JP5425687B2 - Mimo制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)制御装置に関する。
セルラー方式の移動通信システムにおいて、セルの境界付近は、複数の基地局から送信された電波が干渉することにより、通信品質(例えば、CINR(Carrier to Interference Noise Ratio))が劣化し、高いユーザスループットを得ることが難しい。同様に、一セル内を複数のセクタに分割する場合、セクタの境界付近は、一基地局の複数のアンテナから送信された電波が干渉することにより、通信品質が劣化し、高いユーザスループットを得ることが難しい。
この問題に対処する一方法として、セルの境界付近に在る一移動局に対して、複数の基地局が連携してMIMO伝送を行う複数基地局連携送信技術が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。複数基地局連携送信では、一般的に、地理的に離れている複数の基地局を集中制御する基地局間制御装置が設けられる。又、特許文献2には、その複数基地局連携送信技術を応用し、セクタの境界付近に在る一移動局に対して、一基地局が有する複数のアンテナを用いてMIMO伝送を行うこと(以下、一基地局内複数アンテナ連携送信と称する)が記載されている。
MIMO伝送の種類(MIMOモード)としては、空間多重モード(例えば、SDM(Spatial Duplexing Multiplex))やダイバーシチモード(例えば、STC(Space Time Coding))などがある。空間多重モードは、ユーザスループットがほぼ倍増するため、MIMOを用いる効果が高いことが知られている。
従来のMIMO制御方法では、複数基地局連携送信することによって得られると推定したCINR推定値に基づいて、MIMOモードを選択している。例えば、CINR推定値が高く基準値を満たす場合には空間多重モード(SDM)を選択し、一方、CINR推定値が低く基準値を満たさない場合にはダイバーシチモード(STC)を選択する。
特開2007−134844号公報 特開2009−219010号公報
しかし、従来のMIMO制御方法では、一律にCINR推定値に基づいてMIMOモードを選択するので、以下に示すような不都合が起こり得る。
複数基地局連携送信を円滑に制御するためには、基地局間制御装置が遅滞なく制御処理を行うことが求められる。このため、基地局間制御装置の性能向上や基地局間制御装置と各基地局間の通信回線の容量拡大など、設備コストの増大が懸念される。一方、一基地局内複数アンテナ連携送信では、一基地局内で制御を行うことができるので、制御処理の遅延はあまり問題にならないと考えられる。このように、複数基地局連携送信と一基地局内複数アンテナ連携送信とでは、制御処理の遅延(以下、処理遅延と称する)の影響が異なってくる。又、MIMOの制御方式として、移動局から基地局へのフィードバック情報が不要な「Open Loop MIMO」と、該フィードバック情報が必要な「Closed Loop MIMO」とでは、「Closed Loop MIMO」の方が「Open Loop MIMO」よりも処理遅延が大きくなる傾向がある。しかしながら、従来のMIMO制御方法では、そのように異なる処理遅延に応じたMIMOモードを選択することができない。
又、MIMO伝送では、基地局の送信アンテナから移動局の受信アンテナまでの電波伝搬遅延時間の差が通信品質に影響を与えることが知られている。複数基地局連携送信では、地理的に離れている複数の基地局からセルの境界付近に在る移動局へ電波を送信するので、各基地局から移動局までの電波伝搬遅延時間に大きな差が生じ得る。一方、一基地局内複数アンテナ連携送信では、一基地局が有するほぼ同じ場所にある複数のアンテナからセクタの境界付近に在る移動局へ電波を送信するので、各アンテナから移動局までの電波伝搬遅延時間にはあまり差がないと考えられる。このように、複数基地局連携送信と一基地局内複数アンテナ連携送信とでは、電波伝搬遅延時間の差(以下、伝搬遅延差と称する)の影響が異なってくる。