JP5447732B1 - 無線通信装置、無線通信システムおよび無線通信方法 - Google Patents

無線通信装置、無線通信システムおよび無線通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の周波数帯域の使用の制御を効率的に実行できるようにする。
【解決手段】無線通信装置1,2は、複数の周波数帯域を用いて通信を行う。無線通信装置1は、ランダムアクセスの手続きの際に、第1の周波数帯域を用いて、第1の周波数帯域と異なる第2の周波数帯域で通信を行うようにする制御メッセージを、ランダムアクセスの手続きの最後に送信されるメッセージとして無線通信装置2に送信する。無線通信装置2は、第1の周波数帯域を用いて無線通信装置1から制御メッセージを受信し、制御メッセージの受信に応じて、第2の周波数帯域を用いてデータ通信を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は無線通信装置、無線通信システムおよび無線通信方法に関する。
現在、携帯電話システムや無線MAN(Metropolitan Area Network)などの無線通信システムが多く利用されている。また、無線通信の更なる高速化・大容量化を図るべく、次世代の無線通信技術について継続的に活発な議論が行われている。
例えば、標準化団体である3GPP(3rd Generation Partnership Project)では、最大で20MHzの周波数帯域を用いた通信が可能なLTE(Long Term Evolution)と呼ばれる通信規格が提案されている。更に、LTEの次世代の通信規格として、最大で20MHzの周波数帯域5つ(すなわち、100MHzの周波数帯域)を用いた通信が可能なLTE−A(LTE - Advanced)と呼ばれる通信規格が提案されている(例えば、非特許文献1,2参照)。LTE−Aでは、使用する周波数帯域の数を、トラヒックに応じて動的に変更することも提案されている(例えば、非特許文献3参照)。
また、無線通信システムでは、一方の無線通信装置(例えば、移動局)から、無線リソースの割り当て制御を行う他方の無線通信装置(例えば、基地局)に対し、ランダムアクセスが行われることがある。移動局から基地局へのランダムアクセスは、例えば、(1)移動局が最初に基地局にアクセスするとき、(2)データ送信に用いる無線リソースの割り当てを基地局に要求するとき、(3)基地局からデータを受信する際に同期を確立するとき、(4)ハンドオーバの際に移動先基地局と同期を取るとき、などに実行され得る。
ランダムアクセスには、競合型(Contention Based)ランダムアクセスと、非競合型(Non-contention Based)ランダムアクセスとがある(例えば、非特許文献4の第10.1.5節および非特許文献5の第5.1節参照)。移動局から基地局へのランダムアクセスの場合、競合型ランダムアクセスでは、複数通りの信号系列の中から移動局が任意に選択した信号系列を、ランダムアクセスプリアンブルとして基地局に送信する。非競合型ランダムアクセスでは、基地局が移動局に信号系列を指定した情報を通知し、移動局は基地局からの通知に応じた信号系列をランダムアクセスプリアンブルとして送信する。
3GPP (3rd Generation Partnership Project), "Requirements for further advancements for Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) (LTE-Advanced)", 3GPP TR 36.913 V8.0.1, 2009-03. 3GPP (3rd Generation Partnership Project), "Feasibility study for Further Advancements for E-UTRA (LTE-Advanced)", 3GPP TR 36.912 V9.0.0, 2009-09. 3GPP (3rd Generation Partnership Project), "The need for additional activation procedure in carrier aggregation", 3GPP TSG-RAN WG2 #67bis R2-095874, 2009-10. 3GPP (3rd Generation Partnership Project), "Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN); Overall description", 3GPP TS 36.300 V9.0.0, 2009-06. 3GPP (3rd Generation Partnership Project), "Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) Medium Access Control (MAC) protocol specification", 3GPP TS 36.321 V9.1.0, 2009-12.
ところで、複数の周波数帯域を用いて通信を行うことができる無線通信システムでは、前述のようにトラヒックに応じて使用する周波数帯域の数を変更することが考えられる。しかし、上記非特許文献3に記載のような方法では、無線通信装置の間で通信が開始された後(ランダムアクセスの手続きが完了した後)に、改めて、通信を開始した周波数帯域以外の他の周波数帯域を使用できるようにする手続きを行うことになる。この方法では、通信開始前に他の周波数帯域を使用したいことが判明している場合(例えば、送信データ量が大きいことが判明している場合)などには、手続きが非効率的になってしまう。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、複数の周波数帯域の使用の制御を効率的に実行できるようにした無線通信装置、無線通信システムおよび無線通信方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、複数の周波数帯域を用いて他の無線通信装置と通信を行う無線通信装置が提供される。この無線通信装置は、受信部および制御部を有する。受信部は、他の無線通信装置に対するランダムアクセスの手続きの際に、第1の周波数帯域を用いて、第1の周波数帯域と異なる第2の周波数帯域で通信を行うようにする制御メッセージを、他の無線通信装置によってランダムアクセスの手続きの最後に送信されるメッセージとして受信する。制御部は、制御メッセージの受信に応じて、第2の周波数帯域を用いて、他の無線通信装置との間でデータ通信を行うよう制御する。
また、上記課題を解決するために、複数の周波数帯域を用いて他の無線通信装置と通信を行う無線通信装置が提供される。この無線通信装置は、制御部および送信部を有する。制御部は、第1の周波数帯域と異なる第2の周波数帯域を、他の無線通信装置によるデータ通信に用いる周波数帯域として選択する。送信部は、ランダムアクセスの手続きの際に、第1の周波数帯域を用いて、制御部が選択した第2の周波数帯域で通信を行うようにする制御メッセージを、ランダムアクセスの手続きの最後に送信されるメッセージとして他の無線通信装置に送信する。
また、上記課題を解決するために、複数の周波数帯域を用いて通信を行う無線通信システムが提供される。この無線通信システムは、第1および第2の無線通信装置を有する。第1の無線通信装置は、ランダムアクセスの手続きの際に、第1の周波数帯域を用いて、第1の周波数帯域と異なる第2の周波数帯域で通信を行うようにする制御メッセージを、ランダムアクセスの手続きの最後に送信されるメッセージとして送信する。第2の無線通信装置は、第1の周波数帯域を用いて第1の無線通信装置から制御メッセージを受信し、制御メッセージの受信に応じて、第2の周波数帯域を用いてデータ通信を行う。
また、上記課題を解決するために、複数の周波数帯域を用いて通信を行う第1および第2の無線通信装置を含む無線通信システムの無線通信方法が提供される。この無線通信方法では、第1の無線通信装置が、第2の無線通信装置によるランダムアクセスの手続きの際に、第1の周波数帯域を用いて、第1の周波数帯域と異なる第2の周波数帯域で通信を行うようにする制御メッセージを、ランダムアクセスの手続きの最後に送信されるメッセージとして第2の無線通信装置に送信する。第2の無線通信装置が、第1の周波数帯域を用いて第1の無線通信装置から制御メッセージを受信し、制御メッセージの受信に応じて、第2の周波数帯域を用いてデータ通信を行う。
上記無線通信装置、無線通信システムおよび無線通信方法によれば、複数の周波数帯域の使用の制御を効率的に実行できる。
本発明の上記および他の目的、特徴および利点は本発明の例として好ましい実施の形態を表す添付の図面と関連した以下の説明により明らかになるであろう。
第1の実施の形態の無線通信システムを示す図である。 第2の実施の形態の移動通信システムを示す図である。 競合型ランダムアクセスの手続きを示すシーケンス図である。 非競合型ランダムアクセスの手続きを示すシーケンス図である。 無線通信に用いるコンポーネントキャリアを示す図である。 基地局を示すブロック図である。 移動局を示すブロック図である。 第2の実施の形態の基地局処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の移動局処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の第1のランダムアクセス例を示す図である。 第2の実施の形態の第2のランダムアクセス例を示す図である。 第2の実施の形態の第3のランダムアクセス例を示す図である。 Msg0の第1のフォーマット例を示す図である。 Msg0の第2のフォーマット例を示す図である。 Msg0の第3のフォーマット例を示す図である。 Msg0の第1のサイズ調整例を示す図である。 Msg0の第2のサイズ調整例を示す図である。 Msg0の第3のサイズ調整例を示す図である。 第3の実施の形態の基地局処理を示すフローチャートである。 第3の実施の形態の移動局処理を示すフローチャートである。 第3の実施の形態の第1のランダムアクセス例を示す図である。 第3の実施の形態の第2のランダムアクセス例を示す図である。 第3の実施の形態の第3のランダムアクセス例を示す図である。 Msg2の第1のフォーマット例を示す図である。 Msg2の第2のフォーマット例を示す図である。 Msg2の第3のフォーマット例を示す図である。 第4の実施の形態の基地局処理を示すフローチャートである。 第4の実施の形態の移動局処理を示すフローチャートである。 第4の実施の形態の第1のランダムアクセス例を示す図である。 第4の実施の形態の第2のランダムアクセス例を示す図である。 第4の実施の形態の第3のランダムアクセス例を示す図である。
