JP5193357B2 - メモリ効率の良い雑音フロア推定方法及び構成 - Google Patents

メモリ効率の良い雑音フロア推定方法及び構成 Download PDF

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Description

本発明は一般に、セルラー通信システムにおける電力関連量の推定方法及び装置に関し、特に、雑音フロア推定方法及び装置に関する。
ロング・ターム・エボリューション(Long Term Evolution:LTE)電気通信システムは、広帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access:WCDMA)電気通信システムの進化版であり、新しい無線インターフェースを導入するものである。LTEは、将来の電気通信サービス開発で使用され得る多くの魅力的な特性を有する。例えば、LTE及び同様のシステムに特有の技術的課題は、干渉条件が良好である場合、且つアップリンクに十分な容量が存在する場合に、各時間間隔及び周波数に対してアップリンク・チャネルをスケジューリングすることである。このようなスケジューリングは、LTEでは各タイム・スロット中に様々なユーザを様々なサブ・バンド(トーンとも呼ばれる)に割り振ることで実行され得る。該当するセルの他のすべての既存ユーザは、サブ・バンド間リークの故にLTEシステムの特定のユーザのアップリンク干渉レベルに寄与する。更に、隣接セル内の端末もこれと同じ干渉レベルに寄与する。というのも、LTE技術が使用される場合は、すべてのセルのすべてのユーザ及び共通チャネルの伝送が同一のアップリンク周波数帯域で行われるためである。それ故、自セル内のユーザと同じトーン上で伝送を行う隣接セルのユーザは、干渉を発生させることになる。したがって、自セル内のユーザ及び隣接セルのユーザという2つの干渉源が存在する。
自セル内及び隣接セル内のトラフィックを効率的にスケジューリングするために、アップリンクの各トーン毎の干渉レベルを知ることが望ましい。この知識により、干渉レベルが低い場合にトラフィックを空きトーン(free tone)にスケジューリングすることが可能となる。このようにすれば、端末(UE)から基地局(eNodeB)への送信が効率的となる。逆に言えば、干渉レベルの高いトーンへのスケジューリングは隣接セルで進行中のアップリンク送信に干渉することになるので、そのようなスケジューリングを回避すべきことは明らかである。
上述のとおり、特定のトーンにおける干渉電力は、隣接セルからの干渉と、自セルの他のトーンからの漏れ電力との合計である。ここで、既知の手法では、自セルの他のトーンからのリークは、選択されるフィルタ・バンクに依存する。それ故、自セルのアップリンクにおける受信信号の総電力レベルの知識を使用することにより、特定のトーンに影響を及ぼすことが予想される漏れ電力を計算することが可能となる。その結果、自セルの干渉を少なくともある程度は除去することが可能となる。しかしながら、隣接セルの干渉は、依然として自セルの各トーンの主要な干渉源である。
例えば、LTEシステムにおける特定のトーンの干渉レベルは、通常何らかの基準値、典型的には熱雑音電力フロア(thermal noise power floor)に関連して表現される。したがって、干渉レベルの判定には雑音電力フロアの判定が必要となる。典型的には、従来の雑音フロア判定に関連する不確実性(uncertainty)は比較的大きく、そのサイズは数dBとなることも多い。これは、フロント・エンド受信電子機器の未知のスケール係数誤差の影響によるものである。雑音フロア推定に関する従来の解決策、例えば国際特許出願公開第WO2007/024166号及び同第WO2008/004924号には、符号分割多元接続通信システムに適した雑音フロア推定手段が開示されている。しかしながら、これらの出願には、LTEアップリンクにおける単一のトーンに関する雑音フロアの推定に適した手段は何ら開示されていない。また、これらの出願は、例えば符号分割多元接続システムで使用される方法とは異なるアップリンク多元接続方法がLTEで使用される故に発生する、自セルのトーン間リークのフィルタリングに関するLTE特有の問題にも対処していない。最後に、これらの出願は、前記特定のトーンの熱雑音電力フロアの(場合によっては不確実な)推定を利用した、LTEアップリンクにおける特定のトーンに関する隣接干渉レベル推定にも対応していない。したがって、LTEアップリンク多元接続方法に適用可能な、熱雑音電力フロア及び隣接セル干渉レベルの効率的且つ正確な実時間推定を行う方法及び構成が必要とされている。
LTE電気通信システムへの新しいユーザのアドミッションにより、LTEセルの負荷を調節する手法が提供される。このアドミッションは、eNodeBで実施されることも別のノードで実施されることもある。アドミッション・ルールは、典型的にはセルの総電力レベル、セルの自チャネル電力、及びセルの隣接セル干渉レベルに関する情報、ならびにセルの熱雑音電力フロアに関する情報を使用する可能性がある。したがって、全体のLTE周波数帯域内の各周波数サブ・バンド・サブセットの合計電力、自チャネル電力、及び隣接セル干渉電力を集約(aggregate)して、総セル電力(total cell power)、総自セル・チャネル電力(total own cell channel power)、及び総隣接セル干渉レベル(total neighbor cell interference level)を取得する方法及び構成が必要とされている。更に、総セル電力、総自セル・チャネル電力、総隣接セル干渉レベル、及び熱雑音フロア測定値のサブセットを外部ノード、又はeNodeB内の別の機能にシグナリングする手段も必要とされている。
また、既知のシステムにおけるLTEシステム内の熱雑音電力フローの推定に関連するメモリ消費は、過度に高いメモリ量、例えば約10〜100MByteのメモリを必要とする可能性があり、このようなメモリ量はASIC実装環境では許容できない。
従来技術のLTE通信ネットワークの一般的な問題は、アップリンク・トラフィックの慎重なスケジューリングが困難となる精度の隣接セル干渉推定値が提示されることである。特に、隣接セル干渉の判定は、主に雑音フロアの推定の困難さに起因する大きな不確実性の問題を有する。
本発明の一般的な目的は、例えばLTEアップリンクの特定のトーンに関する隣接セル干渉レベル等の電力関連量を正確に判定する、メモリ要件の低い改良された方法及び構成を提供することである。
本発明の別の目的は、例えばLTEアップリンクにおける特定のトーンに関する雑音フロア電力推定値(noise floor power estimate)等の雑音関連量のより正確な判定を実現する方法及び構成を提供することである。
上記及び他の目的は、添付の特許請求の範囲に記載の各請求項によって達成される。
一態様によれば、本発明は、場合によってはいくつかの周波数サブ・バンドのそれぞれに関連する電力量の組合せに相当する電力量系列から雑音フロア電力推定を行う方法を含む。前記方法は、典型的には完全な周波数帯域に関する条件付き確率分布で表される雑音フロア電力測定値を推定するステップと、その後、典型的には条件付き確率分布で表され、各周波数サブ・バンドの帯域幅が考慮に入れられ、結果として事前選択される電力格子(power grid)上の前記条件付き確率分布の各値を提供する、周波数サブ・バンド毎のサブ雑音フロア電力測定値(sub noise floor power measure)を推定するステップと、を含む。
少なくとも総アップリンク電力の測定済みサンプルから第1の電力量の確率分布が推定される。典型的には、この第1の電力量は、総アップリンク電力自体である。前記第1の電力量の前記確率分布は、雑音フロア測定値の条件付き確率分布の計算に使用される。この計算は再帰的に実行され、それによってアルゴリズムのメモリ要件が無視できるレベルまで低減される。最後に、前記雑音フロア測定値の前記条件付き確率分布に基づいて雑音増加測定値の値が計算される。
本発明の諸実施形態は、以下の事項を含む。
●前記電力量系列は、各周波数サブ・バンド・サブセットのうちの1つ又は複数の総電力系列から構成される。
●前記電力量系列は、各周波数サブ・バンド・サブセットの総電力系列と、前記周波数サブ・バンド・サブセットのうちの1つ又は複数に関連する自セル信号電力系列と、から構成される。
●前記電力量系列は、各周波数サブ・バンド・サブセットの総電力系列と、前記周波数サブ・バンド・サブセットのうちの1つ又は複数に関連する自セル信号電力系列と、から構成され、前記自セル信号電力系列は、残りの隣接セル干渉電力に関連する残余電力測定値(residual power measure)を取得するフィルタリング処理を適用することにより、各周波数サブ・バンド・サブセットの前記総電力から取り除かれ、前記残余電力測定値は、離散化された残余電力格子(residual power grid)上の確率分布によって表される。
別の態様によれば、本発明は、前記周波数サブ・バンド・サブセットの前記雑音電力フロア測定値を表す前記条件付き確率分布、及び前記残余電力測定値を表す前記確率分布から、事前選択される干渉格子(interference grid)上の隣接セル干渉を表す確率分布を計算して、隣接セル干渉を推定する方法を含む。
本発明の他の態様は、前記周波数サブ・バンド・サブセットの隣接セル干渉電力及び雑音電力フロアの最適推定値及び最適分散推定値を計算する手段を含み、前記最適推定値及び最適分散推定値は、前記周波数サブ・バンド・サブセットの前記隣接セル干渉電力及び前記熱雑音電力フロアの推定される条件付き確率分布を利用して、条件付き平均として計算される。
本発明の他の態様は、無線通信システム内のノード、典型的にはeNodeBであって、少なくとも総アップリンク電力の測定済みサンプルを取得する手段と、少なくとも総アップリンク電力の少なくとも前記測定済みサンプルから第1の電力量の確率分布を推定する手段と、を備えるノードに関するものである。前記ノードは更に、再帰的に動作し、少なくとも第1の電力量の前記確率分布に基づいて雑音フロア測定値の条件付き確率分布を再帰計算する手段を備える。前記ノードは、前記雑音フロア測定値の前記条件付き確率分布に基づいて前記雑音増加測定値の値を計算する手段も備える。
本発明の一利点は、隣接セル干渉、外部干渉源、及び急速な電力変動の存在下でも正確な雑音増加値(noise rise value)が提供され得ることである。更に、本発明は、計算上の複雑さ及びメモリ要件が比較的低いものとなる。
重要な一利点は、本発明に係るアルゴリズムは、動的なメモリ割り振りを必要としない再帰フィルタとして動作する故に、ASIC実装環境に適している。このため、本明細書で提案するアルゴリズムは、スライディング・ウィンドウ・ベース・アルゴリズムの代替に適している。
他の利点については以下の詳細な説明で論じる。
本発明ならびに本発明の他の目的及び利点は、以下の説明を添付の図面と併せて読めば最も良く理解されるだろう。
隣接セル干渉推定を実行するeNodeBの信号チェーンを示す図である。 本発明が実施され得る典型的なLTEシステムで発生する信号電力の概略図である。 本発明の諸実施形態に係る機能を示す概略図である。 本発明に係る相互依存性再帰アルゴリズムを示す図である。 典型的なセルラー移動通信システムで発生する信号電力を示す図である。 本発明に係るシステムの一実施形態の主要な部分を示す図である。 本発明に係る方法を示すフローチャートである。 本発明に係る方法を示すフローチャートである。 本発明に係る方法を示すフローチャートである。 本発明に係る無線接続ネットワーク・ノードを示す図である。 本発明に係る無線接続ネットワーク・ノードを示す図である。 本発明に係る方法の一実施形態の主要なステップを示すフロー図である。
本開示では、様々な分布関数の補数(complement)について論じる。ここで、累積分布関数Fの補数は、1から累積分布関数Fを引いた値と定義される。例えば、累積誤差分布関数
Figure 0005193357

