JP5445935B2 - 画像形成装置及びこれに用いられる感光体の製造方法 - Google Patents
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Description
すなわち、現像ギャップに差異が存在すると、感光体表面上の静電潜像と現像剤担持体表面との間に形成される現像電界が、その現像ギャップの違いにより変化する。具体的には、現像ギャップが狭い箇所よりも現像ギャップが広い箇所の方が、現像電界が小さくなる。現像ギャップに違いが生じると、同じ静電潜像に対してのトナー付着量(現像量)が異なってくる現像ムラが発生し、最終的には可視像上において画像濃度ムラが生じる。よって、従来は、現像ムラを発生させる原因となる現像ギャップの変化が生じないように、現像ギャップを一定に維持することが重要であると考えられてきた。
これらの特許文献1,2に記載された画像形成装置では、現像剤担持体の回転軸が感光体の回転軸に対して変位可能に構成されている。そして、感光体表面の画像領域(静電潜像が形成され得る領域)の軸方向外側に存在する非画像領域に、現像剤担持体側に設けられた突き当て部材を当接させた状態で、感光体及び現像剤担持体が回転する。感光体表面の画像領域とこれに対向する現像剤担持体表面との間は、この突き当て部材によって離間状態が維持され、現像ギャップが形成される。この画像形成装置によれば、感光体の断面が真円でなくても、また感光体の回転軸が偏心していても、突き当て部材によって現像ギャップが一定に維持される。よって、上述したような感光体一回転周期に相当する周期的な現像ムラが発生しない。
このグラフに示すように、現像量は、現像電界が弱い領域では現像電界の強さが増すにつれて大きく増加する傾向にあるが、現像電界が強い領域では、静電潜像に付着したトナーが邪魔をして、トナーが静電潜像側へ移動しにくくなり、最終的にはトナーが静電潜像側へ移動できなくなって、現像量が飽和状態となる。また、現像量が飽和状態に近い状態であれば、記録材上に転移したトナー像はそのトナー層が十分に重なった状態となっているため、現像量に多少の違いがあっても、これを定着処理した後の画像濃度にほとんど違いが生じない。したがって、このように常に飽和現像が行われる状態で画像形成を行うことができれば、画像濃度ムラを十分に抑制できる。以下、このように画像濃度にほとんど違いが生じない範囲の現像量が得られる現像電界の下限値を、飽和現像電界値Aとし、この飽和現像電界値A[V/m]以上の現像電界で行われる現像を「飽和現像」という。
一般に、感光体表面の振れ量は、感光体回転軸方向において均一でなくバラツキがある。すなわち、感光体には、感光体回転軸方向において振れ量が相対的に大きい部分と小さい部分とが存在する。このように振れ量が感光体回転軸方向で違いが出る理由は、主に、感光体の製造工程や、感光体製造時の感光体の取り扱いなどによるものである。
具体例を挙げて説明すると、感光体を製造する場合、感光層を構成する電荷発生層や電荷輸送層あるいはその他の層(保護層など)を、リングコート、浸漬コート(ディッピングコート)、スプレーコートなどのコーティング方法により形成することが多い。中でも生産性の高さから浸漬コートが広く用いられている。この浸漬コートにより層形成する場合、例えば、円筒状の導電性支持体の円筒内部に塗工液が入り込まないように、導電性支持体を立てた浸漬姿勢時に上端側となる導電性支持体の端部をエアチャックなどで閉じ、円筒内部の空気が上端側から漏れないようにした上で、浸漬姿勢の導電性支持体を所定の深さまで塗工液中に浸漬する。このような複数層の層形成工程において、導電性支持体は、浸漬姿勢のまま、その上端側のみで保持された状態で、複数回の塗工、乾燥工程を繰り返すことになる。そして、このような複数層の層形成工程時においては、通常、浸漬姿勢の導電性支持体をその上端側を保持したまま移動させるため、その上端側には移動開始時及び移動停止時の加減速により曲げ力が加わる。このため、浸漬姿勢の導電性支持体の上端側は、その下端側と比較して、真円度が悪化しやすい。特に、低コスト化あるいは軽量化のために導電性支持体の肉厚を薄くした場合や、装置の小型化のために感光体の口径を小さくした場合には、真円度の悪化が顕著となる。このように、浸漬コートで感光体の層形成を行う場合には、浸漬姿勢の導電性支持体の上端側がその下端側よりも真円度が悪化しやすいため、この上端側に対応する端部側の方が他端側よりも振れ量が大きくなる。
なお、この具体例とは別の理由で、例えば感光体回転軸方向の中央領域が端部領域よりも振れ量が大きくなる、あるいは、逆に小さくなるといったことも起こり得る。
すなわち、感光体表面の振れによる現像ギャップの変化に起因した画像濃度ムラを、現像バイアスの調整により抑制しようとする従来の考え方では、振れ量が大きい部分でも現像電界が常に飽和現像電界値A以上となるように、高い現像バイアスを設定する必要がある。この場合、振れ量の小さい部分では、その現像電界が最低値であっても飽和現像電界値Aを大きく上回る過剰な現像電界が形成されることになる。そのため、振れ量の小さい部分では、常に必要以上のトナーが静電潜像に付着する事態が生じており、トナーの無駄な消費が定常的に発生しているのである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記感光体は、上記振れ量が回転軸方向一端側よりも他端側の方が大きくなっており、かつ、上記電荷輸送層の厚みが回転軸方向一端側よりも他端側の方が薄くなっていることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の画像形成装置において、上記感光体が有する振れ量の範囲は、5[μm]以上30[μm]以下であることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の画像形成装置において、上記感光体は、上記感光層の厚みの最大値をDmax[μm]とし、該感光層の厚みの最小値をDmin[μm]としたとき、下記の式(1)〜(3)のすべてを満たすようにものであることを特徴とするものである。
3[μm]≦Dmax−Dmin≦10[μm]・・・(1)
20[μm]≦Dmin・・・(2)
Dmax≦50[μm]・・・(3)
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記静電潜像形成手段は、画像の濃淡を表現するために、単位面積当たりに静電潜像が占める面積を調整する面積階調方式を採用するものであることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記静電潜像形成手段は、上記感光体の表面を帯電手段により所定の帯電電位に一様に帯電させた後に露光し、その露光部分の帯電電位を減衰させることにより該露光部分を静電潜像とするものであり、上記帯電手段として、上記感光体の表面に所定の帯電バイアスが印加された帯電ローラを接触または近接させて帯電させるものであることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記感光体の表面上の不要な付着物をクリーニングブラシにより除去するクリーニング手段を有することを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記感光体の表面を保護するための保護材を該感光体の表面に供給する保護材供給手段を有することを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、電荷発生層とこれよりも表面側に位置する電荷輸送層とからなる感光層を円筒状の導電性支持体上に備え、回転軸を中心に回転可能な感光体を製造する感光体の製造方法において、上記導電性支持体上に上記電荷発生層を形成する電荷発生層形成工程と、該電荷発生層の上に上記電荷輸送層を浸漬法により形成する電荷輸送層形成工程とを有し、上記電荷輸送層形成工程では、上記回転軸を中心に回転したときの当該感光体の表面の振れ量が感光体回転軸方向で相対的に小さい部分よりも大きい部分の方が薄くなるように、上記電荷輸送層を形成することを特徴とするものである。