以下、本実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態の無線通信システムを示す図である。第1の実施の形態に係る無線通信システムは、無線通信装置1,2を含む。無線通信装置1,2は、複数の周波数帯域を用いて通信を行う。このような無線通信システムは、例えば、LTE−Aシステムとして実現できる。LTE−Aでは、複数の周波数帯域それぞれを、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)と呼ぶことがある。
無線通信装置1は、無線リソースの割り当て制御を行う。無線通信装置2は、無線通信装置1の制御のもと、無線通信装置1(または他の無線通信装置)との間でデータ通信を行う。例えば、無線通信装置1を基地局または中継局、無線通信装置2を加入者局として実現できる。または、無線通信装置1を基地局、無線通信装置2を中継局として実現してもよい。無線通信装置1,2は、固定無線通信装置でも移動無線通信装置でもよい。
無線通信装置1は、制御部1aおよび送信部1bを有する。制御部1aは、周波数帯域#1を、無線通信装置2がランダムアクセスの手続きに使用する周波数帯域として設定する。また、周波数帯域#2を無線通信装置2がデータ通信に用いる周波数帯域として選択する。送信部1bは、周波数帯域#1で、ランダムアクセスに関する制御メッセージを無線通信装置2に送信する。この制御メッセージには、周波数帯域#2を示す識別情報が挿入される。なお、複数の周波数帯域それぞれに、予め識別情報(例えば、一意な番号)が対応付けられている。
無線通信装置2は、受信部2aおよび制御部2bを有する。受信部2aは、周波数帯域#1で、ランダムアクセスに関する制御メッセージを無線通信装置1から受信する。制御部2bは、受信した制御メッセージに含まれる識別情報を確認し、識別情報が示す周波数帯域#2を用いてデータ通信を行うよう制御する。無線通信装置1のランダムアクセス先およびデータ通信相手は、例えば、無線通信装置1である。ただし、無線通信装置1から他の無線通信装置へハンドオーバをする場合には、ランダムアクセス先およびデータ通信相手は、ハンドオーバ先の無線通信装置である。
前述のように、無線通信装置2は、ランダムアクセスとして非競合型ランダムアクセスまたは競合型ランダムアクセスを実行できる。例えば、非競合型の場合、制御メッセージとして、ランダムアクセスプリアンブルの信号系列を指定するメッセージ(Msg0)、または、ランダムアクセスプリアンブル(Msg1)に対する応答であるランダムアクセスレスポンス(Msg2)を用いることが考えられる。競合型の場合、制御メッセージとして、ランダムアクセスレスポンスを用いることが考えられる。
なお、無線通信装置2は、識別情報を含む制御メッセージを周波数帯域#1で受信すると、その後のランダムアクセスの手続きを周波数帯域#2で継続するようにしてもよい。また、周波数帯域#2が非活性状態である場合、無線通信装置2は、識別情報を含む制御メッセージを受信した時点で、周波数帯域#2を活性状態に変更してもよい。また、無線通信装置1は、識別情報を含む制御メッセージを受信した時点で、周波数帯域#2を活性状態に変更してもよい。この場合、無線通信装置1,2は、周波数帯域#2を活性状態に変更するための制御メッセージを別途、送受信しなくてもよい。
このような第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線通信装置1により、周波数帯域#2が、無線通信装置2によるデータ通信に用いる周波数帯域として選択される。そして、ランダムアクセスの手続きの際に、周波数帯域#1において、周波数帯域#2を示す識別情報を含む制御メッセージが無線通信装置2に送信される。また、無線通信装置2により、ランダムアクセスの手続きの際に、周波数帯域#1において、周波数帯域#2を示す識別情報を含む制御メッセージが無線通信装置1から受信される。そして、識別情報が示す周波数帯域#2を用いてデータ通信が実行される。
これにより、ランダムアクセスの手続きの開始時に用いた周波数帯域#1と異なる周波数帯域#2の使用許可を、ランダムアクセスの手続きの間に無線通信装置2に与えることができる。すなわち、ランダムアクセスの手続き中に、クロスキャリアスケジューリングを実現できる。よって、ランダムアクセスの手続き後に別途、周波数帯域#2の使用許可を無線通信装置2に与える手続きを行わなくてよく、複数の周波数帯域の使用制御を効率的に実行できる。
以下の第2〜第4の実施の形態では、第1の実施の形態の無線通信方法をLTE−Aの移動通信システムに適用した場合について、更に詳細に説明する。ただし、第1の実施の形態の無線通信方法は、LTE−A以外の通信方式を用いた移動通信システムや、固定無線通信システムに適用することも可能である。
[第2の実施の形態]
図2は、第2の実施の形態の移動通信システムを示す図である。第2の実施の形態に係る移動通信システムは、基地局10、移動局20および中継局30を含む。この移動通信システムでは、最大で5つのコンポーネントキャリアを用いた無線通信が可能である。
基地局10は、移動局20と直接または中継局30経由で通信を行う無線通信装置である。基地局10は、上位局(図示せず)と有線で接続されており、有線区間と無線区間の間でユーザデータを転送する。基地局10は、基地局10と移動局20の間のリンクの無線リソースおよび基地局10と中継局30の間のリンクの無線リソースを管理する。
移動局20は、基地局10または中継局30にアクセスして無線通信を行う無線端末装置である。移動局20としては、例えば、携帯電話機や携帯型の情報端末装置を用いることができる。移動局20は、基地局10または中継局30に対してランダムアクセスを行って同期を確立し、その後、データの送信や受信を行う。
中継局30は、基地局10と移動局20との間でデータ送信を中継する無線通信装置である。中継局30は、固定通信装置でも移動通信装置でもよい。中継局30は、基地局10に対してランダムアクセスを行って同期を確立することがある。また、中継局30は、中継局30と移動局20の間のリンクの無線リソースを管理する。
以下の第2の実施の形態の説明では、基地局10と移動局20との間で行われるランダムアクセスの手続きについて述べる。基地局10と中継局30の間や中継局30と移動局20の間でも、同様のランダムアクセスの手続きを実行できる。
図3は、競合型ランダムアクセスの手続きを示すシーケンス図である。図3に示すシーケンスをステップ番号に沿って説明する。なお、ここでは1つのコンポーネントキャリアに閉じてランダムアクセスの手続きが行われる場合を考える。
(ステップS11) 移動局20は、上りリンク(UL)で送信するデータが発生すると、予め定義された複数通りの信号系列の中から任意の1つの信号系列を選択する。そして、選択した信号系列を含むランダムアクセスプリアンブル(Msg1)を、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access CHannel)を用いて基地局10に送信する。このとき、PRACH上では、複数の移動局が同じ信号系列のMsg1を送信すること、すなわち、ランダムアクセスが競合することが生じ得る。
(ステップS12) 基地局10は、PRACH上でMsg1を検出すると、移動局20のUL送信タイミングを測定すると共に、移動局20に対してUL無線リソースを割り当てる。そして、ULタイミングを同期させるための情報や割り当てたUL無線リソースを示す情報を含むランダムアクセスレスポンス(Msg2)を送信する。競合が生じている場合、Msg1を送信した移動局それぞれがMsg2を受信する。
(ステップS13) 移動局20は、Msg2を受信すると、基地局10が割り当てたUL無線リソースを用いて、移動局20の識別情報を含むスケジュールドトランスミッション(Msg3)を基地局10に送信する。競合が生じている場合、Msg1を送信した(すなわち、Msg2を受信した)移動局それぞれが、Msg3を送信する。この場合、同一無線リソース上で送信された複数のMsg3が干渉する。
(ステップS14) 基地局10は、ステップS12で割り当てたUL無線リソース上で、Msg3を検出する。Msg3に含まれる識別情報から、ランダムアクセスを行った移動局20を認識することができる。すると、基地局10は、移動局20を認識できたことを示すコンテンションレゾリューション(Msg4)を、移動局20に送信する。その後、基地局10と移動局20との間で同期が確立され、データ通信が可能となる。
ただし、競合が生じている場合には、Msg3から送信元の移動局の識別情報を抽出することができない。この場合、基地局10は、競合が生じたことを示すメッセージを送信する。当該メッセージを受信した移動局20は、ランダムな時間だけ待機した後、ステップS11に戻って、ランダムアクセスの手続きを再実行する。競合が解消されると、基地局10と移動局20との間で同期が確立され、データ通信が可能となる。