の場合(詳細な定義は後述)、この累積誤差分布関数の補数は、以下のようになる。
Figure 0005193357
(基準点及び測定点)
図1に示されるeNodeB10の典型的な信号チェーンでは、アンテナ11からの受信広帯域信号は、まず、ケーブルやフィルタ等から構成されるアナログ信号調整チェーン(analogue signal conditioning chain)12を通過する。構成要素間のばらつき及び温度ドリフトにより、システムのこの部分のスケール係数は、信号が受信機に入る時点で最大±2dB未定とされる。これについては後で詳しく論じる。受信機13では、いくつかの操作が行われる。干渉推定では通常、何らかの段階で総受信電力が測定されることが想定される。ここでの主な問題は、上記及び他の情報を使用して熱雑音電力をどのように推定するかである。
熱雑音フロア電力(thermal noise floor power)の推定が困難となる理由はいくつか存在する。先に指摘したように、1つの理由は、熱雑音フロア電力ならびに他の受信電力がアナログ受信機フロント・エンド12の構成要素の不確実性の影響を受けることである。定義上、信号基準点はアンテナ・コネクタ11にある。しかしながら、測定値は、デジタル受信機13のアナログ信号調整チェーン12の後に取得される。上述の不確実性には熱ドリフトも含まれる。
アナログ信号調整電子機器チェーン12は、無線基地局(バッチ)間に補償が困難な約±2dBのスケール係数誤差をもたらすことになる。したがって、熱雑音電力フロアのデフォルト値で除算される電力測定値が、想定された熱雑音電力フロアと±2dB不整合となる可能性がある。その結果、干渉推定値にも±2dBの誤差が生じることになる。LTEシステムの隣接セル干渉レベルがこれと同じオーダーであることを考慮すれば、+/−2dBの誤差が許容できないことは明らかである。すべての電力は、スケール係数誤差γ(t)の影響をほぼ均等に受ける。したがって、干渉比I(t)を計算するときは、スケール係数誤差が次式のように打ち消される。
Figure 0005193357

上式で、
Figure 0005193357

及び
Figure 0005193357

は、それぞれデジタル受信機及びアンテナで測定される干渉比であり、PDigitalReceiver(t)及びPAntenna(t)は、それぞれデジタル受信機及びアンテナにおける受信電力であり、
Figure 0005193357

及び
Figure 0005193357

は、それぞれデジタル受信機及びアンテナで測定される熱雑音レベルである。ただし、式(1)は、デジタル受信機の雑音フロア
Figure 0005193357

の測定を必要とする。後述するように、隣接セル干渉の絶対値の推定では、事前の熱雑音フロア推定ステップも必要となる。
図5は、無線基地局501に関連する電力測定値への寄与を示す。無線基地局、例えばE‐UTRANのeNodeBは、セル50に関連する。セル50内にはいくつかの移動端末502が存在し、移動端末502は、それぞれ異なるリンク503を介して無線基地局501と通信し、それぞれ総受信電力に寄与する。セル50は、同一の移動通信システム内にいくつかの隣接セル51を有し、各隣接セル51は、それぞれ無線基地局511に関連し、移動端末512を含む。移動端末512は、無線周波数電力を放出し、それらの隣接セルからの寄与の総和は、Pで示される。他のネットワーク外放射源、例えばレーダ基地52等が存在する可能性もある。このような放射源からの寄与は、Pで示される。最後に、Pは、受信機自体に起因する項である。
(雑音フロアの観察可能性)
現在のところ、熱雑音フロア電力の推定が困難となる理由の1つは、すべての測定がデジタル受信機で行われる場合にも、雑音フロアは少なくとも単一のeNodeBでは直接測定することができないことにあることが分かっている。というのも、隣接セル干渉だけでなく外部ソースからの干渉も受信機のトーンに影響を及ぼし、そのようなソースのどの平均値も雑音フロアから分離することができないからである。自セルのチャネル電力測定は、この状況を改善する可能性があるが、問題を完全に解決するわけではない。それに加えて、隣接トーンからの漏れ電力は、特にサンプリング及び周波数誤差を伴う場合は干渉を増加させる恐れがある。
図2は、例えば図5に示されるような無線通信システム内の任意のeNodeB501に関連する電力測定値への様々な寄与を示す。図2では、測定可能量を実線矢印で、測定不能量を破線矢印で示してある。eNodeB501は、セル50に関連する。セル50内にはいくつかの移動端末502が存在し、移動端末502は、それぞれ異なるリンクを介してeNodeB501と通信し、それぞれ各端末が割り振られるトーン・サブセットの総受信電力に寄与する。この電力は、
Figure 0005193357

で示される。ここで、m(=1,...,M)は端末番号であり、
Figure 0005193357

は、タイム・スロットt内に1つの端末によって使用されるトーン番号サブセットを示す。
Figure 0005193357

は、対応するトーン周波数を示す。セル50は、同一のLTEシステム内にいくつかの隣接セル51を有し、各隣接セル51は、それぞれeNodeB511に関連し、無線周波数電力を放出する移動端末512を含み、前記移動端末512によって放出される無線周波数電力の寄与の総和は、以下によって示される。
Figure 0005193357

