JP5155740B2 - モニタリング条件決定装置、モニタリング条件の決定方法および監視診断装置 - Google Patents

モニタリング条件決定装置、モニタリング条件の決定方法および監視診断装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5155740B2
JP5155740B2 JP2008142880A JP2008142880A JP5155740B2 JP 5155740 B2 JP5155740 B2 JP 5155740B2 JP 2008142880 A JP2008142880 A JP 2008142880A JP 2008142880 A JP2008142880 A JP 2008142880A JP 5155740 B2 JP5155740 B2 JP 5155740B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
monitoring
normal
abnormal
model
condition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008142880A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009289154A (ja
Inventor
畑 賢 治 廣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2008142880A priority Critical patent/JP5155740B2/ja
Publication of JP2009289154A publication Critical patent/JP2009289154A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5155740B2 publication Critical patent/JP5155740B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、監視対象のモニタリング条件を決定するモニタリング条件決定装置、モニタリング条件の決定方法および監視診断装置に関する。
センサーおよびパフォーマンス把握ツール(監視ツール)などを活用して、物理量(たとえば温度、圧力等)および状態量(たとえばCPUの稼働率等)を監視し、監視対象の正常/異常診断を行う監視・診断技術としては、自己回帰モデル(ARIMAなど)、隠れマルコフモデル、階層ベイズモデル、構造方程式モデリング、多変量回帰モデル、マハラノビス距離、サポートベクターマシン、ニューラルネットワーク、ウェーブレット変換、自己組織化マップ、カルマンフィルタ、多重仮説検定、決定木、ベイズネットワーク、グラフィカルモデリング、多次元尺度法、判別分析、クラスタリング手法、パターン認識手法などの統計的手法を用いた技術が存在する。
K. C. Gross,et.al.,"Electronic Prognostics Through Continuous System Telemetry," Proc. 60th Meeting of the Society for Machinery Failure Prevention Technology, (2006). H. Haken, Synergetics, An Introduction, Springer-Verlag, 1978. H. Haken, Advanced Synergetics, Instability Hierarchies of Self Organized Systems and Devices, Springer-Verlag, 1987. H. Haken, Information and Self Organization, A Macroscopic Approach to Complex Systems, Springer-Verlag, 1988. H. Haken, Synergetic Computers and Cognition, A Down Approach to Neural Nets, Springer-Verlag, 1990.
これらの従来の手法では、複数の確率変数に関する多変量の確率分布が、正規分布に従う場合は問題ないが、正規分布から大きくはずれる場合には、診断指標を正しく算出できず、誤った判定を行ってしまう場合がある。
すなわち、監視対象から観測される個々の物理量および状態量のデータが、監視対象(たとえば実装基板)における各構成要素または外部環境からの相互作用を受ける場合、複数の確率変数に関する多変量の確率分布が、正常時や異常時およびその過渡状態において、正規分布から大きくはずれ、複雑な分布となることがある。このように多変量の確率分布が複雑な分布となる場合、従来の手法では、正しい診断指標の算出できず、誤った判定を行ってしまうことがある。
具体的に、監視対象の正常状態および異常状態のそれぞれにおいて、2個のモニタリング変数1、2をモニタリングして確率密度分布を算出し、正常/異常の診断を行う場合を考える。
図16は、正常状態の確率密度分布をモニタリング変数1、2についてそれぞれ示している。図17は異常状態の確率密度分布をモニタリング変数1、2についてそれぞれ示している。なお、確率密度分布は、モニタリング変数が2つのため、本来3次元となるが、図16および図17では、理解の簡単のため、3次元の分布を、2つの変数の各軸に投影した2次元の分布により示している。
図16と図17を比較して分かるように、モニタリング変数2に関する確率密度分では、図16の正常状態と図17の異常状態とでは分散が変化しているのみで明確な区別はできないが、モニタリング変数1に関する確率密度分布では、正常状態と異常状態とでそれぞれ明確に区別されることが分かる。このように、正常/異常状態の確率密度分布が、モニタリング変数空間内で明らかに分離できる場合には、例えばマハラノビスの距離、仮説検定またはサポートベクターマシンのような従来の診断法で、正常/異常状態の診断が可能である。
一方、図18は、異常状態の確率密度分布の他の例を示すものである。この例では、モニタリング変数1に関する確率密度分布の平均値(図中、黒丸(●))は、正常状態の平均値(図中、白丸(○))と大きく異なっているものの、正常状態と異常状態の発生頻度が混在し、従来の手法では、明確な分離を行うことは容易ではない。
このように、従来においては、監視対象(たとえば電子実装基板)における各構成要素または外部環境からの相互作用を受ける複雑系の現象の場合などは、確率密度分布が複雑な分布となるため、正常/異常状態を明確に分離できず、このため適正な診断を行うことができなかった。
本発明は、監視対象における正常/異常の診断を適正に行うことを可能としたモニタリング条件決定装置、モニタリング条件の決定方法および監視診断装置を提供する。
本発明の一態様としてのモニタリング条件決定装置は、
監視対象のモニタリング条件を決定するモニタリング条件決定装置であって、
前記監視対象が正常状態のときと異常状態のときとのそれぞれにおいて、あらかじめ与えられたモニタリング条件候補に従って監視センサーまたは監視ツールにより前記監視対象をモニタリングすることにより複数のモニタリング変数を逐次取得するモニタリング変数取得手段と、
前記正常状態および前記異常状態毎に、2次より大きいモーメントを含む、1つ以上のモニタリング変数に関するモーメントをそれぞれ計算する統計計算手段と、
前記正常状態および前記異常状態毎に、前記統計計算手段により計算された前記モーメントを拘束条件として、前記複数のモニタリング変数に関する確率密度ポテンシャルの近似モデルをそれぞれ正常近似モデルおよび異常近似モデルとして算出するモデル算出手段と、
前記正常近似モデルおよび前記異常近似モデル間の違いを評価する評価指標を算出する評価指標算出手段と、
前記モニタリング条件候補を変更して、前記モニタリング変数取得手段、前記統計計算手段、前記モデル算出手段、前記評価指標算出手段の処理を行うことを繰り返すように制御する制御手段と、
前記モニタリング条件候補毎の前記評価指標に基づいて各前記モニタリング条件候補の中から1つのモニタリング条件候補を、前記監視対象の前記モニタリング条件として決定するモニタリング条件決定手段と、
決定されたモニタリング条件と、前記決定されたモニタリング条件に対応する前記正常近似モデルおよび前記異常近似モデルを記憶する記憶手段と、
を備えたことを特徴とする。
本発明の一態様としてのモニタリング条件の決定方法は、
