JP5355575B2 - ウェーブレット優位周波数及びウェーブレット優位周波数の高周波側のエネルギー損失を用いた炭化水素検出方法 - Google Patents

ウェーブレット優位周波数及びウェーブレット優位周波数の高周波側のエネルギー損失を用いた炭化水素検出方法 Download PDF

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Description

本発明は,地震データを用いた炭化水素検出方法及びシステムに関する。
既存の地震探査炭化水素直接検出方法は,主として,地球に存在する音響反射境界の特性に焦点を合わせている。これらの方法は,該境界自体からの音響反射の強度が,所定の境界の上層及び下層内の岩石の特定の岩石学的特性により決定される,という理論の上に成り立っている。
しかしながら,該反射ベースの方法は完璧とはいえない。ある境界の各点における反射は,少なくとも8つの変数(P波速度(上),S波速度(上),密度(上),P波速度(下),S波速度(下),密度(下),入射光線経路の角度,同調効果又はその欠落を引き起こしうる層厚)に依存する。これら変数間の相互作用は,特定の一つを正確に決定するのを困難にする。
従って,反射境界の強度に依存しない直接検出方法が好ましい。
本発明の一側面は,炭化水素検出方法に関する。本発明の一側面による方法は,関心領域の地震トレースデータを取得するステップと,前記地震トレースデータを処理して前記地震データからの少なくとも1つのサンプルの吸うなくとも1つのスペクトルを計算するステップと,前記少なくとも1つのスペクトルの少なくとも1つの優位周波数(ωD)を計算するステップと,前記少なくとも1つのスペクトルの前記少なくとも1つの優位周波数(ωD)以上の周波数の少なくとも1つのエネルギー損失の測定を計算するステップと,前記少なくとも1つの優位周波数(ωD)及び前記少なくとも1つのエネルギー損失の測定を用いて関心領域の炭化水素貯留層を特定するステップと,を含む。
本発明の他の側面及び利点は,以下の説明及び添付の特許請求の範囲から明らかになるであろう。
以下に記載の添付図面を参照する。
図1は,炭化水素検出方法が使用される図を示す。
図2は,さまざまな説明のための炭化水素検出システムのブロック図を示す。
図3は,説明のための地震データ取得方法のフローチャートを示す。
図4は,説明のための炭化水素検出方法のフローチャートを示す。
図5は,優位周波数(ωD)の高周波側のエネルギー損失の測定を導出するためのユーザー定義閾値をグラフに示す。
図6は,デルタ周波数(ωdelta)及びωf2の測定をグラフに示す。
図7は,炭化水素貯留槽を発見するのに優位周波数(ωD)及びエネルギー損失の測定(例えば,デルタ周波数(ωdelta)やωf2)がどのように使用可能であるかを示すグラフである。
本発明の実施形態は,地震データを用いた炭化水素検出方法及びシステムに関する。特に,本発明の実施形態は,地震データから2つの測定を導出し,該2つの測定を結び付けて炭化水素検出のための指標としての第3の測定を生成することに依存する。あるいは,該2つの導出された測定は,炭化水素の位置を示すために一緒に解釈されうる。地震データから導出される該2つの測定は,優位周波数(ωD)及び該優位周波数(ωD)以上のエネルギー損失率を含む。
優位周波数(ωD)は,最大振幅スペクトルから特定しうる。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば,該分析にフーリエ変換や高速フーリエ変換を含む(但し,これらに限定されない)複数の変換の任意の一つを用いて,時間領域地震データをサンプル毎に周波数領域データに変換しうることを理解するであろう。また,該データは,スペクトル分析を容易にするためのさまざまな機能で操作しうる。本発明の実施例によれば,優位周波数(ωD)の測定は,任意の適切な方法で行うことができ,その一つは,米国特許出願公開第11/788,910号明細書に記載されており,引用によりその全文を本明細書に組み込む。
