JP5483298B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
本発明は、通常の通常態様より入球容易な特定態様に変化可能な始動口を備える遊技機に関する。
従来、遊技盤上に設けられた始動領域に第1始動口と第2始動口とが打ち分け可能に設けられている遊技機がある。特許文献1に記載の遊技機では、第2始動口は遊技球が入球困難な通常態様と入球容易な特定態様とに変化可能に構成されている。第1始動口又は第2始動口に遊技球が入球すると、大当たりに当選するか否かの判定が行われ、当該判定結果に基づいて、図柄表示装置において所定の図柄が変動し、所定時間経過後に停止する(以下、図柄表示装置における図柄の変動と図柄の停止をあわせて「図柄表示」という)。ここで、停止する図柄の種類が判定結果を表している。すなわち、所定の図柄の停止表示が判定結果の報知となっている。
また、遊技は、第2始動口が特定態様になり難い通常遊技状態または第2始動口が特定態様になり易い特定遊技状態にて制御される。基本的には通常遊技状態で制御されるが、特定の大当たり遊技に当選すると、当該特定の大当たり遊技後から特定遊技状態にて制御される。特定遊技状態は、特定の大当たり遊技後において所定回数の図柄表示が実行されるまで継続される。しかしながら、この所定回数の図柄表示が実行されるまでの間に大当たりに当選できなかった場合、当該所定回数の図柄表示が実行された後に、通常遊技状態に切り換わる。
このように、第2始動口の態様に係る遊技状態について、大当たり遊技後に特定遊技状態となり、所定回数の図柄表示が実行されると、その図柄表示が終了するときに通常遊技状態に切り換わるという遊技性だけでは遊技が単調化するおそれがある。
本発明の目的は、上記の背景を鑑みて、遊技の単調化を抑えることができる遊技機の提供を目的とする。
本発明は、遊技領域に、第1始動口と、前記第1始動口と打ち分け可能に設けられ、閉口態様と開口態様とに変化可能な第2始動口と、前記遊技領域に遊技球を発射させるための操作を行う遊技球発射操作手段と、を備える遊技機において、遊技球が前記第1始動口又は前記第2始動口へ入球すると、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの特別遊技判定を行う特別遊技判定手段と、前記特別遊技判定手段により前記特別遊技判定が行われると、図柄表示手段に当該特別遊技判定の結果を示す図柄表示を行わせる図柄表示制御手段と、前記図柄表示制御手段により特定図柄が表示されると、前記特別遊技を特別遊技手段に実行させる特別遊技制御手段と、大当たり当選確率が低確率である低確率遊技状態又は大当たり当選確率が高確率である高確率遊技状態と、通常遊技状態又は前記第2始動口の開放時間が前記通常遊技状態よりも延長される時短遊技状態との組み合わせより遊技を進行制御する遊技状態制御手段と、前記時短遊技状態にて遊技が進行されているときに、前記第2始動口へ遊技球の発射を報知する特定報知を報知手段に実行させる報知制御手段と、前記高確率遊技状態にて遊技が進行されているときに前記低確率遊技状態に移行させるか否かの転落判定を行う転落判定手段と、を有し、前記遊技状態制御手段は、前記特定図柄が表示されると、当該特別遊技の後に高確率時短遊技状態に設定する第1遊技状態制御手段と、前記高確率時短遊技状態に設定されてから前記図柄表示が所定回数実行されるまでに前記低確率遊技状態へ移行すると判定された場合、当該所定回数の図柄表示が終了するときに前記通常遊技状態に設定する第2遊技状態制御手段と、前記高確率時短遊技状態に設定されてから前記図柄表示が前記所定回数実行された後に前記低確率遊技状態へ移行すると判定された場合、当該転落判定に係る図柄表示が開始されるときに前記通常遊技状態に設定する第3遊技状態制御手段と、を有することを特徴とする。
また、本発明は、特定判定条件の成立を契機に所定の判定を行う判定手段を備え、前記第1状態切換手段は、前記特定の利益の付与に係る判定図柄の停止表示後、所定期間が経過するまでの間に、前記所定の判定において前記特定の結果となった場合、前記所定期間が経過する際に前記特定状態から前記通常状態に切り換え、前記第2状態切換手段は、前記所定期間が経過した後に前記所定の判定において前記特定の結果となった場合、当該所定の判定が行われた際に前記特定状態から前記通常状態に切り換えることを特徴とする。
また、本発明は、特定判定条件の成立を契機に所定の判定を行う判定手段を備え、前記第1状態切換手段は、前記特定の利益の付与に係る判定図柄の停止表示後、所定期間が経過するまでの間に、前記所定の判定において前記特定の結果となった場合、前記所定期間が経過する際に前記特定状態から前記通常状態に切り換え、前記第2状態切換手段は、前記所定期間が経過した後に前記所定の判定において前記特定の結果となった場合、当該所定の判定が行われた際に前記特定状態から前記通常状態に切り換えることを特徴とする。
本発明の遊技機によれば、遊技の単調化を抑えることができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。図1に示すように、遊技機Yは、遊技店の島設備に固定される外枠(図示なし)と、その外枠に対して回動可能に支持された遊技盤取付枠Y1とを備える。遊技盤取付枠Y1には、遊技球が流下する遊技領域2Aが形成された遊技盤2が脱着可能に取り付けられている。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。図1に示すように、遊技機Yは、遊技店の島設備に固定される外枠(図示なし)と、その外枠に対して回動可能に支持された遊技盤取付枠Y1とを備える。遊技盤取付枠Y1には、遊技球が流下する遊技領域2Aが形成された遊技盤2が脱着可能に取り付けられている。
また、遊技機Yは、遊技盤2の前方側(遊技者側)において遊技領域2Aを視認可能に覆うガラス扉Y2も備える。ガラス扉Y2は、水平方向の一端側においてヒンジ機構部Hを介して遊技盤取付枠Y1に脱着自在に連結されており、ヒンジ機構部Hを支点として回動可能に支持されている。よって、ガラス扉Y2を、ヒンジ機構部Hを支点として扉のように回動することによって、遊技領域2Aおよび遊技盤取付枠Y1の前面部分を開閉することができる。また、ガラス扉Y2の他端側には、ガラス扉Y2を遊技盤取付枠Y1に固定すると共に、遊技盤取付枠Y1を外枠に固定するロック機構Rが設けられている。
また、ガラス扉Y2には、回動操作されることにより遊技領域2Aに向けて遊技球を発射させるための遊技球発射操作装置3、スピーカーからなる音声出力装置15、複数のランプやLEDを具備する演出用照明装置16、及び、複数の遊技球を貯留する受け皿50が設けられている。
遊技領域2Aは、遊技盤2の表面から突出した状態で取り付けられた区画部材29によって区画されている。区画部材29は、枠状の飾り枠29A、湾曲形状を呈した内側レール部材29B、外側レール部材29C及び後述する大入賞口8の直下に配置され、上面で遊技球を第2始動口7に誘導可能な誘導経路を構成する誘導部材29D等で構成されている。
飾り枠29Aの内側には、液晶表示ディスプレイからなる画像表示装置14が嵌め込まれ、後述する演出用役物装置17が設けられてこれらが一体化された演出装置のユニットを構成するセンター役物が遊技盤2の中央部に嵌め込まれている。また、飾り枠29Aの外側には内側レール部材29Bが配置され、内側レール部材29Bのさらに外側には外側レール部材29Cが配置されている。
遊技球発射操作装置3は、ガラス扉Y2に固定されている基体31、基体31に回動可能に設けられている発射ハンドル32、発射ハンドル32内に取り付けられているタッチセンサ32a、及び、発射ハンドル32に連動して回動し、回動角度を検出する発射ボリュームのつまみ32bを具備している。遊技球発射操作装置3の発射ハンドル32に対する操作に応じて、遊技球発射装置4が遊技球を遊技領域に向けて発射させる。遊技球発射装置4は、遊技盤取付枠Y1の遊技盤2の下方であって受け皿50に対向する位置に設けられている。遊技球発射装置4は、遊技球を打つ発射ソレノイド41を具備しており、発射ソレノイド41は発射制御基板106を介して遊技球発射操作装置3に接続されている。
遊技者が発射ハンドル32に触れると、タッチセンサ32aが発射ハンドル32に人間が接触したことを検知し、後述する発射制御基板106に発射ハンドル検出信号を送信する。発射制御基板106は、タッチセンサ32aから発射ハンドル検出信号を受信すると、発射ソレノイド41の通電を許可する。そして、発射ハンドル32が操作されて、発射ハンドル32の回転角度が変化すると、発射ハンドル32に連結されているギアが回転すると共に、ギアに連結した発射ボリュームのつまみ32bが回転する。この発射ボリュームのつまみ32bが検出する発射ハンドル32の回動角度に応じた電圧が、遊技球発射装置4の発射ソレノイド41に印加される。
そして、発射ソレノイド41に電圧が印加されると、発射ソレノイド41が印加電圧に応じて作動する。すなわち、発射ハンドル32の回動角度(発射ボリュームのつまみ32bの回転角度)に応じた強さ(以下、「遊技球発射強度」という)で、遊技球が発射される。有効に(所定の遊技球発射強度で正常に)発射された遊技球は、内側レール部材29Bと外側レール部材29Cとの間を上昇して遊技領域2Aに進入し、遊技領域2A内を流下する。このとき、遊技球は遊技領域2Aに設けられた複数の釘や風車との衝突によって、予測不能に流下する。
遊技領域2Aには、複数(本実施の形態では4つ)の一般入賞口11が設けられている。各一般入賞口11には、一般入賞口検出センサ11aが設けられており、この一般入賞口検出センサ11aが遊技球の入賞を検出すると、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技領域2Aの左中央部には遊技球の通過が可能な第1入賞ゲート9が設けられている。第1入賞ゲート9には、遊技球を検出する第1入賞ゲート検出センサ9aが設けられている。遊技領域2Aの右斜下部には、遊技球の通過が可能な第2入賞ゲート10が設けられている。第2入賞ゲート10には、遊技球を検出する第2入賞ゲート検出センサ10aが設けられている。入賞ゲート検出センサ9a、10aが遊技球を検出することを条件に、普通図柄の抽選が行われる。
遊技領域2Aの下部で、画像表示装置14の下方に、不変であり、且つ、常時入球可能である第1始動口6が設けられている。飾り枠29Aの左側及び左下側には釘や風車等によって遊技球を第1始動口6へ誘導する一連の遊技球経路が形成されている。第1始動口6には、遊技球を検出する第1始動口検出センサ6aが設けられており、この検出センサ6aが遊技球を検出することを条件に、第1特別図柄の抽選が行われる。また、第1始動口検出センサ6aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、3個)の遊技球が賞球として払い出される。
第1始動口6の直下に、可変の第2始動口7が設けられている。第2始動口7は、第2始動口制御装置70によって入賞不可能な第1の基本態様又は入賞可能な第1の特別態様のいずれかに制御される。第2始動口7には、遊技球を検出する第2始動口検出センサ7aが設けられており、この検出センサ7aが遊技球を検出することを条件に、第2特別図柄の抽選が行われる。また、第2始動口検出センサ7aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、3個)の遊技球が賞球として払い出される。
第2始動口制御装置70は、下辺部分に回転軸が設けられ、回動可能な普通可動片70A及び普通可動片70Aを可動させる駆動部としての第2始動口開閉ソレノイド70Bを具備している。所定条件が成立することを条件に第2始動口開閉ソレノイド70Bが駆動し、普通可動片70Aが回動する。普通可動片70Aは、矩形状の扉部材で構成されており、通常は(所定条件が成立する以外は)、表面が遊技領域2Aと面一になる状態で停止し、第2始動口7を封鎖している。この停止状態の(未作動の)普通可動片70Aによって第2始動口7が封鎖されることで、第2始動口7が入賞不可能な第1の基本態様に制御されている。
一方、所定条件が成立すると、普通可動片70Aが回転軸を中心に前方側に回動して第2始動口7が開放されることで、第2始動口7が入賞可能な第1の特別態様に制御される。このとき、第2始動口7が開放されると共に、普通可動片70Aが遊技領域2Aから突出した状態になるため、流下する遊技球を受けて第2始動口7へ誘導することが可能となる。なお、第2始動口制御装置70についての所定条件とは、上述した普通図柄の抽選(以下において、「普通図柄抽選」という)において、当たりに当選することである。
図1に示すように、第2入賞ゲート10の下流側に、可変の大入賞口8が設けられている。大入賞口8は、大入賞口制御装置80によって入賞不可能な第2の基本態様又は入賞可能な第2の特別態様のいずれかに制御される。大入賞口8には、遊技球を検出する大入賞口検出センサ8aが設けられており、この検出センサ8aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、15個)の賞球が払い出される。
大入賞口制御装置80は下辺部分に回転軸が設けられた矩形状の扉部材で構成される特別可動片80Aを具備しており、特別可動片80Aは所定条件が成立する場合にのみ作動する。すなわち、特別可動片80Aは、通常は(所定条件が成立する以外は)、表面が遊技領域2Aと面一になる状態で停止し、大入賞口8を封鎖している。この停止状態の(未作動の)特別可動片80Aによって大入賞口8が封鎖されることで、大入賞口8が入賞不可能な第2の基本態様に制御されている。
一方、所定条件が成立すると、特別可動片80Aが回転軸を中心に前方側に回動して大入賞口8が開放されることで、大入賞口8が入賞可能な第2の特別態様に制御される。このとき、大入賞口8が開放されると共に、特別可動片80Aが遊技領域2Aから突出した状態になるため、流下する遊技球を受けて大入賞口8へ誘導することが可能となる。なお、大入賞口制御装置80についての所定条件とは、上述した第1特別図柄の抽選又は第2特別図柄の抽選(以下において、第1特別図柄の抽選及び第2特別図柄の抽選の双方を指す場合、総称して「特別図柄抽選」という)において、特賞(大当たり)に当選することである。
また、遊技盤2における遊技領域2A以外の所定領域には、遊技に関する所定の情報を報知する各種表示装置が設けられている。具体的には、第1特別図柄表示装置20並びに第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22からなる図柄表示装置、第1特別図柄保留表示装置23、第2特別図柄保留表示装置24並びに普通図柄保留表示装置25からなる保留表示装置、ラウンド回数表示装置26及び右打ち表示装置27が設けられている。
第1特別図柄表示装置20は、第1始動口6に遊技球が入賞することを条件に行われる第1特別図柄の抽選の結果を表示する可変表示装置、第2特別図柄表示装置21は、第2始動口7に遊技球が入賞することを条件に行われる第2特別図柄の抽選の結果を表示する可変表示装置である。各特別図柄の抽選の結果には1又は複数の特別図柄が予め設定されており、特別図柄の抽選が行われると、当該抽選の結果に応じた特別図柄が判定図柄として特別図柄表示装置20、21に停止状態で表示される。つまり、特別図柄表示装置20、21における特別図柄の停止表示は、当該特別図柄抽選の結果の報知となる。
特別図柄表示装置20、21は、例えばそれぞれ複数のLEDを具備しており、大当たりに当選した場合には大当たりに対応する特定のLEDが点灯し、ハズレであった場合にはハズレに対応する特定のLEDが点灯する。このようにして特別図柄表示装置20、21が具備するLEDが点灯することによって現される文字、図形及び模様等の外観形象が特別図柄を構成する。
また、特別図柄表示装置20、21において特別図柄の停止表示が行われる前には必ず所定の特別図柄が所定時間、変動状態で表示される。すなわち、1回の特別図柄の抽選に対して、1回の特別図柄表示が行われ、1回の特別図柄表示においては、所定時間の特別図柄の変動表示が行われてから特別図柄の停止表示が行われる。
普通図柄表示装置22は、遊技球が第1入賞ゲート9又は第2入賞ゲート10を通過することを条件に行われる普通図柄抽選の結果を表示する可変表示装置である。普通図柄抽選の結果には普通図柄が設定されており、普通図柄の抽選が行われると、当該抽選の結果に応じた普通図柄が普通図柄表示装置22に停止状態で表示される。つまり、普通図柄表示装置22における普通図柄の停止表示は、当該普通図柄の抽選の結果の報知となる。
普通図柄表示装置22は、例えば複数のLEDを具備しており、当たりに当選した場合には当たりに対応する特定のLEDが点灯し、ハズレであった場合にはハズレに対応する特定のLEDが点灯する。このようにして普通図柄表示装置22が具備するLEDが点灯することによって現される文字、図形及び模様等の外観形象が普通図柄を構成する。
また、普通図柄表示装置22において普通図柄の停止表示が行われる前には必ず所定の普通図柄が所定時間、変動状態で表示される。すなわち、1回の普通図柄の抽選に対して、1回の普通図柄表示が行われ、1回の普通図柄表示においては、所定時間の普通図柄の変動表示が行われてから普通図柄の停止表示が行われる。
ところで、特別図柄の変動表示中や大入賞口制御装置80が作動する特別遊技中に、始動口6、7に遊技球が入賞しても、即座に特別図柄の変動表示が行われて特別図柄の抽選の結果が報知されない訳ではない。この場合、一定条件下で特別図柄の変動表示(特別図柄の抽選の結果の確定的な報知)が保留される。一定条件として、特別図柄の変動表示を保留できる個数に上限値が設けられている。本実施の形態では、その上限値は各始動口6、7に対して「4」に設定されている。すなわち、各始動口6、7に対して特別図柄の変動表示、すなわち、特別図柄の抽選の権利を4個まで保留することができる。そして、第1特別図柄保留表示装置23は第1始動口6に対応し、第2特別図柄保留表示装置24は第2始動口7に対応しており、それぞれの特別図柄保留表示装置23、24には現時点の保留数(U1、U2)が所定の態様で表示される。普通図柄の変動表示についても同様に、上限保留数が4個に設定されており、その保留数が、普通図柄保留表示装置25において表示される。
ラウンド回数表示装置26は、例えば複数のLEDを具備しており、大当たり遊技開始時に所定の態様で点灯する。その点灯態様が、後述する当該大当たり遊技のラウンド遊技の実行回数を示す。
右打ち表示装置27は、1つのLEDを具備しており、後述する時短状態において点灯する。この点灯が、第2始動口7へ向けた遊技球の発射を促す旨(本実施の形態においては、第2始動口7が遊技領域2Aの正面視右側部に設けられているため「右打ち」と略する。以下、「右打ち」という)の表示を構成する。上述したように、本実施の形態においては、第1始動口6と第2始動口7とは打ち分け可能に(遊技球の発射態様が異なる様に)配置されている。具体的には、第1始動口6は、遊技球が画像表示装置14の左側を通って入賞できる位置に設けられ、第2始動口7は、遊技球が画像表示装置14の右側を通って入賞できる位置に設けられている。すなわち、第2始動口7に係る(第2始動口7に適した)遊技球発射強度は第1始動口6に係る(第1始動口6に適した)遊技球発射強度より高くなっている。つまり、第1始動口6と第2始動口とに対して遊技球を打ち分けることが可能となっている。換言すれば、遊技領域2Aは、第1始動口6の位置を含み、第1始動口6への入賞が可能な遊技球発射強度により発射された遊技球が通過可能な領域を第1領域と、第2始動口7の位置を含み、第2始動口7への入賞が可能な遊技球発射強度により発射された遊技球が通過可能な領域を第2領域とに分けることができる。
また、遊技盤2には、遊技状態において行われる演出(遊技演出)や客待ち状態において行われる演出(デモ演出)等のさまざまな演出を実行する演出装置が設けられている。本実施の形態では、演出装置は、画像表示装置14、音声出力装置15、演出用照明装置16、及び、演出用役物装置17で構成されている。
画像表示装置14は、様々な静止画や動画を表示することで画像による演出を行う。なお、本実施形態においては、画像表示装置14として液晶ディスプレイが用いられているが、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等他の方式の表示装置を用いこともできる。
演出用役物装置17は、可動部17Aを具備し、可動部17Aを作動させることで、動作による演出を行う。本実施の形態では、可動部17Aは、画像表示装置14の正面視右端部の前方に配置されており、所定のキャラクタの脚足部分を模擬し、所定方向に揺動する。
また、音声出力装置15は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力することでサウンドによる演出を行い、演出用照明装置16は、各ランプの光の照射方向や発光色を変更することで照明による演出を行う。
また、主に演出に係る操作可能な入力装置として、演出ボタン装置18及び選択ボタン装置19が受け皿50に設けられている(図2参照)。
演出ボタン装置18は、操作可能な演出ボタン18A及び演出ボタン18Aに接続されて、演出ボタン18Aの被操作を検出する演出ボタン検出スイッチ18aを具備する。演出ボタン検出スイッチ18aは、演出ボタン18Aの被操作を検出すると、後述する演出制御基板102に演出ボタン検出信号を出力する。
選択ボタン装置19は、操作可能な選択ボタン19A及び選択ボタン19Aに接続されて、選択ボタン19Aの被操作を検出する選択ボタン検出スイッチ19aを具備する。選択ボタン19Aは十字状に配列されたカーソルキーと、中央部に配列されたEnterキーからな。選択ボタン検出スイッチ19aは、選択ボタン18Aの被操作を検出すると、後述する演出制御基板102に演出ボタン検出信号を出力する。
遊技演出は、遊技内容(遊技状態)に応じた様々な種類の演出で構成される。遊技演出の中で高い頻度で行われる演出は、遊技球の第1始動口6または第2始動口7への有効な入賞に基づく特別図柄の抽選に対応して行われる抽選演出である。画像表示装置14による抽選演出では、基本的には、最初に演出図柄が所定の態様で所定時間変動する演出図柄の変動表示が行われ、次いで、演出図柄が停止し、当該抽選演出が終了することを意味する演出図柄の停止表示が行われる。演出図柄の変動表示は上記の特別図柄の変動表示が行われているときに行われ、演出図柄の停止表示は上記の特別図柄の停止表示が行われているときに行われる。
演出図柄は様々な態様で構成されるが、複数の装飾図柄で構成される場合、全ての装飾図柄が停止表示されることをもって演出図柄の停止表示という。例えば、画像表示装置14等の画面の左側領域、中央領域及び右側領域において、各装飾図柄の変動表示及び停止表示が行われる。この場合、全ての装飾図柄の停止表示が終了した際の所定の有効ライン上に配置された装飾図柄の配列が当該特別図柄の抽選の結果に対応し得る。ただし、抽選演出は、あくまでも特別図柄の抽選に対応して行われる「演出」であるので、演出図柄が停止表示されたときの有効ライン上の装飾図柄の配列が、必ずしも当該特別図柄の抽選の結果(停止表示された特別図柄)を表しているとは限らない。
各装飾図柄の変動表示では、例えば、複数の装飾図柄が次から次に規則的に縦方向に移動(例えば、上から下にスクロール)する。このような態様の変動表示によって、あたかも現在抽選が行われているような印象を遊技者に与える。装飾図柄の移動態様も様々であるが、例えば、装飾図柄が最初は高速で移動し、最後に徐々に減速しながら停止する態様や、減速せずに急に停止する態様がある。また、例えば、左図柄、右図柄、中図柄の順番で停止する(変動が終了する)態様、左図柄と右図柄とが同時に停止し、最後に中図柄が停止する態様、3つの演出図柄が同時に停止する態様がある。
遊技機Yの裏面には、主制御基板101、演出制御基板102、払出制御基板103、電源基板107、遊技情報出力端子板108などが設けられている。また、電源基板107には遊技機Yに電力を給電するための電源プラグや、図示しない電源スイッチが設けられている。
(制御手段の内部構成)
次に、図3を用いて、遊技の進行を制御する制御手段100について説明する。
次に、図3を用いて、遊技の進行を制御する制御手段100について説明する。
電源基板107は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機Yに電源電圧を供給するとともに、遊技機Yに供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板101に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU101aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU101aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
主制御基板101は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板101は、メインCPU101a、メインROM101b、及び、メインRAM101cを備えている。メインCPU101aは、各検出センサやタイマ等からの入力信号に基づいて、メインROM101bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示装置を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板に所定のコマンドを送信したりする。メインRAM101cは、メインCPU101aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板101の入力側には、第1始動口検出センサ6a、第2始動口検出センサ7a、大入賞口検出センサ8a、第1入賞ゲート検出センサ9a、第2入賞ゲート検出センサ10a、及び一般入賞口検出センサ11aが接続されており、入力ポート(図示せず)を介して各センサに対応した検出信号が主制御基板101に入力する。