隣接トーンからの漏れ電力も存在する可能性があり、この漏れ電力は、
Figure 0005193357

で示される。ここで、
Figure 0005193357

は、
Figure 0005193357

に含まれないトーン番号を示す。最後に、周波数サブ・バンド
Figure 0005193357

の熱雑音
Figure 0005193357

は、受信機自体に起因するものである。なお、
Figure 0005193357

は、アップリンク周波数帯域全体の熱雑音フロアと同じではないことに留意していただきたい。
上記から分かるように、少なくとも
Figure 0005193357

及び
Figure 0005193357

は測定可能でなく、したがって推定する必要がある。
Figure 0005193357

は、同一セル内の他のユーザの自セル電力の測定値から推定できるときもあるが、これについては後で詳しく論じる。トーン・サブセット内の総電力測定値
Figure 0005193357

は、次式に従って表すことができる。
Figure 0005193357

上式で、
Figure 0005193357

は、測定雑音をモデル化する。
Figure 0005193357

及び
Figure 0005193357

の線形推定が観測可能な問題でないことは、数学的に証明することができる。利用可能な測定値から観測可能な量は、
Figure 0005193357

だけである。ただし、
Figure 0005193357

が測定されることを条件とする。そうでない場合は、
Figure 0005193357

だけが観測可能である。しかしながら、隣接セル干渉及び他の帯域内干渉源に由来する電力平均値から熱雑音電力フロアを分離するのに使用することが可能な従来技術は存在しない。
(雑音フロア推定)
雑音フロア推定を実現する可能な解決策は、十分高い隣接セル干渉推定性能を達成するために、各無線基地局の熱雑音フロアを現場で個別に判定する手法を使用することである。デジタル受信機で見受けられる熱雑音電力フロアのデフォルト値を定めるには、工場又は現場で多数の無線基地局に対する基準値測定(reference measurement)を実行する必要がある。いずれの選択肢もコストが高く、ハードウェア変更の度に繰り返す必要がある。この問題を解決する上記の手法では、各eNodeBを個別に較正する必要がある。しかしながら、これには膨大なコストがかかり、魅力的な解決策とは程遠いものとなる。更に、アナログ信号調整電子機器の温度ドリフト誤差が場合によっては0.3〜0.5dBも残ることになる。
別の可能な手法は、熱雑音電力フロアの推定値を提供することである。熱雑音電力フロア推定の1つの原理は、熱雑音フロアを含む測定又は推定された電力量の最小値として熱雑音電力フロアを推定することである。この最小値は、典型的には所定の時間間隔にわたって計算される。チャネル電力及びセル内干渉の測定値が利用可能でない場合は、典型的には該当する電力がタイム・スロット内のあるユーザに対応するトーン・サブセット内の送受信電力とされる。なお、1組のユーザのトーン・サブセットが使用される可能性もある。
熱雑音フロアの寄与が常に存在することは周知の事実であり、したがって、測定の不確実性を無視するならば、雑音フロアの寄与は、一定の期間内に受信されたトーン・サブセット内の総受信電力の最小値以下とする必要があると結論付けることができる。要するに、一定の時間間隔内の総電力の最小値は、未知の雑音フロアの上限を構成する。
上記の論述による可能な解決策は、ハード最小値がスライディング・ウィンドウを利用して計算され、熱雑音電力フロアの推定値として使用される点で、熱雑音電力フロアのハード推定アルゴリズムであり得る。したがって、雑音フロアは、雑音フロア電力と隣接干渉電力の合計、又は総受信電力のいずれかの(選択された時間間隔にわたる)最小値として決定することができる。
続いて、上記の2つの量のうちの高い方から隣接干渉が計算される。上記の2つの量のうちの低い方を用いても隣接セル干渉を計算することはできない。当該セルの他のトーンからの干渉が測定されない場合は、この低い方の量を隣接セル干渉とまとめて総干渉測定値とすることができる。
図3を参照すると、別の可能な解決策は、熱雑音電力フロア及び隣接セル干渉のソフト推定に基づく異なる原理を提供する。最も進化した形態では、隣接セル干渉推定は、3つの主要ブロックで実行される。
第1のブロック31、即ち電力推定ブロックは、後続の処理ブロックで必要とされる一定の電力量の推定にいわゆるカルマン・フィルタ(Kalman filter)を適用する。本発明は特に、カルマン・フィルタの後述する漏れ電力に関するモデル及び補償に関するものである。具体的には、ブロック31は、端末mのトーン・サブセットの測定された受信総電力61A、即ち
Figure 0005193357

