JP5261774B2 - 動画像スケーラブル符号化方法及び復号方法、それらの装置、それらのプログラム並びにプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Description
本願は、2007年10月25日に出願された特願2007−277224号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
ITU-T: "Advanced video coding for generic audiovisual services", ITU-T Rec. H.264, pp. 129-132, May, 2003. T.Wiegand, G.Sullivan, J.Reichel, H.Schwarz and M.Wien: "Joint Draft 8 of SVC Amendment", ISO/IEC JTC1/SC29/WG11 and ITU-T SG16 Q.6, JVT-U201, pp. 166-170, October, 2006. J.Reichel, H.Schwarz and M.Wien: "Joint Scalable Video Model JSVM-8", ISO/IEC JTC1/SC29/WG11 and ITU-T SG16 Q.6, JVT-U202, October, 2006.
JSVCにおける重み付き動き予測は、H.264/AVCの重み付き動き予測がそのまま実装されているので前述と同じ問題に直面する。
前記の目的を達成するために、本発明の動画像スケーラブル符号化装置は、上位レイヤの符号化対象画像領域と被参照画像領域との間の明るさの変化を示す比例係数とオフセット係数からなる重み係数を算出して、その重み係数を探索対象となる被参照画像領域の画像信号に演算して動きの推定を行うことで動きベクトルを算出し、その動きベクトルの指す被参照画像領域の復号信号にその重み係数を演算して動き補償を行うことで予測信号を生成するという構成を採るときにあって、直下レイヤにおいて符号化対象画像領域と空間的同位置に存在する直下画像領域の予測方法に関する符号化情報が画面間予測を示す値であった場合に、直下画像領域が動き予測の予測参照先とした直下レイヤ被参照画像領域を同定し、その直下レイヤ被参照画像領域と空間的同位置に存在する上位レイヤの画像領域の直流成分に対して、直下画像領域が重み付き動き予測の際に利用した重み係数を演算したものを直下画像領域の直流成分とみなして、前記重み係数を算出するという算出方法に決定する手段を有し、前記手段は、被参照画像領域が1つである場合に、比例係数として、被参照画像領域の直流成分と前記直下画像領域の直流成分との比を用いることを決定し、オフセット係数として、ゼロを用いることを決定するように構成する。
前記の目的を達成するために、本発明の動画像スケーラブル復号装置は、上位レイヤの復号対象画像領域と復号した動きベクトルの指す被参照画像領域との間の明るさの変化を示す比例係数とオフセット係数からなる重み係数を算出して、復号した動きベクトルの指す被参照画像領域の復号信号にその重み係数を演算して動き補償を行うことで予測信号を生成するという構成を採るときにあって、直下レイヤにおいて符号化対象画像領域と空間的同位置に存在する直下画像領域の予測方法に関する符号化情報が画面間予測を示す値であった場合に、直下画像領域が動き予測の予測参照先とした直下レイヤ被参照画像領域を同定し、その直下レイヤ被参照画像領域と空間的同位置に存在する上位レイヤの画像領域の直流成分に対して、直下画像領域が重み付き動き予測の際に利用した重み係数を演算したものを直下画像領域の直流成分とみなして、前記重み係数を算出するという算出方法に決定する手段を有し、前記手段は、被参照画像領域が1つである場合に、比例係数として、被参照画像領域の直流成分と前記直下画像領域の直流成分との比を用いることを決定し、オフセット係数として、ゼロを用いることを決定するように構成する。
102 画面内予測部
103 重み無し動き予測部
104 レイヤ間予測部
105 重み付き動き推定部
106 重み付き動き補償部
107 予測残差信号生成部
108 予測残差信号符号化部
109 復号部
110 当該拡張レイヤ復号信号記憶部
111 直下レイヤ符号化情報記憶部
201 予測モード復号部
202 予測モード記憶部
203 予測方法判定部
204 画面内予測部
205 重み無し動き予測部
206 レイヤ間予測部
207 動きベクトル情報復号部
208 動きベクトル情報記憶部
209 重み付き動き補償部
210 直下レイヤ符号化情報記憶部
211 残差信号復号部
212 残差信号記憶部
213 復号信号生成部
214 当該拡張レイヤ復号信号記憶部
ここでの説明では、説明の便宜上、画像領域に相当するものをブロックと記載し、画像領域の直流成分に相当するものを平均値と記載して説明する。
このような場合に、予測参照信号に対して重み係数のみによる線形予測を行うと、図1Bに示すように予測性能が劣化する。
emn=smn−(w0 y0 mn+w1 y1 mn+d)
となるので、符号化対象ブロックにおける予測誤差emnの総エネルギーEは、
E=Σm Σn (smn−(w0 y0 mn+w1 y1 mn+d))2
となる。
d=<s>−w0 <y0 >−w1 <y1 >
<s> : 符号化対象ブロックの原信号の平均値
<y0 > : 被参照ブロックの復号信号の平均値
<y1 > : 被参照ブロックの復号信号の平均値
と求まる。
d≒<x>−w0 <y0 >−w1 <y1 >
と求めるようにする。
d≒<x>−w0 <y0 >−w1 <y1 >
という算出式に従ってオフセット量を求めるときに、直下ブロックが動き予測の予測参照先とした直下レイヤ被参照ブロックを同定し、その直下レイヤ被参照ブロックと空間的同位置に存在する上位レイヤのブロックの復号信号の平均値に対して、直下ブロックが重み付き動き予測の際に利用した重み係数を演算したものを直下ブロックの復号信号の平均値とみなすことで、<x>を求めるようにしている。
