JP5208504B2 - 対象者でメラニン形成を誘導するための方法 - Google Patents

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Description

発明の背景
メラノコルチン類は、表皮でメラノコルチン‐1 レセプター(MC1R)との相互作用により色素沈着を誘導する、一群のペプチドホルモンを包含している。一部のヒトではない動物において脳下垂体の中間部から、およびヒト皮膚においてUV照射ケラチン細胞から放出される一次色素ホルモンは、α-メラニン形成細胞刺激ホルモン(α‐MSH)である。この13アミノ酸ペプチドはMC1Rと結合して、サイクリックAMP媒介シグナル伝達を誘導する。これにより、DOPA前駆体からのメラニンポリマーの合成に至る。二種類のメラニンが、ヒトで発現されている。褐色様黒色色素ユーメラニンは日光障害から防御すると考えられ、一方赤色様イオウ含有色素フェオメラニンは、日光への日焼け応答に乏しい白色皮膚ヒト群でしばしば発現される。これらの日焼けしにくく、火傷しやすい群は、MC1R遺伝子に欠陥を有していることがしばしばあり、黒色腫(melanoma)および非黒色腫(non-melanoma)皮膚癌双方を発生する危険性が大きいと通常考えられている4,5
α‐MSHの非常に強力な誘導体であるメラノタン(Nle‐D‐Phe‐α‐MSH、ここでは“メラノタン‐1”または“MT1”とも称される)は、ヒトボランティアで日焼けを誘導しうることが、これまでに開示されている。メラノタンは二つのアミノ酸置換を含み、カエル皮膚バイオアッセイのような実験系または培養ヒトケラチン細胞で色素沈着を誘導する際には、天然ホルモンより約100〜1000倍強力である。ヒトにおいて、メラノタンはその日焼け効果と関連して皮膚でユーメラニン合成を主に誘導する。メラノトロピン類は免疫学的変化をもたらすと言われてきたが9,10,11、日焼けに必要とされる量より多い用量が投与されない限り、これまでの全ての試験は顔面紅潮および一過性GI不良のような最小の副作用を報告したに過ぎなかった12
メラニン親和性ペプチドがヒト皮膚のメラニン色素沈着を増加させる可能性をもっているかもしれない、という強力な証拠が存在している。合成MSHは、正常または色白の個体の皮膚色素沈着を高めて、太陽光の危険から彼らを防御するために用いられる。いくつかの研究により、皮膚が日光への暴露で容易に火傷しやすく、容易に日焼けしない個体が、非黒色腫(non-melanoma)皮膚腫瘍および皮膚黒色腫(melanoma)双方で高い危険を有していることを示した16,17,18。UV光がヒトで皮膚癌に関与しうる明白な証拠がある。オゾン層の崩壊増加と皮膚癌の発生頻度および死亡率の増加を考慮すると、日焼けの皮膚自体の“防御メカニズム”を刺激する能力は、光からの防御戦略として極めて重要かもしれない。
したがって、ここで記載されている方法は、意外にも対象者でメラニンの密度水準の増加をもたらし、非常に低い血漿水準で対象者にα‐MSHアナログを投与することにより、対象者でメラニン形成を誘導するための方法である。ヒト対象者でメラニンの水準を増加させることにより、対象者でUV光誘導皮膚障害の出現を減少または防止することが可能である。加えて、ここで記載された方法において必要されるα‐MSHアナログ量の減少によって、高用量に伴う望ましくない副作用を避けられる。
発明の概要
ここで記載されているのは、対象者でメラニン形成を誘導するための方法である。本発明の利点は、以下の記載で一部が説明され、一部はその記載から明らかになるか、または以下で記載された各態様の実施により判明するであろう。以下で記載された利点は、添付された請求項で特に指摘された要素および組合せにより実現および達成されるであろう。前記の一般的な説明と以下の詳細な説明は双方とも、例示および説明にすぎず、限定されないことが、理解されるであろう。
発明の具体的説明
本化合物、組成物、および/または方法が、開示および記載される前に、以下で記載されている各態様は特定の化合物、合成法、または使用そのものに限定されず、当然ながら様々である、と理解されるべきである。ここで用いられている専門用語は具体的態様のみを記載する目的であり、限定するためではないことも、理解されるべきである。
この明細書と以下の請求項では、いくつかの用語に言及しているが、それらは以下の意味を有していると定義される:
この明細書を通して、文脈がそれ以外を要求していない限り、“含んでなる”という用語または“含む”または“含んでいる”との態様は、記載された整数もしくは工程または整数もしくは工程の群を包含していることを意味し、いずれか他の整数もしくは工程または整数もしくは工程の群が除外されることを意味するものではない、と理解される。
文脈が明らかにその他を示していない限り、明細書および添付された請求項で用いられている単数形“a”、“an”、および“the”は複数の対象も含むことに留意しなければならない。そのため、例えば、“薬学上の担体”との言及は二種以上のこのような担体の混合物を含む、などである。
“任意の”または“場合により”とは、後で記載される事項または事象が生じたりまたは生じないことにより、その記載には前記事項または事象が生じる場合とそれが生じない場合とを含むことを意味している。
ここでは、範囲は、“約”ある具体値から、および/または、“約”他の具体値までとして表される。このような範囲が表されている場合、他の態様では、ある具体値から、および/または、他の具体値までを含む。同様に、値が前置語“約”の使用により概算で表されている場合、具体値は他の態様を形成していることが理解されるであろう。範囲の各々の終点は、他の終点との関連で、および他の終点とは無関係で、双方とも重要であることが、さらに理解されるであろう。
組成物または物品中の具体的要素、または成分の重量部に関する明細書および完結した請求項での言及は、重量部が表されている組成物または物品中における要素または成分、といずれか他の要素または成分との重量関係を意味している。このように、二重量部の成分Xと五重量部の成分Yを含有している化合物の場合、XおよびYは2:5の重量比で存在し、追加の成分が化合物中に含有されているかどうかに関係なく、このような比率で存在している。
成分の重量%は、特に反対のことに言及していない限り、前記成分が含有されている処方物または組成物の総重量に対するものである。
“接触させる”とは、少なくとも一種の物質と他の物質との物理的接触による暴露の一つの事例を意味する。例えば、接触させるには、薬剤のような物質を細胞と接触させることを含む。剤を培地へ加えることにより(連続注入、ボーラス送達、または剤を含有した培地に前記培地を取り替えることにより)、または(局所送達、全身送達、静脈内注射、ボーラス送達、または連続注入により)インビボで細胞外液へ剤を加えることにより、細胞は試験化合物、例えばα‐MSHアナログと接触させられる。細胞または細胞群との接触期間は、細胞を浴する培地または細胞外液に生理学的有効水準または推定の生理学的有効水準で試験化合物が存在する時間により定められる。
“予防”または“予防する”とは、望ましくない状態へ向かう危険性をもつ対象者または系への組成物の投与を意味する。前記状態には、病気または病気になりやすい傾向を含む。予防は、前記状態の重篤度の軽減から前記状態の完全な離脱にわたる。
“有効な量および時間”とは、望ましい結果を得る、例えば対象者でメラニン形成を誘導するために必要な治療量および時間を意味する。
“誘導する”とは、誘導工程前に存在しなかった望ましい応答または結果を生じさせることを意味する。“誘導する”という用語は“増強する”という用語も含んでいる。
“増強する”という用語は、増強工程前と同水準で望ましい応答が持続すること、または望ましい応答が一定期間にわたって増加することを意味する。
ここで言及されている“メラニン形成”という用語は、メラニン産生細胞、すなわちメラノサイトによりメラニンを産生しうる対象者の能力として定義される。
ここで言及されている“同種脱感作”という用語は、アゴニストへの連続暴露時における細胞応答の阻害として定義される。
ここで言及されている“表皮組織”という用語は、特に対象者の皮膚を含む。
