以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
なお、この実施の形態では、演出表示装置9における液晶表示の演出として演出図柄の変動表示を行う場合を示しているが、演出表示装置9で行われる演出は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、所定のストーリー性をもつ演出を実行して、大当り判定や変動パターンの決定結果にもとづいてストーリーの結果を表示するような演出を実行するようにしてもよい。例えば、プロレスやサッカーの試合や敵味方のキャラクタが戦うバトル演出を行うとともに、大当りであれば試合やバトルに勝利する演出を行い、はずれであれば試合やバトルに敗北する演出を行うようにしてもよい。また、例えば、勝敗などの結果を表示するのではなく、物語などの所定のストーリーを順に展開させていくような演出を実行するようにしてもよい。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(15R確変大当りや、10R確変大当り、2R確変大当りのいずれであるかに応じて表示色を異ならせてもよい。)で点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(15R確変大当りや、10R確変大当り、2R確変大当りのいずれであるかに応じて表示色を異ならせてもよい。)で点灯されたままになる。なお、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
また、演出表示装置9の左上方には、後述する大当り中予告演出に用いられるフラッシュ用ランプ110が設けられている。この実施の形態では、大当り遊技中の所定のタイミング(例えば、ラウンド10)において、既に保留記憶中に大当りとなるものが記憶されている場合には、フラッシュ用ランプ110をフラッシュさせるような態様で短時間点灯状態とする大当り中予告演出が実行される。従って、大当り遊技中の所定のタイミング(例えば、ラウンド10)でフラッシュ用ランプ110がフラッシュした場合には、大当り遊技終了後に再び大当りとなることが確定していることを認識することができる。なお、フラッシュ用ランプ110は、例えば、マルチカラーLEDを用いて構成され、白色や紫色、青色、黄色、虹色など様々な表示色で点灯可能である。
遊技盤6における下部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1特別図柄表示器8aの側方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの側方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。また、例えば、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順に並べて表示する保留記憶表示部が設けられるようにしてもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、この実施の形態では、後述するように、特別図柄の変動表示を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ560が変動時間を特定可能な変動パターンコマンドを送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100によって、受信した変動パターンコマンドで特定される変動時間に従って演出図柄の変動表示が制御される。そのため、変動パターンコマンドにもとづいて変動時間が特定されることから、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示とは、原則として同期して実行されるはずである。ただし、万一変動パターンコマンドのデータ化けなどが生じた場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識している変動時間と、演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識している変動時間との間にズレが生じる可能性がある。そのため、コマンドのデータ化けなどの不測の事態が生じた場合には、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示とが完全には同期しない事態が生じる可能性がある。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、左側には、モータ86の回転軸に取り付けられ、モータ86が回転すると移動する可動部材78が設けられている。この実施の形態では、可動部材78は、擬似連の演出や予告演出(可動物予告演出)が実行されるときに動作する。また、演出表示装置9の周囲の飾り部において、左右の下方には、モータ87の回転軸に取り付けられ、モータ87が回転すると移動する羽根形状の可動部材(以下、演出羽根役物という。)79a,79bが設けられている。この実施の形態では、演出羽根役物79a,79bは、予告演出(演出羽根役物予告演出)が実行されるときに動作する。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である高確率状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態。ただし、後述する高確率/低ベース状態を除く。)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
打球供給皿3を構成する部材においては、遊技者により操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。操作ボタン120には、遊技者が押圧操作をすることが可能な押しボタンスイッチが設けられている。なお、操作ボタン120は、遊技者による押圧操作が可能な押しボタンスイッチが設けられているだけでなく、遊技者による回転操作が可能なダイヤルも設けられている。遊技者は、ダイヤルを回転操作することによって、所定の選択(例えば演出の選択)を行うことができる。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、大当りとなった場合には、大当り遊技終了後にいわゆる確変状態に移行され、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。なお、この実施の形態では、大当りとなった場合には必ず確変状態に移行されるのであるが、大当りとなった場合に、確変状態以外にいわゆる時短状態に移行される場合もあるように遊技機を構成してもよい。この場合、時短状態においても高ベース状態に移行されるようにしてもよい。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25、フラッシュ用ランプ110、および枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、可動部材78を動作させるためにモータ86を駆動する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、演出羽根役物79a,79bを動作させるためのモータ87を駆動する。
また、演出制御用CPU101は、入力ポート107を介して、遊技者による操作ボタン120の押圧操作に応じて操作ボタン120からの信号を入力する。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDやランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDやランプを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLED/ランプドライバ352に入力される。LED/ランプドライバ352は、LEDやランプを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25やフラッシュ用ランプ110に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、高確率フラグ、高ベースフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(15R確変大当り、10R確変大当り、2R確変大当り、突然確変大当り、小当り、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14に移行する。なお、ステップS44において、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンド(図13参照)も送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた変動パターン種別や変動パターンを決定する抽選を行うことによって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態で示すように大当り種別が全て確変大当り(この実施の形態では、15R確変大当り、10R確変大当り、2R確変大当り、突然確変大当り)であるように構成する場合、小当りを設けなくてもよい。また、大当り種別が全て確変大当りである場合に小当りを設けるように構成する場合には、高確率状態に移行されるのみで高ベース状態を伴わない突然確変大当りを設けるようにすることが好ましい。ただし、この実施の形態では、後述するように、大当り遊技終了後71回目の変動表示の際に高確率/低ベース状態とするときにスーパーリーチとなる割合を高めているのであるが、このように高確率/低ベース状態となる突然確変大当りを設けるように構成する場合には、突然確変大当りによる大当り遊技を終了した後、71回転目の変動表示を終了するまで全ての変動表示において高確率/低ベース状態に制御された状態となるので、確変状態を終了するまでの全ての変動表示においてスーパーリーチとなる割合が高くなってしまう。従って、高確率/低ベース状態となる突然確変大当りを設けるように構成する場合には、高確率/低ベース状態であるときにスーパーリーチとなる割合を必ず毎回高めるのではなく、スーパーリーチとなる割合を高めるときと高めない(通常の割合のまま)ときとを設けるようにしてもよい。また、例えば、遊技状態(例えば、高確率フラグや高ベースフラグがセットされているか否か)を見るのではなく、大当り遊技後の変動表示の回数をカウントし、71回目の変動表示となったときにのみ、スーパーリーチとなる割合を高めるようにしてもよい。そのように構成すれば、高確率/低ベース状態となる突然確変大当りを設けた場合に、突然確変大当りによる大当り遊技を終了した後、確変状態を終了するまでの毎回の変動表示においてスーパーリーチの出現率が連続して高くなってしまう状態を防止することができる。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が1回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図6に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図6において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図6に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
なお、この実施の形態では、図6に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が32.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する15R確変大当り、10R確変大当り、2R確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、15R確変大当り、10R確変大当り、2R確変大当りである場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、突然確変大当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、小当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1に種別分けされている。また、はずれである場合には、リーチも特定演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴わないが特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも特定演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、ノーマルリーチおよび再変動1回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−6と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−7とに種別分けされている。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
なお、この実施の形態では、確変状態には、大当り抽選において大当りと決定される確率を高めた高確率状態に移行されるとともに、高ベース状態にも移行された状態であるある場合と、高確率状態にのみ移行され高ベース状態には移行されていない(低ベース状態である)状態である場合との2つのケースがあるが、いずれのケースの場合であっても、確変状態である場合には確変時大当り判定テーブルが用いられ、それ以外の場合に通常時大当り判定テーブルが用いられる。なお、後述するように、この実施の形態では、大当りとなると、大当り遊技終了後に高確率状態に移行されるとともに高ベース状態に移行される。そして、大当り終了後、変動表示を71回終了するまで確変状態が継続する。ただし、高ベース状態は、大当り終了後、変動表示を70回終了したときに終了して低ベース状態に移行され、高確率状態のみ変動表示を71回終了するまで継続される。従って、この実施の形態では、大当り終了後、70回目の変動表示を終了してから71回目の変動表示を終了するまでの間、高確率状態のみに移行され、高ベース状態には移行されていない(低ベース状態である)確変状態となる場合がある。
図8(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図8(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図8(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図8(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
なお、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りと決定するようにし、第2特別図柄の変動表示を行う場合には小当りを設けないようにしてもよい。この場合、図8(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルは設けなくてもよい。この実施の形態では、遊技状態が確変状態に移行されているときには主として第2特別図柄の変動表示が実行される。遊技状態が確変状態に移行されているときにも小当りが発生するようにし、確変となるか否かを煽る演出を行うように構成すると、現在の遊技状態が確変状態であるにもかかわらず却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。そこで、第2特別図柄の変動表示中は小当りが発生しないように構成すれば、遊技状態が確変状態である場合には小当りが発生しにくくし必要以上に確変に対する煽り演出を行わないようにすることができ、遊技者に煩わしさを感じさせる事態を防止することができる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する15R確変大当り、10R確変大当り、2R確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図8(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図8(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図8(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図8(D),(E)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図8(D)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図8(E)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して8個の判定値が割り当てられている(40分の8の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して2個の判定値が割り当てられている(40分の2の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態としての突然確変大当りと、該遊技価値よりも多い量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態としての15ラウンドの確変大当り「15R確変大当り」、10ラウンドの確変大当り「10R確変大当り」および2ラウンドの確変大当り「2R確変大当り」とに決定する場合があるとともに、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に高い割合で第1特定遊技状態とすることに決定する場合を示しているが、付与される遊技価値は、この実施の形態で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態または第2特定遊技状態いずれの場合であっても、大入賞口を15回開放したときに(この場合、第1特定遊技状態の場合には15ラウンド全てを終了し、第2特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出(いわゆるランクアップボーナスの演出)を実行するようにしてもよい。そして、第1特定遊技状態の場合には内部的に15ラウンド全てを終了していることから大当り遊技を終了し、第2特定遊技状態の場合には内部的に未消化のラウンドが残っていることから、大当り遊技が継続する(恰も15回開放の大当りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ようにしてもよい。
この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別として、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」および「突然確変大当り」がある。なお、この実施の形態では、大当り遊技において実行されるラウンド数が15ラウンド、10ラウンドおよび2ラウンドの3種類である場合を示しているが、大当り遊技において実行されるラウンド数は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、7ラウンドの大当り遊技に制御する7R確変大当りや、5ラウンドの大当り遊技に制御する5R確変大当りが設けられていてもよい。また、この実施の形態では、大当り種別が「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」および「突然確変大当り」の4種類である場合を示しているが、4種類にかぎらず、例えば、5種類以上の大当り種別を設けるようにしてもよい。また、逆に、大当り種別が4種類よりも少なくてもよく、例えば、大当り種別として2種類のみ設けられていてもよい。
「15R確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、高確率状態に移行されるとともに高ベース状態にも移行される。後述するステップS166〜S169参照)。そして、確変状態に移行した後、変動表示を70回終了すると高ベース状態が終了し(ステップS169,S144参照)、変動表示を71回終了すると高確率状態が終了する(ステップS167,S140参照)。
「10R確変大当り」とは、10ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、高確率状態に移行されるとともに高ベース状態にも移行される。後述するステップS166〜S169参照)。そして、確変状態に移行した後、変動表示を70回終了すると高ベース状態が終了し(ステップS169,S144参照)、変動表示を71回終了すると高確率状態が終了する(ステップS167,S140参照)。
「2R確変大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、高確率状態に移行されるとともに高ベース状態にも移行される。後述するステップS166〜S169参照)。そして、確変状態に移行した後、変動表示を70回終了すると高ベース状態が終了し(ステップS169,S144参照)、変動表示を71回終了すると高確率状態が終了する(ステップS167,S140参照)。
なお、「2R確変大当り」は、後述する「突然確変大当り」と同様に大入賞口の開放回数が2回(2ラウンド)のみ許容される大当りであるが、「突然確変大当り」と異なり、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が長い(この実施の形態では29秒)。従って、後述する「突然確変大当り」の場合には、大当り遊技中に遊技球が大入賞口に入賞することは殆ど期待できないのであるが、「2R確変大当り」となった場合には、大入賞口の開放回数は少ないものの大当り遊技中に遊技球が大入賞口に入賞することを期待することができる。
また、「突然確変大当り」とは、「15R確変大当り」や「10R確変大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。また、「15R確変大当り」や、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」では、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が29秒と長いのに対して、「突然確変大当り」では1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が0.1秒と極めて短く、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞することは殆ど期待できない。そして、この実施の形態では、その突然確変大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行される(この実施の形態では、高確率状態に移行されるとともに高ベース状態にも移行される。後述するステップS166〜S169参照)。そして、確変状態に移行した後、変動表示を70回終了すると高ベース状態が終了し(ステップS169,S144参照)、変動表示を71回終了すると高確率状態が終了する(ステップS167,S140参照)。
なお、前述したように、この実施の形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。なお、この実施の形態で示すように大当り種別が全て確変大当り(この実施の形態では、15R確変大当り、10R確変大当り、2R確変大当り、突然確変大当り)であるように構成する場合、小当りを設けなくてもよい。また、大当り種別が全て確変大当りである場合に小当りを設けるように構成する場合には、高確率状態に移行されるのみで時短状態を伴わない突然確変大当りを設けるようにすることが好ましい。ただし、この実施の形態では、後述するように、大当り遊技終了後71回目の変動表示を実行するときにスーパーリーチとなる割合を高めているのであるが、小当りおよび時短状態を伴わない突然確変大当りを設けるように構成する場合には、71回目の変動表示においてスーパーリーチとなる割合を必ず毎回高めるのではなく、スーパーリーチとなる割合を高めるときと高めない(通常の割合のまま)ときとを設けるようにしてもよい。そのように構成すれば、大当り終了後71回目の変動表示でスーパーリーチの出現率が永久的に高くなってしまう状態を防止することができる。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図9(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「10R確変大当り」や「2R確変大当り」である場合に用いられる図9(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「15R確変大当り」である場合に用いられる図9(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、図9(A),(B)に示すように、この実施の形態では、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」または「2R確変大当り」である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が150〜251であれば、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、スーパーリーチ大当りについて、擬似連を伴う変動パターン種別(スーパーPA3−3、スーパーPA3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)と、擬似連を伴わない変動パターン種別(スーパーPB3−3、スーパーPB3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)とに分けてもよい。この場合、10R/2R確変大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aおよび15R確変大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bの両方において、スーパーリーチかつ擬似連を伴う変動パターン種別と、スーパーリーチかつ擬似連を伴わない変動パターン種別とが割り当てられることになる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて突然確変大当り状態に制御する場合には、15R確変大当りや10R確変大当り、2R確変大当りによる大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図9(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図9(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図10(A)〜(D)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Dを示す説明図である。このうち、図10(A)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aを示している。また、図10(B)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bを示している。また、図10(C)は、遊技状態が確変状態のうちの高確率/高ベース状態(大当り終了後、70回目の変動表示を終了するまでの状態)である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを示している。また、図10(D)は、遊技状態が確変状態のうちの高確率/低ベース状態(大当り終了後、70回目の変動表示を終了してから71回目の変動表示を終了するまでの状態)である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Dを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Dは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図10(C),(D)に示すように、この実施の形態では、確変状態である場合であっても、大当り終了後、最後の71回目の変動表示が行われる場合には、それ以前の70回目の変動表示が行われる場合までと比較して、スーパーリーチを伴う変動パターンが選択される割合が高い。そのようにすることによって、この実施の形態では、確変状態が終了する最後の変動表示では高い確率でスーパーリーチの変動表示を行うようにすることによって、確変状態終了時における遊技者の大当りに対する期待感を高めている。なお、最後の71回目の変動表示だけにかぎらず、例えば、確変状態が終了する所定回数前(例えば、5回前)の変動表示から最終回の変動表示にわたってスーパーリーチとなる割合を高めるなど、複数回の変動表示にわたって高い確率でスーパーリーチの変動表示を行うようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、大当り終了後、高確率状態については71回目の変動表示が終了するまで継続するようにし、高ベース状態については70回目の変動表示が終了するまで継続するようにすることによって、確変状態最後の71回目の変動表示においては高確率/低ベース状態に制御されている場合を示しているが、高ベース状態についても71回目の変動表示が終了するまで継続するようににし、確変状態最後の71回目の変動表示においても高確率/高ベース状態に制御されているようにしてもよい。ただし、このように制御すると、この実施の形態では、後述するように、変動パターン設定処理において高確率フラグや高ベースフラグの状態によって、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C,135Dを選択しているのであるが(ステップS95,S96,S100,S101参照)、確変状態最後の71回目の変動表示でも高確率/高ベース状態のままであることから、このようにフラグの状態を確認してはずれ用変動パターン種別判定テーブル135C,135Dを選択することができなくなる。そこで、このように、確変状態最後の71回目の変動表示においても高確率/高ベース状態に制御する場合には、後述する高確率回数カウンタや高ベース回数カウンタの値を確認し、カウンタの値が残り1回となっていれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135Dを選択するようにし、カウンタの値がまだ2以上であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを選択するようにしてもよい。
また、確変状態が終了する所定回数前(例えば、5回前)の変動表示から最終回の変動表示にわたってスーパーリーチとなる割合を高めるように構成する場合、例えば、大当り終了時に後述する高確率回数カウンタや高ベース回数カウンタに75回をセットするようにし(例えば、高確率回数カウンタおよび高ベース回数カウンタの両方に75をセットして、75回の変動表示を終了するまで高確率/高ベース状態が継続するようにしてもよく、高確率回数カウンタに75をセットし、高ベース回数カウンタに70をセットして、確変状態が終了する5変動前から最終回の変動表示までは高確率/低ベース状態に制御するようにしてもよい。なお、確変状態が終了する5変動前から最終回の変動表示までは高確率/低ベース状態に制御する場合には、この実施の形態で示したものと同様の制御に従い、高確率フラグや高ベースフラグを確認することによって、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C,135Dを選択するようにしてもよい(ステップS95,S96,S100,S101参照)。)、変動表示の開始時に、高確率回数カウンタや高ベース回数カウンタの値が残り所定数(例えば5)以内となっているか否か(確変状態の残り回数が所定回数以内となっているか否か)を確認し、所定数(例えば5)以内となっていれば、図10(D)に示すスーパーリーチの割合を高めたはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Dを選択するようにし、カウンタの値がまだ所定数(例えば5)より多ければ、図10(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを選択するようにしてもよい。なお、確変状態が終了する所定回数前(例えば、5回前)の変動表示からスーパーリーチとなる割合を高めるように構成する場合の制御方法は、この実施の形態に示したものにかぎらず、例えば、高確率回数カウンタには、この実施の形態と同様に71をセットし、逆に高ベース回数カウンタに66をセットすることによって、確変状態が終了する5変動前から最終回の変動表示までは高確率/低ベース状態に制御するようにし、高確率回数カウンタの値が残り5以内となっているか否かを確認することによって、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C,135Dを選択するようにしてもよい。また、大当り後の変動回数を高確率回数カウンタや高ベース回数カウンタのカウント値にもとづいて判断するのではなく、他のカウンタを用いて判断するようにしてもよい。例えば、大当り遊技終了後の変動回数をカウントするカウンタを設けるようにし、そのカウンタのカウント値が所定範囲(例えば、71〜75または66〜71。)であるか否かを確認することによって、確変状態が終了する5変動前から最終回の変動表示までの間であるか否かを判定し、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C,135Dを選択するようにしてもよい(なお、確変状態が終了する最終回の変動表示1回のみスーパーリーチの選択割合を高めるように構成する場合にも同様に構成してもよく、例えば、大当り遊技終了後の変動回数をカウントするカウンタの値が例えば71となった場合にはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Dを選択するように構成してもよい)。また、確変状態が終了する所定回数前(例えば、5回前)の変動表示から最終回の変動表示が終了するまでを高確率/低ベース状態に制御するように構成する場合には、この実施の形態と同様に、変動パターン設定処理において高確率フラグや高ベースフラグの状態によって、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C,135Dを選択するようにしてもよい(ステップS95,S96,S100,S101参照)。
なお、図10に示す例では、遊技状態が高ベース状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで別々のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135B〜135Dを用いる場合を示しているが、高ベース状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、図10(C)に示す例では、合算保留記憶数にかかわらず共通の高ベース用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを用いる場合を示しているが、高ベース用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Bとの2種類のテーブルを用いる場合を示しているが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0〜2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば3以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。また、このような場合であっても、特定の可変表示パターンとしてのスーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別に対して共通の判定値を割り当てるように構成すればよい。
なお、「特定の演出態様」とは、スーパーリーチを伴う変動パターンなど、少なくとも大当りに対する期待度が高く設定され、遊技者に大当りに対する期待感を抱かせることができる変動パターン種別、変動パターンのことである。また、「大当りに対する期待度(信頼度)」とは、その特定の演出態様による可変表示(例えば、スーパーリーチを伴う変動表示)が実行された場合に大当りが出現する出現率(確率)を示している。例えば、スーパーリーチを伴う変動表示が実行される場合の大当り期待度は、(大当りと決定されている場合にスーパーリーチが実行される割合)/(大当りと決定されている場合およびハズレと決定されている場合の両方にスーパーリーチが実行される割合)を計算することによって求められる。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、図10(A),(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が230〜251であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、図10(A)、(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が1〜79であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともリーチを伴わない(擬似連や滑り演出などの特定演出も伴わない)通常変動の変動表示が実行されることがわかる。そのようなテーブル構成により、この実施の形態では、判定テーブル(はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A,135B)は、リーチ用可変表示パターン(リーチを伴う変動パターン)以外の可変表示パターンのうちの少なくとも一部に対して、保留記憶手段(第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)が記憶する権利の数(第1保留記憶数や第2保留記憶数、合算保留記憶数)にかかわらず、共通の判定値(図10(A),(B)に示す例では1〜79)が割り当てられるように構成されている。なお、「リーチ用可変表示パターン以外の可変表示パターン」とは、この実施の形態で示したように、例えば、リーチを伴わず、擬似連や滑り演出などの特定演出も伴わず、可変表示結果が大当りとならない場合に用いられる可変表示パターン(変動パターン)のことである。
なお、この実施の形態では、図9に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通の大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、合算保留記憶数が3以上である場合に、図10(B)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が高ベース状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図11(A),(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図11(A)に示す例では、変動パターン種別として、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う(スーパーリーチとともに擬似連を伴う場合もある)変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている場合が示されている。また、図11(B)に示す例では、変動パターン種別として、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図11(B)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、擬似連や滑り演出などの特定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4−1は、特定演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1と特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、特定演出を伴う特殊PG1−2、特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成してもよい。
