以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにより可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにより可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数に分割された可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄を可変表示する。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動のいずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。なお、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアは、画像表示装置5の表示領域内で移動可能とされ、飾り図柄を縮小あるいは拡大して表示することができるようにしてもよい。このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム、又は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字「一」〜「八」、英文字「A」〜「H」、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなど。なお、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい。)で構成される。また、こうした8種類の飾り図柄の他に、ブランク図柄(大当り組合せを構成しない図柄)が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
飾り図柄の変動中には、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
加えて、画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入(始動入賞)したことに基づき、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームを開始するための開始条件は成立していないときに、発生する。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hには、始動入賞の発生に基づき先に始動条件が成立した可変表示ゲームから順に左から右へと、表示色が変更される複数の表示部位が設けられている。そして、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときには、通常非表示(透過色)となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている表示部位のうち左端の表示部位)を青色表示に変化させる。また、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときには、通常非表示となっている表示部位のうちの1つを赤色表示に変化させる。その後、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件(第1開始条件)と第2特図を用いた特図ゲームの開始条件(第2開始条件)のいずれかが成立したときには、例えば左端の表示部位における表示を除去するとともに、各表示部位における表示を1つずつ左方向に移動させる。このとき、青色表示や赤色表示に変化していた表示部位のうちの1つ(例えば表示色が変化していた表示部位のうち右端の表示部位)は、非表示に戻る。ここで、この実施の形態では、保留記憶表示を行う際に、可変表示ゲームの始動条件が成立したことに基づく特図保留記憶数は特定できたものの、その始動条件が第1始動条件であるか第2始動条件であるかを特定できない場合に、例えば特図保留記憶数に対応する個数の表示部位を灰色に変化させることなどにより、特図保留記憶数の表示態様を所定の表示態様に変更する。
画像表示装置5の表示領域において、始動入賞記憶表示エリア5Hの左側方には、変動中特図表示エリア5Iが設けられている。そして、例えば第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの実行中には、変動中特図表示エリア5Iを青色表示にする。また、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの実行中には、変動中図柄表示エリア5Iを赤色表示にする。即ち、第1開始条件または第2開始条件の成立とともに、始動入賞記憶表示エリア5Hから除去された表示がこの始動入賞記憶表示エリア5Hに表示されることとなる。この、変動中特図表示エリア5Iの表示により、遊技者は第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bのいずれで特図ゲームが実行されているかを把握することができる。
また、図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器LED25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に進入した有効始動入賞球数としての第1保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に進入した有効始動入賞球数としての第2保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1保留記憶数と第2保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
また、画像表示装置5の表示領域には、変動開始時保留数表示エリア5Aが配置されている。変動開始時保留数表示エリア5Aは、第1特図または第2特図による特図ゲームの変動開始時における特図保留記憶数を示す数字を表示する。この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計保留記憶数を表示する。変動開始時保留数表示エリア5Aの表示により、特図ゲームの変動開始時の特図保留記憶数を遊技者等が認識できるようになる。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、所定の普通電動役物用ソレノイドによって垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用ソレノイドがオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用ソレノイドがオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口に進入しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、所定の大入賞口扉用ソレノイドによって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用ソレノイドがオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用ソレノイドがオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態にする。特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20は、例えば「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の普通図柄を可変表示する。複数種類の普通図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、普通図柄表示器20は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等を普通図柄として可変表示するものに限定されず、例えば「○」と「×」とを示す装飾ランプ(またはLED)を交互に点灯させることや、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプ(またはLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を可変表示するものであってもよい。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口が1つ又は複数設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿が設けられている。例えば上皿の上面における手前側の所定位置には、押下操作などにより遊技者が操作可能な操作ボタン30が設置されている。この操作ボタン30は、押下可能であるとともに、回動可能なジョグダイアルになっている。なお、操作ボタン30は、押下操作や回動操作が可能なものに限定されず、例えばタッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものであってもよいし、レバー型スイッチのような傾動操作が可能なものであってもよい。また、操作ボタン30に代えて、例えば赤外線センサやCCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による所定の操作行為を検出できるセンサを用いてもよい。すなわち、操作ボタン30は、遊技者による所定の操作行為を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるものであればよい。
普通図柄表示器20による普図ゲームは、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームは、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、開始される。第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームは、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄以外の特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「1」、「3」、「5」、「7」を示す数字を大当り図柄とし、「−」を示す記号をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
この実施の形態では、大当り図柄となる「1」、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を15ラウンド大当り図柄とし、「1」、「5」の数字を示す特別図柄を2ラウンド大当り図柄とする。特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される多ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(15ラウンド大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の開閉板が、第1期間となる所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンド中に大入賞口を開放状態とした開閉板は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態に変化させて、1回のラウンドを終了させる。15ラウンド大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が、第1ラウンド数(例えば「15」)となる。ラウンドの実行回数が「15」となる15ラウンド大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。このような15ラウンド大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞するたびに15個の出玉が得られる。なお、15ラウンド大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として2ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる期間(開閉板により大入賞口を開放状態とする期間)が、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)となる。また、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となる。なお、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が第2ラウンド数となるように制御されればよく、それ以外の制御は15ラウンド大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。ラウンドの実行回数が「2」となる2ラウンド大当り状態における遊技は、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた所定の入賞球装置を、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間または第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。このような2ラウンド大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば15個の出玉が得られるが、大入賞口の開放期間が第2期間(0.5秒間)であって、非常に短い。そのため、2ラウンド大当り状態は実質的には出玉が得られない大当り遊技状態である。なお、2ラウンド大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。また、少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、多ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態に比べて、ラウンドの実行回数が少ないものに限定されず、例えばラウンドの実行回数は少ラウンド特定遊技状態と多ラウンド特定遊技状態とで同一である一方で、少ラウンド特定遊技状態では大入賞口を開放状態とする上限期間(例えば2秒間)が多ラウンド特定遊技状態での上限期間(例えば29秒間)に比べて短くなるものであってもよい。
また、15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき多ラウンド非特別特定遊技状態となる15ラウンド大当り状態が終了した後や、2ラウンド大当り図柄となる「1」、「5」の数字を示す特別図柄のうち、「1」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき少ラウンド非特別特定遊技状態(第4特定遊技状態ともいう)となる2ラウンド大当り状態が終了した後には、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の変動時間(特図変動時間)が短縮される時短状態に制御される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や確変状態及び時短状態とは異なる遊技状態としての通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短状態は、所定回数(例えば30回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。こうした「3」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に時短状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、第2大当り図柄(「15ラウンド非確変大当り図柄」ともいう)と称される。「1」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に時短状態に制御される2ラウンド大当り図柄は、第4大当り図柄(「2ラウンド非確変大当り図柄」ともいう)と称される。また、第2大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「第2大当り」(「15R非確変」ともいう)と称する。第4大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「第4大当り」(「2R非確変」ともいう)と称する。
15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき多ラウンド特別特定遊技状態となる15ラウンド大当り状態が終了した後や、2ラウンド大当り図柄となる「1」、「5」の数字を示す特別図柄のうち、「5」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき少ラウンド非特別特定遊技状態(第3特定遊技状態ともいう)となる2ラウンド大当り状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとして、例えば通常状態に比べて特図変動時間が短縮されるとともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率状態)に制御される。この確変状態では、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態や時短状態よりも高くなるように向上する。このような確変状態は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続する。確変状態のような高確率状態は特別遊技状態に含まれる一方で、通常状態は時短状態とともに、確変状態のような高確率状態とは異なる通常確率状態に含まれる。こうした「7」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、第1大当り図柄(「15ラウンド確変大当り図柄」ともいう)と称される。「5」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される2ラウンド大当り図柄は、第3大当り図柄(「2ラウンド確変大当り図柄」ともいう)と称される。また、第1大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「第1大当り」(「15R確変」ともいう)と称する。第3大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「第3大当り」(「2R確変」ともいう)と称する。なお、15ラウンド大当り図柄「3」及び「7」、2ラウンド大当り図柄「1」及び「5」は一例であり、各大当り図柄はこれらに限定されない。例えば、遊技者に大当り図柄であることや、大当り種別を認識されないようにするために、大当り図柄を数字とせずに予め定められた記号(例えば「コ」など)にしてもよい。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。即ち、確変状態と時短状態とでは、確変状態では確率変動制御(確変制御)が行われる以外の制御は同様である。従って、普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の制御態様からパチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるか時短状態であるかを、遊技者が判別することは困難となる。
パチンコ遊技機1は、画像表示装置5などにおける演出態様が異なる複数の演出モードを備えている。即ち、「バトルモード」、「チャンスモード」、「激アツモード」、「通常モード」を備えている。「通常モード」は、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を行う演出モードである。「バトルモード」は、画像表示装置5にて複数のキャラクタが戦う(バトルを行う)演出(バトル演出)を実行する演出モードである。例えば、可変表示結果が「大当り」となって所定の味方キャラクタが、複数用意される敵キャラクタのいずれかと戦うバトル演出が実行される。「チャンスモード」や「激アツモード」では、画像表示装置5にて味方キャラクタによる演出が実行され、「バトルモード」への移行を示唆する演出などが実行される。これらのモードは、大当り遊技状態が終了したときなどに、現在の演出モードや大当り種別に応じて切り替わる。
図3は、演出モードの移行を説明するための図である。図3に示すように、全ての演出モードにおいて、第1大当り図柄が停止表示されると、大当り遊技状態(15ラウンド大当り状態)に移行し、その後「バトルモード」になる。即ち、「バトルモード」中は確変状態である。全ての演出モードにおいて、第2大当り図柄が停止表示されると、大当り遊技状態(15ラウンド大当り状態)に移行し、その後「チャンスモード」に移行する。「通常モード」において、第3大当り図柄または第4大当り図柄が停止表示されると2ラウンド大当り状態を経て「チャンスモード」に移行する。このように、「チャンスモード」中は、時短状態(第2大当り後、または、第4大当り後)もしくは確変状態(第3大当り後)である。そして、2ラウンド大当り状態後の「チャンスモード」中では、時短状態であるか確変状態であるかを、遊技者が認識することはできない。これに対して、15ラウンド大当り状態後の「チャンスモード」中では、遊技者は時短状態となっていることを認識できる。
「チャンスモード」において、第3大当り図柄または第4大当り図柄が停止表示されると「チャンスモード」が継続する。時短状態である場合には、「チャンスモード」における特図ゲームの実行回数が、第1時短上限回数(通常状態にて第4大当り図柄が停止表示された場合)あるいは第2時短上限回数(確変状態あるいは時短状態にて第4大当り図柄が停止表示された場合)に達すると、時短状態を終了するとともに「通常モード」へ移行する。一方、確変状態であった場合は、「激アツモード」に移行する。「チャンスモード」から「激アツモード」に移行したことにより、遊技者は確変状態となっていることを認識できる。
「激アツモード」において、第4大当り図柄が停止表示されると、「チャンスモード」に移行する。「激アツモード」において、第3大当り図柄が停止表示されると、「激アツモード」が継続する。
「バトルモード」において、第4大当り図柄が停止表示されると、「チャンスモード」に移行する。「バトルモード」において、第3大当り図柄が停止表示されると、80%の割合で「チャンスモード」に移行し、20%の割合で「バトルモード」が継続する。すなわち、「バトルモード」において第3大当り図柄が停止表示された場合には、一部が「チャンスモード」に移行し、「チャンスモード」に移行しない場合には「バトルモード」が継続する。このように、「バトルモード」から「チャンスモード」に移行した場合であっても、確変状態である場合があるので、遊技者の期待感を向上させることができる。
なお、各演出モードは、図19に示す遊技制御フラグ設定部152に設けられたモードフラグにより管理される。即ち、通常モードのときはモードフラグの値が“0”となり、バトルモードのときはモードフラグの値が“1”となり、チャンスモードのときはモードフラグの値が“2”となり、激アツモードのときはモードフラグの値が“3”となる。
「通常モード」における画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に同期して、飾り図柄の可変表示が行われる。すなわち、画像表示装置5の表示領域では、第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が成立したことに基づいて、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させ、例えば「左」→「右」→「中」といった所定順序で飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄を停止表示(導出表示)する。なお、確定飾り図柄を停止表示する手順としては、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて所定順序で飾り図柄を停止表示するものに限定されず、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて同時に確定飾り図柄となる飾り図柄を停止表示するものが含まれていてもよい。
飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ態様(「リーチパターン」ともいう)となることがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。また、リーチ態様となったことに対応して、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることがある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、飾り図柄の変動態様の変化を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。リーチ演出を伴わないリーチをノーマルリーチといい、リーチ演出を伴うリーチ態様をスーパーリーチという。この実施の形態では、リーチ態様としてリーチA(ノーマルリーチ)、リーチB(スーパーリーチ1)、リーチC(スーパーリーチ2)、リーチD(スーパーリーチ3)の4種類用意されている(図51に示すリーチA〜D参照)。それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」ともいう)が異なる。また、この実施の形態では、合計保留記憶数に応じて各リーチ態様の信頼度が変化する。なお、例えば図51のリーチDにおいて、図51(F2)のようにキャラクタ画像の表示が行われた後、可変表示結果が導出表示されるときに、導出表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」であるかによって導出表示時などにキャラクタの表情(大当り時:喜ぶ、ハズレ時:悲しむ)が変化することがあるが、この実施の形態では、リーチ態様時に図51(F2)のように同一のリーチ演出を行うものを同一のリーチ態様として扱う。リーチ演出表示では、飾り図柄の変動は画像表示装置5の表示領域に設けられた飾り図柄表示エリア5Mにて実行される(図57(A)参照)。例えば、表示領域の隅に設けられた飾り図柄表示エリア5Mにて、ノーマルリーチのときよりも小さいサイズの飾り図柄の変動が実行されるようにすればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ態様とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「リーチ無しハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ態様となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
また、飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための演出が実行されることがある。こうした演出のうち、メイン側の制御基板である主基板11の側での決定結果に基づいて実行される演出動作を、「メイン指定演出」という。この実施の形態では、「滑り」、「擬似連」、「イントロ」、「発展チャンス目」、「発展チャンス目終了」といった演出動作が、「メイン指定演出」となり、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して、各々の演出動作を実行するか否かが決定される。
「滑り」のメイン指定演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方または双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。なお、仮停止表示では、飾り図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに飾り図柄を再変動させることなどによって、遊技者に停止表示された飾り図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、停止表示された飾り図柄が確定したと遊技者が認識する程度に飾り図柄を停留させてから、飾り図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連」のメイン指定演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに基づき、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大4回まで)行うことができる。一例として、「擬似連」のメイン指定演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、予め定められた擬似連チャンス目を構成する飾り図柄が仮停止表示される。ここで、「左図柄」は「左」の飾り図柄表示エリア5Lに表示(停止表示または仮停止表示)される飾り図柄であり、「中図柄」は「中」の飾り図柄表示エリア5Cに表示される飾り図柄であり、「右図柄」は「右」の飾り図柄表示エリア5Rに表示される飾り図柄である。なお、擬似連チャンス目は、特殊組合せに含まれる飾り図柄の組合せとして、予め定められていればよい。
「イントロ」のメイン指定演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される以前に、例えばリーチ演出にて行われる演出表示の導入部分といった、所定の演出表示が行われる。
「発展チャンス目」のメイン指定演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。一例として、「発展チャンス目」のメイン指定演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、予め定められた発展チャンス目を構成する飾り図柄が仮停止表示される。そのため、発展チャンス目が仮停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する、遊技者の期待感が高められる。
「発展チャンス目終了」のメイン指定演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる演出表示が行われる。一例として、「発展チャンス目終了」のメイン指定演出では、「発展チャンス目」のメイン指定演出で仮停止表示される発展チャンス目が、確定飾り図柄として停止表示される。
「バトルモード」における画像表示装置5の表示領域では、上述した通常モードのような「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の変動や、通常モード(低確率状態)で実行されるようなリーチ演出、メイン指定演出は実行されない。「バトルモード」では、飾り図柄の変動は画像表示装置5の表示領域に設けられた飾り図柄表示エリア5Mにて実行される。例えば、表示領域の隅に設けられた飾り図柄表示エリア5Mにて、「通常モード」よりも小さいサイズの飾り図柄の変動が実行されるようにすればよい。また、「バトルモード」では、画像表示装置5の表示領域に、味方キャラクタと複数の敵キャラクタを表示させ、「大当り」となるときに味方キャラクタと敵キャラクタが戦うバトル演出を実行する。この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示結果が「大当り」となるときは、第1特別図柄表示装置4Aに対応した敵キャラクタと味方キャラクタが戦うバトル演出が実行される。また、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示結果が「大当り」となるときは、第2特別図柄表示装置4Bに対応した敵キャラクタと味方キャラクタが戦うバトル演出が実行される。遊技者は、バトル演出の相違によりいずれの特別図柄表示装置において可変表示結果が「大当り」となったかを認識可能である。例えば、「バトルモード」中に、第1大当り図柄が停止表示されるときは、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する演出を実行し、その後大当り遊技状態に移行する。大当り遊技状態が終了すると「バトルモード」が継続する。「バトルモード」中に、第2大当り図柄、第3大当り図柄、第4大当り図柄のいずれかが停止表示されるときは、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北するバトル演出を実行する。第4大当り図柄が停止表示された場合は、その後「チャンスモード」に移行する。第3大当り図柄が停止表示された場合は、80%の割合で「チャンスモード」に移行し、20%の割合で「バトルモード」が継続する。「バトルモード」中に、ハズレ図柄が停止表示されると、バトル演出は実行されず、「バトルモード」が継続する。この実施の形態では、「バトルモード」中にバトルに勝利した回数(第1大当り図柄または第2大当り図柄が停止表示された回数)をカウントする。そして、当該勝利した回数を画像表示装置5の表示領域に設けられるバトル勝利回数表示領域5Wに表示する(図57(A)参照)。この勝利した回数は、一度「チャンスモード」に移行した後、「通常モード」になる前に再び「バトルモード」に移行した場合、継続してカウントするようになっている。なお、「バトルモード」中に、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」となるときと、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」となるときと、においても異なる演出態様により演出を実行するようにしてもよい。
また、「バトルモード」における特別図柄の可変表示中には、通常モード(低確率状態)で実行されるようなリーチ演出とは異なり、例えば所定のキャラクタ画像やメッセージ画像を表示することなどといった、飾り図柄の可変表示態様以外の表示態様により、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、遊技者に報知するための予告演出が実行されることがある。この実施の形態では、「バトルモード」においてバトル演出を開始する前の予告演出である「バトル前予告演出」と、バトル演出を開始した後の予告演出である「バトル後予告演出」とが実行可能である。
「バトル前予告演出」では、画像表示装置5の表示領域にてバトル演出を実行する以前に、キャラクタ同士が戦うモーションをしたり、それと同時に流れ星の画像を表示するなどの演出表示が行われる。「バトル前予告演出」は可変表示結果が「ハズレ」となる場合にも実行されることがある。「バトルモード」では、「大当り」となる場合に、キャラクタ同士が戦う演出(バトル演出)が実行されるが、このようなバトル演出が実行されると思わせるバトル前予告演出を実行可能とすることで、「バトルモード」における演出がより多彩になる。「バトル前予告演出」は演出態様の異なる予告A、予告B、予告Cの3種類の予告パターンが用意されており、それぞれの予告パターンでは「大当り」となる可能性(「信頼度」ともいう)が異なり、またいずれの大当り種別となるかの割合が異なる。
「バトル後予告演出」では、画像表示装置5の表示領域にてバトル演出を開始した後に、桜吹雪が舞う画像を表示して、その後に味方キャラクタまたは敵キャラクタの体の一部を表示していずれのキャラクタが勝利したかを示唆するなどの演出表示が行われる。「バトル後予告演出」は演出態様の異なる予告D1、予告D2、予告E1、予告E2の4種類の予告パターンが用意されており、それぞれの予告パターンではいずれの大当り種別となるかの割合が異なる。ここで用意される予告D1と予告D2とでは、途中まで同一の予告演出が実行される。また、予告E1と予告E2とでは、途中まで同一の予告演出が実行される。例えば、予告D1と予告D2では、桜吹雪が舞う画像までは同一で、その後に体の一部が表示されるキャラクタを異ならせる。このようにすることで、予告D1と予告D2のいずれになるか、予告E1と予告E2のいずれになるかが予告演出の最後まで判別できないので、遊技者の期待感を高めることができる。なお、予告演出(「バトル前予告演出」、「バトル後予告演出」)が発生するタイミングの基準の発生時間を設けて、基準の発生時間に対して遅延させたり、早めたりした複数の予告パターンを用意するようにしてもよい。このような予告パターンを用意することで、予告演出の発生タイミングが不規則となり、意外性のある演出が可能となる。また、予告演出としては、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示が実行されるときと、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示が実行されるときと、においても異なる演出態様により演出を実行するようにしてもよい。
「チャンスモード」における画像表示装置5の表示領域では、通常モードのような「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の変動や、通常モード(低確率状態)で実行されるようなリーチ演出は実行されない。「チャンスモード」でも、飾り図柄の変動は画像表示装置5の表示領域に設けられた飾り図柄表示エリア5Mにて実行される。また、「チャンスモード」では、画像表示装置5の表示領域に、味方キャラクタを表示させ、敵キャラクタを探す演出などが実行される。例えば、「チャンスモード」中に、第1大当り図柄または第2大当り図柄が停止表示されると、味方キャラクタが敵キャラクタを発見する演出を実行し、その後大当り遊技状態に移行する。大当り遊技状態が終了すると「バトルモード」に移行する。「チャンスモード」中に、第3大当り図柄または第4大当り図柄が停止表示されると、味方キャラクタが敵キャラクタの発見に失敗する演出等が実行され、「チャンスモード」が継続する。
「激アツモード」では、「チャンスモード」と同様の演出が実行され、「チャンスモード」と区別可能とするため「チャンスモード」とは背景などを異ならせる。
なお、「バトルモード」、「チャンスモード」、「激アツモード」中に、飾り図柄の変動を飾り図柄表示エリア5Mにて実行していたが、飾り図柄の変動を実行しないようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄である「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合、及び7ラウンド大当り図柄となる特別図柄である「3」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ態様となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される。一例として、確定特別図柄が第2大当り図柄である「3」の数字を示す特別図柄となる場合には、所定の通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。他の一例として、確定特別図柄が第1大当り図柄である「7」の数字を示す特別図柄となる場合には、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されることもあれば、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されることもある。確定特別図柄が確変大当り図柄となる場合に、通常大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、あるいは、大当り遊技状態の終了時などに、確変状態に制御される旨を報知する演出動作が行われることがあるようにしてもよい。
大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。また、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄は、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rの全部にて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rの全部にて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が「7」の数字を示す15ラウンド大当り図柄となることに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第1大当り」(「15R確変」ともいう)の可変表示態様(大当り種別)と称される。こうして「第1大当り」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。また、特図ゲームにおける確定特別図柄が「3」の数字を示す15ラウンド大当り図柄となることに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第2大当り」(「15R非確変」ともいう)の可変表示態様(大当り種別)と称される。こうして「第2大当り」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、時短状態に制御されることになる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」及び「5」の数字を示す特別図柄のいずれかが停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ態様となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定の2ラウンド大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、2ラウンド大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示され、「左」、「右」に停止表示された飾り図柄の図柄番号に1を加えた図柄番号の飾り図柄(例えば、「左」、「右」が「1」の場合は「2」、「8」の場合は「1」)が、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて同一の有効ライン上に停止表示されるものであればよい(例えば「1」「2」「1」など)。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が「5」の数字を示す2ラウンド大当り図柄となることに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第3大当り」(「2R確変」ともいう)の可変表示態様(大当り種別)と称される。こうして「第3大当り」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、2ラウンド大当り状態に制御され、その2ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。また、特図ゲームにおける確定特別図柄が「1」の数字を示す2ラウンド大当り図柄となることに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第4大当り」(「2R非確変」ともいう)の可変表示態様(大当り種別)と称される。こうして「第4大当り」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、2ラウンド大当り状態に制御され、その2ラウンド大当り状態が終了すると、時短状態に制御されることになる。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1及び第2始動口スイッチ22A、22B及びカウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1及び第2始動口スイッチ22A、22B及びカウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。なお、主基板11には、普通電動役物用ソレノイド、大入賞口扉用ソレノイドなどの開閉駆動制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されていればよい。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。主基板11には、例えば中継基板15に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板15から主基板11への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板12や中継基板15の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
中継基板15には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から中継基板15への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従って、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、中継基板15において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を防止することができる。
中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図4(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図4(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
