JP5140449B2 - 情報提供システム - Google Patents

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本発明は、例えばウェブコンテンツの形式で作成された複数の閲覧用情報を保有しつつ、その中からユーザの個人的な特性に適したものを選択して提供することができる情報提供システムに関するものである。
従来、ユーザが情報を検索する際に、検索ユーザとその他のユーザとの類似度を考慮したソーシャルフィルタリングの手法を用いた先行技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この先行技術による手法は、先ず複数のユーザが同一の情報資源に対して何らかの評価を行うことで、それぞれの評価値からユーザ相互の類似度を判断する。そして、あるユーザが検索を行うと、その検索ユーザと類似度の最も高いユーザを抽出し、検索ユーザが未評価である情報資源に対して、類似度の最も高いユーザがどのように評価したかという情報を用いて検索ユーザが未評価の情報資源をフィルタリングする。また先行技術では、任意の情報資源に対してプロファイルを設定しておき、このプロファイルと任意の情報資源とのパターンマッチによりフィルタリングを行うこともできる。
特に上記の先行技術では、検索ユーザが欲しい情報に応じてフィルタリングのタイプを選択したり、その情報に対応したフィルタリングの順序を選択したりすることができるので、検索ユーザの求める情報を高精度で検索することができると考えられる。
特開平11−282875号公報
しかしながら、たとえ複数のユーザ間で同一の情報資源に対する評価が相互に近かったとしても、それだけで直ちに別の情報資源に対する評価までが近似するとはいえない。例えば、ある学術分野に関して初心者レベルの知識を有したユーザと、高度な専門家レベルの知識を有したユーザとの間では、確かに基礎的なわかりやすい内容の情報資源(例えば入門資料)に対する評価は「分かりやすい」等で両者ともに一致するかもしれないが、これが上級者レベルの知識にまで踏み込んだ内容の情報資源となると、たとえ専門家レベルのユーザが依然として「分かりやすい」という評価をしたとしても、その内容は初心者レベルのユーザにとっては難しいものであると容易に想像できる。これは、先行技術に代表される従来のフィルタリングにおいて各ユーザの個人的な特性が考慮に入れられていないからである。
例えば、現状のウェブコンテンツの検索サービスでは、ユーザがキーワード検索を行うと、そのキーワードからウェブコンテンツに付加されている他人の評価やタグ、リンク、トラックバック、ブックマーク等を基にした情報を参考にしてウェブコンテンツがリストアップされることが多い。しかしながら、そこには検索ユーザの個人的な特性が何も反映されていないため、ユーザはリストアップされたウェブコンテンツを閲覧しても、自分の知りたいことが理解しにくいといった問題が発生している。この問題点は、情報を受け取るという3つの視点からいうと以下に挙げたものとなる。
(1)検索を行うにあたり、ユーザは自分の知りたいことを探すためにはどのような関連情報が必要であるのか、また自分の知りたい事についての答え(核心)を誰が知っているのかがそもそも不明である。
(2)検索結果として与えられた情報を閲覧しても、ユーザの知りたいことがそのウェブコンテンツを見ても全く理解できなかったり、理解しにくかったりする。
(3)ウェブコンテンツの選択時において、ユーザは自分の知りたい情報がどのコンテンツと関連性が高いのか、また、どのコンテンツから順に調べれば目的の知りたい情報を理解することができるのかが皆目分からない。
このためユーザが現状の検索サービスを利用しても、自分の知りたいことがほとんど分からない内容の(あまり適切でない)コンテンツばかりを受け取ることが多々ある。その結果、ユーザは知りたい情報にたどり着くまでの間に、まずコンテンツとその評価を見て、このコンテンツにはどのような人が評価を付けているのかを自力で把握した後、その人の付加した情報を利用して(検索キーワードを追加・変更する等して)再度、別の観点から情報を探しにいくという迂遠な作業を強いられており、自分の知りたいことが分かるまでに大変な手間と時間が掛かっている。
そこで本発明は、ユーザが自分の知りたい情報まで比較的容易に到達することができる情報提供システムを提供するものである。
本発明の情報提供システムは、その保有する複数の閲覧用情報について以下の3つの条件を判断し、これらの条件を満たす閲覧用情報(以下では「コンテンツ」と言い換える。)をユーザに提供することで上記の課題を解決する。
(1)検索時のユーザの目的(何を目的として情報を求めているか)に合致したコンテンツであること。
(2)検索を行うユーザの個人的な特性に合った(そのユーザ個人のレベルでも理解しやすい)コンテンツであること。
(3)ユーザが知りたいことについて、その全体像(先ず何から調べればよいのか、そのことを誰が知っているのか等)を考慮した上で対象に適したコンテンツであること。
以下、それぞれについてさらに説明する。
(1)検索時のユーザの目的に合致したコンテンツ
例えば、あるコンピュータプログラミング言語について勉強し始めた人が、そのプログラミングについての入門者向けの講義資料を求めていても、現状の検索サービス等でキーワード検索を行うと、そのプログラミング言語に関連したニュースや論文といった、その時点であまりユーザが必要としていない種類のコンテンツまで取得されてしまう。また場合によっては、検索サービスのスポンサー等が提供している商品の情報や広告ページといったコンテンツまでも取得されることがある。
そこで本発明は、ユーザがその時点で何を目的としているかを考慮した上で、コンテンツの選択時にユーザが知りたいことがどの種類のコンテンツから得られるかを判断することができる仕組みを構築した。
(2)検索を行うユーザの個人的な特性(以下では「個人性」と表記する。)に合ったコンテンツ
