本発明は、無線周波数集積回路(Radio Frequency ICチップ、以下RF−ICチップ)により回転電機の制御,状態・履歴監視などを行う回転電機に関する。
回転電機内部の回転子や固定子などの温度,磁気特性,歪(もしくは応力),加速度などの各種物性は、回転電機の運転状況で変化し、回転電機の性能と密接な関係にある。これらを計測し、回転電機を最適に制御することは、回転電機の一層の高効率化,信頼性を向上させることが可能である。
回転電機の小型軽量化のためには、回転電機内部へ各種センサを設置することが重要である。しかし、回転電機が複雑構造であることから、回転電機内部への各種のセンサの設置は難しい。特許文献1〜3では、従来から使用していた回転センサを回転電機のハウジング外部から、ハウジング内部に移設することについて検討している。
特開平2−146949号公報
特開平1−98924号公報
特開昭63−262083号公報
しかしながら、回転電機内部には回転力を得るための非常に強い磁場が存在するため、各種のセンサの制御及び計測信号などに干渉し、測定が困難である上に測定値の信頼性を低下させる。
さらに、回転子へ各種のセンサを設置することは、回転子が固定子等の構造物の内部に位置し、さらに回転子が回転体であるために、構造上困難が多い。また、センサの信号線や電力線などを有線で接続することが困難である。
そこで本発明の目的は、回転電機のハウジング内にセンサを設置し、かつ回転電機のセンサ類の寸法低減をした、小型・軽量の回転電機を提供することにある。また、上記のようなセンサを備え、効率・信頼性の高い回転電機を提供することにある。
上記課題を解決する本発明の特徴点は、回転子と、前記回転子と相互作用して回転子を回転させる固定子と、前記回転子の回転を制御する制御装置とを有する回転電機であって、前記回転電機は、前記回転子の表面または内部に設置されたRF−ICチップと、前記RF−ICチップに接続もしくは一体化されたセンサ素子と、前記RF−ICチップに対向する位置に設けられ、前記RF−ICチップおよびセンサ素子への電力供給と情報の送受信を非接触で行う信号の読取発信機とを有し、前記制御装置は前記読取発信機より得られた情報により回転電機を制御し、前記RF−ICチップ,前記センサ素子,前記読取発信機の少なくともいずれかと接続された外部アンテナ素子,導波路,整流回路及びアッテネータの少なくともいずれかで構成される外部アンテナを有し、前記外部アンテナにより電力および信号の送受信特性を変化させる。
また、回転子と、前記回転子と相互作用して回転子を回転させる固定子と、前記回転子の回転を制御する制御装置とを有する回転電機であって、前記回転電機は、前記回転子の表面または内部に設置されたRF−ICチップと、前記RF−ICチップに接続もしくは一体化されたセンサ素子と、前記RF−ICチップに対向する位置に設けられ、前記RF−ICチップおよびセンサ素子への電力供給と情報の送受信を非接触で行う信号の読取発信機とを有し、前記制御装置は前記読取発信機より得られた情報により回転電機を制御し、前記RF−ICチップ,前記センサ素子,前記読取発信機の少なくともいずれかと接続された外部アンテナ素子,導波路,整流回路及びアッテネータの少なくともいずれかで構成される外部アンテナを有し、前記外部アンテナにより電力および信号の送受信特性を変化させる。
また、回転子と、前記回転子と相互作用して回転子を回転させる固定子と、前記回転子の回転を制御する制御装置とを有する回転電機であって、前記回転電機は、前記固定子の表面または内部に設置されたRF−ICチップと、前記RF−ICチップに接続もしくは一体化されたセンサ素子と、前記回転子上のRF−ICチップに対向する位置に設けられ、非接触で前記RF−ICチップおよびセンサ素子への電力供給と情報の送受信機能を兼ね備える読取発信機を有し、前記制御装置は前記読取発信機より得られた情報により回転電機を制御し、前記RF−ICチップは、回転子と共に回転移動する際に、移動速度に応じてRF−ICチップの信号周波数または信号強度が変化する現象を利用して、回転子の回転を検出する。
また、回転子と、前記回転子と相互作用して回転子を回転させる固定子と、前記回転子の回転を制御する制御装置とを有する回転電機であって、前記回転電機は、前記固定子の表面または内部に設置されたRF−ICチップと、前記RF−ICチップに接続もしくは一体化されたセンサ素子と、前記回転子上のRF−ICチップに対向する位置に設けられ、非接触で前記RF−ICチップおよびセンサ素子への電力供給と情報の送受信機能を兼ね備える読取発信機を有し、前記制御装置は前記読取発信機より得られた情報により回転電機を制御し、前記RF−ICチップ,前記センサ素子,前記読取発信機の少なくともいずれかと接続された外部アンテナ素子,導波路,整流回路及びアッテネータの少なくともいずれかで構成される外部アンテナを有し、前記外部アンテナにより電力および信号の送受信特性を変化させる。
上記本発明によれば、回転電機を小型軽量化するとともに、回転電機の効率・信頼性を向上させることが可能となる。
