JP5119056B2 - 発電プラントを備えた深海用構築物 - Google Patents

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Description

本発明は、深海中に設置する新規な発電プラントを備えた構築物とこれに付設する新規な気泡水流発電設備に関するものであり、深海の総合的な開発研究等に用いられるものである。
近年、世界各国に於いて海底資源の探索等が行われている。海底には多種多様の鉱物や油、ガス、メタンハイドレート等のエネルギー源が多量に存在するからである。
また、深海底の鉱物資源の開発に先立って、深海水を人間の飲料用や魚介類の養殖用に利用したり、深海の海水圧を利用して発電を行う技術の開発が進められている。
図8は、海水圧を駆動源として利用する海水圧発電プラントの一例を示すものであり、所定深さの深海域に、水深よりも背丈の高い耐圧構造物Aを沈設すると共に、当該構造物Aの底部に立軸フランシス水車Bを備えた発電機Cを設置し、取水管Dより導入した高圧水Whによって水車Bを回転駆動させて発電を行い、使用後の海水Wは排水管E及び排水ポンプFを通して海面L上へ排出するよう構成されている。尚、図8に於いて、Gはスクリーン、Hはクレーン設備、Iは送電設備である。
また、図9に示すように、海水中に上昇気水流管Jを配設し、その下方より圧縮空気流を噴出して気泡流を発生させ、上昇気水流管Jの内・外の密度差による煙突効果を利用して上昇気泡流を発生させ、上昇気水流管J内を上昇する気泡流のエネルギーを利用して発電機Kを回転させるものである(特開平7−75395号)。
尚、図9に於いて、Qは空気圧送ポンプ、Mは空気圧送パイプ、Nは気泡、Oはタービン、Pは回転シャフトである。
上記図8の海水圧発電プラントは、海水圧を駆動源とするため省資源が図れ、化石エネルギーの消費削減が可能になると云う優れた効用を奏するものである。
しかし、当該海水圧発電プラントにも解決すべき問題が多く残されており、その中でも特に、耐圧構造物Aの構築に費用が掛かり過ぎること及び構造物の底部に海水圧駆動型水車による発電プラントのみを設置するものであるため、耐圧構造物Aの利用効率が低いこと等が、問題点として残されている。
同様に、前記図9の気泡流発電プラントに於いても、上昇気泡水流の流速が十分でないためにタービンOの出力を高めることが困難で、発電機Kの出力源を図り難いうえ、空気圧送ポンプQの消費動力に対して発電力が相対的に低く、所謂エネルギ回収効率が低いと云う問題が残されている。
特開平7−75395号公報
本発明は、従前の海水圧発電プラントや気泡流水発電に於ける上述の如き問題、即ち耐圧構造物Aの構築に費用が掛かり過ぎること、耐圧構造物Aの利用性が低いこと、及び気泡流水発電のエネルギ回収効率が低いこと等の問題を解決せんとするものであり、耐圧構造物Aの総内容積を削減させてその構築を容易なものにすると共に、設置する発電機を多様化して、総合的なエネルギー利用率の向上を可能にした発電プラントを備えた深海用構築物を提供するものである。
従前の図8に示した海水圧発電プラントにあっては、陸上ドックで構築した躯体構造物を設置海域まで洩航し、海水充填によりこれを沈降せしめて所定位置に固設したあと海水を排出し、最後に各種機器類を構造物内へ搬入、設置すると云う工法が採られている。
そのため、構造物の形状が所謂円筒状又は角柱状となり、横断面積が必然的に高さ方向にほぼ一定となるため内部に所謂大きなデッドスペースが生ずることになる。
そこで、本願発明者は、上記躯体構造物の内部空間に生ずるデッドスペースを可能な限り少なくすることにより、耐圧構築物の内容積の削減を図ると共に、従前の水車原動機による発電方式だけでなしに、スターリング原動機や気泡水流を利用した傘車の新規な原動機を用いた発電方式を併用することにより、深海に設置する構築物の小型化と深海水エネルギー利用率の一層の向上を図ることを着想した。
