JP5187403B2 - 無線通信システム、基地局、リレー局、移動局 - Google Patents

無線通信システム、基地局、リレー局、移動局 Download PDF

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Description

本発明は、基地局と移動局との無線通信を中継するリレー局を備えた無線通信システムに関する。
100M〜1Gビット/秒の高速伝送が要求される次世代無線通信システムでは高い周波数帯域の割り当てが想定されているが、一般に高い周波数帯の信号は、低い周波数帯の信号に比べて直進性が強く、電波が到達しない不感地帯が多く発生することが知られている。そのため、基地局の送信電力が現在商用化されている無線通信システムと同一であると仮定した場合、高い周波数帯域の割り当てによりセルのカバレッジ(サービスエリア)が減少することになる。このことは、基地局の増加によるコスト上昇を招来する点だけでなく、頻繁なハンドオーバーが発生する点からも好ましくない。
そこで、基地局と移動局との無線通信を中継するリレー局を備えた無線通信システムが提案されている。一般にリレー局は基地局よりも低コストであるため、リレー局の導入により十分なカバレッジを確保しながら、システム全体を低コストで実現することが可能となる。リレー局を備えた無線通信システムは、特にIEEE802.16jのタスクグループにおいて検討がなされている。上述したIEEE802.16に関する事項は、例えば次の非特許文献1、2に開示されている。
IEEE Std 802.16TM−2004 IEEE Std 802.16eTM−2005
基地局と移動局との無線通信を中継するリレー局を備えた無線通信システムにおいて、通信リンク間の干渉を抑制することが課題である。
上記目的を達成するための無線通信システムは、基地局と、移動局と、セクタ毎に設けられて基地局と移動局との間の通信を中継するリレー局と、を備え、割り当てられた帯域を複数のサブ帯域に分割して使用する。
さらに、この無線通信システムは、
基地局とリレー局との第1通信リンクに対して、セクタ毎に異なるサブ帯域を使用し、
リレー局と移動局との第2通信リンクに対して、各セクタで前記第1通信リンクと異なるサブ帯域を使用し、
基地局から所定の距離の範囲内の第1ゾーンに移動局が存在する場合には、その移動局と基地局との第3通信リンクに対して、各セクタで前記第2通信リンクと略同一のサブ帯域を使用し、
前記第1ゾーンより基地局から離れた第2ゾーンに移動局が存在する場合には、その移動局と基地局との第4通信リンクに対して、前記第1通信リンク及び前記第2通信リンクのいずれとも異なるサブ帯域を使用する。
この無線通信システムでは、第1通信リンクに対してセクタ毎に異なるサブ帯域を使用するため、ある基地局とその配下のリレー局との通信が、隣接する基地局とその配下のリレー局の間の通信によって受ける干渉が抑制される。
この無線通信システムでは、第2通信リンクに対して、各セクタで第1通信リンクと異なるサブ帯域を使用するため、ある基地局と移動局との通信が、隣接する基地局とその配下のリレー局の間の通信によって受ける干渉が抑制される。
この無線通信システムでは、第4通信リンクに対して、第1通信リンク及び第2通信リンクのいずれとも異なるサブ帯域を使用するため、第4通信リンクと、第1通信リンク及び/又は第2通信リンクとの干渉が抑制される。
基地局と移動局との無線通信を中継するリレー局を備えた無線通信システムにおいて、通信リンク間の干渉を抑制することが可能となる。
第1実施形態の無線通信システムのセル単位の構成を説明するための図である。 第1実施形態の無線通信システムのマルチセル環境を示す図である。 第1実施形態の無線通信システムにおいて、隣接するセル間における干渉の一形態を示す図である。 第1実施形態の無線通信システムにおいて、隣接するセル間における干渉の程度をシミュレーション結果として示す図である。 第1実施形態の無線通信システムにおいて、隣接するセル間における干渉の一形態を示す図である。 第1実施形態の無線通信システムにおいて、隣接するセル間における干渉の程度をシミュレーション結果として示す図である。 第1実施形態の無線通信システムにおいて、基地局(BS)とリレー局(RS)からの移動局への通信同士の干渉の一形態を示す図である。 第1実施形態の無線通信システムにおいて、BSから移動局(MS)への通信リンクのシミュレーション結果を示す図である。 第1実施形態の無線通信システムにおいて、RSからMSへの通信リンクのシミュレーション結果を示す図である。 第1実施形態の無線通信システムにおいて、BSとMSの通信リンク、RSとMSの通信リンクのシミュレーション結果を示す図である。 第2実施形態の無線通信システムにおいて、各通信リンクで利用されるサブ帯域を模式的に示す図である。 第2実施形態の無線通信システムに割り当てられた帯域幅に対し、各通信リンクで使用されるサブ帯域を示す図である。 第2実施形態の無線通信システムにおける各通信リンクによるカバレッジを説明するための図である。 基地局(BS)の内部構成の要部を示すブロック図の一例である。 リレー局(RS)の内部構成の要部を示すブロック図の一例である。 移動局(MS)の内部構成の要部を示すブロック図の一例である。 第2実施形態の無線通信システムにおいて、BS及び/又はRSの好ましい送信電力を説明するための図である。 第1実施形態の無線通信システムの周波数再利用形態を示す図である。 第2実施形態の無線通信システムの性能評価結果を示す図である。 第2実施形態の無線通信システムの性能評価結果を示す図である。 第2実施形態の無線通信システムの性能評価結果を示す図である。 第2実施形態の無線通信システムの性能評価結果を示す図である。 第2実施形態の無線通信システムの性能評価結果を示す図である。 第2実施形態の無線通信システムの性能評価結果を示す図である。
符号の説明
BS…基地局
10,11…符号化変調部、12…信号多重部、13…サブキャリアマッピング部、14…IFFT部、15…CP付加部、16…送信無線部、17…アンテナ、18…デュプレクサ、19…受信無線部、20…OFDM復調部、21…パイロット信号抽出部、22…受信品質測定部、23…サブキャリア割当部、24…MCS決定部、25…制御情報生成部、26…CQI抽出部、27…位置データ抽出部
RS…リレー局
30,31…符号化変調部、32…信号多重部、33…サブキャリアマッピング部、34…IFFT部、35…CP付加部、36…送信無線部、37…アンテナ、38…デュプレクサ、39…受信無線部、40…OFDM復調部、41…パイロット信号抽出部、42…受信品質測定部、43…サブキャリア割当部、44…MCS決定部、45…制御情報生成部、46…CQI抽出部、47…ユーザデータ抽出部
MS…移動局
50…アンテナ、51…デュプレクサ、52…受信無線部、53…OFDM復調部、54…制御情報抽出部、55…復調復号部、56…サブキャリア割当情報抽出部、57…パイロット信号抽出部、58…MCS情報抽出部、59…CQI測定部、60…符号化変調部、61…符号化変調部、62…信号多重部、63…サブキャリアマッピング部、64…IFFT部、65…CP付加部、66…送信無線部、67…パイロット信号生成部、68…位置データ算出部
以下の説明の全体において、基地局(Base Station)をBSと、リレー局(Relay
Station)をRSと、移動局(Mobile Station)をMSと、適宜略記する。また、特性の基地局、特定のリレー局、特定の移動局を指定して説明するときには、それぞれBS、RS、MSの後に符号を付して行う。
