JP5317951B2 - 医薬組成物 - Google Patents

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本発明は、医薬組成物に関する。
糖尿病の治療においては食事療法および運動療法が必須であるが、これだけで充分なコントロールが得られないときは、必要に応じてインスリンまたは経口糖尿病薬が使用される。現在、糖尿病治療薬としては、ビグアナイド系化合物、スルホニルウレア系化合物、インスリン抵抗性改善薬およびα−グルコシダーゼ阻害薬が用いられている。しかしながら、ビグアナイド系化合物には乳酸アシドーシス、スルホニルウレア系化合物には重篤な低血糖、インスリン抵抗性改善薬には浮腫および心不全、α−グルコシダーゼ阻害薬には腹部膨満および下痢などの副作用があり、このような問題点のない新しい糖尿病治療薬の開発が望まれている。
近年、糖尿病の進展に、糖尿病の病態そのものである高血糖自身が関与する、というグルコース・トキシシティー・セオリー(Glucose toxicity theory)が提唱されている。
慢性的な高血糖が、インスリン分泌を低下させると共に、インスリン感受性を低下させ、これがさらなる血糖値の上昇を引き起こすという悪循環を生むとするものである(非特許文献1、非特許文献2参照)。本理論によれば、高血糖を是正することは、様々な合併症を抑制するのみならず、前述の悪循環を断ち切ることで、糖尿病の効率的な治療にもつながることになる。
高血糖を是正するための一つの方法としては、血中の過剰な糖を尿中に直接排泄させるやり方が考えられる。例えば、腎臓の近位尿細管に存在するナトリウム依存性グルコース輸送担体(SGLT)を阻害することで、腎臓での糖再吸収を阻害し、糖の尿中排泄を促進して血糖を降下させることができる。事実、SGLT阻害作用を有するフロリジンを、糖尿病モデル動物に持続的に皮下投与して高血糖を是正し、血糖値を長期間正常に保つことによって、インスリン分泌およびインスリン抵抗性が改善することが確認されている(非特許文献3、非特許文献4、非特許文献5等)。
また、糖尿病モデル動物にSGLT阻害薬を長期間処置することにより、該モデル動物の腎臓への悪影響や血漿中電解質の異常を全く引き起こすことなく、インスリン分泌応答およびインスリン感受性を改善し、かつ糖尿病性腎症や神経障害の発症・進展を抑制することが報告されている(非特許文献6、非特許文献7、非特許文献8等)。
以上のことから、SGLT阻害薬は糖尿病患者において血糖値を低下させることによって、インスリン分泌およびインスリン抵抗性を改善し、かつ糖尿病及び糖尿病性合併症の発症−進展を抑制することが期待される。
特許文献1には、下記構造を有するアリールC−グリコシド化合物が記載されている。
Figure 0005317951
この化合物はSGLT阻害薬として、糖尿病等の予防・治療に有用であることが示されている。
WO01/27128パンフレット
ダイアベトロジア(Diabetologia)第28巻、第119頁(1985年) ダイアベテス ケア(Diabetes Care)、第13巻、第610頁(1990年) ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスチゲーション(J. Clin. Invest.)、第79巻、第1510頁(1987年) ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスチゲーション(J. Clin. Invest.)、第80巻、第1037頁(1987年) ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスチゲーション(J. Clin. Invest.)、第87巻、第561頁(1991年) ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J. Med. Chem.)第42巻、第5311頁(1999年) ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・ファーマコロジー(Br. J. Pharmacol.)第132巻、第578頁(2001年) ライフ・サイエンシズ(Life Sci.)第76巻、第2655頁(2005年)
本発明は、優れたSGLT阻害作用を有する化合物を有効成分とする、新規医薬組成物を提供するものである。
本発明は、下記式Iで示される化合物、その薬理的に許容しうる塩、およびそれらのプロドラッグを有効成分とする医薬組成物に関する。
Figure 0005317951
(ただし、環A及び環Bは、(1)環Aが置換されていてもよい単環不飽和異項環であり、環Bが置換されていてもよい単環不飽和異項環、置換されていてもよい二環縮合不飽和異項環、または置換されていてもよいベンゼン環であるか、(2)環Aが置換されていてもよいベンゼン環であり、環Bが置換されていてもよい単環不飽和異項環または置換されていてもよい二環縮合不飽和異項環(ここにおいてYは当該二環縮合不飽和異項環の異項環部に結合する)であるか、あるいは(3)環Aが置換されていてもよい二環縮合不飽和異項環(ここにおいて、グルコピラノシル基と−Y−基は、両基とも当該二環縮合不飽和異項環の一方の同一の異項環に結合する)であり、環Bが、置換されていてもよい単環不飽和異項環、置換されていてもよい二環縮合不飽和異項環、または置換されていてもよいベンゼン環であり;
Xは炭素原子または窒素原子を表し;
Yは、−(CH)−(ここで、nは1または2である)を表す。)
式Iの化合物は、哺乳類の腸および腎臓に存在するナトリウム依存性グルコース輸送担体の阻害活性を有し、本発明の医薬組成物は、血糖降下剤、糖尿病や糖尿病性合併症(たとえば網膜症、神経障害、腎症)、肥満の治療・予防剤、および創傷治癒促進剤等として有用である。
“ハロゲン原子”または“ハロ”とは、塩素、臭素、フッ素およびヨウ素を指称し、塩素またはフッ素が好ましい。
“アルキル基”とは、炭素数1〜12の直鎖または分枝鎖の飽和炭化水素鎖の1価基を指称する。炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖のアルキル基が好ましく、炭素数1〜4の直鎖または分枝鎖のアルキル基がより好ましい。具体的には、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、4,4−ジメチルペンチル基、オクチル基、2,2,4−トリメチルペンチル基、ノニル基、デシル基、これらの各種分枝鎖異性体等が挙げられる。さらにアルキル基は、必要により、後述の置換基で、独立に1〜4置換されてもよい。
“アルキレン基”または“アルキレン”とは、炭素数1〜12の直鎖または分枝鎖の飽和炭化水素鎖の2価基を指称する。炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖のアルキレン基が好ましく、炭素数1〜4の直鎖または分枝鎖のアルキレン基がより好ましい。具体的には、たとえばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基等が挙げられる。必要に応じて上記“アルキル基”の場合と同様に後述の置換基で独立に1〜4置換されてもよい。
これらアルキレン基がベンゼン環上の異なる炭素原子に結合するときは、結合している炭素原子と共に5〜7員の縮合された炭化水素環を形成しても良く、そして当該炭化水素環はさらに後述の置換基で独立に1〜4置換されていてもよい。
“アルケニル基”とは、炭素数2〜12で1つ以上の二重結合を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素鎖の1価基を指称し、炭素数2〜6の直鎖または分枝鎖のアルケニル基が好ましく、炭素数2〜4の直鎖または分枝鎖のアルケニル基がより好ましい。具体的には、たとえばビニル基、2−プロペニル基、3−ブテニル基、2−ブテニル基、4−ペンテニル基、3−ペンテニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、2−ヘプテニル基、3−ヘプテニル基、4−ヘプテニル基、3−オクテニル基、3−ノネニル基、4−デセニル基、3−ウンデセニル基、4−ドデセニル基、4,8,12−テトラデカトリエニル基等が挙げられる。アルケニル基は必要により、後述の置換基で、独立に1〜4置換されてもよい。
“アルケニレン基”とは、炭素数2〜12で1つ以上の二重結合を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素鎖の2価基を指称し、炭素数2〜6の直鎖または分枝鎖のアルケニレン基が好ましく、炭素数2〜4の直鎖または分枝鎖のアルケニレン基がより好ましい。具体的には、たとえばビニレン基、プロペニレン基、ブタンジエニレン基等があげられる。アルケニレン基は必要により、後述の置換基で、独立に1〜4置換されてもよい。
これらアルケニレン基がベンゼン環上の異なる炭素原子に結合するときは、結合している炭素原子と共に5〜7員の縮合された炭化水素環(たとえば、縮合ベンゼン環)を形成しても良く、そして当該炭化水素環はさらに後述の置換基で独立に1〜4置換されていてもよい。
“アルキニル基”とは、1つ以上の三重結合を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素鎖の1価基を指称し、炭素数2〜6の直鎖または分枝鎖のアルキニル基が好ましく、炭素数2〜4の直鎖または分枝鎖のアルキニル基がより好ましい。具体的には、たとえば2−プロピニル基、3−ブチニル基、2−ブチニル基、4−ペンチニル基、3−ペンチニル基、2−ヘキシニル基、3−ヘキシニル基、2−ヘプチニル基、3−ヘプチニル基、4−ヘプチニル基、3−オクチニル基、3−ノニニル基、4−デシニル基、3−ウンデシニル基、4−ドデシニル基等が挙げられる。アルキニル基は必要により、後述の置換基で、独立に1〜4置換されてもよい。
“シクロアルキル基”とは、炭素数3〜12の単環もしくは二環式飽和炭化水素環の1価基を指称し、炭素数3〜7の単環式飽和炭化水素基が好ましい。具体的には、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基等の単環式アルキル基、二環式アルキル基が挙げられる。これらは必要により、後述の置換基で、独立に1〜4置換されてもよい。またシクロアルキル基は必要に応じて飽和炭化水素環または不飽和炭化水素環(該飽和炭化水素環および該不飽和炭化水素環には必要に応じて当該環中に酸素原子、窒素原子、硫黄原子、SO、またはSOが含有されていてもよい)と縮合してもよく、さらに縮合した飽和炭化水素環または不飽和炭化水素環は、後述の置換基で、独立に1〜4置換されてもよい。
“シクロアルキリデン基”とは、炭素数3〜12の単環もしくは二環式飽和炭化水素環の2価基を指称し、炭素数3〜6の単環式飽和炭化水素基が好ましい。具体的には、シクロプロピリデン基、シクロブチリデン基、シクロペンチリデン基、シクロヘキシリデン基等の単環式アルキリデン基、二環式アルキリデン基が挙げられる。これらは必要により、後述の置換基で、独立に1〜4置換されてもよい。またシクロアルキリデン基は必要に応じて飽和炭化水素環または不飽和炭化水素環(該飽和炭化水素環および該不飽和炭化水素環には必要に応じて当該環中に酸素原子、窒素原子、硫黄原子、SO、またはSOが含有されていてもよい)と縮合してもよく、さらに縮合した飽和炭化水素環または不飽和炭化水素環は、後述の置換基で、独立に1〜4置換されてもよい。
“シクロアルケニル基”とは、炭素数4〜12で1つ以上の二重結合を有する単環もし
くは二環式不飽和炭化水素環の1価基を指称し、炭素数4〜7の単環式不飽和炭化水素基が好ましい。具体的には、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基、シクロヘキセニル基等の単環式アルケニル基が挙げられる。これらは必要により、後述の置換基で、1〜4置換されてもよい。またシクロアルケニル基は必要に応じて飽和炭化水素環または不飽和炭化水素環(該飽和炭化水素環および該不飽和炭化水素環には必要に応じて当該環中に酸素原子、窒素原子、硫黄原子、SO、またはSOが含有されていてもよい)と縮合してもよく、さらに縮合した飽和炭化水素環または不飽和炭化水素環は、後述の置換基で、独立に1〜4置換されてもよい。
“シクロアルキニル基”とは、炭素数6〜12で1つ以上の三重結合を有する単環もしくは二環式不飽和炭化水素環の1価基を指称し、炭素数6〜8の単環式不飽和炭化水素基が好ましい。具体的には、シクロオクチニル基、シクロデシニル基等の単環式アルキニル基が挙げられる。これらは必要により、後述の置換基ので、独立に1〜4置換されてもよい。またシクロアルキニル基は必要に応じて飽和炭化水素環または不飽和炭化水素環(該飽和炭化水素環および不飽和炭化水素環には必要に応じて当該環中に酸素原子、窒素原子、硫黄原子、SO、またはSOが含有されていてもよい)と縮合してもよく、さらに縮合した飽和炭化水素環または不飽和炭化水素環は、後述の置換基で、独立に1〜4置換されてもよい。
“アリール基”とは、炭素数6〜10の単環または二環式芳香族炭化水素の1価基を指称する。具体的には、たとえばフェニル基、ナフチル基(1−ナフチル基および2−ナフチル基を含む)が挙げられる。これらは必要により、後述の置換基で、独立に1〜4置換されてもよい。またアリール基は、必要に応じて飽和炭化水素環または不飽和炭化水素環(該飽和炭化水素環および該不飽和炭化水素環には必要に応じて当該環中に酸素原子、窒素原子、硫黄原子、SO、またはSOが含有されていてもよい)と縮合してもよく、さらに縮合した飽和炭化水素環または不飽和炭化水素環は、後述の置換基で、独立に1〜4置換されてもよい。
“単環不飽和異項環”とは、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より独立して選択されたヘテロ原子を1〜4個有する単環の不飽和炭化水素環を意味し、好ましくは窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より独立して選択されたヘテロ原子を1〜4個有する4〜7員の不飽和炭化水素環を意味する。具体的にはピリジン、ピリミジン、ピラジン、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、イソキサゾール、4,5−ジヒドロオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、チアジアゾール、またはテトラゾール等が挙げられる。中でも、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、フラン、チオフェン、ピローリ、イミダゾール、オキサゾール、チアゾールが好適に用いられる。さらに単環不飽和異項環は必要により、後述の置換基で、独立に1〜4置換されてもよい。
“二環縮合不飽和異項環”とは、“単環不飽和異項環”が飽和炭化水素環または不飽和炭化水素環(該飽和炭化水素環および該不飽和炭化水素環には必要に応じて当該環中に酸素原子、窒素原子、硫黄原子、SO、または SO2 が含有されていてもよい)と縮合したも
のを指称する。二環縮合不飽和異項環としては、たとえばベンゾチオフェン、インドール、テトラヒドロベンゾチオフェン、ベンゾフラン、イソキノリン、チエノチオフェン、チエノピリジン、キノリン、インドリン、イソインドリン、ベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、インダゾール、ジヒドロイソキノリン等があげられる。さらに、可能なN−オキシド体やS−オキシド体も包含する。。
“ヘテロシクリル”とは、上記“単環不飽和異項環”または“二環縮合不飽和異項環”の1価基あるいは“単環不飽和異項環”または“二環縮合不飽和異項環”を飽和して生じ
る異項環の1価基を指称する。必要により、後述の置換基で、独立に1〜4置換されてもよい。
“アルカノイル基”とは、ホルミル基および“アルキル基”がカルボニル基に結合したものを指称する。
“アルコキシ基”とは、“アルキル基”が酸素原子に結合した基を指称する。
上述の各基における置換基としては、たとえば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、オキソ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、カルボキシル基、スルホ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキリデンメチル基、シクロアルケニル基、シクロアルキニル基、アリール基、ヘテロシクリル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、シクロアルケニルオキシ基、シクロアルキニルオキシ基、アリールオキシ基、ヘテロシクリルオキシ基、アルカノイル基、アルケニルカルボニル基、アルキニルカルボニル基、シクロアルキルカルボニル基、シクロアルケニルカルボニル基、シクロアルキニルカルボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロシクリルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アルキニルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、シクロアルケニルオキシカルボニル基、シクロアルキニルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロシクリルオキシカルボニル基、アルカノイルオキシ基、アルケニルカルボニルオキシ基、アルキニルカルボニルオキシ基、シクロアルキルカルボニルオキシ基、シクロアルケニルカルボニルオキシ基、シクロアルキニルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、ヘテロシクリルカルボニルオキシ基、アルキルチオ基、アルケニルチオ基、アルキニルチオ基、シクロアルキルチオ基、シクロアルケニルチオ基、シクロアルキニルチオ基、アリールチオ基、ヘテロシクリルチオ基、アミノ基、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基、モノ−もしくはジ−アルカノイルアミノ基、モノ−もしくはジ−アルコキシカルボニルアミノ基、モノ−もしくはジ−アリールカルボニルアミノ基、アルキルスルフィニルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルフイニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、カルバモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基、モノ−もしくはジ−アリールカルバモイル基、アルキルスルフイニル基、アルケニルスルフイニル基、アルキニルスルフイニル基、シクロアルキルスルフイニル基、シクロアルケニルスルフイニル基、シクロアルキニルスルフイニル基、アリールスルフイニル基、ヘテロシクリルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アルケニルスルホニル基、アルキニルスルホニル基、シクロアルキルスルホニル基、シクロアルケニルスルホニル基、シクロアルキニルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヘテロシクリルスルホニル基などが挙げられる。上記各基はさらに所望により、適宜これら置換基で置換されていてもよい。
さらに、ハロアルキル基、ハロ低級アルキル基、ハロアルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、ハロフェニル基、ハロへテロシクリル基なる用語は、それぞれ、1つ以上のハロゲン原子で置換された、アルキル基、低級アルキル基、アルコキシ基、低級アルコキシ基、フェニル基またはヘテロシクリル基(以下、アルキル基等と呼ぶ)を指称する。好ましくは1〜7のハロゲン原子で置換されたアルキル基等であり、より好ましくは1〜5のハロゲン原子で置換されたアルキル基等である。同様に、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、ヒドロキシアルコキシ基、ヒドロキシ低級アルコキシ基、ヒドロキシフェニル基なる用語は、それぞれ、1つ以上のヒドロキシ基で置換されたアルキル基等を指称する。好ましくは1〜4のヒドロキシ基で置換されたアルキル基等であり、より好ましくは1〜2のヒドロキシ基で置換されたアルキル基等である。さらに、アルコキシアルキル基、低級アルコキシアルキル基、アルコキシ低級アルキル基、低級アルコキシ低級アルキル基、アルコキシアルコキシ基、低級アルコキシアルコキシ基、アルコキシ低級アルコキシ基、低級アルコキシ低級アルコキシ基、アルコキシフェニル基、低級アルコキシフェニル基なる用語は、それぞれ、1つ以上のアルコキシ基または低級アルコキシ基で置換さ
れたアルキル基等を指称する。好ましくは1〜4のアルコキシ基で置換されたアルキル基等であり、より好ましくは1〜2のアルコキシ基で置換されたアルキル基等である。アルキルフェニル基、低級アルキルフェニル基なる用語は、1つ以上のアルキル基または低級アルキル基で置換されたフェニル基を指称する。
“アリールアルキル”および“アリールアルコキシ”とは、単独で使用されても、あるいは他に置換基の一部で使用される場合においても、アリールを置換基として有する、前述のアルキル基またはアルコキシ基を指称する。
本明細書中の一般式の定義において「低級」なる用語は、特に断らない限り、炭素数が1乃至6の直鎖又は分枝鎖の炭素鎖を意味する。より好ましくは、炭素数1から4の直鎖又は分岐鎖の炭素鎖を意味する。
“プロドラッグ”としては、式Iの化合物のヒドロキシル基の1つ以上を、当業者にとって公知の手順で、アルキル、アルコキシまたはアリール置換のアシル化剤と反応させて、アセテート、ピバレート、メチルカーボネート、ベンゾエート等を生成することにより形成される、エステルやカーボネートが挙げられる。また、同様に、式Iの化合物のヒドロキシル基の1つ以上を、慣用の方法により、縮合剤を用いてα−アミノ酸またはβ−アミノ酸等と反応させることにより形成される、エステルやアミドなども包含される。
式Iの化合物の薬理的に許容し得る塩としては、たとえばリチウム、ナトリウムまたはカリウムなどのアルカリ金属塩;カルシウムまたはマグネシウムなどのアルカリ土類金属塩;並びに亜鉛またはアルミニウムとの塩;および有機塩基たとえばアンモニウム、コリン、ジエタノールアミン、リジン、エチレンジアミン、t−ブチルアミン、t−オクチルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、N−メチルグルコサミン、トリエタノールアミンおよびデヒドロアビエチルアミンとの塩;塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸との塩;あるいはギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマール酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸などの有機酸との塩;またはアスパラギン酸、グルタミン酸などの酸性アミノ酸との塩等が挙げられる。
本発明においては、有効成分は立体異性体の混合物または純粋もしくは実質的に純粋な形状の各立体異性体を包含する。例えば、本発明の有効成分は、置換基のいずれか1つを含む炭素原子のいずれかに不斉中心を有することができる。従って、式Iの化合物は、エナンチオマーもしくはジアステレオマー形状またはこれらの混合物で存在しうる。また、本発明の有効成分(I)に二重結合が包含される場合は幾何異性体(シス体、トランス体)が存在し、本発明の有効成分(I)にカルボニルなどの不飽和結合が含有される場合は互変異性体が存在するが、本発明の有効成分は、それら異性体あるいはそれらの混合物を包含する。製造法の出発物質として、ラセミ化合物、エナンチオマーまたはジアステレオマーを利用できる。ジアステレオマーもしくはエナンチオマー生成物を製造する場合、これらを通常の方法、たとえばクロマトグラフィーまたは分別結晶法で分離することができる。
また、本発明の有効成分(I)は、分子内塩、水和物、溶媒和物や結晶多形のものなども包含する。
本発明の有効成分において、置換されていてもよい単環不飽和異項環としては、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、オキソ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、カルボキシル基、スルホ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキリデンメチル基、シクロアルケニル基、シクロアルキニル基、アリール基、ヘテロシクリル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、シクロアルケニルオキシ基、シクロアルキニルオキシ基、アリールオキシ基、ヘ
テロシクリルオキシ基、アルカノイル基、アルケニルカルボニル基、アルキニルカルボニル基、シクロアルキルカルボニル基、シクロアルケニルカルボニル基、シクロアルキニルカルボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロシクリルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アルキニルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、シクロアルケニルオキシカルボニル基、シクロアルキニルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロシクリルオキシカルボニル基、アルカノイルオキシ基、アルケニルカルボニルオキシ基、アルキニルカルボニルオキシ基、シクロアルキルカルボニルオキシ基、シクロアルケニルカルボニルオキシ基、シクロアルキニルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、ヘテロシクリルカルボニルオキシ基、アルキルチオ基、アルケニルチオ基、アルキニルチオ基、シクロアルキルチオ基、シクロアルケニルチオ基、シクロアルキニルチオ基、アリールチオ基、ヘテロシクリルチオ基、アミノ基、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基、モノ−もしくはジ−アルカノイルアミノ基、モノ−もしくはジ−アルコキシカルボニルアミノ基、モノ−もしくはジ−アリールカルボニルアミノ基、アルキルスルフィニルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルフイニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、カルバモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基、モノーもしくはジーアリールカルバモイル基、スルファモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルスルファモイル基、アルキルスルフイニル基、アルケニルスルフイニル基、アルキニルスルフイニル基、シクロアルキルスルフイニル基、シクロアルケニルスルフイニル基、シクロアルキニルスルフイニル基、アリールスルフイニル基、ヘテロシクリルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アルケニルスルホニル基、アルキニルスルホニル基、シクロアルキルスルホニル基、シクロアルケニルスルホニル基、シクロアルキニルスルホニル基、アリールスルホニル基、およびヘテロシクリルスルホニル基などから選ばれる1〜5の置換基(ここにおいて該置換基はさらに上記置換基から選ばれる1以上の置換基で置換されていてもよい)で置換されていてもよい単環不飽和異項環があげられる。
また、置換されていてもよい二環縮合不飽和異項環としては、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、オキソ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、カルボキシル基、スルホ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキリデンメチル基、シクロアルケニル基、シクロアルキニル基、アリール基、ヘテロシクリル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、シクロアルケニルオキシ基、シクロアルキニルオキシ基、アリールオキシ基、ヘテロシクリルオキシ基、アルカノイル基、アルケニルカルボニル基、アルキニルカルボニル基、シクロアルキルカルボニル基、シクロアルケニルカルボニル基、シクロアルキニルカルボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロシクリルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アルキニルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、シクロアルケニルオキシカルボニル基、シクロアルキニルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロシクリルオキシカルボニル基、アルカノイルオキシ基、アルケニルカルボニルオキシ基、アルキニルカルボニルオキシ基、シクロアルキルカルボニルオキシ基、シクロアルケニルカルボニルオキシ基、シクロアルキニルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、ヘテロシクリルカルボニルオキシ基、アルキルチオ基、アルケニルチオ基、アルキニルチオ基、シクロアルキルチオ基、シクロアルケニルチオ基、シクロアルキニルチオ基、アリールチオ基、ヘテロシクリルチオ基、アミノ基、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基、モノ−もしくはジ−アルカノイルアミノ基、モノ−もしくはジ−アルコキシカルボニルアミノ基、モノ−もしくはジ−アリールカルボニルアミノ基、アルキルスルフィニルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルフイニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、カルバモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基、モノ−もしくはジ−アリールカルバモイル基、スルファモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルスルファモイル基、アルキルスルフイニル基、アルケニルスルフイニル基、アルキニルスルフイニル基、シクロアルキルスルフイニル基、シクロ
アルケニルスルフイニル基、シクロアルキニルスルフイニル基、アリールスルフイニル基、ヘテロシクリルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アルケニルスルホニル基、アルキニルスルホニル基、シクロアルキルスルホニル基、シクロアルケニルスルホニル基、シクロアルキニルスルホニル基、アリールスルホニル基、およびヘテロシクリルスルホニル基などから選ばれる1〜5の置換基(ここにおいて該置換基はさらに上記置換基から選ばれる1以上の置換基で置換されていてもよい)で置換されていてもよい二環縮合不飽和異項環があげられる。
また本発明において、置換されていてもよいベンゼン環としては、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、カルボキシル基、スルホ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキリデンメチル基、シクロアルケニル基、シクロアルキニル基、アリール基、ヘテロシクリル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、シクロアルケニルオキシ基、シクロアルキニルオキシ基、アリールオキシ基、ヘテロシクリルオキシ基、アルカノイル基、アルケニルカルボニル基、アルキニルカルボニル基、シクロアルキルカルボニル基、シクロアルケニルカルボニル基、シクロアルキニルカルボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロシクリルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アルキニルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、シクロアルケニルオキシカルボニル基、シクロアルキニルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロシクリルオキシカルボニル基、アルカノイルオキシ基、アルケニルカルボニルオキシ基、アルキニルカルボニルオキシ基、シクロアルキルカルボニルオキシ基、シクロアルケニルカルボニルオキシ基、シクロアルキニルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、ヘテロシクリルカルボニルオキシ基、アルキルチオ基、アルケニルチオ基、アルキニルチオ基、シクロアルキルチオ基、シクロアルケニルチオ基、シクロアルキニルチオ基、アリールチオ基、ヘテロシクリルチオ基、アミノ基、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基、モノ−もしくはジ−アルカノイルアミノ基、モノ−もしくはジ−アルコキシカルボニルアミノ基、モノ−もしくはジ−アリールカルボニルアミノ基、アルキルスルフィニルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルフイニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、カルバモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基、モノ−もしくはジ−アリールカルバモイル基、スルファモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルスルファモイル基、アルキルスルフイニル基、アルケニルスルフイニル基、アルキニルスルフイニル基、シクロアルキルスルフイニル基、シクロアルケニルスルフイニル基、シクロアルキニルスルフイニル基、アリールスルフイニル基、ヘテロシクリルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アルケニルスルホニル基、アルキニルスルホニル基、シクロアルキルスルホニル基、シクロアルケニルスルホニル基、シクロアルキニルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヘテロシクリルスルホニル基、アルキレン基、アルキレンオキシ基、アルキレンジオキシ基、およびアルケニレン基などから選ばれる1〜5の置換基(ここにおいて該置換基はさらに上記置換基から選ばれる1以上の置換基で置換されていてもよい)で置換されていてもよいベンゼン環があげられる。“置換されていてもよいベンゼン環”には、アルキレン基で置換されたベンゼン環、すなわち、アルキレン基が結合している炭素原子と共に縮環した炭化水素環を形成しているベンゼン環、および、アルケニレン基で置換されたベンゼン環、すなわち、結合している炭素原子と共に縮環した炭化水素環(例えばベンゼン環など)を形成しているベンゼン環も包含される。
置換されていてもよい単環不飽和異項環として好ましくは、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アルキル基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシ基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキリデンメチル基、シクロアルケニル基、シクロアルキルオキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールアルコキシ基、シアノ基、ニトロ
基、アミノ基、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基、アルカノイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基、スルファモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルスルファモイル基、アルカノイル基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヘテロシクリル基およびオキソ基から選ばれた1〜3の置換基で置換されていてもよい単環不飽和異項環があげられる。
置換されていてもよい二環縮合不飽和異項環として好ましくは、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アルキル基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシ基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキリデンメチル基、シクロアルケニル基、シクロアルキルオキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールアルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基、アルカノイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基、スルファモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルスルファモイル基、アルカノイル基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヘテロシクリル基およびオキソ基から選ばれた1〜3の置換基で置換されていてもよい二環縮合不飽和異項環があげられる。
また、置換されていてもよいベンゼン環として好ましくは、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アルキル基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシ基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキリデンメチル基、シクロアルケニル基、シクロアルキルオキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールアルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基、アルカノイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基、スルファモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルスルファモイル基、アルカノイル基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヘテロシクリル基、アルキレン基、アルキレンオキシ基、アルキレンジオキシ基およびアルケニレン基から選ばれた1〜3の置換基で置換されていてもよいベンゼン環があげられる。
他の好ましい態様においては、置換されていてもよい単環不飽和異項環が、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキリデンメチル基、アルコキシ基、アルカノイル基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アミノ基、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基、アルカノイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルファモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルスルファモイル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基、アルキルスルホニルアミノ基、フェニル基、フェノキシ基、フェニルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニル基、ヘテロシクリル基およびオキソ基から独立して選ばれる1−3の置換基で置換されていてもよい単環不飽和異項環であり、
置換されていてもよい二環縮合不飽和異項環が、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキリデンメチル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アミノ基、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基、アルカノイルアミノ
基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルファモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルスルファモイル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基、アルカノイル基、アルキルスルホニルアミノ基、フェニル基、フェノキシ基、フェニルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニル基、ヘテロシクリル基およびオキソ基から独立して選ばれる1−3の置換基で置換されていてもよい二環縮合不飽和異項環であり、
置換されていてもよいベンゼン環が、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキリデンメチル基、アルコキシ基、アルカノイル基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アミノ基、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基、アルカノイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルファモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルスルファモイル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基、アルキルスルホニルアミノ基、フェニル基、フェノキシ基、フェニルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニル基、ヘテロシクリル基、アルキレン基およびアルケニレン基から独立して選ばれる1−3の置換基で置換されていてもよいベンゼン環であり、
ここにおいて、これらベンゼン環上、単環不飽和異項環上、または二環縮合不飽和異項環上の置換基は、さらに、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、アルカノイル基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、フェニル基、アルキレンオキシ基、アルキレンジオキシ基、オキソ基、カルバモイル基、およびモノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基から独立して選ばれる1−3の置換基で置換されていてもよい。
好ましい態様としては、置換されていてもよい単環不飽和異項環が、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、アルカノイル基、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基、アルカノイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基、フェニル基、ヘテロシクリル基、およびオキソ基から独立して選ばれる1−3の置換基で置換されていてもよい単環不飽和異項環であり;
置換されていてもよい二環縮合不飽和異項環が、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、アルカノイル基、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基、アルカノイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基、フェニル基、ヘテロシクリル基、およびオキソ基から独立して選ばれる1−3の置換基で置換されていてもよい二環縮合不飽和異項環であり;
置換されていてもよいベンゼン環が、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、アルカノイル基、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基、アルカノイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基、フェニル基、ヘテロシクリル基、アルキレン基およびアルケニレン基から独立して選ばれる1−3の置換基で置換されていてもよいベンゼン環であり;
ここにおいて、これらベンゼン環上、単環不飽和異項環上、または二環不飽和異項環上の置換基は、さらに、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、アルカノイル基、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基、カル
ボキシ基、ヒドロキシ基、フェニル基、アルキレンジオキシ基、アルキレンオキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、およびモノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基から独立して選ばれる1−3の置換基で置換されていてもよい;
であるものが挙げられる。
他の好ましい態様としては、
(1)環Aが、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキリデンメチル基、アルコキシ基、アルカノイル基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アミノ基、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基、スルファモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルスルファモイル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基、アルキルスルホニルアミノ基、フェニル基、フェノキシ基、フェニルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニル基、ヘテロシクリル基、およびオキソ基から独立して選ばれる1−3の置換基で置換されていてもよい単環不飽和異項環であり、
環Bが、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキリデンメチル基、アルコキシ基、アルカノイル基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アミノ基、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基、スルファモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルスルファモイル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基、アルキルスルホニルアミノ基、フェニル基、フェノキシ基、フェニルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニル基、ヘテロシクリル基、アルキレン基およびアルケニレン基から独立して選ばれる1−3の置換基で置換されていてもよい、単環不飽和異項環、二環縮合不飽和異項環、またはベンゼン環であるか;
(2)環Aが、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキリデンメチル基、アルコキシ基、アルカノイル基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アミノ基、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基、アルカノイルアミノ基、スルファモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルスルファモイル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基、アルキルスルホニルアミノ基、フェニル基、フェノキシ基、フェニルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニル基、ヘテロシクリル基、アルキレン基およびアルケニレン基から独立して選ばれる1−3の置換基で置換されていてもよいベンゼン環であり、
環Bが、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキリデンメチル基、アルコキシ基、アルカノイル基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アミノ基、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基、スルファモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルスルファモイル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基、アルキルスルホニルアミノ基、フェニル基、フェノキシ基、フェニルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニル基、ヘテロシクリル基、アルキレン基およびオキソ基から独立して選ばれる1−3の置換基で置換されていてもよい、単環不飽和異項環または二環縮合不飽和異項環であるか;あるいは
(3)環Aが、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキリデンメチル基、アルコキシ基、アルカノイル基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アミノ基、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基、スルファモイル基、モノ−もしくはジ
−アルキルスルファモイル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基、アルキルスルホニルアミノ基、フェニル基、フェノキシ基、フェニルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニル基、ヘテロシクリル基およびオキソ基から独立して選ばれる1−3の置換基で置換されていてもよい二環縮合不飽和異項環であり、
環Bが、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキリデンメチル基、アルコキシ基、アルカノイル基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アミノ基、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基、スルファモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルスルファモイル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基、アルキルスルホニルアミノ基、フェニル基、フェノキシ基、フェニルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニル基、ヘテロシクリル基、アルキレン基およびオキソ基から独立して選ばれる1−3の置換基で置換されていてもよい単環不飽和異項環、二環縮合不飽和異項環またはベンゼン環;
があげられる。
ここにおいて、これら(1)〜(3)における環Aおよび環Bの置換基はさらにハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、アルカノイル基、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、フェニル基、アルキレンジオキシ基、アルキレンオキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基およびモノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基から独立して選ばれる1−3の置換基で置換されていてもよい。
より好ましい態様としては、環Aおよび環Bが、(1)環Aがハロゲン原子、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、またはオキソ基で置換されていてもよい単環不飽和異項環であり、環Bが、(a)ハロゲン原子;シアノ基;低級アルキル基;ハ
ロ低級アルキル基;低級アルコキシ基;ハロ低級アルコキシ基;モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、またはモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基で置換されていてもよいフェニル基;および、ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、またはモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基で置換されていてもよいへテロシクリル基からなる群から選ばれた基で置換されていてもよいベンゼン環、(b)ハロゲン原子;シアノ基;低級アルキル基;ハロ低級アルキル基;低級アルコキシ基;ハロ低級アルコキシ基;モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、またはモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基で置換されていてもよいフェニル基;および、ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、またはモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基で置換されていてもよいへテロシクリル基からなる群から選ばれた基で置換されていてもよい単環不飽和異項環、(c)ハロゲン原子;シアノ基;低級アルキル基;ハロ低級アルキル基;低級アルコキシ基;ハロ低級アルコキシ基;モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、またはモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基で置換されていてもよいフェニル基;および、ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、またはモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基で置換されていてもよいへテロシクリル基からなる群から選ばれた基で置換されていてもよい二環縮合不飽和異項環であるか、
(2)環Aが、ハロゲン原子、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、フェニル基および低級アルケニレン基から選ばれる基で置換されていてもよいベンゼン
環であり、環Bが、(a)ハロゲン原子;シアノ基;低級アルキル基;ハロ低級アルキル基;フェニル低級アルキル基;低級アルコキシ基;ハロ低級アルコキシ基;モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基またはカルバモイル基で置換されていてもよいフェニル基;および、ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基またはカルバモイル基で置換されていてもよいヘテロシクリル基からなる群から選ばれる基で置換されていてもよい単環不飽和異項環、または(b)ハロゲン原子;シアノ基;低級アルキル基;ハロ低級アルキル基;フェニル低級アルキル基;低級アルコキシ基;ハロ低級アルコキシ基;モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、またはモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基で置換されていてもよいフェニル基;および、ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、またはモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基で置換されていてもよいヘテロシクリル基からなる群から選ばれる基で置換されていてもよい二環縮合不飽和異項環であるか、あるいは、
(3)環Aがハロゲン原子、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、およびオキソ基から選ばれた基で置換されていてもよい二環縮合不飽和異項環であり、環Bが(a)ハロゲン原子;シアノ基;低級アルキル基;ハロ低級アルキル基;低級アルコキシ基;ハロ低級アルコキシ基;モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、またはモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基で置換されていてもよいフェニル基;および、ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、またはモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基で置換されていてもよいへテロシクリル基からなる群から選ばれる基で置換されていてもよいベンゼン環、(b)ハロゲン原子;シアノ基;低級アルキル基;ハロ低級アルキル基;低級アルコキシ基;ハロ低級アルコキシ基;モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、またはモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基で置換されていてもよいフェニル基;および、ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、またはモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基で置換されていてもよいへテロシクリル基からなる群から選ばれる基で置換されていてもよい単環不飽和異項環、または(c)ハロゲン原子;シアノ基;低級アルキル基;ハロ低級アルキル基;低級アルコキシ基;ハロ低級アルコキシ基;モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、またはモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基で置換されていてもよいフェニル基;および、ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、またはモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基で置換されていてもよいへテロシクリル基からなる群から選ばれる基で置換されていてもよい二環縮合不飽和異項環である有効成分が挙げられる。
