JP5173946B2 - 符号化前処理装置、符号化装置、復号装置及びプログラム - Google Patents

符号化前処理装置、符号化装置、復号装置及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、動きシーンにおける適応的符号化技術に関し、特に、高速動きシーンにおける符号化前処理装置、符号化装置、復号装置及びプログラムに関する。
いわゆる8Kと呼ばれるスーパーハイビジョン(SHV)のようなハイビジョン16倍の解像度を有する超高精細動画像は従来のハイビジョンよりも大画面を目的とした動画像システムであり、標準視距離における水平視野角が広視野となるため、まるで画像に包み込まれるような臨場感ある動画像を楽しむことができる。しかしながら、フレームレートが従来の標準画質やハイビジョン用の画面と異なるため、同様の画角で動画像を撮像した場合、フレーム間の動き速度に差が生じることになる。
例えば、図8(a)に示すように、ハイビジョン画面は1920画素×1080ラインであり、画面高さ(H)に対して3Hの距離に視点があるとすると、水平視野角が30degであるのに対し、図8(b)に示すように、スーパーハイビジョン画面は、7680画素×4320ラインであり、画面高さ(H)に対して0.75Hの距離に視点があるとすると、水平視野角が100degである。この場合、スーパーハイビジョン画面用の超高精細動画像信号とハイビジョン画面用の動画像信号とを比較すると、超高精細動画像信号は、水平・垂直解像度ともに4倍となるため、両者が同じフレームレートの場合はフレーム間の動き速度も4倍となる。
特開2008−131321号公報
広視野の超高精細動画像は、従来の動画像に比べてフレーム間の動き速度が大きくなりがちであるばかりでなく、動領域における1画素あたりの動きボケ量も大きくなるため、H.264(MPEG−4 AVC)やMPEG−2のようなブロックマッチングによる動き検出法において単純にブロックサイズを大きくするか、又は動き探索範囲を広げても、動きベクトル検出確度がそれほど高くならず、フレーム間符号化による画像の画質劣化が顕著になりやすい。これは、動きシーンの場合に特に顕著である。
そこで、本発明の目的は、動きシーンを適応的に符号化する符号化前処理装置、符号化装置、復号装置及びプログラムを提供することにある。
本発明は、広視野の超高精細動画像の高速動きシーンにおいて、H.264又はMPEG−2方式のようなフレーム内符号化処理(Iフレーム/Iスライス)とフレーム間符号化処理(P,Bフレーム/P,Bスライス)を用いる符号化方式で符号化するために、比較的大きなブロックサイズで、且つ大きな動き探索範囲で動き検出を行い、この動きベクトルをクラスタリングし、動領域が支配的且つ動き速度が大きいか否かを判別し、動き速度が大きいと判断した場合には、フレーム内符号化を行う旨の補助情報を送出する符号化前処理装置を提供するとともに、符号化装置、復号装置及びプログラムを提供する。
即ち、本発明の符号化前処理装置は、動きシーンにおける動画像を適応的にフレーム内符号化処理とフレーム間符号化処理を用いる符号化方式で符号化するために前処理を行う符号化前処理装置であって、動画像フレーム列内の或るフレーム画像について所定のブロックサイズで複数の画素ブロックに分割するブロック分割部と、当該画像フレーム列内の前記フレーム画像とは異なる別フレーム画像を探索範囲として、前記画素ブロックの各々における動きベクトルを算出する動き探索処理部と、算出した全ての動きベクトルについて、所定数の動きベクトル候補クラスタとして識別可能に分類するクラスタリングを行うとともに、当該画像フレーム間の動き速度を算出する動きベクトルクラスタリング処理部と、前記所定数の動きベクトル候補クラスタの各動きベクトル及び前記動き速度から、広領域・高速動きのフレームであるか否かを判定し、広領域・高速動きのフレームであると判定した場合に、前記符号化方式に関わらず、前記フレーム画像を、強制的にフレーム内符号化を施すべきフレームとして決定する広領域・高速動き判定部とを備え、前記広領域・高速動き判定部は、前記所定数の動きベクトル候補クラスタの中で、割り付けられた動きベクトルの数が全動きベクトルに対する割合として規定される数よりも多く、且つ該動きベクトルの値が規定値よりも大きい場合、または前記動き速度規定値よりも大きい場合に、広領域で高速な動きを有するフレームであると判定することを特徴とする。
