JP5345433B2 - Steering control device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、車両の転舵輪を転舵する操舵機構に操舵力を付与するための電動モータを、インバータのPWM制御によって駆動制御する操舵制御装置に関する。 The present invention relates to a steering control device that drives and controls an electric motor for applying a steering force to a steering mechanism that steers a steered wheel of a vehicle by PWM control of an inverter.
インバータのPWM制御によって電動モータを駆動する場合には、インバータに電流が流れることで当該インバータが発熱することになる。そのため、例えば特許文献1に記載の技術では、電動モータに電力を供給するモータ駆動回路の温度が所定の設定温度を超えた場合に、そのモータ駆動回路の出力を制限することで当該モータ駆動回路を過熱から保護するようになっている。
When the electric motor is driven by PWM control of the inverter, current flows through the inverter, and the inverter generates heat. Therefore, for example, in the technique described in
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、モータ駆動回路の発熱を抑制するために当該モータ駆動回路の出力を制限するようになっているため、これによって電動モータの出力が著しく低下してしまうという問題があった。
However, in the technique described in
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、上記インバータの出力低下を少なくとも抑制しつつ、そのインバータの発熱を抑制できる操舵制御装置を提供することを目的としている。 The present invention has been made in view of such problems, and an object of the present invention is to provide a steering control device that can suppress heat generation of the inverter while at least suppressing a decrease in the output of the inverter.
請求項1に記載の発明は、インバータ温度が上昇して所定のキャリア周波数低減設定温度を超えた場合に、上記インバータ温度がキャリア周波数低減設定温度以下であったときよりもPWM制御におけるキャリア周波数を低く設定することを特徴としている。 According to the first aspect of the present invention, when the inverter temperature rises and exceeds a predetermined carrier frequency reduction set temperature, the carrier frequency in PWM control is set higher than when the inverter temperature is equal to or lower than the carrier frequency reduction set temperature. It is characterized by a low setting.
請求項1に記載の発明は、インバータ温度が上昇して所定のキャリア周波数低減設定温度を超え、且つ、手動操舵トルクが所定値を超えた場合に、上記インバータ温度がキャリア周波数低減設定温度以下であったときよりもPWM制御におけるキャリア周波数を低く設定することを特徴としている。 According to the first aspect of the present invention, when the inverter temperature rises to exceed a predetermined carrier frequency reduction set temperature and the manual steering torque exceeds a predetermined value , the inverter temperature is equal to or lower than the carrier frequency reduction set temperature. It is characterized in that the carrier frequency in PWM control is set lower than when it is present.
したがって、本発明によれば、上記キャリア周波数を低減することで上記インバータにおけるスイッチング損失が減少することになるから、上記インバータの出力低下を少なくとも抑制しつつ、そのインバータの発熱を抑制することができる。 Therefore, according to the present invention, since the switching loss in the inverter is reduced by reducing the carrier frequency, it is possible to suppress heat generation of the inverter while at least suppressing a decrease in the output of the inverter. .
図1は、本発明の第1の実施の形態として、本発明にかかる操舵制御装置が適用された電動パワーステアリング装置の概略を示す図である。 FIG. 1 is a diagram showing an outline of an electric power steering apparatus to which a steering control apparatus according to the present invention is applied as a first embodiment of the present invention.
図1に示す電動パワーステアリング装置は、三相交流の電力をもって駆動される電動モータ1の発生したアシストトルクを、減速機2を介してステアリングシャフト3に伝えるいわゆるコラムアシスト型のものであって、ステアリングシャフト3の一端に、当該ステアリングシャフト3と一体に回転するステアリングホイール4が設けられている一方で、ステアリングシャフト3の他端にはピニオンシャフト5がユニバーサルジョイント6を介して連結されている。
The electric power steering apparatus shown in FIG. 1 is a so-called column assist type that transmits the assist torque generated by the
ピニオンシャフト5は、ラックバー7とともにいわゆるラックアンドピニオン式のステアリングギヤ8を構成している。つまり、ステアリングホイール4をピニオンシャフト5とともに回転させると、ピニオンシャフト5の回転運動がラックバー7の直線運動に変換され、当該ラックバー7と、そのラックバー7の左右両端にそれぞれ接続されたタイロッド9,9とからなる操舵機構としてのリンク機構10を介して車両の前輪である左右の転舵輪11,11がそれぞれ転舵するようになっている。なお、図1における7a,7aはダストブーツであって、このダストブーツ7a内に設けられた図示外のユニバーサルジョイントによってラックバー7の左右両端部と左右のタイロッド9,9とがそれぞれ連結されている。
The
また、運転者がステアリングホイール4を回転操作する手動操舵トルクTは、ステアリングシャフト3に設けられたトルクセンサ12によって検出され、そのトルクセンサ12の出力のほか、電動モータ1に付設されたレゾルバ1aの出力に基づいてコントロールユニット13が電動モータ1を駆動することになる。これにより、電動モータ1が手動操舵トルクを補助するアシストトルクを発生し、そのアシストトルクがステアリングシャフト3およびステアリングギア8を介してリンク機構10に操舵力として伝達・付与される。
A manual steering torque T for rotating the steering wheel 4 by the driver is detected by a
図2はコントロールユニット13の詳細を示す図である。この図2に示すように、コントロールユニット13は、電動モータ1を駆動するためのPWM制御信号PWMu,PWMv,PWMwをトルクセンサ12およびレゾルバ1aの出力に基づいて生成する主制御部13aと、PWM制御信号PWMu,PWMv,PWMwに基づくスイッチング動作により、バッテリ14から電動モータ1に電力を供給するインバータ13bと、を備えている。なお、バッテリ14は、ケーブル14aを介してインバータ13bに接続されている。
FIG. 2 is a diagram showing details of the
インバータ13bは、図3に示すように、U相アーム15uとV相アーム15vおよびW相アーム15wをそれぞれ有している。各アーム15u,15v,15wは、スイッチング素子たるハイサイドFET16u,16v,16wとローサイドFET17u,17v,17wを直列に接続したものであって、それら各アーム15u,15v,15wのうちハイサイドFET16u,16v,16w側の端部がバッテリ14に接続されている一方、各アーム15u,15v,15wのうちローサイドFET17u,17v,17w側の端部が接地されている。さらに、各アーム15u,15v,15wのうちハイサイドFET16u,16v,16wとローサイドFET17u,17v,17wとの間の中間点が、電動モータ1の各相のコイルにそれぞれ接続されている。そして、周知のように、インバータ13bは、各FETのスイッチング動作により、電動モータ1に三相交流の電力を供給することになる。
As shown in FIG. 3,
次に、主制御部13aの具体的構成を図2に基づいて説明する。図2に示すように、主制御部13aは、電動モータ1の回転方向であるq軸と、そのq軸に直交するd軸とからなる回転座標系を用いたベクトル制御によって電動モータ1を制御するようになっている。
Next, a specific configuration of the
具体的には、主制御部13aのアシストトルク算出部18は、トルクセンサ12の検出した手動操舵トルクTに基づいて目標アシストトルクTAを算出し、その目標アシストトルクTAを目標電流算出部19に出力する。
Specifically, the assist
目標電流算出部19は、目標アシストトルクTAのほか、電動モータ1の回転速度ω、すなわち電動モータ1における図示外のロータの回転速度ωに基づいてd軸およびq軸の目標電流Id*,Iq*を算出し、その目標電流Id*,Iq*を電流偏差算出部たるd軸およびq軸の第1演算部23d,23qに出力する。なお、回転速度ωはレゾルバ1aの出力に基づいて算出されるものであって、回転位置算出部21がレゾルバ1aの出力に基づいて電動モータ1における図示外のロータの回転位置θを算出する一方、回転速度算出部22が回転位置θを微分演算して回転速度ωを算出するようになっている。
The target
ここで、周知のように、q軸目標電流Iq*は、回転座標系を用いたベクトル制御におけるq軸成分の電流であって、電動モータ15の発生トルクの大きさを制御するものである。また、d軸目標電流電流Id*は、回転座標系を用いたベクトル制御におけるd軸成分の電流であって、電動モータ15の界磁を弱めるためのものである。 Here, as is well known, the q-axis target current Iq * is a q-axis component current in vector control using a rotating coordinate system, and controls the magnitude of torque generated by the electric motor 15. The d-axis target current Id * is a d-axis component current in vector control using a rotating coordinate system, and is used to weaken the field of the electric motor 15.
