JP5386049B1 - 引戸の引き出し構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】全体が戸袋内に納まる全開位置にある引戸を、手を掛ける戸先側端部が戸袋の出入口から露出する引き出し位置に簡単な操作で引き出す。
【解決手段】押し出し手段Rは、引戸Dの戸尻側端部14に設置し、戸袋W内で出入口10と対向する戸当り11に当たると、引戸の押し込み動作に応じて制動力を発生して引戸を減速する制動手段のダンパ20と、引戸の押し込み動作に応じて弾性変形して引き出し位置まで引戸を押し出すのに十分な復元力を蓄積する一方、ダンパ20による引戸の減速動作を終えると、蓄積した復元力が働いて引戸を引き出し位置へ押し出す弾性手段の付勢ばね25とを備えた構成になっている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、全体が戸袋内に納まった全開位置にある引戸を閉めるとき、手を掛ける引手等を有する戸先側端部が戸袋の出入口から露出する引き出し位置まで押し出す引戸の引き出し構造に関する。
従来、開時に引戸を戸袋内に収納する構造は、最大限に通路幅を確保すると共に収納時の美観を良好にするために戸袋の出入口と引戸の戸先側端面とが面一に揃うように設計するのが一般的であるが、それでは、閉時に引戸に手を掛ける箇所がなく戸袋内から引戸を引き出すことができない。そのため、従来、全体が戸袋内に納まった全開位置にある引戸を、手を掛ける引手等を有する戸先側端部が戸袋の出入口から露出する引き出し位置まで押し出すようにした、引戸の引き出し構造が各種提案されている。
例えば引戸の引き出し構造の中には、特許文献1に記載のとおり、引戸の戸尻側端面又はそれに対向する戸袋内の奥側端面(戸当り)にゴムや発泡ウレタン等の弾性部材を設置し、閉時、戸袋内に収納した引戸の戸先側端面を開方向に手で押すと、その押し込み動作に従い弾性部材が弾性変形し、その弾性変形に伴って引戸が閉まる方向に弾性的な反力を生じ、この反力により引戸を戸袋から引き出すようにしたものがある。
特開平10−54170号公報 特開平10−266713号公報
ところが、従来の引戸の引き出し構造では、引戸を開方向に押すと、弾性部材の弾性変形に基づく反力により、引戸は戸袋の出入口から飛び出るが、その後も続けて開閉方向前後に弾むように変位し、手で引戸を押えて止めない限り、そのままでは戸先側端部が戸袋の出入口から露出する引き出し位置になかなか定まらず操作性が良くないという課題がある。
そこで、本発明の目的は、全体が戸袋内に納まる全開位置にある引戸を、手を掛ける戸先側端部が戸袋の出入口から露出する引き出し位置に簡単な操作で引き出すことを可能にすることにある。
そのため、請求項1に記載の発明は、たとえば以下に示す図示実施の形態のとおり、戸先側端面12aが戸袋Wの出入口10と面一に揃うか又は奥まって戸袋W内に納まる全開位置に引戸Dがあるとき、引戸Dを開方向Mに押し込むと、戸先側端部12が戸袋Wの出入口10から露出する引き出し位置まで押し出す押し出し手段Rを備えた引戸の引き出し構造であって、押し出し手段Rは、引戸Dの戸尻側端部14に設置し、引戸Dを全開位置から開方向Mに押し込み、戸袋W内で出入口10と対向する戸当り11に当たると、引戸Dの閉方向への押し込み動作に応じて制動力を発生して引戸Dを減速するダンパ20のような制動手段と、制動手段による引戸の減速動作を終えると、減速した引戸Dの押し込み動作に応じて弾性変形して引き出し位置まで引戸Dを閉方向へと押し出すのに十分な復元力を蓄積する一方、引戸から手を離すと、蓄積した復元力が働いて引戸Dを引き出し位置へ押し出す付勢ばね25のような弾性手段と、を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