開示された方法および組成物に用いられる、それと一緒に用いられる、その製造に用いられる、またはその製品である、化合物、組成物、および成分が開示されている。これらおよび他の物質がここでは開示され、これら物質の組合せ、サブセット、相互作用、群などが開示されている場合、これら化合物の様々な個別的、集合的組合せ、および置換への具体的言及は明記されていないかもしれないが、各々がここでは具体的に考慮および記載されていると理解される。例えば、いくつかの異なるα‐MSHアナログおよび生分解性ポリマーが開示され、および検討されていれば、特に反対のことに言及していない限り、α‐MSHアナログおよび生分解性ポリマーの各々および全組合せおよび置換が特に考えられる。そのため、分子A、B、およびCの種類ならびに分子D、E、およびFの種類が開示され、組合せ分子A‐Dの例が開示されていれば、各々が例え個別に列挙されていない場合でも、各々が個別的および集合的に考えられる。そのため、この例では、組合せA‐E、A‐F、B‐D、B‐E、B‐F、C‐D、C‐E、およびC‐Fの各々が特に考えられ、A、B、およびC、D、E、およびF、および組合せ例A‐Dの開示から開示されていると考えるべきである。同様に、これらのいかなるサブセットまたは組合せも具体的に考慮および記載される。そのため、例えば、A‐E、B‐F、およびC‐Eの小群が特に考えられ、A、B、およびC、D、E、およびF、および組合せ例A‐Dの開示から開示されていると考えるべきである。この概念は、開示された組成物を製造するおよび用いる方法の各工程に限定されないが、それらを含めたこの開示の全ての態様に該当する。そのため、実施される様々な追加工程があれば、これら追加工程の各々が開示された方法の具体的態様または各態様の組合せで行え、このような各組合せが特に考えられ、開示されていると考えるべきである、と理解される。
ここで記載されているのは、ヒト対象者においてメラニン形成を誘導するための方法である。前記方法は、対象者のメラノコルチン‐1レセプターの同種脱感作を誘導せずに、メラニン産生を増加させる。これは、低用量のα‐MSHアナログが対象者の血漿中に存在するように、α‐MSHアナログを対象者に投与することにより行われる。一般的に、対象者でメラニン産生を増加させるためには、より高用量のα‐MSHアナログが必要とされる。しかしながら、高用量のα‐MSHアナログが投与された場合は、望ましくない副作用が生じうる。対象者でメラニン産生を増加させることにより、UV光誘導皮膚障害を通常受けやすい対象者でこのような障害の発生を防止することが可能である。
一つの態様において、ヒト対象者においてメラニン形成を誘導するための方法は、対象者のメラノコルチン‐1レセプターの同種脱感作を誘導することなく、対象者の表皮組織でメラノサイトによりメラニン形成を誘導するために有効な量および時間、α‐MSHアナログを対象者に投与することからなる。
他の態様において、ここで記載されているのは、対象者の表皮組織でメラノサイトによりメラニン形成を誘導するために、有効量のα‐MSHアナログを対象者に投与することからなり、α‐MSHアナログが対象者の血漿中で少なくとも24時間にわたり10ng/mLを超えない水準で投与される、ヒト対象者においてメラニン形成を誘導するための方法である。
さらに他の態様において、本発明は、対象者のメラノコルチン‐1レセプターの同種脱感作を誘導することなく、対象者の表皮組織でメラノサイトによりメラニン形成を誘導するために有効な量および時間、組成物によりα‐MSHアナログを対象者に投与する、ヒト対象者においてメラニン形成を誘導するための組成物を提供する。
この態様において、本発明は、組成物により対象者の血漿中で少なくとも24時間にわたり10ng/mLを超えない水準で対象者にα‐MSHアナログを投与する、ヒト対象者においてメラニン形成を誘導するための組成物も提供する。
ここで言及されている“α‐MSHアナログ”という用語は、α‐MSHが結合するメラノコルチン‐1レセプター(MC1R)でアゴニスト活性を示し、メラノサイト内でメラニンの産生を開始させる、α‐MSHの誘導体として定義される。このような誘導体には、(i)N末端、C末端、または双方で天然α‐MSH分子から、一以上のアミノ酸残基を欠失している誘導体、および/または(ii)天然α‐MSH分子の一以上のアミノ酸残基が他の天然、非天然、または合成アミノ酸残基で置き換えられている誘導体、および/または(iii)分子内相互作用が環状誘導体として形成する誘導体、が包含される。
いかなるα‐MSHアナログの使用もここで記載された方法で考えられる。α‐MSHのいくつかの誘導体が合成されてきた19。一つの態様において、米国特許第4,457,864号、4,485,039号、4,866,038号、4,918,055号、5,049,547号、5,674,839号、および5,714,576号ならびにオーストラリア特許第597630号および618733号で記載されたα‐MSHアナログが、それらはα‐MSHアナログおよびそれらの合成に関するそれらの開示について引用することにより本明細書の開示の一部とされ、ここで用いられる。
一つの態様において、α‐MSHアナログは下記から選択される、オーストラリア特許第597630号で開示されているような化合物である:
(a)下記式の化合物:
Ac‐Ser‐Tyr‐Ser‐M‐Gln‐His‐D‐Phe‐Arg‐Trp‐Gly‐Lys‐Pro‐Val‐NH
(Mは、Met、Nle、またはLysである)および
(b)下記式の化合物:
‐W‐X‐Y‐Z‐R
(前記式中
は、Ac‐Gly‐、Ac‐Met‐Glu‐、Ac‐Nle‐Glu‐、またはAc‐Tyr‐Glu‐であり、
Wは、‐His‐または‐D‐His‐であり、
Xは、‐Phe‐、‐D‐Phe‐、‐Tyr‐、‐D‐Tyr‐、または‐(pNO)D‐Phe‐であり、
Yは、‐Arg‐または‐D‐Arg‐であり、
Zは、‐Trp‐または‐D‐Trp‐であり、および
は、‐NH、‐Gly‐NH、または‐Gly‐Lys‐NHである)。
他の態様において、α‐MSHアナログは、(ジスルフィド結合または他の共有結合のような)分子内相互作用が、(1)4位のアミノ酸残基と10位または11位のアミノ酸残基との間に、および/または(2)5位のアミノ酸残基と10位または11位のアミノ酸残基との間に存在している、オーストラリア特許第618733号で開示されている環状アナログから選択される。
α‐MSHアナログは、下記からなる群より選択される、米国特許第5,674,839号で開示されているような直鎖状アナログでもよい:
Ac‐Ser‐Tyr‐Ser‐Nle‐Glu‐His‐D‐Phe‐Arg‐Trp‐Lys‐Gly‐Pro‐Val‐NH
Ac‐Ser‐Tyr‐Ser‐Nle‐Asp‐His‐D‐Phe‐Arg‐Trp‐Lys‐Gly‐Pro‐Val‐NH
Ac‐Nle‐Glu‐His‐D‐Phe‐Arg‐Trp‐Lys‐Gly‐Pro‐Val‐NH
Ac‐Nle‐Asp‐His‐D‐Phe‐Arg‐Trp‐Lys‐Gly‐Pro‐Val‐NH
Ac‐Nle‐Asp‐His‐D‐Phe‐Arg‐Trp‐Gly‐NH
Ac‐Nle‐Glu‐His‐D‐Phe‐Arg‐Trp‐Lys‐NH
Ac‐Nle‐Asp‐His‐D‐Phe‐Arg‐Trp‐Lys‐NH
Ac‐Nle‐Glu‐His‐D‐Phe‐Arg‐Trp‐Orn‐NH
Ac‐Nle‐Asp‐His‐D‐Phe‐Arg‐Trp‐Orn‐NH
Ac‐Nle‐Glu‐His‐D‐Phe‐Arg‐Trp‐Dab‐NH
Ac‐Nle‐Asp‐His‐D‐Phe‐Arg‐Trp‐Dab‐NH
Ac‐Nle‐Glu‐His‐D‐Phe‐Arg‐Trp‐Dpr‐NH
Ac‐Nle‐Glu‐His‐Phe‐Arg‐Trp‐Lys‐NH
Ac‐Nle‐Asp‐His‐Phe‐Arg‐Trp‐Lys‐NH
α‐MSHアナログは、下記からなる群より選択される、米国特許第5,674,839号で開示されているような環状アナログでもよい:
Figure 0005208504
ここで言及されている箇所において、Ala=アラニン、Arg=アルギニン、Dab=2,4‐ジアミノ酪酸、Dpr=2,3‐ジアミノプロピオン酸、Glu=グルタミン酸、Gly=グリシン、His=ヒスチジン、Lys=リジン、Met=メチオニン、Nle=ノルロイシン、Orn=オルニチン、Phe=フェニルアラニン、(pNO)Phe=p‐ニトロフェニルアラニン、Plg=フェニルグリシン、Pro=プロリン、Ser=セリン、Trp=トリプトファン、TrpFor=N‐ホルミルトリプトファン、Tyr=チロシン、Val=バリンである。全てのペプチドは、左にアシル末端および右にアミノ末端で記載されている、アミノ酸の前に存在する接頭語“D”はD‐異性体立体配置を表し、特にそれ以外で表されていない限り、全てのアミノ酸はL‐異性体立体配置で存在している。
