JP5476552B2 - ピーク送信電力制限方法、及び無線通信システム - Google Patents

ピーク送信電力制限方法、及び無線通信システム Download PDF

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Description

本発明は、基地局に接続された複数の分散アンテナと移動端末とがシングルキャリア信号伝送方式を用いて通信するピーク送信電力制限方法、及び無線通信システムに関する。
無線通信では、安価な線形送信増幅器を用いることが望まれる。そこで、送信信号のピーク電力対平均電力比(PAPR)の低い伝送方式を適用すれば、線形送信増幅器に要求されるダイナミックレンジが小さくなることから、ダイナミックレンジが小さく、安価な線形送信増幅器を用いることが可能となる。
このようなPAPRの低い伝送方式としては、一般的にシングルキャリア方式が挙げられる。シングルキャリア(SC)方式は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)などのマルチキャリア伝送に比べ、PAPRが低いことから、移動無線通信では有効な伝送方式として知られている(例えば、非特許文献1参照)。
しかしながら、高速無線通信では、周波数選択性フェージングが発生するため、シングルキャリア伝送のビット誤り率(BER)特性が劣化する。このため、シングルキャリア伝送時には、周波数選択性フェージングによる劣化を補償するために、強力な等化技術の採用が必須であり、なかでも周波数領域等化(FDE)がよく知られている(例えば、非特許文献2参照)。
シングルキャリア周波数領域等化では、送信信号ブロックのサイクリックプレフィクスを付加して送信し、受信側では、受信信号ブロックからサイクリックプレフィクスを削除して離散フーリエ変換(DFT)により直交周波数成分(周波数領域信号と呼ぶ)に分解し、各受信周波数成分に等化重みを乗算するFDEを行ったうえで逆DFT(IDFT)時間領域信号に変換して、受信信号ブロックのデータ判定を行う。このような受信FDEを用いれば、周波数選択性フェージングチャネルでは、周波数ダイバーシチ利得が得られるので、優れたBER特性が得られる。
一方、分散アンテナネットワーク(DAN)(例えば、非特許文献4参照)、または分散アンテナシステム(例えば、非特許文献5)が注目されている。
図6は、従来技術による分散アンテナシステムの略構成を示す模式図である。分散アンテナネットワークでは、基地局BSと光ファイバ(ケーブル)などで接続された多数のアンテナANT1〜ATN6を空間的に分散配置し、それらを介して基地局BSと移動端末MS1、MS2とで通信することで、伝搬損失や、シャドウイング損失によるBER特性の劣化を救済する。
非特許文献4では、下りリンク伝送を対象とし、基地局ネットワーク側がチャネル情報を用いて送信FDE重みを乗算してダイバーシチ送信するSC−DAN(シングルキャリアDAN)が提案されている。また、非特許文献4では、信号伝送に参加するすべての分散アンテナとユーザ間のチャネル情報、及び信号伝送に使える総電力が与えられた場合に、シャノンのチャネル容量を最大化する送信FDE重みとして2次元注水(2D−WF)重みが提案されている。
H. G. Myung, J. Lim, and D. J. Goodman, "Peak-to-average Power Ratio of Single Carrier FDMA Signals with Pulse Shaping", Proc. IEEE International Symposium on Personal, Indoor and Mobile Radio Communications (PIMRC) 2006, Sep. 2006. D. Falconer, S. L. Ariyavisitakul, A. Benyamin-Seeyar and B. Eidson, "Frequency domain equalization for single-carrier broadband wireless systems," IEEE Commun. Mag., Vol. 40, No. 40, pp.58-66, Apr. 2002. H. G. Myung, J. Lim, and D. J. Goodman, "Single Carrier FDMA for Uplink Wireless Transmission", IEEE Vehicular Technology Mag., Vol. 1, No. 3, pp. 30-38, Sep. 2006. 松田大輝,武田一樹,安達文幸,"シングルキャリア分散アンテナネットワーク下りリンクにおけるチャネル容量を最大化する送信等化重み,"信学技報,RCS2009-111, pp. 7-12,2009年10月. A. A. M. Saleh, A. J. Rustako, and R. S. Roman, "Distributed antennas for indoor radio communications," IEEE Trans. Commun., Vol. 35, No. 12, pp. 1245-1251, Dec. 1987.