監視対象のモニタリング条件を決定するための、コンピュータにおいて実行する方法であって、
前記監視対象が正常状態のときと異常状態のときとのそれぞれにおいて、あらかじめ与えられたモニタリング条件候補に従って監視センサーまたは監視ツールにより前記監視対象をモニタリングすることにより複数のモニタリング変数を逐次取得するモニタリング変数取得ステップと、
前記正常状態および前記異常状態毎に、2次より大きいモーメントを含む、1つ以上のモニタリング変数に関するモーメントをそれぞれ計算する統計計算ステップと、
前記正常状態および前記異常状態毎に、前記統計計算ステップにより計算された前記モーメントを拘束条件として、前記複数のモニタリング変数に関する確率密度ポテンシャルの近似モデルを、それぞれ正常近似モデルおよび異常近似モデルとして算出するモデル算出ステップと、
前記正常近似モデルおよび前記異常近似モデル間の違いを評価する評価指標を算出する評価指標算出ステップと、
前記モニタリング条件候補を変更して、前記モニタリング変数取得ステップと、前記統計計算ステップと、前記モデル算出ステップと、前記評価指標算出ステップとを行うことを繰り返すように制御する制御ステップと、
前記モニタリング条件候補毎の前記評価指標に基づいて各前記モニタリング条件候補の中から1つのモニタリング条件候補を、前記監視対象の前記モニタリング条件として決定するモニタリング条件決定ステップと、
決定されたモニタリング条件と、前記決定されたモニタリング条件に対応する前記正常近似モデルおよび前記異常近似モデルを記憶する記憶ステップと、
を備えたことを特徴とする。
本発明の一態様としての関し診断装置は、
監視対象の状態を診断するための、コンピュータにおいて実行する監視診断装置であって、
あらかじめ与えられたモニタリング条件に従って監視センサーまたは監視ツールにより前記監視対象をモニタリングすることにより複数のモニタリング変数を取得するモニタリング変数取得手段と、
前記監視対象の正常状態および異常状態のそれぞれに対応する、前記複数のモニタリング変数に関する確率密度ポテンシャルの近似モデルを、それぞれ正常近似モデルおよび異常近似モデルとして記憶したモデル記憶手段と、
前記モニタリング変数取得手段により取得された前記複数のモニタリング変数から前記正常近似モデルおよび前記異常近似モデルに従って確率密度ポテンシャル値を計算するポテンシャル値計算手段と、
前記正常近似モデルおよび前記異常近似モデルからそれぞれ計算された前記確率密度ポテンシャル値の差に基づいて、前記監視対象の正常度合いまたは異常度合いを評価する正常/異常度合指標を算出する正常/異常度合指標算出手段と、
を備えたことを特徴とする。
本発明の一態様としての監視診断装置は、
監視対象の状態を診断するための、コンピュータにおいて実行する監視診断装置であって、
あらかじめ与えられたモニタリング条件に従って監視センサーまたは監視ツールにより前記監視対象をモニタリングすることにより複数のモニタリング変数を取得するモニタリング変数取得手段と、
取得された前記複数のモニタリング変数に基づき、2次より大きいモーメントを含む、1つ以上のモニタリング変数に関するモーメントを計算する統計計算手段と、
計算された前記モーメントを拘束条件として、前記複数のモニタリング変数に関する確率密度ポテンシャルの近似モデルを算出するモデル算出手段と、
前記監視対象の正常状態および異常状態のそれぞれに対応する、前記複数のモニタリング変数に関する確率密度ポテンシャルの近似モデルを、それぞれ正常近似モデルおよび異常近似モデルとして記憶したモデル記憶手段と、
算出された前記確率密度ポテンシャルの近似モデルと、前記正常近似モデルおよび前記異常近似モデルとを比較することにより、前記監視対象の正常度合いまたは異常度合いを評価する正常/異常度合指標を算出する正常/異常度合指標算出手段と、
を備えたことを特徴とする。
本発明により、監視対象の正常/異常診断を適正に行うことができる。
本実施の形態は、監視対象の正常/異常診断を適正に行うことを可能とするような監視対象のモニタリング条件(たとえばセンサーの配置位置、センサーの配置個数など)を決定し、決定したモニタリング条件に従って監視対象のモニタリングおよび正常/異常診断を行おうとするものである。より詳細には、あるモニタリング条件候補の下で監視対象を観測して複数のモニタリング変数を取得することを正常状態および異常状態のそれぞれについて行い、正常状態および異常状態についてそれぞれ、複数のモニタリング変数に関する確率密度ポテンシャルの近似モデルを、正常近似モデルおよび異常近似モデルとして算出する。そして、正常近似モデルおよび異常近似モデル間の違いを評価する評価指標を計算する。以上の処理を、モニタリング条件候補を変更して複数回行う。この後、評価指標が所望の基準を満たすモニタリング条件候補を選択し、選択したモニタリング条件候補を、監視対象のモニタリング条件として決定する。モニタリング条件が決定したら、このモニタリング条件と、このモニタリング条件に対応する正常近似モデルおよび異常近似モデルとを、監視を行う電子機器に組み込み、電子機器により実際に監視対象を監視する。電子機器は、与えられたモニタリング条件に従って監視を行うことによりモニタリング変数を取得し、取得したモニタリング変数と、与えられた正常近似モデルおよび異常近似モデルとに基づき、監視対象の正常/異常診断を行う。
多数の要素から成る複雑系では、障害予兆あるいは異常状態あるいは健康状態、および環境変化や物理量(たとえば温度、圧力等)や状態量(CPUの稼働率等)の変化に対応して、特徴的なパターンを示す場合がある。個々の要素のミクロレベルの状態(たとえば個々の要素の熱伝導状態)が観測できない場合でも、系全体において生じる多様なパターンに関するデータ(たとえば複数個所の温度)は得られる場合がある。本実施形態では、監視対象の個々の要素の状態や挙動でなく、相互作用しつつある多数の要素全体の中に現れる巨視的な法則性を把握するモデルの同定を、系全体(監視対象)が個々の要素を含む大量集団の性格をもつことを考慮して行う。具体的には、最大情報原理および隷従原理に基づくパターン形成モデルの構成理論を活用することにより、協同現象の数理モデルとして、確率密度ポテンシャルの近似モデルを同定する。このようにして同定された確率密度ポテンシャルの近似モデルは、系(監視対象)における各確率変数(モニタリング変数)が、正規分布から大きく逸脱するような複雑な挙動を示す場合であっても、系に現れる巨視的な法則性(特徴的なパターン)を適切に表現したものといえ、本実施形態は、このような確率密度ポテンシャルの近似モデルおよびその同定方法を導入することで、複雑な現象における正常/異常状態の区別を可能とし、さらに正常/異常の的確な診断を可能にする。
以下では、まず、本発明の技術的背景について、ノートPC(Personal Computer)のヘルスモニタリング(冷却性能低下の監視/診断)を事例にして、説明する。
図4は、監視対象(診断対象)となるノートPCの例を示すものである。
ノートPCは構成要素として、空冷ファン100、フィン101および実装基板102を有する。実装基板102にはCPU(Central Power Unit)103、チップセット(ノースブリッジ/サウスブリッジ)104およびGPU(Graphic Power Unit)105などの高発熱体が搭載されている。
ノートPCの使用中、空冷ファン100とフィン101の間に塵埃が溜まったり、ファン排気口106付近の障害物により、空気の流れが閉塞され、冷却性能が低下したりするといった異常状態が生じる場合がある。また、ノートPCをユーザのひざ上に置いて使用したときに、空気流入口107が閉塞され、筐体温度が高くなり、同様に冷却性能が低下したりするといった異常状態が生じる場合がある。このようなことから、ノートPCを監視し、正常/異常の診断を適切に行うことが望まれる。
ノートPCが上記のような異常状態のとき、実装基板102の温度分布は、異常状態ごとに、正常状態とは異なった特徴的な時間的・空間的な温度パターンを示す。この点に着目し、特徴的な温度パターンを把握できるようなセンサーの配置位置等のモニタリング条件を決定し、正常/異常状態を診断することを考える。今回の事例では、温度センサーを実装基板102の3箇所に配置する場合を想定し、3つの温度センサーの配置位置をモニタリング条件として決定する。温度センサーの配置位置などのモニタリング条件を適切に決定することは、正常/異常診断を適確に行う上で、非常に重要なこととなる。以下これについて説明する。