本願発明は、上記着想に基づいて創作されたものであり、請求項1の発明は、中心部にエレベータシャフト部2aを有する縦長の中心シャフト部2と,中心シャフト部2の最下方位置に設けた小球体状の高圧作業空間3cと,中心シャフト部2の下端を支持固定する海底基台4と,中心シャフト部2の上端部に固定されて海面上に浮かべた複数個の貯槽から成る浮きドック5と,中心シャフト部2の上端部に固定した機器収容空間部6と,前記高圧作業空間3c内に位置されて深海水WLを駆動源とする水車発電機31を備えた海水圧発電設備9と,中心シャフト部2と並行に相互に近接して立設した2本のガイドパイプ21a・21bと、前記両ガイドパイプ21a・21bを通して上・下のスプロケット22a・22bに巻回されて前記上部スプロケット22aを回転駆動するエンドレスチェーン23、前記上部スプロケット22aの回転により回転駆動される前記機器収容空間部6に設けた発電機8a、前記ガイドパイプ21aの下方よりその内部へ高圧圧縮空気流Arを噴射する噴射ノズル25及び前記エンドレスチェーン23に所定の間隔で固定され前記噴射された空気流Arの気泡水流により開放される傘体24とから成る気泡流発電設備8と,前記中心シャフト部2を通して導入された深海水W1を冷熱源とすると共に海面Lの海水を加熱源とする前記機器収容空間部6に設けたスターリング原動機により発電機を回転駆動するスターリング発電設備7とを発明の基本構成とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明に於いて、中心シャフト部2の上方位置の海中に厚円盤状の低圧作業空間3cを、また、中心シャフト部2の中央位置の海中に厚円盤状の中圧作業空間3bを固設するようにしたものである。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、高圧作業空間3cに、高圧作業空間3cに連通する内側出入口15を気密に開閉する内扉13bと、深海中に連通する外側出入口14を気密に開閉する外扉13aとを備えた潜航艇収容空間13を配設するようにしたものである。
請求項4の発明は、請求項1の発明において、エンドレスチェーン23の両側部に、エンドレスチェーン23を挟んで二つの傘体24、24を対向状に固設し、両傘体2424を気泡水流により、2分割された落下傘の形態に拡張するものである。
請求項5の発明は、請求項1の発明において、エレベータシャフト部2a内を真空引きし、真空高速エレベータを設けるようにしたものである。
請求項6の発明は、請求項3の発明において、潜航艇収容空間13に、内部の深海水Wを排水する排水管13cと、内部へ深海水Wを導入する注水管13dを設けるようにしたものである。
本発明に於いては、深海中に設置する作業用空間を形成する構造物を分割構造とすると共に、分割した構造物の耐圧強度を設置する海中深度に応じて調整し、下端部を海底に固定して立設した適宜の間隔を置いて前記各分割構造物を固定すると共に、分割構造物の内部と中心シャフト部の内部とを気密に連通させる構成としている。
その結果、作業用空間を形成する各分割構造物の内容積を必要最小限度に設置することができ、従前の海水圧発電プラントの構築物に比較して大幅な小型化が図れると共に、構築物の建造費の削減が可能となる。
また、発電方式としてスターリング原動機を使用したり、気泡水流を利用する傘車式原動機を用いた発電方式を採用しているため、従前の海水圧駆動型水車発電機のみを使用する場合に比較して発電容量の増加及び深海水のエネルギー利用効率の向上を図ることが出来る。
