JP5137078B2 - 微細ミストを利用した空気冷却システムでの噴霧量の設計方法及び噴霧量の設計装置並びに微細ミストを利用した空気冷却システム - Google Patents

微細ミストを利用した空気冷却システムでの噴霧量の設計方法及び噴霧量の設計装置並びに微細ミストを利用した空気冷却システム Download PDF

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本発明は、微細ミストを利用した空気冷却システムでの噴霧量の設計方法及び噴霧量の設計装置、並びに微細ミストを利用した空気冷却システムに関する。
従来、空気中に微細ミストを噴霧することで気化熱により気温低下を図ることが提案されていた(特許文献1及び特許文献2)。微細ミストは、一般的には直径数μmから数十μmの水滴であり、蒸散作用に優れているためにドライミスト(濡れない霧)などとも呼ばれる。
非特許文献1は、街路空間に見立てた屋外の実験場所で微細ミストを噴霧する実験を行い、その噴霧時間中気温が急激に低下すること(平均で4.7℃、最大で7.4℃)を報告している。実験条件として、一般的なイチョウを100m当り1本植えた場合の蒸散量を基準として倍水量、4倍水量を噴霧したとされている。
特開2006−177575 特開2006−177576 金田匡彦 鳴海大典 下田吉之 水野稔 「都市街路空間内でのミスト噴霧による熱環境改善効果に関する実証試験」空気調和・衛生工学会大会学術講演論文集 2007年9月 辻本誠 「ドライミストによる蒸発冷房の現状」 "建築設備と配管工事 2007年4月1日
特許文献1、特許文献2は、単純に微細ミストを空気中に噴霧するための構造及び所要の湿度を維持するための噴霧方法を開示しているに過ぎない。
非特許文献1は、微細ミストによる冷却効果に関する有用な情報を提供しているが、微細ミストの噴霧量に関しては街路樹の元での蒸散量を目安にしているに過ぎない。
本発明の第1の目的は、適用エリアの状態において微細ミストを最大限に利用できる空調冷却システムの設計方法及び微細ミストを利用した空気冷却システムを提案する。これらの方法及びシステムを適切に運用することで噴霧量の最適化が可能となる。
本発明の第2の目的は、上記方法の実施に好適な噴霧量の設計装置を提案することである。
第1の手段は、濡れ感触の少ない微細ミストを対象空間の空気中に噴霧する空気冷却システムでの噴霧量の設計方法であって、
単位時間当たりの対象空間内の総発熱量Hを計算する第1の過程と、
単位時間当たりで対象空間内に流入する空気の温度を流入時点での温度Taから目標温度Tiへ下げるために必要な熱量Hを計算する第2の過程と、
及びHの和で与えられる熱量総和Hallを計算する第3の過程と、
熱量総和を全て微細ミストが蒸発するときの潜熱で賄うときに必要となる単位時間当りの水量を計算する第4の過程とを含み、
第2の過程において対象空間を水平な複数の空間層に区分し、これら空間層のうち人の身体に接する高さにある一つの空間層を選択してターゲット層とし、
対象空間の外からターゲット層内へ流入する空気に限定して、上記Hを計算する。
本手段は、まず除熱の対象空間内で発生する熱の総量と、当該空間内に流入する空気を所定温度下げるために要する熱量との和から、その和に相当する潜熱を有するミストの量を計算するという手法をとる。当該空間内に流入する空気を下げるために要する熱量を計算する理由は、流入する空気を目標値まで下げれば、何れは対象空間内の空気全体の温度が目標値に下がるからである。そして、本手段では、上記手法において目標値まで温度を下げる空気を対象空間に入る空気全部ではなく、対象空間のうち狙いとする一部の層(ターゲット層)内に入る空気に限定することを提案している。対象空間内の空気の全部を対象とすると、過剰に水量が多くなるからである。
「ターゲット層」とは、当該空間を往来し、又は居住する人の身体の少なくとも一部に接する上下巾を有する空気の層をいう。好適な図示例では当該空間内に立っている人(とくに成人)の上半身に対応するようにターゲット層を設定しているが、全身に対応するように設定してもよい。
「微細ミスト」とは、空気中への噴霧後にほぼ100%蒸散すること、感触がドライで、触っても濡れた感じがしないことという性能を有する霧である(非特許文献2)。これらの性能を発揮するためにはミストの粒径が小さいことが必要であるが、単に平均粒径だけでなく、粒径分布も重要である。平均粒径が小さくても、この平均から飛び抜けて大きい粒子を含めば濡れた感触を与えるからである。
