタが選択された場合、フィルタ処理部104は、場所フィルタに属する第2のサブフィルタP2を選択するか否かを決定する(ステップS9)。フィルタ処理部104は、XP2の確率で第2のサブフィルタP2を選択することを決定し、残りの(1−XP2)の確率で第2のサブフィルタP2を選択しないことを決定する。
第2のサブフィルタP2を選択することが決定された場合、フィルタ処理部104は、第2のサブフィルタP2に属する1つの具体的なフィルタを選択する(ステップS10)。第2のサブフィルタP2に属する具体的なフィルタの数がNP2である場合、フィルタ処理部104は、1/NP2の確率で、NP2個の具体的なフィルタの中から1つの具体的なフィルタを選択する。XP2をNP2/(NP2+1)に設定することもできる。これらの選択がなされた結果、P2における具体的なフィルタリング条件が設定される。
ここで、NP2は、第1のサブフィルタP1の選択結果に依存することができる。例えば、日本フィルタが第1のサブフィルタP1として選択される場合、第2のサブフィルタP2に属する具体的なフィルタは、北海道フィルタ、青森県フィルタ、・・・、東京都フィルタ、・・・、京都府フィルタ、大阪府フィルタ、・・・、沖縄県フィルタであり、NP2=47である。例えば、アメリカフィルタが第1のサブフィルタP1として選択される場合、第2のサブフィルタP2に属する具体的なフィルタは、アーカンソー州フィルタ、アイオワ州フィルタ、・・・、カルフォルニア州フィルタ、・・・、ニューヨーク州フィルタ、・・・、ワシントン州フィルタであり、NP2=50である。例えば、第1のサブフィルタP1が選択されない場合、第2のサブフィルタP2に属する具体的なフィルタは、北海道フィルタ、・・・、沖縄県フィルタ、アーカンソー州フィルタ、・・・、ワシントン州フィルタであり、NP2=97である。
ステップS9で第2のサブフィルタP2を選択しないことが決定された場合、又は、ステップS10で第2のサブフィルタP2に属する1つの具体的なフィルタが選択された場合、フィルタ処理部104は、場所フィルタに属する第3のサブフィルタP3を選択するか否かを決定する(ステップS11)。フィルタ処理部104は、XP3の確率で第3のサブフィルタP3を選択することを決定し、残りの(1−XP3)の確率で第3のサブフィルタP3を選択しないことを決定する。
第3のサブフィルタP3を選択することが決定された場合、フィルタ処理部104は、第3のサブフィルタP3に属する1つの具体的なフィルタを選択する(ステップS12)。第3のサブフィルタP3に属する具体的なフィルタの数がNP3である場合、フィルタ処理部104は、1/NP3の確率で、NP3個の具体的なフィルタの中から1つの具体的なフィルタを選択する。XP3をNP3/(NP3+1)に設定することもできる。これらの選択がなされた結果、P3における具体的なフィルタリング条件が設定される。
ここで、NP3は、第1のサブフィルタP1の選択結果及び第2のサブフィルタP2の選択結果に依存することができる。例えば、日本フィルタが第1のサブフィルタP1として選択され、東京都フィルタが第2のサブフィルタとして選択される場合、第3のサブフィルタP3に属する具体的なフィルタは、自宅フィルタ、東京タワーフィルタなどを含む。例えば、日本フィルタが第1のサブフィルタP1として選択され、第2のサブフィルタが選択されない場合、第3のサブフィルタP3に属する具体的なフィルタは、自宅フィルタ、東京タワーフィルタ、東寺フィルタ、京都タワーフィルタなどを含む。例えば、アメリカフィルタが第1のサブフィルタP1として選択され、ニューヨーク州フィルタが第2のサブフィルタとして選択される場合、第3のサブフィルタP3に属する具体的なフィルタは、自由の女神像フィルタなどを含む。例えば、第1のサブフィルタP1が選択されず、第2のサブフィルタも選択されない場合、第3のサブフィルタP3に属する具体的なフィルタは、自宅フィルタ、東京タワーフィルタ、東寺フィルタ、京都タワーフィルタ、自由の女神像フィルタなどを含む。
ステップS11で第3のサブフィルタP3を選択しないことが決定された場合、又は、ステップS12で第3のサブフィルタP3に属する1つの具体的なフィルタが選択された場合、フィルタ処理部104は、オブジェクトフィルタO1を選択するか否かを決定する(ステップS13)。フィルタ処理部104は、XO1の確率でオブジェクトフィルタO1を選択することを決定し、残りの(1−XO1)の確率でオブジェクトフィルタO1を選択しないことを決定する。
オブジェクトフィルタO1を選択することが決定された場合、フィルタ処理部104は、オブジェクトフィルタO1に属する1つの具体的なフィルタを選択する(ステップS14)。オブジェクトフィルタO1に属する具体的なフィルタの数がNO1である場合、フィルタ処理部104は、1/NO1の確率で、NO1個の具体的なフィルタの中から1つの具体的なフィルタを選択する。例えば、オブジェクトフィルタO1に属する具体的なフィルタが、人フィルタ及び風景フィルタであり、NO1=2の場合、風景フィルタは、1/2の確率で、2つの具体的なフィルタの中から選択される。XO1をNO1/(NO1+1)に設定することもできる。
ステップS13でオブジェクトフィルタO1を選択しないことが決定された場合、又は、ステップS14でオブジェクトフィルタO1に属する1つの具体的なフィルタが選択された場合、フィルタ処理部104は、1つのフィルタ条件を構成するために選択された具体的なフィルタ(選択フィルタ)の数が2以上であるか否かを判定する(ステップS15)。ステップS15で選択フィルタの数が2以上でないと判定される場合、フィルタ処理部104は、選択フィルタをリセットし(ステップ16)、フィルタ処理部104は、1つのフィルタ条件の決定をやり直す。ステップS15で選択フィルタの数が2以上であると判定される場合、フィルタ処理部104は、選択された2以上の具体的なフィルタを1つのフィルタ条件として、記憶部120に記憶する。