他の好ましい態様としては、式Iにおいて、Yが−CH−で、Xを1位として3位の位置で環Aと結合し、環Aは低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、フェニル基および低級アルケニレン基から選ばれた基で1−3置換されていてもよいベンゼン環であり、環Bが低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、フェニル低級アルキル基、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、フェニル基、ハロフェニル基、シアノフェニル基、低級アルキルフェニル基、ハロ低級アルキルフェニル基、低級アルコキシフェニル基、ハロ低級アルコキシフェニル基、低級アルキレンジオキシフェニル基、低級アルキレンオキシフェニル基、モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノフェニル基、カルバモイルフェニル基、モノ−もしくはジ−低級アルキルカルバモイルフェニル基、ヘテロシクリル基、ハロへテロシクリル基、シアノへテロシクリル基、低
級アルキルへテロシクリル基、低級アルコキシへテロシクリル基、モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノヘテロシクリル基、カルバモイルヘテロシクリル基、およびモノ−もしくはジ−低級アルキルカルバモイルヘテロシクリル基から選ばれた基で1−3置換されていてもよい、単環不飽和異項環または二環縮合不飽和異項環である有効成分があげられる。
別の他の好ましい態様としては、式Iにおいて、Yが−CH−で、Xを1位として3位の位置で環Aと結合し、環Aは低級アルキル基、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、およびオキソ基から選ばれた基で置換されていてもよい単環不飽和異項環であり、環Bが低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、フェニル基、ハロフェニル基、シアノフェニル基、低級アルキルフェニル基、ハロ低級アルキルフェニル基、低級アルコキシフェニル基、ヘテロシクリル基、ハロへテロシクリル基、および低級アルキルへテロシクリル基から選ばれた基で1−3置換されていてもよいベンゼン環があげられる。
また別の他の好ましい態様としては、式Iにおいて、Yが−CH−で、Xを1位として3位の位置で環Aと結合し、環Aは低級アルキル基、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、およびオキソ基から選ばれた基で置換されていてもよい単環不飽和異項環であり、環Bが低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、フェニル基、ハロフェニル基、シアノフェニル基、低級アルキルフェニル基、ハロ低級アルキルフェニル基、低級アルコキシフェニル基、ハロ低級アルコキシフェニル基、ヘテロシクリル基、ハロへテロシクリル基、シアノへテロシクリル基、低級アルキルへテロシクリル基および低級アルコキシへテロシクリル基から選ばれた基で1−3置換されていてもよい、単環不飽和異項環または二環縮合不飽和異項環があげられる。
本発明の有効成分において、より好ましい化合物は、Xが炭素原子であり、Yが−CH−である化合物があげられる。
さらに本発明の有効成分において、他の好ましい化合物としては、環Aおよび環Bが、(1)環Aが、ハロゲン原子、ハロゲン原子もしくは低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルキル基、ハロゲン原子もしくは低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基、シクロアルキル基、シクロアルコキシ基、フェニル基および低級アルケニレン基からなる群から独立に選ばれた1−3の基で置換されていてもよいベンゼン環であり、
環Bが、ハロゲン原子;ハロゲン原子、低級アルコキシ基もしくはフェニル基で置換されていてもよい低級アルキル基;ハロゲン原子もしくは低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基;シクロアルキル基;シクロアルコキシ基;ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基ハロ低級アルコキシ基、またはカルバモイル基で置換されていてもよいフェニル基;ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基またはカルバモイル基で置換されていてもよいヘテロシクリル基;およびオキソ基からなる群から独立に選ばれた1−3の基で置換されていてもよい、単環不飽和異項環または二環縮合不飽和異項環であるか、
(2)環Aが、ハロゲン原子、ハロゲン原子もしくは低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルキル基、ハロゲン原子もしくは低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基、シクロアルキル基、シクロアルコキシ基およびオキソ基からなる群から独立に選ばれる1−3の基で置換されていてもよい単環不飽和異項環であり、
環Bが、ハロゲン原子;ハロゲン原子、低級アルコキシ基もしくはフェニル基で置換されていてもよい低級アルキル基;ハロゲン原子もしくは低級アルコキシ基で置換されてい
てもよい低級アルコキシ基;シクロアルキル基;シクロアルコキシ基;ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基またはハロ低級アルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基;ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基またはハロ低級アルコキシ基で置換されていてもよいヘテロシクリル基;および低級アルキレン基から独立に選ばれる1−3の基で置換されていてもよいベンゼン環であるか、あるいは、
(3)環Aがハロゲン原子、ハロゲン原子もしくは低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルキル基、ハロゲン原子もしくは低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基、シクロアルキル基、シクロアルコキシ基およびオキソ基からなる群から独立に選ばれる1−3の基で置換された単環不飽和異項環であり、
環Bが、ハロゲン原子;ハロゲン原子、低級アルコキシ基もしくはフェニル基で置換されていてもよい低級アルキル基;ハロゲン原子もしくは低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基;シクロアルキル基;シクロアルコキシ基;ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基またはハロ低級アルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基;ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基またはハロ低級アルコキシ基で置換されていてもよいヘテロシクリル基;およびオキソ基からなる群から独立に選ばれる1−3の基で置換されていてもよい、単環不飽和異項環または二環縮合不飽和異項環であるか;
(4)環Aがハロゲン原子、低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルキル基、ハロゲン原子もしくは低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基、シクロアルキル基、シクロアルコキシ基およびオキソ基からなる群から独立に選ばれる1−3の基で置換された二環縮合不飽和異項環であり、
環Bが、ハロゲン原子;ハロゲン原子、低級アルコキシ基もしくはフェニル基で置換されていてもよい低級アルキル基;ハロゲン原子もしくは低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基;シクロアルキル基;シクロアルコキシ基;ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基またはハロ低級アルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基;ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基またはハロ低級アルコキシ基で置換されていてもよいヘテロシクリル基;および低級アルキレン基からなる群から独立に選ばれる1−3の基で置換されていてもよい、ベンゼン環であるか;あるいは、
(5)環Aがハロゲン原子、低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルキル基、ハロゲン原子もしくは低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基、シクロアルキル基、シクロアルコキシ基およびオキソ基からなる群から独立に選ばれる1−3の基で置換された単環不飽和異項環であり、
環Bが、ハロゲン原子;ハロゲン原子、低級アルコキシ基もしくはフェニル基で置換されていてもよい低級アルキル基;ハロゲン原子もしくは低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基;シクロアルキル基;シクロアルコキシ基;ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基またはハロ低級アルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基;ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基またはハロ低級アルコキシ基で置換されていてもよいヘテロシクリル基;およびオキソ基からなる群から独立に選ばれる1−3の基で置換されていてもよい、単環不飽和異項環または二環縮合不飽和異項環;
である化合物があげられる。
本発明の有効成分において、Yが、Xを1位として3位の位置で環Aと結合し、環Aが、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい低級アルキル基、低級アルコキシ基またはフェニル基で置換されていてもよいベンゼン環であり、環Bが、ハロゲン原子;
ハロゲン原子またはフェニル基で置換されていてもよい低級アルキル基;低級アルコキシ基;ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、または低級アルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基;ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基または低級アルコキシ基で置換されていてもよいヘテロシクリル基;およびオキソ基から独立に選ばれる1−3の基で置換されていてもよい、単環不飽和異項環または二環縮合不飽和異項環である化合物が好ましい。
本発明の有効成分において、Yが、Xを1位として3位の位置で環Aと結合し、環Aがハロゲン原子、低級アルキル基、およびオキソ基から選ばれた基で置換されていてもよい単環不飽和異項環であり、環Bがハロゲン原子;ハロゲン原子またはフェニル基で置換されていてもよい低級アルキル基;低級アルコキシ基;ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、または低級アルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基;ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基または低級アルコキシ基で置換されていてもよいヘテロシクリル基;および低級アルキレン基から選ばれた基で置換されたベンゼン環である化合物が好ましい。
好ましい単環不飽和異項環としては、窒素、酸素および硫黄から独立に選ばれる異項原子を1または2含む5または6員の不飽和異項環が挙げられる。具体的には、フラン、チオフェン、オキサゾール、イソオキサゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ジヒドロイソオキサゾール、ジヒドロピリジン、およびチアゾールなどが好ましい。好ましい二環縮合不飽和異項環としては、窒素、酸素および硫黄から独自に選ばれる異項原子を1から4個含む9または10員の二環不飽和異項環があげられる。具体的には、インドリン、イソインドリン、ベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、インドール、インダゾール、キノリン、イソキノリン、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、チエノチオフェン、またはジヒドロイソキノリンが好ましい。
本発明の有効成分において、より好ましい化合物としては、環Aがハロゲン原子、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、およびフェニル基から選ばれる基から置換されていてもよいベンゼン環であって、環Bが、チオフェン、フラン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、およびベンゾチアゾールから選ばれる異項環であって、当該異項環は以下の群から選ばれる基で置換されていてもよい:ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、フェニル低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、フェニル基、ハロフェニル基、低級アルキルフェニル基、低級アルコキシフェニル基、チエニル基、ハロチエニル基、ピリジル基、ハロピリジル基、およびチアゾリル基;
である化合物があげられる。
本発明の有効成分において、他のより好ましい化合物としては、Xが窒素原子であり、Yが−CH−であり、環Aが、チオフェン、ジヒドロイソキノリン、ジヒドロイソオキサゾール、トリアゾール、ピラゾール、ジヒドロピリジン、ジヒドロインドール、インドール、インダゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、キノリン、またはイソインドリンから選ばれる、単環不飽和異項環または二環縮合不飽和異項環であって、当該異項環は以下の群から選ばれる基で置換されていてもよい:ハロゲン、低級アルキル基、低級アルコキシ基、およびオキソ基;そして環Bが、以下の群から選ばれる基で置換されていてもよいベンゼン環:ハロゲン原子、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、およびハロ低級アルコキシ基;である化合物が好ましい。
本発明の有効成分において、他のより好ましい化合物としては、環Aがハロゲン原子又は低級アルキル基で置換されたベンゼン環、環Bがフェニル基またはヘテロシクリル基で置換されたチエニル基(ここにおいて当該フェニル基およびヘテロシクリル基はハロゲン
原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、およびハロ低級アルコキシ基から選ばれる1−3の置換基で置換されている)である化合物があげられる。
さらにまた、本発明の有効成分において、好ましい化合物としては、環Aが、
Figure 0005317951
(式中、R1a、R2a、R3a、R1b、R2b、およびR3bは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アルキル基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシ基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキリデンメチル基、シクロアルケニル基、シクロアルキルオキシ基、フェニル基、フェニルアルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基、アルカノイルアミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基、アルカノイル基、アルキルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、またはフェニルスルホニル基を表す。)
であり、環Bが、
Figure 0005317951
(式中、R4aおよびR5aは、それぞれ独立して、水素原子;ハロゲン原子;ヒドロキシル基;アルコキシ基;アルキル基;ハロアルキル基;ハロアルコキシ基;ヒドロキシアルキル基;アルコキシアルキル基;フェニルアルキル基;アルコキシアルコキシ基;ヒドロキシアルコキシ基;アルケニル基;アルキニル基;シクロアルキル基;シクロアルキリデンメチル基;シクロアルケニル基;シクロアルキルオキシ基;フェニルオキシ基;フェニルアルコキシ基;シアノ基;ニトロ基;アミノ基;モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基;アルカノイルアミノ基;カルボキシル基;アルコキシカルボニル基;カルバモイル基;モノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基;アルカノイル基;アルキルスルホニルアミノ基;フェニルスルホニルアミノ基;アルキルスルフィニル基;アルキルスルホニル基;フェニルスルホニル基;ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、アルキレンジオキシ基、アルキレンオキシ基、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基、カルバモイル基、またはモノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基で置換されていてもよいフェニル基;またはハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、カルバモイル基、またはモノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基で置換されていてもよいヘテロシクリル基であるか、あるいはR4aおよびR5aは、互いに末端で結合してアルキレン基を形成し;
4b、R5b、R4cおよびR5cは、それぞれ独立して、水素原子;ハロゲン原子;ヒドロキ
シル基;アルコキシ基;アルキル基;ハロアルキル基;ハロアルコキシ基;ヒドロキシアルキル基;アルコキシアルキル基;フェニルアルキル基;アルコキシアルコキシ基;ヒドロキシアルコキシ基;アルケニル基;アルキニル基;シクロアルキル基;シクロアルキリデンメチル基;シクロアルケニル基;シクロアルキルオキシ基;フェニルオキシ基;フェニルアルコキシ基;シアノ基;ニトロ基;アミノ基;モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基;アルカノイルアミノ基;カルボキシル基;アルコキシカルボニル基;カルバモイル基;モノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基;アルカノイル基;アルキルスルホニルアミノ基;フェニルスルホニルアミノ基;アルキルスルフィニル基;アルキルスルホニル基;フェニルスルホニル基;ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、メチレンジオキシ基、エチレンオキシ基、またはモノ−もしくはジ−アルキルアミノ基で置換されていてもよいフェニル基;またはハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基またはハロアルコキシ基で置換されていてもよいヘテロシクリル基を表す。)
である、化合物が挙げられる。
本発明の有効成分においてより好ましくは、R1a、R2a、R3a、R1b、R2b、およびR3bが、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、またはフェニル基であり;
4aおよびR5aが、それぞれ独立して、水素原子;ハロゲン原子;低級アルキル基;ハロ低級アルキル基;フェニル低級アルキル基;ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、メチレンジオキシ基、エチレンオキシ基、モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基、カルバモイル基、またはモノ−もしくはジ−低級アルキルカルバモイル基で置換されていてもよいフェニル基;または、ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、低級アルコキシ基、カルバモイル基、またはモノ−もしくはジ−低級アルキルカルバモイル基で置換されていてもよいヘテロシクリル基であるか、またはR4aおよびR5aが互いに末端で結合して低級アルキレン基を形成し;
4b、R5b、R4cおよびR5cが、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基またはハロ低級アルコキシ基である化合物が挙げられる。
本発明の有効成分においてさらに好ましくは、環Bが、
Figure 0005317951
であり、
4aが、ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、メチレンジオキシ基、エチレンオキシ基、モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基、カルバモイル基、またはモノ−もしくはジ−低級アルキルカルバモイル基で置換されていてもよいフェニル基;またはハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、低級アルコキシ基、カルバモイル基、またはモノ−もしくはジ−低級アルキルカルバモイル基で置換されていてもよいヘテロシクリル基であり、
5aが水素原子であるか、
またはR4aおよびR5aが互いに末端で結合してアルキレン基を形成している化合物が挙げられる。
本発明の有効成分においてさらにより好ましい化合物としては、環Aが、
Figure 0005317951
であり、R1aがハロゲン原子、低級アルキル基、または低級アルコキシ基であり、R2aおよびR3aが水素原子であり;環Bが、
Figure 0005317951
であり、R4aが、ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基、カルバモイル基、またはモノ−もしくはジ−低級アルキルカルバモイル基からなる群から選ばれる基で置換されていてもよいフェニル基;または、ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、低級アルコキシ基、カルバモイル基、またはモノ−もしくはジ−低級アルキルカルバモイル基で置換されていてもよいヘテロシクリル基であり、R5aが、水素原子であり、Yが−CH2−である化合物が挙げられる。
なかでも、R4aが、ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、またはハロ低級アルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基であるか、または、ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、または低級アルコキシ基で置換されていてもよいヘテロシクリル基である化合物が好ましい。
本発明の他の好ましい態様としては、下記式IAで示される化合物が挙げられる。
Figure 0005317951
(式中、RAはハロゲン原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基であり、
RBは、ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基、メチレンジオキ
シ基、エチレンオキシ基、カルバモイル基およびモノ−もしくはジ−低級アルキルカルバモイル基から選ばれる1−3の置換基で置換されていてもよいフェニル基;またはハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基、カルバモイル基およびモノ−もしくはジ−低級アルキルカルバモイル基から選ばれる1−3の置換基で置換されていてもよいヘテロシクリル基であり、RCは、水素原子であるか、あるいは、
RBとRCがともに結合して縮合ベンゼン環を形成し、ここにおいて当該縮合ベンゼン環はハロゲン原子、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、またはハロ低級アルコキシ基で置換されていてもよい。)
好ましくは、RAはハロゲン原子または低級アルキル基であり、RCは水素原子であり、RBは、ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基、メチレンジオキシ基、エチレンオキシ基、カルバモイル基、およびモノ−もしくはジ−低級アルキルカルバモイル基から選ばれる1−3の置換基で置換されていてもよいフェニル基;またはハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基、カルバモイル基、およびモノ−もしくはジ−低級アルキルカルバモイル基から選ばれる1−3の置換基で置換されていてもよいヘテロシクリル基である。
より好ましい態様としては、次式IA':
Figure 0005317951
(式中、RAはハロゲン原子または低級アルキル基であり、環Cは、ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、メチレンジオキシ基、エチレンオキシ基、モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基、カルバモイル基およびモノ−もしくはジ−低級アルキルカルバモイル基から選ばれる1−3の置換基で置換されたフェニル基;またはハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基、カルバモイル基およびモノ−もしくはジ−低級アルキルカルバモイル基から選ばれる1−3の置換基で置換されたヘテロシクリル基である。)
で示される化合物があげられる。
より好ましくは、環Cは、ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、およびモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基から選ばれる1−3の置換基で置換されたフェニル基;またはハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、およびモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基から選ばれる1−3の置換基で置換されたヘテロシクリル基である。
そのなかでも、環Cが、ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、またはハロ低級アルコキシ基で置換されたフェニル基;または、ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、または低級アルコキシ基で置換されたヘテロシクリル基である化合物が好ましい。
好ましいヘテロシクリル基としては、窒素、酸素および硫黄から独立に選ばれる異項原子を1または2含む5または6員のヘテロシクリル基か、窒素、酸素および硫黄から独自に選ばれる異項原子を1から4個含む9または10員のヘテロシクリル基が好適にあげられる。具体的には、チエニル基、ピリジル基、ピリミジル基、ピラジニル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、キノリル基、テトラゾリル基またはオキサゾリル基が好ましい。
さらにより好ましくは、環Cはハロゲン原子またはシアノ基で置換されたフェニル基かハロゲン原子で置換されたピリジル基である。
別の好ましい態様としては、下記式IBで示される化合物が挙げられる。
Figure 0005317951
(式中、R8、R9およびR10は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アルキル基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシ基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキリデンメチル基、シクロアルケニル基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アリールアルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基、アルカノイル基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、またはアリールスルホニル基を表し;
Figure 0005317951
で示される基が、
Figure 0005317951
であり、ここにおいてR6aおよびR7aは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アルキル基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシ基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキリデンメチル基、シクロアルケニル基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アリールアルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ−もしくはジ−アルキルカルバモイル基、アルカノイル基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、またはアリールスルホニル基を表し、R6bおよびR7bは、独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基、またはアルコキシ基を表す。)
上記式IBで示された化合物のうち、より好ましい化合物としては、R8、R9およびR10がそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、シクロアルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ低級アルキル基、低級アルコキシ基、シクロアルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、または低級アルコキシ低級アルコキシ基であり、式:
Figure 0005317951
で示される基が、
Figure 0005317951
であり、R6aおよびR7aが、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、シクロアルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ低級アルキル基、低級アルコキシ基、シクロアルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、または低級アルコキシ低級アルコキシ基であるか、または、
Figure 0005317951
で示される基が、
Figure 0005317951
であり、R6bおよびR7bが、独立して、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、または低級アルコキシ基である化合物があげられる。
さらに別の好ましい態様としては、下記式ICで示される化合物が挙げられる。
Figure 0005317951
(式中、環B’は、置換されていてもよいベンゼン環、置換されていてもよい単環不飽和異項環または置換されていてもよい二環縮合不飽和異項環を表す。)
ここにおいて、環B’としては、ハロゲン原子;シアノ基;ハロゲン原子で置換されていてもよい低級アルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよい低級アルコキシ基;低級アルカノイル基;モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;低級アルコキシカルボニル基;カルバモイル基;モノ−もしくはジ−低級アルキルカルバモイル基;ハロゲン原子、シアノ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい低級アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい低級アルコキシ基、低級アルカノイル基、モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基およびモノ−もしくはジ−低級アルキルカルバモイル基から選ばれる基で置換されていてもよいフェニル基;ハロゲン原子、シアノ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい低級アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい低級アルコキシ基、低級アルカノイル基、モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基およびモノ−もしくはジ−低級アルキルカルバモイル基から選ばれる基で置換されていてもよいヘテロシクリル基;アルキレン基;およびオキソ基から選ばれる基を置換基として持つ、ベンゼン環または異項環が好ましい。
環B’としてより好ましくは、ハロゲン原子;シアノ基;ハロゲン原子で置換されていてもよい低級アルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもいよい低級アルコキシ基;モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;ハロゲン原子、シアノ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい低級アルキル基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい低級アルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基;および、ハロゲン原子、シアノ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい低級アルキル基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい低級アルコキシ基で置換されていてもよいヘテロシクリル基から選ばれる基で置換されていてもよいベンゼン環が挙げられる。
本発明の医薬組成物において、好ましい有効成分としては、
1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(6-エチルベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)
ベンゼン;
1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-[5-(5-チアゾリル)-2-チエニルメチル]ベンゼン;
1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-フェニル-2-チエニルメチル)ベンゼン;
1-(β-D-グルコピラノシル)-4-メチル-3-[5-(4-フルオロフェニル)-2-チエニルメチル]ベンゼン;
1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-[5-(2-ピリミジニル)-2-チエニルメチル]ベンゼン;
1-(β-D-グルコピラノシル)-4-メチル-3-[5-(2-ピリミジニル)-2-チエニルメチル]ベンゼン;
1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-[5-(3-シアノフェニル)-2-チエニルメチル]ベンゼン;
1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-[5-(4-シアノフェニル)-2-チエニルメチル]ベンゼン;
1-(β-D-グルコピラノシル)-4-メチル-3-[5-(6-フルオロ-2-ピリジル)-2-チエニルメチル]ベンゼン;
1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-[5-(6-フルオロ-2-ピリジル)-2-チエニルメチル]ベンゼン;
1-(β-D-グルコピラノシル)-4-メチル-3-[5-(3-ジフルオロメチルフェニル)-2-チエニル
メチル]ベンゼン;
1-(β-D-グルコピラノシル)-4-メチル-3-[5-(3-シアノフェニル)-2-チエニルメチル]ベンゼン;
1-(β-D-グルコピラノシル)-4-メチル-3-[5-(4-シアノフェニル)-2-チエニルメチル]ベンゼン;
1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-[5-(6-フルオロ-3-ピリジル)-2-チエニルメチル]ベンゼン;
1-(β-D-グルコピラノシル)-4-フルオロ-3-(5-(3-シアノフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン;
その薬理的に許容しうる塩、またはそのプロドラッグ、から選ばれる化合物が挙げられる。
とりわけ、本発明の医薬組成物の有効成分として好ましい化合物は、
1-(β-D-グルコピラノシル)-4-メチル-3-[5-(4-シアノフェニル)-2-チエニルメチル]ベンゼン、その薬理的に許容しうる塩、またはそのプロドラッグ;
1-(β-D-グルコピラノシル)-4-メチル-3-[5-(4-フルオロフェニル)-2-チエニルメチル]ベンゼン、その薬理的に許容しうる塩、またはそのプロドラッグ;
1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-[5-(3-シアノフェニル)-2-チエニルメチル]ベンゼン、その薬理的に許容しうる塩、またはそのプロドラッグ;
1-(β-D-グルコピラノシル)-4-メチル-3-[5-(6-フルオロ-2-ピリジル)-2-チエニルメチル]ベンゼン、その薬理的に許容しうる塩、またはそのプロドラッグ;
1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-[5-(6-フルオロ-2-ピリジル)-2-チエニルメチル]ベンゼン、その薬理的に許容しうる塩、またはそのプロドラッグ;
1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-[5-(6-フルオロ-3-ピリジル)-2-チエニルメチル]ベンゼン、その薬理的に許容しうる塩、またはそのプロドラッグ;あるいは、
1-(β-D-グルコピラノシル)-4-フルオロ-3-(5-(3-シアノフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン、その薬理的に許容しうる塩、またはそのプロドラッグ、である。
本発明の有効成分(I)は、ナトリウム依存性グルコース輸送担体の阻害活性を有し、優れた血糖降下作用を示す。このため、本発明の医薬組成物は、糖尿病、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症、遅延創傷治癒、インスリン抵抗性、高血糖症、高インスリン血症、高脂肪酸血症、高グリセロール血症、高脂血症、肥満症、高トリグリセリド血症、X症候群、メタボリック症候群、糖尿病性合併症、アテローム硬化症、過血糖あるいは高血圧症などの予防または治療剤として好適に使用することができる。とりわけ、糖尿病(1型または2型糖尿病など)、糖尿病性合併症(たとえば網膜症、神経障害、腎症)、または肥満の予防または治療剤として、あるいは過血糖(特に食後の過血糖)の予防または治療剤として好適に使用することができる。
本発明の有効成分(I)は、遊離の形でもまたその薬理的に許容しうる塩の形でも本発明の目的に用いることができる。薬理的に許容しうる塩としては、たとえばリチウム、ナトリウムまたはカリウムなどのアルカリ金属塩;カルシウムまたはマグネシウムなどのアルカリ土類金属塩;並びに亜鉛またはアルミニウムとの塩;および有機塩基たとえばアンモニウム、コリン、ジエタノールアミン、リジン、エチレンジアミン、tert-ブチルアミ
ン、tert-オクチルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、N−メチルグル
コサミン、トリエタノールアミンおよびデヒドロアビエチルアミンとの塩;塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸との塩;あるいはギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマール酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸などの有機酸との塩;またはアスパラギン酸、グルタミン酸などの酸性アミノ酸との塩等が挙げられる。
また、有効成分(I)の薬理的に許容しうる塩とは、その分子内塩、溶媒和物あるいは水和物等をいずれも含む。
本発明の有効成分である化合物(I)およびその薬理的に許容しうる塩は、経口的にも非経口的にも投与することができ、経口もしくは非経口投与に通常用いられる医薬担体を用いて、適当な製剤とすることができる。かかる医薬担体としては、例えば、結合剤(シロップ、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビット、トラガント、ポリビニルピロリドン等)、賦形剤(乳糖、砂糖、コーンスターチ、リン酸カリウム、ソルビット、グリシン等)、潤滑剤(ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、シリカ等)、崩壊剤(バレイショデンプン等)および湿潤剤(ラウリル硫酸ナトリウム等)等をあげることができる。また、これら医薬製剤は、経口投与する場合には、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、散剤の如き固形製剤であってもよく、溶液、懸濁液、乳液の如き液体製剤であってもよい。一方、非経口投与する場合には、例えば、注射用蒸留水、生理的食塩水、ブドウ糖水溶液等を用いて注射剤や点滴剤として、あるいは坐剤等とすることができる。
本発明の有効成分(I)、その薬理的に許容し得る塩またはそのプロドラッグの投与量は、投与方法、患者の年令、体重、状態或いは疾患の種類・程度によっても異なるが、通常、1日当り約0.1〜50mg/kg、とりわけ約0.1〜30mg/kg程度とするのが好ましい。
本発明の有効成分(I)は、SGLT阻害作用を有し、これにより尿中への糖の排泄を促進し、血糖降下作用を奏する。インスリン非依存型糖尿病モデル動物に、本発明の有効成分を4週間連続投与したところ、血糖値の改善が見られた。
また、本発明の有効成分である化合物は、毒性が低いという特徴も有する。
本発明の有効成分は、以下の方法により製造することができる。
製法1
式Iの化合物は、下式で示される方法により製造することができる。
Figure 0005317951
(式中、R11aは水素原子または水酸基の保護基を表し、R11b、R11cおよびR11dはそれぞれ独立して水酸基の保護基を表し、他の記号は前記と同一意味を有する。)
式Iの化合物は、式IIの化合物を脱保護に付すことにより製造することができる。
水酸基の保護基としては、慣用の保護基を用いることができ、例えばベンジル基、アセチル基、トリメチルシリル基などのアルキルシリル基が挙げられる。あるいは、水酸基の保護基は隣接する水酸基とともにアセタールやシリルアセタールを形成していてもよい。
脱保護は、除去される保護基の種類に応じ、還元、加水分解、酸処理、フッ化物処理などの常法により実施することができる。
還元の場合には、例えば、適当な溶媒中(メタノール、エタノールなど)、水素雰囲気下、触媒(パラジウム−炭素、白金など)を用いて処理すればよい。
加水分解の場合には、適当な溶媒中(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、水など)、塩基(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなど)で処理すればよい。
酸処理の場合は、適当な溶媒中(例えば、メタノール、エタノールなど)、酸(例えば、塩酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸など)で処理すればよい。
フッ化物処理の場合には、適当な溶媒中(メタノール、エタノール、アセトニトリル、テトラヒドロフランなど)、フッ化物(フッ化水素、フッ化水素−ピリジン、フッ化テトラブチルアンモニウム等)で処理すればよい。
よって、式IA'
Figure 0005317951
(式中、記号は前記と同一意味を有する。)
で示される化合物は、式II-A:
Figure 0005317951
(式中、記号は前記と同一意味を有する。)
で示される化合物を上記条件で脱保護に付すことにより製造することができる。
製法2
式Iで示される化合物のうち、Xが炭素原子である化合物は、下式で示される方法により、製造することができる。
Figure 0005317951
(式中、R12は低級アルキル基を表し、他の記号は前記と同一意味を有する。)
すなわち、式I−aで示される化合物は、式IIIで示される化合物を還元することによ
り、製造することができる。
還元は、適当な溶媒中(例えば、アセトニトリル、ジクロロメタンまたはアセトニトリ
ル/ジクロロメタン混合物など)または無溶媒で、酸(例えば、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯塩、四塩化チタンなどのルイス酸、およびトリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸など)の存在下、シラン化合物(例えば、トリエチルシラン、トリイソプロピルシランなどのトリアルキルシラン類)で処理することにより実施することができる。
したがって、式IA':
Figure 0005317951
(式中、記号は前記と同一意味を有する。)
で示される化合物は、式III-A
Figure 0005317951
(式中記号は前記と同一意味を有する。)
で示される化合物を上記条件で還元することにより製造することができる。
製法3
式Iで示される化合物のうち、式(I-b)で示される化合物は、下式に示されるように
、式(IV)で示される化合物を還元することにより、製造することもできる。
Figure 0005317951
(式中、記号は前記と同一意味を有する。)
還元は、製法2と同様にして実施することができる。
原料化合物である、式(II)、(III)または(IV)で示される化合物は、以下の(a)−(l)の各工程により、製造することができる。
工程(a)および(b):
Figure 0005317951
(式中、R13は(1)Xが炭素原子のとき臭素原子又はヨウ素原子であり、(2)Xが窒素原子のとき水素原子であり、R11eは水酸基の保護基を表し、他の記号は前記と同一意味を有する。)
工程(a):
式IIで示される化合物のうちXが炭素原子の化合物は、適当な溶媒中(テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどのエーテル類)、アルキルリチウム類(例えば、メチルリチウム、n−ブチルリチウム、tert-ブチルリチウムなど)で式VIIの化合物をリチオ
化したのち、式VIの化合物と反応させて式Vの化合物を製造した後、製法2と同様にして、式Vの化合物を還元することにより製造することができる。
工程(b):
式IIで示される化合物のうちXが窒素原子である化合物は、式VIIの化合物を溶媒中(ジクロロメタン、クロロホルム、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトニ
トリル等)、シリル化剤(N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザンなど)で処理した後、ルイス酸の存在下,式VIIIで示される化合物(例えば、α−またはβ−D−グルコースペンタアセテートなど)と溶媒中(ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、アセトニトリル等)、ルイス酸(トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート、四塩化チタン、四塩化スズ、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯塩など)の存在下で反応させることにより製造することができる。
工程(c):
式IIの化合物において、Xが炭素原子であり、R11aが水素原子である化合物は、以下の方法により製造することができる。
Figure 0005317951
(式中、R13aは臭素原子またはヨウ素原子であり、他の記号は前記と同一意味を有する。)
すなわち、式II−aで示される化合物は、式VII−aの化合物と、式Xの化合物またはそのエステルをカップリングして、式IXの化合物を製し、次いで、式IXの化合物を水和することにより、製造することができる。
式VII−aの化合物と、式Xの化合物またはそのエステルとのカップリングは、適当な溶媒(例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ジメチルホルムアミドなど)中、塩基(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)およびパラジ
ウム触媒(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、酢酸パラジウム、塩化パラジウム等)の存在下に加熱下で実施することができる。
式IXの化合物の水和は、例えばハイドロボレーションにより行うことができ、適当な溶媒中(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等)、ジボラン、ボラン・テトラヒドロフラン錯体、または
9−ボラビシクロノナン等と反応させた後、塩基(例えば、水酸化ナトリウムなどの水酸化アルカリ金属類)の存在下、過酸化水素水で処理するか、適当な溶媒中、過ホウ酸ナトリウム、オキソジパーオキシモリブデン(ピリジン)(ヘキサメチルホスホリックトリア
ミド)などの酸化剤で処理することにより実施することができる。
工程(d):
式IIで示される化合物のうち、環Aがベンゼン環である化合物は、下式で示される方法により製造することができる。
Figure 0005317951
(式中、記号は前記と同一意味を有する。)
すなわち、式II−bで示される化合物は、式XIVの化合物と式XIIIの化合物をカップリングして、式XIIの化合物を製し、次いで、式XIIの化合物を還元することにより式II−aの化合物を製造することができる。
カップリング反応は、工程(a)と同様にして実施することができる。
還元は、(1)三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯塩などのルイス酸またはトリフルオ
ロ酢酸などの存在下、適当な溶媒中(例えば、アセトニトリル、ジクロロメタンなど)で、−30〜+60℃にて、シラン化合物(トリエチルシランなど)で処理するか、(2)塩
化トリメチルシリルで処理するか、(3)酸(トリフルオロ酢酸などの強酸、塩化アルミニ
ウムなどのルイス酸)の存在下、還元剤(例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウムなどの水素化ホウ素類)で処理することにより実施することができる。
工程(e):
式IIIで示される化合物は、下式で示される方法により製造することができる。
Figure 0005317951
(式中、記号は前記と同一意味を有する。)
すなわち、式IIIで示される化合物は、工程(a)の合成中間体である式Vで示される化合物を製法1と同様にして脱保護し、さらにアルコール溶媒中(メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなど)、酸(例えば、塩酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸など)で処理することにより、製造することができる。
工程(f):
式IVで示される化合物は、下式で示される方法により、製造することができる。
Figure 0005317951
(式中、記号は前記と同一意味を有する。)
まず、式XVIの化合物と式VIの化合物を工程(a)と同様にしてカップリングして、式XVの化合物を製造する。次いで、工程(e)と同様にして式IXの化合物から保護基を除去した後、アルコール溶媒中、酸で処理するすることにより式IVの化合物を製造することができる。
工程(g):
式IIで示される化合物は、下式で示される方法により製造することができる。
Figure 0005317951
(式中、R20はトリアルキルスタニル基またはジヒドロキシボリル基もしくはそのエステ
ルを表し、他の記号は前記と同一意味を有する。)
すなわち、適当な溶媒中、式XVIIの化合物と式XVIIIの化合物を、工程(c)と同様に
してカップリングすることにより、式IIで支援される化合物を製造することができる。
工程(h):
式IIで示される化合物のうち、Xが炭素原子でnが1である化合物は、下式で示される方法により、製造することができる。
Figure 0005317951
(式中、記号は前記と同一意味を有する。)
すなわち、式XXIIの化合物を、適当な溶媒中(ジクロロメタン、テトラヒドロフランなど)、ハロゲン化剤(例えば、塩化チオニル、オキシ塩化リン、塩化オキサリルなど)で処理した後、得られた化合物を適当な溶媒(例えば、ジクロロメタン、四塩化炭素など)中、ルイス酸(例えば、塩化アルミニウム、四塩化チタンなど)の存在下、式XXIの化合
物と縮合して式XXの化合物を製造し、さらに、この化合物を適当な溶媒中(テトラヒドロ
フランなど)、水素化ホウ素類(水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウムなど)で還元して式XIXの化合物を製し、さらにこの化合物を適当な溶媒中(
アセトニトリル、ジクロロメタンなど)、酸(三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯塩などのルイス酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸などの強有機酸など)の存在下、シラン化合物(トリエチルシランなど)で処理して還元することにより、式(II)で示される化合物を製造することができる。
工程(i):
式IIで示される化合物のうち、Xが窒素原子である化合物は、以下の方法で製造することもできる。
Figure 0005317951
(式中、R21は脱離基を表し、他の記号は前記と同一意味を有する。)
脱離基としては、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子を挙げることができる。
すなわち、式XXIIIの化合物と式XXIVの化合物を適当な溶媒中(例えば、アセトニトリ
ル)、塩基(例えば、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ金属類)の存在下に縮合することにより、式II-dで示される化合物を製造することができる。
工程(j):
式IIで示される化合物のうち、環Aが低級アルキル基で置換されたピラゾールであり、Xが窒素原子であり、Yが−CH2−でありる化合物は、下式で示される方法により製造
することができる。
Figure 0005317951
(式中、R22およびR23は独立して低級アルキル基であり、他の記号は前記と同一意味を有する。)
すなわち、式XXVの化合物と、式XXVIの化合物を適当な溶媒中(例えば、テトラヒドロ
フランなどのエーテル類、トルエンなどの芳香族炭化水素類)で縮合することにより、製
造することができる。
工程(k):
式IIで示される化合物のうち、Yが-CH2-である化合物は、下式で示される方法により製造することができる。
Figure 0005317951
(式中、記号は前記と同一意味を有する。)
式II-fで示される化合物は、式XLで示される化合物と式XLIで示される化合物を縮合し
、ついで式XLIIで示される化合物を還元することにより製造することができる。縮合と還元は、工程(h)と同様にして実施することができる。
工程(l):
式IIで示される化合物のうち、環Bがイソインドリニル基またはジヒドロイソキノリル
基である化合物は、下式で示される工程により製造することができる。
Figure 0005317951
(式中、記号は前記と同一意味を有する。)
式II-gで示される化合物は、式XLIIIで示される化合物とイソインドリンを還元的アミ
ノ化に付すことにより製造することができる。還元的アミノ化は、適当な溶媒(例えば、テトラヒドロフランなど)中、還元剤(水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム等)で処理することにより製造することができる。
さらに、本発明の有効成分は、所望の置換基の種類に応じ、慣用の方法に従い相互に変換して製造することができる。
例えば、環Bの置換基としてフェニル基などのアリール基またはヘテロシクリル基を有する化合物は、環Bの置換基が、臭素原子などのハロゲン原子である化合物と所望のフェ
ニルボロン酸類、フェニルスズ類、ヘテロシクリルボロン酸類、ヘテロシクリルスズ類をカップリングすることにより、製造することができる。
カップリングは、工程(c)または(g)と同様にして、または後記製造例記載の方法により、実施することができる。
このため、例えば式IA':
Figure 0005317951
(式中、記号は前記と同一意味を有する。)
で示される化合物は、式I-c:
Figure 0005317951
(式中、Zはハロゲン原子を表し、他の記号は前記と同一意味を有する。)
で示される化合物を保護し、式II-h:
Figure 0005317951
(式中、記号は前記と同一意味を有する。)
で示される化合物を製し、ついで、式II-hで示される化合物と、式(XLIV):
Figure 0005317951
(式中、RXはB(OH)2またはそのエステルを表し、他の記号は前記と同一意味を有する。)で示される化合物をカップリングし、さらに保護基を除去することにより製造することができる。
あるいは、式IA'で示される化合物は、前記式II-hで示される化合物のZをB(OH)2またはそのエステルに変換し、得られた化合物と式XLV:
Figure 0005317951
(式中、RX1はハロゲン原子を表し、他の記号は前記と同一意味を有する。)
で示される化合物をカップリングし、さらに脱保護に付すことにより製造することもできる。
B(OH)2のエステルの例としては、低級アルコールとのエステルおよび低級アルキルジオールとのエステルが挙げられる。
保護は慣用の方法により、カップリングと脱保護は、それぞれ工程(c)または工程(g)および製法1と同様にして実施することができる。
ハロゲン原子をB(OH)2に変換するには、適当な溶媒(例えば、テトラヒドロフランなど)中、アルキルリチウム類(例えば、n−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムなど)で処理した後、トリ低級アルコキシボランと反応させ、酸等で加水分解すればよい。