実装基板102上に配置すべき3つのセンサーをそれぞれセンサー1、センサー2、センサー3とし、センサー1と、センサー2、3との温度差をそれぞれモニタリング変数とする。環境温度(気温)の影響を受けにくくするため、センサー2,3は、温度変動の小さいと考えられる箇所(2個所)に配置し、センサー1をそれ以外の個所に配置する。温度センサーの配置が悪いと、高発熱体の負荷状態に依存して、温度センサーのパターンが安定しない。結果として、負荷および環境状態の変動により、正常状態および異常状態のそれぞれに対応する確率密度ポテンシャルの近似モデルを作成し比較しても、正常/異常状態間の違いを捉えることができずに、正常状態と異常状態を適切に診断できない。
図5の例1は、モニタリング変数1、2に関する確率密度ポテンシャルの近似モデルの一例を示す。近似モデルの分布は、本来3次元となるが、ここでは、理解の簡単のため、3次元の分布を、2つの変数の各軸に投影した2次元の分布により示している。異常状態と正常状態のそれぞれについての近似モデルが示される。ただし、正常状態の近似モデル(正常近似モデル)についてはモニタリング変数1についてのみ点線で表記し、モニタリング変数2については省略している。図示のように、モニタリング変数1(温度差1)については異常状態の安定点(図の黒丸)と正常状態の安定点(図の白丸)とでモニタリング変数値が離れているものの、正常状態と異常状態の安定点のポテンシャルの差が小さい。したがって、これらの近似モデルでは、ノイズにより明確に、正常/異常を判定できない場合がある。
また、図6の例2の場合には、モニタリング変数2(温度差2)については異常状態の安定点(図の黒丸)と正常状態の安定点(図の白丸)とでポテンシャルが離れているものの、正常状態と異常状態の安定点のモニタリング変数値の距離が小さい。したがって、これらの近似モデルでは、センサー誤差などのノイズにより明確に正常/異常を判定できない場合がある。
一方、図7〜図9は、センサーの配置位置等のモニタリング条件を適切化した場合の確率密度ポテンシャルの近似モデルの例を示す。ただし、図7は正常状態の確率密度ポテンシャルの近似モデルを示しており、図8および図9はそれぞれ異常状態1、2の確率密度ポテンシャルの近似モデルを示している。
図8に示すとおり、異常状態1については、モニタリング変数2(温度差2)については分散が変化したのみであるが、モニタリング変数1(温度差1)に関しては、正常状態および異常状態間で、安定点に関する確率密度ポテンシャル値差と変数値差とが、大きな値を有している。
また図9に示すとおり、異常状態2については、モニタリング変数1(温度差1)については分散が変化したのみであるが、モニタリング変数2(温度差2)に関しては、安定点において、確率密度ポテンシャル値差と変数値差とが、正常状態および異常状態間で大きな値を有している。
したがって、このようにセンサーの配置位置等のモニタリング条件を適切に設定した場合は、正常状態の確率密度ポテンシャルの近似モデルと、異常状態1,2の確率密度ポテンシャルの近似モデルとの比較から、正常状態と異常状態1、2との違いを捉えることができる。
以上のように、温度センサーの配置位置などのモニタリング条件を適切に決定することは、正常/異常診断を適確に行うために重要な事項であり、モニタリング条件を適切に決定することで、正常/異常状態の違いを捉えて、的確な正常/異常診断を行うことが可能になる。
以下、センサーの配置位置を、決定すべきモニタリング条件とし、正常/異常状態の違いを適切に捉えることができるようなセンサーの配置位置を、図4のような実装基板に対して決定する場合を想定して、本実施の形態について詳細に説明する。ただし、センサー配置位置はあくまで一例であり、センサー個数、正常状態と異常状態の定義域、監視対象の稼動/負荷条件、モニタリング変数の変数変換方法(後述する図12参照)、サンプリング条件、あるいはそれらの組み合わせを、決定すべきモニタリング条件として採用しても良い。また、確率密度ポテンシャルの近似モデルパラメータの同定法として、以下の説明では、ブートストラップ法を用いる例を示しているが、ラグランジェの未定乗数決定法や、他の統計的同定法(例えば最尤法や階層ベイズ法やEM法やMAP推定法など)を用いてもよい。
図1は、本発明の実施形態に係わる監視・診断装置の構成を示すブロック図である。
入力装置11は、ユーザとの入力インターフェースであり、ユーザ入力を介して、演算装置12に対して種々の指令およびデータを送る。入力装置11は、たとえばキーボードおよびポインティングデバイスである。
センシング装置14は、監視対象を監視するセンサー群である。センシング装置14は検出したデータを演算装置(CPU)12に送る。
出力装置15は、ユーザとの出力インターフェースであり、演算装置12から入力されるデータを出力する。出力装置15はたとえばディスプレイおよびプリンタなどである。
保存装置(記憶手段)20は、演算装置12により生成される、正常/異常データベース13(正常データベース13a、異常データベース13b)、確率密度ポテンシャルの近似モデル(正常近似モデルおよび異常近似モデル)、本装置により決定されるモニタリング条件などを記憶する。
ROM17は、演算装置12により実行させる本実施形態を実現するためのプログラムを格納する。演算装置12は、このプログラムを実行することにより、モニタリング条件の設定モジュール21、モニタリング変数の取得モジュール22、確率密度ポテンシャルの近似モデル算出モジュール23および正常/異常モデル比較モジュール24として機能する。演算装置12は、ROM17から上記プログラムを読み出してRAM18に展開して実行する。RAM18は、プログラムの展開領域として用いられる他、演算装置12により演算途中のデータを一時的に記憶する。
演算装置12における設定モジュール21は、監視対象に対する候補となるモニタリング条件(センサの配置位置)の設定と、その他の条件の設定を行う。その他の条件としては、たとえばセンサー個数、正常状態と異常状態の定義域、監視対象の稼動/負荷条件などがある。
モニタリング変数の取得モジュール22は、設定モジュール21により設定されたモニタリング条件の下、センシング装置14による検出データに基づき、正常状態および異常状態毎に、複数のモニタリング変数(時系列データ)を取得する。監視対象がシミュレーション上のデバイスの場合は、取得モジュール22は、設定モジュール21で指定された正常状態および異常状態のそれぞれで監視対象を動作させる。監視対象として実際のデバイスを用いるときは、たとえば入力装置11から正常状態か異常状態かを示す状態情報を入力し、入力された状態情報を受信することで、取得モジュール22は、取得されたモニタリング変数が正常状態のものか異常状態のものかを判断する。この場合、たとえばノートPCの空気流入口をテープでふさぐなどして人為的に異常状態を作り出すこともできる。取得モジュール22は、正常状態のときに取得したモニタリング変数は正常データベース13aに、異常状態のときに取得したモニタリング変数は異常データベース13bに格納する。本実施形態ではセンシング装置14を介してモニタリング変数を取得するが、監視ツールを用いてモニタリング変数を取得することも可能であり、その場合は監視ツールをたとえばROM17に格納しておき、演算装置12がこの監視ツールを実行する。取得モジュール22は、監視ツールにより得られたデータに基づき、モニタリング変数を取得する。
確率密度ポテンシャルの近似モデル算出モジュール23は、正常状態および異常状態毎に、モニタリング変数毎の平均値と、複数のモニタリング変数に関する高次モーメントを計算する。これはたとえば統計計算手段の処理に相当する。
また、近似モデル算出モジュール23は、正常状態および異常状態毎に、計算された平均値および高次モーメントを拘束条件として、複数のモニタリング変数に関する確率密度ポテンシャルの近似モデルをそれぞれ正常近似モデルおよび異常近似モデルとして算出する。これはたとえばモデル算出手段の処理に相当する。
また、近似モデル算出モジュール23は、正常近似モデルおよび異常近似モデル間の違いを評価する評価指標を算出する。これはたとえば評価指標算出手段の処理に相当する。
演算装置12は、候補となるモニタリング条件を変更して、モジュール21〜23の処理を行うことを繰り返すように制御する。これはたとえば制御手段の処理に相当し、演算装置12は制御手段を含む。
近似モデル算出モジュール23は、候補となるモニタリング条件毎に得られた評価指標に基づいて、複数の候補となるモニタリング条件の中から選択された1つを監視対象のモニタリング条件として決定する。これはたとえばモニタリング条件決定手段の処理に相当し、近似モデル算出モジュール23は、モニタリング条件決定手段を含む。近似モデル算出モジュール23は、決定したモニタリング条件と、このモニタリング条件に対応する正常近似モデルおよび異常近似モデルを保存装置20に格納する。