そして、d軸の第1演算部23dは、d軸の目標電流Id*から電動モータ1に流れるd軸の実電流Idを減算することによってd軸の電流偏差ΔIdを算出し、そのd軸の電流偏差ΔIdを操作量算出部たるd軸のPI制御部20dに出力する。一方で、q軸の第1演算部23qは、q軸の目標電流Iq*からq軸の実電流Iqを減算することによってq軸の電流偏差ΔIqを算出し、そのq軸の電流偏差ΔIqを操作量算出部たるq軸のPI制御部20qに出力する。
Then, the d-axis
ここで、d軸およびq軸の実電流Id,Iqは、電動モータ1に供給されている3相の励磁電流Iu,Iv,Iwを、3相−2相変換部25によって回転座標系に変換したものである。詳しくは、3相の励磁電流Iu,Iv,IwのうちU相およびV相の励磁電流Iu,Ivが実電流センサ25u,25vによって検出される一方、W相の励磁電流IwはU相およびV相の励磁電流Iu,Ivに基づいて3相−2相変換部25で算出される。
Here, the d-axis and q-axis actual currents Id and Iq are converted from the three-phase excitation currents Iu, Iv, and Iw supplied to the
両PI制御部20d,20qは、いわゆるPI制御(比例積分制御)によってd軸およびq軸の目標供給電圧Vd*,Vq*を算出するようになっている。詳しくは、d軸のPI制御部20dは、d軸の電流偏差ΔIdに比例ゲインKpを乗じた比例項と、d軸の電流偏差ΔIdの積分値に積分ゲインKiを乗じた積分項と、をd軸の第2演算部24dにて加算する比例積分演算により、d軸の目標供給電圧Vd*を算出する。一方、q軸のPI制御部20qは、q軸の電流偏差ΔIqに比例ゲインKpを乗じた比例項と、q軸の電流偏差ΔIqの積分値に積分ゲインKiを乗じた積分項と、をq軸の第2演算部24qにて加算する比例積分演算により、q軸の目標供給電圧Vq*を算出する。
Both
そして、d軸およびq軸の目標供給電圧Vd*,Vq*は、d軸電流とq軸電流との相互干渉を防止すべく、相互干渉電圧補償部26によって補正目標供給電圧Vd**,Vq**に補正されてPWM制御部27に出力される。具体的には、相互干渉電圧補償部26は、d軸およびq軸の実電流Id,Iqおよび電動モータ1の回転速度ωに基づいてd軸およびq軸の補償電圧を算出するとともに、その補償電圧をd軸およびq軸の目標供給電圧Vd*,Vq*にそれぞれ加算することでd軸およびq軸の補正目標供給電圧Vd**,Vq**をそれぞれ得るようになっている。
Then, the target supply voltage d-axis and q-axis Vd *, Vq *, in order to prevent mutual interference between the d-axis current and the q-axis current, the correction target supply voltage Vd ** by mutual interference
PWM制御部27は、d軸およびq軸の補正目標供給電圧Vd**,Vq**を3相の目標供給電圧に変換し、その3相の目標供給電圧と後述する搬送波生成部28で生成した搬送波である三角波状のキャリア信号Cとの比較により、パルス状を呈する3相のPWM制御信号PWMu,PWMv,PWMwを生成してインバータ13bに出力する。そして、インバータ13bの各FETがPWM制御信号PWMu,PWMv,PWMwによってそれぞれスイッチング動作することで電動モータ1に電力が供給され、その電動モータ1が目標アシストトルクTAに応じたアシストトルクを発生することになる。
The
ここで、インバータ13bから電動モータ1に電力を供給すると、そのインバータ13bは当該インバータ13bを流れる電流によって発熱することになるため、このインバータ13bを過熱から保護すべく、出力抑制制御部としての過熱保護制御部29が主制御部13aに設けられている。この過熱保護制御部29は、インバータ13bの近傍に配置した温度検出部たる温度センサ30に接続されていて、その温度センサ30の出力であるインバータ温度Tiが所定の出力抑制設定温度Ti1を超えた場合に、アシストトルク制限指令信号Tlimをアシストトルク算出部18へ出力するようになっている。なお、本実施の形態では温度センサ30をインバータ13bの近傍に設置するものとしているが、インバータ13bの内部、より具体的にはインバータ13bの主たる発熱源となる各FETに近接して温度センサ30を設置してもよい。
Here, when electric power is supplied from the
そして、アシストトルク算出部18は、アシストトルク制限指令信号Tlimを入力すると、目標アシストトルクTAを所定の上限値によって制限するか、あるいは目標アシストトルクTAに1より小さい制限ゲインを乗じて補正することにより、インバータ13bの出力を制限して当該インバータ13bの発熱を抑制することになる。
Then, when the assist torque limit command signal T lim is input, the assist
一方、搬送波生成部28は、キャリア信号Cのキャリア周波数を、温度センサ29から入力したインバータ温度Tiに基づいて図4に示すキャリア周波数マップから設定するようになっている。換言すれば、搬送波生成部28は、インバータ温度Tiに応じて各PWM制御信号PWMu,PWMv,PWMwのキャリア周波数を設定するようになっている。
On the other hand, the
つまり、周知のように、インバータ13bを所定のキャリア周波数のPWM制御信号PWMu,PWMv,PWMwによって駆動すると、インバータ13bがそのキャリア周波数に応じた頻度でスイッチング動作し、そのスイッチング動作によっていわゆるスイッチング損失が発生することになる。また、このスイッチング損失を低減するためには、キャリア周波数を低く設定してインバータ13bにおけるスイッチング動作の頻度を低減することが有効であるが、キャリア周波数を低減して可聴周波数に設定すると、インバータ13bのスイッチング動作に基づくスイッチング音が騒音として乗員に感知されやすくなる。このように、インバータ13bにおける静粛性と低損失とはトレードオフの関係にあるため、本実施の形態では、静粛性を重視するか低損失を重視するかをインバータ温度Tiに基づいて判断し、それに応じてキャリア周波数を変化させるようになっている。
That is, as is well known, when the
図4に示すキャリア周波数マップについてより具体的に説明すると、インバータ温度Tiが、出力抑制設定温度Ti1よりも低温に設定した所定のキャリア周波数低減設定温度Ti2以下であって、且つそのキャリア周波数低減設定温度Ti2よりもさらに低温に設定した所定のキャリア周波数上昇設定温度Ti3を超えている場合には、可聴周波数よりも周波数の高い非可聴周波数である中設定周波数fcmにキャリア周波数が設定されることになる。なお、この中設定周波数fcmに対応する温度範囲は車両の定常走行時に相当する温度範囲であって、この中温領域A1に対応する中設定周波数fcmがキャリア周波数としてはもっとも高頻度に設定されることになる。 The carrier frequency map shown in FIG. 4 will be described more specifically. The inverter temperature Ti is equal to or lower than a predetermined carrier frequency reduction setting temperature Ti2 set lower than the output suppression setting temperature Ti1, and the carrier frequency reduction setting is set. When the predetermined carrier frequency rise set temperature Ti3 set to a temperature lower than the temperature Ti2 is exceeded, the carrier frequency is set to the medium set frequency fcm which is a non-audible frequency higher than the audible frequency. Become. Note that the temperature range corresponding to the medium set frequency fcm is a temperature range corresponding to the steady running of the vehicle, and the medium set frequency fcm corresponding to the medium temperature region A1 is set at the highest frequency as the carrier frequency. become.
また、中設定周波数fcmに対応する温度からインバータ温度Tiが上昇し、キャリア周波数低減設定温度Ti2を超えた場合には、そのキャリア周波数低減設定温度Ti2から出力抑制設定温度Ti1までの温度範囲において、インバータ温度Tiの上昇にともなってキャリア周波数を連続的に漸減させることになる。そして、インバータ温度Tiが出力抑制設定温度Ti1に達すると、キャリア周波数として可聴周波数である低設定周波数fclが設定され、出力抑制設定温度Ti1以上の温度範囲では、キャリア周波数が低設定周波数に維持されることになる。なお、当然のことながら、一旦上昇したインバータ温度Tiが低下してキャリア周波数低減設定温度Ti2以下となった場合には、キャリア周波数を再び中設定周波数fcmに設定することになる。 Further, when the inverter temperature Ti rises from the temperature corresponding to the medium set frequency fcm and exceeds the carrier frequency reduction set temperature Ti2, in the temperature range from the carrier frequency reduction set temperature Ti2 to the output suppression set temperature Ti1, As the inverter temperature Ti rises, the carrier frequency is continuously reduced. When the inverter temperature Ti reaches the output suppression set temperature Ti1, the low set frequency fcl that is an audible frequency is set as the carrier frequency, and the carrier frequency is maintained at the low set frequency in the temperature range equal to or higher than the output suppression set temperature Ti1. Will be. As a matter of course, when the inverter temperature Ti that has once increased decreases to become the carrier frequency reduction set temperature Ti2 or less, the carrier frequency is set to the medium set frequency fcm again.