更に、海底近傍に位置する作業空間部(分割構造物)内に深海中を移動可能な調査潜航艇を収容する構造とし、当該作業空間部を調査潜航艇の基地として活用する構成としている。その結果、深海艇の観察、調査、試料採取等が容易となり、深海の開発研究が大幅に推進されることになる。
加えて、構築物の中心シャフト部に縦長の真空エレベータシャフトを形成し、ここにエレベータケージを配設することにより真空エレベータを構成している。
その結果、所謂エレベータケージの高速移動が可能となり、構築物の活用効率が大幅に向上する。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明に係る発電プラントを備えた深海用構築物の一部を省略した縦断面概要図である。当該深海用構築物1は中心シャフト部2、作業空間部3、海底基台4、浮きドック部5及び機器収容空間部6等からその主要部が形成されており、これにスターリング発電設備7、気泡流発電設備8、海水圧発電設備9等の各発電設備が設けられている。
前記中心シャフト部2は、下端部を海底基台4へ支持固定した耐圧円筒体であり、その内部には、図2に示すように、エレベータシャフト部2a、水系統シャフト部2b、電気系統シャフト部2c、空気系統シャフト部2d、エアーシュータ系シャフト部2e及び油圧系シャフト部2fが夫々区画形成されている。
また、当該中心シャフト部2には、厚円盤状の低圧作業空間部3a及び中圧作業空間部3b並びに小球体状の高圧作業空間部3cから成る作業用空間部3が所定の間隔で配設されており、中心シャフト部2の内部及びエレベータシャフト部2aの内部と夫々連通可能に設けられている。
当該中心シャフト部2は、鋼板製の外殻10aと内殻10bと両者の間に介設した支持部材10cとから縦長の円筒形に形成されており、その下端部は海底に形成した基台4に支持固定されている。
また、中心シャフト部2の上端部は海面L上へ突出されており、これに浮きドック部5及び機器収容空間部6が固定されている。即ち、海底基台4によって中心シャフト部2、機器収容部6及び浮きドック部5が、所定位置に支持固定されている。
上記中心シャフト部2の長さ寸法は1000〜2000mに選定されており、設置場所の海底深さや各作業空間部3a、3b、3cに於ける作業内容に応じて適宜にその長さ寸法が選定される。
同様に、中心シャフト部2の外径寸法は、その長さ寸法に対応して適宜に選定され、海底深度が大きいほど中心シャフト部2の外径寸法は耐圧性の点から必然的に縮経されることになる。
前記各作業空間部3a、3b、3cは、各種実験室や機器収容室等を形成する空間部であり、本実施形態にあっては低圧作業空間部3a、中圧作業用空間部3b及び高圧作用空間部3cが夫々設けられている。
前記低圧作用用空間部3aは、各種ポンプや補機類等の設置に供されると共に、主として海中上層部の観察等に使用されるものである。当該空間部3aとエレベータシャフト部2aとの間には、気密を保持した状態で連通が可能な開口部が設けられており、作業員はエレベータケージ11を介して地上及び他の作業空間部3b、3cへ出入りできるようになっている。
前記中圧作業用空間部3bは低圧作業用空間部3aとほぼ同じ用途に使用されるものであり、耐圧性を高めるために厚円盤状の空間部3bを形成する構造物の構成が、若干低圧作業空間部3aと異なっている。
前記小球状の高圧作業用空間3cは、主として海水発電設備9や気泡流発電設備8の設置並びに深海調査潜航艇12の収容等に使用されるものである。
即ち、深海調査潜航艇12を収容するための潜航艇収容空間13は、図3に示す如く筒状の本体13eと、外側出入口14を形成する外扉13aと、内側出入口15を形成する内扉13bと、外扉13a及び内扉13bを開閉する油圧シリンダー装置(図示省略)等から構成されており、本体13e内から深海水Wを排出する排水管13c及び本体13e内へ深海水Wを注入する注水管13dが夫々設けられている。
