以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、携帯電話100の通信環境の一例を概略的に示す。本実施形態において、携帯電話100及び携帯電話150は、ユーザ10が所持する携帯電話である。また、PC160は、ユーザ10が所持するPCである。携帯電話100は、情報処理装置の一例であってよい。ユーザ10は、第1のユーザの一例であってよい。携帯電話200は、ユーザ20が所持する携帯電話である。ユーザ20は、第2のユーザの一例であってよい。
携帯電話100は、基地局82、ネットワーク80、及び基地局84を介して、携帯電話200と通信する。また、携帯電話100は、基地局82及びネットワーク80を介して、SNS(Social Networking Service)サーバ300と通信してよい。携帯電話100、携帯電話150、PC160、携帯電話200、及びSNSサーバ300は、ネットワーク80を介して相互に通信することができる。ネットワーク80は、インターネット及び携帯電話網を含んでよい。携帯電話網は、例えば第3世代及び第4世代の携帯電話網である。
携帯電話100は、ユーザ10の通信用識別情報及び他のユーザの通信用識別情報を格納している。例えば、携帯電話100は、ユーザ10の電話番号及び携帯メールアドレスと、複数の通信相手の電話番号及び携帯メールアドレスが登録された電話帳データを格納している。携帯電話200も、ユーザ10の電話番号及び携帯メールアドレスと、複数の通信相手の電話番号及び携帯メールアドレスが登録された電話帳データを格納している。
PC160は、ユーザ10の通信用識別情報及び他のユーザの通信用識別情報が登録されたアドレス帳データを格納している。アドレス帳データは、例えば、ユーザ10の通信用識別情報として、PC160にインストールされたメーラで使用するユーザ10のPCメールアドレスを含む。また、アドレス帳データは、他のユーザの通信用識別情報として、他のユーザのPCメールアドレス及び携帯メールアドレスなどを含んでよい。
SNSサーバ300は、ソーシャルネットワーキングサービスを提供するサーバである。SNSサーバ300は、ソーシャルネットワーキングサービスを利用する利用者ごとに割り当てたアカウント名を格納している。アカウント名は、通信用識別情報の一例であってよい。
SNSサーバ300は、各利用者用の、複数の通信相手のアカウント名が登録された友達データを格納している。友達データは、例えば、アカウント名、通信相手の名称、SNSサーバ300によって割り当てられたメールアドレス、及び利用者によって登録された登録メールアドレスを含む。本実施形態においては、ユーザ10及びユーザ20が、SNSサーバ300に利用者として登録されている場合を例に挙げて説明する。
携帯電話100は、携帯電話200と通信した場合に、通信履歴に基づいてユーザ10とユーザ20との親密度を生成する。携帯電話100は、例えば、予め定められた日数連続して携帯電話100と携帯電話200との間で通信が実行された場合に、ユーザ10とユーザ20との親密度を向上させるなどの処理によって、親密度を生成する。
そして、携帯電話100は、生成した親密度が予め定められた閾値より大きい場合に、ユーザ10によって予め指定された宛先に、ユーザ20の情報を通知してよい。例えば、PC160のPCメールアドレスが予め指定されている場合、携帯電話100は、携帯電話200の携帯メールアドレスを含む電子メールを、PC160のPCメールアドレスを宛先として送信する。これにより、ユーザ10は、PC160を操作したときに、受信した電子メールに含まれる携帯電話200の携帯メールアドレスを、容易にPC160のアドレス帳データに登録することができる。
携帯電話100と携帯電話200との通信に基づいてユーザ10とユーザ20との親密度が高いと判断された場合、ユーザ10は、その後PC160においてもユーザ20との通信を希望する可能性が高い。したがって、ユーザ20の通信用識別情報をPC160に登録させておくことによって、ユーザ10がPC160においてユーザ20にメールを送信しようとした場合に、ユーザ20の通信用識別情報がアドレス帳データに登録されていないという事態の発生を防止できる。
なお、携帯電話100は、携帯電話200の携帯メールアドレスをアドレス帳データに登録することを指示するコマンドを含む電子メールを、PC160のPCメールアドレス宛てに送信してもよい。これにより、PC160のアドレス帳に、携帯電話200の携帯メールアドレスを自動的に登録させることができる。