しかしながら、従来のMIMO制御方法では、そのように異なる伝搬遅延差に応じたMIMOモードを選択することができない。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、処理遅延および伝搬遅延差に応じたMIMOモードを選択することができるMIMO制御装置を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係るMIMO制御装置は、一移動局に対して複数基地局連携送信または一基地局内複数アンテナ連携送信を行う基地局を制御するMIMO制御装置において、前記基地局における処理遅延を示す処理遅延情報を取得する処理遅延情報取得部と、前記移動局と前記基地局との間における伝搬遅延差を示す伝搬遅延差情報を取得する伝搬遅延差情報取得部と、前記処理遅延情報および前記伝搬遅延差情報に基づいてMIMOモードを選択するMIMOモード選択部と、を備えたことを特徴とするMIMO制御装置。
本発明に係るMIMO制御装置において、前記MIMOモード選択部は、伝搬遅延差を判定する基準として、処理遅延の大きさに応じて異なる判定基準を使用することを特徴とする。
本発明に係るMIMO制御装置においては、複数基地局連携送信または一基地局内複数アンテナ連携送信を行うことによって得られると推定した通信品質推定値を取得する通信品質推定値取得部を備え、前記MIMOモード選択部は、前記処理遅延情報、前記伝搬遅延差情報および前記通信品質推定値に基づいてMIMOモードを選択することを特徴とする。
本発明に係るMIMO制御装置において、前記MIMOモード選択部は、通信品質推定値を判定する基準として、処理遅延の大きさ又は伝搬遅延差の大きさに応じて異なる判定基準を使用することを特徴とする。
本発明に係るMIMO制御装置において、前記通信品質推定値の判定基準は、伝搬遅延差の関数であることを特徴とする。
本発明に係るMIMO制御装置において、前記処理遅延は、前記複数基地局連携送信を行う複数の基地局を制御する基地局間制御装置が行う制御処理の遅延、又は、前記一基地局内複数アンテナ連携送信を行う基地局が行う制御処理の遅延であることを特徴とする。
本発明に係るMIMO制御装置において、前記処理遅延は、MIMOの制御方式である「Open Loop MIMO」または「Closed Loop MIMO」に応じた制御処理の遅延を含むことを特徴とする。
本発明によれば、処理遅延および伝搬遅延差に応じたMIMOモードを選択することができるという効果が得られる。
本発明の一実施形態に係るセルラー方式の移動通信システムの構成を示す概略構成図である。 図1に示す移動通信システムにおける複数基地局連携送信の概念図である。 図1に示す移動通信システムにおける一基地局内複数アンテナ連携送信の概念図である。 本発明の一実施形態に係るセル間連携制御とセクタ間連携制御に対する処理遅延と伝搬遅延差の関係をまとめた図表である。 セル間MIMOの例とセクタ間MIMOの例における処理遅延量と伝搬遅延量の関係を例示したグラフである。 、従来のMIMOモード選択方法(1)と、本発明の一実施形態に係るMIMOモード選択方法(2),(3)との比較を示す概念図である。 図1に示す連携管理部14が行うMIMOモード選択処理のフローチャートである。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るセルラー方式の移動通信システムの構成を示す概略構成図である。図1において、基地局間制御装置10は、基地局20−1,20−2を制御する。基地局20−1および20−2は、セルの境界付近に在る一移動局30に対し、連携してMIMO伝送(複数基地局連携送信)を行うことができる。又、基地局20−1は、自基地局のセル内において、セクタの境界付近に在る一移動局30に対し、自基地局が有する複数のアンテナを用いてMIMO伝送(一基地局内複数アンテナ連携送信)を行うことができる。同様に、基地局20−2は、自基地局のセル内において、セクタの境界付近に在る一移動局30に対し、自基地局が有する複数のアンテナを用いてMIMO伝送(一基地局内複数アンテナ連携送信)を行うことができる。
