JP5415794B2 - 半導体層に存在する転位の種類を特定する方法と装置 - Google Patents

半導体層に存在する転位の種類を特定する方法と装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体層に存在する転位の種類を特定する方法と装置に関する。
結晶成長によって半導体層を製造する際に、半導体層中に転位が形成されることがある。半導体層中に転位が形成されると、半導体装置の特性が低下する。高品質な半導体装置を製造するためには、半導体層に形成される転位を評価することが重要な役割を果たしている。様々な種類の転位が存在する。半導体層に形成されている転位の種類が特定できると、転位が形成されないような結晶成長条件を検討することができ、また形成されている転位が半導体装置に及ぼす影響を検討することができる。
非特許文献1には、半導体層に存在する転位を評価する技術が開示されている。半導体層の表面を化学エッチングすると、その半導体層に存在する転位に対応する部分に溝(すなわちエッチピット)が形成される。エッチピットのサイズ(半導体層の表面内でのサイズ)は、転位の種類に応じて変わる。例えば、貫通らせん転位(TSD)はエッチピットのサイズが大きくなり、貫通刃状転位(TED)はエッチピットのサイズが小さくなる。非特許文献1の技術では、所定のエッチング条件(エッチング濃度、エッチング時間、エッチング温度等)の下で形成されたエッチピットのサイズと転位の種類とを予め対応づけておく(以下では対応情報と呼ぶ)。この対応情報を参照することによって、半導体層に形成されたエッチピットのサイズに基づいて転位の種類を特定することができる。
電力中央研究所 オンデマンドライブラリ、財団法人電力中央研究所 報告書番号Q04023 「SiC単結晶膜中欠陥の高分解能非破壊観察法の開発」 平成17年9月
上記の従来技術では、エッチング条件が少しでも変わると、エッチピットのサイズが変わってしまう。エッチング条件が少しでも変わると、上記の対応情報を利用して転位の種類を正確に特定することができない。様々なエッチング条件での対応情報を用意しておけば、エッチング条件が変わっても転位の種類を正確に特定することできるが、これを実現するためには、様々なエッチング条件での対応情報を得るための事前作業に膨大な時間をかける必要がある。
本明細書では、多数のエッチング条件での対応情報を得るという事前作業を行なわなくても、転位の種類を正確に特定することができる技術を提供する。
本発明者らは、半導体層の表面を化学エッチングすることによって形成されたエッチピットの傾斜角度が、転位の種類に依存し、エッチング条件に依存しないことを見出した。エッチピットの傾斜角度と転位の種類との関係さえわかっていれば、どのようなエッチング条件を利用してエッチングを行なっても、転位の種類を正確に特定することができる。本発明は、このような知見に鑑みて創作されたものであり、以下の構成を備える。即ち、本発明の半導体層に存在する転位の種類を特定する方法は、半導体層を化学エッチングすることによって、化学エッチング後の半導体層の表面から窪んでいるエッチピットを形成する形成工程と、化学エッチング後の上記の表面に対するエッチピットの傾斜角度を特定する傾斜角度特定工程と、傾斜角度特定工程で特定されたエッチピットの傾斜角度に基づいて、転位の種類を特定する転位種類特定工程とを備える。この方法では、エッチピットの傾斜角度と転位の種類との関係を予め用意しておけば、半導体層に形成されたエッチピットの傾斜角度から転位の種類を正確に特定することができる。
なお、エッチピットの傾斜角度は、角度そのものであってもよいし(即ち単位が(°)であってもよいし)、エッチピットの径に対する深さで表現されてもよいし、傾斜角度に依存する他のパラメータで表現されてもよい。
なお、本発明の技術思想は、次の転位種類特定装置として表現することもできる。即ち、本発明の転位種類特定装置は、化学エッチングによって表面から窪んでいるエッチピットが形成された半導体層に存在する転位の種類を特定する装置である。本発明の転位種類特定装置は、複数の転位の種類のそれぞれについて、当該転位の種類と角度とを対応づけて記憶している記憶手段と、上記表面に対する上記エッチピットの傾斜角度を特定する傾斜角度特定手段と、傾斜角度特定手段で特定された上記エッチピットの傾斜角度に対応づけて記憶手段に記憶されている転位の種類を特定する転位種類特定手段と、転位種類特定手段で特定された転位の種類を出力する出力手段とを備える。この装置によると、エッチピットの傾斜角度と転位の種類との関係が記憶手段に記憶されている。記憶手段の記憶内容を参照することによって、半導体層に形成されたエッチピットの傾斜角度から転位の種類を正確に特定することができる。転位の種類が出力されるために、ユーザは、転位の種類を知ることができる。なお、上記の「出力」という用語は、表示すること、印刷すること、音を出力すること、他のデバイスに送信すること等を含む概念である。
