JP5253509B2 - 燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システム、及び燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去運転方法 - Google Patents

燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システム、及び燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去運転方法 Download PDF

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Description

本発明は、燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備における水銀除去システム、及び燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去運転方法に関する。
LPG中に含まれる水銀は、LPGを燃料として使用する内燃機関にLPGを供給する気化器を構成する部材を腐食させるので、気化器の腐食が進行すればこの気化器からLPGが漏洩することになる。
例えば、技術文献の「水銀影響調査委員会報告書の概要」には、LPGの気化の際にガス温度が低くなり、気化したLPG内の水銀が液化、蓄積し、さらに水分の存在下で金属部材が腐食すること、さらに、金属部材の腐食を防ぐために、LPG中の水銀濃度を予め削減する管理が必要であることが開示されている。
LPG内の水銀濃度を削減する方法として、例えば、特開平9−221684号公報には、水銀吸着剤の充填層内にLPGを供給し、温度20℃〜200℃の吸着条件下で水銀吸着剤と接触させ、水銀を除去する技術が開示されている。
近年、地球温暖化が地球規模の環境問題として取り上げられ、大気中の二酸化炭素(以下、COと記載)濃度の増加が地球温暖化の主要因であることが明らかにされている。
ところで火力発電所はCOの排出源として注目されており、火力発電所のボイラから排出される燃焼排ガス中のCOを高効率で分離、除去することが望まれている。
燃焼排ガス中のCOを高効率で分離、除去するためには、燃焼排ガス中のCOを高濃度にする必要があるが、ボイラで空気燃焼させた燃焼排ガスは、空気中の約80vol%を占める窒素によりCOの高濃度化が抑制される。
例えば、特許第3068888号公報には、ボイラで燃料と酸素とを燃焼させることにより、COを高濃度化する技術が開示されている。
また、環境問題としてCOだけでなく、ボイラから排出される燃焼排ガス中の水銀除去が取り上げられている。この燃焼排ガス中の水銀除去の方法として、例えば特開2004−237244号公報、および特開2005−230810号公報には、燃焼排ガス中の金属水銀(以下Hgと表記)を脱硝装置で水に溶解しやすい塩化水銀(以下HgClと表記)に変換して水に吸収させて除去する技術、及びこのHgClを吸着剤に吸収させて除去する技術が開示されている。
特開平9−221684号公報 特許第3068888号公報 特開2004−237244号公報 特開2005−230810号公報 水銀影響調査委員会報告書の概要(経済産業省、原子力安全・保安院、高圧ガス保安協会、平成14年3月29日)
燃焼排ガス中のHgの全量を全てHgClに変換できれば、HgClの全量を水に溶解させて除去すればよい。しかしながら、Hgの全量を全てHgClに変換することは難しく、一部Hgが残存する。
また、燃焼排ガス中からCOを回収するには、燃焼排ガスを圧縮機で圧縮し、冷却器で圧縮されたCOを冷却してこのCOを液化する必要がある。その際に、燃焼排ガス中に含まれているHgも液化することになるので、前記圧縮機を長時間稼動させているとHgが圧縮機内に蓄積し、圧縮機を構成する金属部材を腐食させることになる。
そこで、燃焼排ガス中からCOを回収する場合に、長時間稼動する圧縮機に供給される燃焼排ガス中のHgを高精度に除去することが課題となる。
本発明の目的は、燃焼排ガス中からCOを回収すると共に、燃焼排ガス中に含まれたHgを高精度で除去することを可能にした燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システム、及び燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去運転方法を提供することにある。
本発明の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムは、燃焼排ガスの発生源から排出された燃焼排ガス中の水分を除去する脱水装置と、この脱水装置の下流側に設置されて水分を除去した該燃焼排ガス中の二酸化炭素を圧縮する圧縮機及び圧縮された二酸化炭素を冷却して液化する冷却器を有する燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備とを備え、前記脱水装置の上流側、あるいは前記脱水装置と前記圧縮機との間に燃焼排ガス中の水銀を吸着して除去する水銀ガス吸着塔を並列に複数基配設したことを特徴とする。
また、本発明の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムは、燃焼排ガスの発生源から排出された燃焼排ガス中の水分を除去する脱水装置と、この脱水装置の下流側に設置されて水分を除去した該燃焼排ガス中の二酸化炭素を圧縮する圧縮機及び圧縮された二酸化炭素を冷却して液化する冷却器を有する燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備とを備え、前記脱水装置の上流側、あるいは前記脱水装置と前記圧縮機との間に燃焼排ガス中の水銀を吸着して除去する水銀ガス吸着塔を並列に複数基配設し、複数基設配設された各水銀ガス吸着塔の上流側及び下流側に燃焼排ガスの流通を調節する入口バルブ及び出口バルブをそれぞれ設置し、前記出口バルブの下流側に燃焼排ガス中の水銀濃度を計測する水銀分析計を設置し、前記水銀分析計で計測した燃焼排ガス中の水銀濃度に基づいて前記水銀ガス吸着塔の入口バルブ及び出口バルブの開閉を制御する制御装置を設置したことを特徴とする。
本発明の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去運転方法は、燃焼排ガスの発生源から排出された燃焼排ガス中の水分を脱水装置によって除去し、この脱水装置で水分を除去した燃焼排ガス中の二酸化炭素を該脱水装置の下流側に設置された圧縮機によって圧縮し、圧縮された二酸化炭素を冷却器によって冷却して液化させることによって前記燃焼排ガスからこの二酸化炭素を回収する運転を行い、前記脱水装置の上流側、あるいは前記脱水装置と前記圧縮機との間に並列に複数基配設された燃焼排ガス中の水銀を吸着して除去する水銀ガス吸着塔のうち、一基の水銀ガス吸着搭に対して該脱水装置に流入する前の燃焼排ガス、あるいは該脱水装置を流下した後の燃焼排ガスを通気して前記燃焼排ガス中の水銀を除去する運転を行うと共に、前記水銀ガス吸着塔のうち、少なくとも他の1基の水銀ガス吸着搭に対して前記燃焼排ガスを通気させずに待機状態にしておくことを特徴とする。
