JP5147936B2 - Fdd、tdd、およびmimo通信でjrnsoを実行するための方法および機器 - Google Patents

Fdd、tdd、およびmimo通信でjrnsoを実行するための方法および機器 Download PDF

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Description

本出願は無線通信に関する。
暗号理論における発展は、潜在的な攻撃者/盗聴者が同じランダム性のソースを著しくは共有しないという想定のもとに、どのように結合ランダム性(joint randomness)のソースから情報の理論的秘密性を生み出すことができるのかを実証する。無線通信媒体の性質のため、これらの発展は無線通信システムにおける秘密生成で使用するために特に適切であり得る。
秘密に通信するために、情報理論的安全性を使用して2つの末端間の通信を攻撃者エンティティによって知られることから保護することができる。大抵の無線チャネルは絶えず変化する物理的特性を有し、この特性は末端のチャネル観察に対して多くのランダム性を提供する。これはこのJRNSO(Joint Randomness Not Shared by Others)と呼ばれ、例えば特許文献1の主題である。
米国特許出願第11/339,958号明細書
先行技術では、JRNSOは典型的には、1つの相互チャネルがある時分割二重通信(TDD)に固有の状況である、2つの末端が本質的に同じチャネルインパルス応答(CIR:Channel Impulse Rsesponse)を観察することに依拠する。しかし多くの通信システムは周波数分割二重通信(FDD)を利用し、FDDでは各方向の信号伝送が著しく異なるチャネル周波数上にあることから、2つの末端は典型的には本質的に同じチャネルインパルス応答を観察しない。さらに、TDD応用例における暗号化に基づくJRNSOをより堅牢にし、十分なJRNSO情報を自然に作り出さない環境にJRNSOを展開する必要がある。この十分なJRNSO情報を自然に作り出さないことは、チャネルがこの応用例に必要なだけの真の相互性に近くないためであり得る。これらの技法は単一入力単一出力(SISO)システムおよび単一入力複数出力(SIMO)システムに適用できる。最後に、複数入力複数出力(MIMO)アンテナ列または複数入力単一出力(MISO)アンテナ列を使用するより高度な通信システムにJRNSOを拡張する必要がある。
JRNSOを特定する(determine)ための方法および機器を開示する。一実施形態では、JRNSOはベースバンド信号ループバックおよびプライベートパイロットを使用するFDDにおいて特定される。別の実施形態では、JRNSOはベースバンド信号ループバック、ならびにプライベートパイロット、プライベート利得関数(private gain function)、およびオプションでカルマンフィルタリングまたは同様の時間方向処理(time directional processing)の組合せを使用するTDDにおいて特定される。一例では、このFDDおよびTDDのJRSNO実施形態が、SISOおよびSIMO通信ステップで実行される。他の例では、このFDDおよびTDDの実施形態がMIMO通信で実行される。JRNSOは、MIMO通信およびMISO通信をSISO通信またはSIMO通信に低減することによって特定される。さらに他の実施形態では、行列式などの行列積の対称性を活用することによりチャネル測定信号伝達制約が取り除かれる。
より詳細な理解は、例として添付の図面とともに示す以下の説明から得ることができる。
JRNSOを使用するように構成される無線通信システムのブロック図の一例を示す図である。 ループバック手法およびパブリックパイロットを使用するFDDにおけるJRNSO手順の一例を示す図である。 ループバック手法およびプライベートパイロットを使用するFDDにおけるJRNSO手順の一例を示す図である。 時間に応じたFDDにおけるJRNSO信号処理の一例を示す図である。 FDDにおけるJRNSOチャネル修正プロセスの一例を示す図である。 時間に応じたFDDにおけるJRNSOチャネル修正プロセスの一例を示す図である。 時間に応じたFDDにおけるJRNSOチャネル利用の一例を示す図である。 時間に応じたFDDにおける単純化想定を使用するJRNSOチャネル利用の一例を示す図である。 ループバック信号のランダム時間配置を使用するFDDにおけるJRNSO信号処理の一例を示す図である。 信号対雑音比に対する誤り率の関係の一例を示す図である。 パブリックパイロットおよびプライベート利得関数とともにループバック手法を使用するTDDにおけるJRNSO手順の一例を示す図である。 時間に応じたTDDにおけるJRNSO信号処理の一例を示す図である。 同様の伝送を組み合わせることを使用するTDDにおけるJRNSO信号処理の一例を示す図である。 TDDにおけるパイロット期間中のJRNSO信号処理の一例を示す図である。 TDDにおけるデータ期間中のJRNSO信号処理の一例を示す図である。 カルマンフィルタの一例を示す図である。 カルマンフィルタリング方向処理の一例を示す図である。 MIMOにおけるJRNSO信号処理の一例を示す図である。 MIMOにおけるJRNSO信号処理の一例を示す図である。 MIMOにおける導き出せるチャネル積の一例を示す図である。 時間に応じたJRNSO測定の一例を示す図である。 パブリックパイロットおよびプライベート利得関数とともにループバック手法を使用するMIMOにおけるJRNSO手順の一例を示す図である。 FDDにおける正方行列伝送シーケンスを使用する導き出せる積の一例を示す図である。 FDD対称MIMOにおけるJRNSO手順の一例を示す図である。
以後言及する際、「WTRU(無線送受信ユニット)」という用語は、UE(ユーザ機器)、移動局、固定もしくはモバイル加入者ユニット、ページャ、携帯電話、PDA(携帯情報端末)、コンピュータ、または無線環境で動作可能な他の任意のタイプのユーザ装置を含むが、これだけに限定されることはない。以後言及する際、「基地局」という用語は、ノードB、サイトコントローラ、AP(アクセスポイント)、または無線環境で動作可能な他の任意のタイプのインタフェース接続装置を含むが、これだけに限定されることはない。
図1はJRNSOを使用するように構成される無線通信システム100のブロック図の一例を示す。WTRU(無線送受信ユニット)間の、ここではアリス110とボブ120の間の、1組のRF(無線周波)通信チャネル105が示されている。イブ130は、アリス110とボブ120の間の1組のRF通信チャネル105を監視し得る攻撃者エンティティである。仮にアリス110とボブ120を2つの無線末端とし、ある無線環境内で同一周波数で互いに通信するとしよう。チャネルの相互性(reciprocity)のため、これらの2つの末端が自らの相互チャネル105をほぼ同時に観察する場合、その2つの末端の観察は互いに極めて類似することになる。第3の端末イブ130がアリス110およびボブ120からある波長以上離れて位置して示されており、イブ130によるチャネル観察115および125は、アリス110またはボブ120によるチャネル固有の観察からほぼ確実に独立している。
したがって、アリス110およびボブ120は、両者のチャネル観察に基づいて両者間の共通の秘密鍵を生成することができる。そのような鍵を生成する際、アリス110およびボブ120は以下に説明するループバック信号伝達手順の1つを使用して互いに通信する必要があり得る。
図2は、図1のシステムによって実行されるJRNSO手順の一例を示す。この例では、パブリックパイロットを使用する周波数分割二重通信(FDD)モードにおいてループバック手法が使用される。実線はアリス110のループバックプロセスを示す。破線はボブ120のループバックプロセスを示す。
アリス110は、パブリックパイロットp200を、結果として生じる信号GABp210を作り出すチャネルGAB205を介してボブ120に伝送することにより彼女のループバックプロセスを開始する。ボブ120は信号GABp210を受信し、この信号をベースバンドに変換する。ボブ120は別の方法ではこの信号を処理しない。ボブ120がこの信号を、結果として生じる信号GBAABp235を作り出す別の周波数のチャネルGBA230を介してアリス110に返信する。アリス110は、240でこのループバックされた信号GBAABpを受信し、彼女のループバックプロセスを完了する。
ボブ120は、パブリックパイロットp245を、結果として生じる信号GBAp250を作り出すチャネルGBA230を介してアリス110に伝送することにより彼のループバックプロセスを開始する。アリス110は信号GBAp250を受信し、この信号をベースバンドに変換する。アリス110は別の方法ではこの信号を処理しない。アリス110がこの信号を、結果として生じる信号GABBAp260を作り出す別の周波数のチャネルGAB205を介してボブ120に返信する。ボブ120は、265でこのループバックされた信号GABBAp260を受信し、彼のループバックプロセスを完了する。
この通信の間、イブ130はボブ120のチャネルGBE270を介した伝送信号を監視することができ、これはイブ130が結果として生じる信号GBEABp280およびGBEp290を観察できるようにする。図2には示していないが、イブ130はアリス110のチャネルGAEを介した伝送信号も監視することができ、これはイブ130が結果として生じる信号GAEpおよびGAEBApを観察できるようにする。
このループバックプロセスがアリス110およびボブ120に関して完了している場合、アリス110は240でGBAABp235およびGBAp250を観察し、ボブ120は265でGABp210およびGABBAp260を観察している。アリス110は、彼女の2つの受信済み信号を処理してGBAおよびGABを特定する。同様にボブ120は、彼の2つの受信済み信号を処理してGABおよびGBAを特定する。イブ130は、GBEp、GBEABp、GAEp、およびGAEBApを観察している。イブ130はパブリックパイロットを知るので、GBE、GBEAB、GAE、およびGAEBAを特定することができる。これらの4つを所与として、イブ130はさらなる計算を行い、GABおよびGBAを特定することができる。これは、基本的なFDDがアリス110とボブ120との間のチャネル情報共有を可能にすることは、可能ではあるがパブリックパイロットを使用する場合はイブ130に対して保護されないことを示す。
図3は、イブ130に対して保護される、図1のシステムによって実行されるJRNSO手順の一例である。この例では、個々の初期送信者アリス110またはボブ120にしか知られていないプライベートパイロットを使用する周波数分割二重通信(FDD)モードにおいてループバック手法が使用される。アリス110のループバックサイクルを最初に論じるが、このJRNSOプロセスはアリスおよびボブがそれぞれのループバックサイクルを同時に開始する場合に最も効率的である。