上述の通り,ある層を伝播する地震波のエネルギーの減衰は,該層の炭化水素の種類及び量を含むさまざまな要因によって引き起こされうる。該減衰は,周波数の関数として変化しうる。従って,優位周波数(ωD)近傍の周波数の関数としてのエネルギー損失の分析は,該層の炭化水素の種類及び量の指標を提供しうる。特に,本発明の方法は,優位周波数(ωD)よりも高い周波数におけるエネルギー損失率を利用する。優位周波数(ωD)以上のスペクトルのエネルギー損失率を測定する方法は多数ある。これらの方法には,本明細書に記載のデルタ周波数(ωdelta),本明細書に記載の「ωf2」,及び1/Qが含まれる(但し,これらに限定されない)。1/Qは,米国特許第7,243,029号明細書に記載されており,引用によりその全文を本明細書に組み込む。
優位周波数(ωD)及び該優位周波数(ωD)の高周波側のエネルギー損失の測定が測定されると,これらの2つの測定は,これらが推移し低下する(すなわち,両値が相互に関連し低下する)位置を測定し,炭化水素貯留の位置を特定するために直接解釈することができる。あるいは,これらの2つの測定は,曲線が推移し低下する関心領域を特定するための第3のデータセットを計算するための別のアルゴリズムへの入力として使用することができる。
以下の説明は,本発明のさまざまな実施形態を網羅している。これらのシステム及び方法は,境界反射分析に基づくものではなく,地下層を伝播する際の地震波の変化に基づいている。上述の通り,地震波が地下層を伝播する際,該エネルギーは,伝播の経路に沿って,基質の種類,孔隙率,浸透率,流体の種類,温度,及び圧力を含む該層の岩石特性に応じて,さまざまな程度及びさまざまな形で減衰する。当業者は,以下の説明が,例示のみを目的としており,本発明の範囲から逸脱することなくさまざまな改変が可能であることを理解するであろう。
図1は,開示するシステム及び方法の使用のための例示的コンテキストを示す。(水中測量における)振動トラック,小爆発,空気銃などの地震源102は,地下層104を伝播する地震波を発生させる。選択された伝播路106に示されるように,地震波は,地下層104間の境界において反射及び屈折し,最終的に,反射された地震波の一部は,受信機108のアレイに到達する。該アレイは,通常,格子状に配置された多数の受信機108を含む。受信機108は,地震波を後にレコーダートラックなどの記録設備110において記録される電気信号に変換する。最終的に,該記録データは,分析のために中央施設112に輸送又は伝送される。
地震源102は,通常,受信機108のアレイに対してさまざまな位置で何度も爆発を起こす。受信機108のアレイは,その後移動され,該プロセスが何度も繰り返されうる。複数の源及び受信機の位置を使用することにより,さまざまな伝播路からのデータを雑音を減衰させる形で結集することができる。
図2は,地震データの収集及び分析に用いられるさまざまなシステム及び装置のブロック図を示す。検出器202,204,206は,地震波を後に増幅される電気信号に変換する変換器である。アナログ・デジタル変換器(ADC)ブロック208,210,212は,それぞれ,検出器202,204,206から増幅電気信号を受け取る。ADCブロック208,210,212は,該増幅電気信号をフィルタリングして,これらをデジタル形式に変換する。デジタルサンプリングは,例えば,1〜4ミリ秒間隔で行われる。各受信機108は,少なくとも1つの検出器及びADCブロックを含みうる。
バス214は,ADCブロック208,210,212を記録システム216に連結する。バス214は,複数のワイヤ,ケーブル,及び/又は対応アダプターとの無線接続の簡易表現である。
図示する記録システム216は,プロセッサ218,記憶装置220,ユーザーインターフェース224,及びネットワークインターフェース226を含みうる。プロセッサ218は,例えば,受信機からデジタルデータを収集及びフォーマットし,該デジタルデータを記憶装置220のファイルに記憶しうる。あるいは,該デジタルデータは,遠隔記憶のためにネットワーク上でストリーミングされうる。該ファイルは,ファイル内のデータに関するヘッダー情報,例えば,アレイ受信機の数,デジタル化サンプルのビット解像度,サンプリングレート,記録期間の開始時間及び長さ,並びに源及びアレイ中の各受信機の位置,を含みうる。該地震データサンプルは,受け取り時に多重化されてファイルに書き込まれうる。地震源102の各爆発ごとに新たなファイルが作成されうる。
データの収集及び記録方法は,ユーザーインターフェース224を通じて制御しうる。通常,ユーザーインターフェース224は,ユーザーが設定可能なオプションをプロセッサ218が表示するディスプレー,及びユーザーが所望の設定をプロセッサ218に伝えるのに使用可能なキーパッドその他の入力装置を含む。調査が終了すると,地震データファイルは,ネットワークインターフェース226を通じて炭化水素検出システム230に輸送又は伝送されうる。
