JP5250547B2 - 風力エネルギー変換システムを実施する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、着氷防止システムの取り付けられた風力エネルギー変換システム(以下ではWECSとする)を、これらが機械的な作用あるいは電気エネルギーを生成するために動作することを意図されている設置場所に応じて、実施するための方法に関する。
本発明は、また、上記の方法を実施するための手段、上記の手段が取り付けられたローターブレード、および、コンピュータプログラム製品に関する。このコンピュータプログラム製品は、少なくとも1台のコンピュータのメモリに読み込むことの可能なものであり、少なくとも上記の方法の一部を実施するためのコンピュータプログラムの一部を含んだものである。
上記方法は、本出願の出願人と同じ名前において出願されているイタリア特許出願第TO2002A000908号と同等の、国際特許出願WO2004/036038号に記載のように、特に、着氷防止システムを備えたWECSに適用されるために適している。
煩雑さを回避するために、上記の国際出願およびイタリア出願の内容については、本明細書に組み込まれることとし、より詳細な内容については公開された文献を参照するべきであるとする。
しかしながら、以下に示す説明および添付の請求項において、「着氷防止システム」は、風車ローターブレードの表面に対して、ブレード自体の内部における流体流の流出を用いて、いわゆる「除氷」および/または「着氷防止」効果を生成する全てのシステムを示している、ということを明確にしておくことは適切である。
この流体流は、ブレード表面における少なくとも一部に設けられた複数の孔を介して流れる。上記の孔は、流体クッション、特に、ブレードから流出し、ブレード表面に対して衝突する流体流と相互作用するように構成されている空気クッションを形成するように加工されかつ非常に多数となっており、また、この孔は、上記の流体クッションを形成するような表面密度を有している。
「着氷防止」効果は、ブレード表面における氷の形成および成長を防止する目的を有するものである。一方、「除氷」効果は、ブレードに既に形成された氷を除去するために使用される。
イタリア特許出願第TO2002A000908号明細書 国際出願第2004/036038号明細書
着氷防止デバイスは、特に、これらのデバイスが望ましくない気候を有する場所、すなわち、ブレード上に氷が発生しやすい場所であり、例えば、湿度が高く0℃に近い温度の空気のあるような場所に設置された場合には、WECSにおける経済的な手堅さ(economic tenability)に関する主要な要因になる可能性がある。
風力タービンのブレード上における氷の発生は、当業者によって「問題変数」として規定されている、多くの要因に依存している。その最も重要なものは、場所あるいは環境変数、機械変数および混合変数である。
場所あるいは環境変数については、以下のように再分割することが可能である。
‐設置場所における典型的な風速、大気圧および気温などの気候変数。
‐相対湿度、単位体積あたりの含水量、および、風力タービンの近傍における雲を形成する水滴に関する平均直径などの天候変数。
機械変数は、典型的には、動作状況および停止状況における機械の外表面の温度、ブレードの幾何学的媒介変数、および、WECSの機能的パラメータ、その中でも、定格出力および着氷防止システムのために保存されている出力である。
混合変数は、機械と場所との間の相互作用から導かれる変数である。例えば、WECSの外表面に生じる外的な熱交換係数、この表面における給水効率係数および水収集効率係数が挙げられる。
場所あるいは環境変数は、WECSの設置される場所の類型のみに依存する。
機械変数は、類型論、ブレードおよびローターの外形のパラメータなど、幾何学的な特性を決定するとともに、回転速度、定格出力、出力制御および管理プロトコルなどの機能的な特性についても決定する。
混合変数は、場所パラメータと機械パラメータとの双方に依存する。最も重要なものは、レイノルズ数、着氷防止システムの特性、および、システムに供給される熱出力の生成および制御である。
率直にいうと、適用されている特定の除氷および/または着氷防止システムに関係なく、含まれている変数の多さが、「除氷」および/または「着氷防止」システムの取り付けられたWECSに関する設計および製造を非常に困難にしている。
WECSの動作状況をシミュレートするモデルの設計および計算の複雑さは、主に、導入される出力、吸収されるエネルギーおよび着氷防止システムの制御を計算する際に現れ、その態様は、典型的には、選択された解決法における効率を悪くする。これは、ローターブレードに生じる着氷が、気象状況およびWECSローターの回転速度の変化、あるいは、アクティブ制御に関するシステムの出力制御策の変化(例えば、ブレードのさまざまな外形におけるアクティブストールあるいはパッシブストール)に応じて異なる、という事実に起因する。
実在する設計の問題は、設置される着氷防止システムの出力、および、上記の出力を利用できるブレード表面の範囲(この範囲を特定することは非常に難しい)を、信頼できる方法によって決定することにある。率直にいうと、経験上、既知のシステムを用いて得られる出力計算は、十分に信頼できるものではなく、少なからぬ非効率性を招来する、ということがわかっている。
上記した問題点は、WECSの異なる設置場所(すなわち、異なる気象状況およびWECSの異なる動作状況)に適合する能力に応じた着氷防止および除氷システムのサイズ決定における、明白な限界を表している。
本願の出願人の知る限り、従来技術は、着氷防止および除氷システムの取り付けられたWECSを、それが動作することを意図されている場所における固有の環境状況に応じて実施するための、いかなる既知の方法も提供しない。実際には、WECSは、一般的な経験的パラメータにしたがって着氷防止システムのサイズを決定することによって、設計されている。例えば、着氷防止および除氷システムを設計する際、発生器から取り出されて着氷防止および除氷システムに供給される熱出力を計算するために、一般的な経験的計算を実行することが通例になっている。このような出力は、典型的には、WECSの供給者の経験に基づいて決定され、他のいかなる実質的なチェックもなされない。
したがって、着氷防止および除氷システムの取り付けられたWECSを設置する前には、何の検査もなされない。このため、その効率性は、その通常動作の間だけで評価される。すなわち、WECSの設計、搬入および現場への設置完了の後に、評価される。
また、WECSの設計を専門にしている会社は、ローターおよびローターブレード自体をほとんど製造しない。これらは、標準的な構造パラメータおよび空気力学的パラメータにしたがって計算され、サイズを決められる。着氷防止および除氷システムは、これが使用されるときには、一般的にはブレードの製造後に設置されるようになっており、ブレードの建造に並行して設置されることは稀である。