1.第1実施形態に係る無線通信システム(リレーシステム)
先ず、図1を参照して、本実施形態の無線通信システムのセル単位の構成を説明する。
図1において、セルは、BSがMSと直接無線通信が可能となる領域(サービスエリア)である。ここでは、セルがセクタSC0〜SC2からなる3セクタ構成となっている。セルの外側には、セクタSC0〜SC2に対応してそれぞれRS0〜RS2が設けられる。各リレー局は全方位アンテナを備えている。
以下の説明では、セル内の領域をセルゾーンCZと定義する。また、セルゾーンCZの外側の領域であって、RSのいずれかがMSと無線通信可能な領域をリレーゾーンRZと定義する。
次に、図2を参照して、本実施形態の無線通信システムの複数のセルの構成例を説明する。図2は、本実施形態の無線通信システムのマルチセル環境を示す図である。
図2では、セルC0と、セルC0に隣接する複数のセルC1〜C6とを示している。セルC1〜C6は、それぞれ基地局BS1〜6のサービスエリアである。基地局BSi(i=1,2,…)の配下のリレー局RSij(j=0〜2;それぞれセクタSC0〜SC2に対応)は、BSとリレーゾーンに存在するMSとの無線通信を中継する。
本実施形態の無線通信システムでは、周波数再利用率が1、すなわち、BSとRSの通信リンクには同一の帯域が使用され、BSとMSの通信リンクには同一の帯域が使用され、RSとMSには同一の帯域が使用される。
2.第1実施形態の無線通信システムにおける干渉
次に、第1実施形態の無線通信システム(リレーシステム)で想定される複数の通信リンクの間の以下の3形態の干渉について、順に説明する。
(2−1)隣接するBSとその配下のRSとの通信リンクによる干渉
(2−2)隣接するBSの配下のRSとMSの通信リンクによる干渉
(2−3)BSからMSへの通信リンクと、そのBS配下のRSからMSへの通信リンクとの干渉
(2−1)隣接するBSとその配下のRSとの通信リンクによる干渉
先ず、あるBSとその配下のRSの間の通信が、隣接するBSとその配下のRSの間の通信によって受ける干渉について、以下、図3及び図4を参照して説明する。
図3は、このリレーシステムにおいて、隣接するセル間における干渉の一形態を示す図である。図4は、隣接するセル間における干渉の程度を、信号対干渉比(SIR:Signal to Interference Ratio)のCDF(Cumulative Density Function;累積分布関数)のシミュレーション結果として示す図である。
図3では、代表的な場合として、BS0(セルC0)からその配下のRS00への下りリンク(帯域F)と、隣接するBS1(セルC1)からその配下のRS11,RS12への下りリンク(帯域F)とを想定している。
図3に示す通信状況で、雑音よりも干渉が支配的であるとすると、RS00がBS0から受ける信号の、BS1による干渉に対する信号対干渉比SIRBS0−RS00−BS1は、下記の数式1又は数式2によって表現できる。なお、数式1及び数式2において、BS0,BS1の送信電力をそれぞれP,P、BS0,BS1の送信アンテナ利得をG,Gと定義する。また、β,βはシャドーイング減衰(互いに統計上独立なランダム変数)である。
Figure 0005187403
(リニアスケール)
Figure 0005187403
(dBスケール)
シャドーイング減衰β,βが正規分布に従い、標準偏差がそれぞれσ,σであるとすると、βΔ(=β−β)のPDF(probability density function;確率密度関数)であるp(βΔ)は一般に、下記の数式3で定義される。さらに、数式2を数式3へ代入すると、以下の数式4によって、SIRBS0−RS00−RS12のCDFであるF(SIRBS0−RS00−BS1)が表現できる。ここで、erf関数は以下の数式5で与えられる。
Figure 0005187403
Figure 0005187403
Figure 0005187403
上記数式4において、一例としてσ=σ=4.3とし、送信電力比P/Pを1〜8の範囲で変化させたときのSIRのCDFの結果(シミュレーション結果)が図4である。図4において、P/P=8の場合のSIRは、P/P=1である場合よりも優れていることを意味している(すなわち、図上では右側の線であるほどSIRが優れていることを意味する)。例えば、SIRが5dB以下となってしまう確率は、P/P=1,2,4,8の場合でそれぞれ、0.42,0.21,0.08,0.02となり、送信電力比P/Pが大きいほどその確率が小さくなる。
図4に基づいて理解されることは、このリレーシステムにおいて、BS0とその配下のRSの間の通信が、隣接するBS1とその配下のRSの間の通信によって受ける干渉は、BS0の送信電力が隣接するBS1の送信電力と同等であるという条件の下では無視できないということである。
(2−2)隣接するBSの配下のRSとMSとの通信リンクによる干渉
次に、あるBSとその配下のRSの間の通信が、隣接するBSの配下のRSとMSの間の通信によって受ける干渉の程度について、以下、図5及び図6を参照して説明する。
図5は、このリレーシステムにおいて、隣接するセル間における干渉の一形態を示す図である。図6は、隣接するセル間における干渉の程度を、SIRのCDFのシミュレーション結果として示す図である。図5では、代表的な場合として、BS0(セルC0)からその配下のRS00への下りリンク(帯域F)と、隣接するBS1(セルC1)の配下のRS12(又はRS11)からMSへの下りリンク(帯域F)とを想定している。
図5に示す通信状況で、雑音よりも干渉が支配的であるとすると、RS00がBS0から受ける信号の、RS12による干渉に対する信号対干渉比SIRBS0−RS00−RS12は、下記の数式6によって表現できる。なお、数式6において、BS0,RS12の送信電力をそれぞれP,P、BS0,RS12の送信アンテナ利得をG,Gと定義する。また、β,βはシャドーイング減衰(互いに統計上独立なランダム変数)である。
また、ここでは、BS0とRS00の間、及びRS12とRS00の間の伝播ロス(path loss;送信元からの距離に応じた電波減衰)を、それぞれLBS0−RS00,LRS00−RS12とする。以下の数式7及び数式はそれぞれ、dを送信元と受信先の間の距離(km)としたときの、LBS0−RS00,LRS00−RS12を表現した一例である。
Figure 0005187403
(dBスケール)
Figure 0005187403
Figure 0005187403
数式6を数式3に代入すると、以下の数式9によって、SIRBS0−RS00−RS12のCDFであるF(SIRBS0−RS00−RS12)が表現できる。
Figure 0005187403
上記数式9において、一例としてσ=σ=4.3とし、基地局間距離(ISD:Inter-site distance)を1〜5(km)の範囲で変化させたときのSIRのCDFの結果(シミュレーション結果)が図6である。図6に示すように、当然ながらISDが長くなるにつれてSIRが改善されるが、ISDが1〜2kmの短い距離であるときには、隣接するRS12による干渉が懸念される。しかしながら、ISDが1〜2kmの短い距離であるときには、仮にリレー局がないとしても十分なSIRが得られる。したがって、リレーシステムを前提とすればISDが1〜2kmよりも長い距離を想定すればよく、そのような距離の下では干渉による性能劣化がほとんど見られないことが理解される。
(2−3)BSからMSへの通信リンクと、そのBS配下のRSからMSへの通信リンクとの干渉