感光体回転軸方向で振れ量が小さい部分を基準に現像電界が常に飽和現像電界値A以上となるように現像バイアスを低めに設定した場合、電荷輸送層の厚みが感光体回転軸方向において均一である従来の感光体では、感光体の静電容量が感光体回転軸方向で均一であるため、振れ量が大きい部分において現像電界が飽和現像電界値Aを下回る事態が生じてしまう。
本発明によれば、このように現像バイアスを低めに設定する場合でも、振れ量が大きい部分における電荷輸送層の厚みを薄くし、この部分の感光体の静電容量を振れ量が小さい部分よりも大きくすることができる。これにより、振れ量が大きい部分の現像電界を振れ量が小さい部分よりも強くすることができるので、振れ量が小さい部分を基準に現像バイアスを低めに設定しても、振れ量が大きい部分で現像電界が飽和現像電界値Aを下回ってしまう事態を抑制することができる。その結果、感光体全域において画像濃度ムラを抑制することができる。
しかも、本発明によれば、上記のように振れ量が小さい部分を基準に現像バイアスを低めに設定することが可能となるので、振れ量が小さい部分で過剰な現像電界が形成されることがなくなるため、消費電力の増大やトナーの無駄な消費も抑制される。
なお、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な実施形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されている。しかしながら、本発明は、以下の説明において本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。特に、本プリンタ100による画像形成プロセスはネガ−ポジプロセスであるが、これに限られない。
図2は、本プリンタ100を構成する4つの作像ユニットのうちの1つについて概略構成を説明するための模式図である。
このプリンタ100は、ドラム状の感光体1Y,1C,1M,1Kの周囲に、それぞれ保護材供給手段としての保護材塗布装置2、静電潜像形成手段を構成する帯電装置3及び露光装置30、現像手段としての現像装置5、中間転写ベルト60、クリーニング装置4が配置されている。符号の後に付されるY、C、M、Kは、それぞれ、イエロー、シアン、マゼンタ、黒用の部材であることを示す色分け符号であるが、以下の説明では各色共通の説明については、色分け符号を省略する場合がある。
転写後の感光体1の表面部分には、部分的に劣化した感光体用保護材や転写残トナー等が残存しているが、クリーニング部材41により清掃され、クリーニングされる。クリーニング部材41は、感光体回転方向に対して逆方向に摺擦するクリーニングブラシである。
感光体1に対向して配設された保護材塗布装置2は、感光体用保護材としての保護材21、保護材供給部材22、押圧力付与部材23、保護層形成部材24等から構成される。クリーニング装置4より表面の残留トナーや劣化した感光体用保護材が取り除かれた感光体表面へは、保護材供給部材22から、感光体用保護材21が供給され、保護層形成部材24により皮膜状の保護層が形成される。この際、感光体表面のうち電気的ストレスにより親水性が高くなっている部分に対して、感光体用保護材は、より良好な吸着性を持つため、一時的に大きな電気的ストレスが掛かり、感光体表面が部分的に劣化をし始めても、保護材の吸着により感光体自身の劣化の進行を防ぐことができる。
次に、本実施形態で使用される感光体1について説明する。
感光体1としては、円筒状の導電性支持体上に、電荷発生層とこれよりも表面側に位置する電荷輸送層とからなる感光層を有し、回転軸を中心に回転可能な感光体であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
感光体の機械的強度、耐磨耗性、耐ガス性、クリーニング性等の向上のため、感光層上に最表面層を設けることもできる。
また、感光層と導電性支持体との間には下引き層が設けられていてもよい。
また、下引き層の電荷注入抑止機能をより確実に行うためのブロッキング層が設けられていてもよい。
また、各層には必要に応じて可塑剤、酸化防止剤、レベリング剤等を適量添加することもできる。
3[μm] ≦ Dmax−Dmin ≦ 10[μm] ・・・(1)
20[μm] ≦ Dmin ・・・(2)
Dmax ≦ 50[μm] ・・・(3)
これらの関係を満たすと、長期間にわたり均等な可視像の形成を確実に安定して実現できるため、経時変動の小さい安定した画像形成機能を提供することができる。感光層厚みの差が3[μm]未満である場合には、感光層に使用する材料の誘電率によっては、十分に電界強度のばらつきを抑制することができない場合がある。一方、感光層厚みの差が10[μm]を超える場合には、露光部と非露光部(地肌部)との間の静電潜像コントラストを十分大きく取れないことがある。また、感光層の厚みが20[μm]未満の場合や50[μm]を超える場合であると、耐久性の低下や静電潜像解像度の低下を引き起こすことがある。
結着樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネ−ト、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、イソシアネート樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、熱硬化性アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
フェノール系化合物としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]クリコ−ルエステル、トコフェロール類などが挙げられる。
パラフェニレンジアミン類としては、例えば、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなどが挙げられる。
ハイドロキノン類としては、例えば、2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなどが挙げられる。
有機硫黄化合物類としては、例えば、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3’−チオジプロピオネートなどが挙げられる。
有機燐化合物類としては、例えば、トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなどが挙げられる。
酸化防止剤の添加量としては、添加する層の総質量に対して0.01質量%〜10質量%が好ましい。