と、他の端末mのトーン・サブセットの測定された総電力61B、即ち
Figure 0005193357

と、端末mのトーン・サブセットの測定されたチャネル電力61C、即ち
Figure 0005193357

と、他の端末mのトーン・サブセットの測定されたチャネル電力61D、即ち
Figure 0005193357

と、を含むいくつかの入力61A〜Dを受け取る。ブロック31は、電力推定値62A、62B、及び対応する標準偏差63A、63Bを含む出力を提供する。出力62Aは、トーン・サブセット毎の隣接セル干渉電力と熱雑音フロア電力(即ち複数の測定値)の合計である電力量の推定値であり、出力63Aは、対応する分散である。出力62Bも、トーン・サブセット毎の隣接セル干渉電力と熱雑音フロア電力の合計である電力量の推定値であり、出力63Bは、対応する分散である。各出力はカルマン・フィルタ構成から出力されるため、推定ガウス分布を定義するのに必要とされるパラメータは、このフィルタによって生成されるパラメータだけである。したがって、電力推定値の全体の確率分布情報を定義するのに十分な情報が与えられる。
第2のブロック32は、上述の電力量のうちの1つの最小値に関する条件付き確率密度関数を計算するために、再帰ベイズ推定技法を適用する。後述の再帰手順によれば、前記手順は、関連する技法をスライディング・ウィンドウ推定に基づいて修正し、それによってメモリ消費を無視できるレベルまで低減する。
上記の最小値については(ベイズ法により)熱雑音電力フロアの事前分布(prior distribution)も考慮に入れられ、その結果、一群の無線基地局を評価する場合の平均的な推定性能が改善される。雑音フロアの実際の値は、推定される条件付き確率分布関数の平均値の計算によって計算することもできる。
再帰アルゴリズムは、トーン・サブセット毎に個別に適用することも、電力と分散を合計した後のLTEアップリング周波数帯域全体に適用することも可能である。
1つ目の選択肢の場合、周波数毎の個別の推定は、ランダム誤差の影響を受ける可能性が高く、また、いくつかの再帰熱雑音フロア推定器を動作させる必要もある。しかしながら、この再帰アルゴリズムのメモリ消費は、従来技術に比べて約1/100に低減され、そのため個々のトーン・サブセットに適用することも可能である。
具体的には、2つ目の選択肢の場合、ブロック32は、電力推定値62A及び対応する標準偏差63Aを入力として受け取り、熱雑音電力フロアの条件付き確率分布の良好な近似を表すことが意図された極値の推定確率分布、典型的には再帰計算された最小値の推定確率分布を含む出力64を提供する。最適推定を実現するために、条件付き確率分布推定ブロック32には、事前に予測された雑音フロア電力の確率分布に関する情報を与えるパラメータ66が提供される。
第3のブロック33は、以下のステップを実行する。
●信号64として取得されるアップリンク熱雑音電力フロアの条件付き確率分布から、タイム・スロット毎(典型的にはユーザ端末毎)の各トーン・サブセットに関する熱雑音電力フロアの条件付き確率分布を推定する。
●上記のステップに従って、各トーン・サブセットに関する熱雑音電力フロアの条件付き確率分布から、また、ブロック31から取得される信号62B及び63Bから、タイム・スロット毎(典型的にはユーザ端末毎)の隣接セル干渉電力を推定する。
●熱雑音フロア及び対応する分散ならびに隣接セル干渉及び対応する分散の最適推定値を推定する。前記最適推定値は、上記の2つの黒丸で列挙される各条件付き確率分布の条件付き平均として取得される。
前述の方法の修正版として、簡略ソフト解法(soft solution)を開示する。総アップリンクLTE電力だけが測定され、熱雑音電力フロア推定のみを対象とする簡略アルゴリズムが適用される。したがって、この簡略アルゴリズムは、付属書類Aに概要が示される推定に簡略化された1次元カルマン・フィルタを適用するものである。このフィルタリング・ステップを使用する理由は、後続の(やはりソフト型の)処理ブロックで確率分布が入力として必要とされるからである。これらは、前述の方法のブロック31に対応する第1の処理ブロックでカルマン・フィルタによって最良な形で生成される。この方法を単独で使用する場合も、各トーン・サブセットの対応する熱雑音電力フロア値は、後述のとおり計算することが可能である。しかしながら、隣接セル干渉推定値の計算には更なる処理が必要となる。そのため、隣接セル干渉の推定は、それによってeNodeBのLTEスケジューラ機能に対する入力が提供される点で極めて重要な構成要素である。したがって、選択されたトーン・サブセットに関する熱雑音フロア及び隣接セル干渉レベルのソフト推定が確実に必要となる。雑音フロア推定は、上記の2つのケースと同じアルゴリズムによって実行される。この再帰ソフト雑音フロア推定アルゴリズムの基礎となるソフト雑音フロア推定アルゴリズムは、付属書類Bに記載する。
本発明の更なる定義には、LTE無線インターフェース、LTEスケジューリング・メカニズム、及びLTEアドミッション制御アルゴリズムの説明が必要となる。
1.隣接トーンからLTEアップリンクのいずれかのトーンへの漏れ電力により、追加的な干渉源が発生する。本明細書に開示されるトーン・サブセットに関する熱雑音電力フロアを推定し、その後同一のトーン・サブセットに対する隣接セル干渉電力を推定する技法は、前記漏れ電力の除去を利用する。
2.ソフト・スライディング・ウィンドウに基づく熱雑音電力フロア推定向けの従来技術のアルゴリズムは、効率的なeNodeB実装環境にとってはメモリ消費量が多すぎる。それ故、よりメモリ効率の良いソフト雑音フロア推定アルゴリズムが必要とされている。更に、追跡能力が改善されたソフト雑音フロア推定アルゴリズムを提供することも必要とされている。
3.LTEスケジューラが特定のタイム・スロット中のLTEアップリンクにおけるトーン・サブセット内の隣接セル干渉レベルを知ることが有利である。この理由から、LTEアップリンクにおける前記トーン・サブセット毎の隣接セル干渉電力及び熱雑音電力フロアの推定手段を提供することが不可欠となる。この情報が与えられた場合、スケジューラは、各トーン・サブセット(1つのサブセットに単一のトーンしか含まれないこともある)に関する隣接セル干渉の小部分(fraction)を雑音フロアと比較して評価することが可能となる。前記トーン・サブセットの中にはユーザが割り振られないものも存在し得ることに留意していただきたい。隣接セル干渉の小部分に関する情報を使用して、スケジューラは、隣接セル干渉の前記小部分の値が高いトーン・サブセットに新しいユーザがスケジューリングされるのを回避することができる。その結果、このように割り振られた新しいユーザからの情報の送信が改善される。また、これらの新しいユーザにより、隣接セル干渉の前記小部分のレベルを高める理由となる可能性が高い、隣接セル内のユーザを破損させる干渉の発生が回避される。
4.全体的に又は選択されたトーン・サブセット内で隣接セル干渉の1つ(又は複数)の前記小部分が高くなりすぎる場合は、ユーザのアドミッションを回避することができるようにするために、LTEシステムのアドミッション制御機能も隣接セル干渉レベルを知る必要がある。
5.前記サブ・バンド・サブセットに関する前記総セル電力、総自セル・チャネル電力、総隣接セル干渉電力、及び熱雑音電力フロアのサブセットを、eNodeBの別の機能、別のeNodeB、又はアドミッション制御アルゴリズムで使用される別のノードにシグナリングすることが必要とされる。
上述の必要を満足するために、以下の複数の測定値が特定される。
まず、ブロック31の処理手段における漏れ電力の除去に関して、すべての電力及び測定値は、サブセットmのすべてのトーンに由来する電力の総和をモデル化すると仮定されることに留意していただきたい。次に、サブセットmに関して以下のモデルが導入される。
Figure 0005193357

Figure 0005193357
上式(3)は状態モデルであり、上式(4)は測定モデルである。各状態は、トーン・サブセットmの自セル電力として選択され、また、熱雑音電力フロアに隣接セル干渉電力を加えた電力をモデル化することが意図された補助電力(auxiliary power)として選択される。
Figure 0005193357

及び
Figure 0005193357

は、選択された各状態に関連するシステム雑音を示す。これらの量は、ガウス分布になると仮定される。
上記の測定等式(4)は、それぞれトーン・サブセットmの独自の電力ならびにトーン・サブセットmの総測定電力の測定をモデル化している。
Figure 0005193357

及び
Figure 0005193357

の各量は、それぞれ選択された測定値の測定雑音を示す。これらの雑音は、ガウス分布になると仮定される。
ここまでの説明で、量
Figure 0005193357

についてはまだ開示していない。この量は、隣接トーンからトーン・サブセットmへの漏れ電力をモデル化する擬似測定値である。ここから分かるように、この量は、式(4)の最後の等式の左辺に移項することができ、それによって総電力測定値を補正することができる。漏れ電力の適切なモデルは、
Figure 0005193357

と仮定され、ここで、Kは定数であり、Pf.measurement(t)は、周波数fを有する単一のトーンに関するチャネル電力測定値を示す。
式(3)乃至(5)が与えられた場合は、カルマン・フィルタの定義及び実行が可能となる。
メモリ効率の良いソフト雑音フロア推定に関しては、ブロック32の複数の処理手段が特定される。
要約すると、最小値を推定する可能且つ単純な手法は、所定の時間間隔、即ちいわゆるスライディング・ウィンドウにわたる推定値を計算することである。このようなスライディング・ウィンドウに基づく条件付き確率分布の推定に関する詳細な数学的説明は、従来技術で知られるところであり、これについては付属書類Bに示す。付属書類Bのアルゴリズムは、スライディング・ウィンドウ・サイズが計算上の複雑さに影響を与えるため、スライディング・ウィンドウ・サイズを管理するためのパラメータを必要とする。より重要なことに、このアルゴリズムは、合計0.4〜0.8Mbyteものメモリを占有する2つの行列変数の記憶を必要とする。具体的には、該当するスライディング・ウィンドウ内に記憶される電力サンプル毎に、1つの確率分布関数及び1つの累積分布関数を格子上で計算する必要がある。典型的には、格子は、−120dBm〜−70dBmの範囲にわたって0.1dB単位で離散化され、その結果、スライディング・ウィンドウ内の電力サンプル毎に1000個の変数が生み出される。スライディング・ウィンドウ内の電力サンプル数を100サンプルとすると、4バイトの変数を使用するのか8バイトの変数を使用するのかに応じて、400000バイト〜800000バイトを記憶する必要が生じる。このような記憶は、典型的なeNodeBのDSP実装環境では特に各eNodeBがいくつかのセルをサービスする可能性があり、前記セルのアンテナ・ブランチ毎に雑音フロア推定が必要になることから、メモリ消費が高すぎる可能性がある。また、各アンテナ・ブランチのトーン・サブセット毎に1つのアルゴリズムが必要となる可能性もある。雑音フロアの更新は1分に数回行うだけで済む、つまり異なるセルの雑音フロア更新を異なる時間間隔にスケジューリングすることができるので、このような計算上の複雑さは問題ではない。他の問題は、最小値の推定に関するスライディング・ウィンドウの使用に関するものであり、より具体的には、スライディング・ウィンドウに入る小さい値の電力サンプルが当該ウィンドウの継続時間全体にわたって持続することに起因する問題である。この期間の間は、最小値推定において必然的に小さい値が優位となる。それ故、雑音フロアが増加し始めても、その事実は、小さい値の電力サンプルが最終的にスライディング・ウィンドウの外にシフトするまで適切に反映されないことになる。
したがって、特にメモリ問題に関するスライディング・ウィンドウの使用に関する欠点に鑑みて、本発明は代替的に、ソフト雑音フロア推定に再帰アルゴリズムを使用する。
適切な再帰アルゴリズムを見出すために、最小電力の確率分布の計算、即ち雑音フロア推定に近似が導入される。
本明細書の以下の部分で使用する表記法はすべて、付属書類Bに詳細な説明がある。要約すると、tは時間、xは(離散化された)電力、fは確率密度関数、Fは累積分布関数を指す。
再帰的定式化(recursive formulation)に向けた最初のステップは、以下の場合、
Lag→∞ (6)
即ち、スライディング・ウィンドウの幅が無限である場合を考慮することにより、スライディング・ウィンドウの過渡影響を取り除くことである。
次に、付属書類のBの重要な式(B12)を以下のように変換する。
Figure 0005193357
以下の論述では、更新時間tを離散化する、即ち下付き文字を導入して次式を与える。
Figure 0005193357