また、本発明の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去運転方法は、燃焼排ガスの発生源から排出された燃焼排ガス中の水分を脱水装置によって除去し、この脱水装置で水分を除去した燃焼排ガス中の二酸化炭素を該脱水装置の下流側に設置された圧縮機によって圧縮し、圧縮された二酸化炭素を冷却器によって冷却して液化させることによって前記燃焼排ガスからこの二酸化炭素を回収する運転を行い、前記脱水装置の上流側、あるいは前記脱水装置と前記圧縮機との間に並列に複数基設けた水銀ガス吸着塔によって燃焼排ガス中の水銀を吸着させて除去する際に、前記水銀ガス吸着塔を流下した燃焼排ガス中の水銀濃度に基づいてこれらの並列に複数基設設された水銀ガス吸着塔のうち、1基の水銀ガス吸着搭に対して該脱水装置に流入する前の燃焼排ガス、あるいは該脱水装置を流下した後の燃焼排ガスを通気するように制御して前記燃焼排ガス中の水銀を除去する運転を行い、前記水銀ガス吸着塔を流下した燃焼排ガス中の水銀濃度が所定値に達した場合には、前記水銀ガス吸着塔のうち、燃焼排ガスを通気させずに待機状態にある少なくとも1基の水銀ガス吸着搭に対して前記燃焼排ガスを通気させるように燃焼排ガスを切り替えて通気するように制御して前記燃焼排ガス中の水銀を除去する運転を行うことを特徴とする。
本発明によれば、燃焼排ガス中からCOを回収すると共に、燃焼排ガス中に含まれたHgを高精度で除去することを可能にした燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システム、及び燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去運転方法が実現できる。
本発明の第1実施例である燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムを示す概略構成図。 図1に示した本発明の第1実施例である水銀除去システムに用いられた金属水銀ガス吸着塔の内部に設置される金属水銀吸着剤の配設構造の一例を示す模式図。 図1に示した本発明の第1実施例である水銀除去システムに用いられた金属水銀ガス吸着塔の内部に設置される金属水銀吸着剤の配設構造の他の例を示す模式図。 図2に示した金属水銀ガス吸着塔の内部に設置される金属水銀吸着剤の加熱構造の一例を示す構造図。 本発明の第2実施例である燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムを示す概略構成図。 本発明の第3実施例である燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムを示す概略構成図。 本発明の第4実施例である燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムを示す概略構成図。 図1に示した本発明の第1実施例である水銀除去システムに用いられた金属水銀ガス吸着塔本発明の金属水銀ガス吸着塔、入口バルブ、出口バルブおよび水銀分析計の記号表記を示す図。 図1に示した本発明の第1実施例である水銀除去システムに用いられた金属水銀ガス吸着塔に対する燃焼排ガスの通気制御を初期設定するフローチャート。 図1に示した本発明の第1実施例である水銀除去システムに用いられた金属水銀ガス吸着塔に対する燃焼排ガスの切り替え制御の一例を示すフローチャート。 図1に示した本発明の第1実施例である水銀除去システムに用いられた追加制御される金属水銀ガス吸着塔に対する燃焼排ガスの切り替え制御の一例を示すフローチャート。
符号の説明
1:集塵装置、2:脱硫装置、3:脱水装置、4、4’:圧縮機、5、5’:冷却器、11:金属水銀ガス吸着搭、12:制御装置、13:入口バルブ、14:出口バルブ、15、15b:水銀分析計、21:燃焼排ガス、22:水(液)、23:CO(液)、24:非凝縮性ガス、25:燃焼排ガス循環ライン、31:板状吸着剤、32:ハニカム状吸着剤、33:ヒータ、50:微粉炭焚きボイラ、51:脱硝装置。
本発明の実施例である燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システム、及び燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去運動について図面を用いて説明する。
図1を用いて本発明の第1実施例である燃焼排ガス中の二酸化炭素回収の水銀除去システム、及び燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去運転方法について説明する。
図1に示された本発明の第1実施例である燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムは、燃料の微粉炭を空気と共に燃焼させて高温の燃焼ガスを生成し、この燃焼ガスを熱源として熱交換して高温の蒸気を生成して蒸気タービン等の蒸気供給先(図示せず)に供給する微粉炭焚きボイラ50を備えている。
燃料と空気とを燃焼させて燃焼排ガスを発生させる燃焼排ガスの発生源である微粉炭焚きボイラ50から排出された燃焼排ガスを処理する燃焼排ガス処理システムは、微粉炭焚きボイラ50の下流側にそれぞれ設置されており、該微粉炭焚きボイラ50から流下する燃焼排ガス21中の窒素酸化物(以下NOxと称する)を低減する脱硝装置51と、脱硝装置51の下流側に位置して燃焼排ガス21中の燃焼灰を除去する集塵装置1と、集塵装置1の下流側に位置して燃焼排ガス21中の硫黄酸化物(以下SOxと称する)を除去する脱硫装置2とから構成されている。
脱硫装置2の下流側には、燃焼排ガス21中のCOを回収する二酸化炭素回収設備として、燃焼排ガス21中の水分を除去する脱水装置3と、この脱水装置3の下流側に設置されて水分を除去した燃焼排ガス中のCOを圧縮する圧縮機4と、この圧縮機4で圧縮されたCOを冷却して液化する冷却器5’が備えられている。
この脱水装置3で燃焼排ガス21中から除去された水分は水22として脱水装置3から外部に排出される。
そして微粉炭焚きボイラ50から排出された燃焼排ガス21に含まれたHgは、脱水装置3と圧縮機4との間に設置された後述する金属水銀吸着塔11及び11’の内部に積層された金属水銀吸着剤によって燃焼排ガス21中のHgを吸着させることによって燃焼排ガス21から直接除去される。
前記金属水銀吸着塔11及び11’を流下することによって燃焼排ガス21に含まれたHgが吸着除去された燃焼排ガス21は、その下流側に設置された圧縮機4に流入して圧縮され、冷却器5’で冷却されて前記燃焼排ガス21中のCOは液化することになるが、前記圧縮機4の圧縮と冷却器5’の冷却によってHgが吸着除去された燃焼排ガス21中のCOは液化されたCO23と、液化しない非凝縮性ガス24になり、液化されたCO23は前記冷却器5’から液化COの貯蔵設備(図示せず)に供給され、非凝縮性ガス24は前記冷却器5’から更に下流側に流下して外部に排出されるように構成されている。
前記微粉炭焚きボイラ50における微粉炭の燃焼は、CO回収に適した酸素燃焼を行うが、微粉炭焚きボイラ50から排出された燃焼排ガス21の一部を集塵装置1の下流側から燃焼排ガス循環ライン25を通じて微粉炭焚きボイラ50に供給するようにして、燃焼排ガス21の一部が微粉炭焚きボイラ50に循環するように構成する。
微粉炭焚きボイラ50で生成して排出される燃焼排ガス21中の水銀の形態には、金属水銀Hgと塩化水銀HgClがある。微粉炭焚きボイラ50ではHgが主であり、微粉炭焚きボイラ50の下流に設置された窒素酸化物を低減する脱硝装置51の内部に載置された触媒によってHgがHgClに変換される。
脱硝装置51の触媒でHgがHgClに変換されることにより、変換されたこのHgClは燃焼排ガス21中に含まれた燃焼灰に吸着し、脱硝装置51の下流側に設置された集塵装置1によって除去される。さらに、集塵装置1の下流側に設置された水を噴霧する脱硫装置2によって前記HgClは水に溶解させて除去することができる。
一方、燃焼排ガス21中のHgは燃焼灰への吸着性、水への溶解性がないため、何も処理しない場合にはこのHgは燃焼排ガス21と共に後流まで流下して煙突出口から大気に放出されることになる。
微粉炭焚きボイラ50では、ボイラ出口のNOx濃度は100ppmから200ppmの範囲であり、微粉炭焚きボイラ50の下流側に設置した脱硝装置51によって約30ppmまで低減させた後に、燃焼排ガス処理システムの最下流に設置された煙突(図示せず)から大気に排出させている。