白色顔料としては、特に制限はなく、例えば、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛等の金属酸化物が挙げられ、これらの中でも、導電性支持体からの電荷の注入防止性が優れる酸化チタンが特に好ましい。
樹脂としては、特に制限はなく、例えば、ポリアミド、ポリビニルアルコール、カゼイン、メチルセルロース等の熱可塑性樹脂;アクリル、フェノール、メラミン、アルキッド、不飽和ポリエステル、エポキシ等の熱硬化性樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
下引き層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.1[μm]〜10[μm]が好ましく、1[μm]〜5[μm]がより好ましい。
最表面層としては、特に制限はないが、例えば、感光層よりも機械的強度の高い高分子、高分子に無機フィラーを分散させたものが好ましい。
また、最表面層に用いる樹脂としては、特に制限はなく、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂のいずれであってもよいが、機械的強度が高く、クリーニングブレードとの摩擦による磨耗を抑える能力が極めて高い熱硬化性樹脂が好ましい。
最表面層は薄い厚みであれば、電荷輸送能力を有していなくても支障はないが、電荷輸送能力を有しない最表面層を厚く形成すると、感光体の感度低下、露光後電位上昇、残留電位上昇を引き起こしやすいため、最表面層中に前述の電荷輸送物質を含有させたり、最表面層に用いる高分子として電荷輸送能力を有するものを用いたりすることが好ましい。
このような観点から、最表面層の厚みとしては、0.1[μm]〜12[μm]が好ましく、1[μm]〜10[μm]がより好ましく、2[μm]〜8[μm]が特に好ましい
厚みが0.1[μm]未満であると、薄すぎてクリーニング部材との摩擦により部分的に消失しやすくなり、消失した部分から感光層の磨耗が進んでしまうことがあり、12[μm]を超えると、感度低下、露光後電位上昇、残留電位上昇が生じやすく、特に電荷輸送能力を有する高分子を用いる場合には、電荷輸送能力を有する高分子のコストが高くなってしまうことがある。
これらの高分子としては、特に制限はなく、熱可塑性樹脂であってもよいが、高分子の機械的強度を高めるため、多官能のアクリロイル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基等を持つ架橋剤により架橋し、熱硬化性樹脂とすることが好ましい。このようにすると最表面層の機械的強度は増大し、クリーニング部材との摩擦による磨耗を大幅に減少させることができる。
最表面層に電荷輸送能力を持たせる方法としては、特に制限はなく、最表面層に用いる高分子と電荷輸送物質を混合して用いる方法、電荷輸送能力を有する高分子を最表面層に用いる方法が挙げられるが、高感度で露光後電位上昇、残留電位上昇が少ない感光体を得ることができるため、後者の方法が好ましい。
このような電荷輸送能力を有するアクリル樹脂としては、構造式(i)の基を有する不飽和カルボン酸を重合させることにより機械的強度が高く、透明性にも優れ、電荷輸送能力も高い表面層を形成することができる。
また、単官能の構造式(i)の基を有する不飽和カルボン酸に多官能の不飽和カルボン酸、好ましくは3官能以上の不飽和カルボン酸を混合することで、アクリル樹脂は架橋構造を形成し、熱硬化性高分子となり、表面層の機械的強度は極めて高いものとなる。
多官能の不飽和カルボン酸には、構造式(i)の基を付加してもよいが、モノマーの製造コストが高くなってしまうため、多官能の不飽和カルボン酸には、構造式(i)の基を付加せず、光硬化性多官能モノマーを用いることが好ましい。
構造式(ii)及び構造式(iii)において、Ar1及びAr2は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、置換基を有していてもよいアリーレン基を表す。
構造式(ii)及び構造式(iii)において、Ar3及びAr4は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、置換基を有していてもよいアリール基を表す。
構造式(ii)及び構造式(iii)において、Xは、単結合、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいシクロアルキレン基、又は置換基を有していてもよいアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表す。
構造式(ii)及び構造式(iii)において、Zは、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアルキレンエーテル2価基、又は置換基を有していてもよいアルキレンオキシカルボニル2価基を表す。
構造式(ii)及び構造式(iii)において、m及びnは、それぞれ0〜3の整数を表す。
構造式(ii)及び構造式(iii)において、R1の置換基中、アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等が挙げられる。
構造式(ii)及び構造式(iii)において、R1の置換基中、アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等が挙げられる。
これらは、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基;メチル基、エチル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基等のアリールオキシ基;フェニル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基などにより置換されていてもよい。
これらR1の置換基のうち、水素原子、又はメチル基が特に好ましい。
縮合多環式炭化水素基としては、環を形成する炭素数が18個以下のものが好ましく、例えばペンタニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、as−インダセニル基、s−インダセニル基、フルオレニル基、アセナフチレニル基、プレイアデニル基、アセナフテニル基、フェナレニル基、フェナントリル基、アントリル基、フルオランテニル基、アセフェナントリレニル基、アセアントリレニル基、トリフェニレル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基などが挙げられる。
非縮合環式炭化水素基としては、例えばベンゼン、ジフェニルエーテル、ポリエチレンジフェニルエーテル、ジフェニルチオエーテル、ジフェニルスルホン等の単環式炭化水素化合物の1価基;ビフェニル、ポリフェニル、ジフェニルアルカン、ジフェニルアルケン、ジフェニルアルキン、トリフェニルメタン、ジスチリルベンゼン、1,1−ジフェニルシクロアルカン、ポリフェニルアルカン、ポリフェニルアルケン等の非縮合多環式炭化水素化合物の1価基;9,9−ジフェニルフルオレン等の環集合炭化水素化合物の1価基などが挙げられる。
複素環基としては、例えばカルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、オキサジアゾール、チアジアゾール等の1価基などが挙げられる。