ハロゲン原子をB(OH)2のエステルに変換するには、適当な溶媒(例えば、テトラヒドロフランなど)中、アルキルリチウム類(例えば、n−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムなど)で処理した後、トリ低級アルコキシボランと反応させ、さらに適当なアルコー
ル類と反応させればよい。
本発明の化合物において、異項原子が酸化されている化合物(例えば、S−オキシド、S,S−ジオキシド、N−オキシドである化合物)は、対応するS体、またはN体を酸化することにより、製造することができる。
酸化は常法に従い、適当な溶媒中(例えば、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類)、酸化剤(例えば、過酸化水素や、m−クロロ過安息香酸、過酢酸などの過酸類)で処理すればよい。
上記各工程の原料化合物は、後記参考例記載の方法や、以下に記載する工程により製造することができる。
(1)式VIIの化合物のうち、Yが−CH−である化合物は、以下に示す方法により製造することができる。
Figure 0005317951
(式中、R15は水素原子またはハロゲン原子を表し、他の記号は前記と同一意味を有する
。)
すなわち、式VII-bで示される化合物は、式XXVIIIの化合物と式XXIXの化合物を工程(
a)と同様にしてカップリングして、式XXVIIの化合物を製造し、ついで得られた式XXVIIの化合物を工程(d)と同様にして還元することにより、式VII-bで示される化合物を製
造することができる。
(2)式VIIの化合物のうち、Xが炭素原子であり、Yが−CH−である化合物は、以下に示す方法により製造することができる。
Figure 0005317951
(式中、R16は、ハロゲン原子を表し、他の記号は前記と同一意味を有する。)
本工程は前記工程(h)と同様にして実施することができる。
(3)式VIIで示される化合物のうち、Xが炭素原子でYが-CH2-である化合物は、以
下に示す方法により製造することができる。
Figure 0005317951
(式中、R17は低級アルキル基を表し、他の記号は前記と同一意味を有する。)
式XXXVの化合物と式XXXIVの化合物を工程(a)と同様にしてカップリングして、式XXXの化合物を製造し、ついで得られた化合物を工程(h)の還元工程と同様に還元することにより、式VII-cで示される化合物を製造することができる。
(4)式VIIで示される化合物のうち、Xが炭素原子でYが-CH2-である化合物は、以
下に示す方法により製造することができる。
Figure 0005317951
(式中、R18は低級アルキル基をあらわし、他の記号は前記と同一意味を有する。)
すなわち、工程(3)と同様にして式XXVIIIの化合物と式XXXVIの化合物をカップリン
グして、式XXXの化合物を製した後、還元することにより、式VII-cの化合物を製造することができる。本方法は、工程(a)と同様にして実施することができる。
環Aがベンゼン環である式XIVの化合物は、WO 01/27128パンフレットに記載されている。
式VIの化合物は、WO 01/27128パンフレットやR.Benhaddu、S.Czerneckiらの「Carbohydr.Res.」(260、243-250、1994年)に記載されている。
式VIIIの化合物は、例えば、米国特許6515117記載の方法に従って、D-(+)-グルコ
ノ-1,5-ラクトンから製造することができる。
式Xの化合物は、以下の反応工程式に従って製造することができる。
Figure 0005317951
(式中、記号は前記と同一意味を有する。)
すなわち、式XXXVIIの化合物を、テトラヒドロフランなどの適当な溶媒中、冷却下(たとえば、−78℃)でtert-ブチルリチウムと反応させてリチオ化した後、ホウ酸トリメ
チルと反応させることにより、式Xの化合物を製造することができる。
この他の原料化合物は、商業上入手しうるか、あるいは当業者にとって慣用の方法によって容易に製造される。
製造例1 1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-エチル-2-チエニルメチル)ベンゼン
Figure 0005317951
(式中、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表し、TMSOおよびOTMSはトリメチルシリルオキシ基を表す。)
(1)3-ブロモ-(5-エチル-2-チエニルメチル)ベンゼン1(211 mg)をテトラヒドロフラン(2 ml)−トルエン(4 ml)に溶かし、アルゴン雰囲気下-78℃に冷却した。n-ブチルリチウ
ム(2.44Mヘキサン溶液、0.29 ml)を滴下し同温にて30分攪拌した。次いで、2,3,4,6-テトラキス-O-トリメチルシリル-D-グルコノ−1,5−ラクトン2(米国特許6,515,117 参照
;233 mg)のトルエン(5 ml)溶液を滴下し、更に同温にて1時間攪拌してラクトール体3を生成させた。単離精製することなく反応溶液にメタンスルホン酸(0.1 ml)のメタノール(5
ml)溶液を加え室温にて終夜攪拌した。氷冷下、飽和重曹水を加え酢酸エチルで抽出し飽和食塩水で洗った。硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=19:1)で精製することにより
、ラクトールのメチルエーテル体4(136 mg)を得た。APCI-Mass m/Z 412 (M+NH4).
(2)上記のメチルエーテル体4(100 mg)のジクロロメタン(5 ml)溶液をアルゴン雰囲気下-78℃に冷却し、トリイソプロピルシラン(0.16 ml)次いで三フッ化ホウ素・ジエチルエ
ーテル錯塩(0.10 ml)を滴下した。同温にて10分攪拌の後、昇温し0℃にて1時間20分そし
て室温にて2時間攪拌した。氷冷下、飽和重曹水を加え酢酸エチルで抽出し飽和食塩水で
洗った。硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=19:1)で精製することにより、1-(β-D-
グルコピラノシル)-3-(5-エチル-2-チエニルメチル)ベンゼン5(59 mg)を得た。APCI-Mass m/Z 382 (M+NH4).
製造例2 5-(β-D-グルコピラノシル)-1-(4-エチルフェニルメチル)-1H-ピリジン-2-オ
Figure 0005317951
(式中、tBuはtert-ブチル基を表し、OTIPSはトリイソプロピルシリルオキシ基
を表し、他の記号は前記と同一意味を有する。)
(1)5-ブロモ-1-(4-エチルフェニルメチル)-1H-ピリジン-2-オン6(293 mg)とグルカールのボロン酸エステル7(1.0 g)をジメトキシエタン(5 ml)に溶かし、塩化ビス(トリフ
ェニルフォスフィン)パラジウム(II)(35 mg)および2M炭酸ナトリウム(2.5 ml)を加えア
ルゴン雰囲気下加熱還流で5時間攪拌した。室温に戻した反応液を酢酸エチルで希釈し水
で洗浄した。有機層を分取し、硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=95:5−70:30)で精製することにより、グルカール誘導体8(276 mg)を無色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 654 (M+H).
(2)グルカール誘導体8(260 mg)のテトラヒドロフラン(5 ml)溶液をアルゴン雰囲気下0℃に冷却し、ボラン−テトラヒドロフラン錯体(1.13Mテトラヒドロフラン溶液、1.06 ml)を滴下後、同温にて終夜攪拌した。過酸化水素水(31%, 5.0 ml)と3N水酸化ナトリウム水溶液(5.0 ml)の混合溶液を加え室温に戻し30分攪拌した。20%チオ硫酸ナトリウム水溶液(30 ml)を加えエーテル抽出後 、飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムにて乾燥後、
溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=96:4−66.34)で精製することにより、C-グルコシド体9(59 mg)を無色の粉末として
得た。APCI-Mass m/Z 672 (M+H).
(3)上記のC-グルコシド体9(55 mg)をテトラヒドロフラン(2 ml)に溶かし、フッ化テ
トラブチルアンモニウム(1.0Mテトラヒドロフラン溶液、0.41 ml)を加えアルゴン雰囲気
下、3時間加熱還流した。反応液を室温に戻し溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0−88:12)で精製することに
より、5-(β-D-グルコピラノシル)-1-(4-エチルフェニルメチル)-1H-ピリジン-2-オン10(10 mg)を無色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 376 (M+H).
製造例3 1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
Figure 0005317951
(式中、Bnはベンジル基を表す。)
(1)β-m-ブロモフェニル-テトラ-O-ベンジル-C-グルコシド11(WO01/27128パンフレッ
ト参照)(1.00 g)をジエチルエーテル(60 ml)に溶かし、アルゴン雰囲気下-78℃に冷却した。tert-ブチルリチウム(1.49Mペンタン溶液、0.99 ml)を滴下し同温にて10分攪拌した
。次いで、2-ホルミルベンゾ[b]チオフェン(286 mg)のジエチルエーテル(2 ml)溶液を滴
下し、更に同温にて30分攪拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、室温まで昇温した。ジエチルエーテルで抽出し硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=90:10-50:50)で精製することにより、アルコール体12(835 mg)を得た。APCI-Mass m/Z 780 (M+NH4).
(2)上記のアルコール体12(820 mg)のジクロロメタン(15 ml)溶液をアルゴン雰囲気下-78℃に冷却し、トリエチルシラン(0.52 ml)次いで三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯
塩(0.20 ml)を滴下した。反応溶液を室温まで昇温し、同温にて30分攪拌した。飽和重曹
水を加え、ジクロロメタンで抽出し硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=94:6-75:25)で精製することにより、化合物13(703 mg)を得た。APCI-Mass m/Z 764 (M+NH4).
(3)上記13(690 mg)のジクロロメタン(20 ml)溶液を0℃に冷却し、ヨードトリメチルシラン(0.66 ml)を加え室温にて1時間攪拌した。ヨードトリメチルシランの添加と室温での攪拌を同様に3回繰り返した。ヨードトリメチルシランの全量は2.64 mlとなった。氷冷下、水を加えジエチルエーテルで2回抽出しチオ硫酸ナトリウム水溶液で洗った。硫酸マグ
ネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0-89:11)で精製することにより、1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン14(180 mg)を得た。APCI-Mass m/Z 404 (M+NH4).
製造例4 1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-クロロ-2-チエニルメチル)-4-メチルベン
ゼン
Figure 0005317951
(式中の記号は前記と同一意味を有する。)
(1)2-クロロチオフェン(447 mg)のテトラヒドロフラン(10 ml)溶液をアルゴン雰囲気
下-78℃に冷却し、n-ブチルリチウム(1.59Mヘキサン溶液、2.61 ml)を滴下した。同温に
て1時間攪拌後、5-ブロモ-2-メチルベンズアルデヒド15(750 mg)のテトラヒドロフラン(5
ml)溶液を滴下にて加えた。同温にて30分攪拌し16を生成させた。トルエン(30 ml)を追
加し、n-ブチルリチウム(1.59Mヘキサン溶液、2.37 ml)を滴下した。同温にて30分攪拌後、2,3,4,6-テトラキス-O-トリメチルシリル-D-グルコノ-1,5-ラクトン2(米国特許6,515,117参照)(1.76 g)のトルエン(5 ml)溶液を滴下し、更に同温にて1.5時間攪拌してラクト
ール体17を生成させた。次いで、メタンスルホン酸(1.22 ml)のメタノール(25 ml)溶液を加え室温にて終夜攪拌した。飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出し飽和食塩水で洗浄した。硫酸ナトリウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去し粗体のメチルエーテル体18を得た。単離精製することなく次工程に用いた。
(2)上記、粗体のメチルエーテル体18のジクロロメタン(25 ml)溶液をアルゴン雰囲気
下-78℃に冷却し、トリエチルシラン(3.01 ml)次いで三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯塩(2.39 ml)を滴下した。反応溶液を0℃まで昇温し、同温にて3時間攪拌した。飽和重
曹水を加え、酢酸エチルで抽出し飽和食塩水で洗浄した。硫酸ナトリウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0-92:8)で精製することにより、1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-クロロ-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼン19(183 mg)を得た。APCI-Mass m/Z 402/404 (M+NH4).
上記製造例1−4のいずれかの方法と同様にして、対応する原料化合物から、以下の表1に記載の化合物を製造した。なお、表中、製造法の欄に記載された番号は、同様にして製造した製造例番号を示す。
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
製造例103 1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(ベンゾチアゾール-2-イルメチル)-4-メチルベンゼン
Figure 0005317951
(式中の記号は前記と同一意味を有する。)
(1)1-(ベンゾチアゾール-2-イルメチル)-5-ブロモ-2-メチルベンゼン20(495 mg)をテ
トラヒドロフラン(5 ml)−トルエン(10 ml)に溶かし、アルゴン雰囲気下-78℃に冷却した。n-ブチルリチウム(2.44Mヘキサン溶液、0.67 ml)を滴下し次いで、tert-ブチルリチウ
ム(2.44Mペンタン溶液、1.57 ml)を滴下した。同温にて10分攪拌後、2,3,4,6-テトラキス-O-トリメチルシリル-D-グルコノ−1,5−ラクトン2(米国特許6,515,117 参照;2.17 g)のトルエン(5 ml)溶液を滴下し、更に同温にて15分攪拌してラクトール体21を生成させた。単離精製することなく反応溶液にメタンスルホン酸(1.5 ml)のメタノール(25 ml)溶
液を加え室温にて終夜攪拌した。氷冷下、飽和重曹水を加え酢酸エチルで抽出し飽和食塩水で洗った。硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去し、メチルエーテル体22を得た。単離精製することなく次工程に用いた。
(2)上記のメチルエーテル体22のジクロロメタン(20 ml)−アセトニトリル(10 ml)溶液をアルゴン雰囲気下-78℃に冷却し、トリエチルシラン(1.24 ml)次いで三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯塩(0.99 ml)を滴下した。室温まで昇温し同温にて30分攪拌した。氷
冷下、飽和重曹水を加え溶媒を減圧下留去した。残渣を酢酸エチルで抽出し飽和食塩水で洗った。硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0-85:15)で精製することにより、1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(ベンゾチアゾール-2-イルメチル)-4-メチルベンゼン23(200 mg)を無色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 402 (M+H).
製造例103と同様にして、対応する原料化合物から表2記載の化合物を得た。
Figure 0005317951
製造例106 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(1-オキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
Figure 0005317951
(式中、AcOおよびOAcはアセチルオキシ基を表す。)
(1)製造例31で得られた化合物24(9.61 g)をクロロホルム(100 ml)に溶かし、無水酢酸(21.6 ml)、ピリジン(18.5 ml)および4-ジメチルアミノピリジン(128 mg)を加え、室温にて3.5日間攪拌した。クロロホルムを減圧下留去し残渣を酢酸エチル(200 ml)に溶かし
た。10%塩酸水、水、飽和重曹水および飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸マグネシウムで乾
燥し、活性炭で処理した。溶媒を減圧下留去し残渣をエタノールから結晶化させテトラアセテート体25(6.14 g)を得た。APCI-Mass m/Z 606/608 (M+NH4).
(2)上記のテトラアセテート体25(1.00 g)をジクロロメタン(20 ml)に溶かし、氷冷下m-クロロ過安息香酸(439 mg)を加え室温にて終夜攪拌した。m-クロロ過安息香酸(176 mg)
を追加し再度室温にて終夜攪拌した。反応溶液を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和重
曹水次いで飽和食塩水で順次洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1-1:1)で精製すること
により、スルホキシド体26(295 mg)を得た。APCI-Mass m/Z 622/624 (M+NH4).
(3)上記のスルホキシド体26(293 mg)をメタノール(10 ml)−テトラヒドロフラン(5 ml)混液に溶かし、ナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液、2滴)を加え室温にて1時間攪拌した。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム
:メタノール=9:1)で精製することにより、1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(1-オキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン27(182 mg)を淡黄色の粉末として得
た。APCI-Mass m/Z 454/456 (M+NH4).
製造例107 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(1,1-ジオキシベンゾ[b]チオフ
ェン-2-イルメチル)ベンゼン
製造例106と同様にして、標記化合物を得た。APCI-Mass m/Z 470/472 (M+NH4).
製造例108 3,5-ジメチル-4-(4-エチルフェニルメチル)-1-(β-D-グルコピラノシル)
ピラゾール
Figure 0005317951
(式中の記号は前記と同一意味を有する。)
(1)3-(4-エチルフェニルメチル)-2,4-ペンタンジオン28(700 mg)および2,3,4,6-テト
ラ-O-ベンジル-α,β-D-グルコースヒドラゾン29(1.70g)(Liebigs Ann. Chem. 1981, 2309参照)をテトラヒドロフラン(20 ml)に溶かしアルゴン雰囲気下、室温にて18時間攪拌し
た。溶媒を減圧下留去し残渣をトルエン(20 ml)に溶かし、加熱還流2時間おこなった。放冷後、溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=90:10−65:35)にて精製し3,5-ジメチル-4-(4-エチルフェニルメチル)-1-(2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-β-D-グルコピラノシル)ピラゾール30(299 mg)を淡黄色の半固形
物として得た。APCI-Mass m/Z 737 (M+H).
(2)上記のテトラベンジル体30(294 mg)をエタノール(5 ml)とテトラヒドロフラン(4 ml)の混合溶液に溶かし、水酸化パラジウム(100 mg)を加え常圧の水素雰囲気下、室温にて16時間攪拌した。不溶物を濾去後、溶媒を減圧下留去した。残渣をジエチルエーテルで結晶化させ目的の3,5-ジメチル-4-(4-エチルフェニルメチル)-1-(β-D-グルコピラノシル)
ピラゾール31(118 mg)を無色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 377 (M+H).
製造例109 4-(4-エチルフェニルメチル)-1-(β-D-グルコピラノシル)-1,2,3-トリア
ゾール
Figure 0005317951
(式中、n-Buはn-ブチル基を表し、他の記号は前記と同一意味を有する。)
(1)4-(ブロモメチル)-1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-1,2,3-トリアゾール32(500 mg)(J. Med. Chem. (1979) 29, 496参照)、トリn−ブチル(4-エチルフェニル)スズ33(604 mg)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(59 mg)のテトラヒドロフラン(10 ml)混合溶液をアルゴン雰囲気下、70℃にて12時間加熱攪拌した。反応液を室温に戻し酢酸エチルで希釈後、フッ化カリウム水溶液を加え室温にて1時間攪拌した。不溶物を濾去後、濾液を水で洗い硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒
を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=90:10−50:50)にて精製し4-(4-エチルフェニルメチル)-1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-1,2,3-トリアゾール34(90 mg)を無色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 518 (M+H).
(2)上記のテトラアセテート体34から製造例106-(3)と同様の方法で目的の4-(4-エチルフェニルメチル)-1-(β-D-グルコピラノシル)-1,2,3-トリアゾール35を無色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 350 (M+H).
製造例110 4-(4-エチルフェニルメチル)-1-(β-D-グルコピラノシル)ピラゾール
Figure 0005317951
(式中、TMSはトリメチルシリル基を表し、他の記号は前記と同一意味を有する。)
(1)4-(4-エチルフェニルメチル)ピラゾール36(495 mg)のアセトニトリル(2.0 ml)溶液にN,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(1.05 ml)を加え、アルゴン雰囲気下60℃に
て2.5時間加熱攪拌した。反応液を室温に戻し溶媒を減圧下留去して粗体の4-(4-エチルフェニルメチル)-1-トリメチルシリルピラゾール37を得た。このものは精製すること無く次工程に用いた。
(2)上記のN-シリル体37をジクロロエタン(7.0 ml)に溶かし、モレキュラーシーブ4A粉末(500 mg)、1,2,3,4,6-ペンタ-O-アセチル-β-D-グルコピラノース38(1.04 g)およびト
リフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(0.51 ml)を加え、アルゴン雰囲気下80℃
にて3時間加熱攪拌した。反応液を室温に戻し不溶物を濾去後、濾液を飽和重曹水にそそ
いだ。ジクロロメタンで2回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=80:20−50:50)にて精製し4-(4-エチルフェニルメチル)-1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノ
シル)ピラゾール39(610 mg)を無色の半固体として得た。APCI-Mass m/Z 517 (M+H).
(3)上記のテトラアセテート体39から製造例106-(3)と同様の方法で目的の4-(4-エチルフェニルメチル)-1-(β-D-グルコピラノシル)ピラゾール40を無色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 349 (M+H).
製造例110と同様にして、対応する原料化合物から表3記載の化合物を得た。
Figure 0005317951
Figure 0005317951
製造例118 3-RS-(4-エチルフェニルメチル)-1-(β-D-グルコピラノシル)-2,3-ジヒドロインドール
Figure 0005317951
(式中の記号は前記と同一意味を有する。)
(1)水酸化カリウム粉末(953 mg)および硫酸ナトリウム(6.0 g)のアセトニトリル(50 ml)懸濁溶液に3-(4-エチルフェニルメチル)-1H-インドール41(500 mg)を加え、アルゴン雰囲気下室温にて1時間攪拌した。その反応溶液にテトラ-O-ベンジル-クロロ-α-D-グルコ
ース42(3.0 g)(Carbohydrate Research (2000) 328, 431参照)のアセトニトリル(20 ml)
溶液を加え室温にて終夜攪拌した。反応混合溶液を2N塩酸水溶液にそそぎ、ジエチルエーテルで抽出した。飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=100:0−85:15)にて精製し3-(4-エチルフェニルメチル)-1-(2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-α,β-D-グルコピラノシル)-1H-インドール43(1.04 g)を淡黄色のシロップとして得た。APCI-Mass m/Z 758 (M+H).
(2)上記のテトラベンジル体43から製造例108−(2)と同様の方法で目的の3-RS-(4-エチルフェニルメチル)-1-(β-D-グルコピラノシル)-2,3-ジヒドロインドール54を淡ピンク色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 400 (M+H).
製造例119 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(2-ピリミジニル)-2-チエニ
ルメチル)ベンゼン
Figure 0005317951
(式中の記号は前記と同一意味を有する。)
(1)5-ブロモ-2-クロロ安息香酸45(1.22 g)のテトラヒドロフラン(20 ml)−トルエン(20 ml)混合溶液にアルゴン雰囲気下、-78℃にてn-ブチルリチウム(2.44Mヘキサン溶液、4.26 ml)を滴下した。-78℃にて30分攪拌後、2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-β-D-グルコラクトン46(2.16 g)のトルエン(10 ml)溶液を滴下し、同温にて2時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、室温まで昇温した。10%塩酸水溶液を加えて反応溶液を酸性とし
、酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し粗体の化合物47を油状物として得た。このものは精製すること無く次工程に用いた。
(2)上記の粗体の化合物47をジクロロメタン(30 ml)に溶かしアルゴン雰囲気下、-78℃にてトリイソプロピルシラン(2.46 ml)および三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯塩(1.52 ml)を滴下した。その後、0℃にて1時間攪拌し飽和重曹水を加え、更に20分攪拌した。10%塩酸水溶液を加えて反応溶液を酸性とし、酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄
後、硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0−50:1)にて精製し化合物48(1.41 g)
を油状物として得た。
(3)化合物48(1.41 g)をジクロロメタン(10 ml)に溶かし、塩化オキサリル(2 ml)を加
え室温にて3時間攪拌した。溶媒を減圧下留去し対応する酸塩化物を得た。この化合物を
クロロホルム(10 ml)に溶かし、N,O-ジメチルヒドロキシアミン塩酸塩(390 mg)およびト
リエチルアミン(1.12 ml)のクロロホルム(10 ml)溶液に0℃にて滴下した。室温にて終夜
攪拌し、反応溶液を10%塩酸水溶液、水、飽和重曹水および飽和食塩水にて順次洗浄した
。硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1−2:1)にて精製し化合物49(784 mg)を淡黄色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 739/741 (M+NH4).
(4)化合物49(1.22 g)をテトラヒドロフラン(20 ml)に溶かし、アルゴン雰囲気下、-78℃に冷却した。水素化ジイソブチルアルミニウム(1.0M トルエン溶液、4.2 ml)を滴下し
、同温にて3時間攪拌した。10%塩酸水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出し飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄した。硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)にて精製し化合物50(771 mg)を淡黄色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 680/682 (M+NH4).
(5)2,5-ジブロモチオフェン51(1.31 g)をテトラヒドロフラン(30 ml)に溶かし、アル
ゴン雰囲気下、-78℃に冷却した。n-ブチルリチウム(2.59M ヘキサン溶液、2.01 ml)を滴下し同温にて30分攪拌した。上記の化合物50(2.40 g)のテトラヒドロフラン(15 ml)溶液
を滴下し-78℃にて2時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し飽和食塩水にて洗浄した。硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1−4:1)にて精製し化合物52(2.62 g)を淡褐色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 842/844 (M+NH4).
(6)化合物52を製造例3−(2)と同様の方法で処理することにより、1-(2,3,4,6-テ
トラ-O-ベンジル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-クロロベ
ンゼン53を淡黄色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 826/828 (M+NH4).
(7)上記の1-(2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼン53(200 mg)、トリ-n-ブチル(2-ピリミジニル)スズ54(137 mg)および二塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(9 mg)のN-メチル-2-ピロリジノン(5 ml)混合溶液をアルゴン雰囲気下、100℃にて7時間加熱攪拌した。室温に戻し、水を加え酢酸エチルにて抽出した。水次いで飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1−2:1)にて精製し1-(2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(2-ピリミジニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン55(93 mg)を淡褐
色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 826/828 (M+NH4).
(8)上記の1-(2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(2-ピリミジニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン55(90 mg)のエタンチオール(1.5 ml)溶液に0℃にて三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯塩(0.42 ml)を加え、室温にて終夜攪拌した
。再度、0℃に冷却し飽和重曹水およびチオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルと
テトラヒドロフランにて抽出した。硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=19:1−9:1)に
て精製し目的の1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(2-ピリミジニル)-2-チエニ
ルメチル)ベンゼン56(27 mg)を淡黄色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 449/451 (M+H).製造例120 1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(6-フルオロ-3-ピリジル)-2-チエニル
メチル)-4-メチルベンゼン
Figure 0005317951
(式中の記号は前記と同一意味を有する。)
(1)製造例4で得られた化合物19を、製造例106−(1)と同様の方法で処理することにより、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-クロロ-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼン57を無色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 570/572 (M+NH4).
(2)上記の1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-クロロ-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼン57(200 mg)、6-フルオロピリジン-3-ボロン酸58(117 mg)、トリtert-ブチルホスフィン・テトラフルオロボロン酸(24 mg)、フッ化カリウム(80 mg)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(27 mg)のテトラヒドロフラン(8 ml)混合溶液をアルゴン雰囲気下、室温にて2日間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水
溶液を加えて酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=90:10−70:30)にて精製し1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(6-フルオロ-3-
ピリジル)-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼン59(44 mg)を無色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 631 (M+NH4).
(3)上記の1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(6-フルオロ-3-ピリジル)-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼン59(39 mg)を1,4-ジオキサン(4 ml)−テトラヒドロフラン(4 ml)に溶かし2N 水酸化ナトリウム(2 ml)を加え室温にて1時間攪拌した。クエン酸水溶液を加え酸性とし、酢酸エチルにて抽出した。飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、目的の1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(6-フルオロ-3-ピリジル)-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼン60(34 mg)を無色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 463 (M+NH4).
製造例121 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(2-(5-フェニル-2-チエニル)エ
チル)ベンゼン
5-ブロモ-2-クロロ-1-(2-(5-フェニル-2-チエニル)エチル)ベンゼンから製造例1と同
様の方法で標記化合物を得た。APCI-Mass m/Z 478/480 (M+H).
製造例122 1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(3-ジメチルアミノフェニル)-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼン
(1)製造例120-(1)で得られた1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-クロロ-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼン57と3-ジメチルアミノフェニルボロ
ン酸を用い、製造例120−(2)と同様の方法で処理することにより、1-(2,3,4,6-テ
トラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(3-ジメチルアミノフェニル)-2-チエニ
ルメチル)-4-メチルベンゼンを得た。APCI-Mass m/Z 638 (M+H).
(2)上記の1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(3-ジメチルアミノフェニル)-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼンを製造例106-(3)と同様の方法で
処理することにより、標記化合物を得た。APCI-Mass m/Z 470 (M+H).
製造例123 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(3-シアノフェニル)-2-チエ
ニルメチル)ベンゼン
(1)製造例119−(6)で得られた、1-(2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼン53(1.24 g)、3-シアノフェニルボロン酸(270 mg)、二塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(54 mg)お
よび2M 炭酸ナトリウム水溶液(2.3 ml)の1,2-ジメトキシエタン(12 ml)混合溶液を4時間
加熱還流した。酢酸エチルで希釈し飽和重曹水次いで飽和食塩水で洗った。硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:1−5:1)にて精製し1-(2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(3-シアノフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン(1.12 g)を無色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 849/851 (M+NH4).
(2)上記の1-(2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(3-シアノフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを用い、製造例3−(3)と同様の方法で処理することにより、標記化合物を無色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 489/491 (M+NH4).
製造例124 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-メチル-3-(5-(5-ピリミジニル)-2-チエニ
ルメチル)ベンゼン
(1)製造例120-(1)で得られた、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシ
ル)-3-(5-クロロ-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼン57(600 mg)、トリ-n-ブチル(5-ピリミジニル)スズ(600 mg)、トリtert-ブチルホスフィン・テトラフルオロボロン酸(116 mg)、フッ化セシウム(414 mg)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(91
mg)の1,4-ジオキサン(18 ml)混合溶液をアルゴン雰囲気下、100℃にて3時間加熱攪拌し
た。不溶物を濾去し濾液を酢酸エチルで希釈し飽和食塩水で洗った。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=75:25−40:60)にて精製し1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-メチル-3-(5-(5-ピ
リミジニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン(266 mg)を無色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 597 (M+H).
(2)上記の1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル-4-メチル)-3-(5-(5-ピリミジニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを用い、製造例106-(3)と同様の方法で処理
することにより、標記化合物を無色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 429 (M+H).
製造例125 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(2-フェニル-5-チアゾリルメチ
ル)ベンゼン
5-ブロモ-2-クロロ-1-(2-フェニル-5-チアゾリルメチル)ベンゼンから製造例1と同様
にして製造した。APCI-Mass m/Z 448/450 (M+H).
製造例126 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(3-ピリジル)-2-チエニルメ
チル)ベンゼン
(1)製造例19で得られた、1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-クロロ-2-チエ
ニルメチル)ベンゼンを用い、製造例106-(1)と同様にして、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチ
ル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-クロロ-2-チエニルメチル)ベンゼンを無色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 590/592 (M+NH4).
(2)上記の1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-クロロ-2-チエニルメチル)ベンゼンとトリ-n-ブチル(3-ピリジル)スズから製造例124と同様にして、標記化合物を無色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 448/450 (M+H).
製造例127 1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(3-シアノフェニル)-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼン
(1)製造例120-(1)で得られた1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-クロロ-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼン57と、3-シアノフェニルボロン酸か
ら、製造例120-(2)と同様の方法で、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノ
シル)-3-(5-(3-シアノフェニル)-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼンを製造した。APCI-Mass m/Z 637 (M+NH4).
(2)上記の1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(3-シアノフェニル)-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼンから製造例106-(3)と同様の方法で、標記
化合物を無色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 469 (M+NH4).
製造例128 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-ピラジニル-2-チエニルメチ
ル)ベンゼン
Figure 0005317951
(式中の記号は前記と同一意味を有する。)
(1)メシチルブロミド(4.74 g)のテトラヒドロフラン(100 ml)溶液をアルゴン雰囲気下-78℃に冷却し、tert-ブチルリチウム(1.43M ペンタン溶液、33 ml)を滴下した。-30〜-20℃にて1時間攪拌後、5-ブロモ-2-クロロ安息香酸n-ブチル61(4.94 g)および2,3,4,6-テ
トラキス-O-トリメチルシリル-D-グルコノ-1,5-ラクトン2(米国特許6,515,117参照;11.10 g)のテトラヒドロフラン(70 ml)混合溶液を-78℃にて滴下した。同温にて1時間攪拌し
て化合物62を生成させた。単離精製すること無く反応溶液にメタンスルホン酸(3.75 ml)
のメタノール(50 ml)溶液を加え、室温にて18時間攪拌した。0℃にて飽和重曹水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムにて乾燥し溶媒を減圧
下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=19:1)にて精製しラクトールのメチルエーテル体63(4.55 g)を淡黄色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 422/424 (M+NH4).
(2)化合物73から製造例106-(1)と同様の方法で化合物64を製造した。APCI-Mass m/Z 590/592 (M+NH4).
(3)化合物64(7.10 g)のギ酸(50 ml)溶液を50℃にて30分攪拌した。溶媒を減圧下留去
し、残渣をトルエンにて2回共沸させ、化合物65を無色の粉末として得た。このものは精
製すること無くジクロロメタン(50 ml)に溶かし、塩化オキサリル(1.3 ml)およびN,N-ジ
メチルホルムアミド(一滴)を加え室温にて終夜攪拌した。溶媒を減圧下留去し対応する酸塩化物を生成させた。このものは精製すること無くジクロロエタン(50 ml)に溶かし、2-
ブロモチオフェン66(2.63 g)を加え0℃に冷却した。塩化アルミニウム(III)(8.26 g)を少しずつ加え、次いで同温にて30分攪拌した。反応溶液を氷水にそそぎ酢酸エチルにて抽出後、水、飽和重曹水および飽和食塩水で順次洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1−5:1)にて精製し化合物67(7.01 g)を淡黄色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 678/680 (M+NH4).
(4)上記のケトン体67(7.01 g)をエタノール(50 ml)に溶かし、水素化ホウ素ナトリウ
ム(401 mg)を加え室温にて30分攪拌した。溶媒を減圧下留去し残渣を酢酸エチルに溶かした。水、2N 塩酸水溶液、飽和重曹水および飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸ナトリウムに
て乾燥した。溶媒を減圧下留去し化合物68を淡黄色の粉末として得た。このものは精製すること無く、メタノール(50 ml)に溶かしナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液、5滴)を加え室温にて2.5時間攪拌した。溶媒を減圧下留去し脱アセチル体69を淡黄色の粉末として得た。このものは精製すること無く、ジクロロメタン(170 ml)−アセトニトリル(70 ml)に溶かしトリエチルシラン(10.2 ml)を加え0℃に冷却した。三フッ化ホウ素・ジエチ
ルエーテル錯塩(8.1 ml)を滴下後、室温にて5時間攪拌した。飽和重曹水を加え酢酸エチ
ルにて2回抽出し硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し粗体の1-(β-D-グル
コピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼン70を淡褐色の粉末として得た。このものは精製すること無く、ジクロロメタン(30 ml)に溶かし無水酢酸(10.0 ml)、ピリジン(8.57 ml)および4-ジメチルアミノピリジン(258 mg)を加え室温にて1時間攪拌した。溶媒を減圧下留去し残渣を酢酸エチルに溶かし、水、1N 塩酸水溶液、飽和重曹
水および飽和食塩水にて順次洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し残渣をメタノールから結晶化させ1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼン71(3.17 g)を無色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 634/636 (M+NH4).
(5)上記の1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼン71(600 mg)を1,4-ジオキサン(11 ml)に溶かし、トリn-
ブチル(ピラジニル)スズ72(720 mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(206 mg)および、ヨウ化銅(I)(51 mg)を加えマイクロウエーブ(500W)照射下、100℃にて1.5時間加熱攪拌した。酢酸エチルで希釈し不溶物を濾去し、濾液を水洗した。溶媒を減
圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=75:25
−30:70)にて精製し、水−ジエチルエーテルから結晶化させ1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセ
チル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-ピラジニル-2-チエニルメチル)ベンゼン73(263 mg)を淡黄色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 617/619 (M+H).
(6)上記の1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-ピラジニル-2-チエニルメチル)ベンゼン73から製造例106-(3)と同様の方法で目的の1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-ピラジニル-2-チエニルメチル)ベンゼン74を無色の
粉末として得た。APCI-Mass m/Z 449/451 (M+H).
製造例129 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(6-エトキシベンゾ[b]チオフェ
ン-2-イルメチル)ベンゼン
5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-エトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼンから製造例1と同様の方法で製造した。APCI-Mass m/Z 482/484 (M+NH4).
製造例130 1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(3-ジフルオロメチルフェニル)-2-チエ
ニルメチル)-4-メチルベンゼン
(1)製造例120-(1)で得られた1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-クロロ-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼン57と3-ホルミルフェニルボロン酸か
ら、製造例120−(2)と同様の方法で1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(3-ホルミルフェニル)-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼンを製造した。APCI-Mass m/Z 640 (M+NH4).
(2)上記の1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(3-ホルミルフェニル)-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼン(100 mg)をジクロロメタン(2 ml)に溶かし三フッ化ジエチルアミノ硫黄(0.30 ml)を加え室温にて終夜攪拌した。水を加えクロロ
ホルムで抽出し飽和食塩水で洗った。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1−1:1)にて精製し1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(3-ジフルオロメチルフェニル)-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼン(82 mg)を得た。APCI-Mass m/Z 662 (M+NH4).
(3)上記の1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(3-ジフルオロメチルフェニル)-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼンから製造例120−(3)と同様の方法で目的の1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(3-ジフルオロメチルフェニル)-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼンを無色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 494 (M+NH4).
製造例131 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(6-フェニル-3-ピリジルメチル)ベンゼン
5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-フェニル-3-ピリジルメチル)ベンゼンから製造例1と同様の
方法で標記化合物を得た。APCI-Mass m/Z 442/444 (M+H).
上記製造例のいずれかの方法と同様にして、対応する原料化合物から、以下の表4に記載の化合物を製造した。なお、表中、製造法の欄に記載された番号は、同様にして製造した製造例番号を示す。
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
製造例157 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(6-イソプロピルオキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-イソプロピルオキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベン
ゼンから製造例1と同様の方法で得た。APCI-Mass m/Z 496/498 (M+NH4).
製造例158 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-メチル-3-(2-チエニルメチル)ベンゼン
(1)製造例120-(1)の化合物、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-クロロ-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼン57(12.0 g)をテトラヒドロフラン(120 ml)−メタノール(360 ml)に溶かしトリエチルアミン(24.2 ml)および10%パラジウム炭
素触媒(含水、3.6 g)を加え、常圧水素雰囲気下、室温にて18時間攪拌した。不溶物を濾
去しテトラヒドロフランで洗浄後、濾液を減圧下留去した。残渣をクロロホルムに溶かし5%クエン酸水溶液、飽和重曹水および水で順次洗浄後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣をエタノールにて再結晶化させ1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-メチル-3-(2-チエニルメチル)ベンゼン(7.79 g)を無色の結晶と
して得た。APCI-Mass m/Z 536 (M+NH4).
(2)上記の1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-メチル-3-(2-チエニルメチル)ベンゼンから製造例106-(3)と同様の方法で目的の1-(β-D-グルコピラノシル)-4-メチル-3-(2-チエニルメチル)ベンゼンを無色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 368 (M+NH4).
