以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。本発明に係るカードユニットである玉貸ユニット20及び払出ユニット30は、遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用可能な有価価値(管理残額,受付貨幣額,貯玉数,電子マネー額)を使用して、遊技媒体を払い出して貸与するための貸与処理(玉貸処理)を行うものであり、特に玉貸ユニット20は、予め定められた単位貸与価値(100円の整数倍)に相当する遊技媒体を貸与するための単位貸与処理を行うときに、遊技機が貸与において払い出す一単位の遊技媒体数(単位貸与玉数=25個)に対応する部分を、対応する遊技機から払い出して貸与するための通信を行う第1貸与処理と、前記一単位の遊技媒体数に満たない部分である端数遊技媒体数(端数玉数=25個未満)を、併設された払出ユニット30の払出手段(玉払出装置31)から払い出して貸与するための第2貸与処理とを行うものである。
また該カードユニットを含む遊技用システム1は、図1に示すように、遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用される前記有価価値である残額を、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)には記録せずに、該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報(記録媒体ID)に対応付けて管理残額として管理する(いわゆる完全ID管理を行う)ものである。この遊技用システム1は、完全ID管理を採用したことにより、記録媒体には遊技媒体の貸与に使用される残額を記録しないので、残額が改ざんされるおそれはなく、セキュリティを担保できて、記録媒体のコストを下げることができる。即ち、例えば記録媒体がICカードやICコインである場合において、該記録媒体に残額を記録してセキュリティを担保しようとすれば、該記録媒体にCPUを搭載して記録残額の管理を行う必要があるが、本発明の如く記録媒体に残額を記録しないのであれば、該記録媒体にCPUを搭載しなくても良いので、記録媒体のコストを下げることができる。また記録媒体にCPUを搭載すると、該CPUとの間で情報のやりとりを行うために、カードユニット側の制御プログラムが複雑になるので、システムの設計コストが高くなるが、記録媒体にCPUを搭載しないのであれば、該制御プログラムは複雑にならずに済むので、システムの設計コストを低くすることができる。
また遊技用システム1は、カードユニットを構成する玉貸ユニット20が、残額管理装置50と通信できない通信不可能状態(オフライン状態)で貨幣を受け付けたときに、前記有価価値である受付貨幣額に相当する遊技媒体を貸与するための受付貨幣額分の貸与処理(オフライン一発貸し)を行うものである。
また遊技用システム1は、カードユニットを構成する玉貸ユニット20で行われる特定処理に伴って記録媒体に記録される通番を更新し、該特定処理に対応して残額管理装置50で行われる連携処理に伴って前記記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けられた通番を更新するので、残額管理装置50と通信できないオフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、該玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられることで、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けて残額管理装置50で管理されている通番から、オフライン状態の発生により玉貸ユニット20で特定処理が行われたにも拘わらず該特定処理に対応する連携処理が残額管理装置50で行われていないことを特定して、対処することができることを特徴とするものである。ここで通番とは、任意の数字(例えば0)から始って1つずつ加算される通し番号である。
なおカードユニットを構成する玉貸ユニット20には、図3及び図4に示すように、コイン投入口111と、コイン排出口112と、第1保持部(投入コイン保持部120)と、連絡通路161及び第1誘導通路163を有する投入記録媒体排出通路(投入コイン排出通路160)と、収納通路131及び第2誘導通路133を有する収納排出通路130と、を備え、投入コイン排出通路160の一部又は全部を、収納排出通路130に対して円盤状記録媒体(ビジタコイン5)の厚み方向に相対的にずらすと共に、第1誘導通路163と第2誘導通路133とが重畳してコイン排出口112に臨むように形成されていることを特徴とする記録媒体処理機構が設けられている。
この記録媒体処理機構は、以下に示す実施形態では、予め定められた特別処理として玉貸処理を行う玉貸ユニット20,及び該特別処理として精算処理を行う精算装置60に備えられる。これら玉貸ユニット20,及び精算装置60は、残額管理装置50と通信可能に接続され、全体として遊技用システム1を構成している。
以下においては、玉貸ユニット20に対応する遊技機がパチンコ機10であり、遊技媒体がパチンコ玉であり、貸与処理が玉貸処理であり、当該パチンコ機10が貸与において払い出す一単位のパチンコ玉数である単位貸与玉数が25個である例について説明すると共に、リーダ/ライタを「R/W」,データベースを「DB」,ステップSを「S」と略記する。
また、以下においては、玉貸処理に使用された額に対応する間接税額が徴収され、該間接税が、既に導入されている消費税である例について説明するが、該間接税は、今後導入の可能性もあり得る遊技税等であっても良い。なお本例では、消費税率が5%である例について説明する。そして本発明では、玉貸処理に使用された額に対応する消費税額を徴収しても、残存する有価価値に、パチンコ機10が貸与において払い出す一単位の遊技媒体数(25個)に相当する最小単位価値である100円未満の端数価値が生じないように、前記単位貸与価値を消費税額込み(いわゆる内税)で100円の整数倍としている。つまり、消費税率が5%である本例では、100円の単位貸与価値には、95.2円の玉貸処理に使用される額と4.8円の消費税額とが含まれ、またパチンコ玉1個あたりの貸与額は、消費税額抜き(以下、単に「税抜き」という。)の税抜き玉単価が4.0円,消費税額込み(以下、単に「税込み」という。)の税込み玉単価が4.2円となる。
また玉貸ユニット20及び遊技用システム1には、前記有価価値である管理残額又は受付貨幣額を使用した玉貸処理を行う第1実施形態と、該第1実施形態に加えて前記有価価値である貯玉数を使用した玉貸処理である貯玉再プレイ処理を行う第2実施形態と、前記第1実施形態に加えて前記有価価値である電子マネー額を使用した玉貸処理である電子マネー玉貸処理を行う第3実施形態とが含まれ、各実施形態には、玉貸処理の態様が異なる3つの例(図10,図30,図31)が含まれる。以下においては、まず第1実施形態について説明し、次に第2実施形態について第1実施形態と異なる点についてのみ説明し、次に第3実施形態について第1実施形態と異なる点についてのみ説明し、最後に変形例について説明する。
[1.第1実施形態に係る玉貸ユニット20を含む遊技用システム1]
まず、図1〜図6を参照して、第1実施形態に係る玉貸ユニット20を含む遊技用システム1の構成について説明する。この遊技用システム1は、図1に示すように、パチンコ機10に対応して設けられる玉貸ユニット20と、該玉貸ユニット20と図示しない台端末装置を介して通信可能な売上管理装置40と、玉貸ユニット20と通信可能な残額管理装置50と、該残額管理装置50と通信可能な精算装置60を遊技場内に備えると共に、前記残額管理装置50と通信可能なセンタ管理装置70を遊技場外のカード会社に備える。なお図1に示す構成要素のうち、会員管理装置80は、後述する第2実施形態に係る遊技用システム1のみが備え、電子マネー管理サーバ90は、後述する第3実施形態に係る遊技用システム1のみが備えるものである。
ここでセンタ管理装置70は、各遊技場に備えられる残額管理装置50を統括するコンピュータであって、前記最小単位価値(ここでは100円)の整数倍である各単位貸与価値(即ち税込み使用額である100円,200円,…1000円)に対応付けて、当該税込み使用額に相当する税抜き貸与度数と、当該税込み使用額に相当する貸与玉数と、パチンコ機10からの貸与に係る税抜き貸与度数及び貸与玉数と、玉払出装置31からの貸与に係る税抜き貸与度数及び貸与玉数とを、図6(d)に示す貸与度数・玉数DBで管理している。
この図6(d)に示す貸与度数・玉数DBは、センタ管理装置70においてオペレータの手入力により前記最小単位価値に相当する貸与玉数が設定されることに基づいて、以下のようにして作成される。具体的には、徴収する消費税率が5%である場合には、まず最小単位価値である100円を前記税込み玉単価である4.2円で除した値の小数点以下を切り上げることにより、最小単位価値である税込み使用額100円に相当する貸与玉数である24個が、オペレータの手入力により設定される。ここで貸与玉数の小数点以下を切り上げるのは、遊技者が損をしないように、1個未満の玉数については遊技場の負担で貸与するためである。
次に、該税込み使用額100円相当の貸与玉数である24個に前記税抜き玉単価である4.0円を乗じて、該税込み使用額100円に対応する税抜き使用額である96円が算出され、該税抜き使用額である96円を最小単位価値である100円で除して、該税込み使用額100円に対応する税抜き貸与度数である0.96度数が算出される。次に、これら税込み使用額100円相当の貸与玉数,税抜き使用額,及び税抜き貸与度数が整数倍されることにより、100円〜1000円まで100円刻みで、各税込み使用額に対応する貸与玉数,税抜き使用額,及び税抜き貸与度数が算出されて設定される。これにより、図6(d)に示す貸与度数・玉数DBの左から2〜5列目が設定される。
そして各税込み使用額について、当該税込み使用額に相当する税抜き貸与度数の整数部分を、パチンコ機10からの貸与に係る税抜き貸与度数(*1欄)として設定し、当該パチンコ機10からの貸与に係る税抜き貸与度数に前記単位貸与玉数である25個を乗じて、パチンコ機10からの貸与に係る貸与玉数を算出し、前記税込み使用額に相当する税抜き貸与度数の小数部分を、玉払出装置31からの貸与に係る税抜き貸与度数として設定し、前記税込み使用額に相当する貸与玉数から前記パチンコ機10からの貸与に係る貸与玉数を減じて、玉払出装置31からの貸与に係る貸与玉数(*2欄)を算出して設定する。これにより、図6(d)に示す貸与度数・玉数DBの右側4列が設定され、全体として同DBが作成される。
この場合における実質的な税込み玉単価は、使用額の多少に依らず、100円÷24個の式で算出される4.16…円で一定であり、従って、徴収する消費税率が5%の場合における理想的な税込み玉単価である4.2円との差額は、遊技場が負担していることになる。
なお徴収する消費税率が10%である場合には、最小単位価値である100円を前記税込み玉単価である4.4円で除した値の小数点以下を切り上げることにより、最小単位価値である税込み使用額100円に相当する貸与玉数である23個が設定された後に、上述したのと同様の手順で、貸与度数・玉数DBが作成される。この場合における実質的な税込み玉単価も、100円÷23個の式で算出される4.34…円で一定である。
このようにして設定された貸与度数・玉数DBの内容は、遊技場の営業開始前に、センタ管理装置70から各遊技場の残額管理装置50に対して送信され、また該残額管理装置50から売上管理装置40及び各玉貸ユニット20に対して送信されて、それら残額管理装置50,売上管理装置40,及び各玉貸ユニット20で記憶される。
また売上管理装置40は、いわゆるホールコンピュータであって、各パチンコ機10での遊技データを、図示しない遊技DBで管理していると共に、各パチンコ機10に対応する玉貸ユニット20での売上額等を、図1に示す売上DBで管理している。この売上DBでは、各玉貸ユニット20を個々に識別可能な装置IDに対応付けて、各玉貸ユニット20における玉貸処理で使用された税抜き売上額の累計と、該税抜き売上額に対応する消費税額と、該玉貸処理で貸与された貸与玉数とが管理されている。
この売上管理装置40は、後述する図8のS127,図17のS514,又は図18のS526に示すように、玉貸処理が行われた玉貸ユニット20から出力されて台端末装置(図示外)に入力される、税込み使用額100円毎に1パルスで示される売上パルスと、該台端末装置で付加される、当該玉貸ユニット20の装置IDとを含む売上情報を受信すると、該売上情報に含まれる売上パルス数に100円を乗じて算出される税込み使用額と、センタ管理装置70から受信して記憶している貸与度数・玉数DB(図6(d))の内容とに基づいて、当該税込み使用額に相当する税抜き使用額である税抜き売上額と、当該税込み使用額から税抜き使用額を減じた消費税額と、当該税込み使用額に相当する貸与玉数とを特定し、該特定した税抜き売上額,消費税額,及び貸与玉数を、前記受信した売上情報に含まれる装置IDに対応付けて売上DBで管理している売上額,消費税額,及び貸与玉数に対して加算する。
この遊技用システム1では、紙幣2,会員カード4,及びビジタコイン5が使用される。紙幣2は貨幣の一例であって、図2(b)に示すように、ここでは1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類が使用される。
会員カード4は記録媒体の一例であって、図6(c)に示すように、該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報である記録媒体IDとして、カードIDが記録されている。また会員カード4はカード状記録媒体の一例でもあって、前記特別処理(玉貸処理,及び精算処理)を行うための情報が記録されるものであり、ここでは記録媒体IDであるカードIDが該情報に相当する。ここで会員カード4の記録媒体IDは、例えば図6(a)に示すように、会員遊技者(メンバー)を示すMで始まる4桁の番号である。この遊技用システム1では完全ID管理が採用されているので、該会員カード4には、パチンコ玉の貸与に使用される残額は記録されない。
また会員カード4には、前記通番が記録されている。この通番は、後述する通番更新手段(玉貸ユニット20の制御部21)により、前記特定処理(後述する受付貨幣の取込や、オンライン状態における使用額分の玉貸処理や、オフライン消費情報又はオフライン精算情報の消去処理)に伴って、第1の通番更新処理で更新される。また通番は、精算装置60の制御部62により、後述する精算処理に伴って、第3の通番更新処理で更新される。
この会員カード4は、長方形状を呈するプラスチック製の薄板における所定の部位に、記録媒体ID,オフライン消費情報,オフライン精算情報,及び通番等が記録される記録領域(図示外)が形成されてなるものであり、ここでは該記録領域として不揮発性のEEPROMを備える非接触式の集積回路を搭載したICカードである。ここで記録媒体ID,オフライン消費情報,オフライン精算情報,及び通番は、各情報に対応する記憶領域に各々記録されている。この会員カード4は、会員登録を行った遊技者に対して発行されるものである。
このようにして発行された会員カード4を、遊技者がオンライン状態の玉貸ユニット20に挿入することにより、該会員カード4の管理残額を遊技媒体の貸与に使用可能となり、遊技者が精算装置60に挿入することにより、該会員カード4の管理残額を精算可能となる。なお会員カード4は、オフライン状態の玉貸ユニット20に挿入することはできない。
なお、以下において、「ビジタ」とは、会員カード4を所持していない遊技者,あるいは会員カード4を所持していても使用しない遊技者を意味する。従って、会員カード4の発行を受けた会員遊技者であっても、会員カード4を所持していない(会員カード4を忘れてきた等)場合や、会員カード4を所持していても使用しない場合には、ビジタとなる。
ビジタコイン5は記録媒体の一例であって、図6(c)に示すように、該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報である記録媒体IDとして、コインIDが記録されている。またビジタコイン5は円盤状記録媒体の一例でもあって、前記特別処理(玉貸処理,及び精算処理)を行うための情報が記録されるものであり、ここでは記録媒体IDであるコインIDが該情報に相当する。ここでビジタコイン5の記録媒体IDは、例えば図6(a)に示すように、ビジタを示すVで始まる4桁の番号である。この遊技用システム1では完全ID管理が採用されているので、該ビジタコイン5にも、パチンコ玉の貸与に使用される残額は記録されない。
またビジタコイン5にも、前記通番が記録されている。この通番も、後述する通番更新手段(玉貸ユニット20の制御部21)により、前記特定処理(後述する受付貨幣の取込や、オンライン状態における使用額分の玉貸処理や、オフライン消費情報,又はオフライン精算情報の消去処理)に伴って、第1の通番更新処理で更新される。また通番は、精算装置60の制御部62により、後述する精算処理に伴って、第3の通番更新処理で更新される。
このビジタコイン5は、円盤状を呈するプラスチック製のコインにおける所定の部位に、記録媒体ID,オフライン消費情報,オフライン精算情報,及び通番等が記録される記録領域(図示外)が形成されてなるものであり、ここでは該記録領域として不揮発性のEEPROMを備える非接触式の集積回路を搭載したICコインである。ここで記録媒体ID,オフライン消費情報,オフライン精算情報,及び通番は、各情報に対応する記憶領域に各々記録されている。このビジタコイン5は、予め記録媒体IDが記録されている一方、オフライン消費情報,オフライン精算情報,及び通番が記録されていない状態でカード会社から遊技場に納入されて、玉貸ユニット20の後述する収納通路131に収納される。
そして図7に示すように、残額管理装置50と通信可能状態(オンライン状態)である玉貸ユニット20において、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない状態で貨幣を受け付けた後、図14に示すように、遊技者から排出操作(後述する返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、受付貨幣額のうちの玉貸処理に使用されていない残額(後述する記憶残額)が零でないことを条件として、ビジタコイン5が発行(排出)される。
このようにして発行されたビジタコイン5を、遊技者がオンライン状態の玉貸ユニット20に投入することにより、該ビジタコイン5の管理残額を遊技媒体の貸与に使用可能となり、遊技者が精算装置60に投入することにより、該ビジタコイン5の管理残額を精算可能となる。なおビジタコイン5は、オフライン状態の玉貸ユニット20に挿入することはできない。
ここで会員カード4及びビジタコイン5に記録されるオフライン精算情報は、オフライン状態において精算装置60で精算された精算額を特定可能な情報であって、本実施形態においては、後述するように、該オフライン精算情報として金額自体を記録しなくても、残額管理装置50で精算額を特定できる。このため、オフライン精算情報としては、オフライン状態において精算が行われたか否かを示すフラグが記録される。具体的には、オフライン状態において精算が行われたときには、フラグとして1が記録され、オフライン状態において精算が行われていないときには、フラグとして0が記録される。
また、本実施形態の会員カード4及びビジタコイン5には、管理残額を特定可能な管理残額特定情報として、図6(c)に示すように、基準データ,乗算データ,除算データ,加算データからなる元データと、演算方式フラグとを記録可能な領域が設けられており、会員カード4又はビジタコイン5が玉貸ユニット20から返却されるときに、管理残額に対応した管理残額特定情報が各領域に記録されるが、その詳細については後述する。
玉貸ユニット20に対応して設けられるパチンコ機10は遊技機の一例であって、遊技媒体であるパチンコ玉を遊技領域に打ち込むことにより遊技を行うものであり、ここでは対応する玉貸ユニット20との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われて玉貸処理が行われることにより該パチンコ機10からパチンコ玉が払い出される、いわゆるCR式のパチンコ機である。このパチンコ機10は、遊技場に配置された遊技島(図示外)において該パチンコ機10の機種等に従って設置されている。
このパチンコ機10は、図2(a)に示すように、その前面に遊技領域,上皿,下皿,及び発射ハンドル等を備えると共に、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16を備え、図1に示すように、その内部に遊技制御基板11,払出制御基板12,及び玉払出装置13等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。
遊技制御基板11は、パチンコ機10における遊技状態を制御するものである。払出制御基板12は、玉払出装置13と接続され、該玉払出装置13を制御するものである。また払出制御基板12は、玉貸ユニット20の後述する玉貸通信部21aと通信可能に接続され、後述する玉貸処理が行われる場合に、パチンコ機10と玉貸ユニット20との間でパチンコ玉の貸与に関する信号(後述する図10に示す玉貸要求信号,要求了解信号,玉貸指令信号,及び玉貸完了信号)のやり取りを行うものであり、これにより、1回の信号のやり取り毎に、予め記憶している前記単位貸与玉数である25個のパチンコ玉が、玉払出装置13から貸与される。さらに払出制御基板12は、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16とも接続されている。玉払出装置13は、玉貸処理が行われて遊技者に貸し出されたパチンコ玉や、遊技の結果として遊技者に付与されるパチンコ玉(いわゆる賞球)を払い出すものである。ここで残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16は、パチンコ機10の前面に配置されているものであるが、前記払出制御基板12を介して玉貸ユニット20と通信可能に接続されているため、玉貸ユニット20に属するものである。
残度数表示器14は、玉貸ユニット20の制御部21のRAMに記憶されている管理残額(記憶残額)を、前記最小単位価値である100円に消費税額(消費税率が5%の場合には5円)を加算した額で除した商の整数部分を、残度数として表示するための表示器であり、ここでは2桁の7セグメント表示器である。玉貸ボタン15は、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の管理残額を使用した玉貸処理を行うための玉貸操作を遊技者から受け付けるボタンである。返却ボタン16は、後述するカード保持部191で保持されている会員カード4,後述する投入コイン保持部120で保持されているビジタコイン5,又は後述する収納コイン保持部140で保持されているビジタコイン5を返却するための返却操作を遊技者から受け付けるボタンである。
次に本発明に係るカードユニットである玉貸ユニット20及び払出ユニット30について説明する。まず払出ユニット30はカードユニットの一部を構成するものであって、縦長の箱型の形状を呈するものであり、図2(a)に示すように、その前面にノズル31aを備え、図1に示すように、その内部に玉払出装置31,払出玉センサ31b,及び玉補給通路31cを備えている。ここで玉払出装置31,及び払出玉センサ31bは、玉貸ユニット20の制御部21に接続されている。
玉払出装置31は払出手段の一例であって、後述する貸与処理ユニット(玉貸ユニット20)からの指令に基づいて遊技媒体(パチンコ玉)を払い出して貸与するものである。この玉払出装置31は、遊技島に設けられる玉補給樋から玉補給通路31cを介してパチンコ玉の供給を受けており、第2貸与処理を行う貸与処理手段(制御部21)から貸与玉数を示す払出指令を受信すると、該指令された貸与玉数を一時的に記憶し、該玉払出装置31に設けられている図示しないモータを駆動する制御を行って、パチンコ玉を1個払い出すと共に前記記憶している貸与玉数を1個減算更新する処理を繰り返し行い、該記憶している貸与玉数が零になると、モータを停止する制御を行うことにより、払い出した玉数が前記指令された貸与玉数に達するまでパチンコ玉の払出を行う。即ち玉払出装置31は、前記指令された貸与玉数の払出が完了したか否かを監視している。
この玉払出装置31から払い出されたパチンコ玉が、該玉払出装置31とノズル31aとの間に設けられている払出玉センサ31bにより検知されると、該払出玉センサ31bから玉貸ユニット20の制御部21に対して、パチンコ玉が1個検知される毎に1パルスの払出玉パルスが送信され、該払出玉パルスを受信した玉貸ユニット20において、後述する払出数計数手段(玉貸ユニット20の制御部21に設けられた払出玉数カウンタ)の値が加算更新される。また玉払出装置31から払い出されたパチンコ玉は、ノズル31aを介してパチンコ機10の上皿に供給される。
次に玉貸ユニット20は貸与処理ユニットの一例であって、カードユニットの一部を構成するものであり、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けて、該受け付けた記録媒体の記録媒体IDに対応付けて残額管理装置50にて管理されている残額である管理残額の範囲内で遊技媒体を貸与するための管理残額貸与処理を行う貸与処理手段を有し、該管理残額貸与処理を含む各種処理を残額管理装置60と連携して行うものである。また貸与処理手段は、貨幣(紙幣2)を受け付けて、該受け付けた貨幣の金額である受付貨幣額の範囲内で遊技媒体を貸与するための受付貨幣額貸与処理(オフライン一発貸し)を行うものである。
即ち貸与処理手段は、パチンコ玉の貸与に使用可能な有価価値(管理残額,受付貨幣額)のうち、単位貸与価値に相当するパチンコ玉を貸与するための単位貸与処理を行うものであり、該単位貸与処理である玉貸処理として、図8のS128及び図18のS527に示す使用額分の玉貸処理(管理残額貸与処理)と、図17のS515に示す受付貨幣額分の玉貸処理であるオフライン一発貸し(受付貨幣額貸与処理)とを行うものである。ここで単位貸与価値とは、前記最小単位価値の整数倍であって、玉貸操作の受付に基づく玉貸処理においては、後述する玉貸設定金額(管理残額が玉貸設定金額以上である場合),又は管理残額(管理残額が玉貸設定金額未満である場合)であり、オフライン一発貸しにおいては、受付貨幣額(ここでは1000円)である。
そして貸与処理手段は、単位貸与処理である玉貸処理を行うときに、前記単位貸与玉数に対応する部分(即ち25個の整数倍)を、対応するパチンコ機10から払い出して貸与するための通信を貸与通信手段(玉貸通信部21a)により行う第1貸与処理と、前記端数玉数(即ち25個未満)を、併設された払出ユニット30の払出手段(玉払出装置31)から払い出して貸与するための指令を該払出ユニット30に対して行う第2貸与処理とを行うものであり、ここでは図10に示すように、第1貸与処理に引き続いて第2貸与処理を行う。
また玉貸ユニット20は取引装置の一例でもあって、受け付けた記録媒体の記録媒体IDに対応付けて残額管理装置50にて管理されている残額である管理残額を用いて遊技媒体を貸与するための管理残額貸与処理を取引処理として行うものである。
また玉貸ユニット20は、前記ビジタコイン5を受け付けて、該受け付けたビジタコイン5の記録情報(ここでは記録媒体ID)から特定される特別処理用価値の大きさ(ここでは残額)を使用した特別処理(ここでは貸与処理)を行うと共に、貨幣を受け付けて、該受け付けた貨幣の金額のうちの特別処理に使用されなかった残額に相当する特別処理用価値の大きさを前記ビジタコイン5の記録情報から特定可能として(ここでは貨幣受付時に受付貨幣額を含む入金要求を残額管理装置50に対して送信し、玉貸操作受付時に使用額を含む減算要求を残額管理装置50に対して送信して)当該ビジタコイン5を排出するものである。
この玉貸ユニット20は、縦長の箱型の形状を呈するものであり、図2(a)に示すように、その前面に多機能ランプ22,紙幣挿入口23a,残額表示器26,未払い度数表示器25a,未払い玉数表示器25b,コイン投入口111,コイン排出口112,及びカード挿入口190等を備え、図2(b)に示すように、その内部に紙幣識別機23,制御部21,玉貸通信部21a,外部通信部21b,及び通路ユニット100等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。この玉貸ユニット20は、前記装置IDにより、各玉貸ユニット20を個々に識別可能とされている。
制御部21は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、玉貸ユニット20に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。ここで不揮発性の記憶手段であるEEPROMには、前記装置IDが記憶されている。
また制御部21のEEPROMは、遊技場の営業開始前に残額管理装置50から送信されてくる、当該玉貸ユニット20について設定された玉貸設定金額及びオフライン時基準金額(図6(a)の設定値DB)を受信して、記憶する。
また制御部21のEEPROMは、遊技場の営業開始前にセンタ管理装置70から残額管理装置50を介して送信されてくる、図6(d)に示す貸与度数・玉数DBの内容を受信して、記憶するものである。ここで記憶された貸与度数・玉数DBの内容に基づき、玉貸処理において、パチンコ機10に対して払出を指令する貸与度数(*1欄)と払出ユニット30の玉払出装置31に対して払出を指令する貸与玉数(*2欄)とが決定される。
また制御部21は払出数計数手段の一例であって、払出ユニット30の玉払出装置31から払い出されるパチンコ玉を計数するものであり、具体的には、玉払出装置31から払い出されたパチンコ玉が払出玉センサ31bにより計数される毎に該払出玉センサ31bから送信されてくる払出玉パルスを受信したことに基づいて、該制御部21に設けられた払出玉数カウンタの値を加算更新する。
また制御部21は管理残額取得手段の一例であって、受け付けた記録媒体の記録媒体IDを含む挿入通知を残額管理装置50に送信することにより(図11のS202)、当該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を残額管理装置50から取得し(図12のS221,S241)、該取得した管理残額を残額記憶手段としてのRAMに記憶するものである(同S222,S242)。以下、制御部21のRAMで記憶される残額を「記憶残額」と称する。また制御部21は残額更新手段の一例であって、管理残額貸与処理に伴って(図8のS128,図18のS527)、管理残額貸与処理に用いられる使用額を記憶残額から減算更新する(図8のS126,図18のS524)。
さらに制御部21のRAMは、当該玉貸ユニット20の処理状態を記憶する。具体的には、貨幣を受け付けたときには、処理状態が「貨幣受付」である旨を記憶し、玉貸操作を受け付けたときには、処理状態が「玉貸操作受付」である旨を記憶し、返却操作を受け付けたときには、処理状態が「返却操作受付」である旨を記憶し、記録媒体を受け付けたときには、処理状態が「記録媒体受付」である旨を記憶し、収納通路131に収納されている最下位のビジタコイン5を収納コイン保持部140に供給したときには、処理状態が「記録媒体供給」である旨を記憶する。この制御部21の他の機能については後述する。
制御部21には、玉貸通信部21aと外部通信部21bが設けられている。玉貸通信部21aは、前述の如く、パチンコ機10の払出制御基板12と通信可能に接続されている。この玉貸通信部21aは貸与通信手段の一例であって、対応するパチンコ機10との間で該パチンコ機10からパチンコ玉を払い出して貸与するための通信を行うものであり、ここでは前記第1貸与処理として、前記単位貸与玉数をパチンコ機10から払い出して貸与するための通信を繰り返して行うものであるが、これについては図10を参照して後述する。
外部通信部21bは、残額管理装置50の後述する通信部51と通信可能に接続されており、玉貸ユニット20と残額管理装置50との間における通信を司るものである。
この外部通信部21bは入金要求送信手段の一例であって、後述する通信可否検知手段(制御部21)によりオンライン状態を検知しているときに貨幣を受け付けたことに基づいて、該受け付けた貨幣の金額である受付貨幣額と前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDとを特定可能な入金要求を残額管理装置50に対して送信するものであり、ここでは受付貨幣額と記録媒体IDとを含む入金要求を送信する(図7のS103)。
具体的には、記録媒体を受け付けていない状態で貨幣を受け付けたときには、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5のコインIDと受付貨幣額とを含む入金要求を送信し、会員カード4の挿入を受け付けている状態で貨幣を受け付けたときには、カード保持部191で保持している該会員カード4のカードIDと受付貨幣額とを含む入金要求を送信し、ビジタコイン5の投入を受け付けている状態で貨幣を受け付けたときには、投入コイン保持部120で保持している該ビジタコイン5のコインIDと受付貨幣額とを含む入金要求を送信する。即ち入金要求には、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5のコインID,カード保持部191で保持している会員カード4のカードID,又は投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5のコインIDのいずれかが、記録媒体IDとして含まれる。
この入金要求を受信した残額管理装置50は、該入金要求から特定される受付貨幣額(ここでは該入金要求に含まれる受付貨幣額)を該入金要求から特定される記録媒体ID(ここでは該入金要求に含まれる記録媒体ID)に対応付けて記憶する処理を行い(図7のS105)、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と前記受付貨幣額との合算額を特定可能な残額通知(ここでは管理残額と受付貨幣額との合算額を含む予定残額通知)を玉貸ユニット20に対して送信する(同S106)。
また外部通信部21bは減算要求送信手段の一例であって、管理残額貸与処理(使用額分の玉貸処理)に使用される使用額を前記管理残額から減算するための第1の減算要求を残額管理装置50に対して送信するものであり、ここでは記録媒体IDと使用額とを含む減算要求を送信する(図8のS125)。ここで第1の減算要求に含まれる使用額は、後述する使用額決定処理(同S123)において、管理残額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶残額)と予め定められた基準貸与額である玉貸設定金額(例えば500円)との比較で決定され、記憶残額≧玉貸設定金額であれば、該玉貸設定金額が前記使用額であり、記憶残額<玉貸設定金額であれば、該記憶残額が前記使用額である。即ち第1の減算要求は、管理残額貸与処理に使用される基準貸与額(玉貸設定金額)を管理残額から減算するための要求,又は管理残額貸与処理に使用される記憶残額を管理残額から減算するための要求である。
また外部通信部21bは受付通知送信手段の一例であって、後述する通信可否検知手段(制御部21)によりオンライン状態を検知しているときに記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体に記録されている記録媒体IDと通番とを含む記録媒体受付通知(ここでは挿入通知)を残額管理装置50に対して送信するものである(図11のS202)。ここで該受け付けた記録媒体にオフライン消費情報及び/又はオフライン精算情報が記録されている場合には、該オフライン消費情報及び/又はオフライン精算情報を含む挿入通知が送信される。
具体的には、会員カード4の挿入を受け付けたときには、カード保持部191で保持している該会員カード4のカードID,オフライン消費情報,オフライン精算情報,通番,及び装置IDを含む挿入通知を送信し、ビジタコイン5の投入を受け付けたときには、投入コイン保持部120で保持している該ビジタコイン5のコインID,オフライン消費情報,オフライン精算情報,通番,及び装置IDを含む挿入通知を送信する。即ち挿入通知には、カード保持部191で保持している会員カード4のカードID,又は投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5のコインIDのいずれかが、記録媒体IDとして含まれる。
この挿入通知を受信した残額管理装置50は、後述する通番判定手段(制御部52)による判定を行う(図11のS203)。そして通番が一致すると判定され、挿入通知に含まれるオフライン消費情報及びオフライン精算情報が無いことを条件として、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を含む残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(図12のS221)。
一方、通番が一致すると判定され、かつ挿入通知に含まれるオフライン消費情報が有ることを条件として、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して該挿入通知に含まれるオフライン消費情報で特定されるオフライン消費額を減算更新するためのオフライン消費額減算更新処理(ここでは該オフライン消費額を該記録媒体IDに対応付けて記憶する処理)を行い(図11のS211〜S214)、該オフライン消費情報の消去を指令するオフライン消費情報消去要求(ここでは該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額から前記オフライン消費額を減算した補正額を含む予定残額通知)を玉貸ユニット20に対して送信する(図12のS241)。
また、通番が一致すると判定され、かつ挿入通知に含まれるオフライン精算情報が有ることを条件として、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して該挿入通知に含まれるオフライン精算情報で特定されるオフライン精算額を減算更新するためのオフライン精算額減算更新処理(ここでは該オフライン精算額を該記録媒体IDに対応付けて記憶する処理)を行い(図11のS216,S218,S219)、該オフライン精算情報の消去を指令するオフライン精算情報消去要求(ここでは該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額から前記オフライン精算額を減算した補正額を含む予定残額通知)を玉貸ユニット20に対して送信する(図12のS241)。
また外部通信部21bは復帰通知送信手段の一例であって、後述する通信可否検知手段(制御部21)によりオフライン状態を検知している状態からオンライン状態への復帰を検知したことに基づいて、オフライン消費情報とオフライン精算情報と記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDとを含むオンライン復帰通知を残額管理装置50に対して送信するものであり、ここではオンライン状態への復帰を検知(図22のS601)した残額管理装置50から開始要求が送信されてきて、該開始要求に応じた開始応答を残額管理装置50に対して返信した後に(同S606)、記録媒体に記録されている記録媒体ID,オフライン消費情報,オフライン精算情報,及び通番を含むオンライン復帰通知を残額管理装置50に対して送信する(同S607)。このオンライン復帰通知は、前記挿入通知と同等のものであり、該オンライン復帰通知を受信した残額管理装置50は、挿入通知を受信した場合と同様の処理を行う。
また外部通信部21bは連携処理要求送信手段の一例であって、特定処理に対応する連携処理を要求する連携処理要求を残額管理装置50に対して送信するものである。
具体的には、予定残額通知(図7のS106)を受信した玉貸ユニット20は、後述する貸与可能処理手段により貸与可能処理(ここでは受付貨幣の取込)を特定処理として行い(同S108)、該特定処理に伴って、後述する通番更新手段により記録媒体に記録されている通番を更新して(同S109)、該貸与可能処理を行った旨を示す貸与可能情報(ここでは貨幣取込通知)を連携処理要求として残額管理装置50に対して送信する(同S110)。この貨幣取込通知を受信した残額管理装置50は、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶している受付貨幣額を当該記録媒体の管理残額に対して加算する受付貨幣額加算処理と、該受付貨幣額が加算済であることを特定可能な状態に更新する加算済更新処理(ここでは受付貨幣額の消去)とを連携処理として行い(同S113,S114)、該連携処理に伴って、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する(同S115)。
また管理残額貸与処理(使用額分の玉貸処理)を特定処理として行う玉貸ユニット20は(図8のS128)、該特定処理に伴って、後述する通番更新手段により記録媒体に記録されている通番を更新して(同S124)、前記第1の減算要求を連携処理要求として残額管理装置50に対して送信する(同S125)。この減算要求を受信した残額管理装置50は、使用額を管理残額から減算する第1の減算処理を連携処理として行い(同S129)、該連携処理に伴って、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新して(同S130)、該第1の減算処理が完了した旨を示す減算完了通知を玉貸ユニット20に対して送信する(同S132)。玉貸ユニット20は、該減算完了通知を受信したことを条件として、次の貸与処理が可能となる。
また予定残額通知(図12のS241)を受信した玉貸ユニット20は、オフライン消費情報を消去するオフライン消費情報消去処理やオフライン精算情報を消去するオフライン精算情報消去処理を特定処理として行い(同S243,S244)、該特定処理に伴って、後述する通番更新手段により記録媒体に記録されている通番を更新して(同S245)、オフライン消費情報消去処理やオフライン精算情報消去処理を行った旨を示すオフライン情報消去通知を連携処理要求として残額管理装置50に対して送信する(同S246)。このオフライン情報消去通知を受信した残額管理装置50は、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶しているオフライン消費額を当該記録媒体の管理残額から減算するオフライン消費額減算処理と、該オフライン消費額が減算済であることを特定可能な状態に更新するオフライン消費額減算済更新処理(ここではオフライン消費額の消去)とを連携処理として行うと共に(同S247)、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶しているオフライン精算額を当該記録媒体の管理残額から減算するオフライン精算額減算処理と、該オフライン精算額が減算済であることを特定可能な状態に更新するオフライン精算額減算済更新処理(ここではオフライン精算額の消去)とを連携処理として行い(同S248)、これらの連携処理に伴って当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する(同S227)。
なお残額通知(図12のS221)を受信した玉貸ユニット20は、後述する通番更新手段により記録媒体に記録されている通番を更新して(同S223)、残額受信通知を残額管理装置50に対して送信する(同S224)。この残額受信通知を受信した残額管理装置50は、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する(同S227)。
また外部通信部21bは返却通知送信手段の一例であって、後述する通信可否検知手段(制御部21)によりオンライン状態を検知しているときに返却操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、記録媒体IDを含む返却通知を残額管理装置50に対して送信するものである(図14のS184)。具体的には、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けていない状態で返却操作を受け付けたときには、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5のコインIDを含む返却通知を送信し、会員カード4の挿入を受け付けている状態で返却操作を受け付けたときには、カード保持部191で保持している該会員カード4のカードIDを含む返却通知を送信し、ビジタコイン5の投入を受け付けている状態で返却操作を受け付けたときには、投入コイン保持部120で保持している該ビジタコイン5のコインIDを含む返却通知を送信する。即ち返却通知には、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5のコインID,カード保持部191で保持している会員カード4のカードID,又は投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5のコインIDのいずれかが、記録媒体IDとして含まれる。この返却通知を受信した残額管理装置50は、返却許諾通知を玉貸ユニット20に対して送信する(同S185)。
なお外部通信部21bから送信される情報(要求や通知)には前記装置IDが含まれるので、残額管理装置50では、該情報と共に受信した装置IDに基づいて、該情報の送信元である玉貸ユニット20を特定可能である。
多機能ランプ22は、予め定められた複数の色のうちのいずれかの色で点灯又は点滅することによって玉貸ユニット20の状態を報知するランプである。この多機能ランプ22は、例えば会員カード4及びビジタコイン5を受け付けていないときには青色で点灯してその旨を報知し、会員カード4を受け付けているときには緑色で点灯してその旨を報知し、ビジタコイン5を受け付けているときには黄色で点灯してその旨を報知し、異常が発生しているときには赤色で点滅してその旨を報知する。
紙幣識別機23は貨幣受付手段(貨幣受付識別手段)の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図2(b)に示すように、紙幣挿入口23aから前記4種類の紙幣2の挿入を受け付けて、該受け付けた紙幣2の真贋及び金種を識別する識別機である。なお紙幣識別機23により受け付けられた紙幣2は、受付貨幣の取込処理によって、紙幣通路23bを通じて玉貸ユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた紙幣搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。また、紙幣識別機23により受け付けられた紙幣2は、受付貨幣の返却処理によって、紙幣挿入口23aから排出されて、遊技者に返却される。
この紙幣識別機23においては、残額管理装置50とオンライン状態では、すべての種類の貨幣を受付可能であり、貨幣を受け付けた場合には、受付貨幣額と記録媒体IDとを含む入金要求(図7のS103)が残額管理装置50に対して送信される。また残額管理装置50とオフライン状態では、1000円以下の貨幣のみを受付可能であり、該貨幣を受け付けた場合に、後述するオフライン一発貸し(図17のS515)が行われる。
未払い度数表示器25aは未払い価値表示手段の一例であって、第1貸与処理により払い出されていないパチンコ玉数に相当する有価価値である未払い価値(未払い度数)を表示するものであり、ここでは第1貸与処理が完了しなかったことを条件として(図10のS12又はS14でNO)、貸与度数から既に貸与に使用された度数をカウントする払出度数カウンタの値を減じた未払い度数を表示するものである(同S18)。
未払い玉数表示器25bは未払い遊技媒体数表示手段の一例であって、第2貸与処理により払い出される端数遊技媒体数(端数玉数)から払出数計数手段(制御部21の払出玉数カウンタ)により計数された計数遊技媒体数(計数玉数)を減じた未払い遊技媒体数(未払い玉数)を表示するものであり、ここでは払出玉数カウンタの値が所定時間以内に端数玉数である貸与玉数に達しなかったことを条件として(同S24でYES)、未払い玉数を表示するものである(同S27)。
残額表示器26は、制御部21のRAMに記憶されている記憶残額(即ち管理残額)を表示するための表示器であって、ここでは5桁の7セグメント表示器である。
通路ユニット100は前記記録媒体処理機構の一部を構成するものであって、投入コイン保持部120,投入コイン排出通路160,及び収納排出通路130が一体に構成されたものである。具体的には、通路ユニット100は、図2(d)及び図3に示すように、縦長の箱型の形状を呈するユニット本体100aの内部に、制御部101,記録媒体R/W102,上部アンテナ103,下部アンテナ104,投入コイン誘導通路113,供給通路114,投入コイン保持部120,第1の投入コインストッパ121,第2の投入コインストッパ122,収納通路131と第2誘導通路133とを有する収納排出通路130,収納コイン保持部140,第1の収納コインストッパ141,第2の収納コインストッパ142,連絡通路161と第1誘導通路163とを有する投入コイン排出通路160,及びカード保持部191等を備えている。そして図3及び図4に示すように、投入コイン排出通路160の一部である連絡通路161に傾斜部162を設けて、該投入コイン排出通路160を収納排出通路130に対してビジタコイン5の厚み方向にずらすことにより、第1誘導通路163と第2誘導通路133とが重畳して(左右に並行して重なり合って別個に)コイン排出口112に臨むように形成されている。ここで各通路は、ビジタコイン5が起立した状態で、該ビジタコイン5の自重により転動又は落下する通路である。
制御部101は、前記制御部21と通信可能に接続されており、該制御部21の指令に基づいて、図2(d)に示すようにして接続されている記録媒体R/W102,第1の投入コインストッパ121,第2の投入コインストッパ122,第1の収納コインストッパ141,及び第2の収納コインストッパ142の動作を制御するものである。ここでの制御部101には、当該通路ユニット100が玉貸ユニット20に備えられている旨が記憶されており、該記憶に基づいた制御を行う。具体的には、投入コイン保持部120でビジタコイン5を保持している状態で返却操作を受け付けると、通常は閉鎖されている第1の投入コインストッパ121を開放して当該ビジタコイン5を連絡通路161に落下させた後、該第1の投入コインストッパ121を閉鎖する制御を行う。また投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5の残額が零になると、通常は閉鎖されている第2の投入コインストッパ122を開放して当該ビジタコイン5を収納通路131に収納させた後、該第2の投入コインストッパ122を閉鎖する制御を行う。さらに収納コイン保持部140でビジタコイン5を保持している状態で返却操作を受け付けると、通常は閉鎖されている第1の収納コインストッパ141を開放して当該ビジタコイン5をコイン排出口112から排出して返却した後、該第1の収納コインストッパ141を閉鎖すると共に、通常は閉鎖されている第2の収納コインストッパ142を開放して当該ビジタコイン5を収納コイン保持部140に供給した後、該第2の収納コインストッパ142を閉鎖する制御を行う。
記録媒体R/W102は、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録情報を読み取ると共に記録媒体に対して情報を書き込むものである。この記録媒体R/W102は、前記ICカードである会員カード4及び前記ICコインであるビジタコイン5に対応したICリーダ/ライタであり、投入コイン保持部120に対応し、ビジタコイン5の記録情報を読み取る第1読取部である上部アンテナ103と、収納コイン保持部140及びカード保持部191に対応し、ビジタコイン5及び会員カード4の両方の記録情報を読み取る第2読取部である下部アンテナ104とを備えている。これにより、コイン投入口111から投入されて投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5に対しては、上部アンテナ103を介して情報の読み取り及び書き込みを行う。また、収納通路131から排出されて収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5に対しては、下部アンテナ104を介して情報の読み取り及び書き込みを行う。さらに、カード挿入口190から挿入されてカード保持部191で保持している会員カード4に対しても、下部アンテナ104を介して情報の読み取り及び書き込みを行う。
コイン投入口111は、ビジタコイン5が投入される部位であり、ここでは図2(a)(b)に示すように、玉貸ユニット20の前面に形成され、ビジタコイン5を起立させた状態で投入可能な縦長の孔である。このコイン投入口111には、制御部101の制御によって開閉する図示しないシャッタが設けられており、後述する記録媒体受付を待機する状態(例えば図14のS193)以外では、該シャッタによりコイン投入口111が遮蔽されていて、ビジタコイン5が投入できないようになっている。
そして通路ユニット100は、図3に示すように、該コイン投入口111に投入されたビジタコイン5を投入コイン保持部120に導くための投入コイン誘導通路113を備えており、ここでの投入コイン誘導通路113は、コイン投入口111から後方に向けて傾斜して配置された通路である。また通路ユニット100は、投入コイン保持部120に連通してビジタコイン5を該投入コイン保持部120に供給するための供給通路114を備えており、ここでの供給通路114は、通路ユニット100の上面から下方に向けて鉛直に形成された通路である。なお玉貸ユニット20に備えられる通路ユニット100では、該供給通路114は使用されない。
コイン排出口112は、コイン投入口111の下方に設けられ、ビジタコイン5が排出される部位であり、ここでは図2(a)(b)(c)に示すように、玉貸ユニット20の前面に突出して形成され、投入コイン排出通路160の終端側に形成された第1誘導通路163と収納排出通路130の終端側に形成された第2誘導通路133とが重畳して臨み、両誘導通路から排出されたビジタコイン5を受け止める容器状の部位である。
カード挿入口190は、コイン排出口112の側方に設けられ、会員カード4が挿入される部位であり、ここでは図2(a)(b)(c)に示すように、玉貸ユニット20の前面に形成され、会員カード4を起立させた状態で挿入可能な縦長の孔である。カード保持部191は、該カード挿入口190から挿入された会員カード4を保持する部位であり、図2(c)に示すように、カード挿入口190の後方に位置する。
ここで前記下部アンテナ104は、図2(c)に示すように、収納コイン保持部140とカード保持部191との間に配設されることにより、ビジタコイン5及び会員カード4の両方の記録情報を読み取るように構成されている。これによれば、カード保持部191に対応する読取部を下部アンテナ104とは別個に設ける場合と比べて、省スペース化を図ることができると共に、製造コストが削減される。
投入コイン保持部120は第1保持部の一例であって、ビジタコイン5の記録情報を読み取る第1読取部(上部アンテナ103)が対応して設けられ、コイン投入口111から投入されたビジタコイン5(以下「投入コイン」ともいう。)を保持する部位であり、ここでは前記投入コイン誘導通路113の終端部分が第1の投入コインストッパ121及び第2の投入コインストッパ122により区画された部位である。この投入コイン保持部120では、コイン投入口111から投入されて投入コイン誘導通路113を自重により転動してきたビジタコイン5が、閉鎖状態にある第1の投入コインストッパ121及び第2の投入コインストッパ122に堰き止められて保持される。
第1の投入コインストッパ121は、投入コイン保持部120と投入コイン排出通路160との間に形成されるストッパである。
第2の投入コインストッパ122は、投入コイン保持部120と収納通路131との間に形成されるストッパである。
収納排出通路130は、図3及び図4に示すように、投入コイン保持部120に保持されるビジタコイン5のうち、回収したビジタコイン5(ここでは残額が無いビジタコイン5)を収納すると共に、該収納しているビジタコイン5を前記コイン排出口112に排出するための通路であって、収納通路131と第2誘導通路133とを有する。
収納通路131は、投入コイン保持部120に連設されビジタコイン5を収納する通路であり、ここでは投入コイン保持部120から後方に向けて傾斜し、途中で下方に向けて鉛直に屈曲し、さらに途中で後方に向けて半円弧状に屈曲して形成されており、終端には第1の収納コインストッパ141が設けられている。この収納通路131では、遊技場の営業開始前に予めコイン投入口111から投入されたビジタコイン5,及び遊技場の営業中に第2の投入コインストッパ122が開放状態となって投入コイン保持部120における保持が解除されたビジタコイン5が、閉鎖状態にある第1の収納コインストッパ141に堰き止められて、一列に並べて収納される。ここで「一列に並べて」とは、ビジタコイン5の面同士ではなく円周同士が接するように並べての意味である。ここでの収納通路131は、7枚のビジタコイン5を収納可能である。
第1の収納コインストッパ141は、収納通路131と第2誘導通路133との間に形成されるストッパである。
ここで通路ユニット100は、図3に示すように、収納通路131の途中から連設されビジタコイン5を該収納通路131から排出するための排出通路132を備えており、ここでの排出通路132は、収納通路131の半円弧状部分における下半分に形成された開口から下方に向けて鉛直に形成され、通路ユニット100の下面に開口している通路である。なお玉貸ユニット20に備えられる通路ユニット100では、後述する第1カバー部材150が装着されることにより、収納通路131と排出通路132との分岐部における排出通路132側が排出通路遮蔽板153で遮蔽されるので、該排出通路132は使用されない。