この実施の形態では、第1及び第2変動開始コマンドと、変動パターン指定コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、第1特図及び第2特図のいずれが変動開始となるかの指定内容と、変動パターンの指定内容とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)と変動パターンとの組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを特定できるようにしてもよい。ここで、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)に応じた2種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動開始となる特別図柄を指定する演出制御コマンドと、変動パターンを指定する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動開始となる特別図柄に対応した2種類の演出制御コマンドと、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図4(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」、「大当り」のいずれとなるかの事前判定結果、また、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「第1大当り」、「第2大当り」、「第3大当り」、「第4大当り」のいずれとなるかの大当り種別決定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前判定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「第1大当り」となる旨の事前判定結果及び大当り種別決定結果を示す第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「第2大当り」となる旨の事前判定結果及び大当り種別決定結果を示す第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「第3大当り」となる旨の事前判定結果及び大当り種別決定結果を示す第4可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「第4大当り」となる旨の事前判定結果及び大当り種別決定結果を示す第5可変表示結果通知コマンドである。
この実施の形態では、変動パターン指定コマンドと可変表示結果通知コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、変動パターン指定コマンドに示される変動パターンと、可変表示結果通知コマンドに示される可変表示結果とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動パターンと可変表示結果(「ハズレ」および「大当り」のいずれかと、「大当り」となる場合における大当り種別)との組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果を特定可能な情報が伝送されるようにしてもよい。あるいは、3つ以上の演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果とを特定できるようにしてもよい。ここで、変動パターンと可変表示結果とを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、複数種類の可変表示結果に応じた複数種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動パターンを指定する演出制御コマンドと、可変表示結果を通知する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドと、可変表示結果の種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の可変表示の停止を指定する飾り図柄停止コマンドである。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する大当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。大当り開始指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前判定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、大当り開始指定コマンドでは、事前判定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドA1XXHは、15ラウンド大当り状態に対応して、各ラウンドで大入賞口が開放状態となっている期間における演出画像の表示を指定する15ラウンド大当り用の大入賞口開放中指定コマンドである。コマンドA2XXHは、15ラウンド大当り状態に対応して、各ラウンドの終了により大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間おける演出画像(例えばラウンド間のインターバルにおける演出画像)の表示を指定する15ラウンド大当り用の大入賞口開放後指定コマンドである。15ラウンド大当り用の大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドでは、例えば15ラウンド大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。なお、15ラウンド大当り状態では、各ラウンドで大入賞口が開放状態となっている期間であるか、各ラウンドの終了により大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかにかかわりなく、15ラウンド大当り状態の開始時点から終了時点まで継続的な演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドや大当り開始指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前判定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り終了指定コマンドでは、事前判定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドや大当り開始指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドA6XXHは、2ラウンド大当り状態に対応して、各ラウンドで大入賞口が開放状態となっている期間における演出画像の表示を指定する2ラウンド大当り用の大入賞口開放中指定コマンドである。コマンドA7XXHは、2ラウンド大当り状態に対応して、各ラウンドの終了により大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間おける演出画像(例えばラウンド間のインターバルにおける演出画像)の表示を指定する2ラウンド大当り用の大入賞口開放後指定コマンドである。2ラウンド大当り用の大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドでは、例えば2ラウンド大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」または「2」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで大入賞口が開放状態となっている期間であるか、各ラウンドの終了により大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかにかかわりなく、2ラウンド大当り状態の開始時点から終了時点まで継続的な演出動作が実行されるようにしてもよい。また、コマンドA1XXH並びにコマンドA2XXH、及び、コマンドA6XXH並びにコマンドA7XXHを、共通のコマンドにして、ラウンドの実行回数により異なるEXTデータが設定されるようにしてもよい。こうすることで、大当り種別(ラウンド数)によらず共通のコマンドとすることができ、コマンド数を削減することができる。
コマンドB001Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB002Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC0XXHは、画像表示装置5の表示領域に設けられた始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する保留記憶数通知コマンドである。保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したことに対応して、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。保留記憶数通知コマンドでは、例えば図19に示す第1特図保留記憶部151Aにおける保留データと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数(例えば「1」〜「8」)、あるいは、始動データ記憶部151Cにおける始動データの総記憶数(例えば「1」〜「8」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板12の側では、第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときに、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信して、第1特図保留記憶部151Aと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数を特定することができる。
この実施の形態では、第1及び第2始動口入賞指定コマンドと保留記憶数指定コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、第1始動条件及び第2始動条件のいずれが成立したかの通知内容と、合計保留記憶数の通知内容とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、成立した始動条件(第1始動条件あるいは第2始動条件)と合計保留記憶数との組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、成立した始動条件と合計保留記憶数とを特定できるようにしてもよい。ここで、第1始動条件と第2始動条件のいずれが成立したかを、合計保留記憶数とともに1つの演出制御コマンドで特定可能とする場合には、例えば合計保留記憶数の上限値が「8」である場合に、第1始動条件と第2始動条件のそれぞれが成立した場合に対応して8種類ずつの合計16種類の演出制御コマンドを用意しなければならない。これに対して、第1始動条件と第2始動条件のいずれが成立したかを特定可能な演出制御コマンドと、合計保留記憶数を特定可能な演出制御コマンドとを別個に用意すれば、第1始動条件と第2始動条件のそれぞれを特定可能な2種類の演出制御コマンドと、合計保留記憶数を特定可能とする8種類の演出制御コマンドの、合計10種類の演出制御コマンドを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンドD0XXHは、演出モードが移行することを通知するための演出モード移行通知コマンドである。演出モード移行通知コマンドは、例えば、大当り遊技状態が終了した後に、「通常モード」から「バトルモード」に移行する場合や、「バトルモード」から「チャンスモード」に移行する場合などに主基板11から演出制御基板12に対して送信される。なお、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける変動が実行される毎に、変動パターン指定コマンドとともに送信するようにしてもよい。こうすることで、正常に演出モード移行通知コマンドを送信できなかった場合でも、次回の変動にて演出モードを正常に復旧することができる。コマンドD1XXHは、バトル勝利回数を通知するための演出モード移行通知コマンドである。演出モード移行通知コマンドは、バトル勝利回数が更新されるたびなどに主基板11から演出制御基板12に対して送信される。これにより、演出制御基板12の側で、バトル勝利回数を特定することができ、バトル勝利回数表示領域5Wにバトル勝利回数を表示することができ、またバトル勝利回数に対応して敵キャラクタや背景を異ならせることができる。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ゲーム制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、ゲーム制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、プログラムに従って制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
主基板11では、例えば図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図5は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図5に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、リーチ判定用の乱数値MR3、変動パターン種別判定用の乱数値MR4、変動パターン判定用の乱数値MR5、普図表示結果判定用の乱数値MR6のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR6の全部または一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図19に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR6の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データは、乱数回路104によりCPU103とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2〜MR6を示す数値データは、CPU103がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。
大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、飾り図柄の可変表示態様を「第1大当り」〜「第4大当り」といった複数種類の特定可変表示種別としての大当り種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。リーチ判定用の乱数値MR3は、可変表示結果を「ハズレ」とする場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ態様とするか否かを判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン種別判定用の乱数値MR4は、飾り図柄の変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。変動パターン判定用の乱数値MR5は、飾り図柄の変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR6は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの判定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「150」の範囲の値をとる。すなわち、普図表示結果判定用の乱数値MR6は、普図ゲームにおける可変表示結果に基づき普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が進入しがたい状態(通常開放状態)から遊技球が進入しやすい状態(拡大開放状態)へと変化させるか否かなどの判定を行うために用いられる。
図6は、予め用意された飾り図柄の変動パターンを例示する説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、変動パターンとして、非リーチ(ハズレ)、リーチ(ハズレ)、リーチ(大当り)、特殊、バトル勝ち、バトル負け、チャンスなどの変動パターンが複数用意されている。なお、変動パターンの種類はこれらに限定されず、より多くの変動パターンを用意してもよい。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された複数の判定用データや決定用データを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、飾り図柄の変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
図7は、ROM101が記憶する特図表示結果判定用データの構成例を示している。この実施の形態では、特図表示結果判定用データとして、例えば図7(A)に示す第1特図表示結果判定用データ130Aと、図7(B)に示す第2特図表示結果判定用データ130Bとが、予め用意されている。第1特図表示結果判定用データ130Aは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データに合致するか否かの判定結果に基づいて、決定するために参照される判定用データである。第1特図表示結果判定用データ130Aは、図19に示す遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグがオフであるかオンであるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1を、大当り判定値データ、ハズレ判定値データに対応付ける(割り当てる)設定データ(決定用データ)などから構成されている。第2特図表示結果判定用データ130Bは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データに合致するか否かの判定結果に基づいて、決定するために参照される判定用データである。第2特図表示結果判定用データ130Bは、確変フラグがオフであるかオンであるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1を、大当り判定値データやハズレ判定値データに割り当てる決定用データなどから構成されている。なお、この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかに応じて、異なる判定値データが割り当てられた特図表示結果判定用データを用意している。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとで共通の特図表示結果判定用データを使用するようにしてもよい。こうすることで、特図表示結果判定用データのデータ量を削減することができる。
図8は、ROM101が記憶する大当り種別決定用データ131の構成例を示している。大当り種別決定用データ131は、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされて大当り遊技状態に制御することが決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、飾り図柄の可変表示態様を「第1大当り」、「第2大当り」、「第3大当り」、「第4大当り」といった複数種類の大当り種別のいずれかに決定するために参照される判定用データである。大当り種別決定用データ131は、図19に示す遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)が“1”であるか“2”であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2を、「第1大当り」、「第2大当り」、「第3大当り」、「第4大当り」の大当り種別に割り当てる決定用データなどから構成されている。また、大当り種別決定用データ131は、図19に示す遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて決定された大当り種別に対応した「00」〜「03」のいずれかに設定するための設定用データを含んでいてもよい。
ここで、図8に示す大当り種別決定用データ131の設定では、変動特図指定バッファ値が“1”であるか“2”であるかに応じて、各大当り種別に対する大当り種別決定用の乱数値MR2の割当てが異なっている。例えば、変動特図指定バッファ値が“1”と“2”のいずれである場合にも、大当り種別決定用の乱数値MR2のうち「1」〜「66」の範囲の値が「第1大当り」の大当り種別に割り当てられる。そして、大当り種別決定用の乱数値MR2は「1」〜「100」の範囲の値をとることから、「第1大当り」に決定される決定割合は、変動特図指定バッファ値が“1”と“2”のいずれであるかにかかわりなく、66%(66/100)となる。また、変動特図指定バッファ値が“1”である場合には、「第2大当り」の大当り種別に大当り種別決定用の乱数値MR2が割り当てられない一方で、変動特図指定バッファ値が“2”である場合には、大当り種別決定用の乱数値MR2のうち「67」〜「98」の範囲の値が「第2大当り」の大当り種別に割り当てられる。したがって、「第2大当り」に決定される決定割合は、変動特図指定バッファ値が“1”である場合には0%(0/100)となり、変動特図指定バッファ値が“2”である場合には32%(32/100)となる。
このような設定により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定したときには、大当り種別を「第1大当り」及び「第2大当り」のいずれかに決定して15ラウンド大当り状態に制御することになる多ラウンド決定割合が、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定したときの多ラウンド決定割合よりも多くなる。すなわち、変動特図指定バッファ値が“1”である場合には、多ラウンド決定割合が66%(66/100+0/100)となる一方で、変動特図指定バッファ値が“2”である場合には、多ラウンド決定割合が98%(66/100+32/100=98/100)となる。また、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定したときには、大当り種別を「第2大当り」に決定して15ラウンド大当り遊技状態に制御した後には時短状態となる多ラウンド非特別決定割合が、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定したときの多ラウンド非特別決定割合よりも多くなる。すなわち、変動特図指定バッファ値が“1”である場合には、多ラウンド非特別決定割合が0%(0/100)となる一方で、変動特図指定バッファ値が“2”である場合には、多ラウンド非特別決定割合が32%(32/100)となる。
加えて、図8に示す大当り種別決定用データ131の設定では、変動特図指定バッファ値が“1”である場合に、大当り種別決定用の乱数値MR2のうち「67」及び「68」の値が「第3大当り」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図指定バッファ値が“2”である場合に、大当り種別決定用の乱数値MR2のうち「99」及び「100」の値が「第3大当り」の大当り種別に割り当てられる。そして、大当り種別決定用の乱数値MR2は「1」〜「100」の範囲の値をとることから、「第3大当り」に決定される割合は、変動特図指定バッファ値が“1”と“2”のいずれであるかにかかわりなく、2%(2/100)となる。また、変動特図指定バッファ値が“1”である場合には、大当り種別決定用の乱数値MR2のうち「69」〜「100」の範囲の値が「第4大当り」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図指定バッファ値が“2”である場合には、「第4大当り」の大当り種別に大当り種別決定用の乱数値MR2が割り当てられない。したがって、「第4大当り」に決定される割合は、変動特図指定バッファ値が“1”である場合には32%(32/100)となり、変動特図指定バッファ値が“2”である場合には0%(0/100)となる。
このような設定により、第2開始条件の成立に基づいて大当り遊技状態に制御すると決定したときには、大当り種別を「第4大当り」に決定して2ラウンド大当り遊技状態に制御した後には時短状態となる少ラウンド非特別決定割合が、第1開始条件の成立時における少ラウンド非特別決定割合よりも少なく、又は、0となる。すなわち、変動特図指定バッファ値が“1”である場合には、少ラウンド非特別決定割合が32%(32/100)となる一方で、変動特図指定バッファ値が“2”である場合には、少ラウンド非特別決定割合が0%(0/100)となる。また、第2開始条件の成立に基づいて大当り遊技状態に制御すると決定したときには、大当り種別を「第1大当り」及び「第3大当り」のいずれかに決定して大当り遊技状態に制御した後には確変状態となる特別移行割合が、第1開始条件の成立時における特別移行割合と同一になる。すなわち、変動特図指定バッファ値が“1”であるか“2”であるかにかかわりなく、特別移行割合は68%(66/100+2/100=68/100)となっている。言い換えると、第2開始条件の成立に基づいて大当り遊技状態に制御すると決定したときには、大当り種別を「第2大当り」及び「第4大当り」のいずれかに決定して大当り遊技状態に制御した後には時短状態となる通常確率移行割合が、第1開始条件の成立時における通常確率移行割合と同一になる。すなわち、変動特図指定バッファ値が“1”であるか“2”であるかにかかわりなく、通常確率移行割合は32%(32/100+0/100=32/100)となっている。
こうして、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれにおける始動入賞に基づく特別図柄の変動が開始されるかに応じて、大当り遊技状態の遊技価値が変化する部分と、変化しない部分とを設けることができ、遊技者に不利益を与えない範囲で遊技にメリハリを持たせることができる。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合に、「第2大当り」となる割合(多ラウンド非特別決定割合)を0%(0/100)よりも多くなるようにしてもよいが、第2開始条件の成立時における多ラウンド非特別決定割合よりは少なくなることが望ましい。また、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合に、「第4大当り」となる割合(少ラウンド非特別決定割合)を0%(0/100)よりも多くなるようにしてもよいが、第1開始条件の成立時における少ラウンド非特別決定割合よりは少なくなることが望ましい。
図9は、ROM101が記憶するリーチ判定用データの構成例を示している。この実施の形態では、リーチ判定用データとして、図9(A)及び(B)に示すリーチ判定用データ132A、132Bが、予め用意されている。リーチ判定用データ132Aは、「通常モード」、「チャンスモード」、「激アツモード」において可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定がなされたときに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ態様とするか否かを、リーチ判定用の乱数値MR3に基づいて判定するために参照される判定用データである。リーチ判定用データ132Aは、リーチ判定用の乱数値MR3を、リーチ態様としない旨を示す「リーチ無し」の判定結果と、リーチ態様とする旨を示す「リーチ有り」の判定結果とのいずれかに割り当てる判定用データなどから構成されている。
ここで、例えばリーチ判定用データ132Aの設定では、合計保留記憶数が「1」以下である場合に対応して、リーチ判定用の乱数値MR3のうち「1」〜「10」の範囲の値をリーチ態様とする旨の判定結果に割り当てる一方で「11」〜「100」の範囲の値をリーチ態様としない旨の判定結果に割り当てる。また、合計保留記憶数が「2」〜「3」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数値MR3のうち「1」〜「7」の範囲の値をリーチ態様とする旨の判定結果に割り当てる一方で「8」〜「100」の範囲の値をリーチ態様としない旨の判定結果に割り当てる。合計保留記憶数が「4」〜「5」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数値MR3のうち「1」〜「5」の範囲の値をリーチ態様とする旨の判定結果に割り当てる一方で「6」〜「100」の範囲の値をリーチ態様としない旨の判定結果に割り当てる。また、合計保留記憶数が「6」以上である場合に対応して、リーチ判定用の乱数値MR3のうち「1」〜「2」の範囲の値をリーチ態様とする旨の判定結果に割り当てる一方で「3」〜「100」の範囲の値をリーチ態様としない旨の判定結果に割り当てる。このような設定により、合計保留記憶数が所定数(例えば「2」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ態様とする旨の判定がなされる割合が低くなる。なお、リーチ判定用データ132Aでは、合計保留記憶数が「1」の場合、「2」〜「3」の場合、「4」〜「5」の場合、「6」以上である場合、の4つに分けて合計保留記憶数が多いほどリーチ態様とする割合を少なくしていたが、この切り分けは任意であって、4つより少なく切り分けてもよいし、多く切り分けてもよい。また、合計保留記憶数がいくつの場合に切り分けるかも任意である。さらに、演出モードがいずれであるかによって、合計保留記憶数の切り分けを変えるようにしてもよい。
リーチ判定用データ132Bは、「バトルモード」において可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定がなされたときに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ態様とするか否かを、リーチ判定用の乱数値MR3に基づいて判定するために参照される判定用データである。リーチ判定用データ132Bは、リーチ判定用の乱数値MR3を、リーチ態様としない旨を示す「リーチ無し」の判定結果に割り当てる判定用データなどから構成されている。リーチ判定用データ132Bの設定では、リーチ判定用の乱数値MR3のうち「1」〜「100」の全範囲の値をリーチ態様としない旨の判定結果に割り当ている。即ち、この実施の形態では、「バトルモード」においては、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定がなされたときに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ態様としない旨の決定をする。
ROM101が記憶する判定用データには、変動パターン種別判定用データと変動パターン判定用データとが含まれる。この実施の形態では変動パターン種別判定用データに基づいて変動パターン種別を決定した後、当該決定した変動パターン種別に対応する変動パターン判定用データに基づいて詳細な変動パターンが決定される。例えば、「通常モード」等では、可変表示結果が「大当り」または「リーチハズレ」であるとき、変動パターン種別判定用データに基づいてリーチ演出の種別(リーチA〜リーチDのいずれとするか)が決定され、その変動パターン種別に対応する変動パターン判定用データに基づいてメイン指定演出や他の演出の有無や種別、変動時間などが決定される。可変表示結果が「非リーチハズレ」であるとき、変動パターン種別判定用データに基づいてメイン指定演出の有無や変動時間が決定され、その変動パターン種別に対応する変動パターン判定用データに基づいて変動パターンが決定される。また、「バトルモード」では、可変表示結果が「大当り」であるとき、変動パターン種別判定用データに基づいて味方キャラクタの攻撃回数や復活する演出の有無や種別等が決定され、その変動パターン種別に対応する変動パターン判定用データに基づいて他の演出(攻撃方法や技等)の有無や種別、変動時間などが決定される。なお、これらの切り分けは一例であって、他の切り分けであってもよい。
変動パターン種別判定用データには、例えば、図10(A)〜(E)及び図11(A)〜(D)に示す大当り用変動パターン種別判定用データ133A〜133Iが含まれている。大当り用変動パターン種別判定用データ133A〜133Iは、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数値MR4に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照される判定用データである。各大当り用変動パターン種別判定用データ133A〜133Iは、大当り種別、演出モード、「バトルモード」中にはバトルに勝利した回数に応じて、判定用データとして選択される。
大当り用変動パターン種別判定用データ(通常モード)133A〜133Cは、「通常モード」時の大当り種別の判定結果が「第1大当り」、「第2大当り」、「第3大当り」及び「第4大当り」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数値MR4を、ノーマルA3−1、スーパーA3−2〜スーパーA3−5、特殊A4−1、特殊A4−2の変動パターン種別のいずれかに割り当てる判定用データなどから構成されている。
ここで、一例として、大当り種別が「第1大当り」である場合に用いられる図10(A)に示す大当り用変動パターン種別判定用データ133Aと、大当り種別が「第2大当り」である場合に用いられる図10(B)に示す大当り用変動パターン種別判定用データ133Bとでは、ノーマルA3−1やスーパーA3−2、スーパーA3−3の変動パターン種別に対する変動パターン種別判定用の乱数値MR4の割当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別判定用データ133AではスーパーA3−4の変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR4が割り当てられている一方で、大当り用変動パターン種別判定用データ133BではスーパーA3−4の変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR4が割り当てられていない。他方、大当り用変動パターン種別判定用データ133AではスーパーA3−5の変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR4が割り当てられていない一方で、大当り用変動パターン種別判定用データ133BではスーパーA3−5の変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR4が割り当てられている。このように、パチンコ遊技機1における演出モードが「通常モード」である場合、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する変動パターン種別判定用の乱数値MR4の割当てが異なっており、また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR4が割り当てられている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能となり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。また、変動パターン種別によって決定されやすい変動パターンが異なるので、変動パターンがいずれであるかにより「第1大当り」(多ラウンド特別特定遊技状態)となる期待度を遊技者に示唆することが可能になる。
特に、大当り種別が「第3大当り」または「第4大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定用データ133Cでは、例えば特殊A4−1、特殊A4−2といった、大当り種別が「第3大当り」または「第4大当り」以外である場合には変動パターン種別判定用の乱数値MR4が割り当てられない変動パターン種別に対して、変動パターン種別判定用の乱数値MR4が割り当てられている。これにより、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「第3大当り」または「第4大当り」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。なお、この実施の形態では、大当り種別が「第3大当り」または「第4大当り」である場合に、共通の大当り用変動パターン種別判定用データ133Cを用いることとしたが、大当り種別が「第3大当り」であるか「第4大当り」であるかに応じて変動パターン種別への乱数値MR4の割り当てが異なる判定用データを用意するようにしてもよい。こうすることで、変動パターンがいずれであるかにより確変状態となる期待度を遊技者に示唆することが可能になる。
大当り用変動パターン種別判定用データ(チャンスモード・激アツモード)133D、133Eは、「チャンスモード」または「激アツモード」時の大当り種別の決定結果が「第1大当り」及び「第2大当り」のいずれかである場合と、「第3大当り」及び「第4大当り」のいずれかである場合とに応じて、変動パターン種別判定用の乱数値MR4を、チャンスC3−1、チャンスC4−1の変動パターン種別のいずれかに割り当てる判定用データなどから構成されている。このような設定により、「チャンスモード」における大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能となり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
大当り用変動パターン種別判定用データ(バトルモード)133F〜133Iは、「バトルモード」時の大当り種別の決定結果が「第1大当り」、「第2大当り」、「第3大当り」、「第4大当り」のいずれであるか、及び、「第1大当り」または「第3大当り」であるときにはバトル勝利回数に応じて、変動パターン種別判定用の乱数値MR4を、バトル勝ちB3−1、B3−2、B3−3、バトル負けB4−1、B4−2の変動パターン種別のいずれかに割り当てる判定用データなどから構成されている。このような設定により、「バトルモード」における大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果やバトル勝利回数に応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能となり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
一例として、大当り種別が「第1大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定用データ133F、133Gでは、バトル勝ちB3−1〜B3−3のいずれかの変動パターン種別に決定され、大当り種別が「第2大当り」、「第3大当り」、「第4大当り」のいずれかである場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定用データ133H、133Iではバトル負けB4−1またはB4−2の変動パターン種別に決定される。これにより、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第2大当り」、「第3大当り」、「第4大当り」のいずれかとなることに応じて大当り遊技状態に制御する場合(味方キャラクタが負ける演出を実行する場合)と、大当り種別が「第1大当り」となることに応じて大当り遊技状態に制御する場合(味方キャラクタが勝つ演出を実行する場合)とで、異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、他の一例として、大当り種別が「第1大当り」に決定された場合に着目すれば、バトル勝利回数が2、5、8回の場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定用データ133Gと、バトル勝利回数が2、5、8回以外の場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定用データ133Fとを比べると、大当り用変動パターン種別判定用データ133Fではバトル勝ちB3−1、B3−2の変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR4が割り当てられている一方で、大当り用変動パターン種別判定用データ133Gではバトル勝ちB3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR4が割り当てられている。ここで、バトル勝ちB3−1の変動パターン種別は、救済演出を実行する変動パターンと、実行しない変動パターンとを含んでいる。その一方で、図15(A)に示すように、バトル勝ちB3−2の変動パターン種別は、昇格演出を実行する変動パターンのみを含み、バトル勝ちB3−3の変動パターン種別は、救済演出を実行する変動パターンのみを含んでいる。即ち、バトル勝利回数が2、5、8回の場合には、必ず救済演出が実行される。このように、バトル勝利回数に応じて、「第1大当り」となったときの救済演出の実行割合を異ならせ、演出を異ならせることができる。さらに、大当り種別が「第3大当り」に決定された場合に着目すれば、バトル勝利回数が2、5、8回の場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定用データ133Iと、バトル勝利回数が2、5、8回以外の場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定用データ133Hとを比べると、大当り用変動パターン種別判定用データ133Hではバトル負けB4−1、B4−2の変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR4が割り当てられている一方で、大当り用変動パターン種別判定用データ133Iではバトル負けB4−1の変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR4が割り当てられている。ここで、図15(A)に示すように、バトル負けB4−1の変動パターン種別は「バトルモード」から「チャンスモード」に転落する変動パターンのみを含み、バトル負けB4−2の変動パターン種別は「バトルモード」が継続する変動パターンのみを含む。即ち、バトル勝利回数が2、5、8回の場合に「第3大当り」となると必ずバトルモードからチャンスモードに転落し、バトル勝利回数が2、5、8回以外の場合に「第3大当り」となると80%(80/100)の割合で「バトルモード」が継続する。このように、バトル勝利回数に応じて、「第3大当り」となったときのバトルモード継続割合を異ならせることができる。なお、バトル負けB4−1の変動パターン種別、バトル負けB4−2の変動パターン種別はそれぞれ一つずつの変動パターンのみを含む構成としていたが、複数の変動パターンを含むようにしてもよい。この場合、同じ変動パターン種別にバトルモード継続の変動パターン、バトルモード転落の変動パターンのみが含まれる構成とすればよい。こうすることで、バトル負け時の演出が多彩になる。
以上のように、演出モードが「通常モード」である場合と、「バトルモード」である場合と、「チャンスモード」及び「激アツモード」のいずれかである場合とに応じて、異なる大当り用変動パターン種別判定用データ133A〜133Iを使用することにより、演出モードに応じて異なる変動パターン種別に決定することが可能となる。なお、「バトルモード」である場合には、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとのいずれで可変表示が実行されるかによって、変動パターン種別が複数種類のいずれかに決定される割合を、異ならせてもよい。一例として、図11(C)に示す大当り用変動パターン種別判定用データ133Hにおいて、バトル負けB4−1、B4−2の変動パターン種別に対する変動パターン種別判定用の乱数値MR4の割り当てを、変動特図指定バッファ値が“1”であるか“2”であるかに応じて、異ならせてもよい。より具体的には、変動特図指定バッファ値が“1”である場合には、変動特図指定バッファ値が“2”である場合に比べて、バトル負けB4−2の変動パターン種別に多くの乱数値MR4が割り当てられるようにしてもよい。この場合には、第1特別図柄表示装置4Aで可変表示が実行されるときに、第2特別図柄表示装置4Bで可変表示が実行されるときよりも、バトルモード継続割合が高くなるように、その継続割合を異ならせることができる。
ROM101が記憶する変動パターン種別判定用データには、図12に示すリーチハズレ用変動パターン種別判定用データ134が含まれている。リーチハズレ用変動パターン種別判定用データ134は、「通常モード」、「チャンスモード」、「激アツモード」において飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数値MR4及び合計保留記憶数に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照される判定用データである。リーチハズレ用変動パターン種別判定用データ134は、合計保留記憶数が「3」以下であるか「4」以上であるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数値MR4を、ノーマルA2−1、スーパーA2−2、スーパーA2−3の変動パターン種別のいずれかに割り当てる判定用データなどから構成されている。なお、「バトルモード」では、リーチ状態としない旨の判定がなされるので、リーチハズレ用変動パターン種別判定用データ134が使用されることはない。
ここで、リーチハズレ用変動パターン種別判定用データ134の設定では、合計保留記憶数が「3」以下であることに対応して、変動パターン種別判定用の乱数値MR4のうち「1」〜「60」の範囲の値をノーマルA2−1の変動パターン種別に割り当てる一方で、それ以外の乱数値をスーパーA2−2やスーパーA2−3の変動パターン種別に割り当てる。また、合計保留記憶数が「4」以上であることに対応して、変動パターン種別判定用の乱数値MR4のうち「1」〜「70」の範囲の値をノーマルA2−1の変動パターン種別に割り当てる。これらの設定により、合計保留記憶数が所定数(例えば「4」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、「ノーマル」のリーチ演出が実行されるノーマルA2−1の変動パターン種別に決定される割合が高くなる。そして、「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特図変動時間が「ノーマル」以外のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特図変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、合計保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特図変動時間を短縮することができる。