一つの態様において、α‐MSHアナログは以下である:
〔D‐Phe〕‐α‐MSH、
〔Nle,D‐Phe〕‐α‐MSH、
〔D‐Ser,D‐Phe〕‐α‐MSH、
〔D‐Tyr,D‐Phe〕‐α‐MSH、
〔D‐Ser,D‐Phe〕‐α‐MSH、
〔D‐Met,D‐Phe〕‐α‐MSH、
〔D‐Glu,D‐Phe〕‐α‐MSH、
〔D‐His,D‐Phe〕‐α‐MSH、
〔D‐Phe,D‐Arg〕‐α‐MSH、
〔D‐Phe,D‐Trp〕‐α‐MSH、
〔D‐Phe,D‐Lys11〕‐α‐MSH、
〔D‐Phe,D‐Pro12〕‐α‐MSH、
〔D‐Phe,D‐Val13〕‐α‐MSH、
〔D‐Ser,Nle,D‐Phe〕‐α‐MSH、
〔D‐Tyr,Nle,D‐Phe〕‐α‐MSH、
〔D‐Ser,Nle,D‐Phe〕‐α‐MSH、
〔Nle,D‐Glu,D‐Phe〕‐α‐MSH、
〔Nle,D‐His,D‐Phe〕‐α‐MSH、
〔Nle,D‐Phe,D‐Arg〕‐α‐MSH、
〔Nle,D‐Phe,D‐Trp〕‐α‐MSH、
〔Nle,D‐Phe,D‐Lys11〕‐α‐MSH、
〔Nle,D‐Phe,D‐Pro12〕‐α‐MSH、
〔Nle,D‐Phe,D‐Val13〕‐α‐MSH、
Figure 0005208504
〔Nle,D‐Phe〕‐α‐MSH4‐10
〔Nle,D‐Phe〕‐α‐MSH4‐11
〔D‐Phe〕‐α‐MSH5‐11
〔Nle,D‐Tyr〕‐α‐MSH4‐11
〔(pNO)D‐Phe〕‐α‐MSH4‐11
〔Tyr,D‐Phe〕‐α‐MSH4‐10
〔Tyr,D‐Phe〕‐α‐MSH4‐11
〔Nle〕‐α‐MSH4‐11
〔Nle,(pNO)D‐Phe〕‐α‐MSH4‐11
〔Nle,D‐His〕‐α‐MSH4‐11
〔Nle,D‐His,D‐Phe〕‐α‐MSH4‐11
〔Nle,D‐Arg〕‐α‐MSH4‐11
〔Nle,D‐Trp〕‐α‐MSH4‐11
〔Nle,D‐Phe,D‐Trp〕‐α‐MSH4‐11
〔Nle,D‐Phe〕‐α‐MSH4‐9、または
〔Nle,D‐Phe,D‐Trp〕‐α‐MSH4‐9
一つの態様において、α‐MSHアナログは以下である:
〔Nle,D‐Phe〕‐α‐MSH4‐10
〔Nle,D‐Phe〕‐α‐MSH4‐11
〔Nle,D‐Phe,D‐Trp〕‐α‐MSH4‐11、または
〔Nle,D‐Phe〕‐α‐MSH4‐9
他の態様において、α‐MSHアナログは〔Nle,D‐Phe〕‐α‐MSHである。
具体的事例では、α‐MSHアナログの実際に好ましい量が、利用される具体的化合物、処方される具体的組成物、適用の様式、ならびに治療される具体的部位および対象に応じて変わることは明らかであろう。所定のホストの投与量は、通常の考察を用いて、例えば適切な通常の薬理手順で、例えば対象化合物および既知剤の異なる活性の慣行的比較により定められる。医薬化合物の用量を定める、当分野の専門家である医者および処方者は、ここで記載されている方法によりメラニン形成を誘導するための用量を定める上で、何ら問題を有しないであろう。一つの態様において、α‐MSHアナログは、対象者のメラノコルチン‐1レセプターの同種脱感作を誘導することなく、メラニン形成を誘導する量で投与される。他の態様において、α‐MSHアナログは対象者の血漿中で少なくとも24時間にわたり10ng/mLを超えない水準で投与される。様々な他の態様において、α‐MSHアナログは対象者の血漿中で少なくとも24時間にわたり9ng/mL、8ng/mL、7ng/mL、6ng/mL、5ng/mL、4ng/mL、3ng/mL、2ng/mL、1ng/mL、0.5ng/mL、0.2ng/mL、0.1ng/mL、またはそれ以下を超えない水準で投与される。
ここで有用なα‐MSHアナログは、いずれも当業界で知られている様々な投与または送達技術を用いて、対象者に投与される。対象者でメラニン形成を誘導するために、対象者の血漿中で低濃度のα‐MSHアナログを維持することが望ましい。したがって、投与の様式は、治療される対象者および選択されるα‐MSHアナログに依存する。様々な態様において、α‐MSHアナログは経口または非経口で投与される。“経口”という用語は、消化管を経る化合物の投与を含めて、ここでは用いられている。“非経口”という用語は、静脈内、筋肉内、皮下、腹腔内、皮内、眼、吸入、直腸、膣、経皮、局所、口腔、舌下、または粘膜投与に限定されないが、それらを含めた全身循環へα‐MSHアナログが導入される、経口投与以外の何らかの投与経路を含めて、ここでは用いられている。ここで用いられている“粘膜”という用語は、口腔、鼻内、歯肉、膣、舌下、肺、または直腸組織に限定されないが、そのような人体の粘膜(粘性膜)を用いる方法による化合物の投与を包含している。ここで用いられている“経皮”という用語は、経皮処方物、口腔パッチ、皮膚パッチ、または経皮パッチに限定されないが、そのような処方物を用いて皮膚へ入るまたはそこを通過する化合物の投与を含んでいる。ここで用いられている“局所”という用語は、局所経皮送達用のクリーム、ゲル、または溶液のような通常の局所製剤の適用による、および/または目、皮膚、直腸、および膣に限定されないが、そのような部位への全身および/または局所送達用の溶液による投与を含んでいる。
一つの態様において、対象者の血漿中でα‐MSHアナログの低濃度を維持するために、α‐MSHアナログの制御放出、広領域放出、修飾放出、徐放出、脈動放出、またはプログラム放出送達を行える、α‐MSHアナログを含有した器具または組成物から構成される送達系が製造される。送達系、処方物の組成、または選択される投与経路に応じて、薬物または活性医薬成分は一回の投与後に数時間、数週間、または数ヶ月間送達される。薬物送達器具にはポンプ、無針注入器、定量吸入器などがあるが、それらに限定されない。浸透促進剤を含有したまたは含有していない経皮組成物には、イオントフォレシス、ソノフォレシス、エレクトロポレーション、サーモポレーション、灌流、吸着、および吸収を用いて薬物送達を行う経皮パッチ、顕微針、および経皮処方物があるが、それらに限定されない。他の送達系には、生分解性または非生分解性ロッドまたは他の成形インプラント、ファイバー、マイクロ粒子、マイクロスフェア、マイクロカプセル、ナノスフェア、ナノカプセル、多孔性のシリコンナノ粒子、現場(in-situ)ゲル化処方物、現場(in-situ)ボーラス形成組成物、速溶解錠剤など、口腔パッチ、フィルム、錠剤、カプセル、浸透圧式処方物、液体充填カプセル、リポソーム、および他の液体ベース組成物など、ペグ化(pegalation)など、ヒドロゲル処方物、エマルジョン、マクロエマルジョン、および懸濁液があるが、それらに限定されない。
一つの態様において、ポリマー送達系は、生分解性ポリマー賦形剤、非生分解性ポリマー賦形剤、またはそれらポリマー賦形剤の混合物を含んでなるマイクロスフェア、マイクロカプセル、ナノスフェア、およびナノ粒子を含めたマイクロ粒子であるが、それらに限定されず、あるいはポリマー送達系は、生分解性ポリマー賦形剤、非生分解性ポリマー賦形剤、またはその混合物を含んでなるロッドまたは他の様々な成形されたインプラント、薄い板(wafers)、繊維、膜、現場(in-situ)形成ボーラスなどであるが、それらに限定されない。これらの系は単一のポリマー賦形剤または二種以上のポリマー賦形剤の混合物もしくはブレンドから製造しうる。
適切なポリマー賦形剤には、ポリ(ジエン)、例えばポリ(ブタジエン)など、ポリ(アルケン)、例えばポリエチレン、ポリプロピレンなど、ポリ(アクリル)、例えばポリ(アクリル酸)など、ポリ(メタクリル)、例えばポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(ヒドロキシエチルメタクリレート)など、ポリ(ビニルエーテル)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルケトン)、ポリ(ビニルハライド)、例えばポリ(ビニルクロリド)など、ポリ(ビニルニトリル)、ポリ(ビニルエステル)、例えばポリ(ビニルアセテート)など、ポリ(ビニルピリジン)、例えばポリ(2‐ビニルピリジン)、ポリ(5‐メチル‐2‐ビニルピリジン)など、ポリ(スチレン)、ポリ(カーボネート)、ポリ(エステル)、コポリマーを含めたポリ(オルトエステル)、ポリ(エステルアミド)、ポリ(無水物)、ポリ(ウレタン)、ポリ(アミド)、セルロースエーテル、例えばメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなど、セルロースエステル、例えば酢酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸酪酸セルロースなど、ポリ(糖)、タンパク質、ゼラチン、デンプン、ゴム、樹脂などがあるが、それらに限定されない。これらの物質は単独で、物理的混合物(ブレンド)またはコポリマーとして用いられる。前記ポリマーの誘導体も考えられる。