、たとえば以下に示す図示実施の形態のとおり、前記押し出し手段Rは、前記制動手段と前記弾性手段とを前記戸袋W内の戸当り11に対して並列に配置してなることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、たとえば以下に示す図示実施の形態のとおり、前記押し出し手段R´は、前記制動手段と前記弾性手段とを前記戸袋W内の戸当り11に対して直列に配置してなることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、たとえば以下に示す図示実施の形態のとおり、前記引戸Dを減速する前記制動手段の制動力を、前記引戸Dを引き出し位置へ押し出す前記弾性手段の復元力より小さく設定してなることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、引戸を、戸尻側端部が戸袋の出入口から露出する引き出し位置まで引き出すときは、引戸を開方向に押し込み、その戸尻側端面から制動開始位置に突出した制動手段が戸袋内の戸当りに当たると、引戸の押し込み動作に応じ制動手段に制動力を発生して引戸を減速し、戸当りに衝突する衝撃を事前に緩衝する一方、引戸の押し込み動作に伴い弾性手段を弾性変形し、戸先側端部が出入口から露出する引き出し位置まで引戸を押し出すのに十分な復元力を蓄積し、制動手段による引戸の減速動作を終えて、衝突する衝撃を事前に緩衝して引戸の動きを落ち着かせてから、蓄積した復元力を働かせて引戸を引き出し位置へ押し出す構成であるから、従来のように引戸が戸袋の出入口から飛び出て開閉方向前後に弾むように変位するようなことはなく、いちいち手で引戸を押えて止めなくとも引き出し位置に容易に納まり、手で戸先側端面を押すだけの簡単な操作で引戸を戸袋から引き出すことができる。
請求項2に記載の発明によれば、制動手段と弾性手段とを戸袋内の戸当りに対して並列に配置することにより、押し出し手段の引戸に対する設置スペースを小さくすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、押し出し手段の制動手段と弾性手段とを戸袋内の戸当りに対して直列に配置することにより、制動手段がダンパであるとき、その可動ストロークをいっぱいに確保することができる。
請求項4に記載の発明によれば、押し出し手段R´では、引戸を減速する制動手段による制動力を、引戸を引き出し位置へ押し出す弾性手段による復元力より小さく設定することにより、引戸を開けたときに生ずる衝撃を緩衝する際に、その衝撃を吸収するための制動手段が働く前に弾性手段が働いて引戸が弾むように跳ね返ってしまうのを防止することができ、また、弾性手段が蓄積した復元力を働かせて引戸を引き出し位置へ押し出すときに、制動手段により発生する制動力が弾性手段の蓄積した復元力に影響して引戸を安定して引き出し位置へ押し出すことができなくなるのを防止することもできる。
本発明の一例である引戸の引き出し構造を備えた引戸構造体を引戸の全開状態で示す縦断面図である。 押し出し手段を示す分解斜視図である。 (A)押し出し手段を示す平面図、(B)図A中線X−X断面図である。 押し出し手段を示す組立斜視図である。 引戸を開く動作を段階的に示す縦断面図である。 引戸を減速する動作を段階的に示す縦断面図である。 引戸を戸袋内の全開位置から引き出し位置に引き出す動作を段階的に示す縦断面図である。 本発明の他例である引戸の引き出し構造を備えた引戸構造体を引戸の全開状態で示す縦断面図である。 他例の押し出し手段を示す分解斜視図である。 (A)押し出し手段を示す平面図、(B)図A中線Y−Y断面図である。 押し出し手段を示す組立斜視図である。 引戸を開く動作を段階的に示す縦断面図である。 引戸を減速する動作を段階的に示す縦断面図である。 