製造例159 1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼン
(1)製造例158-(1)の化合物、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-メチル-3-(2-チエニルメチル)ベンゼン(11.08 g)をクロロホルム(100 ml)に溶かし、
臭素(3.71 g)のクロロホルム(13 ml)溶液を0℃にて滴下した。0℃にて1.5時間、次いで室温にて1時間攪拌後、10%チオ硫酸ナトリウム−飽和重曹水にそそいだ。クロロホルムで抽出し飽和食塩水で洗い硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=80:20−67:33)にて精製し1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼン(7.13 g)を無色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 614/616 (M+NH4).
(2)上記の1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼンから製造例106-(3)と同様の方法で目的の1-(β-D-グル
コピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼンを無色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 446/448 (M+NH4).
製造例160 1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-フェニル-2-チエニルメチル)ベンゼン
2-フェニルチオフェンと3-ブロモベンズアルデヒドから製造例4と同様の方法で得た。APCI-Mass m/Z 430 (M+NH4).
製造例161 1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-シアノ-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼン
(1)製造例159-(1)の化合物、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼン(500 mg)をN,N-ジメチルアセトアミ
ド(10 ml)に溶かし、シアン化亜鉛(98 mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(77 mg)、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(47 mg)および亜鉛粉末(14
mg)を加え、120℃にて終夜加熱攪拌した。反応溶液を冷却後、酢酸エチルと水で希釈し
不溶物を濾去した。濾液の有機層を水で2回洗い、次いで飽和食塩水で洗浄した。硫酸ナ
トリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ
キサン:酢酸エチル=100:0−50:50)にて精製し1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グ
ルコピラノシル)-3-(5-シアノ-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼン(207 mg)を無色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 561 (M+NH4).
(2)上記の1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-シアノ-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼンから製造例106-(3)と同様の方法で目的の1-(β-D-グル
コピラノシル)-3-(5-シアノ-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼンを無色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 393 (M+NH4).
製造例162 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-フルオロ-3-(5-(2-ピリジル)-2-チエニル
メチル)ナフタレン
4-ブロモ-1-フルオロ-2-(5-(2-ピリジル)-2-チエニルメチル)ナフタレンから製造例1
と同様の方法で得た。APCI-Mass m/Z 482 (M+H).
製造例163 1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼン
製造例128-(4)の化合物、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼン71から製造例106-(3)と同様の方法で得た。APCI-Mass m/Z 466/468 (M+NH4).
製造例164 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-メチル-3-(5-(2-ピリミジニル)-2-チエニ
ルメチル)ベンゼン
製造例159-(1)の化合物、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼンとトリ-n-ブチル(2-ピリミジニル)スズ54から製造例128-(5)及び(6)と同様の方法で得た。APCI-Mass m/Z 429 (M+H).
製造例165 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-メチル-3-(5-(2-チアゾリル)-2-チエニル
メチル)ベンゼン
製造例159-(1)の化合物、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼンとトリn-ブチル(2-チアゾリル)スズから
製造例128-(5)及び(6)と同様の方法で得た。APCI-Mass m/Z 434 (M+H).
製造例166 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(6-エチル-3-ピリジルメチル)ベンゼン
5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-エチル-3-ピリジルメチル)ベンゼンから製造例1と同様の方
法で得た。APCI-Mass m/Z 394/396 (M+H).
製造例167 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(6-エチルベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
6-エチルベンゾ[b]チオフェンと参考例16-(1)の化合物、5-ブロモ-2-クロロベンズアルデヒドから製造例4と同様の方法で得た。APCI-Mass m/Z 466/468 (M+NH4).
製造例168 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(6-フルオロ-3-ピリジル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
(1)製造例128-(4)の化合物、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼン71(500 mg)を1,2-ジメトキシエタン(15 ml)に溶かし、6-フルオロピリジン-3-ボロン酸58(228 mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(94 mg)およびフッ化セシウム(738 mg)を加え30分加熱還流し
た。反応溶液を飽和重曹水にそそぎ酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗い硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=75:25−60:40)にて精製し1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(6-フルオロ-3-ピリジル)-2-チエニルメチル)ベンゼ
ン(454 mg)を無色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 634/636 (M+H).
(2)上記の1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(6
-フルオロ-3-ピリジル)-2-チエニルメチル)ベンゼンから製造例106-(3)と同様の方法で目的の1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(6-フルオロ-3-ピリジル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを無色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 483 (M+NH4), 466 (M+H).
製造例169 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(6-メトキシ-3-ピリジル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
製造例128-(4)の化合物、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼン71と6-メトキシピリジン-3-ボロン酸から製造例168と同様の方法で得た。APCI-Mass m/Z 478/480 (M+H).
製造例170 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(6-メトキシ-2-ピリジル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
製造例128-(4)の化合物、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼン71とトリ-n-ブチル(6-メトキシ-2-ピリジル)スズ(Synthesis (1999) 754-756参照)から製造例128-(5)及び(6)と同様の方法で得た
。APCI-Mass m/Z 478/480 (M+H).
製造例171 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(1-オキソ-2-イソインドリニル
メチル)ベンゼン
5-ブロモ-2-クロロ-1-(1-オキソ-2-イソインドリニルメチル)ベンゼンから製造例2と
同様の方法で得た。APCI-Mass m/Z 437/439 (M+NH4).
製造例172 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(1-フェニル-4-ピラゾリルメチ
ル)ベンゼン
5-ブロモ-2-クロロ-1-(1-フェニル-4-ピラゾリルメチル)ベンゼンから製造例1と同様
の方法で得た。APCI-Mass m/Z 431/433 (M+H).
製造例173 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(6-エトキシ-2-ピリジル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
(1)製造例128-(4)の化合物、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼン71とトリn-ブチル(6-エトキシ-2-ピ
リジル)スズ(WO 00/74681パンフレット参照)から製造例128-(5)と同様の方法で1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(6-エトキシ-2-ピリジ
ル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを無色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 660/662 (M+H).
(2)上記の1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(6-エトキシ-2-ピリジル)-2-チエニルメチル)ベンゼン(245 mg)をテトラヒドロフラン(5 ml)に溶かし水素化ナトリウム(油性、9 mg)のエタノール(5 ml)溶液を加え室温にて2時間攪拌した。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム
:メタノール=100:0−90:100)にて精製し目的の1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(6-エトキシ-2-ピリジル)-2-チエニルメチル)ベンゼン(145 mg)を無色の粉末として
得た。APCI-Mass m/Z 492/494 (M+H).
製造例174 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(6-n-プロピルオキシベンゾ[b]
チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-n-プロピルオキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼンから製造例1と同様の方法で得た。APCI-Mass m/Z 496/498 (M+NH4).
製造例175 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(6-(2-フルオロエチルオキシ)ベ
ンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-(2-フルオロエチルオキシ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチ
ル)ベンゼンから製造例1と同様の方法で得た。APCI-Mass m/Z 500/502 (M+NH4).
製造例176 1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(4-ジフルオロメチルフェニル)-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼン
(1)製造例159-(1)の化合物、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼンと4-ホルミルフェニルボロン酸か
ら製造例168−(1)と同様の方法で1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(4-ホルミルフェニル)-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼンを無色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 640 (M+NH4).
(2)上記の1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(4-ホルミルフェニル)-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼンから製造例130−(2)と同様の方法で1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(4-ジフルオロメチルフェニル)-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼンを無色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 662 (M+NH4).
(3)上記の1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(4-ジフルオロメチルフェニル)-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼンから製造例106-(3)と同様の方
法で目的の1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(4-ジフルオロメチルフェニル)-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼンを無色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 494 (M+NH4).
製造例177 1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(3,4-ジフルオロフェニル)-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼン
(1)製造例159-(1)の化合物、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼンと3,4-ジフルオロフェニルボロン酸
から製造例168-(1)と同様の方法で1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシ
ル)-3-(5-(3,4-ジフルオロフェニル)-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼンを無色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 648 (M+NH4).
(2)上記の1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(3,4-ジフルオロフェニル)-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼンから製造例106-(3)と同様の方法で
目的の1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(3,4-ジフルオロフェニル)-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼンを無色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 480 (M+NH4).
製造例178 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(3-ジフルオロメチルフェニ
ル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
(1)製造例128-(4)の化合物、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼン71と3-ホルミルフェニルボロン酸か
ら製造例168−(1)と同様の方法で1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(3-ホルミルフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを無色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 660/662 (M+NH4).
(2)上記の1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(3-ホルミルフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンから製造例130-(2)と同様の方法で1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(3-ジフルオロメチルフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを無色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 682/684
(M+NH4).
(3)上記の1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(3-ジフルオロメチルフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンから製造例120-(3)と同様の方
法で目的の1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(3-ジフルオロメチルフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを無色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 514/516 (M+NH4).
製造例179 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-ジフルオロメチルフェニ
ル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
(1)製造例128-(4)の化合物、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼン71と4-ホルミルフェニルボロン酸か
ら製造例168-(1)と同様の方法で1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-ホルミルフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを無色の固体として
得た。APCI-Mass m/Z 660/662 (M+NH4).
(2)上記の1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-ホルミルフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンから製造例130-(2)と同様の方法で1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-ジフルオロメチルフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを無色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 682/684
(M+NH4).
(3)上記の1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-ジフルオロメチルフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンから製造例120-(3)と同様の方
法で目的の1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-ジフルオロメチルフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを無色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 514/516 (M+NH4)
製造例180 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-ジフルオロメチル-3-フルオロフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
(1)製造例128-(4)で得られた1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼンと3-フルオロ-4-ホルミルフェニルボロ
ン酸を製造例168-(1)と同様に処理することにより、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(3-フルオロ-4-ホルミルフェニル)-2-チエニルメチ
ル)ベンゼンを無色泡状物として得た。APCI-Mass m/Z 678/680 (M+NH4)
(2)上記1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(3-フルオロ-4-ホルミルフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを製造例178-(2)および(3)と同様に処理して、所望の1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-ジフルオロメチル-3-フルオロフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを無色泡状物として得た。APCI-Mass m/Z
532/534 (M+NH4)
製造例181 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(1H-テトラゾール-5-イル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
(1)製造例128-(4)で得られた1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼンと(2-ベンジルオキシメチル-2H-テトラ
ゾール-5-イル)トリ-n-ブチルスズ(Tetrahedron Lett. (2000) 2805参照)を製造例128-(5)と同様に処理して、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D--グルコピラノシル)-3-(5-(2-ベンジルオキシメチル-2H-テトラゾール-5-イル)-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼン
を無色固体として得た。APCI-Mass m/Z 727/729 (M+H)
(2)1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(2-ベンジルオキシメ
チル-2H-テトラゾール-5-イル)-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼン(247 mg)、6M塩酸(2 ml)およびメタノール(20 ml)の混合物を終夜還流した。溶媒を減圧濃縮し、残渣をジエ
チルエーテル中で粉末化して、所望の1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(1H-テトラゾール-5-イル)-2-チエニルメチル)ベンゼン(172 mg)を無色の粉末として得た。ESI-Mass m/Z 437/439(M-H)
製造例182 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-
イル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
製造例181で得られた1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(1H-テトラゾール-5-イル)-2-チエニルメチル)ベンゼン(140 mg)をジメチルホルムアミド(5 ml)に溶解し、ヨ
ウ化メチル(100μl)と炭酸カリウム(220 mg)を加え、室温で一晩攪拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を洗浄、乾燥し、溶媒を減圧留去して、所望の1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを無色粉末として得た。APCI-Mass m/Z 470/472 (M+NH4)。
製造例183 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-シアノ-3-フルオロ-フェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
(1)製造例180-(1)で得られた1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(3-フルオロ-4-ホルミルフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン(272 mg)をN-メチル-2-ピロリドン(10 ml)に溶解し、ヒドロキシルアミン塩酸塩(34 mg)を加えた。反応混合物を117℃で一晩攪拌し、冷却後、酢酸エチルと水で希釈した。有機層を洗浄、乾
燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢
酸エチル=3:1−2:1)で精製して、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノ
シル)-4-クロロ-3-(5-(4-ヒドロキシイミノ-3-フルオロフェニル)-2-チエニルメチル)ベ
ンゼン(177 mg)を無色カラメルとして得た。APCI-Mass m/Z 693/695 (M+NH4)
(2)上記1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-ヒドロキシイミノ-3-フルオロフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン(175 mg)をクロロホルム(5 ml)に溶解し、1,1’-カルボニルジイミダゾール(46 mg)を加えた。室温で一晩攪拌し
た後、1,1’-カルボニル-ジイミダゾール(92 mg)を追加し、40℃で6時間攪拌した。冷却後、酢酸エチルと水で希釈し、有機層を分取した。有機層を洗浄、乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製して、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-シ
アノ-3-フルオロフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン(158 mg)を無色カラメルとして得た。APCI-Mass m/Z 675/677 (M+NH4)
(3)上記1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-シアノ-3-フルオロフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを製造例106-(3)と同様に処理して
、所望の1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-シアノ-3-フルオロフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを淡黄色粉末として得た。APCI-Mass m/Z 507/509 (M+NH4)
製造例184 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(1,3-ジヒドロイソインドール-2-イルメチル)ベンゼン
Figure 0005317951
(式中、OTBDPSはtert-ブチルジフェニルシリルオキシ基であり、他の記号は前記と同一
意味を有する。)
(1)5-ブロモ-2-クロロ-1-(tert-ブチルジフェニルシリルオキシメチル)ベンゼン(10.83 g)と2,3,4,6-テトラキス-O-トリメチルシリル-D-グルコノ-1,5-ラクトン(米国特許6,515,117参照)(13.2 g)のテトラヒドロフラン(400 ml)溶液を、アルゴン雰囲気下、-78℃に冷却し、tert-ブチルリチウム(1.60 Mペンタン溶液、30.9 ml)を滴下した。同温で30分攪拌して、化合物78を生成させた。この化合物を単離せずに、メタンスルホン酸(6.12 ml)の
メタノール(200 ml)溶液を反応混合物に加え、室温に昇温し、同温で15時間攪拌した。氷冷下、反応混合物に飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を洗浄、乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタ
ノール=93:7)で精製して、メチルエーテル化合物79(9.71 g)を無色粉末として得た。APCI-Mass m/Z 590/592 (M+NH4)
(2)上記メチルエーテル化合物79(3.46 g)のジクロロメタン(70 ml)溶液を、アルゴン雰囲気下、0℃に冷却し、トリエチルシラン(2.89 ml)と三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯塩(2.28 ml)を加えた。同温で1時間攪拌した後、飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出
した。抽出液を洗浄、乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0-94:4)で精製して、1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(tert-ブチルジフェニルシリルオキシメチル)ベンゼン 80(2.52 g)を
無色粉末として得た。APCI-Mass m/Z 560/562 (M+NH4)
(3)上記化合物80(4.12 g)を製造例106-(1)と同様に処理して、化合物81(5.44 g)を得た。APCI-Mass m/Z 728/730 (M+NH4)
(4)上記化合物81(5.44 g)、酢酸(1.29 ml)のテトラヒドロフラン(60 ml)溶液を、アルゴ
ン雰囲気下、0℃に冷却し、フッ化テトラブチルアンモニウム(1.0 Mテトラヒドロフラン
溶液、8.43 ml)を加えた。同温で30分攪拌し、次いで室温で15分攪拌した。反応混合物を
酢酸エチルで希釈し、洗浄、乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1-1:1)で精製して、化合物82(2.97 g)を無
色固体として得た。APCI-Mass m/Z 490/492 (M+NH4)
(5)上記の化合物82(1.60 g)のジクロロメタン(50 ml)溶液を、アルゴン雰囲気下、0℃に
冷却し、デス−マーチン(Dess-Martin)ペルヨージナン(1.58 g)を加えた。室温に昇温
し、3時間攪拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、不溶物をろ去した。ろ液を洗浄、乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢
酸エチル=3:1-1:1)で精製して、5-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-2-クロロベンズアルデヒド83(1.35 g)を無色結晶として得た。APCI-Mass m/Z 488/490 (M+NH4)
(6)上記5-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-2-クロロベンズアルデ
ヒド83(325 mg)、2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール(98 mg)および酢酸(82 mg)の1,2-ジクロロエタン(5 ml)溶液に、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(219 mg)を加えた。反応混合物を室温で3時間攪拌し、0℃に冷却した。反応混合物に飽和重曹水を加えて塩基
性にし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を洗浄、乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:1)で精製して、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(1,3-ジヒドロイソイ
ンドール-2-イルメチル)ベンゼン84(234 mg)を無色固体として得た。APCI-Mass m/Z 574/576 (M+H)
(7)上記1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(1,3-ジヒ
ドロイソインドール-2-イル-メチル)ベンゼン 84 を製造例106-(3)と同様に処理して、所望の1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(1,3-ジヒドロイソインドール-2-イル-メチル)ベンゼン 85 を無色粉末として得た。APCI-Mass m/Z 406/408 (M+H)
製造例185 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-メチル-3-(5-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
製造例159-(1)で得られた1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼンと4-フルオロ-3-ホルミルフェニルボロン酸を製造例177-(1)及び183と同様に処理して、題記化合物を無色粉末として得た。APCI-Mass m/z 487 (M+NH4)
製造例186 1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(2-シアノ-5-ピリジル)-2-チエニルメ
チル)-4-メチルベンゼン
(1)製造例159-(1)で得られた1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼン(597 mg)をN-メチル-2-ピロリドン(10 ml)に溶解し、トリn-ブチル(2-シアノ-5-ピリジル)スズ(590 mg)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(70 mg)及びヨウ化銅(I)(19 mg)を加えた。反応混合物を100℃で4時間加熱攪拌した後、冷却し、 酢酸エチルと水で希釈した。有機層を洗浄、乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢
酸エチル=2:1)で精製して、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(2-シアノ-5-ピリジル)-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼン(351 mg)を無色粉末として得た。APCI-Mass m/Z 621 (M+H)
(2)上記1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(2-シアノ-5-ピリジル)-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼン(62 mg)をtert-ブタノール(3 ml)-テトラヒ
ドロフラン(3 ml)に溶解し、ナトリウムtert-ブトキシド(48 mg)を加えた。反応混合物を室温で3.5時間攪拌した。ナトリウムtert-ブトキシド(19 mg)をさらに加え、室温で1時
間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水を0℃で加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を洗
浄、乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロ
ホルム:メタノール=19:1)で精製して、所望の1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(2-シアノ-5-ピリジル)-2-チエニルメチル)-4-メチルベンゼン(23 mg)を無色粉末として得た。APCI-Mass m/Z 470 (M+NH4)
製造例187 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(2-シアノ-5-ピリジル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
(1)製造例128-(4)で得られた1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼンを製造例186-(1)と同様に処理して、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(2-シアノ-5-ピリ
ジル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを無色粉末として得た。APCI-Mass m/Z 641/643 (M+H)
(2)上記1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(2-シアノ-5-ピリジル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを製造例186-(2)と同様に処理して、所望の1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(2-シアノ-5-ピリジル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを淡黄色粉末として得た。APCI-Mass m/Z 490/492 (M+NH4)
製造例188 1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(2-カルバモイル-5-ピリジル)-2-チエ
ニルメチル)-4-クロロベンゼン
(1)製造例187-(1)で得られた1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(2-シアノ-5-ピリジル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを製造例106-(3)と同様に処理して、1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(2-シアノ-5-ピリジル)-2-チエニルメチル)ベンゼン及び1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(2-メトキシイミドイル-5-ピリジル)-2-チエニルメチル)ベンゼンの混合物を得た。この混合物をメタノールに溶解し、ナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液、1滴)を加え、60℃で6時間攪拌した。冷却後、減圧濃縮して、1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(2-メトキシイ
ミドイル-5-ピリジル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを得た。APCI-Mass m/Z 505/507 (M+H)。
(2)上記1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(2-メトキシイミドイル-5-ピリジル)-2-チエニルメチル)ベンゼンをテトラヒドロフランに懸濁させ、水素化ナトリウム(60%、2当量)を加え、3時間還流した。冷却後、飽和塩化アンモニウム水を0℃で加え、酢酸エチルとテトラヒドロフランで抽出した。抽出液を洗浄、乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1-5:1)で精
製し、所望の1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(2-カルバモイル-5-ピリジル)-2-チエニ
ルメチル)-4-クロロベンゼン を淡黄色粉末として得た。APCI-Mass m/Z 491/493 (M+H)。
製造例189 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-フルオロ-3-(5-(3-シアノフェニル)-2-チ
エニルメチル)ベンゼン
(1)5-ブロモ-2-フルオロベンズアルデヒドと2-クロロチオフェンを製造例4及び製造例106-(1)と同様に処理して、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-クロロ-2-チエニルメチル)-4-フルオロベンゼンを無色結晶として得た。APCI-Mass m/z 574/576 (M+NH4). 融点:130-131℃。
(2)上記化合物 を製造例158-(1)と同様に処理して、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(2-チエニルメチル)-4-フルオロベンゼンを無色結晶として得た。APCI-Mass m/z 540 (M+NH4). 融点:119-121℃。
(3)上記化合物を製造例159-(1)と同様に処理して1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-フルオロベンゼンを無色結晶として
得た。APCI-Mass m/z 618/620 (M+NH4). 融点:127-129℃。
(4)上記化合物と3-シアノフェニルボロン酸を製造例168と同様に処理して、題記化合物を無色粉末として得た。APCI-Mass m/z 473 (M+NH4)。
製造例190 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-フルオロ-3-(5-(2-チアゾリル)-2-チエニ
ルメチル)ベンゼン
製造例189-(3)で得られた1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-フルオロベンゼンとトリn-ブチル(2-チアゾリル)スズを
製造例128と同様に処理して、題記化合物を無色結晶として得た。APCI-Mass m/z 438 (M+NH4). 融点:161.5-162 ℃。
製造例191 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-エトキシカルボニルフェ
ニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
(1)製造例128-(4)で得られた1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼンと4-シアノフェニルボロン酸を製造例168-(1)と同様に処理して、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-ク
ロロ-3-(5-(4-シアノフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを無色粉末として得た。APCI-Mass m/Z 657/659 (M+NH4)。
(2)上記1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-シアノフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン(128 mg)をエタノール(2 ml)に懸濁し、濃塩酸(1 ml)を加えた。混合物を8.5時間還流し、冷却後、酢酸エチルと水で希釈した。有機層を洗浄、乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロ
ロホルム:メタノール=9:1)で精製して、所望の1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-エトキシカルボニルフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン(39 mg)を淡黄色泡状物として得た。APCI-Mass m/Z 536/538 (M+NH4)。
製造例192 1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(4-カルボキシフェニル)-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼン
製造例191-(1)で得られた1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-
クロロ-3-(5-(4-シアノフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン(128 mg)を酢酸(2 ml)に溶解し、濃塩酸(2 ml)を加えた。混合物を6.5時間還流し、10%水酸化ナトリウム水溶液を0℃で加え、酢酸エチルで洗浄した。水層を濃塩酸で酸性とし、酢酸エチル-テトラヒドロ
フランで抽出した。抽出液を洗浄、乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣を酢酸エチル-ジ
エチルエーテルで洗浄して、所望の1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(4-カルボキシフェニル)-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼン(49 mg)を淡茶色の粉末として得た。ESI-Mass m/Z 489/491(M-H)。
製造例193 1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(4-カルバモイルフェニル)-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼン
製造例191-(1)で得られた1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-
クロロ-3-(5-(4-シアノフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン(282 mg)をエタノール(5 ml)に懸濁し、6N水酸化ナトリウム水溶液(0.37 ml)を加えた。反応混合物を室温で10分攪
拌し、30%過酸化水素水(0.2 ml)を加え、室温で1.5時間、45℃で3時間攪拌した。反応混
合物に水を加え、冷却した。析出した粉末をろ取し、ジエチルエーテルで洗浄し、乾燥して所望の1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(4-カルバモイルフェニル)-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼン(176 mg)を無色粉末として得た。APCI-Mass m/Z 507/509 (M+NH4)。
製造例194 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(5-フルオロピリジン-2-イル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
Figure 0005317951
(式中、記号は前記と同一意味を有する。)
(1)製造例128-(4)で得られた1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)4-クロロベンゼン(750 mg)をメタノール(8 ml)-テトラヒドロフラン(8 ml)に溶解し、ナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液、1滴)を加え、室温で2時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、残渣をジクロロメタン(20 ml)に溶解し、ピリジ
ン(0.69 ml)と4-ジメチルアミノピリジン(15 mg)を加えた。反応混合物を0℃に冷却し、
トリメチルシリル トリフルオロメタンスルホネート(1.54 ml)を加えた。反応混合物を室温で3日間攪拌した後、水を加え、ジエチルエーテルで抽出した。抽出液を洗浄、乾燥し、溶媒を留去して、化合物86(900 mg)を無色油状物として得た。
(2)上記化合物86(900 mg)とトリイソプロポキシボラン(252 mg)のテトラヒドロフラン(22
ml)溶液に、アルゴン雰囲気下、-78℃で、tert-ブチルリチウム(1.46 M ペンタン溶液、0.9 ml)を滴下し、同温で1時間攪拌した。反応混合物を室温に昇温し、ピナコール(2.24
g)を加えた。反応混合物を同温で一晩攪拌し、酢酸エチルで希釈し、洗浄、乾燥した。
溶媒を減圧留去して、化合物87を得た。本化合物は精製せずに、次の工程に用いた。
(3)上記化合物87(全量)をジメトキシエタン(20 ml)に溶解し、2-ブロモ-5-フルオロピ
リジン(460 mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(150 mg)およびフ
ッ化セシウム(1.4 g)を加えた。反応混合物 を80℃で3時間攪拌した後、室温に冷却し、2 M 塩酸で酸性にして同温で一晩攪拌した。氷冷下、反応混合物を飽和重曹水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を洗浄、乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0-88:12)で精製し、油状物
を得、これをジクロロメタン(20 ml)に溶解した。これに無水酢酸(0.71 ml)、ピリジン(0.61 ml)及び4-ジメチルアミノピリジン(13 mg)を加え、室温で1時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、残渣を酢酸エチルに溶解した後、洗浄、乾燥して、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-3:2)で精製して
、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(5-フルオロ
ピリジン-2-イル)-2-チエニルメチル)ベンゼン88(218 mg)を無色固体として得た。APCI-Mass m/Z 634/636 (M+H)。
(4)上記1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(5-フルオロピリジン-2-イル)-2-チエニルメチル)ベンゼン88を製造例106-(3)と同様に処理して
、所望の1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(5-フルオロピリジン-2-イル)-2-チエニルメチル)ベンゼン 89 を無色固体として得た。APCI-Mass m/Z 466/468 (M+H)。
製造例195 1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)インドール
Figure 0005317951
(式中、記号は前記と同一意味を有する。)
(1)1-(β-D-グルコピラノシル)インドール90(Eur. J. Med. Chem. (2004) 39, 453-458参照)を製造例106-(1)と同様に処理して、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)インドール91を無色結晶として得た。APCI-Mass m/Z 465 (M+NH4)。
(2)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(598 mg)をジクロロメタン(10 ml)に懸濁し、塩化オキサリル(0.39 ml)およびN,N-ジメチルホルムアミド(1滴)を加え、室温で一晩攪拌し
た。溶媒を留去し、対応する酸塩化物を得、これをジクロロエタン(30 ml)に溶解した。
これに上記1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)(1 g)を加え、0℃に
冷却した。塩化アルミニウム(2.09 g)を加え、混合物を同温で30分攪拌した。混合物を氷水に注ぎ、クロロホルムで抽出した。抽出液を洗浄、乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1-5:4)で精製して
、ベンゾ[b]チオフェン-2-イル (1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)インドール-3-イル) ケトン92(570 mg)を無色結晶として得た。APCI-Mass m/Z 608 (M+H)。
(3)上記ベンゾ[b]チオフェン-2-イル (1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラ
ノシル)インドール-3-イル) ケトン92(440 mg)をテトラヒドロフラン(6 ml)−エタノール(3 ml)に溶解し、これに水素化ホウ素ナトリウム(137 mg)を加え、室温で60分攪拌した。反応混合物に0.5 N塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を洗浄、乾燥し、溶媒
を減圧留去した。残渣をジクロロメタン(8 ml)−アセトニトリル(4 ml)に溶解し、アルゴン雰囲気下、0℃で、トリエチルシラン(0.58 ml)及び 三フッ化ホウ素・ジエチルエーテ
ル錯塩(0.46 ml)を加えた。30分後、反応混合物に飽和重曹水を加えて塩基性にし、有機
層を分取した。有機層を乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をクロロホルム(20 ml)に溶
解し、無水酢酸(0.16 ml)、トリエチルアミン(0.2 ml)および4-ジメチルアミノピリジン(15 mg)を加え、室温で30分攪拌した。反応液を洗浄、乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:2-6:4)で精製して
、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(ベンゾ[b]チオフェン-2-
イルメチル)インドール93(290 mg)を得た。APCI-Mass m/Z 611 (M+NH4)。
(4)上記1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(ベンゾ[b]チオフェ
ン-2-イルメチル)インドール93(336 mg)を製造例106-(3)と同様に処理して、所望の1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(ベンゾ[b]チオフェン-2-イル-メチル)インドール94(208 mg)を無色粉末として得た。APCI-Mass m/Z 443 (M+NH4)。
製造例196 1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(3-シアノフェニル)-2-チエニルメチル)-4-フルオロナフタレン
(1)製造例137で得られた1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-クロロ-2-チエニルメチル)-4-フルオロナフタレンを製造例106-(1)と同様に処理して、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-クロロ-2-チエニルメチル)-4-フルオロナフタレンを得た
。APCI-Mass m/Z 624/626 (M+NH4)。
(2)上記1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-クロロ-2-チエニ
ルメチル)-4-フルオロを製造例158-(1)と同様に処理して、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチ
ル-β-D-グルコピラノシル)-3-(2-チエニルメチル)-4-フルオロナフタレンを得た。APCI-Mass m/Z 590 (M+NH4).