(i)比例係数として、被参照ブロックの復号信号の平均値と符号化対象ブロックの原信号の平均値との比を用いるとともに、オフセット係数としてゼロを用いる、あるいは、
(ii)オフセット係数として、被参照ブロックの復号信号の平均値と符号化対象ブロックの復号信号の平均値との差を用いるとともに、比例係数として1を用いる
ことになる。
以下、実施の形態に従って本発明を詳細に説明する。
従来のImplicitモードでは、一つのレイヤ内に閉じて、時間的な明るさの変化を被参照フレームからの距離に応じた内挿または外挿によって推定し、重み係数を算出している。
本発明(特願2007-174161)では、その時間的な明るさの変化の推定に、符号化/復号対象のレイヤの直下レイヤの復号信号の情報を用いることにより、その推定精度を向上させる。
当該拡張レイヤの符号化/復号処理対象フレーム(以降、補正対象フレーム)をf、PスライスまたはBスライスにおけるL0予測の重み付き動き推定/補償被参照フレーム(以降、被補正フレーム)をf0 、BスライスにおけるL1予測の被補正フレームをf1 とおく。また、補正対象フレームfと同時刻の直下レイヤのフレームをgとおく。
PスライスおよびL0/L1予測を行うBスライスのような単一フレームの予測の場合、予測信号値z(i,j)は以下のようにして算出される。
z(i,j)=w0 ・y0 (i,j)+d0
・L1予測Bスライスの場合
z(i,j)=w1 ・y1 (i,j)+d1 ・・・・ (3)式
本発明(特願2007-174161)では、この重み係数w0 とd0 、またはw1 とd1 の算出方法を2つ列挙する。
以降に記す算出方法の説明は、PスライスまたはL0予測Bスライスの場合を例にとっている。L1予測Bスライスの場合には、フレームf0 およびg0 に関わる要素をフレームf1 およびg1 に関わる要素に変更すればよい。
本方法では、以下のように重み係数を算出する。
d0 =0 ・・・・ (5)式
〔方法1−2〕単一フレーム予測における直流成分を用いたオフセット係数補正
本方法では、以下のように重み係数を算出する。
d0 =X−Y0 ・・・・ (7)式
《双予測Bスライスにおける重み係数の算出方法》
双予測を行うBスライスでは、予測信号値z(i,j)は、以下のようにして算出される。
本発明(特願2007-174161)では、この重み係数w0 、w1 、dを以下のように算出する。
なお、この算出方法は、以下の仮定に基づいている。フレームfとフレームgは同時刻の情報であるため、信号の明るさは近いと予想される。そこで、既知のフレームgの明るさ情報を利用し、被補正フレームf0 およびf1 から補正対象フレームfの明るさ変化を間接的に予測する。
本方法では、以下のように重み係数を算出する。
w1 =tb /td ・・・・ (10)式
d=X−w0 ・Y0 −w1 ・Y1 ・・・・ (11)式
ここで、tb は、被補正フレームf0 から補正対象フレームまでのフレーム間距離、td は、被補正フレームf0 から被補正フレームf1 までのフレーム間距離を示している。
ここで、片方向予測の場合の被参照フレームは時刻t−T0 のフレームのみとする。
また、直下レイヤl−1における当該ブロックBと空間的同位置にある時刻tのフレームのブロックをBa とする。以降、このBa を直下ブロックと呼ぶ。
各ブロックの直流成分は、ブロック内の画素集合に対して2次元FFTや2次元DCTなどを適用し生成する。
*比例係数補正:前述の(4)(5)式による補正方法
w0 =R(l−1,t,Ba )/R(l,t−T0 ,B0 )
d0 =0 ・・・(12)式
または、
*オフセット係数補正:前述の(6)(7)式による補正方法
w0 =1
d0 =R(l−1,t,Ba )−R(l,t−T0 ,B0 )・・・(13)式
(双予測の場合)
*前述の(9)式〜(11)式による補正方法
w0 =1−w1
w1 =T0 /(T0 +T1 )
d=R(l−1,t,Ba )−w0 ・R(l,t−T0 ,B0 )
−w1 ・R(l,t+T1 ,B1 ) ・・(14)式
これにより、重み係数の情報を伝送しないImplicitモードの重み付き動き予測が片方向予測で実現される。片方向予測における重み係数算出の方法には、(12)式に挙げた比例係数補正方法と、(13)式に挙げたオフセット係数補正方法の2種類がある。
さらに、H.264/AVCの双予測のImplicitモードの予測性能も、(14)式のようにして改善される。
ここで、この重み係数w0 については復号信号により算出することができることから、復号側に伝送する必要がないという特徴がある。
ここで、このオフセット係数d0 については復号信号により算出することができることから、復号側に伝送する必要がないという特徴がある。
ここで、このオフセット係数dについては復号信号により算出することができることから、復号側に伝送する必要がないという特徴がある。
重み付き動き推定とは、処理対象フレームと動き予測参照フレームとの間の明るさ変化を補正しながら両フレーム間の動きを探索し、探索により検出された動き情報を動きベクトルとして出力する処理を指す。
重み付き動き補償とは、動きベクトル情報を読み込み、その動きベクトルの指す先の信号値に対して明るさ変化の補正を行い、補正された信号値を処理対象フレームにおける予測信号として出力する処理を指す。
一方、復号処理では、符号化情報を復号して動きベクトルを読み込み、重み付き動き補償を実行する。
本発明では当該レイヤについては重み係数の伝送が不要なため、重み付き動き予測に要するオーバヘッドは、どの画像領域単位であっても変わらない。したがって、小さい画像領域単位で重み係数の算出を行うほど、重み付き動き予測の予測性能は向上する。
また、対象となる信号にも依らず、輝度信号であっても色差信号であっても同様に処理することが可能である。
重み付き動き推定では、符号化対象フレームのマクロブロックごとに、推定被参照フレーム内で整合するマクロブロックを探索する。
この探索の際、探索対象マクロブロックが変更されるたびに、両フレームの当該ブロック間の明るさ変化を示す重み係数を算出し、その重み係数で探索対象マクロブロックの復号信号を補正したものを整合判定のための比較信号として活用する。
