JP5121415B2 - スペクトル解析方法、及び、プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、スペクトル解析において、有効なスペクトルデータ範囲を特定してスペクトル演算処理を行うスペクトル解析方法、及び、プログラムに関する。
従来、周波数、波長、波数、エネルギーのいずれかに対して吸収強度(光学密度ともいう)がプロットされているスペクトルには、周波数、波長、波数のいずれかの範囲を予め限定して測定されるデータもあるが、例えば、時間領域分光法のように、時間領域のデータをフーリエ変換し、周波数、波長、波数のいずれかに対する吸収強度スペクトルを得る手法もある。後者の場合、予め有効な周波数、波長、波数の範囲を限定してデータの測定を行うことは困難である。
スペクトル測定時には、ノイズや装置由来が原因のアーティファクトなど、無効なデータを含んだ結果が得られる場合があるため、そのスペクトルを用いた成分分析や定量分析、他の装置で得られたデータとの比較、混合スペクトルの予想などで必要となるスペクトルの足し算、差分、定数倍、定量解析に代表されるスペクトル演算処理を行う上で、信頼性の低いスペクトル範囲が含まれてしまうという問題があった。このため、有効なスペクトル範囲を限定するなどのスペクトルの加工処理が必要となるが、従来では、大雑把にスペクトルの有効範囲を決定する手法(非特許文献1)や、信号と雑音との強度比から有効範囲を決定する客観的な手法(非特許文献2)などが用いられた。
田隅三生著「FT−IRの基礎と実際」、東京化学同人(1994)、P219. P.Uhd, B.M.Fischer, Opt.Lett.30(2005)29.
しかしながら、従来のスペクトル範囲の限定処理のうち、大雑把にスペクトルの有効範囲を決定する場合は、客観性に乏しい処理が行われる場合があるという問題があった。また、信号と雑音との強度比から有効範囲を決定する場合、強い吸収ピークを持つスペクトルの場合は、吸収ピークをノイズとして誤判定してしまう場合があるという問題があった。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、客観的な手法で、かつ、鋭いピークを有するスペクトルにおいても、吸収ピークをノイズと誤判定することなく、スペクトルの足し算、差分、定数倍、定量解析に代表されるスペクトル演算処理を行う上で必要な、スペクトルの有効範囲を取り出すスペクトル解析手法、及び、そのプログラムを提供することを目的とする。
前述した目的を達成するために本発明は、周波数、波長、波数、エネルギー(X)のいずれかに対して、吸収強度(Y)がプロットされているスペクトル(X,Y)において、Yの値が有効であるとみなせるXの範囲[Xmin〜Xmax]を決定することで有効なスペクトルの最大範囲を限定することを特徴とし、この有効な最大範囲を超えないXの範囲に限定した、一つないし複数のスペクトルを用いてスペクトルの足し算、差分、定数倍、定量解析に代表されるスペクトルの演算処理を行うことを可能とする。
本発明では、吸収強度Y、そのYの一次微分値Y'、Yの二次微分値Y"のすべてを用い、それぞれに対して決められた規定値を用いて、スペクトルの有効範囲を決定することを特徴とする。
本発明では、吸収強度YまたはYの絶対値(|Y|)のいずれかが、ある規定値(Ylim)を越えるデータポイント(X,Y)におけるXを限界値XminまたはXmaxとし、限界値XminまたはXmaxに隣接するXにおいて、Yまたは|Y|が、前記Ylimを超えない側のXの範囲を有効範囲であると判定することが好ましい。
また、本発明では、吸収強度Yの一次微分値Y'またはY'の絶対値(|Y'|)のいずれかが、ある規定値(Y'lim)を越えるデータポイント(X,Y)におけるXを限界値XminまたはXmaxとし、限界値XminまたはXmaxに隣接するXにおいて、Y'または|Y'|が、前記Y'limを超えない側のXの範囲を有効範囲であると判定することが好ましい。
また、本発明では、吸収強度Yの二次微分値Y"またはY"の絶対値(|Y"|)のいずれかが、ある規定値(Y"lim)を越えるデータポイント(X,Y)におけるXを限界値XminまたはXmaxとし、限界値XminまたはXmaxに隣接するXにおいて、Y"または|Y"|が、前記Y"limを超えない側のXの範囲を有効範囲であると判定することが好ましい。