図2は、図1に示す移動通信システムにおける複数基地局連携送信の概念図である。図2において、基地局20−1のセル100−1と基地局20−2のセル100−2の境界付近(セル100−1とセル100−2が重複する区域)には、移動局30−1,30−2が在る。移動局30−1に対して、基地局20−1と基地局20−2とが連携してMIMO伝送を行っている。又、移動局30−2に対して、基地局20−1と基地局20−2とが連携してMIMO伝送を行っている。移動局30−1に対して、基地局20−1間の電波伝搬遅延時間と基地局20−2間の電波伝搬遅延時間とはほぼ等しく、その伝搬遅延差はその影響が無視できるほどに小さい。一方、移動局30−2に対して、基地局20−2間の電波伝搬遅延時間は基地局20−1間の電波伝搬遅延時間よりも長く、その伝搬遅延差はその影響が無視できないほどに大きい。
図3は、図1に示す移動通信システムにおける一基地局内複数アンテナ連携送信の概念図である。図3において、基地局20−1のセル100−1は、3個のセクタ110−1,110−2,110−3に区分けされる。基地局20−1は、図1に示すように、3個のアンテナ22−1(セクタ110−1用),22−2(セクタ110−2用),22−3(セクタ110−3用)を有する。セクタ110−1とセクタ110−2の境界付近(セクタ110−1とセクタ110−2が重複する区域)には、移動局30−1が在る。移動局30−1に対して、基地局20−1はアンテナ22−1とアンテナ22−2とを用いてMIMO伝送を行っている。移動局30−1に対して、基地局20−1のアンテナ22−1間の電波伝搬遅延時間とアンテナ22−2間の電波伝搬遅延時間とはほぼ等しく、その伝搬遅延差はその影響が無視できるほどに小さい。このアンテナ間において電波伝搬遅延時間がほぼ等しいという状況は、セクタの境界付近に在る移動局に対してほぼ同様である。
説明を図1に戻す。基地局間制御装置10は、基地局間連携制御部12と連携管理部14を有する。基地局間連携制御部12は、複数基地局連携送信を制御する。連携管理部14は、複数基地局連携送信で使用するMIMOモードの選択と、一基地局内複数アンテナ連携送信で使用するMIMOモードの選択とを行う。
基地局20−1,20−2(以下、特に区別しないときは「基地局20」と称する)は、3個のアンテナ22−1,22−2,22−3と、アンテナ22−1,22−2,22−3の各各に対応して設けられた無線通信部24−1,24−2,24−3と、セクタ間制御装置26とを有する。
無線通信部24−1,24−2,24−3は、アンテナ22−1,22−2,22−3を用いて、一移動局30に対し、複数基地局連携送信又は一基地局内複数アンテナ連携送信を行う。セクタ間制御装置26は、自基地局による一基地局内複数アンテナ連携送信を制御する。
無線通信部24−1,24−2,24−3は、基地局間制御装置10の基地局間連携制御部12からの指示に従って、複数基地局連携送信を行う。複数基地局連携送信で使用するMIMOモードは、連携管理部14から基地局間連携制御部12へ指示される。
又、無線通信部24−1,24−2,24−3は、セクタ間制御装置26からの指示に従って、一基地局内複数アンテナ連携送信を行う。一基地局内複数アンテナ連携送信で使用するMIMOモードは、連携管理部14からセクタ間制御装置26へ指示される。本実施形態では、連携管理部14から基地局間連携制御部12を介して各基地局20のセクタ間制御装置26へ、一基地局内複数アンテナ連携送信で使用するMIMOモードが指示される。
複数基地局連携送信における処理遅延は、基地局間制御装置10内の基地局間連携制御部12が行う制御処理の遅延と、基地局間制御装置10と各基地局20−1,20−2間の制御信号伝送路40−1,40−2における伝送遅延とを含む。さらには、MIMOの制御方式である「Open Loop MIMO」または「Closed Loop MIMO」に応じた制御処理の遅延を含む。