以下、本発明について、更に詳細を説明する。本発明は、センサ装置により回転電機の運転状態等を測定する。回転電機は回転子と、回転子と相互作用して回転子を回転させる固定子と、回転子の回転を制御する制御装置とを有する。回転電機内部の回転子や固定子などの磁場,温度,応力や歪,加速度などの各種物性は、回転電機の運転状況で変化する。これらを計測し最適に制御することで回転電機の性能向上に寄与する。また、状態監視を行うことにより、回転電機の信頼性を向上させる。RF−ICチップ,無線ICチップに接続もしくは一体化されたセンサ素子,リーダライタ,外部アンテナ等を固定子,回転子に配し、非接触でRF−ICチップ,センサ素子への電力供給と情報の送受信機能を可能にし、これらからリーダライタを介して得られた情報により回転電機を制御し、状態や履歴などの監視を可能にする。
RF−ICチップにより、情報の送受信と併せて、センサ素子,外部アンテナ等による磁場,温度,応力や歪,トルクや加速度などの計測ができる。また、RF−ICチップが、回転子と共に回転移動する際に、移動速度に応じてRF−ICチップの信号周波数が変化するドップラー現象や、移動距離に応じてRF−ICチップの信号強度が変化する現象を利用して、回転電機の回転を検出できる。
RF−ICチップは、小型軽量で電力や情報を制御する機能があるため、高速の移動体上に設置して情報の送受信が可能である。RF−ICチップには、電磁誘導方式(主として135kHz,13.56MHz)あるいは電波方式(主として900MHz帯,2.54GHz)によって発信源からの電波をエネルギー源として動作するパッシブ型と、電池などの内蔵電源や外部から有線で供給される電源をエネルギー源として動作するアクティブ型の二つのタイプがある。パッシブ型のRF−ICチップは給電や情報の送受信が非接触で瞬時に行える。RF−ICチップでは、センサなどの他の素子や部品などへの余剰電力の供給や、情報の交換も可能である。
RF−ICチップへの十分な給電と安定した情報の送受信のためには、通常リーダライタにRF−ICチップを近接させる必要がある。回転電機の場合、回転子は固定子などと近接して回転しているため、高速の移動体である回転子であっても、RF−ICチップへの十分な給電と安定した情報の送受信を、非接触で連続的に行うことが可能である。さらに、RF−ICチップに加えて、前記センサ素子にも、十分な給電と安定した情報の送受信を非接触で連続的に行うことが可能である。
アンテナ素子と整流回路と導波路とが組み合わされた外部アンテナは、RF−ICチップ及びセンサ,リーダライタ(読取発信機)にそれぞれ設けることが好ましい。
回転電機としては、固定子巻線や回転子の磁石などにより回転子が回転する回転電動機と、回転子が外部からの回転トルクにより回転することによって、固定子巻線に交流電力が誘起され、固定子巻線から交流電流が出力される発電機がある。発電機としては、固定子巻線に三相交流電力が誘起され、出力されることが好ましい。回転電動機は、例えば、ハイブリッド電気自動車に使用される車両走行用のモータ,自動車のパワーステアリング用のモータ,電車の走行用モータ,エレベータなどの駆動用モータ,ハードディスクに用いられるスピンドルモータ,ポンプなどに用いられる汎用モータなどがある。なお、一つの回転電機に回転電動機と発電機との両方の機能を持たせて使用することが可能である。
運転状態を測定するセンサ装置は、RF−ICチップと、RF−ICチップに接続もしくは一体化されたセンサ素子と、RF−ICチップに対向する位置に設けられた読取発信機を有する。読取発信機はRF−ICチップ,非接触でセンサ素子へ電力供給するとともに、情報の送受信を行う。リーダライタからの電力供給により、連続的にセンサの駆動と情報の送受信を行うことが可能となる。外部アンテナ等としては、外部アンテナ素子,導波路,整流回路やアッテネータ等(以下、外部アンテナ等、または外部アンテナとする)が挙げられる。RF−ICチップ,センサ素子,外部アンテナ等は、互いの電力供給及び信号やデータの送受信などの性能に応じて好適な組み合わせを選ぶことができ、各種物性の計測に好適な位置に設置することができる。回転電機の固定子と回転子が金属などのRF波を反射しやすい材質の場合でも、RF波を容易に導波できるRF−ICチップ,外部アンテナ等の材質,形状を最適に選ぶことで対処可能である。
また、RF−ICチップ,センサ素子,読取発信機および外部アンテナが、回転電機の運転環境に相当する環境下でも十分に機能できる耐熱性,対強度,耐衝撃性などの性能を有するものを使用する。回転電機は前記の損失等による発熱のため内部の温度は数十〜百数十℃まで上昇する場合がある。また、回転駆動力や起動停止の際の衝撃力も発生する。従って、前記RF−ICチップ,前記RF−ICチップに接続もしくは一体化されたセンサ素子、前記読取発信機および外部アンテナ等は回転電機の運転環境に相当する環境下でも十分に機能できる耐熱性,対強度,耐衝撃性などの性能を有することが必要である。センサ装置より得られた情報は、制御装置に伝達され、運転状態の記録や、回転機の運転制御に用いられる。