本発明の一実施形態によれば,炭化水素検出システム230は,ソフトウェアを使用した炭化水素検出システムとして動作するように設定された汎用コンピュータでありうる。システム230は,プロセッサ232,ネットワークインターフェース234,メモリ装置236,記憶装置238,入力装置240,及び表示装置242を含みうる。ネットワークインターフェース234は,プロセッサ232を記録システム216に連結しうり,プロセッサ232が記録システム216に記憶されたソフトウェア及びデータを取り出すのを可能にする。メモリ装置236に記憶されたソフトウェアは,入力装置240及びディスプレー242を通じてユーザーとやりとりをするようにプロセッサ232を設定しうる。
ユーザーは,プロセッサ232に記憶装置238に記憶された地震データファイル処理プログラムを実行させうる。プロセッサ232は,通常,プログラムの一部又は全部を高速アクセスのためにメモリ236にコピーすることによりプログラムの実行を開始する。データフェイル処理プログラムは,ユーザーからの指示に基づいて,記憶装置238から地震データファイルを取り出しうる。データファイル処理プログラムは,その後,データにプリスタック処理を施してデータをスタックし,スタックしたデータを新たな地震データセットとして記憶する。
次に,ユーザーは,プロセッサ232に炭化水素検出プログラムを実行させうる。データファイル処理プログラム同様に,プロセッサ232は,炭化水素検出プログラムをメモリ236にコピーすることにより実行を開始しうる。炭化水素検出プログラムは,ユーザーからの指示に基づいて,生の地震データファイルから及び/又は地震のスタックデータセットからトレースを取り出すようにプロセッサ232を設定しうる。炭化水素検出プログラムは,以下にて詳細に説明するようにトレースを処理し,ユーザーが見るためのセクションやボリュームを最終的に作成するようにプロセッサ232を設定しうる。
以下の考察は,システム230により実施されるさまざまな実施方法について説明する。対応する図面は,構成要素の動作を表すブロックと潜在的動作順序を表す矢印を有するフローチャートの形で例示的方法を示す。システム230は,さまざまな方法の構成要素の動作を,示された順序や異なる順序で実行しうる。あるいは,動作の大部分は,順序を変更して,あるいは,同時に実行されうる。該方法は,最終的にハードウェアによって実行されるが,該方法の制御論理は,ソフトウェア,ファームウェア,及び/又はシステム230のハードウェアに実装しうる。
本発明の一実施形態によれば,図3は,地震データファイル処理プログラムにより実行される選択動作を含む,地震データセットを取得する例示的方法300のフローチャートを示す。ブロック302において,記録システム(図2中,216で示される)は,前述の通り,生の地震データを取得して記録する。ブロック304において,炭化水素検出システム(図2中,230で示される)は,該生の地震データを(ユーザからの指示に基づいて)取り出し,該デジタル化サンプルを記録する。前述の通り,記録システム216は,該データを取得時に記憶しうる。システム230は,該データファイルのフォーマットをトレースベースのフォーマットに変換しうる。すなわち,該デジタル化サンプルは,各受信機に別個の時系列を提供するように記録される。システム230は,さらに,各トレースと,例えば,受信器と地震源の中間に位置しうる地図位置を結び付けうる。
方法300は,2つの選択ブロック306,308を含み,これらは互いに独立に省略可能である。ブロック306において,システム230は,プリスタック処理を実行しうる。ブロック308において,システム230は,各地図位置に対して,該地図位置を受信器と地震源の中間点として有するトレースを特定しうる。該トレースは,オフセット,すなわち,地図位置と受信器の距離,に基づいて分類されうる。次に,システム230は,共通オフセットを有する特定トレースを平均化する(「スタックする」)。但し,スタッキングバリエーションによっては,システム230は,地図位置に対して特定されたすべてのトレースを,オフセット及び推定速度の関数として時間領域に最初に拡張した後に,これらのトレースをスタックしうる。スタッキング動作308は,さらに,トレースの信号対雑音比を強化する。ブロック310において,システム230は,再フォーマットした(及び,選択的にフィルタリング及びスタックした)地震データセットを記憶装置(図2中,238で示される)に記憶しうる。