第2の手段は、第1の手段を有し、かつ
第1の過程でHを次の数式1で計算し、かつ第2の過程でHを次の数式2で計算することを特徴としている。
[数式1]H=[地表面顕熱]+[機器発熱]+[人体発熱]
[数式2]H=(Cp×ρ/X)×(Ta−Ti)×u×Δh×A
(但し、Cpは空気の容量比熱、ρは空気の比重、Xは対象空間の通風方向の奥行き距離はターゲット層への空気の流入速度、Δhはターゲット層の厚さ、Aは対象空間の床面積である)
本手段では、対象空間内の発熱量の詳細を明らかにするとともに、ターゲット層に流入する空気の温度を下げるための方式を式に現している。
第3の手段は、
第1の手段又は第2の手段の空気冷却システムでの噴霧量の設計方法を実行するための微細ミストを利用した空気冷却システムでの噴霧量の設計装置であって、
対象空間内の気温を測定する気温計と、
対象空間内の発熱量を検知する発熱検知手段と、
対象空間内に設置された風量検知手段と、
これらの測定量から適正な噴霧量を計算する演算手段と
を有する。
本手段は、制御の対象空間内の環境に応じて微細ミストの適正な噴霧量を計算する装置を提案している。測定手段としては気温計だけではなく、湿度計を含めてもよい。
「発熱検知手段」は、発熱量そのものを検知するだけでなく、発熱源(熱を発生する機器や人)をカウントするものでもよい。発熱源の種類としては、地表面顕熱、機器発熱、人体発熱がある。機器発熱としては、空間中の全ての機器を管理することが難しければ、空調機器の運転状況だけを検知してもよい。
「演算手段」は、たとえばマイクロコンピュータとしてもよい。本明細書では説明の便宜上から演算手段と後述の制御装置とを別々に説明しているが、いずれも演算処理を主目的とするものなので、一つのコンピュータとしてまとめてもよい。
第4の手段は、
濡れ感触の少ない微細ミストを対象空間の空気中に噴霧する空気冷却システムであって、
対象空間内に配置された微細ミスト噴出用の噴霧ノズル及びこの噴霧ノズルに給水するための少なくとも一本の給水管を含む給水機構と、
この給水管からの給水を噴霧量の適正値に応じて調整する制御装置と、
対象空間内の条件に応じて噴霧量の適正値を計算して、制御装置に指示する噴霧量設計装置とを具備し、
噴霧量設計装置は、対象空間内の気温を測定する気温計と、対象空間内の発熱量を検知する発熱検知手段と、対象空間内に設置された風量検知手段と、これらの測定量から適正な噴霧量を計算する演算手段とを有し、
対象空間を水平な複数の空間層に区分し、これら空間層のうち人の身体に接する高さにある一つの空間層を選択してターゲット層として、このターゲット層内の風量を測定するように風量検知手段を配置し、
制御装置は、発熱検知手段からの入力信号で対象空間内の総発熱量Hを、気温計及び風量検知手段からの入力信号で対象空間内のターゲット層内に流入する空気の流入時点での温度Taを目標温度Tiに下げることに要する熱量Hをそれぞれ算出し、両熱量の総和を、微細ミストが蒸発するときの潜熱で賄う場合に必要となる単位時間当りの水量を決定するように構成されている。
本手段では、前述の設計方法の実施に適した微細ミストを利用した空気冷却システムを提案している。
「噴霧量設計装置」は、先の手段として説明したものを利用することができる。
「給水機構」は、微細なミストとして水を供給する機能を有する。微細ミストの作り方としては、水のみを噴霧する1流体式と、液体と空気とを衝突することで細かさを実現する2流体式とがあり、前者は、高圧(例えば6MPa程度)で水を加圧して直接ノズルから噴出させるものである(非特許文献2)。本発明にはどちらでも適用できるが、省エネルギー面では前者が、粒子の細かさでは後者が有利である。
第5の手段は、第4の手段を有し、かつ
給水設備は、水のみを噴霧する一流体方式とするとともに、
噴霧ノズルからターゲット層への噴霧水量の調整方式として、個々の噴霧ノズルからの噴霧量を一定とし、噴霧するノズルの個数を制御している。
前述の一流体方式は、エネルギー消費が少ない反面、発停時の圧力変化時に、ミストになりきれない水がノズル先端からこぼれ落ちることである(非特許文献2)。微細ミスト用の噴出ノズルでは、粒径を一定に揃えるために各噴出ノズル毎の噴出速度を調整することがむずかしいことから、その代わりに使用する噴出ノズルの個数を調整している。具体的な制御方法として、対象空間の全範囲に微細ミストを供給する2以上の給水管を設けておき、総排熱量Hallの大きさに応じて給水をオンにする給水管の数を増やしていくように制御することができる。各給水管毎の噴霧ノズルの数は一定数とすることができる。