また、前記外扉13a及び内扉13bは、夫々気密に外側出入口14及び内側出入口15を自動開閉可能な構造に形成されており、本実施形態では油圧シリンダー装置により外扉13a及び内扉13bが自動開閉される。
具体的には、常時は内扉13bにより内側出入口15が気密に閉鎖されており、潜航艇収容空間13内には深海水Wが充満している。尚、外側出入口14は外扉13aにより閉鎖されており、また、注水パルプV13及び排水バルブV12も夫々閉鎖されている。
潜航艇12を収容する場合には、先ず外扉13aを開放し、外側出入口13を通して潜航艇12を所定位置まで導入する。次に、外扉13aを閉鎖したあと、排水弁13cを開として排水ポンプ(図示省略)を運転し、排水管13cを通して収容空間13内の深温水Wを海面L上へ排出する。
収容空間13内の減水と共に外扉13aにかかる深海水圧は上昇する。一方、内扉13bにかかる海水圧は減少し、これによって内扉13bの開放作動が容易となる。
潜航艇収容空間13内の圧力が高圧作業用空間3c内の内圧(略1気圧)に近づくと、潜航艇12への出入口及び内扉13bを開放する。尚、13fは支持架台であり、この上に潜航艇12が載置されることになる。
前記潜航艇12の出動に際しては、先ず注水バルブV13を開にして注水管13dを通して深海水Wを収容空間13内へ充填し、空間13内の水圧を深海水圧まで上昇させる。その後、外扉13aを開放し、外側出入口14を通して潜航艇12を収容空間13外へ導出する。
尚、収容空間13内の水圧の上昇により、外扉13aの開放が容易になると共に、内側出入口14を閉鎖する内扉13bの気密性が向上する。
また、深海調査潜航艇12としては、通常無人遠隔操作式の所謂ロボット型潜航艇が使用されるが、有人の潜航艇であってもよいことは勿論である。
前記海底基台4は、深海底に形成された剛体製の基台であり、本実施形態に於いては陸上で予め形成された複数の基台片を海底へ沈積させ、水中硬化モルタルを介して相互に一体化させることにより所定の形状の海底基台4を形成するようにしている。
前記浮きドック部5は、海中に浮かべた所定内容積の方形の淡水貯槽5aと深海水貯槽5bとから形成されており、図1に示す如く、中心シャフト部2の上端部の最外側に位置して配設固定されている。即ち、浮きドック部5を形成する各方形貯槽5a、5bは、機器収容空間部6を介して中心シャフト部2に連結された状態で海面L上に浮かべられている。また、この方形貯槽5a、5bは、夫々の上端面がほぼ水平面上に位置するよう注・排水式の自動浮力調整装置16によって浮力調整されており、これによって、浮きドック部5iの上方に設けた各居住空間5cは、常に水平状態に保持されている。
前記機器収容空間部6は、海面Lの上方に位置して中心シャフト部2に固定されており、具体的には、前記方形貯槽6aは真空ポンプ設備34の設置スペースに、方形貯槽6bは予備電源設備の設置スペースに、方形貯槽6cは淡水化プラントの設置スペースに、方形貯槽6dはスターリング発電設備7及び空気圧縮機設備27の設置スペースに、方形貯槽6eは気泡流発電設備8及び電気関係機器の設置スペースに、方形貯槽6fは油圧機器設備の設置スペース等に夫々利用されており、これ等各設置スペースの上方に前記居住空間5iや太陽光発電設備17、風力発電設備18、ヘリポート(図示省略)等が設けられている。
前記深海用構築物1を形成する中心シャフト部2、各作業空間部3a、3b、3c等は適宜に分割した状態で工場製作され、設置海域へ曳航される。設置海域では、先ず海底基台4を構築する。
次に一定長さに分割された中心シャフト部片を継ぎ足しし乍ら順次その内部へ海水を注入し、これを沈降させて行く。また、中心シャフト部の縦方向の所定位置には各作業用空間部3a、3b、3cを取り付け固定する。尚、後述する気泡流発電設備8を構成するガイドパイプ21a・21b、下部スプロケット22d及びエンドレスチェー23等の諸機材も前記中心シャフト部2の形成と並行に海中へ沈降させて行く。