引戸を戸袋内の全開位置から引き出し位置に押し出す動作を段階的に示す縦断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一例である引戸の引き出し構造を備えた引戸構造体を引戸の全開状態で示す縦断面図、図2は押し出し手段を示す分解斜視図である。図示例の引戸構造体は、開口部Sの矩形な戸枠Fと、戸枠Fに吊り込んで開口部Sを開閉する矩形なパネル状の引戸Dと、開口部Sを全開した引戸Dが収納される戸袋Wと、引戸Dを図中左右の開閉方向に案内する引戸レールとで構成する。
戸袋Wは、戸先側を開放して縦長な出入口10を形成した扁平な矩形箱形につくられ、開口部Sを全開した引戸Dを収納する。出入口10と対向する内側の端面には戸当り11が形成されている。
引戸Dは、戸先側端部12の両パネル板面側に引手や手掛け等の凹状の把手部13を有し、上端に搭載した戸車を引戸レールに係合させて開閉方向に移動可能に吊り込み、開閉時に把手部13に手を掛けて移動させて開口部Sを開閉する。特に開時、引戸Dを開方向Mに移動して戸尻側端部14が戸袋W内の戸当り11の手前に来るまで押し込んだとき、戸当り11に押し出し手段Rを当てることにより引戸Dを出入口10と戸先側端面12aが面一に揃う全開位置に停止するように戸袋W内に収納する。
そこで、本発明では、押し出し手段Rを引戸Dの戸尻側端部14に設置する。押し出し手段Rは、図2に示すように、ケース15と、ケース15に組み込む制動手段のダンパ20と、弾性手段の付勢ばね25と、付勢ばね25のばね付勢力を調整する調整ねじ30とで構成されている。
ケース15は、ともに樹脂製の収納筒16とキャップ17とからなる。収納筒16は、円筒状部16aと、円筒状部16aの図中上端に開いた開口18の周縁から鍔状に延びるフラットな固定板部16bとからなる。円筒状部16aには、深さ方向に長い一対のガイド穴19を向かい合わせに設け、ガイド穴19に合わせて開口18の縁を切り欠いて逃げ凹部19aを設けている。円筒状部16a内には、図3に示すように、ダンパ配置部16cとばね配置部16dを径方向横に並べて凹設し、ばね配置部16dの深さ方向下側に肉厚な受け段部16eを形成する。受け段部16eには、収納筒16の深さ方向に調整ねじ30の雌ねじ穴24を螺設している。
キャップ17は、収納筒16の円筒状部16aに係合可能な大きさで、深さ方向一側を開放する一方、図2に示すように他側に突当壁17aを形成した円筒体からなり、その外周部17bの対向部位に撓み可能な連結爪17cを外向きに突設している。
ダンパ20は、図2および図3に示すように、シリンダ21と、シリンダ21内に直線往復移動可能に配設したピストン22と、ピストン22を基端に固着する一方、先端23aをシリンダ21内から突出させたピストンロッド23を備える。図示例のダンパ20は、シリンダ21内でピストン22が移動するときに空気を徐々に流出させることにより、勢いよく移動する引戸Dを制動して速度を緩める構造のエアダンパである。ダンパ20として、シリンダ21内でピストン22が移動すると、それらの間隙を通るオイルの粘性抵抗により、勢いよく移動する引戸Dを制動して速度を緩める構造のオイルダンパなどを用いてもよい。
付勢ばね25は、圧縮コイルばねで、コイル基端25aをばね受け26の中心凸部26aに係合した状態で収納筒16内のばね配置部16dの深さ方向に移動可能に配置する。ダンパ20は、ピストンロッド23の先端23aが開口18から突出する方向に向けて、付勢ばね25と並列してダンパ配置部16cに配置する。