回転電機を複数組み合わせた装置でも、本発明のRF−ICチップ,センサ素子,読取発信機および外部アンテナを備えたものとすることが可能である。複数の回転電機を組み合わせて用いる場合には、一方の回転電機の回転軸に他方の回転電機を設ける。いずれかの回転電機のみにセンサ装置を設けてもよいし、両方の回転電機にセンサ装置を設けてもよい。
密閉構造の回転電機の内部や、回転構造物である回転子など、これまでの有線接続では実現しにくかった部位の各種物性値の計測と情報の送受信をRF−ICチップとセンサ素子などにより達成できる。センサ素子にも、非接触で連続的に十分な給電と安定した情報の送受信が可能である。センサ素子としては、温度センサ,磁気センサ,歪センサ,加速度センサが例示され、これらの少なくともいずれか、もしくは複数を使用する。センサ装置は、適宜測定する物性に適した位置に配置される。RF−ICチップとセンサ素子の配置場所は回転子でも固定子でもよいし、リーダライタは対向する位置であれば回転子以外ならどこでも良い。RF−ICチップ,センサ素子を回転子に設け、読み取り発信機を固定子側に設けてもよいし、逆に固定子にRF−ICチップ,センサ素子を設けてもよい。測定する物性値に応じて読み取り発信機やRF−ICチップを回転電機の筐体などに設けることができる。また、読み取り発信機は、回転子以外の場所に固定される。
また、RF−ICチップ,センサ素子,外部アンテナ等を回転電機の外部に設けてもよい。読取発信機を回転電機の筐体の外部に設けることにより、密閉構造の回転電機の内部状態を外部から測定することも可能である。さらに、本発明のセンサ装置の各部は、非接触で回転電機の物性を測定するため、回転子や固定子の表面のほか、これらの内部に設けることも可能である。回転子,固定子上に直接設ける必要はなく、回転電機の回転軸に別途設けられた機構に設置してもよい。RF−ICチップ,センサ素子およびリーダライタに、外部アンテナ等を接続することにより、センサ装置の電力および信号の送受信特性を変化させることができる。
RF−ICチップ,センサ素子および外部アンテナ等は、従来のICカードや識別タグなどの用途と同様に、印刷法などによりシート状に加工された形で固定できる。RF−ICチップ,センサ素子および外部アンテナ等は小型・安価であるため、回転電機に複数個設置して各種機能を分担させたり、複数を合わせて信号の高出力化が可能である。また、一方が故障の場合に他方で代替するなど、信頼性向上に寄与する。リードライトが可能な機能を有するRF−ICチップを使用すると、回転電機およびセンサ素子の運転,制御,精度校正,保守点検,維持管理に活用できる。さらに、RF−ICチップ,センサ素子,読取発信機および外部アンテナを、電力供給用と情報の送受信用に分けて活用できる。
RF−ICチップは従来よりICカードや識別タグなどの情報認証の用途を中心に使用されているが、RF−ICチップおよびセンサをリーダライタから遠隔した部位に設置し、リーダライタを近づけた時だけ、もしくは別途電力を貯蔵,供給する機構を設けることによって、リーダライタを近づけた時点の物性値の計測を行ったり、センサの駆動や情報の送受信などをするオンデマンドタイプが一般的である。(特開2005−18175号公報,特開2005−96726号公報など。)本発明者は、リーダライタにICチップを近づけることで、ICチップに情報の読み書きを行うのみならず、回転電機の状態監視にRF−ICチップを連続的に使用し、センサの駆動と情報の送受信を行うことを検討した。RF−ICチップを高速の移動体上に設置した場合、移動速度に応じてRF−ICチップの信号周波数が変化するドップラー現象や、移動距離に応じてRF−ICチップの信号強度が変化する。前記センサによる各種物性値の計測と情報の送受信と併せて、回転電機の回転を測定可能である。
従来の技術と本発明では、RF−ICチップを移動体に取り付け、移動速度や移動距離に応じて移動体の速度や変位量を求める点が異なる。これまでのRF波のドップラー現象や、信号強度変化を移動体のセンサに応用した例として、固定された発信源から移動体に対してRF波を照射し、反射波を受信して移動体の速度や変位量を求める気象用や海洋観測用のドップラーレーダや、防犯用ドップラーセンサなどがある。RF−ICチップへの十分な給電と安定した情報の送受信のためには、通常リーダライタにRF−ICチップを近接させる必要がある。自由空間を移動する移動体で、移動体にRF−ICチップを搭載するのは困難であるからである。
本発明者らは、回転電機の移動体にRF−ICチップを搭載するというアイデアにより、RF波のドップラー現象や信号強度変化などを利用して回転速度や変位量を非接触で連続的に求めることを達成した。回転子は固定子などと近接して回転しているため、十分な給電と安定した情報の送受信を、非接触で連続的に行う上で好適である。密閉構造の回転電機の内部や回転構造物である回転子などのこれまでの有線接続による各種物性値の計測と情報の送受信の困難な部位で行ったところが特徴的である。本発明によれば、回転電機内部や回転子の磁場,温度,応力や歪,加速度などの物性の計測が可能となり、回転電機の制御を最適化して回転電機の性能や信頼性を向上させる。
