JP5424883B2 - 数値的にシミュレートされた2つのオブジェクト間の衝突を検出する方法および装置 - Google Patents

数値的にシミュレートされた2つのオブジェクト間の衝突を検出する方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、数値的にシミュレートされた有限個のオブジェクト、すなわち仮想オブジェクト間の衝突を検出するとともに、これらオブジェクト間の接触、より一般的には近接についての幾何学的情報を構築し、視覚化する方法およびシステムに関する。
米国特許第6862026号(特許文献1)は、すでに、所望により移動すると考えられるべき仮想オブジェクトを含むボックスを構成し、オブジェクト間の衝突を検出する方法を提案している。この先行技術による方法では、それぞれオブジェクトを含む2つのボックスに重複部分があるかどうかを検証し、適宜、各ボックスをより小さな2つのボックスに分割する。一方のオブジェクトの軸と一致する軸を有するボックスを用いて最適化が実行される。この方法では、オブジェクト間の距離は用いない。
さらに、非特許文献1より、三次元空間における境界を三角形分割法で表した3次元多面体オブジェクト間の局所最短距離を求める方法が公知である。しかし、この方法は、ある特定の用途について述べたものであり、比較的長い計算が必要なため、リアルタイムのシミュレーションには適さない。
米国特許第6862026号明細書
D.ジョンソン、およびE.コーエン(D. Johnson and E. Cohen)著、 「空間法線錐階層(Spatialized Normal Cone Hierarchies)」、3Dグラフィックスに関するACMシンポジウム2001(2001 ACM Symposium on Interactive 3D Graphics)予稿、ノースカロライナ州リサーチ・トライアングル・パーク(Research Triangle Park, NC)、2001年3月19日−20日、p.129−134 J.R.ムンクレ(J.R. Munkres)著、「代数的位相幾何学の要素(Elements of Algebraic Topology)」、 アドバンスト・ブック・プログラム(Advanced Book Program)、パーソス・パブリッシング(Perseus Publishing)、マサチューセッツ州ケンブリッジ、1984年 D.P.バートセカス(D.P. Bertsekas)著、「凸分析と最適化(Convex Analysis and Optimization)」、アテナ・サイエンティフィック(Athena Scientific)マサチューセッツ州ベルモント、2003年 E.ラーセン、S.ゴーツチョーク、M.リン、およびD.マノチャ(E. Larsen, S. Gottschalk, M. Lin, and D. Manocha)著、「スイープされた球体体積を伴う高速近接クエリー(Fast Proximity Queries with Swept Sphere Volumes)」、テクニカルレポートTR99−018、ノースカロライナ大学、コンピュータサイエンス学部、(Department of Computer Science, University of N. Carolina)、チャペルヒル http://www.cs.unc.edu/~geom/SSV/ C.エリクソン(C. Ericson)著、「リアルタイム衝突検出(Real Time Collision Detection)」、エルゼビア、MKプレス(Elsevier, MK Press)2005年 ニーナ・アメンタ、スンギー・チョイ、およびラビ・コルリ(Nina Amenta, Sunghee Choi, and Ravi Kolluri)著、「パワークラスト(The Power Crust)」、第6回ソリッドモデリングおよびアプリケーションに関するACMシンポジウム(Sixth ACM Symposium on Solid Modeling and Applications)、2001年、p.249−260 ニーナ・アメンタ、スンギー・チョイ、およびラビ・コルリ(Nina Amenta, Sunghee Choi, and Ravi Kolluri)著、「パワークラスト、球体の和集合および中間軸トランスフォーム(The Power Crust, unions of balls, and the medial axis transform)」、コンピュータジオメトリ:理論と応用(Computation Geometry: Theory and Applications)、2001年、19(2−3)、p.127−153、(表面再構築に関する特別号)(special issue on surface reconstruction)
そこで、本発明は、上記問題点を改善し、数値的にシミュレートされた有限個のオブジェクト間の衝突の検出、またはそれらオブジェクト間の近接もしくは接触についての幾何学的情報の構築、処理速度の最適化、および、これら仮想オブジェクトの移動や回転に対応した非常に強力なソリューションの提供を実現することにより、とりわけ、その性質上予想が困難なユーザとのインタラクションによる図形レンダリングや視覚レンダリングの安定性を損なわないようにすることを目的とする。
この目的を達成するため、本発明は、少なくとも1つの数値的にシミュレートされた第1多面体オブジェクトと、少なくとも1つの数値的にシミュレートされた第2多面体オブジェクトとの衝突を検出するとともに、前記第1、第2オブジェクト間の近接および接触についての幾何学的情報を構築する方法であって、
前記数値的にシミュレートされた第1、第2多面体オブジェクトは、Rnにおける単体的複体の形式で表され(ただし、Rnは、実数体をそれ自体n倍(nは2または3)して得られるカルテシアン積を示す)、
各単体的複体について、頂点の座標を固定座標系で示す前処理ステップを実行し、
前記前処理ステップは、少なくとも、前記各単体的複体の各フェースについて、前記各フェースに関連づけられた強い意味での複数の法線に対応する多面錐の幾何学的表記を計算するステップと、前記フェースが属する接触クラスのラベルを決定するステップと、前記各単体的複体について、前記単体的複体のフェースの位置と、前記強い意味で関連づけられた法線の集合との両方から、前記単体的複体で表された前記オブジェクトの包含体積の木(ツリー)を求めるステップとを含み、
前記方法はさらに、前記前処理ステップ後に得た情報から、局所最短距離と疑似局所最短距離とを計算するステップを含み、前記疑似局所最短距離はそれぞれ別個のオブジェクトに属する点の対に対応し、一方のオブジェクトの他方のオブジェクトに対する相対位置が所定のしきい値未満のわずかな角度で回転した場合に局所最短距離を定めることを特徴とする。
上記方法は、数値的にシミュレートされた剛性または変形可能な多面体オブジェクトに適用できる。
前処理ステップと、局所最短距離(LMD)および疑似局所最短距離(疑似LMD)を計算するステップは、リアルタイムで実行することができる。
また、本発明は、少なくとも1つの数値的にシミュレートされた第1多面体オブジェクトと、少なくとも1つの数値的にシミュレートされた第2多面体オブジェクトとの衝突を検出するとともに、前記第1、第2オブジェクト間の近接および接触についての幾何学的情報を構築するシステムであって、
前記システムは、前記数値的にシミュレートされた第1、第2多面体オブジェクト10、20を、Rnにおける単体的複体の形式で表わす(ただし、Rnは、実数体をそれ自体n倍(nは2または3)して得られるカルテシアン積を示す)表示手段と、
各単体的複体について、頂点の座標を固定座標系で示す前処理手段とを備え、
前記前処理手段は、少なくとも、前記各単体的複体の各フェースについて、前記各フェースに関連づけられた強い意味での複数の法線に対応する多面錐の幾何学的表記を計算する手段と、前記フェースが属する接触クラスのラベルを決定する手段と、各単体的複体について、前記単体的複体のフェースの位置と、前記強い意味で関連づけられた法線の集合との両方から、前記単体的複体で表された前記オブジェクトの包含体積の木を求める手段と、を備え、
前記システムはさらに、前記前処理手段に関連づけられ、局所最短距離と疑似局所最短距離とを計算する演算手段を備え、前記疑似局所最短距離はそれぞれ別個のオブジェクトに属する点の対に対応し、一方のオブジェクトの他方のオブジェクトに対する相対位置が所定のしきい値未満のわずかな角度で回転した場合に局所最短距離を定めることを特徴とするシステム、に関する。
このシステムは、機械的解決手段(solveur mecanique)に接続することができる。