尚、ボイラ内脱硝技術の技術開発が進み、微粉炭焚きボイラ50のボイラ出口でのNOx濃度が30ppmに低減できれば微粉炭焚きボイラ50の下流側に設置する脱硝装置51が不要となるか、或いは脱硝装置51によってNOx濃度を更に低減させて煙突から大気に排出させることが可能となる。
また、微粉炭焚きボイラ50における酸素燃焼?ではガス中の窒素分がなくなることからNOx濃度が低く、脱硝装置51を設置することが不要になる可能性もある。
仮に触媒によってHgをHgClに変換する脱硝装置51が微粉炭焚きボイラ50の下流に設置されていない場合を想定すると、微粉炭焚きボイラ50から排出された燃焼排ガス21中のHgはHgClに変換されずに下流側に排出されることになるので、Hgをこの燃焼排ガス21中から直接除去することが必要になる。
そこで、本実施例である燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムにおいては、金属水銀ガス吸着塔11及び11’を脱水装置3と圧縮機4の間に並列に配設して、燃焼排ガス21中から金属水銀Hgを吸着して直接除去するようにした。
前記金属水銀吸着塔11及び11’の内部には金属水銀吸着剤となるニッケル(以下Niと称する)を含む合金を板状吸着剤にして積層している。この金属水銀吸着剤に使用されるNiを含む合金としては、例えば、SUSが挙げられる。
SUSを構成する主元素はマンガン、ニッケル、クロムであり、いずれも遷移金属である。遷移金属はHgと結合してアマルガムを形成するため、Hgを吸着する吸着剤として有効である。遷移金属であっても酸化されるとアマルガムを形成しなくなるため、望ましくは酸化されにくいニッケルが効果的な金属水銀吸着剤となる。
図1を用いて、第1実施例の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムにおいて、水銀除去装置の構成を更に説明する。
並列に配設された流路には2基の金属水銀ガス吸着搭11、11’がそれぞれ設置されており、一方の金属水銀ガス吸着搭11の上流側には入口バルブ13が、下流側には出口バルブ14がそれぞれ設けられ、同様に他方の金属水銀ガス吸着搭11’の上流側には入口バルブ13’が、下流側には出口バルブ14’がそれぞれ設けている。
更に金属水銀ガス吸着搭11、11’への燃焼排ガス21の通気の制御を行う制御装置12が設置されており、この制御装置12からの操作信号によって前記金属水銀ガス吸着搭11、11’の各入口バルブ13、13’、各出口バルブ14、14’の開閉を操作して、燃焼排ガス21を金属水銀ガス吸着搭11、11’の何れか一方に切り替えて通気、又は双方に通気できるように制御している。
前記金属水銀ガス吸着搭11及び11’の各出口バルブ14及び14’の後流側には水銀分析計15、15’が夫々設置されており、この金属水銀ガス吸着搭11及び11’を配設した並列の流路が合流した下流側の合流流路にも更に水銀分析計15bが設置されて、合流流路を流下する燃焼排ガス21中の水銀濃度の値を検出するようになっている。
そして前記各水銀分析計15、15’、15bによって計測された燃焼排ガス21の水銀濃度の検出値はそれぞれ前記制御装置12に入力され、この制御装置12にて各水銀濃度の検出値と該制御装置12で予め設定した水銀濃度の上限値との比較に基づいて操作信号を出力して前記金属水銀ガス吸着搭11、11’の各入口バルブ13、13’、各出口バルブ14、14’の開閉を操作し、燃焼排ガス21が金属水銀ガス吸着搭11、11’の何れか一方に通気、又は双方に通気するように制御する。
例えば、一方の金属水銀ガス吸着搭11に燃焼排ガス21を通気して単独で運転させ、他方の金属水銀ガス吸着搭11’には燃焼排ガス21を通気しないで待機させるように制御することも可能である。
そして前記制御装置12では各水銀分析計15、15’、15bで計測した燃焼排ガス21の水銀濃度の検出値を連続して監視し、例えば前記一方の金属水銀ガス吸着搭11の下流側に設置した水銀分析計15によって該一方の金属水銀ガス吸着搭11を流下した燃焼排ガス21の水銀濃度の検出値が該一方の金属水銀ガス吸着搭11の内部に積層されたHgを吸着する金属水銀吸着剤の吸着性能の低下によって予め設定した水銀濃度の上限値にまで達したことを検出した場合には、制御装置12からの操作信号によって一方の金属水銀ガス吸着搭11の入口バルブ13及び出口バルブ14を閉操作して前記一方の金属水銀ガス吸着搭11の運転を停止すると共に、他方の金属水銀ガス吸着塔11’の入口バルブ13’及び出口バルブ14’を開操作して燃焼排ガス21をこの他方の金属水銀ガス吸着塔11’に通気して前記他方の金属水銀ガス吸着塔11’の運転に切り替える。
前記他方の金属水銀ガス吸着塔11’の運転に切り替えた後は、この他方の金属水銀ガス吸着塔11’の下流側に設置した水銀分析計15’によって前記他方の金属水銀ガス吸着塔11’を流下した燃焼排ガス21中の水銀濃度の値を検出して監視を行う。
ここで、前記制御装置12に設定されている燃焼排ガス21中の水銀濃度の上限値は、前記金属水銀ガス吸着搭11、11’の下流側に設置した圧縮機4に用いられている金属部材が許容できる燃焼排ガス21中の水銀濃度に基づいて設定される。
前記したように燃焼排ガス21を一方の金属水銀ガス吸着塔11への通気から他方の金属水銀ガス吸着塔11’への通気に変更して前記他方の金属水銀ガス吸着塔11’の単独運転に切り替え、前記一方の金属水銀ガス吸着塔11が運転を停止させている間にこの一方の金属水銀ガス吸着搭11では、吸着塔の内部に積層されている吸着性能の低下した金属水銀吸着剤を新しい金属水銀吸着剤に入れ替えて待機状態にする。
その後、前記他方の金属水銀ガス吸着搭11’を単独で運転させ、この他方の金属水銀ガス吸着搭11’の下流側に設置した水銀分析計15’によって該他方の金属水銀ガス吸着搭11’を流下した燃焼排ガス21の水銀濃度の検出値がこの他方の金属水銀ガス吸着搭11’の内部に積層されたHgを吸着する金属水銀吸着剤の吸着性能も低下によって予め設定した水銀濃度の上限値にまで達したことを検出した場合には、前記制御装置12からの操作信号によって待機状態にあった一方の金属水銀ガス吸着搭11の入口バルブ13及び出口バルブ14を開操作し、前記他方の金属水銀ガス吸着搭11’及び前記一方の金属水銀ガス吸着搭11の両方に燃焼排ガス21を一時的に通気させるようにして、前記他方の金属水銀ガス吸着搭11’及び一方の金属水銀ガス吸着搭11の双方を運転させる。
この金属水銀ガス吸着搭11及び11’の双方を一時的に運転させる場合には、前記並列の流路が合流した下流側の合流流路に設置された水銀分析計15bによって前記金属水銀ガス吸着搭11及び11’の双方からこの合流流路を流下する燃焼排ガス21中の水銀濃度の値を検出して監視し、前記金属水銀ガス吸着搭11及び11’の双方によって燃焼排ガス21中の水銀濃度を低減させて、一方の金属水銀ガス吸着搭11と他方の金属水銀ガス吸着搭11’との運転の切り替えに伴なう燃焼排ガス21中の水銀濃度の増加を抑制させている。
ところで、一時的に燃焼排ガス21を通気中の一方の前記金属水銀ガス吸着搭11又は11’を流下する燃焼排ガス21中の水銀濃度の値が突発的に急上昇した場合は、前記金属水銀ガス吸着搭11、は11’の下流側の合流流路に設置した水銀分析計15bでこの合流流路を流下する燃焼排ガス21中の水銀濃度の急上昇を捉えて、前記金属水銀ガス吸着搭11への燃焼排ガス21の通気だけでなく、待機中の他方の前記金属水銀ガス吸着搭11’にも燃焼排ガス21を通気させて前記金属水銀ガス吸着搭11及び11’の双方を運転する並列運転にして、燃焼排ガス21中の水銀濃度が急上昇した水銀を低減させる運転を行う。
本実施例の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムにおける燃焼排ガス21中のCOの回収は、圧縮機4で加圧したCOを冷却器5’で冷却して液化させたCO23にして、前記冷却器5’からこの液化させたCO23の回収を行うようにし、液化しない燃焼排ガス21の非凝縮性ガス24は前記冷却器5’で液化したCO23と分離させて下流側に流下させる。