(3)上記1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(2-チエニルメチル)-4-フルオロナフタレンを製造例159-(1)と同様に処理して、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチ
ル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-フルオロナフタレンを得た。APCI-Mass m/Z 668/670 (M+NH4)。
(4)上記1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニ
ルメチル)-4-フルオロナフタレンおよび3-シアノフェニルボロン酸を製造例168 と同様に処理して、1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(3-シアノフェニル)-2-チエニルメチル)-4-フルオロナフタレンを得た。APCI-Mass m/Z 523 (M+NH4)。
製造例197 1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(4-アミノフェニル)-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼン
(1)製造例128-(4)で得られた1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼンと 4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3-ジオ
キサボロラン-2-イル)アニリンを製造例168-(1)と同様に処理して、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(4-アミノフェニル)-2-チエニルメチル)-4-ク
ロロベンゼン as pale yellow 粉末として得た。APCI-Mass m/Z 630/632 (M+H)。
(2)上記1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(4-アミノフェニ
ル)-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼンを製造例106-(3)と同様に処理して、所望の1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(4-アミノフェニル)-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼ
ンを淡黄色泡状物として得た。APCI-Mass m/Z 479/481 (M+NH4)。
製造例198 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-メチルカルバモイルフェ
ニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
(1)製造例192で得られた1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(4-カルボキシフェニル)-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼン(637 mg)をジクロロメタン(10 ml)-テトラヒドロフラン(5 ml)に溶解し、無水酢酸(1.22 ml)、ピリジン(1.05 ml)および4-ジメチルアミノピリジン(32 mg)を加えた。反応混合物を室温で一晩攪拌し、溶媒を減圧留去し、残渣を酢酸エ
チルに溶解した。有機層を洗浄、乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:1-50:1)で精製して、1-(2,3,4,6
-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(4-カルボキシフェニル)-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼン(687 mg)を淡黄色粉末として得た。ESI-Mass m/Z 657/659(M-H)。
(2)上記1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(4-カルボキシフ
ェニル)-2-チエニルメチル)-4-クロロ-ベンゼン(198 mg)をジクロロメタン(5 ml)に溶解
し、塩化オキサリル(1 ml)と N,N-ジメチルホルムアミド(1滴)を加え、室温で3.5時間攪拌した。溶媒を留去して、対応する酸塩化物を得た。これをテトラヒドロフラン(4 ml)に溶解し、メチルアミン(2.0 Mテトラヒドロフラン溶液、1.5 ml)を加え、室温で2時間攪
拌した。。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム:メタノール=100:1)で精製して、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラ
ノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-メチルカルバモイルフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン(218 mg)を淡黄色粉末として得た。APCI-Mass m/Z 689/691 (M+NH4)。
(3)上記1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-メチルカルバモイルフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを製造例106-(3)と同様に処理して、所望の1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-メチルカルバモイルフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン を無色粉末として得た。APCI-Mass m/Z 521/523 (M+NH4)。
製造例199 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-メチルスルホニルアミノ
フェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
(1)製造例197-(1)で得られた1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(4-アミノフェニル)-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼン(126 mg)をジクロロメタン(3 ml)に溶解し、塩化メタンスルホニル(48 mg)とピリジン(48 mg)を加えた。混合物を室温で3.5時間攪拌し、2N塩酸を0℃で加えた。酢酸エチルで抽出し、有機層を洗浄、乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エ
チル=1:1-1:2)で精製して、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-メチルスルホニルアミノフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン(154 mg)を黄色カラメルとして得た。ESI-Mass m/Z 706/708(M-H)。
(2)上記1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-メチルスルホニルアミノフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを製造例106-(3)と同様に処理して、所望の1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-メチルスルホニルアミノフ
ェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを淡黄色泡状物として得た。ESI-Mass m/Z 538/540(M-H)。
製造例200 1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(4-アセチルアミノフェニル)-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼン
製造例197-(1)で得られた1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(4-アミノフェニル)-2-チエニルメチル)-4-クロロベンゼン(126 mg)を製造例106-(1)および(3)と同様に処理して、所望の化合物 を無色粉末として得た。APCI-Mass m/Z 521/523 (M+NH4)。
上記製造例のいずれかと同様にして、下表記載の化合物を製造した。表中、製造法の欄に記載された番号は、参照した製造例番号を表す。
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
製造例261−262
製造例195と同様にして、下表記載の化合物を得た。
Figure 0005317951
製造例263 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-ヒドロキシメチル-フェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
製造例249で得られた1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-ホルミルフェ
ニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン(84 mg)をエタノール(2 ml)-テトラヒドロフラン(2 ml)に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(7 mg)を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌し
た後、2N塩酸(3滴)を0℃で加えた。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製し、所望の1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロ-3-(5-(4-ヒドロキシメチルフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン(82 mg)
を無色泡状物として得た。APCI-Mass m/Z 494/496 (M+NH4)。
製造例264 1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-フェニル-2-チエニルメチル)-4-メトキシナフタレン
(1)製造例250で得られた1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-クロロ-2-チエニルメチル)-4-メトキシナフタレン を製造例106-(1)と同様に処理することにより、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-クロロ-2-チエニルメチル)-4-メトキシナフタレンを得た。APCI-Mass m/Z 636/638 (M+NH4)。
(2)上記1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-クロロ-2-チエニ
ルメチル)-4-メトキシナフタレンを製造例158-(1)と同様に処理することにより、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(2-チエニルメチル)-4-メトキシナフタレンを得た。APCI-Mass m/Z 602 (M+NH4)。
(3)上記1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(2-チエニルメチル)-4-メトキシナフタレンを製造例159-(1)と同様に処理することにより、1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-メトキシナフ
タレンを得た。APCI-Mass m/Z 680/682 (M+NH4)。
(4)上記1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニ
ルメチル)-4-メトキシナフタレンとフェニルボロン酸を製造例168 と同様に処理することにより、所望の1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-フェニル-2-チエニルメチル)-4-メトキシナフタレンを得た。APCI-Mass m/Z 510 (M+NH4)。
製造例265 1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(2-ピリミジニル)-2-チエニルメチル)-4-メトキシナフタレン
製造例264-(3)で得られた1-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-3-(5-ブロモ-2-チエニルメチル)-4-メトキシナフタレンと2-トリブチルスタニルピリミジン
を製造例128-(5)および(6)と同様に処理して、1-(β-D-グルコピラノシル)-3-(5-(2-ピリミジニル)-2-チエニルメチル)-4-メトキシナフタレンを得た。APCI-Mass m/Z 495 (M+H)
製造例266−267
製造例264と同様にして、下表記載の化合物を得た。
Figure 0005317951
参考例1 3-ブロモ-1-(5-エチル-2-チエニルメチル)ベンゼン
(1)1,3-ジブロモベンゼン(3.7g)のテトラヒドロフラン(25 ml)溶液をアルゴン雰囲気
下-78℃に冷却し、n-ブチルリチウム(2.44M ヘキサン溶液、5.55 ml)を滴下した。同温にて10分攪拌後、5-エチル-2-チオフェンカルボキシアルデヒド(2.0g)のテトラヒドロフラ
ン(10 ml)溶液を滴下にて加えた。同温にて30分攪拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液を
加えて室温まで昇温させた。酢酸エチルで抽出し硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=97:3−85:15)で精製することにより3-ブロモフェニル-5-エチル-2-チエニルメタノール(2.97g)を淡黄色のシロップとして得た。APCI-Mass m/Z 279/281 (M+H-H2O).
(2)上記の3-ブロモフェニル-5-エチル-2-チエニルメタノール(2.90g)をジクロロメタ
ン(38 ml)に溶かし、アルゴン雰囲気下-78℃に冷却した。トリエチルシラン(6.18 ml)お
よび三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯塩(2.45 ml)を滴下にて加えた。1時間かけて徐々に室温まで昇温した。飽和重曹水を加えアルカリ性にした後、ジクロロメタン層を分取した。硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製することにより、3-ブロモ-1-(5-エチル-2-チエニルメ
チル)ベンゼン(2.57g)を無色のシロップとして得た。APCI-Mass m/Z 281/283 (M+H).
参考例2 5-ブロモ-1-(4-エチルフェニルメチル)-1H-ピリジン-2-オン
5-ブロモ-1H-ピリジン-2-オン(1.04g)と4-エチルベンジルブロミド(1.43g)をN,N-ジメ
チルホルムアミド(15 ml)に溶かし炭酸カリウム(1.66g)を加え室温にて終夜攪拌した。酢酸エチルで希釈し、水次いで飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1−3:1)で精製することにより、5-ブロモ-1-(4-エチルフェニルメチル)-1H-ピリジン-2-オン(1.58g)を無色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 292/294 (M+H).
参考例3
Figure 0005317951
(式中、記号は前記と同一意味を有する。)
(1)シリル化されたグルカール75(Org. Lett. 2000, 2, 497-499参照)(7.00g)のテトラヒドロフラン(70 ml)溶液をアルゴン雰囲気下-78℃に冷却しtert-ブチルリチウム(1.45M ペンタン溶液 49.0 ml)を10分かけて滴下した。同温にて15分攪拌後、室温まで昇温し更
に30分攪拌した。再度、-78℃に冷却しホウ酸トリメチル(8.90 ml)を一気に加えた。15分後、反応液を室温まで1時間かけて昇温させた。0℃下、水(100 ml)を加えて30分攪拌後、ジエチルエーテルで抽出し、水次いで飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去し化合物76を得た。このものは精製することなく次の反応に用いた。
(2)上記の化合物76全量をトルエン(65 ml)に溶かし、ピナコール(2.24g)を加えアルゴン雰囲気下、室温にて17時間攪拌した。反応液を水にそそぎ酢酸エチルで抽出後、飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去し、化合物7(10.4g)
を黄色の半固体として得た。このものは精製することなく次の工程に用いた。APCI-Mass m/Z 569 (M+H).
参考例4 5-ブロモ-2-メチルベンズアルデヒド
(1)5-ブロモ-2-メチル安息香酸メチルエステル(特開平9-2635493参照)(16.12g)をメタノール(100 ml)に溶かし10%水酸化ナトリウム水溶液(50 ml)を加え、50℃にて40分間加熱攪拌した。氷冷下、10%塩酸水溶液にてpH1とし水で希釈した。析出した粉末を濾取、乾燥し5-ブロモ-2-メチル安息香酸(14.1g)を得た。ESI-Mass m/Z 213/215(M-H).
(2)上記の5-ブロモ-2-メチル安息香酸(10.0g)をジクロロメタン(100 ml)に懸濁し、塩化オキサリル(8.1 ml)およびN,N-ジメチルホルムアミド(2滴)を加え室温にて4時間攪拌した。溶媒を減圧下留去し5-ブロモ-2-メチルベンゾイルクロリドを得た。このベンゾイル
クロリドをジクロロメタン(200 ml)に溶かしN,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(12.3g)を加えた。0℃下、トリエチルアミン(20 ml)を滴下後、室温にて終夜攪拌した。溶媒
を減圧下留去し残渣を酢酸エチルで抽出し、水、10%塩酸水溶液、水、飽和重曹水、次い
で飽和食塩水で順次洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去しN-メトキシ-N-メ
チル-5-ブロモ-2-メチルベンズアミド(12.25g)を油状物として得た。APCI-Mass m/Z 258/260 (M+H).
(3)上記のN-メトキシ-N-メチル-5-ブロモ-2-メチルベンズアミド(12.2g)のテトラヒドロフラン(100 ml)溶液をアルゴン雰囲気下-78℃に冷却し、水素化ジイソブチルアルミニ
ウム(1.0M トルエン溶液、75 ml)を滴下した。同温にて1時間攪拌後、10%塩酸水溶液(50 ml)を加え室温まで昇温させた。酢酸エチルにて2回抽出し、飽和重曹水次いで飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をヘキサン中で固化させ、5-ブロモ-2-メチルベンズアルデヒド(8.73g)を得た。APCI-Mass m/Z 213/215 (M+H+MeOH-H2O).
参考例5 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-エチル-2-チエニルメチル)ベンゼン
(1)5-ブロモ-2-クロロ安息香酸(5.00g)をジクロロメタン(10 ml)に懸濁し、塩化オキ
サリル(2.2 ml)およびN,N-ジメチルホルムアミド(2滴)を加え室温にて6時間攪拌した。溶媒を減圧下留去し5-ブロモ-2-クロロベンゾイルクロリドを得た。この化合物と2-エチル
チオフェン(2.38 g)をジクロロメタン(20 ml)に溶かし 0℃下、塩化アルミニウム(3.11 g)を加え、同温にて1時間攪拌した。反応溶液を冷10%塩酸水溶液にそそぎ、酢酸エチルに
て抽出した。10%塩酸水溶液、水、飽和重曹水飽和食塩水にて順次洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。溶媒を留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=100:1)で精製することにより5-ブロモ-2-クロロフェニル 5-エチル-2-チエニ
ル ケトン(5.29g)を油状物として得た。APCI-Mass m/Z 329/331 (M+H).
(2)上記の5-ブロモ-2-クロロフェニル 5-エチル-2-チエニル ケトン(5.29 g)のジクロロメタン(50 ml)−アセトニトリル(50 ml)溶液を氷冷し、トリエチルシラン(7.69 ml)お
よび三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯塩(6.1 ml)を滴下にて加えた。次いで室温にて3.5時間攪拌後、再度氷冷し飽和重曹水を加えた。クロロホルムで抽出し、飽和食塩水で洗
浄後、硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製することにより、5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-エチル-2-チエニルメチル)ベンゼン(4.52 g)を無色の液体として得た。
参考例6 3-ブロモ-1-(5-n-プロピル-2-チエニルメチル)ベンゼン
3-ブロモ安息香酸と2-n-プロピルチオフェンを用い、参考例5と同様に処理することにより、標記化合物を得た。
参考例7 5-ブロモ-(5-エチル-2-チエニルメチル)-2-メトキシベンゼン
(1)2-エチルチオフェン(3.00 g)のテトラヒドロフラン(36 ml)溶液をアルゴン雰囲気
下0℃に冷却し、n-ブチルリチウム(1.56M ヘキサン溶液、17.1 ml)を滴下した。同温にて30分攪拌後、-78℃に冷却し5-ブロモ-2-メトキシベンズアルデヒド(5.74g)のテトラヒド
ロフラン(60 ml)懸濁液を滴下にて加えた。同温にて2時間攪拌後、0℃まで昇温させ飽和
塩化アンモニウム水溶液を加えた。ジエチルエーテルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=100:0-85:15)で精製することにより、5-ブロモ-2-メトキシフェニル-5-エチル-2-チエニルメタノール(5.99 g)を淡黄色のシロップとして得た。APCI-Mass m/Z 309/311 (M+H-H2O).
(2)上記の5-ブロモ-2-メトキシフェニル-5-エチル-2-チエニルメタノールを、参考例1-(2)と同様に処理することにより、5-ブロモ-(5-エチル-2-チエニルメチル)-2-メトキシ
ベンゼンを油状物として得た。APCI-Mass m/Z 311/313 (M+H).
参考例8 3-ブロモ-1-(5-エチル-2-チエニルメチル)-4-メトキシベンゼン
2-エチルチオフェンと3-ブロモ-4-メトキシベンズアルデヒドを用い、参考例7と同様
に処理することにより、標記化合物を得た。
参考例9 3-ブロモ-1-(4-n-プロピル-2-チエニルメチル)ベンゼン
(1)3-n-プロピルチオフェンと3-ブロモベンズアルデヒドを用い、参考例7-(1)と同様
に処理することにより、3-ブロモフェニル-4-n-プロピル-2-チエニルメタノールを得た。APCI-Mass m/Z 293/295 (M+H-H2O).
(2)上記の3-ブロモフェニル-4-n-プロピル-2-チエニルメタノール(2.4 g)のアセトニ
トリル(10 ml)溶液をクロロトリメチルシラン(4.54 ml)およびヨウ化ナトリウム(5.36g)
のアセトニトリル(10 ml)混合液に0℃にて2時間掛けて滴下した。更に、室温で5分攪拌後、再度0℃に冷却し水酸化ナトリウム(1.0 g)の水(10 ml)溶液を加え、同温で30分攪拌
した。酢酸エチルで抽出しチオ硫酸ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製することにより、3-ブロモ-1-(4-n-プロピル-2-チエニルメチル)ベンゼン(1.97 g)を無色の油状物として得た。
参考例10 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-n-プロピル-2-チエニルメチル)ベンゼン
5-ブロモ-2-クロロ安息香酸と2-n-プロピルチオフェンを用い、参考例5と同様に処理
することにより、標記化合物を得た。
参考例11 5-ブロモ-2-メトキシ-1-(5-n-プロピル-2-チエニルメチル)ベンゼン
2-n-プロピルチオフェンと5-ブロモ-2-メトキシベンズアルデヒドを用い、参考例7と
同様に処理することにより、標記化合物を得た。APCI-Mass m/Z 325/327 (M+H).
参考例12 3-ブロモ-1-(4-エチル-2-チエニルメチル)ベンゼン
3-エチルチオフェンと3-ブロモベンズアルデヒドを用い、参考例9と同様に処理することにより、標記化合物を得た。APCI-Mass m/Z 281/283 (M+H).
参考例13 3-ブロモ-1-(4-クロロ-5-エチル-2-チエニルメチル)ベンゼン
(1)5-エチル-2-チオフェンカルボキシアルデヒド(6.0 g)のN,N-ジメチルホルムアミド(60 ml)溶液にN-クロロコハク酸イミド(8.57g)を加え、室温にて2時間、次いで60℃にて2時間加熱攪拌した。N-クロロコハク酸イミド(4.00g)を追加し、更に60℃にて2時間加熱攪拌した。反応液を水にそそぎ酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸
エチル=33:1)で精製することにより、4-クロロ-5-エチル-2-チオフェンカルボキシアル
デヒド(3.1 g)を無色の油状物として得た。
(2)上記の4-クロロ-5-エチル-2-チオフェンカルボキシアルデヒドを、参考例1と同様に処理することにより、3-ブロモ-1-(4-クロロ-5-エチル-2-チエニルメチル)ベンゼンを
黄色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 347/349 (M+H+MeOH).
参考例14 5-ブロモ-2-クロロ-1-(4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-イル
メチル)ベンゼン
(1)4-ケト-4,5,6,7-テトラヒドロチアナフテン(9.83 g)のエチレングリコール(100 ml)溶液にヒドラジン一水和物(10.4 ml)と水酸化カリウム(13.0g)を加え、アルゴン雰囲気
下190℃にて4時間加熱攪拌した。反応溶液を室温に戻し、水にそそぎジエチルエーテルで抽出した。水で洗浄し硫酸ナトリウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製することにより、4,5,6,7-テトラヒドロチアナフテン(2.75 g)を無色の油状物として得た。
(2)上記の4,5,6,7-テトラヒドロチアナフテンを、参考例5と同様に処理することにより、5-ブロモ-2-クロロ-1-(4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼンを無色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 341/343 (M+H).
参考例15 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-エチル-4-メチル-2-チエニルメチル)ベンゼン
2-アセチル-3-メチルチオフェンを、参考例14と同様に処理することにより、標記化合
物を得た。APCI-Mass m/Z 329/331 (M+H).
参考例16 5-ブロモ-2-クロロ-1-(2-チエノ[3,2-b]チエニルメチル)ベンゼン
(1)5-ブロモ-2-クロロ安息香酸を、参考例4-(2)及び(3)と同様に処理することにより
、5-ブロモ-2-クロロベンズアルデヒドを無色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 233/235
(M+H+MeOH-H2O).
(2)上記の5-ブロモ-2-クロロベンズアルデヒドとチエノ[3,2-b]チオフェン(J. Chem. Soc. Perkin Trans. 1, 1997, 3465-3470参照)を、参考例9と同様に処理することにより、5-ブロモ-2-クロロ-1-(2-チエノ[3,2-b]チエニルメチル)ベンゼンを無色の油状物とし
て得た。APCI-Mass m/Z 343/345 (M+H).
参考例17 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-クロロ-2-チエニルメチル)ベンゼン
2-クロロチオフェンを、参考例5と同様に処理することにより、標記化合物を得た。
参考例18 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-フェニルメチル-2-チエニルメチル)ベンゼン
2-ベンゾイルチオフェンを、参考例14と同様に処理することにより、標記化合物を得た。APCI-Mass m/Z 377/379 (M+H).
参考例19 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-(2-チエニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
2,2’-ビチオフェンと参考例16-(1)で得られた5-ブロモ-2-クロロベンズアルデヒドを
用い、参考例9と同様に処理することにより、標記化合物を得た。APCI-Mass m/Z 369/371 (M+H).
参考例20 5-ブロモ-1-(5-(5-クロロ-2-チエニル)-2-チエニルメチル)-2-メチルベンゼン
(1)2-ブロモ-5-クロロチオフェン(4.11g)、チオフェン-2-ボロン酸(4.00g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.20g)及び2M 炭酸ナトリウム水溶液(31.3
ml)を含むジメトキシエタン(100 ml)溶液をアルゴン雰囲気下、2.5時間加熱還流した。
反応溶液を冷却し酢酸エチルで抽出した。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製することにより2-(5-クロロ-2-チエニル)チオフェン(3.37g)を淡黄色の油状物として得た。
(2)上記の2-(5-クロロ-2-チエニル)チオフェンと参考例4-(1)で得られた5-ブロモ-2-
メチル安息香酸を用い、参考例5と同様に処理することにより、5-ブロモ-1-(5-(5-クロ
ロ-2-チエニル)-2-チエニルメチル)-2-メチルベンゼンを無色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 383/385 (M+H).
参考例21 5-ブロモ-2-クロロ-1-(4-クロロ-5-エチル-2-チエニルメチル)ベンゼン
2-アセチル-3-クロロチオフェン(特開2000-34230参照)を、参考例14と同様に処理す
ることにより、標記化合物を得た。APCI-Mass m/Z 347/349 (M+H).
参考例22 5-クロロ-4-メチルチオフェン
特開平10-324632記載の方法に従い、標記化合物を得た。
参考例23 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-(5-クロロ-2-チエニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
2-(5-クロロ-2-チエニル)チオフェンと5-ブロモ-2-クロロ安息香酸を、参考例5と同様に処理することにより、標記化合物を得た。
参考例24 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-トリフルオロメチル-2-チエニルメチル)ベンゼン
2-トリフルオロメチルチオフェン(特開2000-34239参照)と参考例16-(1)で得られた5-
ブロモ-2-クロロベンズアルデヒドを、参考例7と同様に処理することにより、標記化合
物を得た。
参考例25 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-(2-ピリジル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
(1)2-(2-ピリジル)チオフェンと参考例16-(1)で得られた5-ブロモ-2-クロロベンズア
ルデヒドを、参考例7−(1)と同様に処理することにより、5-ブロモ-2-クロロフェニ
ル-5-(2-ピリジル)-2-チエニルメタノールを無色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 380/382 (M+H).
(2)上記の5-ブロモ-2-クロロフェニル-5-(2-ピリジル)-2-チエニルメタノール(3.52g)のトリフルオロ酢酸(45 ml)溶液を、水素化ホウ素ナトリウム(1.75g)を含むトリフルオロ酢酸(45 ml)溶液に加え、室温にて4時間攪拌した。トリフルオロ酢酸を減圧下留去し、残渣に水酸化カリウム水溶液を加えアルカリ性にした後、ジエチルエーテルで抽出した。硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1-4:1)で精製することにより、5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-(2-ピリジル)-2-チエニルメチル)ベンゼン(2.42 g)を無色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 364/366 (M+H).
参考例26 5-ブロモ-1-(5-クロロ-2-チエニルメチル)-2-フェニルベンゼン
(1)5-ブロモ-2-ヨード安息香酸(Synthesis, 1997, 1301-1304参照)と2-クロロチオフ
ェンを、参考例5と同様に処理することにより、5-ブロモ-1-(5-クロロ-2-チエニルメチ
ル)-2-ヨードベンゼンを油状物として得た。
(2)上記の5-ブロモ-1-(5-クロロ-2-チエニルメチル)-2-ヨードベンゼン(1.0g)のジメ
トキシエタン(10 ml)溶液にフェニルボロン酸(310 mg)、二塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(85 mg)および2M 炭酸ナトリウム水溶液(3.8 ml)を加え50℃にて終
夜攪拌した。飽和重曹水を加え、酢酸エチルにて抽出し硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製することにより、5-ブロモ-1-(5-クロロ-2-チエニルメチル)-2-フェニルベンゼン(683 mg)を油状物
として得た。
参考例27 2-クロロチエノ[3,2-b]チオフェン
チエノ[3,2-b]チオフェン(J. Chem. Soc. Perkin Trans. 1, 1997, 3465-3470参照;1.27 g)のテトラヒドロフラン(30 ml)溶液をアルゴン雰囲気下-78℃に冷却し、n-ブチルリ
チウム(1.59M ヘキサン溶液、5.70 ml)を滴下した。0℃にて30分攪拌後、再度-78℃に冷
却しヘキサクロロエタン(2.14 g)のテトラヒドロフラン(5 ml)溶液を加えた。同温にて1
時間攪拌後、0℃まで昇温させた。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて
抽出した。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製することにより、2-クロロチエノ[3,2-b]チオフェン(1.19 g)を固体として得た。
参考例28 1-(ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-5-ブロモ-2-メトキシベンゼン
チアナフテンを、参考例7と同様に処理することにより、標記化合物を得た。ESI-Mass
m/Z 331/333(M-H).
参考例29 1-(ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-5-ブロモ-2-クロロベンゼン
チアナフテンと参考例16-(1)で得られた5-ブロモ-2-クロロベンズアルデヒドを、参考
例7と同様に処理することにより、標記化合物を得た。
参考例30 3-ブロモ-1-(5-メチルベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
5-メチルベンゾ[b]チオフェンと3-ブロモベンズアルデヒドを、参考例7と同様に処理
することにより、標記化合物を得た。
参考例31 3-ブロモ-1-(6-フルオロベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
(1)2,4-ジフルオロベンズアルデヒド(5.0 g)のジメチルスルホキシド(100 ml)溶液に
チオグリコール酸メチルエステル(3.45 ml)およびトリエチルアミン(10 ml)を加え、80℃にて終夜攪拌した。反応溶液を氷水にそそぎ酢酸エチルで抽出し、水と飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:1)で精製することにより、6-フルオロ-2-メトキシカルボニルベンゾ[b]チオフェン(1.32 g)を無色の粉末として得た。GC-EI-Mass m/Z 210(M).
(2)上記の6-フルオロ-2-メトキシカルボニルベンゾ[b]チオフェンを、参考例4-(1)と
同様に処理することにより、6-フルオロベンゾ[b]チオフェン-2-イルカルボン酸を無色の粉末として得た。ESI-Mass m/Z 195(M-H).
(3)上記の6-フルオロベンゾ[b]チオフェン-2-イルカルボン酸を、参考例4−(2)と同様に処理することにより、6-フルオロ-2-(N-メトキシ-N-メチルカルバモイル)ベンゾ[b]チオフェンを無色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 240 (M+H).
(4)1,3-ジブロモベンゼン(493 mg)のテトラヒドロフラン(10 ml)溶液をアルゴン雰囲
気下-78℃に冷却し、n-ブチルリチウム(2.44M ヘキサン溶液、0.86 ml)を滴下した。同温にて30分攪拌後、上記の6-フルオロ-2-(N-メトキシ-N-メチルカルバモイル)ベンゾ[b]チ
オフェン(500 mg)のテトラヒドロフラン(3 ml)溶液を滴下にて加えた。室温まで昇温させ飽和塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチ
ル=95:5-85:15)で精製することにより、3-ブロモフェニル 6-フルオロベンゾ[b]チオフ
ェン-2-イル ケトン(479 mg)を淡黄色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 335/337 (M+NH4).
(5)上記の3-ブロモフェニル 6-フルオロベンゾ[b]チオフェン-2-イル ケトンを、参考例5−(2)と同様に処理することにより、3-ブロモ-1-(6-フルオロベンゾ[b]チオフェ
ン-2-イルメチル)ベンゼンを無色の固体として得た。
参考例32 1-(ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-3-ブロモ-4-フルオロベンゼン
チアナフテンと3-ブロモ-4-フルオロベンズアルデヒドを、参考例7と同様に処理する
ことにより、標記化合物を得た。
参考例33 1-(ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-5-ブロモ-2-エトキシベンゼン
チアナフテンと5-ブロモ-2-エトキシベンズアルデヒドを、参考例7と同様に処理する
ことにより、標記化合物を得た。
参考例34 1-(ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-5-ブロモ-2-フルオロベンゼン
チアナフテンと5-ブロモ-2-フルオロベンズアルデヒドを、参考例7と同様に処理する
ことにより、標記化合物を得た。
参考例35 2-(ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-4-ブロモ-1-メトキシナフタレン
2,4-ジブロモ-1-メトキシナフタレン(Org. Lett., 5, (2003) 831参照)とベンゾ[b]チ
オフェン-2-カルボキシアルデヒドを、参考例1と同様に処理することにより、標記化合
物を得た。
参考例36 3-ブロモ-1-(5-トリフルオロメチルベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベ
ンゼン
5-トリフルオロメチルベンゾ[b]チオフェン-2-イルカルボン酸を、参考例31-(3), (4)
及び(5)と同様に処理することにより、標記化合物を得た。
参考例37 3-ブロモ-1-(3-メチルベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
3-メチルベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキシアルデヒドを、参考例1と同様に処理することにより、標記化合物を得た。
参考例38 3-ブロモ-1-(5-フルオロベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
2,5-ジフルオロベンズアルデヒドを、参考例31と同様に処理することにより、標記化合物を得た。
参考例39 1-(ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-3-ブロモ-4-メチルベンゼン
(1)3-ブロモ-4-メチル安息香酸を、参考例4-(2)及び(3)と同様に処理することにより
、3-ブロモ-4-メチルベンズアルデヒドを無色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 213/215
(M+H+MeOH).
(2)上記の3-ブロモ-4-メチルベンズアルデヒドとチアナフテンを、参考例7と同様に
処理することにより、1-(ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-3-ブロモ-4-メチルベンゼンを無色の固体として得た。
参考例40 1-(ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-3-ブロモ-5-メチルベンゼン
3,5-ジブロモトルエンとベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキシアルデヒドを、参考例1と同様に処理することにより、標記化合物を得た。
参考例41 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-メチルベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
5-メチルベンゾ[b]チオフェンと参考例16-(1)で得られた5-ブロモ-2-クロロベンズアルデヒドを、参考例7と同様に処理することにより、標記化合物を得た。
参考例42 5-ブロモ-2-クロロ-1-(7-メチルベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
7-メチルベンゾ[b]チオフェン(Tetrahedron, 9 (1960) 76-95参照)と参考例16-(1)で得られた5-ブロモ-2-クロロベンズアルデヒドを、参考例7と同様に処理することにより、
標記化合物を得た。
参考例43 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-クロロベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
5-クロロベンゾ[b]チオフェン(Tetrahedron 9 (1960) 76-95参照)と参考例16-(1)で得
られた5-ブロモ-2-クロロベンズアルデヒドを、参考例7と同様に処理することにより、
標記化合物を得た。
参考例44 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5,7-ジメチルベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
5,7-ジメチルベンゾ[b]チオフェン(J. Med. Chem. 43 (2000) 2929-2937参照)と参考例16-(1)で得られた5-ブロモ-2-クロロベンズアルデヒドを、参考例7と同様に処理するこ
とにより、標記化合物を得た。
参考例45 1-(ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-5-ブロモ-2-メチルベンゼン
(1)チアナフテン(543 mg)のジエチルエーテル(20 ml)溶液をアルゴン雰囲気下0℃に冷却し、n-ブチルリチウム(2.44M ヘキサン溶液、1.74 ml)を滴下した。同温にて3時間攪拌後、この反応溶液を-78℃に冷却した参考例4-(2)で得られたN-メトキシ-N-メチル-5-ブロモ-2-メチルベンズアミド(1.15g)のジエチルエーテル(10 ml)溶液中に滴下にて加えた。
室温まで昇温させ1時間攪拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。酢酸エチルにて
抽出し飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=100:0-95:5)で精製することにより、5-ブロモ-2-メチルフェニル ベンゾ[b]チオフェン-2-イル ケトン(995 mg)を淡黄
色のシロップとして得た。APCI-Mass m/Z 331/333 (M+H).
(2)上記の5-ブロモ-2-メチルフェニル ベンゾ[b]チオフェン-2-イル ケトンを参考例
5−(2)と同様に処理することにより、1-(ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-5-ブ
ロモ-2-メチルベンゼンを無色の油状物として得た。
参考例46 5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-メトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
6-メトキシベンゾ[b]チオフェン(WO97/25033パンフレット参照)と参考例16-(1)で得ら
れた5-ブロモ-2-クロロベンズアルデヒドを、参考例7と同様に処理することにより、標
記化合物を得た。
参考例47 5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-クロロベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
(1)4-クロロ-2-フルオロベンズアルデヒドを、参考例31-(1)及び(2)と同様に処理することにより、6-クロロベンゾ[b]チオフェン-2-イルカルボン酸を無色の結晶として得た。ESI-Mass m/Z 211/213(M-H).
(2)上記の6-クロロベンゾ[b]チオフェン-2-イルカルボン酸(3.0g)および銅粉(1.2g)のキノリン(20 ml)溶液を210℃にて40分加熱攪拌した。室温に冷却しジエチルエーテルで希釈後、不溶物を濾去した。濾液を10%塩酸水溶液次いで飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネ
シウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(
ヘキサン)で精製することにより6-クロロベンゾ[b]チオフェン(1.79g)を無色の結晶とし
て得た。
(3)上記の6-クロロベンゾ[b]チオフェンと参考例16-(1)で得られた5-ブロモ-2-クロロベンズアルデヒドを、参考例7と同様に処理することにより、5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-
クロロベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼンを無色の結晶として得た。
参考例48 5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-トリフルオロメチルベンゾ[b]チオフェン-2-イル
メチル)ベンゼン
2-フルオロ-4-トリフルオロメチルベンズアルデヒドを、参考例47と同様に処理するこ
とにより、標記化合物を得た。
参考例49 1-(ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-3-ブロモ-4-クロロ-ベンゼン
3-ブロモ-4-クロロ安息香酸を、参考例39と同様に処理することにより、標記化合物を
得た。
参考例50 5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-フルオロベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
2,4-ジフルオロベンズアルデヒドを、参考例47と同様に処理することにより、標記化合物を得た。
参考例51 5-ブロモ-2-フルオロ-1-(6-フルオロベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
参考例50の製造工程中で生成する6-フルオロベンゾ[b]チオフェンと5-ブロモ-2-フルオロベンズアルデヒドを、参考例7と同様に処理することにより、標記化合物を得た。
参考例52 1-(ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-3-ブロモ-5-クロロベンゼン
1-クロロ-3,5-ジブロモベンゼンとベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキシアルデヒドを、
参考例1と同様に処理することにより、標記化合物を得た。
参考例53 5-ブロモ-2-クロロ-1-(7-メトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
7-メトキシベンゾ[b]チオフェン(WO 02/094262パンフレット参照)と参考例16-(1)で得
られた5-ブロモ-2-クロロベンズアルデヒドを、参考例9と同様に処理することにより、
標記化合物を得た。APCI-Mass m/Z 367/369 (M+H).
参考例54 5-ブロモ-2-クロロ--1(5-メトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
5-メトキシベンゾ[b]チオフェン(WO 97/25033パンフレット参照)と参考例16-(1)で得られた5-ブロモ-2-クロロベンズアルデヒドを、参考例9と同様に処理することにより、標
記化合物を得た。APCI-Mass m/Z 367/369 (M+H).
参考例55 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-フルオロベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
2,5-ジフルオロベンズアルデヒドを、参考例47と同様に処理することにより、標記化合物を得た。
参考例56 5-ブロモ-2-クロロ-1-(7-フルオロ-6-メチルベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
2,3-ジフルオロ-4-メチルベンズアルデヒドを、参考例47と同様に処理することにより
、標記化合物を得た。APCI-Mass m/Z 369/371 (M+H).
参考例57 5-ブロモ-2-クロロ-1-(4-フルオロベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
2,6-ジフルオロベンズアルデヒドを、参考例47と同様に処理することにより、標記化合物を得た。
参考例58 5-ブロモ-2-クロロ-1-(7-フルオロベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
2,3-ジフルオロベンズアルデヒドを、参考例47と同様に処理することにより、標記化合物を得た。
参考例59 5-ブロモ-2-クロロ-1-(4-クロロベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
2-クロロ-6-フルオロベンズアルデヒドを、参考例47と同様に処理することにより、標
記化合物を得た。
参考例60 5-ブロモ-2-フルオロ-1-(5-フルオロベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
参考例55の製造工程中で生成する5-フルオロベンゾ[b]チオフェンと5-ブロモ-2-フルオロベンズアルデヒドを、参考例7と同様に処理することにより、標記化合物を得た。
参考例61 3-ブロモ-2-クロロ-1-(ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
(1)3-ブロモ-2-クロロ安息香酸(J. Org. Chem. (2003) 68, 2030-2033参照)を、参考
例4−(2)と同様に処理することにより、N-メトキシ-N-メチル-3-ブロモ-2-クロロベ
ンズアミドを油状物として得た。APCI-Mass m/Z 278/280/282 (M+H).
(2)上記のN-メトキシ-N-メチル-3-ブロモ-2-クロロベンズアミドを、参考例45と同
様に処理することにより、3-ブロモ-2-クロロ-1-(ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベ
ンゼンを無色の固体として得た。
参考例62 1-(ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-5-ブロモ-2-エチルベンゼン
(1)2-エチル安息香酸(10.0 g)のジクロロメタン(50 ml)溶液に塩化オキサリル(7.0 ml)およびジメチルホルムアミド(3滴)を加え室温にて3時間攪拌した。溶媒を減圧下留去し
対応する酸クロリドを得た。メタノール(60 ml)に溶かし室温にて3時間攪拌後、溶媒を減圧下留去した。残渣をジエチルエーテルに溶かし飽和重曹水、次いで飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し2-エチル安息香酸メチルエステルを得た。単離精製することなく次の反応に用いた。
(2)上記の2-エチル安息香酸メチルエステルをモレキュラーシーブ13X(粉末、70g)と混ぜ、攪拌しながら80℃にて臭素(5.2 ml)を滴下した。同温にて更に1.5時間攪拌した。室
温に冷却後、その混合物に炭酸カリウム(7.4 g)、水(70 ml)そしてメタノール(350 ml)を加え8時間攪拌した。不溶物を濾取し、メタノール(500 ml)−水(50 ml)の混合溶液に懸濁させ、室温にて終夜攪拌した。不溶物を濾去し、濾液を先の濾液と合わせ溶媒を減圧下留去した。残渣を酢酸エチルにて抽出し飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣を減圧蒸留し、5-ブロモ-2-エチル安息香酸メチルエステル(2.44g)を得た。APCI-Mass m/Z 260/262 (M+NH4).
(3)上記の5-ブロモ-2-エチル安息香酸メチルエステルを、参考例4-(1)及び(2)と同様
に処理して、N-メトキシ-N-メチル-5-ブロモ-2-エチルベンズアミドを無色の油状物とし
て得た。APCI-Mass m/Z 272/274 (M+H).
(4)上記のN-メトキシ-N-メチル-5-ブロモ-2-エチルベンズアミドとチアナフテンを、
参考例45と同様に処理することにより、1-(ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-5-ブ
ロモ-2-エチルベンゼンを油状物として得た。
参考例63 1-(ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-5-ブロモ-2-トリフルオロメチルベンゼン
(1)5-ブロモ-2-ヨード安息香酸(Synthesis,1997,1301-1304参照)を、参考例4-(2)と同様に処理することにより、N-メトキシ-N-メチル-5-ブロモ-2-ヨードベンズアミドを淡黄
色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 370/372 (M+H).
(2)上記のN-メトキシ-N-メチル-5-ブロモ-2-ヨードベンズアミド(2.67g)のN-メチル-2-ピロリジノン(12 ml)溶液に臭化銅(I)(124 mg)とフルオロスルホニル(ジフルオロ)酢酸
メチルエステル(1.34 ml)を加え、120℃にて1.5時間加熱攪拌した。反応溶液を室温に戻
し、希アンモニア水を加え酢酸エチルで抽出した。水と飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキ
サン:酢酸エチル=100:0-85:15)で精製することにより、N-メトキシ-N-メチル-5-ブロモ-2-トリフルオロメチルベンズアミド(1.59g)を無色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 312/314 (M+H).
(3)上記のN-メトキシ-N-メチル-5-ブロモ-2-トリフルオロメチルベンズアミドとチア
ナフテンを、参考例45と同様に処理することにより、1-(ベンゾ[b]チオフェン-2-イル
メチル)-5-ブロモ-2-トリフルオロメチルベンゼンを無色の固体として得た。ESI-Mass m/Z 369/371(M-H).
参考例64 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-フェニル-2-チエニルメチル)ベンゼン
2-フェニルチオフェンを、参考例5と同様に処理することにより、標記化合物を得た。APCI-Mass m/Z 363/365 (M+H).
参考例65 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-(4-メチルフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
(1)2-ヨードチオフェンと4-メチルフェニルボロン酸を、参考例26-(2)と同様に処理することにより、2-(4-メチルフェニル)チオフェンを無色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 175 (M+H).
(2)上記の2-(4-メチルフェニル)チオフェンを、参考例5と同様に処理することにより、5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-(4-メチルフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを無色の結
晶として得た。APCI-Mass m/Z 377/379 (M+H).
参考例66 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-(2-フルオロフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼ

