JP5120724B2 - オキシドレダクターゼおよびフェレドキシンの発現による遺伝子修飾された生物における水素ガスの改善された合成、および大腸菌iscオペロンの発現増強を伴う酸素の存在下での遺伝子修飾された生物における改善されたヒドロゲナーゼ活性および水素合成 - Google Patents

オキシドレダクターゼおよびフェレドキシンの発現による遺伝子修飾された生物における水素ガスの改善された合成、および大腸菌iscオペロンの発現増強を伴う酸素の存在下での遺伝子修飾された生物における改善されたヒドロゲナーゼ活性および水素合成 Download PDF

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Description

本発明は、微生物を使用して水素ガスおよび/またはヒドロゲナーゼ酵素を生産するための方法に関する。
<微生物による水素産生>
は、特にエネルギー変換に対するHの最小限の環境影響の故に、可動適用および静止適用の両方のための有望な次世代エネルギーベクトルである(Cho,2004;Keith and Farrell,2003)。Hの現在の世界市場は、160,000,000,000USドルに相当すると推定される。Hが移動および輸送への適用(たとえば自動車、飛行機)のための燃料として大規模に採用されれば、現在の市場ははるかに大きくなると予想される。石油代替エタノールと比較すると、Hの生産と使用が、環境影響を有するのに十分な規模で石油代替物として商業的成熟度に達するためには、多くの未解決の問題(Service,2004)がまださらなる研究と開発を必要とする。生産コストが、他の代替燃料に比較して輸送距離のコストへの影響と共に、主要な問題である。Hは、潜在的に、広い範囲の様々な非再生可能および再生可能な供給源に由来し得る。植物由来のバイオマスは再生可能エネルギーの1つの潜在的供給源を示す。バイオマスは発酵を通して微生物によってHに変換され得るが、出発基質(糖)当たりの収率はエタノールに比べて非常に低い(Angenet et al,2004によって総説されている)。バイオマスの生産は、バイオマス由来の燃料生産における主要な経済的および環境的コストであるので(Hill et al,2006)、基質当たりの生成物の収率は、依然として経済的および環境的に持続可能なH生産を可能にするための決定的に重要な変数である。
多数の微生物がHを生産することができ、極めて多様な代謝経路でHを消費することができる。一般に、糖発酵する種に関しては、H生産のための最も一般的な解糖中間ノードは、ギ酸(たとえばエンテロバクター属の細菌)またはフェレドキシン(たとえばクロストリジウム属の細菌)のいずれかを中間電子受容/供与体とするピルビン酸である(図1)。どちらの反応も熱力学的に良好であり、したがってHの高い分圧でも進行し、最大収率は2H/グルコースである。グリセルアルデヒド−3−リン酸(GAP)ノードは、微生物が酸化を通して生成される不要の電子を除去するために炭素依存性(エタノール、乳酸、ブタノール)および炭素非依存性(H)経路へと進行するためのその他の最も重要な中間体である。大部分の生物において、ピリジンヌクレオチド共役NADH/NADは主要なGAP由来の中間体として機能し、他の代謝的に重要な多数の反応へのその関与のゆえに全体的細胞代謝における中心的役割を果たす。そのような中心的役割の結果として、NADH/NADの相対比率は代謝全体に重要な意味を有し、測定可能ないわゆる「定常状態」レベルに維持される(Alexeeva et al,2003)。理論的には、GAPDH依存性反応において生成されるNADHのすべてが反応(1):
(1)NADH + H ←→ NAD + H
に従ってHに変換された場合、もう1つの2H/グルコースが潜在的にGAPノードから入手できる。
しかし、この反応が、少なくともHを消費する栄養共生パートナーの不在下で、生理的に適切であるかどうかについては疑問が残る(Jungermann et al,1973)。報告されている細胞NADH/NAD比率でのNADH依存性のH合成は、推定されるHの非常に低い分圧で反応が平衡に達する場合、生物工学的工程において利用可能である可能性は低い(Angenent et al,2004)。
主要な電子供与体としての細胞外糖に基づき、4mol/グルコース(33.3%の理論的潜在能)以上の収率を有する微生物のH生産経路は、そのステップが理解される段階まではまだ特性決定されておらず、すべての場合に、定義されない複合培地を使用して実施されてきた(Ooteghem et al,2004;Niel et al,2002)。しかし、2〜mol/グルコース(16.7%〜3%の理論的潜在能)Hの収率が実験室条件下で最小培地を用いて報告された(Kumar et al,2001)。この方法がG3P酸化に由来するHに依存する場合、まだ回答の得られていない疑問は、2mol H/グルコース以上の収率がNADHを中間体としてどのような機構によって実現され得るかということである。
NAD(P)H:H経路は、多量体NAD(P)H依存性ヒドロゲナーゼ(Malki et al,1995,Soboh et al,2004)によってまたは独立成分であるNFOR、フェレドキシンおよびヒドロゲナーゼの収集によって(Thauer et al,1971)触媒される。いくつかのNAD(P)H依存性多量体ヒドロゲナーゼが同定され、特性決定されたが(Verhagen et al,1999;Soboh et al,2004)、そのような錯体の生理的役割は、H消費の証拠だけが存在し、H生産の証拠は存在しないDesulfovibrio fructosovoransのH依存性NADPレダクターゼを除いて(Malki et al,1995)、まだ明らかにされていない。Hを生産するクロストリジウム属細菌からのいくつかのNFORが、インビトロでNAD(P)H依存性H合成を触媒することが以前に示されたが(Jungermann et al,1971;Thauer et al,1971)、NAD(P)H:H経路において機能する1個の独立したNFORは、遺伝子配列レベルでまだ同定されていない。最近、Bacillus subtilis(枯草菌)からのNADPH:[4Fe4S]−フェレドキシン−オキシドレダクターゼ(yumC遺伝子によってコードされるBsNFOR)(Seo et al,2004)およびChlorobium tepidumからのNAD(P)H:[4Fe4S]−フェレドキシン−オキシドレダクターゼ(CtNFOR)(Seo and Sakurai,2002)が記述された。前者の酵素は、おそらくH代謝には関与しないと考えられ、その生理的役割は不明のままであるが、後者の酵素は、おそらく植物NADPH:[2Fe2S]−フェレドキシン−オキシドレダクターゼに類似した光合成における役割を有する(Carrillo and Ceccarelli,2003)。
代謝性微生物は、しばしば、ほとんどの場合定義されないままである複雑な調節と生理的役割および方向性を備えた、多数のヒドロゲナーゼを含む(Vignais et al,2001)。これらの微生物の大部分は、まだ遺伝子修飾に従わず、特に多量体ヒドロゲナーゼは、異種発現系が存在しないか(NiFe型ヒドロゲナーゼ)または最近になって初めて実現された(FeFe型ヒドロゲナーゼ、King et al,2006)、大きな多遺伝子オペロンの成分である。したがって、本発明は、フェレドキシン、1つまたは複数のオキシドレダクターゼ、およびフェレドキシン依存性ヒドロゲナーゼからなるモジュラーシステムを大腸菌における組換えタンパク質の共発現によって結合する選択的アプローチを述べる。このアプローチはまた、天然のフェレドキシン依存性ヒドロゲナーゼおよび/または天然フェレドキシンを既に含む他の生物にも導入し得る。