このシステムと機械的解決手段との組み合わせは、周辺装置、特に、グラフィカル・ユーザ・インターフェース、マウス、動き感知周辺装置、フォースフィードバック・インターフェース、タッチ式インターフェース、およびオーディオ・インターフェースを含む少なくとも1つの周辺装置に接続することができる。
特に、本発明によると、(スプリアスな変動がなく)機械的挙動を安定的にシミュレートできるとともに、その場の状況における「感覚」を忠実に再現できる手堅い触覚レンダリングを選択することができる。
このソリューションは、オブジェクトの移動や回転に合わせて調整しながら接触エリアを特定するため、次に何が起こるかを予想することができる。このように接触問題を処理することにより、事象ベースの手法に頼らずに、安定したソリューションを生み出すことが可能になる。事象ベースの場合は、接触時間を計算したり、数値積分器の時間進行を接触時間の日時に応じて適合させる必要がある。
ここで提案されたソリューションの利点は、リアルタイムで移動する仮想オブジェクト用に安定性の高いソリューションを提供するだけでなく、シミュレーションが難しい状況も解消できることである。シミュレーションが難しい状況とは、例えば、オブジェクト同士が衝突したり相互に透過したりすることのない適合接触個所を検索する(例えば、平面オブジェクトの上に別の平面オブジェクトを置いて、2つのオブジェクトの面接触を検出する)、接触および/または妨害エリアを避けるような、構成要素の追加/除外経路を検索する、ある位置の近傍でわずかな角度変化や移動があった場合に、安定したソリューションによって、オブジェクト、特に凹型オブジェクトに対し接触エリアを提示する、といった状況である。
本発明によると、点接触の検出に限らず、2つのオブジェクト間の線接触または面接触といった、位相が異なる場合の適合接触個所も検出できる。また、交差や、条件によっては相互透過の深さも検出できる。
本発明のその他の特徴および利点は、以下に例示した特定の実施形態の説明により明らかになる。以下、添付図面を参照して説明する。
本発明の方法の1つの側面を説明する図であり、2次元平面において、2つの仮想オブジェクト間のそれぞれ異なる複数の局所最短距離(LMD)を選択的に抽出する、または排除する例を示す。 本発明の方法のステップにおいて用いることのできる向き付けられた木の例を示す。 本発明の方法により視覚化することのできる、数値的にシミュレートされた立方体の第1オブジェクトと平面の第2オブジェクトとの相対位置を示す。 本発明の方法により視覚化することのできる、数値的にシミュレートされた立方体の第1オブジェクトと平面の第2オブジェクトとの相対位置を示す。 本発明の方法により視覚化することのできる、数値的にシミュレートされた立方体の第1オブジェクトと平面の第2オブジェクトとの相対位置を示す。 本発明の方法により視覚化することのできる、数値的にシミュレートされた立方体の第1オブジェクトと平面の第2オブジェクトとの相対位置を示す。 本発明の方法により視覚化することのできる、数値的にシミュレートされた立方体の第1オブジェクトと平面の第2オブジェクトとの相対位置を示す。 本発明のシステムの例を示すブロック図である。
本発明の方法およびシステムを詳細に説明する前に、いくつかの有用な定義を以下に示す。すなわち、標準的な定義:科学技術の世界で広く受け入れられている一般的な概念を対象とし、その統一用語が科学技術文献において定着している定義、および、より特殊な定義:比較的一般的な概念ではあるが、人によって用語にばらつきがある定義、を示す。また、本発明独自の定義、本発明の方法の適用分野独自の定義についても若干示す。
1.標準的な定義
以下において、Rnは、実数体をそれ自体n倍(nは狭義の正の整数)して得られるカルテシアン積を示す。Rnで表されるこの空間は、本質的にユークリッド構造を有すると考えられる。Rnの単位球面はSn-1で表される。
相対内部および相対エッジ
位相幾何学的概念である。AをRnの部分とする。Aの相対内部とは、Aによって生じるRnのアフィン部分空間の自然位相(すなわち、ユークリッド構造から導かれる位相:topologie naturelle)におけるAの内部である。Aの相対内部はRi(A)で表される。
同様に、Aの相対エッジ(または相対境界)は、Aによって生じるRnのアフィン部分空間の自然位相におけるAのエッジである。
単体
幾何学的概念である。dを正またはゼロの整数とする。Rnの単体(または、d単体もしくはd次元単体)は、Rnのアフィン的に独立した(d+1)個の点からなる凸包と定義される。
ただし、d単体の位相次元はdに等しい。
単体のフェース
SをRnのアフィン的に独立した点{p0, …, pd}の集合からなる凸包と定義されたd単体とする。{p0, …, pd}を構成する部分集合の凸包と定義される複数の単体を、単体Sのフェースという。
単体Sは、Sの特定のフェースである。単体Sそれ自体ではない単体Sの複数のフェースを、Sに固有のフェースという。これらフェースの和集合を、Sの単体エッジ(または単体境界)といい、BdSと表す。Sの単体内部は、SにおけるBdSの補集合と定義される。
Figure 0005424883
ある単体の単体内部および単体エッジは、それぞれ、その単体の相対内部および相対エッジと一致する。
単体的複体
nにおける単体的複体Kは、以下の2つの条件を満たすRnの単体の集合である。
・Kの要素であるフェースはいずれもK内にある。
・Kの単体のうちいずれの2つをとっても、その交差部分は各単体のフェースである。
単体的複体の要素を、その複体のフェースという。単体的複体の次元は、そのフェースの最大次元と定義される。
単体的複体Kのフェースの和集合を、複体体Kといい、|K|と表す。
単体的複体のフェースの相対内部が、その複体体のパーティションを形成していることを示すことは容易である。
この点については、非特許文献2の7ページを参照のこと。
ポリトープ
代数的位相幾何学に由来する定義である。KをRnにおける単体的複体とする。Kの各フェースσが自身の自然位相(すなわち、Rnの自然位相によりσ上に誘導された位相)を有していると仮定すると、K体は以下のとおり定義された位相を持つことができる。すなわち、|K|の部分集合Aは、Kのいずれのフェースσについても、A∩σがσにおいて閉じているとき、かつそのときに限り、|K|において閉じているとみなされる。このように定義した位相空間を常に|K|と表し、Kの基となる位相空間、またはKのポリトープという。
多面体
代数的位相幾何学に由来する定義である。有限の単体的複体のポリトープである位相空間を多面体という。

凸分析に由来する定義である。狭義の正の実数を乗算することにより得られる一定の実数体上のベクトル空間の任意の部分Cを錐という。錐が原点を含む場合、その錐は先が尖っているという。
注)Rnの錐は、必ずしも回転体、凸体、または閉体とは限らない。
極錐(Cone polaire)
凸分析に由来する定義である。AはRnの部分とする。A*で表され、以下の数式で定義される組み合わせをAの極錐、または単にAの極という。
Figure 0005424883
これは閉半空間の交差部分であるから凸錐である。なお、Aの極、Aの凸包の極、およびAにより生成される凸錐の極は一致する。
接錐(Cone tangent)
凸分析に由来する定義である。AをRnの部分、xをAの要素とする。Rnのベクトルyは、以下の2つの条件のうち1つを満たす場合、点xにおいてAの接線方向にあるという。
・yはゼロベクトルである。
・yはゼロではなく、以下の(数4)(数5)で表されるような、A\{x}において値をとる一連の(数3)が存在する。
Figure 0005424883
Figure 0005424883
Figure 0005424883
xにおいてAの接線方向にあるベクトルの集合を、xにおけるAの接錐といい、TA(x)で表す。
これは閉錐であり、必ずしも凸ではない。
接錐の詳細、および法線錐の厳密な定義については、非特許文献3を参照のこと。
膨張 (Dilatation)
数理形態学分野の概念である。Eを距離dの距離空間とする。半径εの膨張(ε膨張ともいう)演算は、Eのいずれの部分Aとも関連する。Eの膨張部分(ε膨張したAという)は、Aのある要素を中心とする半径εの球体の和集合からなる。
パーティション
集合理論の用語である。ある集合をEとする。Eの複数の部分からなる集合Pは、以下の3つの条件を満たす場合、Eのパーティションである。
・Pの要素がEの空でない部分である。
・Pの要素それぞれ2つずつが互いに素である。
・Pの要素の和集合がEに等しい。
重複部分(Recouvrement)
集合理論の用語である。ある集合をEとする。Eのある部分Aの重複部分とは、Eの複数の部分の和集合がAを含むような、これら複数の部分の集合体(collection)である。
集合EのパーティションはいずれもEの重複部分である。
階層
集合理論の用語である。Eを有限集合とする。Eについての階層は、以下の3つの条件を満たすEの複数の部分からなる集合Hである。