また、本発明の符号化前処理装置において、前記フレーム間の動き速度は、全動きベクトル量の平均値であることを特徴とする。
また、本発明の符号化前処理装置において、前記所定のブロックサイズは、前記符号化方式で規定される動き検出のブロックサイズよりも大きいことを特徴とする。
また、本発明の符号化前処理装置において、前記動き探索処理部によって探索される探索範囲は、前記符号化方式で規定される探索範囲よりも大きいことを特徴とする。
また、本発明の符号化前処理装置において、前記クラスタリングは、k−means法に従って行われることを特徴とする。
更に、本発明の符号化装置は、本発明の符号化前処理装置と、前記動画像フレーム列について、該符号化前処理装置によって決定された広領域・高速動きのフレームであるか否かを示す補助情報に従って前記符号化方式の符号化を施す符号化器と、を備えることを特徴とする。
更に、本発明の復号装置は、本発明の符号化装置によって符号化された動画像フレーム列について、前記補助情報が広領域・高速動きのフレームであることを示すフレームにはフレーム内復号処理を施し、前記補助情報が広領域・高速動きのフレームでないことを示すフレームには前記符号化方式に従ってフレーム内復号処理又はフレーム間復号処理を施すことを特徴とする。
更に、本発明は、動きシーンにおける動画像を適応的にフレーム内符号化処理とフレーム間符号化処理を用いる符号化方式で符号化するために前処理を行う符号化前処理装置として構成するコンピュータに、動画像フレーム列内の或るフレーム画像について所定のブロックサイズで複数の画素ブロックに分割するステップと、当該画像フレーム列内の前記フレーム画像とは異なる別フレーム画像を探索範囲として、前記画素ブロックの各々における動きベクトルを算出するステップと、算出した全ての動きベクトルについて、所定数の動きベクトル候補クラスタとして識別可能に分類するクラスタリングを行うとともに、当該画像フレーム間の動き速度を算出するステップと、前記所定数の動きベクトル候補クラスタの各動きベクトル及び前記動き速度から、広領域・高速動きのフレームであるか否かを判定し、広領域・高速動きのフレームであると判定した場合に、前記符号化方式に関わらず、前記フレーム画像を、強制的にフレーム内符号化を施すべきフレームとして決定するステップと、を実行させ、前記決定するステップは、前記所定数の動きベクトル候補クラスタの中で、割り付けられた動きベクトルの数が全動きベクトルに対する割合として規定される数よりも多く、且つ該動きベクトルの値が規定値よりも大きい場合、または前記動き速度が規定値よりも大きい場合に、広領域で高速な動きを有するフレームであると判定する、プログラムとしても特徴付けられる。
更に、本発明は、本発明の復号装置として構成するコンピュータに、前記補助情報が広領域・高速動きのフレームであることを示すフレームにはフレーム内復号処理を実行させ、前記補助情報が広領域・高速動きのフレームでないことを示すフレームには前記符号化方式に従ってフレーム内復号処理又はフレーム間復号処理を実行させるためのプログラムとしても特徴付けられる。
本発明によれば、広視野の超高精細動画像で問題を生じやすい高速動きシーンにおける画質劣化を防ぐことができ、簡便且つ効果が高い符号化技術を提供することができる。
本発明による一実施例の符号化装置を示す図である。 本発明による一実施例の復号装置を示す図である。 本発明による一実施例の符号化装置の動作を示すフローチャートである。 本発明による一実施例の符号化装置におけるブロック分割を示す図である。 本発明による一実施例の符号化装置における動き探索を示す図である。 本発明による一実施例の符号化装置におけるユーグリット距離の説明図である。 本発明による一実施例の符号化装置におけるクラスタリングを示す図である。 (a)は、ハイビジョン画面の一例を示す図であり、(b)は、スーパーハイビジョン画面の一例を示す図である。 高速動きシーンにおける動きボケ領域のDCT時の高空間周波数成分の様子を示す図である。