本発明では、多数のエッチング条件での対応情報を得るという事前作業を行なわなくても、半導体層に存在する転位の種類を正確に特定することができる。
半導体層を結晶成長させる様子を示す正面図である。 半導体層の正面図である。 エッチング後の半導体層の平面図である。 図3のA−B断面図である。 (a)図3のC−D断面図である。(b)図3のE−F断面図である。(c)図3のG−H断面図である。(d)図3のI−J断面図である。 転位の種類と、その転位に対応する部分に形成されるエッチピットの傾斜角度の範囲との関係を示す。 転位種類特定装置の模式図である。
下記の実施例の記載されている技術の一部を以下に例示する。
(特徴1)上記の方法は、転位の種類とエッチピットの傾斜角度との関係を用意する工程をさらに備えていてもよい。
(特徴2)所定角度のオフ角を利用して結晶成長させることによって、半導体層を形成してもよい。
(形態3)上記の傾斜角度特定工程は、エッチピットの傾斜角度を特定する際に、オフ角の影響を受けない断面に沿った傾斜角度を特定してもよい。
(特徴4)半導体層の材料は、六方晶系の材料(炭化珪素、珪素、窒化ガリウム、砒化ガリウム等)であってもよい。
(第1実施例)
図面を参照して、本実施例の半導体層の転位種類特定方法を説明する。図1は、結晶成長によって半導体層を形成する様子を示す。まず、半導体層4を結晶成長させる結晶成長工程を実施する。半導体層4は、基板2の表面に結晶成長される。半導体層4は、炭化珪素で形成されている。基板2には、オフ角θが設けられている。本実施例では、オフ角θは4°である。オフ角θを設けて半導体層4を結晶成長させることで、単結晶の半導体層4を得ることができる。オフ角θは、一般に水平方向に対して0〜8°程度の角度であってもよい。
図2は、半導体層4の正面図を示す。半導体層4の内部に4つの転位6,8,10,12が形成されている。各転位6,8,10,12は、半導体層4の内部から半導体層4の表面4aまで伸びている。上記結晶成長工程で得られた半導体層4の表面4aをエッチングし、各転位6,8,10,12に対応する部分にエッチピットを形成する形成工程を実施する。半導体層4の表面4aは、KOHによってエッチングされる。本実施例では、KOH溶液(強アルカリ性溶液)によるウエットエッチングを行なっている。ただし、エッチング方法は、ウエットエッチングに限られない。エッチング方法は、塩素ガスなどによるドライエッチングでもよい。
図3は、エッチング後の半導体層4の平面図を示す。半導体層4のエッチング後の表面4bには、その表面4bから窪んでいるエッチピット6a,8a,10a,12aが確認できる。転位6が形成されている部分にエッチピット6aが形成されている。同様に、転位8,10,12が形成されている部分にエッチピット8a,10a,12aが形成されている。転位が存在する半導体層をエッチングすると、転位が存在する部分は転位が存在しない表面に比べ、侵食速度が速いためエッチピットが形成される。なお、侵食速度は、転位の種類に依存する。
次いで、上記形成工程で形成された各エッチピット6a,8a,10a,12aの表面4bに対する傾斜角度を特定する傾斜角度特定工程を実施する。図4は、図3のA−B断面図を示す。図4では、11−20方向における各エッチピット6a,8a,10a,12aの表面4bに対する傾斜角度を符号αで示す。なお、11−20方向は、図1の左右方向に対応する。即ち、11−20方向は、オフ角θを設ける基準方向に対応する。
傾斜角度特定工程では、レーザ顕微鏡、原子間力顕微鏡、段差膜厚計等を利用して各エッチピット6a,8a,10a,12aの傾斜角度αが特定される。なお、傾斜角度特定工程は、ヒトが行なってもよいし、後述する第2実施例に記載されているようにデバイスが行なってもよい。
エッチピット6aの傾斜角度αは、A側がα1であり、B側がα2である。また、エッチピット8aの傾斜角度αは、A側がα3であり、B側がα4である。エッチピット10aの傾斜角度αは、A側がα5であり、B側がα6である。エッチピット12aの傾斜角度αは、A側がα7であり、B側がα8である。結晶成長工程において半導体層4を結晶成長させる際にオフ角θを設けているために、11−20方向におけるエッチピットの傾斜角度αは、A側とB側で相違する。