・HがEの複数の単集合を含む。
・HがEを含む。
・AとBがHの2つの要素であり、Eの互いに素な部分ではない場合、AがBを含む、またはBがAを含む。
向き付けられた木(Arbre oriente)
グラフ理論の概念である。向き付けられた木とは、いずれの頂点の入次数(この頂点を端点とするエッジの数)も1以下である、閉路のない向き付けられた連結グラフである。
向き付けられた木には1つだけ入次数が0の頂点があり、それ以外の頂点はすべて入次数が1である。この唯一の頂点のことを、木の根という。
図2は、向き付けられた木の例を示している(この木のノード(節点)にはラベルがふってある)。
向き付けられた木の経路の最大長を、木の深さという。
各ノードには、根を始点とし、そのノードに到る唯一の経路が存在する。この経路の長さを、その木におけるノードの深さという。したがって、根の深さは0である。図2の例において、ノード8は深さ2、ノード4は深さ3である。
出次数がゼロのノードを、その木の葉という。図2の例において、この木の葉はノード3、4、5、7、8、および9である。
aを向き付けられた木のノードとする。aを始点とするエッジを終端するノードを、ノードaの子という。したがって、葉は子を持たないノードのことである。
向き付けられた木において、1つのノードの持つ子の最大数のことを、その木のアリティ(引数の個数)という。
注)衝突検出の分野で多く用いられる木は、低アリティの木、例えば、2分木(アリティ2)、3分木(アリティ3)、4分木(アリティ4)である。
2.特殊な定義
多面体オブジェクト
多面体オブジェクトとは、先に定義した意味において、可能な幾何学的表現の1つが「多面体」である物体である。これは、2次元の物理的な基準空間でも3次元の空間でもあてはまり、その場合の多面体は、それぞれR2またはR3の多面体である。
単体のフェースに直交するユニタリベクトル
SをRnのd単体とする。ただし、d>0、σは(d−1)次元のSのフェース、vはσに対向しているSの頂点である。aを、σによって生成されるRnのアフィン部分空間上のvの正射影とする。点aとvは互いに離れている。このユニタリベクトル(数6)を単体Sのフェースσに直交するユニタリベクトルといい、us(σ)で表す。
Figure 0005424883
ユニタリ球面上の錐の跡
CをRnの錐とする。ユニタリ球面上のCの跡は、CとSn-1との交差部分である。Cが原点を含む場合、ユニタリ球面上のCの跡によって生成される先の尖った錐は、Cに等しい。
強い意味での法線ベクトル
AをRnの部分とする。ベクトルRnは、TA(x)*の極に属する場合、点xにおいて強い意味でAに垂直であるという。したがって、点xにおいて強い意味でAに垂直であるベクトルの集合は凸錐TA(x)*であり、これを点xにおいて強い意味でAに垂直な錐といい、nA(x)と表す。
BをAの部分とする。Rnのベクトルyは、yがTA(x)*に属するようなBの点xが存在する場合、Bに関連づけられたAに強い意味で垂直であるという。Bに関連づけられたAに強い意味で垂直なベクトルの集合をnA(B)と表す。
よって、以下が成立する。
Figure 0005424883
相互透過(または干渉)
幾何学的概念である。AおよびBをRnの2つのコンパクト集合とする。AおよびBは、その内部が互いに素でない場合、相互透過(または干渉)するという。
点接触
機械的接触現象のモデリング分野に由来する用語である。ここでは、点接触の幾何学的概念を数学的に公式化する際の定義について述べる。
AおよびBをRnの2つのコンパクト集合とする。AとBとの点接触は、AとBとの共通部分の孤立点と定義される。
適合接触(Contact conformant)
機械的接触現象のモデリング分野に由来する用語である。ここでは、適合接触の幾何学的概念を数学的に公式化する際の定義について述べる。
AおよびBをRnの2つのコンパクト集合とする。AとBとの適合接触は、AとBとの共通部分の、複数の弧で連結された構成要素と定義される。ただし、内部は空であり、点にはならない。
局所最短距離
Eを距離dを有する距離空間とする。AおよびBをEの2つの部分とする。AとBとの局所最短距離(以下LMDと略す)は、それ自体Eのカルテシアン積によって定義される関数dを、AとBとのカルテシアン積に限定した場合の局所最小値と定義される。このような局所最小値を形成する点の対(a,b)∈A×Bを、当該局所最短距離の台(support)といい、一方、正の実数d(a,b)をLMD値という。
隙間(Interstice)
機械的接触現象のモデリング分野に由来する用語である。ここでは、隙間の幾何学的概念を数学的に公式化する際の定義について述べるが、一般化して言うと、隙間は、必ずしも凸でない体である。
AおよびBをRnの2つのコンパクト集合とする。AとBとの間の隙間は、定義上、AとBの間のLMDの値である。
向き付けられた部分木または枝
グラフ理論に由来する用語である。それ自体向き付けられた木である、向き付けられた木Tの部分グラフのことを、Tの向き付けられた部分木またはTの枝という。
包含体積(Volume englobant)
衝突検出の分野に由来する概念である。ここでは、数学的公式化について述べる。
包含体積は、Rnの部分の重複部分の要素である。衝突検出の分野では一般的ではないが、この包含体積は、Sn-1またはRn×Sn-1の部分の重複部分の要素を指定するのにも用いられる。
包含体積階層
衝突検出の分野に由来する概念である。AをEの部分とする。ただし、EはRn、Sn-1、またはRn×Sn-1を指す。「Aの包含体積の階層」という表現は、包含体積とよばれるEの複数の部分からなるいずれかの有限の群H=(V1,…,VN)を指している。これは、向き付けられた木T、または包含体積の木と関連づけられており、そのノードはHの要素と1対1の関係にあり、かつ以下の特性を満たしている。すなわち、Tと同じ根を持つTの向き付けられた部分木T’のいずれについても、T’の葉に関連づけられたHの要素がAの重複部分を形成する。
このように定義した結果、木Tの葉に関連づけられた包含体積は、Aの重複部分を形成する。同様に、Tの根に関連づけられた包含体積は、それだけでAと重複する。
Eの部分Aの包含体積の階層を簡単に構築するには、集合論の観点では、まず、Aのパーティションについて階層H'を構築することから始める。この一般的な方法では、Aから連続的に全体を細分割していき、Aのパーティションから連続的に集約していく。次に、H'の各要素の再結合体にHの要素を重複させることによって、Aの包含体積の階層を、H'から構築することができる。これは、H'の階層構造に直接由来しているHに関連づけられた、向き付けられた木構造である。
次に、本発明独自の3つの概念について紹介する。
強い意味で垂直な、関連づけられたベクトルを備えたR n の部分の部分
nの部分をA、Aの部分をBとすると、BとnA(B)のカルテシアン積によって形成されるRn×Rnの部分が存在する場合、Bは、Aに対する(Bに対しては言うまでもない)強い意味での関連づけられた法線を有するといえる。ただし、nA(B)が空になるとすぐに、この集合も空になる。
接触クラス
Kを単体的複体とする。Kの複数のフェースは、それらの位相次元によって0から7までの接触クラスに分類される。この位相次元とは、自身の相対内部と関連づけられた、強い意味でK体に垂直なベクトルの集合からなる単位球面との共通部分の位相次元であり、場合によっては、Kにおける星(スター)とK体の(Rnにおける)境界との交差部分の幾何学的形状である。
下記の表1は、n=3の場合を示す。
Figure 0005424883
n=2の場合については、以下の表2を用いる。
Figure 0005424883
空集合の位相次元は、1と決まっている。
疑似LMD(回転に合わせて調整)
干渉し合わない2つの単体的複体の膨張同士の局所最短距離という概念を展開したものである。疑似LMDを公式化するのに必要な要素について述べた後、その定義について以下に説明する。
次に、本発明の方法について詳細に説明する。
本発明の方法は、階層的に見て、時間的に独立した2つのステップに区別することができる。これら2つのステップはさらに下位ステップに分かれる。上記2つのステップとは以下のステップである。
1.事前計算ステップ
このステップは、厳密な意味でのシミュレーションの準備中に実行される。このステップでは、第2ステップで実行される処理演算の効率化(つまり迅速化)に必要なデータを計算する。
2.LMD計算ステップ
このステップでは、事前計算した情報を用いて、本発明の方法に必要な計算を加速するとともに、リアルタイム・シミュレーションに適合した性能レベルを実現する。
本発明の方法の理解のため、まず、2つの単体的複体間の局所最短距離という概念と、ある単体的複体の点または部分に(強い意味で)垂直な関連づけられたベクトルの集合という概念とのつながりを立証する様々な成果について以下に述べる。続いて、厳密な意味での本発明の方法について説明する。