以下、本発明による一実施例の符号化装置及び復号装置を説明する。
まず、本発明の理解を容易にするために、高速動きシーンについて説明する。高速動きシーンでは、フレーム内で動領域が支配的であり、且つフレーム間での動き速度が大きくなり、画面内の画像の大部分は動きボケを生じていると云える。そこで、本実施例の符号化装置では、動領域が支配的である高速動きシーンでは、強制的にフレーム内符号化(Iスライス・ピクチャ)処理を行うようにする。
高速動きシーンにおいては、フレーム内符号化(Iスライス・ピクチャ)処理を行ったほうがフレーム間符号化(P又はBスライス・ピクチャ処理)を行うよりも画質劣化が少ない。更に、高速動きシーンでは画像の大部分に動きボケを生じているため、ビット量の小さなIスライス・ピクチャ処理を行えば十分である。このとき、Iスライス・ピクチャ処理におけるDCT(Discrete Cosine Transform)及び量子化において高空間周波成分の大部分は失われるが、もともと動きボケにより高空間周波数成分の大部分は失われているため、これに起因する画像劣化は問題とする必要がない。例えば、図9に示すように、動きボケ領域のDCT時の高空間周波数成分の大部分が失われる。
図1に、本発明による一実施例の符号化装置を示す。本実施例の符号化装置1は、高速動きシーン判定器2と、符号化器3とを備える。高速動きシーン判定器2は、ブロック分割部21と、動き探索処理部22と、動きベクトルクラスタリング処理部23と、広領域・高速動き判定部24とを備える。本発明による一実施例の符号化装置1の各処理に用いるデータは、符号化装置1が備える記憶部(図示せず)に適宜格納することができる。
ブロック分割部21は、動画像フレーム列内の任意時間位置tのフレーム画像F(t)を当該記憶部に記憶するとともに、フレーム画像F(t)について任意のブロックサイズで複数の画素ブロックに分割する。
動き探索処理部22は、別フレーム画像(例えば、後続するフレーム画像F(t+1))の画面内全体を探索範囲として動き検出を行い、各々の画素ブロックにおける動きベクトルを算出し、算出した全ての動きベクトルを、動きベクトルクラスタリング処理部23に送出する。
動きベクトルクラスタリング処理部23は、動き探索処理部22によって算出した全ての動きベクトルについて、クラスタリングを行うとともに、フレーム間の動き速度を算出する。クラスタリングは、各動きベクトルについて、動きベクトル候補クラスタとして識別可能に分類する処理である。フレーム間の動き速度は、例えば、全動きベクトル量の平均値とすることができる。
広領域・高速動き判定部24は、所定数の動きベクトル候補クラスタの中で、割り付けられた動きベクトルの数が規定数よりも多く、且つその動きベクトルの値も規定値よりも大きい場合、または動き速度が規定値よりも大きい場合に、フレーム内の動領域が支配的であり、且つフレーム間の動き速度が大きいフレーム画像F(t)であると判定する。換言すれば、広領域・高速動き判定部24は、割り付けられた動きベクトルの数が規定数よりも多く、且つその動きベクトルの値も規定値よりも大きい、または動き速度が規定値よりも大きいか否かの判定が肯定的であれば広領域・高速動きのフレーム画像(例えば、高速動きシーンのフレーム画像)であると判定し、否定的であれば広領域・高速動きのフレーム画像ではないと判定する。広領域・高速動き判定部24は、この判定結果を、スライスタイプを表す補助情報として符号化器3に送出する。
符号化器3は、フレーム画像F(t)について、広領域・高速動きのフレーム画像であるか否かを表す補助情報を参照して任意の動画像の符号化方式(例えば、H.264,MPEG−2)に基づく符号化を施す。符号化器3は、補助情報を参照して広領域・高速動きのフレーム画像である旨を示す場合には、当該フレーム画像F(t)について、当該符号化方式に関わらず、強制的にフレーム内符号化(Iスライス・ピクチャ)処理を施す。一方、補助情報が広領域・高速動きのフレーム画像でない旨を示す場合には、当該符号化方式に従う符号化、即ちフレーム内符号化(Iスライス・ピクチャ)処理又はフレーム間符号化(P又はBスライス・ピクチャ処理)を施して、符号化画像を生成する。この符号化画像には、上記の補助情報が付与される。符号化画像は、当該記憶部に記憶されるか、又は外部装置に向けて伝送される。