次いで、図6に示されている表を用いて、上記傾斜角度特定工程で特定されたエッチピット6a,8a,10a,12aの傾斜角度αに基づいて、半導体層4に存在する転位6,8,10,12の種類を特定する転位種類特定工程を実施する。図6の11−20方向の欄は、オフ角θが4°の場合における転位の種類と、その転位に対応する部分に形成されるエッチピットの傾斜角度の範囲との関係を示す。なお、本実施例の方法を利用する場合、この関係を予め用意しておく必要がある。また、転位種類特定工程は、ヒトが行なってもよいし、後述する第2実施例に記載されているようにデバイスが行なってもよい。
転位種類特定工程では、まず、エッチピット6aの傾斜角度α1,α2に基づいて、転位6の種類を特定する。即ち、傾斜角度α1,α2が、図6の11−20方向の欄のいずれの範囲に含まれるのかを特定する。本実施例では、傾斜角度α1が18〜26°であり、α2が26〜34°である。このために、転位6の種類は、貫通らせん転位(以下ではTSDと呼ぶ)と特定される。次いで、エッチピット8aの傾斜角度α3,α4に基づいて、転位8の種類を特定する。本実施例では、傾斜角度α3が16〜18°であり、α4が24〜26°である。このために、転位8の種類は、混合転位(以下ではMDと呼ぶ)と特定される。次いで、エッチピット10aの傾斜角度α5,α6に基づいて、転位10の種類を特定する。本実施例では、傾斜角度α5が10〜16°であり、α6が18〜24°である。このために、転位10の種類は、貫通刃状転位(以下ではTEDと呼ぶ)と特定される。次いで、エッチピット8aの傾斜角度α7,α8に基づいて、転位12の種類を特定する。本実施例では、傾斜角度α7が86°であり、α8が4°である。このために、転位12の種類は、基底面内転位(以下ではBPDと呼ぶ)と特定される。
上記の方法を利用すると、エッチピットの傾斜角度αと転位の種類との関係を予め用意しておけば、エッチピット6a,8a,10a,12aの傾斜角度αから、各転位6,8,10,12の種類を正確に特定することができる。多数のエッチング条件での対応情報(エッチピットのサイズと転位の種類との関係)を得るという事前作業を行なわなくても、半導体層4に存在する転位の種類を正確に特定することができる。
なお、上記の従来技術では、各種の転位に応じたエッチピットのサイズの差が出る程度まで、大きくエッチピットを形成する必要があり、エッチング時間を比較的に長くする必要がある。これに対し、エッチピットの傾斜角度αは、エッチング時間に依存しない。本実施例の方法では、エッチピットの傾斜角度αが特定できる程度のエッチング時間で足りる。このエッチング時間は、各種の転位に応じたエッチピットのサイズの差が出る程度のエッチング時間よりも短い。本実施例の方法によると、エッチング時間が短くて済むために、転位の種類を短時間で特定することができる。
(第1実施例の変形例)
なお、上記の傾斜角度特定工程では、エッチピット6a,8a,10a,12aの11−20方向の断面における傾斜角度αを特定している。しかしながら、上記の傾斜角度特定工程では、エッチピット6a,8a,10a,12aの1−100方向の断面における傾斜角度βを特定してもよい。即ち、オフ角θの影響を受けない傾斜角度βを特定してもよい。
図5では、1−100方向における各エッチピット6a,8a,10a,12aの表面4bに対する傾斜角度を符号βで示す。なお、1−100方向は、図1の奥行き方向に対応する。傾斜角度特定工程では、傾斜角度αと同様の手法で傾斜角度βが特定される。図5(a)は、図3のC−D断面図を示す。エッチピット6aの傾斜角度βは、C側がβ1であり、D側がβ2である。図5(b)は、図3のE−F断面図を示す。エッチピット8aの傾斜角度βは、E側がβ3であり、F側がβ4である。図5(c)は、図3のG−H断面図を示す。エッチピット10aの傾斜角度βは、G側がβ5であり、H側がβ6である。図5(d)は、図3のI−J断面図を示す。エッチピット12aの傾斜角度βは、I側がβ7であり、J側がβ8である。1−100方向のエッチピット6a,8a,10a,12aの形状は、各転位6,8,10,12を対称軸として対称である。各エッチピット6a,8a,10a,12aにおいて、左右の傾斜角度β(例えばβ1とβ2)は等しい。即ち、各エッチピット6a,8a,10a,12aにおいて、各転位6,8,10,12に対して左側と右側のどちらか一方の傾斜角度βを特定すればよい。