燃焼排ガス21中のCOの回収率を更に高くするためには、後述する図7の実施例に示したように圧縮機を複数個設置して、前段の圧縮機による圧縮で温度上昇させた燃焼排ガス21を、後段の圧縮機で更に圧縮する多段圧縮を行い、この多段圧縮された燃焼排ガス21中のCOを冷却器で冷却して液化させることが必要になる。
図2は図1に示した第1実施例の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備における水銀除去システムを構成する金属水銀ガス吸着塔11、11’の内部に設置される金属水銀吸着剤である板状吸着剤31の一具体例を示している。
図2において、燃焼排ガス21中のHgを吸着する金属水銀吸着剤を構成する板状吸着剤31は、金属水銀ガス吸着塔11、11’の内部に流入する燃焼排ガス21の流れ方向に沿って幅方向に離間させて配置され、隣接した板状吸着剤31との間に燃焼排ガス21が流下する流路21aを形成するように複数枚積層した構造となっている。
また、金属水銀吸着剤を粒子として、金属水銀ガス吸着塔11、11’内にこの粒子を充填してもよいが、燃焼排ガス21の通気性が悪くなるため、通気性のよい板状吸着剤31の積層構造を採用した。
前記板状吸着剤31の交換は、金属水銀吸着塔11、11’の上面、あるいは燃焼排ガス21の流出入口がある側面を取り外し、吸着性能が低下した板状吸着剤31を1枚ずつ新しい板状吸着剤31と交換するか、あるいは、板状吸着剤31を積層できる型枠に設置して型枠ごと新しい板状吸着剤31と交換すればよい。
図3は図1に示した第1実施例の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムを構成する金属水銀ガス吸着塔11、11’の内部に設置される金属水銀吸着剤である板状吸着剤31の他の具体例を示す。
図3において、燃焼排ガス21中のHgを吸着する金属水銀吸着剤を構成するハニカム状吸着剤32は、燃焼排ガス21を流下させる多数の空孔21bが燃焼排ガスの流れの方向に沿うように形成された構造となっている。
金属水銀吸着剤を多数の空孔21bを形成したハニカム状吸着剤32の構成にすることによって、金属水銀吸着塔11、11’を流下する燃焼排ガス21の圧力損失を小さくできる。また、ハニカムカム構造は、板状吸着剤の積層構造よりもHgを吸着する吸着面積を広くすることができる。
また、金属水銀吸着剤に使用されるニッケルと金属水銀との反応、すなわちアマルガムを生成する反応は、高温ほど反応速度は高いが、高温過ぎるとアマルガムが分解し、金属水銀を放出する。
燃焼排ガス21中のHgを吸着する金属水銀吸着剤には金属水銀を吸着するのに適した温度範囲が存在する。金属水銀吸着剤に使用されるNiを含む合金としてSUSへの水銀吸着性能を評価した試験では、SUS管の温度が170℃から370℃の範囲で良好な結果が得られており、よって金属水銀吸着剤は170℃から370℃の温度範囲で使用されることが望ましい。
尚、燃焼排ガス21の温度が、この温度範囲よりも低い場合には、金属水銀吸着剤を上記の温度範囲にまで加熱する手段を備えることが望ましい。
図4は図1に示した第1実施例の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムを構成する金属水銀ガス吸着塔11、11’の内部に設置される金属水銀吸着剤である板状吸着剤31に加熱手段を備えた更に他の具体例を示す。
図4において、燃焼排ガス21中のHgを吸着する金属水銀吸着剤を構成する板状吸着剤31は、ヒータ33をこの板状吸着剤31で挟み込む構造となっている。ヒータ33はニクロム線のようなニッケルを含む材料が望ましい。
板状吸着剤31のヒータ33が燃焼排ガス21に接触しても、ヒータ33による加熱温度がアマルガムの分解温度以上になるとHgは板状吸着剤31に吸着しなくなる。
また、ヒータ33の表面にアマルガムを生成したとしても、ヒータ33をアマルガムの分解温度以上に加熱すれば、Hgを放出して再生することができる。
したがって、ヒータ33を設置する板状吸着剤31に形成された空間は密閉の必要はなく、製作が簡単になる。
長時間の使用によって燃焼排ガス21中のHgの吸着性能が低下した金属水銀吸着剤である板状吸着剤31は、本実施例の燃焼排ガス中の水銀除去システムとは別の場所にて加熱再生処理することによって金属水銀吸着剤として再使用することが可能である。
次に本発明の第2実施例である燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムについて図5を用いて説明する。
図5に示した第2実施例の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムは、図1に示した先の実施例の燃焼排ガス中の水銀除去システムと基本的な構成は同じであるので、両者に共通した構成の説明は省略し、相違した構成についてのみ以下に説明する。
本実施例の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムにおいては、図5に示したのように、微粉炭焚きボイラ50から排出された燃焼排ガス21中のSOxを除去する脱硫装置2と、燃焼排ガス21中の水分を除去する脱水装置3との間に、燃焼排ガス21中のHgを吸着して除去する金属水銀吸着剤を内部に積層した金属水銀吸着塔11、11’が並列に配設されており、これらの金属水銀吸着塔11、11’の後流となる前記脱水装置3の下流側に燃焼排ガス21中のCOを圧縮する圧縮機4と、この圧縮機4で圧縮されたCOを冷却して液化し、液化したCO23を回収する冷却器5’が設置された構成となっている。
本実施例の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムにおける燃焼排ガス21中のCOの回収は、圧縮機4で加圧したCOを冷却器5’で冷却して液化したCOとしてこの冷却器5’から回収を行い、液化しない燃焼排ガス21の非凝縮性ガス24は前記冷却器5’で液化したCO23と分離させて下流側に流下させる。
燃焼排ガス21中のCOの回収率を更に高くするためには、後述する図7の実施例に示したように圧縮機を複数個設置して、前段の圧縮機による圧縮で温度上昇させた燃焼排ガス21を、後段の圧縮機で更に圧縮する多段圧縮を行い、この多段圧縮された燃焼排ガス21中のCOを冷却器で冷却して液化させることが必要になる。
本実施例によれば、前記金属水銀吸着塔11、11’を脱水装置3の上流側の温度の高い領域に並列に配設させた構成なので、この金属水銀吸着塔11、11’に流入する燃焼排ガス21の温度が高くなり、燃焼排ガス21中のHgを金属水銀吸着塔11、11’の金属水銀吸着剤に吸着させてアマルガムを形成し易くできる。
次に本発明の第3実施例である燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムについて図6を用いて説明する。
図6に示した第3実施例の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムは、図1に示した先の実施例の燃焼排ガス中の水銀除去システムと基本的な構成は同じであるので、両者に共通した構成の説明は省略し、相違した構成についてのみ以下に説明する。
本実施例の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備における水銀除去システムにおいては、図6に示したのように、微粉炭焚きボイラ50から排出された燃焼排ガス21中の燃焼灰を除去する集塵装置1と、燃焼排ガス21中のSOxを除去する脱硫装置2との間に、燃焼排ガス21中のHgを吸着して除去する金属水銀吸着剤を内部に積層した金属水銀吸着塔11、11’が並列に配設されており、これらの金属水銀吸着塔11、11’の後流の前記脱硫装置2の下流側に燃焼排ガス21中の水分を除去する脱水装置3と、燃焼排ガス中のCOを圧縮して液化する圧縮機4と、この圧縮機4で圧縮されたCOを冷却して液化し、液化したCO23を回収する冷却器5’が設置された構成となっている。