図2には、本実施例の復号装置4が示されている。本実施例の復号装置4は、該復号装置4が備える記憶部に格納された当該符号化画像及び補助情報を読み出すか、又は伝送される当該符号化画像及び補助情報を受信して、所定の符号化方式に従う復号処理を実行する。尚、本実施例の復号装置4は、当該補助情報を参照してフレーム内復号(Iスライス・ピクチャ)処理又はフレーム間復号(P又はBスライス・ピクチャ理を施し、復号されたフレーム画像F’(t)を生成する。
以下、本発明による一実施例の符号化装置の動作について、図3を参照して更に詳細に説明する。
ステップS1にて、符号化装置1のブロック分割部21は、処理対象のフレーム画像F(t)及び後続するフレーム画像F(t+1)を入力し、ステップS2にて,ブロック分割部21によりフレーム画像F(t)を複数の画素ブロックに分割する。
尚、ハイビジョン画面をMPEG−2で符号化する場合を考慮するに、通常16×16画素のブロックが用いられる。しかしながら、ブロック分割部21によって分割されるブロックサイズは、例えば、スーパーハイビジョン画面でも適用可能とすべく、16×16画素のブロックを水平・垂直方向に各4倍、即ち64×64画素ブロック、或いはそれ以上の大きなサイズの画素ブロックを用いるのが好適である。即ち、好適には、ブロック分割部21によって分割されるブロックサイズは、符号化器3の符号化方式で規定される動き検出のブロックサイズよりも大きい。
尚、実用上、画面全体がパンする場合や、極めて大面積な動物体が高速な動きを行うような高速動きシーンなどを想定するため、図4に示すように、比較的大きめの画素ブロックサイズとすることができ、或いは又、フレーム画像F(t)の約1/4又は1/16程度の大きなブロックを画面中央に用意し、フレーム画像F(t+1)の画面全体を探索範囲として1個の動きベクトルを検出するだけでも効果的である。即ち、好適には、動き探索処理部22によって探索される探索範囲は、符号化器3の符号化方式で規定される探索範囲よりも大きい。
以下の説明では、図4に示すように、フレーム画像F(t)内が複数個の画素ブロックB(Bx,By)で分割される場合について説明する。Bxは水平方向のブロック位置番号、Byは垂直方向のブロック位置番号である。
ステップS3にて、符号化装置1の動き探索処理部22は、複数個にブロック分割した画素ブロックB(Bx,By)の各々について、図5に示すように、例えばフレーム画像F(t+1)を参照して動き探索を実行する。
尚、動き探索の処理に時間がかかるため、全画素ブロック探索でなく数画素ブロックずつ飛ばしながら代表的な画素ブロック位置の探索とすることもできる。この動き探索処理部22の処理により、各々の画素ブロックB(Bx,By)における動きベクトルMv_B(Bx,By)が求められる。
ステップS4にて、符号化装置1の動きベクトルクラスタリング処理部23は、動きベクトルMv_B(Bx,By)のクラスタリング及びフレーム間の動き速度を算出する。クラスタリングの方法としては、非階層的クラスタリングアルゴリズムとして有名なk−means法を用いる。
k−means法のアルゴリズムを簡潔に説明する。
まず、初期値として予め定めたk個の動きベクトル候補クラスタ中心を設定する。動きベクトル候補クラスタ中心は、動きベクトルの360度方向に探索(例えば45度毎の探索)して、且つ大きい値を持つ位置を動きベクトル候補クラスタのクラスタ中心の初期候補として設定する。
次に、各動きベクトルMv_B(Bx,By)を最もユーグリット距離が近い動きベクトル候補クラスタ中心に割り当てる。ユーグリット距離は、例えば、図6に示すように、動きベクトル候補クラスタ中心Oから各画素値(Bx,By)までのベクトル量uの平均値として規定することができる。