一つの態様において、送達系のポリマー賦形剤には、生体適合性、非生分解性ポリマー、例えばシリコーン、ポリアクリレート、エチレン‐酢酸ビニルのポリマー、アシル置換酢酸セルロース、非分解性ポリウレタン、ポリスチレン、ポリビニルクロリド、ポリビニルフルオリド、ポリ(ビニルイミダゾール)、クロロスルホネートポリオレフィン、ポリエチレンオキシド、あるいはそれらのブレンド、またはコポリマーがある。
他の態様において、ポリマー賦形剤には、生体適合性、生分解性ポリマー、例えばポリ(ラクチド)、ポリ(グリコリド)、ポリ(ラクチド‐コ‐グリコリド)、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(乳酸‐コ‐グリコール酸)、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(オルトエステル)、ポリ(ホスファゼン)、ポリ(ヒドロキシブチレート)またはポリ(ヒドロキシブタレート)を含有したコポリマー、ポリ(ラクチド‐コ‐カプロラクトン)、ポリカーボネート、ポリエステルアミド、ポリ無水物、ポリ(ジオキサノン)、ポリ(アルキレンアルキレート)、ポリエチレングリコールおよびポリオルトエステルのコポリマー、生分解性ポリウレタン、ポリ(アミノ酸)、ポリエーテルエステル、ポリアセタール、ポリシアノアクリレート、ポリ(オキシエチレン)/ポリ(オキシプロピレン)コポリマー、あるいはそれらのブレンド、またはコポリマーがある。
一つの態様において、送達系はインプラントまたはロッドを含んでなり、インプラントまたはロッドは生分解性ポリマーを含んでなり、α‐MSHアナログがインプラントまたはロッド内に包埋されている。一つの態様において、α‐MSHアナログは、ポリ(ラクチド‐コ‐グリコリド)、ポリ(ラクチド)、ポリ(グリコリド)、またはそれらの混合物から構成されるインプラントまたはロッドに封入されている。薬物送達処方向けラクチド/グリコリドポリマーは、典型的にはラクチドおよびグリコリドモノマーの開環を経る溶融重合により製造される。カルボン酸末端基を有するまたは有しない一部のポリマーも利用可能である。ポリ(ラクチド‐コ‐グリコリド)、ポリ(ラクチド)、またはポリ(グリコリド)の末端基がカルボン酸以外、例えばエステルである場合、得られるポリマーはここではブロックまたはキャップされていると称される。ブロックされていないポリマーは、逆に末端カルボン酸基を有している。一つの態様において、直鎖状ラクチド/グリコリドポリマーが用いられる、しかしながらスターポリマーもよく用いられる。ある態様では、例えば強度要件を満たすために高分子量ポリマーが医療器具に用いられる。他の態様では、材料強度ではなく再吸収時間が重要である薬物送達製品およびワクチン送達製品には低分子量ポリマーが用いられる。ポリマーのラクチド部分は不斉炭素を有している。市販ラセミDL‐ポリマー、L‐ポリマー、およびD‐ポリマーが利用可能である。L‐ポリマーの方が、DL‐ポリマーより結晶性でゆっくり再吸収される。グリコリドと、DL‐ラクチドまたはL‐ラクチドを含んでなるコポリマーに加えて、L‐ラクチドおよびDL‐ラクチドのコポリマーも利用可能である。加えて、ラクチドまたはグリコリドのホモポリマーも利用可能である。
前記生分解性ポリマーが、ポリ(ラクチド‐コ‐グリコリド)、ポリ(ラクチド)、またはポリ(グリコリド)である場合、ポリマー中におけるラクチドおよびグリコリドの量は様々である。一つの態様において、生分解性ポリマーは、0〜100モル%、40〜100モル%、50〜100モル%、60〜100モル%、70〜100モル%、または80〜100モル%ラクチドおよび0〜100モル%、0〜60モル%、10〜40モル%、20〜40モル%、または30〜40モル%グリコリドを含有し、ここでラクチドおよびグリコリドの量は100モル%である。一つの態様において、生分解性ポリマーはポリ(ラクチド)、85:15ポリ(ラクチド‐コ‐グリコリド)、75:25ポリ(ラクチド‐コ‐グリコリド)、または65:35ポリ(ラクチド‐コ‐グリコリド)であり、ここで比率はモル比である。
一つの態様において、生分解性ポリマーがポリ(ラクチド‐コ‐グリコリド)、ポリ(ラクチド)、またはポリ(グリコリド)である場合、30℃でクロロホルム中0.5g/dLの濃度で測定すると、ポリマーは0.15〜1.5dL/g、0.25〜1.5dL/g、0.25〜1.0dL/g、0.25〜0.8dL/g、0.25〜0.6dL/g、または0.25〜0.4dL/gの固有粘度を有している。
生分解性ポリマー中に封入または混入されるα‐MSHアナログの量は、生分解性ポリマーの選択、封入技術または混入技術、および対象者へ送達されるα‐MSHの量に応じて変動する。一つの態様において、マイクロカプセル、インプラント、またはロッドに封入されるα‐MSHアナログの量は、送達系の50重量%以内である。他の態様において、マイクロカプセル、インプラント、またはロッドに封入されるα‐MSHアナログの量は送達系の重量%で5〜60%、10〜50%、15〜40%、または15〜30%である。
他の態様において、α‐MSHアナログが経皮処方物のような他の送達系で送達される場合、処方物中におけるα‐MSHアナログの量は、処方物の重量で0.001〜10%または0.05〜5%である。
他の薬学上許容される成分も、α‐MSHアナログと一緒に送達系に封入または混入させてよい。例えば、薬学上許容される成分には、脂肪酸、糖、塩、水溶性ポリマー、例えばポリエチレングリコール、タンパク質、多糖、またはカルボキシメチルセルロース、界面活性剤、可塑剤、高分子量ポロシゲン、または低分子量ポロシゲン、例えばポリマー、塩、または糖、あるいは疎水性低分子量化合物、例えばコレステロールまたはワックスがあるが、それらに限定されない。他の態様において、送達系はインプラントまたはロッドを含んでなり、ここでα‐MSHアナログは、インプラントまたはロッドの15〜45重量%の量で〔Nle,D‐Phe〕‐α‐MSHであり、インプラントまたはロッドがポリ(ラクチド)またはポリ(ラクチド‐コ‐グリコリド)、例えば85:15ポリ(ラクチド‐コ‐グリコリド)を含んでなる。
ここで記載されている送達系はいずれも、当分野における公知の技術を用いて投与できる。一つの態様において、送達系は対象者へ皮下投与される。この態様において、投与の期間は、封入されるα‐MSHアナログの量と選択される生分解性ポリマーに応じて変動する。一つの態様において、送達系は対象者へ皮下投与され、少なくとも1、2、4、6、8、10、または12日間にわたりα‐MSHアナログを放出する。一つの態様において、送達系は三ヶ月間まで対象者でα‐MSHアナログを放出する。様々な他の態様において、送達系は5、10、15、20、25、または30日間にわたり対象者でα‐MSHアナログを放出する。
一つの態様において、α‐MSHアナログはいずれも、医薬組成物を製造する上で、少なくとも一種類の薬学上許容される担体と混合される。医薬組成物は当分野における公知の技術を用いて製造される。一つの態様において、α‐MSHアナログを薬学上許容される担体と混合することにより組成物が製造される。“混合する”という用語は、化学反応または物理的相互作用が生じないように二成分を一緒に混ぜること、と定義される。“混合する”という用語は、α‐MSHアナログと薬学上許容される担体との化学反応または物理的相互作用も含んでいる。
薬学上許容される担体は、当業者に公知である。これらで最も典型的には、生理的pHの無菌水、塩水、および緩衝液のような溶液を含めた、ヒトへの投与用の標準担体である。
薬学的送達用の分子も医薬組成物に処方される。医薬組成物は、選択分子に加えて、担体、増粘剤、希釈剤、緩衝剤、保存剤、界面活性剤などを含有してよい。医薬組成物は、一種以上の活性成分、例えば抗菌剤、抗炎症剤、麻酔剤なども含有してよい。