ほとんどの地震データ処理ソフトウェアは,該トレースベースのフォーマットの地震データにアクセスするように設定されている。従って,システム230は,前記動作を繰り返すことなく,複数の炭化水素検出方法を実行しうる。
図4は,本発明の一実施形態による炭化水素検出方法400のフローチャート図を示す。ブロック402から開始して,システム230は,(ユーザーからの指示に基づいて)地震データセット内の関心領域を特定する。該関心領域は,全地震データボリュームを含みうり,あるいは,データセットのサブセットでありうる。ブロック404において,システム230は,関心領域と通じて系統的に動作し始め,該地震データセットから最初のトレースを取得する。
ブロック406において,システム230は,地震データ内の各関心サンプルにおける周波数スペクトルを計算する。これは,サンプル(例えば,トレース上の選択窓又は区間)におけるスペクトル分解と呼ばれる。サンプルにおけるスペクトル分解を計算する方法は多数ある。該スペクトル分解の一例は,米国特許出願公開第11/788,910号明細書に記載されている。
ブロック408において,システム230は,優位周波数(ωD)を測定し,該測定をサンプルの記憶装置に出力する。優位周波数(ωD)は,スペクトルが最大マグニチュードを有する周波数と定義される。優位周波数(ωD)の測定方法は,サンプルの信号スペクトル(又は平滑信号スペクトル)を最初に計算することを含みうる。次に,信号スペクトル又は平滑信号スペクトルの最大マグニチュードは,優位周波数(ωD)を定義する。平滑信号スペクトルを含む該方法は,米国特許出願公開第11/788,910号明細書に記載されている。しかしながら,本発明の方法は,必ずしも平滑信号スペクトルの計算を含まない。代わりに,本発明の方法はまた,平滑信号スペクトルを最初に計算することなく優位周波数(ωD)を決定する。
ブロック410において,システム230は,優位周波数(ωD)の高周波側のエネルギー損失(又はエネルギー損失率)を測定し,サンプルの該測定を記憶装置に出力する。該エネルギー損失率の測定方法は複数ある。一例は,スペクトル分析において閾値を設定し,該閾値が優位周波数(ωD)の高周波側のスペクトル曲線と交差する切片を指標として用いる,というものである。該切片が発生する周波数は,エネルギー損失率の指標として用いうる。あるいは,優位周波数(ωD)と該切片点の周波数の差を指標として用いうる。
ブロック412において,システム230は,分析対象のトレース上の最後のサンプルが検査されたかどうかを判定する。検査されていない場合,システム230は,次のサンプルを検査するためにブロック406に戻る。最後のサンプルがトレースで分析されると,システム230は,ブロック414に進む。
ブロック414において,システム230は,関心領域の最後のトレースが検査されたかどうかを判定する。検査されていない場合,システム230は,ブロック416に進み,分析のための次のトレースを取得し,該次のトレースに対し,ステップ406〜414を繰り返す。ブロック414は,最後のトレースが分析されたと判定する場合,システム230は,ブロック418に進み,結果を出力する。
ブロック418において,システム230は,ユーザーがブロック408及び410で生成された結果のさらなる分析を希望するかどうかを判定する。希望しない場合,システム230は,ブロック422に進む。希望する場合,システム230は,ブロック420に進む。
ブロック420において,システム230は,ブロック408及び410で生成された結果に関するさらなる分析を実行する。該分析は,優位周波数(ωΔ)及び優位周波数(ωΔ)の高周波側のエネルギー損失の測定が推移し低下する,すなわち,両パラメータが相互に関連し値が減少する,炭化水素の存在を示す位置をハイライトするために,さまざまなアルゴリズムから成りうる。但し,該炭化水素は,ガス状又は液体状の炭化水素を含みうる。
ブロック422において,システム230は,結果を記憶装置又はユーザーに出力する。
該優位周波数ωDは,地震信号の振幅から独立しているが,とりわけ,貯留層流体特性(ガス,石油,水,及び/又はその混合物),貯留層多孔性,浸透性,並びに炭化水素貯留層に入る直前の地震波のスペクトル形状及びエネルギー準位,の相互作用に依存する。