<グリセルアルデヒド−3−リン酸:フェレドキシン−オキシドレダクターゼ>
ほとんどの生物において、GAPの酸化は、NADまたはNADPを還元する酵素、すなわちGAPDHまたはGAPNによって実施される。ごくわずかな微生物で認められる選択的酵素活性は、グリセルアルデヒド−3−リン酸フェレドキシンオキシドレダクターゼ(GAPOR)である。GAPORは、グリセルアルデヒド−3−リン酸(GAP)の酸化が、酸化型フェレドキシンの還元と同時に3−ホスホグリセリン酸(3PG)を生成する二重基質電子伝達反応を触媒する。GAPORおよびそのホモログは、主として、ユリアーキオータ(euryarchaeota)およびクレンアーキオータ(crenarcheaota)の両方を含む古細菌、特に超好熱菌において認められる(Mukund and Adams,1995;Selig et al.,1997;van der Oost et al.,1998)。超好熱古細菌であるPyrococcus furiosus(パイロコッカス・フリオサス)において、GAPOR反応が最終的電子受容体としての分子水素の合成に共役することが示唆されてきたが、いまだ証明されていない(Mukund and Adams,1995)。それにもかかわらず、GAPORは、Thermococcus celerなどの水素生産種において活性酵素として(Selig et al.,1997)、およびP.abyssi(Cohen et al.,2003;http://www.genoscope.cns.fr/Pab/)およびThermococcus kodakarensis(サーモコッカス・コダカレンシス)(Fukui et al.,2005)において仮説上のホモログとして認められるのみならず、活性酵素としてDesulfurococcus amylolyticus(Selig et al.,1997)、および仮説上のホモログとしてThermoproteus tenax(サーモプロテウス・テナックス)(Siebers et al.,2004)、Methanococcus jannaschii(メタノコッカス・ヤニシ)(Bult et al.,1996)、M.maripaludis(Hendrickson et al.,2004)のような水素非生産性、むしろ水素消費性の種においても認められる。特に後者の群の生物において、GAPDH−/PGK−依存性経路に代わるGAPOR依存性解糖系の進化の背後にある論理的根拠は解明されないままである。
モリブデンとタングステンは化学的に類似し(Kletzin and Adams,1996)、一般に窒素、硫黄および炭素代謝における基本反応を触媒する様々な酸化還元活性酵素に関連する(Kisker et al.,1997)。Pyrococcus furiosus(パイロコッカス・フリオサス)からのGAPOR(pfGAPOR)はW−プテリンを含み(Mukund and Adams,1995)、過剰のMoまたはバナジウム(V)と微量のWを含む培地でさえも、Mo−またはV−プテリンではなくW−プテリンを有するpfGAPOR が生産されるので、Wに特異的であると思われる(Mukund and Adams,1996)。GAPORがH合成を生じさせる経路において機能することはまだ証明されていないが、その可能性は明らかに存在する。本発明は、フェレドキシン依存性ヒドロゲナーゼとフェレドキシンを使用する開放系を述べる。したがって、そのような系における組換えGAPORの発現は、電子伝達の以下のようなNAD(P)(H)非依存性経路を創造し得る;
(2)GAP → フェレドキシン ←→ H
GAPOR依存性経路は、GAPORだけがフェレドキシンの還元を触媒することができ、逆は不可能であるので、おそらく正味の一方向性経路を生成する。
<ヒドロゲナーゼおよび鉄硫黄クラスターの完全性の重要性>
水素の微生物進化は、陽子の水素への可逆的還元を触媒するヒドロゲナーゼとして公知の酵素のファミリーに起因すると考えられる(5)。触媒中心に依存して、ヒドロゲナーゼは3つのサブファミリー:ニッケル−鉄を含む(Ni−Fe)(6)、鉄のみを含む(Fe−Fe)(7)および鉄−硫黄(Fe−S)フリーヒドロゲナーゼ(8)に分類することができる。酵素学的観点から、Fe−Fe型ヒドロゲナーゼは、一般に水素の生合成において最も効率的な酵素であるとみなされ、したがって現在も、大規模水素生産のための生物的戦略を開発する上で最も魅力的な選択である。最近の研究は、藻類およびシアノバクテリアにおける水素の光生物学的生産に集中してきた(9)。鉄のみを含むヒドロゲナーゼは、Hクラスターとして公知の活性部位内に独特の一酸化炭素二鉄およびシアン化物配位錯体および全部ではないがほとんどの場合、Fクラスターとして公知の付加的なフェレドキシン様ドメインを特徴的に含む。酸素または酸素由来ラジカルによる不活性化に対するHクラスターの高い感受性は、生体内変換のための鉄だけを含むヒドロゲナーゼの開発における最大の障害を示す(10,Vincent et al,2005)。鉄のみを含むヒドロゲナーゼの完全な成熟には、一般にHydE、HydFおよびHydGとして公知のタンパク質のサブセットを必要とし、一方その還元のために必要な電子は、ほとんどの場合、還元型フェレドキシンによって提供される(11)。上記タンパク質全部において共通の基礎となる特徴は、鉄−硫黄(Fe−S)クラスターの普遍的存在である(12)。細菌におけるFe−Sクラスターの形成と取込みに関して、3つの異なる経路が存在することが知られている;一般に、NIF(窒素固定)、SUF(硫黄動員)およびISC(鉄硫黄クラスター)経路と称される(13)。3つのうちで、ISC経路は、大腸菌における通常の増殖条件下でFe−S含有タンパク質の大部分のためにFe−S補因子挿入の「ハウスキーピング」の役割を提供すると考えられる(14)。Nakamura et al(21)は、いくつかの組換えフェレドキシンをレポータータンパク質として使用して、大腸菌におけるFe−Sタンパク質合成へのISCマシナリーの生理的作用を検討した。フェレドキシン合成が、ISC共発現により定量的に数倍増強され得ることが認められた。他のFe−Sタンパク質、リポ酸シンターゼ(22)、ispH(23)およびispG(24)に関する試験からの同様の報告は、Fe−S形成と取込みが大腸菌において合成されたFe−S組換えタンパク質の大部分にとっての制限因子であり、この制限はISC遺伝子量を上昇させることによって回避できるという全体的結論を確認した。
本発明は、C.acetobutylicumからの鉄のみを含むヒドロゲナーゼ(HydA)の組換え発現を述べる。HydAは5つの異なるFe−S補因子の取込みを必要とし、ヒドロゲナーゼの成熟は、HydE、HydFおよびHydGと称される付加的なFe−Sタンパク質のサブセットの共発現に依存するため(25)、本発明者らは、Fe−Sクラスターの形成と挿入が大腸菌における鉄のみを含むヒドロゲナーゼの合成に何らかの制限を課すのかどうかを検討した。明らかに、これまでのすべてのISC共発現試験は、Fe−Sクラスターは一般に酸素に対して高度に感受性であることが周知であるにもかかわらず、組換えFe−Sタンパク質の発現のために無酸素ではなく有酸素条件を使用していた(28)。