投与用の製剤には、無菌水性または非水性溶液、懸濁液、およびエマルジョンがある。非水性担体の例としては、水、アルコール/水性溶液、エマルジョン、または懸濁液、例えば塩水および緩衝液がある。非経口ビヒクルとしては、開示された組成物および方法の付随的な使用に必要であれば、塩化ナトリウム溶液、リンゲル液デキストロース、デキストロースおよび塩化ナトリウム、乳酸リンゲル液または固定油がある。静脈内ビヒクルとしては、開示された組成物および方法の付随的な使用に必要であれば、流体および栄養素補給液、電解質補給液(例えば、リンゲル液デキストロースを基礎にしたもの)などがある。保存剤および他の添加剤、例えば抗菌剤、抗酸化剤、キレート剤、および不活性ガスなども存在してよい。
局所投与用の処方剤には、軟膏、ローション、クリーム、ゲル、滴剤、軟膏、坐剤、スプレー、液剤、および粉末がある。通常の薬学上の担体、水性、粉末基剤または油性基剤、増粘剤などが必要または要求されることもある。α‐MSHアナログは、必要なまたは所望の生理学上許容される担体および何らかの保存剤、緩衝剤、噴射剤、または吸収促進剤と無菌条件化で混合してもよい。局所適用向け組成物、例えばクリームまたは軟膏のような粘稠組成物と鼻および粘膜投与用の組成物の製造に関しては、ここで引用された文献、例えば米国特許第5,990,091号、WO98/00166号、およびWO99/60164号が参照される。
組成物が粘膜、眼、鼻内、または吸入投与される場合、処方物は滴剤、スプレー、エアゾール、または徐放出型の形態でもよい。スプレーおよびエアゾールは、適切なディスペンサーの使用により行われる。徐放出型には、眼用インサート、侵食性マイクロ微粒子、膨潤粘膜接着性微粒子、pH感受性マイクロ微粒子、ナノ粒子/ラテックス系、イオン交換樹脂と他のポリマーゲルおよびインプラントがある(Ocusert,Alza Corp.,カリフォルニア、Joshi,A.,S.Ping and K.J.Himmelstein、特許出願WO91/19481号)。これらの系は、吸収性表面との長時間薬物接触を維持して、流出および非生産的薬物喪失を妨げる。
ここで記載されている方法は、対象者でメラニン形成を誘導する(すなわち、メラニン産生細胞からのメラニン産生を増加させる)。ここで、本方法は対象者のメラノコルチン‐1レセプターの同種脱感作を誘導することなく、メラニン産生を増加させる。対象者の血漿中で低濃度のα‐MSHアナログを維持することにより、対象者のメラノコルチン‐1レセプターの同種脱感作を誘導することなく、メラニン産生を増加させることが可能であり、こうしてUV光への暴露による皮膚障害の発生を対象者で防止できるのである。一つの態様において、ここで記載されている方法は、対象者のメラノコルチン‐1レセプターの同種脱感作を誘導することなく、対象者でメラニン形成を誘導する水準でα‐MSHアナログが投与されるように、対象者にα‐MSHアナログを投与することからなる、ヒト対象者においてUV光誘導皮膚障害を防止するための方法である。他の態様において、ここで記載されている方法は、α‐MSHアナログが対象者の血漿中で少なくとも24時間にわたり10ng/mLを超えない水準で投与されるように、対象者にα‐MSHアナログを投与することからなる、ヒト対象者においてUV光誘導皮膚障害を防止するための方法である。
さらに他の態様において、ここで記載されている組成物は、対象者のメラノコルチン‐1レセプターの同種脱感作を誘導することなく、対象者の表皮組織でメラノサイトによりメラニン形成を誘導するために有効な量および時間、組成物によりα‐MSHアナログを対象者に投与することからなる、ヒト対象者においてUV光誘導皮膚障害を防止するための組成物である。別の態様において、ここで記載されている組成物は、対象者の血漿中で少なくとも24時間にわたり10ng/mLを超えない水準で組成物により対象者にα‐MSHアナログを投与することからなる、ヒト対象者においてUV光誘導皮膚障害を防止するための組成物である。
一つの態様において、ヒト対象者においてUV光誘導皮膚障害を防止するために、表皮細胞はα‐MSHアナログと接触させられる。これらの態様において、表皮細胞はインビボ、インビトロ、またはエクスビボ(ex vivo)でα‐MSHアナログと接触してもよい。
下記実施例は、ここでの記載および特許請求の範囲に記載された化合物、組成物、および方法がどのように製造および評価されるかの完全な開示および記載を当業者に提供するために示されており、単なる例示であって、発明者らが発明とみなす範囲を限定するものではない。例えば、量、温度などの数値について正確性を保証する努力が払われてきたが、一部では誤差および偏差が示されねばならない。別記されていない限り、部は重量部、温度は℃または室温であり、圧力は大気圧またはほぼ大気圧である。反応条件、例えば成分濃度、成分混合物、望ましい溶媒、溶媒混合物、温度、圧力と、記載された工程から得られる生成物純度および収率を最良にするために用いられる他の反応範囲および条件には、多数の態様および組合せがある。妥当なルーチンの実験のみが、このような工程の条件を最適にする上で求められる。
I.処方物の製造
実施例1‐20mgのメラノタンを含有したインプラントの作製
〔Nle,D‐Phe〕‐α‐MSH(メラノタン:MT‐1)が下記の研究に関与する薬物である。4位および7位におけるアミノ酸の置換により、一以上のバイオアッセイで、このアナログをα‐MSHより10〜1000倍高い活性にしている。インプラント処方物を研究3でメラノタンおよびポリ(DL‐ラクチド)から作製した。ポリ(DL‐ラクチド)は、0.37dL/gの固有粘度を有していた。その固有粘度は、30℃でクロロホルム中0.5g/dLポリマー濃度で測定した。
インプラント中での望ましいメラノタン含有率は、35wt%メラノタンペプチドであった。したがって、メラノタン(36gで78%が、メラノタンペプチドである)およびポリ(DL‐ラクチド)(44g)を乳鉢および乳棒で乾式混合して、混合粉末を形成した。
次いで、Tinius Olsen(MP600)溶融プラストメーターを用いて、混合粉末を溶融押出した。Tinius Olsenは、直径が約80mmおよび高さ/長さが約160mmの鋼の固形ブロックであり、直径が約13mmの中空コアを有している。コアの開口部は、押出しロッドの望ましい直径に基づき異なる大きさの“型(dies)”の使用を可能にする段部を有している。この稼働(run)では、3.9mmの型(dies)を用いたが、これは型(dies)のコアの直径が3.9mmであったことを意味している。Tinius Olsenの主なブロックは、Tinius Olsenを望ましい温度に加熱できる、断熱材および覆いで囲まれたヒーターバンドを有している。ブロックの温度を測定するために熱電対を用いた。そこで制御機構は熱電対の値を利用して、ヒーターバンドをオンまたはオフにしている。押出し工程を通して、ヒーターバンドは望ましい温度を維持するためにスイッチをオフおよびオンしている。ブレンドをTinius Olsen中へ入れたら、ブレンドを圧縮するためにチャージングロッドをコアまたはTinius Olsenに入れた。重量を適宜チャージングロッドの端部に載せた。さらに詳しくは、Tinius Olsenを90℃に平衡化させた。用いられた圧縮荷重は、ブレンドを溶融させながら、3,700gであった。ブレンドが溶融する平衡時間は約15分間続いた。プラグを開口部分から取出し、圧縮荷重を含めて12,360gの押出荷重を加えた。こうして約140〜180cmの押出しロッドを作製した。
試料10個(各約55mg)を効力試験(メラノタン含有率)用に選択した。効力試験では、押出しロッドが34.19wt%メラノタンを含有していたことを調べた。メラノタン含有率がわかったので、各インプラントで約20mgメラノタンペプチド含有のインプラントを得られるように、押出しロッドを所定の長さに切断した。
次いで、約30mLの酢酸エチルを小さなビーカーに入れた。各インプラントを針先の保持器具へ取付け、酢酸エチルに約5秒間浸した。次いでインプラントを室内条件で“乾燥”させた。
前記製造工程によりポリ(DL‐ラクチド)で作製された類似メラノタンインプラントのインビトロ放出特性が、図1に示されている。メラノタン含有率は36wt%であった。放出データは、インプラントが21日間までメラノタンを放出することを示した。
実施例2‐異なるラクチド/グリコリドポリマーによるインプラントの作製