主制御基板101の出力側には、第2始動口開閉ソレノイド70B及び大入賞口開閉ソレノイド80Bが接続されており、出力ポート(図示せず)を介して各ソレノイドを制御する信号が出力される。また、主制御基板101の出力側には、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示装置23、第2特別図柄保留表示装置24、普通図柄保留表示装置25、ラウンド回数表示装置26、及び、右打ち表示装置27等の表示装置が接続されており、出力ポート(図示せず)を介して各表示装置を制御する信号が出力される。
さらに、主制御基板101の出力側には遊技情報出力端子板108が接続されており、出力ポート(図示せず)を介して、所定の遊技に関する情報(以下、遊技情報という)が変換された外部信号として出力される。遊技情報出力端子板108には遊技情報表示装置700及び遊技店のホールコンピュータが接続されており、上記の所定の遊技情報(外部信号)が遊技情報出力端子板108から遊技情報表示装置700及びホールコンピュータに送信される。所定の遊技情報が遊技情報表示装置700で出力(表示)されることで、遊技者は遊技店に設置された遊技機(台)選びの判断材料が提供されることになる。一方、所定の遊技情報がホールコンピュータに接続された表示装置やプリンターで出力(表示・印刷)されることで、遊技店は各遊技機の稼働状況を把握することができる。
なお、本実施の形態では、遊技情報出力端子板108と遊技情報表示装置700とが接続され、遊技情報表示装置700とホールコンピュータとが接続されているが、接続態様はこれに限られるものでなく、遊技情報出力端子板108とホールコンピュータとが接続され、ホールコンピュータと遊技情報表示装置700とが接続される態様でも、遊技情報出力端子板108から遊技情報表示装置700及びホールコンピュータの双方に直接接続される態様でもよい。
演出制御基板102は、主に遊技内容に応じた各種の遊技演出や客待ち状態に応じたデモ演出等の各種演出を制御する。すなわち、演出制御基板102は、主制御基板101の内部状態に基づいて、所定の演出を画像表示装置14、音声出力装置15、演出用照明装置16及び演出用役物装置17に実行させる。
演出制御基板102は、サブCPU102a、サブROM102b、及び、サブRAM102cを備えており、主制御基板101に、当該主制御基板101から演出制御基板102への一方向に通信可能に接続されている。上述したように、主制御基板101は、大当たり判定・特別図柄判定の結果に基づく所定のコマンドを演出制御基板102に送信するので、所定のコマンドは演出制御基板102に入力信号として入力する。また、演出制御基板102の入力側には、演出ボタン検出スイッチ18a及び選択ボタン検出スイッチ19aが接続されており、演出ボタン18Aの操作が行われたことを示す演出ボタン検出信号及び選択ボタン19Aの操作が行われたことを示す選択ボタン検出信号が演出制御基板102に入力する。
サブCPU102aは、主制御基板101から出力されたコマンド、演出ボタン装置18から出力された演出ボタン検出信号、選択ボタン装置19から出力された選択ボタン検出信号、タイマ(水晶振動子)からの入力信号に基づいて、サブROM102bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、ランプ制御基板104及び画像制御基板105に演出制御コマンドを送信する。サブRAM102cは、サブCPU102aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
払出制御基板103は、遊技球の発射制御と遊技球の払い出し制御とを行う。この払出制御基板103は、払出CPU103a、払出ROM103b、払出RAM103cを備えており、主制御基板101及び発射制御基板106に対して、双方向に通信可能に接続されている。
払出CPU103aの入力側には、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数スイッチ31aが接続されており、これらからの払出球検知信号とタイマからの入力信号とに基づいて、払出ROM103bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板101に送信する。
払出制御基板103の出力側には、貯留タンク(図示なし)から所定数の遊技球を遊技者に払い出すための払出装置5の払出駆動部51が接続されている。払出CPU103aは、主制御基板101から送信された賞球要求信号に基づいて、払出ROM103bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、払出装置5を制御して所定の遊技球を遊技者に払い出す。このとき、払出RAM103cは、払出CPU103aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
発射制御基板106は、タッチセンサ32aからの発射ハンドル検出信号及び発射ボリュームのつまみ32bからの入力信号が有する情報に基づいて、発射ソレノイド41を通電制御し、遊技球を発射させる。本実施の形態では、発射ソレノイド41の往復速度は、発射制御基板106に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。発射ソレノイド41が1往復する毎に1個の遊技球が発射されるため、1分間における発射される遊技球の個数は、約99.9(個/分)、1秒間における発射される遊技球の個数は、約1.7(個/秒)となる。
ランプ制御基板104は、上記各基板と同様に、ランプCPU104a、ランプROM104b、ランプRAM104cを備えており、出力側で演出用照明装置16及び演出用役物装置17に接続されている。ランプCPU104aは、演出制御基板102から送信される演出制御に係るコマンド(以下、「演出制御コマンド」という)に基づいて演出用照明装置16の発光制御、および、演出用照明装置16の光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御を行う。また、ランプCPU104aは、演出制御コマンドに基づいて演出用役物装置17を作動させるソレノイドやモータに対する駆動制御を行う。
画像制御基板105は、少なくとも画像表示装置14に表示させる動画や静止画等の画像に係る映像信号を生成し、画像表示装置14に出力する画像生成部105Bと、音声出力装置15に出力させる音声に係る音声信号を生成し、音声出力装置15に出力する音声生成部105Cと、画像生成部105B及び音声生成部105Cを統括して制御する統括部105Aとを有する。
画像制御基板105の統括部105Aは、画像表示装置14による画像表示制御及び音声出力装置15による音声出力制御を行うため統括CPU105Aa、統括ROM105Ab、及び、統括RAM105Acを備えている。
統括CPU105Aaは、制御プログラム等が記憶されている統括ROM105Abに接続されており、統括CPU105Aaの動作に必要な制御プログラムが読み出されるようになっている。統括CPU105Aaは、演出制御基板102から送信される演出制御コマンド等の演出制御に係るコマンドを受信すると、コマンドに基づいて画像生成部105Bに画像表示装置14に表示させる画像の指示を出すと共に、音声生成部105Cに音声出力装置15から出力させる音声の指示を出す。
統括RAM105Acは、統括CPU105Aaの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、統括ROM105Abから読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
また、統括ROM105Abは、マスクROMで構成されており、統括ROM105Abの制御処理のプログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている。
このアニメパターンは、画像による演出の具体的な内容を構成するアニメーションを表示するにあたり参照され、アニメパターンにはアニメシーン情報や各アニメシーンの表示順序等に関連付けられている。なお、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、描画のためのパラメータ(スプライトの表示位置、表示倍率、透過率等)、描画方法、画像表示装置14の輝度のパラメータとなるデューティー比等などの各種情報が含まれている。
画像生成部105Bは、画像プロセッサであるVDP(Video Display Processor)105Baと、画像データが格納されたCGROM105Bb、及び、画像データから生成された描画データを一時的に記憶するフレームバッファ等を有するVRAM105Bcを備えている。
VDP105Baは、画像データが記憶されているCGROM105Bbに接続されており、統括CPU105Aaからの指示に基づいて、画像データに基づいて映像信号(RGB信号等)の元となる描画データを生成する。画像データは、画像表示装置14に表示させる画像(フレーム)、例えば、装飾図柄画像や装飾図柄の背景を構成する、景色、キャラクター、及び台詞等の背景画像等の個々の画像を表す素材的なデータである。一方、描画データは個々の画像が複合されて(重ね合わされて)構成されるフレーム全体の画像を表す合成的なデータである。
CGROM105Bbは、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。また、CGROM105Bbは、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。なお、CGROM105Bbは、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
また、画像生成部105Bは、水晶発振器を有している。水晶発振器は、VDP105Baにパルス信号を出力する。VDP105Baは、このパルス信号を分周することで、画像表示装置14と同期を図るための同期信号(水平同期信号・垂直同期信号)を生成し、画像表示装置14に出力する。
次に、図4〜図12を参照して、メインROM110bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
図4(a)は、転落判定テーブルの一例を示す図である。転落判定とは、後述する高確率状態において低確率状態に移行(転落)させるか否かを決定することである。転落判定テーブルには、転落判定値と判定結果とが一義的に対応付けられて格納されている。すなわち、取得された転落判定用乱数を転落判定テーブルに照合することで、「転落する」又は「維持する(転落しない)」のいずれかが決定される。転落判定の結果が「転落しない(高確率状態を維持)」である場合は、高確率状態が維持される一方、「転落する」である場合は、低確率状態へ移行(転落)する。
図4(b−1)(b−2)は、大当たり判定テーブルの一例を示す図である。大当たり判定とは、始動口6、7への入賞に基づき取得した大当たり判定用乱数に基づいて、少なくとも特別遊技を実行する権利獲得の成否(特賞の当否)を決定することである。図4(b−1)は、第1始動口6への入賞を契機に行われる大当たり判定において参照されるテーブル(以下、「第1特別図柄用の大当たり判定テーブル」という)である。一方、図4(b−2)は、第2始動口7への入賞を契機に行われる大当たり判定において参照されるテーブル(以下、「第2特別図柄用の大当たり判定テーブル」という)である。
いずれの大当たり判定テーブルも、後述する大当たりの当選確率が、相対的に低い(標準値に設定された)状態のときに参照される大当たり判定テーブル(以下、「低確率用大当たり判定テーブル」という)と、相対的に高い(通常値より高く設定された)状態のときに参照される大当たり判定テーブル(以下、「高確率用大当たり判定テーブル」という)とで構成されている。取得された大当たり判定用乱数を大当たり判定テーブルに照合することで、「大当たり」、「小当たり」又は「ハズレ」のいずれかが決定される。
各大当たり判定テーブルには、大当たり判定値と判定結果とが一義的に対応付けられて格納されている。すなわち、取得された大当たり判定用乱数を大当たり判定テーブルに照合することで、「大当たり」、「小当たり」又は「ハズレ」のいずれかが決定される。「ハズレ」以外、すなわち、「大当たり」又は「小当たり」に当選すると、大入賞口8の開放を伴う特別遊技が実行される。
大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合は、さらに、図4(c)のリーチ判定テーブルに基づいてリーチ判定が行われる。リーチ判定テーブルには、リーチ判定値とリーチ演出の有無とが一義的に対応付けられて格納されている。取得されたリーチ判定用乱数をリーチ判定テーブルに照合することで、リーチ演出の当否が判定される。リーチ判定の結果、リーチに当選する(リーチ演出有りと判定される)と、当該抽選演出中に遊技者の大当たり当選への期待感を高めるためのリーチ演出が行われる。なお、本実施の形態では、大当たり判定の結果が「大当たり」または「小当たり」である場合は、リーチ判定が行われるまでもなくリーチ演出が実行されるが、大当たり判定の結果とリーチ判定の有無・リーチ演出の有無との関係は適宜に設定される。
リーチ演出の態様としては、例えば、演出図柄の変動表示中に画像表示装置14の左側領域、中央領域、及び、右側領域のうちの2つの領域で装飾図柄が停止し、残り1つの領域における所定の有効ライン上で所定の装飾図柄が停止すれば大当たりの当選を表す装飾図柄の配列となる状態(所謂「リーチ状態」)が発生する態様がある。大当たり判定の結果が「ハズレ」であれば、このリーチ状態という演出的な特定状態になっても、大当たり判定の結果が「ハズレ」であることに変わりはない。しかし、遊技中に画像表示装置14等で頻繁に行われる主要な抽選演出において、大当たり当選を表す3つの装飾図柄の配列のうち2つの装飾図柄が揃い、途中まで「大当たり」当選と同一の状況を創出することで遊技者の大当たり当選に対する期待感を煽ることができる。
なお、リーチ状態が発生するリーチ演出では、このようなリーチ状態の成立後に、他に特別な演出が行われることなく、最後の演出図柄として大当たりを示さない装飾図柄が有効ライン上で停止して、当該抽選演出が終了する場合や、リーチ状態成立後に発展演出(所謂「スーパーリーチ演出」)に展開していく場合がある。また、リーチ演出において、必ずリーチ状態が発生するとは限らない。すなわち、リーチ状態が発生しなくても、遊技者の大当たり当選への期待感を煽ることができるリーチ演出もある。
図5(a)〜図5(c)は、特別図柄判定テーブルの一例を示す図である。特別図柄判定とは、取得した特別図柄判定用乱数に基づいて特別図柄表示装置20、21において停止表示される特別図柄の態様(特別図柄の種類:特図停止図柄データ・特別演出図柄指定コマンド)を決定することである。
特別図柄判定用テーブルは、大当たり判定の結果(大当たり、小当たり及びハズレ)によって大きく分類されている。すなわち、図5(a)は、当該大当たり判定の結果が「大当たり」である場合の特別図柄判定において参照されるテーブル、図5(b)は、当該大当たり判定の結果が「小当たり」である場合の特別図柄判定において参照されるテーブル、図5(c)は、当該大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合の特別図柄判定において参照されるテーブルである。
さらに、これらの各テーブルは当該特別図柄の抽選の契機となる始動口の種類によっても分類されている。当該大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合には、特別図柄判定テーブルはリーチ演出の有無によっても分類されている。各特別図柄判定テーブルには、特別図柄判定値と、特別図柄の種類とが一義的に対応付けられて格納されている。特別図柄の種類の識別情報として、特図停止図柄データ及び特別演出図柄指定コマンドが設定されている。特図停止図柄データは、主制御基板101における処理において用いられ、特別演出図柄指定コマンドは当該特別図柄判定時に演出制御基板102に送信される。
図5(a)〜図5(c)に示すように、特別演出図柄指定コマンドは、コマンドの分類を識別するための1バイトのMODEデータと、コマンドの内容(機能)を示すための1バイトのDATAデータとから構成されている。特別演出図柄指定コマンドについては、MODEデータが「E1H」であれば、第1始動口6に遊技球が入賞したこと(第1特別図柄表示装置20)を表し、MODEデータが「E2H」であれば、第2始動口7に遊技球が入賞したこと(第2特別図柄表示装置21)を表す。
図6は、大当たり遊技を制御する際に用いられる大当たり遊技制御テーブルの一例を示す図である。大当たり遊技制御テーブルは、大当たりの種類、すなわち、特別図柄の種類(特図停止図柄データ)に関連付けられている。
大当たり遊技制御テーブルには、大当たり遊技を制御するための条件が格納されている。大当たり遊技を制御するための条件として、大当たり遊技が開始されてから、大入賞口8の最初の開放が行われるまでの期間であるオープニングの時間と、オープニング開始時に演出制御基板102に送信するオープニングコマンド、大入賞口8の開閉を制御する際に用いるテーブルの種類、大入賞口8の最後の開放が終了してから、大当たり遊技が終了するまでの期間であるエンディングの時間、及び、エンディング開始時に演出制御基板102に送信するエンディングコマンドが設定されている。
図7(a)〜図7(c)及び図8(a)〜図8(b)は、大当たり遊技における大入賞口8の開閉を制御するために用いる大当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルの一例を示す図である。大当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルには、大当たり遊技時の大入賞口8の開閉を制御するための条件が格納されている。大入賞口8の開閉を制御するための条件として、ラウンド遊技の番号であるラウンド番号(R)、各ラウンド遊技における大入賞口制御装置の作動(大入賞口8の開放)番号である特電作動番号(K)、及び、開放時間・閉鎖時間(作動時間・未作動時間)が設定されている。
図9(a)は、小当たり遊技を制御する際に用いられる小当たり遊技制御テーブルの一例を示す図である。小当たり遊技制御テーブルは、小当たりの種類、すなわち、特別図柄の種類(特図停止図柄データ)に関連付けられている。
小当たり遊技制御テーブルには、小当たり遊技を制御するための条件が格納されている。小当たり遊技を制御するための条件として、小当たり遊技が開始されてから、大入賞口8の最初の開放が行われるまでの期間であるオープニングの時間と、オープニング開始時に演出制御基板102に送信するオープニングコマンド、大入賞口8の開閉を制御する際に用いるテーブルの種類、大入賞口8の最後の開放が終了してから、小当たり遊技が終了するまでの期間であるエンディングの時間、及び、エンディング開始時に演出制御基板102に送信するエンディングコマンドが設定されている。
図9(b)は、小当たり遊技における大入賞口8の開閉を制御するために用いる小当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルの一例を示す図である。小当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルには、小当たり遊技時の大入賞口8の開閉を制御するための条件が格納されている。大入賞口8の開閉を制御するための条件として、大入賞口制御装置の作動(大入賞口8の開放)番号である特電作動番号(K)、及び、開放時間・閉鎖時間(作動時間・未作動時間)が設定されている。
図10(a)は、遊技条件データを決定する際に参照する参照データ判定テーブルの一例を示す図である。遊技条件データとは、大当たり当選の際に、当該大当たり遊技後に新たに設定(変動)する遊技条件の状態を表す識別情報である。遊技条件データは、当該特別図柄抽選の際の大当たりの当選確率の状態及び当該特別図柄抽選の結果(特図停止図柄データ)に対応付けられている。すなわち、当該テーブルは、大当たりの当選確率の状態(低確率状態/高確率状態)によって分けられており、分けられた各テーブルにおいて、特別図柄の種類(特図停止図柄データ)と遊技条件データとが一義的に対応付けられて格納されている。
遊技条件データは、2バイトのデータで構成されている。遊技条件データの上位バイトは、当該大当たり当選により新たに設定される大当たりの当選確率の状態を表す。「01H」であれば、当該大当たり遊技後に大当たりの当選確率が高確率状態に設定され、「00H」であれば、当該大当たり遊技後に大当たりの当選確率が低確率状態に設定される。一方、遊技条件データの下位バイトは、当該大当たり当選により新たに設定される始動口入賞容易性の状態を表す。「01H」であれば、当該大当たり遊技後に始動口入賞容易性が容易状態に設定され、「00H」であれば、当該大当たり遊技後に始動口入賞容易性が困難状態に設定される。
図10(b)は、遊技条件判定テーブルの一例を示す図である。遊技条件判定とは、大当たり遊技が終了する際に(大当たり遊技終了処理の際に)新たに設定される遊技条件の状態を決定することである。上述したように、本実施の形態においては、遊技条件として、大当たりの当選確率と入始動口賞容易性とが設定されている。当該テーブルは、遊技条件データと、各遊技条件の状態、すなわち、後述するその遊技条件の状態を示すフラグ(高確率フラグ及び時短フラグ)のON/OFF及び当該遊技条件の状態によって実行可能な特別図柄表示の回数(Xa、Ja:以下、「実行可能回数」という)とが一義的に関連付けられて格納されている。すなわち、この特別図柄表示の実行可能回数とは、特別図柄抽選、換言すれば、その結果の報知となる特別図柄の変動表示の規定回数を意味する。
(特別図柄の変動パターン判定テーブル)
図11は、後述するように特別図柄の変動表示の態様(以下、「特別図柄の変動パターン」という)を決定する際に参照される特図変動パターン判定テーブルの一例を示す図である。特図変動パターンには、特別図柄の変動表示に要する時間(以下、「特図変動時間」という)や演出の種別が関連付けられている。
図11は、後述するように特別図柄の変動表示の態様(以下、「特別図柄の変動パターン」という)を決定する際に参照される特図変動パターン判定テーブルの一例を示す図である。特図変動パターンには、特別図柄の変動表示に要する時間(以下、「特図変動時間」という)や演出の種別が関連付けられている。
特図変動パターン判定テーブルは、特別図柄抽選の結果及び特別図柄表示において作動する特別図柄表示装置(当該特別図柄表示に係る始動口)の種別などが反映された特図停止図柄データ及び特別図柄保留数(U1またはU2)によって分類されている。
各テーブルにおいて、特図変動パターン判定値と、1又は複数の特図変動パターンとが一義的に関連付けられて格納されている。特図変動パターンは、予め設定された所定の確率で割り振られているため、特図変動パターンには大当たり当選の期待度が設定されていることになる。
なお、各特図変動パターンに対応して特別図柄の変動パターン指定コマンドが設定されている。特図変動パターン指定コマンドは、当該特別図柄の変動表示開始時に(ステップS300の特別図柄記憶判定処理時に)生成されて演出制御基板102に送信される。特図変動パターン指定コマンドは、始動口の種別を識別するための1バイトのMODEデータと、特図変動パターンを識別するための1バイトのDATAデータとから構成されている。
図12(a)〜図12(f)は、入賞ゲート10への入賞に基づく普通図柄系遊技を制御する際に用いられるテーブルの一例を示す。
図12(a)は、普通図柄抽選用の当たり判定テーブルの一例を示す図である。当たり判定とは、第1入賞ゲート9又は第2入賞ゲート10への入賞に基づき取得した当たり判定用乱数に基づいて、少なくとも第2始動口7の開放を伴う補助遊技を実行する権利獲得の成否(当たりの当否)を決定することである。
当たり判定テーブルは、後述する始動口入賞容易性の状態によって分けられている。具体的には、当たり判定テーブルは、非時短状態のときに参照される当たり判定テーブルと、時短状態のときに参照される当たり判定テーブルとで分けられており、メインROM101bに格納されている。各当たり判定テーブルには、当たり判定値と判定結果とが一義的に対応付けられて格納されている。そして、取得された当たり判定用乱数を当たり判定テーブルに照合することで、「当たり」又は「ハズレ」のいずれかが決定される。「当たり」に当選すると、第2始動口7が開放する補助遊技が実行される。
図12(b)は、普通図柄判定テーブルの一例を示す図である。普通図柄判定とは、入賞ゲート9、10への入賞に基づいて取得された普通図柄判定用乱数に基づいて普通図柄表示装置22において停止表示される普通図柄の態様(普通図柄の種類:普図停止図柄データ・普通演出図柄指定データ)を決定することである。普通図柄判定用テーブルは、当たり判定の結果(当たり及びハズレ)によって分けられており、いずれもメインROM101bに格納されている。