ROM101が記憶する変動パターン種別判定用データには、図13(A)〜(C)に示す非リーチハズレ用変動パターン種別判定用データ135A〜135Cが含まれている。非リーチハズレ用変動パターン種別判定用データ135A〜135Cは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としない旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数値MR4及び合計保留記憶数に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照される判定用データである。各非リーチハズレ用変動パターン種別判定用データ135A〜135Cは、演出モードが「通常モード」である場合と、「バトルモード」である場合と、「チャンスモード」及び「激アツモード」のいずれかである場合とに応じて、判定用データとして選択される。すなわち、「通常モード」である場合には非リーチハズレ用変動パターン種別判定用データ(通常モード)135Aが選択され、「バトルモード」である場合には非リーチハズレ用変動パターン種別判定用データ(バトルモード)135Bが選択され、「チャンスモード」及び「激アツモード」のいずれかである場合には非リーチハズレ用変動パターン種別判定用データ(チャンスモード・激アツモード)135Cが選択される。各非リーチハズレ用変動パターン種別判定用データ135A〜135Cは、合計保留記憶数が「3」以下であるか「4」以上であるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数値MR4を、非リーチA1−1〜非リーチA1−3、非リーチB1−1〜非リーチB1−4、非リーチC1−1〜非リーチC1−4の変動パターン種別のいずれかに割り当てる判定用データなどから構成されている。
ROM101が記憶する変動パターン判定用データには、図14、図15(A)及び(B)に示す大当り変動パターン判定用データ136A〜136Cが含まれている。大当り変動パターン判定用データ136A〜136Cは、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターンを、変動パターン判定用の乱数値MR5に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照される判定用データである。各大当り変動パターン判定用データ136A〜136Cは、変動パターン種別の決定結果に応じて、判定用データとして選択される。すなわち、「通常モード」の大当り用変動パターン種別であるノーマルA3−1、スーパーA3−2〜スーパーA3−5、特殊A4−1〜特殊A4−2のいずれかとする旨の決定結果に応じて大当り変動パターン判定用データ(通常モード)136Aが選択され、「バトルモード」の大当り用変動パターン種別であるバトル勝ちB3−1、バトル勝ちB3−2、バトル負けB4−1、バトル負けB4−2のいずれかとする旨の決定結果に応じて大当り変動パターン判定用データ(バトルモード)136Bが選択され、「チャンスモード」または「激アツモード」の大当り用変動パターン種別であるチャンスC3−1、チャンスC3−2のいずれかとする旨の決定結果に応じて大当り変動パターン判定用データ(チャンスモード・激アツモード)136Cが選択される。各大当り変動パターン判定用データ136A〜136Cは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数値MR5を、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てる判定用データなどから構成されている。なお、図14において、「滑り」や「擬似連」といったメイン指定演出を伴う変動パターンについては、「メイン指定演出」の欄に「○」を付して示している。
ROM101が記憶する変動パターン判定用データには、図16に示すリーチハズレ用変動パターン判定用データ137が含まれている。リーチハズレ用変動パターン判定用データ137は、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定がなされたときであってリーチ状態とする決定結果などに応じて、変動パターンを、変動パターン判定用の乱数値MR5に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照される判定用データである。リーチハズレ用変動パターン判定用データ137は、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数値MR5を、飾り図柄の可変表示結果が「ハズレ」であり可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てる判定用データなどから構成されている。なお、図16において、「滑り」や「擬似連」といったメイン指定演出を伴う変動パターンについては、「メイン指定演出」の欄に「○」を付して示している。
ROM101が記憶する変動パターン判定用データには、図17(A)〜(C)に示す非リーチハズレ用変動パターン判定用データ138A〜138Cが含まれている。非リーチハズレ用変動パターン判定用データ138A〜138Cは、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定がなされたときであってリーチ状態としない決定結果などに応じて、変動パターンを、変動パターン判定用の乱数値MR5に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照される判定用データである。各非リーチハズレ用変動パターン判定用データ138A〜138Cは、変動パターン種別の決定結果に応じて、判定用データとして選択される。すなわち、「通常モード」の非リーチハズレ用変動パターン種別である非リーチA1−1〜非リーチA1−3のいずれかとする旨の決定結果に応じて非リーチハズレ用変動パターン判定用データ(通常モード)138Aが選択され、「バトルモード」の非リーチ用変動パターン種別である非リーチB1−1〜非リーチB1−4のいずれかとする旨の決定結果に応じて非リーチハズレ用変動パターン判定用データ(バトルモード)138Bが選択され、「チャンスモード」または「激アツモード」の非リーチ用変動パターン種別である非リーチC1−1〜非リーチC1−4のいずれかとする旨の決定結果に応じて非リーチハズレ用変動パターン判定用データ(チャンスモード・激アツモード)138Cが選択される。非リーチハズレ用変動パターン判定用データ138A〜138Cは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数値MR5を、飾り図柄の可変表示結果が「ハズレ」であり可変表示態様が「リーチ」でない場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てる判定用データなどから構成されている。なお、図17(A)において、「滑り」や「擬似連」といったメイン指定演出を伴う変動パターンについては、「メイン指定演出」の欄に「○」を付して示している。
ここで、図17(A)に示す非リーチハズレ用変動パターン判定用データ138Aの設定では、非リーチA1−3の変動パターン種別となる場合に対応して、非リーチ3、非リーチ4といったメイン指定演出を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数値MR5が割り当てられている。このような設定により、「非リーチハズレ」となる場合にも、図14に示す「大当り」となる場合の変動パターンであるリーチA2、リーチA3などや、図16に示す「リーチハズレ」となる場合の変動パターンであるリーチハズレA2、リーチハズレA3などと同様に、メイン指定演出となる演出動作を実行することができる。また、非リーチハズレ用変動パターン判定用データ138Aの設定では、非リーチA1−1の変動パターン種別(合計保留記憶数が3以下のときに決定される)となる場合に対応して非リーチ1の変動パターンに決定され、非リーチA1−2の変動パターン種別(合計保留記憶数が4以上のときに決定される)となる場合に対応して非リーチ2の変動パターンに決定される。図6に示す変動パターンの設定において、非リーチ2の変動パターンに対応した特図変動時間T2は、非リーチ1の変動パターンに対応した特図変動時間T1よりも短く設定されている。このような設定により、演出モードが「通常モード」である場合に、合計保留記憶数が4以上のときの平均的な特図変動時間を3以下のときより短くすることができる。なお、メイン指定演出を実行する非リーチ3、非リーチ4の変動パターンに対応した特図変動時間T3、T4はいずれも、非リーチ1の変動パターンに対応した特図変動時間T1よりも長く設定される。図13(A)に示した非リーチハズレ用変動パターン種別判定用データ135Aでは、合計保留記憶数が3以下であるときよりも4以上であるときに、変動パターン種別が非リーチA1−3に決定される割合は少なくなっている。このようにすることで、合計保留記憶数が4以上であるときのメイン指定演出の発生割合を下げることができ、平均的な特図変動時間を短縮することができる。
非リーチハズレ用変動パターン判定用データ138Bの設定では、非リーチB1−1の変動パターン種別となる場合に対応して非リーチ5の変動パターンに決定され、非リーチB1−2の変動パターン種別となる場合に対応して非リーチ6の変動パターンに決定される。また、非リーチB1−3の変動パターン種別となる場合に対応して非リーチ7の変動パターンに決定され、非リーチB1−4の変動パターン種別となるに対応して非リーチ8の変動パターンに決定される。ここで、図6に示す変動パターンの設定において、非リーチ5の変動パターンに対応した特図変動時間T5や非リーチ6の変動パターンに対応した特図変動時間T6は、非リーチ7の変動パターンに対応した特図変動時間T7や非リーチ8の変動パターンに対応した特図変動時間T8よりも長く設定されている。そして、図13(B)に示す非リーチハズレ用変動パターン種別判定用データ135Bにより、変動特図指定バッファ値が“1”である場合には、合計保留記憶数が3以下であるか4以上であるかに応じて非リーチB1−1、B1−2の変動パターン種別に決定され、変動特図指定バッファ値が“2”である場合には、合計保留記憶数が3以上であるか4以上であるかに応じて非リーチB1−3、B1−4の変動パターン種別に決定される。したがって、「バトルモード」であるときには、変動特図指定バッファ値が“1”であることに対応して第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームでの特図変動時間を、変動特図指定バッファ値が“2”であることに対応して第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームでの特図変動時間に比べて長い時間に設定する。さらに、非リーチ6の変動パターンに対応した特図変動時間T6は、非リーチ5の変動パターンに対応した特図変動時間T5よりも短く設定されていればよく、非リーチ8の変動パターンに対応した特図変動時間T8は、非リーチ7の変動パターンに対応した特図変動時間T7よりも短く設定されていればよい。このような設定により、演出モードが「バトルモード」である場合にも、合計保留記憶数が4以上のときの平均的な特図変動時間を3以下のときより短くすることができる。
非リーチハズレ用変動パターン判定用データ138Cの設定では、非リーチC1−1の変動パターン種別となる場合に対応して非リーチ9の変動パターンに決定され、非リーチC1−2の変動パターン種別となる場合に対応して非リーチ10の変動パターンに決定される。また、非リーチC1−3の変動パターン種別となる場合に対応して非リーチ11の変動パターンに決定され、非リーチC1−4の変動パターン種別となる場合に対応して非リーチ12の変動パターンに決定される。ここで、図6に示す変動パターンの設定において、非リーチ9の変動パターンに対応した特図変動時間T9や非リーチ10の変動パターンに対応した特図変動時間T10は、非リーチ11の変動パターンに対応した特図変動時間T11や非リーチ12の変動パターンに対応した特図変動時間T12よりも長く設定されている。そして、図13(C)に示す非リーチハズレ用変動パターン種別判定用データ135Cにより、変動特図指定バッファ値が“1”である場合には、合計保留記憶数が3以下であるか4以上であるかに応じて非リーチC1−1、C1−2の変動パターン種別に決定され、変動特図指定バッファ値が“2”である場合には、合計保留記憶数が3以上であるか4以上であるかに応じて非リーチC1−3、C1−4の変動パターン種別に決定される。したがって、「チャンスモード」や「激アツモード」であるときには、変動特図指定バッファ値が“1”であることに対応して第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームでの特図変動時間を、変動特図指定バッファ値が“2”であることに対応して第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームでの特図変動時間に比べて長い時間に設定する。さらに、非リーチ10の変動パターンに対応した特図変動時間T10は、非リーチ9の変動パターンに対応した特図変動時間T9よりも短く設定されていればよく、非リーチ12の変動パターンに対応した特図変動時間T12は、非リーチ11の変動パターンに対応した特図変動時間T11よりも短く設定されていればよい。このような設定により、演出モードが「チャンスモード」や「激アツモード」である場合にも、合計保留記憶数が4以上のときの平均的な特図変動時間を3以下のときより短くすることができる。
図14に示した大当り用変動パターン判定用データ136Aにおいて変動パターンリーチA1〜リーチA3は、リーチA(ノーマルリーチ)を伴う変動パターンであって、変動パターンリーチB1〜リーチB3は、リーチB(スーパーリーチ1)を伴う変動パターンであって、変動パターンリーチC1〜リーチC3は、リーチC(スーパーリーチ2)を伴う変動パターンであって、変動パターンリーチD1〜リーチD3は、リーチD(スーパーリーチ3)を伴う変動パターンである。また、図16に示したリーチハズレ用変動パターン判定用データ137において変動パターンリーチハズレA1〜リーチハズレA3は、リーチA(ノーマルリーチ)を伴う変動パターンであって、変動パターンリーチハズレB1〜リーチハズレB3は、リーチB(スーパーリーチ1)を伴う変動パターンであって、変動パターンリーチハズレC1〜リーチハズレC3は、リーチC(スーパーリーチ2)を伴う変動パターンである。このように、この実施の形態では、同様のリーチ態様を伴う変動パターンを一つの変動パターン種別として設定している。同一の変動パターン種別内で変動パターンを追加したり、変動パターンを発生率の設定を変更する際には、変動パターン種別内の乱数値MR5の設定のみを変更すればよいので、遊技機の開発時間や乱数値の設定時間を短縮化することができる。また、リーチ態様を追加して変動パターン種別を追加したり、当該リーチ態様(変動パターン種別)の発生率の設定を変更する際には、変動パターン種別決定用の乱数値MR4の設定のみを変更すればよいので、遊技機の開発時間や乱数値の設定時間を短縮化することができる。
図18は、ROM101に記憶される普図表示結果判定用データ139の構成例を示している。普図表示結果判定用データ139は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおいて可変表示結果となる確定普通図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「普図当り」として第2始動入賞口を遊技球が進入しやすい状態とする傾動制御を行うか否かを、普図表示結果判定用の乱数値MR6を示す数値データが普図当り判定値データに合致するか否かの判定結果に基づいて、決定するために参照される判定用データである。普図表示結果判定用データ139は、図19に示す遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオフであるかオンであるかに応じて、普図表示結果判定用の乱数値MR6を、普図当り判定値データ、普図ハズレ判定値データに対応付ける(割り当てる)設定データ(決定用データ)などから構成されている。また、普図表示結果判定用データ139は、乱数値MR6が普図当り判定値データに合致するか否かの判定結果に対応して、普図変動時間を複数種類のいずれかに設定するための設定用データや、乱数値MR6が普図当り判定値データに合致した場合に第2始動入賞口を遊技球が進入しやすい状態とする傾動制御を行う時間(傾動制御時間)を、時短フラグがオフであるかオンであるかに応じて設定するための設定用データなどを、含んでいてもよい。
図18に示す普図表示結果判定用データ139の設定では、時短フラグがオフである場合に対応して、普図表示結果判定用の乱数値MR6のうち「1」〜「15」の範囲の値を普図当り判定値データに割り当てる一方で、時短フラグがオンである場合に対応して、普図表示結果判定用の乱数値MR6のうち「1」〜「140」の範囲の値を普図当り判定値データに割り当てる。このような設定により、確変状態や時短状態に対応して時短フラグがオンであるときには、通常状態などに対応して時短フラグがオフであるときに比べて、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率が高くなり、第2始動入賞口を遊技球が進入しやすい状態とする傾動制御が行われる頻度を高めることができる。また、時短フラグがオンであるときに対応した普図変動時間TH3、TH4を、時短フラグがオフであるときに対応した普図変動時間TH1、TH2よりも短く設定している。このような設定により、確変状態や時短状態に対応して時短フラグがオンであるときには、通常状態に対応して時短フラグがオフであるときに比べて、普図ゲームにおける普図変動時間が短くなり、第2始動入賞口を遊技球が入賞しやすい状態とする傾動制御が行われる頻度を高めることができる。加えて、時短フラグがオフであるときに対応した普図変動時間TH1、TH2は、「バトルモード」中に変動特図指定バッファ値が“1”である場合に対応した第1特図による特図ゲームでの特図変動時間T5、T6や、「チャンスモード」中あるいは「激アツモード」中に変動特図指定バッファ値が“1”である場合に対応した第1特図よる特図ゲームでの特図変動時間T9、T10よりも短く設定される。したがって、「バトルモード」、「チャンスモード」、「激アツモード」のいずれかであるときには、変動特図指定バッファ値が“1”であることに対応して第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームでの特図変動時間を、確変状態や時短状態以外の通常状態における普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームでの普図変動時間に比べて長い時間に設定する。さらに、時短フラグがオンであるときに対応した傾動制御時間TK2は、時短フラグがオフであるときに対応した傾動制御時間TK1よりも長く設定される。このような設定により、時短フラグがオンであるときには、オフであるときよりも第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図19に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図19に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞して第1始動条件は成立したが第1開始条件は成立していない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その入賞による第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データや大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞して第2始動条件は成立したが第2開始条件は成立していない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その入賞による第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データや大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
この実施の形態では、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームに優先して実行する。すなわち、第1始動条件と第2始動条件のいずれが先に成立したかにかかわりなく、第2特図保留記憶部151Bに保留データがあれば、第1特図保留記憶部151Aに保留データがあっても、第2開始条件を先に成立させ、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始させる。これに対して、第1始動条件や第2始動条件が成立した順番に従って、第1開始条件や第2開始条件を成立させる順番を決定するようにしてもよい。この場合には、遊技制御用データ保持エリア150に、始動データ記憶部となる記憶領域を設ければよい。始動データ記憶部は、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれに遊技球が入賞したかを示す始動データを、各遊技球の入賞順を特定可能として記憶する。一例として、始動データ記憶部は、第1始動入賞口への入賞に対応した「第1」の始動データ、あるいは、第2始動入賞口への入賞に対応した「第2」の始動データを、各遊技球の入賞順に従った保留番号と関連付けて記憶する。そして、特図ゲームを開始するための開始条件を成立させるときには、始動データ記憶部にて先頭のエントリに記憶されている始動データが「第1」と「第2」のいずれであるかに応じて、第1開始条件と第2開始条件のいずれを成立させるかを決定すればよい。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21により検出されて普通図柄表示器20による普図ゲームを実行するための条件が成立したものの、従前の普図ゲームを実行中であるなどの理由により可変表示が開始されていない普図ゲームに関する保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104やランダムカウンタからのカウント値などに基づき抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR6を示す数値データなどを、保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御フラグ設定部152に、特図プロセスフラグ、普図プロセスフラグ、大当りフラグ、確変フラグ、時短フラグ、モードフラグなどが設けられている。
特図プロセスフラグは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの進行や、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの進行などを制御するために実行される図29のステップS15や図30に示す特別図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普図プロセスフラグは、普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームの進行などを制御するために実行される図29のステップS16や図38に示す普通図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。
大当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに可変表示結果を「大当り」とする旨の判定結果に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、クリアされてオフ状態となる。確変フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、確変状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。時短フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態や時短状態に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、確変状態や時短状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。モードフラグは、現在の遊技モードが通常モード、バトルモード、チャンスモード、激アツモードのいずれであるかを示す。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御タイマ設定部153に、遊技制御プロセスタイマ、特図変動タイマ、普図変動タイマなどが設けられている。
遊技制御プロセスタイマは、例えば大当り遊技状態の進行を制御するための時間などを、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、遊技制御プロセスタイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の開始時点といった、所定時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
特図変動タイマは、特図ゲームの実行時間である特図変動時間といった特図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、特図変動タイマは、特図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、特図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、特図変動タイマは、特図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
普図変動タイマは、普図ゲームの実行時間である普図変動時間といった普図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、普図変動タイマは、普図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、普図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、普図変動タイマは、普図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御カウンタ設定部154に、ランダムカウンタ、第1保留記憶数カウンタ、第2保留記憶数カウンタ、合計保留記憶数カウンタ、ラウンド数カウンタ、バトル勝利回数カウンタなどが設けられている。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタは、遊技の進行を制御するために用いられる乱数値を示す数値データの一部を、乱数回路104とは別個に、CPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのものである。例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2〜MR6を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。
第1保留記憶数カウンタは、第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの数である第1保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第1保留記憶数カウンタには、第1保留記憶数に対応したカウント値データが、第1保留記憶数カウント値として記憶され、第1保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。第2保留記憶数カウンタは、第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの数である第2保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第2保留記憶数カウンタには、第2保留記憶数に対応したカウント値データが、第2保留記憶数カウント値として記憶され、第2保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。合計保留記憶数カウンタは、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを合計した合計保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、合計保留記憶数カウンタには、合計保留記憶数に対応したカウント値データが、合計保留記憶数カウント値として記憶され、合計保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。
ラウンド数カウンタは、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数などをカウントするためのものである。例えば、ラウンド数カウンタには、大当り遊技状態の開始時にカウント初期値「1」を示すデータが、ラウンド数カウント値として設定される。そして、1回のラウンドが終了して次回のラウンドが開始されるときに、ラウンド数カウント値が1加算されて更新される。
バトル勝利回数カウンタは、「バトルモード」中にバトルに勝利した回数(「第1大当り」となった回数)を、バトル勝利回数カウント値として計数するためのものである。例えば、バトル勝利回数カウント値は、「第1大当り」となるたびに1加算され、「通常モード」となったときにリセットされて「0」となる。なお、バトル勝利回数カウンタに代えて、「バトルモード」中にバトルを実行した回数(可変表示結果が「大当り」となった回数)を、バトル実行回数カウント値として計数するためのバトル実行回数カウンタを設けてもよい。例えば、バトル実行回数カウント値は、「バトルモード」中のバトルに勝利するか敗北するかにかかわりなく、可変表示結果が「大当り」となるたびに1加算され、「通常モード」となったときにリセットされて「0」となればよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御バッファ設定部155に、送信コマンドバッファ、変動特図指定バッファ、大当り種別バッファなどが設けられている。
送信コマンドバッファは、主基板11からサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信するための設定データを一時的に格納するために用いられる。例えば、送信コマンドバッファは、複数(例えば「12」)のバッファ領域を備えて構成され、送信する制御コマンドに対応したコマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データなどが、各バッファ領域に格納される。また、送信コマンドバッファにおいて設定データの書込や読出を行うバッファ領域は、送信コマンドポインタなどによって指定され、複数のバッファ領域をリングバッファとして使用することができるように構成されていればよい。
変動特図指定バッファには、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームのうち、いずれの特図ゲームが実行されるかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、第1開始条件が成立したときなどに、変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)が“1”に設定される。また、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、第2開始条件が成立したときなどに、変動特図指定バッファ値が“2”に設定される。そして、特図ゲームが終了したことなどに対応して、変動特図指定バッファ値が“0”に設定される。
大当り種別バッファには、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様を、「第1大当り」、「第2大当り」、「第3大当り」、「第4大当り」といった複数種類の大当り種別のいずれに決定するかの決定結果に対応したバッファ値が格納される。一例として、図8に示すような大当り種別決定用データ131での設定に基づき、大当り種別が「第1大当り」の場合には大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)が「00」に設定され、大当り種別が「第2大当り」の場合には大当り種別バッファ値が「01」に設定され、大当り種別が「第3大当り」の場合には大当り種別バッファ値が「02」に設定され、大当り種別が「第4大当り」の場合には大当り種別バッファ値が「03」に設定される。変動開始合計保留記憶数バッファには、第1特図または第2特図における特図ゲームの変動開始時に読み出された合計保留記憶数が一時的に格納される。なお、可変表示結果が「ハズレ」の場合に大当り種別バッファ値を「00」として、大当り種別が「第1大当り」の場合には大当り種別バッファ値が「01」に設定される(以下、大当り種別バッファ値を1ずらす)ようにして、大当り種別バッファ値により、大当り種別だけでなく可変表示結果が「大当り」であるか否かも判定可能にしてもよい。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125と、RTCM(リアルタイムクロックモジュール)126とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出したプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対して情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、操作ボタン30からの情報信号として操作態様に対応した操作検出信号を伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図20は、演出制御基板12の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図20に示すように、この実施の形態では、演出制御基板12の側において、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3、リーチ図柄決定用の乱数値SR2、バトル前予告判定用の乱数値SR3、バトル後予告判定用の乱数値SR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。乱数回路124は、これらの乱数値SR1−1〜SR1−3、SR2、SR3、SR4の全部または一部を示す数値データをカウントするものであればよい。演出制御用CPU120は、例えば図28に示す演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路124とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値SR1−1〜SR1−3、SR2、SR3、SR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。また、演出制御基板12に乱数回路124が搭載されていない場合には、演出制御用CPU120がランダムカウンタを用いて、乱数値SR1−1〜SR1−3、SR2、SR3、SR4の全部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3は、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄として、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに停止表示される飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる乱数値である。なお、ここでの最終停止図柄は、飾り図柄の可変表示が終了する時点で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rそれぞれにて最終的に停止表示される3つの飾り図柄のことである。一例として、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1は「1」〜「80」の範囲の値をとり、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2は「1」〜「70」の範囲の値をとり、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3は「1」〜「96」の範囲の値をとる。
リーチ図柄決定用の乱数値SR2は、可変表示結果がリーチハズレ組合せとなる場合に、「左」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5Rにて停止表示される飾り図柄を決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「100」の範囲の値をとる。
バトル前予告判定用の乱数値SR3は、バトルモードにおいてバトル演出実行前に予告演出を実行するか否か、及び実行する場合における予告パターン種別を予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「100」の範囲の値をとる。バトル後予告判定用の乱数値SR4は、バトルモードにおいてバトル演出実行後に予告演出を実行するか否か、及び実行する場合における予告パターン種別を予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「100」の範囲の値をとる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種の選択用データなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や選択、設定を行うために用意された複数の判定用データや選択用データ、制御パターンテーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。
ROM121が記憶する決定テーブルには、所定の非リーチ組合せのいずれかとなる確定飾り図柄を決定するための決定用データとして、例えば図21(A)〜(C)に示す最終停止図柄決定用データ160A〜160Cが含まれている。図21(A)に示す最終停止図柄決定用データ160Aは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ1−1を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照される決定用データである。最終停止図柄決定用データ160Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図21(B)に示す最終停止図柄決定用データ160Bは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ1−2を、左最終停止図柄FZ1−1や第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2に基づいて決定するために参照される決定用データである。最終停止図柄決定用データ160Bは、左最終停止図柄FZ1−1として決定された飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2を、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図21(C)に示す最終停止図柄決定用データ160Cは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ1−3を、左最終停止図柄FZ1−1や右最終停止図柄FZ1−2、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3などに基づいて決定するために参照される決定用データである。例えば、各図柄決定用データの乱数値の割り当てによって、「擬似連」のときに仮停止される図柄や「発展チャンス目」の図柄を、メイン指定演出が実行されない非リーチハズレのときに出現させないようにすることできる。
ここで、ROM121が記憶する判定用データには、図22に示すような左右出目判定用データ161が含まれており、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せから、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定が行われる。最終停止図柄決定用データ160Cは、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定結果に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。
図21(B)に示す最終停止図柄決定用データ160Bでは、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号と右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号とが同一となる部分には、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2が割り当てられていない。このような割当てにより、最終停止図柄として所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄の組合せがリーチ組合せや大当り組合せとはならないようにすることができる
ROM121が記憶する決定用データには、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄を決定するための決定用データとして、例えば図23に示すリーチ図柄決定用データ162が含まれている。図23に示すリーチ図柄決定用データ162は、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄と、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄Fとを、リーチ図柄決定用の乱数値SR2に基づいて決定するために参照される決定用データである。リーチ図柄決定用データ162は、リーチ図柄決定用の乱数値SR2を、左最終停止図柄及び右最終停止図柄として同一になる飾り図柄(左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2)の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。また、図23に示すように、リーチ図柄決定用データ162は、合計保留記憶数に応じて複数パターン用意される。この実施の形態では、リーチハズレとなるときに合計保留記憶数と同じ図柄番号のリーチ図柄には、リーチ図柄判定用の乱数値SR3が他より少なく割り振られているか、割り振られていない。即ち、合計保留記憶数と同じ図柄番号のリーチ態様である場合には、「大当り」となりやすいリーチ態様(図柄番号「1」「2」「4」〜「6」「8」)、あるいは、鉄板リーチ(図柄番号「3」「7」)となるように、設定データが構成されている。
なお、リーチハズレ組合せを構成する中最終停止図柄は、大当り組合せとなることを避けるため、左最終停止図柄や右最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号と同一または1つ大きい図柄番号以外の飾り図柄が選択されるようにすればよい。
また、ROM121が記憶する決定用データには、大当り組合せを決定するための大当り図柄決定用データが含まれる。この実施の形態では、大当り図柄決定用データとして、図24(A)に示す第1大当り図柄決定用データ163Aと、図24(B)に示す第1・第2大当り図柄決定用データ163Bと、図24(C)に示す第3・第4大当り組合せ決定用データ163Cとが、予め用意されている。第1大当り図柄決定用データ163Aは、大当り種別が「第1大当り」となる場合に、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照される決定用データである。第1大当り図柄決定用データ163Aでは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一になる確変図柄の図柄番号「1」、「3」、「5」、「7」に割り当てる。第1・第2大当り図柄決定用データ163Bは、大当り種別が「第1大当り」または「第2大当り」となる場合に、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照される決定用データである。第1・第2大当り図柄決定用データ163Bでは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一になる通常図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」に割り当てる。なお、大当り種別が「第1大当り」となる場合に、第1大当り図柄決定用データ163Aを用いるか、第1・第2大当り図柄決定用データ163Bを用いるかは、大当り遊技状態におけるラウンド中などに確変状態となる昇格があることを報知する昇格演出を実行するか否かの判定結果に応じて、決定されるようにすればよい。
第3・第4大当り図柄決定用データ163Cは、大当り種別が「第3大当り」または「第4大当り」となる場合の大当り組合せ(第3大当り組合せ・第4大当り組合せ)を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照される決定用データである。第3・第4大当り組合せ決定用データ163は、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、第3大当り組合せ・第4大当り組合せに割り当てる決定用データなどから構成されている。この実施の形態では、図24(C)に示すように、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、「1・2・1」、「2・3・2」、「3・4・3」、「4・5・4」、「5・6・5」、「6・7・6」、「7・8・7」、「8・1・8」となる飾り図柄の組合せが第3大当り組合せまたは第4大当り組合せである。なお、第3大当り組合せと第4大当り組合とは共通の飾り図柄の組合せとしたが、それぞれ別の組合せを用意してもよい。
ROM121が記憶する選択用データには、バトル前予告演出やバトル後予告演出となる予告演出の有無や演出態様を決定するための予告選択用データが含まれている。この実施の形態では、予告選択用データとして、図25(A)に示すバトル前予告選択用データ170と、図25(B)に示すバトル後予告選択用データ171とが、予め用意されている。バトル前予告選択用データ170は、バトル前予告判定用の乱数値SR3に基づいてバトル前予告演出を実行するか否か、及び実行する場合の予告パターンの種別を複数種類(予告A〜予告C)のいずれかに決定するための選択用データである。