次に、各動きベクトル候補クラスタごとに、各動きベクトル候補クラスタのクラスタ中心を計算し直す。全てのクラスタ中心の変化値が、或る閾値Th以下であれば終了とし、それ以外は、再度、動きベクトル候補クラスタ中心として割り当てる。
動きベクトルのクラスタリングは、原点を中心として各各動きベクトルMv_B(Bx,By)の大きさ及び向きでクラスタリングを行う。例えば、図7(a)に示すように、フレーム画像F(t)について、右方向に移動する「人」と、「人」よりも少し遅い速度で同じく右方向に移動する「背景」と、「人」及び「背景」以外の「その他」の3つのオブジェクトがあるとして3つのクラスタリングを計算する際には、各動きベクトルMv_B(Bx,By)の大きさ及び向きでクラスタリングを行うことにより、図7(b)に示すように、「人」を表す動きベクトル候補クラスタはMVset1と、「背景」を表す動きベクトル候補クラスタはMVset2と、「その他」を表すベクトル候補クラスタMVset3のように分類することができる。
以上の処理によりk個の動きベクトル候補クラスタの決定処理を収束させることができるので、これにより、全ての動きベクトルMv_B(Bx,By)がk個の動きベクトル候補クラスタへと割り付けることができる。
ステップS5にて、符号化装置1の広領域・高速動き判定部24は、フレーム画像F(t)について、フレーム内の動領域が支配的であり、且つフレーム間の動き速度が大きいフレームであるか否かを判断し、肯定的であれば広領域・高速動きのフレーム画像(例えば、高速動きシーン)であると判定してステップS6に進み、否定的であれば広領域・高速動きのフレーム画像ではないと判定してステップS7に進む。
例えば、k個の動きベクトル候補クラスタの中で、割り付けられた動きベクトルMv_B(Bx,By)の数が規定数よりも多く(全動きベクトルに対する割合として規定数よりも多く)、且つその動きベクトル値も規定値より大きい場合、または動き速度が規定値よりも大きい場合を、動領域が支配的且つその動き速度が大きいフレームであると判断する。具体例としては、全ての動きベクトルMv_B(Bx,By)の1/4以上の割り付けがあり、且つその動きベクトル値が[フレーム画像F(t)の水平解像度/フレームレート]以上である場合、または動き速度が[フレーム画像F(t)の水平解像度/フレームレート]以上であれば、該当するフレーム画像F(t)は動領域が支配的且つフレーム間の動き速度が大きいフレームであると判断する。これは、例えば水平解像度7680画素でフレームレート60Hzのスーパーハイビジョン画面の動画像信号においては、1秒間で画面を横切る動き速度として128画素/フレームに相当する。広領域・高速動き判定部24は、この判定結果を、スライスタイプを表す補助情報として符号化器3に送出する。
ステップS6にて、符号化装置1の広領域・高速動き判定部24は、当該肯定的な判定結果を、スライスタイプを表す補助情報として、当該符号化方式に関わらず、スライスタイプとして強制的にIスライス・ピクチャとして処理すべき旨を示すIスライス・ピクチャフラグを有効に設定する。
一方、ステップS7にて、符号化装置1の広領域・高速動き判定部24は、当該否定的な判定結果を、スライスタイプを表す補助情報として、当該符号化方式に従って処理すべく、スライスタイプとして強制的にIスライス・ピクチャとして処理すべきではない旨を示すIスライス・ピクチャフラグを無効に設定する。
尚、この強制するIスライス・ピクチャ処理(以下、「IFスライス・ピクチャ」と称する)について、通常であれば、符号化ビットレートが決まっているためレート制御を行う必要があるが、該当するフレーム画像F(t)は動きボケを多く含むと判断されるため、IFスライス・ピクチャのレートを低くしても画像劣化の問題は生じない。
例えば、Closed GOP=15の場合、GOPの最初に挿入されるIスライス・ピクチャのbit数に対して、P,Bスライス・ピクチャのbit数は約1/10程度である。ここで、IFスライス・ピクチャを、Iスライス・ピクチャの1/5程度となるように設定してレート制御を行うと、いわゆるイントラフリッカ等が目立たずに良好な画像結果が得られる。もっとも、IFスライス/ピクチャは連続する可能性が高い。