次いで、図6に示されている表を用いて、上記傾斜角度特定工程で特定されたエッチピット6a,8a,10a,12aの傾斜角度βに基づいて、半導体層4に存在する転位6,8,10,12の種類を特定する転位種類特定工程を実施する。図6の1−100方向の欄は、転位の種類と、その転位に対応する部分に形成されるエッチピットの傾斜角度の範囲との関係を示す。1−100方向における傾斜角度βは、オフ角θの影響を受けない。
転位種類特定工程では、まず、エッチピット6aの傾斜角度β1=β2に基づいて、転位6の種類を特定する。即ち、傾斜角度β1=β2が、図6の1−100方向の欄のいずれの範囲に含まれるのかを特定する。本実施例では、傾斜角度β1=β2が22〜30°である。このために、転位6の種類は、TSDと特定される。次いで、エッチピット8aの傾斜角度β3=β4に基づいて、転位8の種類を特定する。本実施例では、傾斜角度β3=β4が20〜22°である。このために、転位8の種類は、MDと特定される。次いで、エッチピット10aの傾斜角度β5=β6に基づいて、転位10の種類を特定する。本実施例では、傾斜角度β5=β6が14〜20°である。このために、転位10の種類は、TEDあるいはBPDであることがわかる。即ち、1−100方向の傾斜角度β5=β6からは、転位10の種類がわからない。従って、このような場合は、上記の11−20方向の断面における傾斜角度αに基づいて転位の種類を特定する。上記の11−20方向の断面における傾斜角度αに基づいて転位の種類を特定すると、転位10の種類は、TEDと特定される。次いで、エッチピット12aの傾斜角度β7=β8に基づいて、転位12の種類を特定する。本実施例では、傾斜角度β7=β8が10〜20°である。このために、転位12の種類は、TEDあるいはBPDであることがわかる。この場合、上記の11−20方向の断面における傾斜角度αに基づいて転位の種類を特定する。上記の11−20方向の断面における傾斜角度αに基づいて転位の種類を特定すると、転位12の種類は、BPDと特定される。
本実施例では、傾斜角度β7=β8が10〜20°であったため、上記の11−20方向の断面における傾斜角度αに基づいて転位の種類が特定された。しかしながら、形成されたエッチピットの傾斜角度βが10〜15°の角度範囲に含まれていると、そのエッチピットに対応する転位の種類は、BPDと特定することができる。
なお、上記の第1実施例において、各エッチピットの傾斜角度αの範囲は、オフ角θを含む以下の一般式で表現することができる。
転位の種類がTSDである場合、A側の傾斜角度α=22〜30−θで表現することができ、B側の傾斜角度α=22〜30+θで表現することができ。
転位の種類がMDである場合、A側の傾斜角度α=20〜22−θ°で表現することができ、B側の傾斜角度α=20〜22+θで表現することができる。
転位の種類がTEDである場合、A側の傾斜角度α=14〜20−θで表現することができ、B側の傾斜角度α=14〜20+θで表現することができる。
転位の種類がBPDである場合、A側の傾斜角度α=90°−θで表現することができ、B側の傾斜角度α=θで表現することができる。
傾斜角度βは、オフ角θの影響を受けず一定である。複数の転位に対応する各傾斜角度βの範囲は、常に一定の角度範囲で表現することができる。また傾斜角度βは、転位に対して左右同じ角度である。複数の転位に対応する各エッチピットの傾斜角度αの範囲は、オフ角θを含む一般式で表現することができる。しかしながら、オフ角θを微妙に調整し半導体層4を成長させ、その半導体層4に存在する転位6,8,10,12を傾斜角度αによって特定する場合には、複数の転位の種類に対応する傾斜角度αをオフ角θから求める必要がある。特に、ヒトが半導体層4の転位6,8,10,12を特定する場合には、まず傾斜角度βによって半導体層4に存在する転位6,8の種類を特定することが好ましい。次いで、傾斜角度βによって特定できなかった転位10,12を傾斜角度αによって特定することが好ましい。
(第2実施例)
図7は、転位種類特定装置14の構成を簡単に示している。本実施例では、第1実施例で成長された半導体層4を用いて説明する。転位種類特定装置14は、記憶部16とエッチピット特定部18と転位種類特定部20と表示部22とを備える。記憶部16は、複数の転位の種類のそれぞれに対応する角度を記憶している。具体的に言うと、記憶部16は、図6の表に示される情報を記憶している。なお、記憶部16は、オフ角θから複数の転位のそれぞれに対応する角度を決定するプログラムを内蔵していてもよい。