一方、例えば車両の冷間始動時など、インバータ温度Tiが、キャリア周波数上昇設定温度Ti3よりもさらに低温に設定した所定の最大キャリア周波数設定温度Ti4以下に低下している場合には、キャリア周波数は高設定周波数fchに設定されることになる。また、その状態からインバータ温度Tiが上昇し、最大キャリア周波数設定温度Ti4に達すると、その最大キャリア周波数設定温度Ti4からキャリア周波数上昇設定温度Ti3までの温度範囲において、インバータ温度Tiの上昇にともなってキャリア周波数を連続的に漸減させることになる。そして、インバータ温度Tiがキャリア周波数上昇設定温度Ti3に達すると、キャリア周波数として中設定周波数fcmが設定されることになる。 On the other hand, when the inverter temperature Ti is lower than a predetermined maximum carrier frequency setting temperature Ti4 set lower than the carrier frequency increase setting temperature Ti3, for example, when the vehicle is cold started, the carrier frequency is The high set frequency fch is set. When the inverter temperature Ti rises from this state and reaches the maximum carrier frequency set temperature Ti4, the inverter temperature Ti rises in the temperature range from the maximum carrier frequency set temperature Ti4 to the carrier frequency rise set temperature Ti3. The carrier frequency is gradually decreased gradually. When inverter temperature Ti reaches carrier frequency increase set temperature Ti3, medium set frequency fcm is set as the carrier frequency.
なお、各設定周波数としてより具体的には、インバータ13bにおける騒音とスイッチング損失とのバランスを考慮すると、高設定周波数fchを25kHz、中設定周波数fcmを20kHz、低設定周波数fclを10kHzにそれぞれ設定することが好ましい。
More specifically, each set frequency is set such that the high set frequency fch is set to 25 kHz, the medium set frequency fcm is set to 20 kHz, and the low set frequency fcl is set to 10 kHz considering the balance between noise and switching loss in the
図5,6は、キャリア周波数をインバータ温度Tiにかかわらず中設定周波数fcmに設定するようにした比較例と本実施の形態とを比較した図であって、そのうち図5の(a)はインバータ13bの通電時間とインバータ温度Tiとの関係を示す図、図5の(b)はインバータ13bの通電時間とインバータ13bが出力可能な電流量との関係を示す図である。なお、図5の(a),(b)では、インバータ温度Tiが出力抑制設定温度Ti1付近となる時間範囲についてのみ図示してある。また、図6は、インバータ13bの通電時間とインバータ温度Tiとの関係を示す図であって、インバータ温度Tiが最大キャリア周波数設定温度Ti4付近となる時間範囲についてのみ図示してある。
5 and 6 are diagrams comparing the present embodiment with a comparative example in which the carrier frequency is set to the medium set frequency fcm regardless of the inverter temperature Ti, and FIG. 5A shows the inverter. FIG. 5B is a diagram showing the relationship between the energizing
ここで、本実施の形態におけるインバータ13bへの通電に伴うインバータ温度Tiの変化を、図5,6を参照しつつ比較例と比較しながら説明する。まず、図5の(a)に示すように、本実施の形態では、インバータ温度Tiがキャリア周波数低減設定温度Ti2を超えると、搬送波生成部28がキャリア周波数を中設定周波数fcmよりも低く設定することにより、比較例と比べてインバータ温度Tiの上昇が鈍くなる、すなわち単位時間当たりのインバータ温度Tiの上昇量が少なくなる。これは、キャリア周波数を低減すると、インバータ13bのスイッチング損失が減少して当該インバータ13bの発熱量が低下するためである。つまり、図5の(a)のほか同図の(b)に示すように、比較例では、本実施の形態と比べてインバータ温度Tiが出力抑制設定温度Ti1に早く達することから、インバータ13bの出力可能な電流が比較的早期に制限されることになる。換言すれば、本実施の形態では、インバータ温度Tiがキャリア周波数低減設定温度Ti2を超えると、上述したようにインバータ13bの発熱が抑制されることから、インバータ温度Tiが出力抑制開始温度Ti1に達するまでの時間が比較例と比べて長くなり、インバータ13bから大電流を出力できる時間が比較例よりも長くなる。
Here, changes in the inverter temperature Ti accompanying energization of the
一方、図6に示すように、例えば冷間始動時などインバータ温度Tiがキャリア周波数上昇設定温度Ti3以下である場合、本実施の形態では、キャリア周波数を中設定周波数fcmよりも高く設定することにより、比較例と比べてインバータ13bの温度上昇が速くなっている。これは、キャリア周波数を高く設定することでインバータ13bにおけるスイッチング損失が上昇し、インバータ13bの発熱量が増加するためである。つまり、本実施の形態では、例えば冷間始動時のようなインバータ13bの低温時にキャリア周波数を高く設定することにより、インバータ13bのみならず、そのインバータ13bを含むコントロールユニット13全体、およびそのコントロールユニットに近接する電動モータ1をも早期に昇温させて応答性を向上させるようにしている。
On the other hand, as shown in FIG. 6, when the inverter temperature Ti is equal to or lower than the carrier frequency rise set temperature Ti3, for example, during cold start, in the present embodiment, the carrier frequency is set higher than the medium set frequency fcm. As compared with the comparative example, the temperature rise of the
したがって、本実施の形態によれば、インバータ13bにおける発熱の抑制が不要な定常走行時にはキャリア周波数を非可聴周波数に設定することにより、インバータ13bの騒音を低減できる一方で、インバータ13bの温度上昇時にはキャリア周波数を低減してインバータ13bにおけるスイッチング損失を減少させることにより、インバータ13bの出力の低下を招くことなくインバータ13bのさらなる発熱を抑制できるようになる。
Therefore, according to the present embodiment, the noise of the
さらに、インバータ13bの発熱を抑制することにより、コントロールユニット13に設定すべきヒートシンクの体積を小さくすることが可能になるため、コントロールユニット13のコンパクト化および軽量化の上で有利となるばかりでなく、コスト的にも有利となるメリットがある。
Further, by suppressing the heat generation of the
その上、インバータ温度Tiが出力抑制設定温度Ti1を超えた場合にインバータ13bの出力を抑制することで十分な安全性を確保しつつも、その出力抑制設定温度Ti1よりも低い温度にキャリア周波数低減設定温度Ti2を設定し、インバータ温度Tiが出力抑制設定温度Ti1に達するのに先立ってキャリア周波数を低減させるようになっているから、インバータ13bが大電流を長時間出力できるようになる。これにより、過熱保護制御部29によってインバータ13bが出力制限される頻度を少なくできるメリットがある。
In addition, when the inverter temperature Ti exceeds the output suppression set temperature Ti1, the carrier frequency is reduced to a temperature lower than the output suppression set temperature Ti1 while ensuring sufficient safety by suppressing the output of the
加えて、過熱保護制御部29によってインバータ13bが出力制限されるときには、キャリア周波数の低減によってインバータ13bの発熱が抑制された状態にあるため、過熱保護制御部29によるインバータ13bの出力制限を緩和することが可能になるメリットがある。
In addition, when the output of the
また、インバータ温度Tiの変化に応じてキャリア周波数を連続的に変化させるようになっているから、キャリア周波数の急変による操舵フィーリングの悪化を防止することができるメリットがある。 Further, since the carrier frequency is continuously changed according to the change of the inverter temperature Ti, there is an advantage that the deterioration of the steering feeling due to the sudden change of the carrier frequency can be prevented.
なお、この第1の実施の形態では、本発明を電動パワーステアリング装置に適用した例を示したが、本発明は、電動モータによって油圧ポンプを駆動する油圧パワーステアリング装置にも適用可能であることは言うまでもない。 In the first embodiment, an example in which the present invention is applied to an electric power steering apparatus has been described. However, the present invention can also be applied to a hydraulic power steering apparatus in which a hydraulic pump is driven by an electric motor. Needless to say.