第2誘導通路133は、収納コイン保持部140が形成されると共に、コイン排出口112に連通する通路であり、ここでは収納通路131の終端から前方に向けて傾斜してコイン排出口112に連通し、その終端近傍に第2の収納コインストッパ142が設けられて収納コイン保持部140が形成されている。
収納コイン保持部140は第2保持部の一例であって、ビジタコイン5の記録情報を読み取る第2読取部(下部アンテナ104)が対応して設けられ、収納通路131の終端から供給されたビジタコイン5(以下「収納コイン」ともいう。)を保持する部位であり、ここでは図3に示すように、第2誘導通路133の終端近傍が第2の収納コインストッパ142により区画された部位である。この収納コイン保持部140では、第1の収納コインストッパ141が開放状態となって収納通路131の終端から供給されたビジタコイン5が、閉鎖状態にある第2の収納コインストッパ142に堰き止められて常に保持されている。
ここで第2の収納コインストッパ142は、制御部101の制御によって開閉するシャッタであり、通常は閉鎖状態にあって、収納通路131の終端から供給されたビジタコイン5を保持している。そして第2の収納コインストッパ142は、投入コイン保持部120でビジタコイン5を保持しておらず、かつカード保持部191で会員カード4を保持していない状態で返却操作を受け付けると、制御部101の制御によって開放状態になり、前記保持していたビジタコイン5が第2誘導通路133を自重により転動してコイン排出口112に排出される。そして第2の収納コインストッパ142は、その後に所定のタイミングで制御部101の制御によって再び閉鎖状態になり、収納通路131の終端から供給されたビジタコイン5を再び保持する。
投入記録媒体排出通路である投入コイン排出通路160は、図3及び図4に示すように、返却すべきビジタコイン5をコイン排出口112に排出するための通路であって、連絡通路161と第1誘導通路163とを有する。連絡通路161は、投入コイン保持部120に連設される通路であり、ここでは投入コイン保持部120から下方に向けて鉛直に形成されている。第1誘導通路163は、該連絡通路161に連設されてコイン排出口112に連通する通路であり、ここでは連絡通路161の下端から前方に向けて傾斜してコイン排出口112に連通するように形成されている。
ここで投入コイン排出通路160の一部である連絡通路161の途中には、図4に示すように、正面視で左側に傾斜する傾斜部162が設けられていて、連絡通路161の下端が該連絡通路161の上端に対してビジタコイン5の厚み方向にずらされている。これにより、該連絡通路161の下端に連設されている第1誘導通路163が第2誘導通路133に対してビジタコイン5の厚み方向にずらされて、該第1誘導通路163と第2誘導通路133とが重畳してコイン排出口112に臨むように形成されている。
ここで前記制御部21の機能について説明する。まず制御部21は(カードユニット)通信可否検知手段の一例であって、残額管理装置50と通信できる通信可能状態(オンライン状態)であるか通信できない通信不可能状態(オフライン状態)であるかを検知するものである。具体的には、残額管理装置50の後述する通信部51から定期的(例えば10秒毎)に送信されてくる通信確認要求に基づいて、該通信確認要求の受信を定期的に検知している間はオンライン状態(即ち残額管理装置50と通信できる通信可能状態)であると判定し、該通信確認要求の受信を一定期間(例えば1分間)検知しなくなるとオフライン状態(即ち残額管理装置50と通信できない通信不可能状態)であると判定する。
また制御部21は接続確認手段の一例であって、パチンコ機10との接続を確認すると共に、払出ユニット30との接続を確認するものである。
具体的には、接続確認手段として機能する制御部21は、パチンコ機10との間に設けられている接続確認信号線を介して該パチンコ機10から継続的に送信されてくる接続確認信号の受信を監視しており、該接続確認信号を継続的に受信している間は、パチンコ機10と接続されていると判定し、該接続確認信号を受信しなくなると、パチンコ機10と接続されていないと判定する。
また接続確認手段として機能する制御部21は、払出ユニット30の玉払出装置31に対して接続確認信号を定期的に送信し、該接続確認信号に応じて玉払出装置31から送信されてくる接続応答信号の受信を監視しており、該接続応答信号を継続的に受信している間は、払出ユニット30と接続されていると判定し、前記接続確認信号を送信してから所定時間以内に接続応答信号を受信しなかった場合に、払出ユニット30と接続されていないと判定する。
この接続確認手段として機能する制御部21は、パチンコ機10又は払出ユニット30の少なくとも一方との接続が確認されないと判定されると、未接続フラグをRAMに記憶し、パチンコ機10及び払出ユニット30の両方との接続が確認されたと判定されると、未接続フラグの記憶を消去する。そして後述する貸与処理手段として機能する制御部21は、未接続フラグが記憶されていること、即ち接続確認手段によりパチンコ機10又は払出ユニット30の少なくとも一方との接続が確認されないことを条件として、第1貸与処理及び第2貸与処理のいずれも行わない。
また制御部21は払出判定手段の一例であって、パチンコ機10がパチンコ玉を払い出せる状態であるか否かを判定すると共に、払出ユニット30の玉払出装置31がパチンコ玉を払い出せる状態であるか否かを判定するものである。
具体的には、払出判定手段として機能する制御部21は、パチンコ機10との間に設けられている接続確認信号線を介して該パチンコ機10から継続的に送信されてくる接続確認信号の受信を監視していると共に、該パチンコ機10から継続的に送信されてくる、該パチンコ機10と玉貸ユニット20との間における通信が可能な状態(スタンバイ状態)である旨を示す払出可能信号の受信を監視しており、これら接続確認信号及び払出可能信号を継続的に受信している間は、パチンコ機10がパチンコ玉を払い出せる状態であると判定し、該接続確認信号又は払出可能信号の少なくとも一方を継続的に受信しなくなると、パチンコ機10がパチンコ玉を払い出せる状態でないと判定する。
また払出ユニット30の玉払出装置31は、該玉払出装置31からパチンコ玉を払い出せる状態である(即ち玉払出装置31が故障しておらず、かつ玉払出装置31がパチンコ玉を所定数以上保持している)場合に、制御部21に対して払出可能信号を定期的に送信し、払出判定手段として機能する制御部21は、該払出可能信号の受信を定期的に検知している間は、玉払出装置31がパチンコ玉を払い出せる状態であると判定し、該払出可能信号の受信を一定期間検知しなくなると、玉払出装置31がパチンコ玉を払い出せる状態でないと判定する。
この払出判定手段として機能する制御部21は、パチンコ機10又は玉払出装置31の少なくとも一方がパチンコ玉を払い出せる状態でないと判定されると、玉貸不可フラグをRAMに記憶し、パチンコ機10及び玉払出装置31の両方がパチンコ玉を払い出せる状態であると判定されると、玉貸不可フラグの記憶を消去する。そして後述する貸与処理手段として機能する制御部21は、玉貸不可フラグが記憶されていること、即ち払出判定手段によりパチンコ機10又は玉払出装置31の少なくとも一方がパチンコ玉を払い出せる状態でないと判定されたことを条件として、第1貸与処理及び第2貸与処理のいずれも行わない。
また制御部21は、後述する図7に示すように、残額管理装置50とオンライン状態で貨幣を受け付けたときに入金処理を行うために、貸与可能処理手段,及び通番更新手段として機能する。即ち玉貸ユニット20は、残額管理装置50とオンライン状態で貨幣を受け付けると(図7のS101)、前述の如く、記録媒体IDと受付貨幣額とを含む入金要求を残額管理装置50に対して送信し(同S103)、該入金要求に応じて残額管理装置50から予定残額通知を受信する(同S106)。
ここで貸与可能処理手段として機能する制御部21は、予定残額通知の受信に応じて、該予定残額通知から特定される合算額の範囲内でパチンコ玉の貸与を可能とするための貸与可能処理を特定処理として行うものであり、ここでは該貸与可能処理として、受付貨幣を取り込む処理を行う(図7のS108)。また通番更新手段として機能する制御部21は、該特定処理である貸与可能処理に伴って、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の通番を更新する第1の通番更新処理を行う(同S109)。ここで第1の通番更新処理とは、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5,投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5,又はカード保持部191で保持している会員カード4に記録されている通番に1を加算して更新する旨を、制御部101を介して記録媒体R/W102に対して指令する処理である。なお連携処理要求送信手段として機能する外部通信部21bは、前述の如く、該特定処理である貸与可能処理に伴って、該貸与可能処理を行った旨を示す貸与可能情報(ここでは記録媒体IDを含む貨幣取込通知)を前記連携処理要求として残額管理装置50に対して送信する(同S110)。なお、特定処理手段は、通番更新手段及び連携処理要求送信手段を合わせたものである。
また制御部21は、後述する図8に示すように、残額管理装置50とオンライン状態で玉貸操作を受け付けたときに使用額分の玉貸処理を行うために、使用額決定処理手段,貸与処理手段,通番更新手段,減算処理手段,及び残額更新手段として機能する。
ここで使用額決定処理手段として機能する制御部21は、玉貸操作(玉貸ボタン15の操作)を受け付けたことに基づいて(図8のS121)、図9に示す使用額決定処理を行う。具体的には、RAMで記憶している記憶残額(即ち管理残額)が零であるか否かを判定し(S01)、零である(YES)と判定された場合には、玉貸操作を無効にして(S02)、処理を終了し、零でない(NO)と判定された場合には、記憶残額と基準貸与額である玉貸設定金額(例えば500円)とを比較して、記憶残額が玉貸設定金額以上であるか否かを判定する(S03)。ここで玉貸設定金額は、残額管理装置50においてオペレータの手入力により、100円〜1000円の範囲内における100円刻みで、各玉貸ユニット20毎に設定されて、後述する図6(a)に示す設定値DBで管理され、該残額管理装置50から各玉貸ユニット20に対して配信されて制御部21のEEPROMに記憶されている。このS03で記憶残額が玉貸設定金額以上である(YES)と判定された場合には、該玉貸設定金額を使用額として決定してセットし、またS03で記憶残額が玉貸設定金額未満である(NO)と判定された場合には、該記憶残額を使用額として決定してセットして、後述する図8に示すメインルーチンに戻る。
また貸与処理手段として機能する制御部21は、特定処理である前記管理残額貸与処理として、使用額決定処理手段により決定された使用額分の玉貸処理を行う(図8のS128)。この玉貸処理については、図10を参照して後述する。また通番更新手段として機能する制御部21は、該特定処理である管理残額貸与処理に伴って、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の通番を更新する第1の通番更新処理を行う(同S124)。また減算処理手段として機能する制御部21は、単位貸与処理である玉貸処理(ここでは特定処理である管理残額貸与処理)に伴って、有価価値(管理残額)から単位貸与価値(使用額)を減算するための減算処理として、前述の如く、連携処理要求送信手段として機能する外部通信部21bにより、前記第1の減算要求を前記連携処理要求として残額管理装置50に対して送信する(同S125)。即ち減算処理手段として機能する制御部21は、第1貸与処理及び第2貸与処理の完了に拘わらず、減算処理を行う。さらに残額更新手段として機能する制御部21は、管理残額貸与処理に伴って、使用額を記憶残額から減算更新する(同S126)。
また制御部21は、記録媒体の通番が上限値(例えば255)に達しているときに、該記録媒体の通番を初期値に更新するものであり、収納コイン保持部140のビジタコイン5,若しくはカード保持部191で保持されている会員カード4又は投入コイン保持部120で保持されているビジタコイン5に記録されている通番を更新するにあたり、当該通番が上限値に達しているか否かを判定して、達していると判定したときには、該通番を初期値(例えば0)に更新する。これにより、通番の記憶領域を極力小さくして、通番が上限値に達した後でも記録媒体を継続して使用することができ、記録媒体のコストを低減させることができる。また制御部21で実行されるプログラムにおいて定義されている通番の記憶領域(例えば記憶領域が8ビットであれば0〜255)内で通番を繰り返し更新することで、通番が上限値に達したことによるプログラムの停止やエラー発生を防止している。
また制御部21は、後述する図17に示すように、残額管理装置50とオフライン状態で貨幣を受け付けたときにオフライン一発貸しを行うために、貸与処理手段,及び減算処理手段として機能する。
ここで貸与処理手段として機能する制御部21は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに貨幣を受け付けたことに基づいて、当該受付貨幣額の範囲内でパチンコ玉を貸与するための受付貨幣額貸与処理を行うものであり、ここでは遊技者の操作によることなく、受付貨幣額分の玉貸処理(オフライン一発貸し)を行う(図17のS515)。この玉貸処理については、図10を参照して後述する。また減算処理手段として機能する制御部21は、単位貸与処理である玉貸処理(ここでは受付貨幣額貸与処理)に伴って、有価価値(受付貨幣額)から単位貸与価値(受付貨幣額)を減算するための減算処理として、ここでは受付貨幣額を記憶すると共に、受け付けた貨幣を取り込んで入金確定として扱う処理を行う(同S513)。即ち減算処理手段として機能する制御部21は、第1貸与処理及び第2貸与処理の完了に拘わらず、減算処理を行う。
また制御部21は、後述する図18に示すように、残額管理装置50とオフライン状態で玉貸操作を受け付けたときに使用額分の玉貸処理を行うために、使用額決定処理手段,貸与処理手段,減算処理手段,及び残額更新手段として機能する。
ここで使用額決定処理手段として機能する制御部21は、玉貸操作(玉貸ボタン15の操作)を受け付けたことに基づいて(図18のS521)、前記図9に示す使用額決定処理を行う(同S523)。また貸与処理手段として機能する制御部21は、後述する図10に示す使用額分の玉貸処理を行う(同S527)。つまり本例の玉貸ユニット20は、オフライン状態の発生を検知したときに、既に記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けており、対応する管理残額を残額管理装置50から取得して制御部21のRAMに記憶済みであり、かつ当該記憶残額が零でないことを条件として、当該記憶残額を使用して貸与処理を行う。また減算処理手段として機能する制御部21は、前記減算処理として、該貸与処理に使用された使用額を残額管理装置50で管理されている管理残額から減算するためのオフライン消費額として加算することにより集計する処理を行う(同S525)。即ち減算処理手段として機能する制御部21は、第1貸与処理及び第2貸与処理の完了に拘わらず、減算処理を行う。さらに残額更新手段として機能する制御部21は、貸与処理に伴って、使用額を記憶残額から減算更新する(同S524)。
そして制御部21は、消費情報特定手段,消費情報記録手段,及び記録媒体排出手段の一例であって、オフライン状態において、記憶残額を使用して貸与処理を行った後に、記録媒体を返却するときには、前記記憶残額から貸与処理に使用された額であるオフライン消費額を特定可能なオフライン消費情報を特定し、該特定したオフライン消費情報を記録媒体に記録して、当該記録媒体を返却(排出)する。
具体的には、制御部21は、記憶残額を使用して貸与処理を行う毎に、該貸与処理に使用された使用額をオフライン消費額として加算することにより集計する(図18のS525)。また制御部21のEEPROMは、残額管理装置50から配信される当該玉貸ユニット20に固有の基準値(オフライン消費額に関する基準値)を記憶しており、消費情報特定手段として機能する制御部21は、当該基準値から前記集計したオフライン消費額を減算更新した値をオフライン消費情報として特定し、消費情報記録手段として機能する制御部21は、該特定されたオフライン消費情報を記録媒体に記録するための指令を記録媒体R/W102に対して行う。
このオフライン消費情報が記録された記録媒体が、オンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられると、(オフライン)消費情報送信手段の一例である外部通信部21bを介して、該記録媒体の記録媒体IDとオフライン消費情報とを含む挿入通知が残額管理装置50に送信され、管理残額の補正が行われる。
また後述する精算装置60においてオフライン精算情報が記録された記録媒体が、オンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられると、オフライン精算情報送信手段の一例である外部通信部21bを介して、該記録媒体の記録媒体IDとオフライン精算情報とを含む挿入通知が残額管理装置50に送信され、管理残額の補正が行われる。
また制御部21及び記録媒体R/W102は、管理残額特定情報記録手段,及び取引装置記録媒体排出手段の一例であって、(オンライン状態又はオフライン状態を問わず)記録媒体を返却(排出)するときに、当該記録媒体の管理残額(制御部21のRAMに記憶された記憶残額)を特定可能な管理残額特定情報を記録媒体に記録して返却(排出)する。具体的には、演算方式を特定可能な演算方式フラグと当該演算方式の演算により管理残額を算出するための元データ(基準データ,乗算データ,除算データ,加算データ)を記録する。ここで、この管理残額特定情報の特定手法について、具体例に基づいて説明する。
具体的には、記憶残額をa,基準データをx,加算データをy,乗算データをz,除算データをwとして、所定の数式a=y+x×z÷wにより記憶残額を算出するのであるが、その際に、本例の玉貸ユニット20は、加算を優先した場合の加算優先演算方式と、乗除算を優先した場合の乗除算優先方式とを選択する。つまり、加算優先演算方式の数式は、a=(y+x)×z÷wであり、乗除算優先演算方式の数式は、a=y+(x×z÷w)である。
ここで乗算データ,除算データ,及び加算データについては、残額管理装置50から玉貸ユニット20に対して配信され、記憶されている。この場合、各玉貸ユニット20毎に異なる乗算データ,除算データ,及び加算データを配信しても良いし、同一の各データを配信するようにしても良い。そして玉貸ユニット20は、この予め記憶している乗算データ,除算データ,及び加算データと、制御部21のRAMに記憶している記憶残額(管理残額)とに基づいて、基準データを算出し、該算出した基準データ,乗算データ,除算データ,及び加算データを元データとして記録媒体に記録する。
ここで乗算データz=100,除算データw=2,加算データy=90が玉貸ユニット20に予め設定されているとする。そして演算方式が加算優先演算方式であり、a=5000円であれば、5000=(90+x)×100÷2より、基準データx=10と算出される。
また乗算データz=90,除算データw=1,加算データy=500が玉貸ユニット20に予め設定されているとする。そして、演算方式が乗除算優先演算方式であり、a=5000円であれば、5000=500+(x×90÷1)より、基準データx=50と算出される。
そして図6(c)の例1及び例2に示すように、記録媒体に、基準データ,乗算データ,除算データ,及び加算データからなる元データと、演算方式フラグとが記録される。演算方式フラグは、例えば加算優先演算方式であれば「0」、乗除算優先方式であれば「1」として記録される。このように、残額を直接、記録媒体に記録するのではなくて、残額を算出するための演算方式や元データを記録するので、記録媒体から残額を読み取ったり改ざんしたりする不正行為を防止することができる。
次に残額管理装置50について説明する。残額管理装置50は、会員カード4又はビジタコイン5を個々に識別可能な記録媒体IDに対応付けて通番及びパチンコ玉の貸与に使用される残額を管理するものである。この残額管理装置50は、遊技場内の所定箇所(例えば管理事務所等)に設けられるものであり、図1に示すように接続される通信部51,制御部52,ディスプレイ53,入力装置54,ハードディスク55,及び場外通信部56等を備えている。
記憶手段であるハードディスク55には、図6(a)に示す残額管理DB,設定値DBを記憶する領域が設けられている。この残額管理DBでは、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けて、残額が記憶されており、制御部52の制御により該残額が更新されて管理される。また残額管理DBでは、記録媒体IDに対応付けて、後述する第2の通番更新処理により更新される通番が管理される。
また残額管理DBはカードユニット特定情報記憶手段の一例であって、各記録媒体IDに対応付けて、該記録媒体IDの記録媒体を少なくとも前回受け付けていた玉貸ユニット20であって、残額管理装置50と通信できるオンライン状態で該記録媒体を受け付けた後に残額管理装置50と通信できないオフライン状態になった当該玉貸ユニット20を特定可能な装置IDを記憶するものである。ここでは当該記録媒体IDの記録媒体を前回オンライン状態で受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDが記憶されている。
この装置IDの記憶方法について説明する。まず残額管理装置50とオンライン状態にある玉貸ユニット20が、貨幣を受け付けると、受付貨幣額を含む入金要求が残額管理装置50に対して送信される(図7のS103)。このとき送信される情報には、記録媒体IDと当該玉貸ユニット20の装置IDも含まれるので、該情報を受信した残額管理装置50では、残額管理DBにおいて、受信した記録媒体IDに対応付けて、受信した装置IDを記憶する。
また残額管理装置50とオンライン状態にある玉貸ユニット20が、記録媒体を受け付けると、挿入通知が残額管理装置50に対して送信される(図11のS202)。このとき送信される情報にも、記録媒体IDと当該玉貸ユニット20の装置IDが含まれるので、該情報を受信した残額管理装置50では、残額管理DBにおいて、予定残額通知又は残額通知の送信時に、受信した記録媒体IDに対応付けて、受信した装置IDを記憶する(図12のS220,S240)。
ここで予定残額通知又は残額通知の送信時に装置IDを記憶をするのは、以下の理由による。即ち後述する通番不一致時処理において、玉貸設定金額を減算するにあたり(図13のS272)、前回記録媒体を受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDを特定する処理を要するが(同S269)、挿入通知を受信した際に、該挿入通知に含まれる装置IDを記憶するようにすると、前回記録媒体を受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDに、今回受信した装置IDが上書きされてしまい、前回記録媒体を受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDが特定不能となってしまう問題があるので、そのような事態を回避すべく、挿入通知に含まれる装置IDを記憶するタイミングを、予定残額通知又は残額通知の送信時(換言すれば図13に示す通番不一致時処理の終了後)としているのである。
ここで残額管理装置50は、返却操作に伴う返却通知(図14のS184)を受信したときにも、該返却通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている装置IDを消去せずに記憶したままにしておく。そのため、残額管理DBには、当該記録媒体IDの記録媒体を前回オンライン状態で受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDが記憶される。即ち、該記録媒体IDの記録媒体を少なくとも前回受け付けていた玉貸ユニット20であって、オンライン状態で該記録媒体を受け付けた後にオフライン状態になった玉貸ユニット20の装置IDも管理される。なお、残額管理DBに装置IDを記憶する際に、既に装置IDが記憶済みである場合には、該記憶済みの装置IDを消去して、新たに装置IDを記憶する、いわゆる上書き処理を行う。
ここでオフライン状態にある玉貸ユニット20が記録媒体を受け付けて、その後、該記録媒体を受け付けている状態でオンライン状態に復帰した場合にも、オンライン状態で記録媒体を受け付けたときと同様に、前記挿入通知に相当するオンライン復帰通知が残額管理装置50に対して送信され(図22のS607)、記録媒体IDと装置IDが対応付けられて残額管理DBに記憶される。
また本例では、残額管理装置50とオンライン状態にある精算装置60が、記録媒体を受け付けたときに、精算要求が残額管理装置50に対して送信される(図24のS702)。このとき送信される情報には、受け付けた記録媒体の記録媒体IDと当該精算装置60の装置IDが含まれるので、該情報を受信した残額管理装置50では、残額管理DBにおいて、前述したのと同様の理由により、後述する精算許諾情報の送信時に、受信した記録媒体IDに対応付けて、受信した装置IDを記憶する(図25のS220,S240)。
また残額管理DBでは、前記記録媒体IDに対応付けて、当該記録媒体に関する処理状態であるステータスが記憶されている。このステータスの記憶方法について説明する。まず残額管理装置50は、玉貸ユニット20から入金要求を受信すると(図7のS103)、該入金要求に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして入金処理中と記憶し(同S104)、玉貸ユニット20から貨幣取込通知を受信したことを条件として(同S110)、該貨幣取込通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスを入金処理済に更新する(同S116)。ここで入金処理中とは、受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている旨を示すステータスであり、入金処理済とは、受付貨幣額について後述する加算済更新処理が行われている旨を示すステータスである。
また残額管理装置50は、玉貸ユニット20から減算要求を受信すると(図8のS125)、該減算要求に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして減算処理済と記憶する(同S131)。
また残額管理装置50は、玉貸ユニット20から挿入通知,オンライン復帰通知,又は供給通知を受信すると(図11のS202,図22のS607,図14のS193)、該挿入通知,オンライン復帰通知,又は供給通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(図11のS209,図13のS274)、玉貸ユニット20から残額受信通知又はオフライン情報消去通知を受信したことを条件として(図12のS224,S246、図15のS246,図23のS246)、該残額受信通知又はオフライン情報消去通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスを挿入処理済に更新する(図12のS228,図15のS228,図23のS228)。
さらに残額管理装置50は、精算装置60から精算要求を受信すると(図24のS702)、前記挿入通知を受信した場合と同様に、該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(図11のS209,図13のS274)、精算装置60から精算許諾情報受信通知又はオフライン情報消去通知を受信したことを条件として(図25のS224b,S246)、該精算許諾情報受信通知又はオフライン情報消去通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスを挿入処理済に更新する(同S228)。ここでステータスとして挿入処理済のステータスを管理しており、使用装置IDとして精算装置60の装置IDを管理していることが、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて該精算要求を受信した旨を示す精算要求受信情報を管理していることに相当する。また挿入処理済のステータスを精算処理済のステータスに更新することが、該記録媒体IDに対応付けて管理している精算要求受信情報を消去する精算要求消去処理に相当する。
さらに残額管理DBでは、前記記録媒体IDに対応付けて、前記入金要求に含まれる受付貨幣額と、前記挿入通知,オンライン復帰通知、又は供給通知から特定されるオフライン消費額及びオフライン精算額が記憶されている。即ち残額管理装置50は、前記入金要求の受信に応じて、該入金要求から特定される受付貨幣額(ここでは該入金要求に含まれる受付貨幣額)を該入金要求から特定される記録媒体ID(ここでは該入金要求に含まれる記録媒体ID)に対応付けて記憶する処理を行う。そして通信部51は、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と該受付貨幣額との合算額を特定可能な残額通知を玉貸ユニット20に対して送信し、ここでは該合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(図7のS106)。
また残額管理装置50は、前記挿入通知の受信に応じて、該挿入通知から特定されるオフライン消費額及びオフライン精算額を該挿入通知から特定される記録媒体ID(ここでは該挿入通知に含まれる記録媒体ID)に対応付けて記憶する処理を行う。そして通信部51は、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額からオフライン消費額とオフライン精算額とを減算した補正額を特定可能な残額通知を玉貸ユニット20に対して送信し、ここでは該補正額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(図12のS241)。
さらに残額管理装置50は、前記オンライン復帰通知の受信に応じて、該オンライン復帰通知から特定されるオフライン消費額及びオフライン精算額を該オンライン復帰通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶する処理を行う。そして通信部51は、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額からオフライン消費額とオフライン精算額とを減算した補正額を特定可能な補正額特定情報を玉貸ユニット20に対して送信し、ここでは該補正額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(図12のS241)。
前記設定値DBは、基準貸与額を管理するものであり、ここでは各玉貸ユニット20を個々に識別可能な装置IDに対応付けて、当該玉貸ユニット20に対して設定されている貸与基準額である玉貸設定金額が各玉貸ユニット20毎に管理されている。本例における玉貸設定金額は消費税額を含む額であり、消費税額を含む単位貸与玉数である100円の整数倍、例えば10度数分の1000円や、5度数分の500円とされる。
また設定値DBは、オフライン消費情報に関する基準値を管理するものであり、ここでは各玉貸ユニット20を個々に識別可能な装置IDに対応付けて、当該玉貸ユニット20に対して設定されている基準値であるオフライン時基準金額が各玉貸ユニット20毎に管理されている。本例においては、オフライン時基準金額からオフライン消費額を減算することによって、オフライン消費情報が算出される。
この設定値DBで記憶されている玉貸設定金額及びオフライン時基準金額は、遊技場の営業開始前に、残額管理装置50から各玉貸ユニット20に配信されて、各玉貸ユニット20の制御部21のEEPROMで記憶される。
なお図示しないが、ハードディスク55では、各玉貸ユニット20での売上額等を、図1に示す売上管理装置40と同様の売上DBで管理している。この残額管理装置50では、玉貸処理が行われた玉貸ユニット20から、後述する図8のS125に示す減算要求を受信すると、該減算要求に含まれる使用額と、センタ管理装置70から受信して記憶している貸与度数・玉数DB(図6(d))の内容とに基づいて、当該使用額に相当する税抜き使用額である税抜き売上額と、当該使用額から税抜き使用額を減じた消費税額と、当該使用額に相当する貸与玉数とを特定し、該特定した税抜き売上額,消費税額,及び貸与玉数を、前記受信した減算要求に含まれる装置IDに対応付けて売上DBで管理している売上額,消費税額,及び貸与玉数に対して加算する。
また残額管理装置50では、オフライン状態からオンライン状態に復帰した玉貸ユニット20から、図22のS125に示すオンライン復帰通知を受信すると、該オフライン復帰通知に含まれるオフライン消費額(即ちオフライン状態の玉貸処理における使用額)と、センタ管理装置70から受信して記憶している貸与度数・玉数DB(図6(d))の内容とに基づいて、当該オフライン消費額に相当する税抜き使用額である税抜き売上額と、当該オフライン消費額から税抜き使用額を減じた消費税額と、当該オフライン消費額に相当する貸与玉数とを特定し、該特定した税抜き売上額,消費税額,及び貸与玉数を、前記受信したオフライン復帰通知に含まれる装置IDに対応付けて売上DBで管理している売上額,消費税額,及び貸与玉数に対して加算する。
さらに残額管理装置50では、オフライン状態からオンライン状態に復帰した玉貸ユニット20から、オフライン一発貸しに使用された受付貨幣額の累計値であるオフライン一発貸し消費額を含むオフライン一発貸し消費額通知を受信すると、該オフライン一発貸し消費額通知に含まれるオフライン一発貸し消費額(即ちオフライン一発貸しにおける使用額)と、センタ管理装置70から受信して記憶している貸与度数・玉数DB(図6(d))の内容とに基づいて、当該オフライン一発貸し消費額に相当する税抜き使用額である税抜き売上額と、当該オフライン一発貸し消費額から税抜き使用額を減じた消費税額と、当該オフライン一発貸し消費額に相当する貸与玉数とを特定し、該特定した税抜き売上額,消費税額,及び貸与玉数を、前記受信したオフライン一発貸し消費額通知に含まれる装置IDに対応付けて売上DBで管理している売上額,消費税額,及び貸与玉数に対して加算する。
ディスプレイ53は、各種の情報を表示するための表示デバイスであり、入力装置54は、各種の入力を受け付けるための入力デバイスである。制御部52は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ハードディスク55に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、残額管理装置50に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
ここで制御部52の機能について説明する。この制御部52は(残額管理装置)通信可否検知手段の一例であって、玉貸ユニット20,及び精算装置60と通信できる通信可能状態(オンライン状態)であるか通信できない通信不可能状態(オフライン状態)であるかを検知するものである。具体的には、通信部51から各玉貸ユニット20,及び精算装置60に対して定期的(例えば10秒毎)に通信確認要求を送信し、該通信確認要求に応じて玉貸ユニット20,及び精算装置60から通信部51に対して返信されてくる通信確認通知に基づいて、該通信確認通知の返信を定期的に検知している間はオンライン状態(即ち玉貸ユニット20,及び精算装置60と通信できる通信可能状態)であると判定し、該通信確認通知の返信を一定期間(例えば1分間)検知しなくなるとオフライン状態(即ち玉貸ユニット20,及び精算装置60と通信できない通信不可能状態)であると判定する。そして該オフライン状態が発生した旨をハードディスク55で記憶する。
また制御部52は減算処理手段の一例であって、前記第1の減算要求の受信に基づいて(図8のS125)、前記使用額を前記管理残額から減算する第1の減算処理を行う(同S129)。
また制御部52は連携処理手段の一例であって、前記連携処理要求の受信に応じて前記連携処理を行い、該連携処理に伴って前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する第2の通番更新処理を行うものである。ここで第2の通番更新処理とは、残額管理DBにおいて該記録媒体IDに対応付けて管理されている通番に1を加算して更新する処理である。
この連携処理手段として機能する制御部52は、玉貸ユニット20から送信されてくる連携処理要求である貸与可能情報(ここでは貨幣取込通知)の受信に応じて(図7のS110)、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶している受付貨幣額を当該記録媒体の管理残額に対して加算する受付貨幣額加算処理と、該受付貨幣額が加算済であることを特定可能な状態に更新する加算済更新処理とを連携処理として行うと共に(同S113,S114)、前記第2の通番更新処理を行う(同S115)。ここでの加算済更新処理は、該受付貨幣額を消去する処理である。
また連携処理手段として機能する制御部52は、玉貸ユニット20から送信されてくる連携処理要求である第1の減算要求の受信に応じて(図8のS125)、前記基準貸与額を管理残額から減算する前記第1の減算処理を連携処理として行うと共に(同S129)、前記第2の通番更新処理を行う(同S130)。ここでの第1の減算処理は、減算要求に含まれる使用額を管理残額から減算する処理である。そして通信部51により、該減算処理を行った旨を示す減算完了通知が玉貸ユニット20に対して送信される(同S132)。
また制御部52は、玉貸ユニット20から送信されてくる残額受信通知(図12のS224),又は精算装置60から送信されてくる精算許諾情報受信通知(図25のS224b)の受信に応じて、前記第2の通番更新処理を行う(図12のS227,図25のS227)。
また制御部52は、後述する精算実行通知である精算完了通知(図26のS783)の受信に応じて、前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する第4の通番更新処理を行うと共に(同S785)、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を零に更新する管理残額更新処理(同S784)と、該記録媒体IDに対応付けて管理している精算要求受信情報を消去する精算要求消去処理(同S786)とを行う。ここでの第4の通番更新処理は、残額管理DBにおいて該記録媒体IDに対応付けて管理されている通番に1を加算して更新する処理である。また管理残額更新処理は、管理残額を消去する処理である。さらに精算要求消去処理は、ステータスを挿入処理済から精算処理済に更新する処理である。そして通信部51により、これらの処理を行った旨を示す残額消去完了通知が精算装置60に対して送信される(同S787)。
また制御部52は、前記記録媒体IDに対応付けて管理している通番が上限値(例えば255)に達しているときに、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番を初期値に更新するものであり、ここでは受信した情報に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番を更新するにあたり、当該通番が上限値に達しているか否かを判定して、達していると判定したときには、該通番を初期値(例えば0)に更新する。これにより、通番の記憶領域を極力小さくして、通番が上限値に達した後でも記録媒体を継続して使用することができ、記録媒体のコストを低減させることができる。また制御部52で実行されるプログラムにおいて定義されている通番の記憶領域(例えば記憶領域が8ビットであれば0〜255)内で通番を繰り返し更新することで、通番が上限値に達したことによるプログラムの停止やエラー発生を防止している。
また制御部52は通番判定手段の一例であって、玉貸ユニット20から記録媒体の記録媒体IDと通番とを受信し、該受信した通番が該受信した記録媒体IDに対応付けられた通番と一致するか否かを判定するものであり、具体的には、玉貸ユニット20の受付通知送信手段から送信されてきた記録媒体受付通知(ここでは挿入通知),精算装置60から送信されてきた精算要求,玉貸ユニット20の復帰通知送信手段から送信されてきたオンライン復帰通知,又は玉貸ユニット20から送信されてきた供給通知の受信に応じて、該挿入通知,精算要求,オンライン復帰通知,又は供給通知に含まれる通番が、それらに含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番と一致するか否かを判定する(図11のS203,図24のS203)。そして通番不一致時処理手段として機能する制御部52は、該通番判定手段により通番が一致しないと判定されたことを条件として、予め定められた通番不一致時処理を行う。また、通番一致時処理手段として機能する制御部52は、該通番判定手段により通番が一致すると判定されたことを条件として、予め定められた通番一致時処理を行う。
具体的には、通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていること(即ち入金処理中であること)を条件として、通番不一致時処理として、前記受付貨幣額加算処理と前記加算済更新処理を行う(図13のS262)。即ち通番が一致せず、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図7のS106)を受信してから残額管理装置50が貨幣取込通知(同S110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われているため、残額管理装置50において受付貨幣額を管理残額に対して加算して該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。
一方、通番判定手段により通番が一致すると判定され、かつ前記受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていること(即ち入金処理中であること)を条件として、通番一致時処理として、前記受付貨幣額加算処理を行うことなく、前記加算済更新処理を行う(図11のS205)。即ち通番が一致し、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている場合とは、残額管理装置50が入金要求(図7のS103)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(同S110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の返却が行われているため、残額管理装置50においても受付貨幣額を管理残額に対して加算せず、該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。
なお通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けて精算要求受信情報を管理していること(即ちステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが精算装置60の装置IDであること)を条件として、通番不一致時処理として、前記管理残額更新処理と、前記精算要求消去処理とを行う(図13のS267)。即ち通番が一致せず、ステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが精算装置60の装置IDである場合とは、残額管理装置50が精算完了通知(図26の同S783)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には精算装置60において貨幣の払い出しが行われているため、残額管理装置50において管理残額を消去しステータスを精算処理済に更新する処理を行うものである。
また通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ受付貨幣額について加算済更新処理が行われていること(即ちステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDであること)を条件として、通番不一致時処理として、前記第1の減算処理を行う。即ち通番が一致せず、ステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDである場合とは、残額管理装置50が減算要求(図8のS125)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において使用額分の玉貸処理が行われているため、残額管理装置50において第1の減算処理を行うものである。
具体的には、管理残額≧玉貸設定金額であれば、該玉貸設定金額が使用額なので、該玉貸設定金額を、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算する処理を行い(図13のS272)、管理残額<玉貸設定金額であれば、該管理残額が使用額なので、該管理残額を消去する処理を行う(同S273)。
ここで本例において、図13のS272で減算されるべき玉貸設定金額は、各玉貸ユニット20毎に設定されており、必ずしも一定額とは限らない。そこで該玉貸設定金額を特定して、残額を正確に補正すべく、本発明は以下の機能を備えている。
まず制御部52はカードユニット特定手段の一例であって、前記通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記受付貨幣額について加算済更新処理が行われている(即ち該受付貨幣額が消去されている=ステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDである)ときに、前記記録媒体の記録媒体IDに対応付けて前記カードユニット識別情報記憶手段(残額管理DB)で記憶している情報から当該記録媒体IDの記録媒体が前回受け付けられていたカードユニットを特定するものであり、ここでは前記挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている装置IDを、当該記録媒体を前回オンライン状態で受け付けていたカードユニットの装置IDとして特定する(図13のS269)。
また制御部52は基準貸与額判定手段の一例であって、前記通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記受付貨幣額について加算済更新処理が行われている(即ち該受付貨幣額が消去されている=ステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDである)ときに、前記記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額が前記基準貸与額未満であるか否かを判定するものであり、ここでは前記挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている残額が、前記カードユニット特定手段により特定された装置IDに対応付けて図6(a)の設定値DBで管理されている玉貸設定金額以上であるか否かを判定している(図13のS271)。そして制御部52は、上述したように、玉貸設定金額以上であると判定されたときには、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から、玉貸設定金額を減算する一方(同S272)、玉貸設定金額未満であると判定されたときには、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を消去する(同S273)。
つまり使用額分の玉貸処理が行われて、玉貸ユニット20から送信された減算要求を残額管理装置50が受信する前にオフライン状態となった玉貸ユニット20から排出された記録媒体であるため、前記使用額が管理残額から減算されていない状態となっている。従って、使用額(前記玉貸設定金額,又は管理残額)を特定して、該特定した使用額を減算する補正を行っている。
通信部51は、前述の如く玉貸ユニット20の外部通信部21bと通信可能に接続されており、残額管理装置50と玉貸ユニット20との間における通信を司るものである。また通信部51は、精算装置60の後述する通信部61と通信可能に接続されており、残額管理装置50と精算装置60との間における通信を司るものである。さらに通信部51は、売上管理装置40とも通信可能に接続されている。
この通信部51は、通信可否検知手段(制御部52)によりオフライン状態を検知している状態からオンライン状態への復帰を検知したときに、当該玉貸ユニット20に対して、動作の開始を要求する開始要求を送信する(図22のS602)。また通信部51は、該開始要求に応じて玉貸ユニット20から送信されてくる開始応答を受信する(同S605)。
また通信部51は精算許諾情報送信手段の一例であって、後述する精算要求送信手段(精算装置60の通信部61)から送信されてきた精算要求の受信に応じて、該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信するものである。即ち、精算要求にオフライン消費情報及びオフライン精算情報が含まれない場合には、管理残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(図25のS221a)。一方、精算要求にオフライン消費情報及び/又はオフライン精算情報が含まれる場合には、該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額からオフライン消費額及びオフライン精算額を減算した補正額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(同S241a)。また通信部51は、該精算許諾情報に応じて精算装置60から送信されてくる精算許諾情報受信通知(同S224b),又はオフライン情報消去通知(同S246)を受信する。
場外通信部56は、図1に示すように、インターネットを介して、センタ管理装置70の後述する通信部71と通信可能に接続されており、残額管理装置50とセンタ管理装置70との間における通信を司るものである。
次に精算装置60について説明する。精算装置60は、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けて、該受け付けた記録媒体の記録媒体IDに対応付けて前記残額管理装置にて管理されている管理残額に相当する貨幣を払い出す精算処理を行うものである。この精算装置60は、遊技場内の所定箇所(例えば遊技島の端部や景品交換カウンタの近傍等)に設けられ、図5(a)に示すように、キオスク端末型の形状を呈するものであり、その前面にディスプレイ63,紙幣払出口64a,硬貨払出口65a,前記コイン投入口111,前記コイン排出口112,及び前記カード挿入口190等を備え、図1に示すように、その内部に通信部61,制御部62,紙幣払出機64,硬貨払出機65,コイン回収部66,及び前記通路ユニット100等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。なお、この精算装置60は、装置IDによって個々に識別可能となっており、該装置IDは制御部62のEEPROMに記憶されている。
通信部61は、残額管理装置50の通信部51と通信可能に接続されており、精算装置60と残額管理装置50との間における通信を司るものである。この通信部61から情報が送信されるときには、制御部62のEEPROMに記憶されている装置IDが該情報と共に送信される。この通信部61は精算要求送信手段の一例であって、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体に記録されている記録媒体IDを少なくとも含む精算要求を残額管理装置50に対して送信するものであり、ここでは前記挿入通知と同様に記録媒体ID,オフライン消費情報,オフライン精算情報,通番,及び当該精算装置の装置IDを含む精算要求を残額管理装置50に対して送信する(図24のS702)。
また通信部61は精算実行通知送信手段の一例であって、前記精算処理が行われる旨を示す精算実行通知を残額管理装置50に対して送信するものであり、ここでは精算実行通知として、精算完了通知を送信する(図26のS783)。なお「精算処理が行われる旨を示す」とは、精算処理の前後を問わず、精算処理に伴う送信処理であるという意であり、本例ではS781の貨幣の払い出し(即ち精算処理)の後に、精算完了に伴う精算完了通知を送信している。また通信部61は、該精算完了通知に応じて残額管理装置50から送信されてくる残額消去完了通知(同S787)を受信する。
制御部62は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、精算装置60に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。この制御部62の機能については後述する。
制御部62のRAMには、図6(b)に示す精算DBを記憶する領域が設けられている。この精算DBでは、精算装置60がオフライン状態において精算が行われる毎に、精算された管理残額(即ち記録媒体に記録されている管理残額特定情報から特定された管理残額)が、精算管理残額として、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けて記憶される。また、制御部62のRAMには、精算装置60でオフライン精算処理が可能な時間としてセンタ管理装置70から残額管理装置50を経由して配信された精算可能時間が記憶される。
タッチパネル式のディスプレイ63は、図5(b)に示すように、各種の情報を表示するための表示デバイスであると共に、各種の入力を受け付けるための入力デバイスである。このディスプレイ63では、会員カード4又はビジタコイン5を受付可能なときに、D1に示すように、会員カード4又はビジタコイン5の挿入を促す旨が表示される。ここで会員カード4又はビジタコイン5が挿入され、前記精算要求に応じた精算許諾情報が残額管理装置50から送信されてくると、D2に示すように、該精算許諾情報に含まれる管理残額又は補正額が残額として表示されると共に、精算操作を受け付ける「精算」ボタン,及び精算処理をキャンセルする「キャンセル」ボタンが表示される。このD2で「精算」ボタンが操作されると、残額に相当する貨幣が払い出され、D3に示すように、該残額を返却する旨,及び会員カード4の抜き取りを指示する旨又はビジタコイン5を回収する旨が表示される。またD2で「キャンセル」ボタンが操作されると、D4に示すように、会員カード4又はビジタコイン5が返却され、その旨が表示される。なおD1で受け付けた会員カード4又はビジタコイン5に異常があるときには、D5に示すように、その旨が表示される。
紙幣払出機64及び硬貨払出機65は、貨幣を払い出すものであり、具体的には、紙幣払出機64の背後に設けられる紙幣収納部64bから、所定の種類及び所定数の紙幣2を取り出して、紙幣払出口64aから払い出すと共に、硬貨払出機65の上部に設けられる硬貨収納部65bから、所定の種類(100円硬貨,500円硬貨)及び所定数の硬貨を取り出して、硬貨払出口65aから払い出す。本例では、前述の如く、管理残額が100円単位であり、該管理残額に100円未満の端数額が生じることが無いため、この精算装置60からは、100円単位で貨幣を払い出せば良く、従って100円未満の端数額を精算して遊技者に返却するために、遊技場が大量の小銭(50円硬貨,10円硬貨,5円硬貨,1円硬貨)を準備して精算装置60に補充する等の手間が無い。コイン回収部66は、次に述べる通路ユニット100の排出通路132から排出されたビジタコイン5を回収する部位であり、該排出通路132の下方に設けられている。
精算装置60に備えられる通路ユニット100は、玉貸ユニット20に備えられる通路ユニット100と比較して、第1カバー部材150に代えて第2カバー部材150’が装着され、第2誘導通路133が使用されずに排出通路132が使用される点と、制御部101による各ストッパの制御のみが異なり、その他の点は同様であるため、以下においては、該異なる点についてのみ説明し、同様の点については説明を省略する。
まず精算装置60に備えられる通路ユニット100では、第1カバー部材150に代えて第2カバー部材150’が装着される。即ち通路ユニット100の収納通路131には、排出通路132を遮蔽する第1カバー部材150及び排出通路132を開放する第2カバー部材150’のいずれをも装着可能である。この第2カバー部材150’は、前記収納溝被覆部151と、前記第2誘導溝133aの部分を被覆する第2誘導溝被覆部152と、収納溝131aと排出溝132aとの分岐部における収納溝131a側を遮蔽する収納通路遮蔽板153’と、排出溝132aを被覆する排出溝被覆部154’と、からなる。なお第2カバー部材150’は、前記第1カバー部材150の如き排出通路遮蔽板153を備えていないので、該第2カバー部材150’が装着されても排出通路132は遮蔽されずに開放される。この第2カバー部材150’は、透明な部材で形成されると共に、適宜の箇所に複数の長孔150aが形成されており、ユニット本体100aに対して嵌め込まれて装着される。なお第2誘導溝被覆部152には、ビジタコイン5が起立した状態で通過可能な第1誘導溝が形成されている。この第2カバー部材150’が装着されたユニット本体100aには、前記図5に示すのと同様にして下部カバー部材170が装着され、上部カバー部材180が装着される。