数種のメラノタンインプラントを実施例1で記載された押出し工程により本質的に作製した。しかしながら、インプラントの特性は下記に関して異なっていた:
・ポリマーのラクチド/グリコリド比
・ポリマー末端基
・ポリマー固有粘度
・メラノタン含有率
表1は、作製された異なるインプラントの代表例を表している。
Figure 0005208504
要約すると、前記インプラント用のポリマーは、ホモポリマー(ポリ(DL‐ラクチド))からラクチドおよびグリコリドのコポリマーに及んだ。したがって、100モル%ラクチド〜65モル%ラクチドのポリマーを用いた。これらポリマーの末端基は、キャップ(ブロック)するか、またはカルボン酸末端基を有するように合成した。ポリマーの固有粘度は0.36〜1.09dL/gであった。固有粘度は、クロロホルムに0.5g/dLの濃度で溶解されたポリマーで測定した。粘度測定は30℃で行った。インプラントのメラノタン含有率は15〜45wt%であった。稼働(run)4および5で85:15ポリ(DL‐ラクチド‐コ‐グリコリド)製のメラノタンインプラントの典型的なインビトロ放出特性が図2で示されている。
実施例3‐5mgのメラノタンを含有したインプラントの作製
メラノタンとカルボン酸末端基を有する84:16ポリ(DL‐ラクチド‐コ‐グリコリド)とでインプラント処方物を作製した。ポリ(DL‐ラクチド‐コ‐グリコリド)は0.29dL/gの固有粘度を有していた。固有粘度は30℃でクロロホルム中0.5g/dLポリマー濃度で測定した。
インプラント中で望ましいメラノタン含有率は、17.3wt%メラノタンペプチドであった。したがって、メラノタン(3g)およびポリ(DL‐ラクチド)(12g)を乳鉢および乳棒で乾式混合して、混合粉末を形成した。3gのメラノタンは、約88%メラノタンペプチドを含んでいた。
次いで、Tinius Olsen(MP600)溶融プラストメーターを用いて、混合粉末を溶融押出した。Tinius Olsenは、直径が約80mmおよび高さ/長さが約160mmの鋼の固形ブロックであり、直径が約13mmの中空コアを有している。コアの開口部は、押出しロッドの望ましい直径に基づき異なる大きさの“型(dies)”の使用を可能にする、段部を有している。この稼働(run)では、1.5mmの型(dies)を用いたが、これは型(dies)のコアが直径1.5mmであったことを意味している。Tinius Olsenのメインブロックは、Tinius Olsenを望ましい温度に加熱できる、断熱材および覆いで囲まれたヒーターバンドを有している。ブロックの温度を測定するために熱電対を用いた。そこで制御機構は熱電対の値を利用して、ヒーターバンドをオンまたはオフにしていた。押出し工程を通して、ヒーターバンドは望ましい温度を維持するためにスイッチをオフおよびオンにする。ブレンドをTinius Olsen中へ入れたら、ブレンドを圧縮するためにチャージングロッドをコアまたはTinius Olsenに入れた。重量を適宜チャージングロッドの端部に載せた。さらに詳しくは、Tinius Olsenを87℃に平衡化させた。用いられた圧縮荷重は、ブレンドを溶融させながら、3,700gであった。ブレンドが溶融する平衡時間は、約15分間続いた。プラグを開口部分から取出し、(圧縮荷重を含めて)10,300gの押出荷重を加えた。こうして約600〜700cmの押出しロッドを作製した。
試料10個(各約30mg)を効力試験(メラノタン含有率)用に選択した。効力試験では、押出しロッドが16.08wt%メラノタンを含有していたことを調べた。メラノタン含有率がわかったので、各インプラントで約5mgメラノタンペプチド含有のインプラントを得られるように、押出しロッドを所定の長さに切断した。前記製造工程により84:16ポリ(DL‐ラクチド‐コ‐グリコリド)で作製された類似メラノタンインプラントのインビトロ放出特性が図3で示されている。メラノタン含有率は16wt%である。これらの放出データは、インプラントが少なくとも21日間メラノタンを放出することを示した。
II.インビボ試験
実施例4‐臨床試験
メラノタン(MT‐1)の異なる送達手段を用いて四種類の臨床試験を行った。第一の臨床試験では、二重盲検の無作為割付プラセボコントロール臨床試験をヒト対象者16例で行い、後で対象者を15例に減らした。メラノタン(MT‐1)を対象者12例に10連続日にわたり一定の皮下一日量を投与し、残り対象者4例にプラセボ(塩水)を投与した。対象者1例(メラノタン)は、試験プロトコールを終えなかった。平均基準メラニン密度(MD)およびMD変化(%)を全11例のプロトコール終了者で測定した。第二の臨床試験では、二重盲検無作為割付プラセボコントロール臨床試験をヒト対象者81例で行い、後で対象者を79例に減らした。メラノタン(MT‐1)を対象者59例に70日のうち30日間にわたり一定の皮下一日量を投与し、残り対象者20例にプラセボ(塩水)を投与した。対象者14例は、試験プロトコールを終えなかった(メラノタン12例およびプラセボ2例)。平均基準メラニン密度(MD)およびMD変化(%)を全47例のプロトコール終了者で測定した。第三の臨床試験では、単回持続性薬剤(depot)制御放出処方物の用量漸増研究をヒト対象者3例で行った。メラノタン(MT‐1)を一日目のみ単回の皮下制御放出用量として投与した。平均基準メラニン密度(MD)およびMD変化(%)をこれら3例の対象者で測定した。第四の臨床試験では、単回持続性薬剤(depot)制御放出処方物の用量漸増研究をヒト対象者12例で行った。メラノタン(MT‐1)を一日目のみ単回の皮下制御放出用量として投与した。平均基準メラニン密度(MD)およびMD変化(%)をこれら12例の対象者で測定した。
これら試験の結果は、研究3および4の対象者が研究1および2の対象者と比較して全体的に実質上少ない量のメラノタンを受容したという事実にもかかわらず、研究3および4の対象者のMD変化(%)が研究1および2の対象者の場合より劇的に高くかつ速かったことを示している。
a.一次目的
研究1
この研究の一次目的の一つは、健康成人対象者に10連続日で皮下注射により投与されたメラノタン0.16mg/kg/日の薬物動態を調べることであった。
研究2
この研究の一次目的の一つは、ベースラインで小さい面積の皮膚(2×2cm)へ制御的太陽光照射(3×MED)後24時間およびメラノタンまたはプラセボで投薬の開始後90日間で誘発された、全対象者における(アポトーシス細胞として定義される)日焼け細胞の発生頻度を比較することであった。
研究3および4
この研究の一次目的の一つは、メラノタンの単回持続性薬剤(depot)注射の用量を増加させて健康成人対象者に皮下投与した際の薬物動態を調べることであった。
b.二次目的
白人(caucasian)対象者(研究1)において、0.16mg/kg/日の一定の皮下用量で10連続日液体注射の治療単位として、または白人(caucasian)対象者(研究2)において0.16mg/kg/日の一定皮下用量でメラノタン(MT‐1)の3(10日間、1週5日間×2週間)月々の治療単位として、または白人(caucasian)対象者(研究3および4)においてメラノタン(MT‐1)の単回持続性薬剤(depot)注射として与えられる、メラノタン(MT‐1)の治療単位の(WHO‐CTCで毒性≧グレード3の不在として定義される)安全性および許容性を確かめること。
c.一次効力目的(全4研究)
日焼けの程度
白人(caucasian)対象者においてメラノタンおよびプラセボで投薬の開始後、一定期間で(連続反射率変化で測定される)八つの解剖学的部位の日焼け度を比較すること。
A.試験プロトコール
1.研究群の選択
標的群は男性および女性白人(caucasian)対象者であった。以下の加入基準および除外基準が、研究への参加前に各対象者で満たされねばならなかった。加入基準および除外基準は、実施された三つ全ての研究で同様であった。
加入基準
・男性および女性白人(caucasian)対象者(Fitzpatrick基準で肌質I〜IV16
・年齢18〜65歳
・体重≦85kg
・スクリーニング時に調べた病歴(家族の病歴を含む)、身体検査、血液学、血漿生化学、および生命徴候(血圧、脈拍数)を調べて重要な異常所見のないこと
・研究に特有な操作の実施前に書かれたインフォームドコンセント
2.研究投薬療法
2.1 研究投薬療法の説明