ここで、上述した第1の実施の形態では、インバータ温度Tiの変化に応じてキャリア周波数を連続的に変化させるようになっているが、特に、中設定周波数fcmと低設定周波数fclとの間の周波数領域に、例えばラジオに代表されるような他の電子機器における搬送波の中心周波数、またはその中心周波数の次数倍を含む場合には、第1の実施の形態の第1変形例として図7に示すように、PWM制御のキャリア信号Cと上記電子機器における搬送波との干渉を避けるべくキャリア周波数を段階的に変化させるようにしてもよい。つまり、この変形例では、インバータ温度Tiがキャリア周波数低減設定温度Ti2を超え、且つ出力抑制設定温度Ti1以下である温度範囲において、他の電子機器における搬送波の中心周波数およびその中心周波数の次数倍を避けるように、キャリア周波数を段階的に変化させるようになっている。なお、この図7ではキャリア周波数マップのうち出力抑制設定温度Ti1付近の温度範囲のみを図示しており、他の部分は上述した第1の実施の形態と同様である。また、図7に示す周波数f1,f2は、上述したような他の電子機器における搬送波の中心周波数、またはその中心周波数の次数倍を示している。 Here, in the first embodiment described above, the carrier frequency is continuously changed in accordance with the change in the inverter temperature Ti, but in particular, between the middle set frequency fcm and the low set frequency fcl. 7 includes a center frequency of a carrier wave in another electronic device represented by a radio, for example, or an order multiple of the center frequency, as a first modification of the first embodiment. As shown in FIG. 2, the carrier frequency may be changed stepwise to avoid interference between the carrier signal C for PWM control and the carrier wave in the electronic device. That is, in this modification, in the temperature range where the inverter temperature Ti exceeds the carrier frequency reduction set temperature Ti2 and is equal to or lower than the output suppression set temperature Ti1, the carrier frequency in other electronic devices and the order times the center frequency are In order to avoid this, the carrier frequency is changed step by step. FIG. 7 shows only the temperature range near the output suppression set temperature Ti1 in the carrier frequency map, and the other parts are the same as those in the first embodiment described above. Also, the frequencies f1 and f2 shown in FIG. 7 indicate the center frequency of the carrier wave in another electronic device as described above, or the order multiple of the center frequency.
すなわち、この第1変形例では、図7のほか図8に示すように、インバータ温度Tiがキャリア周波数低減設定温度Ti2を超えると、他の電子機器における搬送波の中心周波数f1を避けるべく、その中心周波数f1よりも低い周波数fc1にキャリア周波数を設定することになる。したがって、この第1変形例によれば、上述した第1の実施の形態と略同様の効果に加え、他の電子機器における搬送波へのノイズの混入を防ぐことができるメリットがある。 That is, in the first modification, as shown in FIG. 8 in addition to FIG. 7, when the inverter temperature Ti exceeds the carrier frequency reduction set temperature Ti2, the center frequency f1 of the carrier in other electronic devices is avoided to avoid the center frequency f1. The carrier frequency is set to a frequency fc1 lower than the frequency f1. Therefore, according to the first modified example, in addition to the substantially same effect as that of the first embodiment described above, there is an advantage that it is possible to prevent noise from being mixed into the carrier wave in other electronic devices.
また、インバータ13bにおける発熱の抑制を特に重視する場合には、第1の実施の形態の第2変形例として図9に示すように、インバータ温度Tiがキャリア周波数低減設定温度Ti2を超えたときに、中設定周波数fcmから低設定周波数fclへキャリア周波数を急変させるようにしてもよい。なお、この図9では、キャリア周波数マップのうち出力抑制設定温度Ti1付近の温度範囲のみを図示しており、他の部分は上述した第1の実施の形態と同様である。
Further, when emphasizing the suppression of heat generation in the
つまり、この第2変形例では、インバータ温度Ti1が上昇したとき、上述した第1の実施の形態よりも早期にキャリア周波数を低設定周波数fclに設定することになるから、上述した第1の実施の形態と略同様の効果に加え、インバータ13bにおける発熱をより有効に抑制できるメリットがある。
That is, in the second modification, when the inverter temperature Ti1 rises, the carrier frequency is set to the low set frequency fcl earlier than the first embodiment described above, and thus the first implementation described above. In addition to substantially the same effect as this embodiment, there is a merit that heat generation in the
一方、静粛性を特に重視する場合には、第1の実施の形態の第3変形例として図10に示すように、インバータ温度Tiが出力抑制設定温度Ti1を超えたときに、中設定周波数fcmから低設定周波数fclへキャリア周波数を急変させるようにしてもよい。なお、この図10ではキャリア周波数マップのうち出力抑制設定温度Ti1付近の温度範囲のみを図示しており、他の部分は上述した第1の実施の形態と同様である。 On the other hand, when the quietness is particularly important, as shown in FIG. 10 as a third modification of the first embodiment, when the inverter temperature Ti exceeds the output suppression set temperature Ti1, the medium set frequency fcm The carrier frequency may be suddenly changed from low to the low set frequency fcl. In FIG. 10, only the temperature range in the vicinity of the output suppression set temperature Ti1 is shown in the carrier frequency map, and other parts are the same as those in the first embodiment.
つまり、この第3変形例では、インバータ温度Ti1が上昇したときに、そのインバータ温度Tiが出力抑制設定温度Ti1に達するまでキャリア周波数が非可聴周波数に維持され、インバータ13bのスイッチング音である騒音を乗員が聞き取れなくなるから、上述した第1の実施の形態と略同様の効果に加え、静粛性をより向上させることができるメリットがある。
That is, in this third modification, when the inverter temperature Ti1 rises, the carrier frequency is maintained at an inaudible frequency until the inverter temperature Ti reaches the output suppression set temperature Ti1, and noise that is a switching sound of the
また、第1の実施の形態の第4変形例として図11に示すように、車両の走行速度vを検出する車速センサ32を設け、キャリア周波数制御部たる搬送波生成部31が、インバータ温度Tiに加えて車両の走行速度vを加味してキャリア周波数を設定するようにしてもよい。なお、この第4変形例における他の部分は上述した第1の実施の形態と同様である。
In addition, as shown in FIG. 11 as a fourth modification of the first embodiment, a
詳しくは図12に示すように、搬送波生成部31は、インバータ温度Tiが出力抑制設定温度Ti1を超え、且つ車両の走行速度vが所定の設定走行速度v1を超える場合にキャリア周波数を低設定周波数fclに設定するようになっている一方で、車両の走行速度vが設定走行速度v1以下である場合には、インバータ温度Tiが出力抑制設定温度Ti1を超えていてもキャリア周波数を中設定周波数fcmに維持するようになっている。なお、図12ではキャリア周波数マップのうち出力抑制設定温度Ti1付近の温度範囲のみを図示しており、他の部分は上述した第1の実施の形態と同様である。
Specifically, as shown in FIG. 12, the carrier
つまり、この第4変形例では、走行速度vが低い場合にはロードノイズが小さいためにインバータ13bの騒音が乗員の耳に届きやすくなるから、このような場合にはキャリア周波数を中設定周波数fcmに設定して静粛性を向上させる一方、走行速度vが高くロードノイズが大きいときにキャリア周波数を低設定周波数fclに設定することで、インバータ13bの騒音をロードノイズに紛れさせるようにしている。したがって、この第4変形例によれば、上述した第1の実施の形態と略同様の効果が得られる上に、インバータ13bの騒音が乗員に感知されにくくなるため、そのインバータ13bの騒音によって乗員に不快感を与えることを防止できるメリットがある。
That is, in this fourth modification, when the traveling speed v is low, the road noise is small and the noise of the
さらに、第1の実施の形態の第5変形例として図13に示すように、エンジンの回転速度ωeを検出する回転速度センサ34を設け、キャリア周波数制御部たる搬送波生成部33が、インバータ温度Tiおよび走行速度vに加えて回転速度ωeを加味してキャリア周波数を設定するようにしてもよい。なお、他の部分は上述した第1の実施の形態の第4変形例と同様である。
Furthermore, as shown in FIG. 13 as a fifth modification of the first embodiment, a