例えば、ローターブレードの外表面の部位に付随する電気抵抗の使用に基づいた、従来の着氷防止および除氷システムがある。これらは、主として長さを可変とするために、前縁(leading edge)を横切る範囲などの限られた範囲内だけにおける、最も外側のブレード層に適用されるが、この解決法は、システムの効率性を低くする。
文献WO2004/104412は、所定の運転パラメータの値を、適切なセンサによって検出するステップ、少なくとも1つの所定の初期状況を検出するステップ、検出した値を、運転パラメータにおける保存している値と比較するステップによって、風力タービンを運転するための方法に関する。文献WO2004/104412は、また、この方法を実施するための風力タービンにも関連している。
文献US2005/276696は、ローターおよび1つ以上のローターブレード(それぞれにブレード根が配されている)を有する風力タービンにおける、氷あるいは質量不均衡を検出する方法を記述している。この方法は、着氷状況に関連する気象状況をモニタリングするステップと、運転中の風力タービンにおける1つまたは複数の物理的な特性をモニタリングするステップと、を含んでいる。このような特性は、1つまたは複数のローターブレードの質量、あるいは、ローターブレード間の質量不均衡の少なくとも1つに応じて変化する。この方法は、また、ブレードの質量異常が存在するか否かを判断するために、1つまたは複数のモニタリングされている物理的特性を用いるステップ、モニタリングされている気象状況がブレードの着氷と合致するか否かを判断するステップ、および、ブレードの質量異常があると判断され、そして、モニタリングされている気象状況が着氷と合致していると判断された場合に、着氷によるブレードの質量異常を知らせるステップを含んでいる。
本発明は、それぞれの設置場所に応じた着氷防止および除氷システムの取り付けられたWECSを実施するための新しい方法を提供することによって、上記した従来技術の欠点を克服することを目的としている。本発明は、また、この目的のために、上記の方法を実施するために構成されたローターブレードを提供し、さらに、コンピュータプログラム製品についても提供する。このコンピュータプログラム製品は、少なくとも1つのコンピュータのメモリに読み込むことの可能なものであり、上記の方法における少なくとも一部を実施するためのプログラムの一部を含むものである。
この枠組みでは、本発明の目的は、着氷防止および除氷システムの取り付けられたWECSを実施するための方法を提供することにある。これは、容易に実施することの可能なものであり、必要となる実施時間が比較的に短いものである。
他の目的は、ローターブレードを提供することにある。このローターブレードは、WECSの設置された場所に要求される事項に容易に適応することのできるものである。また、その構造は、良好な空気力学的効率をもつ外形を確保したまま、容易に、効率的におよび素早く変更されることの可能なものである。
さらに他の目的は、WECSが継続的に動作することのできる年間の可動日数を大幅に増やすことにある。これにより、単にブレードが着氷している、あるいは着氷しかかっているという理由によるWECSの停止を回避する。
他の目的は、危険な動作状況にあるWECSの効率性を高レベルに保つことにある。
本発明の他の目的は、上記した目的を、簡単で、実用的で、低コストで、そして効率のよい方法で達成することにある。
上記の目的は、WECSを実施するための方法、WECSのローターブレード、および、少なくとも1つのコンピュータのメモリに読み込むことの可能なコンピュータプログラム製品を用いることによって達成される。これらは、添付した特許請求の範囲において提示された特徴を有している。
本発明におけるさらに他の目的、特徴点および有利な点ないしは効果は、後述する詳細な説明および付属図面から明らかになる。これらは、非限定的な実施例として提示されたものである。
本発明に係る着氷防止および除氷システムの取り付けられたWECSを実施するための方法におけるフローチャートである。 図1に示したフローチャートに係る方法を実施するために構成されたブレードの端部における概略的な斜視図である。 本発明に係る方法を実施するために構成された嵌め込み部材を備えるブレードの前縁部分の拡大斜視図である。 上記した嵌め込み部材の斜視図である。 本発明の方法にしたがうローターブレードの構造を決定するために構成された、コンピュータプログラムのフローチャートである。 WECSのための着氷防止および除氷システムに応用することの可能なソフトウェアにおける3つの異なる実施段階に応じた、異なるローターブレードの構成を示す図である。 WECSのための着氷防止および除氷システムに応用することの可能なソフトウェアにおける3つの異なる実施段階に応じた、異なるローターブレードの構成を示す図である。 WECSのための着氷防止および除氷システムに応用することの可能なソフトウェアにおける3つの異なる実施段階に応じた、異なるローターブレードの構成を示す図である。 図5の計算コードによって生成された、出力パラメータの例を示す図である。 浸透性壁ブレードの一般的な部分における表面温度分布を、流出技術を用いることによって加工されたブレードにおける同様の部分において得られる表面温度分布と比較する要約図である。
図1は、それぞれの設置場所に応じた着氷防止および除氷システムの取り付けられたWECSを実施するための方法に関するフローチャートである。上記の方法は、以下のようなステップに基づいている。
(a)ブレード、着氷防止システム、着氷防止システムを調整するための手段を備えた風車ローターをあらかじめ準備するステップ(ステップ100)。
(b)あらかじめ準備された風車ローターを、テスト場所に設置するステップ(ステップ102)。
(c)好ましくは、WECSが設置される予定の場所における危険な着氷状況(critical icing conditions)において、少なくとも1回の風車ローターの動作テストを実行するステップ(ステップ104)。
(d)ブレード上における氷の有無を判断するために有用な、および/または、テスト中における現象学を構築するために有用なパラメータ(例えばブレード表面の温度および湿度)を、当該技術分野で既知のセンサを使用して検出するステップ(ステップ106)。
(e)氷が検出された場合に(ステップ108)、調整手段を用いて着氷防止システムを調整するステップ(ステップ112)。
(f)テスト場所に設置されたブレード表面に氷が存在しないことを示すパラメータが検出されるまで、上記のステップ104、106、108および112を繰り返すステップ(ステップ110)。