押し出し手段Rは、組み立てるとき、キャップ17の連結爪17cをいったん内向きに撓ませてから、それぞれ開口18の逃げ凹部19aに通してキャップ17を収納筒16に嵌合すると、連結爪17cが外向きに弾性復帰してガイド穴19に係合し、キャップ17を収納筒16に対してガイド穴19の長さ方向に移動自在に嵌着する。すると、押し出し手段Rは、ダンパ20が非動作状態のときシリンダ21内から最も突出するピストンロッド23の先端23aが突当壁17aに突き当り、キャップ17を、収納筒16の開口18から所定長さL突出した制動開始位置に位置決め保持する一方、調整ねじ30を収納筒16の雌ねじ穴24に螺合し、調整ねじ30のねじ込み量に応じて、ばね配置部16dにおける付勢ばね25の配置位置を深さ方向に移動してばね付勢力を調整できるように組み立ててなる(図4参照)。
押し出し手段Rは、調整ねじ30をねじ回してばね受け26ごと付勢ばね25をばね配置部16dの深さ方向に移動し、ばね配置部16dにおける配置位置を調整してから、図5(A)に示すように、引戸Dの戸尻側端部14に予め凹設した取付穴31に、キャップ17を戸尻側に向けた状態で嵌め込み、ケース15の固定板部16bを戸尻側端面14aに固定して引戸Dの戸尻側端部14に設置する。
そこで、押し出し手段Rは、図3(B)および図5(A)に示すように、ダンパ20を、非動作状態のときはケース15のキャップ17が収納筒16の開口18から所定長さL突出した制動開始位置に位置決め保持する。一方、ダンパ20が動作状態のときにピストンロッド23全体がシリンダ21内に押し込まれ、無圧縮状態のコイル先端25bにキャップ16の突当壁17aが押し当ると、付勢ばね25が圧縮変形を開始するように、付勢ばね25を、ばね配置部16dにおいてコイル先端25bがシリンダ21の前端面21aから所定長さrだけ突出した位置に配置する。従って、付勢ばね25は、コイル先端25bがキャップ17の突当壁17aを介して戸袋W内の戸当り11が押し当たると、引戸Dの押し込み動作に伴いコイル先端25bが所定長さrだけ圧縮変形し、戸先側端部12が出入口10から露出する引き出し位置まで、引戸Dを閉方向Nに押し出すのに十分な復元力を蓄積する一方、ダンパ20による引戸Dの減速動作を終えたとき、蓄積した復元力が働いて引戸Dを引き出し位置へ押し出す構成になっている。
そこで、引戸Dを開けるときは、把手部13に手を掛けて引戸Dを開方向Mに引くと、引戸レールの案内で戸車を転動しながら、図5(A)に示すように引戸Dが動き出して開口部Sを開放し、それから、図5(B)に示すように、ダンパ20による制動開始位置に突出したキャップ17が戸袋Wの戸当り11に当たると、図6(A)に示すようにダンパ20が始動し、引戸Dが開方向Mに移動するに従いピストン22がシリンダ21内で奥側に押し込まれると、ダンパ20に空気抵抗による制動力を発生して引戸Dを徐々に減速しながら、ゆっくり静かに開成させて戸当り11に衝突する衝撃を吸収してから、図6(B)に示すように、ダンパ20の空気圧縮に伴って生ずる反力により引戸Dを閉方向Nに押し戻して全開位置に停止する。
そのとき、本発明の引戸の引き出し構造において、戸袋Wの出入口10から戸当り11へ至る奥行寸法xは、ダンパ20が非動作状態のときに引戸Dの戸尻側端面14aから突出した押し出し手段Rの長さyと、引戸Dの幅寸法zとを加えた寸法と略同一に設定し、これにより、引戸Dを開けて全開位置に停止すると、戸先側端面12aを戸袋Wの出入口10に面一に揃えて引戸Dを戸袋W内に収納することができるので、引戸Dの収納時の美観を良好にすると共に、十分な有効開口寸法を確保でき、最大限に通路幅を確保することができる。
反面、本発明の引戸の引き出し構造では、そのように引戸Dが全開位置にあるときは、把手部13が戸袋W内に入り込んで手を掛けられない状態にあるため、引戸Dを閉止するときは、把手部13を備えた戸先側端部12が戸袋Wの出入口10から露出する引き出し位置まで、引戸Dを押し出し手段Rによって押し出す。