(1)2-フルオロブロモベンゼンとチオフェン-2-ボロン酸を、参考例26-(2)と同様に処
理することにより、2-(2-フルオロフェニル)チオフェンを無色の液体として得た。
(2)上記の2-(2-フルオロフェニル)チオフェンを、参考例5と同様に処理することにより、5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-(2-フルオロフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを無色
の固体として得た。APCI-Mass m/Z 381/383 (M+H).
参考例67 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-(4-フルオロフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼ

(1)2-ヨードチオフェンと4-フルオロフェニルボロン酸を、参考例26-(2)と同様に処理することにより、2-(4-フルオロフェニル)チオフェンを無色の粉末として得た。
(2)上記の2-(4-フルオロフェニル)チオフェンを、参考例5と同様に処理することにより、5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-(4-フルオロフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを無色
の粉末として得た。
参考例68 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-(4-エトキシフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼ

(1)2-ブロモチオフェンと4-エトキシフェニルボロン酸を、参考例20-(1)と同様に処理することにより、2-(4-エトキシフェニル)チオフェンを無色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 205 (M+H).
(2)上記の2-(4-エトキシフェニル)チオフェンを、参考例5と同様に処理することにより、5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-(4-エトキシフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを無色
の固体として得た。APCI-Mass m/Z 407/409 (M+H).
参考例69 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-(3-エトキシフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼ

(1)2-ブロモチオフェンと3-エトキシフェニルボロン酸を、参考例20-(1)と同様に処理することにより、2-(3-エトキシフェニル)チオフェンを無色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 205 (M+H).
(2)上記の2-(3-エトキシフェニル)チオフェンと参考例16-(1)で得られた5-ブロモ-2-
クロロベンズアルデヒドを、参考例9と同様に処理することにより、5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-(3-エトキシフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを無色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 407/409 (M+H).
参考例70 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-(2-エトキシフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼ

(1)2-ヨードチオフェンと2-エトキシフェニルボロン酸を、参考例26-(2)と同様に処理することにより、2-(2-エトキシフェニル)チオフェンを淡黄色の固体として得た。
(2)上記の2-(2-エトキシフェニル)チオフェンと参考例16-(1)で得られた5-ブロモ-2-
クロロベンズアルデヒドを、参考例9と同様に処理することにより、5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-(2-エトキシフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを無色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 407/409 (M+H).
参考例71 5-ブロモ-2-フルオロ-1-(5-フェニル-2-チエニルメチル)ベンゼン
2-フェニルチオフェンと5-ブロモ-2-フルオロベンズアルデヒドを、参考例7と同様に
処理することにより、標記化合物を得た。APCI-Mass m/Z 347/349 (M+H).
参考例72 5-ブロモ-1-(5-(4-エトキシフェニル)-2-チエニルメチル)-2-フルオロベン
ゼン
参考例68−(1)で得られた2-(4-エトキシフェニル)チオフェンと5-ブロモ-2-フル
オロベンズアルデヒドを、参考例7と同様に処理することにより、標記化合物を得た。APCI-Mass m/Z 391/393 (M+H).
参考例73 5-ブロモ-1-(5-(2-エトキシフェニル)-2-チエニルメチル)-2-フルオロベン
ゼン
参考例70−(1)で得られた2-(2-エトキシフェニル)チオフェンと5-ブロモ-2-フル
オロベンズアルデヒドを、参考例9と同様に処理することにより、標記化合物を得た。APCI-Mass m/Z 391/393 (M+H).
参考例74 5-ブロモ-2-フルオロ-1-(5-(2-フルオロフェニル)-2-チエニルメチル)ベン
ゼン
参考例66−(1)で得られた2-(2-フルオロフェニル)チオフェンと5-ブロモ-2-フル
オロベンズアルデヒドを、参考例7と同様に処理することにより、標記化合物を得た。APCI-Mass m/Z 365/367 (M+H).
参考例75 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-(3-フルオロフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼ

(1)2-ヨードチオフェンと3-フルオロフェニルボロン酸を、参考例26-(2)と同様に処理することにより、2-(3-フルオロフェニル)チオフェンを油状物として得た。
(2)上記の2-(3-フルオロフェニル)チオフェンを、参考例5と同様に処理することにより、標記化合物を粉末として得た。
参考例76 5-ブロモ-1-(5-(3-エトキシフェニル)-2-チエニルメチル)-2-フルオロベン
ゼン
参考例69−(1)で得られた2-(3-エトキシフェニル)チオフェンと5-ブロモ-2-フル
オロベンズアルデヒドを、参考例9と同様に処理することにより、標記化合物を得た。APCI-Mass m/Z 391/393 (M+H).
参考例77 5-ブロモ-2-フルオロ-1-(5-(3-フルオロフェニル)-2-チエニルメチル)ベン
ゼン
参考例75-(1)で得られた2-(3-フルオロフェニル)チオフェンと5-ブロモ-2-フルオロベ
ンズアルデヒドを、参考例7と同様に処理することにより、標記化合物を得た。
参考例78 5-ブロモ-2-フルオロ-1-(5-(4-フルオロフェニル)-2-チエニルメチル)ベン
ゼン
参考例67−(1)で得られた2-(4-フルオロフェニル)チオフェンと5-ブロモ-2-フル
オロベンズアルデヒドを、参考例7と同様に処理することにより、標記化合物を得た。
参考例79 5-ブロモ-2-メチル-1-(5-フェニル-2-チエニルメチル)ベンゼン
2-フェニルチオフェンと参考例4-(1)で得られた5-ブロモ-2-メチル安息香酸を、参考例5と同様に処理することにより、標記化合物を得た。APCI-Mass m/Z 343/345 (M+H).
参考例80 5-ブロモ-1-(5-(3-フルオロフェニル)-2-チエニルメチル)-2-メチルベンゼ

参考例75-(1)で得られた2-(3-フルオロフェニル)チオフェンと参考例4-(1)で得られた5-ブロモ-2-メチル安息香酸を、参考例5と同様に処理することにより、標記化合物を得た。
参考例81 5-ブロモ-1-(5-(4-フルオロフェニル)-2-チエニルメチル)-2-メチルベンゼ

参考例67−(1)で得られた2-(4-フルオロフェニル)チオフェンと参考例4-(1)で得
られた5-ブロモ-2-メチル安息香酸を、参考例5と同様に処理することにより、標記化合
物を得た。
参考例82 5-ブロモ-2-メトキシ-1-(5-フェニル-2-チエニルメチル)ベンゼン
2-フェニルチオフェンを、参考例7と同様に処理することにより、標記化合物を得た。APCI-Mass m/Z 359/361 (M+H).
参考例83 5-ブロモ-2-メチル-1-(5-(3-メチルフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
(1)2-ブロモチオフェンと3-メチルフェニルボロン酸を、参考例26-(2)と同様に処理することにより、2-(3-メチルフェニル)チオフェンを無色の油状物として得た。
(2)上記の2-(3-メチルフェニル)チオフェンと参考例4で得られた5-ブロモ-2-メチル
ベンズアルデヒドを、参考例9と同様に処理することにより、標記化合物を無色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 357/359 (M+H).
参考例84 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-(3-メチルフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
参考例83-(1)で得られた2-(3-メチルフェニル)チオフェンと参考例16-(1)で得られた5-ブロモ-2-クロロベンズアルデヒドを、参考例9と同様に処理することにより、標記化合
物を得た。APCI-Mass m/Z 377/379/381 (M+H).
参考例85 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-(3-クロロフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
(1)2-ブロモチオフェンと3-クロロフェニルボロン酸を、参考例26-(2)と同様に処理することにより、2-(3-クロロフェニル)チオフェンを無色の油状物として得た。
(2)上記の2-(3-クロロフェニル)チオフェンを、参考例5と同様に処理することにより、標記化合物を無色の油状物として得た。
参考例86 5-ブロモ-1-(5-(3-クロロフェニル)-2-チエニルメチル)-2-メチルベンゼン
参考例85−(1)で得られた2-(3-クロロフェニル)チオフェンと参考例4-(1)で得ら
れた5-ブロモ-2-メチル安息香酸を、参考例5と同様に処理することにより、標記化合物
を無色の油状物として得た。
参考例87 5-ブロモ-1-(5-(3-メトキシフェニル)-2-チエニルメチル)-2-メチルベンゼ