そして、整合すると判定されたマクロブロックが、動きベクトルの参照先となり、動き補償における被参照マクロブロックとなる。
整合の判定手段の一例としては、非特許文献1にあげた符号量と符号化歪み間のラグランジュコスト最小化による判定手段が挙げられる。
重み付き動き補償では、まず、符号化/復号対象マクロブロックごとに、そのマクロブロックが有する動きベクトル情報を読み込む。
次に、その動きベクトルの指す先の被参照マクロブロックと符号化/復号対象マクロブロックとの間の明るさ変化を示す重み係数を算出する。
そして、その重み係数で被参照マクロブロックの復号信号を補正したものを、符号化/復号対象マクロブロックにおける予測信号として活用する。
典型的には、以下の手順により、スケーラブル符号化の重み付き動き推定および重み付き動き補償に用いる重み係数を算出する。
ただし、各式に含まれる直下ブロックの復号信号直流成分R(l−1,t,Ba )の求め方が本発明と特願2007-174161 で出願した発明との間で異なる。
部分復号にとどめることで逆動き補償を行う必要がなくなり、復号時間を削減できる。
図5に示すように、当該レイヤlにおける時刻tのフレームの当該ブロックをBとする。また、直下レイヤl−1における当該ブロックBの直下ブロックをBa とする。
また、直下ブロックBa の動き予測の被参照ブロックを、それぞれBb0、Bb1とする。Bb0、Bb1は、それぞれ当該レイヤlにおける時刻t−T0 のフレーム、および当該レイヤlにおける時刻t+T1 のフレームに属すると仮定する。
また、その直下レイヤl−1の被参照ブロックBb0、Bb1と空間的同位置にある当該レイヤlにおけるブロックを、それぞれBc0、Bc1とする。以降、これらBc0、Bc1を直上ブロックと呼ぶ。
また、直下ブロックBa に含まれる予測残差信号の直流成分をE(l−1,t,Ba )とする。予測残差信号の直流成分E(l−1,t,Ba )は、直下ブロックBa が持つ予測残差信号の直流成分の符号化情報を復号することで得られる。
また、直下レイヤにおいて重み付き動き予測が行われている場合、直下ブロックBa と被参照ブロックBb0の間の重み係数を(w0',d0')、直下ブロックBa と被参照ブロックBb1の間の重み係数を(w1',d1')とする。
これらの重み係数(w0',d0')、(w1',d1')は、直下ブロックBa が持つ重み係数の符号化情報を復号することで得られる。
ここでは、説明の便宜上、重み係数(w0',d0')、(w1',d1')は、直下ブロックBa が持つ重み係数の符号化情報を復号することで得られるものとする。
直下ブロックBa が画面内予測であり、かつその予測がConstrained Intra Predictionによるものである場合、直下ブロックBa 内の復号信号は逆動き補償を行うことなくすべて再構成できる。
ここで、Constrained Intra Predictionとは、非特許文献1に挙げたH.264および非特許文献2に挙げたJSVCで用いられる、隣接ブロックに画面内予測モードが存在しないときは当該ブロックは画面内予測モードをとることができないという制約が加えられた画面内予測方式の1種である。
この方式をとれば、画面内予測モードをとったブロックは当該フレーム内に閉じてブロック内の復号信号を再構成できるため、逆動き補償が必要なくなる。
直下ブロックBa が片方向予測の場合、直下ブロックBa の復号信号直流成分R(l−1,t,Ba )を次のように推定することができる。
+d0'+E(l−1,t,Ba ) ・・(15)式
しかし、R(l−1,t−T0 ,Bb0)の情報は、直下レイヤの復号信号をすべて再構成せずには得ることができない。
R(l−1,t−T0 ,Bb0)≒R(l,t−T0 ,Bc0) ・・・・(16)式
と仮定して、当該レイヤ内のブロックBb0の直上ブロックBc0の復号信号直流成分R(l,t−T0 ,Bc0)で代用する。
当該レイヤおよび直下レイヤの復号信号直流成分に含まれる量子化歪みが大きくなければ、この(16)式の仮定は一般的に成立する。
したがって、(16)式により推定された値を、直下ブロックBa の復号信号直流成分の算出に用いることで、直下レイヤにおいて逆動き補償を行うことなく重み係数を算出できる。
+d0'+E(l−1,t,Ba ) ・・(17)式
ここで、直下ブロックBa 内が複数の小ブロックで構成され、複数の動きベクトルを含んでいる場合がありうる。例えば、当該ブロックBが16×16サイズである場合は、直下ブロックBa は8×8サイズになる。JSVCでは、とりうるブロックサイズとして、4×4、4×8、8×4、8×8、8×16、16×8、16×16の7種類が用意されている。
これから、直下ブロックBa が8×8サイズの場合、最大4個の小ブロックを含む。
図6に示すように、当該ブロックBが16×16サイズであり、直下ブロックBa に、4×4サイズの小ブロックが2つ、4×8サイズの小ブロックが1つ含まれると仮定する。ここで、各小ブロックを、Ba 0 、Ba 1 (それぞれ4×4サイズ)、Ba 2 (4×8サイズ)とおく。
また、小ブロックBa 0 、Ba 1 、Ba 2 の動き予測の被参照ブロックをそれぞれBb0 0 、Bb0 1 、Bb0 2 とし、その各被参照ブロックと空間的同位置にある当該レイヤにおける直上ブロックをBc0 0 、Bc0 1 、Bc0 2 とする。
また、小ブロックBa 0 、Ba 1 、Ba 2 に割り当てられる重み係数をそれぞれ、(w0 0' ,d0 0' )、(w0 1' ,d0 1' )、(w0 2' ,d0 2' )とする。
+d0 0' +E(l−1,t,Ba 0 )〕
+(1/4)・〔w0 1' ・R(l,t−T0 ,Bc0 1 )
+d0 1' +E(l−1,t,Ba 1 )〕
+(1/2)・〔w0 2' ・R(l,t−T0 ,Bc0 2 )
+d0 2' +E(l−1,t,Ba 2 )〕
・・・・(18)式
(3)直下ブロックBa が画面間予測であり、かつ双予測の場合
直下ブロックBa が双予測の場合、直下ブロックBa の復号信号直流成分R(l−1,t,Ba )は次のように推定することができる。