バトル前予告選択用データ170は、可変表示結果が、「大当り」であるか「ハズレ」であるか、及び大当り種別がいずれであるかによって、乱数値SR3の割り当てが異なる。また、可変表示結果が「ハズレ」である場合は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bのいずれの可変表示結果であるかによっても乱数値SR3の割り当てが異なる。例えば、第1特別図柄表示装置4Aの可変表示結果が「ハズレ」である場合、予告なしに乱数値のうち「1」〜「90」の範囲の値(90%)が割り振られ、予告Aの予告パターンに「91」〜「97」の範囲の値(7%)が割り振られ、予告Bの予告パターンに「98」〜「100」の範囲の値(3%)が割り振られる。第2特別図柄表示装置4Bの可変表示結果が「ハズレ」である場合、予告なしに乱数値のうち「1」〜「80」の範囲の値(80%)が割り振られ、予告Aの予告パターンに「81」〜「97」の範囲の値(17%)が割り振られ、予告Bの予告パターンに「98」〜「100」の範囲の値(3%)が割り振られる。即ち、可変表示結果が「ハズレ」である場合には、バトル前予告演出が実行される割合が少ない(10%または20%実行される)。また、第2特別図柄表示装置4Bに対応した可変表示のときに(20%実行)、第1特別図柄表示装置4Aの可変表示のとき(10%実行)よりもバトル前予告演出が実行されやすくなっている。可変表示結果が「第1大当り」である場合、予告なしに乱数値のうち「1」〜「20」の範囲の値(20%)が割り振られ、予告Aの予告パターンに「21」〜「50」の範囲の値(30%)が割り振られ、予告Bの予告パターンに「51」〜「96」の範囲の値(46%)が割り振られ、予告Cの予告パターンに「97」〜「100」の範囲の値(4%)が割り振られる。可変表示結果が「第2大当り」である場合、予告なしに乱数値のうち「1」〜「20」の範囲の値(20%)が割り振られ、予告Aの予告パターンに「21」〜「50」の範囲の値(30%)が割り振られ、予告Bの予告パターンに「51」〜「100」の範囲の値(50%)が割り振られる。可変表示結果が「第3大当り」または「第4大当り」である場合、予告なしに乱数値のうち「1」〜「20」の範囲の値(20%)が割り振られ、予告Aの予告パターンに「21」〜「80」の範囲の値(60%)が割り振られ、予告Bの予告パターンに「81」〜「100」の範囲の値(20%)が割り振られる。
このような設定により、可変表示結果が「大当り」となる場合のバトル前予告演出の実行が多くなる(80%実行される)。また、予告Cのバトル前予告演出が実行された場合は、「第1大当り」となることが確定する。そして、予告Aのバトル前予告演出が実行された場合よりも、予告Bのバトル前予告演出が実行された場合の方が、「第1大当り」または「第2大当り」となる割合が、「第3大当り」または「第4大当り」となる割合より高く設定されている。このように、バトル前予告演出の実行の有無や、種別によって「大当り」となる信頼度や、いずれの大当り種別となるかの割合(「バトルモード」が継続する割合や、15ラウンド大当り状態と2ラウンド大当り状態のいずれかとなる割合)が異なるため、バトル前予告演出によって遊技者の期待感を高めることができる。
図25(B)に示す、バトル後予告選択用データ171は、バトル後予告判定用の乱数値SR4に基づいてバトル後予告演出を実行するか否か、及び実行する場合の予告パターンの種別を複数種類(予告D1、予告D2、予告E1、予告E2)のいずれかに決定するための選択用データである。
バトル後予告選択用データ171は、可変表示結果(大当り種別)が、「第1大当り」または「第2大当り」であるか、「第3大当り」または「第4大当り」であるかによって、乱数値SR4の割り当てが異なる。大当り種別が「第1大当り」または「第2大当り」である場合、予告なしに乱数値のうち「1」〜「20」の範囲の値(20%)が割り振られ、予告D1の予告パターンに「21」〜「38」の範囲の値(18%)が割り振られ、予告D1の予告パターンに「39」、「40」の範囲の値(2%)が割り振られ、予告E1の予告パターンに「41」〜「100」の範囲の値(60%)が割り振られる。可変表示結果が「第3大当り」または「第4大当り」である場合、予告なしに乱数値のうち「1」〜「20」の範囲の値(20%)が割り振られ、予告D1の予告パターンに「21」、「22」の範囲の値(2%)が割り振られ、予告D2の予告パターンに「21」〜「80」の範囲の値(58%)が割り振られ、予告E2の予告パターンに「81」〜「100」の範囲の値(20%)が割り振られる。
このような設定により、予告D(予告D1、予告D2)のバトル後予告演出が実行された場合よりも、予告E(予告E1、予告E2)のバトル後予告演出が実行された場合の方が、「第1大当り」または「第2大当り」となる割合が、「第3大当り」または「第4大当り」となる割合より高く設定されている。このように、バトル後予告演出の種別によって、いずれの大当り種別となるかの割合(「バトルモード」が継続する割合や、15ラウンド大当り状態と2ラウンド大当り状態のいずれかとなる割合)が異なるため、バトル後予告演出によって遊技者の期待感を高めることができる。
ROM121が記憶する制御パターンテーブルには、例えば図26に示すような構成を有する演出制御パターンテーブル180が用いられる。この演出制御パターンテーブル180には、表示制御基板13に対して送信する表示制御指令を示すデータや、スピーカ8L、8R等の音声出力制御の内容、遊技効果ランプ9等による演出内容といった、各種の演出制御の内容を示すデータが、演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。演出制御パターンテーブル180に格納される複数種類の演出制御パターンはそれぞれ、例えば図27に示すように、演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#n(nは任意の自然数)、表示制御データ#1〜#n、音声制御データ#1〜#n、ランプ制御データ#1〜#n、終了コードといった、演出動作を制御するための各種データから構成され、時系列的に、表示制御基板13に対して送信する表示制御指令や、スピーカ8L、8Rからの音声出力内容、遊技効果ランプ9による演出内容といった、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されている。このような演出制御パターンとして、大当り種別や変動パターン、予告パターン、バトル演出パターン、昇格演出、救済演出、に対応したものが演出モードごとに用意されていればよい。例えば、大当り用の演出制御パターンとして、15ラウンド大当り用の演出制御パターン、通常モードにおける2ラウンド大当り用の演出制御パターン、バトルモードにおける2ラウンド大当り用の演出制御パターン、チャンスモードにおける2ラウンド大当り用の演出制御パターンなどが用意される。なお、大当り中の演出は、大当り種別(ラウンド数)に応じて異なるものとなるが、大当り種別だけでなく演出モードや変動パターンに応じて異ならせるように演出制御パターンが設定されていてもよい。例えば、通常モードにおける2ラウンド大当り用の演出制御パターンと、バトルモードにおける2ラウンド大当り用の演出制御パターンと、チャンスモードにおける2ラウンド大当り用の演出制御パターンとで、2ラウンド大当り中の演出(モード移行演出)を異ならせてもよい。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図28に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図28に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示状態といった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示領域に表示させる演出画像の切替タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示やリーチ演出における演出表示といった各種の演出表示を実行させるための制御を行う。表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などを備えて構成されていればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドや操作ボタン30から伝送された操作検出信号等の各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される効果音信号、ランプ制御基板14へと伝送される電飾信号などが出力される。演出制御基板12に搭載されたRTCM126は、現在の「年」、「月」、「日」、「曜日」、「時」、「分」、「秒」を示すために計時を行なう装置である。演出制御用CPU120は、初回電源投入時(遊技機1の稼働開始日時)にRTCM126から日時情報を取得し、当該取得した日時情報を例えば演出制御タイマ設定部192などに稼働開始日時に記憶する。その後、RTCM126から取得した日時情報と当該記憶した稼働開始日時とを比較することで、演出制御基板12において稼働開始日時からの時間を算出することができる。
音声制御基板13には、例えば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリュームなどが搭載されている。一例として、音声制御基板13では、演出制御基板12から伝送された効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ8L、8Rに出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータなどから構成されていればよい。
ランプ制御基板14には、例えば入出力ドライバやランプドライバなどが搭載されている。一例として、ランプ制御基板14では、演出制御基板12から伝送された電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ9などに供給する。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ伝送され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。即ち、電力供給時に、電力供給停止時の内部状態を保持するための処理が実行されている場合には、保持された内部状態に基づきRAM102を設定し、また前回の状態や演出モードなどに対応するコマンドを演出制御基板12に送信する。そして、当該コマンドに基づき演出制御基板12の側では演出状態を復旧する。このような処理を実行するので、電力供給停止時の状態に復帰することができるので、遊技者に不信感を与えることがない。こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図29のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図29に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介して各スイッチ21、22A、22B、23などから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のエラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1、MR2、MR3、MR4、MR5、MR6などの少なくとも一部をソフトウェアにより更新するためのメイン側乱数値更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。
こうしたコマンド制御処理に続いて、賞球処理が実行される(ステップS18)。賞球処理では、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23などによって遊技球が検出されたことに基づき、複数種類の払出数指定コマンドのいずれかを払出制御基板に対して送信する設定を行う。これにより、遊技球の入賞が検出された入賞口に応じて、賞球となる遊技球の払出数が設定される。賞球処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図30は、特別図柄プロセス処理として、図29に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS100)。図31は、始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
図31に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、図2に示す第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bのうち、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号がオン状態であるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aからの検出信号がオン状態であれば(ステップS201;Yes)、第1特図保留記憶部151Aに記憶されている保留データの個数に対応した第1保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの値(第1保留記憶数カウント値)を読み取ることなどにより、第1保留記憶数を特定すればよい。
ステップS202にて第1保留記憶数が上限値ではない場合には(ステップS202;No)、例えば第1保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、第1保留記憶数を1加算する(ステップS203)。そして、乱数回路104やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを、抽出する(ステップS204)。このとき抽出した各乱数値を示す数値データが、保留データとして第1特図保留記憶部151Aにおける空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS205)。続いて、例えばROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレス(先頭アドレス)を送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS206)。こうして設定された第1始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図29に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS206の処理を実行した後には、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの値(合計保留記憶数カウント値)を1加算することなどにより、合計保留記憶数を1加算する(ステップS207)。そして、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS208)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図29に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、第1始動入賞口指定コマンドに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aからの検出信号がオフ状態である場合や(ステップS201;No)、ステップS202にて第1保留記憶数が上限値に達している場合(ステップS202;Yes)、あるいは、ステップS208の処理を実行した後には、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオン状態であるか否かを判定する(ステップS209)。このとき、第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオフ状態であれば(ステップS209;No)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオン状態である場合には(ステップS209;Yes)、第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの個数に対応した第2保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS210)。このとき、CPU103は、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの値(第2保留記憶数カウント値)を読み取ることなどにより、第2保留記憶数を特定すればよい。
ステップS210にて第2保留記憶数が上限値に達していれば(ステップS210;Yes)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2保留記憶数が上限値ではない場合には(ステップS210;No)、例えば第2保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、第2保留記憶数を1加算する(ステップS211)。そして、乱数回路104やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを、抽出する(ステップS212)。このとき抽出した各乱数値を示す数値データが、保留データとして第2特図保留記憶部151Bにおける空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS213)。続いて、例えばROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS214)。こうして設定された第2始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図29に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS214の処理を実行した後には、例えば合計保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、合計保留記憶数を1加算する(ステップS215)。そして、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS216)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図29に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、第2始動入賞口指定コマンドに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。以上のような始動入賞判定処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値に応じて、図30に示すステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を「大当り」とするか否かの判定が行われる。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄及びハズレ図柄のいずれか)が設定される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、モードフラグの値や可変表示結果を「大当り」とするか否かの判定結果や、飾り図柄の可変表示状態をリーチ態様とするか否かの判定結果などに基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、こうして計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。また、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大入賞口開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大入賞口開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大入賞口開放回数最大値の設定に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大入賞口開放回数最大値が15ラウンド大当り状態に対応した「15」、あるいは7ラウンド大当り状態に対応した「7」に設定されている場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定する。これに対して、大入賞口開放回数最大値が2ラウンド大当り状態に対応した「2」に設定されている場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定する。そして、特図プロセスフラグの値を“5”に更新する。
ステップS115の大入賞口開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大入賞口開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、所定のソレノイドに対する駆動信号の供給を停止させる処理などが実行され、特図プロセスフラグの値を“6”に更新する。
ステップS116の大入賞口開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大入賞口開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に特図プロセスフラグの値を“7”に更新する処理や大入賞口開放回数最大値に達していない場合に特図プロセスフラグの値を“6”に更新する処理などが含まれている。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、その大当り遊技状態の終了に対応した各種の設定を行う処理などが含まれている。
図32は、図30のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図32に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出すことにより、第2保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。このとき、第2保留記憶数が「0」以外であれば(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データとを、それぞれ読み出す(ステップS232)。続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算することなどにより、第2保留記憶数を1減算するように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS233)。そして、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始することに対応して、変動特図指定バッファ値を「2」に設定する(ステップS234)。また、可変表示結果を「ハズレ」と「大当り」のいずれとするかを判定するための判定用データとして、図7(B)に示す第2特図表示結果判定用データ130Bを選択してセットする(ステップS235)。例えば、ステップS235の処理では、ROM101における第2特図表示結果判定用データ130Bの記憶アドレスを、判定用データポインタなどにセットすればよい。
ステップS231にて第2保留記憶数が「0」であると判定された場合には(ステップS231;Yes)、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第1保留記憶数カウント値を読み出すことにより、第1保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS236)。このとき、第1保留記憶数が「0」以外であれば(ステップS236;No)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データとを、それぞれ読み出す(ステップS237)。続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算することなどにより、第1保留記憶数を1減算するように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS238)。そして、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始することに対応して、遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)を「1」に設定する(ステップS239)。また、可変表示結果を「ハズレ」、「大当り」のいずれとするかを判定するための判定用テーブルとして、図7(A)に示す第1特図表示結果判定用データ130Aを選択してセットする(ステップS240)。例えば、ステップS240の処理では、RAM102の所定領域に設けられた判定用データポインタなどに、ROM101における第1特図表示結果判定用データ130Aの記憶アドレス(先頭アドレス)をセットすればよい。
ステップS235、S240の処理のいずれかを実行した後には、例えば合計保留記憶数カウント値を1減算することなどにより、合計保留記憶数を1減算するように更新する(ステップS241)。なお、ステップS241にて合計保留記憶数を1減算する前に、合計保留記憶数カウント値を読み出し、後の判定で用いるため、遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動開始合計保留記憶数バッファに格納しておく。このように、ステップS231では第2保留記憶数が「0」であるか否かを判定し、第2保留記憶数が「0」である場合にステップS236にて第1保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。したがって、第2特図保留記憶部151Bに保留データが記憶されている場合には、たとえ第1特図保留記憶部151Aに保留データが記憶されていても、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件を成立させる。すなわち、この実施の形態では、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームより優先して実行される。
ステップS241の処理を実行した後、CPU103は、ステップS235にてセットされた第2特図表示結果判定用データ130B、あるいは、ステップS240にてセットされた第1特図表示結果判定用データ130Aを参照することにより、ステップS232またはステップS237にて読み出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが、大当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS242)。このとき、乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致すれば、可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御することが決定される。
ステップS242にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致した場合には(ステップS242;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS243)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための判定用データとして、図8に示す大当り種別決定用データ131を選択してセットする(ステップS244)。そして、ステップS232またはステップS237にて読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づき、ステップS244にてセットした大当り種別決定用データ131を参照することにより、大当り種別を、「第1大当り」、「第2大当り」、「第3大当り」、「第4大当り」という複数種類のいずれかに決定する(ステップS245)。こうしてステップS245にて決定された大当り種別に対応して、大当り種別バッファ値を、「00」〜「03」のいずれかに設定する(ステップS246)。
ステップS246の処理を実行した後には、大入賞口開放回数最大値を設定する(ステップS247)。このときには、大当り種別が「第1大当り」または「第2大当り」であれば、大入賞口開放回数最大値を15ラウンド大当り状態における15回開放遊技に対応した「15」に設定する。大当り種別が「第3大当り」または「第4大当り」である場合には、大入賞口開放回数最大値を2ラウンド大当り状態における2回開放遊技に対応した「2」に設定する。
ステップS242にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致しない場合(ステップS242;No)、あるいは、ステップS247の処理を実行した後には、可変表示結果の判定や大当り種別の決定を行った結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS248)。一例として、ステップS242にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致しない場合には、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップS242にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致した場合には、ステップS245における大当り種別の決定結果(大当り種別バッファ値)に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別バッファ値が「00」(「第1大当り」)である場合、第1大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、大当り種別バッファ値が「01」(「第2大当り」)である場合、第2大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、大当り種別バッファ値が「02」(「第3大当り」)である場合、第3大当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄を、大当り種別バッファ値が「03」(「第4大当り」)である場合、第4大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。なお、可変表示結果が「ハズレ」である場合に大当り種別バッファ値を「00」とする例では、大当り種別バッファ値に基づき、確定特別図柄を「−」、「1」、「3」、「5」、「7」のいずれかに設定するようにすればよい。
ステップS248にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS249)、特別図柄通常処理を終了する。また、ステップS236にて第1保留記憶数が「0」である場合には(ステップS236;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS250)、特別図柄通常処理を終了する。
図33は、図30のステップS111にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図33に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、遊技制御フラグ設定部152からモードフラグの値を読み出す(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS262)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS262;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値や遊技制御カウンタ設定部154に記憶されているバトル勝利回数カウント値を読み出す(ステップS263)。その後、図34(A)に示す選択設定に従い、ステップS261、S263で読み出したモードフラグの値、大当り種別バッファ値、バトル勝利回数カウント値などに基づいて、大当り用変動パターン種別判定用データ133A〜133Iのいずれかを選択してセットする(ステップS264)。
ステップS262にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS262;No)、モードフラグの値に従って、図9(A)または(B)に示すリーチ判定用データ132A、132Bのいずれかをセットする(ステップS265)。即ち、モードフラグの値が「通常モード」を示す「0」であるときはリーチ判定用データ132Aがセットされ、それ以外の値である場合リーチ判定用データ132Bがセットされる。このときには、遊技制御バッファ設定部155の変動開始合計保留記憶数バッファに格納される合計保留記憶数を読み取ることなどにより、合計保留記憶数を特定する(ステップS266)。続いて、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタなどから、リーチ判定用の乱数値MR3を抽出する(ステップS267)。そして、ステップS267にて抽出したリーチ判定用の乱数値MR3に基づき、ステップS265にてセットしたリーチ判定用データ132A、132Bのいずれかを参照することにより、リーチ態様の有無を判定する(ステップS268)。
ステップS268においてリーチ態様とする「リーチ有り」の判定結果が得られた場合には(ステップS269;Yes)、リーチハズレ用変動パターン種別判定用データ134をセットする(ステップS270)。これに対して、ステップS268においてリーチ態様を実行しない「リーチ無し」の判定結果が得られた場合には(ステップS269;No)、図34(B)に示す選択設定に従い、ステップS261にて読み出したモードフラグの値に基づき、非リーチ用変動パターン種別判定用データ135A〜135Cのいずれかを選択してセットする(ステップS271)。なお、「バトルモード」、「チャンスモード」、「激アツモード」のいずれかであるときには、図9(B)に示したリーチ判定用データ132Bに基づき、リーチ無しにのみ決定されるので、ステップS262でNoであると判定された場合であってバトルモードチャンスモード、激アツモード中である場合(モードフラグが「0」以外である場合)、ステップS265〜S269の処理をスキップしてステップS271の処理に移行するようにしてもよい。このようにすることで、リーチ判定用の乱数値MR3の抽出やリーチ判定の処理を省略することができ、処理負担やデータ容量(リーチ判定用データ132Bが不要になるため)を軽減することができる。
ステップS264、S270、S271の処理のいずれかを実行した後には、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタなどから、変動パターン種別判定用の乱数値MR4を抽出する(ステップS272)。そして、ステップS272にて抽出した変動パターン種別判定用の乱数値MR4や遊技制御バッファ設定部155の変動開始合計保留記憶数バッファに格納される合計保留記憶数に基づき、ステップS264、S270、S271のいずれかにてセットした変動パターン種別判定用データを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS273)。
ここで、ステップS272、S273の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかに関わりなく、また、演出モードがいずれであるかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別判定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。一例として、ステップS273の処理では、判定用データポインタにセットされたROM101のアドレスに記憶された判定用データを参照して変動パターン種別の決定を行うようにすればよい。
こうしてステップS273にて変動パターン種別が決定された後には、その変動パターン種別の決定結果に基づき、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための判定用データとして、大当り用変動パターン判定用データ136A〜136Cやリーチハズレ用変動パターン判定用データ137、非リーチハズレ用変動パターン判定用データ138A〜138Cといった、複数種類の変動パターン判定用データのいずれかを選択してセットする(ステップS274)。具体的には、例えば、各変動パターン種別判定用データの判定値に対応付けて、変動パターン判定用データのアドレスが格納されており、そのアドレスを判定用データポインタにセットする。続いて、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタなどから、変動パターン判定用の乱数値MR5を抽出する(ステップS275)。そして、ステップS275にて抽出した変動パターン判定用の乱数値MR5に基づき、ステップS274にてセットした変動パターン判定用データを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS276)。
ここで、ステップS275、S276の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかに関わりなく、また、演出モードがいずれであるかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン判定用となる共通の乱数値MR5を示す数値データを用いて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。また、ステップS275、S276の処理では、ステップS268におけるリーチ状態の有無の判定結果に関わりなく、変動パターン判定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS276の処理では、判定用データポインタにセットされたROM101のアドレスに記憶された判定用データを参照して変動パターンが決定されればよい。
このようなステップS276における変動パターンの決定に続いて、その変動パターンの判定結果に応じた特図変動時間を設定する(ステップS277)。その後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS278)。一例として、変動特図指定バッファ値が“1”であれば、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。これに対して、変動特図指定バッファ値が“2”であれば、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS278の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS279)。例えば、変動特図指定バッファ値が“1”である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が“2”である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうしたステップS279での設定を行った場合には、変動パターン設定処理が終了してから図29に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドが、順次に送信されることになる。
ステップS279での設定に続いて、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS280)、変動パターン設定処理を終了する。
図35は、図30のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図35に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS300)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS300;Yes)、遊技制御カウンタ設定部154に設けられたバトル勝利回数カウンタの値を更新し、更新した値に対応するバトル勝利回数通知コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS301)。ステップS301の処理では、バトルモードで大当り種別が「第1大当り」(大当り種別バッファ値が「00」)に対応して第1大当り図柄を停止表示する場合に、バトル勝利回数カウント値を1加算して更新する。また、バトル勝利回数通知コマンドを送信するために予め用意されたバトル勝利回数通知コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。ステップS301の処理を実行した後、大当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS302)。例えば、ステップS302の処理では、大当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部153に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。
ステップS302の処理に続いて、大当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS303)。例えば、ステップS303の処理では、大当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された大当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。その後、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS304)。このときには、例えば確変フラグ及び時短フラグのいずれかがオンであるか否かを判定することにより、確変状態と時短状態のいずれかとなっているか、通常状態であるかを、判定する(ステップS305)。
ステップS305にて確変状態と時短状態のいずれかであると判定された場合には(ステップS305;Yes)、大当り種別バッファ値が「第4大当り」の大当り種別に対応した「03」であるか否かを判定する(ステップS306)。このとき、大当り種別バッファ値が「03」であれば(ステップS306;Yes)、確変状態や時短状態であるときに大当り種別が「第4大当り」となって2ラウンド大当り状態に制御された後に通常確率状態となることに対応して、遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変時短中2R非確変フラグをオン状態にセットする(ステップS307)。ステップS306にて大当り種別バッファ値が「03」以外であると判定された場合や(ステップS306;No)、ステップS307の処理を実行した後には、確変状態や時短状態を終了するための設定を行う(ステップS308)。例えば、ステップS308では、確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とする処理や、時短状態における特図ゲームの実行回数をカウントするための特図変動回数カウンタをクリアする処理などが実行されればよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS309)、特別図柄停止処理を終了する。なお、ステップS305にて確変状態と時短状態のいずれでもないと判定された場合には(ステップS305;No)、ステップS306〜S308の処理をスキップして、ステップS309の処理に進めばよい。
ステップS300にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS301;No)、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新する(ステップS310)。ステップS310の処理を実行した後には、時短状態を終了させるか否かの判定を行う(ステップS311)。例えば、ステップS311の時短状態を終了させるか否かの判定では、特図変動回数カウンタの値(特図変動回数カウント値)を、例えば1減算または1加算するなどして更新し、更新後の特図変動回数カウント値が所定の時短状態終了判定値(例えば「0」)と合致するか否かの判定が行われる。このとき、時短状態終了判定値と合致すれば、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、時短状態を終了して通常状態に制御すればよい。他方、時短遊技状態終了判定値と合致しなければ、時短フラグの状態を維持して、ステップS311の処理を終了すればよい。なお、ステップS311の処理において、確変フラグがオンであるときには、特図変動回数カウント値にかかわりなく、時短状態を終了させない旨の判定がなされるようにすればよい。これにより、確変状態では、次に可変表示結果が「大当り」となるまで、大当り遊技状態に制御する旨の確率を通常確率状態よりも高くする確変制御とともに、特図変動時間を短縮する時短制御が、継続して行われることになる。
ステップS311の処理を実行した後には、モード切換設定を実行する(ステップS312)。モードフラグ切換設定では、例えば、図37(B)に示すようなモードフラグ切換設定用データ201の設定に従ってモードフラグを切り換える。確変フラグがオフ状態である場合(時短状態である場合)、時短状態を終了するタイミング(例えば時短状態にて特図ゲームを第1時短上限回数となる30回実行)でモードフラグ切換設定用データ201に従ってモードフラグを“0”切り換えるようにすればよい。確変フラグがオン状態である場合(確変状態である場合)、その確変状態にて特図ゲームを所定回数(例えば第1時短上限回数と同一の30回)実行したタイミングでモードフラグを“3”に切り換えるようにすればよい。これにより、演出モードが「チャンスモード」であれば、「激アツモード」への切り換えが行われる。なお、モードフラグを切り換えるタイミングは、確変状態であるか時短状態であるかに応じて異ならせるようにしてもよい。一例として、時短状態である場合には、時短状態を終了するタイミングでモードフラグを“0”に切り換える一方で、確変状態である場合には、特図ゲームの実行回数が所定回数に達した後、ステップS312の処理が実行されるごとに、所定の乱数値を示す数値データなどを用いて、モードフラグを“3”に切り換えるか否かの判定を行うようにしてもよい。
ステップS312にてモードフラグ切換設定を実行した後、遊技制御カウンタ設定部154に設けられたバトル勝利回数カウンタの値を更新し、更新した値に対応するバトル勝利回数通知コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS313)。ステップS313の処理では、演出モードが「通常モード」に切り換えられた場合(ステップS312の処理でモードフラグが“0”に切り換えられた場合)、バトル勝利回数カウンタの値が「0」にリセットされる。ステップS313の処理の後、演出モード移行通知コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS314)。例えば、ステップS312の処理で演出モードを切り換える場合は、対応する演出モード移行通知コマンドを送信するために予め用意された演出モード移行通知コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。その後、特別図柄停止処理を終了する。