図4は、非競合型ランダムアクセスの手続きを示すシーケンス図である。図4に示すシーケンスをステップ番号に沿って説明する。なお、ここでは1つのコンポーネントキャリアに閉じてランダムアクセスの手続きが行われる場合を考える。
(ステップS21) 基地局10は、下りリンク(DL)で送信するデータが到着すると、予め定義された複数通りの信号系列の中から未使用の1つの信号系列を選択する。そして、選択した信号系列を指定する個別プリアンブル通知(Msg0)を、移動局20に送信する。このとき、基地局10は、複数の移動局に対して、同時期に同一の信号系列を割り当てないよう、排他制御を行う。
(ステップS22) 移動局20は、Msg0を受信してから一定時間(有効期限)内に、Msg0で指定された信号系列を含むMsg1を、PRACHを用いて基地局10に送信する。ここで、指定された信号系列は、有効期限内では移動局20に排他的に割り当てられるものであるため、ランダムアクセスの競合は生じない。
(ステップS23) 基地局10は、PRACH上でMsg1を検出すると、移動局20に対してUL無線リソースを割り当てる。そして、割り当てたUL無線リソースを示す情報を含むMsg2を、移動局20に送信する。その後、基地局10と移動局20との間でデータ通信が可能となる。競合が生じないため、非競合型ランダムアクセスでは、Msg3,Msg4を送受信しなくてよい。
競合型ランダムアクセスは、例えば、(1)移動局20が最初に基地局10にアクセスするとき、(2)無線リソースの割り当てを移動局20が基地局10に要求するときに実行され得る。非競合型ランダムアクセスは、例えば、(3)移動局20が基地局10からデータを受信する際に同期を確立するとき、(4)移動局20が他の基地局から基地局10にハンドオーバする際に基地局10と同期を確立するときに実行され得る。
ただし、非競合型ランダムアクセスが実行されるべき場面で(例えば、ハンドオーバ時や移動局20が基地局10からデータを受信する際に同期を確立するとき)、個別に割り当てる信号系列が基地局10で枯渇している場合は、個別プリアンブルを含まないMsg0が送受信される。この場合、競合型ランダムアクセスが実行され得る。また、ハンドオーバの場合、Msg0はハンドオーバ前の基地局が移動局20に送信する。なお、第2の実施の形態では、基地局10および移動局20が、非競合型ランダムアクセスの手続きを実行する場合を考える。
図5は、無線通信に用いるコンポーネントキャリアを示す図である。前述の通り、基地局10および移動局20は、最大で5つのコンポーネントキャリア(CC#1〜#5)を使用して無線通信を行うことができる。CC#1〜#5の帯域幅は、全て同じでもよいし異なっていてもよい。
CC#1〜#5には、それぞれ、3ビットのCI(Carrier Indicator)が識別情報として付与されている。0b000(0)はCC#1を示し、0b001(1)はCC#2を示し、0b010(2)はCC#3を示し、0b011(3)はCC#4を示し、0b100(4)はCC#5を示す。0b101(5)と0b110(6)は、使用しない値(予約値)である。0b111(7)は、後述するように、自コンポーネントキャリアを示すために用いることがある。
基地局10は、移動局毎にCC#1〜#5それぞれの状態を設定する。移動局20は、CC#1〜#5の状態に基づき、コンポーネントキャリア毎の無線受信処理を制御する。例えば、CC#1〜#5はその状態によって“Configured but Deactivated CC”、“Configured and Activated CC”および“PDCCH monitoring set”に分類することができる。
“Configured but Deactivated CC”は、現在はデータ通信に使用されていないが使用可能な状態(非活性状態)のコンポーネントキャリアである。移動局20は、非活性状態のコンポーネントキャリアでは、制御情報が送信される下りリンク物理制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control CHannel)と、データ信号が送信される下りリンク物理共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared CHannel)の何れも、モニタリングしなくてよい。すなわち、当該周波数帯域の無線受信処理を停止してよい。
“Configured and Activated CC”は、現在データ通信に使用されている状態(活性状態)のコンポーネントキャリアである。移動局20は、活性状態のコンポーネントキャリアでは、少なくとも、移動局20宛てのPDSCHについて無線受信処理を行う。
“PDCCH monitoring set”は、活性状態であり、且つ、移動局20宛てのPDCCHが設定される可能性のあるコンポーネントキャリアの集合である。移動局20は、この集合に含まれるコンポーネントキャリアでは、PDCCHをモニタリングする。PDCCHの信号の長さが一定でない場合、移動局20は、PDCCHをブラインド復号する。すなわち、取り得る信号の長さに応じて複数通りの復号を試すことで、制御情報を抽出する。なお、“PDCCH monitoring set”は“Configured and Activated CC”のサブセットと定義できるが、全ての“Configured and Activated CC”でPDCCHの受信処理を行うべき場合もある。この場合、“PDCCH monitoring set”と“Configured and Activated CC”は同じ集合を意味することになる。
なお、PDCCHが設定され得るコンポーネントキャリアは、移動局毎に異なってもよい。また、基地局10は、CC#1〜#5の一部をアンカーコンポーネントキャリア(ACC)に設定してもよい。ACCは、移動局がモニタリングすべきコンポーネントキャリアである。ACCが設定されている場合、“PDCCH monitoring set”には、少なくともACCが含まれる。ACCに設定するコンポーネントキャリアは、セル毎に指定してもよいし、移動局毎に指定してもよい。
なお、基地局10および移動局20は、双方向通信を行うために、時分割複信(TDD:Time Division Duplex)を用いてもよいし、周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)を用いてもよい。TDDを用いた場合、CC毎に1つの周波数帯域が設定される。FDDを用いた場合、CC毎にUL用の周波数帯域とDL用の周波数帯域のペアが設定される。後述するランダムアクセスの手続きは、UL用の周波数帯域とDL用の周波数帯域とを分ける場合と分けない場合の何れでも実行できる。
図6は、基地局を示すブロック図である。基地局10は、無線通信部11、スケジューラ12、有線通信部13、制御部14、制御プレーン部15、PDCCH制御部16、データプレーン部17およびRAR制御部18を有する。
無線通信部11は、移動局20および中継局30と無線通信を行う無線インタフェースである。無線通信部11は、移動局20または中継局30から受信した無線信号に対し、復調・復号を含む信号処理を行い、ユーザデータや制御情報を抽出する。また、移動局20または中継局30に送信するユーザデータや制御情報に対し、符号化・変調を含む信号処理を行い、無線送信する。
スケジューラ12は、制御部14からの指示に従って、移動局20および中継局30への無線リソースの割り当て(スケジューリング)を行う。例えば、スケジューラ12は、ランダムアクセスの手続きの際、移動局20にUL無線リソースを割り当て、割り当てたUL無線リソースを無線通信部11に通知する。
有線通信部13は、上位局と有線通信を行う通信インタフェースである。有線通信部13は、上位局から移動局20宛てのユーザデータを受信する。受信したユーザデータは、スケジューラ12によるスケジューリングのもと、移動局20に転送される。また、有線通信部13は、無線通信部11で抽出されたユーザデータを上位局に転送する。
制御部14は、無線通信部11、スケジューラ12および有線通信部13の処理を制御する。制御部14内に、制御プレーン部15とデータプレーン部17が設けられている。制御プレーン部15内には、PDCCH制御部16が設けられている。データプレーン部17内には、RAR制御部18が設けられている。
制御プレーン部15は、移動局20および中継局30との間の制御情報の送受信を制御する。すなわち、無線通信部11で抽出された制御情報を取得し、当該制御情報に応じた通信制御を行う。また、移動局20または中継局30に送信する制御情報を、無線通信部11に通知する。例えば、制御プレーン部15は、RRC(Radio Resource Control Protocol)の処理を行う。
PDCCH制御部16は、ランダムアクセスの手続き時のPDCCHシグナリングを制御する。すなわち、移動局20または中継局30にPDCCHで送信する個別プリアンブル通知(Msg0)に、どのような情報を含めるか決定する。例えば、データ通信に使用するコンポーネントキャリアのCIをMsg0に挿入することがある。
データプレーン部17は、移動局20および中継局30との間のユーザデータの送受信を制御する。例えば、データプレーン部17は、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)、RLC(Radio Link Control)プロトコルおよびMAC(Media Access Control)プロトコルの処理を行う。
RAR制御部18は、ランダムアクセスの手続き時のMACシグナリングを制御する。すなわち、移動局20または中継局30にPDSCHで送信するランダムアクセスレスポンス(Msg2)に、どのような情報を含めるか決定する。例えば、データ通信に使用するコンポーネントキャリアのCIをMsg2に挿入することがある。