本実施例の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムでは、燃焼排ガス21中のCOの回収は、圧縮機4で加圧したCOを冷却器5’で冷却して液化したCOとしてこの冷却器5’から回収を行い、液化しない燃焼排ガス21の非凝縮性ガス24は前記冷却器5’で液化したCO23と分離させて下流側に流下させる。
燃焼排ガス21中のCOの回収率を更に高くするためには、後述する図7の実施例に示したように圧縮機を複数個設置して、前段の圧縮機による圧縮で温度上昇させた燃焼排ガス21を、後段の圧縮機で更に圧縮する多段圧縮を行い、この多段圧縮された燃焼排ガス21中のCOを冷却器で冷却して液化させることが必要になる。
本実施例によれば、前記金属水銀吸着塔11、11’を脱硫装置2の上流側の温度が更に高い領域に並列に配設させた構成なので、この金属水銀吸着塔11、11’に流入する燃焼排ガス21の温度が更に高くなり、燃焼排ガス21中のHgを金属水銀吸着塔11、11’の金属水銀吸着剤に吸着させてアマルガムを更に形成し易くできる。
次に本発明の第4実施例である燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムについて図7を用いて説明する。
図7に示した第4実施例の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムは、図1に示した先の実施例の燃焼排ガス中の水銀除去システムと基本的な構成は同じであるので、両者に共通した構成の説明は省略し、相違した構成についてのみ以下に説明する。
本実施例の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムにおいては、図7に示したのように、微粉炭焚きボイラ50から排出された燃焼排ガス21中の水分を除去する脱水装置3と、燃焼排ガス21中のHgを吸着して除去する金属水銀吸着剤を内部に積層した並列に配設された金属水銀吸着塔11、11’との間に、燃焼排ガス21中のCOを圧縮する圧縮機4が設置されている。
更に、並列に配設された金属水銀吸着塔11、11’の下流側には前記金属水銀吸着塔11及び11’を流下した燃焼排ガス21を冷却する冷却器5が設けてあり、前記冷却器5の下流側には燃焼排ガス21中のCOを圧縮する第2の圧縮機4’と、この第2の圧縮機4’で圧縮されたCOを冷却して液化し、液化したCO23を回収する冷却器5’が設置された構成となっている。
本実施例では圧縮機を前段の圧縮機4と後段の圧縮機4’との二段に設けた燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備における水銀除去システムを構成している。
また本実施例においては、燃焼排ガス21中のHgを吸着して除去する並列に配設された金属水銀吸着塔11及び11’は、冷却器5と後段の第2の圧縮機4’との間に配設した構成にしても良い。
前記金属水銀吸着塔11及び11’の最適な設置位置は、燃焼排ガス21の温度から決めることができる。金属水銀吸着塔11及び11’の内部に積層されるHgを吸着して除去する金属水銀吸着剤は、燃焼排ガス21の温度が高温なほどHgの吸着性能が良くなるが、燃焼排ガス21の温度がアマルガムの分解温度以上にまで高温になると逆に吸着性能が低下するためである。
前記冷却器5と後段の第2の圧縮機4’との間を流下する燃焼排ガス21の温度は、前段の圧縮機4と冷却器5との間を流下する燃焼排ガス21の温度よりも低くなるので、前段の圧縮機4と冷却器5の間を流下する前記燃焼排ガス21の温度がアマルガムの分解温度以上の高温になるのであれば、冷却器5と後段の第2の圧縮機4’との間に上記したように並列に配設された金属水銀吸着塔11及び11’を設ければ良い。
本実施例の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムにおける燃焼排ガス21中のCOの回収は、後段の第2の圧縮機4’で加圧したCOを冷却器5’で冷却して液化したCOとしてこの冷却器5’から回収を行い、液化しない燃焼排ガス21の非凝縮性ガス24は前記冷却器5’で液化したCO23と分離させて下流側に流下させる。
本実施例によれば、前記金属水銀吸着塔11、11’を前段の圧縮機4による加圧によって温度が高くなった領域に並列に配設させた構成なので、この金属水銀吸着塔11、11’に流入する燃焼排ガス21の温度が高くなり、燃焼排ガス21中のHgを金属水銀吸着塔11、11’の金属水銀吸着剤に吸着させてアマルガムを更に形成し易くできる。
ところで、上記した本発明の各実施例である燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムでは、前記金属水銀吸着塔11、11’の内部に積層されて燃焼排ガス21中のHgを吸着して除去する金属水銀吸着剤を長時間使用すると、金属水銀吸着剤を構成するNi等の遷移金属がHgと結合して形成されるアマルガムの生成が飽和に近づいてHgの吸着性能が低下するので、定期的な金属水銀吸着剤の交換が必要になる。
図1、図5〜図7の各実施例で燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムに示したように、金属水銀ガス吸着塔11、11は複数個並列に設置することが望ましい。
前記したように金属水銀吸着塔11、11’を並列に配設することにより、燃焼排ガス21中のHgを吸着する吸着性能が低下した金属水銀吸着剤を備えた金属水銀ガス吸着塔11、11’の内の一方から、新しい金属水銀吸着剤に交換して待機中の他方の金属水銀ガス吸着塔11、11’の内の他方に切り替えて燃焼排ガス21を通気することで、燃焼排ガス21中の金属水銀の除去を高い除去効率で継続して行うことができる。
また、処理すべき燃焼排ガス21中の金属水銀の濃度が高くなり、並列に配設させた金属水銀ガス吸着塔11、11’に備えた金属水銀吸着剤だけでは金属水銀を除去する処理能力が不足する場合には、金属水銀を除去する処理能力を増加させるために運転中の金属水銀ガス吸着塔に加えて待機中の金属水銀ガス吸着塔が2基以上となるように予め設置しておき、3基以上の金属水銀ガス吸着塔を本実施例である燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備における水銀除去システムに備えた構成にすれば、燃焼排ガス21中の金属水銀濃度が並列に配設させた2基の金属水銀ガス吸着塔の処理能力を越えて急に増加したとしても対応することが容易となる。
次に図1、図5〜図7に示した各実施例である燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムの運転方法について説明する。
上記各実施例の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムに設置された制御装置12で制御される並列に配設した各金属水銀ガス吸着塔11の運転方法について説明する。
図8は本発明の上記した実施例に並列に配設された金属水銀ガス吸着塔11を模式的に示したものであり、燃焼排ガス21が通気される並列に複数個設置された金属水銀ガス吸着塔11と、入口バルブ13と、出口バルブ14、及び水銀分析計15を記号表記して模式的に示したものである。
図8において、金属水銀ガス吸着塔11はn個(n≧3)並列に設置されており、これらの金属水銀ガス吸着塔11をBからBで表記する。