このように、第2カバー部材150’,下部カバー部材170,及び上部カバー部材180(以下「各カバー部材」という。)がユニット本体100aに装着されることにより、精算装置60に備えられる通路ユニット100が構成され、各カバー部材が被覆する各溝との間にビジタコイン5が通過可能な空間が形成されて、該空間が各通路を構成する。具体的には、収納溝131aと上部カバー部材180及び第2カバー部材150’との間で収納通路131が構成され、第2誘導溝133aと第2カバー部材150’との間で第2誘導通路133が構成され、これら収納通路131と第2誘導通路133とで収納排出通路130が構成される。
ただし精算装置60に備えられる通路ユニット100では、第2カバー部材150’が装着されることにより、収納通路131と排出通路132との分岐部における収納通路131側が収納通路遮蔽板153’で遮蔽されるので、該収納通路131に連設されている第2誘導通路133は使用されない。一方、排出溝132aと第2カバー部材150’との間で排出通路132が構成されて使用される。即ち収納通路131には、排出通路132を遮蔽する第1カバー部材150及び排出通路132を開放する第2カバー部材150’のいずれをも装着可能とされ、第1カバー部材150を装着することによりビジタコイン5を収納コイン保持部140に供給し、第2カバー部材150’を装着することによりビジタコイン5を排出通路132に供給する。これによれば、第2カバー部材150’を装着することにより、投入されたビジタコイン5を排出通路132を通じて回収可能となるため、例えば多量のビジタコイン5を回収する必要のある精算装置60にも当該通路ユニット100を使用可能となるため、製造コストが削減される。
また連絡溝161aと上部カバー部材180及び下部カバー部材170との間で傾斜通路162が設けられた連絡通路161が構成され、第1誘導溝(第2誘導溝被覆部152)と下部カバー部材170との間で第1誘導通路163が構成され、これら連絡通路161と第1誘導通路163とで投入コイン排出通路160が構成される点は、玉貸ユニット20に備えられる通路ユニット100と同様である。
制御部101には、当該通路ユニット100が精算装置60に備えられている旨が記憶されており、該記憶に基づいた制御を行う。具体的には、投入コイン保持部120でビジタコイン5を保持している状態で返却操作を受け付けると、通常は閉鎖されている第1の投入コインストッパ121を開放して当該ビジタコイン5を連絡通路161に落下させた後、該第1の投入コインストッパ121を閉鎖する制御を行う。また投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5についての精算処理が終了すると、通常は閉鎖されている第2の投入コインストッパ122を開放して当該ビジタコイン5を収納通路131に供給した後、該第2の投入コインストッパ122を閉鎖する制御を行う。ここで収納通路131に供給されたビジタコイン5は、排出通路132を通ってコイン回収部66に回収される。なお収納通路遮蔽板153’の前方に位置する収納通路131は使用されないので、該収納通路131に設けられている第1の収納コインストッパ141の制御は行われず、また第2誘導通路133は使用されないので、該第2誘導通路133に設けられている第2の収納コインストッパ142の制御は行われない。
ここで前記制御部62の機能について説明する。この制御部62は(精算装置)通信可否検知手段の一例であって、残額管理装置50と通信できる通信可能状態(オンライン状態)であるか通信できない通信不可能状態(オフライン状態)であるかを検知するものである。具体的には、残額管理装置50の通信部51から精算装置60に対して定期的(例えば10秒毎)に送信されてくる通信確認要求に基づいて、該通信確認要求の受信を定期的に検知している間はオンライン状態(即ち残額管理装置50と通信できる通信可能状態)であると判定し、該通信確認要求の受信を一定期間(例えば1分間)検知しなくなるとオフライン状態(即ち残額管理装置50と通信できない通信不可能状態)であると判定する。
また、制御部62は精算手段(精算処理手段)の一例であって、オンライン状態が検知されているときには、受け付けた記録媒体の記録媒体IDに対応付けて残額管理装置50にて管理されている管理残額に基づいて、精算を行うオンライン精算処理を行い、オフライン状態が検知されているときには、受け付けた記録媒体に記録されている管理残額特定情報から管理残額を特定し、特定した管理残額の精算を行うオフライン精算処理を行う。オフライン精算処理においては、受け付けた記録媒体に記録された演算方式フラグから演算方式を特定し、該特定した演算方式により記録媒体に記録された基準データ,乗算データ,除算データ,及び加算データを演算することにより管理残額を算出して特定する。ここで精算処理とは、貨幣の払い出しを紙幣払出機64及び/又は硬貨払出機65に対して指令する処理である。そして該指令に応じた貨幣が、紙幣払出機64及び/又は硬貨払出機65から払い出される。
また制御部62は、特定処理手段の一例であって、残額管理装置50と連携して行う各種処理のうちの予め定められた特定処理に伴って、前記記録媒体の通番を更新する第1の通番更新処理(第3の通番更新処理)を行うと共に、該特定処理に対応する連携処理を要求する連携処理要求を残額管理装置50に送信する。ここで第1の通番更新処理とは、受け付けている記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録されている通番に1を加算して更新する旨を、制御部101を介して記録媒体R/W102に対して指令する処理である。
具体的には、記録媒体を受け付けたことに基づいて(図24のS701)、精算要求を残額管理装置50に送信し(同S702)、残額管理装置50から精算許諾情報を受信したことに基づいて(図25のS241b)、記録媒体に記録されたオフライン消費情報及びオフライン精算情報を消去する処理を特定処理として行うと共に(同S243,S244)、第1の通番更新処理を行い(同S245)、連携処理要求としてオフライン情報消去通知を残額管理装置50に送信する(同S246)。かかるオフライン情報消去通知を受信した残額管理装置50においては、記憶オフライン消費額や記憶オフライン精算額を管理残額から減算して消去する処理が連携処理として行われると共に(同S247,S248)、第2の通番更新処理(第4の通番更新処理)が行われる(同S227)。
また、遊技者から精算操作を受け付けたことに基づいて(図26のS780)、許諾額分の貨幣を払い出す処理を特定処理として行うと共に(同S781)、第1の通番更新処理を行い(同S782)、連携処理要求として精算完了通知を残額管理装置50に送信する(同S783)。かかる精算完了通知を受信した残額管理装置50においては、管理残額を消去(零に更新)する処理が連携処理として行われると共に(同S784)、第2の通番更新処理(第4の通番更新処理)が行われる(同S785)。
さらに制御部62のRAMは、当該精算装置60の処理状態を記憶する。具体的には、記録媒体を受け付けたときには、処理状態が「記録媒体受付」である旨を記憶し、精算操作を受け付けたときには、処理状態が「精算操作受付」である旨を記憶し、返却操作を受け付けたときには、処理状態が「返却操作受付」である旨を記憶する。
次に、図7〜図29を参照して、遊技用システム1の作用について説明する。なお各図中においては、会員カード4を「カード」,ビジタコイン5を「コイン」,残額管理装置50で管理されている残額を「管理残額」,玉貸ユニット20の制御部21のRAMで記憶されている残額を「記憶残額」と表記する。また、以下では、玉貸ユニット20の収納コイン保持部140のビジタコイン5に記録されている通番,若しくは、カード保持部191で保持されている会員カード4又は投入コイン保持部120で保持されているビジタコイン5に記録されている通番を「記録通番」とも呼ぶ。そして、残額管理装置50で記録媒体IDに対応付けて管理している通番を「管理通番」とも呼ぶ。
まず図7は、残額管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、貨幣受付を待機している状態で、貨幣を受け付けると(S101)、記録媒体IDと受付貨幣額とを含む入金要求を残額管理装置50に対して送信する(S103)。
S103の入金要求を受信した残額管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該入金要求に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして入金処理中と記憶し(S104)、該入金要求に含まれる受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて記憶して(S105)、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と前記受付貨幣額との合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S106)。
S106の予定残額通知を受信した玉貸ユニット20は、該予定残額通知に含まれる合算額を残額として制御部21のRAMで記憶し(S107)、前記S101で受け付けた受付貨幣を取り込み(S108)、記録媒体(即ち会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部191で保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5,会員カード4もビジタコイン5も受け付けていない場合には収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5)の通番に1を加算して更新し(S109)、前記記録媒体IDを含む貨幣取込通知を残額管理装置50に対して送信し(S110)、記憶残額を残額表示器26に表示すると共に、該記憶残額に基づく残度数を残度数表示器14に表示して(S111)、玉貸操作,貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S112)。
S110の貨幣取込通知を受信した残額管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該貨幣取込通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶している受付貨幣額を当該記録媒体の管理残額に対して加算し(S113)、該受付貨幣額を消去し(S114)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S115)、該記録媒体IDに対応するステータスを入金処理済に更新する(S116)。
次に図8は、残額管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において玉貸操作を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、玉貸操作を待機している状態で、玉貸ボタン15が押下されて玉貸操作を受け付けると(S121)、制御部21のRAMで未接続フラグを記憶しているか否か、即ち前記接続確認手段によりパチンコ機10又は払出ユニット30の少なくとも一方との接続が確認されていないと判定されているか否かを判定する(S122a)。
このS122aで未接続フラグを記憶している(YES)、即ちパチンコ機10又は払出ユニット30の少なくとも一方との接続が確認されていないと判定された場合には、使用額分の玉貸処理(S128)である第1貸与処理及び第2貸与処理(図10)のいずれも行わずに、玉貸操作を無効とする。これによれば、玉貸ユニット20において、パチンコ機10及び払出ユニット30の少なくとも一方との接続が確認されなければ、第1貸与処理及び第2貸与処理のいずれも行われないので、第1貸与処理及び第2貸与処理の一方が行えずに、残存する管理残額に100円未満の端数額が生じることが無い。
一方、S122aで未接続フラグを記憶していない(NO)、即ちパチンコ機10及び払出ユニット30との接続が確認されていると判定された場合には、制御部21のRAMで玉貸不可フラグを記憶しているか否か、即ち前記払出判定手段によりパチンコ機10又は玉払出装置31の少なくとも一方がパチンコ玉を払い出せる状態でないと判定されているか否かを判定する(S122b)。
このS122bで玉貸不可フラグを記憶している(YES)、即ちパチンコ機10又は玉払出装置31の少なくとも一方がパチンコ玉を払い出せる状態でないと判定された場合には、使用額分の玉貸処理(S128)である第1貸与処理及び第2貸与処理(図10)のいずれも行わずに、玉貸操作を無効とする。これによれば、故障,パチンコ玉の詰まり,パチンコ玉の不足の発生等により、パチンコ機10又は玉払出装置31の少なくとも一方がパチンコ玉を払い出せる状態でなければ、第1貸与処理及び第2貸与処理のいずれも行われないので、残存する管理残額に100円未満の端数額が生じることが無い。
ここで仮に、パチンコ機10がパチンコ玉を払い出せる状態であるが、玉払出装置31がパチンコ玉を払い出せない状態で、使用額500円分の玉貸処理を行うこととすると、第1貸与処理が行われて、4度数分の100個のパチンコ玉がパチンコ機10から払い出されるが(図6(d)を参照)、消費税率が5%の場合における該100個のパチンコ玉に相当する税込み使用額は420円であるため、該420円を管理残額から減算すると、管理残額に100円未満の端数額が生じてしまう。つまり本発明では、第1貸与処理又は第2貸与処理のいずれか一方のみを行うと、管理残額に端数額が生じてしまうことになるため、パチンコ機10又は玉払出装置31の少なくとも一方がパチンコ玉を払い出せる状態でない場合には、第1貸与処理及び第2貸与処理のいずれも行わないこととしているのである。
また本発明では、第1貸与処理と第2貸与処理とを一体として税込み玉単価を4.16…円としていることにより、仮に第1貸与処理のみが行われて、4度数分の100個のパチンコ玉がパチンコ機10から払い出され、消費税率が5%の場合における該100個のパチンコ玉に相当する税込み使用額として420円を管理残額から減算すると、この場合における税込み玉単価が4.2円となって、本来の税込み玉単価である4.16…円と合わなくなるため、パチンコ機10又は玉払出装置31の少なくとも一方がパチンコ玉を払い出せる状態でない場合には、第1貸与処理及び第2貸与処理のいずれも行わないこととしているのである。
前記S122bで玉貸不可フラグを記憶していない(NO)、即ちパチンコ機10及び玉払出装置31の両方がパチンコ玉を払い出せる状態であると判定された場合には、前記図9に示す使用額決定処理を行って(S123)、記録媒体(即ち会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部191で保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5,会員カード4もビジタコイン5も受け付けていない場合には収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5)の通番に1を加算して更新し(S124)、前記記録媒体IDと使用額決定処理で決定された使用額とを含む減算要求を残額管理装置50に対して送信する(S125)。
次に玉貸ユニット20は、使用額を記憶残額から減算し(S126)、当該玉貸ユニット20の装置IDと、使用額100円毎に1パルスの売上パルスを台端末装置(図示外)に対して出力して(S127)、使用額分の玉貸処理を行う(S128)。なおS127の売上パルスが入力された台端末装置は、当該玉貸ユニット20の装置IDを付加した売上情報を、売上管理装置40に対して送信する。
ここで図10を参照して、玉貸ユニット20が行う、S128における使用額分の玉貸処理について説明する。まず玉貸ユニット20の制御部21は、EEPROMで記憶している貸与度数・玉数DBの内容(図6(d))に基づいて、前記S123の使用額決定処理で決定された使用額に対応する、パチンコ機10に対して払出を指令する貸与度数(*1欄)と、払出ユニット30の玉払出装置31に対して払出を指令する貸与玉数(*2欄)とを決定する(S10)。具体的には、使用額が500円である場合には、パチンコ機10に対して払出を指令する貸与度数として4度数を決定し、玉払出装置31に対して払出を指令する貸与玉数として20個を決定する。そして玉貸ユニット20の制御部21は、まず第1貸与処理を行い、該第1貸与処理が完了すると、引き続いて第2貸与処理を行う。なおS10で決定された貸与度数が零である場合(例えば使用額が100円である場合)には、第1貸与処理を行わずに、第2貸与処理を行う。
この第1貸与処理では、まずパチンコ機10に対して、単位貸与玉数(25個)の貸与を要求する玉貸要求信号を送信し(S11)、該玉貸要求信号を受信してパチンコ玉を払い出す準備が整っている(即ち玉切れが無く、エラーが無い)旨を確認したパチンコ機10から送信されてくる、前記貸与の要求を了解した旨を示す要求了解信号を、所定時間(例えば5秒)以内に受信したか否かを判定する(S12)。このS12で所定時間以内に要求了解信号を受信した(YES)と判定された場合には、パチンコ機10に対して、単位貸与玉数(25個)の貸与を指令する玉貸指令信号を送信し(S13)、該玉貸指令信号を受信してパチンコ玉を払い出し、単位貸与玉数のパチンコ玉の貸与を完了したパチンコ機10から送信されてくる、該貸与を完了した旨を示す玉貸完了信号を、所定時間(例えば5秒)以内に受信したか否かを判定する(S14)。このS14で所定時間以内に玉貸完了信号を受信した(YES)と判定された場合には、制御部21に設けられ、既に貸与に使用された度数をカウントする払出度数カウンタの値を加算して(S15)、該払出度数カウンタの値が前記S10で決定された貸与度数に達したか否かを判定する(S16)。
このS16で払出度数カウンタの値が貸与度数に達していない(NO)と判定された場合には、S11に戻って、払出度数カウンタの値が貸与度数に達するまで、S11〜S16の処理を繰り返して行う。即ち貸与処理手段として機能する制御部21は、第1貸与処理として、単位貸与玉数をパチンコ機10から払い出して貸与するための通信(S11〜S14)を繰り返して行う。一方、S16で払出度数カウンタの値が貸与度数に達した(YES)と判定された場合には、払出度数カウンタの値をリセットして(S17)、第1貸与処理を完了し、引き続いて第2貸与処理を行う。
この第1貸与処理において、S12で所定時間以内に要求了解信号を受信しなかった(NO)と判定された場合,及びS14で所定時間以内に玉貸完了信号を受信しなかった(YES)と判定された場合には、第1貸与処理が完了しなかったものとして、前記S10で決定された貸与度数から払出度数カウンタの値を減じた未払い度数を未払い度数表示器25aに表示して(S18)、S17に進む。これによれば、パチンコ機10における故障,パチンコ玉の詰まり,パチンコ玉の不足の発生等により、第1貸与処理が完了しなかった場合であっても、未払い度数が表示されることにより、遊技場の店員が該未払い度数を確認して遊技者に補償を行う(即ち未払い度数×25個のパチンコ玉を遊技者に手渡す)ことが可能となるため、遊技者が損をすることが無く、また減算処理(S125の減算要求の送信)は行われているので、残存する管理残額に100円未満の端数額が生じることが無い。
また第2貸与処理では、払出ユニット30の玉払出装置31に対して、前記S10で決定された貸与玉数を示す払出指令を送信することにより、該貸与玉数の払出を指令し(S21)、制御部21に設けられたタイマTによる計時を開始して(S22)、該タイマTが所定時間(玉払出装置31が最大で24個のパチンコ玉を払い出すために十分な時間であり、例えば15秒)を計時してタイムアウトするまでに、前記払出玉数カウンタの値が前記S10で決定された貸与玉数に達したか否かを判定する(S23,S24)。このS23,S24でタイマTがタイムアウトするまでに払出玉数カウンタの値が貸与玉数に達した(S23でYES)と判定された場合には、タイマTをリセットすると共に(S25)、払出玉数カウンタの値をリセットして(S26)、第2貸与処理を完了し、S31に進む。
一方、S23,S24でタイマTがタイムアウトするまでに払出玉数カウンタの値が貸与玉数に達しなかった(S24でYES)と判定された場合には、前記S10で決定された貸与玉数から払出玉数カウンタの値を減じた未払い玉数を未払い玉数表示器25bに表示して(S27)、S26に進む。これによれば、払出ユニット30の玉払出装置31における故障,パチンコ玉の詰まり,パチンコ玉の不足の発生等により、第2貸与処理が完了しなかった場合であっても、未払い玉数が表示されることにより、遊技場の店員が該未払い玉数を確認して遊技者に補償を行った後(即ち未払い玉数のパチンコ玉を遊技者に手渡した後)に、カードユニット(玉貸ユニット20及び/又は払出ユニット30)を交換する等の対処(つまりカードユニットが故障しているのでなければ、後述するリセット操作を受け付けた後にそのまま継続して使用する処置であり、カードユニットが故障しているのであれば、該カードユニットを交換する処置)が可能となるため、遊技者が損をすることが無く、また減算処理(S125の減算要求の送信)は行われているので、残存する管理残額に100円未満の端数額が生じることが無い。
以上に説明したカードユニット(玉貸ユニット20及び払出ユニット30)によれば、玉貸ユニット20が行う単位貸与処理である玉貸処理において、単位貸与価値(100円の整数倍)に相当するパチンコ玉のうち、単位貸与玉数(25個)に対応する部分(25個の整数倍)をパチンコ機10から払い出す第1貸与処理と、端数玉数を併設された払出ユニット30の玉払出装置31から払い出す第2貸与処理とが行われることにより、管理残額をすべて使い切ることなく途中で遊技をやめた場合であっても、残存する管理残額に100円未満の端数額が生じることが無い。従って、パチンコ玉の貸与に使用された価値に対して消費税額を徴収する場合であっても、前記単位貸与価値を消費税額込み(いわゆる内税)としておけば、管理残額をすべて使い切ることなく途中で遊技をやめた場合であっても、残存する管理残額に100円未満の端数額が生じることが無く、該端数額を精算して遊技者に返却するために、遊技場が大量の小銭を準備して精算装置60に補充する等の手間が無い。また玉貸ユニット20に払出手段を内蔵するスペースが無い場合であっても、端数玉数の払出が可能となる。
第1貸与処理に引き続いて第2貸与処理を完了した玉貸ユニット20は、未払い表示中であるか否か、即ち未払い度数表示器25a又は未払い玉数表示器25bの少なくとも一方が表示中であるか否かを判定する(S31)。このS31で未払い表示中でない(NO)と判定された場合には、玉貸処理を終了して、図8に示すメインルーチンに戻る。一方、S31で未払い表示中である(YES)と判定された場合には、S32〜S40の処理を行う。
まずS32では、制御部21のRAMで記憶している記憶残額が零であるか否かを判定する。このS32で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、残額管理装置50とオフライン状態にある精算装置60において後述するオフライン精算処理を可能とするために、制御部21のRAMで記憶している記憶残額(即ち管理残額)を特定可能な管理残額特定情報(元データと演算方式フラグ)を記録した記録媒体を返却するための処理を行う。
具体的には、まず演算方式を決定し(S33)、該決定した演算方式で記憶残額が演算されるような元データを前述した方法で算出する(S34)。ここで演算方式は、例えば記録媒体の排出(返却)毎に、前述した加算優先演算方式又は乗除算優先演算方式を交互に選択することによって決定する。そして記録媒体(即ち会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部191で保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5,会員カード4もビジタコイン5も受け付けていない場合には収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5)に、算出した基準データ,乗算データ,除算データ,及び加算データからなる元データと、演算方式フラグとを記録し(S35)、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去して(S36)、S37に進む。
S37では、遊技場の店員によるリセット操作、即ちリセットボタンの操作又は玉貸ユニット20の電源OFFを待機し、このS37でリセット操作が有る(YES)と判定された場合には、記録媒体(即ち会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部191で保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5,会員カード4もビジタコイン5も受け付けていない場合には収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5)を返却して(S38)、玉貸処理を終了する。
そして未払い表示中である未払い度数表示器25a及び/又は未払い玉数表示器25bの表示を消去して、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態に復帰し、当該カードユニット(玉貸ユニット20及び/又は払出ユニット30)が故障していないようであれば、当該カードユニットをそのまま継続して使用する。一方、当該カードユニットが故障しているようであれば、当該カードユニットを交換する。これらの場合であっても、未払い度数及び/又は未払い玉数の補償は行われているので、遊技者が損をすることはない。
前記S32で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、会員カード4を受付中であるか否かを判定する(S39)。このS39で会員カード4を受付中である(YES)と判定された場合には、該会員カード4を返却する必要があるため、前記S37に進む。一方、S39で会員カード4を受付中でない(NO)と判定された場合には、ビジタコイン5を返却するする必要がないため、前記S37と同様に、遊技場の店員によるリセット操作を待機し(S40)、このS40でリセット操作が有る(YES)と判定された場合には、玉貸処理を終了し、未払い表示中である未払い度数表示器25a及び/又は未払い玉数表示器25bの表示を消去して、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態に復帰し、前述の如く、当該カードユニットを継続して使用するか、又は交換する。
図8に戻り、S125の減算要求を受信した残額管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該減算要求に含まれる使用額を該減算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額から減算し(S129)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S130)、該記録媒体IDに対応するステータスとして減算処理済と記憶して(S131)、減算完了通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S132)。なお図示しないが、前記減算要求を受信した残額管理装置50は、前述の如く、売上DBの更新も行う。
S132の減算完了通知を受信した玉貸ユニット20は、制御部21のRAMで記憶している記憶残額が零であるか否かを判定する(S133)。このS133で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、前記S111に戻る。
一方、S133で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定する(S134)。このS134で記録媒体を受付中でない(NO)と判定された場合には、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S135)。一方、S134で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、ビジタコイン5を受付中であるか否かを判定する(S136)。このS136でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、第2の投入コインストッパ122を開放状態とすることにより、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5を収納通路131に収納して(S137)、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S135)。一方、S136でビジタコイン5を受付中でない(NO),即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S138)。つまり、玉貸ユニット20の制御部21は、記録媒体回収手段の一例であって、オンライン状態が検知されているときに、管理残額が零の記録媒体を回収する。具体的には、RAMの記憶残額が零となったときに、ビジタコイン5を受け付けていることに基づいて、当該ビジタコイン5を収納通路131に回収して収納する。
次に図11は、残額管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において記録媒体を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、記録媒体受付を待機している状態で、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S201)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、該読み取った記録媒体ID,オフライン消費情報,オフライン精算情報,通番,及び当該玉貸ユニット20の装置IDを含む挿入通知を残額管理装置50に対して送信する(S202)。
S202の挿入通知を受信した残額管理装置50は、該挿入通知に含まれる通番が該挿入通知に含まれる記録媒体IDと対応付けられた通番と一致するか否かを判定する(S203)。このS203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、後述するS260以下の通番不一致時処理に進む。一方、S203で通番が一致する(YES)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスが入金処理中であるか否かを判定する(S204)。このS204で入金処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算することなく消去し(S205)、S209に進む。
即ち通番が一致しており、ステータスが入金処理中である(受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている)場合とは、残額管理装置50が入金要求(図7のS103)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(同S106)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の返却が行われているにも拘わらず、受付貨幣額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると、該受付貨幣額が管理残額に加算されてしまった場合に遊技場が損害を被ることになるため、残額管理装置50において受付貨幣額を管理残額に対して加算することなく該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。
このように、通番が一致すると判定され、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、受付貨幣額加算処理が行われることなく、加算済更新処理が行われるので、残額管理装置50が入金要求を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S204で入金処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが挿入処理中であるか否かを判定する(S206)。このS206で挿入処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン消費額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算することなく消去し(S207)、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン精算額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して減算することなく消去して(S208)、S209に進む。
即ち通番が一致しており、ステータスが挿入処理中であり、かつオフライン消費額及び/又はオフライン精算額が未減算の状態で記憶されている場合とは、残額管理装置50が挿入通知,オンライン復帰通知,又は供給通知(図11のS202,図22のS607,図14のS193)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(図12のS241)を受信する前,又は残額管理装置50が精算要求(図24のS702)を受信してから精算装置60が精算許諾情報(図25のS241b)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には残額管理装置50で記憶されているオフライン消費額及び/又はオフライン精算額が消去されずに残存状態のままとなり、該残存状態のオフライン消費額及び/又はオフライン精算額が管理残額から減算されると、遊技者(オフライン消費額及び/又はオフライン精算額が記憶されている場合)が損害を被ることになるため、残額管理装置50においてオフライン消費額及び/又はオフライン精算額を管理残額から減算せずに該オフライン消費額及び/又はオフライン精算額を消去する処理を行うものである。
このように、通番が一致すると判定され、かつオフライン消費額及び/又はオフライン精算額が未減算の状態で記憶されていることを条件として、オフライン消費額及び/又はオフライン精算額の減算を行わずに消去が行われるので、残額管理装置50が記録媒体受付通知(挿入通知)を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信する前,又は残額管理装置50が精算要求を受信してから精算装置60が精算許諾情報を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S206で挿入処理中でない(NO)と判定された場合,又はS205若しくはS208の処理が行われた場合には、残額管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(S209)、前記挿入通知に含まれるオフライン消費情報が無いか否かを判定する(S210)。このS210でオフライン消費情報が無い(YES)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれるオフライン精算情報が無いか否かを判定する(S217)。このS217でオフライン精算情報が無い(YES)と判定された場合には、S220に進む。
即ち通番が一致しており、記録媒体のオフライン消費額及びオフライン精算額が無い場合とは、第1にオフライン状態が発生していない場合,第2にオフライン消費額及びオフライン精算額が記録されていない記録媒体を受け付けた玉貸ユニット20からの挿入通知を残額管理装置50が受信してから玉貸ユニット20が残額通知(図12のS221)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,又は第3にオフライン消費額及びオフライン精算額が記録されていない記録媒体を受け付けた精算装置60からの精算要求を残額管理装置50が受信してから精算装置60が精算許諾情報(図25のS221a)を受信する前にオフライン状態が発生した場合のいずれかであり、いずれの場合にも消去すべきオフライン消費額及びオフライン精算額が記録媒体に記録されていないので、後述するS220に進む。
前記S210でオフライン消費情報が有る(NO)と判定された場合には、挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応して図6(a)の残額管理DBに記憶されている使用装置IDを特定し(S211)、特定した装置IDに対応して図6(a)の設定値DBに記憶されているオフライン時基準金額を特定し(S212)、特定したオフライン時基準金額から前記挿入通知に含まれるオフライン消費情報を減算してオフライン消費額を算出し(S213)、前記残額管理DBにおいて、算出したオフライン消費額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶し(S214)、前記挿入通知に含まれるオフライン精算情報が無いか否かを判定する(S215)。このS215でオフライン精算情報が無い(YES)と判定された場合には、S240に進む。
ここで、残額管理DBに記憶されている使用装置IDは、前記記録媒体を前回受け付けていた玉貸ユニット20(又は精算装置60)の装置IDである。従って、前回受け付けていた玉貸ユニット20がオフライン状態となり、当該記録媒体にオフライン消費情報を記録して排出している場合、当該玉貸ユニット20の装置IDが記憶されていることになる。つまり、S211において、(オフライン消費情報を含む)挿入通知に含まれる記録媒体IDの記録媒体を排出した玉貸ユニット20の装置IDを特定している。
前記S215でオフライン精算情報が有る(NO)と判定された場合には、管理残額からS214で記憶されたオフライン消費額を減算してオフライン精算額を算出して(S216)、S219に進む。また前記S217でオフライン精算情報が有る(NO)と判定された場合には、管理残額をオフライン精算額として(S218)、S219に進む。そして、前記残額管理DBにおいて、算出したオフライン精算額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶し(S219)、S240に進む。ここで、本実施形態においては、オフライン精算情報としてオフライン精算処理が行われたか否かを示すフラグが送信されてくるが、本実施形態の精算装置60は管理残額(記録媒体の管理残額特定情報から特定される管理残額)の一部精算は行わず、全額を精算するので、S216やS219の演算によりオフライン精算額を特定可能となる。
次に図12は、図11に続く図である。残額管理装置50は、前記S210でオフライン消費情報が無い(YES)と判定され、前記S217でオフライン精算情報が無い(YES)と判定された場合には、該記録媒体IDに対応付けて前記挿入通知に含まれる装置IDを記憶し(S220)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S221)。
S221の残額通知を受信した玉貸ユニット20は、該残額通知に含まれる管理残額を制御部21のRAMで記憶し(S222)、記録媒体(即ち会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部191で保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5)の通番に1を加算して更新し(S223)、前記記録媒体IDを含む残額受信通知を残額管理装置50に対して送信し(S224)、記憶残額を残額表示器26に表示すると共に、該記憶残額に基づく残度数を残度数表示器14に表示して(S225)、玉貸操作,貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S226)。S224の残額受信通知を受信した残額管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該残額受信通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S227)、該記録媒体IDに対応するステータスを挿入処理済に更新する(S228)。
また残額管理装置50は、前記S210でオフライン消費情報が有る(NO)と判定された場合と、前記S210でオフライン消費情報が無い(YES)と判定され、前記S217でオフライン精算情報が有る(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応付けて前記挿入通知に含まれる装置IDを記憶し(S240)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額からオフライン消費額とオフライン精算額とを減算した補正額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S241)。なお、オフライン精算額がある場合には、本実施形態においては、一部精算ではなく全額精算であるので、オフライン精算時には管理残額からオフライン消費額を減算した額が精算される結果、管理残額からオフライン消費額及びオフライン精算額を減算した額が零となるので、S241の補正額は零となる。
S241の予定残額通知を受信した玉貸ユニット20は、該予定残額通知に含まれる補正額を残額として制御部21のRAMで記憶し(S242)、記録媒体(即ち会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部191で保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5)に記録されているオフライン消費情報を消去すると共に(S243)、該記録媒体に記録されているオフライン精算情報を消去し(S244)、該記録媒体の通番に1を加算して更新し(S245)、前記記録媒体IDを含むオフライン情報消去通知を残額管理装置50に対して送信して(S246)、前記S225に進む。
S246のオフライン情報消去通知を受信した残額管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン消費額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算して、該オフライン消費額を消去すると共に(S247)、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン精算額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算して、該オフライン精算額を消去する(S248)。そして前記記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新して(S227)、該記録媒体IDに対応するステータスを挿入処理済に更新する(S228)。
また、オンライン状態にある玉貸ユニット20において、オフライン状態にあった他の玉貸ユニット20で記憶残額を使用した貸与処理が行われて排出された記録媒体が受け付けられると、記録媒体IDとオフライン消費情報とを含む挿入通知が残額管理装置50に対して送信され、残額管理装置50において、当該記録媒体を排出した玉貸ユニット20に対応するオフライン時基準金額とオフライン消費情報とに基づいて、オフライン消費額が特定され、管理残額からオフライン消費額を減算した残額が玉貸ユニット20に通知されることで、オフライン消費額分が減算補正された管理残額で貸与処理を可能とすると共に、残額管理装置50で管理されている管理残額も当該減算補正された値に更新される。
また、オンライン状態にある玉貸ユニット20において、オフライン精算処理に供された記録媒体が受け付けられると、記録媒体IDとオフライン精算情報とを含む挿入通知が残額管理装置50に対して送信され、残額管理装置50において、オフライン精算情報からオフライン精算額が特定され、管理残額からオフライン精算額を減算した残額が玉貸ユニット20に通知されると共に、残額管理装置50で管理されている管理残額もオフライン精算額分減算補正された値に更新される。
次に図13は、図11に続く図であり、通番不一致時処理の一例を表す図である。残額管理装置50は、前記S203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新する(S260)。即ち、記録通番=管理通番とする。そして該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスが入金処理中であるか否かを判定する(S261)。このS261で入金処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し、該受付貨幣額を消去して(S262)、S274に進む。
即ち通番が一致せず、ステータスが入金処理中である(受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている)場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図7のS106)を受信してから残額管理装置50が貨幣取込通知(同S110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われているにも拘わらず、受付貨幣額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると遊技者が損害を被ることになるため、残額管理装置50において受付貨幣額を管理残額に対して加算して該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。
このように、通番が一致しないと判定され、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、受付貨幣額加算処理と加算済更新処理とが行われるので、玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信してから残額管理装置50が通番更新通知(貨幣取込通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
ここで本発明のように、記録媒体に通番を記録している場合に生じる効果について、例を挙げて説明する。本例のように、入金要求を受信した残額管理装置50で、受付貨幣額を一旦記憶して、予定残額通知を玉貸ユニット20に対して返信し、該予定残額通知を受信した玉貸ユニット20で、受付貨幣の取込を行った後に、貨幣取込通知を残額管理装置50に対して送信し、該貨幣取込通知を受信した残額管理装置50で、受付貨幣額を管理残額に加算するように構成すると共に、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には受付貨幣を返却するように構成した場合、予定残額通知の送信後にオフライン状態が発生すると、従来技術(特開2000−148683号公報)を使用しても、当該オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまでは、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信したか否か,即ち受付貨幣の取込が行われたか否かを、残額管理装置50側では特定不可能である。
そのため、当該オフライン状態の玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20で受け付けられ、挿入通知が送信されてきたときに、受付貨幣の取込が行われたか否かを、残額管理装置50側において特定できない。このときに、一律に受付貨幣額を管理残額に加算すると、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信しておらず、受付貨幣が返却されていた場合には、遊技場が損害を被る。一方、一律に入金予定額を消去すると、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信しており、受付貨幣の取込が行われていた場合に、遊技者が損害を被る。また前記オフライン状態の玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまで一律に記録媒体の残額の使用を許可しない(例えば記録媒体の返却禁止,又は返却は可能であるがオフライン状態の玉貸ユニット20から排出された事を特定可能な情報(例えばオフライン時排出フラグ)を記録して、他の玉貸ユニット20や精算装置60で使用不可能とする処理を行う)ようにすると、遊技者に迷惑がかかる。
そこで本発明のように、記録媒体に通番を記録すると共に、残額管理装置50で記録媒体IDに対応付けられた通番を管理するようにしておき、玉貸ユニット20で受付貨幣の取込を行ったときに記録通番を更新し、残額管理装置50で受付貨幣額の加算・消去を行ったときに管理通番を更新することで、通番が一致するときには、受付貨幣の取込が行われていないことを特定して、受付貨幣額を加算することなく消去し、通番が一致しないときには、受付貨幣の取込が行われていることを特定して、受付貨幣額を加算して消去することで、残額を確定することができる。そのため、遊技者又は遊技場が損害を被ることがなく、またオフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、他の玉貸ユニット20での使用や精算装置60での精算を行うことができ、遊技者に迷惑がかからない。
前記S261で入金処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが挿入処理中であるか否かを判定する(S263)。このS263で挿入処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン消費額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算し、該オフライン消費額を消去すると共に(S264)、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン精算額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算し、該オフライン精算額を消去して(S265)、S274に進む。
即ち通番が一致せず、ステータスが挿入処理中であり、オフライン消費額及び/又はオフライン精算額が未減算の状態で記憶されている場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図12のS241)を受信してから残額管理装置50がオフライン情報消去通知(同S246)を受信する前,又は精算装置60が精算許諾情報(図25のS241b)を受信してから残額管理装置50がオフライン情報消去通知(同S246)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には記録媒体に記録されているオフライン消費情報及び/又はオフライン精算情報の消去が行われているにも拘わらず、オフライン消費額及び/又はオフライン精算額が未減算状態のままとなり、該未減算状態で放置されると遊技場が損害を被ることになるため、残額管理装置50において管理残額からオフライン消費額及び/又はオフライン精算額を減算して消去する処理を行うものである。
このように、通番が一致しないと判定され、かつオフライン消費額及び/又はオフライン精算額が未減算であることを条件として、管理残額からオフライン消費額及び/又はオフライン精算額を減算し、オフライン消費額及び/又はオフライン精算額を消去する処理が行われるので、玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信してから残額管理装置50が通番更新通知(オフライン情報消去通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S263で挿入処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応付けて残額管理DBに記憶されている使用装置IDが、玉貸ユニット20の装置IDであるか否かを判定する(S266)。このS266で玉貸ユニット20の装置IDでない(NO)と判定された場合、即ち精算装置60の装置IDであると判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている管理残額を消去してステータスを精算処理済に更新し(S267)、S274に進む。
即ち通番が一致せず、ステータスが入金処理中及び挿入処理中でなく、使用装置IDが精算装置60の装置IDである場合とは、精算装置60が精算許諾情報(図25のS221b又はS241b)を受信してから、精算操作を受け付け(図26のS780)、残額管理装置50が精算完了通知(同S783)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には精算装置60において許諾額分の貨幣の払い出しが行われているにも拘わらず、管理残額が消去されずに残存状態のままとなり、該残存状態の管理残額に基づいて貨幣の払い出しが行われると遊技場が損害を被ることになるため、残額管理装置50において管理残額を消去する処理を行うものである。
このように、通番が一致しないと判定され、かつ精算要求受信情報が管理されている(即ちステータスが入金処理中及び挿入処理中でなく、使用装置IDが精算装置60の装置IDである)ことを条件として、管理残額更新処理と精算要求消去処理とが行われるので、精算装置60が精算許諾情報を受信してから、精算操作を受け付け、残額管理装置50が精算完了通知を受信する前にオフライン状態となった場合、即ち遊技者に貨幣が払い出されているにも拘わらず管理残額が零に更新されていない状況となっても、その後、記録媒体の通番の受信によって管理残額を零に更新することができ、遊技場の損害を防止することができる。
前記S266で玉貸ユニット20の装置IDである(YES)と判定された場合には、図6(a)に示す残額管理DBを参照して、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶されている使用装置IDを、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用された玉貸ユニット20の装置IDとして特定し(S269)、さらに図6(a)に示す設定値DBを参照して、該特定した装置IDに対応する玉貸設定金額を特定し(S270)、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額が該特定した玉貸設定金額以上であるか否かを判定する(S271)。
このS271で管理残額が玉貸設定金額以上である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、該玉貸設定金額を使用額として管理残額から減算して(S272)、S274に進む。一方、S271で管理残額が玉貸設定金額未満である(NO)と判定された場合には、該管理残額を使用額として管理残額から減算、即ち該管理残額を消去して(S273)、S274に進む。
即ち通番が一致せず、ステータスが入金処理中及び挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDである場合とは、残額管理装置50が減算要求(図8のS125)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において使用額分の玉貸処理が行われているにも拘わらず、残額管理装置50において管理残額から使用額の減算処理が行われていない状態となり、該状態で放置されると遊技場が損害を被ることになるため、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用されていた玉貸ユニット20を特定すると共に、その玉貸設定金額を特定し、管理残額が玉貸設定金額以上であれば該玉貸設定金額,管理残額が玉貸設定金額未満であれば該管理残額を、使用額として特定し、残額管理装置50において減算処理を行うものである。
このように、玉貸ユニット20で管理残額貸与処理(使用額分の玉貸処理)が行われたにも拘わらず、オフライン状態の発生により残額管理装置50で管理残額の減算処理が行われなかった場合に、当該記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられることで、残額管理装置50において、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて残額管理装置50で管理されている通番とが一致しないと判定され、かつ受付貨幣額について加算済更新処理が行われていることを条件として、減算処理が行われなかったことが特定され、該減算処理が行われて残額が確定するので、オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、管理残額を他の玉貸ユニット20において使用することが可能となり、遊技者に迷惑がかかることがなく、また遊技場が損をすることもない。また減算処理が行われない事態を回避して、遊技場の損害を防止することができる。
ここで各玉貸ユニット20について異なる玉貸設定金額が設定される場合にも、挿入通知に含まれる記録媒体IDの記録媒体が前回受け付けられていた玉貸ユニット20を特定して、対応する玉貸設定金額を、管理残額から減算するので、正確な残額を確定することができる。また管理残額が玉貸設定金額未満である場合にも、管理残額を消去するので、正確な残額(即ち零)を確定することができる。
