JP5128974B2 - 無線通信装置 - Google Patents
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第1無線通信ネットワーク、および該第1無線通信ネットワークと異なる第2無線通信ネットワークに接続して無線通信を実行する無線通信部と、
ジッタバッファおよび該ジッタバッファのデータ量を監視するジッタバッファ監視部を有し、前記無線通信部を介してリアルタイム通信系のアプリケーションを実行する実行部と、
前記第1無線通信ネットワークに接続して前記アプリケーションを実行中に、当該第1無線通信ネットワークにおける無線リンクの通信品質を取得する通信品質取得部と、
該通信品質取得部により取得した前記通信品質に基づいて、前記第1無線通信ネットワークから前記第2無線通信ネットワークへのハンドオーバの準備を開始するか否かを決定する決定部と、
前記アプリケーションの実行中に、前記決定部がハンドオーバ準備の開始を決定すると、前記通信品質取得部が取得した通信品質に基づいてハンドオーバを開始するまでのハンドオーバ準備時間を推定する推定部と、
前記決定部がハンドオーバ準備の開始を決定すると、前記第1無線通信ネットワークおよび前記第2無線通信ネットワークにおけるそれぞれの遅延時間を計測する計測部と、
前記推定部により推定したハンドオーバ準備時間と、前記計測部により計測した前記第1無線通信ネットワークおよび前記第2無線通信ネットワークにおけるそれぞれの遅延時間と、前記決定部がハンドオーバ準備の開始を決定した時点での前記ジッタバッファ監視部による前記ジッタバッファ内のデータ量とに基づいて、前記実行部による当該アプリケーションの再生速度を遅くするように制御する制御部と、
を備えることを特徴とするものである。
前記制御部は、前記第2無線通信ネットワークからのデータの受信開始時点で、前記ジッタバッファ内のデータ量が0となるように、前記実行部による当該アプリケーションの再生速度を遅くすることを特徴とするものである。
前記制御部は、前記第1無線通信ネットワークにおける遅延時間と前記第2無線通信ネットワークにおける遅延時間とを比較し、前記第2無線通信ネットワークにおける遅延時間の方が、前記第1無線通信ネットワークにおける遅延時間よりも所定時間以上長い場合に、前記実行部による当該アプリケーションの再生速度を遅くすることを特徴とするものである。
前記制御部は、ハンドオーバの準備を開始してから、前記実行部による当該アプリケーションの再生速度を遅くすることを特徴とするものである。
前記制御部は、前記第2無線通信ネットワークへのハンドオーバが完了した後、前記ジッタバッファ監視部が監視する前記ジッタバッファのデータ量が所定量を越えると、当該アプリケーションの再生速度を通常の速度に戻すことを特徴とするものである。
ハンドオーバ準備時間T1は、例えば、図4(a)および(b)に示すように、通信品質を決定する無線状態(Rs)の単位時間の変化率ΔRs(傾き)に基づいて算出する。ここで、変化率ΔRsは、無線状態がハンドオーバ予定決定閾値を下回ってハンドオーバ予定を決定した時点で計測して取得することもできるが、本実施の形態では、当該通話中において、ハンドオーバの予定決定時点から所定時間前までの変化率平均値ΔRsrmsを取得する。
[数1]
ΔRs(t)=|{Rs(t)−Rs(t-Δt)}/Δt| ・・・(1)
ハンドオーバ元下り絶対遅延時間Tddn1およびハンドオーバ先下り絶対遅延時間Tddn2は、例えば、以下に説明する第1〜第4の絶対遅延時間取得方法のいずれかによって取得する。なお、本実施の形態では、相手通信端末(CN)12とHA23との間のネットワークは切替わらないので、この間の絶対遅延時間は考慮しないものとする。
ハンドオーバ制御部36においてハンドオーバの予定を決定したら、電話機能部33および/または通信処理部34を制御して、無線通信装置11と時間同期しているHA23に対して送信タイムスタンプを有する計測用パケットの送信を要求し、これにより、HA23から、第1無線通信ネットワーク15および第2無線通信ネットワーク16の双方に計測用パケットを送信させる。無線通信装置11は、HA23から送信された計測用パケットを、対応する第1無線I/F31および第2無線I/F32を介してそれぞれ受信し、その受信時刻と計測用パケットのタイムスタンプとから、対応するネットワークの下り絶対遅延時間Tddn1およびTddn2を計測する。なお、ハンドオーバ元の無線通信ネットワークの下り絶対遅延時間が、通話中の受信パケットから計測できる場合には、当該無線通信ネットワークへの計測用パケットの送出は省略することができる。