図2は、携帯電話100の機能構成を概略的に示す。携帯電話100は、識別情報格納部102、通信実行部104、通信履歴格納部106、親密度生成部108、通知部110、算出条件格納部112、対応データ格納部114、入力部116、及び制御部118を備える。
識別情報格納部102は、携帯電話のキャリアによってユーザ10に対して割り当てられた、携帯電話100で主に使用する携帯メールアドレスを含む。携帯電話のキャリアによって割り当てられた携帯電話100で主に使用する携帯メールアドレスを、携帯電話100の携帯メールアドレスと呼ぶ。携帯電話100の携帯メールアドレスは、第1の通信用識別情報の一例であってよい。また、識別情報格納部102は、携帯電話100の電話番号を格納する。
また、識別情報格納部102は、ユーザ10の他の通信用識別情報を格納する。例えば、識別情報格納部102は、PC160のPCメールアドレスと、携帯電話150の携帯メールアドレス及び電話番号と、SNSサーバ300によって割り当てられたメールアドレス及びアカウント名とを格納する。
また、識別情報格納部102は、複数の通信相手の通信用識別情報を格納する。例えば、識別情報格納部102は、複数の通信相手毎に、通信相手の名称、電話番号、携帯電話のメールアドレス、PCメールアドレス、及びSNSサーバ300におけるアカウント名を格納する。
通信実行部104は、ユーザ10と他のユーザとの間の通信を実行する。例えば、通信実行部104は、ユーザ10とユーザ20との間における、携帯電話100の携帯メールアドレス及び携帯電話200の携帯メールアドレスを用いたメール通信を実行する。
また、通信実行部104は、ユーザ10とユーザ20との間における、携帯電話100の電話番号及び携帯電話200の電話番号を用いた通話処理を実行してよい。また、通信実行部104は、ユーザ10とユーザ20との間における、SNSサーバ300におけるユーザ10のアカウント名及びユーザ20のアカウント名を用いたチャットなどの通信を実行してよい。
通信履歴格納部106は、ユーザ10と他のユーザとの間における通信の履歴を格納する。通信履歴格納部106は、例えば、通信日時を格納する。通信履歴格納部106は、メール通信の場合は送信日時及び受信日時を格納してよく、通話の場合は通話開始日時及び通話終了日時を格納してよい。
また、通信履歴格納部106は、通信の内容を格納してよい。例えば、メール通信の場合、通信履歴格納部106はメールの内容を示すテキストデータを格納する。また、通話の場合、通信履歴格納部106は、通話の内容を示す音声データ及び音声データに音声認識処理を施して生成したテキストデータの少なくとも何れかを格納してよい。また、ソーシャルネットワーキングサービスにおけるチャットの場合、通信履歴格納部106は、チャットの内容を示すテキストデータを格納してよい。また、通信履歴格納部106は、メール及びソーシャルネットワーキングサービスにおけるチャットの通信に、静止画像又は動画像を含む画像や文字、記号、数字や図形、さらには音声や音楽等の各種データが記録されているファイルが含まれている場合、それらファイルデータの少なくとも何れかを格納してよい。
親密度生成部108は、通信履歴格納部106に格納された通信の履歴に基づいて、ユーザ10と他のユーザとの親密度を生成する。親密度生成部108は、通信状況に基づいて親密度を算出してよい。例えば、親密度生成部108は、通信回数が多い場合の方が、少ない場合に比べて親密度が高くなるように親密度を算出する。また、親密度生成部108は、予め定められた期間における通信回数が多い場合の方が、少ない場合に比べて親密度が高くなるように親密度を算出してもよい。
また、親密度生成部108は、通信の時間帯が一定しているユーザの親密度の方が、通信の時間帯が分散しているユーザの親密度よりも高くなるように親密度を算出してよい。例えば、親密度生成部108は、毎日同じ時間に通信をしているユーザの親密度が、時間帯に関係なく通信しているユーザに対する親密度よりも高くなるように親密度を算出する。
また、親密度生成部108は、通信の継続時間が長い場合の方が、短い場合に比べて親密度が高くなるように親密度を算出してよい。例えば、親密度生成部108は、通話時間及びチャットの継続時間が長いほど親密度を高く算出する。また、親密度生成部108は、1回のメール通信のデータ量が大きい場合の方が、小さい場合に比べて親密度が高くなるように親密度を算出してよい。また、親密度生成部108は、1回のメール通信の文章の長さが長い場合の方が、短い場合に比べて親密度が高くなるように親密度を算出してよい。