しかしながら、上述した従来技術(非特許文献4)において、2D−WF重みを用いるSC−DAN下りリンクダイバーシチ送信では、送信信号の各周波数成分に複素送信重みを乗じるため、送信重み乗算後の信号のピーク対平均電力比(PAPR)が増加してしまう。
図7は、従来技術において、送信重み乗算後の信号のPAPR累積分布補関数(CCDF)を示す概念図である。ここでは、データ変調としてQPSK変調を用い、ダイバーシチ送信に参加する全ての分散アンテナの中で最大ピーク送信電力を総送信電力で正規化した正規化ピーク送信電力のCCDFを求めている。図7には、送信アンテナ数Nが1、2、及び4の3つの場合を示している。図7から、CCDF1%のPAPR値は、N=1の場合には約9.7dB、N=2の場合には約9dB、そして、N=4の場合には8.9dBであり、非常に高いピーク電力が現れてしまうことが分かる。
このように、総送信電力制約付き2D−WF重みを用いるSC−DAN下りリンクダイバーシチ送信では、SC伝送本来のメリットであった低PAPR特性が失われてしまい、ダイナミックレンジの小さな線形送信増幅器が適用できなくなるという問題があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、ダイナミックレンジが小さく、安価な線形送信増幅器を用いることができるピーク送信電力制限方法、及び無線通信システムを提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明は、複数の分散アンテナが接続され、複数の直交周波数を用いて送受信する機能を有する無線基地局と移動端末とが送受信する分散アンテナ無線ネットワークでの送信電力制限方法であって、前記無線基地局は、前記複数の分散アンテナのうち、通信に参加する全ての分散アンテナから送信される送信信号のピーク電力を許容値以下に制限する送信電力制御ステップを含むことを特徴とする送信電力制限方法である。
本発明は、上記の発明において、前記送信電力制御ステップは、送信に用いる所定の本数の分散アンテナを、所定の選択方法を用いて選択するステップと、所定の総送信電力の元で送信重みを乗算するステップと、前記送信重みに基づいて、前記選択した分散アンテナからの送信信号を生成するステップと、前記送信信号のピーク電力を算出するステップと、前記算出したピーク電力と所定の許容ピーク電力と比較するステップと、前記比較の結果、前記所定の許容ピーク電力を越える分散アンテナがある場合、前記所定の許容ピーク電力以上のピーク電力を、前記所定の許容ピーク電力になるようにスケールダウンし、前記送信信号のスケールダウン後の総送信電力を算出し、前記送信信号のスケールダウン後の総送信電力と前記送信信号の元の総送信電力との差分を余剰電力として、他の分散アンテナに割り当てるステップとを含むことを特徴とする。
本発明は、上記の発明において、前記他の分散アンテナに割り当てるステップは、前記比較の結果、前記所定の許容ピーク電力未満の分散アンテナがある場合、前記所定の許容ピーク電力未満のピーク電力を、前記所定の許容値ピーク電力になるようにスケールアップし、再び、前記送信信号のピーク電力を算出し、該算出したピーク電力と前記所定の許容ピーク電力と比較し、前記所定の許容ピーク電力を越える分散アンテナがある場合、前記所定の許容ピーク電力以上のピーク電力を、前記所定の許容ピーク電力になるようにスケールダウンし、前記送信信号のスケールダウン後の総送信電力を算出し、前記送信信号のスケールダウン後の総送信電力と前記送信信号の元の総送信電力との差分を余剰電力として、前記選択された他の分散アンテナに割り当て、これを、送信に参加する全ての分散アンテナのピーク電力が前記許容ピーク電力以下になるまで繰り返すことを特徴とする。