図36は、図30のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図36に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS321)。一例として、図30に示すステップS116の大入賞口開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS321の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS321;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS321;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出す(ステップS322)。続いて、ステップS322にて読み出した大当り種別バッファ値が、「第2大当り」の大当り種別に対応した「01」、及び、「第4大当り」の大当り種別に対応した「03」のいずれかであるか、それら以外の値であるかを判定する(ステップS323)。このとき、大当り種別バッファ値が「01」または「03」であれば(ステップS323;Yes)、時短状態への制御を開始するための設定を行う。このときには、遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変時短中2R非確変フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS324)。そして、確変時短中2R非確変フラグがオフであれば(ステップS324;No)、時短フラグをオン状態にセットするとともに、第1時短上限回数(例えば「30」)を、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値として、特図変動回数カウンタにセットすればよい(ステップS325)。これに対して、確変時短中2R非確変フラグがオンであれば(ステップS324;Yes)、確変時短中2R非確変フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS326)。また、時短フラグをオン状態にセットするとともに、第2時短上限回数(例えば「100」)を、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値として、特図変動回数カウンタにセットすればよい(ステップS326)。このように、ステップS324〜S327の処理を実行することにより、確変状態や時短状態であるときに大当り種別が「第4大当り」となることに基づく2ラウンド大当り状態に制御された場合には、通常状態であるときに大当り種別が「第4大当り」となることに基づく2ラウンド大当り状態に制御された場合の第1時短上限回数よりも多い第2時短上限回数が、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値として設定され、2ラウンド大当り状態が終了した後に時短制御が行われる。
ステップS323にて大当り種別バッファ値が「01」及び「03」以外である場合には(ステップS323;No)、確変状態への制御を開始するための設定を行う(ステップS328)。一例として、ステップS328の処理では、確変フラグ及び時短フラグがオン状態にセットされればよい。
ステップS325、S327、S328の処理のいずれかを実行した後には、モードフラグ切換設定を実行する(ステップS329)。ステップS329におけるモードフラグ切換設定では、例えば、図37(A)に示すようなモードフラグ切換設定用データ200に従ってモードフラグを切り換える。現在の演出モードが複数種類のいずれであるか、大当り種別が「第1大当り」から「第4大当り」のいずれであるか、また「バトルモード」であるときに大当り種別が「第3大当り」となった場合には「バトルモード」が継続する変動パターンであったか否かに応じて、モードフラグ切換設定用データ200に従いモードフラグを切り換えるようにすればよい。なお、「バトルモード」であるときに大当り種別が「第3大当り」となった場合には、バトルモードが継続する変動パターン(バトル負けB4−2)であったかバトルモードから転落する変動パターン(バトル負けB4−1)であったかをRAM102の所定領域に記憶しておき、ステップS329の処理で判定可能とすればよい。
ステップS329にてモード切換設定を実行した後、大当り終了指定コマンドや演出モード移行通知コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS330)。例えば、ステップS330の処理では、大当り終了指定コマンドを送信するために予め用意された大当り終了指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。また、ステップS329の処理でモードを切り換える場合は、対応する演出モード移行通知コマンドを送信するために予め用意された演出モード移行通知コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新してから(ステップS331)、大当り終了処理を終了する。
図38は、図29のステップS16にて実行される普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この普通図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、通過ゲート41に設けられたゲートスイッチ21からの検出信号がオン状態であるか否かをチェックすることにより、通過ゲート41を遊技球が通過したか否かの判定を行う(ステップS131)。遊技球が通過ゲート41を通過してゲートスイッチ21からの検出信号がオン状態となった場合には(ステップS131;Yes)、ゲート通過時処理を実行する(ステップS132)。他方、ゲートスイッチ21からの検出信号がオフ状態である場合には(ステップS131;No)、ステップS132の処理をスキップする。
ステップS132にて実行されるゲート通過時処理の一例として、以下のような処理が実行される。すなわち、まず、普図保留記憶部151Cに記憶されている保留データの個数である普図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する。このとき、普図保留記憶数が上限値となっていれば、今回の遊技球検出は無効として、そのままゲート通過時処理を終了する。これに対して、普図保留記憶数が上限値未満であるときには、例えばCPU103が、乱数回路104やランダムカウンタにより更新される数値データのうちから、普図表示結果判定用の乱数値MR6を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値MR6を示す数値データを保留データとして、普図保留記憶部151Cにおける空きエントリの先頭にセットする。以上のようなゲート通過時処理を実行した後や、ステップS131にてゲートスイッチ21からの検出信号がオフ状態であると判定された後には、普図プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS140〜S144の各処理を実行する。
ステップS140の普通図柄通常処理は、普図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この普通図柄通常処理では、普図保留記憶部151Cに格納された保留データの有無などに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。このとき、例えば普図保留記憶部151Cに格納された保留データがある場合には、普図プロセスフラグの値を“1”に更新する。
ステップS141の普通図柄判定処理は、普図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この普通図柄判定処理では、普図表示結果判定用の乱数値MR6を示す数値データに基づき、図18に示す普図表示結果判定用データ139を参照して、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果としての普図表示結果を、「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかの判定などが行われる。ここで、普図表示結果判定用データ139では、時短フラグがオンである場合に、時短フラグがオフである場合よりも「普図当り」とする判定がなされる割合が高くなるように、乱数値MR6が普図当り判定値データに割り当てられている。これにより、確変状態や時短状態では、通常状態に比べて普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となりやすくなることで、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となりやすく、遊技球が第2始動入賞口に進入(始動入賞)しやすくなる。また、普通図柄判定処理では、普図表示結果に対応する普図変動時間の決定も行われる。ここで、普図表示結果判定用データ139では、時短フラグがオンである場合に、時短フラグがオフである場合よりも普図変動時間が短くなるように設定されている。これにより、確変状態や時短状態では、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が導出表示される間隔が短くなることで、「普図当り」の可変表示結果が導出表示される間隔も短くなり、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となりやすく、遊技球が第2始動入賞口に進入(始動入賞)しやすくなる。さらに、普通図柄判定処理では、乱数値MR6が普図当り判定値データと合致して普通図柄の可変表示結果を「普図当り」とする場合に、第2始動入賞口を拡大開放状態とする時間である傾動制御時間を設定してもよい。ここで、普図表示結果判定用データ139では、時短フラグがオンである場合に、時短フラグがオフである場合よりも傾動制御時間が長くなるように設定されている。これにより、確変状態や時短状態では、第2始動入賞口が拡大開放状態となる時間が長くなることで、遊技球が第2始動入賞口に進入(始動入賞)しやすくなる。あるいは、時短フラグがオンである場合には、時短フラグがオフである場合よりも可変表示結果が「普図当り」となったときに傾動制御を行う回数が多くなるように設定することで、確変状態や時短状態では、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となりやすく、遊技球が第2始動入賞口に進入(始動入賞)しやすくしてもよい。なお、傾動制御に関する設定は、ステップS143の普通図柄停止処理やステップS144の普通電動役物作動処理にて行うようにしてもよい。
ステップS142の普通図柄変動処理は、普図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この普通図柄変動処理では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおいて普通図柄を変動させるための設定が行われる。こうした設定に基づいて変動する普通図柄は、ステップS143の普通図柄停止処理が実行されることにより、その変動が停止して普通図柄の可変表示結果となる普図表示結果が表示される。普通図柄変動処理では、普通図柄が変動を開始してからの経過時間が計測される。このときには、計測された経過時間が普図変動時間に達したか否かの判定が行われる。そして、普図変動時間に達したときには、普図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS143の普通図柄停止処理は、普図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この普通図柄停止処理では、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示結果を停止表示させるための設定が行われる。なお、普通図柄の可変表示結果を停止表示させるための設定は、ステップS142の普通図柄変動処理にて、計測された経過時間が普図変動時間に達したときに、普図プロセスフラグの値を“3”に更新する以前に、行われるようにしてもよい。また、普通図柄停止処理では、普図表示結果が「普図当り」である場合に、例えば普通可変入賞球装置6Bが備える可動翼片に連結された普通電動役物用ソレノイドを駆動するための普電作動パターンの設定といった、可動翼片を傾動位置とする傾動制御のための設定を行ってから、普図プロセスフラグの値が“4”に更新される。普図表示結果が「普図ハズレ」である場合には、普図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS144の普通電動役物作動処理は、普図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この普通電動役物作動処理では、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bが備える可動翼片を垂直位置から傾動位置に移動させて、第2始動入賞口を通常開放状態から拡大開放状態に変化させる傾動制御の設定などが行われる。例えば、普通電動役物作動処理では、ステップS143の普通図柄停止処理にてセットされた普電作動パターンの設定に応じて、普通電動役物用ソレノイドを駆動するための駆動制御信号の生成が行われるようにすればよい。また、普通電動役物作動処理では、普通電動役物用ソレノイドを駆動して第2始動入賞口を拡大開放状態としてからの経過時間が計測され、その経過時間が普電作動パターンに対応した傾動制御時間に達したか否かの判定が行われる。そして、経過時間が傾動制御時間に達した場合には、普通電動役物用ソレノイドの駆動を停止して可動翼片を傾動位置から垂直位置に戻すことにより、第2始動入賞口を拡大開放状態から通常開放状態に変化させるための設定を行う。このときには、普図プロセスフラグの値を“0”に更新すればよい。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動し、図39のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図39に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS401)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初回電源投入時には、演出制御用CPU120は、RTCM126から日時情報を取得して演出制御タイマ設定部192に記憶する。
その後、乱数更新処理が実行され(ステップS402)、演出制御に用いる各種の乱数値のうち、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。続いて、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS403)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部195に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS403にてタイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS403;No)、ステップS402の処理に戻る。他方、ステップS403にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS403;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS404)、コマンド解析処理を実行する(ステップS405)。ステップS405にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS405にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS406)。この演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9や装飾用LEDにおける点灯動作といった、演出用の電気部品を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS405のコマンド解析処理内では、例えば図40のフローチャートに示すような保留記憶増加表示処理が実行される。この保留記憶増加表示処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御コマンド受信用バッファに格納された演出制御コマンドをチェックすることなどにより、主基板11から送信された保留記憶数通知コマンドの受信があるか否かを判定する(ステップS151)。このとき、保留記憶数通知コマンドの受信がなければ(ステップS151;No)、そのまま保留記憶増加表示処理を終了する。
ステップS151にて保留記憶数通知コマンドの受信があると判定された場合には(ステップS151;Yes)、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのうちいずれかの始動口入賞指定コマンドを受信済みであるか否かを判定する(ステップS152)。ここで、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドについては、ステップS405のコマンド解析処理にて受信があったか否かの判定が行われ、いずれかの始動口入賞指定コマンドの受信があると判定された場合には、受信した始動口入賞指定コマンドに対応したコマンド受信フラグをオン状態にセットすればよい。一例として、第1始動口入賞指定コマンドを受信したときには、第1始動口入賞指定コマンド受信フラグをオン状態にセットする一方で、第2始動口入賞指定コマンドを受信したときには、第2始動口入賞指定コマンド受信フラグをオン状態にセットする。そして、ステップS152では、第1始動口入賞指定コマンド受信フラグと第2始動口入賞指定コマンド受信フラグのいずれかがオンであれば、始動口入賞指定コマンドを受信済みであると判定すればよい。
ステップS152にて始動口入賞指定コマンドを受信済みであると判定された場合には(ステップS152;Yes)、例えば第1始動口入賞指定コマンド受信フラグがオンであるか否かなどに応じて、受信した始動口入賞指定コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS153)。このとき、第1始動口入賞指定コマンドである旨の判定がなされれば(ステップS153;Yes)、第1保留記憶数の増加に対応して始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示を更新するための第1保留表示増加更新設定が行われる(ステップS154)。この第1保留表示増加更新設定では、例えば始動入賞記憶表示エリア5Hにて非表示となっている表示部位のうちの1つを、第1始動入賞口に遊技球が進入したことによる第1始動条件の成立に応じて、青色表示に変化させるための表示設定が行われる。こうした第1保留表示増加更新設定を行った後には、保留記憶増加表示処理が終了する。
ステップS153にて第2始動口入賞指定コマンドである旨の判定がなされた場合には(ステップS153;No)、第2保留記憶数の増加に対応して始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示を更新するための第2保留表示増加更新設定が行われる(ステップS155)。この第2保留表示増加更新設定では、例えば始動入賞記憶表示エリア5Hにて非表示となっている表示部位のうちの1つを、第2始動入賞口に遊技球が進入したことによる第2始動条件の成立に応じて、赤色表示に変化させるための表示設定が行われる。こうした第2保留表示増加更新設定を行った後には、保留記憶増加表示処理が終了する。
ステップS152にて始動口入賞指定コマンドを受信していないと判定された場合には(ステップS152;No)、始動口入賞指定がないときに対応して始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示を更新するための始動口入賞指定なし時表示更新設定が行われる(ステップS156)。この始動口入賞指定なし時表示更新設定では、例えば始動入賞記憶表示エリア5Hにて青色表示や赤色表示となっている表示部位の全部を灰色表示に変化させるための表示設定と、始動入賞記憶表示エリア5Hにて非表示となっている表示部位の1つを灰色表示に変化させるための表示設定とが行われる。こうした始動口入賞指定なし時表示更新設定を行った後には、保留記憶増加表示処理が終了する。
このように、ステップS154では第1保留表示増加更新設定が行われ、ステップS155では第2保留表示増加更新設定が行われることで、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信したときに、始動口入賞指定コマンドとなる第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかを正常に受信できていれば、例えば図41(A)に示すように、始動入賞記憶表示エリア5Hにて、第1始動条件の成立に基づく第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの記憶数である第1保留記憶数と、第2始動条件の成立に基づく第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの記憶数である第2保留記憶数とを、特定可能に表示させることができる。
他方、ステップS156では始動口入賞指定なし時表示更新設定が行われることで、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信したときに、始動口入賞指定コマンドとなる第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドをいずれも受信していないと判定されたことに基づいて、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示の表示態様を、所定の表示態様に変更し、例えば図41(B)に示すような灰色表示とすることにより、合計保留記憶数は特定可能であるが第1保留記憶数や第2保留記憶数は特定できないように表示させることができる。その後、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信したときに、始動口入賞指定コマンドを正常に受信できていれば、ステップS154、S155の処理のいずれかが実行されることにより、灰色表示となっている表示部位での表示態様は維持したまま、受信した始動口入賞指定コマンドに対応した新たな表示を加えることができる。一例として、図41(B)に示すような保留記憶表示が行われているときに、第1始動口入賞指定コマンドを正常に受信してから保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、ステップS154にて第1保留表示増加更新設定が行われることにより、図41(C)に示すように、第1始動入賞口への入賞に対応した青色表示が加えられることになる。
図42は、図39のステップS406にて実行される演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、例えば演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS160〜S165の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS160の変動開始コマンド受信待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この変動開始コマンド受信待ち処理には、主基板11から伝送される変動開始コマンドとして、第1変動開始コマンドと第2変動開始コマンドのいずれかを受信したか否かに応じて、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示を開始するか否かの判定を行う処理などが含まれている。また、変動開始コマンド未受信時に、画像表示装置5においてデモ画面を表示させる処理が含まれている。可変表示を開始する旨の判定がなされれば、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS161の飾り図柄変動設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動設定処理には、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの開始や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの開始に対応して、飾り図柄の可変表示や変動開始時保留数表示エリア5Aへの数字の表示を含めた各種の演出動作を行うために、変動パターンや可変表示結果などに応じた最終停止図柄となる確定飾り図柄や予告パターン等を決定し、その決定結果に基づいて演出制御パターンを設定する処理などが含まれている。こうした決定や設定などが行われた後には、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS162の飾り図柄変動中処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動中処理には、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)に対応して、演出制御パターンから各種の演出制御データを読み出して、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。演出制御を開始した後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される飾り図柄停止コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を停止表示させる。このときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS163の飾り図柄変動終了時処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動終了時処理には、主基板11から伝送される大当り開始指定コマンドを受信したか否かを判定する処理が含まれている。このとき、大当り開始指定コマンドを受信した旨の判定がなされれば、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される。また、大当り開始指定コマンドを受信せずに所定時間が経過したときには、可変表示結果が「ハズレ」であることに対応して、演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS164の大当り制御中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り制御中演出処理には、例えば可変表示結果が「大当り」となったことなどに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する効果音信号の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する電飾信号の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出動作を制御する処理が含まれている。また、大当り中に昇格演出を実行する変動パターンコマンドを受信した場合、昇格演出を実行する演出制御パターン等を設定し、大当り遊技状態の終了後には確変状態となることを報知する昇格演出などを実行させる処理が含まれている。なお、昇格演出としては、大当り遊技状態の終了後に確変状態となることを報知するものの他に、例えば大当り遊技状態におけるラウンド遊技の実行回数(ラウンド数)が7ラウンドであることを一旦報知した後に、15ラウンドであることを報知するものなどが、含まれてもよい。そして、例えば主基板11から伝送される当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS165のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理には、大当り遊技状態が終了することなどに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する効果音信号の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する電飾信号の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了に対応した各種の演出動作を制御する処理が含まれている。また、エンディング演出処理には、主基板11から伝送される演出モード移行通知コマンドに従って、モード移行演出が実行する処理を含んでいる。そして、こうした演出動作が終了したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図43は、図42のステップS160にて実行される変動開始コマンド受信待ち処理の一例を示すフローチャートである。この変動開始コマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、主基板11から伝送される変動開始コマンドとして、第1変動開始コマンドと第2変動開始コマンドのいずれかを受信したか否かを判定する(ステップS451)。変動開始コマンドを受信した場合(ステップS451;Yes)、デモ画面を終了する設定をして(ステップS459)、演出プロセスフラグの値を飾り図柄変動設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS460)、変動開始コマンド受信待ち処理を終了する。
変動開始コマンドを受信していない場合(ステップS451;No)、演出制御用CPU120は、演出制御フラグ設定部191に設けられるデモ表示中フラグをチェックするなどにより、デモ画面表示中であるか否かを判定する(ステップS452)。デモ画面表示中であれば(ステップS452;Yes)、変動開始コマンド受信待ち処理を終了する。デモ画面表示中でなければ(ステップS452;No)、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192などから稼働開始日時の情報を取得し、またRTCM126から現在の日時情報を取得する(ステップS453)。そして、取得した日時情報から稼働期間を演算する(ステップS454)。続いて、その演算した稼働期間が所定値(例えば10日間など)以上であるかを判定する(ステップS455)。稼働期間が所定値以上であれば(ステップS455;Yes)、画像表示装置5にて表示させるデモ画面としてリーチ態様に関する情報を含んだ画面に決定する(ステップS456)。一方、稼働期間が所定値未満であれば(ステップS455;No)、通常のデモ画面に決定する(ステップS457)。ステップS456、またはステップS457の処理を終えると、演出制御用CPU120は、決定したデモ画面の表示を開始させるための設定を実行し(ステップS458)、変動開始コマンド受信待ち処理を終了する。
図44は、図42のステップS161にて実行される飾り図柄変動設定処理の一例を示すフローチャートである。この飾り図柄変動設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば可変表示結果通知コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、可変表示結果が「ハズレ」であるか否かを判定する(ステップS501)。このとき、可変表示結果が「ハズレ」であれば(ステップS501;Yes)、例えば変動パターン指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS502)。
ステップS502にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS502;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS503)。一例として、ステップS503の処理では、まず、図21(A)に示す最終停止図柄決定用データ160Aを選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定用データ160Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄を決定する。次に、図21(B)に示す最終停止図柄決定用データ160Bを選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−2を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定用データ160Bを参照することにより、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄を決定する。このときには、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せに基づき、図22に示すような左右出目判定用データ161を参照することにより、左右出目タイプDC1−1が複数種類のいずれとなるかを判定する。その後、図21(C)に示す最終停止図柄決定用データ160Cを選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−3と、左右出目タイプDC1−1とに基づき、最終停止図柄決定用データ160Cを参照することにより、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄を決定する。メイン指定演出を実行する非リーチ変動パターンのときには、最終停止図柄を変動パターンに応じて発展チャンス目や擬似連チャンス目としてもよい。
こうして、ステップS503の処理では、最終停止図柄決定用データ160A〜160Cや、左右出目判定用データ161を参照して、左中右最終停止図柄FZ1−1〜FZ1−3となる飾り図柄を決定することで、確定飾り図柄の組合せがリーチ組合せや大当り組合せとなることがない。
ステップS502にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS502;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定するためのリーチ図柄決定処理を実行する(ステップS504)。図45は、ステップS504にて実行されるリーチ図柄決定処理の一例を示すフローチャートである。このリーチ図柄決定処理では、まず、保留記憶数通知コマンドにより特定される合計保留記憶数をチェクして、図23に示すリーチ図柄決定用データ162A〜162Hから合計保留記憶数に応じたリーチ図柄決定用データを選択してセットする(ステップS531)。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、リーチ図柄決定用の乱数値SR2を示す数値データを抽出する(ステップS532)。そして、ステップS532にて抽出した乱数値SR2を示す数値データに基づき、ステップS531にてセットしたリーチ図柄決定用データを参照することにより、リーチ図柄を「1」〜「8」のいずれかに決定する(ステップS533)。その後、ステップS593にて決定したリーチ図柄とは異なる中図柄の最終停止図柄を決定して(ステップS534)、リーチ図柄決定処理を終了する。ステップS534の処理では、例えば、乱数値を抽出して当該乱数値に基づき差分値を決定し、リーチ図柄からの差分値に対応する中図柄を最終停止図柄に決定したり、リーチ図柄に対応したテーブルを用意して、乱数値と当該テーブルに基づき最終停止図柄を決定するようにすればよい。
ステップS501にて可変表示結果が「ハズレ」以外である場合には(ステップS501;No)、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「第1大当り」または「第2大当り」であるか否かを判定する(ステップS505)。このとき、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「第1大当り」または「第2大当り」である場合には(ステップS505;Yes)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS506)。ここでは、図柄番号が「1」〜「8」である飾り図柄のいずれかで構成される大当り組合せを決定するようにすればよい。一例として、ステップS506の処理では、大当り種別が「第1大当り」である場合に、大当り遊技状態にて確変状態となることを報知する昇格演出を実行するか否かを判定する。この判定は、主基板11からの変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して行われてもよいし、演出制御基板12の側で抽出した乱数値を示す数値データに基づいて行われてもよい。そして、大当り遊技状態にて昇格演出を実行しないと判定されたときには、図24(A)に示す第1大当り図柄決定用データ163Aを、使用データとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、第1大当り図柄決定用データ163Aを参照して、確変図柄のうちから「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて揃って停止表示させる確定飾り図柄を決定することにより、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を決定する。また、大当り種別が「第2大当り」である場合や、大当り種別が「第1大当り」で大当り遊技状態にて昇格演出を実行すると判定された場合には、図24(B)に示す第1・第2大当り図柄決定用データ163Bを、使用データとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、第1・第2大当り図柄決定用データ163Bを参照して、通常図柄のうちから「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて揃って停止表示させる確定飾り図柄を決定することにより、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄を決定する。
大当り種別が「第1大当り」及び「第2大当り」のいずれでもない場合、即ち可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「第3大当り」または「第4大当り」である場合には(ステップS505;No)、図24(C)に示す第3・第4大当り図柄決定用データ163Cをセットする(ステップS507)。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する(ステップS508)。そして、ステップS508にて抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、ステップS507にてセットした第3・第4大当り図柄決定用データ163Cを参照して、2ラウンド大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS509)。
ステップS503、S504、S506、S509の処理のいずれかを実行した後には、演出制御パターン決定処理を実行する(ステップS510)。図46は、ステップS510にて実行される演出制御パターン決定処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御パターン決定処理では、まず、例えば変動パターン指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが「バトルモード」に対応した変動パターンであるか否かを判定する(ステップS521)。「バトルモード」に対応した変動パターンである場合(ステップS521;Yes)、予告演出設定処理を実行する(ステップS522)。
図47は、ステップS522にて実行される予告演出設定処理の一例を示すフローチャートである。この予告演出設定処理では、まず、図25(A)に示すバトル前予告選択用データ170から、可変表示結果、大当り種別及び第1始動口入賞指定コマンド受信フラグ、第2始動口入賞指定コマンド受信フラグをチェクして、対応する選択用データをセットする(ステップS591)。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、バトル前予告判定用の乱数値SR3を示す数値データを抽出する(ステップS592)。そして、ステップS592にて抽出した乱数値SR3を示す数値データに基づき、ステップS591にてセットしたバトル前予告選択用データ170を参照することにより、予告なし、あるいは、予告A〜予告Cの予告パターンのいずれかに決定する(ステップS593)。続いて、可変表示結果が「ハズレ」であるか否かを判定する(ステップS594)。可変表示結果が「ハズレ」でない場合(ステップS594;No)、図25(B)に示すバトル後予告選択用データ171から、大当り種別に対応した選択用データをセットする(ステップS595)。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、バトル後予告判定用の乱数値SR4を示す数値データを抽出する(ステップS596)。そして、ステップS596にて抽出した乱数値SR4を示す数値データに基づき、ステップS595にてセットしたバトル後予告選択用データ171を参照することにより、予告D1、予告D2、予告E1、予告E2の予告パターンのいずれかに決定する(ステップS597)。なお、可変表示結果が「ハズレ」場合(ステップS594;Yes)、ステップS595〜S597の処理をスキップする。その後、予告演出設定処理を終了する。
図46に示すステップS522にて以上のような予告演出設定処理を実行した後には、「バトルモード」に対応した演出制御パターンを複数種類のいずれかに決定するバトル演出設定処理が実行される(ステップS523)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンや、図47に示すステップS593、S597にて決定された予告パターン、バトル勝利回数に対応して、図26に示す演出制御パターンテーブル180に格納された複数種類の「バトルモード」に対応した演出制御パターンのいずれかを、使用パターンとして決定する。図48(A)は、ステップS523にて実行されるバトル演出設定処理の一例を示すフローチャートである。
図48(A)に示すバトル演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、主基板11から送信されるバトル勝利回数通知コマンドからバトル勝利回数を特定する(ステップS581)。続いて、ステップS581の処理で特定したバトル勝利回数を画像表示装置5のバトル勝利回数表示領域5Wに表示するための設定を行う(ステップS582)。ステップS583の処理に続き、「バトルモード」中に使用される敵キャラクタと背景との種別を、バトル勝利回数に基づき決定する(ステップS583)。ステップS583では、図48(B)に示すような設定に従って、敵キャラクタの種別及び背景が決定されればよい。なお、図48(B)に示すような設定ではバトル勝利回数が「0」〜「8」の場合の例を示したが、バトル勝利回数が「9」以上の場合の敵キャラクタや背景をさらに用意してもよいし、「9」以上の場合は最初の敵キャラクタや背景に戻るようにしてもよい。ステップS583の処理を終えると、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンを特定する(ステップS584)。そして、演出制御用CPU120は、ステップS583の処理で決定した敵キャラクタ、背景やステップS584で特定した変動パターン、図47に示すステップS593、S597にて決定された予告パターンに対応する演出制御パターンを決定する(ステップS585)。その後、バトル演出設定処理を終了する。
図46に示すステップS521にて変動パターンが「バトルモード」に対応した変動パターンでない場合(ステップS521;No)、変動パターンが「チャンスモード」に対応した変動パターンであるか否かを判定する(ステップS524)。「チャンスモード」に対応した変動パターンである場合(ステップS524;Yes)、「チャンスモード」に対応した演出制御パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS525)。「チャンスモード」に対応した変動パターンでない場合(ステップS524;No)、変動パターンが「激アツモード」に対応した変動パターンであるか否かを判定する(ステップS526)。「激アツモード」に対応した変動パターンである場合(ステップS526;Yes)、「激アツモード」に対応した演出制御パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS527)。「激アツモード」に対応した変動パターンでない場合(ステップS526;No)、「通常モード」に対応した演出制御パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS528)。なお、「通常モード」に対応した演出制御パターンを決定した場合、演出制御カウンタ設定部193に設けられるバトル勝利回数カウンタをリセットする。このように、「通常モード」に対応した演出制御パターンを決定した場合に、バトル勝利回数カウンタをリセットすることで、「バトルモード」から「通常モード」に転落するまでの間のバトル勝利回数を継続してカウントすることができる。ステップS523、S525、S527、S528のいずれかの処理を終えた後、演出制御パターン決定処理を終える。なお、この実施の形態では、「バトルモード」のときのみにステップS522の予告演出設定処理を実行することで、予告の有無や予告パターンを決定し、「バトルモード」のときのみ予告演出を実行するが、「通常モード」、「チャンスモード」、「激アツモード」のときに予告演出を実行するようにしてもよい。その場合、「通常モード」、「チャンスモード」、「激アツモード」のときにも予告の有無や予告パターンを決定する処理を実行するようにすればよい。