また、親密度生成部108は、通信の内容に基づいて親密度を算出してよい。例えば、親密度生成部108は、メール通信において、件名がある場合の方が、件名がない場合に比べて親密度が高くなるように親密度を算出する。また、親密度生成部108は、メール通信において、アドレスニックネームがある場合の方が、アドレスニックネームがない場合に比べて親密度が高くなるように親密度を算出してよい。
また、親密度生成部108は、アドレスニックネームがある場合において、敬称がある場合の方が、敬称がない場合に比べて親密度が高くなるように親密度を算出してよい。また、親密度生成部108は、敬称がある場合において、敬称の種類に応じて親密度を算出してよい。例えば、親密度生成部108は、含まれる敬称が、「殿」、「様」、「さん」、「くん」、「ちゃん」、「字名」の順で親密度が高くなるように親密度を算出してよい。
また、親密度生成部108は、メール及びチャットの通信に、静止画像又は動画像を含む画像や文字、記号、数字や図形、さらには音声や音楽等の各種データが記録されているファイルが含まれるか否かに応じて、親密度を算出してよい。例えば、親密度生成部108は、上記ファイルが含まれている場合の方が、上記ファイルが含まれていない場合に比べて親密度が高くなるように親密度を算出する。また、親密度生成部108は、上記ファイルが含まれている場合、上記ファイルの数が多い場合の方が、少ない場合に比べて親密度が高くなるように親密度を算出してよい。また、上記ファイルのデータ量が大きい場合の方が、小さい場合に比べて親密度が高くなるように親密度を算出してよい。
また、親密度生成部108は、メール及びチャットの通信に、上記ファイルが含まれている場合において、当該通信の送信者又は受信者を特定する静止画像又は動画像を含む画像や文字、記号、数字や図形、さらには音声や音楽等の各種データの少なくとも何れかが含まれている場合の方が、当該通信の送信者又は受信者を特定する静止画像又は動画像を含む画像や文字、記号、数字や図形、さらには音声や音楽等の各種データの少なくとも何れかが含まれていない場合に比べて親密度が高くなるように親密度を算出してよい。また、親密度生成部108は、上記ファイルに当該通信の送信者又は受信者を特定する静止画像又は動画像を含む画像や文字、記号、数字や図形、さらには音声や音楽等の各種データの少なくとも何れかが含まれている場合、送信者又は受信者を特定するデータ数が多い場合の方が、少ない場合に比べて親密度が高くなるように親密度を算出してよい。
また、親密度生成部108は、メール通信における件名及び本文のテキストデータ、チャットにおけるテキストデータ、通話における音声認識結果のテキストデータ、並びにメール及びチャットの通信のファイルに含まれるテキストデータに基づいて親密度を算出してよい。例えば、親密度生成部108は、テキストデータ中にくだけた表現が含まれている場合の方が、硬い表現が含まれている場合に比べて親密度が高くなるように親密度を算出する。親密度生成部108は、予め登録された、「だよね」、「しようね」等のくだけた表現を含む場合、予め登録された、「申し上げます」、「いたします」、「です」等の硬い表現を含む場合に比べて親密度が高くなるよう親密度を算出してよい。
また、親密度生成部108は、テキストデータ中に、通信相手の宛名が含まれている場合の方が、宛名が含まれていない場合に比べて親密度が高くなるように親密度を算出してよい。また、親密度生成部108は、宛名が含まれている場合において、宛名の種類に応じて親密度を算出してよい。例えば、親密度生成部108は、「氏名」、「氏」、「名」、「字名」の順で親密度が高くなるように親密度を算出する。
また、親密度生成部108は、テキストデータ中において、同じ言葉に対してひらがなで表現している場合の方が、漢字で表現している場合に比べて親密度が高くなるように親密度を算出してよい。また、親密度生成部108は、テキストデータ中において、接頭語が使用されているか否かに応じて、親密度を算出してもよい。
また、親密度生成部108は、メール通信における本文のテキストデータ、チャットの内容を示すテキストデータ、通話における音声認識結果のテキストデータ、並びにメール及びチャットの通信のファイルに含まれるテキストデータに、ユーザ10を示す呼称が含まれている場合に、呼称の種類に応じて親密度を算出してよい。例えば、親密度生成部108は、「氏名」、「氏」、「名」、「私」、「僕」、「俺」、「字名」の順で親密度が高くなるように親密度を算出する。