図12(c)は、普通図柄の変動表示に要する時間(以下、「普図変動時間」という)に対応付けられた普通図柄の変動パターン(以下、「普図変動パターン」という)を判定するための普図変動パターン判定テーブルを示す図である。普図変動パターン判定テーブルは、時短状態のときに参照される普図変動パターン判定テーブルと、非時短状態のときに参照される普図変動パターン判定テーブルとで構成されている。いずれのテーブルもメインROM101bに格納されている。
取得された普図変動パターン判定用乱数を普図変動パターン判定テーブルに照合することで、普図変動パターンが決定される。本実施の形態では、各テーブルにおいて1つの普図変動パターンのみが設定されている。すなわち、時短状態における普図変動時間の期待値は3.0秒、一方、非時短状態における普図変動時間の期待値は15.0秒となっている。
図12(d)は、補助遊技参照データ判定テーブルの一例を示す図である。このテーブルには、補助遊技を行う際に参照されるデータ(補助遊技参照データ)が格納されている。図12(d)に示す様に、補助遊技参照データ判定テーブルには、現在の第2始動口7への入賞容易性状態と普図停止図柄データとの組み合わせと、補助遊技参照データとが対応付けられている。すなわち、補助遊技参照データは、当該普通図柄抽選が行われた際の始動口入賞容易性状態及び当該普通図柄抽選の結果に関する情報を有する。
図12(e)は、補助遊技制御テーブルの一例を示す図である。このテーブルには、補助遊技を制御するための条件が上記の補助遊技参照データに関連付けられて格納されている。補助遊技を制御するための条件として、補助遊技が開始してから、第2始動口7の最初の開放が行われるまでの期間であるオープニングの時間と、第2始動口7の最後の開放が終了してから、補助遊技が終了するまでの期間であるエンディングの時間とが設定されている。なお、補助遊技制御テーブルもメインROM101bに格納されている。
図12(f)は、当たり用の第2始動口開閉制御テーブルの一例を示す図である。このテーブルは、補助遊技参照データによって分けられており、メインROM101bに格納されている。各テーブルには、補助遊技時の第2始動口7の開閉を制御するための条件が上記の補助遊技参照データに関連付けられて格納されている。第2始動口7の開閉を制御するための条件として、第2始動口制御装置70の作動(第2始動口7の開放)順番である普電作動番号(D)、及び、各開放時間・閉鎖時間(作動時間・未作動時間)が設定されている。
(特別遊技の種類の説明)
特別遊技について説明する。本実施の形態においては、大入賞口8の開放を伴う(大入賞口制御装置80が作動する)特別遊技は、「大当たり」に当選した際に実行され、大入賞口8が開閉する「大当たり遊技」と、「小当たり」に当選した際に実行され、大入賞口8が開閉する「小当たり遊技」とで構成されている。なお、大当たり遊技は、主に大入賞口8の開閉態様の相違によって「第1長当たり遊技」、「第2長当たり遊技」、「中当たり遊技」、「第1短当たり遊技」及び「第2短当たり遊技」に分けられる。
特別遊技について説明する。本実施の形態においては、大入賞口8の開放を伴う(大入賞口制御装置80が作動する)特別遊技は、「大当たり」に当選した際に実行され、大入賞口8が開閉する「大当たり遊技」と、「小当たり」に当選した際に実行され、大入賞口8が開閉する「小当たり遊技」とで構成されている。なお、大当たり遊技は、主に大入賞口8の開閉態様の相違によって「第1長当たり遊技」、「第2長当たり遊技」、「中当たり遊技」、「第1短当たり遊技」及び「第2短当たり遊技」に分けられる。
大当たり遊技では、大入賞口8が1回以上は開放するラウンド遊技が所定回数実行される。各ラウンド遊技において、開放し得る回数(以下、最大開放回数という)と、開放し得る時間の合計(以下、最大開放時間という)とが予め設定されている。「開放し得る」となっているのは、1回のラウンド遊技中に大入賞口8に入賞できる遊技球の個数が制限されているからである(例えば9個)。したがって、大入賞口8が最大開放回数開放していなくても大入賞口8が閉鎖し、そのラウンド遊技が終了することがある。また、最大開放時間が経過していなくても大入賞口8が閉鎖し、そのラウンド遊技が終了することもある。なお、各ラウンド遊技における大入賞口8の最大開放回数及び最大開放時間は、各大当たり遊技で統一されていても統一されていなくてもよい。
(遊技条件の説明)
次に、遊技が進行する際の条件となる遊技条件について説明する。本実施形態において、大当たりの当選確率については「低確率」状態又は「高確率」状態のもとで遊技が進行し、遊技球の始動口への入賞容易性については「時短」状態又は「非時短」状態のもとで遊技が進行する。初期(電源投入時)の遊技条件は、「低確率」状態且つ「非時短」状態に設定されており、この「低確率」状態且つ「非時短」状態を基準として「通常遊技状態」と称する。
次に、遊技が進行する際の条件となる遊技条件について説明する。本実施形態において、大当たりの当選確率については「低確率」状態又は「高確率」状態のもとで遊技が進行し、遊技球の始動口への入賞容易性については「時短」状態又は「非時短」状態のもとで遊技が進行する。初期(電源投入時)の遊技条件は、「低確率」状態且つ「非時短」状態に設定されており、この「低確率」状態且つ「非時短」状態を基準として「通常遊技状態」と称する。
本実施形態において大当たりの当選確率についての「低確率」状態とは、遊技球が第1始動口6または第2始動口7に入賞したことを条件として行われる大当たり判定における大当たりの当選確率が、1/288と相対的に遊技者に不利に設定されていることをいう。ここでいう「大当たり」の当選とは、大当たり判定において「大当たり遊技」を実行する権利を獲得することである。これに対して「高確率」状態とは、大当たりの当選確率が「低確率」状態より高く、すなわち、相対的に遊技者に有利な1/71に設定されていることである。したがって、大当たりの当選確率が「高確率」状態のときは、「低確率」状態のときよりも大当たりの当選が容易となり、単位時間当たりの大当たりの当選可能回数が相対的に多くなるので、遊技者に有利な状態と言える。
「非時短」状態とは、第2始動口7への入賞容易性が通常の状態である。具体的には、「非時短」状態では、遊技球が入賞ゲート9、10に入賞したことを条件として行われる普通図柄の抽選に対応する普通図柄の変動表示に要する時間(以下、普図変動時間という)が、15秒に設定され、普通図柄の抽選において「当たり」に当選したときに作動する第2始動口制御装置70の作動時間(第2始動口7の開放時間)の合計が0.2秒又は4.7秒に設定され、普通図柄用の当たり判定において当たりに当選する確率が1/50に設定されていることをいう。なお、「開放時間の合計」となっているのは、1回の当たりに対して第2始動口7が複数回開放することがあり、又、1回の当たりに対して遊技球が入賞できる個数が制限されており、遊技球がその個数入賞すると当該開放時間の経過を待たず閉鎖するからである。
これに対して「時短」状態とは、「非時短」状態に比べて、単位時間当たりにおける第2始動口制御装置70の作動時間(第2始動口7の開放時間)が長く、第2始動口7への入賞容易性が「非時短」状態に比べて高い状態、すなわち、「非時短」状態に比べて第2始動口7へ入賞させ易い状態のことをいう。第2始動口7への入賞容易性が相対的に高いことによって、単位時間当たりにおける第2特別図柄抽選の実行可能回数が多くなる。同一の大当たりの当選確率のもとでは、単位時間当たりにおける第2特別図柄抽選の実行回数が多い方が、必然的に単位時間当たりにおける大当たりの当選回数も多くなることから、「時短」状態は「非時短」状態に比して遊技者に有利な状態といえる。
上述したように、本実施の形態では、「時短」状態では、普図変動時間が3.0秒に設定され、第2始動口7の最大開放時間の合計が5.0秒に設定され、当たりに当選する確率が1/5に設定される。すなわち、第2始動口7への入賞容易性の構成要素全てについて「非時短」状態より遊技者に有利に設定されている。
なお、本実施の形態では、始動口6、7に遊技球が入賞すると、3球の賞球を得ることができるものの、遊技者が適切な発射ハンドル32の操作で遊技球の発射を行っても、遊技者が所持する遊技球の個数が減少し易い。しかしながら、「時短」状態のときは、「非時短」状態に比して第2始動口7への入賞が容易になるので、遊技者が所持する遊技球の個数の減少を抑えることができる。つまり、遊技者が所持する遊技球の個数の観点からも「時短」状態は「非時短」状態に比べて遊技者に有利に設定されている。
このように、大当たりの当選によって、大当たり遊技の種類(第1長当たり遊技/第2長当たり遊技/中当たり遊技/第1短当たり遊技/第2短当たり遊技)と、大当たり遊技後に新たに設定される遊技条件の状態(低確率状態/高確率状態と、非時短状態/時短状態との組み合わせ)とが決定される。このことを鑑みると、実質的な大当たりの種類(遊技者が享受する利益度に基づく大当たりの種類)は、実行される大当たり遊技の種類と、当該大当たり遊技終了後に新たに設定される遊技条件の状態との組合せと言える。よって、特図停止図柄データに基づく大当たりの種類とは別に、大当たりによって導かれた大当たり遊技の種類と大当たり遊技後の遊技条件との組合せ、すなわち、遊技者が享受する利益の種類に基づいて、大当たりの種類を分類することができる。
(主制御基板のメイン処理)
図14を用いて、主制御基板101のメイン処理を説明する。
図14を用いて、主制御基板101のメイン処理を説明する。
電源基板107からメインCPU101aに電力が供給されると、メインCPU101aにシステムリセットが発生し、メインCPU101aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS10において、メインCPU101aは、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、電源投入に応じて、メインROM101bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM101cの各記憶領域を初期化する処理を行う。
ステップS20において、メインCPU101aは、リーチ判定用乱数値、特図変動パターン判定用乱数値等で構成される特別図柄の変動表示における特図変動パターンを決定するための演出乱数の更新を行う。
ステップS30において、メインCPU101aは、転落判定用初期値乱数、大当たり判定用初期値乱数、特別図柄判定用初期値乱数、当たり判定用初期値乱数等で構成される初期値乱数の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS20とステップS30との処理を繰り返し行う。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図15を用いて、主制御基板101のタイマ割込処理を説明する。主制御基板101に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下のタイマ割込処理が実行される。
図15を用いて、主制御基板101のタイマ割込処理を説明する。主制御基板101に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下のタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS100において、メインCPU101aは、メインCPU101aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS110において、メインCPU101aは、特別図柄の変動時間の更新処理、特別図柄の停止時間の更新処理、オープニング時間の更新処理、大入賞口8の開閉時間の更新処理等を行う特別遊技タイマカウンタ、及び、普通図柄の変動時間の更新処理、普通図柄の停止時間の更新処理、並びに、第2始動口7の開閉時間の更新処理等を行う補助遊技タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
ステップS120において、メインCPU101aは、転落判定用乱数、大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、当たり判定用乱数値の乱数更新処理を行う。具体的には、それぞれの乱数カウンタを+1加算して、乱数カウンタを更新する。なお、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の初期値乱数の値から乱数を更新する。
ステップS130において、メインCPU101aは、転落判定用初期値乱数、大当たり判定用初期値乱数カウンタ、特別図柄用初期値乱数カウンタ、当たり判定用初期値乱数カウンタを+1加算して乱数カウンタを更新する初期値乱数更新処理を行う。
ステップS200において、メインCPU101aは、入力制御処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、所定の検出センサから新たに有効な信号が送信されたか否か判定する入力制御処理を行う。詳しくは、図16〜図18を用いて後述する。
ステップS300において、メインCPU101aは、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、第1特別図柄保留表示装置23、第2特別図柄保留表示装置24、ラウンド回数表示装置26、右打ち表示装置27及び大入賞口制御装置80の制御(特別図柄系装置の制御)を行うための特図特電制御処理(特別図柄係処理)を行う。詳しくは、図19〜図29を用いて後述する。
ステップS400において、メインCPU101aは、普通図柄表示装置22、普通図柄保留表示装置25、第2始動口制御装置70の制御(普通図柄系装置の制御)を行うための普図普電制御処理(普通図柄系処理)を行う。詳しくは、図30〜図34を用いて後述する。
ステップS500において、メインCPU101aは、払出制御処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、始動口(第1始動口6、第2始動口7)、大入賞口8、及び、一般入賞口11に対応する賞球カウンタが「0」を超えているか否かのチェックを行い、「0」を超えている場合、それぞれの入賞口に対応する賞球個数を示す賞球要求信号を払出制御基板103に送信する。そして賞球信号を送信するとき、その信号に係る賞球カウンタを「1」減算する更新処理を行う。
ステップS600において、メインCPU101aは、遊技に関する情報を外部信号として遊技情報表示装置700等の外部装置に出力するための外部信号出力制御データ、第2始動口開閉ソレノイド70B及び大入賞口開閉ソレノイド80Bを駆動させるための駆動制御データ(始動口開閉ソレノイド駆動データ並びに大入賞口開閉ソレノイド駆動データ)、図柄表示装置20、21、22、及び、保留表示装置23、24、25に所定の図柄を表示させるための表示制御データ(特別図柄表示データ、普通図柄表示データ、特別図柄保留表示データ、普通図柄保留表示データ)、ラウンド回数表示装置26に所定の図柄を表示させるための表示制御データ(ラウンド回数表示データ)並びに、右打ち表示装置27を点灯表示させるための表示制御データ(右打ち表示データ)のデータ作成処理を行う。
ステップS700において、メインCPU101aは、出力制御処理を行う。この処理において、まず上記S600で作成した外部信号出力制御データ、駆動制御データに基づいて信号を出力させるポート出力処理が行われる。次いで、図柄表示装置20、21、22及び保留表示装置23、24、25の各LEDを点灯させるために、上記ステップS600で作成した表示制御データに基づいて信号を出力させるポート出力処理を行う。また、ラウンド回数表示装置26のLEDを点灯させるために、上記ステップS600で作成した表示制御データに基づいて信号を出力させるポート出力処理を行う。さらに、右打ち表示装置27のLEDを点灯させるために、上記ステップS600で作成した表示制御データに基づいて信号を出力させるポート出力処理を行う。最後に、メインRAM101cの演出用伝送データ格納領域(送信バッファ)にセットされているコマンドを他の基板に送信するコマンド送信処理も行う。
ステップS800において、メインCPU101aは、ステップS100で退避した情報をメインCPU101aのレジスタに復帰させる。
図16を用いて、入力制御処理を説明する。まず、ステップS210において、大入賞口検出センサ8aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が大入賞口8に入賞したか否かを判定する。メインCPU101aは、大入賞口検出センサ8aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる大入賞口賞球カウンタに「1」を加算して更新するとともに、大入賞口8に入賞した遊技球を計数するためのラウンド入賞カウンタ(C)のカウンタ値を加算して更新する。
ステップS230において、メインCPU101aは、第1始動口検出センサ6aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第1始動口6に入賞したか否かを判定する。詳細は、図17(a)を用いて後述する。
ステップS240において、メインCPU101aは、第2始動口検出センサ7aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第2始動口7に入賞したか否かを判定する。詳細は、図17(b)を用いて後述する。
ステップS250において、メインCPU101aは、入賞ゲート検出センサ9a、10aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が入賞ゲート9、10に入賞したか否かを判定する。詳細は、図18を用いて後述する。
ステップS260において、メインCPU101aは、一般入賞口検出センサ11aから検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が一般入賞口11に入賞したか否かを判定する。メインCPU101aは、一般入賞口検出センサ11aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる一般入賞口賞球カウンタに「1」を加算して更新する。
次に、図17(a)を用いて第1始動口検出信号入力処理について説明する。ステップS231において、メインCPU101aは、第1始動口検出センサ6aから有効な第1始動口検出信号が入力した否かを判定する。有効な第1始動口検出信号がなければ当該処理を終了し、有効な第1始動口検出信号があれば、ステップS232において、始動口賞球カウンタを「1」加算して更新すると共に、メインRAM101cの第1始動口入賞フラグ記憶領域に第1始動口入賞フラグをONする。
メインCPU101aは、ステップS233において、第1特別図柄保留数カウンタのカウンタ値(U1、「第1特図保留数」ともいう)が4(上限値)より小さいか否かを判定する。カウンタ値(U1)が4であれば当該処理を終了し、第1特図保留数(U1)が4より小さければ、特別図柄の変動表示を実行する権利が得られることを意味するので、メインCPU101aは、ステップS234において第1特別図柄保留数カウンタのカウンタ値(U1)を「1」加算して更新する。そして、ステップS234においては、第1特別図柄保留表示装置23に表示される第1特図保留数(U1)を更新するために、その保留数を示す特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS235において、転落判定用乱数、大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数及び特図変動パターン判定用乱数からなる判定情報を取得する。具体的には、各乱数カウンタが示す乱数値を第1特別図柄保留記憶領域に記憶する。なお、第1特別図柄保留記憶領域は第1記憶部〜第4記憶部に分けられており(図13(a)参照)、判定情報は判定情報が記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。
メインCPU101aは、ステップS236において第1始動口6への入賞に基づく第1事前判定処理を行う。ここで、第1事前判定処理について説明する。第1事前判定処理は、ステップS300の特図特電制御処理において決定される所定事項を、当該第1始動口6への入賞に基づく確定的な特別図柄の変動表示(特別図柄の抽選の結果の報知)の前に事前に判定する処理である。
具体的には、ステップS236で取得した特別図柄抽選に係る判定情報(転落判定用乱数、大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数、及び、特図変動パターン判定用乱数)に基づいて、転落判定、大当たり判定、特別図柄判定、及び、リーチ判定を行う。すなわち、メインCPU101aは、第1事前判定において、転落判定処理、大当たり判定処理、リーチ判定処理、及び特別図柄判定処理を行う。ここでは、第1事前判定の判定結果として、転落事前判定指定コマンド及び第1始動口入賞指定コマンドが決定される。すなわち、第1始動口入賞指定コマンドには第1事前判定の判定結果に関する情報(大当たりの当否、特別図柄の種類及びリーチの有無)が含まれている。
そして、メインCPU101aは、ステップS237において、事前の転落判定の結果を示す転落事前判定指定コマンド、及び、事前の第1特別図柄判定の結果を示す第1始動口入賞指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
次いで、図17(b)を用いて、第2始動口検出信号入力処理について説明する。ステップS241において、メインCPU101aは、第2始動口検出センサ7aから有効な第2始動口検出信号が入力したか否かを判定する。有効な第2始動口検出信号がなければ当該処理を終了し、有効な第2始動口検出信号があれば、ステップS242において、始動口賞球カウンタを「1」加算して更新し、第2始動口入賞規定カウンタを「1」加算して更新すると共に、メインRAM101cの第2始動口入賞フラグ記憶領域に第2始動口入賞フラグをONする。第2始動口入賞規定カウンタとは、1回の補助遊技における第2始動口7への入賞個数を計数する装置である。これは、本実施の形態では、1回の補助遊技に対する第2始動口7への入賞個数が制限されているからである。
メインCPU101aは、ステップS243において、第2特別図柄保留数カウンタのカウンタ値(U2、「第2特図保留数」ともいう)が4(上限値)より小さいか否かを判定する。カウンタ値(U2)が4であれば当該処理を終了し、第2特図保留数(U2)が4より小さければ、特別図柄の変動表示を実行する権利が得られることを意味するので、メインCPU101aは、ステップS244において第2特別図柄保留数カウンタのカウンタ値(U2)を「1」加算して更新する。そして、ステップS244においては、第2特別図柄保留表示装置24に表示される第2特図保留数(U2)を更新するために、その保留数を示す特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS245において、転落判定用乱数、大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数及び特図変動パターン判定用乱数からなる判定情報を取得する。具体的には、各乱数カウンタが示す乱数値を第2特別図柄保留記憶領域に記憶する。なお、第2特別図柄保留記憶領域は第1記憶部〜第4記憶部に分けられており(図13(b)参照)、判定情報は判定情報が記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。
そして、メインCPU101aは、ステップS246において第2始動口7への入賞に基づく第2事前判定処理を行う。ここで、第2事前判定処理について説明する。第2事前判定処理は、ステップS300の特図特電制御処理において決定される所定事項を、当該第2始動口7への入賞に基づく確定的な特別図柄の変動表示(特別図柄の抽選の結果の報知)の前に事前に判定する処理である。
具体的には、ステップS246で取得した特別図柄抽選に係る判定情報(転落判定用乱数、大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数、及び、特図変動パターン判定用乱数)に基づいて、転落判定、大当たり判定、特別図柄判定、及び、リーチ判定を行う。すなわち、メインCPU101aは、第2事前判定において、転落判定処理、大当たり判定処理、リーチ判定処理、及び特別図柄判定処理を行う。ここでは、第2事前判定の判定結果として、転落事前判定指定コマンド及び第2始動口入賞指定コマンドが決定される。すなわち、第2始動口入賞指定コマンドには第2事前判定の判定結果に関する情報(大当たりの当否、特別図柄の種類及びリーチの有無)が含まれている。
そして、メインCPU101aは、ステップS247において、事前の転落判定の結果を示す転落事前判定指定コマンド、及び、事前の第1特別図柄判定の結果を示す第1始動口入賞指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