図41に示すステップS510にて演出制御パターン決定処理を終えると、例えば図46のステップS523、S525、S527、S528などにて決定した演出制御パターンに示される演出制御プロセスタイマ設定値に対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS511)。そして、例えば演出制御パターンに含まれる演出表示制御データに対応した表示制御指令を表示制御部123に供給することなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させるとともに、変動開始時保留数表示エリア5Aに変動開始時の合計保留記憶数を示す数字を表示させるといった、画像表示装置5における各種図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS512)。変動開始時の合計保留記憶数は保留記憶数通知コマンドや始動入賞記憶表示エリア5Hの表示数から特定すればよい。その後、演出プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS513)、飾り図柄変動設定処理を終了する。
図49は、図42のステップS162にて実行される飾り図柄変動中処理の一例を示すフローチャートである。この飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の可変表示にて操作ボタン30の操作に対応して演出態様を変化させる演出(特別演出)を実行する演出制御パターンであるか否かを判定する(ステップS541)。例えば、演出制御パターンが、「バトルモード」中の大当りとなる可変表示で特別演出を実行するものであるか否かなどにより判定する。特別演出を実行する演出制御パターンである場合(ステップS541;Yes)、演出制御タイマ設定部192に設けられている演出制御プロセスタイマ値をチェックするなどして、遊技者による操作ボタン30の操作に対応して演出を切替可能な期間であるボタン有効期間か否かを判定する(ステップS542)。例えば、操作ボタン30の操作を促す演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させたときから、所定期間(例えば2つ以上の飾り図柄表示エリア5Mにて飾り図柄を仮停止表示させるまでの期間など)を、ボタン有効期間とする。なお、ボタン有効期間か否かを判定する際に用いられる表示制御プロセスタイマ判定値は、変動パターン(演出制御パターン)毎に異なっている。また、リーチ成立後にボタン有効期間が開始されるようにしてもよい。その場合は、リーチ成立後に操作ボタン30の操作に対応した演出(バトル演出を選択させる演出やバトル演出中のボタン操作に対応した演出)を実行して、ボタン有効期間をリーチ成立後からの所定期間とすればよい。
ステップS542にてボタン有効期間内である場合には(ステップS542;Yes)、遊技者による操作ボタン30の操作があったか否かを判定する(ステップS543)。具体的には、遊技者による操作ボタン30の操作に応じて演出制御基板12へと伝送される操作検出信号に基づいて、演出制御パターンごとに予め定められた操作(押下、連打、ジョグの操作など)がなされたか否かを判定する。ステップS541にて特別演出を実行しない演出制御パターンであると判定された場合(ステップS541;No)、ステップS542にてボタン有効期間内でないと判定された場合(ステップS542;No)、あるいは、ステップS543にて遊技者による操作ボタン30の操作がなかったと判定された場合には(ステップS543;No)、演出制御プロセスタイマ値を、例えば1減算するなどして更新する(ステップS544)。このときには、更新後の演出制御プロセスタイマ値を演出制御パターンにて示される各種のタイマ判定値と比較することなどにより、いずれかのタイマ判定値と合致したか否かの判定を行う(ステップS545)。そして、いずれのタイマ判定値とも合致しなければ(ステップS545;No)、飾り図柄変動中処理を終了する。
ステップS543にて遊技者による操作ボタン30の操作があったと判定された場合には(ステップS543;Yes)、操作ボタン30の操作があったことに対応する演出制御パターンに切り換える(ステップS546)。例えば、特別演出を実行する演出制御パターンに操作ボタン30の操作があったことに対応する演出制御パターンを対応付けておき、当該対応付けられた演出制御パターンに切り換える。ステップS545にてタイマ判定値と合致した場合(ステップS545;Yes)、そのタイマ判定値と対応付けて演出制御パターンに格納された各種制御データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードのいずれか)を読み出す(ステップS547)。また、ステップS546で演出制御パターンを切り換えた後には、当該演出制御パターンに格納された各種制御データを読み出す(ステップS547)。ここで、ステップS545の処理で演出制御パターンにて示される複数のタイマ判定値が演出制御プロセスタイマ値と合致した場合には、合致した各々のタイマ判定値と対応付けて格納されている複数の制御データを、ステップS547の処理にて読み出すようにすればよい。そして、ステップS547にて読み出された制御データが終了コードであるか否かの判定を行う(ステップS548)。このとき、終了コードではないと判定された場合には(ステップS548;No)、ステップS547にて読み出された制御データに応じた指令や設定を行うための演出制御指令処理を実行してから(ステップS549)、飾り図柄変動中処理を終了する。
ステップS548にて終了コードであると判定された場合には(ステップS548;Yes)、例えば所定のタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定することなどにより、大当り開始指定コマンド受信待ち時間の設定を行う(ステップS550)。そして、飾り図柄プロセスフラグの値を飾り図柄変動終了時処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS551)、飾り図柄変動中処理を終了する。
図50は、図49のステップS549にて実行される演出制御指令処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御指令処理において、演出制御用CPU120は、まず、図49に示すステップS547の処理で読み出された制御データの種類を、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データのうちから特定する(ステップS561)。そして、ステップS561にて特定された制御データの種類は表示制御データであるか否かの判定を行う(ステップS562)。
ステップS562にて表示制御データであると判定された場合には(ステップS562;Yes)、読み出した表示制御データに従って作成した表示制御指令を表示制御部123に対して伝送させる(ステップS563)。ステップS562にて表示制御データではないと判定された場合や(ステップS562;No)、ステップS563の処理を実行した後には、ステップS561にて特定された制御データの種類は音声制御データであるか否かを判定する(ステップS564)。このとき、制御データの種類が音声制御データであれば(ステップS564;Yes)、読み出した音声制御データに従って作成した音声データを、I/O124に含まれる出力ポートから音声制御基板13に対して伝送させることにより(ステップS565)、演出制御パターンから読み出した音声制御データに対応する音声を、スピーカ8L、8Rから出力させる。ステップS564にて音声制御データではないと判定された場合(ステップS564;No)、あるいは、ステップS565の処理を実行した後には、ステップS561にて特定された制御データの種類はランプ制御データであるか否かを判定する(ステップS566)。このとき、制御データの種類がランプ制御データであれば(ステップS566;Yes)、読み出したランプ制御データに従って作成したランプデータを、I/O125に含まれる出力ポートからランプ制御基板14に対して伝送させることにより(ステップS567)、演出制御パターンから読み出したランプ制御データに対応した遊技効果ランプ9の点灯動作などを行わせる。ステップS566にて音声制御データではないと判定された場合(ステップS566;No)、あるいは、ステップS567の処理を実行した後には、演出制御指令処理を終了する。
図51は、各リーチ態様のリーチ演出の一例を示す図である。図51(A)は、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動が開始したことを示している。その後、図51(B)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて「6」の数字を示す飾り図柄が停止表示される。
ここで、リーチ態様がリーチAであった場合、図51(C1)に示すように、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて「6」の数字を示す飾り図柄が停止表示され、図51(C2)に示すように、「中」の飾り図柄表示エリア5Rにて飾り図柄が変動を継続する。このように、リーチAはリーチ演出を伴わないノーマルリーチである。
リーチ態様がリーチBであった場合、図51(D1)に示すように、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて「6」の数字を示す飾り図柄が停止表示されるとともに「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて「スーパーリーチ」の文字が表示される。そして、図51(D2)に示すように、「中」の飾り図柄表示エリア5Rにて飾り図柄が変動を継続する。このように、リーチBは図51(D1)に示したようなリーチ演出を伴うスーパーリーチ1である。
リーチ態様がリーチCであった場合、図51(E1)に示すように、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて「6」の数字を示す飾り図柄が停止表示され、図51(E2)に示すように、「中」の飾り図柄表示エリア5Rにて飾り図柄が異なる態様で変動を継続する。このように、リーチCは図51(E2)に示したようなリーチ演出を伴うスーパーリーチ2である。
リーチ態様がリーチDであった場合、図51(F1)に示すように、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて「6」の数字を示す飾り図柄が停止表示され、図51(F2)に示すように、画像表示装置5の表示領域にキャラクタ画像とリーチの文字を表示させ、飾り図柄の変動は縮小化されて継続する。このように、リーチDは図51(F2)に示したようなリーチ演出を伴うスーパーリーチ3である。
図51(C2)、(D2)、(E2)、(F2)の後は、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」であるかによって、大当り図柄またはハズレ図柄が表示されることとなる。
続いて、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合におけるメイン指定演出について説明する。図52は、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合のうち、メイン指定演出が実行されない場合や、「擬似連」のメイン指定演出が実行される場合、「滑り」のメイン指定演出が実行される場合、「発展チャンス目終了」のメイン指定演出が実行される場合の表示動作例を示している。図52(A)では、例えば特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の変動が開始される。その後、例えば図52(B)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて「6」の数字を示す飾り図柄が停止表示(仮停止表示)される。例えば、変動パターン指定コマンドにより非リーチA1や非リーチ2の変動パターンが指定されたときには、図52(C1)及び(C2)に示すようなメイン指定演出が実行されない場合となり、非リーチ3や非リーチ4の変動パターンが指定されたときには図52(E1)〜(E4)に示すような「滑り」のメイン指定演出や、図52(D1)〜(D6)に示すような「擬似連」のメイン指定演出や、図52(F1)〜(F6)に示すような「発展チャンス目終了」のメイン指定演出のうち予め定められたいずれかが実行される場合となる。この実施の形態では、非リーチでメイン指定演出を実行する変動パターンは2種類としたが、これらの全てのメイン指定演出を実行する変動パターンを用意するようにしてもよい。また、いずれのメイン指定演出を実行するかの決定の一部(例えば、「滑り」とするか「発展チャンス目終了」とするかなど)を演出制御基板12の側で演出制御用CPU120が決定するようにしてもよい。
次に、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合、または可変表示結果が「大当り」となる場合におけるメイン指定演出について説明する。図53は、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合や可変表示結果が「大当り」となる場合のうち、「擬似連」のメイン指定演出が実行される場合、「滑り」のメイン指定演出が実行される場合、「発展チャンス目」のメイン指定演出が実行される場合の表示動作例を示している。図53(A)では、例えば特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の変動が開始される。その後、例えば図53(B)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて「6」の数字を示す飾り図柄が停止表示(仮停止表示)される。例えば、リーチA2やリーチA3などの可変表示結果が「大当り」となる場合におけるメイン指定演出を実行する変動パターンや、リーチハズレA2やリーチハズレA3などの可変表示態様が「リーチ」となる場合におけるメイン指定演出を実行する変動パターンが指定されたときには図53(C1)〜(C3)に示すような「滑り」のメイン指定演出や、図53(D1)〜(D5)に示すような「擬似連」のメイン指定演出や、図53(E1)〜(E6)に示すような「発展チャンス目」のメイン指定演出のうち予め定められたいずれかが実行される場合となる。図53(C3)、(D5)、(E6)でリーチ態様とした後は、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」であるかに応じて、大当り組合せ、またはハズレ組合せが停止表示されることとなる。
この実施の形態では、リーチ態様となったときの図柄によって鉄板リーチとなる場合がある。図54は、リーチ図柄により「大当り」となることが確定する鉄板リーチの具体例を示す図である。図54(A)に示すように、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動が開始され、図54(B)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて「7」の数字を示す飾り図柄が停止表示され、図54(C)に示すように、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて「7」の数字を示す飾り図柄が停止表示される。このとき、変動開始時保留数表示エリア5Aにより示されるように、変動開始時の合計保留記憶数は「7」である。この場合、図23のリーチハズレ時にリーチ図柄を決定するためのリーチ図柄決定用データ162Gに示すように、合計保留記憶数が7である場合、リーチ図柄「7」には判定値が割り振られていない。即ち、合計保留記憶数が「7」であってリーチ図柄が「7」である場合、そのリーチは鉄板リーチとなっており、この時点で「大当り」となることが確定する。その後、図54(D)に示すように、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて「7」の数字を示す飾り図柄が停止表示され、「大当り」となる。
こうして、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となったことに基づき、15ラウンド大当り状態や2ラウンド大当り状態といった大当り遊技状態が終了した後には、確変状態と時短状態のいずれかに制御される。また、大当り遊技状態に制御されるときには、図35に示すステップS308の処理が実行されて時短フラグがクリアされる。その一方で、大当り遊技状態が開始されてから終了するまでの期間においても、図29に示すステップS16にて普通図柄プロセス処理が実行されることにより、普通図柄表示器20における普通図柄を用いた普図ゲームが実行される。そして、大当り遊技状態であるときには時短フラグがクリアされていることから、通常状態と同様の設定により普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が決定され、「普図当り」となった場合には、図18に示す普図表示結果判定用データ139の設定により傾動制御時間TK1が経過するまで、第2始動入賞口が拡大開放状態に制御される。このため、例えば図55(A)に示すように、大当り遊技状態が終了するタイミングTi2の直前となるタイミングTi1にて、図55(B)に示すように普図ゲームにおける普通図柄の変動が開始された場合には、確変状態や時短状態に対応して第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなるのは、その普図ゲームにおける普通図柄の変動が終了してからということになる。こうして、確変状態や時短状態であっても、大当り遊技状態の終了直後には、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい状態に移行することができず、例えば第2始動入賞口に遊技球が頻繁に進入することによる出玉を得ることや、第2特図による特図ゲームが第1特図による特図ゲームより優先して実行されて15ラウンド大当り状態に決定される可能性が高まることといった、確変状態や時短状態において得られる利益を、遊技者が十分に得られないおそれがある。
そこで、この実施の形態では、例えば普図表示結果判定用データ139により、時短フラグがオフであるときに対応した普図変動時間TH1、TH2は、図55(C)に示すような、「バトルモード」中に変動特図指定バッファ値が“1”である場合に対応した第1特図による特図ゲームでの特図変動時間T5、T6や、「チャンスモード」中あるいは「激アツモード」中に変動特図指定バッファ値が“1”である場合に対応した第1特図よる特図ゲームでの特図変動時間T9、T10よりも、短くなるように設定される。したがって、大当り遊技状態の終了後に確変状態や時短状態に対応して「バトルモード」、「チャンスモード」、「激アツモード」のいずれかとなるときには、変動特図指定バッファ値が“1”であることに対応して第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームでの特図変動時間を、確変状態や時短状態以外の通常状態における普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームでの普図変動時間に比べて長い時間に設定する。
これにより、確変状態や時短状態となった大当り遊技状態の終了直後には、第1特図による特図ゲームが1回終了するよりも前に、大当り遊技状態中に開始された普通図柄による普図ゲームを確実に終了させるとともに、確変状態や時短状態に対応して時短フラグがオンであることに基づく普図ゲームを開始させることが可能になり、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい状態に移行できる。そして、第2始動入賞口に遊技球が進入した場合には、図32に示すステップS231にて第2保留記憶数が「0」以外であると判定されることにより、第1特図による特図ゲームよりも第2特図による特図ゲームが優先して実行される。したがって、大当り遊技状態の終了後に確変状態や時短状態となったときには、例えば図55(C)に示すように、第1特図による特図ゲームが1回実行されれば、図55(D)に示すように、以降は第2特図による特図ゲームが優先して実行される可能性が高まり、確変状態や時短状態において第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなることによる利益を、遊技者が十分に得ることが可能になる。
また、図17(B)に示す非リーチハズレ用変動パターン種別判定用データ138Bの設定により、確変状態や時短状態であるときの「バトルモード」中に変動特図指定バッファ値が“1”に対応して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特図変動時間T5、T6を、変動特図指定バッファ値が“2”に対応した第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特図変動時間T7、T8よりも、長い時間に設定する。加えて、図17(C)に示す非リーチハズレ用変動パターン種別判定用データ138Cの設定により、確変状態や時短状態であるときの「チャンスモード」中あるいは「激アツモード」中に変動特図指定バッファ値が“1”に対応して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特図変動時間T9、T10を、変動特図指定バッファ値が“2”に対応した第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特図変動時間T11、T12よりも、長い時間に設定する。
これにより、確変状態や時短状態となった大当り遊技状態の終了直後には、第1特図による特図ゲームが多数回実行されないうちに、大当り遊技状態中に開始された普通図柄による普図ゲームを終了させるとともに、確変状態や時短状態に対応して時短フラグがオンであることに基づく普図ゲームを開始させることが可能になり、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい状態に移行できる。そして、第2始動入賞口に遊技球が進入した場合には、図32に示すステップS231にて第2保留記憶数が「0」以外であると判定されることにより、第1特図による特図ゲームよりも第2特図による特図ゲームが優先して実行される。したがって、大当り遊技状態の終了後に確変状態や時短状態となったときには、第1特図による特図ゲームが多数回連続して実行されることを防止して、第2特図による特図ゲームが優先して実行される可能性を高め、確変状態や時短状態において第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなることによる利益を、遊技者が十分に得ることが可能になる。
図56は、この実施の形態のバトルモード等で使用される背景画像の一例を示す図である。図56(A)が図48(B)における「海1」(バトル勝利回数が0回)の背景であって、図56(B)が「海2」(バトル勝利回数が1回)の背景であって、図56(C)が「海3」(バトル勝利回数が2回)の背景である。図56(A)〜(C)に示すように、バトル勝利回数に応じて、「海1」の背景にビーチパラソル(「海2」)や椰子の木(「海3」)が追加されていく。このように、海のステージにおいてバトル勝利回数に応じてステージが進展するような演出が実行される。また、バトル勝利回数が3回になると図56(D)に示す山のステージの背景(「山1」)となる。図56(E)が「山2」(バトル勝利回数が4回)の背景であって、図56(F)が「山3」(バトル勝利回数が5回)の背景である。図56(D)〜(F)に示すように、バトル勝利回数に応じて、「山1」の背景に湖(「山2」)や鳥(「山3」)が追加されていく。このように、山のステージにおいてもバトル勝利回数に応じてステージが進展するような演出が実行される。そして、バトル勝利回数が6回になると図56(G)に示す宇宙のステージの背景(「宇宙1」)となる。図56(H)が「宇宙2」(バトル勝利回数が7回)の背景であって、図56(I)が「宇宙3」(バトル勝利回数が8回)の背景である。図56(D)〜(F)に示すように、バトル勝利回数に応じて、「宇宙1」の背景にロケット(「宇宙2」)や流星(「宇宙3」)が追加されていく。このように、宇宙のステージにおいてもバトル勝利回数に応じてステージが進展するような演出が実行される。この実施の形態では、「バトルモード」から「チャンスモード」に転落した場合に、「バトルモード」の背景をそのまま引き継ぐ。図56に示すように、バトル勝利回数(0〜8回)ごとに異なる背景が用意されているので、「チャンスモード」においても背景がいずれであるかによって、遊技者はバトル勝利回数を認識することができる。
図57は、バトルモードにおける各バトル演出パターンによる表示動作の一例を示す図である。図57(A)は、バトルモードにおける可変表示を開始する前の状態を示している。ここでは、バトル勝利回数は0回であり、バトル勝利回数が0回であることに対応する背景「海1」に味方キャラクタCH0とバトル勝利回数が0回であることに対応する敵キャラクタ1(CH1)とが表示されている。
ここで、演出制御基板12の側でバトル勝ちの変動パターン(例えばバトル勝ちA1)を受信すると、図57(B)、(C)に示すように、演出制御用CPU120により、味方キャラクタCH0が敵キャラクタCH1に勝利するバトル演出が実行され、図57(D)に示すように、バトルに勝利した旨を示す表示がされるとともに、バトル勝利回数表示領域5Wのバトル勝利回数が「1」に更新される。その後、大当り遊技状態となり、大当り遊技状態が終了すると、図57(E)に示すように、バトル勝利回数が1回であることに対応する背景「海2」と敵キャラクタ2(CH2)とに切り換わる。
そして、また演出制御基板12の側でバトル勝ちの変動パターン(例えばバトル勝ちA1)を受信すると、図57(F)、(G)に示すように、演出制御用CPU120により、味方キャラクタCH0が敵キャラクタCH2に勝利するバトル演出が実行され、図57(H)に示すように、バトルに勝利した旨を示す表示がされるとともに、バトル勝利回数表示領域5Wのバトル勝利回数が「2」に更新される。その後、大当り遊技状態となり、大当り遊技状態が終了すると、図57(I)に示すように、バトル勝利回数が2回であることに対応する背景「海3」と敵キャラクタ3(CH3)とに切り換わる。
このとき、演出制御基板12の側でバトル負けの変動パターン(例えばバトル負けA1)を受信すると、図57(J)、(K)に示すように、演出制御用CPU120により、味方キャラクタCH0が敵キャラクタCH2に敗北するバトル演出が実行され、図57(L)に示すように、バトルに敗北した旨を示す表示がされる。その後、2ラウンドの大当り遊技状態となり、2ラウンドの大当り遊技状態が終了すると、図57(M)に示すような「チャンスモード」に移行する。この「チャンスモード」では、「バトルモード」の背景「海3」が引き継がれる。このように「チャンスモード」においても、背景がいずれであるかによって遊技者がバトル勝利回数を認識可能である。ここで、図11(D)に示す大当り用変動パターン種別判定用データ133Iの設定により、バトル勝利回数が2、5、8回であるとき(敵キャラクタ3、6、9の場合)に「第3大当り」となった場合、必ず図57(J)〜(L)に示すようなバトルに敗北して「チャンスモード」に転落する演出となる。一方、図11(C)に示す大当り用変動パターン種別判定用データ133Hの設定により、バトル勝利回数が2、5、8回以外であるときに「第3大当り」となった場合は、80%の割合で救済演出が実行され「バトルモード」継続となる。このように、バトル勝利回数及び敵キャラクタがいずれであるかによって大当り種別が「第3大当り」となったときの「バトルモード」の継続割合を異ならせている。これにより、敵キャラクタに強弱があるかのような演出が実行可能である。また、「チャンスモード」では、「バトルモード」の背景が引き継がれるが、「バトルモード」を経由せずに「通常モード」から「チャンスモード」に移行した場合は、バトル勝利回数が0回であることに対応した、図56(A)に示す背景により「チャンスモード」の演出が実行されるようにすればよい。
以上のような表示動作の一例では、「バトルモード」で使用される敵キャラクタをバトル勝利回数に対応して異ならせていた。これに対して、バトルモードにおける演出動作の他の一例として、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとのいずれで可変表示が実行されるかによっても敵キャラクタを異ならせてもよい。即ち、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示結果が「大当り」となるときは、第1特別図柄表示装置4Aに対応した敵キャラクタと味方キャラクタが戦うバトル演出が実行される。また、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示結果が「大当り」となるときは、第2特別図柄表示装置4Bに対応した敵キャラクタと味方キャラクタが戦うバトル演出が実行される。遊技者は、敵キャラクタの相違によりいずれの特別図柄表示装置において可変表示結果が「大当り」となったかを認識可能である。なお、「バトルモード」中に、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」となるか、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」となるかに応じて、異なる演出態様により演出を実行するようにしてもよい。このように、いずれの特別図柄表示装置により可変表示が実行されるかによって敵キャラクタを異ならせるためには、図48(A)に示すステップS585の処理において、いずれの特別図柄表示装置により可変表示が実行されるかによって異なる敵キャラクタに決定するようにすればよい。また、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが実行されるときと、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが実行されるときと、で異なる大当り用変動パターン種別判定用データ、大当り用変動パターン判定用データが用意して、図33に示すS272〜S276の処理では、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが実行されるか、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが実行されるかに応じて、異なる変動パターンに決定されるようにしてもよい。あるいは、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとのいずれで可変表示が実行されるかによって、味方キャラクタを異ならせてもよい。即ち、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示結果が「大当り」となるときは、第1特別図柄表示装置4Aに対応した味方キャラクタと敵キャラクタが戦うバトル演出が実行される。また、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示結果が「大当り」となるときは、第2特別図柄表示装置4Bに対応した味方キャラクタと敵キャラクタが戦うバトル演出が実行される。遊技者は、味方キャラクタの相違によりいずれの特別図柄表示装置において可変表示結果が「大当り」となったかを認識可能である。あるいは、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとのいずれで可変表示が実行されるかによって、味方キャラクタの動作態様を異ならせてもよい。一例として、第1特別図柄表示装置4Aによる可変表示が実行されるときは、「弱攻撃」として予め定められた動作態様で味方キャラクタが動作するバトル演出が実行される。また、第2特別図柄表示装置4Bによる可変表示が実行されるときは、「強攻撃」として予め定められた動作態様で味方キャラクタが動作するバトル演出が実行される。
図58〜図65は、バトルモードにおいて、いずれの特別図柄表示装置により可変表示が実行されるかによって敵キャラクタを異ならせる表示動作の一例を示している。なお、以下の表示動作例では、背景は省略しているが、図48(A)及び図56に示したように、バトル勝利回数に応じて背景を切り換えるものであってもよい。図58(1)〜(12)は、通常モードにおいて大当り遊技状態となるまでの変動を示している。例えば、図58(2)は、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動が開始したことを示している。その後、図58(3)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて「5」の数字を示す飾り図柄が停止表示される。また、図58(4)に示すように、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて「6」の数字を示す飾り図柄が停止表示される。図58(5)に示すように、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて「7」の数字を示す飾り図柄が停止表示される。即ち、図58(2)〜(5)の変動は通常モードにおける非リーチハズレの変動を示している。また、同様に図58(6)〜(7)も非リーチハズレの変動を示している。ここで保留記憶があれば、続いて図58(8)に示すように「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動が再び開始される。可変表示結果が「大当り」となる場合、図58(9)及び図58(10)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリア5L、及び「右」の飾り図柄表示エリア5Rに「7」の数字を示す飾り図柄が停止表示され、リーチ態様となる。その後、図58(11)に示すように「リーチ」の文字を表示するリーチ演出が実行され、図58(12)に示すように再びリーチ態様を表示した後、大当り種別に応じて、図59(1)または図59(7)に進む。
図58(12)の表示となったときに、大当り種別が「第1大当り」または「第2大当り」であった場合、図59(1)に示すように大当り組合せ(この例では「7」の組合せ)が表示される。その後、例えば図59(2)のように大当り遊技状態におけるラウンド遊技の実行回数が7ラウンドとなる旨が表示される。ここでは、昇格演出の一つとして図59(3)に示すように画面を切り裂く表示がされた後、図59(4)のように15ラウンドとなった旨を表示させている。例えば図10(A)に示した「第1大当り」の変動パターン種別判定用データ133Aや図10(B)に示した「第2大当り」の変動パターン種別判定用データ133Bにおいて、このような演出(昇格演出)を実行する変動パターンが選択可能なように設定されていればよい。なお、ここでは大当り遊技状態中の昇格演出なので、変動パターンは昇格演出の有無に関わらず共通であってもよい。また、昇格演出の実行タイミングは大当り遊技状態中に限らず、可変表示の終了時や大当り遊技状態終了時(エンディング時)などに実行するものであってもよい。さらに、大当り図柄の種類(図柄番号がいずれであるか)によってラウンド遊技の実行回数が15ラウンドである旨を示すものであってもよい。あるいは、大当り遊技状態が2ラウンド大当り状態と15ラウンド大当り状態だけであれば、ラウンド遊技の実行回数が増加することを報知する昇格演出は実行されなくてもよい。また、大当り種別が「第1大当り」である場合に、飾り図柄の可変表示結果として通常大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されたときには、大当り遊技状態中などにおいて、その大当り遊技状態の終了後に確変状態となることを報知する昇格演出が実行されてもよい。この場合には、大当り種別が「第2大当り」であっても昇格演出と一部が同様の演出が実行されるものの、確変状態となることが報知されない演出(昇格失敗演出)が実行されてもよい。その後、15ラウンド大当り状態におけるラウンド遊技が実行され、図59(5)に示すように大当り遊技状態が終了した旨が表示されると、続いて大当り種別が「第1大当り」であれば、図59(6)に示すようにバトルモードに移行する旨の表示がされる。その後、演出モードがバトルモードに移行する。なお、大当り種別が「第2大当り」であれば、図59(5)に示すような表示に続いて、図59(10)に示すようにチャンスモードに移行する旨の表示がされる。その後、演出モードがチャンスモードに移行する。
図58(12)の表示となったときに、大当り種別が「第3大当り」または「第4大当り」であった場合、図59(7)に示すように2ラウンド大当り組合せ(この例では「7」「8」「7」の組合せ)が表示される。その後、例えば図59(8)(9)に示すように爆弾の画像が表示され、その爆弾が爆発する演出の後、図59(10)に示すように、チャンスモードに移行する旨の表示がされる。このときに、2ラウンド大当り状態におけるラウンド遊技が実行され、その後、演出モードがチャンスモードに移行する。また、図59(8)に示した爆弾が、爆発しないパターンがあってもよい。そして、その場合はチャンスモードに移行しないようにしてもよい。その場合に停止表示される飾り図柄の組合せは「7」「6」「7」などの2ラウンド大当り組合せに類似する組合せとしてもよいし、2ラウンド大当り組合せと同一の組合せとしてもよい。
この表示動作例のバトルモードでは(例えば図59(6)の後など)、図60(1)に示すように、味方キャラクタCH0と第1特別図柄表示装置4Aに対応する敵キャラクタCH1−1と第2特別図柄表示装置4Bに対応する敵キャラクタCH1−2が表示され、これらのキャラクタによる演出が実行される。第1特別図柄表示装置4Aが変動する場合、図60(2)(3)に示すように、画像表示装置5では、味方キャラクタCH0と敵キャラクタCH1−1が対峙する演出になる。また、このとき、バトル前予告演出の一つとして、鍔迫り合いする予告演出(例えば予告A)が実行されている。このようなバトル前予告演出は、バトル演出の開始時と類似する(同一の)演出が実行される(例えば図60(2)と(7))。このような演出とすることで、バトル演出が実行される(大当りとなる)ことへの期待感を高めることができる。変動中特図表示エリア5Iでは、第1特別図柄表示装置4Aに対応する色の表示がされる。バトルモードでは、キャラクタによる演出とともに、例えば、画像表示装置5の表示領域の左上部分などに設けられる飾り図柄表示エリア5Mで「1」〜「8」の3桁の数字の飾り図柄の変動も実行される。
続いて、第2特別図柄表示装置4Bが変動する場合、図60(4)に示すように、味方キャラクタCH0が一旦敵キャラクタCH1−2の方へ移動した後に、図60(5)に示すように、画像表示装置5では、味方キャラクタCH0と敵キャラクタCH1−2が対峙する演出になる。また、このとき、バトル前予告演出の一つとして、味方キャラクタCH0が敵キャラクタの方へ移動する予告演出(例えば予告B、図60(4))が実行されている。変動中特図表示エリア5Iでは、第2特別図柄表示装置4Bに対応する色の表示がされる。バトルモード中に「大当り」となる場合、例えば、図60(6)に示すように味方キャラクタCH0が敵キャラクタの方へ移動すると同時に流れ星を表示するバトル前予告演出(例えば予告C)が実行され、図60(7)(8)に示すように味方キャラクタCH0と敵キャラクタCH1−1とによるバトル演出が開始される。ここで例えばバトル後予告演出として、図60(9)に示すように桜吹雪が舞う演出が実行され、図60(10)に示すように、キャラクタの足のシルエットが表示される。その後、図60(11)に示すように、バトル後予告演出の一部として味方キャラクタCH0が表示される。図60(9)〜(11)のバトル後予告演出が、例えば予告D1である。その後、図60(12)、図61(1)(2)に示すように、バトルに勝利して、「第1大当り」または「第2大当り」となったことが表示される。また、バトルに勝利したことで、画像表示装置5の右上部分などに設けられるバトル勝利回数表示領域5Wに表示されるバトル勝利回数が更新され「バトル勝利1回」と表示される。このときには、数字の飾り図柄も大当り組合せ(この例では「7」の組合せ)となる。
その後、図61(3)〜(5)に示すように、大当り遊技状態となる。ここで、例えば大当り遊技状態中の昇格演出として、図61(6)(7)に示すような、ラウンド遊技の実行回数が7ラウンドから15ラウンドに昇格する昇格演出が実行される。即ち、第1特別図柄表示装置4Aの変動パターン種別判定用データにおいて、このような演出(昇格演出)を実行する変動パターンが選択可能なように設定されていればよい。なお、大当り遊技状態が2ラウンド大当り状態と15ラウンド大当り状態のみである場合には、ラウンド遊技の実行回数が増加することを報知する昇格演出は実行されなくてもよい。あるいは、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとのいずれで特別図柄の可変表示結果が「大当り」となったかに応じて、昇格演出を実行すると決定される割合を、異ならせるようにしてもよい。この場合、例えば変動パターン種別判定用データあるいは変動パターン判定用データにおいて、昇格演出を実行する変動パターンに対する乱数値の割り当てを、変動特図指定バッファ値などに応じて異ならせればよい。図61(8)のように大当り遊技状態を継続させた後、15ラウンドが終了すると図61(9)に示すような大当り遊技状態が終了した旨や、図61(10)に示すようなバトルモードが継続する旨が表示され、その後は、バトルモードが継続する(例えば、図60の(1)のような演出が継続する)。その後のバトルモードでは、例えばバトル勝利回数が1回であることに対応した敵キャラクタCH2−1や敵キャラクタCH2−2を使用した演出となる。また、背景もバトル勝利回数が1回であることに対応した背景(例えば図56(B)に示す背景)となる。
一方、図60(10)に示したようにキャラクタの足のシルエットを表示した後に、図62(1)に示すようにバトル後予告演出の一部として敵キャラクタCH1−1が表示される場合がある。図60(9)〜(10)及び図62(1)のバトル後予告演出が、例えば予告D2である。その後、大当り種別が「第2大当り」、「第3大当り」、「第4大当り」のいずれかでバトルモードから転落する変動パターン(例えば図15(A)に示すバトル負けA1の変動パターン)であれば、図62(2)〜(4)に示すように、バトルに敗北した表示(モード終了演出)がされ、図62(5)に示すように、チャンスモードに移行する表示(モード終了演出)がされ、チャンスモードに移行する(例えば、図59の(11)のような演出に移行する)。バトル後予告演出において、味方キャラクタと敵キャラクタのどちらが表示されるかで、バトルモードの継続率が異なる(図25(B)参照)ので、遊技者はこのようなバトル後予告演出に注目する。なお、図62(1)〜(4)は、第1特別図柄表示装置4Aにて変動が実行されるときの例であって、第2特別図柄表示装置4Bにて変動が実行されるときは敵キャラクタCH1−2を用いた演出となる。なお、図62(2)〜(5)に示すようなバトルモードが終了することを示すモード終了演出は、大当り(第3・第4大当り)となったとき(可変表示終了時)に行うものに限定されず、可変表示実行中、大当り遊技状態中や大当り遊技状態終了後に行うようにしてもよい。また、これらの複数に渡って行ってもよい。
また、図62(4)に示したようにバトルに敗北した表示の後に、図63(1)(2)のように医者のキャラクタを表示させて注射を打つ他の演出(モード継続演出)をするなどして、味方キャラクタCH0が復活する演出を実行する場合がある。大当り種別が「第3大当り」でバトルモードが継続する変動パターン(例えば図15(A)に示すバトル負けA2の変動パターン)であれば、図63(2)に示した表示の後、図63(3)に示すように、2ラウンド大当り組合せとなる確定飾り図柄の表示とともにバトルモードが継続する表示がなされる。また、大当り種別が「第1大当り」であって救済演出を実行する変動パターン(例えば図15(A)に示すバトル勝ちA3の変動パターン)である場合は、図60(11)に示した表示の後、「第1大当り」の大当り遊技状態となる。図63(1)、(2)に示すような味方キャラクタCH0が復活する演出をバトル勝ちの変動パターン専用の救済演出にして、この演出が実行された場合は100%出玉のある大当りである「第1大当り」または「第2大当り」となるようにしてもよい。
チャンスモードでは(例えば図59(10)の後など)、例えば図59(11)に示すように、味方キャラクタCH0が、敵キャラクタを探す演出が実行される。このチャンスモードでは、時短状態であるか確変状態であるかは遊技者からは不明である。チャンスモードでもバトルモード同様に、キャラクタによる演出とともに、例えば、画像表示装置5の表示領域の左上部分などに設けられる飾り図柄表示エリア5Mで「1」〜「8」の3桁の数字の飾り図柄の変動も実行される。また、チャンスモードでは、画像表示装置5の表示領域の右上部分など設けられるチャンスモード変動回数表示エリア5Nにチャンスモードでの変動回数の残り回数がカウントダウン表示される。図59(12)に示すように、変動が1回実行されるごとに、チャンスモードでの変動回数がカウントダウンされる(30回→29回)。チャンスモードにおいて、「大当り」となる場合、図64(1)〜(4)に示すように、例えば味方キャラクタCH0が扉を発見し、その扉が開かれる演出を実行する。
ここで、大当り種別が「第1大当り」である場合、図64(5)に示すように、敵キャラクタCH1−1を発見する表示がされ、図64(6)に示すように、「大当り」である旨の表示がされ、数字の飾り図柄も大当り組合せ(この例では「7」の組合せ)となる。図64(5)で表示される敵キャラクタは、第1特別図柄表示装置4Aの変動である場合は第1特別図柄表示装置4Aに対応する敵キャラクタCH1−1となり、第2特別図柄表示装置4Bの変動である場合は第2特別図柄表示装置4Bに対応する敵キャラクタCH1−2となる。その後、大当り遊技状態となって(例えば、図61の(4)〜(10)のような演出を実行して)、続いてバトルモードに移行する。
また、大当り種別が「第2大当り」である場合にも、大当り遊技状態となるまでは、大当り種別が「第1大当り」である場合と同様の表示を行うが、大当り遊技状態の終了後には、チャンスモードに移行すればよい。あるいは、大当り種別が「第2大当り」である場合には、大当り種別が「第3大当り」や「第4大当り」である場合と同様の表示を行ってから大当り遊技状態となり、大当り遊技状態が終了した後にはチャンスモードに移行してもよい。大当り種別が「第3大当り」または「第4大当り」である場合、図64(7)に示すように、何も発見できなかった表示がされ、図64(8)に示すように、「残念」との表示がされるともに、数字の飾り図柄を2ラウンド大当り組合せ(この例では「7」「8」「7」の組合せ)となる。このとき2ラウンドの大当り遊技状態が実行され、その後、チャンスモードが継続する(例えば、図59の(11)のような演出に移行する)。