図12は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
図13および図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図13および図14に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C06(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C06(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C06(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001,A002(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。この実施の形態では、大当りの種類に応じて、大当り開始指定コマンドまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンドが用いられる。具体的には、「15R確変大当り」や、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」である場合には大当り開始指定コマンド(A001(H))が用いられ、「突然確変大当り」や「小当り」である場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(A002(H))が用いられる。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。なお、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、大入賞口開放後指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放後指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを終了する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A201(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを終了する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A30A(H))が送信される。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。なお、大当り終了指定コマンド(A301(H))は、「15R確変大当り」や、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。コマンドA302(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が高確率/高ベース状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確率/高ベース状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が高確率/低ベース状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確率/低ベース状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
なお、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数とについて、それぞれ保留記憶数が増加または減少したことを示す演出制御コマンドを送信する場合を示しているが、保留記憶数そのものを指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。この場合、例えば、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したかを指定する演出制御コマンドを送信するとともに、保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドとして第1保留記憶数と第2保留記憶数とで共通の演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、例えば、第1保留記憶数を指定する場合と第2保留記憶数を指定する場合とで別々の演出制御コマンド(保留記憶数指定コマンド)を送信するようにしてもよい。この場合、例えば、保留記憶数指定コマンドとして、MODEデータとして第1保留記憶数または第2保留記憶数を特定可能な値(例えば、第1保留記憶数を指定する場合には「C0(H)」、第2保留記憶数を指定する場合には「C1(H)」)を含むとともに、EXTデータとして保留記憶数の値を設定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、例えば、同じ第1保留記憶数を指定する場合であれば、MODEデータを共通として、EXTデータを異ならせることによって、第1保留記憶数の加算または減算を指定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。例えば、共通のMODEデータ「C0(H)」を用い、第1保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC000(H)を送信するようにし、第1保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC001(H)を送信するようにしてもよい。さらに、第2保留記憶数を指定する場合にはMODEデータを異ならせて、第2保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC100(H)を送信するようにし、第2保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC101(H)を送信するようにしてもよい。
コマンドC4XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別の判定結果を示す演出制御コマンド(図柄指定コマンド)である。また、コマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す演出制御コマンド(変動カテゴリコマンド)である。
この実施の形態では、後述する入賞時演出処理(図22参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時に、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りや小当りとなることを指定する値や、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄指定コマンドに設定されている値にもとづいて、表示結果が大当りや小当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドにもとづいて、変動パターン種別判定用乱数の値が所定の判定値となる場合には変動パターン種別を認識できる。
図15は、図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図15に示すように、この実施の形態では、大当りや小当りとなるか否かと、大当りの種別とに応じて、EXTデータが設定され、図柄指定コマンドが送信される。
例えば、後述する入賞時演出処理において、「はずれ」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄1指定コマンド)を送信する。また、例えば、「15R確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「01(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄2指定コマンド)を送信する。また、例えば、「10R確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「02(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄3指定コマンド)を送信する。また、例えば、「2R確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「03(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄4指定コマンド)を送信する。また、例えば、「突然確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「04(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄5指定コマンド)を送信する。また、例えば、「小当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「05(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄6指定コマンド)を送信する。なお、図柄指定コマンドに設定されるEXTデータと、表示結果指定コマンドに設定されるEXTデータとを共通化してもよい。そのように構成すれば、図柄指定コマンドを設定する際と表示結果指定コマンドを設定する際とで、読み出すデータを共通化することができる。
図16および図17は、変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。図16および図17に示すように、この実施の形態では、いずれの遊技状態であるかと、特別図柄や演出図柄の表示結果がいずれの表示結果となるかと、始動入賞時に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲になると判定したとかとに応じて、EXTデータに値が設定され、変動カテゴリコマンドが送信される。
例えば、始動入賞時に、遊技状態が通常状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となる場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した変動カテゴリ1コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値1〜79の範囲には非リーチCA2−1の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ1コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別が非リーチCA2−1となることを認識することができる。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜89となる場合には、EXTデータに「01(H)」を設定した変動カテゴリ2コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が90〜99となる場合には、EXTデータに「02(H)」を設定した変動カテゴリ3コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が100〜169となる場合には、EXTデータに「03(H)」を設定した変動カテゴリ4コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が170〜199となる場合には、EXTデータに「04(H)」を設定した変動カテゴリ5コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が200〜214となる場合には、EXTデータに「05(H)」を設定した変動カテゴリ6コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が215〜229となる場合には、EXTデータに「06(H)」を設定した変動カテゴリ7コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が230〜251となる場合には、EXTデータに「07(H)」を設定した変動カテゴリ8コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値230〜251の範囲にはスーパーCA2−7の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ8コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がスーパーCA2−7となることを認識することができる。
また、例えば、始動入賞時に、遊技状態が高確率/高ベース状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となる場合(すなわち、非リーチCA2−3の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「08(H)」を設定した変動カテゴリ9コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が220〜251となる場合(すなわち、スーパーCA2−7の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「09(H)」を設定した変動カテゴリ10コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、遊技状態が高確率/低ベース状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となる場合(すなわち、非リーチCA2−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「0A(H)」を設定した変動カテゴリ11コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜251となる場合(すなわち、スーパーCA2−7の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「0B(H)」を設定した変動カテゴリ12コマンドを送信する。
なお、遊技状態が確変状態(高確率/高ベース状態や高確率/低ベース状態)である場合にも、判定値230〜251の範囲にスーパーCA2−7の変動パターン種別を割り当てるようにしてもよい。そのようにすれば、遊技状態にかかわらず、スーパーCA2−7の変動パターン種別に対して共通の判定値が割り当てられるようにすることができる。そのため、後述する入賞時演出の処理のステップS232の処理を実行する際に、はずれであれば、遊技状態にかかわらず共通の判定処理を行えばよくなり、プログラム容量をより低減することができる。また、この場合、ステップS226の遊技状態の判定処理も不要とすることができる。
また、例えば、始動入賞時に、「10R確変大当り」または「2R確変大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「10(H)」を設定した変動カテゴリ21コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が75〜149となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「11(H)」を設定した変動カテゴリ22コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が150〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「12(H)」を設定した変動カテゴリ23コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、「15R確変大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「13(H)」を設定した変動カテゴリ24コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が39〜79となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「14(H)」を設定した変動カテゴリ25コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「15(H)」を設定した変動カテゴリ26コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、突然確変大当りとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となる場合(すなわち、特殊CA4−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「16(H)」を設定した変動カテゴリ27コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が101〜251場合(すなわち、特殊CA4−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「17(H)」を設定した変動カテゴリ28コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、小当りとなると判定した場合、CPU56は、EXTデータに「18(H)」を設定した変動カテゴリ29コマンドを送信する。
なお、始動入賞時に入賞時判定を行ったときと実際に変動表示を開始するときとでは必ずしも合算保留記憶数が同じであるとは限らないのであるから、入賞時判定結果指定コマンドで示される変動パターン種別が実際に変動表示で用いられる変動パターン種別と一致しない場合も生じうる。しかし、この実施の形態では、少なくとも非リーチCA2−1、スーパーCA2−7およびスーパーCA3−3の変動パターン種別については、合算保留記憶数にかかわらず共通の判定値が割り当てられているのであるから(図9、図10参照)、入賞時判定結果と実際に実行される変動表示の変動パターン種別とで不整合が生じない。そのため、この実施の形態では、非リーチCA2−1、スーパーCA2−7またはスーパーCA3−3の変動パターン種別になると入賞時判定された変動表示に対して後述する連続予告演出が実行される。なお、非リーチCA2−1、スーパーCA2−7およびスーパーCA3−3の変動パターン種別となると判定した場合にのみ、図16および図17に示す変動カテゴリコマンド(具体的には、変動カテゴリ1コマンド、変動カテゴリ8コマンド、変動カテゴリ23コマンド、変動カテゴリ26コマンドのみ)を送信し、それ以外の変動パターン種別の入賞時判定結果の場合には変動カテゴリコマンドを送信しないようにしてもよい。また、非リーチCA2−1、スーパーCA2−7およびスーパーCA3−3以外となると入賞時判定された場合には、変動パターン種別を特定不能であることを示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。
なお、「連続予告演出」とは、その予告演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前の複数回の変動表示にわたって連続して実行される予告演出のことである。ただし、必ずしも複数回の変動表示にわたって予告演出を実行する必要は無く、例えば、その予告演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前の1回のみの変動表示において予告演出を行うものであってもよい。また、例えば、その予告演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前の変動表示から予告演出を開始して、その予告演出の対象となる変動表示の直前の変動表示までで予告演出を終了するものであってもよいし、その予告演出の対象となる変動表示にもわたって予告演出を行うものであってもよい。また、複数回の変動表示にわたって必ずしも連続して実行する必要はなく、例えば、1回おきまたは2回おきに間欠的に複数回の可変表示において予告演出を実行してもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態にかかわらず(例えば、高確率状態や高ベース状態であるか否かや、大当り遊技中であるか否かにかかわらず)、始動入賞が発生するごとに入賞時判定の処理が実行され、必ず図15に示す図柄指定コマンドが送信されるとともに図16および図17に示す変動カテゴリコマンドが送信される。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドにもとづいて、予告対象の変動表示が開始される以前に、前もって大当りとなるか否かやリーチとなるか否かを予告する先読み予告を実行する。この実施の形態では、先読み予告として、連続予告演出と大当り中予告演出との2種類の予告演出があり、大当り遊技状態でなければ先読み予告として連続予告演出を実行可能であり、大当り遊技中であれば先読み予告として大当り中予告演出を実行可能である。なお、「大当り遊技中予告演出」とは、その予告演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前の大当り遊技中の所定のタイミングで(この実施の形態ではラウンド10で)、既に記憶されている保留記憶の中に大当りとなるものがあることを条件に実行される予告演出のことである。従って、この実施の形態では、大当り遊技中予告演出が実行された場合には、大当り遊技終了後に実行される変動表示において既に大当りとなることが確定しているものが存在することを認識することができる。
なお、この実施の形態では、後述するように、連続予告演出に関しては、主として変動カテゴリコマンドにもとづいて連続予告演出の実行有無や演出態様が決定されて、変動表示中に連続予告演出が実行される。また、大当り中予告演出に関しては、主として図柄指定コマンドにもとづいて大当り中予告演出の実行有無や演出態様が決定されて、大当り遊技中の所定のタイミング(この実施の形態では、ラウンド10)で大当り中予告演出が実行される。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図13および図14に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図13および図14に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図18および図19は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。また、CPU56は、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、第2始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS313,S314)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行い、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図30参照)、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、大入賞口開放中指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。また、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大入賞口開放中処理では、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、大当り中開放後指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、高確率フラグや高ベースフラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全ての開放を終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図20は、ステップS312,S314の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。このうち、図20(A)は、ステップS312の第1始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。また、図20(B)は、ステップS314の第2始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
まず、図20(A)を参照して第1始動口スイッチ通過処理について説明する。第1始動口スイッチ13aがオン状態の場合に実行される第1始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS211A)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212A)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213A)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(ステップS214A)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図21(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図21(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図21(A)には、合計保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図21(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図21(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215A)。なお、ステップS215Aの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第1始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図21(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図21(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時演出処理を実行する(ステップS216A)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS217A)とともに、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS218A)。
なお、ステップS217Aの処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態や高ベース状態であるか否か、大当り遊技状態であるか否か)にかかわらず、CPU56は、第1始動入賞口13に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
次に、図20(B)を参照して第2始動口スイッチ通過処理について説明する。第2始動口スイッチ14aがオン状態の場合に実行される第2始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS211B)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212B)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213B)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(ステップS214B)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図21(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215B)。なお、ステップS215Bの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第2始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、入賞時演出処理を実行する(ステップS216B)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS217B)とともに、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS218B)。
なお、ステップS217Bの処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態や高ベース状態であるか否か、大当り遊技状態であるか否か)にかかわらず、CPU56は、第2始動入賞口14に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
なお、この実施の形態では、第1始動口スイッチ通過処理と第2始動口スイッチ通過処理とを別々の処理ルーチンとして実現する場合を示したが、第1始動口スイッチ通過処理と第2始動口スイッチ通過処理とを共通の処理ルーチンによって実現するように構成してもよい。
図22は、ステップS216A,S216Bの入賞時演出処理を示すフローチャートである。入賞時演出処理では、CPU56は、まず、ステップS215A,S215Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS220)。この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時演出処理を実行することによって、あらかじめ大当りや小当りとなるか否かや、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを確認する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動表示結果や変動パターン種別を予測し、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって演出図柄の変動表示中に大当りやスーパーリーチとなることを予告する連続予告演出を実行する。また、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって大当り遊技中に大当り(突然確変大当りを除く)となることを予告する大当り中予告演出を実行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(ステップS220のN)、CPU56は、遊技状態が高確率状態(確変状態。高確率/高ベース状態と高確率/低ベース状態とを含む。)であることを示す高確率フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS221)。高確率フラグがセットされていれば、CPU56は、ステップS215A,S215Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の右欄に示す確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS222)。なお、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に15R確変大当りや、10R確変大当り、2R確変大当り、突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS221で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(ステップS222のN)、CPU56は、ステップS215A,S215Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(B),(C)に示す小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS223)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(図20(A)に示す第1始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS216A参照)を実行する場合)には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(図20(B)に示す第2始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS216B参照)を実行する場合)には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなければ(ステップS223のN)、CPU56は、「はずれ」となることを示すEXTデータ「00(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS224)。
次いで、CPU56は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(ステップS225)。この実施の形態では、CPU56は、ステップS225において、遊技状態が高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否か(具体的には、高確率フラグおよび高ベースフラグがセットされているか否か)を判定する。なお、始動入賞時にステップS225で高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS225で高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に15R確変大当りや、10R確変大当り、2R確変大当り、突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS225で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。
そして、CPU56は、ステップS225の判定結果に応じて、はずれ用の各閾値を設定する(ステップS226)。この実施の形態では、あらかじめ閾値判定を行う閾値判定プログラムが組み込まれており、閾値より大きいか否かを判定することにより、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかが判定され、図16および図17に示す変動カテゴリコマンドに設定するEXTデータの値が決定される。
例えば、CPU56は、遊技状態が高確率/高ベース状態であると判定した場合には閾値219を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値219以下であるか否かを判定し、閾値219以下である場合(すなわち、1〜219である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「08(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値219以下でない場合(すなわち、220〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「09(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
また、例えば、CPU56は、遊技状態が高確率/低ベース状態であると判定した場合には閾値79を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値79以下であるか否かを判定し、閾値79以下である場合(すなわち、1〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「0A(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値79以下でない場合(すなわち、80〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「0B(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
また、例えば、CPU56は、遊技状態が通常状態であると判定した場合には、合算保留記憶数にかかわらず、閾値79、89、99、169、199、214および229を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値79以下であるか否かを判定し、閾値79以下である場合(すなわち、1〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「00(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値89以下である場合(すなわち、80〜89である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「01(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値99以下である場合(すなわち、90〜99である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「02(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値169以下である場合(すなわち、100〜169である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「03(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値199以下である場合(すなわち、170〜199である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「04(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値214以下である場合(すなわち、200〜214である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「05(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値229以下である場合(すなわち、215〜229である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「06(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値229以下でない場合(すなわち、230〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「07(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
なお、上記に示す閾値判定の例では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していくので、後の順番の閾値で判定されたものが前の順番の閾値以下の範囲内となることはない。すなわち、閾値79以下であるか否かを判定した後に、閾値89以下であるか否かを判定するときには、前の順番の閾値以下の1〜79の範囲内となることはなく、80〜89の範囲であるか否かを判定することになる。また、この実施の形態では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していく場合を示したが、逆に大きい方から純に229、214、199、169、99、89および79と判定していってもよい。このことは、以下に示す他の閾値を用いた判定を行う場合も同様である。