詳しくは図14に示すように、搬送波生成部33は、インバータ温度Tiが出力抑制設定温度Ti1を超え、且つ車両の走行速度vが設定走行速度v1を超えていて、さらにエンジンの回転速度ωeが所定の設定回転速度ωe1を超えている場合にキャリア周波数を低設定周波数fclに設定する一方で、車両の走行速度vが設定走行速度v1以下である場合、またはエンジンの回転速度ωeが設定回転速度ωe1以下である場合には、インバータ温度Tiが出力抑制設定温度Ti1を超えていてもキャリア周波数を中設定周波数fcmに維持するようになっている。
Specifically, as shown in FIG. 14, the carrier
つまり、この第5変形例では、走行速度vおよびエンジンの回転速度ωeの両者が高い場合には車両のロードノイズおよびエンジンの作動音がそれぞれ大きくなるから、この場合にのみキャリア周波数を低設定周波数fclに設定することでインバータ13bの騒音をロードノイズおよびエンジンの作動音に紛れさせるようにしている。したがって、この第5変形例では、インバータ13bの騒音が乗員により感知されにくくなり、そのインバータ13bの騒音によって乗員に不快感を与えることをより有効に防止できるメリットがある。
In other words, in the fifth modification, when both the traveling speed v and the engine rotational speed ωe are high, the vehicle road noise and the engine operating noise become louder. By setting to fcl, the noise of the
図15に示す第2の実施の形態は、ステアリングホイール4の回転位置である操舵角θsを検出する操舵角センサ36と、ステアリングホイール4の回転速度である操舵速度ωsを操舵角θsに基づいて算出する操舵速度検出部としての操舵速度算出部37と、をそれぞれ設け、キャリア周波数制御部たる搬送波生成部35が、インバータ13bの発熱量に関連する状態量である操舵速度ωsに基づいてキャリア周波数を設定するようにしたものである。
In the second embodiment shown in FIG. 15, the
さらに、搬送波生成部35はトルクセンサ12にも接続されており、当該搬送波生成部35は操舵速度ωsに加えて手動操舵トルクTを加味してキャリア周波数を設定することになる。つまり、操舵速度ωsが高い場合および手動操舵トルクTが大きい場合には、電動モータ1に高出力を発生させるためにインバータ13bの発熱量が大きくなることから、本実施の形態ではこのような場合にキャリア周波数を低減してインバータ13bの発熱を抑制するようにしている。なお、他の部分は上述した第1の実施の形態と同様である。
Further, the carrier
詳しくは図16に示すように、搬送波生成部35は、操舵速度ωsが所定の第1設定操舵速度ωs1を超えている場合、手動操舵トルクTが所定の第1設定トルクT1を超えているときにキャリア周波数を低設定周波数fclに設定する一方、手動操舵トルクTが第1設定トルクT1よりも低く設定した第2設定トルクT2以下であるときにキャリア周波数を中設定周波数fcmに設定し、さらに、手動操舵トルクTが第2設定トルクT2を超え、且つ第1設定トルクT1以下であるときには、手動操舵トルクTの増加に伴ってキャリア周波数を連続的に漸減させることになる。
Specifically, as shown in FIG. 16, the carrier
他方、搬送波生成部35は、操舵速度ωsが第1設定操舵速度ωs1以下である場合、手動操舵トルクωsにかかわらずキャリア周波数を中設定周波数fcmに設定することになる。なお、第1設定操舵速度ωs1および両設定トルクT1,T2は、操舵速度ωsおよび手動操舵トルクTとインバータ13bの発熱量との関係を考慮して適宜設定すればよい。
On the other hand, when the steering speed ωs is equal to or lower than the first set steering speed ωs1, the
したがって、この第2の実施の形態によれば、上述した第1の実施の形態と略同様な効果が得られる上に、インバータ13bに高出力が要求される走行状態であるときにキャリア周波数を低減し、そのインバータ13bのスイッチング損失を減少させるようにしているから、インバータ13bの昇温をより効果的に抑制することができる。
Therefore, according to the second embodiment, substantially the same effect as that of the first embodiment described above can be obtained, and the carrier frequency can be set when the
なお、この第2の実施の形態では操舵速度ωsと操舵トルクTとに応じてキャリア周波数を設定するようにしているが、この第2の実施の形態の第1変形例として図17に示すように、操舵トルクの絶対値|T|を所定のサンプリング時間Tsの間測定するとともに、そのサンプリング時間Tsにおける操舵トルクの絶対値|T|の平均を平均操舵トルクTaとして算出し、その平均操舵トルクTaに基づいてキャリア周波数を設定するようにしてもよい。なお、この変形例においては、図16に示すキャリア周波数マップの横軸を平均操舵トルクTaとして読み替えて用いるとよい。したがって、この第1変形例においても上述した第2の実施の形態と略同様な効果が得られる。 In the second embodiment, the carrier frequency is set according to the steering speed ωs and the steering torque T. As shown in FIG. 17 as a first modification of the second embodiment. In addition, the absolute value | T | of the steering torque is measured for a predetermined sampling time Ts, and the average of the absolute value | T | of the steering torque at the sampling time Ts is calculated as the average steering torque Ta. The carrier frequency may be set based on Ta. In this modification, the horizontal axis of the carrier frequency map shown in FIG. 16 may be read as the average steering torque Ta. Therefore, also in the first modified example, substantially the same effect as that of the second embodiment described above can be obtained.
また、図18に示す第2の実施の形態の第2変形例のように、運転者による操舵操作の頻度である操舵頻度Sを操舵トルクTに基づいて演算する操舵頻度算出部39を設け、キャリア周波数制御部たる搬送波生成部38が、上述した第2の実施の形態における操舵トルクTに代え、操舵頻度Sに応じてキャリア周波数を設定するようにしてもよい。なお、この第2変形例における他の部分は上述した第2の実施の形態と同様である。
Further, as in the second modification of the second embodiment shown in FIG. 18, a steering
具体的には図19に示すように、操舵頻度算出部39は、手動操舵トルクの絶対値|T|が所定のサンプリング時間Ts中にトルク閾値Tlを超えた回数を計数し、その回数を操舵頻度Sとすることになる。例えば図19に示す例では操舵頻度Sが5となる。
Specifically, as shown in FIG. 19, the steering
また、搬送波生成部38は、図20に示すキャリア周波数マップによってキャリア周波数を設定する。具体的には、操舵速度ωsが第1設定操舵速度ωs1を超えている場合、操舵頻度Sが所定の第1設定操舵頻度S1を超えているときにキャリア周波数を低設定周波数fclに設定する一方、操舵頻度Sが第1設定操舵頻度S1よりも低く設定した第2設定操舵頻度S2以下である場合にはキャリア周波数を中設定周波数fcmに設定し、さらに、手動操舵トルクTが第2設定トルクT2を超え、且つ第1設定トルクT1以下である場合には、手動操舵トルクTの増加に伴ってキャリア周波数を連続的に漸減させることになる。
Further, the carrier
他方、操舵速度ωsが第1設定操舵速度ωs1以下である場合、搬送波生成部38は、操舵頻度Sにかかわらずキャリア周波数を中設定周波数fcmに設定することになる。なお、両設定操舵頻度S1,S2は、操舵頻度Sとインバータ13bにおける発熱量との関係を考慮して適宜設定すればよい。
On the other hand, when the steering speed ωs is equal to or lower than the first set steering speed ωs1, the carrier
すなわち、操舵頻度Sが高い場合には、電動モータ1の高出力が高頻度に要求されることになるからインバータ13bの発熱量が大きくなる。そこで、この第2変形例ではこのような場合にキャリア周波数を低減してそのスイッチング損失を減少させることで、インバータ13bの昇温を抑制することになる。したがって、この第2変形例によれば、上述した第2の実施の形態と略同様な効果が得られる上、インバータ13bの発熱量が大きくなる走行状態のときに、キャリア周波数を低減してインバータ13bにおけるスイッチング損失を減少させるようにしているから、インバータ13bの昇温をさらに効果的に抑制することができる。
That is, when the steering frequency S is high, a high output of the
さらに、図21に示す第2の実施の形態の第3変形例のように、キャリア周波数数制御部たる搬送波生成部40に車両の走行速度vを検出する車速センサ32を接続し、その搬送波生成部40が、上述した第2の実施の形態における操舵トルクTに代え、走行速度vに応じてキャリア周波数を設定するようにしてもよい。なお、この第3変形例における他の部分は上述した第2の実施の形態と同様である。
Further, as in the third modification of the second embodiment shown in FIG. 21, a
詳しくは図22に示すように、走行速度vが所定の第1設定走行速度v2を超えている場合、搬送波生成部35は、操舵速度ωsが所定の第1設定操舵速度ωs1を超えているときにキャリア周波数を低設定周波数fclに設定する一方で、操舵速度ωsが第1設定操舵速度ωs1よりも低く設定した所定の第2設定操舵速度ωs2以下であるときにはキャリア周波数を中設定周波数fcmに設定し、さらに。操舵速度ωsが第2設定操舵速度ωs2を超え、且つ第1設定操舵速度ωs1以下であるときには、操舵速度ωsの増加に伴ってキャリア周波数を連続的に漸減させることになる。
Specifically, as shown in FIG. 22, when the traveling speed v exceeds a predetermined first set traveling speed v2, the carrier
また、走行速度vが第1設定走行速度v2よりも低く設定した第2設定走行速度v3以下である場合、搬送波生成部35は、操舵速度ωsにかかわらずキャリア周波数を中設定周波数fcmに設定することになる。
When the travel speed v is equal to or lower than the second set travel speed v3 set lower than the first set travel speed v2, the
さらに、走行速度vが第2設定走行速度v3を超え、且つ走行速度vが第1設定走行速度v2以下であって、さらに操舵速度ωsが第2設定操舵速度ωs2を超える場合、搬送波生成部35は、車両の走行速度vが高くなるのに伴ってキャリア周波数を連続的に漸減させることになる。
Further, when the travel speed v exceeds the second set travel speed v3, the travel speed v is equal to or lower than the first set travel speed v2, and the steering speed ωs exceeds the second set steering speed ωs2, the carrier