+w1'・R(l−1,t+T1 ,Bb1)
+(1/2)・(d0'+d1')+E(l−1,t,Ba )
・・・・(19)式
しかし、片方向予測の場合と同様に、R(l−1,t−T0 ,Bb0)およびR(l−1,t+T1 ,Bb1)の情報は、直下レイヤの復号信号すべてを復号せずには得ることができない。
R(l−1,t−T0 ,Bb0)≒R(l,t−T0 ,Bc0)
R(l−1,t+T1 ,Bb1)≒R(l,t+T1 ,Bc1) ・・・・(20)式
と仮定して、当該レイヤ内のブロックBb0、Bb1の直上ブロックBc0、Bc1の復号信号直流成分R(l,t−T0 ,Bc0)およびR(l,t+T1 ,Bc1)で代用する。
当該レイヤおよび直下レイヤの復号信号直流成分に含まれる量子化歪みが大きくなければ、この(20)式の仮定は一般的に成立する。
+w1'・R(l,t+T1 ,Bc1)
+(1/2)・(d0'+d1')+E(l−1,t,Ba )
・・・・(21)式
ここで、片方向予測の場合と同様に、ブロックBa 内が複数の小ブロックで構成され、複数の動きベクトルを含んでいる場合がありうる。
このときは、片方向予測の場合と同様に、各小ブロックの面積に応じて各小ブロック内の直流成分値を重み付けし、その総和を直下ブロックBa の復号信号直流成分R(l−1,t,Ba )とする。
また、小ブロックBa 0 、Ba 1 、Ba 2 の双予測の被参照ブロックをそれぞれBb0 0 、Bb0 1 、Bb0 2 、Bb1 0 、Bb1 1 、Bb1 2 とし、その各被参照ブロックと空間的同位置にある当該レイヤにおける直上ブロックをBc0 0 、Bc0 1 、Bc0 2 、Bc1 0 、Bc1 1 、Bc1 2 とする。
また、小ブロックBa 0 、Ba 1 、Ba 2 に割り当てられる重み係数をそれぞれ、(w0 0' ,d0 0' )、(w1 0' ,d1 0' )、(w0 1' ,d0 1' )、(w1 1' ,d1 1' )、(w0 2' ,d0 2' )、(w1 2' ,d1 2' )とする。
ブロックBa 内の複数の小ブロック(例:4×4)は、それぞれ独立に片方向予測か双予測をとることが可能である。このときは、(2)および(3)と同様の手順で、各小ブロックの面積に応じて直流成分値を重み付けし、その総和をブロックBa の復号信号直流成分R(l−1,t,Ba )とする。
ここで、Ba 0 およびBa 2 は片方向予測、Ba 1 は双予測とする。そして、小ブロックBa 0 、Ba 2 の片方向予測の被参照ブロックをそれぞれBb0 0 、Bb0 2 とし、小ブロックBa 1 の双予測の被参照ブロックをそれぞれBb0 1 、Bb1 1 とする。
その各被参照ブロックと空間的同位置にある当該レイヤにおける直上ブロックをBc0 0 、Bc0 2 、Bc0 1 、Bc1 1 とする。
また、小ブロックBa 0 、Ba 1 、Ba 2 に割り当てられる重み係数をそれぞれ、(w0 0' ,d0 0' )、(w0 1' ,d0 1' )、(w1 1' ,d1 1' )、(w0 2' ,d0 2' )とする。
本発明が実施されない場合は、その他の予測方式を用いて符号化を行う。例えば、JSVCの重み付き動き予測、重みなしの通常の動き予測、画面内予測、がこれにあたる。
JSVC標準画像のCity,Soccer,Foremanの3映像を用い、各映像の先頭33フレームに白の線形フェードを混合した。
フェードの種類はフェードイン/アウトの2種類を実験対象とし、このフェード混合部分の33フレームを符号化対象フレームとした。
基本レイヤに30fps のQCIF(176×144画素の画像サイズ)画像、拡張レイヤに30fps のCIF(352×288画素の画像サイズ)画像を入力し、ピクチャタイプはIPPP形式とした。
量子化パラメータは21,24,27,30の4種類を試し、基本レイヤと拡張レイヤで同じ値を適用した。
動き探索は整数精度のみとし、全検索を行った。
比例係数補正とオフセット係数補正を比較すると、フェードイン映像ではほとんど両者に差がみられないが(図示略)、フェードアウト映像ではオフセット係数補正の方が効果が大きいことが分かる。
上記性能検証において、フェードアウト映像においてオフセット係数補正によるWPは、平均4.39%の符号量削減率を実現した。
〔符号化処理の実施例〕
本発明による符号化処理の実施例について、図8を参照して説明する。
説明する実施例は、一つのマクロブロックに対する符号化処理である。これをすべてのマクロブロックに対して実施することによって、全体の符号化情報が構成される。
ここでの予測方式には、画面内予測、重み無しの通常の動き予測、およびレイヤ間予測が挙げられる。各方式の予測方法の一例としては、非特許文献3に挙げたJSVMにおける予測方法が挙げられる。
この差分信号の符号化処理の一例としては、非特許文献3に挙げたJSVMにおける符号化処理が挙げられる。
本発明による復号処理の実施例について、図9を参照して説明する。
説明する実施例は、一つのマクロブロックに対する復号処理である。これをすべてのマクロブロックに対して実施することによって、全体の復号信号が構成される。
本発明による重み付き動き推定処理(ステップS103の処理)の実施例について、図10を参照して説明する。
この符号化コストの一例には、非特許文献3に挙げたJSVMにおける、符号量と二乗誤差による符号化歪みとの間のラグランジュコストが挙げられる。
本発明による重み付き動き補償処理(ステップS104,ステップS205の処理)の実施例について、図11を参照して説明する。
本発明による重み係数算出処理(ステップS301,ステップS402の処理)の実施例について、図12を参照して説明する。
一般的に、比例係数補正型は、白フェードイン映像や黒フェードアウト映像で主に効果を発揮し、これに対して、前述の(13)式にしたがって実施される重み係数の算出方法であるオフセット係数補正型は、白フェードアウト映像や黒フェードイン映像で主に効果を発揮する。
したがって、外部からの重み係数算出方法の指定情報は、フェードタイプの判定結果にしたがって定められるのが望ましい。