なお、ステップS225の遊技状態の判定を行うことなく、常に通常状態(低確率/低ベース状態)における閾値を設定するようにしてもよい。そのように構成しても、少なくとも「非リーチはずれ」となる変動パターン種別と「スーパーリーチはずれ」となる変動パターン種別とに関しては判定値の範囲が共通化されているのであるから、「非リーチはずれ」や「スーパーリーチはずれ」となるか否かについては判定することができる。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致した場合には(ステップS223のY)、CPU56は、「小当り」となることを示すEXTデータ「05(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS227)。
次いで、CPU56は、小当り用の閾値を設定する(ステップS228)。なお、この実施の形態では、CPU56は、閾値251を設定するものとし、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値251以下である(1〜251である)と判定して、変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「18(H)」を設定すると判定するものとする(図17参照)。なお、小当りである場合には、閾値判定を行うことなく、そのままEXTデータ「18(H)」を設定すると判定するようにしてもよい。
ステップS220またはステップS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU56は、ステップS215A,S215Bで抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当りの種別を判定する(ステップS229)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(図20(A)に示す第1始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS216A参照)を実行する場合)には、図8(D)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aを用いて大当り種別が「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(図20(B)に示す第2始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS216B参照)を実行する場合)には、図8(E)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bを用いて大当り種別が「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
次いで、CPU56は、大当り種別の判定結果に応じたEXTデータを図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS230)。この場合、「15R確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「15R確変大当り」となることを示すEXTデータ「01(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「10R確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「10R確変大当り」となることを示すEXTデータ「02(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「2R確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「2R確変大当り」となることを示すEXTデータ「03(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「突然確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「突然確変大当り」となることを示すEXTデータ「04(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。
そして、CPU56は、ステップS229で判定した大当り種別に応じて、大当り用の各閾値を設定する(ステップS231)。
例えば、CPU56は、「10R確変大当り」または「2R確変大当り」と判定した場合には、閾値74および149を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値74以下であるか否かを判定し、閾値74以下である場合(すなわち、1〜74である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「10(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値149以下である場合(すなわち、75〜149である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「11(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値149以下でない場合(すなわち、150〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「12(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
また、例えば、CPU56は、「15R確変大当り」と判定した場合には、閾値38および79を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値38以下であるか否かを判定し、閾値38以下である場合(すなわち、1〜38である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「13(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値79以下である場合(すなわち、39〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「14(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値79以下でない場合(すなわち、80〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「15(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
また、例えば、CPU56は、「突然確変大当り」と判定した場合には、閾値100を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値100以下であるか否かを判定し、閾値100以下である場合(すなわち、1〜100である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「16(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値100以下でない場合(すなわち、101〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「17(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
次いで、CPU56は、ステップS226,S228,S231で設定した閾値と、ステップS215A,S215Bで抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)とを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する(ステップS232)。
なお、ステップS226,S228,S231において、あらかじめ定められた閾値を設定するのではなく、変動パターン種別判定テーブル(図9、図10参照)を設定するようにし、ステップS232において、設定した変動パターン種別判定テーブルを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲やいずれの変動パターン種別となるかを判定するようにしてもよい。
そして、CPU56は、判定結果に応じたEXTデータを変動カテゴリコマンドに設定する処理を行う(ステップS233)。具体的には、CPU56は、ステップS232でいずれの変動パターン種別になると判定したかに応じて、図16および図17に示すような「00(H)」〜「0B(H)」、「10(H)」〜「18(H)」のいずれかの値を変動カテゴリコマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
なお、この実施の形態では、入賞時判定において大当りや小当りとなると判定した場合であっても一律に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの範囲となるかを判定する場合を示したが、大当りや小当りとなると判定した場合には、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲の判定を行わないようにしてもよい。そして、大当りまたは小当りとなると入賞時判定したことを示す図柄指定コマンドを送信するとともに、大当りまたは小当りの変動パターン種別となることを包括的に示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。そして、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、具体的にいずれの変動パターン種別となるかまでは示されていないものの、包括的にいずれかの大当りの変動パターン種別となることが示された変動カテゴリコマンドを受信したことにもとづいて、後述する連続予告演出を実行するようにしてもよい。
図23および図24は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
なお、ステップS51において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認するのではなく、保留特定領域の1番目の領域にデータが設定されているか否かを確認し、設定されていれば保留記憶があると判定してステップS52に移行し、設定されていなければ保留記憶がないと判定してステップS51Aに移行してもよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、保留特定領域(図21(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(ステップS52)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータでない(すなわち、「第2」を示すデータである)場合(ステップS52のN)、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合(ステップS52のY)、CPU56は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される。なお、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成してもよい。この場合、例えば、高ベース状態に移行された場合には可変入賞球装置15が設けられた第2始動入賞口14に始動入賞しやすくなり第2保留記憶が溜まりやすくなるのであるから、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。
なお、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成する場合、図22に示した入賞時演出処理において、大当り判定用乱数(ランダムR)の値を、低確率状態における大当り判定値と比較する処理のみを実行するようにし、高確率状態における大当り判定値とは比較しないようにしてもよい(具体的には、ステップS220の処理のみを実行し、ステップS221,S222の処理は行わないようにしてもよい)。そのように構成すれば、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成する場合に、入賞時判定における大当りの判定結果と実際の変動開始時における大当りの決定結果との間にズレが生じることを防止することができる。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、CPU56は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2〜8)に対応する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶数=m−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各合算保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各値が抽出された順番は、常に、合算保留記憶数=1〜8の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、高確率状態であることを示す高確率フラグがセットされているとともに、高ベース状態であることを示す高ベースフラグがセットされている場合には、高確率高ベース状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、高確率フラグのみがセットされ、高ベースフラグがセットされていない場合には、高確率低ベース状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、高確率フラグも高ベースフラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンドの順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に保留記憶数減算指定コマンドが送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS215Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS215Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率/高ベース状態、高確率/低ベース状態)の場合には、遊技状態が非確変状態(通常状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、高確率フラグがセットされているか否かにより行われる。高確率フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」または「突然確変大当り」とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。そして、大当り遊技終了後、所定回数(この実施の形態では71回)の変動表示を終了したときにリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図8(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図8(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図8(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS215Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS215Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図8(D),(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「15R確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「10R確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「2R確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「04」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」、「9」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「2R確変大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「10R確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定し、「15R確変大当り」に決定した場合には「9」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図25は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132C(図9(A)〜(C)参照)のいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS102に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132D(図9(D)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS102に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95)。なお、高ベースフラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、高ベース状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」または「突然確変大当り」とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。また、大当り遊技終了後、所定回数(この実施の形態では70回)の変動表示を終了したときにリセットされる。
高ベースフラグがセットされていなければ(ステップS95のN)、CPU56は、高確率状態であることを示す高確率フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS96)。高確率フラグもセットされていなければ(ステップS96のN)、すなわち、遊技状態が通常状態であれば、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS97)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS97のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択する(ステップS98)。そして、ステップS102に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS97のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図10(B)参照)を選択する(ステップS99)。そして、ステップS102に移行する。
高確率フラグがセットされている場合(ステップS96のY)には、すなわち、遊技状態が高確率/低ベース状態であれば、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135D(図10(D)参照)を選択する(ステップS100)。そして、ステップS102に移行する。
高ベースフラグがセットされている場合(ステップS95のY)には、すなわち、遊技状態が高確率/高ベース状態であれば(この実施の形態では、低確率/高ベース状態に制御されることはないので、高ベースフラグがセットされていれば高確率/高ベース状態である)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C(図10(C)参照)を選択する(ステップS101)。そして、ステップS102に移行する。
この実施の形態では、ステップS95〜S101の処理が実行されることによって、遊技状態が通常状態であって合算保留記憶数が3以上である場合には、図10(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが選択される。また、遊技状態が高確率/高ベース状態である場合には、図10(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが選択される。この場合、後述するステップS102の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−3が決定される場合があり、非リーチCA2−3の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS105の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図12参照)。従って、この実施の形態では、遊技状態が高確率/高ベース状態である場合または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。なお、この実施の形態では、高確率/高ベース状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(C)参照)と、保留記憶数にもとづく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(B)参照)とが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が高ベース状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS95でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S94、S98、S99、S100またはS101の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A、137B(図11参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A(図12参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS107)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS95〜S102の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示す非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3の変動パターン種別を含むもの)と、リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示すノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別を含むもの)とを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。この場合、CPU56は、例えば、入賞時演出処理における「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かの判定において、リーチ判定テーブルの共通の範囲に割り当てられた判定値に合致するか否かを判定することによって、リーチとなるか否かをあらかじめ判定するようにしてもよい。なお、予告演出の実行割合が低下してしまうことを考慮すると、この実施の形態で示したように、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理を行うことなく、変動パターン種別によって「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かを事前判定して連続予告演出を行うように構成することが好ましい。
図26は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果6指定のいずれかの演出制御コマンド(図13参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS118に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が「15R確変大当り」であるときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、「15R確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が「10R確変大当り」であるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。なお、「10R確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が「2R確変大当り」であるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115,S116)。なお、「2R確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」および「2R確変大当り」のいずれでもないときには(すなわち、「突然確変大当り」であるときには)、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS118)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果6指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS119)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS118のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS120)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS121)。
図27は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS121)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS122で保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS121では、その保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS122)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図28は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS131)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、高確率状態であることを示す高確率フラグ、および高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットし(ステップS132)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS133)。具体的には、大当りの種別が「15R確変大当り」、「10R確変大当り」または「2R確変大当り」である場合には大当り開始指定コマンド(コマンドA001(H))を送信する。また、大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))を送信する。なお、大当りの種別が「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS134)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、「15R確変大当り」の場合には15回。「10R確変大当り」の場合には10回。「2R確変大当り」または「突然確変大当り」の場合には2回。)をセットする(ステップS135)。また、大当り遊技における1ラウンドあたりのラウンド時間もセットされる。この場合、突然確変大当りの場合と2R確変大当りの場合とでは、ラウンド回数として同じ2回がセットされるものの、異なるラウンド時間が設定される。具体的には、突然確変大当りの場合には、ラウンド時間として0.1秒がセットされ、2R確変大当りの場合には、ラウンド時間として29秒がセットされる。なお、15R確変大当りや10R確変大当りの場合にも、ラウンド時間として29秒がセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS136)。
また、ステップS131で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、高確率状態であることを示す高確率フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS137)。高確率フラグがセットされている場合には(すなわち、確変状態(高確率/高ベース状態または高確率/低ベース状態)である場合には)、高確率状態における特別図柄の変動可能回数を示す高確率回数カウンタの値を−1する(ステップS138)。そして、CPU56は、減算後の高確率回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS139)、高確率フラグをリセットする(ステップS140)。高確率フラグがセットされていなければ、ステップS141に移行する。
次いで、CPU56は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグがセットされているか否か確認する(ステップS141)。高ベースフラグがセットされている場合には(すなわち、高確率/高ベース状態である場合には)、高ベース状態における特別図柄の変動可能回数を示す高ベース回数カウンタの値を−1する(ステップS142)。そして、CPU56は、減算後の高ベース回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS143)、高ベースフラグをリセットする(ステップS144)。そして、ステップS145に移行する。なお、高ベースフラグがセットされていなかった場合には、そのままステップS145に移行する。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS145)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))を送信する(ステップS146)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS147)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS148)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS149)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS145のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS150)。
図29は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」または「2R確変大当り」であった場合には大当り終了指定コマンド(コマンドA301(H))を送信し、「突然確変大当り」であった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンド(コマンドA302(H))を送信する。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、高確率フラグをセットして遊技状態を高確率状態に移行させる(ステップS166)。また、CPU56は、高確率状態における変動表示回数をカウントするための高確率回数カウンタに所定回数(例えば71回)をセットする(ステップS167)。また、CPU56は、高ベースフラグをセットして遊技状態を高ベース状態に移行させる(ステップS168)。また、CPU56は、高ベース状態における変動表示回数をカウントするための高ベース回数カウンタに所定回数(例えば70回)をセットする(ステップS169)。
なお、ステップS166〜S169の処理が実行されることによって、大当り遊技終了後に高確率/高ベース状態に移行され、変動表示を70回終了するまで高確率/高ベース状態が維持される。そして、大当り終了後に70回目の変動表示を終了してから71回目の変動表示を終了するまでの間は高確率/低ベース状態に移行され、71回目の変動表示を終了すると遊技状態が通常状態に戻る。
なお、この実施の形態では、ステップS168でセットした高ベースフラグは、可変入賞球装置15の開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。この場合、具体的には、CPU56は、普通図柄プロセス処理(ステップS27参照)において、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに、高ベースフラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりして可変入賞球装置15を開放する制御を行う。また、ステップS168でセットした高ベースフラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。なお、普通図柄の変動表示結果を当りとする確率を高めた普図確変状態にも制御可能に構成する場合には、高ベースフラグは、普通図柄の変動表示結果を当りとするか否かを判定するためにも用いられる。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS170)。
図30は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS32)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認する(ステップS3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステップS3202)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS3204)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。なお、ステップS3204の処理が実行され停止図柄表示用の特別図柄表示制御データが設定された後には、設定データの変更が行われないので、ステップS22の表示制御処理では最新の特別図柄表示制御データにもとづいて最新の停止図柄を次の変動表示が開始されるまで停止表示し続けることになる。また、ステップS3201において特別図柄プロセスフラグの値が2または3のいずれかであれば(すなわち、表示結果指定コマンド送信処理または特別図柄変動中処理のいずれかであれば)、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを更新するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識する変動時間と演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識する変動時間との間にズレが生じないようにするため、表示結果指定コマンド送信処理においても変動時間タイマを1減算するように構成すればよい。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄表示制御データを出力バッファに設定する場合を示したが、特別図柄プロセス処理において、特別図柄の変動開始時に開始フラグをセットするとともに、特別図柄の変動終了時に終了フラグをセットするようにしてもよい。そして、特別図柄表示制御処理(ステップS32)において、CPU56は、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄表示制御データの値の更新を開始するようにし、終了フラグがセットされたことにもとづいて停止図柄を停止表示さえるための特別図柄表示制御データをセットするようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図31は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図32は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図13および図14参照)であるのか解析する。なお、演出制御INT信号にもとづく割込処理は、4msごとに実行されるタイマ割込処理に優先して実行される。
図33〜図37は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値が0であるか否かを確認する(ステップS614A)。演出制御プロセスフラグの値が0であれば、そのままステップS615に移行する。演出制御プロセスフラグの値が0でなければ(すなわち、後述する演出制御プロセス処理中の変動パターンコマンド受信待ち処理以外の処理に遷移している場合であれば)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS614B)。この実施の形態では、後述する演出制御プロセス処理において、受信した変動パターンコマンドで特定される変動時間を計測して演出表示装置9において演出図柄の変動表示が実行される。この場合、変動時間を誤って認識してしまうと、変動パターンコマンドで指定される変動時間が終了したにもかかわらず、演出図柄の変動表示が継続して実行されるような事態が生じてしまうおそれがある。そこで、この実施の形態では、変動パターンコマンド受信待ち処理以外の処理(例えば、演出図柄変動中処理)に遷移されているときに次の変動パターンコマンドを受信した場合には、強制的に変動パターンコマンド受信待ち処理に移行するように制御することによって、演出表示装置9を用いた演出が不自然となる事態を極力防止している。従って、既に特別図柄の変動表示が終了しているにもかかわらず演出図柄の変動表示が継続して実行されるような演出がずれた状態が継続してしまうような事態が生じないようにすることができる。なお、このことは、コマンド解析処理におけるプロセスを強制的に移行させる他の処理(ステップS621A,S621B,S623A,S623B,S663B,S663C参照)についても同様である。また、このようにプロセスを強制的に移行させるように制御する場合には、既に決定されている演出図柄の停止図柄をプロセスの移行のタイミングで停止表示させるように制御する。ただし、ステップS621A,S621B,S623A,S623Bの場合(大当り表示処理以外の処理のときに大当り開始指定コマンドを受信した場合)には、大当り遊技状態に移行するときであるから、演出図柄の停止図柄を停止表示させることなく、そのまま大当り表示処理に移行してファンファーレ演出を直ちに開始するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
また、演出制御用CPU101は、後述する連続予告演出の決定処理の実行を禁止する旨の連続予告禁止フラグをセットするとともに、その禁止期間を計測するための連続予告禁止期間計測タイマに所定時間(例えば、32ms。なお、変動パターンコマンドを受信してから保留記憶数減算指定コマンドを受信するまでの時間(8ms)に余裕ももたせた時間であれば、32msにかぎらず、例えば、28msであってもよい。また、例えば、2msごとにタイマ割込処理を行うように構成した場合には30msに設定してもよい。)をセットする(ステップS616A)。すなわち、この実施の形態では、変動パターンコマンドを受信して演出図柄の変動表示を開始しても所定期間(例えば、32ms)が経過するまでは、連続予告演出の決定が禁止され連続予告演出が開始されない。そのように制御することによって、変動パターンコマンドを受信してから少なくとも保留記憶数減算指定コマンドを受信するまでは連続予告演出の決定を行わないようにし、保留記憶数と連続予告演出の実行回数との間にズレが生じて不自然な演出を行ってしまう事態を防止している。なお、ステップS616Aで設定される連続予告抽選禁止期間については後述する(図77および図78参照)。