さらに本発明は従来の回転センサが阻害していた回転電機の小型軽量化に寄与する。一般に、回転電機にはいわゆるモータと、いわゆる発電機がある。モータは、ティースとスロットとを有する固定子鉄心と、スロットに配置された固定子巻線に交流電流が流れることによって生じる磁気的な反発・吸引力によって、回転子に回転トルクが生じて回転子が回転する。発電機は、回転子が外部からの回転トルクにより回転することによって、固定子巻線に交流電力が誘起され、固定子巻線から交流電流が出力される。前記いずれの回転電機でも高効率化や小型軽量化などを目的とし、回転子に強力な永久磁石を用いるものがある。
これまで、永久磁石やインバータ制御などの適用により、回転電機の効率改善とともに小型軽量化が進展した。回転電機本体の小型軽量化が進む一方で、一部の試験機などを除き回転電機内部への各種のセンサの設置はほとんど進展していない。回転電機の回転を検出するセンサは回転電機の外部に取り付けられる場合が多く、比較的大きなスペースを占め、回転電機の小型軽量化を阻害する要因となっている。
現在、回転速度センサとしてレゾルバやエンコーダなどが広く用いられている。これらは停止時から位置検出が可能で、検出精度が高く、かつ信頼性が高い。しかしレゾルバは、レゾルバ自体が回転電機である。また、エンコーダは、光や磁気の変化を記録させたスケールやLEDランプなどの光源などを有する。これらのセンサは数多くの部品から構成される複雑な機構を有するため、小型軽量化の限界がある。またレゾルバやエンコーダは、回転電機の固定子や回転子に直接設置できず、回転電機の回転軸に外付けで別途設置される場合が多い。また、ホール素子のような回転センサは上記のセンサに比して精度や機能が劣り、精密なトルク,回転速度の測定や制御がしにくかったり、定回転速度のみなど機能や性能が制限された回転電機に適用される。
本発明は、センサの小型化とともに、センサの内蔵に成功するため、小型軽量な回転電機を達成できる。スピンドルモータのような超小型の回転電機にも適用可能である。また、数多くの部品から構成される複雑な構造を有しないため、コストが低減可能である。
回転電機の性能向上のうち、環境意識の高まりとともに、回転電機の効率改善は最も重要な改良の一つである。統計上、日本国内の回転電機の効率を1%向上させると、原子力発電所1基分の電力消費量を削減できる。回転電機の効率は、一般に入力(一般に電力:W)に対する出力(一般に電力:W)の比率で表され、鉄損,銅損,機械損,浮遊損などの損失が増大することによって低下する。鉄損は鉄心が磁化される際に発生する損失で、主として素材である電磁鋼板などの鉄心材料の特性と、固定子巻線や磁石による磁場に依存する。銅損は固定子巻線を電流が流れることによって発生するジュール熱である。機械損は回転軸などで発生する機械的な損失である。浮遊損はこれら以外の損失を総合したものである。これらの損失は、熱の形で放出され、回転電機は発熱する。鉄心による鉄損,巻線による銅損,回転部による機械損により、回転電機内部には複雑な温度分布が形成される。
回転電機の損失は上記のように分類されるが、個別に実測されているわけではない。それぞれの損失の理論式から求められる計算値や、素材段階で実測あるいは別途試作機などで実測された値等から推定される。中でも鉄損は、素材の鉄損値と実際に回転電機で発生していると推定される鉄損値との間に倍以上の差異があることも珍しくない。損失を正確に把握することは、回転電機の制御を改善し、効率向上に寄与する。
また、固定子鉄心にはティース,スロットや固定子巻線が、回転子鉄心には永久磁石などがあり、回転電機内部には形状や材質などの複雑な分布が存在する。このため、回転電機内部の物性の把握は非常に難しい。巻線部,鉄心,磁石などの分布に応じて複雑な磁場が形成される。さらに、製法・材質による残留応力や歪、微細組織や電磁気特性の変化が存在する。例えば回転電機の回転子には電磁鋼板が使用され、打ち抜き加工、組立て時の圧入や焼き嵌め工程での残留応力や歪が存在する。また、加工によって金属に加工硬化が生じる。従って、回転電機の機械的な強度や電磁気特性についても形状や材質と関係した複雑な分布が存在する。さらに回転電機の回転子,固定子には起動・運転・停止や、出力の時間的な変化により、回転数などが変化し、大きなトルクや加速度がかかるため、この応力や歪の分布は時間に応じて変化する。上述のように複雑な空間分布で磁場,温度,応力や歪,トルク,加速度,機械強度や電磁気特性などが時間的に変化する際に、運転中の磁場,温度,応力や歪などの物性値は一部を除き実測されていない。これらの物性値が一定の限界値を超えると、出力・効率の低下や破損して暴走・停止する可能性がある。信頼性を確保するために、限界値を超えないよう安全側に設計され、効率を低下させて十二分に条件に余裕を持たせた設計で運転,制御がされる。