次に、BSからMSへの通信と、そのBS配下のRSからMSへの通信との干渉の程度について、以下、図7〜10を参照して説明する。
図7は、このリレーシステムにおいて、BSとRSからのMSへの通信同士の干渉の一形態を示す図である。図8は、BSからMSへの通信リンクのSIRのCDFのシミュレーション結果を示す図である。図9は、RSからMSへの通信リンクのSIRのCDFのシミュレーション結果を示す図である。図10は、BSとMSの通信リンク、RSとMSの通信リンクのそれぞれに対して、SIRが所定値以上となることを保証するためのSIRの要求パーセンタイル値を、MSの位置との関係で示す図である。
図7では、代表的な場合として、BS0(セルC0)からMSへの下りリンク(帯域F)と、そのBS0の配下のRS00からMSへの下りリンク(帯域F)とを想定している。すなわち、BSとその配下のRSとで同一の帯域を再利用する場合を想定している。
また、ここでは、干渉の観点から最悪ケースとして、MSがBS0とRS00の直線上を移動する場合を想定し、MSの位置に応じた、BS0及びRS00からの信号のSIRの変動について説明する。
図7に示す通信状況で、雑音よりも干渉が支配的であるとすると、MSがBS0から受ける信号の、RS00による干渉に対する信号対干渉比SIRBS−MS−RSは、下記の数式10によって表現できる。なお、数式10において、BS0,RS00の送信電力をそれぞれP,P、BS0,RS00の送信アンテナ利得をG,Gと定義する。また、β,βはシャドーイング減衰(互いに統計上独立なランダム変数)である。
また、ここでは、BS0とMSの間、及びRS00とMSの間の伝播ロスを、それぞれLBS−MS,LRS−MSとする。以下の数式11及び数式12はそれぞれ、dを送信元と受信先の間の距離(km)としたときの、LBS−MS,LRS−MSを表現した一例である。
Figure 0005187403
(dBスケール)
Figure 0005187403
Figure 0005187403
数式10を数式3に代入すると、以下の数式13によって、SIRBS−MS−RSのCDFであるF(SIRBS−MS−RS)が表現できる。
Figure 0005187403
同様にして、MSがRS00から受ける信号の、BS0による干渉に対する信号対干渉比SIRRS−MS−BSのCDFは、下記の数式14によって表現できる。
Figure 0005187403
一例として、上記数式13においてσ=9.6,σ=8.2、それとは反対に、上記数式14においてσ=8.2,σ=9.6、ISD(Inter-site distance:基地局間距離)を5km、とした場合のSIRのCDFの結果(シミュレーション結果)が図8及び図9である。図8は、MSがBSから受ける信号の、そのBSの配下のRSによる干渉に対するSIRを示し、図9は、MSがRSから受ける信号の、BSによる干渉に対するSIRを示す。図8及び図9ともに、BSとRSを結ぶ線上をRSが移動した場合の結果を示している。図8におけるRは、BSとRS間の距離を10としたときの、BSからMSまでの距離を示す。図9におけるRは、BSとRS間の距離を10としたときの、RSからMSまでの距離を示す。
図8及び図9から理解されるように、干渉による大きな性能劣化を生じないようにするためには例えば、図8においてRが4を越えないこと、さらに図9においてRが3を越えないこと、が必要である。すなわち、MSの位置とは無関係に、BSからMSへの通信リンクと、そのBS配下のRSからMSへの通信リンクの所望のSIRを両立することは、困難であることを示している。
図10では、BSとMSの通信リンク、RSとMSの通信リンクのそれぞれに対して、SIRが−4dB,0dB,4dB以上となることを保証するためのSIRの要求パーセンタイル値を、正規化距離との関係で示している。図10の正規化距離は、BSとRS間の距離を1としたときの、BSからMSまでの距離を意味する。
図10において、例えばSIRが−4dBであるラインにおいて、要求パーセンタイル値が0.05(5%)であるということは、SIRが−4dB以下となる確率が0.05であることを示している。この要求パーセンタイル値(いわば、システムの目標品質)を緩和すれば、各通信リンクにおいて所定の品質を維持できるMSの正規化距離が0.5に近づき、BS又はRSのカバレッジが大きくなることになる。この図10から理解されることは、SIRの要求パーセンタイル値の設定によって、BS又はRSのカバレッジが変動しうるということである。
図8〜10に基づき、以下の(3a)〜(3b)が理解される。
すなわち、このリレーシステムにおいて、
(3a)MSが、BSに比較的近い位置にあるとき、又はMSがセルエッジ近傍若しくはリレーゾーンにあるときには、BSからMSへの通信リンクと、RSからMSへの通信リンクとの間の相互の干渉は少ない。
(3b)MSが、BSとRSの中間のセルゾーン内の位置にあるとき、BSからMSへの通信リンクと、RSからMSへの通信リンクとの相互の干渉は無視できない。その干渉の程度又は評価は、MSの位置、又はシステムの目標品質によって変動しうる。
3.第2実施形態に係る無線通信システム
以上、各セルで周波数再利用率が1である、第1実施形態の無線通信システムにおける干渉の形態(2−1)〜(2−3)を説明した。この説明を踏まえ、第2実施形態の無線通信システムについて、以下説明する。
第2実施形態の無線通信システムでは、リレーシステムで想定される通信リンク同士の干渉を抑制するために、適切なFFR(Fractional Frequency Reuse;分割周波数再利用)が適用される。FFRは、高い周波数利用効率を実現するため、システム上割り当てられた下りリンク又は上りリンクの帯域幅を複数の帯域に分割して再利用するセル/セクタ設計方法である。なお、以下の説明では、システムに割り当てられた下りリンク又は上りリンクの帯域幅の内、FFRによって分割される個々の帯域を「サブ帯域」(sub-band)と表記する。
(3−1)第2実施形態の無線通信システムのFFR適用方法
第2実施形態の無線通信システムでは、FFRを適用するにあたって、第1実施形態の無線通信システムの説明を踏まえて下記(1A)〜(1D)に示すようにサブ帯域を割り当てる。
(1A)
BSとRSの通信リンク(以下、第1通信リンク)に対して、セクタ毎に異なるサブ帯域を使用する。これは、あるBSとその配下のRSとの通信が、隣接するBSとその配下のRSの間の通信によって受ける干渉を抑制するためである。
(1B)
RSとMSとの通信リンク(以下、第2通信リンク)に対して、各セクタで第1通信リンクと異なるサブ帯域を使用する。これは、あるBSとMSとの通信が、隣接するBSとその配下のRSの間の通信によって受ける干渉を抑制するためである。
(1C)
BSから所定の距離の範囲内のゾーン(第1ゾーン)にMSが存在する場合における、そのMSとBSとの通信リンク(以下、第3通信リンク)に対して、各セクタで第2通信リンクと同一のサブ帯域を使用する。これは、この第3通信リンクでは、第2通信リンクとの相互の干渉がほとんどないため、周波数利用効率の観点から第2通信リンクと同一のサブ帯域を使用することが好ましいためである。
(1D)
第1ゾーンよりBSから離れたゾーン(第2ゾーン)にMSが存在する場合における、そのMSとBSとの通信リンク(以下、第4通信リンク)に対して、第1通信リンク及び第2通信リンクのいずれとも異なるサブ帯域を使用する。これは、この第4通信リンクでは、第1通信リンク及び/又は第2通信リンクとの干渉が無視できないためである。
