JP5399162B2 - 位相差フィルムの製造方法及びその製造設備 - Google Patents
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Description
図1に示すように、オフライン延伸設備2は、TACフィルム3を延伸するものであり、供給部4と、テンタ部5と、湿潤気体接触ケーシング6と、冷却部7と、巻取部8とを備える。供給部4にはフィルムロール9が収納されている。フィルムロール9は、帯状のTACフィルム3が巻き芯4aに巻き取られたものである。また、帯状のTACフィルム3は、後述するフィルム製造設備で製造されたものである。供給ローラ4bは、フィルムロール9から帯状のTACフィルム3を取り出して、テンタ部5に供給する。
図2に示すように、テンタ部5は、帯状のTACフィルム3をフィルム長手方向(以下、X方向と称する)に搬送し、フィルム幅方向(以下、Y方向と称する)に延伸する延伸処理を行うものであり、第1レール11と、第2レール12と、これらレール11,12に案内される1対のエンドレスチェーン(以下、第1、第2チェーンと称する)13,14とを備えている。第1レール11及び第2レール12の間には、TACフィルム3の搬送路が形成される。図示しない空調機により、テンタ部5の内部の雰囲気の条件を所定範囲内で一定となるように保持する。また、必要に応じて、TACフィルム3の搬送路を、X方向で複数のゾーンを分けて、ゾーン毎に、フィルム加熱条件を変えるようにしてもよい。例えば、X方向に順に、TACフィルム3を予熱するための予熱ゾーン、延伸可能な程度までTACフィルム3を加熱するための加熱ゾーン、及びTACフィルム3を延伸する延伸ゾーンを設けてもよいし、これらの各ゾーンに加えて、TACフィルム3の延伸を停止し、TACフィルム3に残留する歪が緩和するようにTACフィルム3を加熱する熱緩和ゾーンを、延伸ゾーンよりもX方向下流側に設けてもよい。
湿潤気体接触ケーシング6は、湿潤気体接触室6aと、湿潤気体接触室6aに開口する入口6b及び出口6cとを有する。湿潤気体接触室6aには、複数のローラ41が千鳥状に配される。ローラ41は、耳切装置30から送られたTACフィルム3を冷却部7へ案内する。湿潤気体接触ケーシング6と湿潤気体供給設備45との間に設けられる送りダクト42及び戻りダクト43により、湿潤気体接触ケーシング6と湿潤気体供給設備45とが接続する。湿潤気体供給設備45は、戻りダクト43を介して、湿潤気体接触室6aの内部の気体を回収気体300として回収し、所定の条件に調節された湿潤気体400をつくり、送りダクト42を介して、湿潤気体400を湿潤気体接触室6aに供給する。
図3に示すように、湿潤気体供給設備45は、軟水410を加熱して水蒸気411をつくるボイラ51と、空気420を送風するブロア52と、ブロア52によって送られた空気420を加熱する熱交換器53と、熱交換器53を経た空気420及び水蒸気411を混合して湿潤気体400をつくる混合装置54と、湿潤気体400を加熱して湿潤気体接触室6aへ送る加熱装置55と、湿潤気体接触室6aから回収した回収気体300を凝縮し、加熱気体310及び凝縮液320をつくる凝縮装置61とを有する。
上記実施形態の水蒸気接触処理を経たTACフィルム3に、乾燥気体402(図7参照)をあて、TACフィルム3の温度を所定の範囲内にする熱処理工程を行うことが好ましい。水蒸気接触処理と熱処理とを順次連続して行うことが好ましい。この熱処理により、湿熱耐久試験の前後のみならず、乾熱耐久試験の前後における各レターデーションの変動量、X方向の寸法変化量、Y方向の寸法変化量の小さいTACフィルム3を製造することができる。ここで、乾熱耐久試験とは、高温低湿度の条件(例えば、温度80℃以上湿度10%RH以下)下で行われる耐久試験を指す。
水蒸気接触処理のTACフィルム3において結露を抑えるために、水蒸気接触処理が施される前のTACフィルム3に低露点乾燥気体404をあて、上記実施形態のTACフィルム3の温度を所定の範囲内にする結露防止処理を行うことが好ましい。結露防止処理と水蒸気接触処理とを順次連続して行うことが好ましい。