上述したように、FeFe型ヒドロゲナーゼがO依存性不活性化に感受性であることは周知であり、ほとんどの場合、この不活性化は不可逆的である(Vincent et al,2005)。酸素または酸素由来ラジカルがHクラスターに結合することから生じる鉄のみを含むヒドロゲナーゼの不活性化は、藻類H生産の開発に対する主要な障害である(Ghirardi et al,2000)。OまたはO由来ラジカルに対するHの耐性を高めるための2つの主要な方法が考えられる;(1)OまたはO由来ラジカルによるHクラスターへの物理的アクセスを低下させるHydA構造を工作する、および(2)HydA含有細胞の細胞内環境における直接活性種(OまたはO由来ラジカル)の濃度を低下させる。本発明は後者の方法を述べる。両方の方法はおそらく互いに補完し合うと思われる。
1つの実施形態では、本発明は、細胞が少なくとも1個の異種遺伝子を含むように改変されており、異種遺伝子がフェレドキシン依存性ヒドロゲナーゼおよびオキシドレダクターゼをコードする遺伝子およびISCオペロンから選択される、改変された組換え宿主細胞を提供する。
もう1つの実施形態では、本発明は、オキシドレダクターゼがNFOR(NAD(P)H:フェレドキシン−オキシドレダクターゼ)、GAPOR(グリセルアルデヒド−3−リン酸:フェレドキシン−オキシドレダクターゼ)、HydB、HydCおよび上記の組合せからなる群より選択される、請求項1に記載の改変された組換え宿主細胞を提供する。
上記実施形態では、ヒドロゲナーゼはFeFe型および/またはNiFe型であり得る。ヒドロゲナーゼはHydAであり得、および細胞は、HydE、HydFおよびHydGをコードする異種遺伝子を含むようにさらに改変され得る。
上記実施形態では、細胞は、フェレドキシン依存性ヒドロゲナーゼおよびオキシドレダクターゼをコードする異種遺伝子を含むように改変され得、それによって宿主細胞におけるHの合成が促進され得る。
上記実施形態では、細胞は、フェレドキシン依存性ヒドロゲナーゼおよびオキシドレダクターゼをコードする異種遺伝子およびISCオペロンを含むように改変され得る。
上記実施形態では、細胞は、オキシドレダクターゼをコードする異種遺伝子を含むように改変され得、および細胞は異種フェレドキシンまたはフラボドキシンをさらに含み得る。
上記実施形態では、細胞は、異種オキシドレダクターゼおよび異種ヒドロゲナーゼを含み得る。あるいは、細胞は、異種ヒドロゲナーゼおよび同種オキシドレダクターゼを含み得る。細胞は、異種オキシドレダクターゼおよび同種ヒドロゲナーゼを含み得る。
上記実施形態では、細胞は、HydA、HydE、HydF、HydGをコードする異種遺伝子およびISCオペロンを含むように改変され得る。細胞は、HydA、HydE、HydF、HydGおよびORをコードする異種遺伝子を含むように改変され得る。細胞は、HydA、HydE、HydF、HydGおよびORをコードする異種遺伝子を含むように改変され得、および細胞は異種フェレドキシンまたはフラボドキシンをさらに含む。細胞は、HydA、HydE、HydF、HydG、ORをコードする異種遺伝子およびISCオペロンを含むように改変され得、および細胞は異種フェレドキシンまたはフラボドキシンをさらに含む。
上記実施形態では、宿主細胞は、エシェリキア(Escherichia)属、エンテロバクター(Enterobacter)属、クロストリジウム(Clostridium)属、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属、バチルス(Bacillus)属、サーモトガ(Thermotoga)属、サーモアナエロバクター(Thermoanaerobacter)属、サッカロミセス(Saccharomyces)属、ピキア(Pichia)属、サッカロミセス(Saccharomyces)属、ザイモナス(Zymonas)属およびハンゼヌラ(Hansenula)属からなる群より選択され得る。宿主細胞は、Enterobacter aerogenes(エンテロバクター・エロゲネス)、Enterobacter cloacae(エンテロバクター・クロアカ)、Clostridium acetobutylicum(クロストリジウム・アセトブチリカム)、Clostridium pasteurianum(クロストリジウム・パスツリアヌム)、Clostridium thermocellum(クロストリジウム・サーモセラム)、Clostridium cellulyticum(クロストリジウム・セルリチクム)、Corynebacterium glutamicum(コリネバクテリウム・グルタミクム)、Bacillus subtilis(枯草菌)、Thermotoga maritima(サーモトガ・マリティマ)、Thermotoga neapolitana(サーモトガ・ネアポリタナ)、Thermoanaerobacter tengcongensis、Zymonas mobilisおよびSaccharomyces cerevisiae(サッカロマイセス・セレビシエ)からなる群より選択され得る。
もう1つの実施形態では、本発明は、改変された組換え宿主細胞を作製するステップと、宿主細胞を培地で培養するステップと、水素を収集するステップとを含む、水素を生産するための方法を提供する。
さらにもう1つの実施形態では、本発明は、改変された組換え宿主細胞からヒドロゲナーゼを含むタンパク質製剤を作製するステップと、タンパク質製剤を電子および陽子のソースと混合するステップと、混合物をインキュベートするステップとを含む、水素を生産するための方法を提供する。
本発明の目的および特徴は、以下の詳細な説明および添付の図面を参照してよりよく理解できる。ほとんどの図面は、明瞭性および情報の内容を最適化するために色(脱色)、明るさおよびコントラストに関して調整されている(各々それぞれの図面全体において等しく)ことに留意されたい。
本発明は、広く2つの章に分けることができる。(1)フェレドキシン依存性オキシドレダクターゼ(例を構成するNFORおよび/またはGAPOR)、フェレドキシンおよびフェレドキシン依存性ヒドロゲナーゼの組換え発現によるH生産の増強、および(2)生産工程の間のいずれかの段階でOの存在下にて、大腸菌ISCオペロンの発現によるおよび/または大腸菌におけるiscR遺伝子の欠失による、ヒドロゲナーゼ活性、ヒドロゲナーゼ合成およびH生産の増強。一例として、最初の場合、(1)組換えヒドロゲナーゼ、フェレドキシンおよびNFORまたはGAPORを同時に発現させる。オキシドレダクターゼの選択は閉鎖条件下でのH蓄積に影響を及ぼす。NADP(H)だけに基質特異性を有し、NAD(H)には特異性を有さないNFORがH蓄積のために好ましいことが明らかにされる。2番目の場合、(2)組換えヒドロゲナーゼを大腸菌ISCオペロンと共に過剰発現させる。この手順を実験のいずれかの段階でOの存在下にて実施したとき、ISCオペロンの組換え発現がない場合と比較して、大腸菌ISCオペロンが過剰発現される場合、ヒドロゲナーゼのより多くの量およびヒドロゲナーゼのより大きな特異的活性および総活性が得られることが明らかにされる。また、大腸菌遺伝子iscRの欠失が大腸菌ISCオペロンの組換え発現に置き換わり得ることも明らかにされる。