チャンスモードにおいて、チャンスモードでの変動回数(例えば30回)が終了するときには、例えば、図65(1)〜(3)に示すように、扉が閉まる演出が実行される。そして、このときチャンスモード移行時の大当り種別が「第3大当り」であった場合は、図65(4)に示すように、画像表示装置5の下部分に設けられるモード表示エリア5Oに激アツモードに移行する旨の表示がされる。なお、激アツモードの演出は、背景色がチャンスモードと異なるなど、チャンスモードと区別できるように一部の演出態様が異なるものであればよい。例えば、図56に示した背景の色違いなどであればよい。チャンスモードから激アツモードに移行したことで、遊技者は確変状態であることを認識できる。一方、チャンスモード移行時の大当り種別が「第2大当り」あるいは「第4大当り」であった場合は、時短状態から通常状態に移行し、演出モードも通常モードに戻る。なお、激アツモードにおいて、チャンスモードから変更される演出態様は、図65(4)に示したように背景色を変更するといった簡素な変更である方が望ましい。このように変更を簡素にすることで動画データ自体はモード間で共通のデータを使用することができ、記憶容量を削減することができる。また、他の演出モードである場合にも、モード表示エリア5Oに現在の演出モードを表示するようにしてもよい。
また、遊技者が任意のタイミング(例えば、画像表示装置5において可変表示を実行中など)で操作ボタン30(ジョグダイアル)を操作することで、バトルモードで使用される味方キャラクタを複数から選択可能な演出を用意してもよい。図66は、操作ボタン30の操作により味方キャラクタを選択可能とした場合における表示動作の一例を示している。この場合、例えば、図66(1)に示すようなバトルモードの可変表示中などに、図66(2)味方キャラクタが選択可能であることを示す「選択チャンス」の文字が表示される。そして、図66(3)に示すように、操作ボタン30(ジョグダイアル)の操作を促すが表示される。その後、図66(4)選択可能キャラクタ(ここでは味方キャラクタCH01、CH02、CH03が選択可能)及び選択可能な残り時間などを表示する。また、このとき画像表示装置5にキャラクタ選択ポインタ5Pを表示する。このキャラクタ選択ポインタ5Pは、ジョグの操作に連動して動作する。即ち、ジョグを右回転すると、キャラクタ選択ポインタ5Pは味方キャラクタCH01、味方キャラクタCH02、味方キャラクタCH03の順に動作する。ジョグを左回転すると、キャラクタ選択ポインタ5Pは味方キャラクタCH03、味方キャラクタCH02、味方キャラクタCH01の順に動作する。そして、例えば選択するための時間が終了時に選択されている味方キャラクタに決定される。そして、図66(5)に示すように、当該選択されたキャラクタが拡大表示される。その後のバトルモードでは、図66(6)に示すように、選択された味方キャラクタCH02による演出が実行される。なお、操作ボタン30が押下されたときに、キャラクタ選択ポインタ5Pに選択されている味方キャラクタに決定するようにしてもよい。
ここで、図66に示した例において、選択された味方キャラクタが、いずれの敵キャラクタと戦うかによって、バトルモードが継続する(「第1大当り」となる)割合(信頼度)を異ならせるよう演出制御パターンが決定されるようにしてもよい。
即ち、演出制御用CPU120は、操作ボタン30からの操作検出信号に基づき、いずれの味方キャラクタが選択中であるかを記憶する。そして、味方キャラクタCH01、CH02、CH03のいずれかが選択中である場合、味方キャラクタの種別、いずれの特別図柄表示装置の変動であるか、及び、大当り種別が「第1大当り」であるか、「第2大当り」及び「第3大当り」及び「第4大当り」のいずれかであるか、に基づいてバトル演出で戦う敵キャラクタの決定割合を異ならせる。例えば、図67に示す設定に基づいて、演出制御用CPU120が図48に示すステップS585の処理などで、対応する演出制御パターンを決定すればよい。
図67(A)に示すように、第1特別図柄表示装置4Aの変動である場合には、味方キャラクタCH01選択中であれば、大当り種別が「第1大当り」であることに対応して、敵キャラクタCH1−1aが選択されやすくなる(敵キャラクタCH1−1a:80%、敵キャラクタCH1−1b:20%)。一方、大当り種別が「第2大当り」及び「第3大当り」及び「第4大当り」のいずれかであることに対応して、敵キャラクタCH1−1bが選択されやすくなる(敵キャラクタCH1−1a:20%、敵キャラクタCH1−1b:80%)。したがって、味方キャラクタCH01選択中であれば、敵キャラクタCH1−1aと戦うバトル演出が実行されたときに、バトルモードが継続する信頼度が高くなる。また、味方キャラクタCH02選択中であれば、大当り種別が「第1大当り」であることに対応して、敵キャラクタCH1−1aが選択されやすくなる(敵キャラクタCH1−1a:60%、敵キャラクタCH1−1b:40%)。一方、大当り種別が「第2大当り」及び「第3大当り」及び「第4大当り」のいずれかであることに対応して、敵キャラクタCH1−1bが選択されやすくなる(敵キャラクタCH1−1a:40%、敵キャラクタCH1−1b:60%)。味方キャラクタCH02選択中にも、敵キャラクタCH1−1aと戦うバトル演出が実行されたときに、バトルモードが継続する信頼度が高くなるが、味方キャラクタCH01が選択されている場合ほど割り振りが極端ではないため、信頼度は下がる。
これに対して、味方キャラクタCH03選択中であれば、大当り種別が「第1大当り」であることに対応して、敵キャラクタCH1−1bが選択されやすくなる(敵キャラクタCH1−1a:20%、敵キャラクタCH1−1b:80%)。一方、大当り種別が「第2大当り」及び「第3大当り」及び「第4大当り」のいずれかであることに対応して、敵キャラクタCH1−1aが選択されやすくなる(敵キャラクタCH1−1a:80%、敵キャラクタCH1−1b:20%)。したがって、味方キャラクタCH03選択中は、敵キャラクタCH1−1bと戦うバトル演出が実行されたときに、バトルモードが継続する信頼度が高くなる。
図67(B)に示すように、第2特別図柄表示装置4Bの変動である場合には、味方キャラクタCH01選択中であれば、大当り種別が「第1大当り」であることに対応して、敵キャラクタCH1−2aが選択されやすくなる(敵キャラクタCH1−2a:80%、敵キャラクタCH1−2b:20%)。一方、大当り種別が「第2大当り」及び「第3大当り」及び「第4大当り」のいずれかであることに対応して、敵キャラクタCH1−2bが選択されやすくなる(敵キャラクタCH1−2a:20%、敵キャラクタCH1−2b:80%)。したがって、味方キャラクタCH01選択中であれば、敵キャラクタCH1−2aと戦うバトル演出が実行されたときに、バトルモードが継続する信頼度が高くなる。また、味方キャラクタCH02選択中であれば、大当り種別が「第1大当り」であることに対応して、敵キャラクタCH1−2aが選択されやすくなる(敵キャラクタCH1−2a:60%、敵キャラクタCH1−2b:40%)。一方、大当り種別が「第2大当り」及び「第3大当り」及び「第4大当り」のいずれかであることに対応して、敵キャラクタCH1−2bが選択されやすくなる(敵キャラクタCH1−2a:40%、敵キャラクタCH1−2b:60%)。味方キャラクタCH02選択中にも、敵キャラクタCH1−2aと戦うバトル演出が実行されたときに、バトルモードが継続する信頼度が高くなるが、味方キャラクタCH01が選択されている場合ほど割り振りが極端ではないため、信頼度は下がる。
これに対して、味方キャラクタCH03選択中であれば、大当り種別が「第1大当り」であることに対応して、敵キャラクタCH1−2bが選択されやすくなる(敵キャラクタCH1−2a:20%、敵キャラクタCH1−2b:80%)。一方、大当り種別が「第2大当り」及び「第3大当り」及び「第4大当り」のいずれかであることに対応して、敵キャラクタCH1−2aが選択されやすくなる(敵キャラクタCH1−2a:80%、敵キャラクタCH1−2b:20%)。したがって、味方キャラクタCH03選択中は、敵キャラクタCH1−2bと戦うバトル演出が実行されたときに、バトルモードが継続する信頼度が高くなる。以上のように、操作ボタン30選択されたキャラクタに基づいて演出パターンを決定することで、遊技者がバトルモードの継続率に関与したかのような演出が可能となり、遊技性が向上する。なお、この場合にもバトル勝利回数に応じて敵キャラクタの種別を異ならせる場合には、図67(A)、(B)に示したような設定用データがバトル勝利回数ごとに用意されればよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとのいずれで可変表示が実行されるかによって、バトル演出で戦う敵キャラクタの決定割合を異ならせてもよい。即ち、図67(A)、(B)に示す設定用データにおいて、味方キャラクタの種別及び大当り種別に応じて各々の敵キャラクタが決定される割合を、第1特別図柄表示装置4Aで可変表示が実行されるか第2特別図柄表示装置4Bで可変表示が実行されるかに応じて異ならせるように、演出制御パターンが決定されてもよい。
ここでは、一例として、バトルモードにおけるバトル演出について演出制御CPU用120が決定する例を説明したが、他の演出について演出制御用CPU120が実行の有無や、演出パターンを決定するようにしてもよい。また、主基板11の側にてCPU103では、リーチ態様の有無や変動パターンを決定せず、変動時間のみを決定して、リーチ態様の有無や変動パターンを含む演出制御パターンを演出制御基板12の側にて演出制御用CPU120が、例えばステップS510の処理などで決定するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、図3に示したように、「バトルモード」中に「第4大当り」となった場合、必ず「チャンスモード」に移行するが、例えば図68(A)に示すように、所定の割合(80%)で「チャンスモード」に移行し、所定の割合(20%)で「バトルモード」が継続するようにしてもよい。また、「バトルモード」が継続した場合、時短状態を終了するとき(例えば30回変動後)に「通常モード」に移行する。この場合、図35に示す特別図柄停止処理におけるステップS312や図36に示す大当り終了処理のステップS329にて実行されるモードフラグ切換設定では、図37(A)に示したモードフラグ切換設定用データ200に代えて、図68(B)及び(C)に示すような、モードフラグ切換設定用データ200A、202が用いられればよい。図69は、この場合での画像表示装置5における表示動作の一例を示している。図69(1)(2)では、バトルモードで「第4大当り」となって、バトルに敗北した演出を実行している。その後、図68に示した設定例では、20%の割合で、図69(3)に示すように、味方キャラクタCH1が復活するような演出を実行して、バトルモードを継続する。また、80%の割合で、図69(4)に示すように、バトルに敗北した表示を行って、チャンスモードに移行する。なお、図69(3)に示すように、バトルモードを継続した場合は、時短状態の終了するときに、チャンスモードから通常モードに移行するときと同様な演出により通常モードに移行するようにすればよい。
このように、バトルモード中に「第4大当り」となった場合でもバトルモードが継続する場合があるため、遊技者の期待感を維持することができ、チャンスモードになってしまったことによる遊技の終了を軽減することができる。また、必ずバトルモードが継続するわけではなく、チャンスモードになってしまうこともあるので、演出にメリハリがつく。
この実施の形態では、バトル演出のパターン(バトル演出パターン)は、主基板11の側で、変動パターンとして決定する。これに対して、キャラクタの種別を含め演出制御基板12の側で演出制御用CPU120がバトル演出のパターンを決定するようにしてもよい。この場合、バトルモードにおいて主基板11の側では特図可変表示結果や特図変動時間のみが決定される。例えば確変状態として、継続して確変制御が行われるとともに、第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性を高める有利開放制御が行われる高確高ベース状態と、確変制御は行われるが有利開放制御は行われない高確低ベース状態とを設けて、また、時短状態として、特図変動時間が短縮されるとともに有利開放制御が行われる低確高ベース状態と、特図変動時間は短縮されるが有利開放制御は行われない低確低ベース状態とを設けて、これら(高確高ベース状態、高確低ベース状態、低確高ベース状態、低確低ベース状態)のいずれの状態であるかに対応して異なる変動パターン(変動時間)決定用データを用意して主基板11の側で変動時間を決定するようにする。そして、演出制御基板12の側で、変動時間と特図可変表示結果とに対応する演出制御パターンを決定する。
この場合には、演出モードの管理やバトル勝利回数のカウントも主基板11の側では実行されず、演出制御基板12の側で実行される。そのためには、演出制御基板12の側にてモードフラグを設けて、大当り種別や変動回数に応じてモードフラグを切り換える処理(ステップS312やステップS329に対応する処理)を実行するようにすればよい。また、演出制御基板12の側にてバトル勝利数カウンタを設けて、バトルモード中の大当り回数などに応じてバトル勝利数カウンタを更新する処理(ステップS301やステップS313に対応する処理)を実行するようにすればよい。さらに、バトルモード中に「第3大当り」となった場合に、バトルモードを継続するか否かの判定も演出制御基板12の側で実行される。そして、その判定結果に対応するバトル演出パターンが決定されるようにすればよい。バトルモードを継続するか否かの判定においては、バトル勝利回数(バトル勝利数カウンタのカウント値)に対応して、バトルモードの継続率を異ならせる。
この場合のバトル演出は、操作ボタン30の操作によって演出態様を異ならせるものである。さらに、バトル演出パターンごとに操作ボタン30の操作態様も異ならせている。このような場合における演出制御の一部を、発明の趣旨を逸脱しない範囲で上記実施の形態における演出制御と適宜組み合わせてもよい。
図70、図71は、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120がバトル演出のパターンを決定する場合に、ROM121が記憶する判定用データの一例を示している。この場合における判定用データには、図70に示すバトル演出パターン種別判定用データ175A〜175C、176A〜176Cと、図71に示すバトル演出パターン判定用データ177とが含まれる。この動作例では、演出制御用CPU120が、バトル演出パターン種別判定用データに基づいてバトル演出パターン種別を決定した後、当該決定したバトル演出パターン種別に対応するバトル演出パターン判定用データに基づいて詳細なバトル演出パターンが決定される。例えば、バトル演出パターン種別判定用データに基づいてバトル演出パターン種別が決定され、そのバトル演出パターン種別に対応するバトル演出パターン判定用データに基づいて大当りのラウンド数が昇格する演出(昇格演出)やバトルに敗北したと見せかけた後に勝利する演出(救済演出)など他の演出の有無や種別などが決定される。なお、これらの演出制御用CPU120における処理内容は一例であって、主基板11の側におけるCPU103などによる処理内容のうち、任意の一部が演出制御基板12の側で演出制御用CPU120により実行されるものであればよい。例えば、バトル勝利回数のカウントは主基板11の側でCPU103などにより実行し、バトル勝利回数を通知する演出制御コマンドを、主基板11から演出制御基板12に対して伝送するようにしてもよい。そして、演出制御基板12の側では演出制御用CPU120により、主基板11から通知されたバトル勝利回数に基づき、バトル演出のパターンを決定するようにしてもよい。
図70(A)〜(F)に示す、バトル演出パターン種別判定用データ175A〜175C、176A〜176Cは、バトルモード中に可変表示結果が「大当り」となるとき(バトル演出を実行するとき)に、大当り種別に応じて、バトル演出パターン種別を、バトル演出パターン種別判定用の乱数値SR5に基づいて複数種類(バトル勝ちA1、B1、C1、A2、B2、C2、バトル負けA1、B1、A2、B2、バトル継続A1、B1、A2、B2)のいずれかに決定するために参照される判定用データである。第1特別図柄表示装置4Aにて可変表示が実行されるときにはバトル演出パターン種別判定用データ175A〜175Cが使用され、第2特別図柄表示装置4Bにて可変表示が実行されるときにはバトル演出パターン種別判定用データ176A〜176Cが使用される。各バトル演出パターン種別判定用データ175A〜175C、176A〜176Cは、大当り種別、いずれの特別図柄表示装置に対応する大当りであるかに応じて、判定用データとして選択される。
具体的には、バトル演出パターン種別判定用データ175A〜175B、176A〜176Bは、「バトルモード」時の大当り種別が「第1大当り」、「第2大当り」、「第3大当り」、「第4大当り」のいずれであるか、及びいずれの特別図柄表示装置に対応する大当りであるかに応じて、バトル演出パターン種別判定用の乱数値SR5をバトル勝ちA1、B1、C1、A2、B2、C2、バトル負けA1、B1、A2、B2のバトル演出パターン種別のいずれかに割り当てる判定用データなどから構成されている。また、バトル演出パターン種別判定用データ175C、176Cは、「バトルモード」時の大当り種別が「第3大当り」であって、バトルモードを継続すると判定されたときに使用され、バトル演出パターン種別判定用の乱数値SR5をバトル継続A1、B1、A2、B2のバトル演出パターン種別のいずれかに割り当てる判定用データなどから構成されている。このように、「バトルモード」における大当り種別が複数種類のいずれであるかに応じて、異なるバトル演出パターン種別に決定することが可能となり、同一のバトル演出パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。また、いずれの特別図柄表示装置にて可変表示が実行されるかによって決定されるバトル演出パターン種別を異ならせることができる。さらに、「バトルモード」時の大当り種別が「第3大当り」であって、バトルモードを継続すると判定された場合には、バトルモード継続のバトル演出パターン種別に決定することができる。この実施の形態では、操作ボタン30の操作態様が異なる3種類のバトル演出(バトルA、バトルB、バトルC)が用意されており、バトルA(バトル勝ちA1、A2、バトル負けA1、A2、バトル継続A1、A2のバトル演出パターン種別で実行される)は、「第3大当り」、「第4大当り」のとき(特に「第4大当り」のとき)に決定されやすく設定され、バトルB(バトル勝ちB1、B2、バトル負けB1、B2、バトル継続B1、B2のバトル演出パターン種別で実行される)は、「第1大当り」、「第2大当り」のとき(特に「第2大当り」のとき)に決定されやすく設定され、バトルC(バトル勝ちC1及びC2のバトル演出パターン種別で実行される)は、「第1大当り」、「第2大当り」のときのみに決定されるように設定されている。このように、いずれのバトル演出パターン種別であるかによって、いずれの大当りとなるかの割合が異なるので、遊技者がバトル演出に注目するようになる。なお、バトル演出パターン種別判定用データ175A〜175Cとバトル演出パターン種別判定用データ176A〜176Cとにおける乱数値SR5の割り当ては同様なものとなっていたが、乱数値SR5の割り当てを異ならせてもよい。例えば、バトル演出パターン種別判定用データ176Aにおける「第1大当り」、「第2大当り」のときのバトル勝ちA2の割り当てを、バトル演出パターン種別判定用データ175Aにおける「第1大当り」、「第2大当り」のときのバトル勝ちA1の割り当てより少なくしてもよい。こうすることで、第2特別図柄表示装置4Bにて「第1大当り」、「第2大当り」となる場合に、第1特別図柄表示装置4Aにて「第1大当り」、「第2大当り」となる場合よりも、バトルB、バトルCのバトル演出が実行されやすくすることができる。即ち、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとのいずれで可変表示が実行されるかによって、バトル演出が複数種類のいずれかに決定される割合を、異ならせることができる。
バトル演出パターン判定用データには、図71に示すバトル演出パターン判定用データ177が含まれている。バトル演出パターン判定用データ177は、バトル演出パターン種別の決定結果に応じて、バトル演出パターンを、バトル演出パターン判定用の乱数値SR6に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照される判定用データである。バトル演出パターン判定用データ177は、バトル演出パターン種別に応じて、バトル演出パターン判定用の乱数値SR6を、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類のバトル演出パターンのいずれかに割り当てる判定用データなどから構成されている。
バトル演出パターン判定用データ177においてバトルA1−1〜A1−6、A2−1〜A2−6はバトルAのバトル演出が実行されるバトル演出パターンであり、バトルB1−1〜B1−6、B2−1〜B2−6はバトルBのバトル演出が実行されるバトル演出パターンであり、バトルC1−1、C1−2、C2−1、C2−2はバトルCのバトル演出が実行されるバトル演出パターンである。また、バトルA1−1、A1−2、B1−1、B1−2、C1−1、C1−2、A2−1、A2−2、B2−1、B2−2、C2−1、C2−2は、味方キャラクタが敵キャラクタに勝つバトル演出パターンであり、バトルA1−3、A1−4、B1−3、B1−4、A2−3、A2−4、B2−3、B2−4は、味方キャラクタが敵キャラクタに負けるバトル演出パターンであり、バトルA1−5、A1−6、B1−5、B1−6、A2−5、A2−6、B2−5、B2−6は、味方キャラクタが敵キャラクタに負けた後に復活するなどの演出を実行しバトルモードが継続するバトル演出パターンである。そして、バトルA1−2、A1−4、A1−6、B1−2、B1−4、B1−6、C1−2、A2−2、A2−4、A2−6、B2−2、B2−4、B2−6、C2−2は、可変表示中や大当り遊技状態中や大当り遊技状態後に上述した他の演出を実行するバトル演出パターンである。これらのバトル演出パターンに決定された場合は、例えばラウンド遊技の実行回数が7ラウンドから15ラウンドに昇格する演出や、2ラウンド大当りであってもバトルモードが継続する演出などが実行される。一方、バトルA1−1、B1−1、C1−1、A2−1、B2−1、C2−1などでは、他の演出は実行されない。このように、この動作例では、同様のバトル演出を伴うバトル演出パターンを一つのバトル演出パターン種別として設定している。同一のバトル演出パターン種別内でバトル演出パターンを追加したり、バトル演出パターンを発生率の設定を変更する際には、バトル演出パターン種別内の乱数値SR6の設定のみを変更すればよいので、遊技機の開発時間や乱数値の設定時間を短縮化することができる。また、バトル演出の態様を追加してバトル演出パターン種別を追加したり、当該バトル演出の態様(バトル演出パターン種別)の発生率の設定を変更する際には、バトル演出パターン種別決定用の乱数値SR5の設定のみを変更すればよいので、遊技機の開発時間や乱数値の設定時間を短縮化することができる。
図72(A)は、この動作例において、図46に示すステップS523の処理としてバトルモード中に大当りとなるときに実行されるバトル演出設定処理の一例を示すフローチャートである。このバトル演出設定処理では、まず、バトルモードの継続判定を実行する(ステップS600)。具体的には、大当り種別が第3大当りのとき、バトル勝利回数に基づき、図72(B)に示す判定用データを使用してバトルモードを継続させるか転落させるかを判定する。図72(B)の判定用データでは、バトル勝利回数が2、5、8回のときに100%バトルモードから転落し、それ以外のときに80%バトルモードを継続し20%バトルモードから転落するようになっている。図72(B)に示す判定用データは一例であり、例えば、転落率を高めるバトル勝利回数を一カ所にしてもよい。また、バトル勝利価数が所定の回数のときに転落しやすく、それ以外で継続しやすくすれば転落率は100%でなくともよい。ステップS600の処理に続いて、図70(A)〜(F)に示したバトル演出パターン種別判定用データ175A〜175C、176A〜176Cから、ステップS600の判定結果、大当り種別及び第1始動口入賞指定コマンド受信フラグ、第2始動口入賞指定コマンド受信フラグなどをチェクして、大当り種別や変動特図に対応する判定用データをセットする(ステップS601)。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、バトル演出パターン種別判定用の乱数値SR5を示す数値データを抽出する(ステップS602)。そして、ステップS602にて抽出した乱数値SR5を示す数値データに基づき、ステップS601にてセットしたバトル演出パターン種別判定用データを参照することにより、バトル演出パターン種別を決定する(ステップS603)。こうしてステップS603にてバトル演出パターン種別が決定された後には、そのバトル演出パターン種別の決定結果に基づき、バトル演出パターンを複数種類のいずれかに決定するための判定用データとして、図71に示したバトル演出パターン判定用データ177から対応する判定用データを選択してセットする(ステップS604)。具体的には、例えば、各バトル演出パターン種別判定用データの判定値に対応付けて、バトル演出パターン判定用データのアドレスが格納されており、そのアドレスを判定用データポインタにセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、バトル演出パターン判定用の乱数値SR6を抽出する(ステップS605)。そして、ステップS605にて抽出したバトル演出パターン判定用の乱数値SR6に基づき、ステップS604にてセットしたバトル演出パターン判定用データを参照することにより、バトル演出パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS606)。ステップS523の処理において、このようにして決定されたバトル演出パターンやバトル勝利回数(敵キャラクタ、背景)に対応する演出制御パターンが決定されればよい。
図73は、この動作例のバトルモードにおける各バトル演出パターンの表示動作を示している。図73(A)は、バトルモードにおける可変表示を開始する前の状態を示している。ここでは、味方キャラクタCHAと第1特別図柄表示装置4Aに対応する敵キャラクタCHBとが表示されている。なお、この例では飾り図柄表示エリア5Mによる数字の飾り図柄の変動は省略しているが、このようにバトルモード中においては数字の飾り図柄の変動は省略するようにしてもよい。図73(A)に示したバトル演出設定処理において、バトルAのバトル演出を実行するバトル演出パターン(例えばバトルA1−1)に決定された場合、図73(B)に示すように、操作ボタン30を1回押せとの指示が表示される。また、バトルBのバトル演出を実行するバトル演出パターン(例えばバトルB1−1)に決定された場合、図73(C)に示すように、操作ボタン30を連打させるような指示が表示される。また、バトルCのバトル演出を実行するバトル演出パターン(例えばバトルC1−1)に決定された場合、図73(D)に示すように、操作ボタン30(ジョグダイアル)を回させるような指示が表示される。このように、バトルA〜バトルCのバトル演出では、操作ボタン30の操作態様を異ならせている。変動時間中に予め定められたボタン有効期間内に、図73(B)〜(D)の指示に対応したボタン操作がなされた場合、図73(B)〜(D)の表示を切り換えて、ボタン操作がされなかった場合とは異なる演出態様のバトル演出が実行される。このように、この動作例では遊技者がバトル演出に関与したかのような演出が実行可能である。
その後、大当り種別が「第1大当り」、「第2大当り」(バトル勝ち)であるか、「第3大当り」、「第4大当り」(バトル負け、バトル継続)であるかに応じて、バトル勝利またはバトル敗北である旨、あるいはバトルモードが継続する旨が表示される。例えば、大当り種別が「第1大当り」であってバトルA1−1のバトル演出パターンである場合の図73(B)の表示の後には、ボタン操作に対応して図75(F)に示すように、味方キャラクタCHAが「手榴弾」で攻撃する表示がされる。そして、図75(G)に示すように、攻撃が成功する表示がされ、図75(H)に示すように、バトルに勝利してバトルモードが継続する表示がされる。なお、大当り種別が「第2大当り」であってバトルA1−1のバトル演出パターンである場合にも、図75(F)及び(G)に示すように、攻撃が成功する表示が行われるが、図75(H)に示すようにバトルモードが継続する表示に代えて、15ラウンド大当り状態となる旨の表示を行い、大当り遊技状態の終了後にはチャンスモードに移行してもよい。また、大当り種別が「第1大当り」または「第2大当り」であってバトルA1−2のバトル演出パターンである場合の図73(B)の表示の後には、ボタン操作に対応した図75(F)の表示の後、図75(I)に示すように「手榴弾」による攻撃が逸れて攻撃が失敗したような表示がされ、図75(J)(K)に示すようにその「手榴弾」が壁に反射して攻撃が成功する表示がされるようにする。このように、バトルA1−2のバトル演出パターンの演出では、バトルA1−1のバトル演出パターンとは異なる他の演出(ここでは救済演出)が実行される。
図74は、操作ボタン30の操作による演出の切り換えを説明するためのタイミングチャートである。図73に示したようなバトル演出では、指示されたボタン操作があった場合、ボタン操作を指示する表示(図73(B)〜(D)のような表示)を終了する。即ち、指示に対応するボタン操作があった任意のタイミングで、演出を切り換える必要がある。例えば、同一のバトル演出パターンにおいて、図74(A)に示すようにボタン有効期間の終了寸前にボタン操作があった場合と、図74(B)に示すようにボタン有効期間の開始直後にボタン操作があった場合とでは、特別図柄や飾り図柄の変動時間は一定のため、ボタン操作に対応したバトル演出を実行する時間が異なってしまう。そのため、この動作例では、こうした時間の相違に対応した演出用の演出制御パターンが用意される。例えば、時間を調節するため所定周期で繰り返し画像を表示するための演出制御パターンなどが用意されればよい。一例として、バトルの結果(勝敗)を示す映像や、攻撃する映像を繰り返し表示するようにすればよい。バトルの結果を示す映像を繰り返し表示する場合、ボタン操作に対応したタイミングで結果を表示できるので、ボタン操作から演出の結果までのタイムラグが生じることを防止できる。図49に示した飾り図柄変動中処理のステップS546の処理では、残りの変動時間に対応した演出制御パターンに切り換えるようにする。図74(C)は、ボタン操作が無かった場合のタイミングチャートである。ボタン操作が無かった場合、ボタン有効期間が終了したタイミングでボタン操作を指示する表示を終了して演出を切り換える。図74(C)の例でボタン有効期間後に表示されるバトル演出は、図74(A)や(B)とは異なる演出態様となる。
このような動作例におけるバトル演出パターンの他の一例として、操作ボタン30の操作によって、演出態様を選択可能なものを用意してもよい。図75は、バトルモードにおける演出態様を選択可能なバトル演出パターンの表示例を示す図である。図75(A)は、バトルモードにおける可変表示を開始する前の状態を示している。ここでは、味方キャラクタCHAと第1特別図柄表示装置4Aに対応する敵キャラクタCHBとが表示されている。この例では、大当りとなったことに対応してバトル演出が開始されると、図75(B)に示すように、操作ボタン30(ジョグダイアル)で武器を選択可能である旨の表示がされる。その後、遊技者がジョグダイアルの操作(回転操作)に対応して図75(C)(D)に示すようにカーソルCが動作し、所定時間経過後または操作ボタン30操作されたことに対応して「手榴弾」が選択される。その後、図75(E)に示すように、ボタンを1回押すように指示する表示がされ、ボタン操作に対応して図75(F)に示すように、味方キャラクタCHAが選択された「手榴弾」で攻撃する表示がされる。大当り種別が「第1大当り」である場合、図75(G)に示すように、攻撃が成功する表示がされ、図75(H)に示すように、バトルに勝利してバトルモードが継続する表示がされる。その後、大当り遊技状態となる。大当り種別が「第2大当り」である場合にも、図75(G)に示すように攻撃が成功する表示が行われる一方で、図75(H)に示す表示に代えて、15ラウンド大当り状態となる旨の表示が行われるようにすればよい。
また、バトル演出パターンの一つとして、攻撃が失敗したように見せかけた後に攻撃が成功する演出(救済演出)を用意してもよい。例えば、図75(F)の表示の後、図75(I)に示すように「手榴弾」による攻撃が逸れて攻撃が失敗したような表示がされ、図75(J)(K)に示すようにその「手榴弾」が壁に反射して攻撃が成功する表示がされるようにする。このような図75(A)〜(G)のバトル演出パターン(例えば図71におけるバトルA1−1)と、図75(A)〜(F)、(I)〜(K)のバトル演出パターン(例えば図71におけるバトルA1−2)と、が同一のバトル演出パターン種別(例えばバトル勝ちA1)に含まれるようにすればよい。なお、大当り種別が「第3大当り」または「第4大当り」(バトル負け)である場合は、図75(I)のような表示の後に味方キャラクタCHAが敵キャラクタCHBからの攻撃を受けてバトルに敗北する演出が実行される。
また、この動作例におけるさらに他の一例としてバトル演出で操作ボタン30に所定の操作がなかった場合にバトルに敗北する表示をして、擬似的にバトルモードを終了して、所定回数の可変表示後にバトルモードに復帰するような演出を実行するようにしてもよい。このような演出により、遊技者の遊技参加(操作ボタン30の操作)の意欲を高めることができる。例えば、大当り種別が「第1大当り」である場合などに、図76に示すように、図75と同様のバトル演出パターンにおいて、図76(D)の表示で指示されたボタン操作(連射)がなかった場合、図76(E)〜(H)に示すように敵キャラクタCHBからの攻撃を受けてバトルに敗北するような演出が行われる。そして、図76(I)に示すように、演出態様を通常モード(内部的には確変状態)に切り換える。通常モードにおける所定回数(例えば10回)の可変表示が終了した後、大当りとなったか否かにかかわらず図76(J)に示すようにバトルモードに復活したような演出が行われる。なお、図76(I)では通常モードではなくチャンスモードに切り換えるものであってもよい。その場合、図76(I)の演出画面をチャンスモードの画面としてもよい。さらに、図76(H)の後に、図58(2)に示すような通常モードや、図59(11)に示すようなチャンスモードに切り換えるようにしてもよい。そして、所定回数(例えば10回)の可変表示が終了した後、図76(J)に示すようにバトルモードに復活するようにすればよい。また、バトル演出で操作ボタン30の操作があったか否かに関わらず、一定割合で擬似的にバトルモードを終了する演出を実行するようにしてもよい。
以上説明したように、図32に示す特別図柄通常処理では、ステップS231にて第2保留記憶数が「0」であると判定されてから、ステップS236にて第1保留記憶数が「0」であるか否かの判定を行い、ステップS231にて第2保留記憶数が「0」以外であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームが、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームより優先して実行される。また、図18に示す普図表示結果判定用データ139の設定などにより、確変状態や時短状態に対応して時短フラグがオンであるときには、通常状態に対応して時短フラグがオフであるときよりも第2始動入賞口に遊技球が進入(始動入賞)しやすくなる。そして、図8に示す大当り種別決定用データ131では、変動特図指定バッファ値が“1”であるか“2”であるかにかかわりなく、大当り種別を「第1大当り」及び「第3大当り」のいずれかに決定して大当り遊技状態に制御した後には確変状態となる特別移行割合が一定になる。その一方で、変動特図指定バッファ値が“2”である場合には、大当り種別を「第1大当り」及び「第2大当り」のいずれかに決定して15ラウンド大当り状態に制御することになる多ラウンド決定割合が、変動特図指定バッファ値が“1”である場合の多ラウンド決定割合よりも多くなる。加えて、変動特図指定バッファ値が“2”である場合には、大当り種別を「第4大当り」に決定して2ラウンド大当り遊技状態に制御した後には時短状態となる少ラウンド非特別決定割合が、変動特図指定バッファ値が“1”である場合の少ラウンド非特別決定割合よりも少なくなる(具体的には「0」)。
したがって、確変状態といった特別遊技状態であるときには、通常状態といった通常遊技状態であるときに比べて、大当り種別が「第4大当り」に決定されて2ラウンド大当り状態となることで確変状態が終了して、その後に時短状態となる可能性が低くなる。そして、例えば確変状態において大当り種別が「第4大当り」となって2ラウンド大当り状態となってしまい、出玉がほとんど得られないまま大当り遊技状態が終了するとともに、確変状態が終了して時短状態となってしまう可能性が低下する。その一方で、確変状態において大当り種別が「第2大当り」となって大当り遊技状態の終了後には時短状態となってしまうが、15ラウンド大当り状態におけるラウンド遊技では多くの出玉を得られる可能性が高まる。このことは、変動特図指定バッファ値が“2”である場合に、大当り種別を「第2大当り」に決定して15ラウンド大当り遊技状態に制御した後には時短状態となる多ラウンド非特別決定割合が、変動特図指定バッファ値が“1”である場合の多ラウンド非特別決定割合よりも多くなるところからも、導くことができる。こうして、確変状態が終了するときでも遊技者に出玉を得る機会が与えられる可能性を高めることで、確変状態が終了するときに遊技興趣の極端な低下を防止して、遊技興趣を向上させることができる。
図17(B)に示す非リーチハズレ用変動パターン種別判定用データ138Bの設定により、「バトルモード」であるときには、変動特図指定バッファ値が“1”である場合に、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特図変動時間を、変動特図指定バッファ値が“2”である場合の第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特図変動時間よりも長い時間に設定する。また、図17(C)に示す非リーチハズレ用変動パターン種別判定用データ138Cの設定により、「チャンスモード」や「激アツモード」であるときにも、変動特図指定バッファ値が“1”である場合に、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特図変動時間を、変動特図指定バッファ値が“2”である場合の第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特図変動時間よりも長い時間に設定する。これにより、確変状態や時短状態となった大当り遊技状態の終了直後に、第1特図による特図ゲームが多数回連続して実行されないうちに、時短フラグがオンであることに基づく普図ゲームを開始可能として、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい状態とし、確変状態や時短状態において第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなることや、第2特図による特図ゲームが第1特図による特図ゲームよりも優先して実行されることによる利益を、遊技者が十分に得ることが可能になる。
図18に示す普図表示結果判定用データ139の設定などにより、「バトルモード」であるときや、「チャンスモード」や「激アツモード」であるときには、変動特図指定バッファ値が“1”である場合に、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特図変動時間を、時短フラグがオフであるときの普図変動時間TH1、TH2よりも長い時間に設定する。これにより、確変状態や時短状態となった大当り遊技状態の終了直後に、第1特図による特図ゲームが1回終了するよりも前に、大当り遊技状態中に開始された普図ゲームを確実に終了させるとともに、時短フラグがオンであることに基づく普図ゲームを開始可能として、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい状態とし、確変状態や時短状態において第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなることや、第2特図による特図ゲームが第1特図による特図ゲームよりも優先して実行されることによる利益を、遊技者が十分に得ることが可能になる。
図10〜図13に示した変動パターン種別判定用データによりCPU103が変動パターン種別を決定し、その変動パターン種別に基づいて、図14〜図17に示した変動パターン判定用データにより、詳細な変動パターンを決定するように構成されている。この構成により、変動パターン種別の追加や発生率の変更する場合、変動パターン種別判定用データの乱数値MR4の設定のみを変更すればよいので、設定時間を短縮化することができる。また、詳細な変動パターンの追加や発生率の変更する場合、変動パターン判定用データの乱数値MR5の設定のみを変更すればよいので、設定時間を短縮化することができる。
図33に示すステップS265の処理では、演出モードが「通常モード」であれば図9(A)に示すリーチ判定用データ132Aをセットする一方で、演出モードが「バトルモード」及び「チャンスモード」及び「激アツモード」のいずれかであれば図9(B)に示すリーチ判定用データ132Bをセットして、ステップS268、S269にてリーチの有無を判定する。したがって、演出モードが「バトルモード」であるときには、必ず「リーチ無し(非リーチハズレ)」に決定される。そして、非リーチハズレに決定された場合は、非リーチの変動パターンにのみ決定可能な変動パターン種別判定用データ135Bに基づいて、変動パターン種別が決定される。遊技者は、「バトルモード」中は、第1・第2大当りとなって15ラウンド大当り状態となるか、第3・第4大当りとなって2ラウンド大当り状態となるかや、第1大当りとなって「バトルモード」が継続するか、第2〜第4大当りのいずれかとなって「バトルモード」が終了するかといったことに、興味があり、いずれにもならないハズレには興味がない。そのため、ハズレの場合にリーチで興味をあおる必要がない。そこで、「バトルモード」ではハズレとなる場合には「リーチ無し」のみに決定されることにより、ハズレ時の平均的な可変表示時間が「通常モード」中よりも短くすることができ、バトル演出が実行されるまでの時間を短縮することができる。さらに、「バトルモード」中におけるハズレ時のリーチ判定や変動パターン種別判定の処理負担を軽減できる。
図48(A)に示すステップS585の処理では、例えば図67(A)及び(B)に示すような設定に応じて演出制御パターンを決定することなどにより、演出モードが「バトルモード」であるときに、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが実行される場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが実行される場合とで異なる演出態様により演出が実行可能である。このように、2つの特別図柄表示装置のいずれが変動するかにより、異なる演出態様による演出が可能であり、また、大当り遊技状態の遊技価値が異ならせることができ、遊技にメリハリを持たせることができる。
図68に示すように、演出モードが「バトルモード」であるときに大当り種別が「第4大当り」となった場合でも、一定の割合でバトルモード継続の変動パターンに決定され、そのバトルモード継続の変動パターンに決定された場合には、2ラウンド大当り状態の終了後に「バトルモード」を継続させる。こうして、時短状態である場合でも一定の割合で「バトルモード」が継続されることにより、「バトルモード」中に確変状態であるか時短状態であるかを認識することが困難になり、時短状態となった後でも確変状態であることの期待感を持続させ、確変制御が行われなくなったときに遊技をやめてしまうことによる客離れを、防止することができる。
図35に示すステップS305にて確変状態や時短状態であると判定された後、ステップS306にて大当り種別が「第4大当り」に対応して大当り種別バッファ値が「03」であると判定されたときには、ステップS307にて確変時短中2R非確変フラグをオン状態にセットする。その後、図36に示すステップS324にて確変時短中2R非確変フラグがオンであると判定されたことに基づき、ステップS327の処理では、ステップS325の処理にて設定される第1時短上限回数(例えば「30」)よりも多い第2時短上限回数(例えば「100」)が、時短状態において実行可能な特図ゲームの上限回数として設定される。こうして、確変状態や時短状態であるときに大当り種別が「第4大当り」となった場合には、通常状態であるときに大当り種別が「第4大当り」となった場合の第1時短上限回数よりも多い第2時短上限回数を設定する。これにより、確変状態や時短状態であるときに2ラウンド大当り状態となり、その2ラウンド大当り状態が終了した後に確変状態とはならない場合に、遊技者が受ける不利益を低減して、確変状態が終了するときに遊技興趣が極端に低下することを防止できる。
図73に示すように、操作ボタン30の操作態様が異なる複数のバトル演出パターン(例えばバトルA1、B1、C1など)を用意することにより、バトル演出にバリエーションを持たせることができ、遊技が単調になることを防止し、遊技の興趣を向上させることができる。
図33に示すステップS264の処理では、演出モードが「バトルモード」であるときに、図34(B)に示すテーブル選択設定により、バトル勝利回数(「バトルモード」中に大当り種別が「第1大当り」となる回数)が所定回数(例えば2、5、8回のいずれか)であるか否かに応じて、異なる大当り用変動パターン種別判定用データ133F〜133Iのいずれかを選択する。そして、大当り種別が「第3大当り」であってバトル勝利回数が所定回数であるときには、「バトルモード」から「チャンスモード」に移行するバトルモード転落の変動パターンに決定される。これにより、バトル勝利回数に応じてメリハリがある演出が可能になり、長時間遊技したときに(例えば大当り種別が「第1大当り」となることが多数回継続したときなど)、遊技の興趣を向上させることができる。
図48に示すステップS583の処理では、バトル勝利回数に応じて、敵キャラクタの種別や背景を異ならせるように決定する。これにより、敵キャラクタの種別によって「バトルモード」から「チャンスモード」に移行するバトルモード転落となる可能性の大小を遊技者が認識可能になる。また、敵キャラクタに強弱を付けるような演出が可能になり、この演出によりバトルモード継続の期待感を向上させて、遊技の興趣を向上させることができる。
図35に示すステップS301の処理では、演出モードが「バトルモード」であるときに大当り種別が「第1大当り」である場合に、バトル勝利回数カウント値を1加算して更新する。そして、ステップS313の処理では、演出モードが「通常モード」に切り換えられた場合に、バトル勝利回数カウント値が「0」にリセットされる。これにより、演出モードが「バトルモード」となった後には、演出モードが「通常モード」となるまでバトル勝利回数が継続して加算されるようにカウントされるため、バトル勝利回数が大きい数字になりやすく、遊技の興趣を向上させることができる。