セルロースアシレートとしては、トリアセチルセルロース(TAC)が特に好ましい。そして、セルロースアシレートの中でも、セルロースの水酸基をカルボン酸でエステル化している割合、すなわち、アシル基の置換度が下記式(I)〜(III)の全てを満足するものがより好ましい。なお、以下の式(I)〜(III)において、A及びBは、アシル基の置換度を表わし、Aはアセチル基の置換度、またBは炭素原子数3〜22のアシル基の置換度である。なお、TACの90重量%以上が0.1mm〜4mmの粒子であることが好ましい。
(I) 2.5≦A+B≦3.0
(II) 0≦A≦3.0
(III) 0≦B≦2.9
ドープを調製する溶剤としては、芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン,トルエンなど)、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン,クロロベンゼンなど)、アルコール(例えば、メタノール,エタノール,n−プロパノール,n−ブタノール,ジエチレングリコールなど)、ケトン(例えば、アセトン,メチルエチルケトンなど)、エステル(例えば、酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸プロピルなど)及びエーテル(例えば、テトラヒドロフラン,メチルセロソルブなど)などが挙げられる。なお、本発明において、ドープとはポリマーを溶剤に溶解または分散して得られるポリマー溶液,分散液を意味している。
本発明のポリマーフィルムは、偏光板保護フィルムや位相差フィルムとして有用である。このポリマーフィルムに光学的異方性層、反射防止層、防眩機能層等を付与して、高機能フィルムとしてもよい。
次に、溶融製膜方法によりポリマーフィルムを製造する溶融製膜設備210について説明する。溶融製膜設備210は、図9に示すように、液晶表示装置等に使用できる熱可塑性フィルムFを製造する装置である。熱可塑性フィルムFの原材料であるペレット状の熱可塑性樹脂を乾燥機212に導入して乾燥させた後、このペレットを押出機214によって押し出し、ギアポンプ216によりフィルタ218に供給する。次いで、フィルタ218により異物がろ過され、ダイ220から溶融樹脂(溶融した熱可塑性樹脂)が押し出される。溶融樹脂は、第1キャスティングロール228とタッチロール424で挟まれて押圧成形された後、第1キャスティングロール228にて冷却固化されて所定の表面粗さのフィルム状とされ、さらに、第2キャスティングロール226、第3キャスティングロール227によって搬送されることで未延伸フィルムFaが得られる。この未延伸フィルムFaは、この段階で巻き取られてもよいし、連続的に長スパン延伸を行う横延伸部242に供給されてもよい。また、一度巻き取られた未延伸フィルムFaを再度横延伸部242に供給しても、連続的に長スパン延伸を行う横延伸部242に供給した場合と同様の効果が得られる。
環状ポリオレフィンはノルボルネン系化合物から重合されるものが好ましい。この重合は開環重合、付加重合いずれの方法でも行える。付加重合としては例えば特許3517471号公報記載のものや特許3559360号公報、特許3867178号公報、特許3871721号公報、特許3907908号公報、特許3945598号公報、特表2005−527696号公報、特開2006−28993号公報、国際公開第2006/004376号パンフレットに記載のものが挙げられる。特に好ましいのは特許3517471号公報に記載のものである。
下記(一般式1)で表されるラクトン環構造を有するものを指す。
実施例に用いた各ポリマーフィルム(試料No.A1〜A4、B〜D)の製造方法について説明する。
試料No.A1のポリマーフィルムの製造に用いる流延ドープを調製した。流延ドープの調製には、原料ドープ、マット剤液、及び紫外線吸収剤溶液を用いた。以下、原料ドープ、マット剤液、及び紫外線吸収剤溶液の調製方法の詳細について説明する。
[原料ドープの調製]
下記の処方から原料ドープを調製した。
セルローストリアセテート(置換度2.86) 89.3重量%
可塑剤A(トリフェニルフォスフェート) 7.1重量%
可塑剤B(ビフェニルジフェニルフォスフェート) 3.6重量%
の組成比からなる固形分(溶質)を
ジクロロメタン 80.0重量%
メタノール 13.5重量%
n−ブタノール 6.5重量%