アリス110は、プライベートパイロットpA300を、結果として生じる信号GABA310を作り出すチャネルGAB205を介してボブ120に伝送することにより彼女のループバックプロセスを開始する。ボブ120は信号GABA310を受信し、この信号をベースバンドに変換する。ボブ120は別の方法ではこの信号を処理せず、またはこの信号の活用を試みない。ボブ120がこの信号を、結果として生じる信号GBAABA320を作り出す別の周波数のチャネルGBA230を介してアリス110に返信する。アリス110は、335でこのループバックされた信号GBAABAを受信し、彼女のループバックプロセスを完了する。
ボブ120は、プライベートパイロットpB340を、結果として生じる信号GBAB345を作り出すチャネルGBA230を介してアリス110に伝送することにより彼のループバックプロセスをアリスとほぼ同時に開始する。アリス110は335で信号GBAB250を受信し、この信号をベースバンドに変換する。アリス110は別の方法ではこの信号を処理せず、またはこの信号の活用を試みない。アリス110がこの信号GBAB345を、結果として生じる信号GABBAB350を作り出す別の周波数のチャネルGAB205を介してボブ120に返信する。ボブ120は、355でこのループバックされた信号を受信し、彼のループバックプロセスを完了する。
全体的な観点からアリス110およびボブ120は各自の測定を同時に行う必要はないが、チャネル効果に相関性がある状態で信号測定が行われる可能性が最も高い観点から、それが得策であることに留意されたい。
アリス110とボブ120との間のこの通信の間、イブ130はアリス110のチャネルGAE360を介した伝送信号、およびボブ120のチャネルGBE270を介した伝送信号を監視することができる。イブ130がアリス110の伝送を監視している場合、イブ130は信号GAEA370およびGAEBAB389を観察する。イブ130がボブ120の伝送を監視している場合、イブは信号GBEB385およびGBEABA380を観察する。
このループバックプロセスがアリス110およびボブ120に関して完了している場合、アリス110は335でGBAABA320およびGBAB345を観察し、ボブ120は355でGABA310およびGABBAB350を観察している。しかし、アリスはpBを知らないためGBAB345を処理することができない。同様にボブはGABA315を特定することができず、アリス110およびボブ120はそれぞれ自身が使用したプライベートパイロットを知るので、アリス110はチャネル行列積GBAAB391を計算することができ、ボブ120はチャネル行列積GABBA393を計算することができる。この例では、アリス110およびボブ120が単一入力単一出力(SISO)信号伝達を使用し、そのためチャネル行列はランク1である。したがってこのチャネル行列は単一値に退化し、可換である(例えばGABBA393=GBAAB391)。次いでアリス110およびボブ120は本質的に同じCIRを特定することができる。
この例でのパイロットのプライベートな性質のため、イブ130は、チャネルに引き起こされたスケーリング、スキューイング、およびローテーション効果をこのプライベートパイロットに固有の設定と区別することができない。この均等化の観点から、このパイロットはチャネル行列と区別することができない。したがって、イブ130はGBAAB391を特定できない。
図4は、図3に示す信号伝達プロセスのチャネル利用時間制約の一例である。この例では、アリス110およびボブ120は、JRNSO特定期間中はプライベートパイロットを使用し、データ伝送期間中はパブリックパイロットを使用する。特定の周波数によるアリスからボブへのチャネルGAB405、および別の周波数によるボブからアリスへのチャネルGBA410の2つのチャネルがある。データ伝送期間を420で示す。JRNSO特定期間を425で示す。時間遅延(tc_delay)を430で示し、データ期間420とJRNSO期間tJRNSO425との間に発生する。アリス110およびボブ120がデータ伝送期間420中に使用するパブリックパイロットpがある。アリス110のみが知るプライベートパイロットpAがあり、このプライベートパイロットpAはアリス110が彼女のループバックプロセスを開始するためにJRNSO期間425中に伝送する。ボブ120のみが知るプライベートパイロットpBがあり、このプライベートパイロットpBはボブ120が彼のループバックプロセスを開始するためにJRNSO期間425中に伝送する。
図4の例では、チャネル変換を時間に応じて示す。時間tは左から右へと増加する。まず、データ期間420がある。次いで、アリス110およびボブ120がJRSNOモードに切り替える間のtc_delay430がある。次いで、アリス110およびボブ120がJRSNOプロセスを開始する。アリス110は、チャネルGABを介してプライベートパイロットpAをボブ120に送信することにより彼女のループバックサイクルを開始し、結果として信号GAB(tj)pA435が生じる。ボブ120はこの信号をベースバンドに変換するが、別の方法ではこの信号を処理しない。ボブ120が戻り信号(return signal)をアリス110に返信する。アリス110はそのループバックされた信号を受信し、処理する。
アリス110が彼女のループバックプロセスを開始するのと同時に、ボブ120は、チャネルGBAを介してプライベートパイロットpBをアリス110に送信することにより彼のループバックプロセスを開始し、結果として信号GBA(tj)pB445が生じる。アリス110はこの信号をベースバンドに変換するが、別の方法ではこの信号を処理しない。アリス110が戻り信号をボブ120に返信する。次いでボブ120はそのループバックされた信号を受信し、処理する。
このJRNSO特定期間が完了するとき、アリス110およびボブ120が非JRNSOモードに切り替えるときとしての時間遅延430がある。
図4の例に示すように、およびイブ130からのセキュリティを確実にするために、このデータ期間とJRNSO期間との間の時間遅延は両方のチャネルtGABおよびtGBAの最大可干渉時間(coherence time)を超え、ただし、tc_delay>max(tGAB,tGBA)となる。図4の例にさらに示すように、このJRNSO期間は両方のチャネルの最小可干渉時間よりも短く、ただし、tJRNSO<min(tGAB,tGBA)となる。この遅延tc_delayは、イブ130がJRNSO期間からデータ期間の間に存在する本質的に同一のチャネルパラメータを特定するのを防ぐために必要である。最大観察時間tJRNSOは、アリス110およびボブ120が測定期間中に本質的に同一のチャネル効果を測定することを想定するために必要である。
一部の応用例、例えば電子メール、ファイル転送、バッファ済みストリーミング音声または映像は、長いtc_delayを許容する。他の応用例、例えば音声会話は長いtc_delayを許容できず、tc_delayを低減する必要がある。このtc_delayは、無線チャネルの全体的な利用に対しても影響を有する。したがって、データ転送およびJRNSO目的用にチャネルの利用を向上させるために、このtc_delayの持続時間を低減することが望ましい。
一実施形態では、データ期間中に専用のパイロット集合(pilot constellation)を使用することにより、このtc_delay430が低減される。JRNSO特定の関数であるこのパイロット集合は、アリス110およびボブ120の両者には知られているが、イブ130には知られていない。したがって、イブ130よりも多くを知るアリス110およびボブ120は、チャネル変換を計算することができる。しかしイブ130は、4つすべてのデータストリームを同時に同期する場合にのみチャネル変換を計算することができる。
別の実施形態では、データ期間とJRNSO期間との間のチャネル変換を修正することにより、このtc_delay430が低減される。図5は、図1のシステムによって実行されるJRNSO手順の一例であり、ここではFDDモードでの概略の全体的なチャネル修正システムを示す。この例では、アリス110、ボブ120、およびイブ130間のチャネル変換が修正され、そのためJRNSO期間中のチャネル変換がデータ期間中のチャネル変換と異なる。
通常の状態下では、GAB、GBA、GAE、GBEがアリス110、ボブ120、およびイブ130間のチャネル変換である。
JRNSO期間中は、JAB、JBA、JAE、JBEがアリス110、ボブ120、およびイブ130間のチャネル変換である。
データ期間中は、DAB、DBA、DAE、DBEがアリス110、ボブ120、およびイブ130間のチャネル変換である。
概略形態のチャネル変換の一例を500に示し、500では結果として生じるチャネル行列はGXYXXである。データ期間中のチャネル変換の一例を503に示し、503では結果として生じるチャネル行列はGXYXp=DXYpである。JRNSO期間中のチャネル変換の一例を506に示し、506ではチャネル行列はGXYXX=JXYXである。
この例では、アリス110およびボブ120は、信号を伝送するたびにそれぞれの関数GAおよびGBを適用する。
Aは、JRNSO期間中のチャネル変換がデータ期間中のチャネル変換とは異なるようにチャネル変換を修正する、アリス110によって適用される任意の関数である。
Bは、JRNSO期間中のチャネル変換がデータ期間中のチャネル変換とは異なるようにチャネル変換を修正する、ボブ120によって適用される任意の関数である。
A=JA1=JRNSO期間中のアリスのループバックプロセス中にアリスによって適用される関数である。
A=JA2=JRNSO期間中のボブのループバックプロセス中にアリスによって適用される関数である。
B=JB1=JRNSO期間中のボブのループバックプロセス中にボブによって適用される関数である。
B=JB2=JRNSO期間中のアリスのループバックプロセス中にボブによって適用される関数である。
A=DA=データ期間中にアリスによって適用される関数である。
B=DB=データ期間中にボブによって適用される関数である。
アリス110は、関数GA509をプライベートパイロットpA512に適用し、信号pA515を、結果として生じる信号GABA518を作り出すチャネルGAB205を介してボブ120に伝送することにより彼女のループバックプロセスを開始する。ボブ120は信号GABA518を受信し、この信号をベースバンドに変換する。ボブがこの信号に関数GB521を適用し、信号GABA524を、信号GBAABA527を作り出す別の周波数のチャネルGBA230を介してアリス110に返信する。アリス110は、このループバックされた信号GBAABA527を受信し、彼女のJRNSOループバックプロセスを完了する。