最終的に、ステップS8にて、符号化装置1の符号化器3は、フレーム画像F(t)について、広領域・高速動きのフレーム画像であるか否かを表す補助情報を参照して所定の動画像の符号化方式(例えば、H.264,MPEG−2)に基づく符号化を施す。
このように、本実施例の符号化装置及び復号装置によれば、比較的大きなブロックサイズで、且つ大きな動き探索範囲で動き検出を行い、この動きベクトルをクラスタリングし、動領域が支配的であり、且つ動き速度が大きいか否かを判別し、動き速度が大きいと判断した場合には、フレーム内符号化を行う旨の制御指示を補助情報として送出するため、例えば広視野の超高精細動画像で問題を生じやすい高速動きシーンにおける画質劣化を防ぐことができ、簡便且つ効果が高い符号化技術を提供することができる。
尚、本発明は、フレーム内で動領域が支配的であり、且つフレーム間の動き速度が大きいフレームを探索するものであり、本探索は、H.264(MPEG−4 AVC)やMPEG−2のブロックマッチング処理内で行ってもよい。ただし、これらの符号化方式で用いるものよりも大きなブロックサイズ且つ大きな動き探索範囲を採用することで、より確実に高速動きシーン又はパンフレームを判別することができるようになる。
尚、本実施例に係る符号化装置1及び復号装置4の各々は、コンピュータとして構成することができる。これらの装置の各機能を実現するためのプログラムはコンピュータの記憶部に記憶しておき、中央演算処理装置(CPU)によって適宜プログラムを読み出して実行することにより、符号化装置1及び復号装置4の機能を実現させることができる。
同様に、本実施例に係る符号化前処理装置として機能する高速動きシーン判定器2も、コンピュータとして構成することができる。高速動きシーン判定器2の各機能を実現するためのプログラムはコンピュータの記憶部に記憶しておき、中央演算処理装置(CPU)によって適宜プログラムを読み出して実行することにより、符号化前処理装置の機能を実現させることができる。
上記の実施例では、動画像の1フレーム画像を代表的に説明したが、本発明は、Motion JPEGのような圧縮にも適用できる。更に、符号化装置1が、それぞれ高速動きシーン判定器2を備えるとして説明したが、高速動きシーン判定器2を個別の装置として、並びに高速動きシーン判定器2及び符号化器3を別個の装置として構成することができる。従って、本発明は、上述の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載によってのみ制限される。
本発明によれば、広視野の超高精細動画像であるスーパーハイビジョン画面用の超高精細動画像信号において従来の動画像システムより高確率で発生する高速動きシーンの動画像符号化における問題を比較的簡単な方法で解決することが可能であるので、将来のスーパーハイビジョンだけではなく、現在のハイビジョンでも同様の問題が発生しがちなサッカーやバスケットボール中継等の高速パンなどの符号化技術の用途に有用である。
1 符号化装置
2 高速動きシーン判定器
3 符号化器
4 復号装置
21 ブロック分割部
22 動き探索処理部
23 動きベクトルクラスタリング処理部
24 広領域・高速動き判定部

Claims (9)

  1. 動きシーンにおける動画像を適応的にフレーム内符号化処理とフレーム間符号化処理を用いる符号化方式で符号化するために前処理を行う符号化前処理装置であって、
    動画像フレーム列内の或るフレーム画像について所定のブロックサイズで複数の画素ブロックに分割するブロック分割部と、
    当該画像フレーム列内の前記フレーム画像とは異なる別フレーム画像を探索範囲として、前記画素ブロックの各々における動きベクトルを算出する動き探索処理部と、
    算出した全ての動きベクトルについて、所定数の動きベクトル候補クラスタとして識別可能に分類するクラスタリングを行うとともに、当該画像フレーム間の動き速度を算出する動きベクトルクラスタリング処理部と、
