JP5293574B2 - 映像表示装置およびテレビジョン - Google Patents
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Description
特許文献1には、映像表示装置が発する光が反射することで生じる、室内の明るさの変動に起因する視聴者の不快感を軽減することが可能な映像表示装置及び映像表示装置の制御方法の技術が開示されている。
特許文献2には、バックライトの発光輝度の経年変化及び周囲光の明るさも考慮して、バックライトの発光輝度を制御することが可能な液晶表示装置の技術が開示されている。
特許文献4には、各種情報の表示に用いて好適な電気光学装置などに関する技術が開示されている。
また、特許文献4には「表示パネルより出射された反射光の輝度と、前記照明装置から出射されて前記表示パネルを透過した透過光の輝度とが同じ大きさとなるときの前記環境光の照度を最大照度環境とすると、前期最大照度環境のときに前記最適表面輝度は最大値とすることができ、前記最適表面輝度の最大値は前記表示パネルの最大輝度の90%以上の値とする」との記載があるが、かかる技術においても、光沢パネルでの写り込みを防止することはできない。
すなわち、全体的に輝度を上げることで表示面は暗い部分も明るい部分も明るくなり、周囲の映像の写り込みが減る。
さらに、上記写り込み防止制御手段は、上記所定輝度以下の画素が連続する領域の輝度を上げるように構成しても良い。
すなわち、少なくとも所定輝度以下の画素が連続する領域の輝度を上げることにより、当該部分での周囲の映像の写り込みが減る。なお、以下において、便宜上、このような所定輝度以下の画素が連続する領域を黒い塊の部分とも呼び、また、かかる領域を検出する手段を黒塊検出手段とも呼ぶ。
すなわち、反射光輝度以下となる画素が連続する状態に着目し、かつ、写り込みが気になる基準として、このような画素が全体の画素数の半分以上存在するときに、所定輝度以下の画素が連続する領域を検出している。
図1は、本発明の映像表示装置が適用されるテレビジョンのブロック図である。本発明の映像表示装置は、周囲の明るさを計る光センサー付きのテレビジョンで構成される。
テレビ放送受信回路11は、ユーザ(利用者)の操作に応じて、地上波、衛星放送、ケーブル放送など、各種のテレビ放送を受信することが可能であり、選択したチャンネルと音量の映像信号と音声信号を出力する。本実施形態では、テレビ放送を受信できるテレビジョンを対象として説明しているが、受信機能がなく、接続映像機器からの映像を入力するものにおいても適用可能である。受信できる放送波も限定されるものではなく、地上波のみ、衛星放送のみ、ケーブル放送のみというものであってもよい。
画質調整回路12は、映像信号を入力してその画質の処理を行う画質処理回路12aと、画質調整された映像信号に基づいて映像の中の個々の画素に対応する輝度を検出する映像輝度検出回路12bと、映像信号における輝度に対してオフセットを加えるオフセット加算回路12c(輝度制御手段)と、周囲光の照度を検出する光センサ12d(周囲光検出手段)と、上記光センサ12dと上記映像輝度検出回路12bの検出結果に基づいて上記画質処理回路12aと上記オフセット加算回路12cとを制御する制御回路としてのCPU12e(反射光輝度決定手段、黒塊検出手段、写り込み防止制御手段)とを有している。
液晶表示パネル15は、バックライトを有するとともに透過光を制御して映像を表示する表示器である。液晶表示パネル15は、その表示面にマトリックス状に配置された個々の要素(画素)を有しており、同要素の組み合わせによりその集合を構成することによって文字を含む各種の映像を表示する。また、その表示面は光沢面とされている。ただし、非光沢面の場合は、効果がないというわけではなく一定の効果はある。光沢面の場合には写り込み防止の効果がはっきり体験できるという意味であり、光沢面でないと効果が表れないという意味ではない。
次に、写り込み防止の手法について図2と図3を参照して説明する。
図2は、テレビジョンにおける写り込みを防止するためにCPU12eが実行するフローチャートであり、図3は写り込みを防止するために輝度を変更する前後のグラフである。
ステップ1では、CPU12eは光センサ12dの出力を入力する。光センサ12dはテレビジョンの周囲光の照度を検出している。
ステップ3ではCPU12eは映像信号の輝度を入力する。映像輝度検出回路12bは画質処理回路12aで画質処理された映像信号を入力しており、この映像信号における映像レベルをCPU12eに出力し、同CPU12eが映像レベルから輝度を決定する。
従って、この関係を利用してCPU12eは映像レベルから輝度を決定する。なお、この実施形態では、CPU12eが映像レベルから輝度への変換を行なっているが、上記関係を映像輝度検出回路12b内に記憶しておき、映像輝度検出回路12b自身が変換を行い、変換結果である輝度をCPU12eに出力しても良い。
周囲の映像が反射光として表示面に写り込むのは、映像の明るさが反射光輝度よりも低い部分と考えられる。これは、「各画素の輝度が反射光輝度を下回る」か否かに相当する。
また、「各画素の輝度が反射光輝度を下回る」としても、明るい画素に囲まれた一つの画素が暗いからといって写り込みが生じることはないと考えられる。従って、「かかる画素が連続して」いる(表示面上には黒い塊まりのように見える)か否かが写り込みの判断のさらなる条件となる。
この基準は必ずしも固定的である必要はなく、ユーザの好みによって変更できるようにしても良い。また、周囲光の照度に連動して上げ下げすることも可能である。