本発明では、以下の重要な成果を考慮に入れている。
1およびK2をRnにおける2つの単体的複体とする。x1およびx2をそれぞれ、K1体およびK2体の2つの点とする。この1対の点(x1、x2)は、以下の2つの条件が満たされるとき、かつそのときに限り、K1体とK2体とのLMDの台である。
Figure 0005424883
Figure 0005424883
KをRnにおける単体的複体とする。xをK体の点とする。σを相対内部がxを含むK唯一のフェースとする。
・点xにおけるK体の接錐は、(数10)により生成される錐に等しい。
Figure 0005424883
・点xにおけるK体の接錐は、xがRnにおける|K|の内部に属するとすぐに、Rnに等しくなる。
Figure 0005424883
・したがって、xおよびyが、Kの同じフェースσの相対内部に含まれるK体の2つの点であるなら、点xおよびyにおけるK体の接錐は等しい。つまり、
Figure 0005424883
・(数13)は多面錐である。
Figure 0005424883
以上の成果より以下の帰結が導かれる。
さらに、K1体およびK2体は互いに素であると仮定する。その場合、以下の2つの条件を満たすとき、かつ満たすときに限り、1対の点(x1、x2)は、K1体とK2体とのLMDの台である。
・(数14)は(数15)に属する。
・(数16)は(数17)に属する。
Figure 0005424883
Figure 0005424883
Figure 0005424883
Figure 0005424883
以上により、K1体とK2体との局所最短距離の台である1対の点(x1、x2)は、(数15)および(数17)が{0}にならないような点であることが、特に導かれる。
1およびK2を、互いに素な体を有するRnにおける2つの単体的複体とする。A1およびA2をそれぞれ、K1体およびK2体の部分とする。A1×A2において、K1体とK2体とのLMDの台である2点(x1、x2)の対が少なくとも1つ存在する場合、以下の3つの条件が満たされる。すなわち、
1.P1(A1,A2):(数18)と(数19)との共通部分は{0}にならない。
2.P2(A1,A2):(数18)と、A2−A1により生成される錐との共通部分は{0}にならない。
3.P3(A1,A2):(数19)と、A2−A1により生成される錐との共通部分は{0}にならない。
Figure 0005424883
Figure 0005424883
本発明の方法の主要な側面について説明する。
本発明の方法は、剛性の多面体オブジェクトおよび変形可能な多面体オブジェクトに適用可能である。ただし、変形というのは、基礎となる単体的複体の頂点の移動に対応する。
本発明は、3次元における境界を三角形分割法で表わした固体の多面体オブジェクト間の局所最短距離を計算するのに用いられる、非特許文献1で提案された方法を改良、発展させたものである。
本発明は、確立した凸分析理論を用いて、このような多面体の境界のある点における(強い意味での)関連づけられた法線の定義を訂正、明確化するものである。
本発明は、非特許文献1で提案された方法を、2次元および3次元における(必要に応じ、2次元および3次元に膨張した)単体的複体の一般的な状況にまで発展させたものであり、特に以下のような状況を含む。
・面状の多面体オブジェクト(平板、殻、パネルなど)
・線状の多面体オブジェクト(ケーブル、光線など)
・混合位相の多面体オブジェクト(骨格など)
・複数の点の雲状塊(球体の和集合など)
膨張を導入することにより、多面体複体の概念を構築する幾何学モデルの表現の可能性が広がる。したがって、純粋に面状の多面体複体を膨張すると、殻の半値厚を表し、純粋に線状の複体を膨張すると、ケーブルの平均半径を表すことなどができる。
本発明を一般化して中心軸(axe median)による表現に当てはめることが可能である。
以上述べたような重要な成果により、互いに素な体を有する2つの単体的複体K1とK2の体同士の局所最短距離の計算ベースの検索の対象を、(数20)や(数21)が{0}にならないようなK1体およびK2体の2点(x1,x2)の対にのみ限定することができる。しかし、この手法では、テスト対象の点の対を無数に表すことができるため、このような点の対の候補に基づいて、2つの単体的複体間のLMDを計算する方法を採用することはできない。
Figure 0005424883
Figure 0005424883
そこで、上述した最後の成果は、K1体とK2体の局所最短距離の特定に用いることのできる必要条件を提供するため、本方法の作用にとって重要な追加要素となる。
1体およびK2体には、有限のパーティションP1およびP2がそれぞれ存在すると仮定する。K1体とK2体とのLMDの台となる点の対として可能な位置を制限する計算方法では、各対(A1,A2)∈P1×P2について上述した条件1〜3に対応する述語P1、P2、P3を評価する。テスト対象の対の数は、P1およびP2の基数の積に等しい。
ここで、複体K1およびK2が有限(すなわち、有限個のフェースを有する)と仮定する。すると、パーティションP1(P2についてもそれぞれ)について可能な選択肢は、K1(K2についてもそれぞれ)のフェースの単体内部の集合である。よって、テスト対象の対は、(Intσ1,Intσ2)となる(ただし、σ1はK1に属する、σ2はK2に属する)。さらに、((数22)または(数22))が{0}になり次第、述語P1(Intσ1,Intσ2)は偽になるため、実行すべきテストは、((数22)および(数22))が{0}にならないような対(Intσ1,Intσ2)に限定されることになる。このようなフェースの対に関する処理を加速するという観点から、本発明の方法では、以下に述べる包含体積の階層を用いる。
Figure 0005424883
まず、一対のフェース(σ1,σ2)∈K1×K2について考える。以下の2つの条件が満たされるとき、かつそのときに限り、一対の点(x1,x2)∈(Intσ1,Intσ2)が、|K1|と|K2|とのLMDの台であると示すことができる。すなわち、(x1,x2)はIntσ1とIntσ2とのLMDの台である。
Figure 0005424883
Figure 0005424883
以上の成果をふまえて、ベクトルx2−x1が(数25)に属するとき、かつそのときに限り、一対の点(x1,x2)∈Intσ1×Intσ2は、σ1とσ2とのLMDの台であることがわかる。したがって、このような点の対は、Affσ1,Affσ2とのLMDでもある。さらに厳密には、(x1、x2)がIntσ1×Intσ2に属し、x2−x1が(数25)に属するとき、かつそのときに限り、一対の点(x1,x2)∈Affσ1×Affσ2はIntσ1とIntσ2とのLMDである。
Figure 0005424883
上記2段落において示した成果により、|K1|と|K2|とのLMDである点の対(x1,x2)∈Intσ1×Intσ2の計算のために実際的な方法を構築することができる。すなわち、
・x2−x1が(数26)に属するような点(x1,x2)∈Affσ1×Affσ2の位置を計算する。
・この位置とIntσ1×Intσ2との交差部分を計算する。
Figure 0005424883
このようにして求めた集合の要素(x1、x2)のうち、(数27)および(数28)を満たす要素のみ保持しておく。
Figure 0005424883
Figure 0005424883
よって、|K1|と|K2|とのLMDである点の対(x1,x2)∈Intσ1×Intσ2が正確に求められる。
なお、上記方法で連続的に計算した点の対の集合は無限であってもよい。その場合は、膨張した多面体オブジェクト間の適合接触に対応する。R3およびR2(これらは多面体の集合である)についても、このような点の対の集合を簡単な幾何学的表記で表すことができるが、最終的に求められたLMDの数が無限であるという特徴により、多面立体間の接触という現象のシミュレーションを目的とした数値法においては、これら無限のLMDそれぞれを、隙間形式で「明示的に」考慮することができなくなる。しかしながら、オブジェクト同士の非相互透過という片側拘束を必ず遵守するために、これらLMD各々を考慮に入れる必要はないということを、簡単な凸分析論証を用いて示すことは可能である。なぜなら、本発明の方法においては、幾何学的な観点から、Affσ1とAffσ2とが平行な場合にしか対応していないこのような状況を無視しているからである。
以下の表3および4は、R3およびR2について、Intσ1とIntσ2とのLMDの可能な数を示している。
Figure 0005424883
Figure 0005424883
上記2つの表の各ケースの処理に関連した実際の計算について、以下に詳細に説明する。その前に、必須事項について述べておく。