第1の手段又は第3の手段に係る発明によれば次の効果を奏する。
○発熱量を処理するための熱と、流入空気を目標温度まで下げるための熱量とから、必要とする水蒸気の量を計算するから、対象空間の状況に応じて必要な水量を割り出すことができる。
○ターゲット層に流入する空気を対象として、この空気を所定温度まで下げるための所要熱量を求めたから、対象空間のうち人の居ない領域までミストを供給する必要がなく、省エネルギーに資する。
第2の手段に係る発明によれば、発熱量として地表面顕熱・機器発熱・人体発熱を対象としたから、きめ細かい制御ができる。
第4の手段に係る発明によれば、現実に対象空間に発生している熱量を常時チェックして、これを処理するためのミスト量を、温度調整のためのミスト量に上乗せするから、いつでも涼感のある、快適な環境を実現できる。
第5の手段に係る発明によれば、省エネルギー型の一流体方式において、噴霧ノズルから液垂れを生ずることなく、好適にミストを分配することができる。
図1から図3に従って微細ミストを利用した空気冷却システムでの噴霧量の設計方法を説明する。
図1は、この空気冷却システムを適用すべき場所を示している。同図中Sは、本システムによる処理を行うべき対象空間である。同空間中には発熱源として、空調機などの機器Mと、人体Pと、地表面Eとが存在している。
設計の第1の過程として、対象空間内から発生する熱を計算する。図示例では発熱源として地表面(外壁面があればこれを含む)、空調機などの機器、人体、があるものとしている。もちろん、これらは例示であって、他に熱源があればそれも追加する。地表面の熱伝導率をdcとし、地表面温度をTs、対象空間の気温をTbとし、対象空間内の地表面の面積をA,一つの機器からの人工発熱をH、機器の数をn、一人からの発熱量をH、対象空間内の人数をmとすると、この対象空間内での総発熱量Hは次式で与えられる。
[数式3]H=dc(Ts−Tb)×A+n×H+m×H
第2に、対象空間内の現在の気温Taを目標温度Tiに下げるための熱量を計算する。冷却する空間(ターゲット層)を地面から高さh(m)とすれば、そのために必要な熱量は次式で与えられる。
[数式4]H=(Cp×ρ/X)×∫ (Ta−Ti)×u×dz×A=(Cp×ρ/X)×(Ta−Ti)×u×h×A
第3に、上記HとHとの和(=Hall)を全てミストの潜熱で処理したときに必要な水量を計算する。
水の蒸発潜熱をlとして、必要な水蒸気の量Eは次式で与えられる。
[数式5]E=Hall/lA (g/hr・m
この水量の微細ミストを噴霧するように給水設備を設計すればよい。その具体的な構成については、システムの実施態様の欄で説明する。
[実施例]
以上の検討結果を用いてミストを噴霧した場合の快適性について、温熱快適性指標SET(℃)を用いて評価を試みる。なお、平均放射温度MRT(℃)については、日射量や大気放射量の測定地を用い、上向き放射分は地表面がアスファルト舗装面であることを仮定した場合の日射反射率及び表面温度の値から算出した。人体の日射(短波放射)吸収率は0.4、着衣量については半袖、長ズボンを想定した0.7、代謝量は歩行時を想定して2.0とした。
初期の温熱環境及び気象状況は、晴天・気温34℃・相対湿度45%とし、自然風の対象空間への流入速度及び流出速度をともに1.0m/Sとした。対象空間の大きさは、高さを3〜5mとし、通風方向の距離を1mとした。さらに空発熱条件については、まず空調機などの人工発熱を無視した。地表面からの顕熱は、気温と表面温度との温度差に対流熱伝達率(=10W/m・K)を乗じることにより算出した。人体の発熱量は顕熱のみを想定して70W/人とした。そうすると地表面や人体からの発熱量の総量は、324W/mとなった。この空間の初期状況におけるSETは44.74℃となり、かなり暑い環境であることがわかる。またこのときのMRTは88.2℃である。
ここで目標温度を32℃に設定し、熱負荷と気象条件から噴霧量を検討する。目標温度に対して冷却すべき空気の量は、ターゲット層Tを例えば人の頭付近の高さ1m程度の空間と規定し、かつ対象空間の距離を10m、風速を1.0m/sとすると、240W/mとなる。この240W/mと上記で算出した310W/mとを足すと、冷却に必要な熱量として550W/mが得られる。これを全てミストの潜熱で処理すると仮定すれば、必要なミスト噴霧量は14.0mL/m分となる。
