JP5140449B2 - 情報提供システム - Google Patents
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Description
(2)検索結果として与えられた情報を閲覧しても、ユーザの知りたいことがそのウェブコンテンツを見ても全く理解できなかったり、理解しにくかったりする。
(3)ウェブコンテンツの選択時において、ユーザは自分の知りたい情報がどのコンテンツと関連性が高いのか、また、どのコンテンツから順に調べれば目的の知りたい情報を理解することができるのかが皆目分からない。
(2)検索を行うユーザの個人的な特性に合った(そのユーザ個人のレベルでも理解しやすい)コンテンツであること。
(3)ユーザが知りたいことについて、その全体像(先ず何から調べればよいのか、そのことを誰が知っているのか等)を考慮した上で対象に適したコンテンツであること。
(1)検索時のユーザの目的に合致したコンテンツ
例えば、あるコンピュータプログラミング言語について勉強し始めた人が、そのプログラミングについての入門者向けの講義資料を求めていても、現状の検索サービス等でキーワード検索を行うと、そのプログラミング言語に関連したニュースや論文といった、その時点であまりユーザが必要としていない種類のコンテンツまで取得されてしまう。また場合によっては、検索サービスのスポンサー等が提供している商品の情報や広告ページといったコンテンツまでも取得されることがある。
ユーザが検索した結果、自分の知りたいことについて書かれているコンテンツを得ることができたとしても、そこに書かれた内容がそのユーザにとっては分かり難い場合がある。これは、コンテンツに書かれた内容のレベルがユーザ個人のレベルに適合していないことを意味する。例えば、統計学を勉強し始めたばかりのユーザが統計学の応用分野について書かれたコンテンツを閲覧しても、その内容を直ちに理解することは難しい。また、数学の知識が深いユーザにとっては、学術的な理論が文章で長々と説明されているよりも、数式を用いて説明されていたほうが分かり易いという事情がある。
「理解」:その人の知識で理解できるかどうか。
「表現」:その人にとって分かり易い表現で書いてあるかどうか。
「嗜好」:その人の個人的な好みに合うかどうか。
人が新しい分野の学習を始めようとするとき、まず何から調べれば良いのかが漠然としている場合がある。例えば、ある人がウェブアプリケーションを作るために特定のプログラミング言語を学習したいと考えた場合、まず何から取り組んだら良いのかがすぐに分からなかったり、また、ある程度まで学習が進んでいる人であれば、「ウェブアプリケーション上で複数のユーザから同時に入力があった場合に不具合が生じないプログラミングの方法」という技術内容を調べたくても、その調べ方が分からなかったりする場合がある。
本発明は、情報提供者により作成された複数の閲覧用情報を保有するとともに、ユーザからの閲覧要求に応じて複数の閲覧用情報の中から選択したものをユーザに対して提供する情報提供システムである。本発明の情報提供システムは、個々の閲覧用情報について、その内容がいずれの分類に該当するかを表す分類タグを関連付けて登録する情報登録部と、個々の閲覧用情報について閲覧済みのユーザによる評価を取得する評価取得部と、評価取得部により取得された個々の閲覧用情報についての評価を、ユーザごとの識別情報とともに蓄積するユーザ情報蓄積部と、個々の閲覧用情報に関連付けられた分類タグごとに、ユーザ情報蓄積部に蓄積された複数のユーザ間でみた評価の相対関係からユーザ相互の関係性を判断するユーザ分類判断部と、互いに異なる複数の分類タグの間でみて、ユーザ分類判断部により判断されたユーザ相互の関係性の違いと、それぞれの分類タグが付された閲覧用情報に対するユーザごとの評価の違いから、これら複数の分類タグ相互の関係性を判断する情報分類判断部と、特定のユーザによりいずれかの閲覧用情報についてキーワードを用いた閲覧要求がなされた場合、このキーワードが属する特定の分類タグとは別の分類タグに関してユーザ分類判断部により判断された特定のユーザとその他のユーザとの関係性と、情報分類判断部により判断された特定の分類タグと別の分類タグとの関係性とに基づいて、特定のユーザに適した閲覧用情報を選択する情報出力部とを備える。