つまり、この第3変形例では、上述した第1の実施の形態の第4変形例と同様に、走行速度vが高くロードノイズが大きいときにキャリア周波数を低減することで、キャリア周波数の低減によって増大するインバータ13bの騒音をロードノイズに紛れさせるようにしている。したがって、この第3変形例によれば、上述した第2の実施の形態と略同様の効果に加え、インバータ13bの騒音によって乗員に不快感を与えることを防止できるメリットがある。
That is, in the third modification, as in the fourth modification of the first embodiment described above, the carrier frequency is reduced by reducing the carrier frequency when the traveling speed v is high and the road noise is large. The increasing noise of the
図23に示す第2の実施の形態の第4変形例は、キャリア周波数制御部たる搬送波生成部41が、上述した第2の実施の形態における操舵トルクTに代え、ブレーキ制御部たるABSコントローラ42の作動状態に応じてキャリア周波数を設定するようになっているものであって、ABSコントローラ42の作動状態を示す情報が例えばCAN通信システムに代表されるような車両の通信システムによって搬送波生成部41に提供されるようになっている。なお、周知のように、ABSコントローラ42は、車両の各車輪が制動時にロックすることを防ぐべく、車両の走行状態に応じて当該車両の制動力を制御するものである。また、他の部分は上述した第2の実施の形態と同様である。
In the fourth modification of the second embodiment shown in FIG. 23, the carrier
具体的には図24に示すように、搬送波生成部41は、ABSコントローラ42がブレーキ制御動作中である場合、操舵速度ωsが第1設定操舵速度ωs1を超えているときにキャリア周波数を低設定周波数fclに設定する一方、操舵速度ωsが第2設定操舵速度ωs2以下であるときにキャリア周波数を中設定周波数fcmに設定し、さらに、操舵速度ωsが第2設定操舵速度ωs2を超え、且つ第1設定操舵速度ωs1以下であるときに、操舵速度ωsの増加に伴ってキャリア周波数を連続的に漸減させることになる。
Specifically, as shown in FIG. 24, when the
他方、搬送波生成部41は、ABSコントローラ42がブレーキ制御を行っていない非ブレーキ制御動作時に、操舵速度ωsにかかわらずキャリア周波数を中設定周波数fcmに設定することになる。
On the other hand, the carrier
つまり、この第4変形例では、インバータ13bに高出力が要求されるか否かをABSコントローラ42の作動状態によって判断し、これに応じてキャリア周波数を設定するようになっているから、上述した第2の実施の形態と略同様の効果が得られるメリットがある。
That is, in the fourth modification, whether or not the
また、ABSコントローラ42のブレーキ制御動作時には車両の走行状態が不安定になっていることから、この場合にキャリア周波数を低減してインバータ13bのスイッチング損失を低減することにより、電動モータ1の出力を十分に確保して車両の操縦性を向上させることができるメリットがある。
Further, since the running state of the vehicle is unstable during the brake control operation of the
なお、この第4変形例では、ABSコントローラ42の作動状態に応じてキャリア周波数を設定するようになっているが、このABSコントローラ42の作動状態に代え、VDCコントローラの作動状態に応じてキャリア周波数を設定するようにしてもよい。なお、VDC(Vehicle Dynamics Control)とは、VSC(Vehicle Stability Contorol)とも称されるものであって、車両の横滑り等を抑えて安定した走行姿勢を維持すべく、車両の各車輪のブレーキ力を調整するブレーキ制御を行うことで車両の挙動をコントロールするものである。また、この場合には、図24に示すキャリア周波数マップを用いてキャリア周波数を設定するとよい。
In the fourth modification, the carrier frequency is set according to the operating state of the
図25に示す第2の実施の形態の第5変形例は、キャリア周波数制御部たる搬送波生成部43が、上述した第2の実施の形態の第4変形例におけるABSコントローラ42の作動状態に代え、自動操舵制御部たる自動操舵コントローラ44の作動状態に基づいてキャリア周波数を設定するようになっているものであって、他の部分は上述した第2の実施の形態の第4変形例と同様である。
In the fifth modified example of the second embodiment shown in FIG. 25, the carrier
詳しくは、自動操舵コントローラ44は、車両およびその車両の周囲環境の情報に基づいてアシストトルク算出部18に自動操舵指令信号を出力し、もって転舵輪11の舵角を積極的に変化させる自動操舵制御を行うようになっている。この自動操舵制御として代表的には、車両が走行車線から逸脱することを防止するいわゆるレーンキープ制御や、車両の駐車を支援するいわゆる駐車アシスト制御、および車両の走行姿勢を制御するいわゆる車両挙動制御が挙げられる。
Specifically, the
また、自動操舵コントローラ44からの自動操舵指令信号は、例えばCAN通信システムに代表されるような車両の通信システムにより、アシストトルク算出部18および搬送波生成部43にそれぞれ提供されるようになっている。なお、搬送波生成部43におけるキャリア周波数の設定にあたっては、図24に示すキャリア周波数マップのうち「ブレーキ制御」とあるところを「自動操舵制御」と読み替えて用いるとよい。
The automatic steering command signal from the
したがって、この第5変形例では、電動モータ1に高出力が要求されることになる自動操舵コントローラ44の自動操舵制御動作時にキャリア周波数を低減させることになるから、上述した第2の実施の形態と略同様の効果が得られる上、インバータ13bの昇温をより有効に抑制することができるメリットがある。
Therefore, in the fifth modification, the carrier frequency is reduced during the automatic steering control operation of the
図26に示す第3の実施の形態は、キャリア周波数制御部たる搬送波生成部45が、インバータ13bの発熱量に関連する状態量であるq軸の目標電流Iq*に基づいてキャリア周波数を設定するようになっているものであって、他の部分は上述した第1の実施の形態と同様である。
In the third embodiment shown in FIG. 26, the
具体的には図27に示すように、搬送波生成部45は、中設定周波数fcmに対応する値からq軸の目標電流Iq*が増加し、所定の第2設定目標電流Iq2を超えた場合には、その第2設定目標電流Iq2よりも高く設定した所定の第1設定目標電流Iq1までの範囲で、q軸の目標電流Iq*の増加にともなってキャリア周波数を連続的に漸減させることになる。そして、q軸の目標電流Iq*が第1設定目標電流Iq1に達すると、搬送波生成部45はキャリア周波数を低設定周波数fclに設定することになる。なお、当然のことながら、一旦増加したq軸の目標電流Iq*が低下して第2設定目標電流Iq2以下となった場合には、キャリア周波数を再び中設定周波数fcmに設定することになる。
Specifically, as shown in FIG. 27, the carrier
ここで、キャリア周波数の低減を開始する第2設定目標電流Iq2としては、q軸の目標電流Iq*とインバータ13bの温度上昇量との関係を考慮して適宜設定すればよい。具体的には図28に示すように、インバータ13bの温度上昇量が急激に増大し始めるq軸の目標電流Iq*を第2設定目標電流Iq2として設定するとよい。
Here, the second set target current Iq2 for starting the reduction of the carrier frequency may be appropriately set in consideration of the relationship between the q-axis target current Iq * and the temperature rise amount of the
つまり、本実施の形態では、q軸の目標電流Iq*が増加するとインバータ13bの出力が増加して当該インバータ13bの発熱量が増大することから、このような場合にキャリア周波数を低減することでインバータ13bの昇温を抑制するようにしている。したがって、本実施の形態においても上述した第1の実施の形態と略同様な効果が得られる。
That is, in the present embodiment, when the q-axis target current Iq * increases, the output of the
ここで、上記各実施の形態から把握される技術的思想であって、特許請求の範囲に記載していないものを、その効果とともに以下に記載する。 Here, the technical idea grasped from each of the embodiments described above and not described in the scope of the claims will be described below together with the effects thereof.
(1)上記キャリア周波数制御部は、上記インバータ温度が低下して上記キャリア周波数低減設定温度以下になった場合に、上記インバータ温度がキャリア周波数低減設定温度を超えていたときよりもキャリア周波数を高く設定するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の操舵制御装置。
(1) The carrier frequency control unit increases the carrier frequency when the inverter temperature falls below the carrier frequency reduction set temperature when compared with when the inverter temperature exceeds the carrier frequency reduction set temperature. The steering control device according to
この構成では、上記インバータにおける発熱の抑制が不要な場合に、キャリア周波数を高く設定することでインバータの騒音を抑制できるメリットがある。 In this configuration, when it is not necessary to suppress heat generation in the inverter, there is an advantage that the noise of the inverter can be suppressed by setting the carrier frequency high.
(2)上記キャリア周波数制御部は、上記インバータ温度が上記キャリア周波数低減設定温度を超えているときに、キャリア周波数を上記インバータ温度に応じて連続的に変化させるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の操舵制御装置。
(2) The carrier frequency control unit is configured to continuously change the carrier frequency according to the inverter temperature when the inverter temperature exceeds the carrier frequency reduction set temperature. The steering control device according to
この構成では、キャリア周波数を連続的に変化させることにより、キャリア周波数の急変によって運転者に違和感を与えることが防止できるから、操舵フィーリングが向上するメリットがある。 In this configuration, by continuously changing the carrier frequency, it is possible to prevent the driver from feeling uncomfortable due to a sudden change in the carrier frequency, so that there is an advantage that the steering feeling is improved.