本発明は、上記の発明において、前記他の分散アンテナに割り当てるステップは、前記比較の結果、前記所定の許容ピーク電力を越える分散アンテナがある場合、前記所定の許容ピーク電力以上のピーク電力を、前記所定の許容ピーク電力になるようにスケールダウンし、新しい分散アンテナを1本追加選択し、該追加した分散アンテナへ余剰電力を割り当てたときにチャネル容量が最大になるように、新たに、該追加アンテナの送信信号のピーク電力を算出し、該追加アンテナのピーク電力が前記所定の許容ピーク電力を越える場合には、さらに新しい分散アンテナを1本追加し、前記余剰電力を該追加した分散アンテナに割り当て、これを、送信に参加する全ての分散アンテナのピーク送信電力が許容ピーク送信電力以下になるまで繰り返すことを特徴とする。
また、上述した課題を解決するために、本発明は、複数の分散アンテナが接続され、複数の直交周波数を用いて送受信する機能を有する無線基地局と移動端末とが送受信する無線通信システムであって、前記無線基地局は、前記複数の分散アンテナのうち、通信に参加する全ての分散アンテナから送信される送信信号のピーク電力を許容値以下に制限する送信電力制御手段を備えることを特徴とする無線通信システムである。
本発明は、上記の発明において、前記送信電力制御手段は、送信に用いる所定の本数の分散アンテナを、所定の選択方法を用いて選択する選択手段と、所定の総送信電力の元で送信重みを乗算する乗算手段と、前記乗算手段により乗算された送信重みに基づいて、前記選択手段によって選択した分散アンテナからの送信信号を生成する送信信号生成手段と、前記送信信号生成手段により生成された送信信号のピーク電力を算出するピーク電力算出手段と、前記ピーク電力算出手段により算出したピーク電力と所定の許容ピーク電力と比較する比較手段と、前記比較手段による比較の結果、前記所定の許容ピーク電力を越える分散アンテナがある場合、前記所定の許容ピーク電力以上のピーク電力を、前記所定の許容ピーク電力になるようにスケールダウンし、前記送信信号のスケールダウン後の総送信電力と前記送信信号の元の総送信電力との差分を余剰電力として、他の分散アンテナに割り当てる余剰電力割当手段とを備えることを特徴とする。
本発明は、上記の発明において、前記余剰電力割当手段は、前記比較手段による比較の結果、前記所定の許容ピーク電力未満の分散アンテナがある場合、前記所定の許容ピーク電力未満のピーク電力を、前記所定の許容値ピーク電力になるようにスケールアップし、再び、前記送信信号のピーク電力を算出し、該算出したピーク電力と前記所定の許容ピーク電力と比較し、前記所定の許容ピーク電力を越える分散アンテナがある場合、前記所定の許容ピーク電力以上のピーク電力を、前記所定の許容ピーク電力になるようにスケールダウンし、前記送信信号のスケールダウン後の総送信電力と前記送信信号の元の総送信電力との差分を余剰電力として、他の分散アンテナに割り当て、これを、送信に参加する全ての分散アンテナのピーク電力が前記許容ピーク電力以下になるまで繰り返すことを特徴とする。
本発明は、上記の発明において、前記余剰電力割当手段は、前記比較手段による比較の結果、前記所定の許容ピーク電力を越える分散アンテナがある場合、前記所定の許容ピーク電力以上のピーク電力を、前記所定の許容ピーク電力になるようにスケールダウンし、新しい分散アンテナを1本追加選択し、該追加した分散アンテナへ余剰電力を割り当てたときにチャネル容量が最大になるように、新たに、該追加アンテナの送信信号のピーク電力を算出し、該追加アンテナのピーク電力が前記所定の許容ピーク電力を越える場合には、さらに新しい分散アンテナを1本追加し、前記余剰電力を該追加した分散アンテナに割り当て、これを、送信に参加する全ての分散アンテナのピーク送信電力が許容ピーク送信電力以下になるまで繰り返すことを特徴とする。
この発明によれば、ダイナミックレンジが小さく、安価な線形送信増幅器を用いることができる。
本実施形態によるピーク送信電力制限方法を説明するためのフローチャートである。 本実施形態によるSC−DAN基地局送信装置100の構成を示すブロック図である。 本実施形態による移動端末受信装置200の構成を示すブロック図である。 本実施形態において、余剰電力を許容ピーク電力未満のアンテナに振り分ける場合でのピーク電力、及びチャネル容量の関係(送信アンテナ本数の増加は無し)を示す図である。 本実施形態において、新たに追加されたアンテナに余剰電力を割り当てる場合でのピーク電力、及びチャネル容量の関係(送信アンテナ本数の増加有り)を示す図である。 従来技術による分散アンテナシステムの略構成を示す模式図である。 従来技術において、送信重み乗算後の信号のPAPR累積分布補関数(CCDF)を示す概念図である。