ボブ120は、関数GB521をプライベートパイロットpB530に適用し、その信号を、結果として生じる信号GBAB533を作り出すチャネルGBA230を介してアリス110に送信するときに彼のループバックプロセスを開始する。アリス110は信号GBAB533を受信し、この信号をベースバンドに変換する。アリス110が関数GA509を適用し、信号GBAB536を、結果として生じる信号GABBAB539を作り出す別の周波数のチャネルGAB205を介してボブ120に返信する。ボブ120は、このループバックされた信号GABBApを受信し、彼のループバックプロセスを完了する。
このループバックプロセスがアリス110およびボブ120に関して完了した後、アリス110はGBAABA527およびGBAB533を観察し、ボブ120はGABA518およびGABBAB539を観察している。一方でイブ130は、データ期間およびJRNSO期間中に異なる値を観察しており、関数GAおよびGBの効果は全体的なチャネル変換に不可分である。したがって、自身のプライベートパイロットを知るアリス110およびボブ120は自身のチャネル変換を計算することができる。しかしイブ130は、この4つのサンプリングストリームを同じ対応する時点で同期する場合にのみチャネル変換を計算することができる。異なるチャネル修正変換を使用することにより、イブ130はデータ期間およびJRNSO信号伝達期間両方に関するチャネル内の同じ変動(fluctuation)を観察することはない。したがって2つの期間中に実際のチャネルが著しく離れていないにもかかわらず、イブ130は、アリス110およびボブ120と同じチャネル情報を特定しないことになる。イブ130は、様々な測定からの実際のサンプルを同期させ、プライベート利得関数の効果を取り除くためにこれらの測定を処理してからチャネル効果行列を統計的に特定することにより、この手法を回避することができる。
図5のチャネル修正例では、関数GAおよびGBは、増幅前、増幅中、または増幅後に適用することができる。
図6は、図5のチャネル修正プロセスの結果としてtc_delayが最小化されている時間相関図の一例を示す。アリス110およびボブ120がパブリックパイロットp605を使用して信号を伝送するデータ期間600を示す。アリス110およびボブ120がプライベートパイロット615を使用して信号を伝送するJRNSO期間610を示す。このデータ期間とJRNSO期間との間の遅延を620で示し、この遅延はチャネルの切り替え、同期化、またはセトリング(settling)によって引き起こされ得る。このJRNSO期間は、いずれのチャネルの最小チャネル可干渉時間625よりも短い。
図7は、期間がJRNSO期間であるのかデータ期間であるのかに応じてチャネル状態およびプライベートパイロットが変えられている、図5のチャネル修正プロセスの一例を示す。2つのチャネルが示されており、それは、アリスからボブへのある周波数のチャネル700と、ボブからアリスへの別の周波数のチャネル705とである。JRNSO期間(k)710がある。このJRNSO期間(k)710に先行するデータ期間(k−1)715がある。このJRNSO期間(k)710の後に生じるデータ期間(k+1)720がある。
先行するデータ期間(k−1)715の間、アリス110およびボブ120は、信号DAB(k−1)p740およびDBA(k−1)p745をそれぞれ伝送し、ただしpはパブリックパイロットである。JRNSO期間(k)710の間、アリス110は、信号JAB(k)pA(k)750およびJAB(k)JBA(k)pB(k)755を伝送し、ボブ120は、信号JBA(k)pB(k)760およびJBA(k)JAB(k)pA(k)765を伝送し、ただしpAおよびpBはアリス110およびボブ120それぞれにのみ知られているプライベートパイロットである。後続のデータ期間(k+1)720の間、アリス110およびボブ120は、信号DAB(k+1)p770およびDBA(k+1)p775をそれぞれ伝送し、ただしpはパブリックパイロットである。
図7の例では、所与の状況に応じてチャネル状態が調整される。例えばロバストな統計的分析機能を提供するために、各期間中にチャネル値を相対的に一定の水準に維持することができる。あるいは、アリス110およびボブ120がそれぞれのJRNSO特定を行うために必要とするよりも多くの情報をイブ130が得るのを防ぐために、各期間内でチャネル値を変えることができる。別の代替策は、信号を前処理するために、または知られているチャネル変動を軽減するために基本関数を使用することである。
図8は、期間がJRNSO期間であるのかデータ期間であるのかに応じてチャネル状態が変えられている、図5の信号伝達プロセスの一例を示す。この例では、データサンプルが統計的分析の前に処理され、終端間のチャネル変換が完全なチャネル状態アイデンティティに設定されている。各信号はチャネルの利用によって変わる状態に応じて示し、ただし(k)800はJRNSO期間805中の状態であり、(k−1)810はそのJRNSO期間805に先行するデータ期間815中の状態であり、(k+1)818はJRNSO期間805に続くデータ期間820中の状態である。データ期間815、820、およびJRNSO期間805間の遅延を825に示す。
JRNSO期間805に先行するデータ期間815の間、アリス110およびボブ120は、信号GA(k−1)p840およびGB(k−1)p845をそれぞれ伝送し、ただしpはパブリックパイロットである。JRNSO期間805の間、アリス110は、信号GA(k)pA(k)850およびGA(k)GB(k)pB(k)855を伝送し、ボブ120は、信号GB(k)pB(k)860およびGB(k)GA(k)pA(k)865を伝送し、ただしpAおよびpBはアリス110およびボブ120それぞれにのみ知られているプライベートパイロットである。JRNSO期間805の後に続くデータ期間820の間、アリス110およびボブ120は、信号GA(k+1)p870およびGB(k+1)p875をそれぞれ伝送し、ただしpはパブリックパイロットである。
アリス110およびボブ120が、伝送の開始と同時にそれぞれのプライベートパイロットを一貫して伝送し、信号対雑音比がロバストである場合、高度な知識を有するイブ130はシーケンスの開始を検出し、サンプルを適当に整列させることができる可能性がある。
図9は、ランダム時間配置に応じてループバック信号が伝送される、図5の信号伝達プロセスの一例を示す。この例では、データ期間905とJRNSO期間910との間の境界900が、ループバック機能を使用することによってマスクされている。このループバック機能は、パイロットが受信されるときと、パイロットが伝送されるときとの間にランダム遅延を導入する。このランダム遅延は、本明細書では擬似変調と呼ぶ擬似フィードバックデータを導入することにより作り出される。この擬似変調は、アリスまたはボブそれぞれのループバックの完了前または完了後に導入することができる。JRNSO特定期間がいずれのチャネルの最小チャネル可干渉時間よりも短い場合、チャネル変換をイブが計算できることは計算的に増大されるが理論的に不可能ではない。
この例では次のようになる。
A=アリス110により、彼女のループバックプロセスの完了前に挿入される擬似変調。
A=アリス110により、彼女のループバックプロセスの完了後に挿入される擬似変調。
B=ボブ120により、彼のループバックプロセスの完了前に挿入される擬似変調。
B=ボブ120により、彼のループバックプロセスの完了後に挿入される擬似変調。
図9に示すように、アリス110およびボブ120はそれぞれのループバックプロセスを同時に開始し、完了することができる。一実施形態では、アリス110は、信号JABA915をボブ120に伝送することにより彼女のループバックプロセスを開始し、ボブ120は、信号JBAB935をアリス110に伝送することにより彼のループバックプロセスを開始する。次に、アリス110は擬似変調bA920を導入し、ボブ120は擬似変調bB940を導入する。938で示すように、アリス110およびボブ120は、それぞれの戻り信号を伝送する前に、または伝送した後にこの擬似変調を導入することができる。次に、アリス110が彼女のループバックされた信号JBAABA925を受信して彼女のループバックプロセスを完了し、ボブ120は彼のループバックされた信号JABBAB945を受信して彼のループバックプロセスを完了する。
別の実施形態では、アリス110は、信号JABA915をボブ120に伝送することにより彼女のループバックプロセスを開始し、ボブ120は、信号JBAB935をアリス110に伝送することにより彼のループバックプロセスを開始する。次に、アリス110は彼女のループバックされた信号JBAABA925を受信し、擬似変調aA930を導入し、ボブ120は彼のループバックされた信号JABBAB945を受信し、擬似変調aB950を導入する。948で示すように、擬似変調aA930およびaB950が導入されている後まで、このループバックプロセスは完了しない。
上記の2つの実施形態は、アリス110およびボブ120が、擬似変調をJRNSO期間中の実際の測定信号伝達が開始、終了、またはそれとインタリーブされたランダムな時間に導入する場合に展開することができる。JRNSO期間910がチャネルGABおよびGBAの最小可干渉時間よりも短い場合、真のJRNSOからデータ期間の境界への擬似変調を特定できないイブ130は、4つのデータストリームを同期させ、サンプルを整列させることができない。
図10は、アリス110とボブ120との間で情報を交換するために使用されるチャネル符号器に関する、両者の同様のチャネルインパルス観察を1つの共通の観察に統合するための信号対雑音比に対する誤り率を示すグラフの一例である。この符号化技法は、イブ130によって観察されるアリス110またはボブ120のチャネルが、実効的なより弱い信号対雑音比になる、アリス110とボブ120との間のチャネルについてのイブ130のより乏しい知識を活用するために使用する。これはアリス110とボブ120との間で情報を交換し、イブ130に真のチャネル観察を明かすことなくチャネル観察を統合するために活用される。誤り率1000(y軸)を、信号対雑音比1010(x軸)の相関1005として表す。信号対雑音比1010が増大するにつれ、誤り率1000は相対的に一定のままであり、その後急激に低減する1020。図示するように、アリス110およびボブ120の信号対雑音比1025は曲線1005の屈曲点の右側にあり、曲線1005の屈曲点の左側にあるイブ130の信号対雑音比1030を超える。信号対雑音比が増大するにつれて誤り率が低減するので、アリス110およびボブ120の誤り率1035は、イブ130の誤り率1040よりも著しく低い。
イブ130がより高い誤り率を有することを確実にするために、アリス110およびボブ120は、自らの個々のSNR状態が図10に示すように曲線1005の屈曲点にあるように維持することを目標として各自の個々のSNR状態を監視し、制御する。