なお、本実施形態の無線通信システムにおいて、RSは、隣接する2つのBSの位置を結ぶ直線の中点近傍に配置されることが好ましい。例えば図9において、RS00は、隣接する2つのBS0,BS1の位置を結ぶ直線の中点近傍に配置されることが好ましい。かかるRSの配置により、図9において、BS0の配下のRS00は、隣接するBS1からその配下のRS11,RS12へ電波の受信信号強度がともに低くなり、干渉が発生しにくくなる。
(3−2)FFR適用例
次に、本実施形態の無線通信システムにおいて、前述した第1実施形態のシステムと同一のセル・セクタ構成(図1及び図2)を適用した場合の具体的なFFR適用例について、図11〜13に関連付けて説明する。図11は、このFFR適用例の場合のセル単位(図1に同じ)において、各通信リンクで再利用されるサブ帯域を模式的に示す図である。図12は、システムに割り当てられた帯域幅に対し、各通信リンクで使用されるサブ帯域を示す図である。図13は、このFFR適用例の場合の無線通信システムにおいて、各通信リンクによるカバレッジを説明するための図である。
図11に示すように、この無線通信システムでは、BSと、セクタSC0〜SC2にそれぞれ対応したRS0〜RS2とを備える。図11では、BSから比較的近い、BSから所定の距離の範囲内のゾーン(第1ゾーン)をZone1と定義する。また、Zone1よりBSから離れたゾーン(第2ゾーン)をZone2と定義する。なお、図11には、隣接するBSの配下のリレー局(RSn0,RSn1,RSn2)も記載してある。
この無線通信システムでは、上述したFFR適用方法に従い、以下(2A)〜(2D)のとおり、システムに割り当てられた帯域幅に対してサブ帯域の割り当てが行われる。
(2A)
BSと各セクタに対応したRS0〜RS2との通信リンク(第1通信リンク)に対して、それぞれ異なるサブ帯域F1,F3,F5(第1サブ帯域、第3サブ帯域、第5サブ帯域)を使用する。
(2B)
各RS0〜RS2とMSとの通信リンク(第2通信リンク)に対して、各セクタで第1通信リンクと異なるサブ帯域を使用する。この例の無線通信システムでは、BSとサブ帯域F1で通信するRS0は、第2通信リンクとしてサブ帯域F3及びF5を使用する。BSとサブ帯域F3で通信するRS1は、第2通信リンクとしてサブ帯域F1及びF5を使用する。BSとサブ帯域F5で通信するRS2は、第2通信リンクとしてサブ帯域F1及びF3を使用する。すなわち、隣接する2セクタで、第2通信リンクで使用するサブ帯域が部分的に重複するように設定される。
(2C)
Zone1(第1ゾーン)にMSが存在する場合には、そのMSとBSとの通信リンク(第3通信リンク)に対して、各セクタで第2通信リンクと同一のサブ帯域を使用する。すなわち、この例の無線通信システムでは、MSがセクタSC0に存在する場合には、第3通信リンクとしてサブ帯域F3及びF5を使用する。MSがセクタSC1に存在する場合には、第3通信リンクとしてサブ帯域F1及びF5を使用する。MSがセクタSC2に存在する場合には、第3通信リンクとしてサブ帯域F1及びF3を使用する。
(2D)
Zone2(第2ゾーン)にMSが存在する場合には、そのMSとBSとの通信リンク(第4通信リンク)に対して、第1通信リンク及び第2通信リンクのいずれとも異なるサブ帯域を使用する。この例の無線通信システムでは、第1通信リンク及び第2通信リンクではサブ帯域F1,F3,F5を使用しているので、第4通信リンクでは、これらのサブ帯域(F1,F3,F5)とは異なるサブ帯域F2,F4(第2サブ帯域、第4サブ帯域)をすべてのセクタで使用する。
上記(2A)〜(2D)に示したサブ帯域の割り当て態様が図12に示してある。図12の(a)〜(c)は、各セクタにおいて、BSと、RS又はMSとの通信リンクに対して割り当てられたサブ帯域を示している。なお、図12において、MS(Zone1),MS(Zone2)は、MSがそれぞれZone1,2に存在することを意味している。また、図12(a)において、例えば「BS−RS」は、BSと、セクタSC0に対応するRS0との通信リンクではサブ帯域F1が使用されることを示している。
同様に図12の(d)〜(f)は、各セクタに対応するRS0〜RS2と、MSとの通信リンクに対して割り当てられたサブ帯域を示している。
図13では、この無線通信システムにおいて、BS及びRS0〜RS2によるカバレッジを点線で示している。この図に示すように、セル周辺に配置されるRSのカバレッジには、対応するセクタのセルゾーン(特にZone2)の一部が含まれる。そのため、各セクタで、BSからZone2にいるMSへの通信リンク(第4通信リンク)と、RSからMSへの通信リンク(第2通信リンク)とは、異なるサブ帯域を使用する必要があることが理解される。
また、図13は、BSからZone1にいるMSへの通信リンク(第3通信リンク)と、RSからMSへの通信リンク(第2通信リンク)とでは、各セクタで同一のサブ帯域が使用されるため、両者のカバレッジが重複しないように設定され得ることを示している。この両者のカバレッジが重複しないようにすることは、Zone1とZone2の境界の設定によっても可能であるが、より好ましくは、後述するようにBS及び/又はRSからの送信電力を適切に設定することで最適化されうる。
また、BSからZone1にあるMSへの通信リンク(第3通信リンク)のカバレッジと、RSからMSへの通信リンク(第2通信リンク)のカバレッジとは、極力重複しないことが好ましい。両者で同一の周波数を使用するためである。換言すると、与えられたセル配置及びRS配置の下で、第3通信リンクのカバレッジと第2通信リンクのカバレッジとが極力重複しないようにして、セル内のゾーンの境界が設定される。また、この境界の設定は、図10に示したように、SIRの要求パーセンタイル値(システムの目標品質)にも依存する。
なお、図11及び図12に示したFFRの適用例は、隣接する2セクタにおいて、第2通信リンク、さらには第3通信リンクで使用されるサブ帯域が部分的に重複するように設定される、好ましい例を示している。このようなサブ帯域の重複設定により、システムの周波数利用効率がさらに向上する。
図12に示したFFR適用例によれば、第2実施形態の無線通信システムの全帯域における周波数再利用率(frequency
reuse factor)Fは、以下のとおりとなる。すなわち、サブ帯域F2,F4における周波数再利用率は1であり、サブ帯域F1,F3,F5における周波数再利用率は5/3であるため、以下の数式14に示すように、Fは1.4となる。この値は、前述した第1実施形態の無線通信システムのF(=1)よりもずっと大きく、第2実施形態の無線通信システムの周波数利用効率、さらにはスループットが非常に高いことを定量的に表している。
Figure 0005187403
4.第2実施形態の無線通信システムにおける基地局、リレー局及び移動局の構成例
次世代の無線通信システムにおける伝送方式として代表的なものに、IEEE802.16に準拠したOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式がある。OFDMA方式では、システム帯域内の複数のサブキャリアを適応的に割り当てること(周波数リソースの割り当て)が可能となっている。以下では、本実施形態の無線通信システムが上記FFR適用例に従ってOFDMA方式による伝送を行う場合を例として、基地局、リレー局及び移動局の構成について説明する。