ユーザが検索した結果、自分の知りたいことについて書かれているコンテンツを得ることができたとしても、そこに書かれた内容がそのユーザにとっては分かり難い場合がある。これは、コンテンツに書かれた内容のレベルがユーザ個人のレベルに適合していないことを意味する。例えば、統計学を勉強し始めたばかりのユーザが統計学の応用分野について書かれたコンテンツを閲覧しても、その内容を直ちに理解することは難しい。また、数学の知識が深いユーザにとっては、学術的な理論が文章で長々と説明されているよりも、数式を用いて説明されていたほうが分かり易いという事情がある。
そこで本発明は、その人(ユーザ個人)にとっての「分かり易さ」という個人性を考慮した上でコンテンツを検索する仕組みを構築した。なお、ユーザ個人にとってコンテンツの「分かり易さ」とういう個人性は、例えば以下の3つの観点から整理するものとする。
「理解」:その人の知識で理解できるかどうか。
「表現」:その人にとって分かり易い表現で書いてあるかどうか。
「嗜好」:その人の個人的な好みに合うかどうか。
(3)ユーザが知りたいことの全体像を考慮した上で対象に適したコンテンツ
人が新しい分野の学習を始めようとするとき、まず何から調べれば良いのかが漠然としている場合がある。例えば、ある人がウェブアプリケーションを作るために特定のプログラミング言語を学習したいと考えた場合、まず何から取り組んだら良いのかがすぐに分からなかったり、また、ある程度まで学習が進んでいる人であれば、「ウェブアプリケーション上で複数のユーザから同時に入力があった場合に不具合が生じないプログラミングの方法」という技術内容を調べたくても、その調べ方が分からなかったりする場合がある。
そこで本発明は、その人(ユーザ)の知りたいことについての全体像を考慮し、検索時に何が必要であり、その情報を誰が知っているのかといった検索の対象となるコンテンツが分かる仕組みを構築した。現状で蓄積されている多くの共有コンテンツはこのような点について特に考慮されておらず、その結果、ほとんどコンテンツが有効に活用されていない。
以上の3つの条件を考慮した上でコンテンツを判断するため、本発明はユーザのコンテンツに対する評価から「タグを利用してユーザとコンテンツを構造化する」という手法を採用する。これにより、コンテンツの情報やこれを付加した人の情報が不足しているという問題を解消し、ユーザの知りたいことが分かり易いコンテンツの提供サービスを可能にする。
〔基本構成〕
本発明は、情報提供者により作成された複数の閲覧用情報を保有するとともに、ユーザからの閲覧要求に応じて複数の閲覧用情報の中から選択したものをユーザに対して提供する情報提供システムである。本発明の情報提供システムは、個々の閲覧用情報について、その内容がいずれの分類に該当するかを表す分類タグを関連付けて登録する情報登録部と、個々の閲覧用情報について閲覧済みのユーザによる評価を取得する評価取得部と、評価取得部により取得された個々の閲覧用情報についての評価を、ユーザごとの識別情報とともに蓄積するユーザ情報蓄積部と、個々の閲覧用情報に関連付けられた分類タグごとに、ユーザ情報蓄積部に蓄積された複数のユーザ間でみた評価の相対関係からユーザ相互の関係性を判断するユーザ分類判断部と、互いに異なる複数の分類タグの間でみて、ユーザ分類判断部により判断されたユーザ相互の関係性の違いと、それぞれの分類タグが付された閲覧用情報に対するユーザごとの評価の違いから、これら複数の分類タグ相互の関係性を判断する情報分類判断部と、特定のユーザによりいずれかの閲覧用情報についてキーワードを用いた閲覧要求がなされた場合、このキーワードが属する特定の分類タグとは別の分類タグに関してユーザ分類判断部により判断された特定のユーザとその他のユーザとの関係性と、情報分類判断部により判断された特定の分類タグと別の分類タグとの関係性とに基づいて、特定のユーザに適した閲覧用情報を選択する情報出力部とを備える。
上記のように本発明の情報提供システムは、各種のコンテンツ(閲覧用情報)のそれぞれに分類タグを関連付けて登録し、これを保有する(情報登録部)。「分類タグ」は、コンテンツがいずれの分類に属するものであるのかを表すものとして予めルール付けされている。また情報提供システムのユーザは、各々が閲覧済みのコンテンツに対して主観的な評価を与えることとし、システムはユーザによる評価を取得する(評価取得部)。ユーザによってなされた評価は、その評価を付けたユーザの識別情報とともに蓄積される(ユーザ情報蓄積部)。これにより本発明のシステムは、単に膨大なコンテンツを登録するだけでなく、「どのユーザがどの分類タグについてどのような評価をしたか」という個別の具体的な情報を集計することができる。このように、多数のユーザからの評価を蓄積し、分類タグについてユーザが付けた評価を分析することで、ユーザ相互の関係性を判断することができる(ユーザ分類判断部)。また、ユーザ相互の関係性の違いとその評価の違いから、コンテンツ相互の関係性を判断することが可能となる(情報分類判断部)。この点、従来の検索サービスでは、ユーザから付けてもらった主観評価をどのような人が付けたかという個人性を何ら考慮せずに集計していた。そのため、ある人が「この本は易しい」と評価していたとしても、自分にとっては難しいという場合があり、他人の評価があまり参考にならなかった。
このため本発明のシステムは、検索時においてなるべく客観的な指標を取得するために、各分類タグにおいてユーザがコンテンツに対して与えた主観評価をユーザ間で相対的に分析し、その結果からユーザ相互の関係性を判断してユーザのグルーピングを行っている。このグルーピングはコンテンツを基に判断するのではなく、ユーザの特徴を基に行っている。すなわち、各ユーザがどのような要素の知識を持っているかの判断は、「どのようなコンテンツをどのように評価しているか」という傾向に基づいて行うことができる。
例えば、より知識の深いユーザであれば、コンテンツが高度化していってもこれに対する評価はあまり変わらず、全体を通して安定する傾向にある。一方、未だそれほどの知識がないユーザであれば、初歩的なコンテンツに対する評価は高くても、コンテンツが高度化するに連れて評価が下がり、全体として変化が大きくなる傾向にある。また、コンテンツを理解するのに必要な知識はコンテンツごとに違いがあるため、コンテンツに付けられている評価が高いのか、低いのかの判断は、ユーザの持つ知識によって異なる。このようなユーザ個人の傾向を本発明のシステムでは「知識のタイプ」と定義する。これにより、「知識のタイプ」が近似するユーザ同士は類似関係にあると判断することができる。