<相同性>
C.tepidumのC1512(公知のNADHおよびNADPH依存性NFORをコードする)は、コードされるアミノ酸レベルでB.subtilisのyumCに60%の相同性を示す。Seo et al(2004)およびSeo and Sakurai(2002)による分析に基づき、チオレドキシンレダクターゼと注釈づけられた、NFOR反応を触媒するすべての推定上のチオレドキシンレダクターゼにおいて欠如している本物のチオレドキシンレダクターゼの機能のために明らかに必要なジシステインモチーフ(Seo and Sakurai,2002の図9においてアミノ酸120〜150の間に位置する)を欠く任意の推定タンパク質が、NFOR反応を触媒する可能性がある。
P.furiosusのGAPOR(AE010169.1)は、M.maripaludisのものを別にして、他の唯一の証明されたGAPORコード遺伝子であり、M.maripaludisのGAPORの推定アミノ酸配列は、P.furiosusのGAPORの推定アミノ酸配列に60%の相同性を示す。
1.18.1.2(フェレドキシン−NADPレダクターゼ)または1.18.1.3(フェレドキシン−NADレダクターゼ)のECカテゴリーに分類される任意のオキシドレダクターゼは、理論的にはyumCのものと同様に使用できる。
「植物型」FNR(EC 1.18.1.2;http://www.genome.jp/dbget−bin/www_bget?ec:1.18.1.2)−フェレドキシン−NADP−レダクターゼ。大腸菌fpr(Bianchi et al,1993)、Anabaena petH(Fillat et al,1990)およびそれらのホモログのFNRは、一組の候補物質を構成する。
[実施例]
<すべての実施例についての材料および方法>
<材料>
すべての化学的試薬(注記されている場合を除く)は、明言されている場合を除き、SIGMA(Japan)またはWAKO Pure Chemical Industries,Ltd.(Osaka,Japan)のいずれかより入手した。プラスミドDNA発現ベクターはすべてNovagen(Merck KgaA,Darmstadt,Germany)より入手した。制限酵素はNew England Biolabs(Beverly,USA)より購入した。コンピテント大腸菌宿主細胞はNovagen(Novablue(DE3)またはBL21(DE3))またはStratagene(BL21−gold(DE3))より入手した。標準ガスは、GL Sciences(Tokyo,Japan;100%(v/v)CO;100%(v/v)O;100%(v/v)H)またはKamimaru(Yokohama,Japan)(5%(v/v)CO、5%(v/v)H、90%(v/v)N)より入手した。PCR増幅のためのゲノムDNAは、ATCCから直接入手するか(Clostridium acetobutylicum 824D−5、Chlorobium tepidum 49652D)またはDeutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH(DSMZ)(B.subtilis DSM 402;C.pasteurianum DSM 525)またはJapan Collection of Microorganisms(Saitama,Japan)(M.maripaludis JCM 13030)から入手した標準株から単離した。Qiagen DNAeasyをDNA単離のために使用した。SDS−PAGEは、プレキャスト12%ゲル(TEFCO,Japan)を用いて実施した。テリフィックブロス(TB)培地のために、Bacto(商標)酵母抽出物およびBacto(商標)トリプトンをBD,Japanより入手した。合成オリゴヌクレオチドはHokkaido Systems Science(Hokkaido,Japan)から入手した。
<細菌株、プラスミドおよび増殖条件>
この試験で使用した細菌株とプラスミドを表1に列挙する。合成pCDOPFEGおよびその誘導体を除き、制限酵素消化を必要とするすべてのベクター構築物は一般に以下のように作製した。意図する標的タンパク質をコードするオープンリーディングフレームDNA(「インサートDNA」)を、表1に列挙するDNA鋳型とプライマーおよびAccuprime Pfx DNAポリメラーゼ(Invitrogen Corporation,Carlsbad,USA)を製造者の指示に従って使用して、PCR(32〜34サイクル)によって増幅した。各々のDNA鋳型に関する詳細は表2に列挙する。PCR産物を1.5〜2.0%のSeaPlaque GTG Agarose(Cambrex,Rockland,USA)中で電気泳動に供し、SYBR Green I核酸ゲル染料(Cambrex,Rockland,USA)で染色して、Fujifilm FLA−3000(Fuji Photo Film Co.,Tokyo,Japan)を使用した蛍光イメージングによって視覚化した。標的PCR産物を含む切り出したゲル切片を、ZymocleanゲルDNA回収キット(Zymo Research,Orange,USA)を製造者の指示に従って使用してゲル精製に供した。精製した「インサートDNA」とプラスミドDNAを製造者の指示に従って制限酵素消化に供し(制限酵素を表3に列挙する)、次いで上述したように電気泳動およびゲル精製に供した。精製および消化したプラスミドDNAを、Quick Ligation Kit(New England Biolabs,Beverly,USA)を製造者の指示に従って使用して、表3によるそれぞれの「インサート」DNAに連結した。Ek/LICベクターをプラスミド骨格として使用するベクター構築物(表3に示されている)を、上記のように(制限酵素消化は含まない)作製した「インサートDNA」を使用して製造者の指示に従って作製した。すべての連結反応を、製造者の指示に従ってNovablue(DE3)細胞を形質転換するために使用し、プラスミド保存溶液をQIAprep Spin Miniprep Kit(QIAGEN,Maryland,USA)を用いて調製し、−30℃で保存した。NcoIとAvrII(Ek/LIC構築物)または「インサートDNA」の作製において使用したのと同じ制限酵素を用いた制限酵素分析後、ゲル電気泳動によって「陽性」クローンを同定した。PCR増幅産物の同一性を確認するため、すべてのプラスミドベクター構築物の選択を可溶性組換えタンパク質の発現(以下で述べるように)および末端配列決定(end−sequencing)に関して試験した(Hokkaido Systems Science,Hokkaido,Japan)。すべてのpET46−Ek/LIC構築物が5’末端にベクター由来のHisタグを含み、一方すべての他の非Ek/LICベクターからベクター由来のHisタグおよびMCS2が除去された。各プラスミド遺伝子構築物の同一性を塩基配列決定によって確認し、試験発現後の粗溶解産物のSDS−PAGEおよび酵素活性アッセイによって機能を確認した。