台集合がIntσ1×Intσ2である|K1|と|K2|とのLMDの数がそれでもなお有限集合である特殊な場合において、接触個所において乾燥摩擦のない剛性の固体同士の接触点の集合を構築するような状況では、これらLMDを事実上無視することができる。これらLMDを削除することにより、剛性の固体同士の相互透過を生じかねないエラーを発生させずに、使用する接触点の数を減らすことができる(よって、接触処理をおこなう数値的解決手段で用いられる数値的手法の計算回数が減る)。実際、問題となる特別なケースとは、膨張された多面固体同士の適合接触の相対内部を通過するLMDに対応している。したがって、このようにLMDを削除することは、膨張された多面固体同士の適合接触の凸包の相対エッジと交差するか、あるいはこれら固体同士の点接触を通過するLMDだけを保持することに対応する。図1は、最終的に2次元で保持される場合の典型例を示している。
2つのオブジェクトの表示210、220の間には、4つのLMD231〜234がある。この例において、LMD(太い点線)231、232、234は保持され、無用なLMD(細い点線)232は排除されている。
接触にかかわる旋回(evolution)の問題を解消するアルゴリズムは、以下の2つに大別できる。すなわち、事象ベースアルゴリズム(分離と接触との遷移の瞬間を正確に計算する)と、時間発展アルゴリズム(前もって定めた積算時間ステップ(pas de temps d’integration)を用いる)である。今のところ、無限の集積によって得られる大きな接触数(公知のゼノン効果)についてリアルタイムで実行できるのは時間発展アルゴリズムだけである(ゼノン効果というのは、重力を受ける剛性の球体が、厳密に弾性率0〜1を有する平面上をはねる場合のように、有限の時間内に遷移が無限に起こる現象に対応するものである)。
時間発展アルゴリズムでは、対象となる接触点だけが、平面上に置かれ重力を受けている単純な立方体とその平面とのLMDに由来している場合に、その立方体によって表現される多面体オブジェクトの安定化が困難であることは明白である。唯一立方体の安定化が可能なケースとは、立方体と平面との間に厳密に2つ以上のLMDが同時に存在しているケースに対応する。つまり、立方体のフェースと平面とが平行であるケースである。このような場合、立方体と平面との間に無限のLMDが存在する(立方体におけるLMDの台集合は、その立方体の1つのフェース全体に相当する)。上記必須事項によると、接触点の有限集合を求めるには、平面上の立方体の四隅に対応する4つのLMDのみを保持しておくだけで十分である。しかし、平行な場合というのは、マシンコードで表された実数間の同等性の述語を正確に(または、十分にうまく管理された状態で)評価することを意味するため、数値化するのが難しい。それに止まらず、平面上で立方体のフェースが安定化すると、その立方体のフェースがいずれも平面と平行でない状態を、シミュレーションの間、安定して経ることを示さざるを得なくなる。ただし、わずかな回転があれば、(時間ステップ中に)そのような状態を経ることができるであろう。この場合、立方体のフェースは平面に対し「ほぼ平行」であり、必要な4つのLMD(おそらく時間的に完全に分離)を存在させるには、わずかな回転で十分である。これは、本発明が疑似LMDという概念を導入しているからであり、あるオブジェクトの他のオブジェクトに対する相対位置がわずかな角度で回転する場合、この疑似LMDは、LMDの台となる一対の点に対応する。このわずかな角度の最大測定値が、本方法のパラメータである。
接触の問題には無用のLMDを排除する、または疑似LMDを考慮に入れることは、以下に示す適合性と角度調整をまとめた表(表5)に示された接触クラスを公式化した簡単な局所基準に従って体系化することができる。
なお、本発明の方法は様々な分野で活用できるという事実に加え、本発明の方法には、疑似LMDという概念の利用、および接触の問題には無用なLMDを排除できるということから生じる基本的な利点がある。
さらに、集合(数29)は、剛体の場合にはあらかじめ計算可能な多面錐である。
Figure 0005424883
最後に、本発明は、すべての点の対(σ1,σ2)∈K1×K2を調べても意味がなく、それぞれ強い意味での関連づけられた法線を備えた|K1|および|K1|の包含体積の階層を用いることで、そのような調査の高速化が図れるという事実を考慮にいれたものである。剛体の場合、包含体積の階層は完全にあらかじめ計算することができる。有限の単体的複体Kによって表される変形体の場合、以下のソリューションが適用できる。すなわち、
・基準となる変形状態について、包含体積Hの階層を構築するために、Kのフェースの単体内部を形成する|K|のパーティションについての階層H’を利用する。
・同じ構造の2つの変形状態の間で、H’に基づく包含体積の階層を保持し、Kのフェースの変形に合わせるために各包含体積の幾何学的形状を単に更新する。
包含体積の階層の使用は、衝突検出の分野では標準的な手法である。本発明では、非特許文献1が提案している方法を改良したものを用いている。
次に、本発明の方法における事前計算ステップについて詳細に説明する。
以下において、nは2または3の整数とする。
入力データは、Rnの単体的複体の有限の群により構築されている。
出力データは以下を含む。すなわち、
各単体的複体Kの各フェースσについて、
・多面錐(数30)の幾何学的表記
・そのフェースが属する接触クラスのラベル
Figure 0005424883
入力された各単体的複体Kについて、
・強い意味での関連づけられた法線を備えた単体的複体体の包含体積の木
したがって、包含体積はRn×Rnの部分である。本発明で用いる各包含体積は、Rnの球体とRnの錐とのカルテシアン積である。R3の場合、対象となる錐は、場合によりゼロの開口(ほとんど、または完全にまっすぐな線分)を備えた、単または双回転体である。R2の場合、対象となる錐は、その錐とその回転軸を含む平面との交差による3次元的状況から得られる。
木の各葉ノードは、Kの1つまたは複数のフェースと関連づけられている。Kのフェースは、木の複数の葉と関連づけられている。厳密にいうと、木の葉に関連づけられたKのフェースとは、K体に対する強い意味での関連づけられた法線の集合が空でないようなフェースのことである。葉ノードに関連づけられた包括体積は、その葉と関連づけられたKのフェースの単体内部の和集合により形成された、関連づけられた法線を備えた、K体の部分と重複する。
木の各ノード(葉ノードか否かは問わない)は以下に関連づけられている。
・そのノードにより生成される木の枝の葉と関連づけられたKのフェースの単体内部の和集合により形成された、関連づけられた法線を備えた、Kの体の部分と重複する包含体積。
・ラベルi(iは0から7)の各接触クラスについて、以下の述語の評価に等しいブール値。このノードにより生成される木の枝の葉の中には、クラスラベルがiであるKの少なくとも1つのフェースと関連づけられた少なくとも1つの葉が存在する。
入力された各単体的複体Kに対しておこなう処理について以下に述べる。Kの頂点の座標が固定座標系にあると仮定する。剛体の場合、その体と結びついた軸系を選ぶのが自然であり都合がよい。変形体の場合、例えば、いわゆる基準変形状態(例えば、挙動法則が弾性である体の静止状態)にあるKの頂点の座標を固定するために、基準軸系を選ぶことができる。
本発明の方法の前処理段階における第1のステップでは、強い意味での法線と接触クラスを計算する。
この計算には必然的にKの各フェースについて、(数31)の幾何学的表記の計算を伴う。
Figure 0005424883
以下の成果を思いだしてもらいたい。
Figure 0005424883
この種の多面錐をマシンコードで表すには、いくつか選択肢がある。LMDの検索段階で必要な計算において、ベクトル部分空間(数33)はマシンコードで表す必要がないとする。凸錐(数34)の表現で十分である。
Figure 0005424883
Figure 0005424883
剛体の場合、その体に結びつけられた座標系で作業し、(数35)の極座標表現を用いるのが得策である。そうすることで結果的に、その錐のエッジによって、すなわち、同じ凸錐を生成する(数36)の最小の部分集合によって、生成された凸錐(数37)を表わすことができるからである。
Figure 0005424883
Figure 0005424883
Figure 0005424883
変形体の場合、(数38)によって生成された凸錐のエッジを指すベクトルの部分集合は変動しうる。したがって、極座標表現においてすべての(数39)を保持するのがより得策である。
Figure 0005424883
Figure 0005424883