ステップS15で、フィルタ処理部104は、時間フィルタ、場所フィルタ及びオブジェクトフィルタの3種類を判定対象とし、この中で、2以上の種類の具体的なフィルタが選択されたか否かを判定することができる。言い換えれば、フィルタ処理部104は、少なくとも時間フィルタ及び場所フィルタが組み合わされたか否か、又は、少なくとも時間フィルタ及びオブジェクトフィルタが組み合わされたか否か、又は、少なくとも場所フィルタ及びオブジェクトフィルタが組み合わされたか否かを判定することができる。例えば、3つのステップS1、S3、S5の何れかのステップで時間フィルタを選択することが決定され、且つ、3つのステップS7、S9、S11の何れかのステップで場所フィルタを選択することが決定された場合、フィルタ処理部104は、時間フィルタと場所フィルタとの組み合わせで2以上の具体的なフィルタが選択されたと判定することができる。
なお、ステップS15及びステップS16は、ステップS6とステップS7との間で実行してもよい。フィルタ処理部104は、時間フィルタに属する第1のサブフィルタT1、第2のサブフィルタT2及び第3のサブフィルタT3の3つを判定対象とし、この中で、2以上の具体的なフィルタが選択されたか否かを判定してもよい。
4.タイトル設計
図8は、タイトル名を自動設計するフローチャートを示す。図3には9個のタイトル(グループタイトル)A1−A9のタイトル名が表示画面内の第1の表示エリアC1に文字表示されているが、以下、このうちの1つのタイトルを作成する手順を図8を用いて説明する。
1つのフィルタ条件を構成する2以上の具体的なフィルタが決定される場合、即ち、図7におけるステップS15がYesの場合、フィルタ処理部104は、決定された2以上の具体的なフィルタに基づいて、複数の画像データの中からこのフィルタのフィルタリング条件に適合する抽出画像データを抽出する(ステップS17)。図6(B)に示されるように、例えば、5つの具体的なフィルタ、即ち、1月フィルタ、2009年フィルタ、日本フィルタ、京都府フィルタ、及び風景フィルタが選択される場合、フィルタ処理部104は、記憶部120に記憶される複数の画像データの各画像データが、5つのフィルタのすべてに適合するか否かを判定し、5つのフィルタのすべてに適合する画像データを抽出画像データとして抽出する。
1つの画像データが時間フィルタに属する1月フィルタに適合するか否かを判定するために、フィルタ処理部104は、その1つの画像データの撮影情報の中に記憶されている撮影月を取得し、その撮影月が1月であるか否かを判定する。画像データがExif(Exchangeable Image File Format)に対応する場合、フィルタ処理部104は、画像データのExif情報の「DateTimeOriginal」にアクセスし、撮影月を取得することができる。例えば、「DateTimeOriginal」が「2009:01:27 12:10:00」を表す場合、その画像データの撮影月は、1月である。
なお、「2009:01:15 22:10:59」は、「2009年1月15日 22時10分59秒」を意味する。「DateTimeOriginal」から撮影月(1月)だけでなく、撮影年(2009年)や、撮影日(1月15日)や、撮影時刻(22時10分59秒)も取得することができる。また、撮影月情報又は撮影日情報から季節情報への変換テーブルを利用することで、撮影月が1月であり、撮影日が1月15日である場合、撮影季節が冬であることを取得することもできる。
1つの画像データが時間フィルタに属する2009年フィルタに適合するか否かを判定するために、フィルタ処理部104は、その1つの画像データの撮影情報の中に記憶されている撮影年を取得し、その撮影年が2009年であるか否かを判定する。
1つの画像データが場所フィルタに属する日本フィルタに適合するか否かを判定するために、フィルタ処理部104は、その1つの画像データの撮影情報の中に記憶されている撮影場所情報を取得し、その撮影場所が日本であるか否かを判定する。画像データがExifに対応する場合、フィルタ処理部104は、画像データのExif情報の「GPSLatitudeRef」、「GPSLatitude」、「GPSLongitudeRef」及び「GPSLongitude」にアクセスし、緯度及び経度情報を取得することができる。例えば、記憶部120は、緯度及び経度情報から国情報への変換テーブルを有し、フィルタ処理部104は、その変換テーブルを用いて撮影国を取得することができる。
1つの画像データが場所フィルタに属する京都府フィルタに適合するか否かを判定するために、フィルタ処理部104は、その1つの画像データの撮影情報の中に記憶されている撮影場所情報を取得し、その撮影場所が京都府であるか否かを判定する。例えば、緯度及び経度情報から都道府県情報への変換テーブルを利用することができる。
なお、記憶部120は、自宅の緯度及び経度情報や、緯度及び経度情報からランドマーク情報への変換テーブルを記憶することができる。