上記の方法によれば、システムが動作することを意図されている場所における固有の特性にとって適切なWECSの構造を、効果的に得ることが可能となる。これは、特に、着氷防止システムの調整の結果による。
上記したフローチャートをよりよく理解するために、以下に、着氷防止システムの取り付けられたWECSを応用した実施例を示す。このシステムは、既に上で参照した国際出願WO2004/036038号に記載されているようなものである。
このような着氷防止システムは、流体流の流出によって、風車ローターのブレードの表面における「除氷」および「着氷防止」効果を生成する。この流体流は、ブレード自体の内部を流れ、ブレードの外表面における少なくとも一部に設けられた複数の孔を介して流出するものである。
これらの孔は、その空気の流出が、上記のブレードの表面に対して衝突する空気流と相互作用するように構成されている流体クッションを形成するように、加工および分布されている。
図2、図3および図4を参照すると、着氷防止システム調整手段は、全体として参照番号50によって示されている相互作用部材を有している。この相互作用部材は、ローターブレード5、特にその外表面5Eと相互作用するように構成されている。この場合、相互作用部材50は、ローターブレード5の外表面5Eに対して、その空気力学的な領域に影響を与えることなく付着するために適した、合成物質のシートあるいはホイルからなる。
さらに、考慮されている例では、上記の調整手段が、嵌め込み部材、すなわち、クギ形状の部材も備えている。この部材は、ブレード5の外表面5E上に設けられた少なくともいくつかの孔12に対して、堅固にはめ込まれるように構成されたものである。
孔12は、塞がれていないときには、ブレードの内部および外部からの流体の流出を確保し、これにより、ブレード5の外表面5E上における「着氷防止」および「除氷」効果を与えるように構成されている空気クッションを形成する。
上記のシートあるいはホイル50は、クギ51が孔12内にあるときには、外表面5Eを循環する空気流に対して大きな影響を与えない、および/または大きな変更を加えないように形成されていることが好ましい。これにより、ブレード5における、実質的に乱れていない空気力学的挙動を確保する。
換言すれば、また、より一般的にいえば、空気流出着氷防止システムの調整手段は、ブレード5の外形における空気力学的挙動を実質的に変化させないままブレード5に設けられている少なくともいくつかの噴出孔12を塞ぐために適した、当該技術分野で知られているどのような部材、デバイスあるいはツールについても含む。
したがって、例えば、着氷防止システム調整手段は、孔12に注入されて凝固し、これにより孔12を充填してローターブレード5の外表面5Eにおける連続性を形成する樹脂の形態で形成される、嵌め込み部材51だけから構成されていてもよい。上記の樹脂については、必要であれば、例えば、当該技術分野で知られている機械的な操作および/または化学的な処理を用いて、後に孔12から除去するようにしてもよい。
図1を参照しながら、上記した本発明に係る方法におけるより詳細な点について、以下に説明する。
ステップ100および102は、コンピュータ計算プログラムを用いることによって実行される。このプログラムは、環境状況(例えば、特に着氷にとって重要な状況)をあらかじめ設定するために、孔12の形状、サイズおよび表面密度を最初に規定するものである。
このように、サンプルブレード5あるいは「マスター」ブレード5(ステップ100A)は、WECSに設置されたとき、理論的にシミュレートされた環境状況において、動作することができるように形成される。この状況とは、例えば、ブレード5上における着氷の発生に関する最も危険な状況であり、ブレードにおける全ての孔が開き、孔12を通じて流出する空気量が最大となるような状況である。
「マスター」ブレード5が規定された時点で、WECSが設置される予定の場所の変数を入力することによって、計算コードが実行される。そして、この計算コードは、「マスター」ブレード5におけるいくつの、およびどの孔12が、調整手段によって(すなわち、相互作用部材50によって、および/または、嵌め込み部材51によって)塞がれるべきか、を出力する。上記の相互作用部材50および/または嵌め込み部材51の利用に続いて、この方法におけるステップ104にしたがう着氷防止システムテストがなされる。
ステップ112に関し、相互作用部材50および/または嵌め込み部材51の形状および配置は、実験的に取得された結果にしたがって変更される。例えば、嵌め込み部材51は、着氷の見られた孔12の近傍における孔12から、および/または、着氷の見られた領域のすぐ上流(ブレード5への空気流における上流)に位置している孔12から、取り除かれる。
後続する現場テストは、「マスター」ブレード5の構造を追認するか、あるいは、それを修正する必要性を示す。このため、上記の構造については、調整手段、すなわち、相互作用部材50および/または嵌め込み部材51を用いることによって、非常に容易に変更することが可能となる。この調整には、現場において最小の資源を用いて実行することが可能である、という利点がある。
例えば、現場テストにおいて、塞がれている外表面5E上に氷が生じる可能性がある。この場合、該当エリアにおける塞がれた孔12および/またはその上流(「マスター」ブレード5を覆っている空気流における上流)にある塞がれた孔12を開放する必要が生じる。
また、着氷にさらされていない領域における孔12を、追加的に塞ぐ必要の生じる可能性もある。これにより、着氷リスクのより高い領域における他の孔12から流出する流れに対して、より高いエンタルピー含量(enthalpic content)を与えるという長所を得て、これにより、着氷防止効果を高める。
以上のように、たとえいくつの孔12およびどの孔12が塞がれるべきなのかについての最善の解答を表すパラメータを規定しない計算コードが使用された場合であっても、説明および図示したように、調整手段(すなわち、相互作用部材50および/または嵌め込み部材51)を使用することにより、本発明に係る方法の実施における有効性および容易性に関する長所が明らかになる。実際のところ、上記の調整手段を、製造、加工、配置をすること、および、ブレード5の外表面5Eに適用することは、明らかに容易かつ低コストである。
したがって、この方法を実施することは、特にブレード5を適切に設定するという点によって、設置場所に応じた着氷防止システムの実際的かつ効果的な調整を実現するとともに、容易で、比較的に安くかつ順応性がある、という利点を有する。
有利なことに、本発明に係る方法によれば、嵌め込み部材51の取り付けられたブレード5の流れ力学的挙動(fluidodynamic behaviour)を維持することが可能となると同時に、ブレード5における流出による「除氷」および「着氷防止」効果を得る必要のない孔12を介する空気流を塞ぎ、これにより、最も着氷にさらされている領域(例えば、その全体の長さの2/3から3/4までのブレード部分における前縁の領域など)からの空気流出におけるエンタルピー含量を増加することができる。したがって、着氷防止効果を最も必要とする領域における空気の流出が、より高いエネルギー含量、および、より速い速度を有することになる。