正常/異常モデル比較モジュール24は、実際の監視段階時に、保存装置20内の正常近似モデルおよび異常近似モデルを用いて、正常/異常の診断を行い、診断結果として、正常/異常度合いを示す正常/異常度合指標を出力装置15に出力する。
実際の監視時においては、近似モデル算出モジュール23により決定されたモニタリング条件に従って、センシング装置14により監視対象のモニタリングが行われ、取得モジュール22がモニタリング変数を取得する。
比較モジュール24は、この取得したモニタリング変数に基づき、上記正常近似モデルおよび異常近似モデルからそれぞれ確率密度ポテンシャル値を計算する。この処理はポテンシャル値計算手段の処理に相当し、比較モジュール24はポテンシャル値計算手段を含む。比較モジュール24は、これらの確率密度ポテンシャル値の差に基づき、監視対象における正常度合いまたは異常度合いを評価する正常/異常度合指標を算出する。比較モジュール24は、たとえば正常/異常度合指標算出手段を含む。
または、近似モデル算出モジュール23が、取得されたモニタリング変数から平均値および高次モーメントを計算し、計算した平均値および高次モーメントを拘束条件として計算確率密度ポテンシャルの近似モデルを算出する。近似モデル算出モジュール23は、算出した近似モデルと、上記正常近似モデルおよび異常近似モデルとを比較して、正常/異常度合指標を算出する。
以下、図1の監視・診断装置により行われる処理について詳細に説明する。
図2は、図1の監視・診断装置により行われる処理の流れ(例1)を示すフローチャートである。図3は、図1の監視・診断装置により行われる処理の流れ(例2)を示すフローチャートである。
図2の例1において、本装置の処理は、設計段階A1、監視段階A2、診断段階A3の3つの段階からなり、設計段階A1では、監視対象(ここではノートPC実装基板)に対するモニタリング条件を決定し、また当該モニタリング条件に対応する正常近似モデルおよび異常近似モデルを取得する。監視段階A2では、実際に監視対象を稼働して、設計段階A1で決定されたモニタリング条件でモニタリングを行うことにより、モニタリング変数のデータを逐次取得し、設計段階A1で取得した正常近似モデルおよび異常近似モデルを用いて、正常/異常診断のための診断指標(正常/異常度合指標)を算出する。診断段階A3では、監視段階A2で算出された診断指標を元に、正常および異常の診断を行う。
また図3の例2において、本装置の処理は、設計段階B1、監視段階B2、診断段階B3からなる。設計段階B1および診断段階B3は、図2の設計段階A1および診断段階A3と同じであるが、監視段階B2で行う判定指標の算出方法が、図2の監視段階A2と異なる。
本装置では、設計段階A1、監視段階A2および診断段階A3の全ての段階を行っているが、本装置を、設計段階A1を行う装置1(モニタリング条件決定装置)と、監視段階A2および診断段階A3を行う装置2(監視診断装置あるいは電子機器)とに分離し、設計段階A1で生成したモニタリング条件、正常近似モデルおよび異常近似モデルを装置2にセットするようにしてもよい。これは設計段階B1、監視段階B2および診断段階B3についても同様である。
以下では、まず図2および図3の設計段階A1および設計段階B1について説明する。上述のように、設計段階A1および設計段階B1は同一であるため、設計段階A1の方を説明する。
モニタリング条件の設定モジュール21は、センサーの配置位置以外のその他のモニタリング条件を設定する(S11)。たとえば、センサー個数、正常状態と異常状態の定義域、監視対象の稼動/負荷条件などを設定する。
設定モジュール21は、図11に示すように、実装基板の表面を複数のセルに分割する。各セルがセンサーの配置位置の候補(候補となるモニタリング条件)となる。
設定モジュール21は、S11で設定したセンサー個数分のセル(センサー配置候補)をランダムあるいは実験計画法により決定する。実験計画法としては、ラテン方格法、ラテンハイパーキューブ法、直交表を用いた実験計画法、中央複合計画法、があげられ、また、ランダムサンプリング方法としては、一様乱数あるいは指定の確率分布に従う乱数をモンテカルロ法でサンプリングする方法が考えられる。
モニタリング変数の取得モジュール22は、設定モジュール21で指定された正常状態および異常状態毎に、設定モジュール21により決定された各セルのセンサーからセンサー値(ここでは温度データ)を取得し、センサー間の温度差を表す複数のモニタリング変数をモニタリング変数ベクトルとして取得する(S12)。取得モジュール22は、実装基板の監視ツールを介してモニタリング変数(たとえばCPUの負荷状態)を取得してもよい。
ここで、モニタリング変数を、あらかじめ与えられた統計モデルにより変換して得られる潜在変数を、新たなモニタリング変数として用いてもよい。具体的に、監視対象における複数あるいは単一のモニタリング変数を、監視対象の現象を表現する潜在変数とモニタリング変数の間の統計モデルにより変換して得られる潜在変数を、新たなモニタリング変数としても良い。またモニタリング変数または新たなモニタリング変数から変動成分またはノイズを除去してもよい。図12に示す例では、現象を支配する潜在変数とモニタリング変数の間の統計モデルを、事前にCAEおよび実験により取得したデータベース41、42を活用して推定しておき、得られた統計モデルにより、モニタリング変数の変換を行っている(S61、S62)。また、モニタリング変数、または変換後の新たなモニタリング変数から、変動成分およびノイズを除去している(S63)。
取得モジュール22は、取得した複数のモニタリング変数(モニタリング変数ベクトル)を、正常状態または異常状態を示すラベルと関連づけて、保存装置20における正常/異常データベース13に格納する。具体的に、正常状態のモニタリング変数は正常データベース13aに、異常状態のモニタリング変数は異常データベース13bに格納する。複数の異常状態のそれぞれにおいてモニタリング変数の取得を行う場合は、異常状態1、2、3、・・・のように、各異常状態を識別できるようなラベル付けを行う。上述したように、取得モジュール22は、監視対象がシミュレーション上のデバイスの場合は、設定モジュール21で指定された正常状態および異常状態のそれぞれで監視対象を動作させる。また、監視対象として実際のデバイスを用いるときは、たとえば入力装置11から正常状態か異常状態かを示す状態情報を入力し、取得モジュール22が状態情報を受信し、受信した状態情報に基づき、取得した複数のモニタリング変数が正常状態のものか異常状態のものかを判断する。
確率密度ポテンシャルの近似モデルの算出モジュール23は、ステップS13〜S18を行う。算出モジュール23は、正常状態および異常状態のそれぞれについて、確率密度ポテンシャルの近似モデル(正常近似モデルおよび異常近似モデル)を算出し、さらに正常近似モデルおよび異常近似モデル間の違いを評価する評価指標等を算出する。そして、演算装置12によりステップS11で候補となるモニタリング条件を変更しステップS12〜S18を行うことを繰り返すように制御し、算出モジュール23は、複数の評価指標等に基づいて複数の候補となるモニタリング条件の中から1つを、監視対象のモニタリング条件として決定し、また決定したモニタリング条件に対応する正常近似モデルおよび異常近似モデルを採択する。決定したモニタリング条件と、採択した正常近似モデルおよび異常近似モデルは、保存装置20に格納する。以下、ステップS13〜S18について詳細に説明する。
ステップS13〜S16では、確率密度ポテンシャルの近似モデルの算出に必要な統計量(平均値と高次モーメント)の算出を行う。より詳細には以下の通りである。
ステップS13では、正常データベース13aを用いて、正常状態に関し、複数のモニタリング変数に関する多変量頻度分布を算出する。同様に、ステップS14では、異常データベース13bを用いて、異常状態に関し、複数のモニタリング変数に関する多変量頻度分布を算出する。なお、頻度分布の算出においては、分割数と分割幅の設定が問題となる場合があるが、このとき分割数と分割幅をモニタリング条件とすることも可能である。