なお、この実施の形態では、変動パターンコマンドを受信してから保留記憶数減算指定コマンドを受信するまでの時間に少し余裕をもたせて32ms(例えば、演出図柄の変動を開始してから1コマ分の図柄を変動させるのに要する時間)を連続予告禁止期間計測タイマにセットする場合を示しているが、変動パターンコマンドを受信してから保留記憶数減算指定コマンドを受信するまでに要する時間(8ms)を連続予告禁止期間計測タイマにセットするようにしてもよい。
また、この実施の形態では、連続予告禁止期間計測タイマをセットし、後述するように連続予告禁止期間計測タイマがタイムアウトしたことにもとづいて連続予告禁止フラグをリセットして連続予告演出の決定の禁止状態を解除する場合を示しているが、連続予告禁止期間計測タイマを用いずに、保留記憶数減算指定コマンドを受信したことにもとづいて連続予告禁止フラグをリセットして連続予告演出の決定の禁止状態を解除するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、変動パターンコマンドを受信してから所定期間が経過するまで単に連続予告演出の決定の実行を禁止するように制御する場合を示しているが、変動パターンコマンドを受信してから所定期間が経過するまでに受信した入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)に示される入賞時判定結果に対しては、連続予告演出の実行を禁止するように制御してもよい。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS618A)。また、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果6指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618B)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(コマンドA001(H))であれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS621A)。演出制御プロセスフラグの値が4であれば、そのままステップS622に移行する。演出制御プロセスフラグの値が4でなければ(すなわち、後述する演出制御プロセス処理中の大当り表示処理以外の処理に遷移している場合であれば)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に更新する(ステップS621B)。すなわち、この実施の形態では、大当り表示処理以外の処理(例えば、演出図柄変動中処理)に遷移されているときに大当り開始指定コマンドを受信した場合には、強制的に大当り表示処理に移行するように制御することによって、演出表示装置9を用いた演出が不自然となる事態を極力防止している。そして、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))であれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS623A)。演出制御プロセスフラグの値が4であれば、そのままステップS624に移行する。演出制御プロセスフラグの値が4でなければ(すなわち、後述する演出制御プロセス処理中の大当り表示処理以外の処理に遷移している場合であれば)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に更新する(ステップS623B)。すなわち、この実施の形態では、大当り表示処理以外の処理(例えば、演出図柄変動中処理)に遷移されているときに小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信した場合には、強制的に大当り表示処理に移行するように制御することによって、演出表示装置9を用いた演出が不自然となる事態を極力防止している。そして、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS625)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行い(ステップS634)、停電復旧フラグをセットする(ステップS635)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンド(コマンドA301(H))であれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS646)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1加算する(ステップS652)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第1保留記憶数に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS653)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS654)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1加算する(ステップS655)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第2保留記憶数に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS656)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1減算する(ステップS658)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第1保留記憶数に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS659)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS660)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1減算する(ステップS661)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第2保留記憶数に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS662)。
なお、ステップS652,S653,S655,S656,S658,S659,S661,S662において、コマンドを受信したことにもとづいて直ちに保留記憶数や保留記憶表示を更新するのではなく、まず、保留記憶数加算指定コマンドを受信したときに、連続予告禁止フラグがセットされているか否かを確認するようにしてもよい。そして、連続予告禁止フラグがセットされていれば、保留記憶数の加算や保留記憶表示を行わないようにしてもよい。この場合、その後、保留記憶減算指定コマンドを受信したときにも、保留記憶数の減算や保留記憶表示を行わないようにし、保留記憶数の整合がとれるようすればよい。そのようにすれば、保留記憶数が一瞬点灯および消灯するような煩わしい表示を低減することができる。
受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(ステップS663)、演出制御用CPU101は、客待ちデモ指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS663A)。また、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値が0であるか否かを確認する(ステップS663B)。演出制御プロセスフラグの値が0であれば、そのままステップS664に移行する。演出制御プロセスフラグの値が0でなければ(すなわち、後述する演出制御プロセス処理中の変動パターンコマンド受信待ち処理以外の処理に遷移している場合であれば)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する(ステップS663C)。すなわち、この実施の形態では、変動パターンコマンド受信待ち処理以外の処理(例えば、演出図柄変動中処理)に遷移されているときに客待ちデモ指定コマンドを受信した場合には、強制的に変動パターンコマンド受信待ち処理に移行するように制御することによって、演出表示装置9を用いた演出が不自然となる事態を極力防止している。なお、客待ちデモ指定コマンドを受信した場合には、コマンドを受信したことにもとづいて演出が大きく変化することはない(例えば、変動表示が開始されたり大当りの演出に切り替わったりすることがない)。そのため、客待ちデモ指定コマンドを受信した場合には、強制的にプロセスを移行させて演出を終了させないようにしてもよい(具体的には、ステップS663B,S663Cを行わないようにしてもよい)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出表示装置9にあらかじめ決められている客待ちデモ画面を表示する制御を行う(ステップS664)。なお、客待ちデモ指定コマンドを受信したことにもとづいて直ちに客待ちデモ画面を表示するのではなく、客待ちデモ指定コマンドを受信した後、所定期間(例えば、10秒)を経過してから客待ちデモ画面の表示を開始するようにしてもよい。また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数および第2留記憶数保存領域に格納する第2留記憶数をクリアする(ステップS665)。すなわち、客待ちデモ指定コマンドを受信して客待ちデモ画面が表示される場合には、第1保留記憶数および第2保留記憶数のいずれもが0となり変動表示が実行されない場合であるので、格納する保留記憶数をリセットする。ステップS665の処理が実行されることによって、演出制御用マイクロコンピュータ100で保留記憶数の加算漏れまたは減算漏れが発生し誤った保留記憶数を認識する状態となった場合であっても、保留記憶を途切れさせることによって保留記憶数をリセットして正常な状態に戻すことができる。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップS666)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を通常状態に応じた背景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS667)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が高確率状態であることを示す高確率状態フラグや、遊技状態が高ベース状態であることを示す高ベース状態フラグをリセットする(ステップS668)。
また、受信した演出制御コマンドが高確率/高ベース状態背景指定コマンドであれば(ステップS669)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を高確率/高ベース状態に応じた背景画面(例えば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS670)。また、演出制御用CPU101は、高確率状態フラグをセットするとともに高ベース状態フラグをセットする(ステップS671)。
また、受信した演出制御コマンドが高確率/低ベース状態背景指定コマンドであれば(ステップS672)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を確変状態に応じた背景画面(例えば、橙色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS673)。また、演出制御用CPU101は、高確率状態フラグをセットする(ステップS674)とともに、高ベース状態フラグをリセットする(ステップS675)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(ステップS678)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをセットする(ステップS679)。また、演出制御用CPU101は、受信した大入賞口開放中指定コマンドを、RAMに形成されている大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納する(ステップS680)。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納された大入賞口開放中指定コマンドを確認することによって、大当り遊技中の何ラウンド目であるかを認識することができる。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(ステップS681)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをセットする(ステップS682)。また、演出制御用CPU101は、受信した大入賞口開放後指定コマンドを、RAMに形成されている大入賞口開放後指定コマンド格納領域に格納する(ステップS683)。
次いで、受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄指定コマンドであれば(ステップS684)、演出制御用CPU101は、受信した図柄指定コマンドに応じた入賞時判定結果(大当りや小当りとなるか否かや、大当り種別の判定結果)を入賞時判定結果記憶バッファに保存する(ステップS685)。なお、図柄指定コマンドを受信したときにも、他の演出制御コマンドを受信したときと同様に、図柄指定コマンドを受信したことを示す図柄指定コマンド受信フラグをセットするようにしてもよい。
次いで、受信した演出制御コマンドがいずれかの変動カテゴリコマンドであれば(ステップS686)、演出制御用CPU101は、受信した変動カテゴリコマンドに応じた入賞判定結果(変動パターン種別の判定結果)を入賞時判定結果記憶バッファに保存する(ステップS687)。なお、この実施の形態では、始動入賞があるごとに必ず図柄指定コマンドが送信されるとともに変動カテゴリコマンドが送信されるのであるから、ステップS686で変動カテゴリコマンドを受信していた場合には、入賞時判定結果記憶バッファには既に同じ始動入賞に対して送信された図柄指定コマンドに応じた入賞時判定結果が格納されている筈である。従って、ステップS687では、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果記憶バッファ中の保存領域のうち、既に格納されている図柄指定コマンドが格納されている保存領域に、その図柄指定コマンドに応じた入賞時判定結果に対応付けて、変動カテゴリコマンドに応じた入賞判定結果を格納する。そして、演出制御用CPU101は、変動カテゴリコマンドを受信したことを示す変動カテゴリコマンド受信フラグをセットする(ステップS688)。
図38は、入賞時判定結果を保存する領域(入賞時判定結果記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図38に示すように、この実施の形態では、入賞時判定結果記憶バッファには、合算保留記憶数の上限値(この例では8)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、入賞時判定結果記憶バッファの各保存領域には、受信した図柄指定コマンドのEXTデータと変動カテゴリコマンドのEXTデータとが対応付けて記憶される。なお、入賞時判定結果記憶バッファは、演出制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAMに形成されている。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS689)。そして、ステップS611に移行する。
図39は、図31に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、まず、連続予告禁止フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS800A)。セットされていなければ、そのままステップS800Eに移行し、連続予告演出の有無や演出態様を決定するための連続予告演出決定処理を実行する。連続予告禁止フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、連続予告禁止期間計測タイマの値を1減算する(ステップS800B)。そして、演出制御用CPU101は、連続予告禁止期間計測タイマがタイムアウトしたら(ステップS800C)、連続予告禁止フラグをリセットし(ステップS800D)、連続予告演出決定処理を実行する(ステップS800E)。一方、タイムアウトしていなければ、連続予告演出決定処理を実行しないように制御する。
ステップS800A〜S800Eの処理が実行されることによって、変動パターンコマンドを受信してから所定期間が経過したときに連続予告禁止フラグがリセットされ、連続予告演出の決定の禁止状態が解除される。また、連続予告決定の禁止期間でない場合にのみ(連続予告禁止フラグがセットされていない場合)、連続予告演出決定処理が実行される。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100において、例えば、33msごとにタイマ割込がかかって演出制御プロセス処理が実行される場合には、連続予告禁止期間計測タイマの計測を行わずに、変動パターンコマンドを受信した割込内(この場合、変動パターンコマンドを受信してから33ms以内であり、まだ保留記憶数減算指定コマンドを受信していない状態である)であれば、演出制御プロセス処理を一度抜けて次の33ms後のタイマ割込時に実行する演出制御プロセス処理で連続予告演出の決定を行うようにしてもよい。そのようにすれば、タイマの計測処理を不要とし、演出制御用マイクロコンピュータ100の処理負担を軽減することができる。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図40および図41は、連続予告演出決定処理(ステップS800E)を示すフローチャートである。連続予告演出決定処理において、演出制御用CPU101は、まず、大当り遊技中であるか否かを確認する(ステップS6000)。なお、大当り遊技中であるか否かは、例えば、演出制御プロセスフラグの値が大当り表示処理〜大当り終了演出処理を示す値(具体的には、4〜7)となっているか否かを確認することによって判定できる。大当り遊技中であれば、そのまま処理を終了する。
大当り遊技中でなければ、演出制御用CPU101は、変動カテゴリコマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6001)。セットされていなければ、そのまま処理を終了する。セットされていれば、演出制御用CPU101は、変動カテゴリコマンド受信フラグをリセットし(ステップS6002)、ステップS6003以降の連続予告演出の決定のための処理を実行する。従って、この実施の形態では、新たな始動入賞が発生し変動カテゴリコマンドを受信したタイミングで、ステップS6001で変動カテゴリコマンド受信フラグがセットされていることにもとづいて、連続予告演出の決定が行われる。ただし、新たな始動入賞が発生し変動カテゴリコマンドを受信したタイミングが連続予告演出決定の禁止期間であった場合には、禁止期間が終了するまで待ってから(ステップS800A〜S800E参照)、ステップS6001で変動カテゴリコマンド受信フラグがセットされていることにもとづいて、連続予告演出の決定が行われる。
次いで、演出制御用CPU101は、既に連続予告演出を実行中であることを示すいずれかの連続予告実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6003)。なお、連続予告実行中フラグは、後述するステップS6020においてセットされる。いずれかの連続予告実行中フラグがセットされていれば、そのまま処理を終了する。
なお、ステップS6003の処理が実行されることによって、この実施の形態では、連続予告演出を実行中でないことを条件に連続予告演出の決定処理が実行される。そして、連続予告演出を開始した後には、既に連続予告実行中フラグがセットされていることから、連続予告演出の決定処理を再度実行することなく、既に決定した演出態様で連続予告演出が実行される。なお、「非リーチはずれ」の入賞時判定結果にもとづき連続予告演出を実行しているときにスーパーリーチや大当りとなる始動入賞が発生した場合には、実行中の連続予告演出から切り替えてスーパーリーチや大当りの演出(例えば、リーチ予告や大当り予告)を実行するようにしてもよい。
いずれの連続予告実行中フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、保留記憶数の合計値が5以上であるか否かを確認する(ステップS6004)。具体的には、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納されている第1保留記憶数と第2保留記憶数保存領域に格納されている第2保留記憶数との合計値を求め、求めた合計値が5以上であるか否かを判定する。保留記憶数の合計値が5以上であれば、そのまま処理を終了する。すなわち、この実施の形態では、保留記憶数の合計が4以下である場合に連続予告演出の決定処理を行うようにし、保留記憶が5以上溜まっている場合には連続予告演出が実行されないように制限している。なお、ステップS6004の処理は実行しないようにし、保留記憶が5以上溜まっているか否かによって連続予告演出の実行を制限しないようにしてもよい。
保留記憶数の合計値が5以上でなければ、演出制御用CPU101は、連続予告終了後回数カウンタの値が20以下であるか否かを確認する(ステップS6005)。連続予告終了後回数カウンタは、はずれ(「非リーチはずれ」または「スーパーリーチはずれ」)となる変動表示に対して連続予告演出を実行した場合に、その連続予告演出を終了してからの変動表示回数をカウントするためのカウンタであり、後述する演出図柄変動停止処理のステップS8315でクリアされる。連続予告終了後回数カウンタの値が20以下でなければ、ステップS6007に移行する。連続予告終了後回数カウンタの値が20以下であれば、演出制御用CPU101は、受信した図柄指定コマンド(この場合、変動カテゴリコマンドとともに図柄指定コマンドも受信している筈である)が図柄1指定コマンド(コマンドC4000(H)。はずれ指定。)であるか否かを確認する(ステップS6006)。図柄1指定コマンドでなければ、ステップS6007に移行する。図柄1指定コマンドであれば、ステップS6007以降の処理に移行することなく、そのまま処理を終了する。
なお、ステップS6005,S6006の処理が実行されることによって、「はずれ」となる変動表示に対する連続予告演出が必要以上に高頻度で実行されることを防止し、連続予告演出に対する遊技者の期待感が低下してしまうことを防止している。なお、ステップS6006において、受信した図柄指定コマンドを確認することによって「はずれ」であるか否かを判定するのではなく、受信した変動カテゴリコマンドを確認することによって「はずれ」であるか否かを判定するようにしてもよい。この場合、例えば、受信した変動カテゴリコマンドが、はずれ用の変動パターン種別となると入賞時判定された場合に送信される変動カテゴリ1コマンド〜変動カテゴリ12コマンドのいずれかであるか否かを判定するようにすればよい。
次いで、演出制御用CPU101は、高確率状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6007)。高確率状態フラグがセットされていなければ、ステップS6011に移行する。高確率状態フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、大当り後変動回数カウンタの値が5〜62となっているか否かを確認する(ステップS6008)。大当り後変動回数カウンタは、大当り遊技終了後の変動表示回数をカウントするためのカウンタであり、後述する大当り終了演出処理のステップS887でクリアされる。大当り後変動回数カウンタの値が5〜62でなければ、ステップS6009以降の処理に移行することなく、そのまま処理を終了する。なお、ステップS6008において、大当り後変動回数カウンタの値を確認する際に、現在の保留記憶数も確認するようにし、大当り後変動回数カウンタの値に現在の保留記憶数を加味して5〜62となっているか否かを確認するようにすることが望ましい。そのような構成によれば、大当り終了後60回目の変動表示中に連続して始動入賞が3つ発生したような場合であっても、63回目の変動表示に対して連続予告演出を実行してしまう事態を防止することができる。
この実施の形態では、大当り終了後に実行される1〜4回目の変動表示に対しては、後述する大当り中予告演出が実行されている可能性がある。従って、大当り遊技中に後述する大当り中予告演出が実行されているにもかかわらず、その変動表示に対してさらに連続予告演出を実行してしまうと、却っていずれの変動表示に対して予告演出が実行されたのか認識しにくくなってしまう。そこで、この実施の形態では、ステップS6007,S6008の処理を実行することによって、大当り終了後に実行される1〜4回目の変動表示に対しては連続予告演出を実行しないようにし、却っていずれの変動表示に対して予告演出が実行されたのか認識しにくくなる事態を防止している。なお、連続予告演出を制限する期間は、この実施の形態で示した期間にかぎらず、例えば、大当り終了後、8回目の変動表示が終了するまで連続予告演出を実行しないように構成してもよい。
また、この実施の形態では、前述したように、大当り遊技終了後に実行される71回目の変動表示(確変状態が終了する最終回の変動表示)において、スーパーリーチとなる割合を高めることによって、確変状態終了時における遊技者の大当りに対する期待感を高めている(図10(C),(D)参照)。そのような場合に、確変状態終了時におけるスーパーリーチの演出が出現する前に連続予告演出が実行されてしまうと、連続予告演出に遊技者の関心が惹きつけられすぎてしまい、確変状態が終了する71回転目の変動で実行されるスーパーリーチの演出に対して遊技者の関心を十分に惹きつけることができない。そこで、この実施の形態では、ステップS6007,S6008の処理を実行することによって、確変状態が終了する所定回数前(この実施の形態では63回目)の変動表示から最終回(この実施の形態では71回目)の変動表示まで間は連続予告演出を実行しないようにし、確変状態終了時に出現するスーパーリーチの演出に対する遊技者の関心が低下してしまうことを防止している。なお、連続予告演出を制限する期間は、この実施の形態で示した期間にかぎらず、例えば、確変状態が終了する4回前の変動表示から連続予告演出を実行しないように構成してもよい。また、例えば、確変状態を終了した後も、所定回数(例えば、4回。8回。)の変動表示を終了するまで連続予告演出を実行しないように構成してもよい。
大当り後変動回数カウンタの値が5〜62であれば、演出制御用CPU101は、受信した図柄指定コマンドが図柄1指定コマンド(コマンドC400(H)。はずれ指定。)、図柄2指定コマンド(コマンドC401(H)。15R確変大当り指定。)、図柄3指定コマンド(コマンドC402(H)。10R確変大当り指定。)、または図柄4指定コマンド(コマンドC403(H)。2R確変大当り指定。)のいずれかであるか否かを確認する(ステップS6009)。図柄1指定コマンド〜図柄4指定コマンドのいずれかであれば、ステップS6011に移行する。図柄1指定コマンド〜図柄4指定コマンドのいずれでもなければ、ステップS6011以降の処理に移行することなく、そのまま処理を終了する。
なお、この実施の形態では、ステップS6009の処理が実行されることによって、「突然確変大当り」や「小当り」となる変動表示に対しては連続予告演出を実行しないようにしている。すなわち、「突然確変大当り」や「小当り」となる場合には、大入賞口の開放が行われるものの開放時間が極めて短く大入賞口への入賞が殆ど期待できない。そのため、「突然確変大当り」や「小当り」に対しては連続予告演出を実行しないようにすることによって、大入賞口への入賞が殆ど期待できない当りに対して期待感を必要以上に煽り過ぎないようにし、連続予告演出に対する期待感を低下させてしまうことを防止している。なお、ステップS6009において、受信した図柄指定コマンドを確認することによって「突然確変大当り」や「小当り」でないことを判定するのではなく、受信した変動カテゴリコマンドを確認することによって「突然確変大当り」や「小当り」でないことを判定するようにしてもよい。この場合、例えば、受信した変動カテゴリコマンドが、突然確変大当りや小当り用の変動パターン種別となると入賞時判定された場合に送信される変動カテゴリ27コマンド〜変動カテゴリ29コマンド以外の変動カテゴリコマンドであるか否かを判定するようにすればよい。
次いで、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果記憶バッファが記憶する変動パターン種別の入賞時判定結果を全て抽出する(ステップS6011)。次いで、演出制御用CPU101は、抽出した各入賞時判定結果にもとづいて、1つ前までの始動入賞に対する入賞時判定結果として記憶する変動カテゴリコマンドが全て変動カテゴリ1コマンド(コマンドC600(H)。非リーチCA2−1指定。)であるか否かを確認する(ステップS6012)。全て変動カテゴリ1コマンドであれば、ステップS6013に移行する。変動カテゴリ1コマンド以外の変動カテゴリコマンドが1つでも含まれていれば、ステップS6013以降の処理に移行することなく、そのまま処理を終了する。
図42は、入賞時判定結果として記憶する変動カテゴリコマンドの組み合わせの例を示す説明図である。この実施の形態では、ステップS6004の処理が実行されることにより、保留記憶数が4以下である場合に連続予告演出の実行が許可されるので、1つ前までに始動入賞に対して記憶されている変動カテゴリコマンドは最大で3つである。この実施の形態では、図42に示すように、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果として記憶する変動カテゴリコマンドが全てコマンドC600(H)であれば、連続予告演出の実行可否の判定を許可すると判定し、1つでもコマンドC600(H)以外のコマンドが含まれていれば許可しないと判定する。すなわち、この実施の形態では、予告対象となる変動表示が開始されるまでの各変動表示についても全て「非リーチはずれ」となることを条件に連続予告演出を実行可能に構成している。そのように構成することによって、連続予告演出の途中でリーチ演出が割り込むことにより連続予告演出の連続性が損なわれる事態を防止している。
ステップS6012で全て変動カテゴリ1コマンドであれば、演出制御用CPU101は、高確率状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6013)。高確率状態フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、連続予告演出の有無および連続予告演出の演出態様を決定するためのテーブルとして連続予告振分テーブルAを選択する(ステップS6014)。高確率状態フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、連続予告振分テーブルBを選択する(ステップS6015)。
次いで、演出制御用CPU101は、連続予告演出の演出態様を決定するための連続予告演出態様決定用乱数を抽出する(ステップS6018)。そして、演出制御用CPU101は、受信した変動カテゴリコマンドにもとづいて、抽出した連続予告演出態様決定用乱数の値がステップS6014,S6015で選択した連続予告振分テーブルに含まれるいずれの判定値と合致するかを判定することによって、連続予告演出の実行有無と演出態様とを決定する(ステップS6019)。
図43は、連続予告演出の振り分けを示す連続予告振分テーブルの具体例を示す説明図である。現在の遊技状態が通常状態あれば、演出制御用CPU101は、ステップS6014で選択した図43(A)に示す通常状態時の連続予告振分テーブルAを用いて、受信した変動カテゴリコマンドで示される変動パターン種別の入賞時判定結果にもとづいて、連続予告演出の演出態様を決定する。この実施の形態では、連続予告振分テーブルAを用いる場合、例えば、演出制御用CPU101は、変動カテゴリコマンドで非リーチCA2−1の変動パターン種別となる(すなわち、リーチも擬似連などの特定演出も伴わない「非リーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、コマンドC600(H)を受信している場合)には、図43(A)に示すように、「図柄変動時の変動形態の変化」または「モード移行」のいずれかの演出態様の連続予告演出を実行することに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、変動カテゴリコマンドでスーパーCA2−7の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、コマンドC607(H)を受信している場合)には、図43(A)に示すように、「図柄変動時の変動形態の変化」、「モード移行」または「保留球変化」のいずれかの演出態様の連続予告演出を実行することに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、変動カテゴリコマンドでスーパーCA3−3の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチ大当り」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、コマンドC612(H)またはコマンドC615(H)を受信している場合)には、図43(A)に示すように、「図柄変動時の変動形態の変化」、「モード移行」、「フラッシュ」または「保留球変化」のいずれかの演出態様の連続予告演出を実行することに決定する。
なお、「図柄変動時の変動形態の変化」、「モード移行」、「フラッシュ」および「保留球変化」の各連続予告演出の演出態様の具体的な内容については後述する。
また、現在の遊技状態が確変状態であれば、演出制御用CPU101は、ステップS6015で選択した図43(B)に示す確変状態時の連続予告振分テーブルBを用いて、受信した変動カテゴリコマンドで示される変動パターン種別の入賞時判定結果にもとづいて、連続予告演出の演出態様を決定する。この実施の形態では、連続予告振分テーブルBを用いる場合、例えば、演出制御用CPU101は、変動カテゴリコマンドで非リーチCA2−1の変動パターン種別となる(すなわち、リーチも擬似連などの特定演出も伴わない「非リーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、コマンドC60A(H)を受信している場合)には、図43(B)に示すように、いずれの演出態様の連続予告演出に対しても割り振りがなく、連続予告を実行しないことに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、変動カテゴリコマンドでスーパーCA2−7の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、コマンドC609(H)またはコマンドC60B(H)を受信している場合)には、図43(B)に示すように、「図柄変動時の変動形態の変化」または「保留球変化」のいずれかの演出態様の連続予告演出を実行することに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、変動カテゴリコマンドでスーパーCA3−3の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチ大当り」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、コマンドC612(H)またはコマンドC615(H)を受信している場合)には、図43(B)に示すように、「図柄変動時の変動形態の変化」、「フラッシュ」または「保留球変化」のいずれかの演出態様の連続予告演出を実行することに決定する。
なお、図43に示すように、この実施の形態では、変動カテゴリコマンドによって変動パターン種別の入賞時判定結果として「非リーチはずれ」、「スーパーリーチはずれ」または「スーパーリーチ大当り」のいずれかの判定結果が示されている場合に、連続予告演出が実行される場合がある。
また、図43(A),(B)に示すように、この実施の形態では、「フラッシュ」の演出態様の連続予告演出は、入賞時判定結果が「スーパーリーチ大当り」である場合にのみ選択される。従って、「フラッシュ」の演出態様で連続予告演出が実行される場合には、少なくとも入賞時判定の対象となった変動表示において大当りとなることが確定し、遊技に対する興趣を向上させることができる。なお、「フラッシュ」の演出態様のように大当りが確定する場合にフラッシュ用ランプ110を点灯表示させるような態様の予告演出は、例えば、大当り中予告演出としてのみ実行するようにし、変動表示中に実行する連続予告演出としては「フラッシュ」の演出態様は設けないようにしてもよい。
なお、連続予告振分テーブルA,Bに振り分けがないことにより連続予告演出を実行しないことに決定された場合には、後述するステップS6020,S6021の処理を実行しないように制御する。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS6019で決定した演出態様に応じて、連続予告演出の実行を決定したことを示す連続予告実行中フラグをセットする(ステップS6020)。この場合、例えば、演出制御用CPU101は、図16に示す変動カテゴリ1コマンドを受信したことにもとづいて連続予告演出を実行することを決定した場合には、「非リーチはずれ」になると入賞時判定したことにもとづいて連続予告演出の実行を決定したことを示すはずれ連続予告実行中フラグをセットする。また、例えば、演出制御用CPU101は、図16に示す変動カテゴリ8コマンドや、変動カテゴリ10コマンド、変動カテゴリ12コマンドを受信したことにもとづいて連続予告演出を実行することを決定した場合には、「スーパーリーチはずれ」になると入賞時判定したことにもとづいて連続予告演出の実行を決定したことを示すリーチ連続予告実行中フラグをセットする。また、例えば、演出制御用CPU101は、図17に示す変動カテゴリ23コマンドや、変動カテゴリ26コマンドを受信したことにもとづいて連続予告演出を実行することを決定した場合には、「スーパーリーチ大当り」になると入賞時判定したことにもとづいて連続予告演出の実行を決定したことを示す大当り連続予告実行中フラグをセットする。
なお、この実施の形態では、はずれ連続予告実行中フラグ、リーチ連続予告実行中フラグ、および大当り連続予告実行中フラグを総称して連続予告実行中フラグという。
なお、ステップS6020では、連続予告実行中フラグをセットするとともに、ステップS6019で決定した演出態様を特定可能な情報もセットする。この場合、例えば、演出態様が「図柄変動時の変動形態の変化」であることを示すフラグや、「モード移行」であることを示すフラグ、「フラッシュ」であることを示すフラグ、「保留球変化」であることを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、例えば、連続予告実行中フラグが複数ビット(例えば、1バイト)で構成される場合には、連続予告実行中フラグの所定ビットにいずれの演出態様であるかを指定する値を設定することによって、いずれの演出態様に決定されているかを特定可能であるようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、現在の保留記憶数を変動回数カウンタにセットする(ステップS6021)。この場合、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納されている第1保留記憶数と第2保留記憶数格納領域に格納されている第2保留記憶数との合計値を求め、求めた合計値を変動回数カウンタにセットする。なお、変動回数カウンタは、連続予告演出の判定対象となった変動表示が開始されるまでに実行される変動表示の回数をカウントするためのカウンタである。なお、この実施の形態では、演出図柄の変動表示中に連続予告演出の実行の決定が行われてステップS6021で変動回数カウンタがセットされた場合には、まず、その実行中の変動表示の終了時に変動回数カウンタの値が1減算されて(ステップS8312参照)、結果として、入賞時判定の対象となった変動表示の1つ前の変動表示までで変動回数カウンタの値が0となり連続予告演出が終了する。なお、ステップS6021において、演出図柄の変動表示中でない場合には、演出制御用CPU101は、現在の保留記憶数から1減算した値を変動回数カウンタにセットするようにすることが望ましい。そのように構成すれば、必ず入賞時判定の対象となった変動表示の1つ前の変動表示までで連続予告演出が終了するようにすることができ、入賞時判定の対象となった変動表示において連続予告演出とスーパーリーチの演出との両方が実行されて、演出が慌ただしく不自然になることを防止することができる。