図7は、移動局を示すブロック図である。移動局20は、無線通信部21、クロスキャリア設定部22、制御部23、制御プレーン部24、PDCCH制御部25、データプレーン部26およびRAR制御部27を有する。
無線通信部21は、基地局10および中継局30と無線通信を行う無線インタフェースである。無線通信部21は、基地局10または中継局30から受信した無線信号に対し、復調・復号を含む信号処理を行い、ユーザデータや制御情報を抽出する。また、基地局10または中継局30に送信するユーザデータや制御情報に対し、符号化・変調を含む信号処理を行い、無線送信する。
クロスキャリア設定部22は、制御部23からの指示に応じて、ランダムアクセスの手続きの際、無線通信部21が信号処理を行う周波数帯域(コンポーネントキャリア)の設定を行う。例えば、受信したMsg0またはMsg2にCIが含まれている場合、その後はCIが示すコンポーネントキャリアを用いてデータ通信を行えるよう設定する。なお、第2の実施の形態では、Msg0にCIが挿入されている場合を想定する。
制御部23は、無線通信部21およびクロスキャリア設定部22の処理を制御する。制御部23内に、制御プレーン部24とデータプレーン部26が設けられている。制御プレーン部24内には、PDCCH制御部25が設けられている。データプレーン部26内には、RAR制御部27が設けられている。
制御プレーン部24は、基地局10および中継局30との間の制御情報の送受信を制御する。すなわち、無線通信部21で抽出された制御情報を取得し、当該制御情報に応じた通信制御を行う。また、基地局10または中継局30に送信する制御情報を、無線通信部21に通知する。例えば、制御プレーン部24は、RRCの処理を行う。
PDCCH制御部25は、ランダムアクセスの手続き時のPDCCHシグナリングを制御する。すなわち、基地局10または中継局30からPDCCHで受信するMsg0を解析し、Msg0に含まれる情報に基づく処理を行う。例えば、Msg0にCIが挿入されている場合、CIが示すコンポーネントキャリアでPDSCHの受信処理を行える状態にする。受信処理の開始には、コンポーネントキャリアの活性化、受信したユーザデータを格納するバッファの割り当てなどが含まれ得る。
データプレーン部26は、基地局10および中継局30との間のユーザデータの送受信を制御する。例えば、PDCH、RLCおよびMACの処理を行う。
RAR制御部27は、ランダムアクセスの手続き時のMACシグナリングを制御する。すなわち、基地局10または中継局30からPDSCHで受信するMsg2を解析し、Msg2に含まれる情報に基づく処理を行う。例えば、Msg2にCIが挿入されている場合、CIが示すコンポーネントキャリアでPDSCHの受信処理を行える状態にする。
なお、中継局30にも、基地局10および移動局20と同様に、無線通信部や制御部を設けることができる。その場合、中継局30の制御部は、基地局10との間の無線通信に関しては、上記の移動局20の制御部23と同様の処理を行う。また、移動局20との間の無線通信の制御に関しては、上記の基地局10の制御部14と同様の処理を行う。
図8は、第2の実施の形態の基地局処理を示すフローチャートである。図8に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
(ステップS111) 制御部14は、移動局20についてのCC#1〜#5の状態を設定する。すなわち、前述の“Configured but Deactivated CC”、“Configured and Activated CC”および“PDCCH monitoring set”を特定する。
(ステップS112) 制御部14は、クロスキャリアスケジューリングを行うか否か判断する。すなわち、個別プリアンブル通知(Msg0)を送信するコンポーネントキャリア以外でデータ通信を行うか判断する。クロスキャリアスケジューリングを行うかは、例えば、移動局20に送信するデータのサイズや、Msg0を送信するコンポーネントキャリアの通信品質などに基づいて判断する。クロスキャリアスケジューリングを行わない場合、処理をステップS113に進める。行う場合、処理をステップS114に進める。
(ステップS113) PDCCH制御部16は、Msg0に含まれるCIフィールド(CIF)に0b111を設定する。このビット列は、Msg0が送信されるコンポーネントキャリアを用いてデータ通信を行うことを示している。なお、0b111に代えて、Msg0が送信されるコンポーネントキャリアを示す3ビットのCIを設定してもよい。そして、処理をステップS116に進める。
(ステップS114) 制御部14は、CC#1〜#5の中から、Msg0が送信されるコンポーネントキャリア以外に、データ通信に使用するコンポーネントキャリアを1つまたは複数選択する。コンポーネントキャリアは、例えば、移動局20に送信するデータのサイズや、CC#1〜#5の通信品質などに基づいて選択する。
(ステップS115) PDCCH制御部16は、Msg0に含まれるCIFに、ステップS114で選択されたコンポーネントキャリアを示す3ビットのCIFを設定する。なお、Msg0はステップS114で選択したコンポーネントキャリア毎に送信される。
(ステップS116) 無線通信部11は、ステップS113またはステップS115で設定されたCIFを含むMsg0を、“PDCCH monitoring set”に含まれるコンポーネントキャリアで移動局20に送信する。ステップS114で複数のコンポーネントキャリアが選択された場合、複数のMsg0が送信される。複数のMsg0は、同一の無線送信単位(例えば、同一サブフレーム)で送信してもよいし、異なる無線送信単位(例えば、異なるサブフレーム)に分散して送信してもよい。
(ステップS117) 制御部14は、Msg0で通知したコンポーネントキャリアが“Configured but Deactivated CC”(非活性状態)である場合、“Configured and Activated CC”(活性状態)に変更する。無線通信部11は、Msg0で通知したコンポーネントキャリアで移動局20からランダムアクセスプリアンブル(Msg1)を受信する。
(ステップS118) RAR制御部18は、CIFを含まないランダムアクセスレスポンス(Msg2)を生成する。無線通信部11は、Msg1が受信されたコンポーネントキャリアでMsg2を移動局20に送信する。その後、Msg1,Msg2の送受信に用いられたコンポーネントキャリアで、データ通信が行われる。
図9は、第2の実施の形態の移動局処理を示すフローチャートである。図9に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
(ステップS121) 制御部23は、CC#1〜#5の状態を設定する。すなわち、“Configured but Deactivated CC”、“Configured and Activated CC”および“PDCCH monitoring set”を特定する。無線通信部21は、“PDCCH monitoring set”に含まれるコンポーネントキャリアのPDCCHをモニタリングする。
(ステップS122) 無線通信部21は、“PDCCH monitoring set”に含まれるコンポーネントキャリアで、基地局10からMsg0を受信する。PDCCH制御部25は、Msg0に含まれるCIFを抽出する。複数のMsg0が受信された場合、Msg0毎にCIFを抽出する。
(ステップS123) PDCCH制御部25は、ステップS122で抽出したCIFが示すコンポーネントキャリアを特定し、そのコンポーネントキャリアでPDSCHの受信処理を行える状態にする。CIFが示すコンポーネントキャリアが“Configured but Deactivated CC”である場合、“Configured and Activated CC”に変更する。クロスキャリア設定部22は、信号処理を行う周波数帯域を設定する。
(ステップS124) 無線通信部21は、Msg0で指定されている信号系列を用いたMsg1を、CIFが示すコンポーネントキャリアのPRACHで基地局10に送信する。複数のMsg0が受信され、複数のコンポーネントキャリアがステップS123で特定された場合、特定されたコンポーネントキャリア毎にMsg1を送信する。複数のMsg1は、同一タイミングで送信してもよいし異なるタイミングで送信してもよい。
(ステップS125) 無線通信部21は、Msg1の送信に用いたコンポーネントキャリアで、基地局10からMsg2を受信する。RAR制御部27は、Msg2に含まれる情報に基づく処理を行う。その後、Msg1,Msg2の送受信に用いられたコンポーネントキャリアで、データ通信が行われる。
図10は、第2の実施の形態の第1のランダムアクセス例を示す図である。ここでは、移動局20にとって、CC#1,#2が“Configured and Activated CC”に設定され、CC#3〜#5が“Configured but Deactivated CC”に設定されているとする。また、“PDCCH monitoring set”はCC#1のみを含んでいるとする。
(ステップS131) 基地局10は、“PDCCH monitoring set”であるCC#1で、CIF=0b001を含むMsg0を移動局20に送信する。
(ステップS132) 移動局20は、CIF=0b001が示すCC#2でMsg1を基地局10に送信する。CC#2は“Configured and Activated CC”であるため、CC#2の状態変更を行わなくてよい。
(ステップS133) 基地局10は、Msg1を受信したCC#2で、Msg2を移動局20に送信する。その後、CC#2において、例えば、移動局20が基地局10にデータを送信する。