図1は、情報提供システムの利用形態を概略的に示す図である。情報提供システムは、多数のユーザ(図中符号H1,H2,H3,H4,・・・)の利用を想定したものである。各ユーザは、例えばパーソナルコンピュータ等のクライアント端末10を用いて閲覧用情報の提供を受けることができる。クライアント端末10は所定のネットワーク20に接続されており、このネットワーク20を通じてサーバコンピュータ30にアクセスすることができる。サーバコンピュータ30には予め、多数の情報提供者によって作成・提供されている各種の閲覧用情報(以下、「ウェブコンテンツ」と称する。)が保存されている。なおサーバコンピュータ30は、個々のウェブコンテンツにそれぞれ固有のURLを付与している。また、ネットワーク20は公衆に開放されたものであってもよいし、ある特定の機関(例えば学術機関、研究機関、企業)の内部だけで利用可能なものであってもよい。
例えば、あるユーザ(符号H1)が「Webアプリケーションを作りたい」と考えていることを想定する。このユーザは、これからクライアント端末10を操作してサーバコンピュータ30にアクセスし、自分の知りたい情報(例えば、入門者向けの講義資料)を検索して調べようと考えている。検索時において問題となるのは、そもそもユーザが「何から調べればよいか」を直ちに知ることができない点である。また、「自分の知りたいことを他の誰が知っているか」といった手がかりも少ない。仮に、別のユーザ(符号H2)が「Webアプリケーションの作り方ならよく知っている」という現実があったとしても、それが個人の資質によるものである以上、これを検索時にユーザ(符号H1)が手がかりとして利用することは一見して困難であると思われる。
また、既にクライアント端末10を用いてウェブコンテンツの検索を行ったユーザ(符号H3)がいた場合を想定する。このときユーザは、表示された結果一覧からいずれかのウェブコンテンツを選択して閲覧することになるが、ここで問題となるのは、キーワードに関連したニュースや論文といった目的に合致しないウェブコンテンツが検索結果に多く含まれていると、ユーザはどのウェブコンテンツが適しているのかが直ぐに分からず、欲しい情報までなかなか辿り着かないという点である。
あるいは、既にクライアント端末10上でウェブコンテンツを閲覧しているユーザ(符号H4)がいた場合を想定する。このとき問題となるとは、提供されたウェブコンテンツの内容が必ずしもユーザの持っている知識にマッチしているとは限らないという点である。例えば、ユーザが未だ初級者レベルの知識しか持っていない場合、中級者向けのウェブコンテンツを閲覧しても、直ちにその内容をユーザが理解することは困難である。
情報提供システムが保有するウェブコンテンツには、ルール付き分類タグが関連付けられている。「分類タグ」は、ウェブコンテンツの分類を示す情報であるタグにルールを付けたものである。この分類タグは、簡単なルールを設けることで分類の意味付けを行うことができる。
(1)対象タグ
そのウェブコンテンツが何を対象としているかを示す。例えば、「Java(登録商標)」、「統計学」、「主成分分析」等である。
ウェブコンテンツの種類を示す。例えば、「まとめ」、「ニュース」、「論文」、「ブログ」等である。
その人が身につけている「知識」で、ウェブコンテンツをどの程度まで理解することができたかを示す。例えば、ユーザが「簡単すぎる」、「ちょうど良い(中点)」、「難しすぎる」等によって段階的な評価点を付けるものとする。
その人のもつ「嗜好」に、ウェブコンテンツがどの程度まで合っているかを示す。例えば、ユーザが「合っていない」、「ちょうどよく合っている」、「少し合っている」等で段階的な評価点を付けるものとする。
そのウェブページをどのくらい他人に推薦できるかの度合を示す。例えば、ユーザが「お勧めできない」、「お勧めである」、等によって段階的な評価点を付けるものとする。