ステップS15、S16では、ステップS13、S14で得た頻度分布を経験分布として、ブートストラップ法により統計量(平均値と高次モーメント)を推定する。具体的には、ステップS13、S14で得られた頻度分布を経験分布としてモンテカルロ法によりサンプリングデータセット(ただしサンプリング数とデータセット数を事前に設定)を複数個出力し、各データセットについて統計量(平均値と高次モーメント)を算出することにより、平均値と高次モーメントに関する頻度分布を取得する(S15)。そして、得られた頻度分布の最頻値または中央値などの代表値を統計量(平均値と高次モーメント)の推定値とする(S16)。ブートストラップ法以外に、最尤法などの他の統計的推定法を用いてもよい。
ステップS17では、ステップS16で求めた平均値と高次モーメントを拘束条件として、合計確率が1となるような規格化条件のもと、確率密度ポテンシャルの近似モデルを、正常状態および異常状態のそれぞれについて算出する。
まず、モニタリング変数ベクトルqを以下のように表現する。q1,q2,q3,…,qnはモニタリング変数である。
Figure 0005155740
さらに、qi(i=1,2,3,…,n)の統計的平均およびモーメントについて、4次のオーダーまでの相関を測定できているものとし、拘束条件として以下を導入する。<>は観測値に関する平均を表す。たとえば<qiqjqkql>は、qi×qj×qk×qlの平均であり、4次のモーメントを表す。
Figure 0005155740
上記拘束条件のもとでモニタリング変数ベクトルqに関する確率密度P(q)はラグランジェ乗数γを導入し、最大情報原理により次式3のように与えられる。式3内のV(γ,q)は確率密度ポテンシャルの近似モデルを表し、これは式4のように表される。
Figure 0005155740
ここでラグランジュ乗数γ, γij, γijk, γijklは、上記式2に示した拘束条件と、確率密度P(q)に関する規格化条件
Figure 0005155740
により決定する。
ここでは第1次〜第4次のモーメントを拘束条件としたが、本発明はこれに限定されず、少なくとも2次より大きいモーメントを含むモーメントを拘束条件とすればよい。たとえば1次および3次のモーメント、または2次および4次のモーメントを拘束条件としてもよい。3次以上の高次モーメントを含むとしたのは、2次までのモーメントのみでは、非対称で複雑な確率密度ポテンシャルを正確に表現できない場合があるからである。
以下では、確率密度ポテンシャルに関わるモニタリング変数空間を縮約する方法について示す。すなわち、式4を変数変換することにより、モデルパラメータ数の次元を縮約する例を示す。縮約することにより、正常近似モデルおよび異常近似モデル間の比較を容易に行うことができる利点がある。
(1)正常状態のモニタリング変数のデータ集合qを用いて以下を行う。
まず、モニタリング変数を、
Figure 0005155740
と分解する(ベクトル表記では、
Figure 0005155740
)。このとき、V(γ,q)がwiに関してできるだけ対称性を示すような
Figure 0005155740
を正常状態の安定点(ポテンシャルVの極値)として選択する。
このとき、
Figure 0005155740
と書き換えられる。ただし、
Figure 0005155740
である。ここでOはパラメータを示している。
V(γ,q)がwiに関してできるだけ対称性を示すように
Figure 0005155740
を選択するために、上式6のOが零になるように
Figure 0005155740
を選択しても良い。ここでラグランジュ乗数
Figure 0005155740
は、上記式2に示した拘束条件と、確率密度P(w)に関する規格化条件
Figure 0005155740
により決定する。
(2)(1)で求めた
Figure 0005155740
を用いて、異常状態におけるモニタリング変数のデータ集合からも式6で示す書き換えを行う。
(3)次に、ラグランジュ定数
Figure 0005155740
を用いて状態変数(ここではw)の変換を行う。ラグランジュ定数
Figure 0005155740
を用いるのは2次が支配的だからである。
まず、異常状態におけるモニタリング変数のデータ集合から得られるラグランジュ定数
Figure 0005155740
から構成されるマトリクスΓについて、実固有値,固有ベクトルをそれぞれλij,vとする。
Figure 0005155740
式9はwiをξjに変換している。wj,wk,wlについても同様の変換を行う。
これら異常状態のデータから得られた変換式を、異常状態および正常状態それぞれに対応する式7に代入することにより、正常状態および異常状態のそれぞれについて、次式を得る。ここでλiiはλiと記している。
Figure 0005155740
固有値λiの中で正のものをλuj,負のものをλsjと表し,対応するモード
Figure 0005155740
をξuj,ξsjと表す。固有値が正の変数ξuを秩序変数、負の変数ξsを隷従変数と呼ぶことにする。近似モデル算出モジュール23は、異常状態について取得した秩序変数の個数(正の固有値の個数)を、RAM18に記憶する。秩序変数の個数は、モニタリング条件の決定の際に、評価指標とともに利用されることができる。
(4)式11を以下の式12〜式14のように書き改め、秩序変数に関する確率密度ポテンシャルの近似モデルを正常状態と異常状態それぞれについて取得する。式12における関数Vuu)が、秩序変数に関する確率密度ポテンシャルの近似モデルに相当する。後に式15〜式26を用いて説明するように、秩序変数がポテンシャルの支配的な挙動を表すため、少数の秩序変数に関する確率密度ポテンシャルの近似モデルで、正常/異常状態の比較を行うことができる。すなわち、変数の次元を縮約(モニタリング変数の個数から隷従変数の個数分を除いた個数、すなわち秩序変数の個数に縮約)して、より簡易に、正常近似モデルおよび異常近似モデル間の比較を行うことが可能となる。
なお、式13、式14では、式12のVuu)およびVssu)を、λを変数として扱って式展開しているため、Vuuu)およびVsuu)と表記している。
Figure 0005155740
Figure 0005155740
は秩序変数のみの関数を定義しており、関数hを下記式15の形で導入する。ただしNsはξsの次元を示している。
Figure 0005155740
というかたちで導入する。
さらに新たな関数Ws
Figure 0005155740
として導入する。
この定義から以下式17のように確率分布を表すことができ、合計確率が1という規格化も保障されている。
Figure 0005155740
また、秩序変数に関しても書き改めるために、関数Wu
Figure 0005155740
として導入し、次の式が得られる。
Figure 0005155740
このことから
Figure 0005155740
となる。ただし
Figure 0005155740
である。
上記の数理的背景により、秩序変数に関する分布関数と、隷属モードの条件付確率に関する分布関数と、確率密度ポテンシャルとを、観測値の平均と高次モーメントを取得することにより決定できる。
ξsjがξuj 2のオーダーで収束すると仮定すると以下のような近似が可能となる。
Figure 0005155740
以上から、正常/異常状態が複雑な応答(モニタリング変数に関する多安定状態を持つ確率密度ポテンシャルは、正常/異常状態に応じて、多様なポテンシャル形状(パターン)を形成する)を示す場合においても、この応答を、観測可能なマクロな状態変数(モニタリング変数)に対する確率密度の形でモデル化できていることを示している。得られた確率密度は、形成パターンを支配する秩序変数に関する確率密度と、隷従モードの条件付き確率密度との積の形で表現できることが、また、隷従モードの条件付き確率密度は個々のモードの条件付き確率密度の積に分解されることが、式24からわかる。このように、多次元のモニタリング変数に関する複雑な確率密度を、少数の秩序変数に関する確率密度と、隷従変数の条件付確率密度との積として表現できるため、次元を縮約した上で正常/異常状態の確率密度ポテンシャル形状(確立密度ポテンシャルの近似モデル)の比較を行うことが可能となる。つまり、少数の秩序変数が、確率密度ポテンシャルの支配的な挙動を決定するため、少数の秩序変数に関する確率密度ポテンシャルの近似モデル(式12のVuu))で、正常/異常状態の比較を行うことが可能となる。次元を縮約できれば、ポテンシャル形状の比較が容易に行われるだけでなく、正常/異常度合の把握において不確定要因に対するロバスト性も向上する。たとえば図13に示す例では、2つのモニタリング変数1、2を、1つの秩序変数に変数変換することによって、次元を縮約しており、これにより、ポテンシャル形状の比較(近似モデル間の比較)が容易に行うことができる。