本発明における他の利点は、主にローターブレード5上に堆積した残留固形物を除去する必要性に起因するWECSの停止時間を、確実に撤廃できることにある。
要するに、本発明に係る方法における実用的な実施において必要となるのは、2つのツール、すなわち、(1)「マスター」ブレード5、および、(2)計算コード、だけである。この計算コードは、ローターブレード5、および、全ての調整手段、相互作用部材50および/または嵌め込み部材51の構造を規定するために適したものである。
有利なことに、表面空気流出技術を用いた着氷防止システムを表現するために選択される例に関しては、特に、適切なコンピュータによって実行される、RIMETechと呼ばれるもの、TREWICEと名付けられた計算コードあるいはプログラムが使用される。TREWICEプログラムは、空気流出からの利益を受ける、ローターブレード5の外表面5Eの位置および特性を指定する。より詳細にいえば、場所変数およびローター変数(機械変数および混合変数)が指定された時点で、それが、ブレード5の外表面5E上における孔12の数および分布、および、流出する空気における流れ力学パラメータ(例えば、質量流量、温度および圧力など)を決定する。
その後、上記のコードが、着氷防止システム、および、とりわけローターブレード5における事前的なサイズ決定を実行する。これにより、熱気流出によって影響されるべきブレード5の領域を見いだすことが可能となる。
本発明の方法によれば、次に、上記のように得られたブレード5は、現場まで運ばれ、風車ローターに取り付けられる。組み立てられた風車ローターは、次に、事前的なサイズ決定のパラメータの有効性を評価するために、しばらくの間、テストされる。もしも、保護していない領域(すなわち、孔12を介して与えられる流出による保護のない領域)において予期しない着氷の生じた場合には、いくつかの孔12からシールを除去することによって、現場において必要な測定を実施することが可能である。このように、ブレード5上における孔12の新しい構造が得られ、これが、さらなるテストにかかることになる。
以下により適切にかつ詳しく説明するように、計算コード、特に、プログラムTREWICEを使用することにより、有利なことに、現場調整の必要性が、非常に小さな範囲にまで減少する。計算コード、特に、プログラムTREWICEのフローチャートを、図5において示し、説明する。
プログラムTREWICEは、あらかじめ設定された風力タービンの大気状況および動作状況にしたがって、風力タービンブレード5における外表面5Eの温度を計算する。
外表面5Eの温度分布については、浸透性の壁あるいは不浸透性の壁(すなわち、連続した壁あるいは流出孔のあいた壁)に関して、計算することが可能である。温度値は、あらかじめ選択された特定の着氷防止策にしたがって、ブレード5の各ポイントに割り当てられる。この策は、外形を妨害する水を完全に蒸発させること、あるいは、それを外表面5Eの全体において液体状態のままに維持することを、実現する可能性のあるものである。
不浸透性の壁、すなわち、孔12を介した空気流出の発生しない壁に関しては、計算コードあるいはプログラムは、ブレード5の内部のチャネルにおける空気の循環の流速、および、着氷防止策によってあらかじめ規定された温度状況に外表面5Eを維持するために必要な上記の空気の温度、を計算する。
浸透性の壁、すなわち、孔12を介した空気流出の発生する壁に関しては、計算コードは、ブレード5の内部の空気循環における流速を計算するとともに、外表面5Eの特定ポイントにおける空気流出の流速および熱流れ力学(thermo−fluidodynamic)の状況についても計算する。このような流出は、ブレード5の外表面5Eにおける空気クッションを形成するために、および、それをあらかじめ規定された温度状況に維持するために、必要なものである。
ブレード5の外表面5E上での質量バランスおよび熱については、ブレード5からの空気流出の流速およびその状況を考慮することによって計算される。これらの追加的な寄与は、孔12の幾何学的な特性についても明確にすることによって決定される。この特性は、実際には、流出する空気に関する流出状況、速度、圧力およびエンタルピーを決定する。質量バランスおよび熱流量についての結果は、ブレード5における局所的な外的温度を規定する。この点については、流出システムの特性(すなわち、孔12の分布および配置、流速および温度)を更新するために、反復的で、準自動的で、斬新な方式の最小化処理が開始される。
上記の反復的な処理は、最小化される目的関数を含んでいる。この関数は、ブレード5の流速および温度、および、孔12の数および密度に基づくいずれのコスト関数であってもよい。
より詳細にいえば、上記の計算コードは、以下のような構造モジュールを含んでいる。このモジュールは、ソフトウェアコードの一部によって実施される。
なおも図5を参照すると、上記した構造モジュールにおける第1の部分は、ローターブレードにおける浸透性の壁および不浸透性の壁の双方の計算に共通しており、以下の内容を含んでいる。
・設計ターゲットの割り当て(ステップ201)。入力パラメータは、以下の通りである。
o着氷防止策(例えば、濡れた表面上における計算を決定する、いわゆる「ランニング ・ウェット(running wet)」策)の割り当て
o外表面の最小温度
o最小化されるコスト関数
・外部の環境状況の割り当て(ステップ203)。入力パラメータは、以下の通りである。
o外気の静圧
o外気の静温度
o風速分布(平穏なもの)
oワイブルの形状パラメータ
oワイブルのスケールパラメータ
o外気の含水量
o外気の相対湿度
o平均水滴サイズ
o温度事象、含水量事象および平均水滴サイズ事象の合成確率
・タービンにおける機能的な特性および動作上の特性の割り当て(ステップ205)。入力パラメータは、以下の通りである。
o風速ごとの回転速度
oカットイン速度
o定格回転数
oカットアウト速度
o出力曲線
o発電機の効率
oピッチおよび回転速度の調整曲線
oブレードの数
・ブレード形状の割り当て(ステップ206)。入力パラメータは、以下の通りである。
o長さ
oブレードの外形の種類
o平面形状(planform;半径の関数としてのコードの分布、外形の厚さの分布)
o半径の関数としての迎え角度
o半径の関数としての結合角度
o半径およびコードの関数としての壁の厚さ
o内部のレイアウト
o材料
o絶対的な幾何学的制約。
上記の構造モジュールにおける第2の中間部分も、ローターブレードにおける浸透性の壁および不浸透性の壁の双方の計算に共通しており、以下の内容を含んでいる。