一基地局内複数アンテナ連携送信における処理遅延は、一基地局20内のセクタ間制御装置26が行う制御処理の遅延と、セクタ間制御装置26と各無線通信部24−1,24−2,24−3間の制御信号伝送路50−1,50−2,50−3における伝送遅延とを含む。さらには、MIMOの制御方式である「Open Loop MIMO」または「Closed Loop MIMO」に応じた制御処理の遅延を含む。
図4は、本実施形態に係る複数基地局連携送信における制御(セル間連携制御)と一基地局内複数アンテナ連携送信における制御(セクタ間連携制御)に対する処理遅延と伝搬遅延差の関係をまとめた図表である。図4に示されるように、セル間連携制御では、処理遅延は比較的大きく、伝搬遅延差は大小の変動がある。セクタ間連携制御では、処理遅延も伝搬遅延差も比較的小さい。なお、処理遅延については、セル間連携制御およびセクタ間連携制御ともに、MIMOの制御方式として「Open Loop MIMO」または「Closed Loop MIMO」のいずれを使用するかによって、大きさが変動する。
図5は、複数基地局連携送信(セル間MIMO)の例と一基地局内複数アンテナ連携送信(セクタ間MIMO)の例における、処理遅延量と伝搬遅延量の関係を例示したグラフである。図5(1)はセクタ間MIMOの例1であり、基地局20の近傍に移動局30が存在する。このセクタ間MIMOの例1では、処理遅延量は比較的小さく、伝搬遅延差も比較的小さい。図5(2)はセクタ間MIMOの例2であり、基地局20の遠方に移動局30が存在する。このセクタ間MIMOの例2でも、処理遅延量は比較的小さく、伝搬遅延差も比較的小さい。
図5(3)はセル間MIMOの例1であり、基地局20−1,20−2間の中央付近に移動局30が存在する。このセル間MIMOの例1では、処理遅延量は比較的大きく、伝搬遅延差は比較的小さい。図5(4)はセル間MIMOの例2であり、各基地局20−1,20−2から等距離であるが遠方に移動局30が存在する。このセル間MIMOの例2でも、処理遅延量は比較的大きく、伝搬遅延差は比較的小さい。図5(5)はセル間MIMOの例3であり、各基地局20−1,20−2から距離に偏りのある場所に移動局30が存在する。このセル間MIMOの例3では、処理遅延量は比較的大きく、伝搬遅延差も比較的大きい。
図6は、従来のMIMOモード選択方法と、本実施形態に係るMIMOモード選択方法との比較を示す概念図である。図6(1)は、従来のMIMOモード選択方法を示す概念図である。従来のMIMOモード選択方法では、処理遅延および伝搬遅延差を考慮せずに、一律にCINR推定値に基づいてMIMOモードを選択している。
これに対して図6(2),(3)は、本実施形態に係るMIMOモード選択方法を示す概念図である。本実施形態に係るMIMOモード選択方法では、処理遅延の大小によってMIMOモード選択方法を変える(処理遅延が小さい場合に図6(2)を採用し、処理遅延が大きい場合に図6(3)を採用する)ことができるようにする。さらに、伝搬遅延差の大小によってMIMOモード選択方法を変えることができるようにする。さらには、CINR推定値の大小によってMIMOモード選択方法を変えることができるようにする。なお、図6(2),(3)において、横軸に示す伝搬遅延差の閾値および縦軸に示すCINR(推定値)の閾値は、一例であり、任意に変更することができるように構成する。
図7は、図1に示す連携管理部14が行うMIMOモード選択処理のフローチャートである。連携管理部14は、基地局間連携制御部12から、連携対象の一移動局30(以下、連携対象移動局と称する)に関する連携パターンの情報を取得する。連携パターンには、複数基地局連携送信のみを行うパターンと、一基地局内複数アンテナ連携送信のみを行うパターンと、複数基地局連携送信および一基地局内複数アンテナ連携送信の両方を行うパターンとがある。この結果、連携対象移動局がいずれかの連携パターンを使用する場合には、連携管理部14は、MIMOの制御方式として「Open Loop MIMO」または「Closed Loop MIMO」のいずれを使用するのかを示す情報を、基地局間連携制御部12から取得する。この後、連携管理部14は図7の処理を開始する。