なお、図43に示す連続予告振分テーブルにおいて、大当りとなる信頼度に応じて、各演出態様の選択割合が異なるように割り振りが行われている。例えば、「図柄変動時の変動形態の変化」、「モード移行」、「保留球変化」の順に大当りとなる信頼度が高くなる(例えば、順に20%、40%、60%)ように、各演出態様の割り振りが行われている(「フラッシュ」の場合には大当りが確定する)。なお、大当りとなる信頼度が高くなるような各演出態様の割り振り方法は、このような順序にかぎらず、例えば、逆順に「保留球変化」、「モード移行」、「図柄変動時の変動形態の変化」の順に大当りとなる信頼度が高くなるように割り振りを行ってもよい。さらに、これらの並び順にかぎらず、例えば、「モード移行」の演出態様が最も大当りとなる信頼度が高くなったり、逆に最も大当りとなる信頼度が低くなるような並び順に割り振りを行ってもよく、様々な各演出態様の割り振りの仕方が可能である。
なお、この実施の形態では、連続予告演出に関して、以下に示すような禁則処理が行われる。
(1)遊技機への電源投入時や停電復旧時に大当りであった場合には、大当り遊技終了後の遊技状態が不確定である。そのため、そのような場合には、現在の保留記憶数の情報を全てクリアするように制御する。なお、保留記憶数そのものの情報をクリアするのではなく、保留記憶に関する情報(例えば、入賞時判定結果記憶バッファが記憶する入賞時判定結果(始動入賞時における判定結果))をクリアするように構成してもよい。
(2)また、変動表示を開始してから極短い所定期間(例えば32ms)以内に始動入賞があったときには、その始動入賞に対して連続予告演出を行わないように制御する(図33のステップS616A、および図39のステップS800A〜S800E参照)。
(3)また、非リーチはずれと入賞時判定したことにもとづく連続予告演出は、所定期間連続して実行されないように制御する。例えば、非リーチはずれと入賞時判定したことにもとづく連続予告演出を終了すると、その後、変動表示を20回以上終了するまでは、非リーチはずれと入賞時判定したことにもとづく次の連続予告演出を実行しないように制御する(図40のステップS6005,S6006参照)。
図44は、図31に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。なお、前述したように、この実施の形態では、停電復旧時にも表示結果指定コマンドの送信が行われる(ステップS44参照)のであるが、図44に示すように、この実施の形態では、通常時には、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて演出図柄変動開始処理に移行し演出図柄の変動表示を開始するので、変動パターンコマンドを受信することなく表示結果指定コマンドを受信したのみでは演出図柄の変動表示は開始されない。
図45および図46は、図39に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、大当り後変動回数カウンタを1加算する(ステップS8000)とともに、連続予告終了後回数カウンタを1加算する(ステップS8001)。なお、演出制御用CPU101は、大当り後変動回数カウンタの値が72となったら、以後、大当り後変動回数カウンタの加算を行わないようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8002)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8002で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8003)。すなわち、演出制御用CPU101によってステップS8003の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。また、演出制御用CPU101は、「図柄変動時の変動形態の変化」の演出態様の連続演出を実行すると決定されている場合には、演出図柄の停止図柄として、いわゆるチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)を決定する。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップS8003において、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
図47は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図47に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが「15R確変大当り」、「10R確変大当り」または「2R確変大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンド、表示結果3指定コマンドまたは表示結果4指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。受信した表示結果指定コマンドが「突然確変大当り」や「小当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果5指定コマンドまたは表示結果6指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。そして、「はずれ」の場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示中に演出表示装置9において予告演出(連続予告演出以外の予告演出。例えば、ステップアップ予告演出やミニキャラ予告演出。)を実行するか否かを決定したり予告演出の演出態様を設定する予告演出設定処理を実行する(ステップS8004)。
なお、ステップS8004の予告演出設定処理では、演出制御用CPU101は、具体的には、後述する図48〜図52に示す「図柄変動予告」や「背景変化予告1」、「背景変化予告2」、「天気予告」、「暗転予告」、「変動開始時予告」、「可動物予告」、「演出羽根役物予告」、「停止図柄予告」、「ステップアップ予告」、「会話予告」、「カットイン予告」、「ミニキャラ予告」、「フラッシュ予告」、「図柄消灯予告」を実行するか否かを決定する。また、この場合、演出制御用CPU101は、大当りであるか否かに応じて、異なる決定割合で各予告演出の実行有無を決定する。
また、ステップS8004の予告演出設定処理では、例えば、演出制御用CPU101は、予告演出を実行することを前提として(例えば、変動パターンコマンドにもとづいて予告演出を実行すると決定したことにもとづいて)、予告演出の内容として、後述する図48〜図52に示す「図柄変動予告」や「背景変化予告1」、「背景変化予告2」、「天気予告」、「暗転予告」、「変動開始時予告」、「可動物予告」、「演出羽根役物予告」、「停止図柄予告」、「ステップアップ予告」、「会話予告」、「カットイン予告」、「ミニキャラ予告」、「フラッシュ予告」および「図柄消灯予告」のうちのいずれの予告演出を実行するかを選択する処理を実行するようにしてもよい。そして、この場合においても、演出制御用CPU101は、大当りであるか否かや変動パターンの内容に応じて、異なる選択割合で各予告演出を選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、高確率状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8005)。高確率状態フラグがセットされていなければ(すなわち、遊技状態が通常状態(低確率状態)であれば)、演出制御用CPU101は、低確率時の禁則ルールに従って、図40および図41の連続予告演出決定処理で連続予告演出を実行することに決定されている場合には、実行が決定されている連続予告演出、およびステップS8004の予告演出設定処理で設定された各予告演出を組み合わせて実行することが可能であるか否かを判定する(ステップS8006)。そして、演出制御用CPU101は、ステップS8006の判定結果に従って、組み合わせて実行できないと判定した予告演出を制限する処理を行う(ステップS8007)。例えば、演出制御用CPU101は、ステップS8004の予告演出設定処理で予告演出を実行するための予告実行フラグをセットしている場合には、その予告演出についてステップS8006で組み合わせて実行できないと判定すると、ステップS8004でセットした予告実行フラグをリセットし、その予告演出を実行しないように制御する。そして、ステップS8020に移行する。
図48は、低確率時における予告演出の禁則ルールを示す説明図である。図48に示すように、この実施の形態では、前述したように、連続予告演出として、「図柄変動時の変動形態の変化」、「保留球変化」、「フラッシュ」または「モード移行」の4種類の演出態様の予告演出を実行可能である。また、連続予告演出以外のステップS8004で設定される予告演出として、「図柄変動予告」、「背景変化予告1」、「背景変化予告2」、「天気予告」、「暗転予告」、「変動開始時予告」、「可動物予告」、「演出羽根役物予告」、「停止図柄予告」、「ステップアップ予告」、「会話予告」、「カットイン予告」、「ミニキャラ予告」、「フラッシュ予告」または「図柄消灯予告」のいずれか(複数でもよい)を実行可能である。
「図柄変動予告」とは、演出図柄の変動表示を通常とは異なる変動態様で実行する予告演出である。「図柄変動予告」では、例えば、通常の変動表示では左→右→中の順番で停止図柄を停止表示させるのに対して、停止図柄の停止順を異ならせて右→左→中などの順番で停止表示させるなどの演出を行う。また、「図柄変動予告」において、例えば、いわゆる滑り変動表示や擬似連などの演出を行ってもよい。
「背景変化予告1」および「背景変化予告2」は、変動表示中に背景画面の態様(絵柄や色など)を変化させる予告演出である。なお、この実施の形態では、「背景変化予告2」は、「背景変化予告1」と比べて、期待感をより高めるような態様の背景画面に変化させて(例えば、赤色の背景画面に変化させるなど)、大当りなどに対する期待感が高いことを報知する。
「天気予告」は、変動表示中の背景画面で示されている天候状況などを変化させる予告演出である。例えば、変動表示中の背景画面に「虹」などを表示させるなどを演出を行う。「暗転予告」は、例えば、変動表示中に一旦画面を暗転させた後にフラッシュ表示などを行う予告演出である。
「変動開始時予告」は、変動表示の開始時に実行される予告演出である。例えば、「変動開始時予告」では、変動開始時に所定の効果音(動物などの鳴き声、拍手の音)を発生させたり、ランプやLEDを点灯表示させるなどの演出を行う。
「可動物予告」は、例えば、可動部材78を可動させる予告演出である。「演出羽根役物演出」は、例えば、演出羽根役物79a,79Bを可動させる予告演出である。「停止図柄予告」は、演出図柄の変動表示中に、例えば、左中右のいずれかの停止図柄を前もって表示する予告演出である。
「ステップアップ予告」は、演出図柄の変動表示を開始させてから変動表示結果を導出表示させるまでの間に行う予告演出として、複数のキャラクタを所定タイミングで次々と切り替えていく予告演出であり、より多くのステップの演出までが実行されることによって大当りなどに対する期待感を高めるものである。
「会話予告」は、変動表示中に複数のキャラクタなどを登場させてキャラクタ間の会話などの形式で文字列を表示させる演出を行う予告演出である。また、「カットイン予告」は、変動表示中に、一連のシーンの中に別のシーンを挿入するなどの演出を行う予告演出である。「ミニキャラ予告」は、変動表示中に表示画面の一部にミニキャラクタを登場させる予告演出である。「フラッシュ予告」は、変動表示中にフラッシュ用ランプ110を短時間フラッシュさせるなどの演出を行う予告演出である。「図柄消灯予告」は、変動表示中に特定の図柄(例えば、左図柄。左図柄と右図柄。)を消灯させて見えなくした後にリーチを発生させるなどの演出を行う予告演出である。
演出制御用CPU101は、図48に示す禁則ルールに従って予告演出を制限する。具体的には、図48において、「○」となっている予告演出の組み合わせについては組み合わせ実行が可能であると判定し、「×」となっている予告演出の組み合わせについては組み合わせ実行不能であると判定する。ただし、この実施の形態では、「図柄変動時の変動形態の変化」の演出態様の連続予告演出と「背景変化予告1」の予告演出については、複数の背景画面の変化態様のうちの一部については組み合わせ実行可能であると判定する。図48に示す禁則ルールに従って予告演出の制限が行われることによって、同じタイミングで複数の予告演出が画面上で重なって表示されるなどにより、予告演出が見づらくなることを防止している。
高確率状態フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、大当り後変動回数カウンタの値が1〜4となっているか否かを確認する(ステップS8008)。大当り後変動回数カウンタの値が1〜4でなければ、ステップS8012に移行する。大当り後変動回数カウンタの値が1〜4であれば、演出制御用CPU101は、図49に示す高確率且つ大当り後1〜4変動目用の予告演出の禁則ルールに従って、全ての予告演出を実行しないように制限する(ステップS8009)。
この実施の形態では、大当り終了後に実行される1〜4回目の変動表示に対しては、後述する大当り中予告演出が実行されている可能性がある。従って、大当り遊技中に後述する大当り中予告演出が実行されているにもかかわらず、その変動表示に対してさらに予告演出を実行してしまうと、却っていずれの変動表示に対して予告演出が実行されたのか認識しにくくなってしまう。そこで、この実施の形態では、ステップS8008,S8009の処理を実行することによって、大当り終了後に実行される1〜4回目の変動表示に対しては予告演出を実行しないようにし、却っていずれの変動表示に対して予告演出が実行されたのか認識しにくくなる事態を防止している。なお、予告演出を制限する期間は、この実施の形態で示した期間にかぎらず、例えば、大当り終了後、8回目の変動表示が終了するまで予告演出を実行しないように構成してもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、今回実行する変動表示の表示結果が「突然確変大当り」以外の大当り(すなわち、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」または「2R確変大当り」)であるか否かを確認する(ステップS8011)。具体的には、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンド〜表示結果4指定コマンドのいずれかであるかを確認すればよい。「突然確変大当り」以外の大当りであれば、演出制御用CPU101は、大当り中予告演出と共通態様の大当り中共通予告演出を実行することを示す大当り中共通予告実行フラグをセットする(ステップS8012)。そして、ステップS8020に移行する。
この実施の形態では、後述するように、大当り遊技中に、既に溜まっている保留記憶の中に大当りとなるものがあれば、ラウンド10を実行する際に、その大当り遊技後に実行される変動表示の中に大当りとなるものが確定していることを予告する大当り中予告演出を実行する。ここで、ステップS8011でYと判定したということは、前回実行された大当り遊技のラウンド10を実行する際には大当りとなる保留記憶がまだ溜まっておらず大当り中予告演出が実行されなかったが、ラウンド11以降の始動入賞の中に大当りとなるものが発生したことを示す。この場合、ステップS8012および後述する演出図柄変動中演出のステップS8109,S8110を実行することによって、ラウンド11以降に発生した大当りの変動表示中に大当り中予告演出と共通態様の予告演出を実行し、大当りとなることが確定していることを報知する。
なお、この実施の形態では、大当り中予告演出として8つの演出パターンがあるのであるが(図65参照)、演出制御用CPU101は、ステップS8012において、大当り中予告演出と同様のいずれかの演出パターンで大当り中共通予告演出を実行すると決定してもよい。また、例えば、大当り中共通予告演出を実行する場合には、いずれか特定の演出パターン(例えば、図65に示すパターン1)を行うことに決定するようにしてもよい。
大当り後変動回数カウンタの値が1〜4でなければ、演出制御用CPU101は、大当り後変動回数カウンタの値が5〜62となっているか否かを確認する(ステップS8013)。大当り後変動回数カウンタの値が5〜62であれば、演出制御用CPU101は、図50に示す高確率且つ大当り後5〜62変動目用の禁則ルール(高確率時の禁則ルール1)に従って、図40および図41の連続予告演出決定処理で連続予告演出を実行することに決定されている場合には、実行が決定されている連続予告演出、およびステップS8004の予告演出設定処理で設定された各予告演出を組み合わせて実行することが可能であるか否かを判定する(ステップS8014)。そして、演出制御用CPU101は、ステップS8014の判定結果に従って、組み合わせて実行できないと判定した予告演出を制限する処理を行う(ステップS8015)。そして、ステップS8020に移行する。
大当り後変動回数カウンタの値が5〜62でなければ、演出制御用CPU101は、大当り後変動回数カウンタの値が63〜70となっているか否かを確認する(ステップS8016)。大当り後変動回数カウンタの値が63〜70であれば、演出制御用CPU101は、図51に示す高確率且つ大当り後63〜70変動目用の禁則ルール(高確率時の禁則ルール2)に従って、図40および図41の連続予告演出決定処理で連続予告演出を実行することに決定されている場合には、実行が決定されている連続予告演出、およびステップS8004の予告演出設定処理で設定された各予告演出を組み合わせて実行することが可能であるか否かを判定する(ステップS8017)。そして、演出制御用CPU101は、ステップS8017の判定結果に従って、組み合わせて実行できないと判定した予告演出を制限する処理を行う(ステップS8018)。そして、ステップS8020に移行する。
大当り後変動回数カウンタの値が63〜70でもなければ、大当り終了後71回目の変動表示が実行される(すなわち、高確率/低ベース状態)ときである。この場合、演出制御用CPU101は、図52に示す高確率/低ベース時用の予告演出の禁則ルールに従って、全ての予告演出を実行しないように制限する(ステップS8019)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンおよび予告演出を実行する場合にはその予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8020)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8021)。
図53は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。
図53に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、演出制御用CPU101は、連続予告演出や大当り中共通予告演出、その他の予告演出を実行することに決定され、連続予告実行中フラグや大当り中共通予告実行フラグ、その他の予告実行フラグがセットされている場合には、ステップS8020において連続予告演出や大当り中共通予告演出、その他の予告演出に対応したプロセステーブルを選択する。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8022)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。また、例えば、擬似連の演出や予告演出を実行する際に、モータ86を駆動させることによって可動部材78を可動させたり、モータ87を駆動させることによって演出羽根役物79a,79bを可動させる演出が行われる。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8023)。次いで、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果記憶バッファが記憶する1つ目の入賞時判定結果(今回実行する変動表示に対応する入賞時判定結果(図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンド))を削除し、入賞時判定結果記憶バッファの内容をシフトする(ステップS8024)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8025)。
なお、この実施の形態では、まず、ステップS8004の予告演出設定処理を実行しておき、ステップS8005〜S8019の処理を実行することによって、後から組み合わせ不能な予告演出に制限をかける場合を示したが、組み合わせ不能な予告演出を制限する方法は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、ステップS8004の予告演出設定処理を実行するときに、あらかじめ図48〜図52に示す禁則テーブルを用いて組み合わせ可能な予告演出を判定するようにし、組み合わせ可能と判定した予告演出についてのみ実行の有無を判定するようにしてもよい。
図54は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS8105)。また、例えば、擬似連の演出や予告演出を実行する際に、モータ86を駆動させることによって可動部材78を可動させたり、モータ87を駆動させることによって演出羽根役物79a,79bを可動させる演出が行われる。
次いで、演出制御用CPU101は、いずれかの連続予告実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8106)。いずれかの連続予告実行中フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、ステップS6019の連続予告演出態様決定処理で決定した演出態様に従って、「図柄変動時の変動形態の変化」、「モード移行」、「フラッシュ」または「保留球変化」のいずれかの演出態様で連続予告演出を実行する制御を行う(ステップS8108)。なお、連続予告演出を実行することに決定されている場合、具体的には、演出図柄の変動開始後、あらかじめ定められた時間が経過したタイミングで、対応する演出態様で連続予告演出が実行される。また、連続予告演出を実行する場合、その連続予告演出を実行するタイミングでステップS8106においてYと判定され、ステップS8108の処理が実行される。そして、連続予告演出を終了するまでステップS8106で繰り返しYと判定され、ステップS8108の処理が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、大当り中共通予告実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8109)。大当り中共通予告実行フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、後述する大当り中予告演出と共通の態様で大当り中共通予告演出を実行する制御を行う(ステップS8110)。具体的は、演出制御用CPU101は、フラッシュ用ランプ110を短時間フラッシュさせるような態様で点灯表示させたり、蝶などのキャラクタを登場させるなどの演出を行うことによって、大当り中予告演出と同様の演出態様の予告演出を実行する。なお、大当り中共通予告演出を実行することに決定されている場合、具体的には、演出図柄の変動開始後、あらかじめ定められた時間が経過したタイミングで、対応する演出態様で大当り中共通予告演出が実行される。また、大当り中共通予告演出を実行する場合、その大当り中共通予告演出を実行するタイミングでステップS8109においてYと判定され、ステップS8110の処理が実行される。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8111)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8112)。
図55は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8301)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS8305に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS8304で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS8302の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS8305に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、決定されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS8302)。ステップS8302の処理で大当り図柄および小当り図柄のいずれも表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、ステップS8311に移行する。
ステップS8302の処理で大当り図柄または小当り図柄を停止表示した場合には(ステップS8303のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS8304)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS8305)。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS8306)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8307)。なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS8308)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と演出羽根役物79a,79b)の制御を実行する(ステップS8309)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8310)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、いずれかの連続予告実行中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS8311)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、変動回数カウンタの値を1減算する(ステップS8312)。また、演出制御用CPU101は、減算後の変動回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップS8313)。そして、変動回数カウンタの値が0になっていれば、演出制御用CPU101は、セットされている連続予告実行中フラグが大当り連続予告実行中フラグであるか否かを確認する(ステップS8314)。セットされている連続予告実行中フラグが大当り連続予告実行中フラグでなければ(すなわち、はずれ連続予告実行中フラグまたはリーチ連続予告実行中フラグであれば)、演出制御用CPU101は、連続予告終了後回数カウンタをクリアする(ステップS8315)。
そして、演出制御用CPU101は、セットされている連続予告実行中フラグをリセットする(ステップS8316)。そのような処理が実行されることによって、この実施の形態では、入賞時判定の対象となった変動が開始される1つ前の変動表示まで連続予告演出が実行されて、その入賞時判定の対象となった変動表示の開始時に連続予告実行中フラグがリセットされる(その入賞時判定の対象となった変動表示中には連続予告演出は行われない)。なお、その入賞時判定の対象となった変動表示中においても、連続予告演出を実行するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS8317)。例えば、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや、第2図柄変動指定コマンド受信フラグ、表示結果指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。なお、演出制御用CPU101は、コマンド受信フラグを演出制御プロセス処理や第4図柄プロセス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにしてもよい(例えば、図44のステップS811に示すように、変動パターンコマンド受信フラグを確認すると直ちに変動パターンコマンド受信フラグをリセットするようにしてもよい)。ただし、例えば、図柄変動指定コマンドについては、演出制御プロセス処理と第4図柄プロセス処理との両方で参照されるので、この実施の形態で示すように、変動終了の際に演出図柄変動停止処理などにおいてリセットしたり、大当り終了の際に大当り終了演出処理においてリセットしたりすることが望ましい。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS8318)。
図56は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、まず、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS1901のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS1902)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、LED25,28等)の制御を実行する(ステップS1903)。例えば、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS1901のY)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS1907)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1908)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1909)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS1910)。
なお、大当り表示用のプロセス処理とは別に小当り表示用のプロセス処理を設けるようにし、小当りである場合には、例えば、所定期間(大入賞口が0.1秒間2回開放するのに十分な時間。例えば0.5秒間)、突然確変大当り時と同様の態様の演出を行うようにしてもよい。
また、小当りや突然確変大当りである場合に、小当り/突然確変大当り開始指定コマンドの受信にもとづいて演出を実行するのではなく、演出制御用CPU101は、例えば、小当り/突然確変大当り用の変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、小当りまたは突然確変大当りであることを示唆するような演出を所定期間実行するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU101は、小当りまたは突然確変大当りであることを示唆するような演出を行うためのプロセスデータをプロセス時間ごとに切り替え、切り替えたプロセスデータに従って演出を行う。
図57は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(ステップS805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、演出制御用CPU101は、まず、大当り終了指定コマンド受信フラグ(具体的には、大当り終了指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグ(ステップS642,S646参照))がセットされているか否かを確認する(ステップS2901)。大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていないときは(ステップS2901のN)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2902)。
大入賞口開放後フラグもセットされていないときは(ステップS2902のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS2903)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、LED25,28等)の制御を実行する(ステップS2904)。例えば、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、ラウンド数を示す文字やその他のキャラクタなどを表示する演出が実行される。なお、ラウンド10のラウンド中演出を実行する場合であって大当り中予告演出を実行することに決定されている場合には、例えば、フラッシュ用ランプ110を短時間フラッシュさせるような態様で点灯表示させたり、蝶などのキャラクタを登場させるなどの演出を行うことによって、大当り中予告演出が実行される。また、大当り中予告演出が実行される場合、例えば、短い時間、スピーカ27から所定の確定音も出力される。なお、大当り中予告演出において、フラッシュ用ランプ110を大当り遊技が終了するまで継続して点灯させるようにしてもよい。また、例えば、フラッシュ用ランプ110ではなく、フラッシュ用ランプ110以外の各種装飾ランプなどを継続して点灯させるようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS2905)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS2906)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS2907)。
ステップS2902において大入賞口開放後フラグがセットされているときは(ステップS2902のY)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをリセットし(ステップS2908)、大入賞口開放後指定コマンドの内容にもとづいてインターバル演出(ラウンド数に応じたインターバル表示を行う演出)に応じたプロセスデータを選択する(ステップS2909)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS2910)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に設定する(ステップS2911)。
ステップS2901において大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされたときは(ステップS2901のY)、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS2912)。次いで、演出制御用CPU101は、エンディング演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS2913)。また、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマをスタートさせるとともに、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS2914)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に設定する(ステップS2915)。
図58は、演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS3901のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS3902)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、LED25,28等)の制御を実行する(ステップS3903)。例えば、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、所定のキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS3904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS3905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS3906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS3901のY)、演出制御用CPU101は、大当り中予告演出の実行の有無および演出パターンを決定する大当り中予告演出決定処理を実行する(ステップS3907)。次いで、演出制御用CPU101は、いずれかの大当り中予告演出実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3908)。なお、大当り中予告演出実行フラグは、大当り中予告演出を実行することを決定したことを示すフラグであり、後述する大当り中予告演出決定処理において、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンドを受信したときに大当り中予告演出を実行することが決定されたことにもとづいて、ステップS6509の処理でセットされる。そして、大当り中予告演出実行フラグがセットされていることにもとづいて、後述するステップS3909において、大当り中予告演出を含むラウンド中演出用のプロセステーブルが選択され、ラウンド10において大当り中予告演出が実行される。いずれかの大当り中予告演出実行フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、大当り中予告演出の演出態様に応じたラウンド中演出用のプロセスデータを選択する(ステップS3909)。次いで、演出制御用CPU101は、セットされていた大当り中予告演出実行フラグをリセットする(ステップS3910)。そして、ステップS3913に移行する。
いずれの大当り中予告演出実行フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中コマンドに示されるラウンド数にもとづいてラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3912)。次いで、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをリセットする(ステップS3913)とともに、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS3914)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS3915)。
図59は、大当り中予告演出決定処理(ステップS3907)を示すフローチャートである。大当り中予告演出決定処理において、演出制御用CPU101は、まず、開始されるラウンドがラウンド10であるか否かを確認する(ステップS6500)。具体的には、演出制御用CPU101は、受信した大入賞口開放中コマンドにおいてラウンド10が指定されているか否かを確認すればよい。ラウンド10でなければ、そのまま処理を終了する。