中心シャフト部2の下端部の固定、各作業用空間3a・3b・3cの設置、浮きドック部5及び機器収容空間部6の固定が終われば、中心シャフト部2及び作業用空間3d、3b、3c内の排水を行うと共に、浮きドック部5の自動浮力調整装置16を作動させ、海中構造物の浮力調整をする。尚、中心シャフト部2の下端部は海底基台4へ堅固に支持固定されているので、内部の海水を排出してもこれ等構造物が浮上すると云うことは無い。
その後、エレベータケージ11を介して各発電設備等に必要とする機材を中空シャフト部2及び各作業用空間3a、3b、3c内へ搬入し、その組み立てを行う。
前記スターリング発電設備6は、シリンダーと、ディスプレーサ及びパワーピストンと、フライホールと、高温熱源(ヒータ)及び低温熱源(クーラ)とから成る公知のスターリングエンジンを駆動部とするものであり、深海からの低温深海水Wを低温熱源としてクーラ側へ供給すると共に、海面L近傍の高温海水Whをヒータ側へ供給し、低温深海水Wと高温海水WLとの間の温度差(例えば、赤道下に於ける水深約1000の低温深海水Wと高温海水WLとの間には、年間を通じて平均約24℃の温度差が存在する)を利用して前記フライホール軸に回転力を発生させ、これを動力源として発電機を回転駆動させるものである。
図1を参照して、上記スターリング発電設備7は機器収容空間部6を構成する方形貯槽6d内に設置されており、スタリング発電用深海水取水管19を通して取水した深海水Wが、深海水W自体の水圧及び吸水ポンプ20a・20bを用いて発電設備6へ連続供給される。
尚、深海水Wは、深海水自体の圧力により海水面Lまで自然上昇するが、取水管19内の圧力損や深海水Wの流量を所要値に確保するために、中間に吸水ポンプ20a・20bを設置する構成としている。
また、前記吸水ポンプ20a・20bに代えて、取水管19の上端部を海水面Lより上方へ僅かに立上げしたあとその先端を方形貯槽6d内へ位置せしめ、前記取水管19の上端部を真空引きすることにより、所謂サイホン作用により深海水Wを連続的にスターリング発電設備6へ供給することも可能である。
更に、スターリング発電用深海水取水管19を利用して汲み上げられた深海水Wは、必要に応じて深海水貯留スペース5bへ供給されることは勿論である。
前記気泡流発電設備8は、図1に示すように海中へ立設した2本のガイドパイプ21a・21bと、両ガイドパイプ21a・21bの上端部及び下端部に設けたスプロケット22a・22bと、両ガイドパイプ21a・21b内を挿通して前記両スプロケット22a・22bにエンドレス状に巻回したエンドレスチェーン23と、エンドレスチェーン23の両側に開閉可能に固定した傘体24と、ガイドパイプ21aの下端へ圧縮空気を噴出する噴射ノズル25と、上部スプロケット22aの駆動軸26により回転駆動される発電機8a等から構成されている。
前記ガイドパイプ21a・2bは、適宜の内径例えば直径300〜500mmφの鋼管又は高質合成樹脂管であって、海中に並列に立設されており、中心シャフト部2又は各作業空間部3a・3b・3cへ支持固定されている。
また、前記スプロケット22a・22bにはエンドレスチェーン23が噛合せ可能に巻回されており、後述するようにエンドレスチェーン23が矢印方向へ回動することにより、駆動軸26を介して発電機27が回転駆動される。
前記傘体24は、合成樹脂シート材により落下傘を二つ割りにしたような形態に形成したものであり、図4及び図5に示すように、圧縮空気流Arの噴射によって気泡水流Waが形成され、これが上昇流となることにより、落下傘を2分割した如き形状に拡大される。また、ガイドパイプ21bの内方位置等の気泡水流の無い領域に於いては、図4や図5に示すように、傘体24は傘を折り畳みしたような縮小状態となる。