図5は,曲線501で示されるサンプルで計算されたスペクトル,及びユーザー定義の閾値502を示す。閾値502は,0と優位の準位の間の任意の準位で決定しうる。適正な値は,優位準位の1%と優位準位の30%の間である。準位のわずかな変化によって測定値の大きな変化が引き起こされるのを回避するためには,該準位を0以上に設定するのが好ましい。また,該準位を優位準位以下に設定するのが好ましい。なぜなら,該準位にて測定値が0になるからである。閾値の選択は,解釈上であり,部分的にスペクトルの解釈される雑音レベルに基づいてなされ,その目的は,閾値を雑音レベル以上に設定することにある。
図6は,曲線601で示されるサンプルにおいて計算されたスペクトル,及び該サンプルにおいて計算されたスペクトルが優位周波数ωDよりも高い周波数のユーザー定義の閾値602と交差する603で表わされる点ωF2を示す。ωF2とωDのヘルツ差は,デルタ周波数であり,以下のように表わされうる。
Figure 0005355575
該デルタ周波数ωDeltaは,地震信号の振幅から独立しているが,例えば,貯留層流体特性(ガス,石油,水,及び/又はこれらの混合物),貯留層多孔性,浸透性,並びに炭化水素貯留層に入る直前に存在するサンプルにおいて計算されるスペクトルのエネルギー準位及びスペクトルの形状,の相互作用に依存する。
同様に,ωF2は,地震信号の振幅から独立しているが,例えば,貯留層流体特性(ガス,石油,及び/又はその混合物),貯留層多孔性,浸透性,並びに炭化水素貯留層に入る直前の地震波のスペクトル形状及びエネルギー準位,の相互作用に依存する。
再び図4を参照すると,ブロック408において,システム230は,サンプルで計算されたスペクトルの優位周波数ωDを特定しうる。
再び図4を参照すると,ブロック410において,システム230は,サンプルで計算されたスペクトルのデルタ周波数ωDeltaや,サンプルで計算されたスペクトルのωF2や,サンプルで計算されたスペクトルの1/Q(Qは,優位周波数の高周波側(すなわち,ω>ωD)のスペクトルの信号減衰率を特徴付けるガス吸収率であり,米国特許第7,243,029号明細書に記載されている)を計算したり,優位周波数ωD以上(すなわち,ω>ωD)のエネルギー損失率のその他の測定を行いうる。
ブロック416において,システム230は,トレースの関心領域の最後の時間間隔が処理されたかどうかを判定する。処理されていなければ,システム230は,処理する次の関心トレースを選択し,関心領域にあるすべてのトレースの時間間隔が処理されるまで,ブロック406〜416の動作を繰り返す。優位周波数の値ωD及びデルタ周波数ωDelta(又はωF2)がトレースの関心領域の各サンプルに対して決定されると,システム230は,ブロック414からブロック418へ進む。この時点において,システム230は,各サンプルにおけるωD及びωDelta(又はωF2あるいは1/Q)の値を含む。これらの値は,曲線として示すことができる。すなわち,解釈のためにトレースの時間関数としてプロットすることができる。
あるいは,システム230は,ブロック418からブロック420へ進んで,これらωD及びωDelta(又はωF2又は1/Q)のデータセットを検査し,優位周波数の値ωD及び優位周波数の値ωD(例えば,ωDelta又はωF2又は1/Q)以上のエネルギー損失の測定が推移し低下する(すなわち,両パラメータが相互に関連し値が低下する)位置を判定しうる。
ブロック420における処理は,さまざまな形をとりうる。一例として,システム230は,ωD及びωDelta又はωF2の曲線が推移し低下する位置に異常が存在するかどうかを判定しうる。ユーザーは,異なるエネルギー準位の閾値602を設定しうる。本明細書で使用する「異常」の語は,周辺領域と比べてωD及びωDeltaの曲線が推移し低下する位置の値をさす。
ブロック422において,システム230は,優位周波数ωDelta,デルタ周波数ωDelta,ωF2,1/Q,又はこれらの組み合わせの測定を出力する。また,当業者であれば,システム230がこれらのパラメータを入力として用いた任意の計算されたデータセットをも出力しうることを理解するであろう。