ハンドオーバ制御部36においてハンドオーバの予定を決定したら、電話機能部33および/または通信処理部34を制御して、無線通信装置11と時間同期しているHA23に対してその旨を通知し、これにより、上記第1の絶対遅延時間取得方法と同様に、HA23から、第1無線通信ネットワーク15および第2無線通信ネットワーク16の双方に計測用パケットを送信して、対応するネットワークの下り絶対遅延時間Tddn1およびTddn2を計測する。
ハンドオーバ制御部36においてハンドオーバの予定を決定したら、電話機能部33および/または通信処理部34を制御して、無線通信装置11から該無線通信装置11と時間同期しているHA23に対して、第1無線通信ネットワーク15および第2無線通信ネットワーク16の双方から、PINGやRTCP等の計測用パケットを送信し、その返信を受信して、対応するネットワークの下り絶対遅延時間Tddn1およびTddn2を計測する。
ハンドオーバ制御部36においてハンドオーバの予定を決定すると、IEEE802.21において検討されているハンドオーバ技術を利用して、各無線通信ネットワークの絶対遅延時間を取得する。その例示を以下に行う。
第1無線通信ネットワーク15の絶対遅延時間(Tddn1)の取得方法を以下に説明する。
無線通信装置11は、第1無線通信ネットワーク15の第1インフォメーションサーバに保持されている次の値を取得する。
・遅延時間を計測するために動作する計測用サーバ(例えば、インターネット18の基幹ネットワーク網に接続しているものとする)から第1無線通信ネットワーク15で接続している現在のアクセスポイント15aまでの片道遅延時間の標準値(Tn3)
・アクセスポイント15aとそこに繋がる端末間の上下の遅延時間の標準値(下り:Trdn3,上り:Trup3)
さらに、無線通信装置11は、PING等の計測用パケットをHA23に対して送信し、その返信を受信して、無線通信装置11とHA23との間の往復遅延時間Trt1を計測する。
そして、これらの値から第1無線通信ネットワーク15の絶対遅延時間Tddn1を、下記の(2)式に従って計算する。ただし、アクセスポイント15aとHA23との間の片道遅延時間が取得できないため、この片道遅延時間をTn3と、{Trt1-(Tn3+Trdn3+Tn3+Trup3)}/2との加算により近似値とする。
[数2]
Tddn1=Tn3+Trdn3+{Trt1-(Tn3+Trdn3+Tn3+Trup3)}/2 ・・・(2)
無線通信装置11は、第1無線通信ネットワーク15の第1インフォメーションサーバを経由して、ハンドオーバ先の第2無線通信ネットワーク16に接続されている第2インフォメーションサーバに保持されている次の値を取得する。なお、第2インフォメーションサーバへは、無線通信装置11またはアクセスポイント15aで取得した無線通信装置11の位置情報を送信する。
・無線通信装置11が接続されると予想される基地局16aと計測用サーバとの間の片道遅延時間の標準値(Tn4)
・基地局16aとそこに繋がる端末間の上下の遅延時間の標準値(下り:Trdn4,上り:Trup4)
そして、これらの値から第2無線通信ネットワーク16の絶対遅延時間Tddn2を、下記の(3)式に従って計算する。ただし、基地局16aとHA23との間の片道遅延時間が取得できないため、この片道遅延時間をTn4と、{Trt1-(Tn3+Trdn3+Tn3+Trup3)}/2との加算により近似値とする。
[数3]
Tddn2=Tn4+Trdn4+{Trt1-(Tn3+Trdn3+Tn3+Trup3)}/2 ・・・(3)
[数4]
V=(Tb+T1×V1)/(T1+T2) ・・・(4)
標準再生速度V1に対するジッタバッファ47からのパケットの読み出し間隔をTR1、上記(4)式における(Tb+T1×V1)/(T1+T2)をk、算出した再生速度Vに対応するジッタバッファ47からのパケットの読み出し間隔をTR、するとき、TR=TR1/k、とする。例えば、標準再生速度V1では、ジッタバッファ47内のパケットを20msecの間隔で読み出して再生するVoIPアプリの場合において、再生速度Vを標準再生速度V1の80%(k=0.8)とする場合には、ジッタバッファ47からのパケットの読み出し間隔TRを、TR=20/0.8(msec)、とする。