例えば、R3における多面複体の頂点であるフェースσを調べることができる。そのとき、(数40)が成立し、よって、(数41)が成立する。
Figure 0005424883
Figure 0005424883
続いて(数42)の計算をした後、そこから同じ凸錐を生成する最小部分集合を抽出する。これは、(数43)によって生成される凸多面錐のフェースを構成する平面を検索することにより簡単に実行することができる。その結果、この錐のエッジのディレクタ・ベクトルでない(数42)を連続的に排除することになる。これら平面は、(数42)のなかから取り出した独立ベクトルの対により生成され、その他すべての(数42)がこれら平面の同じ側にあるような面である。
Figure 0005424883
Figure 0005424883
いくつかの可能性がある。
1.(数44)は空である。よって、(数45)となる。したがって、σの接触クラスはラベル0のクラスである。
Figure 0005424883
Figure 0005424883
2.(数46)は独立したベクトルを有していない。この場合、さらに2つの可能性がある。
Figure 0005424883
a.すべての(数47)が同じ方向を指している。そのうち1つだけを保持すれば十分であり、σの接触クラスのラベルは0である。
b.反対方向にも(数47)が存在する。その場合、(数47)により生成される錐はまっすぐな線分であるベクトルであり、σの接触クラスのラベルは1である。
Figure 0005424883
3.同じ開半空間にその他すべての(数48)を配置することのできる独立ベクトル(数48)の対によって生成される平面が存在する。(数48)によって生成される凸錐がまっすぐな線分であるベクトルを含まないことを示すことができる。すると、同じ特性を満たす平面を生成するその他のベクトル(数48)の対を検索することが必要になる。対象となるベクトルは、円形に配列することができる。それ以外のベクトルは錐の内部にあって、所望の最小表現の部分を構成しない。σの接触クラスはラベル0である。
Figure 0005424883
4.同じ開半空間ではなく、同じ閉半空間にその他すべての(数49)を配置することのできる独立ベクトル(数49)の対によって生成される平面が存在する。すると、この平面には少なくとも3つの(数49)がある。この3つのケースは以下のとおり。
Figure 0005424883
a.この平面に含まれる(数50)は、この平面と等しい凸錐を生成する。この場合、以下の2つの可能性がある。
i.この平面にない(数50)が存在する。実は、所望の凸錐は、すでに見つかった平面により区切られた半空間であり、σの接触クラスはラベル3である。
ii.すべての(数50)はすでに見つかった平面内にある。所望の凸錐は、この平面と等しく、σの接触クラスはラベル4である。
Figure 0005424883
b.この平面の(数51)は、閉半平面と等しい凸錐を生成する。この場合、以下の2つの可能性がある。
Figure 0005424883
i.この平面にない(数52)が存在する。(数52)により生成される凸錐は、ちょうど2つのフェースを有し、他に見つけるべき平面がちょうど1つ残っている。σの接触クラスはラベル1である。
ii.すべての(数52)がこの平面内にある。所望の凸錐は、すでに見つかった閉半平面と全く等しく、σの接触クラスはラベル1である。
Figure 0005424883
c.この平面に含まれる(数53)は、半平面に厳密に含まれる角をなす扇形の平面である。この扇形のエッジベクトルだけが保持され、上記3の状態に戻る。
Figure 0005424883
5.(数54)の対によって生成された平面はいずれも、同じ半空間内に(数54)すべてを配置することはできない。そして、(数54)は、事実上R3全体である凸錐を生成し、(数55)となる。σの接触クラスはラベル7である。
Figure 0005424883
Figure 0005424883
本発明の方法の前処理段階における第2のステップについて以下に述べる。この第2ステップは、包含体積の階層の構築に関するものである。
包含体積の階層の構築については様々なアプローチが可能である。主として、連続細分割によるトップダウン・アプローチと、集約によるボトムアップ・アプローチに大別することができる。なお、非特許文献1は、このタスクの実行にあたってPQPライブラリ(非特許文献4および5)に依存している。しかし、PQPは、階層の構築のために幾何学的基本要素(点、エッジ、三角形)の位置にのみ基づくもので、関連づけられた法線は用いていない。
本発明は、単体的複体のフェースσの位置と、関連づけられた法線(数56)の集合の両方を用いることを提案するものである。そのため、各(数56)について、包含する回転錐を事前に計算することが有益である。そうすれば必然的に、基本的な幾何学的計算だけをすればよくなり、当業者にとって特に問題を提起することにはならないからである。
Figure 0005424883
本発明は、以下のステップを提案するものである。その目的は、自身のフェースの単体内部により形成されるK体のパーティションの(集合論の意味における)階層を構築することである。これは、このパーティションの要素の集合を細分割することにより帰納的に演算するトップダウンの手法であり、パーティションの全要素の集合から処理を始めるため、木の根に関連づけられている。反復を中止する基準は、木の葉に関連づけられた基数1(単集合、すなわち、単一のIntσ)のパーティションの要素の集合を処理することに相当する。
細分割プロセスは以下のような形態をとる。位置および向きという意味において二者択一的に(または、使用状況に依存する発見的手法により)、最大慣性軸の中心という標準的基準に従って、この細分割が実行される(非特許文献1参照)。「位置という意味において」という表現は、σの重心を用いるという意味に解釈しなくてはならない。「向きという意味において」という表現は、(数57)を包含する回転錐の軸を用いるという意味に解釈しなくてはならない。
Figure 0005424883
実験的には、効率的な発見的手法として、まず位置による細分割を3、4回おこなってから、位置による細分割と向きによる細分割とを交互におこなうとよい(いわゆるスプリットという細分割の手法である)。
いったん階層が構築されると、階層の各ノードについて包含体積を計算すれば十分である。ノードに関連づけられたフェースの位置を包含する球面に関して、以下の2つの手法が可能である。
1.各ノードに関連づけられたフェースを包含する最小半径の球面を計算する。
2.木の葉について最小球面を計算した後、包含球面の階層上の包含関係に従い木を連続的に昇っていく。
いずれの場合も、確立した方法が存在し、その文献は入手可能である。剛体の場合、ソリューション1がより効果的である。変形体の場合、包含体積の階層の効率的な更新を追求するには、混合型のソリューションが好ましい。すなわち、木の「最下部」ではソリューション1を用い、「最上部」ではソリューション2を用いるとよい。木における最上部と最下部とを区別するには、ノードの深さを基準として用いることができ、深さのしきい値は、試行錯誤により調整される。
ノードに関連づけられたフェースの法線の集合を包含しなくてはならない回転錐に関しては、ソリューションとして、ソリューション2に類似したソリューションが、実装の簡単さという点で利点がある(単に錐の対を包含する錐を計算すればよい)。
効率面を考慮した場合も同様に、様々な接触クラスに属するフェースの帰属に関する情報を包含する体積の階層を昇っていくことが望ましい(上記参照)。このような階層の上昇により、後述するノード毎のテストを堅固にできるため、階層の下降がより選択的になって、処理スピードが上がる。このような処理をおこなってもなんら問題は生じない。8つのクラスそれぞれについて、そのクラスに属する少なくとも1つのフェースのノードと関連づけられた複数のフェースの中に存在することを示す8つのブール値の集まりを、各ノードと関連づければ十分である。
最後に、剛体の場合にのみ、各フェースのクラスは、初期化の時点で明確に決定される。したがって、以下で説明するように、ラベル7のクラスに属するフェースはLMDの台にも疑似LMDの台にもなることはできないため省いてもよい。
前処理に続き(疑似)局所最短距離を計算する本発明の方法のステップについて、以下に述べる。
この時点で導入する本方法の2つのパラメータは、必要に応じ2つのリクエストのいずれかに修正することができ、この修正により、先におこなった事前計算ステップが無効になることはない。
第1のパラメータγmaxは、疑似LMDの概念(いかなるLMDも疑似LMDである)を定義する正またはゼロの角度の値である。第2のパラメータdmaxは、疑似LMDの計算を、しきい値未満の値を有する疑似LMDにのみ限定するような(正またはゼロ、無限大も可の)距離のしきい値である。