次に、ステップ5では、以上のようなオフセット条件が成立しているか否かの判断結果に応じて、処理を分岐する。
条件が成立している場合は、ステップ6にて「オフセット分量を決定」し、ステップ7にて「オフセット加算」を行なう。
この結果、図3に示すように映像信号のレベルが最も小さいものでも反射光輝度分のオフセットが加算されることになる。オフセットを上げれば一般的にはブライトネスが上がることに相当する。このようにして反射光輝度を下回らないように反射光輝度の分だけ底上げされ、写り込みを防止できる。
一方、上記オフセット条件が成立しない場合や、いったん、オフセット条件が成立した後で同条件が成立しなくなる場合がある。この場合は、ステップ8にてオフセット加算のリセットを行う。具体的にはオフセット分量を「0」としてオフセット加算回路12cにセットする。すると、オフセット加算回路12cは輝度の底上げを停止することになる。
ところで、上述した例では輝度の底上げをしている。一般的には輝度が高い領域で、さらに輝度を少し上げたとしても全体として受ける感じはさほど変わらない。
しかし、全体としての映像レベルをあまり変更したくないユーザもいる。このようなユーザに受け入れられる写り込み防止の変形例を以下に説明する。
この例では、オフセット条件が成立したときの輝度の全体的な底上げは行わず、反射光輝度よりも低い輝度の画素だけについて、その輝度を上げている。オフセット分量を決定してオフセット加算回路12cにセットするステップ6とステップ7の処理に代え、映像レベルR以下の画素については、その映像レベルをγ変換して、上に凸となるカーブとさせる。この結果、輝度は全体的に増幅されることになり、反射光輝度よりも小さい画素の面積が狭められる。この結果、写り込みは防止させる。むろん、変換するカーブはγ変換に限られるものではなく、結果的に輝度が増幅されて、反射光輝度よりも小さい画素の面積が狭められればよい。
・上記実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術であって上記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術等に基づいて当業者が上記実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
は本発明の一実施例として開示されるものである。
Claims (5)
- 表示面にマトリックス状に配置された個々の要素を有する映像表示装置であって、
周囲光の照度を検出する周囲光検出手段と、
上記周囲光検出手段で検出される照度に応じて反射光輝度を決定する反射光輝度決定手段と、
上記反射光輝度に対応した所定輝度を基準として、上記表示面に表示される映像の中に所定の大きさよりも大きい上記所定輝度以下の画素が連続する領域があるか否かを検出する手段と、
上記表示面での表示の明るさを制御する輝度制御手段と、
上記所定輝度以下の画素が連続する領域が検出された場合に、上記輝度制御手段で当該所定輝度以下の画素が連続する領域を含めて表示の輝度を上げる写り込み防止制御手段を具備することを特徴とする映像表示装置。 - 上記写り込み防止制御手段は、表示する映像の輝度を全体的に底上げすることを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
- 上記写り込み防止制御手段は、上記所定輝度以下の画素が連続する領域だけ輝度を上げることを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
- 上記所定輝度以下の画素が連続する領域があるか否かを検出する手段は、上記個々の要素に対応する映像レベルが上記反射光輝度以下となる画素が連続して全体の画素数の半分以上存在するとき、上記所定輝度以下の画素が連続する領域を検出したと判断することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の映像表示装置。
- テレビ放送を受信して映像信号と音声信号を出力するテレビ放送受信回路と、
上記映像信号を入力して輝度を含む所定の画質調整を行う画質調整回路と、
表示面にマトリックス状に配置された個々の要素を有して映像を表示する液晶表示パネルと、
画質調整された上記映像信号に基づいて上記液晶表示パネルを駆動して上記映像を表示させる駆動回路とを具備するテレビジョンであって、
上記画質調整回路は、
映像信号を入力してその画質の処理を行う画質処理回路と、画質調整された映像信号に基づいて映像の中の個々の画素に対応する輝度を検出する映像輝度検出回路と、映像信号における輝度に対してオフセットを加えるオフセット加算回路と、周囲光の照度を検出する光センサと、上記光センサと上記映像輝度検出回路の検出結果に基づいて上記画質処理回路と上記オフセット加算回路とを制御する制御回路とを有し、
上記光センサは、周囲光の照度を検出し、
上記制御回路は、上記光センサで検出される照度に応じて反射光輝度を決定するとともに、上記映像輝度検出回路の検出結果に基づいて個々の画素に対応する輝度が上記反射光輝度以下となる画素が連続して全体の画素数の半分以上存在するときに所定の条件が成立したと判断し、上記オフセット加算回路にて上記表示面で表示する映像の輝度を全体的に底上げ制御することを特徴とするテレビジョン。
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