からBで表記した金属水銀ガス吸着塔11に対応させて、その上流側に設置された入口バルブ13をVIからVIで、下流側に設置された出口バルブ14をVOからVOで、出口バルブ14の下流側に位置する水銀分析計15をSからSで表記する。また、出口バルブ14の後流側で合流した流路に位置する水銀分析計15bをSで表記する。
図9は本発明の上記実施例である燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムに、例えば並列に3基設置された構成の金属水銀ガス吸着塔の状態を初期設定する方法を示すフローチャートである。
図9において、「金属水銀ガス吸着塔の設定」では、その設定値Bの初期設定値として3基の各金属水銀ガス吸着塔11について各運転状態に合わせて、手動入力で前記設定値Bをそれぞれ設定する。
例えば、1基の金属水銀ガス吸着塔11が燃焼排ガス21を通気中であれば、「金属水銀ガス吸着塔の設定」にて初期設定として通気中の設定値B=2を設定し、他の1基の金属水銀ガス吸着塔11が燃焼排ガス21を通気せずに待機中であれば、初期設定として待機中の設定値B=1を設定し、残りの1基の金属水銀ガス吸着塔11が燃焼排ガス21を通気せず且つ内部に積層した金属水銀吸着剤を新しい金属水銀吸着剤に交換中であれば、初期設定として交換中の設定値B=0を設定する。
ここで、初期設定した設定値B=0は、金属水銀吸着剤を交換中の金属水銀ガス吸着塔11に該当することから、図9の右側に示したように、「バルブの開閉状態の設定」にて、必然的に当該金属水銀ガス吸着塔11の入口バルブ13と出口バルブ14とがそれぞれ閉のVI=0、VO=0となるように制御する機能が、前記制御装置12に備えられている。
例えば、金属水銀吸着剤の交換では、金属水銀ガス吸着塔11を開放して前記金属水銀吸着剤を交換することから、金属水銀ガス吸着塔11の開放中は、当該金属水銀ガス吸着塔11の入口バルブ13と出口バルブ14とがVI=0,VO=0の状態から変更できないようにインターロック機能を前記制御装置12に持たせるようにしている。
そこで前記各金属水銀ガス吸着塔11の運転状態を、通気中、待機中、吸着剤交換中の3種類に分け、これらの3種類に分けた各金属水銀ガス吸着塔11の運転状態をモニタ表示によって目視確認できる機能を前記制御装置12に備えさせることが望ましく、これらの機能を制御装置12に備えさせることによって、並列に配設された複数の金属水銀ガス吸着塔11を稼動させながら計画的に運用することができる。
そして前記した各金属水銀ガス吸着塔11の設定値Bに合わせて、制御装置12で各金属水銀ガス吸着塔11に対応した入口バルブ13及び出口バルブ14の開閉を制御する。
即ち、図9の右側に示したように、「金属水銀ガス吸着塔の設定」が設定値B=2の金属水銀ガス吸着塔11であれば、「バルブの開閉状態の設定」にて当該金属水銀ガス吸着塔11の入口バルブ13及び出口バルブ14はVI=1、VO=1となるように制御装置12で開制御する。
また、「金属水銀ガス吸着塔の設定」が設定値B=0、あるいは設定値B=1の金属水銀ガス吸着塔11であれば、「バルブの開閉状態の設定」にて当該金属水銀ガス吸着塔11の入口バルブ13及び出口バルブ14はVI=0、VO=0となるように制御装置12で閉制御を行う。
上記したように、各金属水銀ガス吸着塔11の運転状態に合わせて当該金属水銀ガス吸着塔11の入口バルブ13及び出口バルブ14の開閉を自動的に制御する機能、あるいは確認制御する機能を、制御装置12に備えておくことが望ましい。
次に図1、図5〜図7に示した各実施例である燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムにおける運転方法について、図10のフローチャートを用いて説明する。
図10は上記した本実施例である燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムにおいて、並列に配設された金属水銀ガス吸着塔11の運転を切り替えて制御する方法を示すフローチャートである。
図10において、このフローチャートにおける上限値の水銀濃度設定のステップ101では、制御装置12によって各金属水銀ガス吸着塔11に対して予め設定しておく燃焼排ガス21中の水銀濃度の上限値CrHgを設定する。
次に金属水銀ガス吸着塔11の運転状態設定のステップ102では、本実施例の水銀除去システムに設置された前記金属水銀ガス吸着塔11の基数i(i=1〜n)について、複数基設置された金属水銀ガス吸着塔11の中から燃焼排ガス21が通気中(B=2)に該当する金属水銀ガス吸着塔11を探索し、探索した当該金属水銀ガス吸着塔11の運転状態の設定値Bを通気中(B=2)に設定する。
次に運転状態Bを通気中(B=2)に設定した当該金属水銀ガス吸着塔11に関して水銀濃度計測のステップ103に進み、当該金属水銀ガス吸着塔11の下流側に設置した水銀分析計15によって該金属水銀ガス吸着塔11を流下した燃焼排ガス21中の水銀濃度CHg,iを計測する。
水銀分析計15によって燃焼排ガス21中の水銀濃度CHg,iを計測すると、次に水銀濃度の比較のステップ104に進み、通気中(B=2)の金属水銀ガス吸着塔11に関して水銀分析計15で計測された燃焼排ガス21中の水銀濃度の計測値CHg,iと、水銀濃度設定のステップ101で設定した水銀濃度の上限値CrHgとの比較を行う。
この水銀濃度設定のステップ101での水銀濃度の比較において、水銀濃度の計測値CHg,i < 上限値CrHgの関係であれば、探索された当該金属水銀ガス吸着塔11は運転を継続しても問題が無いので、当該金属水銀ガス吸着塔11の運転を継続する。
そして、再度、金属水銀ガス吸着塔11の運転状態設定のステップ102に戻って、複数基設置された金属水銀ガス吸着塔11の中から当該金属水銀ガス吸着塔11以外で燃焼排ガス21が通気中(B=2)に該当する運転状態の設定値Bの金属水銀ガス吸着塔11の探索を行って上述したものと同様の運転を行うことを繰り返す。
一方、この水銀濃度の比較のステップ104における水銀濃度の比較において、水銀濃度の計測値CHg,i ≧ 上限値CrHgの関係になっていれば当該金属水銀ガス吸着塔11は運転を継続すると問題があることを示しているので、次に、運転状態が待機中を探索するステップ105に進み、制御装置12によって複数基設置された金属水銀ガス吸着塔11の中から運転状態の設定値Bが、新しい金属水銀吸着剤に入れ替えて待機中(B=1)に該当する金属水銀ガス吸着塔11を探索する。
ここで、運転状態Bが待機中(B=1)の金属水銀ガス吸着塔11が複数基待機しているのであれば、制御装置12によってこれらの中から何れか1基の金属水銀ガス吸着塔11を手動選択しても良い。
そして運転状態が待機中を探索するステップ105にて探索した待機中(B=1)の金属水銀吸着塔11に対して燃焼排ガス21の通気を行うように、次の運転状態変更及びバルブ操作のステップ106に進み、制御装置12によって当該金属水銀吸着塔11の運転状態Bを待機中(B=1)から通気中(B=2)に変更し、通気中(B=2)の運転状態に変更されたこの金属水銀吸着塔11の入口バルブ13及び出口バルブ14とをそれぞれ開のVI=1、VO=1となるように制御して、燃焼排ガス21をこの金属水銀吸着塔11に通気させる。
また、複数基設置された金属水銀ガス吸着塔11のうち、水銀濃度の比較のステップ104における水銀濃度の比較において水銀濃度の計測値CHg,i ≧ 上限値CrHgとなり、金属水銀吸着剤によるHgの吸着性能が低下して金属水銀の吸着状態が悪くなった金属水銀ガス吸着塔11に関しては、次の運転状態再変更及びバルブ操作のステップ107に進み、制御装置12によって当該金属水銀吸着塔11の運転状態の設定値Bを通気中(B=2)から交換中(B=0)に変更し、当該金属水銀ガス吸着塔11の入口バルブ13及び出口バルブ14がそれぞれ閉のVI=0、VO=0となるように制御して、当該金属水銀吸着塔11への燃焼排ガス21の通気を遮断する。