例としては、非特許文献3に挙げたJSVMにおけるImplicitモードもしくはExplicitモードによる重み係数の算出方法が考えられる。
本発明による直下ブロック直流成分の推定処理(ステップS503の処理)の実施例について、図13を参照して説明する。
〔符号化装置の実施例〕
本発明による符号化装置の実施例について、図14を参照して説明する。図14は、一つのマクロブロックに対する符号化を行う装置の図である。
指定された予測方式が画面内予測であれば画面内予測部102の処理に、重みを付けない通常の動き予測であれば重み無し動き予測部103の処理に、レイヤ間予測であればレイヤ間予測部104の処理に、重み付き動き予測であれば重み付き動き推定部105の処理に移る。
画面内予測の方法の一例としては、非特許文献3にあげたJSVMの画面内予測が挙げられる。
重み無しの通常の動き予測の方法の一例としては、非特許文献3にあげたJSVMの重み無しの通常の動き予測が挙げられる。
レイヤ間予測の方法の一例としては、非特許文献3にあげたJSVMのレイヤ間予測が挙げられる。
また、同時に、その符号化情報は復号部109への入力のために、バッファに出力しておく。
この予測残差信号の符号化処理の一例としては、非特許文献3にあげたJSVMの直交変換、量子化、可変長符号化の一連のプロセスの適用が挙げられる。
この復号処理には、本発明による復号処理を適用する。復号部109として機能する復号装置の詳細構成は図15に示す(後述)。
本発明による復号装置の実施例について、図15を参照して説明する。図15は、当該拡張レイヤにおける一つのマクロブロックに対する復号を行う装置の図である。
指定された予測方式が画面内予測であれば画面内予測部204の処理に、重みを付けない通常の動き予測であれば重み無し動き予測部205の処理に、レイヤ間予測であればレイヤ間予測部206の処理に、重み付き動き予測であれば動きベクトル情報復号部207の処理に移る。
また、同時に、その復号信号を当該拡張レイヤ復号信号記憶部214に書き込む。
本発明による重み付き動き推定部105の実施例について、図16を参照して説明する。図16は、当該拡張レイヤにおける一つのマクロブロックに対して重み付き動き推定を行う装置の図である。
この符号化コストの一例には、非特許文献3に挙げたJSVMにおける、符号量と二乗誤差による符号化歪みとの間のラグランジュコストが挙げられる。
本発明による重み付き動き補償部106,209の実施例について、図17を参照して説明する。図17は、当該拡張レイヤにおける一つのマクロブロックに対して重み付き動き補償を行う装置の図である。
この動きベクトル情報は、本重み付き動き補償部が符号化装置内に設置されている場合(すなわち、重み付き動き補償部106の場合)には重み付き動き推定部105より与えられ、本重み付き動き補償部部が復号装置内に設置されている場合(すなわち、重み付き動き補償部209の場合)には動きベクトル情報復号部207より与えられる。
上述の重み係数算出部302,402の実施例について、図18を参照して説明する。図18は、当該拡張レイヤにおける一つのマクロブロックに対して重み係数を算出する装置の図である。
一般的に、比例係数補正型は、白フェードイン映像や黒フェードアウト映像で主に効果を発揮し、これに対して、前述の(13)式にしたがって実施される重み係数の算出方法であるオフセット係数補正型は、白フェードアウト映像や黒フェードイン映像で主に効果を発揮する。
したがって、外部からの重み係数算出方法の指定情報は、フェードタイプの判定結果にしたがって定められるのが望ましい。
本処理の例としては、非特許文献3に挙げたJSVMにおけるExplicitモードもしくはImplicitモードによる重み係数の算出方法が適用可能である。
本発明による直下ブロック直流成分推定部503の実施例について、図19を参照して説明する。図19は、当該拡張レイヤにおける一つのマクロブロックに対して直下ブロック直流成分の推定を行う装置の図である。
Claims (24)
- 動画像スケーラブル符号化で用いられて、上位レイヤの符号化対象画像領域と被参照画像領域との間の明るさの変化を示す比例係数とオフセット係数からなる重み係数を算出して、その重み係数を探索対象となる被参照画像領域の画像信号に演算して動きの推定を行うことで動きベクトルを算出し、その動きベクトルの指す被参照画像領域の復号信号にその重み係数を演算して動き補償を行うことで予測信号を生成する動画像スケーラブル符号化方法であって、
直下レイヤにおいて符号化対象画像領域と空間的同位置に存在する直下画像領域の予測方法に関する符号化情報が画面間予測を示す値であった場合に、直下画像領域が動き予測の予測参照先とした直下レイヤ被参照画像領域を同定し、その直下レイヤ被参照画像領域と空間的同位置に存在する上位レイヤの画像領域の直流成分に対して、直下画像領域が重み付き動き予測の際に利用した重み係数を演算したものを直下画像領域の直流成分とみなして、前記重み係数を算出するという算出方法に決定するステップを有し、
前記ステップで、被参照画像領域が1つである場合に、比例係数として、被参照画像領域の直流成分と前記直下画像領域の直流成分との比を用いることを決定し、オフセット係数として、ゼロを用いることを決定する
ことを特徴とする動画像スケーラブル符号化方法。 - 動画像スケーラブル符号化で用いられて、上位レイヤの符号化対象画像領域と被参照画像領域との間の明るさの変化を示す比例係数とオフセット係数からなる重み係数を算出して、その重み係数を探索対象となる被参照画像領域の画像信号に演算して動きの推定を行うことで動きベクトルを算出し、その動きベクトルの指す被参照画像領域の復号信号にその重み係数を演算して動き補償を行うことで予測信号を生成する動画像スケーラブル符号化方法であって、
直下レイヤにおいて符号化対象画像領域と空間的同位置に存在する直下画像領域の予測方法に関する符号化情報が画面間予測を示す値であった場合に、直下画像領域が動き予測の予測参照先とした直下レイヤ被参照画像領域を同定し、その直下レイヤ被参照画像領域と空間的同位置に存在する上位レイヤの画像領域の直流成分に対して、直下画像領域が重み付き動き予測の際に利用した重み係数を演算したものを直下画像領域の直流成分とみなして、前記重み係数を算出するという算出方法に決定するステップを有し、