こうして、Y、Y'、Y"を用いて決定された限界値Xminのうち最大のものをXの有効範囲の下限値、Y、Y'、Y"を用いて決定された限界値Xmaxのうち最小のものをXの有効範囲の上限値として決定する、即ち、上述のY、Y'、Y"を用いて決定されたそれぞれの有効範囲の重なった部分をスペクトルの有効範囲と決定することを特徴とする。
また、本発明では、吸収強度Y或いはその絶対値|Y|のいずれかがYlimを越える4つのデータポイント(X1,Y1)、(X2,Y2)、(X3,Y3)及び(X4,Y4)(ただし、X1<X2<X3<X4とする)において、X1とX2の間隔(X2−X1)、X2とX3の間隔(X3−X2)、X3とX4の間隔(X4−X3)の全てが、ある規定の間隔(Xgap)より狭い場合で、かつX1より小さい側に隣接するXにおいて、Yまたは|Y|のいずれかがYlimを超えない場合、X1=XmaxとしてXの有効範囲を決定することが好ましい。
また、本発明では、吸収強度の一次微分値Y'或いはその絶対値|Y'|のいずれかがY'limを越える4つのデータポイント(X1,Y1)、(X2,Y2)、(X3,Y3)及び(X4,Y4)(ただし、X1<X2<X3<X4とする)において、X1とX2の間隔(X2−X1)、X2とX3の間隔(X3−X2)、X3とX4の間隔(X4−X3)の全てが、ある規定の間隔(Xgap)より狭い場合で、かつX1より小さい側に隣接するXにおいて、Y'または|Y'|のいずれかがY'limを超えない場合、X1=XmaxとしてXの有効範囲を決定することが好ましい。
また、本発明では、吸収強度の二次微分値Y"或いはその絶対値|Y"|のいずれかがY"limを越える4つのデータポイント(X1,Y1)、(X2,Y2)、(X3,Y3)及び(X4,Y4)(ただし、X1<X2<X3<X4とする)において、X1とX2の間隔(X2−X1)、X2とX3の間隔(X3−X2)、X3とX4の間隔(X4−X3)の全てが、ある規定の間隔(Xgap)より狭い場合で、かつX1より小さい側に隣接するXにおいて、Y"または|Y"|のいずれかがY"limを超えない場合、X1=XmaxとしてXの有効範囲を決定することが好ましい。
また、本発明では、吸収強度Y或いはその絶対値|Y|のいずれかがYlimを越える4つのデータポイント(X1,Y1)、(X2,Y2)、(X3,Y3)及び(X4,Y4)(ただし、X1<X2<X3<X4とする)において、X1とX2の間隔(X2−X1)、X2とX3の間隔(X3−X2)、X3とX4の間隔(X4−X3)の全てが、ある規定の間隔(Xgap)より狭い場合で、かつX4より大きい側に隣接するXにおいて、Yまたは|Y|のいずれかがYlimを超えない場合、X4=XminとしてXの有効範囲を決定することが好ましい。
また、本発明では、吸収強度の一次微分値Y'またはその絶対値|Y'|のいずれかが規定値Y'limを越える4つのデータポイント(X1,Y1)、(X2,Y2)、(X3,Y3)及び(X4,Y4)(ただし、X1<X2<X3<X4とする)において、X1とX2の間隔(X2−X1)、X2とX3の間隔(X3−X2)、X3とX4の間隔(X4−X3)の全てが、ある規定の間隔(Xgap)より狭い場合で、かつX4より大きい側に隣接するXにおいて、Y'または|Y'|のいずれかがY'limを超えない場合、X4=XminとしてXの有効範囲を決定することが好ましい。
また、本発明の一つの形態として、吸収強度の二次微分値Y"またはその絶対値|Y"|のいずれかが規定値Y"limを越える4つのデータポイント(X1,Y1)、(X2,Y2)、(X3,Y3)及び(X4,Y4)(ただし、X1<X2<X3<X4とする)において、X1とX2の間隔(X2−X1)、X2とX3の間隔(X3−X2)、X3とX4の間隔(X4−X3)の全てが、ある規定の間隔(Xgap)より狭い場合で、かつX4より大きい側に隣接するXにおいて、Y"または|Y"|のいずれかがY"limを超えない場合、X4=XminとしてXの有効範囲を決定することが好ましい。
また、Y、Y'、Y"を用いて決定されたXmax及びXminのうち、最小のXmaxと最大のXminに囲まれたXの範囲を、Xの有効範囲であると判定することが好ましい。
また、Xの有効範囲は、例えば、Xが周波数である場合には0.1[THz]〜10[THz]の範囲に、Xが波長である場合には3[μm]〜30[μm]の範囲に、Xが波数の場合には3.3[cm−1]〜333.3[cm−1]の範囲に、Xがエネルギーの場合には、4.1357×10−4[eV]〜4.1357×10−2[eV]の範囲に適用されることが好ましい。