親密度生成部108は、上述した複数の尺度のうち2つ以上の尺度を用いて、親密度を算出してもよい。例えば、親密度生成部108は、各尺度により親密度の加点ポイント及び減点ポイントを算出して、算出した複数の加点ポイント及び減点ポイントを親密度に適用することによって、親密度を算出してよい。例えば、親密度の最大値が100ポイントであり、現在の親密度が50ポイントである場合に、通信回数に応じたポイントが加点10であり、通信内容に応じたポイントが減点5であった場合に、親密度生成部108は、親密度を55ポイントとして算出してよい。
通知部110は、親密度生成部108が生成した親密度が予め定められた閾値より大きい場合に、予め指定された通信用識別情報で識別される宛先に、親密度が予め定められた閾値より大きいユーザの通信用識別情報を通知する。予め指定された通信用識別情報は、ユーザ10によって指定されてよい。
例えば、ユーザ10によって、PC160のPCメールアドレスが指定されていた場合、通知部110は、PC160のPCメールアドレスを宛先として、親密度が予め定められた閾値より大きいユーザの通信用識別情報を含めた電子メールを送信する。これにより、携帯電話100による通信によって親密度が高いと判断されたユーザの通信用識別情報を、優先的にPC160のアドレス帳データに登録させることができる。PC160のPCメールアドレスは、第2の通信用識別情報の一例であってよい。
算出条件格納部112は、親密度生成部108が親密度を算出するときに使用する算出条件を格納する。算出条件格納部112は、複数のカテゴリごとに登録された複数のキーワードを格納してよい。例えば、算出条件格納部112は、ビジネス及び趣味(ゴルフ)のカテゴリごとに、複数のキーワードを格納する。
親密度生成部108は、算出条件格納部112が格納する、複数のカテゴリごとに登録された複数のキーワードに基づいて、複数のカテゴリごとに親密度を生成してよい。親密度生成部108は、例えば、メール通信における件名及び本文のテキストデータ、チャットにおけるテキストデータ、通話における音声認識結果のテキストデータに、算出条件格納部112に格納されたキーワードが含まれている場合の方が、含まれていない場合に比べて当該キーワードに対応するカテゴリの親密度が高くなるように、当該カテゴリの親密度を算出する。
親密度生成部108は、キーワードがより多く含まれている場合に、親密度がより高くなるように親密度を算出してよい。また、親密度生成部108は、テキストデータに含まれるキーワードの割合が高いほど親密度が高くなるように親密度を算出してもよい。
通知部110は、親密度生成部108が複数のカテゴリごとに親密度を生成した場合、複数のカテゴリごとに親密度と閾値とを比較する。このとき、比較する閾値は、複数のカテゴリごとに異ならせてもよい。そして、通知部110は、複数のカテゴリごとの親密度のうち、一のカテゴリの親密度が閾値より大きい場合、当該一のカテゴリに対応する通信用識別情報で識別される宛先を通知先としてよい。
対応データ格納部114は、複数のカテゴリのそれぞれと複数の通信用識別情報のそれぞれとを対応付ける対応データを格納する。複数のカテゴリのそれぞれと複数の通信用識別情報のそれぞれとの対応付けは、ユーザ10の指示に従って予め行われてよい。
ユーザ10は、例えば、ビジネスのカテゴリとPC160のPCメールアドレスとを対応付けることによって、ビジネスにおける親密度が高いユーザの情報を、優先的にPC160のアドレス帳データに登録させることができる。また、ユーザ10は、例えば、趣味(ゴルフ)のカテゴリと携帯電話150の携帯電話番号とを対応付けることによって、趣味(ゴルフ)における親密度が高いユーザの情報を、優先的に携帯電話150の電話帳データに登録させることができる。
入力部116は、ユーザからの入力を受け付ける。入力部116は、例えば、ユーザ10からの、通信用識別情報の指定入力を受け付ける。また、入力部116は、ユーザ10からの対応データへの入力を受け付けてよい。また、入力部116は、ユーザ10からの電話帳データへの入力を受け付けてよい。
制御部118は、識別情報格納部102、通信実行部104、通信履歴格納部106、親密度生成部108、通知部110、算出条件格納部112、対応データ格納部114、及び入力部116を制御する。制御部118は、親密度生成部108により生成された親密度を予め定められた閾値と比較して、親密度が予め定められた閾値より大きいか否かを判定してよい。
図3は、識別情報格納部102に格納されたデータの一例を概略的に示す。識別情報格納部102は、ID、ユーザ名、電話番号、携帯メールアドレス、PCメールアドレス、及びSNSアカウント名の組を複数格納してよい。図中の"−"は未登録であることを示す。識別情報格納部102に格納される各データは、例えば、入力部116を介してユーザ10によって入力される。