また、あるユーザがどの程度までその要素の知識を深く理解しているかは、同じ傾向の評価をしている(知識のタイプが似ている)他のユーザと比較することで相対的に判断することができる。これを本発明のシステムでは「知識のレベル」と定義する。例えば、互いに近似した評価の傾向を持つユーザ同士であっても、互いの知識量が異なっていれば、各ユーザが付けた評価の平均には差が出る傾向がある。
以上の考え方を用いることで、本発明のシステムでは人(ユーザ)を知識のレベルと知識のタイプの類似度で分類することができる(ユーザ分類判断部)。また、「どういった分類の人がどのようにコンテンツを評価しているか」という情報を利用して、コンテンツを分類(人の個人性を考慮した特徴付け)することができる。すなわち、ある特定のユーザがキーワードを用いて検索(閲覧要求)を行った場合、本発明のシステムは検索時のキーワードとは異なる分類タグについて検索ユーザと評価の傾向が近い他のユーザをサーチし、これらユーザ同士の間でみて、今回の検索キーワードに対応する分類タグについても評価が近くなると予想されるコンテンツを優先的に提供する(情報出力部)。このとき提供されたコンテンツは、たとえ検索ユーザにとって未評価であっても、その評価がこれまでの傾向から大きくはずれることがなく、そのユーザ個人にとって「分かり易い」内容であることが考慮されたものとなる。これにより、各ユーザは閲覧時にその人にとっての「分かり易さ」という個人性が考慮された、理解しやすい内容のコンテンツを取得できるようになる。
上記の情報登録部は、分類タグとして少なくとも閲覧用情報が何を対象とするかを表す対象タグ、及び閲覧用情報が何を目的とするかを表す目的タグを登録していることが望ましい。
上記の「対象タグ」は、そのコンテンツが何を対象としているのかを示すものとなる。このような対象タグを用いることにより、本発明のシステムにおいてユーザの評価がコンテンツ内の何に対するものであるのかを明確に把握することが可能となる。
また上記の「目的タグ」は、そのコンテンツの種類を示すものとなる。このような目的タグを用いることにより、本発明のシステムにおいてユーザがその検索時に「何を目的としているか」を考慮した種類のコンテンツの提供が可能となる。また間接的には、目的タグによってコンテンツを利用する際の目的を把握することができる。
本発明のシステムにおいて評価取得部は、閲覧用情報についての評価として、少なくとも閲覧用情報の内容に対する理解の度合を段階的な点数で表した理解点を取得することが好ましい。このように、ユーザによる評価を「理解点」として取得することで、そこから算術的にユーザ相互の評価の傾向を相対的に比較したり、全体的な平均を判断したりすることが容易となる。
また本発明のシステムは、ユーザ分類判断部及び情報分類判断部による各判断の結果に基づき、複数のユーザ及び閲覧用情報の相互関係を構造化した状態で蓄積する構造情報蓄積部をさらに備えることができる。
上記のように、ユーザ相互の関係性からユーザをグルーピングしたり、分類タグ相互の関係性を判断したりすることで人とコンテンツの構造化が可能となる。そこで本発明のシステムは、ユーザやコンテンツの相互関係を構造化した状態で蓄積しておき、それによって検索時の利便性を高めている。例えば、ある分類タグに対する評価で知識のタイプが同じであると判断されたユーザ同士が、他の分類タグに対する評価でもタイプが同じである(変化が少ない)と判断される場合、分類タグについて同じような知識があればユーザがコンテンツを容易に理解することができると考えられる。これを本発明のシステムでは「類似関係」と定義する。また、類似関係にある分類タグの間でみた評価の変化から、この知識がないとあの知識も理解できないといった分類タグ相互の関係性が分かる。これを本発明のシステムでは「階層関係」と定義するものとする。これら「類似関係」と「階層関係」を用いることで、膨大に登録されたコンテンツを構造化することが可能となる。その上で、「構造上どの位置にあるコンテンツをユーザがどのように評価しているか」という点に着目すると、個々のユーザについても相互の関係性を構造化(全体の中の知識でポジショニング)することが可能となる。
本発明のシステムにおいて構造化された知識の体系を利用することで、ある知識を理解するためには、その前提としてどのような要素の知識が必要となるかが明らかとなる。また、ユーザが未だ評価をしていない分類タグの付いたコンテンツに対して、知識の近さや階層関係から他の分類タグのデータを利用して検索結果に反映させることが可能となる。さらには本発明のシステムにおいて、「どのユーザが自分の知りたいことを知っているのか」ということが発見しやすくなる。
本発明のシステムにおいて、上記のユーザ分類判断部は、ユーザ相互の関係性として、少なくとも分類タグごとに複数の閲覧用情報に対する評価の傾向が近似する度合を表す類似度と、分類タグごとに複数の閲覧用情報に対するユーザ間での評価の平均の違いを表すレベル差とをそれぞれ判断するものである。そして上記の情報出力部は、特定の分類タグとは別の分類タグに関して特定のユーザとの類似度が高いと判断された別のユーザを抽出し、この別のユーザによる特定の分類タグに関しての評価が特定のユーザによる評価に近くなると推測される閲覧用情報を特定のユーザに適したものとして選択する。
すなわち、今回の検索キーワードとは別の分類タグについて検索ユーザ(特定のユーザ)との類似度が高いと判断された他のユーザであれば、その人が今回の検索キーワードについて持っている知識量も検索ユーザとあまり変わらないと考えられる。そして、今回の検索キーワードに対応する特定の分類タグに関して他のユーザによる評価が検索ユーザに近くなるのであれば、提供されたコンテンツを検索ユーザの知識で充分に理解することができると考えられる。これにより本発明のシステムは、ユーザにとって理解しやすいコンテンツを優先的に提供することが可能となる。