3つのヒドロゲナーゼ成熟因子全部をコードする合成オペロン、pCDOPFEG、およびその誘導体の構築を以下で述べるように実施した。(5’方向に)リボソーム結合配列(RBS)、8個の任意のヌクレオチド(AAAATAAA)、次いでC.acetobutylicum hydFについての遺伝子を含む、RBS−hydF PCR産物を、プライマーCAHydF_For_NcoIおよびRBS_CAHydF_revStuIを用いて合成し、上述したように作製した。プラスミドpCDF−Duet(Novagen,Carlsbad,USA)を制限酵素NcoIおよびEcoRVで消化し、上述したように、RBS−hydF PCR産物に連結して、pCDOPFを生成した。pCDFOPFEを、pCDFOPFをプラスミド誘導体として使用し、プライマーRBS_CAHydeE_ForSwaIおよびRBS_CAHydE_RevAvrIIを用いて合成したPCR産物を使用して同じように生成し、その後それを、プライマーRBS_CaHydG_ForSwaIおよびRBS_CAHydG_RevAvrIIを用いてpCDOPFEGを生成するために使用した。pCDPOPFEGA、pCDOPFEGHisA、およびpCDOPFEGHisAFdxを、pCDFOPFEGをプラスミド誘導体として使用し、プライマーRBS_CAHydA_ForSwaIおよびRBS_CAHydA_RevStuI(pCDOPFEGへのHydAの添加)、pET46His_BspHI_ForおよびRBS_CAHydA_RevStuI(pCDOPFEGへのHisHydAの添加)、およびCPFdx4_HisRBS_F_BamH1 and CPFdx4_RHisRBSAvr(pCDOPFEGHisAへのCpFdの添加)をそれぞれ使用して、同じように生成した。pCDOPFEGおよび誘導体の構築のために使用したすべてのプライマーを表1に列挙する。各段階後の塩基配列決定により、含まれるすべての標的遺伝子の発現を確認し、各々の新しいインサートの同一性を確認した。
遺伝子欠失を最初にMG1655において作製し(Datsenko and Wanner)、次にDSMZから得たP1ファージ5757を用いたP1形質導入によってNovagen BL21(DE3)に移入した。欠失のために使用したプライマーを表1に列挙する。MG1655 iscR菌株(University of Wisconsin,USA)を、上述したようにBL21(DE3)iscRの作製のための鋳型として使用した。すべての染色体欠失をPCRによって確認した。
NFOR関連実験のための培養は、炭素およびエネルギー源として1.5%グルコースを含むMOPS最小培地(Teknova)20〜50mlにおいて実施した。適宜にカナマイシン(50μg/ml)、カルベニシリン(50μg/ml)またはスペクチノマイシン(50μg/ml)を培地に添加した。インビボでのH合成のために、BL21(DE3)およびその誘導体またはBL21−Gold(DE3)を表4に列挙したベクターの組合せで形質転換した。菌株は、各々の実験の前に新鮮形質転換するかまたは−80℃以下で8%グリセロール保存溶液として保存した。ヘッドスペースのガス組成を、以下で述べるようにガスクロマトグラフィーによって分析した。前培養物を新鮮LBプレートから接種し、30〜37℃で0.1〜1.0のOD600まで増殖させた(好気的または嫌気的に)。次に前培養物を使用して主培養物(0.05mM IPTGを添加した同じ培地)に約0.02のOD600で接種した。すべての主培養物を、ブチルゴム隔壁で栓をし、99.9995% Nで接種後>5分間スパージした血清ビンにおいて30℃で増殖させた。ヒドロゲナーゼ関連実験のための培養は、MOPS最小培地の代わりにテリフィックブロス培地を使用したこと、およびゆるく栓をした遠心管または栓をしてスパージした血清ビンを増殖容器として使用したこと、および主培養物の接種を約2%(v/v)で実施したこと、および発現を誘導するために0.5mMのIPTGを使用したことを除き、上記のように実施した。GAPOR関連実験のための培養は、すべてLBまたはM9培地のいずれかを使用して37℃で実施した。M9培地は、(脱イオン限外ろ過水1リットル当たり)NHClを0.8g、NaClを0.5g、NaHPO×2HOを7.5g、KHPOを3.0g含んだ。以下の成分を別々に滅菌し、その後添加した(培地1リットル当たり):1MのMgSO×7HOを2ml、0.1MのCaClを1ml、1mMフィルター滅菌チアミン−HClを0.3ml、(1リットル当たり)FeCl×6HOを1g、ZnSO×7HOを0.18g、CuCl×2HOを0.12g、MnSO×HOを0.12g、およびCOCl×6HOを0.18g含む微量元素溶液10ml。滅菌したグルコースを最終濃度2g/lまで添加した。以下のいずれかをさらに添加した(培地1リットル当たり):10mMのNaWO×2HOを10ml、10mMのNaMoO×2HOを10ml、10mMのNaWO×2HOを5mlおよび10mMのNaMoO×2HOを5ml、または脱イオン限外ろ過水10ml。
<タンパク質の作製>
0.5〜1.0mg/ml Chicken Lysozyme(Wako)をpETマニュアル(Novagen)における指示に従って使用して、もしくはBugBuster(商標)試薬(Novagen)またはEasylyseキット(Epicentre)を製造者の指示に従って使用して、粗抽出物を細胞ペレットから調製した。酸素感受性タンパク質は、注記されている場合を除き、もっぱら無酸素条件下で取り扱った。組み換えタンパク質のHisタグアフィニティー精製を、His MicroSpin Purification ModuleまたはHisTrap HP(GE healthcare)を製造者の指示に従って使用して実施した。
<酵素アッセイ>
すべてのオキシドレダクターゼアッセイは、オープントップねじぶた(GL Sciences Inc,Tokyo,Japan)およびブチルゴム栓(VOIGT GLOBAL DISTRIBUTION LLC,Kansas City,USA)を取り付けた石英キュベットを用いて嫌気的条件下で実施した。すべての反応緩衝液および他の添加物は、使用前にNでスパージした。メチルビオロゲン(MV)のNAD(P)H依存性還元を、600nm(吸光度)でのMVの還元を追跡することによって測定した。粗タンパク質1〜10μgまたは精製タンパク質0.5〜1.0μgをNスパージした反応混合物(50mMトリスHCl(pH7.5)、10mMフラビンアデニンジヌクレオチド、0.5〜1.0mMのNAD(P)H、1mMのMV)に添加して反応を開始させた。Hの亜ジチオン酸およびヒドロゲナーゼ依存性合成を、50mMリン酸カルシウム(pH7.5)を含む血清ビンを用いて測定した。緩衝液を窒素でスパージし、きつく密閉した。Hisタグ精製ヒドロゲナーゼ(0.1〜2.8mg)およびC.Pasteurianumフェレドキシン5μM(Sigma−Aldrich,Japan)をスパージした緩衝液に添加し、溶液を37℃で前平衡させた。亜ジチオン酸ナトリウム(25mM)の添加による反応の開始後、容器のヘッドスペースを、選択した時点で水素に関して試料採取した。GAPOR活性を、室温にてA600(eBV=7,400M−1cm−1)でベンジルビオロゲン(BV)の還元を追跡することにより(2)、Mukund et al(26)によって先に報告されたように常套的に測定した。反応混合物は、30μMのGAP、3mMのBV、56μMのNaMoO、50mMのEPPS緩衝液、pH8.4を含んだ。フェレドキシンのGAP−依存性反応を、Soboh et al(41)から修正されたように、室温にてA320(eMNZ=9.3mM−1cm−1)でメトロニダゾール(MNZ)の還元を追跡することによって観測した。反応混合物は、30μMのGAP、2mMのClostridium pasteurianumフェレドキシン、0.1mMのMNZ、56μMのNaMoO、50mMのEPPS緩衝液pH8.4を含んだ。商業的ソースからは入手できないM.maripaludisフェレドキシンの代わりにC.pasteurianumフェレドキシンを使用した。63mMシステイン−HClの添加によってアッセイを開始し、前記システイン−HClは、完全な無酸素条件を確保するためにシリンジを用いて添加する。何らかの鍵となる成分を各々それぞれのアッセイから除いたとき活性が全く認められないかまたは最低限の活性しか認められないことを試験することにより、アッセイの依存性をすべてのアッセイに関して確認した。