図4は、親密度生成部108によって生成された親密度データの一例を概略的に示す。親密度データは、IDで識別される複数の通信相手ごとに生成された、カテゴリごとの親密度を含む。図4に示す例では、カテゴリごとの親密度は、総合親密度、ビジネスの親密度、及び趣味(ゴルフ)の親密度を含む。総合親密度は、カテゴリを考慮せずに算出された親密度であってよい。
図4では、最大値を100とした場合の親密度の一例を示している。制御部118は、親密度データに含まれる複数の親密度と予め定められた閾値とを比較してよい。予め定められた閾値は、ユーザによって任意に設定されてよい。また、予め定められた閾値は、カテゴリごとに異なる値であってもよい。
例えば、予め定められた閾値が40である場合、図4に示す例では、制御部118によって、ID001のユーザの総合とビジネスが閾値より大きいと判定される。また、制御部118によって、ID003のビジネスが閾値より大きいと判定される。また、制御部118によって、ID004の総合及び趣味(ゴルフ)が閾値より大きいと判定される。
図5は、算出条件格納部112が格納する算出条件の一例を概略的に示す。図5に示す例では、ビジネスのカテゴリに、会議、出張、報告書、打ち合わせ、案件等のビジネスに関連するキーワードが対応付けて登録されている。また、趣味(ゴルフ)のカテゴリに、ドライバー、グリーン、パター、ホールインワン等のゴルフに関連するキーワードが対応付けて登録されている。
各キーワードは、ユーザ10によって入力部116を介して登録されてよい。また、任意の提供者によって提供される、カテゴリと当該カテゴリに関連する複数のキーワードが関連付けて登録されたキーワードデータを、算出条件格納部112に格納することによって、各キーワードが登録されてもよい。
親密度生成部108は、例えば、メール通信における件名及び本文のテキストデータ、チャットにおけるテキストデータ、通話における音声認識結果のテキストデータ、並びにメール及びチャットの通信のファイルに含まれるテキストデータに、会議、出張などのビジネスに対応付けられたキーワードが含まれている場合、ビジネスのカテゴリの親密度が高くなるようにビジネスのカテゴリの親密度を算出する。
図6は、対応データ格納部114が格納する対応データの一例を概略的に示す。対応データは、複数のカテゴリと、複数のカテゴリのそれぞれに対応付けられた通信用識別情報とを含む。また、対応データは、カテゴリと通信用識別情報の複数の組み合わせのそれぞれに対するメモ情報を含んでよい。
図6に示す例では、ビジネスのカテゴリに、PC160のPCメールアドレスが対応付けられている。また、趣味(ゴルフ)のカテゴリに、携帯電話150の電話番号が対応付けられている。また、総合のカテゴリに、SNSサーバ300のアカウント名が対応付けられている。
通知部110は、例えば、ユーザ10とユーザ20とのビジネスのカテゴリの親密度が予め定められた閾値より大きい場合、AAA@XXX.co.jpを宛先として、ユーザ20の通信用識別情報を通知する。ユーザ20の通信用識別情報は、例えば、携帯電話200の携帯メールアドレスである。通知部110は、携帯電話200の携帯メールアドレスを含む電子メールを、AAA@XXX.co.jp宛に送信してよい。
また、通知部110は、例えば、ユーザ10とユーザ20との趣味(ゴルフ)のカテゴリの親密度が予め定められた閾値より大きい場合、090−1234−5678を宛先として、ユーザ20の通信用識別情報を通知する。ユーザ20の通信用識別情報は、例えば、携帯電話200の携帯メールアドレスである。通知部110は、090−1234−5678を宛先として、携帯電話200の携帯メールアドレスを含むSMS(ショートメッセージサービス)又はMMS(マルチメディアメッセージング)を送信してよい。
なお、ユーザ20の通信用識別情報は、対応データに登録された通信用識別情報と同一の種類の通信用識別情報であってもよい。すなわち、ユーザ20の通信用識別情報は、携帯電話200の電話番号であってもよい。通知部110は、ユーザ20の通信用識別情報を通知する場合に、通知先のユーザ10の通信用識別情報と同一の種類の通信用識別情報が、識別情報格納部102に格納されているかを確認して、格納されている場合に、同一の種類の通信用識別情報を通知してよい。