また本発明の情報提供システムにおいて、上記の情報分類判断部は、分類タグ相互の関係性として、少なくともユーザ相互の類似度が変化する度合を表す類似関係と、複数の閲覧用情報についての分類タグ別でみたユーザによる評価の平均の違いを表す従属関係とをそれぞれ判断することができる。
このような判断は、本発明のシステムにおいてコンテンツを構造化する際に役立つ。すなわち、ある分類タグ同士でみたときにユーザ相互の類似度があまり変化しなければ、それらの分類タグは相互の類似関係が高いと考えられる。一方、異なる分類タグについて同じような知識が必要であっても、ユーザ間で理解に必要な知識量が異なるのであれば、分類タグ別でみた評価の平均には差が現れると考えられる。このときの差が大きければ、一方の分類タグに関する知識を前提として他方の分類タグを理解することができると考えられるので、両者は従属関係にあると容易に判断することができる。
本発明の情報提供システムによれば、検索時のユーザの目的や個人的な分かり易さ、情報についての全体像等を考慮した上で、ユーザが知りたい情報を容易に提供することができる。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、情報提供システムの利用形態を概略的に示す図である。情報提供システムは、多数のユーザ(図中符号H1,H2,H3,H4,・・・)の利用を想定したものである。各ユーザは、例えばパーソナルコンピュータ等のクライアント端末10を用いて閲覧用情報の提供を受けることができる。クライアント端末10は所定のネットワーク20に接続されており、このネットワーク20を通じてサーバコンピュータ30にアクセスすることができる。サーバコンピュータ30には予め、多数の情報提供者によって作成・提供されている各種の閲覧用情報(以下、「ウェブコンテンツ」と称する。)が保存されている。なおサーバコンピュータ30は、個々のウェブコンテンツにそれぞれ固有のURLを付与している。また、ネットワーク20は公衆に開放されたものであってもよいし、ある特定の機関(例えば学術機関、研究機関、企業)の内部だけで利用可能なものであってもよい。
先ず、現状で挙げられている問題点について解説する。なお、これらは前述したものであるが、本実施形態に即してさらなる解説を加えるものとする。
〔検索時〕
例えば、あるユーザ(符号H1)が「Webアプリケーションを作りたい」と考えていることを想定する。このユーザは、これからクライアント端末10を操作してサーバコンピュータ30にアクセスし、自分の知りたい情報(例えば、入門者向けの講義資料)を検索して調べようと考えている。検索時において問題となるのは、そもそもユーザが「何から調べればよいか」を直ちに知ることができない点である。また、「自分の知りたいことを他の誰が知っているか」といった手がかりも少ない。仮に、別のユーザ(符号H2)が「Webアプリケーションの作り方ならよく知っている」という現実があったとしても、それが個人の資質によるものである以上、これを検索時にユーザ(符号H1)が手がかりとして利用することは一見して困難であると思われる。
〔選択時〕
また、既にクライアント端末10を用いてウェブコンテンツの検索を行ったユーザ(符号H3)がいた場合を想定する。このときユーザは、表示された結果一覧からいずれかのウェブコンテンツを選択して閲覧することになるが、ここで問題となるのは、キーワードに関連したニュースや論文といった目的に合致しないウェブコンテンツが検索結果に多く含まれていると、ユーザはどのウェブコンテンツが適しているのかが直ぐに分からず、欲しい情報までなかなか辿り着かないという点である。
〔閲覧時〕
あるいは、既にクライアント端末10上でウェブコンテンツを閲覧しているユーザ(符号H4)がいた場合を想定する。このとき問題となるとは、提供されたウェブコンテンツの内容が必ずしもユーザの持っている知識にマッチしているとは限らないという点である。例えば、ユーザが未だ初級者レベルの知識しか持っていない場合、中級者向けのウェブコンテンツを閲覧しても、直ちにその内容をユーザが理解することは困難である。
そこで本実施形態では、情報提供システムを以下のように構成することで、上記の問題点を克服している。以下、本実施形態の情報提供システムについて説明する。
〔ルール付き分類タグと主観評価の取得〕
情報提供システムが保有するウェブコンテンツには、ルール付き分類タグが関連付けられている。「分類タグ」は、ウェブコンテンツの分類を示す情報であるタグにルールを付けたものである。この分類タグは、簡単なルールを設けることで分類の意味付けを行うことができる。
分類タグは、例えば以下の2つのタグで構成されている。
(1)対象タグ
そのウェブコンテンツが何を対象としているかを示す。例えば、「Java(登録商標)」、「統計学」、「主成分分析」等である。
(2)目的タグ
ウェブコンテンツの種類を示す。例えば、「まとめ」、「ニュース」、「論文」、「ブログ」等である。
また情報提供システムは、ウェブコンテンツを閲覧したユーザから主観評価を取得し、この評価をユーザごとに蓄積する。主観評価は、例えば以下の3つの評価項目について付与するものとする。
(1)理解点
その人が身につけている「知識」で、ウェブコンテンツをどの程度まで理解することができたかを示す。例えば、ユーザが「簡単すぎる」、「ちょうど良い(中点)」、「難しすぎる」等によって段階的な評価点を付けるものとする。
(2)嗜好点
その人のもつ「嗜好」に、ウェブコンテンツがどの程度まで合っているかを示す。例えば、ユーザが「合っていない」、「ちょうどよく合っている」、「少し合っている」等で段階的な評価点を付けるものとする。
(3)推薦点
そのウェブページをどのくらい他人に推薦できるかの度合を示す。例えば、ユーザが「お勧めできない」、「お勧めである」、等によって段階的な評価点を付けるものとする。
〔ウェブコンテンツ登録時〕