図7において、ステップS1では、連携管理部14は、連携対象移動局に対して複数基地局連携送信または一基地局内複数アンテナ連携送信を行う基地局20における処理遅延を示す処理遅延情報を取得し、該処理遅延を基準値t0と比較する。処理遅延の基準値t0は、事前に決定し、基地局間制御装置10内に保持しておく。複数基地局連携送信における処理遅延、及び、一基地局内複数アンテナ連携送信における処理遅延は、「Open Loop MIMO」または「Closed Loop MIMO」の別に、それぞれ事前に決定し、基地局間制御装置10内に処理遅延情報を保持しておく。連携パターンが複数基地局連携送信および一基地局内複数アンテナ連携送信の両方を行うパターンである場合には、複数基地局連携送信における処理遅延を使用する。ステップS1の結果、処理遅延が、基準値t0よりも大きい場合はステップS2に進み、基準値t0以下である場合はステップS5に進む。
ステップS2では、連携管理部14は、連携対象移動局に対して複数基地局連携送信または一基地局内複数アンテナ連携送信を行う基地局20と連携対象移動局との間における伝搬遅延差を示す伝搬遅延差情報を取得し、該伝搬遅延差を基準値t1と比較する。伝搬遅延差の基準値t1は、事前に決定し、基地局間制御装置10内に保持しておく。
伝搬遅延差情報の取得方法としては、例えば、連携対象移動局が各基地局から送信されたパイロット信号を受信して伝搬遅延差を測り、その測定値を基地局20経由で基地局間制御装置10へ報告することが挙げられる。又は、GPS(Global Positioning System)を用いて連携対象移動局の位置情報と各基地局の位置情報とを取得し、基地局間制御装置10が連携対象移動局の位置と各基地局の位置とから伝搬遅延差を推定する方法が挙げられる。
ステップS2の結果、伝搬遅延差が、基準値t1よりも大きい場合はステップS3に進み、基準値t1以下である場合はステップS4に進む。
ステップS3では、連携管理部14は、連携管理部14に対して複数基地局連携送信または一基地局内複数アンテナ連携送信を行う基地局20を所望基地局としたときの連携対象移動局におけるCINR推定値を取得し、該CINR推定値を基準値x1と比較する。基準値x1は、事前に決定し、基地局間制御装置10内に保持しておく。CINR推定値の取得方法としては、基地局間制御装置10が基地局20経由で連携対象移動局から、CINR推定値の情報(CINR推定値またはCINRを推定するための情報)を取得することが挙げられる。
ステップS3の結果、CINR推定値が、基準値x1よりも大きい場合は連携対象移動局に対してMIMOモードAを選択し、基準値x1以下である場合は連携対象移動局に対してMIMOモードBを選択する。
ステップS4では、連携管理部14は、ステップS3と同様に、連携対象移動局におけるCINR推定値を取得し、該CINR推定値を基準値x2と比較する。基準値x2は、事前に決定し、基地局間制御装置10内に保持しておく。ステップS4の結果、CINR推定値が、基準値x2よりも大きい場合は連携対象移動局に対してMIMOモードCを選択し、基準値x2以下である場合は連携対象移動局に対してMIMOモードDを選択する。
ステップS5では、連携管理部14は、ステップS2と同様に、連携対象移動局に対して複数基地局連携送信または一基地局内複数アンテナ連携送信を行う基地局20と連携対象移動局との間における伝搬遅延差を示す伝搬遅延差情報を取得し、該伝搬遅延差を基準値t2と比較する。伝搬遅延差の基準値t2は、事前に決定し、基地局間制御装置10内に保持しておく。ステップS5の結果、伝搬遅延差が、基準値t2よりも大きい場合はステップS6に進み、基準値t2以下である場合はステップS7に進む。