このミスト量を噴霧した場合、湿度が高くなり過ぎると懸念される。しかしながら、湿分の拡散速度は熱に比べて大きいとされている。熱の拡散係数αと物質(湿分)の拡散係数Dの比率(ルイス数)は、常温の湿り空気では(α/D)^(2/3)=0.83である。湿分拡散率を、ルイス則の関係で熱に対する拡散率から想定し、噴霧空間の湿分量を算出すると、この空間における相対湿度は51.9%、SETは44.5℃となる。相対湿度は約6%上昇するが、SETは0.24℃低下することになり、わずかではあるが、快適感が増大することになる。
ここで今回のミスト噴霧量設定手法について、これまでに実施された実験例(特許文献1)との比較を試みる。図3は、ミストの噴霧量を変えた場合に、気温が低下した量を平均・最大で示したものである。ここで噴霧量設定方法において、実験での気象条件において、熱負荷条件として地表面からの顕熱を仮定し、目標温度を気温に対して、1℃、2℃、3℃、4℃、6℃、8℃と設定した場合の計算結果を入れてみた。その結果、推定した噴霧量での温度低下量は、上記実験例での最大値と平均値との間にあり、かつ平均値との類似性が認められる。その結果、今回のミスト噴霧量の設定方法の妥当性を確認することができる。
図4は、本発明に係る空気冷却システムを示している。
このシステムは、給水機構2と、噴霧量設計装置11と、制御装置20とを具備する。
給水機構2は、外部の水源から高圧ポンプ4を経由して対象空間の上方へ少なくとも一本の給水管6を延設するとともに、この給水管から分岐する複数の分岐管8にそれぞれ噴霧ノズル10を付設してなる。この給水システムは、1流体型であり、噴霧ノズルからの液垂れを防止するために噴霧ノズルを斜めに配置している。
噴霧量設計装置11は、気温計12及び湿度計18と、発熱検出手段16と、風量検知手段18と、演算手段19とで形成されている。
上記気温計12及び湿度計14は、対象空間S内に、ターゲット層内の空気の温度及び湿度を測定することができる
上記発熱検知手段16は、対象空間S内の熱源の数乃至発熱量を検知する手段である。図示例では、人感センサー16a及び表面温度計16bが該当する。人感センサー16aは対象空間内の人数をカウントし、これに後述の制御装置で一人当たりの発熱量を乗じて発熱量に換算する。表面温度計16bは、地表面や空調機などの表面温度を測定する。
上記風量検知手段18は、ターゲット層T内に流入する自然風の風速を測定するように設計されている。
上記演算手段19は、一定の制御サイクル毎に、上記気温計12、発熱検知手段16、風量検知手段18からの入力により数式3〜5に基づいてミストの噴霧量E(=Hall/lA)を計算する。、
制御装置20は、演算手段19が決定した噴霧ミストの適正値に対応して給水管又は各分岐管8に付設した弁を開閉する。開閉の方式は一流体式の場合には、オン・オフ方式とし、オンになっている噴霧ノズルの数を制御するとよい。制御装置は、マイクロコンピュータとして構成することができる。
図5は、本実施形態の変形例であり、独立な2系統の給水管6,6を配管することで、使用する噴霧ノズルの台数制御を可能としたものである。すなわち、対象空間内の総排熱量Hallが一定値未満のときには一方の給水管6のみからミストを供給し、一定値を超えるときには、双方の給水管6からミストを供給する。給水管の数は2以上であってもよい。
図6は、本実施形態の他の実施例であり、噴霧ノズルの台数制御の別の態様を示している。本実施例では、給水管6から噴霧ノズル10に至る各分岐管8に、それぞれオン・オフ用の開閉弁22を設置し、各開閉弁を制御装置20で直接制御するようにしている。微細ミスト噴出用の噴霧ノズルは、水垂れを生じさせないために、一つ当りの噴霧量が決まっている。そこで各噴霧ノズルからの噴出量を調整する代わりに台数を調整することにしたのである。
さらに本実施例の図示例においては、日射計24、外部の温湿度計26、降雨計28を有している。降雨が確認されたときには、ミスト噴霧を停止する。
本発明の微細ミストを利用した空気冷却システムでの噴霧量の設計方法を適用する対象空間の説明図である。 図1の空間における熱の出入りを示す説明図である。 上記設計方法による温度低下量を推定するグラフである。 本発明の微細ミストを利用した空気冷却システムの一実施形態を示す概念図である。 同実施形態の変形例を示す概念図である。 同実施形態の他の変形例を示す概念図である。