図2は、上記のルール付き分類タグ、主観評価を付加するための登録画面の一例を示す図である。このような登録作業を行うために、ウェブコンテンツの提供者が行う作業は簡単なタグ情報の付加だけでよい。例えばウェブコンテンツの提供者は、自分が作成したウェブコンテンツをサーバコンピュータ30にアップロードする際、対象タグ、目的タグ(場合によっては自由タグ)の欄に適切な文言を付加しておく。各タグには必ず1つ情報を付加することをルールとする。これらにあてはまらないタグは、自由タグとして任意で付けられる。なお主観評価値の付加は、提供者がウェブコンテンツを作成した段階では中間点としておく(デフォルトとしても良い)。また本実施形態では、各評価点を0〜6の7段階で表すものとする。例えば、上記の「理解点」であれば、「0:とても簡単」,「1:簡単」,「2:やや簡単」,「3:ちょうど良い」,「4:やや難しい」,「5:難しい」,「6:とても難しい」とする。
〔ウェブコンテンツ閲覧時〕
サーバコンピュータ30にアップロードされた各種のウェブコンテンツは、その後のアクセスによっていろいろなユーザにより閲覧される。このとき情報提供システムのユーザは、自分が閲覧したウェブコンテンツに対して主観評価を付与するものとする。主観評価は上記の3つの項目について行う。
図3は、ユーザによる主観評価の入力画面の一例を示す図である。情報提供システムのユーザは、ウェブコンテンツを検索して閲覧したり、あるいは再検索して閲覧したりする度に、そのウェブコンテンツに対する自己の評価点を入力するものとする。この例では、ウェブコンテンツを閲覧したユーザが自己の理解点として「5:難しい」を選択した場合が示されている。
〔情報提供システムの構成〕
図4は、情報提供システムの構成を機能別のブロック要素で表した概略図である。なお、これらブロック要素の各機能は、例えばサーバコンピュータ30やその周辺機器のハードウェアリソース(CPU、メモリ、通信機器等)を用いて実現することができる。以下、図示の構成について説明する。
情報提供システムは、その中心的な構成としてユーザ・コンテンツ情報蓄積・分析部100を有している。このユーザ・コンテンツ情報蓄積・分析部100は主に、ユーザ情報蓄積部102、ユーザ・コンテンツ分類判断部104、ユーザ・コンテンツ分類情報蓄積部106、ユーザ・コンテンツ構造判断部108及びユーザ・コンテンツ構造情報蓄積部110から構成されている。
また情報提供システムはその他の周辺の構成要素として、ユーザサービス利用登録受付部112、検索情報取得部114、コンテンツ適合度判断部116、検索結果出力部120、閲覧コンテンツ評価取得部126及び登録コンテンツ取得部128を備えている。このうちの検索結果出力部120は、上記のネットワーク20を通じてウェブコンテンツをユーザに提供することができる。また登録コンテンツ取得部128は、提供者がアップロードしたウェブコンテンツを取得する。
登録コンテンツ取得部128は、ユーザ情報蓄積部102に対してウェブコンテンツの分類タグ、主観評価(中間点)等の情報を提供する。これらの情報は、ユーザ情報蓄積部102において初期登録される。またユーザ情報蓄積部102は、情報提供システムを利用するユーザの識別情報とともにその評価点を順次蓄積していく。ユーザが情報提供システムを利用する際、ユーザサービス利用登録受付部112を通じてユーザの認証登録が行われ、そこでユーザID(識別情報)が登録される。一方、上記のようにユーザにより評価点が付与されると、その評価点が閲覧コンテンツ評価取得部126によって取得される。ここで取得された評価点は、これを付与したユーザIDとともにユーザ情報蓄積部102に蓄積されていく。これにより、ウェブコンテンツに関連付けられた分類タグ(対象タグ、目的タグ)とともに、ユーザがウェブコンテンツを閲覧して付けた主観評価(知識点、嗜好点、推薦点)とウェブコンテンツ情報(名前、URL等)をセットにして、これらがユーザごとに蓄積されていくことになる。
ユーザ・コンテンツ分類判断部104は、ユーザ情報蓄積部102に蓄積された「ユーザサービス登録情報(ユーザID)」、「ユーザコンテンツ評価情報(評価点)」に基づいて、ユーザ相互の関係性(類似度、レベル差)を判断したり、分類タグ相互の関係性(類似関係、従属関係)を判断したりする部分である。なお、具体的な判断手法の例については後述する。
次にユーザ・コンテンツ分類情報蓄積部106は、分類タグと関連付けてウェブコンテンツを登録する他、ユーザ・コンテンツ分類判断部104による判断の結果を蓄積する部分である。またユーザ・コンテンツ構造判断部108は、ユーザ相互の関係性及び分類タグ相互の関係性から、ユーザとコンテンツを構造化する部分である。ここで構造化された情報は、次のユーザ・コンテンツ構造情報蓄積部110に蓄積される。
検索情報取得部114は、上記のクライアント端末10を通じてユーザにより入力された検索キーワードを取得する部分である。また検索情報取得部114は、上記のユーザ・コンテンツ分類判断部104からユーザ相互の関係性や分類タグ相互の関係性の情報を取得し、これらを検索キーワードとともにコンテンツ適合度判断部116に提供する。
コンテンツ適合度判断部116は、検索キーワードやユーザ相互の関係性、分類タグ相互の関係性等を用いて検索ユーザに最も適合したコンテンツを選択し、その結果を検索結果出力部120に提供する。
検索結果出力部120は、再検索情報取得部122及びコンテンツ出力部124を有している。このうちコンテンツ出力部124は、検索結果として選択されたコンテンツをネットワーク20を通じてクライアント端末10に提供する。またコンテンツ出力部124は、ユーザに提供したコンテンツの情報(URL等)を閲覧コンテンツ評価取得部126に提供する。提供されたコンテンツがユーザにとって難しすぎたり、逆に易しすぎたりした場合、ユーザはそのコンテンツに対して再評価を行う。閲覧コンテンツ評価取得部126はこのときの評価点を再度取得し、これをユーザ情報蓄積部102にフィードバックする。なお再検索情報取得部122は、ユーザが再検索を行った旨の情報を取得し、これをユーザ情報蓄積部102に提供する。
情報提供システムは、ユーザ情報蓄積部102に蓄積された情報を分析する。このデータ分析は、ユーザのウェブコンテンツに対する評価を相対的に比べることで行われる。具体的には、ユーザが付けた評価の傾向を知識のタイプとし、タイプが同じユーザ間での評価の平均の違いをレベル差とする。
