JP5371237B2 - レーダ画像処理装置 - Google Patents
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Description
続いて、抽出されたレーダ画像の特徴量と、前もって複数のサンプル画像から特徴量を抽出した結果得られた教師データとの間の類似性が比較される。ここで、教師データは、識別対象のレーダ画像が得られた観測方向と同じ方向から得られたサンプル画像に基づいて生成される。
次に、レーダ画像の特徴量と最も類似した教師データとして、レーダ画像の特徴量ベクトルとの距離差が最も小さい教師データが出力される。
しかしながら、例えば観測対象の2つの箇所において、実際には互いに異なっているものの、ある1方向から見た場合に類似した散乱特性を示す箇所については、得られたレーダ画像から両者の違いを判断することができない。
そのため、観測対象の類識別を実行することができない場合や、類識別の結果が誤っている場合等が発生し、観測対象の類識別を高精度に行うことができないという問題点があった。
そのため、観測対象の類識別を高精度に行うことができる。
図1は、観測対象1を観測してレーダ画像を作成するレーダ装置を示す概略構成図である。ここでは、2方向から観測対象1を観測する場合について説明する。
図1において、レーダ装置は、観測対象1に対して電磁波を送信するとともに、観測対象1で散乱された電磁波を受信する送受信機2と、送受信機2から送信され、観測対象1で散乱された電磁波を受信する受信機3とを備えている。また、観測対象1は、例えば水面、森および建物であるとする。
なお、ここでは合成開口レーダが航空機に搭載されているとしたが、これに限定されず、衛星等の移動プラットフォームに搭載されればよい。
図2において、このレーダ画像処理装置は、レーダ画像格納部4(レーダ画像格納手段)と、類識別部5(類識別手段)と、出力格納部6とを備えている。
また、レーダ画像格納部4は、互いに異なるN方向(Nは2以上の自然数)から同一の観測対象1をそれぞれ観測して作成された複数のレーダ画像を格納している。具体的には、レーダ画像格納部4は、第1方向からの観測により作成されたレーダ画像群41(以下、「第1方向のレーダ画像群41」と略称する)および第2方向のレーダ画像群42から、第N方向のレーダ画像群4Nまでを含んでいる。
まず、1つ目の画像は、例えば1つの合成開口レーダや実開口レーダを用いて、同一の観測対象1を複数回にわたってそれぞれ異なる方向から観測して作成されたレーダ画像である。また、2つ目の画像は、マルチスタティック観測のように、それぞれ異なる方向から同一の観測対象1を同時に観測して作成されたレーダ画像である。
出力格納部6は、類識別部5から出力された類識別の結果を格納する。
まず、レーダ装置で作成されたレーダ画像が、観測方向ごとにレーダ画像格納部4に格納される。
続いて、類識別部5において、レーダ画像格納部4に格納されたレーダ画像から、互いに観測方向の異なる少なくとも2つのレーダ画像が選択され、観測対象1の類識別が行われるとともに、類識別の結果が出力格納部6に出力される。
続いて、図3に示すように、第1方向振幅および第2方向振幅を軸とする座標に振幅pおよび振幅qを投影し、画素を4つの領域の何れかに分類して、観測対象1の類識別を行う。
図3において、4つの領域は、閾値δ1およびδ2によって区分されている。ここで、各領域は、例えば領域1が森、領域2が建物というように、あらかじめ設定されている。
また、閾値δ1およびδ2は、実験等によって得られたサンプルに基づいて統計的に決定されてもよいし、理論解析等に基づいて決定されてもよい。
なお、互いに観測方向の異なる3つ以上のレーダ画像を用いて多次元の座標に画素値の振幅を投影することにより、観測対象1の類識別を実行してもよい。
そのため、類識別に用いる情報量を増加させることができ、観測対象1の類識別を高精度に行うことができる。
また、類識別の結果を画像として表示することにより、容易に画像を判読して類識別の結果を認識することができる。
図4は、この発明の実施の形態2に係るレーダ画像処理装置を示すブロック構成図である。
図4において、このレーダ画像処理装置は、図2に示した類識別部5に代えて、類識別部5Aを備えている。
類識別部5Aは、2次的パラメータ算出部51(2次的パラメータ算出手段)と、2次的パラメータ処理部52(2次的パラメータ処理手段)とを含んでいる。
2次的パラメータ処理部52は、算出された2次的なパラメータに応じて、観測対象1の類識別を行うとともに、類識別の結果を出力する。
その他の構成については、前述の実施の形態1と同様であり、その説明を省略する。