図2のステップS18では、ステップS17で算出した正常近似モデルおよび異常近似間の違いを評価する評価指標を算出する。算出した評価指標は、ステップS17で得た秩序変数の個数と関連づけられて、たとえばRAM18に一時的に記憶させる。評価指標としては、たとえば図10に示すとおり、(1)正常状態と異常状態とにおける安定点(極値)のポテンシャル差L1、(2)正常状態と異常状態との安定点(極値)におけるモニタリング変数間の差(距離)L2、(3)差L1と差L2の比、(4)差L1と差L2の差を変数(引数)とした関数の出力値が考えられる。(1)〜(4)の値は、具体的に近似モデルのモデルパラメータを用いて記述される。(1)〜(4)以外にも、正常状態と異常状態の確率密度ポテンシャル近似モデルにおけるラグランジェ乗数を評価指標とすることも可能である。
なお、図5、図6、図8、図9、図10および図13では、白丸で記した正常状態の安定点において、正常状態のポテンシャル値と、異常状態のポテンシャル値とは同じ値である場合を示しているが、異常状態のポテンシャル値は、正常状態の安定点のモニタリング変数値において、正常状態のポテンシャル値とは異なった値であってもよい。
この後、ステップS11に戻り、センサーの配置位置を変更しステップS12〜S18を行うことを、繰り返し行い、秩序変数の個数と、評価指標との組を複数取得する。繰り返しは、あらかじめ定めたセンサーの配置パターンが全て完了するまで行ってもよいし、所定の繰り返し回数に達するまで行ってもよいし、その他の任意の基準にしたがって繰り返しを制御してもよい。繰り返しの際は、センサーの配置候補だけではなく、その他のモニタリング条件(センサー個数、正常状態と異常状態の定義域、監視対象の稼動/負荷条件など)を変更してもよい。
そして、取得した全ての組に基づき、適切なセンサー配置候補(適切なモニタリング条件)を選択する。選択方法としては、たとえば秩序変数の個数が最小のセンサー配置候補の中で、近似モデルの差異(ポテンシャル形状の差異)を示す評価指標が最も良いものを選択する。または、近似モデルの差異(ポテンシャル形状の差異)を示す評価指標が規定範囲にあるセンサー配置候補の中で、秩序変数の個数が最小のものを選択する。最終的に選択されたセンサー配置候補と、これに対応する正常近似モデルおよび異常近似モデル(図2の符号31によって示される)は、保存装置20に格納する。
次に、図2の監視段階A2について説明する。
監視段階A2において行われる各ステップS21〜S23は、図1の正常/異常モデル比較モジュール24において実行される。図14は、図2のステップS21〜S23をより詳細化したフローチャートであり、図2のステップS21は図14のステップS71に、図2のステップS22が図14のステップS72に、図2のステップS23が図14のステップS73にそれぞれ対応する。
前提として、設計段階A1においてセンサーの配置位置等のモニタリング条件の適切化により得られた正常近似モデルおよび異常近似モデルは、診断(障害予兆あるいは異常状態あるいは健康状態の算定)を行う監視対象となる電子機器に組み込んでおく(図14参照)。
この後、電子機器を観測してモニタリング変数のデータ集合(モニタリング変数の時系列データ)を取得し(S71、S21)、正常近似モデルおよび異常近似モデルからそれぞれポテンシャル値を算出し(S72、S22)、ポテンシャル値差を変数とした関数により、正常/異常度合指標(診断指標)を算出する(S73、S23)。たとえばポテンシャル値の差、この差の対数などを、正常/異常度合指標として算出することができる。正常/異常度合指標は、たとえば0〜1(0%〜100%)など、所定範囲内の値として算出するようにしてもよい。
ここで、上述したように、図2の監視段階A2に代えて、図3の監視段階B2を行うことも可能であり、以下、監視段階B2について説明する。
監視段階B2における各ステップS41〜S43は、図1の正常/異常モデル比較モジュール24において実行される。図15は、図3のステップS41〜S43をより詳細化したフローチャートであり、図3のステップS41は図15のステップS81に、図3のステップS42が図15のステップS82に、図3のステップS43が図15のステップS83にそれぞれ対応する。
前提として、設計段階B1(設計段階A1と同じ)においてセンサーの配置位置等のモニタリング条件の適切化により得られた正常近似モデルおよび異常近似モデルは、監視段階A2と同様に、監視対象となる電子機器にあらかじめ組み込んでおく(図15参照)。
この後、電子機器を観測してモニタリング変数のデータ集合(モニタリング変数の時系列データ)を取得し、図3のステップS13〜S17と同じ方法で、モニタリング変数に関する確率密度ポテンシャルの近似モデルを算出する(S81またはS41)。すなわち、複数のモニタリング変数について、平均値と高次モーメントを算出し、得られた平均値と高次モーメントを拘束条件として、最大情報原理と規格化条件に基づき、ラグランジェの未定乗数決定法および統計的手法(最尤法やブートストラップ法など)といったモデルパラメータ同定手法を活用し、複数のモニタリング変数に関する確率密度ポテンシャルの近似モデルを算出する。そして、得られた確率密度ポテンシャルの近似モデルと、事前に与えられた正常近似モデルおよび異常近似モデルとをそれぞれ比較することにより、正常/異常度合指標(診断指標)を算出する(S83あるいはS43)。
たとえば、安定点間のポテンシャル値の差、安定点間の変数値の距離(差)、またはこれらの比など、ポテンシャル分布の違いを示す指標を、正常近似モデルおよび異常近似モデルについてそれぞれ算出し、算出値に応じて正常/異常度合指標を決定してもよい。
あるいは、正常近似モデルおよび異常近似モデルから、モデルパラメータ(たとえばγ)の正常範囲または異常範囲を決定し、この正常範囲または異常範囲に、算出された近似モデルのモデルパラメータが含まれるかどうかで正常/異常度合指標を決定してもよい。または、正常近似モデルおよび異常近似モデルから、モデルパラメータ(たとえばγ)を変数とする関数値の正常範囲および異常範囲を決定し、この正常範囲または異常範囲に、算出された近似モデルのモデルパラメータを変数とした関数値が含まれるかどうかで正常/異常度合指標を決定してもよい。
次に、図2の診断段階A3について説明する。本段階ではステップS31の処理が行われ、この処理は図1の正常/異常モデル比較モジュール24が実行する。図3の診断段階B3は図2の診断段階A3と同じであるため、重複する説明を省略する。
ステップS31では、監視段階A2で算出された正常/異常度合指標に基づき、正常/異常度合いをユーザに視認しやすいように、出力装置15に出力する。たとえば正常/異常度合指標が0〜1(0%〜100%)の間の値として得られるとき、その値に応じて、良好、普通、危険といった3段階の表示を行うことが考えられる。
本発明の実施形態としては、ノートPC等の電子機器を対象として監視・診断法のながれを説明したが、監視対象が、電子機器の正常/異常状態だけではなく、人体の健康状態であってもよい。この場合、人体に配置した脈拍センサー、脳波センサー、心拍監視センサー、温度センサーなどの出力値が、モニタリング変数として用いることができる。
本発明の実施形態に係わる監視・診断装置の構成を示すブロック図。 図1の監視・診断装置により行われる処理の流れ(例1)を示すフローチャート。 図1の監視・診断装置により行われる処理の流れ(例2)を示すフローチャート。 監視対象(診断対象)となるノートPCの例を示す図。 モニタリング条件を決定する意義を説明する図。 モニタリング条件を決定する意義を説明する図。 モニタリング条件を決定する意義を説明する図。 モニタリング条件を決定する意義を説明する図。 モニタリング条件を決定する意義を説明する図。 評価指標の一例を説明する図。 基板表面をセル分割する例を示す図。 モニタリング変数の変換を説明する図。 モニタリング変数の次元の縮約を説明する図。 図2のステップS21〜S23をより詳細化したフローチャート。 図3のステップS41〜S43をより詳細化したフローチャート。 従来技術の問題点を説明する図。 従来技術の問題点を説明する図。 従来技術の問題点を説明する図。
符号の説明
11:入力装置11
14: センシング装置
12:演算装置(CPU)
15:出力装置
20:保存装置
17:ROM
18:RAM
21:モニタリング条件の設定モジュール
22:モニタリング変数の取得モジュール
23:確率密度ポテンシャルの近似モデル算出モジュール
24:正常/異常モデル比較モジュール