    前記所定数の動きベクトル候補クラスタの各動きベクトル及び前記動き速度から、広領域・高速動きのフレームであるか否かを判定し、広領域・高速動きのフレームであると判定した場合に、前記符号化方式に関わらず、前記フレーム画像を、強制的にフレーム内符号化を施すべきフレームとして決定する広領域・高速動き判定部とを備え、
    前記広領域・高速動き判定部は、前記所定数の動きベクトル候補クラスタの中で、割り付けられた動きベクトルの数が全動きベクトルに対する割合として規定される数よりも多く、且つ該動きベクトルの値が規定値よりも大きい場合、または前記動き速度が規定値よりも大きい場合に、広領域で高速な動きを有するフレームであると判定することを特徴とする符号化前処理装置。
  2. 前記フレーム間の動き速度は、全動きベクトル量の平均値であることを特徴とする、請求項1に記載の符号化前処理装置。
  3. 前記所定のブロックサイズは、前記符号化方式で規定される動き検出のブロックサイズよりも大きいことを特徴とする、請求項1又は2に記載の符号化前処理装置。
  4. 前記動き探索処理部によって探索される探索範囲は、前記符号化方式で規定される探索範囲よりも大きいことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の符号化前処理装置。
  5. 前記クラスタリングは、k−means法に従って行われることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の符号化前処理装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の符号化前処理装置と、
    前記動画像フレーム列について、該符号化前処理装置によって決定された広領域・高速動きのフレームであるか否かを示す補助情報に従って前記符号化方式の符号化を施す符号化器と、
    を備えることを特徴とする符号化装置。
  7. 請求項6に記載の符号化装置によって符号化された動画像フレーム列について、前記補助情報が広領域・高速動きのフレームであることを示すフレームにはフレーム内復号処理を施し、前記補助情報が広領域・高速動きのフレームでないことを示すフレームには前記符号化方式に従ってフレーム内復号処理又はフレーム間復号処理を施すことを特徴とする復号装置。
  8. 動きシーンにおける動画像を適応的にフレーム内符号化処理とフレーム間符号化処理を用いる符号化方式で符号化するために前処理を行う符号化前処理装置として構成するコンピュータに、
    動画像フレーム列内の或るフレーム画像について所定のブロックサイズで複数の画素ブロックに分割するステップと、
    当該画像フレーム列内の前記フレーム画像とは異なる別フレーム画像を探索範囲として、前記画素ブロックの各々における動きベクトルを算出するステップと、
    算出した全ての動きベクトルについて、所定数の動きベクトル候補クラスタとして識別可能に分類するクラスタリングを行うとともに、当該画像フレーム間の動き速度を算出するステップと、
    前記所定数の動きベクトル候補クラスタの各動きベクトル及び前記動き速度から、広領域・高速動きのフレームであるか否かを判定し、広領域・高速動きのフレームであると判定した場合に、前記符号化方式に関わらず、前記フレーム画像を、強制的にフレーム内符号化を施すべきフレームとして決定するステップと、
    を実行させ
    前記決定するステップは、前記所定数の動きベクトル候補クラスタの中で、割り付けられた動きベクトルの数が全動きベクトルに対する割合として規定される数よりも多く、且つ該動きベクトルの値が規定値よりも大きい場合、または前記動き速度が規定値よりも大きい場合に、広領域で高速な動きを有するフレームであると判定する、プログラム。
  9. 請求項7に記載の復号装置として構成するコンピュータに、前記補助情報が広領域・高速動きのフレームであることを示すフレームにはフレーム内復号処理を実行させ、前記補助情報が広領域・高速動きのフレームでないことを示すフレームには前記符号化方式に従ってフレーム内復号処理又はフレーム間復号処理を実行させるためのプログラム。
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