回転電機には、センサの取り付けが困難である。とりわけ、回転体である回転子の場合、センサへの給電のための給電線や情報の送受信のための信号線の接続や計測が困難である。しかし、運転中の回転子の磁場,温度,応力や歪,トルクや加速度などの物性値の測定・制御は回転電機の効率化に有効となる。
運転中の回転電機内部の磁場,温度,応力や歪,トルクや加速度などの値を連続的に測定し、限界値を超えないように回転電機を最適に制御することができれば、従来の設計基準より正確でより厳密な基準で運転,制御が可能となる。本発明は、回転電機にセンサの取り付けができ、かつ運転中に回転を妨げずに運転状態を実測することができるため、運転状態に合わせた回転電機の制御により、回転電機の性能を限界近くまで引き出すことが可能となり、効率が向上する。また、これらの重要な物性値を連続的に測定し、回転電機の状態監視や運転履歴等の履歴監視も可能となるため、回転電機の信頼性を改善できる。
以下、図面を用いて本発明の構成を更に詳細に説明する。
図1(a)は、回転電動機のうち永久磁石を使用した同期モータ(同期回転電機110)の回転軸に沿った方向の固定子および回転子の断面図である。この同期モータは、固定子と回転子とを有するものであり、固定子は、ティースとスロットとを有する固定子鉄心と、スロットに配置された固定子巻線とを有する。固定子鉄心(以下「鉄心」と呼称する場合がある)は、積層された鋼板などで作られている。エンドブラケット132を両側に有するハウジング130の内側に固定子140が固定されている。固定子140は、固定子ティース152と固定子スロット150とを有する固定子鉄心142と、固定子スロット150の内部に配置された固定子巻線144を有している。固定子鉄心142と空隙を介して対向するように回転子160が設けられており、回転子160は、シャフト180に固定されている。シャフト180は、両側に配置された軸受け136によりエンドブラケット132に回転可能に支持されている。この形態で説明した回転電機は、例えば50KW級の永久磁石同期モータであり、固定子鉄心の外形が約190mm、軸長が130mmである。本実施例で使用する同期モータの最高回転速度の運転域が100〜100000回/分(rpm)の範囲であることが好ましい。
図2は、同じく永久磁石を使用した同期モータの、回転軸に垂直な断面を示す図である。回転子160は、回転子鉄心162と永久磁石166とを有しており、この形態では、回転子鉄心162の内部に磁石挿入孔が設けられ、この磁石挿入孔の内部に永久磁石166が埋設されている。図2に示す固定子巻線144は、分布巻の例である。図2では、回転子160は8極であり、各々の極は、一個の永久磁石166で構成されている。永久磁石166は、シャフト180の周囲にそれぞれ等角度で配置されている。なお、回転子160は、8極に限定されるものではなく、10極やそれ以上の極数が可能であり、また6極や4極なども可能である。また、各々の極は、1個の永久磁石で構成しても良いし、2個や3個などの複数の磁石で構成しても良い。2個や3個で極を構成する場合は、2個や3個毎に磁化極性が反転するように永久磁石は配置される。
また、図3は、図2に示す回転子160の部分拡大図である。各々の永久磁石166は、極毎に磁化方向が逆になっており、固定子に対向する側の面が回転子160の極毎にN極またはS極となるように、さらにN極の永久磁石の両隣は、固定子140に対向する側がS極となるように、交互に逆極性に永久磁石は磁化されている。
永久磁石166の固定子に対向する側の回転子鉄心162が、部分的に磁極片168として作用し、この磁極片168を介して回転子と固定子と間に磁気回路が形成され、永久磁石166の磁束は、磁極片168を有する磁気回路を通して固定子に供給され、あるいは、磁束が固定子から永久磁石166に供給される。回転子の隣り合う極を構成する永久磁石の固定子に対向する側は逆極性となっている。隣り合う極の磁極片168の間で磁束が漏洩する恐れがあり、回転子の隣り合う極の間に磁束の漏洩を防ぐブリッジ部170を備えている。ブリッジ部170では、磁束が流れる断面積が絞られ、この部分が磁気飽和状態となることにより、漏洩磁束が押さえられている。
図1(b)、図2は本発明のセンサを設けた例である。190は本形態のRF−ICチップおよびRF−ICチップと一体となったセンサ素子、191は本形態の外部アンテナ等をそれぞれ示す。本形態では、RF−ICチップ,センサ素子190および外部アンテナ等191などは回転子に、前記リーダライタ用外部アンテナ等191は固定子にそれぞれ最適な位置に設置される。また、図5は、図2と同様に回転子にRF−ICチップを設置した例であるが、RF−ICチップを複数個設置した例である。
なお、図5ではRFICチップを複数個設置したが、多種のセンサ素子を併用して測定する物性を多角的としたり、読取発信機を複数として通信の回数・強度を調整することができる。