以上に説明した遊技用システム1によれば、玉貸ユニット20での特定処理に伴って更新される通番が記録媒体に記録されるので、オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、該玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられることで、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて残額管理装置50で管理されている通番から、オフライン状態の発生により玉貸ユニット20で特定処理が行われたにも拘わらず該特定処理に対応する連携処理が残額管理装置50で行われていないことを特定して、対処することができる。
ここで本発明のように、記録媒体に通番を記録している場合に生じる効果について、例を挙げて説明する。本例のように、玉貸ユニット20で使用額分の玉貸処理が行われたときに、使用額を含む減算要求を残額管理装置50に対して送信し、該減算要求を受信した残額管理装置50で、該減算要求に含まれる使用額を管理残額から減算するように構成した場合、残額管理装置50が減算要求を受信する前にオフライン状態が発生すると、従来の技術(特開2000−148683)を使用しても、当該オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまでは、残額管理装置50側で使用額の減算が行われたか否かを特定できない。
そのため、当該オフライン状態の玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20に受け付けられ、挿入通知が送信されてきたときに、使用額の減算が行われたか否かを、残額管理装置50側において特定できない。このときに、一律に記録媒体の管理残額を使用可能とすると、使用額が管理残額から減算されていない場合には、オンライン状態の玉貸ユニット20で該減算前の管理残額が使用され、管理残額が使い切られてしまったときに、前記オフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰しても使用額の減算処理が行えないので、遊技場が損害を被る。一方、使用額分の玉貸処理が行われた玉貸ユニット20がオフライン状態となった場合に、前記オフライン状態の玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまで一律に記録媒体の残額の使用を許可しない(例えば記録媒体の返却禁止,又は返却は可能であるがオフライン状態の玉貸ユニット20から排出された事を特定可能な情報(例えばオフライン時排出フラグ)を記録して、他の玉貸ユニット20や精算装置60で使用不可能とする処理を行う)ようにすると、遊技者に迷惑がかかる。
そこで本発明のように、記録媒体に通番を記録すると共に、残額管理装置50で記録媒体IDに対応付けられた通番を管理するようにしておき、玉貸ユニット20で玉貸処理を行ったときに記録通番を更新し、残額管理装置50で使用額の減算を行ったときに管理通番を更新することで、通番が一致しないときには、減算が行われていないことを特定して、使用額を管理残額から減算し、通番が一致するときには、減算が完了していることを特定して、管理残額をそのままにしておくことで、残額を確定することができる。そのため、遊技者又は遊技場が損害を被ることがなく、またオフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、他の玉貸ユニット20での使用や精算装置60での精算を行うことができ、遊技者に迷惑がかからない。
前記S262の処理後,前記S265の処理後,前記S267の処理後,前記S272の処理後,及び前記S273の処理後は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(S274)、前記挿入通知に含まれるオフライン消費情報が無いか否かを判定する(S275)。このS275でオフライン消費情報が無い(YES)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれるオフライン精算情報が無いか否かを判定する(S282)。このS282でオフライン精算情報が無い(YES)と判定された場合には、前記S220に進む。
即ち通番が一致せず、記録媒体のオフライン消費情報及びオフライン精算情報が無い場合とは、第1に入金処理中において玉貸ユニット20が予定残額通知(図7のS106)を受信してから残額管理装置50が貨幣取込通知(同S110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,第2に使用額分の玉貸処理が行われて残額管理装置50が減算要求(図8のS125)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,第3に挿入処理中において玉貸ユニット20が残額通知(図12のS221)又は予定残額通知(同S241)を受信してから残額管理装置50が残額受信通知(同S224)又はオフライン情報消去通知(同S246)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,第4に挿入処理中において精算装置60が精算許諾情報(図25のS221b又はS241b)を受信してから残額管理装置50が精算許諾情報受信通知(同S224b)又はオフライン情報消去通知(同S246)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,第5に精算処理が行われて残額管理装置50が精算完了通知(図26のS783)を受信する前にオフライン状態が発生した場合のいずれかであり、いずれの場合にも消去すべきオフライン消費情報及びオフライン精算情報が記録媒体に記録されていないので、前記S220に進む。
前記S275でオフライン消費情報が有る(NO)と判定された場合には、挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応して図6(a)の残額管理DBに記憶されている使用装置IDを特定し(S276)、特定した装置IDに対応して図6(a)の設定値DBに記憶されているオフライン時基準金額を特定し(S277)、特定したオフライン時基準金額から前記挿入通知に含まれるオフライン消費情報を減算してオフライン消費額を算出し(S278)、前記残額管理DBにおいて、算出したオフライン消費額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶し(S279)、前記挿入通知に含まれるオフライン精算情報が無いか否かを判定する(S280)。このS280でオフライン精算情報が無い(YES)と判定された場合には、前記S240に進む。
前記S280でオフライン精算情報が有る(NO)と判定された場合には、管理残額からオフライン消費額を減算してオフライン精算額を算出して(S281)、S284に進む。また前記S282でオフライン精算情報が有る(NO)と判定された場合には、管理残額をオフライン精算額として(S283)、S284に進む。そして、前記残額管理DBにおいて、算出したオフライン精算額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶し(S284)、S240に進む。S220及びS240以降の処理については、図12で説明した通番一致時の処理と同様の処理を行う。
なお、挿入通知に関連する図11〜図13の説明(供給通知に関連する図14及び図15、オンライン復帰通知に関連する図22及び図23、精算要求に関連する図24及び図25についても同様)においては、挿入通知にオフライン消費情報及びオフライン精算情報が含まれる旨が説明されたが、これはオフライン消費情報及びオフライン精算情報のうち、玉貸ユニット20にて受け付けられた記録媒体に記録されているものが含まれるという意味であり、常に3つすべての情報が含まれることを意味するものではない。また同様に、残額管理装置50側におけるS207,S208,S247,S248,S264,及びS265についても、すべての処理が必ず行われる訳ではなく、オフライン消費額及びオフライン精算額のうち、残額管理装置の残額管理DBに記憶されているものがあれば、その記憶されている情報に対して処理が行われるという意味である。また、玉貸ユニット20側におけるS243,及びS244についても、すべての処理が必ず行われる訳ではなく、オフライン消費情報及びオフライン精算情報のうち、記録媒体に記録されているものについて、消去処理が行われるという意味である。
次に図14は、残額管理装置50とオンライン状態にある玉貸ユニット20において返却操作を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、返却操作を待機している状態で、返却ボタン16が押下されて返却操作を受け付けると(S181)、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定する(S182)。
このS182で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、カード保持部191で保持している会員カード4の記録媒体ID,又は投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5の記録媒体IDを含む返却通知を残額管理装置50に対して送信する(S184)。S184の返却通知を受信した残額管理装置50は、返却許諾通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S185)。
S185の返却許諾通知を受信した玉貸ユニット20は、ビジタコイン5を受付中であるか否かを判定する(S194)。このS194でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、演算方式を決定し(S195)、決定した演算方式で記憶残額(即ち管理残額)が演算されるような元データを前述した方法で算出する(S195a)。そして投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5に、算出された基準データ,乗算データ,除算データ,及び加算データからなる元データと、演算方式フラグとを記録して(S195b)、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去し(S195c)、第1の投入コインストッパ121を開放状態とすることにより、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5を投入コイン排出通路160を介してコイン排出口112に排出して返却して(S196)、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S192)。
一方、S194でビジタコイン5を受付中でない(NO),即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、演算方式を決定し(S197)、決定した演算方式で記憶残額が演算されるような元データを前述した方法で算出する(S197a)。そしてカード保持部191で保持している会員カード4に、算出した基準データ,乗算データ,除算データ,及び加算データからなる元データと、演算方式フラグとを記録して(S197b)、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去し(S197c)、該会員カード4を返却して(S198)、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S192)。
前記S182で記録媒体を受付中でない(NO)と判定された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S183)。このS183で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、返却操作が無効とされ、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる。一方、S183で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5の記録媒体IDを含む返却通知を残額管理装置50に対して送信する(S184)。S184の返却通知を受信した残額管理装置50は、返却許諾通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S185)。
S185の返却許諾通知を受信した玉貸ユニット20は、演算方式を決定し(S186)、決定した演算方式で記憶残額が演算されるような元データを前述した方法で算出する(S186a)。そして収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5に、算出した基準データ,乗算データ,除算データ,及び加算データからなる元データと、演算方式フラグとを記録して(S186b)、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去し(S186c)、第2の収納コインストッパ142を開放状態とすることにより、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5をコイン排出口112から排出して(S187)、第2の収納コインストッパ142を閉鎖状態とし、第1の収納コインストッパ141を開放状態とすることにより、収納通路131で保持している最下位のビジタコイン5を該収納通路131から排出して収納コイン保持部140に供給する(S188)。
そして収納コイン保持部140に供給したビジタコイン5の記録情報を読み取り(S189)、記録情報にオフライン消費情報が無いか否かを判定する(S190)。このS190でオフライン消費情報が無い(YES)と判定された場合には、記録情報にオフライン精算情報が無いか否かを判定する(S191)。このS191でオフライン精算情報が無い(YES)と判定された場合には、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S192)。
一方、S190でオフライン消費情報が有る(NO)と判定された場合,又はS191でオフライン精算情報が有る(NO)と判定された場合には、S189で収納コイン保持部140に供給したビジタコイン5の記録媒体ID,オフライン消費情報,オフライン精算情報,通番,及び当該玉貸ユニット20の装置IDを含む供給通知を残額管理装置50に対して送信する(S193)。
以上のように、玉貸ユニット20は、精算装置60にて回収された後に当該玉貸ユニット20に補充されて収納通路131に収納されたビジタコイン5(記録媒体)や、当該玉貸ユニット20において受け付けられて管理残額(記憶残額)が零となったことにより収納通路131に回収されて収納されたビジタコイン5を発行する発行手段を構成するものである。具体的には、記録媒体を受け付けることなく入金が行われた場合に、収納コイン保持部140のビジタコイン5のコインIDに対応付けて入金額が管理残額として残額管理装置50で記憶され、当該管理残額(記憶残額)が零となる前に返却操作がなされることにより、当該ビジタコイン5が発行(排出)されるものである。
また玉貸ユニット20は、ビジタコイン5の発行(排出)に応じて、次のビジタコイン5(収納通路131で保持している最下位のビジタコイン5)を収納コイン保持部140に供給して、記録情報の読み出しを行い、読み出したビジタコインIDとオフライン消費情報とオフライン精算情報と通番と装置IDとを含む供給通知を、オフライン消費情報送信手段及びオフライン精算情報送信手段を構成する外部通信部21bを介して、残額管理装置50に送信する。その際、玉貸ユニット20は、ビジタコイン5にオフライン消費情報が記録されているか否かをオフライン消費情報判定手段を構成する制御部21により判定し、オフライン消費情報が記録されていると判定されたことを条件として、供給通知を送信する。より具体的には、オフライン精算情報が記録されているか否かも判定し、オフライン消費情報及びオフライン精算情報の少なくとも一方が記録されていると判定されたことを条件として、供給通知を送信する。
S193の供給通知を受信した残額管理装置50は、当該供給通知を挿入通知と同様に扱い、図11〜図13で説明したS203以下と同様の処理を実施する。ただし、図12に示したS240以下の処理は、図15に示すS240以下の処理に置き換わるものとする。以下、図15について説明する。
S240では、供給通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて該供給通知に含まれる装置ID、即ち玉貸ユニット20の装置IDを記憶し、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額からオフライン消費額とオフライン精算額とを減算した額(この場合には必ず零となる)を含む供給残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S241a)。
S241aの供給残額通知を受信した玉貸ユニット20は、収納コイン保持部140に供給したビジタコイン5に記録されているオフライン消費情報を消去すると共に(S243)、該ビジタコイン5に記録されているオフライン精算情報を消去し(S244)、該ビジタコイン5の通番に1を加算して更新し(S245)、該ビジタコイン5の記録媒体IDを含むオフライン情報消去通知を残額管理装置50に対して送信する(S246)。
このように、玉貸ユニット20は、オフライン消費情報あるいはオフライン精算情報を含む供給通知の送信を条件として、具体的には、供給通知に応じて残額管理装置50から送信されてくる供給残額通知の受信に基づいて、オフライン消費情報消去手段及びオフライン精算情報消去手段を構成する制御部21により、ビジタコイン5に記録されたオフライン消費情報及びオフライン精算情報を消去する。そして、その後に入金及び返却操作がなされることにより、オフライン消費情報やオフライン精算情報の消去されたビジタコイン5は発行(排出)されることとなる。
S246のオフライン情報消去通知を受信した残額管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン消費額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算して、該オフライン消費額を消去すると共に(S247)、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン精算額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算して、該オフライン精算額を消去する(S248)。そして前記記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新して(S227)、該記録媒体IDに対応するステータスを挿入処理済に更新する(S228)。
このように、残額管理装置50は、玉貸ユニット20から受信した供給通知に含まれる記録媒体IDに対応する管理残額を、供給通知に含まれるオフライン消費情報から特定されるオフライン消費額分減算された額、あるいはオフライン精算情報から特定されるオフライン精算額分減算された額に更新する処理を行うが、供給通知に応じて行う本処理においては、いずれの場合にも管理残額は0に更新されることとなる。この供給通知の対象となるビジタコイン5は、オフライン状態の玉貸ユニット20におけるオフライン玉貸処理で管理残額が全額使用されて回収されたものか、あるいはオフライン状態の精算装置60におけるオフライン精算処理で管理残額が全額精算されて回収された後に当該玉貸ユニット20にセットされたものであるため、該供給通知に含まれるオフライン消費情報から特定されるオフライン消費額は管理残額と等しく、また該供給通知に含まれるオフライン精算情報から特定されるオフライン精算額も管理残額と等しいからである。
次に図16は、玉貸ユニット20においてオフライン状態の発生を検知した場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態の発生を検知すると(S300)、該オフライン状態の発生を検知したのが前記S101の貨幣受付後であるか否か、具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「貨幣受付」であるか否かを判定する(S301)。
このS301で貨幣受付後である(YES)と判定された場合には、前記S106の予定残額通知を受信済であるか否かを判定する(S303)。このS303で予定残額通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、前記S101で受け付けた貨幣を返却して(S306)、記憶残額が零であるか否かを判定する(S307)。
このS307で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、多機能ランプ22によりオフライン状態を検知した旨を報知して(S383)、オフライン状態において貨幣受付を待機する状態となる(S384)。
一方、S307で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、多機能ランプ22によりオフライン状態を検知した旨を報知し(S373)、記憶残額を残額表示器26に表示して(S374)、オフライン状態において玉貸操作,貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S375)。
なお、前記予定残額通知を受信済でない場合には、残額管理装置50が入金要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該入金要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで後者の、入金要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、残額管理装置50において受付貨幣額が未加算の状態で記憶されており(即ち入金処理中であり)、玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われていない状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でYESと判定されて、S205以下の処理が行われる。
前記S303で予定残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、前記S107〜S109の各処理を実行済であるか否かを判定する(S304)。このS304でいずれかの処理を実行済でない(NO)と判定された場合には、該未実行の処理を実行して(S305)、S373に進む。一方、S304ですべての処理を実行済である(YES)と判定された場合にも、S373に進む。
この予定残額通知を受信済である場合には、残額管理装置50が貨幣取込通知(図7のS110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該貨幣取込通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、貨幣取込通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、残額管理装置50において受付貨幣額が未加算の状態で記憶されており(即ち入金処理中であり)、玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でYESと判定されて、S262以下の処理が行われる。
前記S301で貨幣受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検知したのが前記S121の玉貸操作受付後であるか否か、具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「玉貸操作受付」であるか否かを判定する(S321)。
このS321で玉貸操作受付後である(YES)と判定された場合には、前記S132の減算完了通知を受信済であるか否かを判定する(S322)。このS322で減算完了通知を受信済である(YES)と判定された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S325)。
このS325で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、前記S373に進む。一方、S325で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、記録媒体を受付中であるか否かを判定する(S326)。このS326で記録媒体を受付中でない(NO)と判定された場合には、前記S383に進む。一方、S326で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、ビジタコイン5を受付中であるか否か、即ち該受付中の記録媒体がビジタコイン5であるか否かを判定する(S327)。このS327でビジタコイン5を受付中でない(NO)と判定された場合には、前記S395に進む。一方、S327でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、第2の投入コインストッパ122を開放状態とすることにより、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5を収納通路131に収納して、前記S383に進む。
前記S322で減算完了通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、前記S122(S122a及びS122b)〜S128の各処理を実行済であるか否かを判定する(S323)。このS323でいずれかの処理を実行済でない(NO)と判定された場合には、該未実行の処理(ただしオフライン状態なので、S125の処理は除く)を実行して(S323)、S325に進む。一方、S323ですべての処理を実行済である(YES)と判定された場合にも、S325に進む。
この減算完了通知を受信済でない場合には、残額管理装置50が減算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該減算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、減算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、入金処理中,又は挿入処理中のいずれでもなく、玉貸ユニット20の装置IDが記憶されている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でNO,S266でYESと判定されて、S269以下の処理が行われる。また後者の、減算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、減算処理済の状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でNO,S206でNOと判定されて、S220以下の処理が行われる。
前記S321で玉貸操作受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検知したのが前記S201の記録媒体受付後,又はS188の記録媒体供給後であるか否か、具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「記録媒体受付」,又は「記録媒体供給」であるか否かを判定する(S341)。このS341で記録媒体受付又は供給後である(YES)と判定された場合には、前記S221の残額通知,S241の予定残額通知,又はS241aの供給残額通知を受信済であるか否かを判定する(S342)。
このS342で残額通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、前記S383に進む。一方、S342で残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、前記図12のS222〜S223の各処理を実行済であるか否かを判定する(S343)。このS343でいずれかの処理を実行済でない(NO)と判定された場合には、該未実行の処理を実行して(S344)、S345に進む。一方、S343ですべての処理を実行済みである(YES)と判定された場合にも、S345に進む。
S345では、S188の記録媒体供給後であるか否か、具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「記録媒体供給」であるか否かを判定する。このS345で記録媒体供給後である(YES)と判定された場合には、前記S383に進む。一方、S345で記録媒体供給後でない(NO)と判定された場合には、前記S373に進む。
また前記S342で予定残額通知を受信済みでない(NO)と判定された場合には、前記S383に進む。この予定残額通知を受信済でない場合には、残額管理装置50が挿入通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該挿入通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで後者の、挿入通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、残額管理装置50においてオフライン消費額及び/又はオフライン精算額が未減算の状態で記憶されており(即ち挿入処理中であり)、記録媒体にオフライン消費情報及び/又はオフライン精算情報が記録されている状態になる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でNO,S206でYESと判定されて、S207以下の処理が行われる。
一方、S342で予定残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、前記図12のS242〜S245の各処理を実行済であるか否かを判定する(S343)。このS343でいずれかの処理を実行済でない(NO)と判定された場合には、該未実行の処理を実行して(S344)、S345に進む。一方、S343ですべての処理を実行済みである(YES)と判定された場合にも、S345に進む。
この予定残額通知を受信済である場合には、残額管理装置50がオフライン情報消去通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該オフライン情報消去通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、オフライン情報消去通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、残額管理装置50においてオフライン消費額及び/又はオフライン精算額が未減算の状態で記憶されており(即ち挿入処理中であり)、記録媒体にオフライン消費情報及び/又はオフライン精算情報が記録されている状態になる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でYESと判定されて、S264以下の処理が行われる。
また前記S342で供給残額通知を受信済みでない(NO)と判定された場合には、前記S383に進む。一方、S342で供給残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、前記図15のS243〜S245の各処理を実行済であるか否かを判定する(S343)。このS343でいずれかの処理を実行済でない(NO)と判定された場合には、該未実行の処理を実行して(S344)、S345に進む。一方、S343ですべての処理を実行済みである(YES)と判定された場合にも、S345に進む。
前記S341で記録媒体受付後又は記録媒体供給後でない(NO)と判定された場合には、前記S383に進む。
次に図17は、残額管理装置50とオフライン状態である玉貸ユニット20において貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、オフライン状態において貨幣受付を待機している状態で、貨幣を受け付けると(S510)、受付貨幣額がオフライン一発貸しで使用可能な1000円であるか否かを判定する(S511)。このS511で受付貨幣額が1000円でない(NO)と判定された場合には、受付貨幣を返却する。
一方、S511で受付貨幣額が1000円である(YES)と判定された場合には、前記図8のS122aと同様に、制御部21のRAMで未接続フラグを記憶しているか否か、即ち前記接続確認手段によりパチンコ機10又は払出ユニット30の少なくとも一方との接続が確認されていないと判定されているか否かを判定する(S512a)。
このS512aで未接続フラグを記憶している(YES)、即ちパチンコ機10又は払出ユニット30の少なくとも一方との接続が確認されていないと判定された場合には、受付貨幣額分の玉貸処理(S515)である第1貸与処理及び第2貸与処理(図10)のいずれも行わずに、受付貨幣を返却する。
一方、S512aで未接続フラグを記憶していない(NO)、即ちパチンコ機10及び払出ユニット30との接続が確認されていると判定された場合には、前記図8のS122bと同様に、制御部21のRAMで玉貸不可フラグを記憶しているか否か、即ち前記払出判定手段によりパチンコ機10又は玉払出装置31の少なくとも一方がパチンコ玉を払い出せる状態でないと判定されているか否かを判定する(S512)。
このS512で玉貸不可フラグを記憶している(YES)、即ちパチンコ機10又は玉払出装置31の少なくとも一方がパチンコ玉を払い出せる状態でないと判定された場合には、受付貨幣額分の玉貸処理(S515)である第1貸与処理及び第2貸与処理(図10)のいずれも行わずに、受付貨幣を返却する。
一方、S512で玉貸不可フラグを記憶していない(NO)、即ちパチンコ機10及び玉払出装置31の両方がパチンコ玉を払い出せる状態であると判定された場合には、受付貨幣額を制御部21のRAMで記憶すると共に、受け付けた貨幣を取り込んで入金確定として扱い(S513)、受付貨幣額1000円を示す10パルスの売上パルスを台端末装置(図示外)に対して出力して(S514)、遊技者の操作によることなく、受付貨幣額分の玉貸処理であるオフライン一発貸しを行い(S515)、該受付貨幣額分の玉貸処理が終了すると、原待機状態となる(S516)。なおS514の売上パルスが入力された台端末装置は、当該玉貸ユニット20の装置IDを付加した売上情報を、売上管理装置40に対して送信する。
このS515における受付貨幣額分の玉貸処理では、前記図10で説明した玉貸処理において、S10で、EEPROMで記憶している貸与度数・玉数DBの内容(図6(d))に基づいて、受付貨幣額(1000円)に対応する、パチンコ機10に対して払出を指令する貸与度数(9度数)と、払出ユニット30の玉払出装置31に対して払出を指令する貸与玉数(14個)とを決定する点のみが異なり、その他の点は同様である。
なお図示しないが、このオフライン一発貸しに伴って、RAMで記憶している前記オフライン一発貸し消費額(即ちオフライン一発貸しに使用された受付貨幣額の累計値)を受付貨幣額分加算する。
次に図18は、残額管理装置50とオフライン状態である玉貸ユニット20において玉貸操作を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。このオフライン状態である玉貸ユニット20では、新たな記録媒体は受け付けないが、既に受け付けている記録媒体又は収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5の管理残額を使用した玉貸処理が行われる。即ち玉貸ユニット20は、オフライン状態において玉貸操作を待機している前記S375の状態(即ち制御部21のRAMで記憶している管理残額である記憶残額が零でない状態で、オフライン状態を検出した場合)で、玉貸ボタン15が押下されて玉貸操作を受け付けると(S521)、前記図8のS122aと同様に、制御部21のRAMで未接続フラグを記憶しているか否か、即ち前記接続確認手段によりパチンコ機10又は払出ユニット30の少なくとも一方との接続が確認されていないと判定されているか否かを判定する(S522a)。
このS522aで未接続フラグを記憶している(YES)、即ちパチンコ機10又は払出ユニット30の少なくとも一方との接続が確認されていないと判定された場合には、使用額分の玉貸処理(S527)である第1貸与処理及び第2貸与処理(図10)のいずれも行わずに、玉貸操作を無効とする。
一方、S522aで未接続フラグを記憶していない(NO)、即ちパチンコ機10及び払出ユニット30との接続が確認されていると判定された場合には、前記図8のS122bと同様に、制御部21のRAMで玉貸不可フラグを記憶しているか否か、即ち前記払出判定手段によりパチンコ機10又は玉払出装置31の少なくとも一方がパチンコ玉を払い出せる状態でないと判定されているか否かを判定する(S522)。
このS522で玉貸不可フラグを記憶している(YES)、即ちパチンコ機10又は玉払出装置31の少なくとも一方がパチンコ玉を払い出せる状態でないと判定された場合には、使用額分の玉貸処理(S527)である第1貸与処理及び第2貸与処理(図10)のいずれも行わずに、玉貸操作を無効とする。
一方、S522で玉貸不可フラグを記憶していない(NO)、即ちパチンコ機10及び玉払出装置31の両方がパチンコ玉を払い出せる状態であると判定された場合には、前記図9に示す使用額決定処理を行って(S523)、使用額を記憶残額から減算すると共に(S524)、RAMで記憶しているオフライン消費額を使用額分加算し(S525)、使用額100円毎に1パルスの売上パルスを台端末装置(図示外)に対して出力して(S526)、使用額分の玉貸処理を行う(S527)。なおS524の売上パルスが入力された台端末装置は、当該玉貸ユニット20の装置IDを付加した売上情報を、売上管理装置40に対して送信する。
このS527における使用額分の玉貸処理では、前記図10で説明した玉貸処理において、S36の処理の後に、記録媒体がオンライン状態の玉貸ユニット20又は精算装置60に挿入されたときに該玉貸処理に使用されたオフライン消費額を管理残額から減算して補正をするために、S41〜S43の処理を行って、S37の処理に進む点のみが異なり、その他の点は同様である。具体的には、S36の処理の後に、オフライン時基準金額からオフライン消費額を減算してオフライン消費情報を算出し(S41)、記録媒体(即ち会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部191で保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5,会員カード4もビジタコイン5も受け付けていない場合には収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5)に、算出したオフライン消費情報を記録し(S42)、制御部21のRAMで記憶しているオフライン消費額を消去して(S43)、S37の処理に進む。
図18に戻り、S527の使用額分の玉貸処理が終了すると、記憶残額が零であるか否かを判定する(S528)。このS528で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、S534に進む。一方、S528で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、ビジタコイン5を受付中であるか否かを判定する(S529)。このS529でビジタコイン5を受付中でない(NO)と判定された場合には、S534に進む。
一方、S529でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、オフライン時基準金額からオフライン消費額を減算してオフライン消費情報を算出し(S530)、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5に、算出したオフライン消費情報を記録し(S531)、制御部21のRAMで記憶しているオフライン消費額を消去し(S532)、第2の投入コインストッパ122を開放状態とすることにより、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5を収納通路131に収納して(S533)、S534に進む。
S534では、記憶残額を残額表示器26に表示すると共に、該記憶残額に基づく残度数を残度数表示器14に表示して、記憶残額が零であるか否かを判定する(S535)。このS535で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、オフライン状態において玉貸操作,貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S538)。一方、S535で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、会員カード4を受付中であるか否かを判定する(S536)。このS536で会員カード4を受付中でない(NO)と判定された場合には、オフライン状態において貨幣受付を待機する状態となる(S539)。一方、S536で会員カード4を受付中である(YES)と判定された場合には、オフライン状態において貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S537)。
次に図19,図20,及び図21は、図17に続く図である。玉貸ユニット20は、オフライン状態において返却操作を待機している状態で、返却ボタン16が押下されて返却操作を受け付けると(S541)、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定する(S542)。このS542で記録媒体を受け付けていない(NO)と判定された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S543)。このS543で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、演算方式を決定し(S544)、決定した演算方式で記憶残額が演算されるような元データを前述した方法で算出する(S545)。そして収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5に、算出した基準データ,乗算データ,除算データ,及び加算データからなる元データと、演算方式フラグとを記録し(S546)、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去して(S547)、S548に進む。
S548では、制御部21のRAMに記憶されているオフライン消費額が零であるか否かを判定する。このS548でオフライン消費額が零である(YES)と判定された場合には、第2の収納コインストッパ142を開放状態とすることにより、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5を排出して返却し(S552)、第2の収納コインストッパ142を閉鎖状態とし、第1の収納コインストッパ141を開放状態とすることにより、収納通路131で保持している最下位のビジタコイン5を該収納通路131から排出して収納コイン保持部140に供給して(S553)、オフライン状態において貨幣受付を待機する状態となる(S554)。
一方、S548でオフライン消費額が零でない(NO)と判定された場合には、オフライン時基準金額からオフライン消費額を減算してオフライン消費情報を算出し(S549)、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5に、算出したオフライン消費情報を記録し(S550)、制御部21のRAMで記憶しているオフライン消費額を消去して(S551)、S552に進む。
前記S543で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、制御部21のRAMに記憶されているオフライン消費額が零であるか否かを判定する(S555)。このS555でオフライン消費額が零である(YES)と判定された場合には、返却操作を無効にして(S556)、オフライン状態において貨幣受付を待機する状態となる(S554)。一方、S555でオフライン消費額が零でない(NO)と判定された場合には、前記S549〜S551の処理を行い(S557)、返却操作を無効にして(S556)、オフライン状態において貨幣受付を待機する状態となる(S554)。
前記S542で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、ビジタコイン5を受付中であるか否かを判定する(S560)。このS560でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、図20に進み、記憶残額が零であるか否かを判定する(S561)。前述の如く、オフライン状態においてビジタコイン5を受付中に使用額分の玉貸処理(S527)が行われて記憶残額が零になると(S528でYES)、該受付中のビジタコイン5が収納通路131に収納されるので(S533)、S560からS561に進んだ場合、即ちオフライン状態においてビジタコイン5を受付中である場合には、該S561で必ず記憶残額が零でない(NO)と判定されて、S562に進む。
S562では、演算方式を決定し、決定した演算方式で記憶残額が演算されるような元データを前述した方法で算出する(S563)。そして投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5に、算出した基準データ,乗算データ,除算データ,及び加算データからなる元データと、演算方式フラグとを記録し(S564)、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去して(S565)、S566に進む。
S566では、制御部21のRAMに記憶されているオフライン消費額が零であるか否かを判定する。このS566でオフライン消費額が零である(YES)と判定された場合には、第1の投入コインストッパ121を開放状態とすることにより、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5を排出して返却して(S570)、オフライン状態において貨幣受付を待機する状態となる(S554)。
一方、S566でオフライン消費額が零でない(NO)と判定された場合には、オフライン時基準金額からオフライン消費額を減算してオフライン消費情報を算出し(S567)、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5に、算出したオフライン消費情報を記録し(S568)、制御部21のRAMで記憶しているオフライン消費額を消去して(S569)、S570に進む。
以上のように、玉貸ユニット20は、返却操作を受け付けたときに、記憶残額が零でない場合(図19のS543でNO,又は図20のS561でNO)には、収納コイン保持部140又は投入コイン保持部120で保持されている、オフライン消費情報が記録されたビジタコイン5を、記録媒体排出手段を構成する制御部21により排出する。
図19に戻り、前記S560でビジタコイン5を受付中でない(NO)、即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、図21に進み、記憶残額が零であるか否かを判定する(S581)。このS581で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、演算方式を決定し(S582)、決定した演算方式で記憶残額が演算されるような元データを前述した方法で算出する(S583)。そしてカード保持部191で保持している会員カード4に、算出した基準データ,乗算データ,除算データ,及び加算データからなる元データと、演算方式フラグとを記録し(S584)、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去して(S585)、S586に進む。一方、S581で記憶残額が零である(YES)と判定された場合にも、S586に進む。
S586では、制御部21のRAMに記憶されているオフライン消費額が零であるか否かを判定する。このS586でオフライン消費額が零である(YES)と判定された場合には、会員カード4を返却して(S590)、オフライン状態において貨幣受付を待機する状態となる(S554)。
一方、S586でオフライン消費額が零でない(NO)と判定された場合には、オフライン時基準金額からオフライン消費額を減算してオフライン消費情報を算出し(S587)、カード保持部191で保持している会員カード4に、算出したオフライン消費情報を記録し(S588)、制御部21のRAMで記憶しているオフライン消費額を消去して(S589)、S590に進む。即ち会員カード4は、返却操作を受け付けると、常に返却される。
次に図22は、玉貸ユニット20とのオンライン状態への復帰を検知した場合の処理の一例を表す図である。残額管理装置50は、前記通信可否検知手段によりオンライン状態への復帰を検知すると(S601)、開始要求を玉貸ユニット20に対して送信する(S602)。該開始要求を受信した玉貸ユニット20は、オフライン時基準金額からオフライン消費額を減算してオフライン消費情報を算出し(S603)、記録媒体(即ち会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部191で保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5,会員カード4もビジタコイン5も受け付けていない場合には収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5)に、算出したオフライン消費情報を記録し(S604)、制御部21のRAMで記憶しているオフライン消費額を消去して(S605)、開始応答を残額管理装置50に対して返信し(S606)、該記録媒体の記録媒体ID,オフライン消費情報,オフライン精算情報,通番,及び装置IDを含むオンライン復帰通知を残額管理装置50に対して送信する(S607)。
なお図示しないが、前記開始要求を受信した玉貸ユニット20は、制御部21のRAMで記憶している前記オフライン一発貸し消費額(即ちオフライン一発貸しに使用された受付貨幣額の累計値)を含むオフライン一発貸し消費額通知を残額管理装置50に対して送信し、このオフライン一発貸し消費額通知を受信した残額管理装置50は、前述の如く、売上DBの更新を行う。
S607のオンライン復帰通知は、前記挿入通知と同等のものであるため、該オンライン復帰通知を受信した残額管理装置50は、図11〜図13で説明したS203以下で前記挿入通知を受信した場合と同様の処理を行う。ただし図12に示したS240以下の処理は、図23に示すS240以下の処理に置き換わるものとする。また当該オンライン復帰通知を挿入通知と同様に扱い、図11〜図13の説明において、挿入通知をオンライン復帰通知と読み替えるものとする。以下、図23について説明する。
S240では、オンライン復帰通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて該オンライン復帰通知に含まれる装置ID(即ち玉貸ユニット20の装置ID)を記憶し、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額からオフライン消費額とオフライン精算額とを減算した補正額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S241)。
S241の予定残額通知を受信した玉貸ユニット20は、該予定残額通知に含まれる補正額を残額として制御部21のRAMで記憶し(S242)、記録媒体(即ち会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部191で保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5、会員カード4もビジタコイン5も受け付けていない場合には収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5)に記録されているオフライン消費情報を消去すると共に(S243)、該記録媒体に記録されているオフライン精算情報を消去し(S244)、該記録媒体の通番に1を加算して更新し(S245)、前記記録媒体IDを含むオフライン情報消去通知を残額管理装置50に対して送信して(S246)、S249に進む。
S246のオフライン情報消去通知を受信した残額管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン消費額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算し、該オフライン消費額を消去すると共に(S247)、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン精算額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算し、該オフライン精算額を消去する(S248)。
そして前記残額管理DBにおいて、該オフライン情報消去通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S227)、該記録媒体IDに対応するステータスを挿入処理済に更新する(S228)。これにより、オフライン状態であった玉貸ユニット20がオンライン状態になると、受け付けられている記録媒体に記録されている記録媒体IDとオフライン状態中のオフライン消費情報及びオフライン精算情報(収納コイン保持部140のビジタコイン5の場合)とを含む挿入通知が残額管理装置50に対して送信され、管理残額からオフライン消費額とオフライン精算額とを減算した補正額を特定可能な予定残額通知が残額管理装置50から送信されてきて、該補正額が玉貸処理に使用可能となるので、遊技者の利便性が向上する。
またS246でオフライン情報消去通知を送信した玉貸ユニット20は、玉貸処理中であるか否かを判定し(S249)、玉貸処理中である(YES)と判定された場合には、該玉貸処理の終了を待機する(S249a)。S249で玉貸処理中でない(NO)と判定された場合、又はS249aで玉貸処理が終了した(YES)と判定された場合には、記憶残額を残額表示器26に表示すると共に、該記憶残額に基づく残度数を残度数表示器14に表示して(S225)、玉貸操作,貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S226)。つまり、オンライン復帰時に玉貸処理中であっても、オンライン復帰通知の送信等の処理は行い、玉貸処理終了後に、記憶残額及び残度数を表示し、玉貸操作等を受付可能な状態とされる。
これによれば、残額管理装置50と通信できないオフライン状態における玉貸ユニット20が、貨幣を受け付けてオフライン一発貸し又は記憶残額で玉貸を行った後にオンライン状態に復帰すると、遊技者の操作によらずに、記録媒体IDとオフライン消費情報とオフライン精算情報とを含むオンライン復帰通知が残額管理装置50に対して送信され、管理残額からオフライン消費額とオフライン精算額とを減算した補正額を特定可能な予定残額通知(図23のS241)が残額管理装置50から送信されてきて、該補正額が玉貸処理に使用可能となるので(同S226)、遊技者に手間をかけることなく、管理残額が使用可能となる。しかも、オフライン玉貸処理中(同S249)にもオフライン情報消去通知等を行うので、オフライン玉貸終了後(同S249a)、すぐに管理残額を使用可能となり、遊技者を待たせることがない。
また残額管理装置50におけるオンライン復帰通知の受信に基づいて、該オンライン復帰通知に含まれるオフライン消費額及びオフライン精算額が記憶され(図11のS214,S219、図13のS279,S284)、玉貸ユニット20における予定残額通知の受信に基づいて(図23のS241)、記録媒体に記録されている通番が更新されると共に(同S245)、残額管理装置50におけるオフライン情報消去通知の受信に基づいて(同S246)、記録媒体IDに対応付けられた通番が更新され(同S227)、オンライン復帰通知に含まれる記録媒体の通番と前記記録媒体IDに対応付けられた通番とが一致していなければ、管理残額からオフライン消費額が減算され(図13のS264)、管理残額からオフライン精算額が減算されるので(図13のS265)、オンライン状態への復帰に伴う処理の途中にオフライン状態が再び発生した場合にも、正確な残額を確定することができる。
なお図示しないが、前記オフライン復帰通知を受信した残額管理装置50は、前述の如く、売上DBの更新を行う。
次に図24は、オンライン状態において精算装置60において記録媒体を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。精算装置60は、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S701)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、該読み取った記録媒体ID,オフライン消費情報,オフライン精算情報,通番,及び当該精算装置60の装置IDを含む精算要求を残額管理装置50に対して送信する(S702)。