・幾何学的な離散化についての決定(ステップ207)
・ブレードの外形の周囲におけるモーションフィールドの決定(ステップ209)
・この外形に衝突する水の量、および、濡れた領域の範囲についての決定(ステップ211)。
この時点で、計算コードは、上記の構造モジュールにおける第3の中間部分を使用する。この部分は、計算がローターブレードにおける浸透性の壁に関するものか、あるいは不浸透性の壁に関するものか、に応じて異なる。
浸透性の壁に関しては(ステップ215)、上記した第3の部分は、以下の内容を含んでいる。
・孔のサイズおよび表面分布の割り当て(ステップ216)。入力パラメータは、以下の通りである。
o孔の開始半径の位置(hole start radial station)
o孔の列数
o孔の総数
o孔の直径
o半径に沿った間隔の関係
o曲線座標系に応じた間隔の関係
o主加熱空気の流速
o主加熱空気の圧力
o主加熱空気の温度
・壁に対して流出する加熱質量流についての決定(ステップ217)
・壁に対する質量流および熱流の決定(ステップ219)
・進化アルゴリズムを用いた最小化関数による(ステップ223)、流出システムの特性の更新(ステップ221)。
不浸透性の壁に関しては(ステップ213)、上記した第3の部分は、代わりに、以下の内容を含んでいる。
・壁に対する質量流および熱流の決定(ステップ214)。
最後に、上記の構造モジュールは、また、第4の部分を含んでいる。これもまた、ローターブレードにおける浸透性の壁および不浸透性の壁の双方の計算に共通している。上記の第4の部分は、以下の内容を含んでいる。
・着氷防止熱流の計算(ステップ225)
・システム設計パラメータの生成(ステップ227)。
計算コードによって生成される出力パラメータは、少なくとも以下の内容を含んでいる。
・孔の総数
・孔の直径
・孔の表面分布
・孔を通る空気の流速
・主熱空気流速
・供給圧力
・供給温度
・外ブレード表面における温度分布
・熱出力。
より詳細には、計算コードは、複数のレベルに細分割されている後述する一体型処理にしたがう、空気流出着氷防止システムの設計に有用である。
(レベル1)
計算コードは、特定の工業製品によって採用されている、ブレード5における全ての類型論に関して実行される。これら工業製品は、典型的には、一群の外形(例えば、5桁のNACA型、あるいはSERI型)を利用し、複数のパラメータ(例えば、ブレードの長さ、反り、半径に沿った厚さの分布)に関して、幾何学的に互いに異なっている。これらのブレード5のそれぞれは、通常は2枚あるいは3枚のブレードによって構成される1セットを形成しており、これが、特定の機能的状況(例えば、回転速度あるいは、回転速度ごとの外形迎え角度)に関連する風車ローターを創出する。
環境状況における可能な組み合わせが入力され割り当てられたとき(着氷の発生に関して極めて危険なものも含む)、計算コードは、ターゲット関数と称される特定の関数を最小化するような、孔12のシステムにおける特性を生成する。
全てのWECSに関して、各ローターは、流出システムのブレード5における主な幾何学的設計パラメータ(例えば、直径、孔12の分布および数など)の組み合わせによって特徴付けられる。これらの形状は、固定されたものであり、また、複数の現場にとって適切な着氷防止システムに関する最良の妥協案を示すものである。例えば、計算コードによれば、孔12の直径における包括的な値を得ることが可能である。この値については、ブレード5の前縁においてより大きく、そして、ブレード5の後縁(trailing edge)に向かって小さくなり、孔12の列間隔が広くなる(すなわち、孔密度が減少する)ようにしてもよい。
計算コードは、また、システムを特定の大気状況に適合できるようにするための、流出空気の温度範囲および流速範囲についても提供する。
(レベル2)
レベル1の結果に基づいて、各ローターに関する「マスター」ブレード5が製造される。このブレードは、最も危険な環境状況においても氷の発生のないことを確保することのできるブレードである。上記の「マスター」ブレード5には、必要とされる熱出力およびブレード5における空気供給圧力に応じて計算コードによって規定される幾何学的特性を有する、孔12が設けられる。この時点で、それぞれの設置場所における異なる大気状況に適した、孔の設けられたブレード5の一群を得ることが可能となる。
(レベル3)
特定の場所に設置される特定の風力タービンを必要とする一般的な作業命令(work order)に関しては、得られる大気データの質を変更する必要がある。このデータが十分に正確である場合には、計算コード、特にTREWICEプログラムを、この詳細なプロジェクトに関しても再び利用することが可能である。これにより、この特定の場合について(すなわち、WECSの動作する予定の特定の場所について)、「マスター」ブレード5のどの領域を孔12を用いてあらかじめ準備しておくべきであるのか、を規定することが可能となる。特に、計算コードは、レベル1によって規定された一般的なセットの中におけるサブセットを構成する、幾何学的および機能的な着氷防止システムの特性を特定する。したがって、「マスター」ブレード5は、いくつかの孔12をシールすること、および、他の孔12を開けたままにしておくことによって、あらかじめ準備されることになる。現場のデータを入手できなかった場合、レベル3は省略され、「マスター」ブレード5は、できるだけ一般的な構造で、現場に搬送されることになる。
(レベル4)
レベル3においてあらかじめ準備されたブレード5は、WECSのローターに適用され、事前的なサイズ決定のパラメータの有効性を評価するために、しばらくの間、現場においてテストされる。もしも計算コードが流出保護を設けていなかった領域に着氷が生じた場合、いくつかのシールを除去し、これによって空気流出を促すことによって、現場において必要な測定を実施することが可能である。また、後述するように、該当表面が着氷のリスクのないことを典型的に明示する物理的な状況を示している場合には、いくつかの孔12をシールすることも可能である。
まず、ブレードは、その長さ方向に沿って、複数の要石(keystone)に細分割され、各要石は、着氷のリスクを検出するための特定のシステムが取り付けられる。上記のシステムは、ブレードの外表面に配置された一対の天候センサ、特に温度センサおよび降雨センサを備えている。より詳細にいえば、両方のセンサは、互いに近接して、孔12の上流(動作状況においてブレードを覆っている流体流における上流)において、ブレード上に、好ましくは対応する外形における前縁の近傍に固定されることが好ましい。また、これらのセンサは、上記の孔および上流にある他の全ての孔から流出する熱流によって覆われるような位置に配されている。