ハンドオーバのための再生速度のコントロールを開始したら、その直後に再生したパケット(最初のパケット)のタイムスタンプと、その再生時間とを組み合わせて記録する。その後のパケットについては、下記(5)式で示す時間Tvに、ジッタバッファ47から読み出して再生する。なお、(5)式において、TDは、遅延時間で、初期値は0である。
[数5]
Tv=(パケットのタイムスタンプ−最初のパケットのタイムスタンプ)+(最初のパケットの再生時間+TD) ・・・(5)
12 相手通信端末
12a 送受話器
15 第1無線通信ネットワーク
15a アクセスポイント
16 第2無線通信ネットワーク
16a 基地局
17 パケットネットワーク
18 インターネット
21,22 SIPサーバ
23 ホームエージェント(HA)
31 第1無線I/F
32 第2無線I/F
33 電話機能部
34 通信処理部
35 無線情報取得部
36 ハンドオーバ制御部
47 ジッタバッファ
50 ジッタバッファ監視部
51 ジッタバッファ制御部
55 ハンドオーバ情報取得部
56 再生速度計算部
Claims (5)
- 第1無線通信ネットワーク、および該第1無線通信ネットワークと異なる第2無線通信ネットワークに接続して無線通信を実行する無線通信部と、
ジッタバッファおよび該ジッタバッファのデータ量を監視するジッタバッファ監視部を有し、前記無線通信部を介してリアルタイム通信系のアプリケーションを実行する実行部と、
前記第1無線通信ネットワークに接続して前記アプリケーションを実行中に、当該第1無線通信ネットワークにおける無線リンクの通信品質を取得する通信品質取得部と、
該通信品質取得部により取得した前記通信品質に基づいて、前記第1無線通信ネットワークから前記第2無線通信ネットワークへのハンドオーバの準備を開始するか否かを決定する決定部と、
前記アプリケーションの実行中に、前記決定部がハンドオーバ準備の開始を決定すると、前記通信品質取得部が取得した通信品質に基づいてハンドオーバを開始するまでのハンドオーバ準備時間を推定する推定部と、
前記決定部がハンドオーバ準備の開始を決定すると、前記第1無線通信ネットワークおよび前記第2無線通信ネットワークにおけるそれぞれの遅延時間を計測する計測部と、
前記推定部により推定したハンドオーバ準備時間と、前記計測部により計測した前記第1無線通信ネットワークおよび前記第2無線通信ネットワークにおけるそれぞれの遅延時間と、前記決定部がハンドオーバ準備の開始を決定した時点での前記ジッタバッファ監視部による前記ジッタバッファ内のデータ量とに基づいて、前記実行部による当該アプリケーションの再生速度を遅くするように制御する制御部と、
を備えることを特徴とする無線通信装置。 - 前記制御部は、前記第2無線通信ネットワークからのデータの受信開始時点で、前記ジッタバッファ内のデータ量が0となるように、前記実行部による当該アプリケーションの再生速度を遅くすることを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
- 前記制御部は、前記第1無線通信ネットワークにおける遅延時間と前記第2無線通信ネットワークにおける遅延時間とを比較し、前記第2無線通信ネットワークにおける遅延時間の方が、前記第1無線通信ネットワークにおける遅延時間よりも所定時間以上長い場合に、前記実行部による当該アプリケーションの再生速度を遅くすることを特徴とする請求項2に記載の無線通信装置。
- 前記制御部は、ハンドオーバの準備を開始してから、前記実行部による当該アプリケーションの再生速度を遅くすることを特徴とする請求項3に記載の無線通信装置。
- 前記制御部は、前記第2無線通信ネットワークへのハンドオーバが完了した後、前記ジッタバッファ監視部が監視する前記ジッタバッファのデータ量が所定量を越えると、当該アプリケーションの再生速度を通常の速度に戻すことを特徴とする請求項4に記載の無線通信装置。
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