なお、無線信号の伝送特性はコンポーネントキャリア毎(周波数帯域毎)に異なることから、データ通信に使用するコンポーネントキャリアでMsg1,Msg2を送受信することは、データ通信の安定化を図る上で有効である。また、図10では説明の簡便化のためCC#1のみを“PDCCH monitoring set”としているが、何れのCCも“PDCCH monitoring set”となり得る。この場合、“PDCCH monitoring set”に設定されたCCからMsg0を送信できる。
図11は、第2の実施の形態の第2のランダムアクセス例を示す図である。ランダムアクセスの手続きの開始時におけるCC#1〜#5の状態は、図10と同じである。
(ステップS141) 基地局10は、“PDCCH monitoring set”であるCC#1で、CIF=0b010を含むMsg0を移動局20に送信する。CIF=0b010が示すCC#3は“Configured but Deactivated CC”であるため、CC#3を活性化させて“Configured and Activated CC”に変更しておく。
(ステップS142) 移動局20は、CIF=0b010が示すCC#3でMsg1を基地局10に送信する。このとき、移動局20は、基地局10と同様にCC#3を活性化させて“Configured and Activated CC”に変更する。
(ステップS143) 基地局10は、Msg1を受信したCC#3で、Msg2を移動局20に送信する。その後、CC#3において、例えば、移動局20が基地局10にデータを送信する。
なお、基地局10および移動局20は、Msg0,Msg1を送受信する手続き中に、CC#3の状態変更を行っている。すなわち、Msg0,Msg1が、CC#3の状態を変更するシグナリングの役割を兼ねている。よって、基地局10および移動局20は、CC#3の状態を変更するシグナリングを別途行わなくてよい。
図12は、第2の実施の形態の第3のランダムアクセス例を示す図である。ランダムアクセスの手続きの開始時におけるCC#1〜#5の状態は、図10と同じである。
(ステップS151) 基地局10は、“PDCCH monitoring set”であるCC#1で、CIF=0b001を含むMsg0を移動局20に送信する。
(ステップS152) 基地局10は、CC#1で、CIF=0b010を含むMsg0を移動局20に送信する。CIF=0b010が示すCC#3は“Configured but Deactivated CC”であるため、CC#3を活性化させて“Configured and Activated CC”に変更しておく。なお、2つのMsg0は同一タイミングで送信してもよい。
(ステップS153) 移動局20は、CIF=0b001が示すCC#2でMsg1を基地局10に送信する。
(ステップS154) 移動局20は、CIF=0b010が示すCC#3でMsg1を基地局10に送信する。このとき、移動局20は、基地局10と同様にCC#3を活性化させて“Configured and Activated CC”に変更する。なお、2つのMsg1は同一タイミングで送信してもよい。
(ステップS155) 基地局10は、CC#2において、Msg1を受信しMsg2を移動局20に送信する。その後、CC#2において、例えば、移動局20が基地局10にデータを送信する。
(ステップS156) 基地局10は、CC#3において、Msg1を受信しMsg2を移動局20に送信する。その後、CC#3において、例えば、移動局20が基地局10にデータを送信する。
なお、ステップS151で送信されるMsg0が指定する信号系列とステップS152で送信されるMsg0が指定する信号系列とは、同一でもよいし異なってもよい。すなわち、移動局20がステップS153で送信するMsg1とステップS154で送信するMsg1とは、同一の信号系列を用いたものでも異なる信号系列を用いたものでもよい。
以上説明したクロスキャリアスケジューリングの例は、基地局10が移動局20のCC#1〜#5の状態を認識していることを想定している。CC#1〜#5のうち一部のコンポーネントキャリアを基地局10または移動局20が使用できない事情がある場合、基地局10は、そのようなコンポーネントキャリアを除外して、データ通信に用いるコンポーネントキャリアを選択する。以上説明したクロスキャリアスケジューリングは、例えば、移動局20がコネクテッドモードまたはアイドルモードの状態から基地局10に対してランダムアクセスを行う際に実行し得る。
図13は、Msg0の第1のフォーマット例を示す図である。Msg0は、PDCCHで送信される制御メッセージである。Msg0は、フィールドとしてFlag,Local/Dist,Resource Block Assignment,Preamble Index,PRACH Mask Index,Carrier Indicator,CRCを含む。Resource Block Assignmentフィールドのビット長は、コンポーネントキャリアのDL帯域幅によって異なる。図13では、帯域幅をリソースブロック(RB)数によって表現している。100RBは20MHz幅に相当する。
Carrier Indicator以外のフィールドについては、例えば、"Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Multiplexing and channel coding"(3GPP, TS 36.212 V9.0.0, 2009-12)に説明が記載されている。第2の実施の形態では、Flagは1に固定し、Local/Distは0に固定し、Resource Block Assignmentは全て1に固定する。固定ビットを挿入してMsg0を長くすることで、誤り検出の精度が向上する。Preamble Indexは、Msg1に用いる信号系列を指定した情報である。PRACH Mask Indexは、Msg1の送信に使用される情報である。CRCは、Msg0の誤り検出に用いるパリティである。
Carrier Indicatorは、前述の通り、データ送信に用いるコンポーネントキャリアを指定するための3ビットのビット列である。図13の例では、PRACH Mask IndexフィールドとCRCフィールドの間に、Carrier Indicatorフィールドが挿入されている。なお、上記の文献“Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Multiplexing and channel coding”には、PRACH Mask IndexフィールドとCRCフィールドの間にPaddingフィールドを設けたフォーマットが記載されている。
図14は、Msg0の第2のフォーマット例を示す図である。図14のフォーマット例では、図13のフォーマット例でResource Block Assignmentフィールドに割り当てられていたビット列の先頭3ビットを、Carrier Indicatorフィールドに割り当てる。すなわち、Local/DistフィールドとResource Block Assignmentフィールドの間に、Carrier Indicatorフィールドが挿入されている。なお、PRACH Mask IndexフィールドとCRCフィールドの間にはPaddingフィールドが設けられる。Paddingは全て1に固定する。
図15は、Msg0の第3のフォーマット例を示す図である。図15のフォーマット例では、図13のフォーマット例でResource Block Assignmentフィールドに割り当てられていたビット列の末尾3ビットを、Carrier Indicatorフィールドに割り当てる。すなわち、Resource Block AssignmentフィールドとPreamble Indexの間に、Carrier Indicatorフィールドが挿入されている。
なお、図14,15のフォーマット例の他に、図13のフォーマット例でResource Block Assignmentフィールドに割り当てられていたビット列の途中3ビットを、Carrier Indicatorフィールドに割り当てる方法も考えられる。
ところで、上記フォーマット例では、Msg0のデータ長はコンポーネントキャリアのDL帯域幅によって異なる。そのため、データ長の異なる複数のMsg0がCC#1で送信されることが起こり得る。例えば、CC#2のDL帯域幅が20MHzでCC#3のDL帯域幅が10MHzであるとする。この場合、CC#2に対応するMsg0とCC#3に対応するMsg0とは、データ長が異なることになる。
一方、移動局20は、PDCCHをブラインド復号してMsg0を抽出する。そこで、ブラインド復号の負荷を軽減するため、DL帯域幅がコンポーネントキャリアによって異なっていてもMsg0のサイズが一定になるよう、サイズ調整を行うことが好ましい。更に、CIFの抽出を容易にするため、Msg0全体の中でのCIFの位置が一定になるようにすることが好ましい。
図16は、Msg0の第1のサイズ調整例を示す図である。図16のサイズ調整例は、図13に示したフォーマット例と対応している。このサイズ調整例では、Resource Block AssignmentフィールドとPreamble Indexフィールドの間に、DL帯域幅に応じた長さのPADDINGを挿入する。これにより、DL帯域幅に関係なくMsg0のサイズが一定になる。また、CIFの位置が一定であるため、Msg0の復号後、CIFを抽出して使用するコンポーネントキャリアを特定することが容易となる。更に、Preamble IndexフィールドとPRACH Mask Indexフィールドの位置も一定であるため、これらフィールドを参照してMsg1を生成することも容易となる。
図17は、Msg0の第2のサイズ調整例を示す図である。図17のサイズ調整例は、図14に示したフォーマット例と対応している。図16のサイズ調整例と同様、Resource Block AssignmentフィールドとPreamble Indexフィールドの間に、DL帯域幅に応じた長さのPADDINGを挿入する。これにより、DL帯域幅に関係なくMsg0のサイズが一定になると共にCIFの位置が一定になる。また、Preamble IndexフィールドとPRACH Mask Indexフィールドの位置も一定になる。