金属酸化物としては、例えば酸化チタン、酸化錫、チタン酸カリウム、TiO、TiN、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化アンチモン等が挙げられる。その他の微粒子としては、耐摩耗性を向上する目的でポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、シリコーン樹脂、又はこれらの樹脂に無機材料を分散したものなどが挙げられる。
次に、感光体1の表面の振れ量の測定方法について説明する。
なお、本実施形態では、後述する感光体製造工程を経るために、感光体は、回転軸方向一端側から他端側に向けて振れ量が大きくなってしまう。この感光体表面の振れ量の軸方向差は、概ね、以下のようにして知ることができる。
まず、フランジまで組み込み、回転軸が確定した感光体1を、その回転軸を中心にゆっくりと回転させつつ、感光体表面を接触式または非接触式の位置固定した変位計で、周方向にスキャンし、変位量のプロファイルを得る。このプロファイルから感光体一周分の表面変位データを取得して、その最大値から最小値を引き、これを振れ量として得る。このようにして得られる振れ量を、回転軸方向の画像領域(静電潜像が形成され得る領域)内でほぼ等間隔に複数点、好ましくは10点以上取得して、感光体1の振れ量の軸方向差及び振れ量の大きさを確認する。
次に、静電潜像形成手段について説明する。
静電潜像形成手段は、感光体1の表面を露光することによ該感光体の感光層中の電荷発生層で電荷を発生させ、その露光部分を静電潜像として形成するものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。本実施形態の静電潜像形成手段は、感光体1の表面を一様に帯電させる帯電装置3と、感光体1の表面を像様に露光する露光装置30とから構成されている。
また、帯電装置3としては、交流成分を有する電圧を印加する電圧印加手段を有するものが好ましい。
現像手段は、感光体1に形成された静電潜像を、現像剤を用いて現像して可視像を形成する手段である。より詳しくは、現像剤を表面に担持した現像剤担持体としての現像ローラを感光体表面に対して現像ギャップを介して対向させ、その現像ギャップを介して対向する感光体表面上の静電潜像部分と現像ローラ表面部分との間に形成される現像電界により、現像ローラ上の現像剤(トナー)を感光体表面上の静電潜像に付着させて静電潜像を現像するものであれば、特に制限はない。
現像ローラは、現像剤を担持するとともに、感光体1との対向位置まで搬送する。感光体1と現像ローラとの間には隙間が形成されており、これが現像ギャップ11である。現像ギャップ11は、現像剤の汲み上げ量や、現像剤を現像ローラ上へ保持するための磁界の強さ、現像剤中のキャリアの磁化、現像ローラ回転速度等を考慮の上、略均等の間隙に調整して形成されるため、必ずしも特定できるものではないが、概ね、平均値として0.2〜0.4[mm]程度であることが好ましい。
現像ローラ50は、胴部にスリーブ51を有し、回転軸55によりベアリング13を介してスリーブ51が回転可能に支持され、他方、現像ローラ磁極固定軸56が軸支されている。
現像剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、トナーとキャリアからなる二成分現像剤である。
この平均円形度はトナー粒子の凹凸の度合いの指標であり、トナーが完全な球形の場合1.00を示し、表面形状が複雑になるほど平均円形度は小さな値となる。
まず、容器中の予め不純固形物を除去した水100[mL]〜150[mL]中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩)を0.1[mL]〜0.5[mL]加え、更に測定試料を0.1[g]〜0.5[g]程度加える。次いで、試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1分間〜3分間分散処理を行い、分散液濃度を3,000[個/μL]〜10,000[個/μL]として装置によりトナーの形状、粒度を測定する。
コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)が挙げられる。
まず、電解水溶液100[mL]〜150[mL]中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1[mL]〜5[mL]加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えば、ISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2[mg]〜20[mg]加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1分間〜3分間分散処理を行い、測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの質量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)を求めることができる。
ジアミン(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’ジアミノジフェニルメタン等);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミン等);及び脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等)などが挙げられる。
3価以上のポリアミン(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。
アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。
B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)から得られるケチミン化合物、オキサゾリン化合物などが挙げられる。
これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1及びB1と少量のB2の混合物である。
伸長停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミン等)、又はそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
(ii)としては、(i)のポリエステル成分と同様なポリオール(1)とポリカルボン酸(2)との重縮合物などが挙げられ、好ましいものも(i)と同様である。
また、(ii)は無変性のポリエステルだけでなく、ウレア結合以外の化学結合で変性されているものでもよく、例えばウレタン結合で変性されていてもよい。
(i)と(ii)は少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。
(ii)の水酸基価としては、5以上が好ましく、10〜120がより好ましく、20〜80が特に好ましい。水酸基価が5未満であると、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になることがある。