エッチピット特定部18は、化学エッチング後の半導体層4の表面4bにおけるエッチピット6a,8a,10a,12aの位置を特定し、その各エッチピット6a,8a,10a,12aの傾斜角度α,βを特定する。即ち、本実施例では、11−20方向での傾斜角度αと、1−100方向での傾斜角度βとの両方が特定される。エッチピット6a,8a,10a,12aを特定する手法の一例として、レーザ顕微鏡、原子間力顕微鏡、段差膜圧計等を挙げることができる。
転位種類特定部20は、エッチピット特定部18で特定されたエッチピット6a,8a,10a,12aの傾斜角度α,βと、記憶部16に予め記憶されているデータとに基づいて、転位6,8,10,12の種類を特定する。すなわち、転位6はTSDと特定され、転位8はMDと特定され、転位10はTEDと特定され、転位12はBPDと特定される。
表示部22は、転位種類特定部20によって特定された転位の種類を表示する。本実施例の表示部22は、エッチピット特定部18によって特定された各エッチピット6a,8a,10a,12aの位置(座標)と、その位置での転位の種類とを表示する。なお、表示部22は、各転位を種類毎に色分けし、その映像を表示してもよい。例えば、転位6,8,10,12(エッチピット6a,8a,10a,12a)が形成されていない領域を黒で表示し、TSD6(エッチピット6a)を赤色で表示し、MD6(エッチピット8a)を黄色で表示し、TED10(エッチピット10a)を青色で表示し、BPD12(エッチピット12a)を緑色で表示してもよい。これによって、ユーザは、転位の位置と種類を容易に特定することができる。
上記の転位種類特定装置14を利用すると、エッチング処理によって形成されたエッチピット6a,8a,10a,12aの傾斜角度α,βから、転位の種類を正確に特定することができる。半導体層4に存在する転位6,8,10,12の位置と種類をユーザに提供することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
(1)上記の実施例では、炭化珪素の半導体層4を利用している。しかしながら、転位が形成され易い他の種類の半導体層を利用する場合にも、上記の実施例の技術を適用することができる。例えば、六方晶系の材料によって形成される他の半導体層(珪素、窒化ガリウム、砒化ガリウム)を利用する場合にも、上記の実施例の技術を適用することができる。
(2)第1実施例及び第2実施例では、11−20方向における断面における左右両方の傾斜角度(例えばα1とα2)を特定している。しかしながら、左右のいずれかの傾斜角度(例えばA側の傾斜角度)のみを特定し、その傾斜角度と図6の表とから転位の種類を特定してもよい。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数の目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2 基板
4 半導体層
4a エッチング前の表面
4b エッチング後の表面
6 転位
6a エッチピット
8 転位
8a エッチピット
10 転位
10a エッチピット
12 転位
12a エッチピット
14 転位種類特定装置
16 記憶部
18 エッチピット特定部
20 転位種類特定部
22 表示部

Claims (2)

  1. 半導体層に存在する複数種類の転位種類ごとに区別して特定する方法であり、
    前記半導体層を化学エッチングすることによって、化学エッチング後の半導体層の表面から窪んでいるエッチピットを形成する形成工程と、
    化学エッチング後の前記表面に対する前記エッチピットの傾斜角度を特定する傾斜角度特定工程と、
    傾斜角度特定工程で特定された前記エッチピットの傾斜角度に基づいて、前記転位の種類を特定する転位種類特定工程と
    を備える転位種類特定方法。
  2. 化学エッチングによって表面から窪んでいるエッチピットが形成された半導体層に存在する複数種類の転位種類ごとに区別して特定する装置であり、
    複数の転位の種類のそれぞれについて、当該転位の種類と角度とを対応づけて記憶している記憶手段と、
    前記表面に対する前記エッチピットの傾斜角度を特定する傾斜角度特定手段と、
    傾斜角度特定手段で特定された前記エッチピットの傾斜角度に対応づけて記憶手段に記憶されている転位の種類を特定する転位種類特定手段と、
    転位種類特定手段で特定された転位の種類を出力する出力手段と
    を備える転位種類特定装置。
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