図18は、Msg0の第3のサイズ調整例を示す図である。図18のサイズ調整例は、図15に示したフォーマット例と対応している。このサイズ調整例では、Local/DistフィールドとResource Block Assignmentフィールドの間に、DL帯域幅に応じた長さのPADDINGを挿入する。これにより、DL帯域幅に関係なくMsg0のサイズが一定になると共にCIFの位置が一定になる。また、Preamble IndexフィールドとPRACH Mask Indexフィールドの位置も一定になる。
このような第2の実施の形態に係る移動通信システムによれば、基地局10は、Msg0を送信したコンポーネントキャリア以外のコンポーネントキャリアの使用許可を、Msg0を送信することで移動局20に与えることができる。すなわち、Msg0を用いてクロスキャリアスケジューリングを実現できる。よって、基地局10および移動局20は、コンポーネントキャリアの使用許可の手続きを別途行わなくてもよい。
更に、基地局10および移動局20は、Msg0,Msg1の送受信に伴い、非活性状態のコンポーネントキャリアを活性状態に変更する。よって、コンポーネントキャリアの状態変更の手続きを別途行わなくてもよい。このように、基地局10および移動局20は複数のコンポーネントキャリアの使用制御を効率的に実行できる。
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態について説明する。前述の第2の実施の形態との差異を中心に説明し、同様の事項については説明を省略する。第2の実施の形態では、Msg0を用いてクロスキャリアスケジューリングを実現したのに対し、第3の実施の形態では、Msg2を用いてクロスキャリアスケジューリングを実現する。
第3の実施の形態の移動通信システムは、図2に示した第2の実施の形態の移動通信システムと同様のシステム構成によって実現できる。また、第3の実施の形態の基地局および移動局は、図6,7に示した第2の実施の形態の基地局10および移動局20と同様のブロック構成によって実現できる。以下、図2,6,7で使用した符号を用いて、第3の実施の形態を説明する。
図19は、第3の実施の形態の基地局処理を示すフローチャートである。図19に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
(ステップS211) 制御部14は、移動局20についてのCC#1〜#5の状態を設定する。すなわち、前述の“Configured but Deactivated CC”、“Configured and Activated CC”および“PDCCH monitoring set”を特定する。
(ステップS212) PDCCH制御部16は、CIFを含まない個別プリアンブル通知(Msg0)を生成する。無線通信部11は、Msg0を“PDCCH monitoring set”に含まれるコンポーネントキャリアで移動局20に送信する。
(ステップS213) 無線通信部11は、Msg0の送信に用いたコンポーネントキャリアで、移動局20からランダムアクセスプリアンブル(Msg1)を受信する。
(ステップS214) 制御部14は、クロスキャリアスケジューリングを行うか判断する。すなわち、ランダムアクセスレスポンス(Msg2)を送信するコンポーネントキャリア以外でデータ通信を行うか判断する。クロスキャリアスケジューリングを行わない場合、処理をステップS215に進める。行う場合、処理をステップS216に進める。
(ステップS215) RAR制御部18は、Msg2に含まれるCIFに0b111を設定する。このビット列は、Msg2が送信されるコンポーネントキャリアを用いてデータ通信を行うことを示している。そして、処理をステップS218に進める。
(ステップS216) 制御部14は、CC#1〜#5の中から、Msg2が送信されるコンポーネントキャリア以外に、データ通信に使用するコンポーネントキャリアを1つまたは複数選択する。
(ステップS217) RAR制御部18は、ステップS216で選択されたコンポーネントキャリアを示す3ビットのCIFを設定する。なお、Msg2はステップS216で選択されたコンポーネントキャリア毎に送信される。
(ステップS218) 無線通信部11は、ステップS215またはステップS217で設定されたCIFを含むMsg2を、“PDCCH monitoring set”に含まれるコンポーネントキャリアで移動局20に送信する。ステップS216で複数のコンポーネントキャリアが選択された場合、複数のMsg2が送信される。制御部14は、Msg2で通知したコンポーネントキャリアが“Configured but Deactivated CC”(非活性状態)である場合、“Configured and Activated CC”(活性状態)に変更する。その後、Msg2で通知したコンポーネントキャリアで、データ通信が行われる。
図20は、第3の実施の形態の移動局処理を示すフローチャートである。図20に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
(ステップS221) 制御部23は、CC#1〜#5の状態を設定する。すなわち、“Configured but Deactivated CC”、“Configured and Activated CC”および“PDCCH monitoring set”を特定する。無線通信部21は、“PDCCH monitoring set”に含まれるコンポーネントキャリアのPDCCHをモニタリングする。
(ステップS222) 無線通信部21は、“PDCCH monitoring set”に含まれるコンポーネントキャリアで、CIFを含まないMsg0を基地局10から受信する。
(ステップS223) 無線通信部21は、Msg0で指定されている信号系列を用いたMsg1を、Msg0の送信に用いられたコンポーネントキャリアのPRACHで基地局10に送信する。
(ステップS224) 無線通信部21は、Msg1の送信に用いたコンポーネントキャリアで基地局10からMsg2を受信する。RAR制御部27は、Msg2に含まれるCIFを抽出する。複数のMsg2が受信された場合、Msg2毎にCIFを抽出する。
(ステップS225) RAR制御部27は、ステップS224で抽出したCIFが示す1または複数のコンポーネントキャリアを特定し、そのコンポーネントキャリアでPDSCHの受信処理を行える状態にする。CIFが示すコンポーネントキャリアが“Configured but Deactivated CC”である場合、“Configured and Activated CC”に変更する。クロスキャリア設定部22は、信号処理を行う周波数帯域を設定する。
(ステップS226) 無線通信部21は、ステップS225で特定したコンポーネントキャリアでデータ通信を行う。
図21は、第3の実施の形態の第1のランダムアクセス例を示す図である。ここでは、移動局20にとって、CC#1,#2が“Configured and Activated CC”に設定され、CC#3〜#5が“Configured but Deactivated CC”に設定されているとする。また、“PDCCH monitoring set”はCC#1のみを含んでいるとする。
(ステップS231) 基地局10は、“PDCCH monitoring set”であるCC#1で、Msg0を移動局20に送信する。
(ステップS232) 移動局20は、Msg0を受信したCC#1で、Msg1を基地局10に送信する。
(ステップS233) 基地局10は、Msg1を受信したCC#1で、CIF=0b001を含むMsg2を移動局20に送信する。なお、Msg2には、CC#2のUL周波数帯域についてのタイミング調整情報が含まれている。
(ステップS234) 移動局20は、CIF=0b001が示すCC#2において、例えば、基地局10にデータを送信する。なお、CC#2は“Configured and Activated CC”であるため、CC#2の状態変更を行わなくてよい。
図22は、第3の実施の形態の第2のランダムアクセス例を示す図である。ランダムアクセスの手続きの開始時におけるCC#1〜#5の状態は、図21と同じである。
(ステップS241) 基地局10は、“PDCCH monitoring set”であるCC#1で、Msg0を移動局20に送信する。
(ステップS242) 移動局20は、Msg0を受信したCC#1で、Msg1を基地局10に送信する。
(ステップS243) 基地局10は、Msg1を受信したCC#1で、CIF=0b010を含むMsg2を移動局20に送信する。CIF=0b010が示すCC#3は、“Configured but Deactivated CC”であるため、CC#3を活性化させて“Configured and Activated CC”に変更しておく。なお、Msg2には、CC#3のUL周波数帯域についてのタイミング調整情報が含まれている。
(ステップS244) 移動局20は、CIF=0b010が示すCC#3において、例えば、基地局10にデータを送信する。このとき、移動局20は、基地局10と同様にCC#3を活性化させて“Configured and Activated CC”に変更する。
図23は、第3の実施の形態の第3のランダムアクセス例を示す図である。ランダムアクセスの手続きの開始時におけるCC#1〜#5の状態は、図21と同じである。
(ステップS251) 基地局10は、“PDCCH monitoring set”であるCC#1で、Msg0を移動局20に送信する。
(ステップS252) 移動局20は、Msg0を受信したCC#1で、Msg1を基地局10に送信する。