S702の精算要求を受信した残額管理装置50は、当該精算要求を挿入通知と同様に扱い、図11〜図13で説明したS203以下と同様の処理を実施する。ただし図12に示したS220以下の処理,及びS240以下の処理は、図25に示すS220以下の処理,及びS240以下の処理に、それぞれ置き換わるものとする。また図11〜図13の説明において、玉貸ユニット20を精算装置60,挿入通知を精算要求と、それぞれ読み替えるものとする。以下、図25について説明する。
S220では、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて該精算要求に含まれる装置ID(即ち精算装置60の装置ID)を記憶し、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(S221b)。
S221bの精算許諾情報を受信した精算装置60は、受け付けている記録媒体の通番に1を加算して更新し(S223)、該記録媒体の記録媒体IDを含む精算許諾情報受信通知を残額管理装置50に対して送信し(S224b)、図5(b)のD2に示す画面で前記受信した精算許諾情報に含まれる管理残額を表示して(S225a)、精算操作,又は返却操作を待機する状態となる(S226a)。
S224bの精算許諾情報受信通知を受信した残額管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該精算許諾情報受信通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新して(S227)、該記録媒体IDに対応するステータスを挿入処理済に更新する(S228)。
またS240では、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて該精算要求に含まれる装置ID(即ち精算装置60の装置ID)を記憶し、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額からオフライン消費額とオフライン精算額とを減算した補正額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(S241b)。
S241bの精算許諾情報を受信した精算装置60は、受け付けている記録媒体に記録されているオフライン消費情報を消去すると共に(S243)、該記録媒体に記録されているオフライン精算情報を消去し(S244)、該記録媒体の通番に1を加算して更新して(S245)、該記録媒体の記録媒体IDを含むオフライン情報消去通知を残額管理装置50に対して送信し(S246)、図5(b)のD2に示す画面で前記受信した精算許諾情報に含まれる補正額を表示して(S225b)、精算操作,又は返却操作を待機する状態となる(S226a)。
S246のオフライン情報消去通知を受信した残額管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン消費額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算し、該オフライン消費額を消去すると共に(S247)、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン精算額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算し、該オフライン精算額を消去して(S248)、S227に進む。
次に図26は、精算操作又は返却操作の待機状態(図25のS226aであり、図5(b)のD2に示す画面が表示されている状態)にある精算装置60において精算操作(「精算」ボタンの操作)又は返却操作(「キャンセル」ボタンの操作)を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。
この精算装置60が精算操作を受け付けると(S780)、受信した精算許諾情報に含まれる金額(管理残額又は補正額)である許諾額分の貨幣を払い出し(S781)、記録媒体の通番に1を加算して更新して(S782)、受け付けている記録媒体の記録媒体IDを含む精算完了通知を残額管理装置50に対して送信する(S783)。
S783の精算完了通知を受信した残額管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該精算完了通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を消去し(S784)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S785)、該記録媒体IDに対応するステータスを精算処理済に更新して(S786)、残額消去完了通知を精算装置60に対して送信する(S787)。
S787の残額消去完了通知を受信した精算装置60は、ビジタコイン5を受付中であるか否かを判定する(S788)。このS788でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、第2の投入コインストッパ122を開放状態とすることにより、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5を収納通路131及び排出通路132を介してコイン回収部66に回収して(S789)、記録媒体の受付を待機する状態となる(S790)。一方、S788でビジタコイン5を受付中でない(NO)、即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、カード保持部191で保持している該会員カード4を返却して(S791)、記録媒体の受付を待機する状態となる(S790)。
また精算装置60が返却操作を受け付けると(S795)、会員カード4を受け付けている場合には、カード保持部191で保持している該会員カード4を返却して(S796)、記録媒体の受付を待機し(S790)、ビジタコイン5を受け付けている場合には、第1の投入コインストッパ121を開放状態とすることにより、投入コイン保持部120で保持している該ビジタコイン5を投入コイン排出通路160を介してコイン排出口112に排出して返却し(S796)、記録媒体の受付を待機する状態となる(S790)。
次に図27は、精算装置60においてオフライン状態の発生を検知した場合の処理の一例を表す図である。精算装置60は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態の発生を検知すると(S800)、該オフライン状態の発生を検知したのが前記S701の記録媒体受付後であるか否か、具体的には制御部62のRAMで記憶している処理状態が「記録媒体受付」であるか否かを判定する(S841)。このS841で記録媒体受付後である(YES)と判定された場合には、前記S221b又はS241bの精算許諾情報を受信済であるか否かを判定する(S842)。
このS842でS221b又はS241bの精算許諾情報を受信済でない(NO)と判定された場合には、受け付けている記録媒体を返却し(S871)、多機能ランプ22を赤色で点滅させる等によりオフライン検知を遊技場の店員に報知し(S872)、店員によるオフライン移行操作を待機する(S873)。つまり精算装置60の制御部62は、オフライン状態における精算処理を許容するためのオフライン移行操作(オフライン精算許容操作)を係員から受け付ける許容操作受付手段として機能する。このS873でオフライン移行操作が行われた(YES)と判定された場合には、オフライン状態において記録媒体の受付を待機する状態となる(S874)。
なお、オフライン移行操作は、例えば、精算装置60の前面扉を鍵で開放し、その扉の裏側にある操作パネルで暗証番号を入力する操作であり、入力された暗証番号を照合して一致した場合に、オフライン状態で精算ができる(オフライン精算処理を許容する)オフラインモードに移行する。
一方、S842でS221bの精算許諾情報を受信済である(YES)と判定された場合には、前記S223〜S226aの各処理を実行済であるか否かを判定し(S843)、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、該未実行の処理(ただしオフライン状態なので、S224bの処理は除く)を実行して(S844)、S871に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S871に進む。
またS842でS241bの精算許諾情報を受信済である(YES)と判定された場合には、前記S243〜S226aの各処理を実行済であるか否かを判定し(S843)、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、該未実行の処理(ただしオフライン状態なので、S246の処理は除く)を実行して(S844)、S871に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S871に進む。
なおS241bの精算許諾情報を受信済である場合には、管理装置50がオフライン情報消去通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該オフライン情報消去通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、オフライン情報消去通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、残額管理装置50においてオフライン消費額及びオフライン精算額が未減算の状態で記憶されており(即ち挿入処理中であり)、記録媒体のオフライン消費情報及びオフライン精算情報が消去されている状態になる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20又は精算装置60で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でYESと判定されて、S264以下の処理が行われる。
前記S841で記録媒体受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検知したのが前記S780の精算操作受付後であるか否か、具体的には制御部62のRAMで記憶している処理状態が「精算操作受付」であるか否かを判定する(S851)。このS851で精算操作受付後である(YES)と判定された場合には、前記S787の残額消去完了通知を受信済であるか否かを判定する(S852)。
このS852で残額消去完了通知を受信済である(YES)と判定された場合には、前記S788〜S791の各処理を実行済であるか否かを判定し(S856)、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、該未実行の処理を実行して(S857)、S872に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S872に進む。
一方、S852で残額消去完了通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、前記S781〜S782の各処理を実行済であるか否かを判定し(S853)、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、該未実行の処理を実行して(S854)、S871に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S871に進む。
この残額消去完了通知を受信済でない場合には、残額管理装置50が精算完了通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該精算完了通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、精算完了通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、入金処理中,又は挿入処理中のいずれでもなく、精算装置60の装置IDが記憶されている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20又は精算装置60で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でNO,S266でNOと判定されて、S267以下の処理が行われる。また後者の、残額消去完了通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、精算処理済の状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20又は精算装置60で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でNO,S206でNOと判定されて、S220以下の処理が行われる。
前記S851で精算操作受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検知したのが前記S795の返却操作受付後であるか否か、具体的には制御部62のRAMで記憶している処理状態が「返却操作受付」であるか否かを判定し(S861)、返却操作受付後である(YES)と判定された場合には、S871に進み、返却操作受付後でない(NO)と判定された場合には、S872に進む。
次に図28は、残額管理装置50とオフライン状態である精算装置60において記録媒体を受け付けた場合,精算操作を受け付けた場合,及び返却操作を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。
この精算装置60は、オフライン状態において記録媒体受付を待機している状態で、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S901)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、該読み取った記録媒体IDが、図6(b)の精算DBに記録されているか否か、即ち受け付けた記録媒体がオフライン精算済の記録媒体であるか否かを判定する(S902)。
このS902でオフライン精算済の記録媒体である(YES)と判定された場合には、エラー処理を行う。一方、S902でオフライン精算済の記録媒体でない(NO)と判定された場合には、現在の時刻が精算可能時間帯に含まれるか否かを判定する(S903)。なお精算可能時間は、センタ管理装置70において設定されて(例えば遊技場の営業時間が含まれる9:00〜24:00という時間帯に設定されて)、残額管理装置50を介して精算装置60に配信され、精算装置60の制御部62は、配信された精算可能時間帯の設定の入力を受け付けて、精算可能時間帯をRAMに記憶する。つまり精算装置60の制御部62及び通信部61は、オフライン状態における精算処理を許容する時間帯である精算可能時間(オフライン精算許容時間帯)の設定入力を受け付ける精算許容時間帯受付手段として機能する。
このS903で現在の時刻が精算可能時間帯に含まれない(NO)と判定された場合には、エラー処理を行う。一方、S903で現在の時刻が精算可能時間帯に含まれる(YES)と判定された場合には、受け付けられた記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録された演算方式フラグから演算方式を特定し(S904)、特定した演算方式に従って、前記記録媒体に記録された基準データ,乗算データ,除算データ,加算データから管理残額を算出する(S905)。
具体的には、基準データ,乗算データ,除算データ,及び加算データとしてそれぞれx,y,z,wが記録されており、演算方式フラグとして「0」が記録されていれば、演算方式は加算優先演算方式であるので、管理残額aは、a=(y+x)×z÷wで算出され、演算方式フラグとして「1」が記録されていれば、演算方式は乗除算優先演算方式であるので、管理残額aは、a=y+(x×z÷w)で算出される。
例えばx=10,y=90,z=100,w=2が記録されていて、演算方式が加算優先演算方式であれば、管理残額a=(90+10)×100÷2=5000円と算出される。またx=50,y=500,z=90,w=1が記録されていて、演算方式が乗除算優先演算方式であれば、管理残額a=500+(50×90÷1)=5000円と算出される。
そして図5(b)のD2に示す画面で該算出された管理残額を表示して(S906)、オフライン状態において精算操作,又は返却操作を待機する状態となる(S907)。
また精算装置60は、オフライン状態において精算操作受付を待機している状態で、精算操作を受け付けると(S911)、算出された管理残額分の貨幣を払い出し(S912)、オフライン状態において精算が終了した記録媒体であるオフライン精算済記録媒体として、記録媒体IDと、精算した管理残額ととを対応付けて、図6(b)に示す精算DBに記憶して(S913)、前記記録媒体にオフライン精算情報を記録する(S914)。具体的には、オフライン精算情報は、オフライン精算が行われたか否かを示すフラグであり、オフライン精算が行われた場合は「1」とされ、行われていない場合は「0」とされる。このオフライン精算情報が記録された記録媒体がオンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられると、該記録媒体の記録媒体IDとオフライン精算情報とを含む挿入通知が残額管理装置50に送信され、管理残額の補正が行われる。
次に精算装置60は、ビジタコイン5を受付中であるか否かを判定する(S915)。このS915でビジタコイン5を受付中でない(NO)、即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、カード保持部191で保持している該会員カード4を返却して(S917)、オフライン状態において記録媒体の受付を待機する状態となる(S918)。一方、S915でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、第2の投入コインストッパ122を開放状態とすることにより、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5を収納通路131及び排出通路132を介してコイン回収部66に回収して(S916)、オフライン状態において記録媒体の受付を待機する状態となる(S918)。
さらに精算装置60は、オフライン状態において返却操作受付を待機している状態で、返却操作を受け付けると(S921)、会員カード4を受け付けている場合には、カード保持部191で保持している該会員カード4を返却して(S922)、オフライン状態において記録媒体の受付を待機する状態となり(S918)、ビジタコイン5を受け付けている場合には、第1の投入コインストッパ121を開放状態とすることにより、投入コイン保持部120で保持している該ビジタコイン5を投入コイン排出通路160を介してコイン排出口112に排出して返却し(S922)、オフライン状態において記録媒体の受付を待機する状態となる(S918)。
以上のように、本例の精算装置60は、オフライン精算処理を許容するためのオフライン許容操作として、オフライン移行操作を係員から受け付けたことを条件として、オフライン精算処理を行う。また、オフライン精算処理に供された記録媒体の記録媒体IDを精算済記録媒体IDとして精算済情報記憶手段を構成する精算DBに記憶し、受け付けた記録媒体の記録媒体IDが前記精算済み記録媒体IDと一致するか否かを記録媒体判定手段を構成する制御部62により判定し、一致しないと判定したことを条件として、オフライン精算処理を行う。さらに、オフライン精算処理を許容する精算可能時間帯の設定入力を精算許容時間帯受付手段を構成する通信部61により受け付け、現在の時刻が精算可能時間帯に属することを条件として、オフライン精算処理を行う。
また精算装置60は、オフライン精算処理で精算されたオフライン精算額(具体的には、オフラインで精算された、管理残額特定情報から特定された管理残額)を特定可能なオフライン精算情報として、オフライン精算処理を行った旨を示すフラグを、オフライン精算情報記録手段を構成する制御部62及び記録媒体R/W102により、オフライン精算処理に供された会員カード4又はビジタコイン5に記録する。
ここで本例の精算装置60は、オフライン精算処理において、受け付けた記録媒体の管理残額特定情報から特定される管理残額の全額を精算するようにされているため、オフライン精算情報として上記フラグを記録している。つまり残額管理装置50は、玉貸ユニット20からの挿入通知,供給通知,オンライン復帰通知や、精算装置60からの精算要求を受信したときに、図11のS216,S218や、図13のS281,S283において、残額管理DBで管理している残額と、受信したオフライン消費情報から特定されるオフライン消費額とに基づいて、オフライン精算額を特定することができる。具体的には、前記各通知や要求にオフライン精算情報とオフライン消費情報が含まれていれば、管理残額−オフライン消費額でオフライン精算額が特定され、オフライン精算情報のみが含まれていれば、管理残額がオフライン精算額として特定される。
また、本例においては、オフライン消費情報の記録された記録媒体のオフライン精算処理を行った場合に、記録媒体のオフライン消費情報を消去することなく、記録媒体の回収や排出を行っているが、これに限らず、オフライン消費情報を消去するようにしても良い。この場合には、記録媒体にオフライン精算情報が記録されている場合には、オフライン消費情報は記録されていないこととなるので、残額管理装置において挿入通知,供給通知,オンライン復帰通知や精算要求を受信したときには、管理残額=オフライン精算額として特定することとなる。つまり、オフライン状態の玉貸ユニット20において玉貸に使用された管理残額(記憶残額)とオフライン精算処理に供された管理残額が共にオフライン精算処理に供されたものとして扱われ、管理残額から減算更新される(その結果、管理残額は零になる)。
さらにオフライン精算情報としては、オフライン精算処理に供されたオフライン精算額自体を記録するようにしても良く、この場合、残額管理装置50は、挿入通知,供給通知,オンライン復帰通知や精算要求に含まれるオフライン精算情報自体をオフライン精算額として特定する。またオフライン消費情報の場合と同様に、基準値からオフライン精算額を減算した額をオフライン精算情報として、残額管理装置50において基準値からオフライン精算情報を減算してオフライン精算額を特定するようにしても良い。特に精算装置60において、管理残額特定情報から特定された管理残額の一部を精算させるような場合には、このようにオフライン精算額に基づいたオフライン精算情報を記録する必要がある。また、この場合にも、オフライン消費情報に対応するオフライン消費額を含めてオフライン精算額とし、記録媒体のオフライン消費情報を消去するようにしても良い。
また精算装置60は、オフライン精算情報が記録された会員カード4を、精算装置記録媒体排出手段を構成する制御部62により排出すると共に、オフライン精算情報が記録されたビジタコイン5を、記録媒体回収手段を構成する制御部62により回収して収納する。
次に図29は、精算装置60とのオンライン状態への復帰を検知した場合の処理の一例を表す図である。残額管理装置50は、精算装置60とのオンライン状態への復帰を検知すると(S931)、開始要求を精算装置60に対して送信する(S932)。該開始要求を受信した精算装置60は、開始応答を残額管理装置50に対して返信し(S933)、図6(b)の精算DBに記憶しているオフライン状態中に精算した記録媒体の記録媒体ID,及び精算管理残額を含むオフライン中精算通知を残額管理装置50に対して送信する(S934)。
S934のオフライン中精算通知を受信した残額管理装置50は、オフライン中精算通知に含まれる精算管理残額と、該精算管理残額と対応してオフライン中精算通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて残額管理DBに記憶されている管理残額とが等しいか否かを判定する(S935)。このS935で精算管理残額と管理残額とが等しくない(NO)と判定された場合には、不一致の旨と該記録媒体IDとをセンタ管理装置70に対して送信し(S936)、該不一致の記録媒体IDを、使用できない記録媒体IDとして使用不可登録する(S937)。
つまり残額管理装置50は、精算管理残額と管理残額とが一致しない旨をセンタ管理装置70に送信することにより報知する。なおセンタ管理装置70に送信することなく、又は送信することに加えて、残額管理装置50の表示画面等において、両者が一致しない旨を表示して報知を行っても良い。
また精算装置60は、オフライン中精算通知を送信した後、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定する(S938)。このS938で記録媒体を受付中でない(NO)と判定された場合には、記録媒体の受付を待機する状態となる(S940)。一方、S938で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、該記録媒体に記録されている記録媒体ID,オフライン消費情報,オフライン精算情報,及び通番を含むオンライン復帰通知を残額管理装置50に対して送信する(S939)。このオンライン復帰通知は、前記精算要求と同様のものであるため、該オンライン復帰通知を受信した残額管理装置50は、S203以下で前記精算要求を受信した場合と同様の処理を行う。
次に、以上に説明した第1実施形態に係る発明により得られる主な効果を説明する。
(1−1) 図1で説明したように、遊技用システム1は、残額管理装置50と玉貸ユニット20とを含む。図6(a)の残額管理DB,図7のS113、図8のS129、図12のS247,S248、図13のS262,S264,SS265,S273、図15のS247,S248、図23のS247,S248、図25のS247,S248、及び図26のS784で説明したように、残額管理装置50によって、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けて玉貸に使用される残額が管理される。
図1で説明したように、玉貸ユニット20は、パチンコ機10に対応して設けられる。図8のS121〜S128で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、受け付けた記録媒体の記録媒体IDに対応付けて残額管理装置50にて管理されている管理残額を用いた玉貸処理が行われる。
図7のS101や図17のS510で説明したように、紙幣識別機23及び制御部21によって、貨幣が受け付けられて該貨幣の金額が識別される。図11のS201,S202、及び図12のS221,S241で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21及び外部通信部21bによって、受け付けた記録媒体の記録媒体IDに対応する管理残額が残額管理装置50から取得される。図12のS222,S242で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、取得された管理残額が記憶残額として記憶される。図8のS126で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、記憶された記憶残額が、玉貸処理に用いられる使用額分減算された記憶残額に更新される。
図16のS300で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、残額管理装置50と通信できるオンライン状態であるか、通信できないオフライン状態であるかが検知される。
図17のS510〜S515で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、オフライン状態が検知され、かつ貨幣が受け付けられたときに、受付貨幣額分の玉貸処理が行われる。
図18のS521〜S527で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、オフライン状態が検知されたときに、記憶残額が零でないこと(図9に示す使用額決定処理のS01でNOでYESであること)を条件として、記憶残額を使用して玉貸処理が行われる。
(1−2) 図18のS525、図19のS549、図20のS567、及び図21のS587で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、オフライン状態において記憶残額から玉貸処理に使用された額であるオフライン消費額を特定可能なオフライン消費情報が特定される。図19のS550、図20のS568、及び図21のS588で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、特定されたオフライン消費情報が記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録される。図19のS552、図20のS570、及び図21のS590で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、オフライン消費情報が記録された記録媒体が排出される。
図11のS202、及び図22のS607で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、オンライン状態が検知されているときにオフライン消費情報が記録された記録媒体が受け付けられたことに基づいて、記録媒体の記録媒体IDとオフライン消費情報とが残額管理装置50に送信される。
図11のS202,S211〜S214、及び図12のS247で説明したように、残額管理装置50の制御部52及び通信部51によって、受信した記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額が、受信したオフライン消費情報から特定されるオフライン消費額分減算された管理残額に更新される。
このため、記録媒体がオンライン状態の玉貸ユニット20に受け付けられることで、オフライン状態で玉貸処理に使用されたオフライン消費額を管理残額から減算し更新することができる。
(1−3) 図11のS212、及び図6(a)で説明したように、残額管理装置50は、オフライン消費額に関する基準値であるオフライン時基準金額を設定値DBに記憶する。また玉貸ユニット20は、残額管理装置50から送信された該玉貸ユニット20の装置IDに対応するオフライン時基準金額を記憶する。
図19のS549,S550、図20のS567,S568、及び図21のS587,S588で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、オフライン時基準金額からオフライン消費額を減算したオフライン消費情報が記録媒体に記録される。
図11のS211〜S214、及び図12のS247で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、玉貸ユニット20から受信したオフライン消費情報をオフライン時基準金額から減算した減算値に基づいて、オフライン消費額が特定され、管理残額が更新される。
このため、オフライン消費額を直接、記録媒体に記録するのではなくて,オフライン時基準金額を用いて算出したオフライン消費情報が記録媒体に記録されるので、オフライン時基準金額を用いて算出したオフライン消費情報を零に書き替えたとしても、オフライン消費額を零とすることができない。その結果、オフライン状態において記憶残額を使用しているにも拘わらず、オフライン消費額が零となるようにオフライン消費情報を書き替えるような不正を行い難くすることができる。
(1−4) 図6(a)の設定値DBで示すように、オフライン時基準金額は、玉貸ユニット20毎に異なる値とされる。図11のS212、及び図6(a)で説明したように、残額管理装置50は、玉貸ユニット20の装置IDに対応付けてオフライン時基準金額を設定値DBに記憶する。
図11のS211〜S214で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、受信した記録媒体IDの記録媒体を排出した玉貸ユニット20の装置IDに対応付けて記憶されたオフライン時基準金額に基づいてオフライン消費額が特定される。
このため、オフライン消費額を直接、記録媒体に記録するのではなくて,オフライン時基準金額を用いて算出したオフライン消費情報が記録媒体に記録されるので、オフライン時基準金額を用いて算出したオフライン消費情報を零に書き替えたとしても、オフライン消費額を零とすることができない。また、オフライン時基準金額は、玉貸ユニット20毎に異なるので、容易に知ることができない。その結果、オフライン状態において記憶残額を使用しているにも拘わらず、オフライン消費額が零となるようにオフライン消費情報を書き替えるような不正をさらに行い難くすることができる。
(2−1) 図1で説明したように、遊技用システム1は、(1−1)で説明した構成に加えて、記録媒体であるビジタコイン5を発行する発行手段として玉貸ユニット20を備える。図20のS570で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、記憶残額が零でないことを条件として、オフライン消費情報が記録された記録媒体であるビジタコイン5が排出される。図18のS528,S533で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、記憶残額が零であることを条件として、オフライン消費情報が記録された記録媒体であるビジタコイン5が回収される。
図14のS193で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、回収された記録媒体であるビジタコイン5に記録された記録媒体ID及びオフライン消費情報が残額管理装置50に送信される。図15のS243で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、オフライン消費情報の送信を条件として、記録媒体であるビジタコイン5に記録されたオフライン消費情報が消去される。図14のS187、及び図19のS552で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、オフライン消費情報が消去された記録媒体であるビジタコイン5が発行される。図12,図15,図23,図25のS247で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、玉貸ユニット20から受信した記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額が、オフライン消費情報から特定されるオフライン消費額分減算された額に更新される。
このため、オフライン状態が発生しても、管理残額が玉貸ユニット20に記憶残額として記憶済であれば、当該記憶残額がパチンコ玉の貸与に使用される。その結果、遊技者の利便性を向上させると共に、遊技場の売上低下を防止することができる。また、記録媒体がオンライン状態の玉貸ユニット20に受け付けられることで、オフライン状態でパチンコ玉の貸与に使用された額を管理残額から減算更新し、管理残額を補正することができる。さらに、記憶残額が零になったときに、店員や遊技者の手間を要することなく、当該記録媒体の次回発行までに管理残額を確実に補正することができる。
このように、ビジタコイン5にオフライン消費情報を記録して管理残額を補正するのではなく、玉貸ユニット20でオフライン状態中の消費ログ(例えば、記録媒体ID及びオフライン消費額)を記憶しておき、当該玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰したときに消費ログを残額管理装置50に送信して管理残額を補正するようにすると、該玉貸ユニット20の故障等により消費ログを残額管理装置50に送信できなくなると、該玉貸ユニット20に収納されているビジタコイン5の扱いに不都合が生じてしまう。例えば、消費ログが送信されないままビジタコイン5が玉貸ユニット20から発行されて遊技者の手に渡ってしまうと、本来補正されるべき管理残額が補正されていない状態になっているので、遊技場が損害を被ってしまう。
これに対して、本発明によれば、玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰することなく故障等した場合であっても、該玉貸ユニット20に収納されているビジタコイン5が、遊技者の手に渡る前(他のオンライン状態の玉貸ユニット20にビジタコイン5が収納され発行されるような場合)、あるいは、遊技者の手に渡った後(遊技者が当該ビジタコイン5をオンライン状態の玉貸ユニット20に投入したような場合)に、ビジタコイン5に記録されているオフライン消費情報に基づいて管理残額が補正するようにするので、上述したような不都合が生じないようにすることができる。
(2−2) 前述したようにオフライン状態においてだけではなく、図8のS133,S134,S136,S137で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、オンライン状態が検知されているときに、管理残額が零の記録媒体が回収される。図14のS190で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、回収された記録媒体にオフライン消費情報が記録されているか否かが判定される。図14のS193で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、オフライン消費情報が記録されていると判定されたことを条件として、記録媒体ID及びオフライン消費情報が残額管理装置50に送信される。
このため、玉貸ユニット20と残額管理装置50との間における無駄な通信処理を防止することができる。
(2−3) 図14のS188で説明したように、玉貸ユニット20の通路ユニット100及び制御部21によって、記録媒体であるビジタコイン5の発行に応じて、ビジタコイン5の記録情報を読み出す通路ユニット100の収納コイン保持部140の下部アンテナ104に次のビジタコイン5が供給される。図14のS193で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、次のビジタコイン5が下部アンテナ104に供給されたときに、供給されたビジタコイン5に記録された記録媒体ID及びオフライン消費情報が読み出され残額管理装置50に送信される。
このため、ビジタコイン5の発行時にオフライン消費情報を送信し管理残額を更新する場合と比較して、迅速にビジタコイン5を発行することができる。
(3−1) 図1で説明したように、遊技用システム1は、残額管理装置50と玉貸ユニット20と精算装置60とを含む。残額管理装置50及び玉貸ユニット20については、(1−1)で記載したとおりである。図26のS780〜S787で説明したように、精算装置の制御部62によって、記録媒体の記録媒体IDに対応する管理残額の精算が行われる。
図19のS544〜S546、図20のS562〜S564、及び図21のS582〜S584で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、受け付けられた記録媒体の記録媒体IDに対応する管理残額を特定可能な元データと演算方式フラグとが記録媒体に記録される。図19のS552、図20のS570、及び図21のS590で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、元データと演算方式フラグとが記録された記録媒体が排出される。
図27のS800で説明したように、精算装置60の制御部62によって、残額管理装置50と通信できるオンライン状態であるか通信できないオフライン状態であるかが検知される。図25のS221b,S241b、及び図26のS781で説明したように、精算装置60の制御部62によって、オンライン状態が検知されているときは、受け付けられた記録媒体の記録媒体IDに対応付けて残額管理装置50にて管理されている管理残額に基づいて、精算が行われる。図28のS904,S905,S912で説明したように、精算装置60の制御部62によって、オフライン状態が検知されているときは、受け付けられた記録媒体に記録されている元データと演算方式フラグから管理残額が特定され、特定した管理残額の精算が行われる。
図28のS914で説明したように、精算装置60の制御部62によって、S912で精算されたオフライン精算額を特定可能なオフライン精算情報が、受け付けられている記録媒体に記録される。図28のS917で説明したように、精算装置60の制御部62によって、オフライン精算情報が記録された記録媒体である会員カード4が排出される。
図11のS202で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、受け付けられた記録媒体に記録された記録媒体ID及びオフライン精算情報が残額管理装置50に送信される。図12のS248で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、玉貸ユニット20から受信した記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額が、玉貸ユニット20から受信したオフライン精算情報で特定されるオフライン精算額分減算された額に更新される。
このため、オフライン状態においても、管理残額を精算することができるため、遊技者の利便性を向上させることができる。さらに、例えば会員カード4のように精算後に記録媒体を排出する必要がある場合にも、当該排出された会員カード4がオンライン状態にある玉貸ユニット20で受け付けられることにより、管理残額がオフライン精算額分減算された額に更新されるので、精算装置60がオンライン状態に復帰するのを待つことなく当該会員カード4を使用可能とすることができる。
(3−2) 図1で説明したように、遊技用システム1は、(3−1)で説明した構成に加えて、記録媒体であるビジタコイン5を発行する発行手段として玉貸ユニット20を備える。図28のS916で説明したように、精算装置60の通路ユニット100及び制御部62によって、オフライン精算情報が記録された記録媒体であるビジタコイン5が回収される。
図14のS193で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、精算装置60で回収された後に当該玉貸ユニット20にセット(即ち収納通路131に収納)された記録媒体であるビジタコイン5に記録された記録媒体ID及びオフライン精算情報が残額管理装置50に送信される。図15のS244で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、オフライン精算情報の送信を条件として、記録媒体に記録されたオフライン精算情報が消去される。図14のS187、及び図19のS552で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、オフライン精算情報が消去された記録媒体であるビジタコイン5が発行される。図12のS248で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、玉貸ユニット20から受信した記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額が、玉貸ユニット20から受信したオフライン精算情報で特定されるオフライン精算額分減算された額に更新される。
このため、オフライン状態においても、管理残額を精算することができるため、遊技者の利便性を向上させることができる。さらに、例えばビジタコイン5のように精算後に記録媒体が回収される場合にも、当該回収されたビジタコイン5が発行される前に、管理残額がオフライン精算額分減算された額に更新されるので、精算装置60がオンライン状態に復帰するのを待つことなく当該ビジタコイン5を使用可能とすることができる。
(3−3) 図27のS873で説明したように、精算装置60の制御部62によって、オフライン状態における精算を許容するためのオフライン移行操作が遊技場の店員から受け付けられ、オフライン状態が検知されているときは、オフライン移行操作が受け付けられたことを条件として、オフライン状態における精算が行われる。
このため、遊技場の店員が状況を確認した上でオフライン状態における精算を許容することができるので、故意にオフライン状態を発生させて不正な記録媒体による精算が行われるおそれを低減させることができる。
(3−4) 図6(a)の精算DBで説明したように、精算装置60の制御部62によって、オフライン状態における精算に供された精算済の記録媒体の記録媒体IDが記憶される。図28のS902で説明したように、精算装置60の制御部62によって、オフライン状態が検知されているときに、受け付けた記録媒体の記録媒体IDが、精算済の記録媒体の識別情報IDと一致するか否かが判定される。図28のS902で説明したように、精算装置60の制御部62によって、一致しないと判定されたことを条件としてオフライン状態における精算が行われる。
このため、受け付けられた記録媒体がオフライン状態において精算済の記録媒体でない場合は、オフライン状態における精算を行うようにすることができる。その結果、不正のおそれのある記録媒体によるオフライン状態における精算を防止することができる。つまりビジタコイン5は、精算後には、精算装置60によって回収されるにも拘わらず、精算後に再度、精算装置60によって受け付けられた場合には、不正の疑いがあり、また会員カード4は、精算後には、精算装置60から返却されるが、通常は遊技終了時に精算されるにも拘わらず、精算後に再び残額がある場合には、不正の疑いがあるので、このような不正の疑いがあるビジタコイン5又は会員カード4による精算を防止することができる。
(3−5) 図28のS904で説明したように、精算装置60の制御部62によって、オフライン状態における精算を許容する時間帯である精算可能時間の設定入力が受け付けられる。図28のS903で説明したように、精算装置60の制御部62によって、現在の時刻が精算可能時間に含まれることを条件としてオフライン状態における精算が行われる。
このため、オフライン状態における精算が行われる時間帯を本来精算が行われるべき時間帯(例えば、営業時間中)に限定することができる。その結果、不正の行われる可能性を低減させることができる。
(3−6) 図28のS913で説明したように、精算装置60の制御部62によって、オフライン状態における精算に供された記録媒体の記録媒体IDと精算された管理残額とが対応付けられて記憶される。図29のS934で説明したように、精算装置60の制御部62及び通信部61によって、オフライン状態が検知されている状態からオンライン状態への復帰が検知されたことに基づいて、記憶されている記録媒体IDと精算管理残額とが残額管理装置50に送信される。
図29のS935で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、受信された記録媒体IDに対応して残額管理装置50にて管理されている管理残額と、精算装置60から受信された精算管理残額とが一致するか否かが判定される。図29のS936で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、一致しないと判定されたことを条件として、管理残額と精算管理残額とが一致しない旨が報知される。
このため、オフライン状態における精算において不正が行われた場合に、オンライン状態への復帰後迅速にその事実を把握して対処することができる。
(3−7) 図19のS544〜S546、図20のS562〜S564、及び図21のS582〜S584で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、演算方式を特定可能な演算方式フラグと当該演算方式による演算により管理残額を算出するための元データとが、管理残額を特定するための情報として記録媒体に記録される。図28のS904,S905で説明したように、精算装置60の制御部62によって、受け付けられた記録媒体に記録されている演算方式フラグから演算方式が特定され、特定された該演算方式により、受け付けられた記録媒体に記録されている元データが演算されて、管理残額が特定される。
このため、管理残額がそのまま記録媒体に記録される場合と比較して、記録媒体を改ざんするような不正を行い難くすることができる。
[1−1.第1実施形態の変形例1に係る玉貸ユニット20]
次に、第1実施形態の変形例1に係る玉貸ユニット20について説明する。この変形例1に係る玉貸ユニット20は、以上に説明した第1実施形態に係る玉貸ユニット20と比較して、玉貸処理の態様のみが異なり、その他の構成,作用,及び効果は同様である。つまり第1実施形態に係る玉貸ユニット20では、図10に示すように、貸与処理手段として機能する制御部21が、単位貸与処理である玉貸処理を行うときに、第1貸与処理に引き続いて第2貸与処理を行う例について説明したが、この変形例1に係る玉貸ユニット20では、図30に示すように、前記貸与処理手段として機能する制御部21が、単位貸与処理である玉貸処理を行うときに、第2貸与処理に引き続いて第1貸与処理を行う。
具体的には、貸与処理手段として機能する制御部21は、図8のS128,図17のS515,及び図18のS527で玉貸処理を行うときに、図30に示すように、前記S10の処理を行った後に、前記S21〜S27の第2貸与処理を行い、該第2貸与処理が完了すると、引き続いて、前記S11〜S18の第1貸与処理を行い、該第1貸与処理が完了すると、前記S31以下の処理に進む。
この変形例1に係るカードユニット(玉貸ユニット20及び払出ユニット30)によれば、玉貸ユニット20が行う単位貸与処理である玉貸処理において、単位貸与価値(100円の整数倍)に相当するパチンコ玉のうち、単位貸与玉数(25個)に対応する部分(25個の整数倍)をパチンコ機10から払い出す第1貸与処理と、端数玉数を併設された払出ユニット30の玉払出装置31から払い出す第2貸与処理とが行われることにより、管理残額をすべて使い切ることなく途中で遊技をやめた場合であっても、残存する管理残額に100円未満の端数額が生じることが無い。従って、パチンコ玉の貸与に使用された価値に対して消費税額を徴収する場合であっても、前記単位貸与価値を消費税額込み(いわゆる内税)としておけば、管理残額をすべて使い切ることなく途中で遊技をやめた場合であっても、残存する管理残額に100円未満の端数額が生じることが無く、該端数額を精算して遊技者に返却するために、遊技場が大量の小銭を準備して精算装置60に補充する等の手間が無い。また貸与処理ユニットに払出手段を内蔵するスペースが無い場合であっても、端数遊技媒体数の払出が可能となる。
[1−2.第1実施形態の変形例2に係る玉貸ユニット20]
次に、第1実施形態の変形例2に係る玉貸ユニット20について説明する。この変形例2に係る玉貸ユニット20も、以上に説明した第1実施形態に係る玉貸ユニット20と比較して、玉貸処理の態様のみが異なり、その他の構成,作用,及び効果は同様である。つまり第1実施形態に係る玉貸ユニット20では、図10に示すように、貸与処理手段として機能する制御部21が、単位貸与処理である玉貸処理を行うときに、第1貸与処理に引き続いて第2貸与処理を行う例について説明したが、この変形例2に係る玉貸ユニット20では、図31に示すように、前記貸与処理手段として機能する制御部21が、単位貸与処理である玉貸処理を行うときに、第1貸与処理を行っている途中に第2貸与処理を行う。
具体的には、貸与処理手段として機能する制御部21は、図8のS128,図17のS515,及び図18のS527で玉貸処理を行うときに、図31に示すように、前記S10の処理を行った後に、まず払出ユニット30の玉払出装置31に対して、該S10で決定された貸与玉数の払出を指令することにより、第2貸与処理を行うと共に(S21)、該第2貸与処理の完了を待つことなく、パチンコ機10に対して、単位貸与玉数(25個)の貸与を要求する玉貸要求信号を送信して(S11)、前記S12〜S18の処理を行うことにより、第1貸与処理を行う。これにより、第1貸与処理(即ちパチンコ機10からの払出)を行っている途中に、第2貸与処理(即ち玉払出装置31からの払出)が行われる。そして、これらの処理が完了すると、前記払出玉数カウンタの値が前記S10で決定された貸与玉数に達しているか否かを判定する(S23)。
ここで前記図10に示す玉貸処理では、タイマTが所定時間を計時してタイムアウトするまでに、払出玉数カウンタの値が貸与玉数に達したか否かを判定するのに対し(S23,S24)、この図31に示す玉貸処理では、タイマTによる計時をすることなく、払出玉数カウンタの値が貸与玉数に達したか否かを判定するが(S23)、これは、第1貸与処理を行っている途中に第2貸与処理を行う本例では、前記第1貸与処理によるパチンコ玉の払出が完了したとき(S16でYES)において、第2貸与処理が正常に行われていれば、該第2貸与処理によるパチンコ玉の払出が完了しているからである。
このS23で払出玉数カウンタの値が貸与玉数に達している(YES)と判定された場合には、払出玉数カウンタの値をリセットして(S26)、第1貸与処理及び第2貸与処理を完了し、前記S31以下の処理に進む。一方、S23で払出玉数カウンタの値が貸与玉数に達していない(NO)と判定された場合には、前記S10で決定された貸与玉数から払出玉数カウンタの値を減じた未払い玉数を未払い玉数表示器25bに表示して(S27)、S26に進む。
この変形例2に係るカードユニット(玉貸ユニット20及び払出ユニット30)によれば、玉貸ユニット20が行う単位貸与処理である玉貸処理において、単位貸与価値(100円の整数倍)に相当するパチンコ玉のうち、単位貸与玉数(25個)に対応する部分(25個の整数倍)をパチンコ機10から払い出す第1貸与処理と、端数玉数を併設された払出ユニット30の玉払出装置31から払い出す第2貸与処理とが行われることにより、管理残額をすべて使い切ることなく途中で遊技をやめた場合であっても、残存する管理残額に100円未満の端数額が生じることが無い。従って、パチンコ玉の貸与に使用された価値に対して消費税額を徴収する場合であっても、前記単位貸与価値を消費税額込み(いわゆる内税)としておけば、管理残額をすべて使い切ることなく途中で遊技をやめた場合であっても、残存する管理残額に100円未満の端数額が生じることが無く、該端数額を精算して遊技者に返却するために、遊技場が大量の小銭を準備して精算装置60に補充する等の手間が無い。また貸与処理ユニットに払出手段を内蔵するスペースが無い場合であっても、端数遊技媒体数の払出が可能となる。
なお変形例2における玉貸処理は、「第1貸与処理を行っている途中に第2貸与処理を行う」ものであれば、図31に示す態様には限定されない。例えば前記S11のパチンコ機10に対する玉貸要求信号の送信を行ってから、前記S21の玉払出装置31に対する払出の指令を行うものであっても良い。また第1貸与処理において貸与度数内の所定度数(例えば1度数)の玉貸が終了した後に、第2貸与処理を行い、該第2貸与処理の完了を待つことなく、残余の度数の第1貸与処理を行うものであっても良い。さらに第1貸与処理において貸与度数内の所定度数の玉貸が終了した後に、第2貸与処理を行い、該第2貸与処理の完了を待って、残余の度数の第1貸与処理を行うものであっても良い。
[2.第2実施形態に係る玉貸ユニット20を含む遊技用システム1]
次に、第2実施形態に係る玉貸ユニット20を含む遊技用システム1について説明する。この第2実施形態に係る遊技用システム1は、第1実施形態と比較して、図1に示すように、玉貸ユニット20と通信可能な会員管理装置80を遊技場内に備えている点が異なる。ここで会員管理装置80は、貯玉DBを記憶している。この貯玉DBでは、各会員カード4のカードIDに対応付けて、前記有価価値である貯玉数を管理している。この貯玉数は、会員カード4を所有する会員遊技者が遊技の結果として獲得したパチンコ玉を貯蓄した数である。
また第2実施形態に係る玉貸ユニット20は、第1実施形態と比較して、図32(a)に示すように、その前面に貯玉数表示器27と貯玉再プレイボタン28とを備えている点と、図33に示すように、制御部21が貯玉再プレイ処理を行う点が異なる。
ここで貯玉数表示器27は、会員管理装置80から取得して制御部21のRAMに記憶されている貯玉数を表示するための表示器であって、ここでは5桁の7セグメント表示器である。また貯玉再プレイボタン28は、貯玉再プレイ操作を受け付けるためのボタンである。これら貯玉数表示器27及び貯玉再プレイボタン28は、図32(b)に示すように、制御部21に接続されている。
次に図33を参照して、制御部21が行う貯玉再プレイ処理について説明する。この貯玉再プレイ処理は、会員管理装置80で管理されている前記有価価値である貯玉数のうち、前記単位貸与価値(ここでは125個の貯玉数=使用玉数)に相当するパチンコ玉を貸与するための前記単位貸与処理として、使用玉数分の玉貸処理を行う処理である。ここで制御部21のEEPROMは、遊技場の営業開始前に会員管理装置80から送信されてくる、該会員管理装置80で予め設定された使用玉数及び手数料玉数を受信して、記憶する。ここで単位貸与価値である使用玉数は、例えば貯玉数125個であり、また該使用玉数分の玉貸処理を行うための手数料玉数は、例えば貯玉数25個である。
玉貸ユニット20は、記録媒体受付を待機している状態で、会員カード4を受け付けると(S1001)、該受け付けた会員カード4の記録情報を読み取り、前記図11のS202の処理を行うと共に、該読み取ったカードIDを含む貯玉数取得要求を会員管理装置80に対して送信する(S1002)。この貯玉数取得要求を受信した会員管理装置80は、該貯玉数取得要求に含まれるカードIDに対応付けて貯玉DBで記憶している貯玉数を含む貯玉数通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S1003)。この貯玉数通知を受信した玉貸ユニット20は、該貯玉数通知に含まれる貯玉数を制御部21のRAMで記憶すると共に(S1004)、該記憶している貯玉数を貯玉数表示器27に表示して(S1005)、貯玉再プレイ操作を待機する状態となる(S1006)。