上式で、tは、離散化された更新時間である。
導入すべき第1近似は、後述の仮定1に従って平滑化推定
Figure 0005193357

をフィルタ推定
Figure 0005193357

で置き換えることによって得られる。
Figure 0005193357
この仮定は、平滑化利得が小さいという仮定を意味する。実際には、この場合の近似は、計算を単純化するために多少の性能低下は許容されることを意味する。近似1は、式(8)を以下のように単純化する。
Figure 0005193357
次のステップは、完全積(completed product)の再帰更新の定式化を含む。完全積Γ(t,x)は、次式のように定義される。
Figure 0005193357
故に、完全積は次式によって再帰的に定式化され得る。
Figure 0005193357
これが第1結果であり、ここから、現在の完全積Γ(tN+1,x)、即ち、第1の電力量の累積誤差分布の補数の積の計算は、事前に計算された完全積、即ち、第1の電力量の累積誤差分布の事前に計算された補数の積と、第1の電力量の累積確率分布の新しい補数に基づく第1因数(first factor)
Figure 0005193357

との積として計算可能であることが分かる。
次のステップは、最小電力自体の確率密度関数の再帰更新を求めること、即ち、fmin(t,x)を再帰的に書くことである。これは、式(9)を始点とする次式から得られる。
Figure 0005193357
ここで、雑音フロア測定値の更新された条件付き確率分布fmin(tN+1,x)の計算は、2つの項の加算として実行可能であることが分かる。第1項
Figure 0005193357

は、第1の電力量の累積誤差分布の事前に計算された補数の積Γ(t,x)と、第2因数(second factor)
Figure 0005193357

との積である。上記から分かるように、この第2因数は、第1の電力量の新しい確率分布に基づく。第2項
Figure 0005193357

は、雑音フロア測定値の事前に計算された条件付き確率分布fmin(t,x)と、完全積の再帰計算で既に使用された第1因数
Figure 0005193357

との積である。
結論として、雑音フロア測定値の条件付き確率分布の再帰計算は、雑音フロア測定値の事前に計算された条件付き確率分布と、第1の電力量の事前に計算された累積誤差分布の事前に計算された補数の積と、第1の電力量の新しい確率分布と、に基づくことが分かる。第1の電力量の累積誤差分布の補数の積もまた、第1の電力量の累積誤差分布の事前に計算された補数の積と、第1の電力量の新しい累積確率分布の補数に相当する因数と、に基づいて再帰計算可能である。この再帰計算は、言いかえれば2つの量、即ち、雑音フロア測定値自体の条件付き確率分布と、第1の電力量の累積誤差分布の補数の積との結合による再帰計算である。これらは、更新毎に記憶する必要がある主要エンティティである。前記主要エンティティは、スライディング・ウィンドウ・アルゴリズム(付属書類B参照)で使用されるのと同じ電力格子上で離散化されるが、スライディング・ウィンドウの時間次元は取り除かれる。スライディング・ウィンドウ技法に基づくソフト雑音フロア・アルゴリズムに比べてメモリ要件を1/100に低減することが可能となる。
再帰計算は、図4のように図示することができる。400は、第1の電力量の現時点の計算された誤差分布を指す。401で、第1の電力量の累積誤差分布が計算される。この累積誤差分布に基づく第1因数404は、事前に計算された補数の積405と共に、補数の積の再帰計算402に入力される。事前に計算された補数の積405は、第2因数409とも組み合わされて、雑音フロア測定値の条件付き確率分布の再帰計算403の第1項408とされる。この計算403に入力される第2項407は、第1因数404と、雑音フロア測定値の事前に計算された条件付き確率分布406と、を含む。
本明細書で提案される再帰手法は、近似を含む。しかしながら、この近似の影響は、殆ど無視できるものである。スライディング・ウィンドウ実装環境と本明細書に開示する再帰アルゴリズムとの間の平均二乗偏差は、約0.05dBにすぎない。本明細書に開示するアルゴリズムは様々な挙動を示すが、最良の追跡性能に合わせた調整に起因するものである。
基本的な形態では、この再帰手法は、事前情報を完全に忘却することは決してない特性を含む。それ故、本アルゴリズムは定常状態に収束するが、ドリフト又は条件変更が生じると、その後雑音フロア推定に影響を及ぼす問題が発生することになる。したがって、更なる実施形態は、ある種のデータ忘却メカニズム(data forgetting mechanism)を含む。
データ忘却の第1の代替実施形態は、アルゴリズムを単純に中断させて初期値から再起動するものである。これによって条件の変更は可能となるが、起動後の最初の期間に性能が低下することになる。そのため、更なる代替実施形態では、古い再帰を停止した後ある程度時間を置いてから新しい再帰を起動する。この場合、新しい再帰は、それ自体が実際に使用される前と比べてより真の雑音フロア値に近付いている可能性がある。しかしながら、このことは、ある時間にわたって2つの並列再帰がアクティブ状態になることを示す。別の代替実施形態によれば、データ忘却は、例えば標準的な再帰一次離散時間フィルタを利用した再帰離散時間フィルタリング技法によって導入することができる。その結果得られるアルゴリズムの帯域幅は、再帰フィルタのフィルタ定数によって直接制御される。固定の電力格子点毎に、再帰(12)は、fmin(t,x)を状態とし、Γ(t,x)を入力として、データ忘却の導入に直ちに役立つ形とされる。0<β<1をフィルタ定数として使用すると、再帰結果は次式のようになる。
Figure 0005193357
再帰(11)は、そのままでは線形再帰フィルタリング形式に投入することはできない。しかしながら、対数をとることによって以下の再帰が得られる。
Figure 0005193357
次に、フィルタ定数αを使用して(14)にデータ忘却を導入することができる。その結果は、次式のとおりである。
Figure 0005193357
冪乗後は、以下の幾何級数的フィルタリング再帰が得られる。
Figure 0005193357
再帰(13)及び(16)が最終結果を構成する。結合されたこれらの再帰からの出力は、付属書類Bの(B13)の場合と同様に事前情報と組み合わされ、ここから計算が進められる。
(13)及び(16)の初期化は、
Figure 0005193357