(ステップS253) 基地局10は、Msg1を受信したCC#1で、CIF=0b001を含むMsg2を移動局20に送信する。なお、このMsg2には、CC#2のUL周波数帯域についてのタイミング調整情報が含まれている。
(ステップS254) 基地局10は、Msg1を受信したCC#1で、CIF=0b010を含むMsg2を移動局20に送信する。CIF=0b010が示すCC#3は、“Configured but Deactivated CC”であるため、CC#3を活性化させて“Configured and Activated CC”に変更しておく。なお、このMsg2には、CC#3のUL周波数帯域についてのタイミング調整情報が含まれている。
(ステップS255) 移動局20は、CIF=0b001が示すCC#2において、例えば、基地局10にデータを送信する。
(ステップS256) 移動局20は、CIF=0b010が示すCC#3において、例えば、基地局10にデータを送信する。このとき、移動局20は、基地局10と同様にCC#3を活性化させて“Configured and Activated CC”に変更する。
図24は、Msg2の第1のフォーマット例を示す図である。図24のフォーマット例では、Msg2は、3ビットのCarrier Indicator、6ビットのTiming Advance Command、20ビットのUL grantおよび16ビットのTemporary C-RNTIを含む。
Carrier Indicatorは、前述の通り、データ送信に用いるコンポーネントキャリアを識別する値である。Timing Advance Commandは、移動局20にUL送信タイミングを補正させる際の補正量を示す値である。UL grantは、移動局20に割り当てたUL無線リソースを示す情報である。Temporary C-RNTIは、基地局10が移動局20に動的に割り当てた識別子である。なお、Timing Advance Commandは、Carrier Indicatorが示すコンポーネントキャリアについての補正量を示す。よって、移動局20は、Timing Advance Commandを用いて、ランダムアクセスの手続き後のUL送信タイミングを調整する。
ここで、Timing Advance Commandについては、例えば、“Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Physical layer procedures”(3GPP TS 36.213 V9.0.1, 2009-12)に説明が記載されている。
上記文献では、Timing Advance Commandとして、タイミングのずれの絶対値と、現在の補正済みのタイミングを基準とした相対値の2種類が定義されている。絶対値は、最初にTiming Advance Commandが通知されるときや、前回通知されたTiming Advance Commandの有効期限が切れた場合に用いられる。相対値は、前回通知されたTiming Advance Commandの有効期限が切れていない場合に用いられる。絶対値は11ビット、相対値は6ビットで表現される。図24のフォーマット例は、相対値を用いることを想定している。
なお、このフォーマット例では、先頭の予約(Reserved)ビットを1に設定している。CIFを含まないMsg2の先頭のRビットは0に設定する。これにより、移動局20はCIFを含むMsg2であるか否かを容易に判別できる。
図25は、Msg2の第2のフォーマット例を示す図である。図25のフォーマット例では、Msg2は、11ビットのTiming Advance Command、20ビットのUL grant、3ビットのCarrier Indicatorおよび13ビットのTemporary C-RNTIを含む。このフォーマット例の場合、Timing Advance Commandとして絶対値を用いることが可能である。一方、図24の場合よりも、Temporary C-RNTIが3ビット少ない。基地局10は、13ビット以下で表現できる識別子を移動局20に割り当てることになる。
図26は、Msg2の第3のフォーマット例を示す図である。図26のフォーマット例では、Msg2は、11ビットのTiming Advance Command、20ビットのUL grant、16ビットのTemporary C-RNTIおよび3ビットのCarrier Indicatorを含む。このフォーマット例の場合、Timing Advance Commandとして絶対値を用いることが可能である。また、基地局10は、図25の場合よりも値の識別子を移動局20に割り当てることができる。ただし、図24,25のフォーマット例よりも、Msg2のサイズが大きくなる。なお、図26では末尾にCIFを設けているが、他の位置にCIFを挿入してもよい。
このような第3の実施の形態に係る移動通信システムによれば、基地局10は、Msg2を送信したコンポーネントキャリア以外のコンポーネントキャリアの使用許可を、Msg2を送信することで移動局20に与えることができる。すなわち、Msg2を用いてクロスキャリアスケジューリングを実現できる。よって、基地局10および移動局20は、コンポーネントキャリアの使用許可の手続きを別途行わなくてもよい。
更に、基地局10および移動局20は、Msg2の送受信に伴い、非活性状態のコンポーネントキャリアを活性状態に変更する。よって、コンポーネントキャリアの状態変更の手続きを別途行わなくてもよい。このように、基地局10および移動局20は、第2の実施の形態と同様、複数のコンポーネントキャリアの使用制御を効率的に実行できる。
[第4の実施の形態]
次に、第4の実施の形態について説明する。前述の第2,第3の実施の形態との差異を中心に説明し、同様の事項については説明を省略する。第4の実施の形態では、第3の実施の形態と同様に、Msg2を用いてクロスキャリアスケジューリングを実現する。ただし、第3の実施の形態では、非競合型ランダムアクセスの場合を考えたのに対し、第4の実施の形態では、競合型ランダムアクセスの場合を考える。
第4の実施の形態の移動通信システムは、図2に示した第2の実施の形態の移動通信システムと同様のシステム構成によって実現できる。また、第4の実施の形態の基地局および移動局は、図6,7に示した第2の実施の形態の基地局10および移動局20と同様のブロック構成によって実現できる。以下、図2,6,7で使用した符号を用いて、第4の実施の形態を説明する。
図27は、第4の実施の形態の基地局処理を示すフローチャートである。図27に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
(ステップS311) 制御部14は、移動局20についてのCC#1〜#5の状態を設定する。すなわち、前述の“Configured but Deactivated CC”、“Configured and Activated CC”および“PDCCH monitoring set”を特定する。
(ステップS312) 無線通信部11は、“PDCCH monitoring set”に含まれるコンポーネントキャリアで移動局20からランダムアクセスプリアンブル(Msg1)を受信する。Msg1に用いられる信号系列は、移動局20がランダムに選択したものである。
(ステップS313) 制御部14は、クロスキャリアスケジューリングを行うか判断する。クロスキャリアスケジューリングを行わない場合、処理をステップS314に進める。行う場合、処理をステップS315に進める。
(ステップS314) RAR制御部18は、Msg2に含まれるCIFに0b111を設定する。そして、処理をステップS317に進める。
(ステップS315) 制御部14は、CC#1〜#5の中から、Msg2が送信されるコンポーネントキャリア以外に、データ通信に使用するコンポーネントキャリアを1つまたは複数選択する。
(ステップS316) RAR制御部18は、ステップS315で選択されたコンポーネントキャリアを示す3ビットのCIFを設定する。なお、Msg2はステップS315で選択されたコンポーネントキャリア毎に送信される。
(ステップS317) 無線通信部11は、ステップS314またはステップS316で設定されたCIFを含むMsg2を、Msg1を受信したコンポーネントキャリアで送信する。ステップS315で複数のコンポーネントキャリアが選択された場合、複数のMsg2が送信される。
(ステップS318) 無線通信部11は、Msg2で通知したコンポーネントキャリアで移動局20からMsg3を受信する。このとき、制御部14は、Msg2で通知したコンポーネントキャリアが“Configured but Deactivated CC”(非活性状態)である場合、“Configured and Activated CC”(活性状態)に変更する。
(ステップS319) 無線通信部11は、Msg3が受信されたコンポーネントキャリアでMsg4を移動局20に送信する。その後、Msg3,Msg4の送受信に用いられたコンポーネントキャリアで、データ通信が行われる。
図28は、第4の実施の形態の移動局処理を示すフローチャートである。図28に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
(ステップS321) 制御部23は、CC#1〜#5の状態を設定する。すなわち、“Configured but Deactivated CC”、“Configured and Activated CC”および“PDCCH monitoring set”を特定する。無線通信部21は、“PDCCH monitoring set”に含まれるコンポーネントキャリアのPDCCHをモニタリングする。
(ステップS322) 無線通信部21は、ランダムに選択した信号系列を用いたMsg1を、“PDCCH monitoring set”に含まれるコンポーネントキャリアのPRACHで基地局10に送信する。