(ii)の酸価としては1〜30が好ましく、5〜20がより好ましい。酸価を持たせることで負帯電性となりやすい傾向がある。
結着樹脂の貯蔵弾性率としては、測定周波数20[Hz]において10,000[dyne/cm2]となる温度(TG’)が、100[℃]以上が好ましく、110[℃]〜200[℃]がより好ましい。温度(TG’)が100[℃]未満であると、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
まず、ポリオール(1)と、ポリカルボン酸(2)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150[℃]〜280[℃]に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を溜去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで、40[℃]〜140[℃]にて、これにポリイソシアネート(3)を反応させ、イソシアネート基を有するプレポリマー(A)を得る。更に(A)にアミン類(B)を0[℃]〜140[℃]にて反応させ、ウレア結合で変性されたポリエステルを得る。(3)を反応させる際及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。
なお、ウレア結合で変性されていないポリエステル(ii)を併用する場合は、水酸基を有するポリエステルと同様な方法で(ii)を製造し、これを(i)の反応完了後の溶液に溶解し、混合する。
トナーは、水系媒体中でイソシアネート基を有するプレポリマー(A)からなる分散体を、(B)と反応させて形成してもよいし、予め製造したウレア変性ポリエステル(i)を用いてもよい。水系媒体中でウレア変性ポリエステル(i)やプレポリマー(A)からなる分散体を安定して形成させる方法としては、水系媒体中にウレア変性ポリエステル(i)やプレポリマー(A)からなるトナー原料の組成物を加えて、せん断力により分散させる方法などが挙げられる。
分散体の粒径を2[μm]〜20[μm]にするためには高速せん断式が好ましい。
高速せん断式分散機を使用した場合、回転数としては、特に制限はないが、1,000[rpm]〜30,000[rpm]が好ましく、5,000[rpm]〜20,000[rpm]がより好ましい。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常、0.1分間〜5分間である。分散時の温度としては、通常、0[℃]〜150[℃]が好ましく、40[℃]〜98[℃]がより好ましい。高温な方が、ウレア変性ポリエステル(i)やプレポリマー(A)からなる分散体の粘度が低く、分散が容易な点で好ましい。
分散剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、界面活性剤、難水溶性の無機化合物分散剤、高分子系保護コロイド、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、界面活性剤が好ましい。
両性界面活性剤としては、例えば、アラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシン、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムベタイン等が挙げられる。
水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体としては、例えば、アクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等が挙げられる。
ビニルアルコール又はビニルアルコールとのエーテル類としては、例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル等が挙げられる。
ビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等が挙げられる。
アミド化合物又はこれらのメチロール化合物としては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド酸、又はこれらのメチロール化合物、などが挙げられる。クロライド類としては、例えば、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド等が挙げられる。
窒素原子若しくはその複素環を有するもの等ホモポリマー又は共重合体としては、例えば、ビニルビリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミン等が挙げられる。
ポリオキシエチレン系としては、例えば、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステル等が挙げられる。
セルロース類としては、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
分散安定剤を用いた場合は、塩酸等の酸によりリン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗する方法、酵素により分解する方法等によって、微粒子からリン酸カルシウム塩を除去することができる。
プレポリマー(A)100質量部に対する溶剤の使用量は、0質量部〜300質量部が好ましく、0質量部〜100質量部がより好ましく、25質量部〜70質量部が特に好ましい。溶剤を使用した場合は、伸長及び/又は架橋反応後、常圧又は減圧下にて加温し除去する。
反応温度としては0[℃]〜150[℃]が好ましく、40[℃]〜98[℃]がより好ましい。さらに必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
乳化分散体が噴霧される乾燥雰囲気としては、空気、窒素、炭酸ガス、燃焼ガス等を加熱した気体、特に使用される最高沸点溶媒の沸点以上の温度に加熱された各種気流が一般に用いられる。スプレイドライアー、ベルトドライアー、ロータリーキルンなどの短時間の処理で十分目的とする品質が得られる。
分級操作は液中でサイクロン、デカンター、遠心分離等により、微粒子部分を取り除くことができる。乾燥後に粉体として取得した後に分級操作を行ってもよいが、液体中で行うことが効率の面で好ましい。得られた不要の微粒子、又は粗粒子は再び混練工程に戻して粒子の形成に用いることができる。その際、不要の微粒子又は粗粒子はウェットの状態でも構わない。
用いた分散剤は得られた分散液からできるだけ取り除くことが好ましいが、先に述べた分級操作と同時に行うのが好ましい。
よって、個数平均粒径が0.1[μm]未満の着色剤の粒子は良好な色再現性と、定着画像を有するOHPシートの透明性に貢献する。
一方、個数平均粒径が0.5[μm]より大きな粒径の着色剤が多く存在していると、入射光の透過が阻害されたり、散乱されたりして、OHPシートの投影画像の明るさ及び彩かさが低下する傾向がある。
さらに、0.5[μm]より大きな粒径の着色剤が多く存在していると、トナー粒子表面から着色剤が脱離し、カブリ、ドラム汚染、クリーニング不良といった種々の問題を引き起こすことがある。