1つの画像データがオブジェクトフィルタに属する風景フィルタに適合するか否かを判定するために、フィルタ処理部104は、その1つの画像データから特徴点を取得し、その特徴点が風景を判定するための特徴点であるか否かを判定する。オブジェクトフィルタが人フィルタ及び風景フィルタである場合、フィルタ処理部104は、人フィルタに適合しない画像データが風景フィルタに適合すると判定することができる。即ち、フィルタ処理部104は、画像データから取得した特徴点が人を判定するための特徴点を表さない場合に、風景であると判定することができる。人を判定するための特徴点は、例えば、両目の距離や鼻の幅などの特徴を利用する「幾何学的特徴点」を利用することができる。なお、画像データの撮影情報の中の画角を抽出し、その画角が所定の画角よりも広い場合に、その画像データが風景フィルタに適合すると判定してもよい。
ステップS17で、記憶部120に記憶される複数の画像データの中から抽出画像データが抽出されると、フィルタ処理部104は、抽出画像データの数が所定の基準を満たすか否かを判定する(ステップS18)。と言うのも、自動で設計したフィルタ条件に合致する画像が1枚も存在しなければ当然にそのフィルタ条件は適切でないことになる。例えば、図6(B)に示されるような1つのフィルタ条件に合致する画像データ(抽出画像データ)の数が、所定数(例えば、「2」、「10」、「50」、「100」など)以上であれば、フィルタ処理部104は、抽出画像データの数が所定の基準を満たすと判定することができる。なお、例えば、記憶部120に記憶されている抽出対象である画像データの総数が例えば10,000である場合、フィルタ条件に適合して抽出される画像数が3000になることもあり得るが、抽出される画像数が多すぎてもその画像をすべてスライドショーで表示するためには長時間を要することになりユーザにとって退屈なスライドショーになる可能性も高く、またその抽出結果を保存するためのデータ量が膨大になることも避けたい。従って、このような場合には、所定の基準は、例えば10以上50以下のように第1の所定数以上第2の所定数以下とすればよい。
ステップS18で抽出画像データの数が所定の基準を満たした場合、タイトル作成部106は、決定された2以上の具体的なフィルタに基づいて、抽出画像データに対応するタイトル名を自動的に作成する(ステップS19)。タイトル作成部106は、自動的に作成された1つのタイトル名を、例えばID(抽出画像データを構成する複数の画像データの各画像データのID)とともに記憶部120に記憶する。なお、タイトル作成部106は、作成された1つのタイトル名を、抽出画像データの代表画像データのみのIDとともに記憶してもよい。この場合、自動的に決定されたタイトル(グループタイトル)は、抽出画像データを構成する各画像データのそれぞれ全てに付加する必要がなく、抽出画像データを構成する各画像データに対してグループタイトルを保存する場合には、個別の画像データのデータ容量が増えることがない。
図6(B)に示されるように、例えば、5つの具体的なフィルタ、即ち、1月フィルタ、2009年フィルタ、日本フィルタ、京都府フィルタ、及び風景フィルタがフィルタリング条件として選択採用することが決定された場合、タイトル作成部106は、図6(B)に示されるような1つのフィルタ条件に合致する抽出画像データのタイトル名を自動的に作成する。例えば、タイトル作成部106は、5つの具体的なフィルタの各フィルタの名称を用いて、抽出画像データのタイトルの名称(例えば、「1月 2009 日本 京都 風景」、又は「風景 2009 京都 日本 1月」、又は「日本 2009 1月 京都 風景」など)を作成してもよい。しかしながら、5つの具体的なフィルタの各フィルタの名称を用いてこれを羅列してタイトルの名称を作成する場合、タイトルの名称が長く複雑になる。
タイトルの名称を簡易にするために、時間フィルタに属する第1、第2及び第3のサブフィルタT1、T2、T3の各サブフィルタに、優先度を付けることができる。例えば、第1のサブフィルタT1の優先度を第2のサブフィルタT2の優先度より低く設定し、さらに、第2のサブフィルタT2の優先度を第3のサブフィルタT3の優先度より低く設定する(T1<T2<T3)。同様に、場所フィルタに属する第1、第2及び第3のサブフィルタP1、P2、P3の各サブフィルタに、優先度を付けることができる。例えば、第1のサブフィルタP1の優先度を第2のサブフィルタP2の優先度より低く設定し、さらに、第2のサブフィルタP2の優先度を第3のサブフィルタP3の優先度より低く設定する(P1<P2<P3)。このような優先度、特に、より高い優先度を考慮する場合、タイトル作成部106は、図6(B)に示される5つの具体的なフィルタのうちの3つの具体的なフィルタに基づいて、即ち、2009年フィルタ、京都府フィルタ、及び風景フィルタの各フィルタの名称を用いて、抽出画像データのタイトルの名称(例えば、「2009 京都 風景」など)を作成することができる。即ち、同じ種類のフィルタ内から複数のフィルタの名称をすべて使用するのではなく、優先度の最も高い1つのフィルタ名称のみをタイトルの名称の一部として採用しようというものである。その結果、優先度を全く考慮しない場合のタイトル名が「1月 2009 日本 京都 風景」であったものが、「2009 京都 風景」と簡潔でわかりやすいタイトル名称とすることができる。
ステップS18で抽出画像データの数が所定の基準を満たさない場合、フィルタ処理部104は、ステップS15を通過して決定された1つのフィルタ条件を取り消す(ステップS20)。フィルタ処理部104は、記憶部120に記憶された1つのフィルタ条件を消去し、これとは異なる新たな他の1つのフィルタ条件の決定をするために、ステップS1を再び実行する。抽出画像データの数が所定の基準を満たした場合、抽出結果である抽出画像データのIDとタイトル名が記憶部に記憶される。選択されたフィルタを記憶するようにしても良い。