(ステップS323) 無線通信部21は、Msg1の送信に用いたコンポーネントキャリアで基地局10からMsg2を受信する。RAR制御部27は、Msg2に含まれるCIFを抽出する。複数のMsg2が受信された場合、Msg2毎にCIFを抽出する。
(ステップS324) RAR制御部27は、ステップS323で抽出したCIFが示す1または複数のコンポーネントキャリアを特定する。CIFが示すコンポーネントキャリアが“Configured but Deactivated CC”である場合、“Configured and Activated CC”に変更する。クロスキャリア設定部22は、信号処理を行う周波数帯域を設定する。
(ステップS325) 無線通信部21は、CIFが示すコンポーネントキャリアで、基地局10にMsg3を送信する。複数のMsg2が受信され、複数のコンポーネントキャリアがステップS324で特定された場合、特定されたコンポーネントキャリア毎にMsg3を送信する。複数のMsg3は、同一タイミングで送信してもよいし異なるタイミングで送信してもよい。
(ステップS326) 無線通信部21は、Msg3の送信に用いたコンポーネントキャリアで、基地局10からMsg4を受信する。その後、Msg3,Msg4の送受信に用いられたコンポーネントキャリアで、データ通信が行われる。
図29は、第4の実施の形態の第1のランダムアクセス例を示す図である。ここでは、移動局20にとって、CC#1,#2が“Configured and Activated CC”に設定され、CC#3〜#5が“Configured but Deactivated CC”に設定されているとする。また、“PDCCH monitoring set”はCC#1のみを含んでいるとする。
(ステップS331) 移動局20は、“PDCCH monitoring set”であるCC#1で、ランダムに選択した信号系列を用いたMsg1を基地局10に送信する。
(ステップS332) 基地局10は、Msg1を受信したCC#1で、CIF=0b001を含むMsg2を送信する。
(ステップS333) 移動局20は、CIF=0b001が示すCC#2で、Msg3を基地局10に送信する。
(ステップS334) 基地局10は、Msg3を受信したCC#2で、Msg4を移動局20に送信する。その後、CC#2において、例えば、移動局20が基地局10にデータを送信する。ただし、ランダムアクセスの競合が発生している場合、移動局20は、Msg1の送信からやり直す。
図30は、第4の実施の形態の第2のランダムアクセス例を示す図である。ランダムアクセスの手続きの開始時におけるCC#1〜#5の状態は、図29と同じである。
(ステップS341) 移動局20は、“PDCCH monitoring set”であるCC#1で、ランダムに選択した信号系列を用いたMsg1を基地局10に送信する。
(ステップS342) 基地局10は、Msg1を受信したCC#1で、CIF=0b010を含むMsg2を送信する。CIF=0b010が示すCC#3は“Configured but Deactivated CC”であるため、CC#3を活性化させて“Configured and Activated CC”に変更する。
(ステップS343) 移動局20は、CIF=0b010が示すCC#3でMsg3を基地局10に送信する。移動局20は、基地局10と同様にCC#3を活性化させて“Configured and Activated CC”に変更する。
(ステップS344) 基地局10は、Msg3を受信したCC#3で、Msg4を移動局20に送信する。その後、CC#3において、例えば、移動局20が基地局10にデータを送信する。
図31は、第4の実施の形態の第3のランダムアクセス例を示す図である。ランダムアクセスの手続きの開始時におけるCC#1〜#5の状態は、図29と同じである。
(ステップS351) 移動局20は、“PDCCH monitoring set”であるCC#1で、ランダムに選択した信号系列を用いたMsg1を基地局10に送信する。
(ステップS352) 基地局10は、Msg1を受信したCC#1で、CIF=0b001を含むMsg2を移動局20に送信する。
(ステップS353) 基地局10は、Msg1を受信したCC#1で、CIF=0b010を含むMsg2を移動局20に送信する。CIF=0b010が示すCC#3は“Configured but Deactivated CC”であるため、CC#3を活性化させて“Configured and Activated CC”に変更する。
(ステップS354) 移動局20は、CIF=0b001が示すCC#2で、Msg3を基地局10に送信する。
(ステップS355) 移動局20は、CIF=0b010が示すCC#3でMsg3を基地局10に送信する。このとき、移動局20は、基地局10と同様にCC#3を活性化させて“Configured and Activated CC”に変更する。
(ステップS356) 基地局10は、Msg3を受信したCC#2で、Msg4を移動局20に送信する。
(ステップS357) 基地局10は、Msg3を受信したCC#3で、Msg4を移動局20に送信する。
第4の実施の形態のMsg2のフォーマットとしては、第3の実施の形態で説明したフォーマット例を用いることができる。ただし、競合型ランダムアクセスでは、Msg2の送信時点で基地局10が移動局20を認識できていない可能性があるため、絶対値のTiming Advance Commandを送信できる図25,26のようなフォーマットを用いることが好ましい。また、同様の理由から、第4の実施の形態では、移動局20が全てまたは所定の複数のコンポーネントキャリアを使用可能であることが好ましい。
また、競合型ランダムアクセスの場合、複数の移動局が特定のコンポーネントキャリアを集中して使用しないよう負荷分散すること、セル間干渉を抑制するためにランダムアクセスの手続きに用いるコンポーネントキャリアを分散させること、競合確率を低下させるためMsg3の送信に用いるコンポーネントキャリアを分散させること、などを目的として、クロスキャリアスケジューリングを行うことも考えられる。
このような第4の実施の形態に係る移動通信システムによれば、第3の実施の形態と同様、基地局10はMsg2を用いてクロスキャリアスケジューリングを実現できる。よって、コンポーネントキャリアの使用許可の手続きを別途行わなくてもよい。更に、基地局10および移動局20は、Msg2,Msg3の送受信に伴い、非活性状態のコンポーネントキャリアを活性状態に変更する。よって、コンポーネントキャリアの状態変更の手続きを別途行わなくてもよい。このように、基地局10および移動局20は、第2,第3の実施の形態と同様、複数のコンポーネントキャリアの使用制御を効率的に実行できる。
上記については単に本発明の原理を示すものである。更に、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、本発明は上記に示し、説明した正確な構成および応用例に限定されるものではなく、対応する全ての変形例および均等物は、添付の請求項およびその均等物による本発明の範囲とみなされる。
1,2 無線通信装置
1a,2b 制御部
1b 送信部
2a 受信部

Claims (4)

  1. 複数の周波数帯域を用いて他の無線通信装置と通信を行う無線通信装置であって、
    前記他の無線通信装置に対するランダムアクセスの手続きの際に、第1の周波数帯域を用いて、前記第1の周波数帯域と異なる第2の周波数帯域で通信を行うようにする制御メッセージを、前記他の無線通信装置によって前記ランダムアクセスの手続きの最後に送信されるメッセージとして受信する受信部と、
    前記制御メッセージの受信に応じて、前記第2の周波数帯域を用いて、前記他の無線通信装置との間でデータ通信を行うよう制御する制御部と、
    を有することを特徴とする無線通信装置。
  2. 複数の周波数帯域を用いて他の無線通信装置と通信を行う無線通信装置であって、
    第1の周波数帯域と異なる第2の周波数帯域を、前記他の無線通信装置によるデータ通信に用いる周波数帯域として選択する制御部と、
    ランダムアクセスの手続きの際に、前記第1の周波数帯域を用いて、前記制御部が選択した前記第2の周波数帯域で通信を行うようにする制御メッセージを、前記ランダムアクセスの手続きの最後に送信されるメッセージとして前記他の無線通信装置に送信する送信部と、
    を有することを特徴とする無線通信装置。
  3. 複数の周波数帯域を用いて通信を行う無線通信システムであって、
    ランダムアクセスの手続きの際に、第1の周波数帯域を用いて、前記第1の周波数帯域と異なる第2の周波数帯域で通信を行うようにする制御メッセージを、前記ランダムアクセスの手続きの最後に送信されるメッセージとして送信する第1の無線通信装置と、
    前記第1の周波数帯域を用いて前記第1の無線通信装置から前記制御メッセージを受信し、前記制御メッセージの受信に応じて、前記第2の周波数帯域を用いてデータ通信を行う第2の無線通信装置と、
    を有することを特徴とする無線通信システム。
  4. 複数の周波数帯域を用いて通信を行う第1および第2の無線通信装置を含む無線通信システムの無線通信方法であって、
    前記第1の無線通信装置が、前記第2の無線通信装置によるランダムアクセスの手続きの際に、第1の周波数帯域を用いて、前記第1の周波数帯域と異なる第2の周波数帯域で通信を行うようにする制御メッセージを、前記ランダムアクセスの手続きの最後に送信されるメッセージとして前記第2の無線通信装置に送信し、
    前記第2の無線通信装置が、前記第1の周波数帯域を用いて前記第1の無線通信装置から前記制御メッセージを受信し、
    前記第2の無線通信装置が、前記制御メッセージの受信に応じて、前記第2の周波数帯域を用いてデータ通信を行う、
    ことを特徴とする無線通信方法。
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