次に、図18を用いて入賞ゲート検出信号入力処理について説明する。ステップS251において、入賞ゲート検出センサ9a、10aから有効な入賞ゲート検出信号が入力したか否かを判定する。有効な入賞ゲート検出信号がなければ当該処理を終了し、有効な入賞ゲート検出信号があれば、ステップS252において、普通図柄保留数カウンタのカウンタ値(G、「普図保留数」ともいう)が4(上限値)より小さいか否かを判定する。カウンタ値(G)が4であれば当該処理を終了し、普図保留数(G)が4より小さければ、普通図柄の変動表示を実行する権利が得られることを意味するので、メインCPU101aは、ステップS253において普通図柄保留数カウンタのカウンタ値(G)を「1」加算して更新する。なお、メインCPU101aは、ステップS253において、普通図柄保留表示装置25に表示される普図保留数(G)を更新するために、その保留数を示す普通図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS254において当たり判定用乱数、普通図柄判定用乱数等からなる判定情報を取得し、当該入賞ゲート検出信号入力処理を終了する。具体的に、メインCPU101aは、普通図柄抽選に係るカウンタが示す乱数値をメインRAM101cの普通図柄保留記憶領域に記憶する。
図19を用いて、特図特電制御処理を説明する。ステップS301において特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば小当たり遊技処理(ステップS350)に処理を移し、特図特電処理データ=5であれば特別遊技終了処理(ステップS360)に処理を移す。詳しくは、図20〜図29を用いて後述する。
図20を用いて、特別図柄記憶判定処理を説明する。まず、ステップS310−1において、メインCPU101aは、特別図柄の変動表示中であるか否かを判断する。ここで、特別図柄の変動表示中であれば、当該処理を終了し、特別図柄の変動表示中でなければ、ステップ310−2に処理を移す。
ステップS310−2において、メインCPU101aは、第2特図保留数(U2)が1以上であるか否かを判断する。第2特図保留数(U2)が1以上でない場合には、ステップS310−4に処理を移し、第2特図保留数(U2)が1以上であると判断した場合にはステップS310−3に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS310−3において、第2特別図柄保留数カウンタのカウンタ値を「1」減算して更新し、ステップS310−6において、第2特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行い、第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。
例えば、また、第2特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶されているデータは、第2特別図柄保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第2特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されているデータは、第1特別図柄及び第2特別図柄に共通の当該変動用記憶部(第0記憶部)にシフトされ、第0記憶部に記憶されていたデータは、消去される。これにより、前回の遊技で用いられた転落判定用乱数値、大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動パターン判定用乱数値が消去される。さらに、前回の遊技で用いた停止図柄データ及び遊技条件データも各々に対応する記憶領域から消去される。
一方、ステップS310−4において、メインCPU101aは、第1特図保留数(U1)が1以上であるか否かを判断する。メインCPU101aは、ステップS310−4において、第1特図保留数(U1)が1以上であると判断した場合にはステップS310−5において第1特別図柄保留数カウンタのカウンタ値を「1」減算して更新し、ステップS310−6において、第1特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。
例えば、また、第1特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶されているデータは、第1特別図柄保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第1特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されているデータは、当該変動用記憶部(第0記憶部)にシフトされ、第0記憶部に記憶されていたデータは、消去される。これにより、前回の遊技で用いた転落判定用乱数値、大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動パターン判定用乱数値が消去される。さらに、前回の遊技で用いた停止図柄データ及び遊技条件データも各々に対応する記憶領域から消去される。
なお、ステップS310−6におけるデータのシフト処理(当該保留の消化処理)にともなって、第1特図保留数(U1)又は第2特図保留数(U2)を更新するために、具体的には、そのデータに係る始動口の種類に対応する特別図柄保留表示装置23、24の表示内容を変更するために、第1、第2特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。この保留表示データには、特別図柄保留表示装置の種類に関する情報及び特別図柄保留数(U1又はU2)に関する情報が含まれている。
なお、本実施形態では、ステップS310−2〜S310−6において第2特別図柄保留記憶領域を第1特別図柄保留記憶領域よりも優先させてシフトさせることとしたが、始動口に入賞した順序で、第1特別図柄保留記憶領域または第2特別図柄保留記憶領域をシフトさせてもよいし、第1特別図柄保留記憶領域を第2特別図柄保留記憶領域よりも優先させてシフトさせてもよい。
ステップS310−4において、第1特図保留数(U1)が1以上でないと判定された場合には、ステップS319−1〜ステップS319−3の客待ち状態設定処理に処理を移す。メインCPU101aは、最初に、ステップS319−1において、デモ判定フラグ記憶領域にデモ判定フラグ「01H」がセットされているか否かを判定する。デモ判定フラグ記憶領域にデモ判定フラグ「01H」がセットされている場合には当該特別図柄記憶判定処理を終了し、デモ判定フラグ記憶領域にデモ判定フラグ「01H」がセットされていない場合にはステップS319−2に処理を移す。
ステップS319−2において、メインCPU101aは、後述するステップS319−3でデモ指定コマンドを何度もセットすることがないように、デモ判定フラグ記憶領域にデモ判定フラグ「01H」をセットする。
ステップS319−3において、メインCPU101aは、デモ指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、特別図柄記憶判定処理を終了する。
次に、ステップS311〜ステップS314において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6においてシフトされて新しく第0記憶部に記憶されたデータに基づいて、転落判定処理、大当たり判定処理、特別図柄判定処理及び特図変動パターン判定処理を実行する。なお、これらの判定処理が上記の特別図柄の抽選を構成する。
図21を用いて、転落判定処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS311−1において、メインRAM101cの高確率フラグ記憶領域に高確率フラグがONされているか、すなわち、現在高確率状態であるか否かを判定する。メインCPU101aは、高確率状態ではないと判定すると当該転落判定処理を終了し、高確率状態であると判定すると、ステップS311−2に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS311−2において、上記ステップS310−6においてシフトされて第0記憶部にある転落判定用乱数値を転落判定テーブルに照合して、高確率状態から低確率状態に移行させるか否か(転落させるか否か)を判定する転落判定を行う。
メインCPU101aは、ステップS311−3において、当該転落判定の結果が転落(低確率状態への移行)であるか否かを判断する。メインCPU101aは、転落ではないと判定すると当該転落判定を終了し、転落であると判定するとステップS311−4に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS311−4において低確率状態移行処理、換言すれば、高確率状態終了処理を行う。具体的に、メインCPU101aは、高確率フラグをOFFすると共に、後述する高確率状態の実行回数カウンタをリセットする。
メインCPU101aは、ステップS311−5において、転落(低確率状態への移行)を示す転落判定指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS311−6において、メインRAM101cの時短フラグ記憶領域に時短フラグがONされているか、すなわち、現在時短状態であるか否かを判定する。メインCPU101aは、時短状態ではないと判定するとステップS311−11に処理を移し、時短状態であると判定すると、ステップS311−7に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS311−7において、後述する時短状態の実行回数カウンタが予め設定された所定値(本実施の形態において「100」)以上であるか否か、すなわち、時短状態の保証期間が終了しているか否かを判定する。メインCPU101aは、所定値以上ではない、すなわち、時短状態の保証期間が終了していると判定するとステップS311−8に処理を移し、所定値以上である、すなわち、時短状態の保証期間が終了していないと判定するとステップS311−10に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS311−8において時短状態終了処理を行う。具体的に、メインCPU101aは、時短フラグをOFFすると共に、後述する時短状態の実行回数カウンタをリセットする。
メインCPU101aは、ステップS311−9において、時短状態の保証期間の経過後に時短状態が終了したことを演出制御基板102に伝えるために第2右打ち終了指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。また、メインCPU101aは、ステップS311−9において、時短状態が終了したため、右打ち表示装置27による右打ち表示を終了させるための右打ち表示停止データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS311−10において、非時短指定フラグをメインRAM101cの非時短指定フラグ記憶領域にONする。
メインCPU101aは、ステップS311−11において現在の遊技状態(高確率状態又は低確率状態且つ非時短状態又は時短状態)を示す遊技状態指定コマンドをメインRAM101cの所定領域にセットし、当該転落判定処理を終了する。
次に、図22を用いて、大当たり判定処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS312−1において、ONされている始動口入賞フラグに基づいて当該大当たり判定処理が第1始動口6への入賞によるものであるかを判定する。メインCPU101a、第1始動口6と判断した場合、ステップS312−2において、第1特別図柄用の大当たり判定テーブルを選択する。一方、メインCPU101a、第1始動口6ではない(第2始動口7である)と判断した場合、ステップS312−3において、第2特別図柄用の大当たり判定テーブルを選択する。
次に、ステップS312−4において、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。ここで、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在の大当たりの当選確率が高確率であるということである。
ステップS312−4において、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされていると判断した場合には、ステップS312−5において、メインCPU101aは、ステップS312−2又はステップS311−3で選択したテーブルの中からさらに「第1高確率用大当たり判定テーブル」又は「第2高確率用大当たり判定テーブル」を選択する。一方、高確率遊技フラグ記憶領域にフラグがONされていないと判断した場合には、ステップS312−6において、メインCPU101aは、ステップS312−2又はステップS312−3で選択したテーブルの中からさらに「第1低確率用大当たり判定テーブル」又は「第2低確率用大当たり判定テーブル」を選択する。
ステップS311−7において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6においてシフトされて第0記憶部にある大当たり判定用乱数値を、上記ステップS311−5またはステップS311−6で選択された「高確率大当たり判定テーブル」または「低確率大当たり判定テーブル」に基づいて判定し、当該大当たり判定処理を終了する。
大当たり判定処理が終了したら、メインCPU101aは、図20に示す特別図柄記憶判定処理に戻り、ステップS313において、特別図柄判定処理を行う。特別図柄判定処理では、大当たり判定処理の結果に基づいて、特別図柄表示装置20、21において停止表示される特別図柄の態様が決定される。ここで、図23を用いて特別図柄判定処理を説明する。
まず、メインCPU101aは、ステップS313−1において、当該大当たり判定の結果が「大当たり」であるか否かを判定する。ここで「大当たり」と判定された場合には、メインCPU101aは、ステップS313−5において、大当たり当選用の特別図柄判定テーブルを選択し、「大当たり」と判定されなかった場合には、ステップS313−2に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS313−2において、当該大当たり判定の結果が「小当たり」であるか否かを判定する。ここで「小当たり」と判定された場合には、メインCPU101aは、ステップS313−6において、小当たり当選用の特別図柄判定テーブルを選択し、「小当たり」と判定されなかった場合には、ステップS313−3に処理を移し、リーチ判定を行う。具体的には、上記ステップS310−6でシフトされて第0記憶部にあるリーチ判定用乱数値をリーチ判定テーブルに照合する。
ステップS313−4において、メインCPU101aは、上記ステップS313−3におけるリーチ判定の結果、「リーチ有り」と判定されたか否かを判定する。「リーチ有り」と判定された場合には、ステップS313−7に処理を移し、リーチ有りハズレ用の特別図柄判定テーブルを選択する。一方、「リーチ有り」ではない、すなわち、「リーチなし」と判定された場合には、ステップS313−8に処理を移し、リーチ無しハズレ用の特別図柄判定テーブルを選択する。
メインCPU101aは、ステップS313−9において、始動口入賞フラグ記憶領域にONされているフラグに基づいて当該処理に係る始動口を確認し(第1始動口6 or 第2始動口7)、ステップS313−10において始動口の種類に基づいて、第1始動口用の特別図柄判定テーブル、又は、第2始動口用の特別図柄判定テーブルのいずれか一方を選択する。
ステップS313−11において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6においてシフトされて第0記憶部にある特別図柄判定用乱数値を、選択された特別図柄判定テーブルに照合する特別図柄判定を行う。そして、ステップS313−12において、ステップS313−11における特別図柄判定の結果に基づいて演出図柄指定コマンドを決定し、決定した演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
次いで、メインCPU101aは、ステップS313−13において、ステップS313−11における特別図柄判定の結果に基づいて特別図柄に係る停止図柄データ(以下、「特図停止図柄データ」という)、すなわち、特別図柄の種類を決定し、決定した特図停止図柄データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
決定された特図停止図柄データは、後述するように図24の特図変動パターン決定処理において特図変動パターンを決定する際、または、図27の大当たり遊技処理において大入賞口8の開閉態様を決定する際にも用いられる。
ステップS313−14において、メインCPU101aは、参照データ判定テーブルに特図停止図柄データを照合して参照データをセットし、当該特別図柄判定処理を終了する。具体的には、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域を確認して、現在の大当たりの当選確率の状態に応じた参照データ判定テーブルを選択する。次いで、選択された参照データ判定テーブルに特図停止図柄データを照合して参照データを決定し、メインRAM101cの参照データ記憶領域にセットする。
上記のようにして特別図柄判定処理が終了したら、メインCPU101aは、図20に示す特別図柄記憶判定処理に戻り、ステップS314において、特図変動パターン決定処理を行う。特図変動パターン決定処理では、大当たり判定の結果、特別図柄判定の結果及びリーチ判定の結果に基づいて、当該(これから行う)特別図柄の変動表示に要する時間(以下、特図変動時間という)等に関する情報が含まれる特図変動パターンを決定する。
図24を用いて、特図変動パターン決定処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS314−1において、メインRAM101cに記憶されている特図停止図柄データを確認し、ステップS314−2において特図停止図柄データに基づいて特図変動パターン判定テーブルを決定する。これは、本実施の形態では、特図変動パターンを決定するためのテーブルである特図変動パターン判定テーブルが、特図停止図柄データによって分けられているからである。
なお、特図停止図柄データが「1BH」又は「2BH」の場合、すなわち、特別図柄抽選の結果がリーチ無しハズレである場合は、さらに当該特図変動パターン決定処理に係る特図保留数(U1orU2)にも基づいて特図変動パターン判定テーブルを決定する。これは、本実施の形態では、リーチ無しハズレに係る特図変動パターン判定テーブルが特図保留数によっても分けられているからである。
特図変動パターン判定テーブルが決定されれば、メインCPU101aは、ステップS314−3において、特図変動パターンを判定する。具体的には、決定した特図変動パターン判定テーブルに特図変動パターン判定用乱数を照合し、特図変動パターンを決定する。
メインCPU101aは、特図変動パターンを決定すると、図20に示す特別図柄記憶判定処理に戻り、ステップS310−7において、特図変動パターンに対応する特図変動パターン指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。特図変動パターン指定コマンドは演出制御基板102に送信され、演出制御基板102はこのコマンドを受信することによって、特別図柄の変動表示が開始することを認識し、特図変動パターン指定コマンドに基づいて変動演出の内容が関連付けられた変動演出パターンを決定する。
メインCPU101aは、ステップS310−8において、当該特別図柄の変動表示開始時における遊技条件の状態を確認し、その状態が反映された遊技状態指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
そして、メインCPU101aは、ステップS310−9において、当該特図変動パターン基づく特図変動時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは上記ステップS110において4ms毎に減算処理されていく。
メインCPU101aは、ステップS310−10において、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21で特別図柄の変動表示を行うために特別図柄変動表示用データをセットする。特別図柄変動表示用データには、作動させる特別図柄表示装置の種類、変動表示の態様、変動時間等の情報が含まれる。
メインCPU101aは、ステップS310−11において、デモ判定フラグ記憶領域にフラグ「00H」をセットする、すなわち、デモ判定フラグ記憶領域をクリアし、ステップS310−12において、特図特電処理データ=1をセットし、当該特別図柄記憶判定処理を終了する。
次に、図25を用いて、特別図柄変動処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、ステップS320−1において、ステップS310−9においてセットされた特図変動時間が経過したか否か(特別遊技タイマカウンタ=0か?)、すなわち、特別図柄の変動表示を終了するか否かを判断する。その結果、セットされた時間を経過していないと判断した場合には、特別図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、セットされた特図変動時間が経過したと判断した場合には、ステップS320−2において、演出制御基板102に特別図柄の変動表示が終了することを伝えるために演出図柄停止指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS320−3において、特別図柄表示装置20、21に特別図柄を停止表示するために、上記ステップS312−13でセットされた特図停止図柄データに基づいて特図停止表示用データをセットする。これにより、遊技者に当該特別図柄抽選の結果が報知される。ステップS320−4において、メインCPU101aは、特別図柄の停止表示に要する時間(以下、「特図停止時間」という。例えば、0.8秒)を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、ステップS110において、4ms毎に減算処理されていく。
そして、メインCPU101aは、ステップS320−5において、特図特電処理データに2をセットし、ステップS320−6において第1始動口入賞フラグ又は第2始動口入賞フラグをOFFし、当該特別図柄変動処理を終了する。
図26をいて、特別図柄停止処理を説明する。メインCPU101aは、ステップS330−1において、ステップS320−4で特別遊技タイマカウンタにセットされた特図停止時間が経過したか否か(特別遊技タイマカウンタ=0?)、すなわち、特別図柄の停止表示を終了するか否かを判定する。その結果、特図停止時間が経過していないと判定した場合には、当該特別図柄停止処理を終了し、特図停止時間が経過したと判定した場合には、ステップS330−2に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS330−2において、メインRAM101cの時短フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。時短フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在、時短状態であることを意味する。時短フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS330−3に処理を移し、時短フラグ記憶領域にフラグがOFFされている場合には、ステップS330−9に処理を移す。
ステップS330−3において、メインCPU101aは、時短状態に移行してから特別図柄の変動表示が実行された回数(J:以下「時短状態実行回数」という)を示す時短状態の実行回数カウンタのカウンタ値に「1」を加算した演算値(J+1)を、時短状態実行回数(J)として記憶する。
ステップS330−4において、メインCPU101aは、時短状態実行回数(J)=10000(時短状態実行可能回数)か否かを判定する。時短状態実行回数(J)=10000(時短状態実行可能回数)であれば、ステップS330−7に処理を移し、時短状態実行回数(J)=10000(時短状態実行可能回数)でなければ、ステップS330−5に処理を移す。
ステップS330−5において、メインCPU101aは、時短状態実行回数(J)=100(時短状態保証回数)か否かを判定する。時短状態実行回数(J)=100(時短状態保証回数)であれば、ステップS330−6に処理を移し、時短状態実行回数(J)=100(時短状態保証回数)でなければ、ステップS330−9に処理を移す。
ステップS330−6において、メインCPU101aは、メインRAM101cの非時短指定フラグ記憶領域に非時短指定フラグがONされているか否かを判断する。非時短指定フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、時短状態保証期間が経過する前に転落抽選で「転落」と判定され、現在、低確率状態であることを意味する。非時短指定フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS330−7に処理を移し、非時短指定フラグ記憶領域にフラグがOFFされている場合には、ステップS330−9に処理を移す。
ステップS330−7において、メインCPU101aは、時短状態終了処理を行う。具体的には、メインCPU101aは、時短フラグをOFFすると共に、時短状態の実行回数カウンタのカウンタ値をクリア(=0)にする。