研究1および2では、注射用無菌塩水1mLに溶解された16mg/mLのメラノタンを各々含有する一回分の無菌6mLバイアルでメラノタンを用意した。プラセボバイアルも同一であり、注射用無菌塩水1mLを含有していた。研究3および4の場合、メラノタンは生分解性ロッドで用意した。
2.2 研究投薬療法の投薬量および投与
研究1の場合
活性剤:無菌塩水1mL中に16mg(±5%)のメラノタンを各々含有した一回分の無菌6mLバイアルでメラノタンを用意した。メラノタン処置を受ける各対象者へ皮下注射により、0.16mg/kg/日の用量を投与したが、これは0.01mL/kg/日の用量に相当する。
プラセボ:無菌塩水1mLを含有した一回分の無菌6mLバイアルとしてプラセボを用意した。0.01mL/kg/日の用量を各投与時に皮下注射した。
25ゲージ針(長さ16mm)および1mLシリンジを用いて、10連続日にわたり各日に腹部へ治療剤を皮下注射した。各対象者の体重をチェックイン時に測定し、同体重を後の処置の全ての用量計算に用いた。各対象者は、全部で1.6mg/kgのメラノタンを受容したが、これは70kgのヒトで112mgのメラノタンに相当する。
研究2の場合
活性剤:無菌塩水1mL中に16mg(±5%)のメラノタンを各々含有した一回分の無菌6mLバイアルでメラノタンを用意した。メラノタン処置を受ける各対象者へ皮下注射により0.16mg/kg/日の用量を投与したが、これは0.01mL/kg/日の用量に相当する。
プラセボ:無菌塩水1mLを含有した一回分の無菌6mLバイアルとしてプラセボを用意した。0.01mL/kg/日の用量を各投与時に皮下注射した。
25ゲージ針(長さ16mm)および1mLシリンジを用いて、1週5日間×2週間の各日に腹部へ治療剤を皮下注射した。各対象者の体重をチェックイン時に測定し、同体重を最初の10日間処置の全てで用量計算に用いた。この処置サイクルを29〜40日目と57〜66日目に繰り返した。用量の計算のため各投薬期間の開始時に対象者の体重を再測定した。各日にできるだけほぼ同時刻(±4時間)に薬物を与えた。各対象者は全部で4.8mg/kgのメラノタンを受容したが、これは70kgヒトで336mgのメラノタンに相当する。
研究3の場合
活性剤:20mg(±10%)のメラノタンを含有した生分解性ポリ(DL‐ラクチド)ロッドでメラノタンを用意した。各対象者への皮下埋め込みにより20mgの一回用量を投与した。
套管針(trocar)送達器具(ID5.2mm×長さ70mm)を用いて、一日目のみ腹部で治療剤を皮下埋め込みした。各対象者は全部で0.29mg/kgのメラノタンを受容したが、これは70kgヒトで20mgのメラノタンに相当する。
研究4の場合
活性剤:5mg(±10%)のメラノタンを含有した生分解性ポリ(DL‐ラクチド‐コ‐グリコリド)ロッドでメラノタンを用意した。各対象者への皮下埋め込みにより10および20mgの用量を投与した。
16G針付きSURFLO(登録商標)I.V.カテーテルを用いて、一日目のみ内上腕で治療剤を皮下に埋め込んだ。
2.3 日焼け止め製品の使用
対象者が長期間にわたり日光下にいることが予想される場合は、常に全員の対象者にSPF25+日焼け止め剤を露出された皮膚へ塗布するように勧めた。通常の日常活動には、特別な予防処置を要しなかった。
3.研究操作
3.1 一次目的の測定
研究1の場合
用量投与後に薬物動態分析のため研究の1日目および10日目に、処置後0時間(処置の時間)および0.5、1、2、3、4、6、8、10、16、および24時間目に採血を行った。バリデートされたLC/MS/MS法を用いて、メラノタンについて対象者血漿試料を分析した。
研究2の場合
−7〜−2日目に、対象者のMED(最小紅斑量)を調べ、MEDの3.0倍で制御UV光を照射し、皮膚水疱生体組織試料をその翌日に集めた。89日目に対象者にMEDの3.0倍で制御UV光を照射し、皮膚水疱生体組織試料をその翌日に集めた。研究期間の最初と最後で3×MED暴露から生じる表皮の日焼け(アポトーシスの)細胞の数/100細胞の変化を光学顕微鏡で調べて計算した。
研究3の場合
用量投与後に薬物動態分析のため埋め込み後0日目(処置の時間)および2、4、6、8、10、12、15、18、21、および25日目に採血を行った。バリデートされたLC/MS/MS法を用いて、メラノタンについて対象者血漿試料を分析した。
研究4の場合
用量投与後に薬物動態分析のため埋め込み後0日目(処置の時間)および1、2、3、4、6、8、10、12、15、20、および25日目に採血を行った。バリデートされたLC/MS/MS法を用いて、メラノタンについて対象者血漿試料を分析した。
3.2 一次効力変動因子の測定
皮膚反射率‐日焼け度&メラニン密度(MD)
研究1の場合
処置前(0日目)、9日目、および30日目に、非侵襲的定量皮膚の色度(反射率)の読取により対象者の皮膚色素沈着を測定した。波長範囲400〜700nmで20nm間隔で測定された光波長帯の皮膚による反射率を、八つの皮膚部位(額、頬、首、肩甲骨、内上腕、前腕、腹部、およびふくらはぎ)でミノルタ508i分光光度計を用いて記録した。間違いを最小に抑えるため、各セッションにおいて各部位で三回の別々な測定を行うように、分光光度計をプログラムした。各対象者の予定表をベースラインで作成し、ベースラインで全部で八つの皮膚部位の測定位置をこの予定表に記録した。各皮膚部位で初回測定とできるだけ同様に行われることを保証するために、後の繰返し測定は当初の予定表に基づき行った。
各通院時に、400および420nmの反射率値について各部位で行われた三回の別々な測定の平均が得られ、記録された。Dwyerら28により記載されているように、420nmの反射率−400nmの反射率の測定値を用いて、皮膚のメラニン含有率の妥当な予想値を求めた。
用いられた方程式は、MD=100×(0.035307+0.009974(R420−R400))であった。
式中、MDはメラニンを含有した皮膚の表皮割合の概算値であり、R400およびR420は400nmおよび420nmの各々の反射率を表す。これらのMD測定値は分析段階で計算された。
研究2の場合
処置前(0日目)、12、30、40、60、および90日目に、非侵襲的定量皮膚の色度(反射率)の読取により対象者の皮膚色素沈着を測定した。波長範囲400〜700nmで20nm間隔で測定された光波長帯の皮膚による反射率を、八つの皮膚部位(額、頬、首、肩甲骨、内上腕、前腕、腹部、およびふくらはぎ)でミノルタ 508i分光光度計を用いて記録した。間違いを最小に抑えるため、各セッションにおいて各部位で三回の別々の測定を行うように、分光光度計をプログラムした。各対象者の予定表をベースラインで作成し、ベースラインで全部で八つの皮膚部位の測定位置をこの予定表に記録した。各皮膚部位で初回測定とできるだけ同様に行われることを保証するために、後の繰返し測定は当初の予定表に基づき行った。
各通院時に、400および420nmの反射率の値について、各部位で行われた三回の別々の測定の平均が得られ、記録された。Dwyerら28により記載されているように、420nmの反射率−400nmの反射率の測定値を用いて、皮膚のメラニン含有率の妥当な予想値を求めた。
用いられた方程式は、MD=100×(0.035307+0.009974(R420−R400))であった。
式中、MDはメラニンを含有した皮膚の表皮割合の概算値であり、R400およびR420は400nmおよび420nmの各々の反射率を表す。これらのMD測定値は、分析段階で計算された。
研究3の場合
処置前(0日目)、10、21、30、および60日目に、非侵襲的定量皮膚の色度(反射率)の読取により対象者の皮膚色素沈着を測定した。波長範囲400〜700nmで20nm間隔で測定された光波長帯の皮膚による反射率を、八つの皮膚部位(額、頬、首、肩甲骨、内上腕、前腕、腹部、およびふくらはぎ)でミノルタ 508i分光光度計を用いて記録した。間違いを最小に抑えるため、各セッションにおいて各部位で三回の別々の測定を行うように、分光光度計をプログラムした。各対象者の予定表をベースラインで作成し、ベースラインで全部で八つの皮膚部位の測定位置をこの予定表に記録した。各皮膚部位で初回測定とできるだけ同様に行われることを保証するために、後の繰返し測定は当初の予定表に基づき行った。
各通院時に、400および420nmの反射率値について各部位で行われた三回の別々の測定の平均が得られ、記録された。Dwyerら28により記載されているように、420nmの反射率−400nmの反射率の測定値を用いて、皮膚のメラニン含有率の妥当な予想値を求めた。