本発明によれば、スペクトルの鋭いピークも誤判定することなく、有効なデータ範囲を特定し、その有効範囲のスペクトルを取り出し、スペクトルを用いた成分分析や定量分析、他の装置で得られたデータとの比較、混合スペクトルの予想などにおいて、信頼性の高い解析が可能となる。
以下に、添付図面を参照しながら、本発明に係るスペクトル解析方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
市販のテラヘルツ時間領域分光測定装置(例えば、先端赤外社製THz−TDS2004と同程度の仕様)を用いて、糖の粉末結晶とポリエチレン粉末を混合し、ペレット状にした濃度既知の試料のテラヘルツ透過スペクトルを測定する場合を例に説明する。テラヘルツ波の発生には、例えば、市販のフェムト秒レーザ(例えば、Coherent社製、Vitesse、800[nm]、100[fs]、80[MHz]、或いは、Femtolaser社製、Integral Pro、800[nm]、10[fs]、80[MHz])を光源に用いる。前述のペレット状の試料は、一般的な赤外吸収スペクトルの測定用のKBrペレットと同様に油圧式プレス機を用いて作成することが可能であり、1[mg]〜50[mg]程度のアミノ酸粉末を50[mg]〜200[mg]程度のポリエチレン粉末と混合した濃度範囲が好ましい。また、ペレットの大きさとしては、直径5[mm]〜15[mm]程度、厚さは1[mm]〜2[mm]程度のものが好ましい。
ペレット状の試料にテラヘルツ波を照射し、テラヘルツ時間領域分光測定装置により測定された時間領域テラヘルツ透過スペクトルをフーリエ変換することにより、周波数領域のスペクトルを得た場合を考える。図1は、得られた周波数領域のスペクトルを示す図である。図1に示すように、約0.5[THz]〜3[THz]の低周波数領域では、いくつかのピークが観測される。多くの糖類やアミノ酸の透過スペクトルは、図1に示すように、0.5[THz]〜3[THz]の低周波数領域にシャープで強度の高いピークを有し、その強度は濃度に比例して強くなることが知られている。これらは、定性定量分析のマーカーバンドとなる。これらのマーカーバンドのほか、高周波数領域に向かって吸収強度が徐々に増加する、ベースライン状のブロードな吸収が見られるが、これは、単純なベースラインではなく、分子振動モードに由来する多くの特性吸収が重ね合わさって観測されたものと考えられ、一般的にほとんどの物質のスペクトルで観測される。
従って、図1に示すようなテラヘルツスペクトルを用いた定性定量分析には、マーカーバンドのピーク位置と吸収強度だけではなく、このブロードな吸収も含めたスペクトル形状全体を含む標準スペクトルを基準として用いる必要がある。しかし、測定領域の上限周波数は、光源の励気パルス幅のほか、試料の吸収強度にも関係することが知られており、例えば約3[THz]より高い周波数領域では、試料の強い吸収に加えて、テラヘルツ光源のパワーが弱いことから、測定装置で測定された光のパワーが弱くなり、ノイズが大きくなる。このようにノイズを含んだスペクトルを用いた場合、定性定量分析の信頼性が低くなる。このため、有効なスペクトル範囲だけを取り出すことが必要となる。
以下、有効スペクトル範囲(単に、有効範囲ともいう)の決定方法について説明する。
まず、図1に示すスペクトルの有効範囲の上限Xmaxを決定するため、吸収強度(光学密度)Yの絶対値|Y|に対する規定値YlimをYlim=2.5、また、規定の間隔XgapをXgap=0.2[THz]として、Xmaxを求めたところ、Xmax=3.78[THz]を得た。以下、このXmaxの決定方法の手順について説明する。
規定値Ylim=2.5と絶対値|Y|との交点Xzを基準に、規定の間隔Xgap=0.2[THz]だけ離れた両側の隣接する基準点Xa、Xb(Xa<Xb)における絶対値|Y|の値Ya、Ybを検出する。Ya又はYbがともに規定値Ylim=2.5を越えない場合は、XzはXminにもXmaxにもならず、YaまたはYbのいずれかがYlim=2.5を超えた場合、Ylim=2.5を超えない側のXの範囲をXの有効範囲と判断し、XzをXminまたはXmaxとする。
図1に示すスペクトルには、2[THz]付近、3.3[THz]付近、3.8[THz]付近、及びそれ以上の高周波領域にYlim=2.5を超えるピークが観測される。図1に示すように、2[THz]付近、3.3[THz]付近のピークにおいて、規定値Ylim=2.5と絶対値|Y|との交点Xzを基準に、規定の間隔Xgap=0.2[THz]だけ離れた両側の隣接する基準点Xa、Xb(Xa<Xb)における絶対値|Y|の値Ya及びYbは、ともにYlim=2.5より小さいため、XzはXminまたはXmaxにならない。