次に、タイトル名の表示について説明する。表示制御部108は、記憶部120に記憶されたタイトルに基づいて、例えば図3に示すような表示画面を表示部140に表示する制御を行う。ここで、記憶部120に記憶されるタイトルの数は、所定数に設定することができる。例えば、タイトル記憶部126は、図3の第1の表示エリアC1内に表示可能なタイトルの数が30に設定されることを記憶し、選択履歴記憶部128は、第2の表示エリアC2内に表示可能なお気に入りタイトルの数が40に設定されることを記憶することができる。選択履歴記憶部は図5に示すお気に入りボタンが操作された対象のタイトルを記憶しており、このタイトル名を第2の表示エリアC2に表示するものである。
図3の第1の表示エリアC1内に表示可能なタイトルの数が30に設定されている場合、フィルタ処理部104及びタイトル作成部106は、図7や図8に示されるような手順で、30個のフィルタ条件及び30個のタイトルを作成するまでステップS1からステップS19までが繰り返される。タイトル記憶部126に記憶されているこの30個のフィルタ条件及び30個のタイトルは、所定のタイミングで、例えば1日毎に、変化(更新)可能である。例えば、フィルタ処理部104及びタイトル作成部106は、毎日午前3時を経過すると、30個のフィルタ条件及び30個のタイトルを自動的に更新する。更新の一例を以下に述べる。
毎日更新するタイトルの対象として、図3の第1の表示エリアC1内に表示可能な30個のタイトルの中の少なくとも1つのタイトルは、第3の表示エリアC3内に表示される現在の日に依存することが好ましい。具体的には、30個のフィルタ条件の中の少なくとも1つのフィルタ条件が作成される際に、図7に示されるステップS3及びステップS4で、所定のタイミングで取得された時間情報に基づく時間フィルタが強制的に設定されることが好ましい。例えば、第1の表示エリアC1内のタイトルA2は、「2月17日 京都」という名称を有し、現在の日と一致する。タイトルA2に対応する抽出画像を構成する複数の画像データの各画像データの撮影日は、2月17日を表すので、抽出画像に含まれる1つの画像データは、例えば、過去の日付である2002年2月17日に撮影された画像データを含む。このような画像データをユーザが見ることにより、5年前の京都旅行中で起こったハプニングなどの思い出が不意によみがえることもある。即ち、ここでは「今日」の日付に意味を持たせており、毎日「今日」と同じ日付に撮影された過去の画像を見ることができるフィルタを用意するというものである。
以下に、毎日タイトルを更新する場合の具体例を示す。図9は、時間情報に基づく時間フィルタを利用するときのタイトルの作成方法の概念図を示す。図9は、30個のフィルタ条件及び30個のタイトルの作成方法の1例を表す。更新される日の日付が2月17日である場合、先ず、30個のタイトルの中で、最大で5つのタイトルを、所定のタイミングで取得されたシステム時間(即ち、ここでは2月17日という日付)に基づいて決定された「2月17日フィルタ」に基づき作成する。次に、残りの少なくとも25個のタイトルの中で、最大で5つのタイトルを、所定のタイミングで取得されたシステム時間に基づいて決定された「2月フィルタ」に基づき作成する。次に、残りの少なくとも20個のタイトルの中で、最大で5つのタイトルを、所定のタイミングで取得されたシステム時間に基づいて決定された「冬フィルタ」に基づき作成する。最後に、残りの少なくとも15個のタイトルのすべてを通常の手順で作成する。
30個のタイトルの中で、最大で5つのタイトルを、所定のタイミングで取得されたシステム時間に基づいて決定された「2月17日フィルタ」に基づき作成するとき、ステップS3で、常に、時間フィルタに属する第2のサブフィルタT2を選択することが決定され、ステップS4で、常に、日に属する具体的な「2月17日フィルタ」が選択される。第2のサブフィルタT2以外の他のフィルタT1、T3、P1、P2、P3、O1は、通常の手順でランダムに選択される。
残りの少なくとも25個のタイトルの中で、最大で5つのタイトルを、所定のタイミングで取得されたシステム時間に基づいて決定された「2月フィルタ」に基づき作成するとき、ステップS3で、常に、時間フィルタに属する第2のサブフィルタT2を選択することが決定され、ステップS4で、常に、月に属する具体的な「2月フィルタ」が選択される。第2のサブフィルタT2以外の他のフィルタT1、T3、P1、P2、P3、O1は、通常の手順でランダムに選択される。
残りの少なくとも20個のタイトルの中で、最大で5つのタイトルを、所定のタイミングで取得されたシステム時間に基づいて決定された「冬フィルタ」に基づき作成するとき、ステップS3で、常に、時間フィルタに属する第2のサブフィルタT2を選択することが決定され、ステップS4で、常に、季節に属する具体的な「冬フィルタ」が選択される。第2のサブフィルタT2以外の他のフィルタT1、T3、P1、P2、P3、O1は、通常の手順でランダムに選択される。
残りの少なくとも15個のタイトルのすべてを作成するとき、すべてのフィルタT1、T2、T3、P1、P2、P3、O1は、通常の手順でランダムに選択される。30個のタイトルが作成されるまで、通常の手順で、このようなフィルタの選択が繰り返される。