次に、以下のように分類タグごとに理解点(場合により嗜好点を合わせる)についてユーザ間での比較を行う。理解点の比較は、あるユーザ(ユーザA)とその他のすべてのユーザ(ユーザX)について総当りで行う。
〔データ分析の手順例〕
(1)ユーザAとユーザXが共に評価しているウェブコンテンツの評価データを取得する。
(2)そのウェブコンテンツに対するユーザAの評価と、ユーザXの評価の差分をとる。そして、全ての差分データから差分の平均を引く。この値に絶対値を付けて全て足した値をユーザAとユーザXのタイプの類似度とする。このような作業は、上記のユーザ・コンテンツ分類判断部104において行われ、その結果はユーザ・コンテンツ分類情報蓄積部106に蓄積されていく。
(3)ユーザAとユーザBが共に評価しているウェブコンテンツにおいて、ユーザAとユーザBの間でみた評価の平均値の違いをレベルの差とする。この作業もまた、ユーザ・コンテンツ分類判断部104において行われ、その結果はユーザ・コンテンツ分類情報蓄積部106に蓄積される。
(4)ユーザ間でみたタイプの類似度とレベル差が明らかとなれば、分類タグを用いて人とコンテンツの構造化が可能となる。構造化の判断は、上記のユーザ・コンテンツ構造判断部108において行われ、その結果はユーザ・コンテンツ構造情報蓄積部110に蓄積される。
図5は、ユーザ間でみたタイプの類似度が高い場合の例を示す図である。図5中、縦軸には各ユーザの主観評価(理解点0〜6)をとり、横軸には同じ分類タグが付されたウェブコンテンツの番号(1〜10)をとるものとする。このとき、図5中に実線で示されるサンプルがユーザAによる評価であり、破線で示される別のサンプルが別のユーザBによる評価である場合を考える。このとき、上記(2)の手順でユーザA,Bの評価の差分をとると、その結果は(2,2,2,2,・・・,2)となる。次に、この差分データから差分の平均を引くと、その結果は(0,0,0,0,・・・,0)となる。この値に絶対値を付けて全て足した値がユーザA,Bの類似度である。類似度は、その値が0に近いほどユーザ相互の類似する度合が高いことを意味する。この場合は類似度の値が0であるため、ユーザAとユーザBの類似度は高いという判断が成り立つ。これに対し、図5中に一点鎖線で示されるサンプルはユーザB’による評価である。この場合、ユーザAとユーザB’の類似度がある程度低くなることは容易に理解できる。
〔類似度,レベル差〕
ここで、ユーザ間の類似度及びレベル差の算出手法は以下のように一般化することができる。図6は、類似度及びレベル差の算出手法を示す図である。図6中(A)は各変数の説明であり、図6中(B)は類似度の算出式、図6中(C)はレベル差の算出式をそれぞれ示している。
図6中(B):ユーザ間の類似度はタグごとに判断することができる。なお算出式中、類似度TABaは、タグaについてのユーザA,Bの組み合わせでみた類似度であることを意味する。上記のように、ユーザA,Bがともに評価しているウェブコンテンツを比較し、評価傾向の近さを算出した値が類似度として表される。このような算出式は、ユーザ同士が同じような要素知識を有しているのならば、自ずとのその評価の傾向が近似するという予測の上に成り立っている。なお、類似度をタグごとに判断するのは、タグごとに必要な要素知識が異なると考えられるためである。この例では、類似度の値が0のとき、ユーザ間の類似度が最も高く、値が最大(=6)のとき、ユーザ間の類似度が最も低くなる。
図6中(C):ユーザ間のレベル差もまた、タグごとに判断することができる。個々でも同様に、算出式中のレベル差LABaは、タグaについてのユーザA,Bの組み合わせでみたレベル差を意味する。レベル差は、全てのコンテンツ(図5の例では1〜10)に対するユーザAの評価の平均とユーザBの評価の平均の差として表される。このような算出式は、ユーザ同士がたとえ同じような要素知識を有していたとしても、その知識量が異なっていれば、自ずと評価の平均に差が現れるという予測の上に成り立っている。この例では、レベル差の値が0のとき、ユーザ間の知識のレベル差が最も小さく(似ている)、値が最大(=6)のとき、ユーザ間のレベル差が最も大きく(似ていない)なる。
〔類似関係,従属関係〕
また、タグ間の類似関係及び従属関係について、それぞれの算出手法は以下のように一般化することができる。図7は、類似関係及び従属関係の算出手法を示す図である。図7中(A)は各変数の説明であり、図7中(B)は類似関係の算出式、図7中(C)は従属関係の算出式をそれぞれ示している。
図7中(B):タグ同士の類似関係Aabは、例えばタグaでみたときとタグbでみたときのユーザA,Bの類似度の変化(全てのユーザ同士の組み合わせの平均)で表される。このような算出式は、例えばタグaとタグbとで同じような知識が必要であるとすると、ユーザA,Bの類似度はあまり変化しないという予測の上に成り立っている。この例では、類似関係の値が0のとき、タグ同士の類似関係が最も高く、値が最大(=6)のときタグ同士の類似関係が最も低くなる。
図7中(C):タグ同士の従属関係Dabは、例えばタグaでみたときとタグbでみたときの各ユーザの評価平均の変化(全てのユーザの平均)で表される。このような算出式は、タグaとタグbについて同じような知識が必要であったとしても、それぞれのタグについて理解に必要な知識量が異なるとすると、評価平均に差が現れるという予測の上に成り立っている。この例では、従属関係の値が0のとき、タグ同士の従属関係が最も低く、値が最大(=6)のときタグ同士の従属関係が最も高くなる。また値が負の場合、タグ同士の従属関係が逆方向(タグbにタグaが従属)であることを意味する。
以上の算出式を用いて全てのユーザ相互の類似度、レベル差を算出すると、その結果を用いてユーザ相互の関係性を構造化することができる。これにより、類似度の高いユーザ同士でグルーピングしたり、個々の知識レベルに応じてユーザをポジショニングしたりすることができる。また分類タグ相互の類似関係、従属関係を算出することで、その結果からウェブコンテンツ(分類タグ)相互の関係性を構造化することができる。