図1に示す3.8[THz]付近のピークでは規定値Ylim=2.5と絶対値|Y|との交点XzはXz=3.78[THz]であり、交点Xzを基準に、規定の間隔Xgap=0.2[THz]だけ離れた両側の隣接する基準点Xa、Xbにおける絶対値|Y|の値Ya及びYbのうち、YaはYlim=2.5を超えないが、YbはYlim=2.5を超えることが観測される。従って、Xz=3.78[THz]がXmaxとなる。尚、規定値Ylimとピーク線との交点は、交点がピーク頂点である場合を除いて左右2点あるが、Xmaxは左右2点の交点のうち、Xの値が小さい方とする。
図1において、3.8[THz]付近以上の高周波領域では、ほぼ一定の狭い周波数間隔でYの値が激しく上下しており、ノイズとみなせることからしても、この判定手順により決定されたXmax=3.78[THz]という値はスペクトル形状に照らして妥当な値とみなされる。
次に、吸収強度Yの一次微分Y'を計算する。図2は、図1に示す吸収強度Yの一次微分Y'を示す図である。|Y'|に対する規定値Y'lim=50、規定の間隔Xgap=0.2[THz]としてXmaxを求めたところ、3.78[THz]を得た。この決定方法は、前述のYに対するXmaxを求めた手法と同様であり、規定値Y'lim=50と絶対値|Y'|との交点Xz=3.78を基準に、規定の間隔Xgap=0.2[THz]だけ離れた両側の隣接する基準点Xa、Xb(Xa<Xb)における絶対値|Y'|の値Y'a、Y'bを検出する。Y'a又はY'bがともに規定値Y'lim=50を越えない場合は、XzはXminにもXmaxにもならず、Y'aまたはY'bのいずれかがY'lim=50を超えた場合、Y'lim=50を超えない側のXの範囲をXの有効範囲と判断し、XzをXminまたはXmaxとする。この場合、Y'bがYlim=50を超えるので、Xz=3.78がXmaxとなる。
次に、吸収強度Yの二次微分Y"を計算する。図3は、図1に示す吸収強度Yの二次微分Y"を示す図である。|Y"|に対する規定値Y"lim=4000、規定の間隔Xgap=0.2[THz]としてXmaxを求めたところ、3.60[THz]を得た。この決定方法は、前述のY及びY'に対するXmaxを求めた手法と同様であり、規定値Y"lim=4000と絶対値|Y"|との交点Xz=3.6を基準に、規定の間隔Xgap=0.2[THz]だけ離れた両側の隣接する基準点Xa、Xb(Xa<Xb)における絶対値|Y"|の値Y"a、Y"bを検出する。Y"a又はY"bがともに規定値Y"lim=4000を越えない場合は、XzはXminにもXmaxにもならず、Y"aまたはY"bのいずれかがY"lim=4000を超えた場合、Y"lim=4000を超えない側のXの範囲をXの有効範囲と判断し、XzをXminまたはXmaxとする。この場合、Y"bがY"lim=4000を超えるので、Xz=3.6をXmaxと決定する。
以上のように、吸収強度Y、その一次微分Y'、二次微分Y"のそれぞれを用いた手法により決定されたXmaxが異なるのは、それぞれの物理的な意味の違いによるものであり、|Y|を用いて限界値を決定する場合は、吸収の大きなところでノイズの影響が大きくなることに重みを置いており、|Y'|を用いた場合には、ノイズに由来するピークの傾斜が大きいことに重みを置いており、|Y"|を用いた場合には、ノイズに由来するピーク頂点での傾きの変化が大きいことに重みを置いている。
次に、Xの有効範囲の下限値Xminを求める。|Y|に対する規定値Ylim=0.2、規定の間隔Xgap=0.2[THz]として、前述と同様の方法で、Xminを求めたところ、0.14[THz]を得た。同様に、|Y'|に対する規定値Y'lim=25、規定の間隔Xgap=0.2[THz]としてXminを求めたところ、0.11[THz]を得た。同様に、|Y"|に対する規定値Y"lim=2000、規定の間隔Xgap=0.2[THz]としてXminを求めたところ、0.12[THz]を得た。
以上のように、吸収強度Y、その一次微分Y'、二次微分Y"のそれぞれを用いた手法により決定されたXmax、Xminのうち、最小のXmaxと最大のXminに囲まれたXの範囲を、Xの有効範囲であると判定し、例えば、図1に示すスペクトルの有効範囲は、0.14[THz]〜3.60[THz]と決定される。