前記ステップで、被参照画像領域が1つである場合に、オフセット係数として、被参照画像領域の直流成分と前記直下画像領域の直流成分との差を用いることを決定し、比例係数として、1を用いることを決定する
ことを特徴とする動画像スケーラブル符号化方法。 - 動画像スケーラブル符号化で用いられて、上位レイヤの符号化対象画像領域と被参照画像領域との間の明るさの変化を示す比例係数とオフセット係数からなる重み係数を算出して、その重み係数を探索対象となる被参照画像領域の画像信号に演算して動きの推定を行うことで動きベクトルを算出し、その動きベクトルの指す被参照画像領域の復号信号にその重み係数を演算して動き補償を行うことで予測信号を生成する動画像スケーラブル符号化方法であって、
直下レイヤにおいて符号化対象画像領域と空間的同位置に存在する直下画像領域の予測方法に関する符号化情報が画面間予測を示す値であった場合に、直下画像領域が動き予測の予測参照先とした直下レイヤ被参照画像領域を同定し、その直下レイヤ被参照画像領域と空間的同位置に存在する上位レイヤの画像領域の直流成分に対して、直下画像領域が重み付き動き予測の際に利用した重み係数を演算したものを直下画像領域の直流成分とみなして、前記重み係数を算出するという算出方法に決定するステップを有し、
前記ステップで、被参照画像領域が2つである場合に、比例係数として、符号化対象画像領域と各被参照画像領域との間のフレーム間距離に応じて算出されるものを用いることを決定し、オフセット係数として、2つの被参照画像領域の直流成分に対してその比例係数を乗算した値を、前記直下画像領域の直流成分から減算することで算出されるものを用いることを決定する
ことを特徴とする動画像スケーラブル符号化方法。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の動画像スケーラブル符号化方法において、
前記ステップでは、直下レイヤ被参照画像領域と空間的同位置に存在する上位レイヤの画像領域の直流成分に対して、直下画像領域が重み付き動き予測の際に利用した重み係数を演算したものに、さらに直下画像領域において発生した動き予測の予測残差信号の直流成分を加算したものを直下画像領域の直流成分とみなすことを、
特徴とする動画像スケーラブル符号化方法。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の動画像スケーラブル符号化方法において、
前記ステップでは、直下画像領域がより細かい小領域単位で動き予測が行われていた場合には、その小領域ごとに前記直流成分とみなす直流成分を算出して、それらの算出した直流成分と各小領域の面積とに基づいて、前記直流成分とみなす直流成分を算出することを、
特徴とする動画像スケーラブル符号化方法。 - 動画像スケーラブル復号で用いられて、上位レイヤの復号対象画像領域と復号した動きベクトルの指す被参照画像領域との間の明るさの変化を示す比例係数とオフセット係数からなる重み係数を算出して、復号した動きベクトルの指す被参照画像領域の復号信号にその重み係数を演算して動き補償を行うことで予測信号を生成する動画像スケーラブル復号方法であって、
直下レイヤにおいて符号化対象画像領域と空間的同位置に存在する直下画像領域の予測方法に関する符号化情報が画面間予測を示す値であった場合に、直下画像領域が動き予測の予測参照先とした直下レイヤ被参照画像領域を同定し、その直下レイヤ被参照画像領域と空間的同位置に存在する上位レイヤの画像領域の直流成分に対して、直下画像領域が重み付き動き予測の際に利用した重み係数を演算したものを直下画像領域の直流成分とみなして、前記重み係数を算出するという算出方法に決定するステップを有し、
前記ステップで、被参照画像領域が1つである場合に、比例係数として、被参照画像領域の直流成分と前記直下画像領域の直流成分との比を用いることを決定し、オフセット係数として、ゼロを用いることを決定する
ことを特徴とする動画像スケーラブル復号方法。 - 動画像スケーラブル復号で用いられて、上位レイヤの復号対象画像領域と復号した動きベクトルの指す被参照画像領域との間の明るさの変化を示す比例係数とオフセット係数からなる重み係数を算出して、復号した動きベクトルの指す被参照画像領域の復号信号にその重み係数を演算して動き補償を行うことで予測信号を生成する動画像スケーラブル復号方法であって、
直下レイヤにおいて符号化対象画像領域と空間的同位置に存在する直下画像領域の予測方法に関する符号化情報が画面間予測を示す値であった場合に、直下画像領域が動き予測の予測参照先とした直下レイヤ被参照画像領域を同定し、その直下レイヤ被参照画像領域と空間的同位置に存在する上位レイヤの画像領域の直流成分に対して、直下画像領域が重み付き動き予測の際に利用した重み係数を演算したものを直下画像領域の直流成分とみなして、前記重み係数を算出するという算出方法に決定するステップを有し、
前記ステップで、被参照画像領域が1つである場合に、オフセット係数として、被参照画像領域の直流成分と前記直下画像領域の直流成分との差を用いることを決定し、比例係数として、1を用いることを決定する
ことを特徴とする動画像スケーラブル復号方法。 - 動画像スケーラブル復号で用いられて、上位レイヤの復号対象画像領域と復号した動きベクトルの指す被参照画像領域との間の明るさの変化を示す比例係数とオフセット係数からなる重み係数を算出して、復号した動きベクトルの指す被参照画像領域の復号信号にその重み係数を演算して動き補償を行うことで予測信号を生成する動画像スケーラブル復号方法であって、
直下レイヤにおいて符号化対象画像領域と空間的同位置に存在する直下画像領域の予測方法に関する符号化情報が画面間予測を示す値であった場合に、直下画像領域が動き予測の予測参照先とした直下レイヤ被参照画像領域を同定し、その直下レイヤ被参照画像領域と空間的同位置に存在する上位レイヤの画像領域の直流成分に対して、直下画像領域が重み付き動き予測の際に利用した重み係数を演算したものを直下画像領域の直流成分とみなして、前記重み係数を算出するという算出方法に決定するステップを有し、