図1(a)において、従来の同期回転電機110は、回転子160の回転位置を検出するセンサ184を有しており、回転子160の極の位置を表す信号を出力する。センサ184は、例えばレゾルバあるいはホール素子などを備えた回転センサである。
従来と同様に、本実施例でもセンサ装置の出力に基づき、回転子160の極の位置に基づく三相交流電流が図示しないインバータ装置により作られ、固定子巻線144に供給される。三相交流電流により固定子140は回転磁界を発生し、回転磁界に基づく磁束が回転子160に作用する。回転子160が有する永久磁石166と回転磁界とにより、回転子160には回転トルクが発生する。この回転トルクを出力することにより、同期回転電機110は回転電動機として動作する。
また、外部からの回転トルクを回転子140に加えることにより、固定子巻線144に交流電力が発生する。この交流電力を図示しないインバータまたはダイオードで構成される整流回路を介して交流あるいは直流として出力することにより、同期回転電機110は発電機として動作する。
固定子巻線144は、分布巻にすることも集中巻にすることも可能であり、本発明はどちらにも適用できる。図4に、他の同期回転電機の例を示す。図1ないし3との相違は、図2と異なり固定子巻線144が集中巻である点、回転子160が10極を有している点、さらに磁石が曲線形状を成している点である。本形態では、回転子鉄心162には、曲線を有する形状の磁石挿入孔が形成され、その中に曲線形状を有する磁石が挿入されている。磁石は、図2で説明したものと同様に、固定子に対向する側の面から磁束が出入する。また、回転子160の各極はそれぞれ1個の永久磁石166を有しているが、複数個の永久磁石を有していても良い。
本形態のRF−ICチップ,センサ素子,外部アンテナ等は、各種物性計測用センサおよび回転センサとしての性能を発現させることができるように、設置位置,性能,材質,形状などを適切に選ぶことができる。
本実施例の形態図1(b)では、センサの占める体積を少なくできるので、従来の図1(c)の点線部分を省略し、回転電機の体積を減少できる。また小型であっても、各種物性の実測値を回転電機の制御や維持管理等に利用できるため、回転電機の性能や信頼性などを向上させることが可能である。
特に、得られた測定値を用いて回転電機のトルク,回転数を制御することにより、従来に達成し得なかった最大限の回転電機の能力の活用が可能となる。
図6は、回転電機の例の三相誘導モータ(誘導電動機10)の図であり、図7は図6の固定子40と回転子60とを回転軸に垂直な面で切断した断面図である。誘導モータも固定子と回転子とを有するものであり、固定子は、ティースとスロットとを有する固定子鉄心と、スロットに配置された固定子巻線とを有する。図6および図7で、固定子40は固定子スロット50を周方向に等間隔に多数有しており、固定子スロット50には固定子巻線44が配置されている。本形態では、固定子鉄心42および回転子鉄心62は、渦電流の発生による鉄損を低減するため、鋼板を積層した積層構造を成している。ここで説明する誘導モータは、固定子巻線に交流電流が流れることによって、回転トルクが発生し回転する、いわゆる回転電動機として機能する。ここで、固定子巻線に3相交流電流を流すことが好ましい。
図7に、RF−ICチップおよびセンサ素子190,外部アンテナ等191を設けた例を示す。図8は、部分拡大断面である。図9はセンサ素子を複数個設置した例である。RF−ICチップ,センサ素子190および外部アンテナ等191などは回転子に、前記リーダライタ用外部アンテナ等191は固定子にそれぞれ最適な位置に設置される。RF−ICチップ,センサ素子,外部アンテナ等は、各種物性計測用センサおよび回転センサとしての性能を発現させることができるように、設置位置,性能,材質,形状などを適切に選ぶことができる。
誘導電動機10は、ハウジング30と、エンドブラケット32と、ファンを内部に有するファンカバー34と、ハウジング30の内側に固定された固定子40と、固定子40の内側に配置された回転子60と、回転子60を支えるシャフト80と、を有している。シャフト80は、軸受け36により両サイドのエンドブラケット32に回転自在に保持されている。
また、ファンカバー34の内側には、シャフト80に固定されたファンが設けられ、ファンはシャフト80の回転と共に回転する。なお、ファン側のエンドブラケット32,軸受け36、及びファンは、ファンカバー34の内部に位置しており、これらは図6には図示されていない。
固定子40は、固定子鉄心42と、この固定子鉄心42に巻回された多相、本形態では3相、の固定子巻線44を備えている。また、図示されていない交流端子から固定子巻線44にそれぞれ引き出し線46を介して交流電流を供給し、固定子巻線44は結線48により、スター結線あるいはデルタ結線されている。これら引き出し線46および結線48は、それぞれ固定子巻線44の外側に配置されている。
外部の交流電源から3相交流が、誘導電動機10の交流端子に供給され、引き出し線46を介して固定子巻線44に供給されることにより、固定子40は交流電流の周波数に基づく回転磁界を発生する。この回転磁界により回転子60の導体に回転子電流を誘導し、この回転子電流と回転磁界との作用により回転トルクが発生する。