ここで、従来の方法、例えば、前述の非特許文献2の手法に基づいてXmaxを求めた場合と比較する。図4は、図1に示すスペクトルに関して非特許文献2の手法に基づいて求めたXmaxの位置を示す図である。非特許文献2に記載の方法では、X=2.0[THz]付近の大きな吸収ピークをノイズと誤判定してしまうため、上限は1.97[THz]と計算された。大きなピークは、その物質を特徴付けるためのスペクトルの最重要な情報の一つであるため、ここで有効限界と誤判定されることは、このスペクトルを用いた定性定量分析を行う上で非常に不利となる。また、Xの範囲が狭まるように誤判定されると、データポイントの数も格段に小さくなるため、情報量の損失が大きく、信頼性が損なわれることとなる。
このように、本実施の形態によれば、客観的な手法で、鋭いピークを有するスペクトルにおいても、吸収ピークをノイズと誤判定することなく、スペクトル演算処理を行う上で有効なスペクトル範囲を取り出すことが可能である。
なお、本実施の形態における規定値Ylim、Y'lim、Y"lim、及び、規定の間隔Xgapはここで述べた値に限らず、試料や実験条件などに基づいて任意に設定可能である。
また、上述したXの有効範囲、即ち、スペクトルの有効範囲を決定する処理は、コンピュータに記憶されたアプリケーションプログラムによって実現される。このプログラムは、記憶媒体に記憶して流通することも可能であり、また、ネットワークを介して流通させることも可能である。
また、上述したXの有効範囲は、エネルギーで規定することも可能である。すなわち、エネルギーが4.1357×10−4[eV]〜4.1357×10−2[eV]の範囲として適用することが可能である。この範囲は、上述の周波数、波長、波数等のエネルギー単位を換算することによって算出することが可能である。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係るスペクトル解析方法の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
このように、本発明によれば、客観的な手法で、鋭いピークを有するスペクトルにおいても、吸収ピークをノイズと誤判定することなく、スペクトル演算処理を行う上で有効なスペクトル範囲を取り出すことが可能であり、スペクトルに基づいた定性定量解析の精度を向上することが可能である。
また、上述のテラヘルツ時間領域分光測定装置の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりスペクトル解析を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
測定された周波数領域のテラヘルツスペクトル(吸収強度Y)を示す図 吸収強度Yの一次微分値を示す図 吸収強度Yの二次微分値を示す図 従来方法に基づいて求められた上限値Xmaxの位置を示す図
符号の説明
X………周波数
Y………吸収強度
Y'………吸収強度Yの一次微分
Y"………吸収強度Yの二次微分

Claims (9)

  1. 周波数、又は波長、又は波数、又はエネルギーのいずれかのXに対して、吸収強度Yがプロットされたスペクトル(X,Y)において、Yの値が有効であるXの有効範囲を決定し、前記スペクトル(X,Y)のうち、前記有効範囲内のスペクトルを解析するスペクトル解析方法であって、
    前記吸収強度Y、前記吸収強度Yの一次微分値Y'、及び前記吸収強度Yの二次微分値Y"のすべてを用い、それぞれに対して決められた規定値を用いて、前記有効範囲を決定することを特徴とするスペクトル解析方法。
  2. 前記吸収強度Yまたは前記吸収強度Yの絶対値|Y|のいずれかが、前記Yの規定値を超えるデータポイント(X,Y)におけるXを、上限値Xmaxまたは下限値Xminとし、前記上限値Xmaxまたは下限値Xminのいずれかから規定の間隔だけ離れたXに対する吸収強度Yまたは吸収強度Yの絶対値のいずれかが、前記Yの規定値を超えない側の範囲を第1の有効範囲と判定し、
    前記一次微分Y'または前記一次微分Y'の絶対値のいずれかが、前記Y'の規定値を超えるデータポイント(X,Y')におけるXを、上限値Xmaxまたは下限値Xminとし、前記上限値Xmaxまたは下限値Xminのいずれかから規定の間隔だけ離れたXに対する一次微分Y'または一次微分Y'の絶対値のいずれかが、前記一次微分Y'の規定値を超えない側の範囲を第2の有効範囲と判定し、
    前記二次微分Y"または前記二次微分Y"の絶対値のいずれかが、前記Y"の規定値を超えるデータポイント(X,Y")におけるXを、上限値Xmaxまたは下限値Xminとし、前記上限値Xmaxまたは下限値Xminのいずれかから規定の間隔だけ離れたXに対する二次微分Y"または二次微分Y"の絶対値のいずれかが、前記二次微分Y"の規定値を超えない側の範囲を第3の有効範囲と判定し、