そのため、出入口10と面一に揃った引戸Dの戸先側端面12aに手を当て、図7(A)に示すように、引戸Dを全開位置から開方向Mに押し込み、引戸Dの戸尻側端面14aから制動開始位置に突出した押し出し手段Rのキャップ17が戸袋W内の戸当り11に当たると、引戸Dの開方向Mへの押し込み動作に応じ、ダンパ20に制動力を発生して引戸Dを減速し、ゆっくり開成させて戸当り11に衝突する衝撃を吸収する。そのとき、付勢ばね25は、無圧縮状態のコイル先端25bがシリンダ21の前端面21aより所定長さrだけ突出した弾発位置にあるため、コイル先端25bがキャップ17の突当壁17aに当たると、引戸Dの押し込み動作に伴い圧縮変形する一方、閉方向Nに生ずる反力がばねの復元力として蓄積し、図7(B)に示すように、シリンダ21の前端面21aにキャップ17の突当壁17aが押し当ってダンパ20による引戸Dの減速動作を終えたところで、引戸Dから手を離すと、ばねの復元力が働いて、引戸Dを、図7(C)に示すように、把手部13を備えた戸先側端部12が戸袋Wの出入口10から露出する引き出し位置まで押し出す。
従って、本発明の引戸の引き出し構造において、引戸Dを、把手部13が戸袋W内に入り込んで手を掛けられない状態になる全開位置から、戸袋Wの出入口10から露出する引き出し位置まで引き出すときは、引戸Dを開方向Mに押し込み、その戸尻側端面14aから制動開始位置に突出したダンパ20のキャップ17が戸袋W内の戸当り11に当たると、引戸Dの押し込み動作に応じダンパ20に制動力を発生して引戸Dを減速し、戸当り11に衝突する衝撃を事前に緩衝する一方、引戸Dの押し込み動作に伴い付勢ばね25を圧縮変形し、戸先側端部12が出入口10から露出する引き出し位置まで引戸Dを押し出すのに十分な復元力を蓄積し、ダンパ20による引戸Dの減速動作を終えて、衝突する衝撃を事前に緩衝して引戸Dの動きを落ち着かせてから、蓄積した復元力を働かせて引戸Dを引き出し位置へ押し出す構成であるから、従来のように引戸が戸袋の出入口から飛び出て開閉方向前後に弾むように変位するようなことはなく、いちいち手で引戸を押えて止めなくとも引き出し位置に容易に納まり、手で戸先側端面12aを押すだけの簡単な操作で引戸を戸袋から引き出すことができる。
更に、本発明の引戸の引き出し構造によれば、押し出し手段Rを引戸Dの戸尻側端部14に設置するから、修理や部品交換や清掃などメンテナンスは、戸袋Wから引戸Dを引き出せば簡単に行うことができる。
ところで、上述した第1の実施形態では、押し出し手段Rは、制動手段のダンパ20と弾性手段の付勢ばね25を並列に配置して構成したが、以下に示す第2の実施形態のように直列に配置して構成することもできる。尚、第2の実施形態において、第1の実施形態と同一の構成については同じ符号付して説明する。図8は、本発明の他例である引戸の引き出し構造を備えた引戸構造体を引戸の全開状態で示す縦断面図、図9は押し出し手段を示す分解斜視図である。
第2の実施形態において、押し出し手段R´のケース35は、ともに樹脂製の収納筒36とキャップ37からなるが、収納筒36の円筒状部36aを細長く形成し、円筒状部36a内には、図10に示すように、ダンパ配置部36cとばね配置部36dを長手の深さ方向に並べて設け、ばね配置部36dの深さ方向下側に有する肉厚な底部36eに調整ねじ30の雌ねじ穴24を螺設している。