ラウンド10であれば、演出制御用CPU101は、保留記憶数の合計値が5以上であるか否かを確認する(ステップS6501)。具体的には、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納されている第1保留記憶数と第2保留記憶数保存領域に格納されている第2保留記憶数との合計値を求め、求めた合計値が5以上であるか否かを判定する。保留記憶数の合計値が5以上であれば、そのまま処理を終了する。すなわち、この実施の形態では、保留記憶数の合計が4以下である場合に大当り中予告演出の決定処理を行うようにし、保留記憶が5以上溜まっている場合には大当り中予告演出が実行されないように制限している。なお、ステップS6501の処理は実行しないようにし、保留記憶が5以上溜まっているか否かによって大当り中予告演出の実行を制限しないようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果記憶バッファが記憶する大当りや小当りとするか否かや大当り種別の入賞時判定結果(具体的には、入賞時判定結果として記憶する図柄指定コマンド)を全て抽出する(ステップS6502)。次いで、演出制御用CPU101は、抽出した各入賞時判定結果にもとづいて、大当り中予告演出の抽選を行うことを許可するか否かの許可判定を行う(ステップS6503)。
図60〜図64は、ステップS6503で実行する大当り中予告演出の抽選の許可判定の例を示す説明図である。ステップS6503の処理では、演出制御用CPU101は、図60〜図64の許可判定のルールに従って、大当り中予告演出の抽選を行うことを許可するか否かを判定する。この実施の形態では、図60〜図64に示すように、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果記憶バッファが記憶する入賞時判定結果の中に大当りを示す図柄指定コマンド(具体的には、コマンドC401(H)〜C403(H))が含まれているか否かを判定し、大当りを示す図柄指定コマンドが1つでも含まれていれば、大当り中予告演出の抽選を許可すると判定する。ただし、大当りであっても突然確変大当りを示す図柄指定コマンド(具体的には、コマンドC404(H))が含まれている場合には、演出制御用CPU101は、大当り中予告演出の抽選を許可しないと判定する。すなわち、大当りであっても大入賞口への遊技球の入賞が殆ど期待できない突然確変大当りを指定するコマンドC404(H)を除外し、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りである15R確変大当りや10R確変大当り、2R確変大当りを指定するコマンドC401(H)〜C403(H)が含まれている場合にのみ、大当り中予告演出の抽選を許可すると判定する。
なお、この実施の形態では、大当りであっても突然確変大当りを示す図柄指定コマンドが含まれている場合には大当り中予告演出を実行しないようにすることによって、遊技価値の高い「15R確変大当り」や、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」となる識別情報の変動表示に対する大当り中予告演出を実行したにもかかわらず、大当りとなるまでの間に遊技価値の低い「突然確変大当り」が割り込んで、「15R確変大当り」や、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」となるまでの時間が間延びしてしまうことを防止し、遊技に対する興趣が低下することを防止している。
なお、この実施の形態では、図60〜図64に示すように、「15R確変大当り」や、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」となる変動表示の後に「突然確変大当り」となる場合も一律に大当り中予告演出を実行しないように制限している。そのように構成することによって、この実施の形態で示すように「突然確変大当り」が含まれる場合に大当り中予告演出を制限するようにプログラムを構成する場合に、プログラムのモジュール構成が複雑になることを防止している。なお、「15R確変大当り」や、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」となる変動表示の後に「突然確変大当り」となる場合には、前述したような「15R確変大当り」や、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」となるまでの時間が間延びしてしまうという不都合は生じないので、大当り中予告演出を実行するように構成するようにしてもよい。そのように構成すれば、大当り中予告演出の実行頻度が低下して、遊技に対する興趣が低下することを防止することができる。
大当り中予告演出の抽選を許可すると判定した場合には(ステップS6504のY)、演出制御用CPU101は、抽出した各入賞時判定結果にもとづいて、入賞時判定結果中の大当りの数(コマンドC401(H)〜C403(H)の数)をカウントする(ステップS6505)。次いで、演出制御用CPU101は、カウントした大当りの数に応じて、大当り中予告演出の有無および大当り中予告演出の演出パターンを決定するための大当り中予告態様振分テーブルを選択する(ステップS6506)。次いで、演出制御用CPU101は、大当り中予告演出態様決定用乱数を抽出し(ステップS6507)、ステップS6506で選択した大当り中予告態様振分テーブルと、抽出した大当り中予告演出態様決定用乱数とにもとづいて、大当り中予告演出の実行の有無と、大当り中予告態様(大当り予告演出の演出パターン)を決定する(ステップS6508)。
図65は、大当り中予告演出の演出パターンの例を示す説明図である。この実施の形態では、図65に示すように、パターン1〜パターン8のいずれかの演出パターンに従って、大当り中予告演出が実行される。例えば、パターン1を用いる場合、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンドを受信したときに、フラッシュ用ランプ110を白色および紫色に点灯させる演出が実行される。また、例えば、パターン2を用いる場合、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンドを受信したときに、フラッシュ用ランプ110を青色に点灯させる演出が実行される。また、例えば、パターン3を用いる場合、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンドを受信したときに、フラッシュ用ランプ110を黄色に点灯させる演出が実行される。また、例えば、パターン4を用いる場合、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンドを受信したときに、フラッシュ用ランプ110を虹色に点灯させる演出が実行される。また、例えば、パターン5を用いる場合、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンドを受信した後2秒経過後に、フラッシュ用ランプ110を白色および紫色に点灯させる演出が実行される。また、例えば、パターン6を用いる場合、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンドを受信した後2秒経過後に、フラッシュ用ランプ110を青色に点灯させる演出が実行される。また、例えば、パターン7を用いる場合、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンドを受信した後2秒経過後に、フラッシュ用ランプ110を黄色に点灯させる演出が実行される。また、例えば、パターン8を用いる場合、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンドを受信した後2秒経過後に、フラッシュ用ランプ110を虹色に点灯させる演出が実行される。
図66は、大当り中予告態様振分テーブルの例を示す説明図である。この実施の形態では、図66に示すように、大当りと入賞時判定されている個数が2以上ある場合には、大当りと入賞時判定されている個数が1だけである場合と比較して高い割合で大当り中予告演出が実行される。また、この実施の形態では、図66に示すように、大当りと入賞時判定されている個数が1つである場合には、大当り中予告演出の演出パターンとしてパターン1,5が高い割合で選択され、大当りと入賞時判定されている個数が2つである場合には、大当り中予告演出の演出パターンとしてパターン2,6が高い割合で選択され、大当りと入賞時判定されている個数が3つである場合には、大当り中予告演出の演出パターンとしてパターン3,7が高い割合で選択され、大当りと入賞時判定されている個数が4つである場合には、大当り中予告演出の演出パターンとしてパターン4,8が高い割合で選択される。
なお、大当り中予告態様振分テーブルに振り分けがないことにより大当り中予告演出を実行しないことに決定された場合には、後述するステップS6509の処理を実行しないように制御する。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS6508で決定した大当り中予告態様に応じて、大当り中予告演出の実行を決定したことを示す大当り中予告演出実行フラグをセットする(ステップS6509)。なお、ステップS6509では、大当り中予告演出実行フラグをセットするとともに、ステップS6508で決定した大当り中予告態様を特定可能な情報もセットする。この場合、例えば、演出パターンがパターン1〜パターン8のいずれであるかを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、例えば、大当り中予告演出実行フラグが複数ビット(例えば、1バイト)で構成される場合には、大当り中予告演出実行フラグの所定ビットにいずれの演出パターンであるかを指定する値を設定することによって、いずれの演出パターンに決定されているかを特定可能であるようにしてもよい。
そして、ステップS6509で大当り中予告演出実行フラグがセットされたことにもとづいて、ラウンド後処理のステップS3909で大当り中予告演出の演出態様に応じたラウンド中演出用のプロセスデータが選択され、ラウンド10のラウンド中演出が実行される(ステップS2904参照)ことによって、大当り中予告演出が実行される。例えば、演出制御用CPU101は、フラッシュ用ランプ110を短時間フラッシュさせるような態様で点灯表示させたり、蝶などのキャラクタを登場させるなどの演出を行うことによって、大当り中予告演出を実行する。
なお、この実施の形態では、大当り遊技中のラウンド10のラウンド中演出が実行されるタイミングで大当り中予告演出を実行する場合を示しているが、大当り遊技中であれば他のタイミングで大当り中予告演出を実行してもよい。例えば、ラウンド7やラウンド15など他のラウンドを指定する大入賞口開放中コマンドを受信してラウンド中演出を実行するタイミングで実行してもよいし、ラウンド間のインターバル演出を実行するタイミングで実行してもよい。また、例えば、大当り開始指定コマンドを受信してファンファーレ演出を実行するタイミングで大当り中予告演出を実行してもよく、大当り終了指定コマンドを受信してエンディング演出を実行するタイミングで大当り中予告演出を実行してもよい。また、例えば、大当り開始指定コマンドを受信したタイミングで、まず、大当り中予告演出の実行有無および演出態様のみを決定しておき、所定ラウンド(例えば、ラウンド10)を指定する大入賞口開放中コマンドを受信したタイミングで、大当り開始時に決定した内容に従って大当り中予告演出を実行するようにしてもよい。また、大当り開始指定コマンドを受信したタイミングで、まず、大当り中予告演出の実行有無および演出態様のみを決定するとともに、実行タイミングも決定するようにし、決定した実行タイミングで大当り中予告演出を実行するようにしてもよい。
図67は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、まず、エンディング演出の演出期間を計測するための演出期間計測タイマを1減算する(ステップS880)。そして、減算後の演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS881)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていなければ(ステップS881のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS882)。また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と演出羽根役物79a,79b)の制御を実行する(ステップS883)。例えば、大当りが終了することを表示したり、所定のキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていない場合には(ステップS884のN)、処理を終了する。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS884のY)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS885)。また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS886)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていれば(ステップS881のY)、演出制御用CPU101は、大当り後変動回数カウンタをクリアする(ステップS887)とともに、所定のフラグをリセットする(ステップS888)。例えば、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや、第2図柄変動指定コマンド受信フラグ、表示結果指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS889)。
次に、連続予告演出の演出態様の具体例について説明する。図68〜図71は、連続予告演出の演出態様の具体例を示す説明図である。このうち、図68は、「図柄変動時の変動形態の変化」の連続予告演出の演出態様の具体例を示す。また、図69は、「モード移行」の連続予告演出の演出態様の具体例を示す。また、図70は、「フラッシュ」の連続予告演出の演出態様の具体例を示す。また、図71は、「保留球変化」の連続予告演出の演出態様の具体例を示す。なお、図68〜図71において、(1)(2)(3)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。また、図68〜図71に示す例では、第1始動入賞口13への始動入賞に対して入賞時判定を行い、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに連続予告演出を行う場合を示しているが、第2始動入賞口14への始動入賞に対して入賞時判定を行い、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに連続予告演出を行う場合も同様の演出態様で連続予告演出が実行される。
まず、図68を参照して「図柄変動時の変動形態の変化」の連続予告演出の演出態様の具体例を説明する。図68に示す例では、まず、図68(1)に示すように第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに、図68(2)に示すように第1始動入賞口13に始動入賞があったものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、新たに始動入賞があったことにもとづいて入賞時演出処理を実行する(ステップS216A参照)。そして、入賞時判定結果に応じた入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド。変動カテゴリコマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS217A参照)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1保留記憶数加算指定コマンドを送信し(ステップS218A参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図68(2)に示すように、受信した第1保留記憶数加算指定コマンドにもとづいて、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1増やす(ステップS653参照)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果指定コマンドを受信したことにもとづいて、連続予告演出の実行を決定するとともに連続予告演出の演出態様として「図柄変動時の変動形態の変化」を決定したものとする(ステップS800E参照)。そして、図68(3)に示すように、変動時間が終了してはずれ図柄を停止表示したものとする(ステップS8302参照)。なお、図68(1)(2)に示すように、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示も実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図68(3)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、第1保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図68(4)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS659参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、連続予告演出の演出態様として「図柄変動時の変動形態の変化」が決定されていることにもとづいて、演出図柄の停止図柄としてチャンス目図柄を決定する。そして、図68(5)に示すように、変動時間が終了してチャンス目図柄を停止表示する(ステップS8302参照)。なお、図68(4)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図68(5)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、第1保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図68(6)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS659参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、連続予告演出の演出態様として「図柄変動時の変動形態の変化」が決定されていることにもとづいて、演出図柄の停止図柄としてチャンス目図柄を決定する。また、図68(6)に示すように、演出図柄の変動開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出を行う(ステップS8108参照)。なお、演出図柄の変動開始時に行う所定演出は、図68に示す態様のものにかぎらず、例えば、演出表示装置9の上方、下方または側方に設けられた可動部材(例えば、キャラクタなどを模した形状の可動物)を変動開始時に可動させたり、変動開始時に所定のランプの点灯または点滅表示を行ったりしてもよい。また、例えば、演出図柄の変動開始時に図柄の変動の開始のさせ方を通常と異ならせてもよい。例えば、左中右の演出図柄を通常は同時に変動開始させているものを左中右の演出図柄の変動をそれぞれ異なるタイミングで開始させたり、一度上方向(または下方向)に変動を開始するように見せて下方向(または上方向)に変動を開始するようにしてもよい。また、逆に、図68(5)において図柄の変動の停止のさせ方を通常と異ならせてもよい。例えば、通常は左、右、中の順に図柄を停止させているのを左、中、右の順に図柄を停止させるなど図柄の停止順などを通常と異ならせてもよい。
そして、図68(7)に示すように、演出図柄の変動表示を実行し(ステップS8105参照)、図68(8)に示すように、変動時間が終了してチャンス目図柄を停止表示する(ステップS8302参照)。なお、図68(6)(7)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図68(8)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、第1保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図68(9)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS659参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、連続予告演出の演出態様として「図柄変動時の変動形態の変化」が決定されていることにもとづいて、演出図柄の停止図柄としてチャンス目図柄を決定する。また、図68(9)に示すように、演出図柄の変動開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出を行う(ステップS8108参照)。なお、図68(9)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。
以降、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまで、同様の演出態様で連続予告演出が実行される。なお、さらに、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示を実行する際にも同様の演出態様の予告演出を実行するようにしてもよい。
また、図68に示すように、演出図柄の変動表示の実行中には、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいても第4図柄の変動表示が実行され、演出図柄の停止図柄が停止表示されると、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいても第4図柄の停止図柄が停止表示される。そして、次の変動表示が開始されるまで第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいても第4図柄の停止図柄が継続して表示されたままの状態となる。従って、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cには、常に第4図柄の変動表示がされているか、もしくは第4図柄の停止図柄が停止表示されている。なお、このことは、以下に示す図69〜図71の演出態様で連続予告演出を実行する場合も同様である。また、大当り遊技状態に移行している場合には、第4図柄表示領域における表示を行わないようにしてもよい。
次に、図69を参照して「モード移行」の連続予告演出の演出態様の具体例を説明する。図69に示す例では、まず、図69(1)に示すように第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに、図69(2)に示すように第1始動入賞口13に始動入賞があったものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、新たに始動入賞があったことにもとづいて入賞時演出処理を実行する(ステップS216A参照)。そして、入賞時判定結果に応じた入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド。変動カテゴリコマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS217A参照)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1保留記憶数加算指定コマンドを送信し(ステップS218A参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図69(2)に示すように、受信した第1保留記憶数加算指定コマンドにもとづいて、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1増やす(ステップS653参照)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果指定コマンドを受信したことにもとづいて、連続予告演出の実行を決定するとともに連続予告演出の演出態様として「モード移行」を決定したものとする(ステップS800E参照)。そして、図69(3)に示すように、変動時間が終了してはずれ図柄を停止表示したものとする(ステップS8302参照)。なお、図69(1)(2)に示すように、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示も実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図69(3)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、第1保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図69(4)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS659参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、連続予告演出の演出態様として「モード移行」が決定されていることにもとづいて、図69(4)に示すように、演出図柄の変動表示中に、演出表示装置9の表示画面において現在表示されている背景画面の側方から別の背景画面が割り込んできて2つの背景画面がせめぎあうような態様の演出(例えば、海の背景画面と山の背景画面とがせめぎあうような態様の演出)を実行する(ステップS8108参照)。そして、変動時間が終了して、図69(5)に示すように、最終的に元の背景画面に押し戻されるような態様の演出が実行され(ステップS8108参照)、最終停止図柄(図69(5)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8302参照)。なお、図69(4)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図69(5)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、第1保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図69(6)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS659参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出態様として「モード移行」が決定されていることにもとづいて、図69(6)に示すように、演出図柄の変動表示中に、演出表示装置9の表示画面において現在表示されている背景画面の側方から別の背景画面が割り込んできて2つの背景画面がせめぎあうような態様の演出(例えば、海の背景画面と山の背景画面とがせめぎあうような態様の演出)を実行する(ステップS8108参照)。そして、変動時間が終了して、図69(7)に示すように、最終的に元の背景画面に押し戻されるような態様の演出が実行され(ステップS8108参照)、最終停止図柄(図69(7)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8302参照)。なお、図69(6)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図69(7)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、第1保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図69(8)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS659参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出態様として「モード移行」が決定されていることにもとづいて、図69(8)に示すように、演出図柄の変動表示中に、演出表示装置9の表示画面において現在表示されている背景画面の側方から別の背景画面が割り込んできて2つの背景画面がせめぎあうような態様の演出(例えば、海の背景画面と山の背景画面とがせめぎあうような態様の演出)を実行する(ステップS8108参照)。そして、変動時間が終了して、図69(9)に示すように、最終的に元の背景画面に押し戻されるような態様の演出が実行され(ステップS8108参照)、最終停止図柄(図69(9)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8302参照)。なお、図69(8)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図69(9)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
以上の態様で、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまで、同様の演出態様で連続予告演出が実行される。なお、さらに、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示を実行する際にも同様の演出態様の予告演出を実行するようにしてもよい。この場合、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示の表示結果が「大当り」となる場合には、例えば、2つの背景画面がせめぎあうような態様の演出を行った後に、最終的に側方から割り込んできた方の背景画面が勝って背景画面が切り替わるとともに、最終停止図柄として大当り図柄を停止表示するようにしてもよい。また、「モード移行」の連続予告演出の態様は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、変動表示ごとに変動終了時に元の背景画面に押し戻されるようにするのではなく、変動表示ごとに背景画面が変化していく態様の演出を実行するようにしてもよい。
次に、図70を参照して「フラッシュ」の連続予告演出の演出態様の具体例を説明する。図70に示す例では、まず、図70(1)に示すように第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに、図70(2)に示すように第1始動入賞口13に始動入賞があったものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、新たに始動入賞があったことにもとづいて入賞時演出処理を実行する(ステップS216A参照)。そして、入賞時判定結果に応じた入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド。変動カテゴリコマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS217A参照)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1保留記憶数加算指定コマンドを送信し(ステップS218A参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図70(2)に示すように、受信した第1保留記憶数加算指定コマンドにもとづいて、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1増やす(ステップS653参照)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果指定コマンドを受信したことにもとづいて、連続予告演出の実行を決定するとともに連続予告演出の演出態様として「フラッシュ」を決定したものとする(ステップS800E参照)。そして、図70(3)に示すように、変動時間が終了してはずれ図柄を停止表示したものとする(ステップS8302参照)。なお、図70(1)(2)に示すように、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示も実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図70(3)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、第1保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図70(4)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS659参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、連続予告演出の演出態様として「フラッシュ」が決定されていることにもとづいて、図70(4)に示すように、演出図柄の変動表示中に、演出表示装置9の左上方に配置されたフラッシュ用ランプ110を短時間フラッシュさせるような態様で点灯表示する演出を実行する(ステップS8108参照)。なお、フラッシュ用ランプ110を点灯表示するとともに、例えば、蝶などのキャラクタを登場させるなどの演出を行うようにしてもよい。そして、変動時間が終了して、図70(5)に示すように、最終停止図柄(図70(5)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8302参照)。なお、図70(4)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図70(5)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、第1保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図70(6)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS659参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出態様として「フラッシュ」が決定されていることにもとづいて、図70(6)に示すように、演出図柄の変動表示中に、演出表示装置9の左上方に配置されたフラッシュ用ランプ110を短時間フラッシュさせるような態様で点灯表示する演出を実行する(ステップS8108参照)。なお、フラッシュ用ランプ110を点灯表示するとともに、例えば、蝶などのキャラクタを登場させるなどの演出を行うようにしてもよい。そして、変動時間が終了して、図70(7)に示すように、最終停止図柄(図70(7)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8302参照)。なお、図70(6)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図70(7)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、第1保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図70(8)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS659参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出態様として「フラッシュ」が決定されていることにもとづいて、図70(8)に示すように、演出図柄の変動表示中に、演出表示装置9の左上方に配置されたフラッシュ用ランプ110を短時間フラッシュさせるような態様で点灯表示する演出を実行する(ステップS8108参照)。なお、フラッシュ用ランプ110を点灯表示するとともに、例えば、蝶などのキャラクタを登場させるなどの演出を行うようにしてもよい。なお、図70(8)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。
以上の態様で、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまで、同様の演出態様で連続予告演出が実行される。
なお、図70に示した「フラッシュ」の演出態様の予告演出は、例えば、大当りとなることが確定している場合にのみ実行するようにしてもよく、この場合、複数の変動表示において連続して実行するのではなく、特定の変動表示中に1回のみ実行するようにしてもよい。また、通常用の連続予告演出の演出態様としては選択されないようにし、例えば、大当り遊技中または大当り終了後1回目〜4回目の変動表示においてのみ実行するようにしてもよい。
次に、図71を参照して「保留球変化」の連続予告演出の演出態様の具体例を説明する。図71に示す例では、まず、図71(1)に示すように第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに、図71(2)に示すように第1始動入賞口13に始動入賞があったものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、新たに始動入賞があったことにもとづいて入賞時演出処理を実行する(ステップS216A参照)。そして、入賞時判定結果に応じた入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド。変動カテゴリコマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS218A参照)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1保留記憶数加算指定コマンドを送信し(ステップS218A参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図71(2)に示すように、受信した第1保留記憶数加算指定コマンドにもとづいて、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1増やす(ステップS653参照)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果指定コマンドを受信したことにもとづいて、連続予告演出の実行を決定するとともに連続予告演出の演出態様として「保留球変化」を決定したものとする(ステップS800E参照)。そして、図71(3)に示すように、変動時間が終了してはずれ図柄を停止表示したものとする(ステップS8302参照)。なお、図71(1)(2)に示すように、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示も実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図71(3)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、第1保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図71(4)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS656参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、連続予告演出の演出態様として「保留球変化」が決定されていることにもとづいて、図71(4)に示すように、演出図柄の変動表示中に、第1保留記憶表示部18cにおいて入賞時判定の対象となった第1保留記憶数の表示を通常とは異なる態様の表示(図71(4)に示す例では星形表示)に変更する(ステップS8108参照)。なお、図71に示す例では、入賞時判定を行った後、次に開始される変動表示時から「保留球変化」の演出態様の連続予告演出を開始する場合を示しているが、入賞時判定結果指定コマンドを受信したときに(始動入賞が発生したタイミングで)、入賞時判定の対象となった第1保留記憶数の表示を通常とは異なる態様の表示に変更して連続予告演出を開始するようにしてもよい。そして、変動時間が終了して、図71(5)に示すように、最終停止図柄(図71(5)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8302参照)。なお、図71(5)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおいて入賞時判定の対象となった第1保留記憶数の表示については、継続して通常とは異なる態様の表示(図71(5)に示す例では星形表示)とする。なお、図71(4)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図71(5)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、第1保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図71(6)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS659参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出態様として「保留球変化」が決定されていることにもとづいて、図71(6)に示すように、演出図柄の変動表示中に、第1保留記憶表示部18cにおいて入賞時判定の対象となった第1保留記憶数の表示を通常とは異なる態様の表示(図71(6)に示す例では星形表示)を継続する(ステップS8108参照)。そして、変動時間が終了して、図71(7)に示すように、最終停止図柄(図71(7)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8302参照)。なお、図71(7)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおいて入賞時判定の対象となった第1保留記憶数の表示については、継続して通常とは異なる態様の表示(図71(7)に示す例では星形表示)とする。なお、図71(6)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図71(7)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、第1保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図71(8)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS659参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出態様として「保留球変化」が決定されていることにもとづいて、図71(8)に示すように、演出図柄の変動表示中に、第1保留記憶表示部18cにおいて入賞時判定の対象となった第1保留記憶数の表示を通常とは異なる態様の表示(図71(8)に示す例では星形表示)を継続する(ステップS8108参照)。そして、変動時間が終了して、図71(9)に示すように、最終停止図柄(図71(9)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8302参照)。なお、図71(9)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおいて入賞時判定の対象となった第1保留記憶数の表示については、継続して通常とは異なる態様の表示(図71(9)に示す例では星形表示)とする。なお、図71(8)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図71(9)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