2つの単体的複体K1およびK2は以下のように考える。ここで述べる一対の複体の演算は、入力された複体のうち、それぞれ別個の複体の対それぞれに適用しなくてはならない。
本発明のこのステップは、非特許文献1で提案された方法のステップと類似しているが、本発明では以下の拡張を導入している。
ノード毎のテストでは、複体K1およびK2の値をそれぞれε1およびε2として、それら複体に適用した膨張すべてを考慮に入れる。したがって、ノードの相対位置のテストは、関連づけられた包含球面同士の中心が、最大R1+R2+ε1+ε2+dmaxの距離で離れていることを検証することからなる。ただし、R1およびR2はそれら球面の半径である。一方、双錐(非特許文献1参照)は、膨張されていない球面に基づいている。
ノード毎のテストでは、位置ずれγmaxの許容範囲を考慮に入れる。したがって、様々な錐の交差のテストにおいて、法線を包含する回転錐は、頂点の半開口をγmaxだけ増加させた、同軸の錐と置換しなくてはならない。
ノード毎のテストは、接触クラスに基づく追加テストを含む。テスト対象の2つのノードは、接触クラスc1およびc2に属するフェースと依属関係にあるブール値のベクトルを含む。そのようなベクトルのi番目の成分は、ノードに関連づけられたフェースの中に、ラベルiのクラスに属する少なくとも1つのフェースが存在するかどうかを示すブール値である。このテストは、ブール値c1 TCc2を評価することからなる。ここで、Cは以下に示す対称型のブール行列であり、接触クラス間の適合性行列という。
Figure 0005424883
その結果得られるブール値が1のとき、かつそのときに限り、このテストは有効となる。
葉毎のテストは、複体の膨張と、位置ずれγmaxの許容範囲を考慮に入れる。これらテストを実現する基本原理は、まず、テスト済みの2つのフェースによって生成されるアフィン空間同士の唯一のLMDを計算し(上述したように、平行の場合は、排除される)、次に、その台が2つのフェースの単体内部の積上にあることを検証することである。これは、当業者ならよく知っている基礎的な幾何学的計算であり、例えば、非特許文献6に詳細に述べられている。これらフェースの単体内部間のLMD(x1,x2)∈Intσ1×Intσ2が見つかった場合、上述したように、そのLMDが、フェースの単体内部と関連づけられた強い意味での法線の錐に適合していることを検証しなくてはならない。すなわち、x2−x1が(数59)に属しているか、x1−x2が(数60)に属しているかテストしなくてはならない。このテストの実行は容易である。なぜなら、事前計算ステップによりすでに、そのタイプのベクトル(数61)の有限集合の極という形式で(数59)と(数60)とを表現しているからである。最大位置ずれγmaxを考慮に入れるには、この極錐への帰属に関する制約を緩和しなくてはならない。このγmaxは、そのベクトル(数61)の極錐(すなわち、各(数61)と少なくともπ/2の角度を形成するベクトルの集合)ではなく、各(数61)と少なくともπ/2−γmaxの角度を形成するベクトルの集合を考慮して簡単に近似することができる。このような制約の緩和はすべてのケースにおいて実行する必要はないが、以下の表5に示すルールに従っておこなわなくてはならない。
Figure 0005424883
Figure 0005424883
Figure 0005424883
Figure 0005424883
表5は、疑似LMDを定義するための角度調整ルールを示している。この表は複式記入の表として利用しなくてはならない。この表の各ボックスには、一対のブール値または記号(数62)が記入されている。ボックス内に一対のブール値が記入されている場合、左側の値(または右側の値のそれぞれ)は、フェースσ1(またはσ2それぞれ)に関連づけられたベクトル(数63)の極錐を、γmaxの値によって設定したパラメータを有する上述の集合で置換しなくてはならないかどうかを示している。記号(数62)は、排除しなくてはならないケース(上述の無用なケース)を示している。
Figure 0005424883
Figure 0005424883
変形体の場合、変形状態を修正した後で包含体積(球面と回転錐)の幾何学的形状を更新しなくてはならないが、この更新には標準的な更新方法が直接適用できるため、何ら難しいことではない。
本発明の変形例によると、近接エリアを目立たせるためにオブジェクト間の距離を計算するだけでなく、相対移動速度の計算もおこなう。そうすることで、距離のしきい値を自動的、局所的に適応させることができる。
また、本発明の別の変形例によると、リアルタイム・シミュレーションのスピード向上を図るため、例えばマルチプルコア・プロセッサに基づき、平行アーキテクチャを最大限に利用するための計算が並行しておこなわれる。
さらに、本発明の別の変形例によると、本発明の方法を、多面体の中心軸により表現されるオブジェクトに一般化する(例えば、非特許文献7および8を参照)。
疑似LMDを用いた本発明の方法の利点は、並進や回転に合わせて調整できる点である。これにより、仮想オブジェクトの移動や回転に対して非常に強力なソリューションをもたらすことになる。したがって、図形レンダリングおよび/または視覚レンダリングの安定性が、本質的に予想が困難なユーザとのインタラクションによって損なわれることはない。
本方法の別の利点は、計算を速くおこなうことができるため、リアルタイム・シミュレータへの統合が可能な点である。したがって、本発明によると、機械的挙動にスプリアスな変動のない、安定したシミュレーションが可能になる。
本発明の方法の実施の形態について、図3〜7を参照しながら説明する。
これらの図面は、数値的にシミュレートされた2つのオブジェクト10、20、すなわち立方体10と平面20の画像を示しているが、もちろん本発明は様々な形態のオブジェクトに適用可能である。
図3〜7は、2つの仮想オブジェクト間に相対的な動きがある場合の、両オブジェクト間の接触または近接エリアを様々な形に視覚化したものを示している。
図3〜7は、立方体オブジェクト10に関連づけられたXYZ軸系を表している。本実施の形態において、平面は固定されており、2つのオブジェクト10と20との相対的な動きは、立方体オブジェクト10の移動(回転または並進)によってのみ決まるものとする。
立方体オブジェクト10は角A、B、C、Dを呈するフェースを有する。
立方体10の角Aが平面20に向かって移動すると(図3)、接触エリア、および/または平面20に最も近い立方体10の角Aの位置にある接点が視覚化される。図3において、大きな矢印FAで表される。
立方体10が回転すると(図4)、別の角Bが平面20の表面に向かって移動する。これは、小さな矢印fBで表される。
続く中間ステップ(図5)では、立方体10のエッジ(または、必要に応じてフェース)が平面20に対して平行になる。したがって、図5において、角AとBとの間にあるエッジの点はすべて平面20に対して同じ距離にある。これは、角AとBにおいて、大きな矢印FA、FBによって表される。よって、この系において、平面20に平行な立方体10のエッジ(またはフェース)全体が視覚化されている。
立方体10が回転し続けると、最初の状況と対称な状況、例えば、立方体10の角CとDが平面20に向かって動き、角AとBが依然平面20から一定距離に位置にあるといった状況が生じる。小さい矢印fCおよびfDは、角CおよびDの平面20への動きを表している。本実施例においては、この回転の最後には(図7)、角A、B、C、Dによって区切られた立方体10のフェースが平面20と平行になる。このときの距離は、角A、B、C、Dにおいて大きな矢印FA、FB、FC、FDによって表される。
先行技術においては、立方体の1つの角から別の角への推移は不連続であったため、立方体のわずかな角度変化によって非常に不安定になっていた。
一方、本発明によると、立方体10の点AからエッジABへ、次に別の角Bへ、さらにフェースA、B、C、Dへと連続的に推移する。これは、連続的というだけでなく、オブジェクトのわずかな角回転や、わずかな並進に応じて調整することができる方法である。
この例は、本発明のソリューションの効果を示すものである。凹状オブジェクトと別のオブジェクトとの接触の場合、先行技術のソリューションでは、例えば、異なる接触点の間での変動となって不安定性が生じることになる(接触点が1つの脚から別の脚へと推移する傾いた椅子の場合、または平面上の立方体の場合)。一方、本発明によると、接触の前後に近接エリアが特定されるため、点接触に限定した検出につきものの不安定性を解消することができる。
図8は、本発明の方法を実現するシステム100の例を示している。
このシステムは、Rn(nは2または3)における単体的複体K1、K2という形式で定義することのできるオブジェクトを数値的に表現するモジュール101を備えている。