符号の説明
S…対象空間 T…ターゲット層
2…給水機構 4…高圧ポンプ 6…給水管 8…分岐管 10…噴霧ノズル
11…噴霧量設計装置 12…気温計 14…湿度計 16…発熱検知手段
16a…対人センサー 16b…表面温度計 18…風量検知手段
19…演算手段 20…制御装置
22…開閉弁 24…日射計 26…外部温湿度計 28…降雨計

Claims (5)

  1. 濡れ感触の少ない微細ミストを対象空間の空気中に噴霧する空気冷却システムでの噴霧量の設計方法であって、
    単位時間当たりの対象空間内の総発熱量Hを計算する第1の過程と、
    単位時間当たりで対象空間内に流入する空気の温度を流入時点での温度Taから目標温度Tiへ下げるために必要な熱量Hを計算する第2の過程と、
    及びHの和で与えられる熱量総和Hallを計算する第3の過程と、
    熱量総和を全て微細ミストが蒸発するときの潜熱で賄うときに必要となる単位時間当りの水量を計算する第4の過程とを含み、
    第2の過程において対象空間を水平な複数の空間層に区分し、これら空間層のうち人の身体に接する高さにある一つの空間層を選択してターゲット層とし、
    対象空間の外からターゲット層内へ流入する空気に限定して、上記Hを計算することを特徴とする、微細ミストを利用した空気冷却システムでの噴霧量の設計方法。
  2. 第1の過程でHを次の数式1で計算し、かつ第2の過程でHを次の数式2で計算することを特徴とする、請求項1記載の微細ミストを利用した空気冷却システムでの噴霧量の設計方法。
    [数式1]H=[地表面顕熱]+[機器発熱]+[人体発熱]
    [数式2]H=(Cp×ρ/X)×(Ta−Ti)×u×Δh×A
    (但し、Cpは空気の容量比熱、ρは空気の比重、Xは対象空間の通風方向の奥行き距離はターゲット層への空気の流入速度、Δhはターゲット層の厚さ、Aは対象空間の床面積である)
  3. 請求項1又は請求項2の空気冷却システムでの噴霧量の設計方法を実行するための微細ミストを利用した空気冷却システムでの噴霧量の設計装置であって、
    対象空間内の気温を測定する気温計と、
    対象空間内の発熱量を検知する発熱検知手段と、
    対象空間内に設置された風量検知手段と、
    これらの測定量から適正な噴霧量を計算する演算手段と
    を有することを特徴とする、空気冷却システムでの噴霧量の設計装置。
  4. 濡れ感触の少ない微細ミストを対象空間の空気中に噴霧する空気冷却システムであって、
    対象空間内に配置された微細ミスト噴出用の噴霧ノズル及びこの噴霧ノズルに給水するための少なくとも一本の給水管を含む給水機構と、
    この給水管からの給水を噴霧量の適正値に応じて調整する制御装置と、
    対象空間内の条件に応じて噴霧量の適正値を計算して、制御装置に指示する噴霧量設計装置とを具備し、
    噴霧量設計装置は、対象空間内の気温を測定する気温計と、対象空間内の発熱量を検知する発熱検知手段と、対象空間内に設置された風量検知手段と、これらの測定量から適正な噴霧量を計算する演算手段とを有し、
    対象空間を水平な複数の空間層に区分し、これら空間層のうち人の身体に接する高さにある一つの空間層を選択してターゲット層として、このターゲット層内の風量を測定するように風量検知手段を配置し、
    制御装置は、発熱検知手段からの入力信号で対象空間内の総発熱量Hを、気温計及び風量検知手段からの入力信号で対象空間内のターゲット層内に流入する空気の流入時点での温度Taを目標温度Tiに下げることに要する熱量Hをそれぞれ算出し、両熱量の総和を、微細ミストが蒸発するときの潜熱で賄う場合に必要となる単位時間当りの水量を決定するように構成されていることを特徴とする、微細ミストを利用した空気冷却システム。
  5. 給水設備は、水のみを噴霧する一流体方式とするとともに、
    噴霧ノズルからターゲット層への噴霧水量の調整方式として、個々の噴霧ノズルからの噴霧量を一定とし、噴霧するノズルの個数を制御することを特徴とする、請求項4に記載の微細ミストを利用した空気冷却システム。
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