本発明は、基地局に接続された複数の分散アンテナと移動端末とがシングルキャリア信号伝送方式を用いて通信する分散アンテナネットワークにおいて、ピーク送信電力を制限することにより、送信信号のピーク電力対平均電力費(PAPR)の低い伝送方法を実現する技術を提供するものであり、これにより安価な線形送信増幅器の使用を可能とし、システムのコストダウンを図るものである。
まず、所定の本数(これは設計パラメータであり「初期設定アンテナ本数」と呼ぶ)の分散アンテナを所定の方法(受信レベルに基づいて大きい方から順に所定の本数だけ分散アンテナを選択することができる)で選択し、総送信電力制約付き2D−WF重みを計算し、各分散アンテナからの送信信号を生成し、瞬時ピーク電力を計算し、許容ピーク電力(または許容値)と比較する。許容ピーク送信電力を越える分散アンテナがあれば、そのピーク電力が許容ピーク電力と同じになるよう信号波形をスケールダウンする。このスケールダウンにより総送信電力が元の総送信電力より小さくなるので、その差分を余剰電力として、他の分散アンテナに割り当てる。
この余剰電力の割り当て方法には2つの方法がある。第1の方法は、すでに選択された分散アンテナの送信電力が許容ピーク電力未満のアンテナに余剰電力を割り当てるというもので、その分散アンテナの信号振幅を許容ピーク電力に達するようスケールアップする。再び、瞬時ピーク電力を計算し、許容ピーク電力と比較し、それを越える場合には、同様にして余剰電力を他の分散アンテナに割り当てる。これを、送信に参加する全ての分散アンテナのピーク送信電力が許容ピーク電力以下になるまで繰り返す。
第2の方法は、すでに選択された分散アンテナ以外の分散アンテナを新たに選択する方法である。すでに選択された全ての分散アンテナのピーク送信電力は、スケールダウンにより許容ピーク電力以下に制限されているから、それらはそのままにしておく。新しい分散アンテナを1本追加選択し、該追加した分散アンテナへ余剰電力を割り当てたときにチャネル容量が最大になるように、該追加アンテナの2D−WF重みを計算する。そして、その分散アンテナから送信される信号を生成し、瞬時ピーク電力を計算し、許容ピーク電力と比較し、それを越える場合には、さらに分散アンテナを1本追加し、余剰電力をその分散アンテナに割り当てる。これを、送信に参加する全ての分散アンテナのピーク送信電力が許容ピーク送信電力以下になるまで繰り返す。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
なお、本発明は、下りリンク(基地局→移動局)ブロック信号伝送を対象とする。
図1は、本実施形態によるピーク送信電力制限方法を説明するためのフローチャートである。基地局送信機100では、まず、データ変調回路1で、送信重みを乗算し(ステップS1)、NcポイントDFT回路2で、Ncポイントを逆離散フーリエ変換し(ステップS2)、ピーク電力制御回路3−1、3−2で、ピーク電力を算出する(ステップS3)。次に、ピーク電力制御回路3−1、3−2で、全ての分散アンテナにおいて許容ピーク送信電力が許容内であるか否かを判定する(ステップS4)。
そして、全ての分散アンテナにおいて許容ピーク送信電力が許容値(または許容ピーク電力)内でない場合には(ステップS4のNO)、ピーク電力が許容値を超えた分散アンテナについては、ステップSa5、Sa6へ進み、ピーク電力が許容値以内の分散アンテナについては、ステップSb5、Sb6へ進む。
ピーク電力が許容値を超えた分散アンテナについては、ピーク電力制御回路3−1は、その信号のピーク電力が許容値以下となるように、それらの信号振幅(送信重み)をスケールダウンし(ステップSa5)、送信重みを固定する(ステップSa6)。