まず、2次的パラメータ算出部51において、レーダ画像格納部4に格納されたレーダ画像から、互いに観測方向の異なる少なくとも2つのレーダ画像が選択され、2次的なパラメータが算出される。
続いて、2次的パラメータ処理部52において、算出された2次的なパラメータに応じて、観測対象1の類識別が行われるとともに、類識別の結果が出力格納部6に出力される。
続いて、算出された2次的なパラメータに応じて、例えば画素をあらかじめ設定された複数の領域(森や建物等)の何れかに分類することにより、観測対象1の類識別を行う。
次に、上記の方法により画素単位で類識別が行われた結果に基づいて、分類された各領域に対応した画素値を有する画像が作成され、この画像が出力格納部6に出力される。
また、2次的なパラメータに応じた観測対象1の類識別に加えて、レーダ画像の画素値に応じた観測対象1の類識別を同時に実行してもよい。
そのため、類識別に用いる情報量を増加させることができ、観測対象1の類識別を高精度に行うことができる。
また、類識別の結果を画像として表示することにより、容易に画像を判読して類識別の結果を認識することができる。
図5は、この発明の実施の形態3に係るレーダ画像処理装置を示すブロック構成図である。
図5において、このレーダ画像処理装置は、図1に示した類識別部5に代えて、類識別部5Bを備えている。
類識別部5Bは、2次的パラメータ画像生成部53(2次的パラメータ画像生成手段)と、擬似色付加部54(擬似色付加手段)と、2次的パラメータ画像処理部55(2次的パラメータ画像処理手段)とを含んでいる。
2次的パラメータ画像処理部55は、擬似色が付加された2次的パラメータ画像に応じて、観測対象1の類識別を行うとともに、類識別の結果を出力する。
その他の構成については、前述の実施の形態1と同様であり、その説明を省略する。
まず、2次的パラメータ画像生成部53において、レーダ画像格納部4に格納されたレーダ画像から、互いに観測方向の異なる少なくとも2つのレーダ画像が選択され、2次的なパラメータが算出される。
続いて、2次的パラメータ画像生成部53において、算出された2次的なパラメータを画素値とする2次的パラメータ画像が生成される。
続いて、レーダ画像の各画素について2次的なパラメータを算出し、算出された2次的なパラメータを画素値とする2次的パラメータ画像を生成する。
具体的には、2次的パラメータ画像の各画素に対して、2次的なパラメータに対応してあらかじめ設定された色彩や色調を、2次的パラメータ画像の画素値(2次的なパラメータ)に応じて付加する。
そのため、類識別に用いる情報量を増加させることができ、観測対象1の類識別を高精度に行うことができる。
また、2次的なパラメータに応じて2次的パラメータ画像の各画素に擬似色を付加して表示することにより、容易に2次的パラメータ画像を判読することができる。
Claims (4)
- 観測対象に対して送信され、前記観測対象で散乱された電磁波に基づいて作成されたレーダ画像を利用するレーダ画像処理装置であって、
1つの方向から電磁波を送信し、同一の観測対象で散乱された電磁波を互いに異なる複数の方向から受信して作成された複数のレーダ画像が格納されるレーダ画像格納手段と、
前記レーダ画像格納手段に格納された互いに観測方向の異なる少なくとも2つ以上のレーダ画像を用いて、前記観測対象の類別または識別を行う類識別手段と、
を備えたことを特徴とするレーダ画像処理装置。 - 前記類識別手段は、互いに観測方向の異なる少なくとも2つ以上のレーダ画像の画素値に応じて、前記観測対象の類別または識別を行うことを特徴とする請求項1に記載のレーダ画像処理装置。
- 前記類識別手段は、
互いに観測方向の異なる少なくとも2つ以上のレーダ画像の画素値に基づいて、2次的なパラメータを算出する2次的パラメータ算出手段と、
前記2次的なパラメータに応じて前記観測対象の類別または識別を行う2次的パラメータ処理手段と、
を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレーダ画像処理装置。 - 前記類識別手段は、
互いに観測方向の異なる少なくとも2つ以上のレーダ画像の画素値に基づいて、2次的なパラメータを算出するとともに、算出された2次的なパラメータを画素値とする2次的パラメータ画像を生成する2次的パラメータ画像生成手段と、
前記2次的パラメータ画像に対して、前記2次的なパラメータに応じた擬似色を付加する擬似色付加手段と、
前記擬似色が付加された2次的パラメータ画像に応じて、前記観測対象の類別または識別を行う2次的パラメータ画像処理手段と、
を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレーダ画像処理装置。
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