(3)車両の走行速度を検出する車速センサをさらに備えていて、上記キャリア周波数制御部は、上記インバータ温度が上記キャリア周波数低減設定温度を超え、且つ上記走行速度が所定の設定走行速度を超えているときに、上記インバータ温度が上記キャリア周波数低減設定温度以下であるときよりもキャリア周波数を低く設定するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の操舵制御装置。
(3) A vehicle speed sensor for detecting a traveling speed of the vehicle is further provided, wherein the carrier frequency control unit has the inverter temperature exceeding the carrier frequency reduction set temperature, and the traveling speed exceeds a predetermined set traveling speed. 2. The steering control device according to
この構成では、上記走行速度が高い場合にはロードノイズが大きくなるから、この場合にキャリア周波数を低減させることにより、キャリア周波数の低減によって増大するインバータの騒音を上記ロードノイズに紛れさせ、インバータの騒音を目立ちにくくすることができる。 In this configuration, the road noise increases when the traveling speed is high. In this case, by reducing the carrier frequency, the inverter noise that increases due to the reduction of the carrier frequency is mixed with the road noise, and the inverter noise is reduced. Noise can be made inconspicuous.
(4)車両の駆動輪を回転駆動する原動機の回転速度を検出する回転速度センサをさらに備えていて、上記キャリア周波数制御部は、上記インバータ温度が上記キャリア周波数低減設定温度を超え、且つ上記走行速度が上記設定走行速度を超えていて、さらに上記回転速度が所定の設定回転速度を超えているときに、上記インバータ温度が上記キャリア周波数低減設定温度以下であるときよりもキャリア周波数を低く設定するようになっていることを特徴とする(3)に記載の操舵制御装置。 (4) The apparatus further includes a rotation speed sensor that detects a rotation speed of a prime mover that rotationally drives driving wheels of the vehicle, wherein the carrier frequency control unit is configured such that the inverter temperature exceeds the carrier frequency reduction set temperature and the traveling When the speed exceeds the set traveling speed and the rotational speed exceeds a predetermined set rotational speed, the carrier frequency is set lower than when the inverter temperature is equal to or lower than the carrier frequency reduction set temperature. The steering control device according to (3), characterized in that:
この構成では、上記回転速度が高い場合には上記原動機で発生する騒音が大きくなるから、この場合にキャリア周波数を低減させることにより、キャリア周波数の低減によって増大するインバータの騒音を、上記ロードノイズに加えて上記原動機で発生する騒音に紛れさせ、インバータの騒音をより目立ちにくくすることができる。 In this configuration, when the rotational speed is high, the noise generated by the prime mover increases. Therefore, by reducing the carrier frequency in this case, the noise of the inverter that increases due to the reduction of the carrier frequency is changed to the road noise. In addition, the noise generated by the prime mover can be confused to make the inverter noise less noticeable.
(5)上記キャリア周波数制御部は、車両に搭載された他の電子機器における搬送波の中心周波数およびその中心周波数の次数倍と一致しないようにキャリア周波数を設定するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の操舵制御装置。
(5) The carrier frequency control unit is characterized in that the carrier frequency is set so as not to coincide with the center frequency of the carrier wave and the order multiple of the center frequency in other electronic devices mounted on the vehicle. The steering control device according to
この構成では、上記他の電子機器の搬送波に混入するノイズを少なくとも低減することができる。 With this configuration, noise mixed in the carrier wave of the other electronic device can be reduced at least.
(6)上記キャリア周波数制御部は、上記インバータ温度が上記キャリア周波数低減設定温度よりも低く設定したキャリア周波数上昇設定温度以下である場合に、上記インバータ温度が上記キャリア周波数上昇設定温度を超えているときよりもキャリア周波数を高く設定するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の操舵制御装置。
(6) When the inverter temperature is equal to or lower than the carrier frequency increase set temperature set lower than the carrier frequency decrease set temperature, the inverter temperature exceeds the carrier frequency increase set temperature. The steering control device according to
この構成では、上記インバータの低温時にキャリア周波数を高く設定し、そのインバータの温度を積極的に上昇させるようになっているため、例えば冷間始動時において、上記インバータを安定して動作可能な温度まで速やかに昇温させることができるようになる。 In this configuration, the carrier frequency is set high when the inverter is at a low temperature, and the temperature of the inverter is positively increased. For example, at a cold start, the inverter can be operated stably. The temperature can be raised quickly.
(7)車両の走行状態に応じて当該車両の制動力を制御するブレーキ制御部をさらに備えていて、上記キャリア周波数制御部は、上記操舵速度が上記設定操舵速度を超えているときに、上記ブレーキ制御部の動作状態に応じてキャリア周波数を設定するようになっていることを特徴とする請求項3に記載の操舵制御装置。
(7) The vehicle controller further includes a brake control unit that controls the braking force of the vehicle according to the traveling state of the vehicle, and the carrier frequency control unit is configured to perform the above operation when the steering speed exceeds the set steering speed. The steering control device according to
この構成では、上記インバータに高出力が要求されるか否かを上記操舵トルクに加えて上記ブレーキ制御部の動作状態に応じて判断し、これに応じてキャリア周波数を設定することにより、上記インバータの昇温を効果的に抑制することができる。 In this configuration, whether or not high output is required for the inverter is determined according to the operating state of the brake control unit in addition to the steering torque, and the carrier frequency is set accordingly, thereby the inverter Can be effectively suppressed.
(8)上記ステアリングホイールを回転操作する手動操舵トルクを検出するトルクセンサをさらに備えていて、上記キャリア周波数制御部は、上記操舵速度が上記設定操舵速度を超えているときに、上記手動操舵トルクに応じてキャリア周波数を設定するようになっていることを特徴とする請求項3に記載の操舵制御装置。
(8) A torque sensor that detects manual steering torque for rotating the steering wheel is further provided, and the carrier frequency control unit is configured to detect the manual steering torque when the steering speed exceeds the set steering speed. 4. The steering control device according to
この構成では、上記インバータに高出力が要求されるか否かを上記操舵トルクに加えて上記手動操舵トルクに応じて判断し、これに応じてキャリア周波数を設定することにより、上記インバータの昇温を効果的に抑制することができる。 In this configuration, whether or not high output is required for the inverter is determined according to the manual steering torque in addition to the steering torque, and the carrier frequency is set accordingly, thereby increasing the temperature of the inverter. Can be effectively suppressed.
(9)運転者による操舵操作の頻度である操舵頻度を上記手動操舵トルクに基づいて算出する操舵頻度算出部をさらに備えていて、上記キャリア周波数制御部は、上記操舵速度が上記設定操舵速度を超え、且つ上記操舵頻度が所定の設定操舵頻度を超えているときに、上記操舵速度が上記設定操舵速度以下であるときよりもキャリア周波数を低く設定するようになっていることを特徴とする(8)に記載の操舵制御装置。 (9) A steering frequency calculation unit that calculates a steering frequency that is a frequency of a steering operation by the driver based on the manual steering torque is further provided, and the carrier frequency control unit is configured such that the steering speed is equal to the set steering speed. When the steering frequency exceeds a predetermined set steering frequency, the carrier frequency is set lower than when the steering speed is equal to or lower than the set steering speed ( The steering control device according to 8).
この構成では、上記操舵頻度が高いときには上記インバータの発熱量が増大するから、このような場合にキャリア周波数を低減してインバータの発熱を抑制することにより、上記インバータの昇温をより効果的に抑制することができる。 In this configuration, when the steering frequency is high, the amount of heat generated by the inverter increases. In such a case, the carrier frequency is reduced to suppress the heat generation of the inverter, thereby increasing the temperature of the inverter more effectively. Can be suppressed.
(10)上記キャリア周波数制御部は、上記操舵速度が上記設定操舵速度以下である場合、または上記操舵頻度が上記設定操舵頻度以下である場合に、上記操舵速度が上記設定操舵速度を超え、且つ上記操舵頻度が所定の設定操舵頻度を超えているときよりもキャリア周波数を高く設定することを特徴とする(9)に記載の操舵制御装置。 (10) When the steering speed is equal to or lower than the set steering speed, or when the steering frequency is equal to or lower than the set steering frequency, the carrier frequency control unit exceeds the set steering speed, and The steering control device according to (9), wherein the carrier frequency is set higher than when the steering frequency exceeds a predetermined set steering frequency.
この構成では、上記インバータにおける発熱の抑制が不要なときにキャリア周波数を高く設定することにより、上記インバータの騒音を抑制することができる。 In this configuration, the noise of the inverter can be suppressed by setting the carrier frequency high when suppression of heat generation in the inverter is unnecessary.