<分析>
ガス試料を、Carboxen(商標)1010 PLOT毛管カラム(30m×0.32mm)(Supelco,Bellefonte,USA)を取り付けたAgilent 6890Nガスクロマトグラフを用いて分析した。ガス5mLをシリンジで取り出し、大気圧(<10s)に平衡させ、その後制御可能な弁室注入口に接続したガスループ(250μL)に注入した。ガスループ(環境気圧および温度)内に含まれる試料をスプリット付きまたはスプリットなしの注入口(環境温度、10:1スプリット比)を通してカラムに注入した。あるいは、ガス100〜200μLを、サンプルロックシリンジ(Hamilton)を用いて採集し、ゴム隔壁を通してスプリット付きまたはスプリットなしの注入口に直接注入した。各々の試料を熱プログラム(HおよびCO同時分析については(35℃ 6.0分、傾斜24C/分で200℃まで)、Hだけを分析する場合は(35℃ 5.3分))に供した。キャリアーガスはN(17.6mL/分)であり、試料を検出するために熱伝導度検出器(230℃、2.0mL/分)を使用した。H(約3.3分)、O(4.5分)およびCO(12.7分)を、様々な容積で適用した5%(v/v)および100%(v/v)標準ガス試料に関して作成した検量線との比較によって定量した。
Roche−BiopharmからのD−グルコースキットを製造者に指示に従って使用してグルコース分析を実施した。
補因子分析のために、精製タンパク質を、5mlのHNOおよび1mlのHClOによる湿潤試料消化後、誘導結合プラズマ質量分析法(ICP−MS、SPQ−9000、SII nanotechnology)を用いた金属含量分析に供した(13)。対照は、Spinach(Sigma)からの[2Fe−2S]−フェレドキシンおよびウシ血清アルブミン(Sigma)を用いて実施した。
タンパク質含量を、蛍光検出(λ励起=363nm、λ発光=442nm)に関する先に述べられている方法(24、32)により、GAPORを0.5mg用いて測定した。プテリン含量を、プテリン−6−カルボン酸との比較によって算定した。バター乳からのキサンチンオキシダーゼ(Sigma)を陽性対照として使用した。
酸不安定スルフィドを、ほかのところで述べた方法(6、30)によって測定した。陽性対照はNaS×9HOであり、S2 1nmolはA670=0.0014を生じた。
<合成オペロンを用いた組換えヒドロゲナーゼおよびフェレドキシンの発現はH蓄積を生じさせる>
すべてC.acetobutylicumからの、3つの成熟因子HydF、HydEおよびHydG、およびFeFe型ヒドロゲナーゼHydAの同時発現を可能にする合成オペロンを含むプラスミドpDOPFEGA、および同じくC.pasteurianumからの[4Fe4S]−フェレドキシンをコードする2番目のプラスミド(pDOPFEGAFdx、図2aのプラスミド地図を参照)を作製し、SDS−PAGE(図2b)、ヒドロゲナーゼアッセイ(図2c)および閉鎖条件下でのインビボH合成(図2d)によって機能することを確認した。閉鎖嫌気的条件下でのBL21(DE3)の増殖は、全くまたは極めて少量のH蓄積しか生じさせない(図2d)。同じ条件下での活性組換えヒドロゲナーゼ(すなわちpDOPFEGA)の発現は、明らかに測定可能なH蓄積を生じさせ、C.pasteurianumフェレドキシン(すなわちpDOPFEGAFdx)の付加的な共発現は、少なくとも2の因数でH蓄積を増強する(図2d)。したがって、BL21(DE3)は、未知の機構によって組換えフェレドキシンを還元することができる。2つの最も可能性の高い候補物質;fpr(NADPH:フラボドキシン/フェレドキシン−オキシドレダクターゼ)およびydbK(推定上のピルビン酸:フラボドキシン/フェレドキシン−オキシドレダクターゼ)(Blaschkowski et al,1982)についての欠失突然変異体を作製した。fprの除去はNFOR非依存性H蓄積には影響を及ぼさなかったが、pDOPFEGAを担持するΔydbK菌株は空のプラスミドだけを有する菌株と同様のレベルのHを生じたので、ydbKの欠失はすべてのフェレドキシン非依存性であるがヒドロゲナーゼ依存性のH蓄積を排除した。したがって、ydbK遺伝子は、未知の機構によってHydAの還元に寄与したと考えられるが、CpFdの還元に依存するH合成には関与しなかった。
<組換えフェレドキシン依存性ヒドロゲナーゼおよびフェレドキシンとNADPH依存性NFORの共発現はH蓄積を生じさせる>
2つの組換えNFOR(NADPH依存性BsNFOR、およびNADHおよびNADPH依存性CtNFOR)の発現(図3a)および活性(図3b)を確認した。閉鎖嫌気的バッチ条件下での、実施例1および2におけるすべての独立した成分、すなわちヒドロゲナーゼ、ヒドロゲナーゼ成熟因子、フェレドキシンおよびNFORの共発現は、経時的に変化する閉鎖バッチ培養のヘッドスペースにおけるHの蓄積を生じさせた(図3c、d)。最大収率、H分圧およびH蓄積の割合は、典型的にはヘッドスペースと液体培養容積比に依存して48時間で500〜1200Paの最大値に達するH分圧と共に、活性HydA、CpFdおよびBsNFORの併存に依存した。これに対し、CpFdおよびCaHydAとNADHおよびNADPH依存性CtNFORの共発現は、CtNFORを欠く細胞系と比較してH収量の減少を生じさせた(図3c)。Hの総収量は発酵容器の容積に強く依存し(図3d)、多くとも10〜50mmol H/molグルコースの間で変動した。CpFdまたはHydAのいずれかの除去は、24時間にわたって5倍(またはそれ以上)低いH蓄積を生じさせた。
CtNFOR発現細胞におけるH蓄積の完全な欠如の理由を同定するため、24〜48時間の発現後にインビトロでのNAD(P)H依存性H合成を実施した。何らかの生成物形成を観察するために補因子再生系の添加が必要であった。インビボでの結果と異なり、CtNFORを異種発現する細胞系からの抽出物は、BsNFOR(70+/−14nmoleH/分/mgタンパク質)を有する細胞系から調製した抽出物よりもCpFdを還元するより大きな能力(110+/−64nmole H/分/mgタンパク質)を示した。インビトロ反応への250μM MVの添加は、一般に10〜20の因数でH合成の割合を増強した。組換えNFORおよび組換えCpFdのいずれも発現しない細胞系の溶解産物を用いた反応では、H形成は検出されなかった。24時間の増殖後にNでスパージした培養物へのHの添加によってさらなる分析を実施した。BsNFOR発現細胞はHを蓄積し続けたが、CtNFOR発現細胞に関しては蓄積が認められなかった(図3e)。BsNFORおよびCtNFORの両方が機能性NAD(P)H:H経路を触媒したと明確に結論される。CtNFORとBsNFORの間で異なる唯一の(公知の)性質は異なる基質特異性であるので、既存のNADPH特異性へのNADH特異性の付加は、逆の流れ、すなわちH消費とそれに続くNADの還元を生じさせるとさらに結論される。これが、CtNFOR発現細胞培養物においてH蓄積が認められない理由である。