メインCPU101aは、ステップS330−8において、時短状態保証期間経過時において時短状態が終了することを演出制御基板102に伝えるために第1右打ち終了指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。さらに、メインCPU101aは、ステップS330−8において、時短状態が終了し、右打ちが終了するため、右打ち表示装置27による右打ち表示を終了させるための右打ち表示停止データをメインRAM101cの所定領域にセットする。また、メインCPU101aは、ステップS330−8において、非時短指定フラグをOFFする。
メインCPU101aは、ステップS330−9において、メインRAM101cの高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。時短フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在、高確率状態であることを意味する。高確率フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS330−10に処理を移し、高確率フラグ記憶領域にフラグがOFFされている場合には、ステップS330−13に処理を移す。
ステップS330−10において、メインCPU101aは、高確率状態に移行してから特別図柄の変動表示が実行された回数(X:以下「高確率状態実行回数」という)を示す高確率状態の実行回数カウンタのカウンタ値に「1」を加算した演算値(X+1)を、高確率状態実行回数(X)として記憶する。
ステップS330−11において、メインCPU101aは、高確率状態実行回数(X)=10000(高確率状態実行可能回数)か否かを判定する。高確率状態実行回数(X)=10000(高確率状態実行可能回数)であれば、ステップS330−12に処理を移し、高確率状態実行回数(X)=10000(高確率状態実行可能回数)でなければ、ステップS330−13に処理を移す。
ステップS330−12において、メインCPU101aは、高確率状態終了処理を行う。具体的には、メインCPU101aは、高確率フラグをOFFすると共に、高確率状態の実行回数カウンタのカウンタ値をクリア(=0)にする。
メインCPU101aは、ステップS330−13において、現在の遊技条件の状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS330−14において、メインCPU101aは、期間特定フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。期間特定フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在、特別遊技後の特定期間であることを意味する。期間特定フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS330−15に処理を移し、期間特定フラグ記憶領域にフラグがOFFされている場合には、ステップS330−18に処理を移す。
ステップS330−15において、メインCPU101aは、当該特定期間に移行した後、特別図柄の変動表示が実行された回数(T:以下、「特定期間実行回数」という)を示す特定期間実行回数カウンタのカウンタ値に「1」を加算した演算値(T+1)を、新たな特定期間実行回数(T)として記憶する。
ステップS330−16において、メインCPU101aは、特定期間実行回数(T)=所定値であるか否かを判定する。特定期間実行回数(T)=所定値であれば、ステップS330−17に処理を移し、特定期間実行回数(T)=所定値でなければ、ステップS330−18に処理を移す。なお、当該所定値は、特定期間の種類に応じて予め設定されている。
ステップS330−17において、メインCPU101aは、特定期間クリア処理を行う。具体的には、メインCPU101aは、期間特定フラグをOFFすると共に、特定期間実行回数カウンタのカウンタ値をクリア(=0)にする。
ステップS330−18において、メインCPU101aは、当該特別図柄停止処理に係る大当たり判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判定する。具体的には特図停止図柄データ記憶領域に記憶されている特図停止図柄データが大当たり特別図柄(停止図柄データ=10〜15、20〜25)に係るものであるか否かを判定する。
メインCPU101aは、大当たり特別図柄と判定した場合には、ステップS330−19において、特図特電処理データに「3」をセットする。
メインCPU101aは、ステップS330−20において、遊技条件フラグ記憶領域(時短フラグ記憶領域及び高確率フラグ記憶領域)並びに時短状態の実行回数カウンタ並びに高確率状態の実行回数カウンタをリセットする。
メインCPU101a、ステップS330−21において、期間特定フラグ記憶領域並びに特定期間実行回数カウンタをリセットする。
メインCPU101aは、ステップS330−22において、特図停止図柄データに応じたオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットすると共に、特図停止図柄データに応じたオープニング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。本処理が終了されることで、特別図柄停止処理を終了する。また、メインCPU101aは、ステップS330−21において、当該大当たり遊技のラウンド遊技の回数をラウンド回数表示装置26で表示するために、当該ラウンド遊技の回数を示すデータ(ラウンド回数表示データ)をメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS330−18で大当たり特別図柄と判定しなかった場合には、ステップS330−23において、当該特別図柄停止処理に係る大当たり判定の判定結果が「小当たり」であるか否かを判定する。具体的には特図停止図柄データ記憶領域に記憶されている特図停止図柄データが大当たり特別図柄(停止図柄データ=19、29)に係るものであるか否かを判定する。
メインCPU101aは、小当たり特別図柄と判定された場合には、ステップS330−24において、特図特電処理データに「4」をセットし、ステップS330−21に処理を移す。一方、メインCPU101aは、小当たり特別図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−25において、特図特電処理データに「0」をセットし、図20に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
図27を用いて、大当たり遊技処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS340−1において、現在オープニング中であるか否かを判断する。ここでいうオープニングとは、大当たり遊技が開始されてから第1ラウンド遊技(大入賞口8の最初の開放)が開始するまでの期間のことをいう。現在オープニング中であると判断した場合には、ステップS340−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判断した場合には、ステップS340−6に処理を移す。
ステップS340−2において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判断する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判断し、特別遊技タイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判断する。その結果、設定されたオープニング時間を経過していない場合には、当該大当たり遊技処理を終了し、次のサブルーチンを実行し、オープニング時間を経過している場合にはステップS340−3に処理を移す。
ステップS340−3において、メインCPU101aは、ラウンド遊技開始処理を行う。具体的には、メインCPU101aは、特図停止図柄データに応じて、いずれの大当たりであるかを確認し、大当たりの種類に応じた大入賞口開閉制御テーブルを選択すると共に、メインRAM101cの所定領域にセットする。具体的には、特図停止図柄データに応じた大当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS340−3において、さらに、メインRAM101cのラウンド遊技回数記憶領域に記憶されている値(ラウンド番号(R))及びメインRAM101cの特電作動番号記憶領域に記憶されている値(特電作動番号(K))に「1」を加算して記憶する。なお、ステップS340−3の時点ではラウンド遊技が1回も実行されていないので、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域及び特電作動番号記憶領域の双方に「1」を記憶する。
ステップS340−4において、メインCPU101aは、大入賞口開閉ソレノイド80Bを通電して、大入賞口8を開放するために、大入賞口開閉ソレノイド通電開始データをメインRAM101cの所定領域にセットする。ここで、メインCPU101aは、ステップ340−3においてセットされた大入賞口開閉制御テーブルを参照して、ラウンド番号(R)及び特電作動番号(K)に基づいて、大入賞口8の開放時間(大入賞口制御装置80の作動時間)を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS340−5において、メインCPU101aは、ラウンド指定コマンド送信判定処理を行う。例えば、メインCPU101aは、特電作動番号記憶領域に「1」がセットされていない場合には、ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットせずに、当該大当たり遊技処理を終了する。一方、メインCPU101aは、特電作動番号記憶領域に「1」がセットされている場合には、ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これは、K=1である場合というのは当該ラウンド遊技の最初の大入賞口8の開放、すなわち、当該ラウンド遊技の開始を意味するので、ラウンド遊技が開始する旨の情報を演出制御基板102に送信するためである。例えば、大当たり遊技の1回目のラウンド遊技の1回目の開放時においては、ラウンド遊技回数記憶領域に「1」がセットされ、特電作動番号記憶領域に「1」がセットされているので、第1ラウンドを示すラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS340−6において、現在エンディング中であるか否かを判断する。ここでいうエンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後(大入賞口8の最後の開放が終了して)から当該大当たり遊技が終了するまでの期間のことをいう。したがって、現在エンディング中であると判断した場合には、ステップS340−17に処理を移し、エンディング時間を経過したか否かが判断され、現在エンディング中でないと判断した場合には、ステップS340−7に処理を移す。
ステップS340−7において、メインCPU101aは、大入賞口8等が開放中であるか否か、すなわち、大入賞口制御装置80が作動中であるか否かを判定する。メインCPU101aは、大入賞口8が開放中であると判定した場合には、ステップS340−8において、大入賞口8の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。この「開放終了条件」として、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値がラウンド遊技における規定個数(例えば9個)に達したこと、又は、最大開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が採用されている。そして、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS340−9に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には、当該大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−9において、メインCPU101aは、大入賞口閉鎖処理を行う。大入賞口閉鎖処理は、大入賞口8を閉鎖するために大入賞口開閉ソレノイド80Bの通電停止データをサブRAM102cの所定領域にセットするとともに、上記ステップ340−3においてセットされた大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在のラウンド番号(R)および特電作動番号(K)に基づいて、大入賞口8の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口8が閉鎖することになる。
ステップS340−10において、メインCPU101aは、1回のラウンドが終了したか否かを判定する。具体的には、1回のラウンドは、特電作動番号(K)が当該ラウンド遊技において設定された開放回数となること、又は、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)が規定個数(例えば9個)に達したことを条件に終了するので、かかる条件が成立したか否かを判定する。そして、1回のラウンド遊技が終了したと判定した場合にはステップS340−12に処理を移し、1回のラウンドが終了していないと判定した場合には、当該大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS340−7において、大入賞口8が開放中ではないと判定した場合には、ステップS340−11において、予め設定された閉鎖時間が経過したか否かを判断する。その結果、閉鎖時間が経過していない場合には、当該大当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間が経過している場合にはステップS340−19に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS340−19において、特電作動番号記憶領域に記憶されている現在の特電作動番号(K)に「1」を加算して記憶し、ステップS340−4に処理を移す。
ステップS340−12において、メインCPU101aは、特電作動番号記憶領域をクリアすると共に、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値をクリアし、「0」にする。
ステップS340−13において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶された値(ラウンド番号(R))が当該大当たり遊技で実行されるラウンド遊技回数であるか否かを判定する。すなわち、メインCPU101aは当該大当たり遊技の全ラウンド遊技が終了したか否かを判定する。メインCPU101aは「Yes」と判定する場合には、ステップS340−15に処理を移し、「No」と判定する場合には、ステップS340−14に処理を移す。
ステップS340−14において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されている現在のラウンド番号(R)に「1」を加算して記憶する。
ステップS340−15において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されたラウンド番号(R)をリセットする。
ステップS340−16において、メインCPU101aは、特図停止図柄データに応じて、大当たりの種類を確認し、演出制御基板102に送信する大当たりの種類に対応付けられたエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。次に、メインCPU101aは、大当たりの種類に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS340−17において、メインCPU101aは、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合にはステップS340−18に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、そのまま当該大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−18において、メインCPU101aは、特図特電処理データに「5」をセットし、図29に示す特別遊技終了処理に処理を移す。
図28を用いて、小当たり遊技処理を説明する。まず、ステップS350−1において、メインCPU101aは、現在オープニング中であるか否かを判断する。現在オープニング中であると判断した場合には、ステップS350−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判断した場合には、S350−5に処理を移す。
ステップS350−2において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、特別遊技タイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判定する。その結果、オープニング時間を経過していない場合には、当該小当たり遊技処理を終了し、オープニング時間を経過している場合にはステップS350−3に処理を移す。
ステップS350−3において、メインCPU101aは、ラウンド遊技開始処理を行う。具体的に、メインCPU101aは、特図停止図柄データに基づいて、小当たりの種類に応じた大入賞口開閉制御テーブルを選択し、小当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルを決定する。
ステップS350−4において、メインCPU101aは、大入賞口開放処理を行う。大入賞口開放処理では、まず特電作動番号記憶領域に記憶されている値(特電作動番号(K))に「1」を加算して記憶する。そして、大入賞口8を開放するために大入賞口開閉ソレノイド80Bの通電開始データをセットするとともに、上記ステップ350−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在の特電作動番号(K)に基づいた大入賞口8の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットし、当該小当たり遊技を終了する。
ステップS350−5において、メインCPU101aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、最後の大入賞口8の開放が終了してから当該小当たり遊技が終了するまでの期間のこという。したがって、メインCPU101aは、現在エンディング中であると判定した場合には、ステップS350−13に処理を移し、現在エンディング中でないと判定した場合には、ステップS350−6に処理が移す。
ステップS350−6において、メインCPU101aは、大入賞口8が開放中であるか否かを判定する。メインCPU101aは、大入賞口8が開放中ではないと判定した場合には、ステップS350−10に処理を移し、大入賞口8が開放中であると判定した場合には、ステップS350−7において、大入賞口8の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。この「開放終了条件」として、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)が規定個数(例えば9個)に達したこと、または大入賞口8の1回の開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が採用される。そして、メインCPU101aは、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS350−8に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該小当たり遊技処理を終了する。
ステップS350−8において、メインCPU101aは、大入賞口閉鎖処理を行う。大入賞口閉鎖処理では、大入賞口8を閉鎖するために大入賞口開閉ソレノイド80Bの通電停止データをセットするとともに、上記ステップ350−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在の特電作動番号(K)に基づいて、大入賞口8の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口8が閉鎖することになる。
ステップS350−9において、メインCPU101aは、小当たり終了条件が成立したか否かを判定する。小当たり終了条件とは、特電作動番号(K)が予め設定あれた大入賞口8の開放回数になること、又は、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)が規定個数(例えば9個)に達したことである。そして、メインCPU101aは、小当たり終了条件が成立したと判定した場合にはステップS350−11に処理を移し、小当たり終了条件が成立していないと判定した場合には当該小当たり遊技処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS350−11において、特電作動番号記憶領域に「0」をセットするとともに、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)に「0」をセットする。すなわち、特電作動番号記憶領域及びラウンド入賞カウンタをクリアする。
ステップS350−12において、メインCPU101aは、特図停止図柄データに基づいて、小当たりの種類に応じたエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットすると共に、小当たりの種類に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU101aは、ステップS350−10において、ステップS350−8で設定された閉鎖時間が経過したか否かを判定する。なお、閉鎖時間も、オープニング時間と同様に特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。その結果、メインCPU101aは、閉鎖時間を経過していないと判定した場合には、当該小当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間を経過したと判定した場合には、ステップS350−4に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS350−13において、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合には、ステップS350−14に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、当該小当たり遊技処理を終了する。
ステップS350−14において、メインCPU101aは、特図特電処理データに「5」をセットし、図29に示す特別遊技終了処理に処理を移す。
図29を用いて、特別遊技終了処理を説明する。メインCPU101aは、ステップS360−1において、当該大当たり判定の結果が「大当たり」であったか否かを判定する。メインCPU101aは、「大当たり」ではないと判定すると、ステップS360−8に処理を移し、「大当たり」であると判定すると、ステップS360−2において、遊技条件データをロードする。
メインCPU101aは、ステップS360−3において、ロードした遊技条件データを遊技条件決定テーブルに照合し、高確率フラグ記憶領域に高確率フラグをONするか否かの判定を行う。メインCPU101aは、高確率フラグをONしないと判定すると、ステップS360−5に処理を移し、高確率フラグがONすると判定すると、ステップS360−4において、メインRAM101cの高確率フラグ記憶領域に高確率フラグ(01H)をONする。
ステップS360−5において、メインCPU101aは、ロードした遊技条件データを遊技条件決定テーブルに照合し、時短フラグ記憶領域に時短フラグをONするか否かの判定を行う。メインCPU101aは、時短フラグをONしないと判定すると、ステップS360−7に処理を移し、時短フラグがONすると判定すると、ステップS360−6において、メインRAM101cの時短フラグ記憶領域に時短フラグ(01H)をONすると共に、右打ち表示装置27にて右打ち表示を開始させるための右打ち表示開始データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS360−7において、現在の遊技条件の状態を確認し、現在の遊技条件の状態を示す遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS360−8において、期間特定データをロードする。
メインCPU101aは、ステップS360−9において、ロードした期間特定データを特定期間決定テーブルに照合して、特定期間を決定すると共に、決定した特定期間を示す期間特定フラグをメインRAM101cの期間特定フラグ記憶領域にONする。
メインCPU101aは、ステップS360−10において、特図特電処理データに「0」をセットし、図20に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