図2は、上記のルール付き分類タグ、主観評価を付加するための登録画面の一例を示す図である。このような登録作業を行うために、ウェブコンテンツの提供者が行う作業は簡単なタグ情報の付加だけでよい。例えばウェブコンテンツの提供者は、自分が作成したウェブコンテンツをサーバコンピュータ30にアップロードする際、対象タグ、目的タグ(場合によっては自由タグ)の欄に適切な文言を付加しておく。各タグには必ず1つ情報を付加することをルールとする。これらにあてはまらないタグは、自由タグとして任意で付けられる。なお主観評価値の付加は、提供者がウェブコンテンツを作成した段階では中間点としておく(デフォルトとしても良い)。また本実施形態では、各評価点を0〜6の7段階で表すものとする。例えば、上記の「理解点」であれば、「0:とても簡単」,「1:簡単」,「2:やや簡単」,「3:ちょうど良い」,「4:やや難しい」,「5:難しい」,「6:とても難しい」とする。
サーバコンピュータ30にアップロードされた各種のウェブコンテンツは、その後のアクセスによっていろいろなユーザにより閲覧される。このとき情報提供システムのユーザは、自分が閲覧したウェブコンテンツに対して主観評価を付与するものとする。主観評価は上記の3つの項目について行う。
図4は、情報提供システムの構成を機能別のブロック要素で表した概略図である。なお、これらブロック要素の各機能は、例えばサーバコンピュータ30やその周辺機器のハードウェアリソース(CPU、メモリ、通信機器等)を用いて実現することができる。以下、図示の構成について説明する。
(1)ユーザAとユーザXが共に評価しているウェブコンテンツの評価データを取得する。
(2)そのウェブコンテンツに対するユーザAの評価と、ユーザXの評価の差分をとる。そして、全ての差分データから差分の平均を引く。この値に絶対値を付けて全て足した値をユーザAとユーザXのタイプの類似度とする。このような作業は、上記のユーザ・コンテンツ分類判断部104において行われ、その結果はユーザ・コンテンツ分類情報蓄積部106に蓄積されていく。
ここで、ユーザ間の類似度及びレベル差の算出手法は以下のように一般化することができる。図6は、類似度及びレベル差の算出手法を示す図である。図6中(A)は各変数の説明であり、図6中(B)は類似度の算出式、図6中(C)はレベル差の算出式をそれぞれ示している。
また、タグ間の類似関係及び従属関係について、それぞれの算出手法は以下のように一般化することができる。図7は、類似関係及び従属関係の算出手法を示す図である。図7中(A)は各変数の説明であり、図7中(B)は類似関係の算出式、図7中(C)は従属関係の算出式をそれぞれ示している。
また、以上のように人とコンテンツの構造化を行うことで、検索時においてコンテンツの適合度を判断することが可能となる。適合度の判断は、以下の算出式を用いて一般化することができる。図8は、類似スコア及び適合スコアの算出式を示す図である。図8中(A)は類似スコアの算出式、図8中(B)は適合スコアの算出式をそれぞれ示している。ここでは検索ユーザをユーザAとし、検索キーワードがタグaに属していた場合を想定している。
(1)ユーザ相互の知識の共通点の提示による知り合い関係作り・関係強化の支援を図る。例えば学内等では、ユーザ同士お互いに知っていることが多いほど、会話のきっかけが作りやすい。
(1)ユーザ同士の繋がり支援・学習コミュニティの活性化
(2)知識の可視化
(3)サポート能力の向上とその評価
以下、それぞれについて説明する。
学内等において構造化されたユーザの関係性を基に、ユーザの目的に応じてどういう人達を組み合わせれば目的とするものを理解できるかを判断することができる。例えば、一緒に同じ目的を達成しようとするコミュニティが形成されるのを支援することができる。
お互いに同じぐらいの知識をもった人同士を判断することができる。これにより、共に学習しあう関係作りを支援することができる。
各ユーザは自分が目標とすることの理解に対して、自分の足りない知識がどのようなものであるかを容易に知ることができるため、次に何をすれば良いか迷いにくくなる。
どういった内容の理解が浅い人に対し、自分が何を教えてあげることができたかを把握することができるため、サポータの知識と照らし合わせることで、どの知識をどのくらい理解できていたら、そのことについて他人に教えることができるかがわかる。これにより、他人に対するサポートを安心して承諾することができる。