個数平均粒径が0.7[μm]より大きな粒径の着色剤は、全着色剤の10個数%以下が好ましく、5個数%以下がより好ましい。
この製法によると、得られるトナーに含有される着色剤粒子の粒径が小さくなるばかりでなく、粒子の分散状態の均一性が高くなるため、OHPによる投影像の色の再現性がより一層よくなる。
離型剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ポリオレフィンワッックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等);長鎖炭化水素(パラフィンワッックス、サゾールワックス等);カルボニル基含有ワックスなどが挙げられる。これらの中でも、カルボニル基含有ワックスが特に好ましい。
離型剤の溶融粘度としては、融点より20[℃]高い温度で、5[cps]〜1,000[cps]が好ましく、10[cps]〜100[cps]がより好ましい。溶融粘度が1,000[cps]を超えると、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果が乏しくなることがある。
離型剤のトナー中における含有量としては、0質量%〜40質量%が好ましく、3質量%〜30質量%がより好ましい。
樹脂微粒子としては、水性分散体を形成可能な樹脂であれば、特に制限はなく、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよいが、例えば、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、又はそれらの併用が好ましい。
無機微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などが挙げられる。
無機微粒子のトナーにおける添加量としては、0.01質量%〜5質量%が好ましく、0.01質量%〜2.0質量%がより好ましい。
流動化剤は、表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。
流動化剤としては、例えばシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが挙げられる。
クリーニング手段としては、感光体1の表面をクリーニングする手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、中でも、感光体1表面をクリーニングするためのクリーニングブラシを有することが好ましい。
一般に、感光体1のクリーニング方法としては、クリーニングブレードを用いた方法のほかに、感光体1上に残存するトナーと逆極性となるように電圧を印加したブラシを用いた、静電クリーニング方式が挙げられる。
クリーニング部材を用いたクリーニング手段では、一般的にクリーニング部材を感光体1の回転方向に対してトレーリング方向(カウンター方向)に当接し、感光体1上に残ったトナーを主とする残存成分を除去するが、このときクリーニング部材は感光体1に対して比較的強く当接するため、感光体1の導電性支持体の肉厚が薄くなると部分的に変形する恐れがある。
クリーニングブラシとしては、感光体1表面への機械的ストレスを抑制するためにはブラシ繊維は可撓性を有することが好ましい。可撓性のブラシ繊維の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えばポリオレフィン系樹脂(例えばポリエチレン、ポリプロピレン);ポリビニル系樹脂又はポリビニリデン系樹脂(例えばポリスチレン、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン);塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体;スチレン−アクリル酸共重合体;スチレン−ブタジエン樹脂;フッ素樹脂(例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン);ポリエステル;ナイロン;アクリル;レーヨン;ポリウレタン;ポリカーボネート;フェノール樹脂;アミノ樹脂(例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂)などが挙げられる。
なお、撓みの程度を調整するため、例えばジエン系ゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、エチレンプロピレンゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ヒドリンゴム、ノルボルネンゴム等を複合してもよい。
保護材供給手段としては、感光体表面を保護するための保護材を供給する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、本実施形態では保護材塗布装置2を用いている。
保護材供給手段を有することによって、クリーニングによる感光体表面維持を確実に行うばかりでなく、帯電時の電気的ストレスによる感光体表面劣化を保護材により抑制することができる。
バインダー樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えばPFA、PTFE、FEP、PVdF等のフッ素樹脂;フッ素系ゴム、メチルフェニルシリコーンエラストマー等のシリコーン系エラストマーなどが挙げられる。
特に、分子内の結合が、反応性が低く安定した飽和結合のみからなる、脂肪族飽和炭化水素、脂環式飽和炭化水素が好ましく、中でもノルマルパラフィン、イソパラフィンおよびシクロパラフィンといった炭化水素ワックスが、付加反応が生じ難く化学的に安定であり、実使用の大気中で酸化反応を生じにくいため、経時安定性の面で好ましい。
両親媒性の有機化合物は、主材料の持つ表面特性を大きく変化させることがあるため、その添加量としては、感光体用保護材の総質量に対して、0.01質量%〜3質量%程度であることが好ましく、0.05質量%〜2質量%程度であることがより好ましい。
1.予め、それぞれの比重を計測した各種の感光体用保護材の原材料の粉体を、所望の割合で十分に混合して、所望の充填率となる重量を計量する。
2.所定形状の型枠中に、計量した感光体用保護材原材料粉末を投入する。
3.押し型により投入した粉末を加圧しつつ、必要により加熱し、保護材成形体を作成する。この成形体を型枠から外し、感光体用保護材を得る。
4.その後、切削加工などにより、感光体用保護材の形状を整えてもよい。
転写手段は、可視像を記録材に転写する手段であるが、本実施形態のように、中間転写ベルト60を用い、中間転写ベルト上に可視像を一次転写した後、可視像を記録材上に二次転写する態様が好ましく、トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写ベルト上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、複合転写像を記録材上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
なお、記録材としては、特に制限はなく、公知の記録材(記録紙)の中から適宜選択することができる。
定着手段は、記録材に転写された可視像を定着させる手段であり、各色のトナーに対し記録材に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