以上の態様で、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまで、同様の演出態様で連続予告演出が実行される。
また、この実施の形態では、変動パターンとして擬似連を伴う変動パターン(図6に示す非リーチPA1−4、ノーマルPB2−1、ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1、スーパーPA3−2、ノーマルPB2−3、ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3、スーパーPA3−4、特殊PG1−3)が決定された場合には、演出図柄の変動表示中に擬似連の演出が実行される場合がある。図72は、擬似連の演出態様の具体例を示す説明図である。なお、図72において、(1)(2)(3)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。また、図72に示す例では、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに擬似連を行う場合を示しているが、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに擬似連を行う場合も同様の演出態様で擬似連が実行される。
図72に示す例では、まず、図72(1)に示すように第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに、図72(2)に示すように第1始動入賞口13に始動入賞があったものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、新たに始動入賞があったことにもとづいて、第1保留記憶数加算指定コマンドを送信する(ステップS218A参照)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図72(2)に示すように、受信した第1保留記憶数加算指定コマンドにもとづいて、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1増やす(ステップS653参照)。そして、図72(3)に示すように、変動時間が終了してはずれ図柄を停止表示したものとする(ステップS8302参照)。なお、図72(1)(2)に示すように、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示も実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図72(3)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、第1保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図72(4)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS659参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、擬似連を伴う変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信したものとする。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、擬似連を伴う変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、演出図柄の仮停止図柄としてチャンス目図柄を決定する。そして、図72(5)に示すように、仮停止図柄の仮停止タイミングとなると、チャンス目図柄を仮停止表示する。なお、図72(4)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。また、図72(5)では、変動を停止する場合ではないので、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて、停止図柄を停止表示することなく、継続して第4図柄の変動表示が実行される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図72(6)に示すように、演出図柄の再変動を開始する。この場合、図72(6)に示すように、演出図柄の再変動の開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出を行う。なお、再変動の開始時に行う所定演出は、図72に示す態様のものにかぎらず、例えば、演出表示装置9の上方、下方または側方に設けられた可動部材(例えば、キャラクタなどを模した形状の可動物)を再変動の開始時に可動させたり、再変動の開始時に所定のランプの点灯または点滅表示を行ったりしてもよい。また、例えば、再変動の開始時に図柄の変動の開始のさせ方を通常と異ならせてもよい。例えば、左中右の演出図柄を通常は同時に変動開始させているものを左中右の演出図柄の変動をそれぞれ異なるタイミングで開始させたり、一度上方向(または下方向)に変動を開始するように見せて下方向(または上方向)に変動を開始するようにしてもよい。また、逆に、図72(5)において図柄の変動の仮停止のさせ方を通常と異ならせてもよい。例えば、通常は左、右、中の順に図柄を停止させているのを左、中、右の順に図柄を仮停止させるなど図柄の仮停止順などを通常と異ならせてもよい。なお、新たな変動を開始する場合ではないので、図72(6)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示は変化しない。
そして、図72(7)に示すように、演出図柄の変動表示を実行し(ステップS8105参照)、図72(8)に示すように、次の仮停止図柄の仮停止タイミングとなると、チャンス目図柄を仮停止表示する。また、変動を停止する場合ではないので、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて、停止図柄を停止表示することなく、継続して第4図柄の変動表示が実行される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図72(9)に示すように、演出図柄の再変動を開始する。この場合、図72(9)に示すように、演出図柄の再変動の開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出を行う。
以上の態様でチャンス目図柄の仮停止表示と再変動とが繰り返し実行されることによって擬似連の演出が実行される。このように、この実施の形態では、図68に示す「図柄変動時の変動形態の変化」の連続予告演出と図72に示す擬似連の演出とが共通の演出態様で実行される。従って、同じ態様の演出が実行される場合であっても、遊技者に対して連続予告演出かもしれないし擬似連かもしれないとの期待感を与えることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
次に、連続予告演出の実行タイミングについて説明する。図73は、連続予告演出の実行タイミングを示す説明図である。図73に示す例では、特別図柄および演出図柄の変動表示中に新たな始動入賞が発生した場合を示している。なお、図73に示す例では、一例として、「図柄変動時の変動形態の変化」の連続予告演出を実行する場合を示しているが、他の演出態様の連続予告演出を実行する場合の実行タイミングも同様である。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への新たな始動入賞を検出すると(ステップS311,S313参照)、入賞時演出処理(ステップS216A,S216B参照)を実行し入賞時判定を行う。なお、図73に示す例では、演出図柄の変動表示A中に新たな始動入賞があり入賞時判定を行ったものとする。そして、入賞時判定の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信する(ステップS217A,S217B参照)とともに、保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する(ステップS218A,S218B参照)。なお、図73に示す例では、後述する連続予告抽選禁止期間を経過した後に、入賞時判定結果指定コマンドおよび保留記憶数加算指定コマンドが送信されるものとする。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、保留記憶数加算指定コマンドを受信したことにもとづいて保留記憶数(第1保留記憶数または第2保留記憶数)を1加算する(ステップS651,S652,S654,S655参照)。図73に示す例では、入賞時判定結果指定コマンドおよび保留記憶数加算指定コマンドの受信前の保留記憶数が3であったものとし、演出制御用マイクロコンピュータ100は、保留記憶数加算指定コマンドを受信したことにもとづいて保留記憶数保存領域(第1保留記憶数保存領域または第2保留記憶数保存領域)に格納する保留記憶数を1加算して4とする。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した入賞時判定結果指定コマンドにもとづいて連続予告演出決定処理を実行し(ステップS800E参照)、連続予告演出態様決定処理(ステップS6019参照)で連続予告演出の演出態様として「図柄変動時の変動形態の変化」を決定したものとする。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、現在の保留記憶数(図73に示す例では「4」)を変動回数カウンタにセットする(ステップS6021参照)。その後、変動表示Aの変動時間が終了すると、変動回数カウンタの値を1減算して3とする(ステップS8312参照)。
次いで、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を受信して、次の変動表示Bを開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、連続予告演出の演出態様として「図柄変動時の変動形態の変化」が決定されていることにもとづいて、演出図柄の停止図柄としてチャンス目図柄を決定したものとする。そして、変動表示Bの変動時間が終了して、図73に示すように、チャンス目図柄aを停止表示する(ステップS8302参照)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動回数カウンタの値を1減算して2とする(ステップS8312参照)。なお、この実施の形態では、図73に示すように、変動表示A中に新たに始動入賞が発生して連続予告演出を実行することに決定した場合に、次の変動表示Bから連続予告演出を開始する場合を示しているが、実行中の変動表示Aから直ちに連続予告演出を開始する(例えば、変動表示Aの変動停止時にチャンス目図柄を停止表示して連続予告演出を開始する)ようにしてもよい。
さらに次の変動表示Cを開始するときに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動回数カウンタの値が2であることにもとづいて、図73に示すように、演出図柄の変動開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出bを行う(ステップS8108参照)ことによって、連続予告演出を継続して実行する。そして、変動表示Cの変動時間が終了して、図73に示すように、チャンス目図柄bを停止表示する(ステップS8302参照)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動回数カウンタの値を1減算して1とする(ステップS8312参照)。
さらに次の変動表示Dを開始するときに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動回数カウンタの値が1であることにもとづいて、図73に示すように、演出図柄の変動開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出cを行う(ステップS8108参照)ことによって、連続予告演出を継続して実行する。そして、変動表示Dの変動時間が終了して、図73に示すように、チャンス目図柄cを停止表示する(ステップS8302参照)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動回数カウンタの値を1減算して0とする(ステップS8312参照)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動回数カウンタの値が0になったことにもとづいて、セットされている連続予告実行中フラグをリセットして(ステップS8313,S8316参照)、連続予告演出を終了する。
なお、この実施の形態では、図73に示すように、入賞時判定の対象となった変動表示Eの1つ前の変動表示Dまでにおいて、その変動表示中に連続予告演出を行う場合を示しているが、入賞時判定の対象となった変動表示E中においても連続予告演出を実行するようにしてもよい。なお、この実施の形態では、入賞時判定の対象となった変動表示Eにおいては連続予告演出を実行しないようにしているので、1つの変動表示E中に連続予告演出とスーパーリーチの演出との両方が実行されて、演出が慌ただしく不自然になることを防止している(特に、変動表示の終了間際に演出が慌ただしくなることを確実に防止している)。なお、入賞時判定の対象となった変動表示E中においても連続予告演出を実行する場合には、その変動表示E中のスーパーリーチの演出が実行される前に連続予告演出を実行し、連続予告演出が終了した後にスーパーリーチの演出を実行するようにすればよい。
次に、大当り中予告演出の実行タイミングについて説明する。図74は、大当り中予告演出の実行タイミングを示す説明図である。図74に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り遊技の実行中であっても、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への新たな始動入賞を検出すると(ステップS311,S313参照)、入賞時演出処理(ステップS216A,S216B参照)を実行し入賞時判定を行う。図74に示す例では、新たな始動入賞にもとづく変動表示が大当りとなると入賞時判定されたものとする。なお、図74に示す例では、大当り遊技中のラウンド7において新たな始動入賞があり入賞時判定を行っている場合が示されているが、大当り遊技中のいずれのタイミングで始動入賞があった場合でも同様に入賞時判定が行われる。そして、入賞時判定の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信する(ステップS217A,S217B参照)とともに、保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する(ステップS218A,S218B参照)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技中の所定のタイミングとなると、大当り中予告演出の決定処理を実行する。この実施の形態では、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンドを受信したことにもとづいて(ステップS3901,S6500参照)、大当り中予告演出の決定処理(ステップS6501〜S6509参照)が実行される。そして、記憶する入賞時判定結果の中に大当りとなるものがあると判定したことにもとづいて(ただし、突然確変大当りとなる判定結果はないものとする)、大当り中予告演出を実行すると決定し、大当り中予告演出実行フラグがセットされるものとする。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り中予告演出実行フラグがセットされたことにもとづいて、大当り中予告演出の演出態様に応じたラウンド中演出用のプロセスデータを選択し(ステップS3908,S3909参照)、図74に示すように、ラウンド10のラウンド中演出において、大当り中予告演出を実行する(ステップS2904参照)。この場合、例えば、フラッシュ用ランプ110を短時間フラッシュさせるような態様で点灯表示させたり、蝶などのキャラクタを登場させるなどの演出を行う。
なお、この実施の形態では、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンドを受信したタイミングで、記憶する入賞時判定結果の中に大当りとなるものがある場合に大当り中予告演出が実行され、ラウンド11以降に大当りとなる始動入賞が発生したとしても大当り中予告演出は実行されない。そして、このように、ラウンド11以降に大当りとなる始動入賞が発生した場合には、大当り終了後に、その大当りとなる変動表示が実行されるときに大当り中予告演出と共通態様の大当り中共通予告演出が実行されることによって、大当りが確定していることが報知される。
図75は、大当り中共通予告演出の実行タイミングを示す説明図である。図75に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り遊技の実行中であっても、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への新たな始動入賞を検出すると(ステップS311,S313参照)、入賞時演出処理(ステップS216A,S216B参照)を実行し入賞時判定を行う。図75に示す例では、新たな始動入賞にもとづく変動表示が大当りとなると入賞時判定されたものとする。なお、図75に示す例では、大当り遊技中のラウンド14において新たな始動入賞があり入賞時判定を行っている場合が示されている。この場合、新たな始動入賞に対して大当りとなると入賞時判定されたものの、既に大当り中予告演出の実行タイミング(ラウンド10)を過ぎているので、大当り遊技中に大当り中予告演出は実行されない。
その後、大当り遊技を終了して、その大当りとなる変動表示が開始されるときに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技終了後1〜4回目の変動表示を実行する場合であり(ステップS8008参照)、変動表示結果が大当りとなると判定したこと(ステップS8011参照)にもとづいて、大当り中共通予告実行フラグをセットする(ステップS8012参照)。そして、その大当りとなる変動表示において、大当り中共通予告実行フラグがセットされていることにもとづいて、図75に示すように、大当り中予告演出と共通の態様で大当り中共通予告演出を実行する(ステップS8109,S8110参照)。この場合、例えば、フラッシュ用ランプ110を短時間フラッシュさせるような態様で点灯表示させたり、蝶などのキャラクタを登場させるなど、大当り中予告演出と同様の態様の演出を実行する。
また、この実施の形態では、大当り遊技終了後の変動回数に応じて連続予告演出の実行が制限される場合がある。図76は、連続予告演出が制限される期間を示す説明図である。この実施の形態では、図76に示すように、大当り遊技が終了すると、遊技状態が高確率状態に移行される(ステップS166参照)とともに、高ベース状態に移行される(ステップS168参照)。そして、高確率状態は大当り遊技終了後71回目の変動表示が終了するまで継続され(ステップS167,S138〜S140参照)、高ベース状態は大当り終了後70回目の変動表示が終了するまで継続される(ステップS169,S142〜S144参照)。従って、大当り遊技終了後70回目の変動表示を終了してから71回目の変動表示を終了するまでの間は、図76に示すように、高確率状態であるものの低ベース状態である高確率/低ベース状態に移行される期間がある。
前述したように、この実施の形態では、大当り終了後に実行される1〜4回目の変動表示に対しては、大当り中予告演出が実行されている可能性がある。従って、大当り遊技中に大当り中予告演出が実行されているにもかかわらず、その変動表示に対してさらに連続予告演出を実行してしまうと、却っていずれの変動表示に対して予告演出が実行されたのか認識しにくくなってしまう。そこで、この実施の形態では、図76に示すように、大当り終了後に実行される1〜4回目の変動表示に対しては連続予告演出を実行しないようにし、却っていずれの変動表示に対して予告演出が実行されたのか認識しにくくなる事態を防止している(ステップS6007,S6008参照)。なお、大当り中予告演出を保留記憶数にかかわらず(すなわち、ステップS6501の禁則処理を行わない)実行するように構成する場合には、大当り終了後に実行される1〜4回目の変動表示に対して連続予告演出を制限するのではなく、大当り終了後に実行される1〜8回目の変動表示に対して連続予告演出を制限するようにすればよい。
また、この実施の形態では、前述したように、大当り遊技終了後に実行される71回目の変動表示(確変状態が終了する最終回の変動表示)において、スーパーリーチとなる割合を高めることによって、確変状態終了時における遊技者の大当りに対する期待感を高めている(図10(C),(D)参照)。そのような場合に、確変状態終了時におけるスーパーリーチの演出が出現する前に連続予告演出が実行されてしまうと、連続予告演出に遊技者の関心が惹きつけられすぎてしまい、確変状態終了時に出現するスーパーリーチの演出に対して遊技者の関心を十分に惹きつけることができない。そこで、この実施の形態では、図76に示すように、確変状態が終了する所定回数前(この実施の形態では63回目)の変動表示から最終回(この実施の形態では71回目)の変動表示まで間は連続予告演出を実行しないようにし、確変状態終了時に出現するスーパーリーチの演出に対する遊技者の関心が低下してしまうことを防止している(ステップS6007,S6008参照)。
また、この実施の形態では、特別図柄の変動表示が開始されるときに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンドを受信して、変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、連続予告禁止フラグおよび連続予告禁止期間計測タイマをセットして(ステップS616A参照)、所定期間(例えば、32ms)が経過するまで、連続予告演出の決定の処理の実行を禁止する。
図77および図78は、連続予告抽選禁止期間を説明するための説明図である。まず、図77を用いて、変動表示中に保留記憶数減算指定コマンドを受信した後に新たな始動入賞が発生して入賞時判定が行われる場合を説明する。なお、図77に示す例では、変動表示の開始前に保留記憶数が3であったものとする。演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて演出図柄の変動表示Aを開始し、変動パターンコマンドを受信してから4ms経過後に表示結果指定コマンドを受信し、さらに4ms経過後に保留記憶数減算指定コマンドを受信する。また、保留記憶数は新たな変動表示が開始されたことにもとづいて1つ消化されて2となり、演出制御用マイクロコンピュータ100は、保留記憶数減算指定コマンドを受信したことにもとづいて保留記憶数が2となったことを認識する(ステップS657,S658,S660,S661参照)。この場合に、図77に示すように、演出図柄の変動表示A中に新たな始動入賞が発生した場合であっても、保留記憶数減算指定コマンドを受信した以降のタイマ割込において新たな始動口スイッチのオンを検出した場合(例えば、2回のタイマ割込で連続してオンを検出した場合に始動口スイッチがオンとなったと判定する場合には2回目のオン状態を検出した場合)には、そのタイマ割込内で入賞時判定が行われ、入賞時判定結果指定コマンドおよび保留記憶数加算指定コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、保留記憶数加算指定コマンドを受信したことにもとづいて保留記憶数が3となったことを認識し(ステップS651,S652,S654,S655参照)、入賞時判定結果指定コマンドを受信したことにもとづいて連続予告演出を実行することに決定した場合には、変動回数カウンタに現在の保留記憶数3を設定する(ステップS6021参照)。既に説明したように、この実施の形態では、入賞時判定の対象となった変動表示Dの1つ前までの変動表示B,Cにおいて連続予告演出を実行可能となるように制御する。従って、図77に示す例では、変動表示Aを終了した後に連続予告演出を実行可能な変動表示は変動表示Bと変動表示Cとの2変動である。この実施の形態では、変動表示を終了するときに変動回数カウンタの値が1ずつ減算されていくのであるが(ステップS8312参照)、変動表示Bを開始するときには変動回数カウンタの値が2であることにもとづいて連続予告演出が実行され、変動表示Cを開始するときには変動回数カウンタの値が1であることにもとづいて連続予告演出が継続して実行される。そして、変動表示Cを終了するときに変動回数カウンタの値が0となったことにもとづいて連続予告実行中フラグがリセットされ(ステップS8313,S8316参照)、連続予告演出が終了される。従って、次の入賞時判定の対象となった変動表示Dにおいては連続予告演出が実行されないように制御される。
一方、図78を用いて、変動表示中に保留記憶数減算指定コマンドを受信する前に新たな始動入賞が発生して入賞時判定が行われる場合を説明する。なお、図77と同様に、変動表示の開始前に保留記憶数が3であったものとする。演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて演出図柄の変動表示Aを開始する。この場合に、例えば、図78に示すように、演出図柄の変動表示A中に、変動パターンコマンドを受信した後の次のタイマ割込のタイミング(保留記憶数減算指定コマンドを受信する1つ前のタイマ割込のタイミング)において、新たな始動口スイッチのオンを検出した場合(例えば、2回のタイマ割込で連続してオンを検出した場合に始動口スイッチがオンとなったと判定する場合には2回目のオン状態を検出した場合)には、そのタイマ割込内で入賞時判定が行われ、入賞時判定結果指定コマンドおよび保留記憶数加算指定コマンドが送信される。すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、この段階ではまだ保留記憶数減算指定コマンドを受信していないのであるから保留記憶数が1つ消化されているにもかかわらず保留記憶数を依然として3と認識したままの状態となっている。そのため、演出制御用マイクロコンピュータ100は、保留記憶数減算指定コマンドより前に保留記憶数加算指定コマンドを受信したことにもとづいて誤って保留記憶数が4となったと認識した状態となる(ステップS651,S652,S654,S655参照)。このような状態で連続予告演出の決定の処理を行ってしまうと、入賞時判定結果指定コマンドを受信したことにもとづいて連続予告演出を実行することに決定した場合には、変動回数カウンタに誤って認識した保留記憶数4が設定(すなわち、連続予告演出を実行可能な変動数は図77の場合と同じである筈なのに1つ多い値が設定される)されてしまう(ステップS6021参照)。すると、図78に示すように、入賞時判定の対象となった変動表示Dの1つ前の変動表示Cを終了しても変動回数カウンタの値が0とならず、連続予告演出を実行可能な変動が変動表示B,Cの2変動だけであるにもかかわらず、それを超えて入賞時判定の対象となった変動表示Dにおいても連続予告演出が実行される事態が生じてしまう。そこで、この実施の形態では、図77に示すように、変動パターンコマンドを受信してから保留記憶数減算指定コマンドを受信するまでの時間(例えば、8ms)に余裕をもたせた所定期間(例えば、32ms)が経過するまでは連続予告演出の決定を禁止することとし、必ず保留記憶数減算指定コマンドを受信して保留記憶数の消化を認識してから連続予告の決定の処理を行うように構成することによって、連続予告演出を実行可能な変動数を超えて連続予告演出が実行されるような不都合が生じることを防止している。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時に、大当りや小当りとなるか否かと、大当り種別と、変動パターン種別とを判定し、大当りや小当りとなるか否かと、大当り種別との判定結果を特定可能な図柄指定コマンドと、変動パターン種別の判定結果を特定可能な変動カテゴリコマンドとを送信する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞時に送信された図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとにもとづいて、入賞時判定の対象となった変動表示が実行される以前に先読み予告を実行する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技状態に制御されているときに、図柄指定コマンドにもとづいて先読み予告(大当り中予告演出)を実行する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技状態に制御されていないときに、変動カテゴリコマンドにもとづいて、入賞時判定の対象となった変動表示が実行される以前に開始される変動表示において、先読み予告(連続予告演出)を実行する。そのような構成により、始動入賞口13,14を遊技球が通過したときに、大当り遊技状態であるか否かにかかわらず、図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとをともに送信するようにして、入賞時判定の対象となった変動表示が実行される以前に先読み予告を実行することができる。従って、大当り遊技状態であるか否かに応じて異なる入賞時判定結果コマンドを送信する制御を行う必要をなくすことができ、入賞時判定の対象となった変動表示が実行される以前に先読み予告を実行するための処理負担やプログラム容量の増加を防止することができる。
なお、この実施の形態では、変動表示中に実行する先読み予告である連続予告演出について、まず、高確率状態である場合には図柄指定コマンドにもとづいて連続予告演出の実行の有無を大まかに決定し(ステップS6009参照)、変動カテゴリコマンドにもとづいて連続予告演出の演出態様を決定する(ステップS6019参照)場合を説明したが、連続予告演出の実行有無および演出態様の決定の仕方は、この実施の形態で示した方法にかぎられない。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、逆に、変動カテゴリコマンドで特定される変動パターン種別にもとづいて連続予告演出の実行有無を決定し、図柄指定コマンドで特定される大当りや小当りであるか否かと大当り種別の判定結果にもとづいて連続予告演出の演出態様を決定するようにしてもよい。また、例えば、変動パターンコマンドで特定される変動パターン種別にもとづいて、連続予告演出の実行有無を決定するとともに、連続予告演出の演出態様を決定するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、大当り中予告演出の演出態様として、フラッシュランプ110をフラッシュさせるような態様で点灯表示させる場合を説明したが、大当り中予告演出の演出態様は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、大当り中予告演出を、連続予告演出における「モード移行」と同様の態様の演出を行って、表示画面の左右からそれぞれ異なる背景がせめぎ合うような演出を行ってもよく、連続予告演出における「保留球変化」と同様の態様の演出を行って、大当りと判定された保留記憶の表示を通常とは異なる態様で表示(例えば、星形表示)するような演出を行ってもよい。
また、例えば、大当り中予告演出で行った表示(ただし、上記の「保留球変化」の態様を除く)を大当り遊技終了まで表示するとともに、大当り遊技終了と同時に一旦消去し、その後、大当り中予告演出の予告対象となった保留記憶に対する変動表示を実行するときに、その変動表示において大当り中予告演出の予告対象であった旨を再度報知するようにしてもよい。そのように構成すれば、いずれの変動表示が大当り中予告演出の対象であったかを認識することができ、遊技者の不信感を煽ることを防止することができる。
なお、例えば、大当り遊技のラウンド中にラウンド昇格演出を実行可能に構成するようにしてもよい。この場合、例えば、この実施の形態で示したように15R確変大当り、10R確変大当りおよび2R確変大当りがある場合には、1ラウンド目に大当り中予告演出を実行しておき、2ラウンド目でさらに10ラウンドの大当りに昇格することを報知したり、10ラウンド目でさらに15ラウンドの大当りに昇格することを報知するラウンド昇格演出を実行するようにしてもよい。そのように構成すれば、ラウンド昇格演出の有無にかかわらず、大当り中予告演出を実行することができる。
また、この実施の形態では、大当り中予告演出を大当り遊技中の特定のラウンド(本例では、ラウンド10)で1回のみ実行する場合を示したが、大当り遊技中の複数のラウンドにおいて、入賞時判定結果記憶バッファに記憶されている入賞時判定結果をスキャンして大当り中予告演出を実行するか否かを決定して実行するようにしてもよい。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り(突然確変大当りを除く)となる旨の判定結果を示す図柄指定コマンドを受信していることを条件として、先読み予告(大当り中予告演出)を実行する。そのため、遊技に対する興趣を向上させるために必要な場合にのみ先読み予告(大当り中予告演出)を実行できるようにすることができるので、無駄に先読み予告(大当り中予告演出)の実行に関する処理を行うことを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技状態中の所定のタイミング(ラウンド10)で先読み予告(大当り中予告演出)を実行する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技状態中の所定のタイミング以降に、大当りとなる旨の判定結果を示す図柄指定コマンドを受信したときには、当該大当りとなると判定された変動表示が実行されるときに、大当り中予告演出と共通の大当り中共通予告演出を実行する。そのため、大当り遊技状態中に大当り中予告演出が実行されなかった場合であっても、大当り遊技状態終了後に実行される変動表示において大当り中予告演出と共通の大当り中予告演出が実行される場合を設けることができる。従って、大当り遊技状態中の演出とその大当り遊技状態の終了後に実行される変動表示との関連性を高めることができ、遊技に対する興趣をさらに向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り遊技状態に制御されているときに、大入賞口開放中指定コマンドを送信する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞時に送信された図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドの内容を所定の上限数(例えば8)を限度に入賞時判定結果記憶バッファに記憶する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンドが送信されたときに、入賞時判定結果記憶バッファが記憶する図柄指定コマンドの内容にもとづいて、大当り中予告演出を実行するか否かを決定して、その決定結果にもとづいて大当り中予告演出を実行する。そのため、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンドが送信されたときにのみ大当り中予告演出を実行するか否かの判定を行えば、大当り中予告演出を実行することができる。従って、図柄指定コマンドが送信されるごとに大当り中予告演出を実行するか否かの判定を行う必要をなくすことができ、大当り中予告演出を実行するための処理負担を軽減することができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、保留記憶のうち「突然確変大当り」となると判定されたものを除外して、先読み予告(大当り中予告演出)を実行すると決定する。そのため、遊技価値の低い「突然確変大当り」となる識別情報の可変表示に対しては、先読み予告(大当り中予告演出)を実行しないようにすることができる。従って、大当り遊技状態中に先読み予告(大当り中予告演出)を実行可能であるとともに遊技価値の異なる大当り遊技状態に制御可能な遊技機において、無意味な先読み予告(大当り中予告演出)を排除することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、保留記憶中に「突然確変大当り」となると判定されたものがある場合には、先読み予告(大当り中予告演出)を実行しないと決定する。そのため、遊技価値の高い「15R確変大当り」や「10R確変大当り」、「2R確変大当り」となる変動表示に対する先読み予告(大当り中予告演出)を実行したにもかかわらず、その大当り遊技状態となるまでの間に遊技価値の低い「突然確変大当り」が割り込んで、「15R確変大当り」や「10R確変大当り」、「2R確変大当り」により大当り遊技状態となるまでの時間が間延びしてしまうことを防止し、遊技に対する興趣が低下することを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技状態に制御されているときに、入賞時判定結果にもとづいて、所定数(例えば4つ)分の保留記憶のいずれかに対する大当り中予告演出を実行する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技状態を終了した後、所定数(例えば4つ)分の識別情報の変動表示を終了するまでの間、連続予告演出の実行を禁止する。そのため、大当り遊技状態を終了した後、大当り中予告演出の予告対象となった変動表示が開始される可能性がある期間は連続予告演出が実行されないようにすることができる。従って、大当り遊技状態中に加えて変動表示中にも先読み予告を実行するように構成した遊技機において、いずれの変動表示に対する先読み予告を実行しているのか認識しにくくなる事態を防止し、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技状態を終了した後、所定数(例えば4つ)分の変動表示を終了するまでの間、入賞時判定の対象となった変動表示を除いて、連続予告演出以外の予告演出の実行も禁止する。そのため、大当り中予告演出の予告対象となった変動表示が開始される可能性がある期間に、連続予告演出以外の予告演出も実行されないようにすることができる。従って、いずれの変動表示に対する先読み予告を実行したのかより認識しやすくすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、確変状態を終了する前の所定期間(例えば、大当り終了後70回目の変動表示を終了してから71回目の変動表示を終了するまでの間)に実行される変動表示においてスーパーリーチを高い割合で選択して実行する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定期間が開始される所定回数前の変動表示(例えば、大当り終了後63回目の変動表示)から所定期間を終了するまでの間、連続予告演出の実行を禁止する。そのため、大当り遊技状態に対する信頼度が高いスーパーリーチの演出が実行される可能性がある期間の変動表示に連続予告演出を実行しないようにすることができる。従って、変動表示中に先読み予告(連続予告演出)を実行可能に構成するとともに、確変状態が終了する前の所定期間に実行される信頼度の高いスーパーリーチの演出に対しても遊技者の関心を惹きつけさせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、大当り終了後63回目〜70回目の変動表示を実行する場合であっても、連続予告以外の予告演出(例えば、ステップアップ予告やミニキャラ予告演出)を実行可能な場合がある(ステップS8016〜S8018参照)。この場合、例えば、大当り終了後63回目〜70回目の変動表示を実行する場合において、大当りであるか否かに応じて異なる割合で予告演出を実行するようにし、大当りでない場合には予告演出を実行する割合を低くして、いわゆるガセ予告が少なくなるようにしてもよい。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドで特定される変動パターンにもとづいて、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を実行する制御を行う。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果指定コマンドで特定される入賞時判定結果と、保留記憶数加算指定コマンドや保留記憶数減算指定コマンドで特定される保留記憶の数とにもとづいて、入賞時判定の対象となった変動表示が実行される以前に開始される複数回の変動表示において連続予告演出を実行するか否かを決定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、連続予告演出を実行すると決定されたことにもとづいて連続予告演出を実行する。ただし、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信してから保留記憶数減算指定コマンドを受信するまでの期間、連続予告演出の決定処理の実行を禁止するように制御する。そのため、保留記憶減算指定コマンドを受信するまでの期間、連続予告演出の実行を決定しないように制御されるので、誤った保留記憶数にもとづいて連続予告演出の実行回数を決定してしまうような事態を防止することができ、保留記憶数と連続予告演出の実行回数との間にズレが生じて不自然な演出を行ってしまう事態を防止することができる。