以下、本実施形態の無線通信システムにおける基地局(BS)、リレー局(RS)及び移動局(MS)の構成について、図14〜16を参照して説明する。図14は、BSの内部構成の要部を示すブロック図である。図15は、RSの内部構成の要部を示すブロック図である。図16は、MSの内部構成の要部を示すブロック図である。なお、本実施形態の無線通信システムにおいて図11に示した3セクタ構成を採る場合、BSは、セクタ毎に以下で説明する構成を備えるものとする。
(4−1)基地局(BS)の構成
図14に示すように、BSは、符号化変調部10,11、信号多重部12、サブキャリアマッピング部13、IFFT部14、CP付加部15、送信無線部16、アンテナ17、デュプレクサ18、受信無線部19、OFDM復調部20、パイロット信号抽出部21、受信品質測定部22、サブキャリア割当部23、MCS決定部24、制御情報生成部25、CQI抽出部26、位置データ抽出部27(位置検出部)を備える。デュプレクサ18(DPX)は、送受信系でアンテナ17を共用するために設けられる。
符号化変調部10は、ビットデータ系列からなる制御情報に対し、所定の誤り訂正符号化を施し、更に所定の変調多値数の変調方式(例えばBPSK変調、QPSK変調)を用いてシンボルデータ系列信号を生成する。ここで、誤り訂正符号化を行う際の符号化率及び変調多値数は、予め設定された固定のものを用いる。一般的に、制御情報は、高品質伝送を必要とするためBPSK変調或いはQPSK変調で、低い符号化率を用いて伝送される。
符号化変調部11は、ビットデータ系列からなるユーザデータに対し、所定の誤り訂正符号化を施し、更に所定の変調多値数の変調方式(例えばQPSK、16QAM、64QAM変調)を用いてシンボルデータ系列信号を生成し、信号多重部12に出力する。信号多重部12は、符号化変調部10,11からの入力を多重し、周波数データブロックとして、サブキャリアマッピング部13に出力する。
サブキャリアマッピング部13は、信号多重部12の出力である周波数データブロックを、特定のサブキャリアにマッピング(以下、サブキャリアマッピング)し、IFFT部14に出力する。このとき、サブキャリアマッピング部13は、サブキャリア割当部23からのサブキャリア割当情報(サブブキャリア数、サブキャリア番号等)を用いてマッピングを行う。
IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部14は、サブキャリアマッピング部13の出力を、逆高速フーリエ変換して、CP付加部15に出力する。CP付加部15は、IFFT部14から入力した送信データにCP(Cyclic
Prefix)を用いたガード区間を挿入して送信無線部16へ出力する。
送信無線部16は、CP付加部65からの送信データを、ベースバンド周波数から無線周波数へアップコンバート等した後、アンテナ17から空間へ放射する。
受信無線部19は、受信した無線信号に対し、増幅処理、帯域制限処理及び周波数変換処理を施し、同相(Inphase)信号及び直交(Quadrature
Phase)信号からなる複素のベースバンド信号として出力する。
OFDM復調部20は、入力された各々のベースバンド信号に対しOFDM復調を施す。すなわち、時間及び周波数同期処理後に、GI(Guard Interval)除去、FFT(Fast Fourier Transform)処理、直列並列変換処理を行う。
パイロット信号抽出部21は、OFDM復調部20から入力された受信信号より、MS又はRSから送信されたパイロット信号を抽出して受信品質測定部22へ出力する。CQI抽出部26は、OFDM復調部20から入力された受信信号より、MSから送信されたチャネル品質情報(CQI:Channel Quality Information)を抽出してサブキャリア割当部23へ出力する。
受信品質測定部22は、パイロット信号抽出部21の出力に基づいてサブキャリア毎の受信品質を測定する。具体的には、受信品質測定部22は、パイロット信号抽出部21からのパイロット信号を用いて、サブキャリア毎の受信品質を測定してサブキャリア割当部23に出力する。この受信品質として、パイロット信号に基づく、CIR(Carrier to Interferer Ratio)またはSIR(Signal to Interferer Ratio)、SNR(Signal
to Noise Ratio)等の任意の測定値を用いる。
また、サブキャリア割当部23は、CQI抽出部26により抽出された、各サブキャリアのCQIを用いて、MS又はRSに対する下りリンクのサブキャリアを割り当てる。具体的には、サブキャリア割当部23は、サブキャリア割当情報として、サブブキャリア数、サブキャリア番号等を設定する。ここでは、MS又はRSからのCQIが良好となる(品質が高くなる)サブキャリアが割り当てられる。
サブキャリア割当部23は、受信品質測定部22により測定された、サブキャリア毎の受信品質を用いて、MS又はRSからの上りリンクのサブキャリアを割り当てる。具体的には、サブキャリア割当部23は、サブキャリア割当情報として、サブブキャリア数、サブキャリア番号等を設定する。ここでは、MS又はRSからの受信品質が高くなるようなサブキャリアが割り当てられる。
また、サブキャリア割当部23は、RSを介さずにMSと直接通信を行うときには、位置データ抽出部27により抽出された、MSの位置データを用いて、そのMSに対する下りリンク又は上りリンクのサブキャリアを割り当てる。例えばセクタSC0に対応するサブキャリア割当部23は、位置データに基づきMSがZone1に属する場合にはそのMSに対して帯域F3,F5からサブキャリアを割り当てるとともに、MSがZone2に属する場合にはそのMSに対して帯域F2,F4からサブキャリアを割り当てる(図12参照)。
なお、サブキャリア割当部23は、第1通信部及び第2通信部の一実施形態である。
つまり、サブキャリア割当部23は、対応するセクタに応じて、通信先(RS又はMS)と、通信先がMSである場合にはそのMSの位置とに基づいて予め定められた帯域(図12参照)の内、下りリンク又は上りリンクの信号品質が高くなるようなサブキャリアを適応的に割り当てる。そして、サブキャリア割当部23は、サブキャリア割当情報を、サブキャリアマッピング部13とMCS決定部24に出力する。
MCS決定部24は、サブキャリア割当部23からのサブキャリア割当情報と各サブキャリアの受信品質の情報を基に、サブキャリア毎或いは複数のサブキャリアをセットにしたサブキャリアブロック毎に、変調多値数及び符号率等のMCS(Modulation and Coding Schemes)情報を適応的に選択して制御情報生成部25に出力する。制御情報生成部25は、MCS情報及びサブキャリア割当情報を含む制御信号を生成し、制御情報として符号化変調部10に出力する。
(4−2)リレー局(RS)の構成
RSはMSから見ればBSと同様の動作を行い、その構成は、図15に示すようにBSと類似している。以下では、図15において、図14に示したBSの構成部位と同一名称の部位については、重複説明を行わない。
この無線通信システムでは、BSとRSとの通信の帯域と、RSとMSとの通信の帯域とが異なるため、RSにおいてサブキャリアの割り当てを再設定することが必要となる。
このサブキャリアの割り当ての再設定は、以下のように行われる。
先ず、ユーザデータ抽出部47は、OFDM復調部40から入力された受信信号より、BS又はMSから送信されたユーザデータを抽出する。この抽出されたユーザデータは、符号化変調部31及び信号多重部32を経て、周波数データブロックとして、サブキャリアマッピング部33に取り込まれる。