一方、ピーク電力が許容値以内の分散アンテナについては、ピーク電力制御回路3−2は、ピーク電力が許容値を超えない範囲で、それらの信号振幅(送信重み)をスケールアップ(余剰電力の配分)し(ステップSb5)、送信重みを固定する(ステップSb6)。
次に、送信電力が残っているか否か、すなわち余剰電力があるか否かを判定し(ステップS7)、送信電力が残っている場合には(ステップS7のYES)、送信アンテナを追加し(ステップS8)、ステップS1に戻って上述した処理を繰り返す。
そして、全てのアンテナにおいてピーク電力が許容値(または許容ピーク電力)内になった場合(ステップS4のYES)、あるいは、送信電力が残っていない場合には(ステップS7のNO)、送信信号を決定し(ステップS9)、当該処理を終了する。
以下では、上述した処理をより詳細に説明する。
まず、各分散アンテナと移動端末間のチャネル利得を推定する。この方法としては,既知信号を送受信し、受信既知信号と送信既知信号とからチャネル情報を推定する方法が挙げられる。
次に、各分散アンテナと移動端末間の短区間平均受信電力を測定し、その値が大きい順に分散アンテナを初期設定アンテナ本数N本だけ選択する(Nは、システム設計パラメータ)。短区間平均受信電力の測定法としては、推定されたチャネル利得から信号電力を推定するなどの方法が挙げられる。
次に、推定されたチャネル利得を用いて算出された2D−WF送信重みにより、選択されたN本の分散アンテナからの送信信号を生成し、各送信信号の瞬時ピーク電力を測定する。
そして、N本の分散アンテナの送信信号のうち、許容ピーク送信電力を超えるものが存在する場合には、その信号のピーク電力が許容値以下となるように、それらの信号振幅をスケールダウンする。振幅スケールダウン後の総送信電力と元の総送信電力との差分を余剰電力として、許容ピーク電力以下のアンテナに再分配し、許容ピーク電力になるまで、それらのアンテナの送信信号(送信重み)の振幅をスケールアップする。
一方、すでに選択されたアンテナ以外のアンテナを新たに1本だけ選択する場合、余剰電力でチャネル容量を最大化する2D−WF送信重みを算出し、送信信号を生成する。許容ピーク電力を越える場合には、さらにアンテナを1本追加し、余剰電力をその分散アンテナに割り当てる。これを、送信に参加する全ての分散アンテナのピーク送信電力が許容ピーク送信電力以下になるまで繰り返す。
全てのアンテナのピーク電力が許容値以下になった段階で、各分散アンテナからダイバーシチ送信を行う。
次に、本実施形態によるピーク送信電力制限方法を実現する送受信装置について説明する。
図2は、本実施形態によるSC−DAN基地局送信装置100の構成を示すブロック図である。図において、データ変調回路1は、移動端末へ送信する情報ビット系列をNc個の変調シンボルから成る送信信号ブロックへ変換する。NポイントDFT回路2は、この送信信号ブロックをN個の直交周波数成分に分解し、その複製をN個生成する。
ピーク電力制御回路3−1〜Nは、選択された各分散アンテナに対する送信重みを生成し、送信信号の直交周波数成分に乗算し,NcポイントIFFTによって時間領域信号に変換した後,N個の時間領域信号の瞬時ピーク電力を算出し、ピーク電力が許容値以下になるように、送信信号の振幅のスケールアップや、信号振幅のスケールダウン及び余剰電力の配分を行う。ガード区間挿入回路4−1〜Nは、時間領域信号の後半Nサンプルをサイクリックプレフィクスとして先頭のガード区間に挿入し、各分散アンテナ#1〜#Nから送信する。
また、図3は、本実施形態による移動端末受信装置200の構成を示すブロック図である。図において、ガード区間除去回路10は、アンテナ9で受信した受信信号の先頭Nサンプルのガード区間を除去する。NポイントDFT回路11は、周波数領域信号へ変換する。データ判定回路12は、周波数領域信号を情報ビット系列へ変換する。