用いられた方程式は、MD=100×(0.035307+0.009974(R420−R400))であった。
式中、MDはメラニンを含有した皮膚の表皮割合の概算値であり、R400およびR420は400nmおよび420nmの各々の反射率を表す。これらのMD測定値は、分析段階で計算された。
研究4の場合
処置前(0日目)、4、10、20、30、および60日目に、非侵襲的定量皮膚の色度(反射率)の読取により対象者の皮膚色素沈着を測定した。波長範囲400〜700nmで20nm間隔で測定された光波長帯の皮膚による反射率を、八つの皮膚部位(額、頬、首、肩甲骨、内上腕、前腕、腹部、およびふくらはぎ)でミノルタ 508i分光光度計を用いて記録した。間違いを最小に抑えるため、各セッションにおいて各部位で三回の別々な測定を行うように、分光光度計をプログラムした。各対象者の予定表をベースラインで作成し、ベースラインで全部で八つの皮膚部位の測定位置をこの予定表に記録した。各皮膚部位で初回測定とできるだけ同様に行われることを保証するために、後の繰返し測定は当初の予定表に基づき行った。
各通院時に、400および420nmの反射率値について各部位で行われた三回の別々の測定の平均が得られ、記録された。Dwyerら28により記載されているように、420nmの反射率−400nmの反射率の測定値を用いて、皮膚のメラニン含有率の妥当な予想値を求めた。
用いられた方程式は、MD=100×(0.035307+0.009974(R420−R400))であった。
式中、MDはメラニンを含有した皮膚の表皮割合の概算値であり、R400およびR420は400nmおよび420nmの各々の反射率を表す。これらのMD測定値は、分析段階で計算された。
4.データ分析
4.1 効力評価
一次効力目的
研究1の場合
八つの解剖学的部位(額、頬、首、肩甲骨、内上腕、前腕、腹部、およびふくらはぎ)で基準日(0日目)〜30日目における日焼けの変化率を、皮膚反射率測定からメラニン密度(MD)〔Dwyerら28,MD=100×(0.035307+0.009974(R420−R400))〕により調べて計算した。
研究2の場合
八つの解剖学的部位(額、頬、首、肩甲骨、内上腕、前腕、腹部、およびふくらはぎ)で基準日(0日目)〜90日目における日焼けの変化率を、皮膚反射率測定からメラニン密度(MD)〔Dwyerら28,MD=100×(0.035307+0.009974(R420−R400))〕により調べて計算した。
研究3および4の場合
八つの解剖学的部位(額、頬、首、肩甲骨、内上腕、前腕、腹部、およびふくらはぎ)で基準日(0日目)〜60日目における日焼けの変化率を、皮膚反射率測定からメラニン密度(MD)〔Dwyerら28,MD=100×(0.035307+0.009974(R420−R400))〕により調べて計算した。
B.結果
下記表2、3、および4は、血漿中メラノタンの測定濃度に関して、各々の研究1、3、および4におけるプロトコール終了者の応答を記載している。
Figure 0005208504
Figure 0005208504
Figure 0005208504
表2、3、および4のデータに基づくと、図4、5、および6は、液体注射を受けた対象者の血漿中におけるメラノタンのピーク水準が、制御放出用量のメラノタンを受けた対象者の血漿中におけるメラノタンの水準より約100倍大きいことを明らかにしている。
下記表5、6、7、および8は、各々研究1、2、3、および4で30、90、および60日後に内上腕で測定されたメラニン密度(MD)の変化に関する、メラノタンの異なる投薬法の後、研究の各々における対象者の応答を記載している。内上腕は環境暴露がこの部分で最小であるため、ヒトの構成皮膚メラニンを通常表している。
Figure 0005208504
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Figure 0005208504
Figure 0005208504
表5〜8のデータに基づくと、図7は、研究3および4における対象者のメラニン密度変化が研究1および2の場合より劇的に高くかつ速いことを示している。この予想外の結果は、研究3および4双方の対象者が研究2の対象者と比較して全体で用量1/15以下のメラノタンを受容したに過ぎない、という事実から考察すべきである。
この出願全体で、様々な文献が引用されている。ここで記載された化合物、組成物、および方法をさらに詳しく記載するために、これら文献の開示は、引用することにより本明細書の開示の一部とされる。
様々な修正および変更がここで記載された化合物、組成物、および方法に加えられる。ここで記載された化合物、組成物、および方法の他の態様も、ここで開示された化合物、組成物、および方法の詳細および実施を考慮すれば明らかであろう。詳細および実施例は例示を意味する。
参考文献:
Figure 0005208504
Figure 0005208504
Figure 0005208504
添付された図面はこの明細書に引用されて、明細書の一部を構成し、以下で記載されたいくつかの態様を説明している。同一の数字は、図面を通して同一の要素を表す。
図1は、酢酸エチルで処理されたインプラントからのメラノタンのインビトロ放出を示す。 図2は、85:15ポリ(D,L‐ラクチド‐コ‐グリコリド)コポリマー製のインプラント処方物からのメラノタンのインビトロ放出を示す。 図3は、84:16ポリ(D,L‐ラクチド‐コ‐グリコリド)コポリマー製のインプラント処方物からのメラノタンのインビトロ放出を示す。 図4は、ここで記載された研究1からの薬物動態データを示す。 図5は、ここで記載された研究3からの薬物動態データを示す。 図6は、ここで記載された研究4からの薬物動態データを示す。 図7は、ここで記載された研究1、2、3、および4における対象者のメラニン密度変化(MD%)の比較を示す。

Claims (2)

  1. 対象者のメラノコルチン‐1レセプターの同種脱感作を誘導することなく、前記対象者の表皮組織でメラノサイトによりメラニン形成を誘導し、かつ増強するために、α‐MSHアナログが投与される、ヒト対象者においてメラニン形成を誘導し、かつ増強するための医薬組成物であり、
    前記α‐MSHアナログが〔Nle,D‐Phe〕‐α‐MSHであり、
    前記α‐MSHアナログが、インプラントまたはロッドを含む送達系により投与されるものであり、かつ前記インプラントまたはロッドはポリ(ラクチド‐コ‐グリコリド)を含むものであり、該ポリ(ラクチド‐コ‐グリコリド)が、30℃でクロロホルム中0.5g/dLの濃度での測定により、0.36〜1.09dL/gの固有粘度を有し、かつ該ポリ(ラクチド‐コ‐グリコリド)が85:15ポリ(ラクチド‐コ‐グリコリド)を含んでなり、
    前記α‐MSHアナログが、前記対象者の血漿中で少なくとも24時間にわたり10ng/mLを超えない水準で投与されるものであり、および
    前記送達系中におけるα‐MSHアナログの量が5〜60重量%であり、かつα‐MSHアナログがインプラントまたはロッドの15〜45重量%の量である、
    医薬組成物。
  2. 対象者のメラノコルチン‐1レセプターの同種脱感作を誘導することなく、前記対象者の表皮組織でメラノサイトによりメラニン形成を誘導し、かつ増強するために、α‐MSHアナログが投与される、ヒト対象者においてUV光誘導皮膚障害を防止するための医薬組成物であり、
    前記α‐MSHアナログが〔Nle,D‐Phe〕‐α‐MSHであり、
    前記α‐MSHアナログが、インプラントまたはロッドを含む送達系により投与されるものであり、かつ前記インプラントまたはロッドはポリ(ラクチド‐コ‐グリコリド)を含むものであり、該ポリ(ラクチド‐コ‐グリコリド)が、30℃でクロロホルム中0.5g/dLの濃度での測定により、0.36〜1.09dL/gの固有粘度を有し、かつ該ポリ(ラクチド‐コ‐グリコリド)が85:15ポリ(ラクチド‐コ‐グリコリド)を含んでなり、
    前記α‐MSHアナログが、前記対象者の血漿中で少なくとも24時間にわたり10ng/mLを超えない水準で投与されるものであり、および
    前記送達系中におけるα‐MSHアナログの量が5〜60重量%であり、かつα‐MSHアナログがインプラントまたはロッドの15〜45重量%の量である、
    医薬組成物。
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