定着手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好適である。
加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せ、等が挙げられる。
加熱加圧手段における加熱温度としては、通常、80[℃]〜200[℃]が好ましい。
なお、目的に応じて、定着手段と共にあるいはこれに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
ただし、本発明は、以下に説明する実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例中において使用する「部」は、すべて質量部を表わす。
本実施例1で用いる感光体1は、導電性支持体として、外径40[mm]、肉厚0.8[mm]のアルミニウムシリンダーを用いた。このアルミニウムシリンダー上に、下記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次、浸漬塗布、乾燥を繰り返すことにより、3.5[μm]の下引き層、0.2[μm]の電荷発生層、最も薄い部分で約30[μm]かつ最も厚い部分で約35[μm]の電荷輸送層を形成して、感光層を有する感光体1を得た。
下記組成の下引き層用塗工液をアルミニウムシリンダー上に浸漬塗布した後、120[℃]で25分間加熱乾燥して、3.5[μm]の下引き層を形成した。
アルキッド樹脂 6部
(ベッコゾール 1307−60−EL、大日本インキ化学工業社製)
メラミン樹脂 4部
(スーパーベッカミン G−821−60、大日本インキ化学工業社製)
酸化チタン(CR−EL、石原産業社製) 40部
メチルエチルケトン 200部
下記組成の電荷発生層用塗工液を下引き層上に浸漬塗布した後、120[℃]で20分間加熱乾燥して、0.2[μm]の電荷発生層を形成した。
オキソチタニウムフタロシアニン顔料 2部
ポリビニルブチラール 0.2部
(エスレックBM−S、積水化学工業(株)製)
テトラヒドロフラン 50部
下記組成の電荷輸送層用塗工液を電荷発生層上に浸漬塗布した後、135[℃]で20分間加熱乾燥して、電荷輸送層を形成した。浸漬塗布工程では、引き上げ速度を最初はゆっくりとし、徐々に上げることにより、塗工液の付着量が下端の方が多くなるように速度調整した。
<電荷輸送層用塗工液組成>
下記の化4にて示す構造式で表される電荷輸送物質(D−1) 10部
(パンライトTS−2050:帝人化成社製)
シリコーンオイル 0.002部
(KF−50、信越化学工業社製)
テトラヒドロフラン 100部
評価画像は、可視像の均一性を確認するために、600[dpi]、画素密度25%の2by2全面トーンのA4版プリント画像、並びに、600[dpi]、画素密度100%の全面ベタのA4版プリント画像とした。初期画像の均一性を目視で確認し、また、ドットの均一性を25倍のルーペで観察して、ランク評価を行った。
また、画素密度100%の全面ベタ画像とは、全面に画像を形成することを意味する。
画像の均一性の評価基準としては、目視の場合(2by2画像、全面ベタ画像)、拡大しての観察の場合(2by2画像)のそれぞれについて、以下に示す各基準により評価した。
なお、拡大して観察する場合、画像幅方向(現像ローラ軸方向)における両端部及び中央の3箇所で測定したドット径(面積基準円相当径)の、各測定箇所における平均値について最大値Rmax[μm]と最小値Rmin[μm]の比Rr(Rr=Rmin/Rmax)を取り、以下の基準により評価した。
◎:極めて優れている(全面にわたってムラが感知できないレベル)
○:実用上問題ないレベル(◎と並べて見るとわずかに周期ムラが感知できるレベル)
△:実用上許容できるレベル(◎と並べて見ると周期ムラが感知できるレベル)
×:使用不可(単独で明らかに周期ムラが感知できる)
◎:極めて優れている(全面にわたってムラが感知できないレベル)
○:実用上問題ないレベル(◎と並べて見るとわずかにムラが感知できるレベル)
△:実用上許容できるレベル(◎と並べて見るとムラが感知できるレベル)
×:使用不可(単独で明らかにムラが感知できる)
◎:極めて優れている(ドットが非常にそろっている;Rrが0.9以上)
○:実用上問題ないレベル(視野毎のドットの大きさに差異がある場所が少数ある;Rrが0.8以上0.9未満)
△:実用上許容できるレベル(視野毎のドットの大きさに差異がある場所がある;Rrが0.6以上0.8未満)
×:使用不可(複数領域のドットの大きさが明らかに異なる;Rrが0.6未満)
なお、A4版5%チャートとは、全面の画素密度が5%となるよう略均等にテキスト画像(文字画像)で構成したA4版チャートを出力することを意味する。
実施例2〜18及び比較例1〜4については、感光体1の振れ量と、感光層厚みの大小関係、並びに、感光層厚みのより好適な範囲を確認するため、電荷輸送層の塗工条件(浸漬、引き上げの速度条件、並びに、感光体水平移動時の加減速条件)を調整して、図6に示す膜厚とした以外は、実施例1と同様である。これらについても、実施例1と同様の評価を行った。その評価結果も図6に示してある。
実施例1と同様に、振れ量のより良好な範囲である実施例2〜3と、この範囲を外れる実施例4との比較により、感光体1の最大振れ量が、一定値以下の場合、より顕著な効果を有することを確認した。
実施例1と同様に、感光層厚みのより良好な範囲である実施例5〜13と、この範囲を外れる実施例14〜18との比較により、感光層厚みの上下限及びその差について、より画像品質が高い画像を安定して得られる、好ましい範囲が存在することを確認した。
実施例と比較例との比較より、振れ量に差がある感光体1の振れ量に対応した感光層膜厚(電荷輸送層の厚さ)を設定しなかった場合には、顕著な画像の不具合が発生し、品質的に不適な画像となることが確認された。これは、振れ量が小さい下端側を基準に現像バイアスを低めに設定したためである。すなわち、下端側では現像電界が常に飽和現像電界値A以上となり、常に飽和現像が実現されるが、振れ量が大きい上端側では現像電界が最小値を示すときには飽和現像電界値Aを下回って画像濃度の低下を引き起こしたため、これが画像濃度ムラとなって現れたためである。
なお、上述したが、仮に振れ量が大きい上端側を基準に現像バイアスを高めに設定したとすれば、上端側でも現像電界が常に飽和現像電界値A以上となり、常に飽和現像を実現することは可能ではある。しかしながら、この場合には、消費電力の増大やトナーの無駄な消費を引き起こし、画像濃度ムラよりも深刻な問題となる。
図中破線で示す直線は、振れ量が多い側と振れ量が小さい側の感光層の厚みが同じである地点を結んだものである。実施例は、すべて、振れ量が多い側の感光層の厚みが振れ量が小さい側よりも薄く形成されているため、すべての実施例は、図中破線よりも上側に布置される。一方、比較例は、振れ量が多い側の感光層の厚みが振れ量が小さい側と同じか又は厚く形成されているため、すべての比較例は図中破線以下に布置される。なお、図では、便宜上、実施例1、6〜18のみ記載してある。
図7において、評価結果が「○」以上となっている実施例は、図中直線Bで囲った範囲に集中していることが分かる。