タイトルが作成された状態の抽出画像データ群はすでに述べたように、図3に示すように表示される。フィルタの自動設計及びタイトルの自動作成動作はユーザの特段の動作指示を伴うことなく画像表示システムがすべて全自動で行うことができる。この場合、画像表示システムを構成するデジタルフォトフレーム300のパワーオン動作に対応してフィルタの自動設計及びタイトルの自動作成動作を行うようにしても良く、あるいは、デジタルフォトフレーム300がパワーオフされていても、デジタルフォトフレーム300以外の例えばサーバ部自体は動作しており、毎日同時刻例えば午前0:00に自動的に新たなフィルタの自動設計及びタイトルの自動作成を行うようにしても良い。フィルタとして日付フィルタが含まれる場合、日付が変わった時点の午前0:00に自動的に新たなフィルタの自動設計及びタイトルの自動作成を行うようにしても良い。設計したフィルタによる画像抽出結果及び作成されたタイトル名はひとまとまりのデータとして例えばサーバ内に記憶させておくようにすれば、図3に示すような表示を行うにあたり、予めこの記憶させたデータを利用すれば、あらためての演算や抽出動作は不要で効率的である。
5.お気に入り登録
図3の第1の表示エリアC1内に表示されるような、所定のタイミングで変化(更新)可能なタイトルは、お気に入りタイトルとして選択履歴記憶部128に登録することができる。ユーザは、第1の表示エリアC1に表示されるタイトルを操作部160を介して選択し、表示部140は、選択されたタイトルに対応する抽出画像データを表示するとともに、お気に入りタイトルとして登録するためのボタンも表示することができる。このような登録ボタンがユーザによって選択されると、タイトル登録部110は、選択されたタイトルをお気に入りタイトルとして選択履歴記憶部128に登録する。
選択履歴記憶部128は、お気に入りタイトルとともに、そのお気に入りタイトルに対応する抽出画像データを構成する複数の画像データの各画像データのIDや、抽出画像データの代表画像IDを記憶する。表示制御部108は、選択履歴記憶部128に記憶されるお気に入りタイトルに基づいて、例えば図3のC2に示すような表示画面を表示部140に表示する制御を行う。なお、選択履歴記憶部128は、そのお気に入りタイトルに対応するフィルタ条件も記憶することができる。
第2の表示エリアC2内に表示可能なお気に入りタイトルの数が40に設定されている場合、選択履歴記憶部128は、最大で40個のお気に入りタイトルを登録する。なお、選択履歴記憶部128に設定されるお気に入りタイトルの最大の数は、変更することができる。
次に、ユーザの嗜好を把握できる機能について説明する。図10は、お気に入りタイトルに対してユーザが具体的にどのタイトル、即ち、フィルタを選択したかの選択履歴に基づいて嗜好を把握する機能を説明するための例を示す。選択履歴記憶部128は、複数のお気に入りタイトルの各お気に入りタイトルに関して、対応するフィルタ条件を構成する具体的な2以上のフィルタを記憶している。第1のサブフィルタT1に属する具体的なフィルタが、朝フィルタ、昼フィルタ及び夜フィルタである場合、選択履歴記憶部128は、例えば図10に示されるように、時間フィルタの具体的フィルタの選択履歴を記憶することができる。図10には示されていないが、選択履歴記憶部128は、他のフィルタT2、T3、P1、P2、P3、O1についても、同様に、具体的なフィルタの選択履歴を記憶することができる。
例えば、図6(B)に示されるような5つの具体的なフィルタが選択履歴記憶部128に登録されている場合、この5つのフィルタ条件に対応するタイトル名が図3のC2にお気に入りタイトルとして表示されている。この状態において、ユーザがこのタイトル名の画像を見たい場合に、このタイトルを選択する。該当する画像データのスライドショーが開始されるが、この時、このタイトルの選択動作と同時に、第1のサブフィルタT1がなしとして選択された回数を1回カウントすることができる。また、第2のサブフィルタT2が1月フィルタとして選択された回数を1回カウントすることができる。同様に、第3のサブフィルタT3が2009年フィルタとして選択された回数を1回カウントすることができる。場所フィルタに関しても、第1、第2及び第3のサブフィルタP1、P2、P3が、それぞれ日本フィルタ、京都府フィルタ、なしとして選択された回数を1回カウントすることができる。また、オブジェクトフィルタが風景フィルタとして選択された回数を1回カウントすることができる。即ち、選択したタイトルが具体的に有する個別のフィルタが選択されたとして各個別のフィルタ毎にその選択回数がカウントアップされることになる。
選択履歴記憶部128は、例えば図10に示されるように、40個のお気に入りタイトルに対応する第1のサブフィルタT1に属する具体的フィルタの選択履歴を記憶する。ここでは全部で50回の選択が行われたものとし、そのうち、朝フィルタの選択回数が5回であり、昼フィルタの選択回数が10回であり、夜フィルタの選択回数が15回であり、第1のサブフィルタT1が選択されていない回数は、20回とする。従って、第1のサブフィルタT1が選択される確率は、(5+10+15)/50=30/50(=60[%])であり、第1のサブフィルタT1が選択されない確率は、20/50(=40[%])である。また、第1のサブフィルタT1が選択されるとき、朝フィルタが選択される確率は、5/(5+10+15)=5/30(=17[%])であり、昼フィルタが選択される確率は、10/(5+10+15)=10/30(=33[%])であり、夜フィルタが選択される確率は、15/(5+10+15)=15/30(=50[%])である。この選択履歴はユーザがお気に入りの中から自分で好みのタイトルを選択して来た履歴であり、ユーザの嗜好をうかがい知ることができる。即ち、このように、選択履歴記憶部128は、ユーザの嗜好をデータとして記憶することができると考えることができる。