このシステムでは、センサは、コントローラに接続されている。このコントローラは、起こり得る着氷の危険を伝えるために、あるいは、着氷が決して起こらないことを示すために、センサによって供給される情報を処理することの可能なものである。この後者の評価がなされるのは、例えば、ローターブレードの現場テスト中に、温度センサが温度T≧Tcrを示すとともに降雨センサが表面における水滴の存在を示した場合、あるいは、T≦Tcrおよび降雨センサが水粒子の存在を示さないとき、である。Tcrは、一対のセンサの下流の表面上における着氷の可能性を判断するための、臨界的な閾値温度を示すものである。この温度は、着氷状況(雨氷あるいは霜)を考慮したリスク分析、および、使用されている温度センサの読取精度に基づいて設定されている。例えば、安全策をとるなら、Tcrを3℃としてもよい。また一方、安全策をとらないなら、この値をさらに1℃まで下げるようにしてもよい。
したがって、上記した状況の生じた場合には、既に開いている孔12を塞ぐことも可能であり、このため、本発明の方法にしたがうブレードの適合性に関する、さらなる可能性を実験的に招来することが可能である。
上記のセンサが流体流の前縁の近傍(すなわち、圧力が最も高い場所)に配されているために、この領域で着氷状況は生じていないなら要石の全体においても着氷状況は生じないことになり、このため、特定の要石の全ての孔を開放することが可能となる、ということを指摘しておくことは重要である。
着氷のリスクを検知するための2つの表面センサを備えたシステムの存在が、着氷のリスクの高いことが既に知られているブレードの長手方向の部分(典型的には、ブレードの全体の長さの2/3から3/4までの部分)において増大されるのであれば、有利である。
(レベル5)
レベル4の処理の最後に、あらかじめ設定された着氷防止システムの取り付けられた特定のWECSにおけるブレード5の最終的な構造が定められ、その特定の設置場所に適合されるか、あるいは、この場所に関してカスタマイズされる。その結果として、最終的なブレード5を製造することが、あるいは、上記したレベル3あるいは4にしたがう「マスター」ブレードを適合させることが可能となる。
(本方法の実施形態における実施例)
本発明に係る方法の実施形態における実施例、より詳細には、計算コード(特にTREWICEプログラム)を用いて、上記したさまざまな処理レベルを経ることによってこの方法の一部を実施することに関する実施例を、以下に示す。
具体的に計算コードに割り当てられた入力パラメータを、以下に、それぞれの値および単位とともにリストアップする。
設計ターゲットの割り当て(ステップ201)
・着氷防止策の割り当て:「ランニングウェット」
・外表面の最低温度:+1℃
・最小化されるコスト関数:ターゲットF=min(Ta,Test>Tmin)
外部の環境状況の割り当て(ステップ203)
・外気の静圧:10,000Pa
・外気の静温度:271K
・風速分布(平穏なもの):0〜20m/s
・ワイブルの形状パラメータ(K):1.6(無次元)
・ワイブルのスケールパラメータ(C):8m/s
・外気の含水量:0.4g/m3
・外気の相対湿度:0.98(無次元)
・平均水滴サイズ:20μm
タービンにおける機能的な特性および動作上の特性の割り当て(ステップ205)
・風速ごとの回転速度:ω=f(V)、Hz単位での測定
・カットイン速度:Vcut,in、m/s単位での測定
・定格回転数:Vrated、m/s単位での測定
・カットアウト速度:Vcut,out、m/s単位での測定
・出力曲線:P=f(V)、ワット単位での測定
・発電機の効率:ηel=f(ω)(無次元)
・ピッチおよび回転速度の調整曲線:β=f(ω,P)、「度」単位での測定
ブレード形状の割り当て(ステップ206)
・長さ:30m
・ブレードの外形のタイプ:NACA4414xx=f(R)
・平面形状‐半径の関数としてのコードの分布:C=f(R)、メートル単位での測定
・平面形状‐外形の厚さの分布:t/c=f(R)、メートル単位での測定
・半径の関数としての迎え角度:α=f(R)、「度」単位での測定
・半径の関数としての結合角度:θ=f(R)、「度」単位での測定
・半径およびコードの関数としての壁の厚さ:sp=f(R,s/c)、m単位での測定
・内部のレイアウト:内部次元(internal dimension)
・材料およびそれぞれの物理的な特性:GFRP(Glass Fiber Reinforced Plastic;ガラス繊維強化プラスチック)
・絶対的な幾何学的制約:未記入。
熱流れ力学に関する既知のルーチンにしたがう着氷防止システムの特性の計算、および、二相流体の存在下での対になる熱交換計算(ステップ216)。例えば、
・孔の列数:圧力面5、真空面3
・孔の総数:2,250
・孔の開始半径の位置:80(次元の)
・孔の直径:0.01m
・半径に沿った間隔の関係:0.1m
・曲線座標系に応じた間隔の関係:0.1m
・主加熱空気の流速:1kg/s
・主加熱空気の圧力:101,700Pa
・主加熱空気の温度:315K。
図6は、レベル2の処理に応じた、すなわち、レベル1の処理にしたがう異なる構造を考慮した後で得られる、「マスター」ブレード5の配置についての概略的な表示を示している。
「マスター」ブレード5の構造は、孔12における特定の分布、密度および直径によって特徴付けられている。この孔12(白丸によって示されている)は、圧力側および真空側のそれぞれに、ブレードの長さに沿って、および、ブレード5の外形における曲線をなす横座標上の異なる値ごとに、ブレード5の異なる位置に存在する。この表示では、変わらずに繰り返される複数の位置については、簡略化のために省略している。示されているブレードが「マスター」ブレードであるために、この構造における全ての孔12は塞がれていない。
図7は、上記した「マスター」ブレードの構造を、レベル3の実施にしたがって(すなわち、特定の場所における環境パラメータを考慮することによって)、計算コードによって修正して得られる構造についての、概略的な表示を示している。「マスター」ブレードと異なり、位置80〜100の孔(黒丸で示されている)が塞がれていることに注目すべきである。
図8は、レベル4の処理を実行することによって得られる、「マスター」ブレードにおける可能性のある最終的な構造を示している。場所のパラメータに基づく計算コードによって提案されたようにいったん修正されたブレードは、現場において実際にテストされ、検証される。
図9は、図7に示すように、レベル3における可能性のある最終的な実施構造にしたがう、および、さまざまな位置における孔12の総数を特定することによる、ブレード5における出力パラメータ(すなわち、最終的な実施パラメータ)を示している。すなわち、
・孔の直径:0.01m
・孔の表面分布。ここで、頭字語「S.P.」は圧力面を示している一方、頭字語「S.D.」は真空面を示している。
o位置179〜180→S.P.