回転子60は、積層された珪素鋼板からなる回転子鉄心62と、回転子鉄心62に形成された回転子スロット64に挿入された回転子導体66と、回転子鉄心62の両端に配置され回転子導体66を電気的に短絡する短絡環68と短絡環70とを備えている。
回転子スロット64は、積層された珪素鋼板からなる回転子鉄心62の外周側に等間隔に、回転子鉄心62を貫通するように形成され、これら等間隔に配置された回転子スロット64にそれぞれ回転子導体66が挿入されることにより、回転軸に沿った方向に等間隔で配置されている。
本形態のように、回転子鉄心62の内部に回転子スロット64が貫通する形状のように形成されていても良いし、回転子鉄心62の内部に回転子スロット64が完全に埋設されるのではなく、回転子スロット64の固定子40側が開口する形状であっても良い。また、回転子導体66は、導電材料、例えば銅を主材料とする導体を回転子スロット64の内部に挿入して、両端を短絡環で電気的に短絡する構造としても良いし、アルミダイカスト製法により導体および短絡環を作っても良い。アルミダイカスト製法とは、積層された回転子鉄心62を型に入れ、溶けたアルミニウムを流し込むことで回転子鉄心62の回転子スロット64の内部に回転子導体66を成形すると共に、短絡環68と短絡環70とを作る方法である。アルミダイカスト製法は、製造が容易であるという長所があるが、回転子導体66がアルミニウムであるため電気的抵抗がやや大きく、このため損失が大きくなるという短所がある。この短所を補う方法として、回転子スロット64の内部に銅線を挿入した状態で溶けたアルミニウムを流す方法がある。また、アルミダイカスト製法ではなく、銅の導体バーを回転子スロット64に挿入し、銅からなる短絡環を溶接にて回転子導体66と電気的に接続する方法がある。この方法によれば損失を非常に少なくできる。
回転子導体66は、その両サイドが短絡環68と短絡環70とで電気的に短絡されており、回転磁界により短絡環68と短絡環70とで短絡された回転子導体66に電圧が誘起され電流が流れる。この電流と回転磁界との作用により回転子60に回転トルクが発生する。
渦電流は、磁束変化の周波数に比例するため、回転磁界の周波数の増大に比例して増大する。また、固定子40の極数が増加するほど磁束変化の周波数が高くなるので、極数の増加に比例して渦電流は増加する。従って、渦電流損は、磁束変化の周波数または極数の増大に基づいて増大する。また、渦電流損の大きさは、板厚に基づいて増大するので、板厚を薄くするほど渦電流損は急激に減少する。
図1(a)で示した同期モータと同様に、図7ないし図9の形態でも、センサの占める体積を少なくできるので、回転電機の体積を減少できる。また、各種物性の実測値を回転電機の制御や維持管理等に利用できるため、回転電機の性能や信頼性などを向上させることが可能である。
図10にスピンドルモータの構造例、図11にスピンドルモータを用いたHDD装置の一例を示す。本実施例のスピンドルモータは外転型の永久磁石モータで、12極の回転子220と9極の固定子210とを有する4:3構造スピンドルモータである。回転子220は12個の永久磁石203と、永久磁石203を固定するハブ204を有する。固定子210は、9個の突極部211を有し、突極208にはステータコイル205が巻装されてある。永久磁石203と向かい合う突極端202の表面には、突極208の中央に近い2ヶ所に補正溝206が設けられている。
従来の永久磁石203の磁極位置を検出する方法は、ホール素子をハウジング201に設けたり、ステータコイル205に発生する誘起電圧を検出するなどによる回転センサレスタイプなどがあるが、レゾルバなどの停止時から位置検出可能で、検出精度が高く、かつ信頼性が高い回転センサは設けられていない場合が多い。これらのセンサの大きさが大きいこと、センサコストが高いことが主な理由であるが、スピンドルモータを一定速度で駆動するということに機能を限定している場合が多いからでもある。一定速度運転に限定されると、例えばHDD装置などでは記憶媒体の内外周に周速差が常時存在するため、記憶媒体の記憶領域あたりの記憶密度が内外周で異なるという問題がある。また、回転負荷の変動に関わらず高速で一定回転しようとするため、起動の際などの低温時や何らかの原因で負荷変動があると、電力消費量が多くなったり障害が起きやすくなったりしやすい。このような問題を抑制するために、生産環境や製造条件などを厳密に管理し、厳しい生産管理のもとで個体差を少なくして製造することができるが、一方、製造コストの低減が困難となる。
超小型軽量で高精度かつ高信頼性の回転センサをスピンドルモータに設けることができれば、回転センサによる高精度で柔軟な回転制御などが可能になり、上述の問題点の解消が可能となる。また、厳しい生産管理の緩和によるスピンドルモータ自体の低コスト化も可能になる。さらに、各種物性の実測値を回転電機の制御や維持管理等に利用できるため、回転電機の性能や信頼性などを向上させることが可能である。