図30を用いて、普図普電制御処理を説明する。メインCPU101aは、まず、ステップS401において普図普電処理データの値をロードし、ステップS402においてロードした普図普電処理データから分岐アドレスを参照し、普図普電処理データ=0であれば、入賞ゲート9、10への入賞に基づいて取得された判定情報に基づいて第2始動口7が開放するか否かの普通図柄判定等を含む普通図柄記憶判定処理(ステップS410)に処理を移し、普図普電処理データ=1であれば、普通図柄判定に基づいて普通図柄表示装置22を作動させるための普通図柄変動処理(ステップS420)に処理を移し、普図普電処理データ=2であれば普通図柄停止処理(ステップS430)に処理を移し、普図普電処理データ=3であれば第2始動口7を開放させる(第2始動口制御装置70を作動させる)補助遊技処理(ステップS440)に処理を移す。
図31を用いて、普通図柄記憶判定処理を説明する。まず、ステップS410−1において、メインCPU101aは、普通図柄の変動表示中であるか否かを判定し、変動表示中であると判定すれば当該普通図柄記憶判定処理を終了し、変動表示中ではないと判定すればステップS410−2に処理を移す。
ステップS410−2において、メインCPU101aは、普通図柄保留数カウンタのカウンタ値(普通図柄の保留数(G)、以下「普図保留数(G)」という)が1以上であるかを判定する。普図保留数(G)が「0」の場合には普通図柄の変動表示は行われないため、普通図柄変動処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS410−2において、普図保留数(G)が「1」以上であると判定した場合には、ステップS410−3において、普通図柄保留数記憶領域に記憶されている値(G)から「1」を減算して更新し、新たな普図保留数(G)を記憶する。
ステップS410−4において、メインCPU101aは、普通図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、第0記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の番号の記憶部にシフトさせる。このとき、1つ前の記憶部に記憶されているデータは、所定の処理領域に書き込まれるとともに、普通図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。ここで、データのシフト(当該保留の消化)にともなって普通図柄保留表示装置25の表示内容を変更するために、具体的には現時点の普図保留数(G)を表示するために普通図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
ステップS410−5において、メインCPU101aは、当たり判定、すなわち、普通図柄保留記憶領域に記憶された当たり判定用乱数の判定を行う。具体的には、メインCPU101aは、上記ステップS410−4においてシフトされて第0記憶部にある当たり判定用乱数をメインROM101bに格納された普通図柄用の当たり判定テーブルに照合して当たりか否かの判定を行う。なお、本実施の形態では、当たり判定テーブルは、始動口入賞容易性の状態(非時短状態/時短状態)に対応付けられているので(図12(a)参照)、時短フラグ記憶領域を確認して、現在の始動口入賞容易性の状態に係る普通図柄用の当たり判定テーブルを選択する。
ステップS410−6において、メインCPU101aは、普通図柄判定処理を行う。具体的には、メインCPU101aは、上記ステップS410−4においてシフトされて第0記憶部にある普通図柄判定用乱数をメインROM101bに格納された普通図柄判定テーブルに照合して普通図柄の判定を行う。上述したようにこの普通図柄判定テーブルは、当たり判定の結果(当たり/ハズレ)に対応付けられているので、当該当たり判定の結果を確認して、当該当たり判定の結果に係る普通図柄判定テーブルを選択する。
そして、メインCPU101aは、ステップS410−7において、普通図柄判定の結果に基づいて普通演出図柄指定コマンドを決定し、決定した普通演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。メインCPU101aは、ステップS410−8において、普通図柄判定の結果に基づいて普通図柄に係る停止図柄データ(以下、「普図停止図柄データ」という)、すなわち、普通図柄の種類を決定し、決定した普図停止図柄データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
決定された普図停止図柄データは普図変動パターン決定処理において普図変動パターンを決定する際、図33の普通図柄停止処理において、当たり普通図柄か否かを判断する際、図34の補助遊技処理において第2始動口7の開閉態様を決定する際にも用いられる。
ここでいう当たり普通図柄とは、上記普通図柄表示装置22を構成する上側のLEDによる一定時間の点灯により表現される図柄のことであり、ハズレ普通図柄とは下側のLEDによる一定時間の点灯により表現される図柄のことである。
ステップS410−9において、メインCPU101aは、普図変動パターン判定処理を行う。具体的には、普図変動パターン判定テーブルは、始動口入賞容易性の状態によって分類されているので、メインCPU101aは、まず、時短フラグ記憶領域を確認して、現在の始動口入賞容易性の状態に係る普図変動パターン判定テーブルを選択する。そして、メインCPU101aは、上記ステップS410−4でシフトされて第0記憶部にある普図変動パターン判定用乱数を、選択された普図変動パターン判定テーブルに照合して普図変動パターン(普図変動時間)を決定する。
メインCPU101aは、ステップS410−10おいて、普図変動パターン判定処理において決定された普図変動時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。このステップの処理によって、普通図柄の変動表示の時間が決定されることとなる。なお、補助遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
メインCPU101aは、ステップS410−11において、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示を行うために普通図柄変動表示用データをセットし、ステップS410−12において普図停止図柄データを補助遊技参照データ判定テーブルに照合して補助遊技参照データを決定し、メインRAM101cの補助遊技参照データ記憶領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS410−13において、普図普電処理データに「1」をセットし、当該普通図柄変動処理を終了する。なお、普通図柄変動表示用データには、作動させる普通図柄表示装置22の種類、変動表示の態様、変動時間等の情報が含まれる。
次に、図32を用いて、普通図柄変動処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、ステップS420−1において、ステップS410−10でセットされた普図変動時間が経過したか否か(補助遊技タイマカウンタ=0か?)、すなわち、普通図柄の変動表示を終了させるか否かを判定する。その結果、セットされた時間を経過していないと判断した場合には、普通図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、ステップS420−2において、普図変動終了コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS420−3において、上記ステップS410−8でセットされた普図停止図柄データに基づき普通図柄表示装置22に停止表示するための普図停止表示用データをセットする。これにより、遊技者に当該普通図柄の抽選の結果が報知されることになる。ステップS420−4において、メインCPU101aは、普通遊技カウンタに普通図柄停止時間(例えば、0.8秒)をセットする。なお、補助遊技タイマカウンタは、ステップS110において、4ms毎に減算処理されていく。
そして、メインCPU101aは、ステップS420−5において、普図普電処理データに2をセットし、当該普通図柄変動処理を終了する。
次に、図33を用いて普通図柄停止処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、ステップS430−1において、ステップS420−4で普通図柄時間カウンタにセットされた普通図柄停止時間が経過したか否か(補助遊技タイマカウンタ=0?)、すなわち、普通図柄の停止表示を終了させるか否かを判定する。その結果、普通図柄停止時間が経過していないと判定した場合には、当該普通図柄停止処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、ステップS420−3においてセットされた時間が経過したと判定した場合には、ステップS430−2において、当該普通図柄停止処理に係る当たり判定の判果が「当たり」であるか否かを判定する。具体的には、普図停止図柄データ記憶領域に記憶されている普図停止図柄データが当たり普通別図柄に係るものであるか否かを判定する。ここで、当たり普通図柄と判定された場合には、ステップS430−4に処理を移し、当たり普通図柄と判定されなかった場合には、ステップS430−3に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS430−4において、普図特電処理データに3をセットする。そして、メインCPU101aは、ステップS430−5において、当該補助遊技参照データを補助遊技制御テーブルに照合して当該補助遊技のオープニング時間を決定し、そのオープニング時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。なお、補助遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。本処理が終了されることで、普通図柄停止処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS430−3において、普図普電処理データに0をセットし、当該普通図柄停止処理を終了する。
図34を用いて、補助遊技処理を説明する。メインCPU101a、まず、ステップS450−1において、現在オープニング中であるか否かを判断する。現在オープニング中であると判断した場合には、ステップS450−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判断した場合には、S450−5に処理を移す。
ステップS450−2において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、補助遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、補助遊技タイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判定する。その結果、オープニング時間を経過していない場合には、当該補助遊技処理を終了し、オープニング時間を経過している場合にはステップS450−3に処理を移す。
ステップS450−3において、メインCPU101aは、補助遊技開始処理を行う。補助遊技開始処理では、メインCPU101aは、まず、メインRAM101cの補助遊技参照データ記憶領域に記憶されている補助遊技参照データに基づいて第2始動口開閉制御テーブルを選択し、メインRAM101cの所定領域にセットする。
ステップS450−4において、メインCPU101aは、第2始動口開放処理を行う。第2始動口開放処理では、まず普電作動番号記憶領域に記憶されている値(普電作動番号(D))に「1」を加算して記憶する。そして、普通可動片7bを作動させるために第2始動口開閉ソレノイド70Bの通電開始データをセットするとともに、上記ステップ450−3においてセットされた第2始動口開閉制御テーブルを参照して、現在の普電作動番号(D)に基づいた第2始動口7の開放時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS450−5において、メインCPU101aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、第2始動口7の最後の開放が終了してから補助遊技が終了するまでの期間のこという。したがって、メインCPU101aは、現在エンディング中であると判定した場合には、ステップS450−12に処理を移し、現在エンディング中でないと判定した場合には、ステップS450−6に処理が移す。
ステップS450−6において、メインCPU101aは、第2始動口7が開放中であるか否かを判定する。メインCPU101aは、第2始動口7が開放中であると判定した場合には、ステップS450−7において、第2始動口7の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。この「開放終了条件」として、始動口規定入賞カウンタのカウンタ値が規定(最大)個数(例えば10個)に達したこと、又は、第2始動口7の1回の開放時間が経過したこと(補助遊技タイマカウンタ=0となったこと)が採用される。そして、メインCPU101aは、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS450−8に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該補助遊技処理を終了する。
ステップS450−8において、メインCPU101aは、第2始動口閉鎖処理を行う。第2始動口閉鎖処理では、第2始動口7を閉鎖するために第2始動口開閉ソレノイド70Bの通電停止データをセットするとともに、上記ステップ450−3においてセットされた第2始動口開閉制御テーブルを参照して、現在の普電作動番号(D)に基づいて、第2始動口7の閉鎖時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。これにより、第2始動口7が閉鎖することになる。
ステップS450−9において、メインCPU101aは、補助遊技終了条件が成立したか否かを判定する。補助遊技終了条件とは、普電作動番号(D)が予め設定された第2始動口7の開放回数になること、又は、始動口規定入賞カウンタのカウンタ値が最大個数(例えば10個)に達したことである。そして、メインCPU101aは、補助遊技終了条件が成立したと判定した場合にはステップS450−10に処理を移し、補助遊技終了条件が成立していないと判定した場合には当該補助遊技処理を終了する。
ステップS450−10において、メインCPU101aは、普電作動番号記憶領域に「0」をセットするとともに、第2始動口入賞規定カウンタに「0」をセットする。すなわち、普電作動番号記憶領域および第2始動口規定入賞カウンタをクリアする。
ステップS450−11において、メインCPU101aは、普図停止図柄データに応じたエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットすると共に、補助遊技制御テーブルに基づいて普図停止図柄データに応じたエンディング時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU101aは、ステップS450−6において第2始動口7が開放中ではないと判定した場合には、ステップS450−13において、ステップS450−8において設定された閉鎖時間が経過したか否かを判定する。なお、閉鎖時間も、オープニング時間と同様に補助遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。その結果、メインCPU101aは、閉鎖時間を経過していないと判定した場合には、当該補助遊技処理を終了し、閉鎖時間を経過したと判定した場合には、ステップS450−4に処理を移す。
次に、メインCPU101aは、ステップS450−12において、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合には、ステップS450−14に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、当該補助遊技処理を終了する。
ステップS450−14において、メインCPU101aは、普図普電処理データ=0をセットし、当該補助遊技処理を終了する。
(演出制御基板のメイン処理)
次に、演出制御基板102におけるサブCPU102aにより実行される処理について説明する。
次に、演出制御基板102におけるサブCPU102aにより実行される処理について説明する。
最初に、図35を用いて、演出制御基板102のメイン処理を説明する。電源基板107からサブCPU102aに電力が供給されると、サブCPU102aにシステムリセットが発生し、サブCPU102aは、以下の処理を行う。
まず、ステップS1001において、サブCPU102aは、初期化処理を行う。この処理において、サブROM102bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、フラグやコマンドなどが記憶されるサブRAM102cを初期化する処理等を行う。
ステップS1002において、サブCPU102aは、演出用乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、サブRAM102cに記憶される演出用の乱数(先読み転落煽り演出実行判定用乱数、変動演出パターン判定用乱数等)を更新する処理を行う。具体的には、それぞれ乱数に対して設けられた乱数カウンタを+1加算して、乱数カウンタを更新する。なお、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の初期値乱数の値から乱数を更新する。サブCPU102aは、ステップS1002の処理を繰り返し行いながら、所定の割込処理を待つ。
(演出制御基板のタイマ割込処理)
演出制御基板102に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって所定の周期(例えば、4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、図36に示すタイマ割込処理が実行される。
演出制御基板102に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって所定の周期(例えば、4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、図36に示すタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS1100において、サブCPU102aは、サブCPU102aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS1200において、サブCPU102aは、各種の演出に係る時間管理を行うための演出用の所定のタイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
ステップS1300において、サブCPU102aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、サブRAM102cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。詳しくは、図37〜図45を用いて後述する。なお、演出制御基板102は、主制御基板101から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御基板102の受信割込処理を行い、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、本ステップS1300において受信したコマンドを解析する処理が行われる。
ステップS1400において、サブCPU102aは、演出ボタン装置18の操作に基づく演出(演出ボタン演出)及び左打ち演出等の特定の演出についての時間管理等の所定制御を行う演出管理処理を行う。詳しくは、図46〜図47を用いて後述する。
ステップS1800において、サブCPU102aは、サブRAM102cの送信バッファにセットされている各種の演出制御コマンドをランプ制御基板104及び画像制御基板105へ送信するデータ出力処理を行う。
ステップS1900において、サブCPU102aは、ステップS1100で退避した情報をサブCPU102aのレジスタに復帰させる。
(演出制御基板のコマンド解析処理)
図37及び図38を用いて、演出制御基板102によるコマンド解析処理を説明する。
図37及び図38を用いて、演出制御基板102によるコマンド解析処理を説明する。
ステップS1301において、サブCPU102aは、コマンドを受信したか否か、すなわち、受信バッファにコマンドが新たに格納されているか否かを判定する。サブCPU102aは、新たに格納されているコマンドがなければ当該コマンド解析処理を終了し、新たに格納されているコマンドがあればステップS1302に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1302において、受信バッファに格納されているコマンドが、始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが始動口入賞指定コマンドであればステップS1303に処理を移し、始動口入賞指定コマンドでなければステップS1304に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1303において、始動口入賞指定コマンドを解析して、当該始動口入賞指定コマンドに係る始動口の種類を確認して、その種類ごとに設けられている演出情報記憶領域に記憶すると共に、演出保留数カウンタのカウンタ値を「1」加算する保留数加算処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。
演出情報記憶領域は、図48(a)〜図48(d)に示すように、第1始動口6への入賞に基づく所定の演出に係る情報(以下、「第1演出情報」という)を記憶する第1演出情報記憶領域と、第2始動口7への入賞に基づく所定の演出に係る情報(以下、「第2演出情報」という)を記憶する第2演出情報記憶領域と、第1演出情報及び第2演出情報に共通の当該演出情報記憶領域(第0記憶部)とで構成されている。各演出情報記憶領域とも第1記憶部〜第4記憶部で構成されており、番号の小さい順に演出情報が記憶される。
サブCPU102aは、ステップS1304において、受信バッファに格納されているコマンドが、事前転落判定指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが事前転落判定指定コマンドであれば、ステップS1305に処理を移し、事前転落判定指定コマンドでなければステップS1306に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1305において、事前転落判定指定コマンドを解析して、後述する先読み転落煽り演出を行うか否かを判定するための先読み転落煽り演出判定処理を行って、当該コマンド解析処理を終了する。なお、先読み転落煽り演出判定処理については、図39を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1306において、受信バッファに格納されているコマンドが、演出図柄指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであれば、ステップS1307に処理を移し、演出図柄指定コマンドでなければステップS1308に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1307において、演出図柄指定コマンドを解析して、受信した演出図柄指定コマンドが有する情報に基づいて、画像表示装置14に停止表示させる演出図柄、すなわち、有効ラインにおける装飾図柄の組み合わせを決定する演出図柄パターン決定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1308において、受信バッファに格納されているコマンドが、変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドであれば、ステップS1309に処理を移し、変動パターン指定コマンドでなければステップS1312に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1309において、当該変動パターン指定コマンドに係る始動口の種類を確認して、その始動口に対応する演出情報記憶領域に(図48参照)記憶されたデータのシフト処理を行うと共に、その種類ごとに設けられている演出保留数カウンタのカウンタ値を「1」減算する保留数減算処理を行い、ステップS1310に処理を移す。
データのシフト処理では、第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各演出情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。例えば、第1演出情報記憶領域の第4記憶部に記憶されているデータは、第1演出情報記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第1演出情報記憶領域又は第2演出情報記憶領域の第1記憶部に記憶されているデータは、当該演出情報記憶領域(第0記憶部)にシフトされ、第0記憶部に記憶されていたデータは、消去される。