〔類似スコア,適合スコア〕
また、以上のように人とコンテンツの構造化を行うことで、検索時においてコンテンツの適合度を判断することが可能となる。適合度の判断は、以下の算出式を用いて一般化することができる。図8は、類似スコア及び適合スコアの算出式を示す図である。図8中(A)は類似スコアの算出式、図8中(B)は適合スコアの算出式をそれぞれ示している。ここでは検索ユーザをユーザAとし、検索キーワードがタグaに属していた場合を想定している。
図8中(A):先ず、検索キーワードが属するタグaとは別のタグbについて、検索ユーザ(ユーザAとする)とその他のユーザ(ユーザB,C,・・・X:全員)との類似スコアを算出する。類似スコアRABは、例えばユーザA,B同士の類似度TAB、タグa,b同士の類似関係Aabから算出することができる。以下、その他の全ユーザについて類似スコアRAC,RAD,・・・RAXを算出する。なお、類似度、類似関係がともに3未満であった場合、それぞれの値を類似スコアに加算するものとする。これは、より類似している場合の類似スコアを嵩上げし、検索の上位に向かわせるための工夫である。
図8中(B):適合スコアは、検索キーワードが属するタグaについて他のユーザBの評価、ユーザA,B間でみたレベル差、そして上記の類似スコアから算出することができる。なお、ここではユーザBの評価(知識点XBai,)とユーザA,B間でみたレベル差LABaの合計をユーザAによる評価(知識点XAai)と推測し、その値が3±0.5の場合は適合スコアに値を加算するものとする。
以上の算出結果から、適合スコアのより高いコンテンツが検索上位となる。これにより、今回の検索キーワードが属するタグaについて、自分以外の類似度が高い多くのユーザが自分の評価と近い評価をしているコンテンツが優先的に検索ユーザAに対して提供されることになる。
また、検索時にコンテンツを以下のように選択してもよい。例えば、あるユーザが入力した検索キーワードとユーザ比較で取得したタイプの類似度、レベルの差を用いて、以下のようにコンテンツを選択することができる(コンテンツ適合度判断部116)。
(1)検索ユーザ(ユーザAとする。)と知識点でタイプが近い他のユーザ(例えば、類似度3までをタイプが近いとする。タイプの近い他のユーザがいないときは上位10人等とする。)を選ぶ。
(2)検索ユーザ(ユーザA)が入力した検索キーワードが属する分類タグについて、選んだユーザが評価しているウェブコンテンツの知識点のレベル差から、検索ユーザにとってちょうど良い理解(中点付近)ができると判断できるウェブコンテンツを取得する。
(3)これらのウェブコンテンツに推薦点が付されている場合、その評価点に対して以下のように重みづけをする。この点を「理解しやすい」指標とし、指標の高い情報を検索ユーザに提供する。これは、例えば学習の用途においては、まず好みに合っていることよりも、そのユーザに理解できることの方が重要であるため、そのユーザの知識に合っているコンテンツの方に重みを持たせるためである。あるいは、知識点のレベルが検索ユーザよりも上だったユーザの評価に重みを持たせてもよい。これは、自分よりも知識のある人の評価(推薦点)の方が参考になりやすいからである。
いずれにしても、コンテンツ適合度判断部116によって選択されたコンテンツは、検索結果出力部120により表示される。この結果、ユーザはクライアント端末10上でそれらのウェブコンテンツを利用することが可能となる。
なおユーザの閲覧したコンテンツが自分の理解力にあっていない場合、あるいは、自分の好みに合っていない場合には、そのコンテンツに対してユーザが再評価を行うこともできる。この結果はユーザ情報蓄積部102に対してフィードバックされる。
上述した本実施形態の情報提供システムによれば、ユーザがそのときの目的に合致したウェブコンテンツを容易に取得することができる。また、ユーザにとって理解しやすいと予想されるウェブコンテンツが優先的に提供(表示)されるため、ユーザ個人の特性に合わせた検索精度が大幅に向上する。これにより、どのようなユーザに対しても一様な検索結果が提供されるのではなく、ユーザの個人性を考慮した情報提供サービスが可能となる。
また本実施形態の情報検索システムを応用することで、以下のことが可能になると考えられる。
(1)ユーザ相互の知識の共通点の提示による知り合い関係作り・関係強化の支援を図る。例えば学内等では、ユーザ同士お互いに知っていることが多いほど、会話のきっかけが作りやすい。
(2)ユーザ相互の知識レベルを考慮することによりマッチングの効率化を図る。ユーザはどこが理解できていないために問題が解決できていないかを予測することができ、その点を教えるのに適した他のユーザによる支援体制(サポータ)のマッチングができる。その結果、特定人に対するサポート依頼の集中をなくしたり、各人が自分が出来る範囲で助け合いに貢献したりできるようになる。
(3)ユーザの持つ知識から、その人にとって分かりやすい教え方・聞き方の判断ができる。例えば、そのユーザが数学を得意としているのであれば、学術理論を文章で長々と説明するよりも、数式で短く説明した方が分かり易い。
また本実施形態の情報検索システムには、さらに以下の応用例が考えられる。
(1)ユーザ同士の繋がり支援・学習コミュニティの活性化
(2)知識の可視化
(3)サポート能力の向上とその評価
以下、それぞれについて説明する。
(1)繋がり支援・学習コミュニティの活性化
学内等において構造化されたユーザの関係性を基に、ユーザの目的に応じてどういう人達を組み合わせれば目的とするものを理解できるかを判断することができる。例えば、一緒に同じ目的を達成しようとするコミュニティが形成されるのを支援することができる。
また、互いに足りていない知識をもった人同士を判断することができる。これにより、ギブ・アンド・テイクの関係作りを支援することができる。
お互いに同じぐらいの知識をもった人同士を判断することができる。これにより、共に学習しあう関係作りを支援することができる。
(2)知識の可視化
各ユーザは自分が目標とすることの理解に対して、自分の足りない知識がどのようなものであるかを容易に知ることができるため、次に何をすれば良いか迷いにくくなる。