(1)3-メトキシブロモベンゼンとチオフェン-2-ボロン酸を、参考例26-(2)と同様に処
理することにより、2-(3-メトキシフェニル)チオフェンを黄色の液体として得た。APCI-Mass m/Z 191 (M+H).
(2)上記の2-(3-メトキシフェニル)チオフェンと参考例4で得られた5-ブロモ-2-メチ
ルベンズアルデヒドを、参考例9と同様に処理することにより、標記化合物を黄色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 373/375 (M+H).
参考例88 4-ブロモ-2-(4-エチルフェニルメチル)-2H-イソキノリン-1-オン
4-ブロモ-2H-イソキノリン-1-オン(EP0355750参照)を、参考例2と同様に処理すること
により、標記化合物を得た。APCI-Mass m/Z 342/344 (M+H).
参考例89 4-ブロモ-2-(4-エチルフェニルメチル)-8-メチル-2H-イソキノリン-1-オン
(1)8-メチル-2H-イソキノリン-1-オン(1.15g)のジクロロメタン(20 ml)溶液に室温に
て臭素(1.26g)のジクロロメタン(4 ml)溶液を滴下した。同温にて1時間攪拌後、反応溶液を減圧下留去した。残渣をエタノールで結晶化させ、4-ブロモ-8-メチル-2H-イソキノリ
ン-1-オン(1.86g)を無色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 238/240 (M+H).
(2)上記の4-ブロモ-8-メチル-2H-イソキノリン-1-オンを、参考例2と同様に処理することにより、標記化合物を無色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 356/358 (M+H).
参考例90 4-ブロモ-2-(4-エチルフェニルメチル)チオフェン
(1)4-ブロモ-2-チオフェンカルボキシアルデヒド(4.78g)のテトラヒドロフラン(40 ml)溶液をアルゴン雰囲気下0℃に冷却し、4-エチルフェニルマグネシウム ブロミド(0.5M テトラヒドロフラン溶液、50 ml)を滴下した。同温にて30分攪拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えジエチルエーテルにて抽出した。飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムにて乾燥し溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン:酢酸エチル=97:3-84:16)で精製することにより4-ブロモ-2-チエニル-4-エチルフェ
ニルメタノール(5.37g)を無色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 279/281 (M+H-H2O).
(2)上記の4-ブロモ-2-チエニル-4-エチルフェニルメタノールを、参考例1−(2)と同様に処理することにより、標記化合物を無色の油状物として得た。
参考例91 5-ブロモ-2-(4-エチルフェニルメチル)チオフェン
5-ブロモ-2-チオフェンカルボキシアルデヒドを、参考例90と同様に処理することに
より、標記化合物を得た。ESI-Mass m/Z 279/281(M-H).
参考例92 3-ブロモ-2-(4-エチルフェニルメチル)チオフェン
(1)2,3-ジブロモチオフェンと4-エチルベンズアルデヒドを、参考例1−(1)と同様に処理することにより、3-ブロモ-2-チエニル-4-エチルフェニルメタノールを黄色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 279/281 (M+H-H2O).
(2)上記の3-ブロモ-2-チエニル-4-エチルフェニルメタノール(12.4g)のジエチルエー
テル(10 ml)溶液を水素化リチウムアルミニウム(2.6g)および塩化アルミニウム(III)(9.0g)のジエチルエーテル(35 ml)懸濁溶液中に、0℃下滴下した。次いで、終夜室温にて攪拌後、氷にそそいだ。ジエチルエーテルにて抽出し、飽和重曹水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン)で精製することにより、3-ブロモ-2-(4-エチルフェニルメチル)チオフェン(8.77g)を
無色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 279/281 (M+H).
参考例93 5-ブロモ-3-(4-エチルフェニルメチル)チオフェン
5-ブロモ-3-チオフェンカルボキシアルデヒド(Chem. Pharm. Bull., 47 (1999)1393-1403参照)を、参考例90と同様に処理することにより、標記化合物を得た。
参考例94 5-ブロモ-2-クロロ-3-(4-エチルフェニルメチル)チオフェン
(1)5-ブロモ-2-クロロ-3-チオフェンカルボン酸(特開平10-324632参照)を、参考例4
−(2),(3)と同様に処理することにより、5-ブロモ-2-クロロ-3-チオフェンカルボキシアルデヒドを淡黄色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 239/241/243 (M+H+MeOH-H2O).
(2)上記の5-ブロモ-2-クロロ-3-チオフェンカルボキシアルデヒドを、参考例90と同様に処理することにより、標記化合物を無色の油状物として得た。
参考例95 5-ブロモ-3-クロロ-2-(4-エチルフェニルメチル)チオフェン
(1)ジイソプロピルアミン(6.8 ml)のテトラヒドロフラン(75 ml)溶液をアルゴン雰囲
気下-78℃に冷却し、n-ブチルリチウム(1.59Mヘキサン溶液、30.5 ml)を滴下した。同温
にて30分攪拌後、3-クロロ-2-チオフェンカルボン酸(3.92g)のテトラヒドロフラン(40 ml)溶液を滴下にて加えた。同温にて更に30分攪拌後、1,2-ジブロモ-1,1,2,2-テトラフルオロエタン(6.0 ml)を滴下した。同温にて1時間攪拌後、室温まで昇温させた。希塩酸水に
そそぎ酢酸エチルにて抽出し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣をジイソプロピルエーテルとヘキサンの混合溶媒で結晶化させ、5-ブロモ-3-クロロ-2-チオフェンカルボン酸(3.79g)を黄色の固体として得た。ESI-Mass m/Z 239/241(M-H).
(2)上記の5-ブロモ-3-クロロ-2-チオフェンカルボン酸を、参考例94と同様に処理することにより、5-ブロモ-3-クロロ-2-(4-エチルフェニルメチル)チオフェンを無色の油状物として得た。
参考例96 3-ブロモ-1-(ベンゾ[b]チオフェン-3-イルメチル)ベンゼン
チアナフテン-3-カルボキシアルデヒドを、参考例1と同様に処理することにより、標
記化合物を得た。
参考例97 3-ブロモ-1-(5-エチル-2-フリルメチル)ベンゼン
(1)5-エチル-2-フルアルデヒドを、参考例1−(1)と同様に処理することにより、3-ブロモフェニル-5-エチル-2-フリルメタノールを油状物として得た。APCI-Mass m/Z 263/265 (M+H-H2O).
(2)上記の3-ブロモフェニル-5-エチル-2-フリルメタノールを、参考例9−(2)と同様に処理することにより、標記化合物を油状物として得た。
参考例98 3-ブロモ-1-(ベンゾ[b]フラン-2-イルメチル)ベンゼン
2-ベンゾ[b]フランカルボキシアルデヒドを、参考例97と同様に処理することにより
、標記化合物を得た。
参考例99 1-(ベンゾ[b]フラン-2-イルメチル)-5-ブロモ-2-クロロベンゼン
ベンゾ[b]フランと参考例16-(1)で得られた5-ブロモ-2-クロロベンズアルデヒドを、参考例7と同様に処理することにより、標記化合物を得た。
参考例100 1-(ベンゾチアゾール-2-イルメチル)-5-ブロモ-2-メチルベンゼン
(1)ベンゾチアゾールと参考例4で得られた5-ブロモ-2-メチルベンズアルデヒドを、
参考例7−(1)と同様に処理することにより、5-ブロモ-2-メチルフェニル-(ベンゾチ
アゾール-2-イル)メタノールを淡黄色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 334/336 (M+H).(2)上記の5-ブロモ-2-メチルフェニル-(ベンゾチアゾール-2-イル)メタノール(2.60g)のジクロロメタン(30 ml)−トルエン(10 ml)溶液に、二酸化マンガン(3.42g)を加え室温
にて3時間攪拌した。不溶物を濾去し濾液を減圧下留去して5-ブロモ-2-メチルフェニル
ベンゾチアゾール-2-イル ケトン(2.45g)を無色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 332/334 (M+H).
(3)上記の5-ブロモ-2-メチルフェニル ベンゾチアゾール-2-イル ケトンを、参考例14−(1)と同様に処理することにより、1-(ベンゾチアゾール-2-イルメチル)-5-ブロモ-2-メチルベンゼンを油状物として得た。APCI-Mass m/Z 318/320 (M+H).
参考例101 1-(ベンゾチアゾール-2-イルメチル)-5-ブロモ-2-クロロベンゼン
ベンゾチアゾールと参考例16-(1)で得られた5-ブロモ-2-クロロベンズアルデヒドを、
参考例100と同様に処理することにより、標記化合物を得た。APCI-Mass m/Z 338/340 (M+H).
参考例102 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-フェニル-2-チアゾリルメチル)ベンゼン
(1)チアゾール(10.0g)、ヨードベンゼン(2.63 ml)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.36g)および酢酸カリウム(3.46g)のN,N-ジメチルアセトアミド(100 ml)溶液を100℃にて終夜加熱攪拌した。溶媒を減圧下留去し残渣に酢酸エチルを加えた。水、次いで飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=100:0-90:10)で精製
することにより、5-フェニルチアゾール(1.50g)を淡黄色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 162 (M+H).
(2)上記の5-フェニルチアゾールと参考例16-(1)で得られた5-ブロモ-2-クロロベンズ
アルデヒドを、参考例100と同様に処理することにより、5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-フ
ェニル-2-チアゾリルメチル)ベンゼンを黄色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 364/366 (M+H).
参考例103 3-(4-エチルフェニルメチル)-2,4-ペンタンジオン
ヨウ化ナトリウム(15.0g)のアセトニトリル(100 ml)懸濁液をアルゴン雰囲気下、0℃
に冷却し、クロロトリメチルシラン(12.7 ml)、2,4−ペンタンジオン(2.05 ml)および4-
エチルベンズアルデヒド(2.68g)を滴下した。混合物を室温で17時間攪拌し、さらに60℃
で10時間攪拌した。室温に冷却後、チオ硫酸ナトリウム水溶液に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出した。抽出液を洗浄、乾燥後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製して、3-(4-エチルフェニルメチル)-2,4-ペンタンジオン(2.72g)を淡黄色油状物として得た。APCI-Mass m/Z 219 (M+H).
参考例104 トリn−ブチル(4-エチルフェニル)スズ
マグネシウム(896 mg)を含むテトラヒドロフラン(20 ml)溶液にジブロモエタン(0.1 ml)を加え室温にて15分攪拌した。1-ブロモ-4-エチルベンゼン(5.7g)のテトラヒドロフラン(20 ml)溶液を15分掛けて滴下し、次いで室温にて1時間攪拌した。反応溶液を-78℃に冷
却し塩化トリブチルスズ(9.49g)を滴下した。同温にて30分、次いで室温にて1時間攪拌した。反応溶液に10%フッ化カリウム水溶液と酢酸エチルを加え室温にて30分攪拌後、不溶
物を濾去した。濾液の有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣をアルミナカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し目的のトリn−ブチル(4-エチルフェニル)スズ(10.7g)を無色の油状物として得た。EI-Mass m/Z 337(M-Bu).
参考例105 4-(4-エチルフェニルメチル)ピラゾール
(1)臭化4-エチルベンジル(10.0g)、マロノニトリル(6.64g)、炭酸カリウム(6.94g)お
よび臭化テトラ-n-ブチルアンモニウム(648 mg)のトルエン(100 ml)混合溶液を室温にて17時間激しく攪拌した。反応混合溶液を水に注ぎ酢酸エチルにて2回抽出した。水、飽和食塩水にて順次洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で精製し2-(4-エチルフェニルメチル)マロノニトリル(3.28g)を無色の固体として得た。
(2)上記の2-(4-エチルフェニルメチル)マロノニトリル(1.30g)およびヒドラジン一水
和物(0.86 ml)のエタノール(35 ml)溶液を4時間加熱還流した。ヒドラジン一水和物(0.43
ml)を追加し更に4時間加熱還流した。室温まで冷却し溶媒を減圧下留去した。残渣を酢
酸エチル−ジエチルエーテルにて結晶化させ3,5-ジアミノ-4-(4-エチルフェニルメチル)
ピラゾール(2.63g)を淡桃色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 217 (M+H).
(3)50%リン酸水溶液(19 ml)に上記の3,5-ジアミノ-4-(4-エチルフェニルメチル)ピラ
ゾール(1.30g)を加え、更に水(10 ml)を加えた。0℃に冷却し亜硝酸ナトリウム(912 mg)
の水(4 ml)溶液を滴下した。同温にて30分攪拌後、室温にて4時間攪拌した。再度0℃に冷
却し10%水酸化ナトリウムを加え、反応溶液のpHを7とした。酢酸エチルで抽出し、水、飽和食塩水にて順次洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0−90:10)で精製し目的の4-(4-エチルフェニルメチル)ピラゾール(414 mg)を淡褐色の半固体として得た。APCI-Mass m/Z 187 (M+H).
参考例106 3-(4-エチルフェニルメチル)-5-メチル-1H-ピラゾール
(1)4-エチルフェニル酢酸(3.0g)(特開昭63-233975参照)をジクロロメタン(15 ml)に溶かし、塩化オキサリル(6.0 ml)およびN,N-ジメチルホルムアミド一滴を加え、室温にて1.5時間攪拌した。反応溶液を減圧下留去し、更にトルエンにて共沸をおこない粗体の塩化4-エチルフェニルアセチルを得た。このものは精製すること無く次工程に用いた。
(2)塩化マグネシウム(1.74g)を含むジクロロメタン(30 ml)懸濁溶液を0℃に冷却し、
アセト酢酸tert-ブチルエステル(3.03 ml)およびピリジン(2.96 ml)を加え、次いで上記
の塩化4-エチルフェニルアセチルのジクロロメタン(30 ml)溶液を加えた。同温にて2.5時間攪拌後、クエン酸水溶液を加えクロロホルムにて抽出した。飽和食塩水にて洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=15:1)で精製し2-アセチル-4-(4-エチルフェニル)-3-オキソ酪酸tert-ブチルエステル(4.75g)を淡黄色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 322 (M+NH4).
(3)上記の2-アセチル-4-(4-エチルフェニル)-3-オキソ酪酸tert-ブチルエステル(5.64g)のトリフロロ酢酸(60 ml)溶液を室温にて2時間攪拌した。溶媒を減圧下留去し残渣を酢酸エチルに溶かし、飽和重曹水次いで飽和食塩水で洗浄した。硫酸ナトリウム乾燥後、溶媒を減圧下留去し1-(4-エチルフェニル)-4-ヒドロキシ-3-ペンテン-2-オン(4.00g)を黄色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 205 (M+H).
(4)上記の1-(4-エチルフェニル)-4-ヒドロキシ-3-ペンテン-2-オン(3.98g)およびヒドラジン一水和物(4.0 ml)のトルエン(20 ml)溶液を100℃にて1.5時間加熱攪拌した。室温
に冷却し、水、飽和食塩水にて順次洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:酢酸エチル=2:1)で
精製し目的の3-(4-エチルフェニルメチル)-5-メチル-1H-ピラゾール(3.12g)を黄色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 201 (M+H).
参考例107 3-(4-エチルフェニルメチル)-6-ヒドロキシピリジン
(1)塩化6-クロロニコチノイル(10.0g)およびN,O-ジメチルヒドロキシアミン塩酸塩(6.65g)のジクロロメタン(200 ml)溶液に0℃にてトリエチルアミン(17.2g)を滴下した。次いで室温にて終夜攪拌した。水、5%クエン酸水溶液、水そして飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去しN-メトキシ-N-メチル-6-クロロニコチンアミド(11.73g)を淡黄色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 201/203 (M+H).
(2)上記のN-メトキシ-N-メチル-6-クロロニコチンアミド(4.2g)のテトラヒドロフラン(40 ml)溶液を0℃に冷却し、臭化4-エチルフェニルマグネシウム(0.5M テトラヒドロフラン溶液、55 ml)を滴下した。0℃にて4時間攪拌後、室温にて10分攪拌した。0℃に再び冷却し10%塩酸水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリ
ウムにて乾燥し溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ
キサン:酢酸エチル=20:1)で精製し6-クロロ-3-ピリジル 4-エチルフェニル ケトン(3.68g)を無色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 246/248 (M+H).
(3)上記の6-クロロ-3-ピリジル 4-エチルフェニル ケトン(1.68g)をN-メチル-2-ピロ
リジノン(20 ml)に溶かし、ベンジルアルコール(815 mg)および60%水素化ナトリウム(275
mg)を加え室温にて6時間、次いで90℃にて1時間攪拌した。反応溶液を室温に戻し水を加え酢酸エチルで抽出した。水、次いで飽和食塩水で洗浄し硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル
=100:0−95:5)で精製し6-ベンジルオキシ-3-ピリジル 4-エチルフェニル ケトン(1.68g)を無色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 318 (M+H).
(4)上記の6-ベンジルオキシ-3-ピリジル 4-エチルフェニル ケトン(865 mg)をエチレ
ングリコール(8.5 ml)に溶かし、ヒドラジン一水和物(0.44 ml)および水酸化カリウム(550 mg)を加え190℃にて8時間加熱攪拌した。反応溶液を室温に戻し水を加え酢酸エチルで
抽出した。水で3回、次いで飽和食塩水で洗浄し硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減
圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=100:0−0:100)で精製し目的の3-(4-エチルフェニルメチル)-6-ヒドロキシピリジン(256 mg)を無
色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 214 (M+H).
参考例108 3-(4-エチルフェニルメチル)-2-ヒドロキシピリジン
(1)塩化-2-クロロニコチノイルから参考例107−(1)、(2)、(3)と同様の
方法で2-ベンジルオキシ-3-ピリジル 4-エチルフェニル ケトンを無色の油状物として得
た。APCI-Mass m/Z 318 (M+H).
(2)上記の2-ベンジルオキシ-3-ピリジル 4-エチルフェニル ケトン(1.69g)をエタノール(15 ml)に溶かし、水素化ホウ素ナトリウム(403 mg)を加え室温にて3時間攪拌した。溶媒を減圧下留去し残渣を酢酸エチルに溶かし、水次いで飽和食塩水にて洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し粗体の2-ベンジルオキシ-3-ピリジル-4-エチルフェニルメタノールを無色の油状物として得た。このものは精製すること無く次工程に用いた。
(3)上記の2-ベンジルオキシ-3-ピリジル-4-エチルフェニルメタノールをメタノール(10 ml)に溶かし、濃塩酸(1.0 ml)および10%パラジウム−炭素(500 mg)を加え常圧の水素雰囲気下、室温にて15時間攪拌した。不溶物を濾去後、溶媒を減圧下留去した。残渣を酢酸エチルに溶かし、水次いで飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0−97:3)で精製し目的の3-(4-エチルフェニルメチル)-2-ヒドロキシピリジン(307 mg)を淡褐色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 214 (M+H).
参考例109 3-(4-エチルフェニルメチル)-1H-インドール
(1)インドール(6.00g)のメタノール(60 ml)溶液に水酸化ナトリウム(2.25g)および4-
エチルベンズアルデヒド(7.56g)を加え、アルゴン雰囲気下室温にて3日間攪拌した。水を加えメタノールを減圧下留去した。残渣からジエチルエーテルで抽出し水洗後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(
ヘキサン:酢酸エチル=98:2−70:30)で精製し4-エチルフェニル-3-(1H-インドール-3-イル)メタノール(2.10g)を固体として得た。APCI-Mass m/Z 234 (M+H-H2O).
(2)上記の4-エチルフェニル-3-(1H-インドール-3-イル)メタノールから参考例1−(
2)と同様の方法で目的の3-(4-エチルフェニルメチル)-1H-インドールを無色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 236 (M+H).
参考例110 3-(4-エチルフェニルメチル)-1H-インダゾール
(1)亜鉛末(712 mg)およびジブロモエタン(0.04 ml)のN,N-ジメチルホルムアミド(2.5
ml)溶液をアルゴン雰囲気下70℃にて10分間加熱攪拌した。反応溶液を室温にし、塩化トリメチルシリル(0.04 ml)を加え室温にて30分攪拌した。その活性化された亜鉛溶液に、
臭化4-エチルベンジル(1.74g)のN,N-ジメチルホルムアミド(10 ml)溶液を0℃にて2時間か
けて滴下した。その後、0℃にて2時間攪拌し臭化4-エチルベンジル亜鉛のN,N-ジメチルホルムアミド溶液を調整した。このものは精製すること無く次工程に用いた。
(2)トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(167 mg)およびトリ(2-フリル)
ホスフィン(135 mg)のテトラヒドロフラン(20 ml)溶液をアルゴン雰囲気下、室温にて5分攪拌した。1-tert-ブトキシカルボニル-3-ヨード-1H-インダゾール(2.0g)および上記の臭化4-エチルベンジル亜鉛(N,N-ジメチルホルムアミド溶液)を0℃にて加え、室温にて5時間攪拌した。水にそそぎジエチルエーテルにて抽出後、水で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸
エチル=100:0−92:8)で精製し1-tert-ブトキシカルボニル-3-(4-エチルフェニルメチル)-1H-インダゾール(1.37g)を無色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 337.
(3)上記の1-tert-ブトキシカルボニル-3-(4-エチルフェニルメチル)-1H-インダゾール(1.35g)をメタノール(15 ml)に溶かし28%ナトリウムメトキシド溶液(メタノール溶液、1.0 ml)を加え室温にて1時間攪拌した。クエン酸水溶液を加え酢酸エチルにて抽出し、水次いで飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をヘキサンにて結晶化させ目的の3-(4-エチルフェニルメチル)-1H-インダゾール(800 mg)を無色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 237 (M+H).
参考例111 5-ブロモ-2-メチル-1-(5-(4-トリフルオロメチルフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
(1)4-ブロモベンゾトリフルオライドとチオフェン-2-ボロン酸から参考例20−(1
)と同様の方法で2-(4-トリフルオロメチルフェニル)チオフェンを無色の結晶として得た。
(2)上記の2-(4-トリフルオロメチルフェニル)チオフェンと参考例4で得られた5-ブロモ-2-メチルベンズアルデヒドから、参考例7と同様の方法で目的の5-ブロモ-2-メチル-1-(5-(4-トリフルオロメチルフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを無色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 425/427 (M+H+MeOH).
参考例112 5-ブロモ-2-メチル-1-(5-(3-トリフルオロメチルフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
(1)3-ブロモベンゾトリフルオライドとチオフェン-2-ボロン酸から参考例20−(1
)と同様の方法で2-(3-トリフルオロメチルフェニル)チオフェンを無色の油状物として得た。
(2)上記の2-(3-トリフルオロメチルフェニル)チオフェンと、参考例4で得られた5-ブロモ-2-メチルベンズアルデヒドから、参考例7と同様の方法で目的の5-ブロモ-2-メチル-1-(5-(3-トリフルオロメチルフェニル)-2-チエニルメチル)ベンゼンを無色の油状物として得た。
参考例113 2-(4-エチルフェニル)チオフェン
2-ブロモチオフェンと4-エチルフェニルボロン酸から参考例20−(1)と同様の方法で標記化合物を得た。
参考例114 2-(4-メチルフェニル)チオフェン
2-ブロモチオフェンと4-メチルフェニルボロン酸から参考例20−(1)と同様の方法で標記化合物を得た。
参考例115 2-(2,3-ジヒドロ-5-ベンゾ[b]フラニル)チオフェン
(1)5,7-ジブロモ-2,3-ジヒドロベンゾ[b]フラン(WO02/070020パンフレット参照)(3.0g)のジエチルエーテル(30 ml)溶液をアルゴン雰囲気下-78℃に冷却し、n-ブチルリチウム(2
.44Mヘキサン溶液、5.09 ml)を滴下した。同温にて30分攪拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液にそそぎジエチルエーテルで抽出した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し5-ブロモ-2,3-ジヒドロベンゾ[b]フラン(2.0g)を淡黄色の結晶として得た。このものは単離精製すること無く次工程に用いた。
(2)上記の5-ブロモ-2,3-ジヒドロベンゾ[b]フランとチオフェン-2-ボロン酸から参考
例20−(1)と同様の方法で目的の2-(2,3-ジヒドロ-5-ベンゾ[b]フラニル)チオフェンを淡黄色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 203 (M+H).
参考例116 4-ブロモ-2-(5-クロロ-2-チエニルメチル)-1-フルオロナフタレン
(1)2,2,6,6-テトラメチルピペリジン(1.04g)のテトラヒドロフラン(15 ml)溶液をアルゴン雰囲気下-78℃に冷却しn-ブチルリチウム(1.58Mヘキサン溶液、4.43 ml)を滴下した
。同温にて30分攪拌後、1-ブロモ-4-フルオロナフタレン(1.50g)のテトラヒドロフラン(12 ml)溶液を-78℃にて滴下した。同温にて1時間攪拌後、5-クロロ-2-チオフェンカルボキシアルデヒド(1.07g)のテトラヒドロフラン(11 ml)溶液を-78℃にて滴下した。同温にて30分攪拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗
い硫酸ナトリウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をアミノシラン処理されたシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製し4-ブロモ-1-フルオロ-2-ナフチル-5-クロロ-2-チエニルメタノール(2.00g)を淡黄色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 353/355 (M+H-H2O).
(2)上記の4-ブロモ-1-フルオロ-2-ナフチル-5-クロロ-2-チエニルメタノールから参考例1−(2)と同様の方法で目的の4-ブロモ-2-(5-クロロ-2-チエニルメチル)-1-フルオ
ロナフタレンを黄色の固体として得た。
参考例117 5-ブロモ-2,4-ジメチル-1-(5-フェニル-2-チエニルメチル)ベンゼン
(1)2,4-ジメチル安息香酸(20.0g)をクロロホルム(100 ml)に溶かし塩化オキサリル(6.8 ml)およびN,N-ジメチルホルムアミド(二滴)を加え室温にて終夜攪拌した。溶媒を減圧
下留去し残渣をメタノール(200 ml)に溶かし室温にて3時間攪拌した。溶媒を減圧下留去
し残渣を酢酸エチルに溶かし飽和重曹水次いで飽和食塩水にて洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し2,4-ジメチル安息香酸メチルを淡黄色の油状物として得た。このものは精製すること無く次工程に用いた。
(2)上記の2,4-ジメチル安息香酸メチル(19.75g)および活性化中性酸化アルミニウム(120g)の混合物に室温攪拌下、臭素(9.25 ml)を滴下した。室温にて8時間攪拌後、ジエチルエーテル(1000 ml)で希釈し不溶物を濾去した。不溶物をジエチルエーテル(500 ml)で洗
い、全濾液を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和重曹水および飽和食塩水で順次洗浄し
た。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し残渣をメタノール(40 ml)から結晶
化させ5-ブロモ-2,4-ジメチル安息香酸メチル(6.34g)を無色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 243/245 (M+H).
(3)上記の5-ブロモ-2,4-ジメチル安息香酸メチルから参考例4-(1)と同様の方法で5-ブロモ-2,4-ジメチル安息香酸を無色の結晶として得た。ESI-Mass m/Z 227/229(M-H).
(4)上記の5-ブロモ-2,4-ジメチル安息香酸と2-フェニルチオフェンから参考例5と同
様の方法で目的の5-ブロモ-2,4-ジメチル-1-(5-フェニル-2-チエニルメチル)ベンゼンを
無色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 357/359 (M+H).
参考例118 5-ブロモ-1-(5-フェニル-2-チエニルメチル)-2-トリフルオロメチルベン
ゼン
(1)5-ブロモ-2-ヨード安息香酸(Synthesis,1997,1301-1304参照)から参考例117−
(1)と同様の方法で5-ブロモ-2-ヨード安息香酸メチルを褐色の固体として得た。
(2)上記の5-ブロモ-2-ヨード安息香酸メチル(4.65g)のN-メチル-2-ピロリジノン(20 m
l)溶液に臭化銅(I)(235 mg)およびメチル-2,2-ジフルオロ-2-(フルオロスルホニル)アセ
テート(2.6 ml)を加え120℃にて1.5時間加熱攪拌した。冷却後、10%塩酸水と酢酸エチル
を加え不溶物を濾去した。濾液の有機層を水で4回、次いで飽和重曹水と飽和食塩水で洗
った。硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=80:1)にて精製し5-ブロモ-2-トリフルオロメチル安息
香酸メチル(3.55g)を無色の油状物として得た。
(3)上記の5-ブロモ-2-トリフルオロメチル安息香酸メチルから参考例4-(1)と同様の方法で5-ブロモ-2-トリフルオロメチル安息香酸を淡褐色の結晶として得た。ESI-Mass m/Z 267/269(M-H).
(4)上記の5-ブロモ-2-トリフルオロメチル安息香酸と2-フェニルチオフェンから参考
例5−(1)と同様の方法で5-ブロモ-2-トリフルオロメチルフェニル 5-フェニル-2-チ
エニル ケトンを淡黄色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 411/413 (M+H).
(5)上記の5-ブロモ-2-トリフルオロメチルフェニル 5-フェニル-2-チエニル ケトン(670 mg)のメタノール(20 ml)−テトラヒドロフラン(10 ml)混合溶液に水素化ホウ素ナトリウム(62 mg)を加え室温にて3時間攪拌した。溶媒を減圧下留去し残渣をクロロホルム(10 ml)−アセトニトリル(20 ml)に溶かした。トリエチルシラン(0.78 ml)を加え0℃に冷却し、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯塩(0.52 ml)を滴下した。室温にて45分攪拌し飽
和重曹水を加え酢酸エチルにて抽出した。飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)にて精製し目的の5-ブロモ-1-(5-フェニル-2-チエニルメチル)-2-トリフルオロメチルベンゼン(565 mg)を無色の油状物として得た。
参考例119 5-ブロモ-1-(5-(3-エチルフェニル)-2-チエニルメチル)-2-メチルベンゼ

(1)1-ブロモ-3-エチルベンゼンとチオフェン-2-ボロン酸から参考例20−(1)と同様の方法で2-(3-エチルフェニル)チオフェンを淡黄色の液体として得た。
(2)上記の2-(3-エチルフェニル)チオフェンと参考例4で得られた、5-ブロモ-2-メチ
ルベンズアルデヒドから参考例9と同様の方法で目的の5-ブロモ-1-(5-(3-エチルフェニ
ル)-2-チエニルメチル)-2-メチルベンゼンを淡黄色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 371/373 (M+H).
参考例120 5-ブロモ-2-メチル-1-(5-(2-ピリジル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
(1)2-(2-ピリジル)チオフェンと参考例4で得られた、5-ブロモ-2-メチルベンズアル
デヒドから参考例7−(1)と同様の方法で5-ブロモ-2-メチルフェニル-5-(2-ピリジル)-2-チエニルメタノールを無色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 360/362 (M+H).
(2)上記の5-ブロモ-2-メチルフェニル-5-(2-ピリジル)-2-チエニルメタノール(1.59g)のトリフルオロ酢酸(40 ml)溶液を0℃に冷却し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(4.68g)を少しずつ加えた。室温にて1時間攪拌後、再度0℃に冷却し10%水酸化ナトリウム水溶液を加え反応溶液をアルカリ性にした。酢酸エチルにて抽出し飽和食塩水で洗い硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製し目的の5-ブロモ-2-メチル-1-(5-(2-ピリジル)-2-チエニルメチル)ベンゼン(1.38g)を無色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 344/346 (M+H).
参考例121 2-(5-フルオロ-2-チエニル)チオフェン
2,2’-ビチオフェン(7.40g)のテトラヒドロフラン(90 ml)溶液をアルゴン雰囲気下-78
℃に冷却し、n-ブチルリチウム(1.59Mヘキサン溶液、28.0 ml)を滴下した。0℃にて30分
攪拌後、再度-78℃に冷却しN-フルオロベンゼンスルホンイミド(15.5g)を加えた。徐徐に
昇温し室温にて17時間攪拌した。反応溶液を氷水にあけヘキサンにて2回抽出した。水次
いで飽和食塩水で洗い硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)にて精製し2-(5-フルオロ-2-チエニル)チオフェン(5.89g)を無色の油状物として得た。
参考例122 5-ブロモ-2-メチル-1-(5-(3-ピリジル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
2-(3-ピリジル)チオフェンから参考例120と同様の方法で標記化合物を無色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 344/346 (M+H).
参考例123 5-ブロモ-1-(5-(4-メトキシフェニル)-2-チエニルメチル)-2-メチルベン
ゼン
(1)p-ブロモアニソールとチオフェン-2-ボロン酸から参考例20−(1)と同様の方
法で2-(4-メトキシフェニル)チオフェンを淡黄色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 191 (M+H).
(2)上記の2-(4-メトキシフェニル)チオフェンと参考例4-(1)で得られた、4-ブロモ-2-メチル安息香酸から参考例5と同様の方法で目的の5-ブロモ-1-(5-(4-メトキシフェニル)-2-チエニルメチル)-2-メチルベンゼンを淡黄色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 373/375 (M+H).
参考例124 5-ブロモ-2-メチル-1-(5-(1,2-メチレンジオキシベンゼン-4-イル)-2-チ
エニルメチル)ベンゼン
4-ブロモ-1,2-(メチレンジオキシ)ベンゼンから参考例120と同様の方法で標記化合
物を無色の粉末として得た。
参考例125 5-ブロモ-2-クロロ-1-(2-(5-フェニル-2-チエニル)エチル)ベンゼン
(1)5-ブロモ-2-クロロベンジルアルコール(10.66g)のトルエン(100 ml)溶液に塩化チ
オニル(10 ml)およびピリジン(二滴)を加え、100℃にて終夜加熱攪拌した。溶媒を減圧下留去し残渣を酢酸エチルに溶かし、水、10%塩酸水、飽和重曹水および飽和食塩水にて順
次洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し5-ブロモ-2-クロロベンジル
クロリドを淡黄色の油状物として得た。このものは精製すること無く次工程に用いた。
(2)上記の5-ブロモ-2-クロロベンジルクロリドをアセトニトリル(100 ml)に溶かし0℃に冷却した。テトラエチルアンモニウムシアニド(8.8g)を加え室温にて2時間攪拌した。
溶媒を減圧下留去し残渣を酢酸エチルに溶かし、水、10%塩酸水、飽和重曹水および飽和
食塩水にて順次洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し5-ブロモ-2-ク
ロロフェニルアセトニトリルを淡黄色の固体として得た。このものは精製すること無く次工程に用いた。
(3)水(90 ml)−硫酸(75 ml)に上記の5-ブロモ-2-クロロフェニルアセトニトリルを加
え160℃にて終夜加熱攪拌した。水で更に希釈し0℃に冷却した。溶媒をデカントで除き残渣をジエチルエーテルに溶かし水次いで飽和食塩水で洗った。10%水酸化ナトリウムで抽
出後、0℃にて濃塩酸を加え酸性とした。析出物を濾取しシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(クロロホルム)にて精製し5-ブロモ-2-クロロフェニル酢酸(6.67g)を無色の結晶として得た。ESI-Mass m/Z 247/249(M-H).
(4)上記の5-ブロモ-2-クロロフェニル酢酸から参考例118−(4)、(5)と同様
の方法で目的の5-ブロモ-2-クロロ-1-(2-(5-フェニル-2-チエニル)エチル)ベンゼンを淡
黄色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 377/379 (M+H).
参考例126 5-ブロモ-1-(5-(6-フルオロ-2-ピリジル)-2-チエニルメチル)-2-メチルベンゼン
(1)2-ブロモ-6-フルオロピリジンとチオフェン-2-ボロン酸から参考例20−(1)と同様の方法で2-(6-フルオロ-2-ピリジル)チオフェンを黄色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 180 (M+H).
(2)上記の2-(6-フルオロ-2-ピリジル)チオフェンから参考例120と同様の方法で目
的の5-ブロモ-1-(5-(6-フルオロ-2-ピリジル)-2-チエニルメチル)-2-メチルベンゼンを無色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 362/364 (M+H).
参考例127 5-ブロモ-2-メチル-1-(5-トリフルオロメチル-2-チエニルメチル)ベンゼ