サブキャリア割当部43は、対応するセクタに応じて、通信先(BS又はMS)に基づいて決定される帯域(図12参照)の中で、信号品質が高くなるようなサブキャリアを適応的に割り当てる。例えば、セクタSC0に対応するRS0が、BSからMSに対する下りリンクを中継する場合、帯域F3,F5の中から信号品質の高いサブキャリアが割り当てられる。このように、RSでは、例えば下りリンクにおいて、ユーザデータは、BSからの受信信号からいったん抽出された後、RSとMSとの通信に割り当てられた帯域内のサブキャリアに新たにマッピングし直される。
なお、サブキャリア割当部43は、第3通信部の一実施形態である。
(4−3)移動局(MS)の構成
図16に示すように、MSは、アンテナ50、デュプレクサ51、受信無線部52、OFDM復調部53、制御情報抽出部54、復調復号部55、サブキャリア割当情報抽出部56、パイロット信号抽出部57、MCS情報抽出部58、CQI測定部59、符号化変調部60、符号化変調部61、信号多重部62、サブキャリアマッピング部63、IFFT部64、CP付加部65、送信無線部66、パイロット信号生成部67、位置データ算出部68を備える。デュプレクサ51(DPX)は、送受信系でアンテナ50を共用するために設けられる。
符号化変調部60は、ビットデータ系列からなるユーザデータに対し、所定の誤り訂正符号化を施し、更に所定の変調多値数の変調方式(例えば、QPSK、16QAM、64QAM変調)を用いてシンボルデータ系列信号を生成し、信号多重部62に出力する。ここで、誤り訂正符号化を行う際の符号化率及び変調多値数に関するMCS情報(Modulation and Coding Schemes)は、BSから送信される制御信号からMCS情報を抽出するMCS情報抽出部58の出力に基づいて設定する。この設定により伝搬路状況に応じた適応変調が可能となっている。
符号化変調部61は、ビットデータ系列からなる制御情報に対し、所定の誤り訂正符号化を施し、更に所定の変調多値数の変調方式(例えばBPSK変調、QPSK変調)を用いてシンボルデータ系列信号を生成する。ここで、誤り訂正符号化を行う際の符号化率及び変調多値数は、予め固定のものを用いる。一般的に、制御情報は高品質伝送を必要とするためBPSK変調或いはQPSK変調で、低い符号化率を用いて伝送する。
位置データ算出部68は、図示しないGPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号を受信して自局の位置データを逐次算出する。このGPS測位方式は、4機以上のGPS衛星から受信した信号の到着時間から三角測量法の原理によって位置を算出する方法である。位置データは、制御情報とともに符号化変調部61へ入力される。なお、位置データ算出部68において自局の位置を算出する方法は、GPS信号を用いる方法のほか、いかなる公知の位置算出方法を利用することができる。例えば、GPS測位方式よりも精度は劣るが、3局以上のBSから受信した同期信号の遅延時間から三角測量法の原理によって位置を算出する方法を利用してもよい。
信号多重部62は、符号化変調部60,61からの入力を多重し、周波数データブロックとして、サブキャリアマッピング部63に出力する。
サブキャリアマッピング部63は、信号多重部62の出力である周波数データブロックを、特定のサブキャリアにマッピング(以下、サブキャリアマッピング)し、IFFT部64に出力する。このとき、サブキャリアマッピング部63は、サブキャリア割当情報抽出部56で抽出されたサブキャリア割当情報(サブブキャリア数、サブキャリア番号等)を用いてマッピングを行う。
IFFT部64は、サブキャリアマッピング部63の出力を、逆高速フーリエ変換して、CP付加部65に出力する。CP付加部65は、IFFT部64から入力した送信データにCP(Cyclic Prefix)を用いたガード区間を挿入して送信無線部66へ出力する。送信無線部66は、CP付加部65からの送信データを、ベースバンド周波数から無線周波数へアップコンバート等してアンテナ50から空間へ放射する。
受信無線部52は、アンテナ50にて受信した無線信号に対し、増幅処理、帯域制限処理及び周波数変換処理を施し、同相(Inphase)信号及び直交(Quadrature Phase)信号からなる複素のベースバンド信号として出力する。
OFDM復調部53は、入力された各々のベースバンド信号に対しOFDM復調を施す。すなわち、時間及び周波数同期処理後に、GI(Guard Interval)除去、FFT(Fast Fourier Transform)処理、直列並列変換処理を行う。
制御情報抽出部54は、OFDM復調部53から入力した受信信号より、BSからの制御情報を抽出して復調復号部55へ出力する。この制御信号には、サブキャリア割当情報、パイロット信号、及びMCS情報が含まれる。サブキャリア割当情報抽出部56、パイロット信号抽出部57、及びMCS情報抽出部58は、復調復号部55で復調処理及び復号化処理された制御情報から、それぞれサブキャリア割当情報、パイロット信号、及びMCS情報を抽出する。
なお、サブキャリア割当情報抽出部56及びサブキャリアマッピング部63は、第4通信部、第5通信部、第6通信部を構成する。
CQI測定部59は、パイロット信号抽出部57の出力に基づいて各サブキャリアのチャネル品質情報(CQI:Channel
Quality Information)を測定する。具体的には、CQI測定部59は、パイロット信号抽出部57からのパイロット信号を用いて、サブキャリア毎のCQIを測定して信号多重部62へ出力する。CQIとして、パイロット信号に基づく、CIR(Carrier
to Interferer Ratio)またはSIR(Signal to Interferer Ratio)、SNR(Signal to Noise
Ratio)等の任意の測定値を適用することができる。この各サブキャリアのCQIは、MSに対する下りリンクの信号品質を表している。各サブキャリアのCQIはBS又はRSへ送信され、MSへの下りリンクのサブキャリアの割り当てに利用される。
パイロット信号生成部67は、BS又はRSに対し予め既知となる信号系列であるパイロット信号を生成し、信号多重部62に出力する。ここで、パイロット信号に用いる信号系列は、パイロット信号抽出部57の出力に基づいて設定される。
以上のBS、RS及びMSの構成によって、BSとRSの間、及びRSとMSの間のOFDMA方式による無線通信では、個々の通信に割り当てられた帯域のサブキャリアによって高品質な無線通信が可能となる。その際、RSでは、帯域の変更に応じた、サブキャリアの再割り当てが行われる。
5.基地局及び/又はリレー局による送信電力の制御
次に、第2実施形態の無線通信システムの好ましい変形例として、BS及び/又はRSによる送信電力の適切な制御について、図17を参照して説明する。図17は、実施形態の無線通信システムにおいて、BS及び/又はRSの好ましい送信電力を説明するための図である。
図17の(a)〜(c)は、各セクタにおいて、BSとRS、若しくはBSとMSとの通信リンクに対して割り当てられたサブ帯域と、BSの送信電力(PSD:電力スペクトル密度)との関係を示している。図17において、MS(Zone1),MS(Zone2)は、MSがそれぞれZone1,2に存在することを意味する。また、図17の(d)〜(f)は、各セクタに対応したRS0〜RS2とMSとの通信リンクに対して割り当てられたサブ帯域と、RSの送信電力(PSD)との関係を示している。図17において各通信リンクに対するサブ帯域は、図12に示したものと同一である。
(5−1)BSからMSへの送信電力制御