イブ130によるチャネル観察は、チャネル歪制御の調整、またはアリス110もしくはボブ120によって伝送されるデータストリーム中への雑音追加の任意の組合せによって管理することができる。信号の作成中、およびループバックプロセス中にデータストリーム中に擬似雑音を追加することができる。イブ130のチャネル観察は、アリス110もしくはボブ120が単独で、またはアリス110およびボブ120が共同して管理することができ、他のWTRUに展開することができる。図10に示すように、イブ130のチャネル観察と、ボブ120/アリス110のチャネル観察との間のわずかな差異は、イブ130が観察する誤り率に対する、アリス110が観察する誤り率において著しい差異をもたらし得る。したがって、アリス110およびボブ120は、雑音または歪の水準のわずかな調整を行うだけで、イブ130がより高い誤り率を有することを確実にすることができる。結果として、アリス110およびボブ120は、セキュリティ面での配慮を要する情報を危険にさらすイブ130の能力を制限しながら、品質通信を維持することができる。
図11は、図1のシステムによって実行されるJRNSO手順の一例である。この例では、個々の送信者アリス110またはボブ120にしか知られていないプライベートパイロットおよびプライベート利得関数を使用する時分割二重通信(TDD)モードにおいてループバック手法が使用される。
このJRNSOプロセスは、アリス110がプライベートパイロットpA1100をプライベート利得関数GA1103を用いて修正し、信号GAA1106を作り出すときに開始する。次いでアリス110は、この信号GAA1106を、結果として生じる信号GGAA1112を作り出すチャネルG1109を介してボブ120に伝送する。ボブ120は信号GGAA1112を受信し、この信号をベースバンドに変換する。次いで、ボブ120はこの信号GGAA1112をプライベート利得関数GB1115を用いて修正し、結果として生じる信号GBGGAA1118を作り出す。ボブ120がこの信号GBGGAA1118を、結果として生じる信号GGBGGAA1121を作り出す同じチャネルG1109を介してアリス110に返信する。次いでアリス110は、1124でこのループバックされた信号GGBGGAAを受信し、JRNSO期間中の彼女のループバックプロセスを完了する。
ボブ120は、プライベートパイロットpB1130をプライベート利得関数GB1115を用いて修正し、信号GBB1133を作り出すときに彼のループバックプロセスを開始する。次いでボブ120は、この信号GBB1133を、結果として生じる信号GGBB1136を作り出すチャネルG1109を介してアリス110に伝送する。アリス110は信号GGBB1136を受信し、この信号をベースバンドに変換する。次いで、アリス110はこの信号GGBB1136をプライベート利得関数GA1103を用いて修正し、結果として生じる信号GAGGBB1139を作り出す。ボブ120がこの信号GAGGBB1139を、結果として生じる信号GGAGGBB1142を作り出す同じチャネルG1109を介してボブ120に返信する。次いでボブ120は、1145でこのループバックされた信号GGAGGBBを受信し、JRNSO期間中の彼のループバックプロセスを完了する。
アリス110とボブ120との間のこのJRNSO通信の間、イブ130はアリス110のチャネルGAE1151を介した伝送信号、およびボブ120のチャネルGBE1154を介した伝送信号を監視することができる。イブ130がアリス110の伝送を監視している場合、イブ130は信号GAEAA1157およびGBEBGGAA1160を観察する。イブ130がボブ120の伝送を監視している場合、イブ130は信号GBEBB1163およびGAEAGGBB1166を観察する。
このループバックプロセスがアリス110およびボブ120に関して完了している場合、アリス110はGGBGGAA1121およびGGBB1136を観察し、ボブ120はGGAA1112およびGGAGGBB1142を観察している。アリス110およびボブ120はそれぞれ、自身が使用したプライベートパイロットおよびプライベート利得関数を知るので、アリス110は彼女のループバックされた信号GGBGGAA1121を処理してチャネル行列GGBGGAを特定することができる。ボブ120は彼のループバックされた信号GGAGGBB1142を処理してチャネル行列GGAGGBを特定することができる。この例では、アリス110およびボブ120は単一入力単一出力(SISO)チャネルを使用する。チャネル行列はランク1であり、単一値に退化し、可換である(例えばGABBA=GBAAB)。このチャネル行列の可換性を使用して、アリス110およびボブ120は本質的に同じCIRを特定する。
イブ130は、GAEAA1157、GAEAGGBB1166、GBEBGGAA1160、およびGBEBB1163を観察している。しかし、この例でのパイロットのプライベートな性質のため、イブ130は、チャネルに引き起こされたスケーリング、スキューイング、およびローテーション効果をこのパイロットに固有の設定と区別することができない。したがって、たとえイブ130が無限の計算能力を有する場合でも、イブ130はGBAABを特定できない。
図12は、図11に示す信号伝達プロセスの時間相関例の一例を示す。アリス110およびボブ120が信号を送受信する1つの相互チャネルG1109がある。アリス110とボブ120との間の最小要求相関時間である期間(k)1200がある。アリス110およびボブ120両方の測定が同じチャネルを利用して連続的に行われているため、測定期間全体にわたって本質的に同じチャネル効果を経験するために、このチャネルは十分に相関されたままでなければならない。このチャネル効果とは、プライベートパイロットに固有の振幅、周波数、および位相設定に対するスケーリング、スキューイング、およびローテーション変更である。最小要求相関時間1200は、アリス110のJRNSO特定期間1205およびボブ120のJRNSO特定期間1210からなる。このJRNSO期間(k)1200に続くデータ期間(k−1)1215がある。このJRNSO期間(k)1200の後に生じるデータ期間(k+1)1220がある。すべてのGはこれらの期間の関数である。
アリス110は、1225で信号をチャネルG1109を介してボブ120に伝送することにより彼女のループバックプロセスを開始し、結果として生じる信号はGGAA1225であり、ただし、pAはアリス110にのみ知られているプライベートパイロットであり、GAはアリス110にのみ知られているプライベート利得関数であり、pAを修正するために使用される。次いでボブ120がこの信号を受信し、ベースバンドに変換し、ボブ120にのみ知られているプライベート利得関数GBを適用し、この信号をキャリアに変換して戻し、同じチャネルG1109を介してアリス110に返信する。次いでアリス110は、1230でこのループバックされた信号GGBGGAAを受信し、彼女のループバックプロセスを完了する。
次に、ボブ120が、信号をチャネルG1109を介してアリス110に伝送することにより彼のループバックプロセスを開始し、結果として生じる信号はGGBB1235であり、ただし、Gは時間の関数であり、pBはボブ120にのみ知られているプライベートパイロットであり、GBはボブ120にのみ知られているプライベート利得関数であり、pBを修正するために使用される。アリス110がこの信号をベースバンドに変換し、アリスにのみ知られているプライベート利得関数GAを適用し、この信号をキャリアに変換して戻し、同じチャネルG1109を介してボブ120に返信する。次いでボブ120は、1240でこのループバックされた信号GGAGGBBを受信し、彼のループバックプロセスを完了する。
この例では、最小要求相関時間1200は、アリス110が彼女のループバックプロセスを開始/完了し、次いでボブ120が彼のループバックプロセスを開始/完了するときに達成される。したがって、このチャネルは4つの伝送が送信された後に相関される必要がある。アリス110およびボブ120は、チャネル測定を行うために必要な伝送の数を減らすために同様の伝送をともに組み合わせることにより、この最小要求相関時間を低減することができる。
イブ130が統計的分析の前にサンプルを代数学的に処理する場合、アリス110およびボブ120は、同期を防ぎ、両者のより高い信号対雑音比を活用するために、FDDの節で論じた方法を使用できることに留意されたい。
図13は、図11に示す信号伝達プロセスの時間相関例であり、ここでは同様の伝送を組み合わせた状態のパイロット使用を示す。すべての信号が送受信される1つの相互チャネルG1109が、アリス110とボブ120との間にある。アリス110とボブ120との間のチャネルG1109のJRNSO使用を表す期間(k)13001300がある。1305および1310で示す、2つの最小相関期間がある。このJRNSO期間(k)1300に続くデータ期間(k−1)1315がある。このJRNSO期間(k)1300の後に生じるデータ期間(k+1)1320がある。すべてのGはこれらの期間の関数である。
パイロットシーケンスはブロックへと分けられ、ペア伝送(paired transmission)と呼ばれる交互の連続でアリス110およびボブ120によって伝送される。同様に、戻り信号もブロックへと分けられ、やはりペア伝送と呼ばれる交互の連続でアリス110およびボブ120によって伝送される。1つのペア伝送1305は、1325で示すアリス110のパイロット伝送と、1330で示すボブ120のパイロット伝送とからなる。別のペア伝送1310は、1335で示すアリス110のループバック伝送と、1340で示すボブ120のループバック伝送とからなる。
アリス110は、1325で信号をチャネルG1109を介してボブ120に伝送することによりこのプロセスを開始し、結果として生じる信号はGGAAであり、ただし、pAはアリス110にのみ知られているプライベートパイロットであり、GAはアリス110にのみ知られているプライベート利得関数であり、pAを修正するために使用される。次いでボブ120がこの信号GGAAを受信する。次いでボブ120が、別の信号をチャネルG1109を介してアリス110に伝送し、結果として生じる信号はGGBBであり、ただし、pBはボブ120にのみ知られているプライベートパイロットであり、GBはボブ120にのみ知られているプライベート利得関数であり、pBを修正するために使用される。次いでアリス110がこの信号GGBBを受信する。この時点までに2つの伝送があった。それはアリス110による1つのパイロット伝送と、ボブ120による1つのパイロット伝送とである。
次いでボブ120は、彼のプライベート利得関数GBで掛けられたアリス110の戻り信号をアリス110に伝送する。次いで、アリス110は彼女のループバックされた信号を受信する。次いでアリス110は、彼のプライベート利得関数GAで掛けられたボブ120のループバックされた信号をボブ120に伝送し、ボブ120がその信号を受信する。この時点で、合計4つの伝送があった。それはアリス110による2つと、ボブ120による2つとである。