ここで、図7のステップS1及びステップS2の選択において、このようなユーザの嗜好を反映させることができる。具体的には、フィルタ処理部104は、30/50の確率で第1のサブフィルタT1を選択することを決定し、20/50の確率で第1のサブフィルタT1を選択しないことを決定することができる(ステップS1)。また、フィルタ処理部104は、5/30の確率で朝フィルタを選択し、10/30の確率で昼フィルタを選択し、15/30の確率で夜フィルタを選択することができる(ステップS2)。上述した例では、朝、昼、夜の各フィルタの選択確率をすべて1/3とし、ユーザの嗜好を何ら考慮しない構成となっていたが、ユーザの嗜好に対応して朝、昼、夜の選択確率を変更すれば、自動選択するフィルタ条件をユーザの嗜好に沿った組合せにできる確率が向上し、ユーザにとって好ましい画像群が抽出できることになる。他のフィルタT2、T3、P1、P2、P3、O1にも、同様に、このようなユーザの嗜好を反映してフィルタの自動選択をさせることができる。
選択履歴記憶部128は、ユーザの選択履歴として、複数のお気に入りタイトルの各お気に入りタイトルに関して、対応するフィルタ条件を構成する具体的な2以上のフィルタを記憶するが、タイトルのお気に入り登録の有無に拘わらず、図3の第1の表示エリアC1内のタイトルや第2の表示エリアC2内のお気に入りタイトルが選択されることを条件に、図10に示されるような選択履歴を記憶してもよい。
6.変形例
図7や図8の例では、ステップS15を通して2以上の具体的なフィルタを決定した後に、ステップS18で、抽出画像のデータ数が所定の基準を満たしているか否かを判定した。しかしながら、1つの具体的なフィルタを決定した後に、抽出画像のデータ数が所定の基準を満たしているか否かを判定してもよい。即ち、例えば、ステップS2の段階で、抽出画像の数が所定数以下である場合には、ステップS16を実施して、1つのフィルタ条件の決定をやり直してもよい。
また、抽出画像の数が所定数以下である場合に、所定の基準を満たしていると判定し、タイトルを作成することもできる。このような所定の基準の例として、図11に、少なくとも1つのタイトルを設計するフローチャートを示す。
図11に示されるように、まず、フィルタ処理部104は、タイトルを作成できる複数のフィルタの組合せにおける具体的なフィルタの種類の最大の合計数を3に決定し、以下のように動作する。まず、フィルタ処理部104は、図6に示すような複数の具体的なフィルタの中から第1の具体的なフィルタを選択する(ステップS31)。第1の具体的なフィルタは、図6に示す前述の具体的なフィルタでもよいし、他の具体的なフィルタでもよい。フィルタ処理部104は、選択された第1の具体的なフィルタに基づいて、複数の画像データの中からこのフィルタのフィルタリング条件に合致する第1の抽出画像データを抽出する。
フィルタ処理部104は、第1の抽出画像データの数が所定数(例えば、20)以下であるか否かを判定する(ステップS32)。第1の抽出画像データの数が所定数以下でない場合、複数の具体的なフィルタの中から、第1の具体的なフィルタと異なる第2の具体的なフィルタをさらに選択する(ステップS33)。フィルタ処理部104は、選択された第1及び第2の具体的なフィルタに基づいて、複数の画像データの中からこの2つのフィルタのフィルタリング条件の両方に合致する第2の抽出画像データを抽出する。
フィルタ処理部104は、第2の抽出画像データの数が所定数(例えば、20)以下であるか否かを判定する(ステップS34)。第2の抽出画像データの数が所定数以下である場合、タイトル作成部106は、第1及び第2の具体的なフィルタに基づいて、第2の抽出画像データに対応するタイトルを作成する(ステップS35)。
第2の抽出画像データの数が所定数以下でない場合、複数の具体的なフィルタの中から、第1及び第2の具体的なフィルタと異なる第3の具体的なフィルタをさらに選択する(ステップS36)。フィルタ処理部104は、選択された第1、第2及び第3の具体的なフィルタに基づいて、複数の画像データの中からこの3つのフィルタのフィルタリング条件のすべてに合致する第3の抽出画像データを抽出する。
フィルタ処理部104は、第3の抽出画像データの数が所定数(例えば、20)以下であるか否かを判定する(ステップS37)。第3の抽出画像データの数が所定数以下である場合、タイトル作成部106は、第1、第2及び第3の具体的なフィルタに基づいて、第3の抽出画像データに対応するタイトルを作成する(ステップS38)。
ステップS35で作成されるタイトルは、第1及び第2の具体的なフィルタの名称を用いることができる。例えば、第1の具体的なフィルタが時間フィルタに属する「2月フィルタ」であり、第2の具体的なフィルタが場所フィルタに属する「京都府フィルタ」である場合、タイトル作成部106は、「2月 京都」という名称を有するタイトルを作成することができる(ステップS35)。このようなタイトルに対応する抽出画像をユーザが見ることにより、ある年の2月の京都旅行中で起こったハプニングなどの思い出が不意によみがえることもある。
一方、「2月フィルタ」及び「京都府フィルタ」で抽出される第2の抽出画像の数が所定数を超える場合には、例えば、第3の具体的なフィルタとして、オブジェクトフィルタに属する「人フィルタ」をさらに選択することができる(ステップS36)。「2月フィルタ」、「京都府フィルタ」及び「人フィルタ」で抽出される第3の抽出画像の数が所定数以下である場合には、ステップS38で作成されるタイトル(例えば「2月 京都 人」)は、第1、第2及び第3の具体的なフィルタの名称を用いることができる。
なお、ステップS32で第1の抽出画像データの数が所定数以下である場合、タイトル作成部106は、第1の具体的なフィルタに基づいて、第1の抽出画像データに対応するタイトルを作成してもよい(ステップS39)。