次に玉貸ユニット20は、貯玉再プレイ操作を待機している状態で、貯玉再プレイボタン28が押下されて貯玉再プレイ操作)を受け付けると(S1011)、前記図8のS122aと同様に、制御部21のRAMで未接続フラグを記憶しているか否か、即ち前記接続確認手段によりパチンコ機10又は払出ユニット30の少なくとも一方との接続が確認されていないと判定されているか否かを判定する(S1012a)。
このS1012aで未接続フラグを記憶している(YES)、即ちパチンコ機10又は払出ユニット30の少なくとも一方との接続が確認されていないと判定された場合には、使用玉数分の玉貸処理(S1017)である第1貸与処理及び第2貸与処理(図10)のいずれも行わずに、貯玉再プレイ操作を無効とする。
一方、S1012aで未接続フラグを記憶していない(NO)、即ちパチンコ機10及び払出ユニット30との接続が確認されていると判定された場合には、前記図8のS122bと同様に、制御部21のRAMで玉貸不可フラグを記憶しているか否か、即ち前記払出判定手段によりパチンコ機10又は玉払出装置31の少なくとも一方がパチンコ玉を払い出せる状態でないと判定されているか否かを判定する(S1012b)。
このS1012bで玉貸不可フラグを記憶している(YES)、即ちパチンコ機10又は玉払出装置31の少なくとも一方がパチンコ玉を払い出せる状態でないと判定された場合には、使用玉数分の玉貸処理(S1017)である第1貸与処理及び第2貸与処理(図10)のいずれも行わずに、貯玉再プレイ操作を無効とする。
一方、S1012bで玉貸不可フラグを記憶していない(NO)、即ちパチンコ機10及び玉払出装置31の両方がパチンコ玉を払い出せる状態であると判定された場合には、制御部21のRAMで記憶している貯玉数が制御部21のEEPROMで記憶している使用玉数+手数料玉数(ここでは150個)以上であるか否かを判定する(S1013)。このS1013で貯玉数が使用玉数+手数料玉数未満である(NO)と判定された場合には、貯玉再プレイ操作を無効とする。
一方、S1013で貯玉数が使用玉数+手数料玉数以上である(YES)と判定された場合には、前記カードIDを含む貯玉数減算要求を会員管理装置80に対して送信する(S1014)。即ち前記減算処理手段として機能する制御部21は、使用玉数分の玉貸処理である第1貸与処理及び第2貸与処理の完了に拘わらず、会員管理装置80で管理している貯玉数から使用玉数+手数料玉数を減算するための減算処理として、貯玉数減算要求を会員管理装置80に対して送信する。
この貯玉数減算要求を送信した玉貸ユニット20は、使用玉数+手数料玉数をRAMで記憶している貯玉数から減算し(S1015)、使用玉数25玉毎(即ち使用額100円毎)に1パルスの売上パルス(ここでは5パルスの売上パルス)を台端末装置(図示外)に対して出力して(S1016)、使用玉数分の玉貸処理を行う(S1017)。なおS1016の売上パルスが入力された台端末装置は、当該玉貸ユニット20の装置IDを付加した売上情報を、売上管理装置40に対して送信する。
このS1017における使用玉数分の玉貸処理は、前記図10に示す玉貸処理と同様であり、前記S10の処理を行った後に、前記S11〜S18の第1貸与処理を行い、該第1貸与処理が完了すると、引き続いて、前記S21〜S27の第2貸与処理を行い、該第2貸与処理が完了すると、前記S31以下の処理に進む。ただしS10では、EEPROMで記憶している貸与度数・玉数DBの内容(図6(d))に基づいて、使用玉数に対応する、パチンコ機10に対して払出を指令する貸与度数(*1欄)と、玉払出装置31に対して払出を指令する貸与玉数(*2欄)とを決定する。具体的には、ここでの使用玉数は125個であり、該使用玉数に対応する使用額は500円であるので、パチンコ機10に対して払出を指令する貸与度数として4度数を決定し、玉払出装置31に対して払出を指令する貸与玉数として20個を決定する。従って、1回の貯玉再プレイ処理では、使用玉数+手数料玉数=150個の貯玉数が使用されて、パチンコ機10から100個のパチンコ玉が払い出されると共に、玉払出装置31から20個のパチンコ玉が払い出される。
なおS1017における使用玉数分の玉貸処理は、図10に示すような、第1貸与処理に引き続いて第2貸与処理を行うものには限られず、前記図30に示すような、第2貸与処理に引き続いて第1貸与処理を行うものであっても良く、また前記図31に示すように、第1貸与処理を行っている途中に第2貸与処理を行うものであっても良い。
前記S1014の貯玉数減算要求を受信した会員管理装置80は、使用玉数+手数料玉数を該受信した貯玉数減算要求に含まれるカードIDに対応付けて記憶している貯玉数から減算して(S1018)、貯玉数の減算が完了した旨を示す貯玉数減算完了通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S1019)。この貯玉数減算完了通知を受信した玉貸ユニット20は、制御部21のRAMで記憶している貯玉数(即ちS1015における減算後の貯玉数)を貯玉数表示器27に表示して(S1005)、貯玉再プレイ操作を待機する状態となる(S1006)。
[3.第3実施形態に係る玉貸ユニット20を含む遊技用システム1]
次に、第3実施形態に係る玉貸ユニット20を含む遊技用システム1について説明する。この第3実施形態に係る遊技用システム1は、第1実施形態と比較して、図34(a)に示すように、携帯電話6が使用される点が異なる。この携帯電話6は電子マネー媒体の一例であって、該携帯電話6を個々に識別可能な携帯電話IDと、前記有価価値である電子マネー額とを記憶しているICチップを備えている。
また第3実施形態に係る遊技用システム1は、第1実施形態と比較して、図1に示すように、玉貸ユニット20と残額管理装置50及びインターネットを介して通信可能な電子マネー管理サーバ90を遊技場外(ここでは前記カード会社)に備えている点が異なる。ここで電子マネー管理サーバ90は、電子マネーDBを記憶している。この電子マネーDBでは、各携帯電話6の携帯電話IDに対応付けて、前記電子マネー額を管理している。
また第3実施形態に係る玉貸ユニット20は、第1実施形態と比較して、図34(a)に示すように、その前面に携帯電話近接部29aを備えている点,及びその内部に携帯電話R/W29を備えている点と、図35に示すように、制御部21が電子マネー玉貸処理を行う点が異なる。
ここで携帯電話R/W29は電子マネー媒体受付手段の一例であって、携帯電話6を受け付けて、該受け付けた携帯電話6のICチップから携帯電話IDと電子マネー額とを読み取ると共に、電子マネー玉貸処理に使用される使用額を含む電子マネー額減算要求を該携帯電話6のICチップに対して送信するものである。
具体的には、携帯電話R/W29は、「ケイタイ TOUCH」と表示されている携帯電話近接部29aを中心とした半球型の空間に向けて、携帯電話6のICチップにアクセスするための電磁波を発信しており、携帯電話6が携帯電話近接部29aに近接される(かざされる)ことにより当該空間に入ってくると、該携帯電話6のICチップから携帯電話IDと電子マネー額とを読み取ると共に、電子マネー玉貸処理に使用される使用額を含む電子マネー額減算要求を該携帯電話6のICチップに対して送信する。この携帯電話R/W29は、図34(b)に示すように、制御部21に接続されている。
次に図35を参照して、制御部21が行う電子マネー玉貸処理について説明する。この電子マネー玉貸処理は、携帯電話6のICチップで記憶されている前記有価価値である電子マネー額のうち、前記単位貸与価値(100円の整数倍=使用額)に相当するパチンコ玉を貸与するための前記単位貸与処理として、使用額分の玉貸処理を行う処理である。ここで制御部21のEEPROMは、基準となる使用額として、1000円を記憶している。また制御部21のEEPROMは、携帯電話6から読み取った携帯電話IDに対応付けて、玉貸処理に使用された該使用額を累積した累積使用額を記憶している。
玉貸ユニット20は、携帯電話受付を待機している状態で、携帯電話R/W29により携帯電話6を受け付けると(S1111)、該携帯電話6のICチップから携帯電話IDと電子マネー額とを読み取って、前記図8のS122aと同様に、制御部21のRAMで未接続フラグを記憶しているか否か、即ち前記接続確認手段によりパチンコ機10又は払出ユニット30の少なくとも一方との接続が確認されていないと判定されているか否かを判定する(S1112a)。
このS1112aで未接続フラグを記憶している(YES)、即ちパチンコ機10又は払出ユニット30の少なくとも一方との接続が確認されていないと判定された場合には、使用額分の玉貸処理(S1121)である第1貸与処理及び第2貸与処理(図10)のいずれも行わずに、携帯電話受付を無効とする。
一方、S1112aで未接続フラグを記憶していない(NO)、即ちパチンコ機10及び払出ユニット30との接続が確認されていると判定された場合には、前記図8のS122bと同様に、制御部21のRAMで玉貸不可フラグを記憶しているか否か、即ち前記払出判定手段によりパチンコ機10又は玉払出装置31の少なくとも一方がパチンコ玉を払い出せる状態でないと判定されているか否かを判定する(S1112b)。
このS1112bで玉貸不可フラグを記憶している(YES)、即ちパチンコ機10又は玉払出装置31の少なくとも一方がパチンコ玉を払い出せる状態でないと判定された場合には、使用額分の玉貸処理(S1121)である第1貸与処理及び第2貸与処理(図10)のいずれも行わずに、携帯電話受付を無効とする。
一方、S1112bで玉貸不可フラグを記憶していない(NO)、即ちパチンコ機10及び玉払出装置31の両方がパチンコ玉を払い出せる状態であると判定された場合には、前記読み取った電子マネー額が前記最小単位価値である100円以上であるか否かを判定する(S1113)。このS1113で電子マネー額が100円未満である(NO)と判定された場合には、携帯電話受付を無効とする。
一方、S1113で電子マネー額が100円以上である(YES)と判定された場合には、該電子マネー額が基準となる使用額である1000円以上であるか否かを判定する(S1114)。このS1114で電子マネー額が1000円以上である(YES)と判定された場合には、該1000円を使用額としてセットして、S1117に進む。一方、S1114で電子マネー額が1000円未満である(NO)と判定された場合には、前記最小単位価値である100円の整数倍であって電子マネー額を超えない最大額(例えば電子マネー額が723円であれば700円)を使用額としてセットして、S1117に進む。
S1117では、S1115又はS1116でセットされた使用額を含む電子マネー額減算要求を携帯電話6のICチップに対して送信する。即ち前記減算処理手段として機能する制御部21は、使用額分の玉貸処理である第1貸与処理及び第2貸与処理の完了に拘わらず、携帯電話6のICチップで記憶している電子マネー額から使用額を減算するための減算処理として、該使用額を含む電子マネー額減算要求を携帯電話6のICチップに対して送信する。
この電子マネー額減算要求を送信した玉貸ユニット20は、携帯電話6から送信されてくる、電子マネー額の減算が完了した旨を示す電子マネー額減算完了通知の受信を待機し(S1118)、該電子マネー額減算完了通知を受信すると(YES)、制御部21のEEPROMで前記読み取った携帯電話IDに対応付けて記憶している累積使用額を前記使用額分加算し(S1119)、使用額100円毎に1パルスの売上パルスを台端末装置(図示外)に対して出力して(S1120)、使用額分の玉貸処理を行い(S1121)、携帯電話6の受付を待機する状態となる(S1122)。なおS1120の売上パルスが入力された台端末装置は、当該玉貸ユニット20の装置IDを付加した売上情報を、売上管理装置40に対して送信する。
このS1121における使用額分の玉貸処理は、前記図10に示す玉貸処理と同様であり、前記S10の処理を行った後に、前記S11〜S18の第1貸与処理を行い、該第1貸与処理が完了すると、引き続いて、前記S21〜S27の第2貸与処理を行い、該第2貸与処理が完了すると、前記S31以下の処理に進む。この使用額分の玉貸処理において、S1115又はS1116でセットされた使用額が1000円ならば、パチンコ機10から225個のパチンコ玉が払い出されると共に、玉払出装置31から15個のパチンコ玉が払い出される。
なおS1121における使用玉数分の玉貸処理は、図10に示すような、第1貸与処理に引き続いて第2貸与処理を行うものには限られず、前記図30に示すような、第2貸与処理に引き続いて第1貸与処理を行うものであっても良く、また前記図31に示すように、第1貸与処理を行っている途中に第2貸与処理を行うものであっても良い。
そして玉貸ユニット20は、所定時間毎(例えば3時間毎)に、制御部21のRAMで記憶している携帯電話IDと累積使用額とを含む電子マネー使用情報を、残額管理装置50及びインターネットを介して電子マネー管理サーバ90に対して送信すると共に、該送信した累積使用額の記憶を消去する。この電子マネー使用情報を受信した電子マネー管理サーバ90は、該電子マネー使用情報に含まれる携帯電話IDに対応付けて電子マネーDBで記憶している電子マネー額から、該電子マネー使用情報に含まれる累積使用額を減算する。
[4.第4実施形態に係る玉貸ユニット20及び払出ユニット30]
次に、第4実施形態に係る玉貸ユニット20及び払出ユニット30について説明する。この第4実施形態に係る玉貸ユニット20は、第1実施形態と比較して、玉貸処理に関する制御部21の機能のみが異なり、その他の構成,作用,及び効果は同様である。また第4実施形態に係る払出ユニット30は、第1実施形態と比較して、その内部に、玉貸ユニット20の制御部21と通信可能であると共に、前記玉払出装置31及び前記払出玉数センサ31bが接続される制御部(図示しないが、説明の便宜上、「制御部32」とする。)を備えている点のみが異なり、その他の構成,作用,及び効果は同様である。
この制御部32は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、払出ユニット30に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
この制御部32のEEPROMは、遊技場の営業開始前にセンタ管理装置70から残額管理装置50を介して玉貸ユニット20に対して送信されてくる、図6(d)に示す貸与度数・玉数DBの内容のうち、少なくとも玉払出装置31に対して払出を指令する各使用額毎の貸与玉数(*2欄)を、該玉貸ユニット20から受信して、記憶するものである。なお、この第4実施形態に係る玉貸ユニット20の制御部21は、該*2欄の貸与玉数を記憶していなくても良い。
また制御部32は払出数計数手段の一例であって、玉払出装置31から払い出されるパチンコ玉を計数するものであり、具体的には、玉払出装置31から払い出されたパチンコ玉が払出玉センサ31bにより計数される毎に、該制御部32に設けられた払出玉数カウンタの値を加算更新する。なお、この第4実施形態に係る玉貸ユニット20の制御部21は、払出数計数手段としては機能しない。
ここで前記図10を参照して、この第4実施形態に係る玉貸ユニット20及び払出ユニット30が行う玉貸処理について説明する。まず玉貸ユニット20において、前記貸与処理手段として機能する制御部21は、前記S10の処理に代えて、EEPROMで記憶している貸与度数・玉数DBの内容(図6(d))に基づいて、前記S123の使用額決定処理で決定された使用額に対応する、パチンコ機10に対して払出を指令する貸与度数(*1欄)を決定する処理を行う(即ち玉払出装置31に対して払出を指令する貸与玉数(*2欄)は決定しない)。そして玉貸ユニット20の制御部21は、まず第1貸与処理を行い、該第1貸与処理が完了すると、引き続いて第2貸与処理を行う。
この第2貸与処理では、前記S21の処理に代えて、払出ユニット30の制御部32に対して、前記S123の使用額決定処理で決定された使用額を含む端数玉数貸与指令を送信する処理を行うことにより、端数玉数を玉払出装置31から払い出して貸与するための指令を払出ユニット30に対して行い、前記S22〜S27の処理を行うことなく、該払出ユニット30から送信されてくる払出完了通知又は未払い玉数表示要求の受信を待機する。
この端数玉数貸与指令を受信した払出ユニット30の制御部32は、EEPROMで記憶している各使用額毎の貸与玉数(図6(d)の*2欄)に基づいて、該受信した端数玉数貸与指令に含まれる使用額に対応する貸与玉数(即ち端数玉数)を決定し、玉払出装置31に対して、該決定された貸与玉数の払出を指令し、前記S22の処理と同様に、制御部32に設けられたタイマTによる計時を開始して、前記S23及び前記S24の処理と同様に、該タイマTが所定時間(玉払出装置31が最大で24個のパチンコ玉を払い出すために十分な時間であり、例えば15秒)を計時してタイムアウトするまでに、前記払出玉数カウンタの値が前記決定された貸与玉数に達したか否かを判定する。
ここで制御部32において、タイマTがタイムアウトするまでに払出玉数カウンタの値が貸与玉数に達した(S23でYES)と判定された場合には、前記S25の処理と同様に、タイマTをリセットすると共に、図示しないが、端数玉数の払出が完了した旨を示す払出完了通知を玉貸ユニット20の制御部21に対して送信して、前記S26の処理と同様に、払出玉数カウンタの値をリセットする。この払出完了通知を受信した玉貸ユニット20は、第2貸与処理を完了して、S31に進む。
一方、制御部32において、タイマTがタイムアウトするまでに払出玉数カウンタの値が貸与玉数に達しなかった(S24でYES)と判定された場合には、前記S27の処理に代えて、前記決定された貸与玉数から払出玉数カウンタの値を減じた未払い玉数を特定可能な未払い玉数表示要求を玉貸ユニット20の制御部21に対して送信して、前記S26の処理と同様に、払出玉数カウンタの値をリセットする。この未払い玉数表示要求を受信した玉貸ユニット20の制御部21は、該受信した未払い玉数表示要求から特定される未払い玉数を未払い玉数表示器25bに表示し、第2貸与処理を完了して、S31に進む。
なお、この第4実施形態において、未払い玉数表示器25bは、玉貸ユニット20ではなく、払出ユニット30に設けられるようにしても良く、この場合には、制御部32において、タイマTがタイムアウトするまでに払出玉数カウンタの値が貸与玉数に達しなかった(S24でYES)と判定された場合には、前記S27の処理に代えて、前記決定された貸与玉数から払出玉数カウンタの値を減じた未払い玉数を未払い玉数表示器25bに表示する。
以上に説明した第4実施形態は、第1実施形態,第2実施形態,及び第3実施形態のいずれにも適用可能である。
[5.変形例]
最後に、本発明の変形例について説明する。
上記の実施形態では、オフライン状態の玉貸ユニット20で、記憶残額を使用した玉貸処理が行われた後に、返却操作が行われるか、又はオンライン状態に復帰すると、該玉貸処理に使用された記憶残額であるオフライン消費額と、残額管理装置50から各玉貸ユニット20に送信されて記憶されているオフライン時基準金額とに基づいて、オフライン消費情報が算出されて、該算出されたオフライン消費情報が記録媒体に記録され、該記録媒体がオンライン状態の玉貸ユニット20で受け付けられるか、又はオフライン状態の玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰すると、該記録媒体に記録されている記録媒体IDとオフライン消費情報とが残額管理装置50に対して送信され、該残額管理装置50において、受信した記録媒体IDに対応付けて残額管理DBで記憶されている装置IDが特定され、該装置IDに対応付けて設定値DBで記憶されているオフライン時基準金額が特定され、該オフライン時基準金額と前記受信したオフライン消費情報とに基づいてオフライン消費額が特定されて、該オフライン消費額が前記受信した記録媒体IDに対応付けて残額管理DBで管理されている管理残額から減算されて、管理残額が補正されるようにした。
ここで図36〜図39を参照して、オフライン状態の玉貸ユニット20で記憶残額を使用した玉貸処理が行われたときに、オフライン消費額を管理残額から減算して管理残額を補正するための手法を説明する。なお、以下においては、玉貸処理や記録媒体挿入時処理における記録通番や管理通番の更新処理や通番判定に関する処理等は省略し、オフライン消費額を管理残額から減算いて管理残額を補正するための構成のみを詳細に説明する。また、上記の実施形態では、残額管理装置50が、挿入通知,供給通知,オンライン復帰通知,及び精算要求ではなく、残額受信通知やオフライン情報消去通知を受信したことに基づいて、オフライン消費額を管理残額から減算する処理が行われるが、以下においては、説明を簡単にするために、残額管理装置50が挿入通知を受信したことに基づいて、オフライン消費額を管理残額から減算する処理が行われる場合を例に採って説明する。なお、図37〜図39に示す変形例において、通番更新処理や通番判定処理等の実施形態で行っていた処理を併せて行っても良いし、挿入通知ではなく残額受信通知やオフライン情報消去通知の受信に基づいてオフライン消費額を管理残額から減算する処理を行うようにしても良いことはもちろんである。
まず図36を参照して、上記の実施形態で採用した手法を説明する。この図36は、オフライン状態の玉貸ユニット20で玉貸処理に使用されたオフライン消費額を残額管理装置50で特定するための第1の方法を示す図である。
まず残額管理装置50では、図6(a)に示す設定値DBで、各玉貸ユニット20の装置IDと対応付けて、オフライン時基準金額が記憶されている。このオフライン時基準金額は、決まった時刻(例えば遊技場の営業開始前)に、各玉貸ユニット20に対して送信される。例えば装置IDが「U0001」の玉貸ユニット20に対しては、オフライン時基準金額「15000」円が送信される。ここで送信されたオフライン時基準金額は、制御部21のRAMで記憶される。
そして図11で説明したように、玉貸ユニット20において、記録媒体ID「V0004」のビジタコイン5が受け付けられると(S201)、該ビジタコイン5に記録されている記録媒体ID「V0004」や当該玉貸ユニット20の装置ID「U0001」等を含む挿入通知が、残額管理装置50に対して送信される(S202)。図12で説明したように、該残額管理装置50においては、受信した挿入通知に含まれる装置ID「U0001」が図6(a)に示す残額管理DBで記憶され(S220)、受信した挿入通知に含まれる記録媒体ID「V0004」に対応付けて残額管理DBで記憶されている管理残額「2500」円を含む残額通知が、玉貸ユニット20に対して送信される(S221)。該玉貸ユニット20においては、受信した残額通知に含まれる管理残額「2500」円が記憶残額として記録媒体ID「V0004」と対応付けて記憶される(S222)。
また図8で説明したように、玉貸ユニット20において、玉貸操作が受け付けられると(S121)、使用額が記憶残額から減算されて(S126)、使用額分の玉貸処理が行われ(S127)、残額管理装置50において、使用額が管理残額から減算される(S129)。ここでは玉貸設定金額が1000円であるので、玉貸処理が行われることによって、該1000円が使用額として、記憶残額及び管理残額である2500円から減算されて、記憶残額及び管理残額が1500円となる。
この時点で、玉貸ユニット20と残額管理装置50とのオフライン状態が発生することとする。図18で説明したように、オフライン状態の玉貸ユニット20において、玉貸操作が受け付けられると(S521)、玉貸設定金額である1000円が使用額として、記憶残額である1500円から減算されて(S524)、該記憶残額が500円になると共に、記録媒体ID「V0004」に対応するオフライン消費額が使用額である1000円分加算されて(S525)、使用額分の玉貸処理が行われる(S527)。なおオフライン状態であるので、残額管理装置50で記憶されている管理残額は減算されず、1500円のままとなる。また図17で説明したように、オフライン状態の玉貸ユニット20において、貨幣(1000円)が受け付けられると(S510)、受付貨幣額分の玉貸処理が行われるが(S515)、記憶残額及びオフライン消費額は変更されない。
そして図19で説明したように、オフライン状態の玉貸ユニット20において、返却操作が受け付けられると(S541)、図20で説明したように、記憶しているオフライン時基準金額「15000」円−記憶しているオフライン消費額「1000」円の式でオフライン消費情報「14000」が算出され(S567)、該オフライン消費情報「14000」が、投入コイン保持部120で保持されている記録媒体ID「V0004」のビジタコイン5に記録されて(S568)、該ビジタコイン5が排出される(S570)。
次に図11で説明したように、残額管理装置50とオンライン状態の玉貸ユニット20において、記録媒体ID「V0004」のビジタコイン5が受け付けられると(S201)、該ビジタコイン5に記録されている記録媒体ID「V0004」とオフライン消費情報「14000」とを含む挿入通知が、残額管理装置50に対して送信される(S202)。残額管理装置50においては、受信した挿入通知に含まれる記録媒体ID「V0004」に対応付けて図6(a)に示す残額管理DBで記憶されている装置ID「U0001」が特定され(S211)、該装置ID「U0001」に対応付けて図6(a)に示す設定値DBで記憶されているオフライン時基準金額「15000」円が特定され(S212)、該特定されたオフライン時基準金額「15000」円−前記受信したオフライン消費情報「14000」の式でオフライン消費額「1000」円が算出されて(S213)、該オフライン消費額が記憶される(S214)。そして図12で説明したように、記憶されたオフライン消費額「1000」円が管理残額「1500」円から減算されて管理残額が「500」円とされて、記憶されたオフライン消費額「1000」円が消去される(S247)。
この図36に示す例では、オフライン消費情報として、オフライン時基準金額からオフライン消費額を減算した値を用いたが、オフライン消費額自体をオフライン消費情報としても良く、この場合には、残額管理装置50は、受信した挿入通知(供給通知,オンライン復帰通知,精算要求)に含まれるオフライン消費情報をオフライン消費額として特定し、該オフライン消費額を管理残額から減算補正する。
次に図37を参照して、上記の実施形態とは別の手法を説明する。この図37は、オフライン状態の玉貸ユニット20で玉貸処理に使用されたオフライン消費額を残額管理装置50で特定するための第2の方法を示す図である。この第2の方法は、オフライン状態の玉貸ユニット20において、記憶残額を使用した玉貸処理が行われた回数であるオフライン消費回数と、残額管理装置50から各玉貸ユニット20に送信されて記憶されているオフライン時基準回数とに基づいて、オフライン消費情報が算出されて、該算出されたオフライン消費情報が記録媒体に記録され、該記録媒体がオンライン状態の玉貸ユニット20で受け付けられると、該記録媒体に記録されている記録媒体IDとオフライン消費情報とが残額管理装置50に対して送信され、該残額管理装置50において、受信した記録媒体IDに対応付けて残額管理DBで記憶されている装置IDが特定され、該装置IDに対応付けて設定値DBで記憶されているオフライン時基準回数と玉貸設定金額が特定され、該オフライン時基準回数と玉貸設定金額と前記受信したオフライン消費情報とに基づいてオフライン消費額が特定されて、該オフライン消費額が前記受信した記録媒体IDに対応付けて残額管理DBで管理されている管理残額から減算されて、管理残額が補正される方法である。
なお、この第2の方法の場合には、オフライン状態において、玉貸設定金額分の玉貸処理を行い、記憶残額が玉貸設定金額未満である場合には、玉貸処理は行わないこととする。この第2の方法が前記図36に示す第1の方法と比較して主に異なる点は、オフライン時基準金額に替えて、オフライン時基準回数を用い、オフライン消費額に替えて、オフライン消費回数を用いることである。
まず残額管理装置50では、図6(a)に示す設定値DBで、各玉貸ユニット20の装置IDと対応付けて、前記オフライン時基準金額に替えて、オフライン時基準回数が記憶されている。このオフライン時基準回数は、決まった時刻(例えば遊技場の営業開始前)に、各玉貸ユニット20に対して送信される。例えば装置IDが「U0001」の玉貸ユニット20に対しては、オフライン時基準回数「30」回が送信される。ここで送信されたオフライン時基準回数は、制御部21のRAMで記憶される。
そして図11で説明したように、玉貸ユニット20において、記録媒体ID「V0004」のビジタコイン5が受け付けられると(S201)、該ビジタコイン5に記録されている記録媒体ID「V0004」や当該玉貸ユニット20の装置ID「U0001」等を含む挿入通知が、残額管理装置50に対して送信される(S202)。図12で説明したように、該残額管理装置50においては、受信した挿入通知に含まれる装置ID「U0001」が図6(a)に示す残額管理DBで記憶され(S220)、受信した挿入通知に含まれる記録媒体ID「V0004」に対応付けて残額管理DBで記憶されている管理残額「10000」円を含む残額通知が、玉貸ユニット20に対して送信される(S221)。該玉貸ユニット20においては、受信した残額通知に含まれる管理残額「10000」円が記憶残額として記録媒体ID「V0004」と対応付けて記憶される(S222)。
また図8で説明したように、玉貸ユニット20において、玉貸操作が受け付けられると(S121)、使用額が記憶残額から減算されて(S126)、使用額分の玉貸処理が行われ(S127)、残額管理装置50において、使用額が管理残額から減算される(S129)。ここでは玉貸設定金額が1000円であるので、玉貸処理が行われることによって、該1000円が使用額として、記憶残額及び管理残額である10000円から減算されて、記憶残額及び管理残額が9000円となる。ここでは玉貸処理がもう一度行われて、記憶残額及び管理残額が8000円となる。
この時点で、玉貸ユニット20と残額管理装置50とのオフライン状態が発生することとする。図18で説明したように、オフライン状態の玉貸ユニット20において、玉貸操作が受け付けられると(S521)、玉貸設定金額である1000円が使用額として、記憶残額である8000円から減算されて(S524)、該記憶残額が7000円になると共に、前記S525に替えて、記録媒体ID「V0004」に対応するオフライン消費回数が1回分加算されて、使用額(ここでは玉貸設定金額)分の玉貸処理が行われる(S527)。なおオフライン状態であるので、残額管理装置50で記憶されている管理残額は減算されず、8000円のままとなる。ここでは玉貸処理がもう一度行われて、記憶残額が6000円となり、オフライン消費回数が2回となる。
そして図19で説明したように、オフライン状態の玉貸ユニット20において、返却操作が受け付けられると(S541)、図20で説明したように、前記S567に替えて、記憶しているオフライン時基準回数「30」回−記憶しているオフライン消費回数「2」回の式でオフライン消費情報「28」が算出され、該オフライン消費情報「28」が、投入コイン保持部120で保持されている記録媒体ID「V0004」のビジタコイン5に記録されて(S568)、該ビジタコイン5が排出される(S570)。
次に図11で説明したように、残額管理装置50とオンライン状態の玉貸ユニット20において、記録媒体ID「V0004」のビジタコイン5が受け付けられると(S201)、該ビジタコイン5に記録されている記録媒体ID「V0004」とオフライン消費情報「28」とを含む挿入通知が、残額管理装置50に対して送信される(S202)。残額管理装置50においては、受信した挿入通知に含まれる記録媒体ID「V0004」に対応付けて図6(a)に示す残額管理DBで記憶されている装置ID「U0001」が特定され(S211)、前記S212に替えて、該装置ID「U0001」に対応付けて図6(a)に示す設定値DBで記憶されているオフライン時基準回数「30」回と玉貸設定金額「1000」円が特定され、前記S213に替えて、(該特定されたオフライン時基準回数「30」回−前記受信したオフライン消費情報「28」)×該特定された玉貸設定金額「1000」円の式でオフライン消費額「2000」円が算出されて、該オフライン消費額が記憶される(S214)。そして図12で説明したように、記憶されたオフライン消費額「2000」円が管理残額「8000」円から減算されて管理残額が「6000」円とされて、記憶されたオフライン消費額「2000」円が消去される(S247)。
この図37に示す例では、オフライン消費情報として、オフライン時基準回数からオフライン消費回数を減算した値を用いたが、オフライン消費回数自体をオフライン消費情報としても良く、この場合には、残額管理装置50は、受信した挿入通知(供給通知,オンライン復帰通知,精算要求)に含まれるオフライン消費情報に玉貸設定金額を乗算することでオフライン消費額を特定し、該オフライン消費額を管理残額から減算補正する。
次に図38を参照して、上記の実施形態とは別の手法を説明する。この図38は、オフライン状態の玉貸ユニット20で玉貸処理に使用されたオフライン消費額を残額管理装置50で特定するための第3の方法を示す図である。この第3の方法は、オフライン状態の玉貸ユニット20において、記憶残額を使用した玉貸処理に使用されたオフライン消費額と、残額管理装置50から各玉貸ユニット20に送信されて記憶されている、オフラインが発生した時間帯毎に異なる(各時刻に応じて異なる)オフライン時基準金額とに基づいて、オフライン消費情報が算出されて、該算出されたオフライン消費情報が記録媒体に記録され、該記録媒体がオンライン状態の玉貸ユニット20で受け付けられると、該記録媒体に記録されている記録媒体IDとオフライン消費情報とが残額管理装置50に対して送信され、該残額管理装置50において、受信した記録媒体IDに対応付けて残額管理DBで記憶されている装置IDが特定され、該装置IDの玉貸ユニット20についてオフラインが発生した時刻が特定され、該オフライン発生時刻が属する時間帯に対応付けて設定値DBで記憶されているオフライン時基準金額が特定され、該オフライン時基準金額と前記受信したオフライン消費情報とに基づいてオフライン消費額が特定されて、該オフライン消費額が前記受信した記録媒体IDに対応付けて残額管理DBで管理されている管理残額から減算されて、管理残額が補正される方法である。
この第3の方法が前記図36に示す第1の方法と比較して主に異なる点は、装置IDに対応するオフライン時基準金額に替えて、オフラインが発生する時間帯に対応するオフライン時基準金額を用いることである。
まず残額管理装置50では、図6(a)に示す設定値DBで、オフラインが発生する時間帯と対応付けて、オフライン時基準金額が記憶されている。この各時間帯毎のオフライン時基準金額は、決まった時刻(例えば遊技場の営業開始前)に、各玉貸ユニット20に対して送信される。ここで送信された各時間帯毎のオフライン時基準金額は、制御部21のRAMで記憶される。
この玉貸ユニット20において、ビジタコイン5を受け付けた場合,及び玉貸操作を受け付けた場合の処理は、前記図36と同様である。ここで玉貸ユニット20と残額管理装置50とのオフライン状態が発生すると、残額管理装置50において、該玉貸ユニット20の装置ID「U0001」と対応付けて、オフラインが発生した時刻「11:22」が記憶される。このオフライン状態の玉貸ユニット20において、玉貸操作を受け付けた場合,及び貨幣を受け付けた場合の処理は、前記図36と同様である。
そして図19で説明したように、オフライン状態の玉貸ユニット20において、返却操作が受け付けられると(S541)、前記記憶しているオフライン時基準金額のうちの、前記オフラインが発生した時刻「11:22」が属する時間帯に対応するオフライン時基準金額「16500」円が特定され、図20で説明したように、該特定されたオフライン時基準金額「16500」円−記憶しているオフライン消費額「1000」円の式でオフライン消費情報「15500」が算出され(S567)、該オフライン消費情報「15500」が、投入コイン保持部120で保持されている記録媒体ID「V0004」のビジタコイン5に記録されて(S568)、該ビジタコイン5が排出される(S570)。
次に図11で説明したように、残額管理装置50とオンライン状態の玉貸ユニット20において、記録媒体ID「V0004」のビジタコイン5が受け付けられると(S201)、該ビジタコイン5に記録されている記録媒体ID「V0004」とオフライン消費情報「15500」とを含む挿入通知が、残額管理装置50に対して送信される(S202)。残額管理装置50においては、受信した挿入通知に含まれる記録媒体ID「V0004」に対応付けて図6(a)に示す残額管理DBで記憶されている装置ID「U0001」が特定され(S211)、該装置IDに対応付けて記憶されているオフライン発生時刻「11:22」が特定され、前記オフライン発生時刻「11:22」が属する時間帯に対応付けて図6(a)に示す設定値DBで記憶されているオフライン時基準金額「16500」円が特定され(S212)、該特定されたオフライン時基準金額「16500」円−前記受信したオフライン消費情報「15500」の式でオフライン消費額「1000」円が算出されて(S213)、該オフライン消費額が記憶される(S214)。そして図12で説明したように、記憶されたオフライン消費額「1000」円が管理残額「1500」円から減算されて管理残額が「500」円とされて、記憶されたオフライン消費額「1000」円が消去される(S247)。
つまり、前述した「第1実施形態に係る発明により得られる主な効果」の(1−3)において、残額管理装置50及び玉貸ユニット20は、各時刻に応じて異なるオフライン時基準金額を記憶し、管理している管理残額に対応する記録媒体IDに対応付けて、該記録媒体IDの記録媒体が受け付けられている玉貸ユニット20の装置IDを記憶する。玉貸ユニット20は、オフライン状態であると検知された時刻に応じたオフライン時基準金額に基づいたオフライン消費情報を記録媒体に記録する。
残額管理装置50は、玉貸ユニット20とのオフライン状態を検知し、オフライン状態であることが検知された時刻とオフライン状態の玉貸ユニット20の装置IDとを対応付けて記憶し、玉貸ユニット20から受信した記録媒体IDに対応して記憶されている装置IDと対応付けて記憶された時刻を特定し、該特定した時刻に応じたオフライン時基準金額に基づいてオフライン消費額を特定する。
これにより、オフライン消費額を直接、記録媒体に記録するのではなくて,オフライン時基準金額を用いて算出したオフライン消費情報が記録媒体に記録されるので、オフライン時基準金額を用いて算出したオフライン消費情報を零に書き替えたとしても、オフライン消費額を零とすることができない。また、オフライン時基準金額は、オフライン状態が検知された時刻に応じて異なるので、容易に知ることができない。その結果、オフライン状態において記憶残額を使用しているにも拘わらず、オフライン消費額が零となるようにオフライン消費情報を書き替えるような不正をさらに行い難くすることができる。なお、オフライン消費額及びオフライン時基準金額に替えて、オフライン消費回数及びオフライン時基準回数を用いるようにしても良い。
次に図39を参照して、上記の実施形態とは別の手法を説明する。この図39は、オフライン状態の玉貸ユニット20で玉貸処理に使用されたオフライン消費額を残額管理装置50で特定するための第4の方法を示す図である。この第4の方法は、オフライン状態の玉貸ユニット20において、記憶残額を使用した玉貸処理に使用されたオフライン消費額と、残額管理装置50から各玉貸ユニット20に送信されて記憶されている、オフラインが発生した時間帯毎に異なる(各時刻に応じて異なる)オフライン時基準金額とに基づいて、オフライン消費情報が算出されて、該算出されたオフライン消費情報とオフライン発生時刻とが記録媒体に記録され、該記録媒体がオンライン状態の玉貸ユニット20で受け付けられると、該記録媒体に記録されている記録媒体IDとオフライン消費情報とオフライン発生時刻が残額管理装置50に対して送信され、該残額管理装置50において、受信したオフライン発生時刻が属する時間帯に対応付けて設定値DBで記憶されているオフライン時基準金額が特定され、該オフライン時基準金額と前記受信したオフライン消費情報とに基づいてオフライン消費額が特定されて、該オフライン消費額が前記受信した記録媒体IDに対応付けて残額管理DBで管理されている管理残額から減算されて、管理残額が補正される方法である。
この第4の方法が前記図38に示す第3の方法と比較して主に異なる点は、残額管理装置50において、装置IDに対応付けてオフライン発生時刻を記憶することなく、玉貸ユニット20において、オフライン発生時刻を記録媒体に記録することである。
この残額管理装置50及び玉貸ユニット20において、オフライン時基準金額の記憶方法は、前記図38と同様である。また玉貸ユニット20において、ビジタコイン5を受け付けた場合,及び玉貸操作を受け付けた場合の処理は、前記図36と同様である。ここで玉貸ユニット20と残額管理装置50とのオフライン状態が発生すると、玉貸ユニット20において、オフラインが発生した時刻「11:22」が記憶される。このオフライン状態の玉貸ユニット20において、玉貸操作を受け付けた場合,及び貨幣を受け付けた場合の処理は、前記図36と同様である。
そして図19で説明したように、オフライン状態の玉貸ユニット20において、返却操作が受け付けられると(S541)、前記記憶しているオフライン時基準金額のうちの、前記オフラインが発生した時刻「11:22」が属する時間帯に対応するオフライン時基準金額「16500」円が特定され、図20で説明したように、該特定されたオフライン時基準金額「16500」円−記憶しているオフライン消費額「1000」円の式でオフライン消費情報「15500」が算出され(S567)、該オフライン消費情報「15500」と、前記オフライン発生時刻「11:22」とが、投入コイン保持部120で保持されている記録媒体ID「V0004」のビジタコイン5に記録されて(S568)、該ビジタコイン5が排出される(S570)。
次に図11で説明したように、残額管理装置50とオンライン状態の玉貸ユニット20において、記録媒体ID「V0004」のビジタコイン5が受け付けられると(S201)、該ビジタコイン5に記録されている記録媒体ID「V0004」とオフライン消費情報「15500」とオフライン発生時刻「11:22」とを含む挿入通知が、残額管理装置50に対して送信される(S202)。残額管理装置50においては、受信した挿入通知に含まれるオフライン発生時刻「11:22」が属する時間帯に対応付けて図6(a)に示す設定値DBで記憶されているオフライン時基準金額「16500」円が特定され(S212)、該特定されたオフライン時基準金額「16500」円−前記受信したオフライン消費情報「15500」の式でオフライン消費額「1000」円が算出されて(S213)、該オフライン消費額が記憶される(S214)。そして図12で説明したように、記憶されたオフライン消費額「1000」円が管理残額「1500」円から減算されて管理残額が「500」円とされて、記憶されたオフライン消費額「1000」円が消去される(S247)。
なお、記録媒体に記録する時間を示す情報は、オフライン状態が発生した時刻やその時刻を示す情報に限定されず、オフライン状態が発生した時間帯であっても良いし、その時間帯を示す番号であっても良い。また、オフライン状態が発生した時刻に限定されず、オフライン状態が発生した時刻から記録媒体が排出されるまでの任意の時刻であっても良い。例えば、記録媒体の排出時刻を記録媒体に記録するようにしても良い。
つまり、前述した「実施の形態により得られる主な効果」の(1−3)において、次のようにしても良い。残額管理装置50及び玉貸ユニット20は、各時刻に応じて異なるオフライン時基準金額を記憶する。玉貸ユニット20は、時刻を特定可能な時刻特定情報と、当該時刻に応じたオフライン時基準金額に基づいたオフライン消費情報とを記録媒体に記録する。
玉貸ユニット20は、受け付けた記録媒体に記録された時刻特定情報を残額管理装置50にさらに送信する。残額管理装置50は、受信した時刻特定情報から特定される時刻に応じたオフライン時基準金額に基づいてオフライン消費額を特定する。
これにより、オフライン消費額を直接、記録媒体に記録するのではなくて,オフライン時基準金額を用いて算出したオフライン消費情報が記録媒体に記録されるので、オフライン時基準金額を用いて算出したオフライン消費情報を零に書き替えたとしても、オフライン消費額を零とすることができない。また、オフライン時基準金額は、時刻に応じて異なるので、容易に知ることができない。その結果、オフライン状態において記憶残額を使用しているにも拘わらず、オフライン消費額が零になるようにオフライン消費情報を書替えるような不正をさらに行い難くすることができる。なお、オフライン消費額及びオフライン時基準金額に替えて、オフライン消費回数及びオフライン時基準回数を用いるようにしても良い。
上記の実施形態では、図24のS701、図25のS221b,S241b、及び図26のS781で説明したように、精算装置60は、記録媒体を受け付けたときに、残額管理装置50から管理残額を取得して、該管理残額を精算する例について説明したが、これに限らず、記録媒体に記憶残額を記録するようにして、精算装置60は、記録媒体を受け付けたときに、該記録媒体に記録されている残額を読み取って、該読み取った残額を残額管理装置50に送信し、残額管理装置50において、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて残額管理DBで管理されている管理残額と精算装置60から送信されてきた残額とが一致すると判定されたことを条件として、前記読み取った残額を精算するようにしても良い。
上記の実施形態では、会員カード4及びビジタコイン5には、記録媒体IDが記録され、残額は記録されていなかったが、記録媒体IDに加えて残額も記録するようにしても良い。
上記の実施形態では、図17に示すように、オフライン状態の玉貸ユニット20が貨幣を受け付けたときに、遊技者の操作によることなく、受付貨幣額分の玉貸処理が行われる例について説明したが、これに限らず、受付貨幣額を記憶し、玉貸操作を受け付けたことに基づいて、該記憶している受付貨幣額の全部又は一部を使用した玉貸処理が行われるようにしても良い。
上記の実施形態では、取引装置として、遊技場に設置され、受け付けた記録媒体の記録媒体IDに対応付けて残額管理装置で管理されている残額(管理残額)を使用して遊技媒体(玉)を貸与する処理を行う玉貸ユニット20を説明したが、これに限定されず、管理残額を使用して取引処理を行う装置であれば良い。例えば、遊技場に限らず、各店舗に設置され、受け付けた記録媒体の管理残額を使用して物品を払出す処理を行う自動販売機や、商品の購入代金を入力し、当該入力された購入代金を管理残額から減算することで決済する処理を行うPOS端末であっても良い。
上記の実施形態では、管理残額を特定可能な管理残額特定情報として、演算方式と、元データとして、基準データ,乗算データ,除算データ,及び加算データとを記録しているが、演算方式は1種類に固定し、演算方式を記録しなくても良いし、基準データ,乗算データ,除算データ,及び加算データすべてではなく、いずれか1つ又は複数であっても良い。また上記の実施形態では、乗算データ,除算データ,及び加算データは玉貸ユニット20に予め設定されており、これら各データと管理残額(記憶残額)とに基づいて基準データを算出するようにしていたが、基準データとして、例えば記録媒体IDの特定の桁の数値(例えば下2桁)を使用し、該基準データと管理残額とに基づいて、乗算データ,除算データ,及び加算データを元データとして算出し記録するようにしても良い。
また管理残額特定情報としては、管理残額自体、即ち記憶残額自体を記録するようにしても良い。また、記録媒体に総入金額を記録する領域と総消費金額を記録する領域とを設け、当該記録媒体について入金処理が行われる毎に、当該入金額を総入金領域に加算し、玉貸処理が行われる毎に玉貸使用金額を総消費領域に加算し、精算処理が行われる毎に精算額を総消費領域に加算する。例えばオンライン状態においては、図7のS107で残額がRAMに記憶されるときに入金額(受付貨幣額)を記録媒体の総入金領域に加算し、図8のS126で使用額が記憶残額から減算されるときに玉貸使用金額を記録媒体の総消費領域に加算し、図26のS781で貨幣が払出されるときに精算額を記録媒体の総消費領域に加算する。またオフライン状態においては、図17のS513で受付貨幣額がRAMに記憶されるときに受付貨幣額を記録媒体の総入金領域に加算し、図17のS514で受付貨幣額分の玉貸処理が行われるときに受付貨幣額を記録媒体の総消費領域に加算し、図18のS524で使用額が記憶残額から減算されるときに該使用額を記録媒体の総消費領域に加算し、図28のS912で管理残額分の貨幣が払出されるときに該管理残額を記録媒体の総消費領域に加算する。つまり、管理残額特定情報として、当該記録媒体についての総入金額と総消費額とを記録し、総入金額から総消費額を減算することで管理残額が特定できるようにしても良い。
なお総入金額を加算するタイミングは、上述したタイミングに限定されるものではなく、入金が確定した以降であれば、どのようなタイミングであっても良い。具体的には、オンライン状態においては、図7のS106で残額管理装置50から予定残額通知を受信して以降に加算を行えば良いし、オフライン状態においては、図17のS512でNOと判定されて以降に加算を行えば良い。
また総消費金額を加算するタイミングについても同様に、上述したタイミングに限定されるものではなく、玉貸処理の実施や精算処理の実施が確定した以降であれば、どのようなタイミングであっても良い。具体的には、オンライン状態での玉貸処理においては、図8のS121で玉貸操作を受け付け、S123で使用額が特定されて以降に加算を行えば良いし、オフライン状態での玉貸処理においては、図17のS512でNOと判定されて以降、あるいは図18のS523で使用額が特定されて以降に加算を行えば良い。またオンライン状態での精算処理においては、図26のS780で精算操作を受け付けて以降に加算を行えば良いし、オフライン状態での精算処理においては、図28のS911で精算操作を受け付けて以降に加算を行えば良い。
この場合、総入金額及び総消費額は、記録媒体が遊技場に納入されて以降のものを集計して記録するようにしても良いし、精算装置60における精算毎にリセットし、精算以降のものを集計して記録するようにしても良いし、玉貸ユニット20における玉貸処理により記憶残額が零になる毎にリセットし、記憶残額が零になって以降のものを集計して記録するようにしても良い。
上記の実施形態では、オフライン消費情報や管理残額特定情報を、記録媒体を排出するタイミングで算出して記録しているが、これに限らず、玉貸処理や入金処理の都度、オフライン消費額や管理残額特定情報を算出して、記録媒体に記録するようにしても良い。
上記の実施形態では、記録媒体の挿入処理時に、残額管理装置50において記録媒体IDに対応付けて装置IDを記憶しておくことで、オフライン消費情報を記録して当該記録媒体を排出した玉貸ユニット20の装置IDを特定するようにしたが、これに限らず、オフライン消費情報を記録して返却するときに、当該返却を行う玉貸ユニット20の装置IDを記録媒体に記録しておき、該記録媒体に記録された装置IDを挿入通知に含めて残額管理装置50に送信することで、残額管理装置50が当該記録媒体を排出した玉貸ユニットの装置IDを特定するようにしても良い。また、この場合には、図38に示した手法においても、当該装置IDから直接オフライン発生時刻を特定すれば良い。
上記の実施形態では、精算装置60がオフライン状態からオンライン状態に復帰したときに、図6(b)に示す精算DBの内容をオフライン中精算通知として残額管理装置50に送信するようにしたが、精算装置60がオンライン復帰することなく閉店し、電源OFF後に修理を行い、次営業日の営業開始時に電源ONしたときにオンライン状態となったときには、その時点で精算DBの内容を残額管理装置50に送信するようにすれば良い。
上記の実施形態では、精算装置60において貨幣で精算を行うようにした。しかし、これに限定されず、電子マネーを記憶して用いることが可能な携帯電話やカードに対して電子マネーを加算することで精算を行うようにしても良い。
上記の実施形態では、通番不一致時処理が、記憶している受付貨幣額の加算や消去,及び使用額の減算等、管理残額を対象とした処理である例について説明したが、これに限らず、該通番不一致時処理は、残額管理装置50において、挿入通知の送信元である玉貸ユニット20や精算要求の送信元である精算装置60を特定可能に表示(報知)する処理であっても良い。これによれば、例えば遊技場の店員が、該報知された玉貸ユニット20や精算装置60からカードあるいはコインを一旦回収し、当該カード等の残額を特定して遊技者に保証を行うといった対処が可能となる。また通番不一致時処理は、残額管理装置50から、挿入通知の送信元である玉貸ユニット20や精算要求の送信元である精算装置60に対して報知指令を送信する処理であっても良い。これによれば、玉貸ユニット20や精算装置60において報知が行われるので、上記と同様の対処が可能となる。このように、通番不一致時処理とは、管理残額を対象とした処理には限られない。
上記の実施形態では、基準貸与額(玉貸設定金額)が、残額管理装置50から各玉貸ユニット20に配信されることで設定され、該設定額が設定値DBで管理される例について説明したが、これに限らず、基準貸与額が各玉貸ユニット20で設定されるようにしても良く、例えば、各玉貸ユニット20が備える玉貸設定金額設定ボタンの操作によって当該玉貸ユニット20の玉貸設定金額が設定されることで、該設定額が残額管理装置50に対して送信され、設定値DBで当該玉貸ユニット20の装置IDに対応付けて管理されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図7に示すように、残額管理装置50において、入金要求の受信に応じて、まずステータスの記憶(S104)が行われ、次に受付貨幣額の記憶(S105)が行われ、最後に予定残額通知の送信(S106)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序は限定されない。また玉貸ユニット20において、予定残額通知の受信に応じて、まず特定処理である受付貨幣の取込(S108)が行われ、次に第1の通番更新処理(S109)が行われ、最後に連携処理要求である貨幣取込通知の送信(S110)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序も限定されない。さらに残額管理装置50において、連携処理要求である貨幣取込通知の受信に応じて、まず受付貨幣額の加算(S113)が行われ、次に該受付貨幣額の消去(S114)が行われ、次に第2の通番更新処理(S115)が行われ、最後にステータスの更新(S106)が行われる例について説明したが、これら4つの処理が行われる順序も限定されない。
上記の実施形態では、図8に示すように、玉貸ユニット20において、玉貸操作を受け付けると、まず第1の通番更新処理が行われ(S124)、次に減算要求の送信が行われ(S125)、次に記憶残額から使用額の減算が行われ(S126)、最後に使用額分の玉貸処理が行われる(S127)例について説明したが、これら4つの処理が行われる順序は限定されない。また残額管理装置50において、減算要求の受信に応じて、まず管理残額から使用額の減算が行われ(S129)が行われ、次に第2の通番更新処理が行われ(S130)、次にステータスの記憶が行われ(S131)、最後に減算完了通知の送信が行われる(S132)例について説明したが、これら4つの処理が行われる順序も限定されない。
上記の実施形態では、図12に示すように、玉貸ユニット20において、予定残額通知の受信に応じて、まずオフライン消費情報の消去が行われ(S243)、次にオフライン精算情報の消去が行われ(S244)、次に第1の通番更新処理が行われ(S245)、最後にオフライン情報消去通知の送信が行われる(S246)例について説明したが、これら4つの処理が行われる順序は限定されない。また残額管理装置50において、オフライン情報消去通知の受信に応じて、まずオフライン消費額の減算・消去が行われ(S247)、次にオフライン精算額の減算・消去が行われ(S248)、次に第2の通番更新処理が行われ(S227)、最後にステータスの更新が行われる(S228)例について説明したが、これら4つの処理が行われる順序も限定されない。
上記の実施形態では、図25に示すように、精算装置60において、精算許諾情報の受信に応じて、まずオフライン消費情報の消去が行われ(S243)、次にオフライン精算情報の消去が行われ(S244)、次に第1の通番更新処理が行われ(S245)、最後にオフライン情報消去通知の送信が行われる(S246)例について説明したが、これら4つの処理が行われる順序は限定されない。また残額管理装置50において、オフライン情報消去通知の受信に応じて、まずオフライン消費額の減算・消去が行われ(S247)、次にオフライン精算額の減算・消去が行われ(S248)、次に第2の通番更新処理が行われ(S227)、最後にステータスの更新が行われる(S228)例について説明したが、これら4つの処理が行われる順序も限定されない。
上記の実施形態では、図26に示すように、精算装置60において、精算操作を受け付けると、まず許諾額分の貨幣の払い出しが行われ(S781)、次に第3の通番更新処理が行われ(S782)、最後に精算完了通知の送信が行われる(S783)例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序は限定されない。また残額管理装置50において、精算完了通知の受信に応じて、まず管理残額の消去が行われ(S784)、次に第4の通番更新処理が行われ(S785)、次にステータスの更新が行われ(S786)、最後に残額消去完了通知の送信が行われる(S787)例について説明したが、これら4つの処理が行われる順序も限定されない。