そこで、付勢ばね25は、コイル基端25aをばね受け26の中心凸部26aに係合した状態で収納筒36内のばね配置部36d内に長手の深さ方向に伸縮可能に挿入する。ダンパ20は、ピストンロッド23の先端23aが開口18から突出する方向に向けて、付勢ばね25の深さ方向上方にシリンダ21を載せて付勢ばね25と直列にダンパ配置部36c内に挿入する。押し出し手段R´は、組み立てるとき、キャップ37の連結爪37cをいったん内向きに撓ませてから、それぞれ開口18の逃げ凹部19aに通してキャップ37を収納筒36に嵌合すると、連結爪37cが外向きに弾性復帰してガイド穴19に係合し、キャップ37を収納筒36に対してガイド穴19の長さ方向に移動自在に嵌着する。すると、押し出し手段R´は、ダンパ20が非動作状態のときシリンダ21内から最も突出するピストンロッド23の先端23aが突当壁37aに突き当り、キャップ37を、収納筒36の開口18から所定長さL突出した制動開始位置に位置決め保持する一方、調整ねじ30を収納筒36の雌ねじ穴24に螺合し、調整ねじ30のねじ込み量に応じて、ダンパ20の下で付勢ばね25の圧縮量を調節してばね付勢力を調整できるように組み立ててなる(図11参照)。
そこで、押し出し手段R´は、図10(B)および図12(A)に示すように、ダンパ20を、非動作状態のときはケース35のキャップ37が収納筒36の開口18から所定長さL突出した制動開始位置に位置決め保持する。一方、ダンパ20が動作状態のときにピストンロッド23全体がシリンダ21内に押し込まれて動作を終えたとき、無圧縮状態のコイル先端25bがシリンダ21の後端面21bに押されて圧縮変形を開始するように、付勢ばね25を、調整ねじ30で圧縮量を調整してばね配置部36dに配置している。従って、付勢ばね25は、ダンパ20を介して戸袋W内の戸当り11が押し当たると、引戸Dの押し込み動作に伴い圧縮変形し、戸先側端部12が出入口10から露出する引き出し位置まで引戸Dを閉方向Nに押し出すのに十分な復元力を蓄積する一方、ダンパ20による引戸Dの減速動作を終えたとき、蓄積した復元力が働いて引戸Dを引き出し位置へ押し出す構成になっている。
そこで、引戸Dを開けるときは、把手部13に手を掛けて引戸Dを開方向Mに引くと、図12(A)に示すように、引戸が動き出して開口部Sを開放し、それから、図12(B)に示すように、ダンパ20による制動開始位置に突出したキャップ37が戸袋Wの戸当り11に当たると、図13(A)に示すようにダンパ20が始動し、引戸Dが開方向Mに移動するに従いピストン22がシリンダ21内で奥側に押し込まれると、ダンパ20に空気抵抗による制動力を発生して引戸Dを減速しながら、ゆっくり静かに開成させて戸当り11に衝突する衝撃を吸収してから、図13(B)に示すように、ダンパ20の空気圧縮に伴って生ずる反力により引戸Dを閉方向Nに押し戻して全開位置に停止する。
さて、引戸Dを閉止するため、把手部13を備えた戸先側端部12が戸袋Wの出入口10から露出する引き出し位置まで、引戸Dを押し出し手段R´によって引き出すときは、出入口10と面一に揃った引戸Dの戸先側端面12aに手を当て、図14(A)に示すように、引戸Dを全開位置から開方向Mに押し込み、その引戸Dの戸尻側端面14aから制動開始位置に突出したキャップ37が戸袋W内の戸当り11に押し当たると、引戸Dの開方向Mへの押し込み動作に応じ、ダンパ20に制動力を発生して引戸Dを減速しながら、ゆっくり開成させて戸当り11に衝突する衝撃を緩衝する。そのとき、付勢ばね25は、戸袋W内の戸当り11に押されてピストンロッド23全体がシリンダ21内に押し込まれ、ダンパ20による引戸Dの減速動作を終えると、図14(B)に示すように、シリンダ21の後端面21bに押されて圧縮変形を開始し、更に引戸Dの押し込み動作に従って圧縮変形する一方、戸先側端部12が戸袋Wの出入口10から露出する引き出し位置まで、引戸Dを閉方向Nに押し出すのに十分な復元力を蓄積し、シリンダ21の前端面21aにキャップ37の突当壁37aが押し当ったところで、引戸Dから手を離すと、ばねの復元力が働いて、引戸Dを、図14(C)に示すように、把手部13を備えた戸先側端部12が戸袋Wの出入口10から露出する引き出し位置まで押し出す。