要約すれば、この手法には、まず連続的に行われる各末端からのアウトバウンド初期伝送と、ループバック末端で記憶される受信信号とがある。次いでこのループバック末端は、自らの記憶したベースバンド信号を連続的に取り、それらの信号に自らのプライベート利得関数を掛け、掛けたものを送信者に返信する。最初に送信したプライベートパイロットを各自が知るため、両者は関連する行列積、つまりアリスについてはGGBGGA、ボブについてはGGAGGBを特定する。
したがって、図13の例によって例証されるように、TDDモードにおけるペア伝送タイプは、アリス110およびボブ120が各自の測定を行うためのチャネル相関時間を著しく低減する。
図13の例では、このペア伝送は、時間に応じて変わる単位行列または複素行列とすることができる。より複雑な行列は、より優れたJRNSOセキュリティを概してもたらす。さらに、アリス110およびボブ120は、JRNSO期間の値を隠すために、データ期間中にプライベート利得関数について非アイデンティティ値(non−identity value)を使用することができる。この非アイデンティティ値は、測定されたチャネル歪を補償するためにデータストリームを前処理することにより導き出すことができる。
図14は、パブリックパイロットおよびプライベート利得関数を使用するTDDモードにおける、パイロット期間中の信号の流れの一例を示す。この例ではプライベートパイロットは使用されず、ループバックされる信号もない。アリス110およびボブ120が信号を送受信する1つのチャネルG1109がある。
アリス110が伝送末端である場合、1405で、アリス110はプライベート利得関数GAを用いてパブリックパイロットpを修正し、ただしGAはアリス110にのみ知られている。1410で、アリス110は信号GApをチャネルG1109を介してボブ120に伝送し、結果として生じる信号GGApを作り出す。1415で、ボブ120が信号GGApを受信し、1420でこの信号をベースバンドに変換し、1425でこのベースバンド信号をプライベート利得関数GBに掛け、ただしGBはボブ120にのみ知られている。チャネル積の導出が順序の影響を受けない(例えばSISOおよびしたがって可換である)と仮定して、ボブ120は、チャネル行列積を特定する前または後に、この信号をプライベート利得関数GBに掛けることができる。ボブ120がチャネル積GGAを最初に特定する場合、次いでその積を彼のプライベート利得関数GBで掛け、結果として生じる行列はGBGGAである。ボブ120が彼の利得関数GBを最初に適用する場合、次いでチャネル積を特定し、結果として生じる行列はGGABである。いずれのシナリオのもとでも、ボブ120は、シンボル回復のためにチャネル積GGAを使用し、JRNSO情報のためにチャネル積GBGGAまたはGGABを使用する。
ボブ120が伝送者である場合、1430で、ボブ120はプライベート利得関数GBを用いてパブリックパイロットpを修正し、ただしGBはボブ120にのみ知られている。1435で、ボブ120は信号GBpをチャネルG1109を介してアリス110に伝送し、結果として生じる信号GGBpを作り出す。1440で、アリス110が信号GGApを受信し、1445でこの信号をベースバンドに変換し、1450でこのベースバンド信号をプライベート利得関数GAに掛け、ただしGBはアリス110にのみ知られている。チャネル積の導出が順序の影響を受けない(例えばSISOおよびしたがって可換である)と仮定して、アリス110は、チャネル行列積を特定する前または後に、この信号をプライベート利得関数GBに掛けることができる。アリス110がチャネル積GGBを最初に特定する場合、次いでその積を彼女のプライベート利得関数GAで掛け、結果として生じる行列はGAGGBである。アリス110が彼女の利得関数GAを最初に適用する場合、次いでチャネル積を特定し、結果として生じる行列はGGABである。いずれのシナリオのもとでも、アリス110は、シンボル回復のためにチャネル積GGBを使用し、JRNSO情報のためにチャネル積GAGGBまたはGGBAを使用する。
この通信の間、イブ130はアリス110のチャネルGAE1455を介した伝送、およびボブ120のチャネルGBE1460を介した伝送を監視することができる。イブ130がアリス110の伝送を監視している場合、イブ130はGAEApを観察する。イブ130がボブ120の伝送を監視している場合、イブ130はGBEBpを観察する。イブ130はパブリックパイロットpを知るので、イブ130は1465、1470で観察済みの信号を処理してチャネル積GAEAおよびGBEBを特定することができる。イブ130はシンボル回復のためにチャネル積を使用することができるとはいえ、イブ130はプライベート関数GAおよびGBを知らない。したがって、イブ130は、アリス110およびボブ120のJRNSO情報を特定することができない。
図14の例では、JRNSO期間中に使用される同じプライベート利得関数値を、データ期間中にも使用することができる。各パイロットから導き出されるチャネル積およびプライベート利得積は、データ処理のために使用することができる。
図15は、パブリックパイロットおよびプライベート利得関数を使用するTDDモードにおける、データ期間中の信号の流れの一例を示す。アリス110およびボブ120が信号を送受信する1つのチャネルG1109がある。
アリス110が伝送する場合、1505で、アリス110はデータシンボルdAにプライベート利得関数GAを掛け、ただしGAはアリス110にのみ知られている。1510で、アリス110は信号GAAをチャネルG1109を介してボブ120に送信し、結果として生じる信号GGAAを作り出す。1515で、ボブ120が信号GGAAを受信する。1520で、ボブ120はこの信号をベースバンドに処理する。1525で、ボブ120はこの信号をさらに処理し、dAおよびGGAを抽出し、ただしdAはデータ1530として使用され、GGAはオプションのJRNSO使用1535のために記憶される。
ボブ120が伝送する場合、1537で、ボブ120はデータシンボルdBにプライベート利得関数GBを掛け、ただしGBはボブ120にのみ知られている。1540で、ボブ120は信号GBBをチャネルG1109を介してアリス110に送信し、結果として生じる信号GGBBを作り出す。1545で、アリス110が信号GGBBを受信する。1550で、アリス110はこの信号をベースバンドに処理する。1555で、アリス110はこの信号をさらに処理し、dBおよびGGBを抽出し、ただしdBはデータとして使用され、GGBはオプションのJRNSO使用のために記憶される。
イブ130はアリス110のチャネルGAE1565を介した伝送、およびボブ120のチャネルGBE1570を介した伝送を監視することができる。イブ130がアリス110の伝送を監視する場合、イブ130はGAEAAを観察する。1575で、イブ130はアリスの信号をさらに処理してdAおよびGAEAを抽出することができる。イブ130がボブ120の伝送を監視する場合、イブ130はGBEBBを観察する。1580で、イブ130はボブ120の信号をさらに処理してdBおよびGBEBを抽出する。しかし、イブ130はプライベート利得関数GAおよびGBを知らないので、1585で示すようにイブ130はJRNSO情報を特定することができない。図16は、シンボルを復号するためのパイロットおよびデータを使用するカルマンフィルタの一例を示す。チャネル推定値1600は、各チャネルペア測定期間の終わりに記録される値の集合または部分集合である。
図17は、カルマンフィルタリング時間方向処理の一例を示す。相互に特定される値の集合の比較を向上させるために、データは逆の時間順序で処理される。アリス110は、ボブ120のペア測定に対応するJRNSO情報を特定するために値1600を使用し、逆の場合も同じである。最適には、アリス110およびボブ120は、JRNSO期間とデータ期間との間の遷移境界に対してできるだけ近くでカルマンフィルタの出力を処理する。1705で示すように、アリス110およびボブ120は、同じデータを順時間方向と逆時間方向との両方で処理する。逆時間シード(reverse time seeding)は、順時間計算から計算される最後のチャネルセットである。最適には順方向のシンボルが、逆方向で活用される。あるいは、現在の期間で順時間処理が必要でない場合は、このシードは前の測定期間から導き出される。後者の例での、前の測定期間は順時間または逆時間とすることができる。
あるいはアリス110およびボブ120の、チャネル情報の統計的特定は、スライディングウィンドウまたは重み付きサンプルを使用してJRNSO期間/データ期間の遷移境界にバイアスされる。
簡単にするために、上記の実施形態を単一入力単一出力(SISO)モードまたは単一入力複数出力(SIMO)モードで説明したことに留意すべきである。実際は、FDDおよびTDDにおけるJRNSO応用例は、複数入力複数出力(MIMO)モードまたは複数入力単一出力(MISO)モードでも使用することができる。以下にMIMOの実施形態を説明し、ここではアリス110およびボブ120がそれぞれ2つのアンテナ素子を有する。実際はアリス110およびボブ120は3つ以上のアンテナ素子を有することができる。さらにアリス110およびボブ120は、異なる数のアンテナ素子を有することができる。別個のアンテナ素子の代わりに、アレイ結合、次元アンテナパターン、および分極を使用することができる。最適には、各ループバックチャネルペアができるだけ近い時間に測定されるように、アリス110とボブ120との間のチャネル経路は伝搬期間中に並列に使用される。あるいは、干渉の影響を減らすために、アリス110とボブ120との間のチャネル経路は伝搬期間中に連続的に使用される。最適には、アリス110およびボブ120はJRNSO秘密を保護するのに必要な最小限の数のアンテナ素子を使用する。
図18は、MIMO RFネットワークに関して最小期間を使用する、ループバック信号の流れを示すブロック図の一例である。アリス110のループバックサイクル中の信号の流れを1800で示す。ボブ120のループバックサイクル中の信号の流れを1805で示す。アリス110のループバックプロセスに関して3つの期間が示されており、ボブ120のループバックプロセスに関して3つの期間が示されている。期間はペアで示す。初期伝送(1次)が期間1で送信される。ループバックされた信号が期間2および期間3で伝送される。アリス110が初期伝送者の場合、アリス110は1つのアンテナ素子から信号を伝送し、ボブ120がその信号を2つのアンテナ素子を介して受信し、次いでボブ120が1つのアンテナ素子から連続的に2つの信号をアリス110に返す。次いで、アリス110が、ループバックされた信号を2つのアンテナ素子を介して受信する。