20 ネットワーク
30 サーバコンピュータ
100 ユーザ・コンテンツ情報蓄積・分析部
102 ユーザ情報蓄積部
104 ユーザ・コンテンツ分類判断部
106 ユーザ・コンテンツ分類情報蓄積部
108 ユーザ・コンテンツ構造判断部
110 ユーザ・コンテンツ構造情報蓄積部
114 検索情報取得部
116 コンテンツ適合度判断部
120 検索結果出力部
126 閲覧コンテンツ評価取得部
128 登録コンテンツ取得部
Claims (6)
- 情報提供者により作成された複数の閲覧用情報を保有するとともに、ユーザからの閲覧要求に応じて複数の閲覧用情報の中から選択したものをユーザに対して提供する情報提供システムにおいて、
個々の閲覧用情報について、その内容がいずれの分類に該当するかを表す分類タグを関連付けて登録する情報登録部と、
個々の閲覧用情報について閲覧済みのユーザによる評価を取得する評価取得部と、
前記評価取得部により取得された個々の閲覧用情報についての評価を、ユーザごとの識別情報とともに蓄積するユーザ情報蓄積部と、
個々の閲覧用情報に関連付けられた分類タグごとに、前記ユーザ情報蓄積部に蓄積された複数のユーザ間でみた評価の相対関係からユーザ相互の関係性を判断するユーザ分類判断部と、
互いに異なる複数の分類タグの間でみて、前記ユーザ分類判断部により判断されたユーザ相互の関係性の違いと、それぞれの分類タグが付された閲覧用情報に対するユーザごとの評価の違いから、これら複数の分類タグ相互の関係性を判断する情報分類判断部と、
特定のユーザによりいずれかの閲覧用情報についてキーワードを用いた閲覧要求がなされた場合、このキーワードが属する特定の分類タグとは別の分類タグに関して前記ユーザ分類判断部により判断された前記特定のユーザとその他のユーザとの関係性と、前記情報分類判断部により判断された前記特定の分類タグと別の分類タグとの関係性とに基づいて、前記特定のユーザに適した閲覧用情報を選択する情報出力部と
を備えたことを特徴とする情報提供システム。 - 請求項1に記載の情報提供システムにおいて、
前記情報登録部は、
分類タグとして少なくとも閲覧用情報が何を対象とするかを表す対象タグ、及び閲覧用情報が何を目的とするかを表す目的タグを登録していることを特徴とする情報提供システム。 - 請求項1又は2に記載の情報提供システムにおいて、
前記評価取得部は、
閲覧用情報についての評価として、少なくとも閲覧用情報の内容に対する理解の度合を段階的な点数で表した理解点を取得することを特徴とする情報提供システム。 - 請求項1から3のいずれかに記載の情報提供システムにおいて、
前記ユーザ分類判断部及び前記情報分類判断部による各判断の結果に基づき、複数のユーザ及び閲覧用情報の相互関係を構造化した状態で蓄積する構造情報蓄積部をさらに備えたことを特徴とする情報提供システム。 - 請求項1から4のいずれかに記載の情報提供システムにおいて、
前記ユーザ分類判断部は、
前記ユーザ相互の関係性として、少なくとも分類タグごとに複数の閲覧用情報に対する評価の傾向が近似する度合を表す類似度と、分類タグごとに複数の閲覧用情報に対するユーザ間での評価の平均の違いを表すレベル差とをそれぞれ判断するものであり、
前記情報出力部は、
前記特定の分類タグとは別の分類タグに関して前記特定のユーザとの類似度が高いと判断された別のユーザを抽出し、この別のユーザによる前記特定の分類タグに関しての評価が前記特定のユーザによる評価に近くなると推測される閲覧用情報を前記特定のユーザに適したものとして選択することを特徴とする情報提供システム。 - 請求項1から5のいずれかに記載の情報提供システムにおいて、
前記情報分類判断部は、
前記分類タグ相互の関係性として、少なくとも前記ユーザ相互の類似度が変化する度合を表す類似関係と、複数の閲覧用情報についての分類タグ別でみたユーザによる評価の平均の違いを表す従属関係とをそれぞれ判断することを特徴とする情報提供システム。
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