(11)車両の走行速度を検出する車速センサをさらに備えていて、上記キャリア周波数制御部は、上記操舵速度が所定の設定操舵速度を超え、且つ上記走行速度が所定の設定走行速度を超えているときに、上記操舵速度が上記設定操舵速度以下であるときよりもキャリア周波数を低く設定するようになっていることを特徴とする請求項3に記載の操舵制御装置。
(11) The vehicle frequency sensor further includes a vehicle speed sensor that detects a travel speed of the vehicle, wherein the carrier frequency control unit exceeds the predetermined set steering speed and the travel speed exceeds the predetermined set travel speed. 4. The steering control device according to
この構成では、上記走行速度が高い場合にはロードノイズが大きくなるから、この場合にキャリア周波数を低減させることにより、キャリア周波数の低減によって増大するインバータの騒音を上記ロードノイズに紛れさせ、インバータの騒音を目立ちにくくすることができる。 In this configuration, the road noise increases when the traveling speed is high. In this case, by reducing the carrier frequency, the inverter noise that increases due to the reduction of the carrier frequency is mixed with the road noise, and the inverter noise is reduced. Noise can be made inconspicuous.
(12)上記キャリア周波数制御部は、上記操舵速度が上記設定操舵速度を超え、且つ上記走行速度が上記設定走行速度を超えているときに、上記走行速度の変化に応じて上記キャリア周波数を連続的に変化させるようになっていることを特徴とする(11)に記載の操舵制御装置。 (12) The carrier frequency control unit continuously increases the carrier frequency according to a change in the traveling speed when the steering speed exceeds the set steering speed and the traveling speed exceeds the set traveling speed. The steering control device as set forth in (11), wherein the steering control device is configured to change continuously.
この構成では、上記キャリア周波数を連続的に変化させることにより、キャリア周波数の急変によって運転者に違和感を与えることが防止できるから、操舵フィーリングが向上するメリットがある。 In this configuration, by continuously changing the carrier frequency, it is possible to prevent the driver from feeling uncomfortable due to a sudden change in the carrier frequency, so that there is an advantage that the steering feeling is improved.
(13)上記ステアリングホイールを回転操作する手動操舵トルクを検出するトルクセンサと、運転者による操舵操作の頻度である操舵頻度を上記手動操舵トルクに基づいて算出する操舵頻度算出部と、をさらに備えていて、上記キャリア周波数制御部は、上記操舵速度が上記設定操舵速度を超え、且つ上記操舵頻度が所定の設定操舵頻度を超えているときに、上記操舵速度が上記設定操舵速度以下であるときよりもキャリア周波数を低く設定するようになっていることを特徴とする請求項3に記載の操舵制御装置。
(13) A torque sensor that detects a manual steering torque that rotates the steering wheel, and a steering frequency calculation unit that calculates a steering frequency that is a frequency of a steering operation by a driver based on the manual steering torque. The carrier frequency control unit, when the steering speed is less than the set steering speed when the steering speed exceeds the set steering speed and the steering frequency exceeds a predetermined set steering frequency. The steering control device according to
この構成では、上記操舵頻度が高いときには上記インバータの発熱量が増大するから、このような場合にキャリア周波数を低減してインバータの発熱を抑制することにより、上記インバータの昇温をより効果的に抑制することができる。 In this configuration, when the steering frequency is high, the amount of heat generated by the inverter increases. In such a case, the carrier frequency is reduced to suppress the heat generation of the inverter, thereby increasing the temperature of the inverter more effectively. Can be suppressed.
(14)上記キャリア周波数制御部は、上記目標電流が上記設定目標電流を超えているときに、上記目標電流の変化に応じてキャリア周波数を連続的に変化させるようになっていることを特徴とする請求項5に記載の操舵制御装置。
(14) The carrier frequency control unit is configured to continuously change the carrier frequency according to a change in the target current when the target current exceeds the set target current. The steering control device according to
この構成では、上記キャリア周波数を連続的に変化させることにより、キャリア周波数の急変によって運転者に違和感を与えることが防止できるから、操舵フィーリングが向上するメリットがある。 In this configuration, by continuously changing the carrier frequency, it is possible to prevent the driver from feeling uncomfortable due to a sudden change in the carrier frequency, so that there is an advantage that the steering feeling is improved.
(15)上記キャリア周波数制御部は、上記目標電流が低下して上記設定目標電流以下となった場合に、上記目標電流が上記設定目標電流を超えていたときよりもキャリア周波数を高く設定することを特徴とする請求項5に記載の操舵制御装置。
(15) The carrier frequency control unit sets the carrier frequency higher than when the target current exceeds the set target current when the target current decreases and becomes equal to or less than the set target current. The steering control device according to
この構成では、上記インバータにおける発熱の抑制が不要なときにキャリア周波数を高く設定することにより、上記インバータの騒音を抑制できるメリットがある。 With this configuration, there is an advantage that noise of the inverter can be suppressed by setting the carrier frequency high when suppression of heat generation in the inverter is unnecessary.
1…電動モータ
4…ステアリングホイール
10…リンク機構(操舵機構)
11…転舵輪
12…トルクセンサ
13b…インバータ
19…目標電流算出部
20d,20q…PI制御部(操作量算出部)
27…PWM制御部
28…搬送波生成部(キャリア周波数制御部)
29…過熱保護制御部(出力抑制制御部)
30…温度センサ(温度検出部)
31…搬送波生成部(キャリア周波数制御部)
32…車速センサ
33…搬送波生成部(キャリア周波数制御部)
34…回転速度センサ
35…搬送波生成部(キャリア周波数制御部)
37…操舵速度算出部(操舵速度検出部)
38…搬送波生成部(キャリア周波数制御部)
39…操舵頻度算出部
40…搬送波生成部(キャリア周波数制御部)
41…搬送波生成部(キャリア周波数制御部)
42…ABSコントローラ(ブレーキ制御部)
43…搬送波生成部(キャリア周波数制御部)
44…自動操舵コントローラ(自動操舵制御部)
45…搬送波生成部(キャリア周波数制御部)
DESCRIPTION OF
DESCRIPTION OF
27: PWM
29. Overheat protection control unit (output suppression control unit)
30 ... Temperature sensor (Temperature detector)
31 ... Carrier wave generation unit (carrier frequency control unit)
32 ...
34 ...
37: Steering speed calculation unit (steering speed detection unit)
38 ... Carrier wave generation unit (carrier frequency control unit)
39: Steering
41 ... Carrier wave generation unit (carrier frequency control unit)
42 ... ABS controller (brake control part)
43 ... Carrier wave generation unit (carrier frequency control unit)
44 ... Automatic steering controller (automatic steering controller)
45 ... Carrier wave generation unit (carrier frequency control unit)
Claims (1)
上記ステアリングホイールを回転操作する手動操舵トルクを検出するトルクセンサと、
上記電動モータの操作量を算出する操作量算出部と、
上記操作量に基づいてPWM制御信号を生成するPWM制御部と、
上記PWM制御信号に基づくスイッチング動作をもって上記電動モータに電力を供給するインバータと、
上記インバータの温度をインバータ温度として検出または推定する温度検出部と、
上記インバータ温度に基づいて上記PWM制御信号のキャリア周波数を制御するキャリア周波数制御部と、
上記インバータの温度が所定の出力抑制設定温度を超えているときに、上記インバータの出力を制限する出力抑制制御部と、
を備えていて、
上記キャリア周波数制御部は、上記インバータ温度が上昇して上記出力抑制設定温度よりも低く設定された所定のキャリア周波数低減設定温度を超え、且つ、上記手動操舵トルクが所定値を超えた場合に、上記インバータ温度がキャリア周波数低減設定温度以下であったときよりもキャリア周波数を低く設定することを特徴とする操舵制御装置。 In a steering control device that drives and controls an electric motor for applying a steering force to a steering mechanism that steers a steered wheel of a vehicle according to a rotation operation of a steering wheel ,
A torque sensor for detecting manual steering torque for rotating the steering wheel;
An operation amount calculator for calculating an operation amount of the electric motor;
A PWM control unit that generates a PWM control signal based on the operation amount;
An inverter for supplying power to the electric motor with a switching operation based on the PWM control signal;
A temperature detector that detects or estimates the temperature of the inverter as the inverter temperature;
A carrier frequency control unit for controlling the carrier frequency of the PWM control signal based on the inverter temperature;
An output suppression control unit that limits the output of the inverter when the temperature of the inverter exceeds a predetermined output suppression set temperature;
With
The carrier frequency control unit, when the inverter temperature rises and exceeds a predetermined carrier frequency reduction set temperature set lower than the output suppression set temperature , and when the manual steering torque exceeds a predetermined value , A steering control device, wherein a carrier frequency is set lower than when the inverter temperature is equal to or lower than a carrier frequency reduction set temperature.
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