前記ステップで、被参照画像領域が2つである場合に、比例係数として、符号化対象画像領域と各被参照画像領域との間のフレーム間距離に応じて算出されるものを用いることを決定し、オフセット係数として、2つの被参照画像領域の直流成分に対してその比例係数を乗算した値を、前記直下画像領域の直流成分から減算することで算出されるものを用いることを決定する
ことを特徴とする動画像スケーラブル復号方法。 - 請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の動画像スケーラブル復号方法において、
前記ステップでは、直下レイヤ被参照画像領域と空間的同位置に存在する上位レイヤの画像領域の直流成分に対して、直下画像領域が重み付き動き予測の際に利用した重み係数を演算したものに、さらに直下画像領域において発生した動き予測の予測残差信号の直流成分を加算したものを直下画像領域の直流成分とみなすことを、
特徴とする動画像スケーラブル復号方法。 - 請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の動画像スケーラブル復号方法において、
前記ステップでは、直下画像領域がより細かい小領域単位で動き予測が行われていた場合には、その小領域ごとに前記直流成分とみなす直流成分を算出して、それらの算出した直流成分と各小領域の面積とに基づいて、前記直流成分とみなす直流成分を算出することを、
特徴とする動画像スケーラブル復号方法。 - 動画像スケーラブル符号化で用いられて、上位レイヤの符号化対象画像領域と被参照画像領域との間の明るさの変化を示す比例係数とオフセット係数からなる重み係数を算出して、その重み係数を探索対象となる被参照画像領域の画像信号に演算して動きの推定を行うことで動きベクトルを算出し、その動きベクトルの指す被参照画像領域の復号信号にその重み係数を演算して動き補償を行うことで予測信号を生成する動画像スケーラブル符号化装置であって、
直下レイヤにおいて符号化対象画像領域と空間的同位置に存在する直下画像領域の予測方法に関する符号化情報が画面間予測を示す値であった場合に、直下画像領域が動き予測の予測参照先とした直下レイヤ被参照画像領域を同定し、その直下レイヤ被参照画像領域と空間的同位置に存在する上位レイヤの画像領域の直流成分に対して、直下画像領域が重み付き動き予測の際に利用した重み係数を演算したものを直下画像領域の直流成分とみなして、前記重み係数を算出するという算出方法に決定する手段を有し、
前記手段は、被参照画像領域が1つである場合に、比例係数として、被参照画像領域の直流成分と前記直下画像領域の直流成分との比を用いることを決定し、オフセット係数として、ゼロを用いることを決定する
ことを特徴とする動画像スケーラブル符号化装置。 - 動画像スケーラブル符号化で用いられて、上位レイヤの符号化対象画像領域と被参照画像領域との間の明るさの変化を示す比例係数とオフセット係数からなる重み係数を算出して、その重み係数を探索対象となる被参照画像領域の画像信号に演算して動きの推定を行うことで動きベクトルを算出し、その動きベクトルの指す被参照画像領域の復号信号にその重み係数を演算して動き補償を行うことで予測信号を生成する動画像スケーラブル符号化装置であって、
直下レイヤにおいて符号化対象画像領域と空間的同位置に存在する直下画像領域の予測方法に関する符号化情報が画面間予測を示す値であった場合に、直下画像領域が動き予測の予測参照先とした直下レイヤ被参照画像領域を同定し、その直下レイヤ被参照画像領域と空間的同位置に存在する上位レイヤの画像領域の直流成分に対して、直下画像領域が重み付き動き予測の際に利用した重み係数を演算したものを直下画像領域の直流成分とみなして、前記重み係数を算出するという算出方法に決定する手段を有し、
前記手段は、被参照画像領域が1つである場合に、オフセット係数として、被参照画像領域の直流成分と前記直下画像領域の直流成分との差を用いることを決定し、比例係数として、1を用いることを決定する
ことを特徴とする動画像スケーラブル符号化装置。 - 動画像スケーラブル符号化で用いられて、上位レイヤの符号化対象画像領域と被参照画像領域との間の明るさの変化を示す比例係数とオフセット係数からなる重み係数を算出して、その重み係数を探索対象となる被参照画像領域の画像信号に演算して動きの推定を行うことで動きベクトルを算出し、その動きベクトルの指す被参照画像領域の復号信号にその重み係数を演算して動き補償を行うことで予測信号を生成する動画像スケーラブル符号化装置であって、
直下レイヤにおいて符号化対象画像領域と空間的同位置に存在する直下画像領域の予測方法に関する符号化情報が画面間予測を示す値であった場合に、直下画像領域が動き予測の予測参照先とした直下レイヤ被参照画像領域を同定し、その直下レイヤ被参照画像領域と空間的同位置に存在する上位レイヤの画像領域の直流成分に対して、直下画像領域が重み付き動き予測の際に利用した重み係数を演算したものを直下画像領域の直流成分とみなして、前記重み係数を算出するという算出方法に決定する手段を有し、
前記手段は、被参照画像領域が2つである場合に、比例係数として、符号化対象画像領域と各被参照画像領域との間のフレーム間距離に応じて算出されるものを用いることを決定し、オフセット係数として、2つの被参照画像領域の直流成分に対してその比例係数を乗算した値を、前記直下画像領域の直流成分から減算することで算出されるものを用いることを決定する
ことを特徴とする動画像スケーラブル符号化装置。 - 請求項11から請求項13のいずれか一項に記載の動画像スケーラブル符号化装置において、
前記手段は、直下レイヤ被参照画像領域と空間的同位置に存在する上位レイヤの画像領域の直流成分に対して、直下画像領域が重み付き動き予測の際に利用した重み係数を演算したものに、さらに直下画像領域において発生した動き予測の予測残差信号の直流成分を加算したものを直下画像領域の直流成分とみなすことを、