Claims (9)

  1. 監視対象のモニタリング条件を決定するモニタリング条件決定装置であって、
    前記監視対象が正常状態のときと異常状態のときとのそれぞれにおいて、あらかじめ与えられたモニタリング条件候補に従って監視センサーまたは監視ツールにより前記監視対象をモニタリングすることにより複数のモニタリング変数を逐次取得するモニタリング変数取得手段と、
    前記正常状態および前記異常状態毎に、2次より大きいモーメントを含む、1つ以上のモニタリング変数に関するモーメントをそれぞれ計算する統計計算手段と、
    前記正常状態および前記異常状態毎に、前記統計計算手段により計算された前記モーメントを拘束条件として、前記複数のモニタリング変数に関する確率密度ポテンシャルの近似モデルをそれぞれ正常近似モデルおよび異常近似モデルとして算出するモデル算出手段と、
    前記正常近似モデルおよび前記異常近似モデル間の違いを評価する評価指標を算出する評価指標算出手段と、
    前記モニタリング条件候補を変更して、前記モニタリング変数取得手段、前記統計計算手段、前記モデル算出手段、前記評価指標算出手段の処理を行うことを繰り返すように制御する制御手段と、
    前記モニタリング条件候補毎の前記評価指標に基づいて各前記モニタリング条件候補の中から1つのモニタリング条件候補を、前記監視対象の前記モニタリング条件として決定するモニタリング条件決定手段と、
    決定されたモニタリング条件と、前記決定されたモニタリング条件に対応する前記正常近似モデルおよび前記異常近似モデルを記憶する記憶手段と、
    を備えたモニタリング条件決定装置。
  2. 前記モデル算出手段は、前記正常状態および前記異常状態に対応する前記確率密度ポテンシャルの近似モデルのうちいずれか一方における、2次のモニタリング変数の係数を成分とする行列の固有値および固有ベクトルを用いて、各前記近似モデルの変数変換を行い、変数変換後の各前記近似モデルにおいて、固有値が正のモードの変数に関する関数を、前記正常近似モデルおよび前記異常近似モデルとしてそれぞれ取得する
    ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 前記モデル算出手段は、前記いずれか一方の近似モデルに関して前記固有値が正のモードの変数の個数を個数情報として記憶し、
    前記モニタリング条件決定手段は、前記モニタリング条件候補毎の前記個数情報をさらに用いて、前記モニタリング条件を決定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の装置。
  4. 前記モニタリング条件決定手段は、前記個数情報が最も小さい値を示すモニタリング条件候補のうち前記評価指標が最も高いもの、または、前記評価指標が規定範囲内にあるモニタリング条件候補のうち前記個数情報が最も小さい値を示すものを前記モニタリング条件として決定する
    ことを特徴とする請求項3に記載の装置。
  5. 前記評価指標算出手段は、前記正常近似モデルおよび前記異常近似モデルの各安定点におけるポテンシャル値の差L1、各前記安定点におけるモニタリング変数値の差L2、差L1と差L2との比、差L1と差L2との差を引数とした関数の出力値の少なくともいずれかを前記評価指標として算出する
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の装置。
  6. 前記モニタリング条件は、センサーの配置位置、センサーの配置個数、モニタリング変数の選択、前記モニタリング変数のサンプリング条件、監視対象の稼働・負荷条件、正常・異常状態の定義域の少なくともいずれか1つを含む
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の装置。
  7. 監視対象のモニタリング条件を決定するための、コンピュータにおいて実行する方法であって、
    前記監視対象が正常状態のときと異常状態のときとのそれぞれにおいて、あらかじめ与えられたモニタリング条件候補に従って監視センサーまたは監視ツールにより前記監視対象をモニタリングすることにより複数のモニタリング変数を逐次取得するモニタリング変数取得ステップと、
    前記正常状態および前記異常状態毎に、2次より大きいモーメントを含む、1つ以上のモニタリング変数に関するモーメントをそれぞれ計算する統計計算ステップと、
    前記正常状態および前記異常状態毎に、前記統計計算ステップにより計算された前記モーメントを拘束条件として、前記複数のモニタリング変数に関する確率密度ポテンシャルの近似モデルを、それぞれ正常近似モデルおよび異常近似モデルとして算出するモデル算出ステップと、
    前記正常近似モデルおよび前記異常近似モデル間の違いを評価する評価指標を算出する評価指標算出ステップと、
    前記モニタリング条件候補を変更して、前記モニタリング変数取得ステップと、前記統計計算ステップと、前記モデル算出ステップと、前記評価指標算出ステップとを行うことを繰り返すように制御する制御ステップと、
    前記モニタリング条件候補毎の前記評価指標に基づいて各前記モニタリング条件候補の中から1つのモニタリング条件候補を、前記監視対象の前記モニタリング条件として決定するモニタリング条件決定ステップと、
    決定されたモニタリング条件と、前記決定されたモニタリング条件に対応する前記正常近似モデルおよび前記異常近似モデルを記憶する記憶ステップと、
    を備えたモニタリング条件の決定方法。
  8. 監視対象の状態を診断するための、コンピュータにおいて実行する監視診断装置であって、
    あらかじめ与えられたモニタリング条件に従って監視センサーまたは監視ツールにより前記監視対象をモニタリングすることにより複数のモニタリング変数を取得するモニタリング変数取得手段と、
    前記監視対象の正常状態および異常状態のそれぞれに対応する、前記複数のモニタリング変数に関する確率密度ポテンシャルの近似モデルを、それぞれ正常近似モデルおよび異常近似モデルとして記憶したモデル記憶手段と、
    前記モニタリング変数取得手段により取得された前記複数のモニタリング変数から前記正常近似モデルおよび前記異常近似モデルに従って確率密度ポテンシャル値を計算するポテンシャル値計算手段と、
    前記正常近似モデルおよび前記異常近似モデルからそれぞれ計算された前記確率密度ポテンシャル値の差に基づいて、前記監視対象の正常度合いまたは異常度合いを評価する正常/異常度合指標を算出する正常/異常度合指標算出手段と、
    を備えた監視診断装置。
  9. 監視対象の状態を診断するための、コンピュータにおいて実行する監視診断装置であって、
    あらかじめ与えられたモニタリング条件に従って監視センサーまたは監視ツールにより前記監視対象をモニタリングすることにより複数のモニタリング変数を取得するモニタリング変数取得手段と、
    取得された前記複数のモニタリング変数に基づき、2次より大きいモーメントを含む、1つ以上のモニタリング変数に関するモーメントを計算する統計計算手段と、
    計算された前記モーメントを拘束条件として、前記複数のモニタリング変数に関する確率密度ポテンシャルの近似モデルを算出するモデル算出手段と、
    前記監視対象の正常状態および異常状態のそれぞれに対応する、前記複数のモニタリング変数に関する確率密度ポテンシャルの近似モデルを、それぞれ正常近似モデルおよび異常近似モデルとして記憶したモデル記憶手段と、
    算出された前記確率密度ポテンシャルの近似モデルと、前記正常近似モデルおよび前記異常近似モデルとを比較することにより、前記監視対象の正常度合いまたは異常度合いを評価する正常/異常度合指標を算出する正常/異常度合指標算出手段と、
    を備えた監視診断装置。
JP2008142880A 2008-05-30 2008-05-30 モニタリング条件決定装置、モニタリング条件の決定方法および監視診断装置 Active JP5155740B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008142880A JP5155740B2 (ja) 2008-05-30 2008-05-30 モニタリング条件決定装置、モニタリング条件の決定方法および監視診断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008142880A JP5155740B2 (ja) 2008-05-30 2008-05-30 モニタリング条件決定装置、モニタリング条件の決定方法および監視診断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009289154A JP2009289154A (ja) 2009-12-10
JP5155740B2 true JP5155740B2 (ja) 2013-03-06