図35に示すステップS312の処理では、例えば図37(B)に示すモードフラグ切換設定用データ201の設定により、確変フラグがオンで演出モードが「チャンスモード」であり、所定回数(例えば「30」)の特図ゲームが終了したときに、演出モードが「激アツモード」に移行する。これにより、演出モードが「チャンスモード」となった後でも、確変状態であれば、演出モードを「激アツモード」といった時短状態のときなどとは異なる演出モードとし、時短状態のときなどとは異なる演出態様とすることで、遊技の興趣を向上させることができる。
図57、図60〜図62などに示すように、演出モードが「バトルモード」であるときには、味方キャラクタCH0が敵キャラクタに勝利したか否かによって、バトルモードが継続するか否かを容易に認識することができる。
図57(M)に示すように、演出モードが「バトルモード」から「チャンスモード」に移行した場合には、「バトルモード」における背景が継続して表示される。即ち、演出モードが「バトルモード」中におけるバトル勝利回数に応じて演出モードが「チャンスモード」となったときの演出態様を異ならせる。これにより、バトル勝利回数によりメリハリがある演出が可能になり、長時間遊技したときの遊技の興趣を向上させることができ、演出モードが「チャンスモード」であるときにもバトル勝利回数を遊技者が認識可能となり、「バトルモード」及び「チャンスモード」における遊技の興趣を向上させることができる。
演出モードが「バトルモード」中であるときに、「非リーチハズレ」となる変動パターン種別を決定する場合には、図13(B)に示す変動パターン種別判定用データ135Bの設定により、合計保留記憶数が3以下であれば、変動特図指定バッファ値が“1”であるか“2”であるかに応じて、非リーチ5の変動パターンを含む非リーチB1−1の変動パターン種別と、非リーチ6の変動パターンを含む非リーチB1−2の変動パターン種別とのうち、いずれかに決定される。また、合計保留記憶数が4以上であれば、変動特図指定バッファ値が“1”であるか“2”であるかに応じて、非リーチB1−3の変動パターン種別と、非リーチB1−4の変動パターン種別のうち、いずれかに決定され、いずれに決定された場合にも、非リーチ5や非リーチ6の変動パターンにおける特図変動時間T5、T6よりも短い特図変動時間T7、T8となる非リーチ7や非リーチ8の変動パターンに決定される。このように、「非リーチハズレ」の変動パターンを複数設けることで、演出に幅を持たせることができる。また、合計保留記憶数が多い場合(4以上の場合)の平均変動時間を短くして無効入賞を削減することができる。
図70(A)〜(C)に示すバトル演出パターン種別判定用データ175A〜175Cの設定や、図70(D)〜(F)に示すバトル演出パターン種別判定用データ176A〜176Cの設定により、大当り種別が「第1大当り」〜「第4大当り」といった複数種類のいずれに決定されたかに応じて、異なる割合でバトル演出パターン種別(バトル演出パターン)が決定される。これにより、いずれのバトル演出が実行されるかにより、大当り種別が複数種類のいずれとなるかの期待度を異ならせることができ、いずれのバトル演出が実行されるかに遊技者の興味を引くことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図72(A)に示すようなバトル演出設定処理を演出制御基板12の側にて演出制御用CPU120などにより実行することで、バトル演出パターンを決定してもよい。これにより、演出の決定を主基板11と演出制御基板12に分散して、主基板11における処理負担を軽減できる。
図76(B)〜(I)に示すように、バトル演出中に操作ボタン30の操作がなかった場合、擬似的に「バトルモード」を終了する。このように、操作ボタン30を操作しないと不利になった様に見せかける演出が実行できるので、遊技者の遊技参加(操作ボタン30の操作)の意欲を高め、遊技の興趣を向上させることができる。また、一旦は擬似的に「バトルモード」を終了した後でも、図76(J)に示すように、「バトルモード」が復活する演出を実行してもよい。これにより、確変状態であると遊技者が認識する演出の意外性を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態では、図17(B)及び(C)に示す非リーチハズレ用変動パターン種別判定用データ138B、138Cを用いることにより、確変状態や時短状態に対応して演出モードが「バトルモード」及び「チャンスモード」及び「激アツモード」のいずれかであるときに、第1特図を用いた特図ゲームでの特図変動時間を、第2特図を用いた特図ゲームでの特図変動時間よりも長い時間に設定すること、及び、図18に示す普図表示結果判定用データ139などを用いることにより、確変状態や時短状態に対応して演出モードが「バトルモード」及び「チャンスモード」及び「激アツモード」のいずれかであるときに、第1特図を用いた特図ゲームでの特図変動時間を、時短フラグがオフであるときの普図変動時間TH1、TH2よりも長い時間に設定することで、確変状態や時短状態において遊技者が十分に利益を得られるようにしている。他方、これらの設定のいずれか一方のみを行うようにしてもよい。この場合でも、従来に比べれば、遊技者は確変状態や時短状態における利益を十分に得ることができる。
あるいは、第1特図を用いた特図ゲームについては、確変状態や時短状態において特図変動時間を短縮する時間短縮制御を行わないようにしてもよい。一例として、図33に示すステップS271の処理では、図77(A)に示すようなテーブル選択設定に従って非リーチハズレ用変動パターン種別判定用データ135A〜135Cのいずれかとなるテーブルデータを選択する。図77(A)に示す設定により、変動特図指定バッファ値が“1”である場合には、演出モードにかかわりなく、非リーチハズレ用変動パターン種別判定用データ135Aが選択される。したがって、第1特図を用いた特図ゲームにおける特図変動時間は、遊技状態が通常状態、時短状態、確変状態のいずれであっても同等となり、時間短縮制御が行われないことになる。
あるいは、第1特図を用いた特図ゲームについては、第2保留記憶数が所定数以下であるときに、確変状態や時短状態であっても時間短縮制御を行わないようにしてもよい。一例として、図33に示すステップS271の処理では、図77(B)に示すようなテーブル選択設定に従って非リーチハズレ用変動パターン種別判定用データ135A〜135Cのいずれかとなるテーブルデータを選択する。図77(B)に示す設定により、変動特図指定バッファ値が“1”で第2保留記憶数が「1」以下である場合には、演出モードが「バトルモード」及び「チャンスモード」及び「激アツモード」のいずれかであるときでも、非リーチハズレ用変動パターン種別判定用データ135Aが選択される。このとき、第1特図を用いた特図ゲームにおける特図変動時間は、遊技状態が通常状態、時短状態、確変状態のいずれであっても同等となり、時間短縮制御が行われないことになる。
このように、第1特図を用いた特図ゲームについては、全く時間短縮制御を行わないこと、あるいは、第2保留記憶数が所定数以下であれば時間短縮制御を行わないことにより、確変状態や時短状態となった大当り遊技状態の終了直後に、第1特図による特図ゲームが多数回連続して実行されないうちに、時短フラグがオンであることに基づく普図ゲームを開始可能として、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい状態となる。こうして、確変状態や時短状態において遊技者が十分に利益を得られるようにしてもよい。
あるいは、第1特図を用いた特図ゲームについては、確変状態や時短状態であるときに、特図変動時間が第2特図を用いた特図ゲームよりも長く設定される割合を、第2特図を用いた特図ゲームでの特図変動時間以下に設定される割合よりも多くしてもよい。一例として、図18(B)に示す非リーチハズレ用変動パターン判定用データ138Bを、図78(A)に示すようなものに変更する。また、図18(C)に示す非リーチハズレ用変動パターン判定用データ138Cを、図78(B)に示すようなものに変更する。ここで、図78(A)に示す非リーチハズレ用変動パターン判定用データ138Bの設定では、第1特図を用いた特図ゲームに対応して、特図変動時間T5となる非リーチ5の変動パターンに決定される割合が、非リーチ6の変動パターンに決定される割合よりも多くなるように、乱数値MR5が割り当てられている。そして、非リーチ5の変動パターンにおける特図変動時間T5は、第2特図を用いた特図ゲームを実行する際に決定される非リーチ7や非リーチ8の変動パターンにおける特図変動時間T7、T8よりも長い時間に設定されている。また、図78(B)に示す非リーチハズレ用変動パターン判定用データ138Cの設定では、第1特図を用いた特図ゲームに対応して、特図変動時間T9となる非リーチ9の変動パターンに決定される割合が、非リーチ10の変動パターンに決定される割合よりも多くなるように、乱数値MR5が割り当てられている。そして、非リーチ9の変動パターンにおける特図変動時間T9は、第2特図を用いた特図ゲームを実行する際に決定される非リーチ11や非リーチ12の変動パターンにおける特図変動時間T11、T12よりも長い時間に設定されている。
このように、確変状態や時短状態であるときに、第1特図を用いた特図ゲームについては、特図変動時間が第2特図を用いた特図ゲームよりも長く設定される割合を、第2特図を用いた特図ゲームでの特図変動時間以下に設定される割合よりも多くすることにより、確変状態や時短状態となった大当り遊技状態の終了直後に、第1特図による特図ゲームが多数回連続して実行されないうちに、時短フラグがオンであることに基づく普図ゲームを開始可能として、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい状態となる。こうして、確変状態や時短状態において遊技者が十分に利益を得られるようにしてもよい。
上記実施の形態では、確変状態といった特別遊技状態であるときには、通常状態といった通常遊技状態であるときに比べて、大当り種別が「第4大当り」に決定されて2ラウンド大当り状態となり、その後に時短状態となる可能性が低くなるように、図8に示す大当り種別決定用データ131などを設定した。これに対して、確変状態といった特別遊技状態にて大当り種別が「第4大当り」となる場合には、2ラウンド大当り状態におけるラウンド遊技で大入賞口に遊技球が入賞したことに応じて払い出される賞球の個数が、通常状態といった通常遊技状態にて大当り種別が「第4大当り」となる場合よりも多くなるようにしてもよい。一例として、大入賞口に入賞した遊技球がカウントスイッチ23により検出されたときに主基板11から払出制御基板へと伝送されて賞球の払出数を指定する払出数指定コマンドとして、第1払出数指定コマンドと、第2払出数指定コマンドとを、予め用意しておく。ここで、第1払出数指定コマンドは、通常状態といった通常遊技状態にて大当り種別が「第4大当り」となったことによる2ラウンド大当り状態において、大入賞口での入賞検出に基づき賞球の払出数を第1景品球数(例えば「15」)に指定する払出制御コマンドである。なお、第1払出数指定コマンドは、大当り種別が「第4大当り」以外となったことによる大当り遊技状態においても、大入賞口での入賞検出に基づき賞球の払出数を指定する共通の払出制御コマンドであってもよい。その一方で、第2払出数指定コマンドは、確変状態といった特別遊技状態にて大当り種別が「第4大当り」となったことによる2ラウンド大当り状態において、大入賞口での入賞検出に基づき賞球の払出数を第1景品球数よりも多い第2景品球数(例えば「30」)に指定する払出制御コマンドである。
そして、図29に示すステップS18の賞球処理では、大当り種別が「第4大当り」となったことによる2ラウンド大当り状態であるときに、その2ラウンド大当り状態となる以前の遊技状態が通常状態であったか確変状態及び時短状態のいずれかであったかを判定する。このとき、通常状態であったと判定された場合には、カウントスイッチ23により遊技球が検出されたことに対応して、第1払出数指定コマンドを払出制御基板に対して送信するための設定を行う。これに対して、確変状態及び時短状態のいずれかであったと判定された場合には、カウントスイッチ23により遊技球が検出されたことに対応して、第2払出数指定コマンドを払出制御基板に対して送信するための設定を行う。払出制御基板では、主基板11から伝送された払出制御コマンドが第1払出数指定コマンドであれば、第1景品球数の賞球を払い出すための払出動作を実行する処理や制御を行い、第2払出数指定コマンドであれば、第2景品球数の賞球を払い出すための払出動作を実行する処理や制御を行う。これにより、確変状態や時短状態であるときに2ラウンド大当り状態となり、その2ラウンド大当り状態が終了した後に確変状態とはならない場合に、遊技者が受ける不利益を低減して、確変状態が終了するときに遊技興趣が極端に低下することを防止できる。
あるいは、確変状態といった特別遊技状態にて大当り種別が「第4大当り」となる場合には、2ラウンド大当り状態におけるラウンド遊技で大入賞口が開放状態に制御される上限期間が、通常状態といった通常遊技状態にて大当り種別が「第4大当り」となる場合よりも長い時間になるようにしてもよい。一例として、図30に示す大入賞口開放前処理では、大当り種別が「第4大当り」となったことに基づく2ラウンド大当り状態における各回のラウンド遊技を開始するときに、その2ラウンド大当り状態となる以前の遊技状態が通常状態であったか確変状態及び時短状態のいずれかであったかを判定する。このとき、通常状態であったと判定された場合には、各回のラウンド遊技にて大入賞口を開放状態とする上限期間を第1期間(例えば0.5秒)に設定する。これに対して、確変状態及び時短状態のいずれかであったと判定された場合には、各回のラウンド遊技にて大入賞口を開放状態とする上限期間を第1期間よりも長い第2期間(例えば10秒)に設定する。なお、上限期間を第2期間に設定した場合には、各回のラウンド遊技にて大入賞口を開放状態としてからの経過時間が上限期間に達する以前であっても、大入賞口への入賞球数が所定数(例えば「10」)となったときには、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に変化させて、その回のラウンド遊技を終了させるようにしてもよい。これにより、確変状態や時短状態であるときに2ラウンド大当り状態となり、その2ラウンド大当り状態が終了した後に確変状態とはならない場合に、各回のラウンド遊技にて大入賞口に遊技球が入賞して遊技者が出玉を得られる可能性が高まり、遊技者が受ける不利益を低減して、確変状態が終了するときに遊技興趣が極端に低下することを防止できる。
図10〜図13に示される変動パターン種別判定用データや、図14〜図17に示される変動パターン判定用データの設定は一例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
また、図9に示されるリーチ判定用データ132A、132Bでは、リーチの有無のみを判定するデータとなっていたが、リーチ判定用データにおいて乱数値MR3に対応付けて変動パターン種別判定用データのアドレスを特定可能なデータをセットしておき、図33に示すステップS268、S269の処理ではリーチの有無のみではなく、使用する変動パターン種別判定用データを決定するようにしてもよい。具体的には、例えば、リーチ判定用データ132Aでは、合計保留記憶数が「1」以下で乱数値MR3が「1」〜「10」の範囲の値に対応させて、リーチハズレ用変動パターン種別判定用データ134Aの合計保留記憶数が「3」以下のときに参照されるデータのアドレスを所定のポインタにセットしておく。また、リーチ判定用データ132Aで、合計保留記憶数が「1」以下で乱数値MR3が「11」〜「100」の範囲の値に対応させて、非リーチハズレ用変動パターン種別判定用データ135Aの合計保留記憶数が「3」以下のときに参照されるデータのアドレスを所定のポインタにセットしておく。そして、ステップS273の処理では、ステップS268の処理により特定された変動パターン種別判定用データとステップS272にて抽出された乱数値MR4とに基づいて変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
上記実施の形態では、演出モードが「バトルモード」であるときに、ステップS585の処理ではバトル勝利回数に応じて背景及び敵キャラクタの種別を異ならせるものとして説明した。これに対して、背景及び敵キャラクタの種別のうち、どちらか一方を異ならせるようにしてもよい。また、これら以外の演出をバトル勝利回数に応じて異ならせるものであってもよい。
上記実施の形態では、演出モードが「バトルモード」であるときに、大当り種別が「第1大当り」となる回数をバトル勝利回数としてカウントし、当該バトル勝利回数に対応して「バトルモード」における敵キャラクタや背景を異ならせ、敵キャラクタの種別に応じて、大当り種別が「第3大当り」となる場合に「バトルモード」が継続する割合を異ならせていた。即ち、「バトルモード」継続中の「第1大当り」の回数に対応して、敵キャラクタや背景を異ならせ、また「第3大当り」となった場合の「バトルモード」の継続率を異ならせていた。これに限定されず、例えば(1)「バトルモード」継続中の「第1大当り」または「第3大当り」の回数、(2)「バトルモード」中に「第2大当り」及び「第3大当り」及び「第4大当り」となって「バトルモード」が「チャンスモード」に移行した後(転落後)に「バトルモード」に復帰した回数(時短状態において大当り種別が「第1大当り」となった回数)を(1)に加えた回数、などに対応して、「バトルモード」における敵キャラクタや背景を異ならせ、また「第3大当り」となった場合の「バトルモード」の継続率を異ならせるようにしてもよい。
上記実施の形態では、「バトルモード」から「チャンスモード」に転落した場合、「バトルモード」における背景を引き継ぐようにした。これに対して、「バトルモード」における敵キャラクタに対応した演出をするようにしてもよい。また、「バトルモード」から「チャンスモード」に転落した場合に、バトル勝利回数に応じて背景や敵キャラクタ以外の演出の演出態様を異ならせるようにしてもよい。
上記実施の形態では、演出モードが「バトルモード」であるときに大当り種別が「第3大当り」となった場合には、バトル勝利回数が所定回数(2、5、8回)のときには「チャンスモード」に転落する変動パターンに決定した。これに対して、バトル勝利回数がこれ以外のときに「チャンスモード」に転落するようにしてもよい。また、上記実施の形態では、バトル勝利回数が所定回数(2、5、8回)のときには100%の割合で「チャンスモード」に転落するようにした。これに対して、所定割合で「バトルモード」が継続するようにしてもよい。そのためには、第3大当りとなった場合であってバトル勝利回数が所定回数(2、5、8回)のときに使用される変動パターン種別判定用データに、「バトルモード」が継続する変動パターンに決定可能な変動パターン種別を所定割合割り当てるようにすればよい。
上記実施の形態では、主基板11の側でCPU103がモードフラグを切り換えることで、いずれの演出モードであるかを管理していた。これに対して、演出モードは主基板11の側では管理せず、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120のみでいずれの演出モードであるかを管理するようにしてもよい。この場合、主基板11の側から演出制御基板12へ、図4(A)に示したような演出モード移行通知コマンドは送信されない。また、図35に示すステップS312や図36に示すステップS329におけるモードフラグ切換設定は実行されず、演出制御基板12の側でこれに代わる処理が実行される。さらに、図33に示すステップS265の処理では、演出モードの判定は行われず確変状態であるか否かの判定を行い、確変状態である場合は図9(B)に示したリーチ判定用データ132Bをセットし、確変状態でない場合は図9(A)に示したリーチ判定用データ132Aをセットする。このように、確変状態である場合には、バトルモード中だけでなくチャンスモードや激アツモードである場合においても、リーチ判定用データ132Bを使用するようにして、リーチハズレとならないようにしてもよい。また、ステップS264、S270〜S276の処理では、いずれの演出モードであるかに対応した変動パターンに決定していたが、図10〜図13に示した変動パターン種別判定用データや図14〜図17に示した変動パターン判定用データは使用されず、演出モードによらない変動パターンが決定される。例えば、遊技状態(確変状態、時短状態、通常状態)がいずれであるか、可変表示結果(大当り、リーチハズレ、非リーチハズレ)がいずれであるかや、合計保留記憶数に対応して複数の変動パターン種別判定用データや変動パターン判定用データが用意され、ステップS264、S270〜S276の処理に代えて、それらの判定用データに基づいて変動パターンを決定する処理が実行される。そして、演出制御基板12の側では、主基板11の側で決定された変動パターンと演出モードがいずれであるかとに基づいて演出制御パターンが決定される。例えば、演出制御基板12の側で、確変状態における大当りの変動パターンを受信した場合、演出モードがバトルモードであることに基づいてバトル勝ちとなる演出制御パターンに決定される。また、ステップS277の処理では、確変状態でハズレ(非リーチハズレ)となる場合には一定の特図変動時間(例えば10秒)に決定される。そして、演出制御基板12の側では、確変状態におけるハズレの変動パターンを受信した場合、演出モードがバトルモードであることに基づいてバトル演出を実行せず、またリーチともしない演出制御パターンに決定される。これにより、バトルモード中にはリーチとならず、ハズレ変動を一定の変動時間で実行することができるので、バトルモード中のハズレ変動における無駄な演出を省略することができる。また、演出モードがチャンスモードや激アツモードである場合にも、確変状態におけるハズレの変動パターンを受信した場合には、リーチとならず、一定の変動時間の演出モードに対応したハズレ変動に決定される。なお、ステップS277の処理では、確変状態でハズレとなる場合であっても、複数の特図変動時間に決定されるようにしてもよい。この場合においても、演出制御基板12の側では、リーチとしない演出制御パターンに決定されるようにしてもよい。
また、主基板11の側では変動パターンを決定せず(ステップS264〜S276の処理をスキップして)、ステップS277の処理で変動時間のみを決定して、変動時間コマンドを演出制御基板12に送信するようにしてもよい。この場合、演出制御基板12の側で、変動時間コマンドと可変表示結果通知コマンドに基づいて、演出モードに対応した飾り図柄の変動パターン(演出制御パターン)やリーチ判定が実行されるようにすればよい。この場合、ハズレ時の変動時間を一定にして、処理を簡易にしてもよい。このように構成することで、主基板11の側のCPU103の処理負担を軽減することができる。
また、操作ボタン30の操作に対応して、演出態様を変化させる予告パターンを用意してもよい。例えば、図60(2)(4)(6)で操作ボタン30の操作を指示して、操作ボタン30の操作があったときに味方キャラクタCH1が敵キャラクタの方へ移動するようにしてもよい。これにより予告演出が多彩になり、遊技の興趣を向上させることができる。
あるいは、操作ボタン30の操作に対応して、昇格演出の演出態様を変化させるようにしてもよい。例えば、図59(2)、図61(5)などで操作ボタン30の連射を指示して、昇格する場合は連射によって昇格を達成したような演出を実行するようにしてもよい。これにより昇格演出が多彩になり、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態において、図10(D)及び(E)に示した大当り用変動パターン種別判定用データ133D、133Eは「チャンスモード」及び「激アツモード」で共通であった。これに対して、「チャンスモード」であるか「激アツモード」であるかによって別の判定用データを使用するようにしてもよい。また、確変状態であるか時短状態であるかによって別の判定用データ使用するようにしてもよい。
上記実施の形態では、図25(A)に示したバトル前予告選択用データ170の設定や、図25(B)に示したバトル後予告選択用データ171の設定により、大当り種別や変動特図に基づいて異なる割合で予告の有無や予告パターンを決定した。これに対して、変動パターンに基づいて異なる割合で予告の有無や予告パターンを決定するようにしてもよい。例えば、同じ「第1大当り」、「第2大当り」でも味方キャラクタCH1が勝って当たる変動パターンと味方キャラクタCH1が復活して当たる変動パターンを設け、いずれの変動パターンであるかによって異なる割合で予告の有無や予告パターンを決定するようにしてもよい。また、同じ「第3大当り」、「第4大当り」でもバトルモードを継続する変動パターンとチャンスモード移行の変動パターンのいずれの変動パターンであるかによって異なる割合で予告の有無や予告パターンを決定するようにしてもよい。さらに、ハズレのときも変動時間が短縮される変動パターンであるか短縮されない変動パターンであるかに応じて、予告の有無や予告パターンを決定するようにしてもよい。例えば、短縮されない変動パターンのときに、演出の時間が長い予告パターンに決定されるようにすればよい。
上記実施の形態では、「バトルモード」においては、予め定められた味方キャラクタと、予め定められた敵キャラクタと、が戦うバトル演出を実行するものとした。これに対して、敵キャラ同士によるバトル演出(例えば、敵キャラクタCH2と敵キャラクタCH3とが戦うバトル演出)を実行可能としてもよい。この場合、「バトルモード」用の変動パターンや、演出制御パターンとして敵キャラ同士によるバトル演出を実行するパターンを用意すればよい。このような、演出を実行可能とすることで、演出に意外性を持たせることができ、遊技性を向上することができる。そして、このような敵キャラ同士のバトル演出が実行された場合に、遊技者が出玉を得られる大当り種別(「第1大当り」または「第2大当り」)となる信頼度を味方キャラクタと敵キャラクタとのバトル演出が実行されたときと比べて高くしてもよい。また、100%の決定割合で遊技者が出玉を得られる大当り種別(「第1大当り」または「第2大当り」)に決定してもよい。さらに、100%の割合でバトルモードが継続するようにしてもよい。
上記実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示が実行されるときは、第1特別図柄表示装置4Aに対応した敵キャラクタと味方キャラクタが戦うバトル演出が実行される。また、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示が実行されるときは、第2特別図柄表示装置4Bに対応した敵キャラクタと味方キャラクタが戦うバトル演出が実行される。しかしながら、この法則に従うことなく、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示が実行されるときに第2特別図柄表示装置4Bに対応した敵キャラクタと戦うバトル演出や、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示が実行されるときに第1特別図柄表示装置4Aに対応した敵キャラクタと戦うバトル演出が、少ない割合で実行されるようにしてもよい。そして、このような法則くずれのバトル演出が実行された場合に、遊技者が出玉を得られる大当り種別(「第1大当り」または「第2大当り」)となる信頼度を法則どおりのときと比べて高くしてもよい。また、100%の割合で遊技者が出玉を得られる大当り種別(「第1大当り」または「第2大当り」)に決定してもよい。さらに、100%の割合でバトルモードが継続するようにしてもよい。
上記実施の形態では、演出モードとして「バトルモード」、「チャンスモード」、「激アツモード」、「通常モード」が用意されていたが、演出モードの数はこれに限定されない。例えば、演出モードが「バトルモード」と「通常モード」だけであってもよい。この場合、上記実施の形態の「チャンスモード」、「激アツモード」は、「バトルモード」または「通常モード」に置き換えればよい。また、これ以外の演出モードを設けてもよい。
上記実施の形態では、大当り種別として、「第1大当り」、「第2大当り」、「第3大当り」、「第4大当り」の4種類を用意するものとして説明した。しかしながら、大当り種別はこれに限定されない。例えば、確変大当りとして「第1大当り」と、非確変大当りとして「第4大当り」とだけであってもよい。また、これ以外の大当り種別を設けてもよい。また、非確変大当りの大当り遊技状態終了後の時短回数が異なる複数の大当りを設けて(例えば10回、20回、30回)、10回変動後、20回変動後に、画像表示装置5にて扉が閉まって、時短状態が終了するか継続するかの演出を実行するようにしてもよい。この場合、画像表示装置5における、時短回数はカウントダウン方式ではなくカウントアップ方式で表示すればよい。
上記実施の形態では、図8に示す大当り種別決定用データ131の設定により、変動特図指定バッファ値が“2”である場合でも、大当り種別が「第3大当り」に決定されて、2ラウンド大当り状態となることがあるものとして説明した。これに対して、変動特図指定バッファ値が“2”であるときには、2ラウンド大当り状態となることがないように設定してもよい。一例として、図8に示す大当り種別決定用データ131において、変動特図指定バッファ値が“2”である場合に対応して、大当り種別決定用の乱数値MR2のうち「67」〜「100」の範囲の値が「第2大当り」に割り当てられるようにしてもよい。これにより、確変状態や時短状態では、通常状態に比べて第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなることで、2ラウンド大当り状態となる可能性が低くなる一方で、15ラウンド大当り状態となる可能性が高まり、可変表示結果が「大当り」となったときに遊技者が出玉を得られる可能性を高めて、確変状態や時短状態における遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、図8に示す大当り種別決定用データ131の設定により、変動特図指定バッファ値が“2”である場合には、大当り種別が「第4大当り」に決定される割合が0になるものとして説明した。これに対して、変動特図指定バッファ値が“2”であるときでも、所定割合で大当り種別が「第4大当り」に決定されるようにしてもよい。一例として、図8に示す大当り種別決定用データ131において、変動特図指定バッファ値が“2”である場合に対応して、大当り種別決定用の乱数値MR2の一部が割り当てられるようにしてもよい。この場合でも、変動特図指定バッファ値が“2”に対応して大当り種別が「第4大当り」に決定される割合は、変動特図指定バッファ値が“1”に対応して大当り種別が「第4大当り」に決定される割合よりも少なくなるように、設定されるとよい。これにより、確変状態や時短状態では、通常状態に比べて第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなることで、大当り種別が「第4大当り」に決定される可能性が低くなり、確変状態が終了するときに遊技者が出玉を得られる可能性を高めて、確変状態が終了するときに遊技興趣の極端な低下を防止できる。
上記実施の形態では、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120が図47に示すステップS593、S597の処理を実行することにより、飾り図柄の可変表示中に予告演出となる演出動作を実行するか否かの判定や、予告演出となる演出動作を複数種類のいずれかに決定し、また、図44に示すステップS503、S504、S506、S509の処理を実行することにより、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示する飾り図柄を決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出動作を制御するために設けられた複数の制御基板にそれぞれ搭載された複数のCPUなどにより、飾り図柄の可変表示中に予告演出となる演出動作を実行するか否かの判定、及び、予告演出となる演出動作を複数種類のいずれかとする決定と、停止表示する飾り図柄の決定とを、分担して実行するようにしてもよい。
一例として、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、図79に示すような表示制御基板16を設ける。表示制御基板16には、表示制御用CPU140と、ROM141と、RAM142と、乱数回路143と、I/O144とが搭載されている。この場合、表示制御基板16に搭載された表示制御用CPU140が画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行することから、上記実施の形態で演出制御基板12に搭載された表示制御部123は設けられていなくてもよい。表示制御基板16では、例えば表示制御用CPU140がROM141から読み出したプログラムを実行することにより、画像表示装置5における演出画像の表示による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、表示制御用CPU140がROM141から固定データを読み出す固定データ読出動作や、表示制御用CPU140がRAM142に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、表示制御用CPU140がRAM142に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、表示制御用CPU140がI/O144を介して表示制御基板16の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、表示制御用CPU140がI/O144を介して表示制御基板16の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
この場合、表示制御用CPU140は、例えば演出制御基板12からの表示制御指令や演出制御基板12を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどに基づき、図47に示すステップS593、S597の処理を実行することにより、飾り図柄の可変表示中に予告演出となる演出動作を実行するか否かの判定や、予告演出となる演出動作を複数種類のいずれとするかの決定を行うようにしてもよい。あるいは、表示制御用CPU140は、図44に示すステップS503、S504、S506、S509の処理のうち、少なくとも一部の処理を実行することにより、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示する飾り図柄の全部または一部を決定するようにしてもよい。なお、表示制御用CPU140は、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部を実行するものであればよい。また、表示制御用CPU140では、表示制御だけを実行し、演出内容の決定は、全て演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。音声制御基板13やランプ制御基板14は、演出制御基板12からの効果音信号や電飾信号を伝送する配線により、演出制御基板12と接続されていてもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120により、演出動作を統括的に制御するための処理が実行されればよい。
また、音声制御基板13やランプ制御基板14が備える機能を、演出制御基板12に搭載された音声制御回路やランプ制御回路などに備えさせ、音声制御基板13やランプ制御基板14となる独立の制御基板は設けられないようにしてもよい。上記実施の形態では、図2に示す構成において、音声制御基板13やランプ制御基板14に制御用のCPU等を含んだマイクロコンピュータが搭載されず、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120により、音声や効果音の出力制御、及び、ランプや装飾用LED等の点灯制御といった、各種の演出動作を制御するための処理が行われるものとした。これに対して、図2に示す構成において、音声制御基板13に搭載されたマイクロコンピュータやランプ制御基板14に搭載されたマイクロコンピュータにより、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部が実行されるようにしてもよい。このように、演出動作を制御するために複数の制御基板が設けられた場合には、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作の制御内容を決定するための処理、遊技効果ランプ9などにおける点灯動作の制御内容を決定するための処理といった、各種の演出動作の制御内容を決定するための処理がそれぞれ、いずれの制御基板で実行されるかの組合せは、任意の組合せであればよい。なお、RTCMはいずれの基板に設けられてもよい。
上記実施の形態では、変動開始時保留数表示エリア5Aにおいて変動開始時の合計保留記憶数を数字を表示することで報知していた。しかしながら、変動開始時の合計保留記憶数が報知できるものであれば報知方法はこれに限定されない。例えば、変動開始とともに始動入賞記憶表示エリア5Hから減少した保留の表示を変動開始時保留数表示エリア5Aに移動させるような演出により報知してもよいし、音やランプなどにより報知するようにしてもよい。
上記実施の形態では、特図ゲームを実行する特別図柄表示装置は第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとのうちどちらか一方だけが交互変動するものであったが、これらが同時に変動するものであってもよい。
上記実施の形態では、図23に示すリーチ図柄決定用データ162として、いずれの特別図柄表示装置の変動であるかに関わらず、単一のものを使用する。これに対して、複数の特別図柄表示装置に対応して複数種類のリーチ図柄決定用データが用意されてもよい。
上記実施の形態では、合計保留記憶数に基づいて、第1リーチパターン選択用データ〜第9リーチパターン選択用データからいずれか一つを選択していた。しかしながら、第1保留記憶数と第2保留記憶数との各々の保留記憶数に基づいて選択するようにしてもよい。
上記実施の形態では、始動入賞記憶表示エリア5Hにて、第1始動条件が成立したときには青色表示を行い、第2始動条件が成立したときには赤色表示を行うものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば第1始動条件が成立したときには丸型の記号を表示し、第2始動条件が成立したときには三角型の記号を表示するといったように、互いに異なる形の記号を表示するようにしてもよい。あるいは、第1始動条件と第2始動条件のそれぞれが成立した回数を示す数字を、特定可能に表示するようにしてもよい。また、第1始動条件が成立したことを示す第1始動入賞記憶表示エリアと第2始動条件が成立したことを示す第2始動入賞記憶表示エリアとを別々に設けるようにしてもよい。
上記実施の形態では、演出制御用CPU120が図47に示すステップS593、S597にて予告パターン種別を決定する際に、予告演出の有無と予告パターン種別及び予告パターンの決定を1回の処理で全て決定するようにしていた。しかしながら、この発明はこれに限定されず、まず予告演出の有無を決定し、予告演出ありと決定した場合に予告演出の種類を決定するようにしてもよい。
上記実施の形態では、演出制御用CPU120が図44に示すステップS503にて非リーチ組合せの最終停止図柄を決定する際に、最終停止図柄決定用データ160A〜160Cや、左右出目判定用データ161を参照して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄を個別に決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおける確定飾り図柄を決定した後、その決定された飾り図柄と、「中」及び「右」の飾り図柄表示エリア5C、5Rにおける確定飾り図柄との図柄差を、所定の判定用データを参照して決定するようにしてもよい。
上記実施の形態では、図30に示すステップS111の変動パターン設定処理として、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに関わりなく、図33のフローチャートに示すような処理が実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、第1開始条件が成立した場合と第2開始条件が成立した場合とでは、互いに異なる処理を実行して、リーチ態様とするか否かの決定や、変動パターンを複数種類のいずれとするかの決定を行うようにしてもよい。この場合、変動パターンを決定するための処理や、変動パターンを決定するための処理は、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに応じて異ならせる一方で、リーチ判定用の乱数値MR3や変動パターン種別判定用の乱数値MR4、変動パターン判定用の乱数値MR5を示す数値データは、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに関わりなく、共通の数値データを用いるようにすればよい。
例えば、飾り図柄の可変表示状態をリーチ態様とするか否かの判定処理についても、第1開始条件が成立した場合と第2開始条件が成立した場合とでは、互いに異なる処理が実行されるようにしてもよい。この場合、リーチ態様とするか否かの処理は、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに応じて異ならせる一方で、リーチ判定用の乱数値MR3を示す数値データとしては、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに関わりなく、共通の数値データを用いるようにすればよい。さらに、例えば上記実施の形態において図32に示したステップS246のような処理に代えて、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する処理として、第1開始条件が成立した場合と第2開始条件が成立した場合とで互いに異なる処理が実行されるようにしてもよい。この場合、大当り種別を決定するための処理は、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに応じて異ならせる一方で、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データとしては、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに関わりなく、共通の数値データを用いるようにすればよい。
上記実施の形態では、可変表示結果は「大当り」と「ハズレ」のみであったが、「小当り」を用意してもよい。この場合、可変表示結果が「小当り」となったことに基づいて2ラウンド大当り遊技状態と同様の小当り遊技状態に制御され、小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われないようにすればよい。このような「小当り」は、2ラウンド大当りのガセとして用いられ、大入賞口の開放態様は2ラウンド大当りの場合と同様である。よって、遊技者は2ラウンド大当りであるか、「小当り」であるかの区別がつかないので、大当り確率を変えることなく大入賞口の開放頻度を上げて、遊技者の期待感を向上させることができる。
上記実施の形態では、可変表示結果が「大当り」となったことに基づく大当り遊技状態が終了した後に、確変状態や時短状態といった遊技状態に制御できるものとして説明した。そして、確変状態や時短状態では、第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性を高めて第2始動条件が成立しやすくなることで遊技者にとって有利となる制御が行われるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば確変状態には、継続して確変制御が行われるとともに、第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性を高める有利開放制御が行われる高確高ベース状態と、確変制御は行われるが有利開放制御は行われない高確低ベース状態とが含まれるようにしてもよい。また、時短状態には、特図変動時間が短縮されるとともに有利開放制御が行われる低確高ベース状態と、特図変動時間は短縮されるが有利開放制御は行われない低確低ベース状態とが含まれるようにしてもよい。一例として、大当り種別が「第1大当り」、「第2大当り」のいずれであるかに対応して、大当り遊技状態の終了後に、高確高ベース状態と高確低ベース状態のいずれかに制御されるようにしてもよい。他の一例として、大当り種別が「第1大当り」、「第2大当り」のいずれであるかに応じて、大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態と高確低ベース状態のいずれかに制御される割合を、互いに異ならせるようにしてもよい。また、大当り種別を増やして異なる制御を実行するようにしてもよい。
また、大当り種別として、さらに特別な大当りを設けてもよい。例えば、同一のラウンド数(例えば16ラウンド)で、各回のラウンド遊技で特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口の開放回数が異なる複数の大当り(例えば1回開放、2回開放、3回開放など)を設けてもよい。このように、同一のラウンド数であっても、1回のラウンド遊技当りの開放回数を異ならせることで、各大当り遊技状態の遊技価値を異ならせてもよい。この場合、特別可変入賞球装置7とは異なる特別の大入賞口を設けて、その大入賞口を開放するようにしてもよい。また、16ラウンドの開放が終わったときに、インターバルをおいて、大当り遊技状態が継続するか否かの継続演出を実行するようにしてもよい。さらに、このような継続演出を、確変状態や、第2特別図柄表示装置4Bに対応する大当り遊技状態である場合にのみ実行するようにしてもよい。
上記実施の形態では、画像表示装置5の表示領域において、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが設けられ、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて1個の飾り図柄が停止表示されることで、予め定められた1個の有効ライン上に最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて「上段」、「中段」、「下段」の3カ所に飾り図柄を停止表示可能とし、5個あるいは8個の有効ライン上に最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるようにしてもよい。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。