尚、当該傘体24はエンドレスチェーン23を挟んでその両側に配設固定されており、上・下の各スプロケット22a、22bの両側と摺接しつつ円滑に相対移動できるようにエンドレスチェーン23の両側部に固定されている。
具体的には、図5に示すように噴射ノズル25よりガイドパイプ21aの下方より上方へ向けて高圧圧縮空気流Arを噴出すると、ガイドパイプ21a内に密度差による上昇気泡水流Waが発生すると共に、当該圧縮空気流Arによってエンドレスチェーン23の両側に固定した傘体24・24が拡径膨張され、あたかも落下傘が全開し如き状態となって、エンドレスチェーン23を矢印方向へ押し上げ駆動する。
これにより、上部スプロケット22aを介して駆動軸26が大きな回転力でもって駆動されることになり、発電機8aの出力増が図れることになる。
一方、傘体24、24がガイドパイプ21の上端から外方へ出ると、上昇気泡水流Waが無く成ることにより、図6及び図7に示す如く拡張された傘体24、24は圧縮されて傘を折り畳みした如き状態となり、ガイドパイプ21b内を通って順次下方向へ移動して行く。
尚、傘体24は約2.5〜5.0mの間隔で配設されており、適宜量の高圧圧縮空気流Arを噴出させることにより、傘体24・24の存在しない場合に比較して発電機出力を約1.5〜2.0倍程度増加できることが確かめられている。
また、前記噴射ノズル25から噴出する高圧圧縮空気流Arは、方形貯槽6a内に設けた空気圧縮設備27から連続供給され、圧縮空気供給管28および空気流制御装置29を通して噴射ノズル25へ供給される。
前記海水圧発電設備9は、高圧作業用空間3c内に設置されており、水車駆動用深海水取水管30を通した導入した深海水Wの水圧を利用して水車発電機31を回転駆動すると共に、水車からの排水Wを排水管32及び排水ポンプ33a、33b等を介して深海水貯槽5d等へ排出する。
尚、上記海水圧発電設備9については公知であるため、その詳細な説明は省略する。同様に、風力発電設備や太陽光発電設備等についても公知であるため、ここではその説明を省略する。
本発明は、深海底の開発調査基地としてのみならず、エネルギ供給基地や海中公園、海中研究室、海底埋蔵資源の採取基地等としても、広く利用できるものである。
発電プラントを備えた深海用構築物の一部を省略した縦断面概要図である。 図1のA−A断面概要図である。 図1のB−B断面概要図である。 図1のC−C断面図である。 図1のB部の拡大概要図である。 図1のA部の拡大概要図である。 図1のD−D視概要図である。 従前の海水圧発電プラントの概要図である。 従前の気泡流発電プラントの概要図である。
符号の説明
Lは海面
Wは深海水
Whは海面近傍の高温海水
Waは気泡水流
Arは圧縮空気流
1は発電用プラントを備えた深海用構築物
2は中心シャフト部
2aはエレベータシャフト部2a
2bは水系統シャフト部
2cは電気系統シャフト部
2dは空気系統シャフト部
2eはエアーシュータ系シャフト部
2fは油圧系統シャフト部
2gはエレベータ駆動部
3は作業空間部
3aは低圧作業用空間部
3bは中圧作業用空間部
3cは高圧作業用空間部
4は海底基台
5は浮きドック部
6は機器収容空間部
5aは貯槽(淡水貯留スペース)
5bは貯槽(深海水貯留スペース)
5iは居住空間
6は機器収容空間部
6aは貯槽(真空ポンプ設備の設置スペース)
6bは貯槽(予備電源設備の設置スペース)
6cは貯槽(淡水化プラントの設置スペース)
6dは貯槽(スタ−リング発電設備・空気圧縮機設備の設置スペース)
6eは貯槽(気泡流発電設備・電気関係機器設備の設置スペース)
6fは貯槽(油圧機器設備の設置スペース)
7はスターリング発電設備
8は気泡流発電設備
8aは発電機
9は海水圧発電設備