o位置179〜180→S.D.
o位置178→S.P.
o位置178→S.D.
o位置177→S.P.
o位置177→S.D.
o位置174〜176→S.P.
o位置174〜176→S.D.
o位置102〜174→S.P.
o位置102〜174→S.D.
o位置101→S.P.
o位置101→S.D.
・孔の総数:26(179〜180)+21(178)+17(177)+32(174〜176)+936(102〜174)+12(101)=1,044
・孔の開始半径の位置:101
・半径に沿った間隔の関係:0.1m
・曲線座標系に応じた間隔の関係:0.1m
・主な加熱空気の流速/ブレード:0.7Kg/s
・主な加熱空気の圧力:102,000Pa
・主な加熱空気の温度:310K。
最後に、図10は、浸透性壁ブレードの一般的な部分(generic section)における表面温度分布(実線で示されている)を、RIMETechと名付けられた流出技術を用いることによって形成されたブレードにおける同様の部分において得られる表面温度分布(破線で示されている)と比較する要約図である。この流出技術によれば、外側のブレード表面をほぼ等温(para−isothermal)とすることが可能となり、特に、ブレード表面における上方の外形に関する前縁における臨界点の温度を0℃にすることができ、さらに、ブレード表面における下流の温度分布を、常に0℃より高い値を示すが不浸透性の表面における同様の場所に対応する温度よりは低くすることができる、という有利な点のあることに注目することが可能となる。
この最適化は、液体に供給される熱出力を最小化し、その結果として、本発明に係るシステムを使用するWECSの動作コストについても最小化する。ほぼ等温の表面を生成するために必要な上記の熱出力および流出流体の温度は、中程度であり、したがって、有利なことに、WECSによって生成される熱出力から引き出される追加的な熱出力を必要とすることなく、WECSに配された発電機によって放出される熱出力だけを使用すればよい。
当業者であれば、本発明あるいは上記のローターブレードに係る方法に関する上記した実施例に適用することの可能な、さまざまな変化形を想定することが可能であることは、明らかである。このローターブレードは、相互作用部材および/または嵌め込み部材を備えており、上記の方法を実施するために使用されるものである。また、本発明における実用的な実施においては、本明細書に示したような詳細事項を、異なる形状とすることも可能であり、また、技術的に同等のものと交換することも可能であることも、同様に明らかである。
例えば、本発明に係る方法については、実際の設置場所ではなく、人為的に準備されたテスト場所においてブレード5をテストすることによって、実施することも可能である。この場所は、必要に応じて再現された気象状況を有し、特に、設置場所に存在する状況に応じた場所である。
別の方法として、ブレード5およびWECSを、一定の縮尺で再現することも可能である。そして、全てのテストを、適切な大きさのテスト設備あるいは風洞において実行することもできる。
有利なことに、これらの解決法は、本発明に係る方法を用いることによってWECSを実施するときには、追加的なコストおよび時間の節約を実現することになる。最終的な設置の前にWECSおよびそのブレードを設置場所に搬送する必要がもはやないために、場所に対するブレードの適合処理は、風洞内で完全に実行される。
5 ロータブレード
5E 外表面
12 孔
50 ホイル
51 クギ

Claims (25)

  1. 風力エネルギー変換システム(WECS)を実施する方法であって、
    (a)ブレード(5)流体流の流出によって前記ブレード(5)の表面(5E)における除氷または着氷防止を行う着氷防止システムと、該着氷防止システムを調整するための調整手段(50、51)を備えた風車ローターをあらかじめ準備するステップと、
    (b)あらかじめ準備された前記風車ローターをテスト場所に設置するステップと、
    (c)前記WECSが設置される予定の場所における実質的に危険な着氷状況において、少なくとも1回前記風車ローターの動作テストを実行するステップと、
    (d)ブレード表面上における温度および湿度など、前記ブレード(5)上における氷の存在を判断するために有用なブレード表面上のパラメータを、適切なセンサを用いて検出するステップと、
    (e)氷が検出された場合に、前記調整手段を用いて前記着氷防止システムを調整するステップと、
    (f)前記テスト場所に設置された前記ブレードの表面に氷が存在しないことを示すパラメータが検出されるまで、上記ステップ()〜(e)を繰り返すステップと、
    (g)前記風車ローターを設置場所に輸送して、該設置場所に設置するステップと、
    (h)前記パラメータの有効性を評価するために前記風車ローターをテストするステップと、
    (i)着氷が生じた場合には、前記着氷防止システムを再び調整するステップとを含んでいる方法。
  2. 前記ステップ(a)が、前記着氷防止システムを構成するための計算、および、前記調整手段(50、51)を規定するための計算を含んでいる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記計算が、WECSが動作することが意図されている場所における変数に関連するデータに基づいて実行される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記ステップ(a)が、特定の着氷防止システム構造を有するマスターブレードを規定するための規定操作を含んでおり、前記着氷防止システム構造は、着氷の発生に関して最も危険な現場状況に基づいて計算されたものである、請求項1〜3のいずれか1つに記載の方法。
  5. 前記マスターブレード(5)が規定された時点で、前記着氷防止システムの調整手段(50、51)の構造が、WECSの設置場所に関連するパラメータを評価することによって規定される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記調整手段を構成するための前記規定操作が、前記ブレード(5)の外表面(5E)に付随する嵌め込み部材(51)または前記ブレード(5)と相互作用する相互作用部材(50)の構築を含んでいる、請求項5に記載の方法。