特徴とする動画像スケーラブル符号化装置。 - 請求項11から請求項13のいずれか一項に記載の動画像スケーラブル符号化装置において、
前記手段は、直下画像領域がより細かい小領域単位で動き予測が行われていた場合には、その小領域ごとに前記直流成分とみなす直流成分を算出して、それらの算出した直流成分と各小領域の面積とに基づいて、前記直流成分とみなす直流成分を算出することを、
特徴とする動画像スケーラブル符号化装置。 - 動画像スケーラブル復号で用いられて、上位レイヤの復号対象画像領域と復号した動きベクトルの指す被参照画像領域との間の明るさの変化を示す比例係数とオフセット係数からなる重み係数を算出して、復号した動きベクトルの指す被参照画像領域の復号信号にその重み係数を演算して動き補償を行うことで予測信号を生成する動画像スケーラブル復号装置であって、
直下レイヤにおいて符号化対象画像領域と空間的同位置に存在する直下画像領域の予測方法に関する符号化情報が画面間予測を示す値であった場合に、直下画像領域が動き予測の予測参照先とした直下レイヤ被参照画像領域を同定し、その直下レイヤ被参照画像領域と空間的同位置に存在する上位レイヤの画像領域の直流成分に対して、直下画像領域が重み付き動き予測の際に利用した重み係数を演算したものを直下画像領域の直流成分とみなして、前記重み係数を算出するという算出方法に決定する手段を有し、
前記手段は、被参照画像領域が1つである場合に、比例係数として、被参照画像領域の直流成分と前記直下画像領域の直流成分との比を用いることを決定し、オフセット係数として、ゼロを用いることを決定する
ことを特徴とする動画像スケーラブル復号装置。 - 動画像スケーラブル復号で用いられて、上位レイヤの復号対象画像領域と復号した動きベクトルの指す被参照画像領域との間の明るさの変化を示す比例係数とオフセット係数からなる重み係数を算出して、復号した動きベクトルの指す被参照画像領域の復号信号にその重み係数を演算して動き補償を行うことで予測信号を生成する動画像スケーラブル復号装置であって、
直下レイヤにおいて符号化対象画像領域と空間的同位置に存在する直下画像領域の予測方法に関する符号化情報が画面間予測を示す値であった場合に、直下画像領域が動き予測の予測参照先とした直下レイヤ被参照画像領域を同定し、その直下レイヤ被参照画像領域と空間的同位置に存在する上位レイヤの画像領域の直流成分に対して、直下画像領域が重み付き動き予測の際に利用した重み係数を演算したものを直下画像領域の直流成分とみなして、前記重み係数を算出するという算出方法に決定する手段を有し、
前記手段は、被参照画像領域が1つである場合に、オフセット係数として、被参照画像領域の直流成分と前記直下画像領域の直流成分との差を用いることを決定し、比例係数として、1を用いることを決定する
ことを特徴とする動画像スケーラブル復号装置。 - 動画像スケーラブル復号で用いられて、上位レイヤの復号対象画像領域と復号した動きベクトルの指す被参照画像領域との間の明るさの変化を示す比例係数とオフセット係数からなる重み係数を算出して、復号した動きベクトルの指す被参照画像領域の復号信号にその重み係数を演算して動き補償を行うことで予測信号を生成する動画像スケーラブル復号装置であって、
直下レイヤにおいて符号化対象画像領域と空間的同位置に存在する直下画像領域の予測方法に関する符号化情報が画面間予測を示す値であった場合に、直下画像領域が動き予測の予測参照先とした直下レイヤ被参照画像領域を同定し、その直下レイヤ被参照画像領域と空間的同位置に存在する上位レイヤの画像領域の直流成分に対して、直下画像領域が重み付き動き予測の際に利用した重み係数を演算したものを直下画像領域の直流成分とみなして、前記重み係数を算出するという算出方法に決定する手段を有し、
前記手段は、被参照画像領域が2つである場合に、比例係数として、符号化対象画像領域と各被参照画像領域との間のフレーム間距離に応じて算出されるものを用いることを決定し、オフセット係数として、2つの被参照画像領域の直流成分に対してその比例係数を乗算した値を、前記直下画像領域の直流成分から減算することで算出されるものを用いることを決定する
ことを特徴とする動画像スケーラブル復号装置。 - 請求項16から請求項18のいずれか一項に記載の動画像スケーラブル復号装置において、
前記手段は、直下レイヤ被参照画像領域と空間的同位置に存在する上位レイヤの画像領域の直流成分に対して、直下画像領域が重み付き動き予測の際に利用した重み係数を演算したものに、さらに直下画像領域において発生した動き予測の予測残差信号の直流成分を加算したものを直下画像領域の直流成分とみなすことを、
特徴とする動画像スケーラブル復号装置。 - 請求項16から請求項18のいずれか一項に記載の動画像スケーラブル復号装置において、
前記手段は、直下画像領域がより細かい小領域単位で動き予測が行われていた場合には、その小領域ごとに前記直流成分とみなす直流成分を算出して、それらの算出した直流成分と各小領域の面積とに基づいて、前記直流成分とみなす直流成分を算出することを、
特徴とする動画像スケーラブル復号装置。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の動画像スケーラブル符号化方法をコンピュータに実行させるための動画像スケーラブル符号化プログラム。
- 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の動画像スケーラブル符号化方法をコンピュータに実行させるための動画像スケーラブル符号化プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- 請求項6から請求項10のいずれか一項に記載の動画像スケーラブル復号方法をコンピュータに実行させるための動画像スケーラブル復号プログラム。
- 請求項6から請求項10のいずれか一項に記載の動画像スケーラブル復号方法をコンピュータに実行させるための動画像スケーラブル復号プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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