第2実施形態の無線通信システムでは、(3−1)(1C)で説明したように、BSから所定の距離の範囲内のZone1(第1ゾーン)にMSが存在する場合には、そのMSとBSとの通信リンク(第3通信リンク)に対して、各セクタで第2通信リンクと同一のサブ帯域が使用される。このとき、上記Zone1はBSに比較的近い領域であるため、上記第3通信リンクでは、Zone1よりも遠い位置にあるMSへの通信リンク(第4通信リンク)と比較して、BSからの送信電力を低下させることが電力効率の観点から好ましい。また、Zone1にあるMSに対する送信電力を低下させることは、隣接するBSからその配下のRSに対する通信との干渉が回避される点からも好ましい。
図11及び図12を参照して説明した3セクタ構成の無線通信システムの例では、図17(a)〜(c)に示すように、各セクタで、上記第3通信リンク(BS-MS(Zone1))におけるPSDが上記第4通信リンク(BS-MS(Zone2))におけるPSDよりも低くなるように設定する。このような設定により、図11において、例えばセクタSC0においてサブ帯域F3,F5を使用する第3通信リンク(BS-MS(Zone1))では、隣接するBSからその配下のRSn1,RSn2への通信(それぞれサブ帯域F3,F5を使用)との干渉を回避することができる。同様に、セクタSC1においてサブ帯域F1,F5を使用する第3通信リンク(BS-MS(Zone1))では、隣接するBSからその配下のRSn0,RSn2への通信(それぞれサブ帯域F1,F5を使用)との干渉を回避することができる。セクタSC2においてサブ帯域F1,F3を使用する第3通信リンク(BS-MS(Zone1))では、隣接するBSからその配下のRSn0,RSn1への通信(それぞれサブ帯域F1,F3を使用)との干渉を回避することができる。
(5−2)BSからRSへの送信電力制御
BSからZone1にあるMSに対する通信と、隣接するBSからその配下のRSに対する通信との間の干渉を回避するためには、BSからRSへの送信電力をある程度抑制することが好ましい。かかる観点から、BSからRSへの送信電力の値を、BSからZone1にあるMSに対する送信電力の値と、BSからZone2(第2ゾーン)にあるMSに対する送信電力の値の間に設定することが有効である。
(5−3)RSからMSへの送信電力制御
第2実施形態の無線通信システムでは、(3−1)(1B)で説明したように、RSとMSとの通信リンク(第2通信リンク)に対して、各セクタで第1通信リンク(BSとRSの通信リンク)と異なるサブ帯域が使用される。そのため、システム上規定された帯域を各セクタで有効に使用するために、隣接する2セクタのRSで上記第2通信リンクに使用されるサブ帯域が重複する場合が好ましいことは前述したとおりである。かかる場合には、その重複している帯域では、その隣接する2セクタのRSのうち一方のRSの送信電力が、他方のRSの送信電力よりも低くなるように設定することがさらに好ましい。これにより、隣接する2セクタのRSからMSへの下りリンク同士の干渉が回避される。
図11及び図12を参照して説明した3セクタ構成の無線通信システムの例で説明すると以下のとおりである。すなわち、図17(e),(f)に示すように、隣接するセクタのRS1,RS2で重複して使用されるサブ帯域F1では、一方のRS1の送信電力(図17のP1)が、他方のRS2の送信電力(図17のP2)よりも低くなる(すなわち、P1<P2となる)ように設定する。図17(d),(f)に示すように、隣接するセクタのRS0,RS2で重複して使用されるサブ帯域F3では、一方のRS2の送信電力が、他方のRS0の送信電力よりも低くなるように設定する。図17(d),(e)に示すように、隣接するセクタのRS0,RS1で重複して使用されるサブ帯域F5では、一方のRS0の送信電力が、他方のRS1の送信電力よりも低くなるように設定する。
このような設定により、図11において、例えばセクタSC0のRS0(サブ帯域F3,F5を使用)は、他のBSの配下の隣接するRSn1(サブ帯域F1,F5を使用するRS)とで重複する、サブ帯域F5を使用した下りリンクの通信で、干渉を回避することができる。同様に、このRS0(サブ帯域F3,F5を使用)は、他のBSの配下の隣接するRSn2(サブ帯域F1,F3を使用するRS)とで重複する、サブ帯域F3を使用した下りリンクの通信で、干渉を回避することができる。
なお、送信電力を制御するためのハードウエア又はソフトウエアの構成として、当業者に公知のいかなる構成を利用してもよい。
6.第2実施形態の無線通信システムの性能評価
発明者は、第2実施形態に係る無線通信システムの性能向上について検証するために、システムレベルのシミュレーションに基づく性能評価を行った。
(6−1)シミュレーションの前提条件
このシミュレーションは、以下の表1〜4の前提の下で行われた。表1は、シミュレーションにおけるセルとネットワークの構成に関するパラメータを示す。表2は、シミュレーションにおけるシステムレベルの前提条件を示す。表3は、シミュレーションにおける各通信リンクの伝播ロス及びシャドーイング減衰の条件を示す。なお、シミュレーション上、セルの形態、及びセクタに対応したRSの配置は、図1に示したものと同様である。
Figure 0005187403
Figure 0005187403
Figure 0005187403
このシミュレーションでは、第1実施形態の無線通信システムと、図17に示した第2実施形態の無線通信システム(送信電力制御を行う場合)とについて、ジオメトリとスループットが比較された。なお、ジオメトリ(Geometry)とは、長期間(例えば500ms等)での信号対干渉プラス雑音比(long-term
signal-to-interference and noise ration (SINR))を意味する。長期間でのSINRを算出するのは、初期のフェージングによる影響を無視できるようにするためである。
第1実施形態の無線通信システムは、シミュレーションのモデル上、図18に示すように、BSとRSとの通信リンク、BSとMSとの通信リンク、RSとMSとの通信リンク、のそれぞれに対して、周波数再利用率が1となるように設計されている。すなわち、第1実施形態の無線通信システムでは、BSとRSとの通信リンクに対して、各セクタでサブ帯域F1が使用される。BSとMSとの通信リンクに対して、各セクタでサブ帯域F2が使用される。RSとMSとの通信リンクに対して、各セクタでサブ帯域F3が使用される。
第2実施形態の無線通信システムは、シミュレーションのモデル上、下表4に示す送信電力制御が行われることを想定した。この表4では、図17(a)〜(f)の各々の通信リンクと同一の順序で記載されている。また、表4では、各通信リンクにおけるBS又はRSの送信電力を、各セクタでBSからZone1にあるMSに対する送信電力を10とした場合の比率で示している。
Figure 0005187403
(6−2)ジオメトリ性能の結果
上記前提条件の下で行ったジオメトリ性能の結果を、図19〜21に示す。図19は、BSとRSの通信リンクにおけるジオメトリのCDFを示す図である。図20は、BSとMSの通信リンクにおけるジオメトリのCDFを示す図である。図21は、RSとMSの通信リンクにおけるジオメトリのCDFを示す図である。