ステップS6では、連携管理部14は、ステップS3と同様に、連携対象移動局におけるCINR推定値を取得し、該CINR推定値を基準値x3と比較する。基準値x3は、事前に決定し、基地局間制御装置10内に保持しておく。ステップS6の結果、CINR推定値が、基準値x3よりも大きい場合は連携対象移動局に対してMIMOモードEを選択し、基準値x3以下である場合は連携対象移動局に対してMIMOモードFを選択する。
ステップS7では、連携管理部14は、ステップS3と同様に、連携対象移動局におけるCINR推定値を取得し、該CINR推定値を基準値x4と比較する。基準値x4は、事前に決定し、基地局間制御装置10内に保持しておく。ステップS7の結果、CINR推定値が、基準値x4よりも大きい場合は連携対象移動局に対してMIMOモードGを選択し、基準値x4以下である場合は連携対象移動局に対してMIMOモードHを選択する。
連携管理部14は、選択結果のMIMOモードを基地局間連携制御部12へ通知する。これにより、連携対象移動局に対して、該選択結果のMIMOモードを用いた複数基地局連携送信または一基地局内複数アンテナ連携送信が行われる。
なお、CINR推定値の判定基準(基準値x1,x2,x3,x4)を伝搬遅延差の関数として定義してもよい。この場合、取得した伝搬遅延差を用いて該関数値を算出することによって、基準値x1,x2,x3,x4を得る。
又、MIMOモードの選択候補(MIMOモードAからH)は、事前に決定し、基地局間制御装置10内にMIMOモード選択候補情報を保持しておく。MIMOモードの中には、制御情報量が少なく遅延時間差に強いMIMOモードや制御情報量が多く遅延時間差に弱いMIMOモードが存在する。このMIMOモードの特性に応じてMIMOモードを使い分けするように、MIMOモードの選択候補を事前に決定しておく。MIMOモードAからHの例を以下に示す。
MIMOモードA:ダイバーシチモード
MIMOモードB:MIMOモードなし(MIMO伝送しない)
MIMOモードC:空間多重モード
MIMOモードD:ダイバーシチモード
MIMOモードE:空間多重モード
MIMOモードF:ダイバーシチモード
MIMOモードG:空間多重モード
MIMOモードH:ダイバーシチモード
MIMOモードAからHの他の例を以下に示す。この例は、空間多重モードの中に2種類の空間多重モードA,Bがあって空間多重モードAよりも空間多重モードBの方が遅延に強く、又、ダイバーシチモードの中に2種類のダイバーシチモードA,BがあってダイバーシチモードAよりもダイバーシチモードBの方が遅延に強い場合である。
MIMOモードA:ダイバーシチモードB
MIMOモードB:MIMOモードなし(MIMO伝送しない)
MIMOモードC:空間多重モードB
MIMOモードD:ダイバーシチモードA
MIMOモードE:空間多重モードB
MIMOモードF:ダイバーシチモードB
MIMOモードG:空間多重モードA
MIMOモードH:ダイバーシチモードA
上述した実施形態によれば、処理遅延および伝搬遅延差に応じたMIMOモードを選択することができる。これにより、複数基地局連携送信または一基地局内複数アンテナ連携送信を行った時に、ユーザスループットが向上することが期待できる。
例えば、複数基地局連携送信によって高いCINR推定値が得られる場合、一律にCINR推定値によってMIMOモードを選択すると(図6(1)参照)、ユーザスループットの向上効果は高いが伝搬遅延差に弱い空間多重モードを採用する可能性が高い。この結果、空間多重モードを採用すると、伝搬遅延差が大きい場合には、ユーザスループットがほとんど変わらなかったり、又は、かえって低下したりする可能性が生じる。これに対して、本実施形態によれば、複数基地局連携送信によって高いCINR推定値が得られる場合であっても、伝搬遅延差が大きいときには、ユーザスループットの向上効果は低いが伝搬遅延差に強いダイバーシチモードを採用することができる(図6(2)又は(3)参照)。これにより、ユーザスループットの向上が期待できるようになる。