次に、基地局送信機100の動作について説明する。移動端末へ送信する情報ビット系列をデータ変調回路1によってN個の変調シンボルから成る送信信号ブロックへ変換する。このブロックをNポイントDFT回路2によってN個の直交周波数成分に分解し、その複製をN個生成する。
次に、ピーク電力制御回路3において以下の制御を行う。選択された各分散アンテナに対する送信重みを生成し、直交周波数成分の各複製に乗算した後、それぞれをNポイントIFFT回路(図示略)によって時間領域信号へ変換し、N個の時間領域信号の瞬時ピーク電力を算出する。第n(n=1〜N)アンテナのピーク電力が許容値以上の場合には、電力調整回路(図示略)によって第nアンテナの信号振幅をスケールダウンし、余剰電力を、許容ピーク電力以下の分散アンテナへ分配する。但し、ピーク電力が許容値以下になるように、それらの分散アンテナの送信信号の振幅をスケールアップする。
一方、新たに追加された分散アンテナに電力分配された場合には、その分散アンテナに対する送信重みを生成し、直交周波数成分に乗算した後、NポイントIFFT回路によって時間領域信号へ変換する。信号振幅のスケールダウン、及び余剰電力の配分を繰り返し行い、全ての分散アンテナのピーク電力が許容値以下になった段階で、ガード区間挿入回路4−1〜Nによって時間領域信号の後半Nサンプルをサイクリックプレフィクスとして先頭のガード区間に挿入し、各分散アンテナ#1〜#Nから送信する。
次に、移動端末受信機200の動作について説明する。まず、ガード区間除去回路10により、アンテナ9で受信した受信信号の先頭Nサンプルのガード区間を除去する。その後、NポイントDFT回路11により周波数領域信号へ変換し、データ判定回路3により情報ビット系列へ変換する。
図4は、本実施形態において、余剰電力を許容ピーク電力未満のアンテナに振り分ける場合でのピーク電力、及びチャネル容量の関係(送信アンテナ本数の増加は無し)を示す図である。また、図5は、本実施形態において、新たに追加されたアンテナに余剰電力を割り当てる場合でのピーク電力、及びチャネル容量の関係(送信アンテナ本数の増加有り)を示す図である。
図4、及び図5には、総送信電力で正規化された正規化ピーク電力の累積分布(CDF)90%値P90%、及びチャネル容量のCDF10%値C10%の関係を示している。また、横軸は、初期設定のアンテナ本数Nを表している。なお、図中の本実施形態による許容ピーク電力は、総送信電力(ここでは、セル端での平均受信E/Nが10dBとなるような送信電力)と等しくしている。伝搬損失指数はα=3.5、シャドウイング標準偏差はρ=7.0dB、フェージングモデルはL=16パスの等電力モデルを仮定している。
図4、及び図5から、送信に参加する全ての分散アンテナにおいて、ピーク電力を許容値以下に制限することができることが分かる。また、ピーク電力を制限するために、送信に参加する分散アンテナの本数が増加するが、ピーク電力制限によるシステムスループットの低下量は小さいことが分かる。
上述した本実施形態によれば、SC−DANにおいて、送信に参加する分散アンテナの本数を固定していた従来方式とは異なり、瞬時ピーク電力値を許容ピーク電力値以下に保つように送信に参加する分散アンテナの本数を適応的に変化させることで、送信に参加する全ての分散アンテナにおいてピーク電力を許容値以下に制限することが可能となる。その際、ピーク電力を制限するために、送信に参加する分散アンテナの本数が増加するが、ピーク電力制限によるシステムスループットの低下量が小さいという特性劣化を抑圧することができる。この結果、SC−DANにおいて、PAPRの低い伝送方式を提供することができ、ひいては、線形送信増幅器に要求されるダイナミックレンジが小さくなることから、安価な線形送信増幅器を用いることが可能となる。

Claims (2)

  1. 複数の分散アンテナが接続され、複数の直交周波数を用いて送受信する機能を有する無線基地局と移動端末とが送受信する分散アンテナ無線ネットワークでの送信電力制限方法であって、
    前記無線基地局は、前記複数の分散アンテナのうち、通信に参加する全ての分散アンテナから送信される送信信号のピーク電力を許容値以下に制限する送信電力制御ステップを含み、