Figure 0005193357

と置くことによって得られ、これが正しい初期挙動となる。
データ忘却を導入するまた他の代替実施形態は、上記(12)の確率密度関数の確率伝搬(stochastic propagation)の使用に関するものである。本代替実施形態は、確率密度関数の拡散に関する動的モデル仮定を必要とする。この手法はかなり複雑であり、ここでは詳細に論じない。
ソフト雑音フロア推定用の再帰アルゴリズムを導入すると、1セルにつき約0.005Mbyteのメモリ、即ち、スライディング・ウィンドウ手法と比較して約1%のメモリしか必要とされない。本再帰アルゴリズムを用いると、スライディング・ウィンドウ・アルゴリズムと比較しても計算上の複雑さが更に低減される。本再帰アルゴリズムを用いると、パラメータ制約によって計算上の複雑さを制御する必要がなくなり、それによって管理用のパラメータ数も大幅に減少する。本再帰アルゴリズムを用いると、アルファ及びベータ調整パラメータを使用して標準的な工学上の帯域幅事情を考慮に入れた調整も可能となる。
再帰アルゴリズムの追跡特性は、例えば非常に広範なダイナミック・レンジにわたって良好な追跡特性が得られる一定の閾値パラメータの特定の処理を導入することによって更に改善することができる。反復の間、セル内で測定された広帯域電力を大きく上回る格子点では、最小電力の確率密度関数の値が非常に小さくなる可能性があるこの値は、コンピュータ演算の分解能範囲内で0となる可能性もある。この状況は、熱雑音フロアが変化しない限り許容可能である。しかしながら、熱雑音電力フロアが突然増加した場合は、測定された広帯域電力を下回る確率密度関数の非常に小さい値は、雑音フロアの変化後、それらの値が1に近付くまでに非常に長い時間を要することになる。したがって、雑音フロアが増加する場合は追跡能力が低下することになる。このため、実際の変化が少しでも分かるようになるまでに非常に長い時間がかかる可能性がある。このような望ましくない挙動を打ち消すために、最小電力の確率密度関数の最小許容値が導入される。小さい値の計算ほど、この最小値に交換される。典型的には、0.000001前後の値が適切であることが分かっている。
しかしながら、上記の変化は、熱雑音電力フロアの推定値を推定する際に望ましくないバイアスをもたらすことになる。前記バイアスは、大部分の格子点で通常導入される最小電力の確率密度関数の人為的に高い値に由来するものである。これらの高い値により、条件付き平均では高い電力格子点が優位となり、過度に高い推定雑音電力フロアとして現れることになる。幸いにも、後者の問題は、条件付き平均のすべての計算から最小レベルの電力格子点を単純に除外することで対処可能である。換言すると、熱雑音電力フロア推定のために、最小値を下回る格子点は、代替的にゼロと等しくなるようにセットされる。このことは、商の分布を使用してソフト雑音増加推定値を計算する場合にも当てはまることに留意していただきたい。このようなアルゴリズムの追加により、50dBを超える入力電力の追跡も可能となる。一方、これによってLTEネットワークで発生し得るeNBの誤構成に効率的に対処することも可能となる。このような誤構成のRBSでは、−120dBm〜−70dBmの人為的な雑音フロアが確認される可能性がある。更に、様々なスライディング・ウィンドウ・アルゴリズムで必要とされるセイフティ・ネットの必要をなくすこともできる。これらのセイフティ・ネットには推定熱雑音フロアの更なる制御を行うロジックが導入される。
トーン・サブセット毎の熱雑音電力フロアの推定値を取得することに関して、本明細書に記載の手法は、式(3)乃至(5)でそれぞれ定義したモデルに基づいてカルマン・フィルタで推定される各トーン・サブセットの推定補助電力の総和に上記で定義した再帰ソフト雑音フロア推定器(recursive soft noise floor estimator)の1つのインスタンスを適用する。これらの推定値は、信号62B及び63Bとして取得される。ここで、雑音電力フロア推定器に対する入力は、図2に示されるように完全なLTEアップリンク周波数帯域の補助電力から構成される。原理上、熱雑音電力フロアの推定は、図3に従ってLTEアップリンク周波数帯域の総広帯域電力を使用して実行することもできる。このような推定は、その時々にeNodeBの無線ユニットで直接実行することができる。
「ソフト・スケーリング」アルゴリズムでは、出力は、ユーザ選択の電力格子(詳細は付属書類Bを参照)上で離散化されるLTEアップリンク帯域の熱雑音電力フロアの条件付き確率分布となる。この信号は、エンティティ64として提供される。この条件付き確率分布は、
Figure 0005193357

で示される。ここで、xは電力を示す(離散化の説明は表記の便宜上省略する)。
ここでの問題は、各トーン・サブセットの雑音電力フロアが完全なLTEアップリンク帯域の雑音電力フロアと異なることである。しかしながら、電力変数の変更を行うことにより、変換結果から所望の条件付き確率分布が得られる。確率分布関数の定義から、次式が成り立つ。
Figure 0005193357

上式で、
Figure 0005193357

は、対応する累積確率分布関数を示す。熱雑音の特性を次式のように定義する。
Figure 0005193357

これを使用することにより、式(19)から次式が成り立つ。
Figure 0005193357
完全なLTEアップリンク帯域の雑音電力フロアの推定値を伴う式(21)の離散化によれば、使用可能なすべての信号エネルギーが使用され、且つ熱雑音電力フロア・アルゴリズムの1つのインスタンスだけが使用される故に、良い戦略がもたらされる。
「ハード・スケーリング」アルゴリズムは、再帰ソフト雑音フロア・アルゴリズムによって推定される最小値に相当する量
Figure 0005193357

を提供する。この量から、次式を計算することができる。
Figure 0005193357
隣接セル干渉電力の推定値を取得する選択肢は、主に2つ存在する。より具体的には、ハード隣接セル干渉推定又はソフト隣接セル干渉推定である。
ハード推定の1つ目の選択肢について説明すると、この計算に対する入力は、以下の4つで構成される。
●トーン・サブセットmの測定された自セル電力
Figure 0005193357

●トーン・サブセットmの測定された総電力
Figure 0005193357

●トーン・サブセットmの熱雑音電力フロアの最適推定値(上記の再帰アルゴリズムによって取得される)
Figure 0005193357

●(擬似)測定された自セル・アップリンク漏れ電力(式(5)参照)
Figure 0005193357
次に、隣接セル干渉推定値が次式のように計算される。
Figure 0005193357
熱雑音電力フロアの最適推定値は、ソフト計算することもハード計算(即ち最小値として計算)することも可能である。雑音フロア推定に再帰法が使用される場合は、条件付き確率密度関数
Figure 0005193357

から計算されるいわゆる条件付き平均によって熱雑音電力フロアが与えられる。連続領域では、この計算式は次式のようになる。
Figure 0005193357
実際の一実装環境では、この積分は、離散化格子全体の総和に置き換えられる。これと同じ1次元格子が
Figure 0005193357

の推定に使用されることが好ましい。
ソフト隣接セル干渉推定の2つ目の選択肢について説明すると、この手法は、最初に隣接セル干渉の確率分布関数が計算される点でハードの選択肢と異なることに留意していただきたい。次に、この確率分布関数の条件付き平均を計算することによって隣接セル干渉の最適推定が行われる。この手法の一利点は、最適(optimal)であることである。別の利点は、計算される最適推定値の不確実性測定値を計算することができることである。この測定値は、いわゆる条件付き分散である。不確実性は、前記スケジューリング及びアドミッション制御機能/ノードへのシグナリングを行う際のLTEスケジューリング及びアドミッション制御動作に非常に有益である。
なお、ブロック31のフィルタリング、及びブロック32の熱雑音電力フロアの条件付き確率分布の再帰推定後は、以下の等式が成り立つ。
Figure 0005193357
式(24)の右辺の2つの確率変数は共にそれぞれの条件付き確率分布によって特徴付けられているので、各トーン・サブセットmに関する隣接セル干渉電力の条件付き確率分布関数は、2つの確率変数間の差の分布を計算することによって計算できることになる。この目的のために、以下の(既知の)結果を使用することができる。
2つの確率変数X及びYが分布f(x)及びf(y)を有するとすると、その差Z=X−Yの分布は、次式のようになる。
Figure 0005193357
実際の一実装環境では、すべての連続量がそれぞれの個々の格子上で離散化される。補助電力の確率分布は、信号62B及び63Bによって与えられるが、熱雑音電力フロアの条件付き確率分布は、ブロック32を形成する入力64を利用して式(21)によって与えられることに留意していただきたい。
熱雑音電力フロアのソフト推定手順について説明すると、本発明の想定可能な一実施形態では以下のステップが使用される。
ステップ1:
入力:以下の入力信号が使用される。
●i=1,...,Mのとき、62Bから得られる平均と、63Bから得られる分散とを有するガウス分布
Figure 0005193357

●式(21)から得られる熱雑音電力フロア推定器の条件付き確率分布
Figure 0005193357

上記の量はいずれも離散化される。
計算:上記の結果に従って実行され、i=1,...,Mのとき、以下の分布が得られる。
Figure 0005193357
ステップ2:
適切な離散化を使用して、隣接セル干渉の最適推定値及び対応する最適分散がそれぞれ条件付き平均として以下のように計算される。
Figure 0005193357