2-トリフルオロメチルチオフェン(特開2000-34239参照)と参考例4で得られた、5-ブロモ-2-メチルベンズアルデヒドから参考例7と同様の方法で標記化合物を無色の油状物と
して得た。
参考例128 5-ブロモ-1-(5-(5-フルオロ-2-チエニル)-2-チエニルメチル)-2-メチルベンゼン
参考例4-(1)で得られた、5-ブロモ-2-メチル安息香酸と参考例121で得られた、2-(5-フルオロ-2-チエニル)チオフェンから参考例5と同様の方法で標記化合物を無色の固体
として得た。APCI-Mass m/Z 367/369 (M+H).
参考例129 3-ブロモ-2-フルオロ-6-メチル-1-(5-フェニル-2-チエニルメチル)ベンゼン
4-ブロモ-3-フルオロトルエンと5-フェニル-2-チオフェンカルボキシアルデヒドから参考例116と同様の方法で標記化合物を淡青色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 361/363 (M+H).
参考例130 5-ブロモ-2-クロロ-1-(2-フェニル-5-チアゾリルメチル)ベンゼン
(1)参考例125−(3)で得られた、5-ブロモ-2-クロロフェニル酢酸(2.0g)をジク
ロロメタン(40 ml)に溶かし、0℃にて塩化オキサリル(0.77 ml)およびN,N-ジメチルホル
ムアミド(一滴)を加え室温にて終夜攪拌した。溶媒を減圧下留去し5-ブロモ-2-クロロフ
ェニルアセチルクロリドを得た。このものは精製すること無く次工程に用いた。
(2)カリウムtert-ブトキシド(1.35g)のテトラヒドロフラン(20 ml)溶液を0℃に冷却し、メチルイソシアノアセテート(1.33 ml)を加えた。次いで上記の5-ブロモ-2-クロロフェニルアセチルクロリドのテトラヒドロフラン(20 ml)溶液を加え、0℃にて2時間、その後
室温にて終夜攪拌した。反応溶液を再度0℃に冷却し、10%くえん酸水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。水次いで飽和食塩水にて洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて
精製し5-ブロモ-2-クロロ-1-(4-メトキシカルボニル-5-オキサゾリルメチル)ベンゼン(1.12g)を黄色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 330/332 (M+H).
(3)上記の5-ブロモ-2-クロロ-1-(4-メトキシカルボニル-5-オキサゾリルメチル)ベン
ゼン(1.37g)を6N 塩酸水溶液(20 ml)中、終夜加熱還流した。溶媒を減圧下留去し残渣を
メタノールに溶かし炭末処理した。炭末を濾去し濾液を減圧下留去し粗体の1-(3-アミノ-2-オキソプロピル)-5-ブロモ-2-クロロベンゼン塩酸塩(1.73g)を淡褐色の固体として得た。このものは精製すること無く次工程に用いた。APCI-Mass m/Z 262/264 (M+H).
(4)上記の1-(3-アミノ-2-オキソプロピル)-5-ブロモ-2-クロロベンゼン塩酸塩(1.70 g)の酢酸エチル(30 ml)−水(15 ml)混合溶液を0℃に冷却し、塩化ベンゾイル(0.99 ml)お
よび重曹(2.39 g)を加え同温にて3時間攪拌した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、硫酸
ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム:酢酸エチル=95:5)にて精製し1-(3-ベンゾイルアミノ-2-オキソプロピル)-5-ブロモ-2-クロロベンゼン(710 mg)を無色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 366/368
(M+H).
(5)上記の1-(3-ベンゾイルアミノ-2-オキソプロピル)-5-ブロモ-2-クロロベンゼン(710 mg)のトルエン(20 ml)溶液にLawesson試薬(2.35 g)を加え2時間加熱還流した。反応溶
液を冷却後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキ
サン:酢酸エチル=90:10)にて精製し目的の5-ブロモ-2-クロロ-1-(2-フェニル-5-チアゾリルメチル)ベンゼン(512 mg)を無色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 364/366 (M+H).
参考例131 5-ブロモ-2-クロロ安息香酸tert-ブチル
5-ブロモ-2-クロロ安息香酸(11.75 g)のN,N-ジメチルホルムアミド(50 ml)溶液に1,1’-カルボニルジイミダゾール(8.10 g)を加え40℃にて1時間加熱攪拌した。tert-ブタノー
ル(7.40 g)および1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ-7-エン(7.60 g)を加え、更に40℃にて終夜加熱攪拌した。ジエチルエーテルで希釈し水(3回)、2%塩酸水(2回)、飽和重曹水および飽和食塩水で順次洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し5-ブロモ-2-クロロ安息香酸tert-ブチル(12.53 g)を淡黄色の油状物として得た。
参考例132 5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-エトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
(1)参考例46で得られた、5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-メトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン(2.70 g)のジクロロメタン(27 ml)溶液をアルゴン雰囲気下0℃に冷却し三臭化ほう素(0.83 ml)を滴下した。室温まで昇温し30分攪拌した。飽和重曹水を加
え反応溶液を塩基性とし、次いで飽和クエン酸水溶液を加え反応溶液を酸性とした。クロロホルムで抽出し硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をクロロホルム−ヘキサンにて結晶化させ、5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン(2.01 g)を淡緑色の結晶として得た。ESI-Mass m/Z 351/353(M-H).
(2)上記の5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン(500 mg)をN,N-ジメチルホルムアミド(5 ml)に溶かし、ヨードエタン(0.23 ml)お
よび炭酸カリウム(390 mg)を加え室温にて2日間攪拌した。水を加え酢酸エチルで抽出し
た。水次いで飽和食塩水にて洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=98:2−80:20)にて
精製し目的の5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-エトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン(492 mg)を淡桃色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 381/383 (M+H).
参考例133 5-ブロモ-2-クロロ-3-(5-フェニル-2-チエニルメチル)チオフェン
5-ブロモ-2-クロロ-3-チオフェンカルボン酸(特開平10-324632参照)と2-フェニルチオ
フェンから参考例5と同様の方法で標記化合物を無色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 367/369 (M+H).
参考例134 6-フルオロ-2-ピリジルボロン酸ピナコールエステル
2-ブロモ-6-フルオロピリジン(1.0 g)のテトラヒドロフラン(10 ml)溶液をアルゴン雰
囲気下-78℃に冷却し、n-ブチルリチウム(2.59Mヘキサン溶液、2.24 ml)のテトラヒドロ
フラン(10 ml)溶液を滴下した。同温にて45分攪拌後、トリイソプロポキシボラン(1.28 g)のテトラヒドロフラン(10 ml)溶液を滴下した。同温にて2時間攪拌後、昇温し室温にて
更に1時間攪拌した。次いで、ピナコール(0.91 g)のテトラヒドロフラン(10 ml)溶液を滴下し室温にて20分攪拌した。酢酸(0.34 ml)を加え室温にて1時間攪拌後、不溶物を濾去した。濾液から2.5%水酸化ナトリウムで抽出し0℃に冷却した。2N塩酸水で弱酸性としジエ
チルエーテルにて抽出した。少量の飽和食塩水で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をヘキサンにて固化させ6-フルオロ-2-ピリジルボロン酸ピナコ
ールエステル(850 mg)を無色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 224 (M+H).
参考例135 5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-フェニル-3-ピリジルメチル)ベンゼン
(1)5-ブロモ-2-クロロ安息香酸から参考例4−(2)と同様の方法でN-メトキシ-N-メチル-5-ブロモ-2-クロロベンズアミドを無色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 278/280 (M+H).
(2)上記のN-メトキシ-N-メチル-5-ブロモ-2-クロロベンズアミドと2,5-ジブロモピリ
ジンから参考例31−(4)と同様の方法で5-ブロモ-2-クロロフェニル 6-ブロモ-3-ピ
リジル ケトンを淡黄色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 374/376 (M+H).
(3)上記の5-ブロモ-2-クロロフェニル 6-ブロモ-3-ピリジル ケトンとフェニルボロン酸から参考例20−(1)と同様の方法で5-ブロモ-2-クロロフェニル 6-フェニル-3-ピ
リジル ケトンを黄色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 372/374 (M+H).
(4)上記の5-ブロモ-2-クロロフェニル 6-フェニル-3-ピリジル ケトンから参考例14−(1)と同様の方法で目的の5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-フェニル-3-ピリジルメチル)ベ
ンゼンを無色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 358/360 (M+H).
参考例136 5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-イソプロピルオキシベンゾ[b]チオフェン-2-イ
ルメチル)ベンゼン
参考例132−(1)の化合物、5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼンとヨウ化イソプロピルから参考例132−(2)と同様の方法で得た。APCI-Mass m/Z 395/397 (M+H).
参考例137 4-ブロモ-1-フルオロ-2-(5-(2-ピリジル)-2-チエニルメチル)ナフタレン
(1)2,2,6,6-テトラメチルピペリジン(4.13 ml)のテトラヒドロフラン(40 ml)溶液をアルゴン雰囲気下-78℃に冷却しn-ブチルリチウム(2.44Mヘキサン溶液、10.0 ml)を滴下し
た。同温にて30分攪拌後、1-ブロモ-4-フルオロナフタレン(5.0 g)のテトラヒドロフラン(20 ml)溶液を-78℃にて滴下した。同温にて1時間攪拌後、N,N-ジメチルホルムアミド(5.16 ml)を-78℃にて滴下した。同温にて1時間攪拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。水で洗い硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をジイソプロピルエーテル−ヘキサンにて結晶化させ4-ブロモ-1-フルオロ-2-ナフトアルデヒド(4.43 g)を淡黄色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 267/269 (M+NH4).
(2)上記の4-ブロモ-1-フルオロ-2-ナフトアルデヒドと2-(2-ピリジル)チオフェンから参考例120と同様の方法で目的の4-ブロモ-1-フルオロ-2-(5-(2-ピリジル)-2-チエニルメチル)ナフタレンを無色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 398/400 (M+H).
参考例138 5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-エチル-3-ピリジルメチル)ベンゼン
(1)参考例135−(2)の化合物、5-ブロモ-2-クロロフェニル 6-ブロモ-3-ピリジ
ル ケトン(3.2 g)をテトラヒドロフラン(80 ml)に溶かし、トリエチルアルミニウム(1.0Mヘキサン溶液、9.9 ml)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(570 mg)および塩化セリウム(III)(7.3 g)を加え30℃にて1.5時間攪拌した。メタノールで希釈し飽
和重曹水を加え反応溶液を塩基性とした。不溶物を濾去し濾液を酢酸エチルで抽出後、硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=99:1−85:15)にて精製し5-ブロモ-2-クロロフェニル 6-
エチル-3-ピリジル ケトン(1.98 g)を無色の固体として得た。APCI-Mass m/Z 324/326 (M+H).
(2)上記の5-ブロモ-2-クロロフェニル 6-エチル-3-ピリジル ケトンから参考例14−(1)と同様の方法で目的の5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-エチル-3-ピリジルメチル)ベンゼ
ンを無色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 310/312 (M+H).
参考例139 6-エチルベンゾ[b]チオフェン
(1)4-ブロモ-2-フルオロベンズアルデヒドとチオグリコール酸エチルから参考例31
−(1)と同様の方法で6-ブロモ-2-エトキシカルボニルベンゾ[b]チオフェンを無色の固体として得た。
(2)上記の6-ブロモ-2-エトキシカルボニルベンゾ[b]チオフェンから参考例139−(1)と同様の方法で6-エチル-2-エトキシカルボニルベンゾ[b]チオフェンを無色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 235 (M+H).
(3)上記の6-エチル-2-エトキシカルボニルベンゾ[b]チオフェン(1.26 g)をテトラヒドロフラン(4 ml)−メタノール(8 ml)に溶かし水酸化リチウム一水和物(677 mg)を加え室温にて終夜攪拌した。溶媒を減圧下留去し残渣を水に溶かし10%塩酸水溶液を加え酸性とし
た。析出物を濾取し水で洗い6-エチルベンゾ[b]チオフェン-2-イルカルボン酸(1.15 g)を無色の結晶として得た。ESI-Mass m/Z 205(M-H).
(4)上記の6-エチルベンゾ[b]チオフェン-2-イルカルボン酸から参考例47−(2)と同様の方法で目的の6-エチルベンゾ[b]チオフェンを無色の油状物として得た。
参考例140 5-ブロモ-2-クロロ-1-(1-オキソ-2-イソインドリニルメチル)ベンゼン
(1)5-ブロモ-2-クロロベンジルアルコール(3.0 g)をトルエン(30 ml)に溶かし塩化チ
オニル(2.35 ml)およびピリジン(二滴)を加え100℃にて2時間加熱攪拌した。冷却後、飽
和重曹水次いで飽和食塩水で洗い硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し塩化-5-ブロモ-2-クロロベンジル(3.34 g)を淡褐色の油状物として得た。このものは精製すること無く次工程に用いた。
(2)上記の塩化-5-ブロモ-2-クロロベンジル(3.34 g)をN,N-ジメチルホルムアミド(30 ml)に溶かし、フタルイミドカリウム塩(2.63 g)を加え70℃にて3時間加熱攪拌した。反応溶液を水にそそぎ酢酸エチルで抽出し飽和食塩水にて洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し残渣をジイソプロピルエーテルにて結晶化させ5-ブロモ-2-クロロ-1-(フタルイミド-2-イルメチル)ベンゼン(3.33 g)を無色の結晶として得た。APCI-Mass m/Z 350/352 (M+H).
(3)上記の5-ブロモ-2-クロロ-1-(フタルイミド-2-イルメチル)ベンゼン(4.3 g)を酢酸(43 ml)に溶かし亜鉛粉末(8.02 g)を加え3日間加熱還流した。冷却後、クロロホルムで希釈し水酸化ナトリウム水溶液にて塩基性とした。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル
=6:1−4:1)にて精製し目的の5-ブロモ-2-クロロ-1-(1-オキソ-2-イソインドリニルメチ
ル)ベンゼン(1.39 g)を無色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 336/338 (M+H).
参考例141 5-ブロモ-2-クロロ-1-(1-フェニル-4-ピラゾリルメチル)ベンゼン
(1)1-フェニル-4-ブロモピラゾール(Can. J. Chem. (1963) 41,1540参照)(2.23 g)の
ジエチルエーテル(30 ml)溶液をアルゴン雰囲気下-78℃に冷却しn-ブチルリチウム(1.59Mヘキサン溶液、6.9 ml)を滴下した。-20〜-10℃にて5時間攪拌後、参考例16-(1)の化合物、5-ブロモ-2-クロロベンズアルデヒド(2.19 g)のジエチルエーテル(30 ml)溶液を同温にて滴下した。同温にて30分攪拌後、テトラヒドロフラン(30 ml)を加え0℃にて更に30分攪拌した。飽和塩化アンモニウム水を加え酢酸エチルにて抽出し飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=83:17−80:20)にて精製し5-ブロモ-2-クロロフェニル-1-フェニル-4-ピラゾリルメタノール(831 mg)を黄色の油状物として得た。APCI-Mass m/Z 363/365
(M+H).
(2)上記の5-ブロモ-2-クロロフェニル-1-フェニル-4-ピラゾリルメタノールから参考
例120−(2)と同様の方法で目的の5-ブロモ-2-クロロ-1-(1-フェニル-4-ピラゾリルメチル)ベンゼンを無色の粉末として得た。APCI-Mass m/Z 347/349 (M+H).
参考例143 5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-(2-フルオロエチルオキシ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン
参考例132−(1)の化合物、5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼンと1-ブロモ-2-フルオロエタンから参考例132−(2)と
同様の方法で得た。APCI-Mass m/Z 399/401 (M+H).
参考例144 5-トリ-n-ブチルスタニルチアゾール
題記化合物をWO 03/087104に記載の方法で製造した。
参考例145 4-トリ-n-ブチルスタニルチアゾール
題記化合物 をWO 03/087104に記載の方法で製造した。
参考例146 トリ-n-ブチル(6-メトキシ-2-ピリジル)スズ
題記化合物 をSynthesis (1999) 754に記載の方法で製造した。
参考例147 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-エトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベン
ゼン
(1)参考例54で得られた5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-メトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼンを参考例132-(1)と同様に処理して、5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-ヒドロキシ
ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼンを得た。ESI-Mass m/Z 351/353(M-H)。
(2)上記5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼ
ンとヨウ化エチルを参考例132-(2)と同様に処理して、所望の 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-
エトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼンを得た。APCI-Mass m/Z 382/380 (M+H)。
参考例148 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-(1-ピラゾールイル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
1-(2-チエニル)ピラゾール(Chemica Scripta (1979)13,157-161参照)と参考例16-(1)で得られた5-ブロモ-2-クロロベンズアルデヒドを参考例7と同様に処理して、題記化合物を無色固体として得た。APCI-Mass m/z 353/355 (M+H)。
参考例149 5-ブロモ-2-クロロ-1-(tert-ブチルジフェニルシリルオキシメチル)ベンゼン
5-ブロモ-2-クロロベンジルアルコール(5.15 g)のN,N-ジメチルホルムアミド(50 ml)溶液にジイソプロピルエチルアミン(19.8 ml)及び tert-ブチルジフェニルクロロシラン(11.9 ml)を加え、室温で2日間攪拌した。氷冷下、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を洗浄、乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製して、5-ブロモ-2-クロロ-1-(tert-ブチルジフェニルシロキシメチル)ベンゼン77(10.79 g)を無色油状物として得た。APCI-Mass m/Z 476/478 (M+NH4)。
参考例150 2-フルオロピリジン-4-ボロン酸
題記化合物をTetrahedron (2002) 58, 4369-4373に記載の方法で製造した。
参考例151 3-ジフルオロメトキシベンゼンボロン酸
3-(ジフルオロメトキシ)ベンゼン(3.0 g)とトリイソプロポキシボラン(2.78 g)のテト
ラヒドロフラン(15 ml)溶液に、アルゴン雰囲気下、-78℃でn-ブチルリチウム(1.59 M ヘキサン溶液、9.3 ml)を加えた。混合物を同温で10分攪拌し、室温に昇温して一晩攪拌し
た。3N塩酸(10 ml)を加え、室温で 5分攪拌した。混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出液
を洗浄、乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサンから再結晶して、3-ジフルオロメトキシベンゼンボロン酸(1.6 g)を無色結晶として得た。
参考例152 トリn-ブチル(2-シアノ-5-ピリジル)スズ
5-ブロモ-2-シアノピリジンをWO 93/21178パンフレットに記載の方法で処理して、題記化合物を得た。
参考例153 5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-ジフルオロメトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イル-
メチル)ベンゼン
参考例132-(1)で得られた5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン(1.8 g)をジメチルホルムアミド(15 ml)に溶解し、2-クロロ-2,2-ジフルオロ酢酸メチルエステル(1.63 ml)と炭酸カリウム(2.28 g)を加え、アルゴン雰囲気
下100 ℃で1.5時間攪拌した。反応混合物を2N塩酸で酸性にし、酢酸エチルで抽出した。
有機層を洗浄、乾燥し、溶媒を減圧留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ
キサン)で精製して、5-ブロモ-2-クロロ-1-(6-ジフルオロメトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼン(695 mg)を無色 固体として得た。GC-Mass m/Z 402/404 (M+)。
参考例154 5-ブロモ-1-(6-ジフルオロメトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-2-
メチルベンゼン
(1)6-メトキシベンゾ[b]チオフェン(WO 97/25033参照)と参考例4で得られた5-ブロモ-2-
メチルベンズアルデヒドを参考例 7 と同様に処理して、5-ブロモ-1-(6-メトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-2-メチルベンゼンを得た。APCI-Mass m/Z 347/349 (M+NH4)。
(2)上記5-ブロモ-1-(6-メトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-2-メチルベンゼン
を参考例132-(1)と同様に処理して、5-ブロモ-1-(6-ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン-2-
イルメチル)-2-メチルベンゼンを得た。ESI-Mass m/Z 331/333(M-H)。
(3)上記5-ブロモ-1-(6-ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン-2-イル-メチル)-2-メチルベンゼンを参考例153 と同様に処理して、所望の5-ブロモ-1-(6-ジフルオロメトキシベンゾ[b]
チオフェン-2-イルメチル)-2-メチル-ベンゼンを無色油状物として得た。GC-Mass m/Z 382/384 (M+)。
参考例155(6-シアノピリジン-2-イル)トリメチルスズ
2-ブロモ-6-シアノピリジン(特開平4-253974参照)(1.5 g)とヘキサメチルジチン(2.69 g)をジメトキシエタン(50 ml)に溶解し、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウ
ム(0)(972 mg)を加えた。混合物を5時間還流し、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=100:1)で精製して、(6-シアノピリジ
ン-2-イル)トリメチルスズ(980 mg)を無色油状物として得た。APCI-Mass m/Z 265/267/269 (M+H)。
参考例156 5-ブロモ-2-メチル-1-(5-(1-ピラゾリル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
1-(2-チエニル)ピラゾール(Chemica Scripta (1979) 13, 157-161参照)と参考例 4 で
得られた5-ブロモ-2-メチルベンズアルデヒドを参考例7と同様に処理して、題記化合物を無色油状物として得た。APCI-Mass m/z 333/335 (M+H)。
参考例157 5-ブロモ-1-(6-エトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-2-メチル-ベンゼン
参考例154-(2)で得られた5-ブロモ-1-(6-ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチ
ル)-2-メチルベンゼンとヨウ化エチルを参考例132-(2)と同様に処理して、所望の 5-ブロモ-1-(6-エトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-2-メチルベンゼンを淡黄色ワックスとして得た。APCI-Mass m/Z 361/363 (M+H)。
参考例158 5-ブロモ-1-(5-メトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-2-メチル-ベンゼン
5-メトキシベンゾ[b]チオフェン(WO 97/25033参照)と参考例4で得られた5-ブロモ-2-メチルベンズアルデヒドを参考例7と同様に処理して、5-ブロモ-1-(5-メトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-2-メチルベンゼンを無色ワックスとして得た。
参考例159 5-ブロモ-1-(5-(2-フルオロエトキシ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-2-メチルベンゼン
(1)参考例158で得られた5-ブロモ-1-(5-メトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イル-メチル)-2-メチルベンゼンを参考例132-(1)と同様に処理して、5-ブロモ-1-(5-ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-2-メチル-ベンゼンを無色粉末として得た。ESI-Mass m/Z 331/333(M-H)。
(2)上記5-ブロモ-1-(5-ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン-2-イル-メチル)-2-メチルベンゼン と1-ブロモ-2-フルオロエタンを参考例132-(2)と同様に処理して、所望の5-ブロモ-1-(5-(2-フルオロエトキシ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-2-メチルベンゼンを得た
参考例160 5-ブロモ-1-(5-エトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-2-メチルベン
ゼン
参考例159-(1)で得られた5-ブロモ-1-(5-ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチ
ル)-2-メチル-ベンゼンとヨウ化エチルを参考例132-(2)と同様に処理して、所望の5-ブロモ-1-(5-エトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-2-メチルベンゼンを無色粉末として得た。
参考例161 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-(2-フルオロエトキシ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イ
ルメチル)ベンゼン
参考例147-(1)で得られた 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)ベンゼンと1-ブロモ-2-フルオロエタンを製造例132-(2)と同様に処理して、題記化合物を得た。
参考例162 5-ブロモ-1-(6-(2-フルオロエトキシ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-2-メチルベンゼン
参考例154-(2)で得られた5-ブロモ-1-(6-ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチ
ル)-2-メチルベンゼンと1-ブロモ-2-フルオロエタンを製造例132-(2)と同様に処理して、題記化合物を無色ワックスとして得た。APCI-Mass m/Z 379/381 (M+H)。
参考例163 4-(ジフルオロメトキシ)フェニルボロン酸
(4-ブロモフェノキシ)ジフルオロメタン(3 g)とトリイソプロポキシボラン(3.42 ml)をテトラヒドロフラン(15 ml)に溶解し、そこにアルゴン雰囲気下、-78℃で、n-ブチルリチウム(1.59 Mヘキサン溶液、3.42 ml)を加えた。混合物を室温で一晩攪拌し、6N塩酸を0℃で加えた。酢酸エチルで抽出し、抽出液を洗浄、乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣を冷ヘキサンで粉末化して、4-(ジフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(1.88 g)を無色固体として得た。
参考例164 トリn-ブチル(3-メチル-5-イソオキサゾリル)スズ
題記化合物を Bioorg. Med. Chem. Lett. (2003) 13, 4117-4120に記載の方法で製造した。
参考例165 5-ブロモ-2-クロロ-1-(2-トリフルオロメチル-5-ピリジルメチル)ベンゼン
(1) 5-ブロモ-2-トリフルオロメチルピリジン(5.3 g)(Eur. J. Org. Chem. (2003) 1159-1168参照)のテトラヒドロフラン(70 ml)溶液に、アルゴン雰囲気下、0℃で塩化イソプロ
ピマグネシウム(1 mol/l テトラヒドロフラン溶液、23.45 ml)を加えた。混合物を同温で2時間攪拌し、参考例16-(1)で得られた 5-ブロモ-2-クロロベンズアルデヒド(5.15 g)のテトラヒドロフラン(20 ml)溶液を加えた。混合物を同温で60分攪拌し、飽和塩化アンモ
ニウム水溶液を加え、室温に昇温した。酢酸エチルで抽出し、洗浄、乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=98:2-85:15)で精製して、(5-ブロモ-2-クロロ)フェニル-(2-トリフルオロメチル-5-ピリジル)
メタノール(4.56 g)を淡茶色シロップとして得た。APCI-Mass m/Z 366/368 (M+H)。
(2)上記(5-ブロモ-2-クロロ)フェニル-(2-トリフルオロメチル-5-ピリジル)メタノール(4.55 g)をジクロロメタン(50 ml)−トルエン(50 ml)に溶解し、酸化マンガン(IV)(5.39 g)を加え、混合物を室温で一晩攪拌した。不溶物をろ去し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=98:2-92:8)で精製して、(5-ブロモ-2-クロロ)フェニル (2-トリフルオロメチル-5-ピリジル) ケトン(2.64 g)を淡
黄色シロップとして得た。APCI-Mass m/Z 364/366 (M+H)。
(3)上記(5-ブロモ-2-クロロ)フェニル (2-トリフルオロメチル-5-ピリジル) ケトンを参
考例14-(1)と同様に処理して、所望の 5-ブロモ-2-クロロ-1-(2-トリフルオロメチル-5-
ピリジルメチル)ベンゼンを得た。APCI-Mass m/Z 350/352 (M+H)。
参考例166 4-メチル-2-トリブチルスタニルチアゾール
n-ブチルリチウム(2.71 Mヘキサン溶液、3.9 ml)のテトラヒドロフラン(10 ml)溶液に
アルゴン雰囲気下、-78℃で4-メチルチアゾール(1.0 g)のテトラヒドロフラン(10 ml)溶
液を加えた。混合物を同温で1時間攪拌し、ついで塩化トリn-ブチルスズ(3.6 g)のテト
ラヒドロフラン(10 ml)溶液を加えた。反応混合物を同温で30分攪拌し、室温に昇温して
一晩攪拌した。水を加え、ジエチルエーテルで抽出し、抽出液を洗浄、乾燥し、溶媒を減圧留去した。アルミナカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製して、題記化合物(1.76 g)を油状物として得た。APCI-Mass m/z 386/388 (M+H)。
参考例167 2-フルオロピリジン-3-ボロン酸
題記化合物をTetrahedron (2002) 58, 3323-3328に記載の方法で製造した。
参考例168 4-ブロモ-2-(5-クロロ-2-チエニルメチル)-1-メトキシナフタレン
2,4-ジブロモ-1-メトキシナフタレン(Org. Lett. (2003) 5, 831参照)と 5-クロロ-2-
チオフェンカルボキシアルデヒドを参考例1と同様に処理して、4-ブロモ-2-(5-クロロ-2-チエニルメチル)-1-メトキシナフタレンを得た。
参考例169 2-(2-(6-クロロ)ピリジン)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3-ジオキサボロラン
題記化合物をTetrahedron (2003) 59,10043-10049に記載の方法で製造した。
参考例170 2-メチル-4-トリ-n-ブチルスタニルチアゾール
題記化合物をTetrahedron (2003) 59, 9979-9984に記載の方法で製造した。
参考例171 2-(4-(2-メチル)ピリジン)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3-ジオキサボロラン
題記化合物を米国特許公開2003-024914に記載の方法で製造した。
参考例172 1-(β-D-グルコピラノシル)-5-クロロインドール
5-クロロ-2,3-ジヒドロ-(1H)-インドールをEur. J. Med. Chem. (2004) 39, 453-458
に記載の方法で処理して、題記化合物を得た。APCI-Mass m/z 314/316 (M+H)。
参考例173 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-(5-フルオロチアゾール-2-イル)-2-チエニルメチル)ベンゼン
(1)2-ブロモチアゾール(15.0 g)と2-チオフェンボロン酸(14.0 g)をジメトキシエタン(150 ml)に溶解し、塩化ビス(トリフェニル)ホスフィンパラジウム(II)(3.2 g)及び2M 炭酸
ナトリウム水溶液(137 ml)を加え、混合物をアルゴン雰囲気下、2時間還流した。反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチルで希釈した。有機層を洗浄、乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=96:4)で精製
して、2-(2-チエニル)チアゾール(9.87 g)を油状物として得た。APCI-Mass m/Z 168 (M+H)。
(2)上記化合物(3.17 g)を参考例121 と同様に処理して、5-フルオロ-2-(2-チエニル)チアゾール(1.58 g)を油状物として得た。APCI-Mass m/Z 186 (M+H)。
(3)上記化合物(1.58 g)をクロロホルム(16 ml)に溶解し、0℃で、臭素(1.43 g)のクロロ
ホルム(15 ml)溶液を滴下した。混合物を同温で1時間攪拌し室温に昇温してさらに1時
間攪拌した。反応混合物を飽和重曹水に注ぎ、クロロホルムで抽出した。抽出液を洗浄、乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:
酢酸エチル=97:3)で精製して、2-(5-ブロモ-2-チエニル)-5-フルオロチアゾール(1.81 g)を淡黄色固体として得た。
(4)上記化合物(300 mg)と参考例16-(1)で得られた5-ブロモ-2-クロロ-ベンズアルデヒド
を参考例7と同様に処理して、所望の 5-ブロモ-2-クロロ-1-(5-(5-フルオロチアゾール-2-イル)-2-チエニルメチル)ベンゼン(199 mg)を淡黄色粉末として得た。
参考例174 1-(β-D-グルコピラノシル)-4-クロロインドール
(1)4-クロロインドール(3.15 g)をトリフルオロ酢酸(32 ml)に溶解し、トリエチルシラン(8.3 ml)を加え、50℃で30分攪拌した。室温に冷却後、混合物を減圧濃縮し、残渣に飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥し、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=100:0 - 80:20)で精製して
、4-クロロ-2,3-ジヒドロ-(1H)-インドール(2.89 g)を無色油状物として得た。APCI-Mass
m/Z 154/156 (M+H)。
(2)上記4-クロロ-2,3-ジヒドロ-(1H)-インドールをEur. J. Med. Chem. (2004) 39, 453-458 に記載の方法で処理して、題記化合物を得た。APCI-Mass m/z 314/316 (M+H)。
参考例175 1-(β-D-グルコピラノシル)-6-クロロインドール
6-クロロインドールを参考例174と同様に処理して、題記化合物を得た。APCI-Mass m/z
314/316 (M+H)。
試験例
1.ヒトSGLT2阻害作用確認試験
(1)試験化合物
前記製造例記載化合物を用いた。
(2)試験方法
24穴プレートに、ヒトSGLT2安定発現CHOK1細胞を40×104個/穴で播種した。10%ウシ
胎児血清、50 IU/ mlペニシリン、50μg/ mlストレプトマイシン、400μg/ mlゲネチシンを含むHam’s F-12培地中で、37℃、5% CO2存在下2日間培養した後、メチル-α-D-グルコピラノシド(α-MG)取り込み実験に供した。培地を除去し、緩衝液(137 mM塩化ナトリ
ウム、5 mM 塩化カリウム、1 mM 塩化カルシウム、1 mM 塩化マグネシウム、50 mM 2-[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル]エタンスルホン酸、20 mM トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを含む緩衝液、pH 7.4)で1回洗浄後、試験化合物を含む緩衝液を1穴あたり250μl加えた。試験化合物は、ジメチルスルフォキシド(DMSO)に溶解し、緩衝液に添加した(DMSOの終濃度0.5%)。また、対照用として、DMSOのみを含む緩衝液を、SGL
T非特異的な取り込み量測定用として、SGLT阻害物質フロリジン(終濃度100μM)を含む
緩衝液を、それぞれ同様に調製し、同じく1穴あたり250μlずつ添加した。37℃で10分間
静置後、α-MGと(U-14C)-α-MG(α-MGの終濃度0.5 mM)を含む緩衝液を、1穴あたり50μlずつ加え、さらに37℃で2時間静置した。次に、細胞に添加した緩衝液を全て除去し、氷冷したリン酸緩衝液を1穴あたり400μlずつ加え、直ちに除去した。この洗浄操作を、さ
らに2回繰り返し行った。その後、0.3 N NaOHを1穴あたり300μlずつ加え、細胞を可溶化し、可溶化液中の放射活性を液体シンチレーションカウンターで測定した。結果は、蛋白濃度で補正した。対照の取り込みからSGLT非特異的な取り込みを差し引いた値を100%とし、各試験化合物がそれを50%阻害する濃度(IC50値)を、プロビット法(ロジスティックモデル)によって求めた。
(3)結果
結果は下表のとおりである。
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
Figure 0005317951
2.尿糖排泄促進作用確認試験
(1)被験化合物
前記製造例記載化合物を用いた。
(2)実験方法
6週齢の雄性SDラットを2日間代謝ケージで予備飼育後、実験に用いた。被験化合物(30
mg/kg)は、0.2% Tween80を含む0.2% カルボキシメチルセルロース(CMC)溶液に懸濁し、10 ml/kg宛経口投与した。対照群には、溶媒(0.2% Tween80を含む0.2% CMC溶液)のみを経口投与した。1群あたりの匹数は3匹とした。投与直後から代謝ケージにて24時間尿を採集し、グルコース脱水素酵素法にて、尿中のグルコース濃度を測定した。尿量と尿中グルコース濃度から、1日あたりの尿糖排泄量を算出した。
(3)結果
結果は下表のとおりである。なお、1日あたりの尿糖排泄量(mg)は、下式で定義されるAまたはBで表した。
A≧2000>B≧1000(mg)
Figure 0005317951
Figure 0005317951
本発明の有効成分である式(I)で示される化合物、その薬理的に許容しうる塩、またはそのプロドラッグは、SGLT阻害作用を有し、血糖降下作用を奏する。このため、本発明の医薬組成物は、血糖降下剤として、また、糖尿病、糖尿病性合併症(糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経症など)、肥満、過血糖等の予防・治療剤として有用である。

Claims (7)

  1. 式I:
    Figure 0005317951

    (式中、環Aは、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、およびオキソ基から選ばれる基で置換されていてもよい二環縮合不飽和異項環であって、当該二環縮合不飽和異項環がジヒドロインドールまたはインダゾールであり、ここで糖部分X−(糖)および部分−Y−(環B)は両方とも当該二環縮合不飽和異項環の同じ異項環に結合し;
    環Bは、ハロゲン原子、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、およびハロ低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいベンゼン環であり;
    Xは窒素原子であり;
    Yは、−(CH)−(ここで、nは1または2である)である)
    で示される化合物、またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分とする医薬組成物。
  2. 環Bが低級アルキル基で置換されていてもよいベンゼン環である、請求項1記載の医薬組成物。
  3. 1−(β−D−グルコピラノシル)−3−(4−エチルフェニルメチル)インダゾール、2−(β−D−グルコピラノシル)−3−(4−エチルフェニルメチル)インダゾール及び1−(β−D−グルコピラノシル)−3−(RS)−(4−エチルフェニルメチル)−2,3−ジヒドロインドールから選ばれる化合物、またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分とする医薬組成物。
  4. ナトリウム依存性グルコース輸送担体の阻害剤である、請求項1記載の医薬組成物。
  5. 血糖降下剤である、請求項1記載の医薬組成物。
  6. 糖尿病、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症、遅延創傷治癒、インスリン抵抗性、高血糖症、高インスリン血症、高脂肪酸血症、高グリセロール血症、高脂血症、肥満症、高トリグリセリド血症、X症候群、メタボリック症候群、アテローム硬化症、過血糖または高血圧症の予防剤である、請求項1記載の医薬組成物。
  7. 糖尿病、糖尿病合併症、または肥満の予防または治療剤である請求項1記載の医薬組成物。
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