アリス110のループバックプロセス1800に関して、期間1 1810で、アリス110はパイロット信号をアンテナ素子A1 1815から伝送し、ボブ120がその信号をアンテナ素子B1 1820およびB2 1825を介して受信する。期間2 1930で、ボブ120が戻り信号をアンテナ素子B1 1820から送信し、アリス110がこのループバックされた信号をアンテナ素子A1 1815およびA2 1840を介して受信する。期間3 1835で、ボブ120が信号をアンテナ素子B2 1825からアンテナ素子B1 1820へ伝送し、次いでその信号をアンテナ素子B1 1820からアリス110に伝送する。期間3 1835でなお示されるように、アリス110がこのループバックされた信号をアンテナ素子A1 1815およびA2 1840を介して受信する。アリス110は、ループバックされた信号をボブ120のアンテナ素子B2 1825から直接受信することはない。
ボブ120のループバックプロセス1805に関して、期間1 1845で、ボブ120はパイロット信号をアンテナ素子B1 1850から伝送し、アリス110がその信号をアンテナ素子A1 1855およびA2 1860を介して受信する。期間2 1865で、アリス110が戻り信号をアンテナ素子A1 1855から送信し、ボブ120がこのループバックされた信号をアンテナ素子B1 1850およびB2 1870を介して受信する。期間3 1875で、アリス110が信号をアンテナ素子A2 1860からアンテナ素子A1 1855へ伝送し、次いでその信号をアンテナ素子A1 1855からアリス110に伝送する。期間3 1875でなお示されるように、ボブ120がこのループバックされた信号をアンテナ素子B1 1850およびB2 1870を介して受信する。ボブ120は、ループバックされた信号をアリス110のアンテナ素子A2 1860から直接受信することはない。
アリス110が彼女のループバックプロセス1800を完了した後、アリス110はアンテナ素子A1 1815を介して2つの信号を観察している。それはつまり期間2 1830中の1つの信号JB1A1A1B1A1、および期間3 1835中の別の信号JB1A1A1B2A1である。アリス110はアンテナ素子A2 1940を介して2つの信号をさらに観察している。それはつまり期間2中の1つの信号JB1A2A1B1A1、および期間3中の別の信号JB1A2A1B2A1である。
ボブ120が彼のループバックプロセスを完了した後、ボブ120はアンテナ素子B1 1945を介して2つの信号を観察している。それはつまり期間2中の1つの信号JA1B1B1A1B1、および別の信号JA1B1B1A2B1である。ボブ120はアンテナ素子B2 1950を介して2つの信号をさらに観察している。それはつまり期間2中の1つの信号JA1B2B1A1B1、および期間3中の別の信号JA1B2B1A2B1である。
図18に示すように、アリス110およびボブ120の両方が自らのループバックサイクルを完了した後、アリス110およびボブ120は自らが観察したチャネル積を相関させて、実質的に同じCIRを特定することができる。
一実施形態では、各末端において1つのアンテナを使用することにより、非SIMOアレイまたは非SISOアレイがSISOに低減され、ただし各連続的ループバック中に使用されるアンテナ素子は同一である。
別の実施形態では、利用可能なCIR情報の量を増やすために、非SIMOケースまたは非SISOケースがSISOまたはSIMOの複数のインスタンスに低減される。信号は単一のアンテナ素子から伝送されるが、複数の受信アンテナ素子で受信される。この実施形態では、受信末端が、ループバック信号を伝送するときにそのアンテナ素子を順次活動化する。各ループバックサイクルで使用されるアンテナ素子は同様にペアにされ、そのためアリス110およびボブ120は本質的に同じCIRを特定することができる。
別の実施形態では、MIMOがSIMOに低減される。伝送末端において、信号を送信するために1つの伝送アンテナ素子が活動化される。受信末端において、信号は複数のアンテナ素子を介して受信される。次いで、この受信末端が戻り信号を返信する。この戻り信号が受信され、同じ伝送素子によって復号される。この処理は各末端で繰り返され、そのためアリス110およびボブ120は本質的に同一の通信チャネル積を分析する。
図19は、MIMO RFネットワークのすべての固有の信号伝達経路セグメントを使用する、ループバック信号の流れを示すブロック図の一例である。アリス110のループバックプロセス中の信号の流れを1900で示す。ボブ120のループバックプロセス中の信号の流れを1903で示す。アリス110のループバックプロセスに関して6つの期間が示されており、ボブ120のループバックプロセスに関して6つの期間が示されている。期間はペアで示す。初期伝送(1次)が期間1および期間4で送信される。ループバックされた信号が期間2、3、5、および6で伝送される。
アリス110のループバックプロセス1900に関して、期間1で、アリス110はパイロット信号をアンテナ素子A1 1906から伝送し、ボブ120がその信号をアンテナ素子B1 1909およびB2 1912を介して受信する。期間2で、ボブ120が戻り信号をアンテナ素子B1 1909から送信し、アリス110がこのループバックされた信号をアンテナ素子A1 1906を介して受信する。期間3で、ボブ120が戻り信号をアンテナ素子B2 1912から伝送し、アリス110がこのループバックされた信号をアンテナ素子A1 1906を介して受信する。期間4で、アリス110がパイロット信号をアンテナ素子A2 1915から伝送し、ボブ120がその信号をアンテナ素子B1 1918およびB2 1921を介して受信する。期間5で、ボブ120が戻り信号をアンテナ素子B1 1918から送信し、アリス110がこのループバックされた信号をアンテナ素子A2 1915で受信する。期間6で、ボブ120が戻り信号をアンテナ素子B2 1921から送信し、アリス110がこのループバックされた信号をアンテナ素子A2 2015を介して受信する。
ボブ120のループバックプロセスに関して、期間1で、ボブ120はパイロット信号をアンテナ素子B1 1924から伝送し、アリス110がその信号をアンテナ素子A1 1927およびB2 1930を介して受信する。期間2で、アリス110が戻り信号をアンテナ素子A1 1927から送信し、ボブ120がこのループバックされた信号をアンテナ素子B1 1924を介して受信する。期間3で、アリス110が戻り信号をアンテナ素子A2 1930から伝送し、ボブ120がこのループバックされた信号をアンテナ素子B1 1924を介して受信する。期間4で、ボブ120がパイロット信号をアンテナ素子B2 1933から伝送し、アリス110がその信号をアンテナ素子A1 1936およびA2 1939を介して受信する。期間5で、アリス110が戻り信号をアンテナ素子A1 1936から送信し、ボブ120がこのループバックされた信号をアンテナ素子B2 1933で受信する。期間6で、アリス110が戻り信号をアンテナ素子A2 1939から送信し、ボブ120がこのループバックされた信号をアンテナ素子B2 1933を介して受信する。
ボブとアリスとが自らのループバックサイクルを完了した後、両者は図19に示すように自らが受信したチャネル積データを相関させることができる。
図20は、アリス110およびボブ120がそれぞれ2つのアンテナ素子を有する場合のすべての可能な伝搬積を示す表である。アリス110のアンテナ素子をA1およびA2で示す。ボブ120のアンテナ素子をB1およびB2で示す。1次伝送を参照1(A1およびB1)ならびに参照6(A2およびB2)で示す。参照1の1次信号のループバック伝送を、参照2、3、4、および5で示す。参照6の1次信号のループバック伝送を、参照7、8、9、および10で示す。図20に示すように、2X2 MIMO構成では、ループバックされた信号の32個の伝播積がある。アリス110およびボブ120が自らのループバックプロセスを完了した後、アリス110は16個の伝播積を観察し、ボブ120は16個の伝播積を観察している。図示のように、アリス110は彼女の16個の伝播積をボブの16個の伝播積と相関させることができる。
図21は、MIMO RFネットワークでのJRNSO部分集合測定使用の時間相関例である。時間は左から右へと増加する。例証するように、データ交換期間がJRNSO期間と交互に起こる。このJRNSO期間をJRNSO部分集合使用(k−1)2105、JRNSO部分集合使用(k)2110、およびJRNSO部分集合使用(k+1)2115として示す。
図22は、プライベートパイロットおよびプライベート利得関数を使用するFDD MIMOモードにおける信号の流れを示すブロック図の一例である。チャネル変換を計算するために、MIMO積の対称関数(symmetric function)を使用する。
アリス120のループバックプロセスは、アリス110が2203でプライベートパイロットpAに利得関数GAを掛けるときに開始し、ただしpAおよびGAはアリスにのみ知られている。2206で、アリス110が信号GAAを、結果として生じる信号GABAAを作り出すチャネルGAB2209を介してボブ120に伝送する。ボブ120がこの信号を2212で受信し、2215でベースバンドに変換し、2218で利得関数GBに掛け、2221で、結果として生じる信号GBABABAAを作り出す別の周波数のチャネルGBA2224を介して伝送する。2227で、アリスがこの信号GBABABAAを受信する。
ボブ120のループバックプロセスは、ボブ120が2218でプライベートパイロットpBに利得関数GBを掛けるときに開始し、ただしpBおよびGBはボブ120にのみ知られている。2222で、ボブ120が信号GBBを、結果として生じる信号GBABBを作り出すチャネルGBA2224を介してアリス110に伝送する。アリス110がこの信号を2228で受信し、2230でベースバンドに変換し、2203で利得関数GAに掛け、2207で、結果として生じる信号GABABABBを作り出す別の周波数のチャネルGAB2209を介して伝送する。2213で、ボブ120がこの信号GABABABBを受信する。
アリス110が彼女のループバックプロセスを完了した後、アリス110はGBABABAAを観察している。2233で、アリス110は彼女のプライベートパイロットpAを処理してGBABABAを特定する。ボブ120が彼のループバックプロセスを完了した後、ボブ120はGABABABを観察している。2236で、ボブ120は彼のプライベートパイロットpBを処理してGABABABを特定する。
イブ130はアリス110のチャネルGAE2239を介した伝送、およびボブ120のチャネルGBE2242を介した伝送を監視することができる。イブ130がアリス110の伝送を監視する場合、イブ130はGAEAAおよびGAEABABBを観察している。イブ130がボブ120の伝送を監視する場合、イブ130はGBEBBおよびGBEBABAAを観察している。しかし、イブ130はプライベートパイロットpAおよびpBを知らないので、イブ130はチャネル変換を計算することができない。
図22のループバックの例でさらに示すように、JRNSO期間中に使用するチャネル変換は、データ期間中に使用するチャネル変換と異なる。これは、イブ130がパブリックパイロットpを使用してデータ期間中のチャネル変換を特定することができるので必要である。一実施形態では、データ期間とJRNSO期間との間の切り替え時間をチャネルの最大可干渉時間を上回らせることにより、イブ130がJRNSO期間中にチャネル変換を特定することを防ぐ。SISOに関して前に説明した同じ概念をこのシナリオで利用することができる。あるいは、イブがチャネル修正効果と自然のチャネル効果とを区別できないように、終端間のチャネル変換が修正される。