通知部110は、例えば、ユーザ10とユーザ20との総合の親密度が予め定められた閾値より大きい場合、SNSサーバ300におけるアカウント名であるAAA.BBBを宛先として、ユーザ20の通信用識別情報を通知する。ユーザ20の通信用識別情報は、例えば、携帯電話200の携帯メールアドレスである。通知部110は、SNSサーバ300によって提供されるソーシャルネットワーキングサービスに対応するアプリケーションを起動させて、当該アプリケーション内において、AAA.BBBを宛先として、携帯電話200の携帯メールアドレスをメッセージとして通知してよい。
また、ユーザ20の通信用識別情報は、SNSサーバ300におけるアカウント名と同一の種類であってもよい。すなわち、ユーザ20の通信用識別情報は、SNSサーバ300における、ユーザ20のアカウント名であってよい。通知部110は、SNSサーバ300によって提供されるソーシャルネットワーキングサービスに対応するアプリケーションを起動させて、当該アプリケーションにおいて提供される友達紹介機能を利用して、AAA.BBBを宛先として、ユーザ20のアカウント名を通知してよい。
図7は、携帯電話100の処理のフローチャートの一例を示す。本フローチャートは、制御部118によって、ユーザ10とユーザ20との親密度の生成指示が親密度生成部108に出力された場合に開始する。制御部118は、例えば、ユーザの指示にしたがって、親密度の生成指示を親密度生成部108に出力する。また、制御部118は、予め定められたスケジュールに従って、親密度の生成指示を親密度生成部108に出力してもよい。
ステップS702では、親密度生成部108が、通信履歴格納部106に格納されたユーザ10とユーザ20との間における通信の履歴に基づいて、ユーザ10とユーザ20のカテゴリごとの親密度を算出する。ステップS704では、制御部118が、ステップS702において算出された複数の親密度のうちの1つの親密度が、予め定められた閾値より大きいか否かを判定する。制御部118は、カテゴリごとに異なる閾値と比較してよい。親密度が予め定められた閾値より大きい場合、ステップS706に進み、大きくない場合、ステップS716に進む。
ステップS706では、制御部118が、対応データ格納部114に格納された対応データを参照して、親密度が閾値を超えているカテゴリに対応するユーザ10の通信用識別情報を特定して、取得する。ステップS708では、制御部118が、ステップS706で取得したユーザ10の通信用識別情報と同一種類のユーザ20の通信用識別情報が、識別情報格納部102に格納されているか否かを判定する。
例えば、ステップS706で取得したユーザ10の通信用識別情報が、SNSサーバ300によって提供されたアカウント名であった場合、制御部118は、ユーザ20のアカウント名が識別情報格納部102に格納されているか否かを判定する。ステップS708で、同一種類のユーザ20の通信用識別情報が格納されていると判定された場合、ステップS710に進み、格納されていないと判定された場合、ステップS712に進む。
ステップS710では、制御部118が、ステップS706で取得したユーザ10の通信用識別情報と同一種類のユーザ20の通信用識別情報を、識別情報格納部102から取得する。ステップS712では、制御部118が、ユーザ20の通信用識別情報を、識別情報格納部102から取得する。制御部118は、ユーザ20の通信用識別情報が複数種類格納されている場合、デフォルトとして設定された種類の通信用識別情報を取得してよい。ステップS710又はステップS712において、ユーザ20の通信用識別情報を取得した後、ステップS714に進む。
ステップS714では、ステップS710又はステップS712において取得したユーザ20の通信用識別情報で識別される宛先に、ステップS706で取得したユーザ10の通信用識別情報を、通知部110が通知する。そして、ステップS716に進む。
ステップS716では、制御部118が、ステップS702で算出されたすべての親密度について比較が終了したか否かを判定する。すべての親密度について比較が終了したと判定されなかった場合、ステップS704に戻り、判定された場合、処理を終了する。
このように、ステップS706で取得したユーザ10の通信用識別情報と、同一の種類のユーザ20の通信用識別情報が識別情報格納部102に格納されている場合に、同一の種類のユーザ20の通信用識別情報を通知することによって、その後の通信を円滑に進めることができる。例えば、ユーザ10の通信用識別情報がSNSアカウント名である場合、ユーザ20のSNSアカウント名を通知することによって、ユーザ10は、ソーシャルネットワーキングサービスに適した通信手法で、ユーザ20と通信することができる。
本実施形態において、親密度生成部108は、さらに、通信する装置の位置情報に基づいて、親密度を生成してもよい。例えば、親密度生成部108は、携帯電話100及び携帯電話200の位置情報に基づいて、ユーザ10及びユーザ20の親密度を算出する。