<組換えフェレドキシン依存性ヒドロゲナーゼおよびフェレドキシンとM.maripaludis GAPOR(MmGAPOR)の共発現はH蓄積を生じさせる>
M.maripaludis内のP.furiosus GAPOR(PfGAPOR)のホモログをコードする遺伝子をクローニングし、大腸菌BL21において発現させた(図4a)。標準実験用複合培地(LB)で発現させた、MmGAPORの粗タンパク質および精製タンパク質製剤は、ベンジルビオロゲンのGAP依存性還元、メトロニダゾールのC.pasteurianum[4Fe4S]−フェレドキシンおよびGAP依存性還元を触媒した(図4b)。PfGAPORはプテリン補因子として希元素タングステン(W)を含むので、これがMmGAPORについても当てはまるかどうかは興味深い問題であった。したがって、MmGAPORを、規定された金属含量を有する最小培地で発現させた。モリブデン(Mo)だけを添加しておいた培地で培養した細胞だけが活性組換えGAPORを合成することができた(表6)。予想されたMoおよびFe含量の<20%だけが精製MmGAPORの酸加水分解物を用いたICP−MSによって検出されたので、タンパク質製剤の大部分はおそらく不活性であった。pCDOPFEGAを使用してBL21(DE3)においてMmGAPORをC.pasteurianum[4Fe4S]−フェレドキシン、および活性ヒドロゲナーゼを共発現させたとき、閉鎖発酵容器においてH蓄積が認められた(図4c)。大腸菌GAPDHとの競合は、この場合には、潜在的H形成を低減する。さらに、MmGAPORをBL21(DE3)ではなくRosetta2−gami細胞において発現させたとき、60倍以上大きい比活性が検出された(表6)。したがって、BL21(DE3)以外の菌株へのシフトは、Hを合成する潜在能を実質的に増強すると予想される。
<組換えNADPH依存性NFOR、フェレドキシン依存性ヒドロゲナーゼおよびフェレドキシンと大腸菌zwfの共発現はH蓄積の増強を生じさせる>
解糖から離れてペントースリン酸経路(PPP)へと向かう最初の段階を触媒するグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼをコードする遺伝子、大腸菌zwfの過剰発現は、高いNADPH依存性代謝産物形成を生じさせる(Lim et al,2002)。代謝フラックスへのzwfの作用は、おそらく解糖フラックスを代償としたPPPフラックス増強と解釈できる。
組換えフェレドキシン、フェレドキシン依存性ヒドロゲナーゼ、およびフェレドキシンおよびNADP依存性オキシドレダクターゼを発現する実施例2(上記)で使用した菌株に、付加的なプラスミドpCOLAzwf(表3)の導入によって組換えzwfの発現を追加した。閉鎖発酵容器におけるH蓄積の収率は、zwfの過剰発現によって10〜50mmol H/molグルコースから100−190mmol H/molグルコースに増大した。(a)代謝フラックスへのzwf過剰発現の作用についての文献における知識と、(b)zwfの過剰発現がNADPH依存性H合成を増強することを明らかにした本発明における実験を合わせて考慮すると、エムデン−マイヤーホフ−パルナス経路から離れた、PPPへのフラックス分布のさらなるシフトは、H/グルコースのさらに高い収率を生じさせると推測できる。したがって、実施例4は、PPPを通して糖を酸化するという全く新しいアプローチを、潜在的にGAPおよびPYRノードから入手できるものに加えてさらなるHを生成するために組み合わせ得るという原理の証明を示す(図1)。
<組換えヒドロゲナーゼが有酸素条件下で発現され、および(a)大腸菌ISCオペロンも同時にプラスミドから発現されるか、または(b)ヒドロゲナーゼの発現が大腸菌iscR菌株において実施されるときのヒドロゲナーゼ活性増強>
N末端Hisタグおよび3つの成熟因子HydF、HydEおよびHydGを有する組換えC.pasteurianum[4Fe4S]フェレドキシンまたはC.acetobutylicumフェレドキシン依存性ヒドロゲナーゼ(HydA)をBL21(DE3)またはBL21(DE3)ΔiscRにおいて発現させた。6つの大腸菌タンパク質IscS、IscU、IscA、HscA、HscBおよびFdxをコードするISCオペロンの遺伝子を担持するプラスミドも付加的な変数として導入した。iscRの欠失は大腸菌ISCオペロンの上記の6つのタンパク質成員の発現増強を生じさせることが以前に明らかにされている(Giel et al,2006)。(a)Nスパージした閉鎖血清ビンにおける厳密な無酸素条件下で、または(b)室内の空気に曝露した容器において、すなわち有酸素条件下で、発現を実施した。発現と溶解後、HydAとフェレドキシンをそれぞれアフィニティークロマトグラフィーおよびイオン交換クロマトグラフィーによって精製し、ホロフェレドキシンの量およびHydAの総活性と比活性を測定した。以下の考察では、ISCオペロンiscRの負の転写調節が欠失しているISCオペロンまたは菌株の過剰発現の使用を、「ISCオペロンの過剰発現」と称し、ISCオペロンに変化が加えられていない野生型菌株と比較する。その結果(表5)はいくつかのキーポイントを明らかに示す。(1)「ISCオペロンの過剰発現」は無酸素条件下ではホロフェレドキシンの収量に有意の作用を及ぼさなかった、(2)有酸素条件下ではホロフェレドキシン収量への「ISCオペロンの過剰発現」のプラスの作用が認められた、(3)HydAの総活性および比活性は、無酸素条件下と比較して有酸素条件下では野生型菌株において強い負の影響を受けた、(4)「ISCオペロンの過剰発現」は、有酸素条件下でHydAの総活性および比活性増強を生じさせ、無酸素条件下で比活性低下を生じさせた、および最も著明には(5)「ISCオペロンの過剰発現」は、無酸素条件下での野生型菌株を上回る、有酸素条件下での総活性を生じさせた。合わせて考慮すると、フェレドキシン実験からの結果は、本発明において使用したシステムが、「ISCオペロンの過剰発現」の正の作用が無酸素条件下で認められなかったという事実を除いて、予想されたように機能することを明らかにする。しかし、無酸素条件はこれまでの試験において一度も報告されていなかった。したがって、これまでに報告されたFeSクラスタータンパク質への「ISCオペロンの過剰発現」の正の作用はOに強く関係すると結論できる。HydA実験からの結果は、「ISCオペロンの過剰発現」が、Oの存在下でヒドロゲナーゼの総活性および比活性の両方を劇的に上昇させるために有効に利用され得ることを明らかにする。その作用は、高い比活性と高いヒドロゲナーゼ蓄積の組合せによって得られ、現在のところ可能性のある2つの理由を区別することはできない;(1)「ISCオペロンの過剰発現」はFeSクラスタータンパク質の新規合成を増強するおよび/または(2)「ISCオペロンの過剰発現」は損傷したFeSクラスタータンパク質の修復を増強する。それにもかかわらず、「ISCオペロンの過剰発現」の戦略は、それ自体でまたはOの存在下でのヒドロゲナーゼ活性を増強することを目的とした付加的な戦略を補足するために使用し得る。