  7. 記ブレード(5)における外表面(5E)の少なくとも一部に設けられた複数の孔(12)から流体流を流出する除氷または着氷防止システムに適用され、前記孔(12)が、ブレード(5)からの流体の流出を用いて空気クッションを形成するように配されており、このような空気クッションが、前記外表面(5E)を覆っている流体流と相互作用するように構成されている、請求項に記載の方法。
  8. 前記調整手段を構成するための前記規定操作が、前記孔(12)からの空気の流出を妨げるために、前記複数の孔(12)とともに機能する相互作用部材(50)あるいは嵌め込み部材(51)の構築を含んでいる、請求項6または7に記載の方法。
  9. 前記調整手段(50、51)による着氷防止システムの調整が、前記複数の孔(12)の少なくとも一部を塞ぐ前記相互作用部材(50)または前記嵌め込み部材(51)の少なくとも一部を、除去し、修正し、交換しまたは変形することを含んでいる、請求項8に記載の方法。
  10. 前記調整手段(50、51)による着氷防止システムの調整が、前記ステップ(c)における現場テストの後、氷の検出された領域に近いということが判明した孔(12)に対して実行される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記調整手段(50、51)による着氷防止システムの調整が、着氷の検出された領域における、上記ブレード(5)の外表面(5E)を覆っている空気の動きに関して上流側にある孔(12)に対して実行される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記ステップ(d)が、着氷のリスクを検出するための操作を含んでいるとともに、このようなリスクがありえないと判断された場合に、前記複数の孔(12)の少なくとも一部を開放するために、前記相互作用部材(50)あるいは前記嵌め込み部材(51)の少なくとも一部のものを、除去し、修正し、交換しまたは変形することを含んでいる、請求項9〜11のいずれか1つに記載の方法。
  13. 前記着氷のリスクを検出するための操作が、検出システムを用いることによって実行され、
    この検出システムが、温度センサ、湿度センサ、圧力センサおよび降雨センサを含むグループから選択される天候センサを有しており、
    の天候センサが、動作状況においてブレードを覆っている流体流に関して孔(12)の上流側であって、対応する外形における前縁の近傍において、互いに近接した状態でブレードの外表面に配置されており、
    前記センサが、この孔(12)およびその上流にある他の全ての孔から流出する熱流によって覆われないように配置されている、請求項12に記載の方法。
  14. 前記温度センサが温度T≧Tcrを読み取るとともに、前記降雨センサが表面における水滴の存在を示したとき、または、T≦Tcrおよび降雨センサが水粒子の存在を検出しないときに、着氷のリスクに対する評価が実行されるようになっており、
    前記Tcrが、前記センサの下流の表面上における着氷の可能性を判断するための、臨界的な閾値温度を示すものである、請求項13に記載の方法。
  15. 前記着氷防止システムを構成するため、および、この着氷防止システムを調整するための調整手段(50、51)を規定するための操作が、前記テストおよび設置場所の変数、前記WECSに関連する機械変数、および、混合変数、すなわち、気象状況および機械状況の双方に依存する変数を考慮することによって実行される、請求項1〜14のいずれか1つに記載の方法。
  16. 前記ステップ(c)にしたがう前記WECSの動作テストが、テスト室あるいは風洞において実行され、WECSが縮尺模型として準備される、請求項1〜15のいずれか1つに記載の方法。
  17. 少なくとも1台のコンピュータのメモリに読み込むことが可能であるとともに、請求項1〜16のいずれかに記載の処理を実施するコンピュータプログラムの一部を含んでいるコンピュータプログラム製品。
  18. 着氷防止システム、特に着氷防止および除氷システムが取り付けられたWECSのローターブレードであって、請求項1〜16のいずれかに記載の方法を実施するための着氷防止システム調整手段(50、51)を含んでいることを特徴とするローターブレード。
  19. 前記着氷防止システム調整手段が、ローターブレード(5)の外表面(5E)に付随する嵌め込み部材(51)または前記ローターブレード(5)と相互作用する相互作用部材(50)を備えている、請求項18に記載のローターブレード。
  20. 前記相互作用部材(50)および/または嵌め込み部材(51)が、ローターブレード(5)の外表面(5E)に設けられた少なくともいくつかの孔(12)を塞いでいることを特徴とする、請求項18または19に記載のローターブレード。
  21. 前記相互作用部材(50)および/または嵌め込み部材(51)が、ローターブレード(5)の外表面(5E)に付着するように構成されたシートあるいはホイルを備えており、これらシートあるいはホイルが、いくつかの孔(12)に対して堅固にはめ込まれるように構成されたクギ(51)を有していることを特徴とする、請求項20に記載のローターブレード。
  22. 前記嵌め込み部材(51)が、孔(12)に注入されて凝固し、これによりいくつかの孔(12)を充填してローターブレード(5)の外表面(5E)における連続性を形成する樹脂を有している、請求項19または20に記載のローターブレード。
  23. 請求項1822のいずれか1つに記載の、WECSのための着氷防止システム、および、ローターブレード(5)の外表面(5E)に付随する相互作用部材(50)および嵌め込み部材(51)を調整する手段。
  24. 前記ローターブレード(5)の外表面(5E)に付着するように構成されたシートあるいはホイル、および、いくつかの孔12に対して堅固にはめ込まれるように構成されたクギ、を有している、請求項23に記載の調整手段。
  25. 前記嵌め込み部材(51)が、孔(12)に注入されて凝固し、これによりいくつかの孔(12)を充填してローターブレード(5)の外表面(5E)における連続性を形成する樹脂を有している、請求項23に記載の調整手段。
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