Figure 0005193357
主として、LTEシステムのスケジューリング及びアドミッション制御アルゴリズムでは、上記で推定された各量を当該スケジューリング及びアドミッション制御アルゴリズムが配置される1つ(又は複数)のノードにシグナリングする必要がある。以下の代替情報は、LTEシステムのスケジューリング及びアドミッション制御ノードへの送信を行う上で有益である。
Figure 0005193357
これらのノードと既存のeNodeBシステムとのインターフェースをとるには、上述のアルゴリズムに加えてある程度の機能拡張が必要となる。
上記の説明では、電力推定はアップリンクLTE通信を対象とすることが想定されている。このような場合、電力測定は、E‐UTRAN内のノード、典型的にはeNodeBによって実行される。しかしながら、この手順の少なくとも一部、例えば判定及び/又は推定ステップは、通信ネットワークの他の部分で実行されてもよい。
図6は、無線通信システム60における本発明に係る一実施形態の主要部を示す。前記通信システム60は、無線接続ネットワーク61、例えばE‐UTRANを含む。移動端末62は、無線接続ネットワーク61内のeNodeB63と無線連絡している。eNodeB63は、他のエンティティの中でもとりわけモビリティ管理(mobility management)エンティティ及びユーザ・プレーン(user plane)・エンティティを備えるゲートウェイ・ノード64に接続され、ゲートウェイ・ノード64は、コア・ネットワーク(CN)65に接続されている。本実施形態では、eNodeB63は更に、トーン・サブセットに関するアップリンクの隣接セル干渉推定値及び熱雑音フロア推定値を判定する手段66も備える。
本発明の利点には、以下のものが含まれる。
●LTEシステムのアップリンクにおけるトーン・サブセットの熱雑音電力フロアを再帰推定する手段であって、最適である故に優れた推定性能を提供する手段。
●LTEシステムのアップリンクにおけるトーン・サブセットの隣接セル干渉推定手段であって、最適である故に優れた推定性能を提供する手段。
●最適推定値をLTEスケジューリング機能に送信し、それによってセルラー・トラフィック・スケジューリング決定のための優れた情報を当該スケジューラに提供するシグナリング手段。
●LTEアドミッション制御機能に最適推定値を送信し、それによってセルラー・トラフィック・スケジューリング決定のための優れた情報を当該アドミッション制御機能に提供するシグナリング手段。
図9は、本発明に係る方法の一実施形態の主要なステップを示すフロー図である。この手順は、ステップ90から開始する。ステップ91で、少なくとも総アップリンク電力のいくつかのサンプルが測定される。ステップ92で、少なくとも総アップリンク電力の測定済みサンプルから第1の電力量の確率分布が推定される。第1の電力量は、総アップリンク電力である可能性もある。ステップ93で、少なくとも第1の電力量の確率分布に基づいて雑音フロア測定値の条件付き確率分布が計算される。このステップは、再帰的に実行される。最後に、ステップ94で、少なくとも雑音フロア測定値の条件付き確率分布に基づいて干渉測定値が計算される。この手順は、ステップ95で終了する。
上述の各実施形態は、本発明のいくつかの例示的な実施例として理解されるべきである。これらの実施形態には、本発明の範囲から逸脱しない限り様々な修正及び変更を施すことができ、様々な組合せが可能であることが当業者には理解されるだろう。特に、そうすることが技術的に可能であれば、様々な実施形態の部分的な各種解決策を他の構成で組み合わせることもできる。しかしながら、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義されるものである。
(付属書類A)
RTWP測定用カルマン・フィルタ
提案のアルゴリズムは、総RTWPを測定する場合の予測/更新フィルタ(prediction-update filter)であり、予測ステップと更新ステップは、下付文字で区別される。
Figure 0005193357

Figure 0005193357

Figure 0005193357

Figure 0005193357

Figure 0005193357
tをTminずつ増加させて上式(A1)〜(A5)が反復される。
初期化は、t=0として次式によって実行される。
Figure 0005193357

Figure 0005193357
上式から分かるように、更新利得KUpdate(t)は、モデル・パラメータrMeasurementと、以前のサンプリング時に取得された予測された共分散
Figure 0005193357

と、から計算される。次に、最新の測定値
Figure 0005193357

で更新された総広帯域電力は、予測
Figure 0005193357

及び新しい測定値
Figure 0005193357

を使用して計算される。次のステップは、予測された共分散及びrMeasurementに基づいて、更新された共分散
Figure 0005193357

を計算することである。反復の最終ステップでは、
Figure 0005193357

及び
Figure 0005193357

の新しい値が計算され、時間が進められる。Tminは、サンプリング周期を指す。
(付属書類B)
最小電力
Figure 0005193357

の条件付き確率分布の推定
注釈:最小電力を推定することは、ごく自然なことである。しかしながら、最小値を使用する選択肢は、実際にはケース・バイ・ケースである。一般的なケースでは、推定量PTotalにある程度依存する量の極値を後続の計算の基礎として使用することができるはずである。しかしながら、ここでは最も単純な一実施形態として、量
Figure 0005193357

について検討する。なお、以下の論述で、PTotalは、総アップリンク電力を指すものとする。この付属書類では、tは時間を示すのに使用される。
表記法、条件付き確率、及びベイズの規則
以下では、確率分布に関するベイズの規則及び条件付き平均の定義が広範に使用される。以下の定義及び結果は、例えば推定に関する何らかの教科書で確認できるはずである。
確率分布:確率分布f(x)及びf(y)をそれぞれ有する2つの事象A及びBについて検討する。この場合、A及びBの結合確率分布は、fA,B(x,y)で示される。
なお、事象及び条件付けは下付き文字で表し、独立変数は括弧内に示す。この表記法は、確率分布及び累積確率分布が使用されるときにだけ使用する。例えば、カルマン・フィルタの状態推定及び共分散に言及するときは、条件付けも括弧内に示すことがある。
条件付き確率分布:条件付き確率分布fA|B(x)及びfB|A(y)は、次式によって定義される。
Figure 0005193357
確率分布の表記法に従って、条件付けも下付き文字で表されることに留意していただきたい。
ここで、上式の解は有名なベイズの規則になる。
Figure 0005193357
なお、上記の規則は、交差する円線図を使用することによって最も良く理解される。確率分布の結果を得る形式的証明では、例えば各確率事例に関する動機付けの無限小限定版(infinitesimal limiting version of motivation)を使用することができる。
最小値の条件付き確率:モデル及び一般式
このセクションでは、最小値推定器のいくつかの一般的な特性が導かれる。この目的のために、以下の表記法が導入される。pTotal(t’)のカルマン・フィルタ又はカルマン・スムーザ推定値は、次式で示される。
Figure 0005193357

ここで、t’は、
Figure 0005193357

内のある時間を示す。条件付き分布は、温和な条件下ではすべてガウスの十分統計量となる、即ち、条件付き確率分布を記述する上で必要となるのは2次特性(second order property)のみである。このことは、式(B3)の最後の式の条件付けに反映されている。条件付き分布は、以下のようになる。
Figure 0005193357

上式で、Kalmanは、推定値がカルマン・フィルタで計算されること、あるいはt’<tであれば推定値がカルマン・スムーザで計算されることを示す。量
Figure 0005193357

及び
Figure 0005193357

は、それぞれ電力推定値及び対応する共分散、即ち推定器に対する入力を示す。式(B4)は、時間t−TLagにおける対応する推定値がカルマン・フィルタの初期値として使用されると仮定していることに留意していただきたい。
次に、電力推定の最小値に関する条件付き分布を更に展開することができる。この目的のために、真の電力を表す
Figure 0005193357

と、推定値を表す
Figure 0005193357

との関係について、以下のモデルが仮定される。
Figure 0005193357

Figure 0005193357
これは、十分統計量に関する上記の論述と一致する。ここからは、
Figure 0005193357

の分布に関する表記法を以下のように単純化する。
Δx(x) (B7)
この分布は、(殆どの場合ガウス分布と仮定されるが)必ずしもガウス分布と仮定する必要はないことに留意していただきたい。
次に、
Figure 0005193357

の最小値の条件付き確率分布
Figure 0005193357

は、時間間隔[−∞,t]から得られるデータy(t)を使用して推定される。
以下の説明から分かるように、スムーザ推定値は理論上、時間間隔
Figure 0005193357

にわたって動作する最小電力に関する条件付き確率推定アルゴリズムに対する入力として必要とされる。スムーザ推定値の計算では、展開の最適性を形式的に維持するために、
Figure 0005193357