10aは外殻
10bは内殻
10cは支持部材
11はエレベータケージ
12は深海調査潜航艇
13は潜航艇収容空間
13aは外扉
13bは内扉
13cは排水管
13dは注水管
13eは本体
13fは支持架台
12は排水バルブ
13は注水バルブ
14は内側出入口
15は外側出入口
16は自動浮力調整装置
17は太陽光発電設備
18は風力発電設備
19はスターリング発電用深海水取水管
20a・20bは給水ポンプ
21a・21bはガイドパイプ
22a・22bはスプロケット
23はエンドレスチェーン
24は傘体
25は噴射ノズル
26は駆動軸
27は空気圧圧縮設備
28は圧縮空気供給管
29は空気流制御装置
30は水車駆動用深海水取水管
31は水車発電機
32は排水管
33a・33bは排水ポンプ
34は真空ポンプ設備

Claims (6)

  1. 中心部にエレベータシャフト部(2a)を有する縦長の中心シャフト部(2)と,中心シャフト部(2)の最下方位置に設けた小球体状の高圧作業空間(3c)と,中心シャフト部(2)の下端を支持固定する海底基台(4)と,中心シャフト部(2)の上端部に固定されて海面上に浮かべた複数個の貯槽から成る浮きドック(5)と,中心シャフト部(2)の上端部に固定した機器収容空間部(6)と,前記高圧作業空間(3c)内に位置されて深海水WLを駆動源とする水車発電機(31)を備えた海水圧発電設備(9)と,中心シャフト部(2)と並行に相互に近接して立設した2本のガイドパイプ(21a)・(21b)と、前記両ガイドパイプ(21a)・(21b)を通して上・下のスプロケット(22a)・(22b)に巻回されて前記上部スプロケット(22a)を回転駆動するエンドレスチェーン(23)、前記上部スプロケット(22a)の回転により回転駆動される前記機器収容空間部(6)に設けた発電機(8a)、前記ガイドパイプ(21a)の下方よりその内部へ高圧圧縮空気流Arを噴射する噴射ノズル(25)及び前記エンドレスチェーン(23)に所定の間隔で固定され前記噴射された空気流Arの気泡水流により開放される傘体(24)とから成る気泡流発電設備(8)と,前記中心シャフト部(2)を通して導入された深海水W1を冷熱源とすると共に海面Lの海水を加熱源とする前記機器収容空間部(6)に設けたスターリング原動機により発電機を回転駆動するスターリング発電設備(7)とから構成したことを特徴とする発電プラントを備えた深海用構築物。
  2. 中心シャフト部(2)の上方位置の海中に厚円盤状の低圧作業空間(3c)を、また、中心シャフト部(2)の中央位置の海中に厚円盤状の中圧作業空間(3b)を固設する構成とした請求項1に記載の発電プラントを備えた深海用構築物。
  3. 高圧作業空間(3c)に、高圧作業空間(3c)に連通する内側出入口(15)を気密に開閉する内扉(13b)と、深海中に連通する外側出入口(14)を気密に開閉する外扉(13a)とを備えた潜航艇収容空間(13)を配設する構成とした請求項1に記載の発電プラントを備えた深海用構築物。
  4. エンドレスチェーン(23)の両側部に、エンドレスチェーン(23)を挟んで二つの傘体(24)、(24)を対向状に固設し、両傘体(24)(24)を気泡水流により、2分割された落下傘の形態に拡張する構成とした請求項1に記載の発電プラントを備えた深海用構築物。
  5. エレベータシャフト部(2a)内を真空引きし、真空高速エレベータを設ける構成とした請求項1に記載の発電プラントを備えた深海用構築物。
  6. 潜航艇収容空間(13)に、内部の深海水(W)を排水する排水管(13c)と、内部へ深海水(W)を導入する注水管(13d)を設ける構成とした請求項3に記載の発電プラントを備えた深海用構築物。
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