Family

ID=41458290

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008142880A Active JP5155740B2 (ja) 2008-05-30 2008-05-30 モニタリング条件決定装置、モニタリング条件の決定方法および監視診断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5155740B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110658460A (zh) * 2019-09-29 2020-01-07 东软睿驰汽车技术(沈阳)有限公司 一种电池包的电池寿命预测方法及装置

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6869755B2 (ja) * 2017-03-07 2021-05-12 オークマ株式会社 状態診断装置
KR101928739B1 (ko) 2017-06-30 2018-12-13 한국기술교육대학교 산학협력단 실시간 모니터링 시스템에서의 효율적인 데이터 전송 방법
CN111242632A (zh) * 2020-01-07 2020-06-05 石化盈科信息技术有限责任公司 一种识别套现账户的方法、存储介质及电子设备
JP2023108255A (ja) * 2022-01-25 2023-08-04 オムロン株式会社 制御装置および制御方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004355421A (ja) * 2003-05-30 2004-12-16 Hitachi Ltd Cpu冷却機構異常の検出
JP4972925B2 (ja) * 2005-12-19 2012-07-11 ブラザー工業株式会社 工作機械の温度測定位置決定方法及び工作機械の温度測定位置決定プログラム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110658460A (zh) * 2019-09-29 2020-01-07 东软睿驰汽车技术(沈阳)有限公司 一种电池包的电池寿命预测方法及装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009289154A (ja) 2009-12-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3620983B1 (en) Computer-implemented method, computer program product and system for data analysis
Sheriff et al. Fault detection using multiscale PCA-based moving window GLRT
US20200074269A1 (en) Computer-implemented method, computer program product and system for data analysis
Choi et al. Process monitoring using a Gaussian mixture model via principal component analysis and discriminant analysis
US9245235B2 (en) Integrated approach to model time series dynamics in complex physical systems
Sotiris et al. Anomaly detection through a bayesian support vector machine
Dsilva et al. Data-driven reduction for a class of multiscale fast-slow stochastic dynamical systems
Ge et al. Nonlinear process monitoring based on linear subspace and Bayesian inference
Kumar et al. Approach to fault identification for electronic products using Mahalanobis distance
Chen et al. Probabilistic contribution analysis for statistical process monitoring: A missing variable approach
Du et al. Minimal Euclidean distance chart based on support vector regression for monitoring mean shifts of auto-correlated processes
JP5155740B2 (ja) モニタリング条件決定装置、モニタリング条件の決定方法および監視診断装置
Lou et al. Bayesian network based on an adaptive threshold scheme for fault detection and classification
CN115899964A (zh) 基于多维的空调智能监测方法与系统
JP2012164314A (ja) 現象における変数の影響を決定する方法
CN113095402A (zh) 一种基于编码输入的生成对抗网络故障检测方法及系统
Yang et al. Fault diagnosis in chemical processes based on class-incremental FDA and PCA
Qian et al. Multichannel profile-based monitoring method and its application in the basic oxygen furnace steelmaking process
Yu et al. MAG: A novel approach for effective anomaly detection in spacecraft telemetry data
CN116796275A (zh) 一种工业设备多模态时序异常检测方法
Guo et al. A data-driven soft sensing approach using modified subspace identification with limited iterative expectation-maximization
Li A model-based fault detection and diagnostic methodology for secondary HVAC systems
Yu et al. A hybrid learning-based model for on-line monitoring and diagnosis of out-of-control signals in multivariate manufacturing processes
Chen et al. Using weather and schedule-based pattern matching and feature-based principal component analysis for whole building fault detection—Part I development of the method
Singaravel et al. Explainable deep convolutional learning for intuitive model development by non–machine learning domain experts

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110324

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121102

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121109

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121207

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151214

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5155740

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151214

Year of fee payment: 3