サブCPU102aは、ステップS1310において、後述するシナリオ転落煽り演出を行うか否かを判定し、行うと判定された場合には当該シナリオ転落煽り演出の種類(態様)を判定するシナリオ転落煽り演出判定処理を行い、ステップS1311に処理を移す。なお、シナリオ転落煽り演出判定処理については、図40を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1311において、当該変動演出の態様である変動演出パターンを決定する変動演出パターン決定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。なお、変動演出パターン決定処理については、図41を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1312において、受信バッファに格納されているコマンドが、転落判定指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが転落判定指定コマンドであれば、ステップS1313に処理を移し、転落判定指定コマンドでなければステップS1314に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1313において、転落判定指定コマンドを解析して、後述する転落モードを設定するための転落モード設定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。なお、転落モード設定処理については、図42を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1314において、受信バッファに格納されているコマンドが、右打ち終了指定コマンド(第1右打ち終了指定コマンド及び第2右打ち終了指定コマンド)であるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが右打ち終了指定コマンドであれば、ステップS1315に処理を移し、右打ち終了指定コマンドでなければステップS1316に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1315において、右打ち終了指定コマンドを解析して、遊技者に適した遊技球の発射態様を示唆するための打ち分け演出を制御するための第1打ち分け演出制御処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。打ち分け演出は、第2始動口7へ向けた遊技球の発射操作を促す右打ち演出と、右打ちを行っていたが、時短状態が終了することにより第1始動口6へ向けた遊技球の発射操作を促す左打ち演出とで構成される。なお、打ち分け演出制御処理については、図44を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1316において、受信バッファに格納されているコマンドが、演出図柄停止指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄停止指定コマンドであれば、ステップS1317に処理を移し、演出図柄停止指定コマンドでなければステップS1320に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1317において、演出図柄を停止表示させることを示す演出図柄停止コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1318に処理を移す。なお、演出図柄停止コマンドはステップS1800のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、演出図柄停止指定コマンドを受信することにより、当該変動演出が終了することを認識し、当該変動演出を終了させると共に、演出図柄の停止表示を行う。
サブCPU102aは、ステップS1318において、演出モードを制御するための演出モード制御処理を行い、ステップS1319に処理を移す。なお、演出モード制御処理については、図45を用いて後述する。
演出モードとは、本実施の形態では、特別図柄の抽選(あるいは、特別図柄の変動表示)に対応して画像表示装置14等からなる演出装置で行われる変動演出の分類態様(カテゴリー)であり、遊技条件の状態や期間の種類に関連付けられている。すなわち、演出モードは遊技条件の状態や期間の種類の期待度を示唆し得る。例えば、画像表示装置14による変動演出の演出モードとして、表示される画像の場所、状況、時節等による情景、出現する主要なキャラクターやアングル等の画像による演出を構成する所定の要素について適宜に設定される。
サブCPU102aは、ステップS1319において、打ち分け演出を構成する左打ち演出を実行するか否かを判定する第2打ち分け演出制御処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。第2打ち分け演出制御処理については、図46を用いて後述する。左打ち演出とは、特定の演出モード(本実施の形態では、後述する演出モードB)に移行してから抽選演出が所定回数(本実施の形態では、「100」回)以上実行された後に転落(低確率状態へ移行)する場合に、左打ちを示唆する演出のことをいう。
サブCPU102aは、ステップS1320において、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであればステップS1321に処理を移し、遊技状態指定コマンドでなければステップS1322に処理を移す。サブCPU102aは、ステップS1321において、受信した遊技状態指定コマンドに基づいた遊技状態を示すデータをサブRAM102cにある遊技状態記憶領域にセットし、当該コマンド解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1322において、受信バッファに格納されているコマンドが、オープニング指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドがオープニング指定コマンドであればステップS1323に処理を移し、オープニング指定コマンドでなければステップS1324に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1323において、特別遊技に係る演出である特別遊技演出の態様である特別遊技演出パターンを決定する特別遊技演出パターン決定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1324において、受信バッファに格納されているコマンドが、ラウンド指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドがラウンド指定コマンドであればステップS1325に処理を移し、ラウンド指定コマンドでなければステップS1326に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1325において、ラウンド演出の態様であるラウンド演出パターンを決定するラウンド演出パターン決定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。具体的には、サブCPU102aは、ラウンド指定コマンドに基づいてラウンド演出パターンを決定すると共に、決定したラウンド演出パターンを示すラウンド演出データをラウンド演出パターン記憶領域にセットし、決定したラウンド演出パターンを示すラウンド演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
サブCPU102aは、ステップS1326において、受信バッファに格納されているコマンドが、エンディング指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドがエンディング指定コマンドであればステップS1327に処理を移し、エンディング指定コマンドでなければ、ステップS1328に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1327において、エンディング演出の態様であるエンディング演出パターンを決定するエンディング演出パターン決定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。
ステップS1328において、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが、デモ指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドがデモ指定コマンドであれば、ステップS1329に処理を移し、デモ指定コマンドでなければ当該コマンド解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1329において、デモ演出を実行するための事前処理として、サブRAM102cのデモ演出待機フラグにデモ演出待機フラグをONすると共に、デモ演出を開始するまでの時間(デモ演出待機時間)をデモ演出タイマカウンタにセットする。
(演出制御基板の先読み転落煽り演出判定処理)
図39を用いて、演出制御基板102による先読み転落煽り演出判定処理を説明する。サブCPU102aは、ステップS1305−1において、現在、大当たり1〜大当たり3の当選に係る特定の演出モード(演出モードB)であるか否かを判定する。サブCPU102aは、演出モードBではないと判定すれば、当該先読み転落煽り演出判定処理を終了し、演出モードBであると判定すると、ステップS1305−2に処理を移す。
図39を用いて、演出制御基板102による先読み転落煽り演出判定処理を説明する。サブCPU102aは、ステップS1305−1において、現在、大当たり1〜大当たり3の当選に係る特定の演出モード(演出モードB)であるか否かを判定する。サブCPU102aは、演出モードBではないと判定すれば、当該先読み転落煽り演出判定処理を終了し、演出モードBであると判定すると、ステップS1305−2に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1305−2において、当該演出モードBへ移行してから抽選演出が101回以上実行されているか、すなわち、後述する大当たり当選後に実行された抽選演出の回数を計数する演出モード実行回数カウンタのカウンタ値(Ma)が「101」以上であるか否かを判定する。サブCPU102aは、カウンタ値が101以上であると判定するとステップS1305−3処理を移し、カウンタ値が101未満であると判定すると、当該先読み転落煽り演出判定処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1305−3において、受信バッファに格納されている事前転落判定指定コマンドが「転落」を示すものであるか否かを判定する。サブCPU102aは、「転落」を示すものと判定するとステップS1305−4に処理を移し、「転落」を示すものではないと判定するとステップS1305−5に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1305−4において、サブRAM102cの転落煽り演出指定フラグ記憶領域に転落煽り演出指定フラグをONし,当該先読み転落煽り演出判定処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1305−5において、所定の転落煽り演出条件が成立しているか否かを判定する。転落煽り演出条件は適宜に設定することが可能であるが、本実施の形態では、当該事前転落判定指定コマンドに係る変動演出(当該事前転落判定指定コマンドが第0記憶部に記憶されているときに行われる変動演出)が行われる前に先読み転落煽り演出が実行されないこと、すなわち、当該事前転落判定指定コマンドが記憶された演出情報記憶領域より先に消化される演出情報記憶領域に転落煽り演出指定フラグがONされていないことに設定されている。サブCPU102aは、転落煽り演出条件が成立していないと判定すると当該先読み転落煽り演出判定処理を終了し、転落煽り演出条件が成立していると判定すると、ステップS1305−6に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1305−6において、転落煽り演出実行判定用乱数を取得し、ステップS1305−7において、転落煽り演出実行判定を行う。転落煽り演出実行判定は転落煽り演出実行判定用乱数及び転落煽り演出実行判定テーブルを用いて行う。
図49に示すように、転落煽り演出実行判定テーブルには、転落煽り演出判定用乱数の判定値と転落煽り演出の実行の可否とが対応付けられて格納されている。サブCPU102aは、当該テーブルに取得した転落煽り演出判定用乱数を照合することで、転落煽り演出の実行の可否を決定する(転落煽り演出実行判定する)。
サブCPU102aは、ステップS1305−8において、転落煽り演出実行判定の結果が「実行する」であるか否かを判定する。サブCPU102aは、「実行する」ではない場合、当該先読み演出煽り演出判定処理を終了し、「実行する」である場合、ステップS1305−4に処理を移す。
(演出制御基板のシナリオ転落煽り演出判定処理)
図40を用いて、演出制御基板102によるシナリオ転落煽り演出判定処理を説明する。サブCPU102aは、ステップS1310−1において、現在、大当たり1〜大当たり3に係る特定の演出モード(演出モードB)でるか否かを判定する。サブCPU102aは、演出モードBではないと判定すれば、当該シナリオ転落煽り演出判定処理を終了し、演出モードBであると判定すると、ステップS1310−2に処理を移す。
図40を用いて、演出制御基板102によるシナリオ転落煽り演出判定処理を説明する。サブCPU102aは、ステップS1310−1において、現在、大当たり1〜大当たり3に係る特定の演出モード(演出モードB)でるか否かを判定する。サブCPU102aは、演出モードBではないと判定すれば、当該シナリオ転落煽り演出判定処理を終了し、演出モードBであると判定すると、ステップS1310−2に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1310−2において、演出モード実行回数カウンタのカウンタ値(Ma)が所定のシナリオ転落煽り演出判定値(本実施の形態では、「50」、「60」、「70」、「80」、「90」、「100」)であるか否かを判定する。サブCPU102aは、カウンタ値が当該判定値であると判定するとステップS1310−3処理を移し、カウンタ値が当該判定値ではないと判定すると、当該シナリオ転落煽り演出判定処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1310−3において、サブRAM102cの当該演出情報記憶領域(図48(a)参照)の転落煽り演出指定フラグ記憶領域に転落煽り演出指定フラグをONし,当該シナリオ転落煽り演出判定処理を終了する。
(演出制御基板の変動演出パターン決定処理)
図41を用いて、演出制御基板102による変動演出パターン決定処理を説明する。サブCPU102aは、ステップS1311−1において、サブRAM102cの演出モードフラグ記憶領域に記憶されている演出モードフラグを参照することで現在の演出モードを確認して、現在の演出モードに対応付けられている変動演出パターン判定テーブルを選択する。これは、変動演出の内容を決定するための変動演出パターン判定テーブルが演出モードによって分類されているからである。本実施の形態においては、演出モードとして、大きく演出モードA〜演出モードEの5つの演出モードが設定されている。
図41を用いて、演出制御基板102による変動演出パターン決定処理を説明する。サブCPU102aは、ステップS1311−1において、サブRAM102cの演出モードフラグ記憶領域に記憶されている演出モードフラグを参照することで現在の演出モードを確認して、現在の演出モードに対応付けられている変動演出パターン判定テーブルを選択する。これは、変動演出の内容を決定するための変動演出パターン判定テーブルが演出モードによって分類されているからである。本実施の形態においては、演出モードとして、大きく演出モードA〜演出モードEの5つの演出モードが設定されている。
なお、演出モードAは、通常期間としての低確率状態且つ非時短状態に対応して設定されており、最も遊技者に不利な遊技状態であることを示唆する演出モード、演出モードBは、大当たり1〜大当たり3の当選後の特定期間に対応する高確率状態且つ時短遊技状態に対応して設定されており、遊技者に最も有利な遊技状態であることを示唆する演出モードである。また、演出モードDは、大当たり4の当選後の特定期間に対応する高確率状態且つ時短遊技状態に対応して設定されている演出モードである。演出モードEは、大当たり5〜大当たり6の当選後の特定期間に係る高確率状態且つ非時短状態、及び、低確率状態且つ非時短状態における小当たり当選後の特定期間に係る低確率状態且つ非時短状態に対応して設定されている演出モードである。
サブCPU102aは、ステップS1311−2において、サブRAM102cの受信バッファに格納されている変動パターン指定コマンドを参照し、変動パターン指定コマンドに対応付けられている変動演出パターン判定テーブルを選択する。これは、変動演出パターン判定テーブルが変動パターン指定コマンドによっても分類されているからである(図50参照)。
本実施の形態においては、各演出モードにおいて変動パターン指定コマンド毎に1つ又は複数の変動演出パターンが変動演出パターン判定値に対応付けられて格納されている。変動演出パターンとは、変動演出の態様(具体的な内容)を表す識別情報のことであり、画像表示装置14、音声出力装置15、演出用照明装置16、演出用役物装置17、及び、演出ボタン装置18によって行われる変動演出の態様が対応付けられている。
変動演出パターンには、変動演出の時間、装飾図柄の変動表示態様、リーチ演出の有無、リーチ演出の内容、演出ボタン演出の有無、演出ボタン演出の内容、後述する先読み演出モード選択演出の有無、演出展開構成(シナリオ)、情景やキャラクターからなる装飾図柄の背景の種類等からなる変動演出の内容が設定されている。すなわち、各変動演出パターン判定テーブルは、変動演出に関する情報を格納するテーブルである。
サブCPU102aは、ステップS1311−3において、演出パターン判定用乱数に係る乱数カウンタ示す乱数値をサブRAM102cの演出パターン判定用乱数記憶領域に記憶し、ステップS1311−4において、記憶した演出パターン判定用乱数を、決定した変動演出パターン判定テーブルに照合して変動演出パターンを決定する変動演出パターン判定を行う。そして、サブCPU102aは、ステップS1311−5において、当該変動演出パターンに対応する変動演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファ及び変動演出パターン記憶領域にセットする。なお、このときに当該変動演出に要する時間である変動演出時間をサブRAM102cに設けられた遊技演出タイマカウンタにセットする。なお、遊技演出タイマカウンタは上記ステップS1200において4ms毎に減算処理されていく。
なお、送信バッファにセットされた変動演出制御コマンドは、ステップS1800のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、例えば、画像制御基板105は、変動演出制御コマンドを受信すると、そのコマンドが示す変動演出パターンに基づく演出図柄の変動表示を画像表示装置14に行わせる(演出図柄の変動表示を行う)と共に、そのコマンドに対応する変動演出パターンに基づく背景画像等を画像表示装置14に表示させる。
サブCPU102a、ステップS1311−6においてサブRAM102cの当該演出情報記憶領域に転落煽り演出指定フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、転落煽り演出指定フラグがONされていないと判定すると変動演出パターン決定処理を終了し、転落煽り演出指定フラグがONされていると判定するとステップS1311−7において転落煽り演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、当該変動演出パターン決定処理を終了する。
なお、送信バッファにセットされた転落煽り演出制御コマンドは、ステップS1800のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、転落煽り演出制御コマンドを受信すると、当該変動演出に応じた転落煽り演出を演出装置14〜17に行わせる。
(演出制御基板の転落モード設定処理)
図42を用いて、演出制御基板102による転落モード設定処理を説明する。サブCPU102aは、ステップS1313−1において、サブRAM102cの転落指定フラグ記憶領域に転落指定フラグをONし、当該転落モード設定処理を終了する。
図42を用いて、演出制御基板102による転落モード設定処理を説明する。サブCPU102aは、ステップS1313−1において、サブRAM102cの転落指定フラグ記憶領域に転落指定フラグをONし、当該転落モード設定処理を終了する。
(演出制御基板の第1打ち分け演出制御処理)
次に、図43を用いて第1打ち分け演出制御処理について説明する。まず、サブCPU102aは、ステップS1315−1において、受信バッファにセットされた当該コマンドが第1右打ち終了指定コマンドであるか否かを判定する。
次に、図43を用いて第1打ち分け演出制御処理について説明する。まず、サブCPU102aは、ステップS1315−1において、受信バッファにセットされた当該コマンドが第1右打ち終了指定コマンドであるか否かを判定する。
サブCPU102aは、第1右打ち終了指定コマンドであると判定すると、ステップS1315−2において、左打ち演出開始処理を行い、当該第1打ち分け演出制御処理を終了する。サブCPU102aは、左打ち演出開始処理において、左打ち演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。送信バッファにセットされた左打ち演出制御コマンドは、ステップS1800のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、左打ち演出制御コマンドを受信すると、右打ち演出を終了させると共に、そのコマンドが示す左打ち演出パターンに基づく左打ち演出を演出装置14〜17に行わせる。
サブCPU102aは、第1右打ち終了指定コマンドではないと判定するとステップS1315−3において、サブRAM102cの左打ち演出指定フラグ記憶領域に左打ち演出指定フラグをONし、当該第1打ち分け演出制御処理を終了する。
(演出制御基板の演出モード制御処理)
次に、図44を用いて演出モード制御処理について説明する。まず、サブCPU102aは、ステップS1318−1において、サブRAM102cの受信バッファに記憶されている特別演出図柄指定コマンドを解析し、ステップS1318−2において、当該大当たり判定の結果がハズレであるか否かを判定する。
次に、図44を用いて演出モード制御処理について説明する。まず、サブCPU102aは、ステップS1318−1において、サブRAM102cの受信バッファに記憶されている特別演出図柄指定コマンドを解析し、ステップS1318−2において、当該大当たり判定の結果がハズレであるか否かを判定する。
サブCPU102aは、ハズレではないと判定するとステップS1318−14において、当該特別図柄抽選の結果が小当たりであるか否かを判定する。サブCPU102aは、小当たりではないと判定すると、ステップS1318−16に処理を移し、小当たりであると判定すると、ステップS1318−15において、現在所定の演出モード(本実施の形態では、演出モード「A」)であるか否かを判定する。サブCPU102aは、所定の演出モードではないと判定すると、ステップS1318−3に処理を移し、所定の演出モードであると判定すると、ステップS1318−16に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1318−16において、まずはステップS1318−1で解析した特別演出図柄指定コマンドが有する情報に基づいて、特別演出図柄指定コマンドの種類に関連付けられてサブROM102bに記憶されている演出モード判定用のテーブルを選択する(図51(a)参照)。
特別演出図柄指定コマンドの種類毎の演出モード判定テーブルには、特別演出図柄指定コマンドの種類と演出モードとが対応付けられている。そこで、サブCPU102aは、ステップS1318−16において、次回以降の変動演出における演出モードを決定する演出モード判定を行う。具体的に、サブCPU102aは、演出モード判定テーブルに、特別演出図柄指定コマンドを照合して演出モードを決定する。
サブCPU102aは、ステップS1318−17において、決定された演出モードに対応する演出モードフラグをサブRAM102cの演出モードフラグ記憶領域に記憶し、当該演出モード制御処理終了する。
一方、サブCPU102aは、ステップS1318−3において現在、演出モード「A」であるか否か、すなわち、演出モードフラグ記憶領域に演出モードフラグ「00H」がONされているか否かを判定する。