親密度生成部108は、近傍しているとみなせる位置に、携帯電話100と携帯電話200が位置する時間が長い場合の方が、短い場合に比べて親密度が高くなるように親密度を算出してよい。近傍しているとみなせる位置は、携帯電話100と携帯電話200との距離が予め定められた距離よりも近い位置であってよい。親密度生成部108は、携帯電話100及び携帯電話200のGPS等の衛星航法システム、Wi−Fiアクセスポイント、及び携帯電話基地局のデータを取得することによって、携帯電話100及び携帯電話200の位置を把握してよい。
また、親密度生成部108は、特定の時間帯に近傍しているとみなせる位置に居る方が、居ない場合に比べて親密度が高くなるように親密度を算出してよい。これにより、特定の時間帯に近くに位置する携帯電話100のユーザ10と携帯電話200のユーザ20との親密度を高くすることができる。さらに、特定の時間帯の設定としては、近傍しているとみなせる位置に、携帯電話100と携帯電話200が位置する時間が短い場合の方が、長い場合に比べて親密度が高くなるように親密度を算出してもよい。例えば、同居する家族同士でも、出勤や通学のために自宅を出る時間や自宅に帰宅する時間が異なっているために、自宅に居る時間帯が異なる場合がある。このような場合、近傍しているとみなせる位置に、携帯電話100と携帯電話200が位置する時間が短い場合の方が、長い場合に比べて親密度が高くなるようにすることで、家族間のユーザ10とユーザ20との親密度を高くすることができる。
また、親密度生成部108は、親密度を算出する対象同士の親等情報にさらに基づいて、親密度を生成してもよい。例えば、親密度生成部108は、ユーザ10とユーザ20との親等における関係が近い場合ほど、遠い場合に比べて親密度が高くなるように親密度を算出してよい。
また、親密度生成部108は、さらに、通信する装置に格納された識別情報に基づいて、親密度を生成してもよい。例えば、親密度生成部108は、携帯電話100の電話帳データに登録されたユーザ20に関する情報が多い場合の方が、少ない場合に比べて親密度が高くなるように親密度を算出してよい。これにより、例えば、携帯電話100の電話帳データに、ユーザ20の電話番号と携帯メールアドレスのみが登録されている場合よりも、さらに、住所、誕生日等の情報が登録されている場合の方が、親密度を高くすることができる。
また、親密度生成部108は、ユーザ間での贈答物の履歴にさらに基づいて、親密度を生成してもよい。例えば、親密度生成部108は、ユーザ10とユーザ20との間の贈答物の履歴に基づいて、ユーザ10とユーザ20との親密度を生成する。親密度生成部108は、ユーザ10とユーザ20との間における贈答の回数が多い場合の方が、少ない場合に比べて親密度が高くなるように親密度を算出してよい。
また、親密度生成部108は、ユーザ10とユーザ20との間の贈答の時期が不定期的である場合の方が、不定期的でない場合に比べて親密度が高くなるように親密度を算出してよい。また、親密度生成部108は、ユーザ10とユーザ20との間の贈答物の価格が高い方が、安い場合に比べて親密度が高くなるように親密度を算出してよい。
親密度生成部108は、例えば、ネットショッピングサービスを提供するサーバにおいて、贈答の手続きをした場合に、当該サーバから送信される確認メールの内容を解析することによって、ユーザ間での贈答に関する情報を取得してよい。また、当該サーバから、ショッピングデータを取得することによって、ユーザ間での贈答に関する情報を取得してもよい。また、宅配便によって贈答物が配送される場合に、宅配便業者から送信される宅配情報を含むメールの内容を解析することによって、ユーザ間での贈答に関する情報を取得してもよい。
上述した実施形態では、携帯電話100を情報処理装置の一例として説明したが、これに限らない。PC160が情報処理装置として機能してもよい。PC160が情報処理装置として機能する場合、PC160のPCメールアドレスが、第1の通信用識別情報の一例であってよい。また、SNSサーバ300が情報処理装置として機能してもよい。
図8は、SNSサーバ300が情報処理装置として機能する場合のSNSサーバ300の機能構成を概略的に示す。SNSサーバ300は、識別情報格納部302、通信実行部304、通信履歴格納部306、親密度生成部308、通知部310、算出条件格納部312、対応データ格納部314、入力部316、及び制御部318を備える。ここでは、SNSサーバ300について、上述した携帯電話100とは異なる点を主に説明する。