また、この実施の形態によれば、連続予告振分テーブルA,Bは、入賞時判定によって「スーパーリーチ大当り」となると判定された場合に、先読み予告の演出態様として「フラッシュ」の演出態様を決定可能に割り振られている。そのため、大当りとなることが確定する「フラッシュ」の演出態様の先読み予告を設けることによって、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、1の権利(保留記憶)により行われる変動表示が開始されるまでに実行される全ての変動表示について、入賞時判定において「非リーチはずれ」になると判定されていることを条件に、先読み予告(連続予告演出)を実行する。そのため、先読み予告(連続予告演出)の実行中にリーチを伴う変動表示が割り込んで実行されることによって先読み予告(連続予告演出)が認識しにくくなる事態を防止することができ、遊技に対する興趣が低下してしまう事態を防止することができる。また、変動パターンや変動パターンを選択するためのテーブル(変動パターン種別判定テーブルや変動パターン判定テーブル)などを変更する複雑な処理を行わなくても、先読み予告(連続予告演出)の実行中にリーチ演出表示が割り込んで先読み予告(連続予告演出)の連続性が損なわれる事態を防止することができる。従って、変動パターンの決定処理を複雑化させることなく、遊技者の大当りに対する期待感を高めることができる。
例えば、先読み予告(連続予告演出)の連続性が損なわれる事態を防止するためには、先読み予告(連続予告演出)を実行することを決定した後に、その対象となった変動表示が開始される前に実行される変動表示においてリーチ演出が行われないように、変動パターン種別決定テーブルや変動パターン決定テーブルを変更して変動パターンを決定するように構成することも考えられる。しかし、そのように構成した場合には、変動パターン種別決定テーブルや変動パターン決定テーブルの変更処理が発生し、変動パターンの決定処理が複雑化してしまう。これに対して、この実施の形態によれば、入賞時判定の対象となる変動表示が開始される前の全ての変動表示について「非リーチはずれ」となることを条件に、先読み予告(連続予告演出)を実行するように構成したので、変動パターン種別決定テーブルや変動パターン決定テーブルの変更処理を不要とている。従って、変動パターンの決定処理を複雑化させることなく、遊技者の大当りに対する期待感を高めることができる。
また、この実施の形態によれば、第1始動入賞口13への始動入賞にもとづき第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、第2始動入賞口14への始動入賞にもとづき第2特別図柄の変動表示を実行する場合と比較して、高い割合で小当りとすることに決定する。そのため、第2始動入賞口14への始動入賞にもとづく小当り遊技の発生頻度を抑えることによって、高ベース状態において突然確変大当り遊技を期待したにもかかわらず小当り遊技であったことが分かって遊技者を落胆させる状況が必要以上に発生する事態を抑制することができ、遊技者が必要以上に不利益を受ける事態を防止することができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、はずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いて、演出図柄の変動パターン種別を、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチを伴う変動パターンを含まない変動パターン種別とを含む複数種類の変動パターン種別のいずれかに決定する。そして、決定した変動パターン種別に含まれる変動パターンの中から演出図柄の変動パターンを決定する。この場合、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A,135Bは、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別(スーパーCA2−7)に対しては、合算保留記憶数にかかわらず、共通の判定値(230〜251)が割り当てられている。また、遊技状態が通常状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別テーブル135A,135Bは、非リーチの変動パターン種別(非リーチCA2−1)に対して、合算保留記憶数にかかわらず、共通の判定値(1〜79)が割り当てられている。従って、スーパーリーチとなると判定したことにもとづき先読み予告(連続予告演出)を実行する場合に、保留記憶数によって不整合が生じないようにすることができる。また、スーパーリーチを伴う変動パターンとそれ以外の変動パターンとの振り分けを設計段階で容易に変更することができる。
例えば、この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動開始時に変動パターンを決定し、決定した変動パターンに従って変動表示を行うことが前提であるが、始動入賞を検出したタイミングで保留バッファに読み込んだ変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)中に、大当りに対する信頼度の高いスーパーリーチに対応する乱数値が含まれる場合には、そのスーパーリーチとなる変動表示が実行される以前の変動表示中に連続予告演出を実行する。この場合に、この実施の形態のようにはずれ用変動パターン種別判定テーブルを設計しておけば、連続予告演出を実行した場合には、必ずその予告した変動パターン種別に対応するスーパーリーチを伴う変動表示が実行されるので、その変動パターン種別に対応する予告演出を事前に実行することができる。
例えば、特開2005−278663号公報に記載された遊技機では、まず変動パターン種別を決定して、変動パターン種別に含まれる変動パターンのいずれかの変動パターンに決定することが記載されているが、複数の変動パターン種別間に重複して含まれる変動パターンが存在する。そのため、連続予告演出を事前に実行した場合であっても、ノーマルリーチなど他の演出が実行されてしまう可能性があり、遊技者に対して不信感を与える可能性がある。遊技者に対して不信感を与えないようにしようとすると、せいぜいリーチが発生する旨の予告演出しか実行することができず(スーパーリーチなどより信頼度の高い演出の予告を行うことができず)、予告演出の効果が著しく減退してしまう。これに対して、この実施の形態によれば、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別に対しては、合算保留記憶数にかかわらず、共通の判定値が割り当てられているように構成されているので、より信頼度の高い連続予告演出を確実に実行することができ、遊技者に対して不信感を与えることなく、予告演出の効果を高めることができる。
また、特開2005−278663号公報に記載された遊技機では、変動パターン種別間で共通に存在する変動パターンが含まれる。そのため、スーパーリーチの変動パターンなど特定の変動パターンとそれ以外の変動パターンとの振り分けを設計段階で行う場合の作業が繁雑となる。すなわち、変動パターン種別に含まれる各変動パターンの変動パターン種別内における選択割合を変えることなく、特定の変動パターンの選択割合のみを変更したい場合であっても、複数の変動パターン種別内の選択割合を変更しなければならず、変動パターン種別間で変動パターンの出現率が異なってしまうことになる。これに対して、この実施の形態によれば、スーパーリーチの変動パターンなど特定の変動パターンとそれ以外の変動パターンとが複数の変動パターン種別間で共通に存在しないように構成されているので、変動パターンの出現率を容易に変更することができる。
また、この実施の形態では、はずれ用変動パターン種別判定テーブルは、スーパーリーチ以外の変動パターン(ノーマルリーチや非リーチ)を含む変動パターン種別に対しては、合算保留記憶数に応じて異なる判定値が割り当てられている。例えば、この実施の形態では、合算保留記憶数が3以上である場合に選択されるはずれ用変動パターン種別判定テーブル(短縮用)135B(図10(B)参照)にのみ、短縮変動の変動パターン(非リーチPA1−2)を含む変動パターン種別(非リーチCA2−3)を選択する。そのため、保留記憶数(本例では、合算保留記憶数)が多いときには変動時間を平均して短くすることによって作動率を向上させることができる。すなわち、保留記憶が溜まっているときにスーパーリーチなど変動時間の長い変動表示を多く実行してしまうと、保留記憶がなかなか消化されず、無効とされる始動入賞が生じてしまう恐れがあるが、保留記憶数が多いときには変動時間を平均して短くして作動率を向上させている。逆に、保留記憶が少ないときには変動時間が短いと保留記憶が瞬く間に消化されて変動表示が途切れてしまう。そのため、この実施の形態では、保留記憶数が少ないときには短縮変動を行わないようにすることによって変動時間を平均して長くして変動表示が途切れにくくしている。従って、この実施の形態では、変動表示が途切れにくくしつつ保留記憶数によって不整合が生じないようにしている。
また、この実施の形態によれば、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行する再変動を1回または複数回実行する複数種類の擬似連用の変動パターン(非リーチPA1−4、ノーマルPB2−1、ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1、スーパーPA3−2、ノーマルPB2−3、ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3、スーパーPA3−4、特殊PG1−3)を含む。そして、擬似連の演出が実行される場合と共通の演出態様で、先読み予告(連続予告演出)を実行する。そのため、同じ演出態様の演出が実行される場合であっても、擬似連の演出が実行されている場合と先読み予告が実行されている場合との両方の可能性を期待させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、第1保留記憶または第2保留記憶として1の保留記憶が記憶された後、該1の保留記憶により行われる変動表示が開始されるまでの複数の演出図柄の可変表示にわたって、先読み予告(連続予告演出)を実行する。そして、1の保留記憶により行われる変動表示が開始されるまでの演出図柄の可変表示結果としてチャンス目図柄を導出表示し、1の保留記憶により行われる変動表示が開始されるまでの次の演出図柄の変動表示を開始するときに所定演出(例えば、演出図柄の変動開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示)を実行する。そのため、チャンス目図柄の導出表示と所定演出の実行とを用いた演出態様の先読み予告(連続予告演出)を実行する場合に、チャンス目図柄を早めに停止表示させるなどの時間調整を行う必要をなくすことができ、チャンス目図柄を導出表示する処理と所定演出を実行する処理とが重複して、処理の欠落が生じてしまうような事態を防止することができる。例えば、上記と同様の演出を行うためには、1回の変動表示中に、まずチャンス目図柄を停止表示してから、所定演出(例えば、演出図柄の変動開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示)を実行して変動表示を終了するようにすれば、図68と同様の演出態様の連続予告演出を実行することができる。しかし、そのように制御すると、変動表示の終了時間よりも少し早めにチャンス目図柄を仮停止表示させるなどの処理が必要となり、変動表示の終了時間までの時間調整が必要となってしまう。そこで、この実施の形態では、連続予告演出中の次の変動表示の開始時に所定演出を実行するようにすることによって、図68に示した演出態様の連続予告演出を時間調整などの煩雑な処理を行うことなく実行することを可能としている。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄を可変表示するときと第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄を可変表示するときとで、共通の処理に従って変動パターン種別を決定する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄を可変表示するときと第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄を可変表示するときとで、共通の処理に従って、決定した変動パターン種別に含まれる変動パターンの中から演出図柄の変動パターンを決定する。そのため、複数の特別図柄表示器を備えた遊技機において、変動パターンを決定するためのプログラムやデータを格納する記憶領域の容量を削減することができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りとするか否かとともに、遊技価値の高い「15R確変大当り」や「10R確変大当り」、「2R確変大当り」と、遊技価値の低い「突然確変大当り」とのいずれとするかを、表示結果の導出表示以前に決定する。そして、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄を可変表示するときと第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄を可変表示するときとで、異なる割合でいずれの大当りに移行させるかを決定する。そのため、いずれの特別図柄の可変表示が実行されるかによって、移行される遊技状態の遊技価値を異ならせることができ、遊技の進行を多様化することができる。
また、この実施の形態によれば、変動開始前の始動入賞時のタイミングで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出図柄の変動パターンがスーパーリーチを伴う変動パターンとなるか否かをあらかじめ判定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、スーパーリーチとなると入賞時判定されたことにもとづいて、そのスーパーリーチとなると判定された演出図柄の可変表示が開始される以前に、スーパーリーチとなることを報知する演出を実行可能である。そのため、その始動入賞に対応した可変表示よりも以前に、スーパーリーチとなることを報知することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、はずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いて変動パターン種別を決定して変動パターンを決定する。この場合、はずれ用変動パターン種別判定テーブルは、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別に対しては、合算保留記憶数にかかわらず、共通の判定値(230〜251)が割り当てられている。また、はずれ用変動パターン種別判定テーブルは、スーパーリーチ以外の変動パターン(ノーマルリーチや非リーチ)を含む変動パターン種別に対しては、合算保留記憶数に応じて異なる判定値が割り当てられている。そのため、合算保留記憶数が多くなるに従って可変表示時間の短い変動パターンを含む変動パターン種別に対する判定値の割合が多くなるように割り当てを行うことによって、可変表示の作動率が低下してしまう事態を極力防止することができる。
図79は、はずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける判定値の割り当て状態を示す説明図である。この実施の形態では、合算保留記憶数が3以上である場合には、図10(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが用いられ、合算保留記憶数が0〜2(3以下)である場合には、図10(A)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aが用いられる(ステップS96〜S98参照)。図54に示すように、合算保留記憶数が3以上である場合には、合算保留記憶数が0〜2である場合に比較して、リーチ(ノーマルリーチ、スーパーリーチ)となり割合が少ない。また、合算保留記憶数が3以上である場合には、図10(B)に示すように、非リーチCA2−2の変動パターン種別が選択されて短縮変動の変動パターンである非リーチPA1−2が選択されうるので、合算保留記憶数が多くなるに従って平均的な変動時間を短くすることによって、可変表示の作動率が低下してしまう事態を極力防止することができる。
また、この実施の形態では、図79に示すように、合算保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動パターン種別に対して、共通の判定値(230〜251)が割り当てられている。そのため、始動入賞時において、抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値さえ確認すれば、スーパーリーチとなるか否かをあらかじめ容易に判定することができる。従って、その始動入賞に対応した可変表示よりも以前に、スーパーリーチとなることを報知することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、合算保留記憶数が0〜2であるか3以上であるかの2種類について、はずれ用変動パターン種別判定テーブルの判定値の振り分けを異ならせる場合を示したが、はずれ用変動パターン種別判定テーブルの判定値の振り分けの異ならせ方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数に応じてさらに細かく段階的に振り分けを異ならせてもよい。この場合、例えば、合算保留記憶数が0,1用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルと、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用および合算保留記憶数4個用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとをあらかじめ用意しておき、リーチを伴う変動パターン種別や短縮変動の変動パターン種別の振り分けをさらに段階的に異ならせるようにしてもよい。また、このような例にかぎらず、あらかじめ用意しておくはずれ用変動パターン種別判定テーブルの組合せは、様々なものが考えられる。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動パターン種別に対して、全く共通の判定値(230〜251)が割り当てられている場合を示したが、一方のはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおけるスーパーリーチに対する判定値が、他方のはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおけるスーパーリーチに対する判定値を包含しているものであってもよい。図80は、はずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける判定値の割り当て状態の他の例を示す説明図である。
図80に示す変形例では、合算保留記憶数3以上の場合には、スーパーリーチを伴う変動パターン種別に対して判定値230〜251が割り当てられているのに対して、合算保留記憶数0〜2の場合には、スーパーリーチを伴う変動パターン種別に対して判定値200〜251が割り当てられている。しかし、このような場合であっても、始動入賞時において、抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値が少なくとも230〜251の範囲であれば、スーパーリーチとなることをあらかじめ容易に判定することができる。従って、その始動入賞に対応した可変表示よりも以前に、スーパーリーチとなることを報知することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
具体的には、図80に示すように、合算保留記憶数が3以上である場合における非リーチの変動パターン種別に割り当てられている判定値0〜199のうち、判定値100〜199の範囲については、合算保留記憶数が0〜2である場合における非リーチの変動パターン種別に割り当てられている判定値の範囲0〜99には含まれていない。これに対して、合算保留記憶数が3以上である場合におけるスーパーリーチを伴う変動パターン種別に割り当てられている判定値の範囲230〜251は、合算保留記憶数が0〜2である場合におけるスーパーリーチを伴う変動パターン種別に割り当てられている判定値の範囲200〜251にすべて含まれている。そのため、始動入賞時において、抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値が少なくとも230〜251の範囲であれば、スーパーリーチとなることをあらかじめ容易に判定することができる。
なお、図80に示す変形例では、合算保留記憶数0〜2の場合には、ノーマルリーチを伴う変動パターン種別に対して判定値100〜199が割り当てられ、合算保留記憶数3以上の場合には、ノーマルリーチを伴う変動パターン種別に対して判定値200〜229が割り当てられ、ノーマルリーチを伴う変動パターンに対して判定値が割り当てられている範囲が重複していないが、合算保留記憶数0〜2の場合と3以上の場合とで、ノーマルリーチを伴う変動パターン種別に対して割り当てられている判定値の範囲が重複するようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2の場合には、ノーマルリーチを伴う変動パターン種別に対して判定値100〜199が割り当てられ、合算保留記憶数3以上の場合には、ノーマルリーチを伴う変動パターン種別に対して判定値180〜229が割り当てられるように構成してもよい。なお、このように構成した場合であっても、合算保留記憶数が3以上である場合におけるノーマルリーチを伴う変動パターン種別に割り当てられている判定値180〜229のうちの一部の判定値180〜199の範囲のみが、合算保留記憶数が0〜2である場合におけるノーマルリーチを伴う変動パターン種別に割り当てられている判定値の範囲100〜199に含まれていることになる。
また、この実施の形態では、スーパーリーチを伴う変動パターンを一括りの変動パターン種別としてはずれ用変動パターン種別判定テーブルを構成する場合を示したが、スーパーリーチの種類ごと(例えば、スーパーリーチAとスーパーリーチB)に変動パターン種別を分けてもよい。図81は、はずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける判定値の割り当て状態のさらに他の例を示す説明図である。
図81に示す変形例では、合算保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチAを伴う変動パターン種別に対して判定値230〜237が割り当てられているとともに、スーパーリーチBを伴う変動パターン種別に対して判定値237〜251が割り当てられている。しかし、このような場合であっても、始動入賞時において、抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値が230〜251の範囲であれば、スーパーリーチとなることをあらかじめ容易に判定することができる。従って、その始動入賞に対応した可変表示よりも以前に、スーパーリーチとなることを報知することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、はずれ用変動パターン種別判定テーブルを図81に示すように構成する場合であっても、スーパーリーチAとスーパーリーチBとの判定値の振り分けはテーブルごとに異なるようにしてもよく、図80に示した変形例と同様に、例えば、一方のはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおけるスーパーリーチA,Bに対する判定値が、他方のはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおけるスーパーリーチA,Bに対する判定値を包含しているものであってもよい。また、テーブル間でスーパーリーチAとスーパーリーチBに対する判定値の振り分けが一部重複するように構成してもよい。このことは、この実施の形態およびこの実施の形態で示す各変形例のいずれにおいても、同様に当てはめて考えることができる。
また、この実施の形態によれば、スーパーリーチを伴う変動パターン以外の変動パターンとして、擬似連を伴う変動パターンを含む。そのため、スーパーリーチとなることを報知する演出が実行されない場合であっても、擬似連を伴う可変表示が行われることによって、大当り遊技状態となることに対する期待感を高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、スーパーリーチを伴う変動パターン以外の変動パターンとして擬似連を伴う変動パターンを決定するときには、合算保留記憶数が少ない場合には、合算保留記憶数が多い場合と比較して、擬似連の再変動の実行回数が多い変動パターンを決定する。そのため、合算保留記憶数が多いとき(保留記憶が溜まっているとき)に再変動の実行回数が多い擬似連を伴う可変表示が頻繁に行われる事態を防止することができ、可変表示の作動率が低下してしまう事態をより防止することができる。
図82は、スーパーリーチを伴う変動パターン以外の変動パターンとして、擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別にも着目して見た場合のはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける判定値の割り当て状態を示す説明図である。この実施の形態では、合算保留記憶数が3以上である場合には、スーパーリーチを伴う変動パターン以外の変動パターンを含む変動パターン種別として、判定値が215〜229の範囲であることにもとづいて、ノーマルCA2−6の変動パターン種別が選択される(図10(B)参照)。そして、図82に示すように、再変動回数1回の擬似連を伴うノーマルPB2−1の変動パターンが選択される(図12、図6参照)。一方、合算保留記憶数が0〜2である場合には、スーパーリーチを伴う変動パターン以外の変動パターンを含む変動パターン種別として、判定値が170〜229の範囲であることにもとづいて、ノーマルCA2−5の変動パターン種別が選択される(図10(A)参照)。そして、図82に示すように、再変動回数2回の擬似連を伴うノーマルPB2−2の変動パターンが選択される(図12、図6参照)。
図82に示すように、スーパーリーチとなることを報知する演出が実行されない場合であっても、擬似連を伴う可変表示が行われる場合があるので、大当り遊技状態となることに対する期待感を高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。また、図82に示すように、擬似連を伴う可変表示が行われる場合には、合算保留記憶数が0〜2と少ないときには、再変動2回の擬似連を伴う可変表示が実行され、合算保留記憶数が3以上と多い場合には、再変動回数が1回と少ない擬似連を伴う可変表示が実行される。そのようにすることによって、合算保留記憶数が多いとき(保留記憶が溜まっているとき)に再変動の実行回数が多い擬似連を伴う可変表示が頻繁に行われる事態を防止することができ、可変表示の作動率が低下してしまう事態をより防止することができる。
なお、この実施の形態では、判定値230〜251の範囲に割り当てられているスーパーリーチを伴う変動パターン種別には、特定の可変表示パターンとして、擬似連を伴う変動パターンと擬似連を伴わない変動パターンとが含まれているのであるが(図6および図12のスーパーCA2−7参照)、判定値230〜251の範囲に割り当てられているスーパーリーチを伴う変動パターン種別は、スーパーリーチを伴うのみで擬似連を伴わない変動パターンが含まれるものであってもよい。さらに、スーパーリーチとともに擬似連を伴う変動パターンが用いられる場合であっても、判定値230〜251の範囲には、特定の可変表示パターンとして、スーパーリーチを伴うのみで擬似連を伴わない変動パターンのみを含む変動パターン種別が割り当てられるようにし、スーパーリーチとともに擬似連も伴う変動パターンを含む変動パターン種別や、ノーマルリーチで擬似連を伴う変動パターン種別や、非リーチで擬似連を伴う変動パターン種別については、判定値230〜251以外の範囲に、特定の可変表示パターン以外の可変表示パターンを含む変動パターン種別として割り当てられるようにしてもよい。
また、この実施の形態によれば、スーパーリーチを伴う変動パターンとして擬似連を伴う変動パターンを決定する場合には、再変動の実行回数が所定回数以上(この実施の形態では3回)である擬似連を伴う変動パターンを決定可能である。また、スーパーリーチを伴う変動パターン以外の変動パターンとして擬似連を伴う変動パターンを決定する場合には、再変動の実行回数が所定回数未満(この実施の形態では1回または2回)である擬似連を伴う変動パターンを決定可能である。そのため、再変動回数が所定回数(例えば3回)以上である擬似連が実行されることによって、スーパーリーチになるかもしれないとの期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
図83は、擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別にも着目して見た場合のはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける判定値の割り当て状態を示す説明図である。この実施の形態では、合算保留記憶数にかかわらず、判定値が230〜251の範囲であることにもとづいて、スーパーリーチを伴うスーパーCA2−7の変動パターン種別が選択される(図10参照)。そして、図82に示すように、再変動回数3回の擬似連を伴う変動パターンであるスーパーPA3−1〜スーパーPA3−2が選択されることがある(図12、図6参照)。一方、合算保留記憶数が3以上である場合には、判定値が215〜229の範囲であることにもとづいて、スーパーリーチとならないノーマルCA2−6の変動パターン種別が選択される(図10(B)参照)。そして、図82に示すように、再変動回数1回の擬似連を伴う変動パターンであるノーマルPB2−1が選択されることがある(図12、図6参照)。また、合算保留記憶数が0〜2である場合には、判定値が170〜229の範囲であることにもとづいて、スーパーリーチとならないノーマルCA2−5の変動パターン種別が選択される(図10(A)参照)。そして、図82に示すように、再変動回数2回の擬似連を伴う変動パターンであるノーマルPB2−2が選択されることがある(図12、図6参照)。
図83に示すように、再変動回数が3回以上である擬似連が実行されることによって、スーパーリーチになるかもしれないとの期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、図83に示すように、判定値230〜251の範囲に割り当てられているスーパーリーチを伴う変動パターン種別には、特定の可変表示パターンとして、再変動3回の擬似連を伴う変動パターンが含まれ、それ以外の範囲に、特定の可変表示パターン以外の可変表示パターンとして、再変動1回または2回の擬似連を伴う変動パターンが含まれており、特定の可変表示パターンと特定の可変表示パターン以外の可変表示パターンとで、再変動回数が重複しない擬似連を伴う変動パターンが含まれている場合を示しているが、擬似連の再変動回数が重複していてもよい。例えば、判定値230〜251の範囲に割り当てられているスーパーリーチを伴う変動パターン種別には、特定の可変表示パターンとして、再変動3回〜5回の擬似連を伴う変動パターンが含まれ、それ以外の範囲に、特定の可変表示パターン以外の可変表示パターンとして、再変動1回〜3回の擬似連を伴う変動パターンが含まれるように構成されていてもよい。
なお、はずれ用変動パターン種別判定テーブルにおけるスーパーリーチを伴う変動パターン種別が割り当てられている範囲(判定値230〜251が割り当てられている範囲)内において、いずれの種類のスーパーリーチを伴う変動パターンを割り当てるようにするかや、擬似連を伴う変動パターンをどの程度の割合で割り当てるようにするかは、この実施の形態で示したものにかぎられない。図84は、スーパーリーチを伴う変動パターン種別が割り当てられている範囲における割り当て例を示す説明図である。
例えば、図84(A)に示すように、全ての種類のリーチを割り当てるのではなく、一部の大当りに対する信頼度が高いリーチ(例えば、スーパーリーチA〜Cの中のスーパーリーチC)のうち、擬似連を伴うものであって、その擬似連回数が多いもの(例えば4回)を、まとめて判定値230〜251の範囲に割り当てるようにしてもよい。また、例えば、図84(B)に示すように、リーチの種類にかかわらず、全てのリーチ(例えば、スーパーリーチA〜スーパーリーチC)について、擬似連を伴うものであって、その擬似連回数が多いものを、まとめて判定値230〜251の範囲に割り当てるようにしてもよい。さらに、例えば、図84(C)に示すように、スーパーリーチのみ(例えば、スーパーリーチAで擬似連を伴わない)の変動パターンとは別に、擬似連を伴うものであってその擬似連回数が多い変動パターンを、特定の変動パターンとして判定値230〜251の範囲に割り当てるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、スーパーリーチとしてスーパーリーチAとスーパーリーチBの2種類のリーチを用いる場合を示しているが、実行可能なスーパーリーチの種類は2種類にかぎらず、3種類以上のスーパーリーチを実行可能に構成してもよい。例えば、図84に示すようにスーパーリーチA,Bに加えてスーパーリーチCを実行可能に構成する場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、この実施の形態と同様の処理に従って、まず図9(A),(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブルや図10(A),(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブルから、スーパーリーチ用の変動パターン種別であるスーパーCA3−3やスーパーCA2−7を決定する。そして、スーパーリーチ用の変動パターン種別であるスーパーCA3−3やスーパーCA2−7にそれぞれスーパーリーチA〜Cを伴う変動パターンが含まれるように構成し、決定した変動パターン種別にもとづいて、スーパーリーチA〜Cのいずれかを伴う変動パターンを決定するようにすればよい。
また、この実施の形態によれば、大当りとすることに決定した場合には、大当りとしないことに決定した場合と比較して、高い割合でスーパーリーチを伴う変動パターンとする。例えば、図10に示すように、はずれと決定した場合には、スーパーリーチに対して230〜251の狭い範囲にしか判定値が割り当てられていないのに対して、図9(A),(B)に示すように、大当りと決定した場合には、スーパーリーチに対して150〜251または80〜251の広い範囲にわたって判定値が割り当てられている。そのため、スーパーリーチを伴う可変表示が行われるときの大当り遊技状態への期待感を高めることができ、遊技に対する興趣をさらに向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、スーパーリーチを伴う変動パターン以外の変動パターンとして、ノーマルリーチを伴う変動パターンまたは非リーチの変動パターンとすることに決定する。そのため、スーパーリーチを伴う可変表示が行われないときであっても、ノーマルリーチを伴う可変表示が実行されて、大当り遊技状態になるかもしれないとの期待感を与えることができ、遊技に対する興趣をさらに向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動パターン種別として、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別、またはスーパーリーチを伴う変動パターンを含まない変動パターン種別とすることに決定する。そして、演出図柄の可変表示パターン種別がスーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別となると判定したときに、演出図柄の変動パターンがスーパーリーチを伴う変動パターンとなると判定する。そのため、変動パターン種別の振り分けを変更するだけで、スーパーリーチを伴う変動パターンとそれ以外の変動パターンとの振り分けを設計段階で容易に変更することができる。
また、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。