内のデータもすべて使用すべきである。しかしながら、実際の一実装環境では、これらのスムーザ推定値は、典型的には選択された平滑化時間インスタンス前後の短いデータ・スナップショットだけを使用して計算される。次に、
Figure 0005193357

からいくつかの平滑化推定値を組み合わせて条件付き確率分布が推定される。とはいえ、以下の論述では展開があまり複雑にならないように、間隔
Figure 0005193357

は、すべての量で維持される。スムーザ推定値をカルマン・フィルタ推定値に置き換えることにより、更なる単純化が得られる可能性がある。この置き換えは、性能を殆ど損なうことなく行われ得ることがシミュレーションで示されている。
ここで、最小値の条件付き分布は、以下のように書くことができる(式(B5)参照)。
Figure 0005193357

上式で、(B8)の最後の量は、最小値の初期情報を示す。以下では、確率分布に関するベイズの規則及び条件付き平均の定義が広範に使用される。
次に、以下の定義を使用して、ベイズの規則及び条件付き確率の定義を式(B8)に適用する。
Figure 0005193357
次に、ベイズの規則、条件付き確率分布の定義、及び結果fB,C|A(x,y)=f(B|A),(C|A)(x,y)(後者の結果は3円図を描けば容易に確認される)を使用すると、以下の一連の等式が成り立つ。
Figure 0005193357
最後のステップも円線図を描けば容易に検証することができる。ここで、上記の定義によれば、式(B9)の分子の第1因数は事前値(prior)であり、それ故条件付けは消去される。分子の第2因数は以下で更に展開するが、分子の最後の因数及び分母は、正規化定数の一部として扱うことができる。次に、A、B、Cの各定義を後退代入することにより、以下の関係が証明される。
Figure 0005193357
式(B10)の1つの帰結として留意を要するのは、平滑化の問題が残されていることである。それ故、上記で扱ったカルマン・フィルタリング・ベースの前処理ステップは、形式的にはカルマン・スムーザ・ステップを含む必要がある。とはいえ、実際にはカルマン・フィルタで通常十分である。
最小電力の条件付き平均の最終展開
このサブ・セクションは、条件付きpdf(probability distribution function:確率分布関数)が事前値(初期値)と測定依存因数(measurement dependant factor)との積として与えられることを示す式(B10)を出発点とする。事前値はユーザから提供されるが、Pに関する事前値の不確実性を反映すべきである。スライディング・ウィンドウが移動され、新しい推定値が計算されるときは、常に同じ事前値が同様に適用されることに留意していただきたい。それ故、事前値は、推定器の基本設定では更新されない。
完全条件付きpdfを示すには、式(B10)の第1因数の処理をある程度進める必要がある。式(B7)の誤差分布fΔP(x)は、定義式(B5)及び(B6)と共にこの目的の中心となる。更に、以下の計算では、F()は累積分布、即ちfの積分を示す。Pr(.)は事象の確率を示す。
ここで、式(B10)の第1因数について以下の等式が成り立つ。
Figure 0005193357
式(B11)の4つ目の等式は、カルマン・スムーザが十分統計量、即ち式(B5)及び(B6)を提供するとの仮定から得られる。最後の等式は、式(B7)から得られる。言うまでもなく、最も自然な仮定は、FΔP(s)にガウス分布を使用することである。しかしながら、式(B11)は、実際には他の分布も許容する。
上記の分布関数の第1因数を導出する最後のステップは、式(B11)を微分して次式を得ることである。
Figure 0005193357
式(B10)との組合せによって以下の最終結果が得られる。
Figure 0005193357
この式は複雑に見える可能性もある。幸いなことに、この式は、それぞれ次式によって与えられるガウス分布及び累積ガウス分布の1次元関数であるため、評価は単純である。
Figure 0005193357

Figure 0005193357

Figure 0005193357

及び
Figure 0005193357

は、カルマン・スムーザ又はより単純なカルマン・フィルタからの出力として容易に得ることができる。
雑音フロア値が出力として提供される場合は、出力分布に関する平均値計算が実行される。
まとめとして、上記の導出式は次式のように書き直すことができる。
Figure 0005193357

Claims (6)

  1. 隣接セル干渉推定方法であって、
    トーン・サブセット毎の総アップリンク電力を測定するステップ(71)と、
    同じトーン・サブセット毎の自チャネル電力を測定するステップ(72)と、
    少なくとも前記トーン・サブセット毎の総アップリンク電力に由来する、すべてのトーン・サブセットの補助電力量を組み合わせて、アップリンク帯域全体の総補助広帯域電力とするステップ(73)と、
    を含み、
    組み合わされた前記補助電力量に基づいて熱雑音フロア測定値を再帰計算するステップ(74)と、
    計算された前記雑音フロア測定値を各トーン・サブセットの帯域幅に応じてトーン・サブセット毎のサブ雑音フロア測定値に分割するステップ(75)と、少なくとも前記サブ雑音フロア測定値からトーン・サブセット毎の隣接セル干渉測定値を取得するステップ(76)と、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記補助電力量は、前記トーン・サブセット毎の総アップリンク電力から、前記トーン・サブセット毎の自チャネル電力と、隣接トーンからの漏れ電力とを引いた量として計算され、
    前記組み合わせるステップ(73)は、すべてのトーン・サブセットに関する前記補助電力量を加算することを含み、
    前記熱雑音フロア測定値を計算するステップ(74)は、電力サンプルの最小値を再帰計算するステップを含み、
    前記隣接セル干渉は、前記トーン・サブセット毎の前記雑音フロア測定値をスケーリングし、前記補助電力量から各サブセットのスケーリングされた前記雑音フロア測定値を引いた量を計算することによって計算される、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記補助電力量は、最適フィルタリングによって取得されるトーン・サブセット毎のガウス確率分布に対応する平均値及び分散を構成し、
    前記雑音フロア測定値は、総補助電力の最小値の条件付き確率分布を構成し、
    前記分割するステップ(75)は、前記総補助電力の最小値の条件付き確率分布を各トーン・サブセットの帯域幅に応じて変換することによって実行される、
    請求項1に記載の方法。
  4. 隣接セル干渉測定値を取得する前記ステップ(76)は、トーン・サブセット毎の前記補助電力量と、トーン・サブセット毎の分割された前記サブ雑音フロア測定値との差の分布に従って、トーン・サブセット毎の隣接セル干渉電力の確率分布を判定するステップ(761)を含む、請求項3に記載の方法。
  5. 無線通信システム内のノード(80a)であって、
    トーン・サブセット毎の総アップリンク電力を測定する手段(81)と、
    同じトーン・サブセット毎の自チャネル電力を測定する手段(82)と、
    少なくとも前記トーン・サブセット毎の総アップリンク電力に由来する、すべてのトーン・サブセットの補助電力量を組み合わせて、アップリンク帯域全体の総補助広帯域電力とする手段(83)と、
    組み合わされた前記補助電力量に基づいて熱雑音フロア測定値を再帰計算する手段(84)と、
    を備え、
    計算された前記雑音フロア測定値をトーン・サブセット毎のサブ雑音フロア測定値に分割することにより、少なくともトーン・サブセット毎の前記雑音フロア測定値からトーン・サブセット毎の隣接セル干渉測定値を取得する手段(85)と、
    前記測定値を前記ノード(80)内の別の機能又は前記無線通信システム内の別のノードにシグナリングする手段(86)と、
    を備えることを特徴とするノード。
  6. 無線通信システムのノード(80b)であって、
    少なくとも総アップリンク電力の測定済みサンプルを取得する手段(87)と、
    前記少なくとも総アップリンク電力の測定済みサンプルを取得する手段に接続され、少なくとも受信された総広帯域電力の前記測定済みサンプルから第1の電力量の確率分布を推定する手段(88)と、
    前記第1の電力量の確率分布を推定する手段に接続され、少なくとも前記第1の電力量の前記確率分布に基づいて雑音フロア測定値の条件付き確率分布を計算する手段(89)であって、前記再帰計算ステップを実行するように構成された手段(89)と、
    前記雑音フロア測定値の条件付き確率分布を計算する手段に接続され、前記雑音フロア測定値の前記条件付き確率分布に基づいて前記雑音フロア測定値の値を計算する手段(810)と、
    を備えるノード。
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