フィルタ処理部104は、タイトルを作成できる複数のフィルタの組合せにおける具体的なフィルタの種類の最大の合計数を変更することもできる。例えば、具体的なフィルタの最大の数が2に設定される場合、ステップS36、S37、S38を省略することになる。また、具体的なフィルタの最大の数が4に設定される場合、さらに第4の具体的なフィルタを選択するために、ステップS36、S37、S38と同様のステップを追加することになる。
また、図11や図9で選択されるオブジェクトフィルタは、画像データの画像認識を行う代わりに、画像データのExif情報の「UserComment」にユーザによって追加されたタグを検索して利用してもよい。例えば、画像データに「食べ物」というタグが付加されている場合、食べ物フィルタが、このような画像を抽出してもよい。また、時間フィルタや場所フィルタも、画像データに付加されたタグを検索して利用してもよい。
また、具体的なフィルタとして、例えば、赤系フィルタが選択される場合、1枚の画像データ内の赤色成分、青色成分及ぶ緑色成分の各平均値を求め、赤色成分の平均値が、青色成分の平均値や緑色成分の平均値よりも大きい場合に、その画像データは、赤系フィルタに適合すると判定する。また、他の具体的なフィルタとして、例えば、さわやかフィルタが選択される場合、画像データから受ける印象モデルを抽出し、その印象モデルがさわやかモデルに一致するとき、その画像データは、さわやかフィルタに適合する。印象モデルの設定方法としては、例えば、画像全体の輝度分布やコントラスト分布、あるいは色分布と言ったパラメータに基づいて特定の算出式を設定し、その算出結果が所定の範囲内にあるものをさわやかな画像と判定することで実現できる。さらに他の具体的なフィルタとして、例えば、クラスタリングフィルタが選択される場合、複数の画像データの中から1つの画像データを基準画像データとして選択し、複数の画像データの各画像データが基準画像データに類似するか否かを判定し、基準画像データに類似する画像データは、クラスタリングフィルタに適合すると判定する。
7.システム構成の変形例
図12に本実施形態のシステム構成の変形例について示す。この変形例のシステムでは、サーバ200(広義には情報処理システム、狭義にはホームサーバ)が設けられている。このサーバ200は、処理部202、記憶部220、通信部238を含む。なおこれらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。なお、図2と同様の構成要素については、同様の符号又は名称を付してその説明を省略する。
処理部202は、サーバ管理処理などの各種の処理を行うものであり、CPU等のプロセッサやASICなどにより実現できる。記憶部220は、処理部202や通信部238のワーク領域となるものであり、例えばRAMやHDD等により実現できる。通信部238は、デジタルフォトフレーム300や、外部サーバ600との間で、有線又は無線で通信を行うためのものであり、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどにより実現できる。例えばデジタルフォトフレーム300とサーバ200は、例えば無線LAN等のネットワークで通信接続される。
図12では、サーバ側の処理部202が、フィルタ処理部204、タイトル作成部206、表示指示部208(広義には、表示処理部)、及びタイトル登録部210を含む。またサーバ側の記憶部220が、画像データ記憶部222、フィルタ記憶部224、タイトル記憶部226及び選択履歴記憶部228を含む。なお、これらの一部をデジタルフォトフレーム300の処理部102や記憶部120に設けるようにしてもよい。処理部202は、情報記憶媒体230に格納されるプログラム(データ)に基づいて種々の処理を行う。
また図12では、デジタルフォトフレーム300側の処理部102が、表示制御部108を含む。なお処理部102の一部をサーバ200側の処理部202に設けるようにしてもよい。
表示指示部208は、タイトル作成部206によって作成されたタイトルに基づいて、デジタルフォトフレーム300(広義には画像表示部)の表示部340に表示される画像の表示指示を行う。具体的にはタイトル作成部206により作成されたタイトルを表示部340に表示するための指示を行う。そしてデジタルフォトフレーム300の表示制御部108は、サーバ200の表示指示部208からの指示にしたがって、表示部340の表示制御を行う。これにより、タイトル作成部206により作成されたタイトルや、フィルタ処理部204により抽出された抽出画像データ等が表示部340に表示されるようになる。
操作部160は、ユーザからの選択情報を入力し、この選択情報は、通信部138、238を介してサーバ200側に送られる。
図12の変形例によれば、フィルタの選択処理やタイトルの作成処理等をサーバ200が行うため、デジタルフォトフレーム300の処理負荷を軽減できる。従って、デジタルフォトフレーム300の処理部102(CPU)の処理能力が低い場合も、本実施形態の処理を実現できるようになる。なお、これらの処理を、サーバ200とデジタルフォトフレーム300の分散処理により実現してもよい。
8.フィルタ条件自動設計の変形例
図13にフィルタ条件を自動的に設計する変形例のフローチャートを示し、図14にその具体例としての年フィルタの説明図を示す。ここでは対象となる実際の画像の撮影年は、それぞれ2004年、2005年、2006年、2007年、2009年であり、2003年以前と2008年に撮影された画像は含まれていないものとする。従って、年フィルタとして実際上に機能するのは、各年フィルタである2004年フィルタ、2005年フィルタ、2006年フィルタ、2007年フィルタ、2009年フィルタ、及び全フィルタとなる。