からなる混合溶剤に適宜添加し、攪拌溶解して原料ドープを調製した。なお、原料ドープのTAC濃度は略23重量%になるように調整した。原料ドープを濾紙(東洋濾紙(株)製,#63LB)にて濾過後さらに焼結金属フィルタ(日本精線(株)製06N,公称孔径10μm)で濾過し、さらにメッシュフイルタで濾過した後にストックタンクに入れた。
なお、ここで使用したセルローストリアセテートは、残存酢酸量が0.1重量%以下であり、Ca含有率が57ppm、Mg含有率が41ppm、Fe含有率が0.4ppmであり、遊離酢酸38ppm、さらに硫酸イオンを13ppm含むものであった。また6位水酸基の水素に対するアセチル基の置換度は0.91であった。また、全アセチル基中の32.5%が6位の水酸基の水素が置換されたアセチル基であった。また、このTACをアセトンで抽出したアセトン抽出分は8重量%であり、その重量平均分子量/数平均分子量比は2.5であった。また、得られたTACのイエローインデックスは1.7であり、ヘイズは0.08、透明度は93.5%であった。このTACは、綿から採取したセルロースを原料として合成されたものである。以下の説明において、これを綿原料TACと称する。
下記の処方からマット剤液を調製した。
シリカ(日本アエロジル(株)製アエロジルR972) 0.67重量%
セルローストリアセテート 2.93重量%
トリフェニルフォスフェート 0.23重量%
ビフェニルジフェニルフォスフェート 0.12重量%
ジクロロメタン 88.37重量%
メタノール 7.68重量%
上記処方からマット剤液を調製して、アトライターにて体積平均粒径0.7μmになるように分散を行った後、富士フイルム(株)製アストロポアフィルタにてろ過した。そして、マット剤液用タンクに入れた。
下記の処方から紫外線吸収剤溶液を調製した。
2(2´−ヒドロキシ−3´,5´−ジ−tert―ブチルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール 5.83重量%
2(2´−ヒドロキシ3´,5´−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール 11.66重量%
セルローストリアセテート 1.48重量%
トリフェニルフォスフェート 0.12重量%
ビフェニルジフェニルフォスフェート 0.06重量%
ジクロロメタン 74.38重量%
メタノール 6.47重量%
上記処方から紫外線吸収剤溶液を調製し、富士フイルム(株)製のアストロポアフィルタにてろ過した後に紫外線吸収剤液法用タンクに入れた。
表1に示すこと以外は試料No.A1のTACフィルムと同様にして、試料No.A2〜A4のTACフィルム3を得た。
溶液製膜方法を用いて、特開2001−188128の実施例1に記載のフイルムNo.1(セルロースアセテートプロピオネート:厚み120μm)を得た。これを試料No.Bのフィルムと称する。
国際公開第2006/025445号パンフレット記載の実施例1に従って溶融製膜方法を行い、ラクトン環含有重合体樹脂からなるポリマーフイルム(厚み100μm)を得た。これを試料No.Cのフィルムと称する。
溶融製膜方法を行い、シクロオレフィン樹脂Aからなるポリマーフイルム(厚み100μm)を得た。これを試料No.Dのフィルムと称する。
シクロオレフィン樹脂A(付加重合系):ポリプラスチックス(株)製TOPAS6013(Tg=130℃)
テンタ部5における延伸処理を経たTACフィルム3(試料No.A1)に、結露防止処理、水蒸気接触処理、及び熱処理を行った。その後、室温まで冷却しフィルムを巻き取った。結露防止処理では、結露防止処理室120aにおいてTACフィルム3に低露点乾燥気体404をあてて、TACフィルム3の温度Tf0を調節した。水蒸気接触処理では、湿潤気体接触室6a内の湿潤気体400の絶対湿度VM、相対湿度Hu1が表2に示す値となるように、そして、湿潤気体400の露点がTACフィルム3の温度Tf0よりも34℃以上高い温度となるように調節し、TACフィルム3の温度Tf1が表2に示す値となる状態を、表2に示す処理時間P1だけ維持しながら、TACフィルム3を搬送した。湿潤気体接触室6a内における搬送テンションFは表2に示すとおりである。熱処理では、熱処理室内の気体の相対湿度Hu2が表2に示す値になるように調節し、TACフィルム3の温度Tf2が表2に示す値となる状態を、処理時間P2だけ維持した。なお、表2に示す「−」は、該当する処理を行ったものの、該当するパラメータの値が未測定のものを表す。また、表2に示す「*」は、該当する処理が行われず、該当するパラメータの値が未測定のものを表す。