    前記第1の有効範囲と前記第2の有効範囲と前記第3の有効範囲の重なった範囲を、前記有効範囲と決定することを特徴とする請求項記載のスペクトル解析方法。
  3. 前記吸収強度Yまたは前記吸収強度Yの絶対値|Y|のいずれかが、前記Yの規定値を超えるデータポイント(X1,Y1)、(X2,Y2)、(X3,Y3)、及び(X4,Y4)(ただし、X1<X2<X3<X4)において、X1とX2の間隔(X2−X1)、X2とX3の間隔(X3−X2)、X3とX4の間隔(X4−X3)の全てが、規定の間隔より狭い場合で、かつ前記X1より小さい側に前記規定の間隔だけ離れたXにおいて、Yまたは|Y|のいずれかがYlimを超えない場合、
    又は、
    前記一次微分Y'または前記一次微分Y'の絶対値|Y'|のいずれかが、前記Y'の規定値を超えるデータポイント(X1,Y1')、(X2,Y2')、(X3,Y3')、及び(X4,Y4')(ただし、X1<X2<X3<X4)において、X1とX2の間隔(X2−X1)、X2とX3の間隔(X3−X2)、X3とX4の間隔(X4−X3)の全てが、規定の間隔より狭い場合で、かつ前記X1より小さい側に前記規定の間隔だけ離れたXにおいて、Y'または|Y'|のいずれかがY'limを超えない場合、
    又は、
    前記二次微分Y"または前記二次微分Y"の絶対値|Y"|のいずれかが、前記Y"の規定値を超えるデータポイント(X1,Y1")、(X2,Y2")、(X3,Y3")、及び(X4,Y4")(ただし、X1<X2<X3<X4)において、X1とX2の間隔(X2−X1)、X2とX3の間隔(X3−X2)、X3とX4の間隔(X4−X3)の全てが、規定の間隔より狭い場合で、かつ前記X1より小さい側に前記規定の間隔だけ離れたXにおいて、Y"または|Y"|のいずれかがY"limを超えない場合、
    のいずれかのX1を前記有効範囲の上限値として決定することを特徴とする請求項記載のスペクトル解析方法。
  4. 前記吸収強度Yまたは前記吸収強度Yの絶対値|Y|のいずれかが、前記Yの規定値を超えるデータポイント(X1,Y1)、(X2,Y2)、(X3,Y3)、及び(X4,Y4)(ただし、X1<X2<X3<X4)において、X1とX2の間隔(X2−X1)、X2とX3の間隔(X3−X2)、X3とX4の間隔(X4−X3)の全てが、規定の間隔より狭い場合で、かつ前記X4より大きい側に前記規定の間隔だけ離れたXにおいて、Yまたは|Y|のいずれかがYlimを超えない場合、
    又は、
    前記一次微分Y'または前記一次微分Y'の絶対値|Y'|のいずれかが、前記Y'の規定値を超えるデータポイント(X1,Y1')、(X2,Y2')、(X3,Y3')、及び(X4,Y4')(ただし、X1<X2<X3<X4)において、X1とX2の間隔(X2−X1)、X2とX3の間隔(X3−X2)、X3とX4の間隔(X4−X3)の全てが、規定の間隔より狭い場合で、かつ前記X4より大きい側に前記規定の間隔だけ離れたXにおいて、Y'または|Y'|のいずれかがY'limを超えない場合、
    又は、
    前記二次微分Y"または前記二次微分Y"の絶対値|Y"|のいずれかが、前記Y"の規定値を超えるデータポイント(X1,Y1")、(X2,Y2")、(X3,Y3")、及び(X4,Y4")(ただし、X1<X2<X3<X4)において、X1とX2の間隔(X2−X1)、X2とX3の間隔(X3−X2)、X3とX4の間隔(X4−X3)の全てが、規定の間隔より狭い場合で、かつ前記X4より大きい側に前記規定の間隔だけ離れたXにおいて、Y"または|Y"|のいずれかがY"limを超えない場合、
    のいずれかのX4を前記有効範囲の下限値として決定することを特徴とする請求項記載のスペクトル解析方法。
  5. 前記吸収強度Yまたは前記吸収強度Yの絶対値|Y|のいずれかが、前記Yの規定値を超えるデータポイント(X1,Y1)、(X2,Y2)、(X3,Y3)、及び(X4,Y4)(ただし、X1<X2<X3<X4)において、X1とX2の間隔(X2−X1)、X2とX3の間隔(X3−X2)、X3とX4の間隔(X4−X3)の全てが、規定の間隔より狭い場合で、かつ前記X1より小さい側に前記規定の間隔だけ離れたXにおいて、Yまたは|Y|のいずれかがYlimを超えない場合、
    又は、