<組換えヒドロゲナーゼが有酸素条件下で発現され、および(a)大腸菌ISCオペロンも同時にプラスミドから発現されるか、または(b)ヒドロゲナーゼの発現が大腸菌iscR菌株において実施されるときのH蓄積の増強>
実施例5に続いて、同じISCベースの遺伝子/菌株戦略を、それらが閉鎖条件下でH蓄積に影響を及ぼすかどうかを調べるために試験した。この場合は、これがかなりのH蓄積を生じさせることが実施例1および3で明らかにされたので、Hの蓄積を可能にするために組換えフェレドキシンとヒドロゲナーゼを共発現させた。pCDOPFEGAFdxまたはpCDOPFEGAFdx & pISCのいずれかを保有するBL21(DE3)またはBL21(DE3)ΔiscR宿主菌株を、空気または100%(v/v)Nをヘッドスペースガスとして含む閉鎖血清ビンにおいて増殖させ、増殖の17時間後にヘッドスペース内のHを定量した(図5)。この実験からの主たる結論は以下の通りである。(1)Oは、野生型菌株バックグラウンドにおいてH蓄積に強い負の作用を及ぼす、(2)「ISCオペロンの過剰発現」はH蓄積を30倍以上増大させる、(3)BL21(DE3)ΔiscR宿主を用いて有酸素条件下で蓄積したHの総量は、無酸素条件下での野生型BL21(DE3)についての量を上回る。図5は、培養容器当たりの総H蓄積を示す。Hを最終光学密度に対して基準化した場合、H生産の割合は、最終光学密度が無産条件下で約5倍低かったので、無産条件下でより大きい(データは示していない)。しかし、大腸菌の代謝および増殖はOの存在または不在に依存して大きく異なるので、これはまた、有産条件を使用するための理由も明らかにする。本発明において提示した最後の2つの実施例から、本発明者らは、ISCに基づく遺伝子戦略によって総ヒドロゲナーゼ活性が十分に高いまま維持され得る限り、最終的な正味の最大H生産を得るためには無酸素条件から少なくとも部分的に有酸素条件に切り換えることが有益であり得ると結論することができる。
本発明の実施形態を示す添付の図面を参照して、本発明をより詳細に説明する。
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等モル含量のW、Mo、WおよびMoのいずれかを添加したまたは金属を添加していないM9最少培地で増殖させたBL21(DE3)の溶解産物から精製したMmGAPORを使用して得られた分析データの要約。Rosetta−2−gami(DE3)細胞において発現されたMmGAPORの比活性を下に示す。
参考文献
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天然および導入H生産経路を示す。化学量論を考慮せずに、一般的に微生物における発酵H生産のための重要な経路の図式的表示。 合成ヒドロゲナーゼ合成オペロンの構築と分析を示す。(a)合成オペロンpCDOPFEGHisAFdxのプラスミドマップの図式的表示。(b)Hisタグ精製後の組換えヒドロゲナーゼのSDS−PAGE分析。左のレーンは陰性対照を示し(すなわち細胞内にHydAをコードする遺伝子が存在しない)、右のレーン(HydAをコードする遺伝子が細胞内に存在する)。(c)(破線)pCDOPFEGAまたは(実線)pCDOPFEGのいずれかを保有する細胞の粗溶解産物とpET46−HydAのインビトロでのヒドロゲナーゼ活性の比較。(d)フェレドキシンおよびヒドロゲナーゼをコードする遺伝子を含むまたは含まないベクターを保有する菌株を用いたインビボでのH蓄積。増殖は、23または30℃でTB培地において実施した。各々の菌株系統の詳細は、表4に列挙する。 インビボでのH蓄積へのNFOR補因子特異性の影響を示す。(a)組換えCtNFOR(レーン1)、BsNFOR(レーン2)を発現する細胞の粗抽出物、または空プラスミドを有する陰性対照(レーン3)のSDS−PAGE分析。CtNFORおよびBsNFORの予想分子量は、付加的なN末端6−Hisタグなしで、それぞれ39.2および36.8kDaである。(b)各々それぞれの粗タンパク質溶解産物約2μgを使用したメチルビオロゲンのNADPHおよびNADH依存性還元のアッセイ。アッセイは、Nでスパージした密閉キュベットにおいて実施した。(c)それぞれpBsNFOR(黒い四角、EME101)およびpCtNFOR(白い菱形、EME103)の存在または不在に応答したpCDOPFEGAおよびpCpFdを担持するBL21(DE3)ΔydbK宿主菌株(灰色の丸、EME102)の閉鎖培養についての蓄積ヘッドスペースpH(Pa)。(d)pBsNFORを担持する細胞(EME101)の閉鎖培養のヘッドスペース(16mLヘッドスペース、灰色の四角;102mLヘッドスペース、黒い菱形)におけるHの蓄積モル量。組換えNFORを発現しない培養(EME102)を含む同じそれぞれの培養フラスコ(小または大)に蓄積したHのモル量を差し引いた。各々の値は、3回の独立した反復の平均値を示す。(e)種々の細胞系によるHの消費(灰色の四角、EME101;白い三角、EME102;黒い丸、EME103)。Hの3つの異なるレベル(0、約125Pa、約300Pa)を、IPTGによる誘導の24時間後に添加し、その後ヘッドスペースpHの変化を観測した。 M.maripaludis GAPORが、インビトロでフェレドキシンの還元を触媒し、インビボでHのフェレドキシンおよびヒドロゲナーゼ依存生合成を増強することを示す。(a)Hisタグ精製した組換えGAPORのSDS−PAGE分析。N末端6−Hisタグを有さないM.maripaludis GAPORの予想分子量は70.8kDaである。(b)ベンジルビオロゲンのGAP依存性還元およびメトロニダゾールのGAPおよびC.pasteurianum[4Fe4S]−フェレドキシン依存性還元のアッセイ。L−システインを添加して、Nでスパージした密閉キュベット内で実施される各々の反応を開始させる。(c)菌株系統EME16(GAPOR+CpFd)、EME13(BsNFOR+CpFd)、EME15(CpFd)または野生型BL21(DE3)の培養のヘッドスペースにおけるHの蓄積。 主培養の開始時にヘッドスペースにおいて空気またはNのいずれかで17時間増殖させたTB培地培養での、野生型AEFGFdx、野生型AEFGIscFdx、IscRAEFGFdxおよびIscRAEFGIscFdx菌株系統の閉鎖培養のヘッドスペースにおけるH蓄積を示す。

Claims (2)

  1. フェレドキシン依存性ヒドロゲナーゼであるHydAをコードする異種遺伝子と、HydE、HydFおよびHydGをコードする異種遺伝子と、オキシドレダクターゼであるNFOR(NAD(P)H:フェレドキシン−オキシドレダクターゼ)またはGAPOR(グリセルアルデヒド−3−リン酸:フェレドキシン−オキシドレダクターゼ)をコードする異種遺伝子とを含むように改変されており、H の合成が促進される、組換え大腸菌
  2. ISCオペロンを含むように改変されている、請求項1に記載の改変された組換え大腸菌
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