そして燃焼排ガス21の通気を遮断後に、当該金属水銀吸着塔11における金属水銀吸着剤を新しい金属水銀吸着剤に入れ替え、当該金属水銀吸着塔11が燃焼排ガス21の通気の待機状態になった場合に、再度、運転状態が待機中を探索するステップ105に戻って、制御装置12によってこの待機状態の金属水銀ガス吸着塔11の運転状態の設定Bを、交換中(B=0)から待機中(B=1)に修正すればよい。
このように、各金属水銀吸着塔11を流下した燃焼排ガス21中の水銀濃度の上限値CrHgと水銀分析計15で計測された計測値CHg,iとを比較する機能、金属水銀吸着剤が性能低下したことを知らせる機能、金属水銀吸着剤を交換すべき金属水銀ガス吸着塔11を探索する機能を、制御装置12に備えておくことが望ましい。
図11は本実施例である燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備における水銀除去システムに並列に配設された複数基の金属水銀ガス吸着塔11の運転を追加制御する方法を示すフローチャートである。
図11において、このフローチャートにおける水銀濃度上限値設定のステップ201では、制御装置12によって複数基設置された金属水銀ガス吸着塔11の下流側の燃焼排ガス21の流路集合部における水銀濃度として、複数基設置された金属水銀ガス吸着塔11の全体としての燃焼排ガス21に対して予め設定する燃焼排ガス21中の水銀濃度の上限値CrHg,eを設定する。
次に複数基設置された金属水銀ガス吸着塔11に関して水銀濃度計測のステップ203に進み、これら複数基の金属水銀ガス吸着塔11の下流側の流路集合部に設けた水銀分析計15bによって複数基設置された金属水銀ガス吸着塔11を流下した燃焼排ガス21中の水銀濃度CHg,eを計測する。
水銀分析計15bによって流路集合部での燃焼排ガス21中の水銀濃度CHg,eを計測すると、次に水銀濃度の比較のステップ204に進み、金属水銀ガス吸着塔11に関して流路集合部の水銀分析計15bで計測された燃焼排ガス21中の水銀濃度の計測値、CHg,eと、水銀濃度上限値設定のステップ201で設定した水銀濃度の上限値CrHg,eとの比較を行う。
この水銀濃度の比較のステップ204での水銀濃度の比較において、水銀濃度の計測値CHg,e < 上限値CrHg,eの関係であれば、複数基設置された金属水銀ガス吸着塔11の全体としての燃焼排ガス21の水銀濃度の計測値CHg,eが上限値CrHg,eの制限範囲内であるので、複数基設置されたこれらの金属水銀ガス吸着塔11の現状の運転状態を継続させる。
そして、前記金属水銀ガス吸着塔11の現状の運転状態の継続中に再度、複数基設置された金属水銀ガス吸着塔11に関する水銀濃度計測のステップ203に戻って、金属水銀ガス吸着塔11の下流側の流路集合部での水銀分析計15bによって複数基設置された金属水銀ガス吸着塔11を流下した燃焼排ガス21中の水銀濃度CHg,eの計測を継続する。
一方、この水銀濃度の比較のステップ204における水銀濃度の比較において、水銀濃度の計測値CHg,e≧ CrHg,eの関係になっていれば、燃焼排ガス21を通気している金属水銀ガス吸着塔11を含んだ複数基設置された金属水銀ガス吸着塔11の中に運転を継続すると問題がある別の金属水銀ガス吸着塔11が存在していることを示している。
よって、新たに燃焼排ガス21を追加して通気すべき金属水銀ガス吸着塔11を選定するために、次に、運転状態が待機中を探索するステップ205に進み、制御装置12によって複数基設置された金属水銀ガス吸着塔11の中から運転状態の設定値Bが、新しい金属水銀吸着剤に入れ替えて待機中(B=1)である金属水銀ガス吸着塔11を探索する。
ここで、運転状態Bが待機中(B=1)の金属水銀ガス吸着塔11が複数基待機しているのであれば、制御装置12によってこれらの中から何れか1基の金属水銀ガス吸着塔11を手動で選択しても良い。
そして運転状態が待機中を探索するステップ205にて探索した待機中(B=1)の当該金属水銀吸着塔11に対して燃焼排ガス21の通気を追加して行うことができるように、次の運転状態変更及びバルブ操作のステップ206に進み、制御装置12によって当該金属水銀吸着塔11の運転状態Bを待機中(B=1)から通気中(B=2)に変更し、通気中(B=2)の運転状態に変更された当該金属水銀吸着塔11の入口バルブ13及び出口バルブ14とをそれぞれ開のVI=1、VO=1となるように制御して、燃焼排ガス21をこの追加させた当該金属水銀吸着塔11に通気させる。
このように複数基設置された金属水銀ガス吸着塔11の下流側の流路集合部に設けた水銀分析計15bによって全体としての燃焼排ガス21中の水銀濃度を計測することにより、金属水銀ガス吸着塔11の下流側の流路集合部で計測された全体としての水銀濃度に応じて燃焼排ガス21中の金属水銀を吸着して除去する金属水銀ガス吸着塔11の運転台数を追加して燃焼排ガス21を通気させる運転を行うことが可能となる。
上記したように本発明の各実施例によれば、燃焼排ガス中からCOを回収すると共に、燃焼排ガス中に含まれたHgを高精度で除去することを可能にした燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システム、及び燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去運転方法が実現できる。
また、本発明の実施例では、金属水銀吸着剤を内部に設置した金属水銀ガス吸着塔を並列に複数基配設したことにより、燃焼排ガス中から二酸化炭素を回収するために該燃焼排ガス中の二酸化炭素を液化する圧縮機に供給される燃焼排ガス中から金属水銀を高精度で除去することが可能となる。
この結果、本実施例では燃焼排ガス中の金属水銀を高精度で除去できるので、燃焼排ガス中の二酸化炭素を液化する圧縮機を構成する部材が腐食することなく、圧縮機を長時間稼動することができる。
本発明は、燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備における水銀除去システム、及び燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去運転方法に適用可能である。

Claims (15)

  1. 燃焼排ガスの発生源から排出された燃焼排ガス中の水分を除去する脱水装置と、この脱水装置の下流側に設置されて水分を除去した該燃焼排ガス中の二酸化炭素を圧縮する圧縮機及び圧縮された二酸化炭素を冷却して液化する冷却器を有する燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備とを備え、前記脱水装置の上流側、あるいは前記脱水装置と前記圧縮機との間に燃焼排ガス中の水銀を吸着して除去する水銀ガス吸着塔を並列に複数基配設したことを特徴とする燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システム。
  2. 燃焼排ガスの発生源から排出された燃焼排ガス中の水分を除去する脱水装置と、この脱水装置の下流側に設置されて水分を除去した該燃焼排ガス中の二酸化炭素を圧縮する圧縮機及び圧縮された二酸化炭素を冷却して液化する冷却器を有する燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備とを備え、前記脱水装置の上流側、あるいは前記脱水装置と前記圧縮機との間に燃焼排ガス中の水銀を吸着して除去する水銀ガス吸着塔を並列に複数基配設し、複数基設配設された各水銀ガス吸着塔の上流側及び下流側に燃焼排ガスの流通を調節する入口バルブ及び出口バルブをそれぞれ設置し、前記出口バルブの下流側に燃焼排ガス中の水銀濃度を計測する水銀分析計を設置し、前記水銀分析計で計測した燃焼排ガス中の水銀濃度に基づいて前記水銀ガス吸着塔の入口バルブ及び出口バルブの開閉を制御する制御装置を設置したことを特徴とする燃焼排ガス中の二酸化炭素回収の水銀除去システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムにおいて、