上記の実施形態では、玉貸ユニット20において、記録媒体の通番が上限値(ここでは255)に達しているか否かを判定し、残額管理装置50においても、管理している通番が上限値(ここでは255)に達しているか否かを判定する例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20のみが、通番が上限値に達しているか否かを判定するようにしても良い。例えば玉貸ユニット20において、記録媒体の通番が上限値に達していると判定したときに、当該記録媒体の通番を初期値に更新し、当該記録媒体の記録媒体ID及び通番を初期値に更新する旨を含む情報を残額管理装置50に対して送信し、該残額管理装置50において受信した記録媒体IDに対応付けられた通番を初期値に更新するようにしても良い。
上記の実施形態では、残額管理装置50は、返却操作に伴う返却通知(例えば図14のS184)を受信したときにも、残額管理DBで記録媒体IDに対応付けて管理されている装置IDを消去せずに、記憶したままにしておく例について説明したが、これに限らず、返却通知を受信したときに、受信した記録媒体IDに対応付けられた装置IDを消去するようにしても良い。この場合には、玉貸ユニット20又は精算装置60から残額管理装置50に対して入金要求,挿入通知,又は精算要求が送信され、該情報を受信した残額管理装置50が装置IDを記憶した後、オフライン状態となって、記録媒体が返却されても、返却通知を残額管理装置50が受信することがないので、装置IDは消去されない。従って、オフライン状態となった場合に、当該記録媒体IDの記録媒体が前回オンライン状態で受け付けられていた玉貸ユニット20を特定することが可能である。
上記の実施形態では、玉貸処理に応じて通番が1ずつ加算更新される例について説明したが、これに限らず、通番は2ずつ更新されても良く、その更新幅は任意である。即ち更新幅はカードユニットと残額管理装置との間で予め定められた共通の更新幅であれば良く、例えばマイナスの値であっても良い。この場合には、玉貸ユニット20で通番が更新され、残額管理装置50で通番が更新されていないときに、[記録媒体に記録されている通番(即ち残額管理装置50が受信する通番)<残額管理装置50で管理されている通番]となる。さらに通番は、整数に限らず、アルファベットや50音などの、順序を特定可能なキャラクタ等であっても良い。なお「通番の一致」とは、必ずしも値が一致することに限られず、記録媒体の通番(記録通番)と残額管理装置50の通番(管理通番)とが所定の関係にあることと特定される場合も含まれる。例えば、記録通番と管理通番が2つずれるという関係であれば、(記録通番)=(管理通番+2)の場合には通番が一致することに該当する。
上記の実施形態では、図1に示すように、玉貸ユニット20と残額管理装置50とが直接的に通信可能に接続されている例について説明したが、これに限らず、両者の間に台端末や中継コンピュータを介在させ、両者が間接的に通信可能に接続されるようにしても良い。また両者は有線で通信可能とされるものには限られず、無線で通信可能とされるものであっても良い。
上記の実施形態では、図2(a)に示すように、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16が遊技機(パチンコ機10)に設けられ、玉貸ユニット20と接続されている例について説明したが、これに限らず、これら残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16の一部又は全部を玉貸ユニット20に設けるようにしても良い。
上記の実施形態では、図2(b)に示すように、紙幣識別機23にて受付可能な紙幣2の種類が1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類である例について説明したが、これに限らず、受付可能な紙幣2の種類は、該4種類のうちの任意の1種類又は2種類以上でも良い。なお玉貸ユニット20は、貨幣として紙幣2のみを受け付けるものには限られず、紙幣及び硬貨を受け付けるものや、硬貨のみを受け付けるものであっても良い。
上記の実施形態では、図2(b)に示すように、貨幣受付手段(紙幣識別機23)により受け付けられて回収された貨幣(紙幣2)が玉貸ユニット20の外部に排出されて、紙幣搬送機構により搬送される例について説明したが、これに限らず、該受け付けられて回収された貨幣は、玉貸ユニット20の内部に貯留されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図2(b)に示すように、貨幣受付手段(紙幣識別機23)において、有体物である貨幣(紙幣2)を受け付ける例について説明したが、これに限らず、無体物である貨幣(例えば電子マネー等の貨幣金額に相当する金額データや、クレジットカードから特定される与信金額や、デビットカードから特定される預金金額等)を接触又は非接触で受け付けるようにしても良く、この場合には、貨幣の回収は決済処理の実行に相当し、貨幣の返却は決済処理の中止に相当する。
上記の実施形態では、図2(a)(b)に示すように、コイン排出口112がカードユニット(玉貸ユニット20)の前面に突出して形成される例について説明したが、これに限らず、該コイン排出口は、カードユニットの前面から陥没して形成されるようにしても良い。
上記の実施形態では、例えば図7のS103に示すように、玉貸ユニット20から送信される入金要求に受付貨幣額と記録媒体IDとが含まれる例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20から送信される挿入通知に記録媒体IDと装置IDとを含めて送信し、該挿入通知を受信した残額管理装置50において、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて該挿入通知に含まれる装置IDを管理するようにした場合には、前記入金要求に受付貨幣額と装置IDとを含めて送信し、該入金要求を受信した残額管理装置50において、該入金要求に含まれる装置IDに対応付けて管理されている記録媒体IDを特定し、前記入金要求に含まれる受付貨幣額を該特定された記録媒体IDに対応付けて管理するようにしても良い。即ち入金要求は、受付貨幣額と記録媒体IDとを特定可能な情報であれば良く、この場合には装置IDが前記記録媒体IDを特定可能な情報である。また入金可能な貨幣の金種が1種類である場合には、入金要求には受付貨幣額を含めなくても良い。
上記の実施形態では、図7のS106に示すように、管理残額と受付貨幣額との合算額を特定可能な残額通知として、該合算額である予定残額を含む予定残額通知が残額管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信される例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20は、管理残額を記憶残額として把握していると共に、受付貨幣額を把握しているので、前記合算額を含まない残額確認通知を前記残額通知として残額管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信し、該玉貸ユニット20において該残額確認通知を受信したことに基づいて、前記把握している管理残額と受付貨幣額との合算額を算出し、該算出した合算額を制御部21のRAMで記憶するようにしても良い。また管理残額又は受付貨幣額のいずれか一方のみを含む残額確認通知を前記残額通知として残額管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信し、該玉貸ユニット20において該残額確認通知を受信したことに基づいて、該残額確認通知に含まれる管理残額又は受付貨幣額と、前記把握している受付貨幣額又は管理残額との合算額を算出し、該算出した合算額を制御部21のRAMで記憶するようにしても良い。
上記の実施形態では、図12のS241に示すように、管理残額からオフライン消費額及びオフライン精算額を減算した補正額を特定可能な残額通知として、該補正額である予定残額を含む予定残額通知が残額管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信される例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20は、記録媒体に記録されているオフライン消費額及びオフライン精算額を把握しているので、管理残額のみを含む残額通知を残額管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信し、該玉貸ユニット20において残額通知を受信したことに基づいて、該受信した残額通知に含まれる管理残額から前記把握しているオフライン消費額及びオフライン精算額を減算した補正額を算出し、該算出した補正額を制御部21のRAMで記憶するようにしても良い。
上記の実施形態では、図25のS241bに示すように、管理残額からオフライン消費額及びオフライン精算額を減算した補正額を特定可能な補正額精算許諾情報として、該補正額である予定残額を含む精算許諾情報が残額管理装置50から精算装置60に対して送信される例について説明したが、これに限らず、精算装置60は、記録媒体に記録されているオフライン消費額及びオフライン精算額を把握しているので、管理残額のみを含む精算許諾情報を残額管理装置50から精算装置60に対して送信し、該精算装置60において精算許諾情報を受信したことに基づいて、該受信した精算許諾情報に含まれる管理残額から前記把握しているオフライン消費額及びオフライン精算額を減算した補正額を算出し、該算出した補正額に相当する貨幣の払い出しを可能とするようにしても良い。
上記の実施形態では、図6(a)に示すように、残額管理装置50において、記録媒体IDと対応付けて単に残額が記憶・管理されている例について説明したが、これに限らず、例えば入金金額,使用金額,精算金額等も併せて記憶・管理するようにしても良い。
上記の実施形態では、図6(a)に示すように、記録媒体IDが、会員カード4のカードID(Mで始まる4桁の番号)とビジタコイン5のコインID(Vで始まる4桁の番号)とで区別されている例について説明したが、これに限らず、会員カード4とビジタコイン5とで区別のないIDであっても良い。
上記の実施形態では、例えば図7に示すように、S103の入金要求に記録媒体IDが含まれ、残額が入金時から該記録媒体IDと対応付けて管理される例について説明したが、これに限らず、S103の入金要求に装置IDを含むようにして、残額を入金時には該装置IDと対応付けて管理しておき、S184の返却通知に装置IDと記録媒体IDを含むようにして、該装置IDに対応する残額を返却時から該記録媒体IDと対応付けて管理するようにしても良い。この場合には、受付貨幣額から管理残額貸与処理に使用された使用額を減算した金額を、記録媒体の記録媒体IDと対応付けて残額管理装置50で管理するための処理(即ち記録媒体R/W102から読み取った記録媒体IDから特定可能にするための残額特定処理)として、残額管理装置50とオンライン状態で貨幣を受け付けたときに、装置IDと受付貨幣額とを含む前記入金要求を残額管理装置50に対して送信する処理と、前記使用額分の玉貸処理が行われたときに、装置IDと使用額とを含む前記減算要求を残額管理装置50に対して送信する処理と、排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたときに、装置IDと記録媒体IDとを含む前記返却通知を残額管理装置50に対して送信する処理とを行う。
上記の実施形態では、玉貸ユニット20において、残額管理装置50とオンライン状態で貨幣が受け付けられたときに、該残額管理装置50に対して入金要求が送信されて入金処理が行われる例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20において、残額管理装置50とオンライン状態で貨幣が受け付けられても、該残額管理装置50に対して入金要求を送信せずに、受付貨幣額を残額として制御部21のRAMで記憶して玉貸処理に使用させ、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)が排出されるときに、残額管理装置50に対して記録媒体IDと残額とが送信されて、残額管理装置50において該記録媒体IDに対応付けて該残額が管理されるようにしても良い。この場合には、前記残額特定手段は、受付貨幣額から管理残額貸与処理に使用された使用額を減算した金額(即ち制御部21のRAMで記憶している前記玉貸処理に使用されなかった残額)を、記録媒体の記録媒体IDと対応付けて残額管理装置50で管理するための処理(即ち記録媒体R/W102から読み取った記録媒体IDから特定可能にするための残額特定処理)として、排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたときに、記録媒体IDと制御部21のRAMで記憶している前記玉貸処理に使用されなかった残額とを含む通知を残額管理装置50に対して送信する処理を行う。
上記の実施形態では、会員カード4が非接触式のICカードであり、ビジタコイン5が非接触式のICコインである例について説明したが、これに限らず、各記録媒体は、接触式の集積回路,磁気,二次元コード(例えばバーコード),三次元コード,又は光干渉(例えばホログラム)等により情報を記録するものでも良い。また会員カード4の形状はカード型には限られず、コイン型であっても良い。さらにビジタコイン5の形状もコイン型には限られず、カード型であっても良い。
上記の実施形態では、会員用の記録媒体として会員カード4が使用される例について説明したが、これに限らず、例えば記録媒体IDを記録したICチップが搭載された携帯電話端末が該会員用の記録媒体として使用されるようにしても良く、この場合には、玉貸ユニット20や精算装置60において、該携帯電話端末を近接させることにより受け付ける記録媒体受付手段が設けられる。なお上記の実施形態において、会員カード4を使用しないように構成しても良い。
上記の実施形態において、ICカードである会員カード4やICコインであるビジタコイン5は、必ずしもCPUを搭載している必要はないが、CPUを搭載しているものであっても良い。
上記の実施形態では、遊技機がパチンコ機10ある例について説明したが、これに限らず、該遊技機は、例えば遊技媒体としてメダルを使用するスロットマシン,遊技媒体としてパチンコ玉を使用するスロットマシンであるパロット(登録商標),遊技媒体であるパチンコ玉が指触不能に封入された封入式のパチンコ機,パチンコ玉やメダルを用いることなく得点データを使用して遊技可能なパチンコ機やスロットマシン,遊技領域やパチンコ玉が画像にて表示される画像式のパチンコ機,リールが画像にて表示される画像式のスロットマシン等であっても良い。
上記の実施形態では、貸与処理が玉貸処理である例について説明したが、これに限らず、該貸与処理は、前記メダルを貸与するメダル貸出処理や、前記封入式や画像式のパチンコ機やスロットマシンにおいて残額を遊技媒体としての得点に変換して遊技に使用させる処理等でも良い。
上記の実施形態では、例えば図14のS187〜S188に示すように、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5が排出されてから直ちに、収納通路131で収納されている最下位のビジタコイン5が排出されて収納コイン保持部140に保持される例について説明したが、これに限らず、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5が排出された後、貨幣が受け付けられたときに、収納通路131で収納されている最下位のビジタコイン5が排出されて収納コイン保持部140に保持されるようにしても良い。
上記の実施形態では、精算装置60において、精算が許諾された金額の全額が精算される例について説明したが、これに限らず、遊技者が希望する精算金額の入力を受け付けて、精算が許諾された金額の範囲内で該希望する精算金額が精算されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図7のS114に示す加算済更新処理が、受付貨幣額を消去する処理である例について説明したが、これに限らず、該加算済更新処理は、受付貨幣額を零にする処理でも良い。また受付貨幣額が消去又は零にされずに累積的に記憶される場合には、該加算済更新処理は、当該受付貨幣額に対して加算済フラグを立てる処理でも良い。また図12のS247,S248に示す加算済更新処理が、オフライン消費額やオフライン精算額を消去する処理である例について説明したが、これに限らず、該加算済更新処理は、オフライン消費額やオフライン精算額を零にする処理でも良い。またオフライン消費額やオフライン精算額が消去又は零にされずに累積的に記憶される場合には、該加算済更新処理は、当該オフライン消費額やオフライン精算額に対して減算済フラグを立てる処理でも良い。
上記の実施形態では、例えば図8に示す減算完了通知には管理残額が含まれず、玉貸ユニット20において記憶残額の減算が行われる例について説明したが、これに限らず、減算完了通知に管理残額が含まれるようにして、該管理残額が記憶残額として記憶されるようにしても良い。この場合において、オフライン状態が発生したときには、玉貸ユニット20において記憶残額の減算を行う。
上記の実施形態では、図22に示すように、オンライン状態への復帰を検知した残額管理装置50から玉貸ユニット20に対して開始要求が送信され、該開始要求に応じた開始応答が玉貸ユニット20から残額管理装置50に対して送信された後に、玉貸ユニット20から残額管理装置50に対してオンライン復帰通知が送信される(即ち残額管理装置50からの要求に応じて玉貸ユニット20がオンライン復帰通知を送信する)例について説明したが、これに限らず、これら開始要求及び開始応答のやりとり無しに、オンライン状態への復帰を検知した玉貸ユニット20から残額管理装置50に対してオンライン復帰通知が送信される(即ち残額管理装置50からの要求によらずに玉貸ユニット20が自発的にオンライン復帰通知を送信する)ようにしても良い。即ち通信可否検知手段(制御部21)によりオフライン状態を検知している状態からオンライン状態への復帰したことに基づいて、玉貸ユニット20から残額管理装置50に対してオンライン復帰通知が送信されれば良い。
上記の実施形態では、前記残額を使用した玉貸処理を特別処理として行う玉貸ユニット20に前記記録媒体処理機構が備えられる例について説明したが、該記録媒体処理機構が備えられる装置の種類は、これには限定されない。
例えば特別処理を行うための情報として特別処理用価値の大きさ(残額や残度数等)を特定可能な情報が記録された円盤状記録媒体が使用され、商品やサービスの購入についての決済に伴って前記特定処理用価値の大きさを減算するための処理を特別処理として行う装置に、前記記録媒体処理機構が備えられるようにしても良い。この場合には、上記の実施形態と同様に、前記減算が行われた後の残額や残度数がでなければ、円盤状記録媒体が排出されて返却される。また前記減算が行われた後に残額や残度数が零になると、円盤状記録媒体が回収されて収納される。そして貨幣が受け付けられると、該収納されている円盤状記録媒体に新たな残額や残度数が付与されて排出される。
また特別処理を行うための情報として有効期間を特定可能な情報が記録された円盤状記録媒体が使用され、該有効期間を照会する処理(例えば鉄道の一日乗車券が有効であるか否かを照会する処理)を特別処理として行う装置(例えば自動改札機等)に、前記記録媒体処理機構が備えられるようにしても良い。この場合には、前記照会が行われた結果として有効期間内と判定されると、円盤状記録媒体が排出されて返却される。また前記照会が行われた結果として有効期間切れと判定されると円盤状記録媒体が回収されて収納される。そして貨幣が受け付けられると、該収納されている円盤状記録媒体に新たな有効期間が付与されて排出される。
また特別処理を行うための情報として所定のデータ(例えば診療データ,住民データ,銀行口座の預金額等)を引き出すための情報が記録された円盤状記録媒体が使用され、該データを引き出す処理を特別処理をして行う装置に、前記記録媒体処理機構が備えられるようにしても良い。この場合には、データを処理を行う際に暗証番号の入力を受け付け、該入力された暗証番号が前記データと対応付けて登録されている暗証番号と一致するか否かを判定し、一致すると判定されると、前記データの引き出しが行われて、円盤状記録媒体が排出されて返却される。一方、一致しないと判定されることが所定回数続くと、前記データの引き出しは行われずに、円盤状記録媒体が回収されて収納される。そして新たなデータが登録されると、該収納されている円盤状記録媒体に該データを引き出すための情報が記録されて排出される。
上記の実施形態では、図1及び図2に示すように、玉貸ユニット20の制御部21と通路ユニット100の制御部101とが別個に設けられている例について説明したが、これに限らず、制御部21の機能と制御部101の機能とを併せ持つ1つの制御部を設けるようにしても良い。これは精算装置60においても同様である。
上記の実施形態では、図2(a)(b)(c)に示すように、カード挿入口190がコイン排出口112の側方に設けられ、下部アンテナ104(第2読取部)が収納コイン保持部140(第2保持部)とカード保持部191との間に配設される例について説明したが、これに限らず、カード挿入口190がコイン投入口111の側方に設けられ、上部アンテナ103(第1読取部)が投入コイン保持部120(第1保持部)とカード保持部191との間に配設されるようにしても良い。即ち第1読取部又は第2読取部は、第1保持部又は第2保持部とカード保持部191との間に配設されることにより、円盤状記録媒体(ビジタコイン5)及びカード状記録媒体(会員カード4)の両方の記録情報を読み取るものであれば良く、これによれば、第1読取部又は第2読取部が、第1保持部又は第2保持部とカード保持部との間に配設され、円盤状記録媒体及びカード状記録媒体の両方の記録情報を読み取るので、カード保持部に対応する読取部を第1読取部又は第2読取部とは別個に設ける場合と比べて、省スペース化を図ることができると共に、製造コストが削減される。
上記の実施形態では、図4に示すように、投入コイン排出通路160の一部である連絡通路161に傾斜部162を設けて、該投入コイン排出通路160を収納排出通路130に対してビジタコイン5の厚み方向にずらす例について説明したが、これに限らず、収納排出通路130に傾斜部を設けて、該収納排出通路130を投入コイン排出通路160に対してビジタコイン5の厚み方向にずらすようにしても良く、また投入コイン排出通路160及び収納排出通路130の双方に傾斜部を設けて、該投入コイン排出通路160及び収納排出通路130の双方を中心から(例えば半分ずつ)ずらすようにしても良い。即ち投入コイン排出通路160の一部又は全部を、収納排出通路130に対してビジタコイン5の厚み方向に相対的にずらすことにより、第1誘導通路163と第2誘導通路133とが重畳してコイン排出口112に臨むように形成されていれば良い。
上記の実施形態では、オフライン精算情報は、オフライン状態において精算処理が行われたか否かを示すフラグであることとした。しかし、これに限定されず、オフライン精算情報は、オフライン精算額自体であっても良いし、オフライン消費情報のように、所定の基準金額からオフライン精算額を減算した額であっても良い。
上記の実施形態では、図14のS188〜S189及び図15で説明したように、ビジタコイン5が収納コイン保持部140に供給されたときに、供給されたビジタコイン5に記録されたオフライン消費情報及びオフライン精算情報が読み出されて、供給通知に含めて残額管理装置に送信され、残額管理装置50で管理されている管理残額を減算補正するようにした。しかし、オフライン消費情報やオフライン精算情報を残額管理装置に送信して管理残額の補正を行うタイミングは、これに限定されず、ビジタコイン5が玉貸ユニット20や精算装置60において回収されてから、玉貸ユニット20に補充され返却操作に応じて排出(発行)されるまでの間であれば、どのようなタイミングであっても良い。例えば、収納コイン保持部140に供給され、その後貨幣を受け付けたときや排出操作を受け付けたときであっても良いし、収納通路131に収納されているときに記録情報を読み出して行うようにしても良い。また、上記の実施形態では、玉貸ユニット20がビジタコイン5を発行する発行手段を構成しているが、これに限定されるものではなく、玉貸ユニット20とは別個に設けられ、貨幣を受け付けたことに基づいて、収納しているビジタコインのコインIDと受付貨幣額とを含む入金要求を残額管理装置に送信し、残額管理装置の残額管理DBにおいて両者が対応付けて記憶されたことに基づいて、当該ビジタコイン5を排出(発行)する発行装置であっても良い。
また、実施例の残額管理装置50においては、図11〜図13、図22〜図25に示すように、玉貸ユニット20から挿入通知、供給通知やオンライン復帰通知を受信した場合や精算装置60から精算要求を受信した場合に(以下、挿入通知、供給通知、オンライン復帰通知及び精算要求をまとめて挿入通知等という)、挿入通知等に含まれるオフライン消費情報から特定されるオフライン消費額及びオフライン精算情報から特定されるオフライン精算額を管理残額から減算したりすることなく(以下、オフライン消費額及びオフライン精算額をまとめてオフライン消費額等という)、一旦記録媒体IDに対応付けて記憶し、その後オフライン情報消去通知、オフライン情報消去通知及び精算許諾情報受信通知(以下、オフライン情報消去通知、オフライン情報消去通知及び精算許諾情報受信通知をまとめてオフライン情報消去通知等という)を受信したことに基づいて、オフライン消費額等の管理残額に対する減算を行うと共に、一旦記憶したオフライン消費額等の消去を行うこととされていた。しかし、これに限定されるものではなく、挿入通知等を受信した時点で、オフライン消費額等の管理残額に対する減算を行うと共に、オフライン消費額等を記録媒体IDに対応付けて記憶し、その後オフライン情報消去通知等を受信したことに基づいて、記憶しているオフライン消費額等の消去のみを行うようにしても良い。この場合には、図11のS207,208における通番一致時処理においては、記憶しているオフライン消費額等を消去する処理に加えて、管理残額にオフライン消費額及びオフライン精算額を加算する処理が行われる。また、図13のS264,S265における通番不一致時処理においては、管理残額からのオフライン消費額やオフライン精算額の減算処理が行われることなく、記憶しているオフライン消費額等の消去のみが行われる。
上記の実施形態では、図6(d)に示す貸与度数・玉数DBの内容が、センタ管理装置70においてオペレータの手入力により最小単位価値である100円に相当する貸与玉数が設定されることに基づいて、所定のプログラムにより各値が算出されて設定される例について説明したが、これに限らず、センタ管理装置70においてオペレータの手入力により消費税率が設定されたことに基づいて、所定のプログラムにより100円に相当する貸与玉数が算出されて設定され、該設定された貸与玉数に基づいて、各値が算出されて設定されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図6(d)に示すように、貸与度数・玉数DBが、センタ管理装置70においてオペレータの手入力により最小単位価値である100円に相当する貸与玉数が設定されることに基づいて作成される例について説明したが、これに限らず、図6(d’)に示すように、該貸与度数・玉数DBは、センタ管理装置70においてオペレータの手入力により消費税率が設定されることに基づいて作成されるものであっても良い。
具体的には、徴収する消費税率として5%がオペレータの手入力により設定された場合には、100円〜1000円まで100円刻みの各税込み使用額について、各税込み使用額を1.05で除した値の小数点以下を切り上げることにより、各税込み使用額に対応する税抜き使用額が算出されて設定され、各税抜き使用額を最小単位価値である100円で除して、各税込み使用額に対応する税抜き貸与度数が算出されて設定され、各税抜き使用額を税抜き玉単価である4.0円で除した値の小数点以下を切り上げることにより、各税込み使用額に相当する貸与玉数が算出されて設定される。ここで税抜き使用額や貸与玉数の小数点以下を切り上げるのは、遊技者が損をしないように、1個未満の玉数については遊技場の負担で貸与するためである。これにより、図6(d’)に示す貸与度数・玉数DBの左から2〜5列目が設定される。
そして図6(d)で説明したのと同様の手順で、各税込み使用額について、パチンコ機10からの貸与に係る税抜き貸与度数(*1欄)と、パチンコ機10からの貸与に係る貸与玉数と、玉払出装置31からの貸与に係る税抜き貸与度数と、玉払出装置31からの貸与に係る貸与玉数(*2欄)とを算出して設定する。これにより、図6(d’)に示す貸与度数・玉数DBの右側4列が設定され、全体として同DBが作成される。
この場合における実質的な税込み玉単価は、使用額の多少に依って異なることになる。つまり、使用額が100円の場合における実質的な税込み玉単価は、100円÷24個の式で算出される4.16…円であり、使用額が1000円の場合における実質的な税込み玉単価は、1000円÷239個の式で算出される4.18…円である。従って、図6(d)の場合と同様に、徴収する消費税率が5%の場合における理想的な税込み玉単価である4.2円との差額は、遊技場が負担していることになるが、この図6(d’)によれば、使用額に応じて一定の消費税額を徴収するのではなく、使用額の多少に応じて厳密に算出された消費税額を徴収することができる(換言すれば、理想的な税込み玉単価である4.2円により近い玉単価で玉貸を行うことができる)ので、遊技場の負担が少なくて済む。
なお徴収する消費税率として10%が設定された場合には、上述したのと同様の手順で、税込み使用額に相当する税抜き使用額,税抜き使用度数,及び貸与玉数(例えば使用額が100円の場合には各々96円,0.96度数,及び23個であり、使用額が1000円の場合には各々910円,9.10度数,及び228個)が設定されて、貸与度数・玉数DBが作成される。この場合における実質的な税込み玉単価は、使用額が100円の場合には100円÷23個の式で算出される4.34…円であり、使用額が1000円の場合には1000円÷228個の式で算出される4.38…円である。
上記の実施形態では、図6(d)に示す貸与度数・玉数DBの内容が、センタ管理装置70においてオペレータの手入力により最小単位価値である100円に相当する貸与玉数が設定されることに基づいて、所定のプログラムにより各値が算出されて設定される例について説明したが、これに限らず、各値の全部又は一部がオペレータの手入力により設定されるものであっても良い。同様に、上記の変形例では、図6(d’)に示す貸与度数・玉数DBの内容が、センタ管理装置70においてオペレータの手入力により消費税率が設定されることに基づいて、所定のプログラムにより各値が算出されて設定される例について説明したが、これに限らず、各値の全部又は一部がオペレータの手入力により手入力により設定されるものであっても良い。
上記の実施形態では、図6(d)(d’)に示す貸与度数・玉数DBの内容のすべてが、センタ管理装置70から残額管理装置50を介して売上管理装置40及び各玉貸ユニット20に対して送信される例について説明したが、これに限らず、各装置において必要な内容のみを送信するようにしても良い。具体的には、残額管理装置50及び売上管理装置40では、売上DBの記録において、各税込み使用額に相当する税抜き使用額,及び貸与玉数のみが必要とされるため、センタ管理装置70から残額管理装置50及び売上管理装置40に対して、これらのみを送信するようにしても良い。また玉貸ユニット20では、玉貸処理において、各税込み使用額に相当するパチンコ機10から貸与に係る税抜き貸与度数(*1欄),及び玉払出装置31からの貸与に係る貸与玉数(*2欄)のみが必要とされるため、センタ管理装置70から残額管理装置50に対して、各税込み使用額に相当する税抜き使用額,及び貸与玉数に加えて、*1欄の税抜き貸与度数,及び*2欄の貸与玉数を送信し、該残額管理装置50から各玉貸ユニット20に対して、これら*1欄の税抜き貸与度数,及び*2欄の貸与玉数のみを送信するようにしても良い。
上記の実施形態では、図6(d)(d’)に示す貸与度数・玉数DBの内容のすべてが、センタ管理装置70から残額管理装置50を介して売上管理装置40及び各玉貸ユニット20に対して送信される例について説明したが、これに限らず、該図6(d)(d’)に示す貸与度数・玉数DBの2〜5列目は、税込み使用額100円相当の貸与玉数,税抜き使用額,及び貸与度数が整数倍されたものであるため、該貸与度数・玉数DBの内容のすべてではなく、税込み使用額100円相当の貸与玉数,税込み使用額,税抜き使用額,及び貸与度数のみを送信し、残額管理装置50,売上管理装置40,及び/又は各玉貸ユニット20において、該送信されてきた税込み使用額100円相当の貸与玉数,税込み使用額,税抜き使用額,及び貸与度数を整数倍することにより、100円〜1000円まで100円刻みで、各税込み使用額に対応する貸与玉数,税抜き使用額,及び税抜き貸与度数が算出されて設定され、かつセンタ管理装置70と同様の手順(プログラム)で、各税込み使用額について、パチンコ機10からの貸与に係る税抜き貸与度数(*1欄)と、パチンコ機10からの貸与に係る貸与玉数と、玉払出装置31からの貸与に係る税抜き貸与度数と、玉払出装置31からの貸与に係る貸与玉数(*2欄)とが算出されて設定されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図6(d)(d’)に示す貸与度数・玉数DBの内容が、センタ管理装置70において作成されて設定される例について説明したが、これに限らず、該貸与度数・玉数DBの内容は、残額管理装置50,売上管理装置40,又は玉貸ユニット20で作成されて設定されるようにしても良い。
例えばセンタ管理装置70においてオペレータの手入力により100円に相当する貸与玉数,又は消費税率が設定され、該設定された100円に相当する貸与玉数,又は消費税率が残額管理装置50に対して送信されたことに基づいて、該残額管理装置50で貸与度数・玉数DBの内容が作成されて設定されるようにしても良い。また残額管理装置50においてオペレータの手入力により100円に相当する貸与玉数,又は消費税率が設定されることに基づいて、該残額管理装置50で貸与度数・玉数DBの内容が作成されて設定されるようにしても良い。ここで作成されて設定される貸与度数・玉数DBの内容は、当該残額管理装置50でのみ、あるいは売上管理装置40に送信されて使用される場合には、前述の如く、少なくとも売上DBの記録において必要とされる、各税込み使用額に相当する税抜き使用額,及び貸与玉数であれば良く、玉貸ユニット20に送信されて使用される場合には、それに加えて、玉貸処理において必要とされる、各税込み使用額に相当するパチンコ機10から貸与に係る税抜き貸与度数(*1欄),及び玉払出装置31からの貸与に係る貸与玉数(*2欄)であれば良い。
またセンタ管理装置70においてオペレータの手入力により100円に相当する貸与玉数,又は消費税率が設定され、該設定された100円に相当する貸与玉数,又は消費税率が売上管理装置40に対して送信されたことに基づいて、該売上管理装置40で貸与度数・玉数DBの内容が作成されて設定されるようにしても良い。また売上管理装置40においてオペレータの手入力により100円に相当する貸与玉数,又は消費税率が設定されることに基づいて、該売上管理装置40で貸与度数・玉数DBの内容が作成されて設定されるようにしても良い。ここで作成されて設定される貸与度数・玉数DBの内容は、当該売上管理装置40でのみ、あるいは残額管理装置50に送信されて使用される場合には、前述の如く、少なくとも売上DBの記録において必要とされる、各税込み使用額に相当する税抜き使用額,及び貸与玉数であれば良く、玉貸ユニット20に送信されて使用される場合には、それに加えて、玉貸処理において必要とされる、各税込み使用額に相当するパチンコ機10から貸与に係る税抜き貸与度数(*1欄),及び玉払出装置31からの貸与に係る貸与玉数(*2欄)であれば良い。
さらにセンタ管理装置70,残額管理装置50,又は売上管理装置40においてオペレータの手入力により100円に相当する貸与玉数,又は消費税率が設定され、該設定された100円に相当する貸与玉数,又は消費税率が各玉貸ユニット20に対して送信されたことに基づいて、該各玉貸ユニット20で、貸与度数・玉数DBの内容が作成されて設定されるようにしても良い。また玉貸ユニット20においてオペレータの手入力により100円に相当する貸与玉数,又は消費税率が設定されたことに基づいて、該各玉貸ユニット20で、貸与度数・玉数DBの内容が作成されて設定されるようにしても良い。ここで玉貸ユニット20においては、100円に相当する貸与玉数,又は消費税率の受信又は設定時に、貸与度数・玉数DBの内容が作成されて設定されるようにしても良く、この場合には、玉貸処理において必要とされる、各税込み使用額に相当するパチンコ機10から貸与に係る税抜き貸与度数(*1欄),及び玉払出装置31からの貸与に係る貸与玉数(*2欄)が少なくとも作成されて設定されるようにしても良い。また玉貸ユニット20においては、100円に相当する貸与玉数,又は消費税率を受信して記憶しておき、玉貸処理毎に、当該玉貸処理における税込み使用額に相当するパチンコ機10から貸与に係る税抜き貸与度数,及び玉払出装置31からの貸与に係る貸与玉数を算出して、玉貸処理を行うようにしても良い。
上記の実施形態では、玉貸ユニット20において、図6(d)(d’)に示す貸与度数・玉数DBの内容のうち、100円〜1000円の範囲内における100円刻みの使用額のすべてについて、貸与度数及び貸与玉数等が設定される例について説明したが、これに限らず、図6(a)に示すように、残額管理装置50で玉貸設定金額が設定される場合には、該玉貸設定金額以下の各使用額についてのみ、貸与度数及び貸与玉数等が設定されるようにすれば良い。この場合において、残額管理装置50で設定された玉貸設定金額以外の玉貸処理は行わない(例えば玉貸設定金額が500円であり、管理残額が400円である場合には、玉貸処理を行わない)ようにした場合には、該玉貸設定金額についてのみ貸与度数及び貸与玉数等が設定されるようにすれば良い。さらに当該玉貸ユニット20において遊技者が玉貸設定金額を設定できるようにした場合には、該設定された玉貸設定金額以下の各使用額について、貸与度数及び貸与玉数等が設定されるようにすれば良い。
上記の実施形態では、売上管理装置40に対して送信される売上情報に、税込み使用額100円毎に1パルスで示される売上パルスが含まれる例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20において、払出ユニット30の玉払出装置31に対して指令された貸与玉数をカウントしておき、前記売上情報に、パチンコ機10に対して指令された貸与度数(税抜き)を1度数毎に1パルスで示す度数パルスと、カウントされた貸与玉数を10個毎に1パルスで示す玉数パルスが含まれるようにしても良い。この場合において、売上管理装置40が該売上情報を受信すると、該売上情報に含まれる度数パルスに100円を乗じた額と該売上情報に含まれる玉数パルスに税抜き玉単価である4.0円を乗じた額とを足した税抜き売上額と、該税抜き売上額に消費税率を乗じた消費税額と、度数パルスに単位貸与玉数である25個を乗じた玉数と玉数パルスが示す玉数とを足した貸与玉数とを算出して、該算出された税抜き売上額,消費税額,及び貸与玉数を、前記売上情報に含まれる装置IDに対応付けて売上DBで記憶している税抜き売上額,消費税額,及び貸与玉数に対して加算する。
上記の実施形態では、払出判定手段(制御部21)が、パチンコ機10から継続的に送信されてくる払出可能信号の受信に基づいて、該払出可能信号を継続的に受信している間は、パチンコ機10がパチンコ玉を払い出せる状態であると判定し、該払出可能信号を受信しなくなると、パチンコ機10がパチンコ玉を払い出せる状態でないと判定する例について説明したが、これに限らず、パチンコ機10がパチンコ玉を払い出せない状態となった場合(例えば玉払出装置13が故障した場合や、玉払出装置13が保持しているパチンコ玉が所定数未満になった場合)に、該パチンコ機10から玉貸ユニット20に対してエラー信号が送信されるように構成し、払出判定手段(制御部21)が、該エラー信号を受信すると、パチンコ機10がパチンコ玉を払い出せる状態でないと判定するようにしても良い。
上記の実施形態では、図10,図30,又は図31に示すように、所定時間以内に要求了解信号を受信したか否か(S12),及び所定時間以内に玉貸完了信号を受信したか否か(S14)を判定することにより、第1貸与処理が完了したか否かを判定し、該第1貸与処理が完了していないことを条件として、未払い度数が表示される(S18)例について説明したが、これに限らず、払出開始時に貸与度数を表示すると共に、玉貸完了信号を受信する毎に該表示を減算することにより未払い度数を常に表示し、払出異常時にも該表示を継続するようにしても良い。また払出異常が無くても、玉貸処理とは無関係に、前回の玉貸処理における未払い度数(第1貸与処理が正常に行われていれば零)が常に表示されるようにしても良い。さらに遊技場の店員による操作(例えばリモコン操作)が行われたときに、前回の玉貸処理における未払い度数(第1貸与処理が正常に行われていれば零)が表示されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図10,図30,又は図31に示すように、未払い度数が表示されると(S18)、リセット操作が無い限り(S37,S40)、玉貸処理が終了しない例について説明したが、これに限らず、未払い度数が表示されても、払出度数カウンタをリセットせずに、パチンコ機10に対する玉貸要求信号の送信(リトライ)を繰り返して行い、リセット操作が有る前に該リトライに応じた要求了解信号を受信したか否か,及び該要求了解信号を受信する前にリセット操作が有ったか否かを判定し、リセット操作が有る前に要求了解信号を受信したと判定された場合には、前記S12〜S16の処理を行い、払出度数カウンタの値=貸与度数となった場合には、玉貸処理を終了して図8,図17,又は図18に示すメインルーチンに戻るようにしても良い。
上記の実施形態では、図10,図30,又は図31に示すように、払出数計数手段により所定時間以内に計数された計数遊技媒体数が端数遊技媒体数に達したか否かを判定することにより、第2貸与処理が完了したか否かを判定し(S23,S24)、該第2貸与処理が完了していないことを条件として、未払い玉数が表示される(S27)例について説明したが、これに限らず、払出開始時に端数遊技媒体数を表示すると共に、払出数計数手段により遊技媒体が計数される毎に該表示を減算することにより未払い玉数を常に表示し、払出異常時にも該表示を継続するようにしても良い。また払出異常が無くても、玉貸処理とは無関係に、前回の玉貸処理における未払い玉数(第2貸与処理が正常に行われていれば零)が常に表示されるようにしても良い。さらに遊技場の店員による操作(例えばリモコン操作)が行われたときに、前回の玉貸処理における未払い玉数(第2貸与処理が正常に行われていれば零)が表示されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図10,図30,又は図31に示すように、未払い玉数が表示されると(S27)、リセット操作が無い限り(S37)、玉貸処理が終了しない例について説明したが、これに限らず、未払い玉数が表示されても、払出玉数カウンタをリセットせずに、払出ユニット30の玉払出装置31に対する該未払い玉数の払出の指令(リトライ)を繰り返して行い、リセット操作が有る前に払出玉数カウンタによる計数が再開されたか否か(即ち該リトライに応じた払出が行われたか否か),及び払出玉数カウンタによる計数が再開される前にリセット操作が有ったか否かを判定し、リセット操作が有る前に払出玉数カウンタによる計数が再開されたと判定された場合には、前記S22〜S24の処理を行い、払出玉数カウンタの値=貸与玉数となった場合には、玉貸処理を終了して図8,図17,又は図18に示すメインルーチンに戻るようにしても良い。
上記の実施形態では、図17及び図18に示すように、オフライン状態の玉貸ユニット20では記録媒体を受け付けない例について説明したが、これに限らず、オフライン状態の玉貸ユニット20において記録媒体を受け付けるようにしても良い。ただしオフライン状態であり、該受け付けた記録媒体の管理残額を残額管理装置50から取得することはできないため、該受け付けた記録媒体の管理残額を使用した玉貸処理を行うことはできない。また貨幣を受け付けてオフライン一発貸しが行われても、該受け付けた記録媒体にオフライン消費情報が記録されることはない。
上記の実施形態では、図19に示すように、オフライン状態の玉貸ユニット20で返却操作を受け付けたことに基づいて(S541)、記録媒体を受付中でなく(S542でNO)、記憶残額が零であり(S543でYES)、オフライン消費額が零でない場合には(S555でNO)、S549〜S551の処理が行われる(S557)例について説明したが、これに限らず、図18に示すS530〜S532と同様に、当該記憶残額を使用したオフライン玉貸処理(S527)により記憶残額が零になったことに基づいて(S528でYES)、S549〜S551の処理が行われるようにしても良い。
上記の第2実施形態では、図33に示す貯玉再プレイ処理において、図10に示す玉貸処理と同様の第1貸与処理及び第2貸与処理が行われ、会員管理装置80で管理されている貯玉数から、いわゆる内税の使用玉数(125個)と、前記手数料玉数(25個)とが減算される例について説明したが、これに限らず、いわゆる外税で貸与を行い、使用玉数(125個)のパチンコ玉をパチンコ機10又は払出ユニット30の玉払出装置31から払い出すと共に、会員管理装置80で管理されている貯玉数から、該使用玉数と、該使用玉数に対応する消費税額分の玉数(25円≒6個)と、前記手数料玉数とを減算するようにしても良い。
上記の第3実施形態では、図35に示す電子マネー玉貸処理において、図10に示す玉貸処理と同様の第1貸与処理及び第2貸与処理が行われ、携帯電話6のICチップで記憶されている電子マネー額から、いわゆる内税の使用額(1000円)が減算される例について説明したが、これに限らず、いわゆる外税で貸与を行い、使用額分(250個)のパチンコ玉をパチンコ機10又は払出ユニット30の玉払出装置31から払い出すと共に、携帯電話6のICチップで記憶されている電子マネー額から、該使用額と、該使用額に対応する消費税額(50円)とを減算するようにしても良い。
上記の第3実施形態では、図34(a)に示すように、電子マネー媒体が、携帯電話6である例について説明したがこれに限らず、該電子マネー媒体は、ICチップを搭載したICカードや、ICチップを搭載したPDA等の携帯端末であっても良い。
上記の第1〜第3実施形態では、図10,図30,図31のS23に示すように、玉貸ユニット20の制御部21において、払出玉数カウンタの値が貸与玉数に達したと判定されたことを条件として、第2貸与処理が完了したと判定する例について説明したが、これに限らず、指令された貸与玉数の払出が完了したか否かを監視している玉払出装置31が、該払出が完了した旨を示す払出完了信号を玉貸ユニット20の制御部21に対して送信し、玉貸ユニット20の制御部21において、該払出完了信号を受信したことを条件として、第2貸与処理が完了したと判定するようにしても良く、これによれば、払出玉センサ31bを設けなくても良くなる。また、この場合には、玉払出装置31から玉貸ユニット20の制御部21に対して、該玉払出装置31が記憶している貸与玉数(即ち未払い玉数)を特定可能な未払い玉数表示要求を送信し、玉貸ユニット20において、該未払い玉数表示要求から特定される未払い玉数を未払い玉数表示器25bに表示するようにしても良い。
上記の第4実施形態では、払出ユニット30の制御部32において、払出玉数カウンタの値が貸与玉数に達したと判定されたことを条件として、玉貸ユニット20の制御部21に対して第2貸与処理完了通知を送信する例について説明したが、これに限らず、指令された貸与玉数の払出が完了したか否かを監視している玉払出装置31が、該払出が完了した旨を示す払出完了信号を払出ユニット30の制御部32に対して送信し、払出ユニット30の制御部32において、該払出完了信号を受信したことを条件として、玉貸ユニット20の制御部21に対して第2貸与処理完了通知を送信するようにしても良く、これによれば、払出玉センサ31bを設けなくても良くなる。また、この場合には、玉払出装置31から制御部32を介して、玉貸ユニット20の制御部21に対して、該玉払出装置31が記憶している貸与玉数(即ち未払い玉数)を特定可能な未払い玉数表示要求を送信し、玉貸ユニット20において、該未払い玉数表示要求から特定される未払い玉数を未払い玉数表示器25bに表示するようにしても良い。
上記の第4実施形態では、第2貸与処理において、玉貸ユニット20の制御部21から払出ユニット30の制御部32に対して、使用額を含む端数玉数貸与指令が送信され、該端数玉数貸与指令を受信した払出ユニット30の制御部32において、該受信した端数玉数貸与指令に含まれる使用額に対応する貸与玉数(端数玉数)が特定される例について説明したが、これに限らず、第1実施形態と同様に、第2貸与処理において、玉貸ユニット20の制御部21から払出ユニット30の制御部32に対して、該玉貸ユニット20の制御部21において特定された貸与玉数を含む端数玉数貸与指令が送信されるようにしても良い。また玉貸設定金額以外の玉貸処理は行わないようにした場合には、常に該玉貸設定金額=使用額となるので、第2貸与処理において、玉貸ユニット20の制御部21から払出ユニット30の制御部32に対して、使用額や端数玉数を含まない端数玉数貸与指令が送信されるようにしても良く、この場合には、払出ユニット30において、当該玉貸設定金額に対応する貸与玉数のみを設定しておき、玉貸ユニット20の制御部21から払出指令を受信したことに基づいて、該設定されている貸与玉数のパチンコ玉が玉払出装置31から払い出されるようにしても良い。
上記の第1〜第3実施形態では、未払い度数のカウントが玉貸ユニット20の制御部21により行われ、該玉貸ユニット20に設けられた未払い度数表示器25aで未払い度数の表示が行われる例について説明したが、これに限らず、未払い度数のカウントが玉貸ユニット20の制御部21により行われ、払出ユニット30に設けられた未払い度数表示器25aで未払い度数の表示が行われるようにしても良い。また上記の第4実施形態では、未払い度数のカウントが払出ユニット30の制御部32により行われ、玉貸ユニット20に設けられた未払い度数表示器25aで未払い度数の表示が行われるようにしても良く、また未払い度数のカウントが払出ユニット30の制御部32により行われ、払出ユニット30に設けられた未払い度数表示器25aで未払い度数の表示が行われるようにしても良い。即ち未払い度数表示器25aは、玉貸ユニット20又は払出ユニット30に設けられていれば良い。
上記の第1〜第3実施形態では、未払い玉数のカウントが玉貸ユニット20の制御部21により行われ、該玉貸ユニット20に設けられた未払い玉数表示器25bで未払い玉数の表示が行われる例について説明したが、これに限らず、未払い玉数のカウントが玉貸ユニット20の制御部21により行われ、払出ユニット30に設けられた未払い玉数表示器25bで未払い玉数の表示が行われるようにしても良い。また上記の第4実施形態では、前述の如く、未払い玉数のカウントが払出ユニット30の制御部32により行われ、玉貸ユニット20に設けられた未払い玉数表示器25bで未払い玉数の表示が行われるようにしても良く、また未払い玉数のカウントが払出ユニット30の制御部32により行われ、払出ユニット30に設けられた未払い玉数表示器25bで未払い玉数の表示が行われるようにしても良い。即ち未払い玉数表示器25bは、玉貸ユニット20又は払出ユニット30に設けられていれば良い。
上記の実施形態において、玉貸ユニット20の前面カバーと払出ユニット30の前面カバーとを一体に構成し、外観からは玉貸ユニット20と払出ユニット30とが一体で区別できないようにしても良い。
上記の実施形態において、払出ユニット30の横幅は、少なくともパチンコ玉が通ることができる幅であれば良く、玉貸ユニット20の横幅とは無関係に任意に構成することができる。
上記に実施形態では、図8,図17,図18,図33,図35に示すように、玉貸ユニット20の制御部21において、未接続フラグと玉貸不可フラグとが別個に記憶される例について説明したが、これに限らず、前記接続確認手段によりパチンコ機10又は払出ユニット30の少なくとも一方との接続が確認されないと判定されるた場合にも、玉貸不可フラグを記憶し、未接続フラグが記憶されているか否かの判定は行わないようにしても良い。
本発明に係るカードユニットである玉貸ユニット20は、第1実施形態で示す玉貸処理,第2実施形態で示す貯玉再プレイ処理,及び第3実施形態で示す電子マネー玉貸処理のうち、いずれか2つ又はすべてを行う機能を、単体の玉貸ユニット20に備えるものであっても良い。
最後に、上記の実施形態に記載された他の発明について説明する。
(1) まず、本発明は、次のような構成を含むようにしても良い。つまり、前記カードユニットは、さらに、前記カードユニット通信可否検知手段により通信可能状態が検知されているときに受け付けられた前記記録媒体の管理残額が零でないか否かを、少なくとも当該記録媒体の受付中において管理する管理残額有無管理手段を備え、前記記録媒体排出手段は、前記記録媒体の受付後に前記カードユニット通信可否検知手段により通信不可能状態が検知されているときに、前記管理残額有無管理手段により前記記録媒体の管理残額が零でない旨が管理されていることを条件として、該記録媒体を排出する。
具体的には、図20のS561で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、オンライン状態が検知されているときに受け付けられた記録媒体の管理残額が零でないか否かが、少なくとも当該記録媒体の受付中において管理される。図20のS570で説明したように、玉貸ユニット20の通路ユニット100及び制御部21によって、記録媒体の受付後にオフライン状態が検知されているときに、記録媒体の管理残額が零でない旨が管理されていることを条件として、該記録媒体が返却される。
このように、記録媒体の受付後に通信不可能状態が発生した場合であっても、該記録媒体の管理残額が零でない旨が管理されていることを条件として、当該記録媒体が排出されるので、管理残額が有る記録媒体を遊技者に確実に返却できる。
(2) 従来、遊技媒体の貸与に使用される残度数(本願の残額に相当)を各カード(本願の記録媒体に相当)の識別符号(本願の記録媒体識別情報に相当)に対応付けて管理装置にて管理すると共に、カード処理ユニット(本願のカードユニットに相当)において遊技媒体貸出処理(本願の貸与処理に相当)が行われると、前記残度数を遊技媒体の貸与に応じて減算する、いわゆる「ID管理」を行うシステムがあった(例えば、特開2003−30515号公報(以下「文献A」という)(図1,図6,段落0076))。
また従来より、複数のコンピュータ間でのデータ転送を行うシステムであって、送信側コンピュータから処理要求を送信するにあたり情報格納域の通番に1を加算して、該通番を含む処理要求を受信側コンピュータに送信し、受信側コンピュータは処理要求に応じた処理を実行した後に該処理要求に含まれる通番を登録し、処理結果を送信側コンピュータに返信するものがあった(特開2000−148683号公報(以下「文献B」という)(図5,段落0045,0046))。ここで送信側コンピュータは、通信エラー等によって処理結果を受信しなかった場合に、通番を含む確認要求を受信側コンピュータに送信し、受信側コンピュータは、確認要求に含まれる通番が登録されている通番よりも大きければ処理完了前に異常が発生したものと判断する。
文献Aに示すようなシステムでは、カードユニットでの特定処理(例えば玉貸処理)に連携して行われる残額管理装置側での処理(例えば残度数の減算)を行うための処理要求(例えば減算要求)をカードユニットから受信する前に、カードユニットと残額管理装置とがオフライン状態となった場合、カードユニット側では特定処理(ここでは玉貸処理)が行われたにも拘わらず、残額管理装置側での連携する処理(ここでは残度数の減算)が行われないことで処理の不一致が生ずる。ここで文献Aのシステムに文献Bの手法を適用した場合、記録媒体が使用されたカードユニットと残額管理装置とがオンライン状態に復帰することで、カードユニットから残額管理装置に対して確認要求が送信され、残額管理装置側での連携する処理(ここでは残度数の減算)が行われていない場合にはその旨を特定して対処することができるが、前記記録媒体が使用されたカードユニットがオンライン状態に復帰するまでは、残額管理装置は、前記オフライン状態が発生したときに該カードユニットで特定処理(ここでは玉貸処理)が行われたにも拘わらず、該特定処理に連携する処理(ここでは残度数の減算)が行われていない事を特定できなかったため、オンライン状態に復帰するまでの間は、連携する処理が行われていない事に対する対処ができないという問題があった。