すべての選択されたトレースが処理されると,システム230は,優位周波数ωD,及び/又はデルタ周波数ωDelta,及び/又はωF2異常,及び/又は1/Q,及び/又はωD及びωDelta(又はωF2又は1/Q)の曲線を同時に表示又は使用することにより特定された異常を示しうる。表示フォーマットは,設定可能である。従って,該異常は,一次元(例えば,トレースの時間軸),二次元(例えば,マップビュー,コンターマップ,カラーコードマップ,又は垂直断面),三次元(例えば,時間又は深度構造マップ上に重ね合わされた結果のマグニチュードを表すためにカラーで示された結果のプランビューマップ),又はそれ以上の次元の関数としてみなしうる。優位周波数ωD,及び/又はデルタ周波数ωDelta,及び/又はωF2異常,及び/又は1/Q,及び/又はωD及びωDelta(又はωF2又は1/Q)の曲線を同時に表示又は使用することにより特定された異常は,コンター(例えば,時間又は深度コンター)により断面図又は平面図の地震トレースデータのビューにも重ね合わせうる。
上述の方法及び動作は,時間軸を有する地震トレースデータに関して述べたが,深度軸を有する地震トレースデータに容易に適用しうる。
本発明の一部の実施形態によれば,任意の周知の3Dデジタル出力フォーマット,例えば,SEGYフォーマット(Barry et al., “Recommended Standards for Digital Tape Formats,” Digital Tape Standards, Society of Exploration Geophysics, 1980)などを本発明の実施形態と併用しうる。
図7は,2.4秒と3.0秒の間の時間サンプルにおけるデータのトレースに関するスペクトル分解の一例を示す。垂直軸が時間である。水平軸は周波数であり,時間−周波数値はカラーで示される。また,図7には,デルタ周波数ωDeltaの測定が702で表示される曲線で示されている。また,図7には,優位周波数ωD及びデルタ周波数ωDeltaが推移し低下する位置が示されている。該位置は706で表示されている。706等で表示される位置は,炭化水素を含む位置を示す。
以上,本発明の特定の実施形態について開示し述べたが,本発明は,該考察に限定されるものではなく,添付特許請求の範囲にのみ限定される。

Claims (9)

  1. 関心領域の地震トレースデータを取得するステップと,
    前記地震トレースデータを処理して前記地震データからの少なくとも1つのサンプルの少なくとも1つのスペクトルを計算するステップと,
    前記少なくとも1つのスペクトルの少なくとも1つの優位周波数(ωD)を計算するステップと,
    前記少なくとも1つのスペクトルの前記少なくとも1つの少なくとも優位周波数(ωD)以上の周波数における少なくとも1つのエネルギー損失の測定を計算するステップと,
    前記少なくとも1つの優位周波数(ωD)及び前記少なくとも1つのエネルギー損失の測定の値を用いて前記関心領域の炭化水素貯留層を特定するステップと,
    を含む炭化水素の検出方法。
  2. 前記特定するステップは,前記少なくとも1つの優位周波数(ωDとして測定される周波数の値及び前記少なくとも1つのエネルギー損失の測定の値が低下する領域を特定するステップを含む,
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記エネルギー損失の測定は,前記計算されたスペクトルが前記優位周波数(ωD)の高周波側の選択された閾値を超える周波数である,ωF2である,
    請求項1に記載の方法。
  4. 前記エネルギー損失の測定は,ωDelta(ωDelta=ωF2−ωD)である,
    請求項3に記載の方法。
  5. 前記地震トレースデータを処理して少なくとも1つのスペクトルを計算するステップは,少なくとも1つの平滑信号スペクトルを計算するステップを含む,
    請求項1に記載の方法。
  6. 前記エネルギー損失の測定は,前記計算されたスペクトルが前記優位周波数(ωD)の高周波側の選択された閾値を超える周波数である,ωF2である,
    請求項5に記載の方法。
  7. 前記エネルギー損失の測定は,ωDelta(ωDelta=ωF2−ωD)である,
    請求項6に記載の方法。
  8. 前記エネルギー損失の測定は,1/Q(Qは,前記優位周波数(ωD)の高周波側のスペクトルの信号減衰率を特徴付けるガス吸収率)である,
    請求項1に記載の方法。
  9. 前記特定するステップは,前記優位周波数(ωD)及び1/Qの両方の値が低下する位置を特定するステップを含む,
    請求項8に記載の方法。
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