例えば、自分にあと何の知識があれば、どういうことまで理解できるようになるのかが分かるため、その点を各人に気づかせることで、学習意欲の促進を図ることができる。
また、自分が世間一般に対して(又は学内において)どのような位置の知識を持っているかが分かるため、次にどのような行動をとるべきか、という意思を決定するための資料となる。
(3)サポート能力の向上とその評価
どういった内容の理解が浅い人に対し、自分が何を教えてあげることができたかを把握することができるため、サポータの知識と照らし合わせることで、どの知識をどのくらい理解できていたら、そのことについて他人に教えることができるかがわかる。これにより、他人に対するサポートを安心して承諾することができる。
また、他のユーザがどういう知識を持っているかが予め分かるため、その人に対してどういう説明をすれば理解し易いかが分かる。また、自分自身が他人に対して分かりやすい説明ができているかどうかの判断材料にもなる。
情報提供システムの利用形態を概略的に示す図である。 システムにおいてルール付き分類タグ、主観評価を付加するための登録画面の一例を示す図である。 ユーザによる主観評価の入力画面の一例を示す図である。 情報提供システムの構成を機能別のブロック要素で表した概略図である。 ユーザ間でみたタイプの類似度が高い場合の例を示す図である。 類似度及びレベル差の算出手法を示す図である。 類似関係及び従属関係の算出手法を示す図である。 類似スコア及び適合スコアの算出式を示す図である。
符号の説明
10 クライアント端末
20 ネットワーク
30 サーバコンピュータ
100 ユーザ・コンテンツ情報蓄積・分析部
102 ユーザ情報蓄積部
104 ユーザ・コンテンツ分類判断部
106 ユーザ・コンテンツ分類情報蓄積部
108 ユーザ・コンテンツ構造判断部
110 ユーザ・コンテンツ構造情報蓄積部
114 検索情報取得部
116 コンテンツ適合度判断部
120 検索結果出力部
126 閲覧コンテンツ評価取得部
128 登録コンテンツ取得部

Claims (6)

  1. 情報提供者により作成された複数の閲覧用情報を保有するとともに、ユーザからの閲覧要求に応じて複数の閲覧用情報の中から選択したものをユーザに対して提供する情報提供システムにおいて、
    個々の閲覧用情報について、その内容がいずれの分類に該当するかを表す分類タグを関連付けて登録する情報登録部と、
    個々の閲覧用情報について閲覧済みのユーザによる評価を取得する評価取得部と、
    前記評価取得部により取得された個々の閲覧用情報についての評価を、ユーザごとの識別情報とともに蓄積するユーザ情報蓄積部と、
    個々の閲覧用情報に関連付けられた分類タグごとに、前記ユーザ情報蓄積部に蓄積された複数のユーザ間でみた評価の相対関係からユーザ相互の関係性を判断するユーザ分類判断部と、
    互いに異なる複数の分類タグの間でみて、前記ユーザ分類判断部により判断されたユーザ相互の関係性の違いと、それぞれの分類タグが付された閲覧用情報に対するユーザごとの評価の違いから、これら複数の分類タグ相互の関係性を判断する情報分類判断部と、
    特定のユーザによりいずれかの閲覧用情報についてキーワードを用いた閲覧要求がなされた場合、このキーワードが属する特定の分類タグとは別の分類タグに関して前記ユーザ分類判断部により判断された前記特定のユーザとその他のユーザとの関係性と、前記情報分類判断部により判断された前記特定の分類タグと別の分類タグとの関係性とに基づいて、前記特定のユーザに適した閲覧用情報を選択する情報出力部と
    を備えたことを特徴とする情報提供システム。
  2. 請求項1に記載の情報提供システムにおいて、
    前記情報登録部は、
    分類タグとして少なくとも閲覧用情報が何を対象とするかを表す対象タグ、及び閲覧用情報が何を目的とするかを表す目的タグを登録していることを特徴とする情報提供システム。
  3. 請求項1又は2に記載の情報提供システムにおいて、
    前記評価取得部は、
    閲覧用情報についての評価として、少なくとも閲覧用情報の内容に対する理解の度合を段階的な点数で表した理解点を取得することを特徴とする情報提供システム。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の情報提供システムにおいて、
    前記ユーザ分類判断部及び前記情報分類判断部による各判断の結果に基づき、複数のユーザ及び閲覧用情報の相互関係を構造化した状態で蓄積する構造情報蓄積部をさらに備えたことを特徴とする情報提供システム。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の情報提供システムにおいて、
    前記ユーザ分類判断部は、
    前記ユーザ相互の関係性として、少なくとも分類タグごとに複数の閲覧用情報に対する評価の傾向が近似する度合を表す類似度と、分類タグごとに複数の閲覧用情報に対するユーザ間での評価の平均の違いを表すレベル差とをそれぞれ判断するものであり、
    前記情報出力部は、
    前記特定の分類タグとは別の分類タグに関して前記特定のユーザとの類似度が高いと判断された別のユーザを抽出し、この別のユーザによる前記特定の分類タグに関しての評価が前記特定のユーザによる評価に近くなると推測される閲覧用情報を前記特定のユーザに適したものとして選択することを特徴とする情報提供システム。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の情報提供システムにおいて、
    前記情報分類判断部は、
    前記分類タグ相互の関係性として、少なくとも前記ユーザ相互の類似度が変化する度合を表す類似関係と、複数の閲覧用情報についての分類タグ別でみたユーザによる評価の平均の違いを表す従属関係とをそれぞれ判断することを特徴とする情報提供システム。
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