ここでこの全フィルタについて説明する。全フィルタは具体的な撮影年を指定しないフィルタであり、実際上はすべての画像を選択するフィルタとなる。フィルタとして機能しないと解釈することも不可能ではないが、フィルタ選択のアルゴリズムを簡略化するために設けているものである。図14は年フィルタの実際上の機能動作を説明する概念図で、ここでは年フィルタのそれぞれにidを設定している。*で表示しているものが全フィルタである。即ち、図14は年フィルタによって画像が分類されている状態をあらわしているものとも言え、各年フィルタで抽出される画像数の総和が全フィルタで抽出される画像数と同数となる。例えば、2004年フィルタで抽出される画像数が5枚、2005年フィルタで抽出される画像数が10枚、2006年フィルタで抽出される画像数が7枚、2007年フィルタで抽出される画像数が8枚、2009年フィルタで抽出される画像数が2枚とすれば、全フィルタで抽出される画像数はこれらの総和と同数の32枚となるものである。年フィルタの具体的な設定、即ち、どの年のフィルタを設けるかはすべて自動で行うように構成されており、ここでは実際に存在する画像に付加されている撮影日時情報を装置が取得してその撮影年を把握し、その結果、2004年に撮影された画像の存在が把握されたので2004年フィルタを新規設定している。同様に2005年、2006年、2007年、2009年フィルタも設定され、一方、画像群に含まれていない2003年以前、2008年、2010年以降のフィルタは設定されない。ただし全フィルタは撮影年の把握結果の如何に関わらずデフォルトとして必ず設定される。
全フィルタを設ける構成は、年フィルタのみならず、月フィルタや都道府県フィルタ等他のすべてのフィルタについても同様に設定される。なお、サブフィルタT1の朝フィルタ、昼フィルタ、夜フィルタはその設定された時刻範囲が1日24時間のすべてを網羅していないため、各フィルタで抽出される画像数の総和と全フィルタで抽出される画像数は一致しないことになる。
次に、全フィルタを含んで設定されたフィルタ構造を利用したフィルタ設計について図13のフローチャートを用いて説明する。
図13は、1つのフィルタ条件を自動的に設計するフローチャートを示す。図6(B)にはフィルタ条件が示されているが、1つのタイトル名に対応するフィルタリング条件を作成するために複数のフィルタ条件を組み合わせる。フィルタ設計を行うにあたり、まず、フィルタ処理部104は、時間フィルタに属する第1のサブフィルタT1に属する1つの具体的なフィルタを選択する(ステップS41)。第1のサブフィルタT1に属する具体的なフィルタの数がNT1である場合、フィルタ処理部104は、1/NT1の確率で、NT1個の具体的なフィルタの中から1つの具体的なフィルタを選択する。例えば、第1のサブフィルタT1に属する具体的なフィルタが、全フィルタ、朝フィルタ、昼フィルタ及び夜フィルタであり、例えば、朝フィルタは撮影時刻が6:00〜10:00の画像、昼フィルタは11:00〜13:00の画像、夜フィルタは18:00〜23:00の画像をフィルタリングする条件とする。NT1=4の場合、朝フィルタは、1/4の確率で、4つの具体的なフィルタの中から選択される。昼フィルタ、夜フィルタも同様の確率で選択される。全フィルタも同様の確率で選択される。選択がなされた結果、T1における具体的なフィルタリング条件が設定される。
次に、ステップS42においても同様に全フィルタを含んでサブフィルタT2の選択が行われる。以下、ステップS43においてサブフィルタT3の選択、ステップS44においてサブフィルタP1の選択、ステップS45においてサブフィルタP2の選択、ステップS46においてサブフィルタP3の選択、ステップS47においてサブフィルタO1の選択が全フィルタを含んで同様に行われる。
図13の変形例は、図7に示す例に比してステップ数を大幅に削減することが出来、演算の簡素化、演算速度の向上が実現できるものである。
図14にはカウント数も示している。このカウント数は、該当するフィルタを含んでフィルタ設計がなされた場合に、その画像群の表示を指示した回数を示している。図14では、2005年のカウント数が4回とあるが、例えば、「2005年 自宅」という名称を有するタイトルが提示された場合に過去2回ほど図4に示すスタートボタンが操作され、「2005年 風景」という名称を有するタイトルが提示された場合に過去1回ほど図4に示すスタートボタンが操作され、「2005年 娘」という名称を有するタイトルが提示された場合に過去1回ほど図14に示すスタートボタンが操作された場合が該当する。即ち、2005年フィルタが含まれているフィルタ設計結果を過去に合計4回スタート操作したことを意味する。図14のカウント数では2004年のカウント数が13回と他の年に比して最多となっており、2004年の画像を見る嗜好傾向を有することが判る。この結果に基づいてT1フィルタのフィルタ選択の確率を各年で均等ではなく、2004年を選択する確率を他の年のフィルタを選択する確率に比して高く設定し直すようにフィードバックすることも可能であり、ユーザの嗜好を反映した画像提示を行える確率を高くすることができる。また、カウント数は、ユーザがスタートボタンを操作した場合の他に、ユーザがスタートボタンを操作し、且つお気に入りに登録した場合もカウントすることができ、前者と後者の加点に差をつけておいても良い。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また画像表示システム、デジタルフォトフレーム、情報処理システムの構成、動作や、フィルタの処理手法、タイトルの作成手法等も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。