サンプルフィルムを温度25℃,湿度60%RHで2時間調湿し、自動複屈折率計(KOBRA21DH 王子計測(株))にて589.3nmにおける垂直方向から測定したレターデーション値の外挿値より次式に従い算出した。
Re=|nX−nY|×d
nXは、X方向の屈折率,nYはY方向の屈折率,dはサンプルフィルムの厚み(膜厚)を表す。
サンプルフィルムを温度25℃,湿度60%RHで2時間調湿し、自動複屈折率計(KOBRA21DH 王子計測(株))にて589.3nmにおける垂直方向から測定した値と、フィルム面を傾けながら同様に測定したレターデーション値の外挿値とから下記式に従い算出した。
Rth={(nX+nY)/2−nTH}×d
nTHは厚み方向の屈折率を表す。
ヘイズは、各ポリマーフィルムから40mm×80mmの大きさで切り出したものをサンプルフィルムとし、このサンプルフィルムについて25℃60%RHの環境下において、ヘイズメータ(型式:HGM−2DP,スガ試験機)を用いてJIS K−6714に従って測定した。
内部ヘイズは、次のようにして測定した。サンプルフィルムを25℃60%RHで2時間以上調湿した後に、2枚のスライドガラス板に流動パラフィンを介して挟み込み、ヘイズメータ(HGM−2DP、スガ試験機)にて、サンプルフィルムのヘイズを測定した。また、2枚のスライドガラス板にサンプルフィルムなしで、流動パラフィンのみを挟み込んだ状態のブランクサンプルを作成し、このブランクサンプのヘイズを測定した。そして、サンプルフィルムのヘイズの測定値から、ブランクサンプのヘイズの測定値を引いたものを、内部ヘイズとした。
TACフィルム3から、X方向の長さがX0、Y方向の長さがY0のサンプルフィルムを切り出し、このサンプルフィルムについて湿熱耐久試験を行った。湿熱耐久試験では、サンプルフィルムを試験室内に21日間継続して配置した。試験室内部の環境条件は、温度60℃、湿度90%RHでほぼ一定に保った。湿熱耐久試験後のサンプルフィルムについて、面内レターデーションRe1WET、厚み方向レターデーションRth1WET、X方向の長さX1WET、Y方向の長さY1WETを測定した。
TACフィルム3から、X方向の長さがX0、Y方向の長さがY0のサンプルフィルムを切り出し、このサンプルフィルムについて乾熱耐久試験を行った。乾熱耐久試験では、サンプルフィルムを試験室内に21日間継続して配置した。試験室内部の環境条件は、温度60℃、湿度90%RHでほぼ一定に保った。乾熱耐久試験後のサンプルフィルムについて、面内レターデーションRe1DRY、厚み方向レターデーションRth1DRY、X方向の長さX1DRY、Y方向の長さY1DRYを測定した。
実験31〜35により得られたTACフィルムの表面を目視観察し、格子状のムラの有無について調べた。実験31〜34については、TACフィルムの表面に格子状のムラを確認することができなかったが、実験35については、TACフィルムの表面に格子状のムラを確認することができた。
図5に示すように、ポリマーと溶剤とを含むドープを用いて、冷却ゲル化方式の溶液製膜方法により、TACフィルム3(試料No.A1)を製造した。テンタ部5における延伸処理の延伸率Wb/Waは、150%以上160%以下とした。テンタ部5から送られたTACフィルム3を、結露防止処理室120a、湿潤気体接触室6a、熱処理室110a、乾燥室97と順次送った。各処理室において、結露防止処理、湿潤気体接触、熱処理を行った。各処理における各条件を実験1と同様にして行った。
各処理における各条件を実験2〜35と同様にしたことと以外は、実験101と同様にして行った。
3 TACフィルム
5 テンタ部
6a 湿潤気体接触室
45 湿潤気体供給設備
80 フィルム製造設備
300 回収気体
400 湿潤気体
410 軟水
411 水蒸気
420 空気
Claims (13)
- ポリマーフィルムの光学特性を調整するために前記ポリマーフィルムを延伸する延伸工程と、
前記延伸工程を経た前記ポリマーフィルムに、低露点乾燥気体を接触させて、前記ポリマーフィルムの温度を100℃以上130℃以下にする結露防止工程と、
前記結露防止工程を経た前記ポリマーフィルムに水蒸気を接触させ、前記ポリマーフィルムの温度Tf1を100℃以上150℃以下の範囲内で維持する水蒸気接触工程と、