図11において190は本形態のRF−ICチップおよびセンサ素子、191は本形態の外部アンテナ等をそれぞれ示す。これまでの例と同様に、RF−ICチップ,センサ素子190および外部アンテナ等191などは回転子に、前記リーダライタ用外部アンテナ等191は固定子にそれぞれ最適な位置に設置される。RF−ICチップおよびセンサ素子などは、複数個設置してもよい。RF−ICチップ,センサ素子,外部アンテナ等は、各種物性計測用センサおよび回転センサとしての性能を発現させることができるように、設置位置,性能,材質,形状などを適切に選ぶことができる。これまでの例と同様に、各種物性の実測値を回転電機の制御や維持管理等に利用できるため、回転電機の性能や信頼性などを向上させることが可能である。
なお、スピンドルモータの一例としてHDD装置を示したが、ディスクにレーザ光で情報を記録再生するCD−ROM装置やDVD装置などに応用した場合においても、同様の効果を発揮させることができる。
図12に従来の同期モータの制御ブロック図の一例を示す。電源301はインバータ302によって可変電圧,可変周波数の3相交流に変換され、同期モータ110に印加される。外部に取り付けられたセンサ184から得られた信号のうち、速度は速度変換回路309に、磁極位置は電流分配信号発生器308にフィードバックされる。速度指令はまず電流アンプ307で速度変換回路からの速度情報と比較され、次におよび乗算器306で電流分配信号発生器からの磁極位置情報に基づいて演算処理がなされ、さらに電流アンプ305を介してパルス幅変調(PWM)回路304,ベースドライバ303にフィードバックされることで、速度指令に応じた三相交流電圧,周波数が得られモータが適正に制御される。
前記のような運転中の回転電機内部で時間的,空間的に変化する磁場,温度,応力や歪,トルクや加速度などの値を連続的に測定し、限界値を超えないように回転電機を最適に制御するなどという機構はない。
図13に本発明の同期モータの制御ブロック図の一例を示す。電源301はインバータ302によって可変電圧,可変周波数の3相交流に変換され、同期モータ110に印加される点は変わらないが、モータ内部に本発明の前記RF−ICチップ,前記RF−ICチップに接続もしくは一体化されたセンサ素子,前記読取発信機および外部アンテナ等が設置される。これらからリーダライタ(読取発信器)を介して得られたモータ内部の温度,磁気,歪,加速度などの情報が速度や磁極位置情報などはセンサ情報処理回路310で処理される。センサ情報処理回路は速度変換回路や電流分配回路などを有し、電流アンプ307,305やPWM回路304,ベースドライバ303を介して速度指令に応じた三相交流電圧,周波数が得られモータが適正に制御される。この際、モータ内部の磁場,温度,応力や歪,トルクや加速度などの実測値との参照が可能であり、これらの実測値に基づいた精度補正,異常検知などを行うことでより高精度,高信頼性の制御が可能である。また情報通信回路などにより外部機器との各種情報の通信も可能である。
本発明は、回転電動機や発電機等の回転電機として利用することができる。
永久磁石モータの固定子及び回転子の回転軸にそった断面を示す図。
永久磁石モータの固定子及び回転子の回転軸に垂直な断面を示す図
永久磁石モータの回転子の回転軸に垂直な部分拡大断面を示す図。
曲線形状の永久磁石を備えた永久磁石モータの部分断面を示す図。
複数のセンサ素子を有し、永久磁石モータの固定子及び回転子の回転軸に垂直な断面を示す図。
誘導モータの回転軸にそった断面を示す図。
誘導モータの固定子及び回転子の回転軸に垂直な断面を示す図。
誘導モータの回転子の回転軸に垂直な部分拡大断面図。
誘導モータの固定子及び回転子の回転軸に垂直な断面で本形態を示す図。
スピンドルモータの固定子及び回転子の回転軸に垂直な断面を示す図。
HDDの回転軸にそった断面を示す図。
同期モータの制御ブロックを示す図。
本発明の同期モータの制御ブロックを示す図。
符号の説明
10 誘導電動機
30,130,201 ハウジング
32,132 エンドブラケット
34 ファンカバー
36,136 軸受け
40,140,210 固定子
42,142 固定子鉄心
44,144 固定子巻線
46 引き出し線
48 結線
50,150 固定子スロット
60,160,220 回転子
62,162 回転子鉄心
64 回転子スロット
66 回転子導体
68,70 短絡環
80,180 シャフト
110 同期回転電機
152 固定子ティース
166,203 永久磁石
168 磁極片
170 ブリッジ部
184 センサ
190 RF−ICチップ,センサ素子
191 外部アンテナ等
202 突極端
204 ハブ
205 ステータコイル
206 補正溝
208 突極
211 突極部
301 電源
302 インバータ
303 ベースドライバ
304 PWM回路
305,307 電流アンプ
306 乗算器
308 電流分配信号発生器
309 速度変換回路
310 センサ情報処理回路