有限個の仮想オブジェクト間の衝突を検出し、近接および接触に関する幾何学的情報を構築するこのシステム100は、前演算処理モジュール110および正規の演算処理モジュール120とを備えている。
頂点の座標が固定座標系で示されている各単体的複体Kのための前演算処理モジュール110は、以下を備えている。各単体的複体Kの各フェース6について、そのフェースに関連づけられた強い意味での複数の法線(数64)に対応する多面錐の幾何学的表記を計算する手段111、このフェース(σ)が属する接触クラスのラベルを定める手段112、および各単体的複体Kについて、その単体的複体Kのフェースσの位置と、強い意味での関連づけられた法線(数64)の集合との両方から、その単体的複体Kであるオブジェクトの包含体積の木を決定する手段113、とを備えている。
Figure 0005424883
演算処理モジュール120は、前演算処理モジュール110の結果を利用する計算手段を備え、上述したような方法で、局所最短距離(LMD)および疑似局所最短距離(疑似LMD)とを計算する。
モジュール101、110、120の組み合わせは、機械的解決手段130に接続されると有利である。
モジュール101、110、120と機械的解決手段130との組み合わせは、優先的に周辺装置110に接続される。この周辺装置110は、グラフィカル・ユーザ・インターフェース、および/または、例えば、標準的な2Dマウス、6段階調節機能付き3Dマウス、動き感知周辺装置、バーチャル・リアリティ周辺装置、フィードバックフォース・インターフェース、タッチ式インターフェース、およびオーディオ・インターフェースといった1つまたは複数のその他の周辺装置140からなる。
仮想オブジェクト間の疑似局所最短距離を評価することにより、本発明においては、オブジェクト、すなわち、3次元または2次元空間で定義された剛性または変形可能な固体をモデル化した仮想オブジェクト間で、規格化された接触空間を構築する。
1体とC2体間の衝突を検出する際の問題は、様々な形で公式化することができ、それぞれ「リクエスト・タイプ」に対応している。最も頻繁に発生するリクエスト・タイプは以下のとおりである。
・干渉リクエスト:述語(数65)の評価
Figure 0005424883
・干渉計算:コンパクトC1∩C2の決定
1とC2が互いに素な場合、
・グローバルな近接性のリクエスト、または分離距離(もしくはグローバル最短距離)の計算:(数66)を満たす点の対(a1,b2)∈C1×C2の検索。
Figure 0005424883
・グローバルな近接性のリクエスト、または局所最短距離の計算:以下の関数のすべての局所最小値の検索。
Figure 0005424883
1およびC2の位相次元がnであり、干渉しあっている場合、
・グローバルな相互透過の深さの計算:最小ノルムベクトルに沿った並進によるC1の画像がC2とは互いに素であるような最小ノルムベクトルを検索。
・局所的な相互透過の深さの計算:同じ計算、ただし、C1(およびC2それぞれ)を、C1∩C2の連結成分の近傍を有するC1(およびC2それぞれ)の交差と置換。
1とC2が互いに素な場合、
・インパクト日時の計算:C1が、時間パラメータに伴い軌線に沿ってC2に対して相対的に動いていると仮定した場合、また、C1およびC2が当初互いに素であると仮定した場合、C1とC2が干渉し始める最も早い瞬間があるとしたら、その日時を計算。
・インパクト点の計算:インパクト日時におけるコンパクト空間C1∩C2を決定。
本発明では、このように様々なリクエストを考慮に入れることができ、特に、以下の基本要素の2つの集合間の局所最短距離の計算に関連している。
・2次元においては、基本要素は、点とまっすぐな線分(エッジという)である。
・3次元においては、基本要素は、点と、まっすぐな線分(エッジという)と、三角形である。
目標とするアプリケーションが、このような集合で幾何学的に表される剛性または変形可能な固体間の接触空間の構築である場合、本発明では、以下の問題についても考慮に入れる。
・局所最短距離から構築された接触空間を調整する。
・剛体同士のすべり接触において、この空間のサイズを最小にする。
接触空間が調整されておらず、時間発展方法を用いて接触問題を解決する場合には、特に適合接触において不安定性が生じる可能性がある。本発明では、この問題を解決し、適合接触の処理をおこなう。
体同士の接触のモデルがすべり接触で、体が剛性の場合、接触問題を変えずに接触空間のサイズを縮小することができる。
本発明の方法によると、様々な側面において先行技術に改善をもたらすことができる。
特に、以下の効果がある。
・各基本要素について、法線フィールドの評価領域を、明確に定義された厳密な方法で計算する。
・本方法全体を通じて対象となる基本要素は、点、エッジ(両端を除く)、三角形(頂点を除く)と、基本要素を1つだけ含む葉の包含体積である。
・基本要素の位置の分割だけでなく向きにも基づいてトップダウンで連続的に分割することにより、包含体積の木を構築する。
・向きという意味での包含体積は、単または双回転錐である。
・処理対象としては、3次元における3つのエッジを有する多面体の表面、2次元における多角形の曲線といったケースを含む。
・3次元においては、多面エンベロープ(包絡)で表される体積も処理対象となり、同様に2次元においては、多角形の輪郭で表されるエリアも対象となる。
・単および双錐体の交差条件を、領域のタイプによって近接条件と置換することで、局所最短距離から構築した接触空間を回転に合わせて調整する。次に、局所最短距離を、回転と相関して疑似局所最短距離に置換する。この調整概念は、並進に合わせて厳密に接触の局所最短距離を形成する際の調整に似ている。
・すべり接触する剛体の場合:比較的厳密に凸な基本要素の対に依存している疑似局所最短距離だけを保持し、疑似局所最短距離に基づいて調整した接触空間の次元を下げる。接触空間の次元は、基本要素の性質およびその評価領域の位相次元にしたがって基本要素を分類することにより下げることができる。適合条件は、基本要素のクラス間で定められる。各クラスの要素の木のノードに存在するかどうかの情報を計算し、適合性のテストを、木を降下する際にノード間の近接テストに加える。

Claims (2)

  1. 少なくとも1つの数値的にシミュレートされた第1多面体オブジェクト10と、少なくとも1つの数値的にシミュレートされた第2多面体オブジェクト20との衝突を検出するとともに、前記第1、第2オブジェクト間の近接および接触についての幾何学的情報を構築するコンピュータ実装システムであって、
    前記システムは、
    前記数値的にシミュレートされた第1、第2多面体オブジェクト10、20を、Rnにおける干渉し合わない単体的複体K1、K2の形式で表わす(ただし、Rnは、実数体をそれ自体n倍(nは2または3)して得られるカルテシアン積を示す)表示手段と、
    各単体的複体Kについて、頂点の座標を固定座標系で示す前処理手段110と
    を提供する指示を実行する機能を有するプロセッサを備え、
    前記前処理手段110は、少なくとも、前記各単体的複体Kの各フェースσについて、前記各フェースσに関連づけられた強い意味での複数の法線(数)に対応する多面錐の幾何学的表記を計算する手段111と、前記フェースσが属する接触クラスのラベルを決定する手段と、各単体的複体Kについて、前記単体的複体Kのフェースσの位置と、前記強い意味で関連づけられた法線(数)の集合との両方から、前記単体的複体Kで表された前記オブジェクトの包含体積の木を求める手段と、を備え、
    前記プロセッサはさらに、前記前処理手段110に関連づけられ、局所最短距(LMD)と疑似局所最短距離(疑似LMD)とを計算する演算手段120を提供する指示を実行する機能を有し局所最短距離(LMD)は、距離関数を前記単体的複体(K 1 ,K 2 )のカルテシアン積に限定した場合の局所最小値を形成する点の対によって、および前記LMDを特徴づける正の実数d(a,b)によって、定義され、前記疑似局所最短距離はそれぞれ別個のオブジェクトに属する点の対に対応し、前記点の対は、一方のオブジェクトの他方のオブジェクトに対する相対位置が所定のしきい値未満のわずかな角度γmaxで回転した場合に局所最短距離(LMD)を定義し、
    前記システムは、グラフィカル・ユーザ・インターフェース、マウス、動き感知周辺装置、フォースフィードバック・インターフェース、タッチ式インターフェース、およびオーディオ・インターフェースを含むグループから選択される少なくとも1つの周辺装置140に接続されている、システム。
    Figure 0005424883
    Figure 0005424883
  2. 機械的解決手段130に接続していることを特徴とする、請求項に記載のシステム。
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