    前記送信電力制御ステップは、
    送信に用いる所定の本数の分散アンテナを、所定の選択方法を用いて選択するステップと、
    所定の総送信電力の元で送信重みを乗算するステップと、
    前記送信重みに基づいて、前記選択した分散アンテナからの送信信号を生成するステップと、
    前記送信信号のピーク電力を算出するステップと、
    前記算出したピーク電力と所定の許容ピーク電力と比較するステップと、
    前記比較の結果、前記所定の許容ピーク電力を越える分散アンテナがある場合、前記所定の許容ピーク電力以上のピーク電力を、前記所定の許容ピーク電力になるようにスケールダウンし、前記送信信号のスケールダウン後の総送信電力を算出し、前記送信信号のスケールダウン後の総送信電力と前記送信信号の元の総送信電力との差分を余剰電力として、他の分散アンテナに割り当てるステップと
    を含み、
    前記他の分散アンテナに割り当てるステップは、
    前記比較の結果、前記所定の許容ピーク電力を越える分散アンテナがある場合、前記所定の許容ピーク電力以上のピーク電力を、前記所定の許容ピーク電力になるようにスケールダウンし、新しい分散アンテナを1本追加選択し、該追加した分散アンテナへ余剰電力を割り当てたときにチャネル容量が最大になるように、新たに、該追加アンテナの送信信号のピーク電力を算出し、該追加アンテナのピーク電力が前記所定の許容ピーク電力を越える場合には、さらに新しい分散アンテナを1本追加し、前記余剰電力を該追加した分散アンテナに割り当て、これを、送信に参加する全ての分散アンテナのピーク送信電力が許容ピーク送信電力以下になるまで繰り返す
    ことを特徴とするピーク送信電力制限方法。
  2. 複数の分散アンテナが接続され、複数の直交周波数を用いて送受信する機能を有する無線基地局と移動端末とが送受信する無線通信システムであって、
    前記無線基地局は、前記複数の分散アンテナのうち、通信に参加する全ての分散アンテナから送信される送信信号のピーク電力を許容値以下に制限する送信電力制御手段を備え、
    前記送信電力制御手段は、
    送信に用いる所定の本数の分散アンテナを、所定の選択方法を用いて選択する選択手段と、
    所定の総送信電力の元で送信重みを乗算する乗算手段と、
    前記乗算手段により乗算された送信重みに基づいて、前記選択手段によって選択した分散アンテナからの送信信号を生成する送信信号生成手段と、
    前記送信信号生成手段により生成された送信信号のピーク電力を算出するピーク電力算出手段と、
    前記ピーク電力算出手段により算出したピーク電力と所定の許容ピーク電力と比較する比較手段と、
    前記比較手段による比較の結果、前記所定の許容ピーク電力を越える分散アンテナがある場合、前記所定の許容ピーク電力以上のピーク電力を、前記所定の許容ピーク電力になるようにスケールダウンし、前記送信信号のスケールダウン後の総送信電力と前記送信信号の元の総送信電力との差分を余剰電力として、他の分散アンテナに割り当てる余剰電力割当手段と
    を備え、
    前記余剰電力割当手段は、
    前記比較手段による比較の結果、前記所定の許容ピーク電力を越える分散アンテナがある場合、前記所定の許容ピーク電力以上のピーク電力を、前記所定の許容ピーク電力になるようにスケールダウンし、新しい分散アンテナを1本追加選択し、該追加した分散アンテナへ余剰電力を割り当てたときにチャネル容量が最大になるように、新たに、該追加アンテナの送信信号のピーク電力を算出し、該追加アンテナのピーク電力が前記所定の許容ピーク電力を越える場合には、さらに新しい分散アンテナを1本追加し、前記余剰電力を該追加した分散アンテナに割り当て、これを、送信に参加する全ての分散アンテナのピーク送信電力が許容ピーク送信電力以下になるまで繰り返す
    ことを特徴とする無線通信システム。
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