又、複数基地局連携送信によって得られるCINR推定値が低くても、移動局がセル間の中央付近に静止している場合など、非常に安定して伝搬遅延差が小さいときには、ダイバーシチモードではなく空間多重モードを採用することができる。これにより、ユーザスループットの向上が期待できるようになる。
又、本実施形態によれば、処理遅延を考慮してMIMOモードを選択することにより、各基地局20と基地局間制御装置10間の通信回線の容量拡大を抑制することが期待できる。
なお、基地局20の多元接続方式がOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)である場合には、ガードインターバルを十分に大きくとれば伝搬遅延差の影響を排除することができる。しかしながら、ガードインターバルを大きく取ることによって、MIMO伝送容量が少なくなるデメリットがあるため、ガードインターバルはなるべく小さいほうが望ましい。本実施形態によれば、伝搬遅延差の影響を受けにくいMIMOモードを選択することができるので、ガードインターバルを小さくすることが可能となり、MIMO伝送容量がガードインターバルによって減少することを抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、複数基地局連携送信は2つ以上の基地局が連携すればよく、連携する基地局の数は限定されない。又、一基地局内複数アンテナ連携送信は一基地局のセルが区分けされた2つ以上のセクタ間で連携すればよく、セクタ数は限定されない。
又、通信品質はCINRに限定されず、通信品質を表す他の指標を用いてもよい。
10…基地局間制御装置、12…基地局間連携制御部、14…連携管理部、20−1,20−2…基地局、22−1,22−2,22−3…アンテナ、24−1,24−2,24−3…無線通信部、26…セクタ間制御装置、30…移動局、40−1,40−2,50−1,50−2,50−3…制御信号伝送路

Claims (7)

  1. 一移動局に対して複数基地局連携送信または一基地局内複数アンテナ連携送信を行う基地局を制御するMIMO制御装置において、
    前記基地局における処理遅延を示す処理遅延情報を取得する処理遅延情報取得部と、
    前記移動局と前記基地局との間における伝搬遅延差を示す伝搬遅延差情報を取得する伝搬遅延差情報取得部と、
    前記処理遅延情報および前記伝搬遅延差情報に基づいてMIMOモード選択方法を変えるMIMOモード選択部と、
    を備えたことを特徴とするMIMO制御装置。
  2. 前記MIMOモード選択部は、伝搬遅延差を判定する基準として、処理遅延の大きさに応じて異なる判定基準を使用することを特徴とする請求項1に記載のMIMO制御装置。
  3. 複数基地局連携送信または一基地局内複数アンテナ連携送信を行うことによって得られると推定した通信品質推定値を取得する通信品質推定値取得部を備え、
    前記MIMOモード選択部は、前記処理遅延情報、前記伝搬遅延差情報および前記通信品質推定値に基づいてMIMOモードを選択することを特徴とする請求項1又は2に記載のMIMO制御装置。
  4. 前記MIMOモード選択部は、通信品質推定値を判定する基準として、処理遅延の大きさ又は伝搬遅延差の大きさに応じて異なる判定基準を使用することを特徴とする請求項3に記載のMIMO制御装置。
  5. 前記通信品質推定値の判定基準は、伝搬遅延差の関数であることを特徴とする請求項4に記載のMIMO制御装置。
  6. 前記処理遅延は、前記複数基地局連携送信を行う複数の基地局を制御する基地局間制御装置が行う制御処理の遅延、又は、前記一基地局内複数アンテナ連携送信を行う基地局が行う制御処理の遅延であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のMIMO制御装置。
  7. 前記処理遅延は、MIMOの制御方式である「Open Loop MIMO」または「Closed Loop MIMO」に応じた制御処理の遅延を含むことを特徴とする請求項6に記載のMIMO制御装置。
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