    前記脱水装置を流下した燃焼排ガスを前記圧縮機に導く燃焼ガス流路は並列に複数配設させており、これらの並列に配設された燃焼ガス流路に前記金属水銀ガス吸着塔がそれぞれ設置されていることを特徴とする燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システム。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムにおいて、
    燃焼排ガスを前記脱水装置に導く燃焼ガス流路は並列に複数配設させており、これらの並列に配設された燃焼ガス流路に前記水銀ガス吸着塔がそれぞれ設置され、前記水銀ガス吸着塔を流下した燃焼排ガスは前記脱水装置を経由してから前記圧縮機に導かれるように構成されていることを特徴とする燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システム。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムにおいて、
    前記圧縮機は上流側に設置した第1の圧縮機と、下流側に設置した第2の圧縮機から構成され、前記冷却器は第2の圧縮機の下流側に設置されており、前記脱水装置及び第1の圧縮機を順次流下した燃焼排ガスを前記第2の圧縮機に導く燃焼ガス流路は並列に配設させており、これらの並列に配設された燃焼ガス流路に前記水銀ガス吸着塔がそれぞれ設置されていることを特徴とする燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システム。
  6. 請求項5に記載の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムにおいて、
    前記並列に配設された燃焼ガス流路にそれぞれ設置された前記水銀ガス吸着塔を流下した燃焼排ガスを合流させて前記第2の圧縮機に導く前記第2の圧縮機の上流側に燃焼排ガスを冷却する第2の冷却器を設置したことを特徴とする燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システム。
  7. 請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムにおいて、
    前記水銀ガス吸着塔の内部には燃焼排ガス中の水銀を吸着する水銀吸着剤が設置され、この水銀吸着剤はニッケルを含有する合金から形成されていることを特徴とする燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システム。
  8. 請求項7に記載の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムにおいて、
    前記水銀ガス吸着剤は、板状吸着剤として複数枚配設されると共に、隣接した板状吸着剤の間に燃焼排ガスを流下する流路を形成させていることを特徴とする燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システム。
  9. 請求項7に記載の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムにおいて、
    前記水銀ガス吸着剤は、ハニカム状吸着剤として燃焼排ガスを流下させる多数の空孔が形成されて配設されていることを特徴とする燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システム。
  10. 請求項8に記載の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムにおいて、
    前記水銀ガス吸着剤は、通電により板状吸着剤を加熱するヒータを備えていることを特徴とする燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システム。
  11. 請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システムにおいて、
    前記燃焼排ガス中の水銀は金属水銀であり、前記水銀ガス吸着塔は燃焼排ガス中の金属水銀を吸着して除去する金属水銀ガス吸着塔であることを特徴とする燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去システム。
  12. 燃焼排ガスの発生源から排出された燃焼排ガス中の水分を脱水装置によって除去し、この脱水装置で水分を除去した燃焼排ガス中の二酸化炭素を該脱水装置の下流側に設置された圧縮機によって圧縮し、圧縮された二酸化炭素を冷却器によって冷却して液化させることによって前記燃焼排ガスからこの二酸化炭素を回収する運転を行い、
    前記脱水装置の上流側、あるいは前記脱水装置と前記圧縮機との間に並列に複数基配設された燃焼排ガス中の水銀を吸着して除去する水銀ガス吸着塔のうち、一基の水銀ガス吸着搭に対して該脱水装置に流入する前の燃焼排ガス、あるいは該脱水装置を流下した後の燃焼排ガスを通気して前記燃焼排ガス中の水銀を除去する運転を行うと共に、前記水銀ガス吸着塔のうち、少なくとも他の1基の水銀ガス吸着搭に対して前記燃焼排ガスを通気させずに待機状態にしておくことを特徴とする燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去運転方法。
  13. 燃焼排ガスの発生源から排出された燃焼排ガス中の水分を脱水装置によって除去し、この脱水装置で水分を除去した燃焼排ガス中の二酸化炭素を該脱水装置の下流側に設置された圧縮機によって圧縮し、圧縮された二酸化炭素を冷却器によって冷却して液化させることによって前記燃焼排ガスからこの二酸化炭素を回収する運転を行い、
    前記脱水装置の上流側、あるいは前記脱水装置と前記圧縮機との間に並列に複数基設けた水銀ガス吸着塔によって燃焼排ガス中の水銀を吸着させて除去する際に、前記水銀ガス吸着塔を流下した燃焼排ガス中の水銀濃度に基づいてこれらの並列に複数基設設された水銀ガス吸着塔のうち、1基の水銀ガス吸着搭に対して該脱水装置に流入する前の燃焼排ガス、あるいは該脱水装置を流下した後の燃焼排ガスを通気するように制御して前記燃焼排ガス中の水銀を除去する運転を行い、
    前記水銀ガス吸着塔を流下した燃焼排ガス中の水銀濃度が所定値に達した場合には、前記水銀ガス吸着塔のうち、燃焼排ガスを通気させずに待機状態にある少なくとも1基の水銀ガス吸着搭に対して前記燃焼排ガスを通気させるように燃焼排ガスを切り替えて通気するように制御して前記燃焼排ガス中の水銀を除去する運転を行うことを特徴とする燃焼排ガス中の二酸化炭素回収の水銀除去運転方法。
  14. 請求項12又は請求項13項に記載の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収の水銀除去運転方法において、
    並列に複数基設配設された各水銀ガス吸着塔に対する燃焼排ガスの通気、あるいは通気の待機状態の制御は、前記水銀ガス吸着塔を流下した燃焼排ガス中の水銀濃度の計測値と設定値との比較に基づいてこの水銀ガス吸着塔の上流側及び下流側にそれぞれ設置した入口バルブ及び出口バルブの開閉操作を行うことによって行うことを特徴とする燃焼排ガス中の二酸化炭素回収の水銀除去運転方法。
  15. 請求項12又は請求項13に記載の燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去運転方法において、
    前記燃焼排ガス中の水銀は金属水銀であり、前記水銀ガス吸着塔は燃焼排ガス中の金属水銀を吸着して除去する金属水銀ガス吸着塔であることを特徴とする燃焼排ガス中の二酸化炭素回収設備の水銀除去運転方法。
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