図19に示すように、第2実施形態の無線通信システムでは、BSとRSの通信リンクにおいて、第1実施形態のものよりも約3dBの利得向上が得られた。図20に示すように、第2実施形態の無線通信システムでは、BSとMSの通信リンクにおいて、MSが第2ゾーンにあるとき(サブ帯域F2,F4を使用)、ジオメトリが0〜15dBの範囲内で約5dBの利得が得られた。MSがZone1にあるとき(サブ帯域F1,F3,F5を使用)、ジオメトリが低いときに損失が発生するものの、ジオメトリが0dB以上の範囲では第1実施形態の無線通信システムと大差ない結果となった。図21に示すように、第2実施形態の無線通信システムでは、RSとMSの通信リンクにおけるジオメトリは第1実施形態のシステムとほぼ同一であった。
以上から、ジオメトリ性能に関し、第2実施形態の無線通信システムは、第1実施形態のシステムよりも優れていることが理解される。
(6−3)スループット性能の結果
上記前提条件の下で行ったスループット性能の結果を、図22〜24及び表5に示す。図22は、BSとRSの通信リンクにおけるユーザスループットのCDFを示す図である。図23は、BSとMSの通信リンクにおけるユーザスループットのCDFを示す図である。図24は、RSとMSの通信リンクにおけるユーザスループットのCDFを示す図である。表5は、各通信リンクにおけるセクタスループット(bps/Hz)の結果を示している。なお、このスループット性能評価では、上記前提条件に加え、各セクタで10局のMSが存在し、各MSに対して平等にスケジューリングするという条件の下で行われた。
Figure 0005187403
図22〜24及び表5から明らかなように、スループット性能に関し、第2実施形態の無線通信システムは、第1実施形態のシステムよりも優れていることが理解される。

Claims (8)

  1. 基地局と、移動局と、セクタ毎に設けられて基地局と移動局との間の通信を中継するリレー局と、を備え、割り当てられた帯域を複数のサブ帯域に分割して使用する無線通信システムであって、
    基地局とリレー局との第1通信リンクに対して、セクタ毎に異なるサブ帯域を使用し、
    リレー局と移動局との第2通信リンクに対して、各セクタで前記第1通信リンクと異なるサブ帯域を使用し、
    基地局から所定の距離の範囲内の第1ゾーンに移動局が存在する場合には、その移動局と基地局との第3通信リンクに対して、各セクタで前記第2通信リンクと略同一のサブ帯域を使用し、
    前記第1ゾーンより基地局から離れた第2ゾーンに移動局が存在する場合には、その移動局と基地局との第4通信リンクに対して、前記第1通信リンク及び前記第2通信リンクのいずれとも異なるサブ帯域を使用し、
    隣接する2セクタのリレー局において、前記第2通信リンクで使用されるサブ帯域が部分的に重複するように設定される、無線通信システム。
  2. 第1、第2及び第3セクタからなる3セクタ構成であって、
    前記第1通信リンクに対して、第1セクタ、第2セクタ及び第3セクタでそれぞれ第1サブ帯域、第3サブ帯域及び第5サブ帯域を使用し、
    前記第2通信リンクに対して、第1セクタで第3サブ帯域及び第5サブ帯域、第2セクタに対して第1サブ帯域及び第5サブ帯域、第3セクタに対して第1サブ帯域及び第3サブ帯域、をそれぞれ使用し、
    前記第4通信リンクに対して、すべてのセクタで第2サブ帯域及び第4サブ帯域を使用する、
    請求項1に記載された無線通信システム。
  3. 隣接する2セクタのリレー局において、前記第2通信リンクに使用されるサブ帯域が記部分的に重複している帯域では、前記2セクタのリレー局のうち一方のリレー局の送信電力が、他方のリレー局の送信電力よりも低くなるように設定される、
    請求項1又は2に記載された無線通信システム。
  4. 前記第3通信リンクにおける送信電力が、前記第4通信リンクにおける送信電力よりも低くなるように設定される、
    請求項1〜のいずれか1項に記載された無線通信システム。
  5. 前記リレー局は、隣接する2基地局の位置を結ぶ直線の中点近傍に配置される、
    請求項1〜のいずれか1項に記載された無線通信システム。
  6. 割り当てられた帯域を複数のサブ帯域に分割して使用する無線通信システムに属し、移動局と、セクタ毎に設けられて移動局との間の通信を中継するリレー局との無線通信を行う基地局であって、
    前記無線通信システムでは、基地局とリレー局との第1通信リンクに対してセクタ毎に異なるサブ帯域を使用し、かつ、リレー局と移動局との間の第2通信リンクに対して各セクタで前記第1通信リンクと異なるサブ帯域を使用するように予め設定され、さらに、隣接する2セクタのリレー局では、前記第2通信リンクで使用されるサブ帯域が部分的に重複するように設定され、
    前記基地局は、
    移動局が、自基地局から所定の距離の範囲内の第1ゾーンに存在するか、又は前記第1ゾーンより自局から離れた第2ゾーンに存在するかを検出する位置検出部と、
    前記位置検出部が、前記第1ゾーンに移動局が存在することを検出した場合には、その移動局との第3通信リンクに対して、各セクタで前記第2通信リンクと略同一のサブ帯域を使用する第1通信部と、
    前記位置検出部が、前記第2ゾーンに移動局が存在することを検出した場合には、その移動局と自局との第4通信リンクに対して、前記第1通信リンク及び前記第2通信リンクのいずれとも異なるサブ帯域を使用する第2通信部と、
    を備えた、基地局。
  7. 割り当てられた帯域を複数のサブ帯域に分割して使用する無線通信システムに属し、基地局と移動局との無線通信を中継するリレー局であって、
    前記無線通信システムでは、基地局とリレー局との第1通信リンクに対してセクタ毎に異なるサブ帯域を使用するように予め設定されており、
    前記リレー局は、自リレー局と移動局との間の第2通信リンクに対して、セクタ毎に前記第1通信リンクとは異なるサブ帯域を使用する第3通信部、を備え、
    前記第3通信部が使用するサブ帯域は、
    前記無線通信システムにおいて、基地局が自基地局から所定の距離の範囲内の第1ゾーンに存在する移動局との間の第3通信リンクで使用するサブ帯域とは、略同一であって、かつ、基地局が自基地局から前記第1ゾーンより離れた第2ゾーンに存在する移動局との間の第4通信リンクで使用するサブ帯域とは異なり、さらに、隣接するセクタのリレー局と前記隣接するセクタの移動局の間のリンクに使用されるサブ帯域と部分的に重複する
    リレー局。
  8. 割り当てられた帯域を複数のサブ帯域に分割して使用する無線通信システムに属し、基地局と、セクタ毎に設けられて基地局との間の通信を中継するリレー局との無線通信を行う移動局であって、
    前記無線通信システムでは、基地局とリレー局との第1通信リンクに対して、セクタ毎に異なるサブ帯域を使用するように予め設定されており、
    前記移動局は、
    リレー局と自移動局との間の第2通信リンクに対して、各セクタで前記第1通信リンクと異なるサブ帯域を使用する第4通信部と、
    基地局から所定の距離の範囲内の第1ゾーンに自移動局が存在する場合には、自移動局と基地局との間で行われる第3通信リンクに対して、各セクタで前記第2通信リンクと略同一のサブ帯域を使用する第5通信部と、
    前記第1ゾーンより基地局から離れた第2ゾーンに自局が存在する場合には、自移動局と基地局との間で行われる第4通信リンクに対して、前記第1通信リンク及び前記第2通信リンクのいずれとも異なるサブ帯域を使用する第6通信部と、
    を備え
    前記第2通信リンクで使用するサブ帯域は、隣接するセクタのリレー局と前記隣接するセクタの移動局の間のリンクに使用されるサブ帯域と部分的に重複する移動局。
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