識別情報格納部302は、SNSサーバ300が提供するソーシャルネットワーキングサービスを利用する複数の利用者ごとに、複数の通信用識別情報を格納する。例えば、第1のユーザ及び第2のユーザが利用者として登録されている場合、識別情報格納部302は、第1のユーザ用の複数の通信用識別情報及び第2のユーザ用の複数の通信用識別情報を格納する。
例えば、識別情報格納部302は、第1のユーザ用として、第1のユーザの第1の通信用識別情報、第2の通信用識別情報、及び第3の通信用識別情報を格納する。第1の通信用識別情報は、例えば、SNSサーバ300によって割り当てられたアカウント名である。第2の通信用識別情報は、例えば、PC160のPCメールアドレスである。第3の通信用識別情報は、例えば、携帯電話100の電話番号である。
識別情報格納部302は、第2のユーザ用として、第2のユーザの複数の通信用識別情報を格納してよい。また、識別情報格納部302は、第2のユーザ用として、複数の通信相手の通信用識別情報を格納してよい。
通信実行部304は、複数の利用者同士の通信を実行する。例えば、通信実行部304は、第1のユーザと第2のユーザとの間における通信を実行する。具体的には、通信実行部304は、携帯電話100と携帯電話200との間の通信を中継することによって、第1のユーザと第2のユーザとの間における通信を実行する。
第1のユーザは、例えば携帯電話100にインストールされたアプリケーションによって、SNSサーバ300と通信してよい。また、第2のユーザは、例えば携帯電話200にインストールされたアプリケーションによって、SNSサーバ300と通信してよい。通信実行部304は、例えば、携帯電話100と携帯電話200との間のチャット通信を中継する。また、SNSサーバ300上で提供する仮想空間を利用した携帯電話100と携帯電話200との間の通信を中継してもよい。
通信履歴格納部306は、複数の利用者同士の通信の履歴を格納する。親密度生成部308は、複数の利用者同士の親密度を生成する。親密度生成部308は、複数の利用者同士の親密度を、複数のカテゴリごとに生成してよい。
通知部310は、親密度生成部308が生成した第1のユーザと第2のユーザとの親密度が予め定められた閾値より大きい場合、例えば、第1のユーザによって予め指定された第2の通信用識別情報で識別される宛先に、第2のユーザの通信用識別情報を通知してよい。算出条件格納部312は、複数の利用者毎に算出条件を格納する。対応データ格納部314は、複数の利用者毎に対応データを格納する。
このように、SNSサーバ300は、提供するソーシャルネットワーキングサービスを利用する利用者同士の親密度の変化を監視して、親密度が予め定められた閾値より大きくなった場合に、各利用者の情報を、各利用者が指定する通信端末に通知する。これにより、ソーシャルネットワーキングサービスを利用することによって親しくなった利用者同士が、ソーシャルネットワーキングサービス以外の通信手法によって通信することを支援することができる。
図9は、携帯電話100のハードウェア構成の一例を示す。携帯電話100は、ホストコントローラ502、CPU504、RAM506、入出力コントローラ508、ROM510、及び通信インターフェース512を備える。ホストコントローラ502は、RAM506と、RAM506にアクセスするCPU504とを接続する。CPU504は、ROM510及びRAM506に格納されたプログラムに基づいて動作して、各部を制御する。入出力コントローラ508は、ホストコントローラ502と、ROM510、通信インターフェース512とを接続する。
携帯電話100にインストールされて実行されるプログラムは、CPU504等に働きかけて、携帯電話100を、図1から図7にかけて説明した、識別情報格納部102、通信実行部104、通信履歴格納部106、親密度生成部108、通知部110、算出条件格納部112、対応データ格納部114、入力部116、及び制御部118として機能させる。
また、SNSサーバ300のハードウェア構成は、図9に示す携帯電話100のハードウェア構成と同一であってよい。SNSサーバ300にインストールされて実行されるプログラムは、CPU504等に働きかけて、SNSサーバ300を、図1から図8にかけて説明した、識別情報格納部302、通信実行部304、通信履歴格納部306、親密度生成部308、通知部310、算出条件格納部312、対応データ格納部314、入力部316、及び制御部318として機能させる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。