図22のMIMOループバックの例では、チャネル変換は可換ではない。しかし、CIR行列からJRSNO情報を導き出すためにMIMOケースをSISOまたはSIMOに低減する代わりに、JRNSOをチャネル積行列の特殊関数から導き出すことができる。これらはどんなMIMOケースまたはSISOケースにも適用することができる。この実施形態では、チャネルオペレーションの順序と無関係の結果を特定する対称関数を利用する。行列の行列式およびトレースが、そのような関数の例である。しかし、行列の他の多くの対称関数が存在する。数学的に、活用される行列式の性質は次式のように表される。
det(JBAAB)=det(JAB)det(JBA
ただし、行列中の各項目は単一値をもつ。したがって、この行列式は単一値をもち可換であるため、次式が成立する。
det(JBAAB)=det(JAB)det(JBA)=det(JBA)(JAB)=det(JABBA
ただし、共通の共有鍵を導き出すためにアリス110およびボブ120が使用できるN個の独立した共有値を含むNxN関数は単一値に変換される。
対称関数の全体的な定義に関しては次のようになる。
1,・・・,XNを、潜在的に行列値である1組のN変数(N argument)とする。すると関数f(X1,・・・,XN)がその変数の順列に不変である場合、その関数f(X1・・・,XN)は対称である。
例えば次のようになる。
p:[1,・・・,N]□[1,・・・,N]は、組[1,・・・,N]についての順列である。したがってf(Xp(1),・・・Xp(N))=f(X1,・・・XN)の場合、関数fはそのような任意のpに関して対称である。
MIMOケースおよびSISOケースをもたらす非対称往復行列(asymmetric round−trip matrix)を処理するために、対称主小行列式和(SPMS:Symmetric Principal Minor Sum)として知られる特定の対称関数族を使用する。
I、Jを、[1,・・・,N]のk要素部分集合とする。NxN行列Xに関して次式が成立する。
I,J={xi,j∈X:i∈I,j∈J}
ただし、XI,Jは、添字の組IおよびJを使用してその要素が選択されるkxk行列である。Xの[I,J]小行列式はXi,jの行列式であり、[X]I,Jで示される。I=Jの場合、小行列式は主小行列式である。この小行列式は以下の特性を満たす。
Figure 0005147936
ただし、(Kで示す)[1,・・・,N]の可能なk要素部分集合すべてについて和をとる。
NxN行列Xに関しては、N+1初等SPMS(eSPMS)を次式のように定義する。
0(X)=1
1≦n≦Nの場合、次式が得られる。
Figure 0005147936
ただし、[1,・・・,N]のn要素部分集合すべてについて和をとる。そのような和は、次式で例証されるように行列積において対称である。
Figure 0005147936
ただし、外和と内積とを交換することにより、第3の等式が従う。
このeSPMS関数は、小行列式のより複雑な対称関数を生成するための「ベースラインセット」を形成する。例えば、eSPMSの多項式である任意の積または一次結合は、行列積の対称関数である。
さらに、このeSPMS関数は、このeSPMS関数の変数行列の固有値に関係する。例えば、□1,・・・,□nを、NxN行列XのN固有値とする。すると次式が得られる。
Figure 0005147936
ただし、右辺の固有値の多項式はよく知られているN変数の初等対称多項式であり、次式で定義される。
Figure 0005147936
したがって、行列積の固有値の初等対称多項式は行列が掛けられる順序に不変であり、それはたとえその固有値またはそれらの積が乗算の順序に不変でないとしてもである。
NxN行列Xの行列式は単にSN(X)であり、トレースNxN行列Xは単にS1(X)であることに留意されたい。したがって、SPMSは、行列の行列式およびトレースの概念の普遍化を表す。この関係は、SPSMの小行列式ベースの定義、または代わりの固有値ベースの定義から確立される。
一実施形態では、SPMSは主小行列式の計算に基づいて計算される。収束は保証されるが、主小行列式の計算は複雑であり得る。
別の実施形態では、SPMSは固有値に基づいて計算される。固有値は、収束を保証しない反復で計算される。したがって、固有値は低複雑度の近似を使用して計算される。
別の実施形態では、対称関数は、アリス110およびボブ120が等しくない数の入力/出力ストリームを有する正方行列を使用して特定される。各JRNSO伝送およびループバックについて、等しい次元を有する部分集合が選択される。相互に利用可能なJRNSO情報の量を増やすために、各固有の正方部分集合(square subset)が使用される。
図23は、正方伝送シーケンスのサンプルを示す表である。正方行列を導き出すために、同様の項を有する信号積(signaling products)を使用する。この正方行列は、測定期間にわたる雑音および変化限度内で等しい対称関数を有する。添字は、どのトランシーバ要素が使用されているのかを示す。添字がない場合は、すべてのトランシーバ要素が使用されていることを示す。利用可能なチャネル情報を使い果たし、ループバック積を活用するために、各経路を少なくとも1回使用する。1回使用した行列の行項目は、再度利用されない。あるいはチャネルに直交特性がない場合、アリス110およびボブ120は、直交させる要素として時間を使用し、5つの期間にわたって信号を伝送する。アンテナ素子の番号付けは任意であり、eSPMSの位相を変えるが、それらの絶対値は変えない。
アリス110およびボブ120は、たとえイブ130と正当な通信を行っているように見える場合にも、自らのセキュリティを保護できることに留意されたい。イブ130との通信中、アリス110およびボブ120は、固有のプライベート利得関数を使用する。アリス110およびボブ120は、他の任意の末端との通信で、固有のプライベート利得関数を使用し続ける。
アリス110およびボブが著しいループバック電力損に遭遇する状況では、アリス110およびボブ120は、1次信号がその送信元にループバックされる前に利得乗数を用いてその1次信号を増幅することができる。
図24は、FDDモードにおける信号の流れのブロック図の一例である。1次信号がその送信元にループバックされる前にその1次信号を増幅するために、利得乗数DXを使用する。
アリス110のループバックプロセスは、アリス110が2400でプライベートパイロットpAにプライベート関数GAを掛けるときに開始する。2403で、アリス110が信号GAAを、結果として生じる信号GABAAを作り出すチャネルGAB2406を介してボブ120に伝送する。2409で、ボブ120がこの信号GABAAを受信する。2412で、ボブ120がこの信号をベースバンドに変換する。2415で、ボブ120が利得乗数DBを用いてこの信号を増幅する。2418で、ボブ120がプライベート利得関数GBをこの信号に適用する。2421で、ボブ120が、この信号GBBABAAを、結果として生じる信号GBABBABAAを作り出す別の周波数のチャネルGBA2424を介してアリス110に伝送する。2427で、アリス110がこの信号GBABBABAAを受信する。
ボブ120のループバックプロセスは、ボブ120が2418でプライベートパイロットpBにプライベート関数GBを掛けるときに開始する。2422で、ボブ120が信号GBBを、結果として生じる信号GBABBを作り出すチャネルGBA2424を介してアリス110に伝送する。2428で、アリス110がこの信号GBABBを受信する。2430で、アリス110がこの信号をベースバンドに変換する。2433で、アリス110が利得乗数DAを用いてこの信号を増幅する。2400で、アリス110がプライベート利得関数GAをこの信号に適用する。2428で、アリス110が、この信号GAAABBBを、結果として生じる信号GABAABABBを作り出すチャネルGAB2406を介してボブ120に伝送する。2410で、ボブ120がこの信号GABAABABBを受信する。
アリスが彼女のループバックプロセスを完了した後、アリス110はGBABBABAAを観察している。2436で、アリス110は彼女のプライベートパイロットpAを処理してGBABBABAを特定する。ボブ120が彼のループバックプロセスを完了した後、ボブ120はGABAABABを観察している。2439で、ボブ120は彼のプライベートパイロットpBを処理してGABAABABを特定する。
イブ130はアリス110のチャネルGAE2442を介した伝送、およびボブ120のチャネルGBE2445を介した伝送を監視することができる。イブ130がアリス110の伝送を監視する場合、イブ130はGAEAAおよびGAEAABABBを観察する。イブ130がボブ120の伝送を監視する場合、イブ130はGBEBBおよびGBEBBABAAを観察する。イブ130はパイロットpAもpBも知らないので、イブ130はチャネル変換を計算することができない。同様の例でのように、切り替え遅延は、最大チャネル可干渉時間を超える。
この実施形態では、eSPMSの相対複素ベクトル回転値を選択することにより、情報が抽出される。例えばこの複素ベクトル回転値は、角回転、または入力位相対直角位相の振幅比とすることができる。この利得乗数は実数値の対角行列なので、各受信ストリームに異なる補償利得値を掛けることができる。あるいは、すべての受信ストリームの積を単一値に低減するために、単一の平均利得値を使用して各受信ストリームを増幅することができる。すべての信号に対する単一の利得のケースでは、相対受信電力水準を活用することができる。異なる経路補償利得のケースでは、経路間の相対利得損失を活用することはできない。
諸特徴および要素を上記に特定の組合せにより説明したが、各特徴または要素を、他の特徴および要素なしに単独で、または他の特徴および要素を伴うもしくは伴わない様々な組合せで使用することができる。本発明で提供する方法または流れ図は、汎用コンピュータまたはプロセッサによって実行するためにコンピュータ可読記憶媒体中に実施されるコンピュータプログラム、ソフトウェアまたはファームウェアで実施することができる。FDDモードに関連して論じた上記の実施形態は、TDDモードにも該当する。コンピュータ可読記憶媒体の例には、ROM(読出し専用メモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体記憶装置、内蔵ハードディスクやリムーバブルディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、およびCD−ROMディスクやDVD(デジタル多機能ディスク)などの光学媒体が含まれる。