しかし、本発明は、次のような構成を含む。つまり、少なくとも通番が記録される記録媒体を個々に識別するための記録媒体識別情報に対応付けて遊技媒体の貸与に使用される残額及び通番を管理する残額管理装置と、前記記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けて前記残額管理装置にて管理されている残額である管理残額を用いて前記遊技媒体を貸与するための貸与処理を含む各種処理を前記残額管理装置と連携して行い遊技機に対応して設けられるカードユニットとを備える遊技用システムであって、前記カードユニットは、前記各種処理のうちの予め定められた特定処理に伴って前記記録媒体の通番を更新する第1の通番更新処理を行うと共に、該特定処理に対応する連携処理を要求する連携処理要求を前記残額管理装置に対して送信する特定処理手段とを含み、前記残額管理装置は、さらに、前記連携処理要求の受信に応じて前記連携処理を行い、該連携処理に伴って前記記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けられた通番を更新する第2の通番更新処理を行う連携処理手段と、前記カードユニットから前記記録媒体の記録媒体識別情報と通番とを受信し、受信した該通番が受信した該記録媒体識別情報に対応付けられた通番と一致するか否かを判定する通番判定手段と、該通番判定手段により通番が一致しないと判定されたときに、予め定められた通番不一致時処理を行う通番不一致時処理手段とを備える。このように構成しているため、カードユニットと残額管理装置が通信不可能状態になったときにも、当該カードユニットが通信可能状態に復帰するのを待つことなく、残額管理装置側で特定処理に連携する処理が行われていないことを特定し、連携する処理が行われていない事に対する対処が可能である。
具体的には、図1で説明したように、遊技用システム1は、残額管理装置50と玉貸ユニット20とを備える。図6(a)で説明したように、残額管理装置50は、少なくとも通番が記録される記録媒体(例えば、会員カード4、ビジタコイン5)を個々に識別可能な記録媒体IDに対応付けてパチンコ玉の貸与に使用される残額及び通番を管理する。図8、図17及び図18で説明したように、玉貸ユニット20は、パチンコ機10に対応して設けられ、記録媒体の記録媒体IDに対応付けて残額管理装置50にて管理されている管理残額を用いてパチンコ玉を貸与するための玉貸処理を含む各種処理を残額管理装置50と連携して行う。
図7のS109、図8のS124、図12のS223、及び図12,図15,図23のS245で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、各種処理のうちの予め定められた特定処理(例えば、受付貨幣の取込、使用額分の玉貸処理、及びオフライン消費情報やオフライン精算情報の消去処理)に伴って記録媒体の通番を更新する第1の通番更新処理が行われる。図7のS110、図8のS125、図12のS224、及び図12,図15,図23のS246で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、特定処理に対応する連携処理(例えば、受付貨幣額の加算・消去処理、使用額を管理残額から減算する第1の減算処理、オフライン消費額やオフライン精算額の減算・消去処理)を要求する連携処理要求(例えば、貨幣取込通知、減算要求、残額受信通知、オフライン情報消去通知、オフライン情報消去通知)が残額管理装置50に対して送信される。
図7のS115、図8のS129,S130、及び図12,図15,図23のS227,S247,S248で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、連携処理要求の受信に応じて連携処理が行われ、該連携処理に伴って記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する第2の通番更新処理が行われる。図11のS202,S203で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、玉貸ユニット20から記録媒体の記録媒体IDと通番とが受信され、受信された該通番が受信された該記録媒体IDに対応付けられた通番と一致するか否かが判定される。図13のS260〜S284で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、通番が一致しないと判定されたときに、予め定められた通番不一致時処理が行われる。
このように、カードユニットでの特定処理に伴って更新される通番が記録媒体に記録されるので、通信不可能状態が発生したカードユニットから排出された記録媒体を通信可能状態のカードユニットに挿入することで、該記録媒体に記録されている通番と残額管理装置において該記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けられた通番から、通信不可能状態の発生によりカードユニットで特定処理が行われたにも拘わらず、残額管理装置で該特定処理に連携する処理が行われていない事を特定して、対処することができる。
(3) また、本発明は、次のような構成を含むようにしても良い。つまり、前記カードユニットは、さらに、遊技者の操作により、前記管理残額の範囲内で、予め定められた基準貸与額分の遊技媒体を貸与するための貸与処理を前記特定処理として行う貸与処理手段を備え、前記特定処理手段は、該貸与処理に使用される基準貸与額を前記管理残額から減算するための減算要求を前記連携処理要求として前記残額管理装置に対して送信し、前記残額管理装置は、さらに、前記基準貸与額を管理する基準貸与額管理手段と、前記減算要求の受信に基づいて、管理している該基準貸与額を前記管理残額から減算する減算処理を実行する減算処理手段と、該減算処理が完了した旨を示す減算完了通知を前記カードユニットに対して返信する減算完了通知返信手段とを備え、前記貸与処理手段は、前記減算完了通知を受信したことを条件として、次の貸与処理を行い、前記不一致時処理手段は、前記通番判定手段により通番が一致しないと判定したときには、前記管理している基準貸与額を前記記録媒体の記録媒体識別情報と対応付けて管理している管理残額から減算する前記通番不一致時処理を行う。
具体的には、図8のS121,S128で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、遊技者の操作により、管理残額の範囲内で、予め定められた玉貸設定金額分のパチンコ玉を貸与するための玉貸処理が特定処理として行われる。図8のS125で説明したように、玉貸ユニット20の外部通信部21b及び制御部21によって、該玉貸処理に使用される玉貸設定金額を管理残額から減算するための減算要求が連携処理要求として残額管理装置に対して送信される。
図6(a)の設定値DBで説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、玉貸設定金額が管理される。図8のS129で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、減算要求の受信に基づいて、管理している該玉貸設定金額を管理残額から減算する減算処理が実行される。図8のS132で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、減算処理が完了した旨を示す減算完了通知が玉貸ユニット20に対して返信される。
図8のS132、及び図7のS111,S112で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、S132で減算完了通知を受信したことを条件として、S111で残額・残度数が表示され、S112で玉貸操作を待機する状態となり、次の玉貸処理が行われる。図13のS272で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、通番が一致しないと判定したときには、管理している玉貸設定金額を記録媒体の記録媒体IDと対応付けて管理している管理残額から減算する通番不一致時処理が行われる。
このように、カードユニットにおいて貸与処理が行われたにも拘わらず、通信不可能状態の発生により残額管理装置側で残額の減算が実施されなかった場合に、他の通信可能状態のカードユニットで記録媒体を使用することにより残額管理装置の残額が補正され確定されるので、通信不可能状態の発生したカードユニットが通信可能状態に復帰するのを待つことなく、残額管理装置の残額を他のカードユニットにおいて使用することが可能となり、遊技者に迷惑がかかることがなく、また遊技場が損をすることもない。
(4) また、本発明は、次のような構成を含むようにしても良い。つまり、前記基準貸与額管理手段は、各カードユニットについて設定される前記基準貸与額を各カードユニットに対応付けて管理し、前記残額管理装置は、さらに、前記記録媒体識別情報に対応付けて、該記録媒体識別情報の記録媒体を少なくとも前回受け付けていたカードユニットであって、残額管理装置と通信できる通信可能状態で該記録媒体を受け付けた後に残額管理装置と通信できない通信不可能状態になった当該カードユニットを特定可能な情報を記憶するカードユニット特定情報記憶手段と、前記通番判定手段により通番が一致しないと判定したときに、前記記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けて前記カードユニット識別情報記憶手段で記憶している情報から当該記録媒体識別情報の記録媒体が前回受け付けられていたカードユニットを特定するカードユニット特定手段とを備え、前記不一致時処理手段は、該カードユニット特定手段により特定されたカードユニットに対応付けて管理している基準貸与額を前記記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けて管理している管理残額から減算する前記通番不一致時処理を行う。
具体的には、図6(a)の設定値DBで説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、各玉貸ユニット20について設定される玉貸設定金額が各玉貸ユニット20に対応付けて管理される。図6(a)の残額管理DB、及び図12のS220,S240で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、記録媒体IDに対応付けて、該記録媒体IDの記録媒体を少なくとも前回受け付けていた玉貸ユニット20であって、オンライン状態で該記録媒体を受け付けた後にオフライン状態になった当該玉貸ユニット20を特定可能な装置IDが記憶される。
図13のS269で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、通番が一致しないと判定したときに、記録媒体の記録媒体IDに対応付けて残額管理DBで記憶している装置IDから当該記録媒体IDの記録媒体が前回受け付けられていた玉貸ユニット20が特定される。図13のS272で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、特定された玉貸ユニット20に対応付けて管理している玉貸設定金額を記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額から減算する通番不一致時処理が行われる。
このように、残額管理装置は、各カードユニットについて基準貸与額(玉貸設定金額)が設定される場合にも、記録媒体が前回受け付けられていたカードユニットを特定して、対応する基準貸与額を管理残額から減算するので、正確な残額に補正することができる。
(5) また、本発明は、次のような構成を含むようにしても良い。つまり、前記カードユニットは、貨幣を受け付けて該貨幣の金額を識別し、識別された受付貨幣額と前記記録媒体識別情報とを特定可能な入金要求を前記残額管理装置に対して送信し、前記残額管理装置は、前記入金要求の受信に応じて、該入金要求から特定される受付貨幣額を該入金要求から特定される記録媒体識別情報に対応付けて記憶する処理を行い、該記録媒体識別情報に対応付けて管理している管理残額と前記受付貨幣額との合算額を特定可能な残額通知を前記カードユニットに対して送信し、前記カードユニットは、前記残額通知の受信に応じて、該残額通知から特定される合算額の範囲内で遊技媒体の貸与を可能とするための貸与可能処理を第1の特定処理として行い、該貸与可能処理を行った旨を示す貸与可能情報を、前記特定処理に対応する連携処理を要求する連携処理要求として前記残額管理装置に対して送信し、前記残額管理装置は、前記貸与可能情報の受信に応じて、当該記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けて記憶している受付貨幣額を当該記録媒体の管理残額に対して加算する受付貨幣額加算処理と、該受付貨幣額が加算済であることを特定可能な状態に更新する加算済更新処理とを第1の連携処理として行い、前記通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、前記受付貨幣額加算処理と前記加算済更新処理とを行い、前記通番判定手段により通番が一致すると判定され、かつ前記受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、前記受付貨幣額加算処理を行うことなく、前記加算済更新処理を行う。
具体的には、図7のS101で説明したように、玉貸ユニット20の紙幣識別機23及び制御部21によって、貨幣が受け付けられて貨幣の金額が識別される。図7のS103で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、識別された受付貨幣額と記録媒体IDとを含む入金要求が残額管理装置50に対して送信される。図7のS105で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、入金要求の受信に応じて、該入金要求から特定される受付貨幣額を該入金要求から特定される記録媒体IDに対応付けて記憶する処理が行われる。図7のS106で説明したように、残額管理装置50の通信部51及び制御部52によって、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と受付貨幣額との合算額を含む予定残額通知が玉貸ユニット20に対して送信される。
図7のS108で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、予定残額通知の受信に応じて、受付貨幣が取込まれることで、該予定残額通知から特定される合算額の範囲内で遊技媒体の貸与を可能とするための貸与可能処理が第1の特定処理として行われる。図7のS110で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、該貸与可能処理を行った旨を示す貨幣取込通知が、特定処理に対応する連携処理を要求する連携処理要求として残額管理装置50に対して送信される。図7のS113,S114で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、貨幣取込通知の受信に応じて、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶している受付貨幣額を当該記録媒体の管理残額に対して加算する受付貨幣額加算処理と、受付貨幣額を消去することで、該受付貨幣額が加算済であることを特定可能な状態に更新する加算済更新処理とが第1の連携処理として行われる。
図13のS261,S262で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、通番が一致しないと判定され、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、受付貨幣額加算処理と加算済更新処理とが行われる。図11のS204,S205で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、通番が一致すると判定され、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、受付貨幣額加算処理が行われることなく、加算済更新処理が行われる。
このように、残額管理装置において、通番が一致しないと判定され、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、受付貨幣額加算処理と加算済更新処理とが行われるので、カードユニットが残額通知(予定残額通知)を受信してから残額管理装置が貸与可能情報(貨幣取込通知)を受信する前に通信不可能状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また、残額管理装置において、通番が一致すると判定され、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、受付貨幣額加算処理が行われることなく、加算済更新処理が行われるので、残額管理装置が入金要求を受信してからカードユニットが残額通知を受信する前に通信不可能状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。
(6) また、本発明は、次のような構成を含むようにしても良い。つまり、遊技用システムは、さらに、前記記録媒体の記録媒体識別情報に対応する前記管理残額の精算処理を含む各種処理を前記残額管理装置と連携して行う精算装置を備え、前記精算装置は、前記各種処理のうちの予め定められた特定処理に伴って前記記録媒体の通番を更新する第1の通番更新処理を行うと共に、該特定処理に対応する連携処理を要求する連携処理要求を前記残額管理装置に対して送信する特定処理手段を備え、前記連携処理手段は、前記連携処理要求の受信に応じて前記連携処理を行い、該連携処理に伴って前記記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けられた通番を更新する第2の通番更新処理を行い、前記通番判定手段は、前記カードユニット又は前記精算装置から前記記録媒体の記録媒体識別情報と通番とを受信し、受信した該通番が受信した該記録媒体識別情報に対応付けられた通番と一致するか否かを判定し、前記通番不一致時処理手段は、該通番判定手段により通番が一致しないと判定されたときには、予め定められた通番不一致時処理を行う。
具体的には、図1及び図24から図29までで説明したように、遊技用システム1は、さらに、記録媒体の記録媒体IDに対応する管理残額の精算処理を含む各種処理を残額管理装置と連携して行う精算装置60を備える。図25のS223,S245、及び図26のS782で説明したように、精算装置60の制御部62によって、各種処理のうちの予め定められた特定処理(例えば、図25のS226aの精算可能処理、図25のS243,S244のオフライン消費情報,オフライン精算情報の消去処理、図26のS781の精算処理)に伴って記録媒体の通番を更新する第1の通番更新処理が行われる。図25のS224b,S246、及び図26のS783で説明したように、精算装置60の通信部61及び制御部62によって、特定処理に対応する連携処理(例えば、図25のS247,S248のオフライン消費額やオフライン精算額の減算・消去処理、図26のS784の管理残額の消去処理)を要求する連携処理要求が残額管理装置50に対して送信される。
図25のS227,S247,S248、及び図26のS784,S785で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、連携処理要求の受信に応じて連携処理が行われ、該連携処理に伴って前記記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する第2の通番更新処理が行われる。図11のS202,S203、図14のS193、図22のS607、及び図24のS702で説明したように、玉貸ユニット20又は精算装置60から記録媒体の記録媒体IDと通番とを含む挿入通知、供給通知、オンライン復帰通知、又は精算要求を受信し、受信された該通番が受信された該記録媒体IDに対応付けられた通番と一致するか否かが判定される。図13のS260〜S272で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、通番が一致しないと判定されたときに、予め定められた通番不一致時処理が行われる。
このように、精算装置での特定処理に伴って更新される通番が記録媒体に記録されるので、通信不可能状態が発生した精算装置から排出された記録媒体を通信可能状態のカードユニット又は精算装置に挿入することで、該記録媒体に記録されている通番と残額管理装置において該記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けられた通番から、通信不可能状態の発生により精算装置で特定処理が行われたにも拘わらず、残額管理装置で該特定処理に連携する処理が行われていない事を特定して対処することができる。
(7) 従来、残額管理装置においてカードIDに対応付けて残額を管理し、当該管理残額を使用してカードユニットにて玉貸を行うシステムがあった(例えば、文献A(第0027段落、第0076段落))。このようなシステムによれば、カードに記録された情報を改ざんすることによって残額を増加させるような不正行為を防止することができる。
しかし、文献Aに開示されたシステムのように、残額管理装置に記憶された残額を使用して玉貸を行うシステムにおいては、残額管理装置とカードユニットとが通信できないオフライン状態になると、管理残額が玉貸に使用できなくなり、遊技者にとって不便であると共に、遊技場にとっては売上低下を招くこととなるといった問題があった。
しかし、本発明は、次のような構成を含む。つまり、記録媒体を個々に識別するための記録媒体識別情報に対応付けて遊技媒体の貸与に使用される残額を管理する残額管理装置と、記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けて前記残額管理装置にて管理されている残額である管理残額を用いて前記遊技媒体を貸与するための貸与処理を行う貸与処理手段を有し遊技機に対応して設けられるカードユニットとを備える遊技用システムであって、前記カードユニットは、さらに、前記記録媒体の記録媒体識別情報に対応する管理残額を前記残額管理装置から取得する管理残額取得手段と、該管理残額取得手段によって取得された前記管理残額を記憶する残額記憶手段と、該残額記憶手段に記憶された残額を、前記貸与処理手段による前記貸与処理に用いられる貸与使用額分減算された残額に更新する残額更新手段と、前記残額管理装置と通信できる通信可能状態であるか通信できない通信不可能状態であるかを検知するカードユニット通信可否検知手段とを備え、前記貸与処理手段は、該カードユニット通信可否検知手段によって前記通信不可能状態が検知されたときに前記残額記憶手段に記憶された残額が零でないことを条件として、該残額を使用して前記貸与処理を行う。このように構成しているため、遊技者の利便性を向上させると共に、遊技場の売上低下を防止することが可能である。
具体的には、図1で説明したように、遊技用システム1は、残額管理装置50と玉貸ユニット20とを備える。図6(a)で説明したように、残額管理装置50は、記録媒体(例えば、会員カード4,ビジタコイン5)を個々に識別するための記録媒体IDに対応付けてパチンコ玉の貸与に使用される残額を管理する。図8、図17、及び図18で説明したように、玉貸ユニット20は、パチンコ機10に対応して設けられる。図8のS121〜S128で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、記録媒体の記録媒体IDに対応付けて残額管理装置50にて管理されている残額である管理残額を用いてパチンコ玉を貸与するための玉貸処理が行われる。
図11のS201,S202、及び図12のS221,S241で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、記録媒体の記録媒体IDに対応する管理残額が残額管理装置50から取得される。図12のS222,S242で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、取得された管理残額が記憶される。図8のS126で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、記憶された残額が、玉貸処理に用いられる使用額分減算された残額に更新される。図16のS300で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、残額管理装置50と通信できるオンライン状態であるか通信できないオフライン状態であるかが検知される。図18のS527で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、オフライン状態が検知されたときに、記憶残額が零でないことを条件として、該記憶残額を使用して玉貸処理が行われる。
このように、通信不可能状態が発生しても、管理残額がカードユニットに残額として記憶済であれば、当該残額が遊技媒体の貸与に使用される。その結果、遊技者の利便性を向上させると共に、遊技場の売上低下を防止することができる。
(8) また、本発明は、次のような構成を含むようにしても良い。つまり、前記カードユニットは、さらに、前記通信不可能状態において前記残額記憶手段に記憶された残額から前記貸与処理に使用された額であるオフライン消費額を特定可能なオフライン消費情報を特定する消費情報特定手段と、該消費情報特定手段によって特定されたオフライン消費情報を前記記録媒体に記録する消費情報記録手段と、前記カードユニット通信可否検知手段によって通信可能状態が検知されているときに前記オフライン消費情報が記録された前記記録媒体が受け付けられたことに基づいて、該記録媒体の前記記録媒体識別情報と前記オフライン消費情報とを前記残額管理装置に送信する消費情報送信手段とを備え、前記残額管理装置は、前記消費情報送信手段から受信した記録媒体識別情報に対応付けて管理している前記管理残額を、前記消費情報送信手段から受信したオフライン消費情報から特定される前記オフライン消費額分減算された残額に更新する。
具体的には、図18のS525、図19のS549、図20のS567、及び図21のS587で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、オフライン状態において記憶残額から玉貸処理に使用された額であるオフライン消費額を特定可能なオフライン消費情報が特定される。図19のS550、図20のS568、及び図21のS588で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、特定されたオフライン消費情報が記録媒体に記録される。
図11のS202及び図22のS607で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、オンライン状態が検知されているときにオフライン消費情報が記録された記録媒体が受け付けられたことに基づいて、該記録媒体の記録媒体IDとオフライン消費情報とが残額管理装置50に送信される。図11のS202,S211〜S214、及び図12のS247で説明したように、残額管理装置50の通信部51及び制御部52によって、玉貸ユニット20から受信した記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額が、玉貸ユニット20から受信したオフライン消費情報から特定されるオフライン消費額分減算された残額に更新される。
このように、記録媒体が通信可能状態のカードユニットに受け付けられることで、通信不可能状態で貸与処理に使用された額を管理残額から減算更新し、管理残額を補正することができる。
(9) また、本発明は、次のような構成を含むようにしても良い。つまり、前記カードユニットは、さらに、前記通信不可能状態において前記残額記憶手段に記憶された残額から前記貸与処理に使用された額であるオフライン消費額を特定可能なオフライン消費情報を特定する消費情報特定手段と、該消費情報特定手段によって特定されたオフライン消費情報を前記記録媒体に記録する消費情報記録手段と、前記残額記憶手段に記憶された残額が零であることを条件として、前記消費情報記録手段によって前記オフライン消費情報が記録された前記記録媒体を回収する記録媒体回収手段とを備え、前記遊技用システムは、さらに、前記遊技媒体を発行する発行手段を備え、該発行手段は、前記記録媒体回収手段によって回収された記録媒体に記録された前記記録媒体識別情報及び前記オフライン消費情報を、前記残額管理装置に送信するオフライン消費情報送信手段と、該オフライン消費情報送信手段による前記オフライン消費情報の送信を条件として、前記記録媒体に記録された前記オフライン消費情報を消去するオフライン消費情報消去手段とを含み、該オフライン消費情報消去手段によって前記オフライン消費情報が消去された前記記録媒体を発行し、前記残額管理装置は、前記オフライン消費情報送信手段から受信した前記記録媒体識別情報に対応付けて管理している前記管理残額を、前記オフライン消費情報から特定される前記オフライン消費額分減算された額に更新する。
具体的には、図18のS525、図19のS549、図20のS567、及び図21のS587で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、オフライン状態において記憶残額から玉貸処理に使用された額であるオフライン消費額を特定可能なオフライン消費情報が特定される。図19のS550、図20のS568、及び図21のS588で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、特定されたオフライン消費情報が記録媒体に記録される。図18のS531,S533で説明したように、玉貸ユニット20の通路ユニット100及び制御部21によって、記憶残額が零であることを条件として、オフライン消費情報が記録された記録媒体であるビジタコイン5が回収される。
図14のS193で説明したように、玉貸ユニット20の外部通信部21b及び制御部21によって、回収されたビジタコイン5に記録された記録媒体ID及びオフライン消費情報が、残額管理装置50に送信される。図15のS243で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、オフライン消費情報の送信を条件として、記録媒体に記録されたオフライン消費情報が消去される。図14のS191及び図19のS552で説明したように、玉貸ユニット20の通路ユニット100及び制御部21によって、オフライン消費情報が消去されたビジタコイン5が発行される。図15のS247で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、玉貸ユニット20から受信した記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額が、オフライン消費情報から特定されるオフライン消費額分減算された額に更新される。
このように、記憶残額が零になったときに、店員や遊技者の手間を要することなく、当該記録媒体の次回発行までに管理残額を確実に補正することができる。
(10) また、本発明は、次のような構成を含むようにしても良い。つまり、前記記録媒体回収手段は、さらに、前記通信可否検知手段によって前記通信可能状態が検知されているときに、前記管理残額が0の記録媒体を回収し、前記発行手段は、さらに、前記記録媒体回収手段によって回収された記録媒体に前記オフライン消費情報が記録されているか否かを判定するオフライン消費情報判定手段を備え、前記オフライン消費情報送信手段は、該オフライン消費情報判定手段によって前記オフライン消費情報が記録されていると判定されたことを条件として、前記記録媒体識別情報及び前記オフライン消費情報を送信する。
具体的には、図8のS133,S134,S136,S137で説明したように、玉貸ユニット20の通路ユニット100及び制御部21によって、オンライン状態が検知されているときに、管理残額が0のビジタコイン5が回収される。図14のS190で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、回収されたビジタコイン5にオフライン消費情報が記録されているか否かが判定される。図14のS193で説明したように、玉貸ユニット20の外部通信部21b及び制御部21によって、オフライン消費情報が記録されていると判定されたことを条件として、記録媒体ID及びオフライン消費情報が送信される。
このように、オフライン消費情報が記録されているときのみ、残額管理装置に情報が送信されるので、カードユニットと残額管理装置との間における無駄な通信処理を防止することができる。
(11) また、本発明は、次のような構成を含むようにしても良い。つまり前記発行手段は、前記記録媒体の発行に応じて、前記記録媒体の記録情報を読出す読取部に次の記録媒体を供給し、前記次の記録媒体が前記読取部に供給されたときに、供給された該記録媒体に記録された前記記録媒体識別情報及び前記オフライン消費情報を読出し前記オフライン消費情報送信手段により送信する。
具体的には、図14のS188で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、ビジタコイン5の発行に応じて、ビジタコイン5の記録情報を読出す記録媒体R/W102に次のビジタコイン5が供給される。図14のS193で説明したように、玉貸ユニット20の外部通信部21b及び制御部21によって、次のビジタコイン5が記録媒体R/W102に供給されたときに、供給された該ビジタコイン5に記録された記録媒体ID及びオフライン消費情報が読出され送信される。
このように、記録媒体の発行時にオフライン消費情報を送信し管理残額を更新する場合と比較して、迅速に記録媒体を発行することができる。
(12) また、本発明は、次のような構成を含むようにしても良い。つまり、前記残額管理装置及び前記カードユニットは、前記通信不可能状態において前記残額記憶手段に記憶された残額を使用して貸与処理が行われた回数であるオフライン貸与回数、又は、前記オフライン消費額に関する基準値を記憶し、前記消費情報記録手段は、前記オフライン貸与回数又は前記オフライン消費額を、前記基準値から減算した数値を前記オフライン消費情報として記録し、前記残額管理装置は、前記消費情報送信手段から受信した前記オフライン消費情報を前記基準値から減算した減算値に基づいて前記オフライン消費額を特定し、前記管理残額を更新する。
具体的には、図6(a)の設定値DB及び図36から図39で説明したように、残額管理装置50及び玉貸ユニット20によって、オフライン状態において記憶残額を使用して玉貸処理が行われた回数であるオフライン消費回数に関するオフライン時基準回数又はオフライン消費額に関するオフライン時基準金額が記憶される。図19のS549,S550、図20のS567,S568、及び図21のS587,S588で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、オフライン貸与回数又はオフライン消費額を、オフライン時基準回数又はオフライン時基準金額から減算した数値がオフライン消費情報として記録される。図11のS211〜S214及び、図12のS247で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、玉貸ユニット20から受信したオフライン消費情報をオフライン時基準回数又はオフライン時基準金額から減算した減算値に基づいてオフライン消費額が特定され、管理残額が更新される。
このように、オフライン消費額を直接記録媒体に記録するのではなくて、基準値を用いて算出したオフライン消費情報が記録媒体に記録されるので、オフライン消費情報を0に書替えたとしても、オフライン消費額を零とすることができない。その結果、通信不可能状態において残額を使用しているにも拘わらず、オフライン消費額が零となるようにオフライン消費情報を書替えるような不正を行い難くすることができる。
(13) また、本発明は、次のような構成を含むようにしても良い。つまり、前記基準値は、前記カードユニット毎に異なる値とされ、前記残額管理装置は、前記カードユニットを個々に識別するためのカードユニット識別情報に対応付けて前記基準値を記憶し前記消費情報送信手段から受信した前記記録媒体識別情報の記録媒体を排出したカードユニットのカードユニット識別情報に対応付けて記憶された前記基準値に基づいてオフライン消費額を特定する。
具体的には、図6(a)の設定値DB、図36及び図37で説明したように、オフライン時基準金額及びオフライン時基準回数は、玉貸ユニット20毎に異なる値とされ、残額管理装置50によって、玉貸ユニット20を個々に識別するための装置IDに対応付けてオフライン時基準金額又はオフライン時基準回数が記憶される。図11のS211〜S214で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、玉貸ユニット20から受信された記録媒体IDの記録媒体を排出した玉貸ユニット20の装置IDに対応付けて記憶されたオフライン時基準金額又はオフライン時基準回数に基づいてオフライン消費額が特定される。
このように、オフライン消費額を直接記録媒体に記録するのではなくて、基準値を用いて算出したオフライン消費情報が記録媒体に記録されるので、オフライン消費情報を0に書替えたとしても、オフライン消費額を零とすることができない。また、基準値は、カードユニット毎に異なるので、容易に知ることができない。その結果、通信不可能状態において残額を使用しているにも拘わらず、オフライン消費額が零となるようにオフライン消費情報を書替えるような不正をさらに行い難くすることができる。
(14) また、本発明は、次のような構成を含むようにしても良い。つまり、残額管理装置及びカードユニットは、各時刻に応じて異なる基準値を記憶し、前記消費情報記録手段は、時刻を特定可能な時刻特定情報と、当該時刻に応じた基準値に基づいた前記オフライン消費情報とを記録し、前記消費情報送信手段は、前記記録媒体に記録された前記時刻特定情報をさらに送信し、前記残額管理装置は、前記消費情報送信手段から受信した前記時刻特定情報から特定される時刻に応じた前記基準値に基づいてオフライン消費額を特定する。
具体的には、図39で説明したように、残額管理装置50及び玉貸ユニット20によって、各時刻に応じて異なるオフライン時基準金額が記憶される。オフライン状態の玉貸ユニット20の記録媒体R/W102及び制御部21によって、オフラインが発生した時刻を特定可能なオフライン発生時刻と、当該時刻に応じたオフライン時基準金額に基づいたオフライン消費情報とが記録媒体に記録される。オンライン状態の玉貸ユニット20の外部通信部21b及び制御部21によって、オフライン消費情報に加えて、記録媒体に記録されたオフライン発生時刻が残額管理装置50にさらに送信される。残額管理装置50の制御部52によって、玉貸ユニット20から受信したオフライン発生時刻から特定される時刻に応じたオフライン時基準金額に基づいてオフライン消費額が特定される。
このように、オフライン消費額を直接記録媒体に記録するのではなくて、基準値を用いて算出したオフライン消費情報が記録媒体に記録されるので、オフライン消費情報を零に書替えたとしても、オフライン消費額を零とすることができない。また、基準値は、時刻に応じて異なるので、容易に知ることができない。その結果、通信不可能状態において残額を使用しているにも拘わらず、オフライン消費額が零となるようにオフライン消費情報を書替えるような不正をさらに行い難くすることができる。
(15) また、本発明は、次のような構成を含むようにしても良い。つまり、前記残額管理装置及び前記カードユニットは、各時刻に応じて異なる基準値を記憶し、前記消費情報記録手段は、前記通信可否検知手段によって前記通信不可能状態であると検知された時刻に応じた基準値に基づいた前記オフライン消費情報を記録し、前記残額管理装置は、さらに、前記カードユニットと通信できない状態を検知する通信不能検知手段と、該通信不能検知手段によって通信できない状態であることが検知された時刻と通信できない状態であるカードユニットのカードユニット識別情報とを対応させて記憶する通信不能装置記憶手段とを備え、前記残額管理装置は、前記消費情報送信手段から受信した前記記録媒体識別情報の記録媒体を排出したカードユニットのカードユニット識別情報と対応して前記通信不能装置記憶手段に記憶された時刻を特定し、特定した該時刻に応じた前記基準値に基づいてオフライン消費額を特定する。
具体的には、図38で説明したように、残額管理装置50及び玉貸ユニット20によって、各時刻に応じて異なるオフライン時基準金額が記憶される。玉貸ユニットの制御部21によって、オフライン状態であると検知された時刻に応じたオフライン時基準金額に基づいたオフライン消費情報が記録媒体に記録される。残額管理装置50の制御部52によって、玉貸ユニット20と通信できない状態が検知され、通信できない状態であることが検知されたオフライン発生時刻と通信できない状態である玉貸ユニット20の装置IDとが対応されて記憶される。残額管理装置50の制御部52によって、玉貸ユニット20から受信した記録媒体IDの記録媒体を排出した玉貸ユニット20の装置IDと対応して記憶されたオフライン発生時刻が特定され、特定された該時刻に応じたオフライン時基準金額に基づいてオフライン消費額が特定される。
このように、オフライン消費額を直接記録媒体に記録するのではなくて、基準値を用いて算出したオフライン消費情報が記録媒体に記録されるので、オフライン消費情報を0に書替えたとしても、オフライン消費額を零とすることができない。また、基準値は、カードユニットと残額管理装置とが通信不可能状態であると検知されたオフライン発生時刻に応じて異なるので、容易に知ることができない。その結果、通信不可能状態において残額を使用しているにも拘わらず、オフライン消費額が零となるようにオフライン消費情報を書替えるような不正をさらに行い難くすることができる。
(16) 従来、残額管理装置においてカードIDに対応付けて残額を管理し、当該管理残額を使用して精算装置にて精算を行うシステムがあった(例えば、文献A(第0027段落、第0035段落、第0082段落))。このようなシステムによれば、カードに記録された情報を改ざんすることによって残額を増加させるような不正行為を防止することができる。
しかし、文献Aに開示されたシステムのように、残額管理装置に記憶された残額を使用して精算を行うシステムにおいては、残額管理装置と精算装置とが通信できないオフライン状態になると、管理残額の精算ができなくなり、遊技者にとって不便であるといった問題があった。
しかし、本発明は、次のような構成を含む。つまり、記録媒体を個々に識別するための記録媒体識別情報に対応付けて遊技媒体の貸与に使用される残額を管理する残額管理装置と、記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けて前記残額管理装置にて管理されている残額である管理残額を用いて前記遊技媒体を貸与するための貸与処理を行う貸与処理手段を有し遊技機に対応して設けられるカードユニットと、前記記録媒体の記録媒体識別情報に対応する前記管理残額の精算を行う精算装置とを備える遊技用システムであって、前記カードユニットは、さらに、前記記録媒体の記録媒体識別情報に対応する管理残額を特定可能な管理残額特定情報を該記録媒体に記録する管理残額特定情報記録手段と、前記記録媒体を排出する記録媒体排出手段とを備え、前記精算装置は、さらに、前記残額管理装置と通信できる通信可能状態であるか通信できない通信不可能状態であるかを検知する精算装置通信可否検知手段と、該精算装置通信可否検知手段によって前記通信可能状態が検知されているときは、前記記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けて前記残額管理装置にて管理されている前記管理残額に基づいて、精算を行うオンライン精算処理を行う一方、前記精算装置通信可否検知手段によって前記通信不可能状態が検知されているときは、前記記録媒体に記録されている前記管理残額特定情報から前記管理残額を特定し、特定した該管理残額の精算を行うオフライン精算処理を行う精算手段とを備える。このように構成しているため、遊技者の利便性を向上させることが可能である。
具体的には、図1で説明したように、遊技用システム1は、残額管理装置50と玉貸ユニット20と精算装置60とを備える。図6(a)で説明したように、残額管理装置50は、記録媒体(例えば、会員カード4,ビジタコイン5)を個々に識別するための記録媒体IDに対応付けてパチンコ玉の貸与に使用される残額を管理する。図8、図17、及び図18で説明したように、玉貸ユニット20は、パチンコ機10に対応して設けられる。図8のS121〜S128で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、記録媒体の記録媒体IDに対応付けて残額管理装置50にて管理されている残額である管理残額を用いてパチンコ玉を貸与するための玉貸処理が行われる。図24から図29までで説明したように、精算装置60は、記録媒体の記録媒体IDに対応する管理残額の精算を行う。
図19のS544〜S546、図20のS562〜S564、及び図21のS582〜S584で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、記録媒体の記録媒体IDに対応する管理残額を特定可能な元データ及び演算方式特定情報が該記録媒体に記録される。図19のS552、図20のS570、及び図21のS590で説明したように、玉貸ユニット20の通路ユニット100及び制御部21によって、記録媒体が排出される。
図27のS800で説明したように、精算装置60の制御部62によって、残額管理装置50と通信できるオンライン状態であるか通信できないオフライン状態であるかが検知される。図25のS221b,S241b、及び図26のS781で説明したように、精算装置60の制御部62によって、オンライン状態が検知されているときは、記録媒体の記録媒体IDに対応付けて残額管理装置にて管理されている管理残額に基づいて精算を行うオンライン精算処理が行われる。一方、図28のS904,S905,S912で説明したように、精算装置60の制御部62によって、オフライン状態が検知されているときは、記録媒体に記録されている元データ及び演算方式特定情報から管理残額が特定され、特定された該管理残額の精算を行うオフライン精算処理が行われる。
このように、通信不可能状態においても、管理残額を精算することができるため、遊技者の利便性を向上させることができる。
(17) また、本発明は、次のような構成を含むようにしても良い。つまり、前記精算装置は、さらに、前記オフライン精算処理で精算されたオフライン精算額を特定可能なオフライン精算情報を、該オフライン精算処理に供された記録媒体に記録するオフライン精算情報記録手段と、該オフライン精算情報記録手段によって前記オフライン精算情報が記録された前記記録媒体を排出する精算装置記録媒体排出手段とを備え、前記取引装置は、さらに、受け付けた記録媒体に記録された前記記録媒体識別情報及び前記オフライン精算情報を、前記残額管理装置に送信するオフライン精算情報送信手段を備え、前記残額管理装置は、前記オフライン精算情報送信手段から受信した前記記録媒体識別情報に対応付けて管理している前記管理残額を、前記オフライン精算情報送信手段から受信した前記オフライン精算情報で特定される前記オフライン精算額分減算された額に更新する管理残額更新手段を備える。
具体的には、図28のS914で説明したように、精算装置60の制御部62によって、オフライン精算処理で精算されたオフライン精算額を特定可能なオフライン精算情報が、該オフライン精算処理に供された記録媒体に記録される。図28のS917で説明したように、精算装置60の制御部62によって、オフライン精算情報が記録された記録媒体が排出される。
図11のS202で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、受け付けられた記録媒体に記録された記録媒体ID及びオフライン精算情報が残額管理装置50に送信される。図12のS248で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、玉貸ユニット20から受信した記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額が、玉貸ユニット20から受信したオフライン精算情報で特定されるオフライン精算額分減算された額に更新される。
このように、精算後に記録媒体を排出する必要がある場合にも、当該排出された記録媒体が通信可能状態にあるカードユニットで受け付けられることにより、管理残額がオフライン精算額分減算された額に更新されるので、精算装置が通信可能状態に復帰するのを待つことなく当該記録媒体を使用可能とすることができる。
(18) また、本発明は、次のような構成を含むようにしても良い。つまり、前記精算装置は、さらに、前記オフライン精算処理で精算されたオフライン精算額を特定可能なオフライン精算情報を、該オフライン精算処理に供された記録媒体に記録するオフライン精算情報記録手段と、該オフライン精算情報記録手段によって前記オフライン精算情報が記録された前記記録媒体を回収する記録媒体回収手段とを備え、前記遊技用システムは、さらに、前記記録媒体を発行する発行手段を備え、該発行手段は、前記記録媒体回収手段によって回収された記録媒体に記録された前記記録媒体識別情報及び前記オフライン精算情報を、前記残額管理装置に送信するオフライン精算情報送信手段と、該オフライン精算情報送信手段による前記オフライン精算情報の送信を条件として、前記記録媒体に記録された前記オフライン精算情報を消去するオフライン精算情報消去手段とを備え、該オフライン精算情報消去手段によって前記オフライン精算情報が消去された前記記録媒体を発行し、前記残額管理装置は、前記オフライン精算情報送信手段から受信した前記記録媒体識別情報に対応付けて管理している前記管理残額を、前記オフライン精算情報送信手段から受信した前記オフライン精算情報で特定される前記オフライン精算額分減算された額に更新する管理残額更新手段を備える。
具体的には、図28のS914で説明したように、精算装置60の制御部62によって、オフライン精算処理で精算されたオフライン精算額を特定可能なオフライン精算情報が、該オフライン精算処理に供された記録媒体に記録される。図28のS916で説明したように、精算装置60の通路ユニット100及び制御部62によって、オフライン精算情報が記録された記録媒体が回収される。
図14のS193で説明したように、玉貸ユニット20の外部通信部21b及び制御部21によって、回収された記録媒体に記録された記録媒体ID及びオフライン精算情報が残額管理装置50に送信される。図15のS244で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、オフライン精算情報の送信を条件として、記録媒体に記録されたオフライン精算情報が消去される。図14のS187、及び図19のS552で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、オフライン精算情報が消去された記録媒体が発行される。図15のS248で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、玉貸ユニット20から受信した記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額が、玉貸ユニット20から受信したオフライン精算情報で特定されるオフライン精算額分減算された額に更新される。
このように、精算後に記録媒体が回収される場合にも、当該回収された記録媒体が発行される前に、管理残額がオフライン精算額分減算された額に更新されるので、精算装置が通信可能状態に復帰するのを待つことなく当該記録媒体を使用可能とすることができる。
(19) また、本発明は、次のような構成を含むようにしても良い。つまり、前記精算装置は、さらに、前記オフライン精算処理を許容するためのオフライン精算許容操作を係員から受け付ける許容操作受付手段を備え、前記精算手段は、前記精算装置通信可否検知手段によって前記通信不可能状態が検知されているときは、前記許容操作受付手段によって前記オフライン精算許容操作が受け付けられたことを条件として、前記オフライン精算処理を行う。
具体的には、図27のS873で説明したように、精算装置60の制御部62によって、オフライン精算処理を許容するためのオフライン移行操作が係員から受け付けられる。図27のS874で説明したように、精算装置60の制御部62によって、オフライン状態が検知されているときは、オフライン移行操作が受け付けられたことを条件として、オフライン精算処理が行われる。
このように、係員が状況を確認した上でオフライン精算処理を許容することができるので、故意に通信不可能状態を発生させて不正な記録媒体による精算が行われるおそれを低減させることができる。
(20) また、本発明は、次のような構成を含むようにしても良い。つまり、前記精算装置は、さらに、前記オフライン精算処理に供された精算済の記録媒体の記録媒体識別情報である精算済記録媒体識別情報を記憶する精算済情報記憶手段と、前記通信可否検知手段によって前記通信不可能状態が検知されているときに、受け付けた記録媒体の前記記録媒体識別情報が、前記精算済情報記憶手段に記憶されている前記精算済記録媒体識別情報と一致するか否かを判定する記録媒体判定手段とを備え、前記精算手段は、該記録媒体判定手段によって一致しないと判定されたことを条件として前記オフライン精算処理を行う。
具体的には、図6(b)の精算DBで説明したように、精算装置60の制御部62によって、オフライン精算処理に供された精算済の記録媒体の記録媒体IDが記憶される。図28のS902で説明したように、精算装置60の制御部62によって、オフライン状態が検知されているときに、受け付けた記録媒体の記録媒体IDが、精算DBに記憶されている記録媒体IDと一致するか否かが判定され、一致しないと判定されたことを条件としてオフライン精算処理が行われる。
このように、受け付けられた記録媒体がオフライン精算処理済の記録媒体でない場合は、オフライン精算処理を行うようにすることができる。その結果、不正のおそれのある記録媒体によるオフライン精算処理を防止することができる。
(21) また、本発明は、次のような構成を含むようにしても良い。つまり、前記精算装置は、さらに、前記オフライン精算処理を許容する時間帯であるオフライン精算許容時間帯の設定入力を受け付ける精算許容時間帯受付手段を備え、前記精算手段は、現在の時刻が前記精算許容時間帯受付手段によって受け付けられた前記オフライン精算許容時間帯に含まれることを条件として前記オフライン精算処理を行う。
具体的には、精算装置60の通信部61及び制御部62によって、オフライン精算処理を許容する時間帯である精算可能時間の設定入力が受け付けられる。図28のS903で説明したように、現在の時刻が精算可能時間に含まれることを条件としてオフライン精算処理が行われる。
このように、オフライン精算処理が行われる時間帯を本来精算が行われるべき時間帯である営業時間中などに限定することができる。その結果、不正の行われる可能性を低減させることができる。
(22) また、本発明は、次のような構成を含むようにしても良い。つまり、前記精算装置は、さらに、前記オフライン精算処理に供された記録媒体の記録媒体識別情報と精算額とを対応付けて記憶する精算額記憶手段と、前記通信可否検知手段によって前記通信不可能状態が検知されている状態から前記通信可能状態への復帰が検知されたことに基づいて、前記精算額記憶手段に記憶されている前記記録媒体識別情報と前記精算額とを前記残額管理装置に送信する精算額送信手段とを備え、前記残額管理装置は、前記精算額送信手段から受信した前記記録媒体識別情報に対応して前記残額管理装置にて管理されている前記管理残額と前記精算額送信手段から受信した前記精算額とが一致するか否かを判定する精算額判定手段と、該精算額判定手段によって一致しないと判定されたことを条件として、前記管理残額と前記精算額とが一致しない旨を報知する不一致報知手段とを備える。
具体的には、図28のS913で説明したように、精算装置60の制御部62によって、オフライン精算処理に供された記録媒体の記録媒体IDと精算管理残額とが対応付けて精算DBに記憶される。図29のS934で説明したように、精算装置60の通信部61及び制御部62によって、オフライン状態が検知されている状態からオンライン状態への復帰が検知されたことに基づいて、精算DBに記憶されている記録媒体IDと精算管理残額とが残額管理装置50に送信される。図29のS936で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、精算装置60から受信された記録媒体IDに対応して残額管理装置50にて管理されている管理残額と、精算装置60から受信した精算管理残額とが一致するか否かが判定される。図29のS937で説明したように、残額管理装置50の制御部52によって、一致しないと判定されたことを条件として、管理残額と精算管理残額とが一致しない旨がセンタ管理装置に送信されることによって報知される。
このように、オフライン精算処理において不正が行われた場合に、通信可能状態への復帰後迅速にその事実を把握して対処することができる。
(23) また、本発明は、次のような構成を含むようにしても良い。つまり、前記管理残額特定情報記録手段は、演算方式を特定可能な情報と当該演算方式による演算により前記管理残額を算出するための元データとを、前記管理残額特定情報として記録し、前記精算手段は、前記管理残額特定情報から前記演算方式と前記元データとを特定すると共に、特定した該演算方式により、特定した該元データを演算して、前記管理残額を特定する。
具体的には、図19のS544〜S546、図20のS562〜S564、及び図21のS582〜S584で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、演算方式を特定可能な演算方式特定情報と当該演算方式による演算により管理残額を算出するための元データとが管理残額特定情報として記録される。図28のS904,S905で説明したように、管理残額特定情報から演算方式と元データとが特定されると共に、特定された該演算方式により、特定された該元データが演算されて、管理残額が算出される。
このように、管理残額がそのまま記録媒体に記録される場合と比較して、記録媒体のデータを書替えて、管理残額を改ざんするような不正を行い難くすることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。さらに「カードユニット」は「遊技用装置」と読み替えることが出来る。