本実施形態の感光体1は、電荷輸送層の厚みに偏差を持たせて感光層の厚みを感光体軸方向で偏らせている。参考例では、このような感光層の厚み偏差が画像品質に影響を与えないことを確認するためのものである。
本参考例では、感光体1の振れ量に偏差が無い場合における感光層厚さの左右差の画像品質への影響を確認するため、振れ量に偏りが無い感光体1を用い、図6に示した設定値としたこと以外は、実施例1と同様にして、参考例1〜2のプリンタを作製し、これらについて実施例1と同様の評価を行った。具体的には、参考例1〜2に係る感光体は、実施例1の感光体と同様の感光層厚みとなるように層形成を行う際に、上端のみを保持した状態では感光体を横方向に移動させずに、浸漬塗工が一工程終わるごとに、感光体の上下両端を支持した上で次工程に移動することを繰り返し、感光体保持部への横方向の力が極力かからないように、塗工、乾燥工程を繰り返して作成した。評価結果は、図6に示してある。
また、参考例2の結果より、現像ギャップを広めに調整して飽和現像にならないようにした場合には、感光層が厚い側で画像濃度がやや低く、画像品質の低下が生じた。
なお、振れ量に偏差が無い感光体1は、全く同じ条件で作成しても、その収率が50%以下であった。
より詳しくは、上記静電潜像形成手段が、感光体1の表面を帯電装置3により所定の帯電電位に一様に帯電させた後に露光装置30で露光し、その露光部分の帯電電位を減衰させることにより当該露光部分を静電潜像としており、感光体1は、その振れ量が相対的に小さい部分の電荷輸送層よりも大きい部分の電荷輸送層の方が薄くなっている。
特に、本実施形態においては、その製造工程で感光体の一方の端部を保持した状態で移動、停止を繰り返しながら層形成を行っているため、当該端部側の真円度が悪い。そのため、感光体1は、振れ量が回転軸方向一端側から他端側(塗工時の上端側)に向けて大きくなっている。よって、本実施形態の感光体1は、電荷輸送層の厚みが回転軸方向一端側から他端側(塗工時の上端側)に向けて薄くなっている。
なお、以下の説明では、上述した本実施形態の感光体における振れ量が大きい端部側の現像ギャップと同じように、現像ギャップが周期的に大きく変動しているものとし、その変動は図9に示すとおりであるとする。また、現像ローラに直流の現像バイアスを印加して現像を行うものとし、静電潜像の電位(露光部電位)と現像バイアスによる現像ローラ表面電位(現像バイアス電位)が変動しないものとする。
また、本実施形態において、感光体1は、感光層の厚みの最大値をDmax[μm]とし、感光層の厚みの最小値をDmin[μm]としたとき、下記の式(1)〜(3)のすべてを満たすようにすることが、図7に示したように望ましい。この条件を満たすことで、より画像濃度ムラの無い高品質な画像を形成することができる。
3[μm] ≦ Dmax−Dmin ≦ 10[μm] ・・・(1)
20[μm] ≦ Dmin ・・・(2)
Dmax ≦ 50[μm] ・・・(3)
2 保護材塗布装置
3 帯電装置
4 クリーニング装置
5 現像装置
6 転写装置
10 導電性支持体
11 現像ギャップ
12 感光層
14 回転軸
30 露光装置
50 現像ローラ
60 中間転写ベルト
100 プリンタ
200 給紙機構
Claims (9)
- 電荷発生層とこれよりも表面側に位置する電荷輸送層とからなる感光層を円筒状の導電性支持体上に備え、回転軸を中心に回転可能な感光体と、
該感光体の表面を帯電手段により所定の帯電電位に一様に帯電させた後に露光し、これにより該感光体の感光層中の電荷発生層で電荷を発生させて当該露光部分の帯電電位を減衰させ、該露光部分を静電潜像として形成する静電潜像形成手段と、
現像剤を表面に担持した現像剤担持体を該感光体表面に対して現像ギャップを介して対向させ、該現像ギャップを介して対向する感光体表面上の静電潜像部分と現像剤担持体表面部分との間に形成される現像電界により、該現像剤担持体上の現像剤を該感光体表面上の静電潜像に付着させて該静電潜像を現像する現像手段とを有し、
該静電潜像を現像して得られる感光体表面上の可視像を最終的に記録材上に転移させることにより、該記録材に画像を形成する画像形成装置において、
上記感光体における電荷輸送層の厚みを、上記回転軸を中心に回転したときの当該感光体の表面の振れ量が感光体回転軸方向で相対的に小さい部分よりも大きい部分の方が薄くなるようにしたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1の画像形成装置において、
上記感光体は、上記振れ量が回転軸方向一端側よりも他端側の方が大きくなっており、かつ、上記電荷輸送層の厚みが回転軸方向一端側よりも他端側の方が薄くなっていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2の画像形成装置において、
上記感光体が有する振れ量の範囲は、5[μm]以上30[μm]以下であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項3の画像形成装置において、
上記感光体は、上記感光層の厚みの最大値をDmax[μm]とし、該感光層の厚みの最小値をDmin[μm]としたとき、下記の式(1)〜(3)のすべてを満たすようにものであることを特徴とする画像形成装置。
3[μm] ≦ Dmax−Dmin ≦ 10[μm] ・・・(1)
20[μm] ≦ Dmin ・・・(2)
Dmax ≦ 50[μm] ・・・(3) - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
上記静電潜像形成手段は、画像の濃淡を表現するために、単位面積当たりに静電潜像が占める面積を調整する面積階調方式を採用するものであることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
上記静電潜像形成手段は、上記感光体の表面を帯電手段により所定の帯電電位に一様に帯電させた後に露光し、その露光部分の帯電電位を減衰させることにより該露光部分を静電潜像とするものであり、
上記帯電手段として、上記感光体の表面に所定の帯電バイアスが印加された帯電ローラを接触または近接させて帯電させるものであることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
上記感光体の表面上の不要な付着物をクリーニングブラシにより除去するクリーニング手段を有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
上記感光体の表面を保護するための保護材を該感光体の表面に供給する保護材供給手段を有することを特徴とする画像形成装置。 - 電荷発生層とこれよりも表面側に位置する電荷輸送層とからなる感光層を円筒状の導電性支持体上に備え、回転軸を中心に回転可能な感光体を製造する感光体の製造方法において、
上記導電性支持体上に上記電荷発生層を形成する電荷発生層形成工程と、
該電荷発生層の上に上記電荷輸送層を浸漬法により形成する電荷輸送層形成工程とを有し、
上記電荷輸送層形成工程では、上記回転軸を中心に回転したときの当該感光体の表面の振れ量が感光体回転軸方向で相対的に小さい部分よりも大きい部分の方が薄くなるように、上記電荷輸送層を形成することを特徴とする感光体の製造方法。
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