適切なプロセッサには、例えば汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、DSP(デジタル信号プロセッサ)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連する1個または複数個のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向けIC(ASIC:Application Specific Integrated Circuits)、書替え可能ゲートアレイ(FPGA:Field Programmable Gate Array)回路、他の任意のタイプの集積回路(IC)および/または状態機械が含まれる。
ソフトウェアに関連するプロセッサを、WTRU(無線送受信ユニット)、UE(ユーザ機器)、ターミナル、基地局、RNC(無線ネットワークコントローラ)または任意のホストコンピュータで使用する無線周波数トランシーバを実装するために使用することができる。WTRUは、カメラ、ビデオカメラモジュール、テレビ電話、スピーカホン、振動装置、スピーカ、マイクロホン、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、キーボード、Bluetooth(登録商標)モジュール、FM(周波数変調)無線ユニット、LCD(液晶ディスプレイ)ディスプレイユニット、OLED(有機発光ダイオード)ディスプレイユニット、デジタル音楽プレイヤ、メディアプレイヤ、ビデオゲーム機モジュール、インターネットブラウザ、および/または任意のWLAN(無線LAN)もしくはUWB(超広帯域)モジュールなど、ハードウェアおよび/またはソフトウェアによって実装されるモジュールと組み合わせて使用することができる。
実施形態
1.JRNSO(Joint Randomness Not Shared by Others)を特定するための、無線通信ネットワークでの方法であって、
第1のパイロットを含む第1の信号を伝送するステップと、
第2のパイロットおよび第2のチャネル効果を含む第2の信号を受信するステップと、
前述の第2の信号を含む第3の信号を伝送するステップと、
前述の第1の信号、第1のチャネル効果、および前述の第2のチャネル効果を含む第4の信号を受信するステップと、
全体的なチャネル効果を特定するために、前述の受信した第4の信号を処理するステップと、
前述の特定された全体的なチャネル効果に基づいてJRNSOを特定するステップと
を含む方法。
2.前述の第1のパイロットは第1のプライベートパイロットシーケンスであり、前述の第2のパイロットは第2のプライベートパイロットシーケンスである実施形態1に記載の方法。
3.前述の第1の信号は第1のプライベート利得関数効果を含み、前述の第2の信号は第2のプライベート利得関数効果を含む実施形態1から2のいずれか1つに記載の方法。
4.前述の第3の信号は第1のプライベート利得関数を含み、前述の第4の信号は第2のプライベート利得関数を含み、その受信時に前述の同じ第1のプライベート利得関数で掛けられる実施形態1から3のいずれか1つに記載の方法。
5.前述の信号のそれぞれに擬似変調が導入される実施形態1から4のいずれか1つに記載の方法。
6.前述の擬似変調は前述の第4の信号を受信した後に導入される実施形態1から5のいずれか1つに記載の方法。
7.チャネル上の信号対雑音比を制御するステップをさらに含む実施形態1から6のいずれか1つに記載の方法。
8.時分割二重通信(TDD)通信モードを使用し、前述の第1の信号および第3の信号は第1のチャネルを介して伝送され、前述の第2の信号および第4の信号は前述の第1のチャネルを介して受信される実施形態1から7のいずれか1つに記載の方法。
9.周波数分割二重通信(FDD)通信モードを使用し、前述の第1の信号および第3の信号は第1のチャネルを介して伝送され、前述の第2の信号および第4の信号は第2のチャネルを介して受信される実施形態1から8のいずれか1つに記載の方法。
10.前述の第1の信号および第2の信号はパイロットを含み、前述の第2の信号は第2の利得乗数の効果を含み、前述の第3の信号は第1の利得乗数の効果を含む実施形態1から9のいずれか1つに記載の方法。
11.前述の第1の信号は第1の伝送要素から伝送され、
前述の第2の信号は第1の受信要素および少なくとも1つの第2の受信要素を介して受信され、
前述の第3の信号は前述の第1の伝送要素から少なくとも2つの反復で伝送され、1つの反復は前述の第1の受信要素のバージョンであり、もう1つの反復は前述の少なくとも第2の受信要素のバージョンであり、
前述の第4の信号は前述の第1の受信要素および前述の少なくとも第2の送受信機要素を介して受信される
実施形態1から10のいずれか1つに記載の方法。
12.前述の第1の信号は第1の伝送要素および少なくとも第2の伝送要素から伝送され、
前述の第2の信号は前述の第1の受信要素および少なくとも第2の受信要素を介して受信され、
前述の第3の信号は前述の第1の伝送要素および前述の少なくとも第2の伝送要素から伝送され、
前述の第4の信号は前述の第1の受信要素および前述の少なくとも第2の受信要素を介して受信される
実施形態1から11のいずれか1つに記載の方法。
13.前述の全体的なチャネル効果は行列関数の対称性を使用して特定される実施形態1から12のいずれか1つに記載の方法。
14.前述の第4の信号は前述の第2の信号の前に受信される実施形態1から13のいずれか1つに記載の方法。
15.前述の信号は1つの送受信要素から伝送され、同じ送受信要素を介して受信される実施形態1から14のいずれか1つに記載の方法。
16.前述の信号は少なくとも2つの送受信要素から伝送される実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
17.実施形態1から16のいずれか1つに記載の方法の少なくとも一部分を実行するように構成される無線送受信ユニット。
18.実施形態1から16のいずれか1つに記載の方法の少なくとも一部分を実行するように構成される基地局。

Claims (13)

  1. 無線通信で使用するための方法であって、
    複数のアンテナを含むアンテナ列を使用して第1の信号を伝送するステップであって、前記第1の信号は、第1のプライベートパイロットシーケンスを使用して生成される、ステップと、
    前記複数のアンテナのうちの少なくとも2つを使用して第2の信号を受信するステップであって、前記第2の信号は、第2のプライベートパイロットシーケンスを使用して生成される、ステップと、
    前記複数のアンテナのうちの少なくとも2つを使用して第3の信号を受信するステップであって、前記第3の信号は、第1の信号の指示を含み、前記第1の信号の指示は、ベースバンドに変換された前記第1の信号に基づく、ステップと、
    前記アンテナ列を使用して第2の信号の指示を含む第4の信号を伝送するステップであって、前記第2の信号の指示は、ベースバンドに変換された前記第2の信号に基づく、ステップと、
    前記第3の信号に基づいて安全鍵を特定するステップと
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 第1の信号を伝送する前記ステップは、複数の期間の各期間中に前記複数のアンテナの1つを使用するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 第3の信号を受信する前記ステップは、複数の期間の各期間中に前記複数のアンテナの1つを使用するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記特定するステップは、前記第3の信号に関連するチャネル情報を使用するステップを含み、前記チャネル情報は前記第1の信号に関連するチャネル情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記第1の信号を伝送するステップは、前記第1の信号にプライベート利得関数掛けることを含み、前記第4の信号を伝送するステップは、前記第2の信号にプライベート利得関数を掛けることを含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
  6. 前記第1の信号を伝送するステップは、第1の周波数を使用し、前記第3の信号を受信するステップは第2の周波数を使用することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. チャネル可干渉時間より長い期間にわたって待つステップと、
    前記安全鍵を使用してデータを伝送するステップと
    をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 複数のアンテナを含むアンテナ列と、
    前記アンテナ列を使用して第1の信号を伝送するように構成される送信機であって、前記第1の信号は、第1のプライベートパイロットシーケンスを使用して生成される、送信機と、
    前記複数のアンテナのうちの少なくとも2つを使用して第2の信号を受信し、
    前記複数のアンテナのうちの少なくとも2つを使用して第3の信号を受信するように構成される受信機であって、前記第2の信号は、第2のプライベートパイロットシーケンスを使用して生成され、前記第3の信号は、第1の信号の指示を含み、前記第1の信号の指示は、ベースバンドに変換された前記第1の信号に基づく、受信機と、
    前記アンテナ列を使用して、第2の信号の指示を含む第4の信号を伝送するように構成される前記送信機であって、前記第2の信号の指示は、ベースバンドに変換された前記第2の信号に基づく、前記送信機と、
    前記第3の信号に基づいて安全鍵を特定するように構成されるプロセッサと
    備えることを特徴とする無線送受信ユニット(WTRU)。
  9. 前記送信機は、複数の期間の各期間中に前記複数のアンテナの個々の1つを使用して前記第1の信号を伝送するように構成されることを特徴とする請求項に記載のWTRU。
  10. 前記受信機は、複数の期間の各期間中に前記複数のアンテナの個々の1つを使用して前記第3の信号を受信するように構成されることを特徴とする請求項に記載のWTRU。
  11. 前記プロセッサは、前記第3の信号を使用してチャネル情報を作成するように構成され、前記チャネル情報は前記第1の信号に関連するチャネル情報を含むことを特徴とする請求項に記載のWTRU。
  12. 前記送信機は、第1の周波数を使用して前記第1の信号を伝送するように構成され、前記受信機は、第2の周波数を使用して前記第3の信号を受信するように構成されることを特徴とする請求項に記載のWTRU。
  13. 前記送信機は、
    チャネル可干渉時間より長い期間にわたって待ち、
    前記安全鍵を使用してデータを伝送するように構成されること
    を特徴とする請求項に記載のWTRU。
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