前記水蒸気接触工程を経た前記ポリマーフィルムに乾燥気体を接触させ、前記ポリマーフィルムの温度を120℃以上130℃以下の範囲内で維持する熱処理工程とを有し、
前記低露点乾燥気体の露点が前記温度Tf1よりも低いことを特徴とする位相差フィルムの製造方法。 - 前記熱処理工程を1分以上4分以下行うことを特徴とする請求項1記載の位相差フィルムの製造方法。
- 前記水蒸気接触工程を5秒以上60分以下行うことを特徴とする請求項1または2記載の位相差フィルムの製造方法。
- 前記水蒸気接触工程では、前記延伸工程を経た前記ポリマーフィルムに前記水蒸気を含む気体を接触させ、
前記気体の相対湿度が20%RH以上であることを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1項記載の位相差フィルムの製造方法。 - 前記位相差フィルムの面内レターデーションReが30nm以上100nm以下であり、前記位相差フィルムの厚み方向レターデーションRthが70nm以上300nm以下であることを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか1記載の位相差フィルムの製造方法。
- 巻き芯に巻かれた前記ポリマーフィルムを前記巻き芯から取り出す取出工程を前記延伸工程前に行うことを請求項1ないし5のうちいずれか1記載の位相差フィルムの製造方法。
- ポリマーと溶剤とを含むドープを走行する支持体に吐出して、前記支持体に流延膜を形成する膜形成工程と、
冷却により自己支持性を有するものとなった前記流延膜を湿潤フィルムとして前記支持体から剥ぎ取る剥取工程と、
前記湿潤フィルムを乾燥して前記ポリマーフィルムとする乾燥工程とを有し、
前記乾燥工程と前記延伸工程とは連続して行われることを特徴とする請求項1ないし5のうちいずれか1項記載の位相差フィルムの製造方法。 - ポリマーと溶剤とを含むドープを走行する支持体に吐出して、前記支持体に流延膜を形成する膜形成工程と、
前記流延膜からの前記溶剤の蒸発により、自己支持性を有するものとなった前記流延膜を湿潤フィルムとして前記支持体から剥ぎ取る剥取工程と、
前記湿潤フィルムを乾燥して前記ポリマーフィルムとする乾燥工程とを有し、
前記乾燥工程と前記延伸工程とは連続して行われることを特徴とする請求項1ないし5のうちいずれか1項記載の位相差フィルムの製造方法。 - 前記水蒸気接触工程における前記ポリマーフィルムの残留溶剤量が5重量%以下であることを特徴とする請求項7または8記載の位相差フィルムの製造方法。
- 前記ポリマーフィルムが、セルロースアシレートフィルムであることを特徴とする請求項1ないし9のうちいずれか1記載の位相差フィルムの製造方法。
- ポリマーフィルムの光学特性を調整するために前記ポリマーフィルムを延伸する延伸装置と、
延伸された前記ポリマーフィルムに低露点乾燥気体を接触させ、前記ポリマーフィルムの温度を100℃以上130℃以下の範囲内で維持する結露防止装置と、
前記低露点乾燥気体を接触させた前記ポリマーフィルムに水蒸気を接触させ、前記ポリマーフィルムの温度Tf1を100℃以上150℃以下の範囲内で維持する水蒸気接触装置と、
前記水蒸気を接触させた前記ポリマーフィルムと乾燥気体とを接触させ、前記ポリマーフィルムの温度を120℃以上130℃以下の範囲内で維持する熱処理装置とを備え、
前記低露点乾燥気体の露点が前記温度Tf1よりも低いことを特徴とする位相差フィルムの製造設備。 - 前記水蒸気接触装置は、前記水蒸気が充填された水蒸気ケーシングと、前記水蒸気ケーシング内に導入された前記ポリマーフィルムの温度Tf1を調整する温度調整機とを有し、
前記結露防止装置は、前記低露点乾燥気体が充填された乾燥ケーシングと、前記乾燥ケーシング内に導入された前記ポリマーフィルムの温度を調整する温度調整機とを有し、
前記水蒸気ケーシングが前記乾燥ケーシング内に設けられていることを特徴とする請求項11記載の位相差フィルムの製造設備。 - 前記水蒸気接触装置は前記水蒸気を含む気体を前記ポリマーフィルムに接触させ、
前記気体の相対湿度を20%RH以上に維持することを特徴とする請求項11または12記載の位相差フィルムの製造設備。
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