    前記一次微分Y'または前記一次微分Y'の絶対値|Y'|のいずれかが、前記Y'の規定値を超えるデータポイント(X1,Y1')、(X2,Y2')、(X3,Y3')、及び(X4,Y4')(ただし、X1<X2<X3<X4)において、X1とX2の間隔(X2−X1)、X2とX3の間隔(X3−X2)、X3とX4の間隔(X4−X3)の全てが、規定の間隔より狭い場合で、かつ前記X1より小さい側に前記規定の間隔だけ離れたXにおいて、Y'または|Y'|のいずれかがY'limを超えない場合、
    又は、
    前記二次微分Y"または前記二次微分Y"の絶対値|Y"|のいずれかが、前記Y"の規定値を超えるデータポイント(X1,Y1")、(X2,Y2")、(X3,Y3")、及び(X4,Y4")(ただし、X1<X2<X3<X4)において、X1とX2の間隔(X2−X1)、X2とX3の間隔(X3−X2)、X3とX4の間隔(X4−X3)の全てが、規定の間隔より狭い場合で、かつ前記X1より小さい側に前記規定の間隔だけ離れたXにおいて、Y"または|Y"|のいずれかがY"limを超えない場合、
    のいずれかのX1のうち、最小のX1を前記有効範囲の上限値とし、
    前記吸収強度Yまたは前記吸収強度Yの絶対値|Y|のいずれかが、前記Yの規定値を超えるデータポイント(X1,Y1)、(X2,Y2)、(X3,Y3)、及び(X4,Y4)(ただし、X1<X2<X3<X4)において、X1とX2の間隔(X2−X1)、X2とX3の間隔(X3−X2)、X3とX4の間隔(X4−X3)の全てが、規定の間隔より狭い場合で、かつ前記X4より大きい側に前記規定の間隔だけ離れたXにおいて、Yまたは|Y|のいずれかがYlimを超えない場合、
    又は、
    前記一次微分Y'または前記一次微分Y'の絶対値|Y'|のいずれかが、前記Y'の規定値を超えるデータポイント(X1,Y1')、(X2,Y2')、(X3,Y3')、及び(X4,Y4')(ただし、X1<X2<X3<X4)において、X1とX2の間隔(X2−X1)、X2とX3の間隔(X3−X2)、X3とX4の間隔(X4−X3)の全てが、規定の間隔より狭い場合で、かつ前記X4より大きい側に前記規定の間隔だけ離れたXにおいて、Y'または|Y'|のいずれかがY'limを超えない場合、
    又は、
    前記二次微分Y"または前記二次微分Y"の絶対値|Y"|のいずれかが、前記Y"の規定値を超えるデータポイント(X1,Y1")、(X2,Y2")、(X3,Y3")、及び(X4,Y4")(ただし、X1<X2<X3<X4)において、X1とX2の間隔(X2−X1)、X2とX3の間隔(X3−X2)、X3とX4の間隔(X4−X3)の全てが、規定の間隔より狭い場合で、かつ前記X4より大きい側に前記規定の間隔だけ離れたXにおいて、Y"または|Y"|のいずれかがY"limを超えない場合、
    のいずれかのX4のうち、最大のX4を前記有効範囲の下限値として決定することを特徴とする請求項記載のスペクトル解析方法。
  6. 前記周波数が0.1[THz]〜10[THz]、前記波長が3[μm]〜30[μm]、前記波数が3.3[cm−1]〜333.3[cm−1]、前記エネルギーが4.1357×10−4[eV]〜4.1357×10−2[eV]の範囲に適用されることを特徴とする請求項1から請求項うちいずれか1項に記載されたスペクトル解析方法。
  7. コンピュータを、
    周波数、又は波長、又は波数、又はエネルギーのいずれかのXに対して、吸収強度Yがプロットされたスペクトル(X,Y)において、Yの値が有効であるXの範囲を有効範囲と決定する手段として動作させるプログラムであって、
    前記吸収強度Yまたは前記吸収強度Yの絶対値のいずれかが、Yの規定値を超えるデータポイント(X,Y)におけるXを、上限値Xmaxまたは下限値Xminとし、前記上限値Xmaxまたは下限値Xminのいずれかから規定の間隔だけ離れたXに対する吸収強度Yまたは吸収強度Yの絶対値のいずれかが、前記Yの規定値を超えない側の範囲を第1の有効範囲と判定し、
    前記一次微分Y'または前記一次微分Y'の絶対値のいずれかが、Y'の規定値を超えるデータポイント(X,Y')におけるXを、上限値Xmaxまたは下限値Xminとし、前記上限値Xmaxまたは下限値Xminのいずれかから規定の間隔だけ離れたXに対する一次微分Y'または一次微分Y'の絶対値のいずれかが、前記一次微分Y'の規定値を超えない側の範囲を第2の有効範囲と判定し、
    前記二次微分Y"または前記二次微分Y"の絶対値のいずれかが、Y"の規定値を超えるデータポイント(X,Y")におけるXを、上限値Xmaxまたは下限値Xminとし、前記上限値Xmaxまたは下限値Xminのいずれかから規定の間隔だけ離れたXに対する二次微分Y"または二次微分Y"の絶対値のいずれかが、前記二次微分Y"の規定値を超えない側の範囲を第3の有効範囲と判定し、