サブCPU102aは、演出モード「A」であると判定すると、当該演出モード制御処理を終了する。サブCPU102aは、演出モード「A」ではないと判定すると、ステップS1318−4において、演出モード実行回数カウンタのカウンタ値を「1」加算して演出モード実行回数(Ma)を更新し、ステップS1318−5において、演出モード実行回数カウンタのカウンタ値が当該演出モードの実行可能回数であるか否かを、図51(b)に示すサブROM102bに格納された演出モード実行回数判定テーブルに基づいて判定する。この演出モード実行回数カウンタは、変動演出の実行回数が設定されている演出モードにおいて変動演出が実行された回数(Ma:演出モード実行回数)を計数する。
そして、サブCPU102aは、演出モード実行回数カウンタのカウンタ値が当該モードの実行可能回数ではないと判定するとステップS1318−6に処理を移し、カウンタ値が実行可能回数であると判定すると、ステップS1318−13において、当該演出モードを終了して演出モードAに設定するために、演出モードフラグ「00H」を演出モードフラグ記憶領域にセットして、当該演出モード制御処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1318−6において現在、特定の演出モード(本実施の形態においては大当たり1〜大当たり3に係る演出モードB)であるか否かを判定する。サブCPU102aは、特定の演出モードではないと判定すると当該演出モード制御処理を終了し、特定の演出モードであると判定するとステップS1318−7において転落指定フラグがONされているか否かを判定する。
サブCPU102aは、ステップS1318−7において転落指定フラグがONされていないと判定すると当該演出モード制御処理を終了し、転落指定フラグがONされていると判定するとステップS1319−8において演出モード実行回数カウンタのカウンタ値が所定の転落指定判定値であるか否かを判定する。なお、本実施の形態では、転落指定判定値は、「50」、「60」、「70」、「80」、「90」、「100」に設定されている。
サブCPU102aは、転落指定判定値ではないと判定するとステップS1318−10に処理を移し、転落指定判定値であると判定するとステップS1318−9に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1318−9において、サブRAM102cの演出モードフラグ記憶領域に演出モードフラグ「02H」をセットして、演出モードCに設定し、ステップS1318−12に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1318−10において、演出モード実行回数カウンタのカウンタ値が特定範囲内であるか否かを判定する。なお、本実施の形態では、特定範囲は、「101以上」に設定されている。
サブCPU102aは、特定範囲ではないと判定すると当該演出モード制御処理を終了し、特定範囲内であると判定するとステップS1318−11に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1318−11においてサブRAM102cの演出モードフラグ記憶領域に演出モードフラグ「00H」をセットして、演出モードAに設定する。
サブCPU102aは、ステップS1318−12において転落指定フラグをOFFし、当該演出モード制御処理を終了する。
(演出制御基板の第2打ち分け演出制御処理)
次に、図45を用いて第2打ち分け演出制御処理について説明する。まず、サブCPU102aは、ステップS1319−1において、サブRAM102cの左打ち演出指定フラグ記憶領域に左打ち演出指定フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、左打ち演出指定フラグがONされていないと判定すると当該第2打ち分け演出制御処理を終了し、左打ち演出指定フラグがONされていると判定するとステップS1319−2に処理を移す。
次に、図45を用いて第2打ち分け演出制御処理について説明する。まず、サブCPU102aは、ステップS1319−1において、サブRAM102cの左打ち演出指定フラグ記憶領域に左打ち演出指定フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、左打ち演出指定フラグがONされていないと判定すると当該第2打ち分け演出制御処理を終了し、左打ち演出指定フラグがONされていると判定するとステップS1319−2に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1319−2において左打ち演出指定フラグをOFFし、ステップS1319−3においてサブRAM102cの左打ち演出待機フラグ記憶領域に左打ち演出待機フラグをONし、ステップS1319−4において左打ち演出待機時間を打ち分け演出タイマカウンタにセットし、当該第2打ち分け演出制御処理を終了する。
左打ち演出待機時間は左打ち演出を開始させるまでの時間であり、演出図柄の停止表示に要する時間(例えば、「0.8秒」)に設定されている。また、打ち分け演出タイマカウンタは打ち分け演出に係る時間を計測するものであり、サブRAM102cに設けられたている。そして、打ち分け演出タイマカウンタは上記ステップS1200において4ms毎に減算処理されていく。
(演出制御基板の演出管理処理)
次に、図46を用いて演出管理処理について説明する。サブCPU102aは、演出管理処理において、第1始動口6又は第2始動口7への入賞に基づく特図保留演出を管理するための特図保留演出管理処理(S1410)、客待ち状態に基づくデモ演出を管理するためのデモ演出管理処理(S1420)、打ち分け演出を管理するための打ち分け演出管理処理(S1430)を行う。打ち分け演出管理処理については図47を用いて後述する。
次に、図46を用いて演出管理処理について説明する。サブCPU102aは、演出管理処理において、第1始動口6又は第2始動口7への入賞に基づく特図保留演出を管理するための特図保留演出管理処理(S1410)、客待ち状態に基づくデモ演出を管理するためのデモ演出管理処理(S1420)、打ち分け演出を管理するための打ち分け演出管理処理(S1430)を行う。打ち分け演出管理処理については図47を用いて後述する。
(演出制御基板の打ち分け演出管理処理)
図47を用いて、演出制御基板102による打ち分け演出管理処理を説明する。サブCPU102aは、ステップS1430−1において左打ち演出待機フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、左打ち演出待機フラグがONされていると判定すると、ステップS1430−2に処理を移し、左打ち演出待機フラグがONされていないと判定すると、ステップS1430−5に処理を移す。
図47を用いて、演出制御基板102による打ち分け演出管理処理を説明する。サブCPU102aは、ステップS1430−1において左打ち演出待機フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、左打ち演出待機フラグがONされていると判定すると、ステップS1430−2に処理を移し、左打ち演出待機フラグがONされていないと判定すると、ステップS1430−5に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1430−2において、打ち分け演出タイマカウンタが「0」、すなわち、左打ち演出待機時間が経過したか否かを判定する。サブCPU102aは、打ち分け演出タイマカウンタが「0」ではない、すなわち、左打ち演出待機時間が経過していないと判定すると、当該打ち分け演出管理処理を終了し、打ち分け演出タイマカウンタが「0」である、すなわち、左打ち演出待機時間が経過したと判定すると、ステップS1430−3に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1430−3において、左打ち演出待機フラグをOFFし、ステップS1430−4において左打ち演出開始処理を行い、当該打ち分け演出管理処理を終了する。サブCPU102aは左打ち演出開始処理において、サブRAM102cの左打ち演出実行フラグ記憶領域に左打ち演出実行フラグをONし、左打ち演出に要する時間である左打ち演出実行時間(例えば、10秒)を打ち分け演出タイマカウンタにセットすると共に、左打ち演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
なお、送信バッファにセットされた左打ち演出制御コマンドは、ステップS1800のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、左打ち演出制御コマンドを受信すると、右打ち演出を終了させると共に、左打ち演出を演出装置14〜17に行わせる。
サブCPU102aは、ステップS1430−5において、左打ち演出実行フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、左打ち演出実行フラグがONされていないと判定すると、当該打ち分け演出管理処理を終了し、左打ち演出実行フラグがONされていると判定すると、ステップS1430−6に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1430−6において、打ち分け演出タイマカウンタが「0」、すなわち、左打ち演出実行時間が経過したか否かを判定する。サブCPU102aは、打ち分け演出タイマカウンタが「0」ではない、すなわち、左打ち演出実行時間が経過していないと判定すると、当該打ち分け演出管理処理を終了し、打ち分け演出タイマカウンタが「0」である、すなわち、左打ち演出実行時間が経過したと判定すると、ステップS1430−7に処理を移す。
サブCPU102a、ステップS1430−7において、左打ち演出終了処理を行い、当該左打ち演出管理処理を終了する。サブCPU102aは左打ち演出終了処理において、左打ち演出実行フラグをOFFする。
次に、図52を用いて、大当たり1〜大当たり3当選後の変動演出(特別図柄の変動表示)の実行回数と、遊技状態及び演出モードとの関係について説明する。
最初に遊技状態について説明する。本実施の形態では、大当たり1乃至大当たり3(以下、「特定大当たり」という)に当選すると、当該大当たり遊技後、高確率状態且つ時短状態にて遊技が実行される。特定大当たりの当選後の高確率状態においては、特別図柄表示が実行されるときに、低確率状態に移行させるか否かを判定する転落判定(ステップS311参照)が行われる。転落判定は、特別図柄表示が起因する当該大当たり判定の直前に行われる。転落判定において「転落」と判定されると、当該大当たり判定の実行前に低確率状態に移行する(ステップS311−4参照)。
そして、特定大当たりに係る大当たり遊技が実行されてから特別図柄表示が100回実行されるまでの期間(以下、「第1特定期間」という)において、「転落」と判定された場合、特定大当たり当選後の100回目の特別図柄表示が終了するときに非時短状態に移行する。換言すれば、特定大当たりに当選すると、転落判定において転落と判定されるか否かに関わらず、時短状態の期間については、特別図柄表示100回分が保証されている。
このように、第1特定期間において「転落」と判定された場合、「転落」と判定されるまでは高確率状態且つ時短状態で遊技が進行し、100回目の特別図柄表示が終了するまで低確率状態且つ時短状態にて遊技が進行し、100回目の特別図柄表示が終了するときに低確率状態且つ非時短状態に移行する。
一方、特定大当たりに係る大当たり遊技(以下、「特定大当たり遊技」という)が実行されてから特別図柄表示が100回実行された後の期間(以下、「第2特定期間」という)において「転落」と判定された場合、その転落判定直後の特別図柄表示が開始するときに非時短状態に移行する。すなわち、第2特定期間において「転落」と判定された場合、「転落」と判定されるまで高確率状態且つ時短状態で遊技が進行し、「転落」と判定された直後から低確率状態且つ非時短状態にて遊技が進行する。
このように第1特定期間又は第2特定期間のいずれで「転落」と判定されても、「転落」と判定されるまでは高確率状態且つ時短遊技状態にて遊技が進行する。ここで、高確率状態且つ時短遊技状態にて遊技が進行しているときには演出モードBにて変動演出が制御される。しかしながら、特定大当たり遊技が実行されてから特別図柄表示が50回実行されるまでは、それまでに「転落」と判定されていても、演出モードBにて変動演出が行われる。すなわち、演出モードBの期間については、変動演出50回分が保証されている。これにより特定大当たり遊技が終了して高確率状態且つ時短状態になった後すぐに転落判定において「転落」と判定されて低確率状態且つ時短状態になった場合でも、変動演出の実行回数が50回に達するまでは、演出モードBによる変動演出が実行される。
そして、特定大当たり遊技が実行されてから特別図柄表示が50回実行されるまでに「転落」と判定されている場合、50回目の変動演出が終了すると演出モードCに切り換わり、低確率状態且つ時短状態に移行していることが報知される。
一方、特定大当たり遊技が実行されてから特別図柄表示が50回実行されるまでに「転落」と判定されなかった場合、50回目の特別図柄表示が終了した後も演出モードBが継続される。そして、100回目の特別図柄表示が終了するまでは、10回おきに演出モードを切り換えるか否かの機会、換言すれば、転落したことの報知を実行するか否かの機会が訪れる。
特定大当たり遊技が実行されてから50回目の特別図柄表示が終了した後は、次の10回の特別図柄表示が実行されるまでの間に「転落」と判定されていれば、その次の10回目、すなわち60回目の特別図柄表示が終了した後に、低確率状態且つ時短状態を示す演出モードCに切り換わる。反対に、次の10回目の特別図柄表示が実行されるまでの間に「転落」と判定されていなければ、少なくともさらに次の10回の特別図柄表示において演出モードBが継続される。このような演出モードCに切り換わるか否かの機会が、90回目の特別図柄表示が終了するまで10回おきに訪れる。
そして、90回目の特別図柄表示が終了してから100回目の特別図柄表示が実行するまでの間に「転落」と判定された場合は、100回目の特別図柄表示が終了した後に、低確率状態且つ非時短状態(通常遊技状態)を示す演出モードAに切り換わる。
次に、図53を用いて、大当たり1〜大当たり3当選後の変動演出(特別図柄の変動表示)の実行回数と、転落煽り演出との関係について説明する。上述したように、特定大当たり当選後は、少なくとも転落判定において「転落」と判定されるまで高確率状態が維持される共に、演出モードBに滞在する。そして、演出モードBにおいては、遊技者に対して転落するか否かの緊張感を煽る特定演出(転落煽り演出)が行われる。
本実施の形態では、転落煽り演出は、特定大当たり遊技後の特別図柄表示の実行回数が100回以下であれば、50、60、70、80、90、100回目の特別図柄表示、すなわち、演出モードが切り換わるか否かの機会において実行され、101回以上であれば、所定の転落煽り演出の実行条件を満たしたときに実行される。
転落煽り演出では、図54(a)〜図54(b)及び図55(a)〜図55(b)に示すように、画像表示装置14に上下方向に開閉可能なシャッターを表す画像が表示され、画像表示装置14に表示される所定の演出画像を視認不能にする。具体的には、当該変動演出が開始されるときに、背景画像や装飾図柄画像などの変動演出に係る画像が表示されるレイヤーより上側のレイヤーにおいて、シャッター画像が上下から飛び出してきて、画面上でシャッターが閉じられたようになり、装飾図柄及び背景画像やキャラクター画像などの変動演出に係る所定の画像がシャッター画像で隠される。
そして、当該変動演出が終了するときに、シャッター画像が開くことで、転落煽り演出が終了する。転落煽り演出が終了すると、転落判定の結果が表示される。転落判定の結果の表示態様は限定されず、適宜に設定されるが、例えば、転落判定の結果が「維持」であれば、図54(c)〜図54(d)に示すように「継続」という文字が表示されて演出モードBが継続され、「転落」であれば、図55(c)〜図55(d)に示すように「残念」という文字が表示さて、所定の演出モードに切り換わる。
次に、図53を用いて、大当たり1〜大当たり3当選後の変動演出(特別図柄の変動表示)の実行回数と、打ち分け演出との関係について説明する。上述した様に、本実施の形態においては、遊技球を第1始動口6に入球させるために適した遊技球発射強度と、遊技球を第2始動口7に入球させるために適した遊技球発射強度とが異なり、第1始動口6又は第2始動口7のいずれか一方に狙いを絞るためには遊技球を打ち分ける必要がある。そして、非時短状態において第2始動口7は第1始動口6に比べて入賞させ難くなっており、時短状態において第2始動口7は第1始動口6に比べて入賞させ易くなっている。また、第2始動口7の方が遊技者に有利な遊技利益を付与し易い。そこで、非時短状態においては第1始動口6への入賞させる遊技が中心となり、時短状態においては第2始動口7へ入賞させる遊技が中心となる。
そこで、時短状態においては、第2始動口7へ向けた遊技球の発射を促す打ち分け演出(遊技球を画像表示装置14の右側の領域に向けた発射であることから、以下「右打ち演出」という)が行われる。右打ち演出は、例えば、図54(a)及び図55(a)に示す様に、画像表示装置14の画面の上側端部と下側端部において複数の「→右打ち」という文字が水平方向に並設された画像が右方向にスクロール表示されることにより行われる。
一方、上述した様に、大当たり1乃至大当たり3当選後の特定期間において転落判定で転落と判定されて非時短状態になる場合、第1始動口6へ向けた遊技球の発射を促す打ち分け演出(遊技球を画像表示装置14の左側の領域に向けた発射であることから、以下「左打ち演出」という)が行われる。左打ち演出は、例えば、図55(d)に示す様に、画像表示装置14の画面の上側端部と下側端部において複数の「←ハンドルを戻せ」という文字が水平方向に並設された画像が左方向にスクロール表示されると共に、所定の警告音を出力することにより行われる。なお、本実施の形態では左打ち演出は、予め設定された時間(例えば、「10秒」)行われる。左打ち演出の期間は、時間に限られず、予め設定された所定個数の遊技球が発射されるまでの期間や予め設定された所定個数の遊技球が第1始動口6に入賞するまでの期間等、適宜に設定することができる。
そして、この右打ち演出及び左打ち演出からなる打ち分け演出の開始・終了に関する制御は、大当たり1乃至大当たり3当選後の変動演出の実行回数に基づいて切り換えられる。以下に、そのことを説明する。
上述した様に、第1特定期間において転落判定で転落と判定された場合、100回目の特別図柄表示が終了するときに非時短状態となる。ここで、100回目の特別図柄の変動表示中には転落煽り演出が実行され、右打ち演出が視認不能にされている。よって、100回目の特別図柄表示が実行されるまで右打ち演出が視認可能に実行され、100回目の特別図柄表示が終了するときに、すなわち、転落煽り演出が終了した後に左打ち演出が実行される(図53(a)参照)。
一方、第1特定期間において転落判定で転落と判定されなかった場合、101回目以降においても高確率状態且つ時短状態、及び、右打ち演出が継続される(図53(b)及び図53(c)参照)。そして、特別図柄表示が行われるときに転落判定が行われ、転落判定において転落と判定された場合又は転落と判定されなくても転落煽り演出に係る所定の実行条件が成立する場合、その特別図柄表示において転落煽り演出が実行される。上述の通り、転落煽り演出中は右打ち演出は視認不能となっているが、「転落」と判定されなかった場合は、転落煽り演出が終了した後に、右打ち演出が実行(継続又は復活)される(図53(c)参照)。一方、「転落」と判定された場合、転落煽り演出が終了した後に、左打ち演出が実行される(図53(b)参照)。すなわち、第2特定期間において転落と判定された場合、転落と判定された直後に非時短状態となるが、当該判定結果に対応する変動演出においては実質的な、換言すれば、遊技者が認識可能な態様の左打ち演出は実行されない。これは、転落判定が特別図柄の変動表示が開始されるときに行われるため、特別図柄の変動表示が開始されるや否やいきなり左打ち演出が行われることを防止するためである。また、このときに右打ち演出が実質的に、換言すれば、遊技者が視認可能な態様で行われると、事実に反することを報知することとなり、遊技者が不利益を被るため右打ち演出の認識可能な実行を制限している。さらに、これらの認識可能な右打ち演出の実行及び左打ち演出の実行のいずれも行われないことに対する不自然さを解消するためにも転落煽り演出が実行される。
上述した通り、転落煽り演出において右打ち演出が視認不能となるため、転落煽り演出中は右打ち演出が実質的には実行されていないこととなる。ここで、転落煽り演出が行われるのが、転落判定で転落と判定された場合に限定されると転落したことを容易に理解することができ、転落演出の演出効果が低下することから、転落判定で転落と判定されない場合でも、所定の転落煽り演出の実行条件が成立すると転落煽り演出が実行される。この場合は、転落煽り演出が終了すると、視認可能な右打ち演出が再び実行されることとなる。なお、転落煽り演出中においては、右打ち演出が遊技者から視認不能であれば良いため、内部的にも右打ち演出を実行しない(右打ち演出を中断する)ようにすることも、内部的に実行させるが転落煽り演出で視認不可能となるようにすることも可能であり、適宜に設定することができる。
また、上記のように、特別図柄表示が開始されるとき又は終了するときに時短状態終了して非時短状態となることで、遊技性の幅が広がり、高度な遊技性が実現されている。さらに、転落判定で転落と判定されるのが第1特定期間の場合と第2特定期間の場合とで遊技状態及び演出モードの移行態様が異なっているため、遊技の単調化が抑えられ、遊技の興趣が向上している。
なお、本実施の形態では、転落判定は遊技球の第1始動口又は第2始動口への入球を契機に行われるが転落判定の実行条件はこれに限られない。例えば、所定の時間が経過すれば行うようにしてもよく、また、転落判定用の入賞ゲートを設けておき、ゲートを通過することで転落判定用乱数を取得し、転落判定を行うようにしてもよい。さらに、転落判定の実行時期も上記のように大当たり判定直前に限定されない。また、大当たりの当選確率に係る遊技状態については、低確率状態と高確率状態とに変化せず、単一の遊技状態に設定され、転落判定とは別の判定によって時短状態から非時短状態に移行させるようにすることも可能である。また、第2特定期間において低確率状態へ移行すると転落判定された後の1回目の特別図柄表示が実行された後から左打ち演出を行っているが、左打ち演出の実行タイミングはこれに限られず、所定回数の特別図柄表示が実行された後から行うようにすることも可能である。また、所定回数の特別図柄表示中から行うようにすることも可能である。さらには、第2特定期間における左打ち演出の実行又は及び右打ち演出の再実行を転落判定の判定結果の報知を契機に行うようにすることも可能である。
Y 遊技機
3 遊技球発射操作装置
6 第1始動口
6a 第1始動口検出センサ
7 第2始動口
7a 第2始動口検出センサ
14 画像表示装置
101 主制御基板
101a メインCPU
101b メインROM
101c メインRAM
102 演出制御基板
102a サブCPU
102b サブROM
102c サブRAM
3 遊技球発射操作装置
6 第1始動口
6a 第1始動口検出センサ
7 第2始動口
7a 第2始動口検出センサ
14 画像表示装置
101 主制御基板
101a メインCPU
101b メインROM
101c メインRAM
102 演出制御基板
102a サブCPU
102b サブROM
102c サブRAM
Claims (1)
- 遊技領域に、第1始動口と、前記第1始動口と打ち分け可能に設けられ、閉口態様と開口態様とに変化可能な第2始動口と、前記遊技領域に遊技球を発射させるための操作を行う遊技球発射操作手段と、を備える遊技機において、
遊技球が前記第1始動口又は前記第2始動口へ入球すると、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの特別遊技判定を行う特別遊技判定手段と、
前記特別遊技判定手段により前記特別遊技判定が行われると、図柄表示手段に当該特別遊技判定の結果を示す図柄表示を行わせる図柄表示制御手段と、
前記図柄表示制御手段により特定図柄が表示されると、前記特別遊技を特別遊技手段に実行させる特別遊技制御手段と、
大当たり当選確率が低確率である低確率遊技状態又は大当たり当選確率が高確率である高確率遊技状態と、通常遊技状態又は前記第2始動口の開放時間が前記通常遊技状態よりも延長される時短遊技状態との組み合わせより遊技を進行制御する遊技状態制御手段と、
前記時短遊技状態にて遊技が進行されているときに、前記第2始動口へ遊技球の発射を報知する特定報知を報知手段に実行させる報知制御手段と、
前記高確率遊技状態にて遊技が進行されているときに前記低確率遊技状態に移行させるか否かの転落判定を行う転落判定手段と、を有し、
前記遊技状態制御手段は、
前記特定図柄が表示されると、当該特別遊技の後に高確率時短遊技状態に設定する第1遊技状態制御手段と、
前記高確率時短遊技状態に設定されてから前記図柄表示が所定回数実行されるまでに前記低確率遊技状態へ移行すると判定された場合、当該所定回数の図柄表示が終了するときに前記通常遊技状態に設定する第2遊技状態制御手段と、
前記高確率時短遊技状態に設定されてから前記図柄表示が前記所定回数実行された後に前記低確率遊技状態へ移行すると判定された場合、当該転落判定に係る図柄表示が開始されるときに前記通常遊技状態に設定する第3遊技状態制御手段と、を有することを特徴とする遊技機。
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