なお、第2の実施形態において、押し出し手段R´では、引戸Dを減速する制動手段のダンパ20による制動力を、引戸Dを引き出し位置へ押し出す弾性手段の付勢ばね25による復元力より小さく設定する構成であることが望ましい。これにより、引戸Dを開けたときに生ずる衝撃を緩衝する際に、その衝撃を吸収するためのダンパ20が働く前に付勢ばね25が働いて引戸Dが弾むように跳ね返ってしまうのを防止することができ、また、付勢ばね25が蓄積した復元力を働かせて引戸Dを引き出し位置へ押し出すときに、ダンパ20により発生する制動力が付勢ばね25の蓄積した復元力に影響して引戸Dを安定して引き出し位置へ押し出すことができなくなるのを防止することもできる。
従って、第2の実施形態の引き出し構造において、引戸Dを、把手部13が戸袋W内に入り込んで手を掛けられない状態になる全開位置から、戸袋Wの出入口10から露出する引き出し位置まで引戸Dを引き出すときは、引戸Dを開方向Mに押し込み、その戸尻側端面14aから制動開始位置に突出したダンパ20のキャップ37が戸袋W内の戸当り11に当たると、引戸Dの開方向Mへの押し込み動作に応じダンパ20に制動力を発生して引戸Dを減速し、戸当り11に衝突する衝撃を事前に緩衝する一方、引戸Dの押し込み動作に伴い付勢ばね25を圧縮変形し、戸先側端部12が出入口10から露出する引き出し位置まで引戸Dを押し出すのに十分な復元力を蓄積し、ダンパ20による引戸Dの減速動作を終えて、衝突する衝撃を事前に緩衝して引戸Dの動きを落ち着かせてから、蓄積した復元力を働かせて引戸Dを引き出し位置へ押し出す構成であるから、従来のように引戸Dが戸袋Wの出入口10から飛び出て開閉方向前後に弾むように変位するようなことはなく、いちいち手で引戸Dを押えて止めなくとも引き出し位置に容易に納まり、手で戸先側端面12aを押すだけの簡単な操作で引戸Dを戸袋Wから引き出すことができる。
ところで、上述した第1の実施形態において、弾性手段は、付勢ばね25であったが、弾性材であれば、ゴムや発泡プラスチック系などを用いることもできる。
D 引戸
R・R´ 押し出し手段
S 開口部
W 戸袋
10 戸袋の出入口
11 戸袋の戸当り
12 引戸の戸先側端部
12a 戸先側端面
13 把手部
20 ダンパ(制動手段)
25 付勢ばね(弾性手段)

Claims (4)

  1. 戸先側端面が戸袋の出入口と面一に揃うか又は奥まって戸袋内に納まる全開位置に引戸があるとき、引戸を開方向に押し込むと、戸先側端部が戸袋の出入口から露出する引き出し位置まで押し出す押し出し手段を備えた引戸の引き出し構造であって、
    押し出し手段は、引戸の戸尻側端部に設置し、
    引戸を全開位置から開方向に押し込み、戸袋内で出入口と対向する戸当りに当たると、引戸の開方向への押し込み動作に応じて制動力を発生して引戸を減速する制動手段と、
    制動手段による引戸の減速動作を終えると、減速した引戸の押し込み動作に応じて弾性変形して引き出し位置まで引戸を閉方向へと押し出すのに十分な復元力を蓄積する一方、引戸から手を離すと、蓄積した復元力が働いて引戸を引き出し位置へ押し出す弾性手段と、を備えることを特徴とする、引戸の引き出し構造。
  2. 前記押し出し手段は、前記制動手段と前記弾性手段とを前記戸袋内の戸当りに対して並列に配置してなることを特徴とする、請求項1に記載の引戸の引き出し構造。
  3. 前記押し出し手段は、前記制動手段と前記弾性手段とを前記戸袋内の戸当りに対して直列に配置してなることを特徴とする、請求項1に記載の引戸の引き出し構造。
  4. 前記引戸を減速する前記制動手段の制動力を、前記引戸を引き出し位置へ押し出す前記弾性手段の復元力より小さく設定してなることを特徴とする、請求項3に記載の引戸の引き出し構造。
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