    前記第1の有効範囲と前記第2の有効範囲と前記第3の有効範囲の重なった範囲を、前記有効範囲と決定することを特徴とするプログラム。
  8. コンピュータを、
    周波数、又は波長、又は波数、又はエネルギーのいずれかのXに対して、吸収強度Yがプロットされたスペクトル(X,Y)において、Yの値が有効であるXの範囲を有効範囲と決定する手段として動作させるプログラムであって、
    前記吸収強度Yまたは前記吸収強度Yの絶対値|Y|のいずれかが、吸収強度Yの規定値を超えるデータポイント(X1,Y1)、(X2,Y2)、(X3,Y3)、及び(X4,Y4)(ただし、X1<X2<X3<X4)において、X1とX2の間隔(X2−X1)、X2とX3の間隔(X3−X2)、X3とX4の間隔(X4−X3)の全てが、規定の間隔より狭い場合で、かつ前記X1より小さい側に前記規定の間隔だけ離れたXにおいて、Yまたは|Y|のいずれかがYlimを超えない場合、
    又は、
    前記一次微分Y'または前記一次微分Y'の絶対値|Y'|のいずれかが、Y'の規定値を超えるデータポイント(X1,Y1')、(X2,Y2')、(X3,Y3')、及び(X4,Y4')(ただし、X1<X2<X3<X4)において、X1とX2の間隔(X2−X1)、X2とX3の間隔(X3−X2)、X3とX4の間隔(X4−X3)の全てが、規定の間隔より狭い場合で、かつ前記X1より小さい側に前記規定の間隔だけ離れたXにおいて、Y'または|Y'|のいずれかがY'limを超えない場合、
    又は、
    前記二次微分Y"または前記二次微分Y"の絶対値|Y"|のいずれかが、Y"の規定値を超えるデータポイント(X1,Y1")、(X2,Y2")、(X3,Y3")、及び(X4,Y4")(ただし、X1<X2<X3<X4)において、X1とX2の間隔(X2−X1)、X2とX3の間隔(X3−X2)、X3とX4の間隔(X4−X3)の全てが、規定の間隔より狭い場合で、かつ前記X1より小さい側に前記規定の間隔だけ離れたXにおいて、Y"または|Y"|のいずれかがY"limを超えない場合、
    のいずれかのX1を前記有効範囲の上限値として決定することを特徴とするプログラム。
  9. コンピュータを、
    周波数、又は波長、又は波数、又はエネルギーのいずれかのXに対して、吸収強度Yがプロットされたスペクトル(X,Y)において、Yの値が有効であるXの範囲を有効範囲と決定する手段として動作させるプログラムであって、
    前記吸収強度Yまたは前記吸収強度Yの絶対値|Y|のいずれかが、Yの規定値を超えるデータポイント(X1,Y1)、(X2,Y2)、(X3,Y3)、及び(X4,Y4)(ただし、X1<X2<X3<X4)において、X1とX2の間隔(X2−X1)、X2とX3の間隔(X3−X2)、X3とX4の間隔(X4−X3)の全てが、規定の間隔より狭い場合で、かつ前記X4より大きい側に前記規定の間隔だけ離れたXにおいて、Yまたは|Y|のいずれかがYlimを超えない場合、
    又は、
    前記一次微分Y'または前記一次微分Y'の絶対値|Y'|のいずれかが、Y'の規定値を超えるデータポイント(X1,Y1')、(X2,Y2')、(X3,Y3')、及び(X4,Y4')(ただし、X1<X2<X3<X4)において、X1とX2の間隔(X2−X1)、X2とX3の間隔(X3−X2)、X3とX4の間隔(X4−X3)の全てが、規定の間隔より狭い場合で、かつ前記X4より大きい側に前記規定の間隔だけ離れたXにおいて、Y'または|Y'|のいずれかがY'limを超えない場合、
    又は、
    前記二次微分Y"または前記二次微分Y"の絶対値|Y"|のいずれかが、Y"の規定値を超えるデータポイント(X1,Y1")、(X2,Y2")、(X3,Y3")、及び(X4,Y4")(ただし、X1<X2<X3<X4)において、X1とX2の間隔(X2−X1)、X2とX3の間隔(X3−X2)、X3とX4の間隔(X4−X3)の全てが、規定の間隔より狭い場合で、かつ前記X4より大きい側に前記規定の間隔だけ離れたXにおいて、Y"または|Y"|のいずれかがY"limを超えない場合、
    